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【安価】魔姫「お父様が勇者とやらに討たれてしまいました」
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1 :
◆Rh0rNJwWGY
[saga]:2022/10/24(月) 22:31:33.52 ID:Ijjx0IkE0
―――魔王が討たれて半年―――
【エルフの里】
魔姫「あぁ〜めっちゃ退屈ですわね〜」ポリポリ
エルフ「うっわぁ……」
魔姫「人の顔見るなり引くとか失礼ですわよ」
エルフ「いやだって……状況とか立場とか鑑みて、だらだらしてるのが信じられないっていうか」
魔姫「逆に訊きますけど、今私が何をしてれば満足ですのよ」
エルフ「えっ?それは……仮にも魔族のお姫様なんですし、
>>2
とか?」
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1666618292
2 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/10/24(月) 22:36:40.74 ID:sVluZLDSo
お父様を殺された恨みを晴らすべく復讐ですわ!!!!的な
3 :
◆Rh0rNJwWGY
[saga]:2022/10/24(月) 23:05:42.47 ID:Ijjx0IkE0
エルフ「そう、『お父様を殺された恨みを晴らすべく復讐ですわ!!!!』みたいな」
魔姫「エルフ族だけあって価値観古いですわね〜。今時復讐なんて流行りませんわよ」
エルフ「いや流行りとかそういんじゃないでしょ。あと何気にエルフをディスりましたね!」
魔姫「復讐は何も生まない、切ないだけですわ」フッ
エルフ「それ前に貸した小説のセリフなんですけど!」
魔姫「感銘を受けましたわ」
エルフ「いやいや!自分のパパや配下の人達殺されて悲しいとか、苦しいとかはないんですか!?」
魔姫「あれなら放っておいても数百年したら復活しますわよ」
エルフ「えぇ……それじゃあ……勇者って人間にも、特に何も思うところはないんですか?」
魔姫「そうですわね……あえて言うなら……
>>4
でしょうか」
4 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/10/24(月) 23:10:22.80 ID:vPNV12Jco
彼の職務を果たしただけの人
5 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/10/24(月) 23:10:53.83 ID:nXSeG04Co
チョコラテのように甘い
ですが高潔なスピリッツの持ち主
6 :
◆Rh0rNJwWGY
[saga]:2022/10/24(月) 23:33:52.86 ID:Ijjx0IkE0
魔姫「彼の職務を果たしただけの人、でしょうか」
エルフ「えっ、それだけ?なんか反応が塩ですね……」
魔姫「評価はしてましてよ。よくがんばりましたと花丸くらいは差し上げてもいいでしょう」
エルフ「なんか、魔王討伐が子供のお使いみたいに思えてくるんですけど……」
魔姫「あっ、その認識結構近い」
エルフ「いやいやいやいや……偉業ですからね。一緒じゃないですからね」
魔姫「成し遂げたことに、大きいも小さいもない。大事なのは積み重ねていくこと。そうではなくて?」キリッ
エルフ「小説の台詞はもういいです」
魔姫「ていうか貴女、私に何か用があって来たんじゃないんですの?」
エルフ「そうだった! なんか魔姫さんを出せって里の入口で叫んでる人がいて」
魔姫「私に?よく居場所が分かりましたわね……。他に何か言ってまして?」
エルフ「えっと、
>>7
とか言ってました」
7 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/10/24(月) 23:57:45.40 ID:B6sBbuFk0
友達になってください
8 :
◆Rh0rNJwWGY
[saga]:2022/10/25(火) 00:55:20.12 ID:NFTJEtip0
エルフ「友達になってください、とか言ってました!よかったですね、ぼっち卒業ですよ!」
魔姫「追い返してくださいな」
エルフ「ええっ!?」
魔姫「何で信じられないみたいな目をしてますのよ。当然でしょ」
エルフ「だって友達ですよ!?魔姫さんが喉から手が出るほど欲しい友達ですよ!」
魔姫「これでも私、友はいましてよ。スケルトンとかグールとかゴーレムとか」
エルフ「ぶぶー!自分で召喚した死体や無機物は友達にはカウントされません!残念でしたー!」
魔姫「あなただって植物とばかりお話ししてる癖に。エルフ女王が嘆いてましたわよ」
エルフ「ぐはっ!ま、ママの事持ち出すのは反則です!」
魔姫「いい気味ですわ」
エルフ「ぐぬぬぬ……」
9 :
◆Rh0rNJwWGY
[saga]:2022/10/25(火) 01:01:28.38 ID:NFTJEtip0
エルフ「……ていうか、ほんとに会わないんですか?」
魔姫「魔族の姫と友達となりたい?よく考えなくてもヤバい人ですわよね、それ」
エルフ「えっ、そうなんですか?」
魔姫「馬鹿ですの?」
エルフ「酷い!」
魔姫「魔王の残党である私、しかも姫である私が潜伏してる里をつきとめ、あげく友達になりたいだなんて」
魔姫「何か企みがあると考えるのが自然でしょうに」
エルフ「うーん……そう言われると武装してたような……」
魔姫「ほら見なさい。おびき寄せて捕えるか、それかその場で抹殺する気なのでしょう」
エルフ「じゃあ追い返しちゃっていいんですね。後悔しませんね」
魔姫「しつこいですわよ、さっさと……あら?」
エルフ「どうし……ちょっとぉ!? なに勝手に里に入ってきてるの!?」
?「……」
誰が来た?
>>10
10 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/10/25(火) 01:03:40.98 ID:apAeqqR40
勇者の幼馴染の村娘(勇者を片手でいなす程度に強い)
11 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/10/25(火) 01:04:11.38 ID:TB5VXcPhO
『ドッキリ大成功』と書かれた看板(武器)を持った勇者
12 :
◆Rh0rNJwWGY
[saga]:2022/10/25(火) 02:19:11.00 ID:NFTJEtip0
村娘「ごめん。でも、あそこで待ってても会えそうになかった」
エルフ「警備の人はなにやってるんですか!?」」
魔姫「エルフの里に無断侵入してまで会いたいだなんて、光栄ですわね。それで、どちら様ですの?」
村娘「ボクは村娘。貴女が、魔族のお姫様?」
魔姫「ええ。何かご用かしら。 見ての通り私はとても忙しいのだけれど」
エルフ「いや退屈って言ってたじゃいひゃいいひゃい!?」グニー
村娘「うん。そうだね、まず手始めに」スッ
魔姫「っ!ゴーレム召喚!」
村娘「勝負!」ドカァッ!
13 :
◆Rh0rNJwWGY
[saga]:2022/10/25(火) 02:22:25.38 ID:NFTJEtip0
ゴーレム「」
村娘「一瞬でこの強さのゴーレムを召喚。さすが魔族のお姫様」
魔姫「素手の一撃で破壊しといて、よく言いますわね」ジリッ
エルフ「ま、魔姫さんの超硬質のゴレームが粉々に……」
魔姫「いい加減目的を聞かせて欲しいですわね」
村娘「友達になりにきた」
魔姫「なるほど」
エルフ「そこで納得!?襲いかかって来たんですよ!? 暗殺者ですよこの人!」
魔姫「はぁ……あなたって本当に馬鹿ですのね」
エルフ「また馬鹿って言った!えっ、なにっ、私がおかしいんですか!?」
魔姫「はぁ……いいですこと? 強敵と書いて!」グッ
村娘「友と読む!」グッ
エルフ「いやいやいやいやいいや!おかしい!絶対におかしい!」
14 :
◆Rh0rNJwWGY
[saga]:2022/10/25(火) 02:26:12.56 ID:NFTJEtip0
魔姫「まぁ冗談はこれくらいにして」
エルフ「よかった、冗談だった……」
魔姫「なぜ私とお友達になりにきたのか、諸々の事情を聴かせてほしいですわね」
村娘「うん。それはね。
>>15
」
15 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/10/25(火) 06:17:39.01 ID:1M16Xr2To
実はあなたと母親違いの姉妹だから
16 :
◆Rh0rNJwWGY
[saga]:2022/10/25(火) 22:03:30.14 ID:NFTJEtip0
村娘「実はあなたと母親違いの姉妹だからだよ」
エルフ「な……なんだってーーーーぇ!?」
村娘「幼い頃、亡くなった母さんよく聞かされた。あんたの父親は魔王なんだよって」
魔姫「へぇー、そうでしたの」
村娘「だから……会いたかったお姉ちゃん!」ズバッ
魔姫「気安いですわ」ヒラリ
エルフ「そこで避けっ!? って痛い痛い痛いちょっとーー!」
村娘「もう離さない!」ミシミシミシミシ
魔姫「とんでもない馬鹿力ですわね」
17 :
◆Rh0rNJwWGY
[saga]:2022/10/25(火) 22:10:41.69 ID:NFTJEtip0
エルフ「死ぬかと思った……」
村娘「あっごめん……ねぇ、もしかして信じてない?」
魔姫「あのお父様ですもの。遊び呆けて人間の一人二人、孕ませてても驚きはしませんけど」
エルフ「うっわぁ……そういうのちょっと幻滅」
魔姫「それで私とお友達になりたいとか言われても、過程が意味不明ですわ」
村娘「……うん、一から説明する。まず、ボクには幼馴染がいて」
エルフ「うんうん」
村娘「村の教会で神託を授かって、勇者である事が判明したんだ」
エルフ「うんう……はっ?」
18 :
◆Rh0rNJwWGY
[saga]:2022/10/25(火) 22:12:19.80 ID:NFTJEtip0
エルフ「ゆ、勇者って、あの勇者!?」
村娘「ボクも魔王の娘だし、世界って狭いなぁって思ったよ」
魔姫「話を続けなさいな」
村娘「最初は凄いって思ったんだけど、よくよく考えたら勇者の使命は魔王を討つ事じゃないか」
エルフ「うーん……そうなるのかな」
村娘「ボクは自分が魔王の娘であることを村の皆に明かして、お父さんを殺さないで!って頼んだんだ」
エルフ「それまでは黙ってたんだ」
魔姫「そりゃ魔王の娘だんて吹聴してたら村八分待ったなしですわよ」
村娘「そう、村の皆はボクの頼みをきかないどころか、襲いかかってきたんだ。だから僕は彼らを八つ裂きに……」
エルフ「!?」
19 :
◆Rh0rNJwWGY
[saga]:2022/10/25(火) 22:16:43.44 ID:NFTJEtip0
村娘「気が付いたら血の海に沈む村人を踏みつけてボクは立っていた……ボクは怖くて怖くて……村から逃げ出したんだ」
エルフ「いや怖いのはあんただよ!」
魔姫「勇者もそこにいたのでしょう。彼の者に止められませんでしたの?」
村娘「なんか知らない間にワンパンしてた」
エルフ「!?」
魔姫「あら、経験を積んでなければ勇者もただの人なのですね」
20 :
◆Rh0rNJwWGY
[saga]:2022/10/25(火) 22:20:22.45 ID:NFTJEtip0
村娘「そして半年前……魔王討伐の知らせと、魔族のお姫様……魔王の娘がいまだ健在って噂を聞いて」
エルフ「あぁ、身寄りがないから唯一のお姉ちゃんを頼って……」
村娘「うん。お姉ちゃんなら勇者と仲直りするのを手伝ってくれると思って、まずはお友達になる事にしたんだ!」
エルフ「話の内容が理解出来ないのは私が馬鹿だからなのだろうか」
村娘「お願い!助けてお姉ちゃーーーん!」ズバァッ
魔姫「そうですわね、とりあえずあなたの処遇は……」
村娘の処遇
>>21
21 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/10/25(火) 22:27:20.27 ID:apAeqqR40
そこのエルフにでも世話させておきましょう
22 :
◆Rh0rNJwWGY
[saga]:2022/10/25(火) 22:52:42.45 ID:NFTJEtip0
魔姫「そこのエルフにでも世話させておきますわ」ヒラリ
エルフ「ちょっーーー!?いたたたたたたーーー!」
村娘「あぁお姉ちゃんの香り……ハーブの臭いがするよぉ……」クンクン
エルフ「なに嗅いでるんですか変態! 強姦魔! 大量殺人鬼ぃぃぃ!!」
魔姫「早速仲が良いですわね。後は任せましてよ」スタスタ
エルフ「ちょっと待てぃ! 何私に押し付けてるんですか! 魔姫さんの妹ちゃんでしょ!?」
魔姫「仲裁の為の友達作りなら、役割的に姉だろうがエルフだろうがドラゴンだろうが誰でもいいじゃありませんの」
エルフ「無理です嫌です関わりたくないですまっぴら御免ですっ!」
エルフ「そもそもエルフの里は人間の立ち入りを全面的に禁止しているんですよ!」
魔姫「ならあなたが人里に下りればいいのではなくて?」
エルフ「なんでそうなるんですかっ!第一この人指名手配とかされてそうですしっ!」
魔姫「我が儘ですわね。なら貴女はどうするのがいいと思いますのよ」
エルフ「そりゃもちろん
>>23
ですよ!」
23 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/10/25(火) 23:00:16.21 ID:1M16Xr2To
聖騎士団に引き渡し
24 :
◆Rh0rNJwWGY
[saga]:2022/10/26(水) 00:32:46.49 ID:48zZHLRo0
エルフ「人間の聖騎士団に引き渡してきます!それがいい!一番いい!」ズルズル
魔姫「全面的にお任せしてますし、意義はありませんでしてよ」
村娘「あぁ〜お姉ちゃ〜ん」スリスリ
エルフ「ていうかいつまで勘違いしてるんですか!離れろこのぉ〜!」
魔姫「ゴーレムに仕掛けた時限式幻惑魔法が功を為しましたね」
エルフ「あんたの仕業ですか!」
魔姫「ほらほら、早く送って差し上げないと正気に戻ってしまいますわよ」
エルフ「きぃぃぃーー! あぁもう! 転移魔法!」ビュィン
シーン……
魔姫「……本当にヤバい人でしたわね。さすがの私も軽くビビりましたわ」
25 :
◆Rh0rNJwWGY
[saga]:2022/10/26(水) 00:38:34.91 ID:48zZHLRo0
―――次の日――――
チュンチュンチュン
魔姫「んん〜っ……清々しい朝ですわね」
エルフ「つーーーん」
魔姫「ちょっと、朝からなに拗ねた顔見せてますのよ」
エルフ「昨日の一件、魔姫さんは私に何か言う事があると思います」
魔姫「はて、なんの事かし」
エルフ「……」ジロッ
魔姫「ふぅ……。ごめんなさい、昨日は迷惑を掛けしましたわ」
エルフ「……むぅ、分かればいいです」
26 :
◆Rh0rNJwWGY
[saga]:2022/10/26(水) 00:42:59.02 ID:48zZHLRo0
魔姫「それで、あの後どうなりましたのよ」
エルフ「それがですねぇ、なぜか罪状が食い逃げという事になって暫く檻に入る事に」
魔姫「なんですのそれ。何がありましたのよ」
エルフ「……じ、実は聖騎士団の駐屯地前に美味しそうなお菓子の店があってですね」
魔姫「つい使えるお金もないのに村娘と二人で馬鹿食いした、とか言いませんわよね」
エルフ「……」
魔姫「あなたって人は……」
エルフ「だ、だって見た事ないお菓子だったんですよ!?真ん中に穴が開いてる不思議なお菓子で美味しくて!」
魔姫「言い訳しないの。村娘は食い逃げで捕まったのに、あなたは何故ここにいますのよ」
エルフ「転移魔法で逃げてきちゃいましたーー!てへっ!」
魔姫「エルフ女王に言いつけてきますわ」スタスタ
エルフ「いやーーーっ!それだけは許してくださいーーーっ!」
27 :
◆Rh0rNJwWGY
[saga]:2022/10/26(水) 00:48:06.22 ID:48zZHLRo0
エルフ「……うぅ。大事に育てたハーブが全部お菓子代になって消えるだなんて……」
魔姫「自業自得ですわ。エルフ女王の耳に入る前に事が片付いてむしろ幸運でしたわね」
エルフ「もとはと言えば魔姫さんのお客さんだったのに……」ブツブツ
魔姫「それを言うならエルフの里の守りがザルだったせいですわよ」
エルフ「ぶー……」
魔姫「……はぁ。まぁいいですわ。迷惑かけたのは確かですし、私からご褒美でも差し上げましょう」
エルフ「ご褒美!? えっ、本当に!?」
魔姫「勿論私に出来る範囲の事で、ですけど」
エルフ「えっと、えっとそれじゃ……
>>28
とかはありですか!?」
28 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/10/26(水) 01:31:24.12 ID:HmfPHHRM0
街のおもちゃ屋さんで好評発売中!勇者の剣DX(9800G(税別)
29 :
◆Rh0rNJwWGY
[sage saga]:2022/10/26(水) 20:32:27.12 ID:48zZHLRo0
――――― 勇者の剣DX!(9800G(税別) ―――――
――― 街のおもちゃ屋さんで好評発売中! ―――
魔姫「なんですのこのチラシ」
エルフ「お菓子屋さんの隣のおもちゃ屋さんで売ってたんです!私これ欲しい!」
魔姫「あぁ、玩具ですの」
エルフ「『光る!回る!そして喋る! これで君も勇者に!』もう一目見てから気になって気になって! 」
魔姫「今更あなたの趣味にとやかくは言いませんけど。いいんですの、こんなので」
エルフ「もちのロンです!」
30 :
◆Rh0rNJwWGY
[saga]:2022/10/26(水) 20:35:53.00 ID:48zZHLRo0
魔姫「そう。では、はいこれ」ポイッ
エルフ「ありがとうござ……ってお金じゃないんですけど……石ころ?」
魔姫「魔石ですわ。私もお金は持ち合せていないので。それを売却して買ってきなさいな」
エルフ「わーーい! じゃあ早速行ってきまーす!転移魔法!」ビュィン
魔姫「まったく、やれやれですわね」
――――数時間後――――
エルフ「うわーーーん! 魔姫さーーーん!」ダダダダ!
魔姫「帰って来て早々慌ただしい娘ですわね」
31 :
◆Rh0rNJwWGY
[saga]:2022/10/26(水) 20:39:01.16 ID:48zZHLRo0
魔姫「例の玩具は買えましたの?」
エルフ「買えはしたんですけど酷いんですよ! 見てください!」
勇者の剣DX
魔姫「玩具にしてはよく出来てるじゃないの。何が不満ですのよ」
エルフ「これボタンを押すと喋るって聞いてたのに、内容があんまりなんですっ!」ポチッ
勇者DX『俺の新しい脇を見せてやる!』
エルフ「脇ってなんですか!? そんなん見たくないですよ!」
魔姫「知りませんわよ」
32 :
◆Rh0rNJwWGY
[saga]:2022/10/26(水) 20:45:02.73 ID:48zZHLRo0
エルフ「他にも格好よく必殺剣を放つときの台詞とかも!」ポチッ
勇者の剣DX『まそっぷ!』
エルフ「まそっぷってなんだ―ーーー!まそっぷってーーーー!」
魔姫「だから知りませんわよ」
エルフ「説明書には『新必殺音速火炎斬!』って喋るって書いてるのにっ!」
魔姫「読み方がまそっぷなのではなくて?」
エルフ「そんな読み方あってたまるかーーーっ!!!」
33 :
◆Rh0rNJwWGY
[saga]:2022/10/26(水) 20:47:07.28 ID:48zZHLRo0
エルフ「あげくの果てには!」ポチッ
勇者の剣DX『彼女が出来ましたー☆』
エルフ「これもう怒っていい案件でしょ! 詐欺ですよ詐欺!」
魔姫「落ち着きなさいな。いいじゃありませんの、お金を出したのは私ですし」
エルフ「よくない!お金は元より私のワクワクドキドキを返してほしい!」
魔姫「たかが玩具に心をときめかせすぎですわよ」
エルフ「むー! 私おかしい事言ってないですもんっ!」
魔姫「それにしても、喋る玩具というは中々新鮮ですわね。他には何を喋りますの」ポチッ
勇者の剣DX『
>>34
』
34 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/10/26(水) 20:47:59.68 ID:Tvh4/Q6W0
ドラゴン娘召喚!
35 :
◆Rh0rNJwWGY
[saga]:2022/10/26(水) 21:46:11.49 ID:48zZHLRo0
勇者の剣DX『ドラゴン娘召喚!』
魔姫「あらっ、まともっぽい台詞もあるじゃないですの」
エルフ「それも説明書にない台詞ですけ『ボン!』
エルフ「ええっ!? ちょっ、勇者の剣DXが爆発したーーっ!?」
魔姫「最近の玩具は過激ですわね」
エルフ「そうじゃないでしょ!? 欠陥商品にも程がありますよこれっ!」
?『わーーっはっはっはっ! 我を呼び求める声に応じ参上したのだ!』
36 :
◆Rh0rNJwWGY
[saga]:2022/10/26(水) 21:50:16.18 ID:48zZHLRo0
ドラゴン娘「我こそはドラゴン娘! 天空を統べる偉大な竜帝の一人娘なのだ!」
エルフ「もう決めたっ!私、出るとこ出て訴えてやります!」
魔姫「止めときなさいな。時間と労力の無駄ですわ」
ドラゴン娘「まずは忠告するのだ!誇りある龍種を手懐けなれるとは思うななのだ!」
エルフ「止めないでください!まず、あのおもちゃ屋をしばいてやります!」
魔姫「隣のお菓子屋で食い逃げしたの忘れましたの。正面の聖騎士団からの印象悪くしてますのに、絶対話が拗れますわよ」
ドラゴン娘「まずは我に相応しき供物を捧げるのだ! さすれば話くらいは聞いてやるのだ!」
エルフ「あーもうちょっとうるさい! これあげるんで黙っててください!」ポイッ
ドラゴン娘「むっ!? こ、これは!?」
>>37
37 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/10/26(水) 21:54:33.49 ID:L3jVTsRUO
メイド服
38 :
◆Rh0rNJwWGY
[saga]:2022/10/26(水) 23:20:41.04 ID:48zZHLRo0
ドラゴン娘「この服はなんなのだ! 誇りある竜帝の娘である我にまさかこんなものを着せる気かっ!」つメイド服
エルフ「ぎゃーぎゃー!」
魔姫「手に負えませんわね」
ドラゴン娘「……」
ドラゴン娘「……」ドキドキ
ドラゴン娘「……」ゴソゴソ
メイドラゴン「……」テッテレー!
メイドラゴン「こ、これが我……なのだ……?」キラキラ
39 :
◆Rh0rNJwWGY
[saga]:2022/10/26(水) 23:25:57.23 ID:48zZHLRo0
エルフ「ならまず聖騎士団の駐屯地から先に……」
魔姫「いい加減物騒な事を言うのはって、あら」
メイドラゴン「こ、こんな服を着せてどうする気なのだ……」モジモジ
魔姫「ちょっとエルフ。見慣れない方がそこにおりますわよ」
エルフ「へっ?ってあーーー! それ私が勇者の剣DXと一緒に買ってきた服ーー!」
メイドラゴン「もうお嫁に行けないのだ……」モジモジ
エルフ「ちょっとちょっと! 魔石が思ったより高値で売れたからこっそり買った服を勝手にー!」
魔姫「勝手な事してるのはあなたの方ですわよ」
エルフ「いひゃいいひゃいごめんなひゃいーーー!」グニー
40 :
◆Rh0rNJwWGY
[saga]:2022/10/26(水) 23:29:12.01 ID:48zZHLRo0
メイドラゴン「我はドラゴン娘なのだ……」モジモジ
魔姫「玩具の勇者の剣DXに召喚魔法の機能。驚きですわね」
エルフ「そんな機能、説明書のどこにも書いてないんですけど」ペラペラ
メイドラゴン「確かに呼ばれたのだ……。嘘は言ってないのだ……」モジモジ
魔姫「……ところで、さっきからなにモジモジしてますのよ」
メイドラゴン「こ、こんな服着たのは初めてなのだ……恥ずかしいのだ……」
エルフ「勝手に着といて何言ってるんですか! 返してくださいよー!」ギャーギャー
メイドラゴン「断るのだ! これは我が供物に受け取ったものなのだー!」ギャーギャー
41 :
◆Rh0rNJwWGY
[saga]:2022/10/26(水) 23:35:06.46 ID:48zZHLRo0
魔姫「ちなみにその衣装、家政婦とか使用人とかが着るものでしてよ」
メイドラゴン「な、なに!? そうなのか!?」
魔姫「それでもよければ差し上げまけど」
メイドラゴン「わ、我は誇りある竜種なのだ! 誇りある我が着ているという事は、この服はそれに相応しいということなのだ!」
エルフ「それって詭弁だと思います!」
魔姫「このお馬鹿さんの言う事は気にしなくて結構ですわ。大事になさってくださいね」
メイドラゴン「ありがとうなのだ!」ニヘー
エルフ「ぶーぶー!」
メイドラゴン「よし! では供物の代価として、望みを言うといいのだ!」
魔姫「望み?」
メイドラゴン「我が何でもきいてやるのだ! そうだな、
>>42
とかでもいいのだ!」
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