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日向「安価とコンマで依頼を解決する」ソニア「その3です!!」

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82 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/06(金) 23:18:23.53 ID:bt29JRxm0
究極の手抜き
83 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/06(金) 23:19:11.37 ID:bjFgbNA40
× 俺は一瞬、このままドアと鍵を閉めてしまおうか迷ったが、そうしたが最後もっとエラいことになる予感がしたからだ。
○ 俺は一瞬、このままドアと鍵を閉めてしまおうかと迷ったが、止めた。そうしたが最後もっとエラいことになる予感がしたからだ。


江ノ島「宿題写しに?」

日向「帰れ。つーか77期生と78期生じゃあ出てる宿題が違うだろ。本当の目的を言え本当の目的を」

江ノ島「はーい! ↓2」
84 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/06(金) 23:22:43.36 ID:Kq8czM8GO
85 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/06(金) 23:22:47.49 ID:Tu0bd2h00
お前に私様の新しい下着写真集を撮ってもらいたくて
断ったらお前が罪木澪田、アンジー最原と風呂入った時の盗撮写真学校にばらまく(部屋に写真ばらまきなら)
86 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/06(金) 23:22:58.06 ID:lfucIPvTo
うぷぷ〜君がハーレムしそうだから便乗しに!
87 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/06(金) 23:23:04.72 ID:Z+ZUD6yT0
姉が掃除のお礼に
88 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/06(金) 23:23:58.35 ID:bt29JRxm0
暗にやんなきゃ国際問題にしてやるって言ってるようなもん。
89 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/06(金) 23:27:18.55 ID:bjFgbNA40
>>85 ウゴゴゴゴゴゴゴゴ!(また難しそうなのが……)

……今後の展開を考えつつ、アンジーの絆クエストを書く必要があるので、今日はここまで。また明日、8:30から9時頃にお会いしましょう。(ゲリラ投稿を除く)
90 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/06(金) 23:31:21.81 ID:Tu0bd2h00
そんなに難しいこれ?
91 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/06(金) 23:40:58.04 ID:3M0AeqMx0
92 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/07(土) 12:05:46.60 ID:28WfEaRV0
お昼なのでゲリラ投稿。
93 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/07(土) 12:06:33.79 ID:28WfEaRV0


江ノ島「うぷぷ、これなーんだっ!?」

唐突に立ち上がった江ノ島が、手元から紙切れを──否、写真の束を空中にバラ撒く。なんだなんだとバラ撒かれた写真を見て──


日向「──ん、なっ……。んなっ!!?」

俺は、絶望した。そこに写っていたのは例の混浴銭湯で罪木澪田、夜長最原と風呂入っている時の写真であり、それが合成なんかじゃないことは、素人目で見ても一発で分かった。


日向「お前、これ、何でっ、どうやって……!!」

江ノ島「うぷぷ! さぁ、何ででしょうねー? 私達があの銭湯のオーナーだった? 王馬くんと共謀してた?? それとも単に盗撮カメラを仕掛けてた??? もちろん、答える義務は無いけどねー」

江ノ島は心底愉快そうに顔を歪めて笑う。彼女は言った。「これから私様の言う事を聞かなきゃ、これを学校中にバラ撒く」と。……俺に選択肢など、残されてはいなかった。俺だけならまだ兎も角、罪木や澪田、夜長に最原まで巻き込むわけにはいかなかった。


日向「……俺に、一体何をさせようってんだ」

江ノ島「何ってそりゃあ……私様の写真撮影?」


〜〜〜〜〜〜〜〜


日向「…………」

俺は二人によって、都内某所の撮影スタジオに連行されていた。スタジオに入った直後「あ、これ撮影用のカメラだからあとよろしくー」と江ノ島に如何にも高そうな一眼レフカメラを押しつけられ、それから待つこと数十分。


江ノ島「おっまたせー♪」↓1(コンマが高いほどエロい下着。補正値+50)

日向「んなっ……!!」

現われた江ノ島は、これ以上なくセクシーな下着姿をしていた。
94 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 12:12:23.22 ID:nclnE7TZ0
おりゃ
95 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 12:17:12.58 ID:WGT/q55gO
ゾロ目
96 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/07(土) 12:57:14.81 ID:28WfEaRV0
22(ゾロ目効果)+50=72 もの凄くエロい下着。


エロい──。それが、俺の第一印象だった。っていうか年頃の男子なら誰だってそういう感想を抱かずにはいられないだろう。

江ノ島が着てきたのは、所謂アダルトグッズ──通称「エロ下着」と呼ばれる物で、胸が殆ど隠れていない──ブラジャーとすら呼べない紐のようなそれで、江ノ島の大きな胸をこれ以上なく際立たせていた。
ショーツも同じくだ。薄く、薄く、そして薄い。もう「それ着てる意味あるのか?」と問いかけたくなるほど薄手のショーツで、その「中身」が殆ど透けて見えてしまっている。


戦刃「…………」

妹のそんな姿を見ても、戦刃は何も言わない。男に妹のこれ以上なく恥ずかしい痴態を見られているというのに、俺の眼を隠そうともしなければ、妹に「じゅ、盾子ちゃんそれはやり過ぎだよ!!」と声を掛けるような事もしなかった。


江ノ島「ささっ! 日向先輩♪ 写真撮影を始めましょ? ほらほら遠慮しないでー。先輩ってば一国の王女様の下着姿を撮ったことすらあるのに今更でしょ〜?」

日向「……そんなことまで知ってるんだな」

ボソリと呟いて、俺は虚無感に心が支配されたまま、江ノ島の写真撮影を始めた。


〜〜〜〜〜〜


江ノ島「んじゃ、次はこのポーズでお願いねー♪」

日向「……おう」

江ノ島は実に色んな写真を撮らせてきた。胸を強調するポーズ。寝転んで上目遣いでこちらを見つめてくるポーズ。後ろ向きで、こちらを振り返る様なポーズ。四つん這いになって尻をこちらに突き出すようなポーズ。
「写真撮影」と江ノ島は言っていたが、こんなの写真撮影でも何でも無い。ただ只管にエロい行為をしているだけだ。……なんでだろう。下半身はギンギンに反応しているのに、頭と心が全く興奮しない。江ノ島の姿は確かにエロいがただそれだけで、なんていうかこう……凄く大切な何かが欠けているような気がしてならなかった。


江ノ島「んじゃ、次で最後の撮影にしよっか♪」

ようやく、ようやくこの地獄のような時間が終わるのか……。と、俺がホッと溜息を付いた時だった。江ノ島は何を考えているのか俺を突き飛ばして馬乗りになると、丁度俺の息子がある位置に自らの股間を置いて座る。


日向「んなっ、お前──それはっ!!」

江ノ島「うぷぷ。さぁさぁどうぞ「最後の」写真撮影をしちゃってー。それとも何? この「写真撮影」が終わるのが名残惜しい? イヤーン、先輩のえ・っ・ち♡」

んな訳あるか馬鹿!! と言わんばかりに、俺は即座にシャッターを切った。「ちぇー、ツマンナイのー」とだけ言って、江ノ島はスタスタと更衣室の方へ戻って行く。……ホント、一体何なんだアイツは……。
俺が仰向けに寝転んだまま動けないでいると、今まで見ているだけだった戦刃が近づいてきて


戦刃「あの……。本当にごめんね日向くん。盾子ちゃんは多分「好きでも何でもない人に自分の凄まじい痴態を撮られてる」って絶望を味わいたかっただけだと思うから……」

……それだけのためにこんな回りくどい真似をして、俺をここに呼び出したってのか。その「絶望」とやらを自分が味わいたいだけの為に。


江ノ島「あ、そうそう」

更衣室からヒョッコリ顔だけを出した江ノ島が言う。


江ノ島「約束通り、ちゃんとあの写真とネガは処分しておくけどー。先輩は「卒業式の日」まで今撮った写真は捨てちゃダメね? そうしないともっともーっと絶望的な事になっちゃうかもよ? うぷぷぷぷぷ!」

──悪魔だ。コイツは人として一番大切な何かを喪失してしまっている。俺は江ノ島盾子にそんな感想しか抱けなかった。


江ノ島・戦刃との絆値が深まりました!!
97 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 13:08:00.13 ID:R8fzYj7c0
これで後はお祭りだけか
いやその前にアンジーの絆クエストがあるんだっけ
98 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/07(土) 16:31:19.13 ID:28WfEaRV0
ゲリラ投稿です。(つーかそうしないと今日で夏休みの終りまで行かねぇ!)
99 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/07(土) 16:31:57.25 ID:28WfEaRV0
では改めて……


夜長アンジーとの絆値がMAXになりました!! ──絆クエスト・夜長アンジー を 開始します──

100 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/07(土) 16:32:36.95 ID:28WfEaRV0


日向「……ここは、どこだ?」

気がつくと、俺は見覚えの無い海辺の砂浜に立っていた。……とても綺麗な砂浜と海だ。海水浴場のようなそれとも違う、ジャバオック島のようなリゾート地でも無い。──とすると……。
クルリと後ろを振り返ってみる。そこにあったのはジャングルと呼んで差し支えないレベルの大きな森で、この場所が熱帯地方のどこかである事を理解させる。……俺は、一体いつの間にこんな所に……?

そんな疑問を抱いた時だった。後ろからドサッと誰かに勢いよく覆い被さられる。


アンジー「ようこそ! アンジーの島一日体験ツアーへー!!」

日向「…………は?」

夜長のその言葉を皮切りに、森の中から木製の太鼓やら笛やらを持った男女が演奏しながら現われて、俺の事を歓迎するかのように周りを囲んで踊り始める。……なんだ? 俺は一体どんな怪奇現象に巻き込まれたっていうんだ???


アンジー「今日はいーっぱい楽しんでいってね、創♪」

夜長が俺の頬にチュッ♪ とキスをして、その「アンジーの島一日体験ツアー」は幕を上げたのだった。──一方で俺は「ああ、これ夢だ」と頭の中で片を付けた。


〜〜〜〜〜〜〜〜


アンジー「取りあえず、腹ごしらえも兼ねてまずは食べ物からだよねー! アンジーの島にはお肉に野菜にフルーツに……一年中、食べるのに困らない楽園なんだよー!!」

如何にも「南国の小屋」という風な場所に案内された俺は、数人の美女を侍らせながら(正確には侍らせられながら)、出された鳥の丸焼きや、南国特有の珍しいフルーツをほおばっていた。……美味い。流石に花村のそれには及ばないが、どれもこれも一級品と言える品々ばかりだ。こんな物が毎日食べられるっていうなら確かにここは「楽園」の定義を一つ充たしているだろう。


〜〜〜〜〜〜〜〜


アンジー「次ぎに次ぎにー。アンジーの島はとーっても綺麗なんだよ!! 海岸にはゴミなんて一つも落ちてないし、海の中も綺麗で素敵なお魚がたっくさん泳いでるのだー!!」

俺は夜長と一緒に浜辺を散歩したり、シュノーケルを装着させられて海の中を泳いだりした。……確かに綺麗だ。今まで見てきたどんな海よりも水が透き通っていて、何十種類もの綺麗な色をした魚が沢山泳いでいる。夜長の言う通り、ゴミなんて一つも落ちていない。……こんな場所で一夏を過ごせるというのなら、そいつは間違いなく幸せ者だろう。


〜〜〜〜〜〜〜〜


アンジー「アンジーの島は美男美女しか生まれてこないんだよー!! それにほら! 創はやっぱり女の子達から大人気!! みんな創と「柔軟体操(意味深)」がしたいって言ってるよー!!

食事の時も思ったが、確かに見渡す限り「美女」「美少女」と呼べるような、可愛くて綺麗な女性しか見当たらない(全員褐色ではあったが)。そんな女の子達が自分と……その……素敵な事をしたいと言ってくれている。俺の中にあるありとあらゆる言葉の限りを尽くしてそれは断わったが、代わりに全員からギューッと抱きしめられたり、頬にキスされてしまった。……俺の中の貞操戒念が、グラグラと揺らいでいるのが分かった。


〜〜〜〜〜〜〜〜


そして夕方。俺と夜長は再び二人っきりで浜辺を歩いていた。


アンジー「どうだった創? アンジーの島は正に地上の楽園! 天国みたいな場所だったでしょー?」

日向「……ああ、そうだな」

それは素直にそう思う。この島は綺麗で、素晴らしくて、良い人がいっぱい居て……。だから夜長はこの島を誇りに思っていて、なんとかして大切な人達をここに移住させたいと思っている。


アンジー「でしょでしょー? だから創も卒業した後はここに移住しちゃいなよー。みんなでずっと一緒に幸せな──」

日向「夜長」

アンジー「?」

日向「↓3」

↓3までの意見を統合して、>>1が良い感じにまとめます。(移住を断わる系の台詞だとありがたいです)
101 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 16:44:09.16 ID:zf2Fnb+X0
俺の進む道は自分で決めるよ。今はまだわからないがな。
102 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 16:48:04.13 ID:JQLIAA80o
天国は生きてる間には行けないよ
それにここにいたら堕落してしまう
103 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 16:51:48.84 ID:nclnE7TZ0
俺は風になって、どこへ
ともなく飛んでいきたい
104 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/07(土) 17:15:15.12 ID:28WfEaRV0
日向「……悪いけど、それは出来ない」

アンジー「…………」

俺は、夜長の誘いを断わった。それはきっと、この島に招待される前から……。夜長の依頼を解決して「島に移住してよ!」と言われた時から決めていた事だったんだ。


アンジー「なんで? どうして?? 創はアンジーの島の何が嫌だって言うの???」

日向「『天国』って奴は、生きている間には行けない物さ。それに、ずっとここに居たら堕落しちまう」

そうだ。ここは正に楽園……天国みたいな場所だ。だから生まれてからずっとここで過ごして来た島の住人達ならまだしも「外」の世界からやって来た人間は、きっと堕落する。考える事を止め、ただ只管悦楽を貪るだけの存在になる……。人として大切な物を失ってしまうだろう。


アンジー「『堕落』? そんなの神様の言う通りにしてればどうにでもなるよー!! 創は神様を信じられないの? 背信者にはバチが当たるんだよ?」

日向「俺の進む道は、俺を信じて俺が選ぶよ。今はまだ分からないけど……。でも、絶対にそうする。神様を信じる信じないは別の話としてな」

アンジー「……その先に、何があるか全然分からなくても?」

日向「だから面白いんじゃないか。それに俺は一つの場所にずっと居続けるより、風になってどこへともなく飛んでいけるような……。そんな自由な人間でありたい」

そうだ。例えどんなにこの島が素晴らしくても、俺の『未来』はこの島には無い。俺の『希望』もこの島には無い。


日向「だから、どうしてもお前が「この島に来て欲しい」って言うなら、たまーに遊びに来るよ。思いっきり遊んで、この島を満喫して、次の機会を楽しみにしながら『自分の居場所』に帰るんだ」

アンジー「……そっか」

夜長はホンの少しだけ寂しそうな顔をすると


アンジー「じゃあアンジーの島一日体験ツアーはこれでお終いだねー!!」


そう言った。するとその途端、俺は自分の意識を保てなくなり、後ろに倒れて────気がつくと、いつもの家のベットで寝ていた。「ああ、やっぱり夢だったんだな」と俺が思った時、スマフォに着信があった。……夜長からだ。



アンジー『約束だよ、創。アンジー、創が遊びに来てくれるの楽しみに待ってるからねー!!』



たった一言。そうとだけ言われて通話を着られた。俺がこの夏で体験した中でも、とびっきり不思議な出来事だった。



絆クエストクリア! 「アンジーに助けを求める」の難易度が更に下がりました! アンジーのパンツを手に入れました!!
105 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 17:34:44.63 ID:uuDQ20GPO
美男美女しか産まれない?山田一二三が産まれない島なんてとんでもないですぞ!
106 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 18:08:50.38 ID:JQLIAA80o
豚神も生まれないなそれなら
107 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/07(土) 21:02:47.52 ID:28WfEaRV0
こんばんわ。それでは今夜も始めて行きます……。と、言いたい所なのですが、肝心の書き溜めが終わっていないので、もう少々お待ちください。
108 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/07(土) 21:03:50.92 ID:28WfEaRV0
〜〜夏休み31日目〜〜

いよいよ今日が、夏休み最後の日だ。宿題は全部終わらせた。夏休みを思う存分満喫した。後は今日の──夏休み最後のイベント「夏祭り」を楽しむだけだ!!
誘う相手は……。うん、今の俺が「最高に仲が良いと言える仲間達」にしよう!!
109 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/07(土) 21:43:29.62 ID:28WfEaRV0


──夕方・夏祭り会場──


日向「おお……。やっぱ賑わってるなー」

俺は神社の境内やその外に騒然と立ち並ぶ屋台の数々と、それに群がる沢山の人達を見て、思わずそう言う。


左右田「お、いたいた! おーい日向ー!!」

日向「左右田! 久しぶりだな!!」

左右田「だな! あの時のトレーニング以来だぜ」

俺が一番最初に合流出来たのは、この夏で一回りも二回りも大きく成長したと言える俺のソウルフレンド──左右田和一だった。聞いた話しによると、彼はこの夏をただ只管トレーニングと勉強に使い倒していたらしい。一緒に遊ぶ機会は一度もなかったが、コイツと一緒に浜辺でトレーニングをした思い出は、今も色濃く記憶の中に残っている。

……コイツのためを思って西園寺にも当然電話を掛けたのだが「家の事情がある」と言われて断わられてしまった。……俺は一oも悪くないはずなのに、なんだか左右田に申し訳無いような気分になってくるな。……もっと西園寺と仲良くしておけば、こんな事態は防げたんだろうか……。


苗木「あ、いた!! 日向せんぱーい!!」

舞園「ふふっ。今夜はお誘いいただき、ありがとうございます(ニコッ)」

日向「こちらこそ、お前らが来てくれて嬉しいよ」

霧切「……明日から2学期なのだけれど……。まぁ偶には最後の最後にハメを外すような夏休みがあっても良いでしょう」

朝日奈「不二咲ちゃんだけが来れなかったのが残念だよねー。まぁ不二咲ちゃんには不二咲ちゃんの事情があるし、仕方ないけどさー」

続いて現われたのが、苗木を中心としたいつものメンバーだ。苗木以外の3人……。つまり舞園、霧切、朝日奈は浴衣を着ていた。舞園はピンク。霧切が薄い蒼。そして朝日奈が朱色の、それぞれのイメージカラーにあった浴衣だ。当然、三人とも美人で可愛い女の子なので、三人を侍らせている苗木に周囲の男共の視線が集まっている。……苗木も大変だな。
……それにしても、こいつらとも色々あったよなぁ……。苗木とはセレスの賭け麻雀と餃子巡りに付き合い、花村の料理教室に一緒に参加して、舞園には歌のトレーニングに付きあってもらって、(結果は散々だったけど)同じくセレスの餃子巡り。朝日奈とはプールで水泳勝負をしたし、霧切と最原と一緒に世界最難関の脱出ゲームに参加したりもした。
……でも「こいつら」で言うなら(一人少ないが)一番印象に残っているのは夏休み直前の「サバゲー大会」だ。あれは本当に楽しかったなぁ……。まさしく「青春してる」って感じがした。


七海「おー、いたいた。こっちにいたんだ、日向くん達」

ソニア「誘っていただき、感謝感激です日向さん! このソニア・ネヴァーマインド、浴衣姿に華麗に転身! です!!」

罪木「ふ、ふゆぅ……。え、えっと……今夜はその……。夏祭りに誘っていただいてえっと……。ふゆゆぅ……き、緊張しすぎて何て言えば良いのか分かりませぇん!!」

澪田「たっはー! 蜜柑ちゃんは相変わらず初心でシャイっすねー! こういう時はいつも通りにしてれば良いんすよ! あ、創ちゃん。夏祭りライブに誘ってくれてありがとうございマム!」

日向「ああ、良かった。お前らとも無事合流出来たな。あと澪田? 流石にこの場で即興のライブを始めるのは止めてくれな? 一応言っておくけど」

その次に四人で一緒に来たのが、七海、ソニア、罪木、澪田の四人だ。舞園達と同じく、それぞれのイメージに合った色の浴衣を着ていて、全員とても良く似合っている。
……この四人とは、本当に色んな思い出がある。七海とは観光都市K市を夕方まで練り歩き、某有名なリラクゼーション施設にも行った。澪田と一緒にダンス勝負もしたっけ。(ボロ負けだったけど)ソニアとは遊園地に(拉致され)田中や終里と一緒にオリジナルの迷宮攻略ゲームで遊び、レジャープールにも行って、宿題の手伝いまでしてもらった。……そして、告白された。
罪木とは澪田と一緒に王馬の奴の所為でその……。こ、混浴銭湯に一緒に入ってしまったし、保健室で西園寺と澪田と駄弁ったり、アドベンチャー施設にデートにも行った。……そして、ソニア同様告白された。澪田とは自分が主役のフェスに連れていかれ、宿題の手伝いまでさせられた。……本当に、色々あったもんだ。


最原「あ、やっぱりこっちにいたんですね先輩達」

アンジー「おー! 終一の推理通りだったねー!!」

日向「最原、夜長。来てくれてありがとな」

最後にやって来たのが、夜長に腕を絡ませられて困ったような表情をしている最原だ。……思えば最原とは、この夏で一番仲良くなれた人材だと思う。例の盗難下着事件に、百田&辺古山とのトレーニング。花村の料理教室に、途中で偶然会ったリラクゼーション施設に、脱出ゲーム。……ついこの間はアドベンチャーランドで修羅場になりかけたりもしたっけ。
夜長の奴とも本当に色々あった。宿題の手伝いをさせられ、女子会の司会を任され、(またも王馬の所為で)最原と一緒に混浴風呂に入る羽目になったし、アドベンチャーランドでは罪木の前でその事をバラされかけてエラい目に合いかけた。

……その他の奴らとも本当に色んな思い出がある。……本当に、濃い夏休みだったなぁ……。

110 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/07(土) 21:45:39.34 ID:28WfEaRV0


澪田「なーに感傷に浸ってるんすか創ちゃん! 夏休みはまだ終わっていないっすよ!! そう、今日という日が終わるまで!!」

と、澪田がノリノリで俺の右手を握ってくる。


ソニア「!? そ、そうですよ! この夏休み最後の思い出を、今から作るんですから!!」

それを見たソニアが、慌てたように俺の左腕に腕を絡ませ。


罪木「ふ、ふゆゆぅ……。えっと、ええっと……。え、えいっ! 失礼しますぅ!!」

それを見た罪木が何を錯乱したのか、突然後ろから抱きついてきた。あ、あの。その……胸が、胸の感触がダイレクトに背中に……。


左右田「ひ、日向……。お前……」

苗木「ぼ、僕が言えた義理じゃありませんけど、日向先輩って……」

七海「モテモテだねー。ギャルゲーなら攻略対象かつ好感度MAXの女の子×4って感じかな?」

ほぼ全員が、俺を一歩引いた様な眼で見てくる。頼む、頼むから止めてくれ! 俺はそんな節操なしな男なんかじゃない!! これには本当に色んな事情がだな──!!


澪田「それでは最初の出店へ〜! 出発おしんこーっす!!」

日向「お、おわっ!!」

澪田が突如として、俺の手を握ったまま走り出し、残りのメンバーも放されないように付いてくる。……やれやれ。どうやら今日が一番、騒がしい夏休みになりそうだ。


↓1 なんの出店で遊ぶor食べる?
↓2〜4 参加メンバーを一人一つずつ。
111 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 21:47:56.26 ID:O5RPXVXh0
射撃で
112 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 21:48:46.04 ID:DPByrXD6O
たまにはソニア
113 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 21:49:47.52 ID:kst25b3BO
澪田
114 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/10/07(土) 21:51:34.54 ID:mneGYO+W0
左右田
115 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 21:51:55.86 ID:zf2Fnb+X0
七海
116 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/07(土) 22:00:19.25 ID:28WfEaRV0
〜〜射的の屋台〜〜


澪田「ふっふっふー。この「ショットガンの澪田」と言われた唯吹の実力を見せつけるチャンスっすねー!」

日向(……いやそれ「狙った場所に当たらない」っていう暗喩じゃないか……?)

澪田に連れられて俺達がやって来たのは、祭りの屋台の代表格である「射的」の屋台だ。ヤル気満々な澪田は勿論──


ソニア「祖国で培ったキツネ狩りの腕前を見せる時が来たようですね! レッツハンティングです!!」

左右田「ソニアさん、多分ですけどキツネ狩りと射的は似てるようで大分違うもんだと思うっすよ……」

ソニアと左右田も参加するらしい。俺もそこまで自信がある訳じゃあ無いが……。折角のお祭りだしな。俺もやってみるか!!

それぞれの成果

↓1 日向
↓2 澪田
↓3 ソニア
↓4 左右田

高コンマほど良い物が取れる。
117 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 22:00:46.45 ID:DPByrXD6O
118 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 22:01:14.51 ID:zf2Fnb+X0
119 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 22:01:41.24 ID:O5RPXVXh0
トリガーハッピー
120 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 22:02:13.63 ID:R8fzYj7c0
いえい
121 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 22:02:32.94 ID:JQLIAA80o
いう
122 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/07(土) 22:12:28.03 ID:28WfEaRV0
……結論から行って、結果はなんとも言えない有様だった。俺と澪田は大物を狙わず小さなお菓子を執拗に狙い続けた結果、戦果が当然しょぼくなり、左右田は某人気ゲームの脇役のぬいぐるみを倒したが、興味が無かったのかなんとも言えない微妙な表情をしていて、ソニアに至っては大物の据え置きゲーム機本体を狙い続けた結果、戦果が0となってしまった


ソニア「うう……。とんでもない無様を晒してしまいました……。実際のハンティングを経験した事のある身として恥ずかしい限りです……」

日向「い、いやいや! 射的なんてそんなもんだから! なっ!!」

左右田「そ、そうっすよソニアさん! 言ったじゃないっすか『キツネ狩りと射的は似てるようで大分違うもんだ』って!!」

澪田「そうそう。(モゴモゴ)気にする事なんてないっす! 次ぎ行くっすよ次ー!!(景品のお菓子を頬張りながら)


↓1 なんの出店で遊ぶor食べる?
↓2〜4 参加メンバーを一人一つずつ。
123 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 22:12:41.70 ID:R8fzYj7c0
箱の中のものを触って感触で正体を当てるゲーム
正解者にはブランドもの下着をプレゼント
124 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 22:13:28.41 ID:zf2Fnb+X0
七海
125 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 22:14:17.45 ID:DPByrXD6O
霧切
126 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 22:19:52.41 ID:JQLIAA80o
ソニア
127 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/07(土) 22:21:31.65 ID:28WfEaRV0
先に箱の中身の物を募集(お祭りの屋台の常識の範疇でお願いします) 安価↓2
128 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 22:21:51.94 ID:zf2Fnb+X0
さげ
129 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 22:22:32.85 ID:O5RPXVXh0
破壊神暗黒四天王
130 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 22:22:49.00 ID:TCD8PFOAO
スライム
131 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/07(土) 22:24:37.17 ID:28WfEaRV0
>>129 田中が破壊神暗黒四天王をこんな事の為に貸し出すとは思えないので「普通のハムスター」なら許可しましょう。(尚現実で許されるかどうかは不明)
132 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 22:26:20.26 ID:u32Tm2bEO
じゃあハムスターで決定?
133 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/07(土) 22:44:25.08 ID:28WfEaRV0
澪田「次は次はー……じゃん! この屋台にするっす!! むっきゃー! 滅茶苦茶楽しそうっすよコレ!!」

日向「澪田お前ぇぇええー!!」

澪田が立ち止まった屋台とその内容を見て、俺は思わず叫んでいた。澪田が選んだ屋台でやっていたのは所謂「箱の中身はなんじゃろな?」と言う奴で、箱の中のものを触って感触で正体を当てるゲームだ。それ自体は問題無い。全くもって問題無いのだが、出している屋台が……。


最原「ら、ランジェリーショップって……///」

左右田「いやおかしいだろ! なんでこんな一歩間違えれば風叙良俗に反するような店が祭りに屋台を出店できるんだよ!!?」

そう、出店の出店元は「女性専用下着専門店」……所謂「ランジェリーショップ」という奴で、商品は全て女性専用の「下着」だったのだ。それも、俺でも知っているような超高級ブランド物の。「さぁさぁ誰が挑戦するっすかー!?」と澪田が騒ぎ立てているが、こんなもん誰も参加したがる訳が……。


七海「うーん……。誰もやらないっていうなら私がやっちゃおうかな」

日向「七海!!?」

七海「だってそうしないと澪田さん次に行かせてくれそうにないし……」

それは最もなのだが、別に七海がやらなくても……。いや男性陣がやるわけにはいかないけど……


霧切「はぁ……。仕方がないわね、私もやるわ」

苗木「霧切さん!?」

霧切「苗木くん、これは仕方がない事なの。「緊急避難」って奴と同じよ」

苗木「それは大分違うと思うよ……」

霧切もやると言いだし、コレで参加者は二名。そしてソニアまで「先ほどの雪辱……ここで晴らして見せます!!」とやる気を見せる始末だ。……まぁ三人もやれば澪田も十分満足……


澪田「あ、ちなみに創ちゃんは皆をお祭りに誘ったリーダーとして強制参加っすから」

日向「は? …………は?」


↓1 日向
↓2 七海
↓3 霧切
↓4 ソニア(よく四天王と触れあってる補正+20)

コンマ70以上で商品ゲット。
134 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 22:45:10.45 ID:tfzNRP9wO
135 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 22:45:39.21 ID:TCD8PFOAO
136 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 22:46:31.81 ID:JuJXxHvKO
137 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 22:47:42.45 ID:R8fzYj7c0
高くあれ
138 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 22:54:28.15 ID:zf2Fnb+X0
手袋越しでもわかる霧切さん流石
139 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 22:57:06.59 ID:O5RPXVXh0
ソニアは惜しいのよ
140 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/07(土) 22:58:46.11 ID:28WfEaRV0
結果。霧切以外全員不正解(霧切に超高校級の探偵補正+20あげるの忘れてたんですがいらなかったですね……)


日向「うわわっ! おいちょっと待てなんだよこれ!? 動く、なんかめっちゃ動くんだけど!!? これ絶対箱の中に入れちゃいけないモンだろ!!」

七海「うーん。何かが動いてるのは分かるんだけど、何かは私にも分からないなぁ……? なんなんだろ、これ」

ソニア「うーんうーん……。確か、確かにどこかでこれと似たような物を触った記憶があるのですが……えーっと……」

と、俺達三人はあえなく時間切れ。さて、最後の参加者である霧切だが──


霧切「……なるほどね。分かったわ(コショコショ(定員さんに答えを告げている)」

店員「大正解でーす!(カランカラーン!!)さぁさぁ、お好きな下着をどうぞ選んでいってください!!」

流石は「超高校級の探偵」と言ったところか。あの箱の中に入っている謎の何か(多分生物)をこんな僅かな時間で当ててしまうとは。


霧切「……そうね。私、こういうのに今まで興味が無かったから……。苗木くん、代わりに選んでくれる?」

苗木「え、ええええええええっ!?  な、何で僕が!!?」

舞園(さては霧切さん……!)

朝日奈(『彼氏に下着を選んで貰う彼女』っていうシュチュエーションで優越感を得るつもりだね……!!」

霧切「ねぇ、お願いよ苗木くん」

苗木「えっと、えっと……じゃあ↓1で!!」(高コンマほどエロい下着
141 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 23:00:12.01 ID:rApxYuqLO
142 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 23:01:49.29 ID:5hblWdGP0
くまさんパンツかな?
143 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 23:02:31.95 ID:O5RPXVXh0
無難に白のパンツじゃないの?
144 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/07(土) 23:06:47.24 ID:28WfEaRV0
すげぇ……。流石は超高校級の幸運……。


苗木「じゃ、じゃあこれで!!」

霧切「……なるほどね。(あまり派手な下着は好きじゃないのかしら……? いえ「この場だから」ワザと健全な下着を選んだ可能性もあるわね)」

苗木が顔を真っ赤にしながら選んだのは、いたってごく普通の薄紫色をしらブラジャーとショーツだった。……流石は苗木だな。常識的で模範的で、尚且つ誰も不機嫌にならない最高の選択だ。


澪田「ではでは誠ちゃんの性癖も分かったところで次行くっすよー!!」

苗木「ちょっ!? い、今選んだ下着は別に僕の性癖って訳じゃあ……!!」

諦めろ、苗木。ああなった澪田は一種の暴走機関車と一緒だ。「何か」があるまで決して止まらない。


↓1 なんの出店で遊ぶor食べる?
↓2〜4 参加メンバーを一人一つずつ。
145 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 23:07:03.00 ID:knJSXRomO
水鉄砲ロシアンルーレット。濡れた人はチョコバナナ無料
146 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 23:07:33.69 ID:TCD8PFOAO
夢野
147 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 23:08:14.17 ID:R8fzYj7c0
罪木
148 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 23:09:06.98 ID:O5RPXVXh0
朝日奈 苗木に濡れたら拭いてもらおうと画策
149 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 23:09:09.26 ID:5hblWdGP0
最原
150 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/07(土) 23:38:56.63 ID:28WfEaRV0
>>146 夢野はいないので、安価を下に一つずつズラして採用。そしてコンマ00なので……?


澪田「おっ! これなんかどうっすか!! 丁度お腹も減ってきたし、丁度良いんじゃないっすか!?」

続いて澪田が連れて来たのは、チョコバナナの屋台だ。チョコバナナか……確かにお祭りの定番屋台ではあるんだが、実際に食ったことはあまりないなぁ。良い機会だし、俺も一本……。


澪田「それに面白そうな事もやってるっすよ! ほら!!」

日向「……ん?」

澪田に言われて、店の出先に出ている看板を見てみる。すると……。


『水鉄砲ロシアンルーレット開催中! 濡れた人はチョコバナナ一本無料!!』


──と、書かれた看板があった。いy


左右田「いや何だよ水鉄砲ロシアンルーレットって!? それ薄着の女性にやらせたらヤベー奴だろ! つーか『濡れた人はチョコバナナ一本無料』って書いてある時点で悪意しか感じねぇんだけど!!?」

おお……! 久々に会ったが流石は左右田だ!! その潜在的ツッコミ能力を駆使して俺の代わりに店と店員に的確にツッコんでくれている……!! くそっ! こんな事ならもっと左右田と遊ぶ機会を作っておくんだった!!


朝日奈「わ、私やりたい! チョコバナナ普通に好きだし!!」

罪木「わ、私もやってみたいですぅ!!」

日向・苗木「「罪木!?(朝日奈さん!?)」」

どういう訳だかやるのを避けるべき女性陣二人が真っ先に「やりたい!」と言いだした。一体どういう事なんだ……!?


朝日奈(も、もし水鉄砲に当たっちゃったら……)

罪木(ひ、日向さんにお顔を拭いて貰えるチャンスですぅ!!)

アンジー「ねぇねぇ終一ー。アンジーの為にもやって来てよー!!」

最原「ええっ!? で、でも……」

アンジー「むぅ……。終一はアンジーが濡れ濡れになっちゃっても良いっていうのー? それともそんなアンジーを見たいの?」

最原「い、いやそういう訳じゃ……。分かったよ。やってくる……」

日向「あ、最原がやるなら俺は遠慮し「創ちゃん?」……やれば良いんだろやれば! クソッ!!」

こうして俺達四人は『水鉄砲ロシアンルーレット』とかいうふざけたチョコバナナ店の企画に参加することになった。まぁ言っても一本無料にするだけでも店としては損害が出るだろうし、確率もそう高くはな──



日向「──うわぷっ!?」

朝日奈「──きゃぁっ!」

罪木「ひゃぁああん!!」

最原「──うわわっ!!」



まさかの四連続ヒットだった。それを見た左右田が「いや流石におかしいだろこれは!?」と店主に物言いして水鉄砲を調べようとするが、店主はなんのこっちゃやらと知らんぷりで、俺と(何故か)苗木にタオルを渡してくる。(あとチョコバナナ四本も)


日向「……(フキフキ)」

「あ、あのぉ……。日向さぁん。その、わ、私のお顔も拭いていただけないでしょうかぁ……」と、罪木が言って来たため、俺は仕方なく罪木の顔面に付着した水を拭き取っていく。苗木も朝日奈に頼まれて、似たような事をやっているみたいだ。
……なんだろう。こう、眼を閉じて上目遣いをしてもらっているとまるでその……。き、キスをする直前のようd


ソニア「ああっと! 何か向こうに面白そうな出店があります!! 早速向かってみましょう!!」

今度はソニアに手を引っ張られ、俺達はその(かなり胡散臭い)チョコバナナ屋を後にした。


↓1 なんの出店で遊ぶor食べる?
↓2〜4 参加メンバーを一人一つずつ。


という訳で今回はここまで。また明日、8:30から9時頃にお会いしましょう。(クッソ! 今日中に夏休み編を〆たかったのになー!!)
151 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 23:42:01.51 ID:O5RPXVXh0
花村がシュラスコの出店
152 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 23:42:20.40 ID:zf2Fnb+X0
舞園
153 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/10/07(土) 23:42:59.86 ID:Cq3B5U150
アンジー
154 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 23:43:06.94 ID:v7vLHEQyO
澪田
155 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/08(日) 13:30:31.26 ID:IGttmG7C0
お昼のゲリラ投稿です。
156 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/08(日) 13:31:55.17 ID:IGttmG7C0


ソニアに手を引かれて暫く行くと、正しく「大行列」といって良いほど人が集まっている屋台があった。香ばしい肉の焼ける香りが、辺り一面に立ちこめている。


朝日奈「なにあの屋台? なんだか凄い人集りが出来てるけど……」

苗木「凄く良い匂いがするね。……けどなんだろう。どこかで嗅いだことのある匂いなんだけど……」

左右田「……なぁ、日向よ。なんかずっと前にもこんな事があった気がするんだが……」

日向「ああ……俺もだ。多分……」

折角だからと、皆で行列に並んで待つこと数十分。


花村「ウェルダーン! はい、次のお嬢さんご注文を……ってあれ? みんな! もしかしてとは思ったけど、やっぱりお祭りに来てたんだね!!」

日向「やっぱりお前だったか……」

澪田「むっちゃー!! お久しぶりっす輝々ちゃん!!」

今年の夏は本当に「デジャヴ」って奴によく遭遇するなぁ。と我ながら感心する。屋台には超高校級の料理人である花村がでっかい肉の塊を、鉄串に刺して炭火で焼いていた。一体何なんだこの美味そうな料理は……。


花村「『シュラスコ』だよ!!」

日向「しゅ、シュラスコ?」

花村「日本にはまだ馴染みがないかな? ブラジルの伝統的料理で、一言で言ってしまえば「ブラジル風バーベキュー」だね。バーベキューと言っても日本のバーベキューとはスケールが違う豪快な一品で、牛をメインに、豚、鶏などのブロック肉やソーセージなんかを1メートルほどの長い串に刺して、炭火でじっくりと焼きあげるんだ!!」

花村「時間をかけて焼きあげることで余分な脂が落ちて、お肉の旨みもギュギュッと凝縮! くどくないけれど濃厚で、ジューシーな味わいを楽しむことが出来る一品だよ!! 僕特製の「モーリョ」ソースを付けて食べてみて!!」

花村の実力はよーく知っているが、そんな知識がなくとも見ているだけでとっても美味そうな料理だということが分かる。肉から滴り落ちる油が「早く食ってみろ!」と俺達を誘惑しているかのようだ。それじゃあ早速一人一本……。


花村「……と、言いたい所なんだけど……」

ソニア「どうしたのですか?」

花村「いやぁ、この僕がやっているから当然と言えば当然なんだけど、沢山用意した在庫がもう切れちゃってね……。あと四人分しか残ってないんだよ、ゴメンね?」

最原「あ、あと四人分……」

霧切「私達の人数は全員で十二人だから、確率は1/3……」

日向「……ああ、ここは恨みっこ無しの真剣勝負だ。みんな、覚悟は良いな!」



「「「「「「「「「「「「最初はグー! ジャンケンポン!!!」」」」」」」」」」」」



日向「よっし! いよっし!!(グッ!)」

舞園「えへへ! やりました!!」

アンジー「主は言いました……『ぐうかわなアンジーにこそこの料理を食べる資格がある』と……」

澪田「むっきゃー! 今日の唯吹はツイてるっすねー!! それじゃあ早速……いただきマム!(あむっ)」

う、美味い!! 串に刺された肉の塊に豪快に齧りつくと、ジューシーな肉汁がこれでもかというほど滴り落ちてくる。岩塩のみのシンプルな味付けが、肉本来の美味さをより引き出させている感じがした。あとは花村が用意したというこの「モーリョ(?)」ソースなんだが……。

!!? す、凄いなこれ! 味が一気にスパイシーなそれに変わったぞ!! みじん切りにしたトマトや玉ねぎ、ピーマンといった野菜に、オリーブオイルやワインビネガーが合わさったその「モーリョ」ソースは正しく絶品で、岩塩のみとはまた違う方向で肉の美味さを引き立たせてくれてい──。(クイクイッ)ん?

157 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/08(日) 13:33:59.84 ID:IGttmG7C0


ソニア「あ、あの、日向さん……」

ソニアか。一体どうし……。


ソニア「あ、あーん///」

全員「「「!!!?」」」

あのソニアがまるで餌を求めるひな鳥のように俺に対して口を開けているという事実に、仲間達全員が驚いていた。(花村だけは「おやおや、大胆だねぇ」とニヤニヤした顔をしていたが)……えっと、これはあれか? 例の「あれ」をやらなくちゃいけないのか? 少なくともソニアはそれを期待して待っているようだが……。


日向「あ、あーん///」

ソニア「あむっ。……えへへ、ありがとうございます日向さん」

ソニアは顔をほんのり赤らめながらも、満足そうな眼で俺を見ている。……いやあの、俺だって十分過ぎるぐらい恥ずかしいんだけど。皆の目の前だし、周囲の人達の注目まで集まってるし……。


罪木「ひ、日向さん! わ、私にm「んあ? 蜜柑ちゃんもそんなに食べたかったんすか? だったら唯吹のを分けてあげるっす! はい! あーん!!」…………あ、あーん……。お、美味しいですねぇ……(ショボーン)」

舞園「苗木くん。苗木くんも食べてみたいですよね? そうですよね?? はい、どうぞ。あーん♪」

苗木「え!? ぼ、僕もやるのそれ!!? え、えんry「さぁさぁ、遠慮しないでどうぞ! あーん♪」……あ、あーん///」

霧切(くっ!)キリギリッ!!

朝日奈(わ、私もやってみたかったなぁ……!)

アンジー「終一ー♪ ほらほらアンジーが手ずから食べさせてあげるんだよ? きっともっと美味しくなってるよ!! 口を開けてよー(グイグイ)」

最原「い、いたたたた! わ、分かった。分かったから串の先でほっぺをツンツンするのは止めてよアンジーさん! 地味に痛いよそれ!!」

左右田「……なぁ七海。一体何なんだよ、この状況は……」

七海「一言で言うなら「カオス」……じゃないかな?」

ああもう、こんな恥ずかしい空気のままこの場所で立ち往生してられるか!! 次ぎ行くぞ次!!


↓1 なんの出店で遊ぶor食べる?
↓2〜4 参加メンバーを一人一つずつ。

(時間的に最後の判定となります)」
158 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/08(日) 13:35:56.93 ID:LTN4P4SJO
夢野の人体切断マジック参加
159 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/08(日) 13:37:42.30 ID:1DON+VKs0
霧切
160 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/08(日) 13:48:42.29 ID:lIBp20fsO
苗木
161 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/08(日) 13:57:07.84 ID:QxZIvhiE0
罪木
162 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/08(日) 20:34:16.23 ID:IGttmG7C0
こんばんわ。それでは今晩も始めて行きます。
163 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/08(日) 20:35:22.37 ID:IGttmG7C0


苗木「? なんだろう、あの人集り」

アンジー「輝々の時と同じ位凄いねー! きっと凄く楽しい事をやってるんだよー!!」

花村と別れて暫く経った後、何やら先ほどと同じ、いや、それ以上の人集りが出来いている。老若男女多くの人々が一つのステージに注目し、ワァアッッ!! と歓声を上げていた。一体何が──


子供「凄い凄ーい! ねぇねぇお姉ちゃん!! もっと、もっと凄い手品見せてー!!」

夢野「んあー! じゃから手品ではなく『魔法』じゃと何度も言っとろうが!! これだけ見せてもまだ分からんのか!!」

最原「ゆ、夢野さん!?」

そのミニステージの上にいたのは、超高校級のマジシャンである夢野だった。そうか、あいつも(学校の課題か自主的にかは知らないが)祭りに出し物をしに来てたのか。だがやはり「魔法」である事に拘っているのか、大看板のタイトルが『超高校級の魔法使い・夢野秘密子のマジックショー』になっている。


夢野「んあ? ……おお! 誰かと思えば最原を始め見覚えのある顔ぶれが揃っておるではないか!! 丁度よい、これも何かの縁じゃ。我の魔法を味あわせてやるからステージに上がれ。そうじゃのう……、最原達では見慣れておろうし、ここは苗木先輩、霧切先輩、罪木先輩に協力して貰おうかの!」

苗木「え、えええええええっ!?」

罪木「わ、私達が参加するんですか!? 私、ドジだからショーを台無しにしてしまうかもしれませんよ!?」

霧切「落ち着いて罪木さん。彼女は仮にも超高級のまじ「魔法使い、じゃ!」……よ。恐らく私達が何もせずともショーは成功するでしょう」

そう言った霧切を先頭に、指名された三人がステージへと上がる。……夢野のマジックショーは俺や左右田あと七海も見たことがあるが、小手先の物からとびっきり派手な物まで、本当に色々な手品を使える。今日はどんなマジックが見られるのかと思うと、ちょっとワクワクしてきたな。


夢野「ふっふっふ……。今からやるのは禁断の魔法が一つ。「人体切断&接着」ショーじゃ!!」

左右田「あー、あれかぁ……」

と、左右田がどこかツマラナさそうな顔をする。ソニアや舞園も意外そうな顔だ。まぁ仕方が無いのかもしれない。俺だって『人体切断マジック』の種(トリック)は知っている。箱の中に入った人間を剣でぶった切って上半身と下半身を泣き別れにさせ、その後再び箱をくっつけて元通りにする……という奴だ。あれは実は箱の中に人間が二人入っていて──


最原「……先輩方、あまり夢野さんの実力を舐めない方が良いですよ」

日向「へ?」

今の今まで押し黙っていた最原が、ボソリと俺達に告げる。


アンジー「にゃははー! 秘密子のマジックは神ってるからねー! 本当に魔法だとしか思えないような事をやってのけちゃうのだー!!」

アンジーも同期として夢野の実力を思い知っているのか、一体何が起こるのかワクワクした表情をしている。……なんだ? 普通の人体切断マジックじゃないのか?? 俺がそう疑問に思っていると、夢野はステージの裏から一本の剣を取りだしてくる。……かなり大ぶりで、鋭そうな剣だ。試しにと夢野が台の上に置いてあったリンゴを剣で切ってみると、スパッ! という音と共にリンゴが真っ二つに切れて台から落ちる。


夢野「では行くぞ? 狂気の魔法、思い知るが良い!!」

日向「…………へ?」

夢野は横和ぎに剣を構えると、そのまま霧切の腰目掛けて剣を振るい……。そのまま真っ二つにしてしまった。ウワァアアアアアアアッ! という歓声とも悲鳴とも取れる声が観客席から上がる。だが夢野はそんな事はお構いなしに、苗木、最後に罪木へも剣を振るい、上半身と下半身を泣き別れにした。


朝日奈「ちょ、ちょっと!? い、一体どうなってるの!!? な、苗木達本当に真っ二つにされてないよね!!?」

左右田「おおお落ち着け! きっと人形かなんかにすり替わって……は、はぁ!!?」

と左右田が言うが、なんと上半身だけになった霧切が「ふふっ」と微笑みこちらに手を振ってくるのを見て、今度こそ愕然とした。勿論俺や七海、舞園に他のメンバーもだ。霧切同様、苗木も罪木もまるで何事も無かったかのようにこちらへ向かって手を振ってくる。い、一体何が起こってるって言うんだ!!? 箱や怪しい装置なんか何処にも見当たらない。あるのはただ一本の剣だけなんだぞ!? それでどうやってこのマジックを成立させてるっていうんだ!!?


夢野「ふっふっふ……。安心せい。我が魔法を使って命を繋いでいるため、死ぬ事はない。さて、じゃがそろそろマナが切れそうじゃしの。元に戻してやるとするか」

そう言って夢野はぶった切った三人の上半身を下半身の上に載せ──


夢野「3・2・1……ほい!」

と手に持った杖を振るう。すると三人はまるで何事も無かったかのように、普通にステージの上で動き出したのだ。ワァアアアアアアアアアアアアアッ!! という大歓声と拍手が場外から巻き起こる。無論、俺達も拍手喝采で夢野のことを称えていた。一体どんなトリックを使ったのかサッパリ分からない。これが超高校級のマジシャン。夢野秘密子の本当の実力って訳か……!!

164 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/08(日) 20:38:18.04 ID:IGttmG7C0


……その後もショーに終了まで夢野のマジックを堪能した俺達は、それぞれ別行動をしていた。

左右田はソニアを呼び出し、人気のない場所へと去って行く。左右田曰く『今までのことにちゃんとケリを付けたい。謝りたいんだ』と言うことらしい。……前までの左右田ならいざしれず、今の左右田なら何の心配も要らない。ソニアの性格からして、二人はきっと良い「友達」になれるだろう。

苗木を中心としたいつものメンバー&澪田と罪木は、大櫓周辺で開催される盆踊りに参加していた。苗木lovesは「苗木と一緒に踊れるチャンス!!」という思考だろうが、澪田は完全にノリノリで、罪木を(強引に)連れ回して盆踊りの中心部へとツッコんで行った。

……そう言えば最原の奴も見当たらないな。あと夜長も……。大丈夫だよな? あの二人を二人っきりにしておいても大丈夫だよな?? 神社の裏手の林でエ○漫画みたいな展開になってたりしないよな??? ……俺が言えた義理じゃ無いが、混浴という前例があるだけ余計に心配なんだが……。


七海「……ねぇ、日向くん」

二人を探しに行こうか悩んでいた俺に、唯一俺の近くに残ってくれていた七海が声を掛けてくる。





七海「……ちょっとね、君と話したいことがあるんだ。……二人っきりで」

165 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/08(日) 20:38:54.25 ID:IGttmG7C0


七海千秋の絆クエスト条件を達成しました!! 絆クエスト七海千秋編 を開始します。

166 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/08(日) 20:40:11.47 ID:IGttmG7C0


七海「ふぅ……。ここは静かだね」

日向「……ああ、そうだな」

皆と別れて七海と一緒にやって来たのは、神社の裏山の山道だった。なんでも、これからやる花火が綺麗に見える、秘蔵の絶景スポットがあるらしい。……本当に静かだ。あれだけ騒がしかった祭り囃子の音が、もうずっと遠くに聞こえる。皆ではしゃいだお祭りの喧噪も、今や何も聞えてこない。

……そんな中、七海と二人っきりで、整備された夜の山道を二人で歩いて行く。暫くそうやって歩いて行くと、木製のベンチが見えてきた。「あ、ここだよ。……座ろっか」と七海が言い、俺達はゆっくりとベンチに腰掛ける。


七海「……」

日向「……」

暫くの間、俺達の間に会話はなかった。……いや、違うな。俺が何を話したら良いのか分からなかったんだ。七海とはいつも俺の研究教室で二人っきりで遊ぶ仲なのに、場所や雰囲気が違うとこうも緊張する物なのかと改めて思わされる。


七海「……ねぇ、日向くん」

日向「な、何だ。七海」

七海「……日向くんはこの夏休み、楽しかった?」

そんな事を聞いてきた七海に対し、俺は「うーん」と頭を捻らせて考える。……ホント、今年の夏休みはなんと表現したら良いのやら……。


日向「まぁ、そうだな。少なくとも退屈はしなかったよ」

獄原と虫取りに行き、朝日奈とプールで勝負をした。澪田にフェスに連れていかれ、幼稚園で春川の手伝いをさせられた。終里と大食いバトルに挑戦し、葉隠の商売のサクラになった。七海とはK市に観光に行ったし、左右田、九頭龍、と一緒に弐大のトレーニングに付きあった。

最原と一緒に盗難下着100枚を女性に返却するアルバイトに付きあわされたし、キーボと一緒に歌のレッスンもした(結果は散々だったが)セレスの麻雀修行に付きあったし、遊園地ではソニアと田中の茶番に、終里と一緒に参可させられた。ソニアとプールで遊んで(胸を揉んでしまった)し、大和田・王馬・終里とバイクレース(ゲーム)で競争もした。

百田のリハビリに付き合い、花村の料理教室に参加した。王馬のせいで罪木・澪田と混浴風呂に入る羽目になったし、セレスと一緒に餃子店巡りもした。澪田と一緒に七海にダンスゲームを挑んでボコボコにされ、アンジーと澪田の宿題の手伝いもさせられた。キーボのメンテナンスの手伝い(雑用だったけど)もしたし、九頭龍組と十神財閥の会合の立会人にもなった。

辺古山に修行を付けて貰う事もしたし、最原・霧切の探偵タッグと一緒に脱出ゲームもやった。七海と行ったリラクゼーション施設では偶然最原と赤松と出会ったし、女子会で泣き出してしまった西園寺を慰めた。(またも)王馬のせいでR-18展開になる寸前だった最原と夜長を止め、狛枝・葉隠・茶柱と夏祭りの準備手伝いをした後、4人でテニスもやった。罪木とレジャーランドに遊びに行ったし、最後には絶望姉妹から下着写真の撮影を強要された。


……そして、ソニアと罪木に「告白」された。


二人の想いにどう答えるべきなのか。自分は彼女達の事をどう思っているのかまだ判断は付かないが、この夏一番の衝撃的かつ印象に残っている一幕と言えばこの二つだろう。(この二つの事だけは七海には言わなかったが)


七海「そっか。とても大変で……でも、それ以上に楽しい夏休みだったんだね」

日向「……ああ、そうだな。高校生活最後の夏休みとしちゃ上出来だったんじゃないか?」

「ふふふっ──」と七海が微笑む。……何故だろう。その姿がいつもよりも色っぽく見えて、俺は──


七海「──日向くん?」

日向「あっ、いや、その……!!」

俺は自然と、七海との距離を詰めていた。慌てて言い訳をしようとするが、七海は何がおかしかったのかクスクスと笑うと「コテン」と俺の肩にその頭を預けてくる。……ほのかに甘く、とても良い香りが俺の鼻腔をくすぐった。


日向「あ、あの……! な、七海!?」

七海「……ごめんね。少しの間だけ、こうしてても良いかな?」

上目遣いでそう言ってくる七海に、俺は「嫌」とは言えず、七海に肩を貸し続ける事にした。心臓が五月蠅いぐらいバクンバクンと跳ね上がっている。ああもうっ! 一体何だってんだたっく──


七海「……ねぇ。日向くん」

日向「……な、なんだ?」

俺がそう尋ねた時だった。ヒュルルルルルルルルルル〜! と遠くから花火が打ち上げられる音が聞こえ──

167 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/08(日) 20:41:32.55 ID:IGttmG7C0





七海「────私ね、君の事が好きだよ」




168 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/08(日) 20:42:16.21 ID:IGttmG7C0


バン!バババババババババババババン!!──花火の強烈な破裂音に紛れても、その告白は俺の耳にシッカリと届いた。


日向「……七海」

七海「ずっと前から……。ううん。きっと、初めて君と出会った時から、君のことが好きだったんだよね」

──「あの日の事」を思い出す。まだ俺が才能って奴に固執して、腐っていた頃。公園のベンチで一人座っていた俺に「一緒にやらない?」とゲーム機を押しつけてきた七海との出会いを。


七海「放っておけなかったし、護ってあげたかった。世界には、才能なんかよりも大切で、尊くて、面白いことがいっぱいあるんだよって教えてあげたかった。……君と過ごしていく内に、それがドンドンドンドン大きくなって……それはすぐに「恋」って奴に変わっちゃった」

「えへへ」と七海が微笑む。……今すぐにでも彼女を抱きしめたい。そんな欲求が、自分の中でムクムクと湧き出してくるのが分かった。


七海「毎日を必死に生きようとする君が好き。自分を信じて未来に進めるようになった君が好き。皆を助けるために一生懸命頑張ろうとする君が好き。……大好き」

ソニアや罪木と同じように、七海は今まで必死になって隠していたんだろう思いの丈を俺に全力でぶつけてくる。……心の底から暖かくなるような、全身に幸せって奴が満ちていくような……。そんな言霊だった。


七海「……でもね。君が私の他にも気になる……。好きな女の子が居るっていうのも知ってるんだ」

ドキリ、と今度は別の意味で心臓が跳ね上がる。……そうだ。俺はソニアや罪木の事だって、まだ…………。まだ全然「答え」って奴が出せていない。


日向「七海、俺は……」

七海「だからね。私も皆と一緒にする」

七海はそう言って、俺の眼を見た。


七海「卒業式の日に、私を……。いつもの場所まで……。『日向くんの研究教室』まで迎えに来てくれないかな? ……私、待ってるから。日向くんのことを想って、待ってるから」


その言葉を最後に、俺達の間に言葉は無くなった。バン!バババババン!! という綺麗な花火の破裂音だけが、辺り一面に響き渡っていた。



絆クエスト 七海千秋 を クリアしました!! 七海のパンツを手に入れました!! 七海と大切な「約束」をしました!! ED・七海千秋が解放されました!!

169 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/08(日) 20:46:20.04 ID:IGttmG7C0
※ちなみに七海の絆クエストの発生条件は絆値をMAXにした上で「8月31日」か「12月25日」を迎えること。でした。
170 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/08(日) 20:46:56.61 ID:IGttmG7C0


〜〜9月1日〜〜

夏休みが終わり、始業式当日。俺は久々に(いや宿題の手伝いをさせられたから正確には久々って程でも無いのだが)希望ヶ峰学園に登校しにきていた。昨日のお祭りで疲れてグッスリ眠ってしまったせいか、いつもよりかなり早くに。


〜〜77期生の教室〜〜


日向「おはよう。……って、やっぱまだ誰もいないか」

独り言を呟いて、俺は自分の席に座る。……今日から二学期か。なんだろう、良い意味で実感がまだ無い。まだあの夏休みの最中にいるようで、俺は……。


左右田「ういーっす!」

日向「おう、おはよう左右田」

そんな中、俺と同じく早めに登校してきたのが左右田だ。……左右田はこの夏休みの間、殆どをトレーニングと勉強に費やしていたとは聞いたけど、実際どの程度成長したんだろう。


左右田「ふっふっふ……。日向、これを見ろ↓1」左右田の特訓の成果(弐大の特別メニュー補正+30前スレ>>634でコンマ100を越えた補正+10恋の力+10)

171 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/08(日) 20:47:16.95 ID:Ff7kLKTzO
こんなの七海確定やん
172 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/08(日) 20:48:11.52 ID:8qwT20O10
裏返えしゃあ絆MAXにしてもその日にち過ぎたらアウトだったってことやん。
173 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/08(日) 21:00:05.34 ID:IGttmG7C0
30+10+10+95=145 左右田の筋力ステータスが更に増加しました!!


左右田「この腹筋を見てくれ。こいつをどう思う?」

日向「凄く……カチコチです……」

に、弐大のトレーニングが凄いのか、それに耐えた左右田が凄いのか、或いはその両方か。兎に角左右田の身体は以前とは比べ物にならないぐらい逞しくなっていた。……なんだこの腹筋と背筋……それと全身の筋肉は!!? もう完全に所謂『細マッチョ』って奴になってるじゃないか!!?

こいつ、超高校級のメカニックだったはずだよな? 体育会系の才能で希望ヶ峰学園に入学したわけじゃなかった筈だよな!!?


田中「ふはは! 久しいな、我が同盟主達よ!! む、特異点と雑種しかいないではないか。一体何を騒いで……ぬぉおおおおおおお!? ざ、雑種貴様何があった!? アスラ神と契約でもしたか!!?」

日向「おう、田中。あー、左右田に関しては本人の努力だから素直に褒めてやってくれ、うん」

その次にやって来たのは田中だ。田中とはソニアと終里と一緒に遊園地で遊んだっきりだが、コイツは一体どんな夏休みを過ごしていたんだろうか……。


田中「俺様がこの太陽による灼熱地獄の中どうしていたかだと? ふはははは! 主に↓2だ!!」(田中の夏休みの思い出を書いてください)
174 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/08(日) 21:01:27.11 ID:1DON+VKs0
四天王とキャンプしてた
175 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/08(日) 21:01:33.32 ID:AjlPGOb4O
夢野と厨二病的友情を築いていた
176 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/08(日) 21:12:43.45 ID:IGttmG7C0
田中「ふふふ……。氷の覇王として、現在(いま)を生きる魔女との会合を楽しんでいたぞ。実に興味深く、そして有意義な時間だった……。奴の魔法の腕は本物だと、この田中眼蛇夢自ら認めてやった程にな!!」

あー……なるほど? 要約すると夢野と厨二病的友情を築いていたと。確かに二人の相性はそこまで悪くなさそうだよな。想像してみると、田中の優しさと夢野の面倒臭さが相まって、年の近い兄妹にも思える。


田中「……それにしても雑種よ、貴様一体どんな地獄を渡り歩いた? 並大抵の魔界ではその肉体に至ることは出来まい」

左右田「いやー、聞きたいか? 聞きたいか? 話すと長くなるんだけどよぉ……」

左右田は左右田で田中に夏休みの思い出を語り始めている。あの二人、以前からソニアを巡って(左右田が一方的に)対立してたけど、相性自体は77期生の中でも抜群に良いと思うんだがなぁ……。


狛枝「やぁみんな、おはよう。久しぶりだね」

日向「……狛枝か」

コイツもコイツで、お祭りの手伝いを一緒にやったぐらいしか思い出がない。……一体どんな夏休みを過ごしていたんだろう。


狛枝「ボクかい? ボクなら↓2」
177 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/08(日) 21:13:40.90 ID:MK+ilMnsO
さげ
178 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/08(日) 21:13:42.83 ID:1DON+VKs0
家でホラー映画見てた
179 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/08(日) 21:22:30.25 ID:IGttmG7C0
狛枝「ボクは自分の家で「元・超高校級の映画監督」が作成したっていう映画を鑑賞し続けてたよ。ああ……今思いだしてもゾクゾクするよ、あのホラー映画の数々!! 色々な恐怖という希望が、ボクの中で今も残っているんだ!!」

狛枝は映画三昧か。確かに夏を涼しく過ごせるし「超高校級」にこだわりがあるコイツには至福の一時だったに違いない。


弐大「おう! まだ早いのにみんな揃っとるのぉ!! 久しぶりじゃあ!!」

豚神「ふん。早くも騒がしいことだが、まぁ二学期早々遅刻してくるよりマシか」

日向「弐大に豚神。久しぶり」

こいつらとも夏休みを一緒に過ごした記憶が薄い……。弐大とは左右田のトレーニングに付きあった時に会ったっきりだし、豚神に関しては一度も会っていない。


弐大「おう! ワシなら↓2」

豚神「俺は↓4をして過ごしていたな」
180 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/08(日) 21:23:08.96 ID:1DON+VKs0
さげ
181 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/08(日) 21:24:53.85 ID:1PsLscVN0
桑田のマネージャー
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