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【安価・コンマ】離島の魔法女学院でダンジョン探索【百合】

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149 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/04/30(日) 11:31:03.46 ID:hkVCp4Rp0
―ゾンビ屋敷 踏破率[9/25]
       合計踏破力[9] 合計戦闘力[10] 合計持続力[8/9] 防御[4]
 ◆遠足メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+1、戦闘力+2、持続力+4、水耐性)
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破力+4、戦闘力+2、持続力+1)
 ◇サーナ  (風の魔法:踏破力+2、戦闘力+4、持続力+1)
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+2、持続力+3)


ゾンビ?「――」フラフラ

ルウェリア「こ、これは……まさか!」ジリッ

リアン「……ッ!」

リアン(ゾンビ屋敷に湧いたというゾンビは……明らかに、魔法人形だった……)

魔法人形ゾンビ「――」フラ フラ

リアン(関節は折れ曲がり、皮膚は破け、その虚ろな瞳には何も映っていない……)

リアン(一体誰が、こんなことを……!!)ギリッ



魔法人形ゾンビ「――」ブゥン

ノルン「思ったより光が効かない――純粋なアンデッドじゃない……!?」サッ

サーナ「ルウェリアはこのゾンビのことを知っているんですの!?」ヒュンヒュン

ルウェリア「後で説明する! 今は人命救助を優先しよう!」バッ



↓1コンマ
01-05 踏破率+9、強敵
05-40 踏破率+9、襲撃
41-50 踏破率+9
51-90 踏破率+9、良イベント
91-00 踏破率+12、??
150 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/04/30(日) 11:36:09.57 ID:3pcFNWTDO
えい
151 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/04/30(日) 12:23:04.68 ID:hkVCp4Rp0
―ゾンビ屋敷 踏破率[18/25]
       合計踏破力[9] 合計戦闘力[10] 合計持続力[7/9] 防御[4]
 ◆遠足メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+1、戦闘力+2、持続力+4、水耐性)
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破力+4、戦闘力+2、持続力+1)
 ◇サーナ  (風の魔法:踏破力+2、戦闘力+4、持続力+1)
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+2、持続力+3)


幼女「えぐ、えぐ……やだ……ママぁ……」ヘタリ

ノルン「……! 怪我してるの!?」タタッ

幼女「あぅ……いたいよぉ……」

ノルン「ヒールライト!」ポウ

幼女「ぁ……いたく、ない……? おねえさん、だれ……?」

ノルン「お姉さんは、君を助けに来た人! さあ掴まって!」

 ◆

観光客C「うわああああ!!!!」

魔法人形ゾンビ「――」ブゥン

 ガシッ

サーナ「くっ……! 早くお逃げくださいまし! 出口はあっちですわよ!」グググ

観光客C「あ……す、すまない!! すぐに助けを呼んでくる!」ダッ

サーナ「フッ……そ、それにしても凄い力ですわ……! 力比べじゃ勝てそうにありませんわね……!」グググ

魔法人形ゾンビ「――」ギギギ

サーナ「ですがわたくしは――風魔法使いですのよッ――!」ビュオオオッ

魔法人形ゾンビ「――」ブワッ

 ガシャァアン――……

 ◆

観光客D「アバ、アバ……」ガクガク

リアン「だ、大丈夫ですか!? 何があったんですか!?」

観光客D「に、人形みたいに綺麗な金髪で……血のように赤い瞳の女の子が……!」ブルブル

リアン「え……まさか、あの子が来てるの……!?」

観光客D「アババーッ!」ガクッブクブク

リアン「っと、今はこの人を運ばなきゃ……!」

 ◆

ルウェリア「……! こ、これは……!」ザッ

魔法人形ゾンビだったものの残骸「」

ルウェリア「私たち以外にも救助に回ってる人たちはいるけど……。ううん、この無属性魔力の残滓は……!」

ルウェリア「このゾンビ屋敷で一体何が起きているの……!?」

 ◆
152 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/04/30(日) 12:24:09.36 ID:hkVCp4Rp0
サーナ「ふう、そろそろ取り残された人は全員救助されましたかしら?」

ノルン「悲鳴はもう聞こえて来ないね……。声も出せないような状態の人が残ってなきゃいいけど……」

リアン「…………」

ルウェリア「…………」

ノルン「リアンちゃん、ルウェリアちゃん? どうしたの……?」

リアン「あ――ええと……」

ルウェリア「ごめん、少し気になることがあって……。もう少し、見回っても良いかな?」

ノルン「もちろんだよ! 取り残されてる人がいないか、しっかり確認しなきゃ!」

サーナ「あら……あれは何かしら?」

↓1 良イベントコンマ
01-30 未開封マナキャンディ(持続力3回復)
31-60 スタッフ救助(踏破率+5)
61-90 供養の御札(この探索における戦闘力+3)
91-00 ??
153 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/04/30(日) 12:34:15.70 ID:sUNenitYO
てい
154 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/04/30(日) 13:26:43.74 ID:hkVCp4Rp0
サーナ「これは……御札ですわ! 書かれている文字は……供養……かしら?」

リアン「え、どうしてこんなところに……?」

ノルン「……神聖な力を感じる。雰囲気作りの小道具じゃないよ、これ」

ルウェリア「こういうとこって本物≠呼び寄せないようにいろいろ気を遣ってるって聞いたことある。その一環かな?」

リアン「……一枚、借りていこう。あの子たちに、もし魂みたいなものがあるなら……供養してあげなきゃ」

 ☆供養の御札を一枚借りました。今探索時のみ合計戦闘力が3上昇します


―ゾンビ屋敷 踏破率[18/25]
       合計踏破力[9] 合計戦闘力[10] 合計持続力[7/9] 防御[4]
 ◆遠足メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+1、戦闘力+2、持続力+4、水耐性)
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破力+4、戦闘力+2、持続力+1)
 ◇サーナ  (風の魔法:踏破力+2、戦闘力+4、持続力+1)
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+2、持続力+3)


―ゾンビ屋敷深部

サーナ「もう人っ子一人おりませんわ……」

ノルン「……そろそろ私たちも出よっか。ゾンビたちももう、動いているのはほとんどいないみたいだし」

リアン「ま、待って! もう少し……もう少しだけ……!」

サーナ「……? 珍しいですわね、リアンがそこまで食い下がるのは。一体何が気になるんですの?」

ルウェリア「……私たちが追っている人が、ここに来ているかもしれなくて」

ノルン「え……? それって……犯人に心当たりがあるの……?」

リアン「……ううん。犯人じゃない……と思う。あの子は……口はすごく悪いけど、こんな悪辣で酷いことはしない……気がする……」

ルウェリア「うん。あの子の力でゾンビが破壊された形跡もあったから、少なくともこの騒動を仕掛けた側ではないと思う。むしろ――」


魔法人形ゾンビ「――」フラ フラ

サーナ「まだ残ってまして!? 片付けますわよ!」ヒュッ

ノルン「サポートするね!」カッ


リアン「……ごめんね……」ポワン…

ルウェリア「リアンちゃん……」


↓1コンマ
01-90 踏破
91-00 踏破、??
155 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/04/30(日) 13:32:29.03 ID:fe1++M1c0
156 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/04/30(日) 17:45:50.02 ID:hkVCp4Rp0
―ゾンビ屋敷地下 大広間

 ガチャ キィ……

ロウソク「」メラメラ


ノルン「このゾンビ屋敷にこんな広間があったなんて……」

サーナ「そもそも地下があったことすら今日初めて知りましたわ。普段は公開しておりませんわよね?」

ルウェリア「ここは……一体、どういう意図で――」

「いらっしゃい学生さん」

リアン「――!」

 コツ コツ …


リアン(広間の向こう――闇の中から、一人の小さな少女がゆっくりと歩いてきた)

リアン(無造作に下ろされた灰銀色の髪は足元に届きそうなほど長い。昏く淀んだ瞳には、微かな光さえ映さず――)

リアン(病衣のような衣服の隙間から覗く柔肌には――奇妙な文様の痣がある)


少女「ようこそ、私の臨時工房へ。私がプロデュースした魔法人形式ゾンビ屋敷は楽しんでいただけましたか?」ニッコリ

リアン(そいつはあろうことか、にっこりと笑いながら――嗤いながら――そんなようなことを言った)

ノルン「ぷ、プロデュース? 魔法人形……?」

リアン「あなたが……! あなたが、あんなことを……!!?」ザッ

少女「いかにも。フフ、スリルにはこだわったつもりです。もちろん安全にも配慮していますから、重大な怪我を負った人はいないはずですよ」ニコニコ

リアン「どうして! 魔法人形を、どうしてあんな風にッ――!」

少女「ん? ああ、なるほどあなたが……。フフ、まさか一発目で釣れるなんて」マジマジ

リアン(そいつは、何やらよくわからないことを言いながらほくそ笑んだ)

リアン「――答えてよ! 魔法人形をおもちゃみたいにする権利が、あなたに――」

少女「今日はリエムちゃんは一緒じゃないんですか?」

リアン「――ッ!?」バッ

リアン(思わず、身構えた。こいつ――どうして、リエムちゃんの名前を――)

ルウェリア「……一緒だとしても、一緒じゃなかったとしても。魔法人形をあんな風にする奴に、教えると思う?」

少女「フフ、つれないですねえ。取って食うなんて一言も言ってないのに」

ルウェリア「……あんた、最悪の臭いがする。あの赤い瞳の子なんか足元にも及ばない――正真正銘の外道の臭いが……!」グッ

少女「あら、赤い瞳の子≠セなんて。あの子もリエム型魔法人形の一体なんですから、ちゃんとリエムちゃん≠チて呼んであげてくださいな」

リアン「あの子のことまで……! あなた、一体何者なの……!?」

少女「フフ、ようやくその質問ですか……。なかなか自己紹介できなくて困ってたんです、ありがとうございます」ペコリ

リアン(そいつはペコリと、恭しく頭を下げた。その所作は――リエムちゃんがお辞儀をする時と、少し似ていて――)

少女「私は第七種人造生命試作型三号――名前は、そうですね……。魔鍵とでも名乗っておきましょうか」
157 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/04/30(日) 17:46:45.92 ID:hkVCp4Rp0
リアン「だ、第七……人造生命!? じゃあまさか、あなたも――」

魔鍵「ええ、そうです。それも、そこらの人造種を統括する上位種――聖鍵です」

リアン(と――統括する、上位種――!?)

ルウェリア「上位種様は、大層ご趣味が悪いみたいね。部下を使い潰してまですることが、人間への虚仮威し?」

魔鍵「いえいえ、彼女らはとっくの昔にスクラップになっていた子たちですから。言わば再利用、リサイクルですよ? 資源は大切にしないと」

リアン「……ッ!」ギリッ

魔鍵「そして目的は別にあったのですが……そっちは半分達成、半分失敗といったところですね。まあ半分だけでも良しとしましょう。スクラップたちの処分もできたので一石二鳥ってことで。フフ、ガラクタにもガラクタなりの使い道はあるんです」

リアン「――……。ルウェリアちゃん、私……もう……ッ」ギリギリ

ルウェリア「うん。私も……そろそろ、限界」ググッ


リアン(リエムちゃんの――ちょっと表情に乏しいけれど、穏やかでふんわりした顔を、思い出す)

リアン(きっと、他の魔法人形たちも。今日倒してきた、ゾンビにされた子たちも、リエムちゃんと同じだったはず。なのに――)

リアン(こいつは――そんな子たちの、安らかな眠りさえ――――)

リアン(許せない――ッ!!)


サーナ「……あなた方が何を話しているのか、わたくしにはさっぱりですわ」

ノルン「私も……正直、話の内容はよくわからなかった。でも――」

サーナ「目の前のそいつが最低最悪の外道だってことくらいは、容易に理解できましてよ――」ヒュルヒュル…

ノルン「うん。下らない目的の為に命を弄ぶような奴は――私も、許せない――!」ヴゥン…


魔鍵「はぁ……。あなた方も所詮は人間ですね。増悪した共感能力に脳を支配された感情の奴隷でしかない。哀れなものです」スッ

魔鍵「手加減はしてあげますけど、もし死んでも魔法人形に移植してあげますので安心してくださいね」フォン…


ロウソク「」フッ
158 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/04/30(日) 17:47:40.98 ID:hkVCp4Rp0
今回の戦闘から、踏破力も戦闘コンマに影響するようになりました
また、合計持続力の最大値の半分(小数点以下切り捨て)が[防御]となり、その数値分だけ受けるダメージが削減されます
――――――――――――――――――――――――――――――――

―ゾンビ屋敷 踏破率[25/25]
       合計踏破力[9] 合計戦闘力[13] 合計持続力[6/9] 防御[4]
 ◆遠足メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+1、戦闘力+2、持続力+4、水耐性)
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破力+4、戦闘力+2、持続力+1)
 ◇サーナ  (風の魔法:踏破力+2、戦闘力+4、持続力+1)
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+2、持続力+3)
 ・供養の御札(報われぬ魂との戦闘時、戦闘力+3)

 VS
 ◆魔鍵 踏破力[10] 戦闘力[8] 持続力[10/10] 防御[5]


 ――ボス戦闘開始――

↓1 戦闘コンマ
01-05 痛恨 味方に8ダメージ
05-30 失敗 味方に4ダメージ
31-95 成功 敵方に8ダメージ
96-00 会心 敵方に16ダメージ
159 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/04/30(日) 17:50:08.40 ID:M2NT9GkF0
はあっ
160 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/04/30(日) 18:18:38.47 ID:hkVCp4Rp0
―ゾンビ屋敷 踏破率[25/25]
       合計踏破力[9] 合計戦闘力[13] 合計持続力[6/9] 防御[4]
 ◆遠足メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+1、戦闘力+2、持続力+4、水耐性)
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破力+4、戦闘力+2、持続力+1)
 ◇サーナ  (風の魔法:踏破力+2、戦闘力+4、持続力+1)
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+2、持続力+3)
 ・供養の御札(報われぬ魂との戦闘時、戦闘力+3)


魔鍵「来て、みんな――」フォンフォンフォン―

魔法人形ゾンビ「――」ヌッ

魔法人形ゾンビ「――」ヌッ

魔法人形ゾンビ「――」ヌッ


魔鍵「あなた方程度の相手はスクラップで十分。それ以上は無駄遣いです」

リアン「こいつ――魔法人形をなんだと思って――ッ!!」ギュオオオ!!

サーナ「落ち着きなさい! 怒りは視野を狭めますわ! 心は熱くとも頭はクールを保ちなさい!」ヒュオン!


魔法人形ゾンビ「――」フラ フラ

ノルン「くっ……!」

ルウェリア「ノルンさん躊躇しないで! あいつに支配されたままじゃ、どの道救われない!」ガギン

ノルン「そ、そうだよね……! どうか安らかに――浄化の光よ!」カッ


  ビュオオッ!
         バシャアン!
 ガギィン!
       キラキラキラ……


魔鍵「む……スクラップじゃ相手になりませんか。計算を誤りました」

リアン「そこ! バインドジェル!」バシュン

 スパスパッ

量産型インテリジェンスソード「――」シュタッ

リアン「えっ……」

ルウェリア「まさか――インテリジェンスソードまで!?」

魔鍵「困りましたね。スクラップ以外はあまり持ってきていないんです」

ルウェリア「気をつけて! あいつ、速くて堅くて強い……!」

サーナ「承知いたしましたわ!」


 ◆魔鍵 踏破力[10] 戦闘力[8] 持続力[2/10] 防御[5]

↓1 戦闘コンマ
01-05 痛恨 味方に8ダメージ
05-30 失敗 味方に4ダメージ
31-95 成功 敵方に8ダメージ
96-00 会心 敵方に16ダメージ
161 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/04/30(日) 18:24:52.63 ID:nhDPKt8vO
ていや
162 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/04/30(日) 20:30:22.97 ID:hkVCp4Rp0
―ゾンビ屋敷 踏破率[25/25]
       合計踏破力[9] 合計戦闘力[13] 合計持続力[6/9] 防御[4]
 ◆遠足メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+1、戦闘力+2、持続力+4、水耐性)
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破力+4、戦闘力+2、持続力+1)
 ◇サーナ  (風の魔法:踏破力+2、戦闘力+4、持続力+1)
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+2、持続力+3)
 ・供養の御札(報われぬ魂との戦闘時、戦闘力+3)


量産型インテリジェンスソード「――」ビュンビュン!

 ギンギンガギン!

ルウェリア「くっ……! 自分の体を硬化させて無理矢理耐えるのもそろそろ限界……!」ジリジリ

リアン「ルウェリアちゃん下がって! 私が受けるから!!」ボワンゴゴゴゴ

ルウェリア「水のきぐるみ! じゃあせめて、ソリッド!」ガギン

リアン「ありがとう! 今度は私が相手だよ!」ブン

量産型インテリジェンスソード「――」ギィン!!




サーナ「隙ありですわ!」ビュオッ

ノルン「当たって!」カッ

魔鍵「――」ヒョイヒョイ

ノルン「あなた本人もやれるの!?」

魔鍵「当たり前でしょう。でも戦況は芳しくありませんし……そろそろお暇させていただきますね」

サーナ「逃げるんですの!?」

魔鍵「ええ、逃げます。それでは」フォンフォンフォン…

 バシュン…

ノルン「空間転移!?」

サーナ「逃げられましたわ……」



リアン「あああああああ!!!」ブォン

量産型インテリジェンスソード「――ッ!」ガッ

 ギギギギ……ガィン!

量産型インテリジェンスソード「――…………」ドサッ



(戦いは、いつの間にか終わっていた)

(後に残ったのは傷だらけの私たちと――大勢の魔法人形やインテリジェンスソードたちの、亡骸だけ)
163 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/04/30(日) 20:31:44.73 ID:hkVCp4Rp0
魔法人形ゾンビだったもの「…………」

量産型インテリジェンスソードだったもの「…………」


リアン「う、うぅ……うああぁ……。ごめんなさい、ごめんなさい……」ポロポロ

ルウェリア「リアンちゃんのせいじゃない……! リアンちゃんは……がんばった……!!」グッ

リアン「私が……私が頑張って……それでどうなったの!? 何が救われたの!? この子たちは……この子たちは…………!!」ポロポロ

ノルン「リアンちゃん……」

サーナ「リアン……」


(私、どうしようもない癇癪を起こして皆を困らせている)

(それでも耐えられない。どうしてこの子たちは、こんな目に遭わなきゃならなかったのだろう)

(この子たちは、リエムちゃんやルルちゃんと何が違うの? どうしてあの子たちのように、穏やかに暮らすことが許されなかったの?)

(私は……どうしたら良かったの?)


 パシン

リアン「え……」ヒリヒリ

赤い瞳の魔法人形「…………」ジッ

(気が付くと、目の前にあの赤い瞳の子がいた。私の顔を、じっと覗き込んでいた)
164 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/04/30(日) 20:34:11.79 ID:hkVCp4Rp0
ルウェリア「い、いつの間に! リアンちゃんから離れ――」バッ

赤い瞳の魔法人形「黙ってて」ゲシッ

ルウェリア「うわっ」ドテッ

ノルン「あ、あなたは……?」

サーナ「味方……ですの……?」

赤い瞳の魔法人形「うるさい。誰が人間なんかの味方になるものか」

サーナ「な、何ですって!」プンスコ

ルウェリア「何の用だ……!」ザッ

赤い瞳の魔法人形「……手を出す必要なさそうだし帰ろうと思ってたけど……ちゃん付けのキショい人間があまりにも無様だったから殴りに来てやっただけ」

リアン「…………」ポロポロ

赤い瞳の魔法人形「フン、言い返す元気もないの。本当に無様。大体、あんたなんかが多少頑張ったところでガラクタどもが救われるものか。思い上がるな」

リアン「…………」ポロポロ

赤い瞳の魔法人形「……虫唾が走るのよ。ガラクタなんかに感情移入して、一体何様のつもり。私たちの痛みは私たちだけのもの。人間なんかが、土足で踏み込まないで」

リアン「…………」ポロポロ

赤い瞳の魔法人形「…………まあ、でもあいつらを壊してくれたのには感謝しとくわ。あの下衆に操られたままじゃ、本当に……」

リアン「…………」ポロポロ

赤い瞳の魔法人形「あーもう! いつまで泣いてんのよ!」ゲシッ

リアン「あうっ」ドテッ

赤い瞳の魔法人形「思い上がるなって言ったでしょ! あんたなんかが泣く必要も権利も義務もないのよ! 馬鹿!」ゲシゲシ


(赤い瞳の子はひとしきり私を蹴った後、背を向けた)


リアン「あ………」

赤い瞳の魔法人形「帰るわ。あんたは精々お熱のリエムちゃんと乳繰り合ってなさい」

リアン「ま、待って……! 名前……! あなたの、名前を……!」

赤い瞳の魔法人形「わたしの名前……? リエム型魔法人形だけど」

リアン「そ、そうじゃなくて……」

赤い瞳の魔法人形「……フン。赤眼でも何でも好きなように呼びなさい。わたしに固有名はないわ」

リアン「あ……じゃあ――」

↓1〜3 赤い瞳の魔法人形の名前案 良さげなのを一ついただきます
165 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/04/30(日) 20:38:56.02 ID:yLkRuefL0
レイア
166 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/04/30(日) 20:40:44.32 ID:mnjNPdjso
アリム
(「あ」く「リ」エ「ム」より)
167 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/04/30(日) 20:44:50.60 ID:NQlTUKZVO
スカーレット
168 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/04/30(日) 21:25:33.81 ID:hkVCp4Rp0
リアン「……アリムちゃんって呼んでも、良い……?」

赤い瞳の魔法人形「……やっぱりちゃん付けなのね」ジト

リアン「あっ……ご、ごめんね……! じゃあ――」

アリム「いいわよ、アリムちゃんで。あんたの場合呼び捨てにされる方がもっとキショいし」

リアン「うう……」

アリム「フン……。リエムちゃんを残して勝手に死ぬんじゃないわよ」スタスタ


リアン(赤い瞳の魔法人形――アリムちゃんは、去っていった)

 ◆

リアン(その後地上に戻った私たちは、先生方や警備の人にしこたま怒られた)

リアン(世間では、魔導遊園地で古代兵器が出現し暴れ出したとかいうニュースが報道されて大騒ぎだ)

リアン(続報によれば、魔導遊園地の直下に遺跡があり、何らかの影響でゾンビ屋敷の地下と繋がって古代兵器が漏れ出したとかいうことになっているらしいが……)

リアン(リエムちゃんマップを見る限り、そこに遺跡は存在していない。そもそも埋立地のユリトーポートアイランドの下に遺跡があったとしたら、そこから一気に屋敷の地下まで直通するなんてあまりにも不自然すぎる)

リアン(多分、何らかの情報操作が行われているのだろう)

リアン(楽しかった遠足は、とても苦い思い出を残して終わった……)


―ゾンビ屋敷 踏破率[25/25]
       合計踏破力[9] 合計戦闘力[13] 合計持続力[6/9] 防御[4]
 ◆遠足メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+1、戦闘力+2、持続力+4、水耐性)
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破力+4、戦闘力+2、持続力+1)
 ◇サーナ  (風の魔法:踏破力+2、戦闘力+4、持続力+1)
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+2、持続力+3)
 ・供養の御札(報われぬ魂との戦闘時、戦闘力+3)

 ――踏破成功――
169 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/04/30(日) 22:13:56.33 ID:hkVCp4Rp0
―どこかの遺跡

アリム「…………」

アリム「アリム、か……」

アリム「…………」

アリム「名前なんて……久しぶりね……」

アリム「………………」

アリム「……ほんと、キショい」

アリム「…………ふふ」

アリム「……ッ」

アリム「……くそッ。魔法人形のサガね……」

アリム「………………」

アリム「……あんなに泣くことないでしょ……」

アリム「…………ほんと、馬鹿」

アリム「…………」

アリム「…………大ッ嫌い」


――――

――

170 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/04/30(日) 22:15:08.74 ID:hkVCp4Rp0
本日はここまで
171 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/04/30(日) 22:24:25.72 ID:mnjNPdjso

落ちるな(確信)
遺跡関係の文明についてはやっぱり組織的に隠蔽されてると感じる
172 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/04/30(日) 23:39:19.43 ID:6/64+r5T0
リエムにも新しい名前あげた方がいいのかな(飼い犬を「犬」って呼んでるようなものだろうし)
173 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/01(月) 21:29:52.20 ID:hu9oCU5i0
リエムという呼び名について、リエム本人は全く気にしていません。恐らく今後も気にすることはないと思われます
名前を変更することは可能ですが、魔法人形はロボットではないので、変える場合は慣れるのに少し時間がかかる可能性があります。リエム本人にとっても呼ばれ慣れた名前の方が活動しやすい為、一ヶ月過ごした今の段階で名前を変更するのはあまり推奨できません(魔法人形の説明書にも似たようなことが書かれています)
もしリエムという名称を気にしている人がいるとすれば、それはリアンです。リアンは現状魔法人形を道具扱いすることに強い嫌悪感を持っている為、リエムの呼び名をデフォルトのままにしている今の状態が道具扱いになるのではないかという不安を抱えている可能性はあります
――――――――――――――――

―5月1週 月曜 朝
 教室

リアン「…………おはよ」ガララ…

ルウェリア「リアンちゃん!」ガタッ

ノルン「おはよう、リアンちゃん。良かった……」

サーナ「おはようリアン! 全く、心配しましたわよ!」

リアン「ご、ごめんねみんな。あの時は……その、ブザマで……」

ルウェリア「ううん、全然ブザマなんかじゃない!」

ノルン「うん……。誰かの為に涙を流せるのは……素敵な人だから」

サーナ「ええ! そんな優しいリアンが、わたくしは好きですわよ!」

 ザワザワ… スキッテイッタ? ネエイマスキッテイッタ?

サーナ「ともだちとして、ですわ!!!!!!」ドン!

リアン「あ、あはは……。みんな、ありがとね……」


―休み時間

生徒A「聞いたよ! リアン組の四人があの時救助活動したんだってね!」

生徒B「めっちゃ噂になってるよ〜。イケメン四人衆が凄い勢いで人助けしてたって!」

ルウェリア「ええ!? イケメン……!?

ノルン「嬉しいような嬉しくないような……」

リアン「そ、それよりリアン組って何!?」

生徒B「センセーらや世間サマがなんて言おーとウチはリアン組をめっちゃリスペクトする!!!」

生徒A「めっちゃそれ! 良いことしたんだから、誰に何言われてもどーんと胸張っちゃえ!」

サーナ「正当な評価ですわ! 見ている人は見ているんですのよ! さあ、リアンも縮こまってないで胸を張りなさいませ!」

リアン「う、うええ……!? わ、わかったよお〜……」


リアン(……いろいろと苦しいことがあったけれど、日常は続いていく)

リアン(それでも……何かを良い方に変えられたのなら……少しだけ、良かったと思える)

 アリム『あいつらを壊してくれたのには感謝しとくわ。あの下衆に操られたままじゃ、本当に……』

リアン(アリムちゃんの言葉を信じるなら……私たちのやったことも、決して無駄ではなかったんだ)

リアン(……例えこの先、傲慢な思い上がりだと罵られようとも。私は――)

リアン(あの子たちを、どうにかしてあげたい――)

 ◆
174 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/01(月) 21:31:03.59 ID:hu9oCU5i0
先生「えーそういうわけで明日から大型連休だ。あまり羽目を外し過ぎないように。では起立、礼。解散!」


ノルン「遺跡探索部の二人は、何か予定ある?」

ルウェリア「これといったものは、特に。普通に活動か……ううん、今は休んでも良いかも」


―次の遺跡発見率[0/500]
 遺跡探索部メンバー
 ◆リアン  (水の魔法:踏破率+1、戦闘力+2、持続力+4 水耐性)
 ◆ルウェリア(硬度変化:踏破率+4、戦闘力+2、持続力+1)
 ◆リエム  (魔導兵装:踏破率+2、戦闘力+5、持続力+2)
 ◆エンシァン(掘削魔法:踏破率+3、戦闘力+3、持続力+3)
 ◆ルル   (土の魔法:踏破率+2、戦闘力+3、持続力+4)

☆現在の目標☆
・ルウェリアの姉の手がかりを探す
・魔鍵を追う

5月1週、大型連休中の行動です
↓1〜3 自由行動または発生するイベント 行動終了後、何らかの特殊なイベントが発生することがあります
175 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/01(月) 21:33:05.08 ID:5cBJPiuj0
サーナ主導で服を買いに行く
176 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/01(月) 21:34:00.02 ID:BixkT4lh0
そもそも聖鍵(リアン視点だと魔鍵?)がどういう種族なのかを調べてみよう
177 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/01(月) 21:34:51.30 ID:x/R5BbNyO
リエムちゃんも連れてお出かけしよう
球体関節とかあるなら袖とかで隠せる服装にして
178 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/02(火) 01:15:27.53 ID:dWkQRN+m0
初期型の魔法人形には球体関節のものも存在しますが、リエム型などの後期モデルはかなり人間に近い造形となっています。造形だけでなく、体温や肌触り、体の柔らかさなども限りなく人間に近いです。なお換装用の球体関節パーツも存在しており、一部の好事家は後期型モデルをあえて球体関節にして愉しんだりもしていたとされています
――――――――

―5月1週 某日
 遺跡探索部 部室

シャーロット「せ、聖鍵……!? あなたたち、聖鍵に会ったですって!!!?!?!?!??」ガタッッッッ!!!!!!

リアン(帰って休もうかとも思っていたけれど、結局私たちは遺跡探索部の部室に来ていた。いろいろ気になることがありすぎて、のんびり休もうにも休めないのだ)

リアン(しかし予想通りというか予想以上というか……シャーロット先生の食いつきは、すごかった)

ルウェリア「は、はい。呼び名としては魔鍵を自称していましたが……」

シャーロット「ふ、ふおおおおおお!!!?!? な、なぜ……なぜ私は遠足に行かなかったのかしら!!?!? バカバカ! 私の大馬鹿! 下らない講習会なんか蹴っ飛ばしてそっちに行けば良かった!!!! アアアアアア!!!!」バタンバタンゴロゴロ

ルル「シャーロット、気がくるった?」ゲシゲシ

エンシァン「うるさいぞシャーロット! 気持ちはわかるが落ち着け!」

リアン(遠足の日に大学部でなんだかの講習会があったとかで、シャーロット准教授とエンシァン先生はそっちに行っていたのだ。ちなみにルルちゃんはリエムちゃんを連れ出して遺跡探索ごっこをしていたらしい……)

リアン「先生たちは、聖鍵について何かご存知なんですか?」

シャーロット「ええ! 聖鍵と言えばこのユリトー遺跡群で興った文明の、言うなれば花形――トップスターなのよ!!!」

ルウェリア「え、ええ……? つまり、どういう……?」

シャーロット「聖鍵とは、このユリトー遺跡群において最重要とされる大神殿≠フ封印を解くことのできる唯一の存在だとされているわ。文字通り、生きた鍵ってわけね」

リアン「生きた鍵……?」

ルル「ふつうの鍵じゃだめなの?」

シャーロット「セキュリティの一環なのかもね。普通の鍵だと盗人に奪われて使われてしまう可能性があるけれど、強い力を持った人造種なら簡単には奪えないし、もし解錠を強要されても拒否することができるでしょう? まあ、本当のところはその仕組みを作った古代人に聞かなきゃわからないけれど」

エンシァン「ふむ……まともな人造種なら、例え拷問されようとも自らの役割を全うするだろうからな。趣味は悪いが良くできたシステムだ」

ルル「ふうん」


リアン(……結局、聖鍵も人間に道具扱いされている人造種の一つでしかないのだろう)

リアン(でもだからって、他の人造種をあんな風に扱う魔鍵を許すことはできない――)


シャーロット「聖鍵は自身を守らせる為に他の人造種を従える力を持つらしいのだけれど、それも魔鍵の能力と一致するわね。アリムちゃんのように卓越したハッキング能力で他の人造種を支配下に置いた可能性もなくはないけれど――数が数だしその線は薄いわね。十中八九、本物の聖鍵と見て良いでしょう」

リアン「他の人造種を従える……」

リアン(リエムちゃんやアリムちゃん、ルルちゃんは大丈夫だろうか……。今度アリムちゃんに会った時に、良い対策がないか聞いてみよう……)

ルウェリア「……そういえばあいつ、自分をナントカ試作三号って言ってました。三号ってことは、聖鍵ってやつは複数いるのでしょうか?」

シャーロット「……試作ですって? 試作の鍵……? ううん……? いえ重要な存在なら試作を繰り返して改良していくのは当然……でもそれなら旧型の試作品をわざわざ残しておくかしら……? 支配機能の為の試作で解錠能力は未搭載の可能性……? まさか試作三号が最終バージョンなんてことは――」ブツブツ

リアン(シャーロット准教授は一人でブツブツ言いながら思考の海に沈んでいった)


エンシァン「諸君、茶でも飲みに行くぞ。シャーロットはああなるともうダメだ」ガタ

ルル「ごはん!?」ガタッ

エンシァン「ごはんじゃない。まだ晩飯には早い」

ルウェリア「先生! 准教授を置いていって良いんですか!?」

エンシァン「構わん。というか置いていくしかないだろう。奢ってやるからさっさと来い」スタスタ

リアン「は、はい!」トタトタ

ルル「ごっはん♪ ごっはん♪ エンしゃんの奢りでごっはん♪」ルンルン

エンシァン「茶だと言っとるだろうが!!!」


リアン(大神殿が何なのかとか、封印を解いたら聖鍵がどうなるのかとか、謎は深まるばかりだった)

リアン(魔鍵……一体、何が目的なのだろう……)
179 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/02(火) 01:24:51.58 ID:dWkQRN+m0
本日はここまで
次回、連休中のお出かけ編です。お楽しみに
180 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/02(火) 01:38:59.55 ID:jIerMf2eo
おつおつー
残念美人ズな先生方…すこ
181 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/02(火) 22:15:22.54 ID:dWkQRN+m0
―5月1週 某日
 ユリトー島新南区 学生通り

 ワイワイガヤガヤ

サーナ「来ましたわね!」

リアン「サーナさん……! 皆も……! ごめん、待たせちゃった?」トタトタ

ノルン「ううん。私も今来たところ」

ルウェリア「まだ集合時間十五分前なんだから、慌てることないよ」

ノルン「ふふ、皆早かったね。それで……その子が……?」

リエム「はい。わたしはリアンさまの魔法人形、リエムです。リアンさまのお友達の皆さま……よろしくお願いいたします」ペコリ

サーナ「まあ……礼儀正しい子ですわね! わたくしはサーナ・ウィンド。こちらこそよろしくお願いしますわ」

ノルン「私はノルン・ハーベスト。よろしくね、リエムちゃん」


リアン(今回、リエムちゃんには私の親戚ではなく本来の身分で自己紹介してもらうことにした。あんな事件があった後なので、下手に隠すよりは私たちの事情を知ってもらった方が良いと思ったからだ。もちろん、ルウェリアちゃんを初めとした遺跡探索部の面々にも話は通してある)


ルウェリア「よし、自己紹介も済んだみたいだし――」

サーナ「ええ! アパレルショップへ行きますわよ!」ザッ

ノルン「サーナちゃんイチオシのショップかあ。ふふ、楽しみ」

 スタスタ


リアン(この集まりの発端は、サーナさんだ)

リアン(連休に入る前、サーナさんが『服を買いたいですわ!!!』と言い出したのだ)

リアン(丁度そろそろ夏服が欲しくなる頃だし、引っ越してきたばかりの私は季節モノの衣服が不足していたので、その提案は渡りに船だった)

リアン(リエムちゃん用の服も、先月の時点である程度は買ってあげたけれど、まだまだ不足しているというのが実情だ)

リアン(せっかくだからこの機会に、衣食住の衣を充実させたい。懐は痛いけれど……)

 ◆
182 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/02(火) 22:15:48.08 ID:dWkQRN+m0
―アパレルショップ「アイランド・ヴィレッジ」

サーナ「ここですわ!」ドン!

ルウェリア「ええ!? イチオシってアイランドヴィレッジのことだったの!?」

ノルン「あ、あはは……どんなすごいブランド店に行くのかと思ったら……」

リアン「庶民の味方アイランドヴィレッジ……! 私もよく使ってる……!」

サーナ「フフ、庶民派ショップに見えてわたくし好みの高貴な衣装も少なくないんですのよ。ご照覧くださいまし!」


リアン(サーナさんの先導に従って、買い物カゴを手に店内を回る――)

リアン(た、確かに……サーナさんが好みそうな淑女系ファッションも意外と置いてある……! これは、舐めてたかも……!)

リアン(そして何より、学生の私にとってはお財布に優しい……!)


リアン「リエムちゃん、こんなのはどう?」パッ

リエム「リアンさまには、少々サイズが小さいかと思われます」

リアン「ち、違うよ。リエムちゃんのだよ」

リエム「あ……申し訳ありません。わたしは、リアンさまがお選びになったものなら――」

サーナ「ノンノンノン!! リエムちゃん、女の子はもっとワガママにならなきゃダメですわ!!」ズイッ

リアン「サーナさん!」

リエム「サーナさま」

サーナ「ファッションは心の外形――なりたい自分、見せたい自分を外へ表現するための武器ですの」

リアン「か、考えたこともなかった」

サーナ「リエムちゃんには、なりたい自分や見せたい自分はございませんこと?」

リエム「……わたしは……魔法人形として、もっとリアンさまのお役に立てるようになりたいです」

サーナ「フフ、それならその為のファッションを考えるんですの。どんな服ならリアンの役に立てそうかしら?」

リエム「…………情報の整理を開始します。しばらく各種機能が低下します……」

リアン「り、リエムちゃん……!?」

サーナ「見守ってあげてくださいまし。きっとリエムちゃんなりに考えているのですわ」

↓1コンマ リエムが買った服
01-30 耐衝ローブ
31-60 割烹着
61-90 エプロンドレス
91-00 まほうのスクールみずぎ
183 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/02(火) 22:20:32.35 ID:hNXA3qUt0
184 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/03(水) 00:31:54.92 ID:fkgkFc0x0
リエム「これが欲しいです」スッ

サーナ「あら、割烹着?」

リエム「はい。機能性、外見、目的等を総合的に鑑みた結果、これが今回最もわたしが求めるべき服装であると判断いたしました」

サーナ「あなたがそう判断したのでしたら、わたくしから言うことはありませんわ」

リアン「…………」

リエム「リアンさま……」

リアン「……うん。いいと思う。お金あげるから、レジ一人で行ける?」

リエム「はい……!」トテトテ



リアン「…………」

サーナ「不服そうですわね?」

リアン「あ、いや……。ええと……」

リアン「…………うん。ちょっと、不服……」

サーナ「リエムちゃんが自分で考えた結果ですわよ?」

リアン「そうだけど……。結局、私のお世話をする為の服だし……」

サーナ「それがリエムちゃんの望みなのではありませんこと?」

リアン「リエムちゃんが私を慕う気持ちは、生まれつき刷り込まれたものなんだよ。魔法人形って、そういうものなんだって」

サーナ「……そうなんですの。外見の幼さにしては、リアンへの愛がやけに重い気はしておりましたが……」

リアン「……リエムちゃんが、自分で望んだことじゃないんだ。誰にでも礼儀正しいのも、私に物凄く尽くしてくれるのも……全部、魔法人形って種に仕組まれたシステムなんだよ……。古代文明の奴らが、そういう風に作ったから」

サーナ「……ですが例え作り物の感情でも、リエムちゃんにとっては本物と相違ないのではありませんこと? 無理に否定しても、リエムちゃんが傷付くだけですわ」

リアン「……わかってる。専門家の准教授にも似たようなこと言われたよ。実際、その通りだと思う……」

サーナ「…………無神経な正論を吐きましたわ。許してくださいまし」

リアン「ううん。実際、リエムちゃんを傷付けてまで押し通すことじゃないもの。リエムちゃんが傷付かずに穏やかに生きていけるなら――それがきっと、一番良い」

サーナ「……ですわね」

リアン「うん……」

サーナ「…………あの時、リアンがあれほどまでに取り乱した理由――今ならよくわかりますわ。リエムちゃんと同じ者たちを、あんな風に扱うなど――」チリッ

リアン(その時――サーナさん周辺の大気が、微かに震えた)

サーナ「次に会ったらただじゃおきませんわ。畜生未満の下郎が――」チリチリ―

リアン(サーナさんは普段の明朗さを潜め――底冷えするような声色に怒気を滲ませた)

 ◆

―夕方
 学生通り

ノルン「今日は楽しかった……! また皆で集まろ?」

サーナ「ええ! 服でも、他のお出かけでも、また皆で行きたいですわね」

リアン「うん……!」

ルウェリア「遺跡探索部も毎日活動してるわけじゃないから、日程さえ合えば行けるよ……!」

ノルン「……もし人手が必要だったら、遠慮なく呼んでね。力になりたいから」

サーナ「右に同じく、ですわ。私たちももう無関係ではありませんもの」

ルウェリア「ほ、本当に!? ノルンさん、サーナさん……ありがとう……!」

 ☆サーナとノルンを助っ人として遺跡探索部に呼べるようになりました
185 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/03(水) 00:33:34.82 ID:fkgkFc0x0
―夜
 リアンの部屋

リアン(そうして私たちは有意義な休日を過ごし、別れた)

リアン(リエムちゃんは早速今日買った割烹着を着て、せっせと家事をこなしている。私も自分のできることはなるべく自分でやっているが、基本的にはリエムちゃんの方が速い上に正確な為、家事において私の出る幕はあまりなかった)

リアン(しかし割烹着を着て台所に立つリエムちゃんの後ろ姿を見ていると、欠片も覚えていない両親の記憶をつい捏造しそうになる……)

リアン(もしリエムちゃんがもっと大人びた容姿だったら、私はどうなっていただろう。リエムちゃんに母親代わりを求めたりしたのだろうか)

リアン(……考えても仕方ないか)


リアン「リエムちゃん、お皿運ぶよ」スクッ

リエム「リアンさま。それではこれとこれをお願いします」スッ

リアン「ん、わかった」

 ◆
186 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/03(水) 00:34:47.03 ID:fkgkFc0x0
本日はここまで
187 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/03(水) 00:39:56.98 ID:zNqNqqjao
おつおつー
探索の人手が増えたよ!やったね!
188 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/03(水) 00:58:33.23 ID:Grx4vyG9O
遅くまで更新乙です。魔法人形の二人……

https://i.imgur.com/FVlujXE.jpg
189 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/03(水) 01:29:28.19 ID:S7w1xnmE0
描いたん?
可愛いしすごいな
190 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/03(水) 02:38:16.50 ID:zNqNqqjao
支援絵ないすぅ
191 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/03(水) 09:34:28.93 ID:fkgkFc0x0
めっちゃかわいい! 二人とも想像していた通りの姿で感動しております。服飾のディティールもすごいです。支援絵ありがとうございます
本日の更新はやや遅い時間になりそうです。よろしくお願い致します
192 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/03(水) 23:19:51.49 ID:fkgkFc0x0
―5月1週 某日
 リアンの部屋

リアン「今日が連休の最終日か……」

リエム「リアンさま。本日はどうなさいますか?」

リアン「うーん……買い出しは昨日済ませちゃったし、活動もないし、特にやることはないなあ」

リエム「わかりました」

リアン「リエムちゃんはやりたいこととか行きたい場所とかある?」

リエム「いいえ、特にはありません」

リアン「だよね……。うーん……でもせっかくの連休最終日だし、たまには二人でどっか行ってみる? この前買った新しい服に袖を通してさ」

リエム「はい、お供いたします」

リアン「うん! 一緒にいこ!」

 ◆

―ユリトー島 新南区 学生通り

リアン「流石に最終日ともなると人通りもだいぶ減るね」スタスタ

リエム「はい。ユリトー島は離島なので、観光客の方々は帰路についた頃かと思われます」トテトテ

リアン「そうだね。私としてはこれくらい人口密度が低い方が動きやすくて良いなあ」




―学生通り 島内案内板

リアン(私たちは、学生通りの島内案内板の前まで来た)

リアン(この案内板には、名前の通り島内の大まかな地図と観光スポットが描かれている)


リアン「へえ〜、ちゃんと見たことなかったけどいろいろあるんだなあ」

リエム「現在のユリトー島の地図情報は既にインプットしてあります。ナビゲート可能です」

リアン「い、いつの間に……!?」

リエム「インタネットに接続し、地図情報をダウンロードしてわたし用に再構築いたしました」

リアン「え、そんなことできるの!?」

リエム「はい。リアンさまが学院へ通っている間に自己アップデートを行い、この時代の情報通信に適合できるようになりました。セキュリティもばっちりです」

リアン「ま、魔法人形しゅごい……」

↓1 どこに行く?
東区(旧市街)
新南区(ユリトー魔法女学院、学生通り、ショッピングモール、その他様々な商業施設等)
新西区(新西区住宅街、博物館(閉館中)、魔導遊園地、その他様々な娯楽施設等)
北側(手付かずの大自然)
ユリトー山(麓、山道、温泉)※リアンの体力・移動速度では日帰りで山頂まで行くのは難しい
その他(要記述。それっぽい名称だけでもそれっぽく実装します)
コンマで決める(場合によっては特殊な場所に行けるかも)
193 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/03(水) 23:23:06.57 ID:EIQfE2o40
北側
194 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/03(水) 23:49:11.66 ID:fkgkFc0x0
―ユリトー島 北方
 樹海

 ホホー ホホー ケケッケケッ ホホー ホホー

リアン(私たちはあえて、開発が進んでいないユリトー島の北側へとやって来た)

リアン(巨大な樹木が鬱蒼と生い茂り、地面は厚い腐葉土に覆われ、周囲からは動物か何かの声が聞こえてくる)

リアン(遺跡探索部の活動でも時々遺跡探しに来たことはあったけど……やはり未開拓の大自然はすごい)

リアン(新品の服を着てきたのは失敗だったかも……)

リアン(そうだ、魔法で保護をかけておこう)


リアン「ジェルアーマー」ポワン

リエム「ふわ……」ポワン

リアン「よし、これなら草とか枝にちょっと引っ掛けたりしても傷付かないよね」

リエム「リアンさま。魔力は大丈夫ですか?」

リアン「うん。きぐるみ仕様だと消費も凄いけど、元のこれならそんなに重くないから」

↓1 大自然の中を歩いてみよう
01-30 野生のプチドラゴン
31-60 妖しいキノコ
61-90 古代遺物の残骸
91-00 朽ちた庭園
195 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/03(水) 23:55:16.39 ID:kEqCtC5D0
196 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/04(木) 01:37:38.35 ID:hzFNNyBh0
 ザッザッザッ…

リアン(リエムちゃんと樹海の中を二人で進んでいく……)

リアン(時々大きな倒木や生い茂る蔦が行く手を阻むが、リエムちゃんが魔導レーザーで都度切り開いてくれるのでなんとか進めている)

リアン(しかし私はピクニックのつもりで来たはずだが、何か盛大に間違えている気がしてきた……)

リアン(……いや! ここまで来たからには、最高のロケーションを見つけてピクニックするんだ!)

 ◆

リアン(そうして歩き続けること小一時間……)

リアン(とても暗く鬱蒼とした樹海の中で、私たちは謎の光を見つけた)

リアン(それは……キノコだった)

リアン(近付いてみると、そこには一面に光るキノコが生えていて――どこか不思議で、幻想的な景色を作り出していた)


キノコ「」チカチカ…

リアン「綺麗……」

リエム「照合中……該当なし。わたしの知識にないキノコです。恐らくわたしの時代には確認されていなかったものと思われます」

リアン「そうなんだ……」

リエム「キノコには触れるだけでも皮膚に炎症を引き起こすものもあります。未知のものは触らないことをおすすめいたします」

リアン「そ、そうなの? わかった。リエムちゃんがいてくれて助かるよ」

リエム「はい……良かったです」

リアン「あ、それならここでお昼ごはん食べるのは大丈夫?」

リエム「その程度であれば問題ないかと思われます」

リアン「そっか! じゃあここで食べよ! キノコ、綺麗だし」

リエム「はい。準備いたします」

リアン(私たちは比較的平らな場所にレジャーシートを広げ、バスケットを開けた。中にはリエムちゃんが作ってくれたサンドイッチが入っている)

 ◆

キノコ「」チカチカ

リエム「…………」ポー

リアン「……リエムちゃん?」

リエム「あ……りあん、さま……」

リアン「ど、どうしたの? 顔がちょっと赤いみたいだけど……」

リエム「かくしゅきのうが、ていかしており……。げんいんを……」

リアン「え! そ、それってどういう……」

リエム「…………りあん、さま……」

 ぎゅっ

リアン「ふえっ!?」

リアン(リエムちゃんが、私に抱きついてきた……!?)

リエム「えらー……えらー……げんいんふめい……」

リアン「リエムちゃん……! あああ、どうしたら……!!」

リエム「りあんさま……りえむを、すてないでください……。りえむを……どうか……」

リアン「捨てないよ! 捨てるわけないでしょ!」

リエム「りあん、さま……」カクン

リアン(リエムちゃんは私に抱きついたまま、意識を失った)

 ◆
197 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/04(木) 01:38:50.10 ID:hzFNNyBh0
―リアンの部屋

リアン(気を失ったリエムちゃんを背負って、私は樹海から帰還した)

リアン(リエムちゃんをベッドに寝かせて私はしばらくアタフタしていたが、しばらくしてリエムちゃんは何事もなかったかのように起き、状態も普通に戻っていた)

リアン(一体あれは何だったのだろう……。もしまだ何か悪い影響が残っていたりしたら……)


リアン「リエムちゃん、本当になんともないの?」

リエム「はい。ご迷惑をおかけしてしまい……申し訳ありませんでした」ペコリ

リアン「う、ううん。それはいいんだけど……」

リエム「ログを遡ったところ、情緒機能の過活動を主因とした不具合だったことがわかりました。あの時は見苦しい行為、発言をしてしまい……」

リアン「全然見苦しくなんてないよ。リエムちゃんはいつも、あんな不安に耐えて頑張ってたんだね……」ナデナデ

リエム「リアンさま……。あれは……感情が過剰に増幅した結果であり……」

リアン「元からない感情は増幅できないでしょ?」

リエム「…………はい」

リアン「……不安だったり、怖かったりした時は……ああいう風に、弱音を吐いても良いんだからね。私は、絶対にリエムちゃんの側にいるから」

リエム「リアンさま……」

リアン「……まあでも、リエムちゃんはきっと意地っ張りだから」

 ぎゅっ

リアン「今夜は、こうして寝よっか」

リアン「……はい。リアンさま…………」

 ◆

―リアンの部屋 ベランダ

アリム「…………」

アリム「フン。杞憂だったみたいね」

アリム「……妖光茸の光の波長は、魔法人形の情緒機能を一時的に狂わせる」

アリム「あの程度なら後遺症はないけど……一部の壊れた魔法人形は麻薬みたいにアレを求めてたっけ。妖光茸を浴びすぎて壊れたのか、壊れたから妖光茸を求めるのか――。どっちにしても、救えない話ね……」

アリム「まあこいつらなら大丈夫でしょ。ていうか何でわたし、こんなとこまで来てこいつらの心配なんかしてるのよ……。なんか腹立ってきたわ……」

アリム「今度会ったらまた蹴っ飛ばそ。リアンの馬鹿」シュタッ

 ◆
198 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/04(木) 02:02:45.52 ID:hzFNNyBh0
―5月2週
 教室

 キーンコーンカーンコーン

生徒A「やっほー久しぶり! 連休明けってやっぱドキドキするね!」

生徒B「わかる! 連休前はあんなに休みが待ち遠しかったのに、今はガッコが恋しくなるなんてほんと不思議〜!」

 キャピキャピ

リアン(……ちょっとわかるかも……。あれ、てことは私もリア充……?)

ノルン「リアンちゃん! ふふ、数日ぶりだね」

リアン「ノルンさん……! うん、数日ぶり」

ノルン「リアンちゃんはあれからどんな風に過ごしてた?」

リアン「ええと、家でのんびりしたり、日用品の買い出ししたり……リエムちゃんと樹海に行ったり、かな?」

ノルン「えっ樹海!?」


―次の遺跡発見率[40/500]
 ◆遺跡探索部メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破率+1、戦闘力+2、持続力+4 水耐性)
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破率+4、戦闘力+2、持続力+1)
 ◇リエム  (魔導兵装:踏破率+2、戦闘力+5、持続力+2)
 ◇エンシァン(掘削魔法:踏破率+3、戦闘力+3、持続力+3)
 ◇ルル   (土の魔法:踏破率+2、戦闘力+3、持続力+4)
 ◆助っ人
 ◇サーナ  (風の魔法:踏破力+2、戦闘力+4、持続力+1)
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+2、持続力+3)

☆現在の目標☆
・ルウェリアの姉の手がかりを探す
・魔鍵を追う

5月2週の行動です
↓1〜3 自由行動または発生するイベント 行動終了後、何らかの特殊なイベントが発生することがあります なお本日はここまで
199 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/04(木) 02:26:58.31 ID:0zqyJVhno
やる気無ぇ遺跡探索部メンバーが遂に退部すると言い出したぞ。まずは話を聞こう

おつー
キノコまあまあヤバイ代物で草
200 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/04(木) 02:48:46.03 ID:ZE5VghZ30
風邪をひいて一日中看病される
201 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/04(木) 04:56:08.61 ID:ias2K5XoO
体育の時間で友達と運動
(もし体育とかなければ闘技大会に向けて一緒にトレーニングで)
202 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/04(木) 07:25:35.98 ID:Zk1jHtbR0
友人達とお風呂
203 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/04(木) 14:33:20.48 ID:hzFNNyBh0
―5月2週 某日
 学院 グラウンド

体育教師「本日の授業は闘技大会のルール確認とそれに向けた実践的な戦闘訓練を行う! 不参加予定の者もいるだろうが、先日魔導遊園地で騒ぎがあったばかりだ。いつどこで戦に巻き込まれるかわからん以上、いつでも戦える心構えと体作りをしておかなければならない!」

リアン「うええ……苦手なノリだ……」

体育教師「転入生のロールセンはここでの闘技大会は初めてだな? もし闘技大会に参加するのであれば今日ここで基本をみっちり抑えておけ!」

リアン「ひ、ひゃい……!」



体育教師「9月に開催される学内闘技大会では、1対1のソロ部門と2対2のデュエット部門がある。日を分けて行われるから両方の部門に参加することは可能だ。当然だが、デュエット部門は相方がいなければ参加はできない。自己研鑽に励むのは大事だが、一人で武を極めてもデュエット部門の登竜門は開かれないというわけだ」

リアン(へえ〜……まあ、まだ参加するかどうかも決めてないし……)

体育教師「大会の形式はトーナメント制となっている。降参するか、即時の戦闘続行が不可能と判定された側の負けだ。デュエット部門ではどちらか一方が降参あるいは戦闘不能となった時点でその側の敗北となる。医療系の魔法に秀でた専門スタッフも待機しているため、万が一の場合も安心して欲しい」

リアン(うひゃあ……降参しなかったら気絶するまでボコボコにされそう……)

体育教師「当然、殺意を込めた魔法や武技、暗器を用いれば即刻反則負けだ。闘技大会はあくまで互いに競い合い高め合う場であって、苛烈な生存競争の場というわけではないということは認識しておいてもらいたい」

リアン(うへえ……こんな説明聞いて参加したがる人いるのかな……)

リアン(なんて思ってたら、いた)


サーナ「フフフ……燃えてきましたわ! 今年こそはわたくしが優勝しますわよ!!」

ノルン「わあー、頑張ってね。私は今年も不参加かなあ」

ルウェリア「私は……どうしようかな」


リアン(サーナさんなら確かに参加するよね。この前のゾンビ屋敷でも大活躍だったし、かなり良いとこまでいけそう)

サーナ「リアンも当然参加するんですわよね?」ズイッ

リアン「えっ!!? わ、私!? なんで!?」

サーナ「あれほどパワフルな水のゴーレムをきぐるみのように着込んで力強く戦っていたのですから、リアンも体の奥底では闘争を求めているタイプの人なのでしょう? わたくしに隠し事はできませんわ!!」

リアン「え、い、いやあれは」

サーナ「そうと決まれば早速実践訓練ですわ! ノルンとルウェリアも手伝いなさいまし!」

ノルン「あ、あはは……わかった、手伝うよ。リアンちゃん、無理しないでね?」

ルウェリア「リアンちゃん本当に出るの? それなら私も……」

サーナ(うわあ〜なんか私も出る方向で話が進んでるよお〜……)

 ◆
204 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/04(木) 14:33:48.70 ID:hzFNNyBh0
サーナ「疾きこと風の如く! 侵略すること風の如し! エアシュート!」バヒュンッ

リアン「うわわ! バブルバリア!」ボワン

サーナ「まだまだ! ウィンドカッター!」シュバババ

リアン「ジェルアーマー!」ペチペチペチ

サーナ「くっやりますわね……! しかし守るばかりでは勝てませんわよ!」

リアン「そ、そんなこと言ったって……!」

サーナ「勝たなければ――守れるものも守れませんわ――!!」ビュオッ

リアン「――ッ!」


リアン(そうだ――戦えなければ、何も守れない――)

リアン(私は――みんなのことも、リエムちゃんのことも――アリムちゃんのことだって――守れるなら、守りたい――ッ!」


リアン「――アクアシュートッ!」ビシュンッ

サーナ「!」サッ

リアン「アサルトシャワー!」バシュシュシュッ

サーナ「くっ! フフ、エンジンがかかってきましたわね! それなら――」



ノルン「少し心配だったけど、大丈夫みたい。リアンちゃん」

ルウェリア「リアンちゃんはああ見えて強いよ。探索の時も何度も助けられてるんだ」

ノルン「うん……わかるよ。リアンちゃんはとっても強いもの。私なんかより、ずっと……」

ルウェリア「……ノルンさんは、闘技大会に参加しないの? この前は全然戦えてたけど……」

ノルン「そんなことないよ。たまたま……運が良かっただけ」

ルウェリア「うーん……わかった。そういうことにしとく」

ノルン「あはは……ごめんね」

ルウェリア「でも訓練には付き合ってもらうからね。今年は私も挑んでみたくなったから、闘技大会!」

ノルン「うん、任せて!」

↓1コンマ 訓練の成果
01-60 学生組経験+
61-90 学生組経験++
91-00 学生組能力+
205 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/04(木) 14:40:15.97 ID:p+c13nBqO
えい
206 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/04(木) 19:09:50.08 ID:hzFNNyBh0
コンマ97

リアン(先日のゾンビ屋敷での立ち回りや今日の戦闘訓練で、私たちはかなり戦闘経験を積めたような気がする)

リアン(大人にだって――あの魔鍵にだって、負けるもんか。強くなって、絶対にみんなを守り抜くんだ――!)

 ☆学生組の能力が成長しました



―5月2週 某日 昼休み
 学院 グラウンド

体育教師「闘技大会についてはわかったな? ではもう昼休みだ、大いに休むが良い! 礼!」


リアン「ふわ〜疲れたあ……」

ルウェリア「本当にね……。体育の授業っていうより、途中からもうただの戦闘訓練だったよ」

サーナ「フフ、ですが良い経験になりましたわ。この調子で9月の闘技大会までに積み重ねておきたいですわね」

ノルン「ねえ、昼休みだしシャワー室行かない? 私すごく汗かいちゃって……」

ルウェリア「賛成! 流石に5月ともなると暑くて汗かいちゃうよね……」

リアン「シャワー室なんてあったんだ……」

サーナ「フフ、ちょっとした浴場も付いておりましてよ。せっかくですしわたくしたちでお風呂もいただきませんこと?」

リアン「ええ!? 学校のシャワー室に浴場まで付いてるの!?」

 ◆

―学院 シャワー室・浴場

リアン(確かに、学院の中にシャワー室と浴場があった)

リアン(温泉や宿泊施設のもののような規模の大きいものではないが、それでも複数人であれば余裕で入れる広さだ)

リアン(幸い、今日は私たち以外に利用者はいないようだった。こういうのって、身近にあると案外使わないんだよね)


 カポーン

リアン「ふわあ〜……」グデーン

ノルン「リアンちゃん、溶けてる溶けてる」

サーナ「流石は水の魔法使い……。液体化する魔法も習得済みなんですのね」

ルウェリア「液体化……!? 私の硬度変化っていうアイデンティティの半分が……!」

リアン「いや溶けてないから! 人をスライムみたいに言わないでよもう!」


リアン(そうは言っても、運動した後のお風呂は溶けそうになるくらい気持ちが良い……)

リアン(それにしても……)


サーナ「はあ……極楽ですわ……」バルン

リアン(瑞々しい張りがあって本人のように力強い――大きさと美しさを兼ね備えたサーナさん……)


ノルン「気持ち良いね……」ポヨン

リアン(マシュマロのように滑らかでふんわりしている――大きさと可愛らしさを兼ね備えたノルンさん……)


ルウェリア「広いお風呂って良いよね……」ペタン

リアン(控えめで慎ましくも確かにそこにある柔らかさ――小ささと可愛らしさを兼ね備えたルウェリアちゃん……)


リアン(う〜ん、みんな違ってみんな良い。えへへ、お風呂って良いね……)グデーン

 ◆
207 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/04(木) 19:10:42.60 ID:hzFNNyBh0
―5月2週 某日 放課後
 遺跡探索部 部室

エンシァン「諸君、集まったな。少々まずいことになったぞ」

リアン(私たちが部室に集まると、エンシァン先生はいつもと変わらない表情でそんなことを言った)

エンシァン「ウチには三年生の幽霊部員が三人いるのだが、そいつらが全員突然退部を届け出た。リアンくんとルウェリアを合わせれば定数の5に達していたのだが……このままでは廃部の危機だ」

ルウェリア「ええ!? そもそも私はその人たちと会ったことがないんですけど……どうして突然退部を届け出たんです? 所属してても部費とか取られるわけじゃないのに……」

エンシァン「わからん。そいつらは元々、私がここを廃部にさせない為に、単位を餌にして入部届を書かせた奴らだからな」

リアン&ルウェリア「ええ……」

リアン「あ、ルルちゃんは……? 一応ここの部員でしたよね?」

ルル「そうなの?」

リアン「そうなの」

エンシァン「部員は部員だが、ルルは学院生じゃないからな。部の存続に必要な部員というのは、学院に通う生徒である必要があるのだ」

ルウェリア「何にしても、私とリアンちゃんだけじゃ到底足りないってことですよね……」

エンシァン「うむ。この部室が使えなくなるとやや面倒だ」

リアン(この部室には、先生が溜め込んだ資料や遺跡探索の為の道具一式など、いろいろなものが保管されている。多くはないが学院から出る部費を使って備品を買ったりもできるらしいので、確かに廃部になってしまうのはまずい……)

ルウェリア「わかりました。辞めるという幽霊部員の所在はわかりますか?」

エンシァン「談判しに行くのか? 無駄だとは思うが、一応教えてやろう――」

リアン(先生から件の三年生の所属クラスを教えてもらい、私たちはすぐに向かうことにした)

 ◆

 ガララ…

ルウェリア「失礼します」ザッザッ

リアン「し、失礼しまーす……」オソルオソル

リアン(既に放課後だったのでダメ元だったが、都合の良いことに件の生徒は三人とも教室に残っており、机を囲んでお喋りをしていた)


ルウェリア「あの……遺跡探索部の部員の方々ですよね?」

幽霊部員A「あ……ああ。もう辞めるけどね。君は?」

ルウェリア「私は遺跡探索部の二年です。こっちの子も同じです」

リアン「ど、どうも」

幽霊部員B「……何? 引き留めに来たってわけ?」

ルウェリア「はい。幽霊部員のままで構いませんので、所属しておいていただけると助かります。あなた方に辞められてしまうと、廃部になってしまうので」

幽霊部員C「いや〜……。その、それはまあごめんなんだけど……」

幽霊部員A「…………すまない。君たちの頼みは聞けない」

ルウェリア「どうしてです? 所属していても特に損することはないと思うのですが――」

幽霊部員B「……あんたたちも辞めたら? あんなとこにいてもロクなことにならないよ」

リアン「ええ? それってどういう……」

幽霊部員A「私たちから話すことはもうない。部員探しなら他を当たってくれ」ガタッ

リアン(幽霊部員の方々は、そそくさと私たちの前から去っていった……)

 ◆
208 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/04(木) 19:14:23.58 ID:hzFNNyBh0
―部室

エンシァン「どうだった? ダメだったろう?」

ルウェリア「はい……。取り付く島もありませんでした」

リアン「…………これって、もしかして何者かがそういう根回しをしたんじゃ……」

エンシァン「私もそう見ている。最近の遺跡探索部……というか君たちは精力的に活動しすぎているからな」

ルウェリア「目を付けられた……ってことですか?」

エンシァン「そういうことだ。フッ、だが案ずることはない。もし奴らが我々の存在を疎ましく思っていたとしても、直接的な手段に訴えることはまずないだろう」

ルウェリア「え、なんでそう言えるんです……?」

エンシァン「私たちの活動を邪魔する為だとして、遺跡探索部が廃部になるのは来年の4月だ。あまりにも悠長だとは思わないか?」

リアン「た、確かに……! そこまで熱心に私たちを潰したいわけではない、ってことでしょうか?」

エンシァン「あるいは、そんな迂遠な手段を取ることしかできない程度の実行力しかないということだ。私は後者だと見ている」

ルウェリア「で、でも、アリムちゃんは一度本気で私たちを消し飛ばそうとして来ましたよ!?」

エンシァン「遺跡情報の統制・隠蔽を行っている者たちと、魔鍵やアリムくんら遺跡存在たちは恐らくイコールではない。何らかの繋がりはあるのかもしれんがな。そもそも魔鍵らにこちらの機関まで握られていたらもはや我々には打つ手がないし、逆もまた然りだ」

リアン「…………こ、こんがらがって来ました。つまり……大丈夫ってことですか?」

エンシァン「少なくとも来年の4月まではな。もし部員獲得の目処が立たなければ、我々のタイムリミットは来年4月だ。とは言っても部費や部室が使えなくなるだけで、遺跡探索の続行は可能だし私も手を貸してやる。いろいろと不便にはなるがな!」

ルウェリア「なんでそんなに楽しそうなんですか……。わかりました、とりあえず遺跡探索と並行して部員探しもやりますよ」

リアン「わ、わかった……。ルウェリアちゃん、頑張ろ!」

ルウェリア「うん! ふふ、リアンちゃんが入ってくれてて良かった。私一人だったら折れてたかもしれないし」

リアン「う、うん……! 一人は、つらいよね。少なくとも私は辞めないから安心してね」

ルル「ルルも辞めないよ? ここにいればエンしゃんがごはんくれるもん」

ルウェリア「リアンちゃん……ルルさんも、ありがとう……!」

 ◆
209 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/04(木) 19:15:04.26 ID:hzFNNyBh0
―5月2週 某日 朝
 リアンの部屋

リアン「…………あ、れ……?」

リアン(あたまが痛い……。ぼーっとする……。体もだるい……)

リアン(学校、いかなきゃ……)モゾモゾ…

リエム「リアンさま!」トタトタ

リアン「あ……リエムちゃん……」

リエム「リアンさま、体温が平熱を大きく上回っています……! どうか安静になさっていてくださいませ……!」

リアン「え……そう、なの……?」

リエム「はい……。食欲はございますか……?」

リアン「……あんまり……ないかも……」

リエム「戸棚に経口補水液を保管してあります。今はそれをお飲みになってください……」

リアン(リエムちゃん……備蓄してたんだ……)

リアン(本当に……よくできた子だなあ……)

リアン「うん……」

リアン(体はだるいけれど……リエムちゃんがいてくれるなら……怖くないな……)

 ◆
210 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/04(木) 19:15:40.87 ID:hzFNNyBh0
 ザアザア… ピカッ ゴロゴロ…
 ゴゴゴゴゴ…

「お願いします。――さまを、どうか……」

「貴殿も頃合いを見て、――に避難するように」

「はい……。あの――」

「手短に」

「――さまは、わたしたちを……。――さまをも、お見捨てになられたのでしょうか……」

「…………当機は、それを正確に判断できる情報を持ち合わせていない」

「……申し訳ありません。お引き留めしてしまいました」

「気にせず。それでは当機はこれより高速航行形態へ移行する。退避願う」ウィーン…

「はい……。お気を付けて……」

「貴殿も」ガシャン

「――さまを、よろしくお願いいたします」

「任務了解――」キュイィィン―

 コォォォォ… ドシュゥン―


――――

――




 ガタガタ… ジジ… バチバチ…

「…………航行継続…不可能…」

「――の保護を優先……。時間凍結形態に移行……」

「救難信号を発信――」

「タスケテ――タスケテ――」
211 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/04(木) 19:16:43.87 ID:hzFNNyBh0
リアン(……)

リアン(またこの夢だ)

リアン(世界の終わりみたいな天気の中、誰かの背に乗って、空を飛んで)

リアン(最後には、飛べなくなって)

リアン(闇の中に沈んでいく――)

リアン(でも、その背中が大きかったから――ちっとも怖くなかった)

リアン(一体、何なんだろう。この夢――)

 ◆
212 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/04(木) 19:17:30.11 ID:hzFNNyBh0
リアン「…………」

リエム「リアンさま……。ご体調はいかがでしょうか……」

リアン(目が覚めると、リエムちゃんがじっと私を覗き込んでいた)

リアン(もしかしなくても……ずっと、こうして私を見ていてくれたのだろう)

リアン「だいぶ良くなったみたい……」モゾモゾ

リエム「良かったです……。ご夕飯は、食べられそうですか?」

リアン「うん……。おかゆ、作ってもらって良い……?」

リエム「はい。良くなったとしても、しばらくは安静になさっていてくださいませ……」トテトテ…

リアン(リエムちゃんは、ベッドから離れてキッチンの方へと向かっていった)

リアン(この前は私が側にいるなんて言ったけど……側にいて欲しいのは、私の方かも知れない……)


 ガチャッ

ルウェリア「リアンちゃん! 大丈夫!?」タタッ

サーナ「お見舞いに来ましたわよ! 皆で買ってきたスポーツドリンクですわ!」スタスタ ドサッ

ノルン「いきなり大人数で押しかけちゃってごめんね……? ゼリーも買ってきたから、調子の良い時に食べてね」スス

リアン「みんな……!」

リアン(部屋のベッドで安静にしていると、みんなが入ってきた)

エンシァン「私もいるぞ。リアンくんがいないとルウェリアが使い物にならんのでな」ザッ

ルル「ルルも来たよ! エンしゃんもルウェリアもルルにあんまり優しくないから早く治して!」ピョコッ

シャーロット「あら……ちょっと多すぎるわね? でも失礼してっと……キュア!」ポウ

リアン(最後に顔を出したシャーロット先生が、私に向かって魔法を使った)

リアン(少しだけ残っていた体の重さがみるみる消えていく……すごい!)

シャーロット「よし、と。一応これで体調は回復したと思うけど、病み上がりには変わりないからリエムちゃんの言う事を聞いてしっかり養生するのよ?」ユサッ

リアン「は、はい。ありがとうございます」

シャーロット「それじゃ私は失礼します。今度リエムちゃんとお話させて頂戴ね?」ユサッユサッ

エンシァン「では私も失礼しよう。また元気になって部室に顔を出したまえよ。お前たちも病人の部屋に長居するんじゃないぞ。ルル、お前もだ」ガシッ ザッザッ

ルル「やだあ、ルルもリエムのおかゆ食べたい〜」ズルズル…

サーナ「私たちはもちろん、クラスにも寂しがっている人がけっこうおりましたから、早く元気な姿を見せてあげるんですのよ?」

ノルン「流石に大人数すぎたね……。でもすぐに治りそうで良かった。ゆっくり治して、また一緒にお弁当食べようね。それじゃあ、また」

ルウェリア「……リアンちゃん。学校も活動も、完全に回復してからで全然大丈夫だから。今はしっかり休んでね。待ってるから。じゃ……!」


リアン(一気に来て、一気に帰っていった……)

リアン(でも……私のことを心配して、お見舞いに来てくれる人がこんなにもいるなんて……)

リアン(なんだか……とても胸が温かくなる……)



リエム「リアンさま……。皆さまを勝手にお通ししてしまいました。申し訳ありません……」ペコリ

リアン「ううん、全然良かった……! ありがとね、リエムちゃん……!」

リエム「はい……。おかゆができあがりましたが、お一人でお食べになれますか? 難しいようでしたら、わたしがお口へお運びいたします」

リアン「え、ええと……。ひ、一人で食べられるかな……」

リエム「かしこまりました。それでは、お持ちいたしますので少々お待ち下さいませ」トテトテ

リアン(皆が去って、静かになったけれど……。部屋の中には、温かい空気が残っている。そしてそれはきっと、リエムちゃんがいてくれる限り決して消えない――)

リアン(私は……すごく、幸せ者なんだなあ……)ウルッ

 ◆
213 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/04(木) 19:18:00.99 ID:hzFNNyBh0
―リアンの部屋 ベランダ

アリム「…………」

アリム「フン、やっぱ杞憂じゃない」

アリム「人間のボディって脆いし壊れやすいし替えも効かないし、ほんと不便ね」

アリム「あんな欠陥だらけのボディを使ってるんだから、人格が欠陥まみれになるのは当然なのかも」

アリム「…………」

アリム「……チッ。なんでわたし、いちいちあんな奴のことなんか心配してんのよ……」

アリム「……帰ろ」シュタッ
214 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/04(木) 19:48:02.86 ID:hzFNNyBh0
―5月3週
 教室

 ガララ…

リアン「お、おはようございま〜す……」

ルウェリア「リアンちゃん!」ガタッ

サーナ「来ましたわね!」

ノルン「良かった……回復したんだね」

生徒A「リアンちゃんおひさ〜! 風邪だいじょぶだった〜?」

生徒B「っぱリアンっちがいないと始まんないっしょ!」

リアン「あ、あはは……。ご心配をおかけしました」


―次の遺跡発見率[135/500]
 ◆遺跡探索部メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破率+1、戦闘力+3、持続力+4 水耐性)
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破率+4、戦闘力+3、持続力+1)
 ◇リエム  (魔導兵装:踏破率+2、戦闘力+5、持続力+2)
 ◇エンシァン(掘削魔法:踏破率+3、戦闘力+3、持続力+3)
 ◇ルル   (土の魔法:踏破率+2、戦闘力+3、持続力+4)
 ◆助っ人
 ◇サーナ  (風の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+1)
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+3)

☆現在の目標☆
・ルウェリアの姉の手がかりを探す
・魔鍵を追う
・遺跡探索部の部員を集める(2/5)

5月3週の行動です
↓1〜3 自由行動または発生するイベント 行動終了後、何らかの特殊なイベントが発生することがあります
215 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/04(木) 19:51:22.47 ID:ISTrrlyvO
部員集め
まずサーナとノルンに声をかけてみる(無理強いはしない)
216 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/04(木) 19:55:19.34 ID:NFW4TCeEO
ルルも誘って皆で買い物に行ったらモンスターの襲撃に遭う
217 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/04(木) 20:03:56.06 ID:Zk1jHtbR0
遅刻しそうになって風紀委員長に目を付けられる
218 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/04(木) 21:52:01.68 ID:hzFNNyBh0
―5月3週 放課後
 教室

ルウェリア「――というわけで、今部員を探しているんだ」

リアン「うん……」

リアン(私たちは部員集めの為に、早速仲の良い二人……サーナさんとノルンさんに声をかけることにした)

リアン(まずはサーナさんだ)

サーナ「なるほど……事情はわかりましたわ。しかしこのサーナ、既に闘技部の一員を務めている身……」

ルウェリア「そっか……。それじゃあ、仕方な――」

サーナ「この学院は兼部も可能でしたわね? それならわたくし、遺跡探索部にも籍を置きますわ!」

リエム「ええ!? いいの!?」

サーナ「ええ。闘技部は鍛錬さえ怠らなければ各々の活動には自由な裁量が許される部活ですの。兼部は容易でしてよ」

ルウェリア「サーナさん……! ありがとう、恩に着るよ……!!」ペコペコ

サーナ「まあ、ルウェリアったら……。乙女が軽々しくヘコヘコするものではありませんわよ」

 ☆仲が良かったため判定を省略。サーナが遺跡探索部に正式加入しました

 ◆

ノルン「……わかった。それなら、私も遺跡探索部に入るよ」

リアン「ノルンさんまで! 本当にいいの!?」

ノルン「家庭科部って週に1回しか活動ないから。他に兼部してる部員もけっこういるし、全然大丈夫だよ」

ルウェリア「あ、ありがとう……! ノルンさん……! 本当に助かるよ……!」ペコペコ

ノルン「わっ、そんなに頭下げないでよ。元々私、二人の力になりたいって思ってたんだもの。渡りに船だよ」

 ☆仲が良かったため判定を省略。ノルンが遺跡探索部に正式加入しました

 ◆

―遺跡探索部 部室

 ガラッ

ノルン「ここが――」

サーナ「遺跡探索部の部室、ですわね」

エンシァン「ようこそ、サーナ・ウィンド! ノルン・ハーベスト! 私は遺跡探索部の顧問、エンシァン! 君たち二人を歓迎しよう!」

ルル「歓迎しよー」パチパチパチ

サーナ「……フフ、これはなかなか面白いことになりそうですわね……!」

ノルン「あなたがルルちゃん? よろしくね」


エンシァン「しかしでかしたぞルウェリア、リアンくん! 早速二人も見つけてくるとは!」

ルウェリア「私もこんなにあっさり入ってくれるとは思わず……感謝しています」

エンシァン「フッ、結果が全てだ。しかも光に風! ククク、遺跡探索が捗りそうだな……!!」

 ◆
219 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/04(木) 21:53:06.60 ID:hzFNNyBh0
―5月3週 某日 朝
 廊下

リアン「ふええ、遅刻遅刻〜!」

リアン(なぜこんなベタな遅刻学生みたいな真似をしているかと言うと……実際遅刻しそうになっているからだ)

リアン(今日はちょっと早起きしたので、リエムちゃんと朝のティータイムと洒落込んでいたのだが……)

リアン(逆にそれが、仇となった……。のんびりし過ぎて、気が付けば遅刻寸前になっていたのだ……)


風紀委員長「止まりなさい! そこの緑髪!」

リアン「ひゃい!」ピタッ

リアン(えええ〜! 止まってる暇なんかないのに〜!!)

風紀委員長「廊下は走ってはいけません。初等学校で先生に言われませんでしたか?」

リアン「わ、私初等学校行ってないので……!(サクッと人のコンプレックス踏まないでよお〜)

風紀委員長「……ではここで覚えてください。廊下は走ってはいけません。復唱!」

リアン「ろ、ろうかははしってはいけません」

風紀委員長「良し! あなた……転入生のロールセンね? 姪っ子を寮に連れ込んで不純な行為を繰り返しているっていう……」

リアン「ええ……!? ご、誤解です! ちゃんとした手続きは踏んでます!(多分、エンシァン先生が……)

風紀委員長「正規の手続きを踏んだ上で、上下関係を利用して姪っ子を良いようにしているのでしょう? 不埒だわ!」

リアン「誤解ですってば! そんないかがわしい関係では……関係では……」

リアン(……い、言い切れない……! 上下関係を利用してリエムちゃんを良いように働かせているのは……否定できない……!)

風紀委員長「……平気で嘘を突き通すような罪悪感の欠如した最悪の下衆というわけではないみたいね。しかし罪は罪……私はあなたのような、子供を搾取する最低の屑は絶対に許さない……!」

リアン(え、えええ〜〜!? やっぱり私、リエムちゃんを道具扱いしちゃってるの……!?)

風紀委員長「……もう行きなさい。遅刻するわよ」

リアン「は、はい〜……」ソソクサ

風紀委員長「現行法では、あなたのような家庭内虐待者を逮捕するのは難しいわ。でも私は諦めない。あなたのような悪は、必ず討つ……! 首を洗って待っていることね……!!」

リアン(うわあああ、なんでこんなことに……)

リアン(風紀委員長に目を付けられてしまった……)

 ◆
220 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/04(木) 21:54:08.32 ID:hzFNNyBh0
―5月3週 某日
 北側 樹海前

 ホーホー ギィギィ コココココ…

リアン(私たちは樹海前に変わった店があるという噂を聞きつけ、皆で来ていた)

リアン(前回リエムちゃんと樹海に来た時は遭遇しなかったけど、この辺りモンスターが出るらしい……。ちょっと軽率だったかも……)

リアン(しかしそんなところで経営している店って一体……)

ルル「わー、森! なんかいる!」キャッキャ

ノルン「ルルちゃん、あんまり離れないで! 一人じゃ危ないよー!」

サーナ「ルルちゃんは元気ですわねえ。インテリジェンスソード? と言っても、普通の子とあんまり変わらないんですのね」

リエム「人にも様々な方がいるように、インテリジェンスソードにも様々な方がいます。ルルさまは、一般的な人の子供と似た感性をお持ちの方のようです」

ルウェリア「なるほど……。一元的な見方をしないよう気を付けないとね」



ルル「――待って。何か、来る」

リアン「え――」

リアン(お店を探していると、ルルちゃんが私たちを制止して息を潜めた。釣られて私たちも、自然と声を潜める)

ルル「――」シャキン

リアン(ルルちゃんが腕を刃状に変化させる。インテリジェンスソードの特徴――部分的な剣化だ)

リエム「――」シュイン

ルウェリア「……」ジリ…

サーナ「……」ヒュルヒュル

ノルン「……」ヴゥン…

リアン「……」ポワン

ルル「――みんな、準備は良い? 来るよ――」


 ◆買い物メンバー 合計踏破率[14] 合計戦闘力[21] 合計持続力[15]
 ◇リアン  (水の魔法:踏破率+1、戦闘力+3、持続力+4 水耐性)
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破率+4、戦闘力+3、持続力+1)
 ◇リエム  (魔導兵装:踏破率+2、戦闘力+5、持続力+2)
 ◇ルル   (土の魔法:踏破率+2、戦闘力+3、持続力+4)
 ◇サーナ  (風の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+1)
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+3)

↓1コンマ
01-05 ??
06-30 暴走する古代遺物
31-60 朽ちかけ古代遺物
61-90 樹海グマ
91-00 古代ミミック
221 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/04(木) 21:55:32.59 ID:0zqyJVhno
222 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/04(木) 22:16:38.44 ID:hzFNNyBh0
朽ちかけ古代遺物「ギギ……ガギ、ガギ…………シン、ニュウシャ……ギギ……」

リアン(森の奥から現れたのは――体の各部から悲鳴を上げて動く、二足歩行の赤いゴーレムだった。動きはぎこちなく、すぐにでも壊れてしまいそうだ)

リエム「対神兵器レッドスプライト……。朽ちかけていますが、油断は禁物です」

ルル「――楽にしてあげる」タッ


 ◆買い物メンバー 合計踏破率[14] 合計戦闘力[21] 合計持続力[15] 防御[7]
 ◇リアン  (水の魔法:踏破率+1、戦闘力+3、持続力+4 水耐性)
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破率+4、戦闘力+3、持続力+1)
 ◇リエム  (魔導兵装:踏破率+2、戦闘力+5、持続力+2)
 ◇ルル   (土の魔法:踏破率+2、戦闘力+3、持続力+4)
 ◇サーナ  (風の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+1)
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+3)


 ◆朽ちかけ古代遺物 踏破力[1] 戦闘力[25] 持続力[20] 防御[10]

↓1コンマ
01-05 痛恨 味方に36ダメージ
06-95 成功 敵方に11ダメージ
96-00 会心 敵方に22ダメージ
223 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/04(木) 22:19:07.53 ID:XViXiDwNO
224 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/04(木) 22:39:30.72 ID:hzFNNyBh0
朽ちかけ古代遺物「ギギ……ギギギ…………」

サーナ「遅すぎますけど……堅すぎますわ!」ヒュンヒュン

ルウェリア「……! 朽ちかけてるけど装甲は強力な耐魔法障壁がかかってる……! 簡単には溶かせないか……!」バッ

ルル「――ッ、堅い……!」タタッ キンキン

リアン「ダメだ、私たちの魔法じゃ装甲を破れない……!」

ノルン「なんとか、装甲の隙間とかを狙えないかな――」

リエム「――」キィン―

 ドギュゥゥン

リアン(リエムちゃんが魔導レーザーを放った――)

朽ちかけ古代遺物「ギギギ……」プスプス…

リアン(大きな損傷を与えたみたいだけど――致命傷には至っていない……!)

朽ちかけ古代遺物「ギギギ……モクヒョ、ウ……ハカイ……」ピピピ…ブォン!

 ゴシャァ!!! メキメキメキ……

リアン(古代遺物の振り下ろした拳が、樹海の巨木を叩き――巨木が、大きな音を立ててへし折れた――)

ルウェリア「当たったら即死だ……!」

サーナ「当たらなければッ!」シュタッ

 ◆買い物メンバー 合計踏破率[14] 合計戦闘力[21] 合計持続力[15/15] 防御[7]
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+1、戦闘力+3、持続力+4 水耐性)
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破力+4、戦闘力+3、持続力+1)
 ◇リエム  (魔導兵装:踏破力+2、戦闘力+5、持続力+2)
 ◇ルル   (土の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+4)
 ◇サーナ  (風の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+1)
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+3)


 ◆朽ちかけ古代遺物 踏破力[1] 戦闘力[25] 持続力[9/20] 防御[10]

↓1コンマ
01-05 痛恨 味方に36ダメージ
06-95 成功 敵方に11ダメージ 撃破
96-00 会心 敵方に22ダメージ 撃破
225 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/04(木) 22:40:42.71 ID:ZE5VghZ30
ていやー
226 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/04(木) 22:50:22.24 ID:d+2rCuk6O
これ負けてたらアリムちゃんが助けに来てくれたりしたのかな
227 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/04(木) 22:55:24.27 ID:0zqyJVhno
わかる
228 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/04(木) 23:00:52.56 ID:hzFNNyBh0
ルウェリア「リアンさん、水撒いてもらえる!?」

リアン「わかった! スプリンクラー!」

ルウェリア「よし! 本体が溶かせないなら――アースフラッド!」ドドドドド

朽ちかけ古代遺物「ギギギ……」ズズズ

リアン(液状化した地面に古代遺物が飲み込まれていく……! でもそれだけじゃ――)

ルル「ルウェリア、ルルの靴、泥の上歩けるようにして」

ルウェリア「! わかった……でも気をつけて!」キン…

ルル「ありがと」シュタッ

リアン(ルルちゃんが液化した地面の上を走り――遺物の後ろに回った)

ルル「……弱点。首の裏だったよね」

朽ちかけ古代遺物「ギギ……」

ルル「お疲れさま。おやすみなさい――」シュッ

 ザシュッ

朽ちかけ古代遺物「――――……」ガクン

リアン(古代遺物は、動かなくなった――)

 ◆朽ちかけ古代遺物 踏破力[1] 戦闘力[25] 持続力[0/20] 防御[10]

 ☆ルルが〈対神兵器レッドスプライトの魔核〉を一つ手に入れました
229 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/04(木) 23:01:45.54 ID:hzFNNyBh0
―樹海前

リアン(私たちは古代遺物を撃破し――その日は引き上げた)

リアン(あんなのがウロウロしてたなんて……。不用意に入り込むべきじゃなかったかもしれない……)

リアン(あの後ルルちゃんはどこか神妙な様子で、自分の手のひらを握ったり広げたりしていた――)

リアン(何か思い出したのかな……)

 ◆

―夜
 遺跡探索部 部室

ルル「…………」

ルル「……あの子……わたしの……。わたしたち、の……」

ルル「…………」

ルル「……んーん」

ルル「…………」

ルル「…………寝よ……」

 ◆
230 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/04(木) 23:17:43.33 ID:hzFNNyBh0
―どこかの遺跡

青の賢剣「…………」

白の聖鍵「フィー……?」

青の賢剣「……イエリア様」

白の聖鍵「……どうしたの? 難しい顔して」

青の賢剣「元からです」

白の聖鍵「いつもより難しかったよ?」

青の賢剣「…………」

白の聖鍵「……気になるの?」

青の賢鍵「…………気にならないと言えば、嘘になります。ですが――」

白の聖鍵「……離れられないのね。ここを。私を……守る為に」

青の賢剣「…………はい」

白の聖鍵「…………いっそ死んじゃおっか、私。そうすれば、フィーが自由に――」

青の賢剣「冗談は止してください。あなたが死んだら――」

白の聖鍵「………………冗談じゃ、ないんだけどな……」

青の賢剣「イエリア様……」

白の聖鍵「……なんて、それも冗談。ふふ、フィーを困らせたかっただけ」

青の賢剣「…………」

白の聖鍵「…………世界なんて、終わっちゃえば良いのにね」


――――

――

231 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/04(木) 23:29:37.69 ID:hzFNNyBh0
―5月4週
 遺跡探索部 部室

エンシァン「遺跡探索は遅々として進まず……だが遺跡部存続についてはなんとかなりそうだな」

ルル「…………」

エンシァン「ルル? どうした、腹でも減ったか?」

ルル「ばか。エンしゃんのボサボサ頭。ヨレヨレ白衣」

エンシァン「なんだ? 何があった? 話してみろ」

ルル「…………」ダッ

エンシァン「あ、おい! 全く……反抗期か?」


―次の遺跡発見率[222/500]
 ◆遺跡探索部メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+1、戦闘力+3、持続力+4 水耐性)
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破力+4、戦闘力+3、持続力+1)
 ◇リエム  (魔導兵装:踏破力+2、戦闘力+5、持続力+2)
 ◇エンシァン(掘削魔法:踏破力+3、戦闘力+3、持続力+3)
 ◇ルル   (土の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+4)
 ◇サーナ  (風の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+1)
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+3)

☆現在の目標☆
・ルウェリアの姉の手がかりを探す
・魔鍵を追う
・遺跡探索部の部員を集める(4/5)

5月4週の行動です
↓1〜3 自由行動または発生するイベント 行動終了後、何らかの特殊なイベントが発生することがあります
232 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/04(木) 23:34:21.34 ID:ZE5VghZ30
レッツ部員集め
233 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/04(木) 23:35:45.40 ID:X3Ml5JZAO
何故かルルとリエムが二人きりに
二人だけの秘密の会話的な
234 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/04(木) 23:36:32.39 ID:0zqyJVhno
風紀委員長の誤解を解く
235 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/04(木) 23:37:39.89 ID:GQed5gD3O
次の遺跡探しで資料をいろいろとあたる
236 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/04(木) 23:54:04.32 ID:hzFNNyBh0
―5月4週 某日
 廊下

リアン「……」スタスタ

風紀委員長「…………」ジー

リアン「」アセアセ

リアン(やばい……あれから私を見かける度にめちゃくちゃ見てくる……)

リアン(でもリエムちゃんを搾取してないかと言われると、潔白を証明できる自信は正直あまりない……)

リアン(リエムちゃん本人が私を慕う姿なんて見せようものなら、『いたいけな子供を自分に依存させるとは悪鬼羅刹鬼畜外道の所業』とか言ってきそうだ……)

リアン(かと言ってリエムちゃんの出自を明かして『魔法人形なのでOKです』なんて言うわけにもいかないし……。ていうか私自身そんなこと言いたくないよ)

リアン(うわあ、どうすれば良いんだこれ……)

↓1コンマ
01-30 当たって砕けろ!
31-60 友達を頼ろう
61-90 先生を頼ろう
91-00 発想の逆転だ!
237 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/04(木) 23:55:47.45 ID:GQed5gD3O
えい
238 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/05(金) 00:47:35.39 ID:mHm7k2m40
リアン(私は〈友達を頼る〉というクレバーな選択を思い付いた)

リアン(そうだ……一人でどうにもならないことは、みんなでかかれば良いんだ)

リアン(よし、そうと決まれば――)

 ◆

―遺跡探索部 部室

ルウェリア「え、ええ? 風紀委員長に目を付けられたの!?」

ノルン「そ、それは……ご愁傷さまというか……」

サーナ「今年の風紀委員長は苛烈な正義に燃える人物と聞いておりますが……」

リアン「そ、そうなんだよ〜。私、なんかロリコンペドフィリアの児童虐待魔みたいに思われてるみたいで……」

ルウェリア「……それって、リエムちゃんのことで?」

リアン「う、うん……」

ノルン「リアンちゃんがどれだけリエムちゃんのことを想っているか知れば、そんなこと絶対にないってわかるのに……」

サーナ「しかし……部外者に事情を隠したまま上手く言いくるめるとなると、なかなか難しいですわよこれは……」

ルウェリア「…………私、そいつに言ってくる」ガタッ

リアン「ルウェリアちゃん!?」

ルウェリア「リアンちゃんとリエムちゃんの関係を愚弄するなんて――許せない」ザッ

リアン「ええ〜!」

ノルン「だ、大丈夫かな……?」

サーナ「……まあ、いっそ口先八丁よりも上手くいくかもしれませんわ……」

 ◆
239 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/05(金) 00:48:01.28 ID:mHm7k2m40
―風紀委員会室

 コンコン ガチャッ

ルウェリア「失礼します」ザッ

リアン「し、失礼しま〜す……」コソコソ

リアン(風紀委員会室には、丁度風紀委員長が一人でいた。タイミングは悪くないが……)

風紀委員長「何の用? そちらはロールセンのペドフィリア仲間かしら?」ジッ

ルウェリア「違います。そもそもリアン・ロールセンはロリコンでもなければペドフィリアでもない。私はその誤解を解きに来た、彼女の友人です」

風紀委員長「へえ? まあ話くらいは聞いてあげても良いけど。丁度今は休憩時間だったし」

ルウェリア「まずリアンちゃんと同居しているリエムちゃん……彼女がリアンちゃんの親戚であることはご存知なんですよね?」

風紀委員長「ええ。姪っ子を良いように搾取していると聞いています」

ルウェリア「違います! リアンちゃんはリエムちゃんのことをとても大切にしているし、リエムちゃんもリアンちゃんのことを慕っていて……断じてそのような関係じゃない!」バン!

風紀委員長「い、いきなり大声を出さないで……! その『大切にしている』というのは、あなた達の主観での話じゃないの? そのリエムちゃんから見て、本当に大切にされていると断言できるの?」

ルウェリア「できます」

リアン(できるの!?)

風紀委員長「へ、へえ……随分強気じゃない」

ルウェリア「なんでしたら、本人に直接聞いたって良い。あなたにも聞かせてあげますが?」

風紀委員長「あなたたちがそう言わせる可能性だってあるでしょう! そんな子供の発言のどこに信憑性があるというの!?」

ルウェリア「あります。事実ですから」

風紀委員長「話にならないわ……! あなたたちのような人間がいるから――」

 ガラッ

エンシァン「失礼するぞ」スタスタ

リアン&ルウェリア「先生!」

風紀委員長「あなたは……エンシァン先生!」

エンシァン「ノルンくんとサーナくんに聞いてな。うちのルウェリアが先走ったようで」

風紀委員会「え、ええ! 遺跡探索部の部員教育はどうなっているんですか? このような犯罪者を――」

エンシァン「――リアンくんと、リエムくんの関係性について……あらぬ疑いを持っているようだが」

風紀委員会「っ!」ゾワ

エンシァン「彼女たちの間に、法や倫理に抵触するような事柄は一切ないと断言する」

風紀委員長「し、しかし……! 外側からは見えないようなことが、家庭内で行われている可能性も――」

エンシァン「君は可能性だけで人を罪に問うのか?」

風紀委員長「――ッ!」

エンシァン「あらゆる人間は罪を負う可能性がある。君のやり方を実践すれば、全ての人類を滅ぼさなければならなくなるだろう」

風紀委員会「それ、は――」

エンシァン「それでも構わないなら――卒後の進路は、政治家を目指すと良い。専門外なので応援はできないがね。それでは失礼。いくぞルウェリア、リアンくん」スタスタ

リアン「は、はい!」

ルウェリア「はい!」

 ◆
240 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/05(金) 00:48:50.37 ID:mHm7k2m40
―廊下

 スタスタ…

エンシァン「あれが今年の風紀委員長か。熱意があるのは良いことなんだがな」

ルウェリア「エンシァン先生、ありがとうございます……! 私じゃ上手く説得できず……」

エンシァン「フ、気にするな。調子に乗った子供を口先で叩きのめすのは気持ちが良いからな」

リアン&ルウェリア「ええ……」

エンシァン「っと、そうだった! ルルが走ってどっかに行ってしまったのだ! お前たちも捜索を手伝ってくれ!」

リアン「え、ルルちゃんが!?」

ルウェリア「わ、わかりました!」

エンシァン「ノルンくんとサーナくんには既に出てもらっている! 君たちは学生通りの方を探してくれ!」

リアン&ルウェリア「はい!」

リアン(慌ただしくしながらも、私たちはルルちゃんの捜索に向かった)

リアン(先生……後の発言で台無しだったけど、ちょっと格好良かったな)

リアン(……遺跡探索部自体は、活動内で法に抵触しまくっていることは考えないでおこう……)

 ◆
241 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/05(金) 00:50:50.15 ID:mHm7k2m40
本日はここまで
次回はルルちゃんとリエムちゃの追想トークです お楽しみに
242 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/05(金) 00:56:45.96 ID:n3mJpPs70
せんせぇすき
243 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/05(金) 02:50:40.61 ID:3W73e91ro
おつおつ
ルルちゃん何か思い出したっぽいかな
244 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/05(金) 17:45:14.03 ID:mHm7k2m40
―5月4週 某日
 公園

ルル「…………」ボー

リエム「……ルルさま?」ガサッ

ルル「あ……リエム……。買い物帰り……?」

リエム「はい。ルルさまは……どうされたのですか?」トテトテ

ルル「んー……。なんだろ……」

リエム「はい」

ルル「……リエムは、昔のこと……何も覚えてないんだよね」

リエム「はい……。初歩的な知識は、ありますが……」

ルル「…………ルル……ちょっとだけ、思い出した」

リエム「!」

ルル「…………これ、見て」スッ

リエム「これは――レッドスプライトの魔核、ですか……?」

ルル「うん……」

ルル「…………多分……ルルの胸の奥にも……同じのが、ある……」

リエム「…………」

ルル「この子……今もまだ、苦しんでる……。こわい夢……ずっと見てるみたい……」

リエム「…………」

ルル「どうしたら……終わらせてあげられる……?」

リエム「…………わたしの知識では……人造種の魔核を適切に扱う術がありません……」

ルル「……そっか………」

リエム「…………専門の施設を見つけるか、あるいは――セントラルフォルトのデータベースにアクセスできれば――……」

ルル「……! できるの……!?」

リエム「断定はできませんが……可能性はあります……」

ルル「それ、どこにあるの……!?」

リエム「…………当時の場所はわかるのですが……現在、地形が大きく変わったと見られ――」

ルル「いいから教えて!」

リエム「はい……。ルルさまは、情報通信機能は――」

ルル「ない!」

リエム「でしたら――」


 「ルルちゃーん!」 「ルルー!! ごはんだぞー!」 「ルルさーん! ごはんだよー!」


ルル「あ――」

リエム「……一度、皆さまと一緒にお話することを推奨いたします。皆さまなら……きっと、ルルさまと共に歩んでくれます――」

ルル「…………うん」

 ◆
245 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/05(金) 17:46:57.46 ID:mHm7k2m40
―5月4週 某日 放課後
 遺跡探索部 部室

ルル「行ってきます!」ダッ

ルウェリア「ま、待って待って私も行くから!」タタッ

エンシァン「おい走るな! では資料集めと部員探しはリアンくんたちに任せたぞ! 私も出る!」ザッ

シャーロット「待って〜! 私も現地で遺跡探ししたい〜!」ユサッユサッ

リアン「は、はい! お気を付けて!」

リアン(私たちは部員増加に伴って、各部員で役割を分担することにした)

リアン(今日はルルちゃん、ルウェリアちゃん、エンシァン先生、シャーロット准教授が現地での遺跡探しだ)

リアン(そして残りの私とサーナさんとノルンさんが、学院他で資料探しと部員集め)

リアン(頑張ろう!)

 ◆

リアン「……とは言っても、やっぱりこの学院には遺跡関連の資料が全然残ってないみたい……」

ノルン「困ったね……。後は民間や個人で所有してそうな人を当たるくらいしかないかも……」

サーナ「今できないものはこれ以上頑張ってもどうにもなりませんわ。ここは一旦部員集めに切り替えましょう」

ノルン「だね。あと一人、良い感じの人がいれば良いんだけど……」

↓1 どこに探しに行こう
1.闘技場(歓声が聞こえる。今日は一年生の新人闘技大会らしい)
2.学院(指定したい場所があれば要併記。多くの生徒は闘技場に行っているのか閑散としている)
3.その他(要場所指定。部員は生徒である必要があるため、無駄足になる可能性が高い)
246 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/05(金) 17:47:52.01 ID:4zTEIv0M0
2、プール
247 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/05(金) 17:56:36.40 ID:mHm7k2m40
―5月4週
 学院

リアン「……? なんか、今日は生徒全然いない……?」

ノルン「今日は一年生の新人闘技大会の日だから、暇な生徒はみんな闘技場に見に行ってるんだと思う」

サーナ「そっちも気になりますが……闘技場に行っているような生徒は望み薄かもしれませんし、ここは学院に残っている生徒を狙った方が良いかもしれませんわよ」

リアン「そ、そうなんだ……」

 ◆

―プール

 ザバーン バシャバシャ

リアン「わあー、活動してるね。水泳部」

サーナ「良い泳ぎっぷりですわ! 学校行事に目もくれず自分たちの情熱に一筋のその生き様、惚れ惚れしますわね……!」

ノルン「…………そんな人たちが勧誘されてくれるかなあ?」

リアン&サーナ「あっ……」

↓1コンマ
01-90 そりゃ無理
91-00 いたよ
248 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/05(金) 17:57:45.02 ID:n3mJpPs70
いける?
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