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やる夫が正史を書くようです57
- 604 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/06(金) 20:49:34.19 ID:S0bcBkjyO
- まあ劉淵の一族を河北に移住させたの曹操で
曹操が晋滅亡で中華世界崩壊に一役買ったのは事実だし
当時でも批判の一つや二つは出るだろうな
- 605 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/06(金) 21:33:36.96 ID:JQONMYvi0
- 司馬保はギリギリのタイミングで長安救ってれば9人目の八王になれそうなんだけど、見捨てたのはやっぱり自身が皇帝になりたかったんかなぁ
- 606 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/06(金) 22:32:25.08 ID:QnxoUtCA0
- >>603
この辺は結果論だと思う
「司馬鄴が力不足だったのが悪い」とはいいにくいから、近臣がへぼだったのが悪いと結論付けるパターン
ただ、『魏書』で司馬叡(司馬睿)がボロクソに書かれているのは、単に北魏を正統とする必要性のみならず、
北から目線では「いや司馬睿も司馬保と同類だろ」という批判が説得力があったからだと思う
司馬保がもっとうまく立ち回って、子孫が独立勢力を維持していたら、司馬保視点で司馬鄴を非難する史書も
出回ったかも知れないけれど
- 607 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/06(金) 23:29:57.42 ID:QA3dqrlG0
- >>604
劉淵の一族(南匈奴)が河北というか長城内にはいったのって後漢初期の時代なんですけど
後漢末には黄巾の乱や董卓の乱に関わり、曹操と戦って負けて服属してまた戦って負けて服属して
それで五部に分けられて監督統治された
これを曹操のせいでとかいうのは無茶でしょ
ただし、東晋やその後の時代の人たちが、西晋の崩壊をどう考えていたかは別だけど
- 608 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/07(土) 11:16:48.49 ID:Y8jgqaLp0
- 南匈奴はくっついたり離れたりを繰り返してるしなあ
蔡文姫の件で劉淵の一族が曹操と関係あるのは確かだけど
前の時代から匈奴の移住始まってたとは言え、匈奴移住は曹操もおもっきり関係ある話だし
匈奴移住政策が間違いなら、曹操だけ全く責任ないってのはおかしいと言えばおかしい
- 609 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/07(土) 12:30:16.73 ID:mYbivmaw0
- 曹操に責任がないとはいわないけど、曹操に最大の責任があるとも言えないでしょう
匈奴を河北に移住させたヤツが悪いというのなら光武帝が悪いになってしまうよ
- 610 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/01/07(土) 13:39:27.13 ID:MBKar6NT0
-
- - ──ー - -、
/i ,.-‐''"´ \ i\ .異民族問題は曹操のせいみたいに言われますが、
l \_/ _,, ,,_ ヽ、_/ l 後漢末の時点でもう引き返せない所まで来てるんですよね。
l ::::::/ ━━ ━━ ヽ::: l
ヾ_,;;;l , , , l;;;__ジ 曹操時代の異民族統治(統制)は、
| i ̄i ̄i ̄i """ | 責任者の梁習や張既が名刺史と称賛されるぐらいでした。
l . ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ .l
` 、 /⌒⌒i /⌒ヽ / .後漢中期以降、異民族が中原に侵入する事もありましたから
`/ | | \ /
- - ──ー - -、
/i ,.-‐''"´ \ i\ .少なくとも魏の曹操から晋の司馬炎までは、
l \_/ _,, ,,_ ヽ、_/ l 異民族を統治(統制)する意志は持っていたでしょう。.
l ::::::/ ━━ ━━ ヽ::: l
ヾ_,;;;l , , , l;;;__ジ これをぶん投げた
| i ̄i ̄i ̄i """ | 恵帝期の朝廷こそ責められるべきかなと?
l . ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ .l
` 、 /⌒⌒i /⌒ヽ / . 継続する意志って大切ですよね
`/ | | \ /
>>599
『三国志平話』も含めて比較すると面白いかもしれません。
>>603
愍帝の例のセリフは『麹允伝』にあるのですが、
「忠義」と題した巻で出てくるので、最初は自分もひでぇと思いました。
ただ、同じ『麹允伝』に麹允の失策が書かれているため、それを指して愍帝は言った(言わせた?)のかも?
索綝に関しては長安政権成立時の活躍を思うと、
長安包囲の惨状に心が折れたのか素が出ちゃったのか、あれがなければ忠臣として評価されたかもしれず。
忠義と能力は必ずしも比例しないようです。
>>606
次回でふれるかもですが、
記録に残る当時の拓跋部の東晋への態度は後世の作為が感じられます。
ただ、実際に裴憲君みたいなのもいましたからね
- 611 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/07(土) 21:54:12.72 ID:aAcfDp7J0
- 結局のところ恵帝陛下と皇后様が一番悪いんでね・・・?(小声
- 612 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/08(日) 00:45:17.78 ID:w4Vhfciu0
- 司馬昭や劉禅は司馬衷をどう見てたのかなあ
劉禅バカにしたら自分の孫は劉禅より遥かにバカでしたとか
司馬昭にでっかいブーメラン突き刺さる結果になって面白すぎだけどww
- 613 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/08(日) 02:15:05.41 ID:/Uk8UC2H0
- 司馬衷を皇太子に指名したのも、その正妻を決めたのも司馬炎だし…
死の間際も楊駿ごときにしてやられた感があるし、布石が全て裏目に出た司馬炎にも割と責任あるかな
なら司馬炎はどうすりゃ良かったの?と言われると答えを見つけられないけどww
- 614 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/08(日) 12:03:37.21 ID:okST+hYo0
- そりゃ明確な失点もなしに長幼の序を無視して皇太子(司馬衷)を廃して乱なんか起きた暁には司馬炎陛下が愚物中の愚物になっちゃうし...
- 615 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/08(日) 12:14:25.76 ID:VK+zYHMu0
- 後継者問題に正解はないから…
最初から破綻しているシステムだと言ってしまえばそれまで
- 616 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/08(日) 13:24:59.03 ID:l1tzdkA80
- 大王「最も強き者に」
八王の乱がそれかww
- 617 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/08(日) 18:31:36.55 ID:/1qg33Gl0
- 司馬炎「長男に帝位継がせるから、名臣達で上手く補佐するように」
八王・楊駿・衛カン・賈南風・張華etc「「「つまり私こそが名臣のリーダー格!」」」
問題は司馬衷に名臣リーダーの指名権が無かったって事かなあ(劉禅には一応あった)
- 618 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/08(日) 22:57:51.34 ID:w4Vhfciu0
- 元蜀臣の樊建に司馬炎に朕にも諸葛亮みたいな宰相居ればなあとか言ったみたいだけど
お前じゃ諸葛亮は使かいこなせんよって暗に言ってたのがねえ
現に諸葛亮ですら匙投げそうなくらい末期の晋は酷かったし
- 619 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/09(月) 00:11:01.86 ID:nPRDnOhh0
- >>614
遺言が捏造された件に司馬炎本人の過失はないのか?
- 620 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/09(月) 00:37:25.10 ID:Zx7uF10b0
- 遺言の創作(偽作)って結構あるんだよな疑惑からはっきり言われているのまで
死に際になってから遺言を残すのがそれくらい難しいということだが
- 621 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/09(月) 04:50:57.87 ID:BpFobOFK0
- まぁ元気なうちにはっきりと文書作成してたり
公の場で大勢の前で言ったことならまだしも
死の床で一部の親族や側近相手にボソボソ喋ったことなんて
どこまで本当かなんてわかりっこないからなぁ
- 622 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/09(月) 06:52:23.70 ID:pLg8HxeIo
- 雍正帝「後継者はぎりぎりまで公表しないのが正解ってはっきり分かんだね」
- 623 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/09(月) 19:54:44.57 ID:Zw6KJ9b80
- 陳舜臣が自著の中国の歴史でそもそも司馬衷を皇帝にしたのが
間違いだったってバッサリ切り捨ててるくらいだしな
一方で石勒を大絶賛して石虎をコイツさえいなければもっと早く南北朝時代になってたかも
ってクソミソに酷評してたけど
- 624 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/10(火) 03:20:05.81 ID:m3hObYOz0
- 疑問なんだが
遺言を偽造したとか改竄したとか
どうやったらバレるんだろう
どうやったら証明できるんだろう
結局政敵を打倒した後に
「あいつが先帝の遺命を受けたなんて嘘だったんだ」
「あいつは先帝の遺言を改竄した逆臣だから滅んで当然だ」
って言ってるだけではないのか
- 625 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/10(火) 14:41:21.68 ID:hOpaZBJk0
- 使用人とかが見聞きしてたパターンはあるんじゃない?
- 626 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/10(火) 21:22:32.19 ID:m3hObYOz0
- いやぁそういう「この宦官が自分が聞いてたのと違うと言ってるぞ」みたいなの含めて
後から言ったもん勝ちじゃないかなぁと思ってさ
まぁ史書なんて
そこのセリフを誰が聞いてて記録残ってるの?とか
「深く恨みに思った」とか「内心〜だった」とかどうして他人にわかるの?とか
いくらでもあって気にしすぎてもダメだとは思うけど
- 627 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/10(火) 21:28:22.82 ID:dFdcwkBd0
- ベッドか何かの下で盗み聞きしてた人とかいた気がするけど毎回そんなだったとも思えないしなぁ
当時は周囲にはそう思われてた、くらいの感覚なのかも
- 628 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/11(水) 07:18:53.66 ID:ebXaVlL80
- まあ極論言えば、史書として書かれた物だって著者の偏見、捏造が入ってる事なんか普通にあるしな。
当時の他の文献やら併せて見て、食い違いがあるとかでも無けりゃ誰も疑わないだろうし。
- 629 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/11(水) 13:16:06.41 ID:0J+znLYZ0
- >>613
少なくとも賈皇后は処断しておくべきだったな
- 630 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/11(水) 15:22:40.75 ID:gJ2KKtYzo
- >>628
中国の史書は、量的充実は凄まじいけど、質的にはそれほどではなく、
日本で言えば「今昔物語集」や「平家物語」レベルの記事が少なくないとか
まあ、時の朝廷が都合のいい話を公認したものが正史なわけで、
誰が聞いてたんだよって話まであんまり真に受けるのはいかがなものかってことだわな
- 631 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/11(水) 17:25:02.24 ID:shHHm5q80
- ん?司馬炎の遺詔が本人の意思通りだったって論か?
それだと正真正銘、楊駿の専横は司馬炎の責任になっちゃうな
- 632 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/11(水) 19:12:33.21 ID:parwMdfN0
- >>628
左思の字が「太」沖では無く「泰」沖だったとか、表記ゆれを含めたら無数に間違いはあるだろうし、
正しい表記が埋もれた人の方が多いのかも知れない。
石碑が見つかれば幸運なので、石碑を二つ作ってバックアップを企図した杜預は実に正しかった。
それでも今は行方不明だけれど。
後は、恐らく著者の信条でオミットされたであろう女性の諱。
- 633 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/01/11(水) 19:41:25.59 ID:kytgnvl00
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- - ──ー - -、
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l \_/ _,, ,,_ ヽ、_/ l .賈皇后誕生の経緯とか、
l ::::::/ ━━ ━━ ヽ::: l 八王の乱が誰のせいなのかは、
ヾ_,;;;l , , , l;;;__ジ このスレを読み返して考えてみてほしいんだぜ。
| i ̄i ̄i ̄i """ |
l . ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ .l .その時々の政情が絡んでたり、
` 、 /⌒⌒i /⌒ヽ / 戦犯が一人や二人じゃ済まなくなるので
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l \_/ _,, ,,_ ヽ、_/ l
l ::::::/ ━━ ━━ ヽ::: l
ヾ_,;;;l , , , l;;;__ジ おかげで鎌倉殿は平静な心で視聴できました
| i ̄i ̄i ̄i """ |
l . ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ .l
` 、 /⌒⌒i /⌒ヽ /
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- 634 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/11(水) 20:24:56.57 ID:KsyzMT0to
- 個人的には誰かのせいというよりもう国が腐っていってたんだと思う。恐らく魏の後期あたりから
- 635 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/11(水) 21:26:29.59 ID:parwMdfN0
- 一方で、何だかんだで「中華の統一王朝」としての求心力はあったように思える<西晋
異民族によって滅びたというが、むしろ漢人の方が西晋にトドメを刺したというか
積極的に西晋を見限ったというより、下手にがんばって粛清されるよりも、保身に走った結果というか
- 636 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/11(水) 22:01:47.73 ID:zEZO+we+0
- 求心力というか、選択肢がなかったというか
だらしない司馬氏は捨てて魏なり呉なりを復興させようなんて動きもなかったし
- 637 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/12(木) 03:29:50.44 ID:2DeZFOPa0
- 政権握った者が次々と打倒されていった八王の乱の後でもあり
嫡流が途絶えて皇族から帝位を選んでる状況でもあり
中央に野心がある人からすれば
「あいつが倒れたら次の政権(帝位)は俺じゃね?」と
助けるどころか破滅を願いたいところだし
中央から距離とりたい人からすれば
地方に割拠して自勢力育てたいところだし
見殺しが多発するのも仕方ないね
- 638 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/12(木) 09:17:28.77 ID:ne7wpg7A0
- 趙庶人が一気に加速させた感はあるけど奴がいなくても流れは変わらなかっただろうしな
- 639 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/12(木) 14:09:53.52 ID:6xgi4lVY0
- 仮に諸葛亮がこの時代にいても司馬衷ら中央の奴ら見捨てて
王導と同じことしてただろうな、結果見ればそろいも揃ってみんな劉禅よりバカだったし
- 640 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/12(木) 23:57:54.52 ID:uQSbxmbCo
- 張軌みたく辺境に逃げてたかも
- 641 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/13(金) 10:55:15.90 ID:mRWFk/aTo
- 結局どうすれば良かったんだろうな
司馬攸に皇位を譲ればよかったのか
賈南風に男子が産まれれば良かったのか
しかし司馬攸の時には長幼云々言ってた連中が
司馬衷の時には「こいつに皇帝無理だろ」になるのはなんでなんだよ
- 642 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/01/13(金) 12:51:37.40 ID:6nvCO6z50
- ひとりやふたりの無能のせいでこうなったのではなく
一族そろってダメになってしまったのは、やっぱ教育がなってなかったんでないのか
司馬朗・司馬懿・司馬孚・司馬師・司馬昭らが受けていたのと同程度の教育を
偉くなったあとの司馬一族が受けてなかったんでないのか。
- 643 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/13(金) 13:58:54.68 ID:bI5DkpIm0
- 皇族が軍権握ってる以上、司馬衷の治世なんとか凌いだとしてもいつか内乱起きるのが目に見えてるからなぁ
強いて言えば宗族出鎮のシステム考えた司馬昭が悪い。後の南朝でもトラブルの元になってるし
- 644 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/13(金) 15:23:06.75 ID:6eZNEqdW0
- 昼下がりの更新は珍しいと思ったら無能の上げガイジの仕業でがっかりだわ
やっぱ教育がなってなかったんだな
- 645 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/13(金) 17:14:19.66 ID:xUGv7JD70
- まともな家庭環境で育たず
教育を受けてないから言葉遣いが汚いのよな
- 646 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/01/13(金) 19:26:37.47 ID:z1Aj02hQ0
- 【「晋辟雍碑」は地味に重要な史跡だと思うのです】
- - ──ー - -、 >>641
/i ,.-‐''"´ \ i\ なんで司馬衷?的な論調が出てくるのは、
l \_/ _,, ,,_ ヽ、_/ l .干宝や孫盛といった東晋の史家の著作なんですよね。
l ::::::/ ━━ ━━ ヽ::: l
ヾ_,;;;l , , , l;;;__ジ .司馬炎の治世当時だと
| i ̄i ̄i ̄i """ | .司馬衷後継はガチガチの既定路線だったはずです。
l . ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ .l
` 、 /⌒⌒i /⌒ヽ / じゃなきゃ、「晋辟雍碑」の祭祀代行させないでしょうし、
`/ | | \ / 親父の治世中に資質を問われる機会は乗り切れたのでしょう
- - ──ー - -、
/i ,.-‐''"´ \ i\
l \_/ _,, ,,_ ヽ、_/ l 斉王に関しては、
l ::::::/ ━━ ━━ ヽ::: l .別家(司馬師の家)を継いだ上に司馬衷の傅役兼任。
ヾ_,;;;l , , , l;;;__ジ
| i ̄i ̄i ̄i """ | .本人も補佐役は望めど、帝位まではないかなあと。
l . ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ .l
` 、 /⌒⌒i /⌒ヽ / これまた「晋辟雍碑」を見る限り、
`/ | | \ / 「晋」の司馬氏の本家は司馬昭→司馬炎→司馬衷というね
※一言に司馬氏と言っても
徳川本家(司馬炎系)
御三家と御三卿(斉王や趙王やら琅邪王)
松平(河間王・東海王)ぐらいには格差はあるかな?
>>635
司馬炎の治世二十五年の意義はそこかもしれません。<「中華の統一王朝」としての求心力
こんなに治世長い皇帝が随分久しぶりというね。
>>642
割とどの王朝でも、王公になると楽したがるのが増えるのでしょう。
>>643
司馬氏の故吏だった毌丘倹、縁戚だった諸葛誕がああでしたからね。
劉裕の宋なんかも似たような事になりますが血縁関係にある者の方がまだ信じられるのでしょう
- 647 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/13(金) 19:57:15.13 ID:YB9gTB3X0
- 他姓の人に軍権を預けて大功を立てられると、公から王そして帝位へという禅定(簒奪)ルートが
曹操・曹丕と司馬親子で前例ができてしまったから、やりにくくなってしまった
実際にこの後の南朝でもそれで王朝交代が続くことになるし
他氏に帝位奪われて一族皆殺しにあうよりは、同族内で帝位が動くだけのほうがまだマシ?
- 648 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/13(金) 21:47:23.24 ID:p+tP81+H0
- 南朝も身内贔屓しまくってたけど結果はお察し
梁の武帝は一応前王朝斉の皇族ではあったけど簒奪選んだ珍しい例だが
- 649 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/14(土) 00:03:42.55 ID:X+rwM07R0
- >>647
同族内で帝位動かしまくると結局他姓に奪われるんだけどね。族滅もよくあるし
- 650 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/14(土) 01:18:21.40 ID:hTC1+bb80
- 長幼の序守って国が亡んだら
「あそこで実力者を後継に選んでたら」と言われるだろうし
実力で選んで後継争いが収まらず国が亡んだら
「あそこで実力主義から転換するべきだった」って言われるだろうし
まぁ結果論的なものでもあるか
- 651 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/14(土) 13:21:36.90 ID:Qy1c4P+y0
- >>646
確かに、司馬炎は成人後の即位で、しかも西晋は久しぶりの統一政権でしたから、
むしろ非漢民族の側にこそ「待望の本格政権」だったのかも知れませんね。
司馬炎政権期に朝貢の記録が増えているのも、非漢民族側の「やっと中国の政情が安定したから通交するか」という認識がありそうですし。
- 652 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/14(土) 21:34:36.44 ID:fJ01AKce0
- 大事なのは、如何にして国家運営する階層に目的意識を共有させるか、なんでしょうね
曹操や曹丕は実力重視の人材登用で、劉備と諸葛亮は漢王朝復興の大義を掲げる事でそれを得ようとしたし
司馬懿・司馬師・司馬昭は司馬一族に目的意識の共有者を求めた
結局、司馬一族とそれを取り巻く名族層の目的意識がバラバラになった結果起きたのが八王の乱だったのかなあ
- 653 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/14(土) 22:37:40.31 ID:QNhjU+SV0
- スレを読んでみるとそもそも西晋が(その後の南朝や華北胡族と比べて顕著に)宗族諸王に力を与えていたようにも見えないんだよなあ
- 654 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/15(日) 07:51:27.20 ID:GMrK5/Iio
- 前漢も、冒頓単于、功臣粛清、呂氏の乱、呉楚七国の乱ともりだくさんではあるんだけど、
晋との違いは、元老が仕事したのと、呉楚七国の乱は期間空いてるのが違うんかなあ?
- 655 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/15(日) 09:50:13.47 ID:POxlVQq/0
- 前漢はキツ過ぎる法律を緩めた実質秦の焼き直し王朝だし
ごたごたした後に名君の文帝が出たのも幸いしたわ
- 656 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/15(日) 14:00:20.40 ID:m7CYhDTL0
- 何か一つの理由とするなら、誰一人として中華を纏められるようなトップがいなかった、
という事になるんじゃないかね。
誰もが権力を握っても長続きしなかったし。
- 657 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/16(月) 07:05:30.81 ID:pUo40eES0
- 司馬亮と司馬瑋が死んでから司馬倫が簒奪するまでの10年弱は一応安定はしたから…
司馬炎だって中華唯一の皇帝になってからの治世は10年で長さには大した違いは無いと思う
- 658 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/17(火) 23:00:26.51 ID:Tgy7mg3L0
- 日本の政治の話するのアレだが、自民党は政治を行ってる間に内輪揉めして
野党は社会党時代から内輪揉めの間に政治をしてるって言われてたけど
末期晋は内輪もめの間に戦争してたら、いつの間にか戦争の間に内輪もめしてた事態になってるな
- 659 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/18(水) 00:01:55.82 ID:seaAW7Jro
- 後漢以来幼帝が多く久々の成人皇帝の曹丕が6年曹叡13年だから司馬炎の25年は久々の長期政権
- 660 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/18(水) 21:09:26.64 ID:jlWL6rfj0
- 衷じゃなくて攸だったら…とか言われるけど次が冏なんだからやっぱダメでしょとしか思えない
- 661 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/18(水) 23:18:11.04 ID:OCdAvS5l0
- 現当主の嫡子を後継に、能力は無能力者で無い限りは不問
→ あんな後継者で大丈夫か?と周囲がささやく
能力の一番高い親族を後継に、ちょっと遠縁でもオッケー
→ あいつよりオレの方が能力高いだろ! と蹴落とし合いになる(むしろ血族で無くても手を挙げる者が)
どっちがベストとも言いがたいのよねえ、平時と乱世で全く判断基準が変わるし
- 662 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/19(木) 21:37:56.60 ID:+xXeRILF0
- まあ色々あるけど最終的に決定打になったのは賈南風が太子の司馬遹を殺したせいだな
陸遜の言う通り、一度決めた太子を大した理由もないのに変えようとしたのが間違いだった
- 663 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/19(木) 23:05:08.69 ID:mjibxhcL0
- 読み返してみてもやっぱり大戦犯は恵帝陛下なんじゃないかと思えてくる
身体的障害があるわけでもないのに三十路で即位して太傅が好き勝手するって何事やねん
- 664 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/20(金) 07:12:41.47 ID:4Uvhnvivo
- >>662
つまり賈南風に男子が生まれていれば
どこからも文句のでようのない後継者だったのに…
- 665 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/20(金) 20:46:32.09 ID:LSGynF4S0
- 世継ぎ問題は太古から現代どころか未来へと永遠と続く問題だから
太子を簡単に変えるのはずっとご法度になってたのよなあ
- 666 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/21(土) 03:05:46.51 ID:8Aci+T3p0
- >>662
司馬遹の遺児3人(司馬虨・司馬臧・司馬尚)が速攻で絶えているのも色々キツい。
成人していれば、正統性で他を圧倒する存在に、つまり他の皇族が変な気を起こすリスクの低い存在になったはずだから。
記録上暗殺されたのは一人だが、残る二人も疑えば疑える状況だし。
もっとも、乳幼児死亡率の高い時代だから、夭折したのはそれこそ天命かも知れないが。
- 667 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/22(日) 23:23:26.98 ID:JAXl8eTt0
- 変えた方が良い時に変えず、変えない方が良い時に変えた
とはいえ根本の原因は気候変動なのかなー
- 668 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/23(月) 23:01:20.87 ID:VQn0at2U0
- 気候変動は事態を悪化させた要因だとは思うけど、変動したら必ず国が滅んで何世紀にもわたる分裂になるってわけでもないしなあ
- 669 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/24(火) 01:09:58.35 ID:0d85iza10
- 隋唐より後は運河があるからまた違った環境かと
- 670 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/24(火) 08:56:56.41 ID:Yle+Zb4v0
- いろんな要素が重なった結果だっていうのは散々言われてるからね
- 671 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/01/30(月) 23:56:06.32 ID:wAKW7oim0
-
- - ──ー - -、
/i ,.-‐''"´ \ i\
l \_/ _,, ,,_ ヽ、_/ l
l ::::::/ ━━ ━━ ヽ::: l 御無沙汰しています。
ヾ_,;;;l , , , l;;;__ジ
| i ̄i ̄i ̄i """ | 2/1(水)の夜に次回の投下を行う予定です
l . ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ .l
` 、 /⌒⌒i /⌒ヽ /
`/ | | \ /
- 672 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/31(火) 00:05:30.81 ID:fZ9s3ks80
- やたー
- 673 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/01/31(火) 15:38:54.13 ID:iXdw7q4x0
- ったぜ
- 674 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:04:30.95 ID:kT/GeQoz0
-
'"  ̄ ̄ ``丶、
/ -―‐-ミ \ \
, /:::(O):::::::::::::::\ ヽ
/ ..:::,、丶`  ̄ ̄ ̄ ヽ ',_
, {/ { \ ヽ: ', Vヽ
,' :| ∧ {、 \:―‐i‐ i //〉
:| i/、、\ \__|__:|_ : : ' /
i :| /| \ 〃う刈 》i |): : :K
| :l ィ笊_ 乂ツ |i | : : :|∧
| | l :爪 乂ソ , || |: : : |/∧ 「やる夫が正史を書くようです」第百四回よ。
| | | 込 , .从 |: : : |∨∧
. 八 | 个 ` イ: } |: : : | `⌒ 当スレにおける本編の内容、
ヽ| \|: : : :≧ー |/:| |_: | 及び先の展開のネタバレ行為は禁止になっているわ。
:| |: : ;>rノ^|:H /:/| √/ ̄ \
∧ |7: :._/_ |:. | /:/ , / / /⌒ヽ よろしくお願いね
/ | 、 {:{ F¬ 、 \ヽ:/ { /| / i
. ,: | } r人\ヽ ∨_, /: |' / |
{ :| | {/ \ ∨/ {_/' |
, | | | > _ V:/:.:|/ ,
/ ノ | 从 ィ-=ニニ V : |〕 \\∧
. / {/ 八 } {O-=ニニ 、 |_ ヽ〉: :.
/ / / / ヽ ;-=ニニニ ヽ  ̄\ {: : : .
, 〕 / / i:-=ニニ二 }ヽ \{: : : : 、
/ ∧ , ,-=二二二 } /: : : : : \
. / ,: : : /: : :i 八二二二ニ:、 ハ /: : : : : : : : :\
- 675 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:05:34.68 ID:kT/GeQoz0
- 【紀元316年11月 晋 秦州 上邽】
\_人_人∧从_人_∧_人_从_//
) >
ヾー─ー─ー──ー──ー──ー─ー,ィ < 申し上げます!! >
||; |; |i |; |; |; |i |; |; |; |i | || < (
||i |; |; |; |i |; |; |; |i |; |; | || /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^
弋┼i‐‐l!‐i!‐‐i──i‐‐l─i‐ l‐ l‐il┼‐ フ
弋ェェt┼┬┌───────┐ ,‐i┼t'ェ,ィフ
il_,└───────┘ , i!
:''''"~ ̄~`'' | ̄ ̄|| | ̄ ̄|i | ̄ ̄|| | ̄ ̄|l ....;:''''"~ ̄~`''-、__,,....;:''''"~:''''"~ ̄~`''
;:''''"~ ̄~`''-、_ || ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄| ̄ ̄| ̄|| `''-、
l| ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄|l
| ̄ ̄|l | ̄ ̄|| || ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄|| | ̄ ̄|| | ̄ ̄|i
 ̄i ̄ ̄|゙ '' ̄i ̄ ̄|| ̄! ̄ ̄;/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ゙̄ヾ ̄| ̄ ̄|i ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄
 ̄ ̄| ̄ ̄i`~ ̄| ̄i| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i ̄
 ̄| ̄;゙|i ̄ ̄l! ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : : \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/
 ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i、 ;|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : ≧ <
 ̄i ̄`~| ̄ヾl; ̄ ̄l| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : :-=ニ 長安が陥落致しましたっていう!!! ≦
`、 ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : ≧ ≦
″| ̄ ̄i| ̄!,,| ̄ ̄i| ̄! ̄ ; :|: : : : : : : : /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\
| ̄~~i ̄ ̄| ̄ i ; ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄_
''- .._ ~""''' ‐- ...,,__ _,,..-‐''~""''' ‐- ...,,___,,.-‐'
- 676 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:06:31.76 ID:kT/GeQoz0
- 【紀元316年12月 晋 秦州 上邽】
\ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/
≧ <
-=ニ 長安周辺にいた友軍は敗走ッ!! ≦
≧ ≦
/Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\
\ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/
≧ <
-=ニ 皇帝陛下は平陽へ連行された模様!!! ≦
≧ ≦
/Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\
/:.:.:.:.:.:./ / '/:.:.:.:.∨:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∨ /
/:.:.:.:.:.:/ }:.:.:.:.:.:.∨:./:.:.:.:.:.:.:/YY∨
/:.:.:.:.:.: /|  ̄厂 \:.:.∨:.:.:.:.:.:.:.:∨〉〉〉〉
√:.:.:.:.:. | / ̄| / / / __ \:.:.:.:.:.:.:.:.:.: |////〉
√:.:.:.:.:.:.:| / | //|/ ア二 ヾ i:.:.:.:.::.:.:.:..:.ヘヘヘ∧
√ :.:.:.:.:.: | ,x==|// iイJハ }i |.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
i:.:.:.:.:.:.:.:.:.|〃ノjハ V辷ソ |:.:.:.:.:.:.:.:.:/ :.:.:.:.:.:.:.:.
|:.:.:.:.:.:.:.:.:.|i{ Vじり 、 、 、 、 |:.:.:.:.:.:.: /:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
御冥福をお祈りします |:.i:.:.:.:.:.:.:∧ `"" | :.:.:.:.: /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
|:.|:.:.:.:.:.:.:.:.: ` ` ` ―― 、 |i:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i
|:.|:.:.:.:.:.:.:.从 { /:: :: :: :: } ‖:.:. /:.:.:.:.:.:.:.:. |:.: |:.|:.|
|:.|:.:|:.:.:.:.:.:.込 V:: :: :: :: ノ √:.:./:./:.:.:.:.::.|:.:|:./|:.|:.|
|:.|:.:|i.:.:.:.:.:.:.:.: 丶 ` ー ′ /√:.:/:./ :.:.:.:/:.|:.:|/│|/
|:.|:.八:.:.:. |∧ / 个i イ √:./|/:|:.:.: /:.八 |' |/
乂辷彡:.:.l / ̄Y >< √:/ |:.:./ミh、 \
>―< ̄\|‐' ∧ |{:./\ j:./i:i:i:i/
. /. . . . . .\- -/, ∧ |{/ \ 寸/__ /
/. . . . . . . . . .'/- -/, ∧ ヽ \ \ \ . .∨ /
晋 南陽王 司馬保
- 677 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:07:59.56 ID:kT/GeQoz0
- 【紀元317年1月 晋 秦州 上邽】
l{::::::::::::::/ }}、 _,,、、、、、,,,__/::::/:::::::::::/!
l{:::::::_/レs≦ア^'\:::::::::::\/{::::::::{::::::://
\ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/ /:::::/ \:::::::::::`ヽ、:::└</_
≧ </:::::/ \:::::::::::::::\=≦::::::\
-=ニ 弘農郡太守宋哲殿が匈奴の前に敗走!! ≦:::::,'" | ‘::::::゙,::::::::::`、:::::::::::::::`、
≧ ≦::::,゙ | |:::::::゙,::::::::::::`、:::::::::::::::゙,
/Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\:::,゙ | | |:::::::::゙,:::::::::::::ヾ≧s。:::::゙,
,゙::::::::::::,゙ / / \i |:::::::::::゙,::::::::::::::}⌒ー\}h
,゙:::::::::::::| _/ / }.\∧:::::::::::゙,::::::::::: }ー<__ノ_)}
,゙::::::::::::::| '" / } /} /⌒ヽ:::::::::::::::: : }::::::::::::::::: ゙,
|:::::::::::::::| / } /_ レ ∨::: |:::::::::: }::::::::::::::::::: ゙,
|:::::::::::::::| ,.イ_,、癶 /__/ {``'' - 、,,__∨::|:::::::::: }::::::::::::::::::::: ゙,
|:::::::::::::::|/[___,,、-'′ ``〜、,,__/ }:::|::::::::::::}::::::::::::::::::::::::}
|:::::::::::::: /:::::::: / ::::::::::::::::: }:::|::::::::::::}::::::::::::::::::::::::}
今日もラーメンが美味しいですね ゙,::::::::::::,゙ ヽ__r‐、{ . }::リ:::::::::::,゙::::::::::::::::::::: :}
゙,::::::::::{ \八 驫 ,゙/::::::::/::::::::::::::::::::::::,゙
゙,:::::::::\ o /:::::::/:::::::::::::::::: /:::::/
人::\:::::≧s。,_ _/::::/::::::::::::::::::::/:::::/
γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ \_\__\::::::::::ニ===. /::,イ\_::::::::_,>゙´/::/
| 殿下 |  ̄  ̄⌒ア/ 厶==/'''゙´ /:::/ \  ̄
ヽ______乂 / {{ { /,__ /:::::{ ‘,
/ {ニr=ミニニ} ̄:::::::{
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー .建興五年一月。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 漢軍が東進して弘農郡を攻略し、
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 同地の郡太守を務めていた平東将軍宋哲が江東へ逃走した。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/ 『晋書』と『資治通鑑』に記述があり、
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 漢軍が長安攻略の余勢をかって司隷攻略に乗り出したのが分かる
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 678 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:09:37.76 ID:kT/GeQoz0
-
/⌒Y⌒uヽ
/(○) (○)ヽ
_ /::::⌒`´⌒:::: \
/´ | ,-) (-、|
/' | l ヽ__ノ l. | 涼州の張寔様からの援軍が到着しましたっていう。
,゙ / ) \ `⌒´ /、
|/_/ ヽ 張寔様の手紙を預かってきたとも
// 二二二7 u' __ ヽ
/'´r -―一ァ"i .-‐ \
/ // 广¨´ /' /´ ̄`ヽ ⌒ヽ /:.|
ノ ' / ノ :::/ / ヽ } {\ ニ-:.:━‐:.<_/:/i:〉|
_/`丶 / ::i {:::... イ {:.{i:/ヽ/:.:.:.:.:>−く:.:.:.:.:.:.:/
>‐У:.:.:.:/ / ヽ:.:.:.:.:.:\
\/:.:.:.// / |:.:./,:.:.:.:∧ ___
/:/:.:.:.:/ _/} /7メ:./,:.:.:.V》n¨_>
《《/:.:.:.:|// / /|/__ \|:.:.:.:.:.:.トx、
/:./ .:.:.:.:l彡__ /,/ f芥ト |:.:.:.:.:|:.:.: `寸
涼州? /:/l:.:.:.:.:.:.|〃芥i Vソ }i |:.:.:.:.:|:.:.| |i:}
/:/ |:.i:.:.:.: |i{ Vソ 丶 .::::::::: |:.:.:.:.:.:ハ| |/
何かありましたっけ? .|:| Иl.:.:.∧ ::::::: ,. ―┐ /:.:.:.:// ii
乂辷从:.:.:.∧ ∨ _丿 /:.:.:.://ii‖ /つ‐ __ _
__(\ 人:.:.: 个 ィ/:.:./ 彡 / /JししU
{ ―「 Y⌒ニ=->-ゝ」 > <| .// { 丶 }
{ 二} } ∨/_ /--、 _|___\――、 ヽ } /
{ ー┘ / } r‐ /乙_几r'乙|\ / i i /
\ ト//^} /\ 八 \ | ./ー‐∨ | _| ′
/_|__彡iY..::::::::::∨ y |/| ',  ̄ ̄l /\ |\
- 679 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:10:48.82 ID:kT/GeQoz0
-
/⌒Y⌒uヽ
/(○) (○)ヽ
_ /::::⌒`´⌒:::: \
/´ | ,-) (-、|
/' | l ヽ__ノ l. | 恐らく、去年涼州の軍勢をここで足止めした件では……?
,゙ / ) \ `⌒´ /、
|/_/ ヽ
// 二二二7 u' __ ヽ
/'´r -―一ァ"i .-‐ \
/ // 广¨´ /' /´ ̄`ヽ ⌒ヽ /:.|
ノ ' / ノ :::/ / ヽ } {\ ニ-:.:━‐:.<_/:/i:〉|
_/`丶 / ::i {:::... イ {:.{i:/ヽ/:.:.:.:.:>−く:.:.:.:.:.:.:/
>‐У:.:.:.:/ / ヽ:.:.:.:.:.:\
\/:.:.:.// / |:.:./,:.:.:.:∧ ___
/:/:.:.:.:/ _/} /7メ:./,:.:.:.V》n¨_>
《《/:.:.:.:|// / /|/__ \|:.:.:.:.:.:.トx、
/:./ .:.:.:.:l彡__ /,/ f芥ト |:.:.:.:.:|:.:.: `寸
/:/l:.:.:.:.:.:.|〃芥i Vソ }i |:.:.:.:.:|:.:.| |i:}
/:/ |:.i:.:.:.: |i{ Vソ 丶 .::::::::: |:.:.:.:.:.:ハ| |/
|:| Иl.:.:.∧ ::::::: ,. ―┐ /:.:.:.:// ii
乂辷从:.:.:.∧ ∨ _丿 /:.:.:.://ii‖ /つ‐ __ _
__(\ 人:.:.: 个 ィ/:.:./ 彡 / /JししU
{ ―「 Y⌒ニ=->-ゝ」 > <| .// { 丶 }
{ 二} } ∨/_ /--、 _|___\――、 ヽ } /
{ ー┘ / } r‐ /乙_几r'乙|\ / i i /
\ ト//^} /\ 八 \ | ./ー‐∨ | _| ′
/_|__彡iY..::::::::::∨ y |/| ',  ̄ ̄l /\ |\
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー .
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 『晋書』『張軌伝』に曰く
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 680 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:11:30.96 ID:kT/GeQoz0
- 【紀元317年1月 晋 涼州 姑臧】
j、 j||!
, {i!ト1:i:}!r! r=,
j|_`¨j!::!|_!Lソ::|!
/;\ ,.、 .,、 r.、 rマ|!|k'´..:::::::::::::::::.', ,、
,.ィ::;:;iy' .::;ゝ/ :.\ / ,.ヽ、 ,.、 ,.、 ノ i|jリ:i!::::::::::::::;::;:::::|! ,.イ :.\
:;:;:'/.,.;:,:イ . ,., :,::;.,v:;.;.;.,.:;:;:;:ミ 、,.イ ':.\ .イ .;.ヽ、j! !.:.;:;:::::i!:::iレ1:::::i;ト、_ _,.ィ.;:;. .,:;.;:;..\ _ ,.イ:
,.イ .:;:/ ;.,...;.:,:;.,.;.;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ィ..;:, ..;:.;.;:,.ゞー_'゚´.. ..;:;:;:;:/Y≦芝!::::::::::::::::::::::::;ヾi!:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:
:;:;:;:イ .:.;.;.,:;:;:;:.:.;.;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:'/..;:;:.,:,:;:;:;:;.:,..;: ';:,.,:;:,.;:..:;:;:;:ir'..:::::::Y/.:::::::::::::::::::::::::::::;jト:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:
:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;..:;:;...;:;..;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;;;イ.N!:;;i´j!i Y.::.::::::::::::::::::::::::::;:;i!:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;
;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:(爪:..i!ハvヘ.:::::::レ'.:::::::::::::::::::::::::::从:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:
:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:iレ'j!:人リ:;1!|!:;:::;:::::::::::::::::::::::::::;::;i:;:i!:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;
:;:::;::::;::::::::;::;::::::::::;::::::::;::::;::::::::::;:::;:::::::::;::::;::::;::;::::;:::;:;:;.`ヾiレ'゚.::;::;:::;:::;:::;:::;:::;:::;:::;:::;:::;::ル八':,:.:;:..:;:..:.;::;::::;::::;::::;:
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ' . : . : . : . ' ;.::;:::::;::;::;.`_:-::‐;:-=:ニ;::ニ:´;:ニ.:;≠=.;ir.'.;.:.:.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
: : : : . : . : : : . : . : . : . : : : : . ' " . . . . . . '::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.;.:,: : : . : . : . : . :
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/.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ
: ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/
Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 長安が陥落した後、
\ヽ、 _ , イ!::/ .涼州を統治していた張寔が、南陽王司馬保に手紙を送った
/ ヽ{ ト、ヽ l:′
∧\ マ三ソ| .\
./: : \\ ヾ-〃 ..∧
l; : : : : \\.り/: : :i
- 681 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:13:20.88 ID:kT/GeQoz0
- 【張寔さんの御手紙@『晋書』『張軌伝』(大意)】
┏────────────────────────────┓
王室の有事に際し、身を投げ出す事を忘れてはおりません。
我が州は遠い地域にあって首尾多難である故、
以前に軍勢を派遣し、公の行動に従うよう望んでおりました。
ところが、途中で符命を受け、軍勢を帰還させるよう勅がありました。
┗────────────────────────────┛
〈ヽ /^〉
∞´ ̄ ̄` ̄\
//:::::::/ /\::::i:i:V
/ /:::::∠ム/ ー-V>>>i
j::v、!● ● i::::::::〈_ゝ
l::::〈 ワ /:::::i y'ハ
そういえば、そんな事もありましたっけ .しヾ`ーゥ t-!,、_У / ヽ
/´LM 」tー〈 〈 ',
/ く央 ゝj⊥,\
,/ー、{ ハ /ー、! \
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー .文中に出てくる公は南陽王を指している。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 前年の夏頃の話と思われるが、
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 張寔が南陽王の下へ派遣した援軍が、南陽王の命令で帰還したらしい。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/ 長安を救援したい張寔と、
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 長安を救援したくない南陽王の間で齟齬が生じていたわけだ
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 682 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:15:40.67 ID:kT/GeQoz0
- ┏─────────────────────────────────┓
ほどなく北地郡が陥落して賊が長安に迫りましたが、
胡ッが進まなかったため、麹允が金五百で胡ッに救援を要請したと聞きました。
これによって、我が軍勢に山々を踏破させようと決めました。
┗─────────────────────────────────┛
〈ヽ /^〉
∞´ ̄ ̄` ̄\
//:::::::/ /\::::i:i:V
/ /:::::∠ム/ ー-V>>>i
j::v、!● ● i::::::::〈_ゝ
………… l::::〈 ワ /:::::i y'ハ
しヾ`ーゥ t-!,、_У / ヽ
/´LM 」tー〈 〈 ',
/ く央 ゝj⊥,\
,/ー、{ ハ /ー、! \
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー .続いて前回紹介した長安包囲での一幕。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 南陽王配下の胡ッの軍勢が動かず、
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 麹允が彼に救援を求めていた事が涼州まで伝わっていたようだ。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/ 張寔は業を煮やしたのか、涼州の軍勢を長安へ差し向けようとした
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 683 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:16:35.26 ID:kT/GeQoz0
- ┏───────────────────────────┓
折しも朝廷が傾覆したと聞き、
忠義は主上に達せず、派遣した軍勢は危難に及ばなかった事、
深く嘆くばかりであり、責は死してもなお余るものでしょう。
今、改めて軍勢を派遣し、ただ公の命令に従いましょう。
┗───────────────────────────┛
/:.:.:.:.:. へ:.:.:./ |、、、、..,,_ /:.:.:.:.:.:\
≧==≦ >''"(_)__|:.:.:.:.:.:.:.:.:`'<:./ヽ:.:.:.:.:.:\
〈 /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ニ-≧==≦
/:.:\/.:.:.:.:.:.:/:.:.:>'"⌒'/:.:.:.:.:.\
/^┐:. /:.:.:.:.:.:.:./:.:./ '/:.:.:',:.:.:.:.:. /
/└_ ∨:.:.:.:.:.:. // ‖ '/:.:.:.',:.:.:.:∨ /
. /:.:.:.:.:└/:.:.:.:.:.:.:.〃 // / }:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.V
. /:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.‖ /:/ / :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
/:.:.:.:.:.:. /.:.:.:.:.:.:.:.: /彡'′ / ゙メx_:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:
なんだ。 //:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.|__ " / /| / \:.:.|:.:.:.:.:.:.|
/ /:.:.:.:√:.:.:.:.:.:.:.:.:| // / ヽ|:.:.:.:.:.:.|
結局私を助けてくれるんじゃありませんか。 .:.:.:.:.:√:.:.:.:.:.:.:.:.:.| ≠=ミ ィ== :.:.:.:.:.:.:.|
|:.:.:.:.:|:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.|::::::::::::.... 、 ..:::::::‖ .:.:.:|:.:|
心配して損しました \:.:.:|:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.| ‖:.:.:.:.:|:/
/ ̄/乂l \:.:.:.:.:.:.| 、_ _, /:.:.:.:.:.:.:|
. / /, V\ :.: ト イ:.:.:.:.:.:.:.:レ
. / /, |- -\j__个s。 _ < 彡イ/}__彡
/ /, |- - |i:i:ミh} フ¨´ ∨ |- -| 1
/ /, |- - |寸i:i:ミh }__ |- -| /|
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー .
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ だが、長安が陥落したため、
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 張寔は今一度南陽王の下へ軍勢を派遣するという。
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .要するに、長安政権が潰れた以上、南陽王に従うという意思表示だろう
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 684 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:18:31.87 ID:kT/GeQoz0
- 【紀元317年1月 晋 涼州 姑臧】
j、 j||!
, {i!ト1:i:}!r! r=,
j|_`¨j!::!|_!Lソ::|!
/;\ ,.、 .,、 r.、 rマ|!|k'´..:::::::::::::::::.', ,、
,.ィ::;:;iy' .::;ゝ/ :.\ / ,.ヽ、 ,.、 ,.、 ノ i|jリ:i!::::::::::::::;::;:::::|! ,.イ :.\
:;:;:'/.,.;:,:イ . ,., :,::;.,v:;.;.;.,.:;:;:;:ミ 、,.イ ':.\ .イ .;.ヽ、j! !.:.;:;:::::i!:::iレ1:::::i;ト、_ _,.ィ.;:;. .,:;.;:;..\ _ ,.イ:
,.イ .:;:/ ;.,...;.:,:;.,.;.;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ィ..;:, ..;:.;.;:,.ゞー_'゚´.. ..;:;:;:;:/Y≦芝!::::::::::::::::::::::::;ヾi!:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:
:;:;:;:イ .:.;.;.,:;:;:;:.:.;.;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:'/..;:;:.,:,:;:;:;:;.:,..;: ';:,.,:;:,.;:..:;:;:;:ir'..:::::::Y/.:::::::::::::::::::::::::::::;jト:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:
:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;..:;:;...;:;..;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;;;イ.N!:;;i´j!i Y.::.::::::::::::::::::::::::::;:;i!:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;
;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:(爪:..i!ハvヘ.:::::::レ'.:::::::::::::::::::::::::::从:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:
:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:iレ'j!:人リ:;1!|!:;:::;:::::::::::::::::::::::::::;::;i:;:i!:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;
:;:::;::::;::::::::;::;::::::::::;::::::::;::::;::::::::::;:::;:::::::::;::::;::::;::;::::;:::;:;:;.`ヾiレ'゚.::;::;:::;:::;:::;:::;:::;:::;:::;:::;:::;::ル八':,:.:;:..:;:..:.;::;::::;::::;::::;:
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ' . : . : . : . ' ;.::;:::::;::;::;.`_:-::‐;:-=:ニ;::ニ:´;:ニ.:;≠=.;ir.'.;.:.:.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
: : : : . : . : : : . : . : . : . : : : : . ' " . . . . . . '::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.;.:,: : : . : . : . : . :
. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ` :.:;::;:::;: ' ::::::::::::::::::::::::::::::::.:::::::::::::;:;:'. : . : . : . : . : . : .
. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . '.: ;::.:.:::::::::::::. ':::::::: ' . : . : . . . . . . .
. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ':;::::::::: ' ::::: ' . . . . . . . . . .
. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ..γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
| 南陽王にも困ったものだ .|
/.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 .ヽ______________乂
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ
: ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/
Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 残る有力な司馬氏の宗族諸王は、
\ヽ、 _ , イ!::/ 琅邪王司馬睿と南陽王司馬保の二人となった
/ ヽ{ ト、ヽ l:′
∧\ マ三ソ| .\
./: : \\ ヾ-〃 ..∧
l; : : : : \\.り/: : :i
- 685 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:19:34.28 ID:kT/GeQoz0
- 【紀元317年2月 晋 司隷 滎陽】
,,‐''''´´ ,! l
`、 /黄 【河東郡】 ( 〉 朝歌○
', / `ヽ、 /
', / `ヽ、 _,,,,,,-‐'′【河内郡】
', /河 `‐-‐´ ,-‐'´
', / 〇安邑 ○垣 _,-‐'i´ ○酸
) ,' ○解 ,,,..-‐- 、,,,_ 河橋 温 〇懐_,,,-‐'´ `-、
,''´ 【馮翊郡】 ,' ,,/ 邙山▲ -、,,_ ○ ○ _,,,-一'´ l
'、 l ○蒲阪 大陽○,,-‐'´ 【河南尹】 洛陽○河陰~´ 成皋 ●滎陽 !
ヽ, ) 入 _,,,,...-一'´〇陝 ○十三里橋× ◎ 〇偃師 ○ ○
`~´ 渭水_,,,,,...---‐‐''´×潼関 ‐'○湖○ 新安 ○ 〇緱氏 ▲ 中牟
〇渭城 ,,,-‐'´´ ○華陰 弘農 ○ ○宜陽 河南 _,,..-‐- 、嵩山○轘轅 .,,-一
,--‐‐'^´ 〇 ▲ 澠池 ○ (´ ○輪氏 `、 ○密 ,/
〇長安 〇隠盤 鄭 華山 新城 ``'''‐-、,,_ `‐-‐'''´´ `~~`ヽ、
○覇上 【弘農郡】 ○梁 _,) 〇陽翟
【京兆郡】 ,,,_ ,ィ´ 【潁川郡】 ○許昌
(~)
.γ´⌒`ヽ
{i:i:i:i:i:i:i:i:}
(`・ω・)∧,,∧
< >(ニO ・ ・ 進めー!
ッッ) ,_lミl !、 ゙i.
ミ_(⌒~(, (__)|`ッ ト,o_o).
(, l!、 ̄| |ッ (,
/.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 (⌒;; _ッ/ッッ~'''''''(, ッ~゙i ゙i _ッ
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ (⌒;;(⌒;; .(,ッ ゙i_) |_|フニッ(,ッ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. ッ_)
: :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ
: ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ 二月。
Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ
\ヽ、 _ , イ!::/ 漢の軍勢が滎陽を攻撃した
/ ヽ{ ト、ヽ l:′
∧\ マ三ソ| .\
./: : \\ ヾ-〃 ..∧
l; : : : : \\.り/: : :i
- 686 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:20:51.78 ID:kT/GeQoz0
-
. / ∧∨ノ{ \
/ / 厶ハ },ノ{ |\
/ / / / `⌒{ | |
{ノ/´/ ̄/ヽ __{__|_l | |
/ |/ ,∠ ∨ `ト、│
{/^{__ィf笠ミ --∨l |ヽ{
{( | | , '符ぅ} l ∨
/\| | |\/
/ / | | ーr‐、_, /| |
/ / /| | \  ̄ ィi | ト _
/ / //| |( ̄l\__ i〔_)| |l |∧ _ / ̄}} 豚が迷い込んで来たわね
/ / //∧│ ̄ ̄ ̄門 ̄| | |l | ∧ \\┬rく ̄)ノ
. / / 厶ィ } | {{ 厂 ̄\| ∧ / ̄) | | |〉 〉ヽ
/ / /\ \\___{{_/ |\ \ (_/{{ ノ / jj}
. / / / ヽ ヽ \ \ト、 |\ ヽ イ{ {{ ___/ ノリ
/ / / ‘, ヽ | | | l / {{ ト=====彡イ
. / / // | |l| {{ | | | l// \____/
/ / / | i |l| }{ | l/ヽ/ ∧  ̄ ̄
. / / / | | \ |l|_/ ̄}{ /|// }}
. | l/ / | /| |l| }{ / j/ ∧ | }}
. │| /  ̄\_j/ | ∨ |l| / }{/ /| ∧ \__ノ リ \__人_人从_人_人从/
. | | | // ̄\) │ ∨ ノリ /{ / | }\__{ / _) (__
. | | | | / ̄\ | ∨彡' / }{ j{ イ/ ) げぇっ李矩ッ!! (
. | | \_| l| \__/ ̄ ̄\/`ヽ }{/\ \_/リ  ̄ ̄) ( ̄ ̄
\ 丁}ト / \ヽ{ | j } }{ _,ノ\ {_/ / /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\
\ | | |}> _/ ̄ヽ |_|` /| } ヽ \\/
晋 滎陽郡太守 李矩
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー .
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } しかし、滎陽郡太守の李矩に撃破されたと『晋書』『愍帝紀』にある
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 687 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:21:34.18 ID:kT/GeQoz0
- 【紀元317年春頃の勢力図】
.,、
、-' ヘ
,r'`ー-、_;_, 拓跋部 段疾陸眷 /´ /
r'´  ̄ヽ, 【段匹磾】 ,r'´ r' r‐
} { ,.、_ノ _"7 /
/ r' / 'ー'´
./ ノ ヽ
' { 'ー、 r'‐-,_,_ィ_
} 石勒 【邵続】/ヽ_r' _r'´
{ 劉聡 r-'´ 曹嶷 r'
`ヽ } ノ }'ー'
{ { r r'
'´`ー-, ヽ / ノ r'
\ 'エ_,.-‐'`ー―‐'―= ‐' .,
 ̄ ̄`ー‐'―'´ (魏該)(李矩)【荀組】 >
劉曜 ,ヘ' ヽ
r-v'γ ヽ ハ_
ィ-v __ゝ、 `{_,、 【】()は晋王朝系
,、_ r' `,=-、
杜曾 `' r' {__'ィ }
,. -――'´`ヽ , _,.r'【司馬睿】 __/`
_/ ヽ ,/ ヽ ノ `^ー'`>
_ィvー'´ Z、 /(陶侃)ー-,r' } ,. :-:.' ー ' ¨ :.ゝ.、
r-‐'´} {`ヘ } ,.:´: : : : : : : : : : : : : ヽ.
'ー'`" `ー' r、} ,.': : : : : : : : : : : ',: : : : : : ヽ、
(王敦) ,':.:;':.:.:;'.:.:.;'.:./.:;'.:.:|i:';:.:.:.:.:.:.::`、`ゝ
,':.:.i:.:.:.i:.:/i:.:/i:.:ハ:.:l:i:.:.i:.:i:.:.:.';.:.:',
/イハ:!:.:.:l:/ i/ ノノ ノリリハリ:!:i:.:.!:.l
i/!:.:!:.:.;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;l:.!:ハ!
∨|:.:.! ノ/i/ノ
ヘ!:| ノ!/′
長安政権の崩壊で、滎陽が対匈奴の最前線と化していた .ヾ!>ー- ´`-- <イリ
(;;;;;ソ⌒) ̄`´ ̄(⌒ヽ
ヽ;;=;;/__,,、_/;;`ソ
〉;;;;;;;;ソ:/A.i:l;;;;;;!′
く;;;;;;;;;;;;i;!;;;;;;;;i;!;;;;;ゝ
i、__,,/ !、__,,!
`ー'′ `ー'′
- 688 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:22:15.65 ID:kT/GeQoz0
-
.,、
盛楽 、-' ヘ
,r'`ー-、_;_, ○ 薊 /´ /
r'´  ̄ヽ, ○ ,r'´ r' r‐
} { ,.、_ノ _"7 /
/ r' 晋陽 太 / 'ー'´
./ ノ ○ ヽ
' { 陽邑○行 厭次ー、 r'‐-,_,_ィ_
} ○襄国 ○ /ヽ_r' _r'´
{ 平陽 山 鄴 ○ r-'´ 〇 r' '
`ヽ } ○ 壺関○ ○広宗ノ 臨淄 }'ー'
{ { 脈 r○廩丘 r'
'´`ー-, ヽ / ノ r'
\ 'エ_,.-‐'`ー―‐'―= ‐' .,
 ̄ ̄`ー‐'―'´ ◎洛陽○滎陽 〇 >
○長安 ○○許昌 下邳,ヘ' ヽ
襄城 ○葛陂-v'γ ヽ ハ_
ィ-v○寿春 __ゝ、 `{_,、
,、_ r'●建康 -、
○襄陽 `' r' {__'ィ }
,. -――'´`ヽ ,、 , _,.r' __/`
_/ ヽ ,/ ヽ ノ `^ー'`> ,. :-:.' ー ' ¨ :.ゝ.、
_ィvー'´ Z,、 / `ー-,r' } ,.:´: : : : : : : : : : : : : ヽ.
r-‐'´} {`ヘ ,.': : : : : : : : : : : ',: : : : : : ヽ、
'ー'`" `ー' ,':.:;':.:.:;'.:.:.;'.:./.:;'.:.:|i:';:.:.:.:.:.:.::`、`ゝ
,':.:.i:.:.:.i:.:/i:.:/i:.:ハ:.:l:i:.:.i:.:i:.:.:.';.:.:',
/イハ:!:.:.:l:/ i/ ノノ ノリリハリ:!:i:.:.!:.l
i/!:.:!:.:.;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;l:.!:ハ!
∨|:.:.! ノ/i/ノ
同じ二月。 ヘ!:| ノ!/′
ヾ!>ー- -- <イリ
平東将軍宋哲が建康に至ったと『晋書』『元帝紀』は記す .(;;;;;ソ⌒) ̄`´ ̄(⌒ヽ
ヽ;;=;;/__,,、_/;;`ソ
〉;;;;;;;;ソ:/A.i:l;;;;;;!′
ノ`;;;;;;;;;;i;!___i;!;;;;;ゝ、
(_;;;;;;;;;;;7;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ;;;;;;;;)
` ̄ ̄ ̄´` ̄ ̄ ̄´
- 689 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:23:49.75 ID:kT/GeQoz0
- 【紀元317年2月 晋 揚州 建康】
/ニYニヽ
/ (0)(0)ヽ
/ ⌒`´⌒ \
| ,-) (-、.|
r`ー^~`┬┬´| l ヽ__ ノ l |ー┬'´ ̄ヽ
}ヽ: : : : : |r┤: \ ` ⌒´ / : :} }: : : : : :}
イノ: : : __ヒ匕Y ヽ. ノ八`ヽ`r――<リ
/::::|: : /:.:.:.:.:.:.:|::::::i|: ヽ、ニニ彡'ハ:::レへ、::::::::::ヽ
/::'⌒,.イ:.:.:.:.:.:.:.:.:|::::::|:|\: :、__/: /!:r'´ヽ Y:::::::::::i
V:::/:.:.|:.:.:.:.:._,.イ!___j:.:.|: :ヽ:__/ |:.{,.ニ ト、::::::::! ,、イ(__ノ>。,`丶
ゝ:.〃!:.:./_/i⌒||:.:.:.|: : : : : : : : : :|:.:`Ti |: :::::::::! /<⌒Y⌒> <\ \
/:.:||:.:.ゝ'´: : : :L=」!.:.:.:.|: : : : : : : : : |:.:.:.L| X:::/ /<,、=ミ\ / >-<二 ヽ :.
/辷j{| V〈 〉∨| | `i__ノ ,|ヽ八
辷ハ十ー{< >}八-ヘ. V <| \〉
/ 〈__/ィぅ笊`Y´ ィ笊ミV\___|\ \
/⌒7 /从ゝ乂ソ`¨´ 乂ソノ/\ /\{\(⌒
/ jリ沁, 〈 /7 /∧ 〈\(\
/ ノ| i|l ヘ _....__ .イ /〈 ∧ }\\
/´∨| 八 {个s。.`` イ//∨巛∨\ ⌒
j/ \{ イう爪,.ィ(.:.:.:.:/`'<( )ー-ミ
/,、<⌒.:「((__)) ∧〉'’.:.:.:.:.:.:.:`'く( `r_
/::::::::::x%\][_/.:.‘《,.:.:.:/.:.:.:.:.\_ノ( \
/:::::::::x%.:.:.:.:.:,ィシ゚'´.:.:.:.:‘《,/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`'(⌒ヽ
晋 琅邪王 司馬睿
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \ 『晋書』『元帝紀』によると、
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー .この際、宋哲は愍帝の詔勅を持っていたとされる。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } ただ、内外断絶された
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 長安城の外にいた宋哲が詔勅を持っていたとは考え難い。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/ 類似の詔勅が涼州にも届いた事が『晋書』『張軌伝』にあるが、
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 東晋・前涼の正統性を示すために偽作された詔勅の可能性がある
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 690 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:24:44.37 ID:kT/GeQoz0
- 【紀元317年3月 晋 揚州 建康】
,イニニニヘ辷ソノ‐'>'' ´:`''< __//
. /ニニニ< <⌒)ノ :/: : : : : : : : : :/、_ソ
/ニニニ〈ゞソノノ/: : : : : : : : : {⌒、/:∨ /
. /ア´ `ヽ ヽ_`∨: : : : : : : : : :.{乂/: : : ∨
. ,イli{ }l } }}. | : : : : : : : : : : ヤリ: : : : :乂
. // 乂_ノ ノ〃 ノ: : : : : : : : : :ト、トV:/: : : : l`ヽ ろうやおう、こうてい
,、丶` ><_ イ: ハ: : : : : : : |',:.:l 笊:从: : :.}
ァ―=ニニニ/ /ニニニヘ: :.ヘ: : : :l: :从 ヽ',乂: :/ハ: /
ニ/ ̄ / / ̄ ̄ ∧/ }: ヘ: : : ',\', /: : : /
ニ\__./ニニ=-/ `ヽW∨、: ', ヾ‐.イ/}:/ / ___ r―‐- . \
ニニニニニニニ/、、 `ヽ`_ハ´ヽ:',>< / /r┐`ー'^ ゝ' o \
ニニニニニニニ/ `ヽ ヽ ̄ノ /o `¨ (`Y´) r‐==ミヾ `、
`"''-=ニニニニ/ ', V : r‐'r‐ヘ 〈 〉 |⌒ト ∨ ハ
| |〈 |{7´ YLノ|\|_厶 }|o゚ | `、
| |く( |{∧___{⌒´ 〉/○ i:}|_,ノ `、
| ∧゚ oト ○ .〔 〕 |\
| ∧__/i __ | {f}f}、 |
私に皇帝になれと? | i 〔 〕人 < ノ .イ: / |\
ノ^| /f}f}\〈\ __ / :|/..┐ :|
まだ皇帝陛下は存命ではありませんか。 |:∧ |\∧ '.辷____,,..彡'|=|'|/
/ \|\__,f‐|「∨ //´|=|ニ=-
私などではとてもとても -‐=ニニr'⌒ー┐ .厶斗ir。ニニニニニ=‐-
/ニニニニニrf \ `二V´}ニニニ゚ir。ニニニニニニニ
/ニニ\ニrf∧ `マ,ノ_,.ニニニニニニ%ニ/ニ/ニニ
. //}ニニニニ%。o 〉 }::/____)。o%¬冖'^∨ニニニ|
. ,.:.:/ニニ{:∨ニニ} ̄`V7∧ニニニニニニニニニヽニ/ニ|
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー .三月。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 西陽王司馬羕を代表とする文武諸官が、
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 琅邪王司馬睿へ皇帝に即位するよう要請したが司馬睿はこれを拒否。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/ 再三に渡る要請の末、「晋王」に即位する事で決着した
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 691 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:26:47.78 ID:kT/GeQoz0
-
-‐=¬ -―…―-
/ |
/ . -‐====‐- . \
/ x==ミ (⌒) ┐ \
/{ 〈/¨¨⌒ー‐ |: ー┐
/ / /ゝ=-/  ̄ ̄ ̄\ 八 ∧
/ / /O / / / \ \_/O
/ ゚ ///ト/ // } ノ{´ { o|
/ |_f「‐┘/│ r==トミ ./| ノ },//⌒ヽU
/ / Y^Y ∨| :| 圦_爪`ヾ | :/「 ゝ'^{ ;
/ / / 八_ノ 八:| \ン |/:│0 / / ./
⌒¨¨ア / 〈∧〉 ! \ 厶イ x≦ /〈/ 元号を建興から建武に改めます。
ー=彡 -‐ァ / \’ 〃厂 /{
/ / /i/ ′ |\ 〉' //〈 .それと大赦令を出しますが、
/Y ∠ ´ / /::. | - .::/ |⌒´ .祖父母を殺した者・父母を殺した者、
/ |/'^⌒ 厶イ ∧ :ト. ` ..:::::; | 及び劉聡・石勒は大赦の対象外とします
/{ /^ー‐=ニ /└'f^Y ∧ | ..< / ,人
. /Y__,,.. -=ニニニニニニニ% \ .::≧o。o个./; /\{
‐=ニニニニニニニニニニニ ∧〉≧==く} ⌒^ 厶イ
ニニニニニニニニニニニニ∧〉⌒Y Y,〉=-
ニ^ir=ミニニニニ|ニ 〉〉ニr=ァ 〉 :}| }|∨ニ=‐-
ニイ/ニニニニニ|ニ://r=く=\\ \rノ, }ト.ニニニ
=//ニニニニニニ/fア¨ニニ 丶.\ //ニ%ニ:/ニ
//ニニニニニニ//ニニニニニ=-\__/ニニニ%/ニニ
. ニニニニニニ//ァニニニニニ{{ニYニ}}ニニ∨ニニニ
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー .
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 続けて改元と大赦を行い、
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 百官の整備と宗廟・社稷の建設を始めている
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 692 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:27:24.52 ID:kT/GeQoz0
-
{::::.\::::::::::_;. -‐' / -‐:::::::: ∧::::/ ∧::.\::::::ハ
\:::::::ヽ::::ア //.:::: ‐-ミ V jう トミ:::Y:::::{/
}::::::::∨ -‐ ¬く::::::イ ==rく ア }::::::.`ヽ:/.:.:.:
人:::::::/ _ ,......::::く` ゙Y人〃 ノ レ /::::\::::/.:.:.:.: 殿下。
(:::::::ミ=\ ,ィ __ヽ ∨ ト-‐ } r《∧::} ∨.:.:.:.:.:
ー-ミ三iヽ 〃⌒}∧ ∨ ヽ. / | ヽ}/∨.:.:.:.:.:.: 各地で瑞祥が起こったと報告が
∧ ゙ト-‐ヘ:::::.、>‐-》 | ノ ,′.:.:.:.:.:
/.:.:.\、 V , _ア _, ,′ '.:.:.:.:.:.:.:.:
. /.:.:.:.:.:.:.`丶、 ` _ -‐  ̄ / |:.:.:.:.:.:.:.:
|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ / ,......::::7 / .| _ / / \ / i \
|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ / | __./ム\ / r=--. | /| ヽ
|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ / | __ イi´ / ー' ≧==≦ ) ) |// ヽ }
>、 \/ , | /(_ ( / >-< {/////≧x }/
晋 驃騎将軍 王導 > ´ \ \/ ! 〃(_ =ミ、 ヽ { / i |ヽ ./|/////////≧x
 ̄ ―- 〉 /.- 、| ム=彡′ i V_人_ { .| ! / .|//////////| \ノ
____ (____)ヘ{ { | } ^ \ハ ト、〈___|//////////| \
ィ〔///ハ !'/∧ 〉 !〈 `ヽY/ /ィzzzzヽ./´ ̄ ̄ ̄ ミ /
ヽ / ヽ///∧ |//| ヘ_/ | |zzx </〃 之ソ / ___ ', ∨
私は四海の責を果たしていませんし、 ゝ---ヘ///.ヘ_j/| |! | |、 之ソヽ! / 〈  ̄/ ∨
まだ過ちを反省したわけでもありません。 | ハ//// ! .ハ !ヘ { ヽ. j/ ij x爻爻爻爻xx `/
|__/ V/ /.| / | | | iゝ r- 、 .爻 爻x/
どうして瑞祥があるのかと? { / .}/ | | .从 | >. ー ' イ爻 爻
| / x爻 jハ / .ハ{\} |≧≦ ./ ^^ X爻X爻^
`'' ー爻 ∨}/__ -= ーイr=./ i \
__ ..≧>  ̄ ミ、 { { } } / , ',
r{{_=}=__}/ィ-- 、 __rメ X {n_} } ,..:' /
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー .世子の司馬紹が晋王太子に立てられた。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 西陽王司馬羕が太保、
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 王敦が大将軍、王導が都督中外諸軍事・驃騎将軍に任命されている。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/ なお、王導は中書監・録尚書事・揚州刺史なども兼任している
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 693 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:29:07.76 ID:kT/GeQoz0
-
/ / / \
/ \
/ / ,
/ / | ′
/ |
/ / | | | | \
/ イ / | | | | \
/ / | | | | \⌒
/彡} ノ ノ | |\ \⌒
ノ/ | | / ノ人 八 \{
j__ノ}/ j/ ノ\ \ あれだけいた宗族諸王も、
_// ̄ ̄/ ノ{ ノ\{ ̄ 建康に逃れて来られたのは私込みで五人だけ。
__ / / // ―<___/ニ\_
. / / _/  ̄ ̄\ ノニjニニニ\ それで瑞祥なんてどうかしています
/ {/ \ __>――‐<ニニjニニニニニ\
{ ノ\ ノ二二二二二二二二二jニニニニニニ∨
/⌒\/ 厂/ ̄ ̄二二二二二\ニニニニ{ニニニニニニ }
{ {__/ √二二二二二二二二\二二{ニニニニ√ニ√_
{ \ }_√ニニニニニニニニニニ.|ニニ{ニニニニ√ニ√ /
. \ ∨ \ニニニ/ ̄ ̄ ̄ ̄\|ニニ{ニニニニ√ニ√ \
 ̄{ ̄  ̄\ }――く_/\ \ニ{ニニニ√ニ/ / ̄
\___ />ー― \  ̄\/\| ̄ ̄ニニニニ厂 \|
{ /  ̄\  ̄\/ ̄\__{ /ニ} )\
\__/\ _/⌒  ̄ >'⌒ \ \ /二二}/(_ノ }
{二二二二\__/\__/\ }二二二}__ ノ
厂 ̄ ̄ ̄ | ̄\ニニニニニニニ厂\二二ノ ∠/}
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー .当時、建康には五人の宗族諸王がいた。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 晋王となった司馬睿、
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 汝南王司馬亮の息子の西陽王司馬羕と南頓王司馬宗。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/ 汝南王司馬亮の孫の汝南王司馬祐、
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 司馬懿の弟司馬馗の玄孫に当たる彭城王司馬雄
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 694 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:29:48.27 ID:kT/GeQoz0
-
{::::.\::::::::::_;. -‐' / -‐:::::::: ∧::::/ ∧::.\::::::ハ
\:::::::ヽ::::ア //.:::: ‐-ミ V jう トミ:::Y:::::{/
}::::::::∨ -‐ ¬く::::::イ ==rく ア }::::::.`ヽ:/.:.:.:
人:::::::/ _ ,......::::く` ゙Y人〃 ノ レ /::::\::::/.:.:.:.: ふむ、「五馬浮渡江、一馬化為龍」
(:::::::ミ=\ ,ィ __ヽ ∨ ト-‐ } r《∧::} ∨.:.:.:.:.:
ー-ミ三iヽ 〃⌒}∧ ∨ ヽ. / | ヽ}/∨.:.:.:.:.:.: 五人の司馬氏の王が、
∧ ゙ト-‐ヘ:::::.、>‐-》 | ノ ,′.:.:.:.:.: .長江を渡って一人の司馬氏を龍にする。
/.:.:.\、 V , _ア _, ,′ '.:.:.:.:.:.:.:.:
. /.:.:.:.:.:.:.`丶、 ` _ -‐  ̄ / |:.:.:.:.:.:.:.: そんな童謡を流行らせましょう
|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ / ,......::::7 / .|:.:.:.:.:.:.:.:.:
|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ / |_ -‐…
|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ / |:::::::::::::::::
l゙ヽ 、 /゙i
! 、ヽ )\._____ / , i , ィ
. l l 、ヾ,シ'´::::::::::::`ヾ /l i/::;;|
/冫';:::::::::, , :::::\/\シ′
. /三'::,::'::, イ:: ::/\::: ::::ヽ三\
. f三〃:::/ノ |:;::/ `ヽヾ::::弋!l三三ゝ
さすがは御主人様。 ,.ィ\{イ::! ● j;ノ ● .l::::人::!;三/ヽ、
/:::::::::∧::l⊃ 、_,、_, ⊂⊃::ソ::::ハ/!::.丶\
今編纂中の『晋紀』にも、その童謡を入れておきましょう .フ:::/⌒ヾ./:;ハ ゝ._) ィ'::;:'/⌒i |::iゝ::: 丶
ヾ;:'\ / ̄ 7,>,、 __, イ!;:;ヘ、__∧ ゞ ヾ::ノ
. / .//`、 l l(_)// |;/ゝ__彡/,. ハ
`ヽ、//、 {⌒`y´⌒}'ヽ, / ノ∨ `ヽ.
` ‐`lニニニニl´‐ ' ヽ/ィ´:.:..,,:.:.:.:ソ
晋 佐著作郎 干宝
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー .『晋書』『元帝紀』に曰く。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 長沙王が実権を握っていた太安年間に
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 「五馬浮渡江、一馬化為龍」なる童謡が流行した。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/ 他の諸々の瑞祥も含めて、
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 晋王司馬睿の正統化工作の一端と思われる
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 695 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:31:17.98 ID:kT/GeQoz0
-
/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',
/::::::::::::::::::::::::::、:::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
,リ:::::::::::::::::::ヽ:::::::::、::::::::::::::::/:::::::/::::::/:::::::::::::::::::::::ゝ、
/::::::::::::::::::::::::::::\:::::ヽ:::::::::/:::::::/:::/:::::::::/::::::::::::::::::::i
r:':::::::::::::::::::::;;;;;::::::::::::::ヾ、:::',:::://:::::::::::::;;;:::::/::::::::::::::ミ、::::::::!
{:::::::::>::'':::::::::::;;;>`゙ー- ミ:V/,kィ''"´ ヾミ、:::::::ヾ、::::::::::::{
|:::::;:'::::::::::::::<__ >::::::::::ミ、::::::::',
|:::/:::::::::/:::/´ `゙ヾ:::::::::::::ヽ:::::ゝ..__
V::::::/:::::::;' 、 / ミ:::::::::::::::',::::〈´
}:::/:::::::::::; ヽ / }::::::::::::::::::::{ヾ
j:/:::::::::::::{ ,>- .、 、___ ) (__,,.. ,. --< !::::::::::::::ヽ:::', .殿下。
リ:::/:::r-、! /,rfニニミ、 { } ,ィfニニミ、 }:-、:::::::::∧:::,
{:/:::::リ ィ ヽ ゝ ノ / } .{ハ ゝ. ノ ハ. } :::::::∧:', 天下に我らへの信を問う時が来たのです
V:::八 { ハ  ̄ { | | } ,' } 八::::::/ }:::!
リ!:::::::ヾーヘ.',. | | / ツ/::::::::::{ ,j:リ
/ |:::::::::::ゝ..__) ヘ. | | r (.__ノ:::::::::::/ /:/
' |::ハ:::::/:::::::ハ ヽ!.___.!ノ ,ハ::::::::::::::/
,リ }:::{::::::/::∧ ゙ー ------ ― ' ,イ:::}:::::::::,イ
ノ:ハ::/!::::::::ヽ ニ二ニ / |:::ハ::::::/:::|
/´ ノ::{ ヽ:::ハ::}. \ / i:/ .}::从:人
// }/ リ \ / / /´
ヽ ` ---- ´ /
\ /
> .. __ .. <
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー .晋王即位・改元と大赦・百官の整備・宗廟と社稷の建設。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } ここに来ての司馬睿の行動は、
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j もう皇帝司馬鄴など存在しないかのようである。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/ 一応、「晋王」と落とし所はつけたが、
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ .懐帝の前例を見れば、司馬鄴の生存は絶望的と踏んだのだろう
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 696 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:32:21.86 ID:kT/GeQoz0
-
/.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、
: ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ .やむを得ずと見るべきか、
Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 遂に馬脚を現したと見るべきか?.
\ヽ、 _ , イ!::/
/ ヽ{ ト、ヽ l: このあたりの判断をつけ難い点に王導の巧妙・狡猾さが出ている
∧\ マ三ソ| \
./: : \\ ヾ-〃 _ !______
l; : : : : \\」リ/ /
i: : : :::\::\i../ /
{::::.\::::::::::_;. -‐' / -‐:::::::: ∧::::/ ∧::.\::::::ハ
\:::::::ヽ::::ア //.:::: ‐-ミ V jう トミ:::Y:::::{/
}::::::::∨ -‐ ¬く::::::イ ==rく ア }::::::.`ヽ:/.:.:.:
人:::::::/ _ ,......::::く` ゙Y人〃 ノ レ /::::\::::/.:.:.:.:
(:::::::ミ=\ ,ィ __ヽ ∨ ト-‐ } r《∧::} ∨.:.:.:.:.:
ー-ミ三iヽ 〃⌒}∧ ∨ ヽ. / | ヽ}/∨.:.:.:.:.:.:
神州の克復こそ第一ですよ ∧ ゙ト-‐ヘ:::::.、>‐-》 | ノ ,′.:.:.:.:.:
/.:.:.\、 V , _ア _, ,′ '.:.:.:.:.:.:.:.:
. /.:.:.:.:.:.:.`丶、 ` _ -‐  ̄ / |:.:.:.:.:.:.:.:
|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ / ,......::::7 / .|:.:.:.:.:.:.:.:.:
|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ / |_ -‐…
|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ / |:::::::::::::::::
- 697 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:34:48.97 ID:kT/GeQoz0
-
\_ _____ __ /⌒>''´ ,.ィ(辷⌒
\二- _ __辷ア´ / ,.ィ(辷⌒ { 辷- _______
\ 二- _ 辷ア´ ,.ィ(辷⌒ { 辷- // ア´⌒
二=- _ ,.ィ(辷⌒ { 辷--/ /ニ7
___ />''´ <(  ̄)\ ,.ィ(辷⌒ \_ { 辷-/ /ニ7
-‐…  ̄,ィi{辷辷,_ // ``〜く \ \___ィi辷⌒ \辷-ニニ7
,ィi{辷⌒]j辷, / / /´ ̄`\ \ _/´ --‐……三- _ -- ___
,ィi{辷 ]j辷 / / / ) __ } __-三-⌒辷
,ィi{辷 ]j辷./ / }:{ ⌒\ (/ { \ } \_ _ノニ‐⌒ ;辷
,ィi{辷 ノ]辷/ 〈 _,ノノィi炸_\ _ノ__ } 八 \/⌒ ;辷
,ィi{辷 ,ィi{辷/; { \_,ノ 人Lリノ 人(\ィ炸ミ ノ 〈 \_ ____ ;辷
辷 ‖-/彡{ { { {___>{ ( くノノ } } ノ}. \__/´ ;辷
 ̄\ {{_辷 ⌒ { { 从 {从{人_ ' イ-{__/}/ } \ \ ノ辷
::\ \ {i{辷 八 \ く ― 、 八ノ { \,ノ } 「⌒ /辷厂\__
.\::\ \{i{辷 \ \ \ \ イ |{ {__xく } }_ /辷 \ \
\::\. {i{辷 \[\ \_ \ <( リ人{ }从{⌒ }人 \ [辷 _ -三=‐ _
. \::\ \ /⌒\_ノ\{⌒{ ̄\\ \__{ ノ ノ } } ̄\!辷 _ -三=‐⌒ }辷=-
\::\ /ニニニニニ\ニニ{  ̄\ _}_ ノ  ̄ ̄{ ̄ \_} }辷 _ -三=‐⌒\ r{辷⌒
__/ニニニニニニニニニニr%ニ=- __ ィ%┐__ \ \ }辷{__ -ニ=‐⌒ \辷
. /二/ニニニニニニニニニニr%┘ニニニ{ ̄ ̄ ̄ ̄\ %ニニニニ}  ̄ ̄{ ̄ \辷=‐⌒
 ̄ニニニニニニニニニニニニニニr%┘ニニニニニ> _______}ニ%ニニノ\ { \} }
⌒\ニニニニニニ__二r%┘ニニニニニ/ニニニニ=- ニニニ=- _ニ=- ニ\ \ } }\
}ニニニニ/ / /く⌒>―‐くニニニニニニニ=- ニニニ-\ニ=- -\_{ ノ ノ }
 ̄ ̄ ̄ ̄./ / / く⌒\ー‐‐く \ニニニニニニニ‐ ニニニニ-\ニ=- 二二\ / ノ
‐ー ー―{ { / く⌒\ \ニニ\ \ニニニニニ=‐ ニニニニニ=- ニ=- ニニニニ\∠ ノ__
{ { { \ \ }ニニニー┘ニニニニ‐ ニニニニニニ=- ニ=-}ニニニニニニニニニノ
. _\ \> \ }\ }/人ニニニニニニニ/ くニニニニニ=- ニ=-}ニニニニ{ ̄ ̄
=‐  ̄ {ニ/ニニニニノ 厂 { } }´"'''''''''''''`` \ニニニニノ |ニ- ニニニニニ{
 ̄ ∨ニニニ/Lノ 〈_/ \ 、r_ `Τニニニ|二/-二{ ̄{ ̄
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー .
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } とはいえ、旗を振った効果は抜群だった
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 698 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:36:07.74 ID:kT/GeQoz0
- 【紀元317年春 晋 幽州 薊】
.,、
盛楽 、-' ヘ
,r'`ー-、_;_, ○ 薊 /´ /
r'´  ̄ヽ, ● ,r'´ r' r‐
} { ,.、_ノ _"7 /
/ r' 晋陽 太 / 'ー'´
./ ノ ○ ヽ
' { 陽邑○行 厭次ー、 r'‐-,_,_ィ_
} ○襄国 ○ /ヽ_r' _r'´
{ 平陽 山 鄴 ○ r-'´ 〇 r' '
`ヽ } ○ 壺関○ ○広宗ノ 臨淄 }'ー'
{ { 脈 r○廩丘 r'
'´`ー-, ヽ / ノ r'
\ 'エ_,.-‐'`ー―‐'―= ‐' .,
 ̄ ̄`ー‐'―'´ ◎洛陽○滎陽 〇 >
○長安 ○○許昌 下邳,ヘ' ヽ
襄城 ○葛陂-v'γ ヽ ハ_
ィ-v○寿春 __ゝ、 `{_,、
,、_ r'○建康 -、
○襄陽 `' r' {__'ィ }
,. -――'´`ヽ ,、 , _,.r' __/`
_/ ヽ ,/ ヽ ノ `^ー'`>
_ィvー'´ Z,、 / `ー-,r' }
r-‐'´} {`ヘ
'ー'`" `ー'
/.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、
: ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/
Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ
\ヽ、 _ , イ!::/ 司馬睿の晋王即位と時を前後する
/ ヽ{ ト、ヽ l:
∧\ マ三ソ| \
./: : \\ ヾ-〃 _ !______
l; : : : : \\」リ/ /
i: : : :::\::\i../ /
- 699 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:38:53.81 ID:kT/GeQoz0
-
/__/ -―- ``丶、
'/ /::/  ̄ ̄ ̄ \ \
/ ∨ \ \ \
i | |ヽ \ \
i | | | | ト ⌒ヽ
| | | / /'| {xミ |
| :八 / / | 佗 Y 八 洛陽と長安が陥落して社稷が絶えた今、
/ _ ∨! , \ x=ミ |/ , "|' ヽ 天下をまとめられるのは琅邪王殿下しかいないわ。
. / /⌒ヽ }/ / _∧ /vツ ' | i
- / ⌒ --=彡' / ( 、 、 " , / | | .そこで物は相談なのだけど
/ / { / / } / ト ∧ ト ___ /! ; ,
// , 八__/ /⌒'/ / ヽ∧ ∨:./: : :.:| | /
. / i 、 { /____./ __ \、 ∨八从| |:/
l / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/  ̄ ̄ \ \ | / / ,. /: :_: : : ´: : : : : : : : : :-:、: :\:、
/::  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄::/=x==ミr―、 \ \ | , /: :.|: /:,: : : : : : : : : : : :,ハハ: \: :ヽヽ
/:::/ ̄/:::::::::::: / } / へ 7}八ヽ八{ ': : : : {/:/: :./ : |: : : : :.:|: :|`´ ヽ: :三_〉:_ヽ、_
/: :./: :∧}: : :|: : :|: : : : :.:|: :| |: :|: : :|:!: : ̄彡´
晋 司空 劉琨 |: : |: : |: :|:.:|: |: : :|:l: : : : :|: :| }: :|: : :.:|:.|:<
{: : |: : |: : : |: |: : :|:i: : : :.リ、/_/ j从: : :}:|:.|、:_:_≧
\}: : ∨: :|: |≧-_、: : / ィ≦⌒ヽイ: :/: !:.!: /
イY:.:{: : Y ハ斥 ∨ ら:刈 |:/:{:.:|:.|/
-イ: :ト、: 圦 ら::ム マしソ }: :.|: |:.|
建康へ使者となれと? Y、:\:」 マし' , "´ /: /: :{リヽ
\: ハ _ __ ι ィ: /r≦―-、
\:> _ ...イ: :// ̄ ̄ヽ:.i
/\〉:.:./三ヽ j: // // ///Y
/{:.:.:.:.:.:.:\三、/W //}:.∨ }|
晋 司空左長史 温嶠
- 700 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:39:49.62 ID:kT/GeQoz0
-
, /:::(O):::::::::::::::\ ヽ
/ ..:::,、丶`  ̄ ̄ ̄ ヽ ',_
, {/ { \ ヽ: ', Vヽ
,' :| ∧ {、 \:―‐i‐ i //〉
:| i/、、\ \__|__:|_ : : ' / 昔、班彪は劉氏の復興を悟り、
i :| /| \ 〃う刈 》i |): : :K 馬援は漢の繁栄を助ける事を知ったわ。
| :l ィ笊_ 乂ツ |i | : : :|∧
| | l :爪 乂ソ , || |: : : |/∧ .今、晋の国運は衰えたけれど、まだ天命は改まっていない。
| | | 込 , 从 |: : : |∨∧
八 | 个 ` イ: } |: : : | `⌒ 私は河朔で功を立てるから、
ヽ| \|: : : :≧ー |/:| |_: | .あなたは江南で名声を高めてはどうかしら?
:| |: : ;>rノ^|:H /:/| √/ ̄ \
∧ |7: :._/_ |:. | /:/ , / / /⌒ヽ
/ | 、 {:{ F¬ 、 \ヽ:/ { /| / i
.,: | } r人\ヽ ∨_, /: |' / |
/ ,. /: :_: : : ´: : : : : : : : : :-:、: :\:、
/: :.|: /:,: : : : : : : : : : : :,ハハ: \: :ヽヽ
': : : : {/:/: :./ : |: : : : :.:|: :|`´ ヽ: :三_〉:_ヽ、_
/: :./: :∧}: : :|: : :|: : : : :.:|: :| |: :|: : :|:!: : ̄彡´
|: : |: : |: :|:.:|: |: : :|:l: : : : :|: :| }: :|: : :.:|:.|:<
{: : |: : |: : : |: |: : :|:i: : : :.リ、/_/ j从: : :}:|:.|、:_:_≧
\}: : ∨: :|: |≧-_、: : / ィ≦⌒ヽイ: :/: !:.!: /
イY:.:{: : Y ハ斥 ∨ ら:刈 |:/:{:.:|:.|/
劉琨殿 -イ: :ト、: 圦 ら::ム マしソ }: :.|: |:.|
Y、:\:」 マし' , "´ /: /: :{リヽ
\: ハ _ __ ι ィ: /r≦―-、
\:> _ ...イ: :// ̄ ̄ヽ:.i
/\〉:.:./三ヽ j: // // ///Y
/{:.:.:.:.:.:.:\三、/W //}:.∨ }|
- 701 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:40:32.39 ID:kT/GeQoz0
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∨:} _,. .--- 、
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,. . : :´: : : : : : : : `:/: ´_: : : :`: : .、
,. : /`ヽ、: : : : : : : : : : : : :´ `ヽ: : : \:\
/: :/: : : : : : : : : : : : : ,ハハ: :、: : ∨: :、:`ヽ}
/: :/ : : /: : :/: :/: : : ::.:| マ: {/ハ: : |: : :',
;: :/__/: : :/: : |: : : : i: | |: :∨ニ:!: :|:',: ',
i: :'-≠j!_: :/---!、: : :/: | ⌒ |: : |:{:.:.|マ:!: !ヽ:|
{/:|: : : |:{: /:|:/:|_|: : :/: /} __|: /: |: :|_}:|: | |
,ィ : |: : :.j!:/zィテ斥{: /{:// イィハ }/: : |: :|: \_,
/:/:./|: : /|圦 ら::刈 / ' ら刈'}:.イ|: :|ミ- ´
 ̄{:イ/}:.:/: |: ト弋こソ ヒzソ /:ィ/|:./ 私には管仲・張良の才はありませんが、
/ //:./{: :|:乂 _` 八i |/ あなたには斉の桓公・晋の文公の志があります。
/:イ Y:}:/:込、 「 ∨ イ:イ//
/'{://Y> ` ´ <:.:.|/ .天下を正す功をお望みなら、
ィ:.\二ミヽ、 ̄{/!:.:.:.:.| 決して命令を断わるつもりはありません
/-- 、:.:.:.:.:.\/\|iノ:.:.:.:.{
/ //∧//ヽ:,:.:.:.:` ̄ヽ:.:.:.:.:.ヽ
/ /< >{ /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.マ}:.:.:.::::i
/:::::::::::、//' {:::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:||:.:.:.:..:| .γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
/,--- 、:::::::∨' :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ||:.:.:.:.:.| | じゃあ、私の属官という事で建康へ行ってもらいましょう |
{/ ∨}:.:.:.:.:::::::.:.:.:.:.:.:.:.:|l:.:.:.:.:.{ ヽ__________________________乂
/ /' j!:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:||:.:.:.:.:.!
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー .『温嶠伝』に曰く。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 司馬睿が江左を鎮めると、劉琨は温嶠を司空左長史とした。
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .ここでいう江左とは、
`ヘ:ゝ .' 小/ 河北から見た場合に長江の左となる長江下流域を指す
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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- 702 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:42:04.66 ID:kT/GeQoz0
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∫ι__________ ./丁了
ヾー─ー─ー──ー──ー──ー─ー,ィ
||; |; |i |; |; |; |i |; |; |; |i | ||
||i |; |; |; |i |; |; |; |i |; |; | ||
弋┼i‐‐l!‐i!‐‐i──i‐‐l─i‐ l‐ l‐il┼‐ フ
弋ェェt┼┬┌─ .γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
il_,└──| 北方の有力者の下を回った後、建康へ向かうように |
| ̄ ̄|| | ̄ヽ________________________乂
|| ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄| ̄ ̄| ̄||
l| ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄|l
| ̄ ̄|i | ̄ ̄|l | ̄ ̄|| || ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄|| | ̄ ̄|| | ̄ ̄|i | ̄ ̄||
 ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ ̄i ̄ ̄|゙ '' ̄i ̄ || ̄! ̄ ̄/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ゙̄ヾ ̄| ̄ ̄.|i ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄
| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i  ̄ ̄| ̄ ̄i`~ ̄| ̄i| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i ̄| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i ̄
| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~ ̄| ̄;゙|i ̄ ̄l  ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄i ̄ ̄|| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~`| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~`ll`l
l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″|  ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i、 ;|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″| ̄l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″| ̄
| ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄  ̄i ̄`~| ̄ヾl; ̄ ̄l| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄| ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄ ̄
| ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾ| ̄`.. ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄! ̄|| ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾi| ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾi| ̄
| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄ | ̄ ̄ | ̄!,, ̄ ̄i| ̄! ̄ ; :|: : : : : : : : : : : : : : : i ̄| ̄ ̄|| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄ll
| ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄| ̄~~i ̄ ̄| ̄ i; ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄| ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄___
''- .._ ~""''' ‐- ...,,__ _,,..-‐''~""''' ‐- ...,,___,,.-‐'
/.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ
: ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/
Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ そして、華夷に檄文を布告し、勧進文を奉った
\ヽ、 _ , イ!::/
/ ヽ{ ト、ヽ l:′
∧\ マ三ソ| .\
./: : \\ ヾ-〃 ..∧
l; : : : : \\.り/: : :i
- 703 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2023/02/01(水) 21:42:57.48 ID:kT/GeQoz0
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∫ι__________ ./丁了
ヾー─ー─ー──ー──ー──ー─ー,ィ
||; |; |i |; |; |; |i |; |; |; |i | ||
||i |; |; |; |i |; |; |; |i |; |; | ||
弋┼i‐‐l!‐i!‐‐i──i‐‐l─i‐ l‐ l‐il┼‐ フ
弋ェェt┼┬┌───────┐ ,‐i┼t'ェ,ィ
il_,└───────┘ , i!
| ̄ ̄|| | ̄ ̄|i | ̄ ̄|| | ̄ ̄|l
|| ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄| ̄ ̄| ̄||
l| ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄|l
| ̄ ̄|i | ̄ ̄|l | ̄ ̄|| || ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄|| | ̄ ̄|| | ̄ ̄|i | ̄ ̄||
 ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ ̄i ̄ ̄|゙ '' ̄i ̄ || ̄! ̄ ̄/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ゙̄ヾ ̄| ̄ ̄.|i ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄
| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i  ̄ ̄| ̄ ̄i`~ ̄| ̄i| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i ̄| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i ̄
| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~ ̄| ̄;゙|i ̄ ̄l  ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄i ̄ ̄|| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~`| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~`ll`l
l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″|  ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i、 ;|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″| ̄l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″| ̄
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''- .._ ~""''' ‐- ...,,__ _,,..-‐''~""''' ‐- ...,,___,,.-‐'
γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
| では皆さん、お世話になりました |
ヽ_______________乂
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/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー .
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ この勧進文。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l }
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 『晋書』『『劉琨伝』によると、
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .河朔の征鎮及び胡人・漢人百八十人が名を連ねていた
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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