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『超高校級の』日向「安価とコンマで依頼を解決する」『相談窓口』
- 727 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/27(日) 23:34:40.42 ID:tKZtxq4E0
- 乙
- 728 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/28(月) 21:02:10.90 ID:WmNhPrty0
- それでは本日も始めて行きます。
- 729 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/28(月) 21:03:36.95 ID:WmNhPrty0
- 星の研究教室の隅っこ。小さなダンボールの中に、その二匹の子猫はいた。生後何ヶ月も経っていないのかまだまだ小さく、何かを求めてミャーミャーと鳴いている。
星「ったく、昨日疲れて眠りこけるまで散々テニスボールで遊んでやったってのに、元気なもんだ。……そこは人の子供も猫の子供も一緒か……そらよ」
そう言って、星はダンボール箱の中に玩具用のテニスボールを落とす。降って湧いてきた玩具に本能が刺激されたのか、二匹の子猫は早速テニスボールで遊び始めた。
日向「……可愛いな」
星「ああ、そうだな。だが俺じゃあこいつらの最期まで面倒を見てやれねぇ。……そもそも俺には他人の命を預かる資格なんざねぇ。早い内に良い里親って奴を探してやりてぇんだが……アンタ、心当たりはねぇか?」
日向「↓2」
@田中に相談してみる。
A子猫の写真を撮って張り紙を出してみる。
Bネットの里親募集掲示板に依頼を出してみる。
Cその他安価
- 730 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/28(月) 21:06:07.54 ID:QSr9cQwRO
- 1
- 731 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/28(月) 21:06:24.27 ID:dSL/f6oB0
- 2
- 732 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/28(月) 21:16:22.59 ID:WmNhPrty0
- 日向「悪いけど、俺にも心当たりはないな。子猫の写真を撮って張り紙を出してみるのが一番手っ取り早いんじゃないか? 里親募集掲示板は……早いし確実だけど当たり外れが多いって聞くしな」
星「……まぁそうだな。地道にやるしかねぇか」
そうして俺達は遊んでいる子猫二匹の姿の写真をスマフォで撮り、それを貼り付けた里親募集ペーパーを作成。学園に設置された掲示板や近くの商店街なんかの外灯に貼り付けて、里親候補がやって来るのを待った。そして、一週間後……
↓1
01〜30 まだ一人も希望者が来ていない
31〜60 一人だが、学園外部から希望者が出た。
61〜90 二人、学園外部から希望者が来てくれた。
91〜00 里親になりたいという人が沢山来た!……と言うか来すぎだ!!
- 733 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/28(月) 21:21:48.76 ID:QSr9cQwRO
- ほい
- 734 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/28(月) 21:31:35.73 ID:WmNhPrty0
- 日向「喜べ星! 里親になりたいって人が丁度二人来てくれたぞ!!」
星「……おう、そうか」
星の研究教室に入り、俺は吉報を告げる。こちらを振り向いた星はさして興味がないように、されどどことなく嬉しそうに眠っている二匹の子猫を撫で続けていた。
星「あとはそいつらと対面して、預けても良い奴かどうか確かめるだけだな」
日向「わざわざ面接までするのか?」
星「ああ。まだガキのこいつらをちゃんと責任持って幸せにしてくれる奴かどうか位は確かめるさ。……それが一時的とは言え、小さな命を拾った奴の義務って奴だ」
日向「星……」
俺は星のその姿勢に一つの感心を覚えた。田中でもきっと似たような事を言うだろうが、こいつは飼育委員でもなければ過度の動物好きという訳でも無い。まだ16歳の男子高校生だ。
現在の希望ヶ峰学園で一番達観している生徒……という噂は伊達ではなかった様だ。
星「さてと、それじゃあ里親になりたいって言ってきてくれた奴らの所に行ってみるか」
日向「……ああ!」
ゾロ目以外でまともな人物↓1↓2
- 735 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/28(月) 22:01:32.41 ID:Whj5E3lgO
- あ
- 736 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/28(月) 22:02:08.06 ID:dSL/f6oB0
- ん
- 737 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/28(月) 22:52:45.68 ID:WmNhPrty0
- すみません、ちょっと雉撃ちに行ってました。
母親「よかったわねー。良い子が見つかって」
子供「うん! お兄ちゃん、ありがとう!!」
星「……ああ。……幸せにしてやんな」
女性「はい! ああ、可愛いなぁ……私、昔から子猫を飼うのが夢で。でも家はペット禁止で……最近ようやく一人暮らしを始めて、そろそろ子猫飼いたいなーって思ってた所だったんです!!」
星「……そりゃあ良かった。大事にしてやってくれ」
来てくれた二組は、両方まともそうな人物だった。一人は子供連れの母親。もう一人が最近一人暮らしを始めたという大学生だ。
両者ともペットを飼うのはこれが始めてと言う事で、若干不安はあるが、少なくとも虐待したりするような人物達ではなさそうと言う事で、二匹の子猫を任せる事にした。
子猫「ミャーオ!」
子供に抱かれた子猫が、名残惜しそうに星の方に小さな手を伸ばす。星はそれを見て「ふっ」と笑うと
星「あばよ」
と子猫たちに背を向けた。その背中からはホンの少しばかりの哀愁が漂っているように、俺は見えた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
星「ふぅ……これで肩の荷が下りたってもんだ」
星は俺の方を見ながら清々したように話す。
星「アンタにも苦労を掛けたな。感謝してるぜ」
日向「そんな……俺はポスターの制作を手伝っただけだ。子猫の里親を見つけたいって頑張ったのは星だろう」
そうだ、俺がやった事なんて精々そのぐらいの事なのだ。今までの依頼がぶっ飛びすぎていただけで、本来「超高校級の相談窓口」が出来る事なんてこういう些細な事に限られている。
そう言うと、星はふっ、と笑って
星「何言ってんだ。一人より二人、三人より四人……って理屈じゃねぇが、アンタが居てくれて心強かったぜ。…‥改めて言わせてくれ、ありがとよ」
星の渋くてクールなボイスが俺に向けられる。それに当てられたのか「……又のご依頼を」と、俺らしくもないクールな感じで締めくくったのだっった。
Quest6 クリア!!
星との友情が深まりました。コマンドで「星に協力を依頼する」が判定なしで出来る様になりました。
星はこれと言った特殊能力を持ちませんが、いつもクールで冷静な判断が出来るので、捜査や調査に行き詰まったときに相談すると、なにかヒントを授けてくれるかもしれません。
- 738 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/28(月) 23:00:58.37 ID:WmNhPrty0
- 日向「……なぁ七海」
七海「なにかな日向くん」
日向「ほら、日本三大ホラゲってあるだろ?」
七海「ぜ○・バイ○ハザード・サ○レンの事だね。それがどうかした?」
日向「いや、その三作品が抜きん出て面白いのは俺も思うけどさ。じゃあ他の日本○○ゲームがあまり話題にならないのはなんでなんだ?」
七海「うーん、難しい質問だね。RPGにアクションに、他にも色々ジャンルがあるけれど、まず第一に「どのジャンルにも名作が多くて搾りきれない」って言うのがあるかな」
日向「世代事に「これが一番!」ってゲームも違うからって事か」
七海「うん。だからこそなんだけど、日本三大ホラゲに入っているその三作品は本当に凄いんだよ。ホラーが苦手じゃなければ是非一度プレイしてみてほしいな」
コンコン!
日向「っと、依頼人か? はーい、どうぞ!!」
↓2「失礼します」
- 739 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/28(月) 23:01:58.92 ID:dSL/f6oB0
- 山田
- 740 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/28(月) 23:02:32.30 ID:qGXtMCNHo
- 残姉
- 741 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/28(月) 23:02:39.13 ID:F7maPsx5O
- つむぎ
- 742 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/28(月) 23:16:38.10 ID:WmNhPrty0
- 戦刃「失礼します……ここが最近噂の「何でも相談教室」であってるのかな?」
七海「あ、戦刃さんだ」
やって来たのは俺達の後輩、78期生の一人である「戦刃むくろ」プロの傭兵集団“フェンリル”に所属していた過去を持ち、非常に高い戦闘能力を有するが、それ以上に注目すべきは「あの」江ノ島盾子の姉であると言う事だ。
その実、頭の中は「如何にして盾子ちゃんの役に立つか」という事で溢れていると言われている……が、苗木に妙に惹かれていたり、行動の多くが「残念」だったりと、愛嬌のある部分もある。
日向「「何でも相談教室」って……小学校じゃないんだからせめて「相談窓口」って言ってくれないか?」
戦刃「ああ、うん。……ごめんね」
七海「それじゃあ日向くん。私はいつものように席を外してるね」
七海が教室を出て行き、戦刃と俺の二人っきりになった教室。取りあえず来客用のソファーに着席を促して、早速だが依頼内容を聞く事にした」
日向「ここは「超高校級の相談窓口の研究教室」……その名の通り、生徒からの依頼や相談なら何でも聞いて、それが解決出来るように手助けするけど、100%解決出来るとは限らない。それに、依頼者のみに危険が及んだりする依頼の場合、協力を断わる事もある。……それでも良いなら、どうか相談事を話してみてくれ」
戦刃は暫く沈黙を保った後、ゆっくりと口を開いた。
戦刃「うん。実は↓2」
- 743 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/28(月) 23:18:12.48 ID:L4JbP93vO
- 下
- 744 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/28(月) 23:18:59.38 ID:dSL/f6oB0
- 研究教室の掃除手伝って
- 745 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/28(月) 23:26:46.49 ID:WmNhPrty0
- 戦刃「……実はね、研究教室の掃除を手伝って欲しいんだ」
日向「掃除の手伝い?」
戦刃「うん。最近忙しくて、ロクに皆の事を磨いたり整備したり出来てあげられてないから……お願い出来るかな?」
俺は少々迷った。何故か。「この先の展開」が予想出来てしまっていたからだ。普通ならば「おう、掃除の手伝いくらい安いもんだ」と気軽に引き受けただろうが、相手は超高校の軍人である「戦刃むくろ」で、彼女の研究教室は当然「超高校級の軍人の研究教室」だ。
当然「ヤバイ物」が大量に置いてあるのは予想出来るし、少しでも扱いを間違えれば危ない物なんかもある事が容易に想像出来る。部屋の掃除だけならまだしも、そんな物の整備や調製を俺なんかが出来るのだろうか……。
……まぁどんな状態になってしまっているのか、一先ず俺は彼女の研究教室に案内して貰う事にした。
戦刃「……散らかってるけど、どうぞ」
日向「お、おう。お邪魔するよ」
↓2部屋の様子(高コンマほど汚い)残姉補正+20
- 746 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/28(月) 23:27:30.78 ID:dSL/f6oB0
- さげ
- 747 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/28(月) 23:28:09.90 ID:/2Lttw8j0
- オイル
- 748 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/28(月) 23:28:10.39 ID:Whj5E3lgO
- あ
- 749 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/28(月) 23:39:43.37 ID:WmNhPrty0
- 90+20=110 絶望的な汚部屋
日向「……おい、なんだよこれ」
俺は顔をピクピクとひくつかせながらそう言った。「酷い」とか「大惨事」なんてもんじゃない。それこそ「絶望的な部屋」と言っても過言じゃないほどに、部屋の中が汚れていたからだ。
床にはありとあらゆるゴミや、それを纏めた袋が大量に錯乱し、壁には何の液かも分らないドロッとした液体が滴り落ちていて、足の踏み場すら無い。
戦刃の研究教室は、テレビの特集で見るような所謂「ゴミ屋敷」と化してしまっていたのだ。
戦刃「……なにって、私の研究教室だけど」
日向「そんな事は分ってんだよ! 何でこんな大惨事になっちまってるんだって聞いてんだよ!?」
俺は左右田の如くツッコミを入れる。一日二日じゃこんな絶望的な部屋になる訳が無い。一体何日片付けや掃除をさぼればこんな部屋になっちまうって言うんだ!?
戦刃「↓1」
01〜30 ちょっと外国(戦地)からの依頼のお仕事で忙しくて……
51〜60 やろうやろうとは思ってたんだけど、結局手に付かなくて……
61〜90 盾子ちゃんが軍人ならこれぐらい普通普通って……
91〜00 え、え!? 流石にこんなに汚れてなかったよ、なにこれ!?
- 750 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/28(月) 23:40:01.76 ID:Gsl6E7910
- らあ
- 751 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/28(月) 23:48:31.41 ID:WmNhPrty0
- 戦刃「え? でも盾子ちゃんが「忙しい軍人ならこれ位普通普通」って……」
日向「江ノ島ぁああああああああ!!」
俺は彼女の姉の名を叫んだ。幾ら忙しい軍人でもこれが「普通の部屋」であってたまるかぁ!!?
つーか良く見たら戦刃が読まないであろうティーンズ雑誌や化粧類なんかも錯乱してる事から鑑みるに、江ノ島自身、この部屋をゴミ置き場として使用していた可能性が高くなってきた。
俺は盛大に溜息を付いた後「……分ったよ、協力する」と依頼を受ける事にした。
この絶望的な部屋を前に俺がやるべき事は……
↓2
@掃除用具や、その他役に立ちそうな物を調達する
A取りあえず湯灌錯乱しているゴミを片付けて脚の置き場を確保する。
B助っ人を呼んでくる
Cその他
本日はここまで。腹痛は、忘れた頃に、やってくる。
- 752 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/28(月) 23:50:35.24 ID:Gsl6E7910
- 下
- 753 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/28(月) 23:51:40.63 ID:/2Lttw8j0
- 3 とりあえず東条を呼ぶ
- 754 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/29(火) 21:09:13.33 ID:Y2EgiCXg0
- では本日も始めて行きます。
- 755 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/29(火) 21:10:47.80 ID:Y2EgiCXg0
- 日向(そうだ! こんな時こそ「あいつ」の力を借りるべきじゃないか!!)
俺は戦刃にその場で待機するように告げると、すぐに79期生の超高校級のメイドの研究教室……しいては東条の元を尋ねる。どれだけ絶望的な汚部屋だってアイツの力を借りればきっとすぐに……!!
〜超高校級のメイドの研究教室〜
日向「……って訳なんだ。頼む、力を貸してくれないか?」
東条「↓2」
01〜30 ごめんなさい、今丁度依頼がたて込んでて……少なくとも今日は手伝えそうにないの。
31〜60 ごめんなさい、今丁度別の依頼を受けてしまって……それが終わったら行かせて貰うわね。
61〜90 ごめんなさい、ちょっと今手が放せないの。でも大掃除用の掃除用具や便利なグッズなら沢山あるから自由に持って行って構わないわ。それが終わったら行かせて貰うわね。
91〜00 了解したわ。超高校級のメイドの力を見せてあげましょう。
- 756 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/29(火) 21:11:37.14 ID:PxwGHTHi0
- さげ
- 757 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/29(火) 21:12:03.17 ID:BUszhXCKO
- あ
- 758 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/29(火) 21:22:49.85 ID:Y2EgiCXg0
- 東条「ごめんなさい、今丁度依頼がたて込んでて……少なくとも今日は手伝えそうにないの」
まさかの展開だった。こんな事を言うのはどうかと思うが、登場の力を借りる事が出来れば百人力だと軽率に考えていたのだ。肝心の「東条が忙しくて来る事が出来ない」という展開をすっかり忘れてしまっていた。
日向「そ、そうか……。いや、こっちこそ無理を言って悪かった」
東条「本当にごめんなさいね。……今こなすべき依頼を全て完了したら私も手伝わせて貰うから、それまでは頑張って」
別に謝らなくても良いのに東条はペコリと俺に頭を下げる。……それはそれとして困った、東条の力を借りられないとなると俺がするべきは……
↓1
@掃除用具や、その他役に立ちそうな物を調達する
A取りあえず湯灌錯乱しているゴミを片付けて脚の置き場を確保する。
B助っ人(東条以外)を呼んでくる。
Cその他
- 759 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/29(火) 21:23:59.06 ID:BUszhXCKO
- 1
- 760 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/29(火) 21:36:41.85 ID:Y2EgiCXg0
- ……取りあえず倉庫に行って掃除用具や、その他役に立ちそうな物を調達しよう。あれだけ散らかった部屋を掃除するのだ。箒にちり取り、バケツに雑巾だけじゃ足りる訳が無い。もっと強力な洗剤やカビ落し用の専用のスポンジを借りてこないと。
俺は倉庫に向かい、取りあえず役に立ちそうな物を片っ端から籠に入れると、戦刃の元に戻った。
戦刃「あ、お帰り日向くん……どうだった?」
日向「ダメだ。東条は依頼がたて込んでて、少なくとも今日は手伝えないらしい。……俺達だけで何とかしないと」
戦刃「そう……残念だったね」
とは言った物のこの汚部屋だ。一日二日、いや三日掛けても終わるかどうか……。取りあえず床に散乱しているゴミをガラ袋に片っ端から入れて片付けて、脚の置き場だけでも確保しないと……。
掃除の成果 日向↓1 戦刃↓2(残念補正−20) 高コンマほど成果有り。
- 761 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/29(火) 21:37:59.76 ID:jprBR3d+0
- 意外と名人かも?
- 762 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/29(火) 21:38:38.74 ID:PxwGHTHi0
- あ
- 763 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/29(火) 21:51:05.18 ID:Y2EgiCXg0
- 日向76+戦刃54=130 脚の置き場くらいは確保できたようだ。
日向「ふぅ……取りあえずは自由に移動できるようにはなった、かな」
掃除を始めてから約二時間後。俺は袖で汗を拭いながらそう言う。お菓子の袋や何の破片かも分らない鉄屑。それから雑誌に化粧品類に食べかけのレーションなど、ありとあらゆるゴミが錯乱していた床が、ある程度見えるようになってきた。……だが時折
戦刃「あ、日向くん。それ、火薬を入れた袋だから普通のゴミ袋に入れちゃダメ」などとんでもないゴミ(?)まで錯乱していたため、取りあえず戦刃に掃除する場所を指示して貰い、危なそうな所は戦刃が自分で片付けるといった方式をとってようやくここまで来れたのだ。
日向「さてと、じゃあ取りあえずこの山のみたいになったガラ袋を焼却炉に入れてこないと……」
戦刃「あ、じゃあ日向くんお願い出来るかな? 私はその間に危なそうな物を撤去しちゃうから」
日向「ああ、分った」
俺は戦刃の頼みを二つ返事で受け入れると。ガラ袋を持てるだけ持って一階にある焼却炉へと赴く。
???「あれ、日向くんじゃない」↓2
- 764 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/29(火) 21:52:36.76 ID:PxwGHTHi0
- なぎと
- 765 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/29(火) 21:52:55.55 ID:yuUBJLBvO
- 猫丸
- 766 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/29(火) 21:56:27.30 ID:jprBR3d+0
- GO GOって言いたいのかって言うゾロ目
- 767 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/29(火) 22:12:18.52 ID:Y2EgiCXg0
- 5555のスペシャルクリティカルの為、様々なボーナスが尽きます。
猫丸「なんじゃ、どうした? そんな重たそうなガラ袋を二つも持ちおって」
日向「弐大!」
弐大猫丸
眉毛が稲光のようになっているのが特徴の77期生……俺の同期だ。無名不良高のラグビー部や、廃部寸前の野球部を全国優勝まで導いた経歴を持ち、スイカ割りすらトレーニングとして捉えるマネージャー脳。ストレートに下品な発言をしてしまうなどデリカシーには欠ける面もあるが、外見も性格も頼りがいのある偉丈夫。だが外見に反して胃腸が弱くトイレにこもりがちな面もある。
日向「もしかして今日ってお前が……」
弐大「ああ、焼却炉の管理当番じゃ。別にここを離れられん訳ではないが……どうした、なにかあったんか?」
俺は簡潔に弐大に今起こっている事を伝えると、弐大は大きく頼もしく頷いて。
弐大「それならワシにも手伝わせてくれ。細かい作業はちと苦手じゃが……片付いたガラ袋を運んだり、ゴミを纏める事ぐらいは出来るじゃろう」
日向「本当か!? 助かる!!」
思わぬ所で仲間が手に入った事に歓喜しながら、俺は戦刃の待つ超高校級の軍人の研究教室に戻った。
戦刃「お帰り日向くん……ってあれ? 弐大くん?」
日向「喜べ戦刃。事情を話したら弐大が手伝ってくれるってさ」
弐大「部屋の片付けも立派なトレーニングじゃからのぉ。と、いうか部屋がキチンと片付いてないとまともなトレーニングが出来ん。この弐大猫丸。これもトレーニングの一つと考えて二人のマネージャーをしてやる事にしたわい!」
これで更に片付けが楽になるぞ! さぁ、さっさと残りの床のゴミを片付けてしまおう!!
日向↓1 戦刃↓2(残念補正−20)弐大↓3 高コンマほど成果有り
- 768 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/29(火) 22:14:11.64 ID:fObQQJ8C0
- はい
- 769 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/29(火) 22:15:36.26 ID:jprBR3d+0
- 転けた
- 770 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/29(火) 22:23:14.19 ID:PxwGHTHi0
- あ
- 771 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/29(火) 22:36:29.42 ID:Y2EgiCXg0
- 64+6+19=89 まぁまぁ片付いた方だ。
日向「…………」
何故だろう。弐大という助っ人が来た上、作業は着実に進んでいるはずなのに、以前よりもそれが大幅に遅く感じる。大部分が片付いてきたと言うのもあるだろうが、戦刃がガラ袋に足を取られて転けて折角片付けた場所が更に散らかったり、弐大が急に「クソじゃあああああああああああ!!」と言ってトイレに行ってしまった事も要因の一つだろう。
日向「……まぁ、掃除なんて地味で時間が掛る作業だって最初から分ってたけどさ」
俺は溜息を付きながらそう言った。このレベルの汚部屋をあまり時間をかけずにピカピカに出来る奴なんてそれこそ超高校級のメイドの東条ぐらいだろう。さて、大分床が片付いてきたところで次は壁や棚だ。壁の汚れはまだ兎も角、棚には案の定銃やマシンガン、手榴弾などの危険物が設置してあって、超高校級の軍人である戦刃じゃないと手が付けられない。
日向「戦刃、棚の掃除を任せて良いか? あっちは俺と弐大じゃどうしようも無さそうだぞ」
戦刃「うん、分った」
弐大「そんじゃあワシはパンパンに詰まったガラ袋を焼却炉に入れてくるかのぉ」
そうして手分けして作業をする事になった俺達。もう夕方も近いが、果たして今日中にどこまで作業が進むのだろうか……。
日向↓1 戦刃↓2(残念補正−20)弐大↓3(ガラ袋を捨てに行っているため、補正−20)
- 772 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/29(火) 22:38:53.20 ID:fObQQJ8C0
- せい
- 773 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/29(火) 22:40:07.26 ID:jprBR3d+0
- 盾子ちゃん、ゴミを持って来ないで。
- 774 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/29(火) 22:42:42.91 ID:F+rYsB/no
- 日
- 775 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/29(火) 22:53:32.53 ID:Y2EgiCXg0
- 20+6+71=97 まぁまぁ片付いた方だ。
日向「おい、なんなんだこのベターッてしたヘドロみたいなの!! クレンザーとメラニンスポンジを使っても全然落ちないんだけど!?」
俺は壁に張り付いた汚れを必死に擦りながら叫ぶ。少しずつ、本当に少しずつ汚れは落ちているのだが、その速度が半端じゃなく遅い。一体何なんだこの汚れは。何をどうしたらこんな厄介な汚れが壁に張り付くんだ!?
戦刃「……あ、この子、弾丸のリロードを忘れてる。えっと予備の弾は……」
戦刃に関してはもう掃除どころでは無い。棚にある重火器の整備(しかもトロい)で精一杯で、掃除のその字も熟せてはいない。唯一ガラ袋を捨てに行きまくり、箒や雑巾を使って部屋の床を徹底的に掃除しだした弐大が唯一作業を大きく進めていた。
そして……↓1
01〜30 帰宅時間のチャイムが鳴ったので帰る。
31〜60 職員室に届け出を出してもう少し作業を続ける。
61〜90 今日はもう終りにして、明日の為に助っ人を探す。
91〜00 なんか江ノ島が俺達がいない隙を突いてゴミを置いていったんだが……
- 776 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/29(火) 22:56:11.43 ID:F+rYsB/no
- ピキーン!
- 777 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/29(火) 23:01:54.07 ID:Y2EgiCXg0
- 日向(……せめて今日中に床の掃除ぐらいは完璧に終わらせておきたいな)
そう考えた俺は、弐大と戦刃にその場を任せ、職員室に居残り用の書類を提出しに行った。幸い作業はすぐに終わり、俺達三人は夜まで教室で作業を続けられる事になった。
明日には東条が(恐らく)来てくれるはず。彼女の負担を減らすためにも、少しでも作業を進めなければ……。
日向↓1 戦刃↓2(残念補正−20)弐大↓3
- 778 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/29(火) 23:02:14.56 ID:v/34bu2cO
- あ
- 779 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/29(火) 23:02:48.24 ID:PxwGHTHi0
- い
- 780 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/29(火) 23:03:56.98 ID:jprBR3d+0
- 王馬君、何でごみ袋に詰め込まれてるの?
- 781 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/29(火) 23:23:44.06 ID:Y2EgiCXg0
- 56+4+98=158 床は(殆ど)完璧に綺麗になった!!
日向「ふぅ……まぁ、こんなもんだろう」
俺は一息つくために、買ってきた(勿論二人の分も買った)スポーツドリンクをゴクゴクと飲む。戦刃にしか出来ない作業はそのまま彼女に任せるしかなく、結果としてやはり殆ど進まなかったのだが、俺と弐大が出来うる限りの作業をした結果、床は見違えるほど綺麗になった!!
弐大「うむ! やはり部屋が綺麗になっていく様子というのは気持ちがええのぉ!! ワシも久しぶりに変わったトレーニングが出来て満足じゃわい!」
戦刃「うん。でも私、殆ど役に立たなかった……ゴメンね……」
しょぼくれる戦刃に何て声を掛けたら良いのか分らないでいると、弐大が突然「喝!」と大声で叫んだ。ビクッと戦刃の肩が震える。
弐大「気持ちで負けるな! お主はお主が出来る事をお主なりに頑張っとっただけじゃ。そもそもワシも日向も危なくて出来ん作業を一人で頑張っていたじゃろうが」
日向「……そうだぞ戦刃。お前以外の誰が重火器の整備なんて物を出来るっていうんだよ。俺達じゃ絶対無理……と言うか危なくて嫌だったぞ」
戦刃「弐大くん……日向くん……ありがとう」
戦刃がボソッと、しかし確かにお礼を言う。その嬉しそうな言葉が聞けたなら、俺達も頑張った甲斐があったってもんだ。
弐大「しかし、明日はワシは用事があって手伝えんからのぉ……。そうじゃ! 二人ともそこにうつ伏せになれ! 「アレ」をやって疲れを取っちゃるわい!!」
その言葉に俺は「ギクッ」と顔を顰め、戦刃は何の事だか分らず「?」マークを頭の上に浮かべていた。
日向「に、弐大? 俺はそこまで疲れてないから、できれば戦刃の方を中心にやって貰いたいなーなんて……」
弐大「なぁに遠慮するな! 明日も作業の続きをやるんじゃろう? 疲れが残ってたら作業に支障が出るやもしれんからのぉ!!」
そう言って弐大は半ば無理矢理俺達を床にうつ伏せに寝転ばせた。戦刃は終始「アレ」って何? という表情を浮かべていたが、こうなってはもう遅い。すぐにでも正体が分るだろう。
弐大「では行くぞ……どりゃあああああああああ!!」
アーッ!
ンアーッ!!
大分綺麗になった超高校級の軍人の研究教室に、俺と戦刃の喘ぎ声が暫くの間響き続けた。
- 782 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/29(火) 23:30:51.61 ID:Y2EgiCXg0
-
〜翌日の放課後〜
日向「おっす」
戦刃「日向くん……今日もよろしくね」
俺と戦刃は、約束通り研究教室の前に集まった。今日は壁と棚の掃除、後は出来たら細かい部分の作業を完了させてしまいたい。約束通り東条が来てくれればそれこそ百人力なのだが、依頼が立て続けに続いていると言っていた以上、そこまで期待は出来ない。
日向「さてと、それじゃあ早速俺は壁の掃除。戦刃は昨日の続きで重火器が入った棚の掃除を頼む」
戦刃「うん、任せて」
俺達はグイッと腕まくりをして、やる気に満ちた目で作業に取りかかった。
日向↓1 戦刃↓2(残念補正−20)(ゾロ目で東条が来てくれる)
本日はここまで。それにしても残姉が補正込みとは言え一桁大連発しまくるのはホント草。
- 783 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/29(火) 23:31:24.99 ID:fObQQJ8C0
- 乙
- 784 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/29(火) 23:31:38.28 ID:PxwGHTHi0
- おつ
- 785 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/29(火) 23:33:53.45 ID:F+rYsB/no
- 妹様がネガティブ教育したせいだな!
乙!
- 786 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/29(火) 23:38:54.80 ID:TQ/UxvlUO
- 東條来るしクリティカルか
乙
- 787 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/30(水) 21:09:23.01 ID:fThI10Ev0
- では本日も始めて行きます。
- 788 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/30(水) 21:10:35.19 ID:fThI10Ev0
- 99+8=107+クリティカルゾロ目で装備万全の東条が来た。
日向(……よし! 何だか今日は調子が良いぞ!!)
昨日弐大に「アレ」をやって貰ったおかげだろうか、身体の調子がすこぶる良い。頭の切れも、いつもより冴えているような感じさえした。
俺は昨日結局取れなかった窓ガラスの汚れをクレンザーとノミ、メラニンスポンジを使って完全に除去し終わると、今度は窓全体の掃除に移る。上から順に窓ガラス専用の洗剤を吹きかけて暫く放置し、水拭きで合計二回拭き取った後、乾拭きを掛けて仕上げる。
素人のそれではあるが、窓ガラスは見違えるように綺麗になっているように見えた。
日向「よし! 戦刃、そっちはどう……」
俺は後ろを振り向いて、未だ武具の手入れをしている戦刃の方を見る。すると俺とは正反対に「ドヨ〜ン……」とした空気を纏った戦刃が膝を抱え座っていた。
戦刃「もうダメだ……私は自分の才能の道具さえ整備できない残念なお姉ちゃんなんだ……アハハ……絶望的……」
何があったのかは見てなかったのでよく分らないが、作業が殆ど進んでいない。テンションもやる気もどん底まで下がってしまっているようだ。……手伝おうにも棚の掃除は兎も角、重火器の整備なんてやった事もないしなぁ……。
俺と戦刃が困り果てていた……その時だった。
「あら、一体どんな惨状になっているかと思えば……意外ね。ゴミ屋敷の様になってるって聞いて張り切って来たのに」
教室の入り口から声が響き渡る。その聞き覚えがある頼もしい声に、俺はバッ! と研究教室の入り口を見た。
日向「東条! 他の依頼はもう良いのか!?」
東条「ええ。いつも通り、全て、完璧にこなしてきたわ」
東条の背中には何やらゴツい機械類を三つほど抱えていて、両手には専用のゴム手袋をし、片手に大きなバケツと雑巾。もう片方の手には洗剤類が纏めて入れられた容器が入っていた。業者並みの「完全武装」という奴だった。
東条「さて、日向先輩。そして戦刃先輩。改めて、あなた達二人の依頼を受けさせて貰うわね。この部屋に汚れの一つも無いようにしてみせるわ」
日向「東条……!」
戦刃「東条さん……!」
その頼もしい姿は、歴戦の英雄のようにすら俺達の目には映っていた。……これなら今日中に何とかなるかもしれない!!
掃除の進み具合
日向↓1 東条↓2(補正+60) 戦刃↓3(補正−10)
- 789 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/30(水) 21:11:27.28 ID:NkyH0aJLo
- ピキーン!
- 790 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/30(水) 21:11:35.60 ID:6aEOdTo80
- あ
- 791 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/30(水) 21:11:46.70 ID:Olg0XlvUO
- キュイン!
- 792 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/30(水) 21:30:42.76 ID:fThI10Ev0
- 28+120+60=208 かなり進んだ!! 後もう一息だ!!
日向(いや、本当に凄いな……)
流石は「超高校級のメイド」と言われているだけあって掃除も完璧で無駄が無く、それでいて徹底している。窓ガラスは専用の洗剤だけでなく高水圧洗浄機を使って徹底的に汚れを落していくし、床に舞い落ちたゴミは埃の一片も見逃さない。
カーテンもパパッと取り外して洗濯するし、壁に出来た傷(恐らく銃創だと思う)はパテを作って直ちに補強していく。
まるで専門の業者顔負けの働きっぷりに、俺は暫くの間見惚れてしまってあまり手を動かせなかった。戦刃はと言えばようやく調子を取り戻したのか、重火器の手入れをせっせせっせと行ない続けていた。
そして、東条が合流したから約一時間が経とうと言う所で、東条が口を開いた。
東条「そろそろ良い頃合いね。……二人とも疲れたでしょう? クッキーと冷たい紅茶を作って来たのだけれど、どう?」
日向「良いのか? ……ありがとな。喜んでご馳走になるよ」
戦刃「「えっと……私までその、良いの? 二人に迷惑掛けてばっかりだったのに……」
東条「当然よ。二人のために作って来たんだもの」
東条は和やかに笑うと、教室の真ん中に丸テーブルを置き、そこに程よい皿に盛られたクッキーと、大きな水筒から冷たい紅茶をカップに注ぎ出す。
結論から言って、クッキーも紅茶も抜群に美味しかった。超高校級の料理人である花村のそれにも、決して負けない出来の良さだ。
東条「……満足して貰えたかしら? さて、最後の仕上げね。部屋の隅から隅までピカピカにしてしまいましょう」
日向「おう!」
戦刃「うん!」
行くぞ! この部屋をピカピカにして依頼を達成させるんだ……!!
日向↓1 東条↓2(補正+60) 戦刃↓3(補正−10)合計値が150を越えたら終了。
- 793 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/30(水) 21:31:43.99 ID:Bdit8wSs0
- 江ノ島が大量にごみ袋を持ってきたぞ。
- 794 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/30(水) 21:32:23.77 ID:/WET7KTdO
- てい
- 795 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/30(水) 21:33:23.18 ID:EC0hmdAPO
- あ
- 796 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/30(水) 21:34:30.16 ID:NkyH0aJLo
- オチがついたな
- 797 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/30(水) 21:35:34.44 ID:Bdit8wSs0
- ゾロ目とクリティカルは想定外なのだが。
- 798 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/30(水) 22:02:46.94 ID:fThI10Ev0
- 99(クリティカル)+137(ゾロ目+補正)+8=244 部屋は完璧に綺麗になった、後は重火器だけだ!!
東条「ふぅ……こんな物で如何かしら、戦刃先輩」
東条が腕で額を拭うような恰好をして言う。何故か。戦刃が弄っている重火器以外にもうこれ以上掃除する場所など無いからだ。
俺の調子が良かった事もあってか、床も壁も天井まで何もかもがピッカピカ。あのゴミ溜めのような絶望的な部屋が、見違えるような輝きを取り戻していた。
戦刃「うん。ありがとう日向くん、東条さん。……後は、私一人でやるよ」
東条「……あまりこなした事は無いけれど、依頼とあらば私も……」
戦刃「ううん。この子達の整備は私が責任を持ってやる……やらせて欲しい」
戦刃は輝きを取り戻したような目でそう言った。そうだった仮にも戦刃は超高校級の軍人……武器の手入れなどは自分で行なわなくては意味がない。
そんな事を目で訴える戦刃に対して、東条は「……そう」と和やかに笑うと俺と戦刃にペコリと頭を下げて教室を出て行った。
日向「……なぁ、本当に一人で大丈夫か?」
戦刃「うん、大丈夫。日向くんはそこで見てて……」
こうして戦刃の最後の戦いが始まった。↓レスの合計値が100になったら終了(レス×一時間消費した物とする)
- 799 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/30(水) 22:03:42.95 ID:RfwE8xFtO
- へい
- 800 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/30(水) 22:04:07.42 ID:6aEOdTo80
- あ
- 801 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/30(水) 22:56:08.23 ID:NkyH0aJLo
- ふむ
- 802 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/30(水) 23:06:27.01 ID:fThI10Ev0
- ちょっと中途半端ですが、リアルでトラブルが発生したため、今日はここまでとさせてください。待機してくださった方々は本当にごめんなさい。
- 803 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/31(木) 20:59:18.96 ID:ypTkmbvD0
- こんばんわ。昨日は中途半端なところで終わらせてしまい、大変申し訳ございませんでした。再開します。
- 804 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/31(木) 21:00:42.29 ID:ypTkmbvD0
- 2スレ消費=二時間消費。
結局、戦刃が彼女の愛銃や愛刀の整備を完璧に終えたのは、部屋がピカピカになってから二時間後の事だった。
俺はと言えば何を手伝える訳でもなく、彼女が銃を整備するところを見ていただけだ。……何の役にも立てない事を恨めしいとは思わない。これは、彼女が彼女の手で為し遂げなければいけない事だ。自分の才能に関わる、とても重要な事だと、そう思ったからだ。
戦刃「……よし、これで終り……」
最後の銃……如何にもゴツい拳銃を磨き上げながら、彼女は言った。俺は「そうか」と軽く返事をしただけだった。
戦刃「……あの」
日向「なんだよ」
戦刃「ごめんね、こんな時間までつき合わせちゃって……」
しょぼくれた様に彼女が謝罪するが、それをされる謂われは無い。そもそも俺は重火器の整備に関しては何も手伝っていないのだから。
日向「別に良いって。超高校級の軍人が、自分の才能をちゃんと活かそうとしている所を見られた。それだけで俺には十分価値があるさ」
「そうなの?」と戦刃が問う。「ああ」と俺は頷いた。……まだ希望ヶ峰学園の予備学科に通っていた日々の頃。超高校級の相談窓口としての才能を認められ。希望ヶ峰学園の本家に転入したての頃を思い出す。
あの頃の俺の習慣と言えば、超高校級の才能を持つ皆に何らかしらの授業を受けさせて貰う事、だった。(とはいえ、77期生のみんなだけだが)
七海のゲームと向き合う真摯と楽しさも。左右田の胸に秘めた希望と夢も。十神の確固たる「自分」を持ちながらもそれを覆い隠して仮面を被る生き方を。俺は皆の活躍を見て教えて貰った。
今回だってそうだ。戦刃の自分の才能と向き合う責任と義務を、俺は彼女の真摯な姿から学び取った。
日向「だから、苦手な事が多少合ったぐらいで気にするなよ。得意な事も、苦手な事も、誰にだってあるもんなんだから……。ああでも、幾ら大好きな妹とはいえ、江ノ島の言う事を真に受けるのは止めた方が良いぞ? あいつ、お前やみんなを使って自分の為に遊びまくってるような奴だし」
俺の警告に、戦刃は「うん。分ってる……でも、それでも良いんだ」と頷きながら言った。結局、戦刃にとって一番大事な事は「盾子ちゃん(大好きな妹)」なんだろう。……苗木が唯一迫れる存在になり得るぐらいか?
戦刃「……兎に角、これで私からの相談はお終い。……ありがとう日向くん。最後の最後までつき合ってくれて」
日向「なに、それが俺の才能……いや、好きな事だからな」
礼を言う戦刃にそう返して、俺は超高校級の軍人の研究教室を後にした。
Questクリア! 戦刃との絆が深まりました! コマンドで「戦刃に助けを求める」が出来る様になりました。
知っての通り、彼女は超高校級の軍人なので、もしも危険な場所に赴かなければならなくなった時や、仲間のピンチなどに協力を求めればこれ以上ない味方となってくれるでしょう。
ただし、彼女は超高校級の残念でもあるので、才能に関わりのない事には常に−補正が付きます。
- 805 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/31(木) 21:01:50.92 ID:ypTkmbvD0
- 日向「……なぁ七海」
七海「なにかな日向くん」
日向「戦略型コマンド式のゲームってあるだろ? ほら某ロボット達が一概に期して闘う奴とかさ」
七海「あるね。それがどうかした?」
日向「……これはあくまで俺の体感なんだけどさ、なんで自分の99%当たるはずの攻撃はよく外れて、向こうの10%割以下の攻撃はよく当たるんだ? そういう仕様なのか?」
七海「あー……日向くんも飲まれちゃったんだね。「100と0以外は信用するな」の呪いに」
日向「なんだよその宗教みたいな呪いは……」
七海「実際ジンクス……というか宗教みたいな物だしねぇ。日向君の言った理不尽さを感じているプレイヤーは世の中に山ほどいるって事だよ」
コンコンコン
日向「っと、依頼人か? はーいどうぞ!!」
↓2「失礼します」
- 806 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/31(木) 21:03:21.57 ID:4iJ49o01O
- 下
- 807 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/31(木) 21:03:38.31 ID:tGFsk7dE0
- 東條
- 808 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/31(木) 21:16:20.78 ID:ypTkmbvD0
- 東条「失礼するわね。ここが超高校級の相談窓口の研究教室……で、間違いないのかしら」
日向「東条じゃないか。この間はホントありがとな」
東条斬美。今年入学してきた79期生で、才能は「超高校級のメイド」。希望ヶ峰学園に在籍している女子の中でもトップクラスにミステリアスな雰囲気のブロンドの髪の女子だ。
頭脳明晰でスポーツ万能のスーパー高校生。メイドのアルバイトをしていたところ、どんな仕事でも完璧にこなすと評判に。メイドとしての信条は「滅私奉公」。希望ヶ峰学園の生徒となった状況下でもそれは変わらず、他人のために動く。……なんというか、78期生の葉隠とは別の意味で「高校生に見えない(大人に見える)」。そんな生徒である
東条「ええ。……メイドである私が他人を頼るのはちょっと信条に反するのだけれど、どうしても一人じゃ解決出来そうに無い問題があるのよ」
七海「ん。それじゃあいつも通り、私は席を外してるね日向くん」
七海が部屋を出て行き、俺は東条に来客用のソファーに着席を促すと、いつもの定型文を述べる。
日向「ここは超高校級の相談窓口の研究教室……。希望ヶ峰学園の生徒なら誰でも悩みを聞いたり、相談に乗ったりする場所だ。勿論、俺に出来る事なら全力で手伝わせて貰うけど、100%解決出来るとは限らないし、依頼者の身に危険が及ぶような依頼は受けられない。……それでも良いなら、是非事情を話してみてくれ」
東条「ええ。実は↓2」
- 809 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/31(木) 21:21:00.93 ID:4iJ49o01O
- 一日彼氏になって欲しい
- 810 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/31(木) 21:24:07.76 ID:Vimffvh1O
- 女装メイドが必要な依頼が来た
- 811 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/31(木) 21:25:07.82 ID:t7Nh2Tq10
- ソニアと苗木lovesの料理指南のアシスタントをしてほしい。花村先輩は用事で無理なので。
- 812 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/31(木) 21:29:54.28 ID:ypTkmbvD0
- 日向「……ごめん、なんて?」
至極冷静に、依頼の内容を再度確認するために、俺は東条に問いかけた。
東条「だから「女装メイド」が必要な依頼があるのよ……流石の私でもこの依頼だけのために性転換の手術は受けたくないし……」
ハッキリと言おう。どんな顔をすれば良いか分らない。簡単な依頼な様な気もするし、難易度が今までの依頼と比べても欠損無い程高い依頼にも思える。
日向「……ええっとだな。言える範囲で構わないんだが、どういう依頼なのか詳しく教えて貰えるか?」
仮に「女装メイド」という人材を用意できたとして、その子(娘?)に危険が及んだりする依頼の場合は引き受けられないからだ。
東条「そうね……簡単に言えば↓2よ」
- 813 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/31(木) 21:33:52.95 ID:Vimffvh1O
- さげ
- 814 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/31(木) 21:37:29.82 ID:t7Nh2Tq10
- お試しで男装執事と女装メイドを同時にこの学校の生徒の有志でやってみてくれって。
- 815 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/31(木) 21:54:14.91 ID:ypTkmbvD0
- 東条「最初に言っておくと、この依頼はあくまで「有志」なの」
日向「有志? 協力してくれる奴がいる前提の依頼って事か?」
東条「ええ。この希望ヶ峰学園を模した「才囚学園」っていうのが3年前に出来たのは知っているでしょう? そこで行なわれる夏の文化祭で男装執事と女装メイドの喫茶店をやって欲しいって「才囚学園」から依頼が来たのよ」
日向「才囚学園だって!?」
話しのスケールが一気に大きくなった事に、俺は驚く。「才囚学園」……希望ヶ峰学園でも発掘できなかった優秀な人材……超高校級の生徒達を集めて作られた、第二の希望ヶ峰学園とも言える場所だ。設立されたのが今から三年前とかなり歴史の浅い学校だが、その実績から既に希望ヶ峰学園よりもそっちを目指して勉強や訓練をする生徒も増えているという。
日向「参ったな……学園同士の縁だとかそういう政治的な事を考えると……」
東条「『断わるに断れない』……もっと言うとこの依頼は私に直接来た訳じゃないわ。最初は希望ヶ峰学園の学園長の方に来た依頼なの」
まぁ流石にそうだよな。と、俺は首を縦に振る。幾ら東条が有名な「超高校級のメイド」でも才囚学園トップの学園長が、こんな依頼を東条に直接放ってくるはずが無いからだ。
東条「勿論、責任をとって男装執事の一人は私がやるわ。日向先輩には男装執事が出来そうな人材二人と、女装メイドが出来そうな人材を三人……計五人をどうにかして集める手伝いをして欲しいのよ」
なるほど、これは単純に見えて難易度が高い依頼だぞ。と、俺は気を引き締める。事は学園感の友好関係にも繋がってくる。この依頼、なんとかして達成させなければ……。
日向(取りあえず、どっちを先に探そうか……)
01〜50男装執事をしてくれそうな人材を探す
50〜51女装メイドをしてくれそうな人材を探す。
↓1
- 816 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/31(木) 21:54:51.72 ID:xpUPIPO6o
- ピキーン!
- 817 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/31(木) 22:00:49.52 ID:ypTkmbvD0
- 日向「……分った。俺は女装メイドをしてくれそうな人材を当たってみる」
東条「了解したわ。じゃあ私は男装執事をしてくれそうな人材を探すわね。そうね……三時間後、またこの教室に集合しましょう」
日向「ああ、分った」
そう言って、俺と東条は揃って研究教室を出て行った。さて、女装メイド、女装メイドか……「似合いそう」な奴に何名か心当たりはあるが、素直に頷いてくれるかどうか……。
先に外堀を固めるっていうのも良いかもしれないな。
↓2 誰を誘う?
- 818 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/31(木) 22:02:20.18 ID:Vimffvh1O
- 不二咲
- 819 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/31(木) 22:02:45.23 ID:tGFsk7dE0
- 苗木
- 820 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/31(木) 22:09:45.16 ID:ypTkmbvD0
- 日向(そうだな……ここは苗木にしてみるか)
本当のところを言うと、実際に一番最初に誘おうとしたのは不二咲なのだが、あいつは男らしくない自分にコンプレックスを持っていて、その為に女の子の恰好をしていたはずだ。苗木を好きになってからはどうだか知らないが、不要な不発弾を爆発させてしまう恐れがある。……ここは苗木にしておこう。幸い「協力者」は何名も思い当たる事だし。
〜〜78期生の教室〜〜
日向「……と、言う訳なんだが苗木、お前女装メイドをやって見る気は無いか?」
苗木「え、えええっっ!?」
↓1
01〜60 それは嫌だよ!
61〜80 ……えっと……バイト代とかそういうのは出るのかな?
81〜00 話しを耳にした苗木Love勢が日向の仲間になった!!(苗木強制参加確定)
- 821 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/31(木) 22:10:45.88 ID:4iJ49o01O
- あ
- 822 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/31(木) 22:12:23.70 ID:t7Nh2Tq10
- ゾロ目(笑)苗木は絶対日向を道連れにするだろうね。
- 823 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/31(木) 22:32:31.86 ID:ypTkmbvD0
- コンマ88なので追加ボーナス
苗木「え、ええっと……い、いくら学園間の仲を取り持つためとは言えそれは嫌d「それに賛成です!!」!?」
突如として割り込んで来たその声に(やっぱりな)と、俺は内心でほくそ笑む。ワザワザ78期生の教室でこの話をしたのは「この話に食いついてくる味方が必ずいるだろうからだ」
苗木「ま、舞園さん!?」
舞園「流石は日向先輩! 目の付け所が違いますね!! そう、78期生の女装男子代表と言えば不二崎くんですが、苗木くんもそれに負けず劣らずのポテンシャルを持っていると私は確信しているんです!!」
朝日奈「そ、そうだよ苗木! 才囚学園との仲を取り持つ為なんだよ!! それに苗木ならきっと可愛らしいメイドさんになれるって!!」
苗木「いや、だからそれは嫌d」
霧切「苗木くん。今の時代、男の娘なんて世にありふれているわ。女の子の恰好をしてみたいと思う事は、決して不自然な事じゃ無いの。ここまで言えば分かるわね?」
苗木「僕にはみんなの頭の中がどうなってるのか分らないよ……」
その時、死んだ魚の目のような顔をする苗木の元に、一人の天使が現われた。
不二咲「み、みんな! 苗木くんだけに背負わせるのは良くないよぉ!!」
不二咲千尋。超高校級のプログラマーであり、最初は自分が男であると言う事を隠していた(と言うか今も普通にスカートを履いている)苗木のクラスメイトだ。とても優しく温和な性格で知られていて、蚊を殺した事も無いという噂まである。
そんな天使のような男子が、苗木を囲む女性陣の前に立ちふさがった。苗木の眼に、喜びと希望の光が灯る。
苗木「不二咲さん……!!」
不二咲は苗木の手を優しく取り、ニコッと天使のような微笑みを浮かべ──
不二咲「だから、僕も一緒にやってあげるね!!」
苗木「…………へ?」
悪魔のような宣言をした。苗木にとっては、希望が絶望へと変わった瞬間だった。(俺にとっては願ったり叶ったりの展開だったが)
不二咲「大丈夫。最初はスカートを履くのに違和感があると思うけど、すぐ慣れるから! あ、もしかしてPADも合った方がいいかな? でも男の娘で胸が大きい娘なんてニューハーフのお姉さんぐらいしかいないしねぇ……」
ブツブツと苗木女装化計画を口にしていく不二咲。ノリノリの苗木Love勢に囲まれた苗木は、今までに見た事の無いような表情をしていた──
苗木と不二咲が女装メイドとして参加してくれる事になった!
日向(さて、最後の一人わっと……)
↓2
- 824 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/31(木) 22:37:50.76 ID:tGFsk7dE0
- 俺
- 825 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/31(木) 22:38:14.35 ID:0NDk17QX0
- 最原
- 826 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/31(木) 22:50:14.50 ID:ypTkmbvD0
- 日向(と、言ってももう殆ど決まってるんだけどな)
77期生の男子組には女装が似合いそうな人物は誰もいない(唯一俺達の『十神』が才能を使って化けられる可能性があるくらいだ)78期生も苗木と不二咲を除けば男らしい男子ばかりだ。
……と、なるとやはり「あいつ」が適任だろう。
抽象的で、女性に人気があって、ちょっとした化粧をすれば割と簡単に女性に見える男子が、79期生にたった一人だけいる。
〜〜79期生の教室〜〜
日向「と、言う訳なんだがどうだ? 女装メイドをやってみてくれる気は無いか?」
最原「え、ええっと……」
その男子は、苦虫を噛みつぶしたような顔で俺の事を見ていた。『最原終一』霧切と同じく、超高校級の探偵として希望ヶ峰学園に入学してきた新入生だ。
彼の伯父の元で探偵見習いとして働いていて、そこに舞い込む依頼はほとんどが浮気調査などの小さな仕事ばかりだったが、あるとき遭遇した殺人事件を警察より先に解決。
“超高校級の探偵” と認定されるに至った。
殺人事件を解決できたのは偶然で、自分が超高校級に値するとは思っていない。(正確には「いなかった」らしい)
そのため弱気な発言も目立つが、その行動力・洞察力にはあの霧切にも負けないものがある。
↓1
01〜50 それは嫌だよ!
51〜80 ……えっと……なんでだろう……僕達79期生は才囚学園からの依頼は断わっちゃいけないような気がするんだよね……
81〜00 話しを耳にした最原Love勢が日向の仲間になった!!(最原強制参加確定)
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