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日向「安価とコンマで依頼を解決する」七海「その2だって」

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623 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/25(月) 22:11:39.33 ID:fpP3qDCJ0
七海と駄菓子屋に行く
624 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/25(月) 22:11:39.45 ID:GUSFdkTG0
七海とソニアと一緒に花村主催の料理教室に参加した。
625 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/25(月) 22:45:41.46 ID:4iMSsH/A0
33のゾロ目かぁ……よし、こうしよう。


七海「あ、来た来た。おーい日向くーん!!」

日向「七海、遅れてすまない!」

俺は七海と一緒にとある横町と鐘で有名な某K市に来ていた。前日に七海から「どうしても行ってみたい駄菓子屋さんがあるんだけど……。良かったら一緒に行かない?」とお誘いを受けたのだ。
当然即OKした俺は、昨日のサクラの事など完全に忘れ、喜び勇んで今日という日を迎えた。


七海「ううん。私も今来たところだから……じゃあ行こっか。ここからだと「名所巡りバス」っていうのに乗るのが一番速いのかな?」

日向「ああ。……折角朝早く来たんだから、他の場所もゆっくり観光していこう」

俺の言葉に七海は「うん」と微笑ましく頷くと「名所巡りバス」と書かれたバス停でバスが来るのを待った。


〜〜数十分後〜〜


七海「おおお! これが伝説の……」

日向「流石に伝説になるほど有名なとこじゃないとは思うけど……。なんていうかうん、風情があって良い所だよな」

「蔵造りの街」としても有名なこのK市は、その貴重な歴史遺産を守る為、街ぐるみで色んな活動をしている。……日本最大規模と言われる「菓子屋横町」もその一つだ。


七海「ねぇねぇ日向くん! 早く、早く行こうよ!!」

七海が俺の手をギュッと掴んでグイグイと前に引っ張る。おいおい、そんなに慌てるなって。そんなに急がずとも駄菓子屋は逃げな……


〜〜更に数十分後〜〜


七海「…………」

日向(……いやまぁ、こんなこったろうとは思ってたけどさ)

俺は七海がとある駄菓子屋の中に置いてある、ボロッちい昭和生まれのレトロゲームに夢中になっているのを、適当な駄菓子を買って食べながら見ていた。
昔は駄菓子屋にこういうゲームが置いてあるのが当り前だった──とは聞いた事があるけど、まさかまだ現存している機種がある駄菓子屋があったとは。七海の目当ても十中八九「これ」だろう。
……なんだろう。なんというかもっとこう、今までになかったようなイベントを心の中で期待していた俺がいることに、俺は気づいていた。

──くん

折角観光都市に来たんだし、もっとこう、七海と色んな所を……。


七海「日向くん!」

日向「うおっ! 七海!?」

七海「どうしたの? さっきからボーッとしちゃって……。何か考え事かな?」

俺視点で唐突に目の前に現われた七海に、俺は飛び上がるぐらい驚いた。滅多にやれないレアなゲームを「あの」七海が一時間足らずで切り上げただって……!? 俺はその事実が信じられず、頬を抓ってみるが、ただ痛いだけだった。……夢じゃないのか。


七海「今日は色んな所に行くんでしょ? さ、お土産の駄菓子を買って、早く次の場所に行こうよ!」

日向「あ! お、おい!」

そう言って再び俺と手を繋ぐ七海に導かれるように、俺達は色んな場所を巡った。蔵造りの街を練り歩いたり、縁結びと厄除けで有名な神社にお参りに行ったり、テレビや雑誌で何度も紹介されている有名な甘味屋であんみつに舌鼓を打ったりと……兎に角色々だ。

──それだけ色んな所を巡れば、時が過ぎるのも当然早く……。気づけば夕方になっていた。

名残惜しい──そんな気持ちを抱えながら、七海と一緒に駅へと向かう。


七海「んー! 今日は楽しかったぁ!! また一緒にどこかに遊びに行こうよ!!」

日向「……ああ」

そうだ。名残惜しんでる場合じゃない。今度は俺の方から七海を遊びに誘ってみようと決意しながら、俺達はK市を後にしたのだった。


(ゾロ目だったので話しを長くしました)

626 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/25(月) 22:49:18.37 ID:4iMSsH/A0
〜〜夏休み7日目〜〜

夏休みも一週間が過ぎた。そう言うと「まだまだ休みがあるじゃん」と感じる人もいるし「もう一週間も経ったのか」と感じる人もいるだろう。
俺? 俺は特に何も感じないな。兎に角、毎日をちゃんと楽しんで過ごすだけだ。

さて、今日は何をしようか↓2
627 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/25(月) 22:50:35.38 ID:GUSFdkTG0
七海とソニアと一緒に花村主催の料理教室に参加した。
628 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/25(月) 22:50:44.34 ID:Jng+pSU30
>>622
629 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/25(月) 22:51:00.10 ID:GUSFdkTG0
七海とソニアと一緒に花村主催の料理教室に参加した。
630 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/25(月) 22:53:30.24 ID:Q6rvxh890
複数人洗濯ダメなんじゃないの
631 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/25(月) 22:54:46.93 ID:GUSFdkTG0
3人までオッケーって改正されたよ。
632 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/25(月) 22:58:24.56 ID:Q6rvxh890
あらそれはすみません
633 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/25(月) 23:05:27.03 ID:4iMSsH/A0
日向「ぐ、ぐぉおおおおおおおおおお!!」

俺は炎天下の中、海辺の砂浜で、車のタイヤを腰に括り付けた縄で引っ張っていた。何をしているのかと聞かれれば、苦行(トレーニング)と答える他無い。


九頭龍「う、ぉらあああああああああああああ!!」

弐大「もっと、もっとじゃ! もっと足腰に力を溜めて、一歩一歩を踏み出すんじゃあ!!」

その苦行に参加しているのは俺だけじゃない。俺と同じく、興味本位で付いてきた九頭龍(後悔はしていないと言い張っている)と、夏休み前から弐大に特訓を付けて貰っているというあいつ──


左右田「ど、らぁあああああああああああああああああ!!」

左右田の三人で、弐大にトレーニングを付けて貰っていたのだ。車のタイヤ引きなんてやった事もなかったが、これは確かに滅茶苦茶キツい。砂に足を取られてしっかり一歩一歩足を踏み込まないと前に進めないし、ただでさえタイヤが重いのだ。
炎天下の中と言う事もあり、気力と体力のゲージがゴリゴリと削られていく。弐大が「熱中症には要注意じゃあああああああああ!!」と、特製のスポーツ飲料を渡してくれるから熱中症になる心配はなさそうなのだが、これをあと〜〜qやれって……それもうプロのトレーニングとほぼ変わらないんじゃないのか?


日向(それにしても……)

左右田の奴、あの日から弐大にトレーニングを付けて貰ってるだけあって、気合も熱意ももの凄い。「これがあの左右田か?」と事情を知らなかった場合、俺はひっくり返るほど驚いただろう。

↓1 これまでの左右田の特訓の成果(補正値+10)
634 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/25(月) 23:07:12.97 ID:2k+nNI7xO
635 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/25(月) 23:07:14.16 ID:Jng+pSU30
636 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/25(月) 23:07:19.66 ID:GUSFdkTG0
パワーアップ
637 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/25(月) 23:14:43.41 ID:4iMSsH/A0
97+10=107 ホント誰だこいつ状態。左右田の筋力ステータスを底上げします。


左右田「まだまだぁあああああああああああああ!!」

九頭龍「うおっ!?(な、なんだアイツ……こんなに根性のある奴だったか!?)」

俺達の先頭を勢いよく突っ走る左右田に、案の定九頭龍は驚いている。毎日毎日コツコツと積み上げてきた特訓の成果が現われているのか、左右田は前より一回りも二回りも大きく見えた。
……これは、俺も負けていられないな!!


日向「だりゃああああああああああああああ!!」

九頭龍「お、らぁああああああああああああ!!」

俺と九頭龍にも、男の意地って奴がある。負けじとばかりに左右田を追走するが──


↓1 日向の成果(補正値+20)
↓2 九頭龍の成果(補正値無し)
638 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/25(月) 23:15:02.36 ID:fpP3qDCJ0
639 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/25(月) 23:15:48.73 ID:Jng+pSU30
640 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/25(月) 23:28:03.94 ID:4iMSsH/A0
日向「はぁっ……はあっ……はあっ……!!」

弐大が決めたゴールに辿り着いた順番は、左右田がダントツの1位。九頭龍は最初は砂に手間取っていたが、どうやら「コツ」を掴んだらしく、2位。俺はと言えば砂浜を走る感覚を掴むので精一杯で、目標タイムギリギリといった3位だった。


弐大「よし、では各自マッサージを行ない、その後30分休憩じゃあ!!」

弐大の宣言と共に、俺達は腰に巻いた荒縄を外し、自由の身になる。……さっきまでタイヤを引きずっていたからか、身体がもの凄く軽く感じた。今ならどこまでも走っていけそうだ。


左右田「ふぅ……ふぅ……」

九頭龍「左右田……テメェ一体何があった? 勉強はかなり出来る奴だって事は俺でも知ってたが、運動はそこまで得意じゃ無かった筈だろ。……この数ヶ月でテメェに何があったんだ?」

九頭龍が、数ヶ月前とは別人と言っても過言では無い体力を身につけた左右田に問いかけるが、左右田は答えない……。と、言うより返答に困っているようだった。


左右田「あー……なんていうか、その……」


暫く間を置いてから、左右田はこう答える。


左右田「──誓ったんだよ。心も身体も、絶対に前より強ぇ俺になってやるってな」

641 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/25(月) 23:29:15.73 ID:4iMSsH/A0
左右田との絆が一定値に達しました。

──キャラシナリオ──左右田和一編を開始します。

642 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/25(月) 23:30:04.31 ID:4iMSsH/A0
と、言うわけで今回はここまで。また明日、9時頃にお会いしましょう。
643 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/25(月) 23:31:35.34 ID:Jng+pSU30
乙かれー
644 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 00:13:51.04 ID:bJ8ZOjJ30
こういう感じになるのか
なら誰か1人に集中させた方がいいのかな?
645 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 06:57:03.26 ID:qQ/8ghkh0
3人まで選べるのだから3人まで選んでこなせば回転率は一人よりは上がるはず。
646 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/26(火) 09:55:42.19 ID:vgyi98Ic0
凄く半端な時間ですが、今これをやっとかないと夜の更新が遅速になる事間違い無しなので投下。
647 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/26(火) 09:56:59.89 ID:vgyi98Ic0


キャラシナリオ 左右田和一 ──嘗ての恋と、今の恋──


左右田「なぁ日向、今ちょっと良いか?」

弐大がやってくれている特訓の昼休憩中、海の家で焼きそばを食い終わった俺に、左右田が話しかけてきた。「何だ?」と声を返すと、どうやら二人っきりで話したい事があるらしい。
左右田曰く『相談』の延長線とやららしいのだが……。兎に角、俺は左右田の後に続いて行き、適当な堤防の上に腰掛ける。


左右田「ふぅ……。いやー、今日もあっちいなぁ……」

日向「ああ。弐大じゃないが、熱中症には十分注意しないとな」

俺は弐大から受け取ったドリンクをゴクゴクと口に運びつつ、左右田の言葉の続きを待つ。その様は「言葉に迷っている」と言うより「言うのを躊躇っている」様に感じた。


左右田「あー……。前に相談した時のこと覚えてるか? 俺が「誰でも良いから可愛い女の子とデートがしたい」ってバカみたいな依頼をした時の事だよ」

左右田は不安そうに言うが、当然忘れるわけがない。なにせあれが俺の──『超高校級の相談窓口』としての初仕事だったんだから。


左右田「お前と七海に見守って貰いながら、小泉と西園寺と……その、デートって奴をしてさ。ふれあい広場で動物と戯れて、花村特製の綺麗なゼリーを喰って、室内レジャープールで思いっきり遊んで、夢野のマジックショーを見て……。んで、デートの最後に西園寺に告白されてさ」

日向「ああ、そうだった……。らしいな」

左右田は懐かしむように目を細めるが、まだその「デート」から数ヶ月と経っていない。しかし左右田の中ではもう随分と昔の事のように感じているらしかった。


左右田「……そん時は内心メッチャ動揺してたんだけど……スゲー嬉しかったんだ。それまで西園寺の事なんて、小生意気なクソガキ……だったのは、一年前か。兎に角生意気で、可愛くて綺麗なのに可愛げのない精神年齢小学生野郎──位にしか見てなかったのにさ。告られた瞬間こう、心臓がドキンと高鳴ってさ」

左右田はただ淡々と言葉を紡いでゆく。自分の中からあふれ出そうとする言葉を噛み砕き、分かりやすいようにして俺へと伝えてくる。


左右田「……自分の中で整理を付けるために「今度こそ」失敗しないために「俺が強くなるまで待っててくれ」なんてふざけた事言って返事を保留にしちまったんだけどよ。告られた日からもうこう……アイツの事がスゲー気になるッつーか、か、可愛く見えて仕方ねぇっつーか……」

……あ、これもしかして惚気られる流れか? だったら俺は暫くの間相槌マシーンになってやる気満々だぞこの野郎。


左右田「授業中に眼が合った時なんて「ふふっ」って嬉しそうに微笑んでくるし、食堂じゃあ近くの席に陣取る事が多くなったし、なんだかんだ理由を付けて、ふ、二人っきりで買い物に出かける事になった時とかにこう、キュッって感じで俺の服の裾を掴んで上目遣いしてきたりさ……」

日向「ソッカー」

左右田「その度に、胸はドキドキ高鳴るし、心臓はバクバクウルセーし……。楽しい、嬉しい、って気持ちで心の中がいっぱいになるんだけどさ」

日向「ウンウン」



左右田「……その度に思い出すんだよ。ソニアさんの事を」

日向「…………」

一気に陰鬱な表情になった左右田を見て、俺はマシーンから一人の人間に戻った。どうやら「相談」はここからが本番らしい。

648 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/26(火) 10:00:20.65 ID:vgyi98Ic0


左右田「ソニアさんにこっぴどく振られて、クラスの女子全員を巻き込んだ大暴走をして、そこまでしてようやく視野が広くなった……。いや、俺の場合は「正常に戻った」ってのが正しいのか? 色んな物が見えてきてさ」

左右田は懺悔でもするかのように頭を垂れて、言葉を紡ぎ続ける。


左右田「思い出すんだよ。相手の気持ちを、何をして欲しいのか、何を求めているのかを考えもせずに毎日のようにアタックしてたあの頃を」

……そうだ。左右田がソニアに振られたのだって、そう前の事じゃない。そもそもこいつは「ソニアに振られて傷心していた」タイミングで俺の研究教室に尋ねて来たんだから。


左右田「思い出す度に思うんだよ。「バカじゃねーのかこいつ」って」

自分にイラついて仕方が無い、といった具合に、左右田は言葉尻を強くする。その右手が、痛いぐらいに強く握られていた。


左右田「自分勝手に一目惚れして、自分勝手に相手の事を自分の都合の良いように考えて、自分勝手に仲が良い田中に牙剥いてさ。トンでもねぇDQN野郎だったんじゃねぇかって分かるようになってよ」

日向「…………」

俺は何も言わなかった。下手なフォローもしなかった。言葉遣いは少しアレだが、左右田の言っている事は概ね事実でもあるからだ。実際、俺の研究教室が完成する前に「左右田を何とかしてくれないか」とソニアに相談を受けた事がある。


左右田「……だからその……怖いんだよ」

日向「……何がだ?」

左右田「……また俺が相手の……西園寺の事を自分に都合が良いように考えてるんじゃねぇかってよ」

左右田は静かに目を閉じて、今まで誰にも言えなかった想いを吐露し続ける。


左右田「……確かにまだまだガキっぽくて未熟なところは沢山あるけどさ、あいつ(西園寺)は本当にスゲー奴なんだ。この前始めてあいつの「西園寺流日本舞踊」って奴を動画で見たんだけどさ……。もうなんていうか凄く……兎に角凄くてよ」

左右田「俺風に言うなら少しも無駄なところがない超精密機械? 超精密機械なのに超ド派手な演出や細かい気配り、アドリブが出来る日本人形──って言い方じゃあいつに失礼か? 兎に角「ああ、そりゃ超高校級だわな」って納得しかさせられないそれでさ」

確かに俺も西園寺の日本舞踊は見た事があるが──アレは本当に凄かった。普段の「西園寺ひよ子」からは考えられないような、正しく「美しい舞」だった。


左右田「……そんな西園寺に、俺みたいな奴が近づいて良いのか? また前みたいに勝手な事を、余計な事を考えて、実行して、あいつを不快にさせたり傷つけたりするんじゃねぇか?」

日向「……左右田」

左右田「……強くなりたい、あいつに相応しくなりたい、って言ったのは嘘じゃねぇけど……ある種の逃げでもあってさ。こんだけ実績があれば、世間一般で言う「良い男」って奴になれれば、少しはあいつに相応しくなれるんじゃねーか? って低俗な考えでよ」

誰にも言えなかった、誰にも聞かせられなかった想いを、心の奥底を、左右田は今俺に見せてくれている。……それがどれだけ勇気の要る事かは、嫌でも理解出来た。


左右田「俺はまだまだ道理も世間も知らねぇガキで、自分の事だけで精一杯で、大切な人のために何かしようと思っても一人じゃ全然何も出来なくて……。こんなどうしようもねぇ俺を「好きだ」って言ってくれた女一人守る力もなくて、それどころか逆に傷つけちまう可能性すらあるような奴で……」

日向「…………」

左右田「──なぁ日向。俺、ちゃんと成長出来てんのかな? ソニアさんにあんだけ迷惑掛けた俺が、高三にもなってようやく「相手の気持ち」って奴を真剣に考えれるようになった俺が、西園寺の傍にいられるような男になれんのかな」

日向「……↓1 2 3」

↓3までの意見を統合して、作者が上手い具合に纏めます。
649 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 10:45:41.17 ID:lQ9cy3ibO
それを決めるのは俺じゃなくて西園寺だ
それにそうやって悩めるならもうお前は立派な漢だよ!
650 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 10:52:37.13 ID:trhk7Ypuo
お前が悩むことは間違いじゃない
だけど西園寺の事も信じてやれ
あいつはお前を信じているぞ
651 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 12:24:58.19 ID:XDdmFApLO
なってるさ お前は弱い自分を無かった事にしないだろ
どっかのバカは弱い自分が大嫌いで超高校級と釣り合う為ならそれまでの過去を無くしても構わない奴だった 友達との思い出含めてな
そんなバカを七海は引っ叩いて尻餅ついたとこを上乗りになって泣きながら止めてくれた
どんなに弱い自分でもそれを覚えて向き合い続ける お前のような奴だから友達も恋人も大切にできるんだ
652 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 18:10:44.46 ID:3tLB788DO
ヒロインがいつのまにか塩に殺されてる事もあるの?
653 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/26(火) 20:50:16.59 ID:vgyi98Ic0
こんばんわ。少し早いですが始めて行きます。

>>652 流石にそんな非情極まりない展開はありません。
654 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/26(火) 20:51:53.20 ID:vgyi98Ic0


日向「……それを決めるのは俺じゃない、西園寺だろ」

それはあくまで、左右田と西園寺の問題だ。左右田(少年)と西園寺(少女)の関係だ。第三者である俺が聞いて、何かを答えたところで、そこに価値など無いに等しい。


左右田「……そっかそうだよn「それを前提で言うぞ」あん?」

それでも、俺は言葉にしたい。左右田同様、自分の心の中に湧き出した想いを、俺を大切な友達(ソウルフレンド)と呼んでくれるこいつに伝えたい。そうやって大切な人の為に悩み、苦しむ事は。その痛みは、絶対に間違いじゃない筈だから。


日向「『西園寺の傍にいられるような男になれんのか?』だって? んなもんとっくになってるに決まってるだろ。お前は弱い自分を無かった事にしなかった。悩んだり苦しんだり、努力する事を放棄したりしなかった。こう言っちゃアレだけど、ソニアでやらかした失敗をちゃんと活かせてるじゃないか」

……それに比べてどっかのバカは。弱い自分が大っ嫌いで、超高校級と釣り合う為ならそれまでの過去を無くしても構わない奴で、家族や大切な友達との思い出なんかも纏めて捨てちまえるような非情になりきってるつもりのクソガキで……。
そんなバカを七海が、みんなが引っ叩いて止めてくれた。……ああ、今こそ言おう。あの時七海が言ってくれたあの言葉を──


日向「──今お前に出来る一番大切な事は「自分を信じてやる」事だと思う」

左右田「自分を、信じる……?」

日向「ああ。西園寺を笑顔に……世界一幸せに出来る男になれるって信じるんだ。じゃないとどんなに努力しても、どんだけ「良い男」って奴になっても、ただ空しいだけさ」

才能に固執して、意固地になって凝り固まっていたどこかのバカにに、七海はそう言ってくれた。(正確には『自分を信じてあげる事だよ』以外違うが)ただ選ぶだけじゃ出来ない「未来」を左右田は今、必死になって「創」ろうとしているんだ。


日向「それと、西園寺の事もな。あいつはお前を、お前の言葉を信じて、今も待ってると思うぞ」

左右田「…………」

左右田があの時、あの場所で西園寺に誓った宣誓を、俺は忘れない。たまらなく格好良く見えた、俺の親友の宣誓を。それを信じて待っていると言った、西園寺の言葉を。


日向「だから……」

左右田「……ハハッ」

左右田は思わず、といった風に笑った。──その顔に、もう陰りや憂いは見えない。


左右田「そうだよな……! 不安も悩みも全部抱えて、それでも自分を信じて今を生きて……。『理想の未来』って奴を創り続けるっきゃねぇんだよな!!」

日向「ああ。俺達は結局、そうやって生きていくしかないのさ」

俺の一歩も二歩も先を進んでいる左右田に。俺の大切な友達に相応しい自分になれるように頑張るのだと、俺は心の中でコッソリと誓った。


左右田「ッつしゃあ! 午後のトレーニングも気合入れて頑張ろうぜ、日向!!」

日向「ああ。午後は海で水練だったな。タイヤ引きじゃあ遅れを取ったが、水練なら俺も自信があるぞ。なにせ、手加減してくれてたとはいえ、あの朝日奈にあと一歩の所まで迫ったんだからな!」

俺達は笑い合いながら、海へと続く階段を降りてゆく。──自分を信じて、頑張って鍛えて、よりよい未来を創り続けるために。


左右田のキャラクエストをクリアしました! 左右田に助けを求めるの難易度が更に下がりました!! 左右田のパンツを手に入れました!!

655 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/26(火) 20:52:30.68 ID:vgyi98Ic0
〜〜夏休み8日目〜〜

ウゴゴゴゴ……! き、昨日のトレーニングで張り切りすぎたせいか、身体中が痛い……!!
全身が筋肉痛とはこういう事かと実感しながら、俺は痛みを感じる場所に次々と湿布を貼っていく。……最近運動不足だったし、弐大のトレーニング、俺も受けた方が良いかなぁ……?

さて、今日は何をしようか↓2
656 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 20:57:30.26 ID:tIsQ97AOO
さげ
657 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 20:57:37.73 ID:iB2bbgim0
最原が解決した難事件の後始末
盗難下着100枚を女性に返却するアルバイト(叔父さんが払う)
葉隠とむくろも一緒
658 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 20:57:54.79 ID:C/0x7cll0
セレスと苗木とこまえだと賭け麻雀
659 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/26(火) 21:21:27.43 ID:vgyi98Ic0
……今現在大金を手にしている俺が「アルバイト」なんて物をやる必要は全く無いのだが「依頼」とあれば、超高校級の相談窓口として断わるわけにはいかない。例えそれが、夏休みの真っ只中でもだ。ああ、絶対に……そうなのだが……。


日向「……なんだよ『盗難下着100枚を女性に返却するアルバイト』って……字面だけだと意味不明&俺達まで変態みたいな行為をしてるような気分になるんだけど……」

79期生の「超高校級の探偵」最原終一が解決した難事件……。それは『伝説の下着泥棒』と言われている「変態仮面(頭にパンツを被った某アイツ)」を引っ捕らえたことから始まった。
そいつが住んでいたアパートには山のような女性の下着(盗難物)があって、それを持ち主に返却することになったんだとか。……今更だが最原、そしてその叔父さんよ。犯人を捕まえるまでは兎も角、こういうのは普通警察に任せるような案件じゃないのか???


最原「あ、あはは……。本当にすみません、日向先輩。でも葉隠先輩が──」


葉隠『パンツの案件? それなら日向っちも呼んだ方が良いベ! あいつは超高校級のパンツハンターでもあっからな!!』


最原「──って、先輩を呼ぶことを強く推奨したもので……。一応、念のための確認なんですけど、先輩はパンツ泥棒とかしたこと──」

日向「あるわけねぇだろ!? つーかその称号凄く不名誉かつ不服なもんなんだけど!!?」

最原「で、ですよね! 本当にすみません……」

別の場所に下着を届けに行っている葉隠の野郎を後でシメる事を心に誓いつつ、俺は最原と逆方向にいる「彼女」の方を見た。


日向「……で? なんでお前までここにいるんだよ」

戦刃「…………」

「超高校級の軍人」戦刃むくろ。彼女が何故こんな羞恥を煽るようなアルバイトをしているのかが全く分からない。……金に困ってる……とかじゃあ無い筈だよな? 葉隠じゃああるまいし。


戦刃「↓1」

01〜30 自分のブラまで盗まれていたから
31〜60 自分のパンツまで盗まれていたから
61〜90 江ノ島のパンツまで盗まれていたから(犯人終わったな)
91〜00 自分と江ノ島のブラとパンツまで盗まれていたから(犯人スゲぇなおい)
660 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 21:22:12.38 ID:F/3pg4HHO
661 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 21:22:46.23 ID:qQ/8ghkh0
葉隠シバかれろ!
662 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/26(火) 21:32:21.95 ID:vgyi98Ic0
戦刃「……たから」

日向「は?」

戦刃「……私のパンツまで、盗まれてたから……!!」

日向「……あー、そのぉ……すまん」

戦刃はギリリッツと歯を噛んで、その怒りを露わにする。──が、どうも怒りの対象がおかしい。


戦刃「一体いつの間に……。戦場で油断してる時なんてコンマ1秒も無かった筈なのに、どうやって「フェンリル」の女性専用下着を……!? くっ! その場で○せ無かったどころか、気配すら察せなかった自分が不甲斐なくて仕方が無いよ……!!」

いや怒ってるの自分に対してかよ!? つーかスゲぇことやってんなあの変態仮面!!?

こうして終始不機嫌な戦刃を最原と一緒に宥めながら、俺達は無事にパンツ100枚を配り終えたのだった。


最原、戦刃、葉隠との絆が深まりました!!
663 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/26(火) 21:37:20.65 ID:vgyi98Ic0
〜〜夏休み9日目〜〜

「アルバイト」と一口に言っても色んなものがあるが、昨日みたいな奇妙なバイトなんてそうそうある筈が……。
そう思ってグー○ル先生で「珍しいバイト」で検索を掛けたのが間違いだった。……世の中には知ってはいけない、知らない方が良い面がどんな界隈にもあるのだということを、俺はその日学んだ。

さて、どうやってこの陰鬱な気分を変えようか……↓2
664 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 21:38:40.44 ID:qQ/8ghkh0
今後の為に苗木と最原と一緒に花村主催の料理教室に参加した。
665 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 21:38:47.91 ID:7bC2Qu0SO
舞園と澪田がキーボ・日向に歌レッスン
666 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 21:38:52.63 ID:bJ8ZOjJ30
セレス、山田、苗木と餃子巡り
667 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 21:38:56.93 ID:C/0x7cll0
セレスと苗木とこまえだと賭け麻雀
668 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 21:39:06.35 ID:qQ/8ghkh0
今後の為に苗木と最原と一緒に花村主催の料理教室に参加した。
669 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/26(火) 22:06:33.44 ID:vgyi98Ic0
突然だが、俺には演技以外に「大の苦手」としている物が一つある。……それが歌だ。一体どんな理屈なのか自分でも分からないが、どんなに努力しても音がズレたり、音質が異様に高く(或いは低く)なってしまうのだった。

……そんな訳で、俺はある人物に強い共感を抱いている。それが79期生の「超高校級のロボット」であるキーボだ。キーボも俺と同じく歌が大の苦手……所謂「音痴」で、一度79期生全員でカラオケをやった所「お前もう人前で歌うな(要約)」と言われてしまったらしい。(特に王馬の弄りが酷かったとか)

『ロボットなのに歌が下手とかマジでただの鉄屑じゃん』

王馬にそんなことを言われたキーボだったが、彼は諦めなかった。何とか入間の改造無しで歌が上手くなれるよう、特別講師を呼んでいたのだ。


舞園「──そんな訳で、歌を歌うときに一番重要なのは「その時のノリ!」……ではなく、音程の取り方、声量、リズムやテンポの取り方なんです。歌が上手い人と下手な人の差は、この三つに強く出ます」

キーボ「ふむふむ、なるほど……承知しました!」

それが、超高校級のアイドルである舞園と、超高校級の軽音部である澪田だ。……学校で顔を合せることがあるから気にしなくなってしまったが、よくよく考えると凄すぎるぐらい豪華な教師だよな。国民的アイドルグループのセンターと、伝説の軽音バンドのギター&ボーカルが貴重な時間を割いて歌を教えてくれるなんて。しかもキチンとしたスタジオを借りて。


舞園「歌が上手い人は、流れている音楽と自分が出している声にしっかりと耳を傾けて音程を調整し、正しい音にピッタリとはめながら歌っています」

澪田「そしてそしてー!? 歌が上手い人は、声量があって歌に迫力が出るだけじゃなくてー『声量のコントロール』ができるから、歌に感情が乗ったように聞こえるっす!!」

舞園「そして最後。歌が上手い人は、テンポ通りに歌詞をリズムに当てはめながら歌うことができるので、聞き心地がよい歌になるんです」

ほえー、と思わず感心しながら、俺は二人の説明をメモに取っていく。……左右田じゃないが、俺だって苦手なことを苦手なままにしておきたくなんてない。良い機会だ。これを期に「音痴」の称号を返上してやる!!


舞園「それではお二人とも。今言ったことを意識して、一曲歌ってみましょう!!」

澪田「緊張しないで良いっすよー! 唯吹、創ちゃんの歌もキーボちゃんの歌も個性豊かで好きっすから!!」

キーボ「はい! よろしくお願いします!!」

↓1 日向の成果(補正値−30)
↓2 キーボの成果(補正値−30)
670 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 22:06:58.05 ID:qQ/8ghkh0
日向音痴だったのか?
671 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 22:06:58.67 ID:C/0x7cll0
a
672 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 22:09:27.98 ID:bJ8ZOjJ30
これはコナンくん
673 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/26(火) 22:21:46.04 ID:vgyi98Ic0
>>670 中の人の外の人ネタですね。コ○ン

5−30=−25 こ れ は 酷 い
67−30=37 まぁ前よりはマシになったんじゃないかな。


日向「〜♪」

俺なりに音程の取り方、声量、リズムやテンポの取り方って奴を意識してみたんだが……結果は非情にも−25点という悲惨すぎる数値だった……。っていうか何だよ「−」って!? どんなに最低でも普通0点が最低値だろ!? 俺の歌は某ジャイ○ンレベルに酷いってのか!?


舞園「えっと……。ごめんなさい、日向先輩……」

澪田「創ちゃん……。創ちゃんには創ちゃんの良いところがあるっすよ……」

キーボ「あの……ボクがこんな事を言うのはアレですけど、元気出して下さい先輩。……あ、ボクなんてほら! ネタにも薬にもならないような点数ですから!!」

舞園が深々と頭を下げ、澪田がポン、と肩を叩き、キーボが自虐も兼ねてフォローを入れる。……虚ろな目でそれを受け入れながら、俺はその日、自分の歌唱力という奴に絶望したのだった。


舞園、澪田、キーボとの絆レベルが上がった!!
674 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 22:23:37.51 ID:qQ/8ghkh0
コナンの声優さんは歌上手いからそっちかなと。
675 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/26(火) 22:26:13.36 ID:vgyi98Ic0
〜〜夏休み10日目〜〜

夏休みもいよいよ1/3が過ぎた。そろそろ宿題に全く手を付けていない組が焦り出す頃か? ……最終日前日になるまで手を付けたりしない〜なんて奴、俺のクラスメイトにはいないよな? いない筈だよな???(終里や澪田を思い浮かべながら)

さて、今日は何をするんだったか……↓2
676 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 22:26:37.38 ID:iB2bbgim0
終里とバトル肝試し
仮装した田中やペコとバトル
677 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 22:26:49.02 ID:C/0x7cll0
セレスと苗木とこまえだと賭け麻雀
678 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/09/26(火) 22:26:50.19 ID:bJ8ZOjJ30
セレス、山田、苗木と餃子巡り
679 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 22:28:17.13 ID:qQ/8ghkh0
丸裸にされないこと祈ります。
680 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/26(火) 22:53:01.97 ID:vgyi98Ic0
──雀荘──言わずとしれた「麻雀を打つ為の場所」だが、実際に来たのはこれが初めてだ。俺は少しばかり緊張しながら、約束していた三人がいた席に静かに座る。


セレス「──コホン。ようこそおいで下さいました、苗木くん、狛枝さん、日向くん。今宵は(今は昼である)この私、セレスティア・ルーデンベルグの鍛錬に付きあっていただけること、心から感謝いたしますわ」

苗木「アハハ……。ボクは兎も角、狛枝先輩と日向先輩はセレスさんと打つのは久しぶりでしたよね?」

日向「いや、俺はそもそも麻雀を打ったことすら無いな。ルールや役は知ってるけど」

狛枝「ボクはそうだね。なんでもボクは「幾ら何でもムラがありすぎる」からってセレスさんからギャンブルをする事自体を拒否されていたんだけど……。一体どういう風の吹き回しなのかな? 超高校級のギャンブラーである君が、何の賭けもなく「ただ麻雀をしましょう」だなんて……」

セレス「あら、賭けならありますわよ? 総合最下位の方には、雀荘の使用料を払っていただく予定ですので」

日向「……それだけか?」

セレス「……ええ、それだけです」

狛枝の言う違和感は、俺もセレスから連絡を受けた時に感じていた。彼女は「何かを賭ける」事で真価を発揮するタイプのギャンブラーだ。ただただ「遊ぶ」為だけにゲームをするような奴じゃなかった筈なのだが……。

セレスは「チラリ」と俺の方を一瞥すると「……目標が出来ましたの」と言った。


苗木「目標?」

セレス「ええ。……超高校級の才能すら越えた神域。それに至った男を倒すため、今後は鍛錬や努力は憚らないと」

狛枝「へぇ……?」

神域に至った男って……。前に裏世界のギャンブル大会でセレスを大苦戦させたあの男の事か。今度はそいつの本領である「麻雀」で勝ってみせる。その為にはどんな相手とも勝負すると。セレスはそう言っているのだ。
それは、ある種の憧れか。はたまた何十回も屈辱を味わった報復か。……心の内は読めないが、今のセレスは本気も本気。全力で俺達を潰そうとしてきている。鍛錬のために。


セレス「さて、それでは始めましょうか。……みなさん、お覚悟はよろしくて?」

↓1 高コンマほど健闘。99か00でセレスに勝利。
681 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 22:54:48.21 ID:qQ/8ghkh0
勝てるの?この面子で?
682 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/26(火) 23:12:02.07 ID:vgyi98Ic0
セレス「……ツモ『四暗刻(スーアンコウ)」』役満で全員トビ(自点が無くなる事)ですわね。お疲れ様でした(ニッコリ)」

日向「うわぁ……」

苗木「あ、あはは……。いつも以上に容赦無いね、セレスさん……」

結論から言って、俺達はあえなくセレスに三人纏めてボッコボコにされていた。途中狛枝の「幸運」が発動したのか一度だけツモを許したが、それだけだ。後は流局かセレスの勝ちかの二択。……超高校級のギャンブラーの実力を、俺達は改めて思い知らされていた。


狛枝「半荘戦(ハンチャンセン)を十回やって十回全てセレスさんの勝利! ああ、素晴らしいよ!! ボクみたいなゴミクズが一矢報えた事は一種の奇跡さ!!」

セレス「……そうですわね。麻雀は確立と理論のゲームと言われています。一本や二本、取られることがあって当然のゲームなのですが……」


──この程度でツモを許すなら、あの男にはまだまだ届かないでしょうね。


セレスがボソリと小さく呟いた一言を、俺は聞き逃さなかった。……これでも歯が立たないってあの男、本当に何者だったんだ……?

(ちなみに総合最下位は俺で、使用時間分の代金を全て一人で支払うことになった)
683 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/26(火) 23:18:39.68 ID:vgyi98Ic0
〜〜夏休み11日目〜〜

夏休みを過ごす中で何が一番無駄な時間かって、高速道路の渋滞だよな。
事故か事件かは分からないが、狭っ苦しい&熱っ苦しい車の中で無駄に何時間も過ごさなくてはならなくなった時なんかもう……。

日向創、まだ小さい頃に過ごした夏休み最悪の思い出である。

さて、今日は何をしようか↓2
684 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 23:23:44.71 ID:C/0x7cll0
さげ
685 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 23:23:49.95 ID:iB2bbgim0
終里と遊園地でバトル肝試し
格闘家向けのアトラクション
ヴァンパイア田中と肉弾戦、その隙に囚われのソニア姫を救出できたら賞金
686 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 23:23:55.96 ID:tIsQ97AOO
十神のプライベートビーチで東條のおもてなしを受ける
687 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 23:24:34.82 ID:qQ/8ghkh0
今後の為に苗木と最原と一緒に花村主催の料理教室に参加した。
688 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/26(火) 23:26:22.91 ID:vgyi98Ic0
すみません、まともな遊園地でそれはちょっと無理がある(暴力)ので少し改変してもよろしいでしょうか? >>685
689 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 23:26:56.52 ID:iB2bbgim0
>>688
良いですよ
690 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/26(火) 23:34:09.78 ID:vgyi98Ic0
>689 ありがとうございます。では本日はこの辺りで。また明日、9時頃にお会いしましょう。

本日のヒント 

絆が最高値に高まった時に発生する絆クエストですが「ある特定のコンビやトリオ」の絆を全員MAXにすると「スペシャルシナリオ」が解放されます。
「まだ絆が深まってなさそうだな」と感じるキャラがいた場合、そしてもう絆値がMAXになったキャラの話しをもっと見たい場合「そのキャラと繋がりがありそうなキャラ」の絆を深める事を狙って見ましょう。

具体例・苗木・霧切など。
691 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/27(水) 11:23:00.49 ID:lFarb/hVO
絆レベルが上がった表記のある時とない時があるが何か違いあるの?
692 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/27(水) 21:09:12.99 ID:xB+4NS+40
>>1です。申し訳ありませんが、多大な疲労により、本日の更新は休ませていただきます。
楽しみにしていた皆様は本当に申し訳ありません。

>>691 いえ、単なる>>1の表記ミスです(土下座)
693 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/27(水) 23:47:30.35 ID:nVhTj3740
えっちな安価はどこまで許されるの?
野球拳程度なら有り?
694 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/28(木) 16:49:56.94 ID:MoazEA4O0
日向が女子風呂や着替え覗くイベントは可能ですか?
695 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/28(木) 20:02:13.95 ID:anMNCOuZ0
こんばんわ。昨日のを送れを取り戻すべく、早めに始めて行きます。

>>693>>694 日向本人の意思で無いならば「有り」としましょう。
696 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/28(木) 20:02:55.11 ID:anMNCOuZ0


ソニア「──と、いうことでやって参りました! 山梨県某所にある富士○ハイランドです!!」

いや、何が「ということで」なのかサッパリ分からないんだが……。状況を掻い摘まんで説明すると今日の早朝、ソニアから「遊園地で一緒に遊びませんか?」と誘いを受けていた。特に断わる理由も無く、俺自身も遊園地に行くのなんて久しぶりだったからすぐさまオーケーを出したんだが……。


日向(まさか朝っぱらからリムジンで拉致られるとは思わないよなぁ……)

電話が切れると同時に家の前に止まった黒い高級車に、俺とその家族は目をギョッとさせていた。何時もの事と言えば何時もの事なのだが、ソニアは時々思い切った方向に向かって暴走することがある。今回の「富士○アイランド一日貸し切り」もその一つだ。流石は「超高校級の王女」思いついたら大抵のことを即実行できるその権力と判断力が、色んな意味で恐ろしい限りである。


ソニア「さぁさぁ日向さん、それから田中さんに終里さん! 時と青春は有限、絆と友情は無期限です!! 今日は思いっきり楽しみましょう!!!」

田中「ふはははははははは! どれ、流石は一国を支配する覇気を持つ雌猫だと、この氷の覇王田中眼蛇夢が褒めてやろう……。富士の山が見下ろすこの遊戯の国を一夜にして支配してしまうとはな!!」

終里「あー……? 遊ぶのは構わねぇけどよ。ここにはバトルが出来るあとらくしょん? はあんのか? あ、それと飯な!! これが一番重要だからよ!!」

メンバーは俺、ソニア、田中、そして終里の四人だ。テーマパーク一つを完全貸し切り状態にして遊ぶにしては少し人数が寂しい気もするが……。まぁ資金を出してるのも人選もソニアだし、俺としても特に不満は無い。
さて、じゃあ取りあえずどのアトラクションで遊ぶとしようか……。


↓3まで、実際に富士○アイランドにあるアトラクションを書いて下さい。(ただし、某迷宮以外でお願いします)
697 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/09/28(木) 20:10:35.93 ID:MoazEA4O0
アニマルコースター
698 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/28(木) 20:12:39.52 ID:Pmgy1063O
進撃の巨人のやつ
699 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/28(木) 20:15:25.83 ID:Y5kFa9WPO
絶望要塞
700 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/28(木) 21:00:24.40 ID:anMNCOuZ0
絶叫系(ジェットコースター)が一つは来ると思い込んでいたので少々驚愕している>>1です。


突然だが、富士○アイランドにはトー○スランドと言う物がある。文字通り、某名作機関車アニメ(当初は人形劇だったらしいが)をモチーフとした、子供向けのエリアだ。
機関車トー○スはソニアの国でも大好評放送中らしく「是非行ってみたい」と一番最初に言い出した。……富士○ハイランドと言えば絶叫系ジェットコースターの宝庫なのだから、最初はそっちに行くと思っていたのだが……。まぁ、遊園地を貸し切りにしたのはソニアだしな。一番手は譲っても良いだろう。


ソニア「ワオ! これがトー○スランドなのですね!! 前から思っていましたが、この子たちはこの国で言う「機関車」とは随分毛色が違いますね!!」

日向「そりゃ英国で生まれた物語だからな。日本生まれの「ハチロク」なんかとは違うだろ」

そんなこんなで、俺達が最初に乗ることしたのは「ニアとアニマルコースター」に決まった。「ニア」とは機関車トー○スに出てくる女性の機関車で、元はアフリカはケニアで働いていたという経歴を持つ。
そんなニアの故郷”アフリカ・ケニア”をイメージした3歳から乗れるミニコースターが「ニアとアニマルコースター」だ三歳児からでも乗れるミニコースターで、木々の中を走り、動物たちと出会いながら探検する1周70秒ほどのアトラクションである。

『小さい子のコースターデビューにピッタリ!!』という売り文句だけあって、迫力は全く無かったが、これがどうして中々に楽しかった。……やっぱり頃に見ていたアニメのアトラクションだけあって、子供心って奴が刺激されるんだろうか。

〜〜〜〜

終里「おお! これなんかどうだ!? この『獣の巨人』とかいう奴とバトれんだろ!?」

何か盛大な勘違いをして勘違いをしている様だが、当然そんな訳は無い。終里が言っているのは『進撃の○人 THE RIDE -ウォール・マリア最終奪還作戦-』だ。

大人気作品『進撃の○人』の大迫力ライドアトラクションで、搭乗者は『進撃の○人』の世界に入り、調査兵団として悲願であるウォール・マリア奪還に向けた最終作戦に参加。ライドを包み込むように広がる直径20mの半球体型巨大スクリーンに映し出される大迫力の映像と「立体機動装置」を使った、巨人に合わせて移動するシーンで、上下・前後・左右に動くライドと身体に響き渡るようなダイナミックな音響などが連動し、圧倒的な没入感を味わうことができる。

俺は爽快感があってかなり楽しかったのだが、終里は想像していた物と違ったのか、若干不機嫌になっていた。

〜〜〜〜

田中「絶望? 絶望だと?? ふはははははははは! Zよ! この氷の覇王田中眼蛇夢が貴様の言う絶望とやらを打ち砕いてくれるわ!!」

厨二心擽られる説明文に感化されたのか、田中が紅い屋敷へと飛び込んでゆく。『絶望要塞』それが俺達が3つめに選んだアトラクションの名だった。

これまで累計320万人の挑戦者たちを絶望させ続けてきた難攻不落の攻略アトラクションで、謎の人物"Z"が建てた赤い館からの生還を目指し、肉体と頭脳を使って難解なゲームをクリアし、次のステージに進むために必要なボーダースコアの獲得を目指すシンプルなルール。
……320万人を絶望させ続けてきただけあって、これがかなり難しかった。俺達四人で協力し合い、時に体力を、時に頭脳を使いながら、一つ一つステージをクリアしていく。なんとか『完全攻略』として認められたが、遊園地でこんなに頭を使う事になるとは思わなかったなぁ……。っていうか俺が乗りたかった絶叫タイプのジェットコースター、まだどれも乗れてないし……。

701 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/28(木) 21:03:17.66 ID:anMNCOuZ0


……さて、それは様々なアトラクションで目一杯遊び回り、丁度昼休憩を終えた少し後の事だった。


終里「……あん? おい日向。ソニアと田中はどこ行ったよ」

日向「……あれ?」

終里に言われて辺りを見渡して見るが、確かにソニアと田中の姿がどこにも見えない。あいつら二人だけでどこ行ったんだ──あー、これもしかしてアレか? これがかの有名な「自分達だけコッソリと抜け出s」


スタッフ「た、大変だー!!」

俺が下世話な考えを巡らせていると、園内のスタッフであろうその男性が、慌てたようにこちらに走ってくるのが見えた。何だ? 一体何があったっていうんだ?


日向「ど、どうしたんですか? そんなに慌てて……」

スタッフ「せ、戦慄迷宮が……戦慄迷宮が……!!」

終里「あ? 戦慄迷宮?」

スタッフさんの言っている「戦慄迷宮」とは、富士○アイランドが誇る超有名アトラクションの一つだ。
幾度となく進化を遂げ、幾重もの観光客達に恐怖を与えてきた世界最大級のホラーアトラクション。歩行距離はなんと約900m。つい最近リメイクされ、「朽ち果てた霊安室」「血まみれの医療リネン室」などの悍ましい部屋が新たに登場し。「富士の裾野に佇む閉鎖された慈急総合病院」を舞台に繰り広げられる、世界一怖い「お化け屋敷」

一体どれほどの物かと、「そろそろ挑戦してみないか」ってソニア達に提案してみようと丁度思っていた頃だ。……その戦慄迷宮が一体どうしたって──



スタッフ「ふ、不死者の王(グランド・リッチー)・田中・ビンセント・パイクに乗っ取られたんです!!」



日向「…………」

終里「…………なぁ日向。もしかしてこいつバカなのか? それとも熱中症って奴で頭が茹だっちまってんのか?」

俺も一瞬そう思わないこともなかったが、いつの間にか離脱していたソニアと田中のことを考えると……。何故だろう。何をどう考えても嫌な予感しかしな──


『ふはははははははははははははははは!!』


突如として園内スピーカーから聞えてきた思いっきり聞き覚えのあるその声に終里は混乱したような表情をし、一方で大体の事情が察せた俺は顔を思いっきり顰めた。


田中・ビンセント・パイク『我が名は偉大なる不死者(アンデット)共を統べる王! グランドリッチー、田中・ビンセント・パイクなり!!』

……この場に左右田がいないことが非情に悔やまれる。何故か。これから始まる壮大な茶番劇へのツッコミを、俺一人でやらなくてはならないからだ。
……お前氷の覇王じゃなかったのかよ! いや百歩譲ってそこは良いとしても何だよ「田中・ビンセント・パイク」って!!? それ某超有名アニメシリーズに出てくる強襲揚陸艦の艦長の名前だろ!? ……何故かこれ以上なくシックリ来るのが余計にムカつくんだけど。

俺の内なるツッコミを完全にスルーして、田中・ビンセント・パイクとやらは喋り続ける。


田中・ビンセント・パイク『この富士が見下ろす遊戯の国は我らアンデットの一族が乗っ取った!! そして! 今からこの異国の美しき姫君、ソニア・シャルロット・ディオールを冥界への贄とし、この日の元を本物の地獄で充たしてくれるわ!!』

ソニア・シャルロット・ディオール『クッ……! いえ、きっと貴方の思い通りにはなりませんわ田中さん! きっと我が国に伝わる伝説の勇者様が私を助けに来てくれるはずです!!』

田中・ビンセント・パイク『ククククク……! そんな奇跡とも呼べる未来がやって来る事などありはせんわ!! …………だが、そうだな……。もしも! 万が一!! そんな勇者(特異点)とも呼べる人物が今偶然にもこの遊戯の国にいるというのなら!!! 我が魔改造した『戦慄迷宮』までやって来るが良い!! ククク……ふはーはっはっはっはっ!!』

それを最後に、園内スピーカーの放送は途絶えた。……「帰りたい」そんな気持ちが俺の脳内と心を完全に支配する。いやだってこれ絶対面倒臭い奴じゃん……。ソニアと田中が組んで(本人達視点で)面白そうな事をしでかそうとしてるだけじゃん……。


終里「あー……どする日向。オレは放置して帰るに一票入れてぇんだが」

日向「それに賛成d『あー! ちなみにこの遊戯の国の出入り口は全て我が魔術で封鎖させてもらった!! グランドリッチーから逃げることなど出来ると思うなよ、脆弱な人間共よ!!』……賛成、したかったなぁ……」

702 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/28(木) 21:06:11.07 ID:anMNCOuZ0


〜〜数分後〜〜

俺と終里はなんとも言えない表情で「戦慄迷宮 〜慈急総合病院〜」の前に立っていた。入り口には何やらボロボロな鎧を身に纏った剣士がいて、俺達を見つけるないなやダダダダッ! と勢いよく駆け寄ってくる。


剣士「そ、その頭のアンテナは……! まさか本当に来て下さったのですか、我らが祖国に伝わる伝説の勇者様!!」

日向「あー…………。うん、まぁはい」

アンテナが勇者の目印なのかよ……。そんなのが目印だったら希望ヶ峰学園に幾らでもいるぞ、勇者。苗木に赤松に最原にキーボに……。


終里「あー、日向だけに用があるってんならオレは帰っても──「あ、あなたは勇者様を最後の戦いまで支え続けた伝説の剣闘士様では!?」……」

お前だけ逃げようったってそうはいかないらしいぞ終里。ソニアと田中はどうしてもこの「アトラクション」を俺達にやらせたいみたいだからな。すると剣士は地面に置いてあった大きな箱(宝箱っぽい)から一本の剣と一対のグローブを取り出し、俺と終里に手渡してくる。


剣士「中にいるアンデット達はもはや従業員……人ではありません。リッチーに魂まで支配されたただのアンデットです。……ただの人間だった彼らのことを思うのならば、どうか、お二人の力で容赦無く葬ってやってください!」

剣士はそう言うと、地面に置いてあったスケッチブックを無言で手に取り、俺達にあるページを向ける。


『中にいるのは従業員(人)ではなく、ただの操り人形ですので思いっきり暴れ倒してやって下さい』


……なるほど? つまり普通のお化け屋敷で厳禁な「スタッフへの暴力(いや操り人形なのだが)」が、ここでは解禁されていると。それを見た終里は、この茶番劇が始まってから始めて「ニヤリ」とした表情をした。


終里「なんだよ。つまり中の奴を全員ぶっ飛ばせば良いんだな! ヘヘッ、しっかりあるじゃねぇか……「バトルが出来るあとらくしょん」がよぉ!!」

終里が牙を剥きながら、渡されたグローブを身につける。……仕方がない。俺も二人の遊びに付きあってやるか!! 俺は剣士から渡された剣を手にして、終里と共に戦慄迷宮(?)の中へと入っていった。


↓1 日向の活躍判定
↓2 終里の活躍判定(補正+20)
↓3 二人の今現在の進行度
703 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/28(木) 21:06:28.17 ID:NScV8n40O
もしかしてキャラシナリオなのか?
704 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/28(木) 21:07:46.09 ID:MoazEA4O0
今更ですが希望ヶ峰の生徒って寮か何かで生活してるんじゃなかったんですか?
705 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/28(木) 21:07:55.21 ID:+wPbDn5q0
ほい
706 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/28(木) 21:18:37.94 ID:anMNCOuZ0
>>703 違います。(キャラシナリオに入る前には、必ず>>1からそう宣言があるので) >>704 そこは……その、あれです。深く考えないようにして下さい、そ、それにほら! 今は夏休みですし!ね!!(滝汗)

日向の活躍判定 17
終里の活躍判定 29
二人の進行度 21


亡霊「ヴヴォアアアアアアアアアア!!」

日向「ううぉおおおおおおおお!?」

終里「ちっ! 弱っちいくせに一々面倒臭ぇな! 狭っ苦しいしよ!!」

戦慄迷宮を進む俺達に、次々と操り人形が襲い掛かってくるが、俺と終里は大苦戦していた。俺の場合は単に戦慄迷宮とその演出が普通に怖かったからなのだが、終里の場合はその圧倒的身体能力を活かせる広さが無い狭い通路が続いている事が原因らしい。
流石は世界最恐と言われるホラーアトラクション。演出も出来映えも半端じゃない。つーか前に真宮寺達と行った廃村のゾンビ洞窟よりもずっと怖え!(あの時はモノクマというチート生物(?)が仲間にいたという事もあるが)

さて……田中の奴が待っている最終到達地点まであとどのぐらいあるんだろうか……?

↓1 日向の活躍判定
↓2 終里の活躍判定(補正+20)
↓3 二人の今現在の進行度
707 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/28(木) 21:19:07.16 ID:MoazEA4O0
はい
708 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/28(木) 21:19:53.60 ID:NScV8n40O
んあ
709 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/28(木) 21:22:54.76 ID:2H8OQpa/0
どうなんや。
710 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/28(木) 21:39:12.83 ID:anMNCOuZ0
日向の活躍判定 16
終里の活躍判定 80
二人の進行度 76


日向「はあっ……。はあっ……!」

終里「──おっ! 中々広い場所に出たじゃねぇか!! ここなら思いっきりバトれそうだぜ!!」

一所懸命に通路を進んでいくと、中々広い……院長室の様な場所に出た。当然、出てくる量の亡霊やアンデットも多くなっているのだが……。


終里「おらぁあああああああああああああ!!」

本気を出せるようになった超高校級の体操部である終里の敵では無かった。その考えられないようなアクロバティックな動きを使い、拳で、脚で、次々とアンデット達を撃破していく。
俺はと言えば終里の邪魔にならないよう、終里が討ち漏らしたアンデットを切り伏せるのが精一杯だった。……と言うか、普通に戦慄迷宮が怖すぎる。……俺、こんなに怖がりだったかなぁ……? それともこの戦慄迷宮の出来がおかしいのか?


〜〜〜〜


終里「……あん? なんだこれ?」

部屋のアンデットを一通り殲滅したあと、院長室の机に置いてあった一枚の紙切れに終里は気がついた。暫く眺めていたが最終的に首を傾げて「こういうのは日向に任せる」と、俺に紙切れを寄越してくる。


日向「これは……?」

──勇者(特異点)+氷の覇王=?──

謎解きギミックか。勇者ってのが俺、氷の覇王が田中の事だとして、俺と田中を足すってどういう事なんだ……?

↓3 まで、謎解きの答え募集。
711 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/28(木) 21:40:53.27 ID:+wPbDn5q0
ひなたなか
712 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/28(木) 21:41:35.60 ID:TDIg3ULyO
ホモカップル
713 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/28(木) 21:43:05.17 ID:MoazEA4O0
ソニアの男版側室
714 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/28(木) 21:47:18.68 ID:anMNCOuZ0
正解者無し。……ちょっと難しかったですかね?


日向「……ダメだ、分からない」

なにかが引っかかる感じはしているのに、その引っかかった何かが分からない。せめて「何を」求めているのかが分かれば答えが出ると思うんだけど……。


終里「なぁに、気にするこたぁねぇだろ! とっとと先に進んじまおうぜ!!」

日向「あ、おい!」

終里は俺を置いて、さっさと院長室から出て行ってしまう。俺もそれを必死に追うのだが……。取りあえずさっきの計算式は覚えておくか。

日向の活躍度 ↓1
終里の活躍度 ↓2
二人の進行度 ↓3
715 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/28(木) 21:48:28.52 ID:MoazEA4O0
716 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/28(木) 21:48:57.23 ID:cXqB3E9+O
ああ
717 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/28(木) 21:52:55.93 ID:lS8fM8tGO
全然わからない
718 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/28(木) 22:04:40.32 ID:anMNCOuZ0

日向の活躍度 52
終里の活躍度 43
二人の進行度 93

アンデット「ヴヴォアアアアアアアアアア!!」

日向「おらぁっ!! いい加減なれてきた頃だってーの!!」

俺は廊下の奥から迫り来るアンデット達を切り伏せながら前へと進む。終里は待たせまい通路に戻ったのが災いしたのか、先ほどまでのような勢いは無いが、それでも十分戦力になっていた。


──そして


日向「……ここか?」

病院の最奥。手術室と書かれた場所に、俺達は辿り着いた。物々しいBGMが鳴り始めたことといい、『ゴゴゴゴゴゴゴ』という音が聞え始めた事といい、どうやらこの部屋が最終到達地点で間違いなさそうだ。俺は迷いなく扉を開けようとしたが──

日向「……あれ?」

終里「あん? どうしたよ」

日向「なんか……鍵が掛ってるみたいで開かない」

どういう事だ? 扉が開く条件を満たしていないのか? 困惑しながら辺りを見渡して見ると、これ見よがしな場所に0〜9のボタンが付いた装置を発見した。
……これにさっき式の答えを入れろって事か。俺と田中……俺と田中……!

そうか「俺と田中」って考えるからダメなんだ!! つまり入力するべきは……!!
(ヒント。仮にソニア+終里の場合、答えは1728になります)
719 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/28(木) 22:05:47.39 ID:anMNCOuZ0
↓3まで。
720 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/28(木) 22:10:10.11 ID:MoazEA4O0
1106
721 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/28(木) 22:14:26.84 ID:2H8OQpa/0
日向と田中の誕生日を足した数なので1315
722 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/28(木) 22:19:25.66 ID:QW8nw/qjO
1828
723 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/28(木) 22:42:52.71 ID:anMNCOuZ0
>>721 大正解 ボス戦の難易度が1下がりました。


俺と田中の「誕生日の合計値」……つまり、0101+1214=1315!! これが俺の答えだ!!

──ガチャン! と扉のロックが外れる音が聞える。

終里「おお、やるじゃねぇか日向!」

と俺を称える終里と共に、俺達は手術室の中へと足を踏み入れた──


〜〜〜〜〜〜

田中・ビンセント・パイク「ククク……よもや本当に現われるとはな! 伝説の勇者よ!!」

巨大な手術室の奥の奥。非常口と書かれている扉の前に、田中はいた。いつも着ている漆黒の衣装はリッチーを模した物になっているからかボロボロで、顔の半分には髑髏の面が付けられている。……中々に凝った衣装だ。役になりきっているのか、いつもよりもノリノリな気もする。


ソニア・シャルロット・ディオール「ああ! 本当に……。本当にいらして下さったのですね、我が祖国に伝わる伝説の勇者様!!」

一方、ソニアは所謂パーティードレスを着て、鉄の鎖で雁字搦めに縛られていた。田中同様、俺を見て眼を輝かせていることといい、この二人の思惑通りの展開になっているようだ。……仕方が無い、最後までこの茶番に付きあってやるか。


日向「ソニアを放せ! 田中・ビンセント・パイク!!」

田中「ククク……実に勇んだ声だがもう遅い! 黄泉の門は開かれ、我が本体を地獄の底から呼び出す準備は整っ「おらぁあああああああ!!」あっぶな!! き、貴様、敵が喋っている時は攻撃をしてはならぬという世界条約を知らんのか!?」

終里「あん? だってこのあとらくしょん? 田中をとっちめればオレらの勝ちなんだろ? だったら──」

日向「あー、終里? 多分勝利条件は「田中が呼び出す何か」を倒す事だから、田中本人をとっちめても意味無いと思うぞ?」

俺が咄嗟に終里にそう言うと、彼女は「なんだよ、面倒臭ぇな……」と渋々拳を引いてくれた。危ない危ない……もう少しで二人が折角用意してくれたこの特別アトラクションが台無しになるところだった……。


田中「と、兎二角だ! 貴様ら脆弱な人間など、我が本体の敵では無い!! すぐに討ち滅ぼしてくれるわ!!」

田中がそう言うと、手術室全体に煙幕が放たれ、視界が全く効かなくなる。数秒後、俺達の目の前に現われたのは──


田中・ビンセント・パイク『ヴォオオオオア゛アァアアアアアアアアアア!!』


肥大化し、某ゾンビゲームに出てくる「タイ○ント」の様になった田中・ビンセント・パイク(の人形)だった。……こいつを倒せば晴れてゲームクリアって訳か。よし、気を引き締めていくか!!

↓1 日向の活躍度(+20)
↓2 終里の活躍度(+20)

724 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/28(木) 22:44:50.19 ID:cSKCwbOd0
725 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/28(木) 22:44:51.00 ID:MoazEA4O0
726 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/28(木) 22:46:20.19 ID:anMNCOuZ0
>>725 あ(察し)
727 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/28(木) 22:52:22.54 ID:2H8OQpa/0
大分鬱憤が溜まってたんだろうなぁ。終里は。
728 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/28(木) 23:09:11.67 ID:anMNCOuZ0

日向の活躍度 39
終里の活躍度 00(スパクリ)+20=120


──それは、俺が早速手にした剣で田中・ビンセント・パイクに斬りかかろうとした一瞬前に起こった。


終里「──オラァ!」

終里が先ほどの鬱憤を晴らすが如く、田中・ビンセント・パイクの鳩尾に思いっきり渾身の蹴りを放つ。超高校級の体操部である終里の蹴りをモロに喰らった田中は、一気に壁際まで吹き飛ばされた。


田中・ビンセント・パイク『なっ! ちょ、貴様、まっ──!!』

大慌てで体勢を立て直そうとする田中だが、時既に遅し。


終里「──オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオオらオラオラオラオラオラオラオラオラァ!!!!!」


完全に戦闘スイッチが入ってしまった終里に身体全体をフルボッコにされ、あっという間にピクリとも動かなくなってしまった。……今更だが、終里をこのゲームに参加させたの、間違いだったんじゃないか? 思わず唖然とする俺とソニアだが、ソニアは「ハッ」と気づくと慌てたように言う。


ソニア・シャルロット・ディオール「で、伝説の剣です!! 伝説の剣で首を絶たなければ不死の存在である田中さんは幾度でも蘇ってしまいます!!」

日向「お、おう……」

俺はソニアに言われた通り、ピクリとも動かなくなった田中・ビンセント・パイクの首を手にした剣でスパンと刎ねる。……なんとも味気ない結果となってしまったが、これでゲーム終了……。俺がそう思った、次の瞬間。


──ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!


終里「うおっ!? な、なんだぁ!?」

突如として手術室が揺れ出し、倒したはずの田中・ビンセント・パイクの声が部屋の中に響いた。


田中・ビンセント・パイク『く、ククククク……流石は伝説の勇者よ……。だが、我とてこのまま終わるつもりは無い……! 黄泉の門を完全に開き、貴様ら諸共道連れにしてくれるわ!!』

いや、俺殆ど何もしてないんだが……。そうツッコむ間もなく、手術室の揺れはドンドンと大きくなっていく。


ソニア・シャルロット・ディオール「……こうなっては仕方ありません。私がヒトミゴクウとなって黄泉の門を閉じます!! 勇者様はお仲間と共にスタコラサッサと逃げて下さい!!」

日向「そんな…………!!」

自分を犠牲に、俺達を逃がそうとするソニア。そんなソニアに俺は……↓2
729 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/28(木) 23:10:37.66 ID:MoazEA4O0
730 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/28(木) 23:10:43.21 ID:+wPbDn5q0
さげ
731 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/28(木) 23:11:47.16 ID:0sCTWVzsO
お姫様だっこして脱出
732 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/28(木) 23:13:20.66 ID:LNwKIISFO
ソニアと一緒にいる
733 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/28(木) 23:44:32.13 ID:RvDTxTvOO
にしても今回のはいつもの夏休みとは違って濃厚だったな
これまではキャラの組み合わせが悪かったのか?
734 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/28(木) 23:47:40.99 ID:anMNCOuZ0


……あーあ。これは二人が用意してくれた遊びで、今までのはただの茶番で、心配する事なんて何にもないって分かっているのに──


日向「……なーんで「見捨てる」って選択肢が端から無いんだろうなぁ!!」

俺は鎖で雁字搦めに縛られたソニア・・シャルロット・ディオールを抱き抱えると、大急ぎで手術室を飛び出す。鎖の分、以前ソニアを抱きかかえた時よりは重く感じたが、それでも「軽い身体だなぁ」と心の奥底で思った。


ソニア・シャルロット・ディオール「──え、えええっ!? あ、あの勇者様、何を……!?」

日向「勇者として、お姫様を助け出すって当然の行動をするだけだ! 終里、殿を頼む!!」

終里「お、おう? 何だか分からねぇが任せとけ!!」

こうして俺達は、田中・ビンセント・パイクに支配された戦慄迷宮を脱出する事に成功した。……予定外の流れになってしまって相当恥ずかしかったのか、顔を真っ赤にしたソニアのおまけ付きで。


〜〜戦慄迷宮・外〜〜


ソニア・シャルロット・ディオール「ああ……勇者様、なんということを……。これでは黄泉の門が……」

戦慄迷宮を脱出した後、地面に下ろして鎖を解いたソニアが、悲しむような声で俺を責める。……え、この茶番まだ続くのか? 俺が流石にそうツッこもうとした時だった。


???「ふはははははははは! その心配はないぞ、特異点よ!!」

先ほどまでも聞いていた、奴の高笑いが耳に入ってくる。……またか、今度はなんだっていうんだ。


日向「……今更何しに来たんだよ「田中」」

田中「なに、この迷宮から黄泉の門が開く気配を感じてな……。非常事態とみて駆けつけたまでよ」」

先ほどとは違い、いつもの衣服に身を包んだ田中が、悠々と現われる。まるで先ほどの茶番など無かったかのように振る舞っているが、よくその場のアドリブで話を合わせられるなこいつ。


ソニア・シャルロット・ディオール「あ、貴方は我が祖国に伝わる伝説の氷の覇王様では!?」

田中「そう! 我こそは何れこの世の全てを統べる氷の覇王、田中眼蛇夢なり!!」

何かソニアまで便乗し始めたし……。こっちはもう良い加減疲れてきてるんだが……何でも良いから早く休ませてくれないかなぁ……。


田中「安心しろ、特異点よ。不死の王に支配されたこの迷宮で開いてしまった黄泉の門は、この俺様が責任を持って封じよう。なに、俺ならば訳はない。ついでに連れ去られてきた異国の姫君も、元の国に送り返しておこう」

日向「……そうか、それは助かるよ」

田中はそう言うと、戦慄迷宮の入り口に向かって歩き始める。ソニアはそれを追おうとし──俺の方を振り返った。


ソニア・シャルロット・ディオール「勇者様……。私、勇者様が世界よりも私を選んでくれたこと、助けてくれたこと、一生忘れません!! 本当にありがとうございました!!」

そう告げて、今度こそ田中を追って再び戦慄迷宮の方に入っていくソニア。……きっと数十分後には何食わぬ顔で「あら、みなさんどこにいってらっしゃったんですか?」とかなんとか言いながら、何食わぬ顔でどこかから俺達の知っている「ソニア・ネヴァーマインド」が出てくるに違いない。


終里が「なぁ、結局これって何だったんだ?」

と当然の様に聞いてくる。その意見には大いに同意したい所だが……。


日向「……さぁな。でもまぁ、後味は悪くなかったんじゃないか。俺なりに頑張ったとは思うよ」

──だって、ソニアの満面の笑みを、久しぶりに見られたのだから。



本日はここまで。まさか夏休み1日にここまで時間を使う事になるとは思わなかった……!! ではまた明日。夜9時頃にお会いしましょう。
735 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/29(金) 00:55:03.13 ID:SxqOuw6UO

なかなかキャラシナリオまでいかないな
736 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/29(金) 07:17:13.13 ID:jCOCxUTa0
仕事に行く前に、これだけ投下。


〜〜夏休み12日目〜〜

結局昨日は絶叫系ジェットコースターには一回も乗れなかった……。だからという訳じゃないが、なんていうかこう……刺激が欲しい!
そう、これぞ夏休み! と言えるような刺激のある一日が……!!

さて、どうやってこの鬱憤を晴らそうか↓2
737 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/29(金) 07:18:12.34 ID:IxydHneAO
踏み
738 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/29(金) 07:18:39.29 ID:MeBqpxRNo
ソニアとデートする
739 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/29(金) 10:06:38.90 ID:jCOCxUTa0
>>738 了解しましたが「どこで」デートをするかまでお願いします。(7時になっても返答がなかった場合、>>1が勝手に決めます)
740 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/29(金) 11:18:32.69 ID:22L0zjDco
夏祭りとか?
741 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/29(金) 20:32:56.81 ID:jCOCxUTa0
こんばんわ。それでは今夜も始めて行きます。

>>733 いえ、単に作者の筆が乗っただけです。
>735 「あと一歩」の所まで来ているキャラは結構いたりします。
742 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/29(金) 20:33:52.13 ID:jCOCxUTa0


ソニア「──と、いうことでやって参りました! 埼玉県某所にある『グリーンパーク アクア○ラダイス パティオ』です!!」

あっれれー? おっかしいぞー? つい昨日もこんな事があった気がするんだが、何かのデジャヴかな?

俺は昨日同様、ソニア(とその従者達)に黒塗りの高級車で半ば強引に拉致られ、某県某所にある屋内レジャープール施設に来ていた。名前は『グリーンパーク アクア○ラダイス パティオ』約54,000m²と広大な敷地面積を誇る地中海沿岸のリゾート地をイメージした屋内レジャープールで、波のプールやウォータースライダーだけでなく、サウナやジャグジーもあるため、遊ぶだけでなくリゾート的な過ごし方もできる。また屋外には広大な花畑があり、春は色鮮やかなチューリップ、夏は可憐なユリと四季折々の花々でにぎわっている。

屋内レジャープールだから季節に関係無く遊べるレジャー施設ではあるのだが……まぁ別に良いか。今回も昨日同様完全貸し切り状態みたいだし、(というか仮にも「超高校級の王女」という肩書きのため、そうしないと隙が多く出来るレジャー施設などでは安全に遊べないらしい)国内有数の大型レジャープールだ。俺も思いっきり楽しませて貰うとしよう。

──と、思っていたのだが、俺はここである違和感に気づいた。


日向「……なぁソニア。俺以外のみんなはどこにいるんだ?」

そう、施設内に入っても俺達(とSP隊)以外誰の姿も見えない。誰と一緒に車に乗せられてた訳でもないし、先に行って遊んでいるのかと思っていたんだが……。あ、遅れて来るって可能性もあった──


ソニア「……いませんよ?」

日向「……は?」

ソニアが若干緊張したような面持ちで、俺に衝撃の事実を告げてくる。


ソニア「今日は私と日向さんの……その、二人っきりです……」

「え?」と言葉が口に出ると同時に、ドクン、と心臓の音が跳ね上がるのを、俺は自覚していた。俺達二人っきりでプールで遊ぶって、これではまるで、その……。


ソニア「え、ええっと……。と、兎に角着替えてきますね!!」

日向「あ、おい!!」

俺が制止する間もなく、ソニアは女子更衣室へと駆けてゆく。……何故だか妙に緊張感が高まってきたぞ。クラスメイトの友達と一緒に遊ぶだけだってのに一体何を考えようとしてたんだ俺は……。
謎の緊張を解きほぐすため、一度深く深呼吸をすると、俺も男子更衣室へと向かう。


日向「……いやー、改めて見ても凄く広いな」

俺はさっさと着替えを終えて、ソニアより先にプール施設内に足を踏み入れていた。流石は北関東最大級の屋内型レジャープール。グー○グル先生で「レジャープール オススメ」と検索して上位に来る施設なだけはある。


ソニア「お、お待たせしました日向さん……」

↓1 高コンマほど過激な水着
743 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/29(金) 20:38:39.21 ID:eedSFeGUO
いけ
744 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/29(金) 20:55:24.74 ID:jCOCxUTa0
21 ワンピースタイプの水着


日向「お、おう」

ソニアが着てきたのは、白のワンピース型の水着だった。
肌の露出はなるべく控えたいという女性にオススメのワンピースタイプの水着だが、柄やウエスト位置に切り替えが入ったデザインの為、メリハリが効いていて、スタイルがいつもよりも良く見える。


ソニア「えっとその……い、如何でしょうか。や、やはり以前のようにその……。ビキニタイプの物の方が良かったですか?」

緊張かつ不安げに効いてくるソニア。……「以前のように」とは腐川の依頼で俺がソニアの下着写真を撮った時の事だろうが、アレは俺も内心かなり恥ずかしかったので思い出させないで欲しいんだが……。


日向「い、いや! 凄く似合ってると思うぞ。なんというか……その「ああ、やっぱり綺麗だな」って思ったよ」

ソニア「そ、そうですか……」

俺がそう言うとソニアは安心したように「ほうっ」と息を吐いた後、顔を少しばかり赤らめさせた。それから暫し無言になる俺達。……一体何の緊張感なんだろうな「コレ」は。


日向「さ、さあ! 時間は有限なんだし、早く遊ぼうぜ!!」

ソニア「そ、そうですね! タイムイズマネーです! は、早くどこかのプールに入りましょう!!」

そうして俺達は広大な敷地を誇る屋内レジャープールで一緒に遊ぶことになったのだが……。

↓1 高コンマほどハプニング発生
745 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/29(金) 20:57:28.72 ID:b3RajbuqO
746 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/29(金) 21:34:15.35 ID:jCOCxUTa0
72かぁ……。ソニアのバストはもっと大きかったはずなんですgおっと誰か来たようだ。


その「事故」(あくまで事故だと主張させて貰う)は、南欧の雄大な川の流れを連想させる流れるプールや、地中海リゾート気分で楽しめる波のプールで一通り遊び終わった後に起こった。


日向「それじゃあそろそろ「アレ」いくかぁ!」

ソニア「はい! 私も楽しみでした!!」

アクア○ラダイス パティオが誇る、スリル満点のウォータースライダー。この施設の目玉と言っても過言ではないそのスライダーに乗るために、俺達は階段を上っていく。


日向(……スライダーの数は一つか。それじゃあ俺が先行して、後からソニアに──)

ソニア「……あのー、日向さん」

日向「ん? なんだ?」

ソニア「あの……。もし日向さんさえ良ければなんですが、一緒に滑りませんか?」

日向「え? いやでも、それって危険じゃないか?」

ソニア「日向さんが私をしっかり抱きしめてくれれば問題ありません! 男は度胸! 女は愛嬌!! オカマは最強です!! さぁ、日向さん! どうぞ!!」

半ばやけくそ気味にも見えるソニアが、先行してスライダーの入り口に座る。「どこで覚えたんだそんな言葉」とツッコむ余裕もなく、俺も「じゃ、じゃあ折角だし……」と、ソニアを後ろから抱きしめるような形で座った。……柔らかく、そして何より抱き心地が良い。一人の男として、そんなことを思わずにはいられなかった。
……なんだろう、ウォータースライダーでは良く見る光景なのにとんでもなく恥ずかしい行為をしているように思えてくる。ソニアのお腹に手を回しながら、俺は沸き上がる羞恥心と下心を抑えるのに必死だった。


ソニア「? 日向さん?」

日向「な、ななななんでもない! ……行くぞ!!」

ソニア「はい! どーんと来やがってください!!」

ソニアを抱きかかえ、俺達はウォータースライダーを滑っていく。……結構なスピードだ。やはり一人ずつ滑った方が良かったんじゃ──俺がそんなことを思った時、事件は起きた。


ソニア「わぷっ!」

日向「どわっ!!」

ウォータースライダーのゴールであるプールに、俺達は勢いよく叩き出される。……その衝撃が不味かった。


ソニア「ひ、日向さん。その……えっと……」

日向「…………あ」

一体何が起きたのか。一言で言うと、ソニアの腹を掴んでいたはずの俺の両手が、彼女の胸へと行っていた。丁度、背後から彼女の胸を揉んでいる形だ。──なんと良い揉み心地なのだろう。こんな幸福感を得られる物質が、果たしてこの世に在るのだろうか。
刹那の時間でそんなことを考えると、俺は大慌てでソニアの胸から手を放し、全力で頭を下げる。


日向「ほ、本当にすまない!! ワザとじゃないんだ! その、何を言っても言い訳にしかならないけど……」

ソニア「い、いえいえ! そもそも私が一緒に滑りませんかと提案したわけですし!! その……わ、私も嫌な感じはしませんでしたからって何を言ってるんでしょうねアハハハハハハ!!」

結局、その後の遊びも全てぎこちなくなってしまった。夏休みの楽しい思い出になる筈が、ソニアには本当に申し訳ないことをしたと、俺は心の中でずっと悔やんでいた。
年頃の女性(しかも王女)の胸を揉んだ。揉んでしまった……俺、社会的に抹殺されたりしないよな……?

ソニアとの絆が深まりました!!
747 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/29(金) 21:38:43.12 ID:DSJoH28d0
90以上だったらどうなってたんですかねぇ
748 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/29(金) 21:40:07.26 ID:jCOCxUTa0
〜〜夏休み13日目〜〜

13って言うと世界共通の「不吉な数字」だ。「死刑(首吊り)が執行される階段の段数だから」っていうのがこの国でのイメージだけど、銃殺刑や電気椅子で処刑を行なうアメリカとか他の国じゃあ違う理由だったりすんのかな?

さて、じゃあ今日は不吉を吹き飛ばすような事でもしてみようか↓2
749 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/29(金) 21:40:58.47 ID:eedSFeGUO
750 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/29(金) 21:41:02.94 ID:DSJoH28d0
大和田・王馬・終里とバイクレースで競争
751 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/29(金) 21:43:10.79 ID:jCOCxUTa0
>>750 太和田は兎も角、王馬や終里、日向ってバイク免許持ってましたっけ……?(理由付けが思い付かない)
752 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/29(金) 21:45:06.47 ID:DSJoH28d0
>>751
いや別に持っていてもおかしくないと思って安価したんだけダメなの?
753 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/29(金) 21:45:07.71 ID:CuRxGNG60
今後の為に苗木と最原と一緒に花村主催の料理教室に参加した。
754 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/29(金) 21:46:09.08 ID:jCOCxUTa0
一応グー○ル先生に聞いてみましたが、初心者向けの「草レース」と言うのはあるらしいんですが、それもやはりバイクの免許が必要らしくて……うーむ……
755 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/29(金) 21:49:37.34 ID:DSJoH28d0
>>754
こっちで理由付けしていいんなら
日向は左右田が造ったバイクを見て七海乗せて走りたいと思ったから
王馬は犯罪組織の総統なので逃走手段の一つとして免許持ってる
終里は弐大の影響で(弐大も多分免許持ってる)
756 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/29(金) 22:00:31.87 ID:jCOCxUTa0
それと、終里がバイク免許を習得出来るとは思えない(頭の良さ的な意味で)ので、こういう形にさせていただきます。


太和田「うっし! テメェら、覚悟は良いなゴラァ!!」

終里「へへっ! 当然だろうが、バイクレースってのはビビった奴が負けるんだろ? オレがこんなもんにビビる訳ねーだろうが!!」

王馬「にしし、オレはまぁ順位に関してはどうでも良いんだけどさ。超高校級の暴走族の太和田ちゃんがもし最下位になったら面白そうだよねー!!」

三人がそれぞれバイクのエンジンを蒸かせに掛かる。俺も負けじとエンジンを蒸かせるが、刻一刻と迫る「開始」の時が近くなる度に、緊張で胸がドキドキと高鳴る

レース開始まであと3秒……2……1……


日向「──ッツ!!」

太和田「行くぜオラァアアアアアアア!!」

プワァーン!! という開始音と共に、そのバイクレースはスタートした。

↓1太和田(補正+20)
↓2終里(補正−20)
↓3王馬(補正+30)
↓日向(補正+20)
757 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/29(金) 22:01:13.95 ID:12/l4eI60
758 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/29(金) 22:02:20.58 ID:heDOm5JoO
759 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/29(金) 22:04:37.95 ID:CuRxGNG60
ドリフト
760 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/29(金) 22:05:16.01 ID:DSJoH28d0
私有地なら免許いらないっぽいけどね
761 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/29(金) 22:31:41.71 ID:jCOCxUTa0
>>760 そうですが、そもそも「運転」が出来ないと意味無いので。

太和田 95+20=115
終里 58−20=38
王馬 95+30=125
日向 01+20=21

──その「レース」は、上位陣だけ見れば正しくデッドヒートだった。


太和田「オラアアアアアアアアアア!!」

太和田が無茶苦茶なドリフトで急なカーブを強引に進めば──


王馬「にししっ! こういうのはテクニックを使わなきゃね!!」

王馬が太和田の強引なドリフトの影響で開いた内を冷静に責める。流石は太和田と王馬だ……二人ともこの「バイクレース」を知り尽くしている!!


終里「だーっクソッ! おい、このオンボロバイクぜんっぜん俺の思った方向に進んでくんねぇんだけど!?」

そんな二人に対し、大苦戦しているのが終里だ。どうやら前に進むことは出来る様になったらしいのだが、左右の制御が上手く行かないらしく、峠の辺りでガードレールにぶつかりまくってウロチョロしている。


太和田「負けるかぁああああああああああ!!」

王馬「にししっ! 流石は太和田ちゃんだね!!──それじゃあ俺も「本気」だしちゃおうかな!!」

ゴール目前で、太和田と王馬のデッドヒートが続く。そして、この勝負を決したのは──


王馬「──げっ! 石丸ちゃん!!」

太和田「はあっ!? ……おい、兄弟がどこに──あああああああああああああ!!?」

王馬「にししっ! 嘘だよっ!!」

王馬お得意の「嘘」だった。太和田は王馬の付いた嘘に惑わされ、ホンの一瞬だがバイクのアクセルを踏むのを止めてしまったのだ。「王馬テメェ!!」という太和田の怒鳴り声が響く。


王馬「いやー、これっぽっちの嘘で動揺して負けちゃうなんて、太和田ちゃんも詰めが甘いねぇ。それと「盤外戦術」って知ってる? ルールに「何でもありだ」って最初に言ったのは太和田ちゃんでしょー?」

太和田「グ、グググググググググ! 「本物」のレースならぜってぇ負けてねぇのに……!!」

そう、これが本物のバイクレースならば太和田がぶっちぎりで勝っていただろう。──俺達が今やっているのはバイクレースを模したゲーセンの「ゲーム」だ。最新式の3Dモデルを使用しているらしく、躍動感や臨場感もあり、全国各地で大好評らしい。
今日はそのゲームを四人で遊ぶことになっていたのだが……


終里「クッソー! やっぱこういうのは性にあわねぇ!!」

王馬「終里ちゃんはそうだろうねぇ。バイクの免許なんて絶対に習得出来ないだろうし……。ってあれ? そう言えば日向ちゃんはどこ走ってるの?」

日向「……お前、分かった上で言ってるだろ……」

俺はと言えばスタート直後の峠の入り口で右往左往しているぶっちぎりの最下位。太和田曰く「……先輩はその……練習すればなんとかなると思うっすから……」と励ましてくれたが……。
今度七海にレースゲームの基礎、教えて貰おうかなぁ…………。


太和田、王馬、終里との絆が深まった!!
762 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/29(金) 22:35:00.83 ID:jCOCxUTa0
〜〜夏休み14日目〜〜

良い感じに日に日に思い出が増えていく気がする。勿論良い物も悪い物もあったが、このまま行けば今年も充実した夏を過ごすことが出来そうだ。

さて、今日は何をしようか……↓3

763 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/29(金) 22:35:57.24 ID:eedSFeGUO
764 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/29(金) 22:36:23.01 ID:12/l4eI60
東条が水着エプロンで1日ご奉仕
765 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/29(金) 22:36:27.61 ID:coMIfCTWO
百田春川最原とトレーニング
766 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/29(金) 22:36:48.78 ID:CuRxGNG60
今後の為に苗木と最原と一緒に花村主催の料理教室に参加した。
767 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/29(金) 22:39:39.66 ID:CuRxGNG60
なかなか取れんなあ。
768 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/29(金) 22:53:12.42 ID:jCOCxUTa0

百田「っしゃあ! お前ら、今日は俺のリハビリトレーニングに付きあってくれてありがとよ! 先輩も、今日はよろしく頼むぜ!!」

日向「ああ。良いトレーニングにしよう」

俺は先々週病院から退院したばかりだという百田の「トレーニング」に付きあっていた。あの「動物属性付与薬事件」以降、病院での生活を余儀なくされていた百田だが、退院してからは元の体力を取り戻すべく、全力でトレーニングに励んでいるらしい。リハビリが終り次第、左右田同様弐大にもトレーニングを頼む予定でいるんだとか。


最原「あはは……。百田くん、前も言ったけど、絶対に無理はしないようにね。まだまだ病み上がりなんだから」

春川「入院中、まともな食生活も出来て無かった(胃と腸の手術なので)んでしょ。……まずは体力を付けることから始めなよ」

百田「おう! 健康的な食事を摂るのは宇宙飛行士(訓練生)の基本だからな!! 取りあえず、今日のメニューも(百田基準で)軽く済ませるつもりだぜ」

そう言ってはいるが、取りあえず100メートル走を十本って……間違いなく「リハビリ」の範囲を超えているようにしか思えないんだが。最原と春川も、百田のことが心配でいつも以上に気を張っているようだ。ワザワザ俺を「監視員」として増やすよう相談の電話をしてきた位だしな。


百田「んじゃ、トレーニング開始だ! いっくぜぇ!!」

トレーニングの成果

↓1 百田(補正−30)
↓2 最原(補正−10)
↓3 春川(補正+30)
↓4 日向(補正+20)
769 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/29(金) 22:54:51.63 ID:YS5zLuJSO
770 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/29(金) 22:56:03.09 ID:DSJoH28d0
ほい
771 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/29(金) 22:56:12.57 ID:12/l4eI60
772 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/29(金) 22:57:20.11 ID:I1tWxRa4O
はん
773 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/29(金) 22:57:28.08 ID:CuRxGNG60
そっち
774 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/29(金) 23:02:49.18 ID:CuRxGNG60
ゾロ目の場合はどうなるのやら?
775 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/29(金) 23:05:15.90 ID:DSJoH28d0
日向マイナス1ってどういう事だよ
776 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/29(金) 23:06:40.44 ID:CuRxGNG60
マイナスは最原じゃないか?
777 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/29(金) 23:12:45.99 ID:DSJoH28d0
そうだったわごめん
778 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/29(金) 23:19:48.82 ID:jCOCxUTa0
最原えぇ……。

百田 63−30=33
最原 9−10=−1
春川 57+30=87
日向 11(ゾロ目ボーナス)+20=31なのですが……?


百田「ぜぇ、はぁ……ぜぇ、はぁ……。ちくしょー! やっぱ体力落ちてんなぁ……!!」

トレーニング終了後。そう言って地面にへたり込む百田だが、俺は逆に感心していた。


日向「いや、百田。お前凄いぞ。先々週退院したばっかりなんだろ? それでここまで出来るなんて、普通考えられないぞ?」

百田「へへっ……。サンキュー先輩。でもダメだ。何せ俺は宇宙に轟く百田快斗なんだからな! 多少の入院生活程度でへばってられっか!!」

普段の百田と比べれば、全快時の実力の1/3も出せていないのかもしれない。それでもなおこの向上心だ。……こいつはいつか絶対に宇宙飛行士になれると、俺はこの時確信した。


百田「つーか先輩こそ悪ぃな。余計な気を使わせて俺に合わせてもらっちまってよ……。アンタ、本当はもっと「デキる」人だろ?」

日向「……そこまで分かるのか」

そう、俺はあの日左右田の頑張りを見て以来、それに感化されて自主トレを始めていたのだ。弐大に頼もうかとも思ったのだが、アイツは既に左右田のトレーニングと、終里とのバトルに時間を割いてしまっている。さらにリハビリ後に百田まで時折加わるとなると、俺が混ざる余地は無いだろう。
なので本当はもっとトレーニング成果を出せたのだが「ある理由」で俺はリハビリ中の百田に付き添ってトレーニングをしていた。それが……。


最原「ぜひゅー……。ぜひゅー……」

春川「……最原、アンタ。百田がいない間のトレーニング、サボってたでしょ」

百田「終一よぉ……。いや、お前が探偵業で忙しくなってるってのは知ってたけどよぉ……」

最原「ご、ごめんなさい……」

最初のトレーニングで息も絶え絶えになり、次のトレーニングで地面に倒れ伏して春川の介護を受ける羽目になった最原だ。どうやら三人はいつも一緒になって「トレーニング」をしていたらしいのだが、百田が不在の一ヶ月間、最原はトレーニングを丸々サボっていたらしい。
……一日サボれば自分に分かり、二日サボればプロに分かり、三日サボれば素人にも分かる。なんて言われているが、どうやら本当にトレーニングのし直しが必要だったのは最原だったらしい。

最原はその後も二人に叱咤されながら、申し訳なさそうに帽子を深く被っていた。

最原・百田・春川との絆が深まりました!!
779 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/29(金) 23:26:05.69 ID:jCOCxUTa0
〜〜夏休み15日目〜〜

いよいよ夏休みも半分が過ぎようとしている。……ここまでずっと受け身だったし、そうだな……。今回は「俺が」誰かを連れて遊びに行ってみるか!!

↓2 誰と何をする?(勿論三人までなら何名でも構いません)
780 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/29(金) 23:27:57.09 ID:eedSFeGUO
さげ
781 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/29(金) 23:28:17.11 ID:CuRxGNG60
苗木と最原と一緒に花村主催の料理教室に参加した。
782 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/29(金) 23:28:24.32 ID:12/l4eI60
七海と澪田と舞薗とダンスゲーム対決
783 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/09/29(金) 23:28:25.78 ID:kaKUPlC70
セレス山田苗木と餃子巡り
784 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/29(金) 23:29:15.24 ID:CuRxGNG60
やっと取れたよ。( ;∀;)
785 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/29(金) 23:31:29.75 ID:jCOCxUTa0
内容が決まったところで本日はここまで。また明日、9時頃にお会いしましょう。(ゾロ目……ゾロ目かぁ……どんな効果にしようかなぁ……)

それと「コレってどういう事なの?」「こういうのはおk?」というスレに対する質問は随時受け付けております。
786 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/29(金) 23:59:35.27 ID:DSJoH28d0
質問か……
それじゃあ希望ヶ峰学園で天下一武道会開いて大神や戦刃の超リアルファイトはできる?
787 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 00:43:45.58 ID:iXp9F8+fO
九頭竜妹サトウ苗木こまる葉隠母の登場は絶望的?
霧切父は立場上学園にいるはずなんだが
788 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 11:02:30.67 ID:v4chdAHfO
結局紹介されたssは読んだの?
そろそろ常識改変で全裸の日にしたいぜ
789 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/30(土) 13:58:34.36 ID:kBUcgJoc0
こんにちは。中途半端な時間ですが、投下します。

>>786 出来ますが、その二人が参加する場合日向は(恐らく)参加しませんし、日向が参加する場合、逆にその二人は参加しません。
>>787 その件に関しては黙秘させていただきます。(ちゃんと理由があります)
>>788 モノクマ「またテキトーに誰か絶望病にする」赤松 「結婚予想TV…?」 【安価】モノクマ「ごった煮ラブアパート!」【安価】澪田「はいっ、澪田唯吹です!(むっきゃー創ちゃーん!)」は読ませていただきました。他のも時間が出来次第読ませていただきたいと思います。
790 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/30(土) 14:00:16.58 ID:kBUcgJoc0


花村「ウェルカーム!レディース&ジェントルマン!! ようこそ、夏休み特別料理教室へ!! 僕の名は花村輝々、言わずとしれた超高校級の料理人さ!!」

壇上を背に、花村が決め顔で自己紹介をする。同期である俺は当然こいつが「どういう奴」であるのかを知っているのだが、滅多に顔を合せないであろう苗木と最原は若干緊張気味だった。
──「今後の為」に、アイツ(花村)が開く料理教室に参加してみないか──そんな誘い文句で、78期生の中心的存在である苗木と、同じく77期生の中心的存在の片割れである最原を誘い、俺達はこの「夏休み特別料理教室」とやらに来ていた。「今後の為」とは、勿論「希望ヶ峰学園を卒業した後」の話である。二人がどうするのかは定かでは無いが、俺は取りあえず一人暮らしを始めるつもりだし、自炊が出来て困ることは無い。今の時代、男だって炊事や水回りの雑用は普通に出来ないといけないしな。

それにしても男女比が……↓1 高コンマほど女性が、低コンマほど男性が多い。


花村「今日皆に作って貰うのは↓3だよ(低難易度の物でお願いします)! なぁに、心配ないさ。誰だって最初はお米も満足に炊けない初心(ピュア)な初心者……。ボクが皆を優しくリードして気持ちよーく(料理)させてあげるから、皆はボクを信じて身を任せて!!」

相変わらず一々言い方が引っかかる言い回しをするなぁ……。超高校級の料理人だけあって、確かにこいつの作る料理はどれもこれも抜群に美味いのだが、俺はこいつが近い将来セクハラやなんやらで訴えられるんじゃあないかと気が気ではないのだった。

791 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 14:00:34.17 ID:b5MrlGRM0
792 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 14:03:04.14 ID:b5MrlGRM0
安価下
793 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 14:05:07.53 ID:41r5f/AdO
おっぱいプリン
794 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 15:59:42.75 ID:sY+/skkx0
下ネタアウトなら肉じゃがはどうかなー。
795 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/30(土) 16:42:00.89 ID:kBUcgJoc0
本日のゲリラ投下第2弾。
>>793 初心者向けって言ったでしょ!(でも面白そうなので採用)……調べてみたら案外簡単に作れるらしいっすね。


コンマ値17 圧倒的に男性が多い。


花村「おっぱいプリンだよ!!」

日向「おいちょっと待てこの野郎」

俺は料理教室に並べられたキッチンの一つから、思わずそうツッコんでいた。「おやぁ? 何かなひなt……生徒Hくん」と、花村がすっとぼけるが、そうはいかないぞ。

……お前男女比が圧倒的に男子側に偏ったからってふざけたメニューに急遽変更しやがったな!? 俺の予想が正しければ男女比が女性>>>男性なら同じ「プリン」でも「昔ながらのカスタードプリン」とかそういう素朴なお菓子になっていた筈だ! 他の若い生徒達には「うぉおおおお!」と盛り上がっている集団も確かにいるが、大半が苗木や最原のように困惑したような表情を浮かべている。


苗木「お、おっぱいプリン……」

最原「あ、あの先輩。これって本当に初心者向けの料理教室なんですよね……?」

日向「……その筈……だったんだけどなぁ……」

花村「いやいや。実際やってみれば分かるけど、案外簡単に作れる物だよ? それと、ご褒美といっちゃなんだけどおっぱいプリンが出来た班には順次ボク特製の「肉じゃが」をプレゼントさせて貰うから楽しみにしててね!」

いや、それならせめて俺達が作るのと花村に貰うメニューを逆にしろよ……。多分「初心者向け料理教室」で一番最初に「おっぱいプリン」を作らせるなんてお前ぐらいだz──


花村「あ、それと今日は特別にボク特製の草餅も用意してあ──「苗木! 最原!! 気合入れていくぞ!!」──う、うん。取りあえずやる気になってくれた班が増えてなによりかな?」

あの花村特製の草餅……! 絶対に食い逃す訳にはいかない!!


↓1 日向(草餅補正(ゾロ目効果)+10実際に女子のおっぱいを揉んだことがある補正+10花村の補助補正+20)
↓2 最原(花村の補助補正+20)

苗木は平均値の50+花村の補助補正+20で70確定。
796 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 16:45:16.38 ID:RZ1AbDPDO
希望!
797 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 16:49:08.06 ID:sY+/skkx0
女子にしばかれないことを祈ります。
798 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/30(土) 17:31:56.54 ID:kBUcgJoc0
最原の出目が昨日から低空飛行過ぎる……。

日向 38+10+10+20=78 一般家庭で出てくるプリンとしては最上位間近
最原 6+20=26 こ れ は 酷 い 花村の補助が無ければ食べる事すら出来なかった。


日向「常温に戻した卵を混ぜたあと三回茶こしで漉して、その間に牛乳を耐熱容器に入れて500wで一分加熱……。その後三温糖を加えて混ぜて、もう一分加熱……」

苗木「レンジから取り出したらすぐにゼラチンを加えて混ぜて……。人肌になるまで温度が下がったら、漉した卵を少しずつ加えながらよーく混ぜる……。その後はそれっぽく見えるカップに入れて、冷蔵庫で冷やして……」

花村「最後にピンクのチョコペンでクッキングシートにそれっぽい円を描いて、その上にいちご味のチョコボールを乗せて、これまた冷蔵庫で冷やして固めて……」

日向「両方とも冷え固まったら、容器から取り出したプリンにチョコを乗せて完成か」

ちょっと予想外だったが、花村の言う通り案外簡単に作れるもんなんだな。つーか「おっぱいであること」に拘らなきゃプリンだけでも十分美味そうだ。(だってチョコペンやいちご味のチョコボールとかわざわざ用意するの面倒臭いし……)
持った皿を揺らしてみると、確かに実際のおっぱいであるかのようにプルンプルンと揺れる。んー……確かに「それっぽく」はあるんだが、実際のおっぱいってのはもっとこう、質量と張りがあるもんで……って、ダメだダメだ俺は一体何を考えようとしてたんだ!?


苗木「……日向先輩」

と苗木が頭をブンブンと振って邪念を振り払った俺に、苗木が話しかけてくる。


日向「ど、どうした苗木」

苗木「え、ええっと……僕と日向先輩はそこそこ上手くいったと思うんですけど……。その、最原くんが……」

最原? そう言えばさっきから声も発してないが一体どうし──


花村「だーかーら! どうしてそうなるの!!? ゼラチンはちゃんと全部溶かす!! 漉した卵は「少しずつ」加えるって何度も言ってるでしょ!?」

最原「ご、ごめんなさい! でもその……。お、おっぱいを作るって考えるだけで、その……」

花村「まったく……。まさか世界に通用するレベルのむっつりスケベくんが参加しているとは思わなかったよ……僕はオープンスケベだからそっちの気持ちはあまり分からないから上手くフォローする事も出来ないし……」

日向「……うわぁ」

……どうやら最原のむっつりスケベがこんな場所でも発動したらしい。こいつ、実際に女性と付きあう事になった時とか大丈夫なのか? 下着姿を見ただけで想到したりしないか? というかそんなんで探偵やっていけるのか? 悪女のハニトラに簡単に引っかかるんじゃないか??
最原は常時花村のサポートを受けながら、なんとかおっぱいプリン(?)を完成させた。形はグチャグチャで、乳首の部分は不格好で、とても「おっっぱい」と呼べるような代物では無かったのだが、まぁなんとか味はギリギリ食べられる程度の物になったらしい。

その後、俺達は各自自分の作ったおっぱいプリンと、花村の用意してくれた肉じゃがと草餅に舌鼓を打ちつつ、無事に(?)料理教室を終えたのだった。
799 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/30(土) 17:41:24.34 ID:kBUcgJoc0
〜〜夏休み16日目〜〜

今日も朝からセミが五月蠅い……。一応食欲はあるから夏バテでは無いと思うのだが、なんともやる気が出てこない。
……ええい、こんなんじゃダメだ! まずは日課にした自主トレをして、気分を無理矢理にでもアゲていかなくちゃな!!

↓2 さて今日は何をしようか……。


今度こそ、8:30〜9時頃まで投下はありません。それと、コレはアドバイスなのですが、苗木くんはもう「絆クエスト」が出来るだけの「絆値」が溜っています。それなのに絆クエストが発生しないのは「ある条件」を充たしていないからです。
(なので「効率だけ」を考えるなら左右田同様、苗木くんをこれ以上選ぶ意味はありませんよ、と言っておきます)
800 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 17:43:08.10 ID:1zda2JDoO

801 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 17:43:11.33 ID:b5MrlGRM0
王馬に騙され人気の少ない銭湯に行ったら罪木・澪田と全裸混浴
二人が嫌がらず全員王馬に媚薬を飲まされた為お互いチラ見しながら浴場で男女トーク
802 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 17:43:16.70 ID:JCc7DN/L0
七海と澪田と舞薗とダンスゲーム対決
803 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/30(土) 21:04:19.56 ID:kBUcgJoc0
>>801 ウゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!(正直自分の中で「この野郎!」という気持ちが湧き出ている)ああ分かったよ! やってやるよ! やってやりゃ良いんだろ!! 途中にどんな安価やコンマがあろうとも、お前らを、俺が(このスレの終わりまで)連れてってやるよぉ!!(CV左右田)
ただし! その媚薬の効果と話の展開は(ダブルゾロ目含め)完全にこっちで決めさせて貰うがなぁ!!

……ということで、今夜もよろしくお願いします。
804 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/30(土) 21:05:57.42 ID:kBUcgJoc0

──それは、俺が日課として始めたトレーニング(ランニング)をしている最中のことだった。「偶にはいつもと違う道を走ってみるかぁ」なんて軽い気落ちで古い住宅街に繋がる道を走って行くと──


王馬「あっれ日向ちゃんじゃん。こんな所でなにしてんの? ……まぁ丁度良かったけどさ(ボソッ)」

日向「王馬?」

79期生の超高校級の悪の総統──王馬小吉と、古い駄菓子屋の前で出会ったのだ。


日向「俺は日課のランニング中だけど……。お前は?」

王馬「俺? 俺は悪の総統らしく、自分の事を小学生だと偽って駄菓子屋で大絶賛大人買い中。凄いんだよ、この駄菓子屋! 小学生以下の子は全商品10%OFFなんだ!!」

日向「……またそりゃ色んな意味で微妙な事してるな……」

確かに見た目は小学生にも見える王馬だが、仮にも団員一万人を越える(仮)悪の総統が、随分とコスイ真似を……。つーかそんな袋いっぱいになるまで駄菓子を買い漁るなよ……、どれだけ食うつもりなんだこいつ。


王馬「え? 自分じゃそんなに食べないよ? この駄菓子を餌に、そりゃもうモノすんごい悪事を働こうとしてるんだから!!」

日向「そうか。そんな事を企んでるんなら年齢詐称の現行犯で学園の生徒会に通報させて貰おうか」

王馬「いやいや嘘だって。そんな本気にしないでよ。ほら、黙っててくれるならこれ、あげるからさ」

そう言って、王馬はズボンのポケットから何やらビニールに包まれた大粒のあめ玉のような物を取りだして、俺の手に握らせてくる。


日向「……これは?」

王馬「見ての通り、そこの駄菓子屋で買ったただのあめ玉だけど? ほらほら、早く食べてみてよ!!」

今思えば、この時点でいやーな予感がしていたんだ。なにせあの王馬が寄越してきたあめ玉だ。わさび味とかハバネロ味とか……兎に角碌でもない味のするあめ玉なんじゃないかと俺は警戒していた。


王馬「もしかして日向ちゃん、俺を疑ってるの? こんなにも純粋無垢なこの俺の事を?」

ああそうだよ。お前は純粋無垢のままにトンでもない悪戯をするような奴だからな。内心でそう思いつつ、このあめ玉を食うまでは放してくれそうに無いと悟った俺は、溜息をつきながら憂鬱な気分でそのあめ玉を口の中へと放り込んだ。


日向「……あれ?」

王馬「ほらー。何の変哲もない、ごく普通のあめ玉でしょ?」

俺の予想に反し、そのあめ玉は普通に美味しかった。少々甘ったる過ぎる気もするが、まぁ駄菓子屋で売られている飴なんでこんなもんだろうと、疑問にも思わなかったのだ。


王馬「そうだ! 折角こんな場所であったんだしさ、ちょっと駄菓子談義に付きあってよ!! 俺あれ好きなんだよねー。「すっぱいガムにご用心」シリーズ!!」

日向「……まぁ良いけどさ」

そんなこんなで王馬の駄菓子談義に付きあい始めて約三十分が経った頃。俺の身体に明確に変化が出始めた。


日向(暑い……)

確かに今日も猛暑日で日差しも強いが、ここまで暑く感じたのは初めてだ。何というか、頭がどんどんボーッとしてくる感じがする……、
俺はリュックサックに入れていたペットボトルの水を取りだしてゴクゴクと飲むが、一向に暑さは収まらない。それどころかどんどん強くなっている様に思う。


王馬「あれれー? 日向ちゃんスッゴい汗だよ? そのままじゃ気持ち悪くない?」

日向「ああ……。でも替えの着替えは持って来てるから心配いらな──「そうだ! この近くにさ、格安の銭湯があるんだよ!! そこに行って汗を流してきたら? 暑い夏だからこそ、お風呂にはちゃーんと入らなくちゃね!!」──そう、だな……最近シャワーばっかりだったしな……」

俺はボーッとする頭のまま、王馬に教えられた銭湯へと向かった。銭湯か……実際に行くのは初めてだが、一体どんな感じなんだろう。やっぱり壁のタイルに富士の山が書いてあったりするんだろうか。


日向「ここか……」

王馬の言った場所には、確かに銭湯があった。どこから見てもオンボロで、明日にでも営業を停止してもおかしくないような雰囲気だったが、キチンと「営業中」の看板が出ている。
俺は暖簾を潜り、番台にいるお婆ちゃんに入浴料を払うと、「男」と書かれた方の暖簾を潜って中に入り、汗が染みこんだ煩わしい服と下着をパパッと脱ぎ捨てる。早速中に入ろうと大きな扉を潜ろうとした時、その「警告」は目に入った。


『この銭湯は混浴制です。入浴は自己責任でお願いします』


混浴制の銭湯……。そんなのがあったのか。……まぁ今の時間帯は誰もいないだろうし、そう心配することも無いか。──そう思い直し、再度大きな扉を開けて中へと入る。中は思いの外広かった。そしてやはりというかなんというか、デカデカとした富士の絵が書かれている。……凄いな。俺が思い描いていた「銭湯」のイメージそのまんまだ。なんというかこう、ちょっとテンション上がる。
まぁ兎に角シャワーで身体の汗をサッと流してから中に──



「……創ちゃん?」


805 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/30(土) 21:12:59.12 ID:kBUcgJoc0


俺を呼ぶその甲高い声が聞えてきたのは、間違いなく銭湯の中……浴槽の中からだった。「──は?」と思わずそちらを見る。


罪木「ふゆぅ……日向さんもお風呂ですかぁ?」

澪田「たっはー! 今日は異様に暑いっすからねー。真っ昼間っからお風呂に入ろうと考えてもなんら不思議じゃないっすけど……。凄い偶然もあったもんっすねぇ」

日向「罪木に澪田?」

そこには俺の同期であり、超高校級の保健委員の罪木蜜柑と、超高校級の軽音部である澪田唯吹がいて、仲良く隣り合って風呂に入っていた。当然、風呂にバスタオルを持ち込むのは厳禁なので、二人とも俺同様全裸である。俺は未だにボーッとする頭のまま、二人に話しかけた。


日向「よお、こんな所で仲良くお風呂か?」

澪田「いやー、ちょっと前までこの近くにある駄菓子屋で小吉ちゃんと駄菓子を議題に話をしてたんすけど……」

罪木「なんだか急に暑くなってきてしまって……。水を飲んでも飲んでも汗が止まらなくてぇ……」

澪田「そしたら小吉ちゃんが「この近くに格安の銭湯がある」って教えてくれたんす!」

日向「そうか、俺と同じだな。……一緒に入っても良いか?」

澪田「モチのロンっすよ! 銭湯は皆で入った方が楽しいっすからねー! 声も良く響くし、歌を歌うのにも丁度良いっす!!」

罪木「ふゆぅ……こ、こんなゲロブタと一緒で良ければ……よ、よろしくおねがいしますぅ!!」

二人の許可を取り、俺は浴槽の中へと入る。──ああ、気持ちいい。身体の中に溜まった疲れが、ドントンと湯に染みだして行くようだ。正直そのまま眼を閉じて眠ってしまいたい位だったが、こんな所でもテンションが高い澪田がそれを許してはくれなかった。


澪田「というわけで、急遽開催! 男女混合何でもありしゃべくり会っす! さぁさぁ蜜柑ちゃん、最初の話題をどうぞ!!」

罪木「え、ええっ!? えっと……じゃ、じゃあ↓2で……」
806 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 21:16:02.64 ID:Oa83GhUAO
した
807 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 21:16:26.27 ID:JsB9uCpuO
学校の異性関連でドキッとした事
808 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/30(土) 21:24:55.60 ID:kBUcgJoc0


罪木「が、学校の異性関連でドキッとした事──なんてどうでしょうかぁ……」

澪田「おおっといきなり来たっすね恋バナ! やっぱ年頃の男女には絶対欠かせない話題っすからね!!」

澪田が大いに盛り上がっているが、俺は悩んでいた。異性関連でドキッとしたこと……ドキッとした事か……。最近で言えばやっぱりソニアの……いや、でも七海と行ったK市の観光所巡りでずっと手を繋いでたのも……。

@ソニアとの事を話す
A七海との事を話す
Bその他


日向「……俺は↓2かな」

澪田「唯吹は↓3っすかねー?」

罪木「わ、私は↓4ですぅ!」
809 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 21:25:21.93 ID:Oa83GhUAO
した
810 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 21:27:09.95 ID:UQ4ORTIjO
@
ラキスケ全部話す
811 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 21:27:26.26 ID:b5MrlGRM0
ライブで創ちゃんが助けてくれた
812 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 21:27:26.99 ID:Wdz+ly6bo
1
813 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 21:29:48.82 ID:sY+/skkx0
入間さんの発明で日向と終里とソニアと七海と罪木が全裸でラブアパートに飛ばされた事。
814 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 21:30:56.94 ID:fE32BKr7O
>>813
いやそれはおかしくないか?
815 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/30(土) 21:35:37.63 ID:kBUcgJoc0
>>813 流石にそれは許容出来ません。安価↓
816 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 21:36:34.20 ID:Oa83GhUAO
転びかけた時に日向が助けてくれた
817 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/30(土) 21:40:50.47 ID:kBUcgJoc0
>>811 具体的に、どんな所をどんな風に助けてくれた〜まであると助かります。(無いなら>>1が勝手に決めます)
818 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 22:03:37.23 ID:b5MrlGRM0
>>817
ごめん、全然考えて無かった
すぐ回答できなくて本当ごめん
819 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/30(土) 22:24:05.57 ID:kBUcgJoc0
>>818 いえいえ、お気になさらず。


日向「俺はそうだな……。ソニアとここ数ヶ月で色々あった事かな」

澪田「ほう、ほうほうほう! ソニアちゃんと創ちゃん……。二人の仲に一体どんな進展があったっていうんすか!!」

日向「そうだな……。事故で全裸のソニアを見ちゃったり、下着姿の写真を撮らせて貰ったり、お姫様抱っこで迷宮から脱出したり……。あとついこの前一緒にプールに遊びに行った時に誤って胸を揉んじまったりとかかな」

罪木「ふ、ふゆぅ!? ず、随分進んでますねぇ……。というか日向さんが想像以上に大胆で驚いてますぅ!」

言われてみて気づいたが、確かにこの数ヶ月でソニアとは本当に色々あったよな。あっちは俺を楽しませるつもりで色々考えてくれてたんだろうに、随分と迷惑を掛けてしまった。……やっぱり正式に菓子折でも持ってお詫びに行くべきだろうか。


澪田「でもでもー。よくよく考えてみればソニアちゃん同様、今唯吹達はお互いの裸をこうして晒し合ってる訳っすよね? たっはー!! なら唯吹達と創ちゃんの仲もこれで一気に大進展間違い無しっすね!!」

日向「裸の付き合いって奴か? ……そうだな。お前らとならそれも良いかもしれないな」

罪木「ふ、ふゆぅ……。ふ、ふつつか者ですがよろしくお願いしますぅうううううう!!」

日向「ハハッ! それは結婚した後の挨拶だろ!!」

俺は笑って罪木にツッコミを入れる。……現状がどれだけ異常なのかも、理解する事が出来ずに。

820 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/30(土) 22:25:15.11 ID:kBUcgJoc0


澪田「では次、蜜柑ちゃん! 張り切ってどうぞ!!」

罪木「わ、私はそのぅ……。が、学校の階段で転び駆けた時に日向さんにお姫様抱っこで助けて貰った時……です」

カアァアアアアアアッっと顔を紅くして下を向く罪木。ああ、そう言えばそんなこともあったっけな。怪我をすると危ないからって踊り場まで俺が抱きかかえてやった時の話しだ。にしても結構前の事なのによく覚えてるなぁ。そんなにお姫様抱っこが恥ずかしかったんだろうか。だとすると少し申し訳ない気持ちになってくるな。


澪田「たっはー! ソニアちゃんといい蜜柑ちゃんといい、創ちゃんはトンだプレイボーイっすねー!! よっ! この色男!!」

と、澪田がからかってくるが、そんな訳ないだろうに。第一俺がプレイボーイだってんなら実質公認の四又をしている苗木はどうなっちまうんだ。


澪田「……ま、唯吹も創ちゃんの事なんすけどね」

罪木「ふ、ふゆぅ!? み、澪田さんもですかぁ!!?」

今の今まで下を向いていた罪木が、ガバッと顔を上げて澪田の方を見る。また俺の事か? 俺、澪田になにかしでかした事あったっけか?


澪田「覚えて無いっすか? ほら、ついこの間の夏フェスの時に──」

日向「……ああ、あれかぁ」

そう言われて、俺はようやく思い出す。あの楽しかった夏フェスの最後。フェスを終わらせたくない一部の過激なファン達の熱烈なアンコールに、澪田が困り果ててた時だ。俺は咄嗟に前に出て、
『「今」このライブが終わっても、また次の……「未来」のライブがあるじゃないか!! 寂しさも切なさも、その時までの辛抱だ。未来への「希望」に変えれば良い!!』的な事を言って、過激なファン達を静まり返りさせたのだ。観客達からの大きな声援と割れんばかり拍手という、過ぎたる報酬まで貰って。


澪田「あの時創ちゃんが言ってくれた事……。唯吹、とっっっても嬉しかったっす。ああ、創ちゃんが唯吹を護ってくれたんだって考えると、こう、ライブの絶頂期みたいに胸が高鳴るんすよ」

澪田はそう言ってくれるが、俺は別に大した事などしていない。澪田が頑張って創りあげたあの楽しいフェスの最後を、後味を嫌な物にしたくなかった──ただそれだけなんだから。


〜〜それから数分後〜〜


澪田「……さてと、それじゃあ唯吹達はそろそろ上がるっすね」

日向「おう、のぼせる前に早めに上がっとけ」

罪木「そ、そうですね。そろそろ失礼させて貰いますぅ……」

二人が浴槽から出るのを見て、俺は改めて二人の身体を観察する。……ソニアもだったけど、本当に綺麗な身体してるよなぁ。澪田は胸は然程大きくないが、スラッとしたモデル体型の身体をしているし、罪木はやはり胸と尻がデカく、そのグラマラスな体系の魅力がタップリと溢れている。


澪田「──あ、そうそう。これだけ聞いておきたいんすけど──」

日向「ん? なんだ?」

澪田は彼女にしてはモジモジと、恥ずかしそうに両方の左指をツンツンしながら聞いてくる。


澪田「い、唯吹達の身体……どうでしたか?」

日向「……最高だったよ。「福眼」ってのはこの事だなって思わされた!」

罪木「そ、そうですかぁ……。えへへぇ……」

罪木のその言葉を最後に、二人は浴場から出て行った。


〜〜〜〜次の日〜〜〜〜

↓1 日向
↓2 澪田
↓3 罪木

高コンマほど昨日の媚薬が効いていた時の事を覚えている。

821 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 22:27:50.37 ID:b5MrlGRM0
どうだ
822 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 22:29:01.12 ID:4fUvHqPfO
そういう媚薬か
823 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 22:29:12.87 ID:JCc7DN/L0
824 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/30(土) 22:45:15.69 ID:kBUcgJoc0
日向 37 曖昧だが、二人となにかトンでもない事をしていたような……そんな塩梅。
澪田 12 全く覚えていない。「昨日、唯吹達何してたんすかね?」
罪木 87 完璧にではないが昨日合った事を覚えている。


日向「う、うぅん……」

俺はその日、朝から頭がズキズキと痛かった。取りあえず半分が優しさで出来ている錠剤を飲んでから一眠りしたらかなりマシになったが、どうにも昨日の記憶が曖昧だ。
確か駄菓子屋の前で王馬と会って、あめ玉を貰って少しの間駄弁って……。それから……それから……そう! どこかで澪田と罪木に会って……会って……何をしたんだっけ? なにかトンでもない事をしてしまったような気がするんだが……。

俺は不安になって、澪田に電話を掛けてみた。──だが。


澪田『いやー、それが唯吹、昨日あったこと殆ど覚えてないんすよ!! またどこかのカラオケ屋で24時間耐久カラオケでもやってぶっ倒れたんすかね?』

日向「……そうか」

と、この調子だ。ならばと罪木に電話を掛けてみたんだが──


罪木『ふ、ふゆぅ!? えっと、その、日向さん。私、私……!』

日向「罪木、どうしたんだ罪木!?」

罪木『ひぐぅ!! こ、こんなゲロブタの事を「最高だった」なんておっしゃって下さって、本当にありがとうございますぅうううううううううう!!!』

日向「罪木!? おい罪木!!?」

それを最後に、罪木との電話は途絶えてしまった。どれだけ掛け直しても全く出てくれない……。い、一体昨日の俺達に何があったっていうんだ!!?



王馬「にししっ! 入間ちゃんも偶には役に立つよねぇ。こんな面白そうな薬を、わざわざ俺の悪戯のために作ってくれたっていうんだからさ!!」


澪田・罪木・王馬との絆が深まりました!!
825 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/30(土) 22:49:01.05 ID:kBUcgJoc0
〜〜夏休み17日目〜〜

……やはり昨日何があったのか気になるな。けど澪田は全く覚えてないみたいだし、罪木とは連絡がつかないし……。
仕方が無い。今日もいつも通り、夏休みを満喫するか。ふとした拍子に思い出すかもしれないしな!!

↓2 じゃあ今日は何をしようか。
826 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 22:49:35.04 ID:b5MrlGRM0
安価下
827 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/09/30(土) 22:50:00.42 ID:TCkAFPVv0
セレス山田苗木と餃子巡り
828 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 22:50:25.79 ID:sY+/skkx0
最原と霧切と七海で脱出ゲームをした。
829 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/30(土) 22:51:47.18 ID:kBUcgJoc0
>>827 >>799の通りですが、それでも構いませんか?
830 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 23:02:14.08 ID:TCkAFPVv0
んーじゃあ苗木を舞園に変更できますか?
831 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/30(土) 23:05:08.62 ID:kBUcgJoc0
>>830 了解しました。
832 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/30(土) 23:19:10.86 ID:kBUcgJoc0


セレス「うふふ……。やはり賭け麻雀とは良い物ですわね」

……そういうのは圧倒的大差で大勝ちできる奴だから言える言葉だと思うぞ。そう内心で文句を言いつつ、俺はセレスの案内で東京・蒲田に来ていた。最近セレスが積極的に行なっている麻雀修行……。その餌食に、俺、山田、舞園の三人はなってしまったのだ。
舞園とセレスは兎も角、山田と本格的に絡むのはこれが始めてかもしれない。なにしろ本人からの依頼もなければ、他人の依頼で助けを求めるような事も無かったからだ。無論、知らないわけじゃ無かったし挨拶もした事があるが、実際にこうやって話すのは、随分と久しぶりな気がする。


セレス「それでは参りましょうか……聖地巡礼の旅に」

日向「いや、ただの餃子の有名店巡りだろ……」

今回の賭けは、セレスが前々から行きたかったという「東京・蒲田」所謂「餃子の聖地」と呼ばれている場所に行き、その場所の食事代を最下位の人間が全て払うと言うものだ。ちなみに負けたのは↓1

01〜33 日向
34〜66 舞園
67〜99 山田
00 セレス
833 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 23:20:30.98 ID:9pklovuSO
834 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 23:20:34.70 ID:P43ZBBH0O
835 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/30(土) 23:38:23.26 ID:kBUcgJoc0
>>833 あっぶねぇ! あとコンマ0,2秒でセレスが道化になるところだった……。


山田「とほほ……。今月は夏コミにオンリーに新作フィギュアの発売にと色々厳しいのですが……」

セレス「良いからとっとと歩けブタァ! 時間が押してること忘れてんじゃねーぞ!!」

山田「ぶひぃ! た、ただいまぁ!!」

一人遅れてとぼとぼと付いてくる山田に、セレスが活(?)を入れる。俺は奢って貰える立場だし、餃子も好きだからそこまで迷惑を被っている訳では無いのだが……。


舞園「大丈夫……。飲むブレスケアも噛むブレスケアも両方完備してる……口臭タブレットも飲んできました……。だから大丈夫な筈……!!」

超高校級のアイドルである舞園はそうもいかないらしい。……確かに餃子とか焼き肉食った次の日は人と会うなってよく言うもんなぁ。俺も帰りにコンビニかどこかでブレスケアを買うか。明日も誰かとどこかに行くかもしれないしな。


日向「あー、舞園? 別に無理して食べなくても良いんだぞ? なんならニラやニンニクは抜きの餃子を作って貰っても……」

舞園「い、いえ! 大丈夫です!! 口臭の対策ぐらい出来なくては超高校級のアイドルはやってられませんから!」

セレス「そうですわよ日向くん。アレルギーなどがある場合は話しが別ですが、ニラやニンニクが入っていない餃子など、勝負をしないギャンブラーのような物ですわ」

例えはよく分からないが、セレスの中でニラとニンニクは餃子を語る上で外せない重要な要素なようだ。


今日はここまで。また明日、8:30から9時頃にお会いしましょう。……明日は有名餃子店のダイマになりそうですが、飯テロにならない時間帯に投稿するっきゃないですかね?
836 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 23:40:31.33 ID:b5MrlGRM0
837 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 06:02:21.96 ID:6hR8vmIXO
改めて見てもスゲーなおい
まだ恋人じゃないクラスメイト2名と裸で風呂なんてバレたらパンツハンターどころの騒ぎじゃないぞ
あと王馬がその黒幕って皆わかったらどうなっちまうんだ
838 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/01(日) 11:24:54.45 ID:NRjwkcuO0
おらぁ! 昼前のゲリラ投下じゃあ!!(飯テロになる? >>1にも>>1の事情があるから……)
839 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/01(日) 11:25:37.74 ID:NRjwkcuO0


セレス「……さて、皆さんは「餃子の聖地」と言えばどこを思い浮かべますか?」

俺達が店までの道を歩いている間、セレスがそんな質問をしてくる。


舞園「うーん。……やはり宇都宮では?」

山田「拙者もそれに賛成ですな。というかそれ以外に「聖地」なんて呼ばれている場所があるなんて知りもしませんでしたぞ」

セレスは二人の返答を聞くと「やれやれ、コレだから素人は」とでも言いたげな表情をした。……好きな物だから当然と言えば当然なのだが、こいつの餃子へのこだわりは一体なんなんだ……。


セレス「ええ。確かに宇都宮にも名店がたくさんありますわよね。宮崎県も「餃子」で注目を集めることが多くなりました。しかしこの東京・蒲田こそ、知る人ぞ知る餃子の聖地としてひそかに愛されてきた、餃子史上「初の聖地」と呼べる場所なのです」

「真の聖地」ねぇ……。そういう聖地論争は争いの火種にしかならないと思っている俺は、ここで何も言わずに押し黙る事にした。取りあえず、あのセレスが認めたという有名餃子店四店舗に、今日は連れて行って貰えるのだ。(支払いは山田だが)今日はセレスよろしく餃子三昧の日にしてみよう。

※ここから暫く有名店のダイマ&日向の孤独(?)のグルメが始まります。


──ニーハオ 本店──


「羽根付き餃子といったらココ! という方もいるのではないでしょうか」と、セレスが最初に連れてってくれたのは「ニーハオ 本店」

中国残留孤児として日本へ帰国した店主が1983年に創業したというこの店の餃子は、本場のレシピで作られていて正しく大人気。今現在もその人気は衰えることなく続いているらしい。

なにより嬉しいのは美味しいのにリーズナブルな価格だ。羽根付き焼餃子が5個で税込330円! かといってサイズが小さいわけではなく、むしろデカくてボリューミー。安いのに餃子としてのクオリティは本格的。
……この店に来た殆どの客が頼むというこの羽根付き餃子は羽の方はパリッパリに焼かれていてこんがりとしたキツネ色。裏面の本体は「水餃子なのか!?」と思えるほどプルップルで柔らかくジューシーな皮に仕上がっていて、クリスピーさとソフトさの双方を楽しめる。

……気づいた時には、俺達が頼んだ羽根付き餃子四人前(各自一人前ずつ)は、それぞれの腹の中に収まっていた。……なるほど、このクオリティの店が大量にあるというのなら、確かに「餃子の聖地」と呼べるかもしれないな。



──歓迎 本店──



山田「か、かんげい?」

セレス「歓迎と書いて「ホアンヨン」と読みます。やはりここも「餃子」で名を馳せた餃子の聖地ですわ」

山田の間違いを正したセレスに続いて、俺達は店の中に入っていく。店内は広いフロアで居心地がよく、大きな大衆食堂といった雰囲気だ。やはりニーハオ 本店と同様、一品料理とともに餃子をオーダーしている人が多い……というかランチメニュー安っす!? ラーメン餃子のサラダ付きが税込550円ってどういう事だよ!?
ということで、俺達はニーハオ 本店同様、羽根つき餃子(税込300円)をオーダー。極薄の羽根をまとった餃子は、やや大きめでプックリとしている。今にも破裂しそうな膨れっぷりだ。箸でつまむとズッシリ感もあり、食べる前からあふれ出る肉汁に期待してしまう。


日向「あっ、これ美味い」

皮はモッチリしているものの薄め。モチモチ食感を楽しみつつ、皮に包まれたジューシーな餡をガッツリと堪能できる。そう、皮が薄いから余計な生地がなく、餡の美味しさがボヤけずに引き立っているのだ。
ニーハオ 本店と同じく、気がついたときには頼んだ餃子全てが腹の中に収まっていた。……参ったな。ここまでで餃子を計10個は食ってるっていうのに、全然腹が満足してくれない。むしろ「ライスや他のメニューも食わせろ」と息巻いてる始末だ。……美味い料理は普段より多く食べられてしまうっていうのは花村の料理で思い知らされているが、流石は名店……飽きさせてくれないな。

840 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/01(日) 11:27:15.09 ID:NRjwkcuO0


──寳華園──



舞園「あの……。今度は私でも読み方が分からないですけど……」

セレス「「寳華園(ほうかえん)」と読みますの。今までのお店とは一風した、所謂「町中華」のお店ですわ」

店に入った感じだが、確かに今までの「中華」な雰囲気がモロにする店とは違い、ここは所謂「大衆食堂」っぽい雰囲気が全面に出ている。……っていうかあれ? メニューに「餃子」「餃子定食」が書かれてないんだけど?(「ラーメンと餃子」ってのはあったけど)
そんな事は意にも介さず、セレスは「餃子四人前で」と店員に頼む。すると店員は「はいよ!」と元気に答えてくれた。……どうやらメニュー表にも書く必要が無いぐらいの人気メニュー、ということらしい。

暫く間って出て来たのは、これぞ「大衆食堂的な餃子」をそのまま再現したような奴(6個400円)で、焦げがそこそこあるのだが、これがまた食欲をそそる。カリッとディープに焼かれた餃子は皮がパリパリで香ばしく、これが実にタレに合う。しっかり焼かれた皮と醤油の相性ってバツグンだよなぁ……。パキッとした食感の後に訪れるのは、皮の断面から溢れ出る肉汁と餡。これがまた美味い。
……ああ、ダメだな。この後にも店に行くって分かってるのにどうしても飯が、ご飯が欲しくなってしまう……。いやいや我慢我慢! お腹もそこそこいっぱいになってきてるんだし、まだ次の店があるんだ!! 耐えろ、日向創!!



──春香園──



俺達が最後にやって来たのは「春香園」という中華食堂だ。ここでも焼き餃子四人前を頼むのかと思いきや、セレスが頼んだのは「海老入り焼き餃子(税込550円)」だった。……意外だな。今までの店にも似たようなメニューは有った筈なのだが、セレスは迷う事なく普通の焼き餃子を注文していた。今回もだ。……もしかしてこの店の「海老入り焼き餃子」が特別なのか?
暫く間って出て来たのは、今まで食べてきた餃子の中でもっとも大ボリュームかつ大サイズの羽根付き餃子だった。皮が繊細で極薄なのも特徴だろう。


日向「いただきます」

そう言って豪快に齧りついた瞬間、俺は驚いた。皮の弾力性が、今まで食べてきた餃子とは段違いなのだ。それがはち切れた瞬間、餡と肉汁の大放出が口の中ではじまった。
エビは大きめでフレッシュなプリプリ食感、餡も旨味濃厚でジューシー。……そのままでもこれだけ美味いのなら、タレを掛けたらもっと美味いのでは? ──結果は大正解。もっとうまいというより、旨味がより際立つと言ったほうが正しいだろう。海老の餃子だけあって、海老が非常に良い仕事をしている。海老本来の甘味と旨味がタレによって引き立てられ、相乗効果で餡の他の部分と皮の味も引き立つ。……ああ、ダメだ。もう我慢出来ない!


日向「定員さん! ライス一人前!!」

俺が腹の要求に耐えられず、餃子定番のお供を注文したのは、それからすぐのことだった。


〜〜〜〜〜〜


日向「ふぅ……。食べた食べた」

俺は今回の餃子の街聖地巡り、に非常に満足していた。腹はいっぱい、気分も上々だ。支払いを一人で担当した山田でさえも「いやー、美味しかったですなぁ」とホクホクの笑顔だった。……店舗巡りが終わると同時に、噛む、飲む、スプレーするタイプのブレスケアを一斉に始めた舞園も、内心は同じだろう。……充実した一日を過ごさせて貰った事、セレスに感謝しなくちゃな。


セレス「うふふ……。皆さんに気に入って貰えたのなら何よりですわ。……それでは私は次の雀荘の予約がありますのでこれにて失礼させていただきます」

山田「は? あのー……セレス殿? まだ麻雀を打つ気なのですか?」

セレスの突然の宣言に山田は勿論、俺も驚いた。もう日が暮れていて、辺りはすっかり夜だ。今から雀荘に行くとなると帰りはかなり遅くに──


セレス「ご心配はありがたく頂戴しますが、これは仕方が無い事なのです。……真の強者は、真のギャンブラーは、夜にならないと姿を現わしませんので」

日向「……そうか、気をつけてな」

俺はそう言って、セレスを夜の街へと送り出す。……左右田同様「目標」が出来た超高校級は、その脚をどんなことがあっても止める事は無いだろう。……俺が「依頼は(依頼者の身に危険が及ばない限り)必ず受ける」と決めているように。


……その後、山田とも別れ、舞園と二人っきりになった瞬間に、それは起こった。……と言っても単に舞園が話しかけてきたというだけなのだが──


舞園「……あの、日向先輩」

日向「ん? どうした、舞園」

彼女は大分迷った表情をした後、一回だけ深呼吸をして、俺にある「依頼」をしてきた。


舞園「──お願いしたいことがあるんです」


セレス・舞園・山田との絆が深まりました!!
841 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/01(日) 11:28:54.50 ID:NRjwkcuO0


舞園との絆値が一定数溜りました。──絆クエスト 舞園さやか編 を開始します。

842 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/01(日) 11:42:35.88 ID:NRjwkcuO0
本日一回目のゲリラ投下はここまで。作者は用意しておいた冷凍餃子を食べに行くのでこれにて失礼。
843 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 14:07:16.70 ID:XJi/vNRcO
ようやく二人目か長かった
また台詞をいくつか組み合わせるのかな
844 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/01(日) 16:18:41.04 ID:NRjwkcuO0
おらぁ! ゲリラ投下じゃぁ!!(と言うか今投稿しないと予定通りに進まない)
845 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/01(日) 16:19:30.37 ID:NRjwkcuO0


日向「…………」

早朝も早朝、まだ日も出ていない頃。俺はいつもは着ない黒いスーツに身を包んで、その部屋の前に立っていた。理由は勿論、約一ヵ月前に約束した舞園の「依頼」を達成するためだ。
……部屋の前に立ち続けて数十分後、普段着の舞園がいそいそと現われる。


舞園「日向先輩! お待たせしてしまって申し訳ありません!!」

日向「いやいや良いって。それより、朝の生放送の打ち合わせまで時間がないんだろ? 早く準備した方が良いぞ」

舞園「はい!」

舞園は俺の警告に力強く頷くと、その部屋──舞園に用意された楽屋へと飛び込んでいく。……ここは某所のテレビ局。なぜ俺がそんな場所にいるのかというと──


──今日一日、私の仕事ぶりを見ていて下さい。


それがあの日、舞園が俺に依頼してきた内容だったからだ。意味と理由を問うても「全部終わったらお話しします」の一点張りだ。どうしようかと悩んだ俺だが、まぁどんなに変でも依頼は依頼だし、拒否する理由もそこまで無いと思い俺は今日一日、舞園の仕事ぶりを見させて貰う事になったのだった。


──朝──


アナウンサーA・B・C「「「おはようございます」」」

アナウンサーA「○月×日△曜日のめざ○しテレビです!」

アナウンサーB「本日のゲストは今をときめく女子高生。私立希望ヶ峰学園所属、超高校級のアイドル、舞園さやかさんに来て頂きました!! 舞園さん、今日はどうぞよろしくお願いします」

舞園「はい! よろしくお願いします!(ニコッ)」

いつものアイドルスマイルで、和やかに朝のニュース番組の挨拶をする舞園。俺はと言えば、夜明け前から動いていた為に今頃になって襲ってきた眠気を覚ますために、眠○打破を飲んでいた。……舞園の奴、以前から頭も気立ても良い奴だとは思ってたけど、それ以上に「察し」が良いな。アナウンサーが……と言うより番組スタッフが欲しい台詞をここぞというタイミングで放っている感じがする。
……例の「聲」って奴か? 確かにそんなもんが使えるなら何を言われずともスタッフの要望に答えることなど朝飯前だろうが……。結局、その番組のゲスト出演の時間が終わるまで、舞園は「芸能人」として働き続けたのだった。


──それからすぐ──


マネージャー「はい! 次は○○テレビの収録で某県某所まで行かなくちゃいけないんだから早く!! ほら! 見習いくんもさっさとする!!」

舞園「はい!」

日向「は、はい!!」

舞園を支え続けてきた真のマネージャーに叱責されながら、俺達はテレビ局のワゴンに大急ぎで乗り込む。ちなみに今の発言で分かるとおり、今の俺の立場は「希望ヶ峰学園から派遣されてきた、社会学習がしたいという学生──ようは『一日マネージャー見習い』」だ。
……車での移動時間も、舞園は一秒たりとも無駄にはしなかった。次の番組の台本を読み終わるないなや、SNSとブログの更新を始め、それも済ませてしまうと今度は学校の課題に手を付け始めたのだ。……なんというか、アイドルの世界ってもっとこう「友情」「鍛錬(努力)」「勝利(名声)」が物を言う物かと思っていたのだが、実際は全然違った。
──影での努力──そんな誰でもやっているような当り前の事を、人の何倍も何倍もやり続けなくちゃいけない……。そして、それだけ頑張ってもその努力が報われるとは限らない……そんな、あまりにも厳しい世界なのだと言うことを、この時、俺はようやく理解し始めていた。


──昼──


舞園「はーい、舞園さやかです!(ニコッ) 今私は、SNSで超話題の「あの」お菓子……。現在前人未踏の八冠制覇に向けて奮戦中の「元超高校級の棋士」が対局時のおやつとして食べたと言うことで有名になったぴ○りん……その最新版を食べさせに来て頂いています!!」

台本通りの台詞にその場でアドリブを加えながら、某県のデパートにあるスイーツショップの前で、舞園はテレビカメラに向かって和やかに喋る。……ついさっきまで台本を隅から隅まで読み込んでいた真剣な眼差しとは思えない和やかっぷりだ。「豹変した」と表現しても過言では無いだろう。


舞園「わぁっ! これがハロウィンぴ○りんですか。うーん、いつもながら見た目がとってもキュートで可愛いですね! では早速……いただきまーす!(あむっ)……うーん、美味しい! 岐阜県名産の「宿儺かぼちゃ」を使っているからか、カボチャの優しい甘みが口いっぱいに広がっていきますね!!」

朝の生放送同様、いや、それ以上にコメントが完璧だ。期間限定商品の魅力をタップリと伝える口話術と、カメラの前では決して笑顔を絶やさない信念……。現場にいたからこそ、俺は舞園のそういった「リアルな凄さ」というものをありありと感じられた。


──昼過ぎ──


車の中で超簡単にお昼を済ませ(要はコンビニ飯)、次なる現場……アニメの収録スタジオへと、俺達は急ぐ。舞園は依然、SNSの更新を傍らに、最新のニュース情報をチェックしていた。「いつか、どこかで役に立つかもしれない」……そんな確定もしていない「可能性の未来」の為に、舞園は必死になって勉強を進めていた。
……ここまでの仕事ぶりを見ていくだけでも、俺は過去の自分が恥ずかしくて恥ずかしくて仕方がなくなった。……何が「才能が欲しいだけなんだ」だ。超高校級と呼ばれている奴らが、どれだけ大変な苦労と、それを上回る地獄のような努力をしているのかお前は知ってたのか──日向創くんよ。

846 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/01(日) 16:22:41.98 ID:NRjwkcuO0


──アニメ収録現場──


舞園『ぽよ? ぽよぽよぉ!!』

……一見ふざけた台詞に聞えるかもしれないが、これは立派な舞園の役だ。……というか、このアニメの主役の声だ。誰もが知っているであろう大人気キャラクター『星の○ービィ』のアニメ。その主役であるピンクで丸い不思議な生物(?)○ービィの声優として、舞園は抜擢された。
「ぽ」と「よ」ぐらいしかメインの台詞がない彼(?)だが、舞園はたった二文字の言葉に感情の波を上手に乗せて、彼という存在に命と魂を吹き込んでいく。元超高校級の声優──と呼ばれている人達には流石に敵わないかもしれないが、舞園のそれは「プロの声優」と言って全く差し支えのないそれだった。


──夜──


芸人MC「──で、どうですさやかちゃん。この中で、この中で あ え て 選ぶとしたらどの芸人とお付き合いしたいですか!?」

芸人MC2「年頃の若い女の子に何聞いとんねん(ビシィッ!)超高校級のアイドルやぞ! 超・高校級の「アイドル」やぞ!! こんな不細工どもの中から選ばせたらアカンやろ!! 最低でもイケメン男性アイドルグループがいるときに聞かんかい!!」

ドウイウイミダー!ソウダソウダー!!

舞園「あはは……。うーん、そうですねぇ……。取りあえず軽ーい気持ちで今自分にある物を捨てて、転職なりなんなりしちゃう様な人は嫌ですね」

夜。沢山のお笑い芸人が登場するトーク番組に、舞園はゲスト出演していた。セクハラ染みた台詞や質問を投げ掛けられても、彼女は時折苦笑いするぐらいでやはり笑顔を絶やさない。
……本当はこんな小汚いおっさんばかりが出演する(凄く失礼な事を覚悟で言うが)番組なんて出たくもないだろうに、それが今をときめく大人気番組からのオファーとあれば、彼女は決して断わらないだろう。……それは彼女が「芸能界」という厳しい世界を歩み続ける「超高校級のアイドル」であるが故になんだろうか。


──番組収録終了後──


今日の「アイドルとしての」仕事が全部終わっても「舞園さやか」の仕事は……やることは終わらない。トーク番組が終わり次第、すぐに専用のダンススタジオに行って歌とダンスのレッスンを濃密にやっていた。少々頑張りすぎじゃないかと、俺が声を掛けたりサポートをしようとする度、彼女は「いいえ、大丈夫です。私、まだまだ頑張れます!」とそれを拒否した。……彼女の真のマネージャーも、何もしない、何も言わない。「これぐらい当然だ」と言わんばかりに。……舞園。お前、こんな世界でずっと戦って来たんだな。
847 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/01(日) 16:24:29.06 ID:NRjwkcuO0


──希望ヶ峰学園裏門前──


マネージャー「それじゃあね、さやか。次の仕事は2日後で、内容は──」

舞園「大丈夫です。全部ちゃんと確認してありますから」

マネージャー「そう……。それと、見習いくん」

いきなり声を掛けられ、俺はビシイッ! と姿勢を正してマネージャーさんの方を見る。


マネージャー「……初めてにしては、中々良い仕事っぷりだったわよ。「本気で」マネージャー業に興味があるなら卒業後、うちの事務所に来なさい」

日向「え? あ、はい……。ありがとうございます」

何を褒められたのかも分からないまま、俺と舞園を残して、マネージャーは車に乗って去って行く。……暫しの間。奇妙な沈黙が俺達を包んでいた。


舞園「……改めて、日向先輩。本日は依頼を受けて下さり、本当にありがとうございました」

日向「あ、ああ……。それで、結局どういう意図があったんだ? 今回の依頼には」

舞園自身が行っていた「終わったら全部お話しします」という約束。それを果たそうとする前に、彼女はこんな事を聞いてきた。


舞園「勿論お話しさせて頂きます。──ですが、その前に。……日向先輩。今日の私の仕事を見て、どう感じましたか?」

……どうって言われてもなぁ……。俺は今日自分の中で沸き上がってきた想いを、少しずつ言葉にし始める。


日向「……とんでもない努力家で、どんなことにも一生懸命な……一生懸命すぎる女の子なんだなって思ったよ。見ているこっちが、かなり本気で心配しちゃうぐらいに」

日が出るより前に起きて、朝早くから生放送に出演して、それが終わったら某県某市まで車で移動。その最中も一瞬たりとも無駄にせずSNSの更新や勉強に時間を割いて、アニメの収録や夜のトーク番組にまで出演して、それが終わったら歌とダンスのレッスン……。それも、どんな時でも「アイドルである事」を捨てず、笑顔も絶やさずに。
……とてもではないが、俺には無理だ。こんなスケジュールを毎日こなしていたら、本気でどうにかなってしまうだろう。俺からの感想を聞いた舞園は、ふふっと笑って──


舞園「ええ、そうですよね。……私はこんな「裏」の部分。を、必要最低限の人にしか見せたくないんです。……例えそれが、苗木くんであっても」

日向「…………」

舞園「私、小さい頃からアイドルになるのが夢でした。煌びやかな芸能界という世界に入って、アイドルっていう皆に笑顔と勇気を与える職業に就くんだって。……小さな頃から歌もダンスも専門の学校に通ってたんですよ?」

俺は、何も言えなかった。ただただ舞園の言葉を──言いたいことが言い終わるまで、そこで待っていた。


舞園「実際に芸能界の事務所に入って、アイドルグループの下っ端になんとか就いて──そこで私は、現実って奴を知りました」

舞園「どんなに努力しても報われず、次から次へと去って行く同期達。お偉いさんのさじ加減で決められてしまう「今後」。パワハラやセクハラを受けた事だって、一度や二度じゃないんですよ」

舞園「……だから私、生き残るためにはどんな事でもやってきました。……先輩にだって言えないような……そんな汚い真似までしたことだってあるんです」

舞園「……そんな私を、誰にも知って欲しくない。一生秘密にしておきたい。……でも」

舞園はクルリとこちらを振り返り、今にも泣き出しそうな笑顔でこう言った。


舞園「誰かに……人生で一人ぐらいには、誰かに「本当の私」って奴を知っておいて欲しかったんです。煌びやかで笑顔を絶やさないアイドルなんかじゃない。泥臭くて、穢れまみれで、どうしようもなく汚い女である「もう一人の私」を」

日向「…………」

舞園「何も考えず、ただ純粋に「誰かを助けたい」という想いだけで私を助けてくれた先輩には「私」って奴を覚えていて欲しかったんですよ」

日向「…………」

舞園「……ねぇ先輩。貴方の眼には、私はどう映りましたか? 煌びやかで笑顔を絶やさない、素敵なアイドルですか? それともごく普通の、ただの女の子ですか? それとも──」

日向「↓3」

↓3までの意見を統合して、>>1が良い感じになるように纏めます。

848 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 16:41:24.82 ID:G7MZZ74HO
どうしようもなく汚い人間に決まってるだろ
アイドルだろうが美人だろうが歌が上手かろうが生身の人間だ。ハナクソもハナミズもすればクソだってする、当然醜い奪い合い蹴落としあい泥の擦りつけあいなんてザラで呼吸をするように見下し排他し自尊心を満たそうとする。人間なんてそんなもんだと俺は思ってるよ。人間に高望みして勝手に絶望するバカが多すぎるだけだ
だが『今の』お前は自分を汚い人間だと認め受け入れている。それができないバカを許して罪ごと愛している事くらい俺みたいな究極のバカでもわかる
だからはっきり言ってやる。自分や誰かの弱さを愛しているお前は、どうしようもなく汚い人間で、立派なアイドルだ
849 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 16:41:24.82 ID:G7MZZ74HO
どうしようもなく汚い人間に決まってるだろ
アイドルだろうが美人だろうが歌が上手かろうが生身の人間だ。ハナクソもハナミズもすればクソだってする、当然醜い奪い合い蹴落としあい泥の擦りつけあいなんてザラで呼吸をするように見下し排他し自尊心を満たそうとする。人間なんてそんなもんだと俺は思ってるよ。人間に高望みして勝手に絶望するバカが多すぎるだけだ
だが『今の』お前は自分を汚い人間だと認め受け入れている。それができないバカを許して罪ごと愛している事くらい俺みたいな究極のバカでもわかる
だからはっきり言ってやる。自分や誰かの弱さを愛しているお前は、どうしようもなく汚い人間で、立派なアイドルだ
850 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 16:56:38.29 ID:D6kr2L0O0
ただの女の子 素敵なアイドルならこんな日にニンニク餃子食わねーよ
誰よりも必死に努力してアイドルの皮をかぶってるだけ 友達を何より大切にする普通の女の子にしか見えねー
俺にもそんな女の子がいてくれて本当に良かった
851 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 17:11:21.18 ID:H429YE0lO
アイドルでいたいなら苗木はいらない
もう答えは出てる
852 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 18:18:05.57 ID:5z5E136so
ペルソナという自分の仮面を愛する事も強さだ
853 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 19:26:36.98 ID:O8E3co3J0
つまりは究極で完璧なアイドルにして女の子だ
854 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/01(日) 21:02:08.72 ID:NRjwkcuO0
こんばんわ。それでは今夜もよろしくお願いします。
855 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/01(日) 21:03:10.97 ID:NRjwkcuO0


日向「……ただの「人間」だと思う」

俺の口からは、自然とそんな言葉が出ていた。


舞園「ただの……「人間」ですか?」

予想外の答えだったのか、舞園は不思議そうに俺を見つめてきた。


日向「ああ。超高校級だろうがアイドルだろうが美人だろうが歌が上手かろうが……。お前はただの「人間」だ。ハナクソもハナミズもすればクソだってする。恋だってすれば嫉妬だってするし、綺麗な事をすれば汚いことをする事だってある。希望を持つ事だってあれば、絶望に押し潰されそうな時だってある」

舞園「…………」

日向「そんなただの人間の女の子が、誰よりも必死に努力してアイドルの皮をかぶってるだけさ。アイドル活動も、学校生活も、そして友達も。全部大切にしてる普通の人間の女の子にしか見えないな」

俺にもそんな女の子がいてくれて良かった。そんな男の子がいてくれてよかった。「あいつら」がいてくれてよかった。……ただの人間「日向創」でいられて本当によかった。


日向「だから、あまり自分の事を「特別視」するのは自重した方が良いと思う。お前はアイドル云々以前に、人間の女の子なんだから」

舞園「……でも」

日向「それに──!」

俺は未だに戸惑う彼女に「トドメ」を刺すため、とっておきの言霊を放つ。


日向「本気で「アイドルだけ」の自分でいたいなら、苗木はいらない。……お前にアイツが必要な時点で、もう答えなんて出てるだろ」

舞園「……!!」

舞園は驚いたように目を丸くすると、次の瞬間には「あははははははっ!」と大声で大笑いしだした。まるで思ってもみなかった「ツボ」を突かれて凄くくすぐったい様な……そんな笑い方だった。

……一頻り笑うと、舞園は今までのアイドルスマイルから「ただの人間の女の子」が見せるとびっきりの笑顔で、俺と向き合ってくれた。


舞園「そうですね! 私としたことが「アイドルである事」に拘るあまり、他の「大切な事」を見失っていたみたいです」

日向「……そうか」

……そりゃあそうもなるだろうよ。あんな激務を日々淡々とこなし続けていれば、いつかどこかで必ず「歪み」が出てくるもんだ。そうなる前に誰かに「相談」を……。ああ、そうか。やっぱり俺は──


舞園「……日向先輩」

日向「……なんだ?」

舞園「……私、日向先輩に相談に乗って貰って──いいえ。日向先輩が私の先輩で、本当に良かったです。──ありがとうございました!!」

その時、舞園が見せてきた俺に見せてくれた「笑顔」を。俺は一生、忘れることは無いだろう。──そう思った。



舞園さやか の 絆クエストをクリアしました!! 舞園さやかのパンツを手に入れました!!


856 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/01(日) 21:03:55.22 ID:NRjwkcuO0
〜〜夏休み18日目〜〜

昨日舞園が言ってきた相談の内容って具体的にどういう意味なんだ? どんなに考えても「俺に仕事を見て貰う」意義が分からないんだが……。
……まぁ考えても仕方がないか。一ヶ月後の「約束の日」になれば分かるんだしな。

↓2 さて、今日は何をしようか……。
857 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 21:08:34.41 ID:JH8DcI7qO
さげ
858 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 21:08:43.77 ID:eedixqwa0
七海と澪田と舞薗とダンスゲーム対決
859 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 21:08:43.93 ID:D6kr2L0O0
澪田・西園寺と希望ヶ峰の図書館で宿題の勉強会
日向・澪田は夕方ごろ軽い腰痛と利き手の筋肉痛 西園寺の肩を借りて移動し保健室のベッドで罪木にケアされつつ4人で雑談
……夏休みに罪木がいるのは保健室に届いた備品整理の為って事でひとつ
860 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 21:09:03.54 ID:BwjR0gxN0
最原と霧切と七海で脱出ゲームをした。
861 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 21:09:38.90 ID:O8E3co3J0
星と最原とゴン太でテニス
862 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 21:10:47.81 ID:O8E3co3J0
舞園はもう意味ないんじゃないの?
863 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/01(日) 21:12:46.06 ID:NRjwkcuO0
>>858 >>799で言った通り、舞園さんの絆値もこれ以上上がりませんがそれでもよろしいですか?
864 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 21:14:34.57 ID:XXS15ZoOO
訂正は何分までか決めた方がいいかもね
865 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 21:15:46.39 ID:eedixqwa0
>>863

あ、それなら舞園さん抜きでお願いします
866 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/01(日) 21:16:22.57 ID:NRjwkcuO0
では9時20分までに返答が無かった場合、>>858で行きます。
867 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/01(日) 21:16:56.92 ID:NRjwkcuO0
了解しました。 >>865
868 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 21:42:33.75 ID:O8E3co3J0
(キャラ変更とかじゃないなら入れたままでもいいのでは?…)
869 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/01(日) 21:58:34.53 ID:NRjwkcuO0


唐突だが、俺のクラスメイト。超高校級の軽音部、澪田唯吹の行動はいつも唐突である。(いや他のメンバーの行動が唐突じゃないかといえば首を横に振るしかないのだが)今日も朝っぱらから電話してきて


『おはようございまっす創ちゃん! いきなりなんすけど、打倒千秋ちゃんに向けてダンスゲームの練習がしたいので、2時間後に某ゲームセンターに集合してほしいっす!!』

とだけ告げて電話を切ってしまった。毎度毎度思うけどこっちの都合とか少しは考えてくれないかなぁ……? いや確かに今日も暇だったし別に良いんだけどさぁ……。あいつ、俺の事を「いつでも(←重用)自分と遊んでくれる都合の良い友達」かなにかと勘違いしてやしないだろうな?


〜〜〜〜


澪田「あ、来た来た! おーい創ちゃーん!!」

ただでさえゲーム機の音で五月蠅い店内に、澪田の元気(が良すぎる)声が響く。分かったから少しは落ち着いてくれ。こっちは急に呼び出されて簡単な装備(リックサック)ぐらいしか持って来てないんだぞ。


日向「で? これがお前が七海に勝ちたいっていうダンスゲームか?」

澪田「そう……。唯吹は思ったっす……。確かに千秋ちゃんはあらゆるゲームで無類の強さを誇る超高校級のゲーマー……。しかぁし! それなら唯吹の得意なジャンル=音楽を組み合わせたゲームなら! 千秋ちゃんに手加減して貰えれば一本ぐらいは取れるんじゃないかと!!」

日向「手加減前提かよ!? ……つーかお前、このダンスゲームをやった事はあるのか?」

澪田「ふっ……。無論、初めてっす」

日向「……どんなに手加減して貰っても勝てる気がしないんだが……」

というわけで俺と澪田は早速「BE○ANIシリーズ」最新のダンスゲーム『D○NCE aROUND』をプレイし始めた。

ゲームモードは2曲遊べる「LIGHT」(1曲目はLEVEL6まで)、LEVEL制限なしで2曲遊べて、2曲をクリアし合計得点が200点を超えるとEXTRAステージに進める「STANDARD」、6分間曲制限なしで遊べる「TRAINING」の3つのモードがあって、初心者はアバターの動きを真似するだけでも気軽にダンスを楽しむことができる。


澪田「よっ! ほっ!! ほらほら創ちゃん! もっとノリノリで行くっすよー!!」

澪田は器用に踊りながら俺をノセに行くが、俺はアバターのダンスを真似するだけで精一杯だった。基本の動きは単調なのだが、時折加わる奇怪な動きが、俺の頭と身体を鈍らせるのだ。……某有名動画サイトで見たことがあるが、こういうゲームで最高得点とか普通に取れる人ってホント凄いよなぁ。多分運動神経だけじゃなくて、センスって奴が普通の人よりも良いんだろう。

その後、澪田と何度も何度も勝負をし、勝ったり負けたりを繰り返して──そして、とうとうラスボスが降臨する時間になった。


七海「ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……」

日向「……七海、お前何言ってるんだ?」

七海「澪田さんに「ラスボスっぽい演出で登場してくれると嬉しいっす!!」って連絡があったから、私なりに考えてみたんだ」

いやそれ単に効果音を自分で喋ってるだけじゃん……。どこの世界に覇気を自分で言うラスボスがいるんだよ……。


澪田「現われたっすね! 魔王千秋ちゃん(弱体モード)! 今日という今日こそ年貢の納め時っす! 唯吹と創ちゃんのタッグが千秋ちゃんを普通の美少女に戻してみせるっす!!」

七海「ふははははははー! やれるものならやってみろー!!」

どうにも締まらない七海の応答によって、いよいよダンスバトルがスタートした。


↓1日向 ゾロ目補正+20
↓2澪田 ゾロ目補正+20超高校級の軽音部+10
↓3七海(手加減状態) 超高校級のゲーマー補正+40
870 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 21:58:58.94 ID:gkUaXpImO
871 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 22:00:58.70 ID:2BarVOEtO
872 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 22:01:25.92 ID:BwjR0gxN0
タップダンス
873 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 22:07:15.77 ID:BwjR0gxN0
手加減でも勇者は魔王には勝てなかった。
874 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/01(日) 23:14:04.66 ID:NRjwkcuO0
すみません、寝落ちしてました。明日の為にもこれが投稿し終わったら寝ます。


日向 94+20=114
澪田 70+30=100
七海 92+40=132


澪田「ぐほぉっ! この唯吹が……この唯吹がぁああああああああ!!」

と、澪田が某漫画シリーズの超有名ラスボスの最期の台詞と共に後ろへと吹っ飛ばされる。(正確には自分から吹っ飛んだのだが)……あいつ、魔王をとっちめる勇者か何かじゃなかったのか? いつの間にか自分がラスボスと化してるじゃねぇか。


日向「よっ! ……このっ!!」

七海「へぇ……。レベルMAXまで来られるとは日向くんもやるねぇ。センスあるよ」

七海はそう褒めてくれるが、俺もそろそろギリギリ限界だ。一方、七海はまだまだ余裕がある。……こーれ無理だって。


日向「──どわっ!?」

澪田「創ちゃあああああああああああん!!」

とうとう脚のバランスを崩してぶっ倒れる俺に、澪田が今度はヒロインみたいな声色出しやがって……。お前は一体なんなんだたっく……。


七海「ふははははははははー! 勇者共よ、力を付けて出直してくるが良いわー!!」

そんな可愛い魔王(?}の力を思い知った俺達は、何とかその場を撤退。七海を加えて、ゲームセンターで遊び倒して一日を終えたのだった。


七海と澪田の絆レベルが上がりました!! 七海との絆値がMAXになりました!! ……条件を見たいていないため、絆クエストに入れません。
875 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 23:16:07.31 ID:QzymernXO
今日はもうおしまい?
876 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/01(日) 23:16:59.69 ID:NRjwkcuO0
と言うことで今回はここまで。また明日、9時頃にお会いしましょう、
(七海は苗木とは違いますが「ある条件」を充たすことで初めて絆クエストが解放されるキャラです。慌てず騒がず時を待ちましょう)
877 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 23:29:24.89 ID:BwjR0gxN0
乙です。今の所絆イベントは
絆イベント完了 左右田、舞園
切イベント未完 苗木、七海
てっ所かな?
878 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/02(月) 06:14:19.52 ID:9gtsfYIe0
出社前のゲリラ投稿。


〜〜夏休み19日目〜〜

普通の高校には夏休みに「登校日」ってのがあるだろ? だけど希望ヶ峰学園にはそんなものは存在しないんだ。
何故って? 在校生にはいつでも学園が開放させているからさ。この制度のおかげで(所為で?)夏休みは自分の研究教室に籠もりっぱなしって生徒も少しはいるらしいんだよな。

まぁ俺は夏休みまで学校三昧……なんて日々はゴメンだけどな。さて、じゃあ今日も元気に行こうか!!

↓2 何をする?
879 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/02(月) 06:22:16.20 ID:W2+lbgqaO
さげ
880 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/02(月) 06:24:54.40 ID:/0LwEDpV0
ソニアとセレスとアンジー英語の宿題をする
881 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/02(月) 20:31:47.53 ID:9gtsfYIe0
こんばんわ。では本日も始めて行きます。
882 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/02(月) 20:32:25.51 ID:9gtsfYIe0


日向「……って朝ぼやいたのは何かのフラグだったのかなぁ……」

セレス「? 何を訳の分からない事を言っているのです? ペンを動かしなさいペンを」

セレスにそう促され、俺は教科書と参考書を交互に見ながら、英語の宿題をコツコツと進めていく。ここは希望ヶ峰学園が保有する大図書館。何故夏休みにも関わらず、俺達が学校に来ているのかというと──



アンジー『創ー! 助けてよー!! 宿題が全然終わらないんだよー!! 神様は「自分の力でやりなさい」としか言ってくれないし、79期生のみんなは全員忙しくて手伝ってくれないし、夏休みはあと約1/3しかないし、これはもう世界滅亡級の大ピンチだよー!!』



という、夜長からのSOSコールが全ての始まりだった。……まぁこれも「依頼」の一つか。と受け取った俺は、一番やり残しがある英語の宿題と教科書を持って、約20日ぶりに希望ヶ峰学園に登校した。正門で待っていた夜長と無事合流し、図書館の方へと向かったのだが……


ソニア「あらまぁ! こんな所で奇遇ですね日向さん! 夜長さん! あなた達もここに隠されているという秘蔵の魔導書を探しに来たのですか!?(キラキラ)」

そう言って目を輝かせるとソニアと


セレス「そんな訳が無いでしょうに……。大方、宿題のやり残しを片付けようと推参したんじゃありません事?」

偶然にも本を読みに来ていた(恐らく麻雀の本だと思う)セレスとなんやかんやで合流し、夜長と俺の宿題を手伝って貰う事になったのだ。……正直、心強い助っ人だ。英語圏の言葉もバッチリ(というか当然)話せるソニアと、世界各地のギャンブル施設を回ったことがあるセレス。二人の協力があれば英語の宿題なんてパパッと終わらせられる!! ──そう考えていたのだが……。


セレス「だーかーら! なんでそこでそういう計算式になるんだよテメェは!! ついさっきも言っただろ!? 基本中の基本で躓かれてりゃあ先に進まないんだっつーの!!」

アンジー「? でもでもー、何で態々こういう証明式を書かなきゃいけないの? 「答えは合ってるはずだ」って神様も言ってるよー?」

ソニア「あ、あのですね夜長さん。先ほども言いましたが、数学という物は「答え」を導くにあたる「経過」を理解出来ているかどうかが重用でして……。闘牛も千里赤兎馬も千里なだけでは意味が無いのです」

ソニア、それを言うなら「牛も千里馬も千里」な? と俺がツッコむ暇も無く、セレスとソニアはアンジーに付きっきりで勉強を教えるハメになっている。何故か。アンジーのこの世の理解の仕方があまりに独特すぎて、普通の感性の持ち主では付いていけないのだ。おかげで俺は、一人で英語の宿題と格闘するハメになってしまっている……。いやでも二人がいてくれて本当に助かった。もし俺一人だったら夜長に勉強を教えるだけで丸一日終えていた所だったかもしれない。


ソニア「──あ! 日向さんも分からないところがあったらドンドン言って下さいね!! 「私が」手取り足取りお教えしますので!!」

ずっと放置されていた俺の事を心配したのか、ソニアがズズイッと椅子をこちらに寄せてくる。……位置取りが隣な時点で思ってたけどなんか距離、いつもよりも近くないか? その……腕と腕が危うくくっついちまいそうになるぐらい……その……


セレス「あらまぁ、大胆ですこと」

アンジー「むむぅ……。創を島に招待するときはソニアも一緒じゃないとダメかなぁ……?」

セレスと夜長がそう言ってからかってくるが、こちらとしては冗談ではない。なにせ、ソニアとはこの数ヶ月で本当に色々あったのだ。……いや本当に色々と。(主に俺が土下座しなくちゃいけない案件ばかりだったような気がするけど)「意識しないでいろ」って方が無理がある。


日向「い、今は大丈夫だから! 夜長の方を引き続き見てやってくれよ、な!!」

俺がそう言うと、ソニアは「むぅっ」とほっぺたを可愛らしく膨らませつつ、夜長が座っている席の方へと戻ってくれた。……ああくっそ! ソニアといいセレスといい夜長といい、こんなに可愛い女の子に囲まれて勉強なんてまともに手に付く訳無いだろクッソ!!


↓1 日向の宿題(英語)進行度(セレス+ソニアの補助補正+30女子達の(無自覚な)誘惑補正−10)
↓2 アンジーの宿題(全部)進行度(セレス+ソニアの補助補正+10)
883 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/02(月) 20:35:22.49 ID:QPqpYixQO
884 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/02(月) 20:35:33.36 ID:Qd0E8n150
ちゃんとやりましょう。
885 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/02(月) 20:46:15.42 ID:9gtsfYIe0
日向の進行度 69
アンジーの進行度 46


その後もソニアとセレスの力を借り、なんとか宿題を進めていく俺達。結果として、俺は宿題の約7割。アンジーは目標の約4割5分を終わらせることが出来たのだった。


アンジー「疲れたー……! もう一歩も動けないよぉ……。今アンジーの精神は神様の要る場所と繋がり掛けてるよぉ……」

セレス「あら、あなたの精神は常にあなたのいう「神」とやらと繋がっているのでは?」

アンジー「そういう意味じゃないんだよぉ……。創ー!! アンジーをおぶって帰ってよー!! そしたら前みたいに「ご褒美」あげるからさー!」

いやいや、年頃の女子高生がなーに子供みたいな我が儘言ってるんだ。自分で歩いて帰りなさい。──俺がそんな、当り前の説教をしようとした時だった。


ソニア「──すみません、アンジーさん。私、丁度このあと日向さんに相談したい事があるのです」

日向「ソニア……?」

いつもと違う……「王女」としての覇気を纏った彼女が、そこにはいた。
886 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/02(月) 20:47:01.57 ID:9gtsfYIe0


ソニアとの絆値が一定数溜りました。──絆クエスト ソニア編 を開始します。

887 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/02(月) 20:49:02.98 ID:9gtsfYIe0
ソニア「ふぅ……。ここは風が気持ち良いですね」

日向「……ああ、そうだな」

俺はソニアに連れられて、学校の屋上までやって来ていた。空はもう夕焼け色になっていて、日本の夏特有の蒸し暑いそれから、夜の涼しげな風へと変化し始めている。コツコツと前へ前へ進むソニアの後ろを、俺は一定の距離を保ったまま付いていった。


ソニア「……ふふっ」

唐突にソニアが笑う。「どうした?」と俺が聞いてみると、ソニアは少々気恥ずかしそうに


ソニア「い、いえ! その……この数ヶ月で日向さんとは本当に色々あったなぁって思い出してしまっていた所です」

日向「ああ……」

俺も気恥ずかしくなって、頬をポリポリと人差し指で掻く。……ああ、本当に色々あったもんだ。ソニアの依頼を始めて受けた時に(事故で)裸体を目撃してしまい、お互いぎこちない雰囲気になったのも、もう随分昔のように感じる。

七海とも一緒に才囚学園の文化祭に行ったり、腐川の依頼で下着姿の写真を撮らせて貰ったり、富士○ハイランドで滅茶苦茶な茶番劇を繰り広げたり、二人っきりで遊んだ屋内レジャープールでソニアの胸を揉んじまったり……。あれ? やっぱり俺って国際問題待った無しのヤバいことをし続けてしまっていたのでは? ま、まさかこの呼び出しも今までの悪行を捌かれる為に……!!


ソニア「? 日向さん?」

日向「は、はい!!」

ビシイッ! と姿勢を正して、ソニアの顔を見る。ソニアはキョトンとした顔をしていた。……どうやらそういう案件ではないようで、俺はホッと胸をなで下ろす。


ソニア「……日向さん。日向さんの目から見て、私はどんな女の子に見えていますか?」

日向「どんな女の子って……」

ヨーロッパの小国のお姫様。高い政治能力と法をも超越する権限を持つ。抜きん出た威厳とカリスマ性を持つ……「ガワだけ」見ればこんな具合か。……でも違う「ソニア・ネヴァーマインド」は兎も角「ソニア」はそんなお高い女の子なんかじゃない。


日向「そうだな……一緒にいて「楽しい」一緒にいれて「嬉しい」。そんな感情を抱かせてくれる、ごく普通の可愛い女の子だよ」

ソニア「…………」

日向「オカルトやそれに類する物が大好きで、友達も沢山いて……。時々ぶっ飛んだような事をしたがるような事があるけど、それだってお前の個性さ。あ、勿論俺もお前の事を大切な友達だと──」

ソニア「──できないんです」

ソニア口から思わず漏れ出たその一言が、俺の言葉をせき止めた。


日向「ソニア……?」

ソニア「我慢出来ないんです。もう「それだけ」じゃあ……」

ソニアは一歩、また一歩と俺の方へ近づいてくる。一瞬気圧されるように足を引こうとした俺だが、俺の心の中で何かが「踏みとどまれ」と言っている気がした。


ソニア「……許されない事かもしれません。運命が逃してくれないかもしれません。絶望という終わりが待っているだけかもしれません」

日向「……」

ソニア「それでも、口に出さずにはいられないのです。この奇跡のような出会いと、「今」私の中にある想いを、無駄にしないために──」

それからソニアは一呼吸だけ置いて



ソニア「日向さん……。私、貴方のことが好きです」



俺に──そう告白した。


ソニア「貴方ともっとずっと一緒にいたい。もっと一緒に時間を過ごしたい。……貴方と、恋人になりたい……。そんな想いが日々あふれ出して止まらないんです」

日向「ソニア……俺は……」

ソニア「……希望ヶ峰学園を卒業しても、三年間の間、私は大使館に滞在する予定です。……もしも」

ソニア「もしも貴方に「王女」の隣を一緒に歩く覚悟が……。私と共に国を背負う覚悟があるのなら、卒業式の日。私の研究教室に来て下さい」

日向「…………」

ソニア「……なーんて、そこまで重く考えなくても良いんですよ!! 嫌なら「嫌だ」ってスパッと断わってくれれば良いですし、もし他に好きな女性の方がいたらそう言って下さい! ……この「初恋」という思い出を胸に、私は幸せに国に帰る事が出来るでしょうから」

そう言って、ソニアは笑った。心の底から笑っているようにも、戸惑っているようにも、泣いているようにも見えるような……。そんな笑顔だった。


ソニア の 絆クエストをクリアしました!! ソニアのパンツを手に入れました!! 「ソニアに助けを求める」の難易度が更に下がりました!! ソニアと大切な「約束」をしました!! ED・ソニア・ネヴァーマインド編 が解放されました!!
888 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/02(月) 20:50:49.14 ID:9gtsfYIe0
〜〜夏休み20日目〜〜

いよいよ夏休みも2/3が過ぎた。あと十一日で高校生活最期の夏休みも終りかぁ……。やり残したことやまだやりたい事、を計画するなら今しか無いが……。
……とは言っても学生の身で旅行に行くわけにもなぁ……。学園側の許可も下りないだろうし、両親は忙しいし……。

まぁ、今日もしっかりと夏休みを満喫できればそれで良いか!!

↓2 何をする?
889 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/02(月) 20:52:30.92 ID:0Oh1okeMO
葉隠が痴漢冤罪で拘禁 最原霧切と無罪証明
890 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/02(月) 20:52:32.46 ID:ZNdmsMW20
>>859
891 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/02(月) 20:52:46.08 ID:t/qgoHhyO
入間と不二咲とキーボのメンテナンスの手伝い
892 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/02(月) 21:11:03.82 ID:Qd0E8n150
もし日向がソニアと付き合うなら帝王学学ばないと大変な事に。後、その国のしきたりも。
893 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/02(月) 21:31:17.17 ID:9gtsfYIe0
日向「……俺はこの夏に何回「デジャヴ」って奴を経験するんだろうな……」

西園寺「? 何を訳の分からないこと言ってるのお兄。ほら、無駄口叩いてる暇があったら手を動かせばー?」

西園寺にそう促され、俺は教科書と参考書を交互に見ながら、宿題をコツコツと進めていく。ここは希望ヶ峰学園が保有する大図書館。何故夏休みにも関わらず、俺達が学校に来ているのかというと──



澪田『創ちゃーん! 助けてくださいっすー!! 宿題が全然終わらないんすよー!! 創ちゃん以外の77期生のみんなは全員忙しくて手伝ってくれないし、夏休みはあと約1/3しかないし、これはもう世界滅亡級の大ピンチっすよー!!』



という、澪田からのSOSコールが全ての始まりだった。……こいつ、やっぱり夏休みの宿題をやるのをサボってやがったな? と内心で苦虫を噛みつぶした俺は、昨日同様、一番やり残しがある英語の宿題と教科書を持って、再び希望ヶ峰学園に登校した。正門で待っていた澪田と無事合流し、図書館の方へと向かったのだが……。



西園寺「あれれー? 日向お兄に澪田おねぇじゃん。こんな所で何してるの? 図書館デート……な訳ないかー。どうせ宿題に全く手を付けてなかった澪田おねぇが日向お兄に泣きついたんでしょー?」プークスクス

日向「西園寺? お前こそどうしてここに?」

澪田「ふっ……。唯吹には分かるっすよ。ひよ子ちゃんもきっと唯吹同様宿題が終わらなk「あ、私今年の宿題もう殆ど全部終わらせちゃってるから」ガガーン! バカな!! 昨年の夏休みに真昼ちゃんからお説教されるまで宿題をやらなかったあのひよ子ちゃんが……!? 創ちゃん、これは一体!?」

日向(左右田に手伝って貰ったんだろうなぁ。図書館デートをやってたのはそっちだったんじゃないか?)と西園寺を微笑ましい眼で見つめる俺。その眼が気に食わなかったのか、西園寺はムッとした表情で

西園寺「だーかーらー、今日は久々に悪戯をしにきてたんだよ! 主に「ウ○ーリーを探せ」のウ○ーリーに○を付けてやったり、暇つぶしに読んだ小説のネタバレを巻頭に書いてやったりねー!!」

澪田「な、何て事を……! ひよ子ちゃん! それはお菓子一週間禁止レベルの大悪行っすよ!!」

あー、楽しかった!! と、持っていた本をイソイソと棚に戻す西園寺。──そのタイトルに「恋愛初心者が見るべき本」と書いてあったのを、俺は見逃さなかった。……左右田の言う通り、やっぱ可愛いところあるじゃないかコイツ。


──その後。


西園寺「澪田おねぇバカなの? 死ぬの? なんでこんな単純な問題も分からないの???」

澪田「だってだってー! 「要素の個数」とか「場合の数」とか「確率」とか見るだけで頭おかしくなるっすよー!! むしろなんでひよ子ちゃんはスラスラ解ける様になってるんすか!? 頭の中にイ○テルでも入れたんすか!?」

西園寺「それはその……どっかのモブが根気よく……って何でもない!! 兎に角、おバカな澪田おねぇには一番最初の基本の基本から教えてあげるから一旦教科書を閉じてCPで私の言うHPを開く!!」

意外や意外。西園寺は「どれだけ馬鹿なのか見てあげるー」と、俺と澪田の宿題を手伝ってくれ始めたのだ。以前までの西園寺とは思えない……「めんどくさーい」で自分の宿題すら投げていた以前の西園寺からは考えられないレベルの変化である。……やっぱり左右田同様、こいつも頑張ってるんだなぁ。

さてと、俺も負けちゃいられないな!! 今日で英語の宿題は完全に終わらせてやる!!

↓1 日向の宿題の進行度
↓2 澪田の宿題(全部)進行度(西園寺の補助補正+10)
894 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/02(月) 21:32:18.46 ID:hNMvLWjbO
びゃ
895 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/02(月) 21:32:23.06 ID:/0LwEDpV0
896 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/02(月) 21:36:09.33 ID:Qd0E8n150
そりゃあいきなりいっぺんには出来ないわ。
897 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/02(月) 22:02:50.77 ID:9gtsfYIe0
日向 46 昨日と合わせて英語の宿題は完全に終わった!!
澪田 16 こ れ は 酷 い と、西園寺が匙を投げるレベル。もう左右田とか豚神とかソニアとかを連れてこない限り無理だってこれ。


日向「ふぅ……よし! 英語の宿題完全制覇だ!!」

これで夏休みの憂いが一つ無くなったな。あとは細かい部分に手を付けるだけだ。……そう言えばさっきから澪田・西園寺組が静かだが一体どうし──


澪田「」プシュー

西園寺「」プシュー

日向「み、澪田ぁあああああああ!! 西園寺ぃいいいいいいいいいい!!」

俺は二人の無惨な死体(死んでない)が机に突っ伏しているのを発見した。俺の声を受けて、グググググっと最後の力で二人が起き上がろうとする。


澪田「ああ……、創ちゃん。唯吹、創ちゃんに出会えて本当に楽しかったっす……!! 唯吹のあとの宿題は、創ちゃんに託したっすよ……!!」

いや、やらないからな? 手伝っても良いけど代行はしないからな? 宿題はちゃんと自分の手でやりなさい。(アンジーの神様風)


西園寺「ごめんね左右田おにぃ……。私、左右田おにぃの事、待ち続けられなかった……」

いや、それだけ言えるなら休めば十分快復するだろ。あと嘘でもその台詞は言うな。ガチ泣きしだすぞあいつ。


日向「……つっても、俺も無事じゃあ無いんだけどさ」

さっきから腰と腕の筋肉が痛い痛い。ずっと座って何時間も勉強をしていた事による弊害だろう。そんなこんなで俺達三人は方を貸しあいながら、保健室まで行ってベッドで休む事にしたんだ。

〜〜〜〜


罪木「ふ、ふゆぅ!? 日向さんに西園寺さん、それに澪田さんまで……!? い、一体何があったっていうんですかぁ!!?」

俺達三人を迎えてくれたのは、保健室に届いた備品整理の為に学校にやって来ていた罪木だった。一番余裕のある俺から話しを聞くと、罪木はすぐにベッドに俺達三人を横たわらせて、常備してある栄養ドリンクを持って来てくれた。


罪木「…………」

……何故だか知らないが、さっきから罪木が顔を紅くさせながら俺の方をチラッチラッと見てくる。「何か用でもあるのか?」と聞くと、罪木は慌てたように


罪木「え、ええっと、……その……。み、皆さんはどんな夏休みを過ごされていたのか気になってぇ……」

そう言ってきた。……俺はもうそりゃあ色々あったが、一番思い出に残っている事と言えば……。


日向「↓1かな(ソニアに告白されたこと以外でお願いします)

澪田「唯吹は↓2っすねー!!」

西園寺「私は↓3だよー!!」

罪木「ち、ちなみに私は↓4ですぅ!」
898 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/02(月) 22:04:21.93 ID:/0LwEDpV0
七海と遊んだこと
899 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/02(月) 22:04:53.10 ID:3G+7LJB/O
77期〜79期の何人か(>>1の好きに決めて)に夏休みの一部記憶の消える怪奇現象
めっちゃ怖かった
900 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/02(月) 22:10:47.98 ID:nQ+tCzCXO
左右田の特訓
901 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/02(月) 22:11:05.11 ID:ZNdmsMW20
日向さんがソニアさんの裸見て下着姿撮影して胸揉んだと聞いた時
902 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/02(月) 22:12:14.05 ID:Qd0E8n150
京都に行って、有名な所に周った事だよ。もちろん、小泉お姉ぇと左右田お兄ぃの協力で宿題をほとんど終わらせてからだけど。
903 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/02(月) 22:23:53.17 ID:Qd0E8n150
日向は罪木の発言で全てを思い出した。
904 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/02(月) 22:54:56.03 ID:9gtsfYIe0
>>901 グゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!(ここでゾロ目かぁ……。ここでゾロ目かぁ……!!)


日向「……七海と観光都市で遊んだこと、かな」

夏休み序盤の出来事とはいえ、あの日のことは非常に印象深く残っている。観光都市であるK市を、七海と一緒に手を繋いで夕方まで練り歩いたことは、この夏……。否、俺の人生の中でも決して忘れられない思い出になっただろう。


澪田「あ、唯吹もそれ知ってるっす! お土産の駄菓子、ご馳走様でした創ちゃん!!」

西園寺「私も七海おねぇからお土産貰ったけどさぁ。どうせなら金平糖が良かったなぁ……。まぁあの街の名物饅頭って奴? は悪く無かったけどさ」

罪木「ふゅう……。ふ、二人っきりでですかぁ……。ああいえ! 特に意味があるわけじゃあ……。ご、ごめんなさぃいいいいいいいい!!」

? 罪木は何の理由があって謝罪してるんだ? サッパリ分からないという顔をする俺は、西園寺と澪田から溜息をつかれてしまった。なんだってんだ一体……。


澪田「じゃあ次は唯吹の番っすね! ……とは言ってもこれ、夏定番の怪談話なんすけど」

罪木「か、怪談話ですかぁ……!?」

西園寺「怪談に合いそうな歌を積極的に作ってる澪田おねぇだもん。怪談話の一つや二つ、持ってても不思議じゃないよねー」

そう言いながらも顔は青くなってるし、冷や汗掻きまくってるぞ西園寺。怖いなら怖いって素直に言えば良いのに……いや、あいつや小泉になら素直に言うのか?


澪田「あれはそう……。唯吹の歌に新たなインスピレーションを加えるべく、是清ちゃん、アンジーちゃん、真昼ちゃん、誠ちゃんと一緒に百物語大会を古い神社で開催した時の話しっす……」

百物語大会!? んなもん開いてたのか澪田の奴……。それにメンバーが真宮寺にアンジーって……なんていうかこう、それだけでも嫌な予感がしてくるんだが……。


澪田「話しが九十九番目まで終わって、いよいよ最後。アンジーちゃんが百番目の「怖い話し」を始めたんす…………」

〜〜〜〜


アンジー『アンジーはねー! 今日はいつも通り朝目が覚めて、いつも通り神様に祈りを捧げて、いつも通りに絵を描いて、いつも通りにお昼ご飯を食べて、いつも通りに散歩に出かけて、みんなと約束してた百物語をする神社に辿り着いて、そこで怖い話しを始めて──『そこで目が覚めた』んだー!!」

唯吹、最初はアンジーちゃんが言っている意味が分からなくて???状態だったんすよ。何が言いたいのかサッパリ分かんなくて、真昼ちゃんも誠ちゃんも「?」マークを浮かべてたっすねぇ。


アンジー『これって凄く怖い話しだと思わない? だって自分が『現実だ』って信じてた物が現実じゃ無かった。ただの『夢』だったんだよー?』

そう説明されて、唯吹はようやく何が言いたいのか理解出来たんすけど、それでも「怖い話し」って実感は無かったんす。だって、今ここにいるのは間違いなく澪田唯吹の筈で、是清ちゃんとアンジーちゃんと真昼ちゃんと誠ちゃんと一緒に百物語大会を──


アンジー『本当に『そう』だって分かる? 今見ているのが『夢じゃない』ってちゃーんと断言できる?』

その質問を受けて、唯吹が言葉に詰まった時──最後のろうそくが消えて辺りが真っ暗になったと思ったら、唐突に眠気が襲ってきて、それにどうやっても抗えなくて倒れて……。気づいた時には唯吹『いつものベッド』で目が覚めたんす。
「誰かが家まで運んでくれたんだろう」って思って、お礼と昨日の百物語の感想を言うためにみんなに電話を掛けたんすけど……


『──何それ?』


ってみーんな言うんすよ。まるで「百物語大会」なんて「最初からなかった」みたいに。……だとしたら、唯吹が体験したあの「百物語大会」は一体なんだったんすかね?


〜〜〜〜

澪田「──とまぁこんなオチっす! どうっす? ちょっとは背筋が寒くなったっすか?」

西園寺「そ、そそそそそそんな訳ないじゃん! 澪田おねぇが変な夢を見たってだけの話しでしょ!? そんな……そんなもんで怖がるわけないでしょ!!」

西園寺が恐怖を振り払うかのように大声で叫ぶ。罪木も「ふ、ふゆゆぅ……」と肩をふるわせていて、俺も正直「ゾクッ」とした場面があった。
……今までの自分が全部夢(嘘)か……そんな悪夢、考えたくもないな。もしそうだったのなら自殺を考えてもおかしくないぐらいだ。

905 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/02(月) 23:27:24.51 ID:9gtsfYIe0
澪田「と言うわけで唯吹の怖い話しはこれでお終いっす!! ささっ! 続いてひよ子ちゃん、張り切ってどうぞ!!」

西園寺「こ、この流れで思い出を話せっていうの!? 一種の虐めかなにかじゃないのこれ!!?」

西園寺が苦虫を噛みつぶしたような顔で叫ぶ。……俺、一番手に話しておいて本当に良かった……。西園寺は「ぐぐぐぅ……!」と悩みに悩んだ後(恐らく「大トリ」とどっちが嫌かで迷ってたんだと思う)、ゆっくりと喋り始めた。


西園寺「……私と「ある約束」をしてる大馬鹿がさ、ちゃんとその「約束」を守ろうとしてる所を間近で見られた時……かな」

俺は「ああ……」とすぐに全容を理解するが、澪田は完全に「?」状態。罪木は詳細は知っている物の西園寺の言う「好きな人」が誰か分かっていないから、なんともまぁ微妙な表情で話しの続きを待っていた。


西園寺「らしくもない特訓なんか本格的に始めちゃってさ。それ以外にも「苦手なところを直そう」「より善い自分になろう」って必死に頑張ってくれててさ……それがその……と、とっても嬉しかった……。ってなに私を見てニヤニヤしてんの日向お兄の変態!」

俺がニヤニヤとしたとした顔で西園寺を見つめていたのが気に食わなかったのか、西園寺が思いっきり俺の臑に蹴りを食らわせてくる。痛ってぇなおい! 俺、ある意味お前らの恋のQPみたいなもんなんだけど!?(事実を言ったら余計にボコボコにされるだろうから言わないけどな)


罪木「ふ、ふゆぅ……。えへへ……良かったですね、西園寺さん」

西園寺「〜〜〜〜〜〜〜ッツ!! ああもう次々!! 最後はゲロブタの番でしょ!! ちゃちゃっと話しを締める!!」

罪木「は、はいぃいいいい!! 思い出に残っていること……思い出に残っていること……。あ、「あの事」は言えないですし、でもそれ以外だと……」

澪田「特に無いなら「衝撃的だった事」でも良いっすよー?」



罪木「──あ、それなら日向さんがソニアさんの裸を見て、下着姿を撮影して、胸を揉んだと聞いた時ですぅ!!」



ビシイイッッツ──!! とその場の空気が完全に凍り付いた。張本人である俺は開いた口を塞ぐ事が出来ず、遅れて数瞬後、澪田と西園寺が衝撃的かつ何かとんでもない異星物を見るかのような眼で俺の事を見つめてくる。


澪田「創ちゃん……。一体ソニアちゃんのどんな弱みを握ってそんな事を……」

西園寺「へ、変態変態ド変態!! 日向お兄ってば最低どころの話しじゃないよ!!? なにソニアおねぇに……一国の王女にセクハラかましまくってんの!? 普通に国際問題待ったなしだし、お兄は豚箱直行間違いなしなんだけど!!」

日向「い、いや待ってくれ!! は、話しを……頼むから話しを聞いてくれ!! これには全部深い訳が……!!」

一体罪木はどこからそんな情報を手に入れたんだ!? と疑問に思う間も無く、俺はこの日、下校時間ギリギリまで真実や嘘を巧みに使い、二人の誤解を全力で解く羽目になった。


澪田・罪木・西園寺との絆が深まりました!! 澪田との絆値が一定値に達しました!! 絆クエスト・澪田唯吹編を開始……できません。苗木くん同様「ある条件」を充たしてください。
906 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/02(月) 23:30:52.04 ID:9gtsfYIe0


──罪木との絆値が一定値に達しました!! 絆クエスト・罪木蜜柑編──を開始します。


907 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/02(月) 23:32:39.49 ID:9gtsfYIe0
と、いったところで今回はここまで。また明日。夜8:30から9時頃にお会いしましょう。
908 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/02(月) 23:33:57.17 ID:ZNdmsMW20
乙!
909 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 00:20:21.05 ID:Stv4ldyC0
絆イベントの発生条件って日向が依頼を受けたかによるんじゃないのかな。苗木と澪田は相談しに行って無くて、発生した3人には日向に相談して依頼を解決したはず。これから起こる罪木の絆イベントも罪木の依頼を終えてるわけだし。
910 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 09:53:16.15 ID:T5HTSR3GO
>>909
んー、でもそれだと七海はどうやっても絆イベントできない事にならない?
いや七海だけ条件が特別なのか
911 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/03(火) 12:16:56.44 ID:DH4hXlgR0


オラァ! 昼休憩のゲリラ投稿じゃあ!!


日向「ふぅ……やっと落ち着いた……」

なんとか西園寺と澪田、そして罪木の誤解を解いた俺は、再び保健室のベットに横たわっていた。
……西園寺と澪田は既にいない。二人は一応納得してくれたみたいだが、それでもなんとも言えない微妙な眼で俺を見続けながら、先に保健室から去って行った。残っているのは俺と……


罪木「ご、ごめんなさぁあああああああい! ま、まさかこんな事になるとは思わなくてぇ……!」

ペコペコと俺に頭を下げてくる罪木だけだ。いや、その件に関してはもう良いんだが……。


日向「罪木、お前はどこで、その……あ、ああいう情報を入手したんだ?」

この件については明らかにしておかなくてはならない。もしどこかから俺がしでかした事が外部に漏れているというのなら、俺は兎も角ソニアにまで迷惑が掛かってしまうかもしれない。罪木は「そ、それは……そのぅ……:と、口をモゴモゴさせてかなり言いづらそうにしながら


罪木「……ひ、日向さんに直接聞きましたぁ……」

……は? 俺から聞いた? そんな馬鹿な。俺はソニアとあった事は絶対に人に、罪木に喋ってなんか──。


罪木「お、覚えていませんかぁ? 夏休みに入ってから16日目の事なんですけどぉ……」

日向「夏休み16日目……?」

確かあの日は日課のランニングの途中で駄菓子屋の前で王馬と会って、あめ玉を貰って少しの間駄弁って……。それから……それから……そう! どこかで澪田と罪木に会って……会って……


罪木「こ、混浴制の銭湯でそのぉ……」

混浴制の、銭、湯────


日向「あ、あ、あああああああああああああああああああああああああああああ!!?」

思いだした。俺はこの時、全てを思いだした。思いだしてしまったのだ。あの異常な暑さのなか、ボーッとする頭で違和感や疑問すら持たずに澪田と罪木と一緒に銭湯に入って……!!
次の瞬間には、俺はベッドの上で罪木に対して全力で土下座していた。なんで今の今まで忘れてたんだ!? というか、幾ら混浴制の銭湯とは言え、何で同じクラスメイトの女の子達と一緒に風呂に入るってシュチュエーションに忌避感を覚えなかったんだ!!?


罪木「ひ、日向さん!?」

日向「ほんっっっとうにすまない!! じ、自分でも訳が分からないんだが、あの時はお前らと一緒に風呂に入る事に何の抵抗感もなくて……!!」

一体あの時の俺はどうなってしまっていたっていうんだ!? 夏を刺激する妖精達に浮かされて頭がおかしくなっちまってたとでもいうのか!?


日向「詫びならなんでもする! 何でもするからその、あの日の話をこれ以上広める事だけは……!!」

俺だけが変態の烙印を押され、最悪の場合豚箱行きになるっていうならそれでも構わないが、それでソニアや罪木、澪田にまで良からぬ噂が立つような事があれば俺は、俺は……!!


罪木「お、お、落ち着いてくださぁあああああああああい!!」

日向「モゴッ!?」

顔を上げた俺に、罪木が抱きしめるように俺に覆い被さってくる。その豊満で柔らかい胸が、俺の顔に「ぽよよん」と直撃した。
……なんと大きくて柔らかいおっぱいなのだろう。ソニアのそれも凄かったが、罪木のそれを例えるなら聖母のような物で、俺の中のあらゆる罪や汚れを祓ってくれるような……そんな気がした。


日向「モゴッ! モゴゴゴ!!」

罪木「わ、私、今後はこの話は誰にも話したりしません! 誰にどんなに虐められたって誰にも言いませんからぁ!!」

罪木がそう言って俺を落ち着かせようとギュゥウウウウッ! と抱きしめてくるが、俺はそれどころではなかった。胸だけではなく腕や脚、おなかや総統際どい部分まで、完全に密着してしまっていたからだ。取りあえず放れるよう罪木に言いたいが、胸を身体に押しつけられているせいでまともに喋る事も出来ない。


罪木「そ、それに私。日向さんが私の身体を「最高だった」「福眼だった」って言ってくれてとっても嬉しかったんです!! 日向さんが私の身体を綺麗だって言ってくれた時、こう、心臓がドキドキして止まらなくなるぐらいに……。だ、だって……だってぇ……」




罪木「わ、私! 日向さんの事が大好きですからぁああああああああああああああ!!」




その叫び(告白)を聞いたのを最後に、俺の意識は(呼吸困難で)完全に無くなった。グデンとして抵抗もしなくなった俺に「日向さん? 日向さん!?」と罪木が必死に声を掛けてくる。……ああ、こんな最期を迎えられるってんなら、俺の人生、そう悪い物じゃなかったかもしれないな…………。

912 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/03(火) 12:18:35.37 ID:DH4hXlgR0


〜〜それから約数十分後〜〜


日向「…………」

罪木「…………」

俺達は互いに顔を真っ赤にして、保健室のベッドの上に向き合うように座っていた。……なんとも気まずい空気が、完全に場を支配している。


日向「あ、あのぉ……」

罪木「ひゃ、ひゃいぃ! な、なんでしょうかぁ……?」

それでも言葉を交わさなければ、喋らなければなんの変化も生まれない。俺は勇気を出して、罪木に先の言葉の真意を確かめる。


日向「ほ、本気なのか? その……お前、俺の事が……」

罪木はリンゴのように顔を真っ赤っかにすると、コクン。と小さく頷く。


罪木「はい……。ずっと……ずっと好きでした。あの日、日向さんが私を助けてくれた時から。私の過去を聞いて貰った時「だからそれ(ゲロブタ)で構わない」って言った私に、本気で怒ってくれたあの日から。ずっと……ずっと……」

日向「……そうか」

……罪木がずっと胸に秘めてきたこの想いに、俺はどう答えれば良いんだろう。そもそも俺にとって「罪木蜜柑」とはどういう存在なんだ? ただの友達? 仲の良いクラスメイト? それとも──
俺が慰問自答していると「あ、あのぉ……」と罪木が喋り掛けてくる。


罪木「い、いきなりこんな事を言われても困っちゃいますよね!! ですから……そう! 卒業式の日です!!」

日向「え?」

罪木「もし私とその……こ、こここ恋人になってくださるというのなら、卒業式の後、私の研究教室に来て下さい。……私、待ってますから。どんなに望みが薄くても、日向さん。貴方の事を待ってますから……」

そう言って、罪木は再び俺を優しく抱きしめる。……ここで抱きしめ返してやれない俺の不甲斐なさを心底情けなく思いながら、俺は暫くの間、罪木に抱きしめられ続けた。


罪木 の 絆クエストをクリアしました!! 罪木のパンツを手に入れました!! 「罪木に助けを求める」の難易度が更に下がりました!! 罪木と大切な「約束」をしました!! ED・罪木蜜柑編 が解放されました!!

913 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/03(火) 12:20:05.97 ID:DH4hXlgR0


〜〜夏休み21日目〜〜

夏休みが始まってから、既に三週間が過ぎた。……一昨日、そして昨日とクラスメイトの女子に告白された俺は、その日朝からボーッとして、考えを纏められずにいた。
……俺の事を好きだと言ってくれた二人。俺は二人の事をどう思っているんだろう。「卒業式の日」という指定はされたが、俺はその日、一人の人間として、日向創として何をすれば良いんだろう。

……まだまだ時間はある、とそんな余裕を持っている場合じゃない事は理解しているが、今は夏休みだ。こんな陰鬱な気分のままでいたら勿体ない。やはり、今日もいつも通り。どこかに出かけてみようかな。

↓2 何をする?
914 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 13:03:29.40 ID:RLfzNWDe0
さげ
915 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 13:14:15.42 ID:KAWmweGDO
入間と不二咲とキーボのメンテナンスの手伝い
916 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 19:12:50.62 ID:+fxRQ1p6O
これ最終的にカップリングできてないキャラから選んでエンドになるのかな?
えげつない取り合いになりそう
917 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/03(火) 20:45:44.86 ID:DH4hXlgR0
こんばんわ。少々早いですが、今夜も始めて行きます。
918 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/03(火) 20:46:36.06 ID:DH4hXlgR0


日向「……何で俺は夏休みに三日も連続で学校に登校する羽目になってるんだろうな……」

俺はそうぼやきながら、入間に指定された工具が入ったダンボールを、用具入れ部屋から運ぶ。今日の朝、俺のスマフォに掛かってきた「依頼」は「キーボのメンテナンスを手伝って欲しい」だった。
なんでも入間が当てにしてた超高校級のメカニックである左右田が、弐大に2泊3日の無人島生活(トレーニング)を強いられてしまい、来る事が出来なくなってしまったらしい。


不二咲は「きゅ、急にこんな事をお願いしてごめんなさい」と申し訳なさそうに謝ってくれたが、肝心の入間が……。


入間『はっ! DTメカニックがこれねーってんでワザワザあいつの穴友達(直球)であるテメェを呼んでやったんだ。精々俺様の為にしっかり働きな!!』


と、人の神経を逆撫でするようないつもの調子(王馬への恋心騒動で大人しくなったのは本当に一時的な物だった)で煽ってきたものだから、俺は当初ブチ切れて家に帰ろうとしたんだが、あくまでこの「依頼」の依頼主である彼──


キーボ「ほんっとうにすみません!! 入間さんの性格と口調は今の人類の科学と知恵では如何ともしがたいものでして……。ちゃ、ちゃんとお礼の品は用意してありますから、どうかお願いします!!」

超高校級のロボットであるキーボが土下座してそう頼み込んできた物だから、俺は「嫌」とは言えなかった。……それにしても不二咲は兎も角、超高校級の相談窓口でしか無い俺に一体キーボのメンテナンスの何を手伝えっていうんだ……? と、当初は思っていたのだが──


入間「おーい草餅男! 次は精密機械用の潤滑油とペンチと、あと一番小さなレンチな!!」

要するに雑用かよ!? こんなの俺じゃなくても出来ただろ!!? いや不二咲は非力だし、キーボはメンテナンスされる側だし、入間はメインの調整で忙しいしで仕方ないのか……? いやでもそれにしたってなぁ……。


不二咲「えっと、入間さん。ここのプログラムとメインのあれなんだけど……」

入間「あーん? ちっ、面倒臭ぇな……。その辺りは全部テメェに任せてやるよ女装ホモ」

不二咲「あの、確かにボクは苗木くんの恋人の一人だけど……。その呼び方は、えっと、その……」

キーボ「入間さん! 他人の性的マイノリティについて馬鹿にするのは立派なセクハラですよ!!」

キーボ、お前のその言葉も結構セクハラ染みてるぞ。つーか不二咲は性的マイノリティで女装してるわけじゃ……ない、よな? 苗木と恋人になる前と後で理由が変わったりしてないよな???


入間「おい! 何サボってやがんだ草餅男!! とっとと次の工具を持ってこい!!」

日向「はいはい分かりましたよー!!」

そんな事を考えて立ち止まっていた俺に、入間から喝が入る。……やれやれ。一体何時になったらこの作業は終わるのやら……。

↓1 メンテナンスに掛かった時間(高コンマほど時間が掛かる)
↓2 キーボのメンテナンス結果(高コンマほど完璧。30以下で入間が余計な改造をする)
919 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 20:47:08.80 ID:RLfzNWDe0
920 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 20:48:41.88 ID:0tyXHPG3O
はい
921 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 20:48:42.30 ID:jtG60VO3O
はい
922 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/03(火) 21:03:42.80 ID:DH4hXlgR0
80 夕方近くまで時間が掛かった
88(ゾロ目) メンテナンスは完璧だ!! キーボの調子がグーンと上がった!! さらに……?


入間「最後にここをこうしてっと……。よっし! 今回も完全に完璧だ!! さっすが俺様!!」

そう言って爆笑する入間だが、その一方で俺は肩で息をするハメになっていた。こいつ……工具や用具の要求だけじゃなく、昼飯やらおやつやらの買い出しにまで行かせやがって……!
しかも注文の品が一々細かくて商品が置いてないコンビニがあったから何件も回るハメになったし!!


不二咲「えっと、それでキーボくん。ど、どうかな……?」

キーボ「お、おおおおおおおおお!! 流石は入間さんに不二咲さん!! はい! メンテナンスはこれ以上なく完璧です!! 以前より出力も精密さも上がっています!!」

一方で、入間の言う通りキーボのメンテナンスは完璧だったらしい。キーボがこれまでにないテンションではしゃいでいるところから見て、そうとう上手く行ったのだろう。……まぁ、それだったら俺も依頼を受けたかいがあったかな。


キーボ「あの、本当にすみませんでした日向先輩。入間さんと不二咲さんだけだと、不二咲さんが眼を放した隙にまた妙な改造をされるのではないかよ心配で……」

……ああ、キーボが俺をワザワザ呼んだのは入間の監視もして欲しかったからか。確かにそれなら左右田のツッコミスキルを一部受け継いでいる俺が適任かもな。


キーボ「お礼と言っては何ですが、ボクの「内なる声」に日向さんが今後役立つであろう「ヒント」を三つまで聞いて差し上げます!! さぁ、なんでも聞いて下さい!!」

キーボの「内なる声」か……。アンジーの言う神様的な物とは違うらしいが、こいつにはこいつの特殊能力(?)的な物があるとは噂で聞いていた。……なんだろう、少し興味が出て来たな。折角だし、何か聞いてみようか。

(ゲームメタ的に言うと、>>1が質問に答えます。多少メタい物でも構いません)

日向「じゃあ↓1↓2↓3で」
923 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 21:05:46.91 ID:RLfzNWDe0
七海の絆イベントを見る方法
924 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 21:09:29.83 ID:RSdjJ+Z9O
依頼達成せず絆クエストに移るバグ技
925 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 21:14:17.72 ID:AUoDEv0rO
ソニアと罪木が寝取られる可能性
926 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 21:14:19.79 ID:Stv4ldyC0
特殊絆イベントの種類
927 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/03(火) 21:20:25.51 ID:DH4hXlgR0
>>923 キーボ「慌てなくとも大丈夫です! そうですね……あと少し、もうあと少ししたら何もせずとも七海さんとの絆は深まると思いますよ!!」

>>924 キーボ「残念ながらそのようなバグ技は無いようです……。絆というのは地道に、依頼を達成して上げるしかないようですね」

>>925 キーボ「ご安心を。二人が日向さんを想い続ける限り……。少なくとも卒業式の日まではそんな可能性は「ありえない」と言っていますよ!!」


キーボ「……と、まぁこんな具合ですね。どうでしたか? 日向先輩の役に立ったでしょうか?」

日向「ああ、とても良い話が聞けたよ。ありがとう」

その後、入間の研究教室の片付けまでやらされた(当然入間にもやらせた)俺達は、下校時刻ギリギリになってようやく帰ることが出来たのだった。
928 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/03(火) 21:23:59.41 ID:DH4hXlgR0
〜〜夏休み22日目〜〜

ふぅ……。昨日は雑用ばっかで疲れたなぁ。その前も勉強勉強だったし、なんか久々に遊びたくなってきたぞ……。
よし! 今日はハメを外して思いっきり遊ぶ日にしてみるか!!

↓2 何をする?
929 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 21:24:53.76 ID:Yshk39X4O
ダブルデートの予行練習
春川×真宮寺×赤松×日向
930 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 21:25:27.07 ID:d5T2SbLp0
クズペコと十神のプライベートビーチへ
931 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/03(火) 21:56:05.80 ID:DH4hXlgR0
日向「……ひっろ……」

俺の口から思わず出たその一言に、俺をここに拉致(?)してきた張本人が馬鹿にするように言う。


十神「当然だ。十神財閥が保有しているプライベートビーチだぞ。そんじょそこらの成金セレブ共のそれと一緒にするな」

日向「いや、それは確かにそうだと思うけどさぁ……」

確かに広い、そして綺麗だ。砂浜も海水も「人の手」が入っているのか肌触りが良いし、景観も素晴らしい。去年77期生の皆と修学旅行で行った「ジャバウォック島」に勝るとも劣らないだろう。
……だが俺は、そんなプライベートビーチを前にしてはしゃぐ気分にはなれなかった。遊ぶ気分にもなれなかった。──何故か。


九頭龍「…………」

辺古山「…………」

水着姿ですら無いいつもの恰好をした九頭龍と辺古山が、特大なビニールシートの上に、神妙な面持ちで座っていたからだ。……あれ? おかしいな?? 今日は遊ぶ日にしようって決めた時に限って「運命」って奴が妨害してくる気がするぞ???


九頭龍「……よう日向。一学期ぶりだな」

辺古山「……変わりはないか?」

一応とばかりに挨拶してくる二人に「あ、ああ……」と答える。……なんだこの重っ苦しい空気は。俺は一体何に巻き込まれてるんだ???


九頭龍「……? 日向テメェ、もしかして事情を聞かされてねぇのか?」

日向「あ、ああ……。朝家を出たと思ったら突然十神のリムジンで拉致られて、そのまま……」

十神「……妙な事を言うな。「立会人は日向しか認めない」と言ったのはそっち(九頭龍組)だろう。説明をする義務も当然そっちにあると思うが?」

辺古山「……強引に巻き込んですまない、日向。だがこれは我々にとって重要な事なのだ」

九頭龍「俺ら(九頭龍組)と十神(財閥)の「今後」に関わる重要な会合だ。信用出来る人間しか立会人に出来ねぇんだよ」

……今すぐにでもこの場から逃げ出したい。そんな思いが俺の中でふつふつと湧いてくる。これアレだ。セレスの時と同じ「裏」社会勉強って奴だ。俺が「超高校級の相談窓口」だからってだけでそんなのに巻き込まれたっていうなら、俺は生まれて初めて自分の「才能」って奴を恨むかもしれない。

……まぁ九頭龍と辺古山が俺にそこまで信頼を寄せてくれていた、ってのは素直に嬉しいが……。十神はそれで良いのか? 俺との接点なんて殆ど無かったはずだが……。


十神「十神を侮るな。貴様が学園で起きた様々な事件を解決してきたというのは調査済みだ。「超高校級の相談窓口」としてのその腕前。どの程度の物か、この場で見極めてやるのも一興──そう思ったまでだ」

日向「そ、そうか……まぁお前らが良いならそれで良いんだが……」

そうして、十神のプライベートビーチを利用した、極秘の会合は幕を開けたのだった。

↓1 低コンマほど穏便に。高コンマほどギスギスに進む。
↓2 低コンマほど十神に、高コンマほど九頭龍組に有利。

932 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 21:57:05.05 ID:etfR/GZCO
933 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 21:59:00.32 ID:RLfzNWDe0
日向癒し系
934 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/03(火) 22:22:17.59 ID:DH4hXlgR0

日向「……と、こんな具合で良いと思うんだが……どうだ?」

九頭龍「……」

十神「……」

俺は二人の話しを聞いて、自分の中で思った事をよーく考えてから口に出す。十神に関しては、財閥になる丈不利益が無いように。九頭龍組に関しては、その面子がキチンと保てるように。
二人が大切にしているであろう事をよく考え、推理し、議論が膠着する度に意見を出していく。──そして。


九頭龍「……ちっ、その条件だと財政面で俺らが不利だが……。まぁ、良い落とし所か」

十神「ほう? 随分と物わかりが良いな。「せめてもう少し俺達にな条件にならないか」と日向に泣きつくと思っていたのだが」

辺古山「ぼっちゃんを侮るなよ十神。……ぼっちゃんは既に組の現状は勿論、そちらの内情もキチンと頭に入っているし、それを元に言動を決められるお方だ。……それに日向の出した条件であれば、財政面は後からどうにでもなる」

十神「……ふん」

静かに、だが確かにバチバチと眼から火花が飛ぶその会合は、俺の出した折半案で何とか話しが纏まった。……た、ただ座って放していただけなのにメッチャ疲れた……!! ……こいつらよくこんな雰囲気の中で疲れも感情も見せないな。こんなに穏便に話が進んだのが奇跡のようだ。


九頭龍「あ? 奇跡? んなわけねーだろ」

日向「へ?」

辺古山「……日向。自分では気づいていないのかもしれないが、この会合がここまで穏便に済んだのはお前の存在があってこそだ。ぼっちゃんも私も、そして十神も、それは理解している」

俺のおかげ……? 世界を動かせる程の力を持った奴らの会合ってのは普通こう、穏便に進む物じゃないのか?


十神「……まぁ貴様が多少なりとも使えそうな奴だという事は頭の片隅に入れて置いてやる。「その時」が来たら精々俺の役に立つが良い。日向」

九頭龍「はっ! 日向の相談能力はまだまだこの程度じゃねぇぜ。精々礼金を用意して待ってな十神!!」

九頭龍、頼む。頼むからハードルを上げないでくれ……!! 今回は知っている面子だけあってまだマシだったが、もし本当に世界を動かす力をもった凄い人達の会合の立会人なんかやる事になっったら、俺は緊張と過呼吸で死んじまう……。


九頭龍・辺古山・十神との絆が深まりました!!
935 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/03(火) 22:24:01.73 ID:DH4hXlgR0
× 十神「ほう? 随分と物わかりが良いな。「せめてもう少し俺達にな条件にならないか」と日向に泣きつくと思っていたのだが」
○ 十神「ほう? 随分と物わかりが良いな。「せめてもう少し俺達に有利な条件にならないか」と日向に泣きつくと思っていたのだが」
936 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/03(火) 22:27:18.03 ID:DH4hXlgR0
〜〜夏休み23日目〜〜

……なんだろう。最近マジでトラブルに巻き込まれてばかりの様な気がする……。なんかもっとこう……夏休み序盤みたいな「これぞ夏休み」って日が欲しい!!
頼む、神様!! 今日こそそんな日にしてくれ!!

↓2 何をする?
937 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 22:29:05.99 ID:GcsN1MDj0
澪田小泉豚神とカラオケ
938 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 22:29:14.07 ID:RLfzNWDe0
敢えて澪田入れます

王馬主導で澪田終里を超リアルなプログラム世界に連行し教育
落ちぶれた未来、彼女達がAV撮影や売春で食いつないでるストーリー(ヤル寸前で止まる)体験で危機感もって勉強させる(日向にも見せて本気で教師させる)
939 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 22:29:46.46 ID:Stv4ldyC0
最原と霧切と朝日奈で脱出ゲームをした。
940 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/03(火) 22:34:14.14 ID:DH4hXlgR0
ぐ、ぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐ!! すみませんが「日向が」それを許容するとはとても思えない(例え相手が王馬であっても)ので安価↓1
(あと>>1がそんな可哀想すぎる二人を書きたくない……)
941 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 22:35:29.55 ID:qxi4QIfYO
ペコが九頭竜最原日向トレーニング
942 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 22:42:40.88 ID:GcsN1MDj0
なんかちょっと前から王馬ダシにして下系の安価とる人が出てきたなあ
943 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/03(火) 22:56:33.97 ID:DH4hXlgR0


日向「……残酷だよな、神様ってのは……って痛った!」ビシィッ!!

辺古山「どうした日向、集中力が乱れているぞ。座禅は己そのものと対峙するのが心髄だ。……心を研ぎ澄ませ、一分の隙も作るな」

俺は今日『昨日のついでだ。今日も付きあってくれ』と九頭龍から連絡を受けて、九頭龍組が経営している剣術道場へとやって来ていた。目的は「トレーニング」なんでも夏休み7日目に左右田の頑張りを見て俺同様感化された九頭龍が、最近暇を見つけては辺古山に「稽古」を付けて貰っているらしい。
……いや、それはよく分かるんだが、何で俺まで呼ばれたんだ??? あとその……俺と同様呼ばれたんだろう最原が……


最原「あぐぅっ! ひぐうっ!! ひぎいっ!!!」ビシィッ!!ビシィッ!!バシイッ!!

辺古山「最原。何を考えているのか知らんが今の貴様には煩悩が多すぎる。まずは心を静め、邪念を打ち払う事に専念しろ」

何があったのか知らないが、相当座禅に集中出来る精神状態では無かったらしく、竹刀を持った辺古山にビシバシとしごかれている。……あいつ、一体何を考えてこのトレーニングに参加したんだ? 百田と春川とやってるっていう『トレーニング』は今日はやらないのか?


九頭龍「……ッツ」ビシィッ!!

辺古山「……」

当然、九頭龍も例外では無い。「隙」を見せれば辺古山に竹刀で問答無用で叩かれる。……これぞ、精神の修行って奴なんだろうが、ちょっと今の俺達にはレベルが高すぎる気がするぞ……。

高コンマほど座禅に集中出来る。

↓1 日向(補正+10
↓2 九頭龍(補正+20)
↓3 最原(補正−30)
944 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 22:57:27.77 ID:d5T2SbLp0
945 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 22:58:35.38 ID:Stv4ldyC0
気の毒に
946 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 22:59:51.63 ID:RLfzNWDe0
うーん、エッチするシーンは無しだからいけると思ったんだけどなぁ
947 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 23:00:35.52 ID:Stv4ldyC0
余りに過激だと却下されやすいよ。
948 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/03(火) 23:32:19.86 ID:DH4hXlgR0
日向 777(トリプルゾロ目)+10=87 凄まじい集中力だ! もう少しで「次の領域」に到れるかもしれない!!
九頭龍 38+20=58 ギリギリだが、目標は達成出来た。
最原 63−30=33 やはり何かが気に掛かるのか、最後まで精神統一に集中出来なかった。



日向「────────」

……静かだ。俺はいつから「ここ」にいるんだろう。九頭龍、最原と共に辺古山に稽古を付けて貰っていた事までは覚えているんだが……。これが「精神を研ぎ澄ます」って事なのか? 

俺が暫くの間そのままの状態でいると「ここ」に俺以外の誰かが二人がいるのが感じ取れる──一人は髪が地面まで伸び、深紅のように紅い眼をした不気味な男。ありとあらゆる才能を持つ全能の神にも、絶望に落ちた堕天使にも見える……。そんな男。
もう一人は、俺とそっくりな顔つき、体つきをしているが、髪が白銀に、眼が真紅のように輝き、その身からあふれ出るオーラは未来への希望に満ちている。万能でも全能でも無敵でも最強でもないが、強くて温かい光を感じるような……。そんな男。

──なた

そこに、突如として雑音が入って来た。……五月蠅いな、もう少しで何かが見えそうなのに──


辺古山「おい日向!!」

日向「おわぁっ!?」

その大声に、俺は驚いて意識を覚醒させた。キョロキョロと辺りを見回してみると、そこは確かに九頭龍組が経営する剣術道場で、あの「二人」の姿はどこにも見えない。


辺古山「……よっぽど精神統一に集中出来ていたんだろうが……。すまない、次の稽古の時間だ。竹刀を持ってくれ」

日向「あ、ああ……」

そうだ、トレーニングはなにも座禅だけで終わりでは無い。次は竹刀を使った修行に移らなければならないのだ。俺はゆっくりと身を起こして、辺りを確認する。九頭龍は大丈夫そうだが、最原が……。


最原「い、痛いよぉ……」

辺古山にぶっ叩かれ続けたのが堪えたのか、メソメソと、まるで子供のように泣いていた。……最原、お前本当に何があったんだ……? 次の稽古に移る前にそっと最原に聞いてみたところ


最原「あの……。今日百田くんと春川さんが二人で出かけるって聞いて……その、邪魔しちゃ悪いと思って……」

ああ、なるほど……。つまり友人二人の付き合いが上手く行くかどうか気になりすぎていたと。そりゃあ最原も座禅に集中するのは無理ってもんだわな。


最原「……日向先輩は凄いですね。一体どうやったらあそこまで精神統一が出来るんですか?」

九頭龍「俺も気になるな。日向お前、本当に座禅を組むの初めてか? 完全に玄人のそれに見えたんだが」

日向「初めて、な、筈なんだけど……」

……あの時見えた「二人」は一体何だったんだろう……? そんな疑問を蹴散らされるかのように、その後俺達は竹刀を持った辺古山にしばかれまくられたのであった。

九頭龍・辺古山・最原との絆値が上がりました!!
949 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/03(火) 23:37:48.43 ID:DH4hXlgR0
〜〜夏休み24日目〜〜

昨日の一風変わったトレーニングは、確かに良い刺激になった。日課として、ランニングだけじゃなくて座禅も組むようになったしな。
……でもやっぱり夏っぽいイベントが欲しい!! つーか遊びたい!! さぁ、今日こそ遊ぶぞ!!

↓2 ……と言う事で今回はここまで。改めて>>938さん、申し訳ありません。ですが、やはりどうしても>>1の許容範囲の中に収まらなかったのです。
950 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 23:41:31.68 ID:GcsN1MDj0
はるまきにだいさくらちゃんでさらに特訓
951 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 23:41:58.17 ID:Stv4ldyC0
最原と霧切と朝日奈で脱出ゲームをした。
952 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 23:42:05.59 ID:o3jrWAqNO
最原と友に澪田と赤松のセッションを聞く
953 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/10/03(火) 23:42:12.62 ID:NH2Wm9Qr0
夢野、茶柱、キルミーとスイカ割り
954 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/04(水) 20:31:26.65 ID:QZll/3e50
こんばんわ。では今日も始めて行きます。
955 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/04(水) 20:32:18.90 ID:QZll/3e50


日向「遊ぶとは言ったけどさぁ……、いや確かに今から遊ぶんだけどさぁ……」

朝日奈「? どしたの日向先輩」

日向「いやどうもこうも……」

「遊び」には問題無い。何か危険な事をやるわけでも無い。その遊びに参可している「メンバー」が問題なのだ。


最原「せ、世界最難関規模の脱出ゲームかぁ……。僕程度の探偵に突破できるのかなぁ……」

霧切「あら、過度な謙遜は良くないわよ最原くん。同じ「超高校級の探偵」として、あなたには期待しているんだから」

日向(……チートレベルの実力者が二人もいちゃあなぁ……)

俺は今日、東京都某所で開催されている夏休み特別企画展。「回転絶望迷宮X」という「リアル脱出ゲーム」をしにきていた。

リアル脱出ゲームとは、遊園地や野球場、学校、そして地下鉄やライブ会場などさまざま場所を舞台として、自分達が物語の主人公となって謎を解き、脱出を試みる体験型ゲームイベントだ。それで遊ぶのは全く問題無いのだが、俺達四人のチームに「超高校級の探偵」である霧切と最原の二人がいる時点で、その、面白みが……。


日向(手加減全く無し状態かつ推理ゲームに特化した七海が二人居るようなもんだろこれ……)

何というか、悪い意味で負ける気が全くしない。二人は七海みたいに「空気を読んで推理を自重する」なんて真似、してくれないだろうし……。


朝日奈「あっ! ほら次、私達の番だよ!!」

霧切「そうね、行きましょうか」

一方、そんな事は全く考えていないのか、朝日奈はワクワクとはしゃぎながら従業員の指示を待っている。……さて、一体何分でこの巨大迷宮は攻略されてしまうのやら……。

↓1 迷宮の難易度(基礎値100+コンマ)
↓2 高コンマほど早く攻略できる。(超高校級の探偵×2補正+80)
956 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/04(水) 20:33:04.14 ID:opL5u3td0
957 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/04(水) 20:33:19.13 ID:WNYEVHN/0
958 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/04(水) 20:47:23.81 ID:QZll/3e50
迷宮の難易度 100+14=114
攻略速度 80+13=93

114=93=21 合計21分


朝日奈「ふぅ……。これで完全クリアーだね! いやー楽しかったぁ!! けど流石は超高校級の探偵×2!! あっと言う間に謎や仕掛けを解いちゃうんだもん、お見逸れしましたって感じ!!」

最原「い、いやぁ……。それほどでも……」

霧切「……存外、難しかったわよ。「世界最難関規模」と謳っているだけはあったわね。……ふふっ、久々に楽しめたわ」

日向(……意外だな。俺の予想じゃあ10分は切ってもおかしくないと思ってたのに)

迷宮の難易度が異様に高かったのか、俺達は21分というタイム(これでも最高記録更新らしい)でこの巨大迷宮をクリアした。最初は「これ大丈夫なのか……?」と逆に心配をしていた俺だが、終わってみれば記録更新は愚か、二人が居なければクリアすることすら不可能だったんじゃないか? と思う。

……世界の広さ、そして設計者の頭脳、侮るべからずって奴だな。


霧切「……ふぅ。それはそうと、日向先輩、この後ちょっと良いかしら」

日向「ん? なんだ?」

霧切「……あなたに聞いてみたい事があるの。「超高校級の相談窓口」であるあなたに」


最原・霧切・朝日奈との絆値が上がりました!! 朝日奈との絆値がMAXになりました!! ……条件を充たしていないため、絆クエストに入れません。
959 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/04(水) 20:48:24.99 ID:QZll/3e50

霧切の絆値がMAXになりました!! 絆クエスト・霧切響子編──を開始します。
960 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/04(水) 20:50:58.50 ID:QZll/3e50
……その「約束の日」は夏休みが終り、暫く経ってから訪れた。



霧切「……面白い物は何も無いところだけど、座って頂戴」

日向「……ああ」

俺は霧切に案内された場所──「超高校級の探偵の研究教室」へとやって来ていた。「何も無い」とは言ったが、部屋に備え付けられてある本棚には推理小説や犯罪心理学に関すると思わしき大量の本や、事件の事後ファイルが納められて居るであろう棚など、割とゴチャゴチャしているように見える。


日向「……で、霧切。お前は俺に一体何の相談があるんだ?」

二対ある椅子の片方に遠慮無く座らせて貰った俺が、同じく椅子に座った霧切に問いかける。彼女は暫く押し黙っていたが、ある程度経った後、ボソッと口を開いた。


霧切「……たった一つ、質問に答えて貰うだけだからそう時間は掛からないわ。……そうね。あるところに、一人の女子高生探偵がいたとしましょう」

日向「…………」


その女子高生探偵には一人の妹みたいな存在が居て、一緒に幾つもの難事件を解決してきたの。最初は互いにぎこちなかったんだけど、一緒に事件を解決していく内に二人の絆は、堅く、深い物になっていった。
……ある時、その二人はある天文台に呼び出されてね? そこで起こった難事件を解決しようとしたんだけど……その妹さんは途中で「ある推理」に辿り着いてしまったの。──この事件の犯人は、その女子高生探偵である可能性が一番高い、ってね。
勿論、最初は動揺したし、そんな推理信じたくもなかったでしょう。でも調べれば調べるほど、考えれば考えるほど思考の沼に嵌まっていって、いつしか「その女子高生が犯人だと思えないのは自分の感情に振り回されているからだ」って結論に達したの。

……でも真相は違った。その女子高生はあまりにも巧妙な罠とトンでもない偶然で造り出されていた「偽装された犯人」だったの。……その事件の結末は真犯人に道連れにされそうになった妹さんを庇って、女子高生探偵が死んだ──って話しなんだけど──


霧切「ここで質問よ。……その女子高生探偵が最期に妹さん願ったのは、想った事は、一体何だと思う?」

日向「……↓3」

↓3までの意見を統合して、>>1が良い感じになるように纏めます。
961 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/04(水) 20:52:57.23 ID:QyxcfiUZO
私の銅像を立ててくれ
962 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/04(水) 20:56:14.07 ID:ht4+DR2nO
復讐に囚われるな
963 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/04(水) 20:58:05.27 ID:Q2JF57ZQO
真実から逃げるな
964 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/04(水) 21:00:38.46 ID:QZll/3e50
>>962>>963 はなんとかなりそうなんですが、>>961はどう考えてもシュチュエーションに合ってないので再安価↓
965 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/04(水) 21:01:43.80 ID:kjXo7YmCO
愛が無ければ全ての真実は見えない
966 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/04(水) 21:41:59.58 ID:QZll/3e50
(小説「ダンガンロンパ霧切」のネタだったんですが分かりづらかったですかね……?)


日向「そうだな……。俺はお前みたいな超高校級の探偵じゃないし、超高校級の心理学者でもない。……だから俺の私的な所感でしか答えられないけど、それでも良いか?」

俺はそう前置きする。だってそうだろう? その女子高生探偵ってのが誰だかは知らないが、名前も在り方も知らない故人の願いや想いなんて、絶対分かるわけがない。ただの想像でしかないんだから。

霧切が「それでも良いわ」と答えたので、俺は早速自分の所感を述べていく。


日向「合計で三つあるんだけど。……まずその事件に……妹さんが間違えた推理をしたっていうその事件に「囚われるな」って言うと思う」

霧切「……具体的には?」

日向「その事件で起こした自分のミスや失敗って奴に固執して欲しくない。そう思ったんじゃないか?」

じゃないといずれ「事件の犯人は絶対に許さない」っていう復讐者が誕生していたかもしれないしな。……その妹さんにとって女子高生探偵ってのが大切な存在であればあるほど、その可能性は高まるだろう。


日向「次に「真実から逃げないで」──とも言うと思う。さっきの発言と矛盾するようだけど、重大なミスをしたことも、その事件の真相からも。……その妹さんってのも「探偵」だったのなら、その道を進む気があるのなら、それが最低限の責任だと思ったから」

霧切「…………最後は?」

日向「……これは、お前の話を聞いて俺が思ったことなんだが──「愛が無ければ全ての真実は見えない」──そう言うんじゃないか?」

俺がそう言った瞬間、静かに椅子に座って俺の話しを聞いていた霧切の眉がピクリと動いた。


霧切「……どういう事か聞かせて貰える?」

日向「お前、こう言ったよな? 『「その女子高生が犯人だと思えないのは自分の感情に振り回されているからだ」って結論に達した』って。それって言い換えてみれば『もし感情って奴に振り回されていないとしたら?』って可能性を捨ててることになるだろ?」

霧切「……!!」

日向「だから、人が持つ当然の……「感情」や「愛」って奴を推理に組み込まなくちゃ、全ての真実は見えないぞ……。そんな忠告をするんじゃないかな」

霧切「……なるほどね」

霧切は目を瞑って「ふぅ……」と小さく溜息をつくと、意外そうな顔で


霧切「貴方のことだから「幸せになって欲しい」とか「立派な探偵になって欲しい」とかそういう事を言うんじゃないかと思っていたけど……。ふふっ、随分と厳しい事を言うのね」

日向「俺は「相談窓口」だからな。「依頼者の方に問題がある」って判断すれば容赦無く物言いするさ」

霧切は何かに思いを馳せるようにもう一度瞳を閉じると、暫く経ってからその眼を開けた。


霧切「ありがとう、日向先輩。ずっとずっと悩んでいた心の凝りがようやく取れた──そんな気分よ」

日向「そうか。……これで依頼はお終いか?」

霧切「ええ。……ああ、そうそう」

教室を去ろうとする俺の背中に、霧切が声を掛ける。


霧切「もしもあなたが……。貴方の大切な人が窮地に追い込まれたとき、それに似たような状況に陥ったとき。貴方はその人を最後まで信じてあげられると思う?」

日向「……さあな。その時になってみなきゃ分からないさ」

この台詞を最後に、霧切との会話は終わった。……先の問答に一体何があったのかは分からないが、霧切の微笑むような笑みが見れたのだからそれで良し。……俺はそう結論づけた。


霧切響子との絆クエストをクリアしました!! 「霧切に助けを求める」の難易度が更に下がりました!! 霧切のパンツを手に入れました!!
967 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/04(水) 21:45:33.13 ID:QZll/3e50
〜〜夏休み25日目〜〜

いよいよ夏休み終了まであと一週間を切った。なにかやり残した事は無いか? 思い残した事は無いか? この一週間が最後のチャンスだぞ、日向創。

↓2 何をする?
968 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/04(水) 21:45:58.24 ID:7jq5ALclO
履修したの1・2・V3だけじゃないの?
969 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/04(水) 21:46:07.45 ID:opL5u3td0
しんみりした空気っすね
こういう時こそギャグイベントっす!

77期抜き打ちテスト、4人のチームに分かれ、学校で1日中勉強を行い夜に学力テスト
4人の平均点(テスト終了から1時間後に算出)が一定以上のチームは宿題の期限が9月末日まで猶予される
一定以下のチームは入間のダイエット用ナノマシンが投与され9月終了まで一切の肉類を胃が受け付けない、ただし9月中チーム全員分の宿題の合格が確認でき次第ナノマシンは摘出される
豚神日向花村終里のチーム編成
970 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/04(水) 21:46:20.59 ID:WNYEVHN/0
七海と温泉プールに行く
971 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/04(水) 21:54:14.38 ID:QZll/3e50
>>968 このスレを書き始めてから少しずつ情報を集め始めてます。
>>969 言いたいこともやりたいことも分かるのですが、流石に9月末日まで期限が猶予されるのはやり過ぎ&罰ゲームの内容も超高校級の生徒に「ナノマシン」を投与することを学園側が許可するとは思えない+チーム以外の絆値まで上がってしまうと思う(と言うか久々の顔合わせで77期生メンバーがはしゃがないとは思えない)再安価↓2
972 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/04(水) 21:55:04.70 ID:5X0upWkAo
970
973 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/04(水) 21:55:15.19 ID:WNYEVHN/0
七海と温泉プールに行く
974 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/04(水) 21:56:52.23 ID:QZll/3e50
>>973 七海との絆値は既にMAXですがそれでもよろしいですか?
975 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/04(水) 22:00:15.54 ID:WNYEVHN/0
>>974
じゃあ最原と赤松もそこで偶然会ったというのはどうですか?
976 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/04(水) 22:02:16.00 ID:QZll/3e50
>>975 了解しました。
977 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/04(水) 22:08:02.17 ID:7SmnliBL0
そろそろスレがいっぱいになるから次のスレ立てたほうが良いかと。
978 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/04(水) 22:34:47.95 ID:QZll/3e50
>>969 あと「9月中チーム全員分の宿題の合格が確認でき次第ナノマシンは摘出される」の判定を毎回やらなくてはいけないので……。


日向「いやー、一度は来てみたかったんだよなぁ、『大江戸温泉○語』!!」

七海「テレビのCMでもよく見るもんね。うん、私も楽しみだったよ。……それにしてもどうしたの日向くん? 最近やけに羽振りが良いみたいだけど……。今回も『俺が奢るからさ』って誘われたし……」

日向「え!? いやその……。ほ、ほら! 高校生活最後の夏休みだから金を惜しまずパーッと散財しないとなってさ! ははははははは……」

「ふーん?」と怪訝な眼で俺を見る七海の手を強引に引っ張って、俺達は大江戸温泉○語の施設内へと入っていく。……流石に「裏世界のギャンブル大会で優勝して大金貰いました」とは言えないしなぁ……。

大江戸温泉○語──正式名称を「大江戸温泉○語・浦安万華郷(うらやすまんげきょう)」千葉県某所にある、超有名なリラクゼーション施設だ。数々のアニメや漫画作品とコラボするその柔軟性もさることながら、メインの温泉や温水プールも盛りだくさんと来ている。更には瘦身エステにドクターフィッシュにゲームコーナーに(正直な七海がそっちに夢中にならないか心配である)と、一日中遊び倒せる場所だ。

七海を誘ったのはその……「最近合って無いなぁ……」と一抹の寂しさを覚えたからで、決して下心有りで誘った訳では無い事をここに記しておく。……断じて! ソニアの時のようなハプニングを期待しているわけでは無いからな! 本当だからな!!?


──浦安万華郷の目玉・男女で入れる水着露天風呂「スパニワ」──


七海「あ、いたいた。おーい日向くーん!」↓1高コンマほど際どい水着

日向「七海!」
979 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/04(水) 22:35:22.49 ID:WdNSvkBn0
980 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/04(水) 22:36:05.24 ID:opL5u3td0
>>978
今度の安価はもうちょっと採用難易度の低そうなやつにしてみます
981 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/04(水) 22:36:26.80 ID:QZll/3e50
では980を越えたので次スレを立ててきます。
982 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/04(水) 23:08:10.01 ID:QZll/3e50
>>980 申し訳ありませんが、よろしくお願いします。
983 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/10/04(水) 23:09:04.29 ID:QZll/3e50
あ、次スレ建てましたー。
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1696427020/l50
984 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/03(日) 17:32:01.99 ID:wtFSa5EXO
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985 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/03(日) 17:32:29.43 ID:wtFSa5EXO
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986 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/03(日) 17:33:46.56 ID:HDTenCpGO
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987 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/03(日) 17:35:49.74 ID:FZ0DhH+QO
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988 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/03(日) 17:45:23.48 ID:0RlKVkGQO
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989 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/03(日) 17:47:06.72 ID:0RlKVkGQO
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990 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/03(日) 17:47:33.78 ID:0RlKVkGQO
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991 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/03(日) 17:52:50.36 ID:zaLDIzPDO
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992 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/03(日) 17:54:01.57 ID:6acy9mMnO
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993 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/03(日) 17:56:30.39 ID:6acy9mMnO
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994 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/03(日) 17:58:14.65 ID:6acy9mMnO
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995 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/03(日) 18:00:00.03 ID:6acy9mMnO
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996 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/03(日) 18:00:42.51 ID:6acy9mMnO
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997 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/03(日) 18:01:24.65 ID:6acy9mMnO
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998 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/03(日) 18:02:03.27 ID:6acy9mMnO
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999 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/03(日) 18:02:39.66 ID:6acy9mMnO
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1000 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/03(日) 18:03:09.02 ID:6acy9mMnO
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1001 :1001 :Over 1000 Thread
           , -―  、
         /       丶
        /          ヽ      こんなにもスレ住民達がおじぎに飢えてるとは思わなかった
        i   _,,_ル,,rョュ 、 i
        |  ィ rっフ , 弋ミア |r,         わたしの愛を  全てのスレ住民に!!!
       _|  "''"~ ハ   ハ   .i;{ 
       } ;    / " '  ヽ   |j  _   \ニニニ ニニニ   
        λヽ    r―''"入  /イ/ハ:.:/{ ノ !:::::|    ___ノ^ヽニニニニニ
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     /.:::::::::::::: i、  - / -―- 、⌒V::::::/ // j___ノ、  ヽニニニニニ
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 ,仁ニニニ\ヽヽヽ ∨   /ニニ>彡>--')__ ノ    `ヽニ     \ニニニニ
 ニニニニニニヽ   /     {ニニ> ´ `¨¨´         ニ}      \>''"´
 ニニニニニニニニ/     ∨ /               }八
 ニニニニニニニ./        }ニ{  >>1000 thread over    ノニヽ     ノ
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