シン・エヴァ もう一つの終わり

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30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2022/08/20(土) 23:19:09.82 ID:YgtehLUf0

マリ「文書のとおりだ……あそこに、これを収めるところが――」

 ふと、足元に視線を移すマリ

 広いフロアの一面に、石造りの細長い箱が並んでいる

 蓋のない小さな棺のように見える

 立ち尽くし、あたりを見回すマリ

 眉をひそめる

マリ「私……ここ、知ってる?……どうして?」ハッ

 部屋の向こう、いま入ってきたのとは別の入り口の暗がりで光が揺れ、足音が近づいてくる

 やがて、背の低い人影が歩み入る

 人物の背景は半ば透けており、かすかに光にふちどられている

マリ「ホログラム?」

 防寒着を着込み、ときおり白い息を吐いている短躯の男性

 懐中電灯であたりを照らしながら見回している

男性『何ということだ……』

マリ「!」

 声を聴き、体をこわばらせるマリ

マリ「……え?」

 あたりを見回している男性

 光の加減で男性の顔が一瞬浮かび上がる

 息をのむマリ

マリ「お父さん……」

ゲンドウの声『そうだ』

マリ「!」

 さっと振り返るマリ

 ゲンドウとユイが立っている

 男性と同様、背景が透けて見え、かすかに光に縁どられている

ゲンドウ『きみの父君……そしてこの調査隊の隊長、真希波博士だ』

マリ「!」

 ぎこちなく男性のいるほうを振り返るマリ

マリ「お父さんが……ここへ?……」

 マリたちに気づく様子もなく探索を続けている真希波博士

 ふと、動きを止める博士
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