【艦これ】龍田「私とあの人と……高雄と愛宕、とその他」

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99 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/07/30(日) 20:49:20.37 ID:CdxusNb60

< そこはほら、複雑な乙女心とかなんとか >








加賀「そういえばこの前テレビで」

赤城「ふぁい? 」

加賀「アイスを食べると身体が体温を上げようとして発熱するので結果的に高カロリーではなくなる、みたいなことを言っていました」

赤城「なるほど。それはいいことを聞きました」

加賀「そうですよね」

扶桑「…………お二人がカロリーなんて気にしてるところ見たことありませんけど」
100 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/07/30(日) 20:50:35.72 ID:CdxusNb60

< だけ、と言いつつそれでいい気が >







提督「ラッシュガードのロングカーディガンってなに……なに……」

龍田「ふふ……これ、薄手で冷感なんだけど触り心地良いのよ」

提督「おおう……おう……おう……」

愛宕「脳溶けてるんじゃないのこれ」

龍田「ん? 」

提督「溶けそう……現代服飾業界の叡智に溶かされそう」

龍田「大袈裟な。……バレーは? 」

愛宕「いつの間にか本気になる初月くんとか付き合いの良い山城とかが勝手に楽しみ始めてむーちゃんが嫌々って体で楽しく審判し始めたから」

提督「十分楽しんだよ僕は」

龍田「体力の無さまでおっさん化してるじゃないあなた」

提督「うん……」

愛宕「まぁ、最初のテンション引き摺られるよりは私もこの方がいいわ」

龍田「そうねぇ……」







海風「あ、蟹さん……」

涼月「蟹さんですね……」

旗風「蟹さんですね。……波消しブロックで水棲生物眺めてるだけって物凄く風情だけはありますね」
101 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/07/30(日) 20:51:20.35 ID:CdxusNb60

< まぁ、ステープラーはもう普通名称化してるんですけどね >








海風「知ってる? テトラポッドは商標だから波消しブロックがステープラーなんだって」

涼月「まぁ、ニュースとかを見ていればなんとなく。
でも波消しブロックがステープラーって会話の流れ知らないと意味分かりませんね」

涼風「ほーい、西瓜とラムネどぞー」

旗風「わぁ、ありがと。……お酒が絡まないイベントってこんなに穏やかにいられるんだ」

涼風「酒が無い方が楽しい? 」

旗風「そうは言わないけど……楽しみが違いません? 」

涼風「ん、まぁ……まぁ、あたいはどっちでもいいかな」

海風「あ、さっきのとは違う蟹さん……」

涼月「蟹さんですね……」

旗風「蟹さんですね……」

涼風「蟹だな。…………何、これ? 何かのネタなの? 」

102 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/07/30(日) 20:52:53.03 ID:CdxusNb60

< 一夏の過ち() >







Roma「危ないじゃない。波消しブロックの上に座って西瓜なんて」

涼月「まぁ、普通の人間の女の子なら……」

海風「万が一落ちてもブロックごと破砕して抜け出せますし」

旗風「よくよく考えると蟹さんの安住の地を破壊するのはいただけませんね」

漣「確蟹」

涼風「え? うん、まぁ……今のはさすがに何かのネタだろ? な? 」

漣「うん? 」
103 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/07/30(日) 20:54:32.43 ID:CdxusNb60

< 泊まりが一番良いよ本当イヤマジで >








江風「はれ? 無くなった? 」

龍田「結構前にそのサーバーは売り切れ」

江風「ンでだよ……江風二杯しか飲ンでない」

龍田「持ち運びのビールサーバー使うより瓶から直接注いでるヒトばっかりだから」

江風「なーンにも分かってない、分かってない」

龍田「そうねぇ〜」

山城「じゃんけんで負けた不幸な女に何か言うことは無いの? ん? 」

江風「え、いや、えーと……」

扶桑「バレーで負けた方から運転手を出すっていっても、
赤城さんは免許が無いし見た目で初月とイヨを外すと山城かLittorioしかいないのよね、実質」

Littorio「Littorioは別に運転してもよかったのですけれどね」

赤城「超法規的措置で取得している免許証なんですし今更私を外す必要も無いですし」

高雄「その辺りあの人うるさいので。……殆ど業務用みたいな4ℓウイスキー飲み干しておいてビールサーバーがどうとか冗談でしかありませんね」
104 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/07/30(日) 20:55:35.22 ID:CdxusNb60

< 全く視線は向けずに淡々と >








高雄「全部載せました? 」

明石「たぶん。あとはあの二人を回収すれば終わりですかね」

高雄「あぁ……まぁ、夕日を見ながら語りたいことでもあるんじゃないですか」

明石「取り敢えず私はトラック出しますけど高雄さんは? 」

高雄「私も帰ります。どうせあの人と愛宕はあの人の車で帰るでしょうし」

明石「ですか。…………婚約の余裕、欠片も見えませんね。当然っちゃ当然ですけど」
105 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/07/30(日) 20:56:38.34 ID:CdxusNb60

< 昨今の国産花火はマジヤバい、手持ちのやつですよ >







江風「あ、そーいや花火してねーな」

海風「帰りに買ってく? 」

江風「ン、まぁ……」

山城「他がいいなら寄ってもいいけれど」

扶桑「いいんじゃない。明石、は運転中だから瑞穂には連絡しておく」

江風「じゃあ、それでお願いします」

山城「ん……」






明石「いやはや……私が諸々積んだトラックってのはいいとして、
マイクロバスを運転する山城さんはさすがに笑っちゃいますねぇ」

瑞穂「そうですね。……そもそもトラックもおかしいと思いますけど」
106 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/07/30(日) 20:57:56.49 ID:CdxusNb60

< テトラにいる蟹って何かこう……こう…… >








江風「つーかかき氷も食べてないな今日」

旗風「アイス沢山あったし……回す気あった? 」

江風「や、手動で回さないと物足りないとかいうアホのテートクに反逆して自動のやつ買ったンだよこの前」

松風「それはそれは。じゃあ帰ったらかな」

海風「花火をしてかき氷を食べて……どうせその後また飲んで騒いで」

叢雲「愉快なものね」

漣「クソガキ度半端無いけどね。クソガキばんざーい! 」

初月「まったく、ヤケも程々にな」

涼月「蟹さん……」

涼風「蟹さんだね。…………何がそこまで涼月の琴線に触れたわけ?
いっそ写真じゃなくて連れてくればよかったのに」
107 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/07/30(日) 20:59:18.29 ID:CdxusNb60

< 手を繋いで、夕日を見て、想いを馳せて >







提督「やー……でも僕本当満足。凄い満足した」

愛宕「それはそれは」

提督「水着の女の子が遊んでるのを眺めているだけの仕事どっかに無いかな」

愛宕「ライフセーバーとか? 」

提督「他人の生命背負う仕事はもうしたくないなぁ」

愛宕「じゃあ、ほら、海の家のおにーさん? 」

提督「接客業か……うーん……」

愛宕「夏休みの高校生とか大学生がバイトに来るんなら目も楽しいんじゃない? 」

提督「あぁ……あぁ、いいかも」

愛宕「問題は私たち全員雇った後に枠が余っているかどうかね」

提督「寧ろ過剰だよな、シフト制にしても一店舗に何人いるんだよって感じ」

愛宕「そうねぇ……ほら、皆帰っちゃったし、そろそろ帰りましょう? 」

提督「もうちょっと。……………………ぁ」

愛宕「はい? 」

提督「あーちゃん基本ずっとパーカー着てたよな。まともに水着見てない。見せて? 」

愛宕「すっごい今更……ねぇ」

提督「うん? 」

愛宕「今夜あなたの部屋でなら見せてあげる。私、結構疲れちゃった」

提督「じゃあ帰るか。…………なんか海に来た意味を根底から覆した気がする。楽しかったけど」
108 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2023/07/30(日) 20:59:53.03 ID:CdxusNb60

本気で生命に関してはお気を付けください

ありがとうございました


109 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/30(日) 23:12:04.91 ID:xNGH6pLy0
110 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/31(月) 22:31:45.56 ID:iZyd/xa9o
お疲れさまです
111 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/03(木) 23:03:58.05 ID:WmisLAwx0

< バナメイとかじゃないんだから…… >








提督「今日の夕食は? 」

高雄「伊勢海老だそうですよ。丸焼きを試してみたかったとかなんとか」

提督「加賀と赤城か」

高雄「ええ。あの二人って素材一つで完成したものだとか一人一つだとかそういうの好きですよね」

提督「うん。……伊勢海老一人一尾ってマジ? 」

高雄「エンゲル係数とかそういうのなんて知らないんじゃないですか」

提督「まぁ、今日日そんなもん考えてる人間の方が少ないとは思うけども」

高雄「はぁ」

提督「取り敢えずもう美味ければそれでいいんだけどさ。
……高雄も量がおかしいとか食べられないとかそういうのは一欠片も考えてねぇんだよな」
112 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/03(木) 23:05:13.15 ID:WmisLAwx0

< トレ中メンタルの最適解は常に初心と言える >








Roma「私はこれからプールで泳いでくるけど……あなたも来る? 」

阿賀野「まぁ、この暑さだし泳ぐのは中々惹かれるけど……やっぱいいや、疲れる」

Roma「……化け物の体質的に急激に太ったりしないとはいえあなた割と……」

阿賀野「阿賀野は精神が肥満体質なだけで今のところ別に太ってはないから」

能代「なんか物凄い屁理屈みたいなこと言い出したね」

阿賀野「事実でーす」

Roma「あ、そう……張り合い無いのよね、ずっと一人で泳いでいると」
113 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/03(木) 23:07:12.72 ID:WmisLAwx0

< 損得で考えるモノではないとはいえ >







山城「まともに遠泳できて大体どんなときでも断らないって言ったら雲龍しかいないじゃない」

Roma「まぁ……でも……」

阿賀野「阿賀野の方がマシだと思うよ。雲龍さん意味不明な水着着てきたりしそうだし」

Roma「えーと、いえ、あの子そういうところの気遣いができない子では……そうじゃなくて」

阿賀野「? 」

Roma「あの子、気分が乗ってくるとこっちのこと考えないのよ。
プライドなんて余裕で圧し折られそうで、その、怖いわ」

阿賀野「えぇ……? 」

能代「また意外なことを」

Roma「あのね、普段の雲龍を見ているからこそあれに負けると堪えるのよ。
しかもその可能性が割とあるのが……」

山城「…………まぁ、分からなくはない、かしら」
114 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/03(木) 23:09:09.44 ID:WmisLAwx0

< それは誰にも分からない >







提督「最近のキッズたちってさ、戦国三英傑は確実に小学校でもやるとして坂本龍馬とか卑弥呼とかはどれくらい知ってるんだろうな」

阿賀野「さぁ……阿賀野って正直大陸の方専門だし」

提督「や、昔は夏休み中に忠臣蔵とか幕末系のドラマとかやってた気がするんだよな。
新撰組とか飽きる程やってた気がする」

阿賀野「今はまぁ……そもそもテレビってあんまり見ないんじゃない。
サブスクなり配信なりで好きなの探して見てるでしょ」

提督「あぁ。だからこう、この先の時代歴史にハマる子ってどんな業を背負った感じになるのかなって」

阿賀野「って言ってもソシャゲとかで知って元ネタ調べてー……とか結構ありそうだけど」

提督「そうなのかな。や、何も分からんけど」






能代「真っ新な状態から気持ち悪いくらい歴史好きになった阿賀野姉ぇってなんなんだろう……」

漣「えー、と……うーん…………憑座として英霊の誰かの強い念でも受け取ったんじゃないです? 」
115 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/03(木) 23:11:55.44 ID:WmisLAwx0

< …………………… >







天城「つまり天城は時代の先を行き過ぎていた過去の特殊嗜好者を恨めばいいと? 」

海風「“ 江風 ”の乗組員ってお酒弱かったのかな」

松風「“ 旗風 ”には舌が合金か何かでできてる人が乗ってたんだな、つまり」

能代「う、うーん……」

漣「…………なんかあんまり掘り下げない方がいいですよね、これ」
116 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/03(木) 23:13:27.88 ID:WmisLAwx0

< 到底ステテコに見えないデザインも多々 >







提督「ステテコ……ステテコ、凄い……快適……」

雲龍「そうね……これ、凄くいいわ……」







葛城「あそこに色々ぶん投げて氷バケツに足突っ込んでるのが二人もいるんだけど」

天城「…………」

叢雲「でもステテコって今日日レディースも普通に売ってるのよねぇ……」

能代「雲龍さんくらい脚が長ければまぁ……うーん……」
117 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/03(木) 23:17:33.50 ID:WmisLAwx0

< ステテコ×氷バケツ×駄弁り >







雲龍「加賀さんって演技下手そうだけどどうなの? 」

提督「あん? 」

雲龍「ほら、プレイ中に微妙に萎えたりしないの、って」

提督「しないよそんなの。……別に下手ってこともないと思うけどな。
そんなに入り込まないとできない雰囲気とかにしないし」

雲龍「半ば無理矢理押さえ込むプレイとかしないの? 」

提督「それはどっちがどっちをだよ」

雲龍「あなたが加賀さんを。汗の臭いが……とか、そういう軽い嫌がりでも」

提督「あんま無いな。あいつ割とその辺の位置取り完璧だし」

雲龍「自分のペースで進めたいのね。どうせ誘い受けなのに」

提督「言い方。あと俺がそこまで嫌がられるとそれこそ萎えるタイプだから」

雲龍「事実じゃない。…………私が誘うと割とイヤイヤする素振りだけは楽しませてくれる辺り、あのヒト……? 」
118 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/03(木) 23:19:51.87 ID:lSk9mY5K0

< 喋り倒す >







雲龍「清楚カラーってたぶん水色よね」

提督「そう? 清楚カラーってのがまず意味分からんけど」

雲龍「白はなんだか逆に品が無い気がしてきたし水色って堕ち易そうじゃない」

提督「うん? 」

雲龍「汚されやすいし汚しやすいけれどそれでも凛と、っていうのが清楚だと思うの」

提督「人間の言葉使ってくんねぇかな……」

雲龍「どうも先入観で淡い色にしがちなのはちょっとつまらないけれど……難しい話ね」

提督「……何を一人で完結してるんだ君は」

雲龍「だってあなた割と濃い色っていうかはっきりした色の方が好きでしょう? 赤とか黒とか」

提督「まぁね。……淡い色ならピンクとかは? 」

雲龍「明石って清楚? 」

提督「うーん……」

雲龍「あぁ、でも海風も特に清楚ではないわね」

提督「お前……あぁ、白が特に清楚じゃないってお前のこと? 」

雲龍「そういうつもりは全く無かったけれど確かにそうね。ええ、白は、清楚カラーでは、あり得ない」

提督「はぁ……」
119 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/03(木) 23:21:00.53 ID:9+jXOsUb0

< お気に入りの服を敢えて真似るのにも似た >








雲龍「そういえばこの前 Romaにコス衣装製作を依頼したの」

提督「あんま変なもん頼んで迷惑掛けんなよ」

雲龍「最近は彼女の趣味の材料費とかも出して媚びるようにしているわ」

提督「えぇ……」

雲龍「で、こう、物凄く愕然とした顔をされたの、この前」

提督「なんだ、痴女っぽい衣装でも頼んだのか」

雲龍「いえ、私の戦闘衣をつくってほしい、って。
普通にしているときに着てみたかったから」

提督「ん、んん……? 」

雲龍「足元が崩れたような顔をされたわね。よく分からないけれど」

提督「虚数空間から現れる本人の原風景に近いと思われる何かを衣装としてつくる……うぅん……? 」
120 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/03(木) 23:21:34.96 ID:9+jXOsUb0

< ある種お約束といえる >








雲龍「まぁ、何か目覚めたような顔で涼月の戦闘衣分の材料費も出す条件で作ってくれてるけれど」

提督「あ、そう……」

雲龍「次はあれね、私の体型に合わせた島風の戦闘衣でも作ってもらうわ」

提督「ちょっと興味はある。…………イメクラの類いになる未来しか見えないけど」
121 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/03(木) 23:23:35.28 ID:JclJZCgf0

< 壊れた話を聞かない年が無い >







伊14「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!! 」

提督「……五月蝿いぞ」

雲龍「……体重でも増えてたの? 」

伊14「エ゛ア゛コ゛ン゛壊゛れ゛た゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛! ! ! !
あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛! ! ! ! 」

提督「あ、そう……明石くーん……」

明石「直りそうだといいですけど……いっそ買い替えたらどうです。
去年も何部屋か直しましたよ私」

提督「有能な自分を恨むんだな。直せてしまったのなら新しいものは買わぬ」

明石「はいはい。……家主は私のサポートをすること」

伊14「えー……エアコン止まった部屋で工具とか持ちたくなーい」

明石「あのね」

伊14「…………あ! 姉貴ー」

伊13「ん……なに……? 」

伊14「家主です。どぞー」

伊13「? 」

明石「私は別にどっちでもいいですけどね……」
122 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/03(木) 23:29:30.74 ID:ZjIPaR660

< 暑いとか面倒とか飽きたとかデバフが過ぎる >






提督「ふぅ……五月蝿いのは取り敢えず消えてくれたか」

雲龍「修理で終わるといいわね」

提督「や、修理でも購入でも書類の面倒さってあんま変わんねぇのよ。
こっちの人員で直しましたんで材料費分くださいってどうせやるし」

雲龍「ふぅん……工賃が入らないんだから下手すると物凄い端金でしょう?
それでも正規の書類出して処理するの? 」

提督「君はお役所仕事馬鹿にする子? どんな組織でも健全にできるなら健全な方がいいんだよ」

雲龍「そう……でも健全にできるなら、って註釈の時点であなたも大概駄目よね」

提督「回り回ってこの国の防衛は健全だろ? 」

雲龍「……そう? この為体で? 」

提督「ステテコ履いて氷バケツに足突っ込んで駄弁ってたとしても、そう。健全」

雲龍「それはよかった。…………飲まない? 」

提督「君が全部用意してくれるなら喜んで」

雲龍「…………」

提督「…………」

雲龍「…………昼過ぎから飲酒なんて不健全よね」

提督「あのさ……」
123 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/03(木) 23:31:07.54 ID:v0UKgvsb0

< ただ思ったこと放言してるだけです >







雲龍「そもそもの話私って殆ど外の世界、
というかこの場合外にいる普通の女なんて殆ど知らないんだけど」

提督「え? あぁ。……お前あの流れからまだ軌道修正すんのか。そこまでしたい話なのか本当に」

雲龍「精々が時々函館からお使いで来る将校くらいね、まともに話すの」

提督「あぁ、あの無礼な人妻……それで? 」

雲龍「フェラが割とアブノーマルなプレイって聞いて戦慄したわ。
ここにいる経験済みは全員するのに」

提督「…………随分とコメントしにくい話だね」

雲龍「あの人妻も自分は普通にするけど割と遊んでた方だから参考にならないとか言うし」

提督「あ、そう……」

雲龍「怖いものね、閉じた狭い世界って」

提督「…………」







葛城「我がおねーさまは提督閣下に自制を促したいのか蹴破ってほしいのかなんなんだろうね」

瑞穂「知りませんよそんなの……」
124 : ◆5z7C0EoTrg [saga ]:2023/08/03(木) 23:32:22.46 ID:v0UKgvsb0


ありがとうございました
125 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/03(木) 23:55:01.27 ID:h5aMWPWF0
126 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/04(金) 17:30:24.94 ID:einqZxpdo
お疲れさまです
127 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/04(金) 23:23:37.02 ID:9P3gF/Ag0

< 明日はハコ……箱化……!? >







雲龍「そういえばおっぱいの日もパンツの日兼バニーの日もハミ乳の日も華麗にスルーされたわね」

天城「はぁ」

雲龍「今日は、えーと? 」

天城「……箸の日? 」

雲龍「女体盛りは趣味じゃないらしいし私も趣味じゃない」

天城「無理にしなければいいじゃないですか」

阿賀野「ハシシの日ってことでヤクキメで」

雲龍「……なる、ほど? 」

天城「……?? 」
128 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/04(金) 23:24:28.12 ID:9P3gF/Ag0

< 雰囲気考えるなら何の日かより花言葉とかの方が >








雲龍「ぁ、でもよく考えれば今月の二十一日にバニーの日再チャレンジできるわね」

天城「まぁ、好きにしたらいいのでは」

阿賀野「どっちかっていうとハニーの日じゃない? 」

雲龍「だから女体盛りは駄目って言ったでしょう? 」

阿賀野「そっかぁ……」

天城「…………ハチミツを使うカクテルでも飲んでいればいいのでは? 」
129 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/04(金) 23:27:07.80 ID:9P3gF/Ag0

< レガシーとかやってるとなんとはなく >







漣「すっごい好みの話でしか無いんだけど」

叢雲「あん? 」

漣「学校物から展開拡げていく話でさ、卒業しない展開マジでクソだと思うんだよね」

叢雲「……うん? 」

漣「や、究極的には退学でも中退でもなんでもいいんだけどさ、
最終学年まで展開してから物語動かしてほしいっていうか」

叢雲「うーん……別に面白ければいいじゃないそんなの」

漣「そりゃそうだけどさ、違うの。全学年楽しみたいんだよこっちは。ハリポタぁ! お前のことだ」

叢雲「その辺のラノベとかなら兎も角言うに事欠いて世界的な児童書じゃないそれ……」
130 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/04(金) 23:28:48.08 ID:9P3gF/Ag0

< や、乗せてくれるってんなら今の車売りますけども >







明石「空飛ぶ車ねぇ……うーん……」

瑞穂「? 学術誌ですか? 」

明石「や、ネットで大昔の子供向け雑誌見てたんですよ。“ 未来の世界では ”って感じの」

瑞穂「はぁ、技術的にはほぼ実用化が近いって聞いたことありますけど、空飛ぶ車」

明石「私も聞いたことはありますよ。あんまり惹かれませんけど」

瑞穂「意外なこと言いますね」

明石「技術的にはまぁ楽しいと思いますけど……見た目とか挙動がどうも好きになれそうもなくて」

瑞穂「?? 」

明石「スターウォーズのEP2とかのはちょっと憧れますけどねぇ……現実だと、ねぇ……? 」

瑞穂「???? 」
131 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/04(金) 23:31:27.39 ID:9P3gF/Ag0

< そりゃ人間が勝てるのは人間までですよ >







提督「某二刀流の人とかジャマイカの稲妻を見ているとさ」

阿賀野「うん? 」

提督「歴史上の豪傑が必ずしも誇張表現であるわけではないって自信持てるよな。
圧倒的なフィジカルと才能って末恐ろしいけど存在できるんだ、って」

阿賀野「まぁ、言いたいことは凄く分かる。……でも」

提督「? 」

阿賀野「絶望するよね。あんなのが殺意マシマシで襲ってくるって」

提督「確かに」

阿賀野「怖いよねぇ……」







龍田「うん? 混ざりに行かないの? 」

能代「スポーツとか別に……あと」

龍田「ええ」

能代「私たちの方が強いですよね、って感想しか持てませんけどそれ言ったら露骨に嫌な顔されるから」

龍田「あ、そう……」
132 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/04(金) 23:33:09.01 ID:9P3gF/Ag0

< 美味しいし死なないって言われてもフォルムがそもそも >







加賀「カエンタケは食べられる、と聞きました」

赤城「というより私たちならいけるな、というだけの話ですが」

加賀「硬い肉質で苦味があるのだとか」

赤城「フグが美味しいんだからカエンタケも普通の人間ならできない調理法と毒抜きでなんとかなる筈」

加賀「と、いうことで」

提督「無理だよ……どうやってそんなもん手に入れてこいっていうんだよ」

加賀「高級将校の権力? 」

赤城「私も手伝いますから。特務の力があれば国内なら大概の無茶ができますよ」

提督「なんだお前ら……」
133 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/04(金) 23:37:34.29 ID:9P3gF/Ag0

< 隣のテーブルに普通に >







加賀「まぁ、一割くらいは冗談です」

提督「あのさ……」

加賀「しかし赤城さん、赤城さんの深く関わってる特務って国内に注力してるんですか? 」

赤城「国外はそこまで強くないですねぇ……旧内務省系の派閥がどうとかで」

提督「今の情勢だと国外で一番強いのは殿下系列だからなぁ」

赤城「というより横須賀閥が殆ど握ってますね。本来の管轄は某省ですけど」

加賀「なるほど。実に為になる怖い話ですね」

提督「君はその横須賀閥だもんね」

加賀「ええ」

赤城「カエンタケって外国の方がいいんでしょうか」







愛宕「…………私たち二人には聞かせてもいいと思われてるって、信頼? 」

高雄「だと思いたいものね。……紅茶の味が加速度的に落ちていく気もするけれど」
134 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/04(金) 23:40:34.90 ID:9P3gF/Ag0

< 多彩とは取り敢えず言える >







時雨「うーん……ビスコって良いつまみになるね」

あきつ丸「塩分そこそこ甘みマシマシ、まぁ、そうでありますね」

時雨「Bismarckってこれ食べたことあるんだろうか」

あきつ丸「変な話だがほぼ100%実食済みな気がする」

時雨「まぁ……満喫はしてるよね」

GZ「いつの間にか着物の着付けもマスターしていたぞ。
Eugenたち全員を嬉々として着飾って遊んでいた」

あきつ丸「……」

時雨「えぇ……」
135 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/04(金) 23:42:58.04 ID:9P3gF/Ag0

< 社会の変革ももう少しゆっくり頼みますよ >







速吸「あのね、お酒は確かに百薬の長と言われますけど、
同時に万病の元でもあるんですよ」

Pola「えー……? 」

時雨「なんか速吸さんがまともなこと言ってるの久々に聞いた気がする」

あきつ丸「言ってやるな。本人も気にしているのだろう」

速吸「? 私何か変なこと言ってました? 」

時雨「クソ映画マニアとかしけた煎餅が好きとか」

速吸「?? 個人の好みでは? 」

時雨「え、いや、まぁ……」

あきつ丸「……ズレているのが悪い、と断言できない辺り自分たちも現代人でありますね」
136 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2023/08/04(金) 23:43:25.38 ID:9P3gF/Ag0

ありがとうございました
137 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/04(金) 23:45:29.92 ID:CqCGh5PO0
138 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/05(土) 00:18:07.66 ID:6CJQ0UvJo
ハリポタは作者も反省してるから許してあげて
139 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/05(土) 21:04:13.01 ID:E8KuhL+V0

< ちいさい、ではなく、ほっそい >







山城「あなたも戦闘衣が緑だったらよかったのにね」

能代「えーと、雲龍姉妹? 」

山城「元々異常に細いけれど戦闘衣のときは特に細く見えない? 」

能代「うーん……膨張色と収縮色とかそういう話? 」

阿賀野「や、雲龍さんは兎も角天城さんの細さはたぶん癌とかの類いだと思うよ」

能代「またそうやって……」

山城「でも確かに天城の細さって心配になるのは分かるわ。
贅肉が無い、とかではなくて骨と筋肉が細いというか。
雲龍はあれで筋肉の動きが分かるくらいには太いわ。ある意味では最上級の褒め言葉だけれど」

阿賀野「そうそれ。能代は阿賀野に水泳勧めるんじゃなくてね、
天城さんに食事と筋トレを勧めてこよう! 」

能代「無理ですよそんなの。仮にそれで程良く太れたとしてもアルコールで確実に減るし」

阿賀野「確かに」

山城「結局今のまま、か」






天城「…………」

雲龍「たぶん馬鹿にされてるのよりは大分褒められていると思うけれど……まぁ、出て行きにくいのは、そうね」
140 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/05(土) 21:05:09.08 ID:E8KuhL+V0

< 暑気払い(たい) >








愛宕「ふふ、こう暑いとノンアルカクテルも中々いいものね」

初月「まぁ……愛宕さんには、似合うよ」

愛宕「そう? 」

初月「飲み物そのものが、じゃないぞ。
嬉々としてハーブとかレモンを用意して楽しそうに用意してくれるところが、だ」

愛宕「あら高得点回答」

初月「これでもあの男と波長が合う女だからな」

愛宕「なるほど。…………初月くんがどんな風に啼くのか、知りたいなぁ」
141 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/05(土) 21:05:57.61 ID:E8KuhL+V0

< お互いに好きな人の好きなヒト >







初月「愛宕さんが本当に知りたいと思ったら隠すことはできないさ」

愛宕「ふぅん? もっと別の飲む? 」

初月「僕はこれ、好きだけど」

愛宕「そう? 私も好き」

初月「……どうせカクテルワードとか名前に意味でも込めてるんだろ」

愛宕「どうして? 」

初月「僕があいつなら、そうする」

愛宕「あ、っは……そうね、ええ……それは、確かに」
142 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/05(土) 21:07:15.74 ID:E8KuhL+V0

< 夏への恨みを凌駕する喜びを、幸福というのです >







初月「……で? 」

愛宕「サマーディライト。カクテルワードは知らない」

初月「” 夏の喜び ”、ね……夏の喜びって? 」

愛宕「生きているって感じられることかな。暑いのも悪くないわ」

初月「……そうか」

愛宕「まぁ、秋口の方がもっと生きている感じはするけど」

初月「違い無いね」

愛宕「ん。…………隠すのやめたくなった? 」

初月「カクテルワードが有ったら危なかったよ。……ふふ」

愛宕「んふ……それは残念」
143 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/05(土) 21:09:00.24 ID:E8KuhL+V0

< 否定(肯定(否定(肯定…………(中略)肯定 >







提督「や、俺全肯定タイプ苦手なんで……」

漣「言うてむーちゃん好きなんだから実は好きでしょ」

提督「むーちゃん好きなのはそうだけどむーちゃんって全肯定してくれるか? 」

漣「何言っても大概文句言いつつ反応したり手伝ったりしてくれるじゃん? 」

提督「そうだけどそれ全肯定タイプか? 」

漣「漣はそう思いますけど」

提督「そっかぁ……俺全肯定してくれる女の子が好きだったのかぁ……そっかぁ……」
144 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/05(土) 21:10:18.15 ID:E8KuhL+V0

< 逃げ場が無いという消極的肯定、という積極的肯定 >








叢雲「はぁ……もう少し厳しくしてあげましょうか? 」

提督「や、今のむーちゃんが好きだよ俺」

叢雲「気持ち悪いわね」

提督「でも好きなんでしょ? 」

叢雲「そんなわけあるか」

提督「あぁ、大好きだったか」

叢雲「んなわけ。……これどう答えても袋小路よね。
上下左右どころか前も後ろもどこにも逃げ場無いわ」
145 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/05(土) 21:11:17.42 ID:E8KuhL+V0

< 昔のファンタジーに比べたら真とか安売りだよね >








伊14「今のJKってさー」

旗風「? 」

伊14「漏れなく某感染症で中学時代死んでた世代なわけじゃん」

旗風「まぁ……大学生の大部分もそうですね」

伊14「ってもその人らは中学時代殆どフツーだしさー。
コミュ力が一番養われる時期ってさっきウチのおっさんが話してたし、
今のJKって真のコミュ強とその他と真のコミュ症に分かれてる気がする」

旗風「分からなくはないですけど」

伊14「今ここで予言しておくよ、良い意味でヤバい人と悪い意味でヤバい人どっちも出るよこの世代。
十年後イヨ様に平伏すがいいよ下郎どもは」

旗風「はぁ……? 」
146 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/05(土) 21:12:32.82 ID:E8KuhL+V0

< 真()抑圧された存在 >








旗風「っていっても凄い人も悪い人もどの年代にもいない? 」

伊14「どの年齢にも野球星人とか将棋星人がいるっていうんなら証拠出して」

旗風「む……」

江風「江風の知る限りスポーツではいないな。将棋とか文化系は知らないけど」

涼月「文化系でも全年齢に、とはいかないんじゃないですか。
メディアの取り上げ方もありますけどその二人は少なくとも国内で知らない人なんて殆どいないわけですし」

江風「江風ですら知ってる将棋星人、とか逆に旗風でも知ってる野球星人ってことだもンな。
この業界では凄いンです、レジェンドなンです、じゃ当て嵌まらないってことか」

伊14「たった二、三年の期間内を特殊な抑圧受けて育った世代だからね、
これは人類史のパラダイムシフトかもしれないよ」

旗風「はぁ」







伊13「イヨ、ちゃん……隠れて朝から…………お酒、飲んでた、でしょ……? ダメ、だよ……? 」

伊14「んえ? 」

松風「……朝から飲んで丁度良く昼前に抜け始めるとあぁなるのか。なんか、怖いなそれ」
147 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/05(土) 21:13:25.65 ID:E8KuhL+V0

< 割と気になるものなんですよ >








提督「俺の地元の友達中じゃあ飲み会の締めは」

加賀「はぁ」

提督「ドーナツ屋かバーガー屋なんだよ。まぁ、どっちも駅近と駅中だからなんだけど」

加賀「ラーメンでは」

提督「や、別に何にしないといけない、ってのは無いんだけど……そうだよな。
塩っぱいものだよな、人間の身体的に」

加賀「まぁ、私は正直何でも。甘味でもそれはそれで」

提督「そうだけども……うーん……」

漣「三十後半のおっさんたちが閉店間際のドーナツ屋で締めは絵面的に厳しい、というお話では」

加賀「……なるほど」

提督「うん、その通り。あ、いや、別に何でもいいんだけど……そうじゃなくて、うーん……」
148 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/05(土) 21:14:41.43 ID:E8KuhL+V0

< でも回された気を無碍にするのも…… >







漣「というかフツーにオールなのでは」

提督「や、次の日暇な学生とかじゃねぇんだぞ全員。
暇だとしてもさすがに一人か二人で締めの後別に行くわ」

加賀「儘ならないものね、人間って」

提督「お、おう……」

漣「社会人加賀さんは解散ってなっても露骨に未練のある顔で迷惑かけそうですもんね」

提督「容易に想像できるな。一緒にもう一個行きます?
って気回されてもちゃんと遠慮は大事だぞ加賀くん」

加賀「む……」
149 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/05(土) 21:15:45.51 ID:E8KuhL+V0

< 誘いたい、ってことですよ >







加賀「そもそも私なら翌日時間のある子を誘います、最初から」

提督「そこからして気遣われてそうだけどな」

加賀「それくらいなんとなく分かるでしょう。一緒に夜まで遊べる相手なら」

提督「まぁ……」

漣「でもでも、そもそも、たぶんきっと! 」

提督「あん? 」

漣「加賀さんは誘う方じゃなくて誘われる方だと思いますよ! 」

提督「……確かに」

加賀「?? 」
150 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2023/08/05(土) 21:19:28.29 ID:E8KuhL+V0

>>138
J.K.Rの意志がどんなものかは正直分かりませんけど……
女史関連のニュースを見ていると、
世界って怖いなぁ、みたいな感想が湧きますね
今ならマホウトコロ周りでアニメ化に漕ぎ着けて、
ガチガチのジャパナライズしても逆に許されるかもしれない気もしますし

ありがとうございました

151 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/05(土) 22:30:36.32 ID:aPrvFDxN0
152 : ◆5z7C0EoTrg [sage saga]:2023/08/08(火) 22:17:02.51 ID:hR2iCqR30

< クルッポークルッポークルッポークゥ…… >







江風「? 何してンの? 」

海風「鳩見てるの」

江風「鳩」

海風「鳩。……ずっと見てると可愛いよ」

江風「ンー……」

海風「…………」

江風「…………」

海風「…………中途半端なところで鳴くのやめられると変な感覚だよね」

江風「え? まぁ……どうでもよくね? 」
153 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/08(火) 22:18:12.08 ID:hR2iCqR30

< ぼんやりと空を見上げながら >







海風「蝉とか草むらにいる謎の虫もさ」

江風「うン」

海風「最初は結構鳴くの下手じゃん。
あれが段々上手くなってくると夏感出てくるよね」

江風「まぁ……何歳だよ姉貴」

海風「鶯だって最初は下手だけど上手くなるし生き物って凄いよね。
春先だとホーぅホケックキョ! みたいなのとかいるのに」

江風「だからあンたは何歳なンだよ姉貴……」
154 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/08(火) 22:19:41.83 ID:hR2iCqR30

< この時期のキッチンはほぼ地獄みたいなもの >







提督「うぉぉぉぉぉぉぉぉっっ! このクソ暑い昼だからこその中華祭りじゃおらぁぁぁぁっ! 」

漣「うへぇ……もう言動全てが暑苦しくて鬱陶しい」

提督「ちなみに厨房がクソ暑い所為でTシャツが濡れ雑巾になったので着替えてきました」

漣「そんなんつくる前から分かってたっしょ……」

提督「ふはははは! 俺のオススメは筍スープだぜ! 美味いぜ! 」

漣「はいはい。……………………お疲れ様です」

高雄「……ありがとうございます」

愛宕「あっっっっつい……なんでお昼つくってただけで着替えなきゃならないのよ……」
155 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/08(火) 22:20:47.97 ID:hR2iCqR30

< 頭がおかしくなると逆のことをしたくなる() >







加賀「あぁ、よく冷房の効いた部屋で食べる回鍋肉……麻婆豆腐……酸辣湯……油淋鶏……青椒肉絲……炒飯……餡かけ焼きそば……」

赤城「白飯は? 」

提督「二升炊いたぞ」

赤城「愛してますよ少将閣下」

提督「はいはい」

阿賀野「わぁ……わぁ……」

能代「阿賀野姉ぇですらドン引きしてますよ」

提督「いいから食え。基本大皿に盛ってるからな。
自分の近くにある皿が残ってるとあいつらが遠征してくるぞ」

初月「確保した後はもう自分の皿を守ってるよ。あんなのに対抗するなんてアホだ」

旗風「ふふ、新しい辣油買っておいてよかった」

松風「…………辣油何種類持ってるんだ?
昨日と一昨日で一種類ずつ見た気がするんだけど」
156 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/08(火) 22:22:21.50 ID:hR2iCqR30

< ビュッフェ形式だと思ってください >








伊13「というか……炒飯と、焼きそばと、白飯……全部、主食……」

伊14「炭水化物に殺されそう」

提督「あ、焼きそばは海老塩と五目、炒飯は蟹玉と豚角煮があるぞ。
キャベツ炒めは材料的に少しだけのおまけだ」

赤城「なんと」

加賀「これは……素晴らしいですね」

叢雲「はい、取り敢えず炒飯類」

涼月「こちらは焼きそば類です」

Littorio「肉系のを幾つか。……Littorioもう一度着替えてきます」

提督「ん……あぁ、あとの残りはテーブルの上減ったら仕上げして持ってきてやる」

明石「ははは……キャベツ炒めがヘルシーであっさりに見える……」

瑞穂「…………そうですね」
157 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/08(火) 22:25:39.08 ID:hR2iCqR30

< 本当に全部食べるやつがあるか >







江風「甲子園クソ暑そう」

海風「曲がりなりにもスポーツ好きって言ってるヒトがその感想でいいの? 」

江風「でも暑そうじゃン」

海風「そうだけど……」

江風「つーかさ、江風たちが食べ終わった後もずっと食べ続けてるヒトたち見ると語彙力も喪失するよ」

海風「……そうだけど」






加賀「赤城さん、その回鍋肉は私のものです」

赤城「名前書いてありました? ……その青椒肉絲は渡せませんよ」

加賀「名前、無かったので」

提督「つくっておいてなんだけどな……なんぼか夜のつまみにしようと思ってたんだけど」
158 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/08(火) 22:26:26.95 ID:hR2iCqR30

< オシャレタイトル >








漣「ご主人様って『限りなく透明に近いブルー』とか好きそうっすよね。
漣はタイトルしか知らないんで内容は全部ぶん投げておいて」

提督「『悪魔が来りて笛を吹く』とか好きだよ。内容もだけど」

漣「だから内容は今どうでもいいんですってば」

提督「『さらば愛しき女よ』もアリかな」

漣「ふーん……イトシキヒトねぇ……『くちづけでは長く、愛には短すぎて』とかは?
これ副題ってーか巻タイトルですけど」

提督「いいじゃん。後で貸して」

漣「結構長いってーか実はこれ旧版なんすよ。今はレーベル変わってるんで新版は違います」

提督「まぁ、そのセンスの作者のを読みたいだけだからそれでいいよ別に。取り敢えず読んでみたい」

漣「はいはい。……何? 」

叢雲「いえ……なんだか話の内容理解できるようになってきて複雑だな、って。
中二ってこういう感覚なのね」

漣「え? うぅん……どうだろう? 」
159 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/08(火) 22:27:32.26 ID:hR2iCqR30

< シンプルなタイトルが悪いとは言わないけれど >







叢雲「案外あなたたちタイトル含めて覚えてるものなのね。
私割とニュアンスとかで覚えてるだけのやつ多いわ」

漣「それこそ中二だからかな。……あとまぁあれ、ご主人様大好きな映画」

提督「『時計じかけのオレンジ』? 」

漣「そう。あと『月は無慈悲な夜の女王』とか『酸素は鏡に映らない』とか」

提督「どっちも俺の本棚にあるやつ」

漣「恩田陸とか辻村深月もセンスありますよねー。
漣も何冊かは読みましたし」

提督「あぁいう作家になりたかったなー、って」

漣「確かに」

叢雲「今からなればいいじゃない。何もかも捨てればなれるかもよ」

提督「そこにあるものに何の意味があるのさ。むーちゃんに読ませたいんだから。
なんならむーちゃんが感涙してくれるのが夢なんだから」

叢雲「相変わらず気持ち悪いわね……読んでやるから軍にいる間になってみせなさいよ、クソ司令官閣下」
160 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/08(火) 22:29:08.03 ID:hR2iCqR30

< 一息に殺されず、決して見逃してはくれず >








雲龍「ぁ……」

天城「? どうしました」

雲龍「いえね、今サンがそっちを横切っていったんだけど」

天城「また猫部屋から脱走したんですか。いつも通りですけど」

雲龍「ええ。凄く大きいカマドウマを追いかけていたわ」

天城「はぁ……ちょっと見たくはありませんね。この時間なら姉様の枕元に置いたりはしないでしょうけど」

雲龍「あぁいう無意識で残酷な嬲り方、されてみたい……」

天城「…………こんな会話をしているよりは死体の処理をしている方がマシですよ」
161 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/08(火) 22:33:31.96 ID:hR2iCqR30

< ファッションはファッションですし…… >







提督「何年か前呉の大将が死んだときの国葬って軍装だったじゃん高雄」

高雄「? そうですね」

提督「喪服って持ってるの? 」

高雄「いいえ。近しい人間があなたしかいないので喪服を着る機会なんて無いかと」

提督「そっかぁ……」

高雄「何です。不謹慎と知りつつ見たいなんて言うつもりですか」

提督「まぁ、見たいは見たいけど……現実として俺たち婚約したからな。
もし仮に俺が身内の葬式行くときは高雄も着ていかなきゃならないよなって」

高雄「あぁ、ちょっとそれは考えていませんでしたね……確かに」

提督「現実問題として二人連れてくってのがまず意味不明だし、
あんまり色んな人間いるとこ行くと経歴誤魔化すのあれだから可能性としては低いけど」

高雄「ご両親のときだとかは必要かもしれませんね」

提督「うん」






愛宕「喪服も結構色んな種類あるのねぇ……この前開きタイプとか私好き」

高雄「バッグだとか小物もそれなりに考えないといけませんね」

提督「うん。…………喪服選びが楽しそうってのも何か凄い違和感あるな」
162 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/08(火) 22:36:07.74 ID:hR2iCqR30

< 最初は時々口を挟んだりしていたものの >







愛宕「あ、そもそもあなた一応の宗派は?
どうせなら数珠とかもちゃんと選ばないと」

提督「あぁ……そうね……うん……」

愛宕「? 何で疲れた顔してるの? 」

提督「一時間以上だぞ……君らよく真っ黒な服見ながらいつまでも喋ってられるな」

愛宕「? 」

高雄「? 」

提督「や、いいよ……俺がおかしいね、うん……」
163 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/08(火) 22:40:00.20 ID:hR2iCqR30

< 無神論は当然宗教枠です >






提督「疲れた……」

阿賀野「和装ならどうとか帽子はどうとか言って天城さんとLittorioさんも巻き込まれてたよ」

提督「買い物とかは楽しく付き合えてたつもりなんだけど……。
何の予備知識も経験も無いもの考え始めるとあぁなるんだな」

阿賀野「まぁねぇ……女が皆あぁではないと思うけど」

提督「そうかい。……三大宗教って言い方があれだよな。
この国って独自に世界何々大何々つくるんだから四大にしてシッダールタちゃんとこの入れればいいのに」

阿賀野「そこは珍しく謙虚だった、ってよりあれでしょ。
宗教ってあんまりネタにできないから客観的にならざるを得なかっただけなんじゃない」

提督「なるほど。……現代の世界三大宗教は? 」

阿賀野「科学・金・エロ! ……名前は変わったとしても昔からずっと」

提督「まぁね。……じゃあ四大にするなら何入れる? 」

阿賀野「“ 宗教 ”! 」

提督「なるほど。…………君割と明快に毒吐くの好きね」
164 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2023/08/08(火) 22:40:27.56 ID:hR2iCqR30

ありがとうございました
165 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/09(水) 09:42:25.51 ID:HTisNMWko
お疲れさまです
166 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/09(水) 10:55:53.68 ID:+SNXAoib0
167 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/12(土) 23:09:26.11 ID:jV3G+LTc0

< 語らないという、間 >








高雄「突然ですけど」

提督「突然なの大体好き。何? 」

高雄「面白みは無いですよ。……新聞、減らしません? 」

提督「うん? 」

高雄「一応前任からの慣例通りというか地域との繋がりというかで四大紙と地方紙一つ取ってるじゃないですか」

提督「東奥日報ね」

高雄「Littorioが言葉の練習と称してクロスワードだとかをしていたり、
龍田が全紙の一面だけを比べて読んだりはしてますけど、
他のヒトはよっぽどのときの暇潰しだとかじゃないですか」

提督「まぁ……俺も気分で地方関連流し見して終わるな」

高雄「私も時々は眺めますし、他も四コマだとかスポーツ欄だとか見はしますけど」

提督「うん」

高雄「…………」

提督「…………黙って悪い。なに? 」

高雄「いえ。…………あなたが必要だと思っているなら、いいです。
私が分からないことを許容してくれるなら、これで」
168 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/12(土) 23:10:20.80 ID:jV3G+LTc0

< 愛だけ考えて生きられるのなら >








提督「んん……そんな深い話だったか?
俺は単に後任のこと考えて大過無くやり過ごそうと思ってるだけだよ」

高雄「だとしても、です。私はそれで納得しました」

提督「それは副官高雄の話だろ。俺の婚約者高雄としてはどうなんだよ」

高雄「こんなのどうでもいいです。明日廃刊になったって構わない。あなたがいれば別に」

提督「あ、そう……」

高雄「…………」

提督「…………」

高雄「…………」

提督「…………」

高雄「…………」

提督「…………顔見るの、やめろ。今、見せられない顔してる」
169 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/12(土) 23:11:03.95 ID:jV3G+LTc0

< ハメ殺す褒め殺すつまり、愛してる >







提督「まぁ、実際……なんか問題ある?
後任を思うっていうのはつまり今後の俺を守る、って意味でもあるんだけど」

高雄「別に無いと思いますよ。ただ単純に非効率で意味が無いかと。
今日日情報が欲しいならタブレットで事足ります」

提督「あぁ、そういう……まぁ、そうだね。俺的には全く何にも否定できない」

高雄「そう」

提督「うん。それは俺が高雄を信頼してるってだけの意味なんだ、ある意味では」

高雄「はい」

提督「……高雄はさ」

高雄「はい」

提督「実はこの国のことも軍のことも、もしかしたら人のことも好きだよね。
や、好きかは知らないけど、愛着みたいな、執着はあるよね」

高雄「関係の無い話では」

提督「そうかもしれない。…………俺への信頼があるのは知ってるよ。
でも、それを俺が知ってることも知ってるじゃん、高雄は。
単に解約したいなら、俺になんて言わないだろ、高雄は」

高雄「……………………」
170 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/12(土) 23:12:14.73 ID:jV3G+LTc0

< あの頃にしか無い熱 >








伊14「伊代はまだ 16だから〜♪ 」

江風「イヨとカラオケする度に聞く」

海風「まぁ……」

伊13「でも……イヨちゃん、戸籍上、二十一歳……」

漣「五歳もサバ読むとかご主人様の好きそうなお店だと金返せレベルだね」

初月「まぁ、罪深い年齢詐称だな。三十と三十五とかならまだしも」

瑞穂「高校生と大学生ですものね。雲泥の差です」

江風「……」

海風「……」

伊13「……」

漣「……」

初月「……」

伊14「……」

瑞穂「? 歌、まだ終わっていませんよ? 」
171 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/12(土) 23:13:14.04 ID:jV3G+LTc0

< 理不尽こそ、理 >







漣「やー……瑞穂さんにはロリコン疑惑もありますんで……」

瑞穂「失礼な。私は明石さんが好きなだけですよ。
年齢もそうですけれどそもそも無理強いなんて致しませんし」

初月「雲龍さんにはいいようにされていたみたいだしな」

伊13「被害者は……容易く、加害者に、なるって……」

海風「全ての虐待児が親になってはいけないってことではありませんけどね」

江風「罪深いな。雲龍さンに触れられたらそのヒトはもう加害者予備軍なンだ……」

瑞穂「最高に理不尽。…………その理論なら何度か深いキスもされている江風さんってアウトでは? 」
172 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/12(土) 23:14:02.71 ID:jV3G+LTc0

< 他人の口に入るものって考えるとちょっとね >







提督「お昼ご飯何がいい? って言われて通るかは置いておいて必ず希望出すようにしてるんだけどさ」

叢雲「母親のおしえだか喧嘩の末路だったかね」

提督「両方かな。……あれ俺が冷蔵庫どころか倉庫の食材まで知ってるからできるだけじゃん」

叢雲「まぁ、あんたもつくるし、なんなら物資搬入も業者との折衝もあんたがやってるものね」

提督「だからさ、誰にでも使える面倒の少ない回答を思い付いた」

叢雲「ふぅん? 」

提督「“ 材料何があるの? ”最強はこれ」

叢雲「“ つくってくれるの? ”」

提督「……“ いいよ ”」

叢雲「もう躓いたじゃない。誰にでもできる回答ではない」

提督「おかしいな。誰だってネットでレシピ調べればどうとでもなる筈」

叢雲「あんたにいきなりメイクしろっていってできるんならそうね。
自分の顔じゃないわよ、他人の顔よ」

提督「む……」
173 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/12(土) 23:14:52.69 ID:jV3G+LTc0

< 誇りを抱いて言いましょう、その通りです >








提督「お前ら俺のことをまるで悪の枢軸みたいに言うけどな」

赤城「まるで、ではなくて本物でしょうに」

提督「悪の枢軸の脛を齧ったり靴裏を舐めてる小悪党が正しい」

赤城「五十歩百歩でしょうそれ」

提督「知ってる? その言葉ができたときの中国での一歩は今の二歩分だったんだぜ? 」

赤城「右足と左足それぞれ踏み出して一歩分、ということですか。
百歩二百歩というと多少はマシに思えますね」

提督「な? 」

赤城「な? じゃありませんけど……あなたどんなときでも絶対くだらないこと言わないと死ぬ病気なんですか? 」
174 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/12(土) 23:15:41.47 ID:jV3G+LTc0

< 棚に上げる為にその棚はもっと高いところへ置いておく >








提督「大体ね、俺は未だに殺人童貞守ってるよ? 」

赤城「それでいてなお悪党ってより酷い何かなのでは」

提督「でも殺人童貞守ってるよ? 」

赤城「五月蝿いですね……私だって直接人間を殺したことなんてありませんよ」

提督「それでいてなお悪党ってより酷い何かなのでは」

赤城「五月蝿いですね。……それで? 」

提督「あん? 」

赤城「小悪党は何を取引したいんです」

提督「さすが薄汚い大悪党は話が早い」

赤城「あなたの棚は成層圏にでもあるんですか……」
175 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/12(土) 23:17:20.65 ID:jV3G+LTc0

< 結局慰めたのは無聊の方でした >









赤城「まぁ、その取引については善処致します」

提督「そりゃどーも」

赤城「はいはい。……それにしても、守るべき存在がいるというのは幸せなことですね。
あぁ、守るべき、という自己肯定とでも言いましょうか」

提督「今日は随分攻撃的だね」

赤城「これでも私、蒼龍さんって札を抑えられたこと、根に持ってるんです。
あと単純に罵倒語使ったのはそっちの方が多い」

提督「隙を見せるやつが悪い」

赤城「そっくりそのままお返し致しますよ。
……自分が孤独ではないということを実感できて、
それにも増しての効果、誰かの役に立っているという優越と庇護を拗らせた牢獄にいられる」

提督「本ッ当今日は酷いこと言うなお前。慰めてあげようか? 」

赤城「えーと、江風さんと漣さんにおしえてもらいました」

提督「あん? 」

赤城「“ 誠意とは言葉ではなく金額 ”。高くて良いお酒と心の籠もった肴を希望します」

提督「あ、そう……」
176 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/12(土) 23:18:09.11 ID:jV3G+LTc0

< 橙子だけど、とかいうタイトル来たら笑うよね >







漣「スカー・レッドからショートメッセージ来てワロス」

叢雲「はい? 」

漣「この世に実在するわけ無ぇから言葉にしてやるけど。
傷んだ赤色からショートメッセージ来たの。
食わせるんなら漣じゃなくて送ってきたやつ殺って。マジで頼む」

叢雲「???? 」
177 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/12(土) 23:18:43.43 ID:jV3G+LTc0

< 辟易した顔を眺めながら、深く頷く >








提督「ウンリューちゃんにゴム買わせに行ったら」

扶桑「何やってるんです……というか話す相手間違ってますよ」

提督「俺だって少しは楽しくなりたいんだよ。
雲龍本人は置いといて愛宕とか山城に話しても流されるだけだ」

扶桑「はぁ……それで? 」

提督「お約束のように最初は輪ゴムの箱一つ買ってきて」

扶桑「物凄く楽しそうですね。…………雲龍が」

提督「そうだね。その後、ちいさいのから順に買ってきて最後には同伴させられたんだぞ俺。
楽しくないとは言わないけど普通に変な気分だった」

扶桑「……」

提督「つーか買わせに行ったら、じゃなくて買わせに行かせられるプレイの共犯にさせられたら、だな。なんだあいつ」

扶桑「…………知りませんよそんなこと。私に話して楽しいところありました? 」
178 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/12(土) 23:19:30.68 ID:jV3G+LTc0

< さて、何を着ていたのか >









提督「まぁ……同じこと扶桑にさせたら楽しいと思う。たぶん心から」

扶桑「付き合い切れませんよそんなの」

雲龍「どう見ても男の性欲煽る用途にしか使えない衣装着ておいて何言ってるのよ」

提督「うわ出た」

雲龍「酷い男……」

提督「こんなこと言われる言動どうにかしたら」

雲龍「アイデンティティの喪失って思考する動物としては死と同義じゃない」

提督「一回死んだら清い雲龍ちゃんになるかもよ」

雲龍「だからそれ、今の私という存在は死んでるってことでしょう」

提督「まぁね」







扶桑「……さらっと流されたけれど私が着ていたの暴露ているのかしら。
当てずっぽうな気もするけれど……でも……」
179 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/12(土) 23:20:31.34 ID:jV3G+LTc0

< 好きなものが行ったり来たりするのが四季かな、みたいな >








提督「それにしてもクソ暑いなおい……」

雲龍「じゃあ雨乞いでもする? 勿論あなたの好きな歴史リスペクトで半裸だけれど」

提督「ばーか。……降ったら降ったで蒸し暑くて不快感ヤバい」

雲龍「そうね。西瓜でも? 」

提督「この前海で飽きる程食べたけど……食べる」

雲龍「ん……あぁ、そういえば」

提督「あん? 」

雲龍「西瓜ってシトルリンが沢山含まれてるらしいわ」

提督「まぁ、そら学名由来だしな。……効果あんのかな」

雲龍「日々下半身を酷使しているあなたが辛い夏をやり過ごせているのは西瓜のお陰だったのよ」

提督「マジか。毎日拝まなきゃいけないなそれ」

雲龍「拝み倒して毎日三食感謝して食べるべき」

提督「それはさすがに。……実はメロンの方が好きなんだけどここ皆西瓜派ばっかだしなぁ」
180 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/12(土) 23:22:05.30 ID:jV3G+LTc0

< お任せ……? >








阿賀野「そういうときは阿賀野にお任せ! 」

提督「あん? 」

阿賀野「阿賀野の拡大家庭菜園にあるよ! 西瓜もメロンも」

能代「ハウス栽培はもう家庭菜園じゃないよね」

阿賀野「売るつもりの無い素人の畑は全部家庭菜園だから」

雲龍「家庭菜園ってどういう理屈と形式で軍に通したの? 」

提督「有事は懲罰内容に使います。平時は軍民の垣根を低くする努力です。
また食の尊さから国家護持の意識を養います」

雲龍「嘘しか吐けないのあなた」

提督「俺は別に無くてもいいんだけど」

阿賀野「駄目! 阿賀野の癒しなの! 撤廃には断固反対! 」

提督「だそうで」

能代「はぁ。……規模だけなら高雄さんたちより迷惑かけてる気がするなぁ……」
181 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/12(土) 23:23:02.11 ID:jV3G+LTc0

< 安い≒ 高い >








提督「ってもまぁ息抜きだろうってのは分かる人には暴露てると思うけど。
単に俺が持ってるコネクションとかでどうにかしたりようは政治だね」

雲龍「お互いに腰を低くしたり上から目線になってみたり、
餌を融通したり取り上げたり盗られたり、
味方が多くて強い人が有利なだけよね」

提督「まぁね。俺、餌遣るのは得意だから」

雲龍「あら、今日の餌、貰ってないけれど」

提督「お友達料か何か? 」

雲龍「キス。ちゃんと、心を込めて」

提督「西瓜食べたらな。……俺が言うと普通にクズいけど一日分の餌、安過ぎない? 」
182 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/12(土) 23:24:03.66 ID:jV3G+LTc0

< 解の無い戯れ >








Pola「休肝日も大事〜って言いますけど」

速吸「大事ですからね。酷使しても碌なことになりませんよ」

Pola「時々休肝日与えて満足してる方が変にストレスで問題だと思うんです。
ほら、時々優しくなるDV彼氏みたいな〜」

速吸「はぁ? 」

Pola「優しくしてやっただろ、っていう身勝手な判断で余計横暴になるんです。
それなら最初からずっとそれなりに横暴な方がいいですね〜。
だから、飲むんです。飲まないなんて不健康! 」

速吸「何言ってるのこのヒト……」
183 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/12(土) 23:24:54.24 ID:jV3G+LTc0

< 強みという弱点を見せてくれる強みにやられて >







葛城「雲龍姉ぇがいないから言うんだけどさ」

天城「? 」

葛城「雲龍姉ぇって結構癖っ毛だけど髪下ろしてるときって物凄く絶妙な感じに優しそうに見えない? 」

天城「まぁ、分からなくは」

葛城「あの状態で膝枕してよしよしって撫でてもらったときは正直“ ごめんなさい瑞鶴さん ”しかけたんだよね」

天城「……? 」

葛城「? 」
184 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/12(土) 23:25:45.36 ID:jV3G+LTc0

< 私が一番気持ち良いあなた >








天城「まぁ、姉様が誇張無くちゃんと優しいのは確かですけれど……うーん」

葛城「雲龍姉ぇに沢山ヤられてるくせに」

天城「言い方。……でもこう、そういう優しいときの姉様って別にそういう対象ではないから」

葛城「じゃあどういうときの雲龍姉ぇがいいのさ」

天城「明らかに寂しそうな姉様。それか楽しくなさそうな姉様。
そういう無理して優しくしようって頑張ってる姉様」

葛城「お、おう……」

天城「……? 」

葛城「…………? 」
185 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2023/08/12(土) 23:26:16.56 ID:jV3G+LTc0

ありがとうございました




186 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/12(土) 23:31:03.17 ID:VdnRJdK+0
187 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/13(日) 22:08:12.28 ID:Sh1dEEd00

< 貶すところが全くもってどこにも無いのに不満が残る >








提督「最近の某二刀流は人間らし過ぎて困るな」

江風「ただの人間は投手で出場して勝ち投手になった挙句申告敬遠とかされねぇンすけど」

提督「ヒット打ってるだけでホームラン打ってないじゃん。人間だな」

漣「ヨシッ」

江風「よし……? 」

漣「ヨシッ! 」

提督「ヨシッ! 」

江風「ンンっ……? 」
188 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/13(日) 22:09:02.56 ID:Sh1dEEd00

< 独占欲といえるのかどうか >









提督「凄い雑なネタだと百人の愛宕に囲まれて生活したい! とか言えるけど」

愛宕「んー? 」

提督「正直飽きるっていうか全員中途半端な付き合いしかできなさそうだよな。
なんか取り敢えず不快感は無いけど踊らされてる感っていうか」

愛宕「そういうときは百人の愛人に囲まれる、って願わなきゃ。
願い事の肝は限定的にし過ぎないことよ」

提督「願い事じゃねぇんだけど……それなら」

愛宕「? 」

提督「俺が百人になったら、の方がまだ建設的じゃない? 」

愛宕「最後の一人残すまで殺して回るけど、それでいいなら」

提督「えぇ……? 」
189 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/13(日) 22:10:18.35 ID:2Xnxr2iH0

< 自分に寝取られるとか楽しい気もしないでもない >







愛宕「もっと言うとたぶんその過程で私たちも殺し合ったりするわね。
自分のパートナーであるあなたを一人ずつ持って」

提督「何その歪なボーイミーツガール」

愛宕「そういうお話無いの? 」

提督「俺はパッと思い付かないなぁ」

愛宕「じゃあこれで一つ書いてみたら?
全ヒロインが主人公の完全同一体と唯一無二を目指すストーリーで」

提督「凄い高度な寝取られなような違うような……んん? 」
190 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/13(日) 22:11:25.11 ID:2Xnxr2iH0

< 推定一千六百万人の遺伝子的相続者の皆さん? >









雲龍「別に信じてもいない俗説に」

阿賀野「うん? 」

雲龍「女側が感じている……まぁ、もっと言うと絶頂していると男の子が生まれやすいっていうじゃない」

阿賀野「聞いたこと無くも無いけど。凄いどうでもいいレベルの話だよね」

雲龍「ええ。私も正直どうかと思うわ。……で」

阿賀野「うん」

雲龍「歴史上子沢山な皆さんって子女の割合どうなの? 」

阿賀野「うーん……まぁ、誰でも知ってる子沢山としてはテムジンくんがいるけど」

雲龍「チンギスさんのことね」

阿賀野「うん。一応大ハトゥンっていう皇后たちが管理してたそれぞれのオルドに更に三十人の后妃がいて、
もっというと征服地ごとに愛人というか妾というか……まぁ、所謂戦利品がいたとは言われてるけど」

雲龍「ええ」

阿賀野「血筋がはっきりしてて史書にも載ってるのは十人前後だね。男子より女子の方が多かった筈」

雲龍「ん……さすがに人類の大英雄に不確かな情報でヘタクソのレッテルは貼れない、か」

阿賀野「たぶん怒られるよそれ。……まぁ、誰が怒るんだって言われたら答えられないけど」
191 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/13(日) 22:13:40.07 ID:2Xnxr2iH0

< 何にせよ傑物ではある筈、たぶんきっと >







雲龍「他は? 他に、いないの? 」

阿賀野「ソブーザ二世もアウグスト強健王もはっきりした情報は知らないなぁ……」

提督「? 何の話? 史学トーク中? 」

阿賀野「そうでもないけど……子沢山人物の子供の数とか男女の割合知ってる? 」

提督「知らん。そんなもん普通殆ど知らねぇよ」

阿賀野「だよね」

雲龍「ふぅん……」

提督「あぁ。けど、アウグスト二世の子供で明確なのは九人くらいだった筈だぞ」

阿賀野「あぁ……阮朝の明命帝もあれだね。人数は凄いけど割合はよく分からない」

提督「仮に伝説じゃなくて子沢山が事実でも史書に載るのなんて普通相続者周りくらいだしな」

阿賀野「まぁね。……本邦の家斉さんは二十六男二十七女だったかな」

雲龍「残念。過半数ならずね」

提督「えーと、ミャンマー辺りの……えー、十八世紀くらいにあった王朝」

阿賀野「? コンバウン朝? 」

提督「あぁ、たぶんそれ。なんか子供多いやついたなと思って……うん、今調べたら第六代は六十二男五十八女らしい」

阿賀野「過半数じゃん」

雲龍「暫定トップね」

提督「何の? 」

雲龍「しっかりとしたつよつよな種がありつつ妻たちに女の悦びも与えていたであろう男ランキング」

提督「???????? 」
192 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/13(日) 22:14:32.79 ID:2Xnxr2iH0

< 二十代から三十年以上ほぼ毎日の計算だそうです >









提督「あ、そう……凄いくだらない着眼点だね」

雲龍「それほどでも」

阿賀野「あ、ラムセス二世は数え方によっては良いとこ言ってるんじゃない? 」

雲龍「男子が四十八から五十、女子が四十から五十三?
確かに五十と四十だとしたら、そうね。
さっきの何とか朝の人より男子の割合が多い」

提督「こんなこと調べるとは思わなかった……お? 」

阿賀野「お? 」

雲龍「お? 」

提督「モロッコのアラウィー朝第四代スルタンであらせられたムーレイ・イスマーイール陛下は、なんと」

阿賀野「なんと? 」

雲龍「ん」

提督「一説には五百二十五男三百四十二女だそうでございます。優勝じゃね? 」

阿賀野「おおもう……」

雲龍「八百六十七子という数もさることながら男子率驚異の六割超え。圧倒的なオスね」

提督「そうだな」

阿賀野「そうだね」

雲龍「ええ。……種は別にどうでもいいけど、目指してね? 」

提督「死ねって言ってんのと同じだぞそれ……」
193 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/13(日) 22:15:18.78 ID:2Xnxr2iH0

< 一瞬だけ無常を覚えて、それだけ >








提督「まぁ、時々変な観点から調べ物ってのも悪くはないか」

阿賀野「明日には忘れてそうだけどねこんなの」

提督「まぁね。……仮に百人の子供がいてさ」

阿賀野「? 」

提督「当時の医療技術的に何人流産させてんだろうな。
そりゃまぁ王族なんだから庶民より多少マシとはいえ」

阿賀野「妊娠させた数、ってのを基準に考えると伝説伝承の類い入れてもやっぱテムジンくん優勝なのかも」

提督「その辺の村娘とかヤッて終わりだろうしなぁ……」

阿賀野「……」

提督「……」

阿賀野「…………」

提督「…………」

阿賀野「…………阮朝でもまた調べてみるかな。史料あんま多くないけど」

提督「俺はポーランドかなぁ……頭おかしくなりそうだけど」
194 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/13(日) 22:17:18.68 ID:5J3Fqdha0

< 夫の妻の妹として >








漣「恋愛とか結婚って時々陸上競技に喩えられるじゃないですか」

高雄「あぁ、恋は短距離走だとか結婚は長いマラソンだとかそういう? 」

漣「ですです。言い得て妙な気がするんですけど高雄さんは? 」

高雄「私もまずまずその通りだと思いますよ。一般論としては」

漣「じゃあ、高雄さん個人なら? 」

高雄「長い長い、ゴール手前10mの練習走、みたいな。
辛いけれど、終わってほしくない、テープを切ったら終わってしまう、独走しているけど、ゴールなんて、したくない。
この高揚感と達成感、次の一瞬が最高だって知ってるのに、望めない」

漣「惚気ますねぇ〜」

高雄「でも……結局、練習。紛い物であって、本番じゃない。
だって、演者が人間の紛い物で、化け物だから」

漣「お、おう……? 」

高雄「欲しいのに……それだけでいいのに……でも、受け取ってしまったら、もう……」







漣「あの、結婚する自覚、無さそうでしたよ」

愛宕「どうしたものかなぁ、って。……いや、何が変わるとかそういうことじゃないと思うんだけど」
195 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/13(日) 22:18:13.53 ID:R441/NXM0

< 真面目に観ているといえば観ている >








加賀「現代人は情報を食べて生きている、まさにその通りね」

能代「はい? 今CMやってますけどそういう番組観てたんですか? 」

加賀「いいえ。……世の中色んな番組があるけれどね、
かなりの割合で煽りに煽ってCMだとか一言で紹介してその後詳しく説明すればいいのに、
みたいなこと結構あるじゃない」

能代「はぁ」

加賀「大した情報量が無いのにも腹が立つけれど、
そもそもスマホなりなんなりで調べればすぐ分かることを引き延ばすのに腹が立つわ」

能代「一応分かりはしますけど」

加賀「だからさっきのに繋がるのよ。
量が少なかったり遅かったりするから苛々するのはそれを美味しく食べたい欲求があるから」

能代「なるほど。…………旅番組? 」

加賀「老舗の旅館やホテルの看板メニューを紹介する番組ね。
この回のメインとはいえ開始一時間経っても出てこないし、
始まったと思ったらモザイクとタレントの反応でまた時間稼ぎを始めたわ」

能代「……………………」
196 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/13(日) 22:19:30.43 ID:vvWFcanz0

< 浅いとこ楽しむのが一番だと思いますよ、本気で >







提督「北海道の南北代表が両方初戦勝利とか久々じゃね?
まぁ、今日片方の夏は終わったけど」

江風「そうだっけ? 」

海風「駄目ですよ少将閣下。江風は確かにスポーツが好きですけど全部フィーリングで見てるんですから」

江風「自画自賛になるけどこの世の勝利者だろそれ。
自慢じゃないけど江風は野球のセイバーメトリクスとか全く興味無いし、
そンなの知らないで騒いでる方が絶対楽しいと思うね」

提督「言いたいことは分からんでもない」

海風「でも去年の優勝チームくらい覚えてないと逆に楽しめなくない? 」

江風「ま、毎年新たな気持ちで見てるだけだから……」

海風「野球とかサッカーなんてたぶん表面的情報だけなら私の方が知ってると思うよ」

江風「まぁ、それはそうかな」

提督「えぇ……」
197 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/13(日) 22:20:43.12 ID:UJaKhojH0

< や、まぁ、覚えていて意味があるかって言われると無いけど >








江風「つーかさすがに何年か分の優勝くらい分かるから。
全順位言えとか言われたら難しいかもしれないけど」

提督「じゃあ去年のセパ両リーグのリーグ一位と優勝は? 」

江風「牛さンと乳酸菌のとこだろ? 」

提督「おお凄いなお前。じゃあ前の年」

江風「同じじゃン? 連覇云々二年連続云々って滅茶苦茶やってたし覚えやすい」

提督「更に前の年」

江風「ン……スマホとかのとことメディアなとこ? 」

提督「新聞は一チームじゃねぇけど……まぁ、分かるか。
更に更に前の年」

江風「……」

提督「……」

江風「…………むずくね? 」

海風「はぁ……」

提督「…………連覇云々二年連続云々は覚えやすいんじゃなかったんですかぁ〜? 」

江風「……???? 」

海風「うーん……」
198 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/08/13(日) 22:21:36.83 ID:UJaKhojH0

< X とか言われてもなぁ…… >








あきつ丸「時々、街の喫煙所を使うのだが」

時雨「うん」

あきつ丸「基本的には尾行や護衛の類いなのであります。口寂しいわけでもなく否応も無い」

時雨「あ、そう。理由がどうあれ煙草臭さは変わらないけどね」

あきつ丸「そうだな。……スマホの電波が届きにくい喫煙所はどうかと思う」

時雨「はぁ? 」

あきつ丸「喫煙者など肩身の狭い身分故死滅してしまえとまでは言わないが……この時代になんだあれは」

時雨「いや、でもまぁ……ほら、入り組んだ建物だとか偶然電波塔間の隙間だとか」

あきつ丸「こちらはくだらん任務で付き合わされているのでありますよ。
三分程どうでもいいニュースを確認するくらいの時間はくれてもいい筈。
何もSNSを巡回し始めようとしているわけではない。それくらい自室か車内でしかしない」

時雨「あ、そ、そう…………でもあきつ丸くんそんなことしてるんだ。
SNSをルートができるくらい確認してるとか凄い意外だよ」
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