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安価とコンマで異世界転生!その9

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507 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/03(金) 18:16:54.39 ID:a5zSKL3DO
ぶりっ子「極北まではあとどのくらいかかるんでしょう?」

怪盗「分からないですね。地図に記載こそあれ、わざわざあんなとこに行こうなんていう物好きはほとんどいませんから」

狙撃少女「大抵、帰ってきませんしね」

男「俺たちは帰ってこれるといいな」

中華「どうにかなるさ」
508 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/03(金) 18:19:33.18 ID:a5zSKL3DO
とりとめもないことを話して、
一行は夕食の時間を過ごした


氷魔「……この街は……人口の割に……やたら夜が静かですね……」

やる気「治安がいいんじゃないすか?」

氷魔「……そうですね……」


>>下1……何しよう?
1.中華と交流
2.氷魔と交流
3.やる気と交流
4.ぶりっ子と交流
5.怪盗と交流
6.狙撃少女と交流
7.司書コピーと交流
8.自由安価
509 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/03(金) 18:58:28.80 ID:KDLSgyKqo
4
510 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/03(金) 19:04:49.73 ID:a5zSKL3DO
ぶりっ子「ここの名物ってタンブルウィードらしいですよぉ」

男「え?」

ぶりっ子「その辺に転がってるやつですよぉ」

男「あぁ!西部劇のアレね!」


豆知識としても擦りきれるほど語られたことだが、
聞いても結局すぐに忘れてしまう


ぶりっ子「?」

男「ああいや、なんでもない」
511 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/04(土) 03:28:57.78 ID:L8Y7Gf3co
ぶりっ子「そうですか?」

男「それより、なんだってタンブルウィードが名物になるんだ?あんなの転がってるだけの植物のカスじゃないか」

ぶりっ子「ある植物のタンブルウィードが、掃除に使えるらしいんですよぉ」

男「掃除……表面が吸着するのか?」

ぶりっ子「そうそう、そうなんですよぉ」

男「なるほどね……そういう道具があれば、細かい掃除もかなり楽になるだろう」
512 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/04(土) 03:35:14.42 ID:L8Y7Gf3co
本日はここまでです
ありがとうございました
513 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/04(土) 19:52:30.95 ID:L8Y7Gf3co
ぶりっ子「欲しくないですかぁ?」

男「いや、別に」

ぶりっ子「えぇ!?」

男「ぶりっ子の屋敷は広すぎて掃除しきれないだろ」

ぶりっ子「それは……そうなんですけどぉ!せめて自分の部屋くらいは楽に掃除したいんですよぉ」

男「分かったよ。いくつ欲しい?」

ぶりっ子「5個です」

男「5個も何に使うんだよ」

ぶりっ子「>>下1」
514 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/11/04(土) 20:02:07.82 ID:OZEoX0ZM0
掃除、法事、工事、農事、用事
515 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/04(土) 21:12:37.70 ID:L8Y7Gf3co
ぶりっ子「掃除、法事、工事、農事、用事」


指折り数えておどけて見せる


男「使うかっ!」

ぶりっ子「うぇへへ……でも、予備が沢山あったほうがいいはずですよっ!」

男「そういうことにしておくよ」

ぶりっ子「買ってくれるんですかぁ!?」

男「ああ」
516 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/05(日) 04:00:21.13 ID:th/MZhT0o
本日はここまでです
ありがとうございました
517 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/05(日) 19:46:54.04 ID:p7xe629GO
そうこうしている内に就寝の時刻となる
誰が決めたでもなく、
一定の時間になるとみな寝る準備を始めるのだ


中華「明日からはまた陸路だね」

氷魔「……海もいいですが……かなり疲れますしね……そのほうがいいです……」

やる気「うまいことみんなを誘導できれば、海神様がいる海のほうが安全っすけどね」

ぶりっ子「私はかなり船酔いするタチなので、馬車がいいですねぇ」
518 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/05(日) 21:06:20.28 ID:th/MZhT0o
?翌日・陽週水曜日?


怪盗「ん……いい朝です」


目覚めた者たちは静かに寛いでいる
朝日を浴びながらゆっくり水などを飲むのは牧歌的で癒しの一時だ


狙撃少女「風が涼しいですね……」

男「ふぅ……」
519 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/06(月) 03:14:51.79 ID:LDOZy7zno
本日はここまでです
ありがとうございました
520 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/06(月) 18:52:45.50 ID:LDOZy7zno
宿でしばし身を休めた後は、
チェックアウトをして街中に出る


ぶりっ子「タンブルウィード買いに行きましょう!」

男「ん」

中華「あ、それ掃除に使うんだよね?僕も欲しいな」

男「五個も買うんだから余るさ。分けてもらおう」

氷魔「……そんなものがあるんですね……」
521 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/06(月) 20:45:48.14 ID:LDOZy7zno
土産物店でタンブルウィードを買うことにしたが、
ついでに店主と話して情報を得ることにした


店主「まいど!五つも買うのかい?」

やる気「大所帯なんで」

怪盗「そういえばこの街、夜はとっても静かですけど……なんでなんですか?」

店主「>>下1」
522 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/06(月) 22:19:14.53 ID:Cjbf8aQ6o
この街の建築物の防音性能が優れているとは昔旅人から聞いたな
523 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/07(火) 02:34:56.08 ID:oDxYD1J7o
店主「この街の建築物の防音性能が優れているとは昔旅人から聞いたな」

狙撃少女「へぇ……そうなんですか」

男「だとすれば納得かもな。昨日助けを求めてた人たちも中庭……つまり屋外にいたわけだ」

中華「みんな夜は出歩かないのかな?」

店主「危ないだろ、夜は」

中華「いや、確かにそうなんだけど……」
524 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/07(火) 03:12:18.10 ID:oDxYD1J7o
本日はここまでです
ありがとうございました
525 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/07(火) 19:13:05.63 ID:oDxYD1J7o
【ギルドの資金】80230595


買い物を終えた一行は土産物の店を後にし、
街のメインストリートへと戻ってきた


氷魔「……あそこに……運送ギルドの馬車がありますよ……」

やる気「おっ、そうみたいっすね。乗せてもらうっすよ。おーい!!」
526 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/07(火) 20:30:28.00 ID:oDxYD1J7o
御者「あいよー!」


近くに停まっていたそれに勢いよく乗り込む


ぶりっ子「いやあ、すぐに見つかってよかったですねぇ」

御者「いや、人数多いな……途中で別の馬車と交代するかもしれん。馬の負担もあるしな」

怪盗「それよりも、北にお願いします。ちなみに、北にはどんな街があるんですか?」

御者「>>下1」
527 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/07(火) 20:50:36.60 ID:7AVsZWTM0
様々なギャンブルを楽しめるカジノ街があるぜ
528 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/08(水) 00:57:31.84 ID:vSLrWiNso
御者「様々なギャンブルを楽しめるカジノ街があるぜ」

ぶりっ子「カジノ!?」


それを聞くや否や、
ぶりっ子は目の色を変えて反応した
突如膝立ちになり、馬車が揺れる


狙撃少女「うわっなんですか」

男「落ち着け。絶対に単独行動はさせないからな」

ぶりっ子「ケチ!」
529 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/08(水) 01:15:07.93 ID:vSLrWiNso
御者「はっはっは、そりゃあ賢明な判断だ」

中華「え?」

御者「お客さんらが乗ってきた街……西部の街じゃあ、ギャンブルでの一攫千金は夢の一つなんだ」

氷魔「……そうなんですね……」

御者「……だが、夢を求めてカジノ都市に向かった者はよく消息不明になるんだ」

やる気「うえっ!?それって……」

御者「素寒貧になったら……その先は人間として扱ってもらえないだろうなぁ。ま、ほどほどにしときゃ大丈夫さね」
530 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/08(水) 01:15:53.79 ID:vSLrWiNso
本日はここまでです
ありがとうございました
531 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/08(水) 18:34:45.83 ID:n7ZmBuXRO
・男
【筋力】124【HP】68【素早さ】200【MP】114【顔面】30(神の力)【歌唱力】74【料理】111【中華料理】97【画力】26【加護】13
【刀術】・閃火斬(火属性武器でのダメージに+6、それ以外の武器では+3)
『平凡人』(戦闘能力以外を最低保証50)
『魔法の才能』(魔法習得難易度易化)
『多芸』(感覚系ステータス+20)
『万能通訳』、『降神術』(神の依り代に適性)
『マグネリレーション』(定期的な巡り合わせ)
武器:レジストソード(攻撃翌翌翌翌翌翌翌力3.5、魔法生物特効)
防具:ミレニアムアーマー
習得魔法:火魔法 上級火魔法 氷魔法 上級氷魔法 闇魔法 風魔法 上級風魔法 回復魔法 光魔法 マナ電流互換 着火魔法 照明魔法 耳鼻咽喉キャンセラレーション 海割りの奇跡
所持:麻薬(1回分)"人は空を羽ばたけるのか?"鳥人間強制改造本ドラゴンキラー(ドラゴン系にダメージ増)、上級氷魔導書、13時間時計、魔王のデモウイルス、サファイアの原石、厨二っぽい太刀(攻撃翌翌翌翌翌翌翌力3、炎属性)、ベヒーモスの角剣
(経験値10/40……レベル31)

・中華
【筋力】133【素早さ】191【HP】43【MP】75【中華料理】112【顔面】76【加護】10【運命力】29【求心力】33
『救世主の資格』(【運命力】と【求心力】追加)
『魔王の資格』
『神格』
『器用』(回数で壊れるアイテムを一回多く使え、罠や精密機械などに関するコンマ判定にボーナスが付く)
武器:デモンズスピア(攻撃翌翌翌翌翌翌翌力4)
防具:ミレニアムアーマー
装飾品:銀の腕輪(筋力+5)
習得魔法:火魔法 上級火魔法 上級水魔法 上級光魔法 マナ電流互換 着火魔法 照明魔法 回復魔法
所持:危険な国三選、13時間時計
(経験値22/38……レベル29)

・氷魔【筋力】162【HP】??+36【MP】177【素早さ】151【料理】37【歌唱力】27【ダンス】1【顔面】37【加護】20
『消費MP1/2』、『ポリシーブレイク』
『究極氷魔法』消費【MP】:240(120)
『メルティング』、『氷魔法上位混合』
武器:ホークワンド(魔法ダメージ+5)
防具:ミスローブ
装飾品:冷却懐中時計(氷ダメージ+5)
習得魔法:極大氷魔法 氷空魔法 水魔法 超上級水魔法 上級風魔法 超上級回復魔法 マナ電流互換改 着火魔法 照明魔法 洗濯魔法 水質検査魔法
所持:異性にモテる為の本(所持継続一日以上で【顔面】+5) 雷の魔導書、13時間時計
(経験値12/47……レベル38)

・やる気
【筋力】157【HP】57【MP】129 【素早さ】174【顔面】36【加護】20
『殺 る気』(殺せると思った相手へのダメージ二段階上昇)
『魔王の資格(80%)』(不完全ながら能力値上昇、魔物の言語が分かる)
武器:スパイラルランス
防具:ミレニアムアーマー
習得魔法:超上級水魔法 土魔法 回復魔法 着火魔法 照明魔法 マナ電流互換改 洗濯魔法 水質検査魔法 闇魔法 上級闇魔法 天候操作魔法 ジャミングウェイブ 解錠魔法
所持:氷の上なら狙った場所に届くカーリングストーン爆弾
(経験値0/36……レベル27)

・ぶりっ子
【筋力】122 【HP】??+32【MP】140【素早さ】102【料理】73【歌唱力】44【ダンス】51【加護】10
【顔面】58
『誘惑』(【顔面】以下の【MP】の生物をたまに行動阻止)
『やりくり術』(アイテム値段を二割引)
『ドジっ子』(ランダム攻撃の対象から外れ、【顔面】+10)
『毒手』(攻撃を命中させた相手に永続スリップダメージ)
『従者式格闘術』(後出しでかばいダメージ上昇)
『風より速く動く術』
武器:ドラゴンキラー
防具:ソードブレイカー 緋色の法衣(炎や熱系の魔法や攻撃の無力化+魔法だった場合魔翌翌翌翌翌翌翌力吸収 )
習得魔法:水魔法 上級水魔法 氷魔法 上級氷魔法 光魔法 回復魔法 マナ電流互換 着火魔法 照明魔法
必殺技:ぴゅん太郎
所持:化粧品(試供品)、13時間時計
(経験値30/39……レベル30)

・怪盗
【HP】??+1
【筋力】120
【MP】136
【素早さ】355
【歌唱力】53
『盗む』
武器:丁半槌
防具:ソードブレイカー
習得魔法:上級火魔法 風魔法 回復魔法
所持:アダマンタイトの曲刀、雷の力を吸収する杖
(経験値6/34……レベル25)

・狙撃少女
【筋力】122【MP】137【素早さ】??+6
武器:守人のパチンコ(攻撃翌翌翌翌翌翌翌力3.5、攻撃前に属性魔法を使用して属性付加可能、三発)
習得魔法:水魔法 光魔法
所持:スパークナイフ(攻撃翌翌翌翌翌翌翌力2.5、雷属性)アンチオールスナイパー(攻撃翌翌翌翌翌翌翌力8、一発)
(経験値11/39……レベル30)

【所持アイテム】竜毒血清、毒竜管、人造人間の子宮、金属、不思議な赤石、銀の鎖鎌、危険物の魔導書(乙種)人間サイズの蛇の胴体パーツ、邪教典、硫酸の入った瓶、筋トレメソッド本、13時間時計×3、純金小判×5 レア珍獣の生息地(本) 忘却されるまで封印した機械(本)、無限に重なる葉っぱ、ホームセンターの便利グッズ紹介本 回復スライム、氷スライム レインボースライム 探し物の位置を指し示すコンパス(『4回』、不良品)、牛スライム、文字を書き込んだら対になるものに文字が浮かび上がる一対の巻物、壊れたものを何でも直すレンチ、黄金の番人像、世界樹の露(三回分)、なんでも開けるドアノブ型生命体、クイックポーション、超回復ポーション、仮死薬、とろける濃厚牛乳、タンブルウィード×5
【ギルドの資金】80230595
532 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/08(水) 18:37:26.40 ID:n7ZmBuXRO
街を出てしばらくすると、『駅』があった
馬車は二台に別れ、
一行はそれに乗ってカジノ都市へと向かった


怪盗「ここがカジノ都市ですか」


夜は病的なまでに静かだった西部の街とは対照的に、
もう夕方だというのにそこら中がカラフルな照明魔法で照らされていた


狙撃少女「いつでも明るそうですね……ここにいたら、時間の感覚が狂ってしまいそうです」
533 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/08(水) 18:44:19.13 ID:n7ZmBuXRO
御者「しかしお前さんたち、どっから旅して来たんだ?」

男「南に海を渡って、さらに南へと南下していくと王国の城下町があるじゃないですか。あそこ」

御者「そりゃ長旅だな……」


【ギルドの資金】80220595


中華「で、街に着いたわけだけど……どうする?」

男「>>下1」


1.カジノに行く
2.まずは宿を取る
3.魔獣の肉の情報を集める
4.自由安価
534 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/08(水) 19:06:32.23 ID:XTMh4CIl0
2
535 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/09(木) 00:13:00.59 ID:l3X+cA8po
男「まずは宿を取る」


そうして一行は宿を探すため、
街中に飛び込んでいった


氷魔「……困りましたね……」

やる気「無駄遣いはしたくないっすからね」


歩けど歩けど現れるのは富裕層向けの高級宿
泊まれないことはないが、
普通の宿で普通に過ごすべきだと全員思っている


ぶりっ子「脇道に飛び込んでみるしかないんじゃないですかぁ?」

怪盗「ちゃんとした宿があればいいですけどね……」
536 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/09(木) 02:49:00.92 ID:l3X+cA8po
本日はここまでです
ありがとうございました
537 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/09(木) 18:32:30.65 ID:l3X+cA8po
脇道に入り、きらびやかな光が及ばなくなると、
急に廃れた雰囲気が漂い始める
希望などないかのような表情で虚空を見つめる人々が多数おり、この街の残酷さを示していた


狙撃少女「確かに、これはこれでまともな宿を探すのが難しそうですね」

男「そうだなぁ」

中華「困ったね」
538 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/09(木) 20:31:30.17 ID:l3X+cA8po
通行人に聞いて宿を探したいのはやまやまだが、
妙な気迫のある人物が多く、いまいち話しかけづらい


氷魔「……あ……あそこの人……どうでしょう……?」


そこには、他の人々とは違い晴れやかな顔をした男性がいた


やる気「そっすね……すみませーん!いい感じの宿知らないっすか!?」

男性「>>下1」
539 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/09(木) 21:35:53.13 ID:XVatkrqro
いい感じも何も、この街で宿って言ったら一つしかないだろう?
540 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/09(木) 21:39:58.80 ID:qPs2GcyV0
この辺りは売春宿しかないから大通りに戻って別の脇道に行くと良い。そこの宿屋に紹介状と地図を渡しておくよ
541 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/10(金) 18:12:27.73 ID:088Q2ZwSO
すみません寝落ちしました


男性「いい感じも何も、この街で宿って言ったら一つしかないだろう?」

ぶりっ子「え?」

男性「さぁ、着いてきなさい!」


そう言うと彼はその爽やかな笑顔のまま、
路地裏のさらに奥へと駆け出した


怪盗「な、なんですか急に!」
542 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/10(金) 20:55:00.02 ID:PTM6nm0iO
狙撃少女「すごく怪しいですけど、どうします?」

男「そりゃ行くだろ、面白そうだ」

やる気「変なのが出てきてもボコればいいだけっすからね!」


そう言って二人は怪しい男性を追って走り出す


氷魔「……まったくもう……」

中華「まあまあ」
543 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/11(土) 00:30:11.52 ID:q0QfHF5no
怪しい男性「ここだ!」


曲がりくねった路地裏をひた走り、
何度も彼を見失いそうになりながらも走る
不器用な者は服に煤が付いただろう


ぶりっ子「こんなところに……」


そこには、紫のネオンを放つ宿があった
怪しい男性が案内する、いかにも怪しい宿だ


怪盗「……え、どうします?」
544 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/11(土) 04:06:29.62 ID:q0QfHF5no
本日はここまでです
ありがとうございました
545 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/11(土) 19:33:05.64 ID:q0QfHF5no
狙撃少女「入るんでしょう?」

男「ああ」


うやうやしく玄関の隣でお辞儀をする怪しい男の隣を過ぎ去り、同様に怪しい店内へと侵入していく
そこには、宿の若女将がいた


若女将「いらっしゃいませ」

男「ここは……どんな宿なんだ?」

若女将「>>下1」
546 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/11(土) 19:35:40.53 ID:oOmg1GlL0
普通の…ただの寂れたお宿ですよ(ニコ
547 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/11(土) 20:33:39.48 ID:q0QfHF5no
若女将「普通の…ただの寂れたお宿ですよ(ニコ」


彼女はにこやかに応対する


中華「……怪しすぎない?」

男「はぁ……まぁいいや。じゃあ泊まるわ」

若女将「ありがとうございます」

氷魔「……大丈夫なんですかね……?」
548 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/12(日) 04:18:57.09 ID:42LsAfL7o
本日はここまでです
ありがとうございました
549 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/12(日) 19:49:50.00 ID:42LsAfL7o
若女将「なにも怪しいところなんてありませんよ?」


貼り付いたような笑顔を浮かべ続ける彼女
意識して見れば少々不気味ですらあるだろう


男「で、お代は?」

若女将「いただきません」

ぶりっ子「えっ?」

若女将「代わりに、>>下1」
550 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/12(日) 20:02:49.68 ID:wD/RP6oJ0
貴方たちの寿命を少しだけ頂ければ
551 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/12(日) 20:22:02.76 ID:42LsAfL7o
若女将「貴方たちの寿命を少しだけ頂ければ」

やる気「えぇっ!?」

若女将「契約書だってありますよ」


そう言って人数分の契約書を出してくるが、
問題はそんなことではないことは彼女以外の誰もが知ることだ


怪盗「寿命なんて出せませんよ!?」
552 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/13(月) 00:29:10.50 ID:s//GOii8o
若女将「ほんのちょっと!ほんのちょっとでいいんです!」

狙撃少女「まずは契約書を読んでみましょうか」


書面はシンプルであり、
なにか小細工していそうな雰囲気はない
そして肝心の渡さなければならない寿命の所には、
一日と書いてあった


男「ほう、寿命一日分か」

若女将「お安いでしょう!?半生を持っていくような悪徳悪魔とは違いますよ!」
553 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/13(月) 00:35:26.15 ID:s//GOii8o
本日はここまでです
ありがとうございました
554 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/13(月) 19:11:18.14 ID:s//GOii8o
中華「今、悪魔って言ったね」

若女将「これは失礼いたしました」

男「まぁいいか、一日だし」


彼はそう言って契約書にサインしてしまった


氷魔「……ちょっと……!?」

若女将「では、いただきますよ……あなたの寿命っ!」


彼女は男に向けて右手を構える
555 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/13(月) 19:14:30.73 ID:s//GOii8o
男「……おう?」

若女将「……あれ?」


しかし、何も起こらない
サインは確かに為され、契約は履行されるはずである


男「どうした?」

若女将「……ご実家は、墓場でいらっしゃいますか?」

男「なにを言っているんだ?」

若女将「あなた……寿命がありませんよ。全部使いきってます。なんで生きてるんですか?」


恐らく、元の世界で死んだ際に全ての寿命を使い果たしていたのだろうと彼は思ったが、それを口に出すことはない


男「……知らね。でも契約書にサインはしたし泊めてくれるか?」

若女将「>>下1」
556 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/13(月) 19:54:47.96 ID:XGMN8HXK0
…貴方自身から取られないので諦めますが、他の方達からは徴収出来ますよね?
557 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/13(月) 23:53:06.16 ID:s//GOii8o
若女将「…貴方自身から取られないので諦めますが、他の方達からは徴収出来ますよね?」

男「ん?そうだな」

やる気「結局取られるんすか!?」

ぶりっ子「そりゃそうでしょうよ」

怪盗「まぁ、一日程度ならそこまで気にするもんでもないですかね……」
558 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/14(火) 00:02:15.55 ID:sFAZ7M2Yo
本日はここまでです
ありがとうございました
559 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/14(火) 19:34:27.01 ID:sFAZ7M2Yo
それから他のメンバーは渋々ながら寿命を渡した


司書コピー「……」

若女将「こっちも吸えないんですが、どうなってるんですか?」

怪盗「あー、なんというか……そっちは本当にデリケートな問題なのでやめてください」

若女将「はぁ……分かりました。では、部屋にご案内しますね」
560 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/14(火) 20:22:31.46 ID:sFAZ7M2Yo
一行は部屋に案内された
若女将はここを寂れた宿と称していたが、
かなり豪華なスイートルームがあった


男「寂れてなんかないじゃないか」

若女将「お客がめったに来られないので……」

中華「まぁ、寿命なんて要求されたら逃げ出すよね」

若女将「いえ、立地が悪いので」

氷魔「……………………」
561 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/14(火) 21:56:30.31 ID:/LSpTgIvO
なんだ
562 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/15(水) 01:00:16.35 ID:g49pLm7jo
どうやら寿命を要求するという行為をそこまで問題に思っていない様子の彼女は、
最初の笑顔から一切表情を変えることなく、
部屋に入った一行と別れた


狙撃少女「とりあえず、くつろげますね……」

男「ああ……」

中華「いや、それどころじゃないでしょ」

男「なんだ、寿命でも取り返しに行くのか」
563 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/15(水) 01:11:11.68 ID:g49pLm7jo
中華「いや、もう寿命ないって言ってたじゃん」

男「ないらしいな」

中華「どういうこと?」

男「分からん。だが俺を見ろ。どう見ても生きてるじゃないか」

氷魔「……そうですよね……寿命を超えたなんらかの奇跡が働いているのでしょうか……」

男「アンデッドの類なら、神様と話なんてできるわけないぜ」
564 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/15(水) 01:15:56.16 ID:g49pLm7jo
本日はここまでです
ありがとうございました
565 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/15(水) 19:53:12.81 ID:g49pLm7jo
それから一行は食事の準備を始めた


やる気「俺っち、急に男が怖くなったっすよ」

男「もしかしたらなんかの手違いで、寿命を吸い取れなかっただけかもしれないぞ?」

ぶりっ子「そんなことありますかねぇ、私たちは吸われたのにぃ……」

男(……ヤバい!ここに来てめちゃくちゃ怪しまれている!!)


自分に向けられる懐疑の視線をどうにかしたいと切望した男は、場の空気を変えるため、>>下1した
566 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/15(水) 19:56:18.99 ID:boau08TIo
何であの男は熱烈にここを勧めたんだろうなと疑問を言うことに
567 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/15(水) 21:06:27.13 ID:g49pLm7jo
男「……なんで、あいつはめちゃくちゃここを勧めたんだろうな?」


と、かなり強引な話題の転換を図った
流石にダメかと思ったその時、


怪盗「そういえばそうですねー」


と彼女が話に乗ってくれた
ちらりと目配せを送り、
気を遣っていることをアピールしてきた
568 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/15(水) 21:20:33.02 ID:g49pLm7jo
狙撃少女「やはり、悪魔の手先だったのではないでしょうか」

氷魔「……私もそう思います……あるいは……なにかしらの術で作り出した……若女将の分身である可能性もありますね……」

やる気「悪魔ってのはそんなこともできるんすか?」

氷魔「……そもそも……あの若女将の姿が真の姿でないものと思われます……」

ぶりっ子「確かに、あれが悪魔と言われてもにわかには信じがたいですよねぇ。まぁ、笑顔が固まりすぎててちょっと不気味ではありましたけどぉ」
569 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/16(木) 00:57:28.71 ID:2jYaov6Vo
しばらく話していると、中華が夕食を完成させた
若女将は夕食を付けると言っていたが、
みな中華の料理が食べたいのでやんわり断った


中華「いやあ、今日は食材が買い出せなくて、どうにも貧相かも」


確かにいつもの比べればボリュームに欠けるかもしれない量だったが、適切に緑黄色野菜がアクセントとして添えてあり、見た目の華やかさはいつもと変わらない


怪盗「いやいや、全然いつも通りですよ!むしろ中華さん、毎日移動して料理して……無茶してませんか?」

中華「まさか、僕がいつか店を出したなら、こんなもの比にはならないくらいてんてこ舞いになるレベルで客を呼びたいね」
570 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/16(木) 01:00:40.27 ID:2jYaov6Vo
本日はここまでです
ありがとうございました
571 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/16(木) 19:58:24.62 ID:2jYaov6Vo
一行は出された食事を速やかに平らげ、
食事の時間はあっという間に終わった


狙撃少女「街中は非常にうるさく、まぶしかった……でも、ここは静かでいいですね」

男「あまり宿泊者のいない宿の特権だな」

氷魔「……ここが賑わうようなことがあれば……世も末ですよ……」


>>下1……何しよう?
1.中華の料理の後片付けをする
2.氷魔と話す
3.やる気と話す
4.ぶりっ子と話す
5.怪盗と話す
6.狙撃少女と話す
7.司書コピーと話す
8.自由安価
572 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/16(木) 20:12:40.86 ID:ZhX4AA2I0
2
573 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/16(木) 21:27:39.62 ID:2jYaov6Vo
男「……ギャンブルは好きか?」

氷魔「……えっ……私ですか……?」


唐突に話を振られたので困惑している
しかし、しばらく考えてからふたたび話し始める


氷魔「……進んではしませんね……失うことが嫌いなので……」

男「なるほどな、俺もそうなんだよ」
574 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/17(金) 03:56:13.08 ID:GRZIKV8Jo
氷魔「……そういえば男さん……」

男「ん?」

氷魔「……私に出会う以前に……凄まじいコールドウィザードに会ったことはありませんか……?」

男「ない。そもそもコールドウィザードという存在を知ったのは氷魔と出会ったときになるなぁ」

氷魔「……そうですか……」

男「なにかあったのか?」
575 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/17(金) 04:19:22.41 ID:GRZIKV8Jo
本日はここまでです
ありがとうございました
576 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/17(金) 19:55:16.17 ID:GRZIKV8Jo
氷魔「……実在の疑われる……伝説のコールドウィザードがいるのです……」

男「へぇ」

氷魔「……時間を凍結させて……半永久的に生きることができると……聞いています……」

男「つまり、俺がその状態ならば寿命がなくとも不思議ではないと」

氷魔「……はい……ですが……違ったようですね……」

男「だが、すごいな。その伝説のコールドウィザードとやらは」

氷魔「……他にも……>>下1ができたと……聞いています……」
577 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/17(金) 20:36:46.11 ID:Rbs38yYDO
複数の時間軸、所謂平行世界にも干渉できたみたいです
578 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/17(金) 23:04:49.10 ID:GRZIKV8Jo
氷魔「……複数の時間軸、所謂平行世界にも干渉できたみたいです……」

男「なんで?」


いくらなんでも滅茶苦茶である
どれだけ氷魔法が使えるからといって、
そんなことができるのだろうか


氷魔「……時間の流れとは……激流のようなものです……というよりは滝ぐらいのものかもしれませんが……」

男「はぁ」

氷魔「……つまり……弾き飛ばされるんですよ……別の流れに干渉しようとすると……」
579 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/17(金) 23:07:34.38 ID:GRZIKV8Jo
男「相当な激流だな」

氷魔「……ですが……その一部を凍りつかせたら……そこは止まります……」

男「ああ、さっき言ってたやつだな」

氷魔「……その氷の始点と終点……そこを残して氷を溶かせば……そこに流れはありません……ただの水……」

男「そこに入り込むということか」

氷魔「……そうです……そして……氷の始点と終点をも溶かせば……再び時間は流れだします……こうして複数の激流……つまり……時間軸を移動していたとされます……」
580 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/18(土) 01:11:47.11 ID:T+uEFtXBo
本日はここまでです
ありがとうございました
581 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/18(土) 18:51:58.30 ID:gtFvZUe7O
男「そんな人がいるのか……」

氷魔「……あくまで……言い伝えですが……」


といった話をしているうちに、
もう寝るべき時間になっていたので、
それぞれに与えられた大きなベッドで眠った


男「……?」


夜中、男は目覚めた
どこからか物音がするので、
不安になって目覚めたのだ
582 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/18(土) 19:51:15.88 ID:gtFvZUe7O
司書コピー「あなたも気になりますか?」


どうやら司書コピーも物音に気付いているようだが、
他のメンバーは眠っている


男「あぁ、ロビーか?」

司書コピー「そうだと思いますが、行きます?」

男「この宿めちゃくちゃ怪しいし、一応確認する」


物音を不審がった男は、
客室を出てロビーに向かう
なにも言わなかったが、司書コピーも着いてきた


>>下1……ロビーの様子
583 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/11/18(土) 19:55:17.85 ID:NRaYdfN20
若女将が呪術してた
584 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/19(日) 19:52:53.43 ID:XrbZEHn7o
すみません寝落ちしました


若女将「………………」

男「おい、何してんだ?」


男がロビーを訪ねると、どこから出したのか、
奇妙な大窯に得体の知れない物体を入れ、
呪術的儀式を行っている場面だった


若女将「……これは失礼、睡眠を妨害してしまいましたか」
585 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/19(日) 20:25:36.70 ID:XrbZEHn7o
司書コピー「それどころではなさそうですが」

若女将「大丈夫ですよ、危害は加えませんので」

男「……じゃあ何してるんだ?」

若女将「裏通りを通らなければこの宿には来られませんので、ご存知かと思われますが……この街には、全てを失った人々が沢山おります」

男「ああ」

若女将「……彼・彼女らは、どうにかして生きるため、宿に泊まる人々に夜襲をかけるそうです」
586 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/19(日) 22:49:19.11 ID:XrbZEHn7o
司書コピー「なるほど……」

若女将「で、うちは立地がよくないので……来られるんですよね、そういう方が」

男「ははぁ、その鍋の中身は……」

若女将「ご想像の通りですよ。今まで見られたことはありませんが……そこまで怒るほどのことでもないでしょう?」

男「……ギャンブルで破滅して、犯罪に走る奴だもんなぁ。倫理的にはそれでも守ってやるべきなんだろうが、やっぱり同情しがたい所はあるよ」

若女将「彼らの寿命を奪うことによって、うちは格安で営業できているんです。まさか悪魔が宿を経営しているだなんて誰も思わないでしょうから」
587 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/19(日) 23:51:39.99 ID:XrbZEHn7o
本日はここまでです
ありがとうございました
588 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/20(月) 18:46:48.98 ID:qfbxK62Io
司書コピー「……うるさいこと以外は、咎めませんよ」

若女将「不思議ですね……いつもどのお客様も朝までぐっすりで、呪術に気付くことなんてないのですが」


本当に表情の変わらない悪魔であり、
不思議だと言うが不思議そうな顔はしていない


男「……まぁいいさ、戻って寝る」

若女将「よろしければ、迷惑料ということで、>>下1を貰っていただかれませんか?」

司書コピー「……?」

若女将「儀式の副産物です」
589 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/20(月) 19:09:07.31 ID:O/rcgy1O0
苦悶の果実

効果:実体の有る生命体に対し状態異常を起こす。 状態異常はランダムで起こる為、何を患うか判らないが無事では済まされない
590 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/20(月) 21:46:20.87 ID:qfbxK62Io
彼女が窯から取り出したのは、
リンゴのようでいて、
しかし誰もがそれをリンゴとは認めたくない、
そんなおぞましい物体だった


男「いやなんだよこれ!なんか蠢いてるし!」


紫色のそれは、一つの眼球がついており、
実の表面も肉々しい触感だった


若女将「おや、ご存知ありませんでしたか?悪魔の中では非常にポピュラーな果実なのですが」

司書コピー「結局なんなんですか」

若女将「苦悶の果実です」
591 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/21(火) 01:41:22.02 ID:EDuWQ+BAo
本日はここまでです
ありがとうございました
592 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/21(火) 19:05:36.90 ID:EDuWQ+BAo
男「まぁ、そんな感じではあるな。食い物か?これ」

若女将「ええ、食べ物です。ただし、基本的には悪魔の神に捧げるものですから……食べるとよくないことが起こります」

司書コピー「食べたら死にそうな雰囲気はしますね」

若女将「よほど身体が弱ければ亡くなられるかもしれませんが……それこそギャンブルだと思ってください」

男「得できるのか?」

若女将「しません。身体のどこかに不調をきたしたり、妙な膿ができたり、正気を失ったり……風邪をひくだけで済むこともあると聞きますが」

男「変なのが出てきたらこれ食わすか」

若女将「それが正しい使い方であるように思われます」
593 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/21(火) 20:22:21.67 ID:EDuWQ+BAo
軽く礼を言ってから、
二人は部屋に帰るための廊下を歩きだした


司書コピー「結局、どうしてまだみなさんは寝ているのでしょうか」

男「多分、寿命抜かれたから……疲労が来てるんじゃないか?初めての体験だろうし」

司書コピー「ふふっ」

男「どうした……?」


突如笑ったので、不安になる


司書コピー「『ぬかれた』のに『つかれた』とは、面白いですね」

男「そうかぁ?」
594 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/21(火) 23:43:32.02 ID:EDuWQ+BAo
しかし、彼女が感情らしい感情を見せたことを男は喜んだ
果たしてこの妙な笑いのセンスは、本人の素質なのか、人の機微にまだ疎いためなのか、
そこまではまだ分からなかった


司書コピー「なんかニコニコしてますね?」

男「まぁな……ほら、ようやくゆっくり眠れそうだし」

司書コピー「そうですね」
595 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/22(水) 00:23:30.24 ID:I4mbK9+Bo
本日はここまでです
ありがとうございました
596 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/22(水) 19:55:36.84 ID:I4mbK9+Bo
?翌日・陽週金曜日?


周りの建物が日光を塞ぎ、
朝だが薄暗い部屋で一行は目覚めた


中華「よく寝たなぁ」

氷魔「……そうですね……」

やる気「よし、早速チェックアウトして北を目指すっすよ!」

ぶりっ子「カジノは!?カジノ行かないんですか!?正気ですかぁ!?」

男「>>下1」


1.カジノに行く
2.魔獣の肉について情報を集める
3.北を目指す
597 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/22(水) 20:06:58.23 ID:4amkwi5x0
2
598 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/23(木) 00:57:43.86 ID:iQgK8SzPo
男「最近、魔獣の肉食えてないしな……その情報から集めるか」

ぶりっ子「そんな!」

怪盗「まぁまぁ、カジノの景品にあるかもしれませんから」

ぶりっ子「だったらいいですねぇ」

男「だったら嫌だよ、運に賭けたくないよ」

狙撃少女「損せず手に入れられるなら、それが一番ですからね」
599 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/23(木) 02:36:09.79 ID:iQgK8SzPo
一行は情報を得るため、チェックアウトして街の中心部へと向かう


若女将「またのご利用をお待ちしております」

中華「最後まであの営業スマイルのままとは、恐れ入るね」

氷魔「……そうですね……それと……街の中心部は……本当に分かりやすいですね……」


騒がしいほうが中心部なのだ
街によっては静かな噴水の広場が中心であったりするため、必ずしも騒がしい方向な中心部ではない
600 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/23(木) 02:47:24.84 ID:iQgK8SzPo
本日はここまでです
ありがとうございました
601 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/23(木) 19:55:31.62 ID:iQgK8SzPo
街の中心には、
金色に光り輝く巨大カジノが聳え立っている
一行はその周辺を歩く人々に話を聞くこととした


やる気「すみませーん」

男性「ん?なんだね?」


いかにも景気の良さそうな男性がいた
恐らく、ギャンブルに勝ったのだろう


やる気「この辺で魔獣か、その肉についての情報ないっすかね?」

男性「>>下1」
602 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/23(木) 20:26:55.37 ID:OFvlR5Zn0
魔獣の肉が明日の夜にオークションで出品すると聞いているよ。 たまにレアアイテムやスカピンになって奴隷になった者たちも出るしね
603 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/23(木) 20:38:29.39 ID:iQgK8SzPo
男性「魔獣の肉が明日の夜にオークションで出品すると聞いているよ。たまにレアアイテムやスカピンになって奴隷になった者たちも出るしね」

ぶりっ子「オークション!そんなのもあるんですねぇ!」

男性「ああ、昔は冷やかしに行くだけでも面白かったが……」

怪盗「なにかあったんですか?」

男性「なに、カタログを買わねば入れなくなっただけだ。私のような小金持ちは往々にしてケチなのでな……」
604 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/24(金) 02:30:36.57 ID:YfVdMLgao
一行は情報提供に感謝して彼に別れを告げた


狙撃少女「明日の夜ですか」

男「だいぶ時間あるな」

ぶりっ子「遊びませんかぁ!?」

男「ほぼ二日だろ?カジノで破産するには十分すぎるぜ」

ぶりっ子「当てればいいんですよ!」

中華「本当にギャンブルが好きだね……」
605 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/24(金) 02:47:36.67 ID:YfVdMLgao
本日はここまでです
ありがとうございました
606 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/24(金) 19:32:27.58 ID:t53d6uqJO
男性によれば、
カタログはこの街のギルドで買えるらしい


氷魔「……まずは目録を……買いにいったほうがよいのでは……?」

やる気「そっすね、まぁ……本部ギルドがどこにあるのかは分からないっすけど」

怪盗「どうしましょう?」


>>下1……どうする?
1.カジノに行く
2.本部ギルドを探す
3.自由安価
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