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やる夫が正史を書くようです57
- 644 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/13(金) 15:23:06.75 ID:6eZNEqdW0
- 昼下がりの更新は珍しいと思ったら無能の上げガイジの仕業でがっかりだわ
やっぱ教育がなってなかったんだな
- 645 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/13(金) 17:14:19.66 ID:xUGv7JD70
- まともな家庭環境で育たず
教育を受けてないから言葉遣いが汚いのよな
- 646 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/01/13(金) 19:26:37.47 ID:z1Aj02hQ0
- 【「晋辟雍碑」は地味に重要な史跡だと思うのです】
- - ──ー - -、 >>641
/i ,.-‐''"´ \ i\ なんで司馬衷?的な論調が出てくるのは、
l \_/ _,, ,,_ ヽ、_/ l .干宝や孫盛といった東晋の史家の著作なんですよね。
l ::::::/ ━━ ━━ ヽ::: l
ヾ_,;;;l , , , l;;;__ジ .司馬炎の治世当時だと
| i ̄i ̄i ̄i """ | .司馬衷後継はガチガチの既定路線だったはずです。
l . ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ .l
` 、 /⌒⌒i /⌒ヽ / じゃなきゃ、「晋辟雍碑」の祭祀代行させないでしょうし、
`/ | | \ / 親父の治世中に資質を問われる機会は乗り切れたのでしょう
- - ──ー - -、
/i ,.-‐''"´ \ i\
l \_/ _,, ,,_ ヽ、_/ l 斉王に関しては、
l ::::::/ ━━ ━━ ヽ::: l .別家(司馬師の家)を継いだ上に司馬衷の傅役兼任。
ヾ_,;;;l , , , l;;;__ジ
| i ̄i ̄i ̄i """ | .本人も補佐役は望めど、帝位まではないかなあと。
l . ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ .l
` 、 /⌒⌒i /⌒ヽ / これまた「晋辟雍碑」を見る限り、
`/ | | \ / 「晋」の司馬氏の本家は司馬昭→司馬炎→司馬衷というね
※一言に司馬氏と言っても
徳川本家(司馬炎系)
御三家と御三卿(斉王や趙王やら琅邪王)
松平(河間王・東海王)ぐらいには格差はあるかな?
>>635
司馬炎の治世二十五年の意義はそこかもしれません。<「中華の統一王朝」としての求心力
こんなに治世長い皇帝が随分久しぶりというね。
>>642
割とどの王朝でも、王公になると楽したがるのが増えるのでしょう。
>>643
司馬氏の故吏だった毌丘倹、縁戚だった諸葛誕がああでしたからね。
劉裕の宋なんかも似たような事になりますが血縁関係にある者の方がまだ信じられるのでしょう
- 647 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/13(金) 19:57:15.13 ID:YB9gTB3X0
- 他姓の人に軍権を預けて大功を立てられると、公から王そして帝位へという禅定(簒奪)ルートが
曹操・曹丕と司馬親子で前例ができてしまったから、やりにくくなってしまった
実際にこの後の南朝でもそれで王朝交代が続くことになるし
他氏に帝位奪われて一族皆殺しにあうよりは、同族内で帝位が動くだけのほうがまだマシ?
- 648 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/13(金) 21:47:23.24 ID:p+tP81+H0
- 南朝も身内贔屓しまくってたけど結果はお察し
梁の武帝は一応前王朝斉の皇族ではあったけど簒奪選んだ珍しい例だが
- 649 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/14(土) 00:03:42.55 ID:X+rwM07R0
- >>647
同族内で帝位動かしまくると結局他姓に奪われるんだけどね。族滅もよくあるし
- 650 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/14(土) 01:18:21.40 ID:hTC1+bb80
- 長幼の序守って国が亡んだら
「あそこで実力者を後継に選んでたら」と言われるだろうし
実力で選んで後継争いが収まらず国が亡んだら
「あそこで実力主義から転換するべきだった」って言われるだろうし
まぁ結果論的なものでもあるか
- 651 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/14(土) 13:21:36.90 ID:Qy1c4P+y0
- >>646
確かに、司馬炎は成人後の即位で、しかも西晋は久しぶりの統一政権でしたから、
むしろ非漢民族の側にこそ「待望の本格政権」だったのかも知れませんね。
司馬炎政権期に朝貢の記録が増えているのも、非漢民族側の「やっと中国の政情が安定したから通交するか」という認識がありそうですし。
- 652 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/14(土) 21:34:36.44 ID:fJ01AKce0
- 大事なのは、如何にして国家運営する階層に目的意識を共有させるか、なんでしょうね
曹操や曹丕は実力重視の人材登用で、劉備と諸葛亮は漢王朝復興の大義を掲げる事でそれを得ようとしたし
司馬懿・司馬師・司馬昭は司馬一族に目的意識の共有者を求めた
結局、司馬一族とそれを取り巻く名族層の目的意識がバラバラになった結果起きたのが八王の乱だったのかなあ
- 653 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/14(土) 22:37:40.31 ID:QNhjU+SV0
- スレを読んでみるとそもそも西晋が(その後の南朝や華北胡族と比べて顕著に)宗族諸王に力を与えていたようにも見えないんだよなあ
- 654 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/15(日) 07:51:27.20 ID:GMrK5/Iio
- 前漢も、冒頓単于、功臣粛清、呂氏の乱、呉楚七国の乱ともりだくさんではあるんだけど、
晋との違いは、元老が仕事したのと、呉楚七国の乱は期間空いてるのが違うんかなあ?
- 655 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/15(日) 09:50:13.47 ID:POxlVQq/0
- 前漢はキツ過ぎる法律を緩めた実質秦の焼き直し王朝だし
ごたごたした後に名君の文帝が出たのも幸いしたわ
- 656 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/15(日) 14:00:20.40 ID:m7CYhDTL0
- 何か一つの理由とするなら、誰一人として中華を纏められるようなトップがいなかった、
という事になるんじゃないかね。
誰もが権力を握っても長続きしなかったし。
- 657 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/16(月) 07:05:30.81 ID:pUo40eES0
- 司馬亮と司馬瑋が死んでから司馬倫が簒奪するまでの10年弱は一応安定はしたから…
司馬炎だって中華唯一の皇帝になってからの治世は10年で長さには大した違いは無いと思う
- 658 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/17(火) 23:00:26.51 ID:Tgy7mg3L0
- 日本の政治の話するのアレだが、自民党は政治を行ってる間に内輪揉めして
野党は社会党時代から内輪揉めの間に政治をしてるって言われてたけど
末期晋は内輪もめの間に戦争してたら、いつの間にか戦争の間に内輪もめしてた事態になってるな
- 659 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/18(水) 00:01:55.82 ID:seaAW7Jro
- 後漢以来幼帝が多く久々の成人皇帝の曹丕が6年曹叡13年だから司馬炎の25年は久々の長期政権
- 660 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/18(水) 21:09:26.64 ID:jlWL6rfj0
- 衷じゃなくて攸だったら…とか言われるけど次が冏なんだからやっぱダメでしょとしか思えない
- 661 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/18(水) 23:18:11.04 ID:OCdAvS5l0
- 現当主の嫡子を後継に、能力は無能力者で無い限りは不問
→ あんな後継者で大丈夫か?と周囲がささやく
能力の一番高い親族を後継に、ちょっと遠縁でもオッケー
→ あいつよりオレの方が能力高いだろ! と蹴落とし合いになる(むしろ血族で無くても手を挙げる者が)
どっちがベストとも言いがたいのよねえ、平時と乱世で全く判断基準が変わるし
- 662 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/19(木) 21:37:56.60 ID:+xXeRILF0
- まあ色々あるけど最終的に決定打になったのは賈南風が太子の司馬遹を殺したせいだな
陸遜の言う通り、一度決めた太子を大した理由もないのに変えようとしたのが間違いだった
- 663 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/19(木) 23:05:08.69 ID:mjibxhcL0
- 読み返してみてもやっぱり大戦犯は恵帝陛下なんじゃないかと思えてくる
身体的障害があるわけでもないのに三十路で即位して太傅が好き勝手するって何事やねん
- 664 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/20(金) 07:12:41.47 ID:4Uvhnvivo
- >>662
つまり賈南風に男子が生まれていれば
どこからも文句のでようのない後継者だったのに…
- 665 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/20(金) 20:46:32.09 ID:LSGynF4S0
- 世継ぎ問題は太古から現代どころか未来へと永遠と続く問題だから
太子を簡単に変えるのはずっとご法度になってたのよなあ
- 666 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/21(土) 03:05:46.51 ID:8Aci+T3p0
- >>662
司馬遹の遺児3人(司馬虨・司馬臧・司馬尚)が速攻で絶えているのも色々キツい。
成人していれば、正統性で他を圧倒する存在に、つまり他の皇族が変な気を起こすリスクの低い存在になったはずだから。
記録上暗殺されたのは一人だが、残る二人も疑えば疑える状況だし。
もっとも、乳幼児死亡率の高い時代だから、夭折したのはそれこそ天命かも知れないが。
- 667 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/22(日) 23:23:26.98 ID:JAXl8eTt0
- 変えた方が良い時に変えず、変えない方が良い時に変えた
とはいえ根本の原因は気候変動なのかなー
- 668 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/23(月) 23:01:20.87 ID:VQn0at2U0
- 気候変動は事態を悪化させた要因だとは思うけど、変動したら必ず国が滅んで何世紀にもわたる分裂になるってわけでもないしなあ
- 669 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/24(火) 01:09:58.35 ID:0d85iza10
- 隋唐より後は運河があるからまた違った環境かと
- 670 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/24(火) 08:56:56.41 ID:Yle+Zb4v0
- いろんな要素が重なった結果だっていうのは散々言われてるからね
- 671 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/01/30(月) 23:56:06.32 ID:wAKW7oim0
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- - ──ー - -、
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l \_/ _,, ,,_ ヽ、_/ l
l ::::::/ ━━ ━━ ヽ::: l 御無沙汰しています。
ヾ_,;;;l , , , l;;;__ジ
| i ̄i ̄i ̄i """ | 2/1(水)の夜に次回の投下を行う予定です
l . ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ .l
` 、 /⌒⌒i /⌒ヽ /
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- 672 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/31(火) 00:05:30.81 ID:fZ9s3ks80
- やたー
- 673 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/31(火) 15:38:54.13 ID:iXdw7q4x0
- ったぜ
- 674 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:04:30.95 ID:kT/GeQoz0
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| :l ィ笊_ 乂ツ |i | : : :|∧
| | l :爪 乂ソ , || |: : : |/∧ 「やる夫が正史を書くようです」第百四回よ。
| | | 込 , .从 |: : : |∨∧
. 八 | 个 ` イ: } |: : : | `⌒ 当スレにおける本編の内容、
ヽ| \|: : : :≧ー |/:| |_: | 及び先の展開のネタバレ行為は禁止になっているわ。
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∧ |7: :._/_ |:. | /:/ , / / /⌒ヽ よろしくお願いね
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. / ,: : : /: : :i 八二二二ニ:、 ハ /: : : : : : : : :\
- 675 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:05:34.68 ID:kT/GeQoz0
- 【紀元316年11月 晋 秦州 上邽】
\_人_人∧从_人_∧_人_从_//
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ヾー─ー─ー──ー──ー──ー─ー,ィ < 申し上げます!! >
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弋┼i‐‐l!‐i!‐‐i──i‐‐l─i‐ l‐ l‐il┼‐ フ
弋ェェt┼┬┌───────┐ ,‐i┼t'ェ,ィフ
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 ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i、 ;|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : ≧ <
 ̄i ̄`~| ̄ヾl; ̄ ̄l| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : :-=ニ 長安が陥落致しましたっていう!!! ≦
`、 ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : ≧ ≦
″| ̄ ̄i| ̄!,,| ̄ ̄i| ̄! ̄ ; :|: : : : : : : : /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\
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- 676 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:06:31.76 ID:kT/GeQoz0
- 【紀元316年12月 晋 秦州 上邽】
\ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/
≧ <
-=ニ 長安周辺にいた友軍は敗走ッ!! ≦
≧ ≦
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\ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/
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-=ニ 皇帝陛下は平陽へ連行された模様!!! ≦
≧ ≦
/Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\
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√ :.:.:.:.:.: | ,x==|// iイJハ }i |.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
i:.:.:.:.:.:.:.:.:.|〃ノjハ V辷ソ |:.:.:.:.:.:.:.:.:/ :.:.:.:.:.:.:.:.
|:.:.:.:.:.:.:.:.:.|i{ Vじり 、 、 、 、 |:.:.:.:.:.:.: /:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
御冥福をお祈りします |:.i:.:.:.:.:.:.:∧ `"" | :.:.:.:.: /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
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/. . . . . . . . . .'/- -/, ∧ ヽ \ \ \ . .∨ /
晋 南陽王 司馬保
- 677 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:07:59.56 ID:kT/GeQoz0
- 【紀元317年1月 晋 秦州 上邽】
l{::::::::::::::/ }}、 _,,、、、、、,,,__/::::/:::::::::::/!
l{:::::::_/レs≦ア^'\:::::::::::\/{::::::::{::::::://
\ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/ /:::::/ \:::::::::::`ヽ、:::└</_
≧ </:::::/ \:::::::::::::::\=≦::::::\
-=ニ 弘農郡太守宋哲殿が匈奴の前に敗走!! ≦:::::,'" | ‘::::::゙,::::::::::`、:::::::::::::::`、
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/Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\:::,゙ | | |:::::::::゙,:::::::::::::ヾ≧s。:::::゙,
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今日もラーメンが美味しいですね ゙,::::::::::::,゙ ヽ__r‐、{ . }::リ:::::::::::,゙::::::::::::::::::::: :}
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゙,:::::::::\ o /:::::::/:::::::::::::::::: /:::::/
人::\:::::≧s。,_ _/::::/::::::::::::::::::::/:::::/
γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ \_\__\::::::::::ニ===. /::,イ\_::::::::_,>゙´/::/
| 殿下 |  ̄  ̄⌒ア/ 厶==/'''゙´ /:::/ \  ̄
ヽ______乂 / {{ { /,__ /:::::{ ‘,
/ {ニr=ミニニ} ̄:::::::{
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/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー .建興五年一月。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 漢軍が東進して弘農郡を攻略し、
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 同地の郡太守を務めていた平東将軍宋哲が江東へ逃走した。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/ 『晋書』と『資治通鑑』に記述があり、
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 漢軍が長安攻略の余勢をかって司隷攻略に乗り出したのが分かる
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 678 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:09:37.76 ID:kT/GeQoz0
-
/⌒Y⌒uヽ
/(○) (○)ヽ
_ /::::⌒`´⌒:::: \
/´ | ,-) (-、|
/' | l ヽ__ノ l. | 涼州の張寔様からの援軍が到着しましたっていう。
,゙ / ) \ `⌒´ /、
|/_/ ヽ 張寔様の手紙を預かってきたとも
// 二二二7 u' __ ヽ
/'´r -―一ァ"i .-‐ \
/ // 广¨´ /' /´ ̄`ヽ ⌒ヽ /:.|
ノ ' / ノ :::/ / ヽ } {\ ニ-:.:━‐:.<_/:/i:〉|
_/`丶 / ::i {:::... イ {:.{i:/ヽ/:.:.:.:.:>−く:.:.:.:.:.:.:/
>‐У:.:.:.:/ / ヽ:.:.:.:.:.:\
\/:.:.:.// / |:.:./,:.:.:.:∧ ___
/:/:.:.:.:/ _/} /7メ:./,:.:.:.V》n¨_>
《《/:.:.:.:|// / /|/__ \|:.:.:.:.:.:.トx、
/:./ .:.:.:.:l彡__ /,/ f芥ト |:.:.:.:.:|:.:.: `寸
涼州? /:/l:.:.:.:.:.:.|〃芥i Vソ }i |:.:.:.:.:|:.:.| |i:}
/:/ |:.i:.:.:.: |i{ Vソ 丶 .::::::::: |:.:.:.:.:.:ハ| |/
何かありましたっけ? .|:| Иl.:.:.∧ ::::::: ,. ―┐ /:.:.:.:// ii
乂辷从:.:.:.∧ ∨ _丿 /:.:.:.://ii‖ /つ‐ __ _
__(\ 人:.:.: 个 ィ/:.:./ 彡 / /JししU
{ ―「 Y⌒ニ=->-ゝ」 > <| .// { 丶 }
{ 二} } ∨/_ /--、 _|___\――、 ヽ } /
{ ー┘ / } r‐ /乙_几r'乙|\ / i i /
\ ト//^} /\ 八 \ | ./ー‐∨ | _| ′
/_|__彡iY..::::::::::∨ y |/| ',  ̄ ̄l /\ |\
- 679 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:10:48.82 ID:kT/GeQoz0
-
/⌒Y⌒uヽ
/(○) (○)ヽ
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/´ | ,-) (-、|
/' | l ヽ__ノ l. | 恐らく、去年涼州の軍勢をここで足止めした件では……?
,゙ / ) \ `⌒´ /、
|/_/ ヽ
// 二二二7 u' __ ヽ
/'´r -―一ァ"i .-‐ \
/ // 广¨´ /' /´ ̄`ヽ ⌒ヽ /:.|
ノ ' / ノ :::/ / ヽ } {\ ニ-:.:━‐:.<_/:/i:〉|
_/`丶 / ::i {:::... イ {:.{i:/ヽ/:.:.:.:.:>−く:.:.:.:.:.:.:/
>‐У:.:.:.:/ / ヽ:.:.:.:.:.:\
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/:/:.:.:.:/ _/} /7メ:./,:.:.:.V》n¨_>
《《/:.:.:.:|// / /|/__ \|:.:.:.:.:.:.トx、
/:./ .:.:.:.:l彡__ /,/ f芥ト |:.:.:.:.:|:.:.: `寸
/:/l:.:.:.:.:.:.|〃芥i Vソ }i |:.:.:.:.:|:.:.| |i:}
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乂辷从:.:.:.∧ ∨ _丿 /:.:.:.://ii‖ /つ‐ __ _
__(\ 人:.:.: 个 ィ/:.:./ 彡 / /JししU
{ ―「 Y⌒ニ=->-ゝ」 > <| .// { 丶 }
{ 二} } ∨/_ /--、 _|___\――、 ヽ } /
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\ ト//^} /\ 八 \ | ./ー‐∨ | _| ′
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./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 『晋書』『張軌伝』に曰く
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 680 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:11:30.96 ID:kT/GeQoz0
- 【紀元317年1月 晋 涼州 姑臧】
j、 j||!
, {i!ト1:i:}!r! r=,
j|_`¨j!::!|_!Lソ::|!
/;\ ,.、 .,、 r.、 rマ|!|k'´..:::::::::::::::::.', ,、
,.ィ::;:;iy' .::;ゝ/ :.\ / ,.ヽ、 ,.、 ,.、 ノ i|jリ:i!::::::::::::::;::;:::::|! ,.イ :.\
:;:;:'/.,.;:,:イ . ,., :,::;.,v:;.;.;.,.:;:;:;:ミ 、,.イ ':.\ .イ .;.ヽ、j! !.:.;:;:::::i!:::iレ1:::::i;ト、_ _,.ィ.;:;. .,:;.;:;..\ _ ,.イ:
,.イ .:;:/ ;.,...;.:,:;.,.;.;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ィ..;:, ..;:.;.;:,.ゞー_'゚´.. ..;:;:;:;:/Y≦芝!::::::::::::::::::::::::;ヾi!:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:
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::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ
: ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/
Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 長安が陥落した後、
\ヽ、 _ , イ!::/ .涼州を統治していた張寔が、南陽王司馬保に手紙を送った
/ ヽ{ ト、ヽ l:′
∧\ マ三ソ| .\
./: : \\ ヾ-〃 ..∧
l; : : : : \\.り/: : :i
- 681 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:13:20.88 ID:kT/GeQoz0
- 【張寔さんの御手紙@『晋書』『張軌伝』(大意)】
┏────────────────────────────┓
王室の有事に際し、身を投げ出す事を忘れてはおりません。
我が州は遠い地域にあって首尾多難である故、
以前に軍勢を派遣し、公の行動に従うよう望んでおりました。
ところが、途中で符命を受け、軍勢を帰還させるよう勅がありました。
┗────────────────────────────┛
〈ヽ /^〉
∞´ ̄ ̄` ̄\
//:::::::/ /\::::i:i:V
/ /:::::∠ム/ ー-V>>>i
j::v、!● ● i::::::::〈_ゝ
l::::〈 ワ /:::::i y'ハ
そういえば、そんな事もありましたっけ .しヾ`ーゥ t-!,、_У / ヽ
/´LM 」tー〈 〈 ',
/ く央 ゝj⊥,\
,/ー、{ ハ /ー、! \
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー .文中に出てくる公は南陽王を指している。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 前年の夏頃の話と思われるが、
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 張寔が南陽王の下へ派遣した援軍が、南陽王の命令で帰還したらしい。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/ 長安を救援したい張寔と、
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 長安を救援したくない南陽王の間で齟齬が生じていたわけだ
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 682 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:15:40.67 ID:kT/GeQoz0
- ┏─────────────────────────────────┓
ほどなく北地郡が陥落して賊が長安に迫りましたが、
胡ッが進まなかったため、麹允が金五百で胡ッに救援を要請したと聞きました。
これによって、我が軍勢に山々を踏破させようと決めました。
┗─────────────────────────────────┛
〈ヽ /^〉
∞´ ̄ ̄` ̄\
//:::::::/ /\::::i:i:V
/ /:::::∠ム/ ー-V>>>i
j::v、!● ● i::::::::〈_ゝ
………… l::::〈 ワ /:::::i y'ハ
しヾ`ーゥ t-!,、_У / ヽ
/´LM 」tー〈 〈 ',
/ く央 ゝj⊥,\
,/ー、{ ハ /ー、! \
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー .続いて前回紹介した長安包囲での一幕。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 南陽王配下の胡ッの軍勢が動かず、
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 麹允が彼に救援を求めていた事が涼州まで伝わっていたようだ。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/ 張寔は業を煮やしたのか、涼州の軍勢を長安へ差し向けようとした
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 683 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:16:35.26 ID:kT/GeQoz0
- ┏───────────────────────────┓
折しも朝廷が傾覆したと聞き、
忠義は主上に達せず、派遣した軍勢は危難に及ばなかった事、
深く嘆くばかりであり、責は死してもなお余るものでしょう。
今、改めて軍勢を派遣し、ただ公の命令に従いましょう。
┗───────────────────────────┛
/:.:.:.:.:. へ:.:.:./ |、、、、..,,_ /:.:.:.:.:.:\
≧==≦ >''"(_)__|:.:.:.:.:.:.:.:.:`'<:./ヽ:.:.:.:.:.:\
〈 /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ニ-≧==≦
/:.:\/.:.:.:.:.:.:/:.:.:>'"⌒'/:.:.:.:.:.\
/^┐:. /:.:.:.:.:.:.:./:.:./ '/:.:.:',:.:.:.:.:. /
/└_ ∨:.:.:.:.:.:. // ‖ '/:.:.:.',:.:.:.:∨ /
. /:.:.:.:.:└/:.:.:.:.:.:.:.〃 // / }:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.V
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/:.:.:.:.:.:. /.:.:.:.:.:.:.:.: /彡'′ / ゙メx_:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:
なんだ。 //:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.|__ " / /| / \:.:.|:.:.:.:.:.:.|
/ /:.:.:.:√:.:.:.:.:.:.:.:.:| // / ヽ|:.:.:.:.:.:.|
結局私を助けてくれるんじゃありませんか。 .:.:.:.:.:√:.:.:.:.:.:.:.:.:.| ≠=ミ ィ== :.:.:.:.:.:.:.|
|:.:.:.:.:|:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.|::::::::::::.... 、 ..:::::::‖ .:.:.:|:.:|
心配して損しました \:.:.:|:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.| ‖:.:.:.:.:|:/
/ ̄/乂l \:.:.:.:.:.:.| 、_ _, /:.:.:.:.:.:.:|
. / /, V\ :.: ト イ:.:.:.:.:.:.:.:レ
. / /, |- -\j__个s。 _ < 彡イ/}__彡
/ /, |- - |i:i:ミh} フ¨´ ∨ |- -| 1
/ /, |- - |寸i:i:ミh }__ |- -| /|
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー .
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ だが、長安が陥落したため、
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 張寔は今一度南陽王の下へ軍勢を派遣するという。
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .要するに、長安政権が潰れた以上、南陽王に従うという意思表示だろう
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 684 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:18:31.87 ID:kT/GeQoz0
- 【紀元317年1月 晋 涼州 姑臧】
j、 j||!
, {i!ト1:i:}!r! r=,
j|_`¨j!::!|_!Lソ::|!
/;\ ,.、 .,、 r.、 rマ|!|k'´..:::::::::::::::::.', ,、
,.ィ::;:;iy' .::;ゝ/ :.\ / ,.ヽ、 ,.、 ,.、 ノ i|jリ:i!::::::::::::::;::;:::::|! ,.イ :.\
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,.イ .:;:/ ;.,...;.:,:;.,.;.;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ィ..;:, ..;:.;.;:,.ゞー_'゚´.. ..;:;:;:;:/Y≦芝!::::::::::::::::::::::::;ヾi!:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:
:;:;:;:イ .:.;.;.,:;:;:;:.:.;.;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:'/..;:;:.,:,:;:;:;:;.:,..;: ';:,.,:;:,.;:..:;:;:;:ir'..:::::::Y/.:::::::::::::::::::::::::::::;jト:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:
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. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ..γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
| 南陽王にも困ったものだ .|
/.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 .ヽ______________乂
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ
: ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/
Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 残る有力な司馬氏の宗族諸王は、
\ヽ、 _ , イ!::/ 琅邪王司馬睿と南陽王司馬保の二人となった
/ ヽ{ ト、ヽ l:′
∧\ マ三ソ| .\
./: : \\ ヾ-〃 ..∧
l; : : : : \\.り/: : :i
- 685 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:19:34.28 ID:kT/GeQoz0
- 【紀元317年2月 晋 司隷 滎陽】
,,‐''''´´ ,! l
`、 /黄 【河東郡】 ( 〉 朝歌○
', / `ヽ、 /
', / `ヽ、 _,,,,,,-‐'′【河内郡】
', /河 `‐-‐´ ,-‐'´
', / 〇安邑 ○垣 _,-‐'i´ ○酸
) ,' ○解 ,,,..-‐- 、,,,_ 河橋 温 〇懐_,,,-‐'´ `-、
,''´ 【馮翊郡】 ,' ,,/ 邙山▲ -、,,_ ○ ○ _,,,-一'´ l
'、 l ○蒲阪 大陽○,,-‐'´ 【河南尹】 洛陽○河陰~´ 成皋 ●滎陽 !
ヽ, ) 入 _,,,,...-一'´〇陝 ○十三里橋× ◎ 〇偃師 ○ ○
`~´ 渭水_,,,,,...---‐‐''´×潼関 ‐'○湖○ 新安 ○ 〇緱氏 ▲ 中牟
〇渭城 ,,,-‐'´´ ○華陰 弘農 ○ ○宜陽 河南 _,,..-‐- 、嵩山○轘轅 .,,-一
,--‐‐'^´ 〇 ▲ 澠池 ○ (´ ○輪氏 `、 ○密 ,/
〇長安 〇隠盤 鄭 華山 新城 ``'''‐-、,,_ `‐-‐'''´´ `~~`ヽ、
○覇上 【弘農郡】 ○梁 _,) 〇陽翟
【京兆郡】 ,,,_ ,ィ´ 【潁川郡】 ○許昌
(~)
.γ´⌒`ヽ
{i:i:i:i:i:i:i:i:}
(`・ω・)∧,,∧
< >(ニO ・ ・ 進めー!
ッッ) ,_lミl !、 ゙i.
ミ_(⌒~(, (__)|`ッ ト,o_o).
(, l!、 ̄| |ッ (,
/.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 (⌒;; _ッ/ッッ~'''''''(, ッ~゙i ゙i _ッ
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ (⌒;;(⌒;; .(,ッ ゙i_) |_|フニッ(,ッ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. ッ_)
: :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ
: ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ 二月。
Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ
\ヽ、 _ , イ!::/ 漢の軍勢が滎陽を攻撃した
/ ヽ{ ト、ヽ l:′
∧\ マ三ソ| .\
./: : \\ ヾ-〃 ..∧
l; : : : : \\.り/: : :i
- 686 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:20:51.78 ID:kT/GeQoz0
-
. / ∧∨ノ{ \
/ / 厶ハ },ノ{ |\
/ / / / `⌒{ | |
{ノ/´/ ̄/ヽ __{__|_l | |
/ |/ ,∠ ∨ `ト、│
{/^{__ィf笠ミ --∨l |ヽ{
{( | | , '符ぅ} l ∨
/\| | |\/
/ / | | ーr‐、_, /| |
/ / /| | \  ̄ ィi | ト _
/ / //| |( ̄l\__ i〔_)| |l |∧ _ / ̄}} 豚が迷い込んで来たわね
/ / //∧│ ̄ ̄ ̄門 ̄| | |l | ∧ \\┬rく ̄)ノ
. / / 厶ィ } | {{ 厂 ̄\| ∧ / ̄) | | |〉 〉ヽ
/ / /\ \\___{{_/ |\ \ (_/{{ ノ / jj}
. / / / ヽ ヽ \ \ト、 |\ ヽ イ{ {{ ___/ ノリ
/ / / ‘, ヽ | | | l / {{ ト=====彡イ
. / / // | |l| {{ | | | l// \____/
/ / / | i |l| }{ | l/ヽ/ ∧  ̄ ̄
. / / / | | \ |l|_/ ̄}{ /|// }}
. | l/ / | /| |l| }{ / j/ ∧ | }}
. │| /  ̄\_j/ | ∨ |l| / }{/ /| ∧ \__ノ リ \__人_人从_人_人从/
. | | | // ̄\) │ ∨ ノリ /{ / | }\__{ / _) (__
. | | | | / ̄\ | ∨彡' / }{ j{ イ/ ) げぇっ李矩ッ!! (
. | | \_| l| \__/ ̄ ̄\/`ヽ }{/\ \_/リ  ̄ ̄) ( ̄ ̄
\ 丁}ト / \ヽ{ | j } }{ _,ノ\ {_/ / /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\
\ | | |}> _/ ̄ヽ |_|` /| } ヽ \\/
晋 滎陽郡太守 李矩
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー .
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } しかし、滎陽郡太守の李矩に撃破されたと『晋書』『愍帝紀』にある
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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- 687 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:21:34.18 ID:kT/GeQoz0
- 【紀元317年春頃の勢力図】
.,、
、-' ヘ
,r'`ー-、_;_, 拓跋部 段疾陸眷 /´ /
r'´  ̄ヽ, 【段匹磾】 ,r'´ r' r‐
} { ,.、_ノ _"7 /
/ r' / 'ー'´
./ ノ ヽ
' { 'ー、 r'‐-,_,_ィ_
} 石勒 【邵続】/ヽ_r' _r'´
{ 劉聡 r-'´ 曹嶷 r'
`ヽ } ノ }'ー'
{ { r r'
'´`ー-, ヽ / ノ r'
\ 'エ_,.-‐'`ー―‐'―= ‐' .,
 ̄ ̄`ー‐'―'´ (魏該)(李矩)【荀組】 >
劉曜 ,ヘ' ヽ
r-v'γ ヽ ハ_
ィ-v __ゝ、 `{_,、 【】()は晋王朝系
,、_ r' `,=-、
杜曾 `' r' {__'ィ }
,. -――'´`ヽ , _,.r'【司馬睿】 __/`
_/ ヽ ,/ ヽ ノ `^ー'`>
_ィvー'´ Z、 /(陶侃)ー-,r' } ,. :-:.' ー ' ¨ :.ゝ.、
r-‐'´} {`ヘ } ,.:´: : : : : : : : : : : : : ヽ.
'ー'`" `ー' r、} ,.': : : : : : : : : : : ',: : : : : : ヽ、
(王敦) ,':.:;':.:.:;'.:.:.;'.:./.:;'.:.:|i:';:.:.:.:.:.:.::`、`ゝ
,':.:.i:.:.:.i:.:/i:.:/i:.:ハ:.:l:i:.:.i:.:i:.:.:.';.:.:',
/イハ:!:.:.:l:/ i/ ノノ ノリリハリ:!:i:.:.!:.l
i/!:.:!:.:.;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;l:.!:ハ!
∨|:.:.! ノ/i/ノ
ヘ!:| ノ!/′
長安政権の崩壊で、滎陽が対匈奴の最前線と化していた .ヾ!>ー- ´`-- <イリ
(;;;;;ソ⌒) ̄`´ ̄(⌒ヽ
ヽ;;=;;/__,,、_/;;`ソ
〉;;;;;;;;ソ:/A.i:l;;;;;;!′
く;;;;;;;;;;;;i;!;;;;;;;;i;!;;;;;ゝ
i、__,,/ !、__,,!
`ー'′ `ー'′
- 688 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:22:15.65 ID:kT/GeQoz0
-
.,、
盛楽 、-' ヘ
,r'`ー-、_;_, ○ 薊 /´ /
r'´  ̄ヽ, ○ ,r'´ r' r‐
} { ,.、_ノ _"7 /
/ r' 晋陽 太 / 'ー'´
./ ノ ○ ヽ
' { 陽邑○行 厭次ー、 r'‐-,_,_ィ_
} ○襄国 ○ /ヽ_r' _r'´
{ 平陽 山 鄴 ○ r-'´ 〇 r' '
`ヽ } ○ 壺関○ ○広宗ノ 臨淄 }'ー'
{ { 脈 r○廩丘 r'
'´`ー-, ヽ / ノ r'
\ 'エ_,.-‐'`ー―‐'―= ‐' .,
 ̄ ̄`ー‐'―'´ ◎洛陽○滎陽 〇 >
○長安 ○○許昌 下邳,ヘ' ヽ
襄城 ○葛陂-v'γ ヽ ハ_
ィ-v○寿春 __ゝ、 `{_,、
,、_ r'●建康 -、
○襄陽 `' r' {__'ィ }
,. -――'´`ヽ ,、 , _,.r' __/`
_/ ヽ ,/ ヽ ノ `^ー'`> ,. :-:.' ー ' ¨ :.ゝ.、
_ィvー'´ Z,、 / `ー-,r' } ,.:´: : : : : : : : : : : : : ヽ.
r-‐'´} {`ヘ ,.': : : : : : : : : : : ',: : : : : : ヽ、
'ー'`" `ー' ,':.:;':.:.:;'.:.:.;'.:./.:;'.:.:|i:';:.:.:.:.:.:.::`、`ゝ
,':.:.i:.:.:.i:.:/i:.:/i:.:ハ:.:l:i:.:.i:.:i:.:.:.';.:.:',
/イハ:!:.:.:l:/ i/ ノノ ノリリハリ:!:i:.:.!:.l
i/!:.:!:.:.;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;l:.!:ハ!
∨|:.:.! ノ/i/ノ
同じ二月。 ヘ!:| ノ!/′
ヾ!>ー- -- <イリ
平東将軍宋哲が建康に至ったと『晋書』『元帝紀』は記す .(;;;;;ソ⌒) ̄`´ ̄(⌒ヽ
ヽ;;=;;/__,,、_/;;`ソ
〉;;;;;;;;ソ:/A.i:l;;;;;;!′
ノ`;;;;;;;;;;i;!___i;!;;;;;ゝ、
(_;;;;;;;;;;;7;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ;;;;;;;;)
` ̄ ̄ ̄´` ̄ ̄ ̄´
- 689 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:23:49.75 ID:kT/GeQoz0
- 【紀元317年2月 晋 揚州 建康】
/ニYニヽ
/ (0)(0)ヽ
/ ⌒`´⌒ \
| ,-) (-、.|
r`ー^~`┬┬´| l ヽ__ ノ l |ー┬'´ ̄ヽ
}ヽ: : : : : |r┤: \ ` ⌒´ / : :} }: : : : : :}
イノ: : : __ヒ匕Y ヽ. ノ八`ヽ`r――<リ
/::::|: : /:.:.:.:.:.:.:|::::::i|: ヽ、ニニ彡'ハ:::レへ、::::::::::ヽ
/::'⌒,.イ:.:.:.:.:.:.:.:.:|::::::|:|\: :、__/: /!:r'´ヽ Y:::::::::::i
V:::/:.:.|:.:.:.:.:._,.イ!___j:.:.|: :ヽ:__/ |:.{,.ニ ト、::::::::! ,、イ(__ノ>。,`丶
ゝ:.〃!:.:./_/i⌒||:.:.:.|: : : : : : : : : :|:.:`Ti |: :::::::::! /<⌒Y⌒> <\ \
/:.:||:.:.ゝ'´: : : :L=」!.:.:.:.|: : : : : : : : : |:.:.:.L| X:::/ /<,、=ミ\ / >-<二 ヽ :.
/辷j{| V〈 〉∨| | `i__ノ ,|ヽ八
辷ハ十ー{< >}八-ヘ. V <| \〉
/ 〈__/ィぅ笊`Y´ ィ笊ミV\___|\ \
/⌒7 /从ゝ乂ソ`¨´ 乂ソノ/\ /\{\(⌒
/ jリ沁, 〈 /7 /∧ 〈\(\
/ ノ| i|l ヘ _....__ .イ /〈 ∧ }\\
/´∨| 八 {个s。.`` イ//∨巛∨\ ⌒
j/ \{ イう爪,.ィ(.:.:.:.:/`'<( )ー-ミ
/,、<⌒.:「((__)) ∧〉'’.:.:.:.:.:.:.:`'く( `r_
/::::::::::x%\][_/.:.‘《,.:.:.:/.:.:.:.:.\_ノ( \
/:::::::::x%.:.:.:.:.:,ィシ゚'´.:.:.:.:‘《,/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`'(⌒ヽ
晋 琅邪王 司馬睿
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \ 『晋書』『元帝紀』によると、
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー .この際、宋哲は愍帝の詔勅を持っていたとされる。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } ただ、内外断絶された
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 長安城の外にいた宋哲が詔勅を持っていたとは考え難い。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/ 類似の詔勅が涼州にも届いた事が『晋書』『張軌伝』にあるが、
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 東晋・前涼の正統性を示すために偽作された詔勅の可能性がある
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 690 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:24:44.37 ID:kT/GeQoz0
- 【紀元317年3月 晋 揚州 建康】
,イニニニヘ辷ソノ‐'>'' ´:`''< __//
. /ニニニ< <⌒)ノ :/: : : : : : : : : :/、_ソ
/ニニニ〈ゞソノノ/: : : : : : : : : {⌒、/:∨ /
. /ア´ `ヽ ヽ_`∨: : : : : : : : : :.{乂/: : : ∨
. ,イli{ }l } }}. | : : : : : : : : : : ヤリ: : : : :乂
. // 乂_ノ ノ〃 ノ: : : : : : : : : :ト、トV:/: : : : l`ヽ ろうやおう、こうてい
,、丶` ><_ イ: ハ: : : : : : : |',:.:l 笊:从: : :.}
ァ―=ニニニ/ /ニニニヘ: :.ヘ: : : :l: :从 ヽ',乂: :/ハ: /
ニ/ ̄ / / ̄ ̄ ∧/ }: ヘ: : : ',\', /: : : /
ニ\__./ニニ=-/ `ヽW∨、: ', ヾ‐.イ/}:/ / ___ r―‐- . \
ニニニニニニニ/、、 `ヽ`_ハ´ヽ:',>< / /r┐`ー'^ ゝ' o \
ニニニニニニニ/ `ヽ ヽ ̄ノ /o `¨ (`Y´) r‐==ミヾ `、
`"''-=ニニニニ/ ', V : r‐'r‐ヘ 〈 〉 |⌒ト ∨ ハ
| |〈 |{7´ YLノ|\|_厶 }|o゚ | `、
| |く( |{∧___{⌒´ 〉/○ i:}|_,ノ `、
| ∧゚ oト ○ .〔 〕 |\
| ∧__/i __ | {f}f}、 |
私に皇帝になれと? | i 〔 〕人 < ノ .イ: / |\
ノ^| /f}f}\〈\ __ / :|/..┐ :|
まだ皇帝陛下は存命ではありませんか。 |:∧ |\∧ '.辷____,,..彡'|=|'|/
/ \|\__,f‐|「∨ //´|=|ニ=-
私などではとてもとても -‐=ニニr'⌒ー┐ .厶斗ir。ニニニニニ=‐-
/ニニニニニrf \ `二V´}ニニニ゚ir。ニニニニニニニ
/ニニ\ニrf∧ `マ,ノ_,.ニニニニニニ%ニ/ニ/ニニ
. //}ニニニニ%。o 〉 }::/____)。o%¬冖'^∨ニニニ|
. ,.:.:/ニニ{:∨ニニ} ̄`V7∧ニニニニニニニニニヽニ/ニ|
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー .三月。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 西陽王司馬羕を代表とする文武諸官が、
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 琅邪王司馬睿へ皇帝に即位するよう要請したが司馬睿はこれを拒否。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/ 再三に渡る要請の末、「晋王」に即位する事で決着した
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 691 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:26:47.78 ID:kT/GeQoz0
-
-‐=¬ -―…―-
/ |
/ . -‐====‐- . \
/ x==ミ (⌒) ┐ \
/{ 〈/¨¨⌒ー‐ |: ー┐
/ / /ゝ=-/  ̄ ̄ ̄\ 八 ∧
/ / /O / / / \ \_/O
/ ゚ ///ト/ // } ノ{´ { o|
/ |_f「‐┘/│ r==トミ ./| ノ },//⌒ヽU
/ / Y^Y ∨| :| 圦_爪`ヾ | :/「 ゝ'^{ ;
/ / / 八_ノ 八:| \ン |/:│0 / / ./
⌒¨¨ア / 〈∧〉 ! \ 厶イ x≦ /〈/ 元号を建興から建武に改めます。
ー=彡 -‐ァ / \’ 〃厂 /{
/ / /i/ ′ |\ 〉' //〈 .それと大赦令を出しますが、
/Y ∠ ´ / /::. | - .::/ |⌒´ .祖父母を殺した者・父母を殺した者、
/ |/'^⌒ 厶イ ∧ :ト. ` ..:::::; | 及び劉聡・石勒は大赦の対象外とします
/{ /^ー‐=ニ /└'f^Y ∧ | ..< / ,人
. /Y__,,.. -=ニニニニニニニ% \ .::≧o。o个./; /\{
‐=ニニニニニニニニニニニ ∧〉≧==く} ⌒^ 厶イ
ニニニニニニニニニニニニ∧〉⌒Y Y,〉=-
ニ^ir=ミニニニニ|ニ 〉〉ニr=ァ 〉 :}| }|∨ニ=‐-
ニイ/ニニニニニ|ニ://r=く=\\ \rノ, }ト.ニニニ
=//ニニニニニニ/fア¨ニニ 丶.\ //ニ%ニ:/ニ
//ニニニニニニ//ニニニニニ=-\__/ニニニ%/ニニ
. ニニニニニニ//ァニニニニニ{{ニYニ}}ニニ∨ニニニ
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー .
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 続けて改元と大赦を行い、
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 百官の整備と宗廟・社稷の建設を始めている
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 692 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:27:24.52 ID:kT/GeQoz0
-
{::::.\::::::::::_;. -‐' / -‐:::::::: ∧::::/ ∧::.\::::::ハ
\:::::::ヽ::::ア //.:::: ‐-ミ V jう トミ:::Y:::::{/
}::::::::∨ -‐ ¬く::::::イ ==rく ア }::::::.`ヽ:/.:.:.:
人:::::::/ _ ,......::::く` ゙Y人〃 ノ レ /::::\::::/.:.:.:.: 殿下。
(:::::::ミ=\ ,ィ __ヽ ∨ ト-‐ } r《∧::} ∨.:.:.:.:.:
ー-ミ三iヽ 〃⌒}∧ ∨ ヽ. / | ヽ}/∨.:.:.:.:.:.: 各地で瑞祥が起こったと報告が
∧ ゙ト-‐ヘ:::::.、>‐-》 | ノ ,′.:.:.:.:.:
/.:.:.\、 V , _ア _, ,′ '.:.:.:.:.:.:.:.:
. /.:.:.:.:.:.:.`丶、 ` _ -‐  ̄ / |:.:.:.:.:.:.:.:
|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ / ,......::::7 / .| _ / / \ / i \
|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ / | __./ム\ / r=--. | /| ヽ
|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ / | __ イi´ / ー' ≧==≦ ) ) |// ヽ }
>、 \/ , | /(_ ( / >-< {/////≧x }/
晋 驃騎将軍 王導 > ´ \ \/ ! 〃(_ =ミ、 ヽ { / i |ヽ ./|/////////≧x
 ̄ ―- 〉 /.- 、| ム=彡′ i V_人_ { .| ! / .|//////////| \ノ
____ (____)ヘ{ { | } ^ \ハ ト、〈___|//////////| \
ィ〔///ハ !'/∧ 〉 !〈 `ヽY/ /ィzzzzヽ./´ ̄ ̄ ̄ ミ /
ヽ / ヽ///∧ |//| ヘ_/ | |zzx </〃 之ソ / ___ ', ∨
私は四海の責を果たしていませんし、 ゝ---ヘ///.ヘ_j/| |! | |、 之ソヽ! / 〈  ̄/ ∨
まだ過ちを反省したわけでもありません。 | ハ//// ! .ハ !ヘ { ヽ. j/ ij x爻爻爻爻xx `/
|__/ V/ /.| / | | | iゝ r- 、 .爻 爻x/
どうして瑞祥があるのかと? { / .}/ | | .从 | >. ー ' イ爻 爻
| / x爻 jハ / .ハ{\} |≧≦ ./ ^^ X爻X爻^
`'' ー爻 ∨}/__ -= ーイr=./ i \
__ ..≧>  ̄ ミ、 { { } } / , ',
r{{_=}=__}/ィ-- 、 __rメ X {n_} } ,..:' /
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー .世子の司馬紹が晋王太子に立てられた。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 西陽王司馬羕が太保、
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 王敦が大将軍、王導が都督中外諸軍事・驃騎将軍に任命されている。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/ なお、王導は中書監・録尚書事・揚州刺史なども兼任している
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 693 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:29:07.76 ID:kT/GeQoz0
-
/ / / \
/ \
/ / ,
/ / | ′
/ |
/ / | | | | \
/ イ / | | | | \
/ / | | | | \⌒
/彡} ノ ノ | |\ \⌒
ノ/ | | / ノ人 八 \{
j__ノ}/ j/ ノ\ \ あれだけいた宗族諸王も、
_// ̄ ̄/ ノ{ ノ\{ ̄ 建康に逃れて来られたのは私込みで五人だけ。
__ / / // ―<___/ニ\_
. / / _/  ̄ ̄\ ノニjニニニ\ それで瑞祥なんてどうかしています
/ {/ \ __>――‐<ニニjニニニニニ\
{ ノ\ ノ二二二二二二二二二jニニニニニニ∨
/⌒\/ 厂/ ̄ ̄二二二二二\ニニニニ{ニニニニニニ }
{ {__/ √二二二二二二二二\二二{ニニニニ√ニ√_
{ \ }_√ニニニニニニニニニニ.|ニニ{ニニニニ√ニ√ /
. \ ∨ \ニニニ/ ̄ ̄ ̄ ̄\|ニニ{ニニニニ√ニ√ \
 ̄{ ̄  ̄\ }――く_/\ \ニ{ニニニ√ニ/ / ̄
\___ />ー― \  ̄\/\| ̄ ̄ニニニニ厂 \|
{ /  ̄\  ̄\/ ̄\__{ /ニ} )\
\__/\ _/⌒  ̄ >'⌒ \ \ /二二}/(_ノ }
{二二二二\__/\__/\ }二二二}__ ノ
厂 ̄ ̄ ̄ | ̄\ニニニニニニニ厂\二二ノ ∠/}
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー .当時、建康には五人の宗族諸王がいた。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 晋王となった司馬睿、
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 汝南王司馬亮の息子の西陽王司馬羕と南頓王司馬宗。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/ 汝南王司馬亮の孫の汝南王司馬祐、
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 司馬懿の弟司馬馗の玄孫に当たる彭城王司馬雄
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 694 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:29:48.27 ID:kT/GeQoz0
-
{::::.\::::::::::_;. -‐' / -‐:::::::: ∧::::/ ∧::.\::::::ハ
\:::::::ヽ::::ア //.:::: ‐-ミ V jう トミ:::Y:::::{/
}::::::::∨ -‐ ¬く::::::イ ==rく ア }::::::.`ヽ:/.:.:.:
人:::::::/ _ ,......::::く` ゙Y人〃 ノ レ /::::\::::/.:.:.:.: ふむ、「五馬浮渡江、一馬化為龍」
(:::::::ミ=\ ,ィ __ヽ ∨ ト-‐ } r《∧::} ∨.:.:.:.:.:
ー-ミ三iヽ 〃⌒}∧ ∨ ヽ. / | ヽ}/∨.:.:.:.:.:.: 五人の司馬氏の王が、
∧ ゙ト-‐ヘ:::::.、>‐-》 | ノ ,′.:.:.:.:.: .長江を渡って一人の司馬氏を龍にする。
/.:.:.\、 V , _ア _, ,′ '.:.:.:.:.:.:.:.:
. /.:.:.:.:.:.:.`丶、 ` _ -‐  ̄ / |:.:.:.:.:.:.:.: そんな童謡を流行らせましょう
|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ / ,......::::7 / .|:.:.:.:.:.:.:.:.:
|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ / |_ -‐…
|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ / |:::::::::::::::::
l゙ヽ 、 /゙i
! 、ヽ )\._____ / , i , ィ
. l l 、ヾ,シ'´::::::::::::`ヾ /l i/::;;|
/冫';:::::::::, , :::::\/\シ′
. /三'::,::'::, イ:: ::/\::: ::::ヽ三\
. f三〃:::/ノ |:;::/ `ヽヾ::::弋!l三三ゝ
さすがは御主人様。 ,.ィ\{イ::! ● j;ノ ● .l::::人::!;三/ヽ、
/:::::::::∧::l⊃ 、_,、_, ⊂⊃::ソ::::ハ/!::.丶\
今編纂中の『晋紀』にも、その童謡を入れておきましょう .フ:::/⌒ヾ./:;ハ ゝ._) ィ'::;:'/⌒i |::iゝ::: 丶
ヾ;:'\ / ̄ 7,>,、 __, イ!;:;ヘ、__∧ ゞ ヾ::ノ
. / .//`、 l l(_)// |;/ゝ__彡/,. ハ
`ヽ、//、 {⌒`y´⌒}'ヽ, / ノ∨ `ヽ.
` ‐`lニニニニl´‐ ' ヽ/ィ´:.:..,,:.:.:.:ソ
晋 佐著作郎 干宝
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー .『晋書』『元帝紀』に曰く。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 長沙王が実権を握っていた太安年間に
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 「五馬浮渡江、一馬化為龍」なる童謡が流行した。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/ 他の諸々の瑞祥も含めて、
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 晋王司馬睿の正統化工作の一端と思われる
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 695 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:31:17.98 ID:kT/GeQoz0
-
/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',
/::::::::::::::::::::::::::、:::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
,リ:::::::::::::::::::ヽ:::::::::、::::::::::::::::/:::::::/::::::/:::::::::::::::::::::::ゝ、
/::::::::::::::::::::::::::::\:::::ヽ:::::::::/:::::::/:::/:::::::::/::::::::::::::::::::i
r:':::::::::::::::::::::;;;;;::::::::::::::ヾ、:::',:::://:::::::::::::;;;:::::/::::::::::::::ミ、::::::::!
{:::::::::>::'':::::::::::;;;>`゙ー- ミ:V/,kィ''"´ ヾミ、:::::::ヾ、::::::::::::{
|:::::;:'::::::::::::::<__ >::::::::::ミ、::::::::',
|:::/:::::::::/:::/´ `゙ヾ:::::::::::::ヽ:::::ゝ..__
V::::::/:::::::;' 、 / ミ:::::::::::::::',::::〈´
}:::/:::::::::::; ヽ / }::::::::::::::::::::{ヾ
j:/:::::::::::::{ ,>- .、 、___ ) (__,,.. ,. --< !::::::::::::::ヽ:::', .殿下。
リ:::/:::r-、! /,rfニニミ、 { } ,ィfニニミ、 }:-、:::::::::∧:::,
{:/:::::リ ィ ヽ ゝ ノ / } .{ハ ゝ. ノ ハ. } :::::::∧:', 天下に我らへの信を問う時が来たのです
V:::八 { ハ  ̄ { | | } ,' } 八::::::/ }:::!
リ!:::::::ヾーヘ.',. | | / ツ/::::::::::{ ,j:リ
/ |:::::::::::ゝ..__) ヘ. | | r (.__ノ:::::::::::/ /:/
' |::ハ:::::/:::::::ハ ヽ!.___.!ノ ,ハ::::::::::::::/
,リ }:::{::::::/::∧ ゙ー ------ ― ' ,イ:::}:::::::::,イ
ノ:ハ::/!::::::::ヽ ニ二ニ / |:::ハ::::::/:::|
/´ ノ::{ ヽ:::ハ::}. \ / i:/ .}::从:人
// }/ リ \ / / /´
ヽ ` ---- ´ /
\ /
> .. __ .. <
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー .晋王即位・改元と大赦・百官の整備・宗廟と社稷の建設。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } ここに来ての司馬睿の行動は、
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j もう皇帝司馬鄴など存在しないかのようである。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/ 一応、「晋王」と落とし所はつけたが、
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ .懐帝の前例を見れば、司馬鄴の生存は絶望的と踏んだのだろう
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 696 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:32:21.86 ID:kT/GeQoz0
-
/.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、
: ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ .やむを得ずと見るべきか、
Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 遂に馬脚を現したと見るべきか?.
\ヽ、 _ , イ!::/
/ ヽ{ ト、ヽ l: このあたりの判断をつけ難い点に王導の巧妙・狡猾さが出ている
∧\ マ三ソ| \
./: : \\ ヾ-〃 _ !______
l; : : : : \\」リ/ /
i: : : :::\::\i../ /
{::::.\::::::::::_;. -‐' / -‐:::::::: ∧::::/ ∧::.\::::::ハ
\:::::::ヽ::::ア //.:::: ‐-ミ V jう トミ:::Y:::::{/
}::::::::∨ -‐ ¬く::::::イ ==rく ア }::::::.`ヽ:/.:.:.:
人:::::::/ _ ,......::::く` ゙Y人〃 ノ レ /::::\::::/.:.:.:.:
(:::::::ミ=\ ,ィ __ヽ ∨ ト-‐ } r《∧::} ∨.:.:.:.:.:
ー-ミ三iヽ 〃⌒}∧ ∨ ヽ. / | ヽ}/∨.:.:.:.:.:.:
神州の克復こそ第一ですよ ∧ ゙ト-‐ヘ:::::.、>‐-》 | ノ ,′.:.:.:.:.:
/.:.:.\、 V , _ア _, ,′ '.:.:.:.:.:.:.:.:
. /.:.:.:.:.:.:.`丶、 ` _ -‐  ̄ / |:.:.:.:.:.:.:.:
|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ / ,......::::7 / .|:.:.:.:.:.:.:.:.:
|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ / |_ -‐…
|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ / |:::::::::::::::::
- 697 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:34:48.97 ID:kT/GeQoz0
-
\_ _____ __ /⌒>''´ ,.ィ(辷⌒
\二- _ __辷ア´ / ,.ィ(辷⌒ { 辷- _______
\ 二- _ 辷ア´ ,.ィ(辷⌒ { 辷- // ア´⌒
二=- _ ,.ィ(辷⌒ { 辷--/ /ニ7
___ />''´ <(  ̄)\ ,.ィ(辷⌒ \_ { 辷-/ /ニ7
-‐…  ̄,ィi{辷辷,_ // ``〜く \ \___ィi辷⌒ \辷-ニニ7
,ィi{辷⌒]j辷, / / /´ ̄`\ \ _/´ --‐……三- _ -- ___
,ィi{辷 ]j辷 / / / ) __ } __-三-⌒辷
,ィi{辷 ]j辷./ / }:{ ⌒\ (/ { \ } \_ _ノニ‐⌒ ;辷
,ィi{辷 ノ]辷/ 〈 _,ノノィi炸_\ _ノ__ } 八 \/⌒ ;辷
,ィi{辷 ,ィi{辷/; { \_,ノ 人Lリノ 人(\ィ炸ミ ノ 〈 \_ ____ ;辷
辷 ‖-/彡{ { { {___>{ ( くノノ } } ノ}. \__/´ ;辷
 ̄\ {{_辷 ⌒ { { 从 {从{人_ ' イ-{__/}/ } \ \ ノ辷
::\ \ {i{辷 八 \ く ― 、 八ノ { \,ノ } 「⌒ /辷厂\__
.\::\ \{i{辷 \ \ \ \ イ |{ {__xく } }_ /辷 \ \
\::\. {i{辷 \[\ \_ \ <( リ人{ }从{⌒ }人 \ [辷 _ -三=‐ _
. \::\ \ /⌒\_ノ\{⌒{ ̄\\ \__{ ノ ノ } } ̄\!辷 _ -三=‐⌒ }辷=-
\::\ /ニニニニニ\ニニ{  ̄\ _}_ ノ  ̄ ̄{ ̄ \_} }辷 _ -三=‐⌒\ r{辷⌒
__/ニニニニニニニニニニr%ニ=- __ ィ%┐__ \ \ }辷{__ -ニ=‐⌒ \辷
. /二/ニニニニニニニニニニr%┘ニニニ{ ̄ ̄ ̄ ̄\ %ニニニニ}  ̄ ̄{ ̄ \辷=‐⌒
 ̄ニニニニニニニニニニニニニニr%┘ニニニニニ> _______}ニ%ニニノ\ { \} }
⌒\ニニニニニニ__二r%┘ニニニニニ/ニニニニ=- ニニニ=- _ニ=- ニ\ \ } }\
}ニニニニ/ / /く⌒>―‐くニニニニニニニ=- ニニニ-\ニ=- -\_{ ノ ノ }
 ̄ ̄ ̄ ̄./ / / く⌒\ー‐‐く \ニニニニニニニ‐ ニニニニ-\ニ=- 二二\ / ノ
‐ー ー―{ { / く⌒\ \ニニ\ \ニニニニニ=‐ ニニニニニ=- ニ=- ニニニニ\∠ ノ__
{ { { \ \ }ニニニー┘ニニニニ‐ ニニニニニニ=- ニ=-}ニニニニニニニニニノ
. _\ \> \ }\ }/人ニニニニニニニ/ くニニニニニ=- ニ=-}ニニニニ{ ̄ ̄
=‐  ̄ {ニ/ニニニニノ 厂 { } }´"'''''''''''''`` \ニニニニノ |ニ- ニニニニニ{
 ̄ ∨ニニニ/Lノ 〈_/ \ 、r_ `Τニニニ|二/-二{ ̄{ ̄
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー .
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } とはいえ、旗を振った効果は抜群だった
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 698 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:36:07.74 ID:kT/GeQoz0
- 【紀元317年春 晋 幽州 薊】
.,、
盛楽 、-' ヘ
,r'`ー-、_;_, ○ 薊 /´ /
r'´  ̄ヽ, ● ,r'´ r' r‐
} { ,.、_ノ _"7 /
/ r' 晋陽 太 / 'ー'´
./ ノ ○ ヽ
' { 陽邑○行 厭次ー、 r'‐-,_,_ィ_
} ○襄国 ○ /ヽ_r' _r'´
{ 平陽 山 鄴 ○ r-'´ 〇 r' '
`ヽ } ○ 壺関○ ○広宗ノ 臨淄 }'ー'
{ { 脈 r○廩丘 r'
'´`ー-, ヽ / ノ r'
\ 'エ_,.-‐'`ー―‐'―= ‐' .,
 ̄ ̄`ー‐'―'´ ◎洛陽○滎陽 〇 >
○長安 ○○許昌 下邳,ヘ' ヽ
襄城 ○葛陂-v'γ ヽ ハ_
ィ-v○寿春 __ゝ、 `{_,、
,、_ r'○建康 -、
○襄陽 `' r' {__'ィ }
,. -――'´`ヽ ,、 , _,.r' __/`
_/ ヽ ,/ ヽ ノ `^ー'`>
_ィvー'´ Z,、 / `ー-,r' }
r-‐'´} {`ヘ
'ー'`" `ー'
/.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、
: ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/
Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ
\ヽ、 _ , イ!::/ 司馬睿の晋王即位と時を前後する
/ ヽ{ ト、ヽ l:
∧\ マ三ソ| \
./: : \\ ヾ-〃 _ !______
l; : : : : \\」リ/ /
i: : : :::\::\i../ /
- 699 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:38:53.81 ID:kT/GeQoz0
-
/__/ -―- ``丶、
'/ /::/  ̄ ̄ ̄ \ \
/ ∨ \ \ \
i | |ヽ \ \
i | | | | ト ⌒ヽ
| | | / /'| {xミ |
| :八 / / | 佗 Y 八 洛陽と長安が陥落して社稷が絶えた今、
/ _ ∨! , \ x=ミ |/ , "|' ヽ 天下をまとめられるのは琅邪王殿下しかいないわ。
. / /⌒ヽ }/ / _∧ /vツ ' | i
- / ⌒ --=彡' / ( 、 、 " , / | | .そこで物は相談なのだけど
/ / { / / } / ト ∧ ト ___ /! ; ,
// , 八__/ /⌒'/ / ヽ∧ ∨:./: : :.:| | /
. / i 、 { /____./ __ \、 ∨八从| |:/
l / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/  ̄ ̄ \ \ | / / ,. /: :_: : : ´: : : : : : : : : :-:、: :\:、
/::  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄::/=x==ミr―、 \ \ | , /: :.|: /:,: : : : : : : : : : : :,ハハ: \: :ヽヽ
/:::/ ̄/:::::::::::: / } / へ 7}八ヽ八{ ': : : : {/:/: :./ : |: : : : :.:|: :|`´ ヽ: :三_〉:_ヽ、_
/: :./: :∧}: : :|: : :|: : : : :.:|: :| |: :|: : :|:!: : ̄彡´
晋 司空 劉琨 |: : |: : |: :|:.:|: |: : :|:l: : : : :|: :| }: :|: : :.:|:.|:<
{: : |: : |: : : |: |: : :|:i: : : :.リ、/_/ j从: : :}:|:.|、:_:_≧
\}: : ∨: :|: |≧-_、: : / ィ≦⌒ヽイ: :/: !:.!: /
イY:.:{: : Y ハ斥 ∨ ら:刈 |:/:{:.:|:.|/
-イ: :ト、: 圦 ら::ム マしソ }: :.|: |:.|
建康へ使者となれと? Y、:\:」 マし' , "´ /: /: :{リヽ
\: ハ _ __ ι ィ: /r≦―-、
\:> _ ...イ: :// ̄ ̄ヽ:.i
/\〉:.:./三ヽ j: // // ///Y
/{:.:.:.:.:.:.:\三、/W //}:.∨ }|
晋 司空左長史 温嶠
- 700 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:39:49.62 ID:kT/GeQoz0
-
, /:::(O):::::::::::::::\ ヽ
/ ..:::,、丶`  ̄ ̄ ̄ ヽ ',_
, {/ { \ ヽ: ', Vヽ
,' :| ∧ {、 \:―‐i‐ i //〉
:| i/、、\ \__|__:|_ : : ' / 昔、班彪は劉氏の復興を悟り、
i :| /| \ 〃う刈 》i |): : :K 馬援は漢の繁栄を助ける事を知ったわ。
| :l ィ笊_ 乂ツ |i | : : :|∧
| | l :爪 乂ソ , || |: : : |/∧ .今、晋の国運は衰えたけれど、まだ天命は改まっていない。
| | | 込 , 从 |: : : |∨∧
八 | 个 ` イ: } |: : : | `⌒ 私は河朔で功を立てるから、
ヽ| \|: : : :≧ー |/:| |_: | .あなたは江南で名声を高めてはどうかしら?
:| |: : ;>rノ^|:H /:/| √/ ̄ \
∧ |7: :._/_ |:. | /:/ , / / /⌒ヽ
/ | 、 {:{ F¬ 、 \ヽ:/ { /| / i
.,: | } r人\ヽ ∨_, /: |' / |
/ ,. /: :_: : : ´: : : : : : : : : :-:、: :\:、
/: :.|: /:,: : : : : : : : : : : :,ハハ: \: :ヽヽ
': : : : {/:/: :./ : |: : : : :.:|: :|`´ ヽ: :三_〉:_ヽ、_
/: :./: :∧}: : :|: : :|: : : : :.:|: :| |: :|: : :|:!: : ̄彡´
|: : |: : |: :|:.:|: |: : :|:l: : : : :|: :| }: :|: : :.:|:.|:<
{: : |: : |: : : |: |: : :|:i: : : :.リ、/_/ j从: : :}:|:.|、:_:_≧
\}: : ∨: :|: |≧-_、: : / ィ≦⌒ヽイ: :/: !:.!: /
イY:.:{: : Y ハ斥 ∨ ら:刈 |:/:{:.:|:.|/
劉琨殿 -イ: :ト、: 圦 ら::ム マしソ }: :.|: |:.|
Y、:\:」 マし' , "´ /: /: :{リヽ
\: ハ _ __ ι ィ: /r≦―-、
\:> _ ...イ: :// ̄ ̄ヽ:.i
/\〉:.:./三ヽ j: // // ///Y
/{:.:.:.:.:.:.:\三、/W //}:.∨ }|
- 701 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:40:32.39 ID:kT/GeQoz0
-
\: .、
∨:} _,. .--- 、
___ }:/:,: -  ̄`
,. . : :´: : : : : : : : `:/: ´_: : : :`: : .、
,. : /`ヽ、: : : : : : : : : : : : :´ `ヽ: : : \:\
/: :/: : : : : : : : : : : : : ,ハハ: :、: : ∨: :、:`ヽ}
/: :/ : : /: : :/: :/: : : ::.:| マ: {/ハ: : |: : :',
;: :/__/: : :/: : |: : : : i: | |: :∨ニ:!: :|:',: ',
i: :'-≠j!_: :/---!、: : :/: | ⌒ |: : |:{:.:.|マ:!: !ヽ:|
{/:|: : : |:{: /:|:/:|_|: : :/: /} __|: /: |: :|_}:|: | |
,ィ : |: : :.j!:/zィテ斥{: /{:// イィハ }/: : |: :|: \_,
/:/:./|: : /|圦 ら::刈 / ' ら刈'}:.イ|: :|ミ- ´
 ̄{:イ/}:.:/: |: ト弋こソ ヒzソ /:ィ/|:./ 私には管仲・張良の才はありませんが、
/ //:./{: :|:乂 _` 八i |/ あなたには斉の桓公・晋の文公の志があります。
/:イ Y:}:/:込、 「 ∨ イ:イ//
/'{://Y> ` ´ <:.:.|/ .天下を正す功をお望みなら、
ィ:.\二ミヽ、 ̄{/!:.:.:.:.| 決して命令を断わるつもりはありません
/-- 、:.:.:.:.:.\/\|iノ:.:.:.:.{
/ //∧//ヽ:,:.:.:.:` ̄ヽ:.:.:.:.:.ヽ
/ /< >{ /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.マ}:.:.:.::::i
/:::::::::::、//' {:::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:||:.:.:.:..:| .γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
/,--- 、:::::::∨' :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ||:.:.:.:.:.| | じゃあ、私の属官という事で建康へ行ってもらいましょう |
{/ ∨}:.:.:.:.:::::::.:.:.:.:.:.:.:.:|l:.:.:.:.:.{ ヽ__________________________乂
/ /' j!:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:||:.:.:.:.:.!
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー .『温嶠伝』に曰く。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 司馬睿が江左を鎮めると、劉琨は温嶠を司空左長史とした。
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .ここでいう江左とは、
`ヘ:ゝ .' 小/ 河北から見た場合に長江の左となる長江下流域を指す
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 702 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:42:04.66 ID:kT/GeQoz0
-
∫ι__________ ./丁了
ヾー─ー─ー──ー──ー──ー─ー,ィ
||; |; |i |; |; |; |i |; |; |; |i | ||
||i |; |; |; |i |; |; |; |i |; |; | ||
弋┼i‐‐l!‐i!‐‐i──i‐‐l─i‐ l‐ l‐il┼‐ フ
弋ェェt┼┬┌─ .γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
il_,└──| 北方の有力者の下を回った後、建康へ向かうように |
| ̄ ̄|| | ̄ヽ________________________乂
|| ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄| ̄ ̄| ̄||
l| ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄|l
| ̄ ̄|i | ̄ ̄|l | ̄ ̄|| || ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄|| | ̄ ̄|| | ̄ ̄|i | ̄ ̄||
 ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ ̄i ̄ ̄|゙ '' ̄i ̄ || ̄! ̄ ̄/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ゙̄ヾ ̄| ̄ ̄.|i ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄
| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i  ̄ ̄| ̄ ̄i`~ ̄| ̄i| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i ̄| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i ̄
| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~ ̄| ̄;゙|i ̄ ̄l  ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄i ̄ ̄|| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~`| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~`ll`l
l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″|  ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i、 ;|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″| ̄l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″| ̄
| ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄  ̄i ̄`~| ̄ヾl; ̄ ̄l| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄| ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄ ̄
| ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾ| ̄`.. ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄! ̄|| ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾi| ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾi| ̄
| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄ | ̄ ̄ | ̄!,, ̄ ̄i| ̄! ̄ ; :|: : : : : : : : : : : : : : : i ̄| ̄ ̄|| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄ll
| ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄| ̄~~i ̄ ̄| ̄ i; ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄| ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄___
''- .._ ~""''' ‐- ...,,__ _,,..-‐''~""''' ‐- ...,,___,,.-‐'
/.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ
: ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/
Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ そして、華夷に檄文を布告し、勧進文を奉った
\ヽ、 _ , イ!::/
/ ヽ{ ト、ヽ l:′
∧\ マ三ソ| .\
./: : \\ ヾ-〃 ..∧
l; : : : : \\.り/: : :i
- 703 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:42:57.48 ID:kT/GeQoz0
-
∫ι__________ ./丁了
ヾー─ー─ー──ー──ー──ー─ー,ィ
||; |; |i |; |; |; |i |; |; |; |i | ||
||i |; |; |; |i |; |; |; |i |; |; | ||
弋┼i‐‐l!‐i!‐‐i──i‐‐l─i‐ l‐ l‐il┼‐ フ
弋ェェt┼┬┌───────┐ ,‐i┼t'ェ,ィ
il_,└───────┘ , i!
| ̄ ̄|| | ̄ ̄|i | ̄ ̄|| | ̄ ̄|l
|| ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄| ̄ ̄| ̄||
l| ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄|l
| ̄ ̄|i | ̄ ̄|l | ̄ ̄|| || ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄|| | ̄ ̄|| | ̄ ̄|i | ̄ ̄||
 ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ ̄i ̄ ̄|゙ '' ̄i ̄ || ̄! ̄ ̄/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ゙̄ヾ ̄| ̄ ̄.|i ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄
| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i  ̄ ̄| ̄ ̄i`~ ̄| ̄i| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i ̄| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i ̄
| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~ ̄| ̄;゙|i ̄ ̄l  ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄i ̄ ̄|| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~`| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~`ll`l
l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″|  ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i、 ;|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″| ̄l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″| ̄
| ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄  ̄i ̄`~| ̄ヾl; ̄ ̄l| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄| ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄ ̄
| ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾ| ̄`.. ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄! ̄|| ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾi| ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾi| ̄
| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄ | ̄ ̄ | ̄!,, ̄ ̄i| ̄! ̄ ; :|: : : : : : : : : : : : : : : i ̄| ̄ ̄|| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄ll
| ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄| ̄~~i ̄ ̄| ̄ i; ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄| ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄___
''- .._ ~""''' ‐- ...,,__ _,,..-‐''~""''' ‐- ...,,___,,.-‐'
γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
| では皆さん、お世話になりました |
ヽ_______________乂
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー .
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ この勧進文。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l }
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 『晋書』『『劉琨伝』によると、
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .河朔の征鎮及び胡人・漢人百八十人が名を連ねていた
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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- 704 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:44:06.37 ID:kT/GeQoz0
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\_-_-_->'"~~~"''〜、、::::::::::::::::\
\_-/:::::::::::::::::::::::::::::::\::::::::::::::::::\
. /∨:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\:::::::::::::::::::.
〈__,{:八:::::::::::::::::`、:::::::::::::::::::`、::::::::::::::::. 琅邪王殿下を皇帝に推戴する。
. .::|∧:::::\:::::::::::::::`、::::::::::::::::::|::::::::::::::::::
.::/|:::∧:::l_,,.`'<:::::::::`、::::::::::::::|::::::::::::::::::| .何か釈然としないけれど、大事な御役目よね。
/:/:::|:::::::}:/斗-=ァ\::::::|::::::::::::::|::::::::::::::::/
.::/ j八::::从 V} ' |:::/::::::::::::::|::::::::::::::: けれど、温嶠殿は我が軍の参謀、
〈:〈 /' l:/':ノ |/::::::::::::::/:::::::::::::/ 私たちのどちらかが行った方が良かったんじゃ?
`>> l:::::\ /:::::::::::/::::::::::::::::{
(:::( l::::::::::::... っ /::::::::/!:::::::::::::::::::::::. _
)ノ 八:::::::\:::\ /:::::/ |::\::::::::::::::::::::... ⌒):) 「 ー 、 -=ニ二二ニニ=-
\:::::::\::::/::/::::}/|:」 \::::::::::::::::::::::...../ ) 〉-=ニニニニニ=- \
\::::::∨::(、:::/ /-_-_⌒\:\:::::::::... , へ _/ / `ヽ\ ∨
.:::::::::::)\::::::...... /-_-_-_-_-_-_`、:\::::/ .∠ _ / ,' / \\ ∨
/ .: | )\ ∨
晋 司空従事中郎 崔悦 ,' .:| .{ | .: 〈○/
./| 八 { | 八 .} ∨\ |
.| /笊_|\八{ ̄\} .∧X \
それはあれよ。 .|/:. 八ツ てう_{ 八∨Xx{
. 八|:: . 乂ツノ /_ソ ∨X{
何かと口うるさい温嶠殿を名目をつけて追い払ったのよ。 / 人 /レ〈// .: Y⌒
>ー、‐  ̄ ̄ ヽ > ` ‐ <イ〉.| .: /∧
おんきょう、だけに .({\} )::::::::::::::::::::∨ ̄ >‐ < / | | ./∧
|ー '::::::::::::::::::::::::::∨ /、;;;;;)^> 〈〉 | |\ /∧
..,┤::::::::::::::::::::::N:::::::::∨ / 〈〉 | | \ /∧
晋 司空従事中郎 盧ェ
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー .
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } つまり、劉琨は河北の人士の総意として司馬睿の皇帝即位を望んでいた
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 705 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:45:08.24 ID:kT/GeQoz0
-
,. : /`ヽ、: : : : : : : : : : : : :´ `ヽ: : : \:\
/: :/: : : : : : : : : : : : : ,ハハ: :、: : ∨: :、:`ヽ}
/: :/ : : /: : :/: :/: : : ::.:| マ: {/ハ: : |: : :',
;: :/__/: : :/: : |: : : : i: | |: :∨ニ:!: :|:',: ',
i: :'-≠j!_: :/---!、: : :/: | ⌒ |: : |:{:.:.|マ:!: !ヽ:| そうかもしれませんね。
{/:|: : : |:{: /:|:/:|_|: : :/: /} __|: /: |: :|_}:|: | |
,ィ : |: : :.j!:/zィテ斥{: /{:// イィハ }/: : |: :|: \_, まあ、親心と受け取っておきますよ。
/:/:./|: : /|圦 ら::刈 / ' ら刈'}:.イ|: :|ミ- ´
 ̄{:イ/}:.:/: |: ト弋こソ ヒzソ /:ィ/|:./ 私の故郷、并州はもうダメでしょうし
/ //:./{: :|:乂 _` 八i |/
/:イ Y:}:/:込、 「 ∨ イ:イ//
/'{://Y> ` ´ <:.:.|/ 「 ー 、 -=ニ二二ニニ=-
ィ:.\二ミヽ、 ̄{/!:.:.:.:.| ) 〉-=ニニニニニ=- \
/-- 、:.:.:.:.:.\/\|iノ:.:.:.:.{ , へ _/ / `ヽ\ ∨
/ //∧//ヽ:,:.:.:.:` ̄ヽ:.:.:.:.:.ヽ ∠ _ / ,' / \\ ∨
/ /< >{ /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.マ}:.:.:.::::i アハハ / .: | )\ ∨
,' .:| .{ | .: 〈○/
/| 八 { | 八 .} ∨\ |
| /笊_|\八{ ̄\} .∧X \
|/:. 八ツ てう_{ 八∨Xx{
温嶠殿。 .八|:: . 乂ツノ /_ソ ∨X{
/ 人 /レ〈// .: Y⌒
あなたの才能と名声は呉の地でも響くに違いないわ。 .>ー、‐  ̄ ̄ ヽ > ` ‐ <イ〉.| .: /∧
({\} )::::::::::::::::::::∨ ̄ >‐ < / | | ./∧
おんきょう、だけに |ー '::::::::::::::::::::::::::∨ /、;;;;;)^> 〈〉 | |\ /∧
..,┤::::::::::::::::::::::N:::::::::∨ / 〈〉 | | \ /∧
Y ゝ::::::::::::::::::::ノilil\:::,〈/ ..| | 〈〉\∧
ト、〉:::::::::::::::/ilililililil)::::::) 〈〉 | |〈〉 \v
ウフフ .レ::::::\::/γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
| 何が面白いのか分からないわね |
ヽ_______________乂
- 706 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:46:24.15 ID:kT/GeQoz0
-
____ _
r‐‐、__ ⌒^\: : :\ -- /: :\ _
t_>(__r‐‐、 __ _ > ´: : : : : : ,ヘ: : : :V:、
ノ////{^Y_⌒>: : :, : : : : : : : : : : V : : ハ: \
,{///-=≦: : ´: :/: : : : : : : : : ハ: V : : :i : : ', /
rく {////⌒ア: :/: : :/: :i: : : :/:斗{⌒}: :}: : : :}: : : :V /
乂 >--- /: : ' /: :': :斗-: /}: 八{ 八jニニハ: : : :V
}> -- W : i {: : { : /}: :/ノ' x≠ミ个: : : :': : 〕iト :}
| И: |八 乂 ィ笊 ん(_,/: : : 人: : : <⌒
,乂 八{ i: ヽW vリ 乂ツ: : : '^Y: : i : :\
`ト-- ´ ノ {: : 从 ' _ 、 /: : ∠ イ:_:_从:「⌒
∧ ⌒7: :ハ : :込、 V_ノ /イ´/////>、 \ / それではお元気で!
/ 〕iト 八(⌒ヽ{ ≧rf. .rく 乂/////ア⌒7 V /
⌒{ __ /^ア. . . . .}/  ̄ _j//// V /
_ 。o≦. . . . . . 、. . . / //////ハ V
<∧. . . . /. . . . . . \. 乂 {//>´⌒V __ノ
\\. .{. . . ._______. . . .ト --Vト、 ___ --\
\ > ´ _______. . . .\. . . .`ア¨ ¨¨( \ ヽ
└<7i:i:i:i:i:i:i:i:〕iト. . \. ./y----`¨ ^Yハ
/i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i〕iト У 乂 V Y }
/i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:7/ ィ(_ ー‐‐ ァ } ,
_/斗  ̄ ̄\_ニ{(// /乂ィ ノ ∠ノ
「 ---  ̄ ̄ 〕iト ゝ'ゝ<¨ ´ ̄
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー .
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 温嶠は河北の各地を経由しつつ、建康を目指したと思われる
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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- 707 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:48:18.90 ID:kT/GeQoz0
- 【紀元317年6月 晋 揚州 建康】
ヾ叉7
_BL_,, ,. _
,,、、-‐'''""´: .: .: .:::::::::.:.:.:. : :``ヾ、、、
,,. '"´. .:.: .:.: : .:r==.: :. :.: .:. :. :. :..: .: :. .::. :.`ゞー-、、
,,. '"´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: : : : : : : : : : : :.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.:.`''ヽ、,,
,r'"´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;:;:;;;;;:;:;:;:.;:.:.:.:;;;;;;;;;;;;;;:.:.:.:.:.;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;:;:;:;:;:;;;;;;;;:;:;:;:;;;;;;;;;;:;:;:;:;;:>
``ヾ、;:;:;:;:;;:;:;:;;:;:;:;:;r==;:;:;r==、;:;:;:;:;:;:;:;;:;:;;:;r==;:;:;:;:;:;:;;:;:;:;:;:;:;:;:;;:;:;:;:r''"´ .
``ヾ;:;:;;:;:::::;;;:;:;:;:;:;:;;;;;;;;;;;;;;;:;;;;;;;;===;;;;;;;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;.:.:.:.:.:.:.:.:,r'゙
 ̄`¨`ヾr==.: .: .: .: .:. :. :. ::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. :r=z,;,;,;::/
`¨`ヾ.:.: .: .:.:::::::::;:;:;:;:::::::::;:;:.:.:.:.:、、-‐''"´
`>;:;:,';: .,':;:;:; :;:; :<´
,、r''"´. :.: .:. :. . :. :. :. :.: .: .:`ヽ、
,、r'"´.:.::;:;:;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;:;:;:.:.:.: .:. . .:.::::::`'ヽ、
``ヾr==;;;;;;;;;;;;;;;:;:;:;::.:.:. :.: .: . :.: .: . ::.:,r'´
`ヾ::.:.:;;;;;;;;;;:.:.:.:.:.:. :. :.: ; :; :.: .:.:.::r' γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
゙、:;:;;;;;;;;:;:.:.:::==.:.::::::.:.:.:.:/ | 幽州にいる劉琨殿から使いが? .|
`ヾ.:;;;;;;;==.::.::.:.:..:.::r'´ ヽ_______________乂
_,」;;:;:;:;;;:;::.:.:. :. :.:. j
``ヾ;:;:; :;::;;: ;r==.:.j
゙i:;:;:.:. :.: .:. :.:.:.:,!
l;:;: .:.: .: ..:;;;:;;;!
'i;;;;;:.:.:.:.:;;;;;;;;;!
1;:;:;:;:r=:.::{
ゞ;;;;;;:.:,r'´.:.:``;:ー-..、,,_
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー .
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 建康に到着した頃には、六月になっていた
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 708 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:49:12.05 ID:kT/GeQoz0
-
{::::.\::::::::::_;. -‐' / -‐:::::::: ∧::::/ ∧::.\::::::ハ
\:::::::ヽ::::ア //.:::: ‐-ミ V jう トミ:::Y:::::{/
}::::::::∨ -‐ ¬く::::::イ ==rく ア }::::::.`ヽ:/.:.:.:
人:::::::/ _ ,......::::く` ゙Y人〃 ノ レ /::::\::::/.:.:.:.: 使者の温嶠殿によれば、
(:::::::ミ=\ ,ィ __ヽ ∨ ト-‐ } r《∧::} ∨.:.:.:.:.: 幽州・平州・冀州・青州は殿下の即位を支持すると。
ー-ミ三iヽ 〃⌒}∧ ∨ ヽ. / | ヽ}/∨.:.:.:.:.:.:
∧ ゙ト-‐ヘ:::::.、>‐-》 | ノ ,′.:.:.:.:.: .勧進文を預かっているので御覧下さい
/.:.:.\、 V , _ア _, ,′ '.:.:.:.:.:.:.:.:
. /.:.:.:.:.:.:.`丶、 ` _ -‐  ̄ / |:.:.:.:.:.:.:.:
|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ / ,......::::7 / .|:.:.:.:.:.:.:.:.
|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ / |_ -‐ / ___ r―‐- . \
|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ / |::::::::::::: / /r┐`ー'^ ゝ' o \
/o `¨ (`Y´) r‐==ミヾ `、
: r‐'r‐ヘ 〈 〉 |⌒ト ∨ ハ
| |〈 |{7´ YLノ|\|_厶 }|o゚ | `、
| |く( |{∧___{⌒´ 〉'^⌒^i:}|_,ノ `、
| ∧゚ oト〃⌒^ー. ´´│〔 〕 |\
| ∧__/ 「 ´´ __ | {f}f}、 |
| i 〔 〕人 < ノ .イ: / |\
宗族諸王Aに過ぎなかった私の名前も有名になったようですね ノ^| /f}f}\〈\ __ / :|/..┐ :|
. |:∧ |\∧ '.辷____,,..彡'|=|'|/
/ \|\__,f‐|「∨ //´|=|ニ=-
-‐=ニニr'⌒ー┐ .厶斗ir。ニニニニニ=‐-
/ニニニニニrf \ `二V´}ニニニ゚ir。ニニニニニニニ
/ニニ\ニrf∧ `マ,ノ_,.ニニニニニニ%ニ/ニ/ニニ
. //}ニニニニ%。o 〉 }::/____)。o%¬冖'^∨ニニニ|
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー .
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 『晋書』『元帝紀』は、
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 司馬睿の皇帝即位を求める上奏文に名を連ねた主要人物を記している
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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- 709 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:50:21.80 ID:kT/GeQoz0
-
,、丶`  ̄ ̄ ̄ ``丶、
/ _ -‐\ \ \ -‐==ニ二二ニ==-
, -=二ニニニ=-\ \ ヽ _ -=二=-‐  ̄ ̄ ‐-=ニ二==-
/ニ=- \ \ ヽ ', /二二 / \二二二=- _
/' i \ ヽ \ ',_、丶´二ニ=- \二=- ''"⌒
/ l \ \ \ ヽ --=ニ二 ̄________ -=====- _
|八 |\,ィ==ミ 、 ∨ /:__ `、 -=二二二二二二=-‐  ̄ ‐-=二二二=- _
i |-‐\ |〃 r ハ 〉 `、 ∨⌒ i 、  ̄ ̄ ̄ -=二ニ=-_
| | ,ィ=ミ\ `¨ `、 ( ノ人 \ -=二=-_
|i 爪 vリ __、 〈 ヽ \ -二-
八 ハ ' \、 \ \ -=_
ヽ 込 、 ァ / \ \ \ ∨
| 个 ィ / ' \――― ミ \
| | >‐ ´ ハ / / ――=彡'⌒ヽ \
__ | | i 八 / '// / ' \ \
/ ∧、八 |{_// / ' , i '⌒\ \
___/_____,/:__\ _ ノ7:/ / /' / V | { ―― 、 \
/ ________|,::/ / , / \ \ | i \
. / /\ ̄ ̄\/////////,|::i_/__ ____/_____\ \ }― ミ_\_
/ ///,',\ \///////二二ニ/7二二二二二二ニ= \ \ | | / /二二二〕
. / ///////,\ \/// '二二二|八_ )二二∨)二二二二=:〕 \ | | /| | ̄|ニ| ̄|‐┐
| |/////////,\ \ |二二二 |Z二ニ==-―― 斗七さ:| \八 //∧_ ̄/ ̄彡'
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー .
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 司空・并州刺史・広武侯の劉琨
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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- 710 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:51:45.28 ID:kT/GeQoz0
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(人):,,‐ァ'":.:.:.:.:.:.:.:.:√::\_ /::::: :r'7ノ√
┌―┴rく_/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./::::::::/:.:.`丶、 ./::::::::::r'7ノ::/
└¬ア∧ |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/::::::::/:.:.:.j:.:.:.:.:∨::::::::r'7ノ:::/
____//:.:.:.:.| |/:.:.:.:.:.:.:/:::::::::::/:.:.:./|:.:.:.:.:.:.∨r'7ノ::/
/_,/:.:.:.:/:.:.:.:人{:.:.:.:.:./::::::::::::::/:.:.:.//:.:.:.:.:.:.:.:.∨j/
__/:.</:.:.:.:.:.:/:._____,,'’::::::::::::::/:.:.:.//:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.|く
r=ニ ̄:.:.√:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:.\_____,、丶`:.:.:.:.:.:〈/:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.| ハ
|:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∠:.:.:.:.:/)/ヽ//|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.|
八:.:./:.:r‐、_:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/〉:.:./r¬ァk、j/ |:.:.:.:.:.:.:.:∧:.∧:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:厶
∨:ノj / }‐┐:,,'’/:.∨ ん ハヽ 厶_/}/ヽ|/ |:.:.:.:.:.:.:.:.:/:√ ̄\
___ У 〈_/ , ゙ /'’ /:.:.:.:.:.:ハ 弋ツ __ |:.:.:.:.:.:.:./:./:.:.:.:.:.:.:.ハ
__//___>'’{ └t_/ x≪:.:.:.:.:.:.:||.:| " ___ |:.:.:.:.:/.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.人
/ :::o::゚:::| |::人 f´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:乢| ゙ ´⌒'_厶:イ:.:.:./:.:.::.j:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\
/::::::::::::::::::八 \,≧¬x ∨:.:.:.:.:.:.:.:.:.人⌒) _ "_/:.:.:厶/:.:.:.:./:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:\
. |::::::::::::::::::::::::∧_,, '゚/⌒¨):./ \ ∨___:.:.:.:.:.:.厂\ ‘- /⌒:.:/:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:/:.:.:.:.:.:.:..:.:∧|
八::::::::::::::::::::::::::::::>┘ └'’丶 ‘'┘ /⌒Y.:.:.:. /丶 ,,. /:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:./:./:.:.:.:.:.:.:.:/:.:./ リ
≫x:::::::::-< \ | / /:∠:._//\ ¬I爪/\|∧:.:.∧:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:/:.:.:/ /
⌒ニ=- __ \ ∨ \_///:::::/\_二二二/::/ ̄\{ ̄\:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:∠./
⌒ニ=- 丶 | / /:::::::/ 丶 (__) _ /:/〈/__/ \:.:.:.:/):.:..:.:.<⌒`
⌒ニ-、 ∨ /::::::::/ /:::|:::| / ∨:.{ 〈:.:.:.:.:.:.:.:.:>
\У::::::::::/ //Y|:::| .′ \〉 `¨¨¨⌒`
/:/:::::::::/⌒Yヽ__/⌒Y/:.{ ∨] .′ ∨
人{:::::::::/ ̄〉\_j/ ̄/::八 Y | \
| ∨:::| ̄/ ,>''"~ ̄ ̄ \ 人 \
段部 撫軍大将軍 段匹磾
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー .
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 次に、幽州刺史・左賢王・渤海公の段匹磾。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l }
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 『晋書』『元帝紀』に記載はないが、
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .二品官相当の撫軍大将軍も兼任していたため、劉琨に次ぐ席次となる
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 711 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:53:00.29 ID:kT/GeQoz0
-
/.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、
: ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ .続いて、護烏丸校尉・鎮北将軍の劉翰。
Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ
\ヽ、 _ , イ!::/ 王浚配下から石勒に降った後、
/ ヽ{ ト、ヽ l: 段匹磾に寝返った幽州刺史だ(本編第百三回参照)
∧\ マ三ソ| \
./: : \\ ヾ-〃 _ !______
l; : : : : \\」リ/ /
i: : : :::\::\i../ /
|f7::::`、 /f7|
|:f7::::::`、 ______ /::::::f7|
人f7:::/:.:.:.:.:.:.:./ヽ:`丶、:::::f7:|
匸[]匸]:.:.:.:.:.:.:/:.:./:./}:i:.:\f7/
__/_/[:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:/:.://:.|:.:.:.:.\
/:.:_]>:.:._]>:.:.:.:.//:.:.//:./:.:.:.:.:.:.:ハ
/:.:.:く[:|:.:.く[:.:.:.∠/:.:.:.:.〈/:∧:.:.:.:.:.:.:.:.|\
//:.:.:.:.八:.:.:.:.:.-―-ハ:.:.:.:.:.≠‐ jハ:.:.:.:.:/:.:.:.`、
/:.:/:.:.:.:.:.:.:.:`、:.:.:.r虍ヵИ/ r虍ヵ |:.:.:./.:.:.:.:.:.:.:.
/:.:.:./:.:.:.:.\:.:.:.:.:\::代 ツ 弋ツ.厶イ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
あたしの保護下にいるってわけさ /:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.\:.:.:.:.:\'''' ''' 厂:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. |
. И:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ハ:.:.:.:.:.:.:〉 、 , 人:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:∧|
八:八:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:/丶 イ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. / リ
_>ヘ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:./ { >=≦ 八:.:.:.:.:.:.:.:.:.(__
\_/ ⌒\_厶/:| 八 | |'∧:.:.:.:/\___/
/ : : : : : : く/ ∨⌒^| || \(: ハ
/: : : : : : : : : ∨ ∨: : | || |: : : :人
人: : : : : : : : : : :冫==ミ. ∨:/, =┘ |: : : : : :〉
\____ // ̄ ̄\_/ ̄`\j :__/
- 712 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:55:33.75 ID:kT/GeQoz0
-
' {\ \|\_/ i{ / ′ ! ',
i / { |/ \ i{ / / / , ',
| {\ | | 'Vヽ ′ ∧ l
| ′ { v'⌒! {/___ 〈| 復 '/', / |
| / ∨ { ハ| ヤf笊うぅ。! / _ ', ∧/ なあ甥よ。
| , 寸人L | i Vソ |/ ィfうぅ。/∨l
/ /\(\l | Lソ , | 朝廷が単于の位をくれたのだが
i / ∧ ', | > /
| ′ / , , | /| i
| i { _l , | ` - イ i| l 、丶` \)_ ,
| | /( j , l\ /⌒`! , | L)\ ',
| | \ ̄⌒`` , |、、〕=- =≦⌒` /] / / l ! X |ー=7 V) ,
| |_ / >― _, | |―厂 l { | /_ {陸八_| |L/ /}フ ',
| 、丶`⌒ / \、ノ |i:i:i{、 | | |/\\` Vj矜 | |ソ ィ /ハ ,丶、
〈 | リ }/ ', ',
段部 単于 段渉復辰 ____ マ__ | /_ ‐」┐ ,
\ /⌒ \r l √-‐/⌒\ ', i
/ ノ⌒){ j/ /// ⌒\ , |
< /Lノ ⌒ / /i{(/  ̄ } ', |
__ノ _// { {i:i:、\/⌒ 〈 !
朝廷も石勒も、余程我々が怖いと見える  ̄ ̄{( ノハ vi:i\|/ ⌒ ', | |
/j个=‐ ≦\ ー⌒ l_ ィ=f⌒ | l
、丶`i:i:/\\ ⌒ ー=ア⌒}i:i:i:i:i:{ !ノ
/(i:i:i:i:i:i:ij //⌒ ̄ ─=ァ⌒ ji:i:i:i:i:i{
/ \i:i ィ // / _/i:i:i:i:i:i:i〉
段部 大人 段疾陸眷
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー .単于・広寧公の段辰、遼西公の段眷。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 『晋書』『元帝紀』ではこう記されているが、
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 『晋書』『段匹磾伝』では段渉復辰・段疾陸眷と表記される。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/ 実際は段疾陸眷が父の代から大単于に任命されており、
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 段渉復辰は段疾陸眷・段匹磾の叔父で、どこかで単于に任命された模様
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 713 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:57:04.82 ID:kT/GeQoz0
- 【紀元317年春 晋 冀州 厭次】
や心乂{ ハ: /「\: | . |_
や仏Y ,ィ゙: : f'V: : :ト..,,ノ:::::|
_,,...‐:::~~\_//|: : : V: : :/、;_:`' ミト 、
,」:::::::::/ ̄/:ノ|: |t‐''゙: :,xく}\|``h、\ト あーっ!
\::::; ’ /: ;イ:.人| x宍[\「 '芯ミ:.}: :i\[ノ
V/ 〳/ i:.{: :汽代iノ 、乂ノ价N\} 文鴦もそれ書きたい!!
/\〈-、|/ j: :、: 乂 ,.. ―- 、 ]/〵\_,..ァ゙:
/: : : : : \人_rf'「l (/V^′^フ 八 〵'゙: : :/: : .名前書くだけでしょ?
,: : : : : : :〳 /{ !||!ヘ >-―- く- 〵: :/: : : : :;
/: : : : : :_jニ{|j }|::::::::| |::| /∧.〵; : : : :.
./: : : /: : : :了', } ::::::::| |::|ノ_,ノ ╲.╲: : : :
|: : : : : : : : !: : : : |: : : : :{ ∨: : : : : : : :∨ : : : : : : : : |
段部 段匹磾の弟 段文鴦 |: : : : : : : : |: : : : |: : : : :{ Y: : : : : : :V : : : : : : : : : |
|: : : : : : : :.」__: {: : : : .{..,-‐=<^ | : : : : : :V : : : : :l : : : : :|
|: : : : : :/. : : ; \: : : /:{ \ 仆: : : ::∨ : : : : : | : : : : |
|: : : : : :|. ::了~丐、\:.|: j 斗千笊ミ≠: : : ::∨: : : : : : :! : : : : |
|: : : : : :|. : 圦ゞヒ夕 |f´ 戈ツ 刈: : :∨: : : : : : : | : : : : :|
いけません。 .|: : : : : :乂: : : 、゛´ 八  ̄´〃 |: : /: : : : : : : : :| : : : : :|
|: : : :/ Υ ト。:、___/, \ / 厶イ : : : : : : : : / : : :/
これは清書ですので |: : :/ / /i!: : : )h、  ̄ ̄ /i: : : : : : : : :/_/
∨/⌒〉/ |i: :|: : : : > ^ / i|: : : : : : :/: : : \
У /ノ ハ :ヾ>゛ ≧s。 _ / i|: : : : :/: : : : : : : :\
/ // ∧ /______/ ∧ i|: : // \: : : : : : : :
/ イ //⌒7..厂 / } 厶イ / \: : : : : :
. / , : "/ /.../ 〃 / / \: : :
晋 冀州刺史 邵続
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー .
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 冀州刺史・祝阿子の邵続
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 714 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:57:45.26 ID:kT/GeQoz0
-
/.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、
: ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/
Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 青州刺史・広饒侯の曹嶷
\ヽ、 _ , イ!::/
/ ヽ{ ト、ヽ l:
∧\ マ三ソ| \
./: : \\ ヾ-〃 _ !_____
l; : : : : \\」リ/ / 、||川ハ ’/ ./ .ト 、/ /// / ∨ \
i: : : :::\::\i../ / \`゙'<ノlヽ ヽ / } \////| /\
/ \ | ヽ\ ’ / / Y |/ \
/`゙'<| \ \ / ∧ /\ >"
./ / ’ Χ_\ / / Χ \ >レ//
、 / / / \ ヽ/ /. \ ,.ィ ///__
.∧`゙'ー-< _ / /`゙'<x、 / ,.ィソツ ,. イ圭x、
∧ ヽ、 レ、ヾll{ `゙'' fォr; 、 | /_,...;;x≦`ト寸圭x、
‘, \ \ `寸x;,、_ >仕ォ≦圭圭;;; _ Z圭l―
/\ ト ヽ/`Z|;;;;;;;;;;;;;;;;;::| ;;;;; \  ̄`゙'<l
おう、また会ったな .//∧\ \(\. Z;;;;;;;;;;;;:::::| ,.- 、 \ | \
//i ∨\ \ ’/Y/ |;;:/ __);;,, \ / _
//l ∨ \ ヽ\ | |:::ヽ、_,.ィ'"´ ,.ィ ||l ̄
/ | ヽ. \ ヽl\ |:::::::、___,.... -='''"´ _ l!
/∧ \//> 、__/寸::;;: ̄ ̄ ̄ ∨ `゙ヽ、
. //∧ \/川 | / X ∧ ;;;;;;;;;;;;;;;::''" ∨ /
////∧∧ \|l/ ‘, ‘, ∨ /
\.///// ‘, / ト 、∧ l__/
\// ヽ、 / .| ∧ //
/ {" /| ∧;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;//
漢 鎮東将軍 曹嶷
- 715 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:58:30.29 ID:kT/GeQoz0
-
/ :. ィ.;:.:.:.:.:.:.:ヽ
イ:.:.:.:/-|/|∧:;、:.:.〈
リ:.:./ ● く!:,:.:..、
l:.:.l ●/:./ ̄
vヘ - ノ:./ 魔軍司令がアバンの使徒を名乗るとでも?
_,-+ 匸ヘ/V
,《 ヒ⌒j 》、
l::\ l /‖::l
|:::::::ト,Vイ:::::|
|:::::::l介l:::::::| 、||川ハ ’/ ./ .ト 、/ /// / ∨ \
l::::::|人|:::::::l \`゙'<ノlヽ ヽ / } \////| /\
/ \ | ヽ\ ’ / / Y |/ \
/`゙'<| \ \ / ∧ /\ >"
./ / ’ Χ_\ / / Χ \ >レ//
、 / / / \ ヽ/ /. \ ,.ィ ///__
.∧`゙'ー-< _ / /`゙'<x、 / ,.ィソツ ,. イ圭x、
∧ ヽ、 レ、ヾll{ `゙'' fォr; 、 | /_,...;;x≦`ト寸圭x、
‘, \ \ `寸x;,、_ >仕ォ≦圭圭;;; _ Z圭l―
/\ ト ヽ/`Z|;;;;;;;;;;;;;;;;;::| ;;;;; \  ̄`゙'<l
.//∧\ \(\. Z;;;;;;;;;;;;:::::| ,.- 、 \ | \
それ以上は何も言うな //i ∨\ \ ’/Y/ |;;:/ __);;,, \ / _
//l ∨ \ ヽ\ | |:::ヽ、_,.ィ'"´ ,.ィ ||l ̄
/ | ヽ. \ ヽl\ |:::::::、___,.... -='''"´ _ l!
/∧ \//> 、__/寸::;;: ̄ ̄ ̄ ∨ `゙ヽ、
. //∧ \/川 | / X ∧ ;;;;;;;;;;;;;;;::''" ∨ /
////∧∧ \|l/ ‘, ‘, ∨ /
\.///// ‘, / ト 、∧ l__/
\// ヽ、 / .| ∧ //
/ {" /| ∧;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;//
- 716 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:59:59.72 ID:kT/GeQoz0
- 【紀元317年春 晋 冀州 厭次】
や心乂{ ハ: /「\: | . |_
や仏Y ,ィ゙: : f'V: : :ト..,,ノ:::::|
_,,...‐:::~~\_//|: : : V: : :/、;_:`' ミト 、 劉演!
,」:::::::::/ ̄/:ノ|: |t‐''゙: :,xく}\|``h、\ト
\::::; ’ /: ;イ:.人| x宍[\「 '芯ミ:.}: :i\[ノ .文鴦もそれ書きたい!!
V/ 〳/ i:.{: :汽代iノ 、乂ノ价N\}
/\〈-、|/ j: :、: 乂 ,.. ―- 、 ]/〵\_,..ァ゙: .難しい漢字書けないけど!!
/: : : : : \人_rf'「l (/V^′^フ 八 〵'゙: : :/: :
,: : : : : : :〳 /{ !||!ヘ >-―- く- 〵: :/: : : : :; , / / )i‐ 、{ /)
/: : : : : :_jニ{|j }|::::::::| |::| /∧.〵; : : : :. / r‐<iノ '⌒ヽ
./: : : /: : : :了', } ::::::::| |::|ノ_,ノ ╲.╲: : : : /  ̄ / ⌒ヽ
/ | .| ',
l .| .人 、\__}i
| | .|. ゝ ̄,ィュ.|
l | ィな⌒ .ソ.| |
| i ` } !
,| ∧ /〕/./
仕方ありませんね。 /| | ∧ _ .ク/
/ | .|、 ∨ / {//
では、私が代筆致しましょう . ./ | |. \_∨ | |
/ } | ─ 、.i |
. / i / / }从─- 、_, -─- 、
| / { / /| |ノ ./ /
| | | | ||/ .: | ト、 / /
ゝ.| | | | |:::/ 〉 ./〉、
晋 兗州刺史 劉演
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー .
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 兗州刺史・定襄侯の劉演
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 717 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 22:01:18.20 ID:kT/GeQoz0
- 【紀元317年春 晋 平州 棘城】
/::::/イ}:/::::::::::::::::::::::::}:::::::`ト、
/:::::::{イ:/::::/::::/::::::::/|::: i::::|∧
|::::::::r y::::/芹云个:/ {::::}::::|:::∧
人:::::{ /:::/ じツ 乂云 ∨::∧:ト∧ 例の勧進文だけど、
{::::::::::::{:::::| "" じヘ:::://}::j } .鮮卑大単于ではなく、鮮卑大都督と書いておくわよ?
|::::::::::::|:::::ト、 ' ""厶イ´ /:′
/⌒\ヽ人:: | \`_ -<:::// .正式な文書だし、
/ ∨ミトト≧ヘ::::厶イ/ 朝廷公認の大単于の段疾陸眷と揉めたくないし
r 、 厂 ̄\ ∨ゝ∨≦{乂´
{こy ≧ミ \ }/∧_」 乂ト
∨_'_ }i ̄\ >─./::::}斗_个ト、 .j /i!ム' ==─━─ ーミヽヘ i ハ
ト、 ´ } / `ー─:::::::|< ≦三ミ . <.斗< . 斗== ─ ≠= . \ ルノ
|三彡〉 / }从/ {{⌒} ーヘ. ∨ . <二斗< . <: :: ::::i: :: :: ::::ヽ: :: :: :: ::` マニ> .
| }ト 厂トヘ } }i <._ __ .斗<7. ::: :::: :::::|\: :: :::: :: :: :: ::ヽ: :: :::V 二 > .
マ 二二二 7. ::::::/: :::: |_ _ X´: : i: ::: ::: :::i: :: ::::∨≧≠キ >
晋 渤海郡の人 封奕 ` マ二 l: :::::┼V:::::l ィ≦ミx i!: :: :: ::::l|: :: :: :V≧彡 '
 ̄|: :::::::irrk⌒ 匕ソ ノ i!: :: :: ::::リ: :: :: :〈\
|:i :: ::ハヒソ ""/ !: :: :: :::/:.::::i: :::iハ´
从: ::':::i""' リ: : _::_/: :: :ノル'::ノ
いいですよ。 人:.::人 r‐っ u /Y´r= ミく
{X::: :X⌒ヽ_.. /.:::| |: :: :: :::::〉
しかし、琅邪王を信じて良いものでしょうか? ム斗/ x─┐/.::: l| L.::__:__〈
/j从:::::i二 } i: :::::リ/´ ̄ ̄ `ヽ.
/// ∧::ヽ.ノ从:::::/ . :::: ::: ::: ::: :: ハ
_i// /i 〉::ノ 人/. ::: ::: :: ::: :: ::.〈/∧
慕容部 大人 慕容廆
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 鮮卑大都督の慕容廆。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 当時名乗っていた鮮卑大単于は自称であり、
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 長安政権からは鎮軍将軍、昌黎・遼東二国公に任じられていた。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/ 彼が鮮卑都督になったのは司馬炎時代の話であり、
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 敢えて鮮卑大都督を名乗ったのは周囲へ配慮した上で見栄を張ったのか
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 718 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 22:02:53.82 ID:kT/GeQoz0
- 【紀元317年春 晋 平州 襄平】
_,. -、、、,_
,.ィァ´ __j|i__ `ヽ、
/〃 ,ム;;;;;;;;;`! ゙'、
. ′ll _,ィrif''T'll:Tl:ーi、、 jl
| ル'i「::|l| |||::! !:;l|:i:`!j
j/::i::jレ'゙´`ヽ儿|_レ_j;i:::i:|
/:|:::i/  ̄` 、 ´ ゙T!′
i::::fミ! r====r .リ 東夷校尉の崔だ!
'、::゙ーヽ. 、 / /
ー-゙i 、 `¨´ / .河東裴氏がそうだったように、
rー'^く`'-、_` ̄´jフ⌒ヽ、 俺たち清河崔氏も各地にいるんだ!
/フ'T'ーrr‐一'`'ーrrー'T゙ヽ、
. // l| ト| ト| l`i::::l、 隴西の南陽王に仕えている奴もいるぞ!!
/:/ 、 l ! ト| ト| i l .ハ::::l
. /::/ l| ト| ト| |.l/ l::::l
/:::/ l| ,fハ ,fハ| ! l::::l
/=/-、,___| `゙'′ `゙^!i___l
. /=/こ'ー一| l |ニニlニ!
7'−、`,二| ____ qヘ-ァ'ー!ニニlニ!
{ / ーl`'ー--一'ヽ l j,´ ヾ ̄`|
─ヽ、 i ニ⊃ ( (_j }ー'゙r‐'゙_, j ノ─‐
`'ヽ、`ニ⊇ `ー ノ `~ヽ‐'" ̄
. ` ̄´ ̄ ̄´
晋 東夷校尉 崔
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー .東夷校尉の崔。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 後漢の崔琰の曾孫に当たり、
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 王浚によって東夷校尉・平州刺史として送り込まれた人物。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/ 崔悦と同じ清河崔氏
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 719 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 22:03:55.30 ID:kT/GeQoz0
-
/.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 以上が主要な面々となる。
: ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/
Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 勧進文に名を連ねた人数を考えれば、
\ヽ、 _ , イ!::/ .今紹介した河北の有力者の配下の面々も名を記したと思われる。
/ ヽ{ ト、ヽ l:
∧\ マ三ソ| \ .それこそ石勒派の段末波ですら書いていた可能性がある
./: : \\ ヾ-〃 _ !_____
l; : : : : \\」リ/ /
i: : : :::\::\i../ /
八_ノ. . . . . . 八::::ヽ^',::}
/. ./ ̄ ̄ノ:. :\:. :.:',::.
〉//)¨¨´:.}:. :\:. \:.',ノ
///.: ./⌒\\:. 、:.,\
乂__/.:// x==ミ}/:.:.\:.:l、:::::\
八込^ ノ.:.::|:. :.. :| \::::::\
.|:. :、::.、Vフ |.:.: /.:: .:: | \::::::
周囲がみんな書いているのに、私だけ書かないのもアレですし 八:. ::.≧=‐≦、/.: .: .:ノ \
\:. .: ノWノ.:.:.:.:/-ミ
l.:)/个、(.:: /
「__//::::/:::::|八\ l
// ⌒¨⌒゜ |/, \____〕
.八: : : 0: : : : :|//, ___|
段部 東部鮮卑の人 段末波
- 720 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 22:09:26.84 ID:kT/GeQoz0
- 【紀元317年春 代 首都 盛楽】
|() , . -―゚―゚―- . 、 ().|
|/ : : : : : : : : : : : : : \|
/ : : : : : : : : : : : : : : : : : : '、
/ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : '、
l: / : /: : : l: : : : : : : : : : : :∧: : l
|: |: | |: : / W : : : : W :| : |: : l
Y||: : |_:l_',: 鬱 |: |__l_Y: :| : ',
':W ∨:W__\: :W Wl|: :/| :',
/: :|\W^冖^ ∨ ^冖^ |/: : |: |: i,- '^ ^'、 天は主のいない中原を我に助けろと言うのでしょうか?
|: : |: : : :l、 i /: : : |: l:{ , --、 ',
W:∨: ∧\ _ , /' : : Y |:', / /¨',∨
Y∨: ∧{ ≧_ _≦ |': //l/l//〈 ヽ_/ i
∠::_:::\Y__ o.().o__ Y´:::::/:::\l |
/―-:、`:ー―/∨:ー―:::::´::::::::::::::'| |
/::::::::::::::::::: ̄ ̄/::∧::\::::::::::::::::::::::::| |
, -‐ '´ ̄ ̄`ヽ、
代 代王 拓跋鬱律 r===========r‐、: : \
|.―‐――‐―h‐l┤、 :ヽ
L二二二二二」.ニ|‐{ミi : : |
{/ /ゝ、ノイ ノl/ ― トl!: : :|
|l:/|/● ● ト、: :|
|/!:ll⊃ 、_,、_, ⊂⊃ノ: : |
/⌒ヽ__|ヘ ..イ:i : :/⌒i
. \ /:ノ从ヽ,、 __, イト:}ノ/ /
/ //ヾゝ八__/:.:.//ヘ、__∧
ヽ、.{ {:.:.:.|.|oi//:.:.:.:.{.{ ;_、_ ,'
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ただ、ここには劉琨と関係を持っていた拓跋部の名が出てこない。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 中原の情勢とは縁遠い慕容部ですらいるのに、
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 対漢軍の尖兵と化した拓跋部の名前がないのは違和感がある。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/ 「代王」拓跋鬱律の爵位は段部の郡公よりも格上なのだから
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 721 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 22:10:37.81 ID:kT/GeQoz0
-
/.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、
: ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/
Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 何故なのか?
\ヽ、 _ , イ!::/
/ ヽ{ ト、ヽ l:
∧\ マ三ソ| \
./: : \\ ヾ-〃 _ !_____
l; : : : : \\」リ/ /
i: : : :::\::\i../ /
_/,'  ̄  ̄ 9{_
{゚>‐一 ¬ ̄ ̄`ヽ、 j. \
/ / { \ { ヽ
/ ヽ { ヽ、 \ l ヽ〉. i
/ ∧ l__\ 代ー 、ヽ | |
{ { X´l ヽ\} \_ヽ | l
後世の我々からすると、 .ヽ \∨ ヽ __ | !
「代王」が晋の中興に協力したなんて史書に書けませんからね。 .\小. ィ= ´ ̄ ` l ,′
.l } ' ,' /
記録によると拓跋鬱律は、 |:八 ヽ _フ / /
「天は主のいない中原を我に助けろと言うのか」と言ったとか。 .l 个 、 ィ/ /
l / _>r 'チー/ / _
「僭晋」司馬睿の使者が来たという記録はあるので、 .! !/ } │ / , <_ _, イ´/ ヽ
当時の時点では勧進文に名を連ねていたかもしれません /\/ヽ { __ノ/⌒ヽ./ / /7'´ / l
/ \ハl ∧_ノ X /{ ヽヽ __j
ヽ _// / / / l / ノ / ∨〃
r'  ̄// / { ,/ │ / { /ヽノ ∨
ヽ /// V | / } ヽ l
北魏 司徒 崔浩
- 722 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 22:13:08.87 ID:kT/GeQoz0
- 【記録を鵜呑みにすると、東晋とも漢・前趙・後趙とも対立する件】
| ,. - '゛ ̄ ̄ ゛ 'ヽ |
レ \. ト、
/ / ! ! ヽ | ハ
/ .:! | ./: ハ ! ! ! レ |
〈 :.::|斗ヤT ト、 | 'T广 ト、| |
∨ :.:|V,斗=ミ ! ヽ:| r=rミ :!:| ! .:|
\| :.|イ ト、:::| ! ト、::i} >| :! :.::| これらの記録が残っている『魏書』は北朝系の史書、
|\|ヘ弋_,リ 弋_ソ / :! :.:.| 現存する『晋書』は唐の太宗の時代の編纂、これも北朝系。
| :ハ. ' / .:.!:.:.:.|
ヽ :.人 Y フ ,ィ .:..!:.:/| 地に確たる歴史なし、というものです
_ _ヽ:.:.|:.> 、 ` , ィヽ:/:.:./.:/_リ
/ ` ヾ.:ト、_|`ー ニ- 'ト、/ ::./ >^ヽ
/ メ! \,.⊥、// ./-、/ \
 ̄)ヽ、 / ヽ /|じ}| /'´ | _ -‐‐/
.r-く \ / /:..:.ー':V ! / | ,..::::´:::::::::::::: :`:ヽ、
,r´:::::::::::::::::::::::::: : : : :.
/::::::::::::::::::::::::::::::: : : : : :',
了::::::::::::::::::::::::::: : : : : : : : l
|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
lィ::::lヘ:へ::|::::::::::::::::::::::::::::::「
\ト、(ヽ::::|:::::::::::::::::::::::::::rノ
ヽ´::::|::::::::::::::::_;、::ル′
` ‐lイ::::::::::ヽ
当時の勧進文と記録から、 /⌒ヽ、::::ヽ
どこかで拓跋鬱律の名が削除された可能性があるかもしれない |::::::::::::::`¨´!
|::::::::::::::::::::::|
|::::::::::::::::::::::|
ヽ__;:---─ヘ
ヽ::::::::;、::::l´
|:::::| |::::|
|:::::| |::::|
` ´ ` ´
- 723 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 22:13:38.63 ID:kT/GeQoz0
-
_________________ィ‐' ̄`ヽ
| |::::::::::::::::ヽ
| |::::::::::::::::::::\
| |:::::::::::::::::::::::::\
| |:::::::::::::f \::::::::}
| 『晋書』『元帝紀』に曰く .|:::::::::::::| ゝ::::|
| |::::::::::::::ヽ ∨
| |ー:、::::::::::ヘ
| |::::::::::::::::::::::ヘ_
|_____________________ |:::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、
\::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、
` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´
| | ヾN ゞソ ゞソ// 続いて勧進文の内容を
| | >:´|、 - ,|`:< .一部ではあるが紹介したい。
| | |::::::::| > イ |::::::::|
| | >-、\! !/::,-< これを書いた劉琨が
| | /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、 当時の状況をどう捉えていたかが見えてくる
| | l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::!
| | /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::|
, ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::|
| ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::|
ヽニj } \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::|
〈:| |V }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::|
|:!.|:\ ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::|
|:!.|::::::`ー':::/ / |::::|:::::::::::::::::!:::::!
|:|_!:::::::::::::::/ / |:::::!::::::::::::::::|::::::|
|::::::::::::::::::/ / .!:::::!::::::::::::::::|::::::l
|::::::::::::::::/ / !:::::|::::::::::::::::|:::::::!
!:::::::::::/ / |::::::|::::::::::::::::|::::::::!
- 724 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 22:15:31.44 ID:kT/GeQoz0
- 【劉琨さんの勧進文@『晋書』『元帝紀』(一部抜粋)】
┏──────────────────────────────────────┓
伏して思いますに、
高祖宣皇帝が大命の基礎を始められ、
世祖武皇帝が遂に中華を創造され、三代に渡って重く光り輝き、四聖が轍の跡に続きました。
恵沢は虞舜に等しく、代数を占えば周朝を超えました。
┗──────────────────────────────────────┛
/.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 .西晋に仕えていた人々にとって、
: ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ 司馬炎の治世は善政判定されていたらしい。
Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ
\ヽ、 _ , イ!::/ .西晋に仕えた経験のない干宝などとはここが異なる。
/ ヽ{ ト、ヽ l:
∧\ マ三ソ| \ 後世の我々は、
./: : \\ ヾ-〃 _ !_____ .司馬懿〜司馬昭を持ち上げて司馬炎をけなすがそうではないのだ
l; : : : : \\」リ/ /
i: : : :::\::\i../ /
_,/ ̄ ̄` ̄\
/ /二◎二ヽ ヽ\
/ ルノハヽゝ,ハi 〉 .i
iv、!● ● i i' 〈
昔は良かった .lリ〈 ワ i i' リ
_iハ`ーゥ t-ノ i 〈
ヒ/」」」.l/リl ly ,ィリヽ、 ヾ
| l | / `.lシl==j \ 〉
| l ,/ー、{::::::::::/ー、! \
- 725 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 22:18:05.95 ID:kT/GeQoz0
- ┏───────────────────────────┓
元康以来、艱難は頻繁に興り、
永嘉の際には災禍はいよいよ昏迷となり、
天子が制御を失なって醜裔に死に追い込まれたのは、
国家の危機にあって、君主が配下に自由に動かされたためです。
┗───────────────────────────┛
/.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、
: ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ このあたりは劉琨から見た八王の乱と永嘉の乱への感想だろう。
Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ
\ヽ、 _ , イ!::/ 醜裔とは、外夷すなわち胡人の事
/ ヽ{ ト、ヽ l:
∧\ マ三ソ| \
./: : \\ ヾ-〃 _ !_____
l; : : : : \\」リ/ /
i: : : :::\::\i../ /
_,/ ̄ ̄` ̄\
/ /二◎二ヽ ヽ\
/ ルノハヽゝ,ハi 〉 .i
iv、!● ● i i' 〈
.lリ〈 ワ i i' リ
簡潔にまとめてみたわ _iハ`ーゥ t-ノ i 〈
ヒ/」」」.l/リl ly ,ィリヽ、 ヾ
| l | / `.lシl==j \ 〉
| l ,/ー、{::::::::::/ー、! \
- 726 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 22:19:23.74 ID:kT/GeQoz0
- ┏─────────────────────────────────────────┓
先代の徳と宗廟の霊に頼り、後嗣の皇帝を建て、旧態を克服する事を明らかにするべきでしょう。
生まれながらにして慎み深く、
賢明さと道理を心に忘れず、玉のような資質は幼少の頃より明らかで、鐘の音のように響きました。
冢宰が法を統べ、百官が政を補佐しており、
四海は中興の美を想い、群衆は蘇る時が来ると望みを懐いています。
┗─────────────────────────────────────────┛
/.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、
: ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/
Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ そして、司馬睿への皇帝即位の要請
\ヽ、 _ , イ!::/
/ ヽ{ ト、ヽ l:
∧\ マ三ソ| \
./: : \\ ヾ-〃 _ !_____
l; : : : : \\」リ/ /
i: : : :::\::\i../ / .. -‐…=- ..._
/  ̄ Z._厂 ̄ミx、
/ iヽ
/ 〃 ̄ ) ( ⌒ヽ、 |.ハ
. li |-+‐( )ー- l | l
. | | トハ!夊_メ,ハ/メ人..丿 |
. 人_人 |=== ∨ === i{ニ} .|
. ){ニ} 从 l!"" |
さすが劉琨殿はよく分かっていらっしゃる |"" l人 丶 ' _.ノjノ\ノソ
. ノ⌒)ノ,;ニ三二二三ニミxソ丿
,二三⊂ニ⊃三三ニミ、_
ィニ三三|::I::|三三ニィ=Z
〈 〈三二|∬|ニニニ/ /、ム
ゝ 二二う旦こ二二 ノ 7 ム
- 727 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 22:19:59.46 ID:kT/GeQoz0
- ┏─────────────────────────────────────┓
図らずも天は災禍を悔いる事なく大災をしきりに至らせ、
国家は未だ難を忘れられずにおり、寇害は常に興っています。
逆胡の劉曜は西都を縦横し、犬羊を並べて天邑を凌虐しました。
臣の上奏文を奉った使者が帰還し、
西朝は去年の十一月に守り切れず、
主上は奪われて幽閉されて再び虜庭に沈み、神器は流離する辱めを受けたと聞きました。
┗─────────────────────────────────────┛
{ 〈〉_丿 :|::./: :. /: :. }i: :. | :'_ 乂ノ、___}
乂_ノ |: . |/: :. /: :. ハ: . }: | .::|: . | i
|: . |: . |: :. /}: :. / |: . }i }i ト、 .::|: . | |
|: . |: . |: . / }: / ,, |::. iii }i__ | \ .::|: . | |
|: . |: . | |_,,. 厶斗 /"´ |: }i iii /``〜、、|: . | |
|: . |: . | |:. / _j/_‐- 、 | /;′ 从- _,,_ VI`:. | |
|: . |: . | |:/,ィ灯⌒メ j/ム=‐'''^´ィ灯⌒メ .|: :. | |
|: . |: . | |i { }:::じ):つ }:::じ):つ }|: | |
|: . |: : . | |i 乂⌒ツ 乂⌒ツ |: :. !|i もう私はいらない子?
|: . |: : : . | |i |: : . |:|
|: :. |: : : . | |i ::い:i::い:i:: ′ ::い:i::い:i:: }|: : . | |
|: : . |: : : . | |i ∧: ::. ||
. |: : :|: : : . | |i、 ハ|: : . |: |
|: |: : : . | 込、 , -- 、 ..イ⌒|: : . l |
,: : : ;|: : : . | | ̄ ~"''〜、、 ,ィi〔 ./|: : . | : |
. / /::|: : : . | | ``〜、、__,,.、丶´  ̄`~゙"''' |: : . | : :|
.. / 乂_ :|: : : . | | \ |: : . |: : :|
晋 皇帝 司馬鄴
- 728 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 22:21:33.07 ID:kT/GeQoz0
- ┏────────────────────────────────────────┓
臣は常に史籍を見ていますが、
前載を観るに、このような厄運の極まりぶりは古今にありませんでした。
(中略)
京畿が死して九服は崩れて離れ、天下は騒然としたままであり、
夏が夷羿に遭い、姫氏の宗族が犬戎によって離散した事も、これに過ぎるものではありません。
┗────────────────────────────────────────┛
,. :-:.' ー ' ¨ :.ゝ.、
,.:´: : : : : : : : : : : : : ヽ.
,.': : : : : : : : : : : ',: : : : : : ヽ、
,':.:;':.:.:;'.:.:.;'.:./.:;'.:.:|i:';:.:.:.:.:.:.::`、`ゝ
,':.:.i:.:.:.i:.:/i:.:/i:.:ハ:.:l:i:.:.i:.:i:.:.:.';.:.:',
/イハ:!:.:.:l:/ i/ ノノ ノリリハリ:!:i:.:.!:.l
i/!:.:!:.:.;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;l:.!:ハ!
∨|:.:.! ノ/i/ノ
ヘ!:| ノ!/′ 劉琨を突き動かしていたのは、一つの危機感である
ヾ!>ー- ´`-- <イリ
(;;;;;ソ⌒) ̄`´ ̄(⌒ヽ
ヽ;;=;;/__,,、_/;;`ソ
〉;;;;;;;;ソ:/A.i:l;;;;;;!′
く;;;;;;;;;;;;i;!;;;;;;;;i;!;;;;;ゝ
i、__,,/ !、__,,!
`ー'′ `ー'′
- 729 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 22:22:49.36 ID:kT/GeQoz0
- ┏─────────────────────────────────────────┓
臣が聞きますに尊位は久しく空席にするべきではなく、万機を久しく放置しておくべきではありません。
空席の一日で尊位は危うくなり、十二日で政の規則を巡って乱が起こります。
今は百代の後の災厄の時に当たり、
狡猾な賊が国家の隙を狙い、人民は揺れ動いて心を繋げる存在がありません。
見捨てて憐れまないわけには参りません。
┗─────────────────────────────────────────┛
/.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、
: ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/
Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 皇帝不在の状態が世の混乱を助長するという懸念。
\ヽ、 _ , イ!::/
/ ヽ{ ト、ヽ l: このような惨状でこそ皇帝という象徴が必要だと劉琨は考えていた
∧\ マ三ソ| \
./: : \\ ヾ-〃 _ !_____
l; : : : : \\」リ/ /
i: : : :::\::\i../ / /__/ -―- ``丶、
'/ /::/  ̄ ̄ ̄ \ \
/ ∨ \ \ \
i | |ヽ \ \
i | | | | ト ⌒ヽ
| | | / /'| {xミ |
| :八 / / | 佗 Y 八
/ _ ∨! , \ x=ミ |/ , "|' ヽ
先帝の子孫である琅邪王殿下こそ、それに相応しい ./ /⌒ヽ }/ / _∧ /vツ ' | i
- / ⌒ --=彡' / ( 、 、 " , / | |
/ / { / / } / ト ∧ ト ___ /! ; ,
// , 八__/ /⌒'/ / ヽ∧ ∨:./: : :.:| | /
. / i 、 { /____./ __ \、 ∨八从| |:/
l / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/  ̄ ̄ \ \ | /
/::  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄::/=x==ミr―、 \ \ | ,
/:::/ ̄/:::::::::::: / } / へ 7}八ヽ八{
- 730 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 22:24:11.30 ID:kT/GeQoz0
- ┏────────────────────────────────────────┓
臣らは忝くも地方を任され、久しく外に在りますが、
宮殿に陪列できずとも、共に盛んな儀礼を見て勇躍したい思いは、南を望んで極みがありません。
┗────────────────────────────────────────┛
/>‐ < } [ ', \ 〕iト
/ く〈(__)〉i:', } [ [ ヽ `、 \
.: \i:i:i:i:i‘, } [ 〔 [ ', `、 _ _ ‐‐−==− __
−−ニ / ′ . / . `、i:i:i:i:', { 〔 〔 [ .[ ∨__ __ −−  ̄Ξニ‐ ‐ ‐
/ ,′ /{ .`、i:i:i} } :[ . [ 〔 〔 Y! __二− ̄
. / ′ . / :{ }‘,i:i:} ,′[ 〔 〔 [ }__
′ {  ̄ ̄~゚^''' ,′∨: [ 〔 ‘, . [ }廴 _」L廊」_ −−ニ
. { } / } ′ . / : ‘, ゚。 [ }⌒``冖冖Z彡'⌒´"''〜、、
. /{ / うぅx、', / / / {:‘, . ゚。 .〔 ′ _、‐^⌒ ____
. // 彡' り )〉V . / / 八 ‘, ゚。 -_ :{ .`''く⌒ _、‐''"~ ´"''〜、、
. //: ハ / / / /⌒',`、 . `、 -_ { ≧=- - =≦⌒`~"''〜 ,,
.: , ゙ / } " " / / / / ツ}/ `、 . \ -_ ', 乂_ _、 -‐¬¬‐- .,,_
. //{ 八 、 _彡' . / ./ / /__、イ \ \ -_ )>。.⌒'' ー ''´ _、‐''"~⌒ ̄ ``ヽ
{.′', / }V _/:/ } ./ / /{ :八\ 、 ``〜、、 ≧=- - =≦ __
{i 乂. / { ⌒¨´ // . /: , ゙ ‘, {\ 、、 ``〜、、 ~"''〜=ニ二 _、‐''"~⌒ ̄ ``ヽ
{i ≧=- ‐┬// // .‘, `、_)>。.``〜、、 ``〜、、__,,.、vヽ` \
. 乂_ i|:{/ /、 ./ `、 `、 :})>。. ``〜、、  ̄ ̄~゚^二ニ=-‐…‐-ミ
`¨⌒. i|/ / 沁,:/ . . . . \ \{廴 〕Iッ。.,,_ ´^''冖¬…¬冖'''^ __ )
/ /{ / . . . . . . . 〕Iッ。.,~''< `^'' ー _、‐''~ _、‐''"~⌒ ̄ ``ヽ
{′ .: / /( . . . . . ⌒)>。. `^'' ー ― ''^´ _ -=ニ⌒ }i
/∧' , //ア゚ } . . _、‐''^~ ̄ ̄\´^''冖¬…¬冖''^ リ
\  ̄ イ/廴___/ _ -=ニ . . 、 \ __ −−  ̄Ξニ‐ ‐ ‐ _彡'
.  ̄_)/ _ -=ニ . . _,.、、 ----->。. ニ- __ ニ‐ ‐ ‐
_)ア゚ _ -=ニ . . . : }Y', __⌒ニ=--- __ - = ニ
)ア゚ / . . . / / Y', =- ^''冖¬…¬  ̄``ヽ
「 ', / . . . / / } ニ‐ )}
- 731 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 22:25:46.72 ID:kT/GeQoz0
- 【紀元317年6月 晋 揚州 建康】
⌒> , ´ /「ノ=- \_∧
___/ / , / 〈ーノ , -- 、 {r、 r、ハ
> _/ / |__/|/ / |\ l|| ∧
⌒>⌒/ / ∧ __>ィ -、|/ |〈 〉「Yハ
/ /イ/イ / / \/,ィ斧ミ、`V{し ハ |《」
/⌒- く / j/|/| /|/| / vツ ハ ー' 〈/ | 劉琨殿や鮮卑段部が
/ /イ /|/ <\/| ' }∧ /,|∧ 私を支持してくれるのは大きいですね。
/ /イ , ---、 /,ー'从 〉'/イ/
{ / /:::::::::::::`ヽ|/\\ ` _ 人∧{ .でも、まだ早いのでしょう?
人/::::::::::::::::::::::::::V::::::\ 、 イ /-|\
----<:::::/|:::::::::::::::::::::}::、::::::::〉' T ∧ |iii「
∧:::::::::::> ´ |:::::::::::::::::::/イ>---=く} イ }/
/⌒\/ |:::::::::::::::V:::::::::::::://`ヽ〈_
|/|  ̄7T /:::::::::::::::::|::::::::::::/::/:::::\ V-、
{::::.\::::::::::_;. -‐' / -‐:::::::: ∧::::/ ∧::.\::::::ハ
\:::::::ヽ::::ア //.:::: ‐-ミ V jう トミ:::Y:::::{/
}::::::::∨ -‐ ¬く::::::イ ==rく ア }::::::.`ヽ:/.:.:.:
人:::::::/ _ ,......::::く` ゙Y人〃 ノ レ /::::\::::/.:.:.:.:
お察しの通りです。 (:::::::ミ=\ ,ィ __ヽ ∨ ト-‐ } r《∧::} ∨.:.:.:.:.:
.ー-ミ三iヽ 〃⌒}∧ ∨ ヽ. / | ヽ}/∨.:.:.:.:.:.:
ここはひとまず丁重にお断わりする所。 ∧ ゙ト-‐ヘ:::::.、>‐-》 | ノ ,′.:.:.:.:.:
./.:.:.\、 V , _ア _, ,′ '.:.:.:.:.:.:.:.:
劉琨殿へ返書を送りましょう /.:.:.:.:.:.:.`丶、 ` _ -‐  ̄ / |:.:.:.:.:.:.:.:
|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ / ,......::::7 / .|:.:.:.:.:.:.:.:.:
|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ / |_ -‐…
|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ / |:::::::::::::::::
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー .『晋書』『劉琨伝』に
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 劉琨の勧進文に対する司馬睿の返書が残っている。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l }
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 目標はあくまで皇帝の奪還であるとした上で、
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .劉琨の代々に渡る忠勤を称賛し、河北の情勢の報告を求める内容だ。
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 文の内容を見る限り、ある意味で筋書き通りなのだろう
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 732 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 22:26:36.40 ID:kT/GeQoz0
-
>:::::::::::::::‐- .
─‐… ∠ニ==-::::\::::::::::vヘ
_ /::::::-=ニ>⌒丶\:::::}::::::\
∠/:::::::::::::{ _ノ `\ノヘ::::/
/:::/:::::::::::ノ 〔,. -‐ 、 ∨ / }/
─⌒}/::::{⌒}′ 八 (;;) }廴{_人__〕
∨:::::V ', ー / | {(;;} それにしても、
∨:::ノ| } { 」__」 「 温嶠殿のような優秀な方と仕事ができるとは。
/⌒ ∨八 fニ=== 、 ′
/ ', \ \⌒ヽ/∧ 今後ともよろしくお願い致しますよ
'. \  ̄ / '.
\ / 丶 __/ :}\
/⌒ \:{ / :}\\
/ ∨ ̄ ̄ ̄`ヽ / ̄ \
/ | ∧ \ /: :/: : : : : : : : : : : : : ,ハハ: :、: : ∨: :、:`ヽ}
/: :/ : : /: : :/: :/: : : ::.:| マ: {/ハ: : |: : :',
;: :/__/: : :/: : |: : : : i: | |: :∨ニ:!: :|:',: ',
i: :'-≠j!_: :/---!、: : :/: | ⌒ |: : |:{:.:.|マ:!: !ヽ:|
{/:|: : : |:{: /:|:/:|_|: : :/: /} __|: /: |: :|_}:|: | |
,ィ : |: : :.j!:/zィテ斥{: /{:// イィハ }/: : |: :|: \_,
こちらこそ。 /:/:./|: : /|圦 ら::刈 / ' ら刈'}:.イ|: :|ミ- ´
 ̄{:イ/}:.:/: |: ト弋こソ ヒzソ /:ィ/|:./
江東には管仲がいたんですね。 / //:./{: :|:乂 _` 八i |/
/:イ Y:}:/:込、 「 ∨ イ:イ//
私なんかが心配する必要はなかったようで /'{://Y> ` ´ <:.:.|/
ィ:.\二ミヽ、 ̄{/!:.:.:.:.|
/-- 、:.:.:.:.:.\/\|iノ:.:.:.:.{
/ //∧//ヽ:,:.:.:.:` ̄ヽ:.:.:.:.:.ヽ
/ /< >{ /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.マ}:.:.:.::::i
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー .『晋書』『温嶠伝』に曰く。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 当時の江左は草創の時期であり、
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 温嶠は国家の法が定まっていないのを憂慮していた。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/ ところが王導と談論するに及び、
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 彼を江左に管仲がいたと高く評価した
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 733 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 22:28:42.07 ID:kT/GeQoz0
-
/\___/ヽ
/'''''' '''''':::::::\
. |(●), 、(●)、.:|
| ,,ノ(、_, )ヽ、,, .::::|
. | `-=ニ=- ' .:::::::| 申し上げます
\ `ニニ´ .:::::/
,,.....イ.ヽヽ、ニ__ ーーノ゙-
: | '; \_____ ノ.| ヽ i
| \/゙(__)\,| i |
> ヽ. ハ | ||
/ ,. /: :_: : : ´: : : : : : : : : :-:、: :\:、
/: :.|: /:,: : : : : : : : : : : :,ハハ: \: :ヽヽ
': : : : {/:/: :./ : |: : : : :.:|: :|`´ ヽ: :三_〉:_ヽ、_
/: :./: :∧}: : :|: : :|: : : : :.:|: :| |: :|: : :|:!: : ̄彡´
|: : |: : |: :|:.:|: |: : :|:l: : : : :|: :| }: :|: : :.:|:.|:<
{: : |: : |: : : |: |: : :|:i: : : :.リ、/_/ j从: : :}:|:.|、:_:_≧
\}: : ∨: :|: |≧-_、: : / ィ≦⌒ヽイ: :/: !:.!: /
イY:.:{: : Y ハ斥 ∨ ら:刈 |:/:{:.:|:.|/
(これ、別に私いらなかったんじゃ?) -イ: :ト、: 圦 ら::ム マしソ }: :.|: |:.|
Y、:\:」 マし' , ¨´ /: /: :{リヽ
\: ハ _ __ ι ィ: /r≦―-、
\:> _ ...イ: :// ̄ ̄ヽ:.i
/\〉:.:./三ヽ j: // // ///Y
/{:.:.:.:.:.:.:\三、/W //}:.∨ }|
{ \:.:.:.:.:.:.:.:}☆:.:.:| /<  ̄7!/:.|
|`ヽ }:.:.:.:.:.:.:.:||:.:/{/ィ、 {´ {:. |
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー .
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ なお、同じ『温嶠伝』によると、
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 温嶠は何度か劉琨に復命したいと願ったが、結局許可されなかった。
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .『晋書』『劉琨伝』では綺麗に別れたが、北への未練があったのだろうか?
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 734 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 22:30:24.93 ID:kT/GeQoz0
- 【紀元317年6月 晋 豫州 許昌】
/::::::::/:::::::::::!:::::::::::ヽ:::::::::::ヽ:::ヽヽ丶::::::::::::::::::l:::::::::`:.
/::::::::/:::::::':::::!:::::::ヽ::::ヘ:::::::::::::::::::::、:::、ヽ:::::::::::::::l::::::trュ::ヽ
..::::::::;:::!:::::::l::::::!::::::::::ヘ:::::ヘ:::::::::-:―:!:、!::::!:::::::::::::::l/フヽ》ソ::ハ
':;::::::i:::l:::::::::l:::::ヘ::::::::::::、マ::´__:ハ:::_l::::l:::::l:::::::::::::::lァミマ)):::::,
{:l::::::l::::',::::::::!-‐+ゞ;::::-‐`´ .笊テ=ミx、;::::::::::l::::lヘミ彡':::::: !
マ:::::ム:::ヘ:´::ヾ- ' ' r'ti:ゝ, }}l:::::::::l::::l乂ソ::::::::::: l
从;::::ヾ;::ヽ x テ示、 乂_zシ l: ::::::l:::f ヽ:::::::::::::::l
ヾ`ヽ::lハ:{{ r'ti、 l:::::::::l:::!l .j::::::i:::::::::l
l::::._;ヽ ゞ ' 、 i:::::::: l::lノ/:::::::l:::::::::l 私、太尉荀組及び司隷・豫州の諸官は、
l:::ハ l::::::::::!:!'ヽ、/l:::::::::l .琅邪王殿下を皇帝に推戴したく思います。
l:::::ヘ l:::::::: l:l::l > x<l:::::::::l
l:::::::::、 、 ァ .!:::::::::l:!::l./:ヽl:::::::::! 元々亡きお兄様もそのつもりだったようですし
l:::::::::::ゝ ` .イ::::::::::!!:::lヽ::/l:::::::::::,
l::::::::::::l:::> < l:::::::::lj::: l//:!:::::::::::,
l:::::::::::j:::::::::::::::> イ -‐ ´!::::::::ll::_::!/ヽ`l:::::::::::ヘ
l:::::::::::!::::::::::::::::::::::r‐j '´ .γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
l::::::::::l、::::::::::::/ヽニミ、 | 許昌におられる荀組様から勧進文が届きました |
l::::::::::! ヾ/ >、 ヽ Y、 ヽ______________________乂
l:::::::::j /r-、 ゝ,.ヽ、彡'´ イl::::::j:j /ニ二二二> ´ >、
,.=-l:::::::::jl´ ̄`>ニ、´ Y、ゝ'´ /l::::::!:! ./ニ/ / x===、 ハ
//>'.!:::::::j.j__,, = 、-' i }. ' .l ::: j:!/ニ/ / /ニrー-=、ニニx.,
/ ハ l:::::::ハ __ ノ .Y / l:::::::':!.ニ/ ./ /ニ/ .| Y ヘ ヾム
晋 太尉 荀組
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー .『晋書』『荀勗伝』に曰く。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 西都が守り切れなくなると、
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 荀組は使者を派遣して天下に檄文を発し、共に司馬睿の勧進を行った。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/ 劉琨が河北で行った事を
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 荀組は中原で行ったというわけだ
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 735 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 22:32:01.37 ID:kT/GeQoz0
-
--- ‐‐ ─ヘ、‐‐┐
/::::::::::::::::::::::::::::::∠⌒i::::|
//::::::::::::::::::::::::::::::/ ̄`¨「:::|
::::::::::::/::::::::___/ |::::|
| |::::::/:::::::::::‐┐` ,、___|::::|
U |:::┌‐=牝從汢 ,____ |::::| 宜陽から来てもらったのは他でもない。
U |:::| |:::::| ""` ,紘れ小::|
U |:::人_|:::::| ′""7:::八 琅邪王の皇帝即位を支持するかどうかだ
:::::::::::|:::::| / ̄) 厶イ
(\__ /::::::::::::|:::::ト、 /|:::::|
\__ ` 、 /::::::::::::八 个ヶ┐ ┬=く:::::|:::::|
┌v=‐…‐┘ V:::::-=イ :::::: |_,Λ| ↓∨|::::|\\____ /´ ̄:\
¬弌ニニニ ___ ∨\__彡'^\:\|┬v ‐┤::| ` ::::::: \ __《ハ}ノ)): : : : : :\
..└‐‐‐━ __ ├ ┐‘,___/`:::|| |::人__  ̄\:: /`:<: : :/`:<\`:.、ヘ: : :. :.
/|` | | ‘ |::| Ю Ю ` 、 `: /: : : : /: : /:.ハ: : :.∧:.∧「 ̄|: :.
/: : : : : :/∧: :/: :∧: : :∧: ∧ ̄|\:.
. /:/: : : : /⌒ヽ '´ ̄ V: : ∧:.:.i: : :\|::.
/:/: : : : /(::. .:´:ノ∨: : i∨!: : : :/\
. /:/: : : |: :i r=ミ r===ァ:i:.:.|)i:八: : :\/:.
琅邪王を支持する事で、あちらから援助をもらいたいのう。 {/i: : : :i|: :圦ヒソ ヒソノ: |:.:.|∧ノ: : : :/\
\从|:込、 ′ |:.:|:.:.| V : : : \/:.
劉曜はじきに攻めてくるじゃろうし、 从|i > .^ ィノ:イ/ ∨: : : : : : :.
今年も不作であれば、いよいよ兵糧をまかなえなくなる .ィ:´:::ノ<>'//7 /><ニ\ V: : : i : : i
/::::-<>ィ〈>'/《/<=> ´ ハ V: : | : : |
. /::::::::::ニノ:::リ イノ= x== 、 ./ニi :. :.:| : : |
八::::::::\:::::::\〈/ /、 <ニ〉 /\/ : : | : : |
晋 冠軍将軍 魏該
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー .
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 司隷で踏み止まっていた
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 滎陽郡太守の李矩と冠軍将軍の魏該
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 736 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 22:32:35.83 ID:kT/GeQoz0
- 【紀元317年夏 晋 豫州 潁川郡】
> '"~  ̄ ~"' <
,. ´ ` .,
/ 、 \
/ \ 丶
, / | \ \ ∨
/ / / | ヽ 、 ∨
. / ' / / | ∨ 寸 ',
/ / ' / , // ノ { | ∨ 寸,
, / ! l ' ' //} ' | {V |、\ , 寸
/´ ! l | \ // / ',{ V | ヽ ヽ jI斗 , ヘ 寸
| ァ''| /|`7ー┼‐‐’{ V ^十七^\ ', } ' }ヽ寸 長安救援のために兵を集めたけど間に合わず。
| /{f'| / zzzzzzzz { ヽ {zzzzzzzX , ' ハ , ⌒
|,'八:| ∧j{` Vhリ \ Vhリ ’\// }/ 相変わらず四方八方賊だらけ。
∧ {小 ∧,.ィ’ /
ヽi小 l U ∧ }/ この機会に江東へ移っちゃう?
}人 /、{
,.斗}> ., ー - ,. <'≧s。,
jI斗r≦斗r{ | ( ≧=-=≦ ^{ } } }- ≧s。.,
. / {'^~ .{ | ', ', | ノ ,' , `~^' ー`ヽ
, j斗r七'^~∧ | } { 七´ { { {⌒ ー--ミト、j}
晋 潁川郡太守 華恒
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー .
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 潁川郡太守の華恒
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 737 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 22:34:38.23 ID:kT/GeQoz0
- 【紀元317年夏 晋 荊州 宛】
,:i:i:i:i:i:i:i:/ /:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ヽ
/:i:i:i:i:i:i:/rク /:i:i:i:i,':i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:,
i:i:i:i:i:i:i:〈 r⌒i:i:i:i:i:i:i,:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/:i:i:i:i:i:i|:i:i:i
,:i:i:i:i:i:i:i´ ^i|:i:i:i:i:i:i!:i:i:i:i//:i:/:i:/:i:i:i:i从:i|
,:i:i:i:i:i:, |!:i:i:i:i:i:|´ r示ミx´ ':i:i:i:/レ:i:i:, お父様。
ヽ:i:i:i:iヽti:i:i:i:i:i:i:! ` 乂ソ -/炒´/
ヽ:i:i:/ニ!:i:i:i:i:i:i| i /:i:i! 許昌の太尉から使いが来て、
r斗V|:i:i:i:i:i:i:! /,:':i:i:i:! 琅邪王殿下を皇帝に推戴する勧進文に署名するようにと
| \':i:i:i:i:i:i:i ー ./:i:i:i:i:i
ノ |:i:i:i:i:i:i:|> /|:i:i:i:i:i:i:i
/ ̄ ̄ ̄ ̄∨ |:i:i:i:i:i:i:|=//´. |:i:i:i:i:i:i:i
/ ̄ ̄\ \ :i:i:i:i:i:i:i:! 〃 ̄ ̄ |:i:i:i:i:i:i:i 斗≦才ニ=ー-- _
\ |:i:i:i:i:i:i:! 〈〉 |:i:i:i:i:i:i:i /イ ̄  ̄\ \厶
//イ寸}}}寸 寸\ \\ミ辷_
晋 荀崧の娘 荀灌 艾ミ寸/厶\ ̄\. } \_寸 寸´
`才 .ア ) 乂\_\ ハ
./// 斗≦` 寸: : :./Vハ 个'
厶从{ァ==、 / 斗ォァ V// ム: }V乂{
八{:斗ォァ}  ̄ }:/ (ノ∧V
.{: ̄ ノ |__/VV
∨ \ 八 マ
太尉がそう言うのなら、我々にどうこう言える事ではないな ∨ , -─ ..::: V
' -‐ /:/ ∨
.' /:::/ _V
\::....<::::::::/ 斗≦斗≦∨
.∨≦ /ニ二ニ=-‐∨__
/ /ニニ/ニニニニニ,
晋 平南将軍 荀崧
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー .
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 宛に駐屯していた平南将軍荀崧。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l }
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 彼らは荀藩と荀組の行台の影響下にあり、
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .共に司馬睿の皇帝即位を支持したと思われる
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 738 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 22:36:13.66 ID:kT/GeQoz0
- 【紀元317年6月 晋 揚州 建康】
/: :/: : : : : : : : : : : : : ,ハハ: :、: : ∨: :、:`ヽ}
/: :/ : : /: : :/: :/: : : ::.:| マ: {/ハ: : |: : :',
;: :/__/: : :/: : |: : : : i: | |: :∨ニ:!: :|:',: ',
i: :'-≠j!_: :/---!、: : :/: | ⌒ |: : |:{:.:.|マ:!: !ヽ:|
{/:|: : : |:{: /:|:/:|_|: : :/: /} __|: /: |: :|_}:|: | |
,ィ : |: : :.j!:/zィテ斥{: /{:// イィハ }/: : |: :|: \_, 河北ばかりか中原の文武諸官も殿下を推戴すると。
/:/:./|: : /|圦 ら::刈 / ' ら刈'}:.イ|: :|ミ- ´
 ̄{:イ/}:.:/: |: ト弋こソ ヒzソ /:ィ/|:./ 天下の心が一つになりつつありますね
/ //:./{: :|:乂 _` 八i |/
/:イ Y:}:/:込、 「 ∨ イ:イ//
/'{://Y> ` ´ <:.:.|/
ィ:.\二ミヽ、 ̄{/!:.:.:.:.|
/-- 、:.:.:.:.:.\/\|iノ:.:.:.:.{
/ //∧//ヽ:,:.:.:.:` ̄ヽ:.:.:.:.:.ヽ _,、、、、、、、斗==ミs。,,,,_
/ /< >{ /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.マ}:.:.:.::::i /:::::::::::::::::-===ミ:::::::::::::}
}(___ノ:::::::::::::::::::::::::::::≫'’ ̄``リ
 ̄ア:::::::::::::::::::::::::::/ ヽ
/::::::::::::::::::::::::::::::{ _,、 __,,,、}
{:::::::::::::::::::::::::::::::::}. {__,ィぅ }"\
そうですね。 { }:::::::::::::::::::::::rミ:::| `ー く. ヽ
.≧=:::::::::::::::::::::::::{ 、,` 、_ -ィ′
交州や寧州にもこの話を打診してみましょう。 。s≦ ̄ ̄ ̄ ≧s。_:ヽ__ ``、 _..._ノ
j{ニニニニ=- _  ̄}
意見が出揃うまで、しばらく時間を要するでしょうが j{ニニニニニニニ=- _ ヽ
j{ニニニニニニニニニ=- _r―-イ
. . . . . . . . . .j{ニニニニニニニニニニ=- \
: : : : : : : : : :}「ニニニニニニニニニニ=- `、
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー .
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 当時、すでに交州・広州は司馬睿の勢力下に入りつつあった。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l }
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j それらの地域を介して、
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .かつての蜀の南中、寧州との接触も行われていたらしい
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 739 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 22:37:10.87 ID:kT/GeQoz0
- 【紀元317年頃 晋 寧州 雲平】
.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ:::::::::::::::::.
/:: /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\::::::::::::::.
..: /::::::::::::: |:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::.
::::|:::::|::::i:::::l::::::::ヽ:::::::::::i::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::.
::::|:::::l::::|:::::ト:::::::{::ヽ:::::::ヽ:::::__:::::::::::::ヽ::::::::::::.
::::|::::」 卞::」\::ヽゞ::斗爪「::::ヽ::::::::::::::\::::__ヽ
l:::|:::::ハ::| T \ヽ ィ≠示;:::ヽ::::::::ヽ:::::::ト
i从:::ヘ イ示ミ ´ ノリトー`.⌒i::::::\:从
i:人::::|ヽ.弋ソ 弋ソ .i´ }::ヾ::::::`ミ
/ ';:::ヘ ', 、 __...イ::::∧/^^ 晋王朝復興も根性だと
ヽ从`ヘ __ , /::::::::::/ .琅邪王、今は晋王殿下でしたか?
` > イ:::::::::イ
` ┬ |/从 .とにかく伝えてほしい
イ 」 . }`ヽ
イ .i / 外-
,.イ -/ ト===/ ./ >
/ 「 / .|_./ ./`¨¨7 ヽ
i /´7ー-- /ー-- ___/ ./ .i
八/ ./ / _| ./ |
.{ ./ ./ / f ̄ `ー┐../ i |
, .i { ト-- o---i \/ |
晋 寧州刺史 王遜
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー .『晋書』『王遜伝』によれば、
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 寧州刺史王遜は息子の王澄を使者とし、司馬睿に勧進文を奉った。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l }
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 寧州刺史が単独で言い出すような話ではない。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/ これに関しては、司馬睿側から働きかけたと見るべきだろう
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 740 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 22:39:00.83 ID:kT/GeQoz0
- 【紀元317年頃 晋 涼州 姑臧】
j、 j||!
, {i!ト1:i:}!r! r=,
j|_`¨j!::!|_!Lソ::|!
/;\ ,.、 .,、 r.、 rマ|!|k'´..:::::::::::::::::.', ,、
,.ィ::;:;iy' .::;ゝ/ :.\ / ,.ヽ、 ,.、 ,.、 ノ i|jリ:i!::::::::::::::;::;:::::|! ,.イ :.\
:;:;:'/.,.;:,:イ . ,., :,::;.,v:;.;.;.,.:;:;:;:ミ 、,.イ ':.\ .イ .;.ヽ、j! !.:.;:;:::::i!:::iレ1:::::i;ト、_ _,.ィ.;:;. .,:;.;:;..\ _ ,.イ:
,.イ .:;:/ ;.,...;.:,:;.,.;.;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ィ..;:, ..;:.;.;:,.ゞー_'゚´.. ..;:;:;:;:/Y≦芝!::::::::::::::::::::::::;ヾi!:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:
:;:;:;:イ .:.;.;.,:;:;:;:.:.;.;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:'/..;:;:.,:,:;:;:;:;.:,..;: ';:,.,:;:,.;:..:;:;:;:ir'..:::::::Y/.:::::::::::::::::::::::::::::;jト:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:
:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;..:;:;...;:;..;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;;;イ.N!:;;i´j!i Y.::.::::::::::::::::::::::::::;:;i!:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;
;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:(爪:..i!ハvヘ.:::::::レ'.:::::::::::::::::::::::::::从:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:
:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:iレ'j!:人リ:;1!|!:;:::;:::::::::::::::::::::::::::;::;i:;:i!:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;
:;:::;::::;::::::::;::;::::::::::;::::::::;::::;::::::::::;:::;:::::::::;::::;::::;::;::::;:::;:;:;.`ヾiレ'゚.::;::;:::;:::;:::;:::;:::;:::;:::;:::;:::;::ル八':,:.:;:..:;:..:.;::;::::;::::;::::;:
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ' . : . : . : . ' ;.::;:::::;::;::;.`_:-::‐;:-=:ニ;::ニ:´;:ニ.:;≠=.;ir.'.;.:.:.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
: : : : . : . : : : . : . : . : . : : : : . ' " . . . . . . '::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.;.:,: : : . : . : . : . :
. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ` :.:;::;:::;: ' ::::::::::::::::::::::::::::::::.:::::::::::::;:;:'. : . : . : . : . : . : .
. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . '.: ;::.:.:::::::::::::. ':::::::: ' . : . : . . . . . . .
. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ':;::::::::: ' ::::: ' . . . . . . . . . .
. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ' .;: ' . . . . . . . . . . . . .
/.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ
: ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/
Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ そして、張寔が統治する涼州でも司馬睿支持の声が上がり始めていた
\ヽ、 _ , イ!::/
/ ヽ{ ト、ヽ l:′
∧\ マ三ソ| .\
./: : \\ ヾ-〃 ..∧
l; : : : : \\.り/: : :i
- 741 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 22:40:57.99 ID:kT/GeQoz0
-
, '´ ̄ ̄` ー-、
/: : : r‐r==========、
/: : /├l‐1 ―――――|
,': :∧〉}‐ヒL二二二二二.」
{: :i: i /ゝノイ ノ l/ ― l :}
| :レ | ● ● l :| .南陽王は莫大な恥を忘れたくせに尊号を欲しがっていますが、
|: i: (|.⊂⊃ 、_,、_, ⊂ l:/ 天意も徳義もないので難を救える人物ではないと張詵は考えます。
i⌒ヽ: :ゝ ル|_/⌒)
ヽ ヽ 从ヽ,、 __, イ从/ ヽ/
∧___,ヘi.i:.:\__八__/:i.i ハ
ヾ .}.}:.:.:.ヽゝoi|.|:.:.:}.} ソ
, '´ ̄ ̄` ー-、
/: : : r‐r==========、
/: : /├l‐1 ―――――|
,': :∧〉}‐ヒL二二二二二.」
{: :i: i /ゝノイ ノ l/ ― l :}
| :レ | ● ● .l :| 晋王は明徳かつ宗家に近い藩屏で先帝も頼りにされておられました
ミ |: i: (| ⊂⊃ 、_,、_, ⊂l:/ 〃
i⌒ヽ: :ゝ ル|_/⌒)
ヽl|lllヽ 从ヽ,、 __, イ从/l|lll/
∧|l||l,ヘi.i:.:\__八__/i.i.|l||lハ バンバン
. ( ⌒ ) .}.}:.:.:.ヽゝoi|.|:.:.:}.}. ( ⌒ )
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー .『晋書』『張軌伝』に曰く。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 当時、南陽王が尊号を称しようと張寔に謀った所、
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 破羌都尉の張詵が南陽王ではなく、晋王司馬睿を天子に推すよう主張。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/ 莫大な恥という言葉に、
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 涼州の士大夫が南陽王に抱いていた感情が透けて見える
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 742 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 22:42:16.88 ID:kT/GeQoz0
-
j、 j||!
, {i!ト1:i:}!r! r=,
j|_`¨j!::!|_!Lソ::|!
/;\ ,.、 .,、 r.、 rマ|!|k'´..:::::::::::::::::.', ,、
,.ィ::;:;iy' .::;ゝ/ :.\ / ,.ヽ、 ,.、 ,.、 ノ i|jリ:i!::::::::::::::;::;:::::|! ,.イ :.\
:;:;:'/.,.;:,:イ . ,., :,::;.,v:;.;.;.,.:;:;:;:ミ 、,.イ ':.\ .イ .;.ヽ、j! !.:.;:;:::::i!:::iレ1:::::i;ト、_ _,.ィ.;:;. .,:;.;:;..\ _ ,.イ:
,.イ .:;:/ ;.,...;.:,:;.,.;.;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ィ..;:, ..;:.;.;:,.ゞー_'゚´.. ..;:;:;:;:/Y≦芝!::::::::::::::::::::::::;ヾi!:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:
:;:;:;:イ .:.;.;.,:;:;:;:.:.;.;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:'/..;:;:.,:,:;:;:;:;.:,..;: ';:,.,:;:,.;:..:;:;:;:ir'..:::::::Y/.:::::::::::::::::::::::::::::;jト:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:
:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;..:;:;...;:;..;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;;;イ.N!:;;i´j!i Y.::.::::::::::::::::::::::::::;:;i!:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;
;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:(爪:..i!ハvヘ.:::::::レ'.:::::::::::::::::::::::::::从:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:
:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:iレ'j!:人リ:;1!|!:;:::;:::::::::::::::::::::::::::;::;i:;:i!:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;
:;:::;::::;::::::::;::;::::::::::;::::::::;::::;::::::::::;:::;:::::::::;::::;::::;::;::::;:::;:;:;.`ヾiレ'゚.::;::;:::;:::;:::;:::;:::;:::;:::;:::;:::;::ル八':,:.:;:..:;:..:.;::;::::;::::;::::;:
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ' . : . : . : . ' ;.::;:::::;::;::;.`_:-::‐;:-=:ニ;::ニ:´;:ニ.:;≠=.;ir.'.;.:.:.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
: : : : . : . : : : . : . : . : . : : : : . ' " . . . . . . '::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.;.:,: : : . : . : . : . :
. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ` :.:;::;:::;: ' ::::::::::::::::::::::::::::::::.:::::::::::::;:;:'. : . : . : . : . : . : .
. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . '.: ;::.:.:::::::::::::. ':::::::: ' . : . : . . . . . . .
. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ':;::::::::: ' ::::: ' . . . . . . . . . .
. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ' .;: ' . . . . . . . . . . . . .
/.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ
: ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ 張寔はこれに従い、
Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 晋王に皇帝即位を勧めるため、牙門将軍の蔡忠を江南へ派遣した。
\ヽ、 _ , イ!::/
/ ヽ{ ト、ヽ l:′ .南陽王を支持する一方で、司馬睿に即位を勧める二股外交である
∧\ マ三ソ| .\
./: : \\ ヾ-〃 ..∧
l; : : : : \\.り/: : :i
- 743 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 22:43:34.70 ID:kT/GeQoz0
-
_...._
_,.-':::::::::::::`ヽ、
,..-':::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
__ /:::::::::::::::::::::::::::::\:::::::ヘ
l::::::::::::::::::: ̄::::::ー.../::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ
ヽ::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ィ::ニ'::::l
ヽ:::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ `ヽ:::::::l
\::::::::::::::::::::::\::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:、 ';::::::|
,ン、:::::::::::::::::::::`:-..._:::::::::::::::::::::::/::::::\ ';:::|
/ | |`ト 、_:::::::::::::::::::::`:::ー-......__/::::::::::::::\ヾl
l ト ト. ト、ヽ、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
`ハ_|ヾ 弋弍f'ー、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
'´く. 'ーイ l j、7ァt、__:::::::::::::::::::::::::::::::::::l
rヽ 、 lー'-'ノ_ノ∠Lゝト弋ー-- :::_:ノ 涼州からの使者が建康に到着し、
ヘ ヽ--j..-<}::::::::::::〈.` .司馬睿が皇帝に即位するのは翌年の話になる。
,レ-'⌒:、 ヽ:::::::::::ヽ- 、
,. -‐、 ヽニ.:::::;r‐ '´ l::::::::::::::::::::ヘ .それまで、別の話を進めるとしよう
,r'::::.,.-' r'´ ::::ヽ __'Jノヽ::::::::::::::::::ハ
/:::::/ | l::: ` ヽ、_ ヽ_,l:::::::::::::::::::::l
. | :::| | lヽ、__,. 、 ';::::::::::::::::::::::::::::::l.、
. | | | |:::::::::::::::ヽ. l::::::::::::::::::::::::::::::|:ヽ
l. l ヽl. ..|::::/::::::::::´:::::::::::::::::::::::::::::::|::::l.
ヽ ヽ.__ ノ | ::|:'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
` ー- 一 ヘ |::::ー-、.._:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::|ヽ
7ハ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::|:::ヽ
/::|::|:ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::|::::::ヽ
/::::::|:::|:::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::|:::::::::ヽ
/::::::::::{:::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::|:::::::::::`
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