穂乃果「ここどこ!?」 カイマン「ここは"ホール"だぜ」

Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

1 : ◆TR2vneJwo2 :2022/12/15(木) 17:59:37.52 ID:Rsq0UsNQ0
穂乃果「う、うーん・・・」

穂乃果「・・・っはあっ!!体重増えた!?」ガバッ

?「そうは見えないけどな?」

?「起きたか?よし、とりあえずビールくれ」

?「はいはい」

穂乃果「う、うわああああっ!?頭がワニだぁッ!?!?」

?「あっははは!酷い言われようだな、カイマン!」

カイマン「うるせぇ、ニカイドウ!」

穂乃果「か、かいまんさん・・・?と、にかいどうさん・・・?」

ニカイドウ「うん、私はニカイドウ、こいつはカイマンってんだ」

カイマン「お前が"あの路地"で倒れてるなんてびっくりしたぜ」

穂乃果「た、倒れてた・・・?」

穂乃果「・・・あ、あの、助けて?くれてありがとうございます」

ニカイドウ「腹はどうだ?ギョーザ食うかい?」

穂乃果「え、餃子?」

カイマン「ニカイドウのギョーザは美味いんだぜ?食ってみろよ」

穂乃果「あ、じゃあ・・・」スッ

<ブシュウゥッ!!

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1671094777
2 : ◆TR2vneJwo2 :2022/12/15(木) 18:01:21.31 ID:Rsq0UsNQ0

カイマン「なっ!?黒い煙!?」バッ

ニカイドウ「やっぱり魔法使いだったのか!?」バッ

穂乃果「ななななな何これ何なのぉ!?」ワタワタ

ニカイドウ「黒い煙がギョーザにかかっちまった・・・針師と同じく、私達には無害な魔法ならいいが」

カイマン「どんな魔法なんだ・・・?」


シュウゥゥゥ・・・


穂乃果「・・・え?」

ニカイドウ「・・・?ギョーザが・・・」

カイマン「何か、丸くなったな」

穂乃果「?????」

ニカイドウ「カイマン、食ってみたらどうだ?見た目は肉まんっぽいぞ」

カイマン「・・・まあ見てくれは美味そうだし、食ってみるか。あ〜んっ」


モグモグ


カイマン「・・・うめぇ!!甘くてうめぇぞ!!」

ニカイドウ「そんなにか?!私にもくれ!」

カイマン「ああ食ってみろ!」

ニカイドウ「もぐもぐ・・・うまっ!!」

ニカイドウ「これは…饅頭だ!!」

穂乃果「え?え?もう何が何だか分からないよ〜っ!!」
3 : ◆TR2vneJwo2 :2022/12/15(木) 18:02:34.86 ID:Rsq0UsNQ0
穂乃果「……つまり、ここは「ホール」って所で、音ノ木坂じゃない」

カイマン「そうだ、少なくともオトノキザカって所はホールにはねぇよ」

穂乃果「カイマンさんの顔が、その…ワニなのは?」

カイマン「カイマンでいいよ。これはまあ、昔魔法使いにやられたんだ」

穂乃果「ま、魔法使い!?」

ニカイドウ「お前も出しただろ?手から」

穂乃果「こ、これのこと?」


シュウゥゥゥ・・・

ポンッ!


ニカイドウ「わ、割り箸まで・・・」

カイマン「腹が減った時は使えそうな魔法だな!」

穂乃果「私の家はお饅頭とかを沢山作ってたお店だったんだ」

カイマン「菓子屋ってところか」

穂乃果「うん!」

カイマン「それ、人間には効果あんのか?」

穂乃果「どうだろ・・・えいっ」ブワッ

カイマン「っ馬鹿おまっ!!」

ニカイドウ「わああっ!?」

穂乃果「うわああああごめんなさいごめんなさいいぃぃ!!!」


シュウゥゥゥ・・・


ニカイドウ「・・・っな、何ともないな」

カイマン「この馬鹿野郎!その辺の人間でやれってんだ!!」

ニカイドウ「それじゃ魔法使いと同じだろ・・・ってか魔法使いか」
4 : ◆TR2vneJwo2 :2022/12/15(木) 18:03:00.64 ID:Rsq0UsNQ0

ニカイドウ「でも、生物には効果は無いらしいな、安心したよ」

穂乃果「何か本当にごめんなさい・・・」

ニカイドウ「・・・とりあえず、えーとホノカ?だったな」

穂乃果「は、はい!」

ニカイドウ「元いた世界に帰りたいんだろ?それまでうちにいるってのはどうだ?」

穂乃果「ほ、ほんと?!置いてくれるの!?」

ニカイドウ「いいだろ?カイマン。外は危険だ」

カイマン「まあゆっくりしてけよ!毎日ビールと大葉餃子が食えるぜ?」

穂乃果「ビールは飲めないけど、餃子は嬉しいな!」

ニカイドウ「お前の店じゃないんだがな・・・」

穂乃果「ありがとう!カイマンくん!ニカイドウちゃん!そうだ、私もお店手伝うからね!」

ニカイドウ「・・・そ、そんな風に言われるのは久しぶりだな・・・///」

カイマン「ガッハハハ!!」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
5 : ◆TR2vneJwo2 :2022/12/15(木) 18:04:28.20 ID:Rsq0UsNQ0

ー魔法使いの世界ー


能井「ねーせんぱぁい、腹減りませんかー?」テクテク

心「まだ仕事は終わってねェぞ、煙さんに報告が先だ」テクテク


<ゥウ・・・


能井「・・・ん?おい、大丈夫か?」

心「だァっ!余計な事に関わんなよ!」

?「いった・・・」

能井「うわひでぇ怪我だ!よし、待ってろよ!!」カパッ


ブワァァァ・・・


心「ったく・・・変な所でお人好しなんだからよ・・・」

?「うぅ・・・あら?痛くない・・・」

能井「おい、大丈夫か?」

?「あ、ありがとう、アナタが助けてくれたの?」

能井「おう!お前なんて言うんだ?てかなんでこんなところでぶっ倒れてたんだよ」

心「一応怪我人なんだから質問攻めにすんじゃねぇよ」

絵里「私は・・・絵里、絢瀬絵里よ」

絵里「どうしてこんな所にって言われても・・・変な奴らに襲われて、気づいたらここにいたの」

能井「変な奴ら?」


<「見つけたぜぇ!かわい子ちゃんよォ!!」


心「あ?」

魔法使い「げっ、煙ところのクリーナーじゃねぇか」

魔法使い2「おい!そいつは俺達が先に見つけた獲物だぞ!!」

心「知るか、欲しけりゃ勝手に持ってけ」

絵里「ええっ!?」

能井「先輩!そりゃ酷いっすよ!」

心「人間に関わってる暇なんかねぇだろうが!!」
6 : ◆TR2vneJwo2 :2022/12/15(木) 18:05:39.10 ID:Rsq0UsNQ0

絵里「に、人間・・・?あなた達人間じゃないの?」

能井「お前なぁんも知らねぇのか?」

魔法使い「何ゴチャゴチャやってんだ!とっとと渡せよそいつをよォ!!」

心「うるせぇなぁ・・・じゃあ人間かどうか試してみりゃ良いだろ。どうせホールから迷い込んだ人間なんだろうけどな」

能井「んー・・・ま、それもそうか」ガシッ

絵里「うえっ!?らんれくひあひぇるの!?(えぇっ!?何で口開けるの!?)」

能井「ほらっ、アイツらに向かってぶはーって!!ぶはーって!!」

絵里「う、うはーってあによ!?(ぶはーって何よ!?)・・・うはーっ!!!」


シーン・・・


魔法使い達「・・・」

能井「・・・人間じゃねぇか!!!」パッ

絵里「いや何のことよ!!そりゃ人間でしょうよ!!」

心「あー……手じゃねぇのか?」

能井「ああ、そっちかもしれませんね!!ほら手ぇ貸せっ!!」ガシッ

絵里「なっ、何するのよっ!!」

能井「アイツらに向けてほら、こう、ぶわーって感じで出せ!!」

絵里「いや何を!?何がぶわーって出るの!?」

魔法使い「ああクソ面倒くせぇ!!もうとっとと拉致っちまおう!!」ダダッ

絵里「ひぃっ!!・・・ああもうっ!ぶわーっ!!!」


ブワァァァァァァ!!!


絵里「」
7 : ◆TR2vneJwo2 :2022/12/15(木) 18:06:38.41 ID:Rsq0UsNQ0

能井「お、おい出んじゃねぇかよ!!」

心「ほぉー・・・」

魔法使い「な、何だよ魔法使いなのかよっ!?うわああああ・・・!!」

魔法使い2「クソっ、どうせ大した魔法じゃねぇだろ!?」

絵里「な、何なの・・・?私の手から、黒い煙が・・・!?」

心「どんな魔法かはすぐ分かる、まあ見てろ」

能井「見たことの無い魔法だったらいいなぁ」


モクモクモク・・・

<ギャアアアアアアアアッ!!!!


絵里「」

能井「おおっ!?何だ何だ!?」ワクワク

心「お、煙が晴れるぞ・・・」


魔法使い「」カチーン

魔法使い2「」カチーン


心「ほぉぉ・・・"凍っちまった"」

能井「お前、すげぇ魔法使いじゃん!」
8 : ◆TR2vneJwo2 :2022/12/15(木) 18:08:02.57 ID:Rsq0UsNQ0

心「煙さんと同じタイプか?」

能井「よし、とりあえず煙の所に連れていこう!ね、先輩!!」

心「・・・ま、いいだろ」

絵里「も、もう何がなんなの・・・!?」


ーーーーーー
ーーーー
ーー
9 : ◆TR2vneJwo2 :2022/12/15(木) 18:10:14.70 ID:Rsq0UsNQ0

ー煙の屋敷ー


煙「遅いじゃないか2人共」

心「すまねぇ煙さん。だが面白い奴を連れてきたぜ」

能井「ほら、俺の後ろに隠れてないで出て来いよ」

絵里「・・・こ、こんにちは」

煙「・・・見た事無い面だな、名は?」

絵里「あ、絢瀬絵里と申します・・・」

鳥太「わぁっ、可愛い服っ!」

絵里「あ、ありがとうございます・・・?」

煙「まさか、人間か?」

能井「人間なんか連れてこねぇよ!ほら、見せてやれ!」

絵里「み、見せるってさっきの!?でもやり方が・・・」

煙「なんだ、魔法使いか」

鳥太「能井ちゃんみたいに可愛い魔法使いだね、心くん?」

心「何言ってんだアンタは」

煙「とりあえず、あのキノコに向かってお前の煙を放ってみろ」

能井「イメージとしては・・・まあ何かノリだ」

絵里「大事な所大分適当じゃないかしら!?・・・んもう、こう!?」パッ


ブワッ!


鳥太「わあおっ」

絵里「で、出た・・・何なのこれ・・・?」

煙「ほう、煙の量も申し分無いな」


キノコ「」ブワァ・・・

メキメキメキッ!!

煙「むう!?」

キノコ氷「」カチーン



煙「変化系の魔法か!しかも俺と似ている!」

鳥太「えーいいなー!!俺も煙みたいな魔法が良かったー!」

煙「さっきからやかましいなお前は!!」
10 : ◆TR2vneJwo2 :2022/12/15(木) 18:11:37.90 ID:Rsq0UsNQ0

心「成程な。"凍らせる"んじゃなくて"氷にしちまう"のがお前の魔法か」

煙「キノコに着けていた帽子やアクセサリーはそのままの所を見ると、生物だけを氷にする様だな」

能井「じゃあそのキノコ、生きてたのか!?」

煙「ん?ああ、さっき生意気な魔法使いをキノコに変えたんだ、このキノコはその魔法使いの成れの果てだ」

絵里「じ、じゃあこれで私も人殺しなのね・・・ふふふふ・・・やっぱり夢なのかしら・・・」

煙「人殺し?何を言ってる。コイツらは人間じゃないぞ」

絵里「で、でもあなた達は人間じゃないの?見た目も・・・」

煙「・・・お前、何処から来たんだ」

絵里「だ、だから私は・・・」
11 : ◆TR2vneJwo2 :2022/12/15(木) 18:12:43.10 ID:Rsq0UsNQ0
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ドサッ

絵里「うぅ・・・いった・・・」

絵里「な、何なのここは・・・?音ノ木坂じゃない・・・!?」


シュウゥゥゥ・・・


絵里「ド、ドアが消えてく・・・!?」

絵里「そ、そんな!?じゃあ私もう、音ノ木坂に帰れないの!?」

魔法使い「ん?おいテメェ人間か?」

絵里「ひっ、そ、そうよ…!?」

魔法使い2「マジか、捕まえて売っぱらっちまおうぜ」

絵里「つ、捕まえ・・・っ!?逃げなきゃ・・・!!」ダダッ

魔法使い「おいおい待てよかわい子ちゃん!」ブシュッ!!


ザクッ!!


絵里「い゛・・・っ!!何!?ナイフ!?」

魔法使い2「おいやたらに魔法使うなよ。お前の煙は切れんだからよ」

魔法使い「傷付けちまうと値が下がるな、適度にしとくさ」

絵里「もう、一体何なのよぉっ!?」


ダダダッ・・・

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
12 : ◆TR2vneJwo2 :2022/12/15(木) 18:14:27.35 ID:Rsq0UsNQ0

心「逃げ続けて、俺達が見つけたと・・・で、ここに来たドアは消えたんだな」

能井「音ノ木坂?ってどこだ?」

煙「ホールの人間と言う訳でも無さそうだな。何せ音ノ木坂なんて場所はホールには存在せん」

消「私の能力を使ったドアなら帰れますよ」

キクラゲ「ンニャニャ」

絵里「わ、可愛い・・・」ナデナデ

心「こことは違う、ホールとも違う別の世界から来たのか・・・」

煙「・・・アヤセ・・・と言ったな?」

絵里「は、はい・・・」

煙「・・・元の世界に戻る手立てを見つけるまで、ここで暫く暮らしたらどうだ?能井の部屋でな」

心「はぁっ!?」

能井「ほんとか!?女の子が増えるのか!?」

煙「無論タダで住まわせるつもりなど無い、お前には心と能井の仕事を手伝ってもらう」

鳥太「煙ファミリーがまた増えるんだね!」

心「おいおい俺達の手は足りてるぜ!?これ以上面倒見きれねぇよ・・・」

煙「これは俺の決定事項だ、不服か?」

能井「うるせぇ!!偉そうにカッコつけんな!!」

煙「いや偉いんだが?」

絵里「・・・やります」

能井「おっ!」

心「はぁ・・・」

絵里「その代わり約束して貰う。元の世界に戻れる手立てが見つかったら、潔く私からは手を引いて」

煙「フフフ・・・何とも強気な奴だ。早速心と能井は仕事の説明をしてやれ!」

能井「おう!!アヤセ、こっちだ!!」

絵里「ちょっ、お願いよ煙さん!!引っ張らないで〜・・・」ズルズル

心「ったく・・・面倒が増えちまったよ・・・」

煙「そう言うな、奴の魔法はかなり希少だ、使わぬ手はあるまい」
13 : ◆TR2vneJwo2 :2022/12/15(木) 18:15:37.53 ID:Rsq0UsNQ0
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーホール、空腹虫ー


穂乃果「いらっしゃいませー!!」

サーティーン「どうも〜ってあれ?新しい子ですか?」

ニカイドウ「ああ、訳あってウチで働いてもらってるんだ」

サーティーン「へぇ・・・あ、サーティーンです、宜しく」

穂乃果「高坂穂乃果です!」

サーティーン「とりあえず、大葉餃子とビール下さい」

ニカイドウ「あいよ!」

サーティーン「・・・そういや、今日はカイマンいないんですね?」

穂乃果「カイマンくんなら病院でバイト中だよ!」

サーティーン「カ、カイマンくん・・・ぷぷっ」

穂乃果「ほえ?」

ニカイドウ「はは、良いから良いから、餃子の準備を頼むよ」

穂乃果「はーい!」

ーーーーーー
ーーーー
ーー
14 : ◆TR2vneJwo2 :2022/12/15(木) 18:17:10.02 ID:Rsq0UsNQ0

ーホール、魔法被害者病棟ー


バウクス「カイマン!そっちの掃除は終わったか?」

カイマン「おう、終わったぜ先生」

バウクス「じゃあ今日は終わりだな、空腹虫行くか?」

カイマン「そうだな!」


テクテク


バウクス「ホールくんはいなくなったが、今日も雨は降りそうだな」

カイマン「魔法使い共は知らなかったが…普通は雨、降るもんな」

バウクス「まあ別にそこまで俺達に影響無いから良いんだがな・・・あ?」

カイマン「どうした先生」


「にゃ〜・・・」


バウクス「どうしたお前、ネコになる魔法でもかけられたのか」

凛「気づいたらこんな所にいて・・・お腹すいたにゃ・・・」

カイマン「最近こんなんばっかだな、お前もなんでここにいるか分かってねぇのか」

凛「にゃああああ!?頭がワニだにゃぁ!?」

カイマン「ワニじゃねぇカイマンだこの野郎!!!」

バウクス「はっはっは!ま、別に魔法被害者って訳でも無さそうだし、とりあえず空腹虫に行こうぜ」

カイマン「結局そうなるのね・・・おら、飯食いに行くぞ」

凛「ほんと!?見かけによらず優しいワニだにゃ」

カイマン「あのな、次なんか言いやがったら頭からかぶりつくぞ」
15 : ◆TR2vneJwo2 :2022/12/15(木) 18:18:39.23 ID:Rsq0UsNQ0
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ー空腹虫ー


サーティーン「げっ」

カイマン「なんだ、サーティーンか」

サーティーン「何だとはご挨拶ですね全く・・・あれ?初めて見る顔だ」

凛「こんにちは!かっこいい服装だにゃ」

バウクス「そうかねぇ?」

サーティーン「はは、ありがとう・・・ん?君の服・・・中の子と同じじゃないですか?」

凛「えぇ?!もしかして、凛以外にもっ!?」

ガチャッ

穂乃果「いらっしゃいまー・・・って、凛ちゃん!?」

凛「穂乃果ちゃん!穂乃果ちゃんだー!!」ダキッ

カイマン「やっぱ友達か、確かに同じ制服だもんな」

サーティーン「僕の台詞ですよ、じゃあまた」

カイマン「うるせぇ」

バウクス「おう、またな」

凛「カイマンさん穂乃果ちゃんの事知ってたのー?」

ニカイドウ「そもそもホノカをウチに連れて来たのはカイマンだぞ」

バウクス「しかし変だな、こいつらホールの人間じゃないんだろ?」

カイマン「お前ら、なんでこの世界にいるんだ?」

ニカイドウ「それが分かれば苦労はしないんだよ・・・」

凛「凛は部室入って、練習室の扉を開けたらここにいたにゃ」

穂乃果「私は多分一番乗りで部室のドアを開けたら、あの路地に・・・」

バウクス「つまりまとめると・・・」カキカキ


1番最初に部室に来たホノカは扉を開けると、何故かあの路地に繋がっていてホールに来た
そのまま気を失って倒れ、カイマンに拾われる

その後部室にやってきたリンは、そのまま練習室のドアを開けるとホールに繋がっていたが、特に気にせず突っ込んで来た


穂乃果「凛ちゃん・・・」

凛「何か面白そうだったからつい・・・」

ニカイドウ「何してんだお前・・・」
16 : ◆TR2vneJwo2 :2022/12/15(木) 18:21:40.93 ID:Rsq0UsNQ0

カイマン「そもそもホノカ、お前なんで倒れてたんだ?」

穂乃果「わかんない・・・何でだろ」

皆「「うーん・・・」」

凛「凛はお腹すいたから倒れてたにゃ」

ニカイドウ「シリアスな時にお前・・・」

凛「……そういえば、μ'sの皆どうしてるかなぁ」

凛「音ノ木坂は"雨"が降ってて、練習も出来なさそうだったしなー」

穂乃果「ありゃ、やっぱ降ってたの?予報通りだね」

ニカイドウ「ホールももうすぐ降りそうな予感がするよ」

バウクス「……ああ、雨か?」

カイマン「は?……そうか、ホノカは!」

ニカイドウ「・・・成程な、魔法使いは雨に弱い。ホノカは魔法使いだもんな」

凛「…えええええ!?穂乃果ちゃん魔法使いにナッチャッタノォ!?」

穂乃果「そういえば、確かに扉を通ったら雨が降ってたような・・・」

凛「ずるいにゃずるいにゃ!穂乃果ちゃんだけ全女の子の"夢"の魔法少女になるなんて!!」ブンブン

穂乃果「私もよく分かってないんだよぉ〜・・・」

凛「凛にも魔法教えて!」

穂乃果「わかんないけど、取り敢えず手をね・・・」

ニカイドウ「これで生き倒れてた理由は分かったな」

バウクス「問題は、何でお前らの世界とこの世界を繋ぐ扉があったかだ」

ニカイドウ「普通に考えればお前達の仲間に魔法使いがいるってことになるな?」

凛「ウソォ!?穂乃果ちゃん以外にも魔法使いがいるのぉ!?」

カイマン「仮に居たとして、そいつが何で部室とここを繋げたかだな」

バウクス「だれか思い当たる奴はいねぇのか?」

穂乃果「うーん・・・魔法使いなんて・・・」
17 : ◆TR2vneJwo2 :2022/12/15(木) 18:23:22.04 ID:Rsq0UsNQ0
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ー音ノ木坂学院ー


ガチャ

希「あ〜・・・おはよーにこっちー・・・ごほっごほっ」

にこ「おはよ。一番乗りはあんただったのね、穂乃果が走って部室に行くの見たけど」

希「一旦部室に来て、そのまま練習室から出てトイレに行ったんよ、そう言えば穂乃果ちゃんには会ってないね・・・ごほっ」

にこ「・・・あんた、まさか風邪じゃないでしょうね」

希「ぎくっ、そんな訳、無いやん?」

にこ「妹持ち舐めんじゃないわよ!そんなのすぐ分かるっての!」

希「ほへ〜・・・」ブシュー

にこ「あーあー!ほら、たまたま誰もいなかったから良いものの!!」ガチャ


<ザワザワ・・・

にこ「練習室のドアが、もれなく"ホール行きのドア"になっちゃってるじゃないのよ!!」



希「うわ、ほんまやん・・・ごめんにこっち」

にこ「・・・んもう、大人しく今日は帰りなさい」

希「ごめん、そうする・・・」

にこ「絶対こっちで不用意にドア開けんじゃないわよ?」

希「あーい・・・お先に、にこっち・・・」ガチャ


バタン

シュー・・・


にこ「はいはい・・・ってまた煙漏れてるし・・・大丈夫かしら」

ガチャ

にこ「ほら見なさい、こうやってホールに繋がるのよ」

<キィィィィ・・・

にこ「希のやつ、風邪が治ったらお灸を据え・・・なきゃ・・・」
18 : ◆TR2vneJwo2 :2022/12/15(木) 18:24:26.78 ID:Rsq0UsNQ0

「穂乃果ちゃんばっかりずるいにゃ!」

「お前も出せんじゃねぇのか?やってみろよ」

「ふぬぬぬぬ・・・ぜんっぜんでないにゃ!!」

「お饅頭出そうか!?」

ハハハハ・・・



<バタァン!!
19 : ◆TR2vneJwo2 :2022/12/15(木) 18:26:11.78 ID:Rsq0UsNQ0
https://youtu.be/8OLtM7-VbO8



にこ「・・・穂乃果?凛!?嘘でしょお!?」バッ

シュー・・・

にこ「嘘嘘嘘っ、あいつらホール行っちゃったの!?」ガチャガチャ


<ボフンッ!


にこ「くっそ、普通のドアに戻っちゃった・・・!!」

にこ「あのバカ!やっぱりドアを閉める時に手から煙が漏れてたのねっ!?」

にこ「もうっ!ここは私もドア出した方が…っ!!いや場所が分からない上にホールは広いし・・・」

にこ「・・・の」


ノゾミィィィィィィィ・・・!!!!

20 : ◆TR2vneJwo2 :2022/12/15(木) 18:27:41.64 ID:Rsq0UsNQ0
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ー魔法使いの世界、心と能井と絵里ー


ブーン・・・


絵里「えと・・・心さん?に能井さん?これから何をするのかしら・・・?」

能井「能井でいいよアヤセ、仕事に行くに決まってンだろ?」

心「その仕事内容を聞いてんだろ、まあ分かりやすく言ってやるよ」

心「これから煙さんの邪魔をする奴を叩きのめしに行くんだ」

絵里「・・・暴力は嫌よ」

能井「優しいんだなーお前」

絵里「いや普通じゃない?」

心「元は人間なんだろ?少しの良心位はあるんじゃねぇのか?」

絵里「今でも人間だと思ってるけどね・・・」

心「お前は立派な魔法使いだよ、人間じゃねぇ」

絵里「一応人間やってた筈なのに、急に突きつけられる意味の分からない現実に泣きそうだわ」

能井「はははっ、まあでもお前の世界には無いものなんだろ?魔法も、ホールも」

絵里「ええ、ココ程混沌としてないし……ココよりも明るくて綺麗な世界だと思うわよ」

心「・・・じゃ、夢だとでも思っとけ」

心「元の世界に戻れた時には全部忘れて、あれは夢だったと思える様に」

絵里「・・・夢、ね。何とかそう思っておくわ」

絵里「ありがとう、心さん」

心「・・・礼を言われるような事はしてねぇよ」

能井「あーっ!先輩照れてるぅ〜!!」

心「うるせぇな馬鹿野郎!!」

能井「なあアヤセ知ってるか!?先輩も元々は半分人間でーーー」

心「そのお喋りな口を閉じやがれバカ能井がぁッ!!」

絵里「ふふふ・・・」


キキーッ!!
21 : ◆TR2vneJwo2 :2022/12/15(木) 18:31:05.55 ID:Rsq0UsNQ0

心「・・・ったく、オラ、着いたぞ」

能井「あーあ、着いちまった」

絵里「・・・ここに煙さんの敵が?」

心「"十字目"って連中だ、弱い奴の集まりさ」

能井「残党狩りですね!何人倒せるかなぁ今日は!!」ブンブン

絵里「・・・」フルフル

心「・・・アヤセ、お前の良心は結構だがな」

絵里「え?」

心「奴らはお前の良心目掛けて命を狙って来るぞ。テメェの身はテメェで守れ、それ位の力はお前にゃあるんだ」

能井「ま、危なくなったらオレが守ってやるさ」

絵里「・・・ええ、元の世界に帰る為に自分で決めた事だもの。やってやるわよ」シュー・・・

心「・・・っは、良い心がけだ」スッ


バァン!!!


十字目1「あぁ!?何だテメェら・・・っ!?」

十字目2「え、煙とこのクリーナーじゃねぇか!?」

心「こんばんはー、お掃除屋でーす」

能井「お前らのボスはどこだぁァァアッ!!」ブンッ


グシャァッ!!


十字目1「ギャッ!?」

十字目3「は、腹を貫通って・・・!?」

心「あー能井、後ろ見てみろ」

能井「え?・・・ああやっべアヤセが返り血だらけにぃ!?」

絵里「・・・」血ポタポタ

心「おい、大丈b」

十字目4「ぶっ殺してやるッ!!」

心「邪魔」ガツンッ!!

十字目4「ガハァッ!!」ドサァッ

能井「アヤセ、大丈夫か?」

絵里「・・・め、これは・・・」

心「あ?」

絵里「これはゆめ、これはゆめ・・・っ」ブルブル

能井「アヤセ?」

絵里「・・・〜〜〜っこれは、夢ぇぇぇぇッ!!!!」スッ


ブワアアアァァァァッ!!!

ベキベキベキ・・・!!!

十字目達「「ギャアアァァァァ・・・!!!!」」

カチーン!!

22 : ◆TR2vneJwo2 :2022/12/15(木) 18:32:04.04 ID:Rsq0UsNQ0

心「おっと。ははっ、やるなアヤセェッ!!」ブンッ


グシャァッ!!


能井「お前すげぇよ、その調子だァっ!!」ドガァッ!!

絵里「どうもありがとうございますっ!!もうっ!!」ブワァッ!!

ウギャァァァァァァ・・・!!


23 : ◆TR2vneJwo2 :2022/12/15(木) 18:33:24.50 ID:Rsq0UsNQ0
ガチャッ


十字目のボス「くそっ、もうここまで来たのか・・・っ!」

心「テメェがあいつらの親玉か」

能井「やいやい!!大人しく袋詰めになりやがれ!!」

絵里「そ、そうよそうよ!・・・袋詰め?」

心「アヤセ、練習だ。小さく煙を出してみろ」

絵里「小さく?小さくってどういう・・・」

能井「お前、魔法出す時全部の指から出してるだろ?それじゃ煙の出し過ぎですぐ疲れちまうぜ」

心「手をこう、銃の様にしてやってみろ」

十字目のボス「ゴチャゴチャと・・・[ピーーー]ぇッ!!!」ブンッ

絵里「ひっ!こ、こうかしらぁッ!?」スッ


バシュンッバシュンッ!


十字目のボス「うッ!!?な、何だこれは!?」

心「おー、両足にクリーンヒット」

十字目のボス「う、うわあぁぁぁッ!!」ベキベキベキ・・・

能井「わあ、綺麗に足だけ氷になっちまった」

絵里「と、とりあえず上手くできた・・・」

心「よし、体もやっちまえ」

絵里「了解・・・えいっ」バシュンッ


<ウギャアアァァァ・・・!!


能井「Lサイズの袋で良かったぜ」

心「クーラーボックスの方が良かったかもな」
24 : ◆TR2vneJwo2 :2022/12/15(木) 18:34:24.16 ID:Rsq0UsNQ0
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

心「能井、トランクに積んどけ」

能井「OK先輩!」

絵里「はぁ・・・何だか疲れたわ」

心「初めてにしては随分と上出来だ。その調子だぜ」

能井「ほんとほんと!お前素質あるよ!」

絵里「あの人達も魔法使いなんでしょ?あなた達も夢とは言え、見た目は変わらないけど私たちとは別の生物・・・だから私は人殺しじゃない」

心「あー・・・まあそうだな」

絵里「え?」

能井「こ、細かい事は気にすんなって!さあ帰ろうぜ!」

絵里「え、ええ・・・?」

心「・・・(十字目は殆ど魔法も使えない人間みたいなもんって事は、言わない方がいいな)」バタン


ブーン・・・


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
85.76 KB Speed:0   VIP Service SS速報VIP 更新 専用ブラウザ 検索 全部 前100 次100 最新50 続きを読む
名前: E-mail(省略可)

256ビットSSL暗号化送信っぽいです 最大6000バイト 最大85行
画像アップロードに対応中!(http://fsmから始まるひらめアップローダからの画像URLがサムネイルで表示されるようになります)


スポンサードリンク


Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)