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【メイプルストーリー】【安価・コンマ】おかしな世界で生きる
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1 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/08/13(土) 20:10:22.17 ID:x1TqVm550
・人来るまでは様子見、自分のコンマでテキトーに進めます。誰か来て!!!!!!
・アーケインリバー以降の実装地域はやらないかやるとしても当分後、つーかエタるのが先かも
・記憶頼りなのでおかしなことになるけどそういう世界ってことで。覚えてない量産NPCの名前はもちろん各地域のレベル帯も確認したりしないぞ
・当たり前ですが、ゲームじゃできないことをするためのスレです
男「何度思い返しても、たしかに自宅でR1.0のRT3に挑み続けて寝落ちしたはず……なんだが」
男「気がつくと全方位をいい感じの木々に囲まれ、地べたの上に転がされていた」
男「この際ワープしてるのはまだいいとしても、こちとら寝間着だぞ寝間着。現代人に裸足で森を歩けと申すか」
男「でも周りに誰もいないんだもんなあ。何もしないのが一番ヤバかろう」
男「業腹である」
初エンカウントは? このレスのコンマ:
76〜00 ポータル
51〜75 デンデン
26〜50 青デンデン
01〜25 赤デンデン
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1660389021
2 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/08/13(土) 20:20:16.71 ID:x1TqVm550
男「おっかなびっくり、水場か人工物が見つからないかとまっすぐ歩いてみたが」
赤デンデン「」ノペノペ
男「あれは……赤デンデン!?」
男「とか冗談言ってる場合じゃないかもしれんな。本物ですよねアレ」
男「ひょっとして今触られたら死ぬのでは?」
赤デンデン「!」クル
男「独り言してたら気付かれちゃったよ。バカだねえ〜〜」
男「幸いカタツムリらしい足の遅さは健在のようだが、こっちは歩くことさえままならないんだよな」
男「あーもう誰か靴くれ靴」
逃走 このレスのコンマ:
ゾロ目 あったよ武器が!
76〜00 開けた道に出た
51〜75 どうにか撒けた
26〜50 しつこい(1/3)
01〜25 デンデンごときに挟み撃ちにされる屈辱
3 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/08/13(土) 20:27:15.71 ID:x1TqVm550
赤デンデン「!……!」ギロ
男「ハハハハハ、そこでよせいをすごすがよかろう」段差の上から見下ろし
男「まさか10センチ少々の段差を越えられないとはなあ」
男「それで無限に湧いてくるんだから大したもんだよ」
男「二度とそのツラ見せないでくれよな!」
男「……まあ、結局まだ歩くんですけどね」
あてもなく歩くとどうなる? このレスのコンマ:
76〜00 人に会う
51〜75 道に出る
26〜50 日が暮れる
01〜25 怪我をする
4 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/08/13(土) 21:18:17.47 ID:q++EbvOWo
見てる
5 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/08/13(土) 21:19:42.25 ID:x1TqVm550
〜FEW HOURS LATER〜
男「これだけ歩いて腹が減ってこないのは幸いといったところか……むっ!」
男「これは……人が踏み固めた感がある道ですね」
男「赤デンデンがいたから、ここはメイプルアイランドかリス港付近でいいのかな」
男「開始地点って意味ならメイプルアイランドだと思うんだけど、その割にチュートリアルNPCとかいなかったからわからん」
男「それにつけても」チラ
デンデンたち「」ノペ……ノペ……
青デンデンたち「」ノペノペ
男「この光景を見て浮かぶ言葉が"一寸先は闇"というのも妙な話よ。クソザコナメ……もといカタツムリの分際でよぉ」
男「さて、見た感じ森が深くなる方向があっちだったから」指差し
男「町があるとすればこっちか?」指差し
〜30 MINUTES LATER〜
男「ありましたねえ分かれ道が」
男「遠目にちらちらっと建物が見えまして」
男「どう見てもアムホストとサウスペリです、本当にありがとうございました」
男「……いい加減人に会いたい。そして靴と食べ物が欲しい。人家のあるサウスペリへ行こう」
男「寝床はこの際安全なら路上でもいいが、とにかく靴が欲しくてたまらん」
男「靴がないとマジで何もできん」
男「……まさか門前払いにされたりしないよな?」
サウスペリで誰に会う? このレスのコンマ:
76〜00 ルーカス
51〜75 レイン
26〜50 ピオ
01〜25 夜中なので誰も外に出ておらず
6 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/08/13(土) 21:33:37.22 ID:x1TqVm550
>>4
やったああ あり〜〜〜〜〜〜
〜メイプルアイランド北の村 アムホスト〜
男「思ったより時間かかっちった……人里には着いたが、もう夜だな」
男「現代風の地域じゃないし、もしかしてとは思ったんだが」
男「だーれも出歩いてねーでやんの」
男「テレビの前のみんなは、夜分に見知らぬ汗まみれの人間が戸を叩いてきたらどう思うかな?」
男「そうだね、そっ閉じだね」
男「……しょうがない、テキトーな木陰で朝まで休むか」
男「幸い危険はない。デンデンや裏手のキノコ共は人里まで上がってこない、はずだ」
男「この辺りは歩きやすくて助かる」
↓1安価 男の実年齢と一人称(※現在の外見年齢はハイティーン)
↓1コンマ 睡眠
76〜00 目が覚めると、ルーカスがいた
51〜75 目が覚めると、レインがいた
26〜50 よく眠れなかった
01〜25 目が覚めると、曲刀を持ったマイが……
7 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/08/13(土) 21:39:27.33 ID:q++EbvOWo
15
俺
8 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/08/13(土) 21:47:24.53 ID:x1TqVm550
あ、実年齢っていうのはこの世界に来る前の年齢ってことです。
本人がまだ気付いてないだけで肉体が強制的にハイティーンになってます。
すみませんが再安価で……
↓1安価 真の年齢と一人称(24以上、昔のメイポをプレイしてた)
↓1コンマ ゾロ目出たのでなんかする
76〜00 マイに惚れられる
51〜75 ルーカスから装備を貰う
26〜50 ピオに靴と服を貰う
01〜25 実はここに来るまでにメルを拾っていた
9 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/08/13(土) 23:00:56.82 ID:q++EbvOWo
すまねえ
いいなら30
俺で
10 :
>>9 いえいえ、こちらの言葉が足らなかったので……
[saga]:2022/08/13(土) 23:25:11.07 ID:x1TqVm550
〜NINE HOURS LATER〜
お日様「」ペカー
鳥さん「チチチ……」
男「ハハハ眠れなんだわ。辛い」グテー
男「まあ……現代人がいきなり野宿に適応できるはずもないわな」
男「幸いというべきか、適度に涼しかったから、余計に疲れはせずに済んだ。それだけよしとしよう」ノッソリ
男「さて、起きてきた村人はいるかな?」ペタペタ
〜TEN MINUTES LATER〜
男「ゲームのマップそのまんまってほど壊滅的に人がいないわけではないのか」
男「人家が思ったより多い」
男「それでいて起き抜けに薪割りとかしてそうな雰囲気がバリバリなんだが……」
男「まだ外に人がおらぬ。早すぎたかな」
男「眠れなかった間も人の動く気配はなかったし、既に村の外にまで出たってこたないと思うが……」
男「村の中はざっと見たわけだ。一旦お外の様子も確認してやろうではないか」
11 :
>>9 いえいえ、こちらの言葉が足らなかったので……
[saga]:2022/08/13(土) 23:56:09.05 ID:x1TqVm550
〜アムホスト付近の森〜
男「しかしねぇ、逆に外へ出るとして、バカ早い時間帯に港へ行く用事というのも恐らくはないのだから……」
男「というわけで、最初来た道とは別の方へ出てみたぞ。……むっ」
男「あれは……第一村民!?」
マイ(この辺りのデンデンたちは狩り尽くしたかしら……)※男の視線数十メートル先
マイ(薪も集まったし、帰りましょう)カゴを背負い
男「赤のチャイナっぽい服、腰に曲刀。そして茶髪のツインテール……いや厳密な髪型の分類は存じ上げないけれども」
男「あれはメイプルアイランドで実質最強と思われる戦士……戦士? のマイ殿とお見受けしたねえ!」
男「初心者案内役のNPCだし、同じ人なれば悪いようにはされまい」
男「……呼ぼうにも喉のコンディション的に大声を出せぬので、歩いて出向くとしよう」ペタペタ
男(……というか、平面でもないし二頭身でもないんだな。こういうのを何と言うんだったか。2.5次元?)
男(作画故のマスコット的かわいさなどが抜けており、いち女性として美形であるといえよう)
男(だがそんなことより乞食ムーブだ)
男「すみません、少しお時間よろしいでしょうか」
マイ「……? 見かけない顔ね。ビクトリアアイランドから来た人?」
男「いえ、信じて貰えるかわからないのですが、気がつけば森の中にいまして、長いこと彷徨ってようやく村を見つけたのです」
男「見ての通り、身を守る物も先立つ物もなく」E:汚れたパジャマ
男「どこか、働きながら衣食住を賄える所などご存知ではないでしょうか?」
マイ「……」ジロ
男(む? こちらを見て考え始めたぞ)
男(チュートリアルの概念はないのか? 冒険者は森から生えてくるものということになってるはずだが)
男(……いや、思えば初期装備になっておらぬ。ゲーム通りならシャツと半ズボン、そして長靴かサンダルに武器を一本のはずだからな)
男(いろいろゲームとは勝手が違うのだろうか。そうなるとますますもって死ぬのが怖いではないか)
マイ「まずは体を綺麗にして、一息ついた方がいいわね。ひどい顔してるわよ、あなた」
マイ「ちょうどこれからお風呂を沸かすところだったから、うちに来るといいわ」
男「お言葉に甘えます。ありがとうございます」
男(よかった、親切なのはそのままだった)
↓1安価 男が名乗る名前
※実名かキャラ名かも添える。実名なら漢字フルネーム
※キャラ名は自由だが、半角12文字まで(全角文字は2文字としてカウント)、アラビア数字不可
※いずれにおいても名前をそのまま「男」にするのも可能
12 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/08/14(日) 00:12:46.62 ID:a8kAr/4RO
瀬方 櫂
せがた かい
13 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/08/14(日) 00:13:16.24 ID:a8kAr/4RO
書き忘れた 実名で
14 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/08/14(日) 00:40:11.22 ID:hFQifMEC0
〜マイの家〜
男「失礼します」
マイ「お風呂はあっちよ。火は起こしてあるから、さっさとそこのスリッパ履いて行きなさい。そのまま上がられると床汚れるし」
男「えっ? 確かにさっき火は起こされてましたが、もう入れるんですか?」
マイ「? そうよ? あ、湯船に入るなら体を洗ってからよ。後でわたしも入るんだから」
男「承知しました」
マイ「じゃ、雑貨屋であんたの着替え買ってくるわ。安い古着だから、期待しないように」スタスタ
男「ありがとうございます」
男「開け冥界の門」ガラッ
男「うーわ湯気立ってるよ。ホントに沸いてやんの」
男「それに、火を焚いて湯を沸かす割には湯船が妙に洗練されている。シャワーまで!」
男「まあツッコみ無用か……おや」
鏡の中の男「」
男「」
男「声に違和感があるのは体調とかそのようなアレだと思っていたのだが」
男「これは拾六、七ぶんの俺ではないか。微妙に世界観フィルターがかかっているが」
男「まあまあよかろう。得をしたと思うことにする」
男「では失礼して」キュッ ザー
男「アットゥイ!!」
15 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/08/14(日) 01:01:36.98 ID:hFQifMEC0
〜TWENTY MINUTES LATER〜
男「長湯するのも悪いと思って早めに出てみた」ガラッ
男「スリッパも洗っておきました。玄関の足拭きマットにも限界というものがある。すまないことをした」
男「そしていい湯であった。このように血の巡りがよくなることで、眠気が薄らぐことがわかります。いやまだ眠いは眠いんだがね」
男「着替えは……この紙袋か」ガサゴソ
男「下着と、動きやすそうなトレーナー上下。古着と聞いたが、下着はどうも新品のようだ。ありがたい……」
男「リビングへ呼びに行こう」ペタペタ
男「マイさん、お風呂いただきました」E:トレーナー
マイ「あら、もう少しゆっくり入ってくれてもよかっ――」
マイ「!!?」ピシッ
マイ(あ、あれ!? 外で会った時は別になんとも思わなかったのに……)
男「どうかされましたか?」
マイ「……な、何でもないわ」
男(という台詞を吐いて本当に何でもないことがあろうものか)
マイ「お腹も空いてるでしょう。果物を切っておいたから、わたしがあがるまでに食べておいて」スック
マイ(やば、顔見れない!!)タタタ
男「早口であったのう。顔が赤かったのは気のせいだろうか」
男「こう……なんだろう。お膳立てされすぎた展開は逆に不安になるからやめて欲しいんだけれども」ペタペタ
男「で、確かにテーブルには果物とナイフ、そしてフォークが……むっ」
男「カットされたリンゴに混じってスライスレモン……?」
男「どういう……ことだ……」シャクシャク
男「このリンゴ、HPが回復する味がするね」
16 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/08/14(日) 02:42:59.21 ID:hFQifMEC0
〜FOURTY MINUTES LATER〜
男(流石に手持ち無沙汰のまま待ちすぎて寝そうになったが、風呂上がりのマイに軽く事情を話した)
男(さりとて"メイプルストーリーというゲームが〜"などと語れば【おいで病院】の女幽霊とお友達にされかねない。原作知識も口にできぬ)
男(よって話し合いは"元いた場所から突如飛ばされたらしい"ということの再確認と、この世界の地理等を多少教わった程度に過ぎなかった)
男(あとお互い自己紹介もした。俺は本名から"櫂"と名乗っておいた)
男(かってのメインキャラと同じ容姿なら迷ったけど、違うみたいだし)
マイ「それじゃあ、元の世界へ帰る手がかりを探すわけ?」
櫂「そうするつもりです。旅に出る目処が立つまでは、日銭を稼ぐことになるかもしれませんが」
マイ「一人じゃ大変でしょ? わたしも着いて行ってあげるわよ」
櫂「えっ、あの、流石にそこまでご迷惑をおかけするわけには」
櫂「船やタクシーで町から町へ行く分には、お金こそかかれど危険はないんですよね?」
マイ「この世界じゃ、お金を稼ぐのはモンスター退治が一番手っ取り早いの。こう見えても、わたしはそれなりに腕が立つのよ?」フフン
マイ「それに、島はずーっと平和だし。そろそろ村の用心棒もお休みして、旅行ってのも悪くないわ。あなたに戦いの手ほどきもしてあげられるしね」
櫂「は、はあ。ありがとうございます」
櫂(万年初心者島NPCが……妙なことになったな)
マイ「そういえば、さっき説明したこと、覚えてる? 5つの職業のこと」
櫂「細かく分けると14の職業ですね。大丈夫です」
櫂(今となっては馴染みすぎた知識だ)
マイ「今は5つの中からでもいいわ。なりたいと思う職業はある?」
櫂「そうですね……」
櫂(まあ、今のうちから先のことは考えておいた方がよかろうな)
櫂(とりあえず生存力高い職……というと、あれとあれか)
↓1安価 目指す職業を1つ選ぶ(使っていたキャラと同じかそうでないかを併記)
※有利不利なし、単なるキャラ付け程度
※ここにない職業は櫂にとって不安のあるものであり、候補にならなかった
戦士−スピアマン系 名の通り槍などを扱う。HP高めの戦士の中でもリーチと更なる固さを併せ持ち、攻撃力も高い
魔法使い−クレリック系 いわゆる僧侶とか賢者。聖属性攻撃と回復補助、短距離のテレポート、そして固い
17 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2022/08/14(日) 03:12:22.56 ID:2JZNfRGmo
魔法使い
18 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/08/14(日) 09:02:40.00 ID:hFQifMEC0
↓1安価 かつて櫂のメインキャラはクレリック系(→ビショップ)だった?(特に有利不利はありません)
19 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/08/14(日) 20:08:52.76 ID:OLT+zW33o
ビショップで
20 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/08/14(日) 20:34:56.50 ID:hFQifMEC0
櫂(DKと聖魔は固い上に死亡時の自己蘇生ができるようにもなる。選ぶとすればそのどちらかになるが……)
櫂(慣れてる聖魔にしとくか。比較的単純な槍といえど、この手で武器を扱うのには不安があるし、聖魔は他者の蘇生もできるのが大きい)
櫂(……ビジターマジシャンシールドプレミアム……頑張って混沌で育てたなぁ……)
櫂「まずは魔法使いですね。二次転職はクレリックを考えています」
マイ「ふーん……? 戦士とか盗賊じゃないんだ」面白くなさそうな顔
櫂「同じく防御・生存能力に優れるスピアマンとで迷ったんですが、即効性のある回復魔法を使えるのが決め手ですね」
マイ「ほう。よく考えているようだね」感心
マイ「しかし、クレリックは攻撃能力が低い。わたしとグループを組んでいるうちはともかく、独り立ちすると厳しいよ」
櫂「承知の上です。頼りのマイさんに愛想を尽かされないよう頑張りましょう」
マイ「うっ……」ドキ
マイ(今の、ちょっと効いたかも)
櫂(いいように使うみたいで気が引けるなあ……むっ眠気)
櫂「ふぁ……っと、失礼」
マイ「そういえば、ろくに寝てないんだったね。来客用の布団……は随分ほったらかしだから、一度干さないとダメか」
マイ「わたしのベッドを使っていいから、ゆっくりお休み。話の続きは起きてからだ」
櫂「承知しました。ありがとうございます」ペタペタ
マイ(さて。布団を干したら、予備の剣と薬も持ってこないとね)
マイ(……旅、か。櫂と会うまで、考えたこともなかったな)
〜おひるすぎ〜
櫂(快眠にて復活し、マイの手作りビーフシチューに舌鼓を打った後、俺は村の外まで連れ出された。履物は革サンダルを用意してくれていた)
櫂(マイは刃を握らせて、デンデンを殺せと教えしや)E:剣
マイ「デンデンは世界で一番弱いモンスター、訓練にはうってつけだ。それでも、初心者が油断すれば怪我を負わされることもある」
マイ「武器を振るうときは相手から目をそらさず、思い切り振り抜くこと」
櫂「はい」片手で構え
デンデン「」ノペ……ノペ……
↓1コンマ 櫂の戦闘センス
76〜00 技巧
51〜75 不自由ない
26〜50 人並み
01〜25 危なっかしい
21 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/08/14(日) 20:39:28.53 ID:2JZNfRGmo
お
22 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/08/14(日) 23:58:16.35 ID:hFQifMEC0
櫂「えい」ヒュッ
デンデン「」ガッ
デンデン「ピュ……」ドロ
マイ「そうそう、その調子。慣れてきたら青デンデンにシフトするよ」
櫂「はい」
櫂(なんか思ってたより剣が軽いし、普通に振り回せるな。これなら戦士でも案外やっていけたかもしれん)
櫂(とまれ、皆殺しだ)
〜TWO HOURS LATER〜
櫂(無言の斬撃)ヒュン
赤デンデン「ピュ」ドガッ ドロ……
櫂「あ。上がった」
マイ「おめでとう。これでレベル10だね」
櫂(狩り中にレベルアップしたからか、赤デンデンも普通に倒せるようになった。レベルアップのエフェクトとかは特になかったが、直感的にわかる)
櫂(昔は魔法使い志願者はSTRに振れないせいで1ダメしか出なくて、50回くらい殴らなきゃいけなかったんだけどな、赤……)
櫂(反面、魔法使いも一次転職必要レベルが8じゃなく10になってるらしく、結局この狩りにはそこそこ時間がかかってしまった)
櫂「よっ」殻ポイ
緑・青・赤の殻の山「」ガシャッ
マイ「デンデンの殻は二束三文もいいところだが、これだけあれば、薬代くらいにはなるかな」
櫂「船代じゃないんですか?」
マイ「わたしはこれでも島では偉い方だから。シャンクスに一言言えばタダで乗せてくれるはずだよ」
マイ「港の防具屋でデンデンの殻を下取りに出して、そのまま出発しよう」
櫂「えっ、今!?」
マイ「うむ。準備はちゃんと済ませてあるからね。村長にも挨拶しといたし、善は急げだ」
櫂「俺はしてませんが」
マイ「いいの! ほら」腕グイ
櫂「うおっとと」
23 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/08/15(月) 00:38:05.31 ID:BrPppVfl0
〜サウスペリ〜
櫂(サウスペリまでは徒歩10分強といったところで、2時間程の狩りの直後にそれだけ歩いてもあまり気にならない自分の体力に驚かされた)
櫂(マイが何も言わない辺り、そのくらいは普通ということなのだろうか)
櫂「それにしても……うーん、デカい」
マイ「何が? ……ああ、船ね。初めて見るならそう思うのかしら」
櫂(大きな帆とは別にタルジェット的なものを装着し、船首の金色の女神像が広げた白い翼が空飛ぶ船であることを強調している)
櫂(そう、メイプルアイランドはいわゆる空島。よって船は空を飛ぶ。港から転落したら……などという無粋な考え事はよしておこう)
マイ「わたしたちにとっては船といえばサウスペリのあの船だから、特別大きいとか思ったことはないけどね」
櫂(さて、タラップのそばに来ると、青い海賊……というか貴族っぽい服の青年がひとり)
シャンクス「珍しいな、マイがここに来るなんて。それに、そっちは見ない顔だね」
シャンクス「俺はシャンクス。ルーカス村長よりメイプルアイランドとビクトリアアイランドを行き来する船を任された、船長だ」スッ
櫂「初めまして、櫂と申します」ガシッ グッ
シャンクス「何か訳ありなのかい?」パッ
マイ「そんなところ。あと、ちょっと長い休みを貰って旅行にね」
シャンクス「旅行? 島の静かな暮らしを気に入ってるんじゃなかったのか?」
シャンクス「ビクトリアアイランドに行ったのなんて、転職試験を受けるために2回出ただけだったよな」
シャンクス「どういう心境の変化があったんだ?」
マイ「なっ、なんでもないわよ。たまにはそういう時もあるってだけ」
シャンクス「へーえ」チラ
櫂「……」
マイ「なんでもないって言ってるでしょ! それとも欠航したいのかしら」柄に手をかけ
シャンクス「わかったわかった、そういうことにしといてやるよ」両手のひらを向ける
シャンクス(大人二人で300メルです、とは言えない雰囲気だなこりゃ)
シャンクス「15分の準備の後に船を出す。海に降りるまでは危ないから、船室を出ないようにな」
櫂「ちょうどいいタイミングだったんですね」
シャンクス「うん? ……ああ、違う違う」ハハハ
シャンクス「メイプルアイランドはあれこれの輸入を必要としないから、そんな頻繁には船を出さないんだ」
シャンクス「それで普段ヒマだから、逆にいつ船を出しても困らないってわけさ。気楽なもんだろ?」
櫂「なるほど」
櫂(現代人からすると考えられない労働観である)
シャンクス「さ、上がった上がった。あんまり下を見るなよ」
24 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/08/15(月) 00:56:15.50 ID:BrPppVfl0
〜シャンクスの船 船室〜
櫂(船は中まで上等な木張りで、船室も備え付けのテーブルやベッドなどまで掃除が行き届いている)
櫂(ゲームでは船といえばただ待たされるだけの存在だったが、こうして実際に足を踏み入れて過ごすとなると、結構な贅沢をしている気分になる)
櫂(エリニア・オルビス間の船上でレッサーバルログに殺されたのも懐かしい。こっちにもいるんだろうか)
櫂「……そういえば、なんで相部屋なんですか? 他に乗客がいるわけでもないのに」
マイ「この先一緒に行動するなら、慣れておいた方がいいじゃない」
櫂「なるほど」
マイ(なんか櫂は平気そうだし、慣れたいのは主にわたしの方なんだけどね)
マイ(……今晩ちゃんと寝られるかしら)
25 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/08/15(月) 19:46:46.92 ID:BrPppVfl0
〜夜〜
櫂(船はびっくりするくらい無事に海上へ降りた。海が穏やかだからか、それとも船がすごいのか、不快な揺れは感じない)
櫂(日が暮れるまでは甲板でマイに戦闘の手ほどきを受けたが、もう暗い)
櫂(シャンクス曰く、あえて時間をかけて進み、朝に到着するよう調節するらしい。船がゆっくりなので、釣りをする船員などもいた)
櫂(というか、今もいる。船室内はもちろん、外にも、多分魔法で光っているのであろう白いランプが備え付けられているので、それなりには明るい)
櫂(さて、驚くべきことに船内に入浴設備があったので、我々はホカホカ状態である。今はベッドに腰掛けて話などしている)E:パジャマ
マイ「櫂の元いた世界ってどんなところ?」
櫂「メイプルアイランドとは真逆ですね。忙しなくて、目がチカチカするかと思えば灰色で……」
櫂「物的な豊かさと心の豊かさは別だということを痛感するようなところです」
マイ「でも戻りたいんだ?」
櫂「家族や友人がいますからね」
マイ「家族……って、もしかして結婚してるの!?」ガタッ
櫂「いえ、所帯持ちという意味ではなく。両親です」
マイ「な、なーんだ……」ホッ
マイ「でも、確かにそうよね。櫂は何もかも元の世界に置いてきちゃってるんだ」
マイ「帰りたいのは当たり前かぁ」
マイ(帰れなければいいのに……なんていうのは勝手よね)
櫂「しかし、まずはこの世界でうまくやっていくことを考えるべきだと思っています。足元を疎かにしては先がありませんからね」
マイ「しっかりしてるのねぇ。わたしが同じ立場だったらきっと気が気じゃないのに」
櫂(現代人特有の現実逃避で培った悲しい適応能力であることを彼女は知らないのであった)
26 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/08/15(月) 20:00:56.51 ID:BrPppVfl0
〜朝〜
櫂(朝、起こしに来たシャンクスに促されて甲板から行く先を望めば、もう陸が見えていた。高い山と、山以上に高い狂った森が突き出ている)
櫂(西の方にはビルなども建っているはずなのだが、まあ霞んでいる)
マイ「んー、何年かぶりでも変わらないねぇ」手をひさしにして欄干から身を乗り出し
櫂(ビクトリアアイランド……島と言うが、ちょっとした大陸だ。少なくともプレイヤーにとっては、主要な都市は5つしかない。加えて空白の一角は正義の海賊の根城になっている)
櫂(まあ他の地域もそんな感じなんやけどなブヘヘ)
マイ「お、どうしたの? 言葉も出ないって感じ?」ツンツン
櫂「そうですね。こうして船でどこかへ行くという工程のおかげか、今になって遠くへ来た実感が強くなってきました」
マイ「怖くなった?」
櫂「少し」
マイ「ふふっ。正直でよろしい」
27 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/08/16(火) 04:07:25.17 ID:hiwCiN5Z0
櫂(それから程なくして、船はビクトリアアイランド南西の港――島の玄関たる"リス港口"に到着した)
櫂(青い海から線一つ跨げば、地中海沿岸風の真っ白な建物が立ち並ぶ港町だ)
〜リス港口、船の前〜
シャンクス「さあ、ここからが正真正銘、お前たちの旅の始まりだ」
シャンクス「世界は驚くほど広い。疲れたら、たまにメイプルアイランドまで顔を出しに来るといい」
シャンクス「櫂。その時お前がどんな冒険者になってるか、楽しみにしとくよ」
櫂「はい。ありがとうございました」
シャンクス「マイも達者でな。しっかりやれよ、いろいろと」
マイ「はいはい」
28 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/08/16(火) 04:09:55.69 ID:hiwCiN5Z0
櫂(海沿いは漁師たちが大小様々な獲物を引きずり回している)
櫂(陸に目を向ければ、プレイヤーとして目にしたバカでかい看板の防具屋・雑貨屋の他、魚介系のレストランやホテルなどが目立つ)
櫂(ゲーム的な役割の薄い町だが、都市としての活気は結構なものだ)
マイ「それじゃ、エリニアへ向かおうか。転職しないままじゃ、ビクトリアアイランドのモンスターと戦うのはちょっと危険だし」
櫂「徒歩で……ですよね」
マイ「そう。といっても、人の通る道を伝っていけばポータルもあるから、見た目ほど長い道のりじゃない」地図パラッ
マイ「島の南半分は小さな村や町も多いし、食事や宿には困らないかな」
櫂「エリニア到着まではどのくらいかかる見通しなんですか?」
マイ「そうだな……スリーピーダンジョンに近づくとわたしでも櫂を守りきれないかもしれないし」スッ
櫂(メイプルアイランドで聞いたが、どうもこの世界にもリーフロードはあるものの、安全地帯ではないらしい。まーた過去と未来の鎌田が一つになってるよ)
櫂(仕様がまったく掴めない掴めない今宵)
29 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/08/16(火) 04:12:41.39 ID:hiwCiN5Z0
マイ「ちょっと南の方に寄って……こうやって東のエリニアに着く感じだから」スー
マイ「櫂の足に合わせても10日ないくらいかな」
櫂「そ、そんなに」
櫂(タクシーでショートカットするのは味気ないのも確かだとガイアが囁いてはいるが……お現代人さまの歩く距離じゃない)
マイ「遠目にこの島を見た時から覚悟してたでしょ?」
櫂「まあ、はい。でも、マイさんが想像以上に軽く言ったので」
マイ「初めて一人でペリオンまで行った時は流石に苦労したけど、2回目は楽なものだったからね」
マイ(……それに、町に着くまで櫂と二人きりでいられるし)♪
櫂(人生楽しそうな顔だなぁ)
櫂「慣れるまでの辛抱ですね」
マイ「よろしい。さあ、出発だ!」オー
↓1コンマ 道中のイベント
76〜00 寄り道してエウレルへ
51〜75 レベルが上がった(2桁のうち小さい数字の分アップ)
26〜50 ヘネシス郊外でピグの群れが……
01〜25 エリン森で盗賊が……
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