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プリキュア作るぞ【安価有】
- 257 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/20(火) 20:36:25.83 ID:QfHIsp+bo
- 桜野「わたしだって戦いたいのに……」
透「だめ、そんなの絶対、絶対にだめ……だって、私……」
透「本当は秋葉朱のスピリットピースも回収したい。でも今はそれどころじゃない……」
透「あいつは必ずまた襲ってくる。でもそうなったら、今度こそ独りで戦わなきゃいけない……」
透「本当に独りで倒せる……? ううん、倒さなきゃいけない……」
透「負けることは許されない……絶対に絶対に絶対に勝たなきゃいけない……」
透「私独りで……今度こそ独りで……」カタカタ
桜野「……弓知夏さん」ソッ
透「……!」
桜野「大丈夫、大丈夫だよ」ギュッ
透「またそうやって……バカにしてる……」
桜野「違うって。この前こうしたら落ち着いたみたいだったから」
透「子供扱いしないで。手を握られたくらいで落ち着くわけない。ないもん」
桜野「……うん」
透「頼んでなんかないもん。この前も、今も、あなたが勝手にやったことだもん。私じゃないもん……」
桜野「そうだね」ギュ-
透「……っ!」
桜野「これはわたしがしたいからしてるだけ。わたしのわがまま。だからわたしが満足するまで、ずぅっと握ってるからね?」
透「……勝手にすれば」
桜野「うんっ」ニコッ
- 258 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/20(火) 20:40:05.02 ID:QfHIsp+bo
- ガサガサッ
桜野「!」
透「!」
桜野「シキ、もしかして……!」
シキ「来たです!」
透「あいつ?」
シア「間違いありませんわね」
透「っ!」ガタッタタタッ
桜野「弓知夏さん!」
- 259 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/06/20(火) 20:40:38.53 ID:Z4OgEVSco
- 理科室辺りに武器になりそうな危険な薬物ないかなあ
- 260 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/20(火) 20:43:17.37 ID:QfHIsp+bo
- 桜野「弓知夏さん待って!」
透「あなたは離れてて。できるだけ遠くに」
桜野「わたしも行く!」
透「だめ。足でまといにしかならない」
桜野「でも……!」
透「いいから離れててよっ!!!」ダンッ
桜野「!」ビクッ
透「ぁ……」
透「……!」フルフル
透「守って、あげられないから……!」
桜野「弓知夏さ……」
透「っ!」タタッ
桜野「ま、待ってっ!」
桜野「弓知夏さん……」
安価下3まで多数決
透を追いかける
朱を呼びに行く
- 261 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/06/20(火) 20:44:24.08 ID:Z4OgEVSco
- 1
- 262 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/20(火) 20:46:13.54 ID:pzck2Szj0
- 1
- 263 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/20(火) 20:47:11.81 ID:QfHIsp+bo
- 選択肢に数字書き忘れたわごめん
- 264 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/20(火) 20:49:22.55 ID:QfHIsp+bo
- 朱「……」ボ-
クラスメイト「朱、聞いてる?」
朱「……あ、ごめ、なんだっけ」
クラスメイト「だからね……」
朱「……」
朱「……」
朱「……あれって」
朱「っ!」ガタッ
クラスメイト「朱?」
朱「ごめんっ!」タタタッ
クラスメイト「へんな朱……」
- 265 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/20(火) 20:58:18.97 ID:QfHIsp+bo
- 透「……」
ツナミ「ふふっ」
ヤクサイン「ヤクサァイ」
ツナミ「もう1人のプリキュアはどうしたんですか?」
透「知らない。どうせ足手まといになるだけ」
ツナミ「まさか1人で戦うつもりですか?」
透「ずっとそうしてきた! 今も! これからもっ!!」
透「プリキュア・カミングシーズン!!!」バッ
クリア「はぁぁぁっ!」ダッ
ヤクサイン「ヤクサァァァイ!」グアッ
ドガァンッ!
クリア「ぐっ……!」ググッ
ヤクサイン「ヤク…サァァァイ!」
クリア「うぁっ!? くぅぅっ!」ズザザッ
ツナミ「ふふふっ」
クリア「だぁぁぁっ!!!」
ヤクサイン「ヤクサァァァイ!」バシュッ
クリア「う、ぐっ……!」ガッ
ツナミ「ねぇ、キュアクリアさん」
クリア「くっ、ぅ……きゃあっ!?」ドガッ
ツナミ「この前の戦いを見てて思ったんですよ。貴方、他のプリキュアが足手まといとか言ってましたけど」
クリア「あ、く……はぁ、はぁ……!」ヨロヨロ
ツナミ「貴方の方がよっぽど足手まといでしたよ」
クリア「っ!」
- 266 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/20(火) 21:03:19.09 ID:QfHIsp+bo
- クリア「…………れ」
クリア「……だまれっ」
クリア「だまれぇっ!!!」
クリア「プリキュア・スプラッシュウェイヴッ!!!」バッ
クリア「くっ、らえぇぇっ!!!」
ツナミ「まったく……その手の攻撃で貴方が私に勝てたことありましたっけ?」スッ
ザッパァァァンッ!!!
クリア「くぅぅぅっ! うぁぁぁああああっ!!!」ビリビリ
クリア「……ぁ」
ドッパァンッ!
ツナミ「ヤクサイン」
ヤクサイン「ヤクサァァァイ!」バシュッ
シュルシュルシュルッ
ギチッ!
クリア「あ゛あ゛っ!!?」
- 267 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/20(火) 21:14:04.31 ID:QfHIsp+bo
- ツナミ「こらこら、ちょっと話したいのであまり強く締めすぎないように。死んでしまいます」
ヤクサイン「ヤクサ-イ」
クリア「う、ぐっ……!」
ツナミ「さて貴方はこのまま締め殺しますが、せっかくです。何か願って逝きませんか? 我々を助けると思って」
クリア「だれ、がっ……!」
ツナミ「はぁ……分かってはいましたけど強情ですね。ヤクサイン、もう殺していいですよ」
ヤクサイン「ヤクサァァァイ!」ギチギチ
クリア「あ、ぐっ! うあ゛あ゛あ゛っ!!!」
クリア「ぁあ゛……ぁ……!」シュパァァン
透「ぁ……は……」グタッ
桜野「弓知夏さんっ!」ダッ
ツナミ「お?」
透「……なん……で」
桜野「ひどい……!」
ツナミ「お友達が死に目に会いに来てくれましたね。よかったじゃないですか」
桜野「弓知夏さん! 今助け」
朱「待って」
桜野「! 朱さん!?」
朱「あたしがやる」
桜野「で、でも」
朱「あたしがやらなきゃいけないの」
朱「ふー……」
朱「プリキュア・カミングシーズン」
- 268 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/20(火) 21:17:45.99 ID:M9ccTe7jo
- (緊縛シーンやったぜ。)
- 269 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/20(火) 21:24:35.44 ID:QfHIsp+bo
- ブーケ「美しい花よ。あたしに力を貸して。キュアブーケ」
ツナミ「へぇ、戦う気になったんですか? 貴方に本当に攻撃できるんですか?」
ヤクサイン「ヤクサァァァイ!」バシュッ
ブーケ「っ……」シュンッ
ズババッ
ヤクサイン「ヤッ!?」
ツナミ「お?」
ブーケ「大丈夫?」シュタッ
透「はぁ……うくっ……!」
桜野「弓知夏さん!」タタッ
ブーケ「桜野ちゃん、弓知夏さんをお願い」
桜野「はいっ!」
透「あなたに……戦う義務は無い……!」
ブーケ「ううん、きっとあるのよ。あの子があたしの育てた花なら、あたしには最期まで面倒を見る責任があるもの」
桜野「ほんとにいいんですか……?」
ブーケ「これ以上、あの子に何かを傷つけさせるわけにはいかない。本当は攻撃したくないよ。でも思うの。今があの子の最期なら、それがあたしでよかったって」
ツナミ「ヤクサイン!」
ヤクサイン「ヤクサァァァイ!」
ブーケ「プリキュア・ガーデンシュート」フワッ
ヤクサイン「ヤッ!?」
ブーケ「ごめんね。でも譲れないの」
フワフワッ
ズダダダァンッ!!
ヤクサイン「ヤァァァァ!!!」サラサラ…
ツナミ「……!」
ツナミ「……ちっ」
ツナミ「今日はここまでですね」シュンッ
- 270 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/20(火) 21:28:40.56 ID:QfHIsp+bo
- 朱「……」
朱「……」ソッ
朱「……ぁ」パラパラ
桜野「朱さん……」
朱「桜野ちゃん、怪我はない?」
桜野「はい、わたしはなんとも」
朱「弓知夏さんは?」
透「余計なお世話」
桜野「大丈夫だそうです」
朱「よかった」
桜野「弓知夏さんを助けてくれてありがとうございます。本当に本当にありがとうございます」
シア「ワタクシからもお礼を言わせてください。貴方がいなければ透は今頃……本当にありがとうございます、朱」
透「私は言わないから」
シア「こら、透」ムニッ
透「むぐっ」
朱「いいよいいよ。無事ならそれで」
- 271 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/20(火) 21:35:23.65 ID:QfHIsp+bo
- 透「それより」
朱「?」
透「もう十分でしょ? スピリットピースを渡して」
朱「ごめん。渡せない」
透「どうしてっ? あの花のことは決着がついたでしょ?」
朱「確かに今の戦いは、あたしが育てた花の責任を取るためだった。でもね、あたしがプリキュアになることを決めたのは桜野ちゃんのためなの」
桜野「へ? わたしっ!?」
朱「桜野ちゃんはあたしのことも、あたしの大切なものも守ろうとしてくれた。そんな桜野ちゃんを守りたくてプリキュアになったの」
透「だからって……」
朱「これからも戦いは続くんでしょ? きっとそこには桜野ちゃんがいる」
透「……」キッ
桜野「あ、はは……多分います……」
朱「桜野ちゃんを守りたくてプリキュアになったんだもの。桜野ちゃんが危ない目に遭うなら、それがあたしの戦う理由」
透「……」ジト-
桜野「あは、あはは、は……視線が痛いなぁ……」
透「………………はぁぁぁ」
透「生半可な覚悟じゃ務まらないよ?」
朱「分かってる。もう迷わない。それに1人より2人の方がいいでしょ?」
透「……ふん」
- 272 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/20(火) 21:45:09.08 ID:QfHIsp+bo
- 朱「さて、片付けなきゃね」ボロボロ
桜野「朱さん……その、わたし……」
朱「もう、そんな悲しそうな顔しないで。桜野ちゃんのおかげで、あたし自身の力でこの子を止めることができた。辛いし苦しいけど、他の誰かに倒されてしまっていたらもっと苦しかったと思う。あなたのおかげで覚悟が決まった。むしろお礼をさせて」
桜野「お礼なんてそんな……」
朱「でも……分かっててもやっぱり辛いね」
桜野「……」
朱「他の壊れたものはみんな綺麗に元通りなのに、これだけ傷ついたままなんて。この傷も綺麗になくなってしまえばいいのに」
桜野「あ、朱さ……」
透「それはね、標なの」
朱「しるべ?」
- 273 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/20(火) 21:54:27.68 ID:QfHIsp+bo
- 透「あなた、プリキュアがどういう存在か聞いた?」
朱「確か妖精の国に伝わる伝説の戦士って……」
透「そう、戦士。だからプリキュアの力は戦うための力。守るだけじゃない。誰かを傷つけたり、何かを奪ったりできる。そんな大きな力」
透「だからね、忘れちゃいけないんだ。自分が傷つけたり誰かのこと、自分が奪った何かのこと。たとえ世界中が忘れたって、無かったことになったって、自分だけは絶対に覚えてなくちゃいけない」
透「だから標を作って記憶を繋ぎとめる。それがこうして傷として残る」
桜野「じゃあ……」ガサゴソ
シキ「桜野?」
桜野「これ、初めてシキと会った時のヤクサインが消滅した後残ってたロケットなの……これもそうなの?」
シキ「そうなのです。闇の力はとても不安定で、消滅すれば痛みも記憶もリセットされちゃうです。でもそれじゃ戦い続けることはできない。その為に標があるです」
桜野「傷つけなきゃいけないんだね……」
シキ「必要なことなのです」
透「その痛みが道標になる。絶対忘れないために、何も失くさないように、痛みを標に記憶を辿る」
透「それがプリキュア」
透「忘れないで。それがあなたの持つ力。それがあなたの傷つけたもの」
- 274 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/20(火) 21:59:20.14 ID:QfHIsp+bo
- 朱「これが、あたしの……」
朱「……」
朱「……」ギュッ
桜野「それだけじゃないです!」
朱「!」
桜野「ほらっ! こっち見てください! にっこにこです!」ニコ-
朱「う、うん」
桜野「シキだってほらっ!」
シキ「にっこにこなのです!」ニコ-
朱「桜野ちゃん、シキちゃん……!」
桜野「わたしがこんなに元気なのは朱さんのおかげです」
桜野「そりゃあ傷つけてしまったものを忘れないことは大切です。でもこれも忘れないでください」
桜野「これがあなたが守ったものです!」ニコ-
シキ「なのですー!」ニコ-
朱「……ぷっ」
朱「あはっ、あははっ!」
朱「ふふっ……うん、そうだね。ありがとう」
桜野「はいっ!」
- 275 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/20(火) 22:04:49.37 ID:QfHIsp+bo
- 朱「さぁて、それじゃあサクッと片付けますかぁ!」
桜野「手伝います!」
朱「頼みます」
桜野「弓知夏さんも手伝います」
透「は? なんで私まで。そもそもそんなに人手いらな」
桜野「一緒にやろーよー」グイグイ-
透「お断りー!」
シキ「透、一緒はいやです?」コテン
透「うっ……」
透「はぁ……わかった」
シキ「やったです!」
桜野「ところであのぉ……プリキュアなんですけど、2人より3人の方がもっといいと思いませんか? だからわたしも……」
透「それはダメ」
桜野「なんでぇ!?」
透「あなた危なっかしいから」
桜野「そんなぁ」
シキ「一理あるのです」
桜野「朱さん、言ってやってください!」
朱「まぁ、無茶するところはあるよねぇ」
桜野「朱さんもそっち側ですかぁ!?」
朱「ふふふっ」ニコッ
- 276 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/20(火) 22:12:13.62 ID:QfHIsp+bo
- ここまで
というわけで朱さん編終了です
安価スレとは?ってくらい安価ないですね 反省 でもエピソード後半は前半のフリ回収するだけだから選択肢とかねぇんだ
選択肢で言うと透に関わる択が選ばれまくってる印象 主人公はよ変身させろという圧を感じます まぁここまで引っ張ったんで最後にしますけど いっぱい引っ張る分めちゃくちゃ満を持さなきゃいけないですね 困った
というわけで次回から久木雪菜(>>113)編です よろしくお願いします
あと予告なんですが今週末更新できそうにありません すんません
以上、お疲れ様でした
- 277 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/20(火) 22:15:28.36 ID:ktX9mvVr0
- さあ、いよいよ四季がそろいますな。
題名は「シーズニングプリキュア!」
でいかがでしょう?
- 278 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/21(水) 10:29:32.79 ID:BuySbFbVO
- >>277
お砂糖と何か素敵なものを追加したくなるお名前だなぁ
なんにしても本当に決めることになったら安価で決めることになるかな?
- 279 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/21(水) 21:40:54.73 ID:9ybsooySo
- 昼休み 屋上
桜野「それでは! プリキュア定例会議を始めます!」
透「あなた変身できないでしょ」
桜野「だーれのせいでっ!」
シア「定例って、いつもやってますの?」
シキ「初めてなのです」
桜野「はいそこぅ! 発言する時は挙手!」
朱「はい」
桜野「はい朱さん!」
朱「お花の様子を……」
桜野「いつの間にか立派なお花ジャンキーに……!」
透「それでなんで集められたわけ?」
桜野「あ、そうそう。一応2つあるんだ。ひとつは相談したいこと、もうひとつは教えてほしいこと」
桜野「どっちから聞きたい?」
安価下3まで多数決
@ 相談したいこと
A 教えてほしいこと
- 280 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/21(水) 21:42:07.43 ID:sx2Q3OUTO
- 2
- 281 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/06/21(水) 21:45:18.45 ID:umytHIXBo
- 2
- 282 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/21(水) 21:54:11.31 ID:9ybsooySo
- 透「教えてほしいことって?」
桜野「ウィッシュスターってなに?」
透「!」
朱「あぁ、そういえば。ツナミが言ってたやつよね? 確か願いがどうとかって」
透「あ、あなたたちには関係ない……」
桜野「関係なくないよ。だってあれ、あの……なんちゃ帝国」
シキ「カラミティ」
桜野「それ帝国。の目的? なんでしょ?」
朱「敵の目的なら、ちゃんと知っておきたいわね」
透「でもそれは……」
シア「ワタクシからお話いたしますわ」
透「!? ちょっとシア!」
シア「分かっています」
- 283 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/21(水) 22:04:28.66 ID:9ybsooySo
- シア「ウィッシュスターというのは、とある秘宝のことですわ」
シア「誰しも何かしら願いを抱えているものです。そして誰かが何かを願う時、そこには大きな力が生まれるのです」
シア「ウィッシュスターはその力をエネルギーとして蓄えることができますの。そして、そうやって集めたエネルギーがいっぱいになると、どんな願いでもひとつだけ叶えることができますわ」
桜野「どんな、願いでも……」
シア「本来は日々の営みの中で思い思いに感じる、ささやかだけれど前向きな優しい願いで、ゆっくりと満たされていくはずのものですわ」
シア「しかしあの者たちは強引な手を使いました。強く大きな願いほどより大きなエネルギーを得られることに気づいて、人々を襲ったのです」
シア「恐怖や絶望を与え、願わずにはいられない状況を無理やり作って、エネルギーを収集しているのですわ」
- 284 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/21(水) 22:12:03.97 ID:9ybsooySo
- 桜野「ひどい……!」
朱「一体どんな願いを叶えようとしているの?」
シア「申し訳ありません。そこまでは分かりかねますわ」フルフル
朱「そっか……」
シア「しかしあまり素敵な未来が待っているとも思えませんわ」
朱「確かに」
桜野「ってなるとわたしたちの目的は……」
シア「エネルギーが溜まりきる前にウィッシュスターを奪還すること、ですわね」
朱「今どのくらい溜まってるかって分かる?」
シア「はっきりとは分かりません。しかしツナミが現れた以上、あまり悠長に構えてはいられませんわ」
朱「やっぱりそうだよね。なんとかしなきゃ……」
- 285 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/21(水) 22:14:44.62 ID:9ybsooySo
- 敵組織の目的ですが しっかり固めるとあとで後悔しそうなので なんでもできる舞台装置だけ出して真の目的は流れで決めようと思います
書いてればそのうち誰かが教えてくれそうな気もするんで 主に桜野とか桜野とか桜野とか
- 286 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/21(水) 22:22:19.46 ID:9ybsooySo
- 桜野「そのためにもまず新しい仲間探しです!」
シキ「ですです!」
透「は?」
桜野「そ、そんなに睨まないでよ……」
透「まさか相談したいことってこれ?」
桜野「そ、そうです……」
透「はぁ……まったく……」
桜野「あ、あのね、シキとね、話したんだけどね、やっぱり仲間は多い方がいいかなって。せめてもう1人くらいいたらいいねって」
透「余計なことを……」
朱「あたしは賛成。学校の中で探すのよね?」
桜野「はい」
朱「でも素質を見抜けるのってシキちゃんとシアさんだけなんでしょ?」
桜野「あ、そっか。じゃあ二手に……」
透「私は手伝わないから」
シア「もう、またそんなこと言って……」
透「手伝うつもり?」
シア「吝かではありませんわ。先程申し上げたとおり、あまり時間はありませんもの」
透「むぅ……」
- 287 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/21(水) 22:32:13.73 ID:9ybsooySo
- シア「とはいえ、透を1人にしておけませんし、積極的なお手伝いはできそうにありませんわね」
桜野「そっか……」
シア「どちらにせよ、シキがいなければプリキュアにはなれませんので」
桜野「え、そなの?」
シキ「うん。スピリットピースはシキにしか出せないのです」
桜野「ほぇ……すごいんだね、シキ」
シキ「えっへんなのです」
朱「でもじゃあ、仲間探しはシキちゃん頼りになっちゃうかな?」
桜野「分身とかできない?」
シキ「できたらとっくにやってるです」
桜野「うーんしょうがない。とりあえずわたしとシキで頑張ってみます」
朱「あたしもそれっぽい人探してみるけど、力になれなかったらごめんね」
桜野「はい、お願いします」
- 288 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/21(水) 22:38:06.32 ID:9ybsooySo
- 桜野「さて、どこを探そっか」
シキ「やっぱり人が多いところなのです」
桜野「朱さんの時みたいに突然叫ばないでね」
シキ「前向きに検討するです」
桜野「不安だなぁ。いざって時のために人の少ないところに……」
シキ「それじゃ人探しにならないのです」
安価下2
探す場所指定
- 289 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/06/21(水) 22:41:52.70 ID:+KcA0KD6o
- 各部室棟
- 290 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/21(水) 22:43:59.10 ID:/hHDJIfx0
- 校門前
- 291 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/21(水) 22:54:47.97 ID:9ybsooySo
- 校門前
桜野「とりあえず校門前まで来てみたけど……」
桜野「どうシキ、なにか感じる?」ヒソヒソ
シキ「近くにはいなさそうなのです」ヒソヒソ
桜野「そっかぁ……」
桜野「別の場所に行ってみようか」
シキ「うん」
桜野「さてじゃあ次は……」
生徒「おーい岸波さーん」
桜野「? はーい?」
生徒「ちょっと手ぇ貸してー」
桜野「いいよー!」
シキ(本当によく頼まれごとするです)
安価下2
探す場所指定
コンマ80以上で……
- 292 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/21(水) 22:55:51.21 ID:/hHDJIfx0
- 職員室前
- 293 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/21(水) 22:56:21.66 ID:AySJ30qP0
- 玄関
- 294 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/21(水) 23:05:23.27 ID:9ybsooySo
- 昇降口
桜野「昇降口まで来てみたけど……」
桜野「人はそれなりにいるけどなぁ」
桜野「どう?」ヒソヒソ
シキ「ううん、いないです」
桜野「うーん、はずれかぁ」
桜野「じゃあ次は……」
生徒「あ、岸波ー」
桜野「? はーい?」
生徒「荷物運ばなきゃなんだよ。いっぱいあるからちょっと手伝ってくんね?」
桜野「うん、まかせて」
シキ「またお手伝いなのです」
生徒「? 何か言った?」
桜野「ううん、なんでもない」
安価下2
探す場所指定
コンマ60以上で……
- 295 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/06/21(水) 23:08:11.61 ID:zNNBRA9to
- 廊下
- 296 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/21(水) 23:08:38.56 ID:FiST34B80
- トイレの前
- 297 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/21(水) 23:08:40.79 ID:sx2Q3OUTO
- 図書室
- 298 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/21(水) 23:13:28.38 ID:9ybsooySo
- トイレの前
桜野「やってきましたトイレ!」
桜野「ってこんなところにいるかなぁ」
桜野「いたとして、なんて話しかければいいのやら……」
桜野「一応確認なんだけど、どうでしょう」
シキ「いないです」
桜野「ちょっと安心してるわたしがいる」
生徒「はぁ……」
桜野「ん?」
生徒「あ、岸波さん!」
桜野「なにしてるの?」
生徒「ちょーっと悪いことしちゃってお掃除中です……」
桜野「手伝おうか?」
生徒「女神!」
シキ「これじゃ人探しじゃなくてお手伝い行脚なのです……」
- 299 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/21(水) 23:22:35.31 ID:9ybsooySo
- その後も……
生徒「岸波ー」
桜野「? はーい?」
生徒「先輩いいところに」
桜野「どしたの?」
生徒「岸波ちゃんちょっと頼まれてー」
桜野「ほいきたー」
シキ「桜野ぉ……」
桜野「まかせてー」
シキ「じゃないですぅ……」
桜野「なんだシキか」
シキ「いくらなんでもお手伝いしすぎなのです……あとシキの扱いがひどいです……」
桜野「ごめんごめん。でも断るのも悪いし」
シキ「これじゃあ見つかるものも見つからないのです……ふぁぁ……」
桜野「ごめんってば……ってシキおねむ?」
シキ「ずっと集中してて疲れたです……」
桜野「ごめんねぇ」
シキ「むりです。ねるです。あとはたのんだです。すやぁ」
桜野「と言われましても、わたしには見つける術がないんですけど……」
桜野「どうしよっかな……」
女子生徒「っ……!」タタタッ
桜野「んぅ? 今の子……泣いてた?」
- 300 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/21(水) 23:30:35.18 ID:9ybsooySo
- 校舎裏
女子生徒「……うっ、ひくっ……ひぐっ……」
桜野「うーん、どこいったんだろ……こっちかな?」ヒョコッ
女子生徒「ふぇ?」
桜野「あ、みつけ」
女子生徒「きゃあああああああああああ!!!!!」
桜野「あふんっ」カクッ
女子生徒「ぁぁぁ……え、あれ?」
桜野「……」シ-ン
女子生徒「あ、あのぉ……だいじょぶですかぁ……?」ツンツン
桜野「なふっ」ビクッ
女子生徒「ひっ……!?」ビクゥッ
- 301 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/21(水) 23:34:34.11 ID:9ybsooySo
- 桜野「いやぁごめんね。急に大声出すもんだからびっくりして気絶しちゃった」テヘッ
女子生徒「す、すみません……」
桜野「こっちこそ驚かせてごめんね」
女子生徒「いえ……」
桜野「1年生だよね? わたし2年の岸波桜野。よろしくね」
女子生徒「岸波桜野、先輩……」
桜野「桜野でいいよー」
雪菜「桜野さん……あ、私、久木雪菜です」
桜野「よろしくね、雪菜ちゃん」
雪菜「あの……」
安価下3まで多数決
雪菜は桜野を
@ 知ってる
A 知らない
- 302 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/21(水) 23:35:35.33 ID:sx2Q3OUTO
- 1
- 303 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/06/21(水) 23:38:59.13 ID:ZfKPb1aLo
- 1
- 304 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/21(水) 23:46:17.76 ID:9ybsooySo
- 雪菜「あの……桜野さんって……」
桜野「あれ? もしかしてわたしのこと知ってる?」
雪菜「知ってるってほどじゃないですけど、いつも走り回ってるような……」
桜野「え、そんなイメージ?」
雪菜「はい。2年生の先輩にどんな頼み事も引き受けてくれる人がいるって噂になってましたし」
桜野「な、なんか有名人? ちょっと恥ずかしい……」
雪菜「こんな場所に来たのも何か頼まれごとですか?」
桜野「いやぁちょっと人探しを……」
雪菜「でもここ、あんまり人来ないですよ?」
桜野「あー、やっぱりちょっと変?」
雪菜「かもです」
桜野「だよねぇ、はは……そ、それより雪菜ちゃんはどうしてここに?」
雪菜「え、私、ですか……?」
桜野「ごめんね。さっきその、泣いてるところ見ちゃって……」
雪菜「あ……」
桜野「お節介だったらごめんだけど、わたしでよければ相談に乗るよ?」
雪菜「…………あ、の」
安価下3まで募集
雪菜が泣いてた理由
いじめ等はなしで
- 305 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/06/21(水) 23:55:13.32 ID:wOjAYE3Fo
- スマホ弄ってたら警告音と共に「あなたのパソコンをマルウエアに感染させ、監視している!?」「貴方のデバイスにハッカーがアクセスしている」とか出てきてそれの対処に大金払わないといけなくなっま
- 306 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/21(水) 23:59:55.57 ID:JkRJmeQr0
- スマホ失くした
- 307 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/22(木) 00:03:23.31 ID:OX1kpUbDO
- 可愛がっていたペットの犬が寿命で死亡した
- 308 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/22(木) 00:25:31.76 ID:Hh+4nKF9o
- ごめん無理だ
そもそも今の中学校ってスマホ持ち込みおkなん? どっちにしても情報リテラシーでプリキュア作んの難しすぎる
犬死んだやつは行けそうな気もしたけど 学校で泣きながら校舎裏ダッシュしてるとなると敵組織以外に悪者作らなきゃいけなさそうだからやりたくない そうしないように無理やり乗り越える方法も考えたけどそのルートだと俺の脳内で雪菜ちゃん闇堕ちエンドを迎えた
というわけで次回までになんか考えときます
せっかく安価取ってもらったのに採用できなくて本当に本当に申し訳ありません
今回はここまで
- 309 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/22(木) 00:46:16.77 ID:uLZK9Ei/o
- うい
おつ
闇キュア雪菜ちゃんちょっと見た…いやなんでもねぇ
- 310 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/22(木) 20:53:39.15 ID:Hh+4nKF9o
- 雪菜「私、あの……発表があって、グループで、来週……代表の人が発表で、私じゃんけん弱くて、それで……練習しなきゃ、なのに……緊張して、上手にしゃべれなくて……それで……」
桜野「逃げてきちゃったか」
雪菜「……っ」コクッ
桜野「他の人には変わってもらえないの?」
雪菜「む、むりですっ……出来ないなんて、そんな……言えないです……そんなことしたら……」
桜野「んー……」
雪菜「私、ダメな子なんです。怖がりだし、臆病だし、どんくさいし要領悪いし、何をやっても下手くそで、なんにも出来なくて。みんなに迷惑かけて、からかわれて……」
桜野「雪菜ちゃん……」
雪菜「嫌なのに、変わらなきゃいけないのにまた逃げちゃって。ダメなのに、臆病なまま、変われなくて……」
雪菜「私、もう……」
雪菜「こんな自分、もう嫌です……」
桜野「……雪菜ちゃん、あのね」
モゾモゾ
雪菜「……え」
桜野「んぅ?」
シキ「ふぁぁ……よく寝たですぅ……」ノビ-
桜野「あ」
- 311 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/22(木) 21:01:28.60 ID:Hh+4nKF9o
- 雪菜「……」パチクリ
シキ「あ」
雪菜「え」
シキ「ああああああああああ!!!!!」
雪菜「ええええええええええ!?!!?」
桜野「え、なに? 2人知り合い?」
シキ「その子なのです!!」
雪菜「その子なんです!?」
桜野「あ、そういうわけじゃなさそう」
シキ「桜野、桜野っ! この子っ! プリキュア!」
雪菜「桜野さん桜野さんっ! この子なんです!? なんなんです!? なんでぬいぐるみがしゃべってるんですかぁ!?」
シキ「ぬいぐるみじゃないですっ!」クワッ
雪菜「ひっ……!」ビクッ
桜野「あ、あはは……」
- 312 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/22(木) 21:13:12.58 ID:Hh+4nKF9o
- 雪菜「プリキュア……?」
桜野「うん」
雪菜「私にその、素質? があるって……」
シキ「間違いないのです」
雪菜「桜野さんもプリキュアなんです……?」
桜野「わたしはなんというか……なんだろ?」
シキ「見習いなのです」
桜野「だそうです。不服です」
雪菜「どうやったらなれるんですか?」
シキ「そこはシキに任せるです」
桜野「プリキュアになるかどうかは雪菜ちゃんが自分で決めてね。とっても大事なことだから」
雪菜「戦うんですよね……」
桜野「うん。はっきり言ってすごく危険。きっと辛いことも苦しいこともたくさんある。だから無理強いはできない」
雪菜「……」
桜野「それでも一緒に戦ってくれたら、わたしはとっても嬉しいよ」
- 313 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/22(木) 21:25:56.06 ID:Hh+4nKF9o
- 雪菜「私……」
桜野「うん」
雪菜「……」
桜野「……」
雪菜「……」
桜野「…………そうだよね」
雪菜「……」
桜野「……うん。やっぱり忘れて。無理に巻き込めないもん」
雪菜「……」
桜野「きれいに忘れるっていうのは難しいかもしれないけど……あ、せめて他の人には内緒に」
雪菜「やります」
桜野「え?」
雪菜「私……やります」
桜野「いいの……?」
雪菜「プリキュアになれば変われる気がするんです」
雪菜「臆病じゃなくなれば、怖いものが無くなれば、きっともう誰かに迷惑かけたりからかわれたりもしないんです」
雪菜「私、変わりたいです。プリキュアになりたいです」
桜野「……シキ」
シキ「うん」
シキ「んっ、んぅぅぅっ!」ギュッググッ
シキ「んっ!」パァァァ
雪菜「これは……!」
シキ「スピリットピースなのです。本当にプリキュアになる意志があるなら、それを手に取って」
雪菜「……すー、はー」
雪菜「……」
雪菜「……」スッ
パァァァッ!
雪菜「! 形が……!」
安価下3まででコンマ最大
雪菜のスピリットピースの形状
- 314 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/22(木) 21:26:46.03 ID:VDVIEubH0
- 六花晶
- 315 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/06/22(木) 21:28:44.81 ID:DYrQ2jZGo
- 雪だるま
- 316 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/22(木) 21:28:57.05 ID:W937svNjo
- 開かれた本から光が放たれている
- 317 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/22(木) 21:29:29.92 ID:oYipJRuW0
- 氷のつらら
- 318 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/22(木) 21:44:43.64 ID:Hh+4nKF9o
- 雪菜「これ、雪だるま?」
シキ「それが雪菜の心の形。これで雪菜はプリキュアなのです」
雪菜「私が……プリキュア……」
雪菜「これで、私……」キュッ
桜野「……ちょっと不安だなぁ」ボソッ
シキ「桜野……?」
桜野「雪菜ちゃん」
雪菜「なんですか?」
桜野「明日のお昼休み、時間ある?」
雪菜「はい、多分ありますけど……」
桜野「怖いもの、一緒に克服しよっか」
- 319 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/22(木) 21:55:44.03 ID:Hh+4nKF9o
- 翌日
昼休み 屋上
桜野「それでは! プリキュア定例会議を始めます!」
透「だからあなた変身……」
桜野「じゃあスピリットピース返して!」
透「それはダメ」
桜野「くぅっ!」
雪菜「定例って、いつもやってるんですか?」
シキ「2回目なのです」
桜野「はいそこぅ! 発言する時は挙手!」
朱「はい」
桜野「はい朱さん!」
朱「お花……」
桜野「これでもくらえっ!」ペチィンッ
シア「あら、これは……?」
桜野「お花のイラストです。わたしが描きました」
シア「さすがにこれでは……」
朱「素敵ね」
シア「なんでもいいんですのねこの子は……」
- 320 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/22(木) 22:07:45.11 ID:Hh+4nKF9o
- 朱「で、その子が新しくプリキュアになったっていう?」
桜野「うん、雪菜ちゃん」
雪菜「しゅ、秋葉先輩だぁ……!」
朱「あ、知ってくれてるのね。ありがとう」
雪菜「だって先輩、みんなからの憧れの的ですよ……!」
朱「ふふ、嬉しいなぁ。それじゃあ気軽にお姉ちゃんって呼んでね」
雪菜「お、おねえ、ちゃん……?」
桜野「幼い頃に生き別れた姉妹の再会シーンみたい……」
朱「んーかわいいっ!」ダキッ
雪菜「ふぇ!?」
朱「うちの子にします」
桜野「ダメです」
- 321 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/22(木) 22:19:54.92 ID:Hh+4nKF9o
- 雪菜「こほん」
雪菜「あと、えと、改めまして、久木雪菜ですっ。1年です。よろしくお願いしますっ」ペコッ
朱「うん、よろしくね」
シア「ワタクシもご挨拶を……」
雪菜「あ、シアさんですよね、妖精さんの」
シア「ええ、そうですわ。お見知りおきを」
雪菜「それで……」チラッ
透「……」
雪菜「あ、あの……」
透「……」
雪菜「ひ、久木雪菜です。よろしくおね」
透「……」キッ
雪菜「ぴっ……!?」ビクッ
雪菜「っ……!」サササッ
桜野「お? おおお?」
雪菜「……こ、怖いです」ウルウル
桜野「あはは、確かに目つきはちょっと鋭いかも」
雪菜「ぅぅぅ、なんだか睨まれてる気がします……」
透「睨んでない」
雪菜「!? ごっ、ごめんなさいっ!」
桜野「あはは……」
- 322 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/22(木) 22:30:55.48 ID:Hh+4nKF9o
- 雪菜「うぅぅ……」
桜野「……弓知夏さんはね、プリキュアが増えるのに反対なの」
雪菜「そ、そんなんですか? でもなんで……」
桜野「そこまでは教えてもらってないんだ」
雪菜「でも、じゃあじゃあ、私がプリキュアになるのも反対ってことですよね?」
桜野「それはまぁそうなんだけど……」
雪菜「や、やっぱり私、プリキュアやらない方がいいんじゃ……!」
桜野「大丈夫大丈夫。雪菜ちゃんが心配することじゃないよ。その辺はほら、わたしが……うん……」
雪菜「な、なにかあったんですか……?」
桜野「すっげー怒られました」
シキ「シキもすっげー怒られたのです」
雪菜「うっ……すみません、私のせいで……」
桜野「いやいや、雪菜ちゃんのせいでは……」
雪菜「やっぱりちょっと怖い人です……」
桜野「本当は優しすぎるくらい優しい人だよ」
雪菜「そう、ですか……」
- 323 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/22(木) 22:39:48.24 ID:Hh+4nKF9o
- 桜野「さて、顔合わせも済んだところで本題です」
シキ「ですです」
桜野「雪菜ちゃんをご招待したのは他でもありません。ずばり、怖いものを克服しようのコーナーですー」
シキ「ですですー」
雪菜「よっ、よろしくっ、お願いします……!」ペコッ
朱「どうやって克服するの?」
桜野「やっぱり実際に体験しながら慣らしていくのがいいと思うんですよね」
朱「うん、賛成」
桜野「それで、雪菜ちゃんは人前でしゃべるのが怖いみたいなので、少ない人数から練習してみようかと」
朱「でもあたしたちの前では普通にしゃべれてるわよね?」
桜野「確かに」
雪菜「皆さんは怖くないです」
朱「となると……」チラッ
桜野「練習になりそうなのは……」チラッ
透「……え」
- 324 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/22(木) 22:47:53.12 ID:Hh+4nKF9o
- 透「……」ムスッ
雪菜「あ、あぅあ……!」カタカタ
桜野「雪菜ちゃんがんばれー!」
朱「相手はひとりよー!」
透「……」
雪菜「ぁ、あ……えと……!」ドキンドキン
透「……」
雪菜「あ、あのっ、あのっ! わたっ、しっ!……」バックンバックン
透「……」ジ-
雪菜「あ、あの……!」バクバクバクバク
透「あなた」
雪菜「ぴっ!?」ビクゥッ!
雪菜「っ……!」サササッ
桜野「こんにちは、壁です」
雪菜「ふぅっ、ふぅっ……!」ドキドキ
朱「大丈夫?」ナデナデ
雪菜「うぅ……」
透「……」
- 325 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/22(木) 23:02:31.48 ID:Hh+4nKF9o
- 透「岸波さん、ちょっと……」
桜野「ん? あ、朱さん、雪菜ちゃんお願いします」
朱「まかせて」ナデナデ
雪菜「うぅぅ……」
透「……」
桜野「どしたの?」
透「……」
桜野「弓知夏さん?」
透「……私って」
桜野「うん」
透「……そんなに怖い?」
桜野「あぇ……?」
透「ど、どうなの?」
桜野「……ぷっ、くくっ、あははっ」
透「なっ! なに笑って……!」
桜野「ご、ごめんごめん……ふふっ……んーと、わたしはとっても可愛いと思います」
透「……そういうこと聞いてないし」
桜野「ふふふっ、うん、でも弓知夏さんはそのままで大丈夫だよ」
透「そう……?」
桜野「……いつかわたしが笑顔にするから」
透「え……?」
桜野「さーて続きしますかー」
透「ま、待って」
桜野「んぅ?」
透「あの子」
桜野「雪菜ちゃん?」
透「タイが少し曲がってる。みっともないから直してあげて」
桜野「弓知夏さん……!」ニヤニヤ
透「むぅ、バカにしてる」
桜野「滅相も」
- 326 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/22(木) 23:12:20.54 ID:Hh+4nKF9o
- 桜野「さて、いきなり弓知夏さん相手はハードルが高いことが判明しました」
雪菜「うぅ……すみません……」
桜野「となるとどうしよう……人数増やしてみる?」
朱「違うアプローチでもいいかもね」
桜野「というと?」
朱「なにか別の怖いものを克服して自信をつけるとか」
桜野「なるほどなるほど。雪菜ちゃん、他に怖いものある?」
雪菜「い、いっぱいありすぎて自分でも何がなにやら……」
桜野「うんん、困った。とりあえずみんなの参考にしてみる? それを一緒に克服するみたいな?」
朱「あたしたちの怖いもので大丈夫かしら?」
雪菜「多分皆さんの怖いものは大体私も怖いです」
桜野「だそうなので、ものは試しに聞いてみましょう。というわけで朱さん」
朱「え、あたし?」
安価下3まででコンマ最大
朱さんの怖いもの
- 327 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/22(木) 23:13:39.27 ID:W937svNjo
- 生活指導の先生
- 328 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/22(木) 23:14:28.13 ID:MmqDLRDF0
- 芸能界で当たりのキツい先輩
- 329 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/22(木) 23:18:06.22 ID:dOun9GDU0
- モデルの仕事が立て込んでる中でやってくる期末試験
- 330 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/22(木) 23:47:21.58 ID:opeYoKCzO
- 朱「あたしは……生活指導の先生かな?」
桜野「ほぇ、なんでですか?」
朱「おしゃれの敵。諸々見つかったらと思うと恐ろしいわ」
桜野「あー、なるほど。雪菜ちゃんはどう?」
雪菜「体も声も大きい男の人ってだけで私はもうダメです……」
桜野「よし、じゃあ練習してみよ!」
雪菜「練習? なにをするんです?」
桜野「オマエラロウカハシルナ-」←できるだけ低い声
雪菜「……これは?」
シキ「生活指導の先生のフリなのです」
雪菜「は、はぁ……?」
桜野「シュ-ヨ-オマエマタコンナモノモッテキテ-」
朱「でも先生っ! これはっ! このコスメはあなたの夢だったじゃないですかっ!!」
桜野「ナ、ナニヲイッテイル-オレハケショウヒンニナドキョ-ミハナイ-」
朱「そんなっ! あの日の約束は嘘だったの!? ひどいっ! ひどいわぁっ!!」
雪菜「なにか始まりました」
シキ「いつもの茶番劇なのです」
桜野「ハナセアカネ!オレニハモウコレシカナイ!オレハニジイロニハッコウスルクチベニデセカイヲカエルンダ!!」
朱「やめてください先生!! まだ引き返せます!!」
桜野「ウルサ-イ!」
雪菜「いつの間にか喧嘩が始まってます」
シキ「手に汗握る展開なのです」
朱「あぁ、こうなってしまった先生を止める方法はひとつしかないわ……ちらっ」
桜野「オレヲトメルホウホウハヒトツシカナイ-…チラッ」
雪菜「…………え?」
シキ「雪菜……」
雪菜「あっはい」
シキ「なにか言ってあげるです」グイグイ
雪菜「えっ、ちょっ!? えっ!?」
安価下1
なにか言ってあげてください
- 331 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/22(木) 23:57:20.04 ID:7lCm0jIi0
- 大人しく学校に持ってきたらダメなものを先生に差し出しましょう…
- 332 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/23(金) 00:05:25.06 ID:Hfjvh92oo
- 雪菜「お、大人しく学校に持ってきたらダメなものを先生に差し出しましょう…」
朱「あたしが刺された!?」
シキ「驚きの展開なのです」
雪菜「あ、いえそんなつもりじゃ……」
朱「よもやっ!? ぱたりっ……」
桜野「アカ、ネ…?ウォオオオオンアカネエエエエエエ!!!」
朱「……」
桜野「……」
雪菜「……」
桜野&朱「どうだった?」
雪菜「いやぁ……」
- 333 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/23(金) 00:10:07.87 ID:Hfjvh92oo
- 桜野「うーん……ちょっとうまく行きませんでしたねぇ」
朱「おかしいわね、けっこう頑張ったんだけど……」
シキ「方向が明後日すぎるです」
雪菜「あの、すみません……」
シキ「これに関しては雪菜に落ち度はないのです。シキが保証するです」
桜野「朱さんの怖いもので失敗しちゃったので、今度は弓知夏さんの怖いものを聞いてみましょー」
透「は?」
朱「ちょっと気になるわね」
安価下3まででコンマ最大
透の怖いもの
- 334 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/23(金) 00:13:35.29 ID:LTt5RFl20
- 誰かさんの好奇心という名の無茶無謀
- 335 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/23(金) 00:15:36.16 ID:Df/0Fgfk0
- ──アンタ(桜野を見ながら)
- 336 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/23(金) 00:16:22.94 ID:VuePg7sZ0
- 素人が平然と戦おうとすること
- 337 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/23(金) 00:27:31.81 ID:Hfjvh92oo
- 桜野「どう弓知夏さん! なにか怖いものある?」
透「強いて言うなら……」
桜野「うんうん!」
透「素人が平然と戦おうとすることかな」
桜野「ほ、ほーん……なんだか名指しされた気分だなぁ……」
朱「大丈夫よ桜野ちゃん。こっちにも流れ弾が飛んできているわ」
シキ「全然だいじょぶじゃないのです……」
透「怖いなー克服したいなー」ジト-
桜野「うぐっ……あ、そ、それは……ほら、雪菜ちゃんの怖がり克服にならないんじゃないかなーって思うのです、はい」
透「ふーん」ジト-
桜野「そ、そういうわけでね、もう少し身近なね、やつないですか?」
透「私は怖いものなんかない」
桜野「そんなぁ」
透「協力できないや」フフン
桜野「シアさん何か知らないですかぁ?」
シア「知ってますわよ」
桜野「ほんとですか!?」
透「!」
シア「透ってばクールに見えて意外と可愛らしいところあるんですのよ」
透「ちょっとシア!」
シア「透の怖いものっていうのがね……」ニコニコ
安価下3まででコンマ最大
透の本当に怖いもの
- 338 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/23(金) 00:45:18.86 ID:eetDOy3uo
- ゴキブリ
- 339 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/23(金) 00:45:57.37 ID:8UQV3GjYo
- デカい犬
- 340 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/23(金) 00:47:55.81 ID:TpLlplUD0
- 海や川やプール(泳げない)
- 341 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/23(金) 00:52:16.64 ID:Hfjvh92oo
- 安価ご協力感謝です
今回はここまで
時間的にもここの安価わざわざ取らず適当に虫とかで良かったかもしれない 実際ゴキブリになったし 透の怖いもの安価が全部桜野になるとは思わなかっんだ
あと前に予告した通り週末は更新できません 金土日お休みして再開が月曜日になります
月曜の更新終わりに雪菜の変身後募集したい 出来るか分からないけどしたい 予定は未定
以上、お疲れ様でした
- 342 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/23(金) 12:19:37.28 ID:SiQV3TrJo
- そこまで気にすることないむしろ全部桜野じゃねーか!と面白かったから問題ないよ
- 343 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/06/23(金) 23:56:05.53 ID:qX2KR8Be0
- リアルは大事やからな!しっかり休んでな!!
- 344 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/26(月) 20:26:55.29 ID:81foqSQUo
- 桜野「ゴキブリ、ですか」
シア「そもそも虫全般ダメなんですのよね。中でもゴキブリは大の苦手で」
透「シ〜ア〜!」
シア「おほほほほ」
桜野「弓知夏さんにそんな弱点が……」
透「ちょ、ちょっと苦手なだけだし……そんな怖いとかじゃないし……ないもん……」ブツブツ
朱「うんうん、分かる。分かるわ弓知夏さん」
雪菜「あれだけは本当にダメです。卒倒する自信があります。経験もあります」
桜野「みんな苦手なんだねぇ」
雪菜「桜野さんは平気なんですか?」
桜野「うん。やっつけてって頼まれることも多いし」
朱「さすが桜野ちゃん。じゃあやつが出た時はお願いします」
桜野「お任せ下さい」
雪菜「た、頼りになります……!」
桜野「でも朱さんも苦手なのは意外です。お花の世話をしていれば虫だっていっぱいいるんじゃ……」
朱「あれだけは別格なのよ。飛んだ瞬間の絶望は計り知れないわ」
雪菜「ですです!」
透「! ……っ!」コクッコクッ
- 345 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/26(月) 20:35:16.51 ID:81foqSQUo
- 桜野「そんなに苦手だと克服しがいがあるけど……どうやって克服する? ゴキブリ探す?」
透「死んでも嫌!」
雪菜「右に同じです!」
桜野「おぉう、熱い否定……」
シキ「当たり前なのです」
透「私たちボイコットするから!」
雪菜「そうですそうです! ゴキブリはんたーい!」
桜野「君たちいつの間にそんなに仲良く……」
シキ「いいことなのです」
朱「あたしもはんたーい」
桜野「朱さんもそっち側ですか……」
- 346 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/26(月) 20:43:15.34 ID:81foqSQUo
- 桜野「となると……どうしましょう?」
朱「あたしの花壇来る?」
桜野「いいんですか?」
朱「もちろん。ゴキブリはいないかもしれないけど」
雪菜「いなくていいですっ!」
透「! ……っ!」コクッコクッ
桜野「そうですね。弓知夏さんは虫全般ダメみたいだし、雪菜ちゃんも……」
雪菜「全部怖いです!」
桜野「だそうなので、練習にはなりそうです」
朱「じゃあさっそく行ってみましょうか」
透「わ、私は行きたくな……」
シキ「透? 一緒に行かないです?」クイクイ
透「うぐっ……! うぅぅぅ……!」
桜野「怖かったらわたしに抱き着いてもいいよ!」
透「そんなことしない!」
- 347 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/26(月) 20:59:14.85 ID:81foqSQUo
- 花壇
朱「さーて、それじゃあなにか探してみましょー」
透「わ、わざわざ探さなくても……」
雪菜「朱さん……本当に平気なんですか……?」
朱「始めた頃はあたしも苦手だったよ。でも今は平気。ほらミミズ」ニョロッ
雪菜「ひぃっ……!?」ビクゥッ!
透「……!」ビクッ
朱「ミミズもダメ?」
雪菜「だ、だめですっ! それ以上近づけられたら泣きます! 泣きますからねっ!」
桜野「斬新な脅し……」
朱「毛虫とかもいるけど」
雪菜「むむむむむむむっ!」ブンブン
透「……っ」ビクビク
朱「素手だと刺さって危ないから触るときは手袋してね」
雪菜「手袋してても触りたくないですっ!」
朱「あ、クモ」
雪菜「ひにゃああああああああああっ!!?!?」ヒシッ
桜野「おっと?」ガシッ
朱「なかなか重症ね」
雪菜「こわい……こわいです……!」カタカタ
桜野「大丈夫だよー。怖くなーい怖くなー……」ナデナデ
雪菜「寝てる間に耳から入って頭に卵を植え付けられるんですぅぅぅ……!」ギュ-
桜野「それは怖い」
- 348 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/26(月) 21:06:12.98 ID:81foqSQUo
- 桜野「ところで……」
透「……ふぅ、ふぅ」
桜野「弓知夏さん」
透「!」ビクッ
透「な、なに?」
桜野「そんなに強く掴まれると制服しわしわになっちゃうのですが……」
透「うぅっ……!」ギュッ
桜野「わ、分かった。分かったからそんな顔しないで」
透「だ、だって……だってぇ……!」
桜野「おててなら握ってていいから。こっちにしよ? ね?」
透「…………ん」ギュッ
桜野「やだ、素直……!」
- 349 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/26(月) 21:12:59.65 ID:81foqSQUo
- 朱「で、どうなのこれ? 克服できてる?」
桜野「うーーーん」
雪菜「ふぇぇぇん……!」ギュ-
透「ふー……ふー……!」ギュ-
桜野「……」
朱「……」
桜野「うん! 結構いい感じじゃないでしょうか!」
朱「そうね!」
桜野「でもこれ以上追い詰めるとかわいそうなのでやめておきましょう!」
朱「そうね!」
雪菜「ひっく、ぐすっ、すんすん……も、もう虫いないです……?」
朱「もういないわ。おしまい」
雪菜「よがっだでずぅぅぅ……!」ダキッ
朱「よしよし」ナデナデ
- 350 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/26(月) 21:19:46.03 ID:81foqSQUo
- 桜野「ほら弓知夏さんも」
透「ふぅっ……ふぅっ……!」
桜野「弓知夏さーん?」
透「……?」コテッ
透「!」パッ
透「ちょ、ちょっとだけびっくりしたかな」
桜野「そだねぇ」ニマニマ
透「むぅ、なにその顔……」
雪菜「……」ジ-
朱「雪菜ちゃん、どうかした?」
雪菜「……あの、弓知夏さんって」
透「なに?」キッ
雪菜「ひっ!? ご、ごめんなさいなんでもないですなんでもないですごめんなさいっ!」ササッ
朱「あらら?」
桜野「ごめんねぇ。弓知夏さん今ちょーっと余裕ないからねぇ」
透「そ、そんな事ないし……よゆーだし……」
- 351 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/26(月) 21:30:15.97 ID:81foqSQUo
- 桜野「それでどうかな? 克服できそう?」
雪菜「ど、どうでしょう……」
朱「急には難しいかもしれないわね」
雪菜「でも、ちょっとだけ頑張れそうな気がします」
桜野「ほんとに!?」
雪菜「はい! 桜野さんも朱さんも弓知夏さんも、みんなとっても素敵な先輩です。優しくて強くてかっこよくて、それにプリキュアで」
雪菜「でもそんな人たちにも怖いものがあって、それぞれ乗り越えようって努力してる」
雪菜「そんな姿に勇気を貰えた気がします!」
桜野「雪菜ちゃん……!」
朱「そんな風に思ってくれたのね……!」
シキ「2人はふざけてただけなのです」
- 352 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/26(月) 21:38:23.09 ID:81foqSQUo
- 雪菜「明日のお昼に発表の予行練習があるんです」
桜野「おー」
雪菜「やっぱりちょっと怖いです。でも私、頑張ってみようと思います!」
桜野「うんうん、がんばれー!」
朱「応援してるわよー!」
シキ「シキも応援なのですー!」
シア「しっかり頑張るんですのよー!」
雪菜「はいっ!」
桜野「ほらほら弓知夏さんも」
透「わ、私はいい……」
シキ「せっかくなのです。応援してあげてほしいです」
透「でも私、気の利いたことなんて言えない……」
シキ「大事なのは気持ちなのです」
透「そう?……じゃあ」
透「ゴキブリに比べれば大したことない」
雪菜「1番染みました」
桜野「えぇ……」
- 353 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/26(月) 21:48:10.19 ID:81foqSQUo
- 雪菜「そういえば、桜野さんの怖いものってなんなんですか?」
桜野「うーん……ショートケーキ?」
雪菜「え、ケーキ?」
朱「まんじゅうこわいみたいな?」
透「食い意地張るのも大概にしたら?」
桜野「でっへへぇ」
- 354 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/26(月) 21:59:41.71 ID:81foqSQUo
- 翌日 昼休み
雪菜「すー……はー……」
雪菜「ふぅ……ふぅ……」トントン
雪菜「……大丈夫」
雪菜(桜野さん、朱さん、弓知夏さん。シキちゃんにシアさんも、みんな手伝ってくれた。みんなの応援、無駄にしたくない)
雪菜(きっと大丈夫。一所懸命頑張って、胸を張ってみんなに報告するんだ)
雪菜「大丈夫……大丈夫……」
クラスメイト「……」ヒソヒソ
クラスメイト「……」ヒソヒソ
雪菜「……?」
雪菜「……!」ブンブン
雪菜(今は集中……余計なことは考えないように……)
クラスメイト「……」ヒソヒソ
クラスメイト「……」ヒソヒソ
雪菜「……え」
雪菜「……」
雪菜「………………っ!!!」
- 355 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/26(月) 22:07:33.95 ID:81foqSQUo
- 桜野「……」ウロウロ
朱「あ、桜野ちゃーん」トタタッ
桜野「朱さん!」
朱「桜野ちゃんも気になっちゃった?」
桜野「はい、実は」
朱「緊張してないかしら」
桜野「きっと大丈夫です」
ガララッ
桜野「んぅ?」
雪菜「っ……!」タタタタッ
朱「あれ? 今のって雪菜ちゃんよね?」
桜野「なにかあったんでしょうか……」
朱「追いかけてみましょう!」
桜野「はいっ!」
- 356 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/06/26(月) 22:14:08.47 ID:81foqSQUo
- 朱「あれ? どこ行っちゃったの?」
桜野「はぁはぁ、確かにこっちに来たはずなんですけど……」
朱「見失っちゃったわね」
桜野「はい……」
朱「手分けして探しましょう!」
桜野「はい!」
朱「じゃああたしはこっち側、桜野ちゃんは向こうをお願い」
桜野「はいっ!」タタッ
桜野「……」タタタッ
桜野(雪菜ちゃん、多分あそこに……!)
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