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ヤングアベンジャーズ「少年期の終わり」
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25 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/06(土) 23:48:39.75 ID:Cx88WrH80
アボミネーション「RRGGGHHHHH……」ガクリ
<FOOOOOMMM……!>
アイアンハート『フォースフィールド展開完了。これでもう安心よ。ラフトに転送するわ』PI
カマラ「二人ともご苦労さま。まったく、いい加減“クローン”の相手をするのもウンザリね」
シルク「そんな悩みももう終わりよ。ヤツの居場所を突き止めた今、直接叩いて決着をつけよう」
カマラ「ええ!でも……その前に、あなたたち!」ビシッ
キャシー「えっ、は、はい」キヲツケッ
カマラ「そのコスチュームイケてるわね! ハンドメイドなの!? かなり手が込んでるし愛情が注がれてるのもわかる! イイわっ! グーよグーッ!」
エリ「な、なんだ? どういうノリだこの子」
シルク「気にしないで。カマラはヒーローオタクなの」
カマラ「その衣装はアスガルド人モチーフ? それにあなたはハルクに似てるわ! あなたのカッコもホークアイでしょ! すっごくいいわ! めっちゃナイス!」
ウィッカン「ありがとう。君もステキな衣装だね」
ハルクリング「そのでっかいイナズママーク、ミズマーベルへのリスペクトを感じるよ。イカスだな」
カマラ「そうでしょそうでしょ! ありがとう! 自分でも気に入ってるのこのコスチューム!」
26 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/06(土) 23:49:16.21 ID:Cx88WrH80
シルク「オタク談義はさておき、あのアボミネーションのクローンに立ち向かうなんて勇気あるのね」
キャシー「クローン?」
アイアンハート『ここ最近、スーパーヴィランのクローンがよく暴れてるの。パワーも知性も本物には劣るけど、厄介な相手よ』
ウィッカン「スーパーヴィランのクローン軍団……想像しただけでため息が出るな」
カマラ「アベンジャーズのコスプレする気持ちは十二分に分かるけど、それでも素人がスーパーヴィランと戦うなんて危険よ。コスプレはルールとマナーを守って楽しまないと」
エリ「こ、コスプレだと!? 誰がコスプレ……あっ、俺が一番コスプレだわ」
スピード「君達何者なんだ? この世界でのアイアンマンやスパイダーマンのサイドキックか何かか?」
カマラ「私はMs.マーベル、こっちの彼女がシルク、そしてアイアンハート」
アイアンマン『世界の平和と自由を守るヒーローチーム……』
シルク「私達が“アベンジャーズ”よ」
エリ「なっ! なっ! ぬゎんだってぇぇ〜〜〜〜〜!?」
27 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/06(土) 23:50:03.69 ID:Cx88WrH80
>>25
>>26
アスガルド人モチーフ〜・・・当初ウィッカンはアスガーディアン(アスガルド人)と名乗っていた
俺が一番コスプレ〜・・・エリ(パトリオット)のコスチュームは第二次大戦中のキャプテンアメリカの相棒であるバッキー少年を模している
28 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/06(土) 23:50:43.77 ID:Cx88WrH80
ウィッカン「君達がアベンジャーズ!?」
ハルクリング「子供じゃないか!」
エリ「そんなの信じられるもんか! しかも女の子だし!」
ケイト「エリ、聞こえてるんだけどー?」
スピード「わかった、君達はアベンジャーズの下部チームだろ? 見たところティーンエイジャーだし、キッズアベンジャーズとかアベンジャーガールズとかそういう感じのアレだよな?」
シルク「いいえ、正真正銘正規のアベンジャーズよ」
カマラ「ツイッターのアカウントにも公式マーク付き」
ハルクリング「ついったーってなに?」
アメリカ「どうやらこの世界のアベンジャーズは彼女達十代のヒーローで構成されてるらしいね」
エリ「じゃ、じゃあキャップはどこ行ったんだよ? ソーは? トニースタークは?」
カマラ「彼らは引退したわ。ヒーローだっていつまでも現役じゃいられないからね」
アイアンハート『今は英雄年金で悠々自適な暮らしをしてるの。タヒチで』
シルク「で、新しい世代のヒーローである私達がアベンジャーズを継いだのよ」
ウィッカン「僕らの知ってるアベンジャーは皆隠居してるってことか……」
アイアンハート『そういうあなた達は何者? 私のアーマーによるとあなた達のデータが公的には一切存在してないのだけど』
ハルクリング「俺達は――」
エリ「こことは違う世界からやって来たアベンジャーズだ」キリッ
ケイト「ヤング、ね」
29 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/06(土) 23:51:18.02 ID:Cx88WrH80
>>28
ついったーってなに〜・・・この時期のヤングアベンジャーズが刊行されていたのは2000年代半ば。なので今から見るとけっこう昔に当たる
30 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/06(土) 23:52:23.43 ID:Cx88WrH80
シルク「そう……ヤングアベンジャーズ……ヤング、ね」
エリ「おい、なんでそこ強調するんだ」
カマラ「違う世界からやってきたって……別のアースのヒーローなの!? スゴイ! マルチバースの無限の可能性の一つなのね! インフィニットアースズのスーパーヒーロー!」
シルク「カマラ、他社のイベントを連想する単語は避けなさい」
アメリカ「私はアメリカ・チャベス。私の世界を救うために助っ人を求めてやって来た。Ms.マーベル、シルク、アイアンハート……あなた達も力を貸してくれない?」
エリ「なに!? ちょっと待てよ。俺達だけで十分だろ。十代の女の子を仲間になんて危険で不安だし背中を任せられないぞ!」
ケイト「エ〜リ〜?」
エリ「すまん女性軽視じゃないんだすまん」
シルク「さっきから随分私達のことを見下してるようだけどそっちこそ子供じゃない。私達はアベンジャーズとして修羅場をくぐり抜けてきたわ。あなた達の方がヒーローとして心配なんだけど」
エリ「舐めるなよ! 俺達は征服者カーンを倒したことだってあるんだ!」
シルク「カーン? あんなの1ダースは倒したわ」
エリ「クローンだろ!」
31 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/06(土) 23:53:10.52 ID:Cx88WrH80
キャシー「ちょっとちょっと、ケンカする必要なんてない。私達はヒーロー仲間なんだから、協力して世界を救いましょう」
シルク「……そうね。あなたの言う通りだわ」
カマラ「でもその前に一つ、私達からもお願いがあるの」
キャシー「?」
カマラ「私達のこの世界は今、“ミスターシニスター”が造るクローン軍団の脅威にさらされてる。ヤツはヴィランのクローンをどんどん差し向けてきているの」
アイアンハート『私達の仲間もヤツに攫われてしまった……今度はヒーロー達のクローンを造る気よ』
シルク「そうはさせない! その前にヤツを倒す!」
カマラ「だけど……恐らくシニスターだけじゃない。裏で糸を引いてる黒幕がいるハズよ」
アイアンハート『お願い。攫われた仲間達を助け出すのに協力して。私達の世界を守るのに手を貸して』
スピード「……こりゃまた面倒なことになってるらしいな」
ハルクリング「シニスターだけじゃなく謎の黒幕まで相手となると何が待ってるかわからない。危険な戦いになるな」
ケイト「でも、答えは決まってるわよね」
エリ「ああ……俺達も協力する。一緒に世界を救おう」
32 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/06(土) 23:54:12.29 ID:Cx88WrH80
「では、君達も我が輩の敵ということになるな」
カマラ「!」
\KA-BOOOOOOOOOOOOOOMMM!/
ウィッカン「ゴホッ……ゴホッ……な、なんだ!?」
ケイト「ありがとうアイアンマン。フィールドで守ってくれたのね」
アイアンハート『どういたしまして。それと私はアイアンハートよ』
スピード「今の攻撃は……」
エリ「!」
レッドスカル「小童が何人増えたところで我が輩の計画に支障は無い……このレッドスカルの偉大な野望を何人たりとも邪魔させんわ!」
33 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/09(火) 23:15:07.81 ID:PSHz/X660
>>32
レッドスカル・・・主にキャプテンアメリカの敵として登場する赤いドクロの頑固者。本名ヨハン・シュミット
かつてナチス総統の側近として暗躍し、幾度となくキャップ達と戦ってきた。現代に蘇った後もアベンジャーズと何度も何度も対決してきた
34 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/09(火) 23:16:02.91 ID:PSHz/X660
ウィッカン「レッドスカル!? よりによって邪悪度A+の男が黒幕だって!?」
エリ「ビビるなウィッカン、どうせクローンだ!」
レッドスカル「残念ながらオリジナルだよ」
カマラ「あなたがクローン軍団計画の首謀者なのね。目的は何?」
シルク「たとえどんな計画だろうと、私達アベンジャーズが必ず阻止してみせるわ」
レッドスカル「よくも自らをアベンジャーズだと抜かせるものだ。貴様等小童がアベンジャーを名乗るのに我慢ならん」
シルク「え……?」
レッドスカル「我が輩は本物のアベンジャーズと幾度となく戦ってきた。奴らこそ真のヒーローだ。それを貴様等のような女こどもがアベンジャーズだと? はらわたが煮えくり返りそうだ」
レッドスカル「アイアンマン、ソー、ハルク、アントマンにワスプ、そしてキャプテンアメリカ……アベンジャーズは崇高で偉大なヒーローチームだ。ジャリガキが騙ってよい名ではない!」
レッドスカル「貴様等を拉致し、痛めつけ、本物のアベンジャーズをおびき出す。それが我が計画だ。クローン軍団を街に放ち、恐怖と破壊をバラ撒けば彼らも再び戻ってくる! ガキんちょヒーローには任せてられないとな!」
レッドスカル「そして我が輩率いるクローン軍団と本当のアベンジャーズの戦いが始まる……古き良き時代の復活、夢と栄光に満ちた“あの頃”が再来するのだ!」
ケイト「……なんだか絵に描いたような老害ってカンジね」
スピード「過去に固執し続けて未来を否定するしかないタイプだな」
カマラ「レッドスカル、あなたがなんと言おうと私達はアベンジャーズよ。年齢も性別も関係ない。罪なき人達のために戦う者は誰だってアベンジャーよ」
レッドスカル「違う! 我が輩は本当のアベンジャーズを知っている! 女のアベンジャーはワスプだけだ! ブラックウィドウも認めてやってもいい。だが貴様等のような若造など認められるものか!」
エリ「だったら認めさせてやる。俺達がアベンジャーズだってことを!」
35 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/09(火) 23:16:54.32 ID:PSHz/X660
レッドスカル「貴様等が地球最強のヒーローチームだと言うならこれに耐えられるか……? “クロウ遺伝子(ジェネティック)”!」
ZAAAPPPTTTT! \CHOOOOOMMM!/
ハルクリング「な、なんだ!? 腕が変形してビーム出したぞ!」
ウィッカン「レッドスカルにあんなパワーはないハズだ!」
レッドスカル「ミスターシニスターの遺伝子技術だ。我が輩はあらゆる超人の……スーパーヴィランのパワーを兼ね備えているのだ」
ウィッカン「冗談だろ……レッドスカルの頭脳に超人のパワーが合わさってるって? サイッテーじゃん……」
レッドスカル「最低なのはこれからだ。マグニートー遺伝子!」FFFZZZZZZ!
スピード「うわっ! 身体が動かない……!」ZZZZZ!
エリ「血中の鉄分をコントロールされてる! 磁界王マグニートーの能力だ!」ZZZZ!
レッドスカル「わかったか? 我が輩と戦うということは100人のヴィランを相手にするということだ」
ハルクリング「マグニートーがヴィランって、情報古すぎだろ!」
カマラ「この懐古主義!」BOKKK!
レッドスカル「ARGH……ふふ、いいパンチだ。だがパンチというのは……こういうのを言うのだ」MUSCLE MUSCLE……
アイアンハート『ハルクじみた肉体に変身した!?』
カマラ「キショい!」
レッドスカル「アボミネーション遺伝子!」WHAMMM!
カマラ「OUCCHHHHH!」
シルク「カマラ!」CATCHHH!
カマラ「うう……ありがとシルク。でも本名は言わないで……」
36 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/09(火) 23:17:41.12 ID:PSHz/X660
>>36
クロウ・・・アベンジャーズやファンタスティックフォー、ブラックパンサー等の敵役として登場する怪人。本名ユリシーズ・クロウ
右腕が音波銃となっており、超音波攻撃を扱う。自身も音波人間となったり、人間離れした能力を持つ
マグニートー・・・主にX-MENのヴィランとして登場する磁界王……というのも今は昔。近年はX-MENの仲間といって差し支えないだろう。本名エリック・マグナス・レーンシャー
磁力を操る能力を持つミュータントで、MARVELを代表するスーパーヴィランだったが、もう彼をヴィランとしてカウントするのはヤボだろう
37 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/09(火) 23:18:28.34 ID:PSHz/X660
スピード「くそっ、天才的頭脳に街を吹き飛ばすパワーを持ってるなんて欲張りすぎだろ」
キャシー「人間一人の身体に複数人の遺伝子を取り込むなんてむちゃくちゃだよ」
ヴィジョン『GGG――……レッドスカルはスーパーヴィランの遺伝子を取り込んでるわけではなく、外部装置で外付けしてるようです……GGG――』
スピード「あ、ボロボロのヴィジョンが分析してくれた」
アイアンハート『シニスターが機械を使ってレッドスカルに能力を付与してるのね。シニスターを叩けばレッドスカルのパワーも消えるハズ』
カマラ「よし、ここでレッドスカルを抑えるチームとシニスターのラボを攻めるチームに部隊を分けましょう!」
エリ「ホークアイ、スタチュア、ハルクリング、スピード! シニスターを倒してくれ!」
カマラ「アイアンハートもお願い。レッドスカルにパワーを与えてる装置を破壊して」
アイアンハート『了解』
ケイト「キャシー、縮小して私のベルトに。トミー、おんぶしてくれる?」
スピード「仰せのままにプリンセス」
ハルクリング「アイアンハート、先導してくれ」翼 バッサァー
レッドスカル「そうはさせ――」
<THWAP!
レッドスカル「NNMMMM!」
シルク「あなたの相手は私達よ」
・ ・ ・ ・ ・ ・
シニスター「やったぞ成功だ! 複数の超能力遺伝子を一人に付与する実験がこうもうまくいくとは!」
シニスター「これで様々な能力を併せ持ったミュータントを人工的に造り出すことができる。そなたの資金援助のおかげだ。感謝するぞモジョー」
モジョー「お礼を言うのはこっちもよ! クローンヴィランが暴れる映像も良かったけど、梅干し男とヤングヒーローズのバトル中継なんてもっと最高だワ! 大ヒット間違い無し! 僕ちゃんの投資は正しかった!」
シニスター「人のことを言えたものではないが、若い少年少女が苦しむ様を見て喜ぶとは悪趣味なヤツだ」フフフ
モジョー「ナウでヤングなティーンがハードでゴアな描写にアテられる展開はウケがいいのよ! ンフ!」
<KA-BOOOOOOMM!
モジョー「あらヤダ! なんの爆発ゥ!?」
シニスター「このシニスターのラボに侵入者だと……何者だ!」
ケイト「ナウでヤングなティーンよ」ザッ
38 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/09(火) 23:19:16.28 ID:PSHz/X660
>>37
シニスター・・・主にX-MENのヴィランとして登場する遺伝子系マッドサイエンティスト。本名ナサニエル・エセックス
あらゆるミュータントの遺伝子を掛け合わせて究極のミュータントを造り出すことを目的としており、クローン技術に詳しい
他ミュータントの遺伝子を取り込み、自身を強化することも可能
モジョー・・・主にX-MENのヴィランとして登場するテレビマン。黄色い肥満体で、下半身が機械仕掛けの多脚になっており、機械のコードが頭にブっ刺さっている
テレビの視聴率が全てを支配する異次元世界『モジョ・ワールド』の支配者で、自身が手がけるテレビ番組の視聴率のために他の次元世界に手を出している
X-MENを攫って戦わせたりすることで視聴率を得ようとしたりする
このお話では、90年代に放送されたアニメ版X-MENに登場したモジョーの口調を再現しております。ご容赦ください
39 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/09(火) 23:20:11.13 ID:PSHz/X660
シニスター「あの小僧どもの分隊か。生意気な……」
モジョー「ンフ、いいじゃない。この子達もとっつかまえちゃえば遺伝子サンプルが増えるしィ」
アイアンハート『子供だと思って侮ると痛い目に遭うわよ』
モジョー「ンフヒフハハハハハハハ! 背伸びしちゃってマァ! やれるモンならやってみなさいな!」
スピード「笑われてるんですよ笑われてるんですよ」
ケイト「その下品な笑い声を黙らせてあげるわ。“鷹の目”は獲物を逃さないのよ」SHOT!
<CHUK
モジョー「ハァ? なにコレ? こんなチョッポイ矢で僕ちゃんを倒すつもりだったの? マジ?」
ケイト「もちろんそれだけじゃない。ホークアイの得物はトリックアロー(仕込み矢)なんだから」
<ZZZKKKK! <BBBKKKK! <GGGGAAAAAKKKKK!
モジョー「アラ!? アラアラアラ!? なにコレ!?」
ケイト「私の矢はあなたのそのボッテリした身体を支えてる機械の義肢に命中した。矢尻には“小さな巨人”が乗ってたのよ」
キャシー「ごめんね。ごめんなさい。あなたは悪い人だけど、義足を壊すのは気が引けちゃう……でも悪者だもん。自業自得だよね」
<GGGAAAAZZZZZ!
モジョー「ヤメテ! このサポート機器がないと僕ちゃん……僕ちゃん……! AAAIIIEEEEEEEEEEEEE!」バチバチバチ
\KA-GGGAAAAAAKKK!/
モジョー「バタンキュ〜……」ガクリ
スピード「おい、まさか死んじゃいないだろうな」
アイアンハート『生命反応はあるわ。奴の機械義肢は脳にも繋がってる。ヒューズが飛んだ(気絶した)だけみたいね』
40 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/09(火) 23:21:26.16 ID:PSHz/X660
・ ・ ・ ・ ・ ・
\KA-BOOOOOOOMM!/
エリ「AGGHHHッ……!」ドサッ
レッドスカル「この程度で星条旗の盾を掲げるとは……身の程を知れ。キャップはもっと強く、バッキー少年はもっと俊敏だったぞ」
エリ「……っく」
レッドスカル「その首を土産に、キャプテンアメリカを訪問するとしよう!」
THWAP!
レッドスカル「NNNMMMFFFF!」モガモガ
シルク「そんなにノスタルジーに浸りたいなら8ミリフィルムでサイレント映画見てれば」WHAMMM!
レッドスカル「ARGHHH!」
エリ「……ありがとうシルク。一つ貸しだな」
シルク「あら、ようやく素直になれたようね」
レッドスカル「小童どもが……我が輩の恐ろしさを見せてくれる! モーガン・ル・フェイ遺伝子!」FFOOOOMMM!
アメリカ「魔法まで使えるっていうの!?」
ウィッカン「防御壁防御壁防御壁……チンカラホイ!」
>FFOOOOMMM!<
41 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/09(火) 23:22:12.63 ID:PSHz/X660
レッドスカル「ほう、魔法には魔法で防御か。ならばこれはどうかな? 神の力を付与されし武器……レッカー遺伝子!」サッ
ウィッカン「いやただのバールだろそれ!」
レッドスカル「ふんんっ!」CLLAAAANNGGGGGG!
ウィッカン「うわっ!防御壁が割られた!」
レッドスカル「くらえい!」
アメリカ「オラァ!」WHAAAMMMM!
レッドスカル「WOOAGGHHHH!」
アメリカ「怯んだところにもう一撃!」
レッドスカル「ウルトロン遺伝子!」GAAKKKK!
アメリカ「なっ! 硬化しやがった!」イテテ
ウィッカン「いやおかしいだろソレ!」
42 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/09(火) 23:23:03.85 ID:PSHz/X660
>>40
>>41
モーガン・ル・フェイ・・・アーサー王伝説に登場する魔法使い。過去の人物ながらアベンジャーズと幾度も戦った
レッカー・・・脳筋ヴィランチーム、レッキングクルーのリーダー。神の力が付与された強力なバールを武器とする
ウルトロン・・・世界最硬の金属アダマンチウムのボディを持つロボット。アベンジャーズとは数え切れないほど戦ってきた
43 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/09(火) 23:23:42.94 ID:PSHz/X660
・ ・ ・ ・ ・ ・
ケイト「降伏しなさいシニスター。レッドスカルにパワーを与える装置を止めて、捕らわれたヒーロー達を解放しなさい」
シニスター「動くな! 一歩でも動けばこのスイッチを押す。拘束してある貴様達の仲間に強力な電流が流れるスイッチだ」
スピード「ハッ、やってみろよ。指が動くよりも速くアンタをノシてやるぜ」
シニスター「たとえ超スピードだろうとスイッチを押す方が速いとも。アイアンガール、君もそのチカチカ光る両手を下ろしたまえ」
アイアンハート『くっ……』FFFMMM……
ケイト「卑怯よ。人質を使って脅すなんて」
シニスター「卑怯? これは驚いたな。君達はアベンジャーズなのだろ? 卑劣な相手にも正々堂々と立ち向かうのが信条ではないのかね?」
ケイト「くっ……」ジリ
<CLAP CLAP CLAP……
レッドスカル「さすがだなミスターシニスター。わがはいの心配をよそに上手く立ち回っているようだ」
シニスター「!……レッドスカル? なぜここに」
レッドスカル「ニセモノアベンジャーズを片付けてきたのだ。残るはこやつらのみよ」ザッザッ
ケイト「……! そんな! うそよ! わたしたちのなかまがあんたなんかにやられるわけないわ!」
レッドスカル「せいぜい吠えるがいい。わがはいは貴様らが泣き叫ぶ姿を見ると幸福を感じるわ」ザッ
レッドスカル「ミスターシニスター、そのスイッチを貸してくれ。わがはいもヤツらを煽りたくてな」
シニスター「ふふふ、いいとも。そなたも悪趣味な男よな」スッ
レッドスカル「ありがとう。これで心おきなく……」
――ハルクリング「アンタをぶちのめせるぜ!」BONNNKKK!
シニスター「ぐべ!」
キャシー「テディ! レッドスカルに化けてたのね!」
ハルクリング「ケイト、気付いててわざとノリツッコミしたろ?」
ケイト「あ、バレてた? えへへ」
44 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/09(火) 23:24:47.84 ID:PSHz/X660
・ ・ ・ ・ ・ ・
レッドスカル「カーン遺伝子!」ZZZEEEE!
ウィッカン「危ない! 征服者カーンの光線銃だ!」
\CHOOOOOOOMM!/
BOOOOOWW!「キャー!」 「助けてくれ! 火の勢いが強すぎて降りれないんだ!」BOOOOWW!
アメリカ「マズイ! 光線が当たったあのビルには人がまだ残ってる!」
カマラ「私が……!」FOORRRRRMMMMM!
ウィッカン「身体を変形させてトランポリンに……!? 便利な能力だね」
レッドスカル「弱者を助けている暇などないぞ!」ZZZEEEEE!
ヴィジョン『ZZ――……させません!』BBBEEEEE!
レッドスカル「NNNMMM……! 壊れたトースターごときが、我が輩に歯向かうか」ガシ
ヴィジョン『GGG――……質量変換機能不調――……物質透過も硬化も出来な――』
レッドスカル「前々から貴様がアベンジャーを名乗るのが気にくわなかったのだ……真っ二つに裂いてやる!」グググ……
>CLLAAAAAASSSHHHHHHHHH!<
45 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/09(火) 23:25:30.86 ID:PSHz/X660
ヴィジョン『AARRGG――ッ……――ッ! ……――」
ウィッカン「ヴィジョン! そんなっ!」
シルク「この外道っ!」THWIP!
レッドスカル「ふん、そんな子供だましがいつまでも通用するものか! アボミネーション遺伝子!」グイ! BOKKK!
シルク「ARGHHH!」ドサッ
レッドスカル「子供の分際で背伸びをするからこうなるのだ。家で大人しくしておくべきだったとあの世で後悔せい!」グワァ!
>WHAAAAAMMMM!<
シルク「……!」
レッドスカル「!……ようやく現れたかスティーブ・ロジャース! さあ、これから我々で真の戦いを――」
エリ「――光栄だね。キャップに見間違えられるなんて」
レッドスカル「!……ええい! 忌々しい!」SLAMMMM!
エリ「RRGGGHHHH!」
レッドスカル「もはや我慢の限界だ! このニューヨークごと……いやアメリカごと海の底に沈めてくれるわ!」ZZZZTTTTTPPPPZZZZZZZ!
カマラ「マズイ! マグニートーのパワーで地磁気を操る気だわ!」
レッドスカル「我が輩が認めぬモノ以外……全て滅びるがいいっ!」ZZZZAAAAAAAAAAAAATTTTTTTTTTTTTTTT!
46 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/09(火) 23:26:04.26 ID:PSHz/X660
>>44
征服者カーン・・・30世紀の未来から来た支配者。タイムトラベル技術によってあらゆる時代を渡り歩き、未来の超技術を駆使する
アベンジャーズと何度も何度も対決してきた大者ヴィランで、元々ヤングアベンジャーズが集まったキッカケもカーンが原因だった
47 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/09(火) 23:27:03.29 ID:PSHz/X660
・ ・ ・ ・ ・ ・
シニスター「ぐっ……おのれガキどもが……このシニスターを謀りおって……」
ハルクリング「ケイト! 装置を!」
ケイト「OK。私のお気に入り、ボムアローをお見舞いするわ」SHOT!
シニスター「よせ!」
>KA-BOOOOOMMM!<
・ ・ ・ ・ ・ ・
レッドスカル「――ッ……!?」ガクッ
エリ「!……奴の様子が変だ」
レッドスカル「ぐっ……まさか……パワーが……!」ハアハア
カマラ「どうやら上手くいったみたいね」
48 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/09(火) 23:27:49.99 ID:PSHz/X660
・ ・ ・ ・ ・ ・
シニスター「この馬鹿者が! なんてことをしてくれた! せっかく完成した遺伝子能力付与装置が!」
ケイト「ごめんね☆」テヘ
ハルクリング「あとはアンタをブチのめせば俺達の勝ちだな」
シニスター「ブチのめすだと? このシニスターが貴様らのようなクソガキに遅れをとるような――」
>>>SPEEEEEED――
シニスター「れ……? う、動けぬ!」ビッシィー
スピード「速すぎて見えなかった?」ニヤ
ハルクリング「超スピードでシニスターの服に付いてるピロピロをシニスター自身にぐるぐる巻きにしたのか。お見事トミー」
ケイト「トドメはコレよ。おあつらえ向きにオデコに的があるし、狙いやすくて助かるわ」SHOT!
シニスター「AAAIIIEEEEEEEEEEEEEEEEE!」ZZAAAAAKKKKKK!
ケイト「ブルズアイ(大当たり)」
キャシー「やったぁ! シニスターをやっつけたぁ!」
アイアンハート『こちらアイアンハート。ミスターシニスターの無力化に成功したわ』
49 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/09(火) 23:28:28.79 ID:PSHz/X660
>>48
シニスターの服に付いてるピロピロ〜・・・シニスターの両肩辺りからなんかテープみたいなヒモみたいなのがいっぱいピロピロ伸びてる
50 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/09(火) 23:29:08.48 ID:PSHz/X660
・ ・ ・ ・ ・ ・
カマラ「こちらMs.マーベル、了解」Pi
レッドスカル「はあ……はあ……お、おのれ……力が……」ググ……
エリ「皮肉なもんだなレッドスカル。シニスターの装置でパワーを与えられてたが、装置が破壊された影響でアンタ自身も大幅に弱体化したらしいな」
シルク「降伏しなさい。もう勝ち目はないわ」
レッドスカル「……降伏だと……我が輩が貴様らのようなハナタレのガキに頭を下げるものか!」
レッドスカル「我が輩は貴様らの親が生まれるずっと前から戦ってきたのだ! 貴様等なんぞに……貴様等なんぞに!」グワァ!
カマラ「たああ!」TWHAAAAMMM!
シルク「とりゃあ!」TWAAAAKKKK!
アメリカ「オラァ!」SWHAAAAMMM!
レッドスカル「OORRRGGGGHHHHH!」
レッドスカル「……NNMMMM……GGHHHH……」ジャリ……
<ザッ
レッドスカル「RRGGHHHH……だ、誰だ……逆光で顔が見えん……ロジャースか……? ……いや……違う……貴様らは一体……ウウッ……GGHHH……」バタリ
エリ「俺達は“未来”だ」
51 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/09(火) 23:30:00.11 ID:PSHz/X660
・
・
・
FFOOOOOSSSHHHHH……
ノヴァ「――……うぅ……ここは? 一体何がどうなったんだ……?」
アマデウス「……確か俺達は……シニスターのクローンが暴れるのを止めに向かって……」
ナディア「……そしてレッドスカルの策に嵌まって……捕らえられていたのね」
カマラ「もう大丈夫よみんな。レッドスカルもシニスターもやっつけた。終わったのよ」
シルク「お礼を言わなきゃね。ありがとう。あなた達のおかげで仲間も救出できた。私達だけじゃこうはいかなかったわ。でも……彼のことは残念だったわね」
ヴィジョン『―――』
エリ「ああ……俺達は偉大な戦士を失ったが……新たな仲間も得た。アンタらだ」
アイアンハート『ヴィジョンは私が修理する。隠居してるアイアンマンやアントマンにアドバイスを聞けばきっと直せるハズ』
カマラ「約束通り私達もあなた達の戦いに協力するわ。どんなに高い山を登るのに一人で挑む必要はない……私達が力を合わせれば相手が誰だろうと負けないわ」
エリ「……最初は反対したが、君達の強さと勇気を知った今なら、正直言うとかなり力強い助っ人になってくれると思ってる。背中を預けれる仲間だ」
エリ「だが君達にはここでやるべきことがあるだろ。捕らえられていた仲間達は弱っているし、レッドスカルに破壊された街にはまだ救助を待っている人がいるかもしれない」
エリ「君達はここに残れ。ヒーローの勤めは、悪人をぶっ飛ばすだけじゃないだろ」
カマラ「……わかった。幸運を祈ってる」スッ
エリ「お互いにな」アクシュ
52 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/09(火) 23:31:16.33 ID:PSHz/X660
>>51
ノヴァ・・・宇宙警察機構ノヴァのヘルメットを受け継いだ少年。本名サム・アレキサンダー
アマデウス・・・地球で七番目(後に八番目)の天才と呼ばれる少年で、後にハルクの姿とパワーを得る。本名アマデウス・チョ
ナディア・・・初代アントマンの娘。ピム粒子を活用してワスプとして活動する。本名ナディア・ヴァンダイン
上記三名はコミックでは若手ヒーローチームに所属してたりするが、このお話のこのアースではアベンジャーズを継いだメンバーという設定
53 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/09(火) 23:31:57.41 ID:PSHz/X660
スピード「でもどうするよ。ポータルを開いてもまた別の世界だったらキリがないぞ」
キャシー「ねえアメリカ、あなたの能力はまだ本調子じゃないの?」
アメリカ「ああ。ポータルを開く体力はあるけど、特定の世界へ繋げるのはまだ難しいな」
ハルクリング「いいアイデアがある。そこに転がってる[
ピザ
]ッちょの黄色いエイリアンは異次元のテレビマンらしいんだ」
モジョー「ムニャムニャ……ラーメンで……視聴率(すうじ)を取れなきゃ犬をだせ……」ムニャムニャ
ハルクリング「様々な異次元世界を観測できる技術を持ってるらしい。こいつの技術を使えば特定の次元位相を捕捉できるんじゃないかな」
ケイト「なるほど。地図にピンを立てるみたいなものね」
シルク「リリ、できる?」
アイアンハート『任せて。異次元の中継機械だろうとチョチョイのチョイよ』WEEE……
スピード「かがくのちからってすげー」
アイアンハート『位相特定完了。モニターに座標を表示するわ』VOOOM……
ウィッカン「アメリカ、いけるかい?」
アメリカ「ああ、やってみるさ。でえぇい!」SLAMM!
☆<BOOOOOMM!
キャシー「開いた!」
スピード「この先でまたゾンビや恐竜が待ち構えてなきゃいいがな」
エリ「それじゃあ、ここで君達とはさよならだな」
カマラ「さよならじゃないわ。また会いましょう、ヤングアベンジャーズ」
シルク「エリ、アナタには一つ貸しがまだ残ってるからね」
エリ「……ああ、返してくれるのを待ってるよ」
ハルクリング「よし、行くぞみんな! ポータルに飛び込めーっ!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
・・
・
54 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/09(火) 23:32:43.93 ID:PSHz/X660
・
・・
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ケイト「……どうやらヤバそうな世界じゃないみたいね。私達の世界とほとんど一緒だわ」
スピード「アベンジャーズが全滅したって言うからどんなトコかと思ったが……見たところ何も問題なさそうだぜ」
アメリカ「油断してたら痛い目に――」
<BBEEEEEEEE! <BBEEEEEEE!
アメリカ「AARRRGGGHHHHHH!」
スピード「NNYYAAARRRGGGHHHHH!」
エリ「アメリカ! トミー!」
「動くな! テレポーターと高速移動者は気絶させた。逃げようとしたって無駄だからね」
ウィッカン「!……あなた達は……」
ハルクリング「……囲まれた。完全に包囲されてるぞ」
キャシー「えっと……これって私達、いきなり詰んでる状況ってこと……?」
デイジー「私は戦略国土調停補強配備局、SHIELD捜査官のデイジー・ジョンソン。コードネームはクエイク。あなた達は現在、52人のSHIELD職員に銃口を向けられてるわ。大人しく投降しなさい」
55 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/10(水) 22:38:25.66 ID:k9L+HknU0
――SHIELD空中要塞ヘリキャリア――
――尋問室
フィッツ「やあ、調子はどうだい?」
エリ「……絶好調だ」
フィッツ「僕はSHIELDエージェントのレオポルド・フィッツだ。こっちは同僚のジェマ・シモンズ」
シモンズ「よろしくね」
フィッツ「正直に白状するよ。僕とジェマはここの職員になって日が浅い。尋問をするのも初めてだ。だからお互いスムーズに話が進むように努めようよ。いいかな?」
エリ「……だったらまず教えてくれ。どうして俺は尋問されなきゃならないんだ? 黒人だからか?」
フィッツ「まさか、そんなことあるわけないだろ」
シモンズ「あなた達は異次元ポータルを通って来たわね。知らないのも無理ないけど、この世界では未成年のヒーロー活動は違法なのよ」
フィッツ「第二次大戦中にキャプテンアメリカの相棒の少年が不慮の事故に巻き込まれたのは知ってる? あの件以来、子供が悪人と戦うのは御法度になったのさ」
シモンズ「それに異世界からスーパーパワーを持った超人が6人も現れたんだもの。SHIELDが対応すべき事態よね」
エリ「ケイトはパワーないけどな」
56 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/10(水) 22:39:30.82 ID:k9L+HknU0
フィッツ「質問させてもらうよ。君達の目的は?」
エリ「世界を救いに来た」
フィッツ「それは僕達の役目だ」
エリ「フューリーは? 彼ならわかってくれるハズだ」
シモンズ「……彼はいないわ」
エリ「まさか……アベンジャーズだけじゃなくフューリーもやられたっていうのか? 一体何があったんだ!? 地球最強のヒーロー達と最高のエージェントがそろってやられたってのか!?」
フィッツ「少し早いけど、最初の尋問はここまでにしておこう。お疲れ様」ガタ
エリ「待てよ。俺の仲間達は無事なんだろうな。アメリカとトミーは光線銃みたいなのを撃たれたが、2人になにかあったらタダじゃおかないぞ」
シモンズ「安心して。あれはフィッツ特製のミネウチ=ガンよ。気絶させただけ」
フィッツ「もう一度言っておく。この世界では未成年ヒーローは違法行為だ。そのマスクを外す気が無いのなら解放はできない。どうするかは自由だが……正しいと思うことをしてくれ」
<ウィーン
エリ「……6人な。奴ら気付いていないようだな」
キャシー「大丈夫? エリ」ヒョコッ
エリ「俺は平気だ。うまくやったなキャシー。襲われた瞬間に縮小して姿を隠すとはな」
キャシー「今動けるのは私だけ……拘束されてるみんなを解放するコンピュータールームがどこかにあるはず。探してくるから待ってて」ピョン
57 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/10(水) 22:40:33.32 ID:k9L+HknU0
>>56
フィッツ・・・SHIELDのエージェント。武器などの技術職を担当する
元々はドラマ『エージェント・オブ・シールド』発のキャラクター
シモンズ・・・SHIELDのエージェント。科学部門に属する学者。
フィッツと同じくドラマ出身のキャラで、フィッツシモンズとしてコンビを組んでいる
フューリー・・・SHIELDの長官。地球の平和のためならどんな手段も厭わない歴戦の戦士。本名ニック・フューリー
あらゆる武器の扱いに長け、長年の経験による戦闘技術はかなりのもの
ヘリキャリア・・・秘密諜報組織SHIELDの空中基地。空飛ぶ軍艦のようなもの
キャプテンアメリカの相棒の少年が〜・・・第二次大戦中、キャップと共に戦ったバッキー少年が、爆弾を載せて飛び立つ戦闘機を止めようとして行方不明となった
58 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/10(水) 22:41:49.33 ID:k9L+HknU0
トテトテトテトテ……
キャシー「ここがコンピュータールームか。中にいる職員は2人……よし」
キャシー「みんなー、休憩時間だよー。お昼に行っておいでー」
SHIEKD職員A「お、メシの時間か」
SFIELD職員B「いこいこ。今日の日替わり定食はシャワルマだってよ」
<ウィーン
キャシー「この隙に……って、小さいままじゃ探しずらい。元の大きさに戻って……」SHOOOOHP
キャシー「さて、コンピューターをイジってみんなを解放して……」Pi Po Pa Po Pe……
<UNLOCK ウィッカン「!」
<UNLOCK スピード「やった」
<UNLOCK エリ「でかしたぞキャシー」
キャシー「これでよし。あとは皆揃って脱出――」
<ウィーン
デイジー「野茂が投〜げれば大丈夫〜♪っと……ん?」
キャシー「えっ」
デイジー「あっ」
キャシー「……」
デイジー「……」
デイジー「侵入者ぁ!」BEEEE!
キャシー「わひゃあ!」KA-BOOOM!
59 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/10(水) 22:42:44.26 ID:k9L+HknU0
>>58
デイジー・・・SHIELDのエージェントで、フューリー直属の(隠し玉とも言える)部下。本名デイジー・ジョンソン
振動を発生させ地震を起こす超能力を持つ。コードネームはクエイク。非常に強力なパワーを持つ女性エージェント
60 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/10(水) 22:43:41.73 ID:k9L+HknU0
デイジー「ヘリキャリアにスパイに入るなんていい度胸してるじゃない。私がここでサボ……じゃなくて見回りに来なかったらどうなってたことか」
キャシー「お、落ち着いて! 私は悪者じゃない。別の地球から来たヒーローで……」
<WOOO! WOOO!
デイジー「あ、艦内放送だ。ちょっと静かに」
<NYにてスーパーヴィランが出現。NYにてスーパーヴィランが出現。戦闘員は出動せよ
キャシー「スーパーヴィラン? 早く行かなきゃ――」
デイジー「動くな! ドサクサで逃げようったってそうはいかないわよ」
キャシー「!……そんなことやってる場合じゃないよ。すぐNYに行かないと」
デイジー「それは私達の役目よ。戦略国土調停補強配備局のね。あなた達はお呼びじゃないの」
キャシー「……その長ったらしい名前イチイチ言うの面倒じゃない?」
・ ・ ・ ・ ・
エリ「みんな、無事か!?」
ケイト「ええ。さっきの放送でSHIELD職員の多数が地上に向かったらしいわ。おかげで私達は動きやすいわね」
エリ「よし、ケイトとアメリカはキャシーを探してくれ。俺達は脱出用の小型艇を探す」
アメリカ「OK」タタタ
スピード「俺が探しに行ったほうが早いのに」
エリ「さっき撃たれたばかりで能力を使うのは負担だろ」
スピード「お、優しいな」
ハルクリング「なんだかんだ言ってもリーダーだからな」
ウィッカン「多少ぶっきらぼうなトコもあるけどね」
エリ「んなこた今はいい! とにかく脱出艇を探すぞ。ヘリキャリアなんだからいくらでもあんだろ」
スピード「そうだな。せっかく気遣ってもらったわけだしゆっくり歩きながら探し――」
フィッツ「動くな! ミネウチ=ガン!」BEEEEE!
スピード「AAIIEEEEEEEEE!」
ウィッカン「トミー!」
61 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/10(水) 22:44:51.24 ID:k9L+HknU0
フィッツ「動くんじゃないぞ。どうやって逃げ出したかわからないけど脱走は罪を重ねることになる。シモンズ、彼らに手錠を」
ハルクリング「ま、待てよ! 俺達は地上に加勢に行くんだ! むしろ味方だって!」
フィッツ「ダメだ。キミ達のヒーロー活動は許可されてない」
艦内放送<NYでの戦闘が激化。NYでの戦闘が激化。手の空いてる職員は至急急行せよ
ウィッカン「ほら! 猫の手も借りたい状況らしいよ。僕達なら力になれる。だから行かせてくれ!」
シモンズ「……フィッツ、彼らを信用してもいいかもしれない」
フィッツ「なに言い出すんだジェマ! 子供を戦場に送るわけいかないだろ」
シモンズ「でもさっき彼ら一人一人に話を訊いてわかったじゃない。彼らは実戦経験もある、ただの子供じゃないって。市民を守るためにも彼らの力を借りるべきかも……」
フィッツ「……だけど」
エリ「エージェントフィッツ、あんたはいい人間だ。見てればわかる。今、本当はどうすべきかわかってるはずだ。だから……自分が正しいと思うことをしろ」
フィッツ「っ……」
フィッツ「……」
フィッツ「この先を右に行って突き当たりのエレベーターでF2に降りれば小型艇がある。起動パスコードは『シールドサイコー!』だよ」
エリ「感謝するぜ、エージェントフィッツ、エージェントシモンズ」
スピード「……RGHHH……え、待って……俺撃たれ損じゃね」
62 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/10(水) 22:46:15.71 ID:k9L+HknU0
・ ・ ・ ・ ・ ・
キャシー「ジョンソン捜査官……そう呼んでもいい? 私達は子供だけど悪投との戦いにはきっと役立つ。だからお願い、見逃して」
デイジー「動かないでって言ったでしょ。このミネウチ=ガンは出力を上げたら数日間昏睡させることもできるんだから」
キャシー「っ……」
ケイト「いた! キャシー、みんな脱走できたからあなたも……って……」
アメリカ「なんだかヤバそうな状況みたいだな」
デイジー「ちょぉい! あんたら脱走までしたのか! 罪に罪を積み重ねちゃって……」
アメリカ「なあ、私達が今やるべきことは地上で暴れてるヴィランをとっちめることだ。内輪もめしてる場合じゃないと思うよ」
デイジー「動くな! 我々戦略国土調停補強配備局はあなた達を危険と判断し拘束した。それを抜け出したとあれば武力で制圧されても文句は言えないからね」
アメリカ「っ……」
デイジー「ミネウチ=ガンの出力を上げた。降伏しないならためらわず撃つ」
ケイト「……」カラーン
キャシー「ケイト! 弓を捨てた……?」
ケイト「私達とSHIELDは立場は違う。あなたの言ってることは間違っていないのもわかるわ。でも、私達はただ人々が傷つくのを止めたいだけ。SHIELDもありていに言えば平和を守る組織のはずよ」
ケイト「立場が違えど私達の目的は同じはず。罪なき人々を守るために……少なくとも、私はあなたが私達と同じ志を持っていると信じるわ」
ケイト「それでも撃ちたければ撃ちなさい」
デイジー「……」
デイジー「っ……」
デイジー「……私はこのコンピュータールームにはサボるために入った。勤務中にサボってたわけだから、ここで見聞きしたことを報告するわけにゃいかないわな」
キャシー「!」
デイジー「さ、ネトフリでも見ようかな」ドサッ
アメリカ「……それはそれでどうなんだオイ」
ケイト「感謝するわ、戦略国土調停補強配備局のジョンソン捜査官」
63 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/10(水) 22:47:15.53 ID:k9L+HknU0
SHIELD小型艇<BOOWWWWW
エリ「ケイト、キャシーと合流するのに時間がかかったようだが何かあったのか?」
ケイト「ま、ちょっとね」
アメリカ「ケイト、見直したよ。正直に言うと……スーパーパワーの無いあんたのこと、ちょっと期待してなかったんだ。ごめん」
ケイト「……」
アメリカ「でもあんたはこのチームの誰よりも強い心を持ってるってわかった。あんたはすごいヤツだよ。あたしなんかよりずっと」
ケイト「それは光栄だこと。でもあなたもすごいヤツだと思うわよ、ミスアメリカ」
アメリカ「……へっ、ミスアメリカか。悪くないな」
ケイト「さ、もうすぐ地上に着くわ。全員、戦闘準備は?」
ウィッカン「もちろん」
ハルクリング「OK」
アメリカ「いつでもいいわ」
スピード「俺はちょっとまだクラクラする……」
キャシー「!……見て、地上で暴れてるヴィランが見えてきたわ。……あれは!」
<SLAAAMMMMMM!
SHIELD職員A「AAGGHHHHH!」
SHIELD職員B「くっ……くそ……」グググ
ドクターオクトパス「手ぬるいな。この程度で安全を守るつもりとは。アベンジャーズもニック・フューリーもいない今、この天才オットー・オクタビウスの邪魔をするものは何もない!」
ウィッカン「ドクターオクトパスだ! SHIELDの戦闘員を千切っては投げ千切っては投げてる」
ケイト「これ以上マッドサイエンティストに好き勝手させないわ。行きましょう!」ザッ
エリ「ようし、YOUNG AVENGERS ASSEMBLE!(ヤングアベンジャーズ、アッセンブル!)」
64 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/10(水) 22:48:46.10 ID:k9L+HknU0
>>63
ドクターオクトパス・・・四本の鋼鉄アームを駆使する悪の天才科学者。本名オットー・オクタビアス
65 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/10(水) 22:49:34.90 ID:k9L+HknU0
KRA-KOOOOM!
オクトパス「AAGGGHHHHH!……なんだ……局地的に落雷だと……」プスプス
ウィッカン「そこまでだオクタビアス博士。これ以上悪さをするならヤングアベンジャーズが相手だ」
オクトパス「ヤング……? アベンジャーズのファンクラブか?」
ハルクリング「子供だからってナメてると痛い目見るぜ。こんな風にな!」バッ
オクトパス「ふん!」SHOOOOP!
ハルクリング「ぐわっ!」BOKK!
ウィッカン「うぐっ!」BOKK!
オクトパス「痛い目を見たな」
エリ「このっ……!」ダッ
オクトパス「私のアームをかいくぐれると?」SHOOOP!
エリ「ARGHHH!」BOKK!
キャシー「エリ!」
ケイト「ダメよキャシー! 無闇に近づくと――」
オクトパス「遅い!」SHOOOP!
キャシー「!」
アメリカ「ふんぬらばっ!」GAATCCCCHHHH!
オクトパス「ほう、このドクターオクトパスの金属アームを受け止めるとは、やるな小娘よ」グググ
66 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/10(水) 22:50:28.03 ID:k9L+HknU0
アメリカ「くそっ……まだ本調子じゃない上に撃たれたダメージのせいで押し負ける……!」グググ
オクトパス「知らないのなら教えておいてやろう。私の名の由来は四肢に加え四本の金属アームがあることだ」SHOOOP!
アメリカ「ぐふっ……!」BOKKK!
ケイト「このっ!」SHOT! SHOT!
オクトパス「そんなものが通用すると思うか」CLANG! CLANG!
オクトパス「私のアームを受け止めた少女は何か底知れぬパワーを感じるな……早めに潰しておくのが賢い選択らしい」ニヤ
キャシー「ダメ! アメリカをやるなら先に私を倒しなさい!」ザッ
オクトパス「けなげだな。だが私は情にほだされたりはしない」
スピード「ちくしょう、走れたらアメリカを抱えてトンズラするってのに……」ググ……
アメリカ「キャシー……よせ」
キャシー(攻撃の瞬間、巨大化してカウンターパンチを浴びせる……きっとうまくいく!)
オクトパス「私の邪魔をするのなら容赦はしないぞ。先に手を出したのは貴様らだ……賽は投げられた!」SHOOOOOOOP!
67 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/10(水) 22:51:30.89 ID:k9L+HknU0
THWIP
オクトパス「!?……っ!……むぐぐっ……」
キャシー「!……蜘蛛の糸……?」
スパイダーマン(マイルス・モラレス)「女の子をイジメるなんて、アンタがそこまでサイテーなヤツだったなんてショックだよ。オクトパス!」
ケイト「黒いマスクの……スパイダーマン!?」
オクトパス「お、おのれ……またしても邪魔をするか。貴様のようなザコが一人増えたところで――」
THWIP
>POW!<
オクトパス「ARGHHH!」
スパイダーグウェン(ゴーストスパイダー)「一人じゃないわ」
キャシー「今度は白いマスクのスパイダーマン!」
スピード「しかも女の子だ! ヤッターカワイイー!」
68 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/10(水) 22:52:07.66 ID:k9L+HknU0
>>67
マイルス・・・『アルティメットスパイダーマン』シリーズに登場した黒人少年。遺伝子操作されたクモによってスパイダーマンと同じ能力を得た
スパイダーマンの能力に加え、透明化、強力な電撃を発する『ヴェノムブラスト』も使える
初代スパイダーマンのピーターからヒーローのなんたるかを受け継いだ、新スパイダーマンと言える
スパイダーグウェン・・・マルチバースにおける、スパイダーマン(ピーター)のかつての恋人であるグウェン・ステイシーがスパイダーマンの能力を得たヒーロー
通称はスパイダーグウェンだが、正式にはゴーストスパイダーという名称。怪力に危機感知能力などスパイダーマンと同等の能力を持つ
69 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/10(水) 22:52:50.29 ID:k9L+HknU0
ウィッカン「黒のスパイダーマンに白のスパイダーマンだって?……ふたりはスパイディってこと?」
ハルクリング「でもなんかだいぶ若いな」
オクトパス「この子グモどもめ! いい加減邪魔をするのはやめろ!」SHOOOP! SHOOOP! SHOOOP!
マイルス「おっと、危ない危ない」ヒョイ
グウェン「邪魔されたくないなら刑務所で大人しくしててほしいわ」ヒョイ
エリ「さ、さすがスパイダーマンを名乗るだけあって身軽だ」
ケイト「ドクターオクトパスのアーム攻撃をことごとくかわしてるわ」
マイルス「アベンジャーズがいなくったって僕達がいる。あんたの好きにはさせないぞ!」PUNCH!
オクトパス「OGHH!」
マイルス「僕達がやらなきゃ大勢が傷つくんだ! 絶対に負けるわけには――」
グウェン「マイルス! 接近しすぎよ! 離れ――」
CLUTCH!
マイルス「っ!……うぐっ……!」グググ
オクトパス「恐怖を振り払おうと躍起になるあまり無策に攻めすぎたな。やはりまだまだヒヨッ子だ」
マイルス「ぐぐ……は、はなせっ……」グググ
オクトパス「二度と私の前に姿を見せられんよう始末してやる!」
THWAP!
オクトパス「っ!」
スパイダーマン(ピーター・パーカー)「ダメだよオットー。君が痛めつける相手はいつだって僕のハズだろ。浮気は許さないよ」
>POW!<
オクトパス「ぐわっ!」
70 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/10(水) 22:53:36.63 ID:k9L+HknU0
>>69
スパイダーマン・・・遺伝子操作されたクモに噛まれたことでパワーを得た親愛なる隣人。本名ピーター・パーカー
10トンを持ち上げる怪力、俊敏な動き、危機を感知するスパイダーセンスなどの能力を持つ
71 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/10(水) 22:54:23.52 ID:k9L+HknU0
グウェン「ピーター!」
ピーター「皆、三位一体ゴーゴーウェブウェブフォーメーションだ」
マイルス「ゴホゴホッ……りょ、了解」
THWAP! THWAP THWAP THWAP
THWAP THWAP THWAP THWAP THWAP
オクトパス「っ――……〜〜っ!……」ムググ
ピーター「タコのミイラ一丁上がり。さすがに三人分の、それもこれだけのウェブから逃れるのは無理だよねオットー」
ウィッカン「最後に現れた彼は……大人のスパイダーマン?」
ハルクリング「この世界には三人もスパイダーマンがいるってことか?」
グウェン「アメリカ、戻ってきてくれたのね」
アメリカ「ああ、遅くなってごめん。でもちゃんと連れてきたさ」
マイルス「ということは彼らが異世界のアベンジャーズ?」
ケイト「ヤングだけどね」
キャシー「この世界が危機に瀕してるって聞いて、アメリカと一緒に来ました」
ピーター「そうか。だったら自己紹介しないとね」スッ……
ケイト「!?……ま、マスクを……」
エリ「スパイダーマンがマスクを脱いだ……」
ピーター(36歳)「僕の名前はピーター・パーカー。15歳の時からスパイダーマンを続けている。15年以上前にアイアンマンやソー達とアベンジャーズを創設した。君達を迎えられて、この言葉を久しぶりに言えるよ。AVENGERS ASSEMBLE!(アベンジャーズ・アッセンブル)」
72 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/11(木) 23:21:45.47 ID:QnysUXeI0
――アベンジャーズタワー
ピーター「――って子供ばっかりじゃないか!」ガクー
アメリカ「そうは言うけどピーター、彼らは別世界のアベンジャーズだ。ここに来る前に別の世界でも戦ってきた心強い味方だよ」
ピーター「だけどティーンエイジャーの少年少女を戦いに巻き込むなんて……」
グウェン「アベンジャーズもFFもX-MENもいない今、手段を選んでる場合じゃないって言ったのはあなたでしょ」
ピーター「アメリカ、グウェン、そしてマイルス、僕は本心では君達を戦わせたくない。子供だからね。だから他の世界のアベンジャーズを呼んできてくれとアメリカに頼んだ。でも連れて来たのがまたまた子供じゃ本末転倒だよ」
マイルス「たしかに未成年のヒーロー活動は禁止されてる。でもそんなこと言ってる場合じゃない。あなただって十代の頃からずっとスパイダーマンをやってるじゃないか」
ピーター「……」
アメリカ「ピーター、彼らは本物のヒーローだ。少しは頼ってみてもいいんじゃないか?」
ピーター「……わかった。だが危ないと思ったらすぐに手を引かせる。君達もだ」
73 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/11(木) 23:23:22.31 ID:QnysUXeI0
エリ「話し合いは終わったか? だったら質問したいことが山ほどあるんだが」
ピーター「君は異世界のバッキー・バーンズ? それともキャプテンアメリカの子孫とか?」
エリ「俺はパトリオット。このアベンジャーズのリーダーだ」
ケイト「ヤング、ね」
ウィッカン「そ、それよりも! スパイダーマンが簡単に素顔を晒していいんですか? それにアベンジャーズの創設メンバーって……」
ピーター「君達の世界ではどうか知らないけど、僕は世間に正体を公表している。強大なヴィランと戦うためにトニーやピム博士らとアベンジャーズを結成したんだ」
スピード「俺達の世界とは色々歴史が違うみたいだな」
ハルクリング「アメリカ、君の世界もなかなかおもしろおかしい世界らしいな」
アメリカ「実はあたしはこの世界の生まれじゃないんだ。元々は別の……遠い世界で生まれた。色々あってこの世界に流れ着いたんだ」
キャシー「そうなんだ。流浪の民なんだね」
ケイト「私が知る限り一番タフな女の子だわ」
グウェン「アメリカ、パワーが不調だったのによく戻ってこれたわね」
アメリカ「まあね。ポータルを開く度にキツかったけど、少しずつ調子が戻ってきた。今なら数分間隔でポータルを開けるくらいだよ」
ケイト「ねえ、それより……この世界のヒーロー達が全滅したって本当なの? とても信じられないんだけど……」
ピーター「それは……」
ロキ「嘘じゃないさ」
74 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/11(木) 23:27:26.33 ID:QnysUXeI0
>>73
ロキ・・・雷神ソーの弟にして悪戯の神。霜の巨人の王の息子として生まれたがソーの父オーディンによって育てられた
嘘で人を欺くだけでなく幻覚や魔法も行使できる。アスガルド人としての身体能力もあるので普通の人間よりもはるかに強い
元祖アベンジャーズが結成するきっかけもロキによるものだった
この世界の生まれじゃない〜・・・アメリカは『ユートピア・パラレル』という次元世界で二人の女性の間に生まれた
75 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/11(木) 23:28:23.37 ID:QnysUXeI0
ケイト「ロキ!?」バッ
ウィッカン「なんでロキがここに……って、なんかちっこい気が」
エリ「わかった! ロキの息子だ!」
キッド・ロキ「残念ながらちょっと違うな。俺は生まれ変わったんだよ。文字通りな」
ピーター「彼は間違い無くアスガルドのロキだが、色々あって改心したんだ。昔はよく僕達アベンジャーズと対立したけどソーや彼の母親の尽力で子供として転生したんだ」
マイルス「もう地球を滅ぼそうとかアスガルドの王座を狙おうとするのはやめたんだって。まあイタズラはしょっちゅうやるけど」
ロキ「気付いたのさ。王になっても面倒事や他人のケツをふくことばかりで全然楽しくないって。俺は自由でいたいのさ」
アメリカ「いつまでも子供のままイタズラしてたいってだけだろ」
キャシー「ロキが味方なんて不思議な感じだね」
ケイト「もう一つ質問。アメリカはこの世界に危機が迫ってるって言ってたけど……詳しく聞かせてくれる?」
ピーター「……数日前、“アイツ”が宣戦布告をしてきた。悪党にとっちゃアベンジャーズもFFもいない今、絶好のチャンスってわけさ」
ピーター「予告された襲撃は今日……なんとか間に合って良かったけど、“アイツ”はとんでもないスーパーヴィランだ。出来れば君達を戦わせたくない」
ピーター「それでも今は……大勢の命がかかった一大事だ。戦わずして“アイツ”に屈するわけにはいかない……みんな、手を貸してくれるか」
ハルクリング「もちろんだ!」
ケイト「ところでスパイダーマン、その“アイツ”って一体――」
<ASSEMBLE! ASSEMBLE! ASSEMBLE!
マイルス「アベンジャーズ警報発令! 街で事件発生の報せだ!」
スピード「なにその警報」
マイルス「ピーター、みんな、行こう! 僕らがやらなきゃ誰がやる!」
エリ「よし、俺達の……異世界のアベンジャーズの力を見せてやるさ!」
ケイト「ヤングだけどね」
76 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/11(木) 23:31:51.15 ID:QnysUXeI0
>>75
キッド・ロキ・・・とある事件でロキが殺され、後に子供の姿で転生した。ソーと和解し、ヴィランではなくヒーロー側につくことを選んだ
コミックの展開ではアメリカ・チャベスと同じく後のヤングアベンジャーズに加わった
77 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/11(木) 23:32:55.40 ID:QnysUXeI0
――ニューヨーク
<THWIP
マイルス「親愛なる隣人、スパイダーマンの登場だよ」チャクチ
エリ「そしてアベンジャーズもな」ザッ
ケイト「ヤング、ね」
エリ「しつこいぞケイト。いちいち付け足すな」
ケイト「だって実際子供だし」
グウェン「みんな見て。警報の原因はアレみたいよ」
<CHOOOOOMM!
「わー!あぶなーい!」 「みんな逃げてー!」 「バケモンだー!」
ヴェノム「RRrrrrr……」
ピーター「エディ!? どうして彼が街を襲ってるんだ!?」
スピード「知り合いなのか?」
ピーター「あれは共生生物シンビオートを纏ったエディという男だ。昔は僕とずっと対立してた。一方的にキラわれててね。でも長い戦いの末に改心したんだ」
ピーター「元々僕個人を付け狙ってたけど悪事を働くやつじゃなかったんだ。ましてや罪無き人を襲うなんてしない。僕と折り合いをつけてからは弱き者達の守り人として悪人と戦っていたんだけど……」
スピード「どー見てもいい人じゃないぞ。ビルや路上をしっちゃかめっちゃかに壊してる」
78 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/11(木) 23:35:59.36 ID:QnysUXeI0
ピーター「おぅいエディ! なにやってるんだ! 酔っ払ってるっからってやっていいことと悪いことがあるぞ!」
ヴェノム「パアァーカァー……待ってたぜ」ニタァ
<FSHOOOOOMP! FSHOOOOOMP! FSHOOOOOMP!
ピーター「! 危ないっ!」
エリ「うわっ!」FOOOMMP!
キャシー「わっ!」FOOOMP!
ウィッカン「!」
ハルクリング「ビリー!」バッ! FOOOMP!
ウィッカン「!?……テディ!」
ピーター「シンビオートだ……! 共生体を分離させて寄生させたんだ。つまり三人は……彼らはヴェノムになった!」
シンビオートパトリオット「SSHAAAAAAAA!」
シンビオートスタチュア「KKYYYAAAAA!」
シンビオートハルクリング「GGRRRAAAAAAAA!」
79 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/11(木) 23:39:01.11 ID:QnysUXeI0
>>77
>>78
ヴェノム・・・地球外から来た共生生物シンビオートを纏った超人。スパイダーマンのヴィランでもあるが共闘することもある。本名エディ・ブロック
元々ピーター個人に恨みを持ってはいたが後にわだかまりを解消し、虐げられる人々を守るために戦うようになった。一人称はエディとシンビオートを指して『俺達』
能力はスパイダーマンに似たもので基本的に上回っている。また、スパイダーセンス(危機感知能力)を無効化できるので、スパイダーマンにとって天敵と言える
ヴェノムになった〜・・・シンビオートは分裂して他の人間に取り付くことができる。より凶悪なカーネイジを始め、似た能力を持つ者が複数派生している
シンビオートをばらまく爆弾がニューヨークに落とされ、市民がヴェノム化する事件もあった
80 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/11(木) 23:40:07.84 ID:QnysUXeI0
グウェン「うわあ! 増殖タイプのエイリアンなの!? ピーターよくこんなのと何年も戦ってたわね」
ケイト「エリ! キャシー! テディ! 気をしっかりもって!」
ピーター「ダメだ。シンビオートの弱点は高周波か炎だ。無理矢理剥がすのは得策じゃない」
ケイト「!……わかった。三人は私達でなんとかする。スパイダーマン、あなたはあの大元を」
ピーター「ああ、僕がなんとか――」
マイルス「僕がやる!」THWIP!
ピーター「マイルス!? ダメだ! 君にはまだ早――」
マイルス「ヴェノムにヴェノムブラストを食らわせてやるのが8つの頃からの夢だったんだ!」FZAAAKK!
\スカッ\ ガシッ!
マイルス「あっ! 足を掴まれ――」
ヴェノム「遅い」
BAMMMMM!>
マイルス「ぐべっ!」
81 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/11(木) 23:40:48.65 ID:QnysUXeI0
グウェン「よくもマイルスをイジメたわね!」THWIP! THWIP!
ヴェノム「弱いぞ」ガシ!
グウェン「わわわっ! ウェブを引っ張るなんてズルい!」
<SWOOOSH SLAMM!
グウェン「ARGHH!」
ヴェノム「お前らのような弱虫がスパイダーマンを名乗るなんてな。パーカーはもっと強く、もっと素早く、もっと賢かったぞ!」
ピーター「よせよエディ。おだてて油断させよったってそうはいかないぞ」THWIP! KICK!
ヴェノム「GAHH!……そうだ、このキックの深さ、角度……これこそ本物のスパイダーマンだ。そうだよなパーカー」ニヤァ
ピーター(エディの様子が明らかにおかしい……まさか“ヤツ”が何か仕組んだのか……!?)
ヴェノム「さあ! きやがれスパイダーマン! 最後の勝負だぁ!」
82 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/11(木) 23:41:56.21 ID:QnysUXeI0
ウィッカン「テディ! 僕だよ! ビリーだ! 正気に戻って――」
シンビオートハルクリング「GRAAAAAHHHHH!」
スピード「危ない!」SPEED!
\CHOOOOM!/
ウィッカン「っ!……あ、ありがとう。助けてくれて……」
スピード「なにやってんだ! 今のアイツは敵なんだぞ。説得できる状態じゃないんだ」
ウィッカン「で、でも……テディは僕をかばってああなったんだ。僕がなんとかしないと……僕の声ならきっと彼に届くはず――」
スピード「しっかりしろビリー! アベンジャーだろっ!」
ウィッカン「!」
スピード「動揺するのはわかるが本当に仲間のことを思うなら冷静に対応するんだ。俺達なら出来る。いや、すべきだ!」
ウィッカン「……ありがとうトミー。少し落ち着いたよ。なんだかお兄ちゃんみたいだね」
スピード「バカいえ。俺は弟の方が気が楽でいい」
アメリカ「ちょっと、なにわけわかんないこと言ってんの。ケイトをアシストするんだ。さっさと片付けよう」
スピード「いいぜ、10秒間だけ付き合ってやるよ」
ウィッカン「よぅし! みんなを助けよう! 僕達ヤングアベンジャーズの友情パワーで!」
スピード「うへ、こんなガキっぽいこと言うヤツが兄弟だったら苦労するぜ」
83 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/11(木) 23:42:47.61 ID:QnysUXeI0
ピーター「君らしくないぞエディ。アンタは子供をブったりするようなヤツじゃないだろ。なにがあったんだ」THWIP
ヴェノム「俺達はお前をブチのめせればそれでいい。それだけが望みだ!」THWIP
ピーター「僕をおびき寄せるために街で暴れたり子供を殴ったりしたのか?罪無き人々を傷付けることなんてしない男だっただろ」THWIP
ヴェノム「だまれ!」THWIP
ピーター「僕とのわだかまりも水に流して自分の力を人々のために使うと決めたハズだ。君は根は悪い人間じゃない。悪党に成り下がるのかい?」THWIP
ヴェノム「……俺は……俺達は昔の自分に戻りたかったんだ! 何も気にせずただお前との戦いを純粋に楽しんでいたあの頃に!」
ヴェノム「わ、悪くない気分だった……正義の為に戦うのは……みんなに感謝されて……だが何か満たされなかった……もう一度周りを気にせずお前と心ゆくまで戦いたかったんだ!」
ヴェノム「正義だの悪だのそんなことはどうでもいい。俺達は俺達のやりたいことをやるんだ!」
ヴェノム「おかげで……今はいい気分だぜ」
ピーター「……ほんとにそうかい?」
84 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/11(木) 23:43:27.04 ID:QnysUXeI0
ケイト「弱点は高周波音波って言ってたわね。ちょうどおあつらえ向きな矢があるわ」スッ……
アメリカ「マジで色んな矢があるんだな。小腹が空いたからチーズバーガー矢くんない?」
シンビオートパトリオット「KSSYYYAAAAAAAAA!」グワッ
ケイト「アメリカ、ふざけてる場合じゃない。エリの盾が邪魔だわ。お願い」
アメリカ「OK」ポキポキ
シンビオートパトリオット「KWWAAAAAAAAA!」ブォン!
アメリカ「どらぁ!」BACOMMM!
ケイト「今だ! ソニックブラストアローをプレゼントするわ」SHOT!
<RREEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE!
シンビオートパトリオット「GGAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!」SKREEEEEEE!
エリ「――……ぐっ……うう……す、すまんケイト……一つ貸しだな……」
ケイト「二つよ。一つ目はデートを途中でキャンセルされたやつ」
エリ「おい……冗談だろ。ありゃ俺の落ち度じゃない。それにデートなんかじゃなかったってば」
ケイト「よかった。いつものエリに戻ったわね」ニッ
85 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/11(木) 23:44:32.41 ID:QnysUXeI0
アメリカ「次いくぞオラァ!」ブォ!
シンビオートハルクリング「KKSSHHHAAAAAAAAA!」バサァ! バッサバッサ
アメリカ「あっくそっ! 飛んで逃げた!」
ウィッカン「テディは変身能力で翼を生やせるんだ」
アメリカ「あたしだって本調子なら飛べるんだぞ! いい気になるなよ!」コノヤロー
ウィッカン「僕が彼の動きを止める。止まれ止まれ止まれ止まれ……チンカラホイ!」FOOOOM!
シンビオートハルクリング「!?」ピタァリッ
ウィッカン「今だケイト!」
ケイト「アイアイ!」SHOT
<RRREEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE!
アメリカ「魔法で動きを止めて射貫くか。大したコンビプレーだな。あたしも飛行能力が使えるんだけど披露するまでもなかったね」
シンビオートハルクリング「AAARRRGGGHHHHHHHHHHHHHHHH!」バサバサ……
\ASPHALT!/
ケイト「ありゃ、墜落しちゃった。大丈夫テディー?」
ハルクリング「GGHHHH……あ、ああ……なんとか……ありがとケイト、ビリー」
86 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/11(木) 23:47:28.82 ID:QnysUXeI0
ケイト「さあ、後はキャシーだけだけど――」
シンビオートスタチュア「KSSYYHHAAAAAAAAAAAAAAAA!」ZOOOM! ZOOOM!
ケイト「巨大化した状態じゃシンビオートに覆われている面積が大きすぎて引き剥がせないわ。手を考えないと」
スピード「ケイト、その超音波アローをありったけよこしてくれ」
ケイト「なにするつもり?」ジャラ
スピード「巨大化したキャシーの体表を駆け抜けて、全身に矢を突き立てる。全身至る箇所に音波をくらえばきっと剥がれるさ」
ケイト「なるほど。でもキャシーの胸とかヘンなトコ触ったら目ン玉に矢をブッ刺すからね」
スピード「バカ、そんなことするもんか」
ケイト「そりゃそうか。ごめんヘンなこと言って」
スピード「頬にキスするだけさ」
ケイト「やっぱブッ刺す」スッ
スピード「やめろやめろ! 冗談だってば冗談!」
87 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/11(木) 23:48:36.71 ID:QnysUXeI0
シンビオートスタチュア「GGRRRRRAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!」
ケイト「ほら、ふざけてないで人助けしなさい」
スピード「はいはい。最近の女の子ってのはタフだよな……」
シンビオートスタチュア「GGGAAAAAAAAAAAAAAA!」グワァ!
スピード「今助けるぞキャシー。FLASH(一瞬)のうちにな」
>>>SPEEEEEEEEEEEEEEEEED!>>>
スピード「――ケイト! 今だ!」
シンビオートスタチュア「RRA?」
ケイト「超音波の大合唱よ」ポチ
\RREEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE!/
シンビオートスタチュア「AAAAAAAAAAAAAAAAAA!」
キャシー「――……げほっ、げほ……あ、ありがとう……トミー……」
ウィッカン「さすがだね、兄弟」ポン
スピード「生まれつきのスピード狂なのさ」
88 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/11(木) 23:49:34.04 ID:QnysUXeI0
\SLLAAAAAAMMMM!/
ピーター「RGHHHッ!……ゴホッ……つ、強くなったねエディ。ジム通いでも始めた……?」
ヴェノム「楽しいなァパーカー。お前と戦ってる時だけが俺達が俺達でいられる。さア立ちやがれ。もっともっとやり合おうぜェ……!」
ピーター(凶暴性だけじゃなくパワーも増してる……このままじゃ……)
グウェン「ピーターから離れなさいこのモンスター!」THWIP!THWIP!
ヴェノム「ハズレだ」THWAP!
グウェン「うっ!」FOOOMMP
ヴェノム「指をくわえて大人しく見てろ。お前らニセのスパイダーマンじゃ相手にならねェんだよ。なあパァーカァー?」
マイルス「――やいヴェノム。偉そうに言ってるけどホントのとこは僕達が怖いんだろ?」ザッ
ヴェノム「あァ?」
マイルス「僕やグウェンのように若いスパイダーマンを相手にする勇気がないんだろう。ロートルのオジンなピーター相手じゃなきゃ戦えないんだ。違うか?」
ピーター「よ、よせマイルス! 挑発するんじゃない!」
ヴェノム「チビ助……俺達を怒らせたいのか?」
マイルス「“俺達”ね。一人じゃなんにも出来ない証拠だよな」
ヴェノム「いいだろう。先にテメェから始末してやる!」グオッ!
89 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/11(木) 23:50:33.24 ID:QnysUXeI0
>BAAAAPPP!<
ヴェノム「!?……こ、これは……」ベッチャアァ〜
マイルス「可燃性ウェブカートリッジを破裂させたのさ。近距離まで近づけるのは骨が折れたし僕も多少とばっちりくらうけど、これでアンタは頭からガソリンをかぶったも同然だ」
マイルス「ところで……今のアンタにヴェノムブラストを打ち込んだらどうなると思う?」ZAAAK……
ピーター「マイルス! ダメだ!」
ヴェノム「バカな! テメェも火だるまに――」
マイルス「FLAME ON!」<ZZZPPPRRRRAAAAATTTTT!
>BBOOOOOWWWWWWWWWWWWWW!<
ヴェノム「AAAIIIEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE!」BBOOOWWWW!
ピーター「マイルス!」THWIP!
マイルス「――……」
ピーター「マイルス! 返事をしろ! マイルス!」
マイルス「――……ピーター……大丈夫だよ……」
ピーター「なんてことを……自分もろとも着火するなんて」
マイルス「あなただってそうしただろ……? 運がいいことにちょっと火傷したくらいで済んだ」
ピーター「……ああ、本当に運がいい」
90 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/11(木) 23:51:21.15 ID:QnysUXeI0
エディ「――……う……ぐ……うう……」
<SHOT CLANG CLANG CLANG
ケイト「戦闘不能のヴェノムをチェーンアローで拘束したわ。これにて一件落着ね」
スピード「マジでなんでもアリだなその矢筒」
<CLAP CLAP CLAP
ロキ「お見事。なんとか尖兵を倒すことができたな」
アメリカ「あ? どういうことだロキ。いきなり現れて何言ってんだ」
ロキ「全部“ヤツ”が仕組んだことさ。ヴェノムは“ヤツ”につけ込まれたんだ。心の奥に抑えてた嫉妬心を膨れ上がらせて暴れさせたのさ」
ロキ「なぜかって? 最後のアベンジャーであるスパイダーマンにぶつけて疲弊させるためさ」
ピーター「……ロキ、何を言ってるんだ」
ロキ「俺も“ヤツ”の誘いを受けたよ。正直迷ったがね、今の俺は子供だし、“ヤツ”とコトを構えるのは避けたい。だから話に乗ったんだ」スッ
キャシー「……なに、その水晶玉みたいなの」
ロキ「アスガルドの宝物庫から拝借した。コイツに呪文を唱えりゃ周囲一帯を完全なる障壁で覆う。解除の呪文を唱えない限り何があっても破れないバリアをね」
グウェン「まさか……あなた!」
ロキ「そのまさかさ。さあ、呪文を唱えるとするか。ポコペンポコペン ダ〜レガツツイタ……」ムニョムニョ……
\FOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOMMMMMM……/
ロキ「これでニューヨークは完全に封鎖された。外にも出れないし中にも入れない。つまるところ……逃げ場はないってわけだ」
91 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/11(木) 23:52:30.09 ID:QnysUXeI0
「ご苦労だった、悪戯の神よ」
エリ「!」
ウィッカン「まさか……“ヤツ”って……彼のこと?」
キャシー「そんな……あの男が……!」
ハルクリング「こいつは……参った……」
ドクタードゥーム「ヒーローどもよ、貴様らの命運もここまでだ。DOOM IS COMING AND DOOMSDAY IS COMING!(ドゥームが来たりて終末をもたらす!)」
92 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/13(土) 21:26:24.49 ID:HVU4MYhZ0
>>91
ドクタードゥーム・・・MARVELを代表するメガヴィラン。天才的頭脳と科学技術、魔術を駆使する強敵。本名ヴィクター・フォン・ドゥーム
東欧の国ラトヴェリアの国家元首でもある。ファンタスティックフォーのMr.ファンタスティック(リード)とは因縁のライバル
生身の人間でありながらあらゆる機能を搭載した鎧を着込んでおり、かなりの強さを誇る。魔法にも長けており、科学と魔術が交差する男
幾度となくアベンジャーズやFFと戦い、さらには超宇宙的存在から超越的パワーを奪ったりもした
93 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/13(土) 21:27:19.80 ID:HVU4MYhZ0
ケイト「ウソでしょ……例の“アイツ”って……ドクタードゥームのことなの?」
スピード「よりにもよって……って感じだな」
グウェン「別世界のあなた達も知ってるなんてドゥームの悪名はすごいわね」
キャシー「ど、どうしよう。アベンジャーズやファンタスティックフォーが総出でやっとなんとかなるようなメガヴィランが相手なんて……」
エリ「ビビるなキャシー。俺達だってアベンジャーズだ。それに相手が強大だからって逃げるわけにはいかない。戦うんだ。俺達が最後の防衛線なんだ!」
キャシー「!……うん。私も逃げない。みんなと一緒なら戦えるよ!」
エリ「ああ、やってやろうぜ。そうだろ、スパイダーマン」
グウェン「もちろん。私達が力を合わせれば――」
ピーター「ダメだ」
THWAP! THWAP THWAP THWAP
グウェン「!?……ピーター!? 何を……」
ハルクリング「なにすんだよ! なんで俺達にクモ糸を……」
ピーター「君達は強い。でもその前にまだ子供だ。戦わせるわけにはいかない」
マイルス「な……何言ってるんだよピーター。僕達は――」
ピーター「特に君だ、マイルス。エディとの戦いでハッキリわかった。君は他人を守るために自分を犠牲にする。僕は君達を失いたくないんだ」
マイルス「ピーター……!」
ピーター「僕はアイアンマンみたいに賢くないし、ソーみたいに強くもない。キャプテンアメリカのように君達を守ってやれない。だから……戦うのは僕一人だ」THWIP!
グウェン「ピーター!」
94 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/13(土) 21:29:55.17 ID:HVU4MYhZ0
<THWIP
ドゥーム「来たか、最後のアベンジャーよ」
ピーター「これはこれはラトヴェリアからVIPのお越しだ。アポ無しで来られたらこっちも困るから、今日のところは一旦お引き取りねがえませんかね?」
ドゥーム「悪戯の神は役目を果たした。NYを障壁で覆ったことで国外のヒーローは呼べぬぞ」
ピーター「ロキが裏切るのはお約束だからね。別に驚いちゃいないさ」
ドゥーム「余の目的は貴様を始末することではない。この地にてとある“実験”を行う。邪魔をせぬのなら見逃してやろう」
ピーター「やあ、こいつはビックリだ。あのドゥーム陛下が見逃してくれるって? しかも宣戦布告してきたのにやることが魔法実験? ずいぶん素っ頓狂な計画性だね」
ドゥーム「忌々しいリチャーズをはじめ、アベンジャーズらヒーローどもがいない今、余の実験を阻む者はいない」
ピーター「それで、その実験てのはどんなのさ? 電子レンジでゆでたまご温めるとか?」
ドゥーム「これだ」SNAP
/VVVOOOOOOWWWWW……\
ピーター「空中にドゥームボットが……8体」
ドゥーム「八紘の陣!」カッ
>MMMMMOOOOOOWWWWWWW<
ピーター「ドゥームボット同士が光の線で繋がって……宙に巨大な魔法陣を描いたのか!」
ドゥーム「全ニューヨーク市民を贄とし、地上とあの世を重ねる。死の世界と生の世界を反転させるのだ」
95 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/13(土) 21:30:36.09 ID:HVU4MYhZ0
ピーター「前からイカれたヤツだとは思ってたけど、とうとう正気を失ったか」
ドゥーム「貴様にもあるのではないか? この世を去った者ともう一度会いたいという願望が」
ピーター「よせドゥーム。そこは僕の地雷原だ。それ以上踏み込むと自分でも何をしでかすかわからないぞ」
ドゥーム「図星らしいな。貴様の望みを余が叶えてやろう。大人しく見ているといい」WWWOOOO……!
ピーター「そんなことさせるもんか。僕の命に代えてでもお前を止めてやる!」THWIP!
ウィッカン「糸よ解けろ糸よ解けろ糸よ解けろ……タスケテケスタ!」WHOOOOMM!
グウェン「わ、本当にウェブ拘束が解けた。魔法って便利ね」
エリ「よし、行くぞみんな。スパイダーマンに加勢するぞ」
スピード「だが相手はあのドクタードゥームだぜ。俺達が行ったところで勝てる見込みあるか?」
エリ「だからって逃げ出すわけにはいかない。地球を救えるかやってみようや」
マイルス「ああ、ピーターは来るなって言ってたが黙って見てられるもんか。僕達だってやれるってことを見せてやろう!」
ケイト「あなたはベンチで控えててくれていいわよ、トミー」
スピード「冗談言うなよ。何もしないであんな独裁者に負けるなんてあんまりみじめじゃないか。やれるだけのことをやるさ」
96 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/13(土) 21:34:13.24 ID:HVU4MYhZ0
<ザザザッ!
エリ「そこまでだドクタードゥーム! 俺達が相手を――」
グウェン「っ!」
ドゥーム「ほう、今度はチビっこアベンジャーズのお出ましか」
ピーター「――……み……みんな……にげ……ろ……君達……勝てない……」
マイルス「ピーター!」
グウェン「ひどい……あんなになるまで……」
ドゥーム「お子どもよ、貴様らがドゥームに歯向かうなど100年早い。無謀な愚行はやめて勉学に励むが吉ぞ」
エリ「〜〜〜っ! 子供じゃない! 俺達はもう大人だ! 立派なアベンジャーだ! 俺達の力を見せてやる! いくぞみんな!」
ウィッカン「稲妻よ稲妻よ稲妻よ……モンガー!」FA-CHOOOOOOOOOOOOMMM!
ケイト「ニトロの刺激を味わいな」SHOT! KA-BOOOOOOOOOOOMMM!
ドゥーム「ふむ、雷神ソーと射手ホークアイの赤ん坊といったところか」ホコリ パッパ
ウィッカン「っ……効いてないのか!?」
97 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/13(土) 21:35:24.25 ID:HVU4MYhZ0
スピード「任せろ。いくら破滅の探求者だろうと俺の速さにゃ追いつけない!」SPEEEEED!
スピード「だだだだだだだだ!」PUNCH! KICK! CHOOOP!
エリ「俺のアメフト式タックルをお見舞いしてやる!」BAAAAAMMM!
ハルクリング「アメリカ! 君は後ろから、僕は前からいく!」ダッ
アメリカ「OK! タイミングは合わせる!」ダッ
ハルクリング&アメリカ『クロスボンバー!』GWAAAAKKKIIIIII!
キャシー「ジャイアントキャシー、パワー全開! 十六文キーック!」BAAAAMMMP!
ドゥーム「……なかなか興味深い遊戯だったぞ、お子達。だがアベンジャーズを名乗るには少々経験と力不足だったな」
ケイト「ウッソォ……やっこさん全然へっちゃら」
ドゥーム「余のアーマーにはダメージ無効化フィールドが搭載されている。如何な攻撃だろうと我が身には傷一つ付けられぬぞ」
キャシー「ず、ずるいよそんなの!」
ドゥーム「悪戯ッ子にはお仕置きが必要だな」VVVEEEEEEE!
ウィッカン「!……バリアバリアバリア! タスケテケスタ!」FOOOOM!
>FSSHHAAAAAAAAAAAAMMM!<
ウィッカン「っ!……ダメだ……フィールドが保たない……!」VVVEEEEEE!バリーン!
ウィッカン「ARRRGGHHH……!」ドサッ
ハルクリング「ビリー!」
ドゥーム「1ダウン」
98 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/13(土) 21:36:07.33 ID:HVU4MYhZ0
スピード「俺のブラザーをよくも!」SPEEEEEED!
ドゥーム「このドゥームのうわばいを刎ねるつもりか?」ZAAAAAKKK!
スピード「AAARRRGGGGHHHHH!……で、電撃を周囲に放つなんて……」ドサッ
ドゥーム「2ダウン」バサァ
エリ「ま、マントの裏にミサイルがビッシリ詰まってる。まさか!」
<POOF! POOF! POOF! POOF! POOF! POOF! POOF!
ケイト「わー! ミサイルの雨〜!」
BOOOOOMMM! BOOOOOMM! BOOOOOMM! \KA-BOOOOOOOOMMM!/
ケイト「――……!」
キャシー「……大丈夫……エリ……ケイト……」
エリ「キャシー! 巨大化して盾になるなんて……」
キャシー「NNNMMMMM……」ZOOOOOMM
ケイト「そんな……キャシー!」
ウィッカン「……くっ……はあ……はあ……」
スピード「ちくしょう……よくもやりやがったな」ゼイゼイ
キャシー「うう……痛い……熱い……うう」
ケイト「強い……これが……ドクタードゥーム……」
99 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/13(土) 21:36:49.21 ID:HVU4MYhZ0
ハルクリング「この鉄板頭! 俺が相手してやる! 来いよ! そのブリキの顔面にパンチをお見舞いしてやる!」
ドゥーム「健気だな。余とて子供をいたぶるのは心苦しい。だが貴様らは己を大人だと言う……そして余の邪魔をするのならば排除するしかあるまい」ス…
ケイト「!」
エリ「ま、待て! 待ってくれ! ドクタードゥーム……やるなら俺をやれ」
ハルクリング「エリ!?」
エリ「俺の命でよければくれてやる。だがこれ以上仲間を傷つけるのはやめてくれ」
ケイト「エリ……」
エリ「アンタの機嫌を損ねたってんなら俺が罰を受ける。その代わりみんなには手を出さないでくれ。頼む……」
ドゥーム「ほう、自らの命を差し出すか。だが貴様一人の命では割に合わん。代わりに選ばせてやろう」
エリ「……選ぶ?」
ドゥーム「余の邪魔をしないというのなら貴様等お子どもを見逃してやろう。代わりにNYの全市民の命を代償とする魔法実験を続行する」
エリ「!」
ドゥーム「貴様等は大人なのだろう? 大人は決断するものだ。選べ、仲間の命か、ニューヨークの罪なき人々の命か」
ドゥーム「さあ、選べ」
100 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/13(土) 21:37:27.36 ID:HVU4MYhZ0
エリ「……いいや、選ぶ必要なんかない。俺の目的は陽動なんだからな」
ドゥーム「なに?」
アメリカ「オラァッ!」THWAAAAAAAMMM!
ドゥーム「っ!……ヌウ……隙をついて背後から攻撃か。だが余にはダメージ無効化フィールドがあると言っただろう!」ガシッ!
>FFZZZZAAAAAAMMMMM!<
アメリカ「ッ!?……ぐっ……力が吸われる……!」ZZZAAAAAA!
ハルクリング「ドゥームがアメリカの首根っこをつかんでエネルギーを吸い出してるんだ!」
ケイト「アメリカ! 逃げて!」
アメリカ「……ダメだ……パワーがっ……逆流する!」ZZZAAAAAAA!
ドゥーム「ほう、貴様のパワーは次元を貫くのか。そして異なる次元のエネルギーをその身に秘めている……」
ドゥーム「つまるところ、貴様はこの世界の生まれではない。別の世界から流れ着いたのか。なんと哀れな」
アメリカ「っ……!」ZZZAAAAAA!
ドゥーム「故郷から遠く離れ、家族も友も無く、ヒーローごっこで心の隙間を埋めようとしても所詮は余所者……哀れな少女だ」
ドゥーム「どれだけ気丈に振る舞っても、貴様は永遠にひとりぼっちのままだ」
KLAK-KLAK
グウェン「ひとりじゃない」
>WHOOOOOOOOOOMMP!<
101 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/13(土) 21:39:03.61 ID:HVU4MYhZ0
ドゥーム「ッ!?――……っ!……ぐっ……こ、これは……!」ZZZRRRAAAKKKK……!
グウェン「Mr.ファンタスティックが残してくれた対Dr.ドゥーム用アンチテックショットガンよ。ドゥームの鎧の機能を強制シャットダウンさせる秘密兵器ってわけ」
アメリカ「ぶはぁっ……! はあ……はあ……ぐ、グウェン、ありがとね」
グウェン「どういたしまして。さ、アメリカ、一発カマしちゃって」
アメリカ「ああ、お待ちかねの……“鉄拳制裁タイム”だ!」
> P O W !!! <
ドゥーム「AARRGGGHHHH!」
アメリカ「一度言ってみたかったんだコレ」
ケイト「効いてる! アーマーの防護機能が無効化されてるわ!」
ドゥーム「GGHHH……こざかしいマネを……余に勝てるとでも――」
>――ッッッ!――<
ドゥーム「!?GGGHHHHHH!」
デイジー「ヴィクター・フォン・ドゥーム! 投降しなさい! 我々は戦略国土調停補強……ああもうっ、めんどくさいわね。SHIELDよ!」
フィッツ『武装を解除するんだ。これは合衆国に対する明確な侵略行為だぞ』
シモンズ『わあ! フィッツ、あなたあのドクタードゥームに命令してる! すっごーい!』
フィッツ『ジェマ、マイク入ってるから隣でそういうこと言わないでくれ』
ヘリキャリア<WWWOOOOOOOO……!
ケイト「ジョンソン捜査官! それにシールドのヘリキャリア!」
ハルクリング「ジェットパック背負った騎兵隊の登場だな」
102 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/13(土) 21:39:43.61 ID:HVU4MYhZ0
>>101
鉄拳制裁タイム・・・ファンタスティックフォーのザ・シングの決め台詞。『戦いのお時間だぜ!』や『ムッシュムラムラ!』などの訳もある
103 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/13(土) 21:40:20.59 ID:HVU4MYhZ0
デイジー「私は振動を発生させるスーパーパワーを持ってる。今の衝撃はあなた個人に地震を発生させたようなものよ。今度は本気で打ち込む。ブリキの鎧でどこまで耐えられるかしら?」
ドゥーム「NNMMM……バカな……この街はロキの天球によって封鎖されているはず。なぜ……」
ロキ「そりゃ俺が呪文を唱えて天球を解除したからな」バナナモグモグ
グウェン「あっ! ロキ!」
アメリカ「何余裕ぶってバナナ食ってんだ!……って、フィールドを解除したって?」
ドゥーム「なんだと!? 貴様、裏切ったか!」
ロキ「おいおい冗談だろ? 俺にそんな台詞吐くのかよ。俺を誰だと思ってる?」
エリ「お前……ドゥームに味方するフリをしてたのか」
ロキ「NYをフィールドで覆えば外から中には入れないが、逆にこっちから外にも出れない。だから援軍の準備が整うまでドゥームをこの場に足止めすることにもなるってわけだ」
ドゥーム「ザコをいくら味方につけたとて余を倒せると思うか!」
ロキ「シールドだけじゃないさ。パワーパフチャーリーズエンジェルのお出ましだ」
>BOMMMKKK!<
ドゥーム「GAAHHHHH!?」
THWIP!
シルク「みんな、待たせたわね!」
カマラ「ヤッバイ! ドゥーム郷にパンチかましちゃった! リリ、今の動画あとでスマホに送っといて!」
アイアンハート『こんな時に何言ってるのカマラ。今は目の前の悪党をやっつけることが先決でしょ』
カマラ「そうだったそうだった。やいドクタードゥーム! よくも私達の友達にヒドイことしたわね!」
ヴィジョン『傷つけられた人々のためにも、我々が仇を討ちます。覚悟しやがれ缶詰頭』
104 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/13(土) 21:41:49.98 ID:HVU4MYhZ0
ケイト「みんな! 来てくれたんだ!」
キャシー「ヴィジョンも修理できたのね! ……ってなんだか口調がおかしいけど」
アイアンハート『遅くなってごめんなさい。ヴィジョンはまだ直ったばかりで少し本調子じゃないの。でも口が悪いだけで他は万全だから!』
スピード「なんでそ〜なるのっ」
ウィッカン「でも彼女達が駆けつけてくれたんだ。こんなに心強いことはないよ」
シルク「助けに来るって約束だったもんね」
エリ「HA! こりゃ百人力だな」
ロキ「そういうわけでさドゥーム郷、こっちは戦力が整った。対してあんたは孤立無援。一人ぼっちはどっちかな?」
グウェン「さすがロキ。イヤミな物言いが上手いね」
ドゥーム「……アーマー再起動完了……ダメージ無効化フィールドが立ち上がらんか……だが基本機能は復旧した」EEE……
ドゥーム「理解しておらんようだな。貴様ら程度がどれだけ集まろうが、余は一撃で貴様をまとめて消し去ることが出来るのだぞ」EEE……
105 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/13(土) 21:42:35.56 ID:HVU4MYhZ0
ヴィジョン『ドクタードゥームの手甲に超エネルギー反応』
アイアンハート『これは……山をも砕くほどのエネルギーよ!』
ロキ「えっ」
ケイト「!」
ドゥーム「塵となれ!」
<ZZSHHHAAAAAAAAAAAAAAAAAMMM!
ロキ「わぁー! 兄上お助けー!」
アメリカ「おらぁ!」BOOOOOMM!
☆<ZZSHHHAAAAAAAAMM――……!
ドゥーム「!?……」
アメリカ「残念、あんたの特大ビームは次元ポータルの先に飛んでったよ。無人の世界にな」
ハルクリング「うまい! やるじゃないかアメリカ!」
ロキ「……うん、俺の狙い通りだな」
ケイト「さっすが。ナイスよ親友」グータッチ
アメリカ「どーも」グータッチ
106 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/13(土) 21:43:11.17 ID:HVU4MYhZ0
>>105
ナイスよ親友〜・・・ケイトとアメリカは後々ヤングアベンジャーズやウェストコーストアベンジャーズでチームメイトになり、本当に親友となる
107 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/13(土) 21:43:52.67 ID:HVU4MYhZ0
ドゥーム「おのれ……おのれ! 貴様ら程度がこのドゥームに歯向かいおって! もはや容赦はせん! 己の無力さを思い知らせてくれる!」FA-CHOOOOOM!
ウィッカン「!……空中のドゥームボットの魔法陣の発光が強くなった!」
ドゥーム「時空連結魔法実験を敢行する! NYと冥府を繋げてくれよう!」FOOOOOOM!
>FA-CHOOOOOOOOOOOOOOOOOOMMM!<
<BOOOOOOMM!
KA-BOOOOOOMM!>
ケイト「魔法陣から発生したエネルギー波がビルに!」
エリ「ケイト! グウェン! シルク! カマラ! ビルが倒壊する前に救助を頼む!」
ケイト「了解!」
デイジー「こちらジョンソン捜査官。ヘリキャリア内にいる出動可能エージェントは総員地上で救助活動して!」
シモンズ『了解!』
ドゥーム「こざかしい羽虫が!」FSSHAAAAAAMMM!
<KA-BOOOOOOOOOOMMM!
フィッツ『右舷被弾! 第二第四エンジン停止! こりゃマズイ……!』
ヘリキャリア<VVVVOOOOOOOOOOOO……!
ハルクリング「ヘリキャリアが墜落する!」
108 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/13(土) 21:44:42.70 ID:HVU4MYhZ0
>>107
ヘリキャリアが墜落する〜・・・大きな事件が起きる度にコトの大きさを表すためにかヘリキャリアはよく墜落してる
109 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/13(土) 21:45:23.66 ID:HVU4MYhZ0
スピード「任せろ! キャシー、後は頼むぜ!」ダッ
>>>SPEEEEEED!>>>
アメリカ「ぐるぐる回って……竜巻を作るつもりか!」
スピード「限界まで……飛ばすぜっ!」
≫≫≫SPEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEDッ!≫≫≫
\WHHHOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOSSSHHHH!/
ハルクリング「墜落速度が抑えられてる! これなら――」
ZOOOOO>キャシー「シュワァーーーッチ!!!」<OOOOOM!
巨大キャシー「「「成せばなる! キャシー・ラングは女の子っ!」」」
\GGGLLLUUUUNNNNCCCCHHHHHH!/
アイアンハート『と……止まった。ヘリキャリアを受け止めた!』
キャシー「地面に降ろすよ〜。よいっしょ……」ズズーン
フィッツ『た……助かった……』
シモンズ『やっぱりあの子達を解放して正解だったね』
スピード「ハアッ! ハアッ! ハアッ!……やったな、キャシー」ゼイゼイ
キャシー「トミーのおかげだよ。私達二人だからできたんだよ。いえーい」ハイターッチ
110 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/13(土) 21:46:03.56 ID:HVU4MYhZ0
――崩壊寸前のビル
ケイト「みなさん大丈夫ですか! 助けに来ました!」ザッ
男性A「おお! ヒーローが来てくれた!」
女性A「よかった! 私達助かったのね!」
ケイト「エレベーターは停止して階段は今にも崩れそうな状態です。窓から地上に向けてワイヤーを張るから、滑降して脱出しましょう」
<SHOT! CLUNCH!
ケイト「よし、最初は子供から行きましょう。お嬢ちゃん、準備はいい?」
少女「あのね、パパのね、お仕事見学に来たらね、急にドーンってなってね……」
ケイト「もう安心よ。さ、このワイヤーでシャーっていこっか」
カマラ<大丈夫〜! 私が受け止めるから!
少女「あのお姉ちゃん、おっきなクッションに変身しちゃった」
ケイト「ワイヤーの先でMs.マーベルが受け止めてくれるから安心して」
少女「で、でも……こんな高いトコ怖いよ……私はアベンジャーズのお姉ちゃんみたいに強くないから……」
ケイト「……いいこと教えてあげよっか。私はスーパーパワーを持ってないの。怪力も超スピードもなんにもない、あなたと同じ普通の女の子。でもアベンジャーズになれたのはどうしてだと思う?アベンジャーズになるにはどうすればいいでしょうか?」
少女「どうするの……?」
ケイト「できっこないと思うようなことでも挑戦して、勇気を出して恐怖に打ち勝つ。これはとっても難しいことだけど、誰にでもできることなの。あなたにもね」
少女「私にも……?」
ケイト「もちろん。誰だって恐怖に打ち勝つことはできる。恐れを振り払って立ち上がり、一歩を踏み出せば……あなたもアベンジャーズよ」
少女「……わかった。私、やるよ」
ケイト「うん、がんばろう!」
111 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/13(土) 21:47:19.77 ID:HVU4MYhZ0
<BOOOF!
カマラ「よーし! 受け止めたわよ。大丈夫?」
少女「うん! 怖かったけどがんばった!」
カマラ「すごいわ。あなたみたいに勇敢な人見たことない」
ケイト<b!
少女<b!
ケイト「さあ、みなさんも勇気を出しましょう。小さな女の子が口火を切ったんです。大人が尻込みするわけにもいかないでしょ?」
男性A「よ、よーし! 俺達もやるぞ!」
女性A「あの子の勇気に負けてられないわね」
――もう一方のビル
THWIP!
グウェン「これで救助完了ね。やるじゃない相棒」
シルク「あなたもね。私のことはシルクって呼んで」
グウェン「私達似た者同士気が合うかもね。どう? こんど一緒に科学展覧会に――」
<GGGRRRRR……
グウェン「ッ!――しまった! ビルが崩れてウェブが……」
<COFッ COFッ
グウェン「!……しかもこんな時にウェブ切れなんて――」
シルク「グウェン!」
THWIP!
CATCH!
グウェン「ッ――!」
<スタッ
シルク「大丈夫……!? グウェン! グウェン返事して! グウェン!」
グウェン「――……う……うぅ……ありがとうシルク……でも落下中にウェブでキャッチされたら頭がガクンってなっちゃうから、今度からは首に負荷がかからないように気をつけてやってね」
シルク「っ……ふふ、注文の多いこと。でも無事でよかった……」
112 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/13(土) 21:48:10.90 ID:HVU4MYhZ0
ドゥーム「塵となれ!」FSHAAAAAAAAAMM!
エリ「GGHHHH!……まだまだだ!」
アメリカ「エリ、ドゥームの魔法実験を止めないと!」
エリ「ヴィジョン、リリ、ドゥームボットを破壊してくれ! 一体でも倒せば魔法陣は崩れるはずだ!」
アイアンハート『OK! ヴィジョン、ブラスト砲フォーメーションよ!』
ヴィジョン『了解、マスター』VVVEEEEEEE!
アイアンハート『マスターはやめて』VVVEEEEEEE!
ドゥームボット【敵影感知。迎撃開始】VVVEEEEEEE!
ヴィジョン『OOUGH!……セキュリティは万全のようです。クソ』
アイアンハート『言葉が悪いわよヴィジョン。でもたしかにクソって感じね……早く倒さないとドゥームの計画が……!』
ピーター「やっぱりロボットとはいえドゥームボット……易々と近づけてくれないか……だったら僕がやるしか……ARGHH……」ボロッ
マイルス「無理しちゃダメだピーター。今のあなたじゃ返り討ちにされちゃうよ。でも……僕の透明化能力ならドゥームボットに近づけるかもしれない」
ピーター「!?……だ、ダメだ!……マイルス、危険すぎる。君だってさっきの火傷のダメージがまだ……」
マイルス「そんなこと言ってる場合じゃないだろ!僕がやらなきゃ誰がやる! 君だってそうするだろピーター!」
ピーター「ダメったらダメだ! ドゥームと戦うなんて君にはまだ早すぎる! もし君に何かあったら――」
マイルス「ちくしょー! 一生に一度くらい僕を信じてくれよ! そんなに僕は頼りないのかよー!」
ピーター「っ……!」
ピーター「……」
ピーター「……わかった。マイルス……君に任せる」
マイルス「!……うん!」
THWIP!
113 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/13(土) 21:48:56.45 ID:HVU4MYhZ0
<FACHOOOOOMM!
VVEEEEEE!>
<SHAAAAAAMMM!
ヴィジョン『マスター、このままではラチがあきません。なにか奇策を講じないとあのガラクタ連中に近づけません』
アイアンハート『マスターじゃないってば! 修理しただけでしょ! でもなんとかしなきゃ……』
ドゥームボット【魔法陣精製率92%……完成まで約2分。見るがいい、ドゥームの野望が成就する瞬間を】
肩<ポン
ドゥームボット【HUH?】
マイルス「HEY(よお)」
>ZZZPPPRRRRAAAAAAAAAAKKKKKKK!<
ドゥームボット【NNNYYYGGGHHHHHHHHHAAAAAAAAAA!】ビリビリビリ
アイアンハート『!……今よ! ヴィジョン!』
ヴィジョン『くたばれ、ブリキ野郎』
GLUNCH! GLUNCH! >CLAAAASSSSSHHHHH!<
>KA-BOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOMMM!<
アイアンハート『やったわ! あの子とヴィジョンがやってくれた! ドゥームボットを破壊したわ!』
ピーター「……よくやったマイルス」
114 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/13(土) 21:50:00.74 ID:HVU4MYhZ0
ドゥーム「なっ……八紘の陣が崩れてゆく……我が壮大なる魔法実験が……!」
アメリカ「アンタの野望もここまでだ。荷物まとめてさっさと帰りな!」WHAAAAMMM!
ドゥーム「AGGHHH!……お子どもが! 調子に乗りおって!」FSHAAAAMM!
アメリカ「うわっ!」BOOOOOMM!
ドゥーム「たしかに魔法実験は失敗した。今度は貴様の持つ異次元を貫くパワーを用いて再び試みるとしよう」
アメリカ「!」
ドゥーム「再起不能にした後でそのパワーを抽出してくれる! 覚悟せよ!」
>ZSHHAAAAAAAMMM!<
アメリカ「――……?……エリ!」
エリ「させるかよ。俺の友達には指一本触れさせないぞ」
ドゥーム「星条旗の男をマネた小童が、生まれた地も異なる余所者を身を挺して守るか。愚かな……どけい! 余を怒らせたいか!」
エリ「断る」
ドゥーム「余を誰だと思っておる……フォン・ドゥームぞ! 身の程を知れ! 貴様のような小者が余の前に立ち塞がるつもりか! そこをどけぃ!」
エリ「そっちがどけ」
ドゥーム「っ……!」
115 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/13(土) 21:50:56.55 ID:HVU4MYhZ0
ドゥーム「人をイラつかせるのが上手いお子どもだ……ならば骨まで消し炭にしてくれる! 余に逆らったことを後悔――」
ハルクリング「ハルクスマッシュ!」THWAAAAMM!
ドゥーム「RRGGHHH!……次から次へと……」
ハルクリング「子供の頃からドクタードゥームの顔面に一発お見舞いするのが夢だったんだ」
ドゥーム「余に一撃を打ち込んだのは褒めてやろう……どうだ? 余の配下にくだらぬか? 貴様らは見所がある。余に仕えるというなら相応の地位を与えようではないか」
ハルクリング「……アンタは史上最強のスーパーヴィランの一人だ。俺なんかじゃ勝てっこない。アンタの申し出を受けるのが賢い手だろうな」
ハルクリング「だけど俺達は逃げ出すようなことはしない。どんな困難にも勇気を持って立ち向かえって“アイツ”に教わったからな」
ドゥーム「?……何の話をしている」
ハルクリング「今ここにはいないが……俺達にはもう一人仲間がいる。そいつは未来の自分が悪党になることを恐れてアーマーを纏い、運命に抗った」
ハルクリング「だけど、アイツは世界を救うために運命を受け入れた……俺が知る限り、誰よりも勇気のあるヤツだった。最高の友達だよ。アイツのことを思うと勇気が湧いてくる。」
ハルクリング「決して……お前には仕えない。俺達はヒーローだ。かつて、“アイツ”がそうだったように」
ドゥーム(!……こやつ……生態スキャンによればこやつの中に流れる“血”……まさか……こやつの血筋は! こやつの中に感じる底知れぬ“何か”の正体は! まずい! こやつは早めに叩かなくては!)
ドゥーム「やはり従わぬか! 余に抗うならば消し去るのみ!」FSHHAAAAAAMM!
ハルクリング「GGGHHHHH!」
ドゥーム「貴様ら程度が図に乗りおって……ドゥームに歯向かった罰を受けよ!」
<ZZAAAAAAAAAKKKK!
116 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/13(土) 21:51:44.33 ID:HVU4MYhZ0
>>115
アイツ・・・ヤングアベンジャーズ結成メンバーの一人、アイアンラッドのこと。30世紀の未来から来た少年。本名ナサニエル・リチャーズ
後にアベンジャーズの宿敵である征服者カーンになる運命にある。だが将来自分が悪人になるのを恐れ、運命に抗うために過去へ行き、ヤングアベンジャーズを結成した
しかしカーンになる未来を変えようとすると時空が歪み、多くの人々が消滅しそうになったため、悪人になるという自身の運命を受け入れ、未来へ帰っていった
カーンの技術によって作られた超性能アーマーを着ており、アイアンマン風の外見。
こやつの血筋〜・・・ハルクリングの父はMARVEL世界で伝説的な英雄、キャプテンマーベル(初代)。異星人ながら地球のために戦った高潔なヒーロー
117 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/13(土) 21:52:29.76 ID:HVU4MYhZ0
\FOOOOOOOOOOOOOMMM!/
ハルクリング「――……っ!……ビリー!」
ウィッカン「大丈夫だテディ。僕が君を守る」FOOOOMM
ハルクリング「で、でもお前……さっきのダメージがまだ……」
ドゥーム「あァ……“愛”か。愚かな気の迷いだ。たかだか十年ちょっと生きただけのお子どもが、一時の感情で他人に命を賭ける。なんと滑稽な」
ウィッカン「……!」
ドゥーム「いくら永遠を誓おうと人の心は移ろうもの。いずれそいつは別の者を愛するぞ。貴様とて同じだ。愛しいと思うのは今だけ……すぐに飽きが来る」
ウィッカン「……」
ドゥーム「ましてや十代の恋愛などうたかたの夢……そんな相手のために自らの身を差し出すとは、愚の骨頂よ」
ウィッカン「……たしかに僕達の気持ちは淡いものかもしれない……大人から見れば子供の戯れにしか見えないだろう」
ウィッカン「いつか僕らが大人になって、別々の道を歩むことを決めて、新しく好きな人ができるかもしれない。僕達が永遠に想うこの気持ちも、いつかは儚く消えてしまうかもわからない……」
ウィッカン「でも今日じゃない」
\KRA-CHOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOMMM!/
ドゥーム「!?……GGHHHHHAAAAAAAAAAAAAAA!」
118 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/13(土) 21:53:17.82 ID:HVU4MYhZ0
ハルクリング「す、すごい! ビリーがこんなに強力な雷を発生させれたなんて!」
エリ「今だ! 一斉に攻め立てろ!」
ヴィジョン『エネルギーブラスト、マキシマムレベル!』VVVVEEEEEEEEEEEEEEEE!
デイジー「これが私の全力っ……!」GGGGRRRRRRRAAAAAAAA!
アイアンハート『出力最大! フルバースト!』FFFSSSHHHAAAAAAAAAAAAAAAA!
ウィッカン「これで最後だっ!」KRA-KOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOMMM!
ドゥーム「AAAAAARRRGGGGGHHHHHHHHHHHHHHHH!」
アメリカ「ドクタードゥーム、覚えてる? あんたの特大ブラストをあたしが次元ポータルを開いてスッ飛ばしたのを」
アメリカ「……あんたに返してやるよ」
ドゥーム「!?」
アメリカ「オラァ!」
>BOOOOOOOMMM!<
☆<ZZSSHHAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAMMM!
ドゥーム「AAAAAAARRRRRRRGGGGGGGGGGGHHHHHHHHHHHHHHHHHHH!」
ドゥーム「――……この……ドゥームが――……こんな――……!――」
ドゥーム「――GG……ZZ……――……GYYAAAAAAHHHHHHHHHM!――」
\ D O W A O O O O O O O O O ! ! ! /
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・
・・・
・・
・
119 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/13(土) 21:54:01.10 ID:HVU4MYhZ0
ウィッカン「はあっ……はあっ……」
キャシー「……やったの? あのドクタードゥームを倒したの?」
スピード「どうやらそうらしいな」
ケイト「ま、まさか死んじゃったんじゃ……」
ドゥーム「――……GHHH……大したものだ……お子達よ……」
ケイト「あ、よかった。生きてた」ホッ
ハルクリング「敵ながらなんて頑丈なヤツだ……」
ドゥーム「……此度の余の失敗は……そなたらを侮ったことだ。年端もゆかぬ小童とタカをくくったが故。不穏因子を放置したのが原因だ……」
ヴィジョン『冷静な分析ですね』
ドゥーム「そなたらは……幼いお子ではないらしい。力を合わせ、人を助け、偉大なるこのドゥームに挑んだ……それでこそアベンジャーズと言えよう」
エリ「いや、俺達は“アベンジャーズ”じゃない」
ケイト「?」
エリ「ドゥーム、お前は俺に“街の人々か仲間の命か、大人ならどちらか選べ”って言ったよな。……俺達はまだ子供だ。だからどっちかなんて選ばない。どちらかじゃなく、両方を取る。わがままな子供だからな」
ウィッカン「……」
エリ「大人が『現実的じゃない』と言って諦めるようなことでも、俺達は諦めない。理想と希望を捨てない、夢見がちな青臭いガキんちょ……それが俺達……“ヤングアベンジャーズ”だ」
120 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/13(土) 21:54:55.90 ID:HVU4MYhZ0
スピード「……おい、なに一人で男上げよーとしてんだ。いいとこ取りしやがって」ズム
ハルクリング「そうだそうだ。トドメ刺したのはビリー達だろ」ズム
エリ「うっ……いいだろ別に」
ケイト「あんなに『子供じゃない〜!』『ヤングなんてダメだ〜!』って言ってたクセに調子いいんだから」
ヴィジョン『逆に、ある意味大人になったと言えるでしょう』
キャシー「え、つまりどっちなの? 自分は大人だーって言ってた頃はホントは子供だったけど、子供だって認めたから大人になったってこと?でもホントは子供よね?あれ?わけわかんないんだけど」
ウィッカン「どうでもいいじゃないか。僕達は子供だけど、幼くない。いつかは大人になるかもしれないけど、今はまだわがままな子供ってことで」
ドゥーム「……フフフ……改めて思い知ったわ。余は子供が苦手だ」
<ザッ!
キャプテンアメリカ「そこまでだ! ドクタードゥーム、合衆国本土への侵略行為により貴様を逮捕する!」
アイアンマン『やれやれ、少し目を離した隙にとんでもないことをしでかしてくれたな』
フューリー「だがこのガキどもが防いでくれたらしいな。大したもんだぜ」
リード「君達、大丈夫かい? よくヴィクターに立ち向かってくれたね」
121 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/13(土) 21:55:32.74 ID:HVU4MYhZ0
エリ「!」
ハルクリング「ええ!? アベンジャーズにファンタスティックフォーにニック・フューリー!?」
ウィッカン「ど、どうして!? この世界のヒーローはスパイダーマン達以外はみんな全滅したんじゃ……」
ヒューマントーチ「ああ……それなんだがな……」
ソー「先日のサノス艦隊との争いに勝利した我々は、参戦した地球のヒーロー全員を招集して祝勝会を開いたのだ。だがそこで出したアスガルド産蜂蜜酒がちょいと腐敗していてな」
ウィッカン「えっ」
アイアンマン『パーティーに参加した全員が腹を下して倒れてたってわけさ。ピーターは家族と食事の約束をしてるとかでパーティーに参加せず難を逃れたというわけだ』
ケイト「なんじゃそりゃ……」ガクッ
シング「しかしやるじゃねえか。おめぇらがドゥームの野郎を返り討ちにするたあな。初めて見る顔ばかりだが、根性あるみてーで気に入ったぜ」
スー「あなたたち、よくがんばったわね」
フューリー「さあ、立てドゥーム。VIP御用達の監獄に招待してやるぜ」
ドゥーム「ふん、戦いが終わってから到着しておいてエラそうに」
ジョンソン「ドゥームに同感。身体張ったのは私達なんだけど? これで月給変わんないなんて言わないわよね? フューリー」
フューリー「……今日出勤してた者には特別手当を出しておく」
シモンズ『やった! フィッツ、今の聞いた?』
フィッツ『ぬか喜びは禁物だよジェマ。相手は長官だよ? ウソが眼帯して歩いてるような人だ。期待しない方がいいよ』
122 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/13(土) 21:56:20.65 ID:HVU4MYhZ0
>>120
>>121
キャプテンアメリカ・・・第二次大戦の最中に超人血清によって超人となった伝説のアベンジャー。本名スティーブ・ロジャース
アベンジャーズのリーダー的存在だが、実は創設メンバーではない
アイアンマン・・・天才的頭脳と超性能アーマーで戦う鋼鉄のアベンジャー。本名トニー・スターク
アベンジャーズ結成当時は金色のアーマーで、動力はトランジスターだった
ソー・・・北欧神話の雷神その人で地球最強のヒーローの一人でもあるマイティアベンジャー。本名ソー・オーディンソン
紀元前の100万年前にはソーの父であるオーディンが“最初のアベンジャーズ”を結成していた
リード・・・宇宙有数の天才で、ファンタスティックフォーのリーダー。本名リード・リチャーズ。通称Mr.ファンタスティック
宇宙線の影響でゴム人間になった。ドゥームとは学生時代からの知り合いで因縁の相手
ヒューマントーチ・・・ファンタスティックフォーのムードメーカー。本名ジョニー・ストーム
宇宙線の影響で発火人間になった。その気になればかなりヤバイ火力を発揮できる
ザ・シング・・・ファンタスティックフォーの頼れる兄貴分。本名ベン・グリム
宇宙線の影響で岩石人間になった。怪力もさることながらかなりのタフネスで、キャラクター人気もスゴイ
スー・・・ファンタスティックフォーの紅一点でリードの妻でジョニーの姉。本名スーザン・リチャーズ
宇宙線の影響でバリア人間になった。透明にもなれる。バリアの強度はかなりのもので、彼女自身もその気になればかなり強い
123 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/13(土) 21:57:22.53 ID:HVU4MYhZ0
キャプテンアメリカ「君達、この街をよく守ってくれた。君達はまぎれもないヒーローだ」
フューリー「本来なら未成年ヒーロー活動法違反でしょっ引くトコだが……今回はコトがコトだからな。見逃すしかねえな」
アイアンマン『その法律も改訂の余地がありそうだな。スーパーヴィランとの戦闘はまだしも、人命救助活動は認可するべきかもしれない』
ソー「お前もよくやったな弟よ。援軍が揃うまでの時間稼ぎ、見事であった」
ロキ「ふん、肝心な時に役に立たない兄を持つと苦労するぜ」
ソー「わっはっは! 言うな言うな! さあ、帰って此度の戦の祝勝会といこう!」
ロキ「なっ! アホかお前は! それで腹壊したのは兄上達だろうが!」
ソー「固いこと言うなロキ。勝利の宴こそ戦士の華だ! さあ、ゆくぞ!」
ロキ「わー! ドゥームなんかよりこっちのがよっぽど厄介だー!」
124 :
◆t8EBwAYVrY
[sage]:2022/08/13(土) 21:58:03.56 ID:HVU4MYhZ0
ハルクリング「なにやってんだあの兄弟は……」
エリ「とにかく、ドクタードゥームを相手に犠牲者もなく退けたんだ。みんなが力を合わせた結果だ」
シルク「これで貸しは返したわね」
エリ「ああ、礼を言うよ。だけどどうやってこっちの世界まで来たんだ? 異世界移動って難しいんだろ?」
アイアンハート『アメリカが開いたポータルのわずかに残ってたエネルギー粒子を解析してポータルを再現したの。科学に強い仲間達とヴィジョンにも協力してもらってね』
カマラ「またピンチになったら呼んでちょうだい。いつだって駆けつけるわ。私達マルダチだからね!」
スピード「なんだそりゃ?」
カマラ「マルチバースの友達、マルダチ」b
スピード「これで正規のアベンジャーズ張ってるってんだからビックリだよな」
<WWOOOOO……
アイアンハート『帰りのポータルを開いたわ。じゃ、またねみんな』
カマラ「この広いマルチバースに私達がいることを忘れないで! どれだけ遠く離れてても、どれだけ時が経とうとも、私達の友情は不滅よ!」
シルク「きっとまたいつか……私達の運命の糸は絡み合う。その時まで、元気でね」
エリ「ああ、またな」
ケイト「いつかまた……きっと、ね」
<WWOOOOO……
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