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【FGO/SS】本当はあったFGOハロウィン2023
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1 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2023/11/05(日) 23:33:08.80 ID:kNMe8FcI0
*注意事項
キャラ崩壊・キャラ違い、不遇化あり。
一部コラボキャラあり
気まぐれ投稿
これらが嫌な方はブラウザバックしてください。
―――――――――――――――――――――――――――――
イベント:怪奇ハロウィン廻線〜呪いと陰陽の聖杯戦線〜
参加条件:2部1章クリア(奏章及びオーディール・コールのネタバレあり)
特異点名:呪霊廻廊戦界チェイテ・渋谷■■■
イベント内容:フリークエスト、ミッション、聖杯戦線
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1699194788
2 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2023/11/06(月) 00:06:33.10 ID:vhZuUrVk0
あらすじ
――――――――――――――――
とある特異点の解決が終了するその直後と呼べるタイミングで発生した新たな特異点。
その場所は正にハロウィンでとても賑わう渋谷のハロウィンの街並なのだがどこか様子がおかしい。
渋谷のハロウィンと聞き、前にハロウィンを楽しみにしていたエリちゃんを傷つけてしまった事を後悔しつつも、
マスターたちの前に今までのハロウィンとはかなり変わり果てたエリザベート・バートリーが現れ、彼女の襲撃を受けてしまう。
対処しようにも同行したサーヴァントは瞬時に消滅し、絶望と共にマスターの目の前が真っ暗となった・・・
マスターが気がついた時には一騎の見知らぬサーヴァントに助けられており、その彼はこう告げる。
「僕が来たからにはもう大丈夫。僕は君の呪術師さ。」
白天と黒夜の城の聖杯戦線の裏で黙殺されたハロウィンで巻き起こるカルデア最悪のスキャンダル!
マスターの犯した罪の贖罪と共に最強の呪術師の彼と共に、呪いが渦巻く裏の聖杯戦線が幕を開ける。
3 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/11/06(月) 08:46:28.65 ID:FbslEk6Q0
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1654435492/と
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1692025078/
はもう書かないの?
4 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2023/11/06(月) 20:56:25.34 ID:vhZuUrVk0
プロローグ
―――――――――――――――――
『呪い』―――それは霊の力を持って他者を霊的な手段で攻撃する摩訶不思議な力。
『呪い』は主に悪意と憎悪を元に行使され、他者に不幸をもたらす願いの心。その心は誰しも持っているモノである。
しかし『呪い』は時に人静かに誰かを助け、人々を邪悪の呪いから守る善意の心を持って邪悪の呪いを祓う者も存在している。
その呪いを祓う者を、誰かは『呪術師』と呼んでいる。
――――――――――――――――――
何処かの時代:何処かの土地にて・・・・
タッタッタッタッタッタッ・・・・・・
???「おやおや?こんな所で1人泣いているなんて、いったいどうしたんだい君は?」
泣いている女の子「■■■■■■――――――」
???「―――そうか・・・・それはとても悲しい事だ。君のような娘の願いをこのような形で裏切られるという結果をもたらしてしまうとは・・・」
???「でも君は絶対に悪くはない。君が何故、このような不幸を味わっている君の心を、その君を裏切った者にも知って欲しいと思うかね?」
泣いている女の子「・・・・・・・・・」
シュルッ、コトン・・・‥
???「さぁ受け取るがいい。君の願いはいま、この瞬間を持って叶えられる。君のその『想い』と内なる『呪い』によって・・・」
???「そして君のその『呪い』の力を持って、この私に協力してはくれないか?」
泣いている女の子「――――――――――」コクッ‥
カコンッ、シュッ・・・・ゴクッ、ゴクゴクッ・・・‥
ドクンッ!ジュゴォォォォーーーーーーー!!
■■■■■■「―――――――――――――――――!!」
???「・・・フッ。」
―――――――――――――――――――――――――――――――
遠くない過去、何処かの国の10月31日の夜
人知れずの場所で泣く者の前に現れた1人の『呪い』の使い手はその泣く者の手を差し伸べ、使い手はその者の願いを聞き入れた。
そして泣いていた者は、その『呪い』の使い手によって手渡された黄金に輝く器と器に入った15本のあるモノを手に泣いていた『彼女』は、
その15本のモノを身体に取り込み、『彼女』は願いと共に『呪い』の力を扱う者となった。
そして『呪い』の使い手となった『彼女』は瞬く間にその土地の全てを統べる王となったのであった。――
5 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2023/11/06(月) 23:01:11.04 ID:vhZuUrVk0
次元境界穿孔艦ストーム・ボーダー:管制室
スタッタッタッタッタッタッタッ!ウィーン、ガチャンッ・・・・
ダ・ヴィンチちゃん「藤丸ちゃん、特異点から帰って来て時間は立ってないのだけど緊急事態だ!」
【いったいどうしたのいうの?】←
カドック「確かにそうだな。あの反聖杯の特異点から戻った直後で休んでいるにも関わらずに呼び出しをくらっているから、無理もないな。」
ダ・ヴィンチちゃん「うん。藤丸ちゃんがあの特異点での戦いで疲れているのはわかっているし、君には少しでも身体を休めて貰いたい気持ちは私たちにはあるのだけど・・・」
タッタッタッタッタッタッ・・・・
シオン(右腕負傷中)「それを理由に特異点攻略をお休みするには行かない理由もあって、仕方がなくあなたをここに呼んだ理由が私たちにはあるのですよ。」
【マシュ!シオン!】
【怪我の方はいま大丈夫?】←
マシュ「はい。怪我の方は軽い打撲で済んでいますし、体調面でも特異点の攻略に差し支えはないと言っていました。」
マシュ「私がこのような怪我程度で先輩に心配をかけてしまった事を真に申し訳なく思っています・・・」
【まあまあそう思い詰めなくても良いから・・・・】
【とにかくマシュが元気そうでよかった】←
シオン「まあそうですね。それに比べて私なんか全身打撲と右腕負傷で全治半月の重傷だというのに私にかける心配がナイナイというか・・・」
シオン「それはさておき、特異点を解決したばかりのあなたが休憩も惜しまずここに呼ばれた理由は他でもなく、貴方も既に存じてはいますが・・・」
【また特異点が発生したんだよね?】
ダ・ヴィンチちゃん「ええ。しかもこの特異点、起こるべくして起きたと言ってもイイぐらいに、我々にとても関係している事なんだよね〜。」
ダ・ヴィンチちゃん「その問題となっている特異点の発生場所はここ。2010年代の日本・東京にある流行の最前線で有名な渋谷区の街全体で起こっている。」
ダ・ヴィンチちゃん「そしてその特異点を象徴している場所は渋谷の街の中心にあり、その場所というのが・・・」
カタカタカタカタッ、グォォン。
【!】
【うわぁぁ・・・やっぱり・・・】←
――――――――――――――――――――――――――
数時間前、あの白天と黒夜の城で繰り広げた聖杯戦線の特異点の解決し、マスターはストームボーダーに帰って一息ついて数時間もたたない時間帯。
その一時の休息を許さぬかのようにダ・ヴィンチたちの呼び出しを受けたマスターは事の話を聞くために彼女たちの前に姿を現し、ダ・ヴィンチちゃんの説明を聞きつつ、発生した特異点の重用点を映した映像から見えたモノは・・・
渋谷の中心部の街中全体にチェイテの特異点で見ているハロウィン仕様の飾りと共に、その特異点の象徴とも言える建物として・・・
和風テイストの神社とチェイテ城が融合した上に103と看板づけられた建物が映し出されていたのであった。
6 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/11/06(月) 23:41:19.61 ID:FbslEk6Q0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1692648418/38/
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2023/08/22(火) 07:25:34.36 ID:UNpGwPoa0
発言の後の状況説明や効果音一辺倒は素人や馬鹿のやることなんだよ
後者も種類や状況次第じゃ有効になることもあるげど
基本的に「書く側が読む側の目線意識したら使おうと思わない」からお前以外は使わない訳よ
文句言う前にお前らがこういうss書いてみろよとか思いながら作ったんだろうけど
こんな程度の低いものは恥ずかしくて書けないし書こうと思わないってのが実際よ
深夜から早朝にかけて誰も読まないゴミとか作るな
きちんと寝て心身健康になれ
7 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2023/11/07(火) 23:15:36.87 ID:2GW857zO0
マシュ「はい。この不可思議かつ案の情に建っているこの建築物はどうみても、あのエリザベートさんのハロウィンですね。」
ダ・ヴィンチちゃん「うん、建物の構造はともかく・・・このチェイテ城と渋谷で有名なアパレルショップが融合した建物とこの街中で見られるカボチャの異常な数と配置からして、」
ダ・ヴィンチちゃん「ハロウィンの時期になると不思議と特異点化するチェイテの地と同じ現象がこの渋谷にも起こってしまっているって事なのさ。」
カドック「ああ。それはともかく、一体なぜその日本の渋谷の街がそのサーヴァントであるエリザベート・バートリーが好みとしているハロウィン仕様の特異点となっている事について・・・」
カドック「その特異点発生の元凶がこの、お前やダ・ヴィンチたちにあるって言う事を心当たりがあるんだよな?」
カドック「僕は用事があってシュミレーターに籠もっていて事のことはいま知ったのだが・・・この件、お前たちはいったい何をやらかしたらそうなったのか?」
マシュ、シオン、ダ・ヴィンチちゃん、ゴルドルフ、ムニエル「・・・・・・・・・‥」
【カドック・・・・】
【実はねぇ・・・・】
―――――――――――――――――――
そう、カルデアの中でカドックを除くマスターたちは事の発端が彼女たちにある事を知っている。
なぜチェイテとは関係ない日本の渋谷がサーヴァント:エリザベート・バートリーを中心としたハロウィンの特異点と化しているのかを、そしてその原因がマスターとダ・ヴィンチたちにあるのかを、
事の話は少し刻を遡る・・・・
―――――――――――――――――――
遡ること数日巡前(期間限定イベント:『聖杯戦線 〜白天の城、黒夜の城〜』開催直後): ストームボーダー内廊下にて・・・
エリザベート・バートリー「ふふんふ〜ん!青いワンジナから私のお城を取り返したし、ハロウィンの準備も順調だし。あとは子リスたちがあのチェイテ特異点にレイシフトしてくるだけ。」
エリザベート「アハハハッ、楽しみな事ね。今年のハロウィンはシンデレラや九紋竜のアタシとは格段に段違い!今年はより快奇で摩訶不思議で誰も見たこともないようなエンターテイメント!」
エリザベート「今年巡最高に楽しいハロウィンを子リスたちにとことん盛大かつ豪快に持てなして差し上げるわ!」
―――――――――――――――――――
ストーム・ボーダーの廊下で楽しそうに予備のハロウィン用のカボチャを運搬し、彼女がもっとも力を入れているとされる彼女主催のハロウィンの事を口にしながら廊下を歩いていた。
しかしそんなハロウィンの事を楽しみにしている彼女の『夢』は、とある者の一言によって『悪夢』へと変わるということを彼女は知らなかった。
―――――――――――――――――――
タッタッタッタッタッタッ・・・
光のコヤンスカヤ「おや?これはこれはエリザベート・バートリー様。今日も陽気にハロウィンのご準備をなされてるのですね?」
エリザベート「あら、貴方は確かあの自称良妻狐とそっくりの光の方のコヤンスカヤじゃない?あなたこそ陽気に子リスのことをたぶらかすのを考えているのかしらねぇ〜?」
光のコヤンスカヤ「ツゥ・・・確かに私はあの狐とは外見が同じなのですが、あくまで私はあの狐とは別存在。あの者と私を一緒にするのはやめて頂けますでしょうか?」
エリザベート「そうかしら?悪いけど私はあなたとなれ合う時間はないわよ。この予備のカボチャを持ってチェイテへレイシフトしないといけないのよ。」
エリザベート「まあ心配しなくても、あなたにも私が主催するハロウィン・パーティーの招待状を送っておくわよ。微少とはいえど特異点は特異点だというのは変わりはない。」
エリザベート「そしてその特異点に入れば、私が用意したハロウィンのおもてなしが待っているのだから、マスターが私の事を・・・‥」
光のコヤンスカヤ「・・・・エリザベートさん。実のところ、貴方には大変お見苦しい話となるのですが―――」
光のコヤンスカヤ「―――たった今、その微少特異点を私が即座に処理させてもらいました。マスターとカルデアの方々のご命令で・・・。」
エリザベート「―――――はぁ?」
8 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2023/11/08(水) 06:48:27.53 ID:rJARoRd80
ストーム・ボーダー:管制室
ダ・ヴィンチちゃん「うん、つまりそのやり方でその戦線を切り抜けるって事だよね?わかった。」
ダ・ヴィンチちゃん「それでプトレマイオス。これからあなたは―――――」
ウィーン、ガチャン。タタタタタタァァ――!
エリザベート「ちょっとどういう事なのよ!私のハロウィンにマスターが来ないままその特異点を潰すなんて!」
エリザベート「聖杯戦線っていったいなによ!!聖杯戦線ってハロウィンより大事な事だというの!?」
マシュ「エリザベートさん!?すみません、これには深い事情がありまして・・・‥それは・・・・」
エリザベート「知っている、コヤンスカヤから話は聞いているわ。マスターは今、そこのモニターの向こうを写している特異点に向かっているって事を。」
シオン「そう。いま藤丸立香が向かっています特異点は、エリザベート、あなたがいつもハロウィンの時期になると決まってチェイテで発生する微少特異点・・・・」
シオン「つまり『チェイテハロウィン特異点』とは段違いに人理への被害とリスクが前者の特異点にはあり、トリスメギストスIIの判断基準からして、」
シオン「マスターには当然の如く、その前者の特異点の攻略に専念して貰い、チェイテの微少特異点には適当にサーヴァントを派遣して処理させてもらいましたので。」
エリザベート「なッ!適当にって・・・・私の微少特異点不在の狙って処理するなんて、あまりにも理不尽が過ぎるものだわ!!」
画面越しのプトレマイオス「どうした、そちらで一体何か揉め事でも起きているのか?ハロウィン?一体それは何だね?」
【待ってプトレマイオス!】
【いまは席を外して欲しい】←
画面越しのプトレマイオス「は、はぁ・・・‥」
シオン「はぁ〜・・・理不尽はともかくハロウィンの時期になると決まってチェイテの地にあなたの存在が原因の微少特異点が発生することですから、」
シオン「今回ばかりはその特異点発生と被害拡大の予防として勝手ながらその微少特異点をコヤンスカヤ氏を通して処理させてもらったと・・・」
シオン「そもそも特異点の大小もひっくるめて特異点の発生自体、人類史にとってはありがた迷惑でしかないのですからね〜。」
ゴルドルフ「そうだとも。それに人類最後のマスターである彼女にこれ以上の負担をさせるわけにもいかんし、ハロウィンなど、来年巡に引き延ばしても問題は無さそうだと私は思うのだがな。」
ゴルドルフ「というよりお主の頭はハロウィンの事しか考えられないのかね?ほんと、たかがコスプレしてお菓子を貰いに行くだけのイベントに無駄に力を注いでいるなど、何度もやってて恥ずかしくはないのかね?」
エリザベート「・・・・・・なんですって?」
シオン「・・・まあともかく今の我々はこの特異点で起こっている『聖杯戦線』の攻略に専念しなければならず、あなたのいうそのハロウィンに構っている暇などナイナイというか。」
シオン「なのでエリザベートさんには悪いのですが、チェイテ特異点の事はもう忘れていただければいいかと・・・・」
ガシッ、ググググゥゥゥ〜〜〜!
シオン「!?。エリザベートさん、一体なにを?」
エリザベート「貴方たち・・・・そんなに私のハロウィンよりも、そっちの聖杯戦線っていうのが大事だといいたいのね・・・?」
マシュ「え、エリザベートさん?」
エリザベート「―――――!!」
グッ、グギグギグギッ〜〜バキッ!!
9 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2023/11/08(水) 23:28:07.84 ID:rJARoRd80
シオン「!?。キャァァァ〜〜〜!?私の腕が・・・いま私の腕がグギグギって!エリザベート・バートリー、あなたは・・・・」
マシュ「シオンさん!?エリザベートさん、これはいったいどういう事ですか!?あなた、シオンさんが一体なにをして・・・・」
エリザベート「うるさいッ!」
シュッ、バシンッ!
マシュ「キャアァァッ!?」
【『マシュ!?』】←
ガバッ、バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!
マシュ「ガハッ!グハッ!や、やめてください・・・・エリザベートさん・・・・」
ムニエル「アワワワァァ〜〜!エリザベートが乱心した!だ、誰か〜〜!誰か彼女を止めてくれ〜〜!」
ゴルドルフ「なんてことだ!キャプテン、マリーンズ!早くあのドラゴン娘を拘束するんだ!」
タタタタタッ!ガシガシッ、ギュゥゥゥ〜〜!!
エリザベート「ツゥゥッ、離しなさい!!私は絶対許さないわ!貴方たちに私がどれだけあそこのハロウィンの準備にどれ程の積み重ねをしてきたなんてわからないわよ!」
エリザベート「私は今年のこのハロウィンに全力全霊、時間も惜しまずとも、全てはみんなが楽しみにしているハロウィンを、一年で一番最高に盛り上げていこうと頑張って準備をしてきたというのに!」
エリザベート「そのハロウィンを貴方たちは別の特異点でやってる聖杯戦線なんかのために私のハロウィンそのモノをこんな形で潰すなんて!貴方たちはねぇ〜〜!」
【『もういい加減にして!!』】←
エリザベート「!?」
【『一体なにが不満だと思っているとしても・・・』】←
【『ハロウィンはもう終わりなの!わかった?』】←
エリザベート「・・・・・・・・・‥!!」
ガバッ、バサァァァ〜〜ン!
ネモ・マリーンズ「うわぁぁぁ〜〜〜!?」
ダ・ヴィンチたち「!?」
エリザベート「最低!!私もう知らない!!」
タタタタタタッ!ウィーン、ガチャン・・・
――――――――――――――――――――――――――――――――――
今年巡のハロウィンを盛大に祝う形で盛り上げようとハロウィンの準備に明け暮れていた彼女(エリザベート・バートリー)の前に待っていたのは、
カルデアのマスターとその職員とサーヴァントたち優先度の高いと称する特異点(別名・『イベント:白天の城、黒夜の城』)の攻略を優先し、
それらの為にハロウィンを彼らによってイベントそのものを開催しなくなった(潰した)という現実であり、エリザベート本人はその現実の前に自身の中でおさえていた感情が爆発し、
カルデアのマスターの仲間であるマシュ・キリエライトとシオン・エルトラム・ソカリスにかなりの暴行を加えた後、彼女のマスターである藤丸立香の上記の一言により、
エリザベート・バートリーはストーム・ボーダーから姿を消したのであった‥。
10 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/11/09(木) 23:52:57.54 ID:zqX+Yo8r0
そして現在・・・‥
カドック「成る程。それでその英霊エリザベート・バートリーとは今年の秋に開催されなくなった今年のハロウィンの事で彼女と喧嘩してしまい、エリザベートはストーム・ボーダーから姿を消した。」
カドック「そしてそのエリザベートはいま渋谷にいて、今年巡のハロウィンイベントを復活させるために渋谷に新たな特異点を発生させたというのがお前たちの推測なのだな?」
【うん】
【正直私も、少し言い過ぎちゃったというか・・・】←
ゴルドルフ「全くだ。あの鮮血魔嬢め、ハロウィンが出来なくなったくらいで騒ぐなど、それで我々のことが嫌になり、勝手にレイシフトでカルデアから家出したのだが、」
ゴルドルフ「そのレイシフト先が日本の渋谷で、その渋谷でまたハロウィンをやる為に特異点を発生させるなど、彼女はそこまで今年のハロウィンにこだわっていたというのかね!?」
ゴルドルフ「いくら今年はハロウィンを開催することが出来ないからってあそこまで癇癪を起こすほど機嫌を悪くしても、我々にとって迷惑極まりないというか・・・」
シオン「まぁまぁそれはさておき。今現在、エリザベート・バートリーはカルデアからの家出として渋谷の街にレイシフトし、今年のハロウィンへの未練からか‥」
シオン「何らかの形で聖杯を手にし、渋谷の街にチェイテハロウィン特異点と同じような特異点を発生させ、そこに彼女が居座っている可能性がある。」
シオン「そしてトリスメギストスIIがはじき出した予想値から見て、この渋谷ハロウィンの特異点はハロウィン本来の時期を過ぎても自然消滅とか自粛消滅は起こりえない。」
シオン「一年巡前の夏のイベントと同じように“このままカルデアが放置する場合、渋谷の異常事態は永遠に続き、永遠のハロウィンが開催されることであろう”」
マシュ、ゴルドルフ、ダ・ヴィンチちゃん「・・・・・・・・・・」
【やっぱりそうなるよね・・・・】
【となるとこれはつまり・・・・】←
シオン「はい。こうなった以上、カルデアは渋谷ハロウィンの特異点へと向かい、元凶であるエリザベート・バートリーを連れ戻す必要があるって事です!」
ゴルドルフ「た、確かに当然の事だとも!いくら我々とエリザベートとの喧嘩が発端で起こった事だとしても、家出と特異点の発生はあまりにも別問題が過ぎる!」
ゴルドルフ「ただちに作戦行動に移って貰うそ藤丸立香!特異点解決を目指しつつ・・・・英霊エリザベート・バートリーを無理やりでもカルデアに連れ戻すのだ。」
【はい!】
【エリちゃんとは仲直りしないといけないからね。】←
マシュ「はい。なんとしてでもエリザベートさんを見つけ出して、仲直りと特異点の解決をしないといけませんからね。」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
それから数分が立ち・・・・
シオン「さてと、渋谷の特異点へのレイシフトはいつでも可能といっても準備は万端。あとは藤丸との同行するサーヴァントのみなのですが・・・」
ダ・ヴィンチちゃん「ああ。レイシフト適性があるサーヴァントは比較的多く、その中でもレイシフト適性が高いサーヴァント6名を藤丸ちゃんの同行として貰う。」
ダ・ヴィンチちゃん「その中にはマシュも含まれており、彼女には常に藤丸ちゃんの護衛とともにエリザベート・バートリーとの仲裁役を務めて欲しいんだ。」
ダ・ヴィンチちゃん「彼女に殴られた事は知っているが、エリザベートと話すためにも君にこの役をお願いしてくれるかい?」
マシュ「はい。マシュ・キリエライト、エリザベートさんとマスターとの仲直りが出来るように全力で務めさせていきます!」
ダ・ヴィンチちゃん「ああ。あとの5名はそろそろここへ来る頃のはずなのだけど・・・・」
タタタタタタッ!ウィーン、ガチャン・・・
11 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/11/10(金) 23:07:24.57 ID:GJZ09PUn0
バーヴァン・シー「フフフッ、アーチャー:バーヴァン・シー。ここに到着したわ。」
望月千代女「望月千代女、ここに。」
マシュ「バーヴァン・シーさん、望月千代女さん!」
タッタッタッタッタッタッ・・・・
モレ―ちゃん「は〜い、フォーリナーモレ―ちゃんもいますよぉ〜!」
牛若丸「サーヴァント・ライダー:牛若丸、主殿の為に参った。」
徐福「アルタ―エゴ、徐福。程々ながらもマスターの助力しまーす・・・」
【モレ―ちゃん、牛若丸、徐福ちゃんも!】←
ダ・ヴィンチちゃん「ああ。それとあと1人、今回の特異点攻略に自分から志願してきたサーヴァントもまた、藤丸ちゃんとの同行をする予定なのだが・・・」
タッタッタッタッタッ・・・‥
プトレマイオス(老)「すこし遅くなったな。サーヴァント・アーチャー、プトレマイオス。今回の特異点攻略に吾も同行するぞ。」
マシュ「あなたはファラオ時代のプトレマイオスさん!カルデアに召喚されたばかりだというのに特異点の攻略にあなた自身が志願していたなんて・・・・」
プトレマイオス(老)「まあな・・・話はある程度シオンから聞いている。いま起こっている特異点の騒ぎにはこの吾も無関係ではないと言うことをな。」
プトレマイオス(老)「あの昼と夜の聖杯戦線の戦いが、ハロウィンとかいう祭ごとを楽しみにしていたエリザベートの心を人知れず傷つけてしまったという事実を吾は知った。」
プトレマイオス(老)「故に吾もまた、マスターと同様にエリザベート殿に謝罪をし、彼女と和解したいと吾はとても思っている。」
プトレマイオス(老)「どのような特異点であろうとも、吾はこの義を貫くつもりだ。マスターもわかってくれるか?」
【うん、そうだね。】
【一緒に謝りに行こう、プトレマイオス】←
プトレマイオス(老)「うむ。」
シオン「ではマスターと同行するサーヴァントが揃ったところで、そろそろ問題となっている特異点へとレイシフトを致しましょう。」
シオン「今回の特異点の攻略にはエリザベート・バートリーの捜索及びカルデアへと送還もあり、その方法は貴方たちの判断に任せておきます。」
シオン「どのような結果になるかは貴方たち次第なのですが、私たちがエリザベートさんに謝罪する気持ちがあると言う事を伝える事は忘れずにいてくださいね!」
【はい!】←
――――――――――――――――――――――
白天と黒夜の城での聖杯戦線の戦いによって黙殺され、その事で発生したカルデアのマスター達とエリザベート・バートリーとの衝突によって発生した――渋谷ハロウィン特異点
カルデアのマスターたちはエリザベート・バートリーへの謝罪と共にその渋谷ハロウィン特異点の攻略に向かう事になり、
カルデアのマスターとマシュ、そして彼女たちと同行する6騎のサーヴァント達と共に渋谷ハロウィン特異点へとレイシフトするのであった。
その渋谷の特異点で待ち受ける誰も知らない呪いの魔の手が待ち受けているにも知らずに・・・・
12 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/11/11(土) 07:05:32.34 ID:Su9lmGXm0
キィィン、ギュゥゥゥゥーーーーーンンン!!
???「来たか・・・・認知誤認術解除、呪力増幅結界――展開。」
カチッ、ギュォォォォ〜〜ン!
―――――――――――――――――――――――――
呪霊廻廊戦界チェイテ・渋谷■■■:渋谷駅付近(渋谷センター街側)
ヒュゥゥゥ〜〜ン・・・・・・
【なんとかレイシフトは成功したのだけど・・・】
マシュ「はい。カルデアの資料によりますと、ハロウィン時の渋谷には直前の週末も含め、数多くの観光客や利用客が訪れていると書かれておりましたが・・・」
マシュ「周りの風景とは裏腹に多くの利用者が集まるセンター街の通りに人が1人もいないなんて・・・・」
プトレマイオス(老)「うむ。吾もまた、マスター達が生きている時代の街をこの目で見るのは初めてだが、この街の様子から見て状況はとても深刻と見て間違いないようだな。」
プトレマイオス(老)「ネオンの街、多くのカボチャの飾り、現代の街並み・・・どれも人を魅了する輝きを放っているにも関わらず、人が1人もおらんとは・・・」
プトレマイオス(老)「これもこの特異点の影響によるなのか、またはたこの特異点に人々は存在していないというのか?」
プトレマイオス(老)「だがそれよりもマスター、ここに来て変わっている事は少しあるのではないのか?」
【!】
【そういえばそうだ!】←
マシュ「そういえば、一緒にレイシフトしたはずのサーヴァントがプトレマイオスさん以外におりません。もしかしてレイシフトの転送場所に問題があったのでは?」
プトレマイオス(老)「そのようだな。マスター、魔翌力経路を通じて彼女たち5人の反応が近くにあるのかを感じないか?」
【やってみる】
キィィン、ピカァーン!
ジジジジッ、ビリビリッ!
【!?。イタッ!?】
【なんか急に痺れが・・・】
プトレマイオス(老)「なんと。いま吾も見ていたが、マスターの令呪が何か異常を起こしたような感じがしたぞ。」
マシュ「そんな・・・もしやレイシフトの失敗で皆さんは・・・」
プトレマイオス(老)「案ずるな、まずは今一度カルデアとの通信を試すがよい。そうすれば何かわかるかもしれないぞ。」
【うん。すぐに試してみる――――】
13 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/11/11(土) 11:13:37.05 ID:Su9lmGXm0
ピピピ、ガーガーガァ―――――・・・・
【ダメ、繋がらない・・・・】←
プトレマイオス(老)「そうか。状況は思っていた以上に悪いと見て間違いないようだな。同行したサーヴァント5騎は行方不明、カルデアとの通信は途絶している。」
プトレマイオス(老)「しかし礼装の浮標は機能している事から、吾らの空間座標はカルデア側には把握していると推測する。マスターの事を思えば、幸いといっても良いのだが‥」
プトレマイオス(老)「しかし吾らを今の状況に追い込むかのようにするとは・・・エリザベート・バートリー、この特異点を発生させた身として中々の知将と言える者だろうな。」
【いやそんなことはないと思うのだけど・・・・】
【こんな事、エリちゃんが出来るようなことじゃない】←
マシュ「はい。エリザベートさんは幾度かハロウィンの時期になると決まってマスターに微少特異点への招待状を送り、マスターをおもてなし(ライブ)をする為に招いています。」
マシュ「それらはマスターと同行しているサーヴァントたちも含まれ、来る者を拒むことはなく、抵抗はしますがそれなりのハロウィンの楽しむ形で事を済ましていましたが・・・」
マシュ「今回のような最初からこちらの状況を不利にする事など、エリザベートさんらしくないというか・・・そのぉ・・・・」
プトレマイオス(老)「うむ。マスターとその彼女と喧嘩した件で彼女が吾らにこの特異点の侵入される事を拒んでいると推測できると思うが、それに為ては少し出来すぎてはいるのだが・・・」
???「あら?私の事で噂をしている愚かな子羊たちは貴方たちなのかしら?そんなに私のハロウィンを楽しみにしていたなんて、ようやく私の偉大さがわかったというのね。」
【!?】
【この声、もしかして!】←
???「そう。あなたがこの渋谷のハロウィンに出向いて探している人物は今ここにいるわよ、マスター?」
タッタッタッタッタッタッ・・・・・・
???→エリザベート・バートリー「はぁ〜いマスター。現在ハロウィンの事が嫌いなあなたの事が嫌いになり、カルデアから絶賛家出中のサーヴァント:エリザベート・バートリーよ。」
エリザベート「私の事を探してこの渋谷まで来てくれるなんて昔の私だったらさぞかし嬉しい思いをしていたでしょうけどね?」
【エリちゃん・・・‥】
【・・・・・・‥】←
マシュ「そこにいたんですかエリザベートさん!あなたが帰ってこなくて皆さん心配していましたよ。」
マシュ「カルデアに帰りましょう。ハロウィンは今このような特異点じゃなくても出来る事でありまして・・・」
エリザベート「はぁ?どこに帰るって?私があんたたちのようなハロウィンを簡単に潰すような輩の所に帰るわけないじゃない!」
エリザベート「今の私のマイホームはここ!このセンター街のあそこにある、あの『チェイテ渋谷神社城』が私の居城なのよ。」
シュッ、ジャーーン!
【あれが、『チェイテ渋谷神社城』・・・】
―――――――――――――――――――――――――
同行していた5騎のサーヴァントとはぐれ、カルデアとの通信が出来ない中、突如マスター達の前に現れたサーヴァント:エリザベート・バートリー。
その彼女が指さした所にはストーム・ボーダーで見た映像と同じ和風テイストの神社とチェイテ城が融合した上に103と看板づけられた建物――
現在のエリザベート・バートリーが居城としている城、『チェイテ渋谷神社城』が今の渋谷ハロウィン特異点のシンボルマークとして建っていたのであった。
14 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/11/11(土) 23:03:28.46 ID:Su9lmGXm0
プトレマイオス(老)「ほほう。お主がマスターの言ってたエリザベート・バートリーというサーヴァントか。シオン殿から聞いた通りの少女だな。」
プトレマイオス(老)「事情があったとはいえ、自身の手で準備したハロウィンが潰され、その未練からこの渋谷を特異点へと変貌させて、マスターたちに迷惑をかけるとは、同じ英霊として大人げない事を・・・」
エリザベート「あら・・・そこのおじいちゃん、私のハロウィンの事を迷惑というからには貴方もまた、私の嫌いなカルデアに組みしているサーヴァントなのかしら。」
プトレマイオス(老)「いかにも、吾の名はアーチャー・プトレマイオス。訳あって別の特異点でマスターと共にしたサーヴァントの1人だ。」
プトレマイオス(老)「お主には吾とマスターの事で数多くの話しておくべき事があるのだが、その前にお主に聞きたいことがある。」
プトレマイオス(老)「お主はいったい何者なのか?本当にお主はエリザベート・バートリーであるのか?」
マシュ「!?。」
【!】
エリザベート「・・・はい?貴方、一体なにを言っているのかしら?ここにいる私は私、正真証明、ハロウィンを程なく愛するエリザベート・バートリー。それ以外も何もないわよ。」
エリザベート「貴方、私のハロウィンを大人げないとバカにするだけに留まらず、このエリザベート・バートリー本人の事をニセモノ扱いにして、それを理由にこの渋谷のハロウィンを壊しに来たんじゃ・・・」
プトレマイオス(老)「確かに吾らはお主によって発生したこの渋谷の特異点の修正とエリザベート・バートリーとの和解する為にお主を探しに来たのじゃが・・・」
プトレマイオス(老)「吾が和解をしたい者はエリザベート・バートリーであり、お主はそのエリザベートを名乗っているのだが、吾はそうには思えぬ。」
プトレマイオス(老)「お主は吾の眼が節穴と見ていたようだが、吾にはわかる。お主から発せられるこの奇妙で呪詛のような殺気の気配を。」
【奇妙で呪詛のような殺気・・・】
【それだけじゃない・・・・】←
プトレマイオス(老)「マスターも気づいていたのか?あの者がマスターの知るエリザベート・バートリーとは異なる者ではないかという事を・・・」
【うん。なんとなくだけど・・・】
【あのエリちゃん、私の知っているエリちゃんとは違う呼び方をしていた】
マシュ「そういえばエリザベートさん、マスターの事を普通にマスターと呼んでいました。いつもマスターの事を“子ジカ”と呼ばず“マスター”と・・・」
エリザベート?「―――――――」
【貴方は誰?】←
【本物のエリちゃんはどこなの?】
エリザベート?「・・・・・・・・・・・・・」
エリザベート?「・・・‥フッ。なるほど、この身体の持ち主の真似事をしてはみたのだが、そう簡単にいく訳がなかったなぁ?」
エリザベート?「まあ俺にしてみれば、このような姿になったのは俺にとってもイレギュラーなことなのは間違いないからな‥」
【!?】
【(声が変わった!?)】←
エリザベート?「おや?ああそうだった・・・知りたいのか?お前たちがなぜ、俺がエリザベート・バートリーと呼ぶこの身体の姿をしているのかを‥」
エリザベート?「それはとても簡単なこと・・・‥今の俺の姿が、この“エリザベート・バートリー”なのだからな。」
【―――!?】
ギュオォォ〜〜ン、バリバリバリィィ〜〜!ジュボォォォ〜〜〜!!
15 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/11/12(日) 09:11:27.78 ID:pJmNsznW0
カルデアのマスターたちの前に現れたエリザベート・バートリーが彼女たちが知っているエリザベート・バートリーとは何か違うと指摘されたその者は、
突如、そのエリザベート・バートリーの声とは異なる男のような声に変わり、その者の姿もまた、雷と炎と共にその姿を変えていった。
その姿は彼女たちの知るエリザベート・バートリーの身体をしているも、彼女の後ろに生えている羽と尻尾にはとある者の指をモチーフとする尖った爪のような突起物が増えており、
袖の広い女性物に近い白い着物に黒いビキニのブラ、両手の指の爪が黒く、顔を含めた全身にとある者と同じ紋様が浮かび上がっており、
そして彼女の顔にはその紋様と共に両眼の下にもう一対の眼が開眼していたのであった。
―――――――――――――――――――――――――――
エリザベート?「初めましてと言うべきかな、カルデアの者よ。お前たちの存在の事はこの身体の頭を通して知っている事なのだが・・・」
エリザベート?「まあどっちにしても、俺はお前たちの事などよく知らぬ。俺もまた、このような事などいっさい初めてであるからな。」
【あなたはいったい誰なの?】
【真名を明かしなさい!】←
エリザベート?「真名・・・・真の名と言うべきか。真の名など、とうの昔に捨てた身であるが、この名でならお前たちもわかるであろう。」
エリザベート?→両面宿儺(エリザベート)「俺の名は宿儺。この日の本に存在し、平安と呼ばれた時代に恐怖と呪いをもたらせた呪いの王、『両面宿儺』という者だ。」
【両面宿儺・・・】
【それに平安の世って・・・・】←
マシュ「両面宿儺・・・それって時に大妖怪や怪物として恐れられ、時に昔の岐阜県の地に仏教を広めたと日本書紀の伝承で伝えられているという、あの両面宿儺なのですか!?」
マシュ「そんなまさか・・・そのような存在がエリザベートさんの姿をしているなんて・・・」
両面宿儺(エリザベート)「仏教?確かにその時代の人間は俺のことをそのような存在として恐れ、俺を倒そうと戦いに挑んできたのだが、俺は仏教というモノを広めた事は一切もない。」
両面宿儺(エリザベート)「(いや待て、その仏教を広めた宿儺という者はこちらの世界の宿儺の方か?まあそんな事、俺には関係のない事だがな。)」
プトレマイオス(老)「おい、宿儺という者よ。お主が何故、エリザベート・バートリーの姿をし、この渋谷の特異点を発生させた理由はなんだ。」
プトレマイオス(老)「そして何故、お主はエリザベート・バートリーの姿をしている?東洋の妖怪と恐れられたお主が何故、西洋出身の鮮血魔嬢の姿をしているのか?」
両面宿儺(エリザベート)「何故だと?そんなことをはいそうですと簡単に教えると思っていたのかジジイ。ほんと不敬なヤツだなぁ〜・・・」
【そんなことはどうだっていい】
【本物のエリザベートはどこなの?】←
両面宿儺(エリザベート)「またその事を聞くのか?言ったはずだぞ、今の俺の姿は“エリザベート・バートリー”であるという事。」
両面宿儺(エリザベート)「まあいい。そんなに俺の事を知りたいのならば掛かってくるがいい。聞くところではお前、この渋谷の地を破壊してきた術士の集団と聞く。」
両面宿儺(エリザベート)「今この地を破壊されるのは俺も何かと都合が悪い。お前たちにはここで死んでもらう。」
両面宿儺(エリザベート)「もっとも、元から俺の方がお前たちを殺しに来たのだからなぁぁ〜〜!」
【!?】←
フゥゥゥン!
マシュ「マスター!」
バスッ!フゥゥン、ガシュゥゥン!
16 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2023/11/12(日) 12:37:20.40 ID:QWjIi0VQ0
えすえすゲー速報さん。あやめVIPからメモ帳コピペが止まらない
某所でレス数カウントを指摘され慌てて削除するも
未だに罠に気付いてない模様
https://h616r825.livedoor.blog/archives/57954333.html
http://ayamevip.com/archives/46356146.html
17 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/11/12(日) 23:00:41.89 ID:pJmNsznW0
両面宿儺(エリザベート)「ほお、あの攻撃を避けるか・・・霊魂の塊にしては少しやるのではないか。」
両面宿儺(エリザベート)「だがそれではつまらぬ。お前たちも少しは抵抗してみたらどうなんだ?」
プトレマイオス(老)「マスタ―、このままではあの両面宿儺という者にお主らが殺される。指示をくれ!」
プトレマイオス(老)「奴のことで考えるよりも先に、この場をくぐり抜けねば命はないぞ!」
【わかってる!】
【行くよ2人とも!】←
マシュ、プトレマイオス(老)「はい!(うむ!)」
ギュォォ〜ン、キィィィ〜〜ン!
――――――――――――――――――――――――――――
身体はエリザベート・バートリーと同じ姿であるも、どこか違う服装と声をし、自身の事を『両面宿儺』と名乗る者はカルデアのマスターたちに対して攻撃を仕掛けていき、
マスター一同はその宿儺と名乗る者の姿と行動に困惑していくも、どうにかこの場を切り抜けていこうと、
マシュとプトレマイオスは戦闘態勢に入り、マスターもまた、自身の召喚式を使ってサーヴァントを召喚していくのだが・・・・
――――――――――――――――――――――――――――
ジジジジィィ〜〜!キュゥゥ〜ン・・・・
【・・・えっ・・・?】←
プトレマイオス(老)「こ、これはいったいどうなっているというのだ・・・?」
マシュ「サーヴァントが召喚された瞬間に、サーヴァントが消滅した・・・・」
両面宿儺(エリザベート)「どうした、カルデアの式神使いの力はそんなものなのか?自分の式神も維持できずに消滅させるとは、本当に情けない‥」
両面宿儺(エリザベート)「いやむしろ、お前たちの式神はこの呪いに満ちた渋谷の地に適応できないものなのか?お前のそばにいる2人を除いて。」
プトレマイオス(老)「呪いだと・・・!。そうか‥吾の周りで感じていた違和感の正体がこの渋谷全体に満ちていたモノだったとは・・・」
【どういう事?】
プトレマイオス(老)「ああ。マスター、ここは一旦この場を引くしか方法はない。近くに寄れ、マスター。マシュ殿。」
プトレマイオス(老)「既に宝具を放つ準備は出来ている。今すぐこの場を離れるぞ!」
マシュ「は、はいッ!」
タタタタタッ!
キィィィーーン!
プトレマイオス(老)「いざ開け、叡智の門!世界の集積を知るがいい。我らの行く末を識るがいい。」
プトレマイオス(老)「全知全能ならざる我らが全知全能なる者へと挑む!遥かなる歴史をその魂に刻め!」
両面宿儺(エリザベート)「!。(ほぉ・・・この気配、アレを使う気か?)」
両面宿儺(エリザベート)「(面白い、少し気が早いがこちらも見せてやろう。何も知ろうともしないお前たちに、呪いのなんとやらというものを。)」
キィィーーン、ピカァァーーン!
プトレマイオス(老)「『王の書庫(ビブリオテーケ・バシレイオー)』!!」
両面宿儺(エリザベート)「領域■■―――――」
18 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2023/11/13(月) 00:05:17.09 ID:MxuI1jcA0
ピカァァーーン、バリィィーン!キラキラァァ〜〜・・・
【やった・・・・】
【どうにか逃げ切れたみたいだね・・・】←
プトレマイオス(老)「うむ。一時的ではあるが、あの呪いが充満している場所と空間を切り離したといってもいい。」
プトレマイオス(老)「それでも尚、とにかくここは安全な場所へ――――――」
ガシュンッ!バリバリッ!
プトレマイオス(老)「ガッ――――」
マシュ、藤丸立香「!?」
バリバリバリィィ〜〜ガシャァァ〜〜ン!!
プトレマイオス(老)「パァァァ〜〜〜〜〜!?」
バシュゥゥ!パカァァン!!
両面宿儺(エリザベート)「――――――」
【プトレマイオス!?】←
マシュ「そんな・・・プトレマイオスさんの身体が5枚おろしに切り刻まれて・・・」
両面宿儺(エリザベート)「フッ・・・思ってたより弱いな。3枚におろしたつもりが、これでは期待外れにも程があるよなぁ?」
キュゥゥゥ〜〜ン・・・・
―――――――――――――――――――
両面宿儺(エリザベート)曰く、渋谷の特異点に充満している呪いの影響でカルデア式召喚術で召喚されたマスターのサーヴァントは召喚された途端に霊基共々蒸発するように消滅し、
その渋谷ハロウィン特異点に充満した呪いが原因であることを自身が感じた違和感によって察知したプトレマイオス(老)はマスターとマシュの身を案じ、
プトレマイオス自身の宝具『王の書庫(ビブリオテーケ・バシレイオー)』を発動し、この場から撤退しようとしていたのだが、
プトレマイオス(老)は謎の力によって身体を5枚下ろしにされるように切り刻まれ、マスターたちの目の前で彼は消滅した。
そしてその彼が消えた所の前には両面宿儺(エリザベート)の姿があり、彼女はその2人に対して冷めたような目をして彼女たちを見下していた。
―――――――――――――――――――
【貴方、プトレマイオスに何をしたの!?】←
両面宿儺(エリザベート)「何をしたと?俺はただあの式神のジジイと領域の綱引きをしようと、こちらも領域を展開させたに過ぎない。」
両面宿儺(エリザベート)「ただ・・・あのジジイの領域はあまりにも弱すぎた。ただそれだけの事だ、異論はない。」
【なん・・・だって・・・】
【いったいそれはどういう・・・・】←
19 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2023/11/13(月) 23:36:07.09 ID:MxuI1jcA0
両面宿儺(エリザベート)「全く、お前たちが弱すぎて話にならん。これでは興が冷めるというもの・・・」
両面宿儺(エリザベート)「こうなった以上、もうお前たちを生かしておく必要はなさそうだ。さっさとこいつらを始末するとするか。」
【くぅ・・・・】
【(ダメだ、このままじゃ・・・・)】←
両面宿儺(エリザベート)「・・・そういえばお前、俺がなぜお前たちをわざわざ出向いて殺しに来たのか知りたいか?」
両面宿儺(エリザベート)「ただでさえ殺してもつまらぬから、一つ話を聞いてから死んでも構わぬだろ?ただでさえ、この身体の持ち主だったあの女の願いを聞いてあげたのだからな?」
【!?】
【それってまさか・・・】←
両面宿儺(エリザベート)「そう。お前が探していたというエリザベート・バートリーとかいう小娘が俺に身体を明け渡した際、俺にある頼みを頼まれてな。その頼みというのが・・・」
両面宿儺(エリザベート)「『“マスターであるお前(藤丸立香)を殺して欲しい』っとな。」
【――――!?】←
ガシュッ!パカァァーーン!!
真っ二つにされたマスター(藤丸立香)「」
マシュ「マスター!?」
ガシュッ、バラバラァァァーーー!!
サイコロステーキにされたマシュ「」
両面宿儺(エリザベート)「クフフフフフ、クッハハハハハハハ〜〜〜!!」
―――――――――――――――――――――――――――――
サーヴァントの簡易召喚を封じられ、同行していたサーヴァント・プトレマイオス(老)を瞬時に殺され、瞬く間に追い詰められたカルデアのマスターとマシュ・キリエライト
彼女たち2人を殺しに来た両面宿儺(エリザベート)がマスターに向けて放った事は、彼女にとって、とてつもなくあまりにも衝撃的な事であった。
『“マスターであるお前(藤丸立香)を殺して欲しい。』
そのエリザベート・バートリーの伝言とも言えるその言葉は、ただでさえエリザベート・バートリーとは事情によってハロウィンが行なわれなかった事の話で揉めて、心ない言葉で彼女を傷つけてしまったばかりに、
その彼女からの呪詛とも言える言葉を聞いたカルデアのマスター(藤丸立香)の頭は、あの時エリザベート自身を傷つけた事でこの大惨事を起こしてしまったことへの後悔と絶望と共に、
同じく同行していたマシュ・キリエライトもまた、その身を謎の力によって身体を切り刻まれていき、カルデアのマスターである藤丸立香もまた、
両面宿儺(エリザベート)によって彼女(藤丸立香)は真っ二つに切り落とされ、彼女の目の前は真っ暗となった。
―――――――――――――――――――――――――――――
20 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2023/11/14(火) 00:13:36.40 ID:tPk36whQ0
Fate/GrandOrder スペシャルイベント:怪奇ハロウィン廻線〜呪いと陰陽の聖杯戦線〜
メインテーマ:青のすみか(FGOバージョン)
――――――――――――――――――――――
怪奇ハロウィン廻線〜呪いと陰陽の聖杯戦線〜 CM
CV:諏訪部順一バージョン
『お前たちにこの俺を祓うことなど出来るのか?』
『黙殺されたハロウィンの渋谷にて真っ暗で最悪の呪いの廻戦が始まる。』
『Fate/GrandOrder 怪奇ハロウィン廻線〜呪いと陰陽の聖杯戦線〜』
『貴様のその呪いが、この俺を呼び出したというのだからな?』
CV:中村悠一バージョン
『黙殺されたハロウィンの渋谷で巻き起こるカルデア最悪の呪いの廻戦』
『カルデアのマスターと1人の呪術師との絆がハロウィンの奇跡を起こす!』
『Fate/GrandOrder 怪奇ハロウィン廻線〜呪いと陰陽の聖杯戦線〜』
『さぁ、君たちの呪いを僕が祓ってあげよう。』
21 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2023/11/14(火) 22:40:46.70 ID:tPk36whQ0
怪奇ハロウィン廻線〜呪いと陰陽の聖杯戦線〜
第1廻戦:登場!カルデアと最強の陰陽呪術師
―――――――――――――――――――――――――
呪え。呪え。自身の不幸を呪いたまえ。他者の幸福を呪いたまえ。
君の心を傷つけた者を呪え。君の内なる呪いを解き放て。
君の望む事は永遠に続く。君のその呪いが、君の真なる『願い』を叶えてくれるのだから。
―――――――――――――――――――――――――
ストーム・ボーダー:藤丸立香のマイルーム?
【・・・・・・ハッ!】
マシュ「先輩!良かった・・・先輩がなかなか眼を覚ましませんでしたので心配しまして・・・」
ダ・ヴィンチちゃん、シオン、ゴルドルフ、ネモ、ムニエル「・・・・・・・・・」
タッタッタッタッ・・・
エリザベート「あら、ようやく起きたのね子ジカ。ほんと、私やマシュの事を心配させないでくれるかしらねぇ〜・・・」
【エリちゃん・・・】←
エリザベート「何かしら?何か私に言いたい事なら聞いてあげてもいいわよ?」
【うん・・・・実はその・・・】
【エリちゃんのハロウィンの事で話が・・・・】←
エリザベート「ハロウィン?ああその事ね・・・その事ならもうとっくにあなたの事なんかしらないわよ。」
エリザベート「あなたは“私のハロウィン”より“あっちの城(聖杯戦線)”を選んだ。そしてあなたは私の心を傷つけた。その結果・・・・」
ジュオォォォ〜〜〜ン!!
両面宿儺(エリザベート)「お前はもう殺されるのだ。お前が傷つけた、エリザベート・バートリーの呪いによってな。」
【―――!?】
ガシュ、パカパカァァァーーン!!
マシュ「(八つ裂きにされる)」
ダ・ヴィンチちゃん、シオン、ゴルドルフ、ネモ、ムニエル「(同じく八つ裂きにされる)」
【あ、あああ―――――――――――】←
両面宿儺(エリザベート)「呪え。お前が彼女にしでかした事を、お前が犯した自身の咎と罪を・・・・」
両面宿儺(エリザベート)「彼女はお前を許さぬ。お前は彼女の呪いによって葬られる・・・お前が捨てたハロウィンと共‥。」
ガシュッ!パカァァーーン!!
再び真っ二つにされたマスター(藤丸立香)「」
グチャァァ〜〜・・・ドサッ・・・・
22 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/11/14(火) 23:57:08.32 ID:tPk36whQ0
気づいてあげられなかった・・・・エリザベート・バートリーがあそこまで自分の事を呪うほどに自分の事を恨んでいたということを・・・
そして自分へと向けられた呪いがマシュやダ・ヴィンチたちにも向けられ、抵抗空しく八つ裂きにされる。
これではもう弁解など出来ない。自分のしてきた事は彼女(エリザベート)の呪いによって全て瓦解していく・・・
肉体は切り刻まれ、意識も切り刻まれ、そして――――――
???「ちょっと。自分の中で懺悔する気持ちはあるのはわかるのだけど、さすがに諦めるの早すぎなんじゃないかな〜?」
???「まあそれはそれでそうなったら、この僕の出番がなくなるのはどうも良くないと思うからね。」
――――――――――――――――――――――――――――
呪霊廻廊戦界チェイテ・渋谷■■■:何処かの隠れ家
パチパチパチ・・・・
藤丸立香(女)の前に立っている1人の銀髪の青年
https://img.ananweb.jp/2023/08/26120715/jyujyutsu15-768x398.jpg
銀髪の青年「おっ、ようやく目が覚めたか。ああ良かった、君が無事で本当に良かった良かった!」
【――――!?】←
【誰!?】
銀髪の青年「まぁまぁ落ち着いて!君に変な事をしたりしてないし、君の事を食べたりしないからさぁ〜。」
銀髪の青年「僕はむしろ君の事を助けてあげたんだよ。あの結構ヤバい領域から君たち2人を助け出す為にね。」
【助けてあげた?】
【!。そういえばマシュはどこに!?】←
ガチャッ、タタタタタタッ!
マシュ「マスター!よかった目覚めたのですね!本当に良かった・・・・」
【マシュ!】
【良かった、君が本当に無事で・・・】←
マシュ「はい。それに私だけじゃありません。私とマスターと同行した5騎の内、2騎のサーヴァントもここに・・・」
タッタッタッタッタッタッ・・・‥
望月千代女「お館様!良かった・・・お館様が無事で本当になによりなもので・・・」
バーヴァン・シー「やっとお目覚めのようねマスター。ったく、ほんと貴方は私たちの事を心配させやがって・・・」
【望月千代女!バーヴァン・シーも!】←
23 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/11/16(木) 21:19:09.02 ID:JEBahfTB0
ガガガァァ〜〜〜、ピピィィー!
ダ・ヴィンチちゃん(通信)「藤丸ちゃん!マシュ!」
銀髪の青年「おっ、こっちの方もようやく繋がったみたいのようだね。」
【ダ・ヴィンチちゃん!】←
ダ・ヴィンチちゃん(通信)「ふう、よかった・・・観測が一時途切れたときは焦ったが、君とマシュの2人が無事でなによりだ。」
マシュ「はい。私とマスターの他に、バーヴァン・シーさんと望月千代女さんもまた、無事に合流できたのですが・・・・」
【私たちの目の前で】
【ファラオのプトレマイオスが・・・・】←
ダ・ヴィンチちゃん(通信)「うん、こちらも藤丸たちの状況が悪い事は把握している。2人と同行したサーヴァントの内の3騎・・・・」
ダ・ヴィンチちゃん(通信)「徐福、牛若丸、モレ―の3騎が渋谷にレイシフトした途端に退去、プトレマイオスもまた戦闘行為による退去が確認されている。」
ダ・ヴィンチちゃん(通信)「でも幸いこの4騎の霊基情報に影響がないし、復元にも影響もないから安心したまえ。」
ゴルドルフ(通信)「うむ。なぜ同行したサーヴァントの内の3騎は即座に退去し、2人と合流した2騎は無事であるのか、こちらで原因究明はしているのだが・・・」
ゴルドルフ(通信)「ところで、そちらのサーヴァントっぽい銀髪眼鏡の男性、君は?」
【あっ、そういえば・・・】
【確か私たちはこの人に助けられて・・・】←
銀髪の青年「おっと、僕の自己紹介がまだだったね。そう、僕がここにいる4名を助けたサーヴァント。この渋谷に1人でに召喚されたはぐれサーヴァントさ。」
銀髪の青年「クラスはキャスターで、真名は・・・・今ここで言ったところで問題があるか無いかが心配なんだけどなぁ・・・」
【出来れば教えて欲しいのだけど】
【真名を知られたくないの?】←
銀髪の青年「まぁ今の僕にはそんなところであるし、そうでもないのだけど・・・・」
銀髪の青年「・・・そうだ!君、僕の真名を当ててみるのはどうかな?まあ難しい問題じゃないからさ。」
【うん】
【じゃあ、少しヒントを教えてくれるかな?】←
銀髪の青年「ああ良いよ。ヒントはこのなりをしているけど、こう見えて大昔の日本である術を使って、悪霊などの呪いを祓っていたんだよ。」
銀髪の青年「その術の名前は陰陽道。これを聞けば君のような少女も少しは知っているはずだよね?」
【もしかして安倍晴明?】←
【蘆屋道満の同業者だったりして?】
銀髪の青年「ブッブゥゥ〜〜!違いま〜す!確かに陰陽師といったら安倍晴明って言っちゃうのはわかるのだけどね・・・」
銀髪の青年「僕はこう見えてもその安倍晴明が生きていたという平安時代よりずっと前から陰陽道を駆使していてね。その術を海を渡って会得したというのがねぇ〜・・・」
【平安時代より前って・・・】←
【私にはとても答えられないというか・・・】
24 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/11/16(木) 23:09:09.73 ID:JEBahfTB0
シオン(通信)「そのあなたの真名について、こちらでお答えさせても宜しいかと思いますが、」
シオン(通信)「あなたのいう平安時代よりも古くから陰陽道の事を知っており、その術を海を渡って会得したというその話・・・」
シオン(通信)「つまりあなたはその陰陽道をそこで学び、それを日本に広めた陰陽道の開祖―――」
シオン(通信)「その真名を、『吉備真備』といって間違いないでしょうか?」
銀髪の青年「!。―――正解!」
ダ・ヴィンチちゃん(通信)「吉備真備!平安時代よりも前の奈良時代、当時の中国の唐へ遣唐使として渡り、陰陽道の聖典などの様々なモノを持ち帰ったという外交官じゃないか!」
【様々なモノって?】←
銀髪の青年→吉備真備「そう!僕はこれでも遠くの海を渡り、かの中国の地で色んな事を学び、色々と日本にそれらを広めた、今で言う外交官ってヤツなのさ!」
吉備真備「持ち帰ったものは沢山!当時流行ってた『唐翌礼』130巻などの大量の文物に、楽器、兵器や兵法の知識も持ち帰ったんだよ。」
吉備真備「特に有名なのはその唐の地で陰陽道の聖典を持ち帰り、当時の日本に陰陽道を広め、その知恵と策で当時の政を治めていた。」
シオン(通信)「はい。そんな彼に嫌味の目をつけた唐の役人に罠を仕掛けられるも、彼はどうも空を飛んだり鬼を操ったりして退けるなど、どうも奇想天外な話がありまして、」
シオン(通信)「魔術協会やアトラス院で彼の存在は陰陽道の開祖であり、魔法使いではないかと推測がされていたと記憶があったような・・・」
【随分と凄い事が出来るんだ・・・】
【流石陰陽師の開祖というか・・・】←
吉備真備「ハハハハハ!まあ僕の事については君たちの解釈の自由って事で、僕は少しも気にしてはいないからね。」
吉備真備「だがそれよりも君たちがこの渋谷の地に来て、君たちの身にいったい何が起こった事については心当たりはあるかな?」
マシュたち「―――!?」
吉備真備「まあそれについては僕も君たちを助けた事にも関係しているからね。ここは一つ、お互いに情報交換と行くとしましょうか。」
吉備真備「少なくても僕は君たちが対峙した奴とは違う。少しは信用できる存在とも言えるサーヴァントである事は間違いない。」
ダ・ヴィンチちゃん(通信)「うん。こちらも彼女たちに伝えなきゃならない事もあるからね。藤丸ちゃん、それでいいかい?」
【わかった。】←
――――――――――――――――――――――――――
カルデアのマスターが目を覚ました時には何処かのアジトとも言える部屋におり、
そこで両面宿儺(エリザベート)によって切り刻まれたはずのマシュ・キリエライトと当時行方知らずだった2騎のサーヴァント(バーヴァン・シーと望月千代女)と合流し、
そして彼女たちを助けたという、■■■と顔も姿も似ているキャスタークラスのはぐれサーヴァント『吉備真備』と出会い、
その彼と共に、カルデアの彼女たちの身に起きた一部始終を伝えると共に互いに情報交換をしていくのであった。
――――――――――――――――――――――――――
25 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/11/17(金) 00:14:15.46 ID:3l6DRSSI0
カクカクシカジカ・・・・‥
【ということなんです・・・】←
シオン(通信)「カルデア式召喚術でサーヴァントを召喚した瞬間、それが維持できずに蒸発した・・・」
シオン(通信)「成る程。おそらくそれが徐福たち3騎のサーヴァントが即時に退去した原因と同じ現象と見て間違いないようですね。」
シオン(通信)「なんというか・・・こんなの絶対ありえナイナイと言いたいのですが、藤丸さんの言葉が正しいとなるとこれはその・・・」
【いったいどうしたの?】←
シオン(通信)「はい。あの後、藤丸さんたちが特異点にレイシフトした直後、急遽としてトリスメギストスIIがはじき出した予想値の修正が出されまして、その結果が・・・」
シオン(通信)「“カルデアは呪われた。”“特異点に着いた瞬間、終わったわ。”っと一文で終わってました。」
マシュたち「――――!?」
【――――は?】
【――――なんて?(メリュジーヌ顔)】←
ダ・ヴィンチちゃん(通信)「言葉の通りさ。徐福たち3騎がすぐに特異点から退去がされたと不信に思い、すぐに特異点を含めて再調査してみたら・・・」
ダ・ヴィンチちゃん(通信)「微少特異点(いつものハロウィン)の大きさだったのが、突如として死想顕現界域トラオムと同じような人類史がすぐにでも泡沫化してもおかしくない程の大規模特異点に膨れあがっていて、」
ダ・ヴィンチちゃん(通信)「しかもレイシフト適性サーヴァントの数値が、君たちを入れた数値から適性0とマークを示したんだ。」
【0ってそんな・・・・】
【それって、レイシフトできるサーヴァントがいないって事?】←
ゴルドルフ(通信)「全くどうなっているんだ!?たかが一騎のハロウィン大好き鮮血魔嬢が始めた祭ごとが、すぐにでも人類史を壊しかねない不測の事態になるなど、」
ゴルドルフ(通信)「ハロウィンというのはカルデアにとってそこまで最重要事項のイベントであったというのか!?」
吉備真備「いや、これについてはこの渋谷で起きている現象をそこのカルデアでも計ることが出来ない程の呪いがそうトリスメギストスIIという演算器が示した結果と見て間違いないと思える。」
吉備真備「何せこの渋谷にかけられた呪いは特殊でね。並大抵の魔翌力を持ったサーヴァントでもまた、そこに入ればその呪いに掛かってしまうようにこの渋谷にかけられた呪いで満ちている。」
吉備真備「例えるとすれば、この渋谷の特異点は一種の深海の奥底であって、その深海に入ったサーヴァントはそこの深海の水圧・・・つまりこの渋谷特有の呪いに掛かってしまい、」
吉備真備「最終的にその呪われた身体にサーヴァントが耐えられず、気づいたときには霊基が呪いで潰れ、サーヴァントの魔翌力の身体が維持できず消滅せざるおえない。」
吉備真備「まあ簡単に言えば、“渋谷の呪いが強すぎて、お亡くなり”ってわけ。」
【そんな・・・こんなのって・・・・】←
26 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/11/17(金) 09:10:53.96 ID:3l6DRSSI0
マシュ「待ってください!それではなぜ、そのような致死相当の呪いにマスターと私は平気だったのでしょうか?」
マシュ「さっきまで現界していたプトレマイオスさんもまた、渋谷に充満していた呪いに適応していたことですし、望月千代女さんやバーヴァン・シーさんだって・・・」
望月千代女「ああ。拙者の場合、バーヴァン・シー殿と共にマスターとは別の渋谷の所にレイシフトされ、即座の退去には至りませんでしたが、それはもう息をするのもままならない程でして・・・」
バーヴァン・シー「そうよ!あんな場所にこいつと一緒に死にかけたのよ!ほんと、帰ったらお母様に言いつけてやりたいぐらいよ!」
吉備真備「まあそうなるよね。それについてはまず、千代女ちゃんとバーヴァン・シーちゃんの方から答えるとして、その2人がこの渋谷に充満した呪いに耐えられた共通点として、」
吉備真備「その2人にはこの渋谷の呪いに対する耐性が偶然にもあって、僕が君たちが呪いに苦しんでいる所を見かけたのを、僕の術式でコーティングして助けてあげたって事。」
キィィン、シュンシュンシュンシュン!
吉備真備「これが君たち4人にかけた渋谷の呪いに対しての術式だ。この渋谷に充満している負の呪力に同じ負の呪いを与え、そこから正の呪いを生みだしそれを利用する。」
吉備真備「これらを君たち4人にかけて助け出し、君たちをこのアジトに招いてあげたっていう事が今の君たちの状況って事。」
【成る程。】
【それで私とマシュとプトレマイオスの場合は・・・】←
吉備真備「君たちのいうあのプトレマイオス朝のおじいちゃんの場合、は偶然にもここの呪いに干渉しない術式を渋谷に来る前にかけていたのがこうのなして、ここに来た瞬間に呪いに押しつぶされる事は無くなったのは事実さ。」
吉備真備「僕も彼の術式を感じ取り、君たちがいたセンター街の中央に来てみて、そこでカルデアのマスターとマシュの2人を見つけたのだけど・・・」
吉備真備「彼を助け出すのには間に合わず、君たち2人をあの“両面宿儺に似た女の子”から引き離す事を優先し、君たちは命からがら生き延びたって事。そういうこと。」
【両面宿儺・・・・】
【!?】←
―――――――――――――
回想シーン:渋谷センター街にて・・・
両面宿儺(エリザベート)「『“マスターであるお前(藤丸立香)を殺して欲しい』っとな。」
―――――――――――――――
【・・・・・・‥】
【エリちゃん・・・】←
ゴルドルフ(通信)「両面宿儺・・・確か日本書記などに伝えられているという、神として崇められていた妖怪とは聞いていたのだが・・・」
ゴルドルフ(通信)「その姿はあの問題となっている鮮血魔嬢・・・エリザベート・バートリーと姿があまりにもそっくりだとマシュ女史から聞いている。」
ゴルドルフ(通信)「ってかそもそもなぜ、東洋の妖怪である両面宿儺の姿がエリザベート・バートリーの姿と似ているのだ!?奴はいったい何者だというのだ!?」
吉備真備「ああ。僕も彼女たち2人を助ける際に少しながらあの両面宿儺の姿を目の当たりにしていたのだけど、アレは正直なんというか・・・」
吉備真備「僕の知ってる両面宿儺の姿とはあまりにも姿もイメージもかけ離れており、僕からしてみれば、なんというかその・・・・」
【身体を明け渡したって言っていた】
【その両面宿儺にエリちゃんが・・・・】←
吉備真備「!?。そういう事か・・・なぜあの宿儺がそのエリザベート・バートリーの姿をしている事が一つわかった。」
吉備真備「彼女(エリザベート・バートリー)は今、両面宿儺という魂の器となっているんだ。」
【!】
【それってもしかして・・・】←
27 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2023/11/20(月) 11:23:11.82 ID:/XXVWhm80
ダ・ヴィンチちゃん(通信)「そうか!つまりその両面宿儺というのは、エリザベート・バートリーというサーヴァントの霊基に両面宿儺の霊基が寄生していて、」
ダ・ヴィンチちゃん(通信)「身体の方はエリザベートであるが、能力と人格は両面宿儺であり、人格の方は両面宿儺の側が完全に主導権を握っているといってもいい。」
ダ・ヴィンチちゃん(通信)「言うなれば、マシュと藤丸ちゃんが見た両面宿儺はエリザベート・バートリーを依代として現界した疑似サーヴァントっていうこと。」
吉備真備「成る程。英霊の座で話は聞いてはいたが、中国のとある軍師のような依代に肉体の主導権を任せきりにしているタイプとか、メソポタミアの女神のような神霊と依代の人格が融合したタイプとも違っており、」
吉備真備「ただでさえ、そのエリザベート・バートリーというサーヴァントの肉体を何らかの形で乗っ取り、自身の事を両面宿儺と名乗り出て、君たち2人を殺しにかかったって事なのかな。」
【まあそんな感じかも・・・】
【(わかるとしたら平景清のようなモノか・・・)】←
シオン(通信)「両面宿儺と名乗るエリザベート氏の正体がエリザベート氏の身体を乗っ取り、疑似サーヴァントして現界した両面宿儺と見て間違いはないと思いますが、」
シオン(通信)「問題はその宿儺が藤丸氏に言ったという――マスターである藤丸氏を殺して欲しいという願いを元にその肉体主導権をエリザベートさんから明け渡されたというその説・・・」
シオン(通信)「もしそれが本当だとすれば、今回の大規模特異点と主軸であるエリザベート氏は本当に自身のマスターである藤丸氏を・・・」
ゴルドルフ(通信)「ば、バカを言うでない!確かにマスターの使い魔であるサーヴァントにも心がある以上、場合によってはそのマスターに不満を抱く事はあるに超したことはないのだが‥」
ゴルドルフ(通信)「だが仮にもあの鮮血魔嬢が自身を召喚したマスターを殺そうというのか!?彼女自身が用意したハロウィンを潰されたくらいで・・・」
吉備真備「いや、それについては僕もはっきりとエリザベート・バートリーがその自身のマスターである藤丸ちゃんに殺意を抱き、その殺意が彼女の呪いとなり、」
吉備真備「その呪いが両面宿儺の力となり、その力がプトレマイオスを八つ裂きにし、君たちをあの場で殺しかけた要因にもなっている事なんだよね?」
【!?】←
吉備真備「この渋谷は今、数多くの呪いが渦巻いており、その呪いは並大抵の魔翌力を持つサーヴァントさえも呪われてその呪いに押しつぶされる程に呪いが膨れあがってしまった。」
吉備真備「僕はそんな呪いへの耐性を持ち、この渋谷に渦巻く呪いを祓う為に現界し、その過程で君たちと出会った。」
吉備真備「しかしその君たちの存在が、あの呪いの王と呼ばれる両面宿儺をエリザベート・バートリーの身体を依代に現界させた呼び水になっており、君たちはそいつに殺されかけた。」
マシュたち「・・・・・・・・・・」
吉備真備「つまりここにいる君たち・・・カルデアにこの渋谷の特異点に渦巻く呪いを祓うことなど出来ない。呪いのことなど知らず自身や仲間を危険な目に遭わせ、」
吉備真備「極めつけはこの渋谷の大規模特異点を作った元凶が君たちカルデアであり、呪いの元凶であるエリザベート・バートリーが君たちを[
ピーーー
]ほどの呪いを受け持ったのが全ての始まりって事。」
吉備真備「しかも君たちを呪う理由が彼女(エリザベート)の大好きなハロウィンのイベントを黙[
ピーーー
]る形で潰したって事なんだよねぇ〜。なんというかその・・・」
吉備真備「君たちはハロウィンという一年でもっとも盛り上げがいのあるイベントを無視して、聖杯戦線(w)とか意味のないキャンペーンで虚無にふてりたかったって事なのかなぁ?」
【別にそんなつもりはなかったのに・・・・】
【・・・・・・・・・】←
28 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2023/11/20(月) 12:18:49.30 ID:/XXVWhm80
吉備真備「まあ別に僕の陰陽術式でなら、この渋谷の特異点から君たちを出してあげられる事など増差もないからねぇ〜。カルデアの方も少しはわかっているはずだよね?」
吉備真備「この渋谷の呪いのせいであの2人をカルデアに連れて帰ることも出来ないっていうことを、連れて帰ろうにも呪いがそれを邪魔して帰る事も出来ないって?」
シオン(通信)「え、えぇ確かに吉備真備さんの言う通りなのですが・・・‥それが何か‥?」
吉備真備「僕、どっかのグランドキャスターのような千里眼を持っていないのだけど、見る眼はとてもじゃないほど良いものでね。君たちカルデアの事は噂に聞いてはいるけど・・・」
吉備真備「なんかその・・・オーディール・コールとかなんかで、君たちの咎とか何かで人理に対して問題を起こしていると聞いてはいたのだけど、ここまでとはねぇ〜‥」
マシュたち「!?」
【!?】←
吉備真備「まあ別に僕には関係の話だ。このまま君たちカルデアが原因で引き起こしたこの大規模特異点によって現代の人類史が泡沫化するのは時間の問題だし、」
吉備真備「君たちがこの事態を引き起こしたことで、いずれにしても君たちカルデアの“歪み”はこの特異点を持って広がりも見せ、君たちの『人理定礎』は、そうだなぁ〜‥」
吉備真備「人理定礎がDからEに逆戻り‥いや、それより下のFに、はたまたG〜Zにまで下がり続けるでしょうね?まあ、人類史全体が泡沫化すれば関係の内は無しだけど。」
吉備真備「まあそれでも僕がこの特異点の呪いを祓えばそれで良いし、呪いを祓えない君たちがいても―――」
【帰らないよ】←
吉備真備「――はい?」
【歪みとか特異点とか関係ない・・・】←
【私にはまだ・・・】
【エリちゃんに謝らないといけないの!】←
吉備真備「その謝罪したいというエリザベート・バートリーは今、君の事を宿儺に頼ってでも殺したいと呪っているとしてもか?」
吉備真備「君が故意にエリザベート・バートリーの心を傷つけ、そしてその彼女に呪い殺される事になったとしても、彼女に謝りたいと?」
【構わない】
【私はあの子を傷つけた自分が許せない】←
【私はもう一度、エリちゃんとハロウィンを楽しみたいの‥】←
吉備真備「その彼女に殺されるとわかってでも?」
【それでも私は謝りに行く】
【私はあの子のマスターとして、カルデアのマスターとして、】←
【エリちゃんに全部謝って、彼女を連れ戻しにいく】←
【でないと私は・・・・】←
【ただあの子を傷つけただけの『クズ』よ。】←
マシュ「先輩・・・‥」
吉備真備「・・・・・・・・・」
29 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/11/21(火) 23:06:35.18 ID:DS0TMM0Y0
吉備真備「そうか。つまりその両面宿儺に取り憑いているエリザベート・バートリー本人と和解するまでは君はこの特異点から出ることを許すことはなく、」
吉備真備「逆に無理やりでも特異点から脱出するのであれば、君は一生君自身を呪い続ける事になる‥そう言いたいのかい?」
【(頷く)】←
吉備真備「・・・・・・・・・・」
吉備真備「・・・よしわかった。君がその気であれば、僕は君に協力しないわけにもいかないからね?」
吉備真備「君があの呪いの王たる両面宿儺と戦う為にも、呪いに一番詳しい僕の存在が不可欠といっても過言はないさ!」
【もしかしてそれって・・・】
【私たちに協力してくれるって事?】←
吉備真備「ああそうさ。僕もちょうど君のような魔力供給をしてくれるマスターの存在が欲しくてね。サーヴァントの存在には必ずしもそれをサポートするマスターの存在が必要不可欠だからね。」
ダ・ヴィンチちゃん(通信)「確かに・・・こちらのサーヴァントがいきなり4騎も退去し、こちらからのサーヴァントのレイシフトが出来ない以上、現地のサーヴァントの協力はなんとしてでもほしい。」
ダ・ヴィンチちゃん(通信)「加えてこちらのサーヴァントを助けてくれた他にこちらからの通信も回復させてくれた以上、君とは特異点解決まで協力してくれると、こちらもありがたいと思うのだが・・・」
ダ・ヴィンチちゃん(通信)「君がその気であるならこちらと同盟を組み、共に渋谷の特異点の呪いを祓っていくのも手の内だからね。」
マシュ「はい。吉備真備さんが協力してくれれば、両面宿儺に取り憑かれたエリザベートさんを救える可能性があるかもしれませんですしね。」
【うん!】
【なのでお願いします、吉備真備さん!】←
吉備真備「おう!そういう訳で君と仮契約を結ばせてもらいますかぁ!ほらほら、こっちに手を貸して!」
シュッ、キィィ〜ジャキィィン!
――――――――――――――――――――――
カルデアにいるダ・ヴィンチたちの話と吉備真備の話から、この渋谷の特異点はカルデアが想定していた以上の特異点だったことがわかり、
その渋谷の特異点には通常のサーヴァントではすぐに押しつぶされて蒸発してしまうほどの呪いが充満しており、
吉備真備の助けなしではカルデアのサーヴァント達は呪いに耐性があったサーヴァントもまともに耐えられなかったと吉備真備から告げられ、
そしてその彼からもまた、エリザベート・バートリーがカルデアのマスターを呪殺させたい程の呪いが彼女を両面宿儺に寄生された疑似サーヴァントへと変貌を遂げたと仮説を持ち込み、
カルデアのマスターたちでは渋谷の呪いを祓えないと思った吉備真備は、彼女たちに渋谷の特異点への退去を進めるも、
エリザベートと和解をしたいカルデアのマスターはそれを良しとせず、吉備真備に自身の思いを伝え、彼はそれに答えるかのように、
吉備真備はカルデアのマスターと協力・同盟を結ぶ一環として彼はカルデアのマスターと仮契約を結ぶのであった。
――――――――――――――――――――――
吉備真備「これで契約完了か。確かに君から魔力が流れ込んでくる感じがするな。話を聞くからにこの渋谷の特異点を解決するには、」
吉備真備「両面宿儺の疑似サーヴァントなっているエリザベート・バートリーから、彼女に取り憑いている両面宿儺を引き剥がし、彼女をカルデアへと連れて帰る。」
吉備真備「そして渋谷の特異点の生成と原因でもある聖杯を回収する。まあ聖杯を回収すれば特異点は解決したの当然だと思うからね。」
吉備真備「そうと決まればすぐにでも両面宿儺の元へと行きたいのだけど・・・・」
【どうしたの?】
【何か問題でもあるの?】←
30 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/11/21(火) 23:58:28.29 ID:DS0TMM0Y0
吉備真備「まあ問題があるとしたらあるのだけど、実はあれから君たちが寝ている間に外の様子が随分と慌ただしいなあと思って外を見てみたらね・・・」
シャァァァ〜〜〜!
――――――――――――――――
吉備真備のアジトの外では・・・・
シャドウサーヴァントの群れ?「アァァ〜〜〜クワァァァ〜〜〜〜!!」
シャドウサーヴァントの群れ?「トリック・オア・トリート!トリック・オア・トリートォォ〜〜!」
【うわぁぁ!?】
【シャドウサーヴァントがこんなに!?】←
吉備真備「いや、あれはただのシャドウサーヴァントではない。この呪いに満ちた渋谷に生まれ、その姿を持って渋谷に更なる呪いを振りまく」
吉備真備「呪いによって身体が構築され、その姿はサーヴァントと同等であるも霊基の性質はこの渋谷の呪いで構築された呪いを振りまくサーヴァント。」
吉備真備「僕はあの呪いで出来た存在を“呪霊サーヴァント”と呼んでいる。」
【呪霊サーヴァント・・・】←
吉備真備「まあただでさえ1体1体は普通のエネミーと大層変わりはないのだけど、問題はその奥にいる呪霊サーヴァントをよく見て。」
――――――――――――――――――――
吉備真備のアジトの外:領域内の奥
特大オーラを纏う呪霊サーヴァント「―――――――」
それを守っている呪霊サーヴァント「―――――――」
【あのオーラを纏った呪霊サーヴァントは・・・・】
【もしかしてこの群れの主?】←
吉備真備「そう。その呪霊サーヴァントが生得領域という一種の固有結界を出して、僕たちをこの領域内に閉じ込めているんだ。」
吉備真備「領域内ではいったい何が起こるのかもわからないし、君たちがあの呪霊サーヴァントたちを祓えるのかも、その時の僕にはわからなかったからね。」
吉備真備「とりあえずアジトには呪霊サーヴァントたちを寄せ付けない結界術を貼ってあるから結界内には侵入できないから安心なんだけど‥」
吉備真備「このまま引きこもっても状況はいつまで立っても変わらない以上、君たちがやるべき事はわかるよね?」
【はい】
【要するにあの呪霊サーヴァントたちを祓うんですよね?】←
吉備真備「うん、その通り!」
31 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/11/22(水) 23:17:34.43 ID:Qvspp6tw0
バーヴァン・シー「ふ〜ん、面白そうじゃない。その呪霊サーヴァントとかを倒せば良いんでしょ?だったら尚更戦えばいいじゃない。」
バーヴァン・シー「こっちもまた、こんな渋谷の呪いで死にかけた分の鬱憤を晴らしたかったところだし、腕ならしにやってやるわよ!」
望月千代女「はい。こちらも戦う準備は出来ています。マスター、どうか指示を!」
【うん!】
【みんな、戦闘配備!】←
吉備真備「おうおう、やる気みたいだねマスター。そうと決まれば僕もマスターの為に色々とサポートしていかないとね!」
吉備真備「領域内での戦いは普通のサーヴァントとの戦いとは違い、色々と面倒な事がいくつもあるから大変だと思うのだけど・・・」
吉備真備「まあそこは今後の戦いに対してのチュートリアルだと思えばいいし、ヤバくなったらこの僕が助けてあげるからさ。」
【じゃあ、お願いしようかな・・・】
【なるべく無理はしないから大丈夫だよ】←
吉備真備「おっ、言ってくれるじゃないか。まあ君がそう言うのなら僕も安心して君と肩を並べられる。」
吉備真備「だけどもし君が危なくなったときはいつでも言ってくれ。僕は必ず君の思いに答える―――」
吉備真備「なんたって、僕が来たからにはもう大丈夫。僕は君たちの呪いを祓うために来た呪術師だからね!」
――――――――――――――――――――――――――――
吉備真備と仮契約を結び、彼と共に両面宿儺(エリザベート・バートリー)の元へ行こうとしようにも、
アジトの外では呪いによって生み出された“呪霊サーヴァント”が生得領域を展開し、彼らを領域に閉じ込め、多くの呪霊サーヴァントたちと共に彼らに襲いかかろうとしていた。
その状況を見たカルデアのマスターたちはここから先に進むには呪霊サーヴァントたちを祓う必要があると判断し、呪霊サーヴァントたちを倒す(祓う)為に戦闘態勢を整えていき、
今まさに呪い渦巻く渋谷にて、カルデアとそのマスターがやらかした罪の償いをかけた戦いの火蓋が切って落とされたのであった。
32 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/11/23(木) 00:00:52.42 ID:MiZQMnaW0
ハロウィン聖杯戦線1:呪霊のサーヴァント
―――――――――――――――――――――――――――――
呪霊サーヴァントの生得領域:カボチャが多く実る庭園
吉備真備「呪霊のサーヴァントの祓い方は至って簡単であり、普通のシャドウサーヴァントと同じように倒せばいいのだが、生得領域内での戦いは違う。」
吉備真備「領域を展開している呪霊サーヴァントの頭領とし、他の呪霊サーヴァントもまた、その頭領に従う兵士として兵を展開し、頭領を守る為の布陣が出来上がる。」
吉備真備「わかりやすく言えば、この戦い方は聖杯戦争と同じような戦いだ。君はそれくらいの事はそっちのカルデアの方で経験しているよね?」
【はい、何度かありました】←
【え〜っとそれはぁ〜〜・・・】
吉備真備「そうか。それなら僕からこれ以上の説明は不要だね。マスター、君からの指示を頼むぞ!」
【了解!】←
聖杯戦線、開戦
―――――――――――――――――――――――――――――――
ハロウィン聖杯戦線1:呪霊のサーヴァント
勝利条件:領域内奥に存在する頭領の呪霊のサーヴァントを倒す
登場エネミー
呪霊サーヴァント・頭領(クラス・バーサーカー):クラス・バーサーカーx1
呪霊サーヴァント(カボチャ頭):クラス・セイバーx3
呪霊サーヴァント(カボチャ頭):クラス・ライダーx2
呪霊サーヴァント(カボチャ頭):クラス・ランサーx2
33 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/11/24(金) 23:22:34.99 ID:jG5bIiIK0
第2廻戦:結成、カルデア呪術連合
――――――――――――――――――――
呪霊サーヴァントの生得領域:カボチャが多く実る庭園・奥地
フゥゥン、ドスゥゥン!ガコンッ、ガコンッ!
呪霊サーヴァント・頭領「ヌォォォォ〜〜〜〜!!」
吉備真備、望月千代女「――――!」
ヒュッ、シュシュシュッ!ギュンギュンッ、ジャキンジャキンッ!
呪霊サーヴァント・頭領「グォォォォォ〜〜〜〜!!」
マシュ「敵呪霊サーヴァントの頭領、尚も攻撃を緩める事なく猛威を振るっています。しかしこちらも着々と追い詰めていっています。」
吉備真備「ああ。図体はデカくても相手は狂化で理性もなく暴れているだけのただのバーサーカーだ。隙を読めれば簡単に祓える。」
吉備真備「このままアイツに強烈な一撃を打ち込んで一気に祓うぞ!」
【はい!】←
【千代女!】
【バーヴァン・シー!】←
バーヴァン・シー「ったく、良いわよ。あんな狂ったケモノじみたヤツなんかズタズタのボロ雑巾にしてやるわ!」
呪霊サーヴァント・頭領「グォォォォォ〜〜〜〜!!」
バーヴァン・シー「フッ、テェェイッ!!」
シュパパパパァァ〜〜!ザクザクザクッ!
呪霊サーヴァント・頭領「〜〜〜〜〜〜!?」
バーヴァン・シー「クッフフフフッ!ザーコザーーコ!」
ギュゥゥゥ〜〜ン、ギュィィーーン!
ギュオンッ、ギュゥゥ〜〜ン、シュンッ!
バーヴァン・シー「終わりよ、何もわからないまま死んじゃえ!痛幻の哭奏(フェッチ・フェイルノート)!!」
クルクルゥゥ〜ガキンッ!ギュゥゥ〜〜ン!
呪霊サーヴァント・頭領「!?――――――――」
ギュゥゥゥ〜〜ン!ガシュバジュゥゥゥ〜〜ン!!
ガシュゥゥ〜ン、ギュゥゥ〜ン・・・・
34 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/11/25(土) 08:08:19.20 ID:6DhLy6n80
バリバリバリィィン!シュゥゥゥ〜ン・・・‥
マシュ「敵呪霊サーヴァントの数の消滅、および敵勢力の生得領域の消滅を確認。やりましたねマスター。」
吉備真備「うん、初めての呪霊祓いにしては上出来だ。ほんと、大したもんだと言いたいところだね。」
【いやそれ程でも・・・】
【これでもみんなのおかげでもあるけどね】←
吉備真備「そんなことはないさ。だってそこの2人のサーヴァント、この即死しかねない渋谷の呪いに僕が来る前に耐えた他に初めてで呪霊を祓うからね。」
吉備真備「特にそこの彼女、バーヴァン・シーだったっけ?君のその可憐で美しく、その身のこなしで敵を翻弄し、敵を祓っていく」
吉備真備「特にその彼女が持ってるトンカチと釘で呪霊サーヴァントをあんな風に倒しちゃうなんて、それはほんと凄いというか。」
バーヴァン・シー「ッ!それ私におだててるつもり?まあ別に大したことはじゃないけど、私の戦い方が凄いと言われるなんて良いものね!」
【ほんとそれね】
【流石、妖精騎士トリスタンと呼ばれてたからね】←
バーヴァン・シー「〜〜〜!べ、別に貴方に褒められても嬉しくないわよ!私はね〜〜〜!」
吉備真備「アハハハハハ・・・‥」
吉備真備「(まあ確かに凄いモノだな。あの赤い棘を繰り出し、素早い動きで敵を翻弄しつつ相手に攻撃を加えていくその戦法。)」
吉備真備「(そして彼女の宝具『痛幻の哭奏(フェッチ・フェイルノート)』は瞬時に敵の分身を生成し、それを殺す事で相手を呪殺する藁人形による丑の刻参り形式による呪法。)」
吉備真備「(なんかこう・・・彼女の戦い方がその、“あの子”にとってもよく似ているというか・・・あの子が彼女の事を思うとねぇ〜‥。)」
吉備真備がよく似ているという“あの子”
https://appmedia.jp/wp-content/uploads/2021/09/2785127586aa860999034589eaa5c0cc.webp
https://jj-senkasouran.bn-ent.net/images/character/kugisaki/ill.png
35 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/11/25(土) 22:44:27.76 ID:6DhLy6n80
吉備真備「・・・・・・・・・‥」
【真備さん?】←
吉備真備「んっ?あ、いや別に彼女(バーヴァン・シー)に対して変な目で見ていないよ。ただ僕の知人と戦い方がよく似ているなぁ〜っと思ってね。」
吉備真備「まあ気にすることはないさ。これも彼女の戦いに対して僕なりに評価していただけだからね。」
【は、はぁ〜・・・】←
―――――――――――――――――――――――――――
敵の呪霊サーヴァントの生得領域消滅後―――渋谷:金王坂周辺・クロスタワー付近
ピピピィィ〜!
ダ・ヴィンチちゃん(通信)「敵の呪霊サーヴァントの生得領域の消滅がこちらでも観測された。それと同時に藤丸ちゃんたちの今いる座標も確認された。」
ダ・ヴィンチちゃん(通信)「場所は渋谷の東側にある金王坂付近であり、両面宿儺と接触したという『チェイテ渋谷神社城』からさほど離れてはいるが大した距離ではない。」
ダ・ヴィンチちゃん(通信)「そこから徒歩でも行ける距離だからすぐにでも行って欲しいのだけど・・・」
ぼやぁぁ〜・・・パチパチパチッ・・・クラァァ〜・・・
マシュ「!。マスター!」
ガシッ、ドサッ!
吉備真備「どうやらマスターの方は大丈夫ではなさそうだな。初めての呪霊サーヴァント祓いで魔力も体力もかなり消耗しているようだし。」
吉備真備「まあここに来てかなり色々とあったからね。ここはひとまず彼女を休ませることに専念して、回復次第、そのチェイテ渋谷神社城へと向かおうじゃないの。」
【うん・・・・】
【すみません。私なんかのために・・・・】←
吉備真備「良いの良いの!これから共にこの渋谷の呪いを祓う仲間だからね。先も長いし色々と困難もあると思うとね?」
吉備真備「それにこの渋谷に渦巻く呪いを祓う為にも色々と準備をしないといけないからね。」
吉備真備「まあ楽しみにしててよ。僕が必ず、君にかけられた呪いを祓ってあげるからね?」
ドサッ、タッタッタッタッタッタッ・・・・
―――――――――――――――――――――――――――
吉備真備と仮契約を交わし、敵の呪霊のサーヴァントたちとの生得領域内での聖杯戦線にて彼と共に戦っていくカルデアのマスター達
その戦いの末、彼女たちは見事に敵の呪霊サーヴァントの統領を祓い、無事に生得領域からの脱出を果たすのであった。
そしてカルデアからの支援を通して彼女たちの現在地を把握し、カルデアのマスターの容態の事を考慮し、彼女を休ませるためにも吉備真備のアジトへとマシュたちは彼女を連れて戻るのであった。
吉備真備「・・・・・・・・・‥」
しかし吉備真備は既に知っていた。彼女たちがアジトへと向かっていく所を遠くから見ていた存在の事を、
そして彼はその存在に警戒するかのように彼の目はとても不思議な感じに輝いていたのであった。
36 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/11/26(日) 00:04:16.18 ID:gOFiO1R/0
吉備真備のアジトから数キロ離れた所・・・渋谷:ヒカリエ 屋上にて・・・
両面宿儺(エリザベート)「やはり“アイツ”がこの渋谷に来ていたのか・・・この俺にも知らない混沌に満ちた呪いの世界を・・・」
両面宿儺(エリザベート)「・・・・・・・・・・」
―――――――――――――――――――――
回想シーン:数時間前、渋谷駅付近(渋谷センター街側)にて・・・・
ガシュッ!パカァァーーン!!
真っ二つにされたマスター(藤丸立香)「」
ガシュッ、バラバラァァァーーー!!
サイコロステーキにされたマシュ「」
両面宿儺(エリザベート)「クフフフフフ、クッハハハハハハハ〜〜〜!!」
ボォォン!ヒラヒラァァ〜〜‥
切り裂かれた2人(藤丸立香、マシュ)→切り裂かれた式神紙人形「」
両面宿儺(エリザベート)「!?。なに・・・・これはいったい・・・・‥!?」
吉備真備(シルエット)「・・・・・・・・・」
藤丸立香、マシュ「・・・・・・・」
タタタタタァァーー!
両面宿儺(エリザベート)「!?おい待てっ!!」
―――――――――――――――――――――
両面宿儺(エリザベート)「全く、この身体になってからどうも俺自身の調子が狂う・・・これもこの娘の霊基というモノのせいなのか?」
両面宿儺(エリザベート)「まあいい・・・この渋谷にアイツが来ているとならば、少しは楽しめるモノかと思えばいい、それにアイツもそれなりの事情もあるようにもある‥」
両面宿儺(エリザベート)「良いだろう、来るがいい。俺はお前たちが俺に再び正面から出会えることを楽しみにしながら待っているぞ。」
シュッ!シュタッ、シュタッ、シュタッ、シュタッ!
――――――――――――――――――――――――――――
吉備真備がアジトにしているクロスタワーから少し離れた場所にある渋谷・ヒカリエの屋上。そこにはカルデアのマスター達がアジトに戻っている所を両面宿儺(エリザベート)が見ており、
数時間前、自身の呪術で斬り殺したはずのマシュとカルデアのマスターは実はニセモノであり、そのニセモノを用意したであろう吉備真備(■■■)が近くにいて、
その彼がマシュとカルデアのマスターの2人を連れて逃げ、それを取り逃がした両面宿儺(エリザベート)は彼の事を意味深に考えており、
両面宿儺(エリザベート)はカルデアのマスター達がそちらから再び彼女の前に姿を現すことを心待ちにしているかのように、両面宿儺(エリザベート)はそのままチェイテ渋谷神社城へと帰っていくのであった。
37 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/11/26(日) 09:36:52.07 ID:gOFiO1R/0
第3廻戦:特級の呪いと女武将
―――――――――――――――――――――
“人間は泣きながらこの世に生まれてくる。阿呆ばかりの世に生まれたことを悲しんで”――西洋の作家・シェイクスピアは自身の作品にこう一つの言葉を残している。
この世に生を持って産まれる時、当たり前のように泣きながら赤子は生まれてくる。その泣きは喜びでもあり、悲しみでもある。
しかし裏を返せばそれは自身が産まれてきた世界が自身の想像とは異なり、それによって失望と絶望を知っての上で泣きながら産まれる事でもある。
それは必然的なことであり、それによって自身を産んだ両親・産まれた自身・周りの世界さえもまた、本能的に呪いを放っている。
そう、人とは・・・・産まれた時から既に呪いを放っていく者でもあるのだ。
――――――――――――――――――――――
渋谷 クロスタワー内:吉備真備のアジト
パチパチパチッ・・・ズズゥゥ〜・・・
吉備真備「よう!身体の方はだいぶ休まった感じかな、マスター?」
【うん、おかげさまで】
【とても身体が楽になったよ】←
吉備真備「そうかそれはよかった!マスターが元気というのならもう大丈夫だね。そうと決まれば、早速その両面宿儺が根城にしているという場所に向かいますか!」
【えっ、もう行くの?】←
吉備真備「ああ!まあこの渋谷の今の地形についてはこっちで把握しているし、戦力の方もこちらに十分あるからね。」
マシュ「はい。私や望月さん、それにバーヴァン・シーさんもまた、吉備真備さんの術式のおかげで魔力の方も回復していますし、いつでも出発は可能かと。」
望月千代女「はい。それと両面宿儺がこれから何をしてくるのかも分からない他に、特異点の影響が深刻化する恐れもあり、捜索は早い方がいいかと・・・」
望月千代女「しかし両面宿儺にはあのプトレマイオスさえも防げなかった攻撃もありまして、攻略には慎重に進めていくのもありかと。」
吉備真備「そうだね。僕の知ってる宿儺の姿が違うとはいえ、ヤツが今どれ程の呪いの力を持っているのかもわからない以上、安易に奴に挑むのは無謀なことだ。」
吉備真備「だがだからとて、奴をこのまま頬っておくわけにはいかない。奴がこの渋谷の呪いを自身の力にする事がある可能性もあるし、そうなったらそれはそれで面倒な事になる。」
吉備真備「エリザベート・バートリーに取り憑いた両面宿儺を祓い、マスターが彼女に謝れるようにも慎重かつ事は早めに進める方が僕らの為にもなるからね。」
【うん】←
吉備真備「ところで君、望月千代女ちゃんだよね?僕が生きてた時代より遙か未来で歩き巫女をしながらくノ一をしてたって‥」
望月千代女「はい。それと拙者にはかの伊吹大明神の力も一時ではあるが使えまして、その力を持ってサーヴァントとして戦っています故に。」
吉備真備「ふ〜ん・・・僕が生きてた時代にも忍者は少しなりに会っていてね。まあそれはそれで僕を襲ってくるなりにこっちで返り討ちにしてきたのだけど・・・」
吉備真備「君のような女忍者は初めて見るのだけど、君が歩き巫女もしていたと言うにはそうだなぁ〜‥」
吉備真備「君の忍者のテクニックとして、お色気の術もあったりするのかな?」
望月千代女「――――!?」
38 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/11/26(日) 23:05:58.12 ID:gOFiO1R/0
吉備真備「聞くところじゃ、サーヴァントっていうのはその者の全盛期の姿で現界するって聞いているけど、その姿でくノ一と言うんじゃなんかこう色気がないというか・・・・」
吉備真備「もしかしたら君の別クラスの姿・・・例えば僕と同じキャスタークラスの水着とかだったら、とてもじゃないほどのどス―――」
望月千代女「〜〜〜〜〜〜!!」カァァァ〜〜!!
バシッ!バシバシバシバシィィ〜〜〜!!
――――――――――――――――――――――――
それから数分後、渋谷:渋谷ヒカリエ周辺にて・・・
タッタッタッタッタッタッ・・・・
マシュたち「・・・・・・‥」
望月千代女「・・・・・・‥」
吉備真備(顔ビンダ跡付き)「〜〜〜・・・・・・」
【大丈夫?】
【いまだにビンダの跡が残ってるよ?】←
吉備真備「痛たぁぁ〜〜、もう別に何も平手打ちしなくても悪かったというか・・・・」
望月千代女「吉備真備殿。貴方という陰陽の者が歩き巫女の意味を履き違えっていたとは、貴方には少々失望感がわいてしまったというか・・・」
【ホントよね・・・】
【これは流石に吉備真備が悪い】←
吉備真備「・・・・・・・・・・・・・(反省している)」
シオン(通信)「吉備真備がイケメン男子だからって、セクハラ発言はやってはいけないというのは社会のルールといっても過言はありませんですからねぇ〜。」
シオン(通信)「――というのはさておいて・・・吉備真備さん、あなたに1つ聞きたいことがありまして、あなたは藤丸氏に自身の事を“呪術師”と自称していましたが、」
シオン(通信)「その事についてあなたは“陰陽師の開祖”であり、“呪禁師”でもあると自称したかったのですか?」
【呪禁師?】←
シオン(通信)「陰陽道が普及する前、呪術による邪気祓いの病気治療や安産促進などを施したりする術士の事であり、その起源は同じ中国の道術であるのがこちらの記憶にありまして。」
シオン(通信)「呪禁による魔術的病気治療の項目で日本の8世紀までその存在を知らしめていましたが、後に厭魅蠱毒(えんみこどく)事件の続発によって呪禁(じゅごん)そのものが危険視され、」
シオン(通信)「その同時期に台頭した道教の呪術を取り入れた陰陽道の採用と共に同世紀末に呪禁師の制度が事実上廃止され、9世紀までにはその存在が消滅したと。」
シオン(通信)「呪禁師の制度の廃止に至っては、陰陽道の採用させた吉備真備氏が絡んでいたと記録にはありますのですが・・・」
吉備真備「‥まあその話について僕から言える事はまず無いと思ったほうがいいよ。僕は確かに“吉備真備”であるが、“英霊・吉備真備”の記憶を今の僕が全て知っているとは限らない。」
吉備真備「君たちが知っているという僕の逸話もまた事実とは異なる可能性もある以上、僕から言える事はまず無いと言っても過言はない。」
【・・・そう。】
【まあそれはそれでいいのだけど・・・】←
39 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/11/26(日) 23:56:05.69 ID:gOFiO1R/0
グワァァァ〜〜ン!
【これって!?】←
吉備真備「マズい。ここらで領域が展開されたみたいだ。おそらく呪霊サーヴァントが近くにいる。」
吉備真備「構えておけ、ここはもうすぐ領域内の戦場になるぞ!」
【はい!】←
グワァァァ〜〜ン!
―――――――――――――――――――――
渋谷での最初の聖杯戦線から数時間後。カルデアのマスターが回復し、彼女たちは両面宿儺(エリザベート)がいるチェイテ渋谷神社城へと歩いて行く。
その道中、カルデアの者たちとの会話の最中に突如として呪霊サーヴァントによる領域展開がなされ、彼女たちはその領域展開に巻き込まれてしまうのであった。
―――――――――――――――――――――
領域内:枯れ木の樹木群
【ここって・・・】←
望月千代女「はい。この枯れ木ばかりの森のような場所・・・ビルが建ち並ぶ渋谷の街が一瞬のうちにこのような場所になるとは・・・」
吉備真備「そう、それが領域展開の恐ろしいところだ。領域を展開した者の心象風景が固有結界という形で具現化され、数を問わずに対象の者を結界内に閉じ込める。」
吉備真備「つまり領域を展開すれば、それを展開した呪霊サーヴァントの意のままに地の利を支配する事も可能となり、場合によっては・・・」
タタタタタタァァーーー!
【誰かが来る!】←
マシュ「はい。おそらく私たちの他にこの領域内に閉じ込められた者がいると思いたいのですが・・・」
吉備真備「ああ。渋谷の呪いがある以上、おそらく僕の他にこの渋谷の呪いに耐えられるサーヴァントがいて・・・‥!?」
【どうしたの?】←
吉備真備「マスター。これは僕が思ってたより結構ヤバい事になると思うよ。」
吉備真備「その証拠として、いま目の前の奥に僕らに向けてこっちに来ているのがそれだ。」
タタタタタァァーー!タッタッタッタッタッ・・・
40 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/11/27(月) 22:06:54.89 ID:9A4BgWRz0
タタタタタァァーーーー、ズズゥゥ〜!
カルデアのマスター達の近くに現れた者(???)
https://jj-senkasouran.bn-ent.net/images/character/maki/ill.png
槍持ちの女性「ツゥゥ・・・。なんだアイツは・・・先ほど倒した他の奴とは格段に違う・・・今のこの身体の私でも太刀打ちが出来るのかどうか・・・」
槍持ちの女性「人の姿をしたモノノケか?いったいこいつは何者なのだ?」
謎の呪霊サーヴァント「ぬしでここはたなあ、いなれらげにてったっいへごと。」
謎の呪霊サーヴァント「いさなりなにんぶうよのんえくらのりものしたわてしそ!」
タッタッタッタッタッ・・・‥
???を追うかのように現れた呪霊サーヴァント?
https://pbs.twimg.com/media/FCVgoHcVgAExhjh?format=jpg&name=large
―――――――――――――――――――――――――――
【あれって・・・】
【ジャック・ド・モレ―!?】←
マシュ「はい!あそこにいるのは間違いなくフォーリナークラスのモレ―さんです。」
マシュ「でもどうして・・・モレ―さんは渋谷の呪いによってもう既に退去されたはず・・・・」
吉備真備「いや、マスター。あいつは君たちが知ってるというジャック・ド・モレーとは100%違う。そこについては僕が断言する。」
吉備真備「あいつはまもなく呪霊サーヴァントだ。しかも呪霊サーヴァントの中で1番高い階級と言ってもいい。」
【階級?】
【それとあれもまた、呪霊サーヴァントだというの?】←
謎の呪霊サーヴァント(モレ―?)「!。らしかれだはたなわ・・・ねのたいもにかほにろしうのたなあ、ララ―ウ?」
【え、なに・・・?】
【今なんて言ったの?】←
ゴルドルフ(通信)「な・・・あの呪霊サーヴァントは何を言ったのだ!?何を言ったのかがサッパリわからんぞ!」
ダ・ヴィンチちゃん(通信)「うん、さっきの言葉をこっちで解読しているのだけど、これはなんというか・・・」
ダ・ヴィンチちゃん(通信)「とにかくあれは吉備真備の言った通り、あそこにいるジャック・ド・モレーは私たちの知るジャック・ド・モレーではないのは確かのよだね。」
『ボンジュール!そこにいる愚かな児たち。』
マシュ「!?」
【!?】
【いま頭の中から声が・・・】←
41 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/11/27(月) 23:55:51.63 ID:9A4BgWRz0
謎の呪霊サーヴァント(モレ―?)「『あなたたち、あたしの事を他の呪霊の奴と同じだと思ったのかしら?』」
謎の呪霊サーヴァント(モレ―?)「『確かにあたしは呪霊でも他の格の小さい呪霊とは全く違うものだし、あたしにはちゃんと『花御』という名前があるのよ。』」
【花御?】
【あの声、あの呪霊サーヴァントから発している・・・】←
吉備真備「(あの呪霊サーヴァント・・・どうやらあいつは俺が前に祓った特級呪霊の呪力をあのモレ―とかいうサーヴァントの霊基と混ぜて召喚したと言う訳か。)」
吉備真備「(だとすれば、あの鮮血魔嬢を宿儺の器とさせた奴と同じ存在がこの渋谷特異点の黒幕というべきか。ほんと悪趣味な事というか・・・)」
吉備真備「(いったい黒幕はこの渋谷でいったい何をしようとしているのか?この渋谷を特異点にしてまで企んでいる事はいったい・・・)」
謎の呪霊サーヴァント(モレ―?)→特級呪霊サーヴァント・花御モレ―「『あなたたち。あなたたちもまた、このあたしを倒す為にこの渋谷の呪いを祓おうとしているのかしら?』」
花御モレ―「『あたしはただ、この星の願いを叶えようとしているだけ。この星の自然を守り、再生させたいだけに他ならない。』」
花御モレー「『それには時間がいる。この星を穢すことしか出来ない君たちのような人間がいない時間が欲しい・・・』」
花御モレ―「『この星の命の為に、君たち人間は全て死んでもらう。そしてこの星の地と還り、死してこの星に詫びなさい!』」
グォォォ〜〜ン!グォォォ〜〜ン!
呪霊サーヴァントたち「オォォォ〜〜〜!!」
吉備真備「下級の呪霊サーヴァントも湧いてきたか。マスター、こうなったらやるべき事はわかっているよな?」
【あの呪霊サーヴァントを倒そう!】←
【これはやるしかないですよね?】
吉備真備「お、わかっているじゃないか。さすが僕と仮契約した事はある。」
吉備真備「だが今から戦う相手は前に戦った呪霊サーヴァントとの戦いとは比べようもないほど過酷を極まる戦いになる。そこだけは覚悟した方が良いと思うよ。」
【過酷な戦いって・・・】
【それどういう事なの?】←
吉備真備「ああ。しかしそれについてはこちらで対策は取ってある。マスターが思うより充分とは言えなくはないのだけど・・・」
吉備真備「まあそれについてはその眼でしっかりと見ててくれればいい。本当の領域の綱引きというものを!」
―――――――――――――――――――――――――――
自身の事を『花御』と名乗るフォーリナー:ジャック・ド・モレーの姿をした呪霊サーヴァントとその配下の呪霊サーヴァントに宣戦布告されるカルデアのマスターたち
カルデアのマスターとマシュたちはモレーの姿をしている花御の存在に複雑な思いを抱くも、吉備真備の呼びかけに彼女たちは目の前の呪霊サーヴァントたちと戦う体勢と取り、
カルデアのマスターたちと花御モレーたち呪霊サーヴァントの軍団との聖杯戦線が始まるのであった。
42 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/11/29(水) 00:22:25.86 ID:pViJVUSy0
ハロウィン聖杯戦線2:森林の呪霊・花御
―――――――――――――――――――――
花御モレーの呪術領域:枯れ木の樹木群
花御モレ―「『キミたち人間とあたしたちはもはや共存できない。あなたたちにこの星の命を任せられない。』」
花御モレー「『キミたちはキミたちの愚かな行為の代償を死して償わなければならない。この周りに立ち枯れた木々のように!』」
花御モレ―「『思い知りなさい!この星の呪いより蘇りし、あたしの力を!!』」
バーヴァン・シー「あーもうなんなの!あの女モレ―モドキの喋り方がクソ下手で頭から喋っている意味がハッキリと聞こえるなんて!」
バーヴァン・シー「おいマスター、さっさとあの女モレ―モドキを倒してこんな結界の中からおさらばするわよ!」
【ちょっと待って!】
【迂闊に動くのは危険だよ!】←
吉備真備「確かにその通りだ。この空間は前に戦った呪霊サーヴァントの生得領域とは比べるまでもなくかなり危険といってもいい。」
吉備真備「迂闊に動けば、この領域を展開したあの呪霊サーヴァントによって必然的にハチの巣にされる。これ本当にマジな話。」
吉備真備「あの花御と名乗る女モレーの攻撃を受けたくないのならこの領域内の陣地を見極め、女モレーに近づいて倒すほかにない。」
キィィ〜ン・・・
吉備真備「あの陣地を見てほしい。おそらくあそこの陣地に居座れば、こちらの動きが止まった瞬間にあちらの攻撃を必ず受けかねない。出来れば通ったり陣地に居座ることは避けたい。」
吉備真備「必中攻撃の危険がある陣地を避けつつ、僕かマスターをあの女モレ―の所へ連れていけばいい。後のことはこっちで何とかするから。」
ゾロゾロゾロゾロ・・・・
吉備真備「敵の数の方が多いが、あの低級呪霊サーヴァントたちを突破し、あの女モレーモドキを倒すぞ!」
【はい!】
【指示は任せて!】←
吉備真備「良い返事だ。さあ行くぞ!」
―――――――――――――――――――――――――――――――
43 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/11/29(水) 21:23:36.72 ID:pViJVUSy0
槍持ちの女性「おいそこのお前たち!いったいそこで何をしているんだ!」
【援護します!】←
槍持ちの女性「!。何者かは知らないが、お前たちが味方であるなら助かる。だが、お前たちに特級呪霊を祓う事など出来るのか?」
吉備真備「祓えるとも!彼女たちにはこの僕がいるし、味方は多い方が早く呪霊サーヴァントを祓えるからね。ああいう特級呪霊はスピード勝負で祓えって事!」
槍持ちの女性「お前は!?・・・いや今はそれどころではない。招致した、私はお前たちの指揮下に入る!あの特級呪霊をうまく祓ってくれ!」
聖杯戦線、開戦
―――――――――――――――――――――――――――――――
ハロウィン聖杯戦線2:森林の呪霊・花御
勝利条件:特級呪霊・花御モレー1体にマスターの攻撃を三回、もしくは吉備真備の宝具を当てる
領域内効果:特定の陣地に止まるとサーヴァントのHPが20%(マスターの場合はライフ1個分)を失う。(サーヴァントのHPが0になると即退去、マスターのライフが0になると敗北)
登場エネミー
特級呪霊・花御モレーx1
呪霊サーヴァント(カボチャ頭):クラスアーチャーx2
呪霊サーヴァント:シャドウサーヴァント・メドゥーサx1
呪霊サーヴァント(カボチャ頭):クラス・キャスターx2
呪霊サーヴァント(カボチャ頭):クラス・ライダーx2
44 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/11/29(水) 23:23:56.42 ID:pViJVUSy0
第4廻戦:領域展開・発動編
―――――――――――――――――
花御モレーの呪術領域:枯れ木の樹木群
ウネウネウネェェ〜〜!!
吉備真備「はぁッ!」
キィィン!バキバキッ!
槍持ちの女性「ハァァッ!」
シュンシュンッ!ジャキジャキンッ!
花御モレー「――――!!」
ウネウネウネェェ〜〜!ギュゥゥ〜ン!
マシュ「マスター!」
ガシンッ!ガキガキンッ!
【クゥゥッ―――!】
【避けても避けきれない!】←
シオン(通信)「あの呪霊サーヴァントの攻撃、動きが速いというレベルとは思えないほどに攻撃を繰り出してきてる!演算が追いつかない!」
シオン(通信)「まるであのフォーリナー・モレーによく似た呪霊サーヴァントの攻撃が何もないところから無数に出てきているような、或いは・・・」
シオン(通信)「“攻撃”から先に当たるように後から繰り出しているような・・・・いやこんなの絶対ナイナイ!こんな因果律があまりにも歪んでいる攻撃を繰り出せるなんて‥」
吉備真備「いやあり得るんだよね。この“展開された領域”内でならそういう事など当たり前のように出来るんだよね。」
吉備真備「キミたちが前に倒した呪霊サーヴァントの頭領の生得領域はこの領域内の未完成でしかなく、領域内での呪霊サーヴァント特有の呪い攻撃が来なかっただけ。」
吉備真備「この領域はそんな呪霊サーヴァントの生得領域を魔力で固有結界にし、それを元に呪霊サーヴァントの能力を上げ、倒す対象の人物を確実に閉じ込める。」
吉備真備「そしてその領域内での展開した呪霊サーヴァントの攻撃は必ず当たる。どこに逃げようと避けようと、領域内では必ず呪霊の攻撃が当たってしまう。」
吉備真備「今はマシュ・キリエライトの防御が向こうの攻撃より間に合っているかもしれないけど、このままでは君たちも致命的な攻撃を受けるのは確実だ。」
【そんな・・・・】
【じゃあどうすれば良いの!?】←
45 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/12/01(金) 00:15:32.50 ID:JEah4uSL0
吉備真備「心配しないでマスター、領域内での戦いには3つの対処法があってね。その3つの領域内の対処法が・・・」
吉備真備「一つ、“いくつかの手段を持って領域外へ逃げる。”これは僕にとってはおすすめしないし、大抵このような方法は必ず失敗する。」
吉備真備「二つ、“こちらも領域‥もしくは固有結界を発動し、こちらの優位権を取得する。”僕が思うにこっちの方が手っ取り早いと思うのだけど・・・」
ダ・ヴィンチちゃん(通信)「悪いが、今ここにいるこちら側のサーヴァントに固有結界の宝具を出せるサーヴァントがいない。仮にいたとしても固有結界持ちのサーヴァントはもう・・・」
吉備真備「わかっている。固有結界を同時に展開された場合、より洗練された能力と魔力量によってどちらかの結界が場を制すかが鍵となるんだ。」
【場を制すって・・・・】←
【両面宿儺も同じ事を言ってたような‥】
―――――――――――――――――――――――
回想シーン:両面宿儺(エリザベート)との最初の戦いにて・・・
ガシュンッ!バリバリッ!
プトレマイオス(老)「ガッ――――」
バリバリバリィィ〜〜ガシャァァ〜〜ン!!
プトレマイオス(老)「パァァァ〜〜〜〜〜!?」
バシュゥゥ!パカァァン!!
両面宿儺(エリザベート)「俺はただあの式神のジジイと領域の綱引きをしようと、こちらも領域を展開させたに過ぎない。」
―――――――――――――――――――――――
【プトレマイオス・・・】←
吉備真備「うん。知らなかったとはいえ、両面宿儺からマスターたちを守る為に固有結界を展開し、そして押し負けてやられてしまった。」
吉備真備「彼は充分にマスターを守る為に固有結界を繰り出した。相手が悪かった事を除いてね。」
【・・・・・・・・・】←
吉備真備「そんで、いま固有結界の宝具を持たない僕たちにとって、領域を展開したあの呪霊サーヴァントに対抗する手段があるとすれば・・・」
吉備真備「3つ、“手段は選ばずとも、領域を展開した者を力を持って倒す事”!これが今の僕たちに出来るやり方さ!」
【!】←
46 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/12/03(日) 00:19:47.96 ID:jzo5wlE50
花御モレー「(さっきからペラペラとあの者たちが何を語りかけているのかは知らないが、いったいどうなっている?)」
花御モレ―「(あの者の言う通り、あたしの領域内でのあたしの攻撃は必ず当たる。にもかかわらずあの者への攻撃が防がれている・・・)」
花御モレ―「(まさかあの者たちの中に領域を展開できる者がいるのか?誰かが領域の綱引きをしてあたしの必中効果を阻害してると?)」
花御モレ―「(だとすればその、他に領域を展開できそうな者がいるとすれば・・・・)」
吉備真備「・・・・・・・・・」
花御モレ―「ねし!かえまお!」
ウネウネェェ、ギュゥゥゥ〜〜ン!!
【!?】
【危ない!!】←
吉備真備「大丈夫。僕がそこらのキャスターだと思ったら大間違い!僕はあの呪霊のサーヴァントには負けやしないさ。」
吉備真備「まあ僕のサーヴァントとしての性質上、ちょっと“彼”には少し手を貸してもらう時はあるのだけどね?」
ギュゥゥ〜〜、バキンッ!
花御モレ―「になっ!?」
吉備真備「ほら。」
ギュォォ〜ン、ドスンッ!ドスンッ!ドスンッ!
謎の赤鬼「グォォォォ〜〜〜〜!!」
【―――!?】
【な、なにあれ!?】←
望月千代女「赤鬼!?クッ、よりによって新手の敵が現れるとは!」
吉備真備「いやいや待って!この赤鬼は味方!この赤鬼こそ、僕が呼び出す式神であり、僕の宝具なのだから。」
マシュ「!。宝具って・・・あの赤鬼が吉備真備さんの宝具って・・・もしかしてあの赤鬼はもしや・・・」
ダ・ヴィンチちゃん(通信)「阿倍仲麻呂。吉備真備が遣唐使として唐への遠征の際、彼を嫉む者によって拉致され、到来楼という場所に幽閉された。」
ダ・ヴィンチちゃん(通信)「その幽閉された吉備真備を助ける為に、仲麻呂自身は亡霊のなって、共に唐の悪人たちを懲らしめる為に共に行動したという伝説。」
ダ・ヴィンチちゃん(通信)「その仲麻呂の生霊の姿の一つがあの赤鬼の姿であり、彼自身、最初の頃はこの姿で吉備真備の事を助けに現れたのだけど・・・」
吉備真備「まあ当時、到来楼には鬼が出るって話があって、彼を見た時はホントビビって、姿隠しをしたもんだからもう・・・」
吉備真備「でも今はそうじゃない。彼は阿倍仲麻呂でもあり、僕の宝具の一部。僕にとっても最高のパートナーってところなのさ。」
吉備真備「それを今、この場で君たちに証明してあげるよ!」
シュシュッ、シュタッ!
47 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/12/03(日) 22:41:09.75 ID:jzo5wlE50
キィィン!シュタタァァーー!
吉備真備「我が遣唐使の冒険譚よここに!我は宙を舞い、日月を覆い隠せし術を使う者。そして鬼の仲麻呂と共に悪しき唐人を懲らしめす者なり!」
キィィン、モクモクモクゥゥ〜〜!
花御モレ―「なに!?これはいったい・・・‥」
鬼の仲麻呂「グォォォォ〜〜!!」
吉備真備「ハァァァ〜〜〜!!」
ガシュガシュンッ!バシンッ!ベシンッ!ギュンギュンギュゥゥン!
花御モレー「『グハッ、ガハッ!?バカな・・・こんな・・・・』」
吉備真備「最後のオマケだ!『入唐絵巻・鬼来隠光(にゅうとうえまき・きらいいんこう)』!」
ゴロゴロゴロォォ〜〜、バリバリバリィィィ〜〜!!
花御モレ―「『きゃぁぁぁぁ〜〜〜!?』」
吉備真備「フッ、決まった!」
【凄い・・・凄いよ!】
【あの不利の中を覆しちゃうなんて!】←
マシュ「はい。まさかあの阿倍仲麻呂の生霊ともいえる赤鬼を召喚し、互いに息の合った連撃を与え、空には暗雲とも見える厚い雲が覆われて、」
マシュ「そこからとどめとも言える雷鳴の一撃が呪霊サーヴァントに直撃させるとは・・・」
槍持ちの女性「・・・・・・・・・・」
花御モレ―「『まっさか・・・こんな・・・あのものに二度もやられるとは・・・・』」
花御モレ―「『しかもこんな・・・人間と同じような姿で・・・無念だ・・・・』」
吉備真備「!。・・・・・・‥」
ドサッ、ギュゥゥゥ〜〜ン・・・・
――――――――――――――――――――――――――――――――
特級呪霊・花御モレーの領域により、花御モレーの必中の攻撃を防ぐことにカルデアのマスター達は苦戦を強いられていた。
しかし吉備真備はそんなカルデアのマスターたちに呪術領域内での攻撃の恐ろしさとそれらの攻略方法を教え、花御モレ―の領域を攻略する一手として、
吉備真備は自身の宝具の一部である赤鬼(阿倍仲麻呂の霊)を召喚、その者と共に花御モレ―に打撃と斬撃、陰陽道による攻撃を与えていき、
最後には宝具発動の一環として領域内上空に発生した厚い雲からの雷撃を花御モレーは喰らい、致命傷を追った花御モレ―は何か意味深な言葉を残して消滅するのであった。
48 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/12/03(日) 23:56:25.30 ID:jzo5wlE50
花御モレ―との戦闘後、領域展開が解除された渋谷ヒカリエ周辺にて・・・・
バリバリバリィィ〜〜ン!シュゥゥ〜〜ン・・・
【領域が解除された…】
【みんなは大丈夫?】←
望月千代女「はい。襲いかかる必中の棘と呪霊サーヴァントとの戦いに苦戦はしましたが、拙者はなんとか生き延びることが出来ました。」
バーヴァン・シー「ええ・・・・全くあの枯れ木の森、前に私が作った森といい、しつこいほどに木の根っこと棘がウザいほど襲ってきて大変だったんだから・・・」
バーヴァン・シー「ほんと、あんな思いはもう二度とゴメンよ!あんな攻撃が必ず当たっちゃうというあんな領域の森なんかに!」
【シュミレーションルームの事は?】←
【人の事は言えないんじゃないのか?】
バーヴァン・シー「ベ、別にあれはただサーヴァントの靴を取りたかっただけで・・・あの呪霊の森と私の作った森とは全然違うわよ!」
バーヴァン・シー「あの時はあの時で迷惑をかけてしまったのは悪かったと思っているのだけど、私は樹木を使って貴方たちを呪うつもりなんて・・・」
槍持ちの女性「おいそこの者、あの呪術の中をよく生き延びたと言うべきかな。お前、どこの呪術師の者か?」
【あなたは・・・】
【確かあの呪霊サーヴァントと一緒に現れた・・・】←
槍持ちの女性「ああ‥先ほどの戦い見事でだった。式神操作の術でお前たちのような式神を駆使して特級呪霊を祓う手伝いをしてくれるとはな。」
槍持ちの女性「お前たちがいなければ私はあの特級呪霊に勝てなかったのかもしれぬ、お前たちの協力には感謝するわ。」
【式神操作って・・・】
【私はその・・・呪術師という者ではないのですが・・・】←
槍持ちの女性「‥なに‥?」
49 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/12/04(月) 23:56:56.63 ID:0rgp968b0
吉備真備「彼女は呪術師ではない。彼女はこの渋谷の特異点を解決する為に来た、カルデアの魔術師とそのサーヴァント達だ。」
吉備真備「そしてこの僕もまた、仮ではあるが彼女のサーヴァントとして彼女たちと同行しているって訳さ。」
槍持ちの女性「!。そういえばお前‥いやあなたは何故ここに!?確かあなたは封印されたはずだと・・・」
吉備真備「封印?・・・はて?――キミ。僕の事を見て、キミは誰かと勘違いをしているんじゃないのかな?」
吉備真備「僕が封印だって?僕はこの通りにピンピンと自由に動いているこの僕が誰かに封印されているはずが・・・・」
槍持ちの女性「とぼけるな!あなたのことは誰よりもこの私が知っている。あなたはどう見てもご・・・・」
吉備真備「吉備真備だよ。」
槍持ちの女性「いや、だから、ご・・・・」
吉備真備「吉備真備だって。僕はこの渋谷の呪いを祓いに来たキャスタークラスのサーヴァント、陰陽師の開祖・吉備真備というのは僕のこと!」
【吸いませんがその・・・】
【2人とはお知り合いなのですか?】←
吉備真備「いや知らないよ。僕はただ槍を持ってる女子高生とは何も関係も持っていないし、会ったこともすらないよ。彼女とはまるきりの初対面さ。」
吉備真備「それにあの彼女もまた、見るからにこの渋谷の呪いには耐性のあるサーヴァントのような感じがするし、君たちだってそうだよね?」
ダ・ヴィンチちゃん(通信)「うん。確かにその彼女を観測する辺り、彼女にサーヴァントの霊基を確認した。彼女は間違いなくサーヴァントだ。」
ダ・ヴィンチちゃん(通信)「それと彼女は普通のサーヴァントとは何か違うような数値が観測されているのだけど・・・これは・・・」
【?】
【(他のサーヴァントとは違う?)】←
――――――――――――――――――――――――――
槍持ちの女性「(なるほど・・・つまり今のあなたはそういう“縛り”を持って、あの者たちと同行している事なのですね。)」
槍持ちの女性「(今の私もそうだ。この身に宿る英霊の魂により、この依代となっている者の名を名乗れぬ代わりに私はここにいる。)」
槍持ちの女性「(まあ胸がデカくなった事を除けば、問題なく英霊の力と共に戦える。それにこの依代の者は自身の名字の事をとても嫌悪しているようだからな。)」
槍持ちの女性「(そうと決まれば、私もまた、ちゃんとしなければな・・・。)」
――――――――――――――――――――――――――
特級呪霊・花御モレーを倒し、花御モレ―の呪術領域から無事に生還したカルデアのマスターたち。
彼女たちと共に領域内で戦っていた槍持ちの女性(■■■■)は藤丸立香たちに領域内で共に共闘してくれた事を感謝しつつも、
槍持ちの女性は吉備真備に対して彼女の知る人物であると認識しており、吉備真備はそれを否定している素振りをわざとらしく振るっているのが見られる所から、
槍持ちの女性は吉備真備(■■■)が何かしらの“縛り”によって自身の真の名を名乗れない状況であると理解し、自身もまた、それらに対して納得していくのであった。
50 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/12/05(火) 23:59:00.43 ID:tL6gVuQc0
槍持ちの女性「すまない吉備真備殿。私もまた、サーヴァントになるのは初めてであり、サーヴァントとしての知識も浅はかでもあって‥」
槍持ちの女性「てっきりこの依代の身体の関係者のだと思っていたのだが、どうやら人違いをしていたようだな・・・。」
【依代の身体?】
【もしかしてあなたは・・・】←
ダ・ヴィンチちゃん(通信)「そう。彼女の霊基は通常のサーヴァントの数値とはかなり違っており、肉体もまた、最初から受肉している事もあって、
ダ・ヴィンチちゃん(通信)「彼女は紛れもなくイシュタルや孔明と同じ、何らかの人物を依代として疑似サーヴァントだ。」
吉備真備「なるほど。本来はサーヴァントになれない神霊などが何処かの現世で生きる人間の身体を依代とし、依代の魂と憑依する魂と融合し、新たな人格を持って召喚される存在。」
吉備真備「その際、希に依代とした人物の記憶も融合しちゃって、僕の事をその依代としている人の関係者のだと勘違いしたんだろうね。」
吉備真備「例えるのなら、育成ゲームでモンスター同士の合体をした直後、それによって誕生したモンスターのパラメーターが合体の素体の高い数値を引き継いでいて、」
吉備真備「その際、何かのバグで通常では覚えないはずの合体させた素体モンスターの技を使えるようになったって感じってな訳。」
【う〜ん何というか‥】
【まあそんなところかな・・・。】←
マシュ「はい。それでなんと言いますが、もしも出来る事でしたれば、あなたの真名を私たちに教えていただければ幸いなのですが・・・・」
槍持ちの女性「真名?ああそうか、そういえばまだ助けてもらった礼をしていなかったな。まずは自己紹介からかな・・・」
槍持ちの女性「私はサーヴァント・ランサー:天草大夫大蔵太子(あまくさだゆうおおくらのおおいこ)‥いや、(あまくさだゆうおおくらふとこ)と呼んだ方がいいか?」
【いや何と言うか・・・】
【どれも真名が長すぎ!】←
槍持ちの女性「!?。すまない、そっちの名前は長すぎたか。では改めて私の真名を名乗るとすれば・・・‥」
槍持ちの女性「ランサー:播磨局(はりまのつぼね)。本砥島の地頭として統治していた武家の女だ。」
吉備真備「播磨局・・・・あぁ〜あの文永の役(ぶんえいのえき)と弘安の役(こうあんのえき)にて、2度の蒙古軍の襲来を防いだ女大将じゃないか!」
吉備真備「神風が吹きすさぶ海の上の戦場を難なく渡り、1300万隻以上の戦艦を渡り、敵大将などを切り倒し、蒙古軍の襲来から日の本を守ったというあの天草太夫のことかな?」
51 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/12/06(水) 23:29:41.29 ID:uRqAT5Zs0
槍持ちの女性→播磨局(■■■■)「うむ。しかし君たち、この不可解な呪いに覆われた渋谷によく生き延びれたものだな。この呪霊の方もとんでもなく多く集まっている中で、」
播磨局「私以外にも多くのサーヴァントがこの渋谷に召喚された形跡を見てきたが、どれもなにも、すぐにこの渋谷内の呪いによってサーヴァントの身体を維持できず退去した後があったのだが‥」
マシュ「はい。それについてはそこにいらしている吉備真備さんの術式のおかげで呪いを中和していると言いますか・・・・」
キラァァ〜ン☆
【んっ?】
【何か光っているものがあるような・・・】←
吉備真備「!。なるほど・・・“アレ”がそこにあるという事は、あの特級呪霊サーヴァントはこの“帳”を守っていたという訳か。」
【“帳”?】←
吉備真備「君たち魔術師でいう人払いの結界に似た、外から中の様子を視認させず中へ入ることも出来ないようにする為の簡単な結界術式さ。」
吉備真備「まあ言葉で説明してもわからなそうだから、ちょっとそこの奥に行ってみてくれるかな?」
バーヴァン・シー「はぁ?確かにあそこを通れば渋谷の駅に直行じゃないの。言われなくて私は行くわよ!」
バーヴァン・シー「何が帳よ、いったいどこに結界術なんか・・・。ほら、さっさと行くわよマスター!」
望月千代女「待つのだバーヴァン・シー殿。真備殿が指摘する以上、そこに何かがあるのか確かのようだと拙者は思うのだが・・・」
バーヴァン・シー「はい?貴方もそう言うの・・・だったら私一人で先に行くわよザーコザーコ!」
タタタタタァァーー!
【あっ、ちょっと!】
【今は先走らない方が・・・】←
タタタタタタァァーー!ゴツンッ!
バーヴァン・シー「イタァァ〜!?」
ドサッ!
吉備真備「はぁ・・・ほらね?」
【何もないのにぶつかった・・・】
【これって、見えない壁?】←
吉備真備「まあ君たちから見るとそういう事だね。熟練の僕には違う色に見えるのだけど・・・」
吉備真備「とまあこのままじゃ、僕たちはあの帳の向こうの所へ進む事が出来ないし、僕たちが先に進むためにやらなきゃいけない事があるとすれば・・・」
タッタッタッタッタッ・・・・ガシッ、キュッ!
52 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/12/07(木) 00:06:30.96 ID:QXUbDiF10
タッタッタッタッ、シュルゥゥ〜、キラァ〜ン☆
【これが帳・・・・】
【このキラキラしたモノが?】←
吉備真備「そう。まあ僕の知っている帳に使うモノとはちょっと違うモノなのだけど、効力に関しては僕の想像通りのシロモノさ。」
シオン(通信)「ええ。こちらから観測をして見る限り、確かに渋谷駅へ向かう通路全体がその“帳”という結界によってこちらからの通行が不能になっています。」
シオン(通信)「しかもその帳から流れる魔力の発信源が、その吉備真備が持っている禁に塗装されたその画鋲みたいなモノから魔力が発信されているわね。」
吉備真備「その通り。んで、僕たちがあそこの帳の内側に行く為にも、その帳を展開させちゃっている“それ”をこうしてこうだ!」
グググゥゥ〜バキッ!バキバキッ!サラサラァァ〜〜・・・
【壊れた・・・】←
ゴォォォ〜〜・・・トロトロトロロォォォ〜〜
マシュたち「!?」
播磨局「・・・・・・‥」
【――!?】
【結界が・・・解けていく・・・】←
吉備真備「このように帳の発信源を壊しておけば、渋谷の街を覆っていた帳の一部を解く事ができ、無事に僕らは前に進めるって言う事。」
吉備真備「まあ僕としてはこの帳なんかすぐにでも壊してこの渋谷の中心へと行けるようにしたかったのだけど・・・」
【したかったのだけど・・・?】
吉備真備「マスター、これを見てくれるかな?」
キラァァ〜ン☆
【聖杯の・・・・】
【雫・・・・?】
53 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/12/07(木) 23:49:28.69 ID:QXUbDiF10
吉備真備「そう。この聖杯の雫と呼ばれるものが、この渋谷の中央を守るように展開された帳の発信源の中・・・つまり今破壊した“コレ”の中に入っていてね。」
吉備真備「その“コレ”の影響によって呪霊サーヴァントがうじゃうじゃとわき出すように集まってくるし、そしてこの“聖杯の雫”はある呪霊サーヴァントを選ぶ習性があって、」
吉備真備「それに選ばれた呪霊サーヴァントはさっき君たちが戦った特級クラスの呪霊サーヴァント・・・。つまりはあのフォーリナークラスのモレ―と同じようなサーヴァント、」
吉備真備「『特級呪霊サーヴァント』としての身体を得ることができ、生得領域の主、ひいては領域展開が可能となる呪霊サーヴァントへと進化し、帳を守る存在となるんだ。」
【帳を守る存在って・・・】
【もしかして最初に戦った呪霊サーヴァントも?】←
―――――――――――――――――――――――
回想シーン:呪霊サーヴァントの生得領域内にて・・・
呪霊サーヴァント・頭領(回想)「グォォォォォ〜〜〜〜!!」
―――――――――――――――――――――――
吉備真備「そうだ。僕のアジトの近くで君たちカルデアが最初に戦った呪霊サーヴァントがそうさ。幸いなことにその呪霊サーヴァントの頭領は聖杯の雫に選ばれたばかりで、」
吉備真備「その呪霊サーヴァントが完全なサーヴァントとしての身体を得る前に領域を展開させて、君たちと一緒にその呪霊サーヴァントの頭領を倒したって事。」
マシュ「そうだったのですか。では吉備真備さんはその特級の呪霊サーヴァントの事と聖杯の雫の存在について、あなたはそれらを初めから知っていたと?」
吉備真備「ああ。君たちより先に渋谷に来て、この特異点の性質を調べていたからね。特級呪霊のサーヴァントについては既に僕1人で倒した事もある。」
吉備真備「その特級呪霊としては‥そうだなぁ〜・・・なんか常に両目を瞑ってて、なんか黒い中華服を着ていたような軍師でねぇ〜・・・」
【黒い中華服の軍師?】
【‥それってもしかして!】←
―――――――――――――――――――――――――
藤丸立香が思う黒い中華服の軍師のイメージ
https://twitter.com/ohyg3/status/1473629004859322379/photo/1
――――――――――――――――――――――――――
【太公望だ!】←
吉備真備「太公望?あぁ〜あの封神演義で有名な中国の軍師だったのか!前に僕が渋谷の調査をしている際に、その太公望のような呪霊サーヴァントに出くわしていたのだけど・・・」
吉備真備「なんかその・・・なんか顔が悪そうではないのだけど、言葉が「ぶふぅー、ぶふぅー」としか言ってなくてね‥。その太公望がそんな奇声をあげて僕に襲いかかってきたところを・・・」
吉備真備「僕と仲麻呂との宝具ですぐに祓っちゃってねぇ。まさかあの太公望と同じ姿の呪霊サーヴァントがアレだと思うとねぇ・・・」
播磨局「仕方がないだろ。姿が著名の中国軍師だろうと呪霊は呪霊。どんな姿をしたところでそれらを祓う事には問題がない・・・ただ残念だったとしか言葉がない・・・」
【・・・・・・‥】
【まあ確かにそうだけど・・・】←
54 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/12/09(土) 11:22:46.42 ID:/6dWWmTl0
キラァァ〜ン☆
吉備真備「とまぁ僕が最初に倒した特級呪霊のサーヴァントもまた、このように帳を守っていて、そいつを倒して僕も聖杯の雫を手にしたんだけど・・・」
吉備真備「それ以降がもう帳の近くに特級呪霊サーヴァントや他の呪霊サーヴァントも寄せ集まって来ちゃってて、もう自分1人じゃ祓う事が出来ないというか・・・」
吉備真備「僕ってキャスターのクラス故に魔力の消費が激しくてね・・・それ故に僕に魔力を提供してくれる存在が欲しかったというか・・・」
【そうだったんだ】
【それで私と仮契約を・・・】←
吉備真備「そう。君と仮契約をしたおかげで、僕の魔力も強化されて、あの宝具を使って特級呪霊サーヴァントを倒したからね。君がいてくれたおかげでね!」
マシュ「では、エリザベートさんが居城としている中央へ行くには、その帳展開を解除すればいいのですね。」
吉備真備「そういう事!故に帳を守る特級呪霊サーヴァントとの聖杯戦争・・・というよりかハロウィン聖杯戦線っと呼んだ方がいいのかな?」
吉備真備「その聖杯戦線に勝利し、帳を解いた先に両面宿儺に取り憑かれたエリザベートが待っている。僕たちはその彼女に取り憑いた宿儺を祓い、」
吉備真備「彼女への謝罪と聖杯回収をする事が、この大規模特異点と化した渋谷の呪いを祓う為の命題だ。それだけは忘れないで欲しい」
【わかっている!】
【エリちゃんと仲直りするためにも必要だからね!】←
播磨局「そうか。そうとなれば私もまた、お前たちと共に呪霊サーヴァントとやらを祓う者としてより一層協力していかなければならないらしいな。」
播磨局「藤丸立香。お前のそのエリザベートとの約束を果たすためにも、私も共に仮初めの身体を得たサーヴァントとしての勤めを果たさせて貰うぞ。」
【はい!】
【これからよろしくね。】←
吉備真備「うんうん!キャスターの僕とは違って、ランサーの君とは色々と頼りにするところがいっぱいあるからね。頼んだよ播磨局ちゃん?」
播磨局「お前には言っていない!それとちゃん付けは辞めろ、貫くぞ!」
吉備真備「アハハハハ!あぁ〜怖い怖い!」
【まぁまぁ落ち着いてって・・・】
――――――――――――――――――――――――――――
渋谷の中央への道を塞ぐかのように展開された帳を守る特級呪霊・花御モレーを倒し、その特級呪霊サーヴァントが守っていた帳の源を壊し、先へと進む道を切り開いたカルデアのマスターたち。
彼女たちはそこで新たにカルデアのマスターたちと同行するランサークラスのサーヴァント:播磨局を仲間に加え、彼女たちは次の帳の解除へと先を進んで行くのであった
55 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/12/09(土) 23:59:12.04 ID:/6dWWmTl0
同じ頃、次元境界穿孔艦ストーム・ボーダー:管制室では・・・
ムニエル「フゥ・・・・キャスター・吉備真備の助力もあって、新たにランサー・播磨局も加わって、どうにか無事に先に進んでいますね。」
ゴルドルフ「うむ。しかしあの時の藤丸たちとの通信途絶といい、トリスメギストスIIの予想値修正の結果といい、最初はどうも心臓に悪い程の事態が続いて困ったものだったわ。」
ゴルドルフ「よもやエリザベートのハロウィン中止に対する謝罪のつもりが、ここまでの非常事態に発展するとは思いもしなかったというか・・・」
ダ・ヴィンチちゃん「ああ。しかし藤丸ちゃんたちが吉備真備と協力し、少しずつ渋谷の特異点を解決に向かっている事は我々にとっても良い進展と言ってもいい。」
ダ・ヴィンチちゃん「このまま無事にエリザベート・バートリーに取り憑いた両面宿儺を祓い、特異点の解決に至ること出来ればいいのだけど・・・」
シオン「・・・・・・・・・‥」
シオン「(エリザベート・バートリーとマスターとの喧嘩で始まり、両面宿儺と呪霊サーヴァントというイレギュラーの出現により、事態が大ごとになってしまった今回の渋谷の特異点の騒ぎ・・・)」
シオン「(吉備真備と播磨局。この2人の関係性は不明ではあるが、2人が今回の呪いの件について何か知っていそうな感じはしていましたし‥)」
シオン「(それと藤丸氏たちが戦ったという呪霊サーヴァント。特に特級呪霊と分類されるという『花御』と名乗る呪霊サーヴァントの姿は、)」
シオン「(最初に渋谷の特異点にレイシフトし、そのままそこの呪いによって退去したフォーリナークラスのモレ―と同じであり、その能力はほぼオリジナルと異なる能力をあって・・・)」
シオン「(そして吉備真備が最初に戦ったという奇声をあげる太公望の姿の特級の呪霊サーヴァント。それと藤丸氏の目の前で両面宿儺に取り憑いたエリアベーとによって殺されたプトレマイオス。)」
シオン「(加えて生得領域と呼ばれる空間での聖杯戦線と聖杯の雫・・・これらの事案は何かとあの聖杯戦線が行なわれたあの特異点を模倣しているように聞こえるのですが・・・)」
シオン「(う〜〜ん・・・この私にはホントあまりにも不可解で呪いにまみれた事案というか、こんなのカルデアだけでは渋谷の特異点を解決するのはナイナイというか・・・)」
シオン「(トリスメギストスIIがあのあまりに酷い再回答を出した最後にあった回答文にあった・・・・)」
シオン「(“五条悟を探して”というあの答えと今回の特異点との関連性について現時点ではわからないのですが、今は藤丸氏と吉備真備氏たちを信じるしかありませんね・・・。)」
――――――――――――――――――――――――――
一方のストーム・ボーダーでカルデアのマスターたちを観測しているダ・ヴィンチたちは彼女たちの今後の無事と特異点解決に至る事についての話をしており、
シオンに至っては渋谷の特異点で起こった事態に対して自身の中で考察をしつつ、トリスメギストスIIがはじき出した回答文の最後に記されていた――
“五条悟を探して”という答えに関して難しい表情をしつつも、シオンもまた、カルデアのマスターたちの無事を祈るのだった。
56 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/12/10(日) 23:56:28.55 ID:WcY7rY4E0
第5廻戦:ある呪霊の執着と領域展開
―――――――――――――――――――――
“人を呪わば穴二つ。”このことわざの意味は、他人を呪い殺そうとすれば、必ず自身も報いを持って殺され、墓穴が2つ出来る事を意味をしてる。
誰かを呪おうとしない者はこのことわざの意味を持って誰かを呪うという行為を避け、自身はただ善人であろうと表明をし続けている事こそが今の社会の成り立ちである。
しかし人は時に“穴があれば入らずにはいられない”というように、人間もまた、他の誰かを無意識のうちに誰かを呪っている。それにより、穴が二つ三つ出来ようとお構いなしに・・・
人を呪いも多ければ、報いによる墓穴の穴もそれぐらいに増える。それでも尚、人は他人の不幸を望むように他人の幸福を呪う事を辞めない‥‥
人とは決して、誰かを呪う事を辞められない宿命を背負っているのである。
――――――――――――――――――――――
現在、渋谷:渋谷駅周辺にて・・・
タッタッタッタッタッタッタッ・・・‥
ダ・ヴィンチちゃん(通信)「うむ。帳は主に円形の形で半径は、おろした帳によって広さは変わるものなのか。」
ダ・ヴィンチちゃん(通信)「帳の内側にある宿儺の居城を守る帳を解除するために帳の周辺を回って発信源を探していたのだけど‥」
マシュ「はい。帳の発信源を探すにあたり、聖杯の雫の反応とか色々と試してみてみたのですが、どうも旨くいかないというか・・・」
マシュ「それにそれらの事を最初に言いだしたのは吉備真備さんであり、吉備真備さんの試しにやっていると言っていたのですが・・・」
吉備真備「・・・・・・・・・‥」
マシュ「それを問いかけようとしても、何か他の方法で聖杯の雫を探すのに集中したいというだけであのように宙に浮いたまま瞑想のような事をして、話を聞くのを避けているというか・・・」
【吉備真備なりに探しているのか・・・?】
【はたまたやり方がテキトーである事を知られたくないのか・・・?】←
バーヴァン・シー「ふん。私が選ぶとしたら後者よ。アイツ、陰陽師とか言い振り回しておいて、テキトーなことを私たちにやらせんじねーぞアホが!」
播磨局「・・・はぁ〜・・・・」
57 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/12/11(月) 23:55:37.03 ID:bgDi4LmR0
播磨局「まったくあの吉備真備という陰陽師のやっている事は真面目なのかふざけているのかなど見当が付かないというもの。あの者はいったい何を考えているのやら・・・」
播磨局「あのような者があの嵐の海の戦にいたら、真っ先に波にのまれて溺れ死ぬと私は思うのだがなぁ・・・」
【嵐の海の戦って?】
播磨局「知らんのか?文永の役の海戦、大嵐が吹きあれる海に荒れる船上を渡り、蒙古の水軍を数多く倒したという話。吉備真備もそう言ってただろ?」
ダ・ヴィンチちゃん(通信)「文永の役の逸話のことはカルデアにも少なからずデータにある。西暦1233年、日本では文永11年と言ったところか。」
ダ・ヴィンチちゃん(通信)「当時、蒙古の軍勢・・・即ちモンゴル帝国の当時の王・フビライ・ハーンが指揮する遠征軍による侵攻が元になった戦であり、」
ダ・ヴィンチちゃん(通信)「1274年と1281年、2度にわたって日本の地をかけた戦争であり、播磨局もその戦争に参戦していたんだ。」
ダ・ヴィンチちゃん(通信)「まぁその当時の播磨局は1回目の蒙古襲来時は55歳、2度目の蒙古襲来は齢62とかなりの高齢の身で出陣しているんだ。」
バーヴァン・シー「はあ!?齢62って言えば汎人類史の人間にしたらしわくちゃのババアじゃない!よくそんな歳で戦えたものね?」
バーヴァン・シー「サーヴァントは主にその英霊の全盛期の姿で召喚されると聞いているけど、その戦での頃が貴方の全盛期なら、その顔の裏はしわくちゃのババアって事?」
バーヴァン・シー「キャハハッ!そうだったらちょーうけるんですけど〜wwwm見た目はJK女子のくせに中身はしわくちゃのババアだなんて!」
播磨局「くぅ!お前、この私をバカにしているのか?生意気な事を言ってるといくら味方でもブッ刺すぞ!」
【まあまあ落ち着いてよ!】
【バーヴァン・シー、ちゃんと謝って!】←
バーヴァン・シー「チッ・・・ええわかったわ。ゴメン、私が悪かったわよ・・・」
播磨局「・・・・・・・・・」
ダ・ヴィンチちゃん(通信)「ま、まあ話を続けるけど・・・そのその文永の役の戦いの中で播磨局が水軍を率いて蒙古軍との船上の戦いがあったのだけど、」
ダ・ヴィンチちゃん(通信)「その戦いの中で突如としてその海上周辺の天気が嵐のように崩れ、両軍の戦況を荒れさせるかのように雨風が強く吹きあれた。」
ダ・ヴィンチちゃん(通信)「そんな雨風は吹きあれる船上をもろともせず、播磨局は蒙古軍の船に乗り込み、敵兵を約300人を捕まえては荒れ狂う海の中へと放り込み、」
ダ・ヴィンチちゃん(通信)「そしてその敵の大将の弟と周りの者を含めた28人の首を切り落とし、日本軍は辛くも勝利をつかみ取った。」
ダ・ヴィンチちゃん(通信)「この今でいう突発的な台風の襲来の事を当時の日本人は“神風”と呼んでおり、彼女はその神風の中で船上にいる敵蒙古の軍勢を打ち破った‥それに関して間違いはないかい?」
播磨局「・・・‥(頷く)」
【凄い・・・!】
【台風に負けずに敵を倒すなんて・・・】←
58 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/12/12(火) 22:55:40.14 ID:iITeZVNf0
シオン(通信)「文永の役と弘安の役の戦いには辛くも神風による天候不良も重なり、辛くも日本軍の勝利で終結した戦いなのですが・・・」
シオン(通信)「その背景の裏・・・正確には神秘側から見るにあたり、その神風と播磨局の強さは日本神話の神である風神建御名方神(たけみなかたのかみ)が関与していると見ており、」
シオン(通信)「汎人類史の歴史においても播磨局は弘安の役で建御名方神の武運を得たことで神風が吹きあれる中で蒙古軍の軍勢をなぎ倒し、日本軍の勝利に貢献した。」
シオン(通信)「そして戦いが終結した後、播磨局は自身に武運を与え、神風を起こしたであろう建御名方神に敬いと感謝を込めて、諏訪大社より分霊をいただき、」
シオン(通信)「その分霊を自身の領地内に本渡諏訪神社を建ててあげたんだ。それについて、あなたの記録に間違いはないと?」
播磨局「そうだ。あの弘安の役の戦いにおいて、あの神風は正に風神の加護といっても良いぐらい、偶発的であった出来事だ。」
播磨局「海上戦での戦いにおいても尚、蒙古の水軍は我が水軍も全滅を免れぬ程の脅威であった。あの嵐風がなければ、我が水軍は蒙古の水軍にやられていたのであろう‥」
播磨局「私もそうだ。生前、いつお迎えが来てもおかしいぐらいだった歳の私があの蒙古の兵等を嵐の海に叩き落とし、敵将の一角を含めた敵兵をこの手で切り倒した。」
播磨局「1300隻以上もある蒙古の戦艦の群より、味方の水軍を助ける為に乗り込み、多くの敵兵を投げ飛ばし、多くの敵兵を切り倒し、日の本を蒙古の侵略から守り通した。」
フンッ、カキンッ!
播磨局「故に私はあの光景を今でも覚えている。あの嵐の海、弘安の役で海に沈み逝った・・・・敵兵と味方兵の叫びの声を・・・・」
―――――――――――――――――――――――――――
回想シーン――――播磨局の生前:弘安の役 日本軍・船上にて・・・
ザザァァ〜〜ン!ザブゥゥ〜〜ン!ザブゥゥゥ〜〜ン!!
日本軍・水兵「播磨様、この波の高さでは危険です!ここは一旦引き返した方が良いかと‥」
生前の播磨局「ならん!あそこには味方の兵が敵艦隊と戦っている。かの者たちがこの嵐の中でも戦っているのだ!」
生前の播磨局「彼らの為にも我らは向かわなければならん!日の本を守り、生きて本土の地を歩くためにも!」
生前の播磨局「この来を逃すな!蒙古を倒し、日の本を守るのだ!!」
日本軍・水兵たち「オォォォォォォ〜〜〜〜!!」
ザザァァ〜〜ン!ザァァ〜〜ン!!
59 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/12/13(水) 11:32:45.31 ID:F/QFizm10
雨風が酷く激しく降りしきり、高波が今にも両軍の船を覆うように押し寄せてくる。
対馬と壱岐に侵攻し、それらの軍勢を壊滅に追いやった、血も涙もなくただひたすらに暴虐を繰り返す蒙古の軍の艦隊。
蒙古の侵略から命をかけ、日の本とその本土に住まう民を守る為に先陣に向かった味方の水軍の船。
多勢の蒙古を相手に味方の水軍もまた、対馬と壱岐と同じように壊滅の危機に追いやられ、本土への侵攻を許してしまうのではないかと思われていた。
しかして突如として日は雲に覆われ、雨風や高波が両軍を襲い、戦況は混沌と困難の渦に飲み込まれた。
この頃、62の齢だった私はご老体の身でも構わず日の本を守る為に多くの軍勢を率いて天草から出陣した。
そしてこの神風とも呼べる嵐の海の戦況に我慢ならず、味方の水軍を乗せた4隻の船を率いて先陣をきった味方の水軍の援護に向かった。
そして私は兵と共に蒙古の船に乗り込み、敵である蒙古の兵士を‥数多くの蒙古の者らを無我夢中で倒していった。
この神風もまた、我らに日の本の勝利を導かんとする神の加護である事を信じて私は戦った。――――しかし・・・
―――――――――――――――――――――――――――
蒙古軍の船上にて・・・
ガキンガキンガキンッ!ジャキンジャキン!ザバザバァァ〜〜ン!ドバァァ〜〜ン!
生前の播磨局「怯むな!敵の勢力は確実に弱まっている。このまま敵を打ち倒せぇぇ!」
オォォォォォォ〜〜〜〜!
生前の播磨局「・・・・・・!?」
ザザァァ〜〜ン!ザァァ〜〜ン!!ドバァァ〜〜ン!!!
溺れている蒙古の兵たち「――――――――!!」
波にのまれていく味方の兵士たち「助けてくれ〜〜〜!誰か助け―――」
ザバァァァ〜〜ン!ドバァァァ〜〜〜ン!
生前の播磨局「〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
――――――――――――――――――――――――――
事情もあって、自身の血を引く子供などいなかった私は、甥の子である種益を養子として彼を自身の家督を継いでもらっている。
彼を養子にする辺り、種益には自分の子と同じような愛情を注いだ。女の身でも土地と家督を継げた時代‥私は養子とした種益を我が子として、家族として彼を迎えてあげた。
我らを待つ愛する家族の為、土地に住まう民のため、祖国である日の本の守る為、いずれ死にゆく老体の自分を励まし、これらを全て守り通すために私は戦っていた・・・
故に嵐の海に落ち、高波に飲み込まれて死にゆく蒙古の兵たちも、味方の兵士たちにもまた、彼らを待つ家族がいるのではないのかと・・・
神風とはいえ、敵も味方も関係なく声を上げていく兵士たちの悲鳴と助けを求める叫びと共にその者たちは神風によって荒れ狂う神の中へと消えていき、
今もあの者たちの呪いの叫びのように波の音共に私の耳の内に聞こえてくるのだ・・・・・・
60 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/12/13(水) 12:42:54.16 ID:F/QFizm10
現在、渋谷:渋谷駅構内にて・・・・
播磨局「・・・・・・‥」
【今でも聞こえてくるの?】←
【その助けを求めてくる声が・・・】
播磨局「ああ。サーヴァントとなった身であれど、魂に刻まれたあの嵐の海の記録が今もまだ、私の中で壊れたスピーカーのように聞こえてくる」
播磨局「依代には少々悪い思いをしたと思っている。なんたって聞き覚えのない呪いの叫びが永遠と自身の中で聞こえてくるんだからな。」
播磨局「このサーヴァントとしての身体には、お前たちのいう聖杯と何か深い縁を持った人間が選ばれると聞くのだが・・・」
播磨局「この依代の者はどうも聖杯とは何も縁も関係性もなく、ただ何かに導かれたようにこの依代の身体に我が霊基が憑依し、それが結びついたといったところか・・・」
播磨局「どうやら私にはサーヴァントとなるにあたり、単騎で霊基を作る事が難しい個体であり、このような依代を必要とする形で抑止力に召喚されたみたいなのだ。」
播磨局「所謂、適材適所ってところか。まあ、私が知ったところで私は何も変わらないのだがな・・・。」
【そういえばずっと前にも、】
【伊斯許理度売命(イシコリドメ)がそうだったような・・・】←
播磨局「イシコリドメ?あの岩戸隠れの伝説で八咫鏡を作ったという、あの日本神話の女神か?その依代の者もまた、私と同じように訳ありだと?」
【うん。なんというかその・・・】←
―――――――――――――――――――――――――――
回想シーン:微少特異点、聖歌博音劇場上野ミュージアム:とある拠点にて・・・
https://h616r825.livedoor.blog/archives/54723836.html
未来(イシコリドメ)「いかにも、神霊である我が身体を得ようと躍起になっていたところを、偶然我の助けを求める主と我の霊基が絶妙に一致したことから、主を依代に現界したのだ。」
エルフナイン(絵)「未来さんの纏うシンフォギア「神獣鏡」は鏡の聖遺物であり、鏡作りの神であるイシコリドメとは鏡の縁もあり、そこに霊基が同調しやすかったんでしょう。」
―――――――――――――――――――――――――――
吉備真備「ふ〜ん・・・・つまりその日本神話の鏡の女神、イシコリドメも今そこにいる播磨局もまた、聖杯とは関係を持たずとも疑似サーヴァントとして現界する事が出来た訳ありって事だね。」
吉備真備「ほんと凄いよねぇ〜!特異点解決の適材適所とはいえ、英霊の魂と力を借りて世界を救っちゃうんだからね〜!ほんと誉れ高き所業だよ、君たちは。」
【真備さん!】
【もしかして聞いていたの?】←
吉備真備「ああ聞いていたよ。瞑想してでも君たちの声を拾っていたからね・・・正に地獄耳ってヤツかな?」
バーヴァン・シー「おいクソ陰陽師!さっきから黙って瞑想してみれば、マスターの話をこっそり盗み聞きしてたとはなぁ〜。」
バーヴァン・シー「宙に浮いてサボっているのだったら、貴方も少しは帳の発生源を探したらどうなのよ!」
吉備真備「探す?それならもう近くにあるよ。いま目の前に―――」
マシュたち「!」
【えっ、どこに?】
【確か目の前って・・・・】←
61 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/12/13(水) 13:28:53.77 ID:F/QFizm10
渋谷駅:山手線ホーム内
キラァァ〜ン☆
帳のようなモノを持ってベンチに座っている者
https://img.gamewith.jp/article/thumbnail/rectangle/132754.png?date=1543915886
虞美人?「・・・・・・・・・‥」
【あれって・・・】
【虞美人?】←
マシュ「はい、間違いありません。あの姿は正に私たちが知るアサシンクラスのサーヴァント、虞美人こと、芥ヒナコさんです。」
マシュ「ですがその、どうして虞美人さんがこの渋谷駅のホーム内に帳の発信源を持って座っていると‥?」
ダ・ヴィンチちゃん(通信)「ああ。最初の渋谷へのレイシフト際、虞美人は渋谷の特異点レイシフトの適性外だったから呼びかけてはいなかったのだが‥」
ダ・ヴィンチちゃん(通信)「それに今の彼女は何かと様子が変だ。あまり大人しそうでない彼女がこんなところで1人大人しく座っているなんて・・・」
ダ・ヴィンチちゃん(通信)「おそらくあの虞美人は吉備真備の言う特級呪霊サーヴァントの可能性がある。ここは慎重に事を進めた方が良さそうだ。」
マシュ「はい・・・」
【ここはマシュと私で聞いてくる】←
【みんなはいつでも迎撃態勢を!】
吉備真備「ああ。だが気をつけ付けろよマスター。この空気、タダモノではなさそうみたいだからな。」
【わかった】←
タッタッタッタッタッタッタッタッ・・・・・・・・・
――――――――――――――――――――――――――
両面宿儺(エリザベート)が居城とする『チェイテ渋谷神社城』と向かう為、カルデアのマスター達の侵入を阻む帳を解除するために帳の発信源を捜索していたカルデアのマスター達
その道中にて、カルデアのマスターは播磨局の事について彼女の過去やどうサーヴァントとなった話をしていく中で、
渋谷駅構内・山手線ホームにポツンとベンチに座り、帳の発生源を持った虞美人らしき人物が座っている所を目撃し、
カルデアのマスターはその虞美人らしき人物が特級呪霊サーヴァントである可能性を考慮しつつ、マシュと共にゆっくりとその彼女に近づいていった。
62 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/12/15(金) 22:54:21.44 ID:uC6ZNqMT0
タッ、タッ、タッ、タッ、タッ、タッ・・・・・・
虞美人?「・・・・・・・・・‥」
【・・・・せんぱい?】←
【あのぉ・・・聞こえていますか?】
虞美人?「・・・・なに、誰かと思ったら藤丸立香じゃない?なんであんたとマシュがこんな所にいるのよ。」
マシュ「虞美人さん、それを聞くのは私たちも同じ事です。なぜ虞美人さんが渋谷の駅ホームに1人で静かにいる事が聞きたいのですが?」
虞美人?「渋谷?ああ確かに奥の看板に渋谷って書かれていたのだけど・・・それがいったいどうしたというの?」
虞美人?「私はただ、私の“願い”を叶えに来ただけ!ただそれだけの事よ、後輩。」
【はい?】
【その“願い”とはいったい?】←
虞美人?「なにって願いよ!私は私の願いを叶える為にここに・・・‥!?」
虞美人?「ちょっと待って・・・・私が叶えようとしていた願いってなんだったっけ?私は何を願うために召喚に応じて来たのよ・・・?」
【召喚に応じたって?】
【いったい誰に召喚されたというの?】←
虞美人?「知らないわよそんなこと!私はただ私の願いを・・・願いを‥‥ねが、ねが――ネガガガガガガガガガ〜〜〜!?」
ぐじゅぐじゅぐじゅぅぅぅ〜〜ぐちゃぁぁ〜〜ん!!
虞美人だったモノ「――――」
マシュ「!?」
【虞美人!?】←
バーヴァン・シー「えっ、ちょっと待てよ!あの中華吸血女が得体の知れないモノに変わったわ!?なんなのこれ!?」
ダ・ヴィンチちゃん(通信)「目の前にいる虞美人らしき人物の霊基が一瞬にして形が崩れた!?いったいあの者の身に何が・・・」
吉備真備「!?。(この急激な霊基の変質変化と身体の形態変化・・・まさかこの術式は・・・)」
???「あ〜もうなんだよ〜!せっかく旨くキレイに再現度が高いぐっさまの姿に出来たのに、ほんと使えないじゃないかよ〜!」
???「まぁ結局のところ、あれを餌として釣ったことでなんかとても良い“ぐっさま”作りの素体が釣れたことだからヨシといたしますか。」
【――誰!?】←
【近くにいるの!?】
63 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/12/16(土) 23:16:53.16 ID:ZlYQB/lB0
タッタッタッタッタッタッタッタッ・・・・・・‥
カルデアのマスターたちがいる駅ホームの後ろ奥から現れた存在
https://img.gamewith.jp/article/thumbnail/rectangle/354051.png?date=1659262524
徐福?「なんですか?それって私の事を指し示しているって事というのかな?まあそう自分自身を示す自分もそうですけど‥‥」
徐福?「もしかしてあなたたち、私の事で理由があってここまで探しにきたというのかな・・・?」
【貴方は・・・】
【徐福・・・・じゃないよね‥?】←
徐福?「はい?なんだよその徐福って・・・・私の事を探しておいて名前をまちがえるんじゃねぇーぞー!」
徐福?→特級呪霊・徐福真人「私にはねぇ、呪いとして生まれた時からずっと‥“真人”っていう名前があるんだぞ!わかる?まーひーとー!」
吉備真備「!」
【ま、真人・・・?】←
吉備真備「(真人―――まさかあのつぎはぎの特級呪霊が中国の偉人の霊基と合成させて蘇らせたというのか・・・。)」
吉備真備「(真人には『無為転変』という人間の魂と肉体を自在に変える呪いがあるのだが、あの変わり果てた虞美人というサーヴァントの姿から見て、)」
吉備真備「(あの呪霊サーヴァントもまた、オリジナルの真人と同じ『無為転変』が使えると見て間違いはないようだな。)」
吉備真備「(まったく‥花御といい真人といい、黒幕はいったい何を企んでいるというんだ・・・?)」
徐福真人「おいお前たち、なんかお前たちの中になんか2つぐらい手持ちに聖杯の雫とかを持っている感じがするけど。」
【そ、それがどうしたというの?】←
徐福真人「あ〜やっぱり!お前、私の仲間の花御を殺したヤツだろ!その聖杯の雫を持っているのがその証拠だよ!」
徐福真人「花御だけじゃない!陀艮も、漏瑚も、みんなお前たちが殺したんだろ!お前たちみんなが!」
【・・・・・・‥】←
【(・・・漏瑚って?)】
64 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/12/17(日) 22:36:56.62 ID:Ldva9E340
徐福真人「ふん、まあいいや。いくらお前たちがなんだろうと、私の術式に勝てる訳なんかないのはわかっている。(というかお前たちの事なんか知らねえし‥)」
徐福真人「なんたって私の術式でみんな私の大好きなぐっさまにしてやるんだからなぁ〜〜!」
【大好きなぐっさまにするって・・・・】
【いったい何を言っているんだ?】←
グォォォ〜〜ン!
呪霊サーヴァント「オォォォ〜〜!」
徐福真人「あっ、ちょうど良い所に新たに出てきたのが・・・よし、さっき失敗したぐっさまの鬱憤晴らしにやってやるぞ〜!」
シュッ、シュタッ!
徐福真人「―――フフッ!」
呪霊サーヴァント「――!?」
【真人が呪霊サーヴァントの前に!】
【いったい呪霊サーヴァントに何を・・・】←
吉備真備「あの構え・・・まさか!?」
徐福真人「よし―――『無為虞転変』。」
ピトッ、ギュゥゥゥ〜ン!
呪霊サーヴァント「―――!?。おぉ、オォォォ〜〜〜〜!?」
マシュたち「!?」
ギュゥゥ〜〜ン、グジュグジュグジュゥゥゥ〜〜〜!!
呪霊サーヴァント→呪霊水着虞美人「・・・・・・・・・・」
徐福真人「――よし、出来た。」
【なんだあれ!?】
【呪霊サーヴァントが虞美人に!】←
徐福真人「驚いているのか?そう、これこそ私の手に触れた魂を自由自在に操作し、対象の形状と質量なんか関係なくその魂と身体を改造し、」
徐福真人「このように私の好みに作るぐっさまに作り替える事が私の術式。私の持つ呪いの力なのでーす!」
徐福真人「そんでもって、この変化させたぐっさまはこの1体だけではありませんよ〜。」
スタスタスタスタスタスタスタスタァァーー!
呪霊虞美人&呪霊水着虞美人軍団「―――――――――」
マシュたち「!?」
【これって!?】
【虞美人がこんなに沢山!】←
65 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/12/18(月) 23:38:11.79 ID:tT9t5sjg0
ムニエル(通信)「なんだこれは!?虞美人が水着の姿も含めてこんなにたくさんいるなんて!?しかもこれ、水着姿も含めて同じ霊基が複数も存在しているなんて!」
ダ・ヴィンチちゃん(通信)「霊基の複製・・・・いや、呪霊サーヴァントの霊基をあの特級呪霊サーヴァントの術で作りかえたというべきか。」
ダ・ヴィンチちゃん(通信)「芥ヒナコ・・・もとい虞美人限定とはいえ、大量の呪霊サーヴァントを虞美人と同じ霊基に作りかえてそれを配下にしてしまうなんて・・・」
吉備真備「(真人という呪霊・・・・聞いた話にはあの呪霊が扱う“無為転変”には対象の魂を変質させ、改造人間を作り出してると聞いてはいたが・・・)」
吉備真備「(どうもあの真人と名乗る徐福は、元となっている徐福の影響を完全に受けていて、術式もまた、名前自体が変質していると言ってもいい‥)」
吉備真備「(しかしなんだよ・・・『無為虞転変』って‥いったい何があったかは知らないが、融合しているサーヴァントの影響受けすぎだろ・・・)」
【・・・‥?】←
――――――――――――――――――――――――――――
カルデアのマスターたちの前に突如として現れたアルタ―エゴのサーヴァント・徐福の同じ姿をした特級呪霊サーヴァントである徐福真人。
彼女が扱う術式“無為虞転変”は、対象の魂を変質させる術式であり、その術式によって呪霊サーヴァントの姿を虞美人と同じ姿と霊基へと変えた。
徐福真人の呪術と共に彼女の手によって数多く量産された水着を含む呪霊サーヴァントの虞美人が立ち並んでおり、
それを見たカルデアのマスターたちはその光景に少し動揺し、吉備真備もその光景に対して何かを思うかのように、自身の顔をしかめるのであった。
――――――――――――――――――――――――――――
望月千代女「親方様、あの徐福と類似する呪霊サーヴァントと数の多い虞美人の呪霊・・・敵戦力はここから見たとしても数十体はいると思われ、」
望月千代女「対してこちらは5名、おそらくとしてはこちらの多勢に無勢は免れないと思われます。」
マシュ「はい。しかも相手はあの虞美人であり、その虞美人の呪霊をこんなに沢山相手にするなんて・・・・」
【確かにそうだね・・・】
【ここまで数の多いせんぱいと戦う事になるなんて・・・】←
徐福真人「フッフッフッフッ!どうだ?この私が作ったぐっさま軍団に手も足も出ないだろ〜。それとぐっさま軍団の恐ろしさはこれだけではない!」
徐福真人「いま手前にいるのはアサシンとランサーのクラスのぐっさまを数多く並べて立たせているのだけど、奥には私の作ったぐっさまはね・・・」
徐福真人「アーチャー、ライダー、セイバー、キャスター、バーサーカーっと、色んなクラスのぐっさまを用意していて、みんな私の命令一つで好きなように動いてくれるんだよ?」
吉備真備「なに!そのぐっさまという呪霊だけで七クラス全てを作ったというのか!?それは随分と手間の掛かることをしやがっているな‥」
【どうしてあなたはそのぐっさまにこだわるの?】←
【呪霊なのに?】
徐福真人「こだわるって・・・そんなの私がぐっさまの事が1番大好きに決まっているだろ!恥ずかしいからいわせんなよ!」
徐福真人「ぐっさまを推しにしている自分にとって色んなクラスを持つぐっさまを作るのなんて、この渋谷なら全然数に問題ないし、魂は沢山あるからね。」
徐福真人「だけどここにいる呪霊で作ったぐっさまはクラスが異なるように霊基を変えているのに、姿は通常のぐっさまと水着姿のぐっさまにしか姿が変わなくて・・・」
徐福真人「酷いときにはぐっさまの美しき姿を維持できず、さっきのように魂と肉体が崩れて使い物になるったらありゃしない・・・」
66 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/12/19(火) 00:21:15.59 ID:p8TzXEPk0
徐福真人「それに私にはどうしても作りたいぐっさまがあって、この近くにいる呪霊なんかじゃ作れない・・・ぐっさまを超えた最高のぐっさま・・・」
徐福真人「エキストラクラスで星の数は5。そう、私が作りたいぐっさまとは・・・‥」
ポワワワァァ〜〜ン・・・
――――――――――――――――
徐福真人が叶えたい夢
キラキラァァ〜〜ン☆
ウェディングドレスの虞美人「項羽様♡」
虞美人+ウェディングドレス
徐福真人「星5ルーラー:ぐっさま(虞美人)〔ブライト〕〜〜!!」
【マジでぇぇーー!?】
【完全に頭ぐっさまだ・・・・】←
―――――――――――――――――
吉備真備「ああそうだな・・・。こいつ、ここまで頭の狂った呪霊サーヴァントは初めてだ。ここはさっさとこいつを祓った方が良さそうだな?」
マシュ「はい・・・それにこちらには帳の発信源があります。ここは早めに帳を破壊し、一旦距離を置いて・・・」
徐福真人「ちょっとお前たち!私の事を差し置いて逃げるつもりだろ!私が餌として置いてた漏瑚が持ってた“帳”の元を持ったばかりに!」
徐福真人「お前たちをただで逃がさないよ。お前たちにはここで私の術式でみんな私のぐっさまにしてやるのだから〜〜!!」
ガシッ、ガシッ!キィィーーン!
マシュ「特級呪霊の魔力量が上昇!これはまさか宝具を・・・・」
吉備真備「!。違う・・・あの構え方はまさか・・・」
徐福真人「――――領域展開!」
【!?】
キュィィン、グワァァァ〜〜〜〜ン!
67 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2023/12/19(火) 09:33:31.67 ID:p8TzXEPk0
ハロウィン聖杯戦線3:渡る世間は虞美人ばかり
――――――――――――――――――――――――
徐福真人の呪術領域:虞美人関連の彫刻と絵画が立ち並ぶ空間(呪術領域:自変虞美人化(じへんぐっさまか))
グワァァ〜〜ン!ガコンガコンガコンガコンッ!
徐福真人「領域展開―――自変虞美人化(じへんぐっさまか)!」
徐福真人「この領域に入ったら私の無為虞転変は必ず当たるようになる。もうどこにも逃げられないぞぉ〜!」
【領域内に閉じ込められた!?】←
吉備真備「ああ、コレはマズいことになったな・・・このままだと僕たちみんな、あの徐福似の特級呪霊に魂を虞美人にされるぞ!」
バーヴァン・シー「はぁ!?あの虞美人狂いの雑魚にあの雑魚軍団と同じにされるなんて、私はまっぴらゴメンよ!」
バーヴァン・シー「あんな雑魚なんかさっさと祓ってこの領域内から脱出して・・・」
ダ・ヴィンチちゃん(通信)「いや待つんだ!藤丸ちゃんたちの今の立ち位置を見てみたまえ!」
バラバラァァ〜〜!
【完全に分断されている・・・】←
【マシュ!真備さん!】
吉備真備「ああ。あの呪霊が領域展開をしたと同時に俺たちの立ち位置をうまく組み分けして分断したと言ってもいい。」
吉備真備「おそらくこのまま他のサーヴァントを召喚しても別の所に配置されるのは確実だ。サーヴァントを召喚するポイントもまた、マスターのそばにはないと見える。」
吉備真備「僕の術式であの呪霊の必中攻撃を阻害するにも限界がある。あの呪霊には他にも不明点がある以上は・・・」
キィィ〜ン・・・
吉備真備「とりあえずマスターは急いでこのポイントに来て僕と合流するんだ!ここならばマスターは安全といってもいい。」
吉備真備「間違ってもあの呪霊と戦おうとはするなよ。あの呪霊に一度でも触れればマスターは確実に虞美人にされて殺される。」
吉備真備「今はとにかく僕のところへ集合することを考えるんだ!わかったか!」
【わかりました!】←
徐福真人「!。そうはさせないぞ!君たちはここで私にぐっさまにされるんだ。合流なんかさせてなるもんか!」
徐福真人「行くぞ!ぐっさま軍団、出撃ぃぃ〜〜!!」
呪霊虞美人軍団「―――――――」
聖杯戦線、開戦
―――――――――――――――――――――
68 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2023/12/19(火) 09:51:09.52 ID:p8TzXEPk0
ハロウィン聖杯戦線3:渡る世間は虞美人ばかり
勝利条件:指定ポイントへのマスターの到達
敗北条件:特級呪霊・徐福真人がマスターの元へと到達。(その際にマスターが徐福真人の“無為虞転変”でアイコンが虞美人にされる演出がある。)
領域内効果:特定の陣地に止まるとサーヴァントのHPが20%(マスターの場合はライフ1個分)を失う。(サーヴァントのHPが0になると即退去、マスターのライフが0になると敗北)
登場エネミー
特級呪霊・徐福真人(クラス・アルタ―エゴ)x1
呪霊サーヴァント(虞美人):クラス(セイバー、ランサー、アーチャー、ライダー、キャスター、アサシン、バーサーカー)x∞
呪霊サーヴァント(水着虞美人):クラス(セイバー、ランサー、アーチャー、ライダー、キャスター、アサシン、バーサーカー)x∞
69 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2023/12/19(火) 11:09:17.23 ID:p8TzXEPk0
>>68
追記:所定のポイントから呪霊サーヴァント(虞美人)及び呪霊サーヴァント(水着虞美人)がランダムに出現する。
――――――――――――――――――――――――――――――――
第6廻戦:吹きあれる神風の領域
――――――――――――――――――――――――――――――――
ふと眼を瞑れば脳裏に浮かぶ、英霊としての記録。英霊・播磨局が生きて戦場をかけ、天草大夫大蔵太子として戦って来た英霊の記憶。
しかしてそれでも脳裏に嫌でも浮かんでくる記憶がある。それは英霊・播磨局の生涯にはいっさい存在せず、ただ今のサーヴァント・播磨局の脳裏にしか浮かばない‥
――“英霊・播磨局には存在しない依代の記憶”――
―――――――――――――――――――――――――
播磨局の依代(禪院真希)の記憶:禪院家
とある名家に生まれた私には生まれつき、殆ど呪力を持たず、術式が扱えない上に呪霊を視認する事すらできなかった。
それ故に私は幼少期に家の人々から「落ちこぼれ」と称され、殆どの全てを雑用係に向けさせるなど徹底的に虐げられてきた。
禪院真希の母「貴方なんか、産まなきゃよかった。禪院家の恥めッ!」
仕舞いには自分を産んだ肉親の母にもこう罵倒の声を言われる始末だった。私はこのままこの家にいれば、自分ではいられないと悟っていた。
しかしそれでも私は呪術師として名を上げ、家の連中に見返すために家を出る道を選んだ。
まあそのおかげで自分の妹(禪院真依)には憎まれる立場となったのは今も心痛い。私にとって、妹は私のたった1人の妹なのだからな。
妹の居場所を作る。家の連中を見返す。――それが私(禪院真希)の生きる目標でもあった。
――――――――――――――――――――――――――――
播磨局の依代(禪院真希)の記憶:呪術師としての生活
家の政治的妨害もあって、呪術師としても4級ぐらいに留められ、呪術師としてあまり名を上げる機会に恵まれぬ日々が続いていた。
しかし私はその中で多くの仲間と出会い、彼らとは良き仲間として共に呪術師としての学びと経験を積み、
私もまた、私の為に与えてくれた呪具をうまく扱い、多くの呪霊を祓って祓って、祓いまくって・・・
そうしていけば、必ずしもあの家の連中に吠え面をかかせられる程の名声を得られると思っていた・・・
70 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2023/12/19(火) 21:00:40.21 ID:p8TzXEPk0
ある世界:渋谷駅内にて・・・・
特級呪霊(漏瑚)「1人目」
呪術師1「――!?」
シュッ、ジュボォォォーー!!
禪院真希「七・・・・」
特級呪霊(漏瑚)「2人目」
禪院真希「―――!?」
ジュボォォォーー!!
――――――――――――――――――
10月31日のハロウィン。特異点と同じ場所である渋谷で起こった呪術テロ。私の呪術の先生であった■■■が封印されたあの頃・・・
その時の私たちは実に不運だった。とある魚の式神と水の呪術を使う未登録の特級呪霊を辛くも祓った直後、それらの戦いで疲弊していた私たちの前に、
その特級呪霊の仲間というべき炎を使う特級呪霊の報復ともいえる襲撃にあった。
戦いで疲弊していた私の目の前で■■■■さんと、そして私がその特級呪霊による攻撃を受け、目の前が赤く燃えさかった。
突然の呪いに打つ手がなかった私は何も出来ずに呪いの炎に焼かれた。ほんの一瞬の出来事だった。
私はその呪いの炎によって、私の人生と共に全てが焼かれていく・・・・そう私は覚悟をしていた・・・
―――――――――――――――――――
???:何処かの空間
ギュウァァ〜〜ン・・・・
一つの光「真希よ。天与の呪縛を持って生まれし呪術師よ。我が声が聞こえるか?」
禪院真希「・・・・誰だ?私の事を呼んでいるのか・・・?」
一つの光「真希よ、お主の天性の才能と力を見込んで頼みがある。お主にしか出来ぬ事を・・・」
禪院真希「・・・私にしか出来ない事だと?」
一つの光「とある世界・・・お主がいた世界とは異なる世界で今、人類と英霊の存亡が掛かった戦いが起こっている。」
一つの光「頬っておけば、その世界は■■■によって崩壊を迎える。なんとしてでも止めなければならない・・・」
一つの光「しかしてその世界にはお主の世界と同じような強力が呪いが充満しており、英霊の力のみでは太刀打ちが出来ぬ。」
一つの光「加えて我は自身のみでは仮の身体が作れぬ身であり、それ故にお主にしか出来ぬ事とはそれなのだ。」
禪院真希「!」
71 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2023/12/19(火) 21:53:08.09 ID:p8TzXEPk0
一つの光「今よりお主には特異点と呼ばれる世界ではぐれサーヴァントとして現界してもらう。」
一つの光「しかしその世界に記されたルール上、お主をそのまま現界すれば、確実に世界から存在ごと弾かれる。それだけは避けたい。」
一つの光「故に我はお主のその身体に我の霊基を移し、お主を我の依代としてその世界に現界をしてもらう。」
一つの光「お主の名をその世界で名乗る事はいっさい禁じるが、代わりに我の力と真の名をお主に与える。」
一つの光「その世界に現界したならば、我の名を思う存分名乗るがいい。それがお主と我との繋がりでもあるからな。」
禪院真希「・・・成る程。要はその世界の危機を救うために私をその世界に異世界召喚する為にも、私とあんたとで“縛り”を結びたいと言いたいのか?」
一つの光「そうだ。ただお主の肉体を借りるというても、本来のお主とは別存在となる事であり、元の世界のお主には何も影響などない。」
一つの光「それに元の世界のお主は死んではおらぬ。少々今のお主とは印象が異なる部分はあるからのぉ。」
禪院真希「!。そうか‥つまりあの方曰く、私がその世界の宿儺のような人物の器となってその世界を救って欲しいと言うことだな?」
禪院真希「わかった。私を必要としているのなら、その縛り、受けてやろうじゃないか!」
禪院真希「で、あんたの名前はなんだ?その世界であんたの名前を使ってくれと言うなら、名前ぐらいは教えてくれよな?」
一つの光「理解してくれて感謝する。しかして存分に使うが良い・・・・我の真名は・・・・」
ギュゥゥゥ〜〜ン!ピカァァーーン!
――――――――――――――――――――――――
呪霊廻廊戦界チェイテ・渋谷■■■:渋谷ヒカリエ周辺
ギュゥゥゥ〜〜ン・・・キィィン、ギュォォォ〜〜ン!!
播磨局(禪院真希)「・・・・・・・・・・・・」
―――――――――――――――――――――――――
あの時、死んだと思われていた私はまだ死んではおらず、逆に私は別の世界からの声に私の存在を必要としていると呼ばれ、
私は私を必要として呼んだ英霊・『播磨局』の疑似サーヴァントとして、この私のいた世界と同じ渋谷と同じ特異点に召喚された。
疑似サーヴァントとして少々体格(特に胸の所が大きい)の事で気になる所はあったものの、サーヴァントとしては問題ないと言ってもいい。
私はこの渋谷に満ちる呪いを祓うために、私はランサーのサーヴァント・播磨局として、呪術師としてこの渋谷の特異点に君臨している。
全てはあの時、渋谷で何も出来ずに終わった呪術師としての私の無力さを自身の今の行いによって払いのける為に・・・・
――――――――――――――――――――――――――
72 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2023/12/19(火) 23:56:22.70 ID:p8TzXEPk0
いま現在、徐福真人の呪術領域・自変虞美人化内では・・・‥
ガキンガキンッ!ジャキンジャキンッ!
呪霊虞美人1「―――――」
望月千代女「ツゥゥッ!」
呪霊虞美人2・3「―――――」
吉備真備「チッ、邪魔だぁぁーー!!」
キンキンッ、ガシュゥゥーン!シュゥゥゥ〜ン・・・
【キリがないわ!】←
徐福真人「ふん。ぐっさまがやられるのはシャクですが、領域内には数多くのぐっさまを招いておりまして、」
徐福真人「そして私のぐっさまの攻撃は、私の呪術と同様に領域内ではぐっさまの繰り出す攻撃は全て必中となっており、ぐっさまの攻撃は全て当たる!」
徐福真人「いくら私の攻撃を防ごうとも、領域内での私とぐっさまは無敵。誰にも私とぐっさまを止める事など出来ないので〜〜す!」
吉備真備「クソッ・・・あの特級呪霊め、自分の術式で作り上げた虞美人にも必中効果を付与させるなんて、まったくチートを使うにも程があるだろ!」
吉備真備「マスターと播磨局は僕と合流できたのは幸いだが、他の連中は呪霊の虞美人との戦闘で足止めされてとても合流なんて・・・」
ガキンッ、ガキンッ、ガキンッ!ガシャァァン!!
マシュ「クッ!前方に多数の呪霊虞美人が合流進路を遮断してて、とてもマスターと合流など・・・・」
呪霊水着虞美人・大人数「――――――!!」
タタタタァァ〜、ドサドサドサッ!
マシュ「きゃぁぁ〜〜!?」
【マシュ!?】←
バーヴァン・シー「マズいわ!あの妖精騎士がヒナケシ女呪霊軍団に取り囲まれて押し倒されたわよ!」
吉備真備「ああ・・・あのままあの特級呪霊がマシュの身体に触れる事があれば、彼女の魂は操作され、特級呪霊の思いのままに改造させられるぞ!」
【そんな・・・・】
【マシュが虞美人にされちゃうよ〜!】←
播磨局「・・・・・・・・・」
73 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2023/12/20(水) 23:50:20.13 ID:0Ti+l2Fg0
播磨局の疑似サーヴァントとなり、私はこの別世界の渋谷に充満する呪いを祓うため、私は多くの呪霊サーヴァントを祓いながら渋谷の周辺を探っていた。
その道中、花御と名乗る特級呪霊のサーヴァントに領域を展開され、苦戦を強いられていた最中、私はカルデアのマスターたちと出会った。
彼女はエリザベートと名乗るサーヴァントに取り憑いたこの世界の宿儺を祓い、この特異点を解決するために時空を超えてやって来ており、
私はサーヴァントとしての霊基とコンディションの維持と、同じ特異点の解決する目的の一致から、私はカルデアのマスターと仮契約を結んだ。
カルデアのマスターは呪力もない非術士並の非力の存在にも関わらず、サーヴァントである私たちを大事に思い、共に戦う仲間として、
彼女は初対面でもある私にも親しみを見せ、私を心から信用するかのように魔翌力を与えてくれている。
それは元の私の世界の高専で親しくなり、共に呪術師を目指す仲間たちといるように・・・・
―――――――――――――――――――――――――――
徐福真人「・・・・なんだ?お前、見かけないクラスをした呪霊のような・・・人間のような・・・・?」
徐福真人「クラスはシールダー・・・だったか。あれ?・・・そんなクラスってあったっけ・・・?」
徐福真人「でもシールダーっとなると、私の無為虞転変を使えば、とても良いぐっさまが作れそうな気がするんだ。」
徐福真人「もしうまく君を素体に作れるとすれば、完成予定とするのならぁ〜〜・・・・」
ポワワワァ〜ン・・・・
――――――――――――――――――――――――――――
徐福真人が考える――シールダーの虞美人(ぐっさま)の完成予想図
シールダー・呪霊虞美人(元マシュ)〔身体がマシュ・キリエライトで、頭が虞美人〕
シールダー・呪霊虞美人「真人様の為に私が盾になります。」
――――――――――――――――――――――――――――
マシュ「!?。駄目です!私はそんな頭が虞美人さんのような私にはなりません!私なんかが虞美人さんになんか・・・」
徐福真人「いいやお前にはちゃんとぐっさまになってもらうよ!お前、見た目からして頑丈そうなイメージはするのだけど。」
徐福真人「魂の形を自在に変えられる私にとって、お前は無防備の魂の粘度でしかないから、お前は大人しくぐっさまになれ!」
徐福真人「そして私の為にそのデッカい盾で私を守ってくれると嬉しいんだよねぇ〜〜!(ニコニコ)」
マシュ「クゥゥ・・・・」
74 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/12/26(火) 23:44:28.69 ID:VUwpGtts0
私の目の前で真人と名乗る特級呪霊サーヴァントがカルデアのマスターの仲間の1人であるマシュを捕まえ、自身の術式でそのマシュを殺そうとしている
それはまるで私がいた世界、私の目の前で呪霊の攻撃を受けた■■■■のように・・・。いま目の前であの時の悲劇が起ころうとしている。
マシュがいま目の前で殺される所をカルデアのマスターはとても嘆くように見ている。おそらく彼女にとってマシュは他のサーヴァントとは違う意味でマシュの事を大事に思っているのだろう。
そのマシュがいま、あのふざけた特級呪霊の呪いによって殺されようとしている。私の世界で経験したあの呪いの悲劇がいま、カルデアのマスターにも降りかかろうとしている‥。
そんなことなどさせない。あの頃は不覚をとり、私も含めてあの攻撃を受けたが、いまの私は違う。
私は私の事を必要としてくれた者として、共に戦う者として、私は私の今ある全力を持ってその勤めを果たさなければ・・・!
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
播磨局「おいマスター。あの彼女とはなんの関係だか知らないけど、あの彼女を助けたいのか?」
【当たり前だよ!】
【彼女は私の一番大事なカルデアの仲間だから!】←
播磨局「そうか・・・お前とあの彼女との関係は聞かないが、あの彼女をそのぐっさまとやらにさせられるのは絶対に嫌なんだよな?顔に書いてあるぞ!」
播磨局「私も同感だ。あんなふざけた呪いで仲間がやられるなんて、私はまっぴらゴメンだからな!」
【播磨さん・・・・】←
播磨局「マスター。前に吉備真備の奴から、領域内での戦いには3つの対処法があり、その一つとして・・・」
播磨局「“こちらも領域、もしくは固有結界を発動し、こちらの優位権を取得する。”事が手っ取り早いと聞いているだろ?」
【そうだけど・・・】←
吉備真備「確かにそう言ったさ。だが僕たちには固有結界を展開する宝具を持っていない。ましてや固有結界を都合良く展開できるサーヴァントなんて・・・!?」
播磨局「ああ、ここは私に任せろ。仮契約とはいえ、私もマスターと契約したサーヴァントとして勤めを果たさないとな!」
【播磨さん、もしかしてあなたは・・・・】←
75 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/12/27(水) 23:40:38.69 ID:MbfkUjhU0
カッカッカッカッ、ガコンッ!
播磨局「おいそこの特級変態呪霊!そこのシールダーの彼女を今すぐ離すんだな?でないとお前、この私に痛い目に遭うことになるぞ?」
播磨局「それともなんだ?自分の領域を展開出来ているから勝った気になっているのか?そうだったらそうでほんとおめでたい呪霊だな、そこにるぐっさま共々な?www」
徐福真人「――!?。お前、私や私のぐっさまをバカにしてるのか!どこの馬の骨だか知らぬサーヴァントのくせに!」
徐福真人「もーー頭にきた!お前たちなんか今すぐみんなまとめてぐっさまの餌食にしてやる!」
播磨局「あ〜そうかい。だったらやってみやがれこの変態呪霊が!」
【ちょ、ちょっと播磨さん!?】←
播磨局「少し黙ってろ。すぐにこの場の戦況を変えるぞ!」
フンッ、クルクルクルクルクルゥゥゥ〜〜〜!!
播磨局「(全く・・・ろくに呪霊も見えず呪力もなかった私が、あのような呪術を使うなんか夢にも思わなかったな・・・)」
播磨局「(私の思うモノとは違うが、この力、使わせてもらうぞ、播磨局!)」
クルクルクルゥゥゥ〜〜〜!キィィ〜〜ン!
播磨局「海は揺れ轟き、風が荒れ吹きゆき、戦の流れは激流の如く!建御名方神(たけみなかたのかみ)よ、この私にお力添えよ・・・・」
ダ・ヴィンチちゃん(通信)「計器の魔力数値が上昇していく・・・これはもしや!」
徐福真人「そんなの知るもんか!――行け!術式解放‥『虞美人大軍進(ぐっさまだいぐんしん)!』」
ジャキンッ、ズドドドドォォォーーー!
【!?。虞美人の大群が・・・】
【播磨さん!】←
播磨局「問題ない。構えていろマスター!」
キィィーーン、グルグルグルゥゥゥ〜〜ガキンッ!
播磨局「―――領域展開!」
76 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/12/28(木) 23:14:56.43 ID:CBRAyxZZ0
ズゴゴゴゴォォォ〜〜〜!ブシュゥゥ〜〜バシャバシャァァ〜〜〜!!
【!?】
【播磨局から波が!】←
徐福真人「えっ、ちょっとま――うわぁぁぁぁ〜〜〜!?」バシャァァ〜〜ン!
マシュ「キャァァァ〜〜!?」
【マシュ!】
吉備真備「!。みんな、とにかく僕に掴まれぇぇ〜〜!!」
バーヴァン・シーたち「―――――!」
シュッ、シュタシュタシュタッ!
バシャァァ〜〜ン!バシャァァ〜〜ン!ジャバァァ〜〜ン!
――――――――――――――――――――――――――――
サーヴァント・徐福の姿をした特級呪霊である徐福真人の呪術領域、自変虞美人化(じへんぐっさまか)に閉じ込められたカルデアのマスターたち
徐福真人の領域によって徐福真人が生み出した呪霊虞美人の攻撃が必中となり、徐福真人の呪術『無為虞転変』の必中による呪撃の恐れも加え、
呪霊虞美人たちによってマシュが捕まってしまうなどと、徐々に徐福真人の呪術によって追い詰められようとしていた・・・。
しかし徐福真人が捕まったマシュを無為虞転変で自身の都合に良い虞美人に変えようとしていたところを見たカルデアのマスターとみていた播磨局はその光景をヨシとせず、
この不利な戦況を打開するべく播磨局は自身の持つ宝具の力を解放するかのように自身の薙刀を振り回していき・・・
播磨局の“領域展開”という言葉と共に播磨局の周りから洪水のように水がなだれ込み、敵味方も関係なく、領域内全てに広がっていくのであった。
――――――――――――――――――――――――――――
ザザァァ〜〜ン!バシャァァ〜〜ン!ザザザァァァ〜〜!!
【ツゥゥ・・・・!?】
【これはいったい!?】←
望月千代女「はい、なんでしょうか。播磨局殿の周りから水があふれ出したと思えば、瞬く間に周りが海に・・・・それにこの場所は・・・」
ダ・ヴィンチちゃん(通信)「こちらも今の状況を観測しているのだけど、この荒れた荒海にマスター達が立っている戦艦型のような船・・・これはもしかしたら・・・」
ザザァァ〜〜ン!ザッパァァァ〜〜ン!
吉備真備「よっと!」
バーヴァン・シー「ゴフッ!?ゲホゲホゲホッ!・・・・」
マシュ「ツゥゥ・・・・ゲホゲホゲホッ!」
【マシュ!!】
【大丈夫!?】←
77 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/12/30(土) 00:11:42.69 ID:HPYB3nyb0
マシュ「はい。先ほど流れてきた波に呑まれるも、吉備真備さんが助けてくれたおかげで助かりました。」
マシュ「ですがこの播磨局さんの周りから出た大量の水・・・・というよりこの海水は一体・・・・」
吉備真備「ああ。播磨局の周りから洪水のように海水が噴き出し、そして辺りが荒れ狂う荒海と化した・・・コレはつまり・・・」
ザバァァ〜〜ン!ザブゥゥゥ〜〜ン!
呪霊虞美人たち「アァァァァ〜〜〜〜!?」
ザブゥゥゥ〜〜ン!ザバァァ〜〜ン!ゴボボボボォォ〜〜〜・・・
徐福真人「ギャァァァ〜〜!?ぐっさまがぁぁぁ〜〜!私のぐっさま軍団が流されていくぅぅ〜〜〜!!」
徐福真人「なんなんだよこれは!なんで私の領域にこんな荒れた海が出てくるんだよ!一体誰がこんな酷い事を〜〜!」
ザッパァァァ〜〜ン、スタッ!
播磨局「そうさ。この滝のように荒れ降る雨、吹き付ける風、私らを飲み込まんとする荒れ狂う荒波。その全てが私の宝具なのさ!」
【播磨さん!】←
【なんか姿が変わっている!】
播磨局「マスターか!急な宝具展開だったとはいえ、荒波に呑まれなくて本当に良かった。」
【播磨さん、これはいったい・・・】←
【もしかしてコレって・・・】
播磨局「ああそうさ。この荒海の固有結界こそ今の私の領域、私の領域展開、この播磨局の持つ宝具の力。これを呪術に例えるとすれば・・・・」
播磨局「領域展開―――宝具『神風荒海・弘安の役(かみかぜこうかい・こうあんのやく)』!」
78 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/12/30(土) 23:39:30.85 ID:HPYB3nyb0
ハロウィン聖杯戦線4:神風吹きし荒海を越えて
――――――――――――――――――――――――
徐福真人の呪術領域:播磨局の宝具『神風荒海・弘安の役』によって荒海と化した自変虞美人化内
ザバァァ〜〜ン!ザブゥゥゥ〜〜ン!
徐福真人「(あわわわぁぁ〜〜私のぐっさまたちがどんどん荒波に呑まれて沈んでいく!どうしよう〜!)」
徐福真人「(なんだよも〜!私の呪術領域なのにわたしのぐっさまたちがこんなどこから出た荒海に呑まれて沈んでいくなんて〜!)」
徐福真人「(それになんだよ、さっきから私の呪術領域なのに無為虞転変をしても何も起こらない・・・私の領域内ならば、私の術式は絶対に当たるというのに・・・)」
徐福真人「(まさか!?この状況は私の事をバカにしてきたあのクソ眼鏡のランサーが領域展開した事で私の領域が押し流されてるって事!?)」
徐福真人「(だとしたらこれは今、私とアイツ(播磨局)との領域の綱引きをしているって事だよね!?だったらこうしてられないわ!)」
ガシッ!グググゥゥゥ〜〜!!
【あれはさっきの構え!】←
【いったい何をしているんだ?】
吉備真備「やはりか、どうやら播磨局の固有結界宝具が展開された事で真人と名乗る呪霊の術式が必中ではなくなったと気づいたんだ。」
吉備真備「いま真人は自身の領域内の必中効果を得る為に、同じく領域を展開させてる播磨局と領域の綱引きをしている状態なんだ。」
【領域の綱引き?】←
吉備真備「ああ。相性とかもあるけど、領域を制すればどちらか一方が攻撃の必中効果を得ることができる。必中効果さえ得られれば、こちらの勝機は確実だ。」
吉備真備「それにあの呪霊の様子だと、播磨局との領域の綱引きに集中しているあまり、自身への防御が甘くなっている可能性がある。それこそこちらの好機だ。」
吉備真備「このまま一気に奴を攻め、奴を完全に祓うぞ!」
【はい!】←
【みんな行くよ!】
マシュ「了解しました、マスター!」
ググググゥゥゥ〜〜!
播磨局「(ツゥゥ、こっちの領域の展開を押し戻していくような感触・・・つまりこれが領域の綱引きって奴ってか。)」
播磨局「(この感覚をアイツも感じていたのか?こんな思いをしてまで、あの時、あの特級呪霊の領域から私たちを・・・)」
ツタタタタタッ!
【このまま綱引きを続けて播磨さん!】
【呪霊の方は任せて!】←
播磨局「ああ、こっちも領域の綱引きに手間取ってて、こっちもまともに動くことさえできねえ。」
播磨局「私があの呪霊の領域の必中効果を抑えている間にお前たちがあの呪霊を祓えれば私たちはあの呪霊に勝てる。」
【うん!】←
播磨局「それともう一つ気をつけて欲しい事がある。確かにこの荒れ狂う荒海は私の宝具によって引き起こしたモノなのだが・・・」
79 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/12/31(日) 00:12:30.38 ID:VtDZUqQz0
ザブゥゥゥ〜〜ン!グルグルグルゥゥ〜〜〜!
播磨局「あの陣地に出現する渦巻きに近づけば忽ち渦巻きの中に自身が呑まれることになる。渦巻きに巻き込まれれば、いったい何が起きるのかはわからない。」
播磨局「とにかく私の固有結界とはいえ、油断すればさっき流された呪霊サーヴァントと同じ末路を迎えるぞ。そこだけは気をつけろよ!」
【わかった!】←
播磨局「ああ。特級呪霊の方は頼んだぞマスター!」
聖杯戦線、開戦
―――――――――――――――――――――
ハロウィン聖杯戦線4:神風吹きし荒海を越えて
勝利条件:特級呪霊・徐福真人の撃破
領域内効果:1ターンごとに一度、特定の陣地にランダムに渦巻きが発生する。(渦巻きが発生している陣地に止まりターンが終了すると、ランダムに違う陣地に移動してしまう。)
登場エネミー
特級呪霊・徐福真人(クラス・アルタ―エゴ)x1
呪霊サーヴァント(虞美人):クラス(アサシン)x2(増援あり)
呪霊サーヴァント(水着虞美人):クラス(ランサー)x2(増援あり)
呪霊サーヴァント(蘭陵王):クラス(セイバー)x1
呪霊サーヴァント(項羽):クラス(バーサーカー)x1
80 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/12/31(日) 22:31:47.36 ID:VtDZUqQz0
第7廻戦:吹きあれる神風の領域〜大詰め〜
――――――――――――――――――――
徐福真人の呪術領域:播磨局の宝具『神風荒海・弘安の役』によって荒海と化した自変虞美人化内
バーヴァン・シー「アハハハハッ!くらえぇぇ〜!」
キィィン、シュバババァァ〜〜!
残りの呪霊虞美人たち「〜〜〜〜〜〜」ガシュガシュン!シュゥゥ〜〜ン・・・・
徐福真人「いやぁぁ〜〜最後のぐっさまたちもやられたぁぁ〜〜!よくもわたしのぐっさまをぉぉ〜〜!!」
徐福真人「領域だ!私の領域さえ展開さえ出来ればこんな事にならずに済んだのに、お前たちハァァ〜〜〜!」
望月千代女「そこッ!はぁぁッ!!」
グァァ〜ン、ジャキィン!ガシュンッ!
徐福真人「!?。ギャァァァ〜〜!?」
吉備真備「よし、これでもう術式を組めない。播磨!」
播磨局「ああ、トドメは私がやる。この荒れ狂いし荒波と嵐風、この神風の如く荒れ狂う海を超えられるのは私なのだからな!」
ジャキンッ、クルクルゥゥ〜〜ガキィン!
――――――――――――――――――――――――――――
播磨局の持つ領域展開とも呼べる固有結界――『神風荒海・弘安の役(かみかぜこうかい・こうあんのやく)』が展開され、徐福真人が展開した領域が荒海に包まれていき、
その荒海の波や渦巻きによって徐福真人が作り出した呪霊虞美人たちは波に呑まれて沈んでいき、徐福真人もまた、この状況に対しての困惑と動揺が重なり、
それを好機にカルデアのマスターたちは徐福真人を攻めていき、いくつかの攻撃によって彼女の術式を使用不能とした後、
徐福真人への最後のトドメとして播磨局が出陣し、荒れ狂う海に浮かぶ戦艦の上を軽々と飛びながら徐福真人の元へと近づいていく。
播磨局の今の姿は先ほどの女子高生の制服のような服装ではなく、生前の播磨局を思わせるような和装の戦鎧を纏っており、その姿は生前の播磨局の武勇を思わせる姿であった。
81 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2024/01/01(月) 23:27:34.57 ID:SRQqXrQZ0
シュンッ、シュンッ、シュンッ!
播磨局「我、荒海の船上の戦場を掛け、敵をいっさい全て、建御名方神の加護の元になぎ払わん!」
播磨局「ハァァァァ〜〜〜〜!!」
シュンシュンッ!ガシッ、ブルゥゥン!
徐福真人「うわぁぁぁ〜〜!?」
播磨局「フンッ、ハァッ!」
ギュォォォ〜〜ン、ザッバァァ〜〜ン!ザバァァ〜〜ン!
徐福真人「アブブブッ、ゴボボボォォォ〜〜〜!?」
播磨局「真人と名乗る特級呪霊よ、お前がなんの呪いだが知らぬが、お前はここで祓わせてもらう!」
ギュゥゥ〜〜ジャバジャバァァ〜〜〜!!
播磨局「これで最後だ!『神風荒海・天草二十八斬首』(かみかぜこうかい・あまくさにじゅうはっしゅ)!!」
ザバァァァ〜〜ジャキィィーーーン!
徐福真人「ガ、ガハァァァッ!?」
ジャキンッ、スパァァーン!
徐福真人「そんな・・・‥この真人が・・・負けるなんて・・・・」
徐福真人「せめて本物のぐっさまの手によってやられたかった・・・・」
バジュンッ、シュゥゥ〜ン・・・・
――――――――――――――――――――――――――――
播磨局の宝具『神風荒海・弘安の役』によって荒れ狂う海に揺れる船の甲板の上を掛けていき、播磨局は徐福真人を一度荒海へと投げ飛ばし、
播磨局の固有結界によって展開された荒波が徐福真人を攻撃するように海の水が動いていき、徐福真人はその攻撃によって反撃の隙も与えられずに蹂躙されていき、
そして最後の一撃として、播磨局の薙刀に海流が包み込まれ、それを持って荒波によって投げ出された徐福真人を播磨局が横に真っ二つに斬り倒し、
斬り倒された徐福真人は自身の未練を吐きながらそのまま消滅し、徐福真人は祓われるのであった。
82 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2024/01/02(火) 08:58:43.17 ID:MGz3ZnZu0
徐福真人の領域が解除された渋谷駅:山手線ホーム内
バリバリバリィィ〜〜ン!シュゥゥ〜〜ン・・・
播磨局「・・・・・・・フン。」
【やった!】
【どうにか倒せた】←
ダ・ヴィンチちゃん(通信)「ああ。何はともあれ、あの特級呪霊を倒せた。それと同時に他の呪霊の虞美人の反応も全て消えた。」
ダ・ヴィンチちゃん(通信)「それもこれも播磨局、あなたのおかげだ。まさかあのような宝具を隠し持っていたとはね?」
ダ・ヴィンチちゃん(通信)「おかげであの真人の領域展開による窮地から助かった。マシュもまた、彼女のおかげで助けられたからね。」
マシュ「はい。少し荒海にのまれましたが、播磨局さんがいなかったら私はあの呪霊に虞美人にされるところでした。本当にありがとうございます。」
マシュ「それに皆さんも一人も欠けずにあの領域から脱出できて・・・・!」
【どうしたの?】←
マシュ「マスター、あそこに何か光るモノが・・・・あれはもしかして・・・」
タッタッタッタッタッ、キラァァ〜ン☆
吉備真備「どうやら“帳”は2つそこにあったのか。さっきの虞美人の呪霊が持っていたのと、ここに設置してたのがね。」
吉備真備「おそらくこの帳はあの真人と名乗る特級呪霊が元から守っていた帳だな。まさか同じ所に帳を設置していたとはねぇ・・・」
播磨局「ああ。だとしても帳を見つけたからには、私たちがやることは一つしかないな。」
【うん】
【帳を破壊しよう!】←
播磨局「―――(頷く)」
コロンッ・・・フゥゥン、ジャキン!ジャクンッ!
ゴォォォ〜〜・・・トロトロトロロォォォ〜〜
吉備真備「よし、これで両面宿儺が居城としているというチェイテ渋谷神社城にようやく近づけるって所かな。」
吉備真備「ここから先、とてつもないほど危険な戦いになるかもしれないけど、そこの所、覚悟は出来ているんだよね?」
【うん・・・‥】←
【待っててねエリちゃん・・・・】
【必ず謝りに行くから・・・・】←
83 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2024/01/02(火) 09:42:58.78 ID:MGz3ZnZu0
吉備真備「(フゥ・・・播磨局の宝具のおかげでどうにかあの真人と名乗るパチモン呪霊サーヴァントの領域展開から窮地を脱したのは幸いだった。)」
吉備真備「(ともあれ、しばらく領域展開の対策は彼女(播磨局)の宝具に任せるとしよう。あの荒海の固有結界でならば、敵の領域との綱引きに持ち越せるというか‥)」
吉備真備「(あの真人と名乗る呪霊サーヴァントが何かと虞美人とか言う英霊が好きすぎるだけのバカで助かったとも言えるが、)」
吉備真備「(俺の考えが正しければ、この渋谷に存在していると思われる特級呪霊は4体。“漏瑚”“花御”“陀艮”そして“真人”)」
吉備真備「(中国の軍師太公望の姿をした“陀艮”の方は俺が俺のいま使える宝具である『入唐絵巻・鬼来隠光』で速攻で祓ってやっており、)」
吉備真備「(フォーリナークラスのジャック・ド・モレ―の姿をした“花御”と太公望と同じ中国の賢人である徐福の姿をした“真人”もまた、藤丸立香たちと一緒に祓ってやった。)」
吉備真備「(となるとまだ姿を見せていない残りの特級呪霊は“漏瑚”ただ一体なのだが、あの真人モドキが言ってた事が本当だとすれば・・・・)」
吉備真備「(・・・・・・まさかだと思うのだが・・・‥)」
――――――――――――――――――――――――――――
特級呪霊・徐福真人を倒し、そこに存在していた2つの帳を見つけたカルデアのマスター達
その2つの帳を破壊し、残るは帳の先にあるチェイテ渋谷神社城を居城とし、この渋谷の特異点の原因とされるという両面宿儺(エリザベート)を祓う事だと認識し、
カルデアのマスターはその事について彼女と戦い、そしてあの時謝れなかった事への思いと共に自身の覚悟を強めるのであった。
それとは別に吉備真備(■■■)はカルデアのマスターたちの前に現れた特級呪霊の事について何かと違和感を感じていており、
吉備真備が存在を認知しているという最後の特級呪霊サーヴァントである“漏瑚”が誰かに既に祓われていた事について、彼には一つ心当たりがあったのだった。
――――――――――――――――――――――――――――
84 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2024/01/04(木) 23:55:37.14 ID:n9kEF8WM0
カルデアのマスターたちが来る数分前―――渋谷駅:銀座線ホーム内にて―――
両面宿儺(エリザベート)「手短に問え、呪霊。お前はここでいったい何をしていた?なんの目的でこの渋谷の地に4つの帳を降ろしたのか?」
両面宿儺(エリザベート)「それもこれら4つの帳、その全てがこの俺(両面宿儺(エリザベート)と他の呪霊以外の侵入を拒む帳とは、この俺を舐めているのか?」
両面宿儺(エリザベート)「俺はお前に守ってもらう程ヤワではない。ましてやお前のようなサーヴァントの姿の呪霊なんかになぁ〜?」
両面宿儺(エリザベート)が尋問している呪霊サーヴァント
https://img.gamewith.jp/article/thumbnail/rectangle/245506.png?date=1611134669
特級呪霊・平漏瑚(たいらのじょうご)「クゥゥ・・・・・。知らぬ、儂は本当に知らぬ。儂にも何もわからぬのだ。」
平漏瑚「儂はただそこにある4つある帳の内の一つを守れという“縛り”を元にここにある帳を守護していただけなのだ。」
両面宿儺(エリザベート)「ほお?で、その帳の守護の縛りを交した者は誰なのだ?お前たちにその帳の守護の縛りを掛け、4つの帳を降ろさせた者は誰なのか?」
平漏瑚「だからそんなことなど儂は知らん!儂らはただ、儂らに掛けられた“縛り”がいつ掛けられたものか、いったい誰と縛りを交した事もいっさいわからぬのだ。」
平漏瑚「それに儂らは本来、このような人間のような姿をしてなどいない。儂を含めた4人の特級呪霊・・・・“漏瑚(儂)”と“花御”と“陀艮”、そして“真人”・・・」
平漏瑚「儂らはただ、嘘偽りのない負の感情から生まれた呪いこそ真に純粋な本物の“人間”であり、偽物は消えて然るべく行動していた。」
平漏瑚「儂ら4人はあの時、■■■の仲間の呪術師に・・・儂に至ってはお主によって祓われたはずだった。儂らの望みは、あの時あの瞬間で終わったはずだった・・・」
平漏瑚「しかしそうはならなかった。気がついたときにはあの時と同じこの渋谷の地に立っており、儂らの姿は儂らの本来の姿とはかけ離れた存在・・・」
平漏瑚「この今の儂のような“偽物”と蔑んだ人間と同じ姿となっており、そしてそんな儂ら4人にある“異変”が生じた――」
平漏瑚「花御は元から独特だった喋り方がさらに酷くなり、陀艮は儂らの事の記憶や言葉を失い、」
平漏瑚「真人に至っては、『虞美人』とかいう存在に取り憑かれたようにその存在に心髄するようになり、儂らの本来の目的を蔑ろにするようになってしまった。」
平漏瑚「そして儂らの脳内から、手分けをするようにあの4つの帳の発信源を守れという縛りの言葉が流れ込み、儂らはその縛りに従うように儂らは行動した。」
両面宿儺(エリザベート)「!。なんだと?」
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