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プリキュア作るぞ【安価有】

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537 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/02(日) 00:03:44.91 ID:689dy1pSo
透「朱、雪菜……ごめんね……」

透「私、こんなに優しい人たちに囲まれていたのに……」

透「……あの時もそう。シーズンランドのみんなは、私のことを信じてくれた。頼ってくれた。それなのに……」

透「私、今までいっぱい強がってきた。でも本当の私は強くなんてないから。独りじゃ誰も、何も守れなかったから」

透「本当はね、戦いたくなんてないの。でも私が弱いばっかりに、みんなを喪ってしまった。目の前で、何人も」

透「だから私は戦わなきゃいけない。いつかぜんぶ取り戻すまで、戦い続けなくちゃいけない。それが私の罪滅ぼし」ギュッ

雪菜「透さ……」

朱「透ちゃん……」

桜野「……」
538 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/02(日) 00:06:26.80 ID:689dy1pSo
シキ「……透」

透「シキ……ごめんなさい。私、必ず償うから……」

シキ「だっこなのです」

透「え……?」

シキ「いいから早くだっこするです」

透「う、うん……」ダキッ

シキ「ぎゅって、ぎゅーって」

透「うん……」ギュ-

シキ「あったかい?」

透「うん、あったかい……」

シキ「そうなのです。命ってあったかいのです」

透「……うん」

シキ「これが、透が守ったぬくもりなのです」

透「!」
539 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/02(日) 00:12:03.75 ID:689dy1pSo
シキ「透は何も守れなかったなんて言うけど、そんなことないのです」

透「……っ」

シキ「だってほら、シキはとってもあったかくて、やわらかくて、ぎゅーってするといい感じなのです」

透「シ、キ……」

シキ「シキはここにいるです。透が一所懸命守ってくれたから、ここにいるです」

透「でも……」

シキ「シキは透にとっても感謝してるです。どれだけ言っても言いきれないくらい、ありがとうって感じてる」

透「でも私は……!」

シキ「ねぇ、透。シキも、みんなも、とっくに透のことゆるしてるよ。透をゆるしてないのは、もう透だけなのです。だから透、自分のことをゆるしてあげて」

透「そんな……私…………できないよ……!」

シキ「……もう、しょうがない透です。しょうがないから透が自分で自分をゆるせるようになるまでは、シキが代わりにゆるしてあげるです」

透「っ……!」

シキ「ほら、透、ちゃんとごめんなさいするです。そしたらゆるしてあげるから」ギュ-

透「ぁ……わ、たしっ……!」

透「わたし、わたしはっ……!」

透「………………ごめん、なさい」

シキ「うん……」
540 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/02(日) 00:18:08.17 ID:689dy1pSo
透「私、戦い続けなきゃいけないのに、ずっと戦いの中にいなきゃいけないはずなのに、まだ何も取り戻していないのに……」

透「みんなと一緒にいると、時々そのことを忘れてしまうことがあります。ごめんなさい……」

シキ「……うん」

透「ずっと何を食べても味のないガムみたいにしか感じなかったのに、最近ごはんがおいしく感じるようになってしまってごめんなさい……」

透「夜中に悪い夢で飛び起きることが減って、ぐっすり眠れるようになってしまってごめんなさい……」

透「ぜんぶ、何もかも灰色だったのに、空が青かったり、花が色鮮やかに見えるようになってしまってごめんなさい……」

シキ「……うん」

透「みんなと過ごす時間が、あなたを抱きしめているこの瞬間が、幸せで幸せでたまらない私を……」

透「……」ギュ

透「赦してくださいっ……」

シキ「うんっ」ニコッ

透「……っ……ひくっ……!」ポロッ

透「うぁ、っ……!!」ボロボロ

透「ぁぁぁっ……!!!」
541 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/02(日) 00:25:50.94 ID:689dy1pSo
透「ぅ……っ……」スンスン

シア「……透」

透「シア……シアもごめんね。今までいっぱい迷惑かけて……」

シア「いいんですのよ。それより、なんでみんなが、最期の瞬間までなにも願わなかったか分かる?」

透「それは……ウィッシュスターのエネルギーにならないように……」

シア「その通りですわ。でもそれだけではありません。みんなね、透のことが大好きだったんですのよ。だからあなたに願いを託した」

透「私に……?」

シア「自分たちが居なくなっても、あなたが独りにならないように。あなたが独りで泣かないように。あなたが誰かに助けを求められるようにって遺した希望なんです」

透「みんな、が……」

シア「そう。みんなが遺したこの時間は、あなたのためにあるんですのよ」ニコッ

透「私の……ため……」

透「みんな……」ギュッ

透「桜野、朱、雪菜。私のお願い、聞いて」

透「カラミティ帝国を倒してウィッシュスターを取り戻せば、きっとぜんぶ元通りにできる」

透「私、もう一度みんなに会いたい。またみんなで笑い合いたい。私自身の力で、ぜんぶ取り戻したい」

透「でも私ひとりじゃできない。できなかった。だから、お願いします」

透「私と一緒に戦ってください……!」
542 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/02(日) 00:29:08.63 ID:689dy1pSo
雪菜「……っ」ウルッ

雪菜「……っ!」ダキッ

透「ゆ、雪菜……っ!」

雪菜「当たり前じゃないですかっ! 友だちなんですから!」

透「! うんっ……!」

朱「友だちを助けたいって思うのは当然よね。それに友だちの友だちも」ギュッ

透「朱……っ!」

桜野「……透ちゃん」

透「桜野……」

桜野「もう大丈夫だね」

透「うんっ! 桜野のおかげで大丈夫になったよ……!」

桜野「……!」

透「ありがとう、桜野っ!」ニコッ

桜野「……」

桜野「……」

桜野「……うんっ!」ニコッ
543 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/02(日) 00:33:10.30 ID:689dy1pSo
ここではないどこか

ツナミ「お?」

カサイ「あ? どうかしたか?」

ツナミ「ライガ、これ見てください。突然ものすごい量のエネルギーが溜まりました」

カサイ「マジかよ。オレにも見せろ」

ライガ「どれ……へぇ、確かに。どこかの誰かが、ずっとひた隠しにしてきた願いごとでも吐き出したかな?」

ツナミ「くだらない話ですね」

カサイ「おい、オレにも見せろよ」

ライガ「なんにしても私たちの目的達成にまた一歩近づいたわけだ。報告に行こうか」スタスタ

ツナミ「ですね」テクテク

カサイ「ぅおいっ!! オレにも見せろってぇのッ!!!」ドタドタ
544 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/02(日) 00:33:54.61 ID:689dy1pSo
ここまで
第一部完!みたいな?
ちょっと休憩させてくれぇ
545 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/02(日) 00:34:16.59 ID:66IZ3B1Bo
546 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/02(日) 02:23:17.39 ID:7w1sTNGLo
おつー
これからの四人の物語がようやく始まる感
547 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/03(月) 19:56:03.86 ID:8yijjfBs0
数日は休憩かねえ
548 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/04(火) 21:13:22.58 ID:gsa9Xsxdo
今週ちょい忙しめだから金曜再開の予定で

今日は次回予告くらいの気持ちでちょっとだけ進めます
549 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/04(火) 21:15:25.58 ID:oh6Bxt4Ro
はいー
550 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/04(火) 21:17:24.11 ID:gsa9Xsxdo
ある日の放課後 商店街

桜野「……」トボトボ



『もう大丈夫だね』

『うんっ! 桜野のおかげで大丈夫になったよ……!』



桜野「……」



『ありがとう、桜野っ!』



桜野「……」

桜野「……」

桜野「もう大丈夫だね、か……」ボソッ

シキ「桜野……?」

桜野「あ、ううん。なんでもない」

シキ「……?」
551 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/04(火) 21:22:14.55 ID:gsa9Xsxdo
シキ「ところでさっきのお店、なんだったです?」

桜野「あぁ、うん。さっきのお店はアクセサリー屋さん」

シキ「なにか買ったです?」

桜野「ううん、修理お願いしてきたの」

シキ「修理?」

桜野「前に拾ったロケット覚えてる?」

シキ「シキたちが初めて会った時のヤクサインが憑依してたやつ?」

桜野「そうそれ」

桜野「自分なりに持ち主を探してたんだけど、なかなか見つからなくて」

桜野「多分、中に写真とかが入ってるタイプだと思うんだけど、蓋が歪んで開かなくなっちゃってたから」

桜野「中を勝手に見るのは悪いと思ったんだけど、もうこれしか方法がなくて……」

シキ「持ち主、はやく見つかるといいのです」

桜野「うん」
552 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/04(火) 21:32:23.82 ID:gsa9Xsxdo
桜野「でもさぁ、直るまでに何日かかかるみたいなんだよねぇ。すぐに直って探し始められると思ってたから、暇になっちゃったなぁ」

シキ「遊びにいくです?」

桜野「そうだねぇ……んぅ?」

少女「えぇ……っとぉ……?」

桜野「あの子……迷子、かな? 地図とにらめっこしてるし」

少女「んぅぅー……?」

桜野「首90°曲がってる。絶対迷子だ」

少女「ここがこうで……あっちがそっちで……うーん?」

桜野「あの……」

少女「はぇ?」

桜野「お困りですか?」

少女「はい! とってもお困りです!」バッ

桜野「すっごい元気……えっと、どうしたんですか?」

少女「聞いてくださいよ。この間ね、街をぷら〜っとお散歩してた時に、新しくオープンしたっていうカフェのチラシをもらったの」

少女「おしゃれな雰囲気だしクーポンついてるし、せっかくだから行ってみたいなーって思ったんだけど、うかつにも道に迷ってしまいさぁ大変」

少女「このままではわたしのお腹と背中がぺったんこしてしまうのです」

桜野「あ、はは、なるほど……あ、それ地図ですよね? ちょっと見せて」

少女「ご都合主義的奇跡が降臨した!?」

桜野「大げさだって……」
553 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/04(火) 21:40:21.72 ID:gsa9Xsxdo
桜野「うーんと、だから……あっちの道をまっすぐ行って大きな通りに出たら左に曲がってそれから……」

少女「ふんふん」

桜野「……で、そこをまっすぐ行くと見えてくるはず」

少女「なるほどーそっち側だったかー」

少女「そっかそっかぁ、地図が反対向きだったのか。まぁ地図にだって反抗期くらいあるよねうんうん」

少女「待てよ。ということはつまり、あの時通り過ぎた角を曲がっていればたどり着いていたということに……?」

桜野「ふふっ」

桜野「もう」

桜野「……!」

桜野「……」

桜野「……」

桜野「……もう大丈夫だね」ニヘッ

少女「えぇー、もうちょっと付き合ってよー」

桜野「!」

少女「だってほら、けっこう道順複雑だったし? また迷っちゃうかもだし? これも何かの縁だと思ってさ」

桜野「あ、えと……」

少女「だめ……?」コテン

桜野「ぅ……」

桜野「そ、そう、だよね。迷っちゃうかもだよね」

少女「うんうん!」

桜野「じゃあその……一緒に行こっか?」

少女「うん!」ニコッ

桜野「……!」トクンッ
554 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/04(火) 21:49:05.95 ID:gsa9Xsxdo
少女「もうお腹ぺっこぺこだよー。カフェ着く前に倒れちゃいそう」

桜野「あ、飴でよかったら食べる? いちごみるくしかないけど……」

少女「いいのっ!?」

桜野「すごい食いつき……どうぞ」

少女「んっふぇっふぇっ……おいひぃ♪」コロコロ

桜野「ふふっ、本当においしそうに食べるねぇ」

少女「わたしね、いちごみるくの飴大好きなんだぁ」

桜野「それはよかった」

少女「うんうん。とってもよいよい♪」コロコロ

桜野「なんだかこうしてると……」

少女「んぅ?」コロコロ

桜野「あ、ごめんね。ちょっと昔のこと思い出しちゃって」

少女「え、偶然! わたしも昔のこと思い出してた!」

桜野「あなたも?」

少女「うん。あのね、わたしね、中学からこの街に引っ越してきたんだけど、10歳くらいの頃にも旅行で来たことがあるの」

少女「でもね、その時迷子になっちゃったんだ」

少女「お父さんもお母さんもどこにいるか分からなくて、不安になっちゃって、1人で泣いてたの。誰も助けてくれなくて、とっても怖かった」

少女「でもね、その時知らない女の子が声をかけてくれたの」

桜野「……!」

少女「その子がね、お母さんが迎えに来るまでずぅっと一緒にいてくれた。ほんとのほんとに嬉しかったなぁ」

少女「いちごみるくの飴はね、その子がくれた飴なの。それからずっとこの飴が大好きなんだぁ」
555 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/04(火) 21:55:07.58 ID:gsa9Xsxdo
少女「あはは、なんだか懐かしくなってきちゃった。ごめんね急にこんな……ってどうしたの? お口があんぐりと……塞いだげよっか?」ムニッ

桜野「うにゅ」

少女「ぷふっ」

桜野「うにゅにゅにゅ」

少女「やわやわだぁ〜♪」ムニムニ

桜野「まっふぇまっへ、待って。今の話ってほんと……?」

少女「ふぇ? ほんとだけど……?」

桜野「あの日、確かすごく暑くて……」

少女「え……?」

桜野「ふたりで日陰に入って、おしゃべりしたり、じゃんけんとかしりとりとかで遊んで……」

少女「そ、それでお母さんが迎えに来た時……」

桜野「引き分けで……」

少女「! もしかしてもしかしてっ!!」

桜野「それ、わたしだ……」

少女「!」

少女「ふぁあああっ……!」

少女「すごいすごいっ!」ガシッ

桜野「へ?」

少女「あの時の子に会えるなんて! これはもう偶然を通り越して運命だよ!」ブンブン

桜野「ど、どうどう……!」ガックンガックン

少女「あ、ごめ」パッ
556 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/04(火) 21:57:35.17 ID:gsa9Xsxdo
桜野「ふぃ……でもすごい偶然。本当に運命だったりして」

少女「うん、絶対そうだよ! えぇっと……」

桜野「そういえば自己紹介とかまだだったね。わたし、岸波桜野」

少女「岸波、桜野……」

桜野「よろしくね」

少女「うん、よろしくね」

コスモス「わたし、桜井コスモス!」ニコッ
557 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/04(火) 21:58:08.21 ID:gsa9Xsxdo
ここまで
558 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/04(火) 22:00:04.86 ID:CISfS6Wq0

不採用だったキャラも使われる可能性ある感じか
559 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/04(火) 22:06:15.34 ID:oh6Bxt4Ro
おつ
おー
560 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/07(金) 08:42:46.44 ID:M/cptl14o
>>1です
ごめんなんだけど今日無理かもしれない
昨日から体調悪くて今朝の体温が39℃こえました
それでも今日は平日なのです休めない 夜には絶命していることでしょう
というわけで無理ぽです
本当に申し訳ございません
561 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/07(金) 08:45:33.70 ID:0kfSfJYN0
コロナかな
562 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/07(金) 08:48:44.31 ID:EppTg7xf0
体温の段階で異常ってわかるほどなら流石に会社休んだほうがいいんじゃないかなあ…
確実に大勢に風邪移るし行っても迷惑かけるというか半分バイオテロだよ細菌兵器持って会社突撃するようなもんだよ
563 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/07(金) 08:58:25.66 ID:WrECuu+E0
もう言われてるけど、会社にも迷惑だし普通に休んで病院行ってくれとしか…
お大事に
564 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/07(金) 09:02:39.38 ID:Y0jBqG+/o
流石にそこまで体調に異常出てて休ませてもらえないんなら確実に会社訴えれるぞ
565 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/07(金) 09:16:24.95 ID:M/cptl14o
休めはするんだけどどーーーしても休みたくない事情があるんだよなぁ
でもさすがに無理かぁ
しゃーなし休むかぁ
566 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/07(金) 16:18:07.68 ID:NuGOd8Oso
これも全てビョーゲンズって奴の仕業なんだ
567 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/08(土) 20:18:20.31 ID:3jtCIthOo
まだ復活無理か
568 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/09(日) 20:59:20.12 ID:AOIhYCmbo
コスモス「それでこの道をまっすぐ行くと……あ、ほんとだ! ほんとに見えてきたぁ〜!」タタタッ

桜野「ふふっ。走ると転んじゃうよー」

コスモス「あははっ、すごーい!
ほんとについたー!」タタタッ

桜野「戻ってきた……」

コスモス「岸波ちゃ……あ?」コケッ

桜野「あ」

コスモス「んぅっ……!」ギュッ

桜野「おっと……」ガシッ

コスモス「っっっ………………ぅな?」

桜野「だから転ぶって」

コスモス「うっへへぇ、ごめんなしゃぁい」テヘッ

桜野「もう、危なっかしいなぁ……」クスッ
569 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/09(日) 21:37:10.09 ID:AOIhYCmbo
コスモス「でもでもほんとに辿り着くとは……」

桜野「地図通りに来ただけだよ?」

コスモス「それでもすごいの。わたし1人じゃ、今ごろ空腹で野垂れ死んでたところだもん」

桜野「そうなる前に別のお店入ろうね……」

コスモス「ふふふっ。岸波ちゃん、ほんとにありがとね。岸波ちゃんがいてくれてほんとのほんとによかったよ」

桜野「そ、そう? わたし、役に立てた……?」

コスモス「うんっ! とっても助かりました!」

桜野「そっか……それなら、よかった」
570 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/09(日) 22:10:53.02 ID:AOIhYCmbo
コスモス「それじゃあ、お腹と背中がぺったんこする前にさっそくれつご!」スッタタ-

桜野「ぁ……」

コスモス「なーに食べよっかなー? 何がおいしいかなー?」

桜野「……」

コスモス「パスタとかーパンケーキとかー……オススメとかあるのかなー」

桜野「……」ニコッ

コスモス「カフェだしやっぱりコーヒー? でもにがにが味はにがにが苦手なのです。でろでろあまあま味とかないかな?」

桜野「桜井さん」

コスモス「ん? なぁに?」クルッ

桜野「楽しんできてね」フリフリ

コスモス「………………ほぇ?」

桜野「道案内も終わったし、わたしは……」

コスモス「えぇ〜! 待ってよぉ〜!!!」グイ-

桜野「ちょっ!?」

コスモス「一緒にごはん食べよーよー!」グイグイ

桜野「で、でもわたしっ、お金もってなっ……!」

コスモス「おごるからー!」

桜野「わ、悪いって……!」

コスモス「昔も今も助けられちゃったんだからお礼くらいさせてよー!」グイングイン

桜野「で、でも……!」

コスモス「おねがいー! ごはんおごらせてーぇ! それくらいしなきゃ気がすまないのー!」グオングオン

桜野「あ、あのちょとっ……!」ガックンガックン

コスモス「あ、こめんまた」パッ
571 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/09(日) 22:45:33.40 ID:AOIhYCmbo
コスモス「ねぇ、どうしてもダメ?」

桜野「だって奢らせるなんて悪いし……」

コスモス「お礼がしたいの。お願い……」

桜野「でも……」

コスモス「わ、わたしと一緒にいるのやだ……?」

桜野「っ! ちがっ! そういうんじゃなくてっ……!」

コスモス「じゃあなんで……」

桜野「そ、れは……」

コスモス「せっかく会えたんだよ? もうちょっとだけ一緒にいたいよ……」キュッ

桜野「……っ」

桜野「……ぁ、ぅ」

桜野「…………わかった」

コスモス「ほん、とに……?」

コスモス「ほんとにっ!? やたやたっ!」ニパッ

コスモス「そうと決まれば! ほら、はやく行こっ!」ギュッ

桜野「う、うんっ!」
572 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/09(日) 22:46:21.87 ID:AOIhYCmbo
んーだめだうまくまとまらん
申し訳ないけど今日はここまで
573 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/09(日) 22:46:51.05 ID:pwPEOPuZo
574 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/09(日) 22:54:27.74 ID:04d+ugs7o
おつおつー
575 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/10(月) 20:21:50.31 ID:Z7d+WtmOo
プリキュア恒例の単発回でのゲストキャラは採用されなかったキャラから拾うかな?
576 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/10(月) 21:22:39.02 ID:t0AYj8EGo
>>575
ごめんたぶんそこまでは書けない 今の人数でもそこそこキャパオーバー
桜井コスモスは偶然桜野と同じ主人公の候補だったり 偶然桜野と名前の雰囲気が似てたり 他にも色んな偶然が重なって爆誕した特別枠
577 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/10(月) 21:24:01.10 ID:e3ZV1+wKo
闇キュアですか?(直球)
578 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/10(月) 21:27:16.92 ID:t0AYj8EGo
カランコロンカラン

店員「いらっしゃいませー」

コスモス「ほぁ〜おしゃれだぁ〜」

桜野「ほんとだぁ〜」

店員「2名様ですか?」

コスモス「でーす」ピ-ス

店員「こちらのお席へどうぞ」

コスモス「はーい」タタッ

桜野「ありがとうございます」ペコッ

コスモス「見て見てーメニューもすっごいおしゃれさん」

桜野「ほんとだぁ。みんなおいしそ……」

コスモス「どれにするか迷っちゃうねぇ」

桜野「そうだねぇ」
579 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/10(月) 21:27:56.32 ID:jbtNccco0
コスモ〜ス
強くなれるIT'S ALRIGHT!
580 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/10(月) 21:30:14.24 ID:t0AYj8EGo
>>577
なにそのyesともnoとも答えたくない質問……
581 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/10(月) 21:34:45.48 ID:t0AYj8EGo
>>579
コスモス「アヤノちゃん!」
桜野「サクノです」

みたいなやつ入れようとしたけど伝わらんだろと思ってやめたのはナイショの話
582 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/10(月) 21:46:59.53 ID:t0AYj8EGo
コスモス「うーん……やっぱりパスタかなぁ……」

桜野「……」チラチラ

コスモス「こっちのなんか赤いやつ美味しそうだなぁ……あ、でも白いやつも……」

桜野「……」ジ-

コスモス「岸波ちゃんは……えぅ? どしたのじっと見つめて。なんかついてる?」

桜野「あ、いや、なんでもなんでも……!」

コスモス「そう……?」

桜野「うんうん!」コクコク

コスモス「ならいいけど……何にするか決まった?」

桜野「わ、わたしは、なにか軽いものを……」

コスモス「おなか減ってない?」

桜野「う、うん。あんまり減ってな……」クゥゥゥ…

コスモス「お?」

桜野「あ」

コスモス「可愛らしい音が聞こえたような……?」

桜野「こ、これは、違くて……!」ワタワタ

コスモス「違うんですか」

桜野「違うんです」

コスモス「ではなんでしょう」

桜野「うぇ!? あ、えと……えぇーっと……」

コスモス「ふふっ」クスッ

桜野「あぅ……」

コスモス「遠慮なんかしちゃダメだよ? これはわたしからのお礼なんだから」

桜野「う、うん……」

コスモス「あ、そうだこうしよ。わたしパスタ2種類で悩んでるから、両方選んでシェアしよ。それならいいでしょ?」

桜野「桜井さんがいいなら」

コスモス「じゃあ決まりね。すいませーん」
583 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/10(月) 21:57:27.37 ID:t0AYj8EGo
コスモス「ひょころふぇ」モグモグ

桜野「あんふぇ?」モグモグ

ゴクン

コスモス「ところで」

桜野「ソースついてるよ」

コスモス「どこっ!?」

桜野「ほっぺ」

コスモス「こっちっぺ?」ゴシ

桜野「はんたいっぺ」

コスモス「ななな?」

桜野「ここー」フキフキ

コスモス「むぐー」フキフキ

桜野「むぅ? なんふぇわたひもふかれてうの……?」フキフキ

コスモス「ほかえひ」フキフキ

桜野「はんほ意味が……」

コスモス「ソースついてたよ」

桜野「ばかなっ……!?」

コスモス「大人しくもちもちされろ〜♪」モチモチ

桜野「もくてきかわっへりゅりゅりゅ〜」
584 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/10(月) 22:15:27.79 ID:t0AYj8EGo
コスモス「改めましてところで」

桜野「なんでしょう」

コスモス「その制服、陽見原のだよね?」

桜野「ん、そうだよ」

コスモス「で、2年生?」

桜野「せいかーい」

コスモス「やっぱりそうだ。わたしもね、陽見原なの」

桜野「え、そうなの!?」

コスモス「うん、学年もおんなじ」

桜野「本当に? だって、今まで一度も会ったことないよね?」

コスモス「そのはず。もし会ってたら絶対忘れられないもん」

桜野「すれ違ってたのかな?」

コスモス「かなかな? でもすれ違ってたら、ビビっと来てそうな気がするんだよねぇ」

桜野「たしかに……本当に偶然会わなかったんだ……」

コスモス「今日再会する運命だったのです」

桜野「なんか壮大だぁ……」

桜野「あ、でも同じ学校なら、これからは学校でも……」

コスモス「それは……どうだろ?」

桜野「?」

コスモス「わたしね、最近、学校行けてないんだぁ」

桜野「そう、なの……?」

コスモス「うん。まぁその……あれなの。いろいろあったんだよ、うん」

桜野「……そっか」
585 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/10(月) 22:22:13.51 ID:t0AYj8EGo
コスモス「それよりそれより、こっちの白いやつ、すっごいおいしいよ!」

桜野「ほんとに?」

コスモス「ほんとのほんとに。ひと口お食べー」

桜野「お言葉に甘えて」

コスモス「はい、あーん」

桜野「へ?」

コスモス「ほれほれ、おくち開けてー」

桜野「えぁっ!? いやっ、え……!」

コスモス「早くしないと落っことしちゃうー」

桜野「え、えと……あ、あー」パクッ

コスモス「むふふっ♪」

桜野「……」モグモグ…

コスモス「どお?」

桜野「味わかんない……」

コスモス「じゃあもう1回」

桜野「勘弁してくださいっ……!」
586 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/10(月) 22:26:07.88 ID:NBYDEtcDo
透ちゃん並みの暗い過去持ちか?
587 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/10(月) 22:30:53.93 ID:t0AYj8EGo
桜野「ひどいはじゅかしめをうけた……」モグモグ

コスモス「赤いやつどお?」

桜野「とみゃと味……」

コスモス「おーぅとみゃーとぉ。おいし?」

桜野「おいし」

コスモス「ちょーだい?」

桜野「おくちをおーぷん」

コスモス「あー」

桜野「いい子ですねー。はいあーん」

コスモス「はむ」モグモグ

桜野「恥ずかしがらずによくできまちた」パチパチ

コスモス「いや思いのほか恥ずかしくて混乱してます……」

桜野「ちなみにお味は?」

コスモス「わかんにゃい」

桜野「でしょ?」
588 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/10(月) 22:44:05.72 ID:t0AYj8EGo
店員「ありがとうございましたー」

コスモス「美味しかったねー」

桜野「ごめんね、本当に奢らせちゃって」

コスモス「もう、それは言わない約束。そろそろ怒っちゃうよ?」

桜野「怒る……?」

コスモス「そうです。わたしは怒るととってもこわこわなのです」

桜野「まったく想像できない……」

コスモス「では今から片鱗をお見せしましょう」

桜野「おー」パチパチ

コスモス「むぅー……!」プク-

桜野「!」

桜野「……」ソワソワ

桜野「……」ソッ

コスモス「むむー!」プク-

プスッ

コスモス「ぷしゅるぅぅぅ……」

桜野「……!」バッ

コスモス「いかがでしたか?」

桜野「ぜっ……たいに怒らせてはいけないとわかりました……っ」プルプル

コスモス「そうです。みな口を揃えてそう言います。やはりわたしは恐るべき存在……」

桜野「そうっ……! ですねっ……!」プルプル
589 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/10(月) 22:45:38.98 ID:t0AYj8EGo
なんかこいつらの会話ずっと中身ないしずっと脱線してて本筋全く進まないんだけどなんなんだよこいつら……
590 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/10(月) 22:53:04.40 ID:UY+teAZMo
ツッコミ役不在天然同士の会話
591 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/10(月) 22:54:14.47 ID:t0AYj8EGo
コスモス「ねぇねぇ、これからどうする?」

桜野「んー、もう帰らないと……」

コスモス「えぇーもう?」

桜野「だってそろそろ暗くなるし……」

コスモス「むー……」プクッ

桜野「い、怒りをお鎮めください……!」ソワソワ

コスモス「今回だけですぞ」スンッ

桜野「ありがたき幸せ……」

コスモス「でも帰っちゃうのはやーだっ」

桜野「そうは言っても、おうちの人だって心配するんじゃ……」

コスモス「むむぅ……あ、じゃあじゃあプリだけ撮ろっ!」

桜野「プリ?」

コスモス「せっかくの再会記念、写真の1枚も無しじゃ寂しいもんね!」ギュッ

桜野「え」

コスモス「いっくぞー!」グイ-

桜野「うぁっ、ちょ……!?」
592 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/10(月) 23:01:03.15 ID:t0AYj8EGo
桜野「こ、ここがプリクラの世界か……」

コスモス「流行りのイセカイテンセーってやつ?」

桜野「気分はまさに……」

コスモス「やったことない?」

桜野「うん、初めて」

コスモス「おぉー。岸波ちゃんのプリクラ初体験がわたしとだなんて、ちょっとうれしいなぁ♪」

桜野「お、お手柔らかに……」

コスモス「いろいろ種類あるけど、どれがいい?」

桜野「おすすめで……」

コスモス「あいあい。じゃあわたしのイチオシを」

桜野「わ、わたしはどうすれば……!」

コスモス「ここはお任せ〜」タプタプ

桜野「う、うん……」

コスモス「はい、撮影ブース入る!」

桜野「うぇっ!? どっち!?」

コスモス「こっち!」グイ-

桜野「わわっ!」
593 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/10(月) 23:13:46.19 ID:t0AYj8EGo
桜野「白い明るい広い……」

コスモス「準備いい〜?」

桜野「え、うん……?」

サツエイガハジマルヨ

桜野「なんかしゃべったっ!?」

コスモス「そりゃしゃべるよ」

ガタンッウィィィ…

桜野「なんか動いたっ!?」

コスモス「グリーンバック?」

3

桜野「ここここれどうするのっ?」

コスモス「ここ、こっち向いて……」

桜野「お、ぉ?」

コスモス「で、ポーズ!」シュビッ

桜野「ポーズ?」ヘニョ

2

コスモス「もっとこっちよって! くっつくくらい!」グイ-

桜野「うぇっ!?」

コスモス「そんな端っこじゃ入りきらないって!」グイグイッ

桜野「あああああええ???」ガクッ

1

コスモス「はやくっ!」グイッ

桜野「あちょ」ツルッ

コスモス「へ?」

ゴッチンッ☆
パシャッ

コスモス「あぅ、ぅぅ……ぇだいぃぃ……!」

桜野「ふぐ、ぬぉぉぉ……!」

コスモス「き、岸波ちゃん……だいじょぶぅ……?」

桜野「わ、わたしはなんとか……!」

コスモス「そっかぁ……わたしはダメそうだからさすってぇ……」

桜野「い、意外と図々しい……」サスサス

コスモス「ふぇぇ……」ジンジン
594 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/10(月) 23:23:44.55 ID:t0AYj8EGo
コスモス「おでこ大丈夫? 腫れたりとか……」

桜野「自分じゃわかんない」

コスモス「うーん……」サスサス

桜野「どお?」

コスモス「おでこ大丈夫」

桜野「そっちは……」サスサス

コスモス「ふへ……♪」

桜野「うん、おでこ大丈夫」

コスモス「もっとしっかり調べるべきだと思います」グリグリ

桜野「では念入りに」ナデナデ

コスモス「ふへへぇ……♪」

桜野「ところで、今これはなにを……?」ナデナデ

コスモス「落書き」

桜野「ほぇ……」

コスモス「あ、なでなでの手が止まっていましてよ?」

桜野「おでこチェックのはずでわ……?」

コスモス「口答えは許していなくてよ!」

桜野「す、すみません……」ナデナデ

コスモス「おでこだけじゃなくもっと全体を、もう少しだけ強くして、でも優しく。髪の流れに逆らわないで、触るか触らないかくらいのタッチで梳くみたいに……」

桜野「注文多いな」ナデナデ
595 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/10(月) 23:33:40.65 ID:t0AYj8EGo
コスモス「キリッとした感じと、ふわっとした感じ、どっちがいい?」

桜野「え、なんの話……?」

コスモス「プリの加工のお話です。1人ずつ別々のも選べます」

桜野「な、なにがなにやら……」

コスモス「岸波ちゃんはゆるゆるふわふわな感じだから、ふわっとした感じの方が可愛いかな?」タプタプ

桜野「わたしそんなにゆるゆるに見える?」

コスモス「うん。一目見たときから、頑張ればおうちに連れて帰れそうだなって思ってました。なんなら今も思ってます」

桜野「奇遇だね。わたしもおんなじこと思ってた」

コスモス「おー、わたしたち気が合うねー」

桜野「ねー」

コスモス「じゃあ加工もおそろいにしちゃおー」タプタプ

桜野「おー」
596 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/10(月) 23:42:12.68 ID:t0AYj8EGo
カタンッ

コスモス「ほらほら出てきた」カサッ

桜野「すごい、なんか透けてる」

コスモス「今の流行りなのです。空にかざして写真撮ったりするの」

桜野「そして、見事にごっちんした瞬間……」

コスモス「再会記念としてはベストショットじゃない?」

桜野「ふふっ、そうかも。これを空にかざして……」

コスモス「エアごっちん」

桜野「エアごっちん……」

コスモス「ぷふっ」

桜野「あははっ」

コスモス「ちょっと待ってね、今切り離すから……」

桜野「うん」

コスモス「はい、岸波ちゃんの分」

桜野「あ、ありがと……」

桜野「ぉぉぉ……! 初、プリクラ……!」キラキラ

桜野「大切にするねっ!」

コスモス「うん、わたしも!」ニコッ
597 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/10(月) 23:51:56.61 ID:t0AYj8EGo
コスモス「あぁ、暗くなっちゃってる」

桜野「早く帰らないと……」

コスモス「あ、門限厳しい感じ? ごめんね、無理に引っ張り回しちゃって」

桜野「ううん、たぶんまだ大丈夫。それに、その……とっても楽しかったから」

コスモス「ほんとに? わたしもとっても楽しかった!」ニコッ

桜野「……」ニコッ

コスモス「……」

桜野「……じゃあ」

コスモス「ねぇ」クイ

桜野「なに?」

コスモス「また会える?」

桜野「!」

桜野「……」

桜野「うん」コク

コスモス「ほんとにっ!?」ズイッ

桜野「うんっ、うぇ!?」

コスモス「いついつ? 明日? 明後日? それとも週末?」

桜野「ど、どうどう……!」

コスモス「あ、ごめん。嬉しくてつい……」
598 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/10(月) 23:57:39.03 ID:t0AYj8EGo
桜野「週末にしよっか。学校お休みで時間あるし」

コスモス「わかった!」

桜野「待ち合わせ場所は……」

コスモス「またあのカフェにしよ。今度はランチで」

桜野「いいけど、迷わずこれる?」

コスモス「い、1回惜しいところまで行ったんだからだいじょぶだよ」

桜野「ほんとに?」

コスモス「ほんとのほんとに! わたしだってね、やる時はやるんだよ?」

桜野「期待しても?」

コスモス「おまかせあれ」エヘン

桜野「ふふっ」

コスモス「それにもしまた迷子になっても、きっと岸波ちゃんが見つけてくれる! くれる?」

桜野「……うん。絶対見つけるよ」

コスモス「うへへっ♪」ニコッ
599 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/11(火) 00:09:52.81 ID:PSnatb1mo
コスモス「よし、じゃあ週末!」

桜野「うん」

コスモス「まったねーっ!」タタタッ

桜野「またね!」フリフリ

桜野「……」フリフリ

桜野「……」フリ…

桜野「……」

桜野「……///」ポシュッ

桜野「はぅあぁぁ〜〜〜……///」ヘナヘナヘナ

シキ「桜野? だいじょぶです?」

桜野「ダメかもぉ……///」

シキ「どこか痛いです?」

桜野「痛いというかぁ……苦しいというかぁ……///」

桜野「また会えるなんて思わないじゃんっ……///」

桜野「本当に運命だったりするのかなぁ……///」

桜野「だってあの子は……わたしの……」

桜野「あぁ……もぅっ……!///」

桜野「やばいなぁ……///」
600 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/11(火) 00:10:25.82 ID:PSnatb1mo
ここまで
601 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/11(火) 00:20:56.39 ID:OrehRdaxo
602 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/11(火) 21:17:31.08 ID:PSnatb1mo
屋上

桜野「……」ピラッ

朱「……」カサッ

桜野「エアごっちん……ぷふっ……」

朱「うーん……」ジ-

桜野「……」ニマニマ

朱「うぬぬぬ……」

桜野「ふへへへ……」ニヤニヤ

雪菜「桜野さん?」

桜野「ひゃい!? ななななにかご用でしょうか!?」ササッ

雪菜「いえ、なに見てるのかなぁって」

桜野「あぁいや、これは……なんでもない。うん、なんでもなんでも……」テレテレ

雪菜「……?」
603 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/11(火) 21:20:20.77 ID:WZz3DU0k0
同じメンバーでいつも屋上
もしかしてみんなあまり友達いないんだろうか…
604 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/11(火) 21:26:38.20 ID:PSnatb1mo
桜野「ピ-ヒョロリ-♪」

雪菜「……」

桜野「……」フイ-

雪菜「……」サッ

桜野「……!」パシッ

雪菜「……」

桜野「……」

雪菜「……!」ババッ

桜野「!」ササッ

雪菜「……っ!」サササッ

桜野「!?」

雪菜「隙あり!」バッ

桜野「甘いわ!」ダキッ

雪菜「わぷっ!?」

桜野「ふっふっふっ。雪菜ちゃん、討ってないけど取ったり」

雪菜「んむむー!」パタパタ

桜野「いい子だねぇ〜」ギュ-

雪菜「!」

桜野「雪菜ちゃんはとってもいい子。いっつも頑張っててえらいねぇ〜」ナデナデ

雪菜「……!」

雪菜「ぁ……」ホニャ…

雪菜「ほぁぁぁ……」ホワ-ン
605 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/11(火) 21:37:58.80 ID:PSnatb1mo
朱「……え、なにあれやばくない?」

透「……うん、やばいよ」

朱「知っているの透ちゃん?」

透「捕まったが最後、しばらく機能停止に追い込まれる……」フルフル

朱「な、なんて恐ろしい技……」

透「何より怖いのが、そんなに悪い気はしないこと……!」プルプル

朱「あの表情だもんね……」

雪菜「ほぁぁぁ……」ポヤ-ン

朱「ていうか透ちゃんと喰らったことあるのね……」

透「に、逃げられないの……! 一度捕まったら……ほぁぁ」

朱「思い出しほぁぁしないで」
606 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/11(火) 21:51:09.60 ID:PSnatb1mo
透「こほん、ところで」

朱「う、うん」

透「なにか唸ってたみたいだけど、どうかした?」

朱「あぁ、えと……うーん、話していい事なのか……」

桜野「なになに? なんのお話です?」ナデナデ

雪菜「ほぁぁぁ……」

朱「……間近で見るとさらに恐ろしいわね」

透「で、でしょ……?」ウズウズ

桜野「透ちゃんもこっちくる?」

透「えっ……!」フラッ

朱「待った」グイッ

透「あぅ……?」

朱「これ以上犠牲者が出ると話が進まなくなる」

透「ぅ……」

桜野「あとでしてあげるから」

透「……ん」コクッ

朱「それってあたしも予約できる?」

桜野「え、朱さんもですか? なんだか緊張しちゃいます……」

朱「自分を信じて!」

桜野「別のシーンで言われたかったなぁ……」
607 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/11(火) 22:03:41.41 ID:PSnatb1mo
朱「とにかく本題。みんなにだけ話すね。ここだけの秘密よ?」

桜野「はーい」

透「それで、なに見てたの?」

朱「これなんだけど……」

透「手紙?」

朱「うん」

雪菜「もしかしてラブレターとか!」

透「復活した……!?」

桜野「ラブレター?」

朱「かも、しれないのよね」

桜野「かも?」

雪菜「どういうことです?」

朱「中身がね……」カサッ

透「えっと……どうしても先輩に伝えたいことがあります。月曜の放課後、空き教室に来てください。ってこれ」

雪菜「完全にラブレターじゃないですか!」

朱「やっぱりそう見える? でも差出人の名前もないし、イタズラかもって……」

雪菜「これどこに?」

朱「下駄箱の中」

雪菜「下駄箱に呼び出しのラブレターなんて、今どき古風ですねぇ……」

朱「そういうイタズラだったり……」

雪菜「放課後の夕暮れに染まる教室。練習してきた言葉を何度も繰り返して心を落ち着かせる。ふいに扉を開く音がして、振り返るとそこには憧れの先輩。練習なんて一瞬でどこかに飛んでいった。頭が真っ白になって、足が震えて、喉がひっくり返って。それでも気持ちだけは確かだから、逆らわないで、心の向きに従って、小さく息を吸い込んで……みたいなみたいな!」

朱「た、楽しそうね……」
608 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/11(火) 22:12:59.56 ID:PSnatb1mo
雪菜「きっと気持ちがこもったものですよ!」

朱「うんん……それだとなおさら困っちゃうことがあって……」

透「もしかして……」

朱「そう、問題はそこなの」

雪菜「あぁ、やっぱりこの字って……」

朱「うん」

朱「どう見ても女の子からなのよねぇ……」

桜野「!」

雪菜「さすが朱さん。女の子にもモテモテです」

朱「喜んでもいられないわよ……」

透「朱のことだし、こういうの初めてじゃないんじゃないの?」

朱「バレンタインくらいは貰ったことあるけど、こんなにしっかり告白めいたことは……」

雪菜「バレンタイン、くらい……なんだか次元の違いを感じます……」

朱「義理チョコとかだから……」

雪菜「絶対本命の子もいましたって……」
609 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/11(火) 22:28:40.65 ID:PSnatb1mo
雪菜「と、とにかく、女の子からの告白にどう答えればいいかで困ってると」

朱「というより、どう断るかね」

桜野「……!」

雪菜「断っちゃうんですか?」

朱「相手の子には悪いけど、そのつもり」

桜野「……」

朱「でもどう言えばいいか。女の子からって初めてだし……」

桜野「……」

朱「相手の子を傷つけないようにって考えると難しくて……」

桜野「女の子同士ってやっぱり変なのかな……」ボソッ

透「桜野?」

桜野「あ、ちがっ……!」

桜野「いやあの、ほんとに……ちがくて……」

桜野「……」

朱「あたしは変だなんて思わないわよ?」

桜野「! そ、そうですか……? ほんとに……?」

朱「うん。性別なんて関係ない。大切なのは気持ちだもの」

朱「あたしが断ろうと思ってるのは、相手が女の子だからじゃなくて、真剣に付き合えないから。学校もモデルの仕事もある。それに今はプリキュアも」

朱「そんなあたしじゃちゃんと向き合えない。それじゃ相手の子に失礼でしょ?」

桜野「そ、そうですか。そうですか……」ホッ

朱「うん」

桜野「女の子同士でも、変じゃない……」

朱「そう……そうなのよ!」

桜野「へ?」

朱「だから桜野ちゃん! 遠慮せずあたしの胸に飛び込んでおいで!」バッ

桜野「あ、結構です」

朱「フラれたっ!?」ガクッ

雪菜「あ、朱さん、大丈夫で……」

朱「ひっぅ、ひぐっ……うぇぇ……!」ボロボロ

雪菜「ガチ泣き!?」

桜野「ご、ごめんなさい。言いすぎました……」ナデナデ

朱「ほぁぁしてもいい……?」

桜野「それは我慢してください」ナデナデ
610 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/11(火) 22:39:54.28 ID:PSnatb1mo
朱「フラれるのがこんなにも苦しいなんて……!」

桜野「冗談のつもりでした……」

朱「冗談でもこんなに傷つくんだもんね。断るにしても、相手の気持ちをちゃんと考えなくちゃ……」

桜野「そもそも朱さん、ちゃんと断れるんですか?」

朱「え?」

桜野「だっていつも透ちゃんや雪菜ちゃんにデレデレしてるじゃないですか」

朱「それは誤解よ。桜野ちゃんにもきっちりデレデレしています」キリッ

透「聞いてないから」

雪菜「でもたしかに不安ですね。本当にちゃんと断れますか?」

朱「あ、あたしこれでも結構告白されるのよ? こう言っちゃなんだけど、断るのだって慣れてるし……」

桜野「でも女の子からは初めてなんですよね?」

朱「そ、そうだけど……」

桜野「よーく考えてみてください。女の子からの告白ですよ?」

朱「こ、断れ、る……たぶん?」

透「不安」

雪菜「不安です」

朱「信頼がないっ……!」
611 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/11(火) 22:46:34.90 ID:PSnatb1mo
桜野「仕方ありません。朱さんのために一肌脱ぎましょう。特訓です」

朱「………………あぇ?」

雪菜「特訓ってまさか……」

桜野「わたしたちも女の子ですし」

朱「え、ちょ……」

透「わ、私そういうのは……」

桜野「まぁまあ、朱さんのためだから」

朱「ちょ、ま……ってことは……!」

桜野「今からわたしたちが告白するので、傷つけないように断ってください」

朱「な……」

朱「な……」

朱「なにそのご褒美フィーバータイム」
612 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/11(火) 22:47:38.60 ID:vi+N4Nm/o
パイセンキャラ!キャラ崩壊れ
613 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/11(火) 22:50:26.47 ID:PSnatb1mo
いつメン屋上シーンが多いのは俺が屋上コント書きたいから
でも今はアドリブで安価さばける自信が無いので今日はここまで

ここから告白内容募集 次回更新まで

キャラ
桜野、透、雪菜から1人選択
告白内容
どんな告白をするか 割となんでもあり 物理的に不可能なことも彼女たちの溢れる妄想力で実現します

最低1キャラ1つ募集
キャラ被っても場合によっては一部採用とかあるかも
614 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/11(火) 22:54:43.47 ID:PSnatb1mo
友だちの話すると

朱さん:多そう
ゆきにゃ:多くはないけど困るほど少なくもなさそう
桜野:知り合いは多いけど友だちと言われると……
透ちゃん:ぼっち

みたいなイメージあくまでもイメージ
615 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/11(火) 22:55:36.34 ID:RsDubm210

壁ドンして「さっさと答え言いなさい」と強引めに
616 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/11(火) 23:01:45.60 ID:vi+N4Nm/o
おつ
透ちゃん…今はみんないるよ…!

告白:雪菜
(厄介勢対策で)今までのモデルの仕事を事細かくずっとずっと見ていましたと早口でまくし立て告白になだれ込む
617 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/11(火) 23:04:36.38 ID:y9BM1q5ro
雪菜
疲れちゃいましたしちょっとあのホテル休憩していきませんか?
何が起きても私は受け入れますので…(ささやき)
618 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/11(火) 23:07:18.12 ID:njgVdb/X0
とりあえず桜野は告白の前になでなでほあぁして朱さんを堕としてほしい

一度に3人から迫られるのでもいいな
透は↑みたいに多少強引に迫る系、雪菜は後輩オーラ全開で庇護欲そそる系にして全員で朱さんを徹底的に堕とすんや
619 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/11(火) 23:19:59.72 ID:2ztzqc2H0
桜野
枕営業を持ちかける悪徳社長になりきる(いつもの茶番劇)
620 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/12(水) 21:24:09.64 ID:kyQaNwxxo
透「で、誰からやるの?」

桜野「じゃんけんで決めよっか」

雪菜「か、勝った人からです……?」

透「負けた人からでしょ」

雪菜「うっ、私じゃんけん弱いのに……」

桜野「まぁまぁ、早いか遅いかの違いだから」

透「雪菜、腹括って」

雪菜「ぅぅ……」

朱「なんか罰ゲーム扱いされてない?」

桜野「いくよぉ……」

「「「じゃんけんぽんっ!!!」」」



安価
下1コンマ 桜野
下2コンマ 透
下3コンマ 雪菜
小さい順に告白
621 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/12(水) 21:27:51.99 ID:VbrHj1Cr0
そい
622 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/12(水) 21:28:58.07 ID:0bcAU2bEo
ほっぺをあっぷぷーグーの顔〜
623 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/12(水) 21:29:03.13 ID:PKwjlHCwo
624 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/12(水) 21:39:51.13 ID:kyQaNwxxo
雪菜「か……った」

雪菜「勝ちましたぁぁぁ!!!」バッ

透「2番目でしょ」

雪菜「それでもびりっけじゃないなんて! 初めてかもしれません!」

桜野「よかったねぇ」

雪菜「はい!」

桜野「順番は、透ちゃん、雪菜ちゃん、最後がわたしね」

透「はぁ……私からか……なんで私がこんな……」

桜野「がんばって透ちゃん!」

雪菜「がんばってください!」

透「どうすればいいか分かんないんだけど」

雪菜「好きな人に告白するならって考えるのがいいと思います」

透「好きな人……いないし……」

雪菜「うーん……じゃあ桜野さんで」

透「桜野?」

雪菜「桜野さんに好きって伝えるならどうしますか?」

透「急に言われても……えと……」チラッ

桜野「?」ニコッ

透「……」

透「……」

透「……///」ポシュッ

桜野「伝わりました」グッ

雪菜「思ってたのと違う……」
625 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/12(水) 21:46:20.57 ID:kyQaNwxxo
雪菜「せっかくですし、透さんの武器を最大限活かしましょう」

桜野「というと?」

雪菜「透さん、ボーイッシュでかっこいい感じなんで……」ヒソヒソ

桜野「なるほど、ちょっと強引な感じの方がいいかもね……」ヒソヒソ

透「え、そんなのするの……ほんとに……?」ヒソヒソ

朱「……!」ワクワク

雪菜「よし、じゃあそんな感じで!」

透「う、うん」

桜野「落ち着いてね」

透「うん。朱、いくよ」

朱「えぇ。でもなにを……」

透「……」グイッ

朱「へ?」フラッ

ドンッ

朱「……」パチクリ

朱「……!?」

朱「っ!?……!!?っ?……!???」パクパク

透「……」ジッ

朱「こっ、こっ!? え??? かべっ!?? はっ!?」

雪菜「ふふっ、想定通りの反応です」

桜野「さすが雪菜ちゃんプロデュース」
626 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/12(水) 21:48:06.86 ID:u+gNScMAo
転校生が学校のマドンナに壁ドンって誰かに見られてたら大騒ぎだ
627 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/12(水) 21:54:07.22 ID:kyQaNwxxo
朱「な、なんっ!?? これっ???」

透「……朱」ボソッ

朱「ふぁえっ!?」ビクッ

透「よそ見しないで」

朱「ひゃい……///」ゾクゾク

桜野「すごーい、顔真っ赤」

雪菜「朱さんの方が背高いのにちっちゃく見えますね」

透「……朱」

朱「ななななななんですか……?///」ドキドキ

透「私の彼女になりなさい」

朱「へぁっ!? あ、あ、の……あにょぉ……!///」

透「返事は?」

朱「ぁの……あたし、は……そのぉ……///」

透「私じゃダメ?」

朱「はぇ……」

朱「ぁ……」

朱「へぅぁ……ぁ……」フラッ

ギュッ

透「……?」

雪菜「壁ぎゅだー!」

桜野「壁ぎゅ?」

雪菜「壁ドンされた女の子が相手をぎゅってするやつです!」

桜野「まんま」

透「こ、これどうすれば……?」

桜野「頭撫でてあげたら?」

透「う、うん……」ナデナデ

朱「どぅへへへっ……!」デロ-ン

透「な、なんか気持ち悪い……!」

雪菜「人気モデルが絶対にしちゃいけない顔してますね……」
628 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/12(水) 22:01:15.45 ID:kyQaNwxxo
桜野「ダメじゃないですか、ちゃんと断らなきゃ」

朱「ご、ごめんなさい……」

雪菜「今回の敗因はなんだと思いますか?」

朱「相手が悪かったです……」

雪菜「それもうどうしようもないじゃないですか……」

朱「はい、どうしようもありません……これからは透ちゃんと末永く幸せに暮らそうと思います……」

透「暮らさないから。あとそろそろ離して」

朱「も、もう少しこのまま……」

透「だめ」ベリベリ-

朱「あぁぁー」シクシク

雪菜「さて、次は私です……」

桜野「今度はちゃんと断ってくださいね?」

朱「が、がんばります……」

雪菜「けっこう緊張しますね……」

朱「ダメそうだったら遠慮なく抱きついてきていいからね? なんならダメそうじゃなくても……」

雪菜「目的変わってません?」
629 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/12(水) 22:07:39.59 ID:kyQaNwxxo
放課後 空き教室(という妄想)

朱「………………」

ガラッ

朱「!」

雪菜「はぁはぁ……!」

朱「雪菜ちゃん」

雪菜「ご、ごめんなさい、遅くなっちゃって」

朱「ううん、全然待ってないわ。それで話したいことってなに?」

雪菜「そ、それは……」

朱「放課後の誰もいない教室に呼び出すなんて、もしかして告白とか? なんちゃって……」

雪菜「お別れを! 言いに来たんです……」

朱「……え」

朱「おわ、かれ……?」

朱「どういうこと……?」

雪菜「私、朱さんのことが好きです。大好きです」

雪菜「でもダメなんです。私なんかじゃ朱さんと釣り合わないんです……」

雪菜「だから……お願いします! 朱さん、私をフってくたさい!」

朱「!」
630 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/12(水) 22:14:57.78 ID:kyQaNwxxo
雪菜「フってくれれば諦められますから。私っ……ちゃんと諦めますからっ! 泣いたりなんかしませんからっ……!」

雪菜「でも、でもっ……1つだけわがままを言わせてください。これからも、友だちのままいさせてくれませんか? 私はそれだけ、じゅうぶんっ、ですからっ……!」

雪菜「いつか朱さんに素敵な恋人ができたとしてもっ! 私は大丈夫ですからっ……笑顔で祝福しますからっ……!」ポロッ

雪菜「あ、あれ……おかしいな……な、涙、なんて……これ、は……ちがうんですっ……ちがくてっ……!」ポロポロ

雪菜「うっ……ぁああ……!」ボロボロ

朱「雪菜ちゃん……」ギュッ

雪菜「な、なに、してるんですか……」

朱「雪菜ちゃんを抱きしめてるの」

雪菜「だ、め、ですよ……!」

朱「どうして?」

雪菜「そんなことされたらっ……諦められなくなっちゃうっ……!」

雪菜「優しくしないでっ……! もうやめてっ……!」

雪菜「こんな恋……もう終わらせてっ……!」

朱「ううん、終わらせない」

朱「続けるのよ。これからも、ふたりで」

朱「だってあたしは、雪菜ちゃんのことが大好きなんだもん」ニコッ

雪菜「朱さん……!」

朱「雪菜ちゃん……」クイッ
631 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/12(水) 22:19:29.12 ID:kyQaNwxxo
透「ストップ」ペチンッ

朱「いたぁ!? 透ちゃんがぶった!」

透「そりゃぶつよ。雪菜になにしようとした?」

朱「な、なにってちょっとしたスキンシップ……」

透「本当は?」

朱「流れに任せてキスくらいできると思ってました……」

透「ギルティ」ペチンッ

朱「あぅっ」

透「雪菜、大丈夫? ちょっと刺激強そうだったけど……」

雪菜「……」ギュ-

桜野「……」ナデナデ

透「……これは?」

桜野「精神安定ちゅー?」ナデナデ

透「なんて便利な……」

雪菜「……」ギュ-
632 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/12(水) 22:24:24.51 ID:kyQaNwxxo
桜野「ダメじゃないですか、ちゃんと断らなきゃ」

朱「ご、ごめんなさい……」

桜野「今回の敗因はなんだと思いますか?」

朱「相手が悪かったです……」

透「私の時も言ってなかった?」

朱「同じくらい相手が悪かったです……」

桜野「雪菜ちゃんでもどうしようもないと」

朱「だってあんなの逆告白してって言ってるようなもんじゃない! 雪菜ちゃんはあたしが支えてあげなきゃいけないの! 2人で幸せに暮らすのよ!」

透「当の本人はほぁぁしてるけど……」

桜野「とってもいい子」ナデナデ

雪菜「ほぁぁぁ……」ホワ-ン

朱「それ禁止カードにしない?」
633 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/12(水) 22:30:26.54 ID:kyQaNwxxo
桜野「最後はわたしですね」

雪菜「桜野さんの告白、想像もできませんね」

透「う、うん……」ドキドキ

桜野「さて、ちょっと本気出しますか……」

朱「お、お手柔らかに……」

桜野「……」トンットトトッ

桜野「……」タンッタンッ

朱「?」

透「あ、あれは……!」

雪菜「なんですあれ?」

桜野「……」コキコキ

桜野「……」グッパグッパ

桜野「……」パンッ

桜野「よしっ」グッ

透「桜野が初めて変身したときにやってた準備運動……」

雪菜「え、死人出ませんそれ?」

桜野「さて朱さん、朗報です」

朱「朗報?」

桜野「ご予約の時間ですよ」ニコッ

朱「……!」ゾクッ
634 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/07/12(水) 22:39:35.30 ID:kyQaNwxxo
桜野「まずは……捕捉」ピピッ

朱「まずいっ!」

桜野「確保!」バッ

朱「しまっ……!」

桜野「ふっふっふっ……もう逃げられませんよー」ギュ-

朱「み、身動きが……取れるけど取りたくないっ!」

桜野「さぁさぁ朱さん、ゆ〜っくりリラックスしてくださいね」

朱「あ、あたしはまだ……負けるわけには……!」

桜野「……」ナデナデ

朱「あ、でもこれ……だめ……!」

桜野「……」ニコッ

朱「あぁ……」

桜野「なぁんにも考えられなくなっちゃおうねぇ〜」ナデナデ

朱「ぁ、ぁ……」

桜野「ほらほら、ほぁぁしてもいいんだよ?」ナデナデ

朱「ぁ、ふ……ぁ……」

桜野「我慢なんかしないで? 心のままに、ね?」ナデナデ

朱「ぁ……」

朱「はぅぁ……」

朱「ほぁぁぁ……」トロ-ン

桜野「朱さーん」ナデナデ

朱「ぅあ……?」

桜野「好きです。大好きですよー」

桜野「そうだ、わたちたち付き合っちゃいましょうか。それでずっと2人でいるんです。幸せだと思いません?」

桜野「ね、朱さん、恋人なる?」

朱「にゃる……」デロ-ン

透「……」カタカタ

雪菜「……」プルプル
635 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/12(水) 22:41:26.86 ID:dSSpp7p90
その技敵にも出来ればなあ
636 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/12(水) 22:46:21.38 ID:VbrHj1Cr0
トロピカル勢みたいなノリで本当に実装されかねない
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