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【艦これ】龍田「私とあの人と……高雄と愛宕、とその他」
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139 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/05(土) 21:04:13.01 ID:E8KuhL+V0
< ちいさい、ではなく、ほっそい >
山城「あなたも戦闘衣が緑だったらよかったのにね」
能代「えーと、雲龍姉妹? 」
山城「元々異常に細いけれど戦闘衣のときは特に細く見えない? 」
能代「うーん……膨張色と収縮色とかそういう話? 」
阿賀野「や、雲龍さんは兎も角天城さんの細さはたぶん癌とかの類いだと思うよ」
能代「またそうやって……」
山城「でも確かに天城の細さって心配になるのは分かるわ。
贅肉が無い、とかではなくて骨と筋肉が細いというか。
雲龍はあれで筋肉の動きが分かるくらいには太いわ。ある意味では最上級の褒め言葉だけれど」
阿賀野「そうそれ。能代は阿賀野に水泳勧めるんじゃなくてね、
天城さんに食事と筋トレを勧めてこよう! 」
能代「無理ですよそんなの。仮にそれで程良く太れたとしてもアルコールで確実に減るし」
阿賀野「確かに」
山城「結局今のまま、か」
天城「…………」
雲龍「たぶん馬鹿にされてるのよりは大分褒められていると思うけれど……まぁ、出て行きにくいのは、そうね」
140 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/05(土) 21:05:09.08 ID:E8KuhL+V0
< 暑気払い(たい) >
愛宕「ふふ、こう暑いとノンアルカクテルも中々いいものね」
初月「まぁ……愛宕さんには、似合うよ」
愛宕「そう? 」
初月「飲み物そのものが、じゃないぞ。
嬉々としてハーブとかレモンを用意して楽しそうに用意してくれるところが、だ」
愛宕「あら高得点回答」
初月「これでもあの男と波長が合う女だからな」
愛宕「なるほど。…………初月くんがどんな風に啼くのか、知りたいなぁ」
141 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/05(土) 21:05:57.61 ID:E8KuhL+V0
< お互いに好きな人の好きなヒト >
初月「愛宕さんが本当に知りたいと思ったら隠すことはできないさ」
愛宕「ふぅん? もっと別の飲む? 」
初月「僕はこれ、好きだけど」
愛宕「そう? 私も好き」
初月「……どうせカクテルワードとか名前に意味でも込めてるんだろ」
愛宕「どうして? 」
初月「僕があいつなら、そうする」
愛宕「あ、っは……そうね、ええ……それは、確かに」
142 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/05(土) 21:07:15.74 ID:E8KuhL+V0
< 夏への恨みを凌駕する喜びを、幸福というのです >
初月「……で? 」
愛宕「サマーディライト。カクテルワードは知らない」
初月「” 夏の喜び ”、ね……夏の喜びって? 」
愛宕「生きているって感じられることかな。暑いのも悪くないわ」
初月「……そうか」
愛宕「まぁ、秋口の方がもっと生きている感じはするけど」
初月「違い無いね」
愛宕「ん。…………隠すのやめたくなった? 」
初月「カクテルワードが有ったら危なかったよ。……ふふ」
愛宕「んふ……それは残念」
143 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/05(土) 21:09:00.24 ID:E8KuhL+V0
< 否定(肯定(否定(肯定…………(中略)肯定 >
提督「や、俺全肯定タイプ苦手なんで……」
漣「言うてむーちゃん好きなんだから実は好きでしょ」
提督「むーちゃん好きなのはそうだけどむーちゃんって全肯定してくれるか? 」
漣「何言っても大概文句言いつつ反応したり手伝ったりしてくれるじゃん? 」
提督「そうだけどそれ全肯定タイプか? 」
漣「漣はそう思いますけど」
提督「そっかぁ……俺全肯定してくれる女の子が好きだったのかぁ……そっかぁ……」
144 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/05(土) 21:10:18.15 ID:E8KuhL+V0
< 逃げ場が無いという消極的肯定、という積極的肯定 >
叢雲「はぁ……もう少し厳しくしてあげましょうか? 」
提督「や、今のむーちゃんが好きだよ俺」
叢雲「気持ち悪いわね」
提督「でも好きなんでしょ? 」
叢雲「そんなわけあるか」
提督「あぁ、大好きだったか」
叢雲「んなわけ。……これどう答えても袋小路よね。
上下左右どころか前も後ろもどこにも逃げ場無いわ」
145 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/05(土) 21:11:17.42 ID:E8KuhL+V0
< 昔のファンタジーに比べたら真とか安売りだよね >
伊14「今のJKってさー」
旗風「? 」
伊14「漏れなく某感染症で中学時代死んでた世代なわけじゃん」
旗風「まぁ……大学生の大部分もそうですね」
伊14「ってもその人らは中学時代殆どフツーだしさー。
コミュ力が一番養われる時期ってさっきウチのおっさんが話してたし、
今のJKって真のコミュ強とその他と真のコミュ症に分かれてる気がする」
旗風「分からなくはないですけど」
伊14「今ここで予言しておくよ、良い意味でヤバい人と悪い意味でヤバい人どっちも出るよこの世代。
十年後イヨ様に平伏すがいいよ下郎どもは」
旗風「はぁ……? 」
146 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/05(土) 21:12:32.82 ID:E8KuhL+V0
< 真()抑圧された存在 >
旗風「っていっても凄い人も悪い人もどの年代にもいない? 」
伊14「どの年齢にも野球星人とか将棋星人がいるっていうんなら証拠出して」
旗風「む……」
江風「江風の知る限りスポーツではいないな。将棋とか文化系は知らないけど」
涼月「文化系でも全年齢に、とはいかないんじゃないですか。
メディアの取り上げ方もありますけどその二人は少なくとも国内で知らない人なんて殆どいないわけですし」
江風「江風ですら知ってる将棋星人、とか逆に旗風でも知ってる野球星人ってことだもンな。
この業界では凄いンです、レジェンドなンです、じゃ当て嵌まらないってことか」
伊14「たった二、三年の期間内を特殊な抑圧受けて育った世代だからね、
これは人類史のパラダイムシフトかもしれないよ」
旗風「はぁ」
伊13「イヨ、ちゃん……隠れて朝から…………お酒、飲んでた、でしょ……? ダメ、だよ……? 」
伊14「んえ? 」
松風「……朝から飲んで丁度良く昼前に抜け始めるとあぁなるのか。なんか、怖いなそれ」
147 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/05(土) 21:13:25.65 ID:E8KuhL+V0
< 割と気になるものなんですよ >
提督「俺の地元の友達中じゃあ飲み会の締めは」
加賀「はぁ」
提督「ドーナツ屋かバーガー屋なんだよ。まぁ、どっちも駅近と駅中だからなんだけど」
加賀「ラーメンでは」
提督「や、別に何にしないといけない、ってのは無いんだけど……そうだよな。
塩っぱいものだよな、人間の身体的に」
加賀「まぁ、私は正直何でも。甘味でもそれはそれで」
提督「そうだけども……うーん……」
漣「三十後半のおっさんたちが閉店間際のドーナツ屋で締めは絵面的に厳しい、というお話では」
加賀「……なるほど」
提督「うん、その通り。あ、いや、別に何でもいいんだけど……そうじゃなくて、うーん……」
148 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/05(土) 21:14:41.43 ID:E8KuhL+V0
< でも回された気を無碍にするのも…… >
漣「というかフツーにオールなのでは」
提督「や、次の日暇な学生とかじゃねぇんだぞ全員。
暇だとしてもさすがに一人か二人で締めの後別に行くわ」
加賀「儘ならないものね、人間って」
提督「お、おう……」
漣「社会人加賀さんは解散ってなっても露骨に未練のある顔で迷惑かけそうですもんね」
提督「容易に想像できるな。一緒にもう一個行きます?
って気回されてもちゃんと遠慮は大事だぞ加賀くん」
加賀「む……」
149 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/05(土) 21:15:45.51 ID:E8KuhL+V0
< 誘いたい、ってことですよ >
加賀「そもそも私なら翌日時間のある子を誘います、最初から」
提督「そこからして気遣われてそうだけどな」
加賀「それくらいなんとなく分かるでしょう。一緒に夜まで遊べる相手なら」
提督「まぁ……」
漣「でもでも、そもそも、たぶんきっと! 」
提督「あん? 」
漣「加賀さんは誘う方じゃなくて誘われる方だと思いますよ! 」
提督「……確かに」
加賀「?? 」
150 :
◆5z7C0EoTrg
[saga]:2023/08/05(土) 21:19:28.29 ID:E8KuhL+V0
>>138
J.K.Rの意志がどんなものかは正直分かりませんけど……
女史関連のニュースを見ていると、
世界って怖いなぁ、みたいな感想が湧きますね
今ならマホウトコロ周りでアニメ化に漕ぎ着けて、
ガチガチのジャパナライズしても逆に許されるかもしれない気もしますし
ありがとうございました
151 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/08/05(土) 22:30:36.32 ID:aPrvFDxN0
乙
152 :
◆5z7C0EoTrg
[sage saga]:2023/08/08(火) 22:17:02.51 ID:hR2iCqR30
< クルッポークルッポークルッポークゥ…… >
江風「? 何してンの? 」
海風「鳩見てるの」
江風「鳩」
海風「鳩。……ずっと見てると可愛いよ」
江風「ンー……」
海風「…………」
江風「…………」
海風「…………中途半端なところで鳴くのやめられると変な感覚だよね」
江風「え? まぁ……どうでもよくね? 」
153 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/08(火) 22:18:12.08 ID:hR2iCqR30
< ぼんやりと空を見上げながら >
海風「蝉とか草むらにいる謎の虫もさ」
江風「うン」
海風「最初は結構鳴くの下手じゃん。
あれが段々上手くなってくると夏感出てくるよね」
江風「まぁ……何歳だよ姉貴」
海風「鶯だって最初は下手だけど上手くなるし生き物って凄いよね。
春先だとホーぅホケックキョ! みたいなのとかいるのに」
江風「だからあンたは何歳なンだよ姉貴……」
154 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/08(火) 22:19:41.83 ID:hR2iCqR30
< この時期のキッチンはほぼ地獄みたいなもの >
提督「うぉぉぉぉぉぉぉぉっっ! このクソ暑い昼だからこその中華祭りじゃおらぁぁぁぁっ! 」
漣「うへぇ……もう言動全てが暑苦しくて鬱陶しい」
提督「ちなみに厨房がクソ暑い所為でTシャツが濡れ雑巾になったので着替えてきました」
漣「そんなんつくる前から分かってたっしょ……」
提督「ふはははは! 俺のオススメは筍スープだぜ! 美味いぜ! 」
漣「はいはい。……………………お疲れ様です」
高雄「……ありがとうございます」
愛宕「あっっっっつい……なんでお昼つくってただけで着替えなきゃならないのよ……」
155 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/08(火) 22:20:47.97 ID:hR2iCqR30
< 頭がおかしくなると逆のことをしたくなる() >
加賀「あぁ、よく冷房の効いた部屋で食べる回鍋肉……麻婆豆腐……酸辣湯……油淋鶏……青椒肉絲……炒飯……餡かけ焼きそば……」
赤城「白飯は? 」
提督「二升炊いたぞ」
赤城「愛してますよ少将閣下」
提督「はいはい」
阿賀野「わぁ……わぁ……」
能代「阿賀野姉ぇですらドン引きしてますよ」
提督「いいから食え。基本大皿に盛ってるからな。
自分の近くにある皿が残ってるとあいつらが遠征してくるぞ」
初月「確保した後はもう自分の皿を守ってるよ。あんなのに対抗するなんてアホだ」
旗風「ふふ、新しい辣油買っておいてよかった」
松風「…………辣油何種類持ってるんだ?
昨日と一昨日で一種類ずつ見た気がするんだけど」
156 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/08(火) 22:22:21.50 ID:hR2iCqR30
< ビュッフェ形式だと思ってください >
伊13「というか……炒飯と、焼きそばと、白飯……全部、主食……」
伊14「炭水化物に殺されそう」
提督「あ、焼きそばは海老塩と五目、炒飯は蟹玉と豚角煮があるぞ。
キャベツ炒めは材料的に少しだけのおまけだ」
赤城「なんと」
加賀「これは……素晴らしいですね」
叢雲「はい、取り敢えず炒飯類」
涼月「こちらは焼きそば類です」
Littorio「肉系のを幾つか。……Littorioもう一度着替えてきます」
提督「ん……あぁ、あとの残りはテーブルの上減ったら仕上げして持ってきてやる」
明石「ははは……キャベツ炒めがヘルシーであっさりに見える……」
瑞穂「…………そうですね」
157 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/08(火) 22:25:39.08 ID:hR2iCqR30
< 本当に全部食べるやつがあるか >
江風「甲子園クソ暑そう」
海風「曲がりなりにもスポーツ好きって言ってるヒトがその感想でいいの? 」
江風「でも暑そうじゃン」
海風「そうだけど……」
江風「つーかさ、江風たちが食べ終わった後もずっと食べ続けてるヒトたち見ると語彙力も喪失するよ」
海風「……そうだけど」
加賀「赤城さん、その回鍋肉は私のものです」
赤城「名前書いてありました? ……その青椒肉絲は渡せませんよ」
加賀「名前、無かったので」
提督「つくっておいてなんだけどな……なんぼか夜のつまみにしようと思ってたんだけど」
158 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/08(火) 22:26:26.95 ID:hR2iCqR30
< オシャレタイトル >
漣「ご主人様って『限りなく透明に近いブルー』とか好きそうっすよね。
漣はタイトルしか知らないんで内容は全部ぶん投げておいて」
提督「『悪魔が来りて笛を吹く』とか好きだよ。内容もだけど」
漣「だから内容は今どうでもいいんですってば」
提督「『さらば愛しき女よ』もアリかな」
漣「ふーん……イトシキヒトねぇ……『くちづけでは長く、愛には短すぎて』とかは?
これ副題ってーか巻タイトルですけど」
提督「いいじゃん。後で貸して」
漣「結構長いってーか実はこれ旧版なんすよ。今はレーベル変わってるんで新版は違います」
提督「まぁ、そのセンスの作者のを読みたいだけだからそれでいいよ別に。取り敢えず読んでみたい」
漣「はいはい。……何? 」
叢雲「いえ……なんだか話の内容理解できるようになってきて複雑だな、って。
中二ってこういう感覚なのね」
漣「え? うぅん……どうだろう? 」
159 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/08(火) 22:27:32.26 ID:hR2iCqR30
< シンプルなタイトルが悪いとは言わないけれど >
叢雲「案外あなたたちタイトル含めて覚えてるものなのね。
私割とニュアンスとかで覚えてるだけのやつ多いわ」
漣「それこそ中二だからかな。……あとまぁあれ、ご主人様大好きな映画」
提督「『時計じかけのオレンジ』? 」
漣「そう。あと『月は無慈悲な夜の女王』とか『酸素は鏡に映らない』とか」
提督「どっちも俺の本棚にあるやつ」
漣「恩田陸とか辻村深月もセンスありますよねー。
漣も何冊かは読みましたし」
提督「あぁいう作家になりたかったなー、って」
漣「確かに」
叢雲「今からなればいいじゃない。何もかも捨てればなれるかもよ」
提督「そこにあるものに何の意味があるのさ。むーちゃんに読ませたいんだから。
なんならむーちゃんが感涙してくれるのが夢なんだから」
叢雲「相変わらず気持ち悪いわね……読んでやるから軍にいる間になってみせなさいよ、クソ司令官閣下」
160 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/08(火) 22:29:08.03 ID:hR2iCqR30
< 一息に殺されず、決して見逃してはくれず >
雲龍「ぁ……」
天城「? どうしました」
雲龍「いえね、今サンがそっちを横切っていったんだけど」
天城「また猫部屋から脱走したんですか。いつも通りですけど」
雲龍「ええ。凄く大きいカマドウマを追いかけていたわ」
天城「はぁ……ちょっと見たくはありませんね。この時間なら姉様の枕元に置いたりはしないでしょうけど」
雲龍「あぁいう無意識で残酷な嬲り方、されてみたい……」
天城「…………こんな会話をしているよりは死体の処理をしている方がマシですよ」
161 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/08(火) 22:33:31.96 ID:hR2iCqR30
< ファッションはファッションですし…… >
提督「何年か前呉の大将が死んだときの国葬って軍装だったじゃん高雄」
高雄「? そうですね」
提督「喪服って持ってるの? 」
高雄「いいえ。近しい人間があなたしかいないので喪服を着る機会なんて無いかと」
提督「そっかぁ……」
高雄「何です。不謹慎と知りつつ見たいなんて言うつもりですか」
提督「まぁ、見たいは見たいけど……現実として俺たち婚約したからな。
もし仮に俺が身内の葬式行くときは高雄も着ていかなきゃならないよなって」
高雄「あぁ、ちょっとそれは考えていませんでしたね……確かに」
提督「現実問題として二人連れてくってのがまず意味不明だし、
あんまり色んな人間いるとこ行くと経歴誤魔化すのあれだから可能性としては低いけど」
高雄「ご両親のときだとかは必要かもしれませんね」
提督「うん」
愛宕「喪服も結構色んな種類あるのねぇ……この前開きタイプとか私好き」
高雄「バッグだとか小物もそれなりに考えないといけませんね」
提督「うん。…………喪服選びが楽しそうってのも何か凄い違和感あるな」
162 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/08(火) 22:36:07.74 ID:hR2iCqR30
< 最初は時々口を挟んだりしていたものの >
愛宕「あ、そもそもあなた一応の宗派は?
どうせなら数珠とかもちゃんと選ばないと」
提督「あぁ……そうね……うん……」
愛宕「? 何で疲れた顔してるの? 」
提督「一時間以上だぞ……君らよく真っ黒な服見ながらいつまでも喋ってられるな」
愛宕「? 」
高雄「? 」
提督「や、いいよ……俺がおかしいね、うん……」
163 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/08(火) 22:40:00.20 ID:hR2iCqR30
< 無神論は当然宗教枠です >
提督「疲れた……」
阿賀野「和装ならどうとか帽子はどうとか言って天城さんとLittorioさんも巻き込まれてたよ」
提督「買い物とかは楽しく付き合えてたつもりなんだけど……。
何の予備知識も経験も無いもの考え始めるとあぁなるんだな」
阿賀野「まぁねぇ……女が皆あぁではないと思うけど」
提督「そうかい。……三大宗教って言い方があれだよな。
この国って独自に世界何々大何々つくるんだから四大にしてシッダールタちゃんとこの入れればいいのに」
阿賀野「そこは珍しく謙虚だった、ってよりあれでしょ。
宗教ってあんまりネタにできないから客観的にならざるを得なかっただけなんじゃない」
提督「なるほど。……現代の世界三大宗教は? 」
阿賀野「科学・金・エロ! ……名前は変わったとしても昔からずっと」
提督「まぁね。……じゃあ四大にするなら何入れる? 」
阿賀野「“ 宗教 ”! 」
提督「なるほど。…………君割と明快に毒吐くの好きね」
164 :
◆5z7C0EoTrg
[saga]:2023/08/08(火) 22:40:27.56 ID:hR2iCqR30
ありがとうございました
165 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/08/09(水) 09:42:25.51 ID:HTisNMWko
お疲れさまです
166 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/08/09(水) 10:55:53.68 ID:+SNXAoib0
乙
167 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/12(土) 23:09:26.11 ID:jV3G+LTc0
< 語らないという、間 >
高雄「突然ですけど」
提督「突然なの大体好き。何? 」
高雄「面白みは無いですよ。……新聞、減らしません? 」
提督「うん? 」
高雄「一応前任からの慣例通りというか地域との繋がりというかで四大紙と地方紙一つ取ってるじゃないですか」
提督「東奥日報ね」
高雄「Littorioが言葉の練習と称してクロスワードだとかをしていたり、
龍田が全紙の一面だけを比べて読んだりはしてますけど、
他のヒトはよっぽどのときの暇潰しだとかじゃないですか」
提督「まぁ……俺も気分で地方関連流し見して終わるな」
高雄「私も時々は眺めますし、他も四コマだとかスポーツ欄だとか見はしますけど」
提督「うん」
高雄「…………」
提督「…………黙って悪い。なに? 」
高雄「いえ。…………あなたが必要だと思っているなら、いいです。
私が分からないことを許容してくれるなら、これで」
168 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/12(土) 23:10:20.80 ID:jV3G+LTc0
< 愛だけ考えて生きられるのなら >
提督「んん……そんな深い話だったか?
俺は単に後任のこと考えて大過無くやり過ごそうと思ってるだけだよ」
高雄「だとしても、です。私はそれで納得しました」
提督「それは副官高雄の話だろ。俺の婚約者高雄としてはどうなんだよ」
高雄「こんなのどうでもいいです。明日廃刊になったって構わない。あなたがいれば別に」
提督「あ、そう……」
高雄「…………」
提督「…………」
高雄「…………」
提督「…………」
高雄「…………」
提督「…………顔見るの、やめろ。今、見せられない顔してる」
169 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/12(土) 23:11:03.95 ID:jV3G+LTc0
< ハメ殺す褒め殺すつまり、愛してる >
提督「まぁ、実際……なんか問題ある?
後任を思うっていうのはつまり今後の俺を守る、って意味でもあるんだけど」
高雄「別に無いと思いますよ。ただ単純に非効率で意味が無いかと。
今日日情報が欲しいならタブレットで事足ります」
提督「あぁ、そういう……まぁ、そうだね。俺的には全く何にも否定できない」
高雄「そう」
提督「うん。それは俺が高雄を信頼してるってだけの意味なんだ、ある意味では」
高雄「はい」
提督「……高雄はさ」
高雄「はい」
提督「実はこの国のことも軍のことも、もしかしたら人のことも好きだよね。
や、好きかは知らないけど、愛着みたいな、執着はあるよね」
高雄「関係の無い話では」
提督「そうかもしれない。…………俺への信頼があるのは知ってるよ。
でも、それを俺が知ってることも知ってるじゃん、高雄は。
単に解約したいなら、俺になんて言わないだろ、高雄は」
高雄「……………………」
170 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/12(土) 23:12:14.73 ID:jV3G+LTc0
< あの頃にしか無い熱 >
伊14「伊代はまだ 16だから〜♪ 」
江風「イヨとカラオケする度に聞く」
海風「まぁ……」
伊13「でも……イヨちゃん、戸籍上、二十一歳……」
漣「五歳もサバ読むとかご主人様の好きそうなお店だと金返せレベルだね」
初月「まぁ、罪深い年齢詐称だな。三十と三十五とかならまだしも」
瑞穂「高校生と大学生ですものね。雲泥の差です」
江風「……」
海風「……」
伊13「……」
漣「……」
初月「……」
伊14「……」
瑞穂「? 歌、まだ終わっていませんよ? 」
171 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/12(土) 23:13:14.04 ID:jV3G+LTc0
< 理不尽こそ、理 >
漣「やー……瑞穂さんにはロリコン疑惑もありますんで……」
瑞穂「失礼な。私は明石さんが好きなだけですよ。
年齢もそうですけれどそもそも無理強いなんて致しませんし」
初月「雲龍さんにはいいようにされていたみたいだしな」
伊13「被害者は……容易く、加害者に、なるって……」
海風「全ての虐待児が親になってはいけないってことではありませんけどね」
江風「罪深いな。雲龍さンに触れられたらそのヒトはもう加害者予備軍なンだ……」
瑞穂「最高に理不尽。…………その理論なら何度か深いキスもされている江風さんってアウトでは? 」
172 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/12(土) 23:14:02.71 ID:jV3G+LTc0
< 他人の口に入るものって考えるとちょっとね >
提督「お昼ご飯何がいい? って言われて通るかは置いておいて必ず希望出すようにしてるんだけどさ」
叢雲「母親のおしえだか喧嘩の末路だったかね」
提督「両方かな。……あれ俺が冷蔵庫どころか倉庫の食材まで知ってるからできるだけじゃん」
叢雲「まぁ、あんたもつくるし、なんなら物資搬入も業者との折衝もあんたがやってるものね」
提督「だからさ、誰にでも使える面倒の少ない回答を思い付いた」
叢雲「ふぅん? 」
提督「“ 材料何があるの? ”最強はこれ」
叢雲「“ つくってくれるの? ”」
提督「……“ いいよ ”」
叢雲「もう躓いたじゃない。誰にでもできる回答ではない」
提督「おかしいな。誰だってネットでレシピ調べればどうとでもなる筈」
叢雲「あんたにいきなりメイクしろっていってできるんならそうね。
自分の顔じゃないわよ、他人の顔よ」
提督「む……」
173 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/12(土) 23:14:52.69 ID:jV3G+LTc0
< 誇りを抱いて言いましょう、その通りです >
提督「お前ら俺のことをまるで悪の枢軸みたいに言うけどな」
赤城「まるで、ではなくて本物でしょうに」
提督「悪の枢軸の脛を齧ったり靴裏を舐めてる小悪党が正しい」
赤城「五十歩百歩でしょうそれ」
提督「知ってる? その言葉ができたときの中国での一歩は今の二歩分だったんだぜ? 」
赤城「右足と左足それぞれ踏み出して一歩分、ということですか。
百歩二百歩というと多少はマシに思えますね」
提督「な? 」
赤城「な? じゃありませんけど……あなたどんなときでも絶対くだらないこと言わないと死ぬ病気なんですか? 」
174 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/12(土) 23:15:41.47 ID:jV3G+LTc0
< 棚に上げる為にその棚はもっと高いところへ置いておく >
提督「大体ね、俺は未だに殺人童貞守ってるよ? 」
赤城「それでいてなお悪党ってより酷い何かなのでは」
提督「でも殺人童貞守ってるよ? 」
赤城「五月蝿いですね……私だって直接人間を殺したことなんてありませんよ」
提督「それでいてなお悪党ってより酷い何かなのでは」
赤城「五月蝿いですね。……それで? 」
提督「あん? 」
赤城「小悪党は何を取引したいんです」
提督「さすが薄汚い大悪党は話が早い」
赤城「あなたの棚は成層圏にでもあるんですか……」
175 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/12(土) 23:17:20.65 ID:jV3G+LTc0
< 結局慰めたのは無聊の方でした >
赤城「まぁ、その取引については善処致します」
提督「そりゃどーも」
赤城「はいはい。……それにしても、守るべき存在がいるというのは幸せなことですね。
あぁ、守るべき、という自己肯定とでも言いましょうか」
提督「今日は随分攻撃的だね」
赤城「これでも私、蒼龍さんって札を抑えられたこと、根に持ってるんです。
あと単純に罵倒語使ったのはそっちの方が多い」
提督「隙を見せるやつが悪い」
赤城「そっくりそのままお返し致しますよ。
……自分が孤独ではないということを実感できて、
それにも増しての効果、誰かの役に立っているという優越と庇護を拗らせた牢獄にいられる」
提督「本ッ当今日は酷いこと言うなお前。慰めてあげようか? 」
赤城「えーと、江風さんと漣さんにおしえてもらいました」
提督「あん? 」
赤城「“ 誠意とは言葉ではなく金額 ”。高くて良いお酒と心の籠もった肴を希望します」
提督「あ、そう……」
176 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/12(土) 23:18:09.11 ID:jV3G+LTc0
< 橙子だけど、とかいうタイトル来たら笑うよね >
漣「スカー・レッドからショートメッセージ来てワロス」
叢雲「はい? 」
漣「この世に実在するわけ無ぇから言葉にしてやるけど。
傷んだ赤色からショートメッセージ来たの。
食わせるんなら漣じゃなくて送ってきたやつ殺って。マジで頼む」
叢雲「???? 」
177 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/12(土) 23:18:43.43 ID:jV3G+LTc0
< 辟易した顔を眺めながら、深く頷く >
提督「ウンリューちゃんにゴム買わせに行ったら」
扶桑「何やってるんです……というか話す相手間違ってますよ」
提督「俺だって少しは楽しくなりたいんだよ。
雲龍本人は置いといて愛宕とか山城に話しても流されるだけだ」
扶桑「はぁ……それで? 」
提督「お約束のように最初は輪ゴムの箱一つ買ってきて」
扶桑「物凄く楽しそうですね。…………雲龍が」
提督「そうだね。その後、ちいさいのから順に買ってきて最後には同伴させられたんだぞ俺。
楽しくないとは言わないけど普通に変な気分だった」
扶桑「……」
提督「つーか買わせに行ったら、じゃなくて買わせに行かせられるプレイの共犯にさせられたら、だな。なんだあいつ」
扶桑「…………知りませんよそんなこと。私に話して楽しいところありました? 」
178 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/12(土) 23:19:30.68 ID:jV3G+LTc0
< さて、何を着ていたのか >
提督「まぁ……同じこと扶桑にさせたら楽しいと思う。たぶん心から」
扶桑「付き合い切れませんよそんなの」
雲龍「どう見ても男の性欲煽る用途にしか使えない衣装着ておいて何言ってるのよ」
提督「うわ出た」
雲龍「酷い男……」
提督「こんなこと言われる言動どうにかしたら」
雲龍「アイデンティティの喪失って思考する動物としては死と同義じゃない」
提督「一回死んだら清い雲龍ちゃんになるかもよ」
雲龍「だからそれ、今の私という存在は死んでるってことでしょう」
提督「まぁね」
扶桑「……さらっと流されたけれど私が着ていたの暴露ているのかしら。
当てずっぽうな気もするけれど……でも……」
179 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/12(土) 23:20:31.34 ID:jV3G+LTc0
< 好きなものが行ったり来たりするのが四季かな、みたいな >
提督「それにしてもクソ暑いなおい……」
雲龍「じゃあ雨乞いでもする? 勿論あなたの好きな歴史リスペクトで半裸だけれど」
提督「ばーか。……降ったら降ったで蒸し暑くて不快感ヤバい」
雲龍「そうね。西瓜でも? 」
提督「この前海で飽きる程食べたけど……食べる」
雲龍「ん……あぁ、そういえば」
提督「あん? 」
雲龍「西瓜ってシトルリンが沢山含まれてるらしいわ」
提督「まぁ、そら学名由来だしな。……効果あんのかな」
雲龍「日々下半身を酷使しているあなたが辛い夏をやり過ごせているのは西瓜のお陰だったのよ」
提督「マジか。毎日拝まなきゃいけないなそれ」
雲龍「拝み倒して毎日三食感謝して食べるべき」
提督「それはさすがに。……実はメロンの方が好きなんだけどここ皆西瓜派ばっかだしなぁ」
180 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/12(土) 23:22:05.30 ID:jV3G+LTc0
< お任せ……? >
阿賀野「そういうときは阿賀野にお任せ! 」
提督「あん? 」
阿賀野「阿賀野の拡大家庭菜園にあるよ! 西瓜もメロンも」
能代「ハウス栽培はもう家庭菜園じゃないよね」
阿賀野「売るつもりの無い素人の畑は全部家庭菜園だから」
雲龍「家庭菜園ってどういう理屈と形式で軍に通したの? 」
提督「有事は懲罰内容に使います。平時は軍民の垣根を低くする努力です。
また食の尊さから国家護持の意識を養います」
雲龍「嘘しか吐けないのあなた」
提督「俺は別に無くてもいいんだけど」
阿賀野「駄目! 阿賀野の癒しなの! 撤廃には断固反対! 」
提督「だそうで」
能代「はぁ。……規模だけなら高雄さんたちより迷惑かけてる気がするなぁ……」
181 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/12(土) 23:23:02.11 ID:jV3G+LTc0
< 安い≒ 高い >
提督「ってもまぁ息抜きだろうってのは分かる人には暴露てると思うけど。
単に俺が持ってるコネクションとかでどうにかしたりようは政治だね」
雲龍「お互いに腰を低くしたり上から目線になってみたり、
餌を融通したり取り上げたり盗られたり、
味方が多くて強い人が有利なだけよね」
提督「まぁね。俺、餌遣るのは得意だから」
雲龍「あら、今日の餌、貰ってないけれど」
提督「お友達料か何か? 」
雲龍「キス。ちゃんと、心を込めて」
提督「西瓜食べたらな。……俺が言うと普通にクズいけど一日分の餌、安過ぎない? 」
182 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/12(土) 23:24:03.66 ID:jV3G+LTc0
< 解の無い戯れ >
Pola「休肝日も大事〜って言いますけど」
速吸「大事ですからね。酷使しても碌なことになりませんよ」
Pola「時々休肝日与えて満足してる方が変にストレスで問題だと思うんです。
ほら、時々優しくなるDV彼氏みたいな〜」
速吸「はぁ? 」
Pola「優しくしてやっただろ、っていう身勝手な判断で余計横暴になるんです。
それなら最初からずっとそれなりに横暴な方がいいですね〜。
だから、飲むんです。飲まないなんて不健康! 」
速吸「何言ってるのこのヒト……」
183 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/12(土) 23:24:54.24 ID:jV3G+LTc0
< 強みという弱点を見せてくれる強みにやられて >
葛城「雲龍姉ぇがいないから言うんだけどさ」
天城「? 」
葛城「雲龍姉ぇって結構癖っ毛だけど髪下ろしてるときって物凄く絶妙な感じに優しそうに見えない? 」
天城「まぁ、分からなくは」
葛城「あの状態で膝枕してよしよしって撫でてもらったときは正直“ ごめんなさい瑞鶴さん ”しかけたんだよね」
天城「……? 」
葛城「? 」
184 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/12(土) 23:25:45.36 ID:jV3G+LTc0
< 私が一番気持ち良いあなた >
天城「まぁ、姉様が誇張無くちゃんと優しいのは確かですけれど……うーん」
葛城「雲龍姉ぇに沢山ヤられてるくせに」
天城「言い方。……でもこう、そういう優しいときの姉様って別にそういう対象ではないから」
葛城「じゃあどういうときの雲龍姉ぇがいいのさ」
天城「明らかに寂しそうな姉様。それか楽しくなさそうな姉様。
そういう無理して優しくしようって頑張ってる姉様」
葛城「お、おう……」
天城「……? 」
葛城「…………? 」
185 :
◆5z7C0EoTrg
[saga]:2023/08/12(土) 23:26:16.56 ID:jV3G+LTc0
ありがとうございました
186 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/08/12(土) 23:31:03.17 ID:VdnRJdK+0
乙
187 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/13(日) 22:08:12.28 ID:Sh1dEEd00
< 貶すところが全くもってどこにも無いのに不満が残る >
提督「最近の某二刀流は人間らし過ぎて困るな」
江風「ただの人間は投手で出場して勝ち投手になった挙句申告敬遠とかされねぇンすけど」
提督「ヒット打ってるだけでホームラン打ってないじゃん。人間だな」
漣「ヨシッ」
江風「よし……? 」
漣「ヨシッ! 」
提督「ヨシッ! 」
江風「ンンっ……? 」
188 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/13(日) 22:09:02.56 ID:Sh1dEEd00
< 独占欲といえるのかどうか >
提督「凄い雑なネタだと百人の愛宕に囲まれて生活したい! とか言えるけど」
愛宕「んー? 」
提督「正直飽きるっていうか全員中途半端な付き合いしかできなさそうだよな。
なんか取り敢えず不快感は無いけど踊らされてる感っていうか」
愛宕「そういうときは百人の愛人に囲まれる、って願わなきゃ。
願い事の肝は限定的にし過ぎないことよ」
提督「願い事じゃねぇんだけど……それなら」
愛宕「? 」
提督「俺が百人になったら、の方がまだ建設的じゃない? 」
愛宕「最後の一人残すまで殺して回るけど、それでいいなら」
提督「えぇ……? 」
189 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/13(日) 22:10:18.35 ID:2Xnxr2iH0
< 自分に寝取られるとか楽しい気もしないでもない >
愛宕「もっと言うとたぶんその過程で私たちも殺し合ったりするわね。
自分のパートナーであるあなたを一人ずつ持って」
提督「何その歪なボーイミーツガール」
愛宕「そういうお話無いの? 」
提督「俺はパッと思い付かないなぁ」
愛宕「じゃあこれで一つ書いてみたら?
全ヒロインが主人公の完全同一体と唯一無二を目指すストーリーで」
提督「凄い高度な寝取られなような違うような……んん? 」
190 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/13(日) 22:11:25.11 ID:2Xnxr2iH0
< 推定一千六百万人の遺伝子的相続者の皆さん? >
雲龍「別に信じてもいない俗説に」
阿賀野「うん? 」
雲龍「女側が感じている……まぁ、もっと言うと絶頂していると男の子が生まれやすいっていうじゃない」
阿賀野「聞いたこと無くも無いけど。凄いどうでもいいレベルの話だよね」
雲龍「ええ。私も正直どうかと思うわ。……で」
阿賀野「うん」
雲龍「歴史上子沢山な皆さんって子女の割合どうなの? 」
阿賀野「うーん……まぁ、誰でも知ってる子沢山としてはテムジンくんがいるけど」
雲龍「チンギスさんのことね」
阿賀野「うん。一応大ハトゥンっていう皇后たちが管理してたそれぞれのオルドに更に三十人の后妃がいて、
もっというと征服地ごとに愛人というか妾というか……まぁ、所謂戦利品がいたとは言われてるけど」
雲龍「ええ」
阿賀野「血筋がはっきりしてて史書にも載ってるのは十人前後だね。男子より女子の方が多かった筈」
雲龍「ん……さすがに人類の大英雄に不確かな情報でヘタクソのレッテルは貼れない、か」
阿賀野「たぶん怒られるよそれ。……まぁ、誰が怒るんだって言われたら答えられないけど」
191 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/13(日) 22:13:40.07 ID:2Xnxr2iH0
< 何にせよ傑物ではある筈、たぶんきっと >
雲龍「他は? 他に、いないの? 」
阿賀野「ソブーザ二世もアウグスト強健王もはっきりした情報は知らないなぁ……」
提督「? 何の話? 史学トーク中? 」
阿賀野「そうでもないけど……子沢山人物の子供の数とか男女の割合知ってる? 」
提督「知らん。そんなもん普通殆ど知らねぇよ」
阿賀野「だよね」
雲龍「ふぅん……」
提督「あぁ。けど、アウグスト二世の子供で明確なのは九人くらいだった筈だぞ」
阿賀野「あぁ……阮朝の明命帝もあれだね。人数は凄いけど割合はよく分からない」
提督「仮に伝説じゃなくて子沢山が事実でも史書に載るのなんて普通相続者周りくらいだしな」
阿賀野「まぁね。……本邦の家斉さんは二十六男二十七女だったかな」
雲龍「残念。過半数ならずね」
提督「えーと、ミャンマー辺りの……えー、十八世紀くらいにあった王朝」
阿賀野「? コンバウン朝? 」
提督「あぁ、たぶんそれ。なんか子供多いやついたなと思って……うん、今調べたら第六代は六十二男五十八女らしい」
阿賀野「過半数じゃん」
雲龍「暫定トップね」
提督「何の? 」
雲龍「しっかりとしたつよつよな種がありつつ妻たちに女の悦びも与えていたであろう男ランキング」
提督「???????? 」
192 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/13(日) 22:14:32.79 ID:2Xnxr2iH0
< 二十代から三十年以上ほぼ毎日の計算だそうです >
提督「あ、そう……凄いくだらない着眼点だね」
雲龍「それほどでも」
阿賀野「あ、ラムセス二世は数え方によっては良いとこ言ってるんじゃない? 」
雲龍「男子が四十八から五十、女子が四十から五十三?
確かに五十と四十だとしたら、そうね。
さっきの何とか朝の人より男子の割合が多い」
提督「こんなこと調べるとは思わなかった……お? 」
阿賀野「お? 」
雲龍「お? 」
提督「モロッコのアラウィー朝第四代スルタンであらせられたムーレイ・イスマーイール陛下は、なんと」
阿賀野「なんと? 」
雲龍「ん」
提督「一説には五百二十五男三百四十二女だそうでございます。優勝じゃね? 」
阿賀野「おおもう……」
雲龍「八百六十七子という数もさることながら男子率驚異の六割超え。圧倒的なオスね」
提督「そうだな」
阿賀野「そうだね」
雲龍「ええ。……種は別にどうでもいいけど、目指してね? 」
提督「死ねって言ってんのと同じだぞそれ……」
193 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/13(日) 22:15:18.78 ID:2Xnxr2iH0
< 一瞬だけ無常を覚えて、それだけ >
提督「まぁ、時々変な観点から調べ物ってのも悪くはないか」
阿賀野「明日には忘れてそうだけどねこんなの」
提督「まぁね。……仮に百人の子供がいてさ」
阿賀野「? 」
提督「当時の医療技術的に何人流産させてんだろうな。
そりゃまぁ王族なんだから庶民より多少マシとはいえ」
阿賀野「妊娠させた数、ってのを基準に考えると伝説伝承の類い入れてもやっぱテムジンくん優勝なのかも」
提督「その辺の村娘とかヤッて終わりだろうしなぁ……」
阿賀野「……」
提督「……」
阿賀野「…………」
提督「…………」
阿賀野「…………阮朝でもまた調べてみるかな。史料あんま多くないけど」
提督「俺はポーランドかなぁ……頭おかしくなりそうだけど」
194 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/13(日) 22:17:18.68 ID:5J3Fqdha0
< 夫の妻の妹として >
漣「恋愛とか結婚って時々陸上競技に喩えられるじゃないですか」
高雄「あぁ、恋は短距離走だとか結婚は長いマラソンだとかそういう? 」
漣「ですです。言い得て妙な気がするんですけど高雄さんは? 」
高雄「私もまずまずその通りだと思いますよ。一般論としては」
漣「じゃあ、高雄さん個人なら? 」
高雄「長い長い、ゴール手前10mの練習走、みたいな。
辛いけれど、終わってほしくない、テープを切ったら終わってしまう、独走しているけど、ゴールなんて、したくない。
この高揚感と達成感、次の一瞬が最高だって知ってるのに、望めない」
漣「惚気ますねぇ〜」
高雄「でも……結局、練習。紛い物であって、本番じゃない。
だって、演者が人間の紛い物で、化け物だから」
漣「お、おう……? 」
高雄「欲しいのに……それだけでいいのに……でも、受け取ってしまったら、もう……」
漣「あの、結婚する自覚、無さそうでしたよ」
愛宕「どうしたものかなぁ、って。……いや、何が変わるとかそういうことじゃないと思うんだけど」
195 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/13(日) 22:18:13.53 ID:R441/NXM0
< 真面目に観ているといえば観ている >
加賀「現代人は情報を食べて生きている、まさにその通りね」
能代「はい? 今CMやってますけどそういう番組観てたんですか? 」
加賀「いいえ。……世の中色んな番組があるけれどね、
かなりの割合で煽りに煽ってCMだとか一言で紹介してその後詳しく説明すればいいのに、
みたいなこと結構あるじゃない」
能代「はぁ」
加賀「大した情報量が無いのにも腹が立つけれど、
そもそもスマホなりなんなりで調べればすぐ分かることを引き延ばすのに腹が立つわ」
能代「一応分かりはしますけど」
加賀「だからさっきのに繋がるのよ。
量が少なかったり遅かったりするから苛々するのはそれを美味しく食べたい欲求があるから」
能代「なるほど。…………旅番組? 」
加賀「老舗の旅館やホテルの看板メニューを紹介する番組ね。
この回のメインとはいえ開始一時間経っても出てこないし、
始まったと思ったらモザイクとタレントの反応でまた時間稼ぎを始めたわ」
能代「……………………」
196 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/13(日) 22:19:30.43 ID:vvWFcanz0
< 浅いとこ楽しむのが一番だと思いますよ、本気で >
提督「北海道の南北代表が両方初戦勝利とか久々じゃね?
まぁ、今日片方の夏は終わったけど」
江風「そうだっけ? 」
海風「駄目ですよ少将閣下。江風は確かにスポーツが好きですけど全部フィーリングで見てるんですから」
江風「自画自賛になるけどこの世の勝利者だろそれ。
自慢じゃないけど江風は野球のセイバーメトリクスとか全く興味無いし、
そンなの知らないで騒いでる方が絶対楽しいと思うね」
提督「言いたいことは分からんでもない」
海風「でも去年の優勝チームくらい覚えてないと逆に楽しめなくない? 」
江風「ま、毎年新たな気持ちで見てるだけだから……」
海風「野球とかサッカーなんてたぶん表面的情報だけなら私の方が知ってると思うよ」
江風「まぁ、それはそうかな」
提督「えぇ……」
197 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/13(日) 22:20:43.12 ID:UJaKhojH0
< や、まぁ、覚えていて意味があるかって言われると無いけど >
江風「つーかさすがに何年か分の優勝くらい分かるから。
全順位言えとか言われたら難しいかもしれないけど」
提督「じゃあ去年のセパ両リーグのリーグ一位と優勝は? 」
江風「牛さンと乳酸菌のとこだろ? 」
提督「おお凄いなお前。じゃあ前の年」
江風「同じじゃン? 連覇云々二年連続云々って滅茶苦茶やってたし覚えやすい」
提督「更に前の年」
江風「ン……スマホとかのとことメディアなとこ? 」
提督「新聞は一チームじゃねぇけど……まぁ、分かるか。
更に更に前の年」
江風「……」
提督「……」
江風「…………むずくね? 」
海風「はぁ……」
提督「…………連覇云々二年連続云々は覚えやすいんじゃなかったんですかぁ〜? 」
江風「……???? 」
海風「うーん……」
198 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/13(日) 22:21:36.83 ID:UJaKhojH0
< X とか言われてもなぁ…… >
あきつ丸「時々、街の喫煙所を使うのだが」
時雨「うん」
あきつ丸「基本的には尾行や護衛の類いなのであります。口寂しいわけでもなく否応も無い」
時雨「あ、そう。理由がどうあれ煙草臭さは変わらないけどね」
あきつ丸「そうだな。……スマホの電波が届きにくい喫煙所はどうかと思う」
時雨「はぁ? 」
あきつ丸「喫煙者など肩身の狭い身分故死滅してしまえとまでは言わないが……この時代になんだあれは」
時雨「いや、でもまぁ……ほら、入り組んだ建物だとか偶然電波塔間の隙間だとか」
あきつ丸「こちらはくだらん任務で付き合わされているのでありますよ。
三分程どうでもいいニュースを確認するくらいの時間はくれてもいい筈。
何もSNSを巡回し始めようとしているわけではない。それくらい自室か車内でしかしない」
時雨「あ、そ、そう…………でもあきつ丸くんそんなことしてるんだ。
SNSをルートができるくらい確認してるとか凄い意外だよ」
199 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/13(日) 22:22:50.61 ID:Fq4bqBqN0
< 単純に、怖い >
時雨「…………………………………………」
春雨「? 」
時雨「…………………………………………」
春雨「?? …………なに? 」
時雨「…………………………………………妹がマヨネーズを直で飲んでたときどんな反応をすれば? 」
春雨「??!!!!?!?!?!???!?!? 」
200 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/13(日) 22:23:59.55 ID:Fq4bqBqN0
< 嗜虐とまでは言わないでほしいけれど >
春雨「え、と……え? 誰? 」
時雨「山風……隠れるようにして吸ってて……名前呼んだら、ビクッッッッッ!!?? って……」
春雨「えぇ……や、まぁ別に春雨たち身体悪くなったりはしないけど」
時雨「あの見られてはいけないものを見られたって顔、暫く忘れられないかも」
春雨「あぁ……」
時雨「……」
春雨「……」
時雨「…………」
春雨「…………でも、その“ 見つかった!? ”みたいな姿って凄く唆られなかった? 」
時雨「は? 」
201 :
◆5z7C0EoTrg
[saga]:2023/08/13(日) 22:25:40.44 ID:Fq4bqBqN0
ありがとうございました
202 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/08/13(日) 22:31:03.98 ID:MbIOnRkJ0
乙
203 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/16(水) 23:30:05.26 ID:KlDtYlID0
<
>>188-189
>
漣「百人の自分とかのび太くんレベルの思考っすなぁ」
提督「僕のび太くん好きだから別にそれでいいわ」
漣「のび太くんってジャイ子と結婚した場合の方が子沢山ですよね。
あれはあれで幸せだった気がしないでもない」
提督「幸せだったんじゃねぇの。そこ掘り下げると現代ののび太くんが凄いクズ感あるけど」
漣「のび太くんっつーか子孫の何とかくん? まぁ、超絶ド貧乏っていう理由はあるけど」
雲龍「望むように源さんと結婚した場合の子供はたぶん自分の種じゃないわね。
野比くんの種は優秀だけど不倫相手の種は薄め」
提督「あのさ……」
204 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/16(水) 23:33:11.72 ID:NzlmB30y0
< 対症療法に姑息的療法って別名あるのはおかしいと思うの >
阿賀野「雨だぁ……」
能代「今日は水遣り少なくて済むね。ハウスの方だけだ」
阿賀野「うん。……蜘蛛さんって雨降り始めたらどこ行くんだろう。
さっきまであんなに大っきな巣つくってたのに」
能代「さぁ。適当な物陰じゃないの」
阿賀野「ま、そうだねぇ……」
能代「ん……」
阿賀野「で、晴れ間が出たらまた巣をつくるんだ」
能代「そうね」
阿賀野「モグラ叩きゲームみたいだね」
能代「そう? …………なんか機嫌悪くなること、あったの? 」
205 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/16(水) 23:36:37.70 ID:NzlmB30y0
< そうじゃなくて……そうじゃないんだ…… >
提督「この時期になると思い出すことがあって」
高雄「? 」
提督「墓参り最近行ってねぇな……ってのは年取ってからだけど」
高雄「ええ」
提督「何々家之墓、って墓石に彫ってあるじゃん。まぁ、宗派によるけど」
高雄「生で見たことはありませんけど、そうですね」
提督「子供の頃な、漢字にハマったことがあったんだ。
あの年のガキにしてはそこそこ難しいのも読めた」
高雄「ええ」
提督「で、之墓ってところがちゃんと理解できてなくてな」
高雄「はぁ」
提督「何とかイエユキ墓だと思ってたんだ。
世の中にはイエユキっておっさんが多いんだなぁ、って思ってたよ。
宗派によって形態も文字も違う所為で違う人もいる感出てるじゃんクソがってあのときは思ったね」
高雄「ふふ……子供らしいといえば子供らしいですね」
提督「うん。で、それを親に言ったらアホ扱いされてさ。
間違ってたのはもう理解してたんだけどムキになって他家の墓誌まで探しまくって」
高雄「イエユキさん、何人いました? 」
提督「一人もいなかった。親に追いかけ回されても周りの全部の墓石を確かめるつもりでグルグルして、一人も」
高雄「中々面倒な子供ですね」
提督「江田島目指そうと思うまでずっとそうだったよ、俺。
…………あの頃の若い親を思い出すんだよ、くだらない墓石の話に引っ張られてさ」
高雄「別に今もそれなりには元気でしょう。話を聞く限りですけど」
提督「そりゃまぁ悲しみとかではないけど。
…………高雄の子供に、そういうこと思ってほしいんだ。
俺には何の感傷も無くていいけど、高雄に対しては」
高雄「はぁ、そういう話に向けると思ってた。
…………あなたに何の感傷も向けられない子供なんて、私許せません。私、殺してしまいます」
206 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/16(水) 23:40:38.51 ID:NzlmB30y0
< 耐えられない自分にこそ耐えられないのかもしれない >
提督「そうじゃない、そうじゃなくて……」
高雄「知ってる。……でも、わざと曲解するくらいには、変えられないの」
提督「うん。…………今日も引き分け、でいい? 」
高雄「あなたが自分の戦術的撤退より前に踏み出すのは不可能では」
提督「こう……こうやって、高雄の目を見つめて、顎に手を触れても? 」
高雄「あなたが踏み出しているようでいて、私に絡め取られているんです、それ」
提督「そっか。…………戦術的撤退より、前? 」
高雄「ええ。戦略的にも負けてるって言いたいんですよ」
提督「…………」
高雄「…………」
提督「…………紅茶。高雄の好きなのでいいから、暫く出てって」
高雄「はい。…………あなたに負けたい、って何にでも、思っているのですけれどね、私」
207 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/16(水) 23:41:44.88 ID:NzlmB30y0
< この時期近しい人の本性が分かる気もする >
江風「ン? このゼリー何? 」
高雄「あの人への客人……確か海軍省の方が持ってきた菓子折りのやつですね」
江風「ふぅン、美味そう」
高雄「桃と蜜柑が残ってますけど」
江風「ンー……桃! 」
高雄「どうぞ」
江風「わーい! センキュー! 」
海風「物凄く子供っぽい……あぁ、私は蜜柑で。高雄さんもよくそんな甲斐甲斐しくできますね」
208 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/16(水) 23:43:17.08 ID:NzlmB30y0
< 低きに流れ落ちたいから、身を任せるのです >
高雄「慣れといえば慣れですね。別に労とも思ってないです」
海風「ゼリーを渡して飲み物を用意してスプーンまで」
高雄「何か一つだけ頼んだりすると流れが崩れて逆に面倒なことってあるでしょう?
子供相手ならお仕事をしている感覚を持たせてあげる、なんてこともあるかもしれませんが」
海風「まぁ、大っきい子供みたいなものですけど江風。
……もしかしてあの人は高雄さんのそういうところを見てるのかもしれませんよ」
高雄「はい? 」
海風「気遣いがどう、って話じゃないです。
自分と周りを客観視して、でも時々自嘲するように子供の話なんてするから。
だからこそ自分が死ぬときに殉死なんてしてほしくないし、子供が欲しいって」
高雄「かもしれませんね。…………でも、やっぱり私は一緒に死にたいの。
それが一番楽で、気持ち良いって、知ってるから」
209 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/16(水) 23:45:19.98 ID:NzlmB30y0
< 洋上なら別にどっち行っても変わんねぇよねって >
江風「あのさ……なンで気付いたらあぁいう話になってるンだと思う? 」
愛宕「んー? まぁ……皆おかしいからじゃない? 」
江風「江風は流れ読まずにシリアスな話しないよ」
愛宕「じゃあ、あれ。あなただけまともなの、きっと」
江風「や、自分で言うのもなンだけどさすがに江風がまともは無い。比べたら、あれかもだけど」
愛宕「程度の話じゃない、って? 」
江風「うン。……もしかして江風も結婚直前になれば分かる? 」
愛宕「さぁ? 誰かと寝た方が早いんじゃない? 今ならあの人以外にも色々選べるわぁ」
江風「あのさ、それこそ程度の話だけど涼月になるよりはまだ明石さンとかの方がマシな気がする」
愛宕「あ、っは……どうかしらねぇ……私が何か言えることは、無いけど」
210 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/16(水) 23:47:37.97 ID:NzlmB30y0
< 味付け見た目環境があちらでボリュームだけこちら >
秋雲「あぁ……よく寝た」
時雨「もう夜だよ」
秋雲「夜の方が絵を描きやすいしゲームも調子出るから」
時雨「あ、そう」
秋雲「いい夢見れたし気分も上々。……夢の内容聞きたいでしょ? 」
時雨「いや全く。寧ろできるなら突っ返したい」
秋雲「アメリカンな皆さんが全員星条旗ビキニ着て海で遊んでる夢見てさぁ」
時雨「……」
秋雲「いやぁ、エロかったなぁ……ザ・アメリカンと微妙にこの国に毒された感が調和してて最高でした」
211 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/16(水) 23:49:51.05 ID:/24cKZWa0
< 『マルドゥック・スクランブル』とかならギリまぁ…… >
秋雲「シンプルなギャンブルやってる漫画とか知らない? 」
時雨「君が知らないものを僕が知ってるわけ無いじゃないか」
秋雲「硬派とかあれなこと言わないけどカウントし切った後の読み合いとディーラーの技術が光るやつ読みたい」
時雨「カジノでも行けば見られるんじゃない」
秋雲「籠の鳥たる秋雲さんが行けるとは思えないけど……いる?
パーっと使って楽しむ娯楽じゃなくてガチのカード勝負の為にカジノ行く人」
時雨「いるところにはいると思うけど。それともポーカーの大会とか」
秋雲「今日日中継じゃなくても配信くらいはされてるか……うーん」
時雨「何さ、ゲージュツ家様のインスピレーションがどうとかってやつかい」
秋雲「や、そういう真剣勝負に見切れるバニーとかエロいなって思って。
なんなら目の前でポールに絡まるストリッパーより余程」
時雨「あのさ……」
212 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/08/16(水) 23:51:44.49 ID:/24cKZWa0
< ソーセージカレーカレーソーセージ添え >
鈴谷「おおう……! これ、これ美味しい! これどこで買うの? まさか本国だけとか? 」
GZ「ん? いや、それはこの国のメーカーが出しているやつだな」
鈴谷「マジ? テンション上がるぅ! 」
あきつ丸「カリーブルスト、か。まぁ、美味いな」
時雨「スパイシー感ってカレーでもソーセージでも共通するしね。合うのかも」
鈴谷「や、これ本当ヤベーんだって。カレー風味ソーセージなんて沢山食べてきたけどさ、
これはマジで違うよ、革新だよ、世界が拓けるよ」
あきつ丸「……そうか? 」
時雨「さぁ……」
鈴谷「あぁ……嗚呼…………このスパイシーなソー……ブルストを敢えてフォンドヴォー的な欧風まろやかカレーに添えたら……」
GZ「…………は? 」
213 :
◆5z7C0EoTrg
[saga]:2023/08/16(水) 23:52:10.88 ID:/24cKZWa0
ありがとうございました
214 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/08/16(水) 23:54:54.95 ID:SPdhnL6M0
乙
215 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/09/02(土) 23:16:45.32 ID:UcC52P430
< 芸術なんて爆発してしまえばいい >
秋雲「AIイラスト面白過ぎぃ! 」
時雨「まぁ、僕は見てるだけでもそこそこ面白いけど……君は存在意義喪失するんじゃないの」
秋雲「なんで? 秋雲さんは絵を描くのが好きだけどそれだけだよ。
それで商売してるってわけじゃないし」
時雨「でもまぁ努力と研鑽無しに似たようなものか、
或いはそれ以上のものを生み出せてしまうのは気分悪いんじゃない」
秋雲「いーえー? まぁ、権利問題とか盗用が問題なのは理解してるけど、
何百年も何千年も前から作品そのものより誰が描いたかが重要視されてんだよ、美術界、アート界ってのは」
時雨「うん? 」
秋雲「秋雲さんは例えば……西洋美術だとミケランジェロが素直に好きだよ。
だけど似たような像なんて現代なら3Dプリンタなりなんなりでつくれるじゃん」
時雨「まぁ……そうなのかな」
秋雲「だけどそんなの材料費プラスアルファくらいでしか売れないし誰も買わないでしょ? 」
時雨「うーん……」
秋雲「今は敢えて絵画じゃないのを例にしたんだけど……ーーーー
時雨「…………秋雲ってさ、発想とか嗜好は頭おかしいけど絵に関しては真摯で真面目なんだね。取り敢えず謝っておくよ」
秋雲「なんで? 」
時雨「なんでって……や、本当なんでだろうね、うん」
216 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/09/02(土) 23:18:43.19 ID:UcC52P430
< 女の子になったら、みたいな。ちょっと違うかもしれない >
秋雲「あ、いや、まぁ、ミケランジェロ好きだけど粗チ◯はNGで。
秋雲さん恵体信者だから」
時雨「は? 」
秋雲「まぁ、どうでもいいといえばいいんだけど……自分が男になったときの理想ってあるよねぇ……」
時雨「???? 」
217 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/09/02(土) 23:21:38.10 ID:UcC52P430
< 再評価路線が悪いとは言いませんがね >
秋雲「や、でもでもこれ本当楽しくない?
プロンプトとかモデル弄って好みのイラストに近付けていくのなんてこれゲームみたいなものだよ」
時雨「絵に興味の無い僕がテキトーに言った単語一つで様変わりしたりするしね」
秋雲「ヤバいよこれ。消費する側としてはマジに革命的なのは技術そのものじゃない。
試行錯誤を無限に近い数こなしてできる最高をいつまでも求めていられるアソビの奥深さだよ」
時雨「そんな興奮するものかな。そのPCだって不正な手段で高級将校名義で手に入れたものだし」
秋雲「通信内容は専従に管理されてるんだよこれ。
それでもハイスペで触りたかったし、手放す気なんて全く湧かない」
時雨「ふぅん……」
秋雲「人間としては……あぁ、いや、秋雲さんは人間じゃないけどさ」
時雨「うん」
秋雲「思考する生き物としては、かな。正しいのは」
時雨「憑座として右往左往する人間擬きの化け物、でもいいんじゃない」
秋雲「まぁ、なんでもいいや。……これに勝つっていうのが最高の名誉になると思うんだよね。
秋雲さんはどっちかっていうとストーリーのあるもの、漫画とかの方に力点あるけど、
一枚絵、絵画とかの類いでこれに勝つなんて凄いことだよ」
時雨「それが一般化される世の中なんて来るかな」
秋雲「来るさ。来ないんなら人類がAIに負けた明確なシンギュラリティだからね。
秋雲さんは人類の能力を知ってるよ」
時雨「僕はそんな楽観視できないけど」
秋雲「楽観視なんてしてるわけない。秋雲さんは人間になんて自分と同じくらい期待してないよ」
時雨「あ、そ……」
秋雲「クリエイターなんてどっからでもどんな方法でも湧いてくるものなんだよ。
それを理解できないものから落伍していって、
次の次の次くらいの時代にちょっとだけ顧みられるものなの、たぶんね」
218 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/09/02(土) 23:22:46.11 ID:UcC52P430
< “ 間 ”が語る >
雲龍「最近あなたやあの人の影響で史学関係調べたりもするんだけど」
阿賀野「うぇるかぁむ。阿賀野は仮令頭真っピンクで嗜好が死んででも真摯であるなら初学者を歓迎するよ」
雲龍「あ、そ。…………清楚系は兎も角清楚な人物って歴史にしかいないのかもね、って。
専制君主の正しく最愛の皇妃だとか」
阿賀野「…………」
雲龍「…………」
阿賀野「…………」
雲龍「…………」
阿賀野「…………」
雲龍「…………? 」
阿賀野「…………自分だけでも分かっている清楚な人は現代でもいるでしょ。
何人の他人が心から信じてくれるかは、分からないけど」
219 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/09/02(土) 23:26:37.18 ID:UcC52P430
< 魔が語る >
漣「朝っぱらから暑過ぎる所為でスマホがちゃんと充電できてない事件」
叢雲「勘弁してほしいわね……さすがに寝てるときもずっとクーラーってわけにもいかないし」
漣「漣も寝る直前スマホ触れないの嫌だしなぁ……スマホだけ氷枕の上にでも載っけとく? 」
叢雲「まぁ、色々試してみればいいんじゃない。
私は別に朝起きて50%くらいあれば問題無いし」
漣「うん。つーかこれスマホの耐久値にダイレクトアタックだよね。寿命ガンガン削られてるよ」
叢雲「知らないわよ。さすがにもう残暑でしょ。少なくとも青森は」
漣「まぁねぇ…………ん? 」
叢雲「あ? 」
漣「虚数空間から呼び出した艤装の中にぶち込んでそこでバッテリーから充電すれば良いのでは? 」
叢雲「別に私はいいけど……魔が差した、で許されればいいわね、それ」
220 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/09/02(土) 23:28:04.66 ID:UcC52P430
< 汁をそのまま保存できる方法、無いかな? >
明石「この前ね、カップ麺食べて、残り汁で茶碗蒸しでもつくろうかなって思ったんです」
提督「ほーん? 」
明石「残り汁に卵溶き入れてテキトーにレンチンするだけじゃないですか」
提督「まぁ、そのクソ雑さがウリだし」
明石「ええ。でも卵液スープもうちょっと冷えてないと固まらないなって思って。
この暑さなんで冷凍庫ぶち込んで少し待ってようかな、と」
提督「うん」
明石「で……待てよ? そういえばナルトが残っていた筈、とかカニカマなら行けるかな?
みたいな思考に陥って結局BIGをもう一つ食べた話します? 」
提督「分かってると思うけど出オチどころか全部喋ってんじゃん……」
221 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/09/02(土) 23:30:29.65 ID:UcC52P430
< totoの方がいいかなぁ、とかなんとか >
漣「サマージャンボとミニはご存知の通り抽選も終わったわけだけど」
叢雲「ご存知じゃないんだけど……そうなの」
漣「今やってる宝くじの日記念の方がなんか当たりそう感あるんだよね」
叢雲「ふぅん」
漣「サマージャンボは一等を前後賞合わせて五億円に設定する関係で二等が驚愕の五万円だったんだけど」
叢雲「えらい落差ね。江風に一万円くらい預けた方が競馬で増やしてくれそう」
漣「ところが宝くじの日記念は一等前後賞合わせて二億円の代わりになんと二等狙い目の五十万円なのです」
叢雲「へぇ」
漣「どう? 」
叢雲「どう? って言われても私ギャンブルの類いに興味無いわ」
漣「そっかぁ……」
叢雲「あれたぶん誰かに買わせて当選番号と照合する楽しさだけ欲しいのよ。あんた買ってあげれば? 」
提督「それこそお馬さん買うよ俺……ロハで射幸心満たそうとするとか乞食か何か? 」
222 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/09/02(土) 23:31:23.83 ID:UcC52P430
< 真の運試しといえる >
漣「でもでも! 人倫に悖りまくる薄汚い所業で稼いだご主人様の残高と違って真っさらな上に非課税ですよ? 」
提督「それならお前が買って当たっても非課税だろうが」
漣「やだなぁ、運人並の漣が当選するわけないじゃないですか」
提督「あのな」
叢雲「あぁ、実力努力込みだとしてもこの腐った環境整えられたんだからたぶんこいつ運はある方ね」
漣「でしょ? ほら、サマージャンボのときは思い付かなかったですけどこれから当たるまで毎回買ってください」
提督「何言ってんの君ら。……でももし億が一当選したら本気で運だけはあることが確定するな」
223 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/09/02(土) 23:33:13.52 ID:UcC52P430
< 残暑の方が猛暑より辛い気がしないでもない >
提督「なんだよこの暑さ……老人虐待じゃねぇのかこれ」
明石「お兄さんではないですけど敬老対象ではないでしょあなた。
おっさんですよ、おっさん」
提督「この暑さで一気に老け込みそう……」
明石「つっても大分マシになってきましたけどね、大湊周辺。
こんなんで文句言ってたら一週間前の自分に張っ倒されますよ」
提督「死ぬ……死んじゃう……明石がチアコスしてポンポン持って笑ってくれないと死ぬ」
明石「暑さとか砂一粒程も関係無いですね。しませんよそんなこと」
提督「なんで……どうして……こんなことは許されない」
明石「許されないのはあんたの不道徳でしょうが」
提督「まぁね。……彼の国のチアに対する執着って凄いよな。
娘を名門チアでトップにする為に他人の娘殺したりするんだぜ」
明石「急にまともに……いや、別にまともな話題でもないか。
何かドキュメンタリーでも見たので? 」
提督「おしえてほしかったらチアコスして」
明石「全く等価交換に値しませんね。…………もしかして本当に酷暑で脳劣化してます? 」
224 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/09/02(土) 23:37:31.32 ID:UcC52P430
< 本ッッッッ当に大ッッッッ嫌いなやつ >
提督「××××」
愛宕「渾名とかじゃなくて実名……しかもちゃんとニュース見てたり本読んでればもしかしたら知ってる程度には凄い存命の文化人……」
提督「あ、本人については別に嫌いじゃねぇよ?
小説家のクセに歴史家気取りしてんのは頭おかしいのかとは思ってるけど。
歴史好き自称するクセにそいつに影響されてるやつらが嫌いなだけ。
本人の惹き付ける文章も自説への確信も揺らぎとの葛藤も凄いよ」
愛宕「聞いてる限り自覚的に小説書いて笑ってるタイプかなぁ……普通にあなた一番嫌いなタイプじゃない」
提督「ちなみに亡くなってるけど司馬先生は偉大だと思ってるよ俺。
影響は兎も角あとがきとかエッセイ読む限り本当凄い人」
阿賀野「んー……何の話? 」
愛宕「まぁ、あなた本棚に置いてるものね……あなた今来たけど分かる?
この国で言うところのたぶん歴史分野の大家で、
でも小説家だろって誹り受けてるクセに無自覚含めて妙に信者の多い御仁。
この人の嫌悪感からして西洋史専攻で、存命らしいわ」
阿賀野「××××」
愛宕「正解。……理解が及ばないからどうでもいいけど、
理解できないからこそそうなんだ……って思うしか無いわねぇ……この一致」
225 :
◆5z7C0EoTrg
[saga]:2023/09/02(土) 23:37:58.58 ID:UcC52P430
ありがとうございました
226 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/09/03(日) 00:00:17.20 ID:Q615r22D0
乙
227 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/09/03(日) 00:20:41.30 ID:F4pB6+uco
お疲れさまです
228 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/09/03(日) 21:13:26.87 ID:j6xgKnqB0
< ハートに近い部分であるからこそ >
秋雲『えー……まぁ、凌辱はそこそこ好きだけど触手はちょっとぉ……。
普通の人間の趣味嗜好範囲は知らないですけど女で触手嗜好はあんまりいないんじゃないかなぁ……』
時雨「化け物のくせに人間とまともに話すなんて、
とか今更言わないし高級将校の方がその辺の適当なのよりある意味マシだけど、
そもそもよくあんなこと男と話せるね秋雲」
鈴谷「…………」
あきつ丸「…………人間社会でもコミュ症の方がまだまともに受け止められるのでは? 」
229 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/09/03(日) 21:15:17.42 ID:j6xgKnqB0
< 縋らないようにつくりたいものなんですけどねぇ…… >
時雨「そういえば何故か僕も近年料理をさせられてるんだけどさ」
秋雲「させられてるって割には楽しそうだけど」
時雨「楽しくないわけではないよ。……鶏がらスープの素って凄いね。
代用品は幾らでもあるし」
秋雲「まぁ、楽しようと思ったら何にでも使えるね」
時雨「鶏がらスープの素で異世界無双する話とか無いの? 」
秋雲「秋雲さんは知らないけど……似たようなのはありそうだね。
調味料がうんたらみたいなほのぼのスローライフの皮被ったやつ」
時雨「そりゃそうだよ。ショバ代がどうのとかギルドがどうのとか既存の利権は知らないけど。
鶏ガラ無限に手から出せたらそれはもう神の御子だよ」
秋雲「お、おう……」
230 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/09/03(日) 21:18:52.71 ID:j6xgKnqB0
< ひたすら足し引きしていけるならまぁ…… >
秋雲「で、なんでいつの間にか化学調味料の回し者になったの? 」
あきつ丸「知らん。それに自分も便利だとは思うが」
秋雲「別に便利なの否定したりはしてないよ」
鈴谷「最近は、っていうか結構前からうま味調味料って言うんじゃなかった? 」
秋雲「秋雲さんはメーカーさんじゃないんで。……ねぇ、入れ過ぎ」
時雨「“ 艦娘 ”なんて馬鹿みたいに食べたり飲んだりするんだからお湯とコレで混ぜてればどうとでもなるよ」
鈴谷「…………」
あきつ丸「…………」
秋雲「…………」
時雨「…………うん? 」
231 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/09/03(日) 21:20:04.11 ID:j6xgKnqB0
< 瞳の動きって、神秘的 >
雲龍「ん……」
提督「うん? 」
雲龍「……」
提督「……」
雲龍「…………」
提督「…………? 」
雲龍「…………あの」
提督「だから何。いきなり見つめられても何にも分かんねぇよ」
雲龍「瞳孔って、よく分からないわ」
提督「……は? 」
232 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/09/03(日) 21:22:24.02 ID:j6xgKnqB0
< 最初から意味の無いお話 >
雲龍「心理的なものが影響して興味のある相手と相対した場合は瞳孔が開く傾向にるらしいのね」
提督「そんなよく分からない理由で突然無言で見つめられてたのか俺」
雲龍「よく分からなくなんてないじゃない。
健気にあなたの心を知ろうとした乙女がいただけよ」
提督「僕の知る乙女はもう少し初心で動揺するものなんだけど」
雲龍「すれた乙女、ということで」
提督「完璧な空論、くらい矛盾してないそれ」
雲龍「してない。乙女はもうそれだけで正義だから」
提督「俺みたいなやつには悪徳の方が刺さるって知らなかった? 」
雲龍「知ってる。刺さらないのに演じるって、健気じゃない? 」
提督「馬鹿なだけだろ。…………瞳孔とかなんとかどこ行ったの? 」
233 :
◆5z7C0EoTrg
[saga ]:2023/09/03(日) 21:22:50.51 ID:j6xgKnqB0
ありがとうございました
234 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/09/03(日) 22:05:33.59 ID:Q615r22D0
乙
235 :
◆5z7C0EoTrg
[sage saga]:2023/11/03(金) 23:14:32.53 ID:Yv5VkyOW0
< 自信無いと乗せませんよ? >
愛宕「ここだけの話、や、本当ここだけの話なんだけど」
高雄「? 」
愛宕「スピーディに思考殆どゼロで抱かれたんだけど……さすがにその前にデートくらいはしたの、私」
高雄「まぁ……それはそうね、としか」
愛宕「腹に腕回して、って言われて一瞬で色々考えたの。
ぷよってたらどうしようとか、変な反応したらどうしよう、とか」
高雄「分からなくは、ないかしら」
愛宕「覚悟決めて腕回してガチガチだったときの安堵と絶頂具合半端無かったわ」
高雄「…………」
愛宕「…………ん? 」
高雄「…………いえね、本当にここだけの話だな、と」
236 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/11/03(金) 23:15:44.73 ID:Yv5VkyOW0
< デデン! >
高雄「昼はおでんにしようかと思うので入れたい具材があったらヒトヒトマルマルまでに。
遅刻には対応致しませんので悪しからず」
提督「別に大根と玉子あればいいし……」
加賀「確認したところ牛すじは最初からありましたので文句はありません」
赤城「私はたこ焼きとロールキャベツ用意してお願いしてきました」
旗風「辣油……辣油……ふふ」
阿賀野「辛味欲しくてもコチュジャンとかの方がいいと思うなぁ……阿賀野はからし派だけど」
龍田「でも食べる辣油とか結構合うわよ? 」
伊13「柚子、胡椒……好き、です」
涼月「イタリアンおでんをひと鍋確保してきました。
具にトマトとかじゃなくてベースにトマト缶突っ込んでますよ」
Roma「そう……つくねにチーズ……よし。まだ遅刻じゃないわね? 」
Littorio「…………おでん風の、闇鍋? 」
237 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/11/03(金) 23:18:07.38 ID:Yv5VkyOW0
< 私が裏切るのを裏切るとは言わない >
龍田「フゥ……あら」
「先輩の情婦その……何番目? 」
龍田「さぁ? 大切に思われてる自惚れはありますけど抱かれたこと、無いです」
「そう? 凄い好みっぽいのに、意外」
龍田「んふ、だから、なのかも」
「今年中に既婚者になるとかいってもう残り二ヶ月切ってるから愛人の方が大事だと? 」
龍田「いえ、あの人は愛宕たちの方が私より大事だと思いますよ。……………………今は」
「情念籠ってらっしゃる。…………勝てそうなら、助けてあげるけど? 」
龍田「それは結構。あの人の尊厳破壊してでも手に入れるつもりではあるけど、あの人を裏切ることはできないから」
「左様で……フゥ…………」
238 :
◆5z7C0EoTrg
[saga sage]:2023/11/03(金) 23:21:56.93 ID:Yv5VkyOW0
< 煙草よりも目に沁みる >
龍田「ふふ……思ったより話が弾んじゃった。最後に、一本交換しません? 」
「いいけど……細っそい女煙草とかいつ振りだろう」
龍田「女煙草、なんて昨今差別用語では? 」
「君たちは正しく差別されるべき存在だと思うよ。差別用語を正しく使うのならそれは社会通念に反しない」
龍田「あぁら、酷いこと言う……ぁ、これ、美味しいかも」
「いつでも御用命をお待ちしておりますよ、っと……俺、別に先輩のこと嫌いじゃないぜ? 」
龍田「失礼。私、あの人以外の男、透明に見えるので」
「透明に見えるとはまた形而上的な……では、退散と致しますよ。クソ女」
龍田「はい閣下。…………私がただの人間の普通の女だったら、打算で近付くこともしたでしょうに」
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