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日向「安価とコンマで依頼を解決する」七海「その2だって」
- 381 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/20(水) 19:16:21.92 ID:k7SSIBoc0
- こんばんわ。いつもよりも多めに時間が取れたので始めて行きます。
- 382 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/20(水) 19:17:23.04 ID:k7SSIBoc0
- 澪田『試合終了〜!! 第二回戦は77期生の勝利っす!! むっきゃー! 創ちゃん達よくやったっすー!!』
豚神『先手を相手に譲ってしまってからの見事な立て直し、そしてリスク覚悟の単独偵察……。成功させた狛枝は勿論だが、その情報を活かしてジワジワと相手部隊を壊滅させていった77期生全員の勝利だろう。78期生は少々堅実に動きすぎたな。苗木を戦刃(審判)の傍に行かせるのは決して悪い手ではなかったが、情報を持ち帰るまでに時間がかかる。その時間差も不利に働いてしまっただろうな』
澪田と豚神の解説を聞きながら、俺達はチーム内で健闘を称え合っていた。主に偵察を決めた狛枝と、最後の〆を行なった七海への称賛だが、二人は「何でもないよ」と謙遜する。
狛枝「ボクは「超高校級の幸運」……それしか取り柄が無いからね。あの程度で「役に立った」と思って貰えるのなら幾らでもやるよ!!」
七海「私も自由に動かせて貰ってただけだしねぇ……。最後の舞園さんの特性(スキル)を逆利用してのアタックだって、九頭龍くんが居たからこそ使えた手だし」
九頭龍「いやいや、今回のMVPはお前ら二人で間違いねーだろ」
左右田「そうそう! 「情報」って奴のありがたさと、ゲーマーの指揮の凄さを改めて思い知らされたって感じだったよな!!」
日向「ああ、二人とも胸を張って良いと思うぞ。……さてと、次が最終試合だ。──絶対に勝とう!!」
「「「「「おー!!」」」」」
と、俺達は円陣を組んで団結する。これで1−1……。次の試合で勝利した方が、このゲームを制するんだ……!!
〜〜〜〜
苗木「ごめん……僕、今度こそ何も出来ずに撃破されちゃった……。しかもまた一番最初に……」
不二咲「な、苗木くんの所為じゃないよぉ!」
朝日奈「そうだよ! 不用意に苗木一人に偵察を任せた私達にも責任があるって!!」
霧切「……せめて苗木くんとの本隊との距離をそこまで離すべきではなかったわね。そうすれば苗木くんが撃破されてもすぐに報復に動けたわけだし……。その点、舞園さんは素晴らしい粘りを見せてくれたわ。一人にさせてごめんなさい」
舞園「いえいえそんな! 私も粘るだけ粘ってみたんですけど……結局は一矢報いるだけで精一杯でしたし。(……やっぱりこの「聲」は乱用すべきじゃありませんね。聞いちゃいけない聲まで聞いてしまいますし)」
苗木「うん。舞園さんは本当によく頑張ってくれたと思うよ。……それにしても次が最終ラウンドか。なんだか名残惜しいなぁ……」
苗木がボソッと呟く。例えゲームに殆ど参加出来なくても、第一ゲーム第二ゲーム共に速攻で撃破されてしまっていたとしても、苗木はこのサバイバルゲームを心から楽しんでいた。「友人達と何の気兼ねもなく遊ぶ」──それがどれだけ楽しく、素晴らしいことかを、平凡極まる苗木誠という少年だからこそ、理解出来ていた。
舞園「……だったら、また遊びましょう」
サバゲーをやろうと皆に提案して、日向達の手まで借りに行った舞園が、笑顔で答える。
舞園「別にこれで終わるわけじゃありません。今度は違うゲームをしたり、どこかに出かけたり……。皆でまた遊びに行けば良いんですよ。日向先輩達や、他の人達も誘って!」
苗木「舞園さん……。うん、そうだね!!」
霧切「ふふっ……。でも今は最終ラウンドに集中よ。折角ここまで来たんだもの。シッカリ勝って終わりましょう」
朝日奈「うんうん! 私、今まで以上に全力で頑張っちゃうよー!!」
不二咲「ぼ、ボクも……。今の所目立つ活躍はしてないけど、全力を出しきるよ!!」
澪田『さてさて、互いのチームの団結力もより高まった所で、地獄のファイナルラウンド開始っすよー!!』
豚神『泣いても笑っても、これが最終ゲームだ。両チームとも、健闘を祈っているぞ』
二人の宣言で、各チームは自分達のスタート地点へと戻る。「勝利する」──その共通した信念を互いに持ちながら。
第一作戦判定……の前に、日向からの提案判定。↓2
@七海に最初っから本気を出して貰う。
A七海を指揮官として、作戦を遂行する。
Bその他安価
(どの判定も「成功するとは限りません」)
- 383 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/20(水) 19:52:47.10 ID:JDcIrHWsO
- 安価した
- 384 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/20(水) 20:07:00.42 ID:TjTAzjAS0
- 1
- 385 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/20(水) 20:08:34.67 ID:fIqLOjJ60
- 3 七海には司令塔としてうごいてもらい、日向達は一人づつ撃破、会話はハンドサインでずっとしていく。舞園対策
- 386 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/20(水) 20:20:53.30 ID:k7SSIBoc0
- ……ずっと、このゲームが始まってからずっとずっと、引っかかっていたことが一つある。
日向「……なぁ、七海」
七海「? なぁに、日向くん」
日向「お前、今このゲームをやってて楽しいか?」
俺のその質問に、七海は「何を言っているのか分からない」というような表情をした。
七海「うん、勿論楽しいよ? なんで?」
俺がそう思ったのは、七海が……七海自身が自分の才能を……超高校級の才能を発揮出来ていない、否、する気が無いと言う事が分っていたからだ。
『みんなが楽しくゲームを遊べる様に』『終わった後、良かったと思えるゲームが出来る様に』……その思考は尊く、プロのゲーマーとして必要不可欠な物だと俺も思う。──だけど。
日向「……俺の勝手な我が儘かもしれないけどさ、俺は、このゲームでも本気を出したお前が見てみたいんだ。『皆が楽しめるように』じゃなくて『七海が楽しむ為に』最初っから全力を出してくれないか?」
七海「………」
じゃないと「皆が楽しんだ」とは言えない気がする。一人だけずっと縛りプレイを強いられて、それで良いと彼女は思ったし、そう言った。けど、俺は──
七海「↓1」
01〜30 ごめんね。今回のゲームではこのスタンスを変える気は無いんだ。
31〜60 ……分ったよ、ちょっとだけ本気を出してみる(七海の判定に+のバフ)
61〜90 日向くん……私、遠慮しなくても良いのかな? 本気でやっても良いのかな?(七海の判定に++のバフ)
91〜00 うん! 分った!! 全力でやらせて貰うね!!(ア カ ン)
- 387 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/20(水) 20:24:14.86 ID:Kqlf4vK0O
- あ
- 388 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/20(水) 20:26:47.93 ID:fIqLOjJ60
- 鬼神が本気出すぞ!
- 389 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/20(水) 20:31:30.67 ID:k7SSIBoc0
-
七海「……」
俺のその言葉を聞いて、七海は少しばかり黙りこくると、俺の顔を見てこう言った。
七海「日向くん……。私、遠慮しなくても良いのかな? 本気でやっても良いのかな?」
少々不安げな七海に、俺は「ああ、勿論だ」と笑顔で頷く。超高級の才能を持つ人間が、その力を発揮できる機会をムザムザ無駄にするなんて、俺には我慢ならない。
なにより、俺は七海に満足して欲しいんだ。ゲームを楽しんで欲しいんだ。その為に起きるバランス崩壊なんて知ったことか。
七海「……そっか。じゃあ、本気、出しちゃおうかな?」
「ふふっ」と微笑みながら七海が言う。優しくて自信に満ちあふれたその表情に、俺も思わず笑顔になった。
改めて第一作戦判定
↓1 77期生(超高校級のゲーマー補正+30)
↓2 78期生(超高校級の探偵補正+10)
- 390 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/20(水) 20:31:53.06 ID:4CTysromO
- お
- 391 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/20(水) 20:32:24.85 ID:9QKCjRVV0
- え
- 392 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/20(水) 20:34:38.99 ID:fIqLOjJ60
- 苗木が遊撃して後ろから援護射撃
- 393 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/20(水) 20:42:27.47 ID:k7SSIBoc0
- 36vs95 78期生の勝ち。(一応、50を越えていないので初手撃破は無し) ちょっと77期生初手の作戦判定弱すぎませんかねぇ……?
日向「じゃあ七海、気をつけてな」
九頭龍「あんま無茶すんじゃねーぞ!!」
狛枝「あははっ! 七海さんは僕達の希望に、そして僕達は七海さんの踏み台になるんだね!! なんて素晴らしいんだ!!!」
左右田「こんな時までサイコな発言してんじゃねー!! ……兎も角、頼りにしてっぞ七海!」
七海「うん、日向くん達もね!」
その返事を最後に、七海は一人林の中へと消えてゆく。俺達は、最初っから七海に単独行動をさせて、他の四人で固まるという作戦に出た。
前回もやった、俺達四人全員で囮になる作戦だ。……上手く行くかどうかは分らない。けど、七海が本気を出してくれるならこれが一番勝率の高い戦法だと信じて……。
そして、数分後。
ダダダダダダダダダダダダッッ!! ──という射撃音が、俺達の右斜め前方から聞えてきた。
日向「ッツ!? 全員避けろ!!」
↓1 49以上で誰か一人撃破
- 394 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/20(水) 20:43:02.36 ID:fIqLOjJ60
- カウンター決めろ七海
- 395 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/20(水) 20:45:13.34 ID:k7SSIBoc0
- 36 誰も撃破ならず。七海のカウンター判定、30以下で78期生の誰かを撃破。↓1
- 396 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/20(水) 20:45:28.02 ID:+7GnqYE8O
- あん
- 397 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/20(水) 20:47:47.97 ID:k7SSIBoc0
- 02 撃破されたのは誰? ↓1
01〜20 苗木
21〜40 舞園
41〜60 霧切
61〜80 朝日奈
81〜00 不二咲
- 398 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/20(水) 20:48:42.20 ID:fIqLOjJ60
- びっくりぽん
- 399 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/20(水) 20:51:44.49 ID:fIqLOjJ60
- 苗木氏、朝日奈の盾に
- 400 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/20(水) 21:02:36.81 ID:k7SSIBoc0
- 20 苗木撃破 ……また一番最初に脱落してるよこの超高校級の幸運……。
苗木「……ごめん、仕留め損なったみたいだ」
苗木はバラバラに散っていく77期生の足音を聞きながら、落胆するように溜息をついた。霧切の読み通り、七海は単独で。他の四人は纏まって行動するだろうという読みはバッチリ当たっていた。しかも団体行動をする四人を先に発見できたという千載一遇のチャンスだったのに、それをムザムザと逃してしまった。
霧切「……気にする事は無いわ。今ので各自単独行動に移ったのなら各個撃破していけば良いし、また纏まるなら今度こそ一網打尽にするチャンスよ」
舞園「そうですよ苗木くん! 落ち着いて、焦らず行きましょう!!」
苗木「うん、そうだね! じゃあ……」
苗木を遊撃に、そして霧切と舞園が後ろから援護射撃をするというそのフォーメーション。それは決して悪い手ではなかったのだが──
──バン!
苗木「……え?」
銃を乱射すると言うことは、それ即ち敵の大凡の位置を「見えない敵」に伝えてしまうと言うことでもあった。
戦刃『苗木くん、ヒット』
苗木「な、なにが……!?」
霧切「……!? 舞園さん、反対側の林の中に隠れて! 姿勢は低く!! それと、敵を発見しても無闇に銃を乱射することは控えて!!」
舞園「は、はい!!」
状況は嫌でも動き出す。77期生最強のゲーマー。七海千秋の手によって。
第二作戦判定
↓1 77期生(超高校級のゲーマー補正+30)
↓2 78期生(超高校級の探偵補正+10)
- 401 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/20(水) 21:03:41.40 ID:TjTAzjAS0
- あ
- 402 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/20(水) 21:03:44.31 ID:xGximNq0O
- え
- 403 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/20(水) 21:11:45.24 ID:k7SSIBoc0
- 70VS41 77期生の勝ち。
日向(……流石は七海だな。あの状況下で冷静に一番狙いやすい位置にいた苗木を的確に狙うなんて)
一旦散り散りになった77期生の男子組は、こうなった時(奇襲を受けた際)の為の緊急マニュアルに基づいて行動し、バラバラになりつつもお互いの姿が視界に入る様にして行動していた。
これなら誰かが撃破されてもすぐさまカウンターを取れる。被害も最小限で済むという算段だ。
そして──
日向「……いた」
こちらが先に敵を見つけた時は、当然先手を打てる。日向は落ち着いて敵に標準を合わせて、息を吐くと同時にトリガーを引いた。
↓1 撃破判定29以下で誰かを撃破
- 404 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/20(水) 21:12:14.34 ID:fCQaKvnd0
- あ
- 405 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/20(水) 21:12:42.47 ID:fIqLOjJ60
- 日向と九頭龍のコンビで撃破
- 406 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/20(水) 21:19:14.58 ID:k7SSIBoc0
- 34 撃破失敗。
朝日奈「あ、あっぶな!! 今頬を掠めちゃったんだけどこれってセーフ? セーフだよね!!?」
不二咲「あ、朝日奈さん! 兎に角隠れよう。移動もなるべく素早く、敵の資格に入る事を意識して!!」
日向(──クソッ! ギリギリの所で外したか!!)
日向が狙ったのは、前回同様不二咲と共に行動をしていた朝日奈だったが、ホンの僅かに軌道が逸れてしまった。これ以上の追撃は無駄&危険だと判断した彼は、一旦場所を林深くに移動し、次のチャンスを待つ──。
第三作戦判定
↓1 77期生(超高校級のゲーマー補正+30)
↓2 78期生(超高校級の探偵補正+10)
- 407 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/20(水) 21:20:06.46 ID:fIqLOjJ60
- 七海、援護射撃翌頼むってハンドサインを出す。
- 408 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/20(水) 21:21:11.80 ID:AHIwU93yo
- フリーダム
- 409 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/20(水) 21:28:11.99 ID:k7SSIBoc0
- 76vs90 78期生の勝ち。
左右田(あっちゃー……。ドンマイ日向、こんな時もあるさ)
日向の後方で援護に徹していた左右田は、日向の本当に惜しいヒット寸前の射撃を見ながら心の中でそれを労った。絶好のチャンスだった事には変わりないが、なに、慌てることはない。隊列を崩さず、注意深く向こう側の林を観察していればほら──
ダダダダダダダダダダダダッッ!!
左右田「は、はぁ!?」
突如として「自分達が隠れていた方の茂み」からの射撃に、左右田は目を丸くして驚く。そして──
↓1 14以下で左右田を撃破
- 410 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/20(水) 21:29:35.04 ID:TxdwgIGaO
- あ
- 411 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/20(水) 21:31:06.72 ID:k7SSIBoc0
- 七海のカウンター判定↓1 30以下で78期生の誰かを撃破。
- 412 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/20(水) 21:31:15.25 ID:fIqLOjJ60
- 左右田、骨は拾ってやる。
- 413 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/20(水) 21:33:14.57 ID:k7SSIBoc0
- 撃破されたのは誰? ↓1
01〜25 霧切
25〜50 舞園
51〜75 朝日奈
76〜00 不二咲
- 414 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/20(水) 21:34:56.80 ID:VObCqy7MO
- はい
- 415 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/20(水) 21:46:38.73 ID:k7SSIBoc0
-
春川『左右田、ヒット』
審判役である春川の声が、無情にも響く。
左右田(んな馬鹿な!? 舞園と霧切、それから朝日奈と不二咲だって向こう側の林に逃げたはずじゃ……!!)
訳が分らないといった風に頭を困惑させる左右田はある事を思い出す。
──不二咲「あ、朝日奈さん! 兎に角隠れよう。移動もなるべく素早く、敵の視覚に入る事を意識して!!」──
そう。不二咲は何も、「向こうの林に隠れよう」などとは一度も言っていない。ただ「兎に角隠れよう」と言っただけだ。──つまり
左右田「──クッソやられたぁ!!」
左右田が勝手に「じゃあなるべく狙われにくい向こうの林に逃げたんだろうな」と思い込んでいただけだ。自分の思い込みの悪さに、左右田が溜息をついて落ち込んだ──その瞬間だった。
──バン!
林の奥の奥。視認することすら難しい位置から、一発の銃弾が飛んできて不二咲のド出っ腹を貫く。
不二咲「……え? う、うそぉ!?」
戦刃『不二咲くん、ヒット。プレイエリアの外に行ってね?』
左右田を打ち抜いた不二咲を、七海が狙い打ちにする。……全く活躍は出来なかったが最低限の役割は果たせたようだと、左右田は「ほぅ……」と今度は&の溜息をついた。
第四作戦判定
↓1 77期生(超高校級のゲーマー補正+30)
↓2 78期生(超高校級の探偵補正+10)
- 416 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/20(水) 21:47:42.29 ID:9QKCjRVV0
- r
- 417 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/20(水) 21:48:11.33 ID:XdJOlPoeO
- あ
- 418 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/20(水) 21:51:00.48 ID:k7SSIBoc0
- 29vs33……ですが、差四で相手チームを打ち抜けるとは思えないので、78期生にゾロ目ボーナスを付けて再判定
第四作戦判定(再)
↓1 77期生(超高校級のゲーマー補正+30)
↓2 78期生(超高校級の探偵補正+43)
- 419 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/20(水) 21:51:37.93 ID:TjTAzjAS0
- あ
- 420 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/20(水) 21:53:30.88 ID:9QKCjRVV0
- t
- 421 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/20(水) 21:59:12.90 ID:k7SSIBoc0
- 123VS132 何でこんな時だけ差がつかないかなぁ(怒)もう面倒なのでゾロ目ボーナスをそのままに再々判定。
第四作戦判定(再々)
↓1 77期生(超高校級のゲーマー補正+30)
↓2 78期生(超高校級の探偵補正+48)
- 422 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/20(水) 21:59:52.44 ID:odCXBvDlO
- はい
- 423 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/20(水) 22:01:09.14 ID:AHIwU93yo
- すべて任せる
- 424 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/20(水) 22:15:38.63 ID:k7SSIBoc0
- 74vs62 一応、ゾロ目+十以上の差がついたので判定行きます。
狛枝(さて、なんか左右田くんと不二咲くんが撃破されてから状況がグダグダし始めたみたいだけど……)
狛枝は日向とも九頭龍とも合流せず、ただ一人、林の中を暢気に歩いていた。今の彼に、隠れるという選択肢は無い。七海が「本気を出す」というのならば自分も「本気を出す」までだ。……とは言っても、この「幸運(才能)」は自分では制御しきれない物なのだが。
狙いはただ一つ。自分を狙ってきた敵に対する「カウンター攻撃」だ。敵のキルを、七海一人に任せる訳にはいかない。結局、自分達が彼女の踏み台になるには、最低限の努力をしなければ踏み台にすらなれない──と、狛枝凪斗と言う少年は考えている。
そして、林の中を暢気に歩いて数分が経った頃だった。
ダダダダダダダダダダダダッッ!! という銃撃音が、左斜め後ろから聞えてくる。
「……アハッ」
──しかし、当たらない。本当に何故か、全ての銃弾が狛枝に当たるのを拒否するかのように右へ左へと逸れていく。
これが、これこそが彼の「超高校級の幸運」苗木の持つ普遍的なそれとは別の、まるで女神の加護でも付いているかのような不思議な力。
「アッハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!」
彼は銃弾が飛んできた場所に向かって銃撃を放つ。一発あれば十分──そう言わんばかりに「バン!」と、たった一発だけ。
撃破判定↓1 12以下で撃破
- 425 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/20(水) 22:16:48.24 ID:fIqLOjJ60
- この後、狛枝は江ノ島に絡まれて大変だった。
- 426 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/20(水) 22:22:09.82 ID:k7SSIBoc0
- 数瞬後。ダダダダダダダダダダダダッッ!! という誰かが逃げていく足音が聞えてきた。狛枝は狛枝で、ガッカリしたような顔をして溜息を付く。
狛枝「うーん、半歩ズレちゃったかな……。それにしてもたった一回だけ攻撃しただけで逃げちゃうなんて……。勿体ない事をする物だね」
そう、そもそも狛枝に「銃弾を避ける気」など「端から無かった」彼は「当たったら当たったでしょうがない」という思考回路をしていたのだ。
己の「幸運」に絶対の自信を持つ、狛枝だからこそやれる狂気の沙汰である……。
第5作戦判定
↓1 77期生(超高校級のゲーマー補正+30)
↓2 78期生(超高校級の探偵補正+10)
- 427 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/20(水) 22:22:27.92 ID:9QKCjRVV0
- z
- 428 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/09/20(水) 22:23:05.47 ID:iD8z/fRyO
- あ
- 429 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/20(水) 22:26:31.07 ID:k7SSIBoc0
- 122VS57 50以上の差が付いたので誰か一人撃破確定。
↓1 誰? ちなみに撃破したのは? ↓2
01〜20 霧切
21〜40 舞園
41〜00 朝日奈
01〜20 日向
21〜40 九頭龍
41〜60 狛枝
61〜00 七海
- 430 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/20(水) 22:27:45.15 ID:SldkhkaK0
- はい
- 431 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/20(水) 22:28:49.11 ID:fIqLOjJ60
- スナイパー
- 432 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/20(水) 22:50:06.89 ID:k7SSIBoc0
- 霧切撃破。なお、ゾロ目なので次の判定に+のボーナス。
舞園「3vs4ですか。まだ希望がある人数差ではありますが……」
舞園は茂みに身を潜めながら、霧切とヒソヒソと内密な会話をしていた。議題は勿論「どうやったらこの状況から逆転出来るか」だ。
霧切「……七海さんを探しましょう」
霧切はそう言うと、両手に銃をシッカリと構え直す。
舞園「七海さんを、ですか?」
霧切「ええ」
初手の苗木へのスナイプといい、左右田を犠牲に不二咲を狙い打ちにしたことと良い、彼女は恐らく今回「本気」を出してゲームに臨んでいる。借りに今の状況から他のメンバーを全滅させても、残った七海一人で逆転勝ち(三立て)される可能性すらあるのだ。
彼女がどう動いているのかは他のメンバーも知らないだろうが、今なら場所を推理さえ出来れば奇襲を掛けることも──
「──おっと、悪いがそれを許すわけにはいかないな」
霧切・舞園「──ッツ!?」
バッ!──と声のした方を振り向くが、誰も居ない。注意深く茂みの中を観察してみても、影も形も見えない。じゃあ今の声は一体……!
ダダダダダダダダダダダダッッ!!
という射撃音が聞えてきてから、霧切と舞園はようやく自分達が「どこ」から狙われているのか気がついた。……上だ。樹の上だ!! その事実をハッキリと認識出来たときには、もう遅かった。
戦刃『霧切さん、ヒット』
霧切「……やられたわね」
舞園「ちょっ!? そ、そんなの有りなんですか!?」
日向「ルールには「樹の上に登ってはいけません」なんてどこにも書かれてないだろ? 地形を最大限に利用すれば当然の選択だ。上から狙った方が狙い打ちもしやすくなるしな」
舞園「くっ……!!」
唯一ヒットを逃れた舞園は、日向に威嚇射撃をしながらも、その場を離れる。一方、ルールの穴を上手く付いた日向は、悠々と木から下りて地面に降り立ち、一人になった舞園を追跡し始めた。
第六作戦判定
↓1 77期生(超高校級のゲーマー補正+30)
↓2 78期生(超高校級の探偵補正+10)
- 433 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/20(水) 22:50:58.23 ID:k7SSIBoc0
- +のボーナス付け忘れた……77期生に更に+10で。
- 434 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/20(水) 22:52:04.41 ID:TjTAzjAS0
- あ
- 435 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/20(水) 22:52:11.26 ID:9QKCjRVV0
- d
- 436 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/20(水) 23:03:58.08 ID:k7SSIBoc0
- 81vs36 77期生の勝ち。
舞園「はぁっ……! はあっ……!!」
後ろから差し迫る日向の猛攻を何とか交わし続ける。……仲間から「聲」の事を聞かされている日向は、これ以上舞園を好き勝手に動かさせる気は無かった。
九頭龍と七海がやった「絡め手」はもう通用しないだろう。ならば執拗に追いかけて「聲」を聞く暇を与えない──これが一番手っ取り早い、舞園の攻略方だ──(と、七海から提案された)。そして
九頭龍「遊びは終りだぜ、観念しな舞園」
舞園「ッツ──!?」
舞園を日向と挟むように、後ろから九頭龍が現われる。──逃す気は無い。と、視線が語っていた。
舞園(絶体絶命って奴ですね。……でも!!)
最後の最後まで絶対に諦めない。戦って勝って、みんなに、苗木くんに勝利を──!
撃破判定↓1 45以下で舞園撃破
- 437 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/20(水) 23:05:35.09 ID:fIqLOjJ60
- 双撃
- 438 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/20(水) 23:05:35.10 ID:9QKCjRVV0
- d
- 439 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/20(水) 23:14:05.87 ID:k7SSIBoc0
- ×舞園を日向と挟むように、後ろから
○舞園を日向と挟むように、前から
ドガガガガガガガガガガガガ!!
二丁のマシンガンが、舞園へと迫る。──不可避の一撃。そう悟った舞園が、せめてどちらかだけでも道連れにしようと日向に狙いを定めてマシンガンを発射しようとした瞬間、九頭龍の放った一撃が、舞園の手の甲にヒットした。……僅かな、本当に僅かな痛みでトリガーを引く手が止まる。止まってしまう。
戦刃『舞園さん、ヒット。プレイエリアの外に行ってね』
日向「よっし!」
九頭龍「へへっ……! これで残るは朝日奈ただ一人ってな!!」
舞園「ああ……すみません。後は任せましたよ、朝日奈さん」
舞園は実力を全く出せずに終わってしまった試合に無念を感じながら、プレイエリアの外を出て行った。
第7作戦判定
↓1 77期生(超高校級のゲーマー補正+30)
↓2 78期生(超高校級の探偵補正+10)
- 440 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/20(水) 23:14:31.46 ID:TjTAzjAS0
- あ
- 441 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/20(水) 23:14:48.56 ID:SldkhkaK0
- hai
- 442 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/20(水) 23:19:27.68 ID:k7SSIBoc0
- すみませんが今日はここまで。それにしても何でこう微妙な数値ばかり出るんですかね(困惑)
- 443 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/21(木) 20:25:28.55 ID:RCTzx9Ed0
- こんばんわ。それでは今日も始めて行きます。
- 444 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/21(木) 20:26:33.73 ID:RCTzx9Ed0
- 76VS66 77期生の勝ち。
朝日奈(あーもー! ホントどうしよー!!)
朝日奈葵は密林のなかで一人、また一人と撃破されていく仲間の宣言を聞きながら、てんてこ舞いになっていた。借りにここから勝機があるとすれば、自分一人で77期生のみんなを四枚抜きするしかない。
舞園みたいな特殊能力や、霧切みたいなキレのある頭脳を持っていない(むしろバカだと思っている)体力と水泳だけが自慢の自分が、果たしてそんな奇跡のような真似が出来るのだろうか。それに向こうにはとんでもない鬼札がいる。「超高校級のゲーマー」このゲームが始まってから一度も姿を現わしていない「七海千秋」という天才が……。
朝日奈(落ち着け……落ち着くのよ私。プロスイマーは狼狽えないっ!!)
兎に角このままここに隠れ潜んでいても見つかるのは時間の問題だ。ならばこっちから動いて玉砕覚悟で敵を一人一人撃破していくしか……。
ダダダダダダダダダダダダッッ!!
朝日奈「──ええっ!?」
そう考えていた朝日奈の背後から、無数の銃弾が襲い掛かる。
撃破判定↓1 10以下で朝日奈撃破
- 445 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/09/21(木) 20:28:37.70 ID:LLF8kAJo0
- q
- 446 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/21(木) 20:33:46.66 ID:RCTzx9Ed0
- 撃破失敗。
朝日奈(あ、危ない危ない……!)
だがまだ完全には狙いが定まっていなかったのか、それとも威嚇射撃だったのか、弾丸は大体は朝日奈の方を向いていたが、一発も当たることはなかった。
どうする? 今のが「誘い」ならば無闇矢鱈に動くのは危険だ。けどかといってこちらの場所が分っているのならこのまま──
朝日奈(どうするのよ、私ー!?)
第8作戦判定
↓1 77期生(超高校級のゲーマー補正+30人数差補正+10)
↓2 78期生(超高校級の探偵補正+10)
- 447 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/21(木) 20:34:59.28 ID:ZCHOSkcv0
- あ
- 448 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/21(木) 20:35:50.80 ID:LLF8kAJo0
- s
- 449 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/21(木) 20:42:14.60 ID:RCTzx9Ed0
- 68vs90 78期生の勝ち(それにしても77期生の作戦の出目ホント酷いっすね……)
朝日奈「……ふぅ……」
考え方を変えよう。と、朝日奈は深く息を吐く。──そう、これは水泳(?)なのだ。どういう理屈かは分らないが、兎に角水泳なのだ。
競技としての水泳ならば、より早く相手よりゴールに辿り着いた方が勝つ。……で、あれば。
朝日奈「ええい! もう細かいことは考えない!! 兎に角反撃するんだ!!」
狙うはカウンター。相手が撃ってきた弾丸を避け、素早く弾丸が飛んできた場所に正確に射撃を打ち込む──
ダダダダダダダダダダダダッッ!!
朝日奈「──ッツ! 今!!」
↓22以下で77期生を撃破
- 450 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/21(木) 20:44:45.05 ID:LLF8kAJo0
- あ
- 451 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/21(木) 20:46:01.88 ID:RCTzx9Ed0
- 撃破されたのは誰? ↓1
01〜40 日向
41〜80 九頭龍
81〜00 狛枝
- 452 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/21(木) 20:46:33.79 ID:P+T4PQkQO
- あ
- 453 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/21(木) 20:48:54.14 ID:RCTzx9Ed0
- 七海のカウンター判定↓1 30以下で朝日奈を撃破。
- 454 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/21(木) 20:49:35.24 ID:LLF8kAJo0
- あ
- 455 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/21(木) 20:52:24.77 ID:dElsZo7h0
- 七海の本気はヤバかった
- 456 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/21(木) 21:10:07.82 ID:RCTzx9Ed0
- 本気を出した七海が強すぎる……。葉隠れの「3割当たる!」とは大違いですね……。
朝日奈の放った弾丸は、正確に弾丸が放たれてきた場所へと吸い込まれ……。
九頭龍「……ちっ!!」
春川『九頭龍、ヒット』
襲撃者である九頭龍を正確に打ち抜いた。「やった! やった!!」と内心で大歓喜する朝日奈──
──バン!
朝日奈「……へ?」
──そこに、その頭に。無慈悲な一発の弾丸が撃ち込まれたのは、それからすぐのことだった。
〜〜時は数分前に遡る〜〜
九頭龍「ああ゛? ようは俺に囮になれってのかテメェ」
七海「うーん、有り体に言えばそうなるかなぁ?」
九頭龍冬彦は不意に(本当に音もなく)現われた七海千秋に内心滅茶苦茶驚きながらも、その提案に反発を示していた。
自分が囮になるのはまぁ別に構わない。嫌という気も無い。だが相手は朝日奈ただ一人で、こっちは左右田以外全員が残っている。朝日奈の場所を特定次第、全員で乱射をすればそれで終わりではないか。ワザワザ朝日奈の位置を早々に割り出さなくとも……。
七海「んーとね、九頭龍くん。もし九頭龍くんがこのゲームで味方が自分一人になっちゃった場合、相手四人を全員倒さないといけないならどう動くと思う?」
九頭龍「あ? んなもん一箇所に止まって発見されたら終わりだから兎に角動き回って相手を攪乱……」
七海にそこまで言わされて、九頭龍はようやく気がついた。
七海「うん、そうだよね。だから四人がかりで探索しても、朝日奈さんを見つけるのは難しいと思うんだ。そもそも常に動き回ってるならワザワザ探索する意味が無いしね」
九頭龍「……だからペアを組んで行動する。囮役が朝日奈を見つけたら大凡で構わねぇからそこに銃を乱射して──」
七海「正確な位置が分った私に、カウンターを決めさせて欲しいんだ。……お願い出来るかな?」
自信に溢れた七海のその瞳に、九頭龍から僅かにあった蟠りが消えてゆく。
九頭龍「……了解だ。その代わり、俺をおとりに使うんだ。最後はビシッと決めろよ、超高校級のゲーマー!」
七海「──うん。任せて」
〜〜〜〜
朝日奈「え、嘘。そんな──」
戦刃『朝日奈さん、ヒット。78期生全滅により77期生の勝ち』
春川『……総合結果2−1でこのサバイバルゲームの勝者は77期生とするよ』
ワァアアアアアアアアアアアアアアア!! という歓声がプレイエリアから、そしてプレイエリア外にいる左右田から響く。
この大激闘を制したのは、第一回戦の敗北から様々な学びを得た77期生だった。
- 457 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/21(木) 21:43:48.33 ID:RCTzx9Ed0
-
〜〜ゲーム終了から数分後〜〜
澪田『いやー! 激闘に次ぐ激闘っしたねー!! どう思います白夜ちゃん!』
豚神『ふむ、そうだな……。第一回戦で78期生の皆に手酷くやられた77期生だが、それを経験に皆が団結。運が味方したといのもあるだろうが、様々な面で77期生が「少しだけ」78期生のそれらを上回った──そんな感じだろう。……最終戦で本気を出してきた七海に関しては別だが』
澪田『相手チームに自分の居場所を一度も悟らされずに見事なカウンターで3キルっすからねー。いやー、流石は千秋ちゃん! 超高校級のゲーマーはサバイバルゲームでもやはり強かった!! って感じっす!!』
実況者二人の解説もあまり耳に入らず、俺達は一団となって健闘を称え合っていた。
左右田「いやー、改めて思ったけどやっぱ七海やべーわ……。スナイパーライフルを持ってる訳でもねーのに怖すぎんだろ……。相手との距離も結構あったってのによぉ……」
日向「ああ、間違い無く今回のMVPだな。凄かったぞ、七海。流石は超高校級のゲーマーだな!!」
七海「えへへ……。うん! みんなありがとう!! やっぱり本気でやるゲームは楽しいね!!」
狛枝「ああ……本当に素晴らしいよ!! ……七海さん、君は正しく皆の希望になったんだ。君の踏み台になれた左右田くんと九頭龍くんが羨ましくて仕方がないよ……!」
九頭龍「勝手に人を踏み台扱いしてんじゃねーぞタコ!! アレは俺が自分の意思で七海を信じて囮になったんだ。七海を信じた俺の判断が間違ってなかったって事でもあるな!」
MVPである七海を中心に、俺達は勝利を祝いあう。勝利の興奮が、一端の冷めやりを見せるその時まで──
〜〜〜〜
苗木「……あはは……ボク、全部のゲームで一番最初に撃破されちゃったね。しかも殆ど何も出来ずに……本当に超高校級の幸運を名乗って良いのかな……?」
舞園「そんな! 苗木くんの所為じゃありませんよ!! そもそも一回戦のあれは囮前提でしたから!!」
朝日奈「そうだよ! そんなのただの偶然偶然!! 気にしない方が良いって!!」
不二咲「うん、そうだよ。ボクだって目立った活躍が出来たわけじゃないし……。左右田先輩を撃破できたのだって、偶々みたいなものだしね……」
霧切「……私が七海さんの本気を侮っていたのも敗因だわ。まさかあそこまで……プロの軍人レベルの単独行動が出来るなんて思いもしなかった。日向先輩の奇襲もね」
78期生の方からは反省と励まし合いの声が聞える。その声と雰囲気に一定の悔しさは滲み出ているものの、後悔は無い。出来る事を全力でやった──多分、みんながみんなそう思っているからだろう。
澪田『さぁさぁ創ちゃんたちー! 反省会も健闘会もそこまでにするっすよー!』
豚神『サバゲーの後にする事と言ったら決まっている……。そう! 宴会だ!!』
澪田『輝々ちゃん特性のバーベキューセットが唯吹達を待ってるっす! こっちも思いっきり楽しむっすよー!』
ワァッッ──! と、俺達の中から歓声が上がる。そう、今日は何もただサバゲーをやって終わりというわけじゃなかった。花村にお願いして用意して貰った野外用のBBQセットで大宴会をするのだ。
〜〜〜〜
ワイワイガヤガヤと、みんなが焼きたてのBBQを食べながら雑談している音が聞こえてくる。俺も勿論その中にいるのだが、まだサバゲーの興奮が醒めやらぬのか頭がボオッとしていて、まるで夢見心地の様だった。
と、そんな俺に誰かが話し掛けてくる。↓2
- 458 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/21(木) 21:45:20.72 ID:LLF8kAJo0
- 狛枝
- 459 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/21(木) 21:45:38.91 ID:ZCHOSkcv0
- 舞園
- 460 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/21(木) 22:07:45.24 ID:RCTzx9Ed0
- 舞園「お疲れ様です、日向先輩」
それは、俺にこのサバイバルゲームの人数集めを依頼してきた今回の依頼者である、舞園だった。
日向「おう、お疲れ様。……今こんな事を聞くのも何だけど、どうだ? 依頼は達成出来たか?」
舞園「ええ、勿論。先輩のおかげでとっても楽しいゲームになりました!!」
「ふふっ」と舞園が普段ステージで見せるそれとは違う「笑顔」を俺に見せてくれる。……それを見て、ああ、やっぱり俺は「この為」に『相談窓口』なんて物をやってるんだなぁと改めて実感することが出来た。
日向「そういえばなんだけどさ「サバイバルゲームをやろう」って言いだしたのはお前だって聞いたけど、発端はなんだったんだ?」
舞園「それは……」
舞園はちょっとだけ躊躇いつつも、俺に理由を話してくれた。
舞園「……私、普段からアイドル活動をしているので、希望ヶ峰学園にいることも少ないんです。こうやって「皆で遊ぶ機会」も卒業までに何度あるかどうか分からない……そんなレベルなんですよ」
ホンの少しの寂しさと、哀愁。舞園の言葉から感じられるそれを聞いて、俺はようやく舞園の内心を察した。
日向「舞園……」
舞園「だから、余計な事を一切考えずに思いっきり遊んでみたかったんです。いつものメンバー(苗木loves)と、普段はあまり交流がない先輩方と……。一学生として、ただ単純に」
──そうだ。俺達だって、舞園の事は言えない。俺達77期生は、卒業まであと一年もないのだ。こうして皆で遊べる機会なんてあと何回あるかどうか……。
そういう点で、俺は、俺達は逆に舞園に感謝すべきなんだろう。──一学生として青春を謳歌する──そんな経験を作ってくれた舞園に。
日向「舞園」
舞園「『誘ってくれてありがとう』──ですか?」
日向「な、なんでわかっ……」
舞園「そりゃあ分かりますよ。だって私──エスパーですから」
舞園は再び「ふふっ」と自然な笑みを見せると、俺の傍から離れて苗木の元へと駆け寄っていった──。
Missionクリア! 舞園さやかとの絆が深まりました!! コマンドで「舞園に助けを求める」の難易度が下がりました!!
彼女は「超高校級のアイドル」です。芸能界にコネがあるのは勿論ですが、彼女は人の「聲」を聞けるエスパーなので、そっちの方向でも頼る場面があるかもしれません。
- 461 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/21(木) 22:15:30.31 ID:RCTzx9Ed0
- 日向「なぁ七海」
七海「なぁに、日向くん」
日向「TRPGのことなんだけどさ、あれってよく「キャラクリエイトが本番でゲームはオマケ」って言われたりするだろ? あれってなんでなんだ? 折角一生懸命作った自分だけのキャラなのにさ」
七海「うんうん。TRPGをやりこんでいる人ほどそう言う傾向があるね。うーんと、一言で言うとキャラクリエイトに全力を出しすぎて精神が真っ白に燃尽きちゃうからだと思うよ?」
七海「TRPGだけじゃなくて他のゲームでも言える事だけど『キャラを作っている時が一番楽しい』って人は多いね。設定や背景を考える──それだけで十分楽しいもの」
日向「キャラクリエイトに何時間も掛けるって人が多いのもそういう理由かぁ」
コンコンコン!
日向「っと、相談者が来たか? はーい、どうぞ!!」
「失礼します↓2」
- 462 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/21(木) 22:16:19.70 ID:fQOCTikMO
- 西園寺
- 463 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/21(木) 22:16:21.77 ID:LLF8kAJo0
- 小泉
- 464 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/21(木) 22:16:29.91 ID:ZCHOSkcv0
- さげ
- 465 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/21(木) 22:31:08.35 ID:RCTzx9Ed0
- コンマ77なので、なにかしらのボーナスを考えておきます。
小泉「失礼するわね。日向、七海ちゃん」
七海「小泉さんだ、やっほー!」
日向「小泉か、この前の罪木の事件の時以来だな」
小泉「いやいや、毎日クラスで顔を合せてるのに何言ってんのよまったく……」
小泉真昼──才能は、超高校級の「写真家」
そばかす顔で赤毛。人物写真を特に得意とし、その人の持つ良い表情を引き出すことから将来を嘱望されている。「人の手によって取られた写真」にこだわりを持ち、自分撮りやセルフタイマーによる撮影を嫌っている(本人談)。
勝気な性格で、だらしなさや頼りなさを見せた男子にはまるで母親のように説教をすることがあり、左右田曰く「クラスのねーちゃんポジ」らしい。反面女子に対しては面倒見がよく、女子グループのリーダー的存在でもある。真面目で常識人だが、アクの強い77期生メンバーの中では影が薄め。
日向「この教室に来たって事は、やっぱり相談事か?」
小泉「……まぁね。ちょっと私一人じゃ不安な事があってさ。アンタの力を貸して貰えないかなって」
日向「勿論、俺なんかの力で良ければ幾らでも貸すさ」
七海「うんうん。頑張ってね日向くん! じゃあ私はいつも通り外に行ってるね。折角だし、TRPGのキャラクリエイトでもしてようかなー」
そう言いながら、七海はいつも通りに部屋を出て行く。俺もいつも通りに、小泉に来客用のソファーに座るよう促した。
日向「ここは「超高校級の相談窓口」学園の生徒の悩みや相談なら何でも聞いて解決、改善に協力するけど、100%解決出来るとは限らない。そして、依頼者の身に危険が及ぶと判断した場合は、依頼を断わらせて貰う事もある。その事を頭に入れたうえで、相談したいって事があれば言ってみてくれ」
小泉「ええ、実は↓2」
- 466 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/21(木) 22:32:26.89 ID:2e8qL3wFO
- 入間にその恋心を自認させてあげたい
あいつの発明品には人を強制睡眠させてその人の恋心を映像にするデジカメがある
無理やりこっちに使って来ようとしたから返り討ちに入間に使った
入間が誰に恋してるか知った(左右田ではない)でも入間が顔を真っ赤にして認めようとしない
女の子らしく恋心を素直に自認すれば西園寺みたく成長できるんじゃないかな
- 467 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/21(木) 22:33:33.22 ID:LLF8kAJo0
- 何も思いつかない
安価上で
- 468 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/21(木) 22:33:50.94 ID:SkyfotV50
- 課題の一環でコンテストに出場する事になったから手伝って欲しい
- 469 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/21(木) 22:34:39.64 ID:dElsZo7h0
- ウェディング写真の依頼が来たんだけど身長が高い日向と女子の誰か2名のモデルをお願いしたい。
- 470 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/21(木) 22:35:46.69 ID:RCTzx9Ed0
- コンマ77でただでさえボーナス付きなのに、更に22333322のアルティメットゾロ目だと!? どういう事だ説明しろ苗木!!
- 471 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/21(木) 23:12:49.27 ID:RCTzx9Ed0
- ……もう面倒臭いので暫くの間コンマ判定から−要素を消し去ることにします(白目)更に依頼達成時に小泉からの好感度も大幅に上げます。
小泉「実はね、78期生の美兎ちゃんの事なんだけど……って、アンタどうしたのよ。いきなり眼が死んだ魚みたい濁ったんだけど!?」
日向「…………いや、なんでもない。なんでもないんだ……」
そりゃ死んだ魚みたいな眼にもになるって……。また入間かよ……また入間なのかよ……! 動物属性付与薬事件の時と言い、惚れ薬をその気も無い左右田に飲ませようとしていた時といい、なんでアイツはこう定期的に問題を起こすんだよ……。
俺はアイツのクラスメイトである79期生の皆に同情しながら、小泉の話を(嫌々)聞く事にした。
小泉「そ、そう? じゃあ続けるけど……。私ね、美兎ちゃんに恋心を自認させてあげたいの」
日向「? ……どういう事だ?」
どうにも話の先が見えず、俺は小泉に話しを促す。
小泉「実は美兎ちゃんが作った発明品に「人を強制的に睡眠状態にさせて、その人の恋心を映像にするデジカメ」があってね」
日向「……そりゃあまた大騒動に発展しそうな発明だな」
この時点で嫌な予感しかしなかった俺だが、どうも話しは妙な方向へと転がっていった。
小泉「それでね、無理やりそのデジカメをこっちに使って来ようとしたから、赤音ちゃんの手を借りて返り討ちにしたんだけど……」
日向「おう、それじゃあ後はそのデジカメをぶっ壊して入間に説教すれば事件解決だな!!」
小泉「人の話は最後まで聞く!! ……それでね、その……。ちょっと魔が差したと言うかなんというか、やられたらやりかえす! じゃないけど……。「私が」美兎ちゃんに対してそのデジカメを使っちゃったのよ」
日向「は? お前がか?」
俺は意外な展開に眼をキョトンとさせて驚いた。小泉のことだから、まず勝手な真似をしようとした入間に対して説教をする所から入ると思ってたんだが……。
小泉「だ、だって人の恋心を映像にして見れるっていうのよ!? 誰だって気になるでしょ!?」
日向「まぁ確かに気になるっちゃ気になるけど……」
小泉「で、どうやらそのデジカメの効果は本物だったらしくって……。私ね、美兎ちゃんがが誰に恋してるか知っちゃったんだ。でも当の入間ちゃんが顔を真っ赤にして認めようとしないのよ」
日向「……なるほどな、事態は把握出来た。それで? お前は俺に何をして欲しいんだ?」
小泉「……ひよ子ちゃんから「アンタには殆ど話した」って聞いたから言っちゃうけど、最近のひよ子ちゃんって凄いでしょ? 一人で着物を着られるように一生懸命努力してるし、お化粧や細かい部分(女の子的な意味で)にも気を使うようになったし……」
日向「ら、しいな」
小泉「だからね? 美兎ちゃんも女の子らしく恋心を素直に自認すれば、ひよ子ちゃんみたく女の子としても人としても成長できるんじゃないかなーって思ったのよ」
日向「……なるほど、つまり?」
小泉「美兎ちゃんに恋心を自覚させる手伝いをして欲しいんだ。危うく被害者になるところだったとはいえ、私、勝手に女の子の心の中を覗いちゃったからさ……罪悪感があるのよね」
なるほど……これは複雑も複雑な依頼が来たもんだ。「あの」入間に恋心を自覚させろと来たか。しかも出来れば更正までもって行きたいと……うーん、恋心を自覚させるのはまぁなんとかなるとしても、更正は無理じゃないか?(真顔)
日向「……話は分かった。で? あいつが恋をしてる奴ってのは一体誰なんだ?」
小泉「↓1」
01〜30 最原
31〜60 王馬
61〜90 キーボ
91〜00 77期生、もしくは78期生に飛ぶ
- 472 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/21(木) 23:13:42.54 ID:dElsZo7h0
- 誰なの
- 473 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/21(木) 23:34:27.65 ID:RCTzx9Ed0
- 小泉「王馬らしいんだ」
日向「お、王馬!?」
小泉の口から発せられた言葉を聞いて、俺は再び頭を抱えることになった。
王馬小吉。超高校級の総統として希望ヶ峰学園に入学してきた79期生だ。
“構成員一万人以上の悪の秘密結社の総統” という、嘘か本当か分からない才能を持つ少年。この秘密結社については “超高校級の探偵” である霧切や最原も思い当たる組織がないとしており、その詳細は謎に包まれているらしい。
嘘つきを自称し、思いつきで適当なことを言ったり、泣き真似をしてみたりと、かなり捉えどころの無い人物。無邪気な笑顔とは裏腹に他の生徒を責めたてるような言動も平然と行うが、本人は「悪の総統だから」と悪びれる様子はない。
第三者視点で王馬と入間の関係性を言うと、所謂弄りっ子と弄られっ子だ。王馬に関しては基本的に誰に対してもそんな風な関わり方をしているが、特に入間、キーボ、ゴン太、(あと一応最原か?)に関しては弄りっぷりが酷い。
入間に関して言うと「淫乱肉豚便器」だの「変態糞女」だの「ドスケベ淫乱ビッチ」だの、荒れてた頃の西園寺でもドン引くような悪口を毎日……否、毎時間のように連発しているのだ。
入間が「ドMっぽい」というのは男子連中の風の噂で聞いた事があるけど……。まさかアイツ、弄られるのを楽しんでたりするのか?
日向「なるほどな……。それで、その映像って奴にはどんなもんが映ってたんだ?」
小泉「↓2」
本日はここまで。また明日、9時頃にお会いしましょう。
- 474 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/21(木) 23:39:04.16 ID:ZCHOSkcv0
- さげ
- 475 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/21(木) 23:39:30.68 ID:wS21dM9TO
- 朝昼はオモチャ屋さん夫婦
夜は怪盗夫婦
- 476 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/22(金) 21:07:36.39 ID:f1YI561z0
- こんばんわ。今回が今までで一番の難産になりそうな依頼を始めて行きます。
- 477 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/22(金) 21:10:09.19 ID:f1YI561z0
- 俺がその質問をしてから、小泉は何とも言い難い表情をした。「苦虫を噛みつぶしたような」とも「気まずすぎて言いづらい」とも「何かもう色々と面倒臭い」とも受け取れるような……そんな表情だった。
日向「あのー……。小泉?」
小泉「……ごめん、私の口からは説明出来ない……、と言うより説明したくないわ。美兎ちゃんから奪ったデジカメはまだ私が持ってるから、それを直接見て頂戴」
そう言って、小泉は普段カメラを収めているポーチからシンプルなサイズのデジカメを取り出す。色が真っピンクな事以外は何の変哲もないデジカメにしか見えないが……どれどれ?
〜〜〜〜以降、デジカメに納められていた映像〜〜〜〜
〜〜とある街のおもちゃ屋「DICE」〜〜
子供A「あー、また負けたー!」
子供B「ちょっとちょっと! 美兎ねぇちゃん少しは手加減してよー!!」
街にあるそこそこ大きなおもちゃ屋さん。その店内で、某独楽をモチーフにした遊戯を、子供達三人と入間が行なっていた。結果は入間の連戦連勝。子供達は今の所誰も入間に勝てていない。
入間「はっ! まだ初潮も精通も迎えてねぇクソガキ共が。この大天才、王馬美兎様の考えた最強のカスタムに叶うわけねぇだろうが!!」
王馬美兎……「王馬」美兎!? まさかこの時点で既に王馬の奴と結婚してるってのか!? つーかお前「眠りながら仕事が出来る発明」を作るって目標はどこ行っちまったんだ……。
子供C「また訳の分からないこと言ってるしー」
子供B「……前にやった「魔改造」っていうのをまたやったんじゃないのー!?」
入間「してねぇよ! つーかその……。お前ら全員をガチ泣きさせたあのあと小吉の奴に滅茶苦茶オシオキされたからその……こ、怖くて出来ないよぉ……//////」
入間の顔がリンゴのように真っ赤に染まる。子供達は全員理解出来ていないようだが「オシオキ」の後に絶対(意味深)が付く奴だろこれ……。つーかそもそもの話、子供相手に魔改造したベ○ブレードを使うなよ……。
子供A「……まぁ信じるけどさぁ。美兎ねぇちゃんってホント小吉兄ちゃんに頭が上がらないんだねぇ」
入間「んんんンな事ねぇぞ!? あいつ実は始めて俺様とヤッた時はだな……」
王馬「はいそこまでー♪(頭ガシッ) ……随分楽しそうに遊んでるじゃん? 美兎」
入間「げ、げぇっ!? 小吉お前いつの間に帰って……!!」
子供C「あー! 小吉兄ちゃん!!」
突如として現われた王馬小吉(多少身長が伸びているらしい)に、入間は酷く動揺していた。この場にいるのが不可解、とでも言いたげなそれだ。
王馬「いやー、計画してた「アレ」が予想以上に上手く行きそうでさ。予定よりも早く切り上げられたから、俺の可愛い雌奴隷の姿でも見ておこっかなって、ちょっとだけ早く帰って来ちゃった♪」
入間「ひいいいいぃん! こ、子供達のいる前でも容赦ない罵倒責めぇええええええ!!」
……この映像はあくまで入間の妄想みたいな物だから心配ないと言えば心配ないのだが、果たしてこの二人におもちゃ屋の店主が務まるのだろうか。
普段からこの調子なら「子供の体裁教育に非常に悪い店」として有名になりそうなもんだが……。
子供B「聞いてよ兄ちゃん! 美兎ねぇちゃんったら最初っから最後まで一切手加減してくれないんだよ!! 大人げないと思わない!?」
子供A「俺らのベ○ブレードを雑魚呼ばわりしまくるしさー!! おもちゃ屋の店主としてあり得なくない?」
王馬「うーんそりゃあ酷い! いやぁ、ホントにゴメンね!! このお姉ちゃんはいつまでたっても精神年齢十歳児の小学生だからさ!! あ、ゴメンゴメンそれだと君たちに失礼だった!! 訂正するよ。精神年齢五歳児の幼稚園児にも劣るってさ!!」
入間「ひぐぅ! み、美兎、そんなに子供じゃないもん……!」
……何故だろう、妄想の中ではもう結婚してるっていうのに、今現在の二人と変わらない「在り方」に見える。……これが精神の奥深くまで干渉するデジカメだっていうなら、入間が自身がそれを望んでいるから──なのか?
そして時が経ち、子供達が家に帰ってから更に数時間経った頃。街が完全に闇夜に包まれた時。おもちゃ屋の屋上に、ゴム製のスーツ(凄くエロく見える)に身を包んだ入間と、悪の総統コスチュームに身を包んだ王馬が現われた。
- 478 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/22(金) 21:11:09.78 ID:f1YI561z0
-
入間「んで、今日の「獲物」の運搬経路はちゃんと頭に入ってんのか?」
王馬「……ちゃんと頭に入ってても途中でヘマをする美兎にそんな事を言われたくはないなぁ。大丈夫、運搬経路も奪取する機会も脱出経路も万全さ。あ、これは嘘じゃないよ? この前は美兎の情報に乗せられて酷い目に合い掛けたから、部下にも徹底して下調べをさせておいたからね!!」
入間「いやその……。その節は本当にすみませんでした……」
入間がその場で土下座すると、王馬はウリウリといった具合にその頭をブーツで弄り倒す。……やはり普段の二人とあまり変わっていないように、俺には見えた。(結婚してること以外は)
王馬「今日は来るかなー、最原ちゃん。あと霧切ちゃんも!! もし二人が張ってたとしたら俺達今度こそ一貫の終りかもねぇ!」
入間「はっ! ダサイ原とストーカー女がいようが関係ねぇなぁ! 俺様の新しい発明品の披露会にしてやんよ!!」
……なんだ? 二人がこれから何かをしでかそうとしているのは分かるが、一体何をしようとしてるんだ??
入間「だからその……さ」
(──ん?)
ここで入間の表情に注目していた俺は、ようやくある事に気づいた。さっきから入間の表情が恋する乙女のように真っピンクになっていることに。
入間「今日の盗みが上手く行ったらその……ひ、久しぶりに優しくして欲しいなって……//////」
……一体誰だこの美少女は。これがさっきまで子供達相手に大人げない無双をかましていたあの入間美兎か? 俄には信じがたい光景に、俺は「ええ……」と呟いてしまう。
王馬「……ふふっ、どうしよっかなー。美兎次第じゃないかなー、それは」
入間「!!? が、頑張る! 俺様頑張るから、だから──ん」
そこまで言って、入間は突然喋らなくなった。王馬が唐突に唇を奪ったからだ。
王馬「──にしし! 嘘だよ!! お望み通りとびっきり甘やかしてあげるから、覚悟しときなよ。淫乱ビッチ肉便器奴隷の美兎ちゃん♪」
入間「は、はいぃ! 期待してましゅうううううう!!」
最早入間は自分の性癖を隠そうともしていない。王馬の嫁として、淫乱奴隷として、肉便器として扱われることを心の底から喜んでいる。
王馬「さて、じゃあそろそろ行こうか」
王馬が屋上の縁に脚を掛ける。入間もそれに続いた。
王馬「俺達は二人で一人のおもちゃ屋で……」
入間「二人で一人の大怪盗──ってな!!」
そうして二人は屋上を飛び降り、街の中へと消えてゆく。……二人に目を付けられた、今宵のターゲットを盗み出すために。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
日向「…………」
小泉「…………」
日向「…………なぁ、何だよこれ」
小泉「私に聞かないでよ……。っていうか私が説明して欲しいぐらいよ……」
俺も小泉も揃って頭を抱える。これを見せられて俺はどうすりゃ良いっていうんだ。つーかこれが仮に入間の妄想だとして、結婚は兎も角おもちゃ屋って何だ、怪盗って何だ、あいつは王馬とどんな関係になりたいと思ってるんだ……。
日向(……取りあえずまぁ、適当に動いてみるかぁ……)
俺は色んな意味で意気消沈しながら、小泉を余所に部屋を出て行った。
↓2 どこへ行く?
@入間の研究教室
A79期生の教室
Bその他安価
※現時点で王馬の元へ向かうのは「強く」非推奨しておきます。
- 479 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/22(金) 21:12:36.20 ID:jt933ZE4O
- 2
- 480 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/22(金) 21:12:49.22 ID:RqiiI+Ma0
- 2
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