【安価】魔姫「お父様が勇者とやらに討たれてしまいました」

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104 : ◆Rh0rNJwWGY [saga]:2022/10/30(日) 21:42:57.89 ID:eMC+wGAP0

エルフ「っ……」スタスタスタ バチーン!

魔姫「――いきなり平手は酷いのではなくて?」ヒリヒリ

エルフ「酷いのは魔姫さんですよ……」

魔姫「――そう。良かれと思ったのですけど。怒らせてしまったようですわね」

エルフ「当たり前ですよ……。こんな事、怒らないほうがおかしいですよ!」

魔姫「難しいものですわ。これでも心というものを……いえ、言い訳はよくないですわね」


エルフ「お別れくらいっ! 直接会ってしてくださいよっ!」


魔姫「―――はっ?」


105 : ◆Rh0rNJwWGY [saga]:2022/10/30(日) 21:45:34.26 ID:eMC+wGAP0

エルフ「手紙でお別れなんて、納得出来る訳ないじゃないですかっ!」バッ


手/糸/氏「」


魔姫「はぁ……。破いたんですのね。中身も読まずに」チラッ

エルフ女王『そのまま続けてっ!』グッ!

魔姫「」イラッ


エルフ「手紙に心なんて込められても、私馬鹿だから分からないもんっ!」


魔姫「はぁ……それで?」


106 : ◆Rh0rNJwWGY [saga]:2022/10/30(日) 21:49:29.67 ID:eMC+wGAP0

エルフ「これでも! 魔姫さんとの毎日が楽しかったのにっ!」


魔姫「ええ」


エルフ「ふたりで変なおもちゃ見つけて、おかしな人たちと話して面白かったのに!」


魔姫「そうでしたのね」


エルフ「基本ぞんざいな扱いしてくるけど、極まれに優しい魔姫さんの事が、大好きだったのにっ!」


エルフ女王「ねぇ、もう少し優しくしてあげてほしいかなーって」

魔姫「やかましいですわね」


エルフ「友達だって! 思ってたのにっ!」


魔姫「……」
107 : ◆Rh0rNJwWGY [saga]:2022/10/30(日) 21:52:49.67 ID:eMC+wGAP0

エルフ「手紙でお別れなんて寂しすぎますよ……」


エルフ「また明日って、言わせてくださいよ……」


エルフ「もっとふたりで……退屈なんて感じないくらい楽しく過ごしましょうよ……!」


魔姫「あなたって子は……」


エルフ「うわーーーーーん!」

108 : ◆Rh0rNJwWGY [saga]:2022/10/30(日) 21:55:24.59 ID:eMC+wGAP0

エルフ「ひぐっ……ひぐっ……」

エルフ女王「よしよし。そうね、魔姫ちゃんは悪い子ねー」

魔姫「私一人が悪者なんですのね」

エルフ女王「ここは母親ポイントの稼ぎ処ですものー」

魔姫「いい性格してますわ。ほらエルフ」

エルフ「ひぐっ……わ、我が儘言ってごめんなさい……でも私……私――!」

魔姫「はぁ……。こういうの柄じゃないですわね―――」ダキッ

エルフ「ふえっ!?」
109 : ◆Rh0rNJwWGY [saga]:2022/10/30(日) 21:58:19.81 ID:eMC+wGAP0
魔姫「これで落ち着きまして」ポンポン

エルフ「……うん」ギュー

魔姫「まったく、呆れて物も言えない」

エルフ「……うぐっ」

魔姫「本当に、お馬鹿さん」

エルフ「……いいもん、馬鹿だもん」

魔姫「エルフ。はっきり言いますけど」

エルフ「……っ」

魔姫「勘違いですわよ」

エルフ「……へっ?」
110 : ◆Rh0rNJwWGY [saga]:2022/10/30(日) 22:01:01.16 ID:eMC+wGAP0

エルフ「っ〜〜〜〜〜〜〜!!!!」バンバンバンバン

エルフ女王「あらあら。エルフちゃんの顔、真っ赤ねー」

魔姫「私はただ本を借りにきただけ。手紙にもちゃんとそう記してましたのに」

エルフ「だ、だって今まで何度誘ってもお城に来てくれたことなんて!」

魔姫「ここに来れば女王に拘束されるのが分かり切ってたからですわよ」

エルフ女王「お茶会以上は駄目って言うんだもの。もっと色々経験して欲しいのにー」

エルフ「じゃあママがさっき、『行ってしまうのね』とか言ってたのは……」

魔姫「お食事会、お風呂会、パジャマパーティー……。付き合ってられませんわね」

エルフ「ええ……」
111 : ◆Rh0rNJwWGY [saga]:2022/10/30(日) 22:05:31.11 ID:eMC+wGAP0
エルフ「ていうか本くらい別に私に頼めば……」

魔姫「……続きが早く読みたかったんですのよ」

エルフ「……そ、そんな理由で」ヘナヘナ

魔姫「わ、私にだってそういう時くらいありますわ」

エルフ「うぅ……私の誘いって本以下なの……」

魔姫「――その様子だと、贈り物の方には気付かなかったようですわね」

エルフ「へっ、贈り物?」

魔姫「ええ、ほんのささやかな物を。あなたが持ち帰ったデカコインの地金で作らせてもらいましたの」


112 : ◆Rh0rNJwWGY [saga]:2022/10/30(日) 22:10:12.43 ID:eMC+wGAP0

エルフ「ええっ!? 魔姫さんが私にお手製のプレゼントですかっ!?」

魔姫「お手製といっても、手伝ってもらってですわ」

エルフ「あ、あの外でごろ寝してたドラゴン……」

魔姫「最初はてっきり、それが気に入らなくてぶたれたのだと思いました」

エルフ「……あっ!ご、ごめん!ごめんなさい! 私の勘違いで酷い事……」

魔姫「別に気にしてませんわ」

エルフ「……ほんと?」

魔姫「直後にあんな恥ずかしい告白を受けたんですもの。何でも許せるというものですわ」

エルフ「っ〜〜〜〜〜〜〜!!!!」バンバンバンバン
113 : ◆Rh0rNJwWGY [saga]:2022/10/30(日) 22:13:32.73 ID:eMC+wGAP0

エルフ「で、でも何で急にプレゼントなんて。誕生日とかでもないし」

魔姫「それは……」

エルフ女王「ふふっ」ニコッ

魔姫「ただの気紛れですわ」

エルフ「ふーん……。あっ、もしかして友情の証とか!」

魔姫「どう受け取ってくれても構いませんわよ」

114 : ◆Rh0rNJwWGY [saga]:2022/10/30(日) 22:17:26.77 ID:eMC+wGAP0

エルフ「そういう事なら急いで取りにいかないとっ!」 

魔姫「急がなくても無くなったりしませんわ」

エルフ「いえ、魔姫さんお手製ならありえなくも……」

魔姫「ありえませんわよ」

エルフ「ふっふ〜ん〜!魔姫さんの真心こもったプレゼント〜!」タタタッ

魔姫「まったく、本当に調子のいい子ですわね」

エルフ「ほら魔姫さん早くっ!」

魔姫「ええ、今行きますわ」



魔姫「退屈が懐かしくなるような毎日へと」




おわり
115 : ◆Rh0rNJwWGY [saga]:2022/10/30(日) 22:20:42.42 ID:eMC+wGAP0
無理やり終わらせた自覚はある。すまんかった
安価捌いてss書くのって難しい…

ここまで読んでくれた方はありがとうございました
依頼出してきます

116 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/30(日) 22:56:34.77 ID:wvITTfvXo
続いてほしかったが乙
117 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/11/01(火) 10:08:32.46 ID:wRFhoUwWo
おつおつて
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