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シン・エヴァ もう一つの終わり
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以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2022/08/20(土) 23:20:18.65 ID:YgtehLUf0
目の前の棺を恐る恐るのぞき込み、息をのむ
顔を上げる博士
真希波博士『誰か! おおーい!!』
調査員の声『はい、先生!』
暗がりに反響する別の男性の声
靴音の響きに続いて懐中電灯の光が現れる
調査員『どうしたんです?……あっ――』
博士の前の棺を覗き込み声を失う
自分の防寒着を脱ぎ始める真希波博士
真希波博士『予備の防寒着をたのむ! それとカイロを……早く!』
調査員『は、はい!』
走り去る調査員
身をかがめて棺の底に両手を差し伸べ、今脱いだ防寒着に包んだ何かを持ち上げる
マリ「!」
博士の腕に、防寒着にくるまれた幼女が抱かれている
まだ1歳くらい、純白のワンピースのような服
すやすやと眠っている
マリ「なにこれ……何なの、ここは――」
ゲンドウ「君が保護された場所だ」
マリ「!」
ゲンドウ「真希波博士は、ここで君を見つけた」
マリ「ちがう! 私は――」
ゲンドウ「ユーロのとある孤児院で真希波博士に引き取られ、養子となった。そういうことになっている」
マリ「うそだ……」
ゲンドウ「ここをだれが、何のために作ったのか、今でもわからない」
調査員『博士! 持ってきました』
幼女を調査員に預け、震えながら予備の防寒服を着込む真希波博士
周囲を見回す調査員
調査員『なんてことだ……これが全部そうですか?』
真希波博士『ああ。しかし、息があるのは、この子だけのようだ』
幼女が収められていた棺の隣
別の棺の底に小さな骸が横たわっている
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