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日向「安価とコンマで依頼を解決する」七海「その2だって」

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122 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/11(月) 22:24:31.50 ID:in6qwTDgO
惚れ薬
123 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/11(月) 22:30:40.10 ID:MPLJalsd0
入間「え、ええっと……それはその……」

日向「答えない場合、お前の今までの悪行を纏めたレポートを生徒会及び学園長に提出するのも厭わないが?」

入間「ひ、ひいいいいぃいいいい! そ、その…………薬だ」(ボソッ)

日向「……は?」

入間「だから! 惚れ薬だって!! その、飲んでから見た相手にトキメキを覚えるようになる程度のもんだけど……」

……惚れ薬? 入間が? 左右田に??? ……かなり厄介な事になってくるかもしれないんだがもしかして……

日向「……お前、左右田のことが好きなのか?」

入間「↓1高コンマほどガチ。低コンマほどただのモルモット」
124 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/11(月) 22:32:02.37 ID:UL6wSOvmo
希望!
125 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/11(月) 22:34:30.78 ID:LWE/poub0
左右田やはりの扱い
126 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/11(月) 22:39:22.62 ID:MPLJalsd0
入間「ああ゛? 誰があんなモブキャラ臭えDTを好きになるかよ! ……そりゃあメカニックとしての腕は認めてるけどよぉ……あれはねーだろ」

日向「……そうか」

左右田のソウルフレンドである俺としては何も知らない入間の発言にかなりイラっと来た部分もあるが(と言うかならなんであんな風な誘惑をしてたんだ)今回は厄介な事にならなかった分良しとしよう。
その後、左右田が真宮寺の所から持って来た荒縄で入間をギチギチに縛り上げると、左右田が連れて来た↓1と共に入間を職員室へと連行。担任の先生にタップリと搾って貰う事にした。
127 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/11(月) 22:39:58.95 ID:EBiWLL430
石丸
128 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/11(月) 22:44:03.74 ID:LWE/poub0
雪染「また貴女ですか?」
129 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/11(月) 22:51:37.99 ID:MPLJalsd0
石丸「全く……君は何度問題を起こせば気が済むんだ入間くん!! これで↓1(高コンマほど回数が多い)回目の厳重注意&処罰だぞ!!」

入間「ん、ンな事言ったってよぉ……。発明品は誰かに試して貰わなきゃ意味がねぇだろぉ……?」

左右田「それを嫌がってる人間に無理矢理させんなっつってんだよ!! 何の薬だか未だに分かんねーがどうせロクでもねー薬だったんだろ! 日向が来てくれてなきゃ今頃……あー、ゾッとするわマジで」

体育会系の才能では無いが、入間を職員室に連行するには丁度良い人材(石丸)を連れて来てくれたおかげで、手続きと先生への説明は非常にスムーズに済んだ。後は石丸と先生に任せてしまおう。

〜〜〜〜

左右田「いやー、マジで助かったわ。ありがとな、日向」

日向「いや、お前が無事でホントよかったよ。……さてと」

探さなければならない。罪木に凶暴化薬を飲ませた真犯人を……!!

↓3 

@誰かの力を借りる(真犯人を完全に暴く)
A罪木の様子を見に行く
B犯人がいる場所に行く(合っていた場合、解毒薬が手に入ります)
Cその他安価
130 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/11(月) 22:52:40.99 ID:XI/0S2kO0
131 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/11(月) 22:54:30.73 ID:EBiWLL430
132 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/11(月) 22:55:47.89 ID:CSNNkpuPO
1
133 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/11(月) 22:59:15.45 ID:LWE/poub0
スパクリ出た。
134 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/11(月) 23:02:01.15 ID:MPLJalsd0
入間が大問題児で草


日向「それにてもあいつ、99回も問題を起こしてたんだな……」

左右田「ああ……なんで停学にならねぇんだろうな、マジで」

そりゃあ春川も更正を諦めるわ。俺は勿論、そういうの専門の医者だって匙を投げるかもしれない。……俺は「入間美兎」という存在の厄介さを、まだまだ欠片も理解していなかったのだ。

日向(っと、そんなことよりも今は真犯人捜しだ)

俺は考える。もう既に予想は付いているが、罪木に薬を飲ませた真犯人を絞り込むのに有力な協力者といえば……

↓2
135 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/11(月) 23:03:36.86 ID:CSNNkpuPO
十神
136 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/11(月) 23:04:03.22 ID:EBiWLL430
霧切
137 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/11(月) 23:13:00.78 ID:in6qwTDgO
普通に妹様
138 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/11(月) 23:13:42.03 ID:in6qwTDgO
容疑者は妹様か?
139 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/11(月) 23:18:11.03 ID:MPLJalsd0
日向(……やっぱり「アイツ」だよな)

俺は左右田と別れて、とある研究教室へと向かう。希望ヶ峰学園でも1,2を争う頭のキレを持つ才能の持ち主の研究教室へと……。


〜〜超高校級の探偵(78期)の研究教室


霧切「……それで? 貴方は私に何を確認しに来たのかしら、日向先輩」

「確認」という単語からして、霧切がすでに事件の全容を掴んでいることは明らかだった。罪木に薬を飲ませた犯人が入間じゃないとすれば、こんな事をする奴は……否「出来る奴」は一人しかいないからだ。

日向「俺の推測が合っているかどうか確認したい。出来れば詳しく調査をして貰って裏付けを取ってからが良いんだけど……」

霧切「罪木さんの様子から考えて、あまり時間をかけたくないのね。良いわ。貴方の意見を聞きましょう」

そうして俺は霧切に真犯人の名前と、そのあまりにも単純な動機を話す。全て話し終えると、霧切は「まぁ、有り得るでしょうね」とコクリと頷いてくれた。……行こう。アイツがいるであろう「あの研究教室」へ……!
140 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/11(月) 23:23:27.44 ID:MPLJalsd0

〜〜超高校級のギャルの研究教室〜〜

日向「……入るぞ、江ノ島」

俺はコンコンコンとノックをした後、江ノ島がいるであろう超高校級のギャルの研究教室へと足を踏み入れる。部屋の中はまさに「ギャルの部屋」といった雰囲気で、最近流行の服や化粧品類。ティーンズ雑誌に帽子にジュエリーの類いが所狭しと並んでいた。。
さて、肝心の部屋の主(江ノ島)は……↓1 50以上でいる。それ以外でいない。
141 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/11(月) 23:25:07.14 ID:XI/0S2kO0
はい
142 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/11(月) 23:34:50.99 ID:MPLJalsd0
部屋の中に江ノ島盾子はいなかった。また人捜しの再開か……今度も長くなりそうだと俺が深い溜息を付いた時「それ」は俺の眼に入った。
それは、ギャルの部屋にはそぐわない、一個のフラスコガラスだった。中には紅くて綺麗な液体が入っていて、貼られているラベルには「解毒薬」と記されている。

俺は恐る恐るでフラスコガラスに近寄り、それを手に取ってみる。フラスコがらすの下には、置き手紙が一つ置いてあった。


『もう飽きたからご自由に使ってどうぞ、日向先輩♡』


……やはりこいつの愉快犯だったかと納得しつつ、俺は大きな溜息を付く。さて、後はこれを罪木に飲ませれば依頼の三割は完了だ。……そう、たった三割しか解決しない。……何故か。
この薬を罪木が飲んだ事と、西園寺が罪木をいじめなくなったことに、因果関係が(ほぼ)無いからだ。俺がやらなくてはいけないことは、この依頼は、まだまだ終わってはいない。
143 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/11(月) 23:35:36.28 ID:MPLJalsd0
今日の更新はここまで。また明日、9時頃にお会いしましょう。
144 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/12(火) 20:58:34.40 ID:kwufSDcR0
こんばんわ。では本日も始めて行きます。
145 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/12(火) 20:59:05.26 ID:kwufSDcR0
日向(さて、とりあえずこの薬を罪木に飲ませてあの状態から元に戻してやらないと……)

このままではまともな会話が出来るかどうかも怪しいため、俺は罪木が向かった音楽室へと急ぐ。
……罪木の奴、また何かしらの切っ掛けで凶暴状態になってないと良いんだけど……

〜〜音楽室〜〜

日向「罪木! 遅くなってすまない、いるか!?」

↓1

01〜30 普通にクラシックを聴いている罪木がいた。
31〜60 赤松にピアノを聴かせて貰っている罪木がいた
61〜90 ヘッドホンやらなんやらのコードが身体にに絡まって、床に転げ回っている罪木がいた。
91〜00 罪木がいない……だと!?
146 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/12(火) 21:00:42.04 ID:3nsumZOQ0
魔術
147 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/12(火) 21:19:20.00 ID:kwufSDcR0
罪木「〜〜〜〜♪」

音楽室の中には、机に座ってヘッドホンでクラシックを聴いている罪木がいた。
良かった……。また持ち前のドジッ子属性を発揮してエラいことになってやしないかと、半ば心配だったんだ。

俺は罪木の方へと向かって歩いていく。罪木も俺に気がついたらしく、ヘッドホンを外して笑顔で俺を迎えた。

罪木「ひ、日向さぁん……!」

日向「安心しろ罪木。凶暴化薬の解毒剤は手に入れたぞ」

罪木「あ、あ、ありがとうございますぅうううううううううう!!」

罪木は俺に何度も何度もお礼を言いながら、解毒薬を一気に飲み干した。3分ほど経ってから、効果を確かめるべく「犬」やら「猫」やらの単語を言ってみたが、罪木の様子に変化はまるで見られない。……どうやらこの解毒薬は本物だったようだ。
俺は「ふぅ……」と安堵の溜息を付きながら、罪木に一応の質問をする。

日向「罪木、お前がこの凶暴化薬を……いや、この際「そう」だと認識してなくても良いか。怪しい薬を飲んだのは今日……どんなに早くても昨日で間違いないな?」

罪木「ひゃ、ひゃい! 今日江ノ島さんに「最新の栄養ドリンク」だって言われて……」

やはりそうだったか。と、言うか凶暴化薬を飲んだのが昨日今日じゃ無い限り、大きな矛盾が生じるのだ。なにせ、内のクラスには「西園寺'ひよ子’」という、動物の名前を冠したクラスメイトがいるのだから。流石にこれで誰も罪木の異変に気づかない方が無理がある。

日向(江ノ島の奴め……事態を複雑化させやがって……)俺は心の中で愚痴る。何せこれでようやく「本来の相談内容」に取りかかれるのだ。

日向「それじゃあ俺は改めて調べ物があるから。罪木はもう安心して好きなことをしてて良いぞ」

罪木「は、はい! あの、本当にありがとうございました!!」

罪木に改めてお礼を言われながら、俺は音楽室を出て行く。さて、ここで改めて依頼内容を確認しておこう。


罪木が持って来た相談は「最近西園寺がいじめて(構って)くれなくなった」という物。俺の当初の予想が正しければなんだが、答えはもう既に予想が付いている。
つまり俺が改めてするべき行動は……

↓2

@小泉に話しを聞きに行く
A西園寺に話しを聞きに行く
Bその他安価
148 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/12(火) 21:20:51.88 ID:RWit+q2VO
1
149 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/12(火) 21:21:07.09 ID:R4GjauV40
150 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/12(火) 21:31:51.02 ID:kwufSDcR0
今更ですが「弐大「猫」丸」もそうでしたね…… >>名前に動物の名前が入っている。


日向(やっぱりまずは直接本人に話しを聞いておくべきだろうな)

俺は超高校級の舞踊家の研究教室へと向かった……否、正確に言えば「向かおうとした」んだが、ちょっと待てよ?
豚神の話しだと、確かアイツって凶暴化した罪木から逃げ回ってたんだよな? だとしたら自分の研究教室に籠もってるって可能性は「なくもない」程度なんじゃないか?

日向「結局人捜しから始める事になるのかぁ……」

俺は死んだ魚のような目になりながら、西園寺を探し始めた。取りあえずは77期生の教室とあいつの研究教室からだな。

↓1 60以上、もしくはゾロ目で西園寺が見つかる。それ以外で見つからない。
151 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/12(火) 21:34:47.13 ID:RWit+q2VO
152 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/12(火) 22:19:34.11 ID:kwufSDcR0
日向「だあああっクソッ! やっぱりいないか……!」

俺は77期生の教室と西園寺の研究教室を見て回ったが、やはりというか何というか、西園寺はいなかった。
どこだ……? あいつが安心して罪木から身を隠せる場所は……”!

↓2

@小泉の部屋
A寮の西園寺の部屋
Bその他安価
153 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/12(火) 22:20:14.27 ID:djkBMzdJ0
154 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/12(火) 22:22:43.35 ID:R4GjauV40
155 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/12(火) 22:33:46.05 ID:kwufSDcR0
「すみません、言い忘れていたんですが明日の朝は凄く早いので今日はここまでとさせて頂きます。(←ついさっきその事を思いだした馬鹿)
明日は(寝落ちしなければ9〜11半時までやれると思うので、その時によろしくお願いします。
156 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/13(水) 20:44:00.58 ID:8RffxqRf0
こんばんわ。それでは今日も始めて行きます。
157 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/13(水) 20:45:10.25 ID:8RffxqRf0
自分で言うのもなんだが一挙両得の手を思い付いた。そうだ、小泉の研究教室に行けば良いんだ。
学生寮の自分の部屋にいる可能性もあるが、あいつの信頼度的に小泉を頼る可能性は高いし、もしいなくても小泉から最近の西園寺の様子について聞き出すことが出来る。

〜〜超高校級の写真家の研究教室〜〜

日向「小泉、いるかー?」

↓2

00〜30 小泉だけがいる
31〜60 小泉と西園寺がいる
61〜90 小泉と、泣いている西園寺がいる
91〜00 何故か着替え中の小泉と西園寺の現場を目撃してしまった!!
158 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/13(水) 20:49:53.34 ID:oZ5Y9WyV0
159 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/13(水) 20:50:35.08 ID:gKd3G+pfO
ほい
160 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/13(水) 20:57:28.09 ID:8RffxqRf0
小泉「あら、日向じゃない。どうしたの、何か用?」

研究教室にいたのは超高校級の写真家「小泉真昼」一人だけだった。当てが外れたな……西園寺なら小泉を頼ると思ってたんだが……。

日向「あ、ああ。相談窓口の依頼でな。最近西園寺の様子がどうもおかしいから調べて欲しいって依頼を受けたんだ。お前、何か知ってる事はないか?」

小泉「ひよ子ちゃんの様子が? うーん、そうねぇ…………」

小泉は大分迷うような表情で、最終的にはこう答えてくれた。

↓1

01〜30 ごめんなさい。私から言える事は何も無いわ。
31〜60 うーん、そうねぇ……。ひよ子ちゃんの様子をよく観察してれば、アンタになら分るんじゃない?
61〜90 ……あんたになら話しても良いか。実はね……。
91〜00 唐突に泣いている西園寺が部屋へとやって来た!
161 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/13(水) 20:59:00.44 ID:PF7Mfq0x0
ぴえん
162 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/13(水) 21:06:07.35 ID:PF7Mfq0x0
ゾロ目出したけど何かあるのかな?
163 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/13(水) 21:31:45.14 ID:8RffxqRf0
0044のダブルゾロ目かぁ……ならこうしましょうか。


小泉「うーん、そうねぇ……。最近のひよ子ちゃんの様子をよく観察してれば、アンタになら分るんじゃない?」

日向「西園寺の様子を?」

小泉「ええ。まぁ、これは「アンタが鈍くなければ」の話しなんだけどさ」

俺はどう受け取るべきか迷った。「西園寺の様子をよく観察しろ」とは言われた物の、座席も研究教室も、俺と西園寺の物は離れている。観察するとなれば尾行っぽい真似をする他無いんだが……。
俺がそんなことで悩んでいた時だった。ガラガラと研究教室の扉が開き、廊下から涙ぐんだ西園寺が部屋の中へと入ってくる。

日向「さ、西園寺!?」

西園寺「…………ぐず」

小泉「ひよ子ちゃん!? どうしたの、一体何があったの!?」

小泉がすぐに駆け寄り、西園寺の涙をハンカチで拭う。

西園寺「お、おね゛ぇえええええええ!! ゲロブ……罪木が、罪木がおかしくなっちゃったよぉおおおおおおおおおお!!」

日向「あっ(察し)」

小泉「蜜柑ちゃんが? 一体何があったのか詳しく……」

西園寺が涙ぐみながら詳しい事情を小泉に説明していく中、俺はどのタイミングで話を切り出すか迷っていた。「いやそれもう解決したから」と説明途中で空気を読まずに切り込むことが出来ず、結局は西園寺の説明が終わってから「あー、ちょっと良いか?」と話に割り込むことしか出来なかった。


〜〜〜〜


小泉「なるほどね……そんな事があったんだ」

日向「ああ。ホント、江ノ島(その他諸々)には学年制別問わず全員振り回されっぱなしだよ」

俺はあの小憎たらしい超高校級のギャルの顔を思い浮かべながら言った。あいつのことだから、今頃次の厄介事を作りに取りかかっていてもおかしく……

西園寺「ね、ねぇ日向おにぃ! ってことはさ、罪木ってもう大丈夫なんだよね?!? 私の名前を呼んでも怖く……いや全然怖くなんか無かったけど! 兎に角あんな風にならないんだよね!?」

日向「ああ。解毒薬を飲み終わってから何度も動物の名前を言ってテストしたから大丈夫だと思うぞ」

俺がそう言うと、西園寺は「ほうっ……」と溜息を付いた。罪木が無事だった事に、元の罪木蜜柑に戻ったことに相当安堵したのだろう。小さな声で「よかったぁ……」と呟く声が確かに聞えた。やっぱりなんだかんだ言って、西園寺ひよ子という人物にとって罪木蜜柑とは大切な友達なんだろう。(本人は絶対に認めようとしないだろうが)

小泉「アンタも大変だったわね、お疲れ様。お茶くらいしか淹れられないけど、飲む?」

日向「労ってくれてサンキューな。でも良い、次の相談を解決しなくちゃいけないからさ」

小泉「……次の相談ってあんたがさっき言ってた「アレ」の事だよね? ひよ子ちゃんに直接聞くの?」ヒソヒソ

日向「それが一番手っ取り早いと思うんだけど……ダメか?」ヒソヒソ

小泉「うーん。ダメって訳じゃないけど、ひよ子ちゃんだからなぁ……。聞く分には構わないけど、素直に答えてくれるかどうかは保証出来ないわよ?」ヒソヒソ

西園寺「? ねぇねぇ、さっきからお兄とお姉、二人だけでなにコソコソ喋ってるのー?」

俺達の様子を訝しんだ西園寺が話に割り込んでくる。小泉が「ううん、なんでもないよ」とすぐさま切り返した。

小泉「……あのね、ひよ子ちゃん。日向が相談室の事でひよ子ちゃんに聞きたい事があるんだって」

西園寺「へ? 私に??」

小泉「そうそう! そんなわけで、私は暫くの間外に行ってるね。上手く行くかどうかは分らないけど、日向も頑張りなさいな」

西園寺「あっ! ちょっとお姉!?」

小泉はそう言ってササッと研究教室を出て行ってしまった。俺と西園寺の間に気まずい雰囲気が流れる。

西園寺「えっと……話しってなに? 日向お兄」

俺は迷った。ストレートに「最近のお前の様子がおかしい」という依頼を受けたことを素直に話して良い物か。小泉の言う通り、西園寺の事だから答えてくれないんじゃないのか。
どうする? どういう言葉ならこいつから情報を引き出せる…………?

日向「↓2」
164 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/13(水) 21:34:20.85 ID:gKd3G+pfO
さげ
165 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/13(水) 21:57:24.93 ID:oZ5Y9WyV0
最近罪木とも仲良くしてるそうだな
166 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/13(水) 22:06:08.38 ID:8RffxqRf0
うーん、やっぱりストレートに聞いてもダメかもな。ここは捻って……。

日向「お前、最近罪木と仲が良いんだってな」

西園寺「は、はぁ!?」

案の定、西園寺は驚いたような、それでいて少しばかり動揺したような声と表情をした。

日向「最近アイツの事を「ゲロブタ」ってあまり言わなくなったって聞くし、使いっ走りにするのも止めたそうじゃないか。悪口の数も減ったみたいだし、さっきも本気で罪木のことを心配してたじゃ無いか。何か理由でもあるのか?」

西園寺「↓1 高コンマほど動揺する」

↓2

01〜30 な、なんでそんな事を聞く必要があるわけ!? それと、ゲロブタの事なんて全っ然心配なんてしてないから!!
31〜60 べ、別に〜? ただ「そういうの」をするのがつまんなくなったってだけだよ。
61〜90 ……お、お兄になら良いか。あの、実はね……
91〜00 ……って事なんだけど……。(事情を全部話してくれる)
167 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/13(水) 22:06:28.57 ID:Pu5HacCxo
希望!
168 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/13(水) 22:06:50.96 ID:6mihQV0MO
素直になれ!
169 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/13(水) 22:35:34.49 ID:8RffxqRf0
俺の質問に西園寺は中々の動揺を見せた後、暫く目を泳がせながら何かを真剣に考えていた。まるで一世一代の答えを告げる前のような……何か重大なことを打ち明ける前のような……そんな表情だった。

西園寺「……ひ、日向お兄になら、良いか。あの、実はね……」

日向「おう」

俺は西園寺が喋りやすいよう、なるべく相槌を打つだけに止める。

西園寺「──私ね、好きな人がいるんだ」

ここで「知ってる」とは答えない。答えた瞬間「あのデート」の詳細を全部バラさなければならなくなる。俺と「あいつ」それから七海がどんな目に合わされるか分ったもんじゃない。

日向「…………」

西園寺「そいつはね、普段は弱い自分を隠すために強がった態度をしてるんだけど、やっぱり弱い所は全然隠せて無くてさ。いくつもコンプレックスや嫌な過去を抱えてて、馬鹿で、乙女心を理解して無くて、好きなことに集中してると周りが見えなくなることもあって……」

俺は西園寺の「あいつ」に対する想いを静かに聞いていく。いつかまた、この件で協力することが出来る事があった時の為に。

西園寺「でも、でもね! 良いところも沢山あるんだよ!! 共感性が高くて、感情豊かで、仲間思いで、常識的で、自分以外の誰かの為に本気で泣ける人で、あと貞操観念もシッカリしてて……」

それは、西園寺の内から湯水のようにあふれ出す、あいつへの想いだった。……なんだろう、聞いているこっちまで誇らしくなってくるような、そんな感じがした。

西園寺「そいつがね「私に相応しい自分になる!」って言ってくれたんだ。すごいんだよ!! 最近は弐大お兄に身体を色々鍛えて貰ってるみたいだし、勉強にも前より熱が入ってるし……自分の苦手なことも克服しようって色々頑張ってるみたいでさ」

西園寺「だからね? 私も負けてられないな、頑張らなきゃなって思ったの。自分の悪いところをシッカリ直して、キチンとした「大人」にならなきゃなぁって。じゃないと大きくなったのは身体だけだって思われちゃうもん」

日向「そうか……」

やはり俺の予想は当たっていた。西園寺は「あいつ」の影響を受けて、自分なりに悪いと思った所を直そうと頑張ってたんだ。ただ、それだけだったんだ。

日向「……なぁ、西園寺」

だから、俺は最後にこれだけ聞いておいた。

西園寺「なぁに?」

日向「そいつのこと、そんなに好きか?」

西園寺は顔を真っ赤にしつつも、照れくさそうにこう答えた。

西園寺「うん、すき。大好きだよ」

そっか。と、俺は目を瞑って微笑みながら言った。

ならどんな風に報告をしても問題は無いだろう。……多少怖さは残るが、罪木と西園寺なら、前のような蟠りが減りつつあるこの二人ならば、最悪な事態に転がりはしない。……そう確信出来たから。
170 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/13(水) 22:53:32.01 ID:8RffxqRf0

〜〜数日後。超高校級の相談窓口の研究教室〜〜

罪木「ふ、ふゆぅ……。そうですか、西園寺さんがそんな事を考えていたなんて……」

罪木は少々しょぼくれた様子で来客用のソファーに座っていた。その口ぶりは重く、西園寺の思いに気づかなかった自分を責めているようにも見える。

日向「ああ。あいつなりに「自分の悪いところを直そう」って頑張ってたんだ。お前も「ゲロブタ」って呼ばれて、使いっ走りにされて。事あるごとに悪口を言われて、良い感じはしなかっただろ?」

罪木「え?」

日向「え?」

罪木「……ああえっとその……! も、もちろんですよぉ! 西園寺さんが普通に話し掛けてくれるようになってとっても嬉しいですぅ!!」

「じゃあ今の間は何だ」とツッコんでやりたいが、まぁ人の趣味はそれぞれだし、触れないでおこう。うん。

日向「まぁ結論、あいつは別に何も変わってなんていなかったよ。どこまでいっても「西園寺ひよ子」のままだ。ただ少し大人に近づいたってだけだっったのさ」

俺はそう言いながら、改めて「恋」って凄いなぁ、と実感していた。「恋は人を変える」とはよく言うが、まさかここまで人に変化をもたらす物だとは。
……俺もいつか、誰かに恋をするんだろうか。その時、俺はどんな風に変わるんだろうか。少し怖いような気もするし、凄くワクワクするような気もする。……まぁ、今は取りあえずそんな予定は無いし、今まで通り学園生活を満喫していくとしよう。

罪木「日向さん。今回は本当に、本当に、本当にありがとうございましたぁ!! 二度も迷惑を掛けてしまったのに両方解決してくださるなんて、日向さんは本当に凄いですねぇ! あ、お礼と言ったらなんですけど、私のパンツでよければ要りますかぁ!?」

日向「少なくとも「今は」いらないな。そういうのはもっと互いの絆を深めあってからにしようぜ」

俺は罪木からのお礼(?)を丁重に断わり、罪木が部屋を出て行ったのを確認すると、早速今回のレポートの作成に取りかかったのだった。


Missionクリア! コマンドで「罪木に助けを求める」の難易度が下がりました!!

罪木は超高校級の保健委員なので、怪我をしたときや病気の疑いがある人がいるときに、非常に役に立ってくれます。
ただし、残姉どうようドジッ子属性でもあるので、予想もしないところで−補正の餌食になってしまうかもしれません。
171 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/13(水) 23:01:15.17 ID:8RffxqRf0
日向「なぁ七海」

七海「なぁに? 日向くん」

日向「よくリメイク作品や移植作品で昔のゲームを今のハードで遊べるようにしたりするだろ? その時に昔はあったのに今は無い……或いはその逆なことってあるじゃないか。お前はそういうのってどう思う?」

七海「うーん、そうだなぁ……。以前は出来た物が出来なくなる、新しい物に変わるっていうのは確かに寂しいけど……。その分「今」の作品が良くなってるならそれで良いんじゃないかな。何度も何度もリメイクされるって事は、その作品がそれだけ人気が高いって証拠だしね」

日向「来年発売のペ○ソナ3■Reもどういう仕組みになってることやらなぁ……」

七海「それは十神くんに期待しようか」


コンコンコン!


日向「おっと、依頼人か? はーいどうぞ!!」

失礼します「↓2」
172 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/13(水) 23:02:11.79 ID:oZ5Y9WyV0
ゴン太
173 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/13(水) 23:02:33.67 ID:ieP6+2AQO
アンジー
174 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/13(水) 23:02:46.61 ID:QU+dHR8v0
いるま
175 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/13(水) 23:14:30.79 ID:8RffxqRf0
アンジー「ヤホヤホー! 神様が「悩み事があるならここに相談するが良い」って言ったから来てみたよー!」

七海「ヤホヤホー」

日向「夜長か。入間の動物変化薬事件依頼だな」

79期生 夜長アンジー 「とある島」出身の不思議な少女。『島の神さま』がいつも隣にいると言い、その信仰心は厚い。
絵画も彫刻も手がけるが、アンジー自身は「神さまに体を貸しているだけなので、実際に創作をやっているのは神さま」と語っている。
ポジティブかつマイペースな性格で、「不思議ミラクル」「ぐっばいなら」など、独特な日本語を駆使する。
絵を見せる代わりに血を捧げるイケニエになるよう求めたり、神の声を代弁したりといった奇妙な一面も持ち合わせている。

七海「それじゃあ私は今からタルタロスで死神を狩ってきまーす!」

日向「朝御飯までには戻れよー」

七海「はーい!」

こうしていつも通り、俺達なりの奇妙な会話を終えると、俺は夜長に来客用のソファーに座るよう促す。

日向「ここは「超高校級の相談窓口」学園の生徒の悩みや相談なら何でも聞いて解決、改善に協力するけど、100%解決出来るとは限らない。そして、依頼者の身に危険が及ぶと判断した場合は、依頼を断わらせて貰う事もある。その事を頭に入れたうえで、相談したいって事があれば言ってみてくれ」

アンジー「もちもちー! 実はねー↓2」
176 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/13(水) 23:15:45.96 ID:ieP6+2AQO
さげ
177 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/13(水) 23:16:15.97 ID:oZ5Y9WyV0
いつも着てる白ビキニ?が盗まれた
178 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/13(水) 23:29:18.46 ID:8RffxqRf0
アンジー「アンジーがいつも来てる白ビキニが盗まれちゃったんだよー!」

初っぱなから頭を抱えるのはこれで何度目だろうな。と俺は思いながら「夢野の時もそうだったけど、そう言うのはまず警察に相談しに行けよ……」と内心で愚痴る。

アンジー「これは許されざる行為だよー! おかげでアンジーは前の一回り小さなビキニを着る羽目になっちゃったんだからー!!」

日向「は?」

そう言ってアンジーの胸元を見てみると、確かにビキニのサイズが普段よりも小さく見える。一言で言うならその……中身が少し溢れそうだった。

日向「あー、そうか。それは大変だな」

アンジー「でしょでしょー!? だから創には犯人捜しを手伝って欲しいんだー! もしアンジーのビキニを無事に取り返すことが出来たらとっておきのご褒美をあげちゃうよー!!」

とっておきのご褒美がなんなのかについては多少気になるが、前提として確かめておかなくてはいけないことが幾つかある。

日向「捜査を始める前にちょっと聞きたい事が幾つかあるんだが、良いか?」

アンジー「良いよー!!」

日向「じゃあまず始めに……。どうしてその白ビキニが「盗まれた」って分ったんだ? 普通「無くなっちゃった(盗難の可能性あり)」じゃないのか? それと、一回り小さなビキニを着る羽目になったって言ってたけどその……予備は無いのかよ」

アンジー「↓1盗まれた件について ↓2予備の件について」

今回はここまで。また明日、9時頃にお会いしましょう。
179 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/13(水) 23:33:58.03 ID:PF7Mfq0x0
何か手紙が部屋にあって読んでみると「アンジーへ 今日お前の部屋にある下着とビキニは貰った。グフフグフフ」って書いてあって調べたらホントに無かったんだよー。
180 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/13(水) 23:52:25.90 ID:PF7Mfq0x0
学園側の発注ミスで一回り大きいのが来たから返却したばかりで次の予備が来るのは3日後なんだ。
181 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/14(木) 21:06:29.06 ID:T7I/b8Fa0
こんばんわ。それでは今日も始めて行きます。
182 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/14(木) 21:07:04.26 ID:T7I/b8Fa0
アンジー「何かね? 手紙が部屋に置いてあったんだー」

日向「手紙?」

アンジー「うん。読んでみると「アンジーへ 今日お前の部屋にある下着とビキニは全て頂いた。グフフグフフ」って書いてあって、調べてみたらホントに無かったんだよー。これはズバリ! アンジーの可愛さに魅了されてしまった憐れな探索者の仕業だって神様も言ってるよー!!」

日向「………」

アンジー「あ、あと予備のビキニの事なんだけど〜。学園側の発注ミスで一回り大きいのが来たから返却したばかりで、次の予備が来るのは3日後なんだ〜」

日向「……そうか」

俺はこの時点で分ることとして、犯人はアンジーの下着やビキニ目当て(性的な意味で)の犯行の線を薄く考えていた。何故か。ワザワザ「盗みました」という手紙を残す必要が無いからだ。そもそも本当にアンジーの下着が目的なら、全部持ち去る必要なんてどこにも無い。ビキニとパンツを一枚ずつ盗めば「あれれー? どこかで無くしちゃったのかなー?」と思わせることだって出来たはずだ。
故に、考えられる可能性としては「愉快犯」……下着とビキニを盗まれたアンジーの反応を楽しんでいる者の犯行。もう一つが「この犯行自体が一種の罠」という線。俺とアンジーの目を下着泥棒に向けさせている内に「本当にやりたい事」をやり遂げようとしている者の犯行。

勿論、下着やビキニ目当て(性的な意味で)の犯行の線も完全には無くなったわけではないが、そこはあまり考えなくても良いだろう。

さて、まず誰に話しを聞きに行くべきか……↓2

@愉快犯として犯行をしそうな人物(安価)の元へ行く
Aアンジーに、ここ最近不審な出来事や不審な人物を見かけなかったか聞く
B仲間の力を借りてみる
Cその他安価
183 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/14(木) 21:08:21.11 ID:xMKRpjoj0
184 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/14(木) 21:09:34.51 ID:DYFTRuZl0
4 七海とソニアと終里が水着姿で遊びに来たよ。
185 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/14(木) 21:11:21.40 ID:T7I/b8Fa0
すみませんが状況とあまりにも合っていない&相談者がいる間は部屋の中に入らないというスタンスを取っている七海がそんな事をするとは思えないので安価↓1
186 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/14(木) 21:14:43.23 ID:6f2g/fjvO
1.花村の元へ行く
187 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/14(木) 21:27:29.07 ID:T7I/b8Fa0
日向(でもまぁ「あえて」順当に「こんな事をやりそうな奴」に話しを聞いてみるかぁ)

「あいつ」の場合手紙なんか残さないとは思うのだが、俺は取りあえず77期生トップクラスの変態(自他共に認めている)に話しを聞きに行くことにした。

〜〜超高校級の料理人の研究教室〜〜

日向「花村、いるか?」

花村「あれれ? 日向くんに……アンジーさんじゃないか! あ、そう言えばこの前の料理の感想をまだ聞いて無かったね。どうだった?」

アンジー「とっても神ってたよー! ありがとね輝々〜!」

花村「それはよかった! ぐふふ。褐色美少女にボクの料理を食べて貰えるなら幾らでも作っちゃうよ〜? どうだい? 今夜にでもボクと二人きりで……」

日向「はいはい、余計な話しはそこまでな」

このままではいつも通りの変態発言を連発して77期生のイメージを下げかねない花村の発言を切り伏せ、俺はさっそく尋問に取りかかる。勿論、アンジーの下着が盗まれた事は口にしない。

日向「どうも最近、夜長の周りで奇妙な事が起きてるらしくてな。お前、何かしらないか?」

花村「↓1」

01〜30 で何も知らない
31〜60 でヒントをくれる、
61〜90 で若干動揺する
91〜00 で凄く動揺する。
188 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/14(木) 21:29:25.26 ID:DYFTRuZl0
まっまさか僕を疑ってるの?僕は変態っていう名の紳士だよ。
189 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/14(木) 21:38:21.55 ID:T7I/b8Fa0
花村「奇妙な事って言われてもなぁ……? 正直アンジーさんとはそこまで接点があるわけじゃないし、悪いけどボクは何も知らな……はっ!まっまさか僕を疑ってるの? 僕は変態っていう名の紳士だよ!(キリッ)」

日向「決め顔で余計な事を言うんじゃない……」

しかしやっぱりそうか。花村が実行犯なら手紙なんか残さないって俺の予想は合っていたみたいだ。恐らくだが花村はこの事件とは無関係なんだろう。

日向「そうか。邪魔して悪かったな、アンジー次ぎ行くぞ」

アンジー「はーい! じゃあねー輝々〜! また美味しいイケニエを期待してるよー!!」

花村「あの……君には君の事情があるんだろうけど、ボクの料理をイケニエっていうのは止めて貰えないかなぁ……?」

〜〜〜〜

そんなこんなで花村の研究教室を後にした俺達二人。さて、次はどうしようか……。

↓2

@愉快犯として犯行をしそうな人物(安価)の元へ行く
Aアンジーに、ここ最近不審な出来事や不審な人物を見かけなかったか聞く
B仲間の力を借りてみる
Cその他安価
190 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/14(木) 21:39:27.83 ID:6f2g/fjvO
3
191 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/14(木) 21:41:13.43 ID:xMKRpjoj0
192 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/14(木) 21:47:27.99 ID:DYFTRuZl0
雪染「えー花村君は先生の下着を盗んでいた所を締め上げて反省部屋に押し込んだので欠席と」
この事件の後日談である。
193 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/14(木) 21:47:57.72 ID:T7I/b8Fa0
……俺は何故今の今まで基本中の基本を忘れていたんだろうか。夜長に直接聞くべき事がまだあったじゃないか。

日向「なぁ夜長」

アンジー「んー? なにかな創?」

日向「下着が盗まれた後でも前でも構わないんだが、ここ最近不審な出来事や不審な人物を見かけなかったか? どんな些細なことでも構わない。思い当たることがあれば教えて欲しい」

アンジー「↓1」

高コンマほど心当たりがある。
194 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/14(木) 21:49:10.09 ID:FUgVvroI0
はい
195 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/14(木) 21:55:06.68 ID:T7I/b8Fa0
コンマ09 思い当たることが本気で何も無い。


アンジー「んー、ゴメンねー。思い当たることは何も無いって神様も言ってるよ〜」

日向「……本当か? どんな些細なことでも良いんだぞ?」

アンジー「本当に何も無いんだよー! 寧ろあったら最初にアンジーから言ってるって!!」

それもそうかと思い至り、俺はこれ以上アンジーへの追求を止める事にした。しかし困った。本格的に手がかりが「アンジーの下着自体が目当てでは無さそう」位しか無くなってしまった。
でもしらみつぶしに探すのは効率が悪すぎるし、うーん……。

↓2

@愉快犯として犯行をしそうな人物(安価)の元へ行く
A仲間の力を借りてみる(安価)
Bその他安価
196 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/14(木) 21:55:43.39 ID:59psEyN5O
踏み
197 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/14(木) 21:55:56.89 ID:eoEFf648o
1妹様
198 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/14(木) 21:56:37.36 ID:xMKRpjoj0
2、超高校級の探偵に相談
199 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/14(木) 22:03:26.47 ID:T7I/b8Fa0
日向(愉快犯。愉快犯かぁ……)

思い当たる人物は何名かいるが、あんな風な手紙を現場に残し、尚且つアンジーの下着類を全部奪ってみせる大胆さがある奴というと……。
ああ、嫌だなぁ。ぶっちゃけ言うが、俺は「あいつ」の事が苦手だ。何というか、超美人でスタイルも抜群なのに、入間以上に生理的に受け付けない。いやホントなんでなんだ? 前世かどこかで浅からぬ因縁でもあったりしたのか?

しかし、あいつが何かを知っている可能性があるのならば、俺はあいつから事情を聞かなければならない。俺と夜長は意を決して、あいつの研究教室へと足を運んだ。

〜〜超高校級のギャルの研究教室〜〜

日向「失礼するぞ。江ノ島、いるか?」

↓1

0〜30 でいない
31〜60 でいないが、机の上に手紙が置いてある。
61〜90 でいる。
91〜00 で苗木に押し迫る江ノ島がいる。
200 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/14(木) 22:05:20.65 ID:DYFTRuZl0
やはりお前かー
201 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/14(木) 22:14:14.31 ID:T7I/b8Fa0
江ノ島「おっと、そろそろ来る頃だと想ってましたぜ日向パイ先。アンジーちゃん」

アンジー「ハロハロー盾子!」

日向「今日の気分はインテリか? もし俺達の行動が先読みできてるってんなら何が聞きたくてお前の所に来たのかも予想が付いてるよな? 単刀直入に聞くぞ。お前、この事件について何か知ってる事はないか?」

江ノ島「んー、答えてあげても良いんですがぁ……どうしましょうかねぇ……。よし、ここはコンマで決めますか!」

日向「は? コンマ??」

アンジー「ねぇねぇ創ー。盾子は何を言ってるのー? 神様も意味不明だって言ってるよー」

江ノ島「問答無用! アそーれ!!」

↓1

01〜30 で何も情報を渡さない
31〜60 でヒント@をくれる
61〜90 でヒント@とAをくれる
91〜00 で事件の真相をバラす。
202 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/14(木) 22:15:07.80 ID:bfWYclTE0
それ
203 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/14(木) 22:43:07.29 ID:T7I/b8Fa0
江ノ島「おっとこれは出目が高いぞ! 80だ! 80台行ったぁあああああああ!!」

江ノ島はさっきから何をしているんだ? 俺と夜長の目からしてみれば一人で狂った行動を取っている様にしか見えない。何かを虚空に向かって只管に喋っているのだ。COCで言うところの「一時的狂気」にでも掛ったのか?

江ノ島「それではお約束通り、この事件のヒントを二つ差し上げましょう」

相変わらずこいつが何を一言っているんだか分からないが、事件解決の為のヒントをくれるというならありがたく貰っておこう。

江ノ島「ではまずヒント@から……「デジャヴ」って知ってるか?」

日向「は? デジャヴ?」

江ノ島「「デジャヴ」っていうのは、フランスの「déjà-vu」のカタカナ語で、「既視感」という意味で用いられています……。「デジャヴ」だけでなく、「デジャヴュ」や「デジャブ」と呼ばれることもありまして「初めて見るものなのになんとなく見覚えがある」、「初めて訪れた場所なのに前に来たことがあるような気がする」、などの感覚が「デジャヴ」と言います……」

まぁデジャヴとその意味ぐらい知ってるが、それと今回の事件に何の関係が……

江ノ島「ではヒントそのA「犯人は現場に立ち返らない」……これが大きなヒントになるぜ、先輩?」

日向「「犯人は現場に立ち返らない」……?」

「犯人は現場に立ち返る」。ならば聞いた事があるが「現場に立ち返らない」とはどういう事だ? その位今回の作戦に自信を持ってるって事か? それとも立ち返ったら何か不味い事があるって事か?

江ノ島「はいざんねーん! ヒントはこれで終わり。後は自分で考えな、パイ先♡」

日向「えちょっ、おい!」

半ば強引に研究教室から追い出される俺と夜長。クソッ! あの様子だったらワンチャン事件の真相まで聞き出せそうだったのに……!。

夜長「「デジャヴ」と「犯人は現場に立ち返らない」かぁ……一体どういう理屈なんだろうね、創」

日向「それが分れば苦労しないよ……」

俺は溜息を付きながら、二つの単語を頭の中で繰り返していた。

↓2

@仲間の力を借りてみる(安価)
Aその他安価

チョと済みませんが、先ほどから睡魔がヤバイので、今回の更新はここまでとします。明日も9時頃にお会いしましょう。
(攻略のヒント)もっと仲間の力を頼ってみましょう。日向くんはあくまで「超高校級の相談窓口」であり「何でも屋」ではありません。仲良くなった皆も、日向くんに頼られるのを楽しみにしてますよ?
204 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/14(木) 22:45:04.68 ID:6f2g/fjvO
さげ
205 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/14(木) 22:45:40.30 ID:xMKRpjoj0
1,霧切さんに相談してみる
206 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/15(金) 20:53:53.37 ID:OYMh8erB0
こんばんわ。それでは今日も始めて行きます。
207 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/15(金) 20:54:31.24 ID:OYMh8erB0
日向(やっぱりここはその手の専門家に聞いてみるのが一番か……)

アンジー「およよ? 創〜、どこ行くのー?」

俺とアンジーの二人だけじゃあいつまで経っても捜査が進まないと考えた俺は、希望ヶ峰学園随一の頭のキレを持つ「超高校級の探偵」に話しを聞きに行くことにした。


〜〜超高校級の探偵の研究教室(78期生)〜〜


日向「……って事なんだ。何か知ってたり、ここまでの情報で推理できた事とか無いか?」

霧切「……そうね。取りあえず、日向先輩が相変わらず生徒達から厄介事を押しつけられているっていうのは分ったわ」

希望ヶ峰学園の二大探偵が一人。78期生は霧切響子。なぜ最原ではなく霧切の方を頼ったかと言えばここまでの貸し借りで出来た顔の合せやすさというのが大きい。
それに、ほぼ間違い無くないと思うが、ムッツリスケベ疑惑がある最原は夜長と同期なだけあって、今回の事件の容疑者候補に(本当に一応)上がっているのだ。

それにしても……

アンジー「……」

この研究教室に来てからアンジーの様子が少し変だ。理由を聞いてみると「怖いよ〜。死神に取り憑かれてるよ〜」と少しばかり怯えているらしい。
妙な悪口を言うな? と俺が夜長に注意しようとしたところ、霧切はそれに対して「気にしなくて良いわ。毎度の事だもの」と少しばかり微笑んだだけだった。


霧切「さて、肝心の事件の事だけど……。江ノ島さんのヒントを含めて、私にはもう見当が付いてしまったの」

日向「え、マジか!?」

流石は超高校級の探偵……と俺が感心しかけたと同時に「でもね」と霧切は言う。

霧切「『私の相談の時と同様』これは貴方自身の手で解くべき謎よ。……夜長さんもその方が嬉しいでしょう?」

日向「……は?」

言っている事の意味が分らず、俺は訝しむように霧切の顔を見る。問われたアンジーも「そだねー! 出来れば創一人の力で解決してくれると嬉しいなー!!」と乗り気だった。
おいおい、自分の下着が全部盗まれてるって言うのになんて暢気な……。

日向「……ん?」

ここで俺は、始めて一つの違和感に気づいた。と言うか、探偵の真似事をする際に根本的に「やるべき事」をやっていない事を自覚したのだ。

霧切「私からの最終ヒントよ。これは謎であって謎でない。証言に誤魔化されないで、物的証拠を犯人に突きつけてやりなさい」

その言葉を聞いて、今までの情報の全てをつなぎ合わせて、俺は「ある可能性」に思い至り、大急ぎで「その場所」を目指す。その場所とは……。↓2


※もうヒントは出せるだけ出したつもりです。「手紙を置くのが不可解」「全部の下着を盗むのも不自然」「デジャヴ」「探偵の真似事をする際に「やるべき事」をやっていない」
これらを組み合わせると、そもそも……。
208 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/15(金) 20:55:39.59 ID:OGTByKai0
さげ
209 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/15(金) 20:59:55.11 ID:XJXCF/4jO
盗まれていない、アンジーの研究教室にある
210 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/15(金) 21:54:44.74 ID:OYMh8erB0
>>209 大正解&ダブルゾロ目につきボーナス大幅追加。

日向(そうだ。そもそもこの事件? は最初からおかしかった)

置かれていたという手紙。盗まれたという「全ての」下着。そしてなにより「クラスメイトの「最原」ではなく「俺(日向創)」」に頼ってきたという事実。
俺は探偵の真似事をする際に「やるべき事」をやるために、その研究教室へと向かった。……夜長はニコニコとした顔で、ただ俺に付いてくるだけだった。


〜〜超高校級の美術部の研究教室〜〜

日向「……失礼するぞ」

アンジー「ただいまー。そしていらっしゃーい! で、で? 創は私の研究教室になんの用なのかな〜?」

日向「……なぁ夜長。お前が盗まれたっていう下着は普段どこに閉まってあるんだ? それと、置かれたっていう手紙は?」

アンジー「あそこの棚だよ〜。手紙もそこに閉まってあるよ〜!」

俺は意を決して棚の取っ手に手を掛ける。もし俺の予想が正しければ………

ガラッ──

日向「……え?」

俺の予想に反して、棚の中には下着が一着も無かった。夜長の証言通り、封筒に包まれた手紙が、一つだけ置かれていたのだ。そんな……だってこの事件は夜長の……!
俺は慌てて封筒に包まれた手紙を手に取り、中身を見ようとして……。

──パン! パンパンパン!!

日向「おわぁあああ!?」

封筒を開いた際のクラッカーのような炸裂音と紙テープに驚いて、俺は腰を抜かす。……一体何なんだと、改めて手紙を拝読すると……。


『Missionクリアおめでとー! 創はアンジーの島への移住兼を手にしたよー!!』


日向「……は?」

アンジー「おめでとー! やっぱり創は凄いねー。超高校級の探偵でも無いのにこんなに早く事件を解決しちゃうなんて!!」

俺の口からは、ただそんな一言が漏れただけだったのに対し、夜長は無邪気に俺を祝福していた。

日向「……あー、夜長?」

アンジー「なぁに?」

日向「お前が盗まれたって言う下着なんだけどさ「今は」どこに閉まってあるんだ?」

アンジー「アンジーの寮だよー! 全部の下着を移動させるのってそれなりに面倒だったんだからねー!! あ、創が最初に「その置かれたっていう手紙を見せてくれ」って言った時の為のダミーの手紙もちゃーんと用意してあるよー!!」

一切悪びれた様子も無く、夜長はニコニコとした表情を崩さずに俺へと告げた。──そう。この事件は夜長の狂言……つまるところ「嘘」だ。下着が全部盗まれたっていうのも、手紙が置かれていたっていうのも全部嘘。
江ノ島が言った『デジャヴ』と『私の相談の時と同様』というのは『相談者が全ての真相を把握している』という比喩。『犯人は現場に立ち返らない』というのは、多分『夜長の下着を盗んだ犯人なんていない』という意味だろう。


日向「……で、なんだけどさ。なんでこんな狂言回しをしたのか、教えて貰えるか?」

アンジー「そんなの決まってるよー! アンジーの島に住むに相応しい人……島の女の子達のお婿さんを探すためだよー!! 今の所、快斗に是清に蘭太郎にゴン太。それから誠に千尋に白夜(77期)に眼蛇夢に猫丸、そして創が候補者なのだー! あ、終一はアンジーのお婿さんだから例外だって神様も言ってるよー!!」

夜長の壮大とも言える計画に、俺は唖然としてしまっていた。……まさかこいつ、この希望ヶ峰学園で過ごす三年間で気に入った男子全員を自分の島へ連れて帰る気なのか!?
可能か不可能かで言えば当然不可能だろうが、夜長は本気の眼だった。グルグルと渦巻き、狂気を宿した……「この事件の犯人」の眼だった。

日向「……悪いが俺は卒業後もお前の島へ移住する気は無いぞ」

アンジー「うんうん。「今は」それでも全然良いよー! いつかアンジーと神様が皆をアンジーの島に招待してみせるからねー!」

クスクスと、あどけない少女は笑う。まるで自分の勝利を確信しているかのように。

アンジー「アンジーの島は正に天国みたいな楽園なんだよー! 一度来たら誰も帰りたくなくなる……ここにずっと居たいって心から思うようになる……そんな島なんだから!!」

日向「……そうか。あ、そうだ依頼は……」

アンジー「これにて完結ハッピーエンドなのだー! お疲れ様創ー! ……あ、そうだった。ご褒美をあげなきゃね!!」

夜長はスタスタと俺に近づいてくると、俺が拒否する間も避ける間もなく──

──チュ♪

日向「──ッツ!?」

俺の右頬にキスをした。こんな美少女にキスされて嬉しくないはずがない(実際嬉しくもあった)のに、何故だか同時に一種の寒気を覚えるような……そんなキスだった。

Missionクリア! 夜長アンジーとの絆が大幅に深まりました。

アンジーは超高校級の美術部です。頼りにする機会は少ないかと思いきや、彼女には「神様の助言」があるので、どうしても大きなヒントが欲しいときに頼ると、良い事があるかもしれません。(ただし、頼りすぎると……?)
211 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/15(金) 22:04:24.65 ID:OYMh8erB0
日向「……なぁ七海」

七海「なぁに日向くん」

日向「世の中には色んなゲームがあるけどさ。その中でも「元祖」って言えるゲームは──」

七海「──ゲームの歴史。それは遙か5000年の昔。古代エジプトにまで遡るという──」

日向「その返しは読めていたぞ。カウンター罠発動、神の宣告。……俺が言いたいのは「元祖」って言える「ゲーム」はどうして発足したのかって話しだ」

七海「うーん。その辺りは私より真宮寺くんの方が詳しいんじゃないかな? ただ、漫画やアニメであるような「重要な儀式」なんかじゃなくて、庶民でも遊べる様な娯楽だったらしいね」

日向「今も昔も、ゲームに人種も身分も無いって事か」


コンコンコン!


日向「っと、依頼者か? はーい! どうぞ!!」

↓2「失礼します」
212 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/15(金) 22:05:19.01 ID:XJXCF/4jO
山田
213 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/15(金) 22:05:29.75 ID:OGTByKai0
さやか
214 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/15(金) 22:18:45.61 ID:OYMh8erB0
舞園「失礼します。日向先輩」

七海「やっほーさやかちゃん!」

日向「舞園か。なにか悩み事か?」

78期生 舞園さやか。才能は「超高校級のアイドル」黒髪ロングヘアにセーラー服、白いラインの入ったニーソックスという正統派の美少女。

清楚で丁寧な物腰だが言動には一本芯が通っており、真面目なしっかり者として周囲からの信頼も厚い。
苗木の中学校時代におけるクラス違いの同級生だが、苗木曰く、高嶺の花の舞園と凡人の苗木との間に接点は一切なかったらしい。しかし苗木が舞園を可憐なアイドルとして強く意識していたことはもちろん、舞園も苗木の優しさが印象に残っていたらしく、苗木が同級生であることを覚えていたという。

実際、左右田と見に行った澪田との合同ライブは(終わりがアレだったとはいえ)もの凄い盛り上がりようだった。「これが超高校級のアイドルか」と思わず圧巻されたものである。

……そんな彼女も今では立派な(?)苗木lovesで、霧切、朝日奈、不二咲と日夜苗木を巡った攻防を繰り広げているらしい。……それで良いのか超高校級のアイドル。

舞園「はい。どうしても日向先輩にご相談させて頂きたいことがありまして……」

七海「私が言うのもアレだけど、そんな畏まらなくても良いよ。日向くんは優しいし、細かい礼節なんかに拘る人じゃないから。じゃあ私はいつも通り部屋の外に行ってるね」

こうしていつも通り七海が部屋の外に出て行くと、俺は舞園に来客用のソファーに座るよう促す。

日向「ここは「超高校級の相談窓口」学園の生徒の悩みや相談なら何でも聞いて解決、改善に協力するけど、100%解決出来るとは限らない。そして、依頼者の身に危険が及ぶと判断した場合は、依頼を断わらせて貰う事もある。その事を頭に入れたうえで、相談したいって事があれば言ってみてくれ」

舞園「はい! 実は↓2」
215 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/15(金) 22:21:26.38 ID:EHKAkn/40
最近桑田の様子がおかしい
216 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/15(金) 22:23:26.68 ID:QFhjbFxH0
苗木君と朝日奈さんと不二咲君と霧切さんでサバゲーしようと思うんですけど、人数がもう少し欲しいので日向先輩と七海先輩と後二人でしませんか?
217 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/15(金) 22:44:49.64 ID:OYMh8erB0
>>216 人数的に4vs5になってしまうのでちょっと改変。(3vs3vs3でもいけるんですが、描写が……ね?)

舞園「今度苗木君と朝日奈さんと不二咲君と霧切さん……いつものメンバーでサバゲーしようって話になったんですけど、人数がもう少し欲しいので、日向先輩と七海先輩にも参加して欲しいなぁって」

七海「サバゲーと聞いて」ガラララッ!

日向「おいコラ、教室の外に出て行ったんじゃないのか七海」

七海「勿論私も参加するよ日向くん」ふんすふんす

当然の様に教室に戻ってきた(目を輝かせている)七海を加え、舞園の話しは進む。

舞園「ま、まぁ要するに「一緒に遊びませんか?」っていうお誘いですね。あ、それと一応お願いがあって……所謂5VS5をやりたいので、後三人人数を集めて欲しいんです。……あ、戦刃さんと春川さんは禁止カードということで。というかその二人には審判をお願いしてありますから」

「一緒に遊ぼう」か……。良いな、こういう依頼は実に新鮮で良い。依頼者も俺達も思いっきり楽しむことが出来そうだ。しかしサバゲーか……七海によって鍛えられた俺のサバゲーの腕前は↓1(補正+20)色んな意味で断わる理由がない。

日向「遊ぶのは全然構わないぞ。あと、人数集めの件は承知した。実際にサバゲーをやる日までに集めておくよ」

舞園「ありがとうございます! 私達も動けたら良いんですけど、なにぶんサバゲーをやる日まで苗木くん以外全員忙しくて……よろしくお願いしますね!!」

そう言うと、舞園は安心した様子で部屋を出て行った。さてと、じゃあまず誰を誘おうか……↓3
218 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/15(金) 22:45:57.31 ID:OGTByKai0
219 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/15(金) 22:54:39.57 ID:QFhjbFxH0
下げ
220 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/15(金) 22:56:10.39 ID:XJXCF/4jO
こまえだ
221 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/15(金) 23:19:04.37 ID:OYMh8erB0
日向の腕前 51 実に平均的


狛枝「話しは聞かせて貰ったよ、七海さん。……あと元予備学科くん」ガラララッ!

七海「あ、狛枝くん。おっすおっす」

日向「うっげ!? 何でお前が教室のすぐ外にいるんだよ!?」

狛枝「いやぁ、廊下を歩いてたら舞園さんを見かけたんだけど、元予備学科級の君の研究教室に入っていくのを見てね。彼女が君にどんな依頼をするのか気になって後を付けさせて貰ったのさ」

日向「お前ストーカー取締法って知ってるか? 知ってるよな? 知ってるなら今すぐ舞園に謝ってこい」

77期生 狛枝凪斗 才能は苗木と同じく「超高校級の「幸運」」

抽選枠で希望ヶ峰学園に入学した。パーカーを着用し、才能も似ているなど78期生の苗木誠をどこか彷彿とさせるミステリアスな人物。性格はのんきでマイペース。驚異的なポジティブシンキングで、「絶対的な希望」を信じ、自身の持つ「超高校級の幸運」に関しては絶対の自信を持つ。その反面、自身のことは超高校級の才能を持つ周囲と比べて「ただの幸運」とネガティブに低く評価し、極めて自虐的で卑屈な態度をとっている。
推理力・洞察力等も優れている……77期生における大問題児だ。

こいつは「才能は生まれつき与えられる、選ばれし者が持つ希望である」という異常な思考回路を持ち、希望ヶ峰学園や才囚学園に所属している(もしくは所属していた)以外(一部例外あり)の人間を「自分以下のゴミクズ」だと本気で思っている。
だからなのかもしれないが、去年「予備学科」から本科に転入してきた俺の事を蟷螂の如く嫌っている。転入初日に「君が本当に「超高校級」の才能の持ち主かどうか、見極めさせて貰うよ」と喧嘩を売られるぐらいに。当然、俺もこいつのことが苦手で、普段は互いに関わろうともしない。


狛枝「七海さん、良かったらそのサバゲー。是非ボクも参加させて貰えないかな?」

日向「はぁ!? お前どうせ「皆の輝く希望がみたいんだ」とかなんとか言ってゲームを滅茶苦茶にする気だろ! 却下だきゃっ「うん、良いよー」七海!?」

一応、舞園から人数集めを任されたのは俺なのだが、俺が拒否する前に超高校級の相談窓口である俺の助手(を勝手に名乗っている)七海が許可を出してしまった。
七海が「……ダメ?」と上目遣いで俺を見てくる。……ああ、やめてくれ。こうなると俺は本当に弱いんだ。


狛枝「流石は七海さん! 素晴らしい心の広さの持ち主だね! ボクみたいなゴミクズを躊躇無く遊びに誘ってくれるんて……嬉しいよ」

ネットリとした声で、崇拝でもするように狛枝が七海に言う。「……マジで余計な事はするなよ」と俺は狛枝に忠告し(渋々)こいつの参加を認めたのだった。

さて、今度こそ誰を誘いに行こうか……↓2
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