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日向「安価とコンマで依頼を解決する」七海「その2だって」
- 787 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 00:43:45.58 ID:iXp9F8+fO
- 九頭竜妹サトウ苗木こまる葉隠母の登場は絶望的?
霧切父は立場上学園にいるはずなんだが
- 788 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 11:02:30.67 ID:v4chdAHfO
- 結局紹介されたssは読んだの?
そろそろ常識改変で全裸の日にしたいぜ
- 789 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/30(土) 13:58:34.36 ID:kBUcgJoc0
- こんにちは。中途半端な時間ですが、投下します。
>>786 出来ますが、その二人が参加する場合日向は(恐らく)参加しませんし、日向が参加する場合、逆にその二人は参加しません。
>>787 その件に関しては黙秘させていただきます。(ちゃんと理由があります)
>>788 モノクマ「またテキトーに誰か絶望病にする」赤松 「結婚予想TV…?」 【安価】モノクマ「ごった煮ラブアパート!」【安価】澪田「はいっ、澪田唯吹です!(むっきゃー創ちゃーん!)」は読ませていただきました。他のも時間が出来次第読ませていただきたいと思います。
- 790 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/30(土) 14:00:16.58 ID:kBUcgJoc0
-
花村「ウェルカーム!レディース&ジェントルマン!! ようこそ、夏休み特別料理教室へ!! 僕の名は花村輝々、言わずとしれた超高校級の料理人さ!!」
壇上を背に、花村が決め顔で自己紹介をする。同期である俺は当然こいつが「どういう奴」であるのかを知っているのだが、滅多に顔を合せないであろう苗木と最原は若干緊張気味だった。
──「今後の為」に、アイツ(花村)が開く料理教室に参加してみないか──そんな誘い文句で、78期生の中心的存在である苗木と、同じく77期生の中心的存在の片割れである最原を誘い、俺達はこの「夏休み特別料理教室」とやらに来ていた。「今後の為」とは、勿論「希望ヶ峰学園を卒業した後」の話である。二人がどうするのかは定かでは無いが、俺は取りあえず一人暮らしを始めるつもりだし、自炊が出来て困ることは無い。今の時代、男だって炊事や水回りの雑用は普通に出来ないといけないしな。
それにしても男女比が……↓1 高コンマほど女性が、低コンマほど男性が多い。
花村「今日皆に作って貰うのは↓3だよ(低難易度の物でお願いします)! なぁに、心配ないさ。誰だって最初はお米も満足に炊けない初心(ピュア)な初心者……。ボクが皆を優しくリードして気持ちよーく(料理)させてあげるから、皆はボクを信じて身を任せて!!」
相変わらず一々言い方が引っかかる言い回しをするなぁ……。超高校級の料理人だけあって、確かにこいつの作る料理はどれもこれも抜群に美味いのだが、俺はこいつが近い将来セクハラやなんやらで訴えられるんじゃあないかと気が気ではないのだった。
- 791 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 14:00:34.17 ID:b5MrlGRM0
- あ
- 792 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 14:03:04.14 ID:b5MrlGRM0
- 安価下
- 793 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 14:05:07.53 ID:41r5f/AdO
- おっぱいプリン
- 794 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 15:59:42.75 ID:sY+/skkx0
- 下ネタアウトなら肉じゃがはどうかなー。
- 795 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/30(土) 16:42:00.89 ID:kBUcgJoc0
- 本日のゲリラ投下第2弾。
>>793 初心者向けって言ったでしょ!(でも面白そうなので採用)……調べてみたら案外簡単に作れるらしいっすね。
コンマ値17 圧倒的に男性が多い。
花村「おっぱいプリンだよ!!」
日向「おいちょっと待てこの野郎」
俺は料理教室に並べられたキッチンの一つから、思わずそうツッコんでいた。「おやぁ? 何かなひなt……生徒Hくん」と、花村がすっとぼけるが、そうはいかないぞ。
……お前男女比が圧倒的に男子側に偏ったからってふざけたメニューに急遽変更しやがったな!? 俺の予想が正しければ男女比が女性>>>男性なら同じ「プリン」でも「昔ながらのカスタードプリン」とかそういう素朴なお菓子になっていた筈だ! 他の若い生徒達には「うぉおおおお!」と盛り上がっている集団も確かにいるが、大半が苗木や最原のように困惑したような表情を浮かべている。
苗木「お、おっぱいプリン……」
最原「あ、あの先輩。これって本当に初心者向けの料理教室なんですよね……?」
日向「……その筈……だったんだけどなぁ……」
花村「いやいや。実際やってみれば分かるけど、案外簡単に作れる物だよ? それと、ご褒美といっちゃなんだけどおっぱいプリンが出来た班には順次ボク特製の「肉じゃが」をプレゼントさせて貰うから楽しみにしててね!」
いや、それならせめて俺達が作るのと花村に貰うメニューを逆にしろよ……。多分「初心者向け料理教室」で一番最初に「おっぱいプリン」を作らせるなんてお前ぐらいだz──
花村「あ、それと今日は特別にボク特製の草餅も用意してあ──「苗木! 最原!! 気合入れていくぞ!!」──う、うん。取りあえずやる気になってくれた班が増えてなによりかな?」
あの花村特製の草餅……! 絶対に食い逃す訳にはいかない!!
↓1 日向(草餅補正(ゾロ目効果)+10実際に女子のおっぱいを揉んだことがある補正+10花村の補助補正+20)
↓2 最原(花村の補助補正+20)
苗木は平均値の50+花村の補助補正+20で70確定。
- 796 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 16:45:16.38 ID:RZ1AbDPDO
- 希望!
- 797 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 16:49:08.06 ID:sY+/skkx0
- 女子にしばかれないことを祈ります。
- 798 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/30(土) 17:31:56.54 ID:kBUcgJoc0
- 最原の出目が昨日から低空飛行過ぎる……。
日向 38+10+10+20=78 一般家庭で出てくるプリンとしては最上位間近
最原 6+20=26 こ れ は 酷 い 花村の補助が無ければ食べる事すら出来なかった。
日向「常温に戻した卵を混ぜたあと三回茶こしで漉して、その間に牛乳を耐熱容器に入れて500wで一分加熱……。その後三温糖を加えて混ぜて、もう一分加熱……」
苗木「レンジから取り出したらすぐにゼラチンを加えて混ぜて……。人肌になるまで温度が下がったら、漉した卵を少しずつ加えながらよーく混ぜる……。その後はそれっぽく見えるカップに入れて、冷蔵庫で冷やして……」
花村「最後にピンクのチョコペンでクッキングシートにそれっぽい円を描いて、その上にいちご味のチョコボールを乗せて、これまた冷蔵庫で冷やして固めて……」
日向「両方とも冷え固まったら、容器から取り出したプリンにチョコを乗せて完成か」
ちょっと予想外だったが、花村の言う通り案外簡単に作れるもんなんだな。つーか「おっぱいであること」に拘らなきゃプリンだけでも十分美味そうだ。(だってチョコペンやいちご味のチョコボールとかわざわざ用意するの面倒臭いし……)
持った皿を揺らしてみると、確かに実際のおっぱいであるかのようにプルンプルンと揺れる。んー……確かに「それっぽく」はあるんだが、実際のおっぱいってのはもっとこう、質量と張りがあるもんで……って、ダメだダメだ俺は一体何を考えようとしてたんだ!?
苗木「……日向先輩」
と苗木が頭をブンブンと振って邪念を振り払った俺に、苗木が話しかけてくる。
日向「ど、どうした苗木」
苗木「え、ええっと……僕と日向先輩はそこそこ上手くいったと思うんですけど……。その、最原くんが……」
最原? そう言えばさっきから声も発してないが一体どうし──
花村「だーかーら! どうしてそうなるの!!? ゼラチンはちゃんと全部溶かす!! 漉した卵は「少しずつ」加えるって何度も言ってるでしょ!?」
最原「ご、ごめんなさい! でもその……。お、おっぱいを作るって考えるだけで、その……」
花村「まったく……。まさか世界に通用するレベルのむっつりスケベくんが参加しているとは思わなかったよ……僕はオープンスケベだからそっちの気持ちはあまり分からないから上手くフォローする事も出来ないし……」
日向「……うわぁ」
……どうやら最原のむっつりスケベがこんな場所でも発動したらしい。こいつ、実際に女性と付きあう事になった時とか大丈夫なのか? 下着姿を見ただけで想到したりしないか? というかそんなんで探偵やっていけるのか? 悪女のハニトラに簡単に引っかかるんじゃないか??
最原は常時花村のサポートを受けながら、なんとかおっぱいプリン(?)を完成させた。形はグチャグチャで、乳首の部分は不格好で、とても「おっっぱい」と呼べるような代物では無かったのだが、まぁなんとか味はギリギリ食べられる程度の物になったらしい。
その後、俺達は各自自分の作ったおっぱいプリンと、花村の用意してくれた肉じゃがと草餅に舌鼓を打ちつつ、無事に(?)料理教室を終えたのだった。
- 799 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/30(土) 17:41:24.34 ID:kBUcgJoc0
- 〜〜夏休み16日目〜〜
今日も朝からセミが五月蠅い……。一応食欲はあるから夏バテでは無いと思うのだが、なんともやる気が出てこない。
……ええい、こんなんじゃダメだ! まずは日課にした自主トレをして、気分を無理矢理にでもアゲていかなくちゃな!!
↓2 さて今日は何をしようか……。
今度こそ、8:30〜9時頃まで投下はありません。それと、コレはアドバイスなのですが、苗木くんはもう「絆クエスト」が出来るだけの「絆値」が溜っています。それなのに絆クエストが発生しないのは「ある条件」を充たしていないからです。
(なので「効率だけ」を考えるなら左右田同様、苗木くんをこれ以上選ぶ意味はありませんよ、と言っておきます)
- 800 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 17:43:08.10 ID:1zda2JDoO
- さ
- 801 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 17:43:11.33 ID:b5MrlGRM0
- 王馬に騙され人気の少ない銭湯に行ったら罪木・澪田と全裸混浴
二人が嫌がらず全員王馬に媚薬を飲まされた為お互いチラ見しながら浴場で男女トーク
- 802 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 17:43:16.70 ID:JCc7DN/L0
- 七海と澪田と舞薗とダンスゲーム対決
- 803 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/30(土) 21:04:19.56 ID:kBUcgJoc0
- >>801 ウゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!(正直自分の中で「この野郎!」という気持ちが湧き出ている)ああ分かったよ! やってやるよ! やってやりゃ良いんだろ!! 途中にどんな安価やコンマがあろうとも、お前らを、俺が(このスレの終わりまで)連れてってやるよぉ!!(CV左右田)
ただし! その媚薬の効果と話の展開は(ダブルゾロ目含め)完全にこっちで決めさせて貰うがなぁ!!
……ということで、今夜もよろしくお願いします。
- 804 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/30(土) 21:05:57.42 ID:kBUcgJoc0
-
──それは、俺が日課として始めたトレーニング(ランニング)をしている最中のことだった。「偶にはいつもと違う道を走ってみるかぁ」なんて軽い気落ちで古い住宅街に繋がる道を走って行くと──
王馬「あっれ日向ちゃんじゃん。こんな所でなにしてんの? ……まぁ丁度良かったけどさ(ボソッ)」
日向「王馬?」
79期生の超高校級の悪の総統──王馬小吉と、古い駄菓子屋の前で出会ったのだ。
日向「俺は日課のランニング中だけど……。お前は?」
王馬「俺? 俺は悪の総統らしく、自分の事を小学生だと偽って駄菓子屋で大絶賛大人買い中。凄いんだよ、この駄菓子屋! 小学生以下の子は全商品10%OFFなんだ!!」
日向「……またそりゃ色んな意味で微妙な事してるな……」
確かに見た目は小学生にも見える王馬だが、仮にも団員一万人を越える(仮)悪の総統が、随分とコスイ真似を……。つーかそんな袋いっぱいになるまで駄菓子を買い漁るなよ……、どれだけ食うつもりなんだこいつ。
王馬「え? 自分じゃそんなに食べないよ? この駄菓子を餌に、そりゃもうモノすんごい悪事を働こうとしてるんだから!!」
日向「そうか。そんな事を企んでるんなら年齢詐称の現行犯で学園の生徒会に通報させて貰おうか」
王馬「いやいや嘘だって。そんな本気にしないでよ。ほら、黙っててくれるならこれ、あげるからさ」
そう言って、王馬はズボンのポケットから何やらビニールに包まれた大粒のあめ玉のような物を取りだして、俺の手に握らせてくる。
日向「……これは?」
王馬「見ての通り、そこの駄菓子屋で買ったただのあめ玉だけど? ほらほら、早く食べてみてよ!!」
今思えば、この時点でいやーな予感がしていたんだ。なにせあの王馬が寄越してきたあめ玉だ。わさび味とかハバネロ味とか……兎に角碌でもない味のするあめ玉なんじゃないかと俺は警戒していた。
王馬「もしかして日向ちゃん、俺を疑ってるの? こんなにも純粋無垢なこの俺の事を?」
ああそうだよ。お前は純粋無垢のままにトンでもない悪戯をするような奴だからな。内心でそう思いつつ、このあめ玉を食うまでは放してくれそうに無いと悟った俺は、溜息をつきながら憂鬱な気分でそのあめ玉を口の中へと放り込んだ。
日向「……あれ?」
王馬「ほらー。何の変哲もない、ごく普通のあめ玉でしょ?」
俺の予想に反し、そのあめ玉は普通に美味しかった。少々甘ったる過ぎる気もするが、まぁ駄菓子屋で売られている飴なんでこんなもんだろうと、疑問にも思わなかったのだ。
王馬「そうだ! 折角こんな場所であったんだしさ、ちょっと駄菓子談義に付きあってよ!! 俺あれ好きなんだよねー。「すっぱいガムにご用心」シリーズ!!」
日向「……まぁ良いけどさ」
そんなこんなで王馬の駄菓子談義に付きあい始めて約三十分が経った頃。俺の身体に明確に変化が出始めた。
日向(暑い……)
確かに今日も猛暑日で日差しも強いが、ここまで暑く感じたのは初めてだ。何というか、頭がどんどんボーッとしてくる感じがする……、
俺はリュックサックに入れていたペットボトルの水を取りだしてゴクゴクと飲むが、一向に暑さは収まらない。それどころかどんどん強くなっている様に思う。
王馬「あれれー? 日向ちゃんスッゴい汗だよ? そのままじゃ気持ち悪くない?」
日向「ああ……。でも替えの着替えは持って来てるから心配いらな──「そうだ! この近くにさ、格安の銭湯があるんだよ!! そこに行って汗を流してきたら? 暑い夏だからこそ、お風呂にはちゃーんと入らなくちゃね!!」──そう、だな……最近シャワーばっかりだったしな……」
俺はボーッとする頭のまま、王馬に教えられた銭湯へと向かった。銭湯か……実際に行くのは初めてだが、一体どんな感じなんだろう。やっぱり壁のタイルに富士の山が書いてあったりするんだろうか。
日向「ここか……」
王馬の言った場所には、確かに銭湯があった。どこから見てもオンボロで、明日にでも営業を停止してもおかしくないような雰囲気だったが、キチンと「営業中」の看板が出ている。
俺は暖簾を潜り、番台にいるお婆ちゃんに入浴料を払うと、「男」と書かれた方の暖簾を潜って中に入り、汗が染みこんだ煩わしい服と下着をパパッと脱ぎ捨てる。早速中に入ろうと大きな扉を潜ろうとした時、その「警告」は目に入った。
『この銭湯は混浴制です。入浴は自己責任でお願いします』
混浴制の銭湯……。そんなのがあったのか。……まぁ今の時間帯は誰もいないだろうし、そう心配することも無いか。──そう思い直し、再度大きな扉を開けて中へと入る。中は思いの外広かった。そしてやはりというかなんというか、デカデカとした富士の絵が書かれている。……凄いな。俺が思い描いていた「銭湯」のイメージそのまんまだ。なんというかこう、ちょっとテンション上がる。
まぁ兎に角シャワーで身体の汗をサッと流してから中に──
「……創ちゃん?」
- 805 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/30(土) 21:12:59.12 ID:kBUcgJoc0
-
俺を呼ぶその甲高い声が聞えてきたのは、間違いなく銭湯の中……浴槽の中からだった。「──は?」と思わずそちらを見る。
罪木「ふゆぅ……日向さんもお風呂ですかぁ?」
澪田「たっはー! 今日は異様に暑いっすからねー。真っ昼間っからお風呂に入ろうと考えてもなんら不思議じゃないっすけど……。凄い偶然もあったもんっすねぇ」
日向「罪木に澪田?」
そこには俺の同期であり、超高校級の保健委員の罪木蜜柑と、超高校級の軽音部である澪田唯吹がいて、仲良く隣り合って風呂に入っていた。当然、風呂にバスタオルを持ち込むのは厳禁なので、二人とも俺同様全裸である。俺は未だにボーッとする頭のまま、二人に話しかけた。
日向「よお、こんな所で仲良くお風呂か?」
澪田「いやー、ちょっと前までこの近くにある駄菓子屋で小吉ちゃんと駄菓子を議題に話をしてたんすけど……」
罪木「なんだか急に暑くなってきてしまって……。水を飲んでも飲んでも汗が止まらなくてぇ……」
澪田「そしたら小吉ちゃんが「この近くに格安の銭湯がある」って教えてくれたんす!」
日向「そうか、俺と同じだな。……一緒に入っても良いか?」
澪田「モチのロンっすよ! 銭湯は皆で入った方が楽しいっすからねー! 声も良く響くし、歌を歌うのにも丁度良いっす!!」
罪木「ふゆぅ……こ、こんなゲロブタと一緒で良ければ……よ、よろしくおねがいしますぅ!!」
二人の許可を取り、俺は浴槽の中へと入る。──ああ、気持ちいい。身体の中に溜まった疲れが、ドントンと湯に染みだして行くようだ。正直そのまま眼を閉じて眠ってしまいたい位だったが、こんな所でもテンションが高い澪田がそれを許してはくれなかった。
澪田「というわけで、急遽開催! 男女混合何でもありしゃべくり会っす! さぁさぁ蜜柑ちゃん、最初の話題をどうぞ!!」
罪木「え、ええっ!? えっと……じゃ、じゃあ↓2で……」
- 806 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 21:16:02.64 ID:Oa83GhUAO
- した
- 807 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 21:16:26.27 ID:JsB9uCpuO
- 学校の異性関連でドキッとした事
- 808 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/30(土) 21:24:55.60 ID:kBUcgJoc0
-
罪木「が、学校の異性関連でドキッとした事──なんてどうでしょうかぁ……」
澪田「おおっといきなり来たっすね恋バナ! やっぱ年頃の男女には絶対欠かせない話題っすからね!!」
澪田が大いに盛り上がっているが、俺は悩んでいた。異性関連でドキッとしたこと……ドキッとした事か……。最近で言えばやっぱりソニアの……いや、でも七海と行ったK市の観光所巡りでずっと手を繋いでたのも……。
@ソニアとの事を話す
A七海との事を話す
Bその他
日向「……俺は↓2かな」
澪田「唯吹は↓3っすかねー?」
罪木「わ、私は↓4ですぅ!」
- 809 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 21:25:21.93 ID:Oa83GhUAO
- した
- 810 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 21:27:09.95 ID:UQ4ORTIjO
- @
ラキスケ全部話す
- 811 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 21:27:26.26 ID:b5MrlGRM0
- ライブで創ちゃんが助けてくれた
- 812 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 21:27:26.99 ID:Wdz+ly6bo
- 1
- 813 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 21:29:48.82 ID:sY+/skkx0
- 入間さんの発明で日向と終里とソニアと七海と罪木が全裸でラブアパートに飛ばされた事。
- 814 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 21:30:56.94 ID:fE32BKr7O
- >>813
いやそれはおかしくないか?
- 815 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/30(土) 21:35:37.63 ID:kBUcgJoc0
- >>813 流石にそれは許容出来ません。安価↓
- 816 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 21:36:34.20 ID:Oa83GhUAO
- 転びかけた時に日向が助けてくれた
- 817 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/30(土) 21:40:50.47 ID:kBUcgJoc0
- >>811 具体的に、どんな所をどんな風に助けてくれた〜まであると助かります。(無いなら>>1が勝手に決めます)
- 818 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 22:03:37.23 ID:b5MrlGRM0
- >>817
ごめん、全然考えて無かった
すぐ回答できなくて本当ごめん
- 819 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/30(土) 22:24:05.57 ID:kBUcgJoc0
- >>818 いえいえ、お気になさらず。
日向「俺はそうだな……。ソニアとここ数ヶ月で色々あった事かな」
澪田「ほう、ほうほうほう! ソニアちゃんと創ちゃん……。二人の仲に一体どんな進展があったっていうんすか!!」
日向「そうだな……。事故で全裸のソニアを見ちゃったり、下着姿の写真を撮らせて貰ったり、お姫様抱っこで迷宮から脱出したり……。あとついこの前一緒にプールに遊びに行った時に誤って胸を揉んじまったりとかかな」
罪木「ふ、ふゆぅ!? ず、随分進んでますねぇ……。というか日向さんが想像以上に大胆で驚いてますぅ!」
言われてみて気づいたが、確かにこの数ヶ月でソニアとは本当に色々あったよな。あっちは俺を楽しませるつもりで色々考えてくれてたんだろうに、随分と迷惑を掛けてしまった。……やっぱり正式に菓子折でも持ってお詫びに行くべきだろうか。
澪田「でもでもー。よくよく考えてみればソニアちゃん同様、今唯吹達はお互いの裸をこうして晒し合ってる訳っすよね? たっはー!! なら唯吹達と創ちゃんの仲もこれで一気に大進展間違い無しっすね!!」
日向「裸の付き合いって奴か? ……そうだな。お前らとならそれも良いかもしれないな」
罪木「ふ、ふゆぅ……。ふ、ふつつか者ですがよろしくお願いしますぅうううううう!!」
日向「ハハッ! それは結婚した後の挨拶だろ!!」
俺は笑って罪木にツッコミを入れる。……現状がどれだけ異常なのかも、理解する事が出来ずに。
- 820 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/30(土) 22:25:15.11 ID:kBUcgJoc0
-
澪田「では次、蜜柑ちゃん! 張り切ってどうぞ!!」
罪木「わ、私はそのぅ……。が、学校の階段で転び駆けた時に日向さんにお姫様抱っこで助けて貰った時……です」
カアァアアアアアアッっと顔を紅くして下を向く罪木。ああ、そう言えばそんなこともあったっけな。怪我をすると危ないからって踊り場まで俺が抱きかかえてやった時の話しだ。にしても結構前の事なのによく覚えてるなぁ。そんなにお姫様抱っこが恥ずかしかったんだろうか。だとすると少し申し訳ない気持ちになってくるな。
澪田「たっはー! ソニアちゃんといい蜜柑ちゃんといい、創ちゃんはトンだプレイボーイっすねー!! よっ! この色男!!」
と、澪田がからかってくるが、そんな訳ないだろうに。第一俺がプレイボーイだってんなら実質公認の四又をしている苗木はどうなっちまうんだ。
澪田「……ま、唯吹も創ちゃんの事なんすけどね」
罪木「ふ、ふゆぅ!? み、澪田さんもですかぁ!!?」
今の今まで下を向いていた罪木が、ガバッと顔を上げて澪田の方を見る。また俺の事か? 俺、澪田になにかしでかした事あったっけか?
澪田「覚えて無いっすか? ほら、ついこの間の夏フェスの時に──」
日向「……ああ、あれかぁ」
そう言われて、俺はようやく思い出す。あの楽しかった夏フェスの最後。フェスを終わらせたくない一部の過激なファン達の熱烈なアンコールに、澪田が困り果ててた時だ。俺は咄嗟に前に出て、
『「今」このライブが終わっても、また次の……「未来」のライブがあるじゃないか!! 寂しさも切なさも、その時までの辛抱だ。未来への「希望」に変えれば良い!!』的な事を言って、過激なファン達を静まり返りさせたのだ。観客達からの大きな声援と割れんばかり拍手という、過ぎたる報酬まで貰って。
澪田「あの時創ちゃんが言ってくれた事……。唯吹、とっっっても嬉しかったっす。ああ、創ちゃんが唯吹を護ってくれたんだって考えると、こう、ライブの絶頂期みたいに胸が高鳴るんすよ」
澪田はそう言ってくれるが、俺は別に大した事などしていない。澪田が頑張って創りあげたあの楽しいフェスの最後を、後味を嫌な物にしたくなかった──ただそれだけなんだから。
〜〜それから数分後〜〜
澪田「……さてと、それじゃあ唯吹達はそろそろ上がるっすね」
日向「おう、のぼせる前に早めに上がっとけ」
罪木「そ、そうですね。そろそろ失礼させて貰いますぅ……」
二人が浴槽から出るのを見て、俺は改めて二人の身体を観察する。……ソニアもだったけど、本当に綺麗な身体してるよなぁ。澪田は胸は然程大きくないが、スラッとしたモデル体型の身体をしているし、罪木はやはり胸と尻がデカく、そのグラマラスな体系の魅力がタップリと溢れている。
澪田「──あ、そうそう。これだけ聞いておきたいんすけど──」
日向「ん? なんだ?」
澪田は彼女にしてはモジモジと、恥ずかしそうに両方の左指をツンツンしながら聞いてくる。
澪田「い、唯吹達の身体……どうでしたか?」
日向「……最高だったよ。「福眼」ってのはこの事だなって思わされた!」
罪木「そ、そうですかぁ……。えへへぇ……」
罪木のその言葉を最後に、二人は浴場から出て行った。
〜〜〜〜次の日〜〜〜〜
↓1 日向
↓2 澪田
↓3 罪木
高コンマほど昨日の媚薬が効いていた時の事を覚えている。
- 821 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 22:27:50.37 ID:b5MrlGRM0
- どうだ
- 822 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 22:29:01.12 ID:4fUvHqPfO
- そういう媚薬か
- 823 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 22:29:12.87 ID:JCc7DN/L0
- あ
- 824 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/30(土) 22:45:15.69 ID:kBUcgJoc0
- 日向 37 曖昧だが、二人となにかトンでもない事をしていたような……そんな塩梅。
澪田 12 全く覚えていない。「昨日、唯吹達何してたんすかね?」
罪木 87 完璧にではないが昨日合った事を覚えている。
日向「う、うぅん……」
俺はその日、朝から頭がズキズキと痛かった。取りあえず半分が優しさで出来ている錠剤を飲んでから一眠りしたらかなりマシになったが、どうにも昨日の記憶が曖昧だ。
確か駄菓子屋の前で王馬と会って、あめ玉を貰って少しの間駄弁って……。それから……それから……そう! どこかで澪田と罪木に会って……会って……何をしたんだっけ? なにかトンでもない事をしてしまったような気がするんだが……。
俺は不安になって、澪田に電話を掛けてみた。──だが。
澪田『いやー、それが唯吹、昨日あったこと殆ど覚えてないんすよ!! またどこかのカラオケ屋で24時間耐久カラオケでもやってぶっ倒れたんすかね?』
日向「……そうか」
と、この調子だ。ならばと罪木に電話を掛けてみたんだが──
罪木『ふ、ふゆぅ!? えっと、その、日向さん。私、私……!』
日向「罪木、どうしたんだ罪木!?」
罪木『ひぐぅ!! こ、こんなゲロブタの事を「最高だった」なんておっしゃって下さって、本当にありがとうございますぅうううううううううう!!!』
日向「罪木!? おい罪木!!?」
それを最後に、罪木との電話は途絶えてしまった。どれだけ掛け直しても全く出てくれない……。い、一体昨日の俺達に何があったっていうんだ!!?
王馬「にししっ! 入間ちゃんも偶には役に立つよねぇ。こんな面白そうな薬を、わざわざ俺の悪戯のために作ってくれたっていうんだからさ!!」
澪田・罪木・王馬との絆が深まりました!!
- 825 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/30(土) 22:49:01.05 ID:kBUcgJoc0
- 〜〜夏休み17日目〜〜
……やはり昨日何があったのか気になるな。けど澪田は全く覚えてないみたいだし、罪木とは連絡がつかないし……。
仕方が無い。今日もいつも通り、夏休みを満喫するか。ふとした拍子に思い出すかもしれないしな!!
↓2 じゃあ今日は何をしようか。
- 826 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 22:49:35.04 ID:b5MrlGRM0
- 安価下
- 827 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/09/30(土) 22:50:00.42 ID:TCkAFPVv0
- セレス山田苗木と餃子巡り
- 828 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 22:50:25.79 ID:sY+/skkx0
- 最原と霧切と七海で脱出ゲームをした。
- 829 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/30(土) 22:51:47.18 ID:kBUcgJoc0
- >>827 >>799の通りですが、それでも構いませんか?
- 830 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 23:02:14.08 ID:TCkAFPVv0
- んーじゃあ苗木を舞園に変更できますか?
- 831 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/30(土) 23:05:08.62 ID:kBUcgJoc0
- >>830 了解しました。
- 832 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/30(土) 23:19:10.86 ID:kBUcgJoc0
-
セレス「うふふ……。やはり賭け麻雀とは良い物ですわね」
……そういうのは圧倒的大差で大勝ちできる奴だから言える言葉だと思うぞ。そう内心で文句を言いつつ、俺はセレスの案内で東京・蒲田に来ていた。最近セレスが積極的に行なっている麻雀修行……。その餌食に、俺、山田、舞園の三人はなってしまったのだ。
舞園とセレスは兎も角、山田と本格的に絡むのはこれが始めてかもしれない。なにしろ本人からの依頼もなければ、他人の依頼で助けを求めるような事も無かったからだ。無論、知らないわけじゃ無かったし挨拶もした事があるが、実際にこうやって話すのは、随分と久しぶりな気がする。
セレス「それでは参りましょうか……聖地巡礼の旅に」
日向「いや、ただの餃子の有名店巡りだろ……」
今回の賭けは、セレスが前々から行きたかったという「東京・蒲田」所謂「餃子の聖地」と呼ばれている場所に行き、その場所の食事代を最下位の人間が全て払うと言うものだ。ちなみに負けたのは↓1
01〜33 日向
34〜66 舞園
67〜99 山田
00 セレス
- 833 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 23:20:30.98 ID:9pklovuSO
- ん
- 834 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 23:20:34.70 ID:P43ZBBH0O
- な
- 835 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/30(土) 23:38:23.26 ID:kBUcgJoc0
- >>833 あっぶねぇ! あとコンマ0,2秒でセレスが道化になるところだった……。
山田「とほほ……。今月は夏コミにオンリーに新作フィギュアの発売にと色々厳しいのですが……」
セレス「良いからとっとと歩けブタァ! 時間が押してること忘れてんじゃねーぞ!!」
山田「ぶひぃ! た、ただいまぁ!!」
一人遅れてとぼとぼと付いてくる山田に、セレスが活(?)を入れる。俺は奢って貰える立場だし、餃子も好きだからそこまで迷惑を被っている訳では無いのだが……。
舞園「大丈夫……。飲むブレスケアも噛むブレスケアも両方完備してる……口臭タブレットも飲んできました……。だから大丈夫な筈……!!」
超高校級のアイドルである舞園はそうもいかないらしい。……確かに餃子とか焼き肉食った次の日は人と会うなってよく言うもんなぁ。俺も帰りにコンビニかどこかでブレスケアを買うか。明日も誰かとどこかに行くかもしれないしな。
日向「あー、舞園? 別に無理して食べなくても良いんだぞ? なんならニラやニンニクは抜きの餃子を作って貰っても……」
舞園「い、いえ! 大丈夫です!! 口臭の対策ぐらい出来なくては超高校級のアイドルはやってられませんから!」
セレス「そうですわよ日向くん。アレルギーなどがある場合は話しが別ですが、ニラやニンニクが入っていない餃子など、勝負をしないギャンブラーのような物ですわ」
例えはよく分からないが、セレスの中でニラとニンニクは餃子を語る上で外せない重要な要素なようだ。
今日はここまで。また明日、8:30から9時頃にお会いしましょう。……明日は有名餃子店のダイマになりそうですが、飯テロにならない時間帯に投稿するっきゃないですかね?
- 836 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 23:40:31.33 ID:b5MrlGRM0
- 乙
- 837 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 06:02:21.96 ID:6hR8vmIXO
- 改めて見てもスゲーなおい
まだ恋人じゃないクラスメイト2名と裸で風呂なんてバレたらパンツハンターどころの騒ぎじゃないぞ
あと王馬がその黒幕って皆わかったらどうなっちまうんだ
- 838 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/01(日) 11:24:54.45 ID:NRjwkcuO0
- おらぁ! 昼前のゲリラ投下じゃあ!!(飯テロになる? >>1にも>>1の事情があるから……)
- 839 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/01(日) 11:25:37.74 ID:NRjwkcuO0
-
セレス「……さて、皆さんは「餃子の聖地」と言えばどこを思い浮かべますか?」
俺達が店までの道を歩いている間、セレスがそんな質問をしてくる。
舞園「うーん。……やはり宇都宮では?」
山田「拙者もそれに賛成ですな。というかそれ以外に「聖地」なんて呼ばれている場所があるなんて知りもしませんでしたぞ」
セレスは二人の返答を聞くと「やれやれ、コレだから素人は」とでも言いたげな表情をした。……好きな物だから当然と言えば当然なのだが、こいつの餃子へのこだわりは一体なんなんだ……。
セレス「ええ。確かに宇都宮にも名店がたくさんありますわよね。宮崎県も「餃子」で注目を集めることが多くなりました。しかしこの東京・蒲田こそ、知る人ぞ知る餃子の聖地としてひそかに愛されてきた、餃子史上「初の聖地」と呼べる場所なのです」
「真の聖地」ねぇ……。そういう聖地論争は争いの火種にしかならないと思っている俺は、ここで何も言わずに押し黙る事にした。取りあえず、あのセレスが認めたという有名餃子店四店舗に、今日は連れて行って貰えるのだ。(支払いは山田だが)今日はセレスよろしく餃子三昧の日にしてみよう。
※ここから暫く有名店のダイマ&日向の孤独(?)のグルメが始まります。
──ニーハオ 本店──
「羽根付き餃子といったらココ! という方もいるのではないでしょうか」と、セレスが最初に連れてってくれたのは「ニーハオ 本店」
中国残留孤児として日本へ帰国した店主が1983年に創業したというこの店の餃子は、本場のレシピで作られていて正しく大人気。今現在もその人気は衰えることなく続いているらしい。
なにより嬉しいのは美味しいのにリーズナブルな価格だ。羽根付き焼餃子が5個で税込330円! かといってサイズが小さいわけではなく、むしろデカくてボリューミー。安いのに餃子としてのクオリティは本格的。
……この店に来た殆どの客が頼むというこの羽根付き餃子は羽の方はパリッパリに焼かれていてこんがりとしたキツネ色。裏面の本体は「水餃子なのか!?」と思えるほどプルップルで柔らかくジューシーな皮に仕上がっていて、クリスピーさとソフトさの双方を楽しめる。
……気づいた時には、俺達が頼んだ羽根付き餃子四人前(各自一人前ずつ)は、それぞれの腹の中に収まっていた。……なるほど、このクオリティの店が大量にあるというのなら、確かに「餃子の聖地」と呼べるかもしれないな。
──歓迎 本店──
山田「か、かんげい?」
セレス「歓迎と書いて「ホアンヨン」と読みます。やはりここも「餃子」で名を馳せた餃子の聖地ですわ」
山田の間違いを正したセレスに続いて、俺達は店の中に入っていく。店内は広いフロアで居心地がよく、大きな大衆食堂といった雰囲気だ。やはりニーハオ 本店と同様、一品料理とともに餃子をオーダーしている人が多い……というかランチメニュー安っす!? ラーメン餃子のサラダ付きが税込550円ってどういう事だよ!?
ということで、俺達はニーハオ 本店同様、羽根つき餃子(税込300円)をオーダー。極薄の羽根をまとった餃子は、やや大きめでプックリとしている。今にも破裂しそうな膨れっぷりだ。箸でつまむとズッシリ感もあり、食べる前からあふれ出る肉汁に期待してしまう。
日向「あっ、これ美味い」
皮はモッチリしているものの薄め。モチモチ食感を楽しみつつ、皮に包まれたジューシーな餡をガッツリと堪能できる。そう、皮が薄いから余計な生地がなく、餡の美味しさがボヤけずに引き立っているのだ。
ニーハオ 本店と同じく、気がついたときには頼んだ餃子全てが腹の中に収まっていた。……参ったな。ここまでで餃子を計10個は食ってるっていうのに、全然腹が満足してくれない。むしろ「ライスや他のメニューも食わせろ」と息巻いてる始末だ。……美味い料理は普段より多く食べられてしまうっていうのは花村の料理で思い知らされているが、流石は名店……飽きさせてくれないな。
- 840 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/01(日) 11:27:15.09 ID:NRjwkcuO0
-
──寳華園──
舞園「あの……。今度は私でも読み方が分からないですけど……」
セレス「「寳華園(ほうかえん)」と読みますの。今までのお店とは一風した、所謂「町中華」のお店ですわ」
店に入った感じだが、確かに今までの「中華」な雰囲気がモロにする店とは違い、ここは所謂「大衆食堂」っぽい雰囲気が全面に出ている。……っていうかあれ? メニューに「餃子」「餃子定食」が書かれてないんだけど?(「ラーメンと餃子」ってのはあったけど)
そんな事は意にも介さず、セレスは「餃子四人前で」と店員に頼む。すると店員は「はいよ!」と元気に答えてくれた。……どうやらメニュー表にも書く必要が無いぐらいの人気メニュー、ということらしい。
暫く間って出て来たのは、これぞ「大衆食堂的な餃子」をそのまま再現したような奴(6個400円)で、焦げがそこそこあるのだが、これがまた食欲をそそる。カリッとディープに焼かれた餃子は皮がパリパリで香ばしく、これが実にタレに合う。しっかり焼かれた皮と醤油の相性ってバツグンだよなぁ……。パキッとした食感の後に訪れるのは、皮の断面から溢れ出る肉汁と餡。これがまた美味い。
……ああ、ダメだな。この後にも店に行くって分かってるのにどうしても飯が、ご飯が欲しくなってしまう……。いやいや我慢我慢! お腹もそこそこいっぱいになってきてるんだし、まだ次の店があるんだ!! 耐えろ、日向創!!
──春香園──
俺達が最後にやって来たのは「春香園」という中華食堂だ。ここでも焼き餃子四人前を頼むのかと思いきや、セレスが頼んだのは「海老入り焼き餃子(税込550円)」だった。……意外だな。今までの店にも似たようなメニューは有った筈なのだが、セレスは迷う事なく普通の焼き餃子を注文していた。今回もだ。……もしかしてこの店の「海老入り焼き餃子」が特別なのか?
暫く間って出て来たのは、今まで食べてきた餃子の中でもっとも大ボリュームかつ大サイズの羽根付き餃子だった。皮が繊細で極薄なのも特徴だろう。
日向「いただきます」
そう言って豪快に齧りついた瞬間、俺は驚いた。皮の弾力性が、今まで食べてきた餃子とは段違いなのだ。それがはち切れた瞬間、餡と肉汁の大放出が口の中ではじまった。
エビは大きめでフレッシュなプリプリ食感、餡も旨味濃厚でジューシー。……そのままでもこれだけ美味いのなら、タレを掛けたらもっと美味いのでは? ──結果は大正解。もっとうまいというより、旨味がより際立つと言ったほうが正しいだろう。海老の餃子だけあって、海老が非常に良い仕事をしている。海老本来の甘味と旨味がタレによって引き立てられ、相乗効果で餡の他の部分と皮の味も引き立つ。……ああ、ダメだ。もう我慢出来ない!
日向「定員さん! ライス一人前!!」
俺が腹の要求に耐えられず、餃子定番のお供を注文したのは、それからすぐのことだった。
〜〜〜〜〜〜
日向「ふぅ……。食べた食べた」
俺は今回の餃子の街聖地巡り、に非常に満足していた。腹はいっぱい、気分も上々だ。支払いを一人で担当した山田でさえも「いやー、美味しかったですなぁ」とホクホクの笑顔だった。……店舗巡りが終わると同時に、噛む、飲む、スプレーするタイプのブレスケアを一斉に始めた舞園も、内心は同じだろう。……充実した一日を過ごさせて貰った事、セレスに感謝しなくちゃな。
セレス「うふふ……。皆さんに気に入って貰えたのなら何よりですわ。……それでは私は次の雀荘の予約がありますのでこれにて失礼させていただきます」
山田「は? あのー……セレス殿? まだ麻雀を打つ気なのですか?」
セレスの突然の宣言に山田は勿論、俺も驚いた。もう日が暮れていて、辺りはすっかり夜だ。今から雀荘に行くとなると帰りはかなり遅くに──
セレス「ご心配はありがたく頂戴しますが、これは仕方が無い事なのです。……真の強者は、真のギャンブラーは、夜にならないと姿を現わしませんので」
日向「……そうか、気をつけてな」
俺はそう言って、セレスを夜の街へと送り出す。……左右田同様「目標」が出来た超高校級は、その脚をどんなことがあっても止める事は無いだろう。……俺が「依頼は(依頼者の身に危険が及ばない限り)必ず受ける」と決めているように。
……その後、山田とも別れ、舞園と二人っきりになった瞬間に、それは起こった。……と言っても単に舞園が話しかけてきたというだけなのだが──
舞園「……あの、日向先輩」
日向「ん? どうした、舞園」
彼女は大分迷った表情をした後、一回だけ深呼吸をして、俺にある「依頼」をしてきた。
舞園「──お願いしたいことがあるんです」
セレス・舞園・山田との絆が深まりました!!
- 841 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/01(日) 11:28:54.50 ID:NRjwkcuO0
-
舞園との絆値が一定数溜りました。──絆クエスト 舞園さやか編 を開始します。
- 842 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/01(日) 11:42:35.88 ID:NRjwkcuO0
- 本日一回目のゲリラ投下はここまで。作者は用意しておいた冷凍餃子を食べに行くのでこれにて失礼。
- 843 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 14:07:16.70 ID:XJi/vNRcO
- ようやく二人目か長かった
また台詞をいくつか組み合わせるのかな
- 844 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/01(日) 16:18:41.04 ID:NRjwkcuO0
- おらぁ! ゲリラ投下じゃぁ!!(と言うか今投稿しないと予定通りに進まない)
- 845 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/01(日) 16:19:30.37 ID:NRjwkcuO0
-
日向「…………」
早朝も早朝、まだ日も出ていない頃。俺はいつもは着ない黒いスーツに身を包んで、その部屋の前に立っていた。理由は勿論、約一ヵ月前に約束した舞園の「依頼」を達成するためだ。
……部屋の前に立ち続けて数十分後、普段着の舞園がいそいそと現われる。
舞園「日向先輩! お待たせしてしまって申し訳ありません!!」
日向「いやいや良いって。それより、朝の生放送の打ち合わせまで時間がないんだろ? 早く準備した方が良いぞ」
舞園「はい!」
舞園は俺の警告に力強く頷くと、その部屋──舞園に用意された楽屋へと飛び込んでいく。……ここは某所のテレビ局。なぜ俺がそんな場所にいるのかというと──
──今日一日、私の仕事ぶりを見ていて下さい。
それがあの日、舞園が俺に依頼してきた内容だったからだ。意味と理由を問うても「全部終わったらお話しします」の一点張りだ。どうしようかと悩んだ俺だが、まぁどんなに変でも依頼は依頼だし、拒否する理由もそこまで無いと思い俺は今日一日、舞園の仕事ぶりを見させて貰う事になったのだった。
──朝──
アナウンサーA・B・C「「「おはようございます」」」
アナウンサーA「○月×日△曜日のめざ○しテレビです!」
アナウンサーB「本日のゲストは今をときめく女子高生。私立希望ヶ峰学園所属、超高校級のアイドル、舞園さやかさんに来て頂きました!! 舞園さん、今日はどうぞよろしくお願いします」
舞園「はい! よろしくお願いします!(ニコッ)」
いつものアイドルスマイルで、和やかに朝のニュース番組の挨拶をする舞園。俺はと言えば、夜明け前から動いていた為に今頃になって襲ってきた眠気を覚ますために、眠○打破を飲んでいた。……舞園の奴、以前から頭も気立ても良い奴だとは思ってたけど、それ以上に「察し」が良いな。アナウンサーが……と言うより番組スタッフが欲しい台詞をここぞというタイミングで放っている感じがする。
……例の「聲」って奴か? 確かにそんなもんが使えるなら何を言われずともスタッフの要望に答えることなど朝飯前だろうが……。結局、その番組のゲスト出演の時間が終わるまで、舞園は「芸能人」として働き続けたのだった。
──それからすぐ──
マネージャー「はい! 次は○○テレビの収録で某県某所まで行かなくちゃいけないんだから早く!! ほら! 見習いくんもさっさとする!!」
舞園「はい!」
日向「は、はい!!」
舞園を支え続けてきた真のマネージャーに叱責されながら、俺達はテレビ局のワゴンに大急ぎで乗り込む。ちなみに今の発言で分かるとおり、今の俺の立場は「希望ヶ峰学園から派遣されてきた、社会学習がしたいという学生──ようは『一日マネージャー見習い』」だ。
……車での移動時間も、舞園は一秒たりとも無駄にはしなかった。次の番組の台本を読み終わるないなや、SNSとブログの更新を始め、それも済ませてしまうと今度は学校の課題に手を付け始めたのだ。……なんというか、アイドルの世界ってもっとこう「友情」「鍛錬(努力)」「勝利(名声)」が物を言う物かと思っていたのだが、実際は全然違った。
──影での努力──そんな誰でもやっているような当り前の事を、人の何倍も何倍もやり続けなくちゃいけない……。そして、それだけ頑張ってもその努力が報われるとは限らない……そんな、あまりにも厳しい世界なのだと言うことを、この時、俺はようやく理解し始めていた。
──昼──
舞園「はーい、舞園さやかです!(ニコッ) 今私は、SNSで超話題の「あの」お菓子……。現在前人未踏の八冠制覇に向けて奮戦中の「元超高校級の棋士」が対局時のおやつとして食べたと言うことで有名になったぴ○りん……その最新版を食べさせに来て頂いています!!」
台本通りの台詞にその場でアドリブを加えながら、某県のデパートにあるスイーツショップの前で、舞園はテレビカメラに向かって和やかに喋る。……ついさっきまで台本を隅から隅まで読み込んでいた真剣な眼差しとは思えない和やかっぷりだ。「豹変した」と表現しても過言では無いだろう。
舞園「わぁっ! これがハロウィンぴ○りんですか。うーん、いつもながら見た目がとってもキュートで可愛いですね! では早速……いただきまーす!(あむっ)……うーん、美味しい! 岐阜県名産の「宿儺かぼちゃ」を使っているからか、カボチャの優しい甘みが口いっぱいに広がっていきますね!!」
朝の生放送同様、いや、それ以上にコメントが完璧だ。期間限定商品の魅力をタップリと伝える口話術と、カメラの前では決して笑顔を絶やさない信念……。現場にいたからこそ、俺は舞園のそういった「リアルな凄さ」というものをありありと感じられた。
──昼過ぎ──
車の中で超簡単にお昼を済ませ(要はコンビニ飯)、次なる現場……アニメの収録スタジオへと、俺達は急ぐ。舞園は依然、SNSの更新を傍らに、最新のニュース情報をチェックしていた。「いつか、どこかで役に立つかもしれない」……そんな確定もしていない「可能性の未来」の為に、舞園は必死になって勉強を進めていた。
……ここまでの仕事ぶりを見ていくだけでも、俺は過去の自分が恥ずかしくて恥ずかしくて仕方がなくなった。……何が「才能が欲しいだけなんだ」だ。超高校級と呼ばれている奴らが、どれだけ大変な苦労と、それを上回る地獄のような努力をしているのかお前は知ってたのか──日向創くんよ。
- 846 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/01(日) 16:22:41.98 ID:NRjwkcuO0
-
──アニメ収録現場──
舞園『ぽよ? ぽよぽよぉ!!』
……一見ふざけた台詞に聞えるかもしれないが、これは立派な舞園の役だ。……というか、このアニメの主役の声だ。誰もが知っているであろう大人気キャラクター『星の○ービィ』のアニメ。その主役であるピンクで丸い不思議な生物(?)○ービィの声優として、舞園は抜擢された。
「ぽ」と「よ」ぐらいしかメインの台詞がない彼(?)だが、舞園はたった二文字の言葉に感情の波を上手に乗せて、彼という存在に命と魂を吹き込んでいく。元超高校級の声優──と呼ばれている人達には流石に敵わないかもしれないが、舞園のそれは「プロの声優」と言って全く差し支えのないそれだった。
──夜──
芸人MC「──で、どうですさやかちゃん。この中で、この中で あ え て 選ぶとしたらどの芸人とお付き合いしたいですか!?」
芸人MC2「年頃の若い女の子に何聞いとんねん(ビシィッ!)超高校級のアイドルやぞ! 超・高校級の「アイドル」やぞ!! こんな不細工どもの中から選ばせたらアカンやろ!! 最低でもイケメン男性アイドルグループがいるときに聞かんかい!!」
ドウイウイミダー!ソウダソウダー!!
舞園「あはは……。うーん、そうですねぇ……。取りあえず軽ーい気持ちで今自分にある物を捨てて、転職なりなんなりしちゃう様な人は嫌ですね」
夜。沢山のお笑い芸人が登場するトーク番組に、舞園はゲスト出演していた。セクハラ染みた台詞や質問を投げ掛けられても、彼女は時折苦笑いするぐらいでやはり笑顔を絶やさない。
……本当はこんな小汚いおっさんばかりが出演する(凄く失礼な事を覚悟で言うが)番組なんて出たくもないだろうに、それが今をときめく大人気番組からのオファーとあれば、彼女は決して断わらないだろう。……それは彼女が「芸能界」という厳しい世界を歩み続ける「超高校級のアイドル」であるが故になんだろうか。
──番組収録終了後──
今日の「アイドルとしての」仕事が全部終わっても「舞園さやか」の仕事は……やることは終わらない。トーク番組が終わり次第、すぐに専用のダンススタジオに行って歌とダンスのレッスンを濃密にやっていた。少々頑張りすぎじゃないかと、俺が声を掛けたりサポートをしようとする度、彼女は「いいえ、大丈夫です。私、まだまだ頑張れます!」とそれを拒否した。……彼女の真のマネージャーも、何もしない、何も言わない。「これぐらい当然だ」と言わんばかりに。……舞園。お前、こんな世界でずっと戦って来たんだな。
- 847 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/01(日) 16:24:29.06 ID:NRjwkcuO0
-
──希望ヶ峰学園裏門前──
マネージャー「それじゃあね、さやか。次の仕事は2日後で、内容は──」
舞園「大丈夫です。全部ちゃんと確認してありますから」
マネージャー「そう……。それと、見習いくん」
いきなり声を掛けられ、俺はビシイッ! と姿勢を正してマネージャーさんの方を見る。
マネージャー「……初めてにしては、中々良い仕事っぷりだったわよ。「本気で」マネージャー業に興味があるなら卒業後、うちの事務所に来なさい」
日向「え? あ、はい……。ありがとうございます」
何を褒められたのかも分からないまま、俺と舞園を残して、マネージャーは車に乗って去って行く。……暫しの間。奇妙な沈黙が俺達を包んでいた。
舞園「……改めて、日向先輩。本日は依頼を受けて下さり、本当にありがとうございました」
日向「あ、ああ……。それで、結局どういう意図があったんだ? 今回の依頼には」
舞園自身が行っていた「終わったら全部お話しします」という約束。それを果たそうとする前に、彼女はこんな事を聞いてきた。
舞園「勿論お話しさせて頂きます。──ですが、その前に。……日向先輩。今日の私の仕事を見て、どう感じましたか?」
……どうって言われてもなぁ……。俺は今日自分の中で沸き上がってきた想いを、少しずつ言葉にし始める。
日向「……とんでもない努力家で、どんなことにも一生懸命な……一生懸命すぎる女の子なんだなって思ったよ。見ているこっちが、かなり本気で心配しちゃうぐらいに」
日が出るより前に起きて、朝早くから生放送に出演して、それが終わったら某県某市まで車で移動。その最中も一瞬たりとも無駄にせずSNSの更新や勉強に時間を割いて、アニメの収録や夜のトーク番組にまで出演して、それが終わったら歌とダンスのレッスン……。それも、どんな時でも「アイドルである事」を捨てず、笑顔も絶やさずに。
……とてもではないが、俺には無理だ。こんなスケジュールを毎日こなしていたら、本気でどうにかなってしまうだろう。俺からの感想を聞いた舞園は、ふふっと笑って──
舞園「ええ、そうですよね。……私はこんな「裏」の部分。を、必要最低限の人にしか見せたくないんです。……例えそれが、苗木くんであっても」
日向「…………」
舞園「私、小さい頃からアイドルになるのが夢でした。煌びやかな芸能界という世界に入って、アイドルっていう皆に笑顔と勇気を与える職業に就くんだって。……小さな頃から歌もダンスも専門の学校に通ってたんですよ?」
俺は、何も言えなかった。ただただ舞園の言葉を──言いたいことが言い終わるまで、そこで待っていた。
舞園「実際に芸能界の事務所に入って、アイドルグループの下っ端になんとか就いて──そこで私は、現実って奴を知りました」
舞園「どんなに努力しても報われず、次から次へと去って行く同期達。お偉いさんのさじ加減で決められてしまう「今後」。パワハラやセクハラを受けた事だって、一度や二度じゃないんですよ」
舞園「……だから私、生き残るためにはどんな事でもやってきました。……先輩にだって言えないような……そんな汚い真似までしたことだってあるんです」
舞園「……そんな私を、誰にも知って欲しくない。一生秘密にしておきたい。……でも」
舞園はクルリとこちらを振り返り、今にも泣き出しそうな笑顔でこう言った。
舞園「誰かに……人生で一人ぐらいには、誰かに「本当の私」って奴を知っておいて欲しかったんです。煌びやかで笑顔を絶やさないアイドルなんかじゃない。泥臭くて、穢れまみれで、どうしようもなく汚い女である「もう一人の私」を」
日向「…………」
舞園「何も考えず、ただ純粋に「誰かを助けたい」という想いだけで私を助けてくれた先輩には「私」って奴を覚えていて欲しかったんですよ」
日向「…………」
舞園「……ねぇ先輩。貴方の眼には、私はどう映りましたか? 煌びやかで笑顔を絶やさない、素敵なアイドルですか? それともごく普通の、ただの女の子ですか? それとも──」
日向「↓3」
↓3までの意見を統合して、>>1が良い感じになるように纏めます。
- 848 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 16:41:24.82 ID:G7MZZ74HO
- どうしようもなく汚い人間に決まってるだろ
アイドルだろうが美人だろうが歌が上手かろうが生身の人間だ。ハナクソもハナミズもすればクソだってする、当然醜い奪い合い蹴落としあい泥の擦りつけあいなんてザラで呼吸をするように見下し排他し自尊心を満たそうとする。人間なんてそんなもんだと俺は思ってるよ。人間に高望みして勝手に絶望するバカが多すぎるだけだ
だが『今の』お前は自分を汚い人間だと認め受け入れている。それができないバカを許して罪ごと愛している事くらい俺みたいな究極のバカでもわかる
だからはっきり言ってやる。自分や誰かの弱さを愛しているお前は、どうしようもなく汚い人間で、立派なアイドルだ
- 849 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 16:41:24.82 ID:G7MZZ74HO
- どうしようもなく汚い人間に決まってるだろ
アイドルだろうが美人だろうが歌が上手かろうが生身の人間だ。ハナクソもハナミズもすればクソだってする、当然醜い奪い合い蹴落としあい泥の擦りつけあいなんてザラで呼吸をするように見下し排他し自尊心を満たそうとする。人間なんてそんなもんだと俺は思ってるよ。人間に高望みして勝手に絶望するバカが多すぎるだけだ
だが『今の』お前は自分を汚い人間だと認め受け入れている。それができないバカを許して罪ごと愛している事くらい俺みたいな究極のバカでもわかる
だからはっきり言ってやる。自分や誰かの弱さを愛しているお前は、どうしようもなく汚い人間で、立派なアイドルだ
- 850 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 16:56:38.29 ID:D6kr2L0O0
- ただの女の子 素敵なアイドルならこんな日にニンニク餃子食わねーよ
誰よりも必死に努力してアイドルの皮をかぶってるだけ 友達を何より大切にする普通の女の子にしか見えねー
俺にもそんな女の子がいてくれて本当に良かった
- 851 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 17:11:21.18 ID:H429YE0lO
- アイドルでいたいなら苗木はいらない
もう答えは出てる
- 852 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 18:18:05.57 ID:5z5E136so
- ペルソナという自分の仮面を愛する事も強さだ
- 853 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 19:26:36.98 ID:O8E3co3J0
- つまりは究極で完璧なアイドルにして女の子だ
- 854 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/01(日) 21:02:08.72 ID:NRjwkcuO0
- こんばんわ。それでは今夜もよろしくお願いします。
- 855 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/01(日) 21:03:10.97 ID:NRjwkcuO0
-
日向「……ただの「人間」だと思う」
俺の口からは、自然とそんな言葉が出ていた。
舞園「ただの……「人間」ですか?」
予想外の答えだったのか、舞園は不思議そうに俺を見つめてきた。
日向「ああ。超高校級だろうがアイドルだろうが美人だろうが歌が上手かろうが……。お前はただの「人間」だ。ハナクソもハナミズもすればクソだってする。恋だってすれば嫉妬だってするし、綺麗な事をすれば汚いことをする事だってある。希望を持つ事だってあれば、絶望に押し潰されそうな時だってある」
舞園「…………」
日向「そんなただの人間の女の子が、誰よりも必死に努力してアイドルの皮をかぶってるだけさ。アイドル活動も、学校生活も、そして友達も。全部大切にしてる普通の人間の女の子にしか見えないな」
俺にもそんな女の子がいてくれて良かった。そんな男の子がいてくれてよかった。「あいつら」がいてくれてよかった。……ただの人間「日向創」でいられて本当によかった。
日向「だから、あまり自分の事を「特別視」するのは自重した方が良いと思う。お前はアイドル云々以前に、人間の女の子なんだから」
舞園「……でも」
日向「それに──!」
俺は未だに戸惑う彼女に「トドメ」を刺すため、とっておきの言霊を放つ。
日向「本気で「アイドルだけ」の自分でいたいなら、苗木はいらない。……お前にアイツが必要な時点で、もう答えなんて出てるだろ」
舞園「……!!」
舞園は驚いたように目を丸くすると、次の瞬間には「あははははははっ!」と大声で大笑いしだした。まるで思ってもみなかった「ツボ」を突かれて凄くくすぐったい様な……そんな笑い方だった。
……一頻り笑うと、舞園は今までのアイドルスマイルから「ただの人間の女の子」が見せるとびっきりの笑顔で、俺と向き合ってくれた。
舞園「そうですね! 私としたことが「アイドルである事」に拘るあまり、他の「大切な事」を見失っていたみたいです」
日向「……そうか」
……そりゃあそうもなるだろうよ。あんな激務を日々淡々とこなし続けていれば、いつかどこかで必ず「歪み」が出てくるもんだ。そうなる前に誰かに「相談」を……。ああ、そうか。やっぱり俺は──
舞園「……日向先輩」
日向「……なんだ?」
舞園「……私、日向先輩に相談に乗って貰って──いいえ。日向先輩が私の先輩で、本当に良かったです。──ありがとうございました!!」
その時、舞園が見せてきた俺に見せてくれた「笑顔」を。俺は一生、忘れることは無いだろう。──そう思った。
舞園さやか の 絆クエストをクリアしました!! 舞園さやかのパンツを手に入れました!!
- 856 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/01(日) 21:03:55.22 ID:NRjwkcuO0
- 〜〜夏休み18日目〜〜
昨日舞園が言ってきた相談の内容って具体的にどういう意味なんだ? どんなに考えても「俺に仕事を見て貰う」意義が分からないんだが……。
……まぁ考えても仕方がないか。一ヶ月後の「約束の日」になれば分かるんだしな。
↓2 さて、今日は何をしようか……。
- 857 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 21:08:34.41 ID:JH8DcI7qO
- さげ
- 858 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 21:08:43.77 ID:eedixqwa0
- 七海と澪田と舞薗とダンスゲーム対決
- 859 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 21:08:43.93 ID:D6kr2L0O0
- 澪田・西園寺と希望ヶ峰の図書館で宿題の勉強会
日向・澪田は夕方ごろ軽い腰痛と利き手の筋肉痛 西園寺の肩を借りて移動し保健室のベッドで罪木にケアされつつ4人で雑談
……夏休みに罪木がいるのは保健室に届いた備品整理の為って事でひとつ
- 860 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 21:09:03.54 ID:BwjR0gxN0
- 最原と霧切と七海で脱出ゲームをした。
- 861 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 21:09:38.90 ID:O8E3co3J0
- 星と最原とゴン太でテニス
- 862 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 21:10:47.81 ID:O8E3co3J0
- 舞園はもう意味ないんじゃないの?
- 863 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/01(日) 21:12:46.06 ID:NRjwkcuO0
- >>858 >>799で言った通り、舞園さんの絆値もこれ以上上がりませんがそれでもよろしいですか?
- 864 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 21:14:34.57 ID:XXS15ZoOO
- 訂正は何分までか決めた方がいいかもね
- 865 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 21:15:46.39 ID:eedixqwa0
- >>863
あ、それなら舞園さん抜きでお願いします
- 866 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/01(日) 21:16:22.57 ID:NRjwkcuO0
- では9時20分までに返答が無かった場合、>>858で行きます。
- 867 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/01(日) 21:16:56.92 ID:NRjwkcuO0
- 了解しました。 >>865
- 868 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 21:42:33.75 ID:O8E3co3J0
- (キャラ変更とかじゃないなら入れたままでもいいのでは?…)
- 869 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/01(日) 21:58:34.53 ID:NRjwkcuO0
-
唐突だが、俺のクラスメイト。超高校級の軽音部、澪田唯吹の行動はいつも唐突である。(いや他のメンバーの行動が唐突じゃないかといえば首を横に振るしかないのだが)今日も朝っぱらから電話してきて
『おはようございまっす創ちゃん! いきなりなんすけど、打倒千秋ちゃんに向けてダンスゲームの練習がしたいので、2時間後に某ゲームセンターに集合してほしいっす!!』
とだけ告げて電話を切ってしまった。毎度毎度思うけどこっちの都合とか少しは考えてくれないかなぁ……? いや確かに今日も暇だったし別に良いんだけどさぁ……。あいつ、俺の事を「いつでも(←重用)自分と遊んでくれる都合の良い友達」かなにかと勘違いしてやしないだろうな?
〜〜〜〜
澪田「あ、来た来た! おーい創ちゃーん!!」
ただでさえゲーム機の音で五月蠅い店内に、澪田の元気(が良すぎる)声が響く。分かったから少しは落ち着いてくれ。こっちは急に呼び出されて簡単な装備(リックサック)ぐらいしか持って来てないんだぞ。
日向「で? これがお前が七海に勝ちたいっていうダンスゲームか?」
澪田「そう……。唯吹は思ったっす……。確かに千秋ちゃんはあらゆるゲームで無類の強さを誇る超高校級のゲーマー……。しかぁし! それなら唯吹の得意なジャンル=音楽を組み合わせたゲームなら! 千秋ちゃんに手加減して貰えれば一本ぐらいは取れるんじゃないかと!!」
日向「手加減前提かよ!? ……つーかお前、このダンスゲームをやった事はあるのか?」
澪田「ふっ……。無論、初めてっす」
日向「……どんなに手加減して貰っても勝てる気がしないんだが……」
というわけで俺と澪田は早速「BE○ANIシリーズ」最新のダンスゲーム『D○NCE aROUND』をプレイし始めた。
ゲームモードは2曲遊べる「LIGHT」(1曲目はLEVEL6まで)、LEVEL制限なしで2曲遊べて、2曲をクリアし合計得点が200点を超えるとEXTRAステージに進める「STANDARD」、6分間曲制限なしで遊べる「TRAINING」の3つのモードがあって、初心者はアバターの動きを真似するだけでも気軽にダンスを楽しむことができる。
澪田「よっ! ほっ!! ほらほら創ちゃん! もっとノリノリで行くっすよー!!」
澪田は器用に踊りながら俺をノセに行くが、俺はアバターのダンスを真似するだけで精一杯だった。基本の動きは単調なのだが、時折加わる奇怪な動きが、俺の頭と身体を鈍らせるのだ。……某有名動画サイトで見たことがあるが、こういうゲームで最高得点とか普通に取れる人ってホント凄いよなぁ。多分運動神経だけじゃなくて、センスって奴が普通の人よりも良いんだろう。
その後、澪田と何度も何度も勝負をし、勝ったり負けたりを繰り返して──そして、とうとうラスボスが降臨する時間になった。
七海「ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……」
日向「……七海、お前何言ってるんだ?」
七海「澪田さんに「ラスボスっぽい演出で登場してくれると嬉しいっす!!」って連絡があったから、私なりに考えてみたんだ」
いやそれ単に効果音を自分で喋ってるだけじゃん……。どこの世界に覇気を自分で言うラスボスがいるんだよ……。
澪田「現われたっすね! 魔王千秋ちゃん(弱体モード)! 今日という今日こそ年貢の納め時っす! 唯吹と創ちゃんのタッグが千秋ちゃんを普通の美少女に戻してみせるっす!!」
七海「ふははははははー! やれるものならやってみろー!!」
どうにも締まらない七海の応答によって、いよいよダンスバトルがスタートした。
↓1日向 ゾロ目補正+20
↓2澪田 ゾロ目補正+20超高校級の軽音部+10
↓3七海(手加減状態) 超高校級のゲーマー補正+40
- 870 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 21:58:58.94 ID:gkUaXpImO
- ら
- 871 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 22:00:58.70 ID:2BarVOEtO
- ま
- 872 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 22:01:25.92 ID:BwjR0gxN0
- タップダンス
- 873 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 22:07:15.77 ID:BwjR0gxN0
- 手加減でも勇者は魔王には勝てなかった。
- 874 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/01(日) 23:14:04.66 ID:NRjwkcuO0
- すみません、寝落ちしてました。明日の為にもこれが投稿し終わったら寝ます。
日向 94+20=114
澪田 70+30=100
七海 92+40=132
澪田「ぐほぉっ! この唯吹が……この唯吹がぁああああああああ!!」
と、澪田が某漫画シリーズの超有名ラスボスの最期の台詞と共に後ろへと吹っ飛ばされる。(正確には自分から吹っ飛んだのだが)……あいつ、魔王をとっちめる勇者か何かじゃなかったのか? いつの間にか自分がラスボスと化してるじゃねぇか。
日向「よっ! ……このっ!!」
七海「へぇ……。レベルMAXまで来られるとは日向くんもやるねぇ。センスあるよ」
七海はそう褒めてくれるが、俺もそろそろギリギリ限界だ。一方、七海はまだまだ余裕がある。……こーれ無理だって。
日向「──どわっ!?」
澪田「創ちゃあああああああああああん!!」
とうとう脚のバランスを崩してぶっ倒れる俺に、澪田が今度はヒロインみたいな声色出しやがって……。お前は一体なんなんだたっく……。
七海「ふははははははははー! 勇者共よ、力を付けて出直してくるが良いわー!!」
そんな可愛い魔王(?}の力を思い知った俺達は、何とかその場を撤退。七海を加えて、ゲームセンターで遊び倒して一日を終えたのだった。
七海と澪田の絆レベルが上がりました!! 七海との絆値がMAXになりました!! ……条件を見たいていないため、絆クエストに入れません。
- 875 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 23:16:07.31 ID:QzymernXO
- 今日はもうおしまい?
- 876 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/01(日) 23:16:59.69 ID:NRjwkcuO0
- と言うことで今回はここまで。また明日、9時頃にお会いしましょう、
(七海は苗木とは違いますが「ある条件」を充たすことで初めて絆クエストが解放されるキャラです。慌てず騒がず時を待ちましょう)
- 877 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 23:29:24.89 ID:BwjR0gxN0
- 乙です。今の所絆イベントは
絆イベント完了 左右田、舞園
切イベント未完 苗木、七海
てっ所かな?
- 878 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/02(月) 06:14:19.52 ID:9gtsfYIe0
- 出社前のゲリラ投稿。
〜〜夏休み19日目〜〜
普通の高校には夏休みに「登校日」ってのがあるだろ? だけど希望ヶ峰学園にはそんなものは存在しないんだ。
何故って? 在校生にはいつでも学園が開放させているからさ。この制度のおかげで(所為で?)夏休みは自分の研究教室に籠もりっぱなしって生徒も少しはいるらしいんだよな。
まぁ俺は夏休みまで学校三昧……なんて日々はゴメンだけどな。さて、じゃあ今日も元気に行こうか!!
↓2 何をする?
- 879 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/02(月) 06:22:16.20 ID:W2+lbgqaO
- さげ
- 880 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/02(月) 06:24:54.40 ID:/0LwEDpV0
- ソニアとセレスとアンジー英語の宿題をする
- 881 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/02(月) 20:31:47.53 ID:9gtsfYIe0
- こんばんわ。では本日も始めて行きます。
- 882 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/02(月) 20:32:25.51 ID:9gtsfYIe0
-
日向「……って朝ぼやいたのは何かのフラグだったのかなぁ……」
セレス「? 何を訳の分からない事を言っているのです? ペンを動かしなさいペンを」
セレスにそう促され、俺は教科書と参考書を交互に見ながら、英語の宿題をコツコツと進めていく。ここは希望ヶ峰学園が保有する大図書館。何故夏休みにも関わらず、俺達が学校に来ているのかというと──
アンジー『創ー! 助けてよー!! 宿題が全然終わらないんだよー!! 神様は「自分の力でやりなさい」としか言ってくれないし、79期生のみんなは全員忙しくて手伝ってくれないし、夏休みはあと約1/3しかないし、これはもう世界滅亡級の大ピンチだよー!!』
という、夜長からのSOSコールが全ての始まりだった。……まぁこれも「依頼」の一つか。と受け取った俺は、一番やり残しがある英語の宿題と教科書を持って、約20日ぶりに希望ヶ峰学園に登校した。正門で待っていた夜長と無事合流し、図書館の方へと向かったのだが……
ソニア「あらまぁ! こんな所で奇遇ですね日向さん! 夜長さん! あなた達もここに隠されているという秘蔵の魔導書を探しに来たのですか!?(キラキラ)」
そう言って目を輝かせるとソニアと
セレス「そんな訳が無いでしょうに……。大方、宿題のやり残しを片付けようと推参したんじゃありません事?」
偶然にも本を読みに来ていた(恐らく麻雀の本だと思う)セレスとなんやかんやで合流し、夜長と俺の宿題を手伝って貰う事になったのだ。……正直、心強い助っ人だ。英語圏の言葉もバッチリ(というか当然)話せるソニアと、世界各地のギャンブル施設を回ったことがあるセレス。二人の協力があれば英語の宿題なんてパパッと終わらせられる!! ──そう考えていたのだが……。
セレス「だーかーら! なんでそこでそういう計算式になるんだよテメェは!! ついさっきも言っただろ!? 基本中の基本で躓かれてりゃあ先に進まないんだっつーの!!」
アンジー「? でもでもー、何で態々こういう証明式を書かなきゃいけないの? 「答えは合ってるはずだ」って神様も言ってるよー?」
ソニア「あ、あのですね夜長さん。先ほども言いましたが、数学という物は「答え」を導くにあたる「経過」を理解出来ているかどうかが重用でして……。闘牛も千里赤兎馬も千里なだけでは意味が無いのです」
ソニア、それを言うなら「牛も千里馬も千里」な? と俺がツッコむ暇も無く、セレスとソニアはアンジーに付きっきりで勉強を教えるハメになっている。何故か。アンジーのこの世の理解の仕方があまりに独特すぎて、普通の感性の持ち主では付いていけないのだ。おかげで俺は、一人で英語の宿題と格闘するハメになってしまっている……。いやでも二人がいてくれて本当に助かった。もし俺一人だったら夜長に勉強を教えるだけで丸一日終えていた所だったかもしれない。
ソニア「──あ! 日向さんも分からないところがあったらドンドン言って下さいね!! 「私が」手取り足取りお教えしますので!!」
ずっと放置されていた俺の事を心配したのか、ソニアがズズイッと椅子をこちらに寄せてくる。……位置取りが隣な時点で思ってたけどなんか距離、いつもよりも近くないか? その……腕と腕が危うくくっついちまいそうになるぐらい……その……
セレス「あらまぁ、大胆ですこと」
アンジー「むむぅ……。創を島に招待するときはソニアも一緒じゃないとダメかなぁ……?」
セレスと夜長がそう言ってからかってくるが、こちらとしては冗談ではない。なにせ、ソニアとはこの数ヶ月で本当に色々あったのだ。……いや本当に色々と。(主に俺が土下座しなくちゃいけない案件ばかりだったような気がするけど)「意識しないでいろ」って方が無理がある。
日向「い、今は大丈夫だから! 夜長の方を引き続き見てやってくれよ、な!!」
俺がそう言うと、ソニアは「むぅっ」とほっぺたを可愛らしく膨らませつつ、夜長が座っている席の方へと戻ってくれた。……ああくっそ! ソニアといいセレスといい夜長といい、こんなに可愛い女の子に囲まれて勉強なんてまともに手に付く訳無いだろクッソ!!
↓1 日向の宿題(英語)進行度(セレス+ソニアの補助補正+30女子達の(無自覚な)誘惑補正−10)
↓2 アンジーの宿題(全部)進行度(セレス+ソニアの補助補正+10)
- 883 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/02(月) 20:35:22.49 ID:QPqpYixQO
- あ
- 884 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/02(月) 20:35:33.36 ID:Qd0E8n150
- ちゃんとやりましょう。
- 885 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/02(月) 20:46:15.42 ID:9gtsfYIe0
- 日向の進行度 69
アンジーの進行度 46
その後もソニアとセレスの力を借り、なんとか宿題を進めていく俺達。結果として、俺は宿題の約7割。アンジーは目標の約4割5分を終わらせることが出来たのだった。
アンジー「疲れたー……! もう一歩も動けないよぉ……。今アンジーの精神は神様の要る場所と繋がり掛けてるよぉ……」
セレス「あら、あなたの精神は常にあなたのいう「神」とやらと繋がっているのでは?」
アンジー「そういう意味じゃないんだよぉ……。創ー!! アンジーをおぶって帰ってよー!! そしたら前みたいに「ご褒美」あげるからさー!」
いやいや、年頃の女子高生がなーに子供みたいな我が儘言ってるんだ。自分で歩いて帰りなさい。──俺がそんな、当り前の説教をしようとした時だった。
ソニア「──すみません、アンジーさん。私、丁度このあと日向さんに相談したい事があるのです」
日向「ソニア……?」
いつもと違う……「王女」としての覇気を纏った彼女が、そこにはいた。
- 886 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/02(月) 20:47:01.57 ID:9gtsfYIe0
-
ソニアとの絆値が一定数溜りました。──絆クエスト ソニア編 を開始します。
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