【安価スレ】堕ち行く光

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189 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/14(日) 14:33:59.06 ID:wVQj5y0dO
何をするかを↓1にどうぞ。
↓1コンマで拠点帰還時のイベント数を判定します。


01〜40:0
41〜80:1
81〜99:2
00:???
190 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/08/14(日) 14:44:36.78 ID:0SgLQxiT0
当面の活動資金を調達する
191 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/14(日) 15:18:17.96 ID:wVQj5y0dO
速やかに宿屋に帰還し、荷物を纏める。もう長居は無用だ。マナに指示を出し、フード内に匿う。

「え、妖精さん!?」

「ちょっと事故って面倒を見てるだけだ。人畜無害だから安心してくれ」

やる気無さ気にウィンディを見やり、マナは溜め息を吐いた。明らかにどうでもよく思っている。

「まだここにいるの?」

「そろそろ逃げる。まだやることが少しだけあるけどな」

「まだあるんですか?」

ある。地味だがとても重要なことが二つ残っている。
まず一つはシルヴィアの棺の回収。これは何があってもやり遂げなければならない。
もう一つは資金調達。これは帰り道でも出来るが、お金は多いに越したことはない。金の余裕は心の余裕なのだ。
ウィンディには解らないだろうが、リヒトは昔資金不足で非常に苦労したものだ。何度餓死しかけたか、想像しただけで冷や汗が止まらない。

「だからまず、安心出来るだけの金を集める。頑張って頑張って頑張りまくればたぶんどうにかなる!!!」

「根性論…」

最後は根性、成し遂げようとする意志が道を開くことをリヒトは知っている。勇者は意外と泥臭い。
192 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/14(日) 15:20:57.43 ID:wVQj5y0dO
資金調達の方法を↓1にどうぞ。


A:冒険者に成りすまして金稼ぎ
B:盗賊を始末して金品強奪
C:キャラバンを襲撃
D:その他(自由枠)
193 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/08/14(日) 15:21:45.88 ID:/TFz3EJ1O
B
194 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/14(日) 18:07:36.46 ID:wVQj5y0dO
特級指名手配犯が出現したことが伝わり、レムカーナ全域に大量の兵士が投入された。窓から外を見ただけでも数十名の兵が目視出来、その本気度合いが伺える。

「…あのぅ。これ、本当に逃げられるんですか?」

雷雨の中でも悠々と巡回するドラグーン。空も大地も、どこを通っても警備の目から逃れることは出来無さそうだ。

「大丈夫…だと思う。ウィンディは空を飛べるか?」

自分一人なら余裕なのだが、一番の懸念点はウィンディの存在だ。彼女がどれだけ戦えるかによって、彼女自身の生存率は大きく変わる。

「あ、はい…。私一人なら、全然飛べます」

「なら大丈夫だ」

満足のいく答えが返ってきたので、リヒトは小さく笑った。
195 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/14(日) 18:08:03.83 ID:wVQj5y0dO
「隊長!怪しい人物がそこの宿屋に泊まっているとのタレコミがありました」

「よぅし!なら勧告無しに爆破してしまえぃ!ドラグーンを全騎召集しろ!」

可能な限りの人員を集め、包囲を固める。ここまですればどうにかなると、根拠のない自信を基に。
この程度で捕縛出来るのなら、疾うの昔に処刑出来ているというのに。

宿屋の直上に三騎のドラグーンが待機し、その外側を四騎のドラグーンが囲む。
勇者には飛行能力があることは有名なので、空路を警戒するのは当然のことだ。
だが、何故彼らはリヒトたちが反撃しないと思っているのだろう。
無抵抗のまま捕まる道理など、彼らには無いのに。

「奴を捕らえれば、私は三階級特進…!晴れて将校よ!!!ふははははー!!!」

ドラグーンが駆る火龍の豪炎が、宿屋に降り注ぐ。爆音と共に、爆ぜた。
196 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/14(日) 18:08:52.59 ID:wVQj5y0dO
立ち込める黒煙が、爆発の規模を物語る。尋常の者ならまず、この攻撃を受けて生きてはいまい。
だが、生憎と勇者は尋常の域を超えている存在だ。強大な悪を打ち倒した者が、たかが炎に焼かれた程度で生き絶えるわけがない。

「はははははは!はは…は…?」

勝利は確定したと言わんばかりの大笑がはたと止んだ。黒煙の中に、神々しい光が蠢いているからだ。
突風が吹き煙が霧散する。同時に、空間を閃光が縫う。

「は…ぁ…!??」

不快気に鼻を鳴らす勇者が姿を現した。傷一つ、煤一つ付いていないその姿は微小なダメージすら受けなかったことを示しており、その剣からは光が漏れ出している。

ズン、と数度地面が揺れる。その正体は、墜落した火龍たちだった。出血し完全に沈黙しているが、致命傷ではない。気を失っただけのようだ。
勇者リヒトが放った剣閃は、空を縫い空中の龍たちを撃ち落とすに足る威力を持っていた。
なけなしの慈悲で即死はしていないが、ここで反撃をしていたら、龍の首が飛んでいる。
幸いなことに、一撃で気絶したおかげで一命だけは取り留めているわけだが。生きてるって素晴らしい。

「俺の邪魔をするなら、多少痛い目に遭っても」

勇者は聖剣を掲げ、魔力を解き放つ。

「仕方ないよな?」

言い切った刹那、空から光の剣が降り注いだ。
197 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/14(日) 18:09:20.72 ID:wVQj5y0dO
包囲網を物理的に破ったリヒトたちは、最短経路で教会に向かう。その道すがらで。

「わ、私っていらない子だったんじゃ…」

「そうでもない」

ウィンディの自虐をリヒトは首を振って否定する。ウィンディがいなければ、あそこまで効率よく反撃に転じられなかったのだ。

ウィンディが詠唱した風魔法が、暴風の壁を作り出していた。それによって火龍の吐息は二人に届くことがなかった。
最初は防御から反撃まで全てリヒトが担当する予定だったのだが、これくらいならさせてほしいと助力を願ったので任せてみた。
その結果がコレである。なかなかどうして、素晴らしい才能を持っているようだ。
ウィンディが防御を引き受けてくれたおかげで、リヒトは攻撃にのみ集中出来た。
だというのに、彼女が必要無かったとは口が裂けても言えない。お互いにとって最善の結果である。
リヒトたちにとっても。兵士たちにとっても。

教会に着くとすぐさま、リヒトは扉を蹴破る。ヴォルグス城で同様のことをしてから、すっかり板についてしまった。
先程の戦闘音に怯えていたのか、神父や修道女(シスター)は椅子の影に隠れていた。別に取って食うつもりはないのだが、文句は言えない。

予め棺の受け取り日を決めていたため、既に棺が出されていた。手際が良くて大助かりだ。

「ありがとう」

謝辞を一言だけ述べ、棺を背負う。そのまま、二人は空へと逃走した。
198 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/14(日) 18:12:17.31 ID:wVQj5y0dO
盗賊 判定↓1コンマ


01〜30:何も無し
31〜70:小規模なアジトを確認
71〜95:大規模なアジトを確認
96〜99:謎の集落を確認
00:???
199 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/08/14(日) 18:28:18.38 ID:2JZNfRGmo
今度は多勢でもいけるいける
200 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/14(日) 19:10:00.79 ID:wVQj5y0dO
棺を背負ったままの逃避行はおよそ半日続き、レムカーナは地平線の果てに消え、疎に生えた雑草と露出した岩肌が彩る荒野に到達していた。

「………」

馬車が踏み慣らした道路を進む。人里からかなり離れてはいるが、人の痕跡は強く残っている。それがありがたい。
人が踏み入れた領域なら、そこまで強力な魔物は現れない。アークミノタウロスの群れは根本的な部分から違っていたため、レムカーナで遭遇してしまったが。

「大丈夫か?」

「はい。魔法で身体を動かすくらいなら、いくらでもへっちゃらです。まぁ、この距離を歩いていたら今頃倒れてましたけど…」

宙に浮いてついて来るウィンディを気にかけるが、特に様子は変わっていない。この調子なら、拠点まで戻れそうだ。

「拠点に行く前に少しだけ寄り道がある。すぐ済む用事だから、寄り道しても構わないか?」

「私に選択権は無いのでご自由にどうぞ」

後ろ向きな返事ばかりする同行者に頭痛がするが、こればかりは本人の気質の問題なので口を出すわけにはいかない。
口下手な自分を恨みつつ、足を進めるリヒトだった。
201 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/14(日) 19:11:40.26 ID:wVQj5y0dO
盗賊への対処を↓1にどうぞ。


A:一人残らず鏖殺する
B:最低限の人数だけ生かす
C:全員捕縛する
202 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/14(日) 19:12:19.12 ID:wVQj5y0dO
すみません。D:自由安価の選択肢も追加でお願いします。
203 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/08/14(日) 19:39:05.04 ID:0SgLQxiT0
D:勇者の力を見せて脅し、金品を置いていけば命だけは助けてやると言う
204 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/14(日) 21:09:54.18 ID:wVQj5y0dO
「やぁやぁやぁ。頼み事をしに来ただけなのに、随分と手洗い歓迎じゃないか」

リヒトは例によって営業スマイルを浮かべて極めて平和的な交流を試みる。心から笑えたのはいつだったか、もう憶えてないほど久しい。
作り物の笑顔の方が多いとは、皮肉なものだと自嘲する。

「剣を片手に頼み事とは物騒だねぇ」

荒々しい声をした巨漢が人混みの中から姿を現す。腕前は並。と、リヒトの勘が告げている。
値踏みするような視線に呆れつつ、リヒトは平然と頼み事をした。

「懐が寂しくてとっても困っててな。お前たちのことは見逃してやるから、金になるものをくれ」

ならず者の拠点を見つけたにも関わらず、お目溢ししてやるとは。なんと慈愛に満ちたことだろう。
神様がこの光景を見ていたら、感涙しながら祝福を1ダースほど与えてくれるに違いない。

「ひゃはははははは!!!!面白いこと言うじゃないか兄ちゃん!」

頭領と思しき巨漢は呵呵大笑し、相手をするのも面倒だからあっちに行け、という意思を込めたジェスチャーをする。

「まぁ兄ちゃんは見た目が良いからな。何人かのお相手をすればそれなりに稼げるんじゃないか?ぎゃははは!!!!!」

それは困る。生憎と、自分は同性愛者ではないのだ。リヒトは肩を竦め、剣を振り上げた。

近隣の森から突如立ち上る光の柱。柱と言うにはあまりにも太いそれは、頭上の雲すら突き抜ける。
発生地点にあった生命を悉く焼き尽くし、浄化した粛清の光は、残光を残すことなく消滅する。
後に残ったのは、底の見えない大穴だけだった。

「こんなことになるのは本意じゃないからさ。頼むよ。なっ?」

リヒトは頬をポリポリと掻き、申し訳なさそうに懇願する。

頭領は白目を剥いて卒倒した。
205 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/14(日) 21:12:52.30 ID:wVQj5y0dO
ならず者のお恵み 判定↓1コンマ


01〜40:しばらく生活に困らない程度の金品
41〜80:+彼らが手に入れた貴重品
81〜99:+売りに出す予定だった奴隷
00:???
206 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/08/14(日) 21:45:03.44 ID:2JZNfRGmo
おー
207 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/14(日) 21:49:54.79 ID:wVQj5y0dO
ならず者が隠し持っていた貴重品を↓1にどうぞ。
208 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/08/14(日) 21:58:34.40 ID:jrxHb48ao
世界樹の果実(というラベルの貼られた大きな果物)
209 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/15(月) 08:05:09.88 ID:neXRGdrZO
「おっお頭ー!見かけによらず超が付くほど小心者のお頭が倒れたー!!!」

「なんであんな化け物がここにいんだよ!?ってかどうにかしろよコイツ目がマジだぞおい!このままじゃ全員ゴートゥヘブンされちまう!!!」

「許してくださいお願いします!まだ私たちは明るく楽しく生きていたいんです!!」

やいのやいのと騒いでいるが、こちらとしては困惑する他ない。出すものさえ出せば見逃すと、初めから言っているではないか。

「本当に見逃してくれるのか!?どれだけ献上しても『これっぽっちかよちょっとお前そこでジャンプしてみろほらまだ音がするじゃねーか全部よこせ』って根こそぎカツアゲする魂胆だろ俺は詳しいんだ!!!!」

「しねーよ!!!!」

勝手に極悪非道なゲス野郎にされ、リヒトは憤慨する。全部奪う気なら、端から交渉なぞしないで全員一息に殺している。
彼らにだって生活が懸かっているから配慮しているのだ。誰も不幸にならない平和な解決を望んでいるのだから、感謝してもらいたい。

「…そこまで言うなら…。どうぞお受け取りくださいませ!そして二度とここに来るんじゃねーぞ来ないでください!!!!!」

相当溜め込んでいたのか、山のように宝石や装飾品が積み上げられる。あまりの量にリヒトは辟易し、金品を一度だけ鷲掴みした。

「これだけでいいよ。しばらく金に困らなければいいんだし」

「何こいつ逆に怖いんだけど」

ひどい言われようだとリヒトは苦笑する。そのまま立ち去ろうとしたが、ならず者に呼び止められた。

「後でいちゃもんを付けられても面倒だからな。これも持ってけ」

ぶん投げられたのは、人の頭くらいの大きさをした赤い果実。『世界樹の果実』というラベルが貼られている。

「いつ食べるか楽しみにしてたんだが、死んだら元も子もない。ここまでしたんだからもうどっか行けよな」

「ありがとう。なら遠慮なく頂くよ」

果物を片手に、リヒトは軽く手を振る。気が向いたらまた来ることも伝えておく。

「絶対に来んなよバーカ!!」

ブーイングの嵐を受けながら、リヒトは笑顔のまま退散した。
210 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/15(月) 08:05:57.10 ID:neXRGdrZO
道中イベント 判定↓1コンマ


01〜15:魔物の群れが現れた!
16〜30:ならず者が現れた!
31〜70:何も起きなかった!
71〜85:行商人が現れた!
86〜99:何かが起きた!(自由枠)
00:???
211 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/08/15(月) 08:23:19.41 ID:duko65xDO
何か起きろー
212 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/08/15(月) 09:09:33.23 ID:N/uO3JDdo
魔物の群れとかいうトラウマイベントが怖すぎる…
213 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/15(月) 09:22:05.34 ID:neXRGdrZO
「…何も起きませんでしたね」

長い時間を掛けてとうとう拠点へと帰投した三人。人数は変わらないが、人は変わっている。
リヒトは荷物を下ろして棺を抱える。為すべきことを為すために。

「そういえば、その棺には誰が入ってるんですか?」

「…シルヴィア・レイナス。俺の仲間だった魔法使いだ」

「えっ」

ウィンディの表情が固まった。もう嫌な予感しかしない。

「嘘、ですよね?シルヴィア先生なんですか?本当に!?」

「…嘘か誠かは後で解るよ」

冷淡な声色でそう答え、リヒトは墓地へと向かった。
214 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/15(月) 09:23:05.86 ID:neXRGdrZO
リヒトが墓地と呼ぶ拠点の一角には、手入れがされている綺麗な墓石が一つある。
墓標の傍には主の愛剣が突き立てられており、色鮮やかな一輪の花が添えられていた。
その隣に新しい墓石を設置し、地面を掘る。何も発することなく、黙々と。ただひたすらに。その間、ウィンディは口を出せずにいた。

「…無力な俺を赦してくれ」

棺を穴に入れ、杖を取り出す。教会の人たちが頑張ってくれたようで、シルヴィアの顔は見違えるように綺麗だった。
そういうことに疎いリヒトですら心を惹かれてしまうような、麗しい笑みを浮かべていた。
釣られて、リヒトも笑顔を浮かべる。気に召してくれるのなら何よりだと。

「あ…や…ぁ…!?」

そんなリヒトとは対照に、ウィンディの顔は青ざめていた。
215 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/15(月) 09:23:39.01 ID:neXRGdrZO
何をするかを↓1にどうぞ。
216 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/08/15(月) 09:27:19.28 ID:48vJsEdP0
教師だった頃のシルヴィアについてウィンディに聞く
217 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/08/15(月) 10:05:09.92 ID:duko65xDO
復活の目ってあるんだろうか…
仮に果実にそんな効果があったとしても食えなきゃ無意味か
218 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/15(月) 12:13:37.14 ID:neXRGdrZO
体調不良のウィンディを家に連れ戻す。拠点とは言ってもまだ家は一軒しかないので、同居になってしまうが我慢してもらうつもりだ。

「ありがとう…ございます……」

冷水一杯を振る舞うが、ウィンディは呆然とした表情のまま椅子に座ったままだ。口を付ける様子もない。
気持ちはよく解ると、内心でリヒトは同意を示す。親しい者が亡くなった時に襲い掛かる喪失感は果てしないものだ。彼も相当に苦しんだし、今もなお心を侵蝕している。

傷ついた心を癒すのは時間だけだ。今出来るのは、昔話をして気を紛らわせるくらいだろう。もしかしたら逆効果かもしれないが、彼女は意外と芯が強いので乗り越えられるはずだ。

「君さえ良ければ聴かせてくれないか?俺の知らない、シルヴィアの教師時代のことを」

気にかけてくれた先生がいた、という彼女の言とシルヴィアに対する呼称。そして、彼女のお人好しな性格を鑑みるに、ウィンディと文通をして色々と指導していたのはシルヴィアで間違いない。
そういったことをしていたのは初耳だが、同時に彼女ほどの傑物ならそうするだろうな、とも思っていた。
もう、シルヴィアと言葉を交わすことはない。だからせめて、他人と話をして彼女のことを知りたい。
誰にも語り継がれず忘却されることは、存在の消滅と同義だ。彼女が懸命に生きた証を、残し続けたい。

そんな意図を汲み取ったのか、暗い表情ながらもウィンディは口を開いた。
219 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/15(月) 12:14:19.31 ID:neXRGdrZO
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220 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/15(月) 12:14:56.89 ID:neXRGdrZO
「最初は、新聞を見て知ったんです。とんでもない魔法使いが『フェルリティア』にいるって」

フェルリティア。レムカーナから遠く離れた魔法都と呼ばれる都市だ。彼女とは、逃避行の果てにそこで出逢った。
あれから一年。長いようで短い時間だったと回顧する。自分はシルヴィアのために何か出来たのか自問するが、何も出来ていないことに落胆する。

「そこで、駄目元で手紙を五通ほど送ったんです。住所なんて分からなかったので、宛先は全部公務庁にして。思えば、公務庁の方には迷惑でしたね」

苦笑するウィンディを見ながら、リヒトは頷く。確かに迷惑だっただろうが、それで二人は面識を持てたのだから結果オーライである。

「…そうですね。それで、シルヴィア先生に手紙が届いたみたいでして。そこから文通で指導を受けたり、お悩み相談だったり、世間話だったりをしてました」
221 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/15(月) 12:15:24.73 ID:neXRGdrZO
カバンから取り出したのは、保健室でも見たぼろぼろと手紙と書籍だ。どことなく、シルヴィアの私物と似ている気がした。

「手紙は、シルヴィア先生が送ってくれたものです。踏み潰されたりインクを掛けられたりでもうマトモに読めないですけど、それでも、大切な物なので」

今では遺品になっちゃいましたけど。と付け加えるウィンディだが、表情は僅かに明るくなっている。少しずつ心の整理が出来ているのだろう。

「こちらの本は、先生のアドバイスを基に私なりに構築した理論を記載した写本です。先生に一度見てもらいたかったのですが、叶わない夢ですね」

「…すまない」

自分がいたのに護れなかったことを悔やみ謝罪する。それで過去が変わるわけではないが、怒りの矛先を向けるなりして、溜飲が下がるならそれでいい。
ナイフで刺されるくらいは覚悟していたのだが、ウィンディが行動に出ることは終ぞ無かった。

「怒りませんよ。怒る資格なんて無いです。私は、先生に会ったことすら無いんですから。リヒトさんほど強くても、護れなかったくらいに理不尽なことがあったのでしょう。貴方やマナちゃんが生きているなら、先生もきっと喜んでますよ」

「そうか…」

あの時、手遅れになる前に全力を出していたら、シルヴィアが命を散らすことはなかった。
油断していなかったのだが、魔物の力を見誤っていたのは事実だ。彼女の死は不可抗力ではなく、自身の怠慢が生んだ結果だ。
失態を咎められず慰められるだけというのも気分が悪い。これなら、徹底的に扱き下ろされた方が気が楽だ。
そんな思いを込め、リヒトは嘆息する。
ウィンディは遺品の手紙を、愛おしそうに抱き締めた。
222 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/15(月) 12:16:03.99 ID:neXRGdrZO
何をするかを↓1にどうぞ。
223 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/08/15(月) 12:22:24.61 ID:6LaNpk3LO
世界樹の果実を皆で食べ、お墓にお供えする
224 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/15(月) 12:49:07.12 ID:neXRGdrZO
戦利品の赤い果実からラベルを剥がし、小さく切り分ける。中心にあった種はもったいないのでくり抜いて保管しておく。
サクサクと気味の良い音を立てながら切り分けていき、更に並べる。甘い香りが鼻を擽り、食欲を沸き立てる。

「それ、なんですか?」

「世界樹の果実」

リヒトの返答にウィンディは驚く様子を見せず、机に置かれているラベルに目を向ける。

「ただのおっきなリンゴですよね」

「そうとも言う」

世界樹の果実の正体は、アリフで栽培されているリンゴの品種の一つだ。一玉一玉が大きいためあまり数が採れず、結構お高い高級品なのだ。
それを無償で献上してくれたならず者には頭が上がらない。

「ほれ、食ってみろ」

「あむ。…あ、美味しい」

世界樹の果実を齧ったウィンディの顔が綻び、へにゃりとしただらしない表情になる。それだけ美味なのだろうとリヒトも一つ食べてみる。

「美味い」

口に入れた途端に広がる濃密な甘み。それでいて、爽やかな酸味が追い討ちを掛けることによってしつこさは無く、さっぱりとした味わいになっている。
繊維もシャクシャクと水気がありながら、ベタつくことはなく歯切れが良い。いくらでも食べてしまえそうだ。

墓に半分ほどお供えし、残りは三人で味わう。
珍しくマナが食いっ気を出し、三人の中で最も多く平らげた。
小さな身体によく入るものだと、二人は感心した。
225 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/15(月) 12:49:47.22 ID:neXRGdrZO
何をするかを↓1にどうぞ。
226 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/08/15(月) 13:31:11.79 ID:dBL28EKyo
献上してもらった金品を生活物資に変えに近くの街へ
227 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/08/15(月) 13:31:19.48 ID:s6RYBVdzO
同志集めのために情報収集
同じような思想を持つ人物ないしコミュニティを探す
228 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/15(月) 13:38:55.47 ID:neXRGdrZO
目的地を↓2にどうぞ。


A:荒廃した街 ソルド 道中イベント:2
B:普遍の町 アリフ 道中イベント:0
C:圧政の都 ゴルギュリオ 道中イベント:2
229 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/08/15(月) 13:46:04.94 ID:s6RYBVdzO
ksk
安価ならC
230 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/08/15(月) 13:55:50.04 ID:Mcg2d7GO0
B
231 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/15(月) 14:38:36.67 ID:neXRGdrZO
魔物や盗賊に襲われるようなことも無く、平和な旅程でアリフに到着した。そういった手合いが滅多に出ない地域なので、当たり前と言えば当たり前なのだが。

「ほわぁぁぁぁ……」

レムカーナとはまた違った賑やかな町並みに、ウィンディは感嘆の息を漏らしている。
これから色々なものを見るのだからこの程度で驚かれては困る。とリヒトは苦笑し、道具屋へ駆け込む。

「らっしゃい。…おお、リュクスの兄ちゃんじゃないか」

「よぉおっちゃん。早速だがコレの換金頼むよ」

顔馴染みの店主に軽く挨拶をし、金品の詰まった麻袋をカウンターに提示する。
無精髭を摩りながら、店主は口を開いた。

「しかしまぁ。今日はえらい多いな」

「心優しい人が恵んでくれたものでね。ありがたく頂戴したわけだ」

「ほぅ。そんな良い人に俺も出逢いたいねぇ」

「旅でもすればいつか出逢えるんじゃないか?」

「そりゃ無理な話だ。俺にはもうおかみさんがいるから、この町を出られないんでな」

「…なんか、おかみさんが良い人じゃないって言ってるように聞こえるな」

「ばっ…!それ本人に言うなよ!?脳天かち割られちまう!」

「言わないよ、たぶん」

そんな談笑をしつつも、店主は金品の鑑定を進める。鋭い目つきは金品に集中し、僅かな傷すら逃さんとしている。
232 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/15(月) 14:39:30.52 ID:neXRGdrZO
「…ふむ。ざっとこれくらいだな」

鑑定を終えた店主は、羊皮紙に全て売却した際の金額と内訳を記載する。
それを見たリヒトは満足気に頷き、羊皮紙にサインを書いた。

「契約成立だな。んじゃ、代金を受け取ってくれ」

「いつも助かるよ」

リヒトの謝辞を面倒そうにしながら受け取り、店主は新聞を手に取った。用が済んだなら帰れ、という合図だ。
もちろんリヒトも長居するつもりは無いので、そのまま店を出た。

「ご満悦ですね。そんなに儲かりましたか?」

リヒトの顔を見たウィンディはそう問い掛け、銀貨が詰まった麻袋を見て喉を鳴らした。
233 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/15(月) 14:40:52.65 ID:neXRGdrZO
何をするかを↓1にどうぞ。
今回は換金がメインなので二回行動したらこの町を出ます。
生活物資への変換は自動で行われます。
234 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/08/15(月) 14:45:09.14 ID:mX+jXJcGo
マナのために果物買ってやろう
青果市へ
235 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/08/15(月) 15:15:52.95 ID:duko65xDO
リンゴかあ…
まあもし死者復活があるとしても盗賊なんかが持ってる物じゃなく代わりに誰かが死ぬくらいの危険を掻い潜らないと無理か
236 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/15(月) 20:16:54.32 ID:neXRGdrZO
懐が潤って大満足なリヒトは、活動に必須な生活物資を一通り買い漁り、青果市場へ来ていた。
昼時なのでそれなりに商品が売れてしまっているが、追加分として先程採れた瑞々しい果物が売りに出されている。

「え?世界樹の果実かい?」

気の良さそうなおばちゃんに、マナががっついた逸品が置いてないか質問する。フードの中に隠れていたマナが、ピクリと動いた。

「置いてるわけないさね。もう今年に採れる分は完売したってそこにも書いてるよ」

おばちゃんが指差した先には、『今年分の世界樹の果実は完売しました。また来年お越しください』と書かれた看板がある。
どうやら、栽培しているのはその出店を所有しているリンゴ農家だけのようだ。
彼女から聞いたのだが世界樹の果実などと大仰な名前が付いてる理由は、品種改良していたらたまたまとんでもない大きさのリンゴが出来てしまい、どうせ本物なんて誰も見たことないんだからと言って名付けたかららしい。
神をも恐れぬ蛮行ではあるが、実際に本物を目にした者はいないので別にいいのだろう。美味いし。

無慈悲な宣告にマナは露骨に気落ちした。耳元で溜め息を十六連射している。普通に耳がくすぐったいので勘弁してもらいたいものだ。
このまま撤退するのはあまりに不憫なので、評判の良い果物をバスケットいっぱいに購入する。これで我慢してもらおう。

市場を出ながら考えていたのだが、ラベルが貼られているような果物が本物の世界樹の果実じゃないことに気づいてしまった。
ラベルを用意する程度には量産しているわけだし、そもそも本物だったらあんなならず者が持っているわけがない。争奪戦という名の戦争が現在進行形で起きていることだろう。
リヒトはまた一つ賢くなった。
237 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/15(月) 20:17:20.68 ID:neXRGdrZO
何をするかを↓1にどうぞ。
238 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/08/15(月) 20:31:57.86 ID:A4gQcl6zO
馬か竜を買おう
239 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/15(月) 21:37:13.30 ID:neXRGdrZO
「輸送力が足りない」

「ふぇ?」

採れたて果実をふんだんに使ったフルーツジュースを味わいながら、突然リヒトがそんなことを宣う。
ストローを口に入れたまま、ウィンディは首を傾げた。急に何を言ってるんですか、という目をしている。

「運べる荷物が少ないからな。俺は言うまでもないし、君だって沢山運ぶのは相当しんどいんだろ?」

「まぁ、はい。もう少し身体が頑丈だったら、大丈夫だったんでしょうけど」

同志になるにあたって、彼女の風魔法についてはある程度教えられている。風魔法による物資輸送も出来るらしいが、身体への負担が大きいそうだ。
輸送力は馬車一台分が限度で、輸送を終えたら二日は高熱と倦怠感で寝込んでしまうらしい。代償が大きすぎて、訊いた時は反応に困った。
リヒトは言うまでもなく輸送力が低い。大の大人二人分を持っていけるかどうかである。

「だから、馬か竜を買う!オマケに荷車が付いてくるからお得だしな!」

「お金は足りるんですか?」

「足りる。まぁほとんど使い切っちまうけどな…」

簡単に頭数を揃えられる馬なら二匹、比較的調教が難しい竜なら一匹飼えるくらいの残金だ。財政も厳しいのは本当に困る。0から始めているのだから仕方がないが。

「あとは、野生の馬や龍とかをとっ捕まえるかだな。俺に才能があるか分からんが」

自然界で悠々と暮らしている駿馬や龍種を調伏するには、彼らに認められる必要がある。
それを出来るかどうかは、試してみないと分からない。成功するか。はたまた失敗して骸になるか。それも同じく。
普段何気なく利用している生き物は皆、先人たちの努力と犠牲の賜物なのだ。
240 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/15(月) 21:44:19.37 ID:neXRGdrZO
どうふるかを↓2にどうぞ。


A:馬をX頭飼う(1か2のどちらかも記入すること)
B:竜を一匹飼う
C:野生のものを捕獲出来るか試す
D:保留


馬と竜の違い


馬より竜の方が輸送力は大きくタフで、戦闘もこなせる。が、その分効果。
馬は比較的安価で数を揃えやすく、非常に従順。


竜と龍の違い


竜は飛行能力を持たず、龍は飛行能力を持つ。というより、地上主体か空中主体かが違う。飛竜種と牙竜種の違いと思ってください。
どちらも主と認めた者にのみ従順になるので調教が大変。故に、龍騎士や龍使いは高級取りである。
241 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/08/15(月) 21:47:53.35 ID:63mFq3oHo
龍も竜もある程度知能が有るってことか
ものは試しCで
242 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/08/15(月) 21:53:10.10 ID:N/uO3JDdo
C
243 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/15(月) 21:56:56.06 ID:neXRGdrZO
ターゲットの強さを設定します。↓1にどうぞ。


A:弱いやつ
B:竜舎で買える程度のやつ
C:強いやつ
D:はちゃめちゃが押し寄せてくるやつ
244 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/08/15(月) 22:12:04.94 ID:i62Vx2sHo
D
245 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/15(月) 22:32:10.89 ID:neXRGdrZO
どれをターゲットにするか↓3まで募集します。
候補内からコンマで後程判定します。
テンプレートを使ってオリジナルの竜をお出ししても大丈夫です。


【テンプレート】
【名前】その名の通り。
【異名】その名の通り。


【名前】グラトルス
【異名】氷雷龍
天貫の霊峰と呼ばれる地域を支配する偉大なる龍。そもそもが人跡未踏の領域なので、氷雷龍に対する情報が少ない。
純白の甲殻に身を包んでおり、凛然とした佇まいが美しかったとだけ文献には記載されている。


【名前】ルシオルム
【異名】冥天竜
喰命のアギトと呼ばれる大穴を縄張りとする高潔なる竜。グラトルスと同じく情報が少ない。
闇の魔力を自身の力とし、領域に踏み入れし愚者を自身の血肉に変える。
246 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/08/15(月) 22:48:22.02 ID:63mFq3oHo
【名前】ヌ・レオン
【異名】彩珍竜
七色に輝く鱗・羽毛と6本の脚、先が割れており器用に物を掴んだり出来る尻尾を持つ。
基本は森の深くにいるが気まぐれに人里に降りてくる。
幼子の衣服のみをズタズタに引き裂くという明確な極悪行動以外は何をしてくるか全く予想がつかないため、生息地周辺では見たら逃げろと非常に恐れられている。
頑張れば人語を話せます(会話が成立するとは言ってない)。
247 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/08/15(月) 22:53:21.06 ID:F3gIxofJO
【名前】ゲイザリオン
【異名】邪眼竜
光亡ぶ湖沼という沼地を縄張りとする異形の黒竜。
全身に目玉があり目玉の一つ一つが魔眼とされる。
優れた知性を持ちながら比較的人類に友好的な竜で、気まぐれに試練を与えて突破した者には力を貸す。
ただし、英雄でなければ突破できないような無理難題ばかりだが。
ちなみに人語を解するが体の構造上片言じみたしゃべり方になっている。(ところどころ片仮名が混ざるような)
248 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/08/15(月) 23:16:05.30 ID:jdJ9+qkMO
グラトルス
249 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/08/15(月) 23:22:03.25 ID:1G2VYmfNO
【名前】ギブソンヴィー
【異名】瞬翔龍
天貫の霊峰と呼ばれる地域に生息する龍の一種。
全身のほぼ全てが翼であり、上から見ると逆V字形。申し訳程度に顔や足が生えている。飛行に適した軽くて丈夫な身体を持つ。
眠る時と死ぬ時以外は常時空を飛んでいると言い伝えられており、空のとても高い所を編隊を組んで飛行している姿が見られる。
250 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/15(月) 23:25:00.03 ID:ACwSp6kOO
ターゲット 判定↓1コンマ


01〜30:彩珍竜 ヌ・レオン
31〜60:邪眼竜 ゲイザリオン
61〜90:氷雷龍 グラトルス
91〜99:全部行ってしまえ
00:???
251 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/08/15(月) 23:30:31.97 ID:cLcBsJXaO
はい
252 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/08/15(月) 23:33:23.71 ID:cLcBsJXaO
草ァ〜〜〜!!(琵琶法師)
253 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/15(月) 23:34:38.86 ID:h827rK6CO
判決 地獄行き
254 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/15(月) 23:36:17.95 ID:h827rK6CO
というわけで最初にどれをしばきにいくかを↓1にどうぞ。
どれも根本的な強さは同格ですが、危険度的にはグラトルス>ゲイザリオン> ヌ・レオンとなります。
255 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/08/15(月) 23:36:19.95 ID:F3gIxofJO
一度に三体の相手?縄張りどないなっとん?
256 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/15(月) 23:38:51.45 ID:h827rK6CO
言い方が悪かったですね。三体とも調伏出来るか試しに行くのであって、全部同じ場所に棲んではいません。
目的達成まであちこちを行ったり来たりするので長丁場になります。(前段階の準備として色々と行動は出来ますが)
257 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/08/15(月) 23:40:32.65 ID:7Dz6FsD/O
258 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/08/16(火) 00:00:19.84 ID:XZSDWMdDO
突如始まるモンハン
259 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/08/16(火) 00:05:09.58 ID:3R7jK1Neo
オイオイオイ
  オイオイオイ

あ、始めはレオンで
260 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/16(火) 01:00:08.21 ID:EqvJWDSNO
厩舎に置いているカタログに目を通すが、リヒトの心は動かない。目が肥えている、と言った方が正しいだろうか。
以前の戦争では、色々な敵と戦ってきた。戦いまくった。戦うしかなかった。
何千もの軍を蹴散らし、空を覆わんばかりの龍の群れを蹴散らし、逆に蹴散らされ。数多の命を喰らい、奪われ。
その果てに戦争は終わった。敵軍の首魁の死を以って。

そんな経験があるため、リヒトの脳内には過去に殺し合った強敵たる龍がウヨウヨいるのだ。そんな奴より俺の方が強いぜ?と自己主張しまくりである。
故に、興味がびっくりするくらいに湧かなかった。言い出しっぺは自分なのに。

「怖そうなのばかりですね…」

対照的に、そんな化け物軍団と戦ったことのない温室育ちの魔法強いは、カタログに載っている竜たちの売り文句を怯えながらも眺めていた。興味を持っているようだが、リヒトにこれらを買う予定は無い。

もっと強く、もっと上を。見ただけで外敵が震え上がるような圧倒的な威を持つ強者を、リヒトは望んでいる。
どうか強そうな奴がいますように。そんな願いを込め、ついさっき購入したドラゴン図鑑を開いた。

「!!!!!」

分厚い図鑑を流し読みしていると、電撃に撃たれたような衝撃が走った。これは運命だと、魂がそう告げる。

「俺はこいつらを捕まえる」

「えぇぇぇっ!!?!!?!!」

リヒトが指差したのは、常人なら挑むどころか触れようともしない、災害級の化け物だった。
261 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/08/16(火) 01:00:32.51 ID:DKWDypbu0
スパイクタンパク単体で心臓やその他臓器に悪影響を及ぼすことがわかっています

何故一旦停止しないのですか

何故CDCが接種による若い人の心筋炎を認めているのに情報発信がないのですか
20代はたった1ヶ月で接種後死亡がコロナ死と同等になってます
因果関係の調査は?
262 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/16(火) 01:00:47.68 ID:EqvJWDSNO
undefined
263 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/16(火) 01:01:21.27 ID:EqvJWDSNO
『邪眼竜ゲイザリオン』。光亡(ほろ)ぶ湖沼(こしょう)と呼ばれる、南方に位置する沼地を縄張りとする黒竜だ。
深淵の如き漆黒の鱗が全身を覆い、邪眼竜の名が示す通り、全身の至るところに目玉が存在している。
そのいずれも魔眼と呼ばれる魔力を秘めた瞳であり、見つめられた際にどういった悪影響を及ぼすかは不明だという。
ドラゴンの中でも優れた知性を持ち、人間と遭遇しても攻勢に出ることはまずない。が、試練と称した難癖を付けて弄んでくるらしい。
現在までに確認出来た試練は『不死鳥(フェニックス)の炎で焼いた肉を持ってこい』といったお使いから『冥天竜を狩り殺せ』といった、自身と同格の魔物の討伐まで多岐に渡る。
どの試練も一般人には荷が勝ちすぎており、英雄級の実力があっても躊躇すること請け合いの無理難題、いわゆるクソ問題を押し付けては諦める様を見て愉しんでいる。本人(?)には悪意が無いので尚更タチが悪い。

『彩珍竜ヌ・レオン』。七色に輝く鱗と羽毛に覆われた六脚の竜。先端が割れており、物を掴んだり投擲出来る尻尾が特徴的だ。
普段は深い森の奥で爆睡しているのだが、気まぐれに人里に降りてきては、子供の服を引き裂いて大笑いする傍迷惑なドラゴンである。
それ以外には何をするのか全く予想がつかず、ある時は集落だけを踏み潰して去っていき、またある時は魔物の大移動を先導したり、集落を狙ったならず者を追い払ったりと行動に規則性が無い。
暇つぶしなのか挑発なのか習性なのか判断が付かないため、面倒事にならないように『ヌ・レオンを見たらとりあえず逃げろ』と非常に恐れられている。
本人(?)に悪意は無いのかもしれないが、とにかく迷惑な存在らしい。彼に性癖を歪まされた人もいるのだとか。
264 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/16(火) 01:01:47.50 ID:EqvJWDSNO
『氷雷龍グラトルス』。天貫の霊峰と呼ばれる山地を支配する純白の龍だ。彼の地自体人が踏み入れられるような場所ではないため、目撃情報も非常に少ない。
氷と雷の入り混じった吐息を吐くだの、それらを体表から放出し、環境を変えてくるだの言われているが、真相は不明だ。
だが、目撃者が一様に言っていたことがある。
それは、『凛然とした佇まいは、女王のように偉大で美しかった』ということだ。

独断と偏見により、最初のターゲットはヌ・レオンに決まった。ウィンディの服がビリビリにならないか心配である。
265 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/16(火) 01:03:19.86 ID:EqvJWDSNO
「そうならないように守ってくださいよ!?」

「善処する」

善処はするが、約束は出来ない。もしビリったらごめんと内心で謝罪しておいた。
266 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/16(火) 01:04:40.14 ID:EqvJWDSNO
これからどうするかを↓1にどうぞ。


A:ヌ・レオンの生息地の近くへ突撃
B:別の町で準備とかをする
C:自由安価
267 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/08/16(火) 01:12:48.69 ID:nQxozsNIO
A
268 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/16(火) 01:29:15.37 ID:EqvJWDSNO
強大なドラゴンを従える。そう決心したリヒトの行動は速かった。
今回のターゲットである三匹のドラゴン。その中で最も近郊に棲み着いているヌ・レオンを調伏するべく、三人はひたすらに広大な大地を駆けていた。

「ちょっ、速いですって!」

「善は急げって言うだろ?ほらもっとスピード上げろ!ハリーハリー!!!」

「えぇ…?これっていいことなんですか…?」

手足をシャカシャカ動かして高速移動をする幽者の後続に、風を纏って宙を舞う魔法使いがいる。ひょっとしなくても不審者軍団である。
草原を疾駆する二人組に魔物は手を出せず、関わり合いになりたくないとその場を逃げ出した。

「どうしてだろう。魔物から憐れみの目で見られてる気がします…」

脱兎の如く逃げ出す魔物を尻目に、ウィンディはそんなことを呟いた。
269 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/16(火) 01:29:58.25 ID:EqvJWDSNO
「ようこそ旅の方。安息の村カーナンへ」

家畜がのんびりと放牧されている、のどかな村へ到着する。ここカーナンがヌ・レオンの生息地に最も近い村であり、最もヌ・レオンの暇つぶしの被害が出ている村である。
視線を村中に向けると、潰れて無惨な姿になっている住居が複数見られた。

「ああ、アレですか?…ヌ・レオンの悪ふざけで壊れたんですよ。元々老朽化で壊れそうだったから、被害者は全然気にしてないのはよかったのですがね」

出来れば後始末までしてほしかったと、恨み節が聞こえた。気持ちは分からなくもないが、文明のことを知らないドラゴンにそこまで求めるのは酷というものだろう。

「それにしても、平和な感じですね。ヌ・レオンが近くにいるとは思えません」

「奴に殺された人も怪我させられた人もいないので。動向を警戒はしていますが、存在そのものを脅威と思っていないのですよ」

いつ彩珍竜が蹂躙を始めるか解ったものではないので、無視するわけにはいかないのだろう。だが、それと同時にただの一度も犠牲者が出ていないので、楽観視しているのも事実だ。
彩珍竜の気が変わったりしなければいいが、と不安に駆られたリヒトたちは、間違っていないだろう。
270 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/16(火) 01:30:39.10 ID:EqvJWDSNO
何をするかを↓1にどうぞ。
271 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/08/16(火) 01:45:04.56 ID:3R7jK1Neo
彩珍竜の寝床を聞いてみる
272 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/16(火) 02:36:32.69 ID:EqvJWDSNO
情報入手 判定↓1コンマ
今回の更新はこれまでです。


01〜60:面倒事はやめろってんだろ
61〜90:何があっても知らないかんな
91〜99:暇なので来ましたー
00:???
273 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/08/16(火) 03:03:35.97 ID:GrOTkhtNO
274 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/08/16(火) 06:13:37.78 ID:XZSDWMdDO
えええええ…
00だったら向こうから仲間になりに来るのかな…
275 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/08/16(火) 09:30:07.99 ID:3R7jK1Neo
コンマが傍若無人に大暴れしている
276 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/16(火) 10:56:50.89 ID:E5oCUfxbO
>>203の手前にこの二つのレスが抜けてました。すみません。
277 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/16(火) 10:57:23.52 ID:KVtaL//XO
岩肌に手頃な窪みを発見し、荷物を下ろす。今日はここを野宿の拠点にすることにした。

「ふーむ…」

財布の中身を確認するが、レムカーナで様々な出費が重なったおかげでとてもとても寂しいことになっている。
逆さまにしても、数枚の銅貨が落ちてくるだけだ。とても元勇者、幽者の所持金とは思えない。

「ご、ごめんなさい。私もお金は全く無いんです。独り身なので」

「君の金は君の金だろ。俺は自分の貯金しか使う予定は立ててねぇよ」

水筒を呷り、大きな息を吐く。頑張って金を稼ごうとは言ったが、お尋ね者がどうやって稼げばいいのか。
唸りながら思考を続け、リヒトはたった一つの冴えたやり方に気づく。

お金が無いのなら、お金を持ってるならず者から奪い尽くせばいいじゃない、と。
悪人に何をしたって誰も咎めはしない。寧ろ、拍手喝采を以って褒め称えられる善行のはずだ。
こんな天才的な発想が出来る自分が恐ろしい。そんなことを考えているリヒトは、おふざけで自画自賛していたシルヴィアの言とそっくりだった。

というわけで、リヒトは善は急げとばかりに腰を上げる。ウィンディは首を傾げた。

「昼に言ってた寄り道をしてくる。来るも来ないもご自由に」

「では、私はここでマナちゃんを見守ってますね」

「ふん」

そっぽを向きつつウィンディの膝下で寝転がるマナを見つつ、不安気になりながらもリヒトは席を離れた。

後に戻ってきたリヒトが言うには、二人で仲良く寝ている姿は、お姫様たちのシエスタのように和やかだったそうだ。
278 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/16(火) 10:57:43.03 ID:sPgtMg0SO
野宿地点から少し離れた岩山の中に、複数の小屋が集まった集落がある。
知る人ぞ知るその集落は、ならず者の集う秘密基地であった。

「今日も酒が美味くて星も綺麗だなぁ」

見張り塔に座り、のんびりと酒瓶を呷る弓手は、星空と集落内の篝火を交互に見ていた。
身体が冷えないように、とお酒を持ってきてくれたのはありがたいのだが、もう半日も見張りを続けているのだから、交代してもらいたいものだ。
そんな意思を込めた溜め息を吐くも、届くはずもなく。半ば自棄になりながら、一息に酒を飲み干した。

程よくアルコールに浸された脳が、瞼を重くさせる。とろんと溶けた目尻は眠気をこれでもかと表しており、ここに布団があれば間違いなく夢の中にご招待されていただろう。
だが、仮にも見張りを任された身だ。職務は全うする、と断固とした決意を持ち、睡魔と激闘を繰り広げていた。そんな時。

「んぁ?」

ランタンとは違った光が近づいてくる。獣の目とも違うそれを敢えて言うなら、粛清の光と言ったところか。
神聖さと悍ましさが同居した禍々しい光に、悪い夢を見たようだと、乾いた笑いと共に眠気が一瞬で覚める。
正体なぞ知ったことか。アレを近づけてはならない。そう、彼の本能が警鐘を鳴らす。
見敵必殺、先手必勝の意を込めて放った矢は、無造作に切り捨てられた。

集落の来訪者は、寒気がするほど清々しい笑みを浮かべていた。
279 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/08/16(火) 11:12:04.93 ID:3QIBE7czo
ウィンディの胆力がすごい
多分体質も魔翌力の出力に体が追いついてないだけと考えるとすげー逸材でしょ彼女
280 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/08/16(火) 11:39:28.06 ID:XZSDWMdDO
地の文の中に故人の思い出が時々出るのしんみりしつつも和む
281 :以下、VIPにかわりましてVIP警察がお送りします [sage]:2022/08/17(水) 03:08:25.91 ID:CTExJ3+f0
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282 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/17(水) 22:07:43.40 ID:B7qD+0kuO
ヌ・レオンを調伏しようにも居場所が分からなければ意味がない。ので、二人は彩珍竜の住処、即ち寝床を村民に問う。

「言うわけないでしょう。ちょっかい掛けられて騒動を起こされたらこっちが困るんですよ」

が、当たり前のように一蹴された。まぁ実際、余所者が勝手に動いて迷惑を被るのは自分たちなので、この対応もさもあらんというものだ。
もし、自分の拠点に来訪者が来て『ちょっくら採掘するから場所借りるね』とか言われたら、絶対に殴る。殴るだろうではなく殴る。断言する。

「まぁこうなるのは分かってた」

「ですよねー。私たちのリーダーがごめんなさい。すぐ失礼しますね」

「いや諦めないからな俺は。チャンスが来るまで耐え忍ぶのもまた一つの手段だ」

「えぇー…」

他のことをした方が建設的で今後のためになりますよ。とでも言いたげな視線が背中にちくちくと刺さるが黙殺する。
ルールは俺。俺こそがルール。そんな意図を込めてサムズアップをすると、ウィンディは頭を抱えてうごごごと唸った。

そんな時。森の奥から地響きが聞こえてきた。

「あっやっべ…。悪いことは言わないから隠れた方がいいですよ!特にそこのお嬢さん!素っ裸にされたくなければここから逃げるか姿を隠してくださいね!どうなっても私は知りませんから!!!」

そんなことを言うなり、先程まで温厚だった小太りな男性は家へと逃げ込んだ。
ウィンディは見るからに慌てていた。裸になるのが嫌なのだろう。

「嫌に決まってるじゃないですか!?」

悲鳴にも似た叫びが返ってくるのと時を同じくして、カーナンを囲む木々の一角が薙ぎ倒される。音のした方角を振り向くと、奴はいた。

『どもー。暇なので失礼しまーす』

人語を解す虹の輝きを放つ竜。『彩珍竜ヌ・レオン』が、まるで無邪気な子供のような雰囲気を纏い接近する。
その雰囲気の奥底に眠る災厄が如き力。破滅の気配がリヒトの冥光と共鳴し、警告する。
曰く『汝は我を従えられぬ。命惜しくば去るがいい』と。
283 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/17(水) 22:09:57.80 ID:B7qD+0kuO
ヌ・レオンとどういうコンタクトを取るかを↓1にどうぞ。
ちなみに、ターゲットになってる奴らは全部リヒトより強いです。
284 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/08/17(水) 22:42:48.36 ID:QugL1kFQo
(ここまで読んだ感じ命のやり取りまではならんだろう)
実力を見込んで腕試しを申し込みたい
俺が勝ったら協力してください
負けたらウインディとついでにマナ(の服)を好きにしていい
285 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/17(水) 23:05:01.52 ID:67Nvm/R+O
お遊戯 判定↓1コンマ


01〜30:ご飯が食べたいの
31〜99:すぐ壊れないでね
00:???
286 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/08/17(水) 23:16:28.04 ID:imwLMfIDO
服を!
287 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/17(水) 23:44:20.81 ID:rf51iFLYO
首を回し、村へと目を向ける彩珍竜。人気が無くなった村を不思議に思いながら、遊び相手がいないか探しているようだ。
目の前に自分がいるのに目もくれないのは、射程範囲外だからなのだろうか。リヒト(22歳)は盛大に溜め息を吐き、マナ(???歳)は欠伸をし、ウィンディ(14歳)は縮こまった。
リヒトだけが外に出ており、忠告通りウィンディたちは教会の中に隠れている。

「ヌ・レオン…さん?様?どう呼べばいいんだこれ」

『んん?ご飯くれるの?』

要領を得ない返答を無視して、リヒトは言葉を続ける。支離滅裂なことを言うとドラゴン図鑑にも載っていた。なら、意味を考えるだけ無駄だ。

「貴方の実力を見込んで腕試しを申し込みたい。退屈しのぎにはなるかもしれんぞ」

『んん?』

「もし俺が勝てば、その時は協力してくれ。俺が負けたら、あそこの二人(の服)を好きにしてくださっても俺は一向に構わん!!!!」

「構ってくださいよぉぉぉぉぉぉっっっ!!!!!!!!!!!!」

教会から聞こえてくる悲痛な叫び。どうか引き受けてくれますように。そんな幽者の祈りが届くことはなかった。
288 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/08/17(水) 23:45:09.53 ID:rf51iFLYO
『あふ…』

ヌ・レオンが欠伸をした。ドラゴンなのになんという芸当だと感心していたのも束の間、彼の真意に気づいた。

『ご飯食べたいなー』

ぷいと首を振り、教会へと近づく彩珍竜。尻尾をくねらせ、先端でドアノブを器用に掴んだ。そのまま、扉を開いては中に尻尾を突っ込み、ウィンディを捕らえる。

「ひぃぃぃ!!!私は美味しくないですよぅ!!!貧相ですよぅ!!!!!」

『それを決めるのは僕だよー』

「ひゃぁぁぁ!?!!」

身動きの取れないウィンディを、その前脚で引っ掻く。素肌に傷一つ付けることなく、その防護を破った。
あまりにかわいそうなのでリヒトは目を閉じてあげる。何がとは言わないが黒だった。大人びた物を着けていた。

彼に戦いへの興味は全く無い。そう、行動が示していた。ヌ・レオンと戦い力を示す。ドラゴンを調伏するにあたって王道と呼ばれる手段は、彼に通用しないようだ。
あるいは、遊び相手になる価値も無いのか。実力が足りないのかもしれない。お互いに死を感じるほど拮抗していないと、愉しいと感じないのだろうか。

いずれにせよ、今回の挑戦は大失敗だ。このままあの手この手を使っても、乗り気にならないのは確定的に明らかだ。
リヒトは早まった自身の未熟さを恥じ、彩珍竜に頭を下げた。

彩珍竜はウィンディで遊び終えたと思ったら、悠々と森の中へ帰っていく。出没してから帰っていくまで、敵意も悪意も一切感じることはなかった。
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