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やる夫が正史を書くようです56
- 715 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 02:21:40.36 ID:O8yTX6190
- 【紀元312年2月 晋 江州 柴桑】
/\___/ヽ
/'''''' '''''':::::::\
. |(●), 、(●)、.:| 華軼様。
| ,,ノ(、_, )ヽ、,, .::::|
. | `-=ニ=- ' .:::::::| 現在帝都洛陽への道は断絶しているため、
\ `ニニ´ .:::::/ 今後貢献の類は建鄴へ輸送するようにと琅邪王殿下は仰せでした。
,,.....イ.ヽヽ、ニ__ ーーノ゙-、
: | '; \_____ ノ.| ヽ i 近々官吏の任免についても殿下から沙汰があるでしょう
| \/゙(__)\,| i |
> ヽ. ハ | ||
V////´ 、 ─- 、ヽ'/////
. V/// イ 、 ヽ 、 ヽ\//
У / { ヽ \ ヽ 、 \ヽ
// / \ ト |ヽノヽ\ ヽ',
' / 〃 斗‐ ´ヽj \j`ー-、`ヘ } 、
|/ イ | ´,, =≠ ミ =≠=ミヽ }ヘ /!ハ
詔勅を見せて下さい。 .|i | !〃 笊ハ 笊ハ ヾ .ハj/ | ヽ
|i | l八 弋ぅソ 弋cソ ノ,' i | \
話はそれからです |i | 小 ' ハ | i ヽ ヽ
|i | |.ム __ ム' | | \ \
/人ト. | ゝ. (  ̄ ) 人i /.| i、 ヽ }
. /´ || \ > . . イ ,.ノ⌒! / .ヽ } /
ノ !ハ ヽ r‐┴‐≠≦¨ヽ´ / /ヽ ハ jノ
Vヘ ヽム「¨ T´ ̄ // 厶イ }/ } /
}〃\ \ ! r┴‐ 、 / jノ |
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } しかし、野心を見せ始めた琅邪王を嫌う者もいたのである
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 716 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 02:22:32.01 ID:O8yTX6190
-
_________________ィ‐' ̄`ヽ
| |::::::::::::::::ヽ
| |::::::::::::::::::::\
| |:::::::::::::::::::::::::\
| |:::::::::::::f \::::::::}
| 続く .|:::::::::::::| ゝ::::|
| |::::::::::::::ヽ ∨
| |ー:、::::::::::ヘ
| |::::::::::::::::::::::ヘ_
|_____________________ |:::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、
\::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、
` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´
| | ヾN ゞソ ゞソ// 続きは日を改めて。
| | >:´|、 - ,|`:<
| | |::::::::| > イ |::::::::| .お疲れ様
| | >-、\! !/::,-<
| | /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、
| | l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::!
| | /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::|
, ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::|
| ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::|
ヽニj } \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::|
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|:!.|:\ ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::|
|:!.|::::::`ー':::/ / |::::|:::::::::::::::::!:::::!
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!:::::::::::/ / |::::::|::::::::::::::::|::::::::!
- 717 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2022/10/01(土) 02:28:59.98 ID:2UMQfvJB0
- お疲れ様でした。
司馬越の扱いを見れば、バカ正直に晋室復興を目指して権臣として粛清されるより、
地方で割拠した方がお得と考えても不思議では無いですね……。
- 718 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 02:47:45.82 ID:O8yTX6190
- 【>>713と>>714の間に入ります】
【紀元312年初頭の勢力図】
.,、
、-' ヘ
,r'`ー-、_;_, /´ /
r'´  ̄ヽ, 【王浚】 ,r'´ r' r‐
} { ,.、_ノ _"7 /
/ r' / 'ー'´
./ ノ (劉琨) ヽ
' { 'ー、 r'‐-,_,_ィ_
} /ヽ_r' _r'´
{ 劉聡 r-'´ 曹嶷 r'
`ヽ } ノ }'ー'
{ { r r'
'´`ー-, ヽ / ノ r'
\ 'エ_,.-‐'`ー―‐'―= ‐' .,
 ̄ ̄`ー‐'―'´ (傅祗) 【荀藩】 >
劉曜 ,ヘ' ヽ
石勒 r-v'γ ヽ ハ_
ィ-v __ゝ、 `{_,、 【】()は晋王朝系
王如 ,、_ r' `,=-、
`' r' {__'ィ }
,. -――'´`ヽ (山簡), _,.r'【司馬睿】 __/`
_/ ヽ ,/ ヽ ノ `^ー'`> ,. :-:.' ー ' ¨ :.ゝ.、
_ィvー'´ (王澄)Z、 / `ー-,r' } ,.:´: : : : : : : : : : : : : ヽ.
r-‐'´} {`ヘ } ,.': : : : : : : : : : : ',: : : : : : ヽ、
'ー'`" `ー' r、} ,':.:;':.:.:;'.:.:.;'.:./.:;'.:.:|i:';:.:.:.:.:.:.::`、`ゝ
(華軼) ,':.:.i:.:.:.i:.:/i:.:/i:.:ハ:.:l:i:.:.i:.:i:.:.:.';.:.:',
/イハ:!:.:.:l:/ i/ ノノ ノリリハリ:!:i:.:.!:.l
i/!:.:!:.:.;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;l:.!:ハ!
∨|:.:.! ノ/i/ノ
この時点では、司馬炎の血筋の者は消息不明だった。 ヘ!:| ノ!/′
ヾ!>ー- ´`-- <イリ
そこで、司馬睿・王浚・荀藩は互いに承認し合って正統性を持とうとした (;;;;;ソ⌒) ̄`´ ̄(⌒ヽ
ヽ;;=;;/__,,、_/;;`ソ
〉;;;;;;;;ソ:/A.i:l;;;;;;!′
く;;;;;;;;;;;;i;!;;;;;;;;i;!;;;;;ゝ
i、__,,/ !、__,,!
`ー'′ `ー'′
- 719 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/01(土) 06:54:18.39 ID:WQP7m9Eq0
- 乙
ちょっと落ち着いたらすぐに内輪揉め
うーん人間って感じ
- 720 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/10/01(土) 07:08:10.44 ID:T5m6vjNw0
- 乙でした。恐るるに足らずとは虚勢張っていたとは。
- 721 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/01(土) 09:28:20.69 ID:H23mzklu0
- 乙、節子これ世紀末救世主やなくて世紀末救世死や(白目)
- 722 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 14:09:05.94 ID:O8yTX6190
- 【>>701修正】
【紀元312年冬 晋 雍州 長安】
...::::::::::::::_,,..、、、、..,,_::::::::::::::....
/::::::.。* `` (ロ) ´"'+、::::::::\
,.::::::l/(ロ) (ロ) (ロ)\l:::::::ヽ
/:::::::l (ロ) _ (ロ) l:::::::::.
/:::::::::|_ -‐.:::¨ ̄:::::::::::: ̄¨:::.‐- _|::::::::::
.::::::::::::|:::__,,、、、--=ミ:::::::;x==‐zz,,,,__:::|::::::::::|
l::::::::::::|‐- _ `''´ _ -‐|::::::::::|
|::::::::::::| ⌒\ / -- |::::::::::|
l::::::::::::代打_フT卞、 |::::::::::|:
. :|::::::::::::| `乂ー'ノ ` ーzzzzミ|::::::::::|:l
l:|::::::::::::| `¨¨´ i  ̄ |::::::::::|::l やはり外戚が上にいるのはよろしくない。
l::|::::::::::::|. ,:|::::::::::|:::l
. ル'|::::::::::::|ム /^|:::::i::::ト .l 京兆尹梁綜を殺し、
/ |::::::::::::|:込、 ´ ` .仁:|:::::l::::| \ .私の息のかかった者を後任に据えよう。
\ |:::::i::::::|: : : \ /; : : :|:::::l::::| /
l::/|:::::l::::::|: : : /i:i:〕h。 。rf〔:i:i∧: : |:::::l::::|\,1 .私こそが天下に大功を立てるのだ
. l:〈 |:::::l::::::|: : /:i:i:i:i:i:i|  ̄ |:i:i:i:i:i:i∧: |:::::l::::| 〉l
. i|l::\|:::::l::::::|: /i:i:i;.、--l |-- 、i:i:i∧|:::::l::::l/::::l
i|l:::::::::|:::::l::::::|厶イ {/ `} `丶、|::::l|::::|::::::::::l
i|l:::::::::l|:::::l::::::| i{ Vニ=‐─=ニ 7 |::::||::::|::::::::::|i
. i|l::::::::::||:::::|l:::::| i{ V: : :† : : :/ |:::l||:::ハ:::::::::l|i
. i|l:::::::::::| :::::||:::::|_j{ V: : : : :/ |:::||l:/ ヽ::::::l|i
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/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 閻鼎は自分の扱いの悪さに不満を抱いていたらしい。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 京兆尹梁綜と権力を巡って争った末にこれを殺し、
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 後任の京兆尹に自分と共に西方へ逃れてきた撫軍長史王毗を任じた。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/ 自分が率いて来た流民の軍事力を頼りにしたのだろう
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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- 723 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/01(土) 17:14:14.60 ID:QzKPXGyn0
- 乙です
胡人側も内輪もめはあるのに漢人側の内輪もめは即勢力壊滅に発展しちゃいますね
流れが悪いよ〜
- 724 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/01(土) 18:57:08.73 ID:tT70Oc2H0
- 張賓の視野角が広すぎるがよくもまぁこんな人材を引けたな石勒は
この混迷した情勢でほとんど間違えてない
- 725 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/02(日) 11:06:04.29 ID:Mf/3OMLao
- 乙です
石虎がケンシロウなら冉閔や慕容恪とかどうなるんだろ
- 726 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/02(日) 15:08:39.44 ID:qVGg+FUp0
- >>1乙ー。
ジャギ郭黒略が石勒軍の癒し担当みたいになっててほっこり。
- 727 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/02(日) 23:11:48.58 ID:T+xSJJcJ0
- 乙です
石虎のAAが意外すぎるww
- 728 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/03(月) 03:13:46.54 ID:al8suCWR0
- まぁ国難に際して団結しろ、足の引っ張り合いをするな、離反するな
ドサクサで成り上がろうとするな、地方切り取って勝手にするな、って言うと
曹操・劉備・孫一族にも跳ね返ってくるし
人間がそういうものだからこそ乱世の群雄割拠の物語や英雄譚があるわけだしなぁ
- 729 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/03(月) 20:29:10.89 ID:UHO3zFVw0
- 世紀末感溢れる昭和北斗の石勒軍団の中に、一人令和のウマ娘の仏図澄がいる異物感よww
- 730 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/03(月) 21:34:12.02 ID:57/TS4dX0
- でもゴールドシップってボーボボに置き換えても言動に違和感がないと言われるぐらいハジケてるからね
北斗神拳の使い手に混ざっている鼻毛神拳の使い手・・・うん、異物感が吹っ飛ぶような気がするww
- 731 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/04(火) 00:06:53.26 ID:KAtmcEBG0
- 何かプリキュアの世界に範馬勇次郎がいるような感覚だわww
北斗軍団とゴールドシップはww
- 732 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/07(金) 20:21:29.47 ID:PsNxIpkv0
- 仏図澄の生年が真実なら仏図澄の幼少期にはまだ諸葛亮が生きてた事になるが
それだと仏図澄は張華と同年齢になるとか
- 733 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/08(土) 07:11:41.00 ID:2hviqAl4o
- 実は親子2代説
- 734 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/08(土) 10:32:20.15 ID:wzyRI77p0
- 石勒と出会った時点ですでにかなりのジジイだったらしいし
少なくともまだ蜀が健在の時期に生まれた最後の三国時代の人間の一人なのは間違いない
同時期に成漢にも劉備に出会ったとかいう怪しい奴はいるけどね
- 735 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/08(土) 19:56:54.33 ID:yislD94T0
- ゴールドシップ(本物)、今は種馬として悠々自適の生活を送っているという話だが、
引退するまで故障が無かったという話を聞くと、体調管理にもの凄く繊細だったのかも知れぬ
- 736 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/08(土) 20:35:42.51 ID:2Zvy9XwOo
- このスレに何の関係があるんだよw
それに繊細なんじゃなくて人間の言う事聞く気ナッシングで滅多に本気出さなかっただけってのは有名な話でしょ
- 737 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/09(日) 21:53:04.01 ID:JCXtYuo60
- 今の太平洋戦争をリアルタイムで知ってる世代と似てるかもな
蜀がまだある頃の三国時代を知る世代がいなくなりつつあるっての
- 738 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/10(月) 06:13:17.34 ID:lf867geho
- 桓温が蜀に攻め込んた時も諸葛亮のとこでお茶くみやつてたってジジイおったな
仕事場(丞相府)か自宅かはわからんけど
- 739 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/14(金) 00:05:29.12 ID:BCC/dS/X0
- 周瑜の面汚しが逮捕されたか……。
まず間違いなく美周郎のあやかりネームだろうに(捕まったのは女性だが)。
>>736
「桑田が高校野球で本気を出さなかった(出すと身体が壊れるから)」という話を連想してしまう。
やはり無事これ名馬なのだ。
- 740 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/14(金) 19:54:24.55 ID:y7UznWHR0
- 拓跋部事実上の創始者の拓跋力微なんかも100歳超えるまで生きてたな
ちなみに諸葛亮の兄諸葛瑾と同じ歳になるけど
- 741 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/14(金) 22:12:48.70 ID:AgUOa7W60
- 【やっぱり阪神はセ界のエンターテイナーでしたね】
____
/ \ /\ キリッ
/ (ー) (ー)\
/ ⌒(__人__)⌒ \ 史上最大の下克上。
| |r┬-| |
\ `ー'´ / 10月30日まで矢野阪神が見てぇよ
ノ \
/´ ヽ
| l \
ヽ -一''''''"~~``'ー--、 -一'''''''ー-、.
ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) ) (⌒_(⌒)⌒)⌒))
____
/_ノ ヽ、_\
ミ ミ ミ o゚((●)) ((●))゚o ミ ミ ミ
/⌒)⌒)⌒) :::::⌒(__人__)⌒:::\ /⌒)⌒)⌒) .フラグ乙www
| / / / |r┬-| | (⌒)/ / / //
| :::::::::::(⌒). | | | / ゝ ::::::::::/ 3死四球と2エラーで5失点して逆転負けとかwwwwww
| .ノ | | | \ / ) /
ヽ / `ー'´ ヽ / / .史上最大のお笑いだおwwwwwwww
| | l||l 从人 l||l l||l 从人 l||l バ
ヽ -一''''''"~~``'ー--、 -一'''''''ー-、 ン
ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) ) (⌒_(⌒)⌒)⌒)) バ
ン
- - ──ー - -、
/i ,.-‐''"´ \ i\
l \_/ _,, ,,_ ヽ、_/ l
l ::::::/ ━━ ━━ ヽ::: l
さすがに今日は阪神勝つと思ったんだけどなあ。 ヾ_,;;;l , , , l;;;__ジ
| i ̄i ̄i ̄i """ |
なんやあの守備 .l . ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ .l
` 、 /⌒⌒i /⌒ヽ /
`/ | | \ /
※続きの投下は10/19(水)の22:00頃投下予定です
- 742 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/14(金) 22:37:03.72 ID:PdbA/isCo
- おう、来年は岡田だぞ、漲ってるで暗黒が
- 743 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/15(土) 00:52:36.49 ID:5ActcpUq0
- 終わってみれば燕軍の圧勝でしたね……。
来週を楽しみにしています。
- 744 :以下、VIPにかわりましてVIP警察がお送りします [sage]:2022/10/15(土) 03:10:08.49 ID:iy07Gh9Y0
- VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
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- 745 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:10:28.74 ID:f1qH2Gze0
- 【>>715の続き】
【紀元312年2月 晋 江州 柴桑】
,辷ー-<ニー''"´ ̄ ̄``ミく ̄~汲
廴. γ´ 丶乃'
廴 /==─- ヾ -=彡゙、
. /弋_! ノノ_\∧ハノ/_Vj j 琅邪王の命令無視して
.ん、_,j! ャ彳( ヒ_] ヒ_〉) j,ハノ ゆっくりするとか許されるんですかね?
Υ' iY `ГI ''' ,__, '''「Ι
. 」, !ゝ_| | 丶_ン′ } i| /\ __
ヤ И . |__j イ_j! 厶 ´ ミ
ヤwИ|Nj{≧=‐-- --‐''.´ N{ / / \
. / /, / / ヽ
// // / / / ハ ヽ ー 、
. / : /⌒ ´/ // / ’ } }////
. ,' :}イ z=ミ、 `ヽ、} .: |//
′ .:.{.{ r:::リ ァ=ミ、 从:/ ´ :}
. / ; :‘ `" r::::Y リ:/ /|
/ /{ :{ ' 辷ン' /イ:. :. :|
詔勅を見せてもらわないと話になりません ' 从.:.:人 〃リ } | }l:从
i /小 .:.:.\ ` . イ`¨{ /| |:|
| |{ 乂 /γ`¬ァiチ ノ\ | :从 |{ |
{ | ヽ,/∧ ィ}ン´ ,ノ |/ | { 八|
}厶/´ /ヽ / {乂 /′
. | /, /// ´ .:! jノ
ンノ ' {l{ .:‘,
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 『晋書』『華軼伝』に曰く。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 華軼は自分が洛陽から派遣された身で、
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 寿春の都督の管轄にあるため、洛陽陥落前から琅邪王の命を拒否した。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/ 江州の郡県の多くが華軼を諫めたが、
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 彼は耳を貸さずに「詔勅を見たい」と言うのみだった
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 746 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:11:25.66 ID:f1qH2Gze0
-
`ー-{ ノ 涂中
`ーr‐' ̄ ○ ,.---------
r―'´○寿春 ,「○建鄴 ○京城
,.----'´ ̄ ./
○新息 _/ . /○姑孰
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ○合肥 __{
○弋陽 |
○六安 横江○|○牛渚
} ̄ー' ̄} |
.∧∧∧∧ `ーv'○東興 ./ (揚 州)
∧ ∧∧∧∧∧∧ `ーr―' ̄
∧∧∧∧∧∧ 濡須口○}
∧∧∧∧ r'
∧∧∧∧∧∧ _ノ
∧∧∧∧ r―'
∧∧∧ 皖○ _,.-‐'
>-―‐、 ∧∧∧∧ |
| ○\_ |
| 武昌 . ̄| ○尋陽 _r‐'´ /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
ヽ _/ /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
'ー-、___イ●彭沢 r…―- ..,,_/ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: イ
● \ :::::::::::''´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
柴桑 _>、_::::::ヽ、 :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
 ̄i `丶、:::`丶、_: :::::::::::::::::::::::: ト、
(江 州) .| ! iハト、 i、丶、___` ー--::::::::::::::::\
○豫章 .lハノ!イ仄ゝヽ ナアi`ー-=....,,,____,,.ゝ
|'、`┘ '^i下心!ハj ,ハ!
|/\ 、 ゞ-イ //
西隣の華軼がこんな態度なので、 ☆ ' r‐i> ‐rァ='7.イ´
琅邪王は州境の彭沢に揚烈将軍周訪の軍勢を駐屯させた \ ⌒ヽ、,.ヘ.::´:::ハ
\rイ ,.ィヘ.:::::ハー- 、
└攵アト=ヘ、::::ヽ ::::::\
/ 〈::::::::::::\:::::::::::::::::l
〉―ァi'´ \ :::::::: |
. /_ア^'┘ `ヽ、::j
└ ′ `
- 747 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:14:32.19 ID:f1qH2Gze0
- 【紀元312年2月 晋 揚州 姑孰】
! 、ヽ )\._____ / , i , ィ
.l l 、ヾ,シ'´::::::::::::`ヾ /l i/::;;|
/冫';:::::::::, , :::::\/\シ′
/三'::,::'::, イ:: ::/\::: ::::ヽ三\ 周訪将軍。
f三〃:::/ノ |:;::/ `ヽヾ::::弋!l三三ゝ
,.ィ\{イ::! ● j;ノ ● .l::::人::!;三/ヽ、 聞けば彭沢に駐屯されるそうで。
/:::::::::∧::l⊃ 、_,、_, ⊂⊃::ソ::::ハ/!::.丶\
フ:::/⌒ヾ./:;ハ ゝ._) ィ'::;:'/⌒i |::iゝ::: 丶 .ひょっとして戦になるのでしょうか?
ヾ;:'\ / ̄ 7,>,、 __, イ!;:;ヘ、__∧ ゞ ヾ::ノ
/ .//`、 l l(_)// |;/ゝ__彡/,. ハ
`ヽ、//、 {⌒`y´⌒}'ヽ, / ノ∨ `ヽ.
` ‐`lニニニニl´‐ ' ヽ/ィ´:.:..,,:.:.:.:ソ ___ ....-―‐-:::¨ ̄\ _ / ̄ ̄\
/::::_<ア:::::::::::∠{::\:::: |::::::\ヽ::::< ̄`ヽ
晋 著作郎 干宝 /´ ̄/ ::: /≧" \::`¨|::::|:::|:|ヽ} ̄`ヽ
.//:/:::|:|ミ /\_」::::|:::|:|::::::.
//:/ |:::〔! ー' ,.≠┐|:::/:::|:|:::::::|
華軼殿は誠実に天下を憂えていて、 i/|:ハ::|::::||`¨ イc心 } |イ|::/::|:::::::|
人の制御を受ける事を望まないために揉め事が起こりました。 .{ .从:::|k芯 r .ヒ少 ̄)|j/ :!:!:::::/
|::(:iマ}ノ^`""""´ i!::::::|:|/
我々は仲違いしているのに、 |:::从 iァ⌒ヽ ,j|::::/}'
今また兵に州境を固めさせては間隙を広げるだけでしょう 八::::::|>` _´ ィ升|/ヽ
\トNゝ_「in厂}} ̄}} {
ri―く ,リj { {{ {{ 7 ̄ ̄/ヽ
晋 揚烈将軍 周訪
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 周訪は西へ向かう途中の姑孰で著作郎の干宝と会った。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } この際になされた会話が、
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 当時の江東の士大夫たちの本音だったのかもしれない。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/ 江州刺史としての華軼は州の豪士と友好関係を築き、
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ その統治を慕ってか流亡の士が江州に集まっていたという
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 748 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:15:16.06 ID:f1qH2Gze0
-
....-―― v ――-.......
< ̄ ̄ ̄:::>ァ:::´/ ̄ ̄ ::: |:::::::::::: ̄ ̄ ̄\ヘヘ´ ̄ ̄::\
>:::::::::::{{//:/:::/ ̄::::ヽ::|::::: z≦| :::::::\::::\}__<⌒ヽ
/´ ̄ ̄ .//:/::::::/:/乏≧ミ:↓≦幺t|:|::::::ヽ::\:::.:ヽ `
j/;/::::::/:::| |:|:::::::::|:::::::|:::\:.
/:/:!::::::ハ:|:| |:i!::::::::|:::::: | :::: |:゚。
.|:/:::!::::::|从{ 从\:::i!::::: |:::::|:|:::|
.|:|::::|:::::||  ̄ ̄ ̄\ / ̄ ̄ ̄Z::::::|:::::|:ト;:|
.|ハ:::|:::::|| ャチ芹芯ミ r才芹芯ミv|:::::::|:::::|:| j!
Y:::从 {r'― } {r'― } /イ:::::::|::::ハ! 私は本来、尋陽に駐屯するべきでした。
|::::::=( 乂z少 ) ⌒ ( .乂少 )∩ト、ハ/
|:::::::∧ ー― ' ー (\∧.Z/ 長江の北であれば北方に備えるだけで、
八::: |::人 〈 ̄〉 \\} }}} 華軼殿に疑いを持たれずに済んだかもしれません
ヽ|从个::... ....r くj/Y ヽ.|
r<从:| ≧=≦ |ル\ ヽ| |
__.ノ〃〃`¨ii TT ii¨´ヾi Y j |
r<: : : : :∨ リ ,リ .| | {{ 从 { / ̄`i
/: : :ヽ: : : : \{{ 〃 | | ヾ }}人{ ト、
./: : : : : :Y:∨: : :>┴く~| |~>┴<: : { }/⌒リ: }
/: : : : : : :.∨: : : : : : : : :.:.| |: : : : : : : : V{! V:ハ
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 決して評判の悪い人物ではなかった。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l }
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j とはいえ、事態は一触即発の所まで来ていた
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 749 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:17:42.78 ID:f1qH2Gze0
- 【紀元312年2月 晋 江州 柴桑】
´ {//,>'" `ヽー 、
/ ゞノ ヾ/}
' , ,イト、 V
| |/レ∠イ /ハ{ V
, | | _,.斗ミ,`ヽ } }l
, | | 乂'ク ` -/ 八
, | | " (r` / 琅邪王は私心で動いているだけではありませんか。
} ヘ | レ{ 、 / ,
レア竺ミヽ |\ __ .イ ' 周馥殿を討っておいて、
/´ ヽ丶{ ヽ , 晋王朝への忠誠なんて言い出すのは道理が通りません
/ } `, }ヘ //
l } v、 レ'^ ’
| , ヾ}、
,: l `ヽ〉ノ⌒!_
, , ヽr7´ } /:::::::::::::::::::::::::::::::/"
{ 〈 /⌒ く r‐- .,_/::::::::::::; / ̄ヽ;:::::::|
__.) `''ァ-ァ'"´, ' ヽ:::|
ゝ_, '"ソ二ハ二`ゝ- ヘ 、_ _ ゞ!._
、'"ヽ, '´ ,' ; `"''‐-=ブ、_,:::::"'''- ,,
華軼様! ヽ_/i. /!ヽ 人 ヽ ! ヽヽ'ァ' '"
<、 ',. /__,.!/ ヽ( 、!__,ハ、/ )`; ,!i;
夏口の陶侃様が琅邪王につくという噂が流れています!! ヽ )V (ヒ_] ヒ_ン ) レ / イ )
V i '" ,___, "'( r (
(,.人. ヽ _ソ ,( ) `、
)ハ > ,、 ._____,. ,,. イ;(( )
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 端的に言えば、
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 華軼は味方を討った琅邪王を信じられなかったのだろう。
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .だが、事態が悪化するにつれ、江州の郡県が動揺し始めた
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 750 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:19:42.80 ID:f1qH2Gze0
-
/.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、
: ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ 陶侃の甥に当たる陶臻は華軼の属官を務めていた。
Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ
\ヽ、 _ , イ!::/ ところが彼は病気と称して叔父の下へ戻り、
/ ヽ{ ト、ヽ l: .暗に華軼を見捨てて琅邪王に味方するよう説いた
∧\ マ三ソ| \
./: : \\ ヾ-〃 _ !______
l; : : : : \\」リ/ /
i: : : :::\::\i../ /
,..::::⌒ヽ:::Y'r、::::∧:::::::::::ヽ:::、:.、_〉:::::::::::::::\
/::,..::::::::∧::::::{::::M:::|::|::}:::::|:|::::ヽ::}/、-、:::::::::::::\
/イ:/:/:::::/:::: ,|:::|:::::、 }::|ム斗}::::::::∨_}::::`ヽ、、:::::::::
//:/:::::/:::'::/:|:::ト、:::∨::}从ィtォミY:::Y'.::::::::::::`\::.
イ:::::{/:':::::,|::::|::|-{-ト、'、:::∨,イ_)刈 }l:::,::::l:| 、:::::::::::::::::
/,::::/::::|:::/:{::::{::| ィ_フ芹 〉、::、弋zソ /:::::,::}' \::::::::::::::
いや、それはさすがに人としてどうなんや。 /イ::::::{::::::{/{∧从::、弋zリ/:イ `\ /イ:::::}:l 、:::::::::
/:::::::::::::::从 |/|\}`\ ´ ` __ /:::::从 \:::
だから私は /:::::::::::::::::/ |/八::::込、 ´ イ{:::/
華軼殿を裏切る気はないって叱って送り返したんよ /:::::::::::::::::/ // \::从> _,..イ-、l:/
´:::::::::::::::::::,: // }\}//{⌒∨ //() 〉
:::::::::::::::::::/ ,イ/ 「 }/() 〉〉/ { {//\
:::::::::::::, / / ,. -―マ、()/イ: :、:|/\/()/}ー--、
::::::::::/ / / / } }イ: : :/_`ヽ、: : :、}} :.
晋 揚武将軍 陶侃
- 751 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:20:25.24 ID:f1qH2Gze0
- 【紀元312年2月 晋 揚州 建鄴】
/\___/ヽ
/'''''' '''''':::::::\
. |(●), 、(●)、.:|
| ,,ノ(、_, )ヽ、,, .::::| 殿下。
. | `-=ニ=- ' .:::::::|
\ `ニニ´ .:::::/ 夏口に駐屯する陶侃様が帰順の使者を送ってきました
,,.....イ.ヽヽ、ニ__ ーーノ゙-、
: | '; \_____ ノ.| ヽ i
| \/゙(__)\,| i |
> ヽ. ハ | || ィi〔 ≧=-
ィi〔ィi〔 { ィi〔=ミ \
/ :/ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ム \
j{.:/‐r‐v‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ム ∨ /
i{ {:‐:| /}‐ ‐ /⌒Y‐ ‐ム v: ∨ /
‖iシ:!′‐ ‐:{_/_,ハ‐ ‐ ‐}: W v∨
‐=‖,イ/ i∨‐ ァ'77zj}:‐ ‐/: :|ム (: ヽ
陳敏の乱での活躍は聞いています。 ⌒j}:| : :!`ィ'゛ 乂シ〕Ii<,' :| \ {
j}:レハ 、 // i:\_j :! :{\!
陶侃を奮威将軍に任じ、 ':/ム ´ j{:j /{⌒ミ⌒i {\{
甥の陶臻を私の属官に取り立てましょう ⌒ ` -=≦i{ノイミ}〉 /\{i\{:v
r‐≦i:i{:i:i:i:i:i〕iト⌒`'<:〉 v
/‐ }i:i:i: {::\:i:i:i:i:iハ \}\
/≧≦i:i:i:i:i{:::::::\:i:i:i:i〕iト 〕iトi、 ヽ
./:i:i:i:i:i:iハ:i:i:i: {:::::::: : \:i:i:i:i:i:i:\ \:}
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 陶侃は怒って陶臻に華軼の下に戻るよう命じたが、
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } あろう事か陶臻は東へ向かい建鄴の琅邪王に帰順してしまった。
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .これを琅邪王は陶侃が帰順してきたと受け取ったらしい
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 752 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:23:13.78 ID:f1qH2Gze0
- 【紀元312年2月 晋 荊州 夏口】
___ ____
/:i:i:i:i:i:i:i:i\ _____ /∠__⌒
/:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iv ´:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:<:i:i:i:i:i:i:i:i:i\
.::i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i}:i:i:i:i:i:i/⌒:i:i:i:i:i:i:i:i:ヘ:i:i:i:i:ヘ:i:i:i:i\
/:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:/:i:i:i:i:/i:i:/:i:i:i:i:i:i:i:/:i:i:i:i:i:V:i:i:\i:i:i:i\
/:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/:i:i:i:i:/i:i:/i:i:i:i:i:i:i:i:i{i:/:i:i:i:i:i}:i:i:i:i:i:V ¨⌒
_/:i:i:i/:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:/:i:i:i:iVi:i:i:':i:{i:i:i:i/i:i八{:i:i:i:i:i:}:i:i:i:i:i:i:}
'⌒¨¨ア:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:イ:i:i:i:i:i:i:i:|:i:i:i{:i:i{:i:i/i/-‐''{:i:i:i:i:八i:i:i:i:i八
/:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:/i:{:i:i:i:i:i:i:i:i|:i:i:i{:i:i{:i/}/灯う八i:i/:i/:i/i:/
_/:i/:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/:i:i:\:i:i:i/^|:i:i:i{:i:i{/八 {:( Vi:/}/}:/
⌒7:i:i:/:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:/:i:i:i:i:i:i:i:i:i:{ |:i:i:i{:i八 ヒリ 乂 /
. /:i:i:/:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i八:i:i:i:i:i:i:i:i:i:、 |:i:i:i{i:i:i:i\u / なんでや。
///:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/:i:i:i>、:i:i:i:i:i:i:i:i:|:i:i:从{¨⌒
':i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/:i:i:i/⌒\:i:i:i:iミ八:i:i込 < y .けど甥を見捨てるわけにもいかんし、
.::i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/:i:i:i:/ _ミ \{:i乂: ::.. / あらぬ疑いを招くぐらいならいっその事……
i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/{:i:i:i/ ___ / 八:i:〈  ̄
|:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:{:i:i/ /ニニニニニ=- 〈_ \〉
|:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:{i:/ , -=ニニニニニニニニ\
|:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:{/ /-=ニニニニニニニニ=-_
|:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:{ {ニニニニニ=-/  ̄\=-_
|:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:{ 、-=ニニニ/ ̄/-=ニニニ\_〉ヘ
|:i:i:i:i:i:i:i:i:\{ }-=ニニ':::::::'-=ニニニニ=- 、〉
- 753 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:23:49.87 ID:f1qH2Gze0
- 【紀元312年2月 晋 江州 柴桑】
\__人_人从_人_人从/
_) (__
) 華軼様ッ!! (
 ̄ ̄) ( ̄ ̄
r─‐- 、 ´  ̄ ̄ ̄ 、,, -‐──ァ /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\
V////´ 、 ─- 、ヽ'/////
. V/// イ 、 ヽ 、 ヽ\//
У / { ヽ \ ヽ 、 \ヽ \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/
// / \ ト |ヽノヽ\ ヽ', ≧ <
' / 〃 斗‐ ´ヽj \j`ー-、`ヘ } 、 ≧ 琅邪王の軍勢が動き始めました!!! ニ=-
|/ イ | ´,, =≠ ミ =≠=ミヽ }ヘ /!ハ ≧ ≦
|i | !〃 笊ハ 笊ハ ヾ .ハj/ | ヽ /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\
|i | l八 弋ぅソ 弋cソ ノ,' i | \
|i | 小 ' ハ | i ヽ ヽ
|i | |.ム __ ム' | | \ \ そんな!
/人ト. | ゝ. (  ̄ ) 人i /.| i、 ヽ }
. /´ || \ > . . イ ,.ノ⌒! / .ヽ } /
ノ !ハ ヽ r‐┴‐≠≦¨ヽ´ / /ヽ ハ jノ
Vヘ ヽム「¨ T´ ̄ // 厶イ }/ } /
}〃\ \ ! r┴‐ 、 / jノ | jノ
/ -ヽ }ヘj≧=≦ヘ/ | |
{ ヾ | |
, 、 | |
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 陶侃は華軼に与するのを止めたと『晋書』『陶侃伝』は記す
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 754 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:26:28.93 ID:f1qH2Gze0
-
/ :. ィ.;:.:.:.:.:.:.:ヽ
イ:.:.:.:/-|/|∧:;、:.:.〈
リ:.:./ ● く!:,:.:..、 と、あるのだが、実態は単に陶侃が琅邪王に寝返っただけに思える。
l:.:.l ●/:./ ̄
vヘ - ノ:./ 甥に怒ったにも関わらず、
_,-+ 匸ヘ/V .華軼に味方せずに琅邪王から将軍位をもらうなど行動が支離滅裂だ。
,《 ヒ⌒j 》、
l::\ l /‖::l 恐らく陶侃の伝を書いた者が忖度して、
|:::::::ト,Vイ:::::| 仕方なく寝返ったように話を捏造したのかもしれない
|:::::::l介l:::::::|
l::::::|人|:::::::l
⌒ア:i:i/:i:i:i:i://:i:i:i{:i:i:i:ハWハ:i:i:i}:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:V∧:i:i:i:i:i:i:i:i::.
__/:i:/:i::i:i:i:i:i:i:i:/:i:i:i:i:{:i:i:i:iV''V:i:i:i:}:i:i:i:}:i:i:i:i:V:iV∧:i:i:i:i:i:i:i:i:\
⌒¨¨ ア:i:i:i/:i:i:i:/:i:i/:i:i:i/i:{:i:i:i:i:{ }:i:i:i:八:i:i}:i:i:i:i:i:}:i:i:v }:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:\
/:i:イ:i:':i:i:i:/:i:i:i:i:i:i:i/i/{:i:i:i:i:{ }:i:i/:i:/i:/}:i:i:i:i:i:}:i:i:i}/:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i\⌒
__// /:i:i{:i:i/{:i:i:i:{:i:i:/i/八{:i:i:i:V:i:i/:i/}/ }:i:i:i:i:i八:i:}:i:i:i:i:i:i:i:i:i:} ¨⌒
⌒¨´ /:i:i:i:|:i/:i|:i{:i:i{:i/}/-‐'八:i:i/:i:/}/`ー-八:i:i:i/:i:i:i:i}:i:i:i:i:i:i:i:i:i:|
':i:i:i:i:i|/{i:i|:i{:i:W笊示ぅ V:i:i/ ィぅ示笊V:i:i:/:i:八:i:i:i:i:i:i:|:i:|
史家の人、そんな気ィ使ってくれるかなぁ? ::i:i:i:i:i:i:i:i:{:八{:i:i:{ {/::(_ /i:人 {/::::(_ 八/:}/:i}i:i:i:i:i:i:i:i|:i:|
/:i:i:i:i:i:i:i:i八:i:i:\乂 乂ツノ/⌒\乂rツノ:i/:i:i:i:i八:i:i:i:i:i:i:|:八
うち、寒門やしなぁ .:i:i:i:i:i:i:i:i:/:i:i∧:i:i:i从 , , , , ,⌒7:i:i:i:i:/:i:i:i:i:i:i:i:i:i| ¨⌒
,:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/:i:∧/二)、u ..::i:i:i:i:i:'{i:i:i:i:i:i:i:i:i:八
/:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:/ /:乂个: . (`"") イ:i:/i//八:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/,
':i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/ <二アニニニ}> <{ニ}/}/ヘ __/∧:i:i:i:i:i:i:i:i:i:/,
/:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:/ ─┤V//_ノ {`ア////}ニニ\:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/,
,:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/  ̄}ニV〈 /////-=ニニ}:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/,
- 755 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:27:12.10 ID:f1qH2Gze0
- 【紀元312年2月 晋 揚州 彭沢】
ノi:V.:.:/.:.:.:.:/.:.:.:.:.',:丶.:Vハ:i:i:へi:i}i:i/
<i:i:i:/.:.:':/.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.}.:.:.:.:Vハ ∨i:i:i:i:iV
⌒7:/.:.'.:.:.:.:.イ.:.:.:.:.:.:.八.:.:.:.}.:.:',\(⌒
//.:.:i.:.:i.:/ {.:.:.:.:.:.:i ⌒∨:}.:.:.乂 \ __
//:.:.: l.:.:{⌒八.:.:.:. {ィぅたV.:.:.:..:.:\⌒ヽ〉_
':/.:.:.:.:'{.:. ィチて_.:.:.、乂ツ}.:.:.:.'.: i.:.:.<\<⌒ 華軼は水軍で出て来たか
/.:.'.:./.:八.:.:Yvツ , ⌒ ''ノ.:./.:.:.:}.:.:.:.:\⌒\ __
/.:./ィ.:.:.:.'.:.:.:\乂'' ⌒7.:.:.:.八.:.:.<⌒. . . . .<⌒
//⌒}/}.:.:.:./.:.个: . ` ィ/.:.:.:../.:.:.V.:.ハ. . .、 . .\
_{. . . . . . ..八.:.:{ィ. .}.:r‐:}≧<_人.:.:.人.:.:.:.i.:.:.∧. .ハ '}. . \ ,,、、、、、、、__
ノ/. . ''. . . .: .: .⌒乂彡}i:i:i:i:i:i/i:i:八}.⌒ア.:{.:./.:.:V. .}/八. .: , .:;:;´;;;;;;;;ッツ'⌒ヽ、「
⌒7. . {. . . . . .: .: .: .: 彡:i:i:i:i:i<:i:i:i:i:i:i:ノ. . .{.:.:.:.y.:.:.:.ノ. . .: .: 人 ,.〃´ ̄`´ `ヾ;}
ノ.:i. . .',. . ゙. . ⌒).: .:(ニ=- -=ニニニ{ィ:_人.:./.:./. . . . ./. .( ,〃 ,、、‐;;;ミシ;:;、
⌒人. . .}. . . . ヽ.:(.: .: .:〉=--=ニニニノ.: {.:.:.:.Y´.:}. . ノ:(.: .人 /:;' ,、-‐‐、 j {彡'r。‐、`゙゙i;:ヽ、
};:;ミ彡´,.ィェァ`ゝ `ヽ ̄` `ト、ヾ
晋 左将軍 王敦 、_ノ;:;;', ´ ̄ ,:;:.::.:`ヽ j;:;:;:;:`ヾ
ゞ;:;:;:;{ `ニ゙゙゙´,,,、、、,;ミミヽ; ハ.:.:.:ゞ
_ノ/ハ;:', r;;;'゙゙,. -===‐' ト、ノ;::/
ィイ; い;;:;! ゙゙´、 _..,. -‐‐‐ー' j!;:;:;:/
何、舟戦なら我々に分があります ゞ;ヽj;:;:゙、 ,、、、;:;:;:;:;、 __ノ;:. :.`ヽ
'´ ヾ;::;:;:{ ,,... _ ノ;:;:;:;:;:; . :. :. :. :.: .: ノハ ̄`ヽ
,.ィイ;;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;: ;: . :. :.:ィイイ ノ \
,. '´ `ゞ;:;:;:;:;:;ノノノ;:;:;jiki.:.:.:.:ッツツ'´,.イ V´
,. '´ { ``ゞ;:;:ィイイィイ´ ,. '"´ノ V´
晋 揚威将軍 甘卓
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 永嘉六年。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l }
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 王敦・甘卓・周訪らの軍勢が江州刺史華軼を討伐
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 756 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:28:39.54 ID:f1qH2Gze0
-
\__人_人从_人_人从/
. | ::::::::::::> <::::::::: | _) (__
. { :::::;. ´ / / lヽ. \ヽ:::: } ) 華軼様ッ!! (
∧〃 . / / _r<\ ハ;ノ  ̄ ̄) ( ̄ ̄
′ .:./ /|: r‐ミ¨ヽ\} ` ミ _ ‘. /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\
/ .:/ / }: 人ー ゝノ¨ 、 Y゙\.:}
. {/ : .:| / ∧ /て二 .  ̄ } \_
/ :. .:|l ,ー― 一' `ー…イj :´⌒ト .__
. 〃 : } |:f ,斗≠ミ z≠ミ. { .: 乂:. `
″: :. l | 。V::ツ ´ V::ツソ }-- ミ \ 私が不徳だからでしょうね
:. } |:. リ xxx xxx 〃ソ|:. |l`ヽ.:.: ` : ヽ
. 小. .' 从 :込. ' 厶'.:l |:. || ‘< _ .: ノ
/ :i .:イ 乂 :{.:.ハゝ. _ ..イ :|リ{ :ノ| ,,≦¨ー.:.:... /
. //} | リ'| :| .:廴ゞ: _七≧ ..´__ ィ〔 .: _/厶斗\ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/
/' リj/ j|γ´ 〃 __ー 、 {ミーrイ 厂.: ´ /.:≧ <
ノ ′ |f: / ー ヽY ト. 《 }:. Y {:. ≧ 友軍の裏切りです!! ニ=-
. 丿 _,/ ,一 >ソハ仗ぐ< } .: ≧ ≦
. { / f ノ´ ノ/ } 介 ` ) /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\
} ノ.人 /} 、/ ノ/ .:`ヽ \.:.:/ \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/
. / / ヽ八 o } :. ', ヽ ≧ <
/ / :. ソ : :j : ,. i ≧ 衛展・周広隊が寝返った模様ッ!!! ニ=-
. / イ :. _ノ| .: .: ..:ノ ′ | ≧ ≦
/Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 華軼は水軍を率いて迎え撃った。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } しかし、前江州刺史衛展・豫章郡太守周広が
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 王敦軍に内応して彼の軍勢を襲撃したため兵は潰走。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/ 戦場から逃走した所を斬られ、首は建鄴へ送られた
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 757 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:29:24.23 ID:f1qH2Gze0
- 【紀元312年春 晋 江州 豫章】
, .:;:;´;;;;;;;;ッツ'⌒ヽ、
,.〃´ ̄`´ `ヾ;}
,〃 ,、、‐;;;ミシ;:;、
/:;' ,、-‐‐、 j {彡'r。‐、`゙゙i;:ヽ、 .こんな事が起こるのが戦争だ。
};:;ミ彡´,.ィェァ`ゝ `ヽ ̄` `ト、ヾ
、_ノ;:;;', ´ ̄ ,:;:.::.:`ヽ j;:;:;:;:`ヾ 主義も名誉も尊厳もない。
ゞ;:;:;:;{ `ニ゙゙゙´,,,、、、,;ミミヽ; ハ.:.:.:ゞ
_ノ/ハ;:', r;;;'゙゙,. -===‐' ト、ノ;::/ 殺す奴がいて、殺される奴がいるだけの事だ
ィイ; い;;:;! ゙゙´、 _..,. -‐‐‐ー' j!;:;:;:/
ゞ;ヽj;:;:゙、 ,、、、;:;:;:;:;、 __ノ;:. :.`ヽ
'´ ヾ;::;:;:{ ,,... _ ノ;:;:;:;:;:; . :. :. :. :.: .: ノハ ̄`ヽ
,.ィイ;;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;: ;: . :. :.:ィイイ ノ \ __
,. '´ `ゞ;:;:;:;:;:;ノノノ;:;:;jiki.:.:.:.:ッツツ'´,.イ V´ \ ノ: : : __: : : : >一┓
,. '´ { ``ゞ;:;:ィイイィイ´ ,. '"´ノ V´ /: :-=ミ:.\\:/=Y=ミ\
/:/: : : : : : :\:ヽ 辷リi: :ヽ ヽ
/:/i: : : : : : \: : :ハ Y{: : : Vノ
ノ:イ: |: :{、: :.{ヽ:/斗ミ: : 弋}: : :\ _
|: :|i八_\ヽ 伐zソ: : : :ゞイ: ハ⌒
|: :|l: : :x=ミ⌒ }ハ : : |:从: :乂
さあ、次は荊州だ ._ |:八: : : :ゞ' 、 _ ' / }: 从/ ーァ:.、_
/ 7⌒ゝ{ 〉: \个=--- '≦:/< >:i廴_
. / vr{ \: {≧=ー{ニノイ< 弌 ⌒〉:}ミ、
/ | }八 \ Y/´ > > /⌒: :人
, | |\ r'V{/\__彳 < / Y: : : /
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 琅邪王陣営は荊州への道筋に当たる江州に進出。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l }
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 王敦は豫章を根拠地とし、
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .甘卓・周訪に陶侃を加えた軍勢を率いて荊州攻略に乗り出した
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 758 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:30:54.95 ID:f1qH2Gze0
-
_________________ィ‐' ̄`ヽ
| |::::::::::::::::ヽ
| |::::::::::::::::::::\
| |:::::::::::::::::::::::::\
| |:::::::::::::f \::::::::}
| 王與馬、共天下 |:::::::::::::| ゝ::::|
| |::::::::::::::ヽ ∨
| |ー:、::::::::::ヘ
| |::::::::::::::::::::::ヘ_
|_____________________ |:::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、
\::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、
` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´
| | ヾN ゞソ ゞソ// 「王と馬、天下を共にす」という言葉がある。
| | >:´|、 - ,|`:<
| | |::::::::| > イ |::::::::| .王導と王敦が琅邪王を支えて
| | >-、\! !/::,-< 晋を中興させた事を意味する言葉だ。
| | /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、
| | l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::! それが顕著になったのがこの永嘉六年の事
| | /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::|
, ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::|
| ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::|
ヽニj } \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::|
〈:| |V }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::|
|:!.|:\ ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::|
|:!.|::::::`ー':::/ / |::::|:::::::::::::::::!:::::!
|:|_!:::::::::::::::/ / |:::::!::::::::::::::::|::::::|
|::::::::::::::::::/ / .!:::::!::::::::::::::::|::::::l
|::::::::::::::::/ / !:::::|::::::::::::::::|:::::::!
!:::::::::::/ / |::::::|::::::::::::::::|::::::::!
- 759 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:31:50.18 ID:f1qH2Gze0
-
/.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 以降、琅邪王氏は東晋における序列第一の豪族となったのは有名だろう。
: ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/
Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 次に中原の豪族と陸氏・顧氏の旧呉の名族が続き、
\ヽ、 _ , イ!::/ .その下に他の旧呉の豪族や寒門の家柄が置かれた。
/ ヽ{ ト、ヽ l:
∧\ マ三ソ| \ 八王・永嘉の乱を経ても、勢族と寒門の関係はそれほど変わらなかった
./: : \\ ヾ-〃 _ !______
l; : : : : \\」リ/ /
i: : : :::\::\i../ /
, - ─-.
/:::::::::::::::::::::::.ヽ
/: /⌒ー- ‐'⌒ヽ:\
/: / ',:::::\
ー彡:::/ ___ 、 / ___ l::::::::::`て_
<:::::__::! ヾt-,`ミ} l彡,-テヾ|::::::::::::>
》{ ハ:|  ̄ |ヽ ̄ }'⌒)::ゝ
所詮俺たちは下働きよ。 ./ ̄ヽ::::`i _,==.___ r'::〉 /⌒\
/ ソ::::::{《彡二二二、ミツ,}::彡 ヽ
周玘の奴が謀反を図ったのも分からんではない / ん::::::::`l ヽ/ ̄ ヽ, __ |::::て. }
/ 厶:::::::::`{ ̄⌒: ヽ`l::<: : \
____/ : : : / \/ !レ::》: \
, 一/ : : : 〉 }/ : { 彡, } ::/ ___/\
../ ____ .{ ヽ_ \人 /⌒>--v'::::::::::::::::::::::::::::〉
:: ̄:::::::::::::::::::::::\ } ー- | ヽ / / ヽ:::::::::::::::::::::::::::\
::::::::::::::::::::::::::::::/ / : : ! |l/ / \::::::::::::::::::::::::⌒
- 760 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:34:19.97 ID:f1qH2Gze0
-
. γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
| 連中と話ができる顧栄殿は死んじまったし…… |
ヽ_______________________乂
, ::::::::::::::::/:::::::::::::!:::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ::::::::::::::ヽ::::::::', /
| ::::::::::::::::l| ::::::::::::|::::::::::::::::::::::::::::::::::: 、',:::::::::::::::}:::::::::| / ̄/ ̄
| :::::::::::ハ::::::::::::|\::::::::::::::::::::: ..、..::::::\:::::::彡| :::::::| /
|:. ::::::::|゙ '';::::::::::ヽ弋寸_:::::::::::、::::::ヽ::::::::ヽ:::´:::| :::::::|
| ::::::::: 斗― ヽ::::ヽ::} ,ィ≠=ミ、-、::::\::::::ヽ_:::| :::::::| ――‐ァ
|::::::::::::|::| ィ=ミ、\::|` '' ,-、 ヾ, ヽ:ー'::: ̄:::::!::::::::| /
|::::::::::::リ{" ,-、` { .', " リr⌒';::::::リ:::::::l| /
,ムィ::::::人{{ { .', ////// ゝ ノ//// τ リ:::/:::::::::l| 、、,
陸曄殿、甘卓殿らは南方の金と…… /:::/ ハ ゝ ノ,/////////////// ,,、__/:;イ:::::::::::l| /
厶イ `}// /)-‐_ニ-''7 ////// u /7:}::/::::::::::::::リ
',u //,,ィ´_,,;ィ´.) /u{:l|´::::::::::::::::::{
V ' ' iJイ.:}_,∠ / uハ!|::::::::::::::::::::{
{ 、 `´'_ノ _ イ _〉-、:::::::::::::::|
ヽ iJ|`ー‐ヘ /: : : : ヽ__::::|
_〉、 }f:::ソ´:|} /: : : : : : ;ィ:::アー-―‐ 、
/: / ` /:::::||: :|}、/: : : : : : /::/:ィ´: : : : : : : \
晋 散騎常侍 顧栄
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 呉の名士の代表格だった顧栄は永嘉六年に病死。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 琅邪王は喪に臨んで哀悼の意を示し、
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 侍中・驃騎将軍・開府儀同三司を追贈、諡号を元伯としている。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/ 南方の士を用いるよう提言した矢先の死だった
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 761 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:35:54.45 ID:f1qH2Gze0
- 【紀元311年夏 晋 交州 龍編】
_,.ァ7¨ ̄`ー
_,.ァ7¨´ 、
∧ ヽ
/: :∨
γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ . /: : : ∨
| ……交州の吾彦殿も先頃亡くなったと聞いている | /: r‐‐´∨
ヽ________________________乂 ′:| W
. | : :| .r‐q、 \
. 八(゙! { ∧ !
大長秋になれば都に戻れると思ったのに。 .ヽヽl〃"".〉 !
ヾー´. .|. .从
でも、あっちはひどい状況だっていうし、これでよかったのかな? .`T‐┬|./ | !
|: :.リ !l | ト、
. ノヘノ _,。:j7ヘ. !. \
Y´ / \|
/ ヽ
/ i
〃 》x、 l
. / 〃ミ≡≡彡" .l./
. | " ||| ミ 〈
晋 交州刺史 吾彦
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 南中都督・交州刺史の吾彦の任期は二十年に及ぼうとしていた。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 威光と恩恵は著しく南方は安寧となったが
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 吾彦が後任と交代したいと上奏したため、大長秋に任じられた。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/ ただ、後任が吾彦の死後に着任しているため、
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 大長秋という官職が存在した永嘉五年までに交州で病死したと思われる
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 762 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:38:46.73 ID:f1qH2Gze0
-
,. ..-……‐-..、
,.:'´;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:`ヾ
,:;:r゙゙``ヾミ州レ'゙゙゙´ `ヾミ;,、
,;'.:,' ..:; ',;;:;:;ヽ、
、_ノ;:;:ミ,. '' ¨`` 、 ,. '゙´ `` {!;:;:;:;:;:;ル'
`ミゞ;:;:;:,' 斗ニ_'八;.ィイニミv'ミミミ;:;:;:;彡′
`ゞ;:ハ;;, `、_互ン ぐ互_,, V ハ;;彡,
`ミミi い{ ゙゙´ .′ '.  ̄`` ハ ノ;彡′ まあ、それでも俺にできる事をやらんとな
`ゞい;ト、. , { ,,. _ ,,} 、 イ;ミソ
>,i;;, ィ彡 '゙笠笠゙゙_ヾミ ,';:}``ヽ、
/ {!;;;, `゙ ´ _,こ.,,_, ` ,;:;ハ `ヽ\
/ {j;:;:ヽ ,,....,, ,.:;;;;′ '.' \\
,. イ {!i;;:;:;:`` ´;;;;;;;;;;:;`´;ィイ i! ヽ\
/.:/ / ``ヾjjji!i;:ji;:ji;:;jィイ i! i |``ヾ、
/.::::/ .′', ミ' ,. '゙´ i! i |.:.:.:.:.: ,..::::´:::::::::::::: :`:ヽ、
イ.::::::::/ ′ ゙ミ、 `、 ミ' ,.゙ .: .: i! i |.:.::::::: ,r´:::::::::::::::::::::::::: : : : :.
/::::::::::::::::::::::::::::::: : : : : :',
了::::::::::::::::::::::::::: : : : : : : : l
|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
lィ::::lヘ:へ::|::::::::::::::::::::::::::::::「
\ト、(ヽ::::|:::::::::::::::::::::::::::rノ
ヽ´::::|::::::::::::::::_;、::ル′
甘卓は王敦指揮下で荊州の平定・統治に従事し ` ‐lイ::::::::::ヽ
豫章郡太守、湘州刺史、梁州刺史を歴任して襄陽に駐屯。 /⌒ヽ、::::ヽ
|::::::::::::::`¨´!
王敦の乱の折、王敦に味方するよう誘われたが難色を示したために暗殺された |::::::::::::::::::::::|
|::::::::::::::::::::::|
ヽ__;:---─ヘ
ヽ::::::::;、::::l´
|:::::| |::::|
|:::::| |::::|
` ´ ` ´
- 763 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:39:57.05 ID:f1qH2Gze0
-
 ̄ ̄○ー、 { _,.-‐'´
項 `}_ } __/
葛陂 `ー-{ ノ 涂中
○ 新蔡 `ーr‐' ̄ ○ ,.--
○宛 ○安城 ○ r―'´○寿春 ,「○建鄴
【汝南国】 ,.----'´ ̄ ○東城 ./
○新息 _/ 【安豊郡】 /
`ー――、__/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ○安豊 ○合肥 __{
○新野 ○弋陽 |
○六安 横江○.|○牛渚
【弋陽郡】 .} ̄ー' ̄} |
ヽ ○樊城 ∧ ∧∧∧∧ `ーv'○東興 ./
 ̄○} i ∧∧ ∧∧∧∧∧∧ `ーr―' ̄
襄陽`} `ヽ ∧∧∧∧∧∧ 濡須口○}
} 'ー, ∧∧∧∧ r'
} 南新市ヽ_,_【江夏郡】 ∧∧∧∧∧∧ _ノ
|○石城 .○ ヽ○安陸 ∧∧∧∧ r―'
.|__ 石陽○ `ー-, ∧∧∧ 皖○ _,.-‐'
.長坂○ | _____>-―‐、 ∧∧∧∧ |
○当陽 ヽ_ | ○| ○\_ |
.  ̄ ̄ヽ_ノ 夏口| 武昌 . ̄| ○尋陽 _r‐'´
___/ ヽ _/
. ̄7 'ー-、___イ○彭沢
-― -―‐_ ○江陵 / ○
. ○楽郷__) _,.__ _r‐'○陸口 柴桑
○'ー'´ ̄ | /
公安 `ヽ r' ○豫章
>'○巴丘
/.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、
: ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/
Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ
\ヽ、 _ , イ!::/ 琅邪王陣営が目指した荊州は荒れに荒れていた
/ ヽ{ ト、ヽ l:
∧\ マ三ソ| \
./: : \\ ヾ-〃 _ !______
l; : : : : \\」リ/ /
i: : : :::\::\i../ /
- 764 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:41:17.33 ID:f1qH2Gze0
- 【紀元312年春 晋 荊州 襄陽】
》\ _ノゝ
≧, '´ ヽ
三三 レ! i ノメ◇リ)) .このままでは飢え死にです!
/ノ从 ゚ヮノi
━━━G━━━⊃━━ ≫∈三> 襄陽を陥落させて兵糧を奪いましょう!!
三三 ノノくノVゝ'iヽ
∩___∩ 〈_ノ '`ー'
ノ ヽ
/ ● ● | 晋 京兆郡の人 王如
| ( _●_) ミ
彡、 |∪| / ""'''ヽ 今度はお前が焼肉になれクマ―!!
,,,-彡_,r''" ̄ 「/ ̄/ ̄/;二"二"二((二((三三C≡=─
_,-| r'" 二 ==i ニニ二/\/ccccccc//_ヽ ) ヽ /フY ヽ
<、、゙l - ̄ ̄C=] ノ;ヾ / ⊂ニニニ二二ソニニニソノ/⌒ヽ\ /(>)(◎) ヽ
,l゙゙'l、 」ニニ二二〈ー;; \/二L_」 j _ /⌒`´⌒:#;; \
/ l /;:: /{ ̄`)ノ ーーー \ / | -)___(-、 |
/´ ゝ ;;::/ {  ̄ソ ヽ / .__ |#; |!!il|i|!li| lu.|
/ \ ・`⌒´ /
〈_/\ .`ijー─‐'" \/゛〉
) /\__/
/ _ /
三 / __ ヽ
三 ! /r .)
ヽヽ _/
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 荊州北部では、
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 一時石勒と手を結んでいた王如が大いに略奪を働き、襄陽に迫っていた。
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .征南将軍山簡は年を経ても勝てず、荊州刺史王澄の軍勢は撃破された
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 765 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:42:46.80 ID:f1qH2Gze0
- 【紀元312年春 晋 荊州 夏口】
. /ニYニヽ
/ (0)(0)ヽ 山簡様。
/  ̄`´ ̄ \
| ,-) (-、.| .建鄴の琅邪王が江州刺史の華軼様を討伐するそうですっていう。
| l ____ l |
\ ` ⌒´ / 共に討伐に参加しては如何でしょうっていう?
,、-='l \_,ン g< \
/ \ └〆\ i=i|\' \ ∠三.|
丿 i \ \=i| / i| /三三 |
r≦/` <三j
。 ´ `<≧=z-zイ.).、
./ \`¨¨T¨¨i´\ \
′/ // | ゚。 }'^ヾ. ゚。
〃V //! ! ハ ハ. |Y⌒ | i
{^7 |! |.| | i!斗七i ¨j,ハ | | |
華軼とは古い友達よ。 .|イ / | |丁N 从 孑芯苅 | /./ i.| |
|.| | i! Nf芯V 乂zク jイ/| .ハ!
どうしてこんな事になったのかしら? .八ト、从 .代リ ""´ }' }'| | |
N.\{ " ' / .}| | i!
彼を利用して討伐の功績を立てるつもりはない .} |込、 -‐ イ ,/.| | 八
/.ノ |>。 ._r</ /j .! | ./ ゚。
/´ 八 {.!< /イ.ノハ ∧
/ >rュ-r< x=彡くててぇ ! / ∧
〈 /{ {う | _/ヽひ/////Yう | / ∧
晋 征南将軍 山簡
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 山簡は夏口へ拠点を移した。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 流亡した者を招き入れたため、
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 長江・漢水流域の人々が帰順したと『晋書』『山濤伝』にある。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/ ちょうど華軼が討伐されていた前後の話だ
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 766 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:43:45.14 ID:f1qH2Gze0
-
./{^7 // / / / ./ | | | .| | .| |^Y}! !
// .| | | ! | | | | | .i! .| | .| | | | |
./ ! | | |ートL _ ハ i{ | |_」L . ⊥ -j // .! ! }
| | | | | {/! 〕トハ `"|ノ! || /| イ// | |.リ
| ∧ | | | f芥芋ミく从 /ィ才芋芋_リ/ ///|
| { ハ ハ 从 灯::fiij:::}^ 小/,リ {::::fiij:::リノjイ ./// 陶侃は何か言っているの?
乂 从{八| ‘,刄zン 刄z少’ 厶イ/イ| |
ハ ハ , /.| i!| i! !
,'.∧ .圦 イ | i!| i! !
// ∧ ∨>。 ^` イ 〉j_/ / j| |
.// //∧ ` <{_」〕 -=≦ _レ' }./ /< | |
// ///>\ ⌒ミ八`¨ヽf¨ ̄ ノ.{ ⌒ヽ `ーrぅ
/ニYニヽ
/ (0)(0)ヽ
/  ̄`´ ̄ \
| ,-) (-、.|
陶侃将軍も華軼様と事を構えるつもりはなさそうですっていう .| l ____ l |
\ `ー'´ /
/⌒ヽ ー‐ ィヽ
/ ,⊆ニ_ヽ、 |
/ / r─--⊃、 |
| ヽ,.イ `二ニニうヽ. |
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 『晋書』を見る限り、
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 山簡と陶侃は同じ時期に夏口にいたはずだ。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l }
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j だが、両者の間で何かあったかは一切記述がない。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/ 時系列を整理すると、
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 夏口に駐屯する陶侃の下へ、後から山簡がやってきたという順になる
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 767 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:44:33.09 ID:f1qH2Gze0
-
./ ニYニヽ
/ ( 0)(0)ヽ
/ ⌒`´⌒\
| , -) j それはそうと、山簡様は御気分が優れない御様子。
| ´-───- 1
\ ` ⌒´ / 北から避難してきた者の中に、
/ ヽ 楽府の伶人がいましたので、酒の席で何か演奏させてはどうでしょうっていう
/ ヽ
| | |
ヽ_| |丿
| |
i /{ / / | .′ | | | | | | | | i‘,゚。
|/:::乂/ | | | | | | | | | | | | ゚。‘,
{'^v‐、| | | | | | | | | | .i! i | | | .!∧.!
| .! | | |ー┼‐- ⊥L......」_j_ノ └廴ハ_」L|.斗 .! ! }'::::}| |
| .! | | | ト | i! .i! | .’ } | i! | | | | .|^フ| |
社稷が傾いたのに |/ | i! .| | |,ハ |,ハ |Ν| / ./ j ルj /| | | | | .| | |
救い正せなかった私は晋の罪人。 / .| ハ | { r≠チ芒芝笊く从 /} /ィチ芯ミヽ |././ // / .| |
./ | 小 | 从{. ら:::fiiiij::::} ゙゙|∧ / j/〃:riii}::リ j//'./ // / / ’
音楽を楽しむなんて許されない ./ | N从ト、ト、 N とつ壬ソ ∨ 込壬ンっ。/レ'| // /} ./| /
./ .| 乂| 〈{ \|、\\\\\\\\\\\\ / / ,.イj/ // .j/
/ | ./ | \ } \\\\\\\\\\\\' /イ| | /'
./ / / /{ \!\ / / | |,
/ / _.⊥_/∧ \ ` <>。 /ヽ . イ}/ j! !‘,
./ :;/ (_人rュ`¨ \. \` < >。 。<> ´ /jリ V.∧
/ .// ∠三`7 r‐- \ `ー=ミ. \` ミ夭7> ´ / //〕ュ、∨∧
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 『晋書』『山濤伝』に曰く。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 当時楽府の伶人が沔漢に多く非難しており、
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ある宴会の日、彼らに演奏を行わせようと山簡に提案した。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/ しかし、山簡は涙を流して嘆くばかりだった
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 768 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:45:33.57 ID:f1qH2Gze0
-
./ / / / ゚。 `"<三三三心
/ / / / / / | | |. | | ` <三ニム
′ / / / / / / | | |. | | ‘`¨ ‐=’
i /{ / / | .′ | | | | | | | | i‘,゚。
|/:::乂/ | | | | | | | | | | | | ゚。‘,
{'^v‐、| | | | | | | | | | .i! i | | | .!∧.!
| .! | | |ー┼‐- ⊥L......」_j_ノ └廴ハ_」L|.斗 .! ! }'::::}| |
| .! | | | ト | i! .i! | .’ } | i! | | | | .|^フ| |
|/ | i! .| | |,ハ |,ハ |Ν| / ./ j ルj /| | | | | .| | |
/ .| ハ | { r≠チ芒芝笊く从 /} /ィチ芯ミヽ |././ // / .| |
./ | 小 | 从{. ら:::fiiiij::::} ゙゙|∧ / j/〃:riii}::リ j//'./ // / / ’
/ | N从ト、ト、 N とつ壬ソ ∨ 込壬ンっ。/レ'| // /} ./| /
./ .| 乂| 〈{ \|、\\\\\\\\\\\\ / / ,.イj/ // .j/
/ | ./ | \ } \\\\\\\\\\\\' /イ| | /'
./ / / /{ \!\ / / | |,
/ / _.⊥_/∧ \ ` <>。 /ヽ . イ}/ j! !‘,
./ :;/ (_人rュ`¨ \. \` < >。 。<> ´ /jリ V.∧
/ .// ∠三`7 r‐- \ `ー=ミ. \` ミ夭7> ´ / //〕ュ、∨∧
./ / / /三三三ゝイ \ \_Y -―- (// / イ´ ´)三ヽV \
./ / /三三三ニ=.乂_f⌒ __.>。. _{z)● ●〈rく _∠/  ̄{ (三≧心__ \
/ ./ _.ム-=≦三三三三{r / `¨ <ヽ〉‘トェェェイノ,ゞ廴/ _.⊥_フ三三三ニ{ \
/ 「三三三三三三三 ゞ〈⌒ヽ `>`i≧=≦i く /,ィ≦ユ} 三三三∧\ \
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 座に居合わせた者は皆恥じるばかりだった。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 山簡は四月に六十歳で亡くなり、
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 征南大将軍・儀同三司を追贈されている。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/ 息子の山遐は琅邪王を頼ったらしく、
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 余姚県令・東陽郡太守として厳格な政を行い、東晋の康帝時代に死んだ
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 769 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:47:27.58 ID:f1qH2Gze0
-
 ̄ ̄○ー、 { _,.-‐'´
項 `}_ } __/
葛陂 `ー-{ ノ 涂中
○ 新蔡 `ーr‐' ̄ ○ ,.--
○宛 ○安城 ○ r―'´○寿春 ,「○建鄴
【汝南国】 ,.----'´ ̄ ○東城 ./
○新息 _/ 【安豊郡】 /
`ー――、__/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ○安豊 ○合肥 __{
○新野 ○弋陽 |
○六安 横江○.|○牛渚
【弋陽郡】 .} ̄ー' ̄} |
ヽ ○樊城 ∧ ∧∧∧∧ `ーv'○東興 ./
 ̄○} i ∧∧ ∧∧∧∧∧∧ `ーr―' ̄
襄陽`} `ヽ ∧∧∧∧∧∧ 濡須口○}
} 'ー, ∧∧∧∧ r'
} 南新市ヽ_,_【江夏郡】 ∧∧∧∧∧∧ _ノ
|○石城 .○ ヽ○安陸 ∧∧∧∧ r―'
.|__ 石陽○ `ー-, ∧∧∧ 皖○ _,.-‐'
.長坂○ | _____>-―‐、 ∧∧∧∧ |
○当陽 ヽ_ | ○| ○\_ |
.  ̄ ̄ヽ_ノ 夏口| 武昌 . ̄| ○尋陽 _r‐'´
___/ ヽ _/
. ̄7 'ー-、___イ○彭沢
-― -―‐_ ○江陵 / ○
. ○楽郷__) _,.__ _r‐'○陸口 柴桑
○'ー'○ | /
公安 孱陵 `ヽ r' ○豫章
>'○巴丘
/.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、
: ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ センリョウ
Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 一方、荊州刺史王澄は孱陵に駐屯していた
\ヽ、 _ , イ!::/
/ ヽ{ ト、ヽ l:
∧\ マ三ソ| \
./: : \\ ヾ-〃 _ !______
l; : : : : \\」リ/ /
i: : : :::\::\i../ /
- 770 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:49:17.04 ID:f1qH2Gze0
- 【紀元312年春 晋 荊州 孱陵】
/ ,ィ| / \_,..----、
/ /ヾ| //| iヾ゛\ |
| ト、゙、V//| | ゙、 リ
/| | |゙゙゛`!´"'| i | |
|/ | | / |.|、 | .|
/ ---|┼-| .ー||-iー‐- ゙、|
/ ___/_゙、 | リ__\__ \
/  ̄`/ュ::::iヾ \ "´ュ::::iナ'´ \
/イ /::::::::::::::::::::::i::::::::::::::::::::i 、 ヽ 酒と投壺だけが楽しみですわ〜
// 〈 i /|i::::::::::::::::::':::::::::::::::::::::::/| i、 |
( ゙、 | ソ丶 r―‐、 ,イ/ 人リ
/\ ヾ、 / ゝ、 `ー―' _/レ'/ / \__,ノ \__人_人从_人_人从/
、 / | Y /r‐|` ー ' |`V / / ー-< _) (__
. ヾ===ァ'´ __/_) |-'´ `゙ヽ ./ | .∠____ ) ) 申し上げます! (
// / 、 / /| /ヽ∧ ! / \ i  ̄ ̄) ( ̄ ̄
( i | / , -'´ ヽ / / i゙、゙、 ゙、 ( / i \_,ノ /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\
) | ( .,ヘ V / ,ハ | \/ \ \// /  ̄`ヽ
晋 荊州刺史 王澄
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 当時の王澄の様子を『晋書』『王戎伝』より抜粋する。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 王澄に憂懼する様子はなく、
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 成都国内史の王機と日夜酒に耽り、投壺で博打を数十回続ける有様。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/ 南平郡太守の応・が何度か諫めたが、
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 王澄が受け入れなかったため、上下の心は離れ、内外は怨み謀反した
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 771 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:50:32.16 ID:f1qH2Gze0
-
/ / ./ ヘ Y. \ | j
/ / / ヤ | -―‐t ` |. /
/ .//\ /,ヘ .| イ 7 | ヽ レ
’/.. /,イ /へ レ / ハ
/ / \ /./ /′  ̄`ー‐-≦7. ハ ’ \_人_人∧从_人_∧_人_从_//
/ / /ヽ/ /' .:: / .ヘ } ) >
/ / 不、 lハ {| .::: / } < 楽郷で反乱です!! >
// / { ;;;≧x、V | / /. / ’ < (
// ./. 弋__ツヘ | ー=--――十 ./ / / /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^
// ,イ:::::"""::::::::::::::::: ノ て≧芯x_ノ ./ / /
. / ./ // |::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: 弋;;;__ ツクイ / /
/ ./ // |. ハ r::::::::::::::::::: """/介 ヤ / 絶対大丈夫ですわ
/ /' / i |. ヽ ト、 ::::::::::::::::::/"/ | マ
/ /{ { . | ||./{ >、 ヽ ` ァ ー‐' /__ ヤ |. ヽ
_廴_込 ヽ、 | |´ ヘ \ __ _チ'´ _. ヽマ ヽ
{ ヽ ` .ト.! ヘ / ∨「〈.', マ¨ :. マ ハ ト、
λ マ } .ハ ヽ ヽ /_ .| | マ、 ー-、 ヽ / .l ! ::._
/ ハ. /ヤ /ハ| ) /ミ≧≦チ_,マ ヽ` く ̄¨¨¨. \,.へj ̄`ヽ
. / / ヤ / У′ リ / ィチ>二<< マ フ`ーへ ヽ `ソ `ヽ ヘ
/ / ヤ / / / レ// / 厂|、ヾ、\、/ /> _`ー / `マヘ
/ マ .i / / / / / / | ヽヘヽ \ ,イ / // ̄`ヽ{ マ ヽ
ヽ 八 .{ | .| ./ /| | iマヘ. > >/ | λ. |.{三三/ .〉`
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \ 声望を損じた格好の王澄だったが、
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 何故か傲然とした態度のままだったという。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 兄の王衍を思い起こさせる振舞いだが、
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 反乱を恐れて長江の南に逃げた以上、自棄になったようにしか見えない。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/ 反乱や流民への対応に
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 一貫性を欠いた事もあり、状況は悪くなる一方だった
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 772 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:51:27.35 ID:f1qH2Gze0
- 【紀元312年春 晋 荊州 楽郷】
_r'⌒¨¨> 、
/ /'⌒ヽ,ノ⌒ヽ \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/
. r'´ /ノ 厂ヽ ∧ ≧ <
. ,ィ{ |: :| │: ::/ ∧ ≧ 同胞を騙し討ちした虐殺者王澄を許すな!! ニ=-
/ | |: :| │ / ‘, ≧ ≦
. { │ {: :| r┘:{__ '⌒ヽ} /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\
\/ : : \: : : :\ ノ ノヽ }
. `ト、: : : : : :〈〈: : _} :└《: : У;ノ
}: :||: : : : : :〉У__,: : : :j! :(/:゚。
弋{ト、 : : イ f迂ノ^: : ノ: : :|: : : '_ そして、時は加速する
迂う: : : : : : :. :.:《: : :/.: : : :∨}
ヽ: :}`゙: : :. :. :. :. :V/: : : : : /∧
ー=__ --: : :. :./: : |: :///∧
人ー一: : : :/: : :.jノ/∧/∧___
(}///ト---彳: : :.:||「//(__)///////>x_ \_人_人∧从_人_∧_人_从_//
_厂{{//(_)////||: : : :|{___//////////////>x ____ ) >
_x<//////\////r‐┘: : :.ノ: ̄:.l|///////////////_/////∧ < 何が琅邪王氏だ! >
<//////////// \/ |匚: : /_:_:_:_:j|////// ̄ ̄ ̄////////}// ∧ < (
//////////////////// ̄「冂ノ「厂///////////////////////l////,} /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^
/////////////////____////|l | l|////___//////////////////〈/////
/////////////////{ ̄≫//|l | l|//≪ ̄ヽ/////////////////i ///{ \__人_人从_人_人从/
//////////////___}}八___|l | l|___,ノ ,ノ___//////////////////\ _) (__
///////////// ̄ ̄  ̄ ̄ l|  ̄ ̄  ̄ ̄\////////////////,ノ ) 牢屋に入ってろ!! (
 ̄ ̄) ( ̄ ̄
晋 蜀郡の人 杜弢 /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー この頃、巴蜀の流民が荊州・湘州に入り込み衝突を繰り返していた。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 王澄が降伏した流民の妻子八千余人を長江に沈めたため、
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 益州・梁州の流民の数万家は杜弢を主に推戴して反乱を起こした。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/ 南は零陵郡・桂陽郡を破り、東は武昌を略奪する大乱になっていく
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 773 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:54:31.87 ID:f1qH2Gze0
-
/ /ニニニVア=〈_
i {ニニニニニニ>、
| lニニニニニY Yニ',
|ニニ/__⌒ V_ノニニ∧. _____
V lニニ′ヽ___ へニニニj! ,, -<二二二二二>-
V lニニ 〈 ⌒ 〉 \ニ|. ∠二二二二二二二二二\
V |ニ{ } __ { 丶} /二二二二二ニニニニ∧二ニ/\
. V{ニl v__v. /二二二二二二二二{ \_/ |__
V{ニl |l l| _/---------------‐‐ヘ /- 、_}ニ二>
V{ i |l l| ノ二ニ==============ニ二}_/二二二>'"
. \> |W| ∠二二二二二二二二二二二ニ=-‐:::::::::::|
|i:i:|  ̄|::::l::::::∧::::::::::::|::::::::::::::::|::::::::::::l::::::::::::::|
|i:i:| |::::l::::/_ ∨::::::::|::::::::::::::::|::::::::::::|::::::::::::::!
|i:i:| |::::l:∧て刈:::::∧ 、::::::::::|::::::::::::|:::::::::::::;
賊の数が多いし、手強そうね |i:i:| |::::l::::∧ゞリ\:::∧ \:::::l::::::::::::|::::::::::::;
|i:i:| |::::l::::l::∧ 〈 \∧ \|::::::::::リ:::::::::::;
|i:i:| |::::l::::|::::込、 、__\\ |::::::::/::::::::::::i
|i:i:| ∨l::::|::::l:::::|\___...。o∨:::::∧::::::::::::|
|i:i:|. ∨::|::::l:::::|:::::l:::::::l::∧/::::::/ ̄∨:::::::::
|i:i:| ∨|::::l:::::|:::::l:::::厂l /::::::/ ∨::::::::\
|i:i:| |::|::::l:::::|:::::|::/_l'::::::∧/ / \:::::::::::\
|i:i:| ,::::|:斗匕二////:::/ }/二ニニ\::::::::::::\
晋 南中郎将(自称) 杜曾
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 王澄は相次いで荊州の武官に杜弢軍を鎮圧するよう命じたが失敗
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 774 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:55:31.83 ID:f1qH2Gze0
- 【紀元312年春 晋 荊州 孱陵】
/\___/ヽ
/'''''' '''''':::::::\
. |(●), 、(●)、.:|
| ,,ノ(、_, )ヽ、,, .::::| 王澄様。
. | `-=ニ=- ' .:::::::|
\ `ニニ´ .:::::/ 琅邪王殿下はあなたを属官として招聘したいと仰せです
,,.....イ.ヽヽ、ニ__ ーーノ゙-、
: | '; \_____ ノ.| ヽ i
| \/゙(__)\,| i | // ト、ヾ、 /// ! ゙、
> ヽ. ハ | || i | ト、ヽ.V///i |
| i |゛゛゛゛/""´// ゙、
| ! 丶 | |.ハ ゙、
| / i \.! || !_, -‐ ヽ
!.//i / ヾ、 ーニ、´、 _ ヽ
, .,ノ ! / i ハ ,::t==ァノ'´、 、\
喜んで参上致しますわ , -‐ ´'´/ / /. /ノ::::i:..... ̄ 、、iヾヽ 、 、\
/ // ./ / //::;::ノ:::::: /) }| ` ゙、 丶ヽ
i ./. // //_ __ /_ノ| | } ヾi
_ ‐'/ /´. //、 ` ´ / l | // ∧. |
..----― '-‐.´ / /,.イ | .!`:..、_,...::' |、| | |./ /、 `ー-ノ、_
フ ´  ̄ / / / /,ィ'´ `ー- 、,、‐'´ .\./ / \..ノ
, -‐´i i l ̄\ ,イ、_|,_>、 / / 丶 丶、
_, -‐ ´ >、 \| \//ハヾ、>' .//ヽ \r-、 `
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ そうこうする間に、
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 琅邪王の招聘に応じて荊州を離れてしまった。
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .無責任なものである
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 775 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:57:01.67 ID:f1qH2Gze0
-
/ :. ィ.;:.:.:.:.:.:.:ヽ
イ:.:.:.:/-|/|∧:;、:.:.〈
リ:.:./ ● く!:,:.:..、
l:.:.l ●/:./ ̄ もっとも建鄴へ向かう途中、
vヘ - ノ:./ 立ち寄った豫章で王敦の命を受けた力士路戎に殺された。
_,-+ 匸ヘ/V
,《 ヒ⌒j 》、 享年四十四。
l::\ l /‖::l
|:::::::ト,Vイ:::::| 『晋書』『王戎伝』の記述を見るに、平素から両者の仲は悪かったと思われる
|:::::::l介l:::::::|
l::::::|人|:::::::l
乂:i:i:i:i:i:i:i/:.. :./: : > : }/:. :Λ: : : :. ∨: :__\: \ __
}:i:i:i:/ : : : /:/: ⌒:ァく⌒\, : : :. ∨:i:i:i:i:i:i:、ー‐くi:i:i:i:i:i:i:i:i
__/: : : : :./ : : : : /: : : :\ : Λ: : : :. .∨:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:}i:i:i:i:i:i:i:i:
_ィ:i:i/ィ: : : : :./ : : : : /: : : : : : :\:Λ: : : :. 乂:i:i:ノ⌒Vノi:⌒\i:i:
/:i:i/i:i:i/: : : : : : : : : :./ : : : : \: : : \',: : :. ∨/i:i:i:i:i:、}i:i:i:}h、
/:i:i/---/: : : :./ :/: :_;,,,_: : :. :.| : : :\ : : 八: : : : {i:i:i:i:i:i:i:i:、i:i:i:i:i:}
r=n、 /: : : : : :./: /:/: ``: : : |: : …ミ、、: : \: : :. {i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:、i:i:i:i:
ダメじゃないか。 . \ニニi:、/: : : / : / :/ ァミk、 : : |\{\ : : |`: :. :.\: : .. {:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:、i:i
. \ニ/: : : /|: /|:Λ.:| {心,:. :.| _,,\,l: : : : : : :\: \⌒¨⌒\i:i:i:i:
杜弢と連絡を取るなんてさ ./ : : :/: : : /: |/ .|二∨l 乂八: | イ^え冗ミトz_ : : : : : \: \ \: : `ー―
. /: : : : :.|: : : /ニ|\ニニニV ,,´" \ ,ゞじシ ''´⌒ : : : : : \:(\ \ : : : :
../: : : :_:_彡|: : /:..\ニニニニ圦 r'′ ´"' ノ /:..| : : : : /:.:\..:``ー : :
-‐ '''"´{ /:..|: / 厂´´"'+、ノニニi:、 、__ '"'" /: : | : : : /: : : : : ∨:\ : :
. {./:. :.|/ _{______ \ニノハ 乂:::::ァ イ /: : :.| :. :./ : : : : /:ハヘ \
/: :/ / >ー‐、〉ニニ込、__ -≦_、rニ7 : : : |. :./ : : : : /: : : }/ \
--‐''゛ ‘,\/____]ニ/: : : :〈ニニニニニニ/....:./|.:/ : : : /: : : : }
{ ‘ |⌒二ア¨´/⌒) : Λ ∨ニニニ/: / j/ : : /: : : : : /
- 776 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:58:52.11 ID:f1qH2Gze0
- 【紀元313年春 晋 荊州 襄陽】
, --──-、
, イ / ヘ ト 、
i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i
ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ 新たに荊州刺史となった第五猗だ。
| ヽ ' _ ` イ
l l ´=` l .杜曾殿の武勇の程は耳にしている。
ノ ヽ _,、__ノ
_, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、
/;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_
丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、 '-=ニニニニ=-\_
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::! __/-=ニニニニニニ=-Vへ 、
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| /-=7、-=ニニニニニ=- }_ ))
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: (-=ニ=‐-----------‐=≦ニ=-
`¨7jr --_-------..―=≦:|
{八:::::ゞヘ::::r赱>:::::__::::::: |
7ヽ八 ' \::::∨::::iy\_:|_
/::::∧个 ` ' >]::| /-=ニ\
光栄です。 /:::イ:::::V::::|イ「、 {:ハ}::ト|-=二/ 、
ノ'"/:/∧:::|八 大V:::|_〕-=7-=二
つきましては、第五猗様の御息女を私の甥に頂きたく /'' /:/^V- i:::|=V>r<八:.:、\{ -=ニ|、
/'' /:::i-=∨ノ:/-=VHY_\\〉-===|-
/'' /::::::〕-= 〕/=7=Lハ_〉-=ニヽ\-=ニニ_
, , .::::::::::i -=7' =人- _∨-=/ -=\} -=ニ_
i|_/::::::::::::∧-=j|-=ニ> ,\/-=ニニ, \_ ノ
__彡::::::::::::/:::::〈=八-=ニニ >\-==イ
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー .王澄に置いていかれた形の杜曾は、
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 翌年、長安から派遣された荊州刺史第五猗と縁戚関係を結んで割拠。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l }
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j これ以後、形式上は西晋の荊州刺史と南中郎将が、
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .琅邪王が任命した荊州刺史と戦を繰り広げる事になっていく。
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 当然というべきか、『晋書』での杜曾と第五猗の扱いは賊である
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 777 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:59:49.49 ID:f1qH2Gze0
- 【紀元313年8月 晋 江州 武昌】
/\___/ヽ
/ ,,,,,,,ノiヽ,,,,,,:::i|li:\
|(○), 、(○)、 :| 周様!
| ⌒,,ノ(、_, )ヽ⌒ u.::|
|u {,`ト===イ ,} ::::::| 杜弢の軍勢が押し寄せて来ました!!
\ ヾニノ .::::/"''=-
/::ノ"''フ:ノ|゙ x ''|ヽ!:::_,,,L,,ノ,,ノ_ノ゙>i、 武昌の軍勢では防ぎ切れません!!!
. i/ヘ" ムノ:::::| i::::! |-''"::::/ ゙ヾノヽ
/(:::::::゙ソ"_;;;;;;ノ: :V: :ヽ ''"ヽi、 をノ
(::::ヽ,ノ"!,,_::;/: :i: :i: : :ヽ_;;:::::"ヽi、
^゙''" /::::;シ: : : : i , -ii !、\::;;ノ::::) __
(::::ヽへ、: : : i i/ ゙''ヽ,/ /`/´: :/: : : : : : :ヾ ̄ フi
{/: :/`^`¨´^^ヽ: : : : / .ノ
/: : ,ィ=、` ´,ィ=、 : : : :}: :ヽ ( ヽ
,': / {{ }} {{ }} }: }: : : : : > /(_ノ} ( ヽ`⌒
从{//`´__ `´ /ムィ: : : : : :ゝ / ,' /⌒i__`⌒
兵がいなければ戦になりません 圦 V ) }/:/: |:| / /{/ レ} / )
{ヘ> __ 匕从{ヽ从{ __,、/ / // ̄ ̄7 /
逃走致しましょう!! {/ o / ヽゝ- '}__!_ __ フ ./ { ヽ.//
{\ 〈 / / ヾ 、ノ⌒´ `X/
__>=-} |/⌒^i_}´ /´ ( ) 0
ム__////._,.べ、 / /_)
荊州刺史になった→ {////:{⌒ヾ///// / ´
`ヽ_/ \ マ/ / //
ヽノ _ ,.イ/(///
_______ ___ - --====---=イニ=-
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 以後数年、荊州南部では杜弢
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 778 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:00:52.07 ID:f1qH2Gze0
- 【紀元313年10月 晋 荊州 石城】
/ /ニ=∠二二二二二二二二\
-=====-- 厶ニ/ ` -=ニ二二二二二二二∧ _
-=ニ二二ニ=-- __ -=ニ二二ニ/ 〉
| |`7マニニニニニ=- ___ / (
. マ〃:::::/::/:/|::::::`マ二二二二ニ==-- __}---
. |l:::::::l:|::|/、 |l:::::::::{\:::::::\二二二二二二二二>、
八::::从斥ミ八::::::::\_\:::: |:::::::::::::::::| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
\::| _Vツ \:::::、\刈::|:::::::::::::::::| あ、クソ雑魚ナメクジの陶侃君。
/|:| ,,, \l\:Y::!:::::::::::::::::!
/i:圦 ′ | ):ノ从 : :::::::::::| 私を抑えたいなら、もっと兵を連れてこないと
. /i:i,'|:|::\ r ¬ ,ノ /:::::::::::::::::::::|
/i:i/..|:|:::::::l\ ::{\::::::::::::::::::: |
. /__/. |:|:::::::|:::::: ̄}: : / ∧::::\: : ::| ←騎兵で陶侃軍を破った挙句、下馬して挨拶していく人
. /___} |:l/【 ̄//{-‐ /:: l\::::\::|
_/ ‐┐lノ //:: ::.|:://襾, /:: :: ::|:: ::\::::\ ,. ---ミ、_ _,へ r‐ ‐‐へ
. // ァ`リ┤ //: ┌┘/// }/::_::_:::_::」:: :: :: \:::::\ /i:i:i:i:i:i:i:i:iアi:i/:i:i:{i:i:i:i:i:i:i:i:i:\
// r‐彡1 {/:: ::/ /// ∨:: :\:: :: :: :: :: :: :: ::∨:::∧ /i:/:i:i:i:i:i:iイi:i:i:/i:i:i:i乂:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i\ __
⌒ア:i:i:i:i:i:i:i:i/ {i:i:i:{i:i:i:i:i:i:i:i:i〕iト:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:\
/i:i:i:i:i:i:i:i:i/ j:i:{i:i:i:i:}Vi:i:i:i/}i:i/ \i:i:i:i:i:i:i:i:i:\
/i:i:i:i:i:i:/}i/ /i:八i:i:i:i:i:i:i:i:iVi/ 丶:i:i:i:i:i:i:i:i:i:\
,.:i:i:i:i:i:i:/ / {/r‐┴゙゙┴ヘ乂_ ⌒\i:i:i:i:i:i:i\
/i:i:i:i:i:i:, __ノ_ ---- _ 八⌒ \i:i:i:i:i:i:iV
んなアホな ':i:i:i:i:i:i/ -{ニニ=-i-=ニニア¨ ヽ ∧i:i:i:i:i:i:V
/i:i:i:i:i:i/ { }ニニ=-}-=ニニ' } / ∧i:i:i:i:i:iV
.:i:i:i:i:i:i/ j__」ニ「」ニハ-「」ニ{ _ハ / }i:i:i:i:i:i:}
.:i:i:i:i:i:/ 「ニニニVニ=-{ }-=ニニ「ニニニ{/〉 ,:i:i:i:i:i:/
./:i:i:i:i:/ ^}ニニニ}-=ニiニニ=-}ニニニ{/ /:i:i:i:i/
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 荊州中部から北部では杜曾の反乱軍が猖獗を極めた。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l }
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 杜曾の反乱に至っては、
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .東晋建国後の太興二年(三一九年)まで続いている
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 779 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:02:02.69 ID:f1qH2Gze0
-
/.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、
: ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ なお、以前から暴れていた王如の軍勢は、
Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ .軍中で大いに飢えて仲間割れを起こした挙句、王敦に帰順している。
\ヽ、 _ , イ!::/
/ ヽ{ ト、ヽ l: .王如自身は武勇を見込まれ、王敦の従弟王棱に仕える事になった
∧\ マ三ソ| \
./: : \\ ヾ-〃 _ !______
l; : : : : \\」リ/ /
i: : : :::\::\i../ /
////∨........./ | {//| l ∨////
///∧...... l | l| |///| | l l∨//
////∧..{ | | l| |///| | l ||「
///∧l l | l| 人/ ノ人 ノ ||l
///∧人人==== ==== ノ |人|
種籾すら悪くなった状況で略奪では食べていけません。 //// T ≧乂ノ 乂ノノ 「⌒
⌒ | l「 ' ⌒ノ|
最近羽振りの良い王敦に帰順しましょう // |/∧ −‐ ノ|||
___/__| /∧≧ ≦ |||__
l|/|///////人 /∧ l "<|||/// l
l|/|////////| \//∧ |||/// |
l|/|////////| ) ノ |||/// l
//l////////人 ___\|||// ノ
- 780 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:03:35.56 ID:f1qH2Gze0
-
/ :. ィ.;:.:.:.:.:.:.:ヽ
イ:.:.:.:/-|/|∧:;、:.:.〈
リ:.:./ ● く!:,:.:..、
l:.:.l ●/:./ ̄
vヘ - ノ:./ ところが、後に王敦と王棱の仲が険悪になると、
_,-+ 匸ヘ/V 王如は王敦に唆されて王棱を殺害、それを罪状として王敦に誅殺された。
,《 ヒ⌒j 》、
l::\ l /‖::l 王敦に都合よく使われて捨てられたわけだ
|:::::::ト,Vイ:::::|
|:::::::l介l:::::::|
l::::::|人|:::::::l
乂:i:i:i:i:i:i:i/:.. :./: : > : }/:. :Λ: : : :. ∨: :__\: \ __
}:i:i:i:/ : : : /:/: ⌒:ァく⌒\, : : :. ∨:i:i:i:i:i:i:、ー‐くi:i:i:i:i:i:i:i:i
__/: : : : :./ : : : : /: : : :\ : Λ: : : :. .∨:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:}i:i:i:i:i:i:i:i:
_ィ:i:i/ィ: : : : :./ : : : : /: : : : : : :\:Λ: : : :. 乂:i:i:ノ⌒Vノi:⌒\i:i:
/:i:i/i:i:i/: : : : : : : : : :./ : : : : \: : : \',: : :. ∨/i:i:i:i:i:、}i:i:i:}h、
/:i:i/---/: : : :./ :/: :_;,,,_: : :. :.| : : :\ : : 八: : : : {i:i:i:i:i:i:i:i:、i:i:i:i:i:}
r=n、 /: : : : : :./: /:/: ``: : : |: : …ミ、、: : \: : :. {i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:、i:i:i:i:
ダメじゃないか。 . \ニニi:、/: : : / : / :/ ァミk、 : : |\{\ : : |`: :. :.\: : .. {:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:、i:i
. \ニ/: : : /|: /|:Λ.:| {心,:. :.| _,,\,l: : : : : : :\: \⌒¨⌒\i:i:i:i:
自分の主を殺すなんてさ ./ : : :/: : : /: |/ .|二∨l 乂八: | イ^え冗ミトz_ : : : : : \: \ \: : `ー―
. /: : : : :.|: : : /ニ|\ニニニV ,,´" \ ,ゞじシ ''´⌒ : : : : : \:(\ \ : : : :
../: : : :_:_彡|: : /:..\ニニニニ圦 r'′ ´"' ノ /:..| : : : : /:.:\..:``ー : :
-‐ '''"´{ /:..|: / 厂´´"'+、ノニニi:、 、__ '"'" /: : | : : : /: : : : : ∨:\ : :
. {./:. :.|/ _{______ \ニノハ 乂:::::ァ イ /: : :.| :. :./ : : : : /:ハヘ \
/: :/ / >ー‐、〉ニニ込、__ -≦_、rニ7 : : : |. :./ : : : : /: : : }/ \
--‐''゛ ‘,\/____]ニ/: : : :〈ニニニニニニ/....:./|.:/ : : : /: : : : }
{ ‘ |⌒二ア¨´/⌒) : Λ ∨ニニニ/: / j/ : : /: : : : : /
- 781 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:04:29.71 ID:f1qH2Gze0
- 【紀元312年秋頃の勢力図】
.,、
、-' ヘ
,r'`ー-、_;_, /´ /
r'´  ̄ヽ, 【王浚】 ,r'´ r' r‐
} { ,.、_ノ _"7 /
/ r' / 'ー'´
./ ノ (劉琨) ヽ
' { 'ー、 r'‐-,_,_ィ_
} 石勒 /ヽ_r' _r'´
{ 劉聡 r-'´ 曹嶷 r'
`ヽ } ノ }'ー'
{ { r r'
'´`ー-, ヽ / ノ r'
\ 'エ_,.-‐'`ー―‐'―= ‐' .,
 ̄ ̄`ー‐'―'´ (傅祗) 【荀藩】 >
【司馬鄴】 ,ヘ' ヽ
r-v'γ ヽ ハ_
ィ-v __ゝ、 `{_,、
,、_ r' `,=-、
杜曾 `' r' {__'ィ }
,. -――'´`ヽ , _,.r'【司馬睿】 __/`
_/ ヽ ,/ ヽ ノ `^ー'`> ,. :-:.' ー ' ¨ :.ゝ.、
_ィvー'´ 杜弢Z、 /(陶侃)ー-,r' } ,.:´: : : : : : : : : : : : : ヽ.
r-‐'´} {`ヘ } ,.': : : : : : : : : : : ',: : : : : : ヽ、
'ー'`" `ー' r、} ,':.:;':.:.:;'.:.:.;'.:./.:;'.:.:|i:';:.:.:.:.:.:.::`、`ゝ
(王敦) ,':.:.i:.:.:.i:.:/i:.:/i:.:ハ:.:l:i:.:.i:.:i:.:.:.';.:.:',
/イハ:!:.:.:l:/ i/ ノノ ノリリハリ:!:i:.:.!:.l
i/!:.:!:.:.;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;l:.!:ハ!
∨|:.:.! ノ/i/ノ
ヘ!:| ノ!/′
天下の情勢は刻々と変化していた ヾ!>ー- -- <イリ
(;;;;;ソ⌒) ̄`´ ̄(⌒ヽ
ヽ;;=;;/__,,、_/;;`ソ
〉;;;;;;;;ソ:/A.i:l;;;;;;!′
ノ`;;;;;;;;;;i;!___i;!;;;;;ゝ、
(_;;;;;;;;;;;7;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ;;;;;;;;)
` ̄ ̄ ̄´` ̄ ̄ ̄´
- 782 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:05:11.08 ID:f1qH2Gze0
- 【紀元312年秋 晋 司隷 孟津】
.>‐‐<
/ニニニニニヽ-x _
,<ニニニ.Oニニニ>ヽ `゙ .<
//>.i>xニニx<ニニ / .゙ヽ
/ム' 人ニニYニニニ.シ ヽ
‖ `ー―‐"´ ヽ
./ .V
., .V
, .'
, |
l l
l リ
.ハ .' \__人_人从_人_人从/
ハ ./ _) (__
ヽ ,イ ) 父上ッ!!! (
,.>"´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ―- .._ イ  ̄ ̄) ( ̄ ̄
i `ヽ /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\
.{_... -―――――――-- ....__ >
>"´iニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ>¨¨`゙ ―- .._
/ニニニ.{ニニニニニニニニニニニニニニニニ ./ニニニニニニニニニニ .`ヽ、
."ニニニニニ{ニニニニニニニニニニニニニニニ/ニニニニニニニニニニニニニニニヽ
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 永嘉六年秋。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 司徒の傅祗が病死。
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .折悪く劉曜率いる漢軍の攻撃中の死であり、
`ヘ:ゝ .' 小/ 彼が率いた行台は降伏に追い込まれてしまった
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 783 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:06:47.97 ID:f1qH2Gze0
- 【紀元312年9月 晋 司隷 孟津】
ノ:::::::/::彡/::::::::::::/ ヽ、 ハ
(:::::::::l:::::,/!:::::::::::/ハ ', ヽ ∧
 ̄`//_/_, '´! ト、 N,ィlハ ヽ
/´' ミ{ ハ llヽ !リ>j,=キュリr、 ∧ よく降伏してくれた。
/ /y' ',-ヽ-'、ヽィ´.∧c;ヂ)yノヽ .∧
r 't ノノ从、ィ、 f式ホ. `" l´、 `ヽヽ、 .お前たちは平陽へ移させてもらう
. /;;;;;レヘ、 ` lヽ.ヽ ゚'゙ ' _ .∧ィ==y 、 _`ヽヽ、
/;;;;;;;;;;;;;;;;/ レl .! .ゝ . __ゝ`/イ::/:::::::ハ\`丶、`丶、
. 〈-- 、;;;;;;;/ リ从∧ィ^/`´///::::::::::::::::', \ ` `ヾ、 =- ,x<- ´  ̄ ヽ ト、
. ,'"´::`:ヽ/ レ/´くr、/十´`Yハy "´;;;;;`ハ `丶、 . / \ /ァ
,;::::::::::::::リ,、, -''"´::l::/::!:ト、ヽ、::::/_::/-ー-、;;;;;;;レ〉、 `ヽ、 ヽー'
!:::::::::::ノl、::::::::::::::::::/::-',::ヽヽ、/./ ィ゙テ .`!、;;∧ \ / } ∧
. リ:::::::/::リ:::::::::::::::::イ- 'l´.'::,:/ヾ<¨´-、 _/ノ´ .∧ `丶、 / ,イ , i l | ∧
. ハ::::/::::::::::::_::, - ''!.!::::::!:::l,/k'_´,. =---'´`゙/´ ヽ ', / イ .i イ /.i i .l ハ
.´7/∠i /.i /,-i .il .リ ハ
. //二zi / i / ,..i izレ'‐| l ∧}
∧{ .| {才jヾ 辷リ / ∧./
{ ハ `ー' //lノv
.V` , /
\ .. __ . 、
}> _ イ
/| |ェ、
, ェニ{ニく |ヽ}、
ニニ.ヽニヽ }ニヽ
晋 河陰県令 傅暢
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 傅祗の子の傅暢、同じく孫の傅純・傅粹、
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 及び二万余戸が平陽県に移されたと『晋書』『劉聡載記』は記す。
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .記述を見る限り、賈疋らによる長安奪還後の事だろう
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 784 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:08:14.33 ID:f1qH2Gze0
- 【紀元312年9月 漢 司隷 平陽】
-──────-
. /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ、
/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
/::::::::::::::::::::::::::::_ -‐……- _:::::::::〉
. 〈::::::::::ト、 __,/ / ` /_,ィ
. \  ̄ ヽ / / / / /、 } く
. / フ / /,/ 〃.‐===‐ ', } } 'マム
. ー=≦ __,/ 〃 { /,!/ 斤テ_ } ,'‐- }、} 尊公は天命に達しなかったとはいえ、
. i {./{ ! .{,/ :/ { 辷z} }/.ヒ}/j / } 己の君主に対して忠を尽くした事は私が断言しよう。
. | ,! ,^V ∧ .{. ー, {′ '
. Y 弋 V ∧ { __ ; ∧ ただ、晋の主がすでに降り、
∨、 ` V ∧ 、 ` / ∧ 人々が天命を支えなくなったのに、
∨\ .V ∧ \ ._/ .i| \ .我が南の辺境を乱したのは罪と言える。
} ハ }ヽヽ、 ∧ / ̄ }ヽ i|
' " /「 .}/ \ ∧ ‐ _\ Y 丶i| 大悪の者が元勲と同じ追贈をされ、
≠z ミ.`<\ . 「 ` >__ ゙,! 逆臣の孫が宮中に入れる栄誉、我が漢の徳の大きさはどうか
/三 ヽ \ r─、! / >-、ヽ
/!三三三\ 〉 : : :\.〈: : :ヽヘ
. _ イ |三三三三\ ヽ: : : :,r'!ノ : : 〈\〉
< .|三三三三三\ } : : : /{::\: : } \
.< |三三三三三三ヽヽ '\:\::\ヽ >
. ` - __ j三三三三三三三ヘ \:\:::`\ __
.  ̄/三三三三三三三三} .}::ヽ:}::::::〉 `ヽ
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー この際、劉聡は平陽へ連行されてきた傅暢に己の寛大さを誇示している。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } まだ彼が晋の士大夫の歓心を得ようとしていた時期であり、
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 実際に傅祗は太保を追贈され、二人の孫は給事中に任命された。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/ ただ、自分でこれを言っては台無しではないだろうか?
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 785 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:09:06.28 ID:f1qH2Gze0
-
/ \ \
/ \ | \
/ \ | \ \
/ | \ | \ \
 ̄| | | | | \厂 ̄
| | __|\ | | |\ | | ̄ ̄
| |\ | ̄\ | ||\ | \ | | |
| | \| \| || \| \ |\| |
| ィ笊  ̄| | ||`ヽ \| |\|
陛下におかれては亡き父をお褒め頂き、 \ ∧ 」刈 | || | ′
小臣であるのに忠節を評価して頂きました。 \八| V'り | ∧| | /
/ |/\ / ノ 丿 ′
まさに義の行いであって、 \ \,/_,/ /
加えて僕が万物と同じになれるのは、 . \ /
自然に対して生を感謝するべきではないのでしょう \‐一 / \ /
\ / |/
\___ |
| |、
/ | _/ ̄|_
____/ | / |:::::::\__
/ ::::::::::/ | / |::::::::::::::::::::::::\
-―/ ::::::::::::: ′ | / /:::::::::::::::::::/  ̄ ̄\
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 傅暢の返答の要約。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 自然云々は暗に劉聡に感謝するという事だが、
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j これを直接言わないあたりが傅暢のせめてもの抵抗なのだろう。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/ 面子と保身を大切にする当時の士大夫の難しい所である
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 786 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:10:46.92 ID:f1qH2Gze0
- 【紀元312年9月 晋 司隷 開封】
γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
| 太尉 .|
ヽ______乂 γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
| 魏浚様がお越しになられました |
ヽ________________乂
| ̄ ̄|| | ̄ ̄|i | ̄ ̄|| | ̄ ̄|l
|| ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄| ̄ ̄| ̄||
l| ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄|l
| ̄ ̄|l | ̄ ̄|| || ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄|| | ̄ ̄|| | ̄ ̄|i
 ̄i ̄ ̄|゙ '' ̄i ̄ ̄|| ̄! ̄ ̄;/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ゙̄ヾ ̄| ̄ ̄|i ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄
 ̄ ̄| ̄ ̄i`~ ̄| ̄i| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i ̄
 ̄| ̄;゙|i ̄ ̄l! ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄i ̄ ̄|| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~`l
 ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i、 ;|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″| ̄
 ̄i ̄`~| ̄ヾl; ̄ ̄l| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄| ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄ ̄
`、 ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄! ̄|| ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾi| ̄
″| ̄ ̄i| ̄!,,| ̄ ̄i| ̄! ̄ ; :|: : : : : : : : : : : : : : : i ̄| ̄ ̄|| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄l
| ̄~~i ̄ ̄| ̄ i ; ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄_
--=´::::::::::::::::::::::::::::::::: : ヽ
/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヘ
/:: ,': : /i:::::::::::::::i:::i::::::::::::::ヽ\
. /i::: {:: /. '::::::::{::::ハ_|ゝ::::::::::::::',
{: : i..,'  ̄ ':::::::i!::,'. ヾ ̄ヽ::::::',::}
|',:: ',{====\ {`=====. i::::::::}/
再び荀氏兄弟が拠点としていた開封。 .Y |;;;;;;| ` |;;;;;;| |::: : ,'
. i `"´ `"´ i:: : ,'
傅祗の行台が滅ぼされても、こちらの行台の士気は衰えていなかった `i> __ <|:: /
l//: :ヽ=/: :\//
ヘ`゙<ヽ/>彳/
ヘ. ⊂只⊃ /
} 〃 ヾ {
- 787 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:12:05.03 ID:f1qH2Gze0
-
/::::::i::::::i´:::::;:::i::::::i::i:::iハ
i::::::::|:::/::::::/:::::|::::::|::|::i:::i
!::;:::::!:i:;::/:/i::/i:::::/!i!:::!::iヽ
i!::::〉::!::!!:/ヲ:!ヲ::/,リ=!:::i;! ` .ようこそ魏浚殿。
∧!、!、!:::! ̄"´!::/i "レ:リ
__!、:iヽ / /、_ 傅祗殿が亡くなられた今、
i::i !i| >、ー一.//:/:| 今後の事について協議したいと思ってね。
|:i!i |>、.>.<i/:/ |:|
_,..=|:|〉i、 |、 /:::∨ ,|:/、_|:|=-=、__ .他に新鄭の李矩殿も招待しているんだ
,=<´ !/=!ヽ! `i::::!´ /==-`=、_`>=>,、
i i ,<´ | i:::::i i >.::7 / _i
! ! ∨、 、.==!./::::::∨==, /:/ / //| 〈\\ \\\__
∨i=-→:、_,...>:i !:::::::::/ /==-/:/=--/ |::| | 、\\__ \\__\
∨i ̄¨¨\< ∧::::/ ,..<←--./ !::!_| \\__\ -‐=‐- ∨〉〉、\
∨ヽ i>、::...、∨,..<,=´ i / ヽイ ∨〉〉'// ヽ `ヽ |ll|i_____|
i |、 i 7, < i !.! || |ll|〃 i | 从 i | i ; \,√l」
\i |i从」/筏刈 l
人从筱 厶ィ l
〉)込、^ 从| i |
斉万年の乱の時に梁王の指揮下で活躍した人よね? //从ゞ≧=チ从 i l
く乂.,/、冫゙:, `ヽv∧| l
雍州じゃ名が通っていた記憶があるわ // ,.j\_ \/ヽ.,|
// >?′ `YY\_l
/ /x=ミ>丶\,ゝ、 _ノ,ハ j
. 〃'/ 〈r=ミイ'/ ,ノ ∨〉 ∨∧7l
晋 揚威将軍 魏浚
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \ さすが潁川荀氏の威光というべきか、
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 荀藩の下には近隣の塢主が集まっていた。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 塢というのは豪族やその同郷の人々、
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j あるいは流民で構成された集団であり、その主を塢主と呼ぶ。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/ 先程登場した祖逖や閻鼎、
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 今名前が出た魏浚・李矩などは典型的な塢主と言える
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 788 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:13:12.04 ID:f1qH2Gze0
- 【紀元312年9月 晋 司隷 新鄭】
/ノ Y ヽ
/ (0)ill(0) .r ⌒j
/::::⌒`´⌒::::\ / / 李矩殿!
| ,-) __ (-、| / / / )
| l |!!il|i|!l| l |../ / / / 魏浚は近隣から略奪した兵糧を
.\ lェェェェ| /./ '` ´ / 朝廷に献上するような奴ですっていう!!
r´ (⌒'ー―- イ′ ´廴
/ > 、 ヽ _  ̄ ̄ ̄) .夜に会いに行けば命の危険が!!
/ -、 } (  ̄¨´
/ ヽ._ __ \ --- ‐‐ ─ヘ、‐‐┐
` --‐'´ `゙' 、_.) /::::::::::::::::::::::::::::::∠⌒i::::|
//::::::::::::::::::::::::::::::/ ̄`¨「:::|
::::::::::::/::::::::___/ |::::|
| |::::::/:::::::::::‐┐` ,、___|::::|
U |:::┌‐=牝從汢 ,____ |::::|
U |:::| |:::::| ""` ,紘れ小::|
U |:::人_|:::::| ′""7:::八
:::::::::::|:::::| / ̄) 厶イ
不愉快ね . (\__ /::::::::::::|:::::ト、 /|:::::|
. \__ ` 、 /::::::::::::八 个ヶ┐ ┬=く:::::|:::::|
┌v=‐…‐┘ V:::::-=イ :::::: |_,Λ| ↓∨|::::|\\____
¬弌ニニニ ___ ∨\__彡'^\:\|┬v ‐┤::| ` ::::::: \
└‐‐‐━ __ ├ ┐‘,___/`:::|| |::人__  ̄\:::\
/|` | | ‘ |::| Ю Ю ` 、 `:::::::\
晋 平陽国の人 李矩
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 李矩、字を世迴。平陽国の人。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 幼少の頃より大人のように周囲に指示を出した話があり、
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 県の官吏として長安へ赴いた折、梁王司馬彤に牙門将軍に抜擢された。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/ 斉万年の乱で功を立て東明亭侯に封じられた後、
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 故郷に帰還するも劉淵の勢力拡大を避け、同郷の人々と新鄭に移った
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 789 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:15:02.61 ID:f1qH2Gze0
-
--- ‐‐ ─ヘ、‐‐┐
/::::::::::::::::::::::::::::::∠⌒i::::|
//::::::::::::::::::::::::::::::/ ̄`¨「:::|
::::::::::::/::::::::___/ |::::|
| |::::::/:::::::::::‐┐` ,、___|::::|
U |:::┌‐=牝從汢 ,____ |::::|
U |:::| |:::::| ""` ,紘れ小::|
U |:::人_|:::::| ′""7:::八
:::::::::::|:::::| / ̄) 厶イ
. (\__ /::::::::::::|:::::ト、 /|:::::| 忠臣の心は同じでしょう。
. \__ ` 、 /::::::::::::八 个ヶ┐ ┬=く:::::|:::::|
┌v=‐…‐┘ V:::::-=イ :::::: |_,Λ| ↓∨|::::|\\____ どうして疑うのかしら?
¬弌ニニニ ___ ∨\__彡'^\:\|┬v ‐┤::| ` ::::::: \
└‐‐‐━ __ ├ ┐‘,___/`:::|| |::人__  ̄\:::\
/|` | | ‘ |::| Ю Ю ` 、 `:::::::\
〃 | 勹 ├‐‐‐‐ |::|┘ └‐‐=ミ |__ |:::::::: |
/{{L...|__,彡くく{{ | |::| 〇 〇 ∨ニニ` |:::::::: |
..::::::\__〇=ィ⌒’\| |::| ‐‐‐‐‐‐||ニニ.i|:::::: |
/:::::::::::::::::T>、 } |\__ ノ::′ !ニニ.||:::::: |
. _/::::::::::::::::::::::人::.\ Λ`ー‐=イ / ;´ ̄ ̄)‐┐|
. \ ::::::::: /|::::::::::::::\:::. / Λ______,|_」L〇_____〇__/ |ニニ「 ̄_人|
. `¨¨¨´ .|::::::::::::::::::::>、 ..:::::;′厂 ((_____))xくi |ニニ| ¬〉
. || :::::::::::::::::::: `¨¨¨’ ′ ニ=-‐……━‐-=|___,仁[.,__イ
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー その後、東海王によって汝陰郡太守とされ、
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 以前張方が破壊した千金堨を修復したという話が残っている。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l }
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 汝陰郡太守となった後も新鄭にいたらしく、
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .洛陽陥落後、困窮していた荀藩らに兵糧等の援助を行った。
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ ちなみに、王羲之の師とされる衛鑠はこの李矩の妻である
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 790 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:16:07.62 ID:f1qH2Gze0
- 【紀元312年9月 晋 司隷 開封】
/ ̄`:<:_:_: : :<___)_
/⌒{ /∧ : : \\:<_)\\ }
/: :{\{:{: :}:「\: :\\\: }\)ノ/
/: : :l>v厂{{ \: :\\\ニ)品 ̄ ̄{
| : |: | { '´r‐____ヽ: : :\只了ー{
| : | :| ノ⌒ \ vf苙ソ´ト、_(⌒i人}ハ__,ノ 世の中豚ばかりになったから、
| : |: l '⌒ |: : :Vリ: 〈入ノ あなたのような人物に会えてここまで来た甲斐があったわ
∨:| :| _ノ苡フ 〈 | : : V: : : |: \
∨: ト' ̄ , |: : : |)): : |: :l: :\
`丁: :ヽ ーご。 / | : : |0)): |: :| : : : \
|: | : 个 __ /___| : /UU:│ |: :\ : : \ `''ミ\><`ヾY//\ __ \\\、// }
| :|: : :|((0)) |:丁三三/: /_/ ̄|: :| : : : \: : : ´ `ヾ、 } } } }/,. イ´-―- 、 ` ::.、ー、ヾtyハ
__|:/ : /UUU:_ノ ̄ ̄ / /´ |: :|\ : : : \: マ、\z/-''" '' ‐:.、 ヽ } ゙:,\tzz|/j }
/´ /:__/ ̄ ̄。oOr〜.く_|: | \\\ : : : `''/ { \ 、 t´ V l `ヽtz、j
___/⌒/ 《臨)》}´ ノ ノ} { :| \\\ : /j | 、 ヽ\ } | ∧ \‐--<r-、
{j 、 、 \/´{゙__y { ヽ l l ゙:.,  ̄`
∧ 、,.tミ、>-''゙ァ´う }´| | |)) l :.,
/j| ∧,{リ '゙"´ l l \ jリtj_,. --z、:,
同じく。 {ハ j '゙ _,, \、__ フf'" 二y'"ハ |\
_,. =グ :、ミ心、 `ー /:|、 T {ノ{= 、_7゙ ァ | \
ところで私、 // / / T((ノ{ `ih。rf´zz=ク\ヽ \z{__tイ |
并州の劉琨殿から河南尹に任じられたのだけど…… { { j /| ト、ハヾイ / ノi:i:i:i=─- 、=-― ''"\、 \
ヽァr-、__ヾ、 /ノi:i//i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:V ` 、ヾ:.
ミ rッ/ク=゙T'''T ̄Gtトミ、i:i:i:i:i:i:i:i:i:∨ __r ニノ{l `ト
`''ー∧/,r" l l ,ィ/ ゙゙ ゙':.,\i:i:i:i:i:i:i:ハr{L|、二 彡 {
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ある時、李矩は荀藩の招きに応じ、同じ塢主の魏浚と席を共にした。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 李矩の周囲は魏浚との同席に反対したが、
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 本人はこれを一蹴して全く魏浚を疑わなかったという。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/ このような彼の態度には、
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 荀藩や魏浚も感心したらしく、互いに漢軍を防ぐ約束を結んで別れた
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 791 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:17:47.06 ID:f1qH2Gze0
-
/: :/: : : : : :./: : : : : : : : : : : : : : : : \
./: : :/: : : : : : :./: : : : : : : : : : : : : : \ : : : : :.
.,: : :./: : : :.:|:. :./: : : : : : : : : : : : : |: : : :',:. :.i: : :.
′: :|: /: : :.|: :/: :/: /:/:. :. : : : : :|.:. :. :.|: :.|: : :乂
|:. :.:.|/:. : : :|: {: :/: /: :/: ハ: : : : :/ : : : :|: :.|: : : :l⌒
/: : :.//|: : j/{: :{≠=//- ∨:. :/{:∧: /|: :.|: : : :|
/⌒: : :/ ∨: : {: :{⌒苡ア¨ //:ト{ 苡ァ |: : : :イ^j 彼らは晋王朝再興を志して集まった忠臣。
‘,: { ∨:.:{丶 ./ \{ `^~ i|: :./: |
‘,:.\__ \{ 、 从/ }:.| それに相応しい官位と爵位を用意するのが礼儀だろう
}: : : : ∧ / / .j/
____j∧__/___ /
| /i:i:r| ー ァ , :
| |i:i:i|iト /i:iヽ /::::::: : / | ', ヽ、 ,:::::.
| |i:i:i|i| ≧=- イ /i:/〉i:| .::::::::/ i: i i|i::i::::i:::::}::} }亙}
| |i:i:i|i|―┐>.,_ |i:i| |i:i:| {:{:i:i:{::_|__:|{Li::::}::込:| |_::|
圦:i:k忙沁 '印フ|::|: }|
/∧ ー' " | |iメi{、
//|圦 _, / }iメ{
./ /ハヽ:〕i 。 イ/ /iメ{
さすがですお兄様 //:ハi:i:iヾー} /Ж「// {:i:^;i{∧
/ム斗ヤ}i圦 |:i:i| {/:/i⌒¨^ヽ
/:i:i} i / } }| |i:i| ∧/{ / {菊}ト 、
/ィ:/ /:}_ r--く- く /i:i{ } ∧ト、 ´⌒`マミ、
〃 .: : :i : :マ) \ \_ `く圦〕iト<>)____\
{ { {:{ : ; :>、 ^ゞー_'___} 乂三二ニニニニ=トz_
ヽN| |i{`} Y´ : : {三} ¨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`y
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 荀藩は李矩を滎陽郡太守に任命。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 少し後に琅邪王へ掛け合い、
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 冠軍将軍・河東郡・平陽郡太守に任命させ、陽武県侯に封じさせている。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/ まだ秦王の消息が不明な時期とはいえ、
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 荀藩は建鄴の琅邪王を事実上の皇帝と見なしていたのがこれから分かる
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 792 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:19:32.22 ID:f1qH2Gze0
-
. //////////////////////////,ハ
'///////////////////////////,l
. //////////ハ'///////,ハ////////l
/ イ//////l'/‐-V、////lリ-‐∨//////!
´ V//V/ト、Vソヽヾ//ノ'"Vソ.ノイ//}/,l
}/ハヽハ ノ'ヾ /イ,.イハ'! 華恒殿には潁川郡太守をお願いしたい
' Vハ ! ´///!
. V,ヘ ' ///
. ソVヽ ー 一 イ/入
. ,‐ '" 从/\ / !/ ハ
. l !V, .lー‐> <― '' l /.!l
. l ! V, l: : : :./;;;;;:', : : : : ! / .l.|
. l ! V, .l、: : :/!;;;;;;;;;'; : : : :.!' .|.ト _ // | V 、 , ヽ}≧=- ァ
_ -‐ .l ! ,ヽ /:.\/:.l;;;;;;;;∧: : イ! ヽ' |‐-=ニニ=- _ ,' ' | V、 , V :!ハ
| | { ヽ Vヽ jレ^|\ | V |ヘ|
| | { V, } / ヽ L斗、 | j^Y |
l |’ V {V'、 | ,ィ" jレf笊⌒’ V |7) } '
l | ’ V、{ _,.ノ | } ^弋rツ V´,.ノl
| ' ∧ V´ jI斗、| : | }「 八
j ∧ 丶 ヾゝ乂r〉 U∧/{⌒`
分かりました ´ 寸'、\ \ 、 _ ∧ 〉ヽ', ,.斗r ァ冖
寸ヽ\_ 丶 , '´ / /ヽ }ー=≦-‐ 7^ヽ
` `'⌒ 个s。., ___ ∠ィ'´ヽ V /`'< / .l|
_人 { } } }’ ` 7、 l|
,.。s≦'´ } ) ', )/ \ / ',. l|
〃{_,. '",. ィ’}ー 7´ l|ヽ \ ' , l|
- 793 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:20:10.78 ID:f1qH2Gze0
- 【景猷は荀崧の字】
'///////////////////////////,l
. //////////ハ'///////,ハ////////l
/ イ//////l'/‐-V、////lリ-‐∨//////!
´ V//V/ト、Vソヽヾ//ノ'"Vソ.ノイ//}/,l
}/ハヽハ ノ'ヾ /イ,.イハ'! 景猷には襄城郡太守を任せたい。
' Vハ ! ´///!
. V,ヘ ' /// .今は近隣地域の安定に力を注ぎたい
. ソVヽ ー 一 イ/入
. ,‐ '" 从/\ / !/ ハ
. l !V, .lー‐> <― '' l /.!l
. l ! V, l: : : :./;;;;;:', : : : : ! / .l.| /イ ̄  ̄\ \厶
. l ! V, .l、: : :/!;;;;;;;;;'; : : : :.!' .|.ト _ //イ寸}}}寸 寸\ \\ミ辷_
_ -‐ .l ! ,ヽ /:.\/:.l;;;;;;;;∧: : イ! ヽ' |‐-=ニニ=- _ 艾ミ寸/厶\ ̄\. } \_寸 寸´
`才 .ア ) 乂\_\ ハ
./// 斗≦` 寸: : :./Vハ 个'
厶从{ァ==、 / 斗ォァ V// ム: }V乂{
八{:斗ォァ}  ̄ }:/ (ノ∧V
.{: ̄ ノ |__/VV
∨ \ 八 マ
お任せ下さい ∨ , -─ ..::: V
.' -‐ /:/ ∨
.' /:::/ _V
\::....<::::::::/ 斗≦斗≦∨
.∨≦ /ニ二ニ=-‐∨__
/ /ニニ/ニニニニニ
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 他にも華恒・荀崧を近隣の郡太守としている。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l }
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 彼らは司隷東部から豫州西部にかけての地域で勢力を広げた
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 794 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:23:03.06 ID:f1qH2Gze0
- 【紀元312年9月 晋 司隷 開封】
|┃ /ニYニヽ
|┃ ./( ゚ )( ゚ )ヽ .太尉!
|┃ 三 /::::⌒`´⌒::::\
|┃ | ,-)___(-、| .安西将軍索綝様の使いで参りましたっていう!
|┃ . | l |-┬-| l |
|┃ \ `ー'´ / 雍州の官軍が長安を奪還し、
|┃ / `ヽ. .秦王殿下は閻鼎殿に伴われて長安に入られましたっていう!!
|┃ 三 ./ \
,⊆ニ´⌒ ̄ ̄ " y r、 ヽ
⊂二、 ,ノ──-‐'´ | | l" | |::/:::/::: |::::::::::::::: /:::: ∧::::::::::::::::|:::::::::::: ∧::::::j|:::::::::i|::::::::::::| ::::i
|┠ ' | l/'⌒ヾ /:′:::::::::|:::::::::::::::':::::::/ !:::::::::::::: |:::::::::::/ ∨:iト::::::::i|::::::::::::| ::::|
|┃三 | |ヾ___ソ . /イj::::|:::: : |:::::::::___j:::::/ 乂:::、::: : |i:::::::/ ∨!____::i|:::::::::::::::::::|
. |:|:: |:::: : |::::::::::|:/|i/¨二≧=-ヘ:::八::/-=≦二Y Vi|::::::::/|:::::::|
. |:|:: |:::: 八:::::: :lヽ||艾芝¨\ ∧::::::{ /¨艾芝¨/j::::::∧|::::::,
八:::|::::::::::iト : ::| リ  ̄ /::/l\:::.  ̄ .:::::/ }|::::/
:::l ∨:::j| Y 厶イ | \〉 /:::/ j:!:/
リ ∨:i|\,i| | 厶イ_/:{イ
Y Ei /::/
そうか i| vハ } /ィ
_____∨\ __ イ/_______
|:i:i:i| }:ハ:ト丶 ´ ____  ̄` ... ::::/ /i:∧
|:i:i:i| | \ / |::′ /:i:ハi:i;
|:i:i:i| 「 > \ / < ] /i:i/ 1:i|
|∧i| | >┬┐r.┬< | /i:i/ i:i|
|| || | |i:i:| /i:iハ |i:i:| | ,i:i:/ |i:i|
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー どうもこのあたりで秦王司馬鄴の消息が伝わったらしい。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 荀藩が王浚や琅邪王と臨時政府を立てた一方で、
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 長安にも臨時政権が樹立される事態となったわけである
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/ 後世の我々が見ても複雑な状況、
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 当時を生きた人々にすれば意味が分からなかっただろう
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 795 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:25:06.81 ID:f1qH2Gze0
-
/.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 .長安政権にしても
: ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ 秦王を擁して東方の諸勢力の上に立てる程ではない。
Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ
\ヽ、 _ , イ!::/ .そこで秦王が皇太子になると、
/ ヽ{ ト、ヽ l: 彼らは荀藩に遠近の統率を委ねたと『晋書』『荀勗伝』にある。.
∧\ マ三ソ| \
./: : \\ ヾ-〃 _ !______ .早い話、勢族の名士であり外戚でもある荀藩に調停を依頼したのだろう
l; : : : : \\」リ/ /
i: : : :::\::\i../ /
..::::::::::/:::::::::::ム::::::::::::::::::::::::::/::::::::::i::::::ム ハ:::::::.
..::/:::::::/::::::::/l::::::::::::::::::::::::::メ!:::::::::::l::::::::ハ !::::::!
./:,ィ::::::::f::::/、 |:::,'::::::::::::::::/ |::::::::::::!::::::::::! !:::::::
/,.' l:::::n、!:/. ヽ!::l::::::::::::::/ .マ:::::::::ル::::::::l !:::::::ル
.〃 .!:/)リ.}」.f斧ミ、.|::l:::::::::::/-=ミ V:::::ム::::::::リ ム::::ム
‖ ,.イ//{"!|. 込リ'|N::::::::/ ` V/:::::::::マ /:::::ム
この種の問題は、 / メイ/,ゝl Yi! \/ イ示心、 /::::::::::/-v::::::/
私のような田舎豪族には荷が重いので ./ f//フ>.!` --イ,⌒\ .弋炒 i! ./:::::::::/"ヽ\:::/
_,.斗/ .j / ,.'/.≧',. ! ゝ、 Y../:::::::::/ シノメ:/
./斗"ア’ ./"メ.j<三ム 、 ` 。.,,_,ノ'7:::::::::/ .,.イ:::/
_./'": :f:f メ.../ /;;;;;;;;;;;;;`ヽ _ /:::::::::/「./:::::/
./:/: : :.:ム:い ,,.. イ! ./;;;;;;;;;;;;;;/:.:ヽ_ _,. 。rセ/::::::::::/:::!f::::::ム
<: :.:.{: : : : : \.<=='//,;;;;;;;;;;;;,.': : :.xf’j. ̄ _,/::::::::メ!\::!!::::::ル
: : : : : V: : : : : : /:.ラ,イ ,;;;;;;;;;;;弁-チ''''k≦ニ'''''''''":/::::::/z";;,::i!::::::{
: : : : :__\: ,>"イx.,.' !;;;;;;;;;/: :./.:.:.:.:.:)チ: : : : : /:::/r'YxVム:ヘ::::ム
≦:~: : :>セ:.メ;/ノ/ .|;;;;;;;;;': :x''ヽ.<: :.い: : :メ/ム'ァ''tシム;;ムヘマ::ムミ
- 796 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:26:33.03 ID:f1qH2Gze0
- 【紀元312年9月 晋 司隷 開封】
| ̄ ̄|| | ̄ ̄|i | ̄ ̄|| | ̄ ̄|l
|| ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄| ̄ ̄| ̄||
l| ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄|l
| ̄ ̄|l | ̄ ̄|| || ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄|| | ̄ ̄|| | ̄ ̄|i
 ̄i ̄ ̄|゙ '' ̄i ̄ ̄|| ̄! ̄ ̄;/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ゙̄ヾ ̄| ̄ ̄|i ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄
 ̄ ̄| ̄ ̄i`~ ̄| ̄i| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i ̄
 ̄| ̄;゙|i ̄ ̄l! ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄i ̄ ̄|| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~`l
 ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i、 ;|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″| ̄
 ̄i ̄`~| ̄ヾl; ̄ ̄l| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄| ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄ ̄
`、 ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄! ̄|| ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾi| ̄
″| ̄ ̄i| ̄!,,| ̄ ̄i| ̄! ̄ ; :|: : : : : : : : : : : : : : : i ̄| ̄ ̄|| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄l
| ̄~~i ̄ ̄| ̄ i ; ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄_
,. :-:.' ー ' ¨ :.ゝ.、
,.:´: : : : : : : : : : : : : ヽ.
,.': : : : : : : : : : : ',: : : : : : ヽ、
,':.:;':.:.:;'.:.:.;'.:./.:;'.:.:|i:';:.:.:.:.:.:.::`、`ゝ
,':.:.i:.:.:.i:.:/i:.:/i:.:ハ:.:l:i:.:.i:.:i:.:.:.';.:.:',
洛陽陥落後、漢軍の勢力は思いの他拡大しなかった。 ./イハ:!:.:.:l:/ i/ ノノ ノリリハリ:!:i:.:.!:.l
i/!:.:!:.:.;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;l:.!:ハ!
王弥・石勒の離脱もさる事ながら、 ∨|:.:.! ノ/i/ノ
長安政権や荀藩・劉琨の勢力の抵抗が激しかったのが大きな理由だろう。 .ヘ!:| ノ!/′
.ヾ!>ー- ´`-- <イリ
彼らの戦闘の経過については面倒なので割愛させて頂く (;;;;;ソ⌒) ̄`´ ̄(⌒ヽ
ヽ;;=;;/__,,、_/;;`ソ
〉;;;;;;;;ソ:/A.i:l;;;;;;!′
く;;;;;;;;;;;;i;!;;;;;;;;i;!;;;;;ゝ
i、__,,/ !、__,,!
`ー'′ `ー'′
- 797 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:27:50.65 ID:f1qH2Gze0
-
|┃ /ニYニヽ
|┃ ./( ゚ )( ゚ )ヽ
|┃ 三 /::::⌒`´⌒::::\
|┃ | ,-)___(-、| 申し上げますっていう!
|┃ . | l |-┬-| l |
|┃ \ `ー'´ / 冀州において、
|┃ / `ヽ. 石勒と鮮卑段部が戦端を開きましたっていう!!
|┃ 三 ./ \
,⊆ニ´⌒ ̄ ̄ " y r、 ヽ
⊂二、 ,ノ──-‐'´ | | l" |
|┠ ' | l/'⌒ヾ |:: : /:::::::::|:::::,':::::/::::::::::::::::::::::::|:::::::| :::::::::|:::::::::::::::|!
|┃三 | |ヾ___ソ |:: /:'::::::::::!:::,':/::::::/:/:::|:::::::|: :.|:::::::|:::::: :::|:::::::::::::::|l
|:/:::|::::l:::::|:::|:::、///|: :!:!: : :|:.: |:::::::|::::/::::|:::::::::::::::|:!
,イ/ヘ:::l::: !::>rz、>、.ヽ:!:!V:::|: :;|:::::::|:/| ::::|:::::::::::::::|:|
/|:ハ Vト、::::|:::ヘ夊うメミト|::|、!/ |::|:::!::/ V::ハ::::::::::::|:|
/|:::ヽ l ヽ:::::| `''─ `ヽ! !:::::::|r|/ニニVニV:::::::,': !
. / |:::::`ー: |'\ | /У::| ヘ夊ソ_.ノ}/:::: /:,'
|ハ:::::::::. /' ∧::| /:::::::/:/
何? | V::::| :. .' ヾ ク::::::/:/
|::::| :. / ///|/
|ハ:! 丶 // /
|\ \ ──- .ィ´|'
|......\ \ .イ|:/
.ィニ7.............≧..、 \__ <.-≦|、
.. /;;;;;;;{...................../ヽ、__/、ヽ......!;;;,、
/;;;;;;;;;;;;;;ヽ............../ /..| |......ヽ ヽ...|;;;;;;\
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 中原における両軍の戦闘は決め手を欠いた。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l }
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j この状況を根本から変えたのは、河北における情勢の変化だった
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 798 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:28:57.16 ID:f1qH2Gze0
-
_________________ィ‐' ̄`ヽ
| |::::::::::::::::ヽ
| |::::::::::::::::::::\
| |:::::::::::::::::::::::::\
| |:::::::::::::f \::::::::}
| 世界の車窓から |:::::::::::::| ゝ::::|
| |::::::::::::::ヽ ∨
| |ー:、::::::::::ヘ
| |::::::::::::::::::::::ヘ_
|_____________________ |:::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、
\::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、
` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´
| | ヾN ゞソ ゞソ//
| | >:´|、 - ,|`:< 当時の河北の状況を簡単に紹介しておこう
| | |::::::::| > イ |::::::::|
| | >-、\! !/::,-<
| | /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、
| | l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::!
| | /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::|
, ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::|
| ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::|
ヽニj } \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::|
〈:| |V }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::|
|:!.|:\ ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::|
|:!.|::::::`ー':::/ / |::::|:::::::::::::::::!:::::!
|:|_!:::::::::::::::/ / |:::::!::::::::::::::::|::::::|
|::::::::::::::::::/ / .!:::::!::::::::::::::::|::::::l
|::::::::::::::::/ / !:::::|::::::::::::::::|:::::::!
!:::::::::::/ / |::::::|::::::::::::::::|::::::::!
- 799 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:30:15.62 ID:f1qH2Gze0
- 【紀元310年秋 晋 幽州 薊】
, --──-、
, イ / ヘ ト 、
i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i
ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ
| ヽ ' _ ` イ
l l ´=` l 東海王殿下は、王浚将軍に冀州刺史もお任せしたいと
ノ ヽ _,、__ノ
_, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、
/;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_
丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: /,'//,/、、ヽ r--、ー-、,.. _ >'彡}
_,ノ'///i' ...:\ミi! _ ヾ'/!_
了'//,イ -‐- ヾ 、 ´`/_ッ'´'' :}ノr'´
{/,=ミ//カ , ´ i { ,,_ ,' j
ノ,i' {//‘ー=ァ/ __ , - 、|\` l く,
´゙¨}:、 {|/´/ジ' く,イ_ ,、}、 ヽj /´
それを早く言わぬか。 {i,ハ_7/,/{ rt−- ... _ ` {:{、
ノィ:/:ゝ///{ ヾ`´` ¨'' 、 ム! }
天下に英雄は余と東海王のみであるな _ 〃:/r-ァ'゙/ヽ. `''・ ... __ `rリ ,イ、レ'
:::::::V''゙´ {' `ヾ/ ,.ヘ,_,.ノ`・ァー-、 ̄´,.ヘミゞ
:::::::::', | i´ァ>'゙´//〃|i{,、,ィ幺\{____
:::::::::::', | : `く彡'// /从:、ヽr‐'´ \ |::>.、
--==、!. ! ! ', `´`''ー、,、,!,ミ彡''^,′ `i. |:::::::::::>、
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 永嘉四年以降、冀州刺史は王浚が兼任していた。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 翌年に大司馬へ昇進した折に、
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 都督幽州・冀州諸軍事にも任命され、河北における第一人者となった。
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/ ただし、王浚はあくまで幽州を本拠とし、
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ そこから冀州の諸郡県の人事を行う形をとっていた
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 800 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:31:28.70 ID:f1qH2Gze0
-
/.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、
: ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ 故に、直接統治する者がいない冀州にはさまざまな勢力が存在した。
Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ
\ヽ、 _ , イ!::/ まず、冀州の郡県の官吏、及び豪族・塢主たち
/ ヽ{ ト、ヽ l:
∧\ マ三ソ| \
./: : \\ ヾ-〃 _ !______
l; : : : : \\」リ/ /
i: : : :::\::\i../ /
: : : : : : : : :|: : : : j: : : : v ∨ : : : : : : : : : ∨ : : : : : : : |
|: : : : : : : : !: : : : |: : : : :{ ∨: : : : : : : :∨ : : : : : : : : |
|: : : : : : : : |: : : : |: : : : :{ Y: : : : : : :V : : : : : : : : : |
初めまして。 |: : : : : : : :.」__: {: : : : .{..,-‐=<^ | : : : : : :V : : : : :l : : : : :|
|: : : : : :/. : : ; \: : : /:{ \ 仆: : : ::∨ : : : : : | : : : : |
楽陵郡太守を務める .|: : : : : :|. ::了~丐、\:.|: j 斗千笊ミ≠: : : ::∨: : : : : : :! : : : : |
魏郡の邵続、字を嗣祖といいます。 |: : : : : :|. : 圦ゞヒ夕 |f´ 戈ツ 刈: : :∨: : : : : : : | : : : : :|
|: : : : : :乂: : : 、゛´ 八  ̄´〃 |: : /: : : : : : : : :| : : : : :|
魏郡の人々数百人と共に亡命中、 .|: : : :/ Υ ト。:、___/, \ / 厶イ : : : : : : : : / : : :/
王浚殿に楽陵郡太守に任命されました。 |: : :/ / /i!: : : )h、  ̄ ̄ /i: : : : : : : : :/_/
∨/⌒〉/ |i: :|: : : : > ^ / i|: : : : : : :/: : : \
息子の邵乂は王浚殿の下で督護をしています У /ノ ハ :ヾ>゛ ≧s。 _ / i|: : : : :/: : : : : : : :\
/ // ∧ /______/ ∧ i|: : // \: : : : : : : :\
/ イ //⌒7..厂 / } 厶イ / \: : : : : : : i|
. / , : "/ /.../ 〃 / / \: : : : ::i|
/ ,.: У.../ 〃 /  ̄  ̄ ̄゛/ 彡 \: : :i|
晋 楽陵郡太守 邵続
- 801 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:32:26.92 ID:f1qH2Gze0
-
/.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、
: ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ .次に、冀州へ流れ込んだ乞活に代表される流民や東海王派の残党。
Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ
\ヽ、 _ , イ!::/ 元乞活で東海王配下だった李ツは青州刺史、
/ ヽ{ ト、ヽ l: かつて范陽王配下で河間王派と交戦した田徽は兗州刺史に任命された
∧\ マ三ソ| \
./: : \\ ヾ-〃 _ !______
l; : : : : \\」リ/ /
i: : : :::\::\i../ /
. . : : : : : : : : : : . .
/: : : : : : : : : : :`丶: : :\
. : : : : : :/^、: 、: `: : : : \: : ヽ
/: : : : / / ',:, ヽ: :l : : : : ヽ: : .
. :i : : /l:l_l_ l:}__l: :ハ: : : : : : : : .
: : |: : :l´lハl レ レ` : : : : : l: : : :i
i: : lハ: :l /灯 灯ヽ l|: ハ: :/ : : : |
|ハ: : 乂!、 以 以 ′レ レ: : : :lヽ!
′: : : :乂, ' ,ノノ: : ト、l
……あの後、冀州の広宗まで逃げた。 .∨\i、:〉、 。 ,-=彡 ハノ
___`~> _ . イ: :/ レ
やっと一息つける i ー‐一 i ,.1 ァヘ
| __ | //- / 〉 _
ハ: : :r ー 、 l /_ /ニ,ニ≧:、
i'/ハ: :トミヾY´ニニ≧‐二/ニニニ-
l' '/: : :ヽ ` |ニニニニl/ニ/ニニニ}
ハ  ̄「 l l:、ニニニ|ニ/ニニニ7
晋 青州刺史 李ツ
- 802 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:34:18.54 ID:f1qH2Gze0
-
/.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、
: ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/
Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 続いて冀州へ進出してきたのが并州刺史劉琨の軍勢。
\ヽ、 _ , イ!::/
/ ヽ{ ト、ヽ l: 甥の劉演を鄴へ進出させたのを見るに、
∧\ マ三ソ| \ 彼は冀州への勢力拡大を望んでいた節が見える
./: : \\ ヾ-〃 _ !______
l; : : : : \\」リ/ /
i: : : :::\::\i../ /
_,/ ̄ ̄` ̄\
/ /二◎二ヽ ヽ\
/ ルノハヽゝ,ハi 〉 .i
iv、!● ● i i' 〈
冀州へ流出した并州の民を連れ戻さなきゃ(使命感) lリ〈 ワ i i' リ
_iハ`ーゥ t-ノ i 〈
ヒ/」」」.l/リl ly ,ィリヽ、 ヾ
| l | / `.lシl==j \ 〉
| l ,/ー、{::::::::::/ー、! \
- 803 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:35:10.93 ID:f1qH2Gze0
-
N:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i!:.:.:.:〈r':.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:` ーッ
_ゝヾ:.:.:\:.:.:.:.:.:.:.:.:ゞ;.:.:.:ヾ:.:.:.:.:.:.//:.:.:.:.:.:く
\:.:.:.:.:.:.:.:≧ミ:、、ミ;,v:.::.:.:.:.;; ≦;;,/:.ィ:.:.:.:.:.:>
、_ハ、」ヾ:.:.:.:.:Σ ヾノ'" 乃一:.:.:〈 ―1_ノL ,
ー≧ _〉:.:.:.:.>≠´ ヽ / ゝ:.:.:.:.:.:ハ 'ー1___
ヽ:.:.:.:.:.:.テ ,;、、__ヾミY彡"_ ,、, 〉:.-ィヘ;:〉 <_
〈:,へ:.:.:.7 ,=\:.:ヽ };;;{ ィ:.:.:.ノ≠、7:.:.i!f |
__N バ{:.:.{ i,弋ぃミ≧::介≦f´ぃノ, ト;.:.|j!ハ_,ィ_
〉:::::::乂j |:.:.{ 三彡イ⌒トミ三 _}:.:.:レヘ::::::::::L .劉琨のアホはどこだァ!!
<::::::::::::::::Y:.:.:{_,_ _r 、 んヘヽ ヾ:.:.:.:.:.:.:.:〉::::::::〈
/::::::::::::::::ル:.:.:.:/ /′∧_ ノ ⌒,ィ` 〉:.:.:.:.:.ム:::::::::::;ゝ 余の支配下にある民に
>:::::::::::::::::」:.:.:.:.:.:7 {ゞー―三 ==彡| 」:.:.:.:.:.;,ノ:::::::::( 手を出すとはいったいどういう了見だ!!
ヽ:::::::::::::;ゝ:.:.ノ:.ァ 乂辷 -― 一 _ノ 〉:.:ヾ:.:.ゝ::::::::::r′
ゝ:::::::::r丁!;.:.:.:ー:ァ_,  ̄ 二二 ,J:.:.:.:.:r-゛:::::::::/
〉::::::「 | ゝ彡:.:.:.:しu、_ノ:.:.:.:.:.V:v:.:.:.:.:.:.〈 |:::::::::-'
 ̄ヾー,,L,  ̄j;.,:,ィ:.:.:.:.:.:.:.:.ノ:.:.:ヽ:.:.:.:.:.:.r一 |::;r‐′
く__,\ ̄ム;.:.:.:.:/:.:.;,;,:.:.;≧:.:.:.ゝ √ ,. :-:.' ー ' ¨ :.ゝ.、
〈 \  ̄′ ̄ ゛ / 〉 、_ ,.:´: : : : : : : : : : : : : ヽ.
_ >, \ / 「 N::::::: ,.': : : : : : : : : : : ',: : : : : : ヽ、
,':.:;':.:.:;'.:.:.;'.:./.:;'.:.:|i:';:.:.:.:.:.:.::`、`ゝ
,':.:.i:.:.:.i:.:/i:.:/i:.:ハ:.:l:i:.:.i:.:i:.:.:.';.:.:',
/イハ:!:.:.:l:/ i/ ノノ ノリリハリ:!:i:.:.!:.l
i/!:.:!:.:.;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;l:.!:ハ!
この頃、劉琨は冀州の中山国の民を勢力下に入れ、 ∨|:.:.! ノ/i/ノ
さらに幽州の代郡・上谷郡・広寧郡の民を帰順させている。 ヘ!:| ノ!/′
ヾ!>ー- -- <イリ
自分の管轄下に介入された王浚は劉琨と交戦する道を選択した (;;;;;ソ⌒) ̄`´ ̄(⌒ヽ
ヽ;;=;;/__,,、_/;;`ソ
〉;;;;;;;;ソ:/A.i:l;;;;;;!′
ノ`;;;;;;;;;;i;!___i;!;;;;;ゝ、
(_;;;;;;;;;;;7;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ;;;;;;;;)
` ̄ ̄ ̄´` ̄ ̄ ̄´
- 804 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:36:38.99 ID:f1qH2Gze0
- 【紀元312年頃 晋 幽州 代郡】
::::'''''ヘ-..
冫:::::::::::::::::`ー_
冫_::::::::上,,⌒
/VニニニニニVl
ゝニニニニニニノ_
|ニニニニニニニ/
ヽ_ニニニニニニ\__
ノニニニニニニニニニ`'ャ。,__
,。ャ'´ニニニニニニニニニニニニニニく
_.--_上,,,,,,..-‐ノ' 〉ニニニニニニニニニニニニニニニニニ', ..l1
l 、 」'、ノ`-'"ニニニニニニニニ`゙''゙亡ー-L , 'ニニニニニニニニニニニニニニニニニニ', .l| l1
_..ノ宀'’ニニニニニニニニニニニニニニニ~~''‐ニ-- , 'ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ'., │'‐‐ .l|
./=ァニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ', l/l \,,,,,,. │'‐‐
-/レ彡ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ-┘ l..|-- / .l/l \,,,,,,.
\ニニlニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ_ニニニニニニニニニニニニニニニニニニ', l:lj''ー----‐'´ .|- /
 ̄.',ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ┌ナニニニニニニニニニニニニニニニニニニ.', l.│ :lj''ー----‐'´
',ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ', l 彳 │
,-'''''゙゙ニニニニニニニニニl┐ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ',.│ 彳
lニニニニ',ニニニニニニニl lニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ\ .│
lニニニニハニニニニニニニl lニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ\,。ャ------、
',ニニニ≧',ニニニニニニlミlニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニヽ
,。sニニニニニs。,ニニニノ ',ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ---、
/ニニニニニニニニヽ´,。ャ'',ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニヽ \
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 配下の軍勢及び鮮卑段部にも動員をかけ、
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 劉琨の軍勢を打ち破り、代郡・上谷郡・広寧郡の民を取り戻している
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 805 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:38:54.04 ID:f1qH2Gze0
-
/ :. ィ.;:.:.:.:.:.:.:ヽ
イ:.:.:.:/-|/|∧:;、:.:.〈
リ:.:./ ● く!:,:.:..、
l:.:.l ●/:./ ̄
vヘ - ノ:./ 劉琨は再び争おうとはしなかった。
_,-+ 匸ヘ/V
,《 ヒ⌒j 》、 『晋書』『王沈伝』は、
l::\ l /‖::l 共に石勒を討つための軍勢が互いに防ぎ合ったと記している
|:::::::ト,Vイ:::::|
|:::::::l介l:::::::|
l::::::|人|:::::::l
_,/ ̄ ̄` ̄\
/ /二◎二ヽ ヽ\
/ ルノハヽゝ,ハi 〉 .i
iv、!● ● i i' 〈
まあ、冀州の中山国と常山郡はこちら側にできたし…… lリ〈 ワ i i' リ
_iハ`ーゥ t-ノ i 〈
ヒ/」」」.l/リl ly ,ィリヽ、 ヾ
| l | / `.lシl==j \ 〉
| l ,/ー、{::::::::::/ー、! \
- 806 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:40:03.96 ID:f1qH2Gze0
-
.,、
盛楽 、-' ヘ
,r'`ー-、_;_, ○ 薊 /´ /
r'´  ̄ヽ, ○ ,r'´ r' r‐
} { ,.、_ノ _"7 /
/ r' 太 / 'ー'´
./ ノ ○ ヽ
' { 晋陽 行 'ー、 r'‐-,_,_ィ_
} ●襄国 /ヽ_r' _r'´
{ 平陽 山 鄴 ○ r-'´ 〇 r' '
`ヽ } ○ 壺関○ ○広宗ノ 臨淄 }'ー' '
{ { 脈 r r'
'´`ー-, ヽ / ノ r'
\ 'エ_,.-‐'`ー―‐'―= ‐' .,
 ̄ ̄`ー‐'―'´ ◎洛陽 ○開封 〇 >
○長安 ○○許昌 下邳,ヘ' ヽ
襄城 ○葛陂-v'γ ヽ ハ_
ィ-v○寿春 __ゝ、 `{_,、
,、_ r'○建鄴 -、
○襄陽 `' r' {__'ィ }
,. -――'´`ヽ ,、 , _,.r' __/`
_/ ヽ ,/ ヽ ノ `^ー'`>
_ィvー'´ Z,、 / `ー-,r' } ,. :-:.' ー ' ¨ :.ゝ.、
r-‐'´} {`ヘ ,.:´: : : : : : : : : : : : : ヽ.
'ー'`" `ー' ,.': : : : : : : : : : : ',: : : : : : ヽ、
,':.:;':.:.:;'.:.:.;'.:./.:;'.:.:|i:';:.:.:.:.:.:.::`、`ゝ
,':.:.i:.:.:.i:.:/i:.:/i:.:ハ:.:l:i:.:.i:.:i:.:.:.';.:.:',
/イハ:!:.:.:l:/ i/ ノノ ノリリハリ:!:i:.:.!:.l
i/!:.:!:.:.;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;l:.!:ハ!
∨|:.:.! ノ/i/ノ
ヘ!:| ノ!/′
最後に冀州へ入って来たのが石勒軍となる ヾ!>ー- -- <イリ
(ヘ:::::\i=//:::::/)
{;;\::::::!n/:::::/;/
ト、;;\;;ii;;/;;;;イ
/;;;;ゝ;;;;∨;;;;;;ノ;ゝ、
(;;;;;(⌒)∨/(⌒);;;;)
`´ ̄` ̄ ̄´ ̄´
- 807 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:41:58.51 ID:f1qH2Gze0
- 【紀元312年秋 晋 冀州 襄国】
\ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/
≧ <
-=ニ 城外の堀の補修は間に合いそうにありません!≦
≧ ≦
/Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\
┌冂冂「:|丁Ti ,、,、,、,、,、,、,、,、,、,、,、
乂 |___|_ | X爻爻爻爻爻爻爻爻
爻爻爻爻爻゙ r┐┌iT┤____|二ニ| 水爻爻爻淡淡淡乂乂乂乂
⌒¬爻爻爻⌒ __ |:└└ :|└ L.|.:.:.:.| ̄「 乂爻淡淡淡爻爻爻淡淡淡
⌒爻爻爻爻爻爻T丁「| ||| |: : : :_:_:|_ |.:.:.| | 淡淡淡炎炎爻爻炎淡炎爻
メミ メ爻爻爻父父爻爻爻''|_| _┌Г| ̄卩: :| ロ ¨| : : | | 炎淡淡淡乂乂父炎淡淡炎炎
乂爻爻爻乂乂乂乂乂ミ_ |┌|_冂「 |└二|: : : : : :| |丁T┬L 淡淡淡炎炎淡戀戀淡淡淡
い乂爻父乂乂乂乂乂乂乂≧s。 ,。s≦マ≧s。: :.:|_┌'¨:| ̄ ̄~~||li |¨|_|¨|_|¨||¨||¨淡淡淡炎炎炎炎乢刑淡炎
;';';'乂爻炎爻乂乂乂爻爻爻∠二二| :| |: : : : |:.:. :| I I |¨TT┐ _|二二⊥ニニニ| `````∨L,イシ゚
爻爻父父炎灸炎i爻i爻jノ⌒|┌i | ̄|┌┐:| 卩| ̄\|:.:: :| I I | : | |¨|_| |: : : : :| [] | 000 ∨レ'
 ̄|````爻彡从ミミ'⌒∩ |└' |─|└┘:| ¨¨¨¨¨|: : | I I |_ :| : : : |: : : : :| | ̄L| ̄| || {i:i{
ニニニニニニニニ|i:i| ∪ ∪ | ゙Τ¨¨¨~~:| :|: : | i⌒i | :| : : : |: : : : :|: ∩┐┌┐┌┐┌┤ ,{i:j:}
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|i:i|洲州xx | п | ̄| | ロ :|: : | | | | :| : : : |: : : : :| |::|└┘└┘└┘└‐}i:i:i}_
| ̄| 冂 |i:i:|洲洲洲 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ :|: : | |王王王王王王王王王王王───‐ | ̄|===rノi:i:i{
「 ̄ ̄ ̄ ̄ |洲 ̄ ̄ ̄ _|: : | |¨¨7~¨:| ̄”二¨¨¨“““ ''''| | 辷三|ノi:i:i:乂
_jjjjL ---──……¬冖''' ¨¨ ̄___二二¬三三二ニ|ィシ´ `':, γ⌒ヽ | ┌┴-- _
 ̄ ̄ ̄ ̄__ ‐……¬冖ニ二三三 ̄ =ニ 三三 ニ……===ニニニニニ|_ |  ̄ ̄
 ̄ ̄ ̄───………………ΞΞΞΞΞ = \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:: ────‐ΞΞΞΞΞΞ = ≧ <
: : : : : : : : : : : : ──===ΞΞΞΞΞΞ =≧ 城外に柵を何重にも設置するのだ!! ニ=-
≧ ≦
/Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\
- 808 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:42:48.67 ID:f1qH2Gze0
-
_.,. -‐- ....、
x≦〃〃/ミミミミミ、
/ノノノ〃ヾ⌒彡ミミミミミ、
/ミミル' / __ ヾ彡ミミミミ、.
{ミ'''´ {∠i孑 `ヾミミ毛刈
';ハ, `〕、 Yミ ;:::: ∨ソYハ x≦ ̄ア´ 黒略殿。
}:( くツ1 | っ {::: ーりリ / :::::::/:::::
ヾ:ヽ ,ノヾー'⌒ヽ ヾ Y¬从 〃:.:.:./::::::::::: .今年は南の広平郡が豊作な様子。
`ヽ { √ ̄~`ヾ Y ヾリ ||:.:/ :::::::::::::::
沁ヾ ⌒ :/ /∧::::::::::::::::::::::: ひとつ兵を率いて収穫に行って頂きたく
ハ r::.......,..::/// /:::::::::≧====
'、 {///,//// >'゙´:::/:|幵幵幵幵
`T¨¨´///>'゙´::::::::/:ニ|幵幵幵幵
,..-―∨ /::::::::::::/ :三圦W幵
//////::∧/::::::::::::/ :::三三/八幵
.,. -─- 、
/,;:;:;;;;;:;:;:;:;:`ヽ
,'.:..:.:.:.;;;;;;rrrr、:.:.:ヽ
.l::;ィ'´;;;;' `ヽ。-、ヽ.::!
.{ミレ'"´. ,.. ""`,ィ;;彡.
よっしゃ! {ミ!. i i::i l.:::! l:l .l:! l;;彡
.iト、i i:::iノ:::l/::l/::!ノ:::|
城壁の補修なんてちまちました仕事は性に合わねぇ ヽ入 `VY /l /l
.ト、 `1 ミヽニニ彡'´ L、、、,,_ _./ レ' ..!
ト、. ! Vl ,..ィ´.:j! ',::,,,,,/ ,::′ ,' `ヽ`ヽ`Y´.:./l ``ヽ
| ヽ| 〃/.:.:.:.j!...',;,,/ ,::′,,,,,........リ ノ.:::l / .l.:.:.:.:./ト、
,.ィ´ヽ ノ/ / ;;;'''゙゙゙゙`,.''''゙゙゙´ {: :i i!.::! ゝ ' /.ィ´ `ヽ
ト、/ ト、, ´/ ./:::'' .人 ..:;;′ .人 .:i: :.! i!:::!.:.;.ィ彡'´ ;; .゙、
- 809 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:43:43.42 ID:f1qH2Gze0
-
,ィz=ミ、
rl fム>〉::::}
j」 _ _〈勿くこi
_ 斤夭f批`}_)¬<_ノハ 〉 お前ら!
〔_7 7{ f⌒ヽ<ニミー个z≦升/
/i/ィ.人 /  ̄`ヾアr‐' ̄ ̄l__┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨ 穀物の収穫に行くぞ!!
_r≦ニ∨/f∧Vな≧{ /> ミ辷ノ r――こi〕ト,
/∠V⌒7 /`ヽ l ト毛vノ __l-( >--ィ\三ニ三ト、ハ
{イ{ 〕C// 〉ifハ (⌒Y´`{/=)ニ≧ニニ{‐{≧===ヽ} 〉 (´⌒(´
Vト个-く シイ/`fこrヘ>イ==〉⇔ムV{斗z∠ ノイ/ ≡≡≡(´⌒;;;≡≡
..`<ニ> ' ` ー==` ー‐===' <ニニ> ' ⌒(´⌒;;
|\_/ ̄ ̄\_/|
/\ /\\_| ▼ ▼ |_/
ヒャッハー! ./ /\ \ \ 皿 /
())ノ__ ○二○二⌒/../
/ /||(二ニ) (___/../ 几l ┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
γ ⌒ /|V||彡Vミ/⌒_ノ二二ノl0
|\_/ ̄ ̄\_/| l| (◎).|l |((||((゚ )/⌒/||三三三・) || (´⌒(´
/\ /\\_| ▼ ▼ |_/ __ ゝ__ノ  ̄(___) ̄ ゝ__ノ≡≡≡(´⌒;;;≡≡≡
/ /\ \ \ 皿 /  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄(´⌒(´⌒;;
())ノ__ ○二○二⌒/../
/ /||(二ニ) (___/../ 几l ┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
γ ⌒ /|V||彡Vミ/⌒_ノ二二ノl0 腹が減っては戦が出来ぬってな!!
l| (◎).|l |((||((゚ )/⌒/||三三三・) || (´⌒(´
__ ゝ__ノ  ̄(___) ̄ ゝ__ノ≡≡≡(´⌒;;;≡≡≡
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄(´⌒(´⌒;;
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 『晋書』『石勒載記』によれば、
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 襄国に入った石勒軍は城の補修を行うと共に近隣の郡県を攻撃。
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .冀州の郡県の塁壁を多く降伏させ、襄国へ兵糧を輸送させたという
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 810 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:45:26.94 ID:f1qH2Gze0
- 【紀元312年秋 晋 冀州 広宗】
,..r;;: ( 人) ) ,;`ー、 | ヽ丶
ヾゞ、 ゞ'´ '`´ `ヾ、 ─|─
-‐':、ゞ'`` ,l / | ヽ
ヾ、 ゞ;;. ,r-、 `ヾ、 ヽ、
\__人_人从_人_人从/ , rヾ ,r!/r'ヽ '` \ _|_
_) (__ _,,,.,ノ、_ ヽ, `ゞ;; ;:、 /|
) 石勒軍ッ!? ( ,r‐'''" ,.r ,イ彡ミミヾ、 `` ´;;i
 ̄ ̄) ( ̄ ̄ __,.;;,ィ'´ ,:;;;;彳彡ミ;j`、 `i;:、 オ
/⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\ ;; ヾ、彡;;;ノリ;jjjjj;;;jr' i . ノ;;:'' `゙`、 ``ー、
彡冫;;il;;;ミ;;;;;y;レ ,t'´ ,.、ー、 ゝ ォ .__
;'イ;;;'ヾ``ヽ、ィ;;i ,ri'´ ヽ ヾノ ,ry' il'Y゙r ヽ、 ∠_::_`ヽ
j'´ '´ '´/ゞ';;::`´ヽ ``´ー ゙i ;;: ,r' ) ,r、 /l {_r.大=z_>:}
/ ,;:' '´/ ー≡;i{、 /ヾr'´ ,. '`;;:、 〉ゝ .i ̄::(__ト||.|}.}{.{|.}7||:|//
ーr-、j ,! ,;',;'ィ;;:イ''``ゞ、_,、-‐'´ヽ:;/ 、 ``ヽ ;:、 `' (´ ..ヘ、___).|ー=┴幵:」._/l
,,:' ``ゞ、,;;ゞ、 "´イ ,... `'彡 ,/´ `ヾ、ヾ ' ー、 ii;j `i;;!'´ニil';;;;ゞr.__ト
' ー‐─ ,rー'゙ー─-、_j;:r'´ ヾ,ゞ 、 ゞ,ミ;:l;;l ,! ,!,i;;'´¨/
\_人_人∧从_人_∧_人_从_//-‐;;'"} ``ヾ、 ノ ,;;;: (i,;)))、,,:;!、__,:};!_,.、l
) > _,,,ィ、 i 'ヾ人 、}( / ノ ,r'i r'"ヾ-‐i‐-:;イ, / ヾ
< なんでここに!!? >,.r'´,ィ'l、 _ィ;;、 、,.ミミ'´ ,;:'´ハ '´ ,j ,r' }ミ,r;}ゞ‐'─l:::.i ,jl
< ( ;'´イ'´ト、_ j (_,r'´(`'´`ー'´,ノ i; l (`'´ Y´ ,イ≡=‐-ゞ、,r'
/^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^ 彡;:、 }ヽ、'´ ` 、,;{ ゙レ ,ゝ' i;;;:: ,;:li三ミ;}jlK
'i ,r'"´,;ゞ、_,.イレ'゙、 ,.{ i' ) ,イ ;;;;;;jk三ミ}゙kiヾ
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ また、『晋書』『王沈伝』によると、
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 石勒軍は王浚配下の祁弘を広宗で殺害している。
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .深い霧に包まれた所を石勒の軍勢と出くわしたという
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 811 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:46:44.93 ID:f1qH2Gze0
- 【紀元312年秋 晋 冀州 襄国】
, --──-、
, イ / ヘ ト 、
i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i
ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ .張賓殿。
| ヽ ' _ ` イ
l l ´=` l 襄国の水源が枯れております。
ノ ヽ _,、__ノ
_, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、 如何致しましょう?
/;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_
丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| __,ィ7ア´ ̄ ≧、
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: rf⌒/{/ // _r'⌒ト==彡⌒ヽ
}ト ミwー┴‐一'´ ミ==≦ │
. } } __,r―一 }二 ミー--|
. {´厂 }'"´ ミ==― ___|
V j八==r‐tチァ  ̄ト--- 、{
なんと。 `モtッ } ト ̄` } ミリハ |
厂} ー {_ ,ィ'⌒}ミク ノ} リ
この大事な時に。 八 >ーへ__ |(し'| l |
. Y_,rーーミ、} | ハ从{
悠長に他の水源を探す時間などないぞ | -=ニT } |
} \ j_ イ ̄ ̄ ̄
| / /
. __|___/ /
/ / { / | / ̄ ̄
. / /\__}____| /
- 812 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:49:01.13 ID:f1qH2Gze0
-
|:::::::. 〉 ''^~ ̄ ̄~^'' 〈 .:::::::|
「⌒^~7 ´ , / , `丶 :/
/ハV/ ′ ´, V/,
⌒{. . ′ 〕 i| ', ´, , V/,
{. | 〕 八 ', i| ´, } }
V/,__/ `、. ', _八_ノ乂 〕./ 石勒将軍から聞いたが、水源が涸れたって?
V/,  ̄~゚"'' `⌒¨´ ̄''"゚~ ̄ .〔
〕/∧抒尖ミx、 jI斗劣抒 ./〔 三日間待ってくれれば、
V/ 込 乂ツ 乂ツノ //〔 .あたしが龍に命じて水を出させてやるよ。
\∧ ' ∧/
, 圦 、_ -=ニ^ソ ノ⌒ V/ ちょっと耳を貸してくれ
/ /: )>。 ィi「V/ V/
/ /. . . . . ]Iッ。,,_ _.、<⌒. . .V/ V/
/:/ /. . . . . . 「 ̄ヽ / ̄].. . . . .V/ : . \
/ / . ._,,.. ‐ノ Y ]Iッ。..,,_ .V/ ,ィ彡彡 ``` ゙``゙`ヾ、´゙´ ミミミミ
/ //⌒ヽ 「 ̄ ̄~^''〈 〉''^~ ̄ ̄] ̄ ̄ .ィ彡彡 リ :} ミミミミゞ ̄⌒ヽ
. ィ彡彡' { U ヾ 〃 U } ミミミミヾ. \
__ ィ彡彡 ヾ⌒≧x。、__川 廴,x=≦⌒ヾ; ミミミヾ≧x.
/ :| ィ彡シ豸 仁・ニ戈ミ 豸ニ・ニ戈' ミ气ミzニニム
/ :! :!7ィ彡ミ彡 亥≠ ー=彡, } ミ= ij :}i| :| /心ニム.
仏図澄殿が儀式を行って、 / | :|/刈ミ ヒ〈 《: 〃 j } jリ ノ;{ Yハニム
人の目を引き付けている間に水源を確保すると? / .i| :|/彡シヽ、:{ :}. 八 廴ノ入 'ー::U::/ イイ ハ }/ハニニ
ウマ ./ .:i:i| :l./从乂 i:i}: | ァ'´;/仆ー仆、 `ヽ :; | :川 ノ .,'//}ニニ}
仏の教えは存外色々できるのですな ____/ .i:i:i:{ :{//从乂叭 J し∠二二二戈ヾ} :} ////ニニ
`ヽi:i:i:i :i:i:i沁 ['/,}从//ヽ .-‐…‐- ./ .////ニニ
.Vi:i: :i:i心, マ/:ハ //心 ./ ////ニニニ
.Vi:i:. :i:ハ マ./ハ //心 .:::. // ////二二二
[:i: i:i:i:} :}//;ハ ////人___,.二.,__,//
───────────────────────────────────────────────
/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー この時期、仏図澄が襄国の枯れた水源を
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 安息香を焚いて呪願数百言を唱え、三日後に復活させたという話がある。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l }
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 『晋書』『仏図澄伝』に弟子数人が水源にいたとあり、
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .彼らが水源確保のために土木工事を行ったのかもしれない。
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 昔の仏僧には、行基や空海のように土木工事の知識を持つ者もいた
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
───────────────────────────────────────────────
- 813 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:49:54.31 ID:f1qH2Gze0
-
_.,. -‐- ....、
x≦〃〃/ミミミミミ、
/ノノノ〃ヾ⌒彡ミミミミミ、
/ミミル' / __ ヾ彡ミミミミ、.
{ミ'''´ {∠i孑 `ヾミミ毛刈
';ハ, `〕、 Yミ ;:::: ∨ソYハ x≦ ̄ア´ 平陽へこちらの状況を連絡した所、
}:( くツ1 | っ {::: ーりリ / :::::::/::::: 石勒将軍を都督冀・幽・并・営四州雜夷征討諸軍事にすると。
ヾ:ヽ ,ノヾー'⌒ヽ ヾ Y¬从 〃:.:.:./:::::::::::
`ヽ { √ ̄~`ヾ Y ヾリ ||:.:/ ::::::::::::::: .加えて、冀州牧・幽州牧・東夷校尉・上党郡公にするとも。
沁ヾ ⌒ :/ /∧:::::::::::::::::::::::
ハ r::.......,..::/// /:::::::::≧==== .簡単に言えば、河北は将軍の好きにしてよろしいと
'、 {///,//// >'゙´:::/:|幵幵幵幵
`T¨¨´///>'゙´::::::::/:ニ|幵幵幵幵
,..-―∨ /::::::::::::/ :三圦W幵
//////::∧/::::::::::::/ :::三三/八幵
ヒ´ミ仆爪// j } /ノ ハ `ヽ、ミ≧=-ゞY、_
圦ミfソ ̄} } / ,' __ \ミ下千f=-仆
ミ }}ソV i/ ゝ Vゝ斗イ、ヽ ヽミ仆≧=}}
乂./ / 三ミ  ̄ ',{ ハミミ _ソ
圦{ 辷i ≧=- } }ミ彡 .Y
人、~ハヽ ‐ イ j iミソ ~イ /
与しやすい男だ Y、 ', ゝ-=__, ', V /
ハ /`´__ ', i≧=´
', 壬//≧=- } }////
.i Y { ///´⌒
| { }, イ/////
.{ ヽ-=≦≧=-、-=≦///
.',Y//////////////イ
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/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 劉聡は襄国へ入った石勒に対し、事実上河北における行動を黙認。
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l }
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 営州というのは、
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .山東半島から遼東半島の地域で、晋の州制で言えば青州と平州を指す
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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- 814 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:50:42.55 ID:f1qH2Gze0
-
|\_/ ̄ ̄\_/|
/\ /\\_| ▼ ▼ |_/
/ /\ \ \ 皿 / 申し上げます!
())ノ__ ○二○二⌒/../
/ /||(二ニ) (___/../ 几l ┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨ 鮮卑段部の軍勢が冀州へ入りました!!
γ ⌒ /|V||彡Vミ/⌒_ノ二二ノl0
l| (◎).|l |((||((゚ )/⌒/||三三三・) || (´⌒(´
__ ゝ__ノ  ̄(___) ̄ ゝ__ノ≡≡≡(´⌒;;;≡≡≡
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄(´⌒(´⌒;;
ヒ´ミ仆爪// j } /ノ ハ `ヽ、ミ≧=-ゞY、_
圦ミfソ ̄} } / ,' __ \ミ下千f=-仆
ミ }}ソV i/ ゝ Vゝ斗イ、ヽ ヽミ仆≧=}}
乂./ / 三ミ  ̄ ',{ ハミミ _ソ
圦{ 辷i ≧=- } }ミ彡 .Y
人、~ハヽ ‐ イ j iミソ ~イ /
来たか Y、 ', ゝ-=__, ', V /
ハ /`´__ ', i≧=´
', 壬//≧=- } }////
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| { }, イ/////
.{ ヽ-=≦≧=-、-=≦///
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/.:.:. \
/:,:.:.: / ヽ \
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 石勒軍が襄国の防御を固め、
/イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 近隣から兵糧を集めたのは対王浚・劉琨に備えるためである。
N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j
ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .先の張賓の予想通り、秋の間に王浚の命を受けた鮮卑段部が来襲した
`ヘ:ゝ .' 小/
ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
_, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
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