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日向「安価とコンマで依頼を解決する」七海「その2だって」

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838 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/01(日) 11:24:54.45 ID:NRjwkcuO0
おらぁ! 昼前のゲリラ投下じゃあ!!(飯テロになる? >>1にも>>1の事情があるから……)
839 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/01(日) 11:25:37.74 ID:NRjwkcuO0


セレス「……さて、皆さんは「餃子の聖地」と言えばどこを思い浮かべますか?」

俺達が店までの道を歩いている間、セレスがそんな質問をしてくる。


舞園「うーん。……やはり宇都宮では?」

山田「拙者もそれに賛成ですな。というかそれ以外に「聖地」なんて呼ばれている場所があるなんて知りもしませんでしたぞ」

セレスは二人の返答を聞くと「やれやれ、コレだから素人は」とでも言いたげな表情をした。……好きな物だから当然と言えば当然なのだが、こいつの餃子へのこだわりは一体なんなんだ……。


セレス「ええ。確かに宇都宮にも名店がたくさんありますわよね。宮崎県も「餃子」で注目を集めることが多くなりました。しかしこの東京・蒲田こそ、知る人ぞ知る餃子の聖地としてひそかに愛されてきた、餃子史上「初の聖地」と呼べる場所なのです」

「真の聖地」ねぇ……。そういう聖地論争は争いの火種にしかならないと思っている俺は、ここで何も言わずに押し黙る事にした。取りあえず、あのセレスが認めたという有名餃子店四店舗に、今日は連れて行って貰えるのだ。(支払いは山田だが)今日はセレスよろしく餃子三昧の日にしてみよう。

※ここから暫く有名店のダイマ&日向の孤独(?)のグルメが始まります。


──ニーハオ 本店──


「羽根付き餃子といったらココ! という方もいるのではないでしょうか」と、セレスが最初に連れてってくれたのは「ニーハオ 本店」

中国残留孤児として日本へ帰国した店主が1983年に創業したというこの店の餃子は、本場のレシピで作られていて正しく大人気。今現在もその人気は衰えることなく続いているらしい。

なにより嬉しいのは美味しいのにリーズナブルな価格だ。羽根付き焼餃子が5個で税込330円! かといってサイズが小さいわけではなく、むしろデカくてボリューミー。安いのに餃子としてのクオリティは本格的。
……この店に来た殆どの客が頼むというこの羽根付き餃子は羽の方はパリッパリに焼かれていてこんがりとしたキツネ色。裏面の本体は「水餃子なのか!?」と思えるほどプルップルで柔らかくジューシーな皮に仕上がっていて、クリスピーさとソフトさの双方を楽しめる。

……気づいた時には、俺達が頼んだ羽根付き餃子四人前(各自一人前ずつ)は、それぞれの腹の中に収まっていた。……なるほど、このクオリティの店が大量にあるというのなら、確かに「餃子の聖地」と呼べるかもしれないな。



──歓迎 本店──



山田「か、かんげい?」

セレス「歓迎と書いて「ホアンヨン」と読みます。やはりここも「餃子」で名を馳せた餃子の聖地ですわ」

山田の間違いを正したセレスに続いて、俺達は店の中に入っていく。店内は広いフロアで居心地がよく、大きな大衆食堂といった雰囲気だ。やはりニーハオ 本店と同様、一品料理とともに餃子をオーダーしている人が多い……というかランチメニュー安っす!? ラーメン餃子のサラダ付きが税込550円ってどういう事だよ!?
ということで、俺達はニーハオ 本店同様、羽根つき餃子(税込300円)をオーダー。極薄の羽根をまとった餃子は、やや大きめでプックリとしている。今にも破裂しそうな膨れっぷりだ。箸でつまむとズッシリ感もあり、食べる前からあふれ出る肉汁に期待してしまう。


日向「あっ、これ美味い」

皮はモッチリしているものの薄め。モチモチ食感を楽しみつつ、皮に包まれたジューシーな餡をガッツリと堪能できる。そう、皮が薄いから余計な生地がなく、餡の美味しさがボヤけずに引き立っているのだ。
ニーハオ 本店と同じく、気がついたときには頼んだ餃子全てが腹の中に収まっていた。……参ったな。ここまでで餃子を計10個は食ってるっていうのに、全然腹が満足してくれない。むしろ「ライスや他のメニューも食わせろ」と息巻いてる始末だ。……美味い料理は普段より多く食べられてしまうっていうのは花村の料理で思い知らされているが、流石は名店……飽きさせてくれないな。

840 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/01(日) 11:27:15.09 ID:NRjwkcuO0


──寳華園──



舞園「あの……。今度は私でも読み方が分からないですけど……」

セレス「「寳華園(ほうかえん)」と読みますの。今までのお店とは一風した、所謂「町中華」のお店ですわ」

店に入った感じだが、確かに今までの「中華」な雰囲気がモロにする店とは違い、ここは所謂「大衆食堂」っぽい雰囲気が全面に出ている。……っていうかあれ? メニューに「餃子」「餃子定食」が書かれてないんだけど?(「ラーメンと餃子」ってのはあったけど)
そんな事は意にも介さず、セレスは「餃子四人前で」と店員に頼む。すると店員は「はいよ!」と元気に答えてくれた。……どうやらメニュー表にも書く必要が無いぐらいの人気メニュー、ということらしい。

暫く間って出て来たのは、これぞ「大衆食堂的な餃子」をそのまま再現したような奴(6個400円)で、焦げがそこそこあるのだが、これがまた食欲をそそる。カリッとディープに焼かれた餃子は皮がパリパリで香ばしく、これが実にタレに合う。しっかり焼かれた皮と醤油の相性ってバツグンだよなぁ……。パキッとした食感の後に訪れるのは、皮の断面から溢れ出る肉汁と餡。これがまた美味い。
……ああ、ダメだな。この後にも店に行くって分かってるのにどうしても飯が、ご飯が欲しくなってしまう……。いやいや我慢我慢! お腹もそこそこいっぱいになってきてるんだし、まだ次の店があるんだ!! 耐えろ、日向創!!



──春香園──



俺達が最後にやって来たのは「春香園」という中華食堂だ。ここでも焼き餃子四人前を頼むのかと思いきや、セレスが頼んだのは「海老入り焼き餃子(税込550円)」だった。……意外だな。今までの店にも似たようなメニューは有った筈なのだが、セレスは迷う事なく普通の焼き餃子を注文していた。今回もだ。……もしかしてこの店の「海老入り焼き餃子」が特別なのか?
暫く間って出て来たのは、今まで食べてきた餃子の中でもっとも大ボリュームかつ大サイズの羽根付き餃子だった。皮が繊細で極薄なのも特徴だろう。


日向「いただきます」

そう言って豪快に齧りついた瞬間、俺は驚いた。皮の弾力性が、今まで食べてきた餃子とは段違いなのだ。それがはち切れた瞬間、餡と肉汁の大放出が口の中ではじまった。
エビは大きめでフレッシュなプリプリ食感、餡も旨味濃厚でジューシー。……そのままでもこれだけ美味いのなら、タレを掛けたらもっと美味いのでは? ──結果は大正解。もっとうまいというより、旨味がより際立つと言ったほうが正しいだろう。海老の餃子だけあって、海老が非常に良い仕事をしている。海老本来の甘味と旨味がタレによって引き立てられ、相乗効果で餡の他の部分と皮の味も引き立つ。……ああ、ダメだ。もう我慢出来ない!


日向「定員さん! ライス一人前!!」

俺が腹の要求に耐えられず、餃子定番のお供を注文したのは、それからすぐのことだった。


〜〜〜〜〜〜


日向「ふぅ……。食べた食べた」

俺は今回の餃子の街聖地巡り、に非常に満足していた。腹はいっぱい、気分も上々だ。支払いを一人で担当した山田でさえも「いやー、美味しかったですなぁ」とホクホクの笑顔だった。……店舗巡りが終わると同時に、噛む、飲む、スプレーするタイプのブレスケアを一斉に始めた舞園も、内心は同じだろう。……充実した一日を過ごさせて貰った事、セレスに感謝しなくちゃな。


セレス「うふふ……。皆さんに気に入って貰えたのなら何よりですわ。……それでは私は次の雀荘の予約がありますのでこれにて失礼させていただきます」

山田「は? あのー……セレス殿? まだ麻雀を打つ気なのですか?」

セレスの突然の宣言に山田は勿論、俺も驚いた。もう日が暮れていて、辺りはすっかり夜だ。今から雀荘に行くとなると帰りはかなり遅くに──


セレス「ご心配はありがたく頂戴しますが、これは仕方が無い事なのです。……真の強者は、真のギャンブラーは、夜にならないと姿を現わしませんので」

日向「……そうか、気をつけてな」

俺はそう言って、セレスを夜の街へと送り出す。……左右田同様「目標」が出来た超高校級は、その脚をどんなことがあっても止める事は無いだろう。……俺が「依頼は(依頼者の身に危険が及ばない限り)必ず受ける」と決めているように。


……その後、山田とも別れ、舞園と二人っきりになった瞬間に、それは起こった。……と言っても単に舞園が話しかけてきたというだけなのだが──


舞園「……あの、日向先輩」

日向「ん? どうした、舞園」

彼女は大分迷った表情をした後、一回だけ深呼吸をして、俺にある「依頼」をしてきた。


舞園「──お願いしたいことがあるんです」


セレス・舞園・山田との絆が深まりました!!
841 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/01(日) 11:28:54.50 ID:NRjwkcuO0


舞園との絆値が一定数溜りました。──絆クエスト 舞園さやか編 を開始します。

842 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/01(日) 11:42:35.88 ID:NRjwkcuO0
本日一回目のゲリラ投下はここまで。作者は用意しておいた冷凍餃子を食べに行くのでこれにて失礼。
843 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 14:07:16.70 ID:XJi/vNRcO
ようやく二人目か長かった
また台詞をいくつか組み合わせるのかな
844 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/01(日) 16:18:41.04 ID:NRjwkcuO0
おらぁ! ゲリラ投下じゃぁ!!(と言うか今投稿しないと予定通りに進まない)
845 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/01(日) 16:19:30.37 ID:NRjwkcuO0


日向「…………」

早朝も早朝、まだ日も出ていない頃。俺はいつもは着ない黒いスーツに身を包んで、その部屋の前に立っていた。理由は勿論、約一ヵ月前に約束した舞園の「依頼」を達成するためだ。
……部屋の前に立ち続けて数十分後、普段着の舞園がいそいそと現われる。


舞園「日向先輩! お待たせしてしまって申し訳ありません!!」

日向「いやいや良いって。それより、朝の生放送の打ち合わせまで時間がないんだろ? 早く準備した方が良いぞ」

舞園「はい!」

舞園は俺の警告に力強く頷くと、その部屋──舞園に用意された楽屋へと飛び込んでいく。……ここは某所のテレビ局。なぜ俺がそんな場所にいるのかというと──


──今日一日、私の仕事ぶりを見ていて下さい。


それがあの日、舞園が俺に依頼してきた内容だったからだ。意味と理由を問うても「全部終わったらお話しします」の一点張りだ。どうしようかと悩んだ俺だが、まぁどんなに変でも依頼は依頼だし、拒否する理由もそこまで無いと思い俺は今日一日、舞園の仕事ぶりを見させて貰う事になったのだった。


──朝──


アナウンサーA・B・C「「「おはようございます」」」

アナウンサーA「○月×日△曜日のめざ○しテレビです!」

アナウンサーB「本日のゲストは今をときめく女子高生。私立希望ヶ峰学園所属、超高校級のアイドル、舞園さやかさんに来て頂きました!! 舞園さん、今日はどうぞよろしくお願いします」

舞園「はい! よろしくお願いします!(ニコッ)」

いつものアイドルスマイルで、和やかに朝のニュース番組の挨拶をする舞園。俺はと言えば、夜明け前から動いていた為に今頃になって襲ってきた眠気を覚ますために、眠○打破を飲んでいた。……舞園の奴、以前から頭も気立ても良い奴だとは思ってたけど、それ以上に「察し」が良いな。アナウンサーが……と言うより番組スタッフが欲しい台詞をここぞというタイミングで放っている感じがする。
……例の「聲」って奴か? 確かにそんなもんが使えるなら何を言われずともスタッフの要望に答えることなど朝飯前だろうが……。結局、その番組のゲスト出演の時間が終わるまで、舞園は「芸能人」として働き続けたのだった。


──それからすぐ──


マネージャー「はい! 次は○○テレビの収録で某県某所まで行かなくちゃいけないんだから早く!! ほら! 見習いくんもさっさとする!!」

舞園「はい!」

日向「は、はい!!」

舞園を支え続けてきた真のマネージャーに叱責されながら、俺達はテレビ局のワゴンに大急ぎで乗り込む。ちなみに今の発言で分かるとおり、今の俺の立場は「希望ヶ峰学園から派遣されてきた、社会学習がしたいという学生──ようは『一日マネージャー見習い』」だ。
……車での移動時間も、舞園は一秒たりとも無駄にはしなかった。次の番組の台本を読み終わるないなや、SNSとブログの更新を始め、それも済ませてしまうと今度は学校の課題に手を付け始めたのだ。……なんというか、アイドルの世界ってもっとこう「友情」「鍛錬(努力)」「勝利(名声)」が物を言う物かと思っていたのだが、実際は全然違った。
──影での努力──そんな誰でもやっているような当り前の事を、人の何倍も何倍もやり続けなくちゃいけない……。そして、それだけ頑張ってもその努力が報われるとは限らない……そんな、あまりにも厳しい世界なのだと言うことを、この時、俺はようやく理解し始めていた。


──昼──


舞園「はーい、舞園さやかです!(ニコッ) 今私は、SNSで超話題の「あの」お菓子……。現在前人未踏の八冠制覇に向けて奮戦中の「元超高校級の棋士」が対局時のおやつとして食べたと言うことで有名になったぴ○りん……その最新版を食べさせに来て頂いています!!」

台本通りの台詞にその場でアドリブを加えながら、某県のデパートにあるスイーツショップの前で、舞園はテレビカメラに向かって和やかに喋る。……ついさっきまで台本を隅から隅まで読み込んでいた真剣な眼差しとは思えない和やかっぷりだ。「豹変した」と表現しても過言では無いだろう。


舞園「わぁっ! これがハロウィンぴ○りんですか。うーん、いつもながら見た目がとってもキュートで可愛いですね! では早速……いただきまーす!(あむっ)……うーん、美味しい! 岐阜県名産の「宿儺かぼちゃ」を使っているからか、カボチャの優しい甘みが口いっぱいに広がっていきますね!!」

朝の生放送同様、いや、それ以上にコメントが完璧だ。期間限定商品の魅力をタップリと伝える口話術と、カメラの前では決して笑顔を絶やさない信念……。現場にいたからこそ、俺は舞園のそういった「リアルな凄さ」というものをありありと感じられた。


──昼過ぎ──


車の中で超簡単にお昼を済ませ(要はコンビニ飯)、次なる現場……アニメの収録スタジオへと、俺達は急ぐ。舞園は依然、SNSの更新を傍らに、最新のニュース情報をチェックしていた。「いつか、どこかで役に立つかもしれない」……そんな確定もしていない「可能性の未来」の為に、舞園は必死になって勉強を進めていた。
……ここまでの仕事ぶりを見ていくだけでも、俺は過去の自分が恥ずかしくて恥ずかしくて仕方がなくなった。……何が「才能が欲しいだけなんだ」だ。超高校級と呼ばれている奴らが、どれだけ大変な苦労と、それを上回る地獄のような努力をしているのかお前は知ってたのか──日向創くんよ。

846 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/01(日) 16:22:41.98 ID:NRjwkcuO0


──アニメ収録現場──


舞園『ぽよ? ぽよぽよぉ!!』

……一見ふざけた台詞に聞えるかもしれないが、これは立派な舞園の役だ。……というか、このアニメの主役の声だ。誰もが知っているであろう大人気キャラクター『星の○ービィ』のアニメ。その主役であるピンクで丸い不思議な生物(?)○ービィの声優として、舞園は抜擢された。
「ぽ」と「よ」ぐらいしかメインの台詞がない彼(?)だが、舞園はたった二文字の言葉に感情の波を上手に乗せて、彼という存在に命と魂を吹き込んでいく。元超高校級の声優──と呼ばれている人達には流石に敵わないかもしれないが、舞園のそれは「プロの声優」と言って全く差し支えのないそれだった。


──夜──


芸人MC「──で、どうですさやかちゃん。この中で、この中で あ え て 選ぶとしたらどの芸人とお付き合いしたいですか!?」

芸人MC2「年頃の若い女の子に何聞いとんねん(ビシィッ!)超高校級のアイドルやぞ! 超・高校級の「アイドル」やぞ!! こんな不細工どもの中から選ばせたらアカンやろ!! 最低でもイケメン男性アイドルグループがいるときに聞かんかい!!」

ドウイウイミダー!ソウダソウダー!!

舞園「あはは……。うーん、そうですねぇ……。取りあえず軽ーい気持ちで今自分にある物を捨てて、転職なりなんなりしちゃう様な人は嫌ですね」

夜。沢山のお笑い芸人が登場するトーク番組に、舞園はゲスト出演していた。セクハラ染みた台詞や質問を投げ掛けられても、彼女は時折苦笑いするぐらいでやはり笑顔を絶やさない。
……本当はこんな小汚いおっさんばかりが出演する(凄く失礼な事を覚悟で言うが)番組なんて出たくもないだろうに、それが今をときめく大人気番組からのオファーとあれば、彼女は決して断わらないだろう。……それは彼女が「芸能界」という厳しい世界を歩み続ける「超高校級のアイドル」であるが故になんだろうか。


──番組収録終了後──


今日の「アイドルとしての」仕事が全部終わっても「舞園さやか」の仕事は……やることは終わらない。トーク番組が終わり次第、すぐに専用のダンススタジオに行って歌とダンスのレッスンを濃密にやっていた。少々頑張りすぎじゃないかと、俺が声を掛けたりサポートをしようとする度、彼女は「いいえ、大丈夫です。私、まだまだ頑張れます!」とそれを拒否した。……彼女の真のマネージャーも、何もしない、何も言わない。「これぐらい当然だ」と言わんばかりに。……舞園。お前、こんな世界でずっと戦って来たんだな。
847 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/01(日) 16:24:29.06 ID:NRjwkcuO0


──希望ヶ峰学園裏門前──


マネージャー「それじゃあね、さやか。次の仕事は2日後で、内容は──」

舞園「大丈夫です。全部ちゃんと確認してありますから」

マネージャー「そう……。それと、見習いくん」

いきなり声を掛けられ、俺はビシイッ! と姿勢を正してマネージャーさんの方を見る。


マネージャー「……初めてにしては、中々良い仕事っぷりだったわよ。「本気で」マネージャー業に興味があるなら卒業後、うちの事務所に来なさい」

日向「え? あ、はい……。ありがとうございます」

何を褒められたのかも分からないまま、俺と舞園を残して、マネージャーは車に乗って去って行く。……暫しの間。奇妙な沈黙が俺達を包んでいた。


舞園「……改めて、日向先輩。本日は依頼を受けて下さり、本当にありがとうございました」

日向「あ、ああ……。それで、結局どういう意図があったんだ? 今回の依頼には」

舞園自身が行っていた「終わったら全部お話しします」という約束。それを果たそうとする前に、彼女はこんな事を聞いてきた。


舞園「勿論お話しさせて頂きます。──ですが、その前に。……日向先輩。今日の私の仕事を見て、どう感じましたか?」

……どうって言われてもなぁ……。俺は今日自分の中で沸き上がってきた想いを、少しずつ言葉にし始める。


日向「……とんでもない努力家で、どんなことにも一生懸命な……一生懸命すぎる女の子なんだなって思ったよ。見ているこっちが、かなり本気で心配しちゃうぐらいに」

日が出るより前に起きて、朝早くから生放送に出演して、それが終わったら某県某市まで車で移動。その最中も一瞬たりとも無駄にせずSNSの更新や勉強に時間を割いて、アニメの収録や夜のトーク番組にまで出演して、それが終わったら歌とダンスのレッスン……。それも、どんな時でも「アイドルである事」を捨てず、笑顔も絶やさずに。
……とてもではないが、俺には無理だ。こんなスケジュールを毎日こなしていたら、本気でどうにかなってしまうだろう。俺からの感想を聞いた舞園は、ふふっと笑って──


舞園「ええ、そうですよね。……私はこんな「裏」の部分。を、必要最低限の人にしか見せたくないんです。……例えそれが、苗木くんであっても」

日向「…………」

舞園「私、小さい頃からアイドルになるのが夢でした。煌びやかな芸能界という世界に入って、アイドルっていう皆に笑顔と勇気を与える職業に就くんだって。……小さな頃から歌もダンスも専門の学校に通ってたんですよ?」

俺は、何も言えなかった。ただただ舞園の言葉を──言いたいことが言い終わるまで、そこで待っていた。


舞園「実際に芸能界の事務所に入って、アイドルグループの下っ端になんとか就いて──そこで私は、現実って奴を知りました」

舞園「どんなに努力しても報われず、次から次へと去って行く同期達。お偉いさんのさじ加減で決められてしまう「今後」。パワハラやセクハラを受けた事だって、一度や二度じゃないんですよ」

舞園「……だから私、生き残るためにはどんな事でもやってきました。……先輩にだって言えないような……そんな汚い真似までしたことだってあるんです」

舞園「……そんな私を、誰にも知って欲しくない。一生秘密にしておきたい。……でも」

舞園はクルリとこちらを振り返り、今にも泣き出しそうな笑顔でこう言った。


舞園「誰かに……人生で一人ぐらいには、誰かに「本当の私」って奴を知っておいて欲しかったんです。煌びやかで笑顔を絶やさないアイドルなんかじゃない。泥臭くて、穢れまみれで、どうしようもなく汚い女である「もう一人の私」を」

日向「…………」

舞園「何も考えず、ただ純粋に「誰かを助けたい」という想いだけで私を助けてくれた先輩には「私」って奴を覚えていて欲しかったんですよ」

日向「…………」

舞園「……ねぇ先輩。貴方の眼には、私はどう映りましたか? 煌びやかで笑顔を絶やさない、素敵なアイドルですか? それともごく普通の、ただの女の子ですか? それとも──」

日向「↓3」

↓3までの意見を統合して、>>1が良い感じになるように纏めます。

848 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 16:41:24.82 ID:G7MZZ74HO
どうしようもなく汚い人間に決まってるだろ
アイドルだろうが美人だろうが歌が上手かろうが生身の人間だ。ハナクソもハナミズもすればクソだってする、当然醜い奪い合い蹴落としあい泥の擦りつけあいなんてザラで呼吸をするように見下し排他し自尊心を満たそうとする。人間なんてそんなもんだと俺は思ってるよ。人間に高望みして勝手に絶望するバカが多すぎるだけだ
だが『今の』お前は自分を汚い人間だと認め受け入れている。それができないバカを許して罪ごと愛している事くらい俺みたいな究極のバカでもわかる
だからはっきり言ってやる。自分や誰かの弱さを愛しているお前は、どうしようもなく汚い人間で、立派なアイドルだ
849 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 16:41:24.82 ID:G7MZZ74HO
どうしようもなく汚い人間に決まってるだろ
アイドルだろうが美人だろうが歌が上手かろうが生身の人間だ。ハナクソもハナミズもすればクソだってする、当然醜い奪い合い蹴落としあい泥の擦りつけあいなんてザラで呼吸をするように見下し排他し自尊心を満たそうとする。人間なんてそんなもんだと俺は思ってるよ。人間に高望みして勝手に絶望するバカが多すぎるだけだ
だが『今の』お前は自分を汚い人間だと認め受け入れている。それができないバカを許して罪ごと愛している事くらい俺みたいな究極のバカでもわかる
だからはっきり言ってやる。自分や誰かの弱さを愛しているお前は、どうしようもなく汚い人間で、立派なアイドルだ
850 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 16:56:38.29 ID:D6kr2L0O0
ただの女の子 素敵なアイドルならこんな日にニンニク餃子食わねーよ
誰よりも必死に努力してアイドルの皮をかぶってるだけ 友達を何より大切にする普通の女の子にしか見えねー
俺にもそんな女の子がいてくれて本当に良かった
851 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 17:11:21.18 ID:H429YE0lO
アイドルでいたいなら苗木はいらない
もう答えは出てる
852 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 18:18:05.57 ID:5z5E136so
ペルソナという自分の仮面を愛する事も強さだ
853 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 19:26:36.98 ID:O8E3co3J0
つまりは究極で完璧なアイドルにして女の子だ
854 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/01(日) 21:02:08.72 ID:NRjwkcuO0
こんばんわ。それでは今夜もよろしくお願いします。
855 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/01(日) 21:03:10.97 ID:NRjwkcuO0


日向「……ただの「人間」だと思う」

俺の口からは、自然とそんな言葉が出ていた。


舞園「ただの……「人間」ですか?」

予想外の答えだったのか、舞園は不思議そうに俺を見つめてきた。


日向「ああ。超高校級だろうがアイドルだろうが美人だろうが歌が上手かろうが……。お前はただの「人間」だ。ハナクソもハナミズもすればクソだってする。恋だってすれば嫉妬だってするし、綺麗な事をすれば汚いことをする事だってある。希望を持つ事だってあれば、絶望に押し潰されそうな時だってある」

舞園「…………」

日向「そんなただの人間の女の子が、誰よりも必死に努力してアイドルの皮をかぶってるだけさ。アイドル活動も、学校生活も、そして友達も。全部大切にしてる普通の人間の女の子にしか見えないな」

俺にもそんな女の子がいてくれて良かった。そんな男の子がいてくれてよかった。「あいつら」がいてくれてよかった。……ただの人間「日向創」でいられて本当によかった。


日向「だから、あまり自分の事を「特別視」するのは自重した方が良いと思う。お前はアイドル云々以前に、人間の女の子なんだから」

舞園「……でも」

日向「それに──!」

俺は未だに戸惑う彼女に「トドメ」を刺すため、とっておきの言霊を放つ。


日向「本気で「アイドルだけ」の自分でいたいなら、苗木はいらない。……お前にアイツが必要な時点で、もう答えなんて出てるだろ」

舞園「……!!」

舞園は驚いたように目を丸くすると、次の瞬間には「あははははははっ!」と大声で大笑いしだした。まるで思ってもみなかった「ツボ」を突かれて凄くくすぐったい様な……そんな笑い方だった。

……一頻り笑うと、舞園は今までのアイドルスマイルから「ただの人間の女の子」が見せるとびっきりの笑顔で、俺と向き合ってくれた。


舞園「そうですね! 私としたことが「アイドルである事」に拘るあまり、他の「大切な事」を見失っていたみたいです」

日向「……そうか」

……そりゃあそうもなるだろうよ。あんな激務を日々淡々とこなし続けていれば、いつかどこかで必ず「歪み」が出てくるもんだ。そうなる前に誰かに「相談」を……。ああ、そうか。やっぱり俺は──


舞園「……日向先輩」

日向「……なんだ?」

舞園「……私、日向先輩に相談に乗って貰って──いいえ。日向先輩が私の先輩で、本当に良かったです。──ありがとうございました!!」

その時、舞園が見せてきた俺に見せてくれた「笑顔」を。俺は一生、忘れることは無いだろう。──そう思った。



舞園さやか の 絆クエストをクリアしました!! 舞園さやかのパンツを手に入れました!!


856 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/01(日) 21:03:55.22 ID:NRjwkcuO0
〜〜夏休み18日目〜〜

昨日舞園が言ってきた相談の内容って具体的にどういう意味なんだ? どんなに考えても「俺に仕事を見て貰う」意義が分からないんだが……。
……まぁ考えても仕方がないか。一ヶ月後の「約束の日」になれば分かるんだしな。

↓2 さて、今日は何をしようか……。
857 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 21:08:34.41 ID:JH8DcI7qO
さげ
858 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 21:08:43.77 ID:eedixqwa0
七海と澪田と舞薗とダンスゲーム対決
859 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 21:08:43.93 ID:D6kr2L0O0
澪田・西園寺と希望ヶ峰の図書館で宿題の勉強会
日向・澪田は夕方ごろ軽い腰痛と利き手の筋肉痛 西園寺の肩を借りて移動し保健室のベッドで罪木にケアされつつ4人で雑談
……夏休みに罪木がいるのは保健室に届いた備品整理の為って事でひとつ
860 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 21:09:03.54 ID:BwjR0gxN0
最原と霧切と七海で脱出ゲームをした。
861 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 21:09:38.90 ID:O8E3co3J0
星と最原とゴン太でテニス
862 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 21:10:47.81 ID:O8E3co3J0
舞園はもう意味ないんじゃないの?
863 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/01(日) 21:12:46.06 ID:NRjwkcuO0
>>858 >>799で言った通り、舞園さんの絆値もこれ以上上がりませんがそれでもよろしいですか?
864 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 21:14:34.57 ID:XXS15ZoOO
訂正は何分までか決めた方がいいかもね
865 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 21:15:46.39 ID:eedixqwa0
>>863

あ、それなら舞園さん抜きでお願いします
866 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/01(日) 21:16:22.57 ID:NRjwkcuO0
では9時20分までに返答が無かった場合、>>858で行きます。
867 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/01(日) 21:16:56.92 ID:NRjwkcuO0
了解しました。 >>865
868 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 21:42:33.75 ID:O8E3co3J0
(キャラ変更とかじゃないなら入れたままでもいいのでは?…)
869 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/01(日) 21:58:34.53 ID:NRjwkcuO0


唐突だが、俺のクラスメイト。超高校級の軽音部、澪田唯吹の行動はいつも唐突である。(いや他のメンバーの行動が唐突じゃないかといえば首を横に振るしかないのだが)今日も朝っぱらから電話してきて


『おはようございまっす創ちゃん! いきなりなんすけど、打倒千秋ちゃんに向けてダンスゲームの練習がしたいので、2時間後に某ゲームセンターに集合してほしいっす!!』

とだけ告げて電話を切ってしまった。毎度毎度思うけどこっちの都合とか少しは考えてくれないかなぁ……? いや確かに今日も暇だったし別に良いんだけどさぁ……。あいつ、俺の事を「いつでも(←重用)自分と遊んでくれる都合の良い友達」かなにかと勘違いしてやしないだろうな?


〜〜〜〜


澪田「あ、来た来た! おーい創ちゃーん!!」

ただでさえゲーム機の音で五月蠅い店内に、澪田の元気(が良すぎる)声が響く。分かったから少しは落ち着いてくれ。こっちは急に呼び出されて簡単な装備(リックサック)ぐらいしか持って来てないんだぞ。


日向「で? これがお前が七海に勝ちたいっていうダンスゲームか?」

澪田「そう……。唯吹は思ったっす……。確かに千秋ちゃんはあらゆるゲームで無類の強さを誇る超高校級のゲーマー……。しかぁし! それなら唯吹の得意なジャンル=音楽を組み合わせたゲームなら! 千秋ちゃんに手加減して貰えれば一本ぐらいは取れるんじゃないかと!!」

日向「手加減前提かよ!? ……つーかお前、このダンスゲームをやった事はあるのか?」

澪田「ふっ……。無論、初めてっす」

日向「……どんなに手加減して貰っても勝てる気がしないんだが……」

というわけで俺と澪田は早速「BE○ANIシリーズ」最新のダンスゲーム『D○NCE aROUND』をプレイし始めた。

ゲームモードは2曲遊べる「LIGHT」(1曲目はLEVEL6まで)、LEVEL制限なしで2曲遊べて、2曲をクリアし合計得点が200点を超えるとEXTRAステージに進める「STANDARD」、6分間曲制限なしで遊べる「TRAINING」の3つのモードがあって、初心者はアバターの動きを真似するだけでも気軽にダンスを楽しむことができる。


澪田「よっ! ほっ!! ほらほら創ちゃん! もっとノリノリで行くっすよー!!」

澪田は器用に踊りながら俺をノセに行くが、俺はアバターのダンスを真似するだけで精一杯だった。基本の動きは単調なのだが、時折加わる奇怪な動きが、俺の頭と身体を鈍らせるのだ。……某有名動画サイトで見たことがあるが、こういうゲームで最高得点とか普通に取れる人ってホント凄いよなぁ。多分運動神経だけじゃなくて、センスって奴が普通の人よりも良いんだろう。

その後、澪田と何度も何度も勝負をし、勝ったり負けたりを繰り返して──そして、とうとうラスボスが降臨する時間になった。


七海「ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……」

日向「……七海、お前何言ってるんだ?」

七海「澪田さんに「ラスボスっぽい演出で登場してくれると嬉しいっす!!」って連絡があったから、私なりに考えてみたんだ」

いやそれ単に効果音を自分で喋ってるだけじゃん……。どこの世界に覇気を自分で言うラスボスがいるんだよ……。


澪田「現われたっすね! 魔王千秋ちゃん(弱体モード)! 今日という今日こそ年貢の納め時っす! 唯吹と創ちゃんのタッグが千秋ちゃんを普通の美少女に戻してみせるっす!!」

七海「ふははははははー! やれるものならやってみろー!!」

どうにも締まらない七海の応答によって、いよいよダンスバトルがスタートした。


↓1日向 ゾロ目補正+20
↓2澪田 ゾロ目補正+20超高校級の軽音部+10
↓3七海(手加減状態) 超高校級のゲーマー補正+40
870 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 21:58:58.94 ID:gkUaXpImO
871 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 22:00:58.70 ID:2BarVOEtO
872 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 22:01:25.92 ID:BwjR0gxN0
タップダンス
873 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 22:07:15.77 ID:BwjR0gxN0
手加減でも勇者は魔王には勝てなかった。
874 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/01(日) 23:14:04.66 ID:NRjwkcuO0
すみません、寝落ちしてました。明日の為にもこれが投稿し終わったら寝ます。


日向 94+20=114
澪田 70+30=100
七海 92+40=132


澪田「ぐほぉっ! この唯吹が……この唯吹がぁああああああああ!!」

と、澪田が某漫画シリーズの超有名ラスボスの最期の台詞と共に後ろへと吹っ飛ばされる。(正確には自分から吹っ飛んだのだが)……あいつ、魔王をとっちめる勇者か何かじゃなかったのか? いつの間にか自分がラスボスと化してるじゃねぇか。


日向「よっ! ……このっ!!」

七海「へぇ……。レベルMAXまで来られるとは日向くんもやるねぇ。センスあるよ」

七海はそう褒めてくれるが、俺もそろそろギリギリ限界だ。一方、七海はまだまだ余裕がある。……こーれ無理だって。


日向「──どわっ!?」

澪田「創ちゃあああああああああああん!!」

とうとう脚のバランスを崩してぶっ倒れる俺に、澪田が今度はヒロインみたいな声色出しやがって……。お前は一体なんなんだたっく……。


七海「ふははははははははー! 勇者共よ、力を付けて出直してくるが良いわー!!」

そんな可愛い魔王(?}の力を思い知った俺達は、何とかその場を撤退。七海を加えて、ゲームセンターで遊び倒して一日を終えたのだった。


七海と澪田の絆レベルが上がりました!! 七海との絆値がMAXになりました!! ……条件を見たいていないため、絆クエストに入れません。
875 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 23:16:07.31 ID:QzymernXO
今日はもうおしまい?
876 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/01(日) 23:16:59.69 ID:NRjwkcuO0
と言うことで今回はここまで。また明日、9時頃にお会いしましょう、
(七海は苗木とは違いますが「ある条件」を充たすことで初めて絆クエストが解放されるキャラです。慌てず騒がず時を待ちましょう)
877 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 23:29:24.89 ID:BwjR0gxN0
乙です。今の所絆イベントは
絆イベント完了 左右田、舞園
切イベント未完 苗木、七海
てっ所かな?
878 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/02(月) 06:14:19.52 ID:9gtsfYIe0
出社前のゲリラ投稿。


〜〜夏休み19日目〜〜

普通の高校には夏休みに「登校日」ってのがあるだろ? だけど希望ヶ峰学園にはそんなものは存在しないんだ。
何故って? 在校生にはいつでも学園が開放させているからさ。この制度のおかげで(所為で?)夏休みは自分の研究教室に籠もりっぱなしって生徒も少しはいるらしいんだよな。

まぁ俺は夏休みまで学校三昧……なんて日々はゴメンだけどな。さて、じゃあ今日も元気に行こうか!!

↓2 何をする?
879 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/02(月) 06:22:16.20 ID:W2+lbgqaO
さげ
880 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/02(月) 06:24:54.40 ID:/0LwEDpV0
ソニアとセレスとアンジー英語の宿題をする
881 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/02(月) 20:31:47.53 ID:9gtsfYIe0
こんばんわ。では本日も始めて行きます。
882 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/02(月) 20:32:25.51 ID:9gtsfYIe0


日向「……って朝ぼやいたのは何かのフラグだったのかなぁ……」

セレス「? 何を訳の分からない事を言っているのです? ペンを動かしなさいペンを」

セレスにそう促され、俺は教科書と参考書を交互に見ながら、英語の宿題をコツコツと進めていく。ここは希望ヶ峰学園が保有する大図書館。何故夏休みにも関わらず、俺達が学校に来ているのかというと──



アンジー『創ー! 助けてよー!! 宿題が全然終わらないんだよー!! 神様は「自分の力でやりなさい」としか言ってくれないし、79期生のみんなは全員忙しくて手伝ってくれないし、夏休みはあと約1/3しかないし、これはもう世界滅亡級の大ピンチだよー!!』



という、夜長からのSOSコールが全ての始まりだった。……まぁこれも「依頼」の一つか。と受け取った俺は、一番やり残しがある英語の宿題と教科書を持って、約20日ぶりに希望ヶ峰学園に登校した。正門で待っていた夜長と無事合流し、図書館の方へと向かったのだが……


ソニア「あらまぁ! こんな所で奇遇ですね日向さん! 夜長さん! あなた達もここに隠されているという秘蔵の魔導書を探しに来たのですか!?(キラキラ)」

そう言って目を輝かせるとソニアと


セレス「そんな訳が無いでしょうに……。大方、宿題のやり残しを片付けようと推参したんじゃありません事?」

偶然にも本を読みに来ていた(恐らく麻雀の本だと思う)セレスとなんやかんやで合流し、夜長と俺の宿題を手伝って貰う事になったのだ。……正直、心強い助っ人だ。英語圏の言葉もバッチリ(というか当然)話せるソニアと、世界各地のギャンブル施設を回ったことがあるセレス。二人の協力があれば英語の宿題なんてパパッと終わらせられる!! ──そう考えていたのだが……。


セレス「だーかーら! なんでそこでそういう計算式になるんだよテメェは!! ついさっきも言っただろ!? 基本中の基本で躓かれてりゃあ先に進まないんだっつーの!!」

アンジー「? でもでもー、何で態々こういう証明式を書かなきゃいけないの? 「答えは合ってるはずだ」って神様も言ってるよー?」

ソニア「あ、あのですね夜長さん。先ほども言いましたが、数学という物は「答え」を導くにあたる「経過」を理解出来ているかどうかが重用でして……。闘牛も千里赤兎馬も千里なだけでは意味が無いのです」

ソニア、それを言うなら「牛も千里馬も千里」な? と俺がツッコむ暇も無く、セレスとソニアはアンジーに付きっきりで勉強を教えるハメになっている。何故か。アンジーのこの世の理解の仕方があまりに独特すぎて、普通の感性の持ち主では付いていけないのだ。おかげで俺は、一人で英語の宿題と格闘するハメになってしまっている……。いやでも二人がいてくれて本当に助かった。もし俺一人だったら夜長に勉強を教えるだけで丸一日終えていた所だったかもしれない。


ソニア「──あ! 日向さんも分からないところがあったらドンドン言って下さいね!! 「私が」手取り足取りお教えしますので!!」

ずっと放置されていた俺の事を心配したのか、ソニアがズズイッと椅子をこちらに寄せてくる。……位置取りが隣な時点で思ってたけどなんか距離、いつもよりも近くないか? その……腕と腕が危うくくっついちまいそうになるぐらい……その……


セレス「あらまぁ、大胆ですこと」

アンジー「むむぅ……。創を島に招待するときはソニアも一緒じゃないとダメかなぁ……?」

セレスと夜長がそう言ってからかってくるが、こちらとしては冗談ではない。なにせ、ソニアとはこの数ヶ月で本当に色々あったのだ。……いや本当に色々と。(主に俺が土下座しなくちゃいけない案件ばかりだったような気がするけど)「意識しないでいろ」って方が無理がある。


日向「い、今は大丈夫だから! 夜長の方を引き続き見てやってくれよ、な!!」

俺がそう言うと、ソニアは「むぅっ」とほっぺたを可愛らしく膨らませつつ、夜長が座っている席の方へと戻ってくれた。……ああくっそ! ソニアといいセレスといい夜長といい、こんなに可愛い女の子に囲まれて勉強なんてまともに手に付く訳無いだろクッソ!!


↓1 日向の宿題(英語)進行度(セレス+ソニアの補助補正+30女子達の(無自覚な)誘惑補正−10)
↓2 アンジーの宿題(全部)進行度(セレス+ソニアの補助補正+10)
883 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/02(月) 20:35:22.49 ID:QPqpYixQO
884 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/02(月) 20:35:33.36 ID:Qd0E8n150
ちゃんとやりましょう。
885 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/02(月) 20:46:15.42 ID:9gtsfYIe0
日向の進行度 69
アンジーの進行度 46


その後もソニアとセレスの力を借り、なんとか宿題を進めていく俺達。結果として、俺は宿題の約7割。アンジーは目標の約4割5分を終わらせることが出来たのだった。


アンジー「疲れたー……! もう一歩も動けないよぉ……。今アンジーの精神は神様の要る場所と繋がり掛けてるよぉ……」

セレス「あら、あなたの精神は常にあなたのいう「神」とやらと繋がっているのでは?」

アンジー「そういう意味じゃないんだよぉ……。創ー!! アンジーをおぶって帰ってよー!! そしたら前みたいに「ご褒美」あげるからさー!」

いやいや、年頃の女子高生がなーに子供みたいな我が儘言ってるんだ。自分で歩いて帰りなさい。──俺がそんな、当り前の説教をしようとした時だった。


ソニア「──すみません、アンジーさん。私、丁度このあと日向さんに相談したい事があるのです」

日向「ソニア……?」

いつもと違う……「王女」としての覇気を纏った彼女が、そこにはいた。
886 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/02(月) 20:47:01.57 ID:9gtsfYIe0


ソニアとの絆値が一定数溜りました。──絆クエスト ソニア編 を開始します。

887 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/02(月) 20:49:02.98 ID:9gtsfYIe0
ソニア「ふぅ……。ここは風が気持ち良いですね」

日向「……ああ、そうだな」

俺はソニアに連れられて、学校の屋上までやって来ていた。空はもう夕焼け色になっていて、日本の夏特有の蒸し暑いそれから、夜の涼しげな風へと変化し始めている。コツコツと前へ前へ進むソニアの後ろを、俺は一定の距離を保ったまま付いていった。


ソニア「……ふふっ」

唐突にソニアが笑う。「どうした?」と俺が聞いてみると、ソニアは少々気恥ずかしそうに


ソニア「い、いえ! その……この数ヶ月で日向さんとは本当に色々あったなぁって思い出してしまっていた所です」

日向「ああ……」

俺も気恥ずかしくなって、頬をポリポリと人差し指で掻く。……ああ、本当に色々あったもんだ。ソニアの依頼を始めて受けた時に(事故で)裸体を目撃してしまい、お互いぎこちない雰囲気になったのも、もう随分昔のように感じる。

七海とも一緒に才囚学園の文化祭に行ったり、腐川の依頼で下着姿の写真を撮らせて貰ったり、富士○ハイランドで滅茶苦茶な茶番劇を繰り広げたり、二人っきりで遊んだ屋内レジャープールでソニアの胸を揉んじまったり……。あれ? やっぱり俺って国際問題待った無しのヤバいことをし続けてしまっていたのでは? ま、まさかこの呼び出しも今までの悪行を捌かれる為に……!!


ソニア「? 日向さん?」

日向「は、はい!!」

ビシイッ! と姿勢を正して、ソニアの顔を見る。ソニアはキョトンとした顔をしていた。……どうやらそういう案件ではないようで、俺はホッと胸をなで下ろす。


ソニア「……日向さん。日向さんの目から見て、私はどんな女の子に見えていますか?」

日向「どんな女の子って……」

ヨーロッパの小国のお姫様。高い政治能力と法をも超越する権限を持つ。抜きん出た威厳とカリスマ性を持つ……「ガワだけ」見ればこんな具合か。……でも違う「ソニア・ネヴァーマインド」は兎も角「ソニア」はそんなお高い女の子なんかじゃない。


日向「そうだな……一緒にいて「楽しい」一緒にいれて「嬉しい」。そんな感情を抱かせてくれる、ごく普通の可愛い女の子だよ」

ソニア「…………」

日向「オカルトやそれに類する物が大好きで、友達も沢山いて……。時々ぶっ飛んだような事をしたがるような事があるけど、それだってお前の個性さ。あ、勿論俺もお前の事を大切な友達だと──」

ソニア「──できないんです」

ソニア口から思わず漏れ出たその一言が、俺の言葉をせき止めた。


日向「ソニア……?」

ソニア「我慢出来ないんです。もう「それだけ」じゃあ……」

ソニアは一歩、また一歩と俺の方へ近づいてくる。一瞬気圧されるように足を引こうとした俺だが、俺の心の中で何かが「踏みとどまれ」と言っている気がした。


ソニア「……許されない事かもしれません。運命が逃してくれないかもしれません。絶望という終わりが待っているだけかもしれません」

日向「……」

ソニア「それでも、口に出さずにはいられないのです。この奇跡のような出会いと、「今」私の中にある想いを、無駄にしないために──」

それからソニアは一呼吸だけ置いて



ソニア「日向さん……。私、貴方のことが好きです」



俺に──そう告白した。


ソニア「貴方ともっとずっと一緒にいたい。もっと一緒に時間を過ごしたい。……貴方と、恋人になりたい……。そんな想いが日々あふれ出して止まらないんです」

日向「ソニア……俺は……」

ソニア「……希望ヶ峰学園を卒業しても、三年間の間、私は大使館に滞在する予定です。……もしも」

ソニア「もしも貴方に「王女」の隣を一緒に歩く覚悟が……。私と共に国を背負う覚悟があるのなら、卒業式の日。私の研究教室に来て下さい」

日向「…………」

ソニア「……なーんて、そこまで重く考えなくても良いんですよ!! 嫌なら「嫌だ」ってスパッと断わってくれれば良いですし、もし他に好きな女性の方がいたらそう言って下さい! ……この「初恋」という思い出を胸に、私は幸せに国に帰る事が出来るでしょうから」

そう言って、ソニアは笑った。心の底から笑っているようにも、戸惑っているようにも、泣いているようにも見えるような……。そんな笑顔だった。


ソニア の 絆クエストをクリアしました!! ソニアのパンツを手に入れました!! 「ソニアに助けを求める」の難易度が更に下がりました!! ソニアと大切な「約束」をしました!! ED・ソニア・ネヴァーマインド編 が解放されました!!
888 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/02(月) 20:50:49.14 ID:9gtsfYIe0
〜〜夏休み20日目〜〜

いよいよ夏休みも2/3が過ぎた。あと十一日で高校生活最期の夏休みも終りかぁ……。やり残したことやまだやりたい事、を計画するなら今しか無いが……。
……とは言っても学生の身で旅行に行くわけにもなぁ……。学園側の許可も下りないだろうし、両親は忙しいし……。

まぁ、今日もしっかりと夏休みを満喫できればそれで良いか!!

↓2 何をする?
889 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/02(月) 20:52:30.92 ID:0Oh1okeMO
葉隠が痴漢冤罪で拘禁 最原霧切と無罪証明
890 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/02(月) 20:52:32.46 ID:ZNdmsMW20
>>859
891 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/02(月) 20:52:46.08 ID:t/qgoHhyO
入間と不二咲とキーボのメンテナンスの手伝い
892 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/02(月) 21:11:03.82 ID:Qd0E8n150
もし日向がソニアと付き合うなら帝王学学ばないと大変な事に。後、その国のしきたりも。
893 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/02(月) 21:31:17.17 ID:9gtsfYIe0
日向「……俺はこの夏に何回「デジャヴ」って奴を経験するんだろうな……」

西園寺「? 何を訳の分からないこと言ってるのお兄。ほら、無駄口叩いてる暇があったら手を動かせばー?」

西園寺にそう促され、俺は教科書と参考書を交互に見ながら、宿題をコツコツと進めていく。ここは希望ヶ峰学園が保有する大図書館。何故夏休みにも関わらず、俺達が学校に来ているのかというと──



澪田『創ちゃーん! 助けてくださいっすー!! 宿題が全然終わらないんすよー!! 創ちゃん以外の77期生のみんなは全員忙しくて手伝ってくれないし、夏休みはあと約1/3しかないし、これはもう世界滅亡級の大ピンチっすよー!!』



という、澪田からのSOSコールが全ての始まりだった。……こいつ、やっぱり夏休みの宿題をやるのをサボってやがったな? と内心で苦虫を噛みつぶした俺は、昨日同様、一番やり残しがある英語の宿題と教科書を持って、再び希望ヶ峰学園に登校した。正門で待っていた澪田と無事合流し、図書館の方へと向かったのだが……。



西園寺「あれれー? 日向お兄に澪田おねぇじゃん。こんな所で何してるの? 図書館デート……な訳ないかー。どうせ宿題に全く手を付けてなかった澪田おねぇが日向お兄に泣きついたんでしょー?」プークスクス

日向「西園寺? お前こそどうしてここに?」

澪田「ふっ……。唯吹には分かるっすよ。ひよ子ちゃんもきっと唯吹同様宿題が終わらなk「あ、私今年の宿題もう殆ど全部終わらせちゃってるから」ガガーン! バカな!! 昨年の夏休みに真昼ちゃんからお説教されるまで宿題をやらなかったあのひよ子ちゃんが……!? 創ちゃん、これは一体!?」

日向(左右田に手伝って貰ったんだろうなぁ。図書館デートをやってたのはそっちだったんじゃないか?)と西園寺を微笑ましい眼で見つめる俺。その眼が気に食わなかったのか、西園寺はムッとした表情で

西園寺「だーかーらー、今日は久々に悪戯をしにきてたんだよ! 主に「ウ○ーリーを探せ」のウ○ーリーに○を付けてやったり、暇つぶしに読んだ小説のネタバレを巻頭に書いてやったりねー!!」

澪田「な、何て事を……! ひよ子ちゃん! それはお菓子一週間禁止レベルの大悪行っすよ!!」

あー、楽しかった!! と、持っていた本をイソイソと棚に戻す西園寺。──そのタイトルに「恋愛初心者が見るべき本」と書いてあったのを、俺は見逃さなかった。……左右田の言う通り、やっぱ可愛いところあるじゃないかコイツ。


──その後。


西園寺「澪田おねぇバカなの? 死ぬの? なんでこんな単純な問題も分からないの???」

澪田「だってだってー! 「要素の個数」とか「場合の数」とか「確率」とか見るだけで頭おかしくなるっすよー!! むしろなんでひよ子ちゃんはスラスラ解ける様になってるんすか!? 頭の中にイ○テルでも入れたんすか!?」

西園寺「それはその……どっかのモブが根気よく……って何でもない!! 兎に角、おバカな澪田おねぇには一番最初の基本の基本から教えてあげるから一旦教科書を閉じてCPで私の言うHPを開く!!」

意外や意外。西園寺は「どれだけ馬鹿なのか見てあげるー」と、俺と澪田の宿題を手伝ってくれ始めたのだ。以前までの西園寺とは思えない……「めんどくさーい」で自分の宿題すら投げていた以前の西園寺からは考えられないレベルの変化である。……やっぱり左右田同様、こいつも頑張ってるんだなぁ。

さてと、俺も負けちゃいられないな!! 今日で英語の宿題は完全に終わらせてやる!!

↓1 日向の宿題の進行度
↓2 澪田の宿題(全部)進行度(西園寺の補助補正+10)
894 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/02(月) 21:32:18.46 ID:hNMvLWjbO
びゃ
895 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/02(月) 21:32:23.06 ID:/0LwEDpV0
896 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/02(月) 21:36:09.33 ID:Qd0E8n150
そりゃあいきなりいっぺんには出来ないわ。
897 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/02(月) 22:02:50.77 ID:9gtsfYIe0
日向 46 昨日と合わせて英語の宿題は完全に終わった!!
澪田 16 こ れ は 酷 い と、西園寺が匙を投げるレベル。もう左右田とか豚神とかソニアとかを連れてこない限り無理だってこれ。


日向「ふぅ……よし! 英語の宿題完全制覇だ!!」

これで夏休みの憂いが一つ無くなったな。あとは細かい部分に手を付けるだけだ。……そう言えばさっきから澪田・西園寺組が静かだが一体どうし──


澪田「」プシュー

西園寺「」プシュー

日向「み、澪田ぁあああああああ!! 西園寺ぃいいいいいいいいいい!!」

俺は二人の無惨な死体(死んでない)が机に突っ伏しているのを発見した。俺の声を受けて、グググググっと最後の力で二人が起き上がろうとする。


澪田「ああ……、創ちゃん。唯吹、創ちゃんに出会えて本当に楽しかったっす……!! 唯吹のあとの宿題は、創ちゃんに託したっすよ……!!」

いや、やらないからな? 手伝っても良いけど代行はしないからな? 宿題はちゃんと自分の手でやりなさい。(アンジーの神様風)


西園寺「ごめんね左右田おにぃ……。私、左右田おにぃの事、待ち続けられなかった……」

いや、それだけ言えるなら休めば十分快復するだろ。あと嘘でもその台詞は言うな。ガチ泣きしだすぞあいつ。


日向「……つっても、俺も無事じゃあ無いんだけどさ」

さっきから腰と腕の筋肉が痛い痛い。ずっと座って何時間も勉強をしていた事による弊害だろう。そんなこんなで俺達三人は方を貸しあいながら、保健室まで行ってベッドで休む事にしたんだ。

〜〜〜〜


罪木「ふ、ふゆぅ!? 日向さんに西園寺さん、それに澪田さんまで……!? い、一体何があったっていうんですかぁ!!?」

俺達三人を迎えてくれたのは、保健室に届いた備品整理の為に学校にやって来ていた罪木だった。一番余裕のある俺から話しを聞くと、罪木はすぐにベッドに俺達三人を横たわらせて、常備してある栄養ドリンクを持って来てくれた。


罪木「…………」

……何故だか知らないが、さっきから罪木が顔を紅くさせながら俺の方をチラッチラッと見てくる。「何か用でもあるのか?」と聞くと、罪木は慌てたように


罪木「え、ええっと、……その……。み、皆さんはどんな夏休みを過ごされていたのか気になってぇ……」

そう言ってきた。……俺はもうそりゃあ色々あったが、一番思い出に残っている事と言えば……。


日向「↓1かな(ソニアに告白されたこと以外でお願いします)

澪田「唯吹は↓2っすねー!!」

西園寺「私は↓3だよー!!」

罪木「ち、ちなみに私は↓4ですぅ!」
898 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/02(月) 22:04:21.93 ID:/0LwEDpV0
七海と遊んだこと
899 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/02(月) 22:04:53.10 ID:3G+7LJB/O
77期〜79期の何人か(>>1の好きに決めて)に夏休みの一部記憶の消える怪奇現象
めっちゃ怖かった
900 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/02(月) 22:10:47.98 ID:nQ+tCzCXO
左右田の特訓
901 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/02(月) 22:11:05.11 ID:ZNdmsMW20
日向さんがソニアさんの裸見て下着姿撮影して胸揉んだと聞いた時
902 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/02(月) 22:12:14.05 ID:Qd0E8n150
京都に行って、有名な所に周った事だよ。もちろん、小泉お姉ぇと左右田お兄ぃの協力で宿題をほとんど終わらせてからだけど。
903 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/02(月) 22:23:53.17 ID:Qd0E8n150
日向は罪木の発言で全てを思い出した。
904 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/02(月) 22:54:56.03 ID:9gtsfYIe0
>>901 グゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!(ここでゾロ目かぁ……。ここでゾロ目かぁ……!!)


日向「……七海と観光都市で遊んだこと、かな」

夏休み序盤の出来事とはいえ、あの日のことは非常に印象深く残っている。観光都市であるK市を、七海と一緒に手を繋いで夕方まで練り歩いたことは、この夏……。否、俺の人生の中でも決して忘れられない思い出になっただろう。


澪田「あ、唯吹もそれ知ってるっす! お土産の駄菓子、ご馳走様でした創ちゃん!!」

西園寺「私も七海おねぇからお土産貰ったけどさぁ。どうせなら金平糖が良かったなぁ……。まぁあの街の名物饅頭って奴? は悪く無かったけどさ」

罪木「ふゅう……。ふ、二人っきりでですかぁ……。ああいえ! 特に意味があるわけじゃあ……。ご、ごめんなさぃいいいいいいいい!!」

? 罪木は何の理由があって謝罪してるんだ? サッパリ分からないという顔をする俺は、西園寺と澪田から溜息をつかれてしまった。なんだってんだ一体……。


澪田「じゃあ次は唯吹の番っすね! ……とは言ってもこれ、夏定番の怪談話なんすけど」

罪木「か、怪談話ですかぁ……!?」

西園寺「怪談に合いそうな歌を積極的に作ってる澪田おねぇだもん。怪談話の一つや二つ、持ってても不思議じゃないよねー」

そう言いながらも顔は青くなってるし、冷や汗掻きまくってるぞ西園寺。怖いなら怖いって素直に言えば良いのに……いや、あいつや小泉になら素直に言うのか?


澪田「あれはそう……。唯吹の歌に新たなインスピレーションを加えるべく、是清ちゃん、アンジーちゃん、真昼ちゃん、誠ちゃんと一緒に百物語大会を古い神社で開催した時の話しっす……」

百物語大会!? んなもん開いてたのか澪田の奴……。それにメンバーが真宮寺にアンジーって……なんていうかこう、それだけでも嫌な予感がしてくるんだが……。


澪田「話しが九十九番目まで終わって、いよいよ最後。アンジーちゃんが百番目の「怖い話し」を始めたんす…………」

〜〜〜〜


アンジー『アンジーはねー! 今日はいつも通り朝目が覚めて、いつも通り神様に祈りを捧げて、いつも通りに絵を描いて、いつも通りにお昼ご飯を食べて、いつも通りに散歩に出かけて、みんなと約束してた百物語をする神社に辿り着いて、そこで怖い話しを始めて──『そこで目が覚めた』んだー!!」

唯吹、最初はアンジーちゃんが言っている意味が分からなくて???状態だったんすよ。何が言いたいのかサッパリ分かんなくて、真昼ちゃんも誠ちゃんも「?」マークを浮かべてたっすねぇ。


アンジー『これって凄く怖い話しだと思わない? だって自分が『現実だ』って信じてた物が現実じゃ無かった。ただの『夢』だったんだよー?』

そう説明されて、唯吹はようやく何が言いたいのか理解出来たんすけど、それでも「怖い話し」って実感は無かったんす。だって、今ここにいるのは間違いなく澪田唯吹の筈で、是清ちゃんとアンジーちゃんと真昼ちゃんと誠ちゃんと一緒に百物語大会を──


アンジー『本当に『そう』だって分かる? 今見ているのが『夢じゃない』ってちゃーんと断言できる?』

その質問を受けて、唯吹が言葉に詰まった時──最後のろうそくが消えて辺りが真っ暗になったと思ったら、唐突に眠気が襲ってきて、それにどうやっても抗えなくて倒れて……。気づいた時には唯吹『いつものベッド』で目が覚めたんす。
「誰かが家まで運んでくれたんだろう」って思って、お礼と昨日の百物語の感想を言うためにみんなに電話を掛けたんすけど……


『──何それ?』


ってみーんな言うんすよ。まるで「百物語大会」なんて「最初からなかった」みたいに。……だとしたら、唯吹が体験したあの「百物語大会」は一体なんだったんすかね?


〜〜〜〜

澪田「──とまぁこんなオチっす! どうっす? ちょっとは背筋が寒くなったっすか?」

西園寺「そ、そそそそそそんな訳ないじゃん! 澪田おねぇが変な夢を見たってだけの話しでしょ!? そんな……そんなもんで怖がるわけないでしょ!!」

西園寺が恐怖を振り払うかのように大声で叫ぶ。罪木も「ふ、ふゆゆぅ……」と肩をふるわせていて、俺も正直「ゾクッ」とした場面があった。
……今までの自分が全部夢(嘘)か……そんな悪夢、考えたくもないな。もしそうだったのなら自殺を考えてもおかしくないぐらいだ。

905 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/02(月) 23:27:24.51 ID:9gtsfYIe0
澪田「と言うわけで唯吹の怖い話しはこれでお終いっす!! ささっ! 続いてひよ子ちゃん、張り切ってどうぞ!!」

西園寺「こ、この流れで思い出を話せっていうの!? 一種の虐めかなにかじゃないのこれ!!?」

西園寺が苦虫を噛みつぶしたような顔で叫ぶ。……俺、一番手に話しておいて本当に良かった……。西園寺は「ぐぐぐぅ……!」と悩みに悩んだ後(恐らく「大トリ」とどっちが嫌かで迷ってたんだと思う)、ゆっくりと喋り始めた。


西園寺「……私と「ある約束」をしてる大馬鹿がさ、ちゃんとその「約束」を守ろうとしてる所を間近で見られた時……かな」

俺は「ああ……」とすぐに全容を理解するが、澪田は完全に「?」状態。罪木は詳細は知っている物の西園寺の言う「好きな人」が誰か分かっていないから、なんともまぁ微妙な表情で話しの続きを待っていた。


西園寺「らしくもない特訓なんか本格的に始めちゃってさ。それ以外にも「苦手なところを直そう」「より善い自分になろう」って必死に頑張ってくれててさ……それがその……と、とっても嬉しかった……。ってなに私を見てニヤニヤしてんの日向お兄の変態!」

俺がニヤニヤとしたとした顔で西園寺を見つめていたのが気に食わなかったのか、西園寺が思いっきり俺の臑に蹴りを食らわせてくる。痛ってぇなおい! 俺、ある意味お前らの恋のQPみたいなもんなんだけど!?(事実を言ったら余計にボコボコにされるだろうから言わないけどな)


罪木「ふ、ふゆぅ……。えへへ……良かったですね、西園寺さん」

西園寺「〜〜〜〜〜〜〜ッツ!! ああもう次々!! 最後はゲロブタの番でしょ!! ちゃちゃっと話しを締める!!」

罪木「は、はいぃいいいい!! 思い出に残っていること……思い出に残っていること……。あ、「あの事」は言えないですし、でもそれ以外だと……」

澪田「特に無いなら「衝撃的だった事」でも良いっすよー?」



罪木「──あ、それなら日向さんがソニアさんの裸を見て、下着姿を撮影して、胸を揉んだと聞いた時ですぅ!!」



ビシイイッッツ──!! とその場の空気が完全に凍り付いた。張本人である俺は開いた口を塞ぐ事が出来ず、遅れて数瞬後、澪田と西園寺が衝撃的かつ何かとんでもない異星物を見るかのような眼で俺の事を見つめてくる。


澪田「創ちゃん……。一体ソニアちゃんのどんな弱みを握ってそんな事を……」

西園寺「へ、変態変態ド変態!! 日向お兄ってば最低どころの話しじゃないよ!!? なにソニアおねぇに……一国の王女にセクハラかましまくってんの!? 普通に国際問題待ったなしだし、お兄は豚箱直行間違いなしなんだけど!!」

日向「い、いや待ってくれ!! は、話しを……頼むから話しを聞いてくれ!! これには全部深い訳が……!!」

一体罪木はどこからそんな情報を手に入れたんだ!? と疑問に思う間も無く、俺はこの日、下校時間ギリギリまで真実や嘘を巧みに使い、二人の誤解を全力で解く羽目になった。


澪田・罪木・西園寺との絆が深まりました!! 澪田との絆値が一定値に達しました!! 絆クエスト・澪田唯吹編を開始……できません。苗木くん同様「ある条件」を充たしてください。
906 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/02(月) 23:30:52.04 ID:9gtsfYIe0


──罪木との絆値が一定値に達しました!! 絆クエスト・罪木蜜柑編──を開始します。


907 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/02(月) 23:32:39.49 ID:9gtsfYIe0
と、いったところで今回はここまで。また明日。夜8:30から9時頃にお会いしましょう。
908 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/02(月) 23:33:57.17 ID:ZNdmsMW20
乙!
909 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 00:20:21.05 ID:Stv4ldyC0
絆イベントの発生条件って日向が依頼を受けたかによるんじゃないのかな。苗木と澪田は相談しに行って無くて、発生した3人には日向に相談して依頼を解決したはず。これから起こる罪木の絆イベントも罪木の依頼を終えてるわけだし。
910 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 09:53:16.15 ID:T5HTSR3GO
>>909
んー、でもそれだと七海はどうやっても絆イベントできない事にならない?
いや七海だけ条件が特別なのか
911 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/03(火) 12:16:56.44 ID:DH4hXlgR0


オラァ! 昼休憩のゲリラ投稿じゃあ!!


日向「ふぅ……やっと落ち着いた……」

なんとか西園寺と澪田、そして罪木の誤解を解いた俺は、再び保健室のベットに横たわっていた。
……西園寺と澪田は既にいない。二人は一応納得してくれたみたいだが、それでもなんとも言えない微妙な眼で俺を見続けながら、先に保健室から去って行った。残っているのは俺と……


罪木「ご、ごめんなさぁあああああああい! ま、まさかこんな事になるとは思わなくてぇ……!」

ペコペコと俺に頭を下げてくる罪木だけだ。いや、その件に関してはもう良いんだが……。


日向「罪木、お前はどこで、その……あ、ああいう情報を入手したんだ?」

この件については明らかにしておかなくてはならない。もしどこかから俺がしでかした事が外部に漏れているというのなら、俺は兎も角ソニアにまで迷惑が掛かってしまうかもしれない。罪木は「そ、それは……そのぅ……:と、口をモゴモゴさせてかなり言いづらそうにしながら


罪木「……ひ、日向さんに直接聞きましたぁ……」

……は? 俺から聞いた? そんな馬鹿な。俺はソニアとあった事は絶対に人に、罪木に喋ってなんか──。


罪木「お、覚えていませんかぁ? 夏休みに入ってから16日目の事なんですけどぉ……」

日向「夏休み16日目……?」

確かあの日は日課のランニングの途中で駄菓子屋の前で王馬と会って、あめ玉を貰って少しの間駄弁って……。それから……それから……そう! どこかで澪田と罪木に会って……会って……


罪木「こ、混浴制の銭湯でそのぉ……」

混浴制の、銭、湯────


日向「あ、あ、あああああああああああああああああああああああああああああ!!?」

思いだした。俺はこの時、全てを思いだした。思いだしてしまったのだ。あの異常な暑さのなか、ボーッとする頭で違和感や疑問すら持たずに澪田と罪木と一緒に銭湯に入って……!!
次の瞬間には、俺はベッドの上で罪木に対して全力で土下座していた。なんで今の今まで忘れてたんだ!? というか、幾ら混浴制の銭湯とは言え、何で同じクラスメイトの女の子達と一緒に風呂に入るってシュチュエーションに忌避感を覚えなかったんだ!!?


罪木「ひ、日向さん!?」

日向「ほんっっっとうにすまない!! じ、自分でも訳が分からないんだが、あの時はお前らと一緒に風呂に入る事に何の抵抗感もなくて……!!」

一体あの時の俺はどうなってしまっていたっていうんだ!? 夏を刺激する妖精達に浮かされて頭がおかしくなっちまってたとでもいうのか!?


日向「詫びならなんでもする! 何でもするからその、あの日の話をこれ以上広める事だけは……!!」

俺だけが変態の烙印を押され、最悪の場合豚箱行きになるっていうならそれでも構わないが、それでソニアや罪木、澪田にまで良からぬ噂が立つような事があれば俺は、俺は……!!


罪木「お、お、落ち着いてくださぁあああああああああい!!」

日向「モゴッ!?」

顔を上げた俺に、罪木が抱きしめるように俺に覆い被さってくる。その豊満で柔らかい胸が、俺の顔に「ぽよよん」と直撃した。
……なんと大きくて柔らかいおっぱいなのだろう。ソニアのそれも凄かったが、罪木のそれを例えるなら聖母のような物で、俺の中のあらゆる罪や汚れを祓ってくれるような……そんな気がした。


日向「モゴッ! モゴゴゴ!!」

罪木「わ、私、今後はこの話は誰にも話したりしません! 誰にどんなに虐められたって誰にも言いませんからぁ!!」

罪木がそう言って俺を落ち着かせようとギュゥウウウウッ! と抱きしめてくるが、俺はそれどころではなかった。胸だけではなく腕や脚、おなかや総統際どい部分まで、完全に密着してしまっていたからだ。取りあえず放れるよう罪木に言いたいが、胸を身体に押しつけられているせいでまともに喋る事も出来ない。


罪木「そ、それに私。日向さんが私の身体を「最高だった」「福眼だった」って言ってくれてとっても嬉しかったんです!! 日向さんが私の身体を綺麗だって言ってくれた時、こう、心臓がドキドキして止まらなくなるぐらいに……。だ、だって……だってぇ……」




罪木「わ、私! 日向さんの事が大好きですからぁああああああああああああああ!!」




その叫び(告白)を聞いたのを最後に、俺の意識は(呼吸困難で)完全に無くなった。グデンとして抵抗もしなくなった俺に「日向さん? 日向さん!?」と罪木が必死に声を掛けてくる。……ああ、こんな最期を迎えられるってんなら、俺の人生、そう悪い物じゃなかったかもしれないな…………。

912 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/03(火) 12:18:35.37 ID:DH4hXlgR0


〜〜それから約数十分後〜〜


日向「…………」

罪木「…………」

俺達は互いに顔を真っ赤にして、保健室のベッドの上に向き合うように座っていた。……なんとも気まずい空気が、完全に場を支配している。


日向「あ、あのぉ……」

罪木「ひゃ、ひゃいぃ! な、なんでしょうかぁ……?」

それでも言葉を交わさなければ、喋らなければなんの変化も生まれない。俺は勇気を出して、罪木に先の言葉の真意を確かめる。


日向「ほ、本気なのか? その……お前、俺の事が……」

罪木はリンゴのように顔を真っ赤っかにすると、コクン。と小さく頷く。


罪木「はい……。ずっと……ずっと好きでした。あの日、日向さんが私を助けてくれた時から。私の過去を聞いて貰った時「だからそれ(ゲロブタ)で構わない」って言った私に、本気で怒ってくれたあの日から。ずっと……ずっと……」

日向「……そうか」

……罪木がずっと胸に秘めてきたこの想いに、俺はどう答えれば良いんだろう。そもそも俺にとって「罪木蜜柑」とはどういう存在なんだ? ただの友達? 仲の良いクラスメイト? それとも──
俺が慰問自答していると「あ、あのぉ……」と罪木が喋り掛けてくる。


罪木「い、いきなりこんな事を言われても困っちゃいますよね!! ですから……そう! 卒業式の日です!!」

日向「え?」

罪木「もし私とその……こ、こここ恋人になってくださるというのなら、卒業式の後、私の研究教室に来て下さい。……私、待ってますから。どんなに望みが薄くても、日向さん。貴方の事を待ってますから……」

そう言って、罪木は再び俺を優しく抱きしめる。……ここで抱きしめ返してやれない俺の不甲斐なさを心底情けなく思いながら、俺は暫くの間、罪木に抱きしめられ続けた。


罪木 の 絆クエストをクリアしました!! 罪木のパンツを手に入れました!! 「罪木に助けを求める」の難易度が更に下がりました!! 罪木と大切な「約束」をしました!! ED・罪木蜜柑編 が解放されました!!

913 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/03(火) 12:20:05.97 ID:DH4hXlgR0


〜〜夏休み21日目〜〜

夏休みが始まってから、既に三週間が過ぎた。……一昨日、そして昨日とクラスメイトの女子に告白された俺は、その日朝からボーッとして、考えを纏められずにいた。
……俺の事を好きだと言ってくれた二人。俺は二人の事をどう思っているんだろう。「卒業式の日」という指定はされたが、俺はその日、一人の人間として、日向創として何をすれば良いんだろう。

……まだまだ時間はある、とそんな余裕を持っている場合じゃない事は理解しているが、今は夏休みだ。こんな陰鬱な気分のままでいたら勿体ない。やはり、今日もいつも通り。どこかに出かけてみようかな。

↓2 何をする?
914 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 13:03:29.40 ID:RLfzNWDe0
さげ
915 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 13:14:15.42 ID:KAWmweGDO
入間と不二咲とキーボのメンテナンスの手伝い
916 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 19:12:50.62 ID:+fxRQ1p6O
これ最終的にカップリングできてないキャラから選んでエンドになるのかな?
えげつない取り合いになりそう
917 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/03(火) 20:45:44.86 ID:DH4hXlgR0
こんばんわ。少々早いですが、今夜も始めて行きます。
918 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/03(火) 20:46:36.06 ID:DH4hXlgR0


日向「……何で俺は夏休みに三日も連続で学校に登校する羽目になってるんだろうな……」

俺はそうぼやきながら、入間に指定された工具が入ったダンボールを、用具入れ部屋から運ぶ。今日の朝、俺のスマフォに掛かってきた「依頼」は「キーボのメンテナンスを手伝って欲しい」だった。
なんでも入間が当てにしてた超高校級のメカニックである左右田が、弐大に2泊3日の無人島生活(トレーニング)を強いられてしまい、来る事が出来なくなってしまったらしい。


不二咲は「きゅ、急にこんな事をお願いしてごめんなさい」と申し訳なさそうに謝ってくれたが、肝心の入間が……。


入間『はっ! DTメカニックがこれねーってんでワザワザあいつの穴友達(直球)であるテメェを呼んでやったんだ。精々俺様の為にしっかり働きな!!』


と、人の神経を逆撫でするようないつもの調子(王馬への恋心騒動で大人しくなったのは本当に一時的な物だった)で煽ってきたものだから、俺は当初ブチ切れて家に帰ろうとしたんだが、あくまでこの「依頼」の依頼主である彼──


キーボ「ほんっとうにすみません!! 入間さんの性格と口調は今の人類の科学と知恵では如何ともしがたいものでして……。ちゃ、ちゃんとお礼の品は用意してありますから、どうかお願いします!!」

超高校級のロボットであるキーボが土下座してそう頼み込んできた物だから、俺は「嫌」とは言えなかった。……それにしても不二咲は兎も角、超高校級の相談窓口でしか無い俺に一体キーボのメンテナンスの何を手伝えっていうんだ……? と、当初は思っていたのだが──


入間「おーい草餅男! 次は精密機械用の潤滑油とペンチと、あと一番小さなレンチな!!」

要するに雑用かよ!? こんなの俺じゃなくても出来ただろ!!? いや不二咲は非力だし、キーボはメンテナンスされる側だし、入間はメインの調整で忙しいしで仕方ないのか……? いやでもそれにしたってなぁ……。


不二咲「えっと、入間さん。ここのプログラムとメインのあれなんだけど……」

入間「あーん? ちっ、面倒臭ぇな……。その辺りは全部テメェに任せてやるよ女装ホモ」

不二咲「あの、確かにボクは苗木くんの恋人の一人だけど……。その呼び方は、えっと、その……」

キーボ「入間さん! 他人の性的マイノリティについて馬鹿にするのは立派なセクハラですよ!!」

キーボ、お前のその言葉も結構セクハラ染みてるぞ。つーか不二咲は性的マイノリティで女装してるわけじゃ……ない、よな? 苗木と恋人になる前と後で理由が変わったりしてないよな???


入間「おい! 何サボってやがんだ草餅男!! とっとと次の工具を持ってこい!!」

日向「はいはい分かりましたよー!!」

そんな事を考えて立ち止まっていた俺に、入間から喝が入る。……やれやれ。一体何時になったらこの作業は終わるのやら……。

↓1 メンテナンスに掛かった時間(高コンマほど時間が掛かる)
↓2 キーボのメンテナンス結果(高コンマほど完璧。30以下で入間が余計な改造をする)
919 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 20:47:08.80 ID:RLfzNWDe0
920 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 20:48:41.88 ID:0tyXHPG3O
はい
921 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 20:48:42.30 ID:jtG60VO3O
はい
922 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/03(火) 21:03:42.80 ID:DH4hXlgR0
80 夕方近くまで時間が掛かった
88(ゾロ目) メンテナンスは完璧だ!! キーボの調子がグーンと上がった!! さらに……?


入間「最後にここをこうしてっと……。よっし! 今回も完全に完璧だ!! さっすが俺様!!」

そう言って爆笑する入間だが、その一方で俺は肩で息をするハメになっていた。こいつ……工具や用具の要求だけじゃなく、昼飯やらおやつやらの買い出しにまで行かせやがって……!
しかも注文の品が一々細かくて商品が置いてないコンビニがあったから何件も回るハメになったし!!


不二咲「えっと、それでキーボくん。ど、どうかな……?」

キーボ「お、おおおおおおおおお!! 流石は入間さんに不二咲さん!! はい! メンテナンスはこれ以上なく完璧です!! 以前より出力も精密さも上がっています!!」

一方で、入間の言う通りキーボのメンテナンスは完璧だったらしい。キーボがこれまでにないテンションではしゃいでいるところから見て、そうとう上手く行ったのだろう。……まぁ、それだったら俺も依頼を受けたかいがあったかな。


キーボ「あの、本当にすみませんでした日向先輩。入間さんと不二咲さんだけだと、不二咲さんが眼を放した隙にまた妙な改造をされるのではないかよ心配で……」

……ああ、キーボが俺をワザワザ呼んだのは入間の監視もして欲しかったからか。確かにそれなら左右田のツッコミスキルを一部受け継いでいる俺が適任かもな。


キーボ「お礼と言っては何ですが、ボクの「内なる声」に日向さんが今後役立つであろう「ヒント」を三つまで聞いて差し上げます!! さぁ、なんでも聞いて下さい!!」

キーボの「内なる声」か……。アンジーの言う神様的な物とは違うらしいが、こいつにはこいつの特殊能力(?)的な物があるとは噂で聞いていた。……なんだろう、少し興味が出て来たな。折角だし、何か聞いてみようか。

(ゲームメタ的に言うと、>>1が質問に答えます。多少メタい物でも構いません)

日向「じゃあ↓1↓2↓3で」
923 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 21:05:46.91 ID:RLfzNWDe0
七海の絆イベントを見る方法
924 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 21:09:29.83 ID:RSdjJ+Z9O
依頼達成せず絆クエストに移るバグ技
925 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 21:14:17.72 ID:AUoDEv0rO
ソニアと罪木が寝取られる可能性
926 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 21:14:19.79 ID:Stv4ldyC0
特殊絆イベントの種類
927 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/03(火) 21:20:25.51 ID:DH4hXlgR0
>>923 キーボ「慌てなくとも大丈夫です! そうですね……あと少し、もうあと少ししたら何もせずとも七海さんとの絆は深まると思いますよ!!」

>>924 キーボ「残念ながらそのようなバグ技は無いようです……。絆というのは地道に、依頼を達成して上げるしかないようですね」

>>925 キーボ「ご安心を。二人が日向さんを想い続ける限り……。少なくとも卒業式の日まではそんな可能性は「ありえない」と言っていますよ!!」


キーボ「……と、まぁこんな具合ですね。どうでしたか? 日向先輩の役に立ったでしょうか?」

日向「ああ、とても良い話が聞けたよ。ありがとう」

その後、入間の研究教室の片付けまでやらされた(当然入間にもやらせた)俺達は、下校時刻ギリギリになってようやく帰ることが出来たのだった。
928 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/03(火) 21:23:59.41 ID:DH4hXlgR0
〜〜夏休み22日目〜〜

ふぅ……。昨日は雑用ばっかで疲れたなぁ。その前も勉強勉強だったし、なんか久々に遊びたくなってきたぞ……。
よし! 今日はハメを外して思いっきり遊ぶ日にしてみるか!!

↓2 何をする?
929 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 21:24:53.76 ID:Yshk39X4O
ダブルデートの予行練習
春川×真宮寺×赤松×日向
930 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 21:25:27.07 ID:d5T2SbLp0
クズペコと十神のプライベートビーチへ
931 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/03(火) 21:56:05.80 ID:DH4hXlgR0
日向「……ひっろ……」

俺の口から思わず出たその一言に、俺をここに拉致(?)してきた張本人が馬鹿にするように言う。


十神「当然だ。十神財閥が保有しているプライベートビーチだぞ。そんじょそこらの成金セレブ共のそれと一緒にするな」

日向「いや、それは確かにそうだと思うけどさぁ……」

確かに広い、そして綺麗だ。砂浜も海水も「人の手」が入っているのか肌触りが良いし、景観も素晴らしい。去年77期生の皆と修学旅行で行った「ジャバウォック島」に勝るとも劣らないだろう。
……だが俺は、そんなプライベートビーチを前にしてはしゃぐ気分にはなれなかった。遊ぶ気分にもなれなかった。──何故か。


九頭龍「…………」

辺古山「…………」

水着姿ですら無いいつもの恰好をした九頭龍と辺古山が、特大なビニールシートの上に、神妙な面持ちで座っていたからだ。……あれ? おかしいな?? 今日は遊ぶ日にしようって決めた時に限って「運命」って奴が妨害してくる気がするぞ???


九頭龍「……よう日向。一学期ぶりだな」

辺古山「……変わりはないか?」

一応とばかりに挨拶してくる二人に「あ、ああ……」と答える。……なんだこの重っ苦しい空気は。俺は一体何に巻き込まれてるんだ???


九頭龍「……? 日向テメェ、もしかして事情を聞かされてねぇのか?」

日向「あ、ああ……。朝家を出たと思ったら突然十神のリムジンで拉致られて、そのまま……」

十神「……妙な事を言うな。「立会人は日向しか認めない」と言ったのはそっち(九頭龍組)だろう。説明をする義務も当然そっちにあると思うが?」

辺古山「……強引に巻き込んですまない、日向。だがこれは我々にとって重要な事なのだ」

九頭龍「俺ら(九頭龍組)と十神(財閥)の「今後」に関わる重要な会合だ。信用出来る人間しか立会人に出来ねぇんだよ」

……今すぐにでもこの場から逃げ出したい。そんな思いが俺の中でふつふつと湧いてくる。これアレだ。セレスの時と同じ「裏」社会勉強って奴だ。俺が「超高校級の相談窓口」だからってだけでそんなのに巻き込まれたっていうなら、俺は生まれて初めて自分の「才能」って奴を恨むかもしれない。

……まぁ九頭龍と辺古山が俺にそこまで信頼を寄せてくれていた、ってのは素直に嬉しいが……。十神はそれで良いのか? 俺との接点なんて殆ど無かったはずだが……。


十神「十神を侮るな。貴様が学園で起きた様々な事件を解決してきたというのは調査済みだ。「超高校級の相談窓口」としてのその腕前。どの程度の物か、この場で見極めてやるのも一興──そう思ったまでだ」

日向「そ、そうか……まぁお前らが良いならそれで良いんだが……」

そうして、十神のプライベートビーチを利用した、極秘の会合は幕を開けたのだった。

↓1 低コンマほど穏便に。高コンマほどギスギスに進む。
↓2 低コンマほど十神に、高コンマほど九頭龍組に有利。

932 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 21:57:05.05 ID:etfR/GZCO
933 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 21:59:00.32 ID:RLfzNWDe0
日向癒し系
934 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/03(火) 22:22:17.59 ID:DH4hXlgR0

日向「……と、こんな具合で良いと思うんだが……どうだ?」

九頭龍「……」

十神「……」

俺は二人の話しを聞いて、自分の中で思った事をよーく考えてから口に出す。十神に関しては、財閥になる丈不利益が無いように。九頭龍組に関しては、その面子がキチンと保てるように。
二人が大切にしているであろう事をよく考え、推理し、議論が膠着する度に意見を出していく。──そして。


九頭龍「……ちっ、その条件だと財政面で俺らが不利だが……。まぁ、良い落とし所か」

十神「ほう? 随分と物わかりが良いな。「せめてもう少し俺達にな条件にならないか」と日向に泣きつくと思っていたのだが」

辺古山「ぼっちゃんを侮るなよ十神。……ぼっちゃんは既に組の現状は勿論、そちらの内情もキチンと頭に入っているし、それを元に言動を決められるお方だ。……それに日向の出した条件であれば、財政面は後からどうにでもなる」

十神「……ふん」

静かに、だが確かにバチバチと眼から火花が飛ぶその会合は、俺の出した折半案で何とか話しが纏まった。……た、ただ座って放していただけなのにメッチャ疲れた……!! ……こいつらよくこんな雰囲気の中で疲れも感情も見せないな。こんなに穏便に話が進んだのが奇跡のようだ。


九頭龍「あ? 奇跡? んなわけねーだろ」

日向「へ?」

辺古山「……日向。自分では気づいていないのかもしれないが、この会合がここまで穏便に済んだのはお前の存在があってこそだ。ぼっちゃんも私も、そして十神も、それは理解している」

俺のおかげ……? 世界を動かせる程の力を持った奴らの会合ってのは普通こう、穏便に進む物じゃないのか?


十神「……まぁ貴様が多少なりとも使えそうな奴だという事は頭の片隅に入れて置いてやる。「その時」が来たら精々俺の役に立つが良い。日向」

九頭龍「はっ! 日向の相談能力はまだまだこの程度じゃねぇぜ。精々礼金を用意して待ってな十神!!」

九頭龍、頼む。頼むからハードルを上げないでくれ……!! 今回は知っている面子だけあってまだマシだったが、もし本当に世界を動かす力をもった凄い人達の会合の立会人なんかやる事になっったら、俺は緊張と過呼吸で死んじまう……。


九頭龍・辺古山・十神との絆が深まりました!!
935 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/03(火) 22:24:01.73 ID:DH4hXlgR0
× 十神「ほう? 随分と物わかりが良いな。「せめてもう少し俺達にな条件にならないか」と日向に泣きつくと思っていたのだが」
○ 十神「ほう? 随分と物わかりが良いな。「せめてもう少し俺達に有利な条件にならないか」と日向に泣きつくと思っていたのだが」
936 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/03(火) 22:27:18.03 ID:DH4hXlgR0
〜〜夏休み23日目〜〜

……なんだろう。最近マジでトラブルに巻き込まれてばかりの様な気がする……。なんかもっとこう……夏休み序盤みたいな「これぞ夏休み」って日が欲しい!!
頼む、神様!! 今日こそそんな日にしてくれ!!

↓2 何をする?
937 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 22:29:05.99 ID:GcsN1MDj0
澪田小泉豚神とカラオケ
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