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【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】

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144 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/08(月) 17:13:50.04 ID:kY6YhsSH0
――夜
  魔族自治区 表通り

 スタスタ…

クロシュ「おいしかった」

ミスティ「……まあ、お腹いっぱいにはなったわね……」

イリス「ウルティ米、糧食に良いかも」

妖精「私は普通のお米の方が良い……」


イリス「宿に帰る前にこの辺りを見て回ろうよ。まだ来たばっかりでどこに何があるかもわかんないしさ」

ミスティ「そうね……。一応、観光案内は貰ったけれど……実際に自分の目で見た方が把握はしやすいわ……」

 *

 看板「マジーア魔法店」

ミスティ「やっぱり魔法の店がけっこうあるわね……」スタスタ

妖精「魔族の国だからね」フヨフヨ

イリス「人類に初めて魔法を教えたのは魔族っていう説もあるんだって」スタスタ

妖精「それが真実だとしたらそいつは大戦犯だね。世界最悪の悪辣種に武器を与えちゃったんだもん」フヨフヨ

イリス「うう……悪い人しかいないわけじゃないのに……」

ミスティ「……妖精は、どうしてそんなに人間が嫌いなの?」

妖精「この街の惨状が全てだね。他に説明がいる?」

ミスティ「……返す言葉もないわね……」


クロシュ「魔法のお店って……どんなものがあるの……?」

イリス「そうだねえ。魔法に関するいろいろなもの……例えば魔法を学ぶための魔術書とか、魔力を回復させる薬物とか……」

ミスティ「イリスが使っている杖のような魔法の補助具なんかもあるわね」

イリス「えへへ、この杖はどこにも売ってないと思うけどね。そういえばミスティは杖は使わないの?」

ミスティ「私は短剣派よ……」スッ

 魔術用の短剣「」キラッ

イリス「か、かっこいい……。私は杖派だけど、短剣にもちょっと憧れるなあ」

ミスティ「懐にいれておくだけでもある程度は効果があるし……魔法以外にもいろいろ使えて便利なのよ……。魔法の補助機能は杖に劣るけどね……」

妖精「ふうん。私は無手派。ていうか魔法に補助具使うとか甘えでしょ」

イリス「私の出身国じゃそういう意見は老害扱いされるよ!」

妖精「」グサッ

ミスティ「有用なものは何でも使うべきよ……。生きる為ならね……」

イリス「クロシュちゃんには何が似合うかな?」

クロシュ「わたし……?」

ミスティ「反映魔法だと……他の例を知らないから、正直私には何が良いかわからないわ……」

イリス「杖も短剣も、スライムの形だと使いにくそうだし……」

クロシュ「……そうかも」

妖精「……スライム用の装備くらいあるでしょ、ここなら。そもそもここに来た理由の一つがそれなわけだし」

イリス「クロシュちゃんは無手じゃなくて良いの?」

妖精「クロシュは赤ちゃんだもん」

ミスティ「では、私たちも妖精から見れば赤ちゃんということでここは一つ……」

妖精「」グサッ

妖精「わ、私が悪かったから……。老害ババア扱いはやめてよお……」ジワワ
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