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『超高校級の』日向「安価とコンマで依頼を解決する」『相談窓口』

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602 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/23(水) 21:57:55.34 ID:zdbHpgox0
日向「キーボ!」

キーボ「み、みなさん!? どうしたんですかそんな血相を変えて……」

苗木「……キーボくん、幾つか質問に答えて欲しいんだ。なんで「なんで苗木くんにあんな素晴ら……危険な薬を騙して飲ませるような真似をしたんですか!?」ちょっ、舞園さん!?』

朝日奈「そうだよ! おかげでこんなに苗木が可愛くなっちゃって……私達が苗木依存症にでもなっちゃったらどうするの!?」

大神「……二人の意見は兎も角、少なくとも何故苗木を騙すような真似をしたのかは答えて貰おう……答えられぬと言うのならば……」

日向「それとワザワザソニアの研究教室に立て籠もっていた理由もな」

キーボ「↓1」

01〜30 えっ!?あの薬って身長を伸ばす薬じゃ無かったんですか!?
31〜60 ……すみません。言い訳がましいかもしれませんが、ここ数時間の記憶が無いんです。
61〜00 このコンマを取った人の安価に託した
603 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/23(水) 21:58:50.56 ID:Q09Gl+2h0
せい
604 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/23(水) 22:22:01.98 ID:zdbHpgox0
俺達四人に問い詰められる形になったキーボは、目を伏せながら申し訳なさそうにこういった。

キーボ「……すみません。言い訳がましいかもしれませんが、ボクにはここ数時間の記憶が無いんです」

日向「記憶が……無い?」

キーボ「ええ。メモリの一部が破損……いえ、これは改竄されている……? 兎に角、何で今この教室にいるのかも分らないんですよ……」

その申し訳なさそうな表情から、少なくとも嘘では無さそうだと俺は思った。

日向「苗木。キーボから薬を貰ったのはいつ頃だ?」

苗木「えっと……確か、3時間ぐらい前だったと思います」

3時間前……閉じこもっている入間……盗まれた5本の動物属性付与薬。記憶が無いキーボに、動物属性変化薬の事を知っていた百田…………ん?

日向(動物属性変化薬のことを知っていた……?)

……そうか、もしかして…………!!

薄らとではあるが見えてきたかもしれない。「真実」って奴が。そしてアイツが「あの状態」なら事情を聞き出すのも簡単だ。

日向「……分った。取りあえず皆で入間の研究教室に行こう」

そこで入間にあって全てを……この事件の真実を明らかにするんだ……!!


〜超高校級の発明家の研究教室〜

アンジー「未兎ー。いい加減ここを開けてよー。さもないと神様とアンジーのイケニエにしちゃうよー?」ガリガリ

入間の研究教室の前では既に来ていたアンジーが鉄製の扉を鋭い爪でガリガリと引っ掻いていた。
研究教室の扉は他の教室のそれと比べると明らかに魔改造されていて、パッと見では巨大なシェルターの入り口か何かのようにも見える。

アンジー「あ、創だ! おーい!!」

アンジーが手を振って俺達を迎える。

日向「どうだ? 入間の様子は」

アンジー「んっとねー。中にいる事は間違い無いと思うんだけど、話し掛けても全然反応が無いんだよー。時々「た、頼む! 頼むから今は勘弁してくれよぉ……」って声が聞えてきたぐらいかなぁ」

……よっぽど俺達に会いたくないという意思表示か。それともそこまでしなくてはならない事情があるのか。然もなくば変化してしまった「動物」がとんでもなくヤバイものだったのか。
……兎に角、強引にでも合わなくては話が進まない。

日向「大神、頼めるか」

大神「……良かろう。皆、下がっておれ」

大神は俺達を後ろに下がらせると、気合を込めて強烈な正拳突きを扉に放つ。

↓1 入間のシェルターの防御力(補正値+50)
↓2 大神の正拳突きの威力(補正値+30)
605 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/23(水) 22:23:13.19 ID:6j/Slu+X0
紙なんです。
606 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/23(水) 22:24:43.14 ID:HHYcqYPj0
607 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/23(水) 22:24:43.79 ID:Q09Gl+2h0
おりゃ
608 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/23(水) 22:30:07.07 ID:zdbHpgox0
19+50=69 14+30=44 入間のシェルターの勝ち。

大神「はぁああああああああああああああ!!」

ドゴォン! というとんでもない炸裂音が扉から響き、ビリビリと空気と共に扉が揺れるが。それでも扉は開かない。そんな、超高校級の格闘家である大神の力でもダメだっていうのか!?
一体どんな草稿を作りやがったんだあいつは!?

クソッ……入間に事情を聞ければこの状況をどうにかするピースが一気に揃いそうなのに……何か無いのか。なんとかしてこの部屋に入る方法は……
↓2
609 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/23(水) 22:33:33.56 ID:HHYcqYPj0
大神にキーボを装備してもうワントライだ
610 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/23(水) 22:35:39.96 ID:eDiM9SokO
不二咲にロック解除してもらう
611 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/23(水) 22:44:22.74 ID:zdbHpgox0
それから暫くの間扉をジックリと観察して分かった事だが、この扉はただの分厚い扉じゃ無い。凶悪な電子ロックまでかかっている。

日向(……なら機械には機械だ!!)

日向「苗木!不二崎を呼んできてくれ!! あいつならこのロックを解除出来るかもしれない!!」

苗木「わ、分りました!!」

苗木は小柄だが素早い……それこそうさぎの様な動きで78期生の教室に不二咲を迎えに行った。……数分後、事情を知った不二咲が苗木と一緒にやって来る。

不二咲「ぼ、僕なんかに入間さんが作ったシェルターをどうにか出来るかは分らないけど……。精一杯やってみます!!」

そうして不二咲は持って来たノートパソコンから幾つか特殊なケーブルを扉に繋ぐと、カチャカチャとキーボードを叩き始めた。そして……

↓1 入間のシェルターの防御力(補正値+50)
↓2 不二咲のプログラムによるロック解除(補正値+35)
612 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/23(水) 22:45:12.33 ID:HHYcqYPj0
とりゃ
613 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/23(水) 22:46:27.14 ID:6j/Slu+X0
突破
614 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/23(水) 22:47:11.94 ID:6j/Slu+X0
硬すぎる
615 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/23(水) 22:49:07.29 ID:Q09Gl+2h0
一応防御力ゾロ目だからいいことないかなー
616 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/23(水) 22:56:52.68 ID:zdbHpgox0
33+50=80 14+35=49 入間のシェルターの勝ち。

不二咲「うう……な、なんとか電子ロックは突破できました。出来ましたけど……」

日向「……けど?」

不二咲「いくら電子ロックを解除しても、数分後には別の電子ロックが掛けられるような仕組みにになってるらしくて……」

……アイツ、まさか本当にこの数時間で戦略核兵器シェルター級の扉を作りやがったってのか!? 一体どんな天才なんだ入間未兎って奴は……!!
ええい! なら物理的にバラバラにしてやるまでだ!!

日向「ちょっと待っててくれ! 今左右田を呼んでくる!!」

俺は急いで超高校級のメカニックの研究教室に行くと、説明も曖昧なままに左右田を引っ張ってきた。

左右田「あー……何だかよく分かんねぇがこの扉をバラしゃいいのか?」

日向「ああ。……頼んだ、左右田」

左右田「……わーったよ、どれだけ対抗できっか分かんねーが、やってみる」

これでダメならいよいよ言葉で説得するか「禁断の手」を使うしか無い。……頼む、扉よ開いてくれ……!!

↓1 入間のシェルターの防御力(補正値+50)
↓2 左右田の分解技術(補正値+40)
617 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/23(水) 22:57:31.17 ID:Q09Gl+2h0
てい
618 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/23(水) 22:58:01.44 ID:HHYcqYPj0
今度こそ
619 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/23(水) 22:58:53.18 ID:Q09Gl+2h0
やったー!しかもゾロ目だー!!
620 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/23(水) 23:01:55.90 ID:6j/Slu+X0
長い戦いだった
621 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/23(水) 23:08:21.60 ID:zdbHpgox0
17+50=67 44+40=84 左右田の勝ち。ちなみにこれでダメだった場合、入間の研究教室の下にある教室の天井をぶっ壊して穴を開け、中に侵入する予定でした。(当然連帯責任で全員怒られる)

左右田「ここがこうだろ? んで、こっちがこうなってるから……」

カチャカチャと、大小様々な工具を使って入間の核シェルターに挑む左右田。その表情は真剣その物で、俺は「やっぱいざって時は頼りになるなぁ……」と左右田への評価をグーンと上げたのだった。それは、ここに集合した皆も同じだと思う。皆それぞれ感心するような眼で左右田を見ていた。

そして最後に、ガチャン!と言う大きな音がして扉が大きく緩んだのを俺は見た。

左右田「いよっしゃあ! 完璧だ! 見たか、これが超高校級のメカニック、左右田和一様の実力だぁ!!」

日向「ナイス! 左右田!! ……大神!!」

大神「うむ。はぁああああああああああああああ!!」

大きく緩んだ扉を、大神の正拳突きが教室の内側へと吹き飛ばす。それを合図に、俺達は入間の研究教室に突入して……見てしまった。見てしまったのだ。
622 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/23(水) 23:32:44.90 ID:zdbHpgox0
──突然だが、ここで入間未兎という人間について紹介したいと思う。

才能は「超高校級の発明家」。ピンクの制服にゴーグルをかけた、スタイルの良い快活そうな外見の女子だ。
いかに寝たままで楽して生活できるかを最大のテーマに画期的な製品を生み出す発明家。「目薬型コンタクト」などは商品化されたが、本人は失敗作扱い。自身家で口が悪く、暴言や下ネタを吐くが相手に攻められると一転して弱気になる、

そう、希望ヶ峰学園でも随一と言って良い「スタイルが抜群の女子」なのだ。

そこで俺達は見た、見てしまった。

入間「ひ、ひぃいいいいいい! み、見るなよ。見ないでくれよぉおおおおおおお!!」

頭から太くて大きい二本の角が、臀部からは細長くて先っぽが黒い尻尾が生えていて──信じられない程の巨乳……もはや爆乳と呼んで良い大きさになった、胸元が今にも破裂しそうな入間の姿を……
推理しなくても分る。入間が動物属性付与薬を飲んで得た属性は……

左右田「な……んな……」

苗木「これは……」

アンジー「おー! 未卯、おっぱいもの凄く大きくなったねー! 触ってもいーい?」

──乳牛。乳を搾り、牛乳を得るために品種改良された、牛の一種だ。その属性の内入間と最も共鳴した「乳」という概念が大きく作用して、ただでさえスタイルの良い入間を信じられない程の爆乳にしてしまったのだろう。
なるほど。これならば他人に会いたくないという気持ちも分る、分るが、あそこまで凶悪なシェルターを作る必要がどこに……ん?

俺は怪訝な眼で入間の胸元を見る。今にもはじけ飛びそうな入間の胸元を支えている服が、ホンの僅かに湿っていたのだ。

日向「お、おい入間。お前まさか……」

俺が言葉を紡ごうとしたよりも早く、入間が口を開いた。

入間「お、俺様だって反省して、すぐに解除薬を作ろうとしたさ! でも無理なんだ!! ちょっと胸が服にこすれるだけでと、とても気持ちよくてぇ……作業に全く集中出来ないんだよぉおおおおおお!!」

そこまで聞いて、俺は目元を覆い隠すように手を当てて天井を向いた。なるほど、入間が解除薬を作る作業を全くやっていない理由はよーく分った。分ったんだが……

日向(これ、どうすりゃ良いんだよ……)

依頼四つ目にして、始めて俺の心が折れそうな状況が、目の前にあった。

どうする? ↓3 本日はここまで。入間=乳牛というのは最初から決めていた設定でした。というかそれ以外想像が出来なかった……。
623 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/23(水) 23:37:41.91 ID:eDiM9SokO
さげ
624 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/23(水) 23:37:52.50 ID:Q09Gl+2h0
確かに。自分も入間が動物化するなら乳牛かなって思ってました。
625 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/23(水) 23:39:25.06 ID:HHYcqYPj0
入間に指示してもらいながらみんなで解除薬作ろう
626 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/24(木) 21:16:19.35 ID:cl/3hVsK0
では本日も始めていきます。
627 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/24(木) 21:17:17.23 ID:x83LT272O
まってた
628 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/24(木) 21:19:32.10 ID:cl/3hVsK0
日向「……なぁ、もう依頼者に「この依頼は達成出来ませんでした」って謝ればこの件に関わらずに済むかなぁ……」

左右田「ひ、日向!?」

面倒臭い、厄介すぎる、やらなくちゃいけない事が多すぎる、結局大事になってしまった。様々な要素が、俺の脳内になる「依頼を諦める」ボタンを押す事を進めてくる。
いや正直な話本当に面倒臭い。俺は入間に怒れば良いのか、遠慮すれば(教室を出て行けば)良いのか、この状態のまま問い詰めるべきなのかすら見当が付かない。

そうだ、いっそ春川に素直に謝ってこの件からは手を引いた方が……。

苗木「それは違うよ!!」

苗木のその一言は、この混濁とした教室内でもシッカリと響いた。

日向「……苗木」

苗木「希望を捨てちゃダメだ!! 日向先輩はここまで誰かの為に必至になって頑張ってきたんでしょう!? だったらこの状況からでもきっと依頼を解決出来る策を思いつけるはずだよ!!」

日向「でも……」

左右田「……たっく、お前は一人で背負い込みすぎ何だっつーの」

左右田が呆れたように、しかして俺を元気づけるように言った。

日向「左右田……」

左右田「シェルターを突破する時に俺や不二咲に頼ったように、素直に他の皆の事を頼りゃあ良いじゃねぇか。一人じゃ解決出来ねぇ問題なら皆で一緒に力を合わせりゃ良い。……前にそう言ったのはお前だったはずだろうが」

大神「うむ、二人の言う通りだ。この状態から我に出来る事などサッパリ見当が付かんが……。それでも出来る事があるならば喜んで力になろう」

朝日奈「苗木がこの状態から元に戻っちゃうのは、正直ちょっと勿体ないけど……それでも私もいつもの苗木の方が良いもん! 出来る事があれば何だって協力するよ!!」

舞園「私もです! なんでも言ってください、日向先輩!!」

アンジー「神様も「素直にアンジー達の力を借りるべきだ」って言ってるよー!」

不二咲「ぼ、僕も……! 苗木くんの……皆の力になれるなら何だってするよ!!」

キーボ「事情はサッパリ分りませんが……僕もです! 何か出来る事があるなら何でもお手伝いさせてください!!」

日向「みんな……」

……そうだ、俺は一体何を勘違いしていたんだ。俺は「超高校級の相談窓口」それ以上でもそれ以下でも無い。一人で考えても手に負えなさそうな依頼なら、皆に協力して一緒に解決すれば良い。それが素直に出来てこその「超高校級の相談窓口」じゃないか。

日向「……ありがとう、みんな!」

俺は心の中で再び堅く決意する。必ず春川から受けた依頼を達成してみせると────!



入間「あ、あのよぉ……盛り上がってる所に水を差すような真似は俺様だってしたくないけどさぁ……。ま、まず俺様のこの状況を何とかしてくれよぉ……! んんんっ! こ、このままじゃあ、アンッ、気持ちよすぎて何も出来ないよぉ……!!」

日向「……あ、す、すまない」

一種の虚無状態に陥っていて肝心な事を忘れていた。まずは入間の……その……こ、この爆乳による弊害を何とかしなければ解毒薬どころの話しではなかった。(正直言って目の毒(エロすぎる)だという事もある)

日向「……左右田! 取りあえず77期生の教室から罪木と田中を呼んでこよう! 動物の属性が付与されたって言っても所詮大部分は人の身体だ。罪木なら改善させる方法を知ってるかもしれない! それと、キーボとアンジーは79期生の教室……もしくは研究教室から東条を連れて来てくれ。超高校級のメイドであるアイツなら今の入間の世話も熟せるかもしれない!!」

左右田・キーボ・アンジー「オッシャー!(了解しました!(おー! 任せとけー!!」

ダダダダダッと俺達四人は研究教室から出て行く。保険と動物、それからお世話のスペシャリスト達にその力を借りるために。
629 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/24(木) 21:20:58.69 ID:cl/3hVsK0

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

罪木「ふ、ふゆぅ……。日向さんに事情を説明されて来てしまいました……。超高校級の保健委員の罪木蜜柑ですぅ……わ私みたいなゲロブタが皆さんのお役に立てるのでしょうかぁ……」

田中「ふははははは! この学園で何やら災いが起きている気配がしていたから何事かと思えば……特異点よ。こういう魔獣絡みの災いならばまず最初に我と契約して力を借りるべきだったろう……そう! この超高校級の飼育委員である田中眼蛇夢の力をなぁ!!」

東条「……私達の同期が申し訳無い事をしでかしていたようね……。この依頼、超高校級のメイドとして、そして入間さんのクラスメイトとして、シッカリと達成させて貰うわ」

心強い味方が三人も増えた事に、俺の中で希望が沸き起こる。これなら行けるかもしれない……!!

罪木「……ええっとですね。授乳期もでないのにお乳が出てしまう病気は現実にも幾つかありまして……。『乳汁漏出症』『高プロラクチン血症』『乳腺症』『先端巨大症』と、まぁ色々あるんですが……」

田中「その魔法薬の所為で雌牛の属性が付与されてしまっていると言うのなら、間違い無くホルモンバランスが崩れてしまっている事に関係があろう。雌牛が1日に出す乳の量は20〜30ℓ……牛乳びん換算で100〜150本に相当する。その程度の乳漏れで済んでいるのが奇跡と知るが良い、雌牛よ」

罪木「な、ならホルモンバランスを整えるお注射とお薬、それからお乳が出るのを少しでも防ぐ専用の治療器具で応急手当をしてみますぅ!」

東条「今の入間さん専用のブラジャーや制服などの調達は任せて頂戴。今ある中で一番サイズが大きい物を仕立て直してくるわ」

やはりそれぞれのプロフェッショナルだけあって行動が早い、罪木の治療に田中が時折口を出し、東条は数十分も経たない内に今の入間が余裕を持って着られるブラジャーと制服を仕立ててきた。

左右田「お、おお! なんだよ、案外アッサリ何とかなりそうじゃねーか!!」

苗木「うん。これも日向先輩がが頑張ってくれた結果だよね!」

アンジー「んー、でもでも〜。今の未兎が完全に治ってから薬を作ったんじゃあ快斗が不味いんじゃないのー? 今も竹藪で竹を食べ続けてるんでしょー? 元に戻った時即救急病院送りになっちゃうかもしれないよー?」

……やっべ完全に忘れてた!!?

日向「た、田中! 急いで竹藪にいる百田を説得してこれ以上竹を喰わないようにしてくれ! あいつ殆どパンダになっちまってて全然コミュニケーションが取れないんだ!!」

田中「なんだと!? ええい、完全なる魔獣に堕ちてしまえば聖なる薬(解毒薬)でもどうにかなるか分らんな……! 了解した、そっちは我に任せておけ!!」」

田中はそういうと、ダッシュで校庭にある竹藪へと向かう。……確かにアンジーの言う通り、入間が快復するのを待ってから解毒薬を作って貰ったんじゃ手遅れになる可能性があるな……。そうだ、だっったら!


日向「なぁ入間、俺達とこうして話す分には支障はないんだよな?」

入間「ううんっ!……た、確かに出来るけどよぉ……」

日向「だったら解毒薬の作り方を俺達に支持してくれ! 解毒薬を作ろうとしてたって事は、作り方はもう頭の中で出来てるんだろ!? 出来るかどうかは分らないけど、何もしないで突っ立ってるよりはマシだ!!」

不二咲「え、ええっ!? 僕達で解毒薬を作ろうっていうのぉ?」

朝日奈「あ、あたし自分で言う物あれだけど相当なバカだよ!? 天才の入間ちゃんの指示があるって言っても出来るかどうか……」

日向「何も全員が成功する必要は無い。それに保健委員の罪木にメイドの東条が居るんだ。二人なら入間の支持を俺達よりは熟せると思う」

左右田「要するに「下手な鉄砲も数打ちゃ当たる」ってか。……仕方ねぇな、やってやろうじゃねぇか!!」

こうして俺達は全員で入間の指示を聞きながら解毒薬を作る事になったんだ……


↓2

00〜30 何とか一本は出来た
31〜60 二本は確保できた。
61〜90 三本も成功したぞ!
91〜00 四本も作る事が出来た!!
630 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/24(木) 21:21:21.62 ID:wL7ff4+sO
631 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/24(木) 21:23:20.13 ID:x83LT272O
はい
632 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/24(木) 21:23:40.50 ID:9arglbvLO
ほい
633 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/24(木) 21:38:15.53 ID:cl/3hVsK0
東条「出来たわよ日向先輩! 入間さんに指示されて作った動物属性付与薬の解毒薬よ!!」

日向「でかした東条!!」

これだけの人数で作業して、出来たのがたったの一本というのがあれだが、これだけでも大きな進展がある。

不二咲「あ、あとはこれを入間さんに飲ませて、残りの解毒薬を作って貰えば良いんだけだねぇ!」

ニコニコと微笑む不二咲。……確かにそうした方が「効率は」良いだろう。だがダメだ。ここで「治す順番」を間違えたら折角見えかけている真相が台無しになってしまう気がする。

日向「……いや、一番最初に飲ませるのは百田だ」

舞園「え? 百田くんですか? 確かに先輩の言う通りならすぐにでも薬を飲ませて病院に行かないと不味いと思いますが……」

……それもあるが「一番最初に入間を治したくない」もし「あの事件」にこいつが関わっていた場合、どんな改竄をされるか分ったもんじゃない。

日向(東条、頼みがある。

東条(……何かしら?)

日向(お前の事だから解毒薬の作り方は今のでマスターしたよな? 俺が戻ってくるまでに出来うる限りの数を作っておいてくれ。ただし「誰にも飲ませないで欲しい」んだ)

東条(……何か考えが合っての事のようね、承知したわ)

東条にこっそり耳打ちすると、俺は今しがた出来たばかりの解毒薬を持って百田の元へと急行した。

〜〜〜〜〜〜

日向「田中! 解毒薬を持って来たぞ!!」

田中と百田の状況↓1

01〜30 やはり普通の動物とは訳が違うのか、田中でも争わないようにするので精一杯
31〜60 取りあえず田中の指示ならば従うようになった。
61〜90 流石は田中だ! パンダ化した百田を完璧に手なずけている!!
91〜00 何か田中の指示で曲芸まで仕込まれてるんだが……。
634 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/24(木) 21:40:26.40 ID:8XFLF8AZ0
田中の手腕
635 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/24(木) 21:58:07.33 ID:cl/3hVsK0
百田「メエメエ……」

田中「ふははははは! 良いぞ、果てなき宇宙を目指す探索者よ! このまま己の中の獣性を抑えるのだ! 具体的には竹をそれ以上食してはならん! 人に身に戻った時に大変な地獄を見る事になるだろうからな!!」

流石と言ったら良いのか、田中は俺がコミュニケーションを全く取れなかった百田と完全に対話出来ているらしい。

田中「む! 特異点よ。聖なる薬が完成したか!!」

日向「ああ。後はこれを百田に飲ませるだけだ」

田中「ならば探索者百田よ。この覇王田中眼蛇夢が命ずる!! 特異点が所持している聖なる薬を飲み、獣性から解き放たれ己が真の姿を取り戻すのだ!!」

最初は俺を警戒していた百田だが、ゆっくりと田中の命令に従うようにこちらに寄ってくると、あーん、と大きく口を開けた。そこに迷わず解毒薬のビンを突っ込む。
……最初は大きな変化が無かったが、まず大きな腕と脚が通常の人間サイズのそれに戻り、次に尻尾が消え、身体中の黒くなってしまった部分が次第に元の色に戻り始めた。耳も歯も、人間のそれに少しずつ少しずつ戻っていき、最後には完全に「百田快斗」の姿に戻った。

百田「……んあ? お、俺は一体……ってうぉおおおおおおおおお!? は、腹が、腹がめっちゃ痛ぇええええええええええええええ!!?」

予想してた事だが、やはりこうなったか。凄まじい勢いで食していた竹が、腹の中でパンパンに詰まってしまっているのだろう。

日向「安心しろ! すぐに救急車……希望ヶ峰学園に付属している「元超高校級の医者」がいる病院に連れていってやる!!」

俺はすぐにスマフォを取り出すと、希望ヶ峰学園に付属している病院の緊急用の電話番号をプッシュする。簡単な説明の後、すぐに救急車が来てくれるよう手配する事が出来た。

百田「ぐ、ぐぉおおおおおおおおお!」

日向「百田! 辛いだろうがこれだけは今話してくれ!! お前に「動物属性付与薬」を渡したのは誰だ!?」

百田「↓2」

01〜30 あまりの腹痛で答えられない。
31〜60 キーボ
61〜90 王馬
91〜00 入間
636 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/24(木) 21:59:34.56 ID:x83LT272O
637 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/24(木) 22:08:11.35 ID:SsT0e8d00
638 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/24(木) 22:17:11.55 ID:cl/3hVsK0
何かスッゴく重いんですが自分だけなんでしょうか。

百田「き、キーボだ。モノモノヤシーンで出て来たジョークグッズだって言われて……」

やっぱりそう言う事か。「あいつ」の場合は話が別だろうが、これで全ての推理が繋がった。俺は百田をやってきた救急隊員達に引き渡しすと、田中と共に急いで入間の研究教室へと戻る。

日向「悪ぃ、遅くなった! 状況は!?」

東条「↓2よ」

00〜30 何とか一本は出来た
31〜60 二本は確保できた。
61〜90 三本も成功したぞ!
91〜00 四本も作る事が出来た!
639 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/24(木) 22:17:33.58 ID:yZg+QXmaO
640 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/24(木) 22:19:26.15 ID:8XFLF8AZ0
山札
641 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/24(木) 22:55:44.56 ID:cl/3hVsK0
東条「ごめんなさい、追加で一本作るのが精一杯だったわ。やっぱり入間さんは凄いわね……よくこれだけ複雑な配合と順番で未知の薬を作り出せるものだわ……」

いや、それで良い。出来ている解毒薬の「数」は重用じゃない。「入間とアイツ」が解毒薬を飲んでいない事が重用なんだ。

日向「アンジー、連続で悪いんだが王馬とゴン太、それから赤松をここに呼んできてくれないか」

アンジー「? 別に良いけどどしてー?」

日向「……全てを元通りにする前に、この事件の真相を明らかにしておく必要があるからだよ」

〜〜〜〜〜〜

数分後。入間の研究教室には元からいたメンバーを加えて、かなりの人数が揃っていた。

東条「さて、いい加減聞かせてくれないかしら日向先輩。この薬を入間さんに飲ませたくない訳とやらを」

日向「ああ……この事件、どの方向から見ても9割方入間に責任があるからだよ」

赤松「? いや、それは動物毒性付与薬なんて物を作った時点で……」

舞園「入間さんのせいですよね? 今更確かめる事では……」

日向「「薬を盗まれた」って証言が嘘だったとしてもか?」

入間「ギ、ギクゥ!?」

大神「……どういう事だ?」

大神を含め大多数の注目が俺に集まる。俺は冷や汗を欠く入間をジトーッとした眼で見ながら、推理の続きを話した。

日向「単刀直入に聞くぞ入間。キーボを改造して百田と苗木に動物属性付与薬を渡させたのはお前だな?」

「「「「「!!!?」」」」」」
642 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/24(木) 23:16:33.73 ID:cl/3hVsK0

入間「な、何の根拠があって……」

日向「キーボ、確かお前はここ数時間の記憶が無いんだったよな」

キーボ「は、はい! 正確にはデータが破損しているわけじゃ無くて改竄……。もっと言えば、その時間帯にあった事を記憶できないようにされていたみたいなんですが……」

アンジー「あ、そうそう! 言い忘れてたけどアンジーもキーボから「モノモノヤシーンから出て来た面白い薬がある」って言われて飲んじゃったんだっった!!」

日向「超高校級のロボットであるキーボにそんな真似が出来るのはお前ぐらいだと思うんだが? 左右田はメカニックだけどプログラマーじゃ無いし、お前以外で唯一それが出来そうな不二咲はキーボ自身がメンテを任せていないからな」

入間「そ、そんなのそこの鉄屑が嘘付いてるだけかも知んねぇだろうが!!」

キーボ「そんな! 僕は嘘なんて付いていませんよ!!」

日向「落ち着けキーボ。入間、じゃあ超高校級のプログラマーの不二咲か、もっと言うならキーボの親である飯田橋博士を呼んで「キーボに何が起きたのか」を確かめて貰うか?」

入間「そ、それは……!」

日向「良いんだぜ、こっちは。それなりに時間がかかっても。一番実害がある百田はもう解毒して病院に運ばれたし、後の面子は暫くの間なら日常生活に影響は無い奴らばっかりだからな」

入間の表情が曇り、ダラダラと冷や汗がドンドン流れ出ていく。その反応から見ても、やはり今回の事件の黒幕は……。

王馬「いやいや日向ちゃん! 俺は実害あるってば!! 俺、今女子の命令に逆らえなくなっちゃってるんだよ!? そこの迷惑千万の色ボケ爆乳ビッチはどうでも良いけど、薬が出来てるならまず俺に頂戴よ!!」

王馬がそう叫ぶが、そういう訳にもいかない。なぜならば……。

日向「王馬、お前「動物属性付与薬をキーボから貰った」……或いは「盗んだ」だろ」

ゴン太「え、えええっ!?」

赤松「そ、そうだったの!?」

王馬「な、何の事かわからな……」

日向「大神、王馬を抑えてくれ」

大神「承知した」ガシィッ

王馬「ウェアアアンヴ(ジュル)ヤェャアアア↑アイィヤエ↑ヤゥィゥ→!(泣き声)こんなの横暴だ! 恐怖政治だぁああああああ!!」

王馬が泣き叫ぶが、こっちは手を緩める気は無い。

日向「お前、確かこう言ってたよな?」


王馬『この面子でロシアンルーレットをしてたんだけど、ハズレのコップに激酸っぱジュース仕込んだはずなのにいつの間にか動物属性付与薬にすり変わってて、俺が当たらないように細工してたはずなのに俺に当たっちゃったんだよーー!』


日向「なんでお前に動物属性付与薬が当たったのかはこの際良いとして、なんで「動物属性付与薬」の事を知ってたんだ? 春川や百田、アンジーに起きた事を知ってたとしても、何で一発で「入間が作った動物属性付与薬」なんて正式名称と由来がお前の口から出てくるんだ?」

王馬「それはぁ……「王馬くん?」ぐ、ぐぐぐぐぐぐぐぐぐ!!」

最後の理性と根性を使って抵抗してきたか。だがこっちにいる女子は赤松だけじゃない。

アンジー「小吉ー? 正直に答えなさいって神様も言ってるよー?」

東条「王馬くん? 貴方が知っている事を全て、正確に、話して貰えるかしら?」

舞園「王馬くん。お願いですから真実を答えてくださいね?」

朝日奈「そうだよ王馬! 前から言ってるけど嘘は良くないよ!!」

大神「……我も事態を把握するため、正確な解答を所望する」

罪木「しょ、正直に話してくださーい! なんでもしますからぁ!!」

合計で七人の女子に詰め寄られ、ワオキツネザルの特性が付与されている王馬はもうヤケクソだとばかりに話し始めた。

王馬「……はいはいそうですー! アンジーちゃんがオオトカゲに変化していくのをみて「面白そうだ」って思ってキーボから強奪しましたー!!」

やはりこいつも事件に関わっていたか……そもそも王馬がこんな面白そうな(王馬基準)事件に関わっていないわけがないと最初から思ってたんだ。

朝日奈「それで結局自分が飲む羽目になっちゃったんだから、完全に自業自得だよねー」

……さぁ、これで全ての証言は揃った。クライマックス推理の開始だ。
643 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/24(木) 23:32:37.45 ID:cl/3hVsK0
クライマックス推理開始!!

事の発端は、入間が作った「動物属性付与薬」……これは個人差にも寄るけど、人間に様々な種類の動物の属性を付与するっていうとんでもない薬だったんだ。

ただ、入間はこれを使う方法に悩んでいた。自分の信用度的に考えて、普通に「飲んでみてくれ」って言っても断わられるに決まってる。嘘を付いたとしても飲んだらすぐにバレるから、数を試す事が出来ない。

だから入間はキーボを改造して「ある命令」をコマンドに入力したんだ。「この薬五本を適当な奴に適当な言い訳をして飲んで貰ってこい」とか多分そう言うやつだと思う。自分では他人に飲ませる事が難しくても、キーボなら皆の警戒度はそれなりに薄くなる。事実、ジョークグッズだって言われた百田とアンジー、それから身長が伸びる薬だって言われた苗木は素直に飲んじまってるしな。

あとは薬を渡している間のキーボの記憶を記録できないようにしておけば完璧だ。例え自分の仕業だとバレても薬の効力は試せるし、いざという時の為に解毒薬を作る準備もあった。

けどここで悲劇が起きた。入間が間違えてその「動物属性付与薬」の中でも一番協力だった一本を間違えて飲んでしまったんだ。その結果、入間は乳牛……乳が巨大になる動物を引いてしまった結果、快楽と羞恥で身動きが取れなくなってしまった。
なんとしても解毒薬を作らなくちゃいけなくなった入間は、元々用意してあったドアの強度を核シェルター並みにする装置を発動すると、一人で解毒薬の作成に取りかかろうとした……。けど、結局快楽と羞恥心で集中出来なくて、解毒薬を作る事が出来なかったんだ。

──これが事件の真相だ!! COMPLETE!!
644 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/24(木) 23:34:49.68 ID:cl/3hVsK0
今日はここまで。明日でやっと第4の依頼を解決出来そうです。
645 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/24(木) 23:37:44.53 ID:PTXomPYd0
646 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/25(金) 21:12:22.03 ID:X2DCn/IH0
では本日も始めて行きましょう。
647 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/25(金) 21:14:36.97 ID:X2DCn/IH0
大神「さて、これで事件の全容は明らかとなったわけだが……日向よ、お主はこれからどうするつもりだ?」

大神が試すような視線で俺に問いかけてくる。当然、入間をただで許すわけにはいかない。他の皆のためにも、出来た二本目の解毒薬を飲ませて残りの四本の解毒薬を作って貰うまでは確定として、その後は……

キーボ「被害者にして加害者でもあるボクが言うのもあれですが、相応の罰は必要だと思いますよ。と、いうか一段落したら然るべき所に訴えさせて貰いますからね!!」

田中「人と魔獣の融合体を無責任かつ人任せにして作りだし、学園を混乱に至らしめたのだ。多少なりとも地獄を見せねば釣り合いが取れん。……宙を志す者など、命の危機にまで至ったのだからな」

アンジー「アンジーの島に来て貰って神様のイケニエにするっていうなら大歓迎だよー!……と言うか今の未兎って凄く美味しそうなんだよねー……ねぇねぇ食べてもいーい?」

ペロペロと舌を出して入間の方を見つめるアンジーに、入間は「ひぃいいいいい!!」と怯えて顔を背ける。

さて、どうしてくれようか……↓2 入間に与える罰
648 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/25(金) 21:30:46.63 ID:awJVumiiO
さげ
649 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/25(金) 21:31:43.68 ID:a4DfgE0m0
石丸と一緒に校内の掃除
650 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/25(金) 21:54:45.02 ID:X2DCn/IH0
日向(多少精神的にきついのも考えたけど、ここは王道で行くか)

日向「今度清掃委員と風紀委員で学校全体の大掃除イベントがあっただろ? そこの一番キツい場所に入間を強制参加させるっていうのはどうだ? 勿論、発明品やら便利な品は使用禁止でだ」

入間「はぁああああああああああ!? なんでこの天才の俺様がそんな面倒臭い事に参加しなきゃry」

田中「黙れ雌牛! 今の貴様に拒否権と発言権があると思うな。貴様の犯した失態に相応しい罰を与えるまでの事よ」

舞園「確かに、その程度なら丁度良い塩梅かもしれませんね。東条さんに頑張って貰って、残りの薬を入間さんのぶん以外全部作って入間さんだけ一週間放置……って言うのもちょっとだけ良いかもと思いましたが、流石に可哀想ですし」

苗木「な、なかなかエグい事を考えるね舞園さん……」

舞園「当然です! もしかしたら苗木くんが百田くんの立場になっていたかもしれないんですから!!」

王馬「いやいや俺はそれでも軽すぎると思うなぁ。どう? 今の入間ちゃんに元の制服とブラジャーを付けさせて、写真集として世に売り出すっていうのは。あ、でもダメか。変態趣味の入間ちゃんにとっては罰じゃなくてご褒美になっちゃうもんね」

罪木「ふ、ふゆぅ! それは流石に酷すぎですよぉ……私だって無様な写真ぐらいしか撮られた事ないのにぃ……」

……色んな意見が出てくるが、兎に角、入間に与える罰則はこれで決定だ。あとは入間に東条の作った解除薬を飲んで貰って、残りの解除薬を作って貰うだけだな。
……それにしても今回は本当に疲れた……。
651 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/25(金) 22:11:33.50 ID:X2DCn/IH0

〜数日後、超高校級の相談窓口の研究教室にて〜

日向「……そんな訳で事件は無事(?)解決したぞ。入間も大掃除イベントで徹底的に扱き使われたみたいだから流石に懲りただろう」

春川「そう、ま、あいつが何かとんでもない事をしでかすのは今に始まった事じゃないしね」

春川は溜息を付きながらそう言った。入間未兎という存在の更正を諦めているような、そんな遠くて虚無感に満ちた眼だった。


日向「病院送りになった百田の緊急手術も無事成功。一ヶ月は入院生活らしいけど命に別状はないみたいだ」

春川「それはもうお見舞いに行ったから知ってるよ。あいつから「とんでもない薬を渡しちまったみたいで悪かった!!」って謝られたし」

日向「……結局大事になっちまってごめんな」と謝る俺に、春川はふぅ……。と再び溜息を付きながら言う。

春川「今回の場合はしょうがないよ。事が事だったもの。入間の研究教室の扉を速効でぶっ壊して解毒剤の入手に取りかかる……って手もあったと思うけど、肝心の入間があの状態じゃあどうしようもないし。……寧ろアンタは最善を尽くしてくれたと思ってるよ」

春川は俺の失態を全く気にする事なく「最善を尽くした」とまで評価してくれたが、やはり今回の事件は俺一人で解決した訳じゃない。皆の協力があって始めて依頼の達成に成功したんだ。

春川「……また何かあったら相談に乗ってよ。私も何かあったら出来る限り力を貸すようにするからさ」

日向「ああ。勿論だ……。ああ、そういえば」

教室を立ち去ろうとソファーを立った春川に、俺は最後の質問を投げ掛けた。

日向「結局「最原に相談できなかった理由」って何だったんだ? そこだけがどうしても思い付かなくてさ。言いたくないなら別に言わなくて良いんだけど……」

春川「↓2」
652 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/25(金) 22:12:46.20 ID:PyZ3WVlJO
653 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/25(金) 22:17:00.78 ID:awJVumiiO
私の腕立て伏せに付き合ってたら全身筋肉痛でぶっ倒れちゃって
654 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/25(金) 22:19:02.34 ID:3c5/3+N40
ハルマキって百田がパンダになってたのって知ってたっけ?
知ってたのなら百田は最原にあんな姿見られたくないと思ってとか
655 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/25(金) 22:26:32.02 ID:X2DCn/IH0
春川「私と百田と最原で定期的にトレーニングやってるのは知ってる? それに毎日付き合ってたら全身筋肉痛でぶっ倒れちゃってさ。今も保健室通いなんだよ、あいつ」

日向「お、おう……そうだったのか」

通りで頼るのを躊躇する訳だ。自分達のせいで保健室送りになったのだから、これ以上迷惑は掛けられない、掛けたくないという心境だったって訳か。

春川「……それじゃ、またね。超高校級の相談窓口さん」

その台詞を最後に春川は今度こそ俺の研究教室を出て行った。


Questクリア! 春川魔姫との絆が深まりました。安価で「春川魔姫に協力を依頼する」が出来る様になりました。

春川さんは超高校級の〜〜〜なので、霧切さんには及びませんが対象を尾行、追跡したり、何かあった時にボディーガードのような役割をしてくれます。
危険な場所に行かなくてはいけなくなった時などに頼ってみると良いでしょう。
656 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/25(金) 22:34:24.64 ID:X2DCn/IH0
日向「……なぁ七海」

七海「なぁに? 日向くん」

日向「ゲームの仕様と言われればそれまでなんだけどさ、なんでこのゲームの主人公は数十メートルの高さの建物から落ちても下に藁束があるだけでノーダメージなんだ? アサシンってそんなに受け身に強いのか?」

七海「うーん……。このゲームの主人公達はアサシンの中でも「翁」……教団のトップに匹敵すると言われてる実力の持ち主達だから、じゃないかな?」

日向「……なのに1の主人公は水に飛び込んだだけで即死しちまうしなぁ……うーん、不思議だ」

七海「おっと○○○○○の悪口はそこまでだよ日向くん」

コンコン!

日向「っと、依頼人か? はーい! どうぞ!!」

「失礼する」

↓2
657 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/25(金) 22:35:14.33 ID:awJVumiiO
658 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/25(金) 22:35:27.42 ID:a4DfgE0m0
ソニア
659 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/25(金) 22:36:20.08 ID:3c5/3+N40
桑田
660 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/25(金) 22:49:38.72 ID:X2DCn/IH0
ソニア「失礼いたします、日向さん」

日向「ソニアじゃないか。何か相談事か?」

ソニア。正式名称をソニア・ネヴァーマインド。ヨーロッパの小国からの留学生で本物の王女様だ。
王女というただの立場に「超高校級」とつくのは伊達ではなく、その抜きんでた威厳とカリスマ性により、彼女の命令は不当なものであっても思わず膝を屈してしまうほど高い影響力を持つ。王女として自らを厳しく律するなど性格は生真面目で理知的だが、少々ピントがズレたところもある……まぁ簡単に言ってしまえば俺達の同期だ。

ソニア「はい! このソニア・ネヴァーマインド。一世一代の相談事が有り申し、この教室を……延いては日向さんの元をおたずねしました次第です」

七海「ん。それじゃあ日向くん、私はいつも通り教室の外に行ってるね」

七海はいつものように教室を出て行き、俺はいつものように相談者──ソニアに来客用のソファーへ着席を促す。


日向「改めて説明しておくけど、ここは「超高校級の相談窓口」学園の生徒の悩みや相談なら何でも聞いて解決、改善に協力するけど、100%解決出来るとは限らない。その事を頭に入れたうえで、相談したいって事があれば言ってみてくれ」

ソニア「はい! 実は↓2」
661 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/25(金) 22:53:40.64 ID:3c5/3+N40
アンジーとの異文化交流をしたい
662 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/25(金) 22:54:38.26 ID:bVdV0+2j0
最近この近くにいるらしいキラキラちゃんの捜索の手伝い
663 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/25(金) 22:54:59.65 ID:A4+J/64No
日向さんと庶民的なデートの練習をしたいのです
664 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/25(金) 22:55:59.40 ID:JSwV+ROc0
真宮寺さんから魔術に関する書物を借りたので一緒に試してほしいのです。上手く行けば私だけでなく日向さんも使えるようになるよ。
665 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/25(金) 23:18:51.30 ID:X2DCn/IH0
どれもこれも難易度が高い……だと!?

ソニア「はい! 実は最近この近くに潜伏しているらしい「キラキラちゃん」の捜索の手伝いをしてほしいのです!!」

日向「き、キラキラちゃん!? ……って確かその……」

ソニア「はい! ……輝く正義を仮面に浴びて、醜き悪の五臓六腑をブチ晒す…正・義・完・了!!
正義で貫く正義のど真ん中!闇夜に輝く正義の一番星!
人呼んで、『キラキラちゃん』とは私の事だ!( `⌒´)

が決めぜりふの正義の殺人鬼! キラキラちゃんです!!」

いや殺人鬼に正義も何も無いと思うんだが……という俺の意見はさておき、ソニアが言いたい事は分かった。こいつは日本の文化においてちょっとズレた考えを持っていたり、年代が古かったり、変わった趣味を持っていたりするのだ。

ソニア「勿論(?)原文はスペイン語……当然スペイン国籍の方なのですが、最近この近くに潜伏しているらしいという情報を入手しまして……。是非一度お会いして話しを聞いてみたいのです!!」

↓2 先に決めておきます。ソニアが言っているこのキラキラちゃんは……

01−50 当然(キラキラちゃんに紛している)辺古山のこと。
51−00 オリジナルの「キラキラちゃん」(オリキャラになります)の事。
666 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/25(金) 23:19:49.74 ID:r2+NDCppO
667 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/25(金) 23:21:46.85 ID:3c5/3+N40
668 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/25(金) 23:24:56.28 ID:X2DCn/IH0
早急にキラキラちゃんのキャラを固める必要が出て来たので今回はここまで。
……と、言いたいんですが、こういうオリキャラの設定って>>1が決めた方が良いんですかね? それともみなさんで一緒に(安価とコンマで)作っていく方が良いんでしょうか……明日の9時まで意見を募集します。
669 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/25(金) 23:29:50.74 ID:3c5/3+N40

話の作りやすさで言うと1が考えた方がいいんじゃないかな
670 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/26(土) 21:13:15.19 ID:fxLkemd+0
では本日も始めて行きます。
671 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/26(土) 21:17:16.22 ID:fxLkemd+0
キラキラちゃんに会いたいというソニアの依頼に、早速ではあるんだが、俺は内心で凄い渋い顔をした。希望ヶ峰学園の皆の力を借りれば……例の「キラキラちゃん」を探し出す事はそこまで難しい事ではないと思う。
が、問題はその後……いや、その前にも山積みだ。まず第一に、小国とは言え世界に多大な影響力を与えているヨーロッパの王女様に「殺人鬼に合わせる」などと言う真似をして良いのか。

キラキラちゃんの事は俺も多少知ってはいるが、いくら悪人にしか手を掛けない主義とは言え、彼女(彼)? は立派な殺人者だ。超の付く危険人物だ。そんな奴に王女様を合せるなんて真似をしたら俺の首は愚か、希望ヶ峰学園……強いては国際問題に発展しかねない。
その上、仮にあわせる事が出来たとして、キラキラちゃんがソニアを襲わないとも限らない。もしそんな事になったら俺は一生自分を責め続ける事になるだろう。

……だがそう言った忠告をする前に、幾つかソニアに確認しなければいけない事がある。

日向「ソニア、相談に乗るか乗らないか以前に、幾つか質問があるから答えてくれないか?」

ソニア「はい! どんとこい!! です」

ヤケに粋の良い返事をするソニアに、俺はあくまで冷静にこう返した。

日向「キラキラちゃんが殺人鬼だって事はお前も知ってるよな? 会う事自体危険だと思うんだが、なんでそうまでしてキラキラちゃんに会いたいんだ?」

ソニア「↓2」
672 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/26(土) 21:18:12.51 ID:ZDxXSWurO
673 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/26(土) 21:26:58.90 ID:EQod2a6g0
ダークヒーロー…素敵じゃないですか
674 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/26(土) 21:35:53.49 ID:fxLkemd+0
ソニア「……日向さんは魅力的に感じませんか?」

日向「……なんて?」

ソニアの言っている事が分らなくて、俺は聞き返した。

ソニア「ジャパニーズで言う所の現代版必殺仕事! 闇夜を掛け、悪を討つダークヒーロー!! ……とても素敵じゃないですか!!」

そういうソニアの眼に、俺は一種の狂気染みた物を感じた。民俗学的に貴重な物を前にした真宮寺や、希望を前にした狛枝と似たようなそれだ。
ソニアは今、自分の命の危険など顧みず、ただ「キラキラちゃんに会いたい」という目的のためだけに動いている。

……そんな様々な意味で危険を伴うなど依頼を受けたくない。受けたくないのだが……

01〜50 で依頼を受ける
51〜00 で依頼を断わる。(再安価)
675 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/26(土) 21:36:15.53 ID:ZDxXSWurO
676 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/26(土) 21:41:57.41 ID:fxLkemd+0
すみません、↓1を付け忘れました。>>675を採用します。


日向「……悪いがそういう事ならこの依頼、断わらせてもらう」

ソニアには申し訳無いが、キラキラちゃんがどれだけ「一般人には手を掛けない主義」とはいえ、危険な殺人者であることに違いは無く、そんな奴にソニアを合せる事は出来ない。
どこぞの半人前の仮面ライダーも言っていたが、探偵(俺の場合は違うが)が第一に考えなくてはならない事は、依頼者のみを全力で守ると言う事だ。

ソニアの依頼は「自分がキラキラちゃんに会う」という時点でソニアの身を危険にさらしかねない物だ。そんな依頼は受けられない。

ソニアは少々悲しそうな眼をしながら「そうですか……」と寂しそうに言った。「悪いな」と答える事しか俺には出来なかった。

日向「……なにか他に相談したい事はないのか? なるべく危険が伴わない奴だと嬉しいんだが……」

ソニア「↓2」
677 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/26(土) 21:45:08.87 ID:ZDxXSWurO
希望ヶ峰学園の七不思議を調べる
678 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/26(土) 21:46:24.13 ID:J7tcZM+00
真宮寺さんから魔術の古文書を借りたので一緒に試してほしいのです。上手く行けば日向さんも使えるようになるよ。
679 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/26(土) 21:51:41.78 ID:fxLkemd+0
日向「ま、魔術の古文書!?」

これまた予想外の方向から注文が来たな。と俺は再び身構えた。

ソニア「はい! 私、魔法や魔術……オカルト系の文化にも大変興味がありまして、真宮時さんに何か初心者でもやりやすいのはないかと聞いてみたんですが……。なんと↓2の魔術書を貸していただいたのです」

日向「なんだって!?」
680 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/26(土) 21:56:56.65 ID:ZDxXSWurO
痒いところに手が届くようになる魔術書
681 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/26(土) 21:58:06.86 ID:rk5C5p7qO
透視
682 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/26(土) 22:06:04.53 ID:fxLkemd+0
日向「と、透視……透視なぁ……」

それは果たして「魔術」の分野なのだろうかとの疑問を持ちながら、俺はソニアの話しに耳を傾ける。

ソニア「正式名称を「クレアボイアンス」と言うらしいのですが……初心者ならまずこれを試して自分に魔術の才能があるかないかを確かめるべきだと言っていました!!」

ソニアはバックから如何にも古めかしく怪しげな書物を取り出すと、それを机の上に置いてページをパラパラと捲り始める。

ソニア「まず必要な道具は↓1↓2↓3で、必要な人数は二人以上……やり方は取とっても簡単で、用意した道具を魔方陣の特定の位置に置いて、真ん中に手を置くだけだそうです」
683 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/26(土) 22:08:32.76 ID:EQod2a6g0
使い古された眼鏡
684 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/26(土) 22:11:09.65 ID:ZDxXSWurO
3回脱皮した蛇のしっぽ
685 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/26(土) 22:23:27.15 ID:ZDxXSWurO
埋まらないならもう1個
イン・ビトロ・ローズ
ダメなら無視してください
686 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/26(土) 22:32:30.10 ID:fxLkemd+0
>>685 いえ、自分もどうしようか困っていたので助かります。

日向「使い古されたメガネ、3回脱皮した蛇の尻尾、イン・ビドロ・ローズか……」

使い古されたメガネは骨董屋。イン・ビドロ・ローズはモノモノマシーンから入手出来る(もしくは誰かから借りる)として、3回脱皮した蛇の尻尾かぁ……。持っていそうな奴に心当たりはあるが、素直に譲ってくれるだろうか……。

ソニア「これが出来るかどうかで自分に魔術の才能があるかないかが分るという初心者向けの魔術書……是非とも試してみたいのです!!」

目を輝かせるソニアに対し「……まぁこれならさっきのよりはマシか」と安請け合いしてしまった俺がいた。……その後、どんな悲劇に見舞われるとも予想せずに。

使い古されたメガネとイン・ビドロ・ローズは判定無視として、3回脱皮した蛇の尻尾の入手法

@田中の元へ行く
Aペットショップに行く
B動物園に行く
Cその他

↓2
687 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/26(土) 22:35:45.28 ID:ZDxXSWurO
688 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/26(土) 22:41:13.48 ID:J7tcZM+00
1
689 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/26(土) 22:53:56.90 ID:fxLkemd+0
……まぁここは同期の中でも一番持っていそうな奴に声を掛けるべきだろう。ソニアが居れば貸してくれる可能性は倍増だ。
俺とソニアは連れ添って超高校級の飼育委員の研究教室へ向かう。ノックしてドアを開けると、中には予想通り超高校級の飼育委員「田中眼蛇夢」がいた。

日向「よお、田中」

ソニア「こんにちは、田中さん」

田中「む、特異点と雌猫か……この禁じられた魔の領域に一体何の用があって足を踏み入れた?」

相変わらずの厨二言語だが、俺ならギリギリ翻訳できる。「自分の研究教室に何か用か?」と言っているのだろう。

日向「あー……実は民俗学における魔術書って奴を借りてな」

田中「な、なに!? 魔術書だと!? ……ククク……なるほどな。貴様らもとうとう禁じられた魔の領域へと手を伸ばそうと言う訳か!!」

予想通り「魔術書」という単語に大きく食いついてきた田中。ここまでは良い。ここまでは。

日向「で、その魔術に使う道具として「3回脱皮した蛇の尻尾」が必要なんだが……お前、持ってないか?

田中「↓1」

01〜30 残念だがそんな都合良く持ってはいない。
31〜60 自分は持っていないが。近くのペットショップにそろそろ3回目の脱皮をしそうな蛇が居る事を知っている。
61〜90 都合良く持っている。
91〜00 たった今三回目の脱皮をした蛇を持っている。
690 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/26(土) 22:55:40.27 ID:7G6B1Q6IO
691 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/26(土) 23:05:25.29 ID:fxLkemd+0
田中「ふははははは! 目の付け所は素晴らしいが残念だったな特異点よ! 「3回進化した蛇神の尻尾」などこの俺様とて都合良く持ってはいないわ!」

日向「そ、そうか……」

嫌にテンションが高い田中に、俺は若干気圧されながら言った。しかし困ったな……。田中で持ってないとすれば本格的にペットショップを回るか、動物園に行くか、もしくは他に持っていそうな人物を探すしかない。

さて、どうする?

↓2(これまでに得た友情コマンドを思いだしてみてください。一人だけ、一発でこの状況を打破出来る人物が居ます)
692 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/26(土) 23:06:59.67 ID:7G6B1Q6IO
ksk
693 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/26(土) 23:07:13.31 ID:EQod2a6g0
さげ
694 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/26(土) 23:08:00.87 ID:EpA6BXA70
塩に聞こう
695 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/26(土) 23:25:02.59 ID:fxLkemd+0
……そうだ、いるじゃないか。たった一人だけ、この状況を打破出来そうな人物が!

田中「ま、まぁなんだ……どうしてもと言うのならば俺様も協力してやらん事もn「サンキュー田中! 思い当たる節がもう一つあったからそっち回ってみる!! 行こう、ソニア!!」「合点承知です! 田中さん、ありがとうございました!!」……」

いるじゃないか。そもそもの話し、ソニアにこの胡散臭い(俺視点)魔術書を渡した張本人が!!


〜超高校級の民俗学者の研究教室〜

真宮寺「やぁ。遅かったネ、ソニア先輩……と、日向先輩も居るんだネ」

そいつは、まるで自分達が来る事を最初から分っていたかのようにそう言った。

日向「真宮寺……」

真宮寺「なんで分ったかって? そりゃそうさ。僕がソニア先輩に魔術書を渡した途端教室を飛び出して行っちゃったんだもの。使い方や必要な道具が分らなくてこの教室に戻ってくると確信していたヨ。……日向先輩まで付いてくるとは予想外だったけどネ」

真宮寺の研究教室の机の上には既に魔方陣が描かれてて、その中にイン・ビトロ・ローズや使い古されたメガネ。そして3回脱皮したであろう蛇の尻尾が定位置に並べられている。ソニアはそれを見て「おおおおお!」と感動したような感心したような声を出していた。

真宮寺「折角だ。日向先輩も見ていく……いや、やっていくと良いよ。ククク……大丈夫。危険な事は何も無い、初歩の初歩の魔術だからサ」

実に面白そうな声で真宮寺は言う。こいつがそこまで言うからには魔術自体に危険はないんだろうが……

@自分が一番最初にやる
Aソニアが一番最初にやる
B真宮寺に一番最初にやらせる
↓1
696 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/26(土) 23:25:24.82 ID:7G6B1Q6IO
2
697 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/26(土) 23:27:57.34 ID:EpA6BXA70
1
698 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/26(土) 23:32:06.90 ID:fxLkemd+0
ソニア「ふふ! ではこのソニア・ネヴァーマインド。早速透視魔術を行使させて頂きます!!」

日向「あ、おい!」

ソニアは俺が止める間もなく席に着くと、魔方陣の中心にバッ! と右手を差し出した。「そのまま暫く待っていてネ」という真宮寺の言う通り、ソニアは集中しながら魔方陣の中心を見つめる。すると……
↓1

01〜50 何も無し。
51〜80 パンツ一丁の日向が見えるようになった
81〜00 この世の男性全てがパンツ一丁で見えるようになった。
699 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/26(土) 23:33:35.56 ID:EpA6BXA70
スケスケだぜ
700 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/26(土) 23:36:36.31 ID:fxLkemd+0
ソニアが大変な事になってしまったところで、今日はここまで。果たしてソニアは(パンツ一丁の)日向を直視できるのでしょうか。
701 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/26(土) 23:38:28.40 ID:EpA6BXA70
おつ
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