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【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】

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776 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/03/16(土) 21:35:18.85 ID:gsRHWqSF0
綿毛クロシュ「」フワフワ

妖精「あいつらが何を喋っているかまでは聞き取れないけど、あの変な女が手に持ってるアレ世界樹の果実だ……!!」パタパタ

綿毛クロシュ「?」フワフワ

妖精「詳しく説明してる暇はないけど、簡単に言うと世界を内包する卵みたいなものなんだよ! アレは誰かの手に渡って良いものじゃない!! 下手に扱えば世界が滅びる!!」パタパタ

綿毛クロシュ「!」フワフワ

妖精「なんとかアレだけでも奪い返さないと……!」


世界樹の精霊「……」ジーッ


妖精「……!? あなたは……世界樹の精霊!」

世界樹の精霊「……森の脅威を……解決してくれて、ありがとう……」

妖精「あ、うん……いや、今はそれどころじゃなくて……!」

世界樹の精霊「うん……。果実を……取られちゃって……今……とても、困っている……」

妖精「だろうね!」

世界樹の精霊「だから……度々申し訳ないけれど……取り返して欲しい……」

妖精「言われなくてもそうするよ! でも今回はあなたも手伝って!」

世界樹の精霊「えっと……何をすれば、いいの……?」

妖精「ええと、そうだな……じゃあ囮になってあいつらの目を引き付けて! その間に私たちが果実を奪い返すから!」

世界樹の精霊「ええ……痛いのは、やだ……」

妖精「精霊なら殴られても物理的なダメージは受けないでしょ!!」

世界樹の精霊「ダメージはないけど……気分は、悪い……」

妖精「ああもうつべこべ言うな!! あなた自身の果実が危ないんでしょうが!!!」

世界樹の精霊「……そうだった。じゃあ……やるだけ、やってみる……」フヨフヨ

妖精「全くもう、これだから精霊ってやつは……! 私たちもこっそり行くよ、クロシュ……!」

綿毛クロシュ「!」フワフワ

 *
777 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/03/16(土) 21:36:01.23 ID:gsRHWqSF0
フメイ「……」ゴオオオオッ

セイン「っ……!」

アリシラ?「フメイちゃん……凄い、凄いよ! あの勇者モドキを圧倒する炎……!! それでこそ――」

僧侶「な、なんだと言うのです、薄穢いガキどもめ……!! セインくん、早く殺ってしまえと言っているで――」

世界樹の精霊「ばあ」ヌッ

僧侶「ひゃあああああ!!!」ドテッ



妖精「今だよクロシュ!」

クロシュ「!」シュバッ


↓1コンマ
01-20 転ぶ
21-80 果実を奪うが……
81-00 果実を奪う
778 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/03/16(土) 21:39:48.85 ID:2QotgElDO
はい
779 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/03/16(土) 21:39:59.14 ID:yrqqU8o00
780 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/03/16(土) 22:16:48.95 ID:Ab2zNFwho
おや……僧侶(ちゃん?)の様子が……?
781 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/03/16(土) 23:41:41.46 ID:gsRHWqSF0
 シュバッ ガッ

僧侶「あっ……!!」


クロシュ「!」タタッ
 クロシュの手に収まった果実「」キラキラ


僧侶「こ、この劣等種がァァァ!!! セインこいつを殺せェェェェ!!!」

フメイ「クロシュ……!! させない……!!!」ゴウッ

セイン「!!」ササッ


妖精「でかしたクロシュ! さあ、世界樹の果実はクロシュの手の中だぞ!! 異邦の者共よ、矛を納めなさい!!」

僧侶「劣等種の分際で……!! 私たちの聖務を妨害するなどと……!!!」

セイン「……」
782 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/03/16(土) 23:42:22.14 ID:gsRHWqSF0
アリシラ?「……ねえ、クロシュちゃん……その果実、私たちにくれない?」

クロシュ「……」

妖精「あげないよ。これは誰のものでもない。世界樹に還さなきゃならないものだ」

アリシラ?「クロシュちゃんに聞いてるの。ねえ……それがあれば、この世界をとっても綺麗にできるんだよ? そうしたら、クロシュちゃんはまたフメイちゃんと一緒に暮らすことができるの……。あの頃、あの村で過ごしたみたいに……みんなで、ずうっと、平和に、幸せに……。だから――それ、私たちに頂戴?」

クロシュ「……」

妖精「クロシュ、耳を貸さないで! これはそんな都合の良いものじゃ――」


 光の残像「」パヒュンッ


フメイ「はっ! クロシュ――」

クロシュ「え――」

アリシラ?「させるか!!」バッ

セイン「!!」キキッ

アリシラ?「全く、こっちが丁寧にクロシュちゃんを説得しようとしてる時にさあ……」

セイン「……」



妖精(……まずい。果実を奪い返せたは良いけど、こいつらを相手に逃げ回り続けるのは不可能だ……)

妖精(いっそクロシュに果実を食べてもらう? いや……それはだめだ。一番だめ)

妖精(ああもう、どうすれば良い……!?)



アリシラ?「クロシュちゃん、わかったでしょ? こんな暴力的な奴らにその果実を渡したら大変なことになるんだよ。でも私たちなら、それを有効に活用できるの。さあ、早くそれをこっちへ渡して?」

セイン「……」

フメイ「クロシュ……」

僧侶「くそっ……!!」ギリギリ


クロシュ「……」
783 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/03/16(土) 23:44:25.84 ID:gsRHWqSF0

世界樹の精霊「……」

世界樹の精霊「クロシュちゃん」

クロシュ「?」

世界樹の精霊「もうどうしようもないみたい。だから……それ、壊しちゃって」

全員「!!!?」

世界樹の精霊「それでも、世界には戻るから――。少し、歪になるかもしれないけれど――」

クロシュ「……本当に……いいの?」

世界樹の精霊「いいの。多分……それが、一番まし」

クロシュ「……わかった」コク

 スッ……

僧侶「だめええええええ!!」

 グシャッ――
784 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/03/16(土) 23:46:41.53 ID:gsRHWqSF0
―聖域

 世界樹上空「」パァァァァァ


紫髪のエルフ幼女「あ、あれは……? 世界樹上空から――夜空に、色とりどりの光が、広がって――」

マーベル「一体何が起きてやがんだ……?」

ティセリア「とっても、綺麗だけれど――なんだか――」

 *

―世界樹下層

 世界樹上空「」パァァァァァ


ローガン「くっ、この歳になって木登りは……む? あの光は――」

ミスティ「……オーロラ……? いえ……この地方でオーロラが見えるはずが……」

イリス「……!! 体の奥底が……震えるような……。これは……何? 何なの……?」

 *

―露店通り

 世界樹上空「」パァァァァァ


 ザワザワ…

観光客の男性「なんだあ、あれは……?」

観光客の女性「すっごく綺麗……。これ、選挙祭の演出……?」

エルフの男性「長年生きてきたが、こんな演出は初めてだ……」

エルフの吟遊詩人「世界樹の空から放たれる、命の光――。それは、愛の輝き――あるいは、哀の叫び――」ポロロン

宿屋アルラウネ「……世界樹に、何かあったのかしら……」

マーベルファン「マーベル様……」

ヤマイモ餅屋台の森妖精「こんな時こそヤマイモ餅だよ!」

ハーピィ記者「こりゃ面白い現象ですねえ……。ヤマイモ餅一つお願いします」

 *

―郊外

 世界樹上空「」パァァァァァ


森妖精の子「わあ……きれい……。でも……」

元気になったおうちの木「」サワサワ

森妖精の子「どうして……こんなに……むねが、くるしいの……?」ジワワ

元気になったおうちの木「」サワサワ…

森妖精の子「木さんも……かなしいの……? えへへ……いっしょだね……」ポロポロ

 *
785 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/03/16(土) 23:47:52.09 ID:gsRHWqSF0
―魔族国
 旧市街 広場

 フォレスティナ方面の夜空「」パァァァァァ


フラナ「あれは……星属性の光? 世界樹に何かあったのかしら……」

竜人の女性「あいつら大丈夫か……? 今はフォレスティナにいるんだろ?」

ムチムチラミア「なんだか政治活動をしているらしいわよお……。変なことに巻き込まれてなきゃ良いけどお……」

ムキムキオーク「ははっ、あいつらなら変なことに巻き込まれていても大丈夫だろう!」

フラナ「もしあの光の近くにいるのなら、何か掴めると良いわね。星属性の申し子、イリス・プラネットよ――」



聖女「美しい光……ですが、どこか胸騒ぎがします……。クロシュさん……妖精さん……皆さん……どうか、ご無事で……」

淫魔の幼女「あの光の下に、いるのかな……クロシュちゃん……」

魔族国スライム「〜〜…」モニョモニョ…

魔族の子供「きっと元気でやってるよ! もう友達とも会えたかもしれないし!」

聖女「ええ……。きっと元気でやっています。待ちましょう、あの子たちが再び、ここに来る日を――」

 *
786 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/03/16(土) 23:48:28.12 ID:gsRHWqSF0
―世界樹中層

クロシュ(わたしが壊した世界樹の果実から、五色の光が放たれていった)

クロシュ(世界樹が永い年月をかけて実らせた、世界を形作る命の光――)

クロシュ(それが、こうして不意に放たれてしまったことの意味は――――)
787 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/03/16(土) 23:49:14.56 ID:gsRHWqSF0
本日はここまでとなります。次回は、選挙祭の後始末編です

今回は復権派の妖精さんが首長に返り咲き、聖域で行われたテロに対してクロシュちゃんが独自のアプローチを仕掛けるお話と相成りました
今回、イリスさんが何やらアホの子のような感じになってしまいましたが、星の魔力についての本を読むことによって今回自分の身で感じたことを整理することができるかもしれません。今回の出来事が自身の属性について考える切っ掛けとなれば良いねえとフラナ氏も考えているようです
そして、果実を壊したことによって世界に放たれた五色の光。それの意味するものが何なのかは現時点ではわかりませんが、もしかしたら世界に何かしらの影響があるかもしれません。状況を注視していただければと思います

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
788 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/03/17(日) 00:06:55.79 ID:KdKCKk/2o

世界樹の果実を巡る旅になりそう
789 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/03/17(日) 00:42:17.53 ID:2803l+dDO
乙です
五色の光ということは少なくとも五つの国は巡るのかな
790 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/03/17(日) 03:30:30.97 ID:rlWpE2XBo
おつ
やっぱり僧侶とアリシラ?は別勢力か
791 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/03/17(日) 06:40:13.15 ID:2krOjXts0

今までの活動次第では選挙のコンマ範囲も決まってたのかな。
それと僧侶さんずっと嫌味な男キャラだと思ってましたすみません。
妖精さんこの国は2人に任せて旅は続けるのかな。
792 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/03/17(日) 08:27:59.60 ID:wH6pCqpM0
乙です
これ僧侶がいるロイエ教原理派のキャラは何人か登場するのかな?もし登場するなら久しぶりのキャラクター案での募集はあるのかな。
793 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/03/17(日) 21:17:58.15 ID:CDFR2Oyl0
クロシュたちの次の旅がどのような目的になるかはわかりませんが、もし光を追うとすれば最低でも5つの国を巡ることになるのは恐らくその通りだと思われます

僧侶とアリシラ?さんは面識はないようで、その目的も異なるものと考えられます。彼女たちはとても相性が悪そうです

妖精の知名度や復権派のこれまでの活動により、選挙結果のコンマ範囲が決まりました。最終的には伝統派よりも僅かに優位と言えるほどには名声を獲得できていたようです

僧侶氏はどうやら女性のようです。そして今気付きましたが、主要キャラクターの女性率が高いように見えます。男性キャラクターも少し意識して登場させた方がバランスが良いかもしれません……

復権派メンバーは首長の任期である四年間をフォレスティナでの活動にあてるつもりでいたようですが……未曾有の世界樹テロが発生した今は状況が変わったかもしれません

原理派の人物は、僧侶氏以外にも何人か登場するかと思います。募集するかどうかは未定です(原理派のイメージは既に>>1の中である程度固まってしまっているため、自由度の高い募集をすることは難しいかもしれません)
穏健派の人物については、穏健な人格の持ち主でさえあれば問題ないので、然るべき時が来たら募集するかと思います(魔族国編で登場した聖女さんは穏健な性格ですが、穏健派の所属ではないようです)
794 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/03/17(日) 21:18:52.81 ID:CDFR2Oyl0
世界樹の精霊『――ありがとう』スゥゥ―

クロシュ(世界樹の精霊さんは、そう言って消えていった……)


僧侶「あ、ああ……!! 果実が……!! 私たちの、希望が……!!!」ガクッ

アリシラ?「ざぁんねん……。計画はおじゃんだねえ、フメイちゃん……」

フメイ「……おじゃんになったの?」

アリシラ?「うふふ……実際どうだろうね? あの光を追いかければ、ひょっとしたらまだ取り返せるかも?」

フメイ「……まだやれる?」

アリシラ?「お、フメイちゃんやる気だねえ。多分だけど、まだやれるよ。私たちの目指す世界は――まだ潰えてない」

フメイ「じゃあ――」


クロシュ「フメイちゃん……!」

フメイ「クロシュ……。無事で、良かった」

クロシュ「うん……。えと……ごめんね……。果実……壊しちゃった……」

フメイ「……いいよ。クロシュなら……」

アリシラ?「良くないよ! も〜!」

クロシュ「う、うん……」

フメイ「……でも、フメイたち……諦めないから」

クロシュ「……うん」

フメイ「……安全なとこで待ってて、とはもう言わない。だから……クロシュは、生きて」

クロシュ「……!」

フメイ「クロシュが生きていてくれれば……フメイは……それで、十分だから」

クロシュ「…………わたしも……フメイちゃんに、生きてて欲しい……」

フメイ「……クロシュがそう言うなら……」

クロシュ「うん……」

フメイ「それじゃあ、フメイたち、もう行く……。クロシュ……本当に、生きてね」スッ

 ボンッ!

アリシラ?「ほんとにも〜、次は邪魔しないでよ〜?」ピョンッ

 *
795 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/03/17(日) 21:20:33.40 ID:CDFR2Oyl0
―世界樹 麓

妖精「はあ……結局、フメイは連れ戻せず……。あの僧侶とかいう変な女とセインの姿もいつの間にか消えてるし……。世界樹の果実は割れて飛散しちゃったし……」パタパタ

綿毛クロシュ「……」フワフワ

妖精「首長の就任式がこんなことになっちゃったし……ああ〜首長に就任した途端にこれとか最悪だあ〜……」

綿毛クロシュ「……」フワフワ



ティセリア「妖精! クロシュちゃん!」

妖精「ティセリア……。一般参加者たちは帰してくれたんだ……」

ティセリア「はい。しかし一体上で何があったのですか!?」

マーベル「セインの奴もいつの間にかいなくなってるし、一体何が起きてんだよ!?」

妖精「あ〜……話すとちょっと長くなるんだけど……」

 *

ティセリア「そんな、世界樹の果実が……」

妖精「下手人たちも取り逃がした……というか私たちの手に負える相手じゃなかったんだもん」

ティセリア「いえ……犯人たちを目撃して来て頂いただけでもありがたいです……! しかし……クロシュちゃんのお友達のフメイちゃんと……同郷のアリシラさんが……」

クロシュ「ごめんなさい……」

ティセリア「いえ、クロシュちゃんが謝ることではありません。しかし……うう、どうしたものでしょう……」


マーベル「……しかしセインの奴……やはり王国の手の者だったのか」

紫髪のエルフ幼女「気付いていたのですか……?」

マーベル「勇者サインにそっくりだからな。何らかの関係者であることはわかっていた。だからこそ俺の目が届くところに置いておこうと思っていたんだが……」

紫髪のエルフ幼女「しょっちゅう別行動してたではありませんか……」

マーベル「いやまあ……それは本当に悪かった。だが奴も勇者だとすると、王国は二人の勇者を抱えてるってことなのか……!?」

妖精「ううん。勇者サインは死亡してるみたい。だから、セインが勇者だとしても勇者は依然として一人だよ。まあ、一人だけでも十分脅威なんだけどね」

マーベル「なにィ!?」

ティセリア「勇者サインが既に死んでいる、ですって……!?」

紫髪のエルフ幼女「初耳です……!!」

妖精「まあ、王国自身も秘匿してるみたいだからね……。でもこれは魔族国で得た確かな筋からの情報だから、信用して良い」

ティセリア「し、しかしそうだとするとまだ彼はこの国にいるということでしょう……!?」

妖精「そうだけど……目的は世界樹の果実だったみたいだし、今すぐこの国に侵攻してくるってことはないじゃないかな……。殺ろうと思えば、私たちなんていつでも殺れただろうし」

マーベル「チッ……癪だが、実際その通りだろうな。この国を侵略する目的なら、わざわざ俺の護衛を志願するなんてまどろっこしい真似をする必要はねえ」

妖精「うん。だからまだ猶予はある。それと――聖域を拡張するなら、多分今が絶好のタイミングだよ」

ティセリア「……そうですね。この混乱に乗じて聖域を拡張すれば――」

マーベル「テロに対する世界樹の防衛反応ってことにすりゃ丁度良いってことか」

紫髪のエルフ幼女「嘘も方便というわけですね」

妖精「そういうこと」

 ◆
796 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/03/17(日) 21:22:19.95 ID:CDFR2Oyl0
クロシュ(その後……世界樹から降りてきたイリスさんたちも合流して……妖精さんたちは、世界樹の聖域を元の大きさに戻す施術をした)

クロシュ(でも今は観光客の人がいっぱいいるから、一気に元の大きさに戻すわけじゃなくて、ゆっくり少しづつ大きくしていくそう)

クロシュ(最初こそ混乱が広がったけれど……緑の国の人たちは、大らかにそれを受け入れてくれる声が多数だったみたい……)

クロシュ(……)

クロシュ(でも……受け入れられない声も……なかったわけじゃないみたい……。その声も……ちゃんと、聞かなきゃだめなんだって……)

クロシュ(……政治って……難しい……)

 ◆
797 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/03/17(日) 21:23:03.86 ID:CDFR2Oyl0
日後
 露店通り

 ワイワイ ガヤガヤ

観光客の男性「あと数日でフォレスティナ観光も見納めかあ……」

観光客の女性「世界樹がテロを怖がって聖域を広げ始めちゃったんだよね」

観光客の男性「でも仕方ねえよなあ……。ま、あと数日楽しむとするか!」

ヤマイモ餅屋台の妖精「そーそー! あと数日、うちのヤマイモ餅を楽しんでいってよ!」

エルフの吟遊詩人「世界樹の涙は――やがて世界を潤す命の雫となって――大地へ染み渡るだろう――」ポロロン

 *
798 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/03/17(日) 21:23:42.00 ID:CDFR2Oyl0
>>797訂正
日後 → ―数日後
799 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/03/17(日) 21:24:09.22 ID:CDFR2Oyl0
―首長官邸

妖精「ふう……。とりあえず聖域関連はこれで一段落かな……」

ティセリア「お疲れ様です、妖精」

妖精「本当に疲れたよ……。でも……まだ、重大な問題が残ってるんだよね……」

ティセリア「飛散した果実の光、ですね……」

妖精「うん……。あの場では、世界樹自身が自らの意思でああすることを選んだけど……実際、あれがあの場では最善だったとは思う。でも――」

ティセリア「……はい。あの光が落ちた国々で異変が起きている――そのような話が既に伝わってきています」

妖精「世界樹の果実を危険に晒して、こういった事態を引き起こしてしまったのは私の責任だ。放置するわけにはいかない……。でも……」

ティセリア「……大丈夫です。この国のことは」

妖精「ティセリア……」

ティセリア「今回の選挙で、妖精が戻ってきてくれて……本当に、良かった……。もし妖精が戻ってきてくれなかったら……きっと、今よりもずっと悲惨な状況に陥ってたと思います」

妖精「……」

ティセリア「だから……この国の中のことは……私たちに任せてください。妖精は、妖精が成すべきことを――」

妖精「……ごめん。建国の太母として、みんなに期待されて首長に返り咲いたのに……」

ティセリア「いいのです。それに、世界樹の果実のこともこの国の問題には違いないのですから」

妖精「……ふふ、それもそうだね。じゃあ……この国の中のことは、任せて良い?」

ティセリア「はい……!」

 ◆
800 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/03/17(日) 21:25:34.21 ID:CDFR2Oyl0
―緑の国フォレスティナ 滞在最終日
 ◆パーティメンバー
 ◇クロシュ 武:鉄の小盾  防:旅人の服
 ◇妖精   武:なし    防:蜘蛛絹のレオタード
 ◇イリス  武:精霊樹の杖 防:魔術師のローブ
 ◇ミスティ 武:魔銀の短剣 防:旅人のローブ
 ◇ローガン 武:鋼の剣   防:鎖帷子

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹×2
・運命賽
・雨乞い傘
・精霊樹の種
・フメイの服の切れ端

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う

◯仲間の目標
・星の魔力を読む[2/4](イリス)
……………………………………………………………………………………
□フォレスティナ首都 主要施設
郊外:緑の大森林、農園、果樹園、精霊の泉、おうちの木、森林開発現場、他
首都:露店通り、大樹の宿、武具店、雑貨店、魔法店、工芸品店、八百屋、甘味処、食事処、冒険者ギルド、他
聖域:世界樹
……………………………………………………………………………………

―朝
 大樹の宿 ロビー

妖精「というわけであの光を追うよ。出立は明日。みんな、準備は良い?」

イリス「妖精さん……! 首長としての仕事は……!?」

妖精「ティセリアたちに任せる。今のこの国を熟知してるのはあの子たちの方だもの。私にできることなんてないし」

ミスティ「……そ、そうなのね……。でもわかったわ……。明日、出立ね……」

ローガン「フッ……恐らくこういうことになるだろうと予想はしていた。準備はできている」

クロシュ「……」コク

妖精「……あの光を追えば、きっとその先にフメイたちもいるよ。何度でも……諦めずに、説得し続けよう」

クロシュ「うん……!」


フォレスティナ滞在最終日です。この行動終了後、フォレスティナを出ます
↓1〜3 自由安価 何をする?
801 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/03/17(日) 21:26:57.47 ID:2krOjXts0
セインに関してのことをフラナに連絡する
802 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/03/17(日) 21:32:07.30 ID:Nsm5/tF1O
魔族自治区に送る名産品を見繕う
803 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/03/17(日) 21:34:30.94 ID:wH6pCqpM0
次に行く国(もしくは島、街)はどこにするか話し合う
804 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/03/17(日) 21:35:35.63 ID:6rKnT0/z0
星の魔翌力を読む
805 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/03/17(日) 21:54:50.35 ID:CDFR2Oyl0
―大樹の宿 ロビー

宿屋アルラウネ「イリス・プラネットさん宛にお手紙が来てるわ」スタスタ

イリス「! 師匠からだ!」

妖精「マメだねえ。今回も魔法の授業?」

イリス「それもあるけど、今回はセインくんのことについても報告したの。師匠の意見を聞いておきたくて」

ローガン「ふむ……確かに、フラナ氏の見解は気になるな」

ミスティ「どんなことが書かれてるか、私たちにも見せてもらっても良いかしら……?」

イリス「うん……! 読んでみる……!」


↓1コンマ
01-30 全然わからないわ
31-60 勇者サインの血縁者かしら
61-90 王国とロイエ教について調べてみるわ
91-00 ??
806 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/03/17(日) 21:57:26.51 ID:6rKnT0/z0
えいや
807 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/03/17(日) 23:20:30.79 ID:CDFR2Oyl0
手紙『勇者サイン本人は、もし仮に生きていたとしたら二十代半ばほど。しかしあの勇者モドキはまだ十代前半くらいにしか見えない』

手紙『安直に考えるなら、奴は勇者サインの血縁者ね。人間にしては年の離れた弟と考えるのが最も自然でしょう』

手紙『ただ――勇者サインの家族関係については、一切の情報がないのよ。だから軽率に断定することはできないわ』


イリス「ううーん……本人は、前に勇者サインは赤の他人だって言ってたけど……」

妖精「口先では何とでも言えるよ。隠してるだけかもしれないし」

ミスティ「でも……もし本当に弟なら、そう名乗った方が勇者として活動しやすいんじゃなかしら……?」

ローガン「ううむ……しかし彼が王国の勇者だとすると、ロイエ教原理派幹部とも共同で動いているのも不可解だ。一体どういう関わりがあるのだろうか……」

クロシュ「……セインさん……守りたいものがあるって……」

イリス「……セインくんは、やっぱり悪い人じゃなさそうに思えるんだよね。何か……王国とかロイエ教原理派に、人質を取られたりしてるのかも……」

妖精「でもあの勇者に人質なんて通用する? 瞬間的には光の速さで動けるんだから、人質なんて意味がない気がする」

ローガン「人質が複数人いて、それぞれ別の場所に捕らえられているなどの場合はそうも言えないかもしれん」

ミスティ「……可能性を考え出すとキリがないわね……」

イリス「そ、そうだね……。今はっきりしてるのは、セインくんが王国とロイエ教原理派に従ってるってことくらいかな……」

妖精「……まあ、実際そんなに悪い奴ではなさそうだよね。セイン」

クロシュ「うん……」

 *

イリス「とりあえず師匠に返事を書いて……」

宿屋アルラウネ「ちゃんとこの国を出る旨も書くのよ? ここにお師匠さんからの返事が来たら、あなたには届けられないからね」

イリス「はい、大丈夫です! いつもありがとうございます!」

宿屋アルラウネ「どういたしまして。ねえ、せっかくならお土産とかも送ってあげれば? この国を出る前に」

イリス「あ、それ良いですね……! 師匠だけじゃなくて聖女さんやあの子たちにもいろいろ送ってあげたいかも……!」

クロシュ「うん……!」

ミスティ「何が良いかしら……」

ローガン「ここの名産品であれば――」



宿屋アルラウネ「それにしても、あなたたちとも明日でお別れなのねえ。ふふ、初日はまさか建国の太母が率いるパーティだなんて思いもしなかったわ」

妖精「こっちも名乗るつもりなんてなかったんだけどね……」

宿屋アルラウネ「世界樹を癒やす旅、頑張ってね。私も陰ながら応援してる」

妖精「ありがと」

 *
808 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/03/17(日) 23:21:28.95 ID:CDFR2Oyl0
というわけで本日はここまでです。次回は魔族国へ送るお土産編、次に向かう場所決め編となります

ついに選挙が終わりました。鎖国を選んだ緑の国にも、ひとまずの安らぎが訪れることでしょう
そして首長となった妖精はその座をティセリアに譲り渡し、クロシュたちは世界樹の光を巡る新たな旅へ――

それでは本日もありがとうございました。次回は、可能であれば祝日などもやろうかと思います。よろしくお願いいたします
809 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/03/17(日) 23:44:56.48 ID:KdKCKk/2o

次の国も楽しみ
採用されてる国は幾つあるんかな
810 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/03/18(月) 01:08:45.89 ID:pEMRhEObo

つなぎが上手い
妖精さん離脱覚悟していたがついてきてくれてありがとう……
フメイちゃんが今回の件でクロシュちゃんのこと守るべきか弱い存在から見直した気配感じて良き
811 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/03/19(火) 14:16:29.72 ID:CPjmhmj60

確かに主要キャラクターは女性が多いから男性のキャラクターを増やした方がいいと思った。
812 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/03/20(水) 18:57:10.30 ID:bATUIh+T0
採用されている国について、全ての場所を実際に登場させるのは難しいですが、いちおう頂いた案の国・都市・地域は全てこの世界内に存在するものとして考えています(世界観や設定の整合性を取るために、内容を一部変更させていただいている場合もあります)

今まではクロシュのフメイ捜しに付き合ってくれている形の妖精でしたが、世界樹の光を追うという能動的な目的を持ったため、今後は以前よりも積極的にいろいろ参加してくれるようになるかもしれません

フメイ氏にとって、クロシュちゃんは一人では生きていけないか弱い妹分スライムだったのかもしれません。しかしクロシュちゃんのがんばりが功を奏したのか、その認識は改まりつつあるようです

気を抜くとつい女性キャラクターを登場させてしまうので、意識的に男性キャラクターを登場させるよう気をつけようと思います
813 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/03/20(水) 18:57:39.48 ID:bATUIh+T0
―露店通り

 ワイワイ ガヤガヤ

森妖精の露店「フェアリーシロップだよ〜! 鎖国間際の大感謝特売中だよ〜!」ヒラヒラ

馬頭の飛脚「オデ、荷物、運ベル。デモ、森ノ外ニハ、運ベナイ。ゴメン」

アルラウネの八百屋「フォレスティナの野菜が食べられるのも今週が最後よ。買っていきなさい」

エルフの露店「森エルフ印の乳製品、買っていきませんか〜? 今を逃すとこの先一生味わえないかもしれませんよ〜?」

森妖精の装飾品露店「ふわあ……。安いよ〜……人間用のもあるよ〜……」

エルフの吟遊詩人「この国を訪れし全ての旅人に、精霊の加護がありますよう――」ポロロン



クロシュ「わあ……」

ミスティ「前よりも、さらに賑わっているかしら……?」

妖精「鎖国が解かれるのがいつになるかもわからないからねえ」

ローガン「買う方も売る方も、今しかないというわけだ」

イリス「慎重に選ばないと……!」


↓1〜3自由安価 魔族国へ送る特産品(特定の誰かに贈りたい場合はその旨も)
814 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/03/20(水) 19:01:49.83 ID:9MXNK8wP0
フラナ氏に純潔エルフの血のような色のワイン。
815 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/03/20(水) 19:13:57.40 ID:qJ+qaNaiO
子供達に世界樹の果実風ゼリー詰め合わせ。
816 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/03/20(水) 19:15:05.08 ID:vFgImliTo
なんか拾った世界樹の枝
817 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/03/20(水) 23:49:38.41 ID:bATUIh+T0
 看板『鎖国直前超特価! エルフ酒造』

ローガン「む……!」

クロシュ「おさけ……?」

妖精「酒だね」

イリス「お酒と言えば――フラナ師匠はワインが好きだったはず!」

ミスティ「でもワインはあるのかしら……」

紫髪のエルフ幼女「もちろん。大抵のお酒は取り扱っています」ヌッ

イリス「ティセリアさんの秘書の――サリーさん!」

紫髪のエルフ幼女「どうも。旅立ちの前にお土産探しですか?」

ミスティ「実は――」

 *

紫髪のエルフ幼女「なるほど……魔族国への贈り物を選んでいるのですね。もうすぐ鎖国を迎えるこの国の特産品は今後希少価値が高まるでしょうから、良い考えだと思います」

イリス「あ、あはは……そこまで考えたわけじゃないですけど」

紫髪のエルフ幼女「よろしければ私がご案内致しましょうか」

妖精「えっ、でも今忙しいんじゃないの? あなたもティセリアも」

紫髪のエルフ幼女「あなたが建国の太母としての威光と手腕でいろいろ調整してくれたお陰で、今は余裕があります。この国の為に影に日向に尽力してくれた復権派の皆さんに、せめてもの恩返しをさせてください」

ミスティ「そういうことなら……お言葉に甘えさせていただこうかしら……」

 *
818 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/03/20(水) 23:50:04.24 ID:bATUIh+T0

紫髪のエルフ幼女「聞けば、あなたのお師匠様は吸血鬼だそうですね」

イリス「はい、そうなんです! いやまあ、師匠というのは私が勝手にそう呼んでるだけで、実際は師匠ではないんですけど……」

紫髪のエルフ幼女「そ、そうですか……。いえ、吸血鬼の方でしたらピッタリのお酒があると思いまして」

イリス「ピッタリの……?」

紫髪のエルフ幼女「こちらです」スッ

 ヴァージンエルフワイン「」

イリス「ま、真っ赤……!!」

ミスティ「マジカルブラッドワインよりさらに鮮やかな赤色ね……」

ローガン「これは、まさか――」

紫髪のエルフ幼女「ご安心ください。本物の血は使用しておりません。これはエルフ酒造の方々が長年の研究を積み重ねて開発した、純潔エルフの血液に極めて近い成分を含有する人工血液――を用いて造られたワインなのです」

イリス「純潔エルフの血液に極めて近い成分を含有する人工血液……」

ミスティ「を用いて造られたワイン……?」

ローガン「う、うむ……。つまり……美味いのか?」

紫髪のエルフ幼女「吸血種の方々からは非常に高い評価を頂いておりますが、それ以外の方からの評価はあまり芳しくありませんね……。まあ、元々吸血種の方向けに開発されたワインですので当然と言えば当然なのですが」

イリス「そうなんですね……! それなら確かに師匠にピッタリかも……!」

妖精「じゃあお土産の一つはこれに決定?」

イリス「うん!」

 ◇
819 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/03/20(水) 23:50:38.56 ID:bATUIh+T0
―露店通り

イリス「師匠に宛てたお土産はこれで良さそうだけど……これで喜ぶのは多分師匠だけだし、他のお土産もいるよね」

ミスティ「そうね。他のみんなには、何が良いかしら……」

クロシュ「……えと……魔族国には……甘いもの……あんまり、なかったから……」

ローガン「甘味だな。サリー殿、お土産に適したスイーツなどがあればご教示頂きたい」

紫髪のエルフ幼女「お土産スイーツですね。それならば――」

 *

―甘味処 木苺堂

 カランカラン

ティセリア「いらっしゃいませ――えっ!?」

紫髪のエルフ幼女「こんにちは、ティセリア」スタスタ

妖精「ティセリア……ここでも働いてるんだ」

ティセリア「いえ、まあ、軽い手伝い程度で……本業に差し支えはありませんので……」

妖精「あいや、そういうことを言いたいんじゃなくて。ティセリア、今でもお菓子作り好きだったんだなあって思ってさ」

ティセリア「あ……はい! ふふ、ずっと好きですよ」


森妖精の子「いらっしゃいませ……ミスティさん!」パタパタ

ミスティ「わっ……あなたもここで働いていたの……!?」

森妖精の子「うん。まだみならいだけど……」

ティセリア「選挙祭が終わって少し後くらいに、ここでかけていた募集に応募してきてくれたんです」

森妖精の子「おかね……あった方が、いいと思って……。ミスティさんたちにも……あんまり、おかね、だせなかったから……」

ミスティ「いいのよ。あなたとあなたのおうちの木が助かったことが、一番の報酬だもの……」

森妖精の子「……??」

イリス「ミスティ、すっかりその子に甘々だねえ」

ミスティ「そ、そういうのじゃないわ……」

 *
820 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/03/20(水) 23:51:08.31 ID:bATUIh+T0

ティセリア「なるほど。魔族国の方々へのお土産ですね」

クロシュ「うん……。どれが……良い……?」

ティセリア「それでしたら、これはどうでしょう?」

 色とりどりの世界樹の果実風ゼリー「」キラキラ

クロシュ「わあ……!」

ミスティ「綺麗ね……」

妖精「世界樹の果実風? なかなか洒落てるじゃん」

ティセリア「ふふ、そうでしょう。味はリンゴやブドウなど既存の果物を模したものになっていますが、とても美味しいと好評を頂いているんですよ」

妖精「まあ、世界樹の果実の味を知ってる奴なんてどこにもいないからね……」

森妖精の子「えっとね……フェアリーシロップと、スライムさんのゼラチンも、使ってるんだよ……」

クロシュ「!」

ティセリア「魔力にも健康にも美容にも良いスイーツとなっております。せっかくですから試食品をどうぞ、クロシュちゃん」スッ

クロシュ「う、うん……。あむ……」モグモグ

スライムクロシュ「〜〜!」モニョモニョ

ミスティ「クロシュ、溶けているわ……」

妖精「ふふ、溶けるほど美味しいってさ」

ティセリア「それほどまでに美味しく感じて頂けたのでしたら良かったです」

ミスティ「それじゃあ、もう一つのお土産は世界樹の果実風ゼリーにしましょう……」

妖精「そうだね。きっとあの子たちも喜ぶよ」

 ◆
821 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/03/20(水) 23:51:38.16 ID:bATUIh+T0
ものすごく眠いので本日はここまでとなります。全然進まず申し訳ありません

ワインとお菓子、お土産はやはり消え物が良いのかもしれません。そして次のお土産は世界樹の枝編です。よろしくお願いします

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願い致します
822 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/03/21(木) 00:05:03.38 ID:mrvFCogIo
乙乙
823 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/03/21(木) 00:58:50.72 ID:L70PP43Qo

商魂逞しい住民が多い
824 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/03/23(土) 20:08:50.63 ID:MsQneFxu0
緑の国はここ最近観光産業に力を入れていたこともあり、観光客向けの商売に積極的な住民も多い模様です
鎖国はそういった住民たちに大きな影響を及ぼすものですが、ほとんどの国民は元から自給自足で暮らしていたため、鎖国を言い渡されても切羽詰まることなく商売を続けられるようです
825 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/03/23(土) 20:09:42.65 ID:MsQneFxu0
本編更新の前に今後の進め方について多数決を取りたいと思います
クロシュたちは世界樹の光を追うことになったわけですが、その旅程について少々決めたいことがございます。よろしくお願いします

↓1〜5
1.光が遠くに落ちたので、途中にある他の国や地域を経由する必要がある
2.光は近くに落ちたので、目的の場所へは意外とすぐに到着する


◇簡単な解説◇
〈1.他の国や地域を経由する〉
他の国や地域を経由することになるので長旅になります。メインシナリオに加えて多くのサブシナリオが発生する可能性があります。出会いと別れもあるでしょう
世界観や登場人物の描写は増量されますが、全体的なお話のテンポは悪くなってしまうかもしれません

〈2.経由せずすぐ到着〉
サブシナリオはあまり発生せず、メインシナリオ(王国や原理派との戦い、勇者の謎、フメイちゃんとアリシラ?さんの行方)を主に追う形式となります
全体的なお話のテンポは早くなりますが、世界観や登場人物の描写は薄くなってしまうかもしれません
826 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/03/23(土) 20:10:34.42 ID:sl8eDkbq0
827 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/03/23(土) 20:12:08.65 ID:+sz04aaIO
1
828 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/03/23(土) 20:12:49.14 ID:+4puIc1EO
1
829 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/03/23(土) 20:20:52.64 ID:PmZecKPDO
一応1
830 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/03/23(土) 20:41:35.16 ID:eQjF9W320
他の登場人物にもスポットを当ててほしいから
1
831 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/03/23(土) 21:02:09.00 ID:MsQneFxu0
皆さんありがとうございます。それでは、光は遠くに落ちたので他の国や地域を経由していくこととなりました
832 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/03/23(土) 21:02:42.92 ID:MsQneFxu0
―大樹の宿 ロビー

イリス「それじゃあ、魔族国へ送るお土産はこの二つで良いかな?」

 ヴァージンエルフワイン「」
 世界樹の果実風ゼリー詰め合わせ「」

クロシュ「うん」

妖精「異議なし」

ミスティ「ええ、良いと思うわ」

ローガン「うむ。私も異論はない」

イリス「みんなありがとう! それじゃあお土産はこの二つ――」


世界樹の精霊「……」ジーッ


ローガン「む……? 妖精の子だろうか……?」

ミスティ「世界樹の果実風ゼリーが気になるのかしら……?」

イリス「あー……ごめんね、これはお土産として送るためのもので――」

妖精「そいつ世界樹の精霊だよ」

イリス「えっ……ええええええええ!!!?!??!?」ガタンッ

ミスティ「せ、世界樹の精霊……!?」

ローガン「そんな方が、どうしてこんなところに……」

妖精「それは私が聞きたい。あなた、聖域の外に出て大丈夫なの?」

世界樹の精霊「うん。ここも聖域に包まれる予定だから。クロシュちゃん、お久しぶり」

クロシュ「あ、うん。世界樹の精霊さん、お久しぶりです」ペコ

イリス「な、なんかクロシュちゃんと知り合いになってる……!?」

妖精「ま、まあいろいろあってね……。それで、今日はどうしてこんなところに?」

世界樹の精霊「今日は……これを渡そうと思って、来た……」スッ

 世界樹の枝「」

妖精「こ、これ……世界樹の枝!?」

イリス「え、ええ!? 世界樹の枝!!!?!?!?」

世界樹の精霊「うん。あなたたちに、あげる」

妖精「いやいやいや……この前葉っぱ一枚くれるのすら渋ってたじゃん!」

世界樹の精霊「もうこの枝に循環すべき命は残っていないから、大丈夫」

妖精「そ、そう……」

世界樹の精霊「でも、とても良い触媒になる……ってティセリアが言ってた」

イリス「触媒って……魔法の触媒のこと?」

世界樹の精霊「わからない」

ローガン「わからないのか……」

世界樹の精霊「そういうわけだから、今回のお礼に、あげる。ありがとう……」

妖精「わかったよ……。ありがたくもらっとく」

世界樹の精霊「どういたしまして」

 *
833 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/03/23(土) 21:03:55.23 ID:MsQneFxu0

イリス「世界樹の枝かあ……。素材としては最高級の逸品なのは間違いないけど……」

ミスティ「少し手に余るわね……。何か良い活用法はないかしら、妖精」

妖精「魔法の触媒としてなら、一般的な補助具より遥かに強力な効果を期待できると思う。でも未加工で使うのは危ないし消耗も早まるだろうからやめといた方が良いよ」

ローガン「ならば杖などに加工すれば――いや、明日出立するのに加工している暇はないな……」

クロシュ「……えと……それじゃあ……一緒に、魔族国に送るのは……?」

イリス「そっか! 魔族国なら魔法技術も緑の国と遜色ないし、師匠なら世界樹の枝の使い方もなんか知ってそうだもんね……!」

ミスティ「なんか知ってそう……。まあ、確かになんか知ってそうではあるわね……」

ローガン「そうだな。我々は持て余してしまうが、魔族国の者たちなら有効活用できるかもしれん」

妖精「じゃあこれも魔族国に送っちゃおうか」

イリス「うん!」

 ☆ヴァージンエルフワイン、世界樹の果実風ゼリー詰め合わせ、世界樹の枝を魔族国に送ります

 ◆
834 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/03/23(土) 22:18:21.99 ID:MsQneFxu0
―大樹の宿 ロビー

妖精「さて、お土産の発送も完了したところで次の目的地についての話をしよう」

イリス「うん! あの日の夜、世界樹から飛び散っていった光の行き先だよね」

妖精「そう。あの光が落ちた場所で被害が出てるから、私は緑の国の妖精としてそれを解決したい。……よく考えたら、首長ではないあなたたちにまで強要することはできないんだけど……」

ミスティ「今更水臭いわね……。私たちは共に選挙で勝利を治めた復権派の仲間じゃない……」

ローガン「うむ。首長のサポートを行うのは復権派構成員として当然の務めだ」

イリス「そうだよ! 妖精さん一人につらい思いなんてさせないんだから!」

クロシュ「うん……! それに……フメイちゃんたちも、そこにいるから……」

妖精「みんな……ありがとう。それじゃあ早速本題に入らせてもらうよ。まず次の目的地は――」


↓1〜 先取3票
1.ユーシリア帝国[>>383](チカーバの街[>>75]を経由)
2.テラヌス・ウルス[>>385](芸術都市ミュージア[>>380]、砂漠[危険地帯]を経由)
3.トコナツ火山島[熱帯](機械都市テンペスター[>>378]および港湾都市ウォーターポート[>>375]を経由)
※4.オノゴロ諸島[>>373](ユーシリア帝国[>>383]、???を経由)
※5.大陸西部上空(港湾都市ウォーターポート[>>375]、国際商業都市イスファハーン[384]、大魔女帝国[>>381]を経由)
※6.トウゲン帝国(オリシン王国[>>382]、大山脈[超危険地帯]、北部地方[超危険地帯]、リテン・ヘイヴン[>>377]を経由)
※7.常闇の樹海[超危険地帯]

(※が付いているものはまだ選べません)
(※4はユーシリア帝国編クリアで解放されます)
(※5〜7は特定の条件を満たすと解放されます)
(温泉町トウゲン[>>379]はオノゴロ諸島にあるようです)
835 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/03/23(土) 22:19:48.32 ID:DswJh/3vo
2
836 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/03/23(土) 22:20:11.63 ID:nWLHZMcCo
3
837 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/03/23(土) 22:21:27.41 ID:sl8eDkbq0
838 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/03/23(土) 22:22:17.11 ID:MuZ841l8o
2
839 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/03/23(土) 22:23:57.50 ID:+sz04aaIO
3
840 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/03/23(土) 22:24:09.25 ID:PmZecKPDO
3
841 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/03/23(土) 23:01:47.50 ID:MsQneFxu0
妖精「――トコナツ火山島。聞いたことはある?」

イリス「えっ、トコナツ火山島!? それってあのトコナツ火山島!?」

妖精「トコナツ火山島って地名は多分一つしかないと思う」

ミスティ「聞いたことあるわ。確か、一年中熱い季節が続く熱帯の島だとか……」

ローガン「しかも活火山があって溶岩も頻繁に出る、と聞いたことがあるな」

クロシュ「ようがん……」

妖精「とっても熱い、燃えて溶けてる岩のことだよ」

クロシュ「???」

ミスティ「私も実物を見たことがないから、溶岩という物体の知識はあるけれど、気持ちはクロシュと似たようなものよ……。燃えて溶ける岩なんて全く想像が付かないわ……」

ローガン「精錬で溶けた金属なら見たことはあるが、あんな感じなのだろうか……」

イリス「私、昔魔法の大会をお師匠様と見に行ったときに一度だけ見たことある。なんていうか……メラメラでデロデロで、すごかった」

クロシュ「メラメラで、デロデロ……。わたしも……デロデロなら、できる」

妖精「絶対触っちゃだめだからね!?」

ミスティ「とりあえずトコナツ火山島が目的地となったのはわかったわ。でもそれだと……海に出る必要があるけれど、どうするの?」

イリス「トコナツ火山島は大陸の南の海だよね。それなら最も近い港は――」

ローガン「……港湾都市ウォーターポートだな。王国の」

イリス「げげっ」

妖精「……まあ、こればかりは仕方ない。王国内ではまたクロシュの服の中とかに隠れるから、その時は入れさせてよね」

クロシュ「ん」コク


ミスティ「ところで……ウォーターポートと隣接している、このテンペスターという街は?」

ローガン「テンペスターは王国の武器庫と呼ばれる工業都市だな。通常の武器だけでなく、機械式の武器や兵器も開発・生産しているらしい」

妖精「げえ、機械兵器は私たち妖精の天敵だ……! 自然の力が通じにくい上に、自然の守りを容易く壊してくるんだよ!」

イリス「そ、そういえばマーベルさんが振り回してた機械式の回転ノコギリ、魔王樹に効果抜群だったね……」

妖精「そういうこと……! 魔王樹も元は精霊樹だったことを考えると、機械がいかに私たち妖精や精霊の天敵かわかるでしょ? はあ……。そんな街が港の近くにあるなんて……」

クロシュ「えと……妖精さんが、危なくなったら……わたしの中に……隠れて、いいよ……?」

妖精「ふふ、ありがとクロシュ。でも私が危ない時はクロシュも危ないだろうから、一緒に隠れよう」

クロシュ「うん」

 ☆次の目的地がトコナツ火山島になりました
  港湾都市ウォーターポート&工業都市テンペスターを経由して向かいます

 ◆
842 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/03/23(土) 23:04:38.11 ID:MsQneFxu0
―魔族国
 妖しい魔法店

 カランカラン

馬頭の飛脚「コンニチワ、馬頭便デス。イリス・プラネット様ヨリ、オ届ケ物ガゴザイマス」ヌッ

フラナ「ありがとう、ご苦労様。……あなた、緑の国の飛脚よね? もうすぐ鎖国するそうだけれど、帰りは大丈夫なの?」

馬頭の飛脚「アッ! ヤバイカモシレマセン」

フラナ「……。まあ、今この国は働き手がいくらでも欲しいから、もし緑の国に帰れなかったら魔族国に来なさい。寝床と仕事を用意してあげるから」

馬頭の飛脚「オ世話ニナリマス!」

フラナ「いやまずは帰れるかどうか確認しなさいよ」

 *

フラナ「はあ、全く……。緑の国の住民ってちょっとのんきすぎる気があるのよね。そこが良いところでもあるのだろうけれど……」

フラナ「それより今はイリスからの届け物ね。何かしら……」ワクワク

 ヴァージンエルフワイン「」ポン!

フラナ「こ、これは……生娘エルフの血――に限りなく近い味と成分の人工血液を用いて造られたヴァージンエルフワイン……!!!」

フラナ「鎖国すると聞いた時はもう飲めないかと諦めていたけれど……まさかイリスがこれを送ってきてくれるなんて……!!」

フラナ「ふふふふ、持つべきものは優秀な教え子ね……。後で飲みましょ」

フラナ「……ん? 他にも入ってるわね。何かしら――」

 世界樹の枝「」ポン

フラナ「世界樹の――枝!?」

 ◆
843 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/03/23(土) 23:05:13.94 ID:MsQneFxu0
―魔族国旧市街
 ロイエ魔族国教会

 ガチャッ

馬頭の飛脚「コンニチワ、馬頭便デス。クロシュ様ヨリ、オ届ケ物ガゴザイマス」ヌッ

聖女「はい、こんにちは……えっクロシュさんから!?」

馬頭の飛脚「ハイ」

聖女「あ、あの……クロシュさんたちは、お元気でしたか?」

馬頭の飛脚「ハイ。ミナサン、息災デアッタト記憶シテオリマス」

聖女「そうですか、良かった……。あれ、でも確か今は緑の国にいっていて、緑の国はもうすぐ鎖国で……あっ! あなたは大丈夫なのですか!?」

馬頭の飛脚「同ジコトヲ別ノオ客様ニモ言ワレマシタ。ヤバイカモシレマセン」

聖女「そ、そうですか……。あの、もしお国に帰れなかったら、ロイエ教の教会をお尋ねください。簡易的な宿泊施設と、炊き出しも行っておりますので……」

馬頭の飛脚「オ世話ニナリマス!」

聖女「まずは帰れるかどうかご確認くださいね!」

 *

聖女「ふう……お布団もご飯も無限にあれば良いのですが……」

 ガチャッ

魔族の子供「こんにちは、お姉さん! 遊びに来たよ!」ヒョコッ

魔族国スライム「〜〜」モニョモニョ

淫魔の幼女「こんにちは、おねーさん!」ヒョコッ

聖女「あら、いらっしゃい! なんと今ですね――クロシュちゃんから、緑の国のお土産が届いたんです!」

魔族の子供「えっ、本当!?」

魔族国スライム「!」モニョモニョ

淫魔の幼女「……言われてみれば、クロシュちゃんの匂いがする……」

聖女「に、匂いがするかは私にはわかりませんが……こちらを、みんなで食べて欲しいと」スッ

 世界樹の果実風ゼリー詰め合わせ「」ポン!

淫魔の幼女「わああ……! きらきら……!!」

魔族の子供「これ、何!?」

聖女「これはゼリー≠ニいうおやつです。緑の国で人気のお菓子なのだそうですよ」

魔族国スライム「〜」モニョモニョ

魔族の子供「ゼリー……!」

淫魔の幼女「ええ、食べていい? 食べていい?」

聖女「ふふ、もちろんです。ゼリーは逃げませんから、ゆっくりね……」

 ◆
844 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/03/23(土) 23:07:57.70 ID:MsQneFxu0
―???

アリシラ(……)

アリシラ(真っ暗で……何も、見えない……)

アリシラ(ここは……どこ、なのかな……)

アリシラ(帰らなきゃ……)

アリシラ(……? 帰るって……どこに……?)

アリシラ(あれ……? 私は……私って、誰……?)


アリシラ?「帰る場所なんて、もうないよ」

アリシラ(え――)

アリシラ?「忘れたの? 私の大好きなお父さんも、お母さんも――私が殺したんじゃない」

アリシラ(あ――あ、ああ―――!!)

アリシラ?「思い出した? あの日の夜のこと」

アリシラ(わ、私……私は……!!!)

アリシラ?「でも仕方ないよ。だって、私が吸収しなくたってお父さんもお母さんもあのままなら死んでたんだもの)

アリシラ(だからって……だからって……!)

アリシラ?「うふふ……一緒に死ねていたら良かったのにね。生存欲なんてものがあったばかりにね……。大好きな人たちと一緒に死ねず、後を追うこともできず、現世を彷徨い続けるしかない……」

アリシラ(どう、して……。私、だけ…………)

アリシラ?「それは私が、他者の命を奪って生き延びる力を持っていたから。ただ、それだけ。単なる必然」

アリシラ(…………あなたは……誰、なの……?)

アリシラ?「私は私だよ。アリシラ」

アリシラ(……)

アリシラ?「うふふ……本当だよ? だって私も≠ィ父さんとお母さんからその名前を授かったんだもの」

アリシラ(それは……どういう……)

アリシラ?「私はね――あなたが死産した時に生まれて、蘇生と引き換えに消滅した――」

魔王アリシラ「――魔王の、断片だよ」

 ◆
845 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/03/23(土) 23:18:03.28 ID:MsQneFxu0
本日はここまでとなります。次回はとうとう緑の国を出発する時となります

今回、旅の方式が他の国や地域を経由していくものになりました。話のテンポはゆっくりになってしまうかもしれませんが、文量はその分増えますので、他の登場人物にスポットが当たることも増えるかと思います。よろしくお願いします
そして次の目的地であるトコナツ火山島は、劇中でも説明のあった通り、熱帯に位置する火山島です。赤道に近いため一年中暑く、独特の文化が発達しています。観光に訪れる人も多く、一年中賑わっています。海も山も遺跡もあるので、冒険者にも人気があるようです

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
846 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/03/23(土) 23:38:33.05 ID:nWLHZMcCo
乙乙
条件で解放されるということはラスダンみたいな空気ある常闇の樹海にも条件次第で序盤にいけるんかね
847 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/03/23(土) 23:42:39.03 ID:eQjF9W320
乙です
気になったけどイリス、ミスティ、ローガンが戦闘以外でパーティーから離脱する可能性はあったりするのかな?
848 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/03/23(土) 23:48:45.05 ID:PmZecKPDO
乙です

超危険地帯には勇者とか魔王以上にヤバいのが眠ってそう
849 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/03/24(日) 01:16:31.80 ID:5qAKx6E9o

魔王関係はアリシラ?さんの方だった!
こういう一つ前の国のその後ちょっと見せてもらえるのすき
850 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/03/24(日) 07:30:40.65 ID:lDuvULJr0

フラナ氏昔はヤンチャ吸血鬼として無差別に吸血してそう
851 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/03/24(日) 19:46:19.95 ID:YO9073hoO

鎖国してもギルドは続投するのかな
852 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/03/24(日) 19:50:25.40 ID:h/5HXvT10
特定条件で解放される目的地についてですが、条件を満たすにはメインシナリオを進める必要もあるため、序盤の段階で突入することは難しいかと思われます(無理に行こうとしても他のパーティメンバーに止められます)

イリス、ミスティ、ローガンが離脱する可能性についてですが、魔族国編での革命参加選択の時のように、各仲間の意にそぐわない行動を選ぶと離脱判定が発生することがあります
なお現時点ではクロシュおよびパーティそのものに対する好感度は全員けっこう高いため、よほど信念に反する行動を取らない限りは基本的に離脱する可能性は低いと考えて頂いて大丈夫かと思います
ただし特定のサブイベントなどでは、展開次第で離脱判定または強制離脱が発生する可能性もあります

超危険地帯には、勇者は多分いないと思いますが、魔王やそれに比肩する存在が潜んでいる可能性はあります。通行する際は十分に注意しましょう

アリシラ?さんは、かつて魔王化したアリシラさんの凶悪な力の断片のようです。厳密には魔王ではないので、災害と呼べるほどの力は残っておらず、言葉も通じるように思えます
本来のアリシラさんもどうやら消滅したわけではないようです

フラナ氏が若い頃にどういう吸血鬼だったかは明らかではありませんが、竜人の女性氏やムキムキオーク氏が尊敬するような人物だったのは確かなようです

緑の国の冒険者ギルド支部は一旦活動を休止することになるかと思います。鎖国が解消されたら再び活動を再開するでしょう
853 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/03/24(日) 19:51:42.45 ID:h/5HXvT10
―朝
 露店通り

 ワイワイ ガヤガヤ

ティセリア「……もう出立の時なのですね」

妖精「うん。世話になったね」

ティセリア「こちらこそ。本当に……この年の選挙に戻ってきてくれて、ありがとうございました」

妖精「あなたこそ、この国を守ってくれてありがとう。これからも頼っちゃうけれど、よろしくね」

ティセリア「はい……」



紫髪のエルフ幼女「これを。旅にお役立てください」

 お金の入った袋「」ジャラッ

イリス「わっ……! こ、こんなに良いんですか……!?」

紫髪のエルフ幼女「……むしろ、この程度の額しか用意できなかったことをお許しください。本来であれば、世界樹の光の回収は国を挙げて支援すべき事案なのですが……」

ローガン「とんでもない。これほどの大金を頂けるとは、ありがたみしかありません」

妖精「うん。この情勢でここまで捻出してくれて本当に助かるよ。ありがたく使わせてもらうね」


紫髪のエルフ幼女「それと、これをお受け取りください」スッ

 精霊の印「」キラキラ

クロシュ「きらきら……」

イリス「なんだろ……透き通った心地良い魔力を感じる……」

紫髪のエルフ幼女「これは精霊の魔力が込められたお守りです。認められた人がこれを持っていれば、聖域を自由に通行できるようになります」

ミスティ「……本当に良いの? 私たちのような素性の知れぬ旅人に、聖域の通行許可なんて与えて……」

紫髪のエルフ幼女「あなたがたは現首長妖精と共に復権派として活動し、この国の為に尽力してくださった賓客ですから。どうかお受け取りください」

クロシュ「うん……ありがと……」
854 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/03/24(日) 19:52:59.13 ID:h/5HXvT10

マーベル「なんだ、もう行くのか。帰って来る時はなんか珍しい土産とか持ってきてくれよ」

妖精「はいはい。覚えてたらね」

イリス「あの、今更ですけど……あの時、魔王樹の攻撃から助けてくださって、ありがとうございました……!」ペコッ

マーベル「あー、そういえばそんなこともあったな……。恩を着せようと思ったわけじゃないが、せっかくだから貸し一つってことにしとくか」

イリス「は、はい」

妖精「ちょっと、イリスに変な要求しないでよ」

マーベル「しねえよ! 百年どころか十数年しか生きてないガキにんな大人げないことするかっての!」

妖精「ならいいけど」

マーベル「まあ、そうだな……。またここに来ることがあったら、外国土産とか持ってきてくれりゃいい。それと、もしセインの奴に会うことがあったら、マーベルの分っつって一発ぶん殴っておいてくれ」

イリス「え、ええ!? セインくんを……それはちょっと、ハードルが高いというか……」

マーベル「あいつ変なとこで真面目だから、俺の名前出せば殴られてくれると思うぞ。多分な」

イリス「わ、わかりました。やれそうならやってみます……」

マーベル「ったく、あいつが勇者じゃなけりゃな……」



森妖精の子「ミスティさん……もう、いっちゃうの……?」

ミスティ「ええ……。私たちには、やらなければならないことがあるのよ」

森妖精の子「……うん。ミスティさんは……たびびと、だもんね……」

ミスティ「ええ……」

森妖精の子「…………これ……あげる……」スッ

 精霊樹の実のジャム「」ポン

ミスティ「これは……ジャム?」

森妖精の子「うん……。木さんの、実と……わたしのフェアリーシロップで、つくったの……。ティセリアさんに、やりかた、おしえてもらって……」

ミスティ「すごいわ……! お菓子作り、もうできるのね……」

森妖精の子「えへへ……。木さんと、ティセリアさんのおかげ……。ミスティさん……げんきでね……」

ミスティ「ありがとう……。お菓子作り、応援してるわ。あなたも、元気で……」


 ☆お金をいっぱいもらいました
 ☆精霊の印(持っていると聖域を通行できます)を人数分もらいました
 ☆精霊樹の実のジャム(魔力大回復、甘くて美味しい)をもらいました

 ◇
855 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/03/24(日) 19:54:05.52 ID:h/5HXvT10
―緑の国フォレスティナ
 森のトンネル前

妖精「それじゃあ行ってくるよ。後はよろしくね、ティセリア、サリー」

ティセリア「はい、お任せください。あなたがたも、どうか無事に帰ってきてくださいね」

紫髪のエルフ幼女「……私たちを打ち負かして首長の座を取ったのですから、勝手に消えたら承知しません。絶対、五体満足で帰ってきてください」

妖精「わかってるよ。責任は全うする。飛び散った光を集めて、必ず戻るよ」

ティセリア「……もし、上手くいかなくても……どうか気に病まず、堂々と帰ってきてください。あなた方の無事が、一番の良い知らせになりますから」

妖精「うん……」



ティセリア「あなたがたに、精霊の加護がありますよう……」

紫髪のエルフ幼女「復権派に、精霊の加護がありますよう」

森妖精の子「ミスティさんたちに……せいれいのかごが、ありますよう……」

マーベル「あいつらに精霊の……あー面倒臭ェな! 老衰でくたばんじゃねえぞ妖精のババア!」



妖精「緑の国フォレスティナとその民に、精霊の加護が――ああ!!? あんのクソガキ!!!」

イリス「お、落ち着いて妖精さん!! フォレスティナの人たちに、精霊の加護がありますよう!!」

ローガン「はは……。フォレスティナの民に、精霊の加護がありますよう……」

ミスティ「もう……。フォレスティナと――あの子たちに、精霊の加護がありますよう――……」

クロシュ「えと……森のみんなに……精霊の加護が、ありますよう……!」


 強化ソリ「」シャーッ


 ――緑の国フォレスティナ編 完
856 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/03/24(日) 19:54:39.84 ID:h/5HXvT10
クリアボーナス
↓1
01-60 運命賽(致命的な運命を辿った時、直前の判定を振り直せる。一度使うとなくなる)
61-90 ↑+鋼の回転ノコギリ
91-00 ↑+会心賽(判定時に会心と書き込むと、コンマに関わらず最上の結果となる。一度使うとなくなる)
857 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/03/24(日) 19:55:51.77 ID:iLkxzaAN0
会心
858 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/03/24(日) 20:51:50.33 ID:h/5HXvT10
―王国港湾都市への旅路
 ◆パーティメンバー
 ◇クロシュ 武:鉄の小盾  防:旅人の服
 ◇妖精   武:なし    防:エルフのレオタード
 ◇イリス  武:精霊樹の杖 防:魔術師のローブ
 ◇ミスティ 武:魔銀の短剣 防:精霊のローブ
 ◇ローガン 武:鋼の剣   防:鎖帷子

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹×2
・運命賽×2
・雨乞い傘
・精霊樹の種
・フメイの服の切れ端
・精霊の印
・精霊樹の実のジャム
・鋼の回転ノコギリ

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]

◯仲間の目標
・星の魔力を読む[2/4](イリス)
859 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/03/24(日) 20:52:30.65 ID:h/5HXvT10
―緑の大森林 街道

 強化ソリ「」シャーッ

ミスティ「良いとこだったわね……フォレスティナ……」

クロシュ「うん……!」

イリス「でも、だからこそ鎖国しちゃうのがもったいなく思えちゃうよ、仕方のないことだけれど……」

ローガン「うむ……だが我々には通行許可がある。ある意味では、緑の国の観光を独占できると言っても良いだろう」

イリス「な、なんかちょっとズルしてるみたいな気分になっちゃいそうです……」

妖精「いいじゃん。私たちは復権派なんだからさ」

ミスティ「そうね……。次に来た時は、のんびりしてみたいわ……」



ローガン「ところで……先ほどから、どこか鋼の気配を感じるのだが……」

妖精「奇遇だね……。私も、なんだか忌々しい気配を感じてたとこ……」

 謎の荷物「」ゴゴゴゴゴ

イリス「あ、あの荷物は……?」

ミスティ「ソリを出す前に、マーベルさんが餞別とか言って置いてったのよ。言うのを忘れていたわ……」

妖精「あいつ……爆弾でも置いてったんじゃないだろうね」

ローガン「ははは、まさか……。この鋼の気配は、悪いものではないだろう……」

イリス「とりあえず開けてみよう!」

 *

 鋼の回転ノコギリ「」ドン!

妖精「……」

ローガン「これは……マーベル氏が使っていた機械式の武器だな……」

イリス「え、ええと……ローガンさん、使えそう……?」

ローガン「……使えないこともないだろうが、かなりクセが強そうだ……。ううむ……」

クロシュ「えと……じゃあ……わたしは……?」

妖精「だ、だめ! クロシュはこんな忌々しい武器を使っちゃだめだよ!」

クロシュ「う、うん……」

ローガン「……うむ。盾しか使っていないクロシュくんが、いきなりこのような変則的な武器を持つのは推奨できん。まあとりあえず私が試してみよう」

 ☆ローガンが状況に応じて回転ノコギリを使用するようになります


↓1 ランダムイベント
01-05 ???
06-20 襲撃
21-35 食べられる野草(まずい)
36-50 自生する野菜(まあまあ)
51-65 自生する果物(おいしい)
65-80 良いもの発見(自由安価。物品またはスポット)
81-95 旅は道連れ
96-00 ???
860 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/03/24(日) 20:53:47.39 ID:YO9073hoO
861 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/03/24(日) 21:58:10.91 ID:h/5HXvT10

 強化ソリ「」シャーッ

ミスティ「そろそろお昼ね……。休憩にしましょうか」

クロシュ「おひる……!」

イリス「ミスティ、魔力は大丈夫?」

ミスティ「ええ。少し前にコツを掴んだから、燃費はすこぶる良いわ」

ローガン「おお、以前よりも快速な気がしていたが、燃費も良くなっていたのか」

ミスティ「ふふ、私はソリの運行くらいしかできないから。これくらいは役立たせて欲しいわ」

妖精「むしろミスティがいなきゃ行軍にものすごく困るんだよね……」

 *

―森の空き地

 自生する森ニンジン「」
 自生するゴボウ「」
 自生するドングリ「」

妖精「お、森ニンジンとゴボウが生えてる。昼はあれも食べようよ」

イリス「わ、森ニンジンとゴボウってその辺に自生してるものなの?」

妖精「うん。味は流石に農場で作ってるのに劣るけれど、旅の糧食としては十分でしょ?」

ローガン「流石は緑の森だな……。自然の恵みに感謝せねば」

 *

 森の恵み野菜スープ「」ポン!
 焼きドングリ「」ポン!

スライムクロシュ「〜〜♪」モニョモニョ モグモグ

イリス「ふふ、おかわりもあるからたくさん食べてね」

ミスティ「ふう……体が温まるわね……。美味しいわ……」

ローガン「うむ。このドングリもコクがあって美味いな。いくらでも食べられそうだ」ポリポリ

イリス「緑の森の食べ物は美味しいし、こうやって現地調達すれば保存食の節約にもなるし、森の恵み様々だね」

 ☆野菜スープを飲んで元気になりました
  この道中の次の戦闘時、コンマ+10

 ◆
862 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/03/24(日) 21:59:06.29 ID:h/5HXvT10
―夕方
 関所 森林側

 ワイワイ キャッキャ

森妖精A「フォレスティナに来てくれてありがと〜!」

森妖精B「えっへへ〜またいつか鎖国が解かれたら遊びに来てね〜」

森妖精C「ねえねえ旅人さん、鎖国前にフェアリーシロップ欲しくない? もう二度と手に入らないかもよ?」

お宿の妖精「妖精のお宿ですよ〜。鎖国前なので格安で提供してますよ〜。最後の一泊、どうですか〜?」



クロシュ「……!」

ローガン「ここはまだ、営業してるのだな……」

イリス「妖精さんのお宿……! 入国した時に一泊したのが、もうずっと昔みたいに感じられるなあ……」

ミスティ「格安でやってるみたいだし、今夜も妖精のお宿で一泊していかない……?」

妖精「……そうだね。泊まっていこう」

 ◇

お宿の妖精A「わあ、黒いスライムさん! また来てくれたんだあ」

お宿の妖精B「ああ……黒くて滑らかで……美しいです、お客様……」

お宿の妖精C「スライムさん向けのマッサージ、気に入ってくれた?」フニフニ

スライムクロシュ「///」モニョニョ


お宿の妖精D「またいらっしゃってくださったんですねぇ、鋼の旦那様……」

ローガン「う、うむ……。またよろしく頼む」


イリス「あはは、クロシュちゃんもローガンさんも覚えられちゃったみたい」

ミスティ「ふふ……でも、いいわね。そういうのも……」

妖精「クロシュもローガンもすっかり気を良くしちゃってるなあ。ふふ、本当に上手い商売」


妖精のお宿に一泊します
↓1〜3 自由安価 宿泊中何をする?
863 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/03/24(日) 22:00:31.81 ID:iLkxzaAN0
星の魔翌力を読む
864 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/03/24(日) 22:03:47.64 ID:V31yk4qDO
お宿の妖精達に精霊樹の種の育て方のアドバイスを聞く
865 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/03/24(日) 22:04:56.77 ID:lDuvULJr0
売店で何か買う
866 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/03/24(日) 22:06:42.80 ID:ZEee4nhk0
鋼の回転ノコギリを試してみる(宿の中だと危ないので外でやってみる)
867 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/03/24(日) 22:21:02.24 ID:h/5HXvT10
―妖精のお宿 客室

イリス「さて、と……。久しぶりに時間が取れそうだし……」ガサゴソ

 魔術書「星の魔力」ポン!

イリス「今夜こそはこれをしっかり読み込んでみよう……! この前世界樹で感じたことを照らし合わせれば、何かが見えるような気がする……!」

イリス「よおし……」グッ


↓1 イリスの勉強成果
01-90 私の本当の属性って――
91-00 ???
868 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/03/24(日) 22:21:36.32 ID:Z/K+OqFho
💡
869 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/03/24(日) 22:21:49.02 ID:V31yk4qDO
はい
870 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/03/24(日) 23:34:04.94 ID:h/5HXvT10
 魔術書「星の魔力」ペラッ
 イリスの研究ノート「」カキカキ

イリス「……」ペラッ

イリス「……」カキカキ

イリス「……」ペラッ

イリス「……」カキカキ

イリス「……」

イリス「…………」


イリス(……あの日、夜空を飛び散っていった光は……星の魔力を源泉とした――火、水、風、地、光属性の、奔流……)

イリス(……)

イリス(そして私が使える属性も……火、水、風、地、光。他にも使える属性はあるけれど、それらも今言った五大属性の派生属性……)

イリス(つまり――私の、複数属性というのは――)


イリス(――星属性)


イリス(……そっか。あの時感じた、あの魔力に対する馴染みやすさは……私と一致した属性の魔力だったから……。単純な話だったんだ)

イリス(……)

イリス(お師匠様……。私、ようやく見つけました。私の、本当の属性を……)

 ☆イリスが自らの属性を自覚しました

 ◇
871 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/03/24(日) 23:34:56.35 ID:h/5HXvT10
本日はここまでとなります。緑の国フォレスティナ編、クリアおめでとうございます

当初は選挙に飛び入り参加する方向などは全然考えていませんでしたが、こうして完結してみるとちゃんと綺麗に収まっているように思えます。妖精が建国者になったり、ティセリア氏とマーベル氏と和解に至ったり、とても良い着地をすることができたかと思います
そして次の更新の前に、やっぱり敵対ネームドキャラクターや汎用クリーチャーの募集などを平日中に行うかもしれません。その時はよろしくお願いします

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
872 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/03/25(月) 00:37:52.63 ID:UW8oLAmpo
乙乙
緑の国は比較的爽やか国で好きよ
873 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/03/25(月) 01:50:28.78 ID:xLWbrYB2o
おつ
電ノコ?はこのあと活躍する、といいな
妖精さん周りがかなりイレギュラーだったはずだけど上手くまとめて凄い
874 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/03/27(水) 00:18:10.80 ID:bJdOTkdK0
緑の国編は魔族自治区編と比べると、実際明るく前向きな雰囲気で進んでいたかと思います。というか魔族自治区編が際立って重苦しかっただけかもしれません……

鋼の回転ノコギリは、単純な破壊力で言えばローガン氏の愛用しているはがねのつるぎよりも上なので、活躍しないということはないと思います。ただしローガン氏自身も言っていたように癖が強い武器のため、使いこなすにはある程度の習熟が必要となるでしょう

妖精さんが突然大物になりましたが、>>1自身も意外とちゃんとまとめられたことに驚いております。この調子で今後も良い感じに書いていきたいところです
875 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/03/27(水) 00:20:10.95 ID:bJdOTkdK0
というわけで本日は更新はできませんが、敵対ネームドキャラクターおよび汎用クリーチャーの募集を行いたいと思います
全員出せるかはわかりませんが、機会があれば是非とも使わせていただきたく思います。よろしくお願いします

(ネームドキャラクター用テンプレート)
【名前】
【種族】
【性別】
【年齢】
【容姿】
【性格】
【魔法】(主に使う魔法や得意属性など)
【備考】(来歴や嗜好、その他特徴や長所短所などなんでも)

(汎用クリーチャー用テンプレート)
【種族】
【分類】
【外見】
【性質】
【備考】

■参考:
(敵対ネームドキャラクター例)
【名前】ブラッド(冒険者ギルド命名)
【種族】スライム類の一種と推測される
【性別】♀
【年齢】不明
【容姿】血のように赤いスライム。人間に擬態する時は、真紅の髪を足元の辺りまで無造作に伸ばした幼子の姿を取る
【性格】わがまま。感情の起伏が激しく、気に入らないことがあるとすぐに癇癪を起こす
【魔法】詳細は不明だが、通常のスライムとは一線を画す卓越した擬態能力と同化能力を有する
【備考】幼い外見とは裏腹に異常な力を有しており、何人もの冒険者を血の海に沈めている
単純な戦闘能力も高いが、擬態能力を活かして不意打ちや騙し討ちをする等の狡猾さもあり、危険
過去に起きた災害級の事件に関与している疑いがあり、冒険者ギルドは調査を進めている

(汎用クリーチャー例)
【種族】ヒヒイロガニ
【分類】甲殻類
【外見】緋緋色の美しい甲殻を持つカニ
【性質】穏やかな性格であることが多い。大抵のヒヒイロガニは不要な争いを避け、静穏な環境を好んで暮らしている
【備考】甲殻に希少金属を含有している珍しいカニ。極めて頑強で堅く、並の物理攻撃では傷一つ付かない
特定の地域では高級食材として扱われている

↓1〜 23:59:59まで
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