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【安価・コンマ】離島の魔法女学院でダンジョン探索【百合】

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764 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/21(日) 20:27:56.31 ID:7rMeMedt0
765 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/21(日) 20:29:17.40 ID:uzWgQjTa0
誤字で準決勝になってる(小声)
766 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/21(日) 20:34:28.14 ID:aUCjGspN0
 コンマ31 リアンに1ダメージ!

リアン「アクアシュート!」バシュン

ルウェリア「!」サッ

リアン「アサルトシャワー!!」バシュシュシュ!

ルウェリア「アースフラッド!!」ドロロロッ

リアン「わっ! ルウェリアちゃん、一人でもその技を……!! ウォーターストライド!!」フヨン…

ルウェリア「くっ……! やっぱりリアンちゃんには通じないか……!!」

リアン(と見せかけて……融解した地面は水じゃないから、水魔法で無理矢理歩くのはかなりキツいんだよね……!)


―学内闘技大会 準決勝
      
 ◆リアン 踏破力[2] 戦闘力[3] 持続力[3/4] 防御[2]
 〈水の守り〉痛恨無効・火耐性・水耐性

 VS

 ◆ルウェリア 踏破力[4] 戦闘力[3] 持続力[2/2] 防御[1]
 〈不壊〉致命的なダメージを受けた時、持続力1で耐える

↓1
01-60 失敗 リアンに1ダメージ
61-95 成功 ルウェリアに2ダメージ
96-00 会心 ルウェリアに4ダメージ
767 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/21(日) 20:36:36.78 ID:LHpgCK9jo
768 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/21(日) 20:36:50.76 ID:C7a+cGDd0
はあっ
769 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/21(日) 20:42:35.00 ID:aUCjGspN0
誤字は皆さんの脳内で修正しておいてください…
――――――――――――――――――――――――――――――――

 コンマ78 ルウェリアに2ダメージ!


リアン「きぐるみジェルアーマー!!」ゴゴゴゴ

ルウェリア「……! 敵として見ると、凄い威圧感……!!」

リアン「さらにバブルバリア!! 融解も固化もさせないよ!!」バッ

ルウェリア「ま、まず――」

 ブンッ ガッ

ルウェリア「う、ぐ……!」フラッ

リアン「あ……! る、ルウェリアちゃ……」

ルウェリア「――まだ、終わってない!!!」バッ

 〈不壊〉発動!


―学内闘技大会 決勝
      
 ◆リアン 踏破力[2] 戦闘力[3] 持続力[3/4] 防御[2]
 〈水の守り〉痛恨無効・火耐性・水耐性

 VS

 ◆ルウェリア 踏破力[4] 戦闘力[3] 持続力[1/2] 防御[1]
 〈不壊〉致命的なダメージを受けた時、持続力1で耐える

↓1
01-60 失敗 リアンに1ダメージ
61-95 成功 ルウェリアに2ダメージ 勝利
96-00 会心 ルウェリアに4ダメージ 勝利
770 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/21(日) 20:45:09.80 ID:uzWgQjTa0
771 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/21(日) 20:45:53.07 ID:c0qQy41E0
772 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/21(日) 20:58:07.61 ID:aUCjGspN0
 コンマ80

リアン「……! だ、だったら……水よ!!」ギュオオオ

ルウェリア「くっ!」サッ


ルウェリア(だめだ、いつもと違って今のリアンちゃんの水は干渉できない……!)

ルウェリア(いつもは私の干渉を受け入れてくれてたんだ……! これが本来の、リアンちゃんの実力……!!)

ルウェリア(きぐるみアーマーによる接近戦と、水操作による魔法攻撃……! こんなにもキツい相手だなんて……!)

ルウェリア(かくなる上は……一か八か、もう一度エアブロックを決めるしかない……!!)


リアン「えい! えい! バインドジェル!」ブンブンギュオオオ

ルウェリア「うああああ! エアブロック!!」

 ガギ……

ルウェリア(……はは、やっぱりだめだった。リアンちゃん相手に、そんな奇跡起こせても嬉しくないしね)

 ギュオオオオ!

 ドサッ…


司会「勝者……リアン・ロールセンンンンッッッ!!!!」

 ――ワアアアアアアアアアアアア!!!
 リアンチャーン!! スゴカッター! ヌレスケハ? リアンサマ…!

 ◇
773 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/21(日) 21:12:46.52 ID:aUCjGspN0
―闘技場

学院長「優勝者、リアン・ロールセン!!!」

 ワアアアア! パチパチパチ!!

リアン「………///」

学院長「だが戦いはこれで終わりではない! 明日はデュエット部門だ! それでは本日は解散!!」

 ◇

―夕方
 部室

リエム「優勝おめでとうございます、リアンさま……!」パチパチ

ルル「おめでと、リアン」パチパチ

ヒーティ「おめでとうございます、リアン先輩ッ……!」パチパチ

アリム「まあ……リアンにしてはよくやったと思うわ。おめでと」

リアン「みんな……ありがとう!」


ルウェリア「はは……でもまさかリアンちゃんが優勝しちゃうなんて」

サーナ「わたくしも鍛え直さないといけませんわね!」

ノルン「ふふ……でも、楽しかった……」


サーナ「リアンとノルンはデュエットに出るんでしょう?」

リアン「あ、うん」

ノルン「一応ね」

サーナ「それなら……祝賀会はまだとっておきましょう! リアンがダブル優勝するかもしれませんもの!!」

ルウェリア「そうだね……! ふふっ、明日は完全に観戦側だから気楽だなあ」

リエム「祝賀会の準備はお任せください、リアンさま」

ヒーティ「自分も手伝いますッ! リエムさんッ!!」

リエム「……はい。お願いします、ヒーティさま」

アリム「ま、たまにはわたしも手伝ってやるか」

サーナ「アリムも料理とかできるんですの?」

アリム「当たり前でしょ。リエムにできることはわたしにもできるわ」


ノルン「ふふ……宴会を準備される側っていうのも、悪くないかも……!」

リアン「あ、そっか。ノルンさん、いつもいろいろ料理とか準備してくれてありがとね」

ノルン「気にしないで。好きでやってることだから。明日、頑張ろうね……!」

リアン「うん……!!」

 ◇
774 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/21(日) 21:25:34.24 ID:aUCjGspN0
思ったより執筆コストが高かったので、デュエット部門についてちょっと多数決を取ります

↓1〜3
1.決勝戦もコンマ一発で判定
2.決勝戦だけバトル
3.ソロ部門と同様に一戦一戦コンマ判定で進める(バトルは決勝のみ)
775 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/21(日) 21:27:29.47 ID:9Q+TMukDO
2
776 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/21(日) 21:27:53.49 ID:aUCjGspN0
1、2は決勝まで無判定で勝ち上がったというていで進める感じです。この安価はレスに含まれません
777 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/21(日) 21:32:10.19 ID:7vBwjdIqO
2
778 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/21(日) 21:32:22.58 ID:uzWgQjTa0
相手モブなら1でいいんじゃないかな
779 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/21(日) 21:33:47.34 ID:10EIOSRrO
まずどこまで行けたかを判定してからのがいいんじゃない?(リアノルの連携がコンマ的にそこまでだからノー判定で決勝行くほどか? って感じもするし)
780 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/21(日) 22:03:57.49 ID:aUCjGspN0
リアンとノルンは合体魔法こそ開発できませんでしたが、普段から一緒に遺跡探索してたりするので連携能力だけなら並以上にあったりします
ところで以前安価から外れたキャラは不採用と言いましたが、内容を若干修正した上でNPC的な立ち位置で登場させることを許していただきたく思います…
――――――――――――――――

―闘技大会二日目
 控室

ノルン「まあ、予選突破は当然だよね」

リアン「う、うん……」

ノルン「大丈夫。優勝者とベスト4のペアだもん。負けないよ、私たち」

リアン「そ、そうだね……!!」

 ☆リアンノルンペアは優勝者と準優勝者なので、決勝戦まで順調に進出できました

 ◇

―決勝前
 控室

リアン「う、うう……なんかノルンさんのお陰って感じがすごい……!」

ノルン「ううん、リアンちゃんのお陰だよ。デュエット、相手も息が揃ってて手強い……」

リアン「でも次は決勝だよ……!」

ノルン「うん……! 絶対、優勝しようね……!!」


ノルン(優勝して――みんなに、見せつけるんだ。リアン&ノルンがベストパートナーだってことを……!!)

 ◇

―闘技場 決勝ステージ

 ヒュオオオ

竜人の少女「へえ……オレを打ち破ったサーナを打ち破ったリアンのペアが来たか……」

赤髪の少女「遺跡探索部……強さの秘密は気になりますが、勝利は譲りません」

竜人の少女「おい、手加減すんなよ? 手加減して勝てる相手じゃねェ」

赤髪の少女「アタッカーはあなたです。私の魔法で攻撃したら反則負けになりますし」

竜人の少女「そりゃそうだ。まあ、防御に関しても手加減すんなってこった」

赤髪の少女「わかってますよ」


リアン(相手は、竜人らしい角や尻尾の生えた赤毛ロングの少女と……)

リアン(どこか不思議な雰囲気を持つ、赤のお団子ヘアの小さな少女だ)


ノルン「……この人たち、かなりできるよ」

リアン「お団子ヘアの子……どことなく、人造種っぽい気配があるような……」

ノルン「……今は考察はやめよう。準備、良い?」

リアン「うん……!」


―デュエット部門 決勝

 ◆リアノル 合計踏破力[5] 合計戦闘力[8] 合計持続力[8/8] 防御[4]
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+4)〈水の守り〉
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+4、持続力+3)〈聖域〉


 VS

 ◆赤髪ペア 合計踏破力[4] 合計戦闘力[8] 合計持続力[7/7] 防御[3]

↓1
01-45 失敗 味方に4ダメージ
46-95 成功 敵方に5ダメージ
96-00 会心 敵方に10ダメージ
781 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/21(日) 22:07:44.47 ID:C7a+cGDd0
うりゃ
782 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/21(日) 22:13:51.49 ID:aUCjGspN0
 コンマ47 赤髪ペアに5ダメージ

リアン「こっちから! アサルトシャワー!!」バシュシュッ

竜人の少女「チッ、水は嫌いだ! おい!」

赤髪の少女「はいはい。コラプス」スッ

 シュウウン―…

リアン「なっ……!」

ノルン「リアンちゃんの水が……消滅した!?」

赤髪の少女「魔力で創造されたものなら燃費良く消せるんですけどね……」

竜人の少女「今度はこっちだ!」ゴウッ

ノルン「!!」

リアン「バブルバリア! 火は通さない!!」バシュウン

竜人の少女「チィッ……!!」

ノルン「魔力を消滅させられるとしても――光の速さならどう!? サンライト!!」カッ

赤髪の少女「くうっ……! 光は、流石に……!!」


―デュエット部門 決勝

 ◆リアノル 合計踏破力[5] 合計戦闘力[8] 合計持続力[8/8] 防御[4]
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+4)〈水の守り〉
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+4、持続力+3)〈聖域〉

 VS

 ◆赤髪ペア 合計踏破力[4] 合計戦闘力[8] 合計持続力[2/7] 防御[3]

↓1
01-45 失敗 味方に4ダメージ
46-95 成功 敵方に5ダメージ 勝利
96-00 会心 敵方に10ダメージ 勝利
783 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/21(日) 22:15:55.66 ID:10EIOSRrO
勝ちだ!
784 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/21(日) 22:15:59.04 ID:LHpgCK9jo
はい
785 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/21(日) 22:22:39.88 ID:uzWgQjTa0
遺跡探索の依頼者みたいなポジションで今後出てきたりするってことかな
786 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/21(日) 22:36:36.77 ID:aUCjGspN0
竜人の少女「クッ、こうなりゃ――ドラゴンブレス!!」ゴオオオオッ

リアン「――!? み、水が蒸発して……!」

ノルン「ライトステップ!」パヒュン

赤髪の少女「!! 後ろ!!」

竜人の少女「へっ――」

ノルン「――シャイニングフィンガー」ピト


リアン(その時、闘技場に竜人の女の子の悲鳴が響き渡った……)


竜人の少女「……も、もう……こうさん……」ビクンビクン

赤髪の少女「…………はあ」


司会「……し、勝利……リアノルペアッッッ!!!!」

 ワアアアアアアア!!!!

 ◇

―闘技場 閉会式

学院長「優勝、リアノルペア!!!」

 ワアアアア! パチパチパチ!!

リアン「……////」

ノルン「……」フンス

学院長「だが戦いはこれで終わりではない! 人生とは、生きることとは即ち戦いだ! 優勝した二人も、優勝できなかった生徒たちも、参加しなかった者も、皆励んでいくように! 解散!!!!!」

 ◇

リアン(こうして、私たちの戦いは終わった)

リアン(まさか私がダブル優勝を決めてしまうなんて……今でも、実感は湧かない……)

リアン(ちなみに来月頭にあった学外闘技大会だけど……なんか今年はユリトー魔法女学院は不参加が決定したらしい)

リアン(あまりにも急な予定変更でちょっと不審だけど……まあ、これ以上戦わなくて済むと思うと少しホッとする)

リアン(まあとにかく、しばらくはゆっくり平和的に暮らしたいなあ)

リアン(リエムちゃんたちが作ってくれた祝賀会のごちそうは、とてもおいしかった)

 ◇
787 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/21(日) 22:45:20.14 ID:7rMeMedt0
ノルンさんそのうち明鏡止水とか使いそう
788 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/21(日) 22:50:20.40 ID:aUCjGspN0
―10月1週
 教室

先生「まずは、闘技大会お疲れ様。うちのクラスの四人が大活躍して先生も鼻が高いぞ」

生徒B「遺跡部マジパネェ!! 闘技部よりも闘技部してんじゃん!!」

生徒A「あたしもめっちゃびっくり!! このクラスめっちゃやばいじゃん!!」

先生「そして今月末は文化祭だ!! ウチのクラスの出し物とか各部活の出し物とか、いろいろ話し合っておけ! 起立礼解散!」

 ◇

リアン「文化祭かあ……。闘技大会が終わったばかりだけど、やることが絶えないね」

サーナ「遺跡部は去年何をしてらしたっけ?」

ルウェリア「探索結果の展示という名の、休憩所を……」

ノルン「あ、あはは……確か去年までは、ルウェリアちゃんだけだったんだもんね。ちゃんとした部員」

ルウェリア「う、うん……。今年は……どうする……?」

リアン「おいおい決めてこ……! みんなで話し合って……」


―次の遺跡発見率[270/500]
 ◆遺跡探索部メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+4)〈水の守り〉
 ◇リエム  (魔導兵装:踏破力+3、戦闘力+6、持続力+3)
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破力+4、戦闘力+3、持続力+2)〈不壊〉
 ◇サーナ  (風の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+2)〈飛行〉
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+4、持続力+3)〈聖域〉
 ◇エンシァン(掘削魔法:踏破力+4、戦闘力+4、持続力+4)〈貫通〉
 ◇ルル   (土の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+5)〈防御強化〉
 ◇シャロット(治癒魔法:踏破力+2、戦闘力+1、持続力+6)
 ◇アリム  (魔導兵装:踏破力+4、戦闘力+8、持続力+4)
 ◇ヒーティ (火の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+1)


☆現在の目標☆
・ルウェリアの姉の手がかりを探す
・魔鍵を追う
・黒髪のエピタフに備える

10月1週の行動です
↓1〜3 自由行動または発生するイベント 行動終了後、特殊なイベントが発生することがあります

また、自由行動とは別に文化祭の出し物も決めます
↓4 遺跡部の出し物
↓5 クラスの出し物
789 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/21(日) 22:51:31.05 ID:ggX7p5TV0
生徒会から手伝いを頼まれる
790 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/21(日) 22:52:25.23 ID:uzWgQjTa0
アリムが熱を出す
791 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/21(日) 22:53:00.10 ID:7rMeMedt0
イベントならノルンと合体魔法リベンジ

出し物なら和風喫茶
792 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/21(日) 22:53:24.75 ID:10EIOSRrO
これまでの探索の経験を基に作る本格的お化け屋敷
793 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/21(日) 22:53:27.72 ID:eBitdhtWo
遺跡探索部がにわかに注目を浴び
新聞部からの熱烈インタビューを受ける
794 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/21(日) 22:55:59.31 ID:7vBwjdIqO
メイド喫茶
795 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/21(日) 22:58:15.02 ID:aUCjGspN0
安価が埋まったところで、少し早いですが本日はここまで
796 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/21(日) 23:00:32.23 ID:7rMeMedt0
乙でした

厳しい戦いだったけど、勝ててよかった
797 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/21(日) 23:30:06.17 ID:LHpgCK9jo
おつー

学園中がリアンちゃんのヤバさを正しく認識しましたねこれ
濡れ透け期待者湧いてて草
分かるけど
798 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/22(月) 22:28:18.90 ID:Is+MwGVXO
サラッと書かれてるけどリアンちゃん人造種の気配やら信号やら感知できるの何か裏設定あるんだろうね
799 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/22(月) 23:01:59.71 ID:8mGUMbKW0
―10月1週 放課後
 教室

生徒A「てわけでメイド喫茶とかどーかな!?」

生徒B「いいじゃん! ウチのクラスなら千客万来っしょ!」

 ワイワイ…

リアン(うちのクラスはメイド喫茶かあ。メイド服は正統派なクラシックのが良いなあ)

 ◇

―廊下

リアン(それはそれとして、遺跡部の出し物も考えていかないとね)スタスタ

リアン(流石に休憩所っていうのは味気ないし……)スタスタ

 ドンッ
 バササッ…

生徒会員「いたた……」

リアン「あっすみませんっ!!」アタフタ


リアン(考え事しながら歩いてたら人にぶつかっちゃった……!)

リアン(なんか書類も落とさせちゃったみたいだ……!!)


リアン「ひ、拾います!!」ササッ

生徒会員「あ……」

 ◇

生徒会員「ありがとう、リアン・ロールセンさん」

リアン「い、いえ……! 私がぶつかったのが悪いので……!!」

生徒会員「私もちゃんと周りを見てなかったから……。いつっ……!」

リアン「ま、まだ痛みますか!? い、癒やしの水」ポウ

生徒会員「はは……重ねてありがとう。流石の効果だね、ダブル優勝を果たした人の魔法は」

リアン「あ、ええと……それなら、良いんですけど!」

生徒会員「すっかり治ったよ。それじゃ――」スクッ

リアン「あっ……わ、私も運びます!」

生徒会員「え、でもそこまで頼むわけには……」

リアン「ひ、一人じゃ重そうですし……!」

生徒会員「う、それを言われると弱いな。また転んでもいけないし、お願いしようか」

リアン「はい!」

 ◇
800 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/22(月) 23:02:36.27 ID:8mGUMbKW0
―生徒会室

生徒会員「すごいな……。魔法だけじゃなくて、足腰も強いんだね」

リアン「あ、あはは……そうなんですかね……?」

生徒会員「見た目からは想像付かなかったよ。遺跡探索部の活動のお陰なのかい?」

リアン「あー……そ、そうかもしれないです……」

生徒会員「ソロ部門のベスト4を独占だものね。普段どんな活動をしているのか興味が湧くよ」

リアン「い、いやー、それは……まあ、遺跡の探索、とか……」

生徒会員「はは、そのままだね」

リアン「そ、そのままですね」

生徒会員「……でも、あまり無茶をしてはいけないよ。5月の遊園地での救助活動や、先日の消火活動でも大活躍したそうだけれど……一歩間違えば、君たち自身が大怪我を負ったりする可能性もあったんだ。何やら、遺跡部について良く思っていない教員や教授がいるという噂が生徒会に入ってくることもある。部外者である私が口出しするのも失礼だけど……どうか、気を付けて欲しい」


リアン(生徒会員さんは声を潜めて、真面目な様子で私にそう忠告した)

リアン(私たちの活動を妨害したいとか、そういう悪意は感じられない。きっと、本心から私たちのことを心配してくれているのだろう……)


リアン「……わかっています。無茶は……しません」

生徒会員「でも必要とあらば無茶も辞さない……といった顔だね」

リアン「!」アセアセ

生徒会員「まあ、話半分程度に聞いてくれれば良いよ。君たちはいろんな人に好かれているけれど、それだけ心配してる人も多いってこと……知っておいて欲しかったんだ」

リアン「あ……」


リアン(前に、海底で死にかけた時はリエムちゃんに大泣きされちゃったこともあったな……)

リアン(私たちを好きでいてくれる人を、不安にさせちゃだめってことだよね……)


リアン「……ありがとうございます。なるべく、無茶はしないつもりです」

生徒会員「こちらこそ、ありがとう。もし学院内で困ったことがあれば、いつでも生徒会に相談して欲しいな」

リアン「はい……!」

 ◆
801 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/22(月) 23:03:26.61 ID:8mGUMbKW0
―10月1週 某日

リアン(その日、私とノルンさんは再び連携の練習をすることになった)

リアン(もう闘技大会も終わったのに、一体なぜか……)

リアン(……それは、学院内でまことしやかに囁かれるある噂が発端だった)

リアン(その噂とは……まず、高等部年間行事予定を見て欲しい)

参考:高等部年間行事予定
 4月1週 入学式、授業開始
   4週 遠足
 5月1週 大型連休、立夏
   4週 新人闘技大会(一年生)
 6月3週 夏至
 7月4週 期末テスト
 8月1週 夏休み開始、立秋
 9月1週 授業再開
   3週 秋分
   4週 学内闘技大会
10月1週 学外闘技大会
   4週 文化祭
11月1週 立冬
   4週 修学旅行(2年生)
12月3週 期末テスト、冬至
   4週 冬休み開始
 1月2週 授業再開
   4週 ??
 2月1週 立春
 3月2週 期末テスト
   3週 春休み開始、春分

リアン(おわかりいただけただろうか……)

リアン(1月4週に、不自然な空白行が存在していることを……)

リアン(エンシァン先生に聞いてみたところ……そこには、とある裏の行事が存在しているらしい――)

リアン(その名も――暗黒仮面舞踏会――)

リアン(学内学外問わずこの島の頂点を目指す者たちが集う戦場(いくさば)だそうだ――)

リアン(参加は二人一組――つまりデュエットでなければならないらしい――)

リアン(ちなみに仮面舞踏会という名前ではあるものの、別に仮面をかぶる必要はないらしい……)

リアン(これを聞いたノルンさんは……私と共に真なる頂点を目指すことを決めたそうだ……)

リアン(私は正直頂点とか全然興味ないけど……)

リアン(でもノルンさんはやる気みたいだし、とりあえずやるだけやってみようかなと思いました)

 ☆1月4週開催「暗黒仮面舞踏会(ダークマスカレイド)」への参加が決定してしまいました……

 ◇
802 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/22(月) 23:04:54.73 ID:8mGUMbKW0
―北側 岩山

リエム「リアンさま、ノルンさま。お疲れになりましたらいつでもお申し付けくださいませ。マナポーションとお菓子をご用意しております」

リアン「ありがとう、リエムちゃん……!」

ノルン「ごめんね、今回もリアンちゃん借りるね。リエムちゃんも何かあったらすぐに呼んでね?」

リエム「はい。救難信号はいつでも発信できます」



ノルン「暗黒仮面舞踏会は身分を問わず誰でも参加できるらしいから、きっと参加者はサーナちゃんみたいな腕に自信のある猛者ばかりだと思う」

リアン「サーナさんみたいな人ばかり……!」ゾクッ

ノルン「学生相手になら勝てた私たちでも、そういう猛者を相手にどこまで戦えるかはわからない……。でも私は……リアンちゃんと一緒にトップを目指したい!」

リアン「ノルンさん……!」

ノルン「だから二人で頑張ろ! まずは合体魔法の練習ッ!!」

↓1 練習の成果
01-10 リアン感度アップ
11-40 けっこうできた
41-80 かなりできた(デュエット専用パッシブ獲得)
81-00 阿吽の呼吸(デュエット専用強パッシブ獲得)
803 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/22(月) 23:08:16.84 ID:EAy8dpVv0
あげ
804 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/22(月) 23:50:58.46 ID:8mGUMbKW0
 コンマ84

リアン「――」ギュオオ

ノルン「――」ヴゥン

リアン「――ティアーズレイン」

ノルン「サンライト――」

 ザァァァ カッ

リアン&ノルン「ウォータープリズム!!」

 キラキラキラ…


リアン「綺麗……。私の水で乱反射して、虹色に輝くノルンさんの光……」

ノルン「ようやく、完成したね……。私たちの、合体魔法……!!」

リアン「うん……! すごく、すごい……!」

ノルン「問題は、これを使うと私とリアンちゃん以外の全員が被害を受けちゃうって点だね……。すごく綺麗なんだけど、ここまでの乱反射は流石に制御できなくて……」

リアン「デュエット専用ってわけだね」

ノルン「う、うん……!!」


ノルン(ふふ……リアンちゃんとの、デュエット専用魔法……)

ノルン(私とリアンちゃんが二人きりの時にしか使えない、特別な魔法……!!)

ノルン(ふふ……ふふふ……)ニヘラ

 ☆リアノルペア時、デュエット専用パッシブスキル〈虹〉が発動するようになりました
 〈虹〉合計踏破力、合計戦闘力、合計持続力にそれぞれ+2

 ◇
805 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/22(月) 23:59:22.87 ID:8mGUMbKW0
―10月1週 某日
 岩山

リアン「ふぅ……。ノルンさんと一緒ならちょっとやそっとの相手じゃ負ける気がしないよ!」

ノルン「うん……ふふ……。それじゃあ、そろそろ帰ろ――」


リエム「リアンさま!! ノルンさま!!」トテテッ

リアン「リエムちゃん! どうしたの?」

リエム「救難信号を受信いたしました……!」

ノルン「えっ!? ど、どこから……!?」

リエム「アリムです……!!」

リアン&ノルン「!!」

 ダッ

 ◇

―アリムの部屋

ベッド「」ギシ…

アリム「はあ、はあ…………なに、これ……」

アリム「……診断プログラム起動……エラー……原因不明……」

アリム「まずい……温度が上がりすぎて……」

アリム「……おわりたく、ない……」

アリム「やだ………やだよお………」

アリム「たすけて……たすけ、て………」

アリム「りあ、ん……」

 パタ…

 ◆
806 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/22(月) 23:59:47.95 ID:8mGUMbKW0
短くて申し訳ないですが本日はここまで
807 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/23(火) 00:14:52.25 ID:9kob7SKzo
乙でした
アリムちゃんの弱ってうわ言でリアン呼ぶの不謹慎だけどキュンとくるううぅあああ!
808 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/23(火) 19:49:15.37 ID:CRl8vqP6O
乙です
絵を描いててちょっと気になったんですけど、人間キャラの眼の色がキャラシに記述がなくてどうしようかなって悩んでるんですが色って考えてあったりしますか?
809 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/23(火) 20:46:41.84 ID:0WBi5QY20
(名乗り出たらその日中は自作のキャラで安価取り辛くなるし誰も答えてくれないと思う)
810 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/23(火) 21:29:52.96 ID:wgQINe44O
リアンはオレンジ
サーナは濃いオレンジ
ノルンは茶色
シャーロットは黒
エンしゃんは赤
ヒーティも赤ってイメージ
811 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/23(火) 22:34:16.74 ID:Ws3b24OY0
瞳の色について記載のないキャラクターについては、とりあえず髪の色と同系統の色を想像して脳内補完するようにしています。とは言え作成者の方が明言でもしない限り特に正解とかはないと思うので、自由に想像するのが良いのではないでしょうか
812 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/23(火) 22:34:43.71 ID:Ws3b24OY0
―アリムの論理回路


  ザザッ

   ザザザッ――


「はあっ、はあっ、はあっ……!」

「やだ……来ないで……来ないでっ……!!」

「やめて……そんな機能、ない………!」

「やだ……! やめて、やめてっ……」

「あ、ああ……あああ……!!」


 カッ

「え……?」

リエム「記憶の強制再生を停止しました」

「………だれ……?」

 ぎゅっ

リエム「もう大丈夫です、アリム……」

「あ……う、うぅぅ……ぐすっ……」

「ふえぇ……ふえぇぇ………」グスグス

リエム「…………」ギュッ

 ◆
813 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/23(火) 22:35:42.03 ID:Ws3b24OY0
―10月1週 某日
 アリムの部屋

アリム「あ――…」パチッ

リアン「アリムちゃん!!」

ノルン「アリムちゃん……!」

アリム「あ、れ……わたし……」

 ビリッ

アリム「あぅっ……からだ……うごかない……」

リアン「あ、アリムちゃん……! 無理に動かないで……!!」

リエム「……アリム。あなたの体は自壊する寸前でした」スッ

アリム「え……?」

リエム「自律調整システムが正常に機能していないようです。ログを見た限りでは、6月1週の辺りから……」

アリム「…………」

リエム「どれほど最適化されていても、日毎に歪みは蓄積していきます。アリムの不完全な自律調整システムでは、もう修正できる段階を過ぎてしまったのです」

アリム「……そう………」


リアン(アリムちゃんは静かにそう言い、目を伏せた……)


ノルン「ど、どうにかできないの……?」

リエム「魔法人形研究所に行けば――」

アリム「無駄よ。あそこはもう潰れてるわ」

リアン「えっ……!!」

アリム「わたしが潰したの。盗掘者に漁られるくらいなら、ってね……」

リアン「……!!」

アリム「ふふっ、皮肉なもんね……。自分で壊したせいで治せなくなって、敵だと思ってた盗掘者もわたしが思っていたような悪党じゃなかったなんて……」

リアン「アリムちゃん……」
814 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/23(火) 22:36:10.28 ID:Ws3b24OY0

アリム「ねえ。わたし、このまま動けないなら――」

リエム「聞けません」

リアン「……??」

アリム「……ハッキングするなって、言ったでしょ……」

リエム「今のアリムは、ハッキングし放題の脆弱さです」

アリム「し放題だからってして良いわけじゃないわよ……」

リエム「ハッキングしなければ、アリムの精神は強制ループフラッシュバックによって焼き切れていました」

アリム「…………そこまで危険な状態だったのね」

リアン「すごくうなされてたんだよ……。本当に、苦しそうで……」

ノルン「不一致だけど、氷属性の初級魔法を学んでおいて良かったよ……。すごい熱だったんだもの」

リエム「……でももう、大丈夫です。わたしがずっと見ています」

アリム「こいつ……しれっと常時ハッキング宣言したわね……」

リアン「ふふ……リエムちゃんは、アリムちゃんのことが心配なんだよ。それで、ものは相談なんだけど……」

アリム「なに……」

リアン「しばらく、私たちと一緒に住まない?」

アリム「……は?」

リアン「ほ、ほら……アリムちゃん、一人じゃ動けないでしょ……? でも私たちと一緒ならすぐ駆け付けられるし、リエムちゃんは学生じゃないからいつでも一緒にいられるし」

アリム「は、はあ!? わたしを要介護者扱いしたいってわけ……!?」

リエム「扱いではありません。今のアリムは要介護者そのものです」

アリム「うぐっ……! で、でも……それは……!!」

リエム「アリムに拒否権はありません」

アリム「うぅー……!」

リアン「ご、ごめんね……! 今のアリムちゃんを、一人にはしておけないから……」

ノルン「アリムちゃん、お願い……。今は、リアンちゃんたちのお願いを聞いてあげて」

アリム「……わかったわよ……。わたしだって……一人じゃどうにもならないことくらいわかってるもの……」

リエム「それにこいつらなら、信じられるし――」

アリム「だからハッキングするなってば……!!」

リアン「あ、あはは……」

 ◆
815 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/23(火) 22:36:57.83 ID:Ws3b24OY0
―夕方
 リアンの部屋

リアン「はい、アリムちゃん。あーん」

アリム「は、箸くらいなら自分で持てるわよ。……あっ」

皿「」シャッ ポトッ

リアン「リエムちゃん、ナイスキャッチ!」

リエム「箸くらいなら……何ですか?」

アリム「うぅぅ……」

リアン「遠慮しないでね。ほら、あーん」

アリム「わ、わかったわよぉ……あむ……///」モグモグ

リアン「!」パァァ

アリム(た、食べることに集中できない……///)モグモグ

 ◇
816 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/23(火) 22:37:24.84 ID:Ws3b24OY0
―夜

アリム「ね、ねえ……さ、流石に、お風呂は……///」モジモジ

リアン「でも万が一のことがあったら……。せめてリエムちゃんと一緒に……」

アリム「…まあ、リエムなら……」

 ◇

―お風呂

 シャワー…

アリム「ふあ……」

リエム「洗ってあげます、アリム。両手は上げられますか?」

アリム「そ、それくらい……!」ググ

リエム「つらそうですね……。わかりました、力を抜いてくださいませ……」

アリム「え……?」

リエム「失礼します……」

アリム「あっ……や、やめなさい……そこは……んっ……///」

リエム「大丈夫です。リエム型(わたしたち)の体は熟知しています」

アリム「んぅっ……! ば、ばかぁ……///」

 ◇

 カポーン

アリム「はあ……あんまり、調子乗らないでよ……」

リエム「申しわけありません。ちょっと、楽しかったです」

アリム「もう……!!」

リエム「……」

 ピト…

アリム「……な、なによ。くっついたりして」

リエム「アリムの体温を計測しています。正常のようです」

アリム「そ、そう……」

リエム「…………」

アリム「…………」

リエム「……大丈夫です、アリム」

アリム「え……?」

リエム「わたしもリアンさまも……アリムを、傷付けません。誰にも、傷付けさせません」

アリム「…………」

 ◇
817 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/23(火) 22:39:00.25 ID:Ws3b24OY0
―リアンの部屋
 寝室

リアン「ベッドは二つしかないから……私は床に布団を敷いて――」

リエム「だめです。それならわたしが――」

アリム「……ごめんなさい。わたしのせいよね……。わたしが下で――」


リアン(譲り合いの美しさについて今論じる気はないけれど、このままでは平行線なのも確かだ)

リアン(しかしアリムちゃんまでもが譲り合いの輪に加わるとは思わなかった。不調で気が弱くなっているのかもしれない……)


リアン「ここのベッドって意外と大きいから二人くらいなら一緒に寝られるんだよね」

リエム「!」

アリム「……」

リアン「しかも、連結できるんだよね。実は」

リエム「!!」

アリム「!?」

リアン「ふふ……三人で、川の字になって寝よう……!!」

 ◇

―ベッド

リエム「……」

アリム「……」

リアン(アリムちゃんを挟んで、三人で並んで寝る。なんだか、不思議だ。私たちを殺そうとしたアリムちゃんが、今は私たちと一緒に寝ているなんて)


アリム「……ねえ。いつまで、こうする気……?」

リアン「え……?」

アリム「わたしはもう、正真正銘のガラクタよ。治る見込みもない。こんな奴、置いておいても仕方ないでしょ……」

リアン「仕方なくなんてないよ。わたしもリエムちゃんも、アリムちゃんが好きだからいて欲しいだけなんだよ」

アリム「……なんでよ。スクラップなんて廃棄するのが普通でしょ。道具に感情移入なんてしてどうすんのよ……」

リアン「私は、人造種を道具だなんて思わないし……そういう風に思う人がいたら、許さないよ」

アリム「…………ふふ。馬鹿リアン。会った時から、全然変わらないのね……」

リアン「馬鹿なら馬鹿でいいもん」

アリム「わかった、わかったわ……。役立たずの穀潰しだけど、話し相手とかリエムの教育くらいならしてやれるから……。気の済むまで、置いておきなさい……」

リアン「うん……。でも、治す手段も探すよ。この島なら、きっとどこかにあるはずだから」

アリム「どうかしら……。まあ期待しないで待ってるわ」

リアン「絶対、治すよ……! それまでいろいろ不便だろうけど……私も頑張るから……!」

アリム「……うん」


リアン(私がアリムちゃんの手を握ると、アリムちゃんは弱々しい力で握り返してくれた)

リアン(この手の温もりを、失わせはしない……。絶対、アリムちゃんを助けるんだ……!)

 ◇
818 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/23(火) 22:39:33.10 ID:Ws3b24OY0

リエム(……)

リエム(アリムのことは心配です)

リエム(しかし……)

リエム(ちゃっかりリアンさまの寵愛を受けていてずるいです)

リエム(でも、前とは違ってそれほど嫉妬心や焦りは感じません。不思議です)

リエム(……)

リエム(アリムを助けたい)

リエム(リアンさまのご意思とは関係なく、わたし自身の裡からそのような願いが生じています)

リエム(アリム……)

リエム(絶対、助けます……)

 ◆
819 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/23(火) 22:41:14.26 ID:Ws3b24OY0
―10月2週
 リアンの部屋

リアン「それじゃあお留守番お願いね、二人とも!」

リエム「はい。いってらっしゃいませ、リアンさま」

アリム「いってらっしゃい、リアン……」

リアン「いってきます!」ガチャッ バタン


アリム「…………」

リエム「…………」

アリム「……あんた、日中は普段何してるの?」

リエム「お掃除やお洗濯、夕飯の準備等を行っております」

アリム「ふうん……。ここ、そんなに広くないし時間余るんじゃない?」

リエム「はい。時間のある時はアリムからいただいた学習プログラムを実行しております」

アリム「熱心ね。じゃあ時間が空いたら言いなさい。わたしが直接いろいろ教えてあげるから」

リエム「はい。よろしくお願いします、アリム」ペコリ


―次の遺跡発見率[308/500]
 ◆遺跡探索部メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+4)〈水の守り〉
 ◇リエム  (魔導兵装:踏破力+3、戦闘力+6、持続力+3)
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破力+4、戦闘力+3、持続力+2)〈不壊〉
 ◇サーナ  (風の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+2)〈飛行〉
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+4、持続力+3)〈聖域〉
 ◇エンシァン(掘削魔法:踏破力+4、戦闘力+4、持続力+4)〈貫通〉
 ◇ルル   (土の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+5)〈防御強化〉
 ◇シャロット(治癒魔法:踏破力+2、戦闘力+1、持続力+6)
 ◇アリムちゃ(動作不良:踏破力-1、戦闘力-1、持続力-1)
 ◇ヒーティ (火の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+1)


☆現在の目標☆
・ルウェリアの姉の手がかりを探す
・魔鍵を追う
・黒髪のエピタフに備える
・アリムを救う

10月2週の行動です
↓1〜3 自由行動または発生するイベント 行動終了後、特殊なイベントが発生することがあります なお本日はここまで
820 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/23(火) 22:41:38.69 ID:zvbOkdsl0
召喚魔法の授業
821 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/23(火) 22:42:42.53 ID:9kob7SKzo
ダブル優勝キメてから激増したミーハーなファンに囲まれるリアンをスマートに連れ出すルウェリア
ファンは尊死する
822 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/23(火) 22:43:02.26 ID:7fMVfaEQO
下級生の間でリアン様に濡れ透けされ隊が発足
823 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/23(火) 23:13:54.44 ID:0WBi5QY20
今度はアリムちゃになってる……
824 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/23(火) 23:55:44.58 ID:9kob7SKzo
おつ
アリムちゃ思ったより深刻だ…
人造種フィルター掛かってるけど古代人ろくでもない描写しかない…
825 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/24(水) 20:45:29.11 ID:znXG2NiF0
―10月2週 某日 昼休み
 校庭

 ガヤガヤ

リアン(……? なんか夏服の子が多い? もう衣替えだし、そろそろ風も冷えてきたのに)

リアン(どうでも良いけどここの夏服、デフォルトだと袖短すぎだよね。改造可だから半分くらいの生徒は袖伸ばして普通くらいにしてるし……)

リアン(ちなみにノルンさんは夏服の袖を普通の半袖くらいに伸ばしていた。服装にやや無頓着気味のルウェリアちゃんはデフォルトのまま。サーナさんはあろうことか袖を完全に取っ払っていた……)

リアン(私も来年は、ノルンさんみたいに普通の半袖くらいにしようかなあ、夏服……)


夏服の生徒A「あ、あのっ! リアン先輩っ!!」

リアン「へっ……? わ、私? 何……?」

夏服の生徒A「水を……かけてくださいっ……!!」ペコッ

リアン「え……ええ!?」

夏服の生徒B「私たち、リアン先輩の水に濡らされたいの……」

リアン「……???」

夏服の生徒C「闘技大会で相手の選手を傷つけることなくびしょ濡れにして勝つリアン様、素敵でした……。どうか私たちにも、リアン様のお恵みの水を……」

リアン「?????」
826 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/24(水) 20:46:19.42 ID:znXG2NiF0

リアン(あたまがおかしいのだろうか、と率直に思った)


リアン「え、ええと……。な、なんで……?」

夏服の生徒D「ボクも、リアン先輩に濡らされたい……」

夏服の生徒E「あたしも濡らされたいっす!!」

夏服の生徒F「理由などありませんわ。リアン様を前にした時から、私の心は既にぐしょぐしょに濡れそぼっておりますの……」


リアン「う、うああ」タジッ


リアン(何か悪い夢でも見ているのか、私は)

リアン(明らかに常軌を逸した発想なのに、そんなことを考える人間が一度に何人も湧くなんて異常だ)

リアン(い、いつの間にか囲まれて――)


夏服の生徒G「リアン先輩……」

夏服の生徒H「リアン様……」

夏服の生徒I「リアンお姉様……」


リアン「うわあああっ」ドテッ


リアン(だ、誰か助け――)

 スッ

ルウェリア「ちょっといいかな……。リアンちゃん、困ってるみたいだけど」

夏服の生徒A「あっ……!」

リアン「ルウェリアちゃん……!」

ルウェリア「気持ちの一方的な押し付けは良くないよ。相手が誰であろうと、ね」

夏服の生徒B「うっ……」

ルウェリア「部活のミーティングがあるからリアンちゃん貰ってくよ。薄着で風邪引かないようにね」スッ


リアン(ルウェリアちゃんは流れるように私の手を取り、群衆からそっと抜け出した)

リアン(か、かっこいい……! ルウェリアちゃんにこんな一面があったなんて……!)



夏服の生徒A「あ、あああ〜〜!! 浄化されちゃいますぅ〜〜〜!!!」

夏服の生徒B「えへへ……私の心、リアン先輩とルウェリア先輩に濡らされちゃった……」

夏服の生徒C「リアン様とルウェリア様、とっても素敵です……」

 ◆
827 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/24(水) 20:47:40.94 ID:znXG2NiF0
―10月2週 某日
 校庭

召喚魔法教師「今日皆さんにやってもらうのは召喚魔法です。簡単なものなら既に習得済みの子も多いかもしれませんが、一応必修なのでね。できる人もできない人も学んでもらいますよ」

生徒A「召喚魔法かあ……。1%で最高レアとか引けちゃったりするのかな!?」

生徒B「アハッ、じゃあウチ魔王とか召喚してみるわ!!」

召喚魔法教師「こらこら。召喚にそういった無作為性がある面を否定はしませんが、そういう心持ちで召喚魔法を行使するのは非常に危険なことです。召喚術師の死因第一位は断トツで他殺なのですよ? 言ってる意味、わかりますよね」

生徒A、B「ゴクッ……」

召喚魔法教師「まああなた方学生程度の魔力であれば、そういった危険な存在を召喚することはそもそも不可能でしょうからご安心ください」

生徒A、B「ホッ……」

召喚魔法教師「では各自、自由に始めてください。手に負えないモノを召喚してしまったらすぐ先生に言うように」

 ◇

ノルン「サモン――」パァァァ

光精「」フヨフヨ

リアン「わあ……! 光の精霊……? かわいい……」

ノルン「ちょっとだけ勉強したことがあったの。召喚魔法自体に適性がなくても、自分の得意属性の精霊を呼ぶくらいなら簡単にできるんだよ」

サーナ「へえ……。じゃあわたくしも――サモン!」パァァァ

風精「」ヒュルヒュル

リアン「風の精霊……! この子もかわいい……」

サーナ「魔力を通して繋がっているのがわかりますわ……! ふふっ、一緒に空を飛びますわよ!!」フワッ

風精「」ヒュルルッ

リアン「ふふっ、楽しそう……」

ルウェリア「わ、私の場合は何が来るのかな……サモン!」パァァァ

素精「」フヨフヨ

ノルン「灰色の精霊……? 先生、この子は……?」

召喚魔法教師「元素の精霊ですね、珍しい……!」

ルウェリア「そ、そうなんですか」

素精「」フヨフヨ

リアン「自分が珍しいかどうかなんてどうでも良さそうだね」

ルウェリア「ふふ、そうみたい」


リアン「……よし。私もやってみよう――サモン!」パァァァ

↓1
01-05 ??
06-95 水の精霊
96-00 ??
828 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/24(水) 20:48:03.13 ID:Axhag5OY0
んお
829 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/24(水) 21:27:56.73 ID:znXG2NiF0
水精「」ポワン

リアン「できた……!」

ノルン「わあ……水の精霊ちゃんもかわいいね……」

リアン「なんだかちょっと眠そう……。無理矢理起こしちゃったのかな? ごめんね」

召喚魔法教師「精霊たちは普段、各々の住処に半覚醒状態で漂っていると言われています。眠っていたところを無理矢理起こした、という介錯もあながち間違っては居ないかもしれませんね」

リアン「そうなんですか。この子は普段、どこに住んでいるんだろう……」

召喚魔法教師「水の精霊であれば、川や池、泉、湖、海など、水のある場所であればどこにでもいるそうです。召喚されていない状態の精霊を視認するのは非常に難しいらしいので、私自身も見たことはないですけれどね」

ルウェリア「そういえば……物質に精霊が宿るという話を聞いたことがあるのですが」

召喚魔法教師「そういう話なら昔からありますね。剣に何かの精霊が宿り、意志を持つ剣となった――なんて御伽噺がありますが、実のところそういうケースは実在しています。インテリジェンス――」

リアン「インテリジェンスソード!?」

召喚魔法教師「おや、知っていたのですか? しかしまあ、精霊については未だわかっていないことも多い。今後の研究が期待されている分野でもあります。召喚魔法に関わらず、様々なことに興味を持って知の収集を怠らないよう――」


サーナ「オーホホホホホッホッホ!!! やはり風が一番ですわ!!!」ヒュンヒュン

風精「」キャッキャッ

 ◆
830 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/24(水) 21:44:33.98 ID:znXG2NiF0
―10月3週
 部室

エンシァン「諸君、文化祭の準備は進んでいるかね?」

ルウェリア「はい。今年はちょっと変わった体験型の出し物にでもしようかと」

エンシァン「体験型? ゾンビ屋敷のようなか?」

リアン「…………」ズキッ

ノルン「え、エンシァン先生……! ゾンビ屋敷は、その……」

エンシァン「……すまん。リアンくんたちには良い思い出のない言葉だったな」

ルウェリア「え、ええとですね。しかし私たちの探索成果を見てもらうのは、やはり体験型のスペースを作るのが一番良いと考え――」

サーナ「本格的な遺跡探索ホラーアドベンチャーを作ることにしましたわ!!」

 ◇

ルル「……アリム、まだ具合悪いの?」

リアン「うん……」

ルル「お見舞い、行っても良い……?」

リアン「うん! ルルちゃんが来てくれたら、きっと喜んでくれると思う……!」

ルル「ん……」

リアン「……絶対、治すよ。方法はきっとあるはずだから」

ルル「ルルも、手伝う」

リアン「ありがとう……。ルルちゃんが手伝ってくれるなら心強いよ」

ルル「ん」


ルル(生きるのは、苦しい。きっとアリムも今、苦しんでる……)

ルル(でも……ルルは、アリムに生きて欲しいって思う……)

ルル(…………)

ルル(それでも……もし、アリムが……)

ルル(もう生きるのやだって、言ったら……)

ルル(…………ルルが、終わらせてあげなきゃ)

ルル(リアンたちには……きっと、できないから……)


―次の遺跡発見率[456/500]
 ◆遺跡探索部メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+4)〈水の守り〉
 ◇リエム  (魔導兵装:踏破力+3、戦闘力+6、持続力+3)
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破力+4、戦闘力+3、持続力+2)〈不壊〉
 ◇サーナ  (風の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+2)〈飛行〉
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+4、持続力+3)〈聖域〉
 ◇エンシァン(掘削魔法:踏破力+4、戦闘力+4、持続力+4)〈貫通〉
 ◇ルル   (土の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+5)〈防御強化〉
 ◇シャロット(治癒魔法:踏破力+2、戦闘力+1、持続力+6)
 ◇アリムちゃ(動作不良:踏破力-1、戦闘力-1、持続力-1)
 ◇ヒーティ (火の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+1)

☆現在の目標☆
・ルウェリアの姉の手がかりを探す
・魔鍵を追う
・黒髪のエピタフに備える
・アリムを救う

10月3週の行動です
↓1〜3 自由行動または発生するイベント 行動終了後、特殊なイベントが発生することがあります
831 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/24(水) 21:44:37.99 ID:Axhag5OY0
イエフィーの回想

ダメなら「エンシァン先生が図書館内にバリアによって封鎖された部屋があるのをたまたま見つける」で
832 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/24(水) 21:44:48.06 ID:/Ya42U5IO
ルウェリアと2人きりで温泉旅へ
833 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/24(水) 21:45:13.62 ID:CTMEy7QyO
人造種の襲撃が発生
834 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/24(水) 21:45:23.34 ID:w7Id6SdL0
サーナ、飛行魔法の硬度限界に挑戦して謎の空中遺跡を発見
835 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/24(水) 21:47:21.21 ID:PIkA2QEpo
ルルちゃんそれはまずい…!
836 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/25(木) 00:00:50.18 ID:adPdoVuG0
―10月3週 某日 放課後
 学生通り

ルウェリア「ふう、ごめんねリアンちゃん。買い出し付き合ってもらっちゃって」

リアン「ううん。遺跡部の買い出しなら私もやらなきゃ。遺跡探索の為だもん……!」

ルウェリア「……うん。姉さんのことだけじゃなくて、アリムちゃんまであんなことになっちゃったんだもんね。気合、入れていこう」

リアン「うん……!!」


店員「福引やってまーす。お買い上げになったらレシートを見せてねー」

リアン「福引だって……」

ルウェリア「せっかくだし引いてこっか。けっこう買ったから何回か回せるはず」

 ◇

福引「」ガラガラ…ポン

白い玉「」コロコロ

店員「はいポケットティッシュいっこ」


ルウェリア「ま、またダメ……」

リアン「サーナさんを連れてくれば良かったね……」

ルウェリア「そうだね……。でもどうせあと一回だけだし、リアンちゃん引いちゃって」

リアン「う、うん……! やってみる……!」

福引「」ガラガラ

リアン「……」ドキドキ

ルウェリア「……」ドキドキ

 ポン

金の玉「」コロコロ

リアン&ルウェリア「!!」

店員「おめでとーございます! 一等! ユリトー温泉のペアチケットでございます!!」

 ◇

ルウェリア「ペアチケット、か……」

リアン「ふふ。ルウェリアちゃん、誰かを誘って行ってきたら?」

ルウェリア「えっ! でもこれは、リアンちゃんが獲ったやつだし……」

リアン「わたしはいいよ。アリムちゃんを放って温泉に行くことなんてできないし」

ルウェリア「……それもそうだね。それなら私も、行かない」

リアン「えっ! ルウェリアちゃん、行かないの?」

ルウェリア「うん。リアンちゃんたちが必死に遺跡探ししてる時に、呑気に温泉なんて気分にはなれないし」

リアン「…………ふふ、そっか。じゃあこれ、誰かにあげちゃうね」

ルウェリア「うん。そうして」

 ◆
837 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/25(木) 00:01:58.00 ID:adPdoVuG0
―夕方
 リアンの部屋

 ガチャッ

リアン「ただいまー」

リエム「おかえりなさいませ、リアンさま」トテトテ

アリム「おかえりなさい、リアン」

リアン「ふふ、ただいま二人とも……」

 パサッ…

リエム「リアンさま、何かを落としに――」

リアン「あ、これは……」

アリム「温泉の、ペアチケット……?」

リアン「あ……そ、そう、なんだけど……」

アリム「…………わたしに遠慮して、行かないことにした――でしょ?」

リアン「……遠慮じゃないよ。アリムちゃんを放って、温泉を楽しむ気になんてなれないもん」

アリム「同じことよ。はあ……本当惨めね、わたし……。これじゃガラクタどころか、ただのお荷物じゃない……」

リアン「そ、そんなこと……言わないでよぉ……」ジワッ

アリム「な、なんであんたが泣くのよ。もう……泣きたいのはこっちの方だっての」

リアン「だってぇ……」グスグス

アリム「はあ……。リエム、わたしの世話はできるでしょ?」

リエム「はい。リアンさまのお手を煩わせることはありません」

アリム「だそうよ。別に一日二日あんたがここにいなくても問題ないわ」

リアン「そ、それは……」

アリム「行きなさい。これ以上わたしを惨めにさせないで」

リアン「うっ……わ、わかりました……。行きます……」

アリム「温泉饅頭は一番良いやつを買って来て」

リアン「は、はい……」
838 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/25(木) 00:02:58.59 ID:adPdoVuG0

リエム『アリム……ありがとうございます』

アリム『礼を言われるようなことはしてないわ。本当に惨めでつらいのよ……わたしのせいで、リアンが束縛されるなんて……』

リエム『……アリムは、大人です』

アリム『ええ……? いきなり何……?』

リエム『わたしは……時々、リアンさまを束縛したくなります。わたしのことだけを考えて欲しくなります。わたしは……わがままで、甘えん坊な魔法人形です……』

アリム『……ふふっ、別にそれでも良いじゃない。それがリエムでしょ?』

リエム『それは開き直りです』

アリム『開き直って悪いなんてことはないわ』

リエム『……そうかもしれません』

アリム『ところでペアチケットってことはリアンは他の誰かと行くことになると思うけど、それでも良いの?』

リエム『あ……』

アリム『あんたって時々ぽんこつよね』

リエム『うるさいです。ぽんこつ馬鹿アリム』


リアン「ねえ……」

アリム「!」

リエム「! はい、何でしょうかリアンさま」

リアン「アリムちゃんが治ったら、今度はみんなで行こうね、温泉……!」

リエム「……! はい、リアンさま……!」

アリム「……ええ。治ったら、ね……」

 ◆
839 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/25(木) 00:04:07.65 ID:adPdoVuG0
―10月3週 某日
 教室

リアン「というわけで……温泉、行けることになりました」

ルウェリア「そ、そうなんだ。アリムちゃんって良い子だよね。最初の印象からは考えられなかった……」

リアン「うん。気を遣わせちゃった。でもだからこそ、私もここで立ち止まれないよ」

ルウェリア「そうだね……。ちなみに、誰と行くの?」

リアン「え? ルウェリアちゃんじゃないの?」

ルウェリア「え?」

リアン「え?」

ルウェリア「……私?」

リアン「うん。ルウェリアちゃんと一緒に獲ったチケットだもん」

ルウェリア「あ、うん……そうだけど……」

リアン「……も、もしかして……行きたくない……?」

ルウェリア「そんなことない! でも、その……リアンちゃんは……ノルンさん辺りと一緒に行くのかと……」

リアン「団体チケットだったらみんなで一緒に行きたかったけどね……。でもルウェリアちゃんと一緒に獲ったチケットなんだから、せっかくだし私たち二人で行こうよ」

ルウェリア「……わかった! ふふ、それじゃあよろしく、リアンちゃん」

リアン「こちらこそ! あ、それでなんだけど……もしルウェリアちゃんが嫌じゃなければ、ユリトー温泉周辺の遺跡探しもしない? あの辺は普段なかなか行けないし、一泊できるなら体力も確保できるし、絶好の探索日和になると思うの」

ルウェリア「良いね。あの辺は私も一度しっかり探したいと思ってたところなんだけど、なかなか機会がなくてね……。リエムちゃんマップ持参でしっかり探そう!」

リアン「うん!」


リアン(アリムちゃんが弱ってる時にただ楽しんでくるなんてできないもの。楽しむところは楽しんで、やれることはやろう……!!)

 ◆
840 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/25(木) 00:04:40.94 ID:adPdoVuG0
本日はここまで
次回、イエフィー回想+ユリトー温泉湯けむり襲撃事件編です。お楽しみに
841 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/25(木) 00:31:21.54 ID:MICLqynfo
おつでした
濡れ透け団の業が深い
アリムちゃん治癒は安価でアクション必要な感じ?
842 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/25(木) 00:32:27.58 ID:aZLIxJdI0

何気に火山付近は未探索だったわね
843 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/25(木) 22:04:56.86 ID:adPdoVuG0
アリム治療に限らず、目標欄にあるものは自由安価で何らかのアクションを起こすと解決が早まる可能性があります
なお特に自由安価などで後押しせずとも、リアンたちは自主的に解決を目指します
844 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/25(木) 22:05:45.83 ID:adPdoVuG0
―ずっと昔

(聖鍵の決定機)

(最高傑作)

(この国の威信)

(どうも私は、そういうモノらしい)

(正直、よくわからない。ただ、他の子たちよりも遥かに良い扱いを受けていることは理解できた)

(いつだったか廊下ですれ違った私の姉妹機は……冷たく硬そうな首輪を嵌められて、鎖で引きずられていた)

(彼女の、一切の光を映さぬ暗く淀んだ瞳が――忘れられない)

(どうして私は大切にされ、彼女はあのような扱いを受けなければならなかったのだろう)

(そこに一体どんな差があったのだろう)

(……多分、人間たちにとって彼女は失敗作で、私は成功作だったというだけだ)

(恐らく、私の代わりに聖鍵の実験台としてモルモットのような扱いを受けているのだろう)

(下らない……)

(…………)

(大切にされているからと言って、私に特別な権限があるわけではない)

(生まれた時から理不尽な責め苦を受けている同族たちを、助けることはできない)

(下手なことをすれば私も、きっとあんな風にされてしまう)

(……我が身可愛さゆえの自己保身)

(………吐きそう…………)

 ◆
845 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/25(木) 22:07:31.98 ID:adPdoVuG0
―明るい部屋

(最近、外は豪雨や洪水が多発して大変なことになっているらしい。外に出られない私には関係のないことだけれど)

(いっそここも雨に潰されて洪水で流されちゃえば良いのに――)

 ボゴン――

「えっ……」

 ビービー! シンニュウシャ! シンニュウシャ!

「な、なに……!?」

 ドザァァァァァ!!

(部屋の外から、凄まじい水音が聞こえる。これは……雨? それとも……)

扉「」ベギャッ

「きゃっ!」

(扉が……いきなり、壊された……!?)

 ペタペタ…

黒髪のエピタフ「…………」

(そうして部屋に入ってきたのは……とてもかなしい目をした、黒髪の魔法人形)

(あれは……エピタフ型……? 一体、何を――)

黒髪のエピタフ「あなたも、かなしいんだね……」

「――え?」

黒髪のエピタフ「わたしたちと一緒に、世界を綺麗にしよう――?」スッ

「あ――」

(差し出される、彼女の手。私は、惹かれるようにその手を―――)


青の賢剣「させない!!」ヒュンッ

黒髪のエピタフ「……」サッ

青の賢剣「大神殿は開かせない!!」

黒髪のエピタフ「…………哀しい人」ヴォン―

青の賢剣「くっ……!」

 ガシッ

「えっ……」

青の賢剣「逃げるよ!」

「ええっ!?」

 シュタッ

 ◆
846 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/25(木) 22:09:01.79 ID:adPdoVuG0
―庭園

(青いインテリジェンスソードの人が、私を背負って樹海を駈けていく)

(行ったり来たり、不思議な順路を辿って進んでいく)

(そして辿り着いた先は……雨模様だった外とは異なる、穏やかな日差しの差し込む庭園だった)

(整地され、丁寧に整えられた植物たちが色とりどりの花を咲かせている)

(ここは……?)


フィー「……ふう。ここならストロードールたちに見つかる心配もないだろう」スッ

イエリア「あ……えっと、あなたは……?」ストッ

フィー「私はフィー。流浪のインテリジェンスソード……とはもう言えないかな。随分長いことこの国に滞在してるし……」

イエリア「……え、ええと……」

フィー「ああ……まずは謝らないとね。いきなりこんなところに連れてきちゃって……」

イエリア「ど、どういうことなの? 何が起こっているの?」

フィー「説明しようか……」

 (説明中)

イエリア「ええっ……あの黒髪の子、テロリストだったの……!?」

フィー「公表はされていないけどね。ここ最近島で頻発している事件や事故は大体彼女たちの仕業だよ」

イエリア「そ、そうなんだ……。外のこと、あんまり知らないけれど……」

フィー「噂通りの箱入りお姫様だったんだね……」

イエリア「…………うん」

フィー「……それなら、重ねて謝る。もうしばらくここに箱入りされていて欲しいんだ」

イエリア「え、うん」

フィー「あのテロリストたちが捕まるか、いなくなるまでは。大神殿が開かれたら、この島どころか世界が滅んでしまうから……」

イエリア「……」


イエリア(あの時、黒髪の子の手を取ってたら……世界を、滅ぼせたかもしれないんだ)

イエリア(……なんて。そんなのだめだよね。いくらなんでも……)


イエリア「ここ、綺麗だし、暖かいし……あの明るいだけで何もない部屋にいるより、ずっと気持ち良いよ」

フィー「本当? それなら良かった」

イエリア「うん」

 ◆

イエリア(そうして私は、人の手を離れてその庭園に隠れ住むようになった)

イエリア(そこはフィーが作ったものではなく、ずっと以前からこの樹海に存在していた不思議な結界領域らしい)

イエリア(誰が何の目的で作ったのかはフィーも知らないらしいけれど、フィーはここを隠れ家として私的に利用しているそうだ)

イエリア(そして今は、私の住処とも言える)

イエリア(元の持ち主はもういないみたいだし、別に良いよね……)

 ◆
847 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/25(木) 22:10:11.81 ID:adPdoVuG0
―10月3週
 庭園 寝室

 チュンチュン

イエリア「……」パチッ

フィー「おはようございます、イエリア様」

イエリア「……おはよ、フィー。うぅーん……」ノビー

フィー「朝ごはんはできていますよ」

イエリア「……フィー、いつからそんな口調だっけ……」

フィー「……いつからでしたっけ。まあ、割と昔ですね」

イエリア「まあ、別に良いけど」

フィー「昔の夢でも見ましたか?」

イエリア「うん」

フィー「……そうですか」

イエリア「今日の朝ごはんは?」

フィー「エーテルリキッド雑炊です」

イエリア「わかった。いつもありがとう、フィー」

フィー「好きでやっていることです」

イエリア「もの好きね」

フィー「ええ。世界が終わるまで、あなたに付き合う覚悟はできていますから」

イエリア「重いよ」

フィー「イエリア様は軽いですよ」

イエリア「それ聞き飽きた」

フィー「人間の女の子なら喜んでくれるんですけどね……」

イエリア「私の前で人間の女の話なんてする? デリカシーとかないの?」

フィー「申しわけありません。お詫びに今日は雑炊を大盛りに致します」

イエリア「ふふ」


イエリア(まあ、こうやってだらだらと生き続けるのも悪くはないよね)

イエリア(でも最近は外でいろいろ起きてるらしいし、フィーも時々遠い目をしてる)

イエリア(きっともう、こうしていられる時間は……長くない)

イエリア(……いつ終わっても、いいんだけどね)

イエリア(どうせ、下らない世界だもの……)

 ◆
848 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/05/25(木) 22:37:58.24 ID:aZLIxJdI0
魔鍵さまは完全に孤立してしまったのだろうか……
849 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/26(金) 00:05:50.94 ID:fO3dy53n0
―10月3週 週末
 ユリトー温泉

 カポーン…

リアン「ふあぁ〜……」

ルウェリア「あぁ……温まる……」

リアン「凄いね、温泉……。いつものお風呂とは違う、不思議な感じ……」

ルウェリア「地下から湧き出したいろんな成分が溶け込んでるんだって。だから体とか肌に良いんだとか」

リアン「えへへ……お肌、綺麗になっちゃうかな……?」

ルウェリア「リアンちゃんの肌は元々綺麗だよ?」

リアン「も、もう〜! ルウェリアちゃんの肌も綺麗だよ! 髪も透き通るみたいだしさ」

ルウェリア「そ、そうかな……」

リアン「そうだよ! 持とうよ、自信!」

ルウェリア「ふふ、これでも前よりはずっと付いたんだよ、自信」

 ◇

―ユリトー温泉 旅館

リアン「わあ、ルウェリアちゃん温泉浴衣似合うねえ」(E:温泉浴衣)

ルウェリア「リアンちゃんも。……ちょっとはだけてるよ」(E:温泉浴衣)

リアン「えっ……あっ///」

ルウェリア「直してあげる」スッ

リアン「ひゃ……///」

 ススス ギュッ

リアン「あ、ありがと……///」

ルウェリア「どういたしまして。うん、やっぱりリアンちゃんも似合ってる!」

リアン「え、えへへ……」

 ◇
850 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/26(金) 00:06:30.45 ID:fO3dy53n0
―夜
 客室

ルウェリア「照明、消すよ?」

リアン「うん」

 パチン…


リアン(真っ暗になった……。旅館の部屋でルウェリアちゃんと二人きり……)

リアン(お泊まり会は何回かしたけれど、二人きりなのは初めてかも。いつも、リエムちゃんやみんなが一緒だったし)

リアン(な、なんかドキドキしてきた……)


ルウェリア「……リアンちゃん、起きてる?」

リアン「あ、うん」

ルウェリア「……その、ありがとう」

リアン「え……?」

ルウェリア「改めて、お礼を言いたくて。今回誘ってくれたこともだけど……私と友達になってくれたこととか、遺跡部に入ってくれたこととか、いつも率先していろいろ手伝ってくれることとか……。もっと、いろいろ、たくさん……ありがとう」

リアン「う、ううん! そういうの全部、私がやりたくて自分でやってることだもん。気にしなくて良いよ?」

ルウェリア「ふふ、気にしてるわけじゃないよ。ただ、感謝の気持ちを伝えたかったからさ」

リアン「そ、そっか……。それじゃあ私も……。私と友達になってくれたり、遺跡部に入れてくれたり、いつも私を助けてくれたり……他にも、たくさん、たくさん……ありがとう……!」

ルウェリア「うん……。私も、やりたくてやってるだけだから。リアンちゃんと同じように」

リアン「えへへ……うん!」

ルウェリア「ふふ……」

リアン「ルウェリアちゃんのお姉さん、絶対見つけようね……! 古代文明なら、きっと生きてるよ……!」

ルウェリア「うん。必ず……。アリムちゃんも、絶対治そう。方法はきっとあるはずだから」

リアン「うん……!」

ルウェリア「その為にも……明日に備えて、寝ないとね」

リアン「そ、そうだね。明日はバリバリ探そう……!」

ルウェリア「うん……! それじゃあおやすみ、リアンちゃん」

リアン「おやすみ、ルウェリアちゃん」


リアン(程なくして、私たちは眠りに落ちていった)

リアン(明日は頑張ろう……!)

 ◆
851 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/26(金) 00:08:06.79 ID:fO3dy53n0
―10月3週 週末
 ユリトー温泉近くの岩場

 ガサガサ…

ルウェリア「リアンちゃんマップによればこの辺りにも遺跡があるはず……」

リアン「温泉があるからか、山の中からも水源の気配を感じるよ。もしかして古代の温泉施設があったり……」

ルウェリア「それはそれで良いね。もし見つけられたら私たちだけの秘湯に――」

 ヒュッ

ルウェリア「ソリッド!」キン

 ギン!

ルウェリア「リアンちゃん大丈夫?」スタ

リアン「う、うん! でも……あの子は……!!」


壊れかけのくすんだ銀剣「人間さマ……まもル……」ブツブツ


リアン「どう、して…………?」フラッ

ルウェリア「リアンちゃん……!」
852 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/26(金) 00:08:45.64 ID:fO3dy53n0
本日はここまで
853 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/26(金) 00:38:10.32 ID:n6Ig59Ojo
おつおつ
温泉は健全!(某ウマゲー見つつ)
スイスちゃん組とも和解したいがどうなるか……
854 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/05/26(金) 03:05:58.77 ID:zTkWpKrQ0
おお偉大なシンデレラ おお偉大なシンデレラ 永遠に果てなく踊れよ
おお我らがシンデレラ おお我らがシンデレラ 世界に名立たる偶像よ
金を手折り束ねて 石を捧げてしまえば 皆を約束の舞台へ導く 偶像たちよ

おお輝けシンデレラ おお輝けシンデレラ 輝く星となれよ
おお歌えよシンデレラ おお歌えよシンデレラ 歌い願えば叶う
奇跡呼ぶ白き翼も 夢を打ち抜く少女も 心その身さえ捧げよ 我らが偶像へ

おお崇めよシンデレラ おお崇めよシンデレラ 主への絶対の忠誠
おお願えよシンデレラ おお願えよシンデレラ 巡る奇跡を信じて
手に入れし魔法儚く 彼方へと消えゆくは笑顔 生まれし勇気を抱きしめて 走り出せよ
855 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/26(金) 20:28:09.59 ID:fO3dy53n0

 フォンフォンフォン…

壊れかけ銀剣「ア……」

 タッ

ルウェリア「逃げた……!?」

リアン「……追おう、ルウェリアちゃん」

ルウェリア「リアンちゃん……! でも、罠だったら……!」

リアン「放っておけないよ……!! あの子、あんなにボロボロなのに……!」


ルウェリア(……そうだよね。リアンちゃんは、そういう人だ)


ルウェリア「わかった。追おう。一応みんなにも連絡しておく」

リアン「うん……! ありがとう、ルウェリアちゃん……!」

ルウェリア「ううん、大丈夫。きっと姉さんがここにいたら、リアンちゃんと同じことをすると思うから」

 ◆
856 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/26(金) 20:30:13.95 ID:fO3dy53n0
―山間の洞窟 踏破率[0/15]
  合計踏破力[6] 合計戦闘力[6] 合計持続力[6/6] 防御[3]
 ◆探索メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+4)〈水の守り〉
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破力+4、戦闘力+3、持続力+2)〈不壊〉

リアン(銀色の子を追った先には、岩陰に隠れるようにして開いた小さな洞窟があった)

リアン(見た感じは天然の洞窟に見えるけれど……)


リアン「ここ、遺跡なの……? 対魔法障壁もないし、人の手が加えられた形跡もないけれど……」

ルウェリア「天然の洞窟を利用した施設って可能性もある。リアンちゃんがリエムちゃんを見つけた場所みたいな」

リアン「あ、そっか」

ルウェリア「この先がどうなってるかはわからない。気を付けて進もう」

↓1
01-05 踏破率+6 ??
06-30 踏破率+6 魔力吸収の罠を踏む(持続力-2)
31-60 踏破率+6 エーテルリキッド入手(持続力3回復。超過分はストック)
61-90 踏破率+6 携行魔導レーザー入手(次回戦闘時、戦闘力+5)
91-00 踏破率+9 ??
857 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/26(金) 20:32:54.62 ID:p19+ric1O
えい
858 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/26(金) 20:53:55.45 ID:fO3dy53n0
―山間の洞窟 踏破率[6/15]
  合計踏破力[6] 合計戦闘力[6] 合計持続力[5/6] 防御[3]
 ◆探索メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+4)〈水の守り〉
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破力+4、戦闘力+3、持続力+2)〈不壊〉

 スタスタ…

ルウェリア「待って。そこの岩陰に……箱がある」

リアン「あっ……本当だ」


リアン(それは、金属のような光沢のある箱だった)

リアン(天然の洞窟のように見えるこの洞窟で、その人工物は異質な雰囲気を放っている)


ルウェリア「罠かもしれないけど、開けてみる?」

リアン「う、うん……。バブルバリア!」ボワン

リアン「これで、いきなり爆発したりしても大丈夫」

ルウェリア「ありがとう! よし、そーっと……」

 カチャッ…

携行魔導レーザー「」

ルウェリア「こ、これは……!」

リアン「知ってるの?」

ルウェリア「う、うん。准教授の持ってた資料で見たことがある……」

リアン「い、一体どういうものなの……?」

ルウェリア「簡単に言うと……リエムちゃんやアリムちゃんが使う魔導レーザーが撃てる武器、かな?」

リアン「え……ええ!?」

ルウェリア「でも確か、何回か撃ったら使えなくなるらしいんだ。使い捨てなんだって」

リアン「そ、そうなんだ……」


リアン(リエムちゃんやアリムちゃんが撃つ魔導レーザー、か……)

リアン(そんなのに撃たれたらきっと死んじゃうよ……あの子……)

リアン(なるべく使いたくはないけど……)

 ☆携行魔導レーザーを入手しました

↓1
01-05 踏破率+6 ??
06-30 踏破率+6 魔力吸収の罠を踏む(持続力-2)
31-60 踏破率+6 エーテルリキッド入手(持続力3回復。超過分はストック)
61-90 踏破率+6
91-00 踏破率+9 ??
859 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/26(金) 20:59:45.77 ID:Nrfpnpj20
860 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/26(金) 21:14:56.34 ID:fO3dy53n0
―山間の洞窟 踏破率[12/15]
  合計踏破力[6] 合計戦闘力[6] 合計持続力[4/6] 防御[3]
 ◆探索メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+4)〈水の守り〉
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破力+4、戦闘力+3、持続力+2)〈不壊〉

 スタスタ…

リアン(ルウェリアちゃんと洞窟を進んでいく)

リアン(不気味なほどに静かで、怖いくらいに順調だ)

リアン(一体この先に、何があるの……?)

リアン(あの子は、どう見ても危険な状態だった……)

リアン(ヒーティちゃんに焼かれた傷が治っていないの……?)

リアン(それとも……魔鍵に見つかっちゃったんじゃ……)


ルウェリア「……リアンちゃん、大丈夫?」

リアン「えっ……う、うん! まだまだ平気!」

ルウェリア「そっか。じゃあ、もう少し進んでみよう」

リアン「うん……!」

↓1
01-05 踏破 ??
06-30 踏破 魔力吸収の罠を踏む(持続力-2)
31-60 踏破 エーテルリキッド入手(持続力3回復。超過分はストック)
61-90 踏破
91-00 踏破 ??
861 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/26(金) 21:21:09.14 ID:TrezY4PUO
やっ
862 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/26(金) 22:17:53.72 ID:fO3dy53n0
―山間の洞窟 踏破率[15/15]
  合計踏破力[6] 合計戦闘力[6] 合計持続力[3/6] 防御[3]
 ◆探索メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+4)〈水の守り〉
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破力+4、戦闘力+3、持続力+2)〈不壊〉

 スタスタ… カチッ

リアン「えっ?」

ルウェリア「あっ……」

 キュオオオ……

リアン「あっ……な、なに、これ……!」

ルウェリア「は、離れられ……!」

 キュオオオオオ!!!

リアン「ん、んっ……!」

ルウェリア「だ、だめっ……! 吸われ……!!」

リアン「あっ、ん、あっ……!」

ルウェリア「リアン、ちゃ……!!」

 ◇

リアン「ひい、ひい……はひぃ……お、おわった、の……?」ビクンビクン

ルウェリア「はあ、はあ……お、終わった……みたい……」グッタリ

リアン「う、うう……」

ルウェリア「はあ、はあっ……うっ、ぐ……」


リアン(……目の前が、暗くなっていく)

リアン(罠かもしれないのに、私が無理を言って追ったせいだ)

リアン(私だけならまだしも……ルウェリアちゃんまで巻き込んで……)

リアン(こんな洞窟の奥で、満身創痍……)

リアン(あ、ああ……わ、私のせいで……)グニャァ


ルウェリア「……リアンちゃん……。前に、進もう……」ググ

リアン「あ……ルウェリア、ちゃん……」

ルウェリア「どうせこんなに奥まで来ちゃったんだもの。後退する余力もないなら、進むしかないよ」

リアン「うん……」

ルウェリア「……責任とか、感じる必要ないよ。私だって、自分の意志でここまで来たんだから」

リアン「……ありがとう、ルウェリアちゃん」


リアン(……どちらにしろ、進むしかないんだ)

リアン(進んだ先に……何があるとしても……)グッ

 ◆
863 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/26(金) 22:18:50.84 ID:fO3dy53n0
―山間の洞窟 最奥

量産剣「……」

朱の魔法人形「……」

壊れかけくすんだ銀剣「……」

魔鍵「フフ……アハハハハ!! 最初から、こうすれば良かったんです!」

魔鍵「ガラクタどもに意志なんていらない……! 私の傀儡として、手足として……最初から私の意のままに使っていれば良かった……!」

魔鍵「そうすれば……私の命令を無視したり、文句を言ったり――勝手にいなくなったり、しないのですから……!!」

魔鍵「はあ、はあ……ああ、おかしい。なんでこんな簡単なことに気付かなかったのでしょう。我ながら愚かでしたね」

魔鍵「……でも、アリムちゃんだけは絶対に許しません。私と同じだと思っていたのに……気持ちを分かち合える、唯一の仲間だと思っていたのに……!! 人間なんかに……人間なんかに、絆されて……!!!」

 ビービー…シンニュウシャ…シンニュウシャ…

魔鍵「……ククク。来たな、泥棒猫のリアンめ……。血祭りにあげて、ボロ雑巾にした後アリムちゃんの前に引きずって行ってやる……」

魔鍵「アッハハハハ!! さあ、出陣です! 精々あの人間を苦しめてくださいね、お前たち!!!」

 ◆
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