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やる夫が正史を書くようです56
507 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/09/01(木) 20:00:24.97 ID:R1MzMjch0 まあ北魏の国史事件みたいに族滅者大量発生みたいな事には流石にならんだろうけど 下手すりゃ中国共産党自体が先に潰れるかもしれん、習近平も外交のヘマ多過ぎるし
508 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/09/01(木) 20:40:10.19 ID:7QiahZh90 「ジャイアン」「くまのプーさん」「習肉まん」といったあだ名や揶揄が検索規制に掛けられていたり、 口にした人が懲罰されていたり、それでも新たなあだ名が誕生しているのを見ると、文字の獄の伝統は半端でないと思う
509 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/09/02(金) 07:33:09.52 ID:8JhQpfN1o >>505 何しろ講和の仲介しただけで沿海州かっさらっていった国だから……
510 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/09/02(金) 12:45:31.69 ID:9/ws2C5u0 文字の獄って意味が無さ過ぎる気がするけど独裁者には必要な理由があるのかなあ 朱元璋はただの口実で有力な臣下を殺しまくりたかっただけだろうけど
511 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/09/02(金) 18:35:19.19 ID:XJ1fbKWL0 羊献容と劉曜というと略奪婚ってイメージ持ってたけど、 泰山羊氏と匈奴劉氏の括りで見ると、後漢末の蔡琰と左賢王の婚姻とかもあったし、 羊献容と劉曜も西晋期に交流があったりしたのかな?
512 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/09/02(金) 20:26:30.32 ID:2xLMphPD0 >>509 あの時ロシアに沿海州取られたのは今の中国には痛恨の極みだったな あれで中国は日本海に出れなくなった
513 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/09/02(金) 20:58:50.61 ID:0ds/Swz/o >>510 ハゲ周囲が気にしなくてもは本人が気にする ソースはワイ
514 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/03(土) 14:03:21.44 ID:T7KiUrVE0 - - ──ー - -、 /i ,.-‐''"´ \ i\ l \_/ _,, ,,_ ヽ、_/ l l ::::::/ ━━ ━━ ヽ::: l >>511 ヾ_,;;;l , , , l;;;__ジ .>>1 で暇そうにしてた人に聞いてみましょう | i ̄i ̄i ̄i """ | l . ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ .l ` 、 /⌒⌒i /⌒ヽ / `/ | | \ / _/,'  ̄  ̄ 9{_ {゚>‐一 ¬ ̄ ̄`ヽ、 j. \ / / { \ { ヽ / ヽ { ヽ、 \ l ヽ〉. i 身分の低い女性を ./ ∧ l__\ 代ー 、ヽ | | 権力者の養女にして胡人に与える例は昔からありました。 { { X´l ヽ\} \_ヽ | l ヽ \∨ ヽ __ | ! ただ、身分の高い漢人と胡人が通婚関係を結ぶ例は、 \小. ィ= ´ ̄ ` l ,′ 私がいた北魏前期でも君主と亡命皇族の例ぐらいしかありません。 .l } ' ,' / |:八 ヽ _フ / / 私が死んだ後にこうした事例が発生し始めたらしく、 l 个 、 ィ/ / 鮮卑貴族に渋々娘を嫁がせる漢人士大夫の話が出てきます l / _>r 'チー/ / _ ! !/ } │ / , <_ _, イ´/ ヽ /\/ヽ { __ノ/⌒ヽ./ / /7'´ / l ./ \ハl ∧_ノ X /{ ヽヽ __j ヽ _// / / / l / ノ / ∨〃 r'  ̄// / { ,/ │ / { /ヽノ ∨
515 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/03(土) 14:05:30.16 ID:T7KiUrVE0 , ' 兮ヽ、 rp――'´ ` ー―‐p、 | ,. - '゛ ̄ ̄ ゛ 'ヽ | レ \. ト、 / / ! ! ヽ | ハ / .:! | ./: ハ ! ! ! レ | 〈 :.::|斗ヤT ト、 | 'T广 ト、| | ∨ :.:|V,斗=ミ ! ヽ:| r=rミ :!:| ! .:| \| :.|イ ト、:::| ! ト、::i} >| :! :.::| その漢人士大夫曰く。 |\|ヘ弋_,リ 弋_ソ / :! :.:.| | :ハ. ' / .:.!:.:.:.| 「才能は悪くないが、姓名が重複しているのが恨めしい」 ヽ :.人 Y フ ,ィ .:..!:.:/| _ _ヽ:.:.|:.> 、 ` , ィヽ:/:.:./.:/_リ / ` ヾ.:ト、_|`ー ニ- 'ト、/ ::./ >^ヽ / メ! \,.⊥、// ./-、/ \  ̄)ヽ、 / ヽ /|じ}| /'´ | _ -‐‐/ .r-く \ / /:..:.ー':V ! / | - - ──ー - -、 /i ,.-‐''"´ \ i\ l \_/ _,, ,,_ ヽ、_/ l l ::::::/ ━━ ━━ ヽ::: l どゆこと? ヾ_,;;;l , , , l;;;__ジ | i ̄i ̄i ̄i """ | l . ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ .l ` 、 /⌒⌒i /⌒ヽ / `/ | | \ /
516 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/03(土) 14:07:33.76 ID:T7KiUrVE0 _ /0\ __/ ___\__ |°>:::::::::::::::::::::<| l/:-‐…‐-.........._:::.\ /.::::::l_:::/::::::::_::}::`ヽ〉 l:::::::::|_//:::/__/:::::::/ l::::::::「ヒ「  ̄ ヒ「丁:_/ 相手の鮮卑貴族の姓を「歩陸孤」というのですよ。 l::::::::| ,, ' 爪「 ヽ:::::ト - ィ:::::リ 姓名が重複云々は、 _ >|[ ̄≧i〔`ヽ::厶_ 三字の姓を用いていた鮮卑の事を指しています。 { _`>く \,.=《`ヽ( } ∨:::(___,ハ ∧:::リ\ ∨[_ 胡漢が共存し始めた時代ですらこうなので、 {:::::::::::\l\/ Y^ヽ \ 入 .西晋末期の劉曜と羊献容の関係など略奪でもなければ成立しません。 }i::::::::::::::::\{_んヘ. _ノし'^Y::ヽ 八:::::::::::::::::::}::::::::::::::::}::::::::::ノ::ノ 劉淵と昵懇だった太原王氏が娘を嫁がせていないのが良い証拠でしょう `ー┐::::-‐f个‐--‐ '^ T::::/ l:::::::::::|ヽ\ /.::::{ _l:::::::::::| {::⌒i - - ──ー - -、 /i ,.-‐''"´ \ i\ 劉曜氏はそこらへん上手くヤったんでしょうね。 .l \_/ _,, ,,_ ヽ、_/ l .l ::::::/ ━━ ━━ ヽ::: l 略奪婚のくせに夫婦仲良かったとか。 ヾ_,;;;l , , , l;;;__ジ | i ̄i ̄i ̄i """ | やはりイケメンは正義? .l . ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ l ` 、 /⌒⌒i /⌒ヽ / `/ | | \ /
517 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/03(土) 14:11:29.40 ID:T7KiUrVE0 /.::::::::::::::::::::// ....:::'^丶、 ::::::::::::::::::::// /.::::::::::::::::::::.\ ::::::::::::::/o /_... -‐……‐‐-\ -‐:::::::::\ /.:::::::::::::::::::::::::::::‐-....... _〉 ::::::::::::::::::::\/::::::::::::|:::::::::::/:::::}:::}::::::::/ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|::\:/:::::/:::::::::::/ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|//\/_/::::/ 士大夫たる者、誰が好き好んで夷狄に娘をやるものですか。 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| ̄{::丁 {  ̄ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| ゝ´ 、_ 鮮卑貴族の話の後に漢人と胡人の通婚関係が増えたのは、 /⌒丶:::::::::::{:::::::::::::| } .当時の権力者の意向による所が大きかったのもあるのですが…… \::::∧::::::::::| ,′ ):::::∧:::::::| ∠ア/ .……彼の漢化政策の一端だったのはまず間違いないでしょう -‐…‐< |/`ヽ:::::| / :::::::::::::::::::\ ';:::| ̄ ̄ :::::::::::::::::::::::::: ∧| :::::::::::::::::::::::::} 〔 {:{) :::::::::::::::::::::::::}  ̄}`ヽ - - ──ー - -、 /i ,.-‐''"´ \ i\ l \_/ _,, ,,_ ヽ、_/ l l ::::::/ ━━ ━━ ヽ::: l ヾ_,;;;l , , , l;;;__ジ 股間の融合への道は遠いんですね | i ̄i ̄i ̄i """ | l . ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ l ` 、 /⌒⌒i /⌒ヽ / `/ | | \ /
518 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/09/03(土) 15:11:25.82 ID:DZ9WAJWW0 >>1 さん、>>511 に返信ありがとうございます。 この>>1 のAAの人って、北魏でも有名人のあの人だよね。
519 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/09/03(土) 15:16:13.06 ID:58iQxRQr0 あの人なんなんですかね 漢民族至上主義ならそんなとこいないよね…?
520 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/09/03(土) 22:44:14.67 ID:7x/WoGBF0 偏見ありまくりの史書書いたおかげで北魏研究をややこしくしたせいで 後世の人間にまであいつ殺してえわとまで言われた奴か
521 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/09/03(土) 23:19:42.78 ID:CxY+gh7S0 いや、その人ではありません。 この人はもう名前出てます。北魏の崔浩ですね。
522 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/09/04(日) 00:46:52.10 ID:5es02Vzh0 あんだけ熱心に漢化政策した北魏も末期は爾朱栄、宇文泰、高歓、独狐信、賀抜勝と賀抜岳兄弟 慕容昭宗、宇宙大将軍、斛律金斛律光親子と脳筋とキチガイを量産しまくるというオチ
523 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/09/04(日) 00:53:14.14 ID:HxSaEPqT0 漢民族に脳筋とキチガイがいないといつから誤解していた?ww
524 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/09/04(日) 12:27:04.97 ID:g7AvEIAEo >>516 この話で言うと東晋の明帝って母親が鮮卑(恐らく漢族化した鮮卑)なのによく帝位につけましたよね。 王敦からも「クソ鮮卑」とか揶揄されるくらいバレバレだったのに。
525 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/09/04(日) 23:41:19.15 ID:ZVPBSpdv0 賊軍に官軍が殺戮されて婦女子が凌辱されるなんてそれなんてsenkaだけ辛いね 賊に降伏したら生き別れた娘が賊の妾になってたとか頭壊れる
526 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/09/04(日) 23:42:14.03 ID:ZVPBSpdv0 sage忘れスマソ
527 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/09/07(水) 18:27:56.51 ID:cXanDHqe0 >>523 その漢族のキチガイの極みが五胡十六国時代の呂布の冉閔だな
528 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/09/09(金) 15:38:40.96 ID:Zq7J4R4gO やる夫スレでやろうとしたらR-18G不可避の北斉すき
529 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/09/09(金) 21:26:05.75 ID:J8JYyczbo >>528 やる夫スレでやるとしたら、高長恭のキャスティングは?
530 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/09/10(土) 15:45:16.42 ID:mfZnBrCzo シャア?
531 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/09/10(土) 20:30:38.30 ID:ColJKI390 高長恭もだし北斉は慕容紹宗、斛律金&斛律光親子と将軍は有能なの一杯いるんだよな 宇宙大将軍とか言うとんでもないネタ武将もいるけどww
532 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/09/10(土) 22:13:02.05 ID:gpchuRVeo 文宣帝も酒癖女癖は最悪だけど武将としては超優秀なんだよなぁ
533 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/09/11(日) 10:54:11.91 ID:TOvIjILf0 南朝梁じゃヤンのモデルになった陳慶之が内乱続きの北魏相手に一人奮闘して洛陽陥落させた頃だけど 北魏の変態武力キチガイ共が編隊組んで攻めてきたら陳慶之でも流石に無理だろうな
534 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/09/11(日) 11:21:49.95 ID:1xVsPge20 いつまでダラダラダラダラと先の時代のこと喋ってんだよ 作者がどの辺まで書くかはわからないが 関連が深い五胡十六国・南北朝時代の話とか普通にネタバレの類だろ
535 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/09/11(日) 17:09:13.95 ID:cpPLeao5o 予定では、溥儀が紫禁城から追い出されるまでかとww
536 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/09/11(日) 20:03:47.75 ID:Sc3lqWUN0 ネタバレは禁止なので作者の贔屓球団の広島がCSに行けるか議論しなさい
537 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/09/12(月) 12:34:02.29 ID:410qDzq50 中日じゃ無かったっけ 読売最下位というレアイベントを起こせるかどうかは、ドラゴンズの双肩に懸かっている
538 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/09/12(月) 12:38:10.81 ID:410qDzq50 ここに来て燕軍に再度マジック点灯。 珍しく星軍がマジック対象だが、夏場マジックが消えて怪しい雰囲気になりかけたところで、 きっちり直接対決で粉砕したところに燕軍の貫禄を感じる
539 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/09/12(月) 22:21:28.42 ID:1sop8JPm0 正直南北朝末期の三国志第3ラウンドまで来たら終身名誉ネットの玩具の 宇宙大将軍のせいでネタバレも何も無いと思う
540 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/09/12(月) 23:04:25.71 ID:dxwIE5K90 中華がやれ三国鼎立の八王の乱の永嘉の乱のとで大動乱ノンストップな一方で 西の果てでもローマ帝国が三世紀の危機でしっちゃかめっちゃかになってたんですよね (永嘉の乱の頃はやっぱり帝位継承争い真っ最中で、この少し後にコンスタンティヌス1世が再統一する) 当時は寒冷化による民族移動の様相もあったらしいし、やはり北半球全体で動乱の時代だったのかしら・・・
541 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/09/13(火) 00:16:57.05 ID:UOEsuHQP0 乙です ぶっちゃけ王衍さんが戦犯扱いされるなら張華はもっともっと戦犯扱いされ無いとおかしいような気がします
542 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/09/13(火) 00:35:57.21 ID:LnBbjeTy0 張華が殺されたのは作中時間軸の13年前だが、もう遠い昔のような
543 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/09/13(火) 06:13:21.81 ID:GCpuLtFc0 この大敗北はもうちょっとどうにかなったんじゃないかという気がするのがな 無能が罪ならないのは平時のみ ただし、進んで世を乱した八王の陪臣どもよりかはマシ
544 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/09/13(火) 16:39:56.57 ID:pdCUzre2O 王衍さんは何がしたかったのかいまいちわからん 別に出世したかったわけでもあるまいに
545 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/09/13(火) 19:58:38.73 ID:4bmx/fYB0 なんとかしないとなあと思ったけど別に何もできなかっただけ
546 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/09/13(火) 21:16:29.22 ID:RivcC5J00 同じ王氏で何とかできそうな王導と王敦はとっとと江南へ高飛びしちゃってたしなあ
547 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/13(火) 23:17:11.06 ID:HiVPEx5N0 - - ──ー - -、 /i ,.-‐''"´ \ i\ l \_/ _,, ,,_ ヽ、_/ l 神宮花火大会は大盛況でしたね。 l ::::::/ ━━ ━━ ヽ::: l ヾ_,;;;l , , , l;;;__ジ .前の打席でもう次回って来ないと思って、 | i ̄i ̄i ̄i """ | .55号見逃しちゃったのは内緒ですよてへぺろ。 l . ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ .l ` 、 /⌒⌒i /⌒ヽ / HRトップの中日選手まであと四本か `/ | | \ / r、 ∧ { ヽ, _ _ { } <><>´ ` ゝく / 、 \ / 、/ヽ \ ヽ { /` \ \ } l イて武 弐≒=テ l l ト乂ツ 乂シ ノl l また立浪監督の熱い打撃指導が始まりますわね ' ,i l ' l / / ゝ、 iコ し / / 〈 { { `ー,=t-ィ=<7 { ', レヽ、| /{ {-/ /~{,イ l ', .{ ( /:L_北__イ ト、> ト、} =≦三≧= {ヨrー、__{三三{ l γ⌒丶ヾニ三ニシlノ ゝ-- 、 __ノ ノ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 又 ̄ ノ, E央ヨ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄
548 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/09/14(水) 23:39:41.66 ID:huGCIBKk0 立浪の熱い指導(意味深) 漢族虐待おじさんの石虎もビックリな指導法なんだろうなあ(白目)
549 :以下、VIPにかわりましてVIP警察がお送りします [sage]:2022/09/15(木) 02:47:12.28 ID:SDZ92xO/0 VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
550 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/09/15(木) 02:48:58.29 ID:JBLve8He0 現役時代の実績的に、中日球団にとっては満を持しての監督就任だったはずなのに これ自体が失敗フラグだけど
551 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/28(水) 00:28:05.66 ID:yx70a5820 【何かがおかしい】 /: |:| /: : |:| /| {: : ノノ―-ミ. //| /:::. /<ニ只フ: : : ̄~"'</:ノ {\ .:/ :::| / : : : : : : /: : : : : : : :\:\ ',:、\ ..:/ . :::| /: : : : : : : :./ : : : /: : : : : : : \ , い::::\ ____// . : :/ |.: : : : : :. :./ : : : Λ: : : : : : : : : :.′ } }::::,。o∞∞o。::::::\. . : / |: : : :|: : : :|: / : / : : : : : : :|.: :| /}"´:::::::::::::::/ ̄ \:\/ |: : : :|: : : :|/ : : ⌒ヽ\ : : : : |: | :| < /--く::::::::::::{ x-ミ}:::::} |: : : :|: : : :|:T^付ド \⌒:|/: ノ {レ'´⌒\:\::::::\人f戀:::/ |: : : :|: : : :| t::ツ ィ付T>/ /. . . : .. \:\:::::\/∨ハ /|: : : :|: : : :|:: 、t:り/:| ./'´: :'´`丶 V∧___//::::| . 石勒。 /: : : : : |: : : :| r 、 :: 八 | 人. : : . .ノ;;;;;;) xく二二二/:::::: | /: : : : : : |: : : :|\ V__ノ イ.: :| .ゝ人..::.. 人_ . :/廴)∨∧ ::::::::::::::_| .恐れるに足りませんわ /: : : : : : : |: : : :|\:\ _ <|::|: : :.| { :::::::: } :/\:::. ∨∧:::::::: //| /: : _rー< |: : : :| /7 ::::::::::: |::| : :| ゝ _,_,_ノイ:/Y'ヽ\__|:| |::::::::〈/ | / /: :/ニニ辷: :|: : : :|\/⌒〉:::::::: / : : | / ̄八 } }{ : }^ヽ\ノ::::::/ l /: : : : :/ニニニ辷|: : : :| )]_( 辷L/ : ハ| /^ヽ/ Y⌒"'''⌒Yノノ゚◇く l /.: : : : :.|ニニニニ」|: : : :|/| \ 辷/ : / ノ />-'´ |\::::::::::ノ¨´_ノ}\\ l |: : |: : : :| 二二二 八: :.Ν 八 )>辷| :Λ // | i `¨¨´| ̄:: : } \\U |: : |: : : :|ニニニニニ\| ∨| \>辷|/ニ\ // i| i | | 、::: ハ.:.:: :\\ ※遅くなりましたが、9/30(金)の22:00頃から第百二回の前半部分を投下します
552 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/09/28(水) 15:04:41.65 ID:ej2Zfv3b0 待ってました!
553 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/09/29(木) 20:46:36.93 ID:HOplyvDy0 恐れるに足りない、取るに足りないと言われた輩がどれほどの事件起して、どれほどの大乱で跳梁跋扈したと思っておるのかね。所謂、評価なんて今から見える評価に過ぎないのかもね。
554 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/09/29(木) 22:10:52.02 ID:40FYD1c80 石勒も仏教徒にしちゃえば恐れるに足りなくなるってこったろ もうこの頃には儒教が完全に腐り果てて人々から必要とされなくなってきた時代だし
555 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/09/30(金) 18:50:20.75 ID:b8u01AxVO 実際の仏図澄がどんな人物だったのか詳しく知らないけど石勒を手玉に取っててもおかしくなさそうなイメージは正直ある
556 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/09/30(金) 19:24:56.35 ID:j+nmBZBH0 五胡十六国時代の董卓の石虎にまで慕われてたって言うし 仏図澄も余程の聖人か天才詐欺師なんだろうな
557 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/09/30(金) 20:21:07.68 ID:jw7hBHOx0 同時期のローマ帝国もそうだけど、乱世が続いて武人上がりで教養の乏しい君主が続くと 教養のある宗教家や学者に逆にイニシアティブを握られるケースというのは容易に起こり得るのかな
558 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 22:07:24.02 ID:pOgLTrWS0 ※22:30から始めます
559 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 22:34:15.31 ID:pOgLTrWS0 -‐=¬ -―…―- / | / . -‐====‐- . \ / x==ミ (⌒) ┐ \ /{ 〈/¨¨⌒ー‐ |: ー┐ / / /ゝ=-/  ̄ ̄ ̄\ 八 ∧ / / /O / / / \ \_/O / ゚ ///ト/ // } ノ{´ { o| / |_f「‐┘/│ r==トミ ./| ノ },//⌒ヽU / / Y^Y ∨| :| 圦_爪`ヾ | :/「 ゝ'^{ ; / / / 八_ノ 八:| \ン |/:│0 / / ./ ⌒¨¨ア / 〈∧〉 ! \ 厶イ x≦ /〈/ 「やる夫が正史を書くようです」第百二回。 ー=彡 -‐ァ / \’ 〃厂 /{ / / /i/ ′ |\ 〉' //〈 .今回からは魏晋の士大夫の /Y ∠ ´ / /::. | - .::/ |⌒´ その後に関するお話が主となります。 / |/'^⌒ 厶イ ∧ :ト. ` ..:::::; | /{ /^ー‐=ニ /└'f^Y ∧ | ..< / ,人 .もうしばらくお付き合い頂ければ幸いです . /Y__,,.. -=ニニニニニニニ% \ .::≧o。o个./; /\{ ‐=ニニニニニニニニニニニ ∧〉≧==く} ⌒^ 厶イ ニニニニニニニニニニニニ∧〉⌒Y Y,〉=- ニ^ir=ミニニニニ|ニ 〉〉ニr=ァ 〉 :}| }|∨ニ=‐- ニイ/ニニニニニ|ニ://r=く=\\ \rノ, }ト.ニニニ =//ニニニニニニ/fア¨ニニ 丶.\ //ニ%ニ:/ニ //ニニニニニニ//ニニニニニ=-\__/ニニニ%/ニニ . ニニニニニニ//ァニニニニニ{{ニYニ}}ニニ∨ニニニ
560 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 22:36:09.70 ID:pOgLTrWS0 【紀元311年6月 晋 首都 洛陽】 ____ i√i¨}==、 __ィf===========ト丶 /i} 从 i|:i} ー 、 {辷ア'¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨}i}\丶 ,乂i} /刈} i|:i} i/i ii } i}イ {i/i} {i/i} }i}//\} _,ィ劣〕iト.___/i:i:i:i:ト、_ \i|:i} i/i ii },ri| {i/i} {i/i} }i}//}¨ ,r‐t、 ___//// ̄ ̄ ̄¨¨¨¨冖冖¬¬√ 、 .ムi} ,ィ升f、 ┌i ┌i 込、/}=ri| i}/i}圦 r=i _ -‐ ¬冖宀≠'¨¨′ 乂i}_/ /乂} ¨ ¨ r‐t辷*。__i}/i} `i、 | イ,少'´ ̄¨ /}、込ム__//iillム-‐‐‐冖宀冖¬'¨ ̄| | |\_斧'i} } | /i} __ -=≦ア \彡ヘ/_/ .......i| | |乂_}}イ' i} /..{/} /}¨¨¨ _ -‐イ ̄ ̄ ̄ }、//}、_/ ............i| | |i/\ ̄\=‐、i}¨i_/. //i} //==‐ / /ム、――― iト、/ム ...............i| | |{ / ̄ ̄ヽ__ノフ7劣辷i} /イ___===‐ / /i|l〕iト. \ / i}斧ム ...............i| | |i\/:.:.:.:.:.:./i}/ ̄ ̄|i\込、_ -‐_ -‐'./ /| {i /i|l 〕iト. i} i}、州i}\ ...................i| | |≧=‐-≦「_イ´ ̄ ̄¨¨¨´t辷__〕__.ィ.........../ i| {i /i|l 〕iト=イ ≧=≦ム==f宀 冖冖冖¬'¨¨ ̄ ,、 r‐ュ ´ ̄¨¨¨¨' \__/i} /i|l / i| /厂≧=‐\ , ゜ \,'´ ̄¨/i|l / i| /:::::::::::::::::::::::::`ヽ::..., /::::/:::::::/::::::::::∧:::::::',::::::_.\ .,::::::':::::::/:::::::// ',::::::: 〈ゞ',,k〉 l::::::::/∨l;;/ ,,-‐::::::::ゞヽ彡' . l:::::::l==== ====ァ::::::::l:::::l うぅ…… l:::::::|l う;;;) __ う;;;) }〉:::::l:::::l l::::ゞ ゝ-‐  ̄ ‐-.ヾ::::::/:::/ .l:::ゝ u ー'ー ij ,'/::::::lノ::,' |∨:::::>=- ┐ ┌ /:::::::;NM ギュルル l .乂' ../ ゞ ノ∧:::::::/ 晋 太常 摯虞
561 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 22:36:55.87 ID:pOgLTrWS0 /: : : : : : : : : : : : : : : : : : :.\ /: : :. :. :. :. :.⌒ ⌒ヽ: : : : : : : ::\ ': : : : :. :./: : : : :. :. :. :. :.\: : :. :. :. :. /: : :. :. :./: : : : : : : : : : : : : : : : : :. :. :. :.∨ / ./: : : : : : : : : : : : : : : : : ∧: : : : : : :. :. :. :. :.∨ ′: : : : : : : : : : : : : : /:/ ∨: : : : : : : : : : : ::}i : : : : : : : : / }: /}: /:/ ∨: : : : : : : : : : :.}i : : : : : : {: :{/ー― ‐}/}/ 、. ∨: : : :|: : : : : : }i : : : : : : 乂{ }/  ̄ ̄∨ :|: : : : : : }i : : | : : : : | ∨|: : : : : : }i .i{: :| : : : : | == == / : : : : : : }i 張軌のいる涼州へ移りたいけど、 .i{: :| : : : : | _/_: : :. :. :. :.}i お腹が空いて一歩も動けないにゃあ 乂|: : : : .「 ̄ ̄ ̄ト、┌───乂_ \: :/}: :}i 人:.:.:.{.└── ┘ !_____i } }/ .}: :" \{ :ト{乂> , ⌒ イ }__} } }/ 人{ .i> < {/ ヽ } ノ' \ /\ /.∧/ ̄ヽ./ ,< { ヽ/ 人 {__/ ' . ,< {/ ̄「{ ̄\ | { > , / { ./ヘ. 八 /} > , { ∧/} 0 { ヽ/./_} /./\ { .乂 /| | ∧ / .\ ∨ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 『晋書』『摯虞伝』に曰く。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 摯虞は天の事象を観るのを得意としており、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 以前から友人へ乱を避けるには涼州方面へ避難するべきと勧めていた。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 実際の所、彼自身が雍州京兆郡出身で、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 同じ皇甫謐門下だった張軌が涼州を統治していた故の判断だろう _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
562 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 22:37:51.14 ID:pOgLTrWS0 /: : : : : : : : : : : : : : : : : : :.\ /: : :. :. :. :. :.⌒ ⌒ヽ: : : : : : : ::\ ': : : : :. :./: : : : :. :. :. :. :.\: : :. :. :. :. /: : :. :. :./: : : : : : : : : : : : : : : : : :. :. :. :.∨ / ./: : : : : : : : : : : : : : : : : ∧: : : : : : :. :. :. :. :.∨ ′: : : : : : : : : : : : : : /:/ ∨: : : : : : : : : : : ::}i : : : : : : : : / }: /}: /:/ ∨: : : : : : : : : : :.}i : : : : : : {: :{/ー― ‐}/}/ 、. ∨: : : :|: : : : : : }i : : : : : : 乂{ }/  ̄ ̄∨ :|: : : : : : }i 荀済北以来、 : : | : : : : | ∨|: : : : : : }i 朝廷が秘書省に収拾してきた書物が全て灰燼に。 .i{: :| : : : : | == == / : : : : : : }i .i{: :| : : : : | _/_: : :. :. :. :.}i 経書も史書も律令も地形図も 乂|: : : : .「 ̄ ̄ ̄ト、┌───乂_ \: :/}: :}i 価値のある上奏文や詩賦も何もかも。 人:.:.:.{.└── ┘ !_____i } }/ .}: :" \{ :ト{乂> , ⌒ イ }__} } }/ 摯虞が編纂した書物の数々も 人{ .i> < {/ ヽ } ノ' \ /\ /.∧/ ̄ヽ./ ,< { ヽ/ 人 {__/ ' . ,< {/ ̄「{ ̄\ | { > , / { ./ヘ. 八 /} > , { ∧/} 0 { ヽ/./_} /./\ { .乂 /| | ∧ / .\ ∨ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 摯虞は皇甫謐の弟子で、晋代を代表する儒者の一人だった。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 諸姓の由来を調べた『族姓昭穆』十巻、『文章志』四巻、『三輔決録注』、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 古代の文章を分類した『流別集』三十巻などの数多くの著作を持っている。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ なお、三輔(関中)出身の人物の事績を記した『三輔決録注』は、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 裴松之によって『文章志』と共に『三国志』の注釈に用いられている _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ──────────────────────────────────────────────
563 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 22:40:46.50 ID:pOgLTrWS0 .∧三≧x_ _ _z≦三∧ ‘<_二>{又}<二_>’ / ∧ ∧ \ / ハV ∨ Vハ ヘ 《 { 三} ● ● {三 } 》 .γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ ヽ{二} ワ ,{二}γ | 太康の世が夢だったみたいだにゃあ .| ミ> − <彡 n_ .ヽ___________________乂 / n_  ̄ ̄{ } X ̄{ } r一'彡 _ / ー' ̄ !彡 -―`::::`ヽ__ _,. -―┐ /::::::::/´::::::::::::::::::::::::`ヽ ´ l| f´‐- ̄ ̄ア::::::::::::::::::::ト :::::::\::::::\ j! ∧ У:::/::: /::::::::::l ∨ヽ::_::ヽ:::::::ヽト、 λ _,/::: /::: /::/_::::::l /ヽト :::::::::::::∨}‐- 、 /イ\ 7:::::::::::ィ::∧:::_N Vヽ:::::::::: Vヽ、ノ |:/ i:::::::|::::∧|ィ斧ミ、 ∨::|::::::. ヽ (⌒ヽ |:、__.!::::八: |〃ん:ハ ィ≠ミ、|::::::: |}:|_ / 光天之下〜♪ ヽ ∨ く / ,::::::::从. 弋少 ., .:/:::::|}:| } V У ∨:::::::::\ -‐v /イ::::::/イ 莫匪帝略〜♪ _ .ノ 寸-十- 、ム 、::::::ミx ( } /:::::〈 ´ ̄ } ヽ‐く `ヽ`ヽ::) ィ ヽ::::::::> / -‐ァ、_ > ⌒, `ヽ`ヽ、 Vミュ、ー<{〉 <:::< (_ ィ´ γ _ ィ )} :} )} :}、| ( Y ) }、_ ノィ´ `ヽ ´ イノ τ /イ j! }__ ィヘー'.ハ`丶、 _ ゝ 、´ _,.ィ /⌒´ _ /ノ⌒V ゝイ〉 | ヽ /´ _ `ヽ ` ´`ーへノ Yー ´_,..ノヘ. 〉 | :| ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー また、賦や頌にも通じており、 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 天下統一の折には『太康頌』を献上して、晋の美徳を称賛している。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 他にも尺の改正や封禅・礼制に意見を述べ、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .八王の乱後に懐帝が祭祀を行った際には、旧典を正して儀礼を整えた。 `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 賈謐二十四友の一員にしては、儒者らしい儒者と言えるだろう _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
564 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 22:41:29.35 ID:pOgLTrWS0 /: : : : : : : : : : : : : : : : : : :.\ /: : :. :. :. :. :.⌒ ⌒ヽ: : : : : : : ::\ ': : : : :. :./: : : : :. :. :. :. :.\: : :. :. :. :. /: : :. :. :./: : : : : : : : : : : : : : : : : :. :. :. :.∨ / ./: : : : : : : : : : : : : : : : : ∧: : : : : : :. :. :. :. :.∨ ′: : : : : : : : : : : : : : /:/ ∨: : : : : : : : : : : ::}i : : : : : : : : / }: /}: /:/ ∨: : : : : : : : : : :.}i : : : : : : {: :{/ー― ‐}/}/ 、. ∨: : : :|: : : : : : }i : : : : : : 乂{ }/  ̄ ̄∨ :|: : : : : : }i : : | : : : : | ∨|: : : : : : }i 国が滅びるってこういう事か。 .i{: :| : : : : | == == / : : : : : : }i .i{: :| : : : : | _/_: : :. :. :. :.}i 少しでも多くの書物が戦禍を免れてほしいけど…… 乂|: : : : .「 ̄ ̄ ̄ト、┌───乂_ \: :/}: :}i 人:.:.:.{.└── ┘ !_____i } }/ .}: :" 摯虞にはもう何もできないにゃ \{ :ト{乂> , ⌒ イ }__} } }/ 人{ .i> < {/ ヽ } ノ' \ /\ /.∧/ ̄ヽ./ ,< { ヽ/ 人 {__/ ' . ,< {/ ̄「{ ̄\ | { > , / { ./ヘ. 八 /} > , { ∧/} 0 { ヽ/./_} /./\ { .乂 /| | ∧ / .\ ∨ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 『晋書』『摯虞伝』に曰く。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 洛京が乱で荒廃するに及び、盗賊行為が横行し、人は飢えて相食んだ ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
565 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 22:44:06.53 ID:pOgLTrWS0 ____ i√i¨}==、 __ィf===========ト丶 /i} 从 i|:i} ー 、 {辷ア'¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨}i}\丶 ,乂i} /刈} i|:i} i/i ii } i}イ {i/i} {i/i} }i}//\} _,ィ劣〕iト.___/i:i:i:i:ト、 \i|:i} i/i ii },ri| {i/i} {i/i} }i}//}¨ ,r‐t、 ___//// ̄ ̄ ̄¨¨¨¨冖冖¬¬ 、 .ムi} ,ィ升f、 ┌i ┌i 込、/}=ri| i}/i}圦 r=i _ -‐ ¬冖宀≠'¨¨′ 乂i}_/ /乂} ¨ ¨ r‐t辷*。__i}/i} `i、 | イ,少'´ ̄¨ /}、込ム__//iillム-‐‐‐冖宀冖¬'¨ ̄| | |\_斧'i} } | /i} __ -=≦ア \彡ヘ/_/ .......i| | |乂_}}イ' i} /..{/} /}¨¨¨ _ -‐イ ̄ ̄ ̄ }、//}、_/ ............i| | |i/\ ̄\=‐、i}¨i_/. //i} //==‐ / /ム、――― iト、/ム ...............i| | |{ / ̄ ̄ヽ__ノフ7劣辷i} /イ___===‐ / /i|l〕iト. / i}斧ム ...............i| | |i\/:.:.:.:.:.:./i}/ ̄ ̄|i\込、_ -‐_ -‐'./ /| {i /i|l 〕iト. i}、州i}\ ...................i| | |≧=‐-≦「_イ´ ̄ ̄¨¨¨´t辷__〕__.ィ.........../ i| {i /i|l 〕i ≧=≦ム==f宀 冖冖冖¬'¨¨ ̄ ,、 r‐ュ ´ ̄¨¨¨¨' \__/i} /i|l / /厂≧=‐\ , ゜ \,'´ ̄¨/i|l / /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ | ………… .| ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ ヽ_________乂 : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 摯虞は平素より清貧であり、遂に飢え死にした \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l:′ ∧\ マ三ソ| .\ ./: : \\ ヾ-〃 ..∧ l; : : : : \\.り/: : :i
566 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 22:44:41.40 ID:pOgLTrWS0 _...._ _,.-':::::::::::::`ヽ、 ,..-':::::::::::::::::::::::::::::::ヽ __ /:::::::::::::::::::::::::::::\:::::::ヘ l::::::::::::::::::: ̄::::::ー.../::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ ヽ::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ィ::ニ'::::l ヽ:::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ `ヽ:::::::l \::::::::::::::::::::::\::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:、 ';::::::| ,ン、:::::::::::::::::::::`:-..._:::::::::::::::::::::::/::::::\ ';:::| / | |`ト 、_:::::::::::::::::::::`:::ー-......__/::::::::::::::\ヾl l ト ト. ト、ヽ、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ `ハ_|ヾ 弋弍f'ー、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ '´く. 'ーイ l j、7ァt、__:::::::::::::::::::::::::::::::::::l rヽ 、 lー'-'ノ_ノ∠Lゝト弋ー-- :::_:ノ ヘ ヽ--j..-<}::::::::::::〈.` .洛陽陥落は中華文明の損失と言っても過言ではない ,レ-'⌒:、 ヽ:::::::::::ヽ- 、 ,. -‐、 ヽニ.:::::;r‐ '´ l::::::::::::::::::::ヘ ,r'::::.,.-' r'´ ::::ヽ __'Jノヽ::::::::::::::::::ハ /:::::/ | l::: ` ヽ、_ ヽ_,l:::::::::::::::::::::l . | :::| | lヽ、__,. 、 ';::::::::::::::::::::::::::::::l.、 . | | | |:::::::::::::::ヽ. l::::::::::::::::::::::::::::::|:ヽ l. l ヽl. ..|::::/::::::::::´:::::::::::::::::::::::::::::::|::::l. ヽ ヽ.__ ノ | ::|:'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| ` ー- 一 ヘ |::::ー-、.._:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::|ヽ 7ハ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::|:::ヽ /::|::|:ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::|::::::ヽ /::::::|:::|:::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::|:::::::::ヽ /::::::::::{:::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::|:::::::::::`
567 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 22:45:39.63 ID:pOgLTrWS0 【紀元311年6月 晋 司隷 陽平郡】 /"''ー、―;;'"、"、 _ァ―、;;";;、 "'''、,,、―~;;"'';;,ァ―、;'''"'"'';; --、_,―;;"'''-、'";;;、ィ ニ ; ̄`ァ―、;;"'';;、-ニ ,―、" ̄ヾ";;"、、-< ̄`,―_ ̄;;"''、、`-ニ_;;";;、― l;;";"";;,、 ;;"、 l―‐i l ̄ ̄l ̄F―_,,,, 、、、、 - ,/ ̄/ヽ ;;;"ミ ;;"/  ̄lヽ ―' 、_,/ ;;、ヾ''";;、/ ̄丶;;"''"、_ ,,,,、、、、 ---―‐'''''"" ̄, " ;; 、 l ̄ 、,,ィ''i"i''=;;_ /____l_ヽ;;" ;/ ヽ \ ; ,, 、 ;; ,、ィ'"''‐- 、 ;; " " # ;;、 : ,,、ィ'"l l l,,ィ''" "'- ,, ;;""、;; '' "゙;,、_;_; ;; " ;;";; ;;"、 __\ ;; ,、ィ'"//// "''‐-、 " 、 ;; l l l,,、ィ''"  ̄ ̄ ̄ ̄ "'-、;;_,,,, 、、、、 .;_"、 ゙ ";、 l,、ィ'" //////// ."''‐-、 :: . -ニ゙| i――‐イ. ̄ ̄ll i"ニ- l l l l ヽ _ 、',; ;, . ; ,;;ノ、ィ'" ///////////// "''‐-、 l l _|_lェェェェェi|[[[[[[[[|_! l l l l l l l l,ヽ"゙ ̄  ̄ゝ;; ; ; シ "''‐‐、 /////////////// l l l l l l l l l l l l l l l l l l l l l l l l l l l ヽ ;; "l;i!;;ll |ll|."''‐-、 ////////////, ―――――――――――――――‐ ` li!;;;l ; ; |ll|:::;;;;| l l "''‐-、 ////////// 三| |三三l三三| |三三l三三| |三三l三三|! "'' ノl!;i!l ;" |ll|::;;;;;| l l l l l l l "''‐-、 ///////, 三| |三三l三三| |三三l「ュ三| |三三l三三|!; ;; " w ;; "|ll|「「「| l l l l l l l l l l l l "''‐-、 /// . _、ィ' 三| |三三l三三| |三 「ュロ品iii |三三l三三|!. ii ;; " w "'‐、l」l l l l l l l l l l l l l l l l l l"''‐-、_,ィ l l l 三| |三三l三三| |「Eニ|口器ロロ三三l三三|!;: w ; ii , v "''‐-、l l l l l l l l l l l l l l l l l l l l l|l l l l , '´ ̄ ̄` ー-、 /: : : r‐r==========、 /: : /├l‐1 ―――――| ,': :∧〉}‐ヒL二二二二二.」 {: :i: i /ゝノイ ノ l/u. ⌒ l :} 祖逖殿。 | : レ .|:::::::::○三三○ l :| |: : :(| ⊂⊃:::、_,、_, ⊂l:/ .ついに洛陽が陥落しましたと庶民Aは情報を仕入れてきました i⌒ヽ: :ゝ:::::::::u丶_ノ u. ル|_/⌒) ヽ ヽ 从ヽ,、::::::__,u.イ从/ ヽ/ ∧___,ヘi.i:.:\__八__/:i.i ハ ヾ .}.}:.:.:.ヽゝoi|.|:.:.:}.} ソ
568 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 22:46:57.03 ID:pOgLTrWS0 , '´ ̄ ̄` ー 、 /: : : r‐r==========、 /: : /├l‐1―‐――‐―.| ,': :∧〉}‐ヒL二二二二二」 { :/:/ /ゝノイ ノ l/ ― l :} | :レ | ● ● .l :| 祖逖殿が指揮を執れば、 |: i: (|.⊂⊃ 、_,、_, ⊂l: 話は違ったのではと庶民Bは想像します r-ーー==ーvー===ーー-t ||::::::::::村洛 | |:::::::::::::::::::::::::::::|| ||::::::::::上ス .| |:::::::::::::::::::::::::::::|| /{ |`Y ∧ .ト、 (⌒):::::::::::::ポ..| |:::::::::::::::::::::::::::(⌒) 〈 |^ヽ」丿──── 、 / 〉 | } ||:::::::::::::::::::: .| |:::::::::::::::::::::::::::::|| ∧_ /´: : : : : : : : : : : : :\{ //⌒∨ ~ー=ーー-|_|-ーー===-~ /:|⌒: : :\.: : : : : : : ::\: : : :\/... ∨ /: :|: : : : : : :.ヽ. ∧.: : : :. :.\: : : :ヽ.: : : :. :.∨ ./: : :|: : : : : : : :.|∨∧.: : : : :. :.}: : : : }: : : : : : :∨ {.:. :.:.|厂∨: : : :.|. ∨∧.: : : :. :.|: : : : |.: : :. :. :. :.} |.:. :.:.|i ∨: : :.}/∨∧.: : :: ::|: : : /|.: : :. :. :. :.| 無理無理カタツムリよ。 .|.:. :.:.|| ̄` }: :厂´芹云ミ: : : :/|: : / .|.: : :. :. :. :.| |.i{: : {r芹示 ゞツ.: :. :./ .|. / |.: : :. :. :. :.| 陛下と東海王が足の引っ張り合いしてたようじゃ。 |八:.∧ ゞ' , } : : / |/ .|.: : :. :. :. :.| / }∨∧ 厶イノ イ |.: : :. :. :. :.| だいたい、そうしたら誰があんたたちを守るのよ? |: ∨丶 r─ 、 / {ん j: : : : : : : :| |: : ∨.}\ ー ' / | │ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ |: : : : :|. \_, < .人 | \ |: : : : :| 」 // ̄} 晋 范陽国の人 祖逖 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 祖逖は司隷の陽平郡にいた。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 彼の本籍地は幽州范陽国だが、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 若い頃から司隷の陽平郡に居を構えていたと『晋書』『祖逖伝』にある。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 八王の乱末期に ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 母親の死で官を去ったが、服喪期間中は陽平郡にいたと思われる _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
569 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 22:47:54.09 ID:pOgLTrWS0 , '´ ̄ ̄` ー 、 /: : : r‐r==========、 /: : /├l‐1―‐――‐―.| ,': :∧〉}‐ヒL二二二二二」 { :/:/ /ゝノイ ノ l/ ― l :} | :レ | ● ● .l :| ………… |: i: (|.⊂⊃ 、_,、_, ⊂l: r-ーー==ーvー===ーー-t しかし、新任の郡太守も来ませんし、 ||::::::::::村洛 | |:::::::::::::::::::::::::::::|| 正直この陽平郡も危険になってきましたと庶民Bは心配します ||::::::::::上ス .| |:::::::::::::::::::::::::::::|| (⌒):::::::::::::ポ..| |:::::::::::::::::::::::::::(⌒) ||:::::::::::::::::::: .| |:::::::::::::::::::::::::::::|| /{ |`Y ∧ .ト、 ~ー=ーー-|_|-ーー===-~ .〈 |^ヽ」丿──── 、 / 〉 | } .∧_ /´: : : : : : : : : : : : :\{ //⌒∨ /:|⌒: : :\.: : : : : : : ::\: : : :\/... ∨ /: :|: : : : : : :.ヽ. ∧.: : : :. :.\: : : :ヽ.: : : :. :.∨ ./: : :|: : : : : : : :.|∨∧.: : : : :. :.}: : : : }: : : : : : :∨ {.:. :.:.|厂∨: : : :.|. ∨∧.: : : :. :.|: : : : |.: : :. :. :. :.} |.:. :.:.|i ∨: : :.}/∨∧.: : :: ::|: : : /|.: : :. :. :. :.| どこもかしこも盗賊だらけ。 |.:. :.:.|| ̄` }: :厂´芹云ミ: : : :/|: : / .|.: : :. :. :. :.| |.i{: : {r芹示 ゞツ.: :. :./ .|. / |.: : :. :. :. :.| 南東に移った方がいいかもしれないわね。 .|八:.∧ ゞ' , } : : / |/ .|.: : :. :. :. :.| / }∨∧ 厶イノ イ |.: : :. :. :. :.| あっちには兄上もいるはずだし |: ∨丶 r─ 、 / {ん j: : : : : : : :| |: : ∨.}\ ー ' / | │ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ |: : : : :|. \_, < .人 | \ |: : : : :| 」 // ̄} |: : : : :| >y'7 //{ ̄ ̄ ___/ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 祖逖の実兄祖納は N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 寿春の周馥の下へ逃れた後、琅邪王司馬睿の配下に加わっている ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
570 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 22:50:23.28 ID:pOgLTrWS0 「了ア>.::´::::::::::::::::::::::`丶 「`ヽ >::´;:::::;::i:::::::::ヽ:::::::::::ヽ:::::ヽ! /、 /:::::/::::/-|::::::::::::i、:::::::::::::∨::∧-.< . /::/::'::::/ l::::::::::::|‘,:::::::::::∨::::';::::‘, . /:::'::::|:::;'、 ';::::::::::| }:ト、:´:::::i:::::::}:::::::i /ィ::|:::::|::i ヽ、丶::::::lイリ V::::::!::::::'::::::::| . j:|::|:::::|:ィ芹抃 \!ィf芹示k:l::::/:::::::::| . |:|::|、小{ Vり V:ンl|:::|:/ l:::::::::| よし。 . | !ノ:::|.l∧ ′ ||:::| |::::::::: |:::::::::| |:込 ` ‐ ´ イ||::; |::::::::: うちらもここを離れて南へ移りましょう |:::::::::|人::| ,> ,_ ィ^i、 .ル′ |::::::::: . |:::::::::|jI斗f´: : ∧ { {: :`i=-. . ,_|:::::::: . |:::::::/:i: : :|.|: : : : _ヽ/} '´Y: : : : : : `ヽ:: . !::::/: :|: :r゙└、: :(___ `ー | | )ヽ:/: :__: : |::/: : :|: :| i|:ヽ://:ヽ.,_ゝシイ: :/: ミヽ l/: : ヽ/ ̄ ̄ =‐- ゝ辷彡' ` <: ヽ , -‐ '´ ̄ ̄`ヽ、 /:.: : : :{≧=- ___\ }: : r===========r‐、: : \ |.―‐――‐―h‐l┤、 :ヽ L二二二二二」.ニ|‐{ミi : : | {/ /ゝ、ノイ ノl/ ― トl!: : :| |l:/|/● ● ト、: :| |/!:ll⊃ 、_,、_, ⊂⊃ノ: : | /⌒ヽ__|ヘ ..イ:i : :/⌒i . \ /:ノ从ヽ,、 __, イト:}ノ/ / / //ヾゝ八__/:.:.//ヘ、__∧ ヽ、.{ {:.:.:.|.|oi//:.:.:.:.{.{ ;_、_ ,' ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 『晋書』『祖逖伝』に曰く。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 祖逖は親党数百家を率いて淮水・泗水の地へ乱を避けた ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
571 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 22:52:39.91 ID:pOgLTrWS0 .,、 盛楽 、-' ヘ ,r'`ー-、_;_, ○ 薊 /´ / r'´  ̄ヽ, ○ ,r'´ r' r‐ } { ,.、_ノ _"7 / / r' 晋陽 太 / 'ー'´ ./ ノ ○ ヽ ' { ○ 行 'ー、 r'‐-,_,_ィ_ } 陽邑 /ヽ_r' _r'´ { 平陽 山 鄴 r-'´ 〇 r' `ヽ } ○ 壺関○ ○ ノ 臨淄 }'ー' { { 脈【陽平郡】 r' '´`ー-, ヽ / ノ r' \ 'エ_,.-‐'`ー―‐'―= ‐' .,  ̄ ̄`ー‐'―'´ ◎洛陽 〇 > ←淮水 ○長安 ○許昌 下邳,●' ヽ r-v'γ泗口 ハ_ /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. .陽平郡は司隷の最東端にあり、 : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 冀州の魏郡、兗州の東郡の一部を分割した郡である。 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 当時、劉琨の甥の劉演が陽平郡太守に任命されるも叔父の下へ逃走。 \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l: 到底治安維持など望めず、祖逖の一族がこの地を離れたのも無理はない ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ {\ /} l; : : : : \\」リ/ / {{ \/{___________/ / } i: : : :::\::\i../ / 人__,rく_/ ̄ ̄ ̄`\{.ノ く___/⌒ '⌒\ \ . / /. / { \ ‘, { { { ノ\ \ \ ‘. { { {/ー─\| | | ─ } } { { {ニニニ= | | |====} } } { { { |り| |り|ノ } 当面の間、逃げウマに転向致しますわ! / ,’ {  ̄  ̄{ } . / / { し ┌┬ ) ∧ { { {ニ=- ____, -=ニ} } { { \{_/{__/// ___ノ } { {人/ //}x─‐n// _/_人} 晋 陽平郡太守 劉演
572 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 22:53:18.69 ID:pOgLTrWS0 【紀元311年秋 晋 兗州 東郡】 i⌒i⌒i⌒i⌒i⌒i⌒i⌒i⌒i⌒i⌒i⌒i | | | | | | | | | | | | ,、 | | | | | | | | | | | | _〈 i、 | | | | | | | | | | | | _、シ从ヾ、 | | | | | | | | | | | | _ _,,シ:'「|ヽ.・ヽヽ |_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|三} /⌒  ̄|| |.|_ へ.、。_) |三三三三三三三三三三三三三三三} ,イ{ ノ ||( ,U |三/´|`ヾ三三三三三/´|`ヾ三三三ニニニニニニニニ0ニコ/ └゙(─@─)========(─@─)=┘ /| | } j{ \._|_,ノ \._|_,ノ 《_,ヒ} 《_,/_} , -‐ '´ ̄ ̄`ヽ、 r===========r‐、: : \ |.―‐――‐―h‐l┤、 :ヽ L二二二二二」.ニ|‐{ミi : : | {/ /ゝ、ノイ ノl/ .トl!: : | |l:/|/ ノ \ ト、: | もう歩けませんと老婆Aは焼肉にされる覚悟を決めます |/!:ll ● ● ノ: : | .|ヘ⊃ 、_,、_,⊂⊃.イ:i : : { . /⌒l __, イト:}从{: :ト / /ゝ八__/:.:.// >、 | l.:|.|oi//:.:.:.:.{.{ヒ;_、_} ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 司隷から徐州への長距離移動。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 軍隊の移動ではなく、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 数千人規模の老若男女が家財を抱えて移動したのである。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 困難な移動になったと推察される ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
573 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 22:55:21.33 ID:pOgLTrWS0 /{ |`Y ∧ .ト、 〈 |^ヽ」丿──── 、 / 〉 | } ∧_ /´: : : : : : : : : : : : :\{ //⌒∨ /:|⌒: : :\.: : : : : : : ::\: : : :\/... ∨ /: :|: : : : : : :.ヽ. ∧.: : : :. :.\: : : :ヽ.: : : :. :.∨ /: : :|: : : : : : : :.|∨∧.: : : : :. :.}: : : : }: : : : : : :∨ {.:. :.:.|厂∨: : : :.|. ∨∧.: : : :. :.|: : : : |.: : :. :. :. :.} はーい、お婆ちゃん。 |.:. :.:.|i ∨: : :.}/∨∧.: : :: ::|: : : /|.: : :. :. :. :.| |.:. :.:.|| ̄` }: :厂´芹云ミ: : : :/|: : / .|.: : :. :. :. :.| そんなの誰も見たくないから、 |.i{: : {r芹示 ゞツ.: :. :./ .|. / |.: : :. :. :. :.| 無理せずにそこの馬車に乗って頂戴。 |八:.∧ ゞ' , } : : / |/ .|.: : :. :. :. :.| / }∨∧ 厶イノ イ |.: : :. :. :. :.| .病人や怪我人も乗っていいわよ |: ∨丶 r─ 、 / {ん j: : : : : : : :| |: : ∨.}\ ー ' / | │ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ |: : : : :|. \_, < .人 | |: : : : :| 」 // ̄} |: : : : :| >y'7 //{ ̄ ̄ , -‐ '´ ̄ ̄`ヽ、 r===========r‐、: : \ |.―‐――‐―h‐l┤、 :ヽ L二二二二二」.ニ|‐{ミi : : | {/ /ゝ、ノイ ノl/ ― トl!: : :| |l:/|/● ● ト、: :| さすが祖逖様と老婆Aは感謝感激します |/!:ll⊃ 、_,、_, ⊂⊃ノ: : | /⌒ヽ__|ヘ 丶_ノ ..イ:i : :/⌒i . \ /:ノ从ヽ,、 __, イト:}ノ/ / / //ヾゝ八__/:.:.//ヘ、__∧ ヽ、.{ {:.:.:.|.|oi//:.:.:.:.{.{ ;_、_ ,' ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ .この移動の間、 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 祖逖の指導力が如何なく発揮された。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .彼は老人や病人を車馬に乗せ、薬物・衣類・食糧を人々と共に共有 `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
574 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 22:56:19.46 ID:pOgLTrWS0 , '´ ̄ ̄` ー-、 , '´ ̄ ̄` ー-、 /: : : r‐r==========、 /: : : r‐r==========、 /: : /├l‐1 ―――――| /: : /├l‐1 ―――――| ,': :∧〉}‐ヒL二二二二二.」 ,': :∧〉}‐ヒL二二二二二.」 {: :i: i /ゝノイ ノ l/ ― l :} {: :i: i /ゝノイ ノ l/ ― l :} | :レ | ● ● l :| | :レ | ● ● l :| |: i: (|.⊂⊃ 、_,、_, ⊂ l:/ |: i: (|.⊂⊃ 、_,、_, ⊂ l:/ i⌒ヽ: :ゝ ル|_/⌒ i⌒ヽ: :ゝ ル|_/⌒)) ヽ ヽ 从ヽ,、 __, イ从/ ヽ/ ヽ ヽ 从ヽ,、 __, イ从/ ヽ/ ∧___,ヘi.i:.:\__八__/:i.i ハ ∧___,ヘi.i:.:\__八__/:i.i ハ ヾ .}.}:.:.:.ヽゝoi|.|:.:.:}.} ソ ヾ .}.}:.:.:.ヽゝoi|.|:.:.:}.} ソ /人_ /∨ 厶-─ ─── 、 |冫 / \__/:/.: : : : : : : : :. :. :. :.\| /:.\/\ /: :/.: : : : : : : : : : : : : : ::\.:..:. :.ヽ: :\:.\/ //: : : : : : : : : : : : : : : : : : : ::\: : : ∨.:.:\:.\ {/.: : : : :./: : : :.|:.|ヽ.: : : :: ::|:: : : ::}: : : : ∨: : :.\:.\ |.: : : : :./i.:. :. .:.|:.| ∨.:..:. :.|:: : : ::|: : : : :.}\: : : :.\:.∨ ./|.: : : :./ .|.:. :: :::|:.|. ∨ : : |:: : : ::|: : : : :.|. \.:..:: :.\} /.: .:.|: : :.\ |..i{ : : |人 ∨ : }:: : : ::|: : : : :.| \.:..:. :. /.:.:/ .|从八芹ミ八: : { ー=≦⌒/.: :. :./.:. :. .:./ \.: 私がこの集団の主にねぇ /: :/ ∨: | じ \ 芹云ミ/.: :. :./⌒}: :./ \ /: :/ ∨{ じリ }: : :./ ノ:./ {.:./ 八 ′ 厶イ: |__//\ |:.{_ /⌒\{ \ -- ‐ |.:.:|<´ \_ \ /}⌒ヽ\ \`\__ <´ .|:.人\ / {_/ // ヽ Y /} ノ/ \\ ̄ ̄\. . / ーイ´ 人ノ /\| /}´ / ∨ ∧ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } また、臨機応変の策略が多かったため、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 宗族の老いも若きも祖逖を集団の主に推すようになったという ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
575 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 22:57:11.17 ID:pOgLTrWS0 .,、 盛楽 、-' ヘ ,r'`ー-、_;_, ○ 薊 /´ / r'´  ̄ヽ, ○ ,r'´ r' r‐ } { ,.、_ノ _"7 / / r' 晋陽 太 / 'ー'´ ./ ノ ○ ヽ ' { ○ 行 'ー、 r'‐-,_,_ィ_ } 陽邑 /ヽ_r' _r'´ { 平陽 山 鄴 r-'´ 〇 r' `ヽ } ○ 壺関○ ○ ノ 臨淄 }'ー' { { 脈【陽平郡】 r' '´`ー-, ヽ / ノ r' \ 'エ_,.-‐'`ー―‐'―= ‐' .,  ̄ ̄`ー‐'―'´ ◎洛陽 〇 > ←淮水 ○長安 ○許昌 下邳,●' ヽ r-v'γ泗口 ハ_ /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ .祖逖率いる集団は泗口に到着した。 Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ \ヽ、 _ , イ!::/ ただ、『晋書』を見る限り、 / ヽ{ ト、ヽ l: .彼が琅邪王司馬睿の配下に加わるのはもう何年か後だったようだ ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ /
576 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 22:57:49.53 ID:pOgLTrWS0 【紀元311年秋 晋 徐州 泗口】 , '´ ̄ ̄` ー 、 /: : : r‐r==========、 /: : /├l‐1―‐――‐―.| ,': :∧〉}‐ヒL二二二二二」 { :/:/ /ゝノイ ノ l/ ― l :} | :レ | ● ● .l :| ひとまず落ち着いた所で |: i: (|.⊂⊃ 、_,、_, ⊂l: これからどうしますかと庶民Aは質問します r-ーー==ーvー===ーー-t ||::::::::::神洛 | |:::::::::::::::::::::::::::::|| ||::::::::::戸.ス | |:::::::::::::::::::::::::::::|| (⌒)::::::::智:ポ.| |:::::::::::::::::::::::::::(⌒) /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`、:.:.:.:.:.:.:.:.:. |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:〈 ||::::::::::辯::::: .| |:::::::::::::::::::::::::::::|| /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: `、/:.:.:.: /|.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ~ー=ーー-|_|-ーー===-~ .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. |:.:.i :.:.:.:.ト、:,:.|:.:.:.:.:.:. i:.:.:./:.:.:.、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`、 |:.:.|:.:.:.i:.| /:.:|:.:.:.:.:.:. |/:.:.:.:.:.:.:`、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`、 |:.:.|:.:.:.|:.|'__Vl:.:.:.:.:|:.:|'⌒ヽ:.:.:.:.:.:`、.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`、 |:.:.|:.:.:.:ィ'ハ } |:.:.:.:.:ト::〈ヽノ }:.:.:.:/:`、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`、 . 人:.ト、:.:.| tリ |:.:.:.:.:||:i:;∨ ,:.:/:/ :.`、:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.: `、 ヽ >ゝ |:.:./lノ|:|_〉V:,_:.:.:.:.:.:.:.:./:`、.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.. そんなのこっちが聞きたいわよ く / :|:| ヾ、`'〜、;./ヘ:::::\:.:.:.:.:.:.:.:.:\:.:. \ . ヽ、__ ::! ∨))、:::::::\:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. . 心 ,l:| ∨__\:::::: \:.:.:.:.:.:.i:.:.:.:.: ゝ-‐≦{ ヾ:、 У/\ 、::::::::ヽ:.:.:.:|:.:.:.:.: ヾ /ハ .// ヽ、 __}__:.|:.:.:.:.: jI斗:r'' |:i} // / `丶:. /´ / : : l Vk / / / ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 洛陽陥落後、天下の情勢は非常に流動的、かつ混沌としていた N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
577 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 22:59:41.64 ID:pOgLTrWS0 【紀元311年秋 晋 揚州 建鄴】 / /r┐`ー'^ ゝ' o \ /o `¨ (`Y´) r‐==ミヾ `、 : r‐'r‐ヘ 〈 〉 |⌒ト ∨ ハ | |〈 |{7´ YLノ|\|_厶 }|o゚ | `、 | |く( |{∧___{⌒´ 〉/○ i:}|_,ノ `、 洛陽が陥落して陛下が匈奴に連れ去られた? | ∧゚ oト ○ .〔 〕 |\ | ∧__/i __ | {f}f}、 | .東海王が亡くなってまだ半年も経っていないのに? | i 〔 〕人 < ノ .イ: / |\ ノ^| /f}f}\〈\ __ / :|/..┐ :| |:∧ |\∧ '.辷____,,..彡'|=|'|/ / \|\__,f‐|「∨ //´|=|ニ=- -‐=ニニr'⌒ー┐ .厶斗ir。ニニニニニ=‐- _,、、、、、、、斗==ミs。,,,,_ /ニニニニニrf \ `二V´}ニニニ゚ir。ニニニニニニニ /:::::::::::::::::-===ミ:::::::::::::} /ニニ\ニrf∧ `マ,ノ_,.ニニニニニニ%ニ/ニ/ニニ }(___ノ:::::::::::::::::::::::::::::≫'’ ̄``リ //}ニニニニ%。o 〉 }::/____)。o%¬冖'^∨ニニニ|  ̄ア:::::::::::::::::::::::::::/ ヽ /::::::::::::::::::::::::::::::{ _,、 __,,,、} 晋 琅邪王 司馬睿 {:::::::::::::::::::::::::::::::::}. {__,ィぅ }"\ { }:::::::::::::::::::::::rミ:::| `ー く. ヽ .≧=:::::::::::::::::::::::::{ 、,` 、_ -ィ′ 我々は課せられた任を果たす以外ありません。 。s≦ ̄ ̄ ̄ ≧s。_:ヽ__ ``、 _..._ノ j{ニニニニ=- _  ̄} くれぐれも変な気を起こされぬよう .j{ニニニニニニニ=- _ ヽ j{ニニニニニニニニニ=- _r―-イ . . . . . . . . . .j{ニニニニニニニニニニ=- \ : : : : : : : : : :}「ニニニニニニニニニニ=- `、 晋 丹陽郡太守 王導 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 洛陽陥落時点での琅邪王司馬睿は揚州の都督に過ぎない。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } しかも、武帝司馬炎の血筋の者は N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j まだ何人か残っていたため、彼は皇帝に即位できる立場になかった。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 正統性という観点から見れば弱いのである ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
578 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 23:01:02.68 ID:pOgLTrWS0 _________________ィ‐' ̄`ヽ | |::::::::::::::::ヽ | |::::::::::::::::::::\ | |:::::::::::::::::::::::::\ | |:::::::::::::f \::::::::} | はじまり |:::::::::::::| ゝ::::| | |::::::::::::::ヽ ∨ | |ー:、::::::::::ヘ | |::::::::::::::::::::::ヘ_ |_____________________ |:::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、 \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、 ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´ | | ヾN ゞソ ゞソ// .今回は石勒や劉琨の動きを述べつつ、 | | >:´|、 - ,|`:< 東晋建国までの流れについて紹介していきたい | | |::::::::| > イ |::::::::| | | >-、\! !/::,-< | | /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、 | | l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::! | | /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::| | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::| ヽニj } \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::| 〈:| |V }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::| |:!.|:\ ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::| |:!.|::::::`ー':::/ / |::::|:::::::::::::::::!:::::! |:|_!:::::::::::::::/ / |:::::!::::::::::::::::|::::::| |::::::::::::::::::/ / .!:::::!::::::::::::::::|::::::l |::::::::::::::::/ / !:::::|::::::::::::::::|:::::::! !:::::::::::/ / |::::::|::::::::::::::::|::::::::!
579 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 23:03:34.93 ID:pOgLTrWS0 【紀元311年冬 晋 并州 晋陽】 | ;`;| /:/\ | ;'l:| i'`'i 、 ┌个┐| | .:_|___. !:`l'| ζ\ |;`;| ‖ | .:|...:|/:/...:.:|..: : : : : :.:`L..r─Lム、 -、_|_.;l:| \';、\ :|':i;;| . i'1 ||/> | └┴┬i::::|==========|: :Lム、ロ.::| ー|_}:;| \';、.\|;';;;| ./〉 |;|_r// / |[]..::[]. 〈〈::::|::::::[]::::.:.:[]..r、]: :: . : . : .::| -|_|`|_r:‐:‐:‐:‐\';、\;| r‐//┐_|:|::::::::;⊥、r/.: ,、 |. : : : :.: :\:|:::::::::::::::::::::/. : : . ┌::、 /〉: ー|_};|::::::::::: : :: : {二l\;i`!、::://:::::::::::::::::::r| .::| /.:::: _ .||_ | : : : : : :、 〉〉/〉::::::;;:::〈 : : : -┘:::L、r‐//┐ ,、: -|_| ̄/\:::::::/`|_{┬| |;、\::::::::i'|::::::r┴冂、 .:::://\| ::::ト、__ : : :||_'//、п‖::.:l| : : :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ニl.r┴、_|_|_|:>:::::〈. ::〈|-、_/::::::..\r':.|.::[,/T>.:/ロ〃乢.>''「 ̄ ̄|[ ̄ ̄ ̄ ̄|「 ̄ ̄ ̄ ̄|「 -TニTニTニTニTニTニTニTニT《┴┐::| .:::|_rェ :::|:.:..|-i_::_r√ソ\>へ:| :|:ln| :]:|:П叮/7_」L_:.」L____.」L ___.」L ~三三三三:.三」L三三三」L三三〉〉┬┴┤ .:|_;!:..|:::..|::::.|\.::::》: :::L;:.::r| .L/俚⊥》> ̄]匚 ̄ ̄]「 ̄ ̄]「 ̄「 ̄ ̄]「 ̄ L l「 ̄ ̄ ̄|「  ̄ ̄|「 ̄ ̄|r'.:| .:|ー:|_ .|::::.l\|_;;||;;:|L:<)┴‐'''"~::::::::::::::::::}「 ̄ ̄|「 ̄ ̄ ̄|「 ̄ ̄l[ ̄|「 ̄ ̄l[ ̄ ]_」L:___」L____」|__ |》〉 ~゛`┴::-'⊥::.俚⊥!:::::::::::::::::::::::::::::::::::>''「 ̄ ̄|[ ̄ ̄ ̄____」L:._:.」「 」L:._:.」「 ]「 ̄ ̄]:[ ̄ ̄ ̄]匚」[ ̄][く《:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/7_」L_:.」L___|「 ̄ ̄ ̄|「 ̄ ̄ ̄ ̄|「 ̄ ̄  ̄|「 ||  ̄ ̄|「 ̄TニT ,, 》> ̄]匚 ̄ ̄]「 ̄ ̄,, 八 Y´:::/:: ̄:::`:く / ,ゝ、_メ:::::: __::::::::ヽ::::: ヽ..人 /ヾレ'''7::::::::://A:::::!::::丶::、ム::::∨ γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ |,ィ介y'::/:/~~~~',: !::::::∧::! ムヽ∨ | 崔悦殿ー! .| /:::ィ !:::: !/_ |::ト、;::斗:!:::::l::!: ∨ .ヽ_________乂 ./イ:::| |:::: |´_ ヽ l/´__≧|::!::::::!:l:::::∨ イ !:::ケl::::::!《 l::心 ′ l::心ア}:::: Y:::::: } {::! l:::У:!:: l `"´ 、 `"´ ':|:::::::!:::: / .V:、 V:::::ム:::! /:::|:::::::}:::/ .ヽ:〉l::::::::ム::ト ' ヽ /::::ソ:::::リ:::{ ( .ト、リλ::::::::从:l}i:.、 .イ{:::/::::::/::::::`ー') .乂::_::_〉::::::::::|:リ/ト.`¨.´,.ィl V: /:/::::::lト::::く ./:::イ::::ム:::::: V、 ∧∧ .l/::::{/_::::::: | ヽ::} {:: {/={トV:::::}`~~~~~~~´l:::: /=kく\! }/ 晋 清河国の人 崔悦
580 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 23:04:28.65 ID:pOgLTrWS0 . \_-ニ=- _ _ .-=ニ:::::"':..、〕::::``〜、 \_-_-_-_->'゙::::::::::::::::::::::::::::::\::::::::::::::\ `'<_/::::::::ヘ::\:::::\:::::::::::∨::/:::::::::::. /:::::::::::':>‐V::|:::::::::l:::/|::::::∨::/:::::::::::. .:::::::::::::' ,.斗-\-:l/:::|:::::::::∨:::|::::::::::. l:::|::::::::x }/ _`'<:|:::::::::::|:::::|::::::::::: l:::l:::::'゙:| /灯丐'≫|:::::::::::|:::::|::::::::/ あら、温嶠さん。 ::::l::::::l::x=ミ V'ソ |:::::::::::|:::::|:::::/ }八::::秋 V! |:::::::::::|:::::::::::: .例のお務めはもう終わったのかしら? } ヽ::::::.ノ .::::::::::/:::::::::::::乂_,ノ{ l:::込、 r:::::::フ /::::::::/::::::{:::::::::::::::::::::ノ . _」L -┐、 __/.、::/::::::::::\:::::::`'< /-、、/)| `''´ | |⌒::::::::::::::::\:::::::::::::. /-_-_-∠'」 ′ ! ! }::::::::::::::::::::::::::::::::::: r‐‐、__ ⌒^\: : :\ -- /: :\ _ . /_-_-_-にノ,イ、 // ノ人(``ヽ、:::::::::} }/ t_>(__r‐‐、 __ _ > ´: : : : : : ,ヘ: : : :V:、 . √-_-彳 /:/\\__/7,. }:::::/ / ノ////{^Y_⌒>: : :, : : : : : : : : : : V : : ハ: \ ,{///-=≦: : ´: :/: : : : : : : : : ハ: V : : :i : : ', / rく {////⌒ア: :/: : :/: :i: : : :/:斗{⌒}: :}: : : :}: : : :V / 乂 >--- /: : ' /: :': :斗-: /}: 八{ 八jニニハ: : : :V }> -- W : i {: : { : /}: :/ノ' x≠ミ个: : : :': : 〕iト :} ええ、おかげさまで。 | И: |八 乂 ィ笊 ん(_,/: : : 人: : : <⌒ ,乂 八{ i: ヽW vリ 乂ツ: : : '^Y: : i : :\ 後は張儒殿の一行が無事到着するのを祈るだけです `ト-- ´ ノ {: : 从 ' _ 、 /: : ∠ イ:_:_从:「⌒ ∧ ⌒7: :ハ : :込、 V_ノ /イ´/////>、 \ / / 〕iト 八(⌒ヽ{ ≧rf. .rく 乂/////ア⌒7 V ⌒{ __ /^ア. . . . .}/  ̄ _j//// V / _ 。o≦. . . . . . 、. . . / //////ハ V 晋 平北参軍 温嶠
581 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 23:06:17.02 ID:pOgLTrWS0 |-_-_-.|__..、-─- ミ/_-_-_-ノ r-、-_-'"::::::::::::::::::::::::::::{_-_-,.へ 廴f7:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\::::::::ヽ /:/::::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::::::::::::∨::::::∨ /:/':::::::::::从::::::::l::::::::\:::::::::::::::::∨::::::', ./:/ /:::::::::::/ ∧::::ト、:::::::::::\::::::::::::::l::::::::i /:::;' ::::::::i:::/─‐-l:::l \:::::__';::::::::::::|::::::::| . {:::::i i:::::::l/ ____ }:ノ _____ l:::::::::::|::::::::| 劉琨様はいったい何をお考えなのかしら? \::ヽ |:::::::|《~う/ハ '~う//,i¨》:::::::::::l::::::::| )::ノ |:::::::', ∨/ノ ∨/ノ l:::::::::::l::::::::; .あの石勒と誼を通じようなんて (⌒ |::::::ハ /:::::::::;':::::::/ ノ:::::::::人 -〜( _.、/.::::::::/::::::::l /:::::::::::/:::::::>─┬‐=_"{::/:::::::::/:::::::::::| (:::::::::::/:::::::_.、-r':[_.M.___/-l::::::::/:::::::::::::::', / ,. /: :_: : : ´: : : : : : : : : :-:、: :\:、 ヽ:::::( i:::/ {_:_:_:_:_:_:_:_:人:::::ト :;:::::::::::::il /: :.|: /:,: : : : : : : : : : : :,ハハ: \: :ヽヽ )::::);:/ / 〔_/:o::/._〕 _)ノ ∨::::::::|l ': : : : {/:/: :./ : |: : : : :.:|: :|`´ ヽ: :三_〉:_ヽ、_ /: :./: :∧}: : :|: : :|: : : : :.:|: :| |: :|: : :|:!: : ̄彡´ |: : |: : |: :|:.:|: |: : :|:l: : : : :|: :| }: :|: : :.:|:.|:< {: : |: : |: : : |: |: : :|:i: : : :.リ、/_/ j从: : :}:|:.|、:_:_≧ \}: : ∨: :|: |≧-_、: : / ィ≦⌒ヽイ: :/: !:.!: / ですが、石勒と接触する絶好の機会ではあります。 イY:.:{: : Y ハ斥 ∨ ら:刈 |:/:{:.:|:.|/ -イ: :ト、: 圦 ら::ム マしソ }: :.|: |:.| 石勒の家族を送り届けに来たとあっては、 Y、:\:」 マし' , ¨´ /: /: :{リヽ あちらに人の心があれば無碍にはしないでしょうし \: ハ _ __ ィ: /r≦―-、 \:> _ ...イ: :// ̄ ̄ヽ:.i /\〉:.:./三ヽ j: // // ///Y /{:.:.:.:.:.:.:\三、/W //}:.∨ }| { \:.:.:.:.:.:.:.:}☆:.:.:| /<  ̄7!/:.|
582 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 23:07:18.08 ID:pOgLTrWS0 \_-_ニ=- _ |_-_ `''<_-_-_-ニ-''"゚~~::::::::~~゚"'::.、 -_-_ `,.:'´:::::::::::::::::::::\:::\:::::::::/_-_-} .:::::::::::::ノ:人:::::::::::::∨:::\:/_-_-_] /:/::::::/::/⌒l::::::::::::::∨::::∧-_-_ノ', / ,゙::::::::::/ l::|';:::::::::::|::::::::∧::::::::::::', { :::::::::/\ :::| \::::::|::::::::::::|::::::::}:::::. { |::::::斗=ミ /:/─‐\::::::|:::::|::::::::}:::::: 人::::ヽVソ /'゛ 斗=ミ |::::::|:::::|::::::/:::::′ .それだけにしては、 .::::ハ乂x , 弋ツ >:::::::::::/:::/::::::′ 随分と金銀財宝を車に乗せていたわよね? .::/ .::::. xxx /:::/:::/:/::::::' 廴_八:込, 丶 /:::/:::/:::::::::::/) この御時世に (⌒ハ::l::\_,,. -=/::://:::::::::::::':( ) ノ::|:::__::ー┴=彡'::::::::::::::::::/(⌒ー-- ..:::::/乂⌒\ 八:::::::::::/乂::. 八:::(/ ⌒乂\(⌒:::::::::::\} ):〉 / ,. /: :_: : : ´: : : : : : : : : :-:、: :\:、 // }乂 \ノ人:\ヾ::/ /: :.|: /:,: : : : : : : : : : : :,ハハ: \: :ヽヽ ': : : : {/:/: :./ : |: : : : :.:|: :|`´ ヽ: :三_〉:_ヽ、_ /: :./: :∧}: : :|: : :|: : : : :.:|: :| |: :|: : :|:!: : ̄彡´ |: : |: : |: :|:.:|: |: : :|:l: : : : :|: :| }: :|: : :.:|:.|:< {: : |: : |: : : |: |: : :|:i: : : :.リ、/_/ j从: : :}:|:.|、:_:_≧ 見ちゃいましたか。 .\}: : ∨: :|: |≧-_、: : / ィ≦⌒ヽイ: :/: !:.!: / イY:.:{: : Y ハ斥 ∨ ら:刈 |:/:{:.:|:.|/ 劉琨様には劉琨様のお考えがあるのでしょう。 -イ: :ト、: 圦 ら::ム マしソ }: :.|: |:.| Y、:\:」 マし' , ¨´ /: /: :{リヽ 私としては、また空手形連発していないかが心配ですけど . \: ハ _ __ ι ィ: /r≦―-、 \:> _ ...イ: :// ̄ ̄ヽ:.i /\〉:.:./三ヽ j: // // ///Y /{:.:.:.:.:.:.:\三、/W //}:.∨ }| { \:.:.:.:.:.:.:.:}☆:.:.:| /<  ̄7!/:.|
583 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 23:09:02.38 ID:pOgLTrWS0 【>>582 修正】 \_-_ニ=- _ |_-_ `''<_-_-_-ニ-''"゚~~::::::::~~゚"'::.、 -_-_ `,.:'´:::::::::::::::::::::\:::\:::::::::/_-_-} .:::::::::::::ノ:人:::::::::::::∨:::\:/_-_-_] /:/::::::/::/⌒l::::::::::::::∨::::∧-_-_ノ', / ,゙::::::::::/ l::|';:::::::::::|::::::::∧::::::::::::', { :::::::::/\ :::| \::::::|::::::::::::|::::::::}:::::. { |::::::斗=ミ /:/─‐\::::::|:::::|::::::::}:::::: 人::::ヽVソ /'゛ 斗=ミ |::::::|:::::|::::::/:::::′ .それだけにしては、 .::::ハ乂x , 弋ツ >:::::::::::/:::/::::::′ 随分と金銀財宝を車に乗せていたわよね? .::/ .::::. xxx /:::/:::/:/::::::' 廴_八:込, 丶 /:::/:::/:::::::::::/) この御時世に (⌒ハ::l::\_,,. -=/::://:::::::::::::':( ) ノ::|:::__::ー┴=彡'::::::::::::::::::/(⌒ー-- ..:::::/乂⌒\ 八:::::::::::/乂::. 八:::(/ ⌒乂\(⌒:::::::::::\} ):〉 / ,. /: :_: : : ´: : : : : : : : : :-:、: :\:、 // }乂 \ノ人:\ヾ::/ /: :.|: /:,: : : : : : : : : : : :,ハハ: \: :ヽヽ ': : : : {/:/: :./ : |: : : : :.:|: :|`´ ヽ: :三_〉:_ヽ、_ /: :./: :∧}: : :|: : :|: : : : :.:|: :| |: :|: : :|:!: : ̄彡´ |: : |: : |: :|:.:|: |: : :|:l: : : : :|: :| }: :|: : :.:|:.|:< {: : |: : |: : : |: |: : :|:i: : : :.リ、/_/ j从: : :}:|:.|、:_:_≧ 見ちゃいましたか。 .\}: : ∨: :|: |≧-_、: : / ィ≦⌒ヽイ: :/: !:.!: / イY:.:{: : Y ハ斥 ∨ ら:刈 |:/:{:.:|:.|/ 劉琨様には劉琨様のお考えがあるのでしょう。 -イ: :ト、: 圦 ら::ム マしソ }: :.|: |:.| Y、:\:」 マし' , ¨´ /: /: :{リヽ 私としては、また空手形連発していないかが心配ですけど . \: ハ _ __ ι ィ: /r≦―-、 \:> _ ...イ: :// ̄ ̄ヽ:.i /\〉:.:./三ヽ j: // // ///Y /{:.:.:.:.:.:.:\三、/W //}:.∨ }| { \:.:.:.:.:.:.:.:}☆:.:.:| /<  ̄7!/:.|
584 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 23:09:32.22 ID:pOgLTrWS0 //: : :/: :/: :./: : : : : {ハ、r 、:.Yヽ,.ハ: : ::. :':.:|: : :.': :/: :./: :/: : : :.| |: |:|:∨}: : :,:.:. | : |: :.:.|: :|: : :! : | : : : |:| |: |:|: :Y: :.:|l:| ,.r'-:.:|: :.:.|:-ト、_|:_:.|:|: : :从_,...イ|: }:{: :.|:||: : }リ 、_,ィ≦_|: :.:.|:/ィrftォ 、|: :/ ,ィチハ|/: | : |:|:.: ,' 崔悦殿は…… _,..ィ: {: : :圦 ら_jr ! ∨ らr} ': :.}: /:} }/ ∧:∨: :| 弋こソ しソ /: :/:/:/ / .盧志様の御家族をお待ちに? {! i从: :.| _' /: :/{/:/ /从\〉:.、 ( У ..ィ{: / i/ r=≦===ミ、:::::::≧ = - ≦!:.|j/ {) /-、:.:.:\〉-、::::::/::::::| /:// . \ニ=- _ ∨_-_-_-_━─-...ミ ∨∧_ノ:.:.:.:.:.:\_}:::::☆::::Y' { \_-_-_->'"~~~"''〜、、::::::::::::::::\ \_-/:::::::::::::::::::::::::::::::\::::::::::::::::::\ . /∨:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\:::::::::::::::::::. 〈__,{:八:::::::::::::::::`、:::::::::::::::::::`、::::::::::::::::. . .::|∧:::::\:::::::::::::::`、::::::::::::::::::|:::::::::::::::::: .::/|:::∧:::l_,,.`'<:::::::::`、::::::::::::::|::::::::::::::::::| ええ、そうよ。 /:/:::|:::::::}:/斗-=ァ\::::::|::::::::::::::|::::::::::::::::/ ..::/ j八::::从 V} ' |:::/::::::::::::::|::::::::::::::: もう半年になるけれど、 .〈:〈 /' l:/':ノ |/::::::::::::::/:::::::::::::/ あの従父上が匈奴に捕らえられているままとは思えないし。 `>> l:::::\ /:::::::::::/::::::::::::::::{ (:::( l::::::::::::... っ /::::::::/!:::::::::::::::::::::::. _ その時が来たら、誰かしら迎える者は必要でしょう )ノ 八:::::::\:::\ /:::::/ |::\::::::::::::::::::::... ⌒):) \:::::::\::::/::/::::}/|:」 \::::::::::::::::::::::...../ \::::::∨::(、:::/ /-_-_⌒\:\:::::::::... .:::::::::::)\::::::...... /-_-_-_-_-_-_`、:\::::/ 〈::::厂/-/\::::::ノ/-_-/-_-_-_-_-_.}l:::::\
585 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 23:11:33.91 ID:pOgLTrWS0 | ;`;| /:/\ | ;'l:| i'`'i 、 ┌个┐| | .:_|___. !:`l'| ζ\ |;`;| ‖ | .:|...:|/:/...:.:|..: : : : : :.:`L..r─Lム、 -、_|_.;l:| \';、\ :|':i;;| . i'1 ||/> | └┴┬i::::|==========|: :Lム、ロ.::| ー|_}:;| \';、.\|;';;;| ./〉 |;|_r// / |[]..::[]. 〈〈::::|::::::[]::::.:.:[]..r、]: :: . : . : .::| -|_|`|_r:‐:‐:‐:‐\';、\;| r‐//┐_|:|::::::::;⊥、r/.: ,、 |. : : : :.: :\:|:::::::::::::::::::::/. : : . ┌::、 /〉: ー|_};|::::::::::: : :: : {二l\;i`!、::://:::::::::::::::::::r| .::| /.:::: _ .||_ | : : : : : :、 〉〉/〉::::::;;:::〈 : : : -┘:::L、r‐//┐ ,、: -|_| ̄/\:::::::/`|_{┬| |;、\::::::::i'|::::::r┴冂、 .:::://\| ::::ト、__ : : :||_'//、п‖::.:l| : : :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ニl.r┴、_|_|_|:>:::::〈. ::〈|-、_/::::::..\r':.|.::[,/T>.:/ロ〃乢.>''「 ̄ ̄|[ ̄ ̄ ̄ ̄|「 ̄ ̄ ̄ ̄|「 -TニTニTニTニTニTニTニTニT《┴┐::| .:::|_rェ :::|:.:..|-i_::_r√ソ\>へ:| :|:ln| :]:|:П叮/7_」L_:.」L____.」L ___.」L ~三三三三:.三」L三三三」L三三〉〉┬┴┤ .:|_;!:..|:::..|::::.|\.::::》: :::L;:.::r| .L/俚⊥》> ̄]匚 ̄ ̄]「 ̄ ̄]「 ̄「 ̄ ̄]「 ̄ L l「 ̄ ̄ ̄|「  ̄ ̄|「 ̄ ̄|r'.:| .:|ー:|_ .|::::.l\|_;;||;;:|L:<)┴‐'''"~::::::::::::::::::}「 ̄ ̄|「 ̄ ̄ ̄|「 ̄ ̄l[ ̄|「 ̄ ̄l[ ̄ ]_」L:___」L____」|__ |》〉 ~゛`┴::-'⊥::.俚⊥!:::::::::::::::::::::::::::::::::::>''「 ̄ ̄|[ ̄ ̄ ̄____」L:._:.」「 」L:._:.」「 ]「 ̄ ̄]:[ ̄ ̄ ̄]匚」[ ̄][く《:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/7_」L_:.」L___|「 ̄ ̄ ̄|「 ̄ ̄ ̄ ̄|「 ̄ ̄  ̄|「 ||  ̄ ̄|「 ̄TニT ,, 》> ̄]匚 ̄ ̄]「 ̄ ̄,, __,」L__」|____」L 三三三` ,. γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ . _|| |L  ̄l|「 L l「 ̄ .| 私は諦めない絶対に | .ヽ_____________乂 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ 洛陽陥落から半年ほど経ったこの時期。 Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ \ヽ、 _ , イ!::/ .劉琨が石勒の下へ使節を送った事があった / ヽ{ ト、ヽ l:′ ∧\ マ三ソ| .\ ./: : \\ ヾ-〃 ..∧ l; : : : : \\.り/: : :i
586 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 23:13:15.15 ID:pOgLTrWS0 【紀元311年冬 晋 并州 晋陽】 . /ニYニヽ / (0)(0)ヽ /  ̄`´ ̄ \ | ,-) (-、.| .劉琨将軍。 | l ____ l | \ ` ⌒´ / 石勒の母親と弟とおぼしき者を保護致しましたっていう ,、-='l \_,ン g< \ / \ └〆\ i=i|\' \ 丿 i \ \=i| / i| / -―‐-ミ \ \ , /:::(O):::::::::::::::\ ヽ / ..:::,、丶`  ̄ ̄ ̄ ヽ ',_ , {/ { \ ヽ: ', Vヽ ,' :| ∧ {、 \:―‐i‐ i //〉 :| i/、、\ \__|__:|_ : : ' / i :| /| \ 〃う刈 》i |): : :K それは良い事を聞いたわ。 | :l ィ笊_ 乂ツ |i | : : :|∧ | | l :爪 乂ソ , || |: : : |/∧ せっかくだし、石勒の下へ送ってあげましょう | | | 込 , .从 |: : : |∨∧ . 八 | 个 ` イ: } |: : : | `⌒ ヽ| \|: : : :≧ー |/:| |_: | :| |: : ;>rノ^|:H /:/| √/ ̄ \ ∧ |7: :._/_ |:. | /:/ , / / /⌒ヽ / | 、 {:{ F¬ 、 \ヽ:/ { /| / i 晋 平北大将軍 劉琨 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー きっかけは劉琨が石勒の母親を保護した事に始まる。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } この母親は以前石勒が平原国で売られた折に、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 互いに生き別れになったが、この年になって劉琨が石勒の下へ送らせた。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 劉琨はこれを良い機会と捉えたのか、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 使者の張儒に石勒宛の手紙と名馬珍宝を持たせている _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
587 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 23:13:51.07 ID:pOgLTrWS0  ̄ ̄○ー、 { _,.-‐'´ 項 `}_ } __/ 葛陂 `ー-{ ノ 涂中 ● 新蔡 `ーr‐' ̄ ○ ,.-- ○宛 ○安城 ○ r―'´○寿春 ,「○建鄴 【汝南国】 ,.----'´ ̄ ○東城 ./ ○新息 _/ 【安豊郡】 / `ー――、__/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ○安豊 ○合肥 __{ ○新野 ○弋陽 | ○六安 横江○.|○牛渚 【弋陽郡】 .} ̄ー' ̄} | ヽ ○樊城 ∧ ∧∧∧∧ `ーv'○東興 ./  ̄○} i ∧∧ ∧∧∧∧∧∧ `ーr―' ̄ 襄陽`} `ヽ ∧∧∧∧∧∧ 濡須口○} } 'ー, ∧∧∧∧ r' } 南新市ヽ_,_【江夏郡】 ∧∧∧∧∧∧ _ノ |○石城 .○ ヽ○安陸 ∧∧∧∧ r―' .|__ 石陽○ `ー-, ∧∧∧ 皖○ _,.-‐' .長坂○ | _____>-―‐、 ∧∧∧∧ | ○当陽 ヽ_ | ○| ○\_ | .  ̄ ̄ヽ_ノ 夏口| 武昌 . ̄| ○尋陽 _r‐'´ ___/ ヽ _/ . ̄7 'ー-、___イ -― -―‐_ ○江陵 / . ○楽郷__) _,.__ _r‐'○陸口 ○'ー'´ ̄ | / 公安 `ヽ r' >'○巴丘 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ \ヽ、 _ , イ!::/ 当時石勒は豫州南部の葛陂におり、ここで張儒と面会したようだ / ヽ{ ト、ヽ l: ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ /
588 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 23:14:49.26 ID:pOgLTrWS0 【紀元311年冬 晋 豫州 葛陂】 . /ニYニヽ / (0)(0)ヽ 石勒将軍、お初にお目にかかりますっていう。 /  ̄`´ ̄ \ | ,-) (-、.| 私は平北大将軍劉琨の命により、 | l ____ l | 将軍の御家族を并州より連れて参りましたっていう。 \ ` ⌒´ / ,、-='l \_,ン g< \ .劉琨の手紙と持参した名馬珍宝を御挨拶とさせて頂きますっていう / \ └〆\ i=i|\' \ 丿 i \ \=i| / i| _,人 ノ ) }} _ ,ノィ 冫 、 《巛 《 jリレ ノノノ⌒ 人 乂__ツトw{N{リノノイ'⌒´{ 彡'ノ ) ト-{ ノ j ,ノ ノ ∨イ 彡') } ミ ミ{N、_〈人__,ィz--ァ人ミ 彡ト、ヽ ミ i r‐榮ぅ {ン r‐t笋ラ `Y ,イ| } ノ ミ} ´ ̄ } | `ヽ ̄ | }ノ_) |ヽ ヽ | { 人__/ 〈 奇特な男だ . lト、 弋'⌒ソ | / jノ ,iハ |i __ , / レ人{ ‘, 、___ ノ i | |∧ 〈 ィ´ / ト、__ | 廴 」 イ } { ; /l \ | / j ノ 漢 平晋王 石勒 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ この話は『晋書』『石勒載記』に載っている。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 劉琨にとっては ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .あまり名誉な話とはいえないため、『晋書』『劉琨伝』には記されていない `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
589 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 23:16:38.70 ID:pOgLTrWS0 _,、__ __rfぐ( {厂jトx__, し{lK^Y{({Y7癶i{ 上豸ィ斧ぅ^f斥ノヲ }/じ} `ト くノ} `У 込ノ 廴'⌒ ノ{ 読み上げろ jソ〈_、 ⌒ヽ/ l / /| i ≧=彡 |/ \__人_人从_人_人从/ / \ / _,ノ} _) (__ ___/ _\___〕 '´ ,ノ ) はッ!! ( __, ´ ¨¨ i  ̄ ̄) ( ̄ ̄ '⌒'´ ノ { /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\ / { / ニYニヽ / ( 0)(0)ヽ / ⌒`´⌒\ | , -) j | ´-───- 1 (学はなさそうだが、周囲には思っていた以上に漢人が多いっていう) \ ` ⌒´ / / ヽ / ヽ | | | ヽ_| |丿 | | ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 劉琨が石勒へ宛てた手紙を紹介したい。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 彼が何故石勒と接触したのか、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .あるいは同時代人が石勒をどう見ていたのかが分かる `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
590 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 23:18:13.24 ID:pOgLTrWS0 【劉琨さんのお手紙(大意)@『晋書』『石勒載記』】 ┏────────────────────────────────────────────┓ 将軍は河朔を発して後、 兗州・豫州を席巻し、長江・淮水を馬に飲ませ、漢沔で遠く季節を過ごしています。 古代の名将と言えども、これに例えられる者はいません。 ところで、城を攻めても城の人々を有さず、 地方を攻略しても土を有さず、雲の如く集合して星のように散るのを将軍はどのようにお考えでしょうか? ┗────────────────────────────────────────────┛ / r' / 'ー'´ ./ ノ ヽ ' { 'ー、 r'‐-,_,_ィ_ } 【冀州】 /ヽ_r' _r'´ { 鄴 r-'´ r' `ヽ } ○ ノ }'ー' { { r r' '´`ー-, ヽ / ノ【兗州】 r' \ 'エ_,.-‐'`ー―‐'―= ‐' .,  ̄ ̄`ー‐'―'´ ◎洛陽 > ○長安 ○○許昌 ,ヘ' ヽ 襄城 【豫州】●葛陂-v'γ ヽ ハ_ ィ-v○寿春 __ゝ、 `{_,、 ,、_ r'○建鄴 -、 ○襄陽 `' r' {__'ィ } ,. -――'´`ヽ 【荊州】 ,、 , _,.r' __/` .. .'´: : : : : : : : : :`ヽ、 _/ ヽ ,/ ヽ ノ `^ー'`> ___,ノ: : : : : : : : : : : : : : : : \ _ィvー'´ Z,、 / `ー-,r' } `ーァ: : : : : : /: : : : : /: : : : : : : \._ r-‐'´} {`ヘ /:/: : : : :.リ: : : : :|/: : :/:イ: : : |ー'´ 'ー'`" `ー' l/{: : : : :.ム|:.l: : :斤ァ</|/:./:}:.| い: : { 6|:.l: :.|テfミ /:_/:/,ィ| V: :.>リ:.l: :.| ヒソ /ィf':/:/ リ 永嘉元年以来、石勒の軍勢は北は冀州から南は荊州まで荒らし回った。 |人{ |:.l: :.| rタイ:人 ,f¨¨ヽ Y:.リ ‐ イ|: :「 確かに、一人の将が数年間各地を転戦し続けた例はなかった ノ \|:[_¨´ ||.:/ /===ヽ 辷ト、_/リ´ //´⌒ヽ\ Y| 寸 〈: : : : : : : :\\Y 》 |:.( : : : : : :}:.:.\.|| /: : ヽ
591 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 23:19:09.95 ID:pOgLTrWS0 ┏───────────────────────────────────┓ 存亡は主を得られるかどうかで決まり、 成敗は誰に附くか重要であり、主を得れば義兵となり、逆賊に附けば賊兵となります。 義兵は敗北しても功業は必ず成功しますが、賊兵は勝利しても終わりは滅び絶えます。 昔、赤眉・黄巾が宇宙を横逆したのに敗亡者になったのは、 正しく兵を出す名分のないままに集まって乱を為したからです。 ┗───────────────────────────────────┛ ,ィ!´ ̄``i''ー─- 、、、,,_ イ三二二ニニニゞ ( j〉 」´ ̄ ̄``ー-、ヽ .,.:,..:.. .,.:,..:.. ... ,... ``ー─'"´  ̄ ̄ ̄ ̄ ,ィゞ .,.:,..:.. .,.:,..:.. ... ,... ー====- ー====- ... ,... .,.:,..:.. ... ,... .,.:,..:.. _, -─‐- 、ー‐-、ー-、 ;: ;:;: :;:;: ; ; ,ィゞ ,イ、,r'⌒ヾ ヽ ヾ ``''ー- -、-‐''"´ヽ;;: :;:; ;:; :;:; ;: . .,.:,..:.. ,r/ (::;;:;:;;/ー-、 j `, _ /ィ´ ;:; :; ;:; : ;: ,ィゞ ヽ 「i''ー'"´ ,r-‐'ー''''"´ ̄ ,ィ!´ ̄``i''ー─- 、、、,,_ イ三二二ニニニゞ ( j〉 」´ ̄ ̄``ー-、ヽ .,.:,..:.. ... ,... ``ー─'"´  ̄ ̄ ̄ ̄ ,ィゞ .,.:,..:.. ー====- ー====- ... ,... .,.:,..:.. _, -─‐- 、ー‐-、ー-、 ;: ;:;: :;:;: ; ; ,ィゞ ,イ、,r'⌒ヾ ヽ ヾ ``''ー- -、-‐''"´ヽ;;: :;:; ;:; :;:; ;: . .,.:,..:.. ,r/ (::;;:;:;;/ー-、 j `, _ /ィ´ ;:; :; ;:; : ;: ,.-'''"-─ `ー,--─'''''''''''i-、,, ヽ 「i''ー'"´ ,r-‐'ー''''"´ ̄
592 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 23:20:41.13 ID:pOgLTrWS0 ┏────────────────────────────────────────────┓ 将軍が天性の抜きん出た資質によって天下に威を震わせ、 有徳の者を選んで尊崇して時望に随えば、勲功と道義は堂々とし、長きに渡って富貴を享受できるでしょう。 劉聡に背けば禍は除かれ、然るべき主に向かえば福が至ります。 往古の教えを採用し、考えを改めて翻然とすれば、 天下の不足は定まり、蟻寇の不満は一掃されるでしょう。 ┗────────────────────────────────────────────┛ /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 .手紙の文面を素直に受け取れば、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ 劉琨は石勒の軍才を評価した上で晋王朝への帰順を誘った事になる。 Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ \ヽ、 _ , イ!::/ .相手が宗族諸王を大量殺戮したのに関わらずだ / ヽ{ ト、ヽ l: ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / ,、丶`  ̄ ̄ ̄ ``丶、 i: : : :::\::\i../ / / _ -‐\ \ \ , -=二ニニニ=-\ \ ヽ _ - /ニ=- \ \ ヽ ', /二 /' i \ ヽ \ ',_、丶´二ニ= / l \ \ \ ヽ --=ニ二 ̄_ |八 |\,ィ==ミ 、 ∨ /:__ `、 -=二二 i |-‐\ |〃 r ハ 〉 `、 ∨⌒ i 、 王弥の死を見るに劉聡と石勒の関係は良いはずがない。 .| | ,ィ=ミ\ `" `、 ( ノ人 \ |i 爪 vリ __、 〈 ヽ \ 付け入る隙はあるし、 .八 ハ ' \、 \ この手紙で両者の関係が悪化すれば御の字では? ヽ 込 、 ァ / \ \ | 个 ィ / ' \――― ミ | | >‐ ´ ハ / / ――=彡'⌒ __ | | i 八 / '// / ' / ∧、八 |{_// / ' , i
593 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 23:22:20.13 ID:pOgLTrWS0 ┏────────────────────────────────────────────┓ 今、将軍に侍中・持節・車騎大将軍・領護匈奴中郎将・襄城郡公を授け、 内外の任を統べると共に華戎の号を兼務し、 大郡に封じる事を明らかにして優れた才能を上奏致します。 将軍におかれてはこれをお受けになられ、遠近の人々の望みに副うべきではないでしょうか。 古代以来、戎人で帝王になった者はいませんが、名臣として功業を立てた者はいないわけではありません。 ┗────────────────────────────────────────────┛ /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 劉琨という人物は現実主義者だったのだろう。 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 帰順させるために大層な官職を用意するとも約束している。 \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l: 仮に本当に帰順したらどうするつもりだったのかと思わなくもない ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / / ,. /: :_: : : ´: : : : : : : : : :-:、: :\:、 i: : : :::\::\i../ / /: :.|: /:,: : : : : : : : : : : :,ハハ: \: :ヽヽ ': : : : {/:/: :./ : |: : : : :.:|: :|`´ ヽ: :三_〉:_ヽ、_ /: :./: :∧}: : :|: : :|: : : : :.:|: :| |: :|: : :|:!: : ̄彡´ |: : |: : |: :|:.:|: |: : :|:l: : : : :|: :| }: :|: : :.:|:.|:< {: : |: : |: : : |: |: : :|:i: : : :.リ、/_/ j从: : :}:|:.|、:_:_≧ 後先考えていない所があるんですよ。 \}: : ∨: :|: |≧-_、: : / ィ≦⌒ヽイ: :/: !:.!: / イY:.:{: : Y ハ斥 ∨ ら:刈 |:/:{:.:|:.|/ 拓跋部にも勝手に代国公に封じる約束していましたし。 .-イ: :ト、: 圦 ら::ム マしソ }: :.|: |:.| Y、:\:」 マし' , ¨´ /: /: :{リヽ 代郡は幽州に属するので、後で幽州の王浚様から大目玉でしたよ \: ハ _ __ ι ィ: /r≦―-、 \:> _ ...イ: :// ̄ ̄ヽ:.i /\〉:.:./三ヽ j: // // ///Y /{:.:.:.:.:.:.:\三、/W //}:.∨ }|
594 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 23:23:04.02 ID:pOgLTrWS0 ┏─────────────────────────────────┓ 今の遅れた想いは、世が天下大乱である故に雄才を求めているからです。 遥かに聞く所では、 将軍は攻城野戦において機を見る事は神の如く、 兵書を見ていないのに孫子・呉子と合致しており、 所謂、「生まれながら知る者は上で、学んで知る者は次」でしょう。 ただ精鋭の騎兵五千を得れば、将軍の才をもって打ち砕けぬ者はありません。 以上、心に偽りなき事、全て張儒が具申する通りです。 ┗─────────────────────────────────┛ ┌‐ ┌ 、 γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ ,ィレ'\ノ jノ ノ )ノ} | 以上となります | __,ノY∨ ノノ} ヽ_________乂 _,人 ノ ) }} _ ,ノィ 冫 、 《巛 《 jリレ ノノノ⌒ 人 乂__ツトw{N{リノノイ'⌒´{ 彡'ノ ) ト-{ ノ j ,ノ ノ ∨イ 彡') } ミ ミ{N、_〈人__,ィz--ァ人ミ 彡ト、ヽ ミ i r‐榮ぅ {ン r‐t笋ラ `Y ,イ| } ノ ミ} ´ ̄ } | `ヽ ̄ | }ノ_) |ヽ ふむ。 ヽ | { 人__/ 〈 lト、 弋'⌒ソ | / jノ ,iハ 張儒といったか |i __ , / レ人{ ‘, 、___ ノ i | |∧ 〈 ィ´ / ト、 | 廴 」 イ } { ; /l \ | / j ノ ' / | ヽ,ノ / /
595 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 23:24:02.54 ID:pOgLTrWS0 ノ|t/ノー''从,, 从''"::::::::::::::::::::::::::::ツ、 、i:::::;;;ミ从从从从彡:::::}、 、 ミ:::::彡;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;"フ:::7} :`'、 t;;;;;r'''''''''''ヽ;r''''''""ヽ;;;;;;;リ :::::::ヽ 了;;;} ミ ミi从从,,j|,j jク;;;;:〈 ;:;;::::::ヽ る;;;;t、_,,,ii,,,ヽ;;r__ii,,彡};;;;:::j ,,、 ;:;:;:;:;::::::'、 ';ァ;|ヽ〉i:``´´'ij'``´"´:|/'i::) ,、-'"::::;; ;:;:;:;:;:;:::::::~' 、, ろ;;tti;i ', ,, ィ、 i},,, '::::;ノノノ;彡 ,,,,、='- 、;;;;;;;;;;;; ,、- ''"~~~~;;';;;ヽ、ア;リ`':ti"リ: ,,、,,_:::::::::,'"::::t;;)ー '"~;;;;;;;;;;;;;;;;::::~'' 、; _:::::;:;:;:;:;:;;:;:;:;:;:;;~''/ :: :',": '"ーー ` i:::: ::::t彡;;;;;;;;::::::::::::; -ーr'i"" 功を立てる道はそれぞれ異なるが、 ~'' 、::::::::::::::::::;;;;;i :: ::::'' 、( rッ /::::: ,、 ';;;;::::::::::::::::/ / | .劉琨は腐れ儒者ではないと聞いている。 キ ',_;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;~' 、 :::::::`''ーー " ::;r'";;;;:::::::;;;;;;;;;;ノ――'ー-'-- """"""r 、'、rーー 、;;;;;;;;~' 、 :::彡:::;r'";;;;;;;;;;r''~:::/''~ノ r'''''''' ー、 .本朝において節義を逞しくするが良かろう。 ⊂⊃ `ヽi > :f~i|、;;;;;;;;;;;;ヽ:::::":::;r";;;;;;;;;;;、-''''iリ、ー'" `''''''''''" ====ー-'"、 Li i'~'''''ir'''''''''ir'''''''''i"~ j,,,,,,j;;;;`'''" ̄ ̄ ̄;;~~~ 俺は夷狄故、真似るのは難しい :::::::::::::::::::::::::;;;;~'''''' ー'ー--'----'' ---' ''''''";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ,、-'",,~'=ー- 、、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;、、、--ー――-、-ー''''' ー---ー,,=、,ー-、 /´::::::::::::::::::::::::::::::::::~ ̄:::::::::::::::ヽ::::::::::〇:::ヽ "´´´ ,,,´´´ ,,二ニ :::::::::::::::''''';:;:;:;:;:;:;:;:;:;''''''''''''"::::::::::::::::';;;;;;::::::::::::::t ""~´、- 、 ::::::::::::::::;:;:;:;:;:;'''":::::::::::::::::::::::::::::::::::;;;;tt;;;;;;;;;;;;;;;;i ,,,、 :::::::::::::::::::::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;tt;;;;;;;;;;;;;;;| ,,,、-''' ~;;;;; :::::::::::::::;;;;:::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;i;|;;;;;;;;;;;;;リ,,,,,,,,,、-''";;;;;;;;;;;;;;;;;;;; :::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;'''''''''''""";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::::::::::::::::::::::::::::::: ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 劉琨の手紙に対する石勒の返事。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 石勒は自身を明確に胡と位置付けており、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 後に登場する胡人君主のように自ら漢化しようとはしなかった。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ただ、劉琨が家族を送ってくれた事自体は感謝していたらしい ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
596 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 23:25:26.40 ID:pOgLTrWS0 ヒ´ミ仆爪// j } /ノ ハ `ヽ、ミ≧=-ゞY、_ 圦ミfソ ̄} } / ,' __ \ミ下千f=-仆 ミ }}ソV i/ ゝ Vゝ斗イ、ヽ ヽミ仆≧=}} 乂./ / 三ミ  ̄ ',{ ハミミ _ソ 家族を連れて来た礼代わりだ。 圦{ 辷i ≧=- } }ミ彡 .Y 人、~ハヽ ‐ イ j iミソ ~イ / 金銀財宝はそのまま返そう。 Y、 ', ゝ-=__, ', V / ハ /`´__ ', i≧=´ .大したもてなしはできんが、 ', 壬//≧=- } }//// ここにいる間のお前たち一行の安全は保障する .i Y { ///´⌒ | { }, イ///// .{ ヽ-=≦≧=-、-=≦/// .',Y//////////////イ . /ニYニヽ / (0)(0)ヽ /  ̄`´ ̄ \ | ,-) (-、.| 将軍の御配慮に感謝しますっていう | l ____ l | \ ` ⌒´ / ,、-='l \_,ン g< \ / \ └〆\ i=i|\' \ 丿 i \ \=i| / i| ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 『晋書』『石勒載記』に曰く。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 石勒は劉琨の名馬珍宝に手を付けず、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 使者を賓客として手厚くもてなし、感謝して帰した後に関係を絶った。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 胡人といえども、義理人情や誠意を介する人物ではあった ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
597 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 23:26:00.07 ID:pOgLTrWS0 \__人_人从_人_人从/ _) (__ ) おお、母者!! (  ̄ ̄) ( ̄ ̄ /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\ ,.、 .∧ ,、 ,.、 ,、 ,、 、 ,.、,.j!:;:.v.;:;:.V.;:V1r1、 ,、 ∧ , ,:v.;::j-r‐w.;:;:.ーv'W:;:}:____∧,..- .―… - 。_ ,A、_ :.V.;:;:.ヾ: .:i:;:;:;:;:i!-j:;:;:;:;:;:v1、.i!:レ1;:イ.;:.Vi!-v.;:;:.V:.v.;:;:;:;:;:;:;:;:;:i!:;:;:;:;.',. : : /.;:;.ヾ.: ,: 、,z‐ 、 : : : . : : : : . ` ー. - v.;:;:;:;:;:;:.V.;:;:;::;:1.:{:;:;:;:;:;:;:V.;V.;:;:;:;:;:;:;:;:ソ.;.V.:;zニv.;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;j!;:;:;:;:;:}、.: : 〉;:;:;:;:.V.;::∧ロ!j|∧,、 : : . : . : . : . : : . ;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ノ.;:;:V.;:∧:;:;:;:;:;:;l;:;:;:;:;:;:;z=≦二八1≧=zzzz=≦ニv´ ̄≧zj!;:;:;:;:;:;:;:;:;j固レ'.;:;:;:;:;:≧x、 ,:、,.、 : . .,、 、:;:;:/ヘ:;:;:;ィ.;:;:;:;:;:;v__∧':;:;:;:;zz≦ii!i!i!i!i!i!i!ij|1ロi! !≦z、__iV__j!_.i≧zzz≦ミ三三≧ZZZzv.;:;:;:;.VW.;:;. :;.V.;:;:;:.V.;:;:;:;:;:;:;:z|!i! i!il|≦i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!l≧zzり、Y_ロ!ロト-|i!ロニロニi|!レ1!≧、 Yヾニ三ニ≧j!!!i!i!i!i}:;:;:;:;:;:j!:;:;:;:;. :;:;:;:;:;:;:;:;.Vr≦三!1ー‐ !i!i!>-、;:-ニΣ ̄了、_Y´ ̄}-、≦二二二ト、‐∧ j}: |! |i!| |i|!i!、ヾミj≦、':;:;:/.;:;:;:;:;:. :;:;:;:;:;:;:;:;:;:}|!i!i!i!、j!L三り ∧_∧_∧__∧_ 》≠〈 入三V三V三il|/l∨ V之1ミニj|ゞi!i!i!iト、: .`y.;:;:;:;:;:;:;. ;:;:;:;:;:;:;:;:;: .Vi!i!i!i!i!三≧z{zj!zzzzzz1zz≦三三≧zzzZY、ロi!Y1!iロ_|!_1_ロ!v1 ,iトzZZZZZZZvli∧l}!: :j!:;:;:;:;:;:;:;:. :;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;.ヾミ!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!l!l!lli/:;:v1!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!iゞミZZZZZZZZZソ.;:Vi!l!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!ヲ:;:;:;:;V. :7.;:;:;:;:;:;:;:;. ;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:フ´. ̄ ̄ ̄`.ー‐{:;:;:;i!;:ト、!j!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!∧1!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i〈:;:;:;:;V1!≦´ ̄ ̄く:;:;:;:;:;:;:.v {:;:;:;:;:;:;:;:;:. :;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:'/. : . : . : . : . : . :._ノ:;:;:;:.v.;:;:;v´ ̄ ̄ ̄ フ.;:;.V1 ̄ フヾ ̄ ̄!:;:;:;:;:!:;:;:〉 ∧: : : ソ.;:;:;:;:;:;:;:,V.;:;:;:;:;:;:;:;:;. ;:;:;:;:;:;:;:;:;:;イ. . . ... . . . . . . . . . フ:;:;:;:;:;:;!:;:;:;.',. : . : : /.;:;:;:;:;.'ト、.イ:;:;:;:;V. : j!:;:;:;:;:}:;:;:} 《:;:;V,イ:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:}:;:;:;:;:;:;:;:;:;:. ;:;:;:;:;::;:シ´. . . . . . . . . . . . . . ;!;:;:;:;:;:;:;:}:;:;:;:;:! . . . .v.;:;:;:;:;:;:;:;!/.;:;:;:;:;:;:;.V/.;:;:;:;:;:,V.;:,Y.;:;:;:}〈:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:〉:;:;:;:;:;:;:;:;:. :;:;:≦´.. . . . ... . . . . . . . . . .:イ:;:;:;:;:;:;:;:;',:;:;:;::! . . ..〈:;:;:;:;:;:;:;:;:;〉.;:;:;:;:;:;:;:;:;i!:;:;:;:;:;:;:;:i!:;:;:!:;:;:;:iレ:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:i!:;:;:;:;:;:;:;:;:;. ¨´ . . . . . . . . . . . . . . . . . . ノ.;:;:;:;:;:;:;:;:;!:;:;:;:} . . . ノ.;:;:;:;:;:;:;:;ル.;:;:;:;:;:;:;:;:;:i:;:;:;:;:;:;:;:;j:;:;:j!:;:;:'ノ.;:;:;:;:;::;:;:;:;:;:;:;{:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;.
598 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 23:27:47.39 ID:pOgLTrWS0 :,.:::''::´:: ̄::`:::.、: :/:::::::::::::::::::::::::::::ヽ: : /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::}: : l:::::::::::::ゝ−−−− ι: : |::::::::::::) ◯ ○ (: 良かった良かった。 :,l::::::::::::η U|||||||U ゝ: : ゝ---η. ||||||| ゝ: 俺、こういうのに弱ぇんだよぉ〜。 : /≦ ヽ .| | ≧: : { l l |* *| | l: 劉琨って奴は士大夫にしては人の心があるんじゃねぇか : { .l l .| * | .| l: :/ l l | * | l l: :l ---l l-- -l l: _.,. -‐- ....、 :| `^^ `^: x≦〃〃/ミミミミミ、 /ノノノ〃ヾ⌒彡ミミミミミ、 漢 石勒配下 郭黒略 /ミミル' / __ ヾ彡ミミミミ、. . {ミ'''´ {∠i孑 `ヾミミ毛刈 ';ハ, `〕、 Yミ ;:::: ∨ソYハ x≦ ̄ア´ }:( くツ1 | っ {::: ーりリ / :::::::/::::: まるで私に人の心がないかのような発言は慎んで頂きたい。 .ヾ:ヽ ,ノヾー'⌒ヽ ヾ Y¬从 〃:.:.:./::::::::::: . `ヽ { √ ̄~`ヾ Y ヾリ ||:.:/ ::::::::::::::: それはさておき…… .沁ヾ ⌒ :/ /∧::::::::::::::::::::::: ハ r::.......,..::/// /:::::::::≧==== '、 {///,//// >'゙´:::/:|幵幵幵幵 `T¨¨´///>'゙´::::::::/:ニ|幵幵幵幵 ,..-―∨ /::::::::::::/ :三圦W幵幵幵 //////::∧/::::::::::::/ :::三三/八幵幵幵 漢 石勒配下 張賓
599 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 23:28:32.71 ID:pOgLTrWS0 ,rk´ミ、''ナ;;爻'、ー;;〃彡;,. vf戈ハトシ〈'"リ゙、ヾ、;;jリ、〃、 Yメ从k;;、;;ij;;;ii;ヾ;ッ;仆、ヾくソ }ソリ"i!;;;;;l;;i;;、;;:;:;;:;';;;};;iリドシゞ, ツ;;;;;;;;;;ト、;;_リ;;;i!;;ト;=;、t;;;l;;ヒ' ヲ;i!、:::r',;、=;'、;"リ,、=;''"リ;ij´ };lヾ;;j  ̄´.〃l゙ ̄´ ,';ィ′ .γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ r‐、 7;;;;|', =、j,. /仆、 | ……その少年は将軍の御家族で? | } ,! _ ゞ;|:ヽ ,:ニ> /:: レ ソ\,.、- ' "´;; ̄:: .ヽ___________________乂 j _,!ノ )" ̄>.ニト、:\` "'' ///,r/:::::::_,..、''' ..,, フ ,、'-‐'l" ̄リ;/::;;/::} `:::`:ー'/'∠;:/`゙ヽ・.‐´ ‐' 冫‐i '"フ:;/::;;;{! `r‐'"フ´〃シ:;;/ " ヽ、. リ'" ,、_, . '",.ィ/ ̄_:;/::;;イ `'ー ''/ヲリ/;/r'/,r─‐-、 (∴,、-''" '二⊃ヾ/.:;;/ `ー-‐/Ξ/ッ/rレヘ{ | ̄| `''" ヒ´ミ仆爪// j } /ノ ハ `ヽ、ミ≧=-ゞY、_ 圦ミfソ ̄} } / ,' __ \ミ下千f=-仆 ミ }}ソV i/ ゝ Vゝ斗イ、ヽ ヽミ仆≧=}} 乂./ / 三ミ  ̄ ',{ ハミミ _ソ 圦{ 辷i ≧=- } }ミ彡 .Y 我が一族の○×※という。 人、~ハヽ ‐ イ j iミソ ~イ / Y、 ', ゝ-=__, ', V / 年の離れた弟のような者だ .ハ /`´__ ', i≧=´ ', 壬//≧=- } }//// .i Y { ///´⌒ | { }, イ///// .{ ヽ-=≦≧=-、-=≦/// .',Y//////////////イ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 劉琨は石勒の母親だけでなく、 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 彼の従子に当たる一人の少年も送り出していた。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .幼少の頃に石勒の父親に育てられたため、石勒の弟とも称していたという `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
600 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 23:29:50.34 ID:pOgLTrWS0 .,. -─- 、 /,;:;:;;;;;:;:;:;:;:`ヽ ,'.:..:.:.:.;;;;;;rrrr、:.:.:ヽ l::;ィ'´;;;;' `ヽ。-、ヽ.::! {ミレ'"´. ,.. ""`,ィ;;彡. やさぐれてんなぁ。 {ミ!. i i::i l.:::! l:l .l:! l;;彡 iト、i i:::iノ:::l/::l/::!ノ:::| 腹空かせた虎みたいな奴だ ヽ入 `VY /l /l ト、 `1 ミヽニニ彡'´ L、、、,,_ _./ レ' ..! ト、. ! Vl ,..ィ´.:j! ',::,,,,,/ ,::′ ,' `ヽ`ヽ`Y´.:./l ``ヽ | ヽ| 〃/.:.:.:.j!...',;,,/ ,::′,,,,,........リ ノ.:::l / .l.:.:.:.:./ト、 __,ィ7ア´ ̄ ≧、 rf⌒/{/ // _r'⌒ト==彡⌒ヽ }ト ミwー┴‐一'´ ミ==≦ │ . } } __,r―一 }二 ミー--| . {´厂 }'"´ ミ==― ___| V j八==r‐tチァ  ̄ト--- 、{ ふむ。 `モtッ } ト ̄` } ミリハ | 厂} ー {_ ,ィ'⌒}ミク ノ} リ 将軍の弟に当たるのなら、 八 >ーへ__ |(し'| l | それに相応しい名と字にしなければなりますまい。 Y_,rーーミ、} | ハ从{ | -=ニT } | 虎、世龍の弟という事で…… } \ j_ イ ̄ ̄ ̄ | / / . __|___/ / / / { / | / ̄ ̄ . / /\__}____| / .. __/ /{ | / ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 彼の元々の本名、羯人としての名前は分からない。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 石勒の配下に加わった際に、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 漢人風の名に改めたと推測される。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ .永嘉五年の時点で十七歳だった ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
601 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 23:30:42.43 ID:pOgLTrWS0 メ''""/;;;;;从,,、、 、 i;i||j;;;;r"t;;;( ソ、t;;;;ヽ |;;;;;tヽミ 、), 、ゝイ |;;;;ij|从;;;;ヽ|;;i |、",,,,iiii、,,,,、i、ソi t;;;;|ヽ;;;;;ヽ、 ヽ''''" t、,女 t(ツ||i;;;;;;;;;;;;;;;i;;;;";;;;;;;;;;;;;;;;;;;|ツ;;;i、、、i;、~'-、;;;;;、)) 、、ノ(iツM;;;;|;;;;;;;;;;;;ii;;;;|i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;、;;;;;;;|;;;i |;;;t'ヽ三彡 // り";;;;;;;;;;;;;iヽ;;;;;;;;tiii;;;;;;;;i|;||;;;;ii;;;;itソ;;;;リ;;;;"ヽ;;;;;ir'" ヽツキ;;;;;;;;;;;;;;;;;;ミ人、、、ミ;;;;;;;;tヽ、;;ヽ二リ;-、t;;;;;;;レ;;;;|''" ー7;;i|、;;;;;;r、ミr'";;;;;;;;;;;;;;;~~' リヽ|i";;;;;;;;;;;;;;;シi;;;;;;、i|) リ;;;;||t;;;;〈 ミ 彡=モ丐ァ、r;;; "リ、zモチテzー' リ;;;;ii|j (;;|;;;ヽ、;;;;i `~ '''' "::: |~::''- ̄ー リ; イ フ;;;;;ヽ;;;i, "" | ,'r';;;i ,r''ヽ `(;;;;;;;;i~t ,,,,, j ,, /"彡|、 . ii i t;|;;;;;i ::t ヽ:::`" / {{ヽt ヽ . i リ 't;;;;i :ヽ ,,、-_~-,, /:: j ノ ;;リ''ヽ、 ,, 、- '' "~::::::::: i '"| r'~ヽ, ヽ、i ::ヽ "''ニニ" ,':: y" "ノノ フンゝ'":::::::::::::::::::::::::""" リ i ,,/ i''''"" ̄ ̄ ̄>'''"~t |i ::ヽ, ''~~~""" /:::::、-'.γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ _,/ :::::"i" / '-、ノ,,,,,,、ニ、 ,、-'";;;r''"::::入 ii;;::::::::ヽ, /::: '" , ,.| 石虎、字は季龍で如何でしょう? | ,/ " レ"- '"ii´ ,リ,,""r" ::::::::/:::t ヽ::::::::::~''ーー ''''", '" / r .ヽ_________________乂 " ,、-'i" ,、-ー '''ヽ"/r" :::::;;/ t ヽ::::;;;;;:::::;;;;,r'" ,, ,、-'"" "/ ~ ''" ヽ ,、ー''"ii ,,,、ノ";;r"::: :::;;;iii| リ,r'" ヽ y'" '"//'/"_; ' " ~'ーー r"~ ::,、-'" ,、- '";;;;/;;;r" :::::;;;;iiiii、;;;; 、、,,,,,,,, ヽ,r'" //:::::::/ ',ノ/ ) ー )ヽ,、-' " ,、-' /、;;;;;/';;;;r" ::::::/i" ~''''''""""",r" 三//::::::, "' /;;/ r''''''''''''''''''''''-、 ( ∴ー''" ,、-'" ::: イ ,,、r'- '''""ノ;r" :::::::/ t:::::::: ,r" 三//' /'" /;;;;t r' "~ ,、- ''"ヽ、::: :::::::/ ~''- 、,,,,,,,, / 三/'"// /r //ヽt 漢 世紀末救世主 石虎 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 石虎、字を季龍。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 『晋書』では石季龍と表記される ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
602 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 23:31:29.84 ID:pOgLTrWS0 _________________ィ‐' ̄`ヽ | |::::::::::::::::ヽ | |::::::::::::::::::::\ | |:::::::::::::::::::::::::\ | |:::::::::::::f \::::::::} | 『晋書』『石季龍載記』に曰く .|:::::::::::::| ゝ::::| | |::::::::::::::ヽ ∨ | |ー:、::::::::::ヘ | |::::::::::::::::::::::ヘ_ |_____________________ |:::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、 \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、 ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´ さて、この石虎という人物。 | | ヾN ゞソ ゞソ// | | >:´|、 - ,|`:< 五胡十六国時代の暴君として知られている。 | | |::::::::| > イ |::::::::| | | >-、\! !/::,-< .誇張の入った部分はあれど、 | | /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、 .気性の激しい人物だったのはまず間違いない | | l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::! | | /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::| | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::| ヽニj } \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::| 〈:| |V }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::| |:!.|:\ ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::| |:!.|::::::`ー':::/ / |::::|:::::::::::::::::!:::::! |:|_!:::::::::::::::/ / |:::::!::::::::::::::::|::::::| |::::::::::::::::::/ / .!:::::!::::::::::::::::|::::::l |::::::::::::::::/ / !:::::|::::::::::::::::|:::::::! !:::::::::::/ / |::::::|::::::::::::::::|::::::::!
603 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/09/30(金) 23:32:13.99 ID:j+nmBZBH0 救世主(白目)
604 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 23:33:18.02 ID:pOgLTrWS0 \ Y´ `ヽイ'"´ ̄ ̄ヽ´ `ヽ ヽ\\`. 、 ミ'"´ヽ ,r=ヘ⌒','"ヽ '´ `ヽ ヽ\ \ ,ゝ、 {:: ィ } ヽ \\\ `ヽ、 ミ辷ソヽー'゙、 ヽ \ \ _Y´ `ー} ̄l }、ノ :: ミ― 、_彡\\\\\\ ̄`ヽミ; ;: ミ ヽ:::ヽ'ソヽ:: `ー― 、__彡\\ _ヽ、_ ゝ=イ:{ :::::: ミ\\\\\\\\\\\\\)ヽ从)ヾノ)、\\\\\Y´ `ヽイ'"´ ̄ ̄ヽ \( `ームイ::::', :::: ミミ\\\\\\\\\\\,ィ从乃'´メ川彡ヘ\\\\,ゝ、 {:: ィ } ヽ \(`ヽ、_::;;;ノ :::::ヽ ミ、、_\\\\\\\\\,イ从从彡イム刈川从ヽ\\Y´ `ー} ̄l }、ノ ::: \ヽ、 ,ハ ;:'"´ヽ .::::: }ヽイ'"´ ̄ ̄ヽ\\\ ,,ィ彡イ彡イメ'"´メ北斗ノ拳ミヾ\ヽ、_ ゝ=イ:{ ::::::: \\ `ーく ;: ::: l{:: ィ } ヽ\ ー=ミ川`Y彡'"´ メ彡'"´フ彡イメミヽ ( `ームイ::::', :::: \\\\ ` 、__:::::::. //} ̄l }、ノ :: ミ\,`爻;州ヾ=ミ,从 メゞー彡イ⌒ミ彡彡ミヾ(`ヽ、_::;;;ノ :::::ヽ \\\\\ \ `ヽ_///ゝ=イ:{ ::::: ミ\彡川ヽミゞミヽ斗イ彡'.,.,.,., ゞ彡イ.\ヽ、 ,ハ ;:'"´ヽ \\\\\\\ ( `ームイ::::', :::: ミ\爻ミヾー=ミヽミーニイムミ从ゞ' `ミミ爻ハミ、`ーく ;: ::: \\\\\\\ (`ヽ、_::;;;ノ :::::ヽ ミ、 刈ヽミー=ミヾ从゙゙゙゙ムイr;' ̄ノ ミミミミr'}'ミ\\` 、__:: アタタタタ! \\\\\\(´` ヽ、 ,ハ ;:'"´ヽ .::::: }\ヽミヾミヽr≦ムt,キミゞ=ィ´ `ミ;r'ノ }ミ\\\\`ヽ_ \\\\\(´`ヽ :::::\`ーく ;: :: l\\`ミ::::; ,彡三ゞ'; ;'"´゙"´ ヾ__人ミゞ、\\\ \// \\\\(´`ヽ ミ \ ::\\` 、__::::::::. //\\`ヽミ;:., Lシ' l ,, イ〉 ミ;; ヾメ,',\\\\ヽ \\\\ \ :::\ .::\ ::: \\\`ヽ_/// \\\ ヾ::':, `,ゞ'"´`ヽ ,ィ:: \',\\\\ \\\\\ \,,;::ヽ `ヽ、,ノ´\\ \/// (´`ヽ\\\ヾミ ヽ'"´ ̄ ,ゝ、 ,':::.;:::. ヽ\\\\ \\\\\\ \ \,ィヽ _`ヽ\\(´`ヽ:::::\\\\ \ \:::{ ; :} ,'::::. .:: \\\\ \\\\\\\ \,ノ }ィ´  ̄`ヽ(´`ヽ ミ \ :\\\\ \ ヽ',___,ノ' ,'::::. .:::. \\\ \\\\\\\\ 〈 ー‐〈__,...ィミ: \ :::\ .::\ ::: \\\\\ '''' ,....,ノ ,':::::. .::Y⌒ヽ_ \\ \\\\\\\\\ヽ '´ `ヽ \,,;::ヽ `ヽ、,ノ´\ \\\ヾ''"´ /:::::. Y⌒', \`ヽ\\ \\\\\\\\\\\ \ \,ィヽ _, `ヽ\\ヾ、_,ノ::::::. ,イ´', ', ヽ `ヽ`ヽ \\\\\\\\\\\`ー― 、_彡 \,ノ }ィ´  ̄`ヽ\\\ヽ::::. ミ:{ ', ; ` ;; ` ハ \\\\\\\\\\\\\\\ヽミ, 〈 ー‐〈__,...ィミ: \\\\\: ,イヽ イ ヾ ::. :: } ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 以下は、石勒軍に加わった直後の石虎の様子だ。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 性格は残忍で狩猟を好んで遊蕩は限りなく、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 特に弾弓を得意として何度も人を撃ち、軍中の毒患になったという。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 本人の気性と権力者の家族になって舞い上がった部分もあるだろう ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
605 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 23:34:50.18 ID:pOgLTrWS0 / :. ィ.;:.:.:.:.:.:.:ヽ イ:.:.:.:/-|/|∧:;、:.:.〈 リ:.:./ ● く!:,:.:..、 l:.:.l ●/:./ ̄ vヘ - ノ:./ 石勒も頭を抱えたのか、 _,-+ 匸ヘ/V 彼を殺害しようと母親に持ち掛けたが、さすがに止められた。 ,《 ヒ⌒j 》、 l::\ l /‖::l ここで即殺すという選択肢が出るあたり石勒も石勒だ |:::::::ト,Vイ:::::| |:::::::l介l:::::::| l::::::|人|:::::::l ┌‐ ┌ 、 ,ィレ'\ノ jノ ノ )ノ} __,ノY∨ ノノ} _,人 ノ ) }} _ ,ノィ 冫 、 《巛 《 jリレ ノノノ⌒ 人 乂__ツトw{N{リノノイ'⌒´{ 彡'ノ ) ト-{ ノ j ,ノ ノ ∨イ 彡') } ミ ミ{N、_〈人__,ィz--ァ人ミ 彡ト、ヽ 快牛でも子牛の時は多くの車を殺してしまうものだとな。 ミ i r‐榮ぅ {ン r‐t笋ラ `Y ,イ| } ノ ミ} ´ ̄ } | `ヽ ̄ | }ノ_) |ヽ 軍中で性根を叩き直すしかあるまい ヽ | { 人__/ 〈 lト、 弋'⌒ソ | / jノ ,iハ |i __ , / レ人{ ‘, 、___ ノ i | |∧ 〈 ィ´ / ト、__ | 廴 」 イ } { ; /l \ | / j ノ '⌒ヽ__ / | ヽ,ノ / /
606 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 23:36:17.95 ID:pOgLTrWS0 【紀元312年1月 晋 豫州 葛陂】 |\/ ̄ ̄\__/| ::::::::::::::)'゙゙⌒゙'ー、:::. \_|▼ ▼ |_/ ::::::::::< '`ゝ\__ \皿 / .自分を無敵と勘違いしてきた不良の寿命は短い。 :::::::::;:♯;)ノ⌒''゙":::::::::::::::::、 _イ ̄ハ─‐-、 :::::::::::::..斗=ニニ{ ̄二ニ=- _:::., ∠ イ⌒く .ただの北斗神拳など、 :::::::/二{_三人_ \:::, /{ 人 ヽ 武装色の覇気で武装硬化した俺の前では児戯よ。 :::::::[ニニ八二ニ=‐≧_ \:.、 { 〉──У ゝ‐イ イ二二二三三三二二ニ‐、 ヽト、 人i|:::::::::::::::| ∨iii| チ●コも固くなるから女の子も炎上させられるぜ `ー‐''´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`寸\ 寸::\ {iiii/|:::::::::::::::| ∨i| 寸二二二寸:::Y_(ソ_,|;:;:__::_:;;:|..,,....,_(ソ イイコニシテタラオシエテヤル 寸二二ニ{=/;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:'ゝ、_ _∨二三{/`゙'''>‐‐ノ;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;ゝ _..,r癶'" リ三三i| に=彡イ从八;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:个、 -‐=≦ ̄ . : :/三三/ r、ヽ\j:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:〉 . . : : : :/三三/ ;;{o}/::::);:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;( ……バカな . . . . . . . . . . . : : : : : :/三三/ ト、 ''';:匕::/7:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;ゝ : : : : : : : : : : : : : : : : : : :_..イ三三「 ノi}リ) 人__;;;;;r=<ノ;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:乂 三三三二≧=─=≦三三三三[ ‐イ: :´: : : : : : :;;}o}::::);:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ハ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 十八歳になった石虎は若干気性が落ち着いた。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 石勒軍の面々に可愛がられたと思われる ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
607 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 23:38:14.16 ID:pOgLTrWS0 iニニニニニニニニニニ}ヽィニニニニi| |ニニニニニニニニ /}/ /∨ヽニニニ| . ト.!ニニニニニニ==─…ミx 0 /》ニニニ│ よし、若君。 W≧ー…ャ77//--。-ォ///l} 0 彳ニニニ| 》 f77ハ ∨/≧==彡//ノ 《ニニニl| 蛮夷の集落を攻めて食糧を奪って来るぞ。 `7 V//} ∨////厶イ==ミ iニニニ| ⌒i ̄ __ ̄ ̄´ 》//∧ lヽニニニl| 要領はもう覚えたな? ト ∨ .//| ト. {7∧ ∨///i| ∨\ニゝ __ |∧ ∨//| |∧ ∨∧ ∨//l| i}///777{厂三{ |/∧ }ヽ/| |/∧ ∨∧ ∨/l| リ }////|∧三 | ∧ 、|__i/| |//∧ 》/∧仆ー=彡' '/// l|/∧三 ,,((彡从((彡;;;;彡彡彡彡,、;;'",、" | /∧ ≧彡. 》====≦/// l i '//三| ∧ ,r'"イヽ从从〉从//从从彡彡ー彡彡; \ | ∧イ三/三》 ∨//// j l //三 i| /∧ |((;;;;从ijj|从〉/从彡彡;;;彡彡彡 彡 /∧.| /∧./三 ィ/∧∨/// / '//三三| // ミアミ从ミ十ン<<ヽ{( ヽ从三三;;三| ((~ミミ三ii从ミ三ミ);| ヽ三;;;;三ミミミミ; '=三(((((从iii」(ヲ''~ ̄'''ヽ~;ヽ~'ー-、 ヌ彡tヽ,=マ~;(;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ii;;;;L;;;;_ (彡''~*。;リ⌒' 、; ;;;;;;;;;;;;;ノ";;ノ''|;;;;;;;))ヽ |i ij;;;;;;/ノ::::::::::'、==≦ー'"::: |/レノノノ;;;;ノノミ 'itk;;;;ノi、`:::''つ:::.、 ::::::::::::::::::::彡,r';;;;;;;;;;;;'リ、 邪魔する奴は指先一つでダウンさ ~'ーt''~:::`';;、:::::::::::::: :::::::リ`~;;"ヽノ);j;;;j、 ヽ :: ,ァ'''' ー-、:::::: :::::j;;;;:;:;:;:;:;:::: :::: t;;、,, ヽ: " (⌒':::::::::: :::::/;;;:;:;:;:;:;:;:::: ::::: ヽ;;; . ヽ''''" '':::::::::::::::;、-'";;;'"彡:;:;:;:::::: :::::: ) ヽ ...::::::::;、-'";;;;;;'"::::::;:;:;:;:;:;:::::::::/ミ;; . ,,、、`'t'''''''''";;;;;;;;;;;;;;;;::::::;:;:;:;:;:;;;;;;;/ミ;;;;;; ,,,、-ー ''''"~;;;;;;;;;;;;ヽ つ;;;;;;;;;;:::;:;:;:;:;:;;;;/~' 、;;,,、 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 生来狩りを好んでいたためか、 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 敏捷で弓馬を得意とし、武勇は当時に冠するものだったという。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 身長は七尺五寸(約194cm)あり、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .将兵や親戚に敬い憚らない者はなかった。 `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 石勒は軍中で揉まれた石虎を褒め、征慮将軍に任じている _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
608 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 23:40:23.42 ID:pOgLTrWS0 r  ̄ ヽ __ [〕[〕 | 飯 | _ __ | | r-, | 出 | , -'´.:.:.:.:.:.:.:.` \ | | l l | せ | /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ_ |_/ ヽl | : .| /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ハ _r┐__ | : .| r´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ゞ、 '‐┐┌‐' ヽ__ > i(r':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.,、_ツ、::.:.:.:.:.:.:.:ヽ lニ コ ゝ:.:.:.:.:.:.:ヽ、__フル'_,- 、' 、:.:.:.:.:.:.:.:} , |__| ミ彡:.:.:.ミゞーヽヒー'´_=≠ミ ヾ.:.:ミ:.:.く l^! [〕[〕 ー,:.:.:.ヾ,_,ヘハ`ー´`ー'´ ',:.l'ヘ:.ゝ lニニ ニニl ル:.:レ r‐ィッ{ ゙'  ̄ ̄ |リ !:.ト /7 | | n ヾ:.ヘ `´/ヒ.ー=ァ ト_ノ:.:i! lノ |/ l/ ヾヘ ゙`ァ_ || ',:.:.) _r┐__ `ヘ. i'´二 ` ,イl i:.ソ '‐┐┌‐' ゝ、 ∠ /l li > 、.. _ lニ コ ilヘ _ イl/ //l ||lミミ 、ヾ、≧ー─ー==ュ |__| /ヘ三_ ニ __ i/// l |/i三ミミ 、ゝミ三三二 / _ ... -≠イ ∨/、_,_,. 丶`ーV// ,|/∧ ∨ミ,、 `ゝミ,ィチ´ェ.._ ヒー='' ´ 彡シ´ ミ∨ノ ..ィヘ:: \`ヾ`、 イ ', ∨彡,ィチ´三ニニ≧ _ ,y; _ -‐= ≧=ュ。.._≠イ ,イミV,ゝ'´ rイハ.: ヾ ` `ー、ニ_=V三≧x<_三三三三ミ;;ゞ/ ∠´ 〈///////三ニ≧ュミミ/::;: .:::ゞ、ヘ:: r = ´, ィ`x.{三= 三二ニ <∨彡;;ゞ´ヽ ( _ __`=≡≧…丁三シ ;;: ..::::::`"ゝ、 _ /,'´ /:.... -=≧ー--、三三(_) ノ/彡゙゙゛'; ', 冫 ̄ |≧≠二三≫イ´ ;;:.,, :::::::/ヾ i::./:::::::,´:.../::.../´ ンー-く--〃__ j } ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 兵を率いれば厳格かつ静粛で、 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 敢えてこれを犯す者はおらず、討伐に赴けば前を塞ぐ者はなかった。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .一度城砦を落とせば、善悪の区別なく士女を生き埋めにするか斬り殺す `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
609 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 23:41:36.12 ID:pOgLTrWS0 ノ|t/ノー''从,, 从''"::::::::::::::::::::::::::::ツ、 、i:::::;;;ミ从从从从彡:::::}、 、 ミ:::::彡;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;"フ:::7} :`'、 t;;;;;r'''''''''''ヽ;r''''''""ヽ;;;;;;;リ :::::::ヽ 了;;;} ミ ミi从从,,j|,j jク;;;;:〈 ;:;;::::::ヽ る;;;;t、_,,,ii,,,ヽ;;r__ii,,彡};;;;:::j ,,、 よくやっているようだな。 ;:;:;:;:;::::::'、 ';ァ;|ヽ〉i:``´´'ij'``´"´:|/'i::) ,、-'"::::;; ;:;:;:;:;:;:::::::~' 、, ろ;;tti;i ', ,, ィ、 i},,, '::::;ノノノ;彡 ,,,,、='- 、;;;;;;;;;;;; しかし、まったく誰に似たのか ,、- ''"~~~~;;';;;ヽ、ア;リ`':ti"リ: ,,、,,_:::::::::,'"::::t;;)ー '"~;;;;;;;;;;;;;;;;::::~'' 、; _:::::;:;:;:;:;:;;:;:;:;:;:;;~''/ :: :',": '"ーー ` i:::: ::::t彡;;;;;;;;::::::::::::; -ーr'i"" ~'' 、::::::::::::::::::;;;;;i :: ::::'' 、( rッ /::::: ,、 ';;;;::::::::::::::::/ / キ ',_;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;~' 、 :::::::`''ーー " ::;r'";;;;:::::::;;;;;;;;;;ノ――'ー- .彡:.:.:./:/:.:.:ヘ: !:./:./;,'i^リ:.〃ハミヽ (::'⌒:.〃:.,:.:i:.::!:./:,:':::::::ト、:!:.:ハ: 彡 彡'⌒'::::, '人从{リ:;{:::::,'/)ノソ:.:.人ハ く</ハ:.::/ "モェ,ミミ;ト^'´く::/:.::/::.:ノノ .{⌒ヽ ハ:、「!;' ^' ; 人ミミ ji:.:,、'’ .\ \__ .{:./:ゝ ,:' ^ヾ' ノ:イ/ あんただ 、 ,..⌒>.、 ノノ::,’:i _ `"ラ^ /:;':ノ > ' 入 {;i!:.:} i:、 "-=:,':、 ,.::,.:.’ _,ィ' ./ ,:⌒ミV:.:.:! i イ/{ _,...ィ' ィ'´ / \| \ イ .ィヘ ,. '" 人 __,.-==ヘ_/ _,. \__}:::::.""´ .ij iト-- 、 /:::: 'ー=/ハ人_"'⌒,ノ、 }\:.:/ ィ' /ハ. \ ;:::: -=< ̄::'^"":'-‐ミ__ __ノ ノ }-v' ´ // 、 ⌒"""""""ゝ \ _, ' / ハ\ /.::.:.:.:. \ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 石勒は石虎の戦いぶりを改めるよう ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 何度も苦言を呈したが、彼は泰然自若としてまるで意に介さなかった。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j それはそうだろう。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 石虎ばかり悪く言われるが、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ この戦闘の仕方は石勒軍のやり方そのものだからだ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
610 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 23:43:09.01 ID:pOgLTrWS0 ヒ´ミ仆爪// j } /ノ ハ `ヽ、ミ≧=-ゞY、_ 圦ミfソ ̄} } / ,' __ \ミ下千f=-仆 ミ }}ソV i/ ゝ Vゝ斗イ、ヽ ヽミ仆≧=}} 乂./ / 三ミ  ̄ ',{ ハミミ _ソ 圦{ 辷i ≧=- } }ミ彡 .Y 人、~ハヽ ‐ イ j iミソ ~イ / この分なら、大きい戦に出しても問題なかろう Y、 ', ゝ-=__, ', V / ハ /`´__ ', i≧=´ ', 壬//≧=- } }//// .i Y { ///´⌒ | { }, イ///// jI斗 ──< .{ ヽ-=≦≧=-、-=≦/// ////////ノ}/}ミh、 .',Y//////////////イ //)\/_」LL」_/]ノ心 }h、ィi }ニニニニノ ≧=‐/ハ |i/ニノ⌒  ̄ ̄``〜、、> ≫/, |{/r {i:i:} {i:i} ィi{ ./≫/, |〉 |〉 |i| |i:i:| |i:i| ‖i:} /////} そうは言うがな兄者 |∧ .∧〉 !i| |i:i:| |i:i|‖i|\/^7\'/} |/∧ .//∧ !i| |i斗f七Iてj{ /\/\ |//∧ .///ヽ∨'" `'<' \/\ l\ jI斗|///∧,'////,\_ / / ∨/ハ ∧'/\/////|////jI斗fセニ二}j{{⌒≧=‐' / / }//) / ∧'//,\////≧≦\_=_=_=_=!从 ' {i //( ∧////\//////=}=_=_=./ }〉 j{ //_=_=≧s。,, ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 石勒も戦に強い石虎を可愛がり、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 日々信任するようになっていき、征伐の任務を彼に任せる事が多くなった ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
611 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 23:44:03.03 ID:pOgLTrWS0 ,:'/, :'/ /' / / ,:'/,: ' / ' / / ,:' / / ,:'/,: ' / ' / / ,:' / / ,:'/,: ' / ' /' / / ,:'/,: ' / ' / / ,:'/, :'/ .,' / / ,:'/,: ' / ' / / ,:'/, :'/ /' / / ,:'/ /,: ' / ' / / ,:'/,爻 :'/ /' / / ,:'/,: ' / ' / / ,:' /,: ' / ' 、 、 . ,イ ,イ ,イ,イ ,イ ,イ ,イ,イ _,爻_ ,、 ' / ' / / ,:' ,: ' / ' /爻、 __/.ム_/./ レ'レ' __/.ム_/./ レ'レ' ,彡ミ、 ,爻_: ' / ' / / ,:'/, :'/ /' 、彡ミ ヽ=, ,.--., .二7 ヽ=, ,.--., .二7 、_____ ' / / ,:' /,: ' / '_爻爻ミ /″ .// /″ .// ,イニニニ Z ` ̄ ̄ ̄ ̄ ̄. ,:' /' / / ,=爻彡ミミ、_ // // /´ ,イ Z/{ミミ、 -=爻彡ミミ;,: ' / ' / :'/ /_,爻彡ミミ;x_ ./´ ./´ //-爻爻ミミミ、 .,ィ爻彡ミミミ、 :,,、, /,: 爻、 ,彡ミミミミミ= ,爻、 爻爻ミ ゙ミ彡ミミミミ/´ ,爻彡ミミミミ、 :=爻爻彡ミミ; :ミ爻; :. 彡ミV彡爻ミミミミ、 ,彡ミ、_ 爻ミ-ミ;:'ミミ彡ミミミ彡爻爻爻ミミミミメ爻爻ミミミ爻彡 ミ爻彡; ::::ィ爻爻ミ;:'爻爻彡ミミ 爻爻ミ、 ,ミ爻ミ彡ミ;:゙彡ミミミミ爻彡爻彡ミミミ`爻爻爻爻};彡ミ};彡;彡ミ :::;爻彡ミミ;:'彡}爻ミ-ミミ .爻彡ミミ 爻爻ミミミミ;:`爻ミミミミ爻;:爻爻彡ミ゙:;爻};;'爻爻ミミミミミ爻ミミミミミ :;爻彡ミミ彡::゙ミミミミ=爻彡ミ爻ミ彡ミミ爻爻爻ミ=::彡ミ彳ミ;:爻;:彡彡ミミミ};:{ミ=ミミ爻彳i::;{ミミミ爻彳i::;{ミミ 爻彡ミミミミ;:'爻};;'彡爻ミ爻爻彡ミミミ爻彡ミミ{ミミミミミミ:;爻;:彡ミミミミミ}ミミミミミミミ爻爻ミ;:ミミミ爻爻ミ;:ミミ 爻爻ミミミミ=;´爻:彡ミミ.ミミ爻彡ミミミミ.彡ミミ|;:{ミミミミ^ ;、.x,,;..v、`彡ミミミミミミミ爻爻}爻};:彡ミミ爻爻}爻}; 爻爻彡`、v,..v、゙ミミミミミミミミミミミ爻爻..爻彡ミミ爻ミ゙:w爻爻爻;:彡vγ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ ミミv;;ミ゙'爻爻ミ;}..v、yミミ.爻ミv;;ミ゙'爻彡 ミ` ;、.x,,;..v、 v爻ミミ〉ミ爻彡| この長雨じゃ戦どころじゃないだろ | ゙':;ゞ;爻彡;yゞ;ゞ;,”〈oヾ ;;ミ゙'爻:";v;oゞ;^.y爻爻ミ゙'爻ゞゞ;;yゞ彡ヾミメ゙'ヽ_________________乂 '' ;~ ;^::;”v:";y;''゚ ; ::;y ...; ::; : ;:; '',;:.;:; ;~''^"''^”v:";v ; ::; : ;:; ;~ ;y ::; : ;:; ''ヾ;ゞヾv;ヾ;ゞヾv;ヾ;ミ゙': ;: ',; ";: ;: ;: ;: ; ::; : ;:; :; : .:: :; : ;:; ;~'',;' ' : ;:; ;~ ; ::; ;~'',;'' ; : ; ::; :;~'',;:; : ;:; ': ; ::; :;~'',;:; : ;: ;:; ;~'',;'' ;~'',;' /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ 年が明けた永嘉六年春。 Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ \ヽ、 _ , イ!::/ .葛陂に駐屯を続けていた石勒軍は長雨に見舞われた / ヽ{ ト、ヽ l:′ ∧\ マ三ソ| .\ ./: : \\ ヾ-〃 ..∧ l; : : : : \\.り/: : :i
612 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 23:44:47.35 ID:pOgLTrWS0 【紀元311年冬 晋 豫州 葛陂】 /ニニニニ.ィ傘寸ニニニヽ 'ニマママ(:oHo::)チチチニ ' | ニニ込ミヽH∠-彡=ニニ| .,,r=≦|ニニニ=(((◎)))=ニニニ|≧=ー ,,r≦ニニニニニ|ニ{≧竓芋)Y(毛屶≦ニ|ニニニニニニ≧ュ,, 春が来たら、建鄴を攻めるぞ。 ./ニニニニニニニニYヽ.!  ̄´ }{ ` ̄ :|/ Yニニニニニニニニヽ /ニニニニニニニニニニ| {ミト、 小. 丿|ミ} |ニニニニニニニニニム .農作業に励み、舟の支度をして冬を越すぞ ムニニニニニニニニニニ Xミ| .:} -─- { :|ミ.Xニニニニニニニニニニ } 圦ニニニ⊂二二二 /| {ミ|从. ⌒ ノ .l|ミ} |ー======彡ニニニハ .寸ニニニニニニイム:乂ノ \ /込ノ弋::><二二彡' {::::::| \___/ |::::::} 乂::| |::乂 ,ィ彡彡 ``` ゙``゙`ヾ、´゙´ ミミミミ .ィ彡彡 リ :} ミミミミゞ ̄⌒ヽ . ィ彡彡' { U ヾ 〃 U } ミミミミヾ. \ __ ィ彡彡 ヾ⌒≧x。、__川 廴,x=≦⌒ヾ; ミミミヾ≧x. / :| ィ彡シ豸 仁・ニ戈ミ 豸ニ・ニ戈' ミ气ミzニニム / :! :!7ィ彡ミ彡 亥≠ ー=彡, } ミ= ij :}i| :| /心ニム. / | :|/刈ミ ヒ〈 《: 〃 j } jリ ノ;{ Yハニム えっ? ./ .i| :|/彡シヽ、:{ :}. 八 廴ノ入 'ー::U::/ イイ ハ }/ハニニ / .:i:i| :l./从乂 i:i}: | ァ'´;/仆ー仆、 `ヽ :; | :川 ノ .,'//}ニニ} ____/ .i:i:i:{ :{//从乂叭 J し∠二二二戈ヾ} :} ////ニニ `ヽi:i:i:i :i:i:i沁 ['/,}从//ヽ .-‐…‐- ./ .////ニニ .Vi:i: :i:i心, マ/:ハ //心 ./ ////ニニニ .Vi:i:. :i:ハ マ./ハ //心 .:::. // ////二二二 [:i: i:i:i:} :}//;ハ ////人___,.二.,__,// ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 元々彼らは昨年の冬以降、 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 葛陂において家屋を修繕、農作業に従事しつつ舟の建造に励んでいた。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .建鄴を攻撃するためである `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
613 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 23:45:33.05 ID:pOgLTrWS0 【紀元312年春 晋 豫州 葛陂】 イ ¨´`''< ̄⌒ー---''´ ̄ ̄ ̄ 二ー-ミ、 「ノ ヽ / / ̄`''ーz>x _rー---ミ ,r< ̄ ̄ , i/ i |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:{ ̄ ̄`ヽ _. イ´ `''ト、\ ./ ̄:.:.:.: `ヽ ≧≫-ミ .辷ミxー----ミ、ヽ|:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:ミ、.ィ≦二アアア ̄ ̄/ / ヽ \`7⌒¨⌒ー< ̄ ̄Y´ ̄ ̄7:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i . ∠__\__/ ̄ ̄ ̄` ≧}イ:.:.:i!:.:.i!:.;、{ /:::::::::/ /, ' ./ / \\| ムヘ___r―― 、\ \:.:.:.: i:|:.:.:i:.:|!:.:.|!: V ー-、  ̄ `ー==≠ `''<::::廴// i | \ Y } 寸/ \ \! \:.从:. 川|:.:.リW ./ :/:::::::::::::::::::::::::::::ヽ: : /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::}: : l:::::::::::::ゝ−−−− ι: : |::::::::::::) ◯ ○ (: :,l::::::::::::η U|||||||U ゝ: 兵が増えてきたと思ったらこれかよ。 : ゝ---η. ||||||| ゝ: : /≦ ヽ .| | ≧: 荊州や豫州の水には毒でも入ってんじゃねぇのか : { l l |* *| | l: : { .l l .| * | .| l: :/ l l | * | l l: :l ---l l-- -l l: :| `^^ `^: ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー そこを年明け早々長雨に襲われた。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 『晋書』『石勒載記』によれば、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 長雨は三ヶ月の間止まなかったという。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 石勒軍中では飢えと疫病で大部分の者が死んだとされる ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
614 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 23:47:25.15 ID:pOgLTrWS0 【紀元312年2月 晋 揚州 建鄴】 / /乂乂ヒ込-丈乂乂乂心 ヽ /乂乂斗、乂乂乂砂⌒ヾ乂乂 ', //乂/ ∨乂∨ Z乂ハ .', ,',ハ乂 从从 |乂乂l从 从}乂乂リ ヽ ,',乂メ}ハ- 、ハノ乂乂ト、∠´ハ,{乂乂/ .\ ,' ',乂イ イセュ 、乂乂/ィ戒リ} ヾ〈 ヽ ` 石勒が揚州を狙っています! ,' /イ | | |ヽ処リヾイ" ゙a'} / | |乂\ヽ | ヾヽ //ツツl 从| l レ イl乂乂∨l l 諸軍を寿春に集めなさい!! /77ッッ| |从ヽ ┌ー 、 .ソ / })|)|)|)|)ハ.| イィイイ | |ヾヾヾ\ ヽ-‐' .// / /ヾヾヾl__,,,-ーー 、 ィ-、 ___レ 从 l lヾヾィイヾ |ヽ-イ /// //'"´ ィヽ ヽ _ ーーーーー辷= ///フフフフヾヽ / ソ ツ { ヾ', |ヾ{┌  ̄ ̄二}8二辷 プ" / { 丶- 、-ーー二 ̄ ̄/ イ"´´ イ// レ´ イイイ辷ニニ/ //ぐ< ヾト l彡 |'"ヽ / ',8 / | ヽ フ, / ..ィ | ||レイヾ丶辷ニニイヾヽ ィ===-ーーー'" o〇l ヾイ _ ィ 8o l ,' _ヾ_ __ 7イ ヾヾヾ/// l \イ二/ / o%_二 ̄ 8% .| /⌒ ̄ ヽ __ イ } ヽ 〈 トトィィ | | |__ / / o〇く ヽイ ̄ ̄}∞o。 8o /l / /フ / /、 _', ヾヾヾト ///| / / /o〇゚゚/ `ヾ辷 ̄ヽ ̄`ヾ〇o8。 / /` "/ 7 ̄ ヽ ̄ヽ / ヾl ヽミミミl ll |ヽ / / /"´ / / _\_ ヽ8 / / ___>イ"´lヘ` lー-゙ イヾヽヽ// / / / ,' '{ ̄  ̄ー-8ニ__/ ` ヽ< \ | ヽl ト ミ シ / / / l \ \ /⌒\ ', / / | / { ', ',`ー----ッー、 \ \ ', / / | 人 ノ ヽ ', / ハ ーー"´`ヾ ヽ\`ーヽ .':, / / l/ `'''-,―''"´ `'''ー----', / ハ ト、 `''''''フハヽ ',`´_/ 晋 琅邪王 司馬睿 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 石勒軍が動けない間に ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 建鄴の琅邪王司馬睿は江南の兵を寿春に集めて諸将に率いさせている。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 『晋書』『懐帝紀』によれば、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .四方に石勒討伐の檄を飛ばしたともある。 `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 迎撃態勢を整えていたわけだ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
615 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 23:47:55.97 ID:pOgLTrWS0 【紀元312年3月 晋 豫州 葛陂】 /' / / ,:'/,: ' / ' / / ,:'/, :'/ .,' / / ,:'/,: ' / ' / / ,:'/, :'/ /' / / ,:'/ /,: ' / ' / / ,:'/,爻 :'/ /' / / ,:'/,: ' / ' / / ,:' /,: ' / ' 、 、 . ,イ ,イ ,イ,イ ,イ ,イ ,イ,イ _,爻_ ,、 ' / ' / / ,:' ,: ' / ' /爻、 __/.ム_/./ レ'レ' __/.ム_/./ レ'レ' ,彡ミ、 ,爻_: ' / ' / / ,:'/, :'/ /' 、彡ミ ヽ=, ,.--., .二7 ヽ=, ,.--., .二7 、_____ ' / / ,:' /,: ' / '_爻爻ミ /″ .// /″ .// ,イニニニ Z ` ̄ ̄ ̄ ̄ ̄. ,:' /' / / ,=爻彡ミミ、_ // // /´ ,イ Z/{ミミ、 -=爻彡ミミ;,: ' / ' / :'/ /_,爻彡ミミ;x_ ./´ ./´ //-爻爻ミミミ、 .,ィ爻彡ミミミ、 :,,、, /,: 爻、 ,彡ミミミミミ= ,爻、 爻爻ミ ゙ミ彡ミミミミ/´ ,爻彡ミミミミ、 :=爻爻彡ミミ; :ミ爻; :. 彡ミV彡爻ミミミミ、 ,彡ミ、_ 爻ミ-ミ;:'ミミ彡ミミミ彡爻爻爻ミミミミメ爻爻ミミミ爻彡 ミ爻彡; ::::ィ爻爻ミ;:'爻爻彡ミミ 爻爻ミ、 ,ミ爻ミ彡ミ;:゙彡ミミミミ爻彡爻彡ミミミ`爻爻爻爻};彡ミ};彡;彡ミ :::;爻彡ミミ;:'彡}爻ミ-ミミ .爻彡ミミ 爻爻ミミミミ;:`爻ミミミミ爻;:爻爻彡ミ゙:;爻};;'爻爻ミミミミミ爻ミミミミミ :;爻彡ミミ彡::゙ミミミミ=爻彡ミ爻ミ彡ミミ爻爻爻ミ=::彡ミ彳ミ;:爻;:彡彡ミミミ};:{ミ=ミミ爻彳i::;{ミミミ爻彳i::;{ミミ 爻彡ミミミミ;:'爻};;'彡爻ミ爻爻彡ミミミ爻彡ミミ{ミミミミミミ:;爻;:彡ミミミミミ}ミミミミミミミ爻爻ミ;:ミミミ爻爻ミ;:ミミ 爻爻ミミミミ=;´爻:彡ミミ.ミミ爻彡ミミミミ.彡ミミ|;:{ミミミミ^ ;、.x,γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ 爻爻彡`、v,..v、゙ミミミミミミミミミミミ爻爻..爻彡ミミ爻ミ゙:w爻爻.| これからの戦について、お前たちの意見を聞こう | ミミv;;ミ゙'爻爻ミ;}..v、yミミ.爻ミv;;ミ゙'爻彡 ミ` ;、.x,,;..v、 v爻ミ .ヽ______________________乂 ゙':;ゞ;爻彡;yゞ;ゞ;,”〈oヾ ;;ミ゙'爻:";v;oゞ;^.y爻爻ミ゙'爻ゞゞ;;yゞ彡ヾミメ゙';ゞ;,”v:";v〃ヾ爻ゞ;yヾv;ミ゙';ゞ;,”v:";v '' ;~ ;^::;”v:";y;''゚ ; ::;y ...; ::; : ;:; '',;:.;:; ;~''^"''^”v:";v ; ::; : ;:; ;~ ;y ::; : ;:; ''ヾ;ゞヾv;ヾ;ゞヾv;ヾ;ミ゙': ;: ',; ";: ;: ;: ;: ; ::; : ;:; :; : .:: :; : ;:; ;~'',;' ' : ;:; ;~ ; ::; ;~'',;'' ; : ; ::; :;~'',;:; : ;:; ': ; ::; :;~'',;:; : ;: ;:; ;~'',;'' ;~'',;' /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ この頃、石勒は諸将を集めて軍議を催した \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l:′ ∧\ マ三ソ| .\ ./: : \\ ヾ-〃 ..∧ l; : : : : \\.り/: : :i
616 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 23:48:47.66 ID:pOgLTrWS0 , --──-、 , イ / ヘ ト 、 i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ 将軍。 | ヽ ' _ ` イ l l ´=` l 一旦琅邪王に帰順し、 ノ ヽ _,、__ノ 河朔の平定を願い出た上で晋軍の撤退を待っては如何でしょう。 _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、 /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_ .それから今後の策を練り直しても遅くはありません 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、 . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::! /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| t,`、i、}ヽ''ii);;|iMtヽ''" `" ノ ""ノノノjjり ''フ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: 、)" ミ;;,,t、ti;i、 t;;、、))リiノツノ/""''彡"彡 ョ i、`''i ;;;;:::ijj}、`';;;;;;'"":::;;;'" ,,,, 廴r''ツ r' 't、 ;;;、 t;; ::;;;`;;;;;;;;;;|}:::'"::;;'"ii" 、迄 彡ノツ ヽ, ;) (|;;ヽ;;、;;;;;;;;;ノ':::i:::;'":::';;" ::'≡ " ノ 'i ,;i,,、;;、、,;; ;;;;、;;;i'i},,ir')ノ,,,,,,,,___ :::ミ≡:r'i t ;t;;iitーミゥテ;;、刈シ='r'-ミュォヲヲ ')'''/'|:| '',、,i'"` ̄"::::了 j''"` ̄:::::" ;;リ/)リ/i お前は何を言っているのだ . t、i':::: :::::::| ,' j"" :::リ'、/イ'(,, 、、 -ー ヽt::::::: :::::t,,ハ ,、) ;;;;:::i-ー'"t))::::: ..;、 i;t :::::::::::~'- '":" 了 ,i;;;;::: t:::;、-'" ,,, 、 - ーt;ヽ ::::::::;;、、、:::,,, ;;'" /;;;;::: ,、'":::::彡 ,,、- ''":::::::::::::::::::t:;ヽ :::::":::::::::::::`' / , ';;;;;;;r''":::::::... ,,、-'"::::::::::::::::::::::::::::::::::t::;;ヽ ;;;::::::::: "/;;;;/:::::::::: ,,、- '"::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::t:::;;;ヽ :::::::::::: 、';;;;;r'":::::::: ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 席上、ある者は一旦琅邪王に帰順して晋軍の撤退を待つよう主張 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
617 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 23:50:49.02 ID:pOgLTrWS0 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \ ト、 / \ ,:イ | \___/ ___ ,,),,) ___ ヽ_/ | とりあえず晋軍が攻めてきた場合に備えて、 | ..:::ヾ::::::ヾ:::::::::::/ ヾ::::::::::/ | / 陣地を高台に移してはどうかなと思ったのですが…… \ ....::::;;;;ジ::::::: ヾ;;;;;/ ヾ;;;;;/ |;;::. シ  ̄ ̄ ̄|::::::::::::::::: i ̄i ̄i ̄i | ̄ .ここだと水攻めされたらどうしようもありませんし ヽ::::::::::::::::::: ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ノ ヒ´ミ仆爪// j } /ノ ハ `ヽ、ミ≧=-ゞY、_ 圦ミfソ ̄} } / ,' __ \ミ下千f=-仆 ミ }}ソV i/ ゝ Vゝ斗イ、ヽ ヽミ仆≧=}} 乂./ / 三ミ  ̄ ',{ ハミミ _ソ 圦{ 辷i ≧=- } }ミ彡 .Y 人、~ハヽ ‐ イ j iミソ ~イ / お前は何を怯んでいるのだ Y、 ', ゝ-=__, ', V / ハ /`´__ ', i≧=´ ', 壬//≧=- } }//// .i Y { ///´⌒ | { }, イ///// .{ ヽ-=≦≧=-、-=≦/// .',Y//////////////イ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } ある者は水攻めに備えて高所へ陣を移すよう主張 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
618 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 23:52:18.57 ID:pOgLTrWS0 , ' ̄ ̄ ̄ ゙̄ヽ ,イ / ヽ ト、 i ヽ─、 |ー' i ヾ_,,;;;》 〉 ヾj j/ 〈;;_ノ 呉の軍勢が集結する前に、 l ヾニア fニアl .寿春へ夜襲をかけ、呉将を斬って城を得て倉の米で飯を食いましょう。 i 〈 i | トェェェェイ / .今年中には江南を平定して、 .| \ `ニニ´/ .司馬家の小僧どもを生け捕りにできます \__人_人从_人_人从/ | ヽ ー '_ _) (__ ,-ー、 ヽ;;;;;;;;;;;`ー-、 ) 賛成ッ!!! ( ;;;;;;;;;;\ー、 ,-i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ..  ̄ ̄) ( ̄ ̄ ;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\ /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ ゝ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;丶 _,人 ノ ) }} _ ,ノィ 冫 、 《巛 《 jリレ ノノノ⌒ 人 乂__ツトw{N{リノノイ'⌒´{ 彡'ノ ) ト-{ ノ j ,ノ ノ ∨イ 彡') } ミ ミ{N、_〈人__,ィz--ァ人ミ 彡ト、ヽ ミ i r‐榮ぅ {ン r‐t笋ラ `Y ,イ| } ノ ミ} ´ ̄ } | `ヽ ̄ | }ノ_) |ヽ これこそ勇将の計だな . ヽ | { 人__/ 〈 . .lト、 弋'⌒ソ | / jノ ,iハ \_人_人∧从_人_∧_人_从_// |i __ , / レ人{ ) > .‘, 、___ ノ i | < そうだよく言った!! > |∧ 〈 ィ´ / ト、__ < ( | 廴 」 イ } { ; /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^ /l \ | / j ノ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 石勒配下の諸将約三十名は当初の方針通り建鄴の攻略を主張した。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 基本的にこういう手合いが多かったのだろう ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
619 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 23:53:59.75 ID:pOgLTrWS0 ヒ´ミ仆爪// j } /ノ ハ `ヽ、ミ≧=-ゞY、_ 圦ミfソ ̄} } / ,' __ \ミ下千f=-仆 ミ }}ソV i/ ゝ Vゝ斗イ、ヽ ヽミ仆≧=}} 乂./ / 三ミ  ̄ ',{ ハミミ _ソ 圦{ 辷i ≧=- } }ミ彡 .Y 今の話に賛成した者にはそれぞれ鎧と馬を与える。 人、~ハヽ ‐ イ j iミソ ~イ / Y、 ', ゝ-=__, ', V / 最後に張賓の意見を聞こう ハ /`´__ ', i≧=´ ', 壬//≧=- } }//// .i Y { ///´⌒ | { }, イ///// .{ ヽ-=≦≧=-、-=≦/// .',Y//////////////イ 乂::| |::乂 ,ィ彡彡 ``` ゙``゙`ヾ、´゙´ ミミミミ .ィ彡彡 リ :} ミミミミゞ ̄⌒ヽ . ィ彡彡' { ヾ 〃 .} ミミミミヾ. \ __ ィ彡彡 ヾ⌒≧x。、__川 廴,x=≦⌒ヾ; ミミミヾ≧x. / :| ィ彡シ豸 仁・ニ戈ミ 豸ニ・ニ戈' ミ气ミzニニム そうですな。 ./ :! :!7ィ彡ミ彡 亥≠ ー=彡, } ミ= :}i| :| /心ニム. / | :|/刈ミ ヒ〈 《: 〃 j } jリ ノ;{ Yハニム 将軍の罪は帝都を陥落させ、 ./ .i| :|/彡シヽ、:{ :}. 八 廴ノ入 'ー:::::::/ イイ ハ }/ハニニ 天子を捕えて王公を殺害し妃主を奪う等々。 / .:i:i| :l./从乂 i:i}: | ァ'´;/仆ー仆、 `ヽ :; | :川 ノ .,'//}ニニ} ____/ .i:i:i:{ :{//从乂叭 し∠二二二戈ヾ} :} ////ニニ 将軍の髪を引き抜いても足りないでしょう .`ヽi:i:i:i :i:i:i沁 ['/,}从//ヽ .-‐…‐- ./ .////ニニ .Vi:i: :i:i心, マ/:ハ //心 ./ ////ニニニ .Vi:i:. :i:ハ マ./ハ //心 .:::. // ////二二二 [:i: i:i:i:} :}//;ハ ////人___,.二.,__,//
620 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 23:54:47.03 ID:pOgLTrWS0 _.,. -‐- ....、 x≦〃〃/ミミミミミ、 /ノノノ〃ヾ⌒彡ミミミミミ、 /ミミル' / __ ヾ彡ミミミミ、. {ミ'''´ {∠i孑 `ヾミミ毛刈 ';ハ, `〕、 Yミ ;:::: ∨ソYハ x≦ ̄ア´ }:( くツ1 | っ {::: ーりリ / :::::::/::::: ヾ:ヽ ,ノヾー'⌒ヽ ヾ Y¬从 〃:.:.:./::::::::::: `ヽ { √ ̄~`ヾ Y ヾリ ||:.:/ ::::::::::::::: そんな人間が帰順して臣を名乗れるはずがありません 沁ヾ ⌒ :/ /∧::::::::::::::::::::::: ハ r::.......,..::/// /:::::::::≧==== '、 {///,//// >'゙´:::/:|幵幵幵幵 `T¨¨´///>'゙´::::::::/:ニ|幵幵幵幵 ,..-―∨ /::::::::::::/ :三圦W幵 //////::∧/::::::::::::/ :::三三/八幵 , --──-、 , イ / ヘ ト 、 i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ | ヽ ' _ ` イ l l ´=` l ノ ヽ _,、__ノ _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、 /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_ 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、 . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::! /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|:::
621 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 23:55:25.41 ID:pOgLTrWS0 __,ィ7ア´ ̄ ≧、 rf⌒/{/ // _r'⌒ト==彡⌒ヽ }ト ミwー┴‐一'´ ミ==≦ │ . } } __,r―一 }二 ミー--| . {´厂 }'"´ ミ==― ___| 去年、王弥を誅殺した後に、 V j八==r‐tチァ  ̄ト--- 、{ ここに軍営を築いたのがよろしくありませんでした。 `モtッ } ト ̄` } ミリハ | 厂} ー {_ ,ィ'⌒}ミク ノ} リ .この長雨は四方数百里に及んでおり、 八 >ーへ__ |(し'| l | 将軍がここに留まるのはよくないと示していると考えます . Y_,rーーミ、} | ハ从{ | -=ニT } | } \ j_ イ ̄ ̄ ̄ __,ノY∨ ノノ} | / / _,人 ノ ) }} _ ,ノィ . __|___/ / 冫 、 《巛 《 jリレ ノノノ⌒ 人 / / { / | / ̄ ̄ 乂__ツトw{N{リノノイ'⌒´{ 彡'ノ ) . / /\__}____| / ト-{ ノ j ,ノ ノ ∨イ 彡') } ミ ミ{N、_〈人__,ィz--ァ人ミ 彡ト、ヽ ミ i r‐榮ぅ {ン r‐t笋ラ `Y ,イ| } ノ ミ} ´ ̄ } | `ヽ ̄ | }ノ_) |ヽ ヽ | { 人__/ 〈 lト、 弋'⌒ソ | / jノ ,iハ |i __ , / レ人{ ‘, 、___ ノ i | |∧ 〈 ィ´ / ト、 | 廴 」 イ } { ; /l \ | / j ノ ' ./ | ヽ,ノ / /
622 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 23:56:46.98 ID:pOgLTrWS0 _______ ,ノ_,ノ/二ニ=─ \ _rァ'⌒{ r―==彡ー―〜' \ 入i{ i{ jf⌒  ̄`ー==一'⌒ ヽ ト->へーヘ廴{し'ー====彡く__ i ミニ } i リ }ミヽ } {レj \ ノ ミ三三 l 〈// __\八{ _ ミ、 ̄ 人 }ハーt‐もテト { 亡をテラ' トミ_ } 鄴は三つの宮殿の固めがあり、 V| ´ ̄ ̄ハ i ´ ̄ ̄` jリハ j }`Y .西は平陽に接し、四方を山河に囲まれた要害。 N r‐〈 { } /イク^リ 人 }ヘ `ーヘ \___ |ー' |i{ } .北へ移って本拠にするべきです。 . ______| | | f⌒ ̄_⌒ミ、 i`ヽ { jノ 八 . / / / L| l ,レ' { ̄ ̄ ̄) リ | 廴{___〉 .反する者は討ち、服する者を懐柔し、 / / / /_」人 ´丁¨¨` _ノ { // .河朔を平定してしまえば、 . / / { | {__{ l \| ノ jリ // /{ .将軍の右に立てる者はいなくなるでしょう ../ // | | {__}_l |_____/イ / _,ノ _{ . / / | | /\\ } / / ̄ー___/| ... { | | |___/ \\ / / ー/ /} | /| | | | }\  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ /⌒∨ . ノ | | //o/ \ / O ∨ | | / ̄ \__________/{_____∧ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 張賓は河北への帰還を主張。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 晋軍と疫病の挟撃で壊滅するよりは ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .劉琨・王浚・鮮卑段部と交戦した方がマシという判断なのだろう `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
623 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/09/30(金) 23:59:00.33 ID:pOgLTrWS0 ヒ´ミ仆爪// j } /ノ ハ `ヽ、ミ≧=-ゞY、_ 圦ミfソ ̄} } / ,' __ \ミ下千f=-仆 ミ }}ソV i/ ゝ Vゝ斗イ、ヽ ヽミ仆≧=}} 乂./ / 三ミ  ̄ ',{ ハミミ _ソ 圦{ 辷i ≧=- } }ミ彡 .Y 人、~ハヽ ‐ イ j iミソ ~イ / 寿春の晋軍はどうする? Y、 ', ゝ-=__, ', V / ハ /`´__ ', i≧=´ ', 壬//≧=- } }//// .i Y { ///´⌒ | { }, イ///// .{ ヽ-=≦≧=-、-=≦/// _.,. -‐- ....、 .',Y//////////////イ x≦〃〃/ミミミミミ、 乂::| |::乂 /ノノノ〃ヾ⌒彡ミミミミミ、 /ミミル' / __ ヾ彡ミミミミ、. . {ミ'''´ {∠i孑 `ヾミミ毛刈 ';ハ, `〕、 Yミ ;:::: ∨ソYハ x≦ ̄ア´ }:( くツ1 | っ {::: ーりリ / :::::::/::::: 奴らは将軍を恐れて寿春から動かないだけでしょう。 ヾ:ヽ ,ノヾー'⌒ヽ ヾ Y¬从 〃:.:.:./::::::::::: . `ヽ { √ ̄~`ヾ Y ヾリ ||:.:/ ::::::::::::::: 先に輜重のみ北上させ、 沁ヾ ⌒ :/ /∧::::::::::::::::::::::: 本隊は輜重が離れるまで寿春を攻撃した後に転身すれば問題ないかと ハ r::.......,..::/// /:::::::::≧==== '、 {///,//// >'゙´:::/:|幵幵幵幵 `T¨¨´///>'゙´::::::::/:ニ|幵幵幵幵 ,..-―∨ /::::::::::::/ :三圦W幵幵幵 //////::∧/::::::::::::/ :::三三/八幵幵幵
624 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 00:01:20.68 ID:O8yTX6190 ヒ´ミ仆爪// j } /ノ ハ `ヽ、ミ≧=-ゞY、_ 圦ミfソ ̄} } / ,' __ \ミ下千f=-仆 ミ }}ソV i/ ゝ Vゝ斗イ、ヽ ヽミ仆≧=}} 乂./ / 三ミ  ̄ ',{ ハミミ _ソ 張賓の計でいこう。 圦{ 辷i ≧=- } }ミ彡 .Y 人、~ハヽ ‐ イ j iミソ ~イ / .それに引き換えお前の計はなんだ。 Y、 ', ゝ-=__, ', V / ハ /`´__ ', i≧=´ 降伏を勧めるなど本来なら死刑だが、 ', 壬//≧=- } }//// .お前が怯懦なのは知っているから許そう .i Y { ///´⌒ | { }, イ///// .{ ヽ-=≦≧=-、-=≦/// .',Y//////////////イ , --──-、 ., イ / ヘ ト 、 i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ | ヽ ' _ ` イ l l ´=` l ノ ヽ _,、__ノ も、申し訳ありません _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、 /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_ 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、 . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::! /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 石勒は頬髯をさすりながら張賓の献策に同意した。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j これを転機として、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .石勒盗賊団は国家建設を指向するようになる `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
625 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 00:02:24.60 ID:O8yTX6190 / :. ィ.;:.:.:.:.:.:.:ヽ イ:.:.:.:/-|/|∧:;、:.:.〈 リ:.:./ ● く!:,:.:..、 l:.:.l ●/:./ ̄ それはさておき、この三ヶ月間の長雨。 vヘ - ノ:./ _,-+ 匸ヘ/V .さすがに尋常ではなく、 ,《 ヒ⌒j 》、 ただ単に疫病の大流行を天意っぽく記述した気がする。 l::\ l /‖::l |:::::::ト,Vイ:::::| 石勒が建国した後趙の史書『趙書』は彼の代から編纂されていたのだから |:::::::l介l:::::::| l::::::|人|:::::::l /.........:.:::ll:::.:.:.:.:.....:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:::::ヘ / __ /~ゝ、::::_____ .:.:.:.:.:.::::∧ {::∨//.会目会 Y///∨-、.:.:.:::::;::::ゝ、 ,イ:::::∨/∧,目ゝ,////∨ゝく::::::::/::::〆..`‐- _ ..,ィチ:} l (_jゝ=ニi目/ム== (_ )( _ソ:::::::/:::.. . .. < ::::::::::::| tー ( ( Y⌒) ) )ソ -‐=‐」::::::/:::::::....... / :::::::::::::::{ rー==ミ'ー彡ィ-三二 ̄ヽ.:::::::::::::::::::::::::.:.:.:.: /................::::::::::::::ム.ヘ弋竺ァゞY ヒ"゙tァテミ ,-ヘ:::::i:::::::::::::::::::::::::: 地に確たる歴史無し / ::::::::::::::::::::::::::::Y⌒ヽヘ::: .:.:.| ゙'´ }:.:.:. ̄ { ,込:.ヘ::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: . i :::::::::::: _ 三 ={ !{`王ヘ::: .:.:.| ....ヽ:.:.. 人|i王}::ゝ丶ー ‐-- . { ::::::::::∠ __ ゝj`王::∧ :.: ゝ:.レ′ 丶 l王!::::_::::::.:.:.:.:.ヽ ‐ _ -‐≠込 :::人 _ レi`王::::∧ 'r`=--‐‐ ' ∧}王|:人` ‐ ..._ > ィチ /´ > .. `‐ _〆//lヘ_〉ー'::::::ト, :.:.: ̄:.:.. | ゙ }:.:... `< __ ) 弋  ̄ ∨ ゝ__ ノ`':.:.l i ::: ∠ゝ _.ノ:.:.:.:.>´ く _ ゝ ___ -〆 . . : : : : . :.:.:.} ゝ __ /.:.:.:.:.. >' ´ ) r ‐-、 >'´ : : : : : : : : ::::〈 :.:` ;:.:.:.:.:.:. > ´
626 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 00:03:46.89 ID:O8yTX6190 【紀元312年3月 晋 揚州 寿春】 \_人_人∧从_人_∧_人_从_// ) > < 若君ッ!! > < ( /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^ \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/ _,.yトーゞrッヽv,、_, ≧ < ,rk´ミ、''ナ;;爻'、ー;;〃彡;,. ≧ 敵の伏兵の襲撃です!!! ニ=- vf戈ハトシ〈'"リ゙、ヾ、;;jリ、〃、 ≧ ≦ Yメ从k;;、;;ij;;;ii;ヾ;ッ;仆、ヾくソ /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\ }ソリ"i!;;;;;l;;i;;、;;:;:;;:;';;;};;iリドシゞ, ツ;;;;;;;;;;ト、;;_リ;;;i!;;ト;=;、t;;;l;;ヒ' ヲ;i!、:::r',;、=;'、;"リ,、=;''"リ;ij´ 皆、略奪に夢中になり過ぎたな。 };lヾ;;j  ̄´.〃l゙ ̄´ ,';ィ′ r‐、 7;;;;|', =、j,. /仆、 時間は稼げたはずだ。 } ,! _ ゞ;|:ヽ ,:ニ> /:: レ ソ\,.、- ' "´;; ̄:: j _,!ノ )" ̄>.ニト、:\` "'' ///,r/:::::::_,..、''' ..,, 退くぞ フ ,、'-‐'l" ̄リ;/::;;/::} `:::`:ー'/'∠;:/`゙ヽ・.‐´ ‐' 冫‐i '"フ:;/::;;;{! `r‐'"フ´〃シ:;;/ " ヽ、. リ'" ,、_, . '",.ィ/ ̄_:;/::;;イ `'ー ''/ヲリ/;/r'/,r─‐-、 (∴,、-''" '二⊃ヾ/.:;;/ `ー-‐/Ξ/ッ/rレヘ{ | ̄| `''" ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 石勒軍は葛陂を出発し、石虎率いる騎兵二千が寿春の晋軍と交戦した。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 江南からの輸送船数十艘に積まれた米・布を N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 自軍の将兵で奪い合って備えを怠り、そこを晋軍の伏兵に襲撃され敗北。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 五百余の溺死者を出したが、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 後方に石勒が控えていた事もあり、晋軍は寿春から動かなかった _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
627 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 00:04:27.72 ID:O8yTX6190 ';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;;'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;;'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;;'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;;'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;;'';';';;'';;';'';';' '';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;;'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;;'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;;'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;;'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;;'';';';;'';;';'';'; ';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;;'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;;'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;;'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;;'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;;'';';';;'';;';'';';' 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 |\_/ ̄ ̄\_/||\_/ ̄ ̄\_/|.|\_/ ̄ ̄\_/||\_/ ̄ ̄\_/| |\_/ ̄ ̄\_/||\_/ ̄ ̄\_/|.|\_/ ̄ ̄\_/||\_/ ̄ ̄\_/| \_| ▼ ▼ |_/\_| ▼ ▼ |_/\_| ▼ ▼ |_/\_| ▼ ▼ |_/ |\_/ ̄ ̄\_/||\_/ ̄ ̄\_/|.|\_/ ̄ ̄\_/||\_/ ̄ ̄\_/| \_| ▼ ▼ |_/\_| ▼ ▼ |_/\_| ▼ ▼ |_/\_| ▼ ▼ |_/ \ 皿 / .\ 皿 / \ 皿 / \ 皿 / / .\ / .\ / .\ / .\ / __ /~ゝ、::::_____ .:.:.:.:.:.::::∧ {::∨//.会目会 Y///∨-、.:.:.:::::;::::ゝ、 ,イ:::::∨/∧,目ゝ,////∨ゝく::::::::/::::〆..`‐- ..,ィチ:} l (_jゝ=ニi目/ム== (_ )( _ソ:::::::/:::.. . .. < ::::::::::::| tー ( ( Y⌒) ) )ソ -‐=‐」::::::/:::::::....... / :::::::::::::::{ rー==ミ'ー彡ィ-三二 ̄ヽ.:::::::::::::::::::::::::.:.:.: /................::::::::::::::ム.ヘ弋竺ァゞY ヒ"゙tァテミ ,-ヘ:::::i:::::::::::::::::::::::: / ::::::::::::::::::::::::::::Y⌒ヽヘ::: .:.:.| ゙'´ }:.:.:. ̄ { ,込:.ヘ::::.:.:.:.:.:.:.:.:.: . i :::::::::::: _ 三 ={ !{`王ヘ::: .:.:.| ....ヽ:.:.. 人|i王}::ゝ丶ー ‐-- . { ::::::::::∠ __ ゝj`王::∧ :.: ゝ:.レ′ 丶 l王!::::_::::::.:.:.:.:.ヽ _ -‐≠込 :::人 _ レi`王::::∧ 'r`=--‐‐ ' ∧}王|:人` ‐ ..._ ィチ /´ > .. `‐ _〆//lヘ_〉ー'::::::ト, :.:.: ̄:.:.. | ゙ }:.:... `< __ ) 弋  ̄ ∨ ゝ__ ノ`':.:.l i ::: ∠ゝ _.ノ:.:.:.:.>´ く _ ゝ ___ -〆 . . : : : : . :.:.:.} ゝ __ /.:.:.:.:.. >' ´ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 虎口を脱した石勒軍は北帰を開始したのだが…… N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
628 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 00:07:05.03 ID:O8yTX6190 ○壺関 ト、_ 〇鄴 〉 并 州 | ``ヽ、_ 【魏郡】 ,/ ○長子 / ``ヽ、 内黄 _,/ 〇 `‐-、 _,,ノ′ 蕩陰× `, ○ _,,,-‐´ 東武陽 l 「 【汲郡】 ,' / ○ 【東平国】 ,! 【上党郡】 l 枋頭 /黎陽/ 頓丘 【東郡】 ( 〉 黄橋〇 ○ i´ ○/河 ○鄄城 `ヽ、 / ヽ/ ○ ○濮陽 〇廩丘 【山陽郡】 `ヽ、 _,,,,,,-‐'′ 【河内郡】 / 白馬 `‐-‐´ ,-‐'´●東燕 昌邑 司 隷 _,-‐'i´ ○延津 【済陰郡】 ○ ○ ,_ 河橋 温 ○懐_,,,-‐'´黄 `-、 定陶 ```‐-,, _○ ○ _,,,-一'´ ×官渡 ○陽武 ○封丘 兗 州  ̄`゙~~~´ 〇滎陽 !倉垣 ,-、 ◎洛陽 ○ `○、 陳留 【陳留国】 / / _,,,_ ○ 【河南尹】 中牟 / ○ / (_,/ `ヽ 河南 _,,..-‐- 、,_ ,,-一´ ○雍丘 ,,-‐′○蒙城 ○ ('´ ○輪氏 `、 ,/ ヽ 【梁国】 新城 ``'''‐-、,,_ `‐-‐'''´´ `~~`ヽ、 ,,_○圉_,,-‐′ 梁○ _,,) 〇陽翟 ×洧倉.--′`´○陽夏 蕭 ,,,_ ,ィ´【襄城郡】 ○許昌 【陳国】 ○ ,/ `~´ ヽ ○ 【潁川郡】 譙 ,/ 魯陽 ) 襄城 ○寧平 ○ 【沛国】 ,,/ ○ ``'''i 豫 州 ○陳 ゝ, 荊 州 ) 【南陽郡】 / 南頓 〇宛 ○ ○項 【汝南国】 安城 ○ ○新蔡 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ ……帰路は思いもよらぬ苦労を強いられた \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l: ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ /
629 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 00:10:24.02 ID:O8yTX6190 【紀元312年3月 晋 兗州 東燕】 | ̄ ̄|| | ̄ ̄|i | ̄ ̄|| | ̄ ̄|l || ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄| ̄ ̄| ̄|| l| ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄|l | ̄ ̄|l | ̄ ̄|| || ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄|| | ̄ ̄|| | ̄ ̄|i  ̄i ̄ ̄|゙ '' ̄i ̄ ̄|| ̄! ̄ ̄;/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ゙̄ヾ ̄| ̄ ̄|i ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄  ̄ ̄| ̄ ̄i`~ ̄| ̄i| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i ̄  ̄| ̄;゙|i ̄ ̄l! ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄i ̄ ̄|| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~`l  ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i、 ;|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″| ̄  ̄i ̄`~| ̄ヾl; ̄ ̄l| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄| ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄ ̄ `、 ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄! ̄|| ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾi| ̄ ″| ̄ ̄i| ̄!,,| ̄ ̄i| ̄! ̄ ; :|: : : : : : : : : : : : : : : i ̄| ̄ ̄|| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄l | ̄~~i ̄ ̄| ̄ i ; ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄_ ''- .._ ~""''' ‐- ...,,__ _,,..-‐''~""''' ‐- ...,,___,,.-‐' vf戈ハトシ〈'"リ゙、ヾ、;;jリ、〃、 Yメ从k;;、;;ij;;;ii;ヾ;ッ;仆、ヾくソ }ソリ"i!;;;;;l;;i;;、;;:;:;;:;';;;};;iリドシゞ, ツ;;;;;;;;;;ト、;;_リ;;;i!;;ト;=;、t;;;l;;ヒ' ヲ;i!、:::r',;、=;'、;"リ,、=;''"リ;ij´ ここも城門を閉ざして守りを固めている。 };lヾ;;j  ̄´.〃l゙ ̄´ ,';ィ r‐、 7;;;;|', =、j,. /仆、 田畑の作物は全て刈り取られた後。 } ,! _ ゞ;|:ヽ ,:ニ> /:: レ ソ\,.、- ' "´;; ̄:: j _,!ノ )" ̄>.ニト、:\` "'' ///,r/:::::::_,..、''' ..,, 寿春を出て以来、ほとんどの城がこんな感じだな フ ,、'-‐'l" ̄リ;/::;;/::} `:::`:ー'/'∠;:/`゙ヽ・.‐´ ‐' 冫‐i '"フ:;/::;;;{! `r‐'"フ´〃シ:;;/ " ヽ、. リ'" ,、_, . '",.ィ/ ̄_:;/::;;イ `'ー ''/ヲリ/;/r'/,r─‐-、 (∴,、-''"
630 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 00:11:46.01 ID:O8yTX6190 vf戈ハトシ〈'"リ゙、ヾ、;;jリ、〃、 Yメ从k;;、;;ij;;;ii;ヾ;ッ;仆、ヾくソ }ソリ"i!;;;;;l;;i;;、;;:;:;;:;';;;};;iリドシゞ, ツ;;;;;;;;;;ト、;;_リ;;;i!;;ト;=;、t;;;l;;ヒ' ヲ;i!、:::r',;、=;'、;"リ,、=;''"リ;ij´ まるで、俺たちが来るのを見越していたようだ。 };lヾ;;j  ̄´.〃l゙ ̄´ ,';ィ′ r‐、 7;;;;|', =、j,. /仆、 略奪をしなければ兵糧不足になるのは俺でも分かる。 } ,! _ ゞ;|:ヽ ,:ニ> /:: レ ソ\,.、- ' "´;; ̄:: j _,!ノ )" ̄>.ニト、:\` "'' ///,r/:::::::_,..、''' ..,, 城を攻めて兵糧を頂くか? フ ,、'-‐'l" ̄リ;/::;;/::} `:::`:ー'/'∠;:/`゙ヽ・.‐´ ‐' 冫‐i '"フ:;/::;;;{! `r‐'"フ´〃シ:;;/ " ヽ、. リ'" ,、_, . '",.ィ/ ̄_:;/::;;イ `'ー ''/ヲリ/;/r'/,r─‐-、 (∴,、-' .,. -─- 、 /,;:;:;;;;;:;:;:;:;:`ヽ ,'.:..:.:.:.;;;;;;rrrr、:.:.:ヽ これはあれだな。 .l::;ィ'´;;;;' `ヽ。-、ヽ.::! .{ミレ'"´. ,.. ¨¨`,ィ;;彡. 堅壁清野の策といって、 {ミ!. i i::i l.:::! l:l .l:! l;;彡 防御を固めて俺たちが何も得られないようにする作戦だ。 .iト、i i:::iノ:::l/::l/::!ノ:::| ヽ入 `VY /l /l たぶん誰か指揮している奴がいるんだろう ト、 `1 ミヽニニ彡'´ L、、、,,_ _./ レ' ..! ト、. ! Vl ,..ィ´.:j! ',::,,,,,/ ,::′ ,' `ヽ`ヽ`Y´.:./l ``ヽ | ヽ| 〃/.:.:.:.j!...',;,,/ ,::′,,,,,........リ ノ.:::l / .l.:.:.:.:./ト、 ,.ィ´ヽ ノ/ / ;;;'''゙゙゙゙`,.''''゙゙゙´ {: :i i!.::! ゝ ' /.ィ´ `ヽ ト、/ ト、, ´/ ./:::'' .人 ..:;;′ .人 .:i: :.! i!:::!.:.;.ィ彡'´ ;; .゙、 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 『晋書』『石勒載記』に曰く。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 石勒軍が通過した道中では、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 皆が堅壁清野の態勢を示したため、略奪しようにも得る物がなかった。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 軍中は大いに飢え、兵士たちは互いに食い合った ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
631 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 00:14:05.14 ID:O8yTX6190 /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ハ r´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ゞ、 i(r':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.,、_ツ、::.:.:.:.:.:.:.:ヽ ゝ:.:.:.:.:.:.:ヽ、__フル'_,- 、' 、:.:.:.:.:.:.:.:} , ミ彡:.:.:.ミゞーヽヒー'´_=≠ミ ヾ.:.:ミ:.:.く ー,:.:.:.ヾ,_,ヘハ`ー´`ー'´ ',:.l'ヘ:.ゝ ッ!? ル:.:レ r‐ィッ{ ゙'  ̄ ̄ |リ !:.ト ヾ:.ヘ `´/ヒ.ー=ァ ト_ノ:.:i! ヾヘ ゙`ァ_ || ',:.:.) `ヘ. i'´二 ` ,イl i:.ソ ゝ、 ∠ /l li > 、.. ilヘ _ イl/ //l ||lミミ 、 /ヘ三_ ニ __ i/// l |/i三ミミ .,. -─- 、 /,;:;:;;;;;:;:;:;:;:`ヽ ,'.:..:.:.:.;;;;;;rrrr、:.:.:ヽ l::;ィ'´;;;;' `ヽ。-、ヽ.::! {ミレ'"´. ,.. ""`,ィ;;彡. いちいち相手にすれば、それこそ全員飢え死にだ。 {ミ!. i i::i l.:::! l:l .l:! l;;彡 iト、i i:::iノ:::l/::l/::!ノ:::| まずは鄴に入る事を優先すべきだろう。 ヽ入 `VY /l /l ト、 `1 ミヽニニ彡'´ L、、、,,_ _./ レ' ..! 北へ戻るのが吉という卦も出ている .ト、. ! Vl ,..ィ´.:j! ',::,,,,,/ ,::′ ,' `ヽ`ヽ`Y´.:./l ``ヽ | ヽ| 〃/.:.:.:.j!...',;,,/ ,::′,,,,,........リ ノ.:::l / .l.:.:.:.:./ト、 ,.ィ´ヽ ノ/ / ;;;'''゙゙゙゙`,.''''゙゙゙´ {: :i i!.::! ゝ ' /.ィ´ `ヽ ト、/ ト、, ´/ ./:::'' .人 ..:;;′ .人 .:i: :.! i!:::!.:.;.ィ彡'´ ;; .゙、
632 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/01(土) 00:14:24.12 ID:XOCdzCHo0 どの陣営もしょっちゅう共食いしてるな。
633 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 00:15:47.66 ID:O8yTX6190 ,ィ彡彡 ``` ゙``゙`ヾ、´゙´ ミミミミ .ィ彡彡 リ :} ミミミミゞ ̄⌒ヽ . ィ彡彡' { U ヾ 〃 U } ミミミミヾ. \ __ ィ彡彡 ヾ⌒≧x。、__川 廴,x=≦⌒ヾ; ミミミヾ≧x. 馬鹿な。 / :| ィ彡シ豸 仁・ニ戈ミ 豸ニ・ニ戈' ミ气ミzニニム / :! :!7ィ彡ミ彡 亥≠ ー=彡, } ミ= ij :}i| :| /心ニム. 黒略殿が知将になるとは、 / | :|/刈ミ ヒ〈 《: 〃 j } jリ ノ;{ Yハニム .この海の張賓の目でも見抜けなんだ。 ./ .i| :|/彡シヽ、:{ :}. 八 廴ノ入 'ー::U::/ イイ ハ }/ハニニ / .:i:i| :l./从乂 i:i}: | ァ'´;/仆ー仆、 `ヽ :; | :川 ノ .,'//}ニニ} .先日まで鴻門の会すら知らなかったはず ____/ .i:i:i:{ :{//从乂叭 J し∠二二二戈ヾ} :} ////ニニ `ヽi:i:i:i :i:i:i沁 ['/,}从//ヽ .-‐…‐- ./ .////ニニ .Vi:i: :i:i心, マ/:ハ //心 ./ ////ニニニ .Vi:i:. :i:ハ マ./ハ //心 .:::. // / ,r≦ニニニニニ≧:.、 [:i: i:i:i:} :}//;ハ ////人___,.二.,__,// /ニニニニ.ィ傘寸ニニニヽ 'ニマママ(:oHo::)チチチニ ' | ニニ込ミヽH∠-彡=ニニ| .,,r=≦|ニニニ=(((◎)))=ニニニ|≧=ー 黒略よ。 .,,r≦ニニニニニ|ニ{≧竓芋)Y(毛屶≦ニ|ニニニニニニ≧ュ,, ./ニニニニニニニニYヽ.!  ̄´ }{ ` ̄ :|/ Yニニニニニニニニヽ お前がそれほどの智謀の士とは知らなかった。 ./ニニニニニニニニニニ| {ミト、 小. 丿|ミ} |ニニニニニニニニニム .ムニニニニニニニニニニ Xミ| .:} -─- { :|ミ.Xニニニニニニニニニニ } いったいどうやって我が軍の吉凶を知ったのだ? 圦ニニニ⊂二二二 /| {ミ|从. ⌒ ノ .l|ミ} |ー======彡ニニニハ .寸ニニニニニニイム:乂ノ \ /込ノ弋::><二二彡' {::::::| \___/ |::::::} 乂::| |::乂
634 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 00:16:59.78 ID:O8yTX6190 _,...........,__ ,.ィ'" ...:::;;;;;;;;;;;~`:;、 / ...::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;', | ,rrェヒミ〈;;;:リナナク,;:l! !斥y'r。xツヘ '・`,,,シミ;:;;:| .ああ、俺の所に西域から来た仏図澄っていう奴がいてよ。 |トニ斗テi"| :;フハコ=7-i;;| :|::ll::::l!:|l|ハ::;;| | ! !| li ,l、 兄者が中華を有する気なら師になってやるって言ってんだ。 .|ト|!:::l!:||kキ;|干!,!,!ノノ:,!;l !|ヽヾヾト'^"~'' ,'' "//;;;;'、 今のは全部そいつの受け売りさ | ,r'-:ゝ ,ィ;' ,.-...,,;:,,' /l::::;;;` -'ミ ,:':;/ヾ、 .,,. ,,_;:' l! ミ::`:'";;,' `:;、 :;;: ,;' .,! / __ /~ゝ、::::_____ .:.:.:.:.:.::::∧ {::∨//.会目会 Y///∨-、.:.:.:::::;::::ゝ、 ,イ:::::∨/∧,目ゝ,////∨ゝく::::::::/::::〆..`‐- _ ..,ィチ:} l (_jゝ=ニi目/ム== (_ )( _ソ:::::::/:::.. . .. < ::::::::::::| tー ( ( Y⌒) ) )ソ -‐=‐」::::::/:::::::....... / :::::::::::::::{ rー==ミ'ー彡ィ-三二 ̄ヽ.:::::::::::::::::::::::::.:.:.:.: 面白い。 /................::::::::::::::ム.ヘ弋竺ァゞY ヒ"゙tァテミ ,-ヘ:::::i:::::::::::::::::::::::::: / ::::::::::::::::::::::::::::Y⌒ヽヘ::: .:.:.| ゙'´ }:.:.:. ̄ { ,込:.ヘ::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: すぐにそいつを呼べ . .i :::::::::::: _ 三 ={ !{`王ヘ::: .:.:.| ....ヽ:.:.. 人|i王}::ゝ丶ー ‐-- . { ::::::::::∠ __ ゝj`王::∧ :.: ゝ:.レ′ 丶 l王!::::_::::::.:.:.:.:.ヽ ‐ _ -‐≠込 :::人 _ レi`王::::∧ 'r`=--‐‐ ' ∧}王|:人` ‐ ..._ > ィチ /´ > .. `‐ _〆//lヘ_〉ー'::::::ト, :.:.: ̄:.:.. | ゙ }:.:... `< __ ) 弋  ̄ ∨ ゝ__ ノ`':.:.l i ::: ∠ゝ _.ノ:.:.:.:.>´ く _ ゝ ___ -〆 . . : : : : . :.:.:.} ゝ __ /.:.:.:.:.. >' ´ ) r ‐-、 >'´ : : : : : : : : ::::〈 :.:` ;:.:.:.:.:.:. > ´ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 石勒と仏図澄が出会ったのはこの時期の事だ N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
635 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 00:18:39.73 ID:O8yTX6190 【政治と宗教が癒着する瞬間を御覧下さい】 ┌:、 x-───--x ', \ |__ア⌒ヽ,_| _ ' \ |´ ̄乂__乂 ̄| _,、‐''゛ / \_| >''"””””""''__|// / /二ア゚ / \\_/ |__/ :| |:|| | | | い, .. _ ,-、 | | |_,斗┴L___八_| | | | _〈 V| | | |/ _ ヽ _ ̄\,| | | .,-、 __ ..‘i, 〈| | / いxf---ミ x--ミ |_// | | / 〉 x┐ `、‘i,', ', .| :| | : : : : , '´ ̄\/ ∧ | |/ / / / __ .\ ',/⌒> | :| |, , --- 、 : : :/ /_/_ .| |/ / / // / 初めましてだな石勒将軍! \ / .辷_込、 乂.:.:.:ソ / /_>、 \ | '´ / / `、 / ̄\ '∨ / 丶、 イ\/ \ ⌒ / .郭黒略殿の下で世話になってる仏図澄だ! . `、 {\ \`V / |___`~ ̄| :| | /ヽ /´ |\___ノ | :|マ冖f⌒\V¨ア⌒i冖マアア:/ ノ / 今日はお近付きの印に、 |\ :| :|∧ |.:.:.:.:.:.YY.:.:.:.::| /{{:|::| 乂__ノ´| .とっておきの術を見せてやるぜー!! \::\__,// /∨:.:.:.:.:./\.:.:.:.Vハ \|::\_____/| `'ー‐‐‐< /_〈___< ◇ >___,〉‘, \::::::::::::::::/ }/ ///.:.:.:\/.:.::い,\\/⌒マ¨¨¨´ //.:.://.:.:.:.:.:.:ニ.:.:.:.:.:.:い,.:.\V \ γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ |.:.:.:.://.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::い,.:.:.::| \ | よし、試しにやって見せろ | |.:.:.::{ {.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:} }.:.:.:.| | \ ヽ______________乂 人.:.:.ヽヽ.:.:.:.:_二二_.:.:.:.::ノノ.:.:.人 | | ^弌≧=‐=≦ニニニニ≧=‐=≦/ /| | | |.:.:.:.::| |◯.:.:.:.:.:.:◯| |.:.:.:√ ̄ ̄ \ノ|___丿 天竺の人 仏図澄 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 『晋書』『仏図澄伝』に曰く。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 石勒は仏図澄を召して、道術を試すよう命じた ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
636 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 00:20:17.38 ID:O8yTX6190 γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ | こちらに取り出したるは何の変哲もない水の入った鉢 | ヽ_________________________乂 -‐= ¨¨  ̄ ̄ ̄ ¨¨ =‐- γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ ( :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ) | これに焼香して呪文を唱えるとあら不思議 | | ≧=‐--:::::::__::::::::::::::__::::::::--‐=≦ | .ヽ_____________________乂 .. !  ̄ ̄ } ‘, / / ヽ / \ / ` ´ .≫x、、___ ,.。s≦ .γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ | うっらら〜♪ | ヽ________乂
637 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 00:21:33.55 ID:O8yTX6190 。. , -、 ! __ , - 、,'゙ ir' i,.-、 γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ ,' `i, - 、 !} `、 'r ^ 、:ノソ | 光り輝く青蓮花が咲き誇りました〜 | i´ ` 、! ! i´` 、 },.'´`.、 _,; ,-、' ゚,゜ ヽ__________________乂 ,_ `、 ゚ .。゚; __j} Y L .イ j, '゙´``i i´`'、`r'.!゙`、,.'´゙!{ ゚:。 。.゚ ,i ::。. . ,i__ 」。 , ‐ 、i .:;! `、_, ゙.;;リ;シ゚;. -=、' ,レ‐゚、;:゚:,.-.、 `i _ _ ゚。_゙;;{ ゙。. . :;;|i 仆,i,,.._¨'='゙" ,.i { ゙i' i , '゙/ i,...-, ,.ニ=- `_、._゚。ヾ,'´``'、!゙ 厂`j',''' ゙ {^' ;:. 。 : 。 'ー 、.'、.。 ,.' 。゚';〉`( __.,,.'゙ ゚.. ;;;i : ; !.,イ/,.へ.,:゙、 ゞ;ノ;;:シ,゜ ゙i 〉; '- 、 ゙〈_.,__..ゞ_`ー=ニヲ' ゚、,∴;;;'. >‐'; ゙L.゙! ,`゙゙''。゚ __ , ‐"'、。゚ `> ゙、_゙;;;> .:`>,-、゙、___ ゚。ノ:;i゙j;:、。 < .,;,, 〉 ,. `、、 i= ‐' (___,.;' _,'、.. `:;;';!゙'i : 。! ゚: i ';゙リハ;` <゙" ` ー '゙` 、 j \__人_人从_人_人从/ . ∠ | ≧=‐--:::::::__::::::::::::::__::::::::--‐=≦ .| _) (__ . .. !  ̄ ̄ } ` ) なんと!? ( ‘, /  ̄ ̄) ( ̄ ̄ . / /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\ ヽ / \ / ` ´ .≫x、、___ ,.。s≦ \_人_人∧从_人_∧_人_从_// ) > < そんなバカな!!? > < ( /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^
638 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 00:22:18.99 ID:O8yTX6190 } \「 ̄ ̄ ̄ ̄ニニ=- _ }. `' 、 ̄ニニ=- _ 〉 /⌒} } ヽ─_ / / } / } _、‐''八 / / {  ̄ ヽ_ / / / { .} γ⌒, / {⌒ヽ,,/⌒ヽ. .′ ヽ \/ / 〕. } ./ / // 〔_/`´、 _ノ i ‘, ‘, \ `、 / .. ┌ 、 〕.. .} |i / ′/ /〈 ∧ `、.:: | ‘, ‘, ', 八 `〜、 .〕. } 八} i. / {_`~´ L/ }i −=-、 ‘, i ', ``〜、 `〜、 〕 .\_/ .} .|//  ̄ ヽ ヽ _ /乂 V/ i | .} i } `〜、.`¨´ } .|/ } } :} ,ィ笊ミk\乂_ | ~''} } ┌ー―――-''" 八 |{ ノ } :}. ゞソ 癶 ⌒ャ=ミ、// . \_,.、 -、_ _、‐''^~ ̄ 〔 _,.、-‐ 、 「Lー‐'゛ ノ .:/ vツi ~ `Y _、‐ ‐l-―‐'゛ / .V\ー‐'゛/{ {:. :| | ´ ._、‐''゛ _,.、 -‐". `~"´\{ iヽ、_ 、 〉 .八 どうだ? _、-―∧ ./―― ‐''"´ _,.、 ''"´ / 込、 乂ヽ =‐-ア / . _、‐''゛ .〉`ー \__ _ノ _,.、 -‐''"´ ./ / }h、 ´^'' ‐'゛ .こんなもんよ ''゛ _、‐''゛ / 〉. _,.、 -‐''"´ _,.、 / ∧ }h。、 / ../. _、‐''゛ ./ .〔_、‐''´ _,.、 -‐''"´. _,.、 ‐"´. \ / /`` ´ . ./ ./ 〔. _,.、 -‐''"´/ ̄ `~"'' ,, .八 `〜、 . {´ /. _、‐ / 〔/ _、く \ \ `Y {〉 . ./ ./ .〔 _、<⌒ ∧ ∧ / ̄``〜、、 /⌒i /.// .〔<⌒ V∧ . ∧ ∧ 八 (_) .}`~ヽ / 〈 〔`、 V∧ ∧ _\ .} V/ /|\ _} / } {\ 〔 V/ V∧ } _、<⌒. ``〜}/::::\/ /| \ / { \ .〔. V/ }/ } 」| { /::::: / i \. }`〜、 ∧ ``〜‐宀冖''" .V/ _、<⌒::| V/ /::::::/ V/. .\}``丶``〜、 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 仏図澄はすぐに水の入った鉢を取り出した。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 彼が鉢に焼香して呪文を唱えた所、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .瞬時に鉢の中から光り輝く青い蓮の花が生えてしまったという `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
639 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 00:23:37.63 ID:O8yTX6190 _,.yトーゞrッヽv,、_,. ,rk´ミ、''ナ;;爻'、ー;;〃彡;,. ..vf戈ハトシ〈'"リ゙、ヾ、;;jリ、〃、 Yメ从k;;、;;ij;;;ii;ヾ;ッ;仆、ヾくソ }ソリ"i!;;;;;l;;i;;、;;:;:;;:;';;;};;iリドシゞ, ツ;;;;;;;;;;ト、;;_リ;;;i!;;ト;=;、t;;;l;;ヒ' ヲ;i!、:::r',;、=;'、;"リ,、=;''"リ;ij´ ..};lヾ;;j  ̄´.〃l゙ ̄´ ,';ィ′ 恐ろしい奴だ 7;;;;|', =、j,. /仆、 ゞ;|:ヽ ,:ニ> /:: レ ソ\,.、- ' "´;; ̄:: . >.ニト、:\` "'' ///,r/:::::::_,..、''' ..,, リ;/::;;/::} `:::`:ー'/'∠;:/`゙ヽ・.‐´ :;/::;;;{! `r‐'"フ´〃シ:;;/ " ヽ、. リ'" ,、_, /::;;イ `'ー ''/ヲリ/;/r'/,r─‐-、 (∴,、-''" :;;/ `ー-‐/Ξ/ッ/rレヘ{ | ̄| `''" ヒ´ミ仆爪// j } /ノ ハ `ヽ、ミ≧=-ゞY、_ 圦ミfソ ̄} } / ,' __ \ミ下千f=-仆 ミ }}ソV i/ ゝ Vゝ斗イ、ヽ ヽミ仆≧=}} 乂./ / 三ミ  ̄ ',{ ハミミ _ソ 圦{ 辷i ≧=- } }ミ彡 .Y 人、~ハヽ ‐ イ j iミソ ~イ / 見事だ。 Y、 ', ゝ-=__, ', V / ハ /`´__ ', i≧=´ 俺に仕えるか? ', 壬//≧=- } }//// .i Y { ///´⌒ | { }, イ///// .{ ヽ-=≦≧=-、-=≦/// .',Y//////////////イ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 石勒はこれによって仏図澄を信じた。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 『晋書』『仏図澄伝』の記述を見るに、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .仏僧というよりは道士と見なしていたかもしれないが `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
640 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 00:26:13.84 ID:O8yTX6190 |`、 / |:. `、 r─────‐┐ , ′| |:::. `、 |::.::.:/人\::.::.: | , ′ .:| |:::::. `、 |::.::.:\.Y./::.::.::.|, ′ .::: | |:::::::. 〉 ''^~ ̄ ̄~^'' 〈 .:::::::| 「⌒^~7 ´ , / , `丶 :/ /ハV/ ′ ´, V/, ⌒{. . ′ 〕 i| ', ´, , V/, {. | 〕 八 ', i| ´, } } V/,__/ `、. ', _八_ノ乂 〕./ V/,  ̄~゚"'' `⌒¨´ ̄''"゚~ ̄ .〔 .ウマ 〕/∧抒尖ミx、 jI斗劣抒 ./〔 .仏の教えを広められるならな。 V/ 込 乂ツ 乂ツノ //〔 \∧ ' ∧/ 落ち着いたら寺の一つでも建ててくれよ , 圦 、 , ノ⌒ V/ / /: )>。 ィi「V/ V/ / /. . . . . ]Iッ。,,_ _.、<⌒. . .V/ V/ /:/ /. . . . . . 「 ̄ヽ / ̄].. . . . .V/ : . \ / / . ._,,.. ‐ノ Y ]Iッ。..,,_ .V/ : . \ / //⌒ヽ 「 ̄ ̄~^''〈 〉''^~ ̄ ̄] ̄ ̄/⌒ヽ. \ / / / } 〉::.::.::.::.::.:〉0〈::.::.::.::.::.〈 /{ `、 \ . / / 〕 / 、ー── /\──‐┘ _/ \. `、 \ . / / /. .〕 /.:´::.//.:/.::./ 人 \::.::.\.::. V/::`、 >ヘ. \ / / /. . ..〕 /.::.:: //.::.⌒¨´\ Y /`⌒¨´:∧V/.::`, ィi「>"V/. \ / / ./. . . ._〕′.: //.::.::.::.::.::.::.::.:\/.::.::.::.::.::.::.:/∧V/:<⌒>" , <V/ \ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 仏図澄は預言・祈祷・道術と /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } さまざまな手段を用いて石勒の信頼を得ている。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ そうした話を二つ『晋書』『仏図澄伝』から紹介しておく `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
641 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 00:26:53.63 ID:O8yTX6190 ○壺関 ト、_ 〇鄴 〉 并 州 | ``ヽ、_ 【魏郡】 ,/ ○長子 / ``ヽ、 内黄 _,/ 〇 `‐-、 _,,ノ′ 蕩陰× `, ○ _,,,-‐´ 東武陽 l 「 【汲郡】 ,' / ○ 【東平国】 ,! 【上党郡】 l 枋頭 /黎陽/ 頓丘 【東郡】 ( 〉 黄橋〇 ● i´ ○/河 ○鄄城 `ヽ、 / ヽ/ ○ ○濮陽 〇廩丘 【山陽郡】 `ヽ、 _,,,,,,-‐'′ 【河内郡】 / 白馬 `‐-‐´ ,-‐'´○東燕 昌邑 司 隷 _,-‐'i´ ○延津 【済陰郡】 ○ ○ ,_ 河橋 温 ○懐_,,,-‐'´黄 `-、 定陶 ```‐-,, _○ ○ _,,,-一'´ ×官渡 ○陽武 ○封丘 兗 州  ̄`゙~~~´ 〇滎陽 !倉垣 ,-、 ◎洛陽 ○ `○、 陳留 【陳留国】 / / _,,,_ ○ 【河南尹】 中牟 / ○ / (_,/ `ヽ 河南 _,,..-‐- 、,_ ,,-一´ ○雍丘 ,,-‐′○蒙城 ○ ('´ ○輪氏 `、 ,/ ヽ 【梁国】 新城 ``'''‐-、,,_ `‐-‐'''´´ `~~`ヽ、 ,,_○圉_,,-‐′ 梁○ _,,) 〇陽翟 ×洧倉.--′`´○陽夏 蕭 ,,,_ ,ィ´【襄城郡】 ○許昌 【陳国】 ○ ,/ `~´ ヽ ○ 【潁川郡】 譙 ,/ 魯陽 ) 襄城 ○寧平 ○ 【沛国】 ,,/ ○ ``'''i 豫 州 ○陳 ゝ, 荊 州 ) 【南陽郡】 / 南頓 〇宛 ○ ○項 【汝南国】 安城 ○ ○新蔡 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ .石勒軍は黄河を渡河して \ヽ、 _ , イ!::/ 枋頭を陥落させ、同地にあった物資を得て息を吹き返した / ヽ{ ト、ヽ l: ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ /
642 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 00:27:39.47 ID:O8yTX6190 【紀元312年4月 晋 司隷 枋頭】 r--─‐i r--─‐i r--─‐i . ┌─┐ | 石 .| ┌─┐ | 石 | .| 石 | . ┌─┐ . ├─┘ |--─‐'' ├─┘ |--─‐''. |--─‐''. . ├─┘ ∧二ヽ: :::''::.∧二ヽ:'::∧二ヽ:::∧二ヽ;::::∧二ヽ;;:;:.∧二ヽ;;:∧二ヽ;;: ;;:;:.∧二ヽ;;:∧二ヽ;;:∧二ヽ: :::''::.∧二ヽ:'::∧二 l :ll=lll ...::..:.l:ll =lll:..:.l:ll=lll::::l:ll=lll:::::::l:::l:::::::l::.:::.l:::l:::::::l:::::l:::l:::::::l:....:.:::.l:::l:::::::l:::::l:::l:::::::l:....l :ll=lll ...::..:.l:ll =lll:..:.l:ll= 幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵||:::.:||幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵 /―Yーヽ /―Yーヽ /:::::(○)(○)ヽ /:::::(○)(○)ヽ /::::::::::⌒`´⌒::::\ ./::::::::::⌒`´⌒::::\ /:::::::::,-)___(-、| /l ./:::::::::,-)___(-、| /l |:::::::::::::l |-┬-| l | // |:::::::::::::l |-┬-| l | .// \:::::::: `ー'´ / // \:::::::: `ー'´ / // 石勒なんかションベンだっていう /::::::::::::::::::::::::::::::::::::\ // ./::::::::::::::::::::::::::::::::::::\.// /:::::::::::;::::::::::::::::::::::::::::::::// /:::::::::::;:::::::::::::::::::::::::::::::// |:::::::::::::|:::::::::::::::::::::::::// .|:::::::::::::|::::::::::::::::::::::::// \::::::::: ̄ ̄ ̄( ̄/ \::::::::: ̄ ̄ ̄( ̄/ |`ー―‐、;_;_;_;/::::::::: |`ー―‐、;_;_;_;/::::::::: ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ その日の夜。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 枋頭の人々は石勒軍の軍営に斬り込もうとしていた ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
643 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 00:30:29.60 ID:O8yTX6190 ‘i, }/: i: \ \. V/∧.’, \/.: / {. : \ V/∧ ‘, ′ \ V/_|: i. i.: |:: \ \ 八 v/|: | |. : .: ''^~ ̄ \. ィi〔 \ 黒略よぉ。 八.: \_、‐''゛ jI斗f=_ . /=-. ‘, \´⌒` vり ^ √=- } 今夜の内に賊が攻めて来るぞ。 ィ忙ソ |=- 八 ∧¨´ ' 乂=- ノヘ \ 石勒将軍に伝えといた方がいいぜ ∧ , ./ |`¨¨´ |_ノ / ___ ´ / :| :| :| / \\> _、<⌒.‐┐:i| 八 __/ 〉_〉_ノレ _う7爪/ ̄ ̄:| : | /, .| ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.,,,,_.;:;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::::::::::::::::::::..! /  ̄/ /.::.::.::.:\ノ .:| 八: /, .!.;;;;;;;;;;;;;;...,、 ゙'、 .ヽ '|ヽ::;;;;;;;;;;::::::::::::::::::::::::::.l _、<⌒ 乂_ / /( ̄~^'' rヘ}-=ニ ̄\ \ :\ /, . };;;;;;;;;;;;;;;│゙i,ノ.;;;;.|/ !:;;;;;;;;;;;;:::::::::::::::::::::::: | .l、...._,.. ー"_iii、...;;....;:.,//| ;;;;;;;;:::::::::::::::::::::::: | ヽ.二,,,,=二: :.コl..テ;..゙´,/ ;;;;;;;;: ::::::::::::::::::::::::l ./.,!;ハ・ー"::::_l."/.;. ..┴./ ;;;;;;;: ::::::::::::::::::::::::ヽ 何? .l゙ .ゞミ- -''''゙"''..... ; . rッ″;;;;;;;;;;;::::::::::::::::::::::::::::\ .!ヘニ''―-..._ _..ヘ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::::::::::::::::::::::::::.ヽ. /i だが、和尚の言う事は当たるからな。 !、t;; .,i、.;;.'.l`i ; l ;;;;;;.,i、、;:;;;;;;;;;;;;;:. : ::: :____._ / ./ i l.l l;l .! !::..| l | ;;;./lヾ“'''''''''''"゙゙゙゙゙゙゙゙ ̄.ヽ l .,! 兄者に伝えた上で備えとくか l, l.| | .!: l ;;│; | ./ ! ヽ \ l .l .li`- .凵_,,l゙.;: .l″ i. i .ヽ ,,....,゙ッ ./ ! .|i、 ゙、|'ti、.:::...; / /. .! .ヽ _.. -''"´: : │ ! . l.\ `''''''l″ .,i l ゙!,i-‐''゙゛: : : : : : : :./ .!、 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 仏図澄は何らかの手段で N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 枋頭の人々の襲撃を察知し、郭黒略に石勒へ伝えるよう告げた ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
644 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 00:31:10.05 ID:O8yTX6190 /ニニニニ.ィ傘寸ニニニヽ 'ニマママ(:oHo::)チチチニ ' | ニニ込ミヽH∠-彡=ニニ| .,,r=≦|ニニニ=(((◎)))=ニニニ|≧=ー ,,r≦ニニニニニ|ニ{≧竓芋)Y(毛屶≦ニ|ニニニニニニ≧ュ,, ./ニニニニニニニニYヽ.!  ̄´ }{ ` ̄ :|/ Yニニニニニニニニヽ /ニニニニニニニニニニ| {ミト、 小. 丿|ミ} |ニニニニニニニニニム ムニニニニニニニニニニ Xミ| .:} -─- { :|ミ.Xニニニニニニニニニニ } 圦ニニニ⊂二二二 /| {ミ|从. ⌒ ノ .l|ミ} |ー======彡ニニニハ .寸ニニニニニニイム:乂ノ \ /込ノ弋::><二二彡' {::::::| \___/ |::::::} 乂::| |::乂 /フY ヽ /(>)(◎) ヽ _ /⌒`´⌒:#;; \ ショ、ションベン! .| -)___(-、 | .__ |#; |!!il|i|!li| lu.| ` (⌒ 、 /ニ Yニヽ / \ ・`⌒´ / `ヽ \ ,/(>)(<)ヽ 〈_/\ .`ijー─‐'" \/゛〉 (⌒)ヽ (⌒ -、. / ´`ヽ---/::::⌒`´⌒::::\ ) /\__/ ヽ::::::: . | ,-) (-、| / _ / (⌒) .。; ゚ ,,\. `'''⌒) ,;‐=‐ヽ l | '⌒) 三 / __ ヽ (⌒・⌒ ・ = ニ` -、 、 :::::,,.r ' `ニニ´ / ,.r' 三 ! /r .) '';:. ,、,,・:・ 、、,, =ニニ` ー三----- `''ー─‐'" ヽヽ _/ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 結果は仏図澄の言葉通りとなり、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 石勒軍は備えをしていたために敗れずに済んだという ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
645 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 00:32:43.23 ID:O8yTX6190 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ それとは別の日。 Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ \ヽ、 _ , イ!::/ 石勒は仏図澄を試してみようと悪戯を思いついた / ヽ{ ト、ヽ l: ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ / / __ /~ゝ、::::_____ .:.:.:.:.:.::::∧ {::∨//.会目会 Y///∨-、.:.:.:::::;::::ゝ、 ,イ:::::∨/∧,目ゝ,////∨ゝく::::::::/::::〆..`‐- _ ..,ィチ:} l (_jゝ=ニi目/ム== (_ )( _ソ:::::::/:::.. . .. < ::::::::::::| tー ( ( Y⌒) ) )ソ -‐=‐」::::::/:::::::....... / :::::::::::::::{ rー==ミ'ー彡ィ-三二 ̄ヽ.:::::::::::::::::::::::::.:.:.:.: 俺が夜中にわざと完全武装してな。 ./................::::::::::::::ム.ヘ弋竺ァゞY ヒ"゙tァテミ ,-ヘ:::::i:::::::::::::::::::::::::: / ::::::::::::::::::::::::::::Y⌒ヽヘ::: .:.:.| ゙'´ }:.:.:. ̄ { ,込:.ヘ::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: あの老人に使いを送って、 .i :::::::::::: _ 三 ={ !{`王ヘ::: .:.:.| ....ヽ:.:.. 人|i王}::ゝ丶ー ‐-- 俺の所在を知っているか問い質すのだ { ::::::::::∠ __ ゝj`王::∧ :.: ゝ:.レ′ 丶 l王!::::_::::::.:.:.:.:.ヽ ‐ _ -‐≠込 :::人 _ レi`王::::∧ 'r`=--‐‐ ' ∧}王|:人` ‐ ..._ > ィチ /´ > .. `‐ _〆//lヘ_〉ー'::::::ト, :.:.: ̄:.:.. | ゙ }:.:... `< __ ) 弋  ̄ ∨ ゝ__ ノ`':.:.l i ::: ∠ゝ _.ノ:.:.:.:.>´ く _ ゝ ___ -〆 . . : : : : . :.:.:.} ゝ __ /.:.:.:.:.. >' ´ ) r ‐-、 >'´ : : : : : : : : ::::〈 :.:` ;:.:.:.:.:.:. > ´
646 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 00:34:02.40 ID:O8yTX6190 γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ | 仏図澄殿はおられるか? .| ヽ_______________乂 r--─‐i r--─‐i r--─‐i . ┌─┐ | 石 .| ┌─┐ | 石 | .| 石 | . ┌─┐ . ├─┘ |--─‐'' ├─┘ |--─‐''. |--─‐''. . ├─┘ ∧二ヽ: :::''::.∧二ヽ:'::∧二ヽ:::∧二ヽ;::::∧二ヽ;;:;:.∧二ヽ;;:∧二ヽ;;: ;;:;:.∧二ヽ;;:∧二ヽ;;:∧二ヽ: :::''::.∧二ヽ:'::∧二 l :ll=lll ...::..:.l:ll =lll:..:.l:ll=lll::::l:ll=lll:::::::l:::l:::::::l::.:::.l:::l:::::::l:::::l:::l:::::::l:....:.:::.l:::l:::::::l:::::l:::l:::::::l:....l :ll=lll ...::..:.l:ll =lll:..:.l:ll= 幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵||:::.:||幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 石勒の使者が仏図澄に用件を告げようとした所 \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l:′ ∧\ マ三ソ| .\ ./: : \\ ヾ-〃 ..∧ l; : : : : \\.り/: : :i
647 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 00:34:35.01 ID:O8yTX6190 , --──-、 , イ / ヘ ト 、 i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ | ヽ ' _ ` イ l l ´=` l せ…… ノ ヽ _,、__ノ _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、 /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_ 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、 ``ヽ、 マニニニニ\ . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::! r‐- -‐…‐- /ニ>x、 V/ニニニニ\ /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| ``'<ニ=- _,>''^~  ̄~"''<ニニニヽ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|:::  ̄ / , / / /> }:i:i:} `'くニニノ / //-‐ / 厶- ゙ フ }:i:i:} ‘, `'く / / / └‐___ ̄ >‐_, ‘, ‘, く~"''‐-.{ ィ灯⌒ソ //:: ::ヽV/ ′ \: : : : {り {::{ :: :: :: :}:}>。.,_ } r‐ '’ ヤ:: :: :: ://~''≪ニ>x 今日は賊は侵入しなかっただろう。 ! 丶:_/ \ ~''ー'’ ‘, /i:i:/ _ . -‐- \ なんで夜中なのに武装してんだよ? 、`ヽ /i:i:/ /{ _ ...--_, \ { /i:i:/ /::::/::::::::::::::::::::``ヽ、 ‘、_ ∠>'"\ .{:::/:::::/ ̄::/:::::::::::::::::\ /  ̄ 「  ̄ \ /{ V:::::/::::::く:::::::::::::::::::ヽ::: / ! _,>'( ', }:::/:::::::::::::ヽ:::::::::::::::::}::: / :{ く ( ', \::{::::::::::::::::::::::::::::::::::::}::: ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 逆に仏図澄が使者を問い質したという N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
648 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 00:35:23.34 ID:O8yTX6190 / :. ィ.;:.:.:.:.:.:.:ヽ イ:.:.:.:/-|/|∧:;、:.:.〈 リ:.:./ ● く!:,:.:..、 l:.:.l ●/:./ ̄ vヘ - ノ:./ _,-+ 匸ヘ/V 以来、石勒はますます仏図澄を信じるようになった ,《 ヒ⌒j 》、 l::\ l /‖::l |:::::::ト,Vイ:::::| |:::::::l介l:::::::| l::::::|人|:::::::l / __ /~ゝ、::::_____ .:.:.:.:.:.::::∧ {::∨//.会目会 Y///∨-、.:.:.:::::;::::ゝ、 ,イ:::::∨/∧,目ゝ,////∨ゝく::::::::/::::〆..`‐- _ ..,ィチ:} l (_jゝ=ニi目/ム== (_ )( _ソ:::::::/:::.. . .. < ::::::::::::| tー ( ( Y⌒) ) )ソ -‐=‐」::::::/:::::::....... / :::::::::::::::{ rー==ミ'ー彡ィ-三二 ̄ヽ.:::::::::::::::::::::::::.:.:.:.: ./................::::::::::::::ム.ヘ弋竺ァゞY ヒ"゙tァテミ ,-ヘ:::::i:::::::::::::::::::::::::: / ::::::::::::::::::::::::::::Y⌒ヽヘ::: .:.:.| ゙'´ }:.:.:. ̄ { ,込:.ヘ::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: あのような胡人がいようとはな i :::::::::::: _ 三 ={ !{`王ヘ::: .:.:.| ....ヽ:.:.. 人|i王}::ゝ丶ー ‐-- .{ ::::::::::∠ __ ゝj`王::∧ :.: ゝ:.レ′ 丶 l王!::::_::::::.:.:.:.:.ヽ ‐ _ -‐≠込 :::人 _ レi`王::::∧ 'r`=--‐‐ ' ∧}王|:人` ‐ ..._ > ィチ /´ > .. `‐ _〆//lヘ_〉ー'::::::ト, :.:.: ̄:.:.. | ゙ }:.:... `< __ ) 弋  ̄ ∨ ゝ__ ノ`':.:.l i ::: ∠ゝ _.ノ:.:.:.:.>´ く _ ゝ ___ -〆 . . : : : : . :.:.:.} ゝ __ /.:.:.:.:.. >' ´ ) r ‐-、 >'´ : : : : : : : : ::::〈 :.:` ;:.:.:.:.:.:. > ´
649 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 00:35:54.53 ID:O8yTX6190 【紀元312年4月 晋 冀州 鄴】 ○壺関 ト、_ ●鄴 〉 并 州 | ``ヽ、_ 【魏郡】 ,/ ○長子 / ``ヽ、 内黄 _,/ 〇 `‐-、 _,,ノ′ 蕩陰× `, ○ _,,,-‐´ 東武陽 l 「 【汲郡】 ,' / ○ 【東平国】 ,! 【上党郡】 l 枋頭 /黎陽/ 頓丘 【東郡】 ( 〉 黄橋〇 〇 i´ ○/河 ○鄄城 `ヽ、 / ヽ/ ○ ○濮陽 〇廩丘 【山陽郡】 `ヽ、 _,,,,,,-‐'′ 【河内郡】 / 白馬 `‐-‐´ ,-‐'´○東燕 昌邑 司 隷 _,-‐'i´ ○延津 【済陰郡】 ○ ○ ,_ 河橋 温 ○懐_,,,-‐'´黄 `-、 定陶 ```‐-,, _○ ○ _,,,-一'´ ×官渡 ○陽武 ○封丘 兗 州 \_人_人∧从_人_∧_人_从_//  ̄`゙~~~´ 〇滎陽 !倉垣 ,-、 ) > ◎洛陽 ○ `○、 陳留 【陳留国】 / / < 石勒将軍ッ!! > ○ 【河南尹】 中牟 / ○ / (_,/ < ( 河南 _,,..-‐- 、,_ ,,-一´ ○雍丘 ,,-‐′○蒙城 /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^ ○ ('´ ○輪氏 `、 ,/ ヽ 【梁国】 新城 ``'''‐-、,,_ `‐-‐'''´´ `~~`ヽ、 ,,_○圉_,,-‐′ 梁○ _,,) 〇陽翟 ×洧倉.--′`´○陽夏 蕭 ,,,_ ,ィ´【襄城郡】 ○許昌 【陳国】 ○ ,/ `~´ ヽ ○ 【潁川郡】 譙 ,/ 魯陽 ) 襄城 ○寧平 ○ 【沛国】 ,,/ ○ ``'''i 豫 州 ○陳 ゝ, 荊 州 ) 【南陽郡】 / 南頓 〇宛 ○ ○項 【汝南国】 安城 ○ ○新蔡
650 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 00:38:26.89 ID:O8yTX6190 |\_/ ̄ ̄\_/| /\ /\\_| ▼ ▼ |_/ / /\ \ \ 皿 / ())ノ__ ○二○二⌒/../ 鄴に晋軍が駐屯しているようです! / /||(二ニ) (___/../ 几l ┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨ γ ⌒ /|V||彡Vミ/⌒_ノ二二ノl0 .旗印からして劉琨の軍勢ではないかと!! l| (◎).|l |((||((゚ )/⌒/||三三三・) || (´⌒(´ __ ゝ__ノ  ̄(___) ̄ ゝ__ノ≡≡≡(´⌒;;;≡≡≡  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄(´⌒(´⌒;; /.........:.:::ll:::.:.:.:.:.....:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:::::ヘ / __ /~ゝ、::::_____ .:.:.:.:.:.::::∧ {::∨//.会目会 Y///∨-、.:.:.:::::;::::ゝ、 ,イ:::::∨/∧,目ゝ,////∨ゝく::::::::/::::〆..`‐- ..,ィチ:} l (_jゝ=ニi目/ム== (_ )( _ソ:::::::/:::.. . .. < ::::::::::::| tー ( ( Y⌒) ) )ソ -‐=‐」::::::/:::::::....... / :::::::::::::::{ rー==ミ'ー彡ィ-三二 ̄ヽ.:::::::::::::::::::::::::.:.:.: 構わん。 /................::::::::::::::ム.ヘ弋竺ァゞY ヒ"゙tァテミ ,-ヘ:::::i:::::::::::::::::::::::: / ::::::::::::::::::::::::::::Y⌒ヽヘ::: .:.:.| ゙'´ }:.:.:. ̄ { ,込:.ヘ::::.:.:.:.:.:.:.:.:.: そのまま進め i :::::::::::: _ 三 ={ !{`王ヘ::: .:.:.| ....ヽ:.:.. 人|i王}::ゝ丶ー ‐-- . { ::::::::::∠ __ ゝj`王::∧ :.: ゝ:.レ′ 丶 l王!::::_::::::.:.:.:.:.ヽ _ -‐≠込 :::人 _ レi`王::::∧ 'r ‐‐-- 、 :.:.∧}王|:人` ‐ ..._ ィチ /´ > .. `‐ _〆//lヘ_〉ー'::::::ト, :.:. ̄.:.:.: | ゙ }:.:... `< __ ) 弋  ̄ ∨ ゝ__ ノ`':.:.l i ::: ∠ゝ _.ノ:.:.:.:.>´ く _ ゝ ___ -〆 . . : : : : . :.:.:.} ゝ __ /.:.:.:.:.. >' ´ ) r ‐-、 >'´ : : : : : : : : ::::〈 :.:` ;:.:.:.:.:.:. > ´ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 当時の冀州は各地の勢力が入り込んでいた。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 石勒軍の目的地である鄴には、すでに劉琨の軍勢が入っていた ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
651 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 00:39:02.56 ID:O8yTX6190 VΛ / /"゚~ ̄ ̄ ̄~゚^'' / / // \\__/_/ 丶、/ / // 厂 ̄ [ 〕 / / ~ ̄~゚"'' | / // . 〈__/ / / \ | ̄ / / // / | \ \r< / // | | \ | ; | \ | | | | ∨| | | | __ / \ 〈| | | |: /: /`` \ \ | | |⌒i / 厂 }|/∠ニ,,_ \ "´ ̄ ̄ | | | |,/ / / /T {:::;;バト  ̄ニ=--\_/ / 難なく鄴を奪還致しました! | | / / / |、,V;;/り Τ::;;バ广ド | / / /| |: / // |::.::.:: V;;;/ン ,,ノ/ | /〈 _ .これは晋の名将劉演爆誕ですわ!! | |__/ / /〉''' 、{ :.::.::.: / /| V´ 〉 ^~ ̄ノ /ミ / 人 r ''八 .Λ / / ┐ _厂 ____{⌒L丶 \ ノ イ ∨/ /\ / / 人_ `\ '⌒L\┴<\ ´ _、<八 \./ / / / \ `\ } )ニ} └<\_ < /\_ ,、 -‐/ / / /\ \__>、__〉 厂-く二} ⌒T¨⌒ _厂\ / └' / \ ニ人____,// )二厂 ̄\ ‖ ( / 〈ニ\ \ 二二二二 / \(ニ/.... {:⌒}⌒\_/) / ̄ ̄ ̄ ̄\ ∨^L\ ⌒>┬‐┬< _,厂 { V_/:::::::::::::::::|( | ┬‐― ┘ ノ 「⌒Lニ} / | __ノ {:::::::::::::/{:\:::::::::::: /| )八 / / 人 )ニ} -=V二\_」二] \_/::::Λ:::::\:::::::}Λ( \ 〈___,/ / ) ノ}ニ} ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 『晋書』『劉琨伝』に曰く。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 劉琨は劉演に勇士千人を率いさせ、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 輔国将軍・魏郡太守として鄴へ進出させた。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 劉演軍は鄴において流民等を吸収したのか、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 数万規模の軍勢になっていた事が『晋書』『石勒載記』にある _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
652 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 00:40:11.05 ID:O8yTX6190 {: : ノノ―-ミ. //| /<ニ只フ: : : ̄~"'</:ノ / : : : : : : /: : : : : : : :\:\ /: : : : : : : :./ : : : /: : : : : : : \ , |.: : : : : :. :./ : : : Λ: : : : : : : : : :.′ |: : : :|: : : :|: / : / : : : : : : :|.: :| |: : : :|: : : :|/ : : ⌒ヽ\ : : : : |: | :| |: : : :|: : : :|:T^付ド \⌒:|/: ノ .兵も増えて参りました。 |: : : :|: : : :| t::ツ ィ付T>/ /|: : : :|: : : :|:: 、t:り/:| この調子なら劉聡討伐の日も遠くありません。 /: : : : : |: : : :| r 、 :: 八 | /: : : : : : |: : : :|\ V__ノ イ.: :| 晋王朝を復興したい気持ちが高まっていますの /: : : : : : : |: : : :|\:\ _ <|::|: : :.| /: : _rー< |: : : :| /7 ::::::::::: |::| : :| / /: :/ニニ辷: :|: : : :|\/⌒〉:::::::: / : : | /: : : : :/ニニニ辷|: : : :| )]_( 辷L/ : ハ| /.: : : : :.|ニニニニ」|: : : :|/| \ 辷/ : / ノ /⌒Y⌒uヽ /(○) (○)ヽ _ /::::⌒`´⌒:::: \ /´ | ,-) (-、| /' | l ヽ__ノ l. | 劉演将軍。 ,゙ / ) \ `⌒´ /、 |/_/ ヽ 石勒が黄河を渡って鄴に進軍中ですっていう // 二二二7 u' __ ヽ /'´r -―一ァ"i .-‐ \ / // 广¨´ /' /´ ̄`ヽ ⌒ヽ ノ ' / ノ :::/ / ヽ } _/`丶 / ::i {:::... イ
653 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 00:41:04.55 ID:O8yTX6190 {: : ノノ―-ミ. //| /<ニ只フ: : : ̄~"'</:ノ / : : : : : : /: : : : : : : :\:\ /: : : : : : : :./ : : : /: : : : : : : \ , |.: : : : : :. :./ : : : Λ: : : : : : : : : :.′ |: : : :|: : : :|: / : / : : : : : : :|.: :| |: : : :|: : : :|/ : : ⌒ヽ\ : : : : |: | :| |: : : :|: : : :|:T^付ド \⌒:|/: ノ |: : : :|: : : :| t::ツ ィ付T>/ /|: : : :|: : : :|:: 、t:り/:| えっ? /: : : : : |: : : :| r 、 :: 八 | /: : : : : : |: : : :|\ V__ノ イ.: :| /: : : : : : : |: : : :|\:\ _ <|::|: : :.| /: : _rー< |: : : :| /7 ::::::::::: |::| : :| / /: :/ニニ辷: :|: : : :|\/⌒〉:::::::: / : : | /: : : : :/ニニニ辷|: : : :| )]_( 辷L/ : ハ| /.: : : : :.|ニニニニ」|: : : :|/| \ 辷/ : / ノ /⌒Y⌒uヽ /(○) (○)ヽ _ /::::⌒`´⌒:::: \ /´ | ,-) (-、| /' | l ヽ__ノ l. | ,゙ / ) \ `⌒´ /、 石勒襲来を聞き、 |/_/ ヽ 我が軍に加わった流民たちが続々と寝返っていますっていう .// 二二二7 u' __ ヽ /'´r -―一ァ"i .-‐ \ / // 广¨´ /' /´ ̄`ヽ ⌒ヽ ノ ' / ノ :::/ / ヽ } _/`丶 / ::i {:::... イ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 『晋書』『石勒載記』に曰く。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 石勒が長駆鄴を侵略して劉演を三台に攻め、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 劉演の部将の臨深・牟穆は数万人を率いて石勒に降伏した。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 三台とは、鄴にある銅雀台・金虎台・氷井台の三宮殿を指している ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
654 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 00:42:00.93 ID:O8yTX6190 \\_____/:. :. :. ├―――‐ / / .. / ̄:. :.[__>――┘ `''</ // /:. :. :. :. / / / | \ \ \_/ . /: :. :. :. / / | \ \ \ |__/ / / / | \ \ . / / | | | Λ \ / // | | | / \ \ U . / /// | | /\ \ \ | l ; | / \ \____ / | | | / `"" ""´ \ | | | | ∨ ヽ| | | | \|_、-‐==‐-ミ_ ニ-‐==‐-ミ:| | | | | ''^゚~ ̄~゚^'' ┘ └ '^~ ̄~"'' | | | | | ::/::/::/::/::/ 丶 :/::/::/:√| | i 一転して絶体絶命の危機ではありませんか! | | | |;/;:/::/::/:: ::/;; |: :| | | | | | | ! '"""" l::::| | | | | | | |〉 , | 人::||| | | | | | |:::::...、 ! | .::|:::::::||| | | | | | |:::::::::::ト ---- ′_∠|::::|:::::::||| | | | | | |:::「⌒| > _、::::|:::|:|::::|:::::::||| | | | | 八 |::::T⌒L ―<T:::::|:::|:|::::|:::::::|||八 ,′ | | 丶 :::::|\ 「 ⌒|⌒┬〜┬ |::::::|:::| ::: |:::::::|| \ . / /| | | ||\ \ | | │/ ::: |::::::::: |:::: ノ人 丶 { /:::: | | ||\ `""""""|""´  ̄´"''<:|::/:::::::\ | ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 劉演の兵は数千しか残らなかった N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
655 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 00:43:48.76 ID:O8yTX6190 戈/リ 戈____ ∨!_|三≧=三二戈!.::|戈_ /i ̄\ |>! =<≧=― 、____ \|二≧ト、 弍_人_ノ: : : : : / / / ̄:|戈_l弍_ __人∧ ∨ ̄! ∧ノ≧-<二 \! \_/ ̄!.| ̄\ . : : ::|: : : : : : |:::ト= ≦二 ̄i i .:戈≧≦ ̄>、 . . ::::::|: : : : : : |:::|戈/ 戈≧イ ̄\_!_人_>' \ ̄\ ..: : ::::::::|: : : : : : |:::||/l|  ̄\/ ̄ _!全ァ、  ̄≧==-、_∧_: : : :::::::|: : : : : : |:::|У| \ \_./ // / ̄ ̄\`ヽ!≧ァ、__>、::::::|: : : : : : |:::|_| ∧__/./__ノ ! ̄\∧.人_| ̄》>< ̄∨\三二≦三\!__  ̄ ̄ ̄\! \ノ ̄ ̄ ̄|!\ ∧_∧_!/ ̄>、 \.,、三三,、::::\ \ | ./ ∨ /.> \`ヽ ||ーく .〉:i:i:i:i:i:i:\_! ___ \ / \ \〈:::〈 ≧ノ ∧| ̄ ̄!\≧、:i:i|:i:| >、 \./ |\ \_>―イ |/\/>夕三∧戈! / :\ / .∧_≧、_>〈 ̄>、リ >!夕\三\:\ _/ ̄ ̄!__ >、./ l∨\ /`ヽ,人__∧―<_,.人./\三:∧:::\ \___.>'´ \ ,,,,人_/ ̄〈 .| \\ \__>/| \三\::::>、 / | / .......∨ >、 . \人 \\::::::/ \ /\三:\!_∧ _ 人 \_...::::::::::::.〈 >、|\\ \\|:::::.... >――\三;≧、\ ,ィz=ミ、 rl fム>〉::::} j」 _ _〈勿くこi _ 斤夭f批`}_)¬<_ノハ 〉 俺たちが帰って来た途端に数万も降伏してくるとはな。 .〔_7 7{ f⌒ヽ<ニミー个z≦升/ /i/ィ.人 /  ̄`ヾアr‐' ̄ ̄l__ このまま一気に攻め落としちまおう _r≦ニ∨/f∧Vな≧{ /> ミ辷ノ r――こi〕ト, /∠V⌒7 /`ヽ l ト毛vノ __l-( >--ィ\三ニ三ト、ハ {イ{ 〕C// 〉ifハ (⌒Y´`{/=)ニ≧ニニ{‐{≧===ヽ} 〉 . Vト个-く シイ/`fこrヘ>イ==〉⇔ムV{斗z∠ ノイ/ `<ニ> ' ` ー==` ー‐===' <ニニ> '
656 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 00:45:16.72 ID:O8yTX6190 __,ィ7ア´ ̄ ≧、 rf⌒/{/ // _r'⌒ト==彡⌒ヽ }ト ミwー┴‐一'´ ミ==≦ │ . } } __,r―一 }二 ミー--| . {´厂 }'"´ ミ==― ___| いや、劉演はなお数千の兵を有しており、 V j八==r‐tチァ  ̄ト--- 、{ .堅固な鄴の三台を攻めるとなると、こちらの犠牲も覚悟せねば。 `モtッ } ト ̄` } ミリハ | 厂} ー {_ ,ィ'⌒}ミク ノ} リ 時間をかけると、劉琨・王浚といった大敵も動き出すでしょう。 八 >ーへ__ |(し'| l | . Y_,rーーミ、} | ハ从{ .各地で戦が始まった今、 | -=ニT } | 定まった志も無く流浪しているだけで天下を制するのは困難。 } \ j_ イ ̄ ̄ ̄ | / / 土地を得る者は栄え、失う者は滅ぶとも言います . __|___/ / / / { / | / ̄ ̄ . / /\__}____| / /.........:.:::ll:::.:.:.:.:.....:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:::::ヘ / __ /~ゝ、::::_____ .:.:.:.:.:.::::∧ {::∨//.会目会 Y///∨-、.:.:.:::::;::::ゝ、 ,イ:::::∨/∧,目ゝ,////∨ゝく::::::::/::::〆..`‐- ..,ィチ:} l (_jゝ=ニi目/ム== (_ )( _ソ:::::::/:::.. . .. < ::::::::::::| tー ( ( Y⌒) ) )ソ -‐=‐」::::::/:::::::....... / :::::::::::::::{ rー==ミ'ー彡ィ-三二 ̄ヽ.:::::::::::::::::::::::::.:.:.: /................::::::::::::::ム.ヘ弋竺ァゞY ヒ"゙tァテミ ,-ヘ:::::i:::::::::::::::::::::::: だから鄴へ戻って来たのだろう? / ::::::::::::::::::::::::::::Y⌒ヽヘ::: .:.:.| ゙'´ }:.:.:. ̄ { ,込:.ヘ::::.:.:.:.:.:.:.:.:.: . i :::::::::::: _ 三 ={ !{`王ヘ::: .:.:.| ....ヽ:.:.. 人|i王}::ゝ丶ー ‐-- 他に当てはあるのか? .{ ::::::::::∠ __ ゝj`王::∧ :.: ゝ:.レ′ 丶 l王!::::_::::::.:.:.:.:.ヽ _ -‐≠込 :::人 _ レi`王::::∧ 'r ‐‐-- 、 :.:.∧}王|:人` ‐ ..._ ィチ /´ > .. `‐ _〆//lヘ_〉ー'::::::ト, :.:. ̄.:.:.: | ゙ }:.:... `< __ ) 弋  ̄ ∨ ゝ__ ノ`':.:.l i ::: ∠ゝ _.ノ:.:.:.:.>´ く _ ゝ ___ -〆 . . : : : : . :.:.:.} ゝ __ /.:.:.:.:.. >' ´ ) r ‐-、 >'´ : : : : : : : : ::::〈 :.:` ;:.:.:.:.:.:. > ´
657 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 00:45:47.04 ID:O8yTX6190 _.,. -‐- ....、 x≦〃〃/ミミミミミ、 /ノノノ〃ヾ⌒彡ミミミミミ、 /ミミル' / __ ヾ彡ミミミミ、. {ミ'''´ {∠i孑 `ヾミミ毛刈 ';ハ, `〕、 Yミ ;:::: ∨ソYハ x≦ ̄ア´ .平陽と連絡がつき、 }:( くツ1 | っ {::: ーりリ / :::::::/::::: .并州と幽州に睨みが利く場所であれば問題ないかと。 ヾ:ヽ ,ノヾー'⌒ヽ ヾ Y¬从 〃:.:.:./::::::::::: `ヽ { √ ̄~`ヾ Y ヾリ ||:.:/ ::::::::::::::: ここから北へ行った趙国の邯鄲か襄国が良いですな。 沁ヾ ⌒ :/ /∧::::::::::::::::::::::: ハ r::.......,..::/// /:::::::::≧==== .その後、改めて四方へ攻勢に出ればよろしいかと '、 {///,//// >'゙´:::/:|幵幵幵幵 `T¨¨´///>'゙´::::::::/:ニ|幵幵幵幵 ,..-―∨ /::::::::::::/ :三圦W幵 //////::∧/::::::::::::/ :::三三/八幵 / __ /~ゝ、::::_____ .:.:.:.:.:.::::∧ {::∨//.会目会 Y///∨-、.:.:.:::::;::::ゝ、 ,イ:::::∨/∧,目ゝ,////∨ゝく::::::::/::::〆..`‐- _ ..,ィチ:} l (_jゝ=ニi目/ム== (_ )( _ソ:::::::/:::.. . .. < ::::::::::::| tー ( ( Y⌒) ) )ソ -‐=‐」::::::/:::::::....... / :::::::::::::::{ rー==ミ'ー彡ィ-三二 ̄ヽ.:::::::::::::::::::::::::.:.:.:.: ./................::::::::::::::ム.ヘ弋竺ァゞY ヒ"゙tァテミ ,-ヘ:::::i:::::::::::::::::::::::::: / ::::::::::::::::::::::::::::Y⌒ヽヘ::: .:.:.| ゙'´ }:.:.:. ̄ { ,込:.ヘ::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: お前の計が正しい .i :::::::::::: _ 三 ={ !{`王ヘ::: .:.:.| ....ヽ:.:.. 人|i王}::ゝ丶ー ‐-- .{ ::::::::::∠ __ ゝj`王::∧ :.: ゝ:.レ′ 丶 l王!::::_::::::.:.:.:.:.ヽ ‐ _ -‐≠込 :::人 _ レi`王::::∧ 'r`=--‐‐ ' ∧}王|:人` ‐ ..._ > ィチ /´ > .. `‐ _〆//lヘ_〉ー'::::::ト, :.:.: ̄:.:.. | ゙ }:.:... `< __ ) 弋  ̄ ∨ ゝ__ ノ`':.:.l i ::: ∠ゝ _.ノ:.:.:.:.>´ く _ ゝ ___ -〆 . . : : : : . :.:.:.} ゝ __ /.:.:.:.:.. >' ´ ) r ‐-、 >'´ : : : : : : : : ::::〈 :.:` ;:.:.:.:.:.:. > ´
658 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 00:49:23.36 ID:O8yTX6190 \_人_人∧从_人_∧_人_从_// ) > < 劉演将軍!! > < ( \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/ /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^ ≧ < ≧ 石勒軍が鄴から離れていきます!!! ニ=- ≧ ≦ /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\ ;;/: : |:| /| ;;{: : ノノ―-ミ. //| /:::. ;/<ニ只フ: : : ̄~"'</:ノ;; {\ .:/ :::| ;/ : : : : : : /: : : : : : : :\:\;; ',:、\ ..:/ . :::| ;/: : : : : : : :./ : : : /: : : : : : : \ ,;; い::::\ ____// . : :/ ;|.: : : : : :. :./ : : : Λ: : : : : : : : : :.′; } }::::,。o∞∞o。::::::\. . : / ;|: : : :|: : : :|: / : / : : : : : : :|.: :|; /}"´:::::::::::::::/ ̄ \:\/ ;|: : : :|: : : :|/ : : ⌒ヽ\ : : : : |: | :|; < /--く::::::::::::{ x-ミ}:::::} ;|: : : :|: : : :|:T^付ド \⌒:|/: ノ; {レ'´⌒\:\::::::\人f戀:::/ ;|: : : :|: : : :| t::ツ ィ付T>/;; /. . . : .. \:\:::::\/∨ハ ;/|: : : :|: : : :|:: 、t:り/:|;; /'´: :'´`丶 V∧___//::::| . せ、石勒。 ;/: : : : : |: : : :| r 、 :: 八 |; 人. : : . .ノ;;;;;;) xく二二二/:::::: | ;/: : : : : : |: : : :|\ V__ノ イ.: :|; .ゝ人..::.. 人_ . :/廴)∨∧ ::::::::::::::_| .お、恐れるに足りませんわ ;/: : : : : : : |: : : :|\:\ _ <|::|: : :.|; { :::::::: } :/\:::. ∨∧:::::::: //| ;/: : _rー< |: : : :| /7 ::::::::::: |::| : :|; ゝ _,_,_ノイ:/Y'ヽ\__|:| |::::::::〈/ | ;/ /: :/ニニ辷: :|: : : :|\/⌒〉:::::::: / : : |; / ̄八 } }{ : }^ヽ\ノ::::::/ l ;/: : : : :/ニニニ辷|: : : :| )]_( 辷L/ : ハ|; /^ヽ/ Y⌒"'''⌒Yノノ゚◇く l ;/.: : : : :.|ニニニニ」|: : : :|/| \ 辷/ : / ノ; />-'´ |\::::::::::ノ¨´_ノ}\\ l ;|: : |: : : :| 二二二 八: :.Ν 八 )>辷| :Λ; // | i `¨¨´| ̄:: : } \\U
659 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 00:50:12.45 ID:O8yTX6190 .,、 盛楽 、-' ヘ ,r'`ー-、_;_, ○ 薊 /´ / r'´  ̄ヽ, ○ ,r'´ r' r‐ } { ,.、_ノ _"7 / / r' 太 / 'ー'´ ./ ノ ○ ヽ ' { 晋陽 行 'ー、 r'‐-,_,_ィ_ } ●襄国 /ヽ_r' _r'´ { 平陽 山 鄴 r-'´ 〇 r' `ヽ } ○ 壺関○ ○ ノ 臨淄 }'ー' { { 脈 r r' '´`ー-, ヽ / ノ r' \ 'エ_,.-‐'`ー―‐'―= ‐' .,  ̄ ̄`ー‐'―'´ ◎洛陽 〇 > ○長安 ○許昌 下邳,ヘ' ヽ ,. :-:.' ー ' ¨ :.ゝ.、 r-v'γ ヽ ハ_ ,.:´: : : : : : : : : : : : : ヽ. ,.': : : : : : : : : : : ',: : : : : : ヽ、 ,':.:;':.:.:;'.:.:.;'.:./.:;'.:.:|i:';:.:.:.:.:.:.::`、`ゝ ,':.:.i:.:.:.i:.:/i:.:/i:.:ハ:.:l:i:.:.i:.:i:.:.:.';.:.:', /イハ:!:.:.:l:/ i/ ノノ ノリリハリ:!:i:.:.!:.l 永嘉六年夏。 i/!:.:!:.:.;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;l:.!:ハ! ∨|:.:.! ノ/i/ノ 石勒は張賓の進言に従い、襄国に進軍して拠点とした ヘ!:| ノ!/′ ヾ!>ー- -- <イリ (;;;;;ソ⌒) ̄`´ ̄(⌒ヽ ヽ;;=;;/__,,、_/;;`ソ 〉;;;;;;;;ソ:/A.i:l;;;;;;!′ ノ`;;;;;;;;;;i;!___i;!;;;;;ゝ、 (_;;;;;;;;;;;7;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ;;;;;;;;) ` ̄ ̄ ̄´` ̄ ̄ ̄´
660 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 00:51:50.86 ID:O8yTX6190 _________________ィ‐' ̄`ヽ | |::::::::::::::::ヽ | |::::::::::::::::::::\ | |:::::::::::::::::::::::::\ | |:::::::::::::f \::::::::} | 世界の車窓から |:::::::::::::| ゝ::::| | |::::::::::::::ヽ ∨ | |ー:、::::::::::ヘ | |::::::::::::::::::::::ヘ_ |_____________________ |:::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、 \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、 ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´ | | ヾN ゞソ ゞソ// さて、一度石勒軍から目を転じ、 | | >:´|、 - ,|`:< .各地の状況を順次見ていきたい。 | | |::::::::| > イ |::::::::| | | >-、\! !/::,-< 前回の幕間で傅祗と苟晞が | | /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、 相次いで行台と呼ばれる臨時政府を立てたと述べた | | l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::! | | /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::| | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::| ヽニj } \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::| 〈:| |V }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::| |:!.|:\ ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::| |:!.|::::::`ー':::/ / |::::|:::::::::::::::::!:::::! |:|_!:::::::::::::::/ / |:::::!::::::::::::::::|::::::| |::::::::::::::::::/ / .!:::::!::::::::::::::::|::::::l |::::::::::::::::/ / !:::::|::::::::::::::::|:::::::! !:::::::::::/ / |::::::|::::::::::::::::|::::::::!
661 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 00:52:36.65 ID:O8yTX6190 ○姑臧 【武威郡】 ( 涼 州 ) │ .│ \ \ / / ○令居 河/ / / / / / ×万斛堆 / / ×龍夷 西都 黄/ ̄./ ▲ ○ 【西平郡】 _// ̄ ○金城 青山 白土 / / ○楡中 ○__/./\\ 【金城郡】 \.\____/__/ ││ .\____/ ││( 秦 州 )∧∧∧∧∧ ○略陽 ○ \\ 【略陽郡】 ∧∧∧∧∧∧∧ 枹罕 ││ ∧∧∧ ∧∧∧ ∧∧ ∧∧ 洮││○狄道 【南安郡】 ∧∧∧∧∧∧∧ ││ ▲鳥鼠山_____ ○豲道 ∧∧ ∧∧∧ .水││ 【隴西郡】 _____ \__________________________________ ∧∧∧∧∧∧∧ ││ ○.\__________________________________ \ ▲成重山 \\ 襄武 冀城○ 渭 ● 水\ ∧∧∧∧∧∧∧ _______ \\ 上邽 _____________________ .\_______/ / 鹵城○【天水郡】 ○ \___/○為翅∧∧∧∧∧∧∧ 祁山∧∧∧∧∧∧∧ ∧∧∧∧∧∧∧ 洮陽 ∧∧ ∧∧∧ ▲ ∧∧∧∧∧ /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 同様の動きは他にも起こった。 \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l: 隴西地方とも呼ばれる秦州 ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ /
662 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 00:53:38.31 ID:O8yTX6190 【紀元311年9月 晋 秦州 上邽】 \_人_人∧从_人_∧_人_从_// ) > ヾー─ー─ー──ー──ー──ー─ー,ィ < 一大事ですっていう!! > ||; |; |i |; |; |; |i |; |; |; |i | || < ( ||i |; |; |; |i |; |; |; |i |; |; | || /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^ 弋┼i‐‐l!‐i!‐‐i──i‐‐l─i‐ l‐ l‐il┼‐ フ 弋ェェt┼┬┌───────┐ ,‐i┼t'ェ,ィフ il_,└───────┘ , i! :''''"~ ̄~`'' | ̄ ̄|| | ̄ ̄|i | ̄ ̄|| | ̄ ̄|l ....;:''''"~ ̄~`''-、__,,....;:''''"~:''''"~ ̄~`'' ;:''''"~ ̄~`''-、_ || ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄| ̄ ̄| ̄|| `''-、 l| ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄|l | ̄ ̄|l | ̄ ̄|| || ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄|| | ̄ ̄|| | ̄ ̄|i  ̄i ̄ ̄|゙ '' ̄i ̄ ̄|| ̄! ̄ ̄;/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ゙̄ヾ ̄| ̄ ̄|i ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄  ̄ ̄| ̄ ̄i`~ ̄| ̄i| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i ̄  ̄| ̄;゙|i ̄ ̄l! ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄i ̄ ̄|| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~`l  ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i、 ;|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″| ̄  ̄i ̄`~| ̄ヾl; ̄ ̄l| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄| ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄ ̄ `、 ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄! ̄|| ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾi| ̄ ″| ̄ ̄i| ̄!,,| ̄ ̄i| ̄! ̄ ; :|: : : : : : : : : : : : : : : i ̄| ̄ ̄|| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄l | ̄~~i ̄ ̄| ̄ i ; ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄_ ''- .._ ~""''' ‐- ...,,__ _,,..-‐''~""''' ‐- ...,,___,,.-‐'
663 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 00:54:26.93 ID:O8yTX6190 |┃ /ニYニヽ |┃ ./( ゚ )( ゚ )ヽ |┃ 三 /::::⌒`´⌒::::\ |┃ | ,-)___(-、| 長安が陥落しましたっていう! |┃ . | l |-┬-| l | |┃ \ `ー'´ / 南陽王殿下は殺害されたとの事!! |┃ / `ヽ. |┃ 三 ./ \ ,⊆ニ´⌒ ̄ ̄ " y r、 ヽ ⊂二、 ,ノ──-‐'´ | | l" | // / /| |:.:.:.:.:.:.:.:'/:.:.:.:.:.:.:.:.:.∨\:.:.:.:.:.:∨ / |┠ ' | l/'⌒ヾ .:./ / / 」I斗-:.:.:.:.:.:.:'/:.:.:.:.:.:.:.:.:.∨ \∧_∨ |┃三 | |ヾ___ソ // 〃 //| /:::::::``〜、'/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:∨ //\ハ≧x、 /:{ ./ { /:::::-|/zzzx、:::::::::::'/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∨__/ ) ゙ `寸x .:.:| フ⌒ト /::::::::::::イ ヾx:::::::::i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`、:.:>く_} /i:i〉 |:.∧ i:::::;ム_ j:::::::::::::: (ァ) }i:::::: |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. `、:.:.:.:.:\ /i:i/ /:.:.∧ {.〃⌒Y:::::::::::::::... ノ:::::::::|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: `、:.:.:.:.:.:∨i:/ /:.:.:.:.:.ヽlハ{ (ァ) ::::::::::::::::::::::""::::`::::::::::::|:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\:.∨ /:.:/ :.:.:.:.:.:. i::::- f′ |:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`、h、 お父ちゃんが!? ./:.:/:.|:.|:.:.:.:.:.:| j:.:√.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.}:.:}',: i }:.i_、 /:.://八|:.:.:.:.:.:’ r ニ- ̄\ ゙.:/:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:./:./ |:.| }/ i:ih /:.:/ :.:.:.:.:\:.:.:八 V / .: /:./:.:.:.:.:.:.:.:.:,:.:.:./:./ /:/ |i:i| |:./ {:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.、 V_ ノ /:./:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:./:./ / |i:i| / ̄ ̄ )__V/{:.:.:.:.:. |:.:.:.:\ ( ̄\(_ ̄\:.:..//:.:/ 彡'′ ./ / ̄ __)∨:.: 八:.:.:.| /\ <\ \ヽ V ___ ′ / / __ ̄):/ \|/:.:.:.:.` ≦| (  ̄ \\ E |-_-_-_-_-_\ | | / // ⌒\ ∨|/ / ̄(\ ̄ヽ ∨l V |-_-_-/  ̄ ̄ ̄ \ 晋 南陽王世子 司馬保 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 司馬保、字を景度。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 南陽王司馬模の子の一人で、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 若くして文章を得意とし著述を好み、南陽王世子に立てられた。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 南陽王が生前に東海王へ掛け合った結果、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 西中郎将・東羌校尉として上邽に駐屯していた(本編第百回参照) _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
664 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 00:56:17.56 ID:O8yTX6190 . /ニYニヽ /ニYニヽ / (0)(0)ヽ / (0)(0)ヽ /  ̄`´ ̄ \ /  ̄`´ ̄ \ | ,-) (-、.| .| ,-) (-、.| 聞けば苟晞将軍が擁立した | l ____ l | | l ____ l | 皇太子も殺されたそうですっていう。 \ ` ⌒´ / \ ` ⌒´ / ,、-='l \_,ン g< \ ,、-='l \_,ン g< \ .如何致しましょうかっていう? / \ └〆\ i=i|\' \ / \ └〆\ i=i|\' \ 丿 i \ \=i| / i| 丿 i \ \=i| / i| ゝ\ _ !::::::::リ ヽ::`ヽ、 ハ >‐''"´:::::::_:::::l:::/、 ヽぃ:::ハ/:.:.:.:.:_:.:.:.:.:.:.:.:`ヽ、:::::::\ >C/:.:.:.:/´、`ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ⌒⌒ヽ ゝ ./:.:.:.:; |', ',ヽ:.:.:.ヽ:.:.:.ヘーゝヘ' `/:.:.:.:.,' ! l リ\:.:1:.:.:.:ヘ:.:.:.:.:ヽ 確か清河王の弟でしたっけ? ,':.:.:.:.:l ,' .| .j,, -‐ゝ|:.:.:.:.:.',:.:.:.ヽ:∨ /!:.:.:.:.|‐フ´ ,' ./,ィr;テヾl:.:.:.:.:.:.:!:.:.|:.:l!:.', 帝位を継げる人が消息不明ですけど、 ,':,:.:.:.:.:!ィ示卞' 弋zソ !:.:.:.:.:.:.|:.:ハ:.l.l:.l ここで晋王朝を潰すわけにはいきませんよね。 .l:.|!:.:.:.:.:lソ弋ソ , l:.:.:.:.:.:.!/ リ .|:.!',:.:.:.:.:l _ ハ、!:.:../''"´ よし、こうしましょう l:| ヘ:.:.:',ヘ;ヽ、..__`_ イ´ ヘ!リ、 ゝ `ー、:',lヽ(.>イ´ソ ,'/ `'/7ー 、 `ヘl´| | / //: : : :ヽ {: : l | {イ≧/ // : : : : : ' / : : | ! l: : :/ //: : : : : : : |
665 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 00:57:37.93 ID:O8yTX6190 【スぺちゃんが皇帝になれるなら東海王はとっくの昔に皇帝になっている罠】 ∨i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i: ∧ {::{//}:}.. . -‐…::::‐- {::::{//}::} . ∨i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i: ∧ 「二}={二]:::::, ⌒ヽ :::::乂:V/ノ ∨i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i: ∧ Lア:::::/⌒.′ l::\::::::::\ . ∨i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i: ∧ /:::::::/ / l::::::::ヽ:、:::::::.、 ∨i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i: ∧ /:::::::/ / l\::::::::::::::::::::::. . ∨i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i: ∧ {::::::: | /| | | \::: !:::::::|i〉i〉 ∨i:i:i:i:i:i:i:i / ∧ /V:::::「 '⌒| ノlノ '⌒ ヽ|:::::::|T:::. . ∨>-< ∧ /::::::: V:::|/ん癶ノイ ん癶, !:::::::!:::::::: ∨: 、 ∧::/:::::::: V:| 乂夕 ,乂夕 八::::八::::::: .今日から私司馬保は、 \ 丶 /|: l::::::: V ヽヽ ´ ヽヽ /::::::::/:::::::::: l 南陽王・大司馬を自称します! 丶 :\ |: |::l:::::::::{ r‐ ‐┐ {::/: :: /::::::::: l:::l ‘, :\ |/|::|:::::::人 丶 __ ノ /::::::::::::: l::::: |:::| .中国総大将です!! ‘,: : 丶 |八::::::l::::)iト、 ノ{:::::: |::::::ノ ノ|ノ ‘,: : : :l / \|\ ノニ≧-=≦::::人/|/|/ ‘、 : : l / /:i:i:i:i:i:{ ⌒(_)⌒ヽ─-ミ、 \: :l / /:i:i:i:i:i:i:{ ー -一 }i:i:i:i:i:i:|二ニ7ヽ、f^ヽ/⌒\ \__/ /i:i:i:i:i:i:i:i{、 }i:i:i:i:i:i:| / ∧ {'⌒ヽ ヽ / \i:i::i:i:i:i:{ V^}{^V⌒V'}i:i:i:i:i:i:| / / :∧ {'⌒ヽ ,} { , \i:i:i:i{ ニ-}{-ニ ̄ ,}i:i:i:i:i::i| V :/ ∧{'⌒ヽ .′ {/ (\ \/ ニ-}{-二 ̄ ,}i:i:i:/ } /: : j⌒` / / \) /{二-}{-二 ,}/ \,} : : : 人__/i| { (\ //{ ニ八二 / (_) V :|:i:i:i:i:i:i| ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 『晋書』『宗室伝』に曰く。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 司馬保は自ら大司馬と号し、承制して百官を設置した。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .彼は血筋において琅邪王以上に嫡流から遠いため、 `ヘ:ゝ .' 小/ 逆賊認定されない範囲で秦州に臨時政府を樹立したと思われる ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
666 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 00:59:56.66 ID:O8yTX6190 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ 幸い、涼州の張軌の援助もあり、秦州全域の領有に成功した。 Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ \ヽ、 _ , イ!::/ .個人的な意見だが、 / ヽ{ ト、ヽ l: .司馬保の大司馬就任自体、張軌が内々に話を持ち掛けたのかもしれない ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ / /::::::::::::::::::::::::::::::::\ へO/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\へ /::::::○:::::::::::::::::::::::::::::|:::::::|::::::::::::::::ヽ:::\ {:::::::::::〇::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::|',::::::::::::::::::i::::::::\ |:::::::::::〇 :::::::::::::::/::::::::/|:::::::| ',::::::::::::::::}:::::::::::::} |:::::::::/ レ:::::::-≠ -/ L :: |> 、:::::::::}:::::::::::::| |::::::/ ,'i:ノル'佗竿 r。ミ }::::::: ∧:::::::::::| |:::/ { |::::::込z少 比刈厶.イ \::::::| 涼州の全軍を挙げて平陽に攻め込みたい所ですが |:( ゝ::::::i 、 ´ /:::::| ヽ:::: ヽ\ ',::::::.., , 、 :::::::| 丶:.. 二ニ/ )ヘ:::::ト ∠ }::::::| ) } , --〈 ぅ | ¨「_ _」::::::| 彡' , \ ( 、 」 : { |::::/、 i } _` ´ |::: { レ' i 晋 車騎将軍 張軌
667 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 01:02:34.62 ID:O8yTX6190 【紀元311年9月 晋 秦州 上邽】 ∨i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i: ∧ {::{//}:}.. . -‐…::::‐- {::::{//}::} . ∨i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i: ∧ 「二}={二]:::::, ⌒ヽ :::::乂:V/ノ ∨i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i: ∧ Lア:::::/⌒.′ l::\::::::::\ . ∨i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i: ∧ /:::::::/ / l::::::::ヽ:、:::::::.、 ∨i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i: ∧ /:::::::/ / l\::::::::::::::::::::::. . ∨i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i: ∧ {::::::: | /| | | \::: !:::::::|i〉i〉 ∨i:i:i:i:i:i:i:i / ∧ /V:::::「 '⌒| ノlノ '⌒ ヽ|:::::::|T:::. . ∨>-< ∧ /::::::: V:::|/ん癶ノイ ん癶, !:::::::!:::::::: ∨: 、 ∧::/:::::::: V:| 乂夕 ,乂夕 八::::八::::::: \ 丶 /|: l::::::: V ヽヽ ´ ヽヽ /::::::::/:::::::::: l 正史スレを御覧の皆さん。 丶 :\ |: |::l:::::::::{ r‐ ‐┐ {::/: :: /::::::::: l:::l ‘, :\ |/|::|:::::::人 丶 __ ノ /::::::::::::: l::::: |:::| 東京Dの広告にもなった ‘,: : 丶 |八::::::l::::)iト、 ノ{:::::: |::::::ノ ノ|ノ ウマ娘をよろしくお願いしますね ‘,: : : :l / \|\ ノニ≧-=≦::::人/|/|/ ‘、 : : l / /:i:i:i:i:i:{ ⌒(_)⌒ヽ─-ミ、 \: :l / /:i:i:i:i:i:i:{ ー -一 }i:i:i:i:i:i:|二ニ7ヽ、f^ヽ/⌒\ \__/ /i:i:i:i:i:i:i:i{、 }i:i:i:i:i:i:| / ∧ {'⌒ヽ ヽ / \i:i::i:i:i:i:{ V^}{^V⌒V'}i:i:i:i:i:i:| / / :∧ {'⌒ヽ ,} { , \i:i:i:i{ ニ-}{-ニ ̄ ,}i:i:i:i:i::i| V :/ ∧{'⌒ヽ .′ {/ (\ \/ ニ-}{-二 ̄ ,}i:i:i:/ } /: : j⌒` / / \) /{二-}{-二 ,}/ \,} : : : 人__/i| { (\ //{ ニ八二 / (_) V :|:i:i:i:i:i:i| ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 以下余談。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j この司馬保という人物、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .後世での知名度は全くないが、『晋書』『宗室伝』は次のように記している `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
668 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 01:03:55.64 ID:O8yTX6190 【司馬保について@『晋書』『宗室伝』】 ┏──────────────────────────────┓ 司馬保は体質は豊偉であり、 以前に自分の体重が八百斤あると称していた。 睡眠を好み、手足が痺れる症状があり、不能であるため婦人は拒んだ。 ┗──────────────────────────────┛ /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 豊偉という言葉は巨漢を意味する。 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 八百斤は晋代の斤で計算すると \ヽ、 _ , イ!::/ .約181kgとなり、所謂太り気味だったのが分かる。 / ヽ{ ト、ヽ l: ∧\ マ三ソ| \ .睡眠を好んだり、手足が痺れるというのは糖尿病の症状だ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ / ___ /:/:::// ___ _ -ニ:.:.:. :.:.:.:.:{:.{/イ、 <:.:.:.:.:./\/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. \:.:.:..:\ \rう/:.:.:.:/ ヽ:.:.\:.:.:.:\:.:.:.:∨〉 __ <__/:.:.:.:.:./ / |:.:.:.:./,:.:.:.:.:.\(\〉 |│ / ) __ ∩:.:.:.:.:.:./ / j\:.:.:./,:.:.(\:./, '/│| / / __ | | } |:.:/ ) :i / / _>く ,:. \\〉 '┘ヽ 〈 { ∨| レ 〈/ / :.:| _レ /} i:.:.:.:.∧ _ :. やめてください! : V //゚).:|/l/ ィ=≡|:.:.r‐=ム i | ― l/ /:.:| ァ=ミ ...:::::::: |/|:> 、  ̄ } / 個人情報を晒さないで!! │ 八∧::::::::: 丶 / /:.:/:.:.:\_ ∨ / ′ /:.:./:.∧u r‐  ̄) /:.:/:.:/ ∧ ∨ i /|:.∧:.:./:.个:. ー ´ イ:.:/¨¨フ刀 ̄. .∧ \ | :. |/ \:.八:.:.廴>‐< /彡゚ │//. . . /. ∧ \ | i / ̄刀 ̄ {_ -/ |/ |. . . . . / ∧ :. / } ̄. . . . |/| {___/' |/ | . . . . . ./ ∧ ∨ / / }. . . . . . |/| { . . . / |/ |. . . . . . .| / ト ∨
669 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 01:06:28.00 ID:O8yTX6190 / :. ィ.;:.:.:.:.:.:.:ヽ イ:.:.:.:/-|/|∧:;、:.:.〈 リ:.:./ ● く!:,:.:..、 l:.:.l ●/:./ ̄ 日々の食卓に大金を投じていたのが西晋の士大夫だ。 vヘ - ノ:./ _,-+ 匸ヘ/V .贅を凝らし過ぎた結果、 ,《 ヒ⌒j 》、 .糖尿病を患う者が出ても妙に納得できる。 l::\ l /‖::l |:::::::ト,Vイ:::::| .興味深い記述なので紹介した |:::::::l介l:::::::| l::::::|人|:::::::l 〈\ /l V:.:\ _,,,..、、、、..,,_ //:./ 廴/_」:.:.>/ヽ:.:.:.ヾ/ノ/ \/:.:/ / |:.:.:.:.:.:.:く /:/:.:/ / /:i:.:.:.'/:.:.:∧ /V:.:.//-/ /И\_'/:.:〈∧ 〈/i:.:.:.|,ィ⌒彡 ⌒ヽ,|:.:.:.〈И /:.:|:.:.:.|l{ 0...:::::::..0 }i|:.:.:.l:.:.:.i |:.:.:|:.:.:i| ′ .::.:.:.:.:.|:.| |:.:.:|:.:从 fこ ニぅ /:.:.:./:.:|:.| 最近は質素な食事にしかありつけませんけどね 乂八:.:.:.:丶 イ:.:.:.//|/ `ー\:.:.:.:|>-<|:.:.:./|」 >‐┬┬ ′ _7¨「 ̄ ヽ / ││ ̄ ││ 、 / У_ヘ_/__⊂ヽ-、 \ / ィ=√| |」J―― UUU\ \ / /ニ/ 'UJ /ニニ⊂_ ``〜 、、 \ / ___,,,∠>'" /三‐三三三≧s。 ‘, ;/ イ三二=-=二三三ノ ``〜、、 } { 、丶`||二|二二二二二|二イ  ̄
670 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 01:07:26.10 ID:O8yTX6190 ,,‐''''´´ ,! l `、 /黄 【河東郡】 ( 〉 朝歌○ ', / `ヽ、 / 【陽平郡】 ', / `ヽ、 _,,,,,,-‐'′【河内郡】 ', /河 `‐-‐´ ,-‐'´ ', / 〇安邑 ○垣 _,-‐'i´ ○酸 ) ,' ○解 ,,,..-‐- 、,,,_ 河橋 温 〇懐_,,,-‐'´ `-、 ,''´ 【馮翊郡】 ,' ,,/ 邙山▲ -、,,_ ○ ○ _,,,-一'´ l '、 l ○蒲阪 大陽○,,-‐'´ 【河南尹】 洛陽○河陰~´ 成皋 ○滎陽 ! ヽ, ) 入 _,,,,...-一'´〇陝 ○十三里橋× ◎ 〇偃師 ○ ○ `~´ 渭水_,,,,,...---‐‐''´×潼関 ‐'○湖○ 新安 ○ 〇緱氏 ▲ 中牟 〇渭城 ,,,-‐'´´ ○華陰 弘農 ○ ○宜陽 河南 _,,..-‐- 、嵩山○轘轅 .,,-一 ,--‐‐'^´ 〇 ▲ 澠池 ○ (´ ○輪氏 `、 ●密 ,/ 〇長安 〇隠盤 鄭 華山 新城 ``'''‐-、,,_ `‐-‐'''´´ `~~`ヽ、 ○覇上 【弘農郡】 ○梁 _,) 〇陽翟 【京兆郡】 ,,,_ ,ィ´ 【潁川郡】 ○許昌 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ .次に紹介するのは、洛陽から東の密県 \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l: ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ /
671 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 01:08:39.38 ID:O8yTX6190 【紀元311年6月 晋 司隷 密】 i/ ‘,Vヽ \‘, ,' i i 、 :, ヽ。 / ! ,.! |\ヽ ', :, ヾ i | / ! |,斗─、- ! i ': ゚。 { l,斗 ヽ、 . ! 〃示心|. | : ゚, 司空。 Y vl了心.ヾノ 弋_ ソ ! |ヽ l! } l !弋ソ .:.: ! !/ / ノ 父上の命令で逃げてきた | ‘, :.:. 丶 / !/ ̄`. i! 人 _ , -----./. |_____...._! l! <´......ヽ.........../ /.................`; ゚:,:, ヽ..........〉......′: //‐‐..ヽ......../ ,.<///////////>、 从.ヽ l}.......〈........〉、.:_./......,.......‘,′ ,.イ'////////////////,ヽ /...fヽ/}....‖.....レ-、}...../.........._.} _イ////////////////////ハ ,イ//////////////////////ハ 晋 秦王 司馬鄴 ' i///,l////V/////ハヽ///!//,i / .!///,!//―-V∨//ーヾ‐\/!//,! , }//iV/ト弋zソ` 乂ハ 'ゝzソ イ'/:}/! 秦王殿下が御無事で何よりです。 ./ ̄` ヽ' ハ/ヽ!ゝ i `` ノイイソ . ,.' ', j!イハ ! u ハl このような事態に至った事、誠に申し訳なく…… /_ lー' .j/lヽ ,イハ! /`ヽ ', / l. V,'\ − − .イ/_! . / l !./ l ハ ̄j/i_` _ ' ,.jV! 丶 , " ,イ_ -' /.l.l j: :  ̄ハハ ̄: :.l l.l .| 晋 司空 荀藩 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 前回の本編で述べたが、 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 密には司空荀藩・光禄大夫荀組の兄弟が逃れてきていた。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .そこへ彼らを追うように秦王司馬鄴も到着 `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
672 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 01:10:17.26 ID:O8yTX6190 / / ' / , // ノ { | ∨ 寸, , / ! l ' ' //} ' | {V |、\ , 寸 /´ ! l | \ // / ',{ V | ヽ ヽ jI斗 , ヘ 寸 | ァ''| /|`7ー┼‐‐’{ V ^十七^\ ', } ' }ヽ寸 邸にあった書物を持ち出せなかった。 | /{f'| / zzzzzzzz { ヽ {zzzzzzzX , ' ハ , ⌒ |,'八:| ∧j{` Vhリ \ Vhリ ’\// }/ 叔父上の『後漢書』も燃えちゃったし ∧ {小 ∧,.ィ’ / ヽi小 l U ∧ }/ }人 /、{ ,.斗}> ., ー - ,. <'≧s。, //イ寸}}}寸 寸\ \\ミ辷_ jI斗r≦斗r{ | ( ≧=-=≦ ^{ } } }- ≧s。., 艾ミ寸/厶\ ̄\. } \_寸 寸´ . / {'^~ .{ | ', ', | ノ ,' , `~^' ー`ヽ `才 .ア ) 乂\_\ ハ ./// 斗≦` 寸: : :./Vハ 个' 晋 中領軍 華恒 .厶从{ァ==、 / 斗ォァ V// ム: }V乂{ 八{:斗ォァ}  ̄ }:/ (ノ∧V . .{: ̄ ノ |__/VV うちは道中で母が亡くなった所を賊に襲撃されまして。 ∨ \ 八 マ .∨ , -─ ..::: V 母の遺体は地に捨てられ、 ' -‐ /:/ ∨ . 遺体を安置していた車は奪われてしまいました。 .' /:::/ _V \::....<::::::::/ 斗≦斗≦∨ 母をこの密で葬る事ができたのは不幸中の幸いでしたよ .∨≦ /ニ二ニ=-‐∨__ / /ニニ/ニニニニニ, ,イ / |─彡ニ>─-<ニニ, 晋 中護軍 荀崧 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 他にも、洛陽初め近隣から士大夫が集まってきた。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 荀氏一門の荀崧や N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 縁戚だった中書監華廙の息子の河南尹華薈と中領軍華恒の兄弟。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 中書令李暅、司徒傅祗の長史だった劉疇、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 東海王派の残党、鎮軍将軍司馬毗の属官だった周などの面々だ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
673 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 01:12:40.60 ID:O8yTX6190 / : : : : :{: : : : : : : : : ∨ / ,: :-=ミ{彡´: : : : : : : ∨ {:/: : :_,、: : ,ィ≦、: : : : : : :. .ま、まあ、暗い話はそこまでにして。 /: : ゞ `´ __,`i: : : } 、} {: : :{ ‐--  ̄_, !: : /: : \ 秦王殿下も御無事でしたし、 ! :i::ト、-== ´ ̄ムイi: :| : : : :、 .こうして皆様と巡り会えた事を喜びましょう。 从{/:ハ 、 .7 ,.イ(: :! :i: :i i:i: :) ノ{:{:i:::::〕iト_- _‘=ニ ):ハノE从/ おや、あなたは? i、 从{∨-={∧ニ//′=-、 ,ィ:::::>っ、-ゝヽ / i /o.`´ / 、 ,/'⌒´ V/(三{ )、 / / / / }、 ,.::::::l/(ロ) (ロ) (ロ)\l:::::::ヽ i{\ ノ ゙ ー、 ∧ / .'::::....{o:::::::::::::..... /:、 ヾ、 /:::::::l (ロ) _ (ロ) l:::::::::. |i `¨ .iく/ / \ 人:::::::〉::::::::::::::::: /\ \ /:::::::::|_ -‐.:::¨ ̄:::::::::::: ̄¨:::.‐- _|:::::::::: {:{ \/ ヽ 〉 } / \ .::::::::::::|:::__,,、、、--=ミ:::::::;x==‐zz,,,,__:::|::::::::::| l::::::::::::|‐- _ `''´ _ -‐|::::::::::| 晋 鎮軍長史 周 .|::::::::::::| ⌒\ / -- |::::::::::| l::::::::::::代打_フT卞、 |::::::::::|: . :|::::::::::::| `乂ー'ノ ` ーzzzzミ|::::::::::|:l 以前、行豫州刺史を務めていた天水郡の閻鼎だ。 .l:|::::::::::::| `¨¨´ i  ̄ |::::::::::|::l l::|::::::::::::|. ,:|::::::::::|:::l 近隣の流民のまとめ役をしている .ル'|::::::::::::|ム /^|:::::i::::ト .l / |::::::::::::|:込、 ´ ` .仁:|:::::l::::| \ \ |:::::i::::::|: : : \ /; : : :|:::::l::::| / l::/|:::::l::::::|: : : /i:i:〕h。 。rf〔:i:i∧: : |:::::l::::|\,1 . l:〈 |:::::l::::::|: : /:i:i:i:i:i:i|  ̄ |:i:i:i:i:i:i∧: |:::::l::::| 〉l 晋 天水郡の人 閻鼎 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 閻鼎。字を台臣。秦州天水郡の人。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 初め東海王の属官となり、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 永嘉年間の初めに行豫州刺史として許昌に駐屯したという。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ その後、母の死で職を離れて故郷へ戻ろうと考え、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 道中の密県近隣で同じ目的を持つ西方出身の流民数千を糾合していた _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
674 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 01:13:33.23 ID:O8yTX6190 :::::::::::::::::::::::'、::::::::::::::::::::::::://:::::::/ \:::::::::::::::::::::/ 、:::::::::: /:::::::::::! ::::::::::::::::::::::::::'、:::::::::::::::::/ /::::/ \::::::::::::/-‐''",斗ォ::::/:::::::::::::::! :::、:::::::::::::::::::::::'、:::::::::/--//-------- /:::::::::/斗rfチ,リ ,リV:::::::::::::::∧::'. /\:::::::::::、:::::::'、/斗=======ミ、 /:::::; 、:'、 └‐'’ ./::::::::/::::/ ヽ::、 .閻鼎殿。 ::\ \:::::::::::::::::'、ヾx、 ヒ.斗 ./::/ \'、 /:::::: /|:::/ ヾ、 ::::::::\ \::::::、::::::'、 / '’ l \ ./イ::::/ .|/ .君が率いている流民は大きな兵力だ。 \::::::::\__ \|\::::'、 { .|::/、 \::::::::::| ., \'、 〉 /|/ \ 司空の俺の名において、 \::::| ∧ \ / ./ \ 君に冠軍将軍・豫州刺史を任せたい `'<. ∧ / ./ ``'''=- _ ,:' /:l:l:l:l:心 _,.. -‐  ̄ア . ' ___ /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\ /:l:l:l:l:l:l:l:l| ` ‐---‐ . ' i!:.:/_-----------__i!:.:.、.:.:.:.. ./:l:l:l:l:l:l:l:l:l|` ., , ' i!:.i! .◎ ◎ ◎ |!:.:.i!::.:.:.:. i:.:..| ◎ ◎ ◎ .i!:.:.i!:.:.:.:.i! |:.:.:|/^^⌒⌒⌒^^ \|:.:.:i!:.:.:.:.i! |:.从. ー-- 、 -― .i!:.:.i!:.:.:.:.i! |:.:.人,ィ云≧ i!:.:.i!:.:.:.:.i! 引き受けよう。 .|:.:.:|l | 弋zリ 、_,,. i!:.:.i!:.:.:.:.i! |:.:.从| , .i!:.:.i!:.:.:.:.i! ところで、物は相談なのだが…… .|:.:.:|:人 _ _ イ:.:.:|:.:.:.:..| |:.:.:|:く > 、 _ イ:./.i:.:.:.!:.:.:.:.:! |:.:.:|--マ___-.| |-マi!:.:.:.!:.:.:.:.:| /.|:.:.i!| | ./≧|:.:.:.|´ ̄ヽ .∧.|:.:.i i! _|__./ .!:.:.:.! .} ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 荀藩もまた、集まった人々と共に行台を設置しようとしていた。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } とはいえ、密県の周囲には賊がいたため、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 潁川荀氏の地元の許潁の地へに赴いたと『晋書』『閻鼎伝』は記す。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 閻鼎は有能であると共に兵力を率いていた事から、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 荀藩の勧めもあって冠軍将軍・豫州刺史になったが、ここで問題が起きた _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
675 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 01:17:27.08 ID:O8yTX6190 _ -‐……‐- _ ...::::::::::::::_,,..、、、、..,,_::::::::::::::.... /::::::.。* `` (ロ) ´"'+、::::::::\ ,.::::::l/(ロ) (ロ) (ロ)\l:::::::ヽ /:::::::l (ロ) _ (ロ) l:::::::::. /:::::::::|_ -‐.:::¨ ̄:::::::::::: ̄¨:::.‐- _|:::::::::: .::::::::::::|:::__,,、、、--=ミ:::::::;x==‐zz,,,,__:::|::::::::::| l::::::::::::|‐- _ `''´ _ -‐|::::::::::| |::::::::::::| ⌒\ / -- |::::::::::| l::::::::::::代打_フT卞、 |::::::::::|: .我々は洛陽へ戻るのが最善だが、 . :|::::::::::::| `乂ー'ノ ` ーzzzzミ|::::::::::|:l 北への道は黄河に近く寸断される可能性がある。 l:|::::::::::::| `¨¨´ i  ̄ |::::::::::|::l . l::|::::::::::::|. ,:|::::::::::|:::l 陵墓の修復のみした後で . ル'|::::::::::::|ム /^|:::::i::::ト .l .南の武関を経て長安に向かうのはどうか? / |::::::::::::|:込、 ´ ` .仁:|:::::l::::| \ \ |:::::i::::::|: : : \ /; : : :|:::::l::::| / .山東は覇王の地に非ず、関中には及ばないかと l::/|:::::l::::::|: : : /i:i:〕h。 。rf〔:i:i∧: : |:::::l::::|\,1 . l:〈 |:::::l::::::|: : /:i:i:i:i:i:i|  ̄ |:i:i:i:i:i:i∧: |:::::l::::| 〉l . i|l::\|:::::l::::::|: /i:i:i;.、--l |-- 、i:i:i∧|:::::l::::l/::::l i|l:::::::::|:::::l::::::|厶イ {/ `} `丶、|::::l|::::|::::::::::l i|l:::::::::l|:::::l::::::| i{ Vニ=‐─=ニ 7 |::::||::::|::::::::::|i . i|l::::::::::||:::::|l:::::| i{ V: : :† : : :/ |:::l||:::ハ:::::::::l|i . i|l:::::::::::| :::::||:::::|_j{ V: : : : :/ |:::||l:/ ヽ::::::l|i ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 今後の方針を巡って、行台内で対立が起こったのである。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } ちなみにこの時点では、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j まだ長安は陥落しておらず、南陽王司馬模も生きていたはずだ。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ それを踏まえれば、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 閻鼎の提案は現実的な策に見えるかもしれない _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
676 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 01:18:30.91 ID:O8yTX6190 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 実際、閻鼎率いる流民集団は西方へ帰るのを目標としていた。 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ .秦王という錦の御旗があれば、 \ヽ、 _ , イ!::/ 西方への帰還がいくらか容易になるかもしれない。 / ヽ{ ト、ヽ l: ∧\ マ三ソ| \ .行台内の西方出身の士大夫には、閻鼎の主張に賛成する者が多かった ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ / _ -――-- _ ___ /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\ i!:.:/_-----------__i!:.:.、.:.:.:.. i!:.i! .◎ ◎ ◎ |!:.:.i!::.:.:.:. i:.:..| ◎ ◎ ◎ .i!:.:.i!:.:.:.:.i! |:.:.:|/^^⌒⌒⌒^^ \|:.:.:i!:.:.:.:.i! |:.从. ー-- 、 -― .i!:.:.i!:.:.:.:.i! 実は河陰県令の傅暢殿から、 .|:.:.人,ィ云≧ i!:.:.i!:.:.:.:.i! 洛陽の陵墓を修復した後、長安へ向かってはと勧めもあってな。 .|:.:.:|l | 弋zリ 、_,,. i!:.:.i!:.:.:.:.i! |:.:.从| , .i!:.:.i!:.:.:.:.i! 私個人としても、 |:.:.:|:人 _ _ イ:.:.:|:.:.:.:..| 功を立てて故郷に錦を飾りたい気持ちがあったのは否定しない |:.:.:|:く > 、 _ イ:./.i:.:.:.!:.:.:.:.:! |:.:.:|--マ___-.| |-マi!:.:.:.!:.:.:.:.:| /.|:.:.i!| | ./≧|:.:.:.|´ ̄ヽ .∧.|:.:.i i! _|__./ .!:.:.:.! .} { i:.:/_ノ .|十 / |:.:.:.| i / /イ:.:.:≧、 | ./ イ !:.:.:.! 〉 __.-- 、__l::::::::::::::::::≧、/_____ イ .|:.:.:.| .イ|
677 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 01:20:29.94 ID:O8yTX6190 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ だが、『晋書』『閻鼎伝』が記す所の山東人、 Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 要するに西方出身の士大夫以外は長安行きに反対した。 \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l: 理由は簡単だ ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ / ....::´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`:., / / /::::::::::::::::::::::::::::::゙:::;::::::::::::::::::::::ヽ/ / /:::::::/:;::::::::::::::::::::::::::::::゙;::::::::::::::::::::::::∨ / ,::::::::;'::::::::::;:::::::ヽ:::::::::::::::;:::::::::::::::::::::::::.∨ / |:::::::;:::::l::::::ト、:::::::ヽ:;:斗匕!:::::|ィ=**:::::.∨ / l:::::::i::::::l:::::L;;>ィiチ示=∨ ::::::| *:::::::::::::.∨ / 関中が覇王の地なんていつの時代の話です! :::::::|`ト|<´ 气f:::j; ツ !::::::|‖ :::::|:::::::::.∨ / Vィ汽テぅ ゞ‐" |:::::::|:l::::::X:l:::::::::::.∨ / 朝臣であれば、 |::::::ゞリ |:::::::|:ll::/:::::|:::::::::::::.∨ / 元康年間以来の関中の荒廃ぶりは承知のはず!! ./|:::::Λ` r= = 、 |:::::::l::l| ::::::ハ::::::::::::::.∨ /:/|:::::::人 ヽ 〉 |:::::::l::::|:\:Λ::::::::::::::: 読者の皆様も過去の本編を振り返って下さい!! ,′,':::::::i:::::>。 ̄ ''|::::::ハ::! マ/\゙:::::::::::::: !{ /::::::::::i,,'::::::::::`ゝイ_} |::::::; |! マ::::::ム:::::::::: . `/:::::::::::Λ::::::::::::::::::f-イ ,::::::, i! ,ィ寸::::::Y::::: . /:::::::::::/ Y:::::::::::;;/: : :V:::::/ i!ィ´ . .. .`<::::::: /:::::::::::/、 }::;ィ<Λ: : :/::::/ ,|!.. . . . . ../. .`'' /:::::::::::/`ー>''/´ xイ=./::::/ /i:|. . . . / . . . . . . 晋 光禄大夫 荀組
678 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 01:21:28.20 ID:O8yTX6190 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 晋代の中原の人々の感覚では、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ 関中・隴西は胡人が跋扈する荒廃した田舎と言わざるを得ない。 Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ \ヽ、 _ , イ!::/ .当地出身の士大夫は思い入れもあろうが、よそ者から見ればそんなものだ / ヽ{ ト、ヽ l: ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / 、丶`:::::::::::::::::::::\:::::::::.... i: : : :::\::\i../ / /:::::::::::::::::::::::::\::::::::::::::::::::::\ . ,.::::/:::::::::::::::::::::\::::::ヽ:::::: |:::::::::::::::. /:::::::::::::::|:::::::::::::::::::\: i::::::::|:::::::::::::|:::. .:::::::::::i::::::|::: |:::::::::/ |:: |::::::::|::::__::ヘ::::: |::::: |:::|::l:::|::: |:::/::jI斗-|::::::::l\ ├┘:: |:::: ⌒トミ |:::√ ィ刀ヒj 八::: | |┘:|::::: だいたい覇王の地と言うなら、 八:::::i:r屶k └少′ |:::::::|/:::::: |::::: 魏の武帝が創業の地とした兗州・豫州こそ相応しい。 .` |:::::. 炒 |:::::::|::|:::::::: |:::::: |::::ハヽ |:::::::|::|: / /|:::::: 石勒が許昌を離れた今こそ、 .|:/::圦 V/⌒ |:::::::|::|/ Λ|:::::::. この潁川の地に留まるべきではありませんか .|::::::|::个 ノ |:::::::|::|∨::/::::::|::::. |::::::|::::|:::::::> イ |:::::::Ν ∨:::Λ|::::::. . :::::::|:::八::::::::::::r‐ j 斗::::::| \:::::|:::::|::. . /::::::::|:/ \::::::l厂|. |:::::::| /^ ̄\::|::i /::::::::::/ 斗匕|√:i:i:|:::::::| ./. ン、 .. ..:::::::::::/ /. |{:i:i:i:i:|:::::::|/ / ``丶、
679 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 01:22:14.78 ID:O8yTX6190 \__人_人从_人_人从/ _) (__ ) 閻鼎将軍ッ!! (  ̄ ̄) ( ̄ ̄ /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\ \_人_人∧从_人_∧_人_从_// ) > < 一大事ですっていう!!! > < ( /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^ r--─‐i r--─‐i r--─‐i . ┌─┐ | 晋 .| ┌─┐ | 晋 | .| 晋 | . ┌─┐ . ├─┘ |--─‐'' ├─┘ |--─‐''. |--─‐''. . ├─┘ ∧二ヽ: :::''::.∧二ヽ:'::∧二ヽ:::∧二ヽ;::::∧二ヽ;;:;:.∧二ヽ;;:∧二ヽ;;: ;;:;:.∧二ヽ;;:∧二ヽ;;:∧二ヽ: :::''::.∧二ヽ:'::∧二 l :ll=lll ...::..:.l:ll =lll:..:.l:ll=lll::::l:ll=lll:::::::l:::l:::::::l::.:::.l:::l:::::::l:::::l:::l:::::::l:....:.:::.l:::l:::::::l:::::l:::l:::::::l:....l :ll=lll ...::..:.l:ll =lll:..:.l:ll= 幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵||:::.:||幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ .当時の士大夫の郷党意識は強く、双方主張を譲らなかったらしい。 Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ \ヽ、 _ , イ!::/ そのような状況で、 / ヽ{ ト、ヽ l:′ 先に行動に出たのは反対派の方だった ∧\ マ三ソ| .\ ./: : \\ ヾ-〃 ..∧ l; : : : : \\.り/: : :i
680 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 01:22:52.02 ID:O8yTX6190 |┃ /ニYニヽ |┃ ./( ゚ )( ゚ )ヽ |┃ 三 /::::⌒`´⌒::::\ |┃ | ,-)___(-、| |┃ . | l |-┬-| l | 司空以下略が脱走致しましたっていう!! |┃ \ `ー'´ / |┃ / `ヽ. |┃ 三 ./ \ ,⊆ニ´⌒ ̄ ̄ " y r、 ヽ ⊂二、 ,ノ──-‐'´ | | l" | |┠ ' | l/'⌒ヾ |┃三 | |ヾ___ソ <:::::::::::::::::::::::::::::≧:z、 /:::::::::::::::::/::::::::::::/ <:::.. ':::::::::::::::::::::/:/:::::::::::/ 〇 ヾ:::¬ .::::::::::::::::::::::::l:::l:::::::::::/--.._〇. 〇ヾ:::. .:::::::::::::::::::::::!:::l:::::::::::'.、 ヾ\〇 }::::. l::::::::::::::::::::,:|::::::::::::::' \ ヾく:::::: l::::::::::::::::/ _|:::::::::::::'.気、 _.'::::' 我々は秦王殿下をお守りするために集まったのに、 <´ ̄ ̄ヽ l::::::::::::':弋:ン ´ /::::' 殿下を放置して逃亡するなど決して許せるものではない。 };〉 ヾ:::::::::::'. 、_.ィ'::::' ,.!ヘ / ,l:::::::::::; , /!::::::' すぐに追手を差し向けるように / ヽイ.._イ,::::::::::::lヽ ー /.|::::::::' ` 7イ /´ !:::::::::::i' へ- ': ,i::::::::: .::::{, イ l:::::::::::{ }::::::::::{ l::::::;:: .::::::::::! .|::::::::::::}ヘj::::::::::| .|::::::l::. ,:::::::::::| {:::::::::::::lヽ 7 ― 、l::::::l::. .::::::::::::::! ::::、::::::::! 、 .l::::::l:::. ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 『晋書』『閻鼎伝』に曰く。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 山東人は西方へ入るのを望まず、荀藩らは皆逃げ散ってしまった。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ >>672 で名前の出た `ヘ:ゝ .' 小/ 全員が逃亡したと考えてもらって良い ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
681 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 01:23:50.60 ID:O8yTX6190 //////////////////// l///l/////////l//ハ ////// {//////////l////l///l////// l// l/ツ l ,////// |//l//// l///l/// l/// l/// l///l//l ,ノ/l l/l/////l//l//l//il// li////lV//l l//l l///l//lソ//l l Vl l// l/≧ニニ==--l L/lLl l-=ニ厶l斗-Li//l///il お兄様! l Vl Vl/l '{i ん:::(_ト イハ::(,l ヾ}l///l///l l /ハ 弋__,ソ 乂__:ソ ノ l// l∧//l .秦王殿下を放って逃げるなんて!! ,/l//ハ ` -- -- ' ,l///lフ7//l //l// lム ` / l// l><>/ l // イ//l 人 , - 、 , Vl//l∧ハ/l _ -=ニニ l//l// ト 、 l } / l//lニニ=- |:: : /:::::::::|:::::,':::::/::::::::::::::::::::::::|:::::::| :::::::::|:::::::::::::::|! /lニニニニ=-l//// l ` 、 ゝ-' イ l l//l <ニニニニ ヽ |:: /:'::::::::::!:::,':/::::::/:/:::|:::::::|: :.|:::::::|:::::: :::|:::::::::::::::|l { lニ=- ' l/l// lヘ \ -< /l l//l `</ } |:/:::|::::l:::::|:::|:::、///|: :!:!: : :|:.: |:::::::|::::/::::|:::::::::::::::|:! Vl l/l/ l \ 〉v< / l l//l / ' ,イ/ヘ:::l::: !::>rz、>、.ヽ:!:!V:::|: :;|:::::::|:/| ::::|:::::::::::::::|:| /|:ハ Vト、::::|:::ヘ夊うメミト|::|、!/ |::|:::!::/ V::ハ::::::::::::|:| /|:::ヽ l ヽ:::::| `''─ `ヽ! !:::::::|r|/ニニVニV:::::::,': ! . / |:::::`ー: |'\ | /У::| ヘ夊ソ_.ノ}/:::: /:,' |ハ:::::::::. /' ∧::| /:::::::/:/ 閻鼎は秦王殿下を殺しはしないだろう。 .| V::::| :. .' ヾ ク::::::/:/ |::::| :. / ///|/ そこは信頼できる |ハ:! 丶 // / |\ \ ──- .ィ´|' |......\ \ .イ|:/ .ィニ7.............≧..、 \__ <.-≦|、 .. /;;;;;;;{...................../ヽ、__/、ヽ......!;;;,、 /;;;;;;;;;;;;;;ヽ............../ /..| |......ヽ ヽ...|;;;;;;\ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 逃亡の際、荀藩らは秦王司馬鄴を伴っていない。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 閻鼎の軍勢がいたために連れ出せなかったのだろうが、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 自分たちが推し戴くはずの甥を見捨てて逃亡するのもひどい話である。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ あるいは、閻鼎に秦王は殺せないとの判断からか ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
682 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 01:24:58.93 ID:O8yTX6190 /::::::: : / | ', ヽ、 ,:::::. .::::::::/ i: i i|i::i::::i:::::}::} }亙} {:{:i:i:{::_|__:|{Li::::}::込:| |_::| 圦:i:k忙沁 '印フ|::|: }| /∧ ー' " | |iメi{、 さすがお兄様。 //|圦 _, / }iメ{ ./ /ハヽ:〕i 。 イ/ /iメ{ .相も変わらぬ深謀遠慮 //:ハi:i:iヾー} /Ж「// {:i:^;i{∧ /ム斗ヤ}i圦 |:i:i| {/:/i⌒¨^ヽ /:i:i} i / } }| |i:i| ∧/{ / {菊}ト 、 /ィ:/ /:}_ r--く- く /i:i{ } ∧ト、 ´⌒`マミ、 〃 .: : :i : :マ) \ \_ `く圦〕iト<>)____\ { { {:{ : ; :>、 ^ゞー_'___} 乂三二ニニニニ=トz_ __ ヽN| |i{`} Y´ : : {三} ¨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`y /`/´: :/: : : : : : :ヾ ̄ フi } .{: : : . :/ `Y_________/ {/: :/`^`¨´^^ヽ: : : : / .ノ /: : ,ィ=、` ´,ィ=、 : : : :}: :ヽ ,': / {{ }} {{ }} }: }: : : : : > /(_ノ} 从{//`´__ `´ /ムィ: : : : : :ゝ / ,' 圦 V ) }/:/: |:| / /{/ レ} 皆様! {ヘ> __ 匕从{ヽ从{ __,、/ / {/ o / ヽゝ- '}__!_ __ フ 閻鼎殿の兵が追って来ましたわよ!! {\ 〈 / / ヾ 、ノ⌒´ __>=-} |/⌒^i_}´ ム__////._,.べ、 / {////:{⌒ヾ///// `ヽ_/ \ マ/ ヽノ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 閻鼎の兵は荀藩らを追った N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
683 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 01:26:51.76 ID:O8yTX6190 /\Y/ヽ / (○) (○)ヽ /::::⌒` ´⌒::::\ | ,-) ヽ__ノ(-、| .jl // | l |r┬.l[] .| l || ヽ \/ \ `ー|| | /""'''ヽ | || ゝ / 最終回へ向けての人員整理だっていう! ,,,-彡_,r''" ̄ 「/ ̄/ ̄/;二"二"二((二((三三C≡=─ _,-| r'" 二 ==i ニニ二/\/ccccccc//_ヽ ) ヽ AAのない奴からくたばれっていう!! <、、゙l - ̄ ̄C=] ノ;ヾ / ⊂ニニニ二二ソニニニソノ/⌒ヽ\ ,l゙゙'l、 」ニニ二二〈ー;; \/二L_」┣¨┣¨┣¨┣¨ / l /;:: /{ ̄`)ノ ーーー \ / /´ ゝ ;;::/ {  ̄ソ ヽ / / / ,' :ト、 _丶 \ / ' l| { ,ィ'"丶 ` \ vー― / / { , =ミ ー<´ `≧_` ー― V , - −7 ハイ { ヽ\ ヽヘ /´__¨ヾvV } | , ,' l ' ヽ{芋ミ \ 、 んrハ }' ' ハl ト 、 //! ∧ 〃 うrハ ⌒ 乂ク ' /ヽ :{ / /! /:.ハ jト、乂ク 丶 }く⌒! :{ / | イ: : ∧ , -- 、 l ノ ノ ', レ’V: /⌒、 /:>'"⌒:.、 U 八r' 八{ 兄上ッ!!? 人{、(八 l/: : : : : : :.} /:ト V ヽ`ー个x, 乂: : : : : ノ /{ ! 丶 、 V! ^> ., ` /{ミ八! 丶 レ'"} ≧=く '"「`, ! , -- ., | 「 l| |l | } }, 、__ ,, .. ,, /{ ‐ ''' ¨¨ >、j l| |l jノ く  ̄ ¨¨ '' ー / 丶 /'" l| ,. '" /`ーl| |l´ } ヽ ` - __ , V ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 荀氏の面々は取り逃したものの、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 中書令李暅・河南尹華薈・司徒左長史劉疇・太傅参軍騶捷・劉蔚を殺害 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
684 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 01:28:20.23 ID:O8yTX6190 _. . . . .-―-k ,.. : : :,: :-: : : : : : : : : :`ヽ /: : /: : : :/\//; ミ、: : \ .: : : :/: : : :/ ヽ: : :. /: : : /: : : /::{ : : :}__ {: : ::/: : : / : i \__ _/}: :7´`ヽ .ノ: : : : : : / : : i 、__二 __.ィ|: :{ ⌒7: : {: : : :{: : : :! {! {!|:从_ {: : :!: : : : : : : ゝ、_ー==u ´): :(⌒ ノ : 人: : : :\_ / /: : :} 司空も光禄大夫も何という逃げ足の速さ。 (: :/: :i;\: : : : : \_ '/: : :;人_ノ }/}从}/: :\: : : : > `{¨T爪: :/⌒´ 真の貴種は嗅覚も一流ですわね。 __ /ニニヽ /\ }/ /ニニニニ\ニニニ:\_/ニ/ニ==-、 こちらもどこか安全な所に逃げなくては…… / `ヽ .\ニ/{o\_/ } \ . / } { ! / / l \ / . / i ',{ / `yi } }{ . / / / / ! / / }_ // { / .〈 /|o | } { \__/ } .| | | { \ / | i i ! }:、./ {__.メ、 {_ } ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 中領軍華恒・鎮軍長史周、鎮軍司馬李述のみが免れたという。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } なお、周はこの後に、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 琅邪王司馬睿の招聘に応じて軍諮祭酒となっている。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 荊州刺史・尚書・尚書左僕射を歴任し、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 司馬睿の信を得るも、王敦の乱で司馬睿側で戦い、王敦に殺害された _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
685 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 01:31:18.63 ID:O8yTX6190 )ハ` <,. '" ` 、 , } ヽ,/ / / ’ ヽ 斗 y ' | / , " , / ’ ∨// ./ , / / ' / } i ∨イ ' / ' , イ/| ' /| ハ.| ', | l∠ イ| | /__jL 斗ハ / j/ } ' vl | ,从 ,/ ___ ^ノ/ /^'<ハ 八 、 今度は兄を殺されまして 八{ { 八 { ` Vリ⌒ ´ ===x, } / /⌒ ヽ乂ゝ` 、 Vソ ´,:| / / \}^'ー、 ' ./,:レレ' jハ 公、 r― v u人 ∨-| \ ` ´ ,. イ /イ ̄  ̄\ \厶 { /\个ー <、 //イ寸}}}寸 寸\ \\ミ辷_ ノ } { `7ーr’} 艾ミ寸/厶\ ̄\. } \_寸 寸´ / /`ヽ、_j_」 ト 、 `才 .ア ) 乂\_\ ハ //´ ̄`'く //⌒`ヽ ∨}h、 ./// 斗≦` 寸: : :./Vハ 个' .厶从{ァ==、 / 斗ォァ V// ム: }V乂{ 八{:斗ォァ}  ̄ }:/ (ノ∧V .{: ̄ ノ |__/VV ∨ \ 八 マ .∨ , -─ ..::: V お悔やみ申し上げます ' -‐ /:/ ∨ .' /:::/ _V \::....<::::::::/ 斗≦斗≦∨ .∨≦ /ニ二ニ=-‐∨__ / /ニニ/ニニニニニ, ,イ / |─彡ニ>─-<ニニ, ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 中領軍華恒は前後の記録から見て、 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } ひとまず荀藩らと行動を共にしたようである。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ この集団の動きについては、もう少し後で述べたい `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
686 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 01:32:19.77 ID:O8yTX6190 i/ ‘,Vヽ \‘, ,' i i 、 :, ヽ。 / ! ,.! |\ヽ ', :, ヾ i | / ! |,斗─、- ! i ': ゚。 { l,斗 ヽ、 . ! 〃示心|. | : ゚, 閻鼎。 Y vl了心.ヾノ 弋_ ソ ! |ヽ l! } l !弋ソ .:.: ! !/ / ノ .みんなどこに行ったの? | ‘, :.:. 丶 / !/ ̄`. i! 人 _ , -----./. |_____...._! l! <´......ヽ.........../ /.................`; ゚:,:, ヽ..........〉......′: //‐‐..ヽ......../ _ -――-- _ 从.ヽ l}.......〈........〉、.:_./......,.......‘,′ ___ /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\ /...fヽ/}....‖.....レ-、}...../.........._.} i!:.:/_-----------__i!:.:.、.:.:.:.. i!:.i! .◎ ◎ ◎ |!:.:.i!::.:.:.:. i:.:..| ◎ ◎ ◎ .i!:.:.i!:.:.:.:.i! |:.:.:|/^^⌒⌒⌒^^ \|:.:.:i!:.:.:.:.i! |:.从. ー-- 、 -― .i!:.:.i!:.:.:.:.i! |:.:.人,ィ云≧ i!:.:.i!:.:.:.:.i! 彼らは関東で兵を集めるために散りました。 |:.:.:|l | 弋zリ 、_,,. i!:.:.i!:.:.:.:.i! |:.:.从| , .i!:.:.i!:.:.:.:.i! 陛下は私めがお守り致します .|:.:.:|:人 _ _ イ:.:.:|:.:.:.:..| |:.:.:|:く > 、 _ イ:./.i:.:.:.!:.:.:.:.:! |:.:.:|--マ___-.| |-マi!:.:.:.!:.:.:.:.:| /.|:.:.i!| | ./≧|:.:.:.|´ ̄ヽ .∧.|:.:.i i! _|__./ .!:.:.:.! .} { i:.:/_ノ .|十 / |:.:.:.| i ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 閻鼎は秦王司馬鄴を手中に収めたが、ここからが大変だった N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
687 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 01:34:34.67 ID:O8yTX6190 【只今超速でお送りしております】 ||:.:/⌒\/ / / / | | ∨ ィ:::::::| / / , | |∨ |::::::::: | -=======-| | ∨ | \__人_人从_人_人从/ |::::::::: | / / / .| | ._|__| _) (__ |::::::::: | , ,__ _ 从| / ヽ | ) 山賊です! ( |::::::::| .| / ̄ ̄ ̄ 从__ / | |  ̄ ̄) ( ̄ ̄ |::::::::| .| ´ J勿 | - 、 .| .从 /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\ /::::::::| .| | 乂::::::| イハ | , / :ィ⌒ヽ | 、::::::リ f:::::| | ., \_人_人∧从_人_∧_人_从_// |:::::::::::| | ー .|:::’ , ' イ ) > |:::::::::::| | :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. 乂 l | < また兵が逃亡しました!! > |:::::::::::| | ' :.:.:.:.:.| | < ( ヽ:.:.:.:.: .| | | /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^ ー| |≧s | | ..... | |三三≧s。 人 \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/ ..... | | 三三三≧s。 つ ./ | ≧ < ..... | | / | ≧ 陵墓の修復は断念し、長安へ向かう!! ニ=- ..... | | ≧=- -=≦ | 从 ≧ ≦ ==/ \ /  ̄ ̄ | .| | /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\ 〈 | .| 、 / ̄\ 从 | | | ..∨ .| .| \ ,^\. ≧=- ' 从 , .| . ∨ ヽ | 〕 〕 / |\ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 『晋書』『閻鼎伝』に曰く。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 閻鼎は遂に秦王を奉じて行軍したが、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 山賊の襲撃で数百人が殺害されたため、上洛を取り止めた。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 生き残った兵士を率いて長安を目指し、西の藍田に至った ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
688 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 01:35:52.67 ID:O8yTX6190 ,,‐''''´´ ,! l `、 /黄 【河東郡】 ( 〉 朝歌○ ', / `ヽ、 / 【陽平郡】 ', / `ヽ、 _,,,,,,-‐'′【河内郡】 ', /河 `‐-‐´ ,-‐'´ ', / 〇安邑 ○垣 _,-‐'i´ ○酸 ) ,' ○解 ,,,..-‐- 、,,,_ 河橋 温 〇懐_,,,-‐'´ `-、 ,''´ 【馮翊郡】 ,' ,,/ 邙山▲ -、,,_ ○ ○ _,,,-一'´ l '、 l ○蒲阪 大陽○,,-‐'´ 【河南尹】 洛陽○河陰~´ 成皋 ○滎陽 ! ヽ, ) 入 _,,,,...-一'´〇陝 ○十三里橋× ◎ 〇偃師 ○ ○ `~´ 渭水_,,,,,...---‐‐''´×潼関 ‐'○湖○ 新安 ○ 〇緱氏 ▲ 中牟 〇渭城 ,,,-‐'´´ ○華陰 弘農 ○ ○宜陽 河南 _,,..-‐- 、嵩山○轘轅 .,,-一 ,--‐‐'^´ 〇 ▲ 澠池 ○ (´ ○輪氏 `、 ●密 ,/ 〇長安 〇隠盤 鄭 華山 新城 ``'''‐-、,,_ `‐-‐'''´´ `~~`ヽ、 ○覇上 【弘農郡】 ○梁 _,) 〇陽翟 【京兆郡】 ,,,_ ,ィ´ 【潁川郡】 ○許昌 ●藍田 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ . 藍田到着が永嘉六年九月の話なので、 \ヽ、 _ , イ!::/ 秦王と閻鼎一行は一年前後は司隷の山間部で彷徨っていた事になる / ヽ{ ト、ヽ l: ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ /
689 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 01:37:01.61 ID:O8yTX6190 【紀元312年9月 晋 雍州 長安】 ,.;'"~⌒' ノ⌒ヾ`'"~ ___ _ _,.,_,人⌒`'"~ (⌒'"~ ::::/|`⌒',=- ,_ _,. .、-ー'"~⌒ヽ⌒';ζ ~"`'ー- 'ヘ.,_,.ソ^ヽ.,ヾ、.,__ソ^`  ̄ ̄| :|`'"~ ~"'^(.,_,.ノ'"~`ヾ.,_ソ' : : : : | :| : : : : | :|n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n : : : : | n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n : : : : |:| : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : |:| : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : |:| : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : |:| : : : ____ _: : : : : : : : : : : : : :_.,.,.,.,.,.,.,.,.,.,.,._ : :____ : : : : : : : : : : : : : : : : : |:| : :/____/_|: : : : : : : : : : : : :.[二][二][二];| /__________/_ヽ.: : : : : : : : : : : : : : : : |;|コニ|| ,___||,||ニiニニiニニiニニiニニi|;;;;;=====;;;;|;;| || .|| ||ニニiニニiニニiニニi  ̄ ̄.: ̄7||'____||,||..ノ囮 ̄ ̄品品7.|;;;;| |;;;|;;|.| ̄ ̄ ̄"| ̄| ノ皿皿 ̄ ̄卅  ̄7. :―. : ̄7. :―. : ̄./_____/. : ̄7. :―. : ̄7. ̄ ̄ ̄7 ̄  ̄ ̄ ̄ ̄/\-. :/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/] ̄7. :―. : ̄7. :―. : ̄7. :―.  ̄ ̄ ̄ ̄\/| -[|三三三三三|]/| :―. : ̄7. :―. : ̄7. :―. : ̄7 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ だが、彼らは結果としてちょうど良い時期に関中に至った \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l:′ ∧\ マ三ソ| .\ ./: : \\ ヾ-〃 ..∧ l; : : : : \\.り/: : :i
690 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 01:39:00.44 ID:O8yTX6190 【紀元312年9月 晋 雍州 長安】 1! | i i|l__il___i! | i | | l| l| ___ l|i |!__il_l!_|i l|__i!_l|i l! ! | |l i|l ̄ ̄l|! i|! l|____ i|l li___ li! i|l__il_l! i|_l|! i|l |l  ̄ ̄ ̄ ̄l| l|  ̄ ̄ ̄`i|_li ー====, / /' /' /'^7' l|__i! il^i! i^l! </ / / / /  ̄ /' / /_/  ̄  ̄  ̄ |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ,!;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ、;;;;; /;;;;;;;/`ヽ、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ、 /;;;;;;;;;/ \;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;_- /;;;;;;;;;;; i`rヽ、 _ \;;;;;;;;;;;;/ヽ /;;;: - ´ .i. !● !ヽ、 !\;イ |: .i `''´ ノ~フ ヽ- ´ .|: λ / / , .i: /´ / /./ i:, / / ./.∠___ /ノ / (| .`Y ./- ,,,,,... ` /,, ' !、 ヽ、.レ´ ヽ __,,, - ''´´,,;;;;;; ´;;;;ヽ、  ̄ _ ,,,;;;;;;,, ;;;;;;;;;;;;;`t- 、 ___,,,,... - ''´,, - ;;;;;;; 晋 安定郡太守 賈疋 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 永嘉六年九月。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 安定郡太守賈疋が N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 劉粲を三輔で討って敗走させたと『晋書』『懐帝紀』にある。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 三輔とは関中、京兆郡・扶風郡・馮翊郡を指す ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
691 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 01:40:56.20 ID:O8yTX6190 _,. ユニユL,_ ,>≦===‐-ミ:::`丶、 ./,>''"  ̄ ~"''*ミ `ヽ、:::\ ,.',.ィ"ミh、::::::::::::::::::::::::`ヽ, ヽ:::::::ヽ .//!:::::::V:::::::`丶、:::\::::::::ム .マ:::::::ム l/::|::::::::::V::::::::::::::`ヽ、:ヽ::::::ム \::::::::::. .l:f::ム:::::::::::V、::::::::::::::::\:ム::::ム',!:::::::::::l !:f:::::ム::::::::::ヘ `''ー=≧"___マ:',:::ハ「~Y::::::. !:|:::::::ムx:::::::::ヘ /,.ィ云示ミV!::::ll リ:::::ム l:lい::::l斗ゞ >\′.乂乃オ"i!::::|イ\::::ム .!:!V:::::', zrェミ. { .ノ |::::|:::::\`.>-ァ、____,..斗-――-= .,_ 共に死ぬより、生きて伍子胥となりましょう ムマV:::ムヽ之シ.}~`'ー‐ '" ,!::リ≧r≦彡ラ \_,..斗≧'''"  ̄``''~ミx ゞ ヽ::::ゝ>、"′ __ ,ィ.j:::ル: :.|/;;;;;/ .ム< .ム ヽ \:::ム.|>- 。 ...,.< ム:ル: : :!;;;;;;;;;'i! .` s~≧:::-.ミ._ ハ } >ゞ!;;;;;;;;;;;;| xテ,::f。.,___」;;;;;;;;l i!v `ヽ‐--= ニミh、 └" /x! l;;;;;;;;;;;;|!イ.:.ム:f; /;;;;;;;;;;;;;;j .i! V, ハ< ヾ /イ V .!;;;;;;;;;;;!:./7::::!/く>-.ミ」__i! ヽV メ;x:::>:s.,_ , ;" .:Y.|;;;;;;;;;;;!/.:l:::::!;;;;;;;気三ニニ.\ ム ., イ;;メ;`;s.,:::::::::>:sミ .,.' / .::::l jv;;;;;;;;l!.:.:!::::!;;;;;;;;;z-ミ_二v ` .、≧=<;;;彡",.斗セ''`ヽ、ミ::::::::::`ヽ、 / .,' /::::::ム V;;;;;|.:/|::::!;;;;;>"`'< ゝ `'}}: :.ハ ̄: : : : : : : : :.\`丶:::::::ム f .l ./:::::::f .ヾ kムl::::!" / `¨ ''i≦ミ.jj: : : l: : : : : : : : : : : : :.〉 ヘ:::::リ | ! /::::/f::い.r-:華:-ム::!≠" 乂./: : ノ_,,,,......,,_ _, 。<、 .}メ ゝ " ./::::/ .!::ヘ, ゞ'チi!l`''''ヘマ >{~~:::::::::::::::::::: ̄:::::::::::::::\ 晋 安西将軍 索綝 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー この長安奪還劇を主導したのが、安西将軍・馮翊郡太守の索綝である。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 恵帝と成都王の鄴脱出に随行し、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 永嘉年間初めに南陽王配下に加わわり、馮翊郡太守となって漢軍と交戦。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 長安が陥落した後、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 賈疋たち関中の郡太守・県令を糾合する形で対漢軍に立ち上がった _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
692 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 01:42:08.29 ID:O8yTX6190 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 八王の乱末期から戦慣れしていた雍州の人々は強かった。 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 大小百戦を重ねて長安に到達、 \ヽ、 _ , イ!::/ 劉粲・劉曜の漢軍を大敗させ、劉曜は流れ矢に当たって敗走したという。 / ヽ{ ト、ヽ l: ∧\ マ三ソ| \ .どうにも漢軍の戦績が冴えない ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ / /:::::l /:::::::::::リ /:::::::::::/\,. - 、 /´ /:::::::::::::ノrv' ヽ、 , '/ ./:::::::::r‐"´//r − 、 ヽ、 , '´/ イ .,、::::://::::// .、`ヽ y〈ヽ, `ヽー_ ' ,ィ ´ , ノ ' ´ l ly;//-/'ハ. ヽ ∧,,ィt、ヽ、 ` ー "´ ,. :::::::!l::.//:::リ、ヽ、ヽ'.|yチ心) lY,- 、 ,. '´- 士女八万余は平陽へ連れ帰るからな。 .ヽ::t!::(!::::/ ,ャ、 `´ `゙´ !¨ ヽヽ、 ̄ ` ''' " / . ∧::丿!〈 '、 f(心, , 、 /v-ーヽヽ` ‐--‐ ''" 何? ´ `^〜ヽヽ" ` ゝ ' /!Y∨}:::::::ヾー ''' ィ´-y,ィ´ ̄ ヽ` ''、''' " /!"´::::::::::::::::::゙l ̄:::::::::l l;;;;;;;;;!l 今度は孟津の傅祗を攻めろと? ヽrγハヽ..!;;;;ヽ::___ヽ_ー.八.',;;;;;;;ゝ 人{ヾ .) |.!;;;;;;ィ::::::::::::::::::::::::`'''ハ"`ヾ- `" } / Y!Y l r゙ 、::::::::::::::::::::::::.ハ.__ !ハ 人 y'´;; ̄|r`ヽ_/:::::::::::::::::::::, ィ-/ ! 漢 中山王 劉曜
693 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 01:48:45.27 ID:O8yTX6190 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 .ちなみに、索綝は涼州敦煌郡の出身だ。 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 父親の索靖は草書・楷書の名手として著名だったが、 \ヽ、 _ , イ!::/ .洛陽攻防戦で長沙王側に立って賊を破った末、その際の戦傷で死亡。 / ヽ{ ト、ヽ l: ∧\ マ三ソ| \ 索綝自身も若くして抜群の才と評され秀才になった一方で、 ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ .殺された兄の仇に報いるべく、直接三十七人殺害した物騒な逸話を持つ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ / _ -__- _::::::...、 /≦:::::::::::::〕iト 、:::丶 .:":::::::::::::::::::::::::::::::::\:::゙. '::::::::::::::::'\:::::::::::∨::∧`ヽ |:::::::::::::::::::', > ,,_:v::::::i ∧ |::::::::::、::::::::::.、 八v::ソ::::::K::::', |::::::::::v\_::::::\ jヘ:::::::::::::.、__Lユニ、 }:、::::::::',〈弋ハ,ィー ´ ヘ:::::::::寸_、:::::::/ \ 父は楷書において衛瓘様以上と評されました。 / 、::::::\ "ノ' _ノ / /}::::::}、::::::::/ 〕iト _ ' \::::: ̄丶.__/{Yi:i!::::::|/ ̄rv_ 〉 私を含めた息子五人は }::::::::::/ ,ィアヘ寸:::::r「`<l v:.. _./ 全員涼州の秀才に選ばれたんですよ 乂::::/ヽ/v///\:::r| |:.:.:.、 /////> /ゞ | \//:.:L _ 丶ー= ___/ ゙. ィィ⌒ヽ」 <:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.>__ノ }i ゙. //j F 、 .\:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:〕iト /__ } // / |/∧__/:::\:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\ 寸´ ./' ィi ' )ソ:::::| |::::}!::h、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: / \ /' /::::| /::::::/:::| '::::|!::{i:i|\:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ 丶
694 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 01:49:28.36 ID:O8yTX6190 【紀元312年9月 晋 雍州 長安】 /斗セ" ̄ ̄:寸'〜V:::、::::ヽ ./'"::/:::{::::::::::::l:::::::\:::::::V:::V::::::V //:::/::::,1:::::::::::l::::::::}:::::::: l::::::\::::::V 7:f:::7::::7 !::::::::::7:::_ムニ.,_::!::::::}::::::::: 7:::!:::l,.斗-V::::::/:/ .「::::::l:::::::::l {::::!::::l从! ヽ::":::| ,z符斥l::::::::ト,:::::::: 賈疋殿。 .!:::l:::::l ォ斧示 \:l 辷;リ !::::::::!.}:::::::| V::V:ヘ( ゞ゚"_ノ⌒`ー --‐.!::::::::|":::::::: .秦王殿下の御一行が藍田に至ったと報告が ヾl:\::: ̄ ′ ,|::::::::l:::::::::::: j::::r.、ヽ ー ' ,.イ.!:::::: |::::::::::::l f`'く`《 .}::::>。..,__,. イ ,.|:::::::::!::::::::::::: ,ィ'ヽ、>.」ノ- 、:/,} ,.+'" !::::::::|::::::::::::::l ,../ ィY }" ,ィ´./.....〉-.く..........|::::::::|斗=== 、 _,. -─- ,_ _∠/ ,'ゞ /;;;;;;{...,イ⌒ヽV....,ィ|::::::::| / ム , ´ `丶、─- ,_ 「VY , -.',zく;;;;;;;;;;;,'l/ |---/z.V,;;;|::::::::l' .ハ / ___\_ `ヽ、 /:} `ー―┴.ハ;;;;;;;;;{......j、/..../;;;;;;V::::::V } / ,. , ‐、ニ、 `ヽニニニr‐ 、 ! / / ソtぅ 〉〃 ヾニ匕h | / `ー ' _ ヾヾイ ___ |. ∧二二二二二 _ / _}_,.- '´ ̄ { | ヽ ∨_______ / // Y⌒} わしらは不測の事態も好機に変える士大夫のプロ。  ̄ ̄ ̄ ̄`ヾニノ , ' // / /_/ ヽ 〈 /〆 / 〃 / さっそく兵を出して長安へお迎えするんじゃ . ヘ /\ / // / `7 \ / // ' ! L/ / / / |_ / | / / / ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ このような雍州の士大夫たちの前に現れたのが秦王司馬鄴だった。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 長安へ入った賈疋が人を派遣して出迎え、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .秦王は長安へ入城、皇太子に立てられる運びとなった `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
695 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 01:52:10.00 ID:O8yTX6190 ,、/ ' 、ヽ ヾr、ゝ':, i/ ‘,Vヽ \‘, ,' i i 、 :, ヽ。 / ! ,.! |\ヽ ', :, ヾ i | / ! |,斗─、- ! i ': ゚。 .閻鼎。 { l,斗 ヽ、 . ! 〃示心|. | : ゚, Y vl了心.ヾノ 弋_ ソ ! |ヽ l! } 本当に大丈夫? l !弋ソ .:.: ! !/ / ノ | ‘, :.:. 丶 / !/ ̄`. ___ /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\ i! 人 _ , -----./. |_____...._! i!:.:/_-----------__i!:.:.、.:.:.:.. l! <´......ヽ.........../ /.................`; i!:.i! .◎ ◎ ◎ |!:.:.i!::.:.:.:. ゚:,:, ヽ..........〉......′: //‐‐..ヽ......../ i:.:..| ◎ ◎ ◎ .i!:.:.i!:.:.:.:.i! 从.ヽ l}.......〈........〉、.:_./......,.......‘,′ |:.:.:|/^^⌒⌒⌒^^ \|:.:.:i!:.:.:.:.i! /...fヽ/}....‖.....レ-、}...../.........._.} |:.从. ー-- 、 -― .i!:.:.i!:.:.:.:.i! |:.:.人,ィ云≧ i!:.:.i!:.:.:.:.i! |:.:.:|l | 弋zリ 、_,,. i!:.:.i!:.:.:.:.i! |:.:.从| , .i!:.:.i!:.:.:.:.i! 御心配なく。 |:.:.:|:人 _ _ イ:.:.:|:.:.:.:..| |:.:.:|:く > 、 _ イ:./.i:.:.:.!:.:.:.:.:! 彼らは殿下をお支えするために来たのです |:.:.:|--マ___-.| |-マi!:.:.:.!:.:.:.:.:| /.|:.:.i!| | ./≧|:.:.:.|´ ̄ヽ .∧.|:.:.i i! _|__./ .!:.:.:.! .} { i:.:/_ノ .|十 / |:.:.:.| i / /イ:.:.:≧、 | ./ イ !:.:.:.! 〉 __.-- 、__l::::::::::::::::::≧、/_____ イ .|:.:.:.| .イ| 晋 天水郡の人 閻鼎 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 雍州の士大夫たちにとって、秦王司馬鄴はまたとない旗印だった N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
696 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 01:53:15.07 ID:O8yTX6190 【紀元312年9月 晋 秦州 上邽】 |┃ /ニYニヽ |┃ ./( ゚ )( ゚ )ヽ |┃ 三 /::::⌒`´⌒::::\ 大司馬! |┃ | ,-)___(-、| |┃ . | l |-┬-| l | 安定郡太守賈疋様を大将とした雍州の軍勢が |┃ \ `ー'´ / 匈奴の軍勢を打ち破って長安に入城しましたっていう!! |┃ / `ヽ. |┃ 三 ./ \ 連中は行方不明だった秦王殿下を奉じたそうですっていう!! ,⊆ニ´⌒ ̄ ̄ " y r、 ヽ ⊂二、 ,ノ──-‐'´ | | l" | /:.:.:.| |┠ ' | l/'⌒ヾ ,┌z_rく.... |┃三 | |ヾ___ソ /:.└冖┘:.:.:.:.`丶、 _____ /:.:.:.:.:/ ゙̄ア´~ ̄\:.∨:.:.:.:.:.:.:/ /:.:.:.:.:/:.:.:./ / |:.:.∨_/ 〈くくくく/:.:.:.:.:.j ⌒ンj .|:.:.:.〈 ///:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:ィ尻ミ八 j:.:.:.:.:| ∨/:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.代ツ } /}/|:.:.:.: | えぇ…… / |:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.|`` く.ィ尻 j:.:.:.:.:| //八:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.| ' vン }〉:.:.:.:.; あの人たち、 |[ \∧/ ̄\ , /:.:.:.:.:.:.:; お父ちゃんの時は協力してくれなかったのに…… _/: : : : : :∧___ イ:.:.:.:.:.:.:./ / ‖: : : : : : : 八/}/}:.:.:.:.:.:.:/ / /|i: : : : : : : : : ∧\└―z/ /‖:|i : : : : : : : : : 人::::`、 / ‖八/: : : : : : : : : : 冫\ 、 〈=┛|:::::}: : : : : : __/{::::::::い\ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 突然の秦王長安入りは秦州の南陽王司馬保にも伝わった N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
697 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 01:56:49.76 ID:O8yTX6190 / :. ィ.;:.:.:.:.:.:.:ヽ イ:.:.:.:/-|/|∧:;、:.:.〈 リ:.:./ ● く!:,:.:..、 『晋書』『閻鼎伝』にはこうある。 l:.:.l ●/:./ ̄ vヘ - ノ:./ .南陽王司馬保は _,-+ 匸ヘ/V 懐帝の外戚の衛将軍梁芬・扶風郡太守梁綜らと共に皇太子擁立に名を連ねた。 ,《 ヒ⌒j 》、 l::\ l /‖::l .ただし、彼自身は長安へ赴かず、秦州の上邽にいたままだった |:::::::ト,Vイ:::::| |:::::::l介l:::::::| l::::::|人|:::::::l /\ ∧ {:.N∧ ___/∧', |\;,/|´:.:.:.:.:.:.{〈/ノ:}:.:ニ-_ / |/:.\|‐ァ、:.:.:.:⌒ヽノ:.:.:.:.:.:.∨ / /:.:./ / |:.:.:.:.:.:.:.:.:.'/:.:.:.:.:.:.:∨ /:.:./ / .∧:.:.:',:.:.:.:.:.'/:.:.:.:.:.:.:.i /:.:./,.-イ / V:.:.i:.:.:.:.:.:.|\‐r‐r 、 .:.:.:|/__ | //⌒V: |:.:.:.:.:.:.| ノ 私は諦めません絶対に。 {:.:.:.|/ハイ//ィ=、ヽ|:.:.:.:.:.:.|ノ‐'‐'‐i_、 . {:.:.: ' vリ トり } |:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:. |彡' 夢はきっと叶いますから {:.:.:.:{ ′ "" .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. /:.|i| . {:.:.:八 、 __ /:.:.:.:.:./:.:.:.:./ |/i| ∨{:.:.\ /:.:.:.:.:./:.:.:/ /i:i| 乂N `ー=≦//:./ ̄  ̄ >― /}  ̄ 厂 \ /. /-/ ‖ ./ \ /. /-/ /⌒ヽ/ /-⌒\ /. /-/ ′ / .//_-/. . . \
698 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 01:59:52.69 ID:O8yTX6190 / :. ィ.;:.:.:.:.:.:.:ヽ イ:.:.:.:/-|/|∧:;、:.:.〈 リ:.:./ ● く!:,:.:..、 l:.:.l ●/:./ ̄ vヘ - ノ:./ 涼州の張軌は長安へ使者を送っている。 _,-+ 匸ヘ/V ,《 ヒ⌒j 》、 .これで雍州・秦州・涼州は秦王支持で一応まとまった l::\ l /‖::l |:::::::ト,Vイ:::::| |:::::::l介l:::::::| l::::::|人|:::::::l , - 、 ,ィ ´.............................` ヽ 、 , 、 /..../............../......................................ゝ‐y'........\ /....〃................/...........l 、l、.............ヽ. ( }................ヽ /..../......./.......//l l.........|..゛...lヽl............}. ( }....................゙ /...‖.../......../l‖l |.........|__、| } }.........{ ゝl......................| ‖‖/..l.....イ´l/ ll|.........| ⌒lヽ| |.......l l ,{......................| ,'....| /...|__」 ' ゛゙ー ┘ ゙.l | |........|゙| イ{....................l {.......l'..|.....| l,'l_......}..'.....λ................,' |....,....└-:{._zx==、 ='""''z. }`‐l- 、/ {.................,' 私たちは晋王朝と共にありますよ l../......./l...| ‖.....} }'´A.......ヽ‖ {‖....,' ,'...{ ::::::::::: :::::::::::/,..イ.l /〃 ヽ.......l/ l...../ {......゛、 r‐ 、 ./'l.........}´, ' ゙、.....} {..‖ |...........゛、 ノ ' /.........l' l 、..} ゛...ll |...........| > 、 _ イ...........} } l...| {..| ゙|...l......|  ̄l l.......l / // l...} ヾ゙ l..,'l...| , ィ ´/ _ -イl......./l'`ヽ /イ' l.} ヾ ヽ l,ィ/ /⌒l l.../ /ヽ ′ 〉,、'、´゙ィ、 l| /゛'´ ̄ l
699 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 02:00:45.41 ID:O8yTX6190 【紀元312年冬 晋 雍州 長安】 ,.;'"~⌒' ノ⌒ヾ`'"~ ___ _ _,.,_,人⌒`'"~ (⌒'"~ ::::/|`⌒',=- ,_ _,. .、-ー'"~⌒ヽ⌒';ζ ~"`'ー- 'ヘ.,_,.ソ^ヽ.,ヾ、.,__ソ^`  ̄ ̄| :|`'"~ ~"'^(.,_,.ノ'"~`ヾ.,_ソ' : : : : | :| : : : : | :|n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n : : : : | n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n : : : : |:| : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : |:| : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : |:| : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : |:| : : : ____ _: : : : : : : : : : : : : :_.,.,.,.,.,.,.,.,.,.,.,._ : :____ : : : : : : : : : : : : : : : : : |:| : :/____/_|: : : : : : : : : : : : :.[二][二][二];| /__________/_ヽ.: : : : : : : : : : : : : : : : |;|コニ|| ,___||,||ニiニニiニニiニニiニニi|;;;;;=====;;;;|;;| || .|| ||ニニiニニiニニiニニi  ̄ ̄.: ̄7||'____||,||..ノ囮 ̄ ̄品品7.|;;;;| |;;;|;;|.| ̄ ̄ ̄"| ̄| ノ皿皿 ̄ ̄卅  ̄7. :―. : ̄7. :―. : ̄./_____/. : ̄7. :―. : ̄7. ̄ ̄ ̄7 ̄  ̄ ̄ ̄ ̄/\-. :/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/] ̄7. :―. : ̄7. :―. : ̄7. :―.  ̄ ̄ ̄ ̄\/| -[|三三三三三|]/| :―. : ̄7. :―. : ̄7. :―. : ̄7 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ 皇帝司馬熾はまだ存命だったが、 Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 長安では社稷宗廟の建設が始まった。 \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l:′ .だが、秦王が皇帝になるまでの半年の間に、この勢力でも問題が起こる ∧\ マ三ソ| .\ ./: : \\ ヾ-〃 ..∧ l; : : : : \\.り/: : :i
700 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 02:01:36.93 ID:O8yTX6190 ┌────────────────┐ │南陽王・大司馬 .司馬保 .│ │ .│ │衛将軍 梁芬 ..│ │京兆尹 梁綜 ..│ │驃騎将軍・雍州刺史 賈疋 ..│ │侍中 索綝 │ │安夷護軍・始平郡太守 麹允 ..│ │ .│ │太子・事 閻鼎 ..│ └────────────────┘ /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. .上は、秦王が皇太子になった時点での長安政権の主な面々だ。 : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ 梁芬と梁綜は安定郡の豪族で皇帝司馬熾の外戚に当たり、 Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 二人に賈疋・索綝・麹允といった雍州の郡太守を加えた顔ぶれとなる。 \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l: 秦王を連れてきた閻鼎は、 ∧\ マ三ソ| \ .太子・事にされて百官を統べたと『晋書』『閻鼎伝』は記す ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ / /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\ /:::: -‐ ´  ̄ ̄ ̄`ヽ:::::::::::::::::::::::、 . |:::/ ◎ ◎ ◎ |:::::::、:::::::::::ヽ l:::l ◎ ◎ ◎ |:::::::::|::::::::::::::| . |:::| __ ------ _ _ |:::::::::|::::::::::::::| . |:::|-‐:::::::;::::::;:::::;::::;:::::;:::‐-|::::::::::|::::::::::::::| ちょっと待った。 .|:::|:;-‐ヾ ^ ^ '´ '´ ´``!::::::::::|::::::::::::::| |::::|´ _ |:::::::::::|、::::::::::::| 確かに太子・事は太子府の長官だが、 .|:::| ̄二ヽ、 /- |:::::::::::||:::::::::::::| どう考えても百官を統べるような官職ではない。 .|:::|、ヾ弋ィヽ '__, |::::::::::|}::::::::::::::| |:::|、、` `‐'  ̄ ̄|:::::::::::|´`ヽ :::::| これが、艱難辛苦の末に太子をお連れした私への仕打ちか |:::| ` 、 ' ィ:::::::::::| /::::::| 〈|:::| / 、 ‐- ィ::::|:::::::::::|ヽ /:::::::::| |:::|/ />- ≦ |::::|:|:::::::::| 〉:::::::::| |:::| /::::/| l`/:|:::::::::| /::::::::::::| ||::::|、 /:/ i__ _ / |:|:::::::::|ヽ/:::::::::::::::|
701 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 02:03:28.03 ID:O8yTX6190 紀元312年冬 晋 雍州 長安】 ...::::::::::::::_,,..、、、、..,,_::::::::::::::.... /::::::.。* `` (ロ) ´"'+、::::::::\ ,.::::::l/(ロ) (ロ) (ロ)\l:::::::ヽ /:::::::l (ロ) _ (ロ) l:::::::::. /:::::::::|_ -‐.:::¨ ̄:::::::::::: ̄¨:::.‐- _|:::::::::: .::::::::::::|:::__,,、、、--=ミ:::::::;x==‐zz,,,,__:::|::::::::::| l::::::::::::|‐- _ `''´ _ -‐|::::::::::| |::::::::::::| ⌒\ / -- |::::::::::| l::::::::::::代打_フT卞、 |::::::::::|: . :|::::::::::::| `乂ー'ノ ` ーzzzzミ|::::::::::|:l l:|::::::::::::| `¨¨´ i  ̄ |::::::::::|::l やはり外戚が上にいるのはよろしくない。 l::|::::::::::::|. ,:|::::::::::|:::l . ル'|::::::::::::|ム /^|:::::i::::ト .l 京兆尹梁綜を殺し、 / |::::::::::::|:込、 ´ ` .仁:|:::::l::::| \ .私の息のかかった者を後任に据えよう。 \ |:::::i::::::|: : : \ /; : : :|:::::l::::| / l::/|:::::l::::::|: : : /i:i:〕h。 。rf〔:i:i∧: : |:::::l::::|\,1 .私こそが天下に大功を立てるのだ . l:〈 |:::::l::::::|: : /:i:i:i:i:i:i|  ̄ |:i:i:i:i:i:i∧: |:::::l::::| 〉l . i|l::\|:::::l::::::|: /i:i:i;.、--l |-- 、i:i:i∧|:::::l::::l/::::l i|l:::::::::|:::::l::::::|厶イ {/ `} `丶、|::::l|::::|::::::::::l i|l:::::::::l|:::::l::::::| i{ Vニ=‐─=ニ 7 |::::||::::|::::::::::|i . i|l::::::::::||:::::|l:::::| i{ V: : :† : : :/ |:::l||:::ハ:::::::::l|i . i|l:::::::::::| :::::||:::::|_j{ V: : : : :/ |:::||l:/ ヽ::::::l|i ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 閻鼎は自分の扱いの悪さに不満を抱いていたらしい。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 京兆尹梁綜と権力を巡って争った末にこれを殺し、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 後任の京兆尹に自分と共に西方へ逃れてきた撫軍長史王毗を任じた。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 自分が率いて来た流民の軍事力を頼りにしたのだろう ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
702 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 02:04:32.36 ID:O8yTX6190 ___ ...ィ:´;:::::::/::::::、:ヽ:::`::::..、 ,ィ:::::::::/::::::/:/::::::::':::ハ:::::ヽ::::\ /:/::::/:/::::::;:::/:::::::::::::}:::j:::::::::':;::::::ヽ /::::/::::/::::/::::::::|:::l::::::::::::::j:::イ:::::::::::::::::::::}. /::::/::/:'::::/:::::::;イ::i:::::::::!::/:/::!:::::::::::';:::::::::h /::::/::/:::!::::i::::::/ |:::|::::::::j/:/:::::i::::::::::::!:::::|::|ハ , ィ /::::/::/:::::|::::j::::/_ !::i、:::::/:/::::::::}:::::::::::|:::::|::i/|! , ィf7 /::::/::;:::::::::j;:イ/ ̄`ヾ::|ヽ/:/L:__j:ハ::::::i:::!:::::!::|/i! , ィf7 / /::::イ::::|::!::::::ハ:〈 ';| /:イ::|!:::/リ`ヽ::!::|:::::|:::!7i , ィf7/__ノ //ハ:::i::!:::::jハ{z=ュx` {Vハ::::|レヾ Vヽ!:::::!::|i::j/ィ ´ィ⌒ .少し我々も ´ {:::!:从:::!ィ´Y:Lj::「 /´ ヽ!zォアヽ、_ヽ:!:::::|::リイ, ォ f´_フ 規模が大きくなり過ぎました。 !::ハ::ト、:、:ヽゞ=' rァ‐y′ {!:{_j::癶 i:::::/ォ/ア彡´ ヽ{ 八 \{ ノ´、 ! ` ー′^ j;ィfア彡r‐ ´ .不要な士大夫を一人解体して下さい |::::ヾ!  ̄ ̄ ヽ. __ノ/ィ´T{:::::| j::::i::八 , -- 。 _ィ/::j::::八::::| |:::j/::::个:、 ヽ _ ノ (>´__,,ヽ::/:::i:::::i::::| |:/:::::::::j:::::iヽ.. _<r'二, j::::リ:::::i::::!. ノ':::::::::/::::::ハ `¨ , //f´_ノ ,':::/:::::::!:::| /:::::::::::/::::::/ ゝ、 rイ /´ ハ ォ ;:::/-==ニミュ、 _ r‐r y⌒ヽ /:::::::::::/广7 / /⌒ヽゝ、 { `ァ′ j:/_イ´/´ ̄ヽ ノ Y' /ノ ,ィ二}-=ニフム≠´_〈 ∨ /: : : : :〉、()∧{ {ー〈 / ──────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 侍中索綝と安夷護軍麹允は、これを権力を握る好機と見た。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 彼らは梁綜の弟である N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 馮翊郡太守梁緯・北地郡太守梁肅と共に閻鼎を除くべく謀議を重ねた。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 閻鼎が専権して大臣を殺したため、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ これを討つという名目で挙兵して彼を攻撃したのである _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
703 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 02:06:38.80 ID:O8yTX6190 【只今超速でお送りしております】 ||:.:/⌒\/ / / / | | ∨ ィ:::::::| / / , | |∨ |::::::::: | -=======-| | ∨ | |::::::::: | / / / .| | ._ \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/ |::::::::: | , ,__ _ 从| / ≧ < |::::::::| .| / ̄ ̄ ̄ 从__ / ≧ 閻鼎は西方へ逃げたとの事!! ニ=- |::::::::| .| ´ J勿 | - ≧ ≦ /::::::::| .| | 乂::::::| イハ /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\ :ィ⌒ヽ | 、::::::リ f:::::| | ., |:::::::::::| | ー .|:::’ , ' イ あのー |:::::::::::| | :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. 乂 l | |:::::::::::| | ' :.:.:.:.:.| | \_人_人∧从_人_∧_人_从_// ヽ:.:.:.:.: .| | | ) > ー| |≧s | | < 氐の竇首が閻鼎を誅殺ッ!> ..... | |三三≧s。 人 < ( ..... | | 三三三≧s。 つ ./ | /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^ ..... | | / | ..... | | ≧=- -=≦ | 从 \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/ ==/ \ /  ̄ ̄ | .| | ≧ < 〈 | .| 、 / ̄\ 从 | | | ≧ 閻鼎の首級が届きました!!! ニ=- ..∨ .| .| \ ,^\. ≧=- ' 从 , .| ≧ ≦ . ∨ ヽ | 〕 〕 / |\ /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 閻鼎は雍に出奔したが、 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } そこで氐の竇首という者に殺害された。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .首は長安へ送られたと『晋書』『閻鼎伝』にある `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ──────────────────────────────────────────────
704 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 02:07:28.37 ID:O8yTX6190 ., '::::〃::./::::::::::::::::::l:::::::::::ヽ ./::::::/::::/::::::::v:::::::::::::::|:::V:::::::ヘ /::::::/::::/::::::ノム:::::::::::::リ::::::\::::::::ハ ./:::::::/:::/::ラ`'''ト::::::::::::::/.V::::}:::::::::::l .,'::::::::f:::リシラ示、い:::::::/`*V::ル:::::::::| .::::::::::!:::fl .辷リ .V/ ィェミ,ヘル::::::::::l はい、何でしょう殿下? .::::::::::l::::|` ‐- = イ'''f 心リ Vr<:::::リ .:::::::::::|::::|,. ′` +~..ノメ>ミ三≧'''.< ./::::::::::::|::::lヘ ゝ _ ./イc-气 彡x ̄ ~ '' x /:::::::::::::::|::::.|::\ ,. イ::::::::::: ̄ . /., .,_ .\ シ:::::::::::::::::::|::::::レ乂> ‐ ラ"::::::::::::::::::::::::V.イ ~ ''''V .\ /:::::::::::__,,.>l::::::lv ≦vく `Y<.. _,,,,_::~:V / V:::::::, :,ハ /:::::::::x气ヽ: : : ll::::::l.V .ナ=.マ |: :ヘ / / `ヽ::V .′ ,! : ! i::::::::i :, , i /! .ト i ! .iニニ| | ! l i-、. |ヾ , ‐‐ 、 ! ! |::「:!」 | E | :, | ヽ \ ! j T!:|、_, ‐、 i}ヽ!笊ヽト、从 ィ示ュ\ l/ |::::::::/ /! l. ‘, 泛 弐ri ヽ V |:/ .l!__ 7. .! 炒 弋ツ ノ / / !' ノ 最近賈疋を見てないけどどうしたの? ./゚ヽ-、_ ′ :. " 、 ,, / _{/ ヽ._r、/ . //_/__Y i : > _ / /.:.:`.:._.:.:V.:.ヽ { ,ィ-∨ l l! > 。` . イ `i_ /.:.i.:.:.ヽ.、__,! i ゚, ヽ∨ l i ! ,! } / ̄`! / /{.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:゚,! . ! }!_ ∧∨ !ヽ! / / ノ、 .' / /∧.:.:.:.:.:.:.:.:.: i! <,! ノ_/! ∧∨ヽ _ /t〈 `ヽ-、_{ / /ノ.:.:.゚v.:.:.:.:.:.:.:.:!’, /.,ィ!_r'.:.:i.:.:j、 .∧∨ }_ 〉<ノ | ゝ‐ァkxz_〉,_,>t´ノ.:.:./.:i.:.:.:.:.:.:.:.:ト, ゚v ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 内輪揉めが終わったと思ったら今度は不幸が襲う N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
705 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 02:09:49.80 ID:O8yTX6190 │|‖┃│┃┃‖┃│┃‖│ │|‖┃│┃┃‖┃│┃‖│ │|‖┃│┃┃‖┃│┃‖│ \_人_人∧从_人_∧_人_从_// │|‖┃│┃┃‖┃│┃‖│ ) > │|‖┃│┃┃‖┃│┃‖│ < 賈疋将軍ッ!!? > │|‖┃│┃┃‖┃│┃‖│ < ( │|‖┃│┃┃‖┃│┃‖│ /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^ │|‖┃│┃┃‖┃│┃‖│ │|‖┃│┃┃‖┃│┃‖│ │|‖┃│┃┃‖┃│┃‖│ │|‖┃│┃│‖ │┃‖│ │|‖┃│┃ │ ‖│ || │ _ 、)ノノ | │ │| │ |i┴-、. | | | | │| └‐l l ,/、| | | │ _r―;rミ巛彡./ | これからじゃというのに!!! │ └ヽ/ヽ、|M|ノ | │| ミ`--へ/  ̄ . │ │|‖  ̄ ̄ │┃ ┃││ │|‖┃│ │‖┃│┃‖│ │|‖┃││┃‖┃│┃‖│ γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ │|‖┃│┃┃‖┃│┃‖│ | 賈疋殿は不幸な事故でお亡くなりに | ヽ__________________乂 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 『晋書』『賈疋伝』に曰く。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 皇太子擁立の後、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 賈疋は胡人の彭夫保の軍勢を攻めるも、ある夜に敗走して谷に落ちた。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ そこを胡人の彭夫護なる者によって殺害された ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
706 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 02:11:14.64 ID:O8yTX6190 【紀元312年冬 晋 雍州 長安】 ||:.:/⌒\/ / / / | | ∨ ィ:::::::| / / , | |∨ |::::::::: | -=======-| | ∨ | |::::::::: | / / / .| | ._|__| |::::::::: | , ,__ _ 从| / ヽ | |::::::::| .| / ̄ ̄ ̄ 从__ / | | |::::::::| .| ´ J勿 | - 、 .| .从 /::::::::| .| | 乂::::::| イハ | , / :ィ⌒ヽ | 、::::::リ f:::::| | ., |:::::::::::| | ー .|:::’ , ' イ |:::::::::::| | :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. 乂 l | そんなの本当にあるんだ |:::::::::::| | ' :.:.:.:.:.| | ヽ:.:.:.:.: .| | | ー| |≧s | | ..... | |三三≧s。 人 ..... | | 三三三≧s。 つ ./ | ..... | | / | ..... | | ≧=- -=≦ | 从 ==/ \ /  ̄ ̄ | .| | 〈 | .| 、 / ̄\ 从 | | | ..∨ .| .| \ ,^\. ≧=- ' 从 , .| . ∨ ヽ | 〕 〕 / |\ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 賈疋は勇略と志節を有し、 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 晋室を復興して正すのを己の任としたが、不幸にも転落してしまった。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .当時の人は皆、彼の死を悲しみ惜しんだ `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
707 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 02:12:06.83 ID:O8yTX6190 .,.斗<ニニ==ミs.,``〜、、 ,.イ>‐‐―- = .,_ .`ヽ、::::\ /"::::::::::/:::::::::::::::::::`丶、 .\:::::ヽ /:::::::/:::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::\ ム:::::ム /::::::::,::'::::::::/::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::ヽ ム:::::ム ..::::::::::/:::::::::::ム::::::::::::::::::::::::::/::::::::::i::::::ム ハ:::::::. ..::/:::::::/::::::::/l::::::::::::::::::::::::::メ!:::::::::::l::::::::ハ !::::::! ./:,ィ::::::::f::::/、 |:::,'::::::::::::::::/ |::::::::::::!::::::::::! !::::::: /,.' l:::::n、!:/. ヽ!::l::::::::::::::/ .マ:::::::::ル::::::::l !:::::::ル .〃 .!:/)リ.}」.f斧ミ、.|::l:::::::::::/-=ミ V:::::ム::::::::リ ム::::ム ‖ ,.イ//{"!|. 込リ'|N::::::::/ ` V/:::::::::マ /:::::ム 陛下が御不安なのは理解しています。 / メイ/,ゝl Yi! \/ イ示心、 /::::::::::/-v::::::/ / f//フ>.!` --イ,⌒\ .弋炒 i! ./:::::::::/"ヽ\:::/ 私索綝が大谷選手以上の _,.斗/ .j / ,.'/.≧',. ! ゝ、 Y../:::::::::/ シノメ:/ 多刀流で陛下をお支え致しましょう。 ./斗"ア’ ./"メ.j<三ム 、 ` 。.,,_,ノ'7:::::::::/ .,.イ:::/ _./'": :f:f メ.../ /;;;;;;;;;;;;;`ヽ _ /:::::::::/「./:::::/ .中継ぎ・抑え・代打・フロントもこなします ./:/: : :.:ム:い ,,.. イ! ./;;;;;;;;;;;;;;/:.:ヽ_ _,. 。rセ/::::::::::/:::!f::::::ム <: :.:.{: : : : : \.<=='//,;;;;;;;;;;;;,.': : :.xf’j. ̄ _,/::::::::メ!\::!!::::::ル γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ : : : : : V: : : : : : /:.ラ,イ ,;;;;;;;;;;;弁-チ''''k≦ニ'''''''''":/::::::/z";;,::i!::::::{ | さすがにブラック過ぎない? .| : : : : :__\: ,>"イx.,.' !;;;;;;;;;/: :./.:.:.:.:.:)チ: : : : : /:::/r'YxVム:ヘ::::ム ヽ_______________乂 ≦:~: : :>セ:.メ;/ノ/ .|;;;;;;;;;': :x''ヽ.<: :.い: : :メ/ム'ァ''tシム;;ムヘマ::ムミ : : : : /メ≧'":::/ l;;;;;;;'/.:.:./: : :,>ゞ;'/イ;;;;;;;ムi:~i:i:i:ム;;;ムヘマx::::::≧ミs、 >-‐ チ::::イ/:::::{ ',;;;;i.:.:.:.:.:/.ィ";;;;;;;;//;;;;;;;;;;;;;;;;ムi:i:i:i:i:ム;;;;;!:ヘ.V\<::::::::`ヽ、 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー このように長安政権は発足早々に柱石を失う事態に陥った。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } それでも即滅亡とならなかったのは、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 生き残った索綝と麹允が必死になって支えたためだろう。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 関中の飢饉と漢軍の攻勢に見舞われながらも、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 脆弱な長安政権を数年間維持したのは驚きに値する _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
708 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 02:13:18.04 ID:O8yTX6190 .′ ,! : ! i::::::::i :, i /! .ト i ! .iニニ| | ! l i-、. |ヾ , ‐‐ 、 ! ! |::「:!」 | E | :, | ヽ \ ! j T!:|、_, ‐、 i}ヽ!笊ヽト、从 ィ示ュ\ l/ |::::::::/ /! l. ‘, 泛 弐ri ヽ V |:/ .l!__ そういえば伯父様、 7. .! 炒 弋ツ ノ / / !' ノ 荀藩たちがどうしているか知らない? .′ :. " 、 ,, / _{/ ヽ._r、/ i : > _ / /.:.:`.:._.:.:V.:.ヽ l l! > 。` . イ `i_ /.:.i.:.:.ヽ.、__,! l i ! ,! } / ̄`! / /{.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:゚,! !ヽ! / / ノ、 .' / /∧.:.:.:.:.:.:.:.:.: i! ..::::::::::/:::::::::::ム::::::::::::::::::::::::::/::::::::::i::::::ム ハ:::: ヽ _ /t〈 `ヽ-、_{ / /ノ.:.:.゚v.:.:.:.:.:.:.:.:!’ .::/:::::::/::::::::/l::::::::::::::::::::::::::メ!:::::::::::l::::::::ハ !::, ./:,ィ::::::::f::::/、 |:::,'::::::::::::::::/ |::::::::::::!::::::::::! !::: /,.' l:::::n、!:/. ヽ!::l::::::::::::::/ .マ:::::::::ル::::::::l !::: .〃 .!:/)リ.}」.f斧ミ、.|::l:::::::::::/-=ミ V:::::ム::::::::リ ム::: ‖ ,.イ//{"!|. 込リ'|N::::::::/ ` V/:::::::::マ /::::: 聞く所によれば、 / メイ/,ゝl Yi! \/ イ示心、 /::::::::::/-v::::::/ 荀藩様は司隷の開封におられるとか。 / f//フ>.!` --イ,⌒\ .弋炒 i! ./:::::::::/"ヽ\:::/ _,.斗/ .j / ,.'/.≧',. ! ゝ、 Y../:::::::::/ シノメ:/ 殿下の所在をお知らせしてあります /斗"ア’ ./"メ.j<三ム 、 ` 。.,,_,ノ'7:::::::::/ .,.イ:::/ _./'": :f:f メ.../ /;;;;;;;;;;;;;`ヽ _ /:::::::::/「./:::::/ ./:/: : :.:ム:い ,,.. イ! ./;;;;;;;;;;;;;;/:.:ヽ_ _,. 。rセ/::::::::::/:::!f::::::ム <: :.:.{: : : : : \.<=='//,;;;;;;;;;;;;,.': : :.xf’j. ̄ _,/::::::::メ!\::!!::::::ル : : : : : V: : : : : : /:.ラ,イ ,;;;;;;;;;;;弁-チ''''k≦ニ'''''''''":/::::::/z";;,::i!::::::{ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } だが、長安政権の体裁が整う頃には、天下の状況にも変化があった N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
709 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 02:14:14.80 ID:O8yTX6190 ○壺関 ト、_ 〇鄴 〉 并 州 | ``ヽ、_ 【魏郡】 ,/ ○長子 / ``ヽ、 内黄 _,/ 〇 `‐-、 _,,ノ′ 蕩陰× `, ○ _,,,-‐´ 東武陽 l 「 【汲郡】 ,' / ○ 【東平国】 ,! 【上党郡】 l 朝歌 /黎陽/ 頓丘 【東郡】 ( 〉 黄橋〇 ○ i´ ○/河 ○鄄城 `ヽ、 / ヽ/ ○ ○濮陽 〇廩丘 【山陽郡】 `ヽ、 _,,,,,,-‐'′ 【河内郡】 / 白馬 `‐-‐´ ,-‐'´○東燕 昌邑 司 隷 _,-‐'i´ ○延津 【済陰郡】 ○ ○ ,_ 河橋 温 ○懐_,,,-‐'´黄 `-、 定陶 ```‐-,, _○ ○ _,,,-一'´ ×官渡 ○陽武 ○封丘 兗 州  ̄`゙~~~´ 〇滎陽 !倉垣 ,-、 ◎洛陽 ○ `○、 陳留 【陳留国】 / / _,,,_ ○ 【河南尹】 中牟 ●/ ○ / (_,/ `ヽ 河南 _,,..-‐- 、,_ ○密 ,,-一開封 ○雍丘 ,,-‐′○蒙城 ○ ('´ ○輪氏 `、 ,/ ヽ 【梁国】 新城 ``'''‐-、,,_ `‐-‐'''´´ `~~`ヽ、 ,,_○圉_,,-‐′ 梁○ _,,) 〇陽翟 ×洧倉.--′`´○陽夏 蕭 ,,,_ ,ィ´【襄城郡】 ○許昌 【陳国】 ○ ,/ `~´ ヽ ○ 【潁川郡】 譙 ,/ 魯陽 ) 襄城 ○寧平 ○ 【沛国】 ,,/ ○ ``'''i 豫 州 ○陳 ゝ, 荊 州 ) 【南陽郡】 / 南頓 〇宛 ○ ○項 【汝南国】 安城 ○ ○新蔡 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 時間を永嘉五年の秋まで戻す。 \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l: 閻鼎の追手から逃れた荀藩らは開封に移った ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ /
710 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 02:14:51.52 ID:O8yTX6190 【紀元311年秋 晋 司隷 開封】 | ̄ ̄|| | ̄ ̄|i | ̄ ̄|| | ̄ ̄|l || ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄| ̄ ̄| ̄|| l| ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄|l | ̄ ̄|l | ̄ ̄|| || ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄|| | ̄ ̄|| | ̄ ̄|i  ̄i ̄ ̄|゙ '' ̄i ̄ ̄|| ̄! ̄ ̄;/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ゙̄ヾ ̄| ̄ ̄|i ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄  ̄ ̄| ̄ ̄i`~ ̄| ̄i| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i ̄  ̄| ̄;゙|i ̄ ̄l! ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄i ̄ ̄|| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~`l  ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i、 ;|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″| ̄  ̄i ̄`~| ̄ヾl; ̄ ̄l| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄| ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄ ̄ `、 ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄! ̄|| ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾi| ̄ ″| ̄ ̄i| ̄!,,| ̄ ̄i| ̄! ̄ ; :|: : : : : : : : : : : : : : : i ̄| ̄ ̄|| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄l | ̄~~i ̄ ̄| ̄ i ; ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄_ ': : : : :l: : : : : : :.|:./: : : : : :|: : :|: :|:.:l: :゙.: :゙ : : : l : : : : l: : :|:.: : : :|,': : ::': : : :l : : l: :l: :!: : ゙..:|: : l| |: : : : :|: : :|:|: : : :! : : :': : : ,' : : :': :}:.:|: : :.|:.:.|: : ハ l: : : : ,' : : |:l: : : :|: : ,' : : :/: : :.,':.:.,':.:|r≦Lrr‐' , : : : ,';;: : :|;;|: : : |: /_:_:-─/: :/从ィチうリ | ハ: :/;;;;: : :|;;;l: : : V:∠≦乏ミ Vソ' ::::| お兄様。 ,' : :./;;;;;: : :.l:{ヘ: : : 代乂しソ :::::| /:./:/;;;;;;::;;::::l;;ヽゝ: ハ ` `" ' ハ:::! このような小城に何があるのです? /:,:';/;;;;;;;:::;;:::::|;;;::::∧: : :. .イ|:::::::. /:/ /;;;;;;;;::;;;::::: |;;:::/ヾ. : :.、 ‘’/:::∧:::::::. ,:': / ;;;/;;;;;;;;;:;;;;::::::〃:/\∨ : : ハ≧=‐r-イ<:/ V:::::. ../:::';;;;;;;;;/;;;;;;;;;;;;;;;::::/::::∧ ヽ: : : ヽ ハ|ヽ >、 V:::::. ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 開封。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 春秋時代以来の都市で N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 戦国時代には魏の首都大梁となったが、秦の天下統一時に荒廃。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 以降、近郊の陳留が栄えた事もあり、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 隋の大運河が建設されるまでは、特に目立たない場所だった _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
711 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 02:15:28.14 ID:O8yTX6190 |:: : /:::::::::|:::::,':::::/::::::::::::::::::::::::|:::::::| :::::::::|:::::::::::::::|! |:: /:'::::::::::!:::,':/::::::/:/:::|:::::::|: :.|:::::::|:::::: :::|:::::::::::::::|l |:/:::|::::l:::::|:::|:::、///|: :!:!: : :|:.: |:::::::|::::/::::|:::::::::::::::|:! ,イ/ヘ:::l::: !::>rz、>、.ヽ:!:!V:::|: :;|:::::::|:/| ::::|:::::::::::::::|:| /|:ハ Vト、::::|:::ヘ夊うメミト|::|、!/ |::|:::!::/ V::ハ::::::::::::|:| このあたりは交通の要衝。 /|:::ヽ l ヽ:::::| `''─ `ヽ! !:::::::|r|/ニニVニV:::::::,': ! . / |:::::`ー: |'\ | /У::| ヘ夊ソ_.ノ}/:::: /:,' 行台を置き、四方に檄を飛ばすには絶好の場所だ。 |ハ:::::::::. /' ∧::| /:::::::/:/ | V::::| :. .' ヾ ク::::::/:/ .俺たちにできる事をしよう |::::| :. / ///|/ |ハ:! 丶 // / |\ \ ──- .ィ´|' |......\ \ .イ|:/ / ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::. .ィニ7.............≧..、 \__ <.-≦|、 / : /:::::::::::/:::::/:::::::::::|::ヽ::::::::::::::::::::::::. .. /;;;;;;;{...................../ヽ、__/、ヽ......!;;;,、 ,: .:':: :/::/::::::/::/:::|:::|::::|:::|:::::゙.:::゙.:::::::::: ゙. /;;;;;;;;;;;;;;ヽ............../ /..| |......ヽ ヽ...|;;;;;;\ |:|:::|:::::|:::|_/!:::!:::::!:::!::::l:::|: ::::|::::|::::::|::.. | l |:|:::|:::::K:|:::/|:|:::::|゙、:≧‐-:|:::|::::|::::::|::::::::*::| ヽ从ヽ:kチ≧ミヽヽ::ゝヽ_:::::从::!: :|:::::ハ::::*::l |ヽ| 込ソ` 牛茶トミ_::::/:/※::::,' |::::;; 込ソ ノ' }:::,':/7´:::::,' ,'::::;;;; ′ ,':::::/イ::/:::::l どこまでもついて行きますよお兄様 ,:::::;;;;;;;;,、 、 ,'::::/:/V::::::::l ,:::::;;;;;;;;;;;;;\  ̄ _...イ/:::/:/ヘ7:::::::l ,'::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`;;,,-:::≦_..-ァ:::/::/ヘ7 :::::::| ,':::';;;;;;;;;;;;;;;;;;;//イ >< /:::/ Yヘ7 :::::::::| /..::|;_>‐≦// /|/;;;;;ヽ /::::,' |ヽ{ :::::::::::| ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 次に荀氏兄弟の記述が現れるのは永嘉六年二月になる N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
712 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 02:16:31.11 ID:O8yTX6190 【紀元312年2月 晋 幽州 薊】 : : : : : : : : : : : : : : : : : : :\_ ..-−―― -- .. .,:.-−――−- . _ : : : : : : : : 、.: : : : : : : : : : : : ヽ. : : : : : : : : : : : : : : : :、:,ィノトー'=≠ゝ'、: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 、_ヽ._、ハ!:〃イ:./.彡:j.ト,: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ィ=`´ /.:人、{、!:{:.,//.:ノノイ/'/イ_; : : : : : : : : :_;.ィ≦゚ 、Yミミ〔`゛゙"´~`彡ィ:/ゝ '.`ヽ: : : : : : :≧, `ヽヘハ≧z、!_!,ィ≦_};ハ' ≧: : : : :ー=, 、ヾミ `゙゚'{~゙}、'`゚´ミイ ゝ : : : :/イ ヽ 、ゞr,_<'__>_,、ミ) ミイ 詔勅()には余に承制を行えとあった! : : : :アイ ヾ、`,三、´,ィメ' 冫 :/ーくイ ゝ'''''''''''7´ケ ヽ_ .仰せ()に従い、 : : : :>,゙ ヾゝヽ_.ノ ノイ′ ミ< .荀藩を太尉、荀組を司隷校尉に任命しようではないか!! : : : :⌒入从 从‐、 ,ィ-7ハ ゞ、( : : : : : : :ソレ、ヾ乂 , i人リ_/__ヽ__},从 ,′ ト,ゝ ´ ̄ ̄`ヽ寸从爻、リイ '.リ二二二},乂、 i.:、{ 从ソ: ! YΞニ=Y从ィノΞr=yΞム从、ヾリ斗从イ'.: : ゝ、,、,、,、,、人、三三三三Ξ{0.:::}三三ΞYV!ノィ.: : : : : 人メ _、ヾ三≡=<<弋ノ>>=≡三≧ 、: : : : : ゝ /Ξ三≧、ニ三Ξ{{ヾ┬´'}}三三≧ァァテ≧、: : : ) ,ニ三/⌒ \ニニニ='Ξ|||Ξ'ニニニニ〈〈ノ<ニ/\: ゙ .{ニ三!∩ニ(_)゙\三三 |||三三三三{ とィニ/ 晋 大司馬 王浚 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 『晋書』『懐帝記』の永嘉六年二月の記事に曰く。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 大司馬王浚が天下に檄を飛ばし、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 承制するよう詔勅を受けたとして荀藩を太尉に任じた。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 『晋書』『荀勗伝』では弟の荀組も司隸校尉と任じられ、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 『晋書』『王沈伝』に荀藩に従っていた面々が官職に任じられた記述がある _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
713 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 02:18:23.46 ID:O8yTX6190 【紀元312年2月 晋 揚州 建鄴】 / /乂乂ヒ込-丈乂乂乂心 ヽ /乂乂斗、乂乂乂砂⌒ヾ乂乂 ', //乂/ ∨乂∨ Z乂ハ .', ,',ハ乂 从从 |乂乂l从 从}乂乂リ ヽ ,',乂メ}ハ- 、ハノ乂乂ト、∠´ハ,{乂乂/ .\ ,' ',乂イ イセュ 、乂乂/ィ戒リ} ヾ〈 ヽ ` .石勒が揚州を狙っています! ,' /イ | | |ヽ処リヾイ" ゙a'} / | |乂\ヽ | ヾヽ //ツツl 从| l レ イl乂乂∨l l .諸軍を寿春に集めなさい!! /77ッッ| |从ヽ ┌ー 、 .ソ / })|)|)|)|)ハ.| イィイイ | |ヾヾヾ\ ヽ-‐' .// / /ヾヾヾl__,,,-ーー 、 ィ-、 ___レ 从 l lヾヾィイヾ |ヽ-イ /// //'"´ ィヽ ヽ _ ーーーーー辷= ///フフフフヾヽ / ソ ツ { ヾ', |ヾ{┌  ̄ ̄二}8二辷 プ" / { 丶- 、-ーー二 ̄ ̄/ イ"´´ イ// レ´ イイイ辷ニニ/ //ぐ< ヾト l彡 |'"ヽ / ',8 / | ヽ フ, / ..ィ | ||レイヾ丶辷ニニイヾヽ ィ===-ーーー'" o〇l ヾイ _ ィ 8o l ,' _ヾ_ __ 7イ ヾヾヾ/// l \イ二/ / o%_二 ̄ 8% .| /⌒ ̄ ヽ __ イ } ヽ 〈 トトィィ | | |__ / / o〇く ヽイ ̄ ̄}∞o。 8o /l / /フ / /、 _', ヾヾヾト ///| / / /o〇゚゚/ `ヾ辷 ̄ヽ ̄`ヾ〇o8。 / /` "/ 7 ̄ ヽ ̄ヽ / ヾl ヽミミミl ll |ヽ / / /"´ / / _\_ ヽ8 / / ___>イ"´lヘ` lー-゙ イヾヽヽ// / / / ,' '{ ̄  ̄ー-8ニ__/ ` ヽ< \ | ヽl ト ミ シ / / / l \ \ /⌒\ ', / / | / { ', ',`ー----ッー、 \ \ ', / / | 人 ノ ヽ ', / ハ ーー"´`ヾ ヽ\`ーヽ .':, / / l/ `'''-,―''"´ `'''ー----', / ハ ト、 `''''''フハヽ ',`´_/ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー これまた同月。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 『晋書』『懐帝紀』によれば、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 琅邪王司馬睿が四方に石勒討伐の檄を飛ばした。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 先に紹介した石勒の寿春侵攻に対する動きだが、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 背景には今述べたような要因が絡んでいたわけだ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
714 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 02:20:14.98 ID:O8yTX6190 【紀元312年2月 晋 揚州 建鄴】 _____ . ´ ` / ___ r―‐- . \ / /r┐`ー'^ ゝ' o \ /o `¨ (`Y´) r‐==ミヾ `、 : r‐'r‐ヘ 〈 〉 |⌒ト ∨ ハ | |〈 |{7´ YLノ|\|_厶 }|o゚ | `、 | |く( |{∧___{⌒´ 〉/○ i:}|_,ノ `、 | ∧゚ oト ○ .〔 〕 |\ | ∧__/i __ | {f}f}、 | | i 〔 〕人 < ノ .イ: / |\ ー=ミミミY苅≧, ノ^| /f}f}\〈\ __ / :|/..┐ :| 〃彡ミミヾ洲メメミ 〉 |:∧ |\∧ '.辷____,,..彡'|=|'|/ ー=イ彡〉⌒ `´ ⌒ {! / \|\__,f‐|「∨ //´|=|ニ=- /、乂彡' (・ )`i i´( ・)} -‐=ニニr'⌒ー┐ .厶斗ir。ニニニニニ=‐- 〃 彡⊂⊃ 、_,、_, ⊂⊃ キタ――(゚∀゚)――!! /ニニニニニrf \ `二V´}ニニニ゚ir。ニニニニニニニ /ゞニニ乂从 (_ノ 人 /ニニ\ニrf∧ `マ,ノ_,.ニニニニニニ%ニ/ニ/ニニ . { {!、 > _ イハ} .//}ニニニニ%。o 〉 }::/____)。o%¬冖'^∨ニニニ| . 人 _ ,.イ//  ̄ `ヽ /ヾ、 }! ,.:.:/ニニ{:∨ニニ} ̄`V7∧ニニニニニニニニニヽニ/ニ| /><V. _/7 Y _ ンヘ /.:.:|ニニニ∨=/`¨¨7f=〉.:.i:.ニニ/ニニニニニニニ/ニ:| . // \/⌒∨ `ヽj!/.´∨^}′ヽ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 事実上の三者連合。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 彼らは河北・中原・江東で、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j それぞれ自身の裁量で官吏の任免を行うようになる。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 琅邪王陣営はこれを大義名分に長江流域へ勢力を拡大させてゆく ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
715 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 02:21:40.36 ID:O8yTX6190 【紀元312年2月 晋 江州 柴桑】 /\___/ヽ /'''''' '''''':::::::\ . |(●), 、(●)、.:| 華軼様。 | ,,ノ(、_, )ヽ、,, .::::| . | `-=ニ=- ' .:::::::| 現在帝都洛陽への道は断絶しているため、 \ `ニニ´ .:::::/ 今後貢献の類は建鄴へ輸送するようにと琅邪王殿下は仰せでした。 ,,.....イ.ヽヽ、ニ__ ーーノ゙-、 : | '; \_____ ノ.| ヽ i 近々官吏の任免についても殿下から沙汰があるでしょう | \/゙(__)\,| i | > ヽ. ハ | || V////´ 、 ─- 、ヽ'///// . V/// イ 、 ヽ 、 ヽ\// У / { ヽ \ ヽ 、 \ヽ // / \ ト |ヽノヽ\ ヽ', ' / 〃 斗‐ ´ヽj \j`ー-、`ヘ } 、 |/ イ | ´,, =≠ ミ =≠=ミヽ }ヘ /!ハ 詔勅を見せて下さい。 .|i | !〃 笊ハ 笊ハ ヾ .ハj/ | ヽ |i | l八 弋ぅソ 弋cソ ノ,' i | \ 話はそれからです |i | 小 ' ハ | i ヽ ヽ |i | |.ム __ ム' | | \ \ /人ト. | ゝ. (  ̄ ) 人i /.| i、 ヽ } . /´ || \ > . . イ ,.ノ⌒! / .ヽ } / ノ !ハ ヽ r‐┴‐≠≦¨ヽ´ / /ヽ ハ jノ Vヘ ヽム「¨ T´ ̄ // 厶イ }/ } / }〃\ \ ! r┴‐ 、 / jノ | ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } しかし、野心を見せ始めた琅邪王を嫌う者もいたのである N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
716 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 02:22:32.01 ID:O8yTX6190 _________________ィ‐' ̄`ヽ | |::::::::::::::::ヽ | |::::::::::::::::::::\ | |:::::::::::::::::::::::::\ | |:::::::::::::f \::::::::} | 続く .|:::::::::::::| ゝ::::| | |::::::::::::::ヽ ∨ | |ー:、::::::::::ヘ | |::::::::::::::::::::::ヘ_ |_____________________ |:::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、 \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、 ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´ | | ヾN ゞソ ゞソ// 続きは日を改めて。 | | >:´|、 - ,|`:< | | |::::::::| > イ |::::::::| .お疲れ様 | | >-、\! !/::,-< | | /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、 | | l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::! | | /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::| | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::| ヽニj } \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::| 〈:| |V }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::| |:!.|:\ ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::| |:!.|::::::`ー':::/ / |::::|:::::::::::::::::!:::::! |:|_!:::::::::::::::/ / |:::::!::::::::::::::::|::::::| |::::::::::::::::::/ / .!:::::!::::::::::::::::|::::::l |::::::::::::::::/ / !:::::|::::::::::::::::|:::::::! !:::::::::::/ / |::::::|::::::::::::::::|::::::::!
717 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2022/10/01(土) 02:28:59.98 ID:2UMQfvJB0 お疲れ様でした。 司馬越の扱いを見れば、バカ正直に晋室復興を目指して権臣として粛清されるより、 地方で割拠した方がお得と考えても不思議では無いですね……。
718 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 02:47:45.82 ID:O8yTX6190 【>>713 と>>714 の間に入ります】 【紀元312年初頭の勢力図】 .,、 、-' ヘ ,r'`ー-、_;_, /´ / r'´  ̄ヽ, 【王浚】 ,r'´ r' r‐ } { ,.、_ノ _"7 / / r' / 'ー'´ ./ ノ (劉琨) ヽ ' { 'ー、 r'‐-,_,_ィ_ } /ヽ_r' _r'´ { 劉聡 r-'´ 曹嶷 r' `ヽ } ノ }'ー' { { r r' '´`ー-, ヽ / ノ r' \ 'エ_,.-‐'`ー―‐'―= ‐' .,  ̄ ̄`ー‐'―'´ (傅祗) 【荀藩】 > 劉曜 ,ヘ' ヽ 石勒 r-v'γ ヽ ハ_ ィ-v __ゝ、 `{_,、 【】()は晋王朝系 王如 ,、_ r' `,=-、 `' r' {__'ィ } ,. -――'´`ヽ (山簡), _,.r'【司馬睿】 __/` _/ ヽ ,/ ヽ ノ `^ー'`> ,. :-:.' ー ' ¨ :.ゝ.、 _ィvー'´ (王澄)Z、 / `ー-,r' } ,.:´: : : : : : : : : : : : : ヽ. r-‐'´} {`ヘ } ,.': : : : : : : : : : : ',: : : : : : ヽ、 'ー'`" `ー' r、} ,':.:;':.:.:;'.:.:.;'.:./.:;'.:.:|i:';:.:.:.:.:.:.::`、`ゝ (華軼) ,':.:.i:.:.:.i:.:/i:.:/i:.:ハ:.:l:i:.:.i:.:i:.:.:.';.:.:', /イハ:!:.:.:l:/ i/ ノノ ノリリハリ:!:i:.:.!:.l i/!:.:!:.:.;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;l:.!:ハ! ∨|:.:.! ノ/i/ノ この時点では、司馬炎の血筋の者は消息不明だった。 ヘ!:| ノ!/′ ヾ!>ー- ´`-- <イリ そこで、司馬睿・王浚・荀藩は互いに承認し合って正統性を持とうとした (;;;;;ソ⌒) ̄`´ ̄(⌒ヽ ヽ;;=;;/__,,、_/;;`ソ 〉;;;;;;;;ソ:/A.i:l;;;;;;!′ く;;;;;;;;;;;;i;!;;;;;;;;i;!;;;;;ゝ i、__,,/ !、__,,! `ー'′ `ー'′
719 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/01(土) 06:54:18.39 ID:WQP7m9Eq0 乙 ちょっと落ち着いたらすぐに内輪揉め うーん人間って感じ
720 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/10/01(土) 07:08:10.44 ID:T5m6vjNw0 乙でした。恐るるに足らずとは虚勢張っていたとは。
721 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/01(土) 09:28:20.69 ID:H23mzklu0 乙、節子これ世紀末救世主やなくて世紀末救世死や(白目)
722 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/01(土) 14:09:05.94 ID:O8yTX6190 【>>701 修正】 【紀元312年冬 晋 雍州 長安】 ...::::::::::::::_,,..、、、、..,,_::::::::::::::.... /::::::.。* `` (ロ) ´"'+、::::::::\ ,.::::::l/(ロ) (ロ) (ロ)\l:::::::ヽ /:::::::l (ロ) _ (ロ) l:::::::::. /:::::::::|_ -‐.:::¨ ̄:::::::::::: ̄¨:::.‐- _|:::::::::: .::::::::::::|:::__,,、、、--=ミ:::::::;x==‐zz,,,,__:::|::::::::::| l::::::::::::|‐- _ `''´ _ -‐|::::::::::| |::::::::::::| ⌒\ / -- |::::::::::| l::::::::::::代打_フT卞、 |::::::::::|: . :|::::::::::::| `乂ー'ノ ` ーzzzzミ|::::::::::|:l l:|::::::::::::| `¨¨´ i  ̄ |::::::::::|::l やはり外戚が上にいるのはよろしくない。 l::|::::::::::::|. ,:|::::::::::|:::l . ル'|::::::::::::|ム /^|:::::i::::ト .l 京兆尹梁綜を殺し、 / |::::::::::::|:込、 ´ ` .仁:|:::::l::::| \ .私の息のかかった者を後任に据えよう。 \ |:::::i::::::|: : : \ /; : : :|:::::l::::| / l::/|:::::l::::::|: : : /i:i:〕h。 。rf〔:i:i∧: : |:::::l::::|\,1 .私こそが天下に大功を立てるのだ . l:〈 |:::::l::::::|: : /:i:i:i:i:i:i|  ̄ |:i:i:i:i:i:i∧: |:::::l::::| 〉l . i|l::\|:::::l::::::|: /i:i:i;.、--l |-- 、i:i:i∧|:::::l::::l/::::l i|l:::::::::|:::::l::::::|厶イ {/ `} `丶、|::::l|::::|::::::::::l i|l:::::::::l|:::::l::::::| i{ Vニ=‐─=ニ 7 |::::||::::|::::::::::|i . i|l::::::::::||:::::|l:::::| i{ V: : :† : : :/ |:::l||:::ハ:::::::::l|i . i|l:::::::::::| :::::||:::::|_j{ V: : : : :/ |:::||l:/ ヽ::::::l|i ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 閻鼎は自分の扱いの悪さに不満を抱いていたらしい。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 京兆尹梁綜と権力を巡って争った末にこれを殺し、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 後任の京兆尹に自分と共に西方へ逃れてきた撫軍長史王毗を任じた。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 自分が率いて来た流民の軍事力を頼りにしたのだろう ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
723 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/01(土) 17:14:14.60 ID:QzKPXGyn0 乙です 胡人側も内輪もめはあるのに漢人側の内輪もめは即勢力壊滅に発展しちゃいますね 流れが悪いよ〜
724 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/01(土) 18:57:08.73 ID:tT70Oc2H0 張賓の視野角が広すぎるがよくもまぁこんな人材を引けたな石勒は この混迷した情勢でほとんど間違えてない
725 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/02(日) 11:06:04.29 ID:Mf/3OMLao 乙です 石虎がケンシロウなら冉閔や慕容恪とかどうなるんだろ
726 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/02(日) 15:08:39.44 ID:qVGg+FUp0 >>1 乙ー。 ジャギ郭黒略が石勒軍の癒し担当みたいになっててほっこり。
727 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/02(日) 23:11:48.58 ID:T+xSJJcJ0 乙です 石虎のAAが意外すぎるww
728 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/03(月) 03:13:46.54 ID:al8suCWR0 まぁ国難に際して団結しろ、足の引っ張り合いをするな、離反するな ドサクサで成り上がろうとするな、地方切り取って勝手にするな、って言うと 曹操・劉備・孫一族にも跳ね返ってくるし 人間がそういうものだからこそ乱世の群雄割拠の物語や英雄譚があるわけだしなぁ
729 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/03(月) 20:29:10.89 ID:UHO3zFVw0 世紀末感溢れる昭和北斗の石勒軍団の中に、一人令和のウマ娘の仏図澄がいる異物感よww
730 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/03(月) 21:34:12.02 ID:57/TS4dX0 でもゴールドシップってボーボボに置き換えても言動に違和感がないと言われるぐらいハジケてるからね 北斗神拳の使い手に混ざっている鼻毛神拳の使い手・・・うん、異物感が吹っ飛ぶような気がするww
731 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/04(火) 00:06:53.26 ID:KAtmcEBG0 何かプリキュアの世界に範馬勇次郎がいるような感覚だわww 北斗軍団とゴールドシップはww
732 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/07(金) 20:21:29.47 ID:PsNxIpkv0 仏図澄の生年が真実なら仏図澄の幼少期にはまだ諸葛亮が生きてた事になるが それだと仏図澄は張華と同年齢になるとか
733 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/08(土) 07:11:41.00 ID:2hviqAl4o 実は親子2代説
734 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/08(土) 10:32:20.15 ID:wzyRI77p0 石勒と出会った時点ですでにかなりのジジイだったらしいし 少なくともまだ蜀が健在の時期に生まれた最後の三国時代の人間の一人なのは間違いない 同時期に成漢にも劉備に出会ったとかいう怪しい奴はいるけどね
735 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/08(土) 19:56:54.33 ID:yislD94T0 ゴールドシップ(本物)、今は種馬として悠々自適の生活を送っているという話だが、 引退するまで故障が無かったという話を聞くと、体調管理にもの凄く繊細だったのかも知れぬ
736 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/08(土) 20:35:42.51 ID:2Zvy9XwOo このスレに何の関係があるんだよw それに繊細なんじゃなくて人間の言う事聞く気ナッシングで滅多に本気出さなかっただけってのは有名な話でしょ
737 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/09(日) 21:53:04.01 ID:JCXtYuo60 今の太平洋戦争をリアルタイムで知ってる世代と似てるかもな 蜀がまだある頃の三国時代を知る世代がいなくなりつつあるっての
738 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/10(月) 06:13:17.34 ID:lf867geho 桓温が蜀に攻め込んた時も諸葛亮のとこでお茶くみやつてたってジジイおったな 仕事場(丞相府)か自宅かはわからんけど
739 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/14(金) 00:05:29.12 ID:BCC/dS/X0 周瑜の面汚しが逮捕されたか……。 まず間違いなく美周郎のあやかりネームだろうに(捕まったのは女性だが)。 >>736 「桑田が高校野球で本気を出さなかった(出すと身体が壊れるから)」という話を連想してしまう。 やはり無事これ名馬なのだ。
740 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/14(金) 19:54:24.55 ID:y7UznWHR0 拓跋部事実上の創始者の拓跋力微なんかも100歳超えるまで生きてたな ちなみに諸葛亮の兄諸葛瑾と同じ歳になるけど
741 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/14(金) 22:12:48.70 ID:AgUOa7W60 【やっぱり阪神はセ界のエンターテイナーでしたね】 ____ / \ /\ キリッ / (ー) (ー)\ / ⌒(__人__)⌒ \ 史上最大の下克上。 | |r┬-| | \ `ー'´ / 10月30日まで矢野阪神が見てぇよ ノ \ /´ ヽ | l \ ヽ -一''''''"~~``'ー--、 -一'''''''ー-、. ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) ) (⌒_(⌒)⌒)⌒)) ____ /_ノ ヽ、_\ ミ ミ ミ o゚((●)) ((●))゚o ミ ミ ミ /⌒)⌒)⌒) :::::⌒(__人__)⌒:::\ /⌒)⌒)⌒) .フラグ乙www | / / / |r┬-| | (⌒)/ / / // | :::::::::::(⌒). | | | / ゝ ::::::::::/ 3死四球と2エラーで5失点して逆転負けとかwwwwww | .ノ | | | \ / ) / ヽ / `ー'´ ヽ / / .史上最大のお笑いだおwwwwwwww | | l||l 从人 l||l l||l 从人 l||l バ ヽ -一''''''"~~``'ー--、 -一'''''''ー-、 ン ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) ) (⌒_(⌒)⌒)⌒)) バ ン - - ──ー - -、 /i ,.-‐''"´ \ i\ l \_/ _,, ,,_ ヽ、_/ l l ::::::/ ━━ ━━ ヽ::: l さすがに今日は阪神勝つと思ったんだけどなあ。 ヾ_,;;;l , , , l;;;__ジ | i ̄i ̄i ̄i """ | なんやあの守備 .l . ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ .l ` 、 /⌒⌒i /⌒ヽ / `/ | | \ / ※続きの投下は10/19(水)の22:00頃投下予定です
742 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/14(金) 22:37:03.72 ID:PdbA/isCo おう、来年は岡田だぞ、漲ってるで暗黒が
743 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/15(土) 00:52:36.49 ID:5ActcpUq0 終わってみれば燕軍の圧勝でしたね……。 来週を楽しみにしています。
744 :以下、VIPにかわりましてVIP警察がお送りします [sage]:2022/10/15(土) 03:10:08.49 ID:iy07Gh9Y0 VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
745 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:10:28.74 ID:f1qH2Gze0 【>>715 の続き】 【紀元312年2月 晋 江州 柴桑】 ,辷ー-<ニー''"´ ̄ ̄``ミく ̄~汲 廴. γ´ 丶乃' 廴 /==─- ヾ -=彡゙、 . /弋_! ノノ_\∧ハノ/_Vj j 琅邪王の命令無視して .ん、_,j! ャ彳( ヒ_] ヒ_〉) j,ハノ ゆっくりするとか許されるんですかね? Υ' iY `ГI ''' ,__, '''「Ι . 」, !ゝ_| | 丶_ン′ } i| /\ __ ヤ И . |__j イ_j! 厶 ´ ミ ヤwИ|Nj{≧=‐-- --‐''.´ N{ / / \ . / /, / / ヽ // // / / / ハ ヽ ー 、 . / : /⌒ ´/ // / ’ } }//// . ,' :}イ z=ミ、 `ヽ、} .: |// ′ .:.{.{ r:::リ ァ=ミ、 从:/ ´ :} . / ; :‘ `" r::::Y リ:/ /| / /{ :{ ' 辷ン' /イ:. :. :| 詔勅を見せてもらわないと話になりません ' 从.:.:人 〃リ } | }l:从 i /小 .:.:.\ ` . イ`¨{ /| |:| | |{ 乂 /γ`¬ァiチ ノ\ | :从 |{ | { | ヽ,/∧ ィ}ン´ ,ノ |/ | { 八| }厶/´ /ヽ / {乂 /′ . | /, /// ´ .:! jノ ンノ ' {l{ .:‘, ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 『晋書』『華軼伝』に曰く。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 華軼は自分が洛陽から派遣された身で、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 寿春の都督の管轄にあるため、洛陽陥落前から琅邪王の命を拒否した。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 江州の郡県の多くが華軼を諫めたが、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 彼は耳を貸さずに「詔勅を見たい」と言うのみだった _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
746 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:11:25.66 ID:f1qH2Gze0 `ー-{ ノ 涂中 `ーr‐' ̄ ○ ,.--------- r―'´○寿春 ,「○建鄴 ○京城 ,.----'´ ̄ ./ ○新息 _/ . /○姑孰  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ○合肥 __{ ○弋陽 | ○六安 横江○|○牛渚 } ̄ー' ̄} | .∧∧∧∧ `ーv'○東興 ./ (揚 州) ∧ ∧∧∧∧∧∧ `ーr―' ̄ ∧∧∧∧∧∧ 濡須口○} ∧∧∧∧ r' ∧∧∧∧∧∧ _ノ ∧∧∧∧ r―' ∧∧∧ 皖○ _,.-‐' >-―‐、 ∧∧∧∧ | | ○\_ | | 武昌 . ̄| ○尋陽 _r‐'´ /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ ヽ _/ /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ 'ー-、___イ●彭沢 r…―- ..,,_/ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: イ ● \ :::::::::::''´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l 柴桑 _>、_::::::ヽ、 :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l  ̄i `丶、:::`丶、_: :::::::::::::::::::::::: ト、 (江 州) .| ! iハト、 i、丶、___` ー--::::::::::::::::\ ○豫章 .lハノ!イ仄ゝヽ ナアi`ー-=....,,,____,,.ゝ |'、`┘ '^i下心!ハj ,ハ! |/\ 、 ゞ-イ // 西隣の華軼がこんな態度なので、 ☆ ' r‐i> ‐rァ='7.イ´ 琅邪王は州境の彭沢に揚烈将軍周訪の軍勢を駐屯させた \ ⌒ヽ、,.ヘ.::´:::ハ \rイ ,.ィヘ.:::::ハー- 、 └攵アト=ヘ、::::ヽ ::::::\ / 〈::::::::::::\:::::::::::::::::l 〉―ァi'´ \ :::::::: | . /_ア^'┘ `ヽ、::j └ ′ `
747 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:14:32.19 ID:f1qH2Gze0 【紀元312年2月 晋 揚州 姑孰】 ! 、ヽ )\._____ / , i , ィ .l l 、ヾ,シ'´::::::::::::`ヾ /l i/::;;| /冫';:::::::::, , :::::\/\シ′ /三'::,::'::, イ:: ::/\::: ::::ヽ三\ 周訪将軍。 f三〃:::/ノ |:;::/ `ヽヾ::::弋!l三三ゝ ,.ィ\{イ::! ● j;ノ ● .l::::人::!;三/ヽ、 聞けば彭沢に駐屯されるそうで。 /:::::::::∧::l⊃ 、_,、_, ⊂⊃::ソ::::ハ/!::.丶\ フ:::/⌒ヾ./:;ハ ゝ._) ィ'::;:'/⌒i |::iゝ::: 丶 .ひょっとして戦になるのでしょうか? ヾ;:'\ / ̄ 7,>,、 __, イ!;:;ヘ、__∧ ゞ ヾ::ノ / .//`、 l l(_)// |;/ゝ__彡/,. ハ `ヽ、//、 {⌒`y´⌒}'ヽ, / ノ∨ `ヽ. ` ‐`lニニニニl´‐ ' ヽ/ィ´:.:..,,:.:.:.:ソ ___ ....-―‐-:::¨ ̄\ _ / ̄ ̄\ /::::_<ア:::::::::::∠{::\:::: |::::::\ヽ::::< ̄`ヽ 晋 著作郎 干宝 /´ ̄/ ::: /≧" \::`¨|::::|:::|:|ヽ} ̄`ヽ .//:/:::|:|ミ /\_」::::|:::|:|::::::. //:/ |:::〔! ー' ,.≠┐|:::/:::|:|:::::::| 華軼殿は誠実に天下を憂えていて、 i/|:ハ::|::::||`¨ イc心 } |イ|::/::|:::::::| 人の制御を受ける事を望まないために揉め事が起こりました。 .{ .从:::|k芯 r .ヒ少 ̄)|j/ :!:!:::::/ |::(:iマ}ノ^`""""´ i!::::::|:|/ 我々は仲違いしているのに、 |:::从 iァ⌒ヽ ,j|::::/}' 今また兵に州境を固めさせては間隙を広げるだけでしょう 八::::::|>` _´ ィ升|/ヽ \トNゝ_「in厂}} ̄}} { ri―く ,リj { {{ {{ 7 ̄ ̄/ヽ 晋 揚烈将軍 周訪 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 周訪は西へ向かう途中の姑孰で著作郎の干宝と会った。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } この際になされた会話が、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 当時の江東の士大夫たちの本音だったのかもしれない。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 江州刺史としての華軼は州の豪士と友好関係を築き、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ その統治を慕ってか流亡の士が江州に集まっていたという _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
748 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:15:16.06 ID:f1qH2Gze0 ....-―― v ――-....... < ̄ ̄ ̄:::>ァ:::´/ ̄ ̄ ::: |:::::::::::: ̄ ̄ ̄\ヘヘ´ ̄ ̄::\ >:::::::::::{{//:/:::/ ̄::::ヽ::|::::: z≦| :::::::\::::\}__<⌒ヽ /´ ̄ ̄ .//:/::::::/:/乏≧ミ:↓≦幺t|:|::::::ヽ::\:::.:ヽ ` j/;/::::::/:::| |:|:::::::::|:::::::|:::\:. /:/:!::::::ハ:|:| |:i!::::::::|:::::: | :::: |:゚。 .|:/:::!::::::|从{ 从\:::i!::::: |:::::|:|:::| .|:|::::|:::::||  ̄ ̄ ̄\ / ̄ ̄ ̄Z::::::|:::::|:ト;:| .|ハ:::|:::::|| ャチ芹芯ミ r才芹芯ミv|:::::::|:::::|:| j! Y:::从 {r'― } {r'― } /イ:::::::|::::ハ! 私は本来、尋陽に駐屯するべきでした。 |::::::=( 乂z少 ) ⌒ ( .乂少 )∩ト、ハ/ |:::::::∧ ー― ' ー (\∧.Z/ 長江の北であれば北方に備えるだけで、 八::: |::人 〈 ̄〉 \\} }}} 華軼殿に疑いを持たれずに済んだかもしれません ヽ|从个::... ....r くj/Y ヽ.| r<从:| ≧=≦ |ル\ ヽ| | __.ノ〃〃`¨ii TT ii¨´ヾi Y j | r<: : : : :∨ リ ,リ .| | {{ 从 { / ̄`i /: : :ヽ: : : : \{{ 〃 | | ヾ }}人{ ト、 ./: : : : : :Y:∨: : :>┴く~| |~>┴<: : { }/⌒リ: } /: : : : : : :.∨: : : : : : : : :.:.| |: : : : : : : : V{! V:ハ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 決して評判の悪い人物ではなかった。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j とはいえ、事態は一触即発の所まで来ていた ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
749 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:17:42.78 ID:f1qH2Gze0 【紀元312年2月 晋 江州 柴桑】 ´ {//,>'" `ヽー 、 / ゞノ ヾ/} ' , ,イト、 V | |/レ∠イ /ハ{ V , | | _,.斗ミ,`ヽ } }l , | | 乂'ク ` -/ 八 , | | " (r` / 琅邪王は私心で動いているだけではありませんか。 } ヘ | レ{ 、 / , レア竺ミヽ |\ __ .イ ' 周馥殿を討っておいて、 /´ ヽ丶{ ヽ , 晋王朝への忠誠なんて言い出すのは道理が通りません / } `, }ヘ // l } v、 レ'^ ’ | , ヾ}、 ,: l `ヽ〉ノ⌒!_ , , ヽr7´ } /:::::::::::::::::::::::::::::::/" { 〈 /⌒ く r‐- .,_/::::::::::::; / ̄ヽ;:::::::| __.) `''ァ-ァ'"´, ' ヽ:::| ゝ_, '"ソ二ハ二`ゝ- ヘ 、_ _ ゞ!._ 、'"ヽ, '´ ,' ; `"''‐-=ブ、_,:::::"'''- ,, 華軼様! ヽ_/i. /!ヽ 人 ヽ ! ヽヽ'ァ' '" <、 ',. /__,.!/ ヽ( 、!__,ハ、/ )`; ,!i; 夏口の陶侃様が琅邪王につくという噂が流れています!! ヽ )V (ヒ_] ヒ_ン ) レ / イ ) V i '" ,___, "'( r ( (,.人. ヽ _ソ ,( ) `、 )ハ > ,、 ._____,. ,,. イ;(( ) ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 端的に言えば、 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 華軼は味方を討った琅邪王を信じられなかったのだろう。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .だが、事態が悪化するにつれ、江州の郡県が動揺し始めた `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
750 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:19:42.80 ID:f1qH2Gze0 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ 陶侃の甥に当たる陶臻は華軼の属官を務めていた。 Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ \ヽ、 _ , イ!::/ ところが彼は病気と称して叔父の下へ戻り、 / ヽ{ ト、ヽ l: .暗に華軼を見捨てて琅邪王に味方するよう説いた ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ / ,..::::⌒ヽ:::Y'r、::::∧:::::::::::ヽ:::、:.、_〉:::::::::::::::\ /::,..::::::::∧::::::{::::M:::|::|::}:::::|:|::::ヽ::}/、-、:::::::::::::\ /イ:/:/:::::/:::: ,|:::|:::::、 }::|ム斗}::::::::∨_}::::`ヽ、、::::::::: //:/:::::/:::'::/:|:::ト、:::∨::}从ィtォミY:::Y'.::::::::::::`\::. イ:::::{/:':::::,|::::|::|-{-ト、'、:::∨,イ_)刈 }l:::,::::l:| 、::::::::::::::::: /,::::/::::|:::/:{::::{::| ィ_フ芹 〉、::、弋zソ /:::::,::}' \:::::::::::::: いや、それはさすがに人としてどうなんや。 /イ::::::{::::::{/{∧从::、弋zリ/:イ `\ /イ:::::}:l 、::::::::: /:::::::::::::::从 |/|\}`\ ´ ` __ /:::::从 \::: だから私は /:::::::::::::::::/ |/八::::込、 ´ イ{:::/ 華軼殿を裏切る気はないって叱って送り返したんよ /:::::::::::::::::/ // \::从> _,..イ-、l:/ ´:::::::::::::::::::,: // }\}//{⌒∨ //() 〉 :::::::::::::::::::/ ,イ/ 「 }/() 〉〉/ { {//\ :::::::::::::, / / ,. -―マ、()/イ: :、:|/\/()/}ー--、 ::::::::::/ / / / } }イ: : :/_`ヽ、: : :、}} :. 晋 揚武将軍 陶侃
751 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:20:25.24 ID:f1qH2Gze0 【紀元312年2月 晋 揚州 建鄴】 /\___/ヽ /'''''' '''''':::::::\ . |(●), 、(●)、.:| | ,,ノ(、_, )ヽ、,, .::::| 殿下。 . | `-=ニ=- ' .:::::::| \ `ニニ´ .:::::/ 夏口に駐屯する陶侃様が帰順の使者を送ってきました ,,.....イ.ヽヽ、ニ__ ーーノ゙-、 : | '; \_____ ノ.| ヽ i | \/゙(__)\,| i | > ヽ. ハ | || ィi〔 ≧=- ィi〔ィi〔 { ィi〔=ミ \ / :/ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ム \ j{.:/‐r‐v‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ム ∨ / i{ {:‐:| /}‐ ‐ /⌒Y‐ ‐ム v: ∨ / ‖iシ:!′‐ ‐:{_/_,ハ‐ ‐ ‐}: W v∨ ‐=‖,イ/ i∨‐ ァ'77zj}:‐ ‐/: :|ム (: ヽ 陳敏の乱での活躍は聞いています。 ⌒j}:| : :!`ィ'゛ 乂シ〕Ii<,' :| \ { j}:レハ 、 // i:\_j :! :{\! 陶侃を奮威将軍に任じ、 ':/ム ´ j{:j /{⌒ミ⌒i {\{ 甥の陶臻を私の属官に取り立てましょう ⌒ ` -=≦i{ノイミ}〉 /\{i\{:v r‐≦i:i{:i:i:i:i:i〕iト⌒`'<:〉 v /‐ }i:i:i: {::\:i:i:i:i:iハ \}\ /≧≦i:i:i:i:i{:::::::\:i:i:i:i〕iト 〕iトi、 ヽ ./:i:i:i:i:i:iハ:i:i:i: {:::::::: : \:i:i:i:i:i:i:\ \:} ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 陶侃は怒って陶臻に華軼の下に戻るよう命じたが、 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } あろう事か陶臻は東へ向かい建鄴の琅邪王に帰順してしまった。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .これを琅邪王は陶侃が帰順してきたと受け取ったらしい `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
752 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:23:13.78 ID:f1qH2Gze0 【紀元312年2月 晋 荊州 夏口】 ___ ____ /:i:i:i:i:i:i:i:i\ _____ /∠__⌒ /:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iv ´:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:<:i:i:i:i:i:i:i:i:i\ .::i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i}:i:i:i:i:i:i/⌒:i:i:i:i:i:i:i:i:ヘ:i:i:i:i:ヘ:i:i:i:i\ /:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:/:i:i:i:i:/i:i:/:i:i:i:i:i:i:i:/:i:i:i:i:i:V:i:i:\i:i:i:i\ /:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/:i:i:i:i:/i:i:/i:i:i:i:i:i:i:i:i{i:/:i:i:i:i:i}:i:i:i:i:i:V ¨⌒ _/:i:i:i/:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:/:i:i:i:iVi:i:i:':i:{i:i:i:i/i:i八{:i:i:i:i:i:}:i:i:i:i:i:i:} '⌒¨¨ア:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:イ:i:i:i:i:i:i:i:|:i:i:i{:i:i{:i:i/i/-‐''{:i:i:i:i:八i:i:i:i:i八 /:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:/i:{:i:i:i:i:i:i:i:i|:i:i:i{:i:i{:i/}/灯う八i:i/:i/:i/i:/ _/:i/:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/:i:i:\:i:i:i/^|:i:i:i{:i:i{/八 {:( Vi:/}/}:/ ⌒7:i:i:/:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:/:i:i:i:i:i:i:i:i:i:{ |:i:i:i{:i八 ヒリ 乂 / . /:i:i:/:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i八:i:i:i:i:i:i:i:i:i:、 |:i:i:i{i:i:i:i\u / なんでや。 ///:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/:i:i:i>、:i:i:i:i:i:i:i:i:|:i:i:从{¨⌒ ':i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/:i:i:i/⌒\:i:i:i:iミ八:i:i込 < y .けど甥を見捨てるわけにもいかんし、 .::i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/:i:i:i:/ _ミ \{:i乂: ::.. / あらぬ疑いを招くぐらいならいっその事…… i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/{:i:i:i/ ___ / 八:i:〈  ̄ |:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:{:i:i/ /ニニニニニ=- 〈_ \〉 |:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:{i:/ , -=ニニニニニニニニ\ |:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:{/ /-=ニニニニニニニニ=-_ |:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:{ {ニニニニニ=-/  ̄\=-_ |:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:{ 、-=ニニニ/ ̄/-=ニニニ\_〉ヘ |:i:i:i:i:i:i:i:i:\{ }-=ニニ':::::::'-=ニニニニ=- 、〉
753 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:23:49.87 ID:f1qH2Gze0 【紀元312年2月 晋 江州 柴桑】 \__人_人从_人_人从/ _) (__ ) 華軼様ッ!! (  ̄ ̄) ( ̄ ̄ r─‐- 、 ´  ̄ ̄ ̄ 、,, -‐──ァ /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\ V////´ 、 ─- 、ヽ'///// . V/// イ 、 ヽ 、 ヽ\// У / { ヽ \ ヽ 、 \ヽ \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/ // / \ ト |ヽノヽ\ ヽ', ≧ < ' / 〃 斗‐ ´ヽj \j`ー-、`ヘ } 、 ≧ 琅邪王の軍勢が動き始めました!!! ニ=- |/ イ | ´,, =≠ ミ =≠=ミヽ }ヘ /!ハ ≧ ≦ |i | !〃 笊ハ 笊ハ ヾ .ハj/ | ヽ /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\ |i | l八 弋ぅソ 弋cソ ノ,' i | \ |i | 小 ' ハ | i ヽ ヽ |i | |.ム __ ム' | | \ \ そんな! /人ト. | ゝ. (  ̄ ) 人i /.| i、 ヽ } . /´ || \ > . . イ ,.ノ⌒! / .ヽ } / ノ !ハ ヽ r‐┴‐≠≦¨ヽ´ / /ヽ ハ jノ Vヘ ヽム「¨ T´ ̄ // 厶イ }/ } / }〃\ \ ! r┴‐ 、 / jノ | jノ / -ヽ }ヘj≧=≦ヘ/ | | { ヾ | | , 、 | | ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 陶侃は華軼に与するのを止めたと『晋書』『陶侃伝』は記す N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
754 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:26:28.93 ID:f1qH2Gze0 / :. ィ.;:.:.:.:.:.:.:ヽ イ:.:.:.:/-|/|∧:;、:.:.〈 リ:.:./ ● く!:,:.:..、 と、あるのだが、実態は単に陶侃が琅邪王に寝返っただけに思える。 l:.:.l ●/:./ ̄ vヘ - ノ:./ 甥に怒ったにも関わらず、 _,-+ 匸ヘ/V .華軼に味方せずに琅邪王から将軍位をもらうなど行動が支離滅裂だ。 ,《 ヒ⌒j 》、 l::\ l /‖::l 恐らく陶侃の伝を書いた者が忖度して、 |:::::::ト,Vイ:::::| 仕方なく寝返ったように話を捏造したのかもしれない |:::::::l介l:::::::| l::::::|人|:::::::l ⌒ア:i:i/:i:i:i:i://:i:i:i{:i:i:i:ハWハ:i:i:i}:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:V∧:i:i:i:i:i:i:i:i::. __/:i:/:i::i:i:i:i:i:i:i:/:i:i:i:i:{:i:i:i:iV''V:i:i:i:}:i:i:i:}:i:i:i:i:V:iV∧:i:i:i:i:i:i:i:i:\ ⌒¨¨ ア:i:i:i/:i:i:i:/:i:i/:i:i:i/i:{:i:i:i:i:{ }:i:i:i:八:i:i}:i:i:i:i:i:}:i:i:v }:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:\ /:i:イ:i:':i:i:i:/:i:i:i:i:i:i:i/i/{:i:i:i:i:{ }:i:i/:i:/i:/}:i:i:i:i:i:}:i:i:i}/:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i\⌒ __// /:i:i{:i:i/{:i:i:i:{:i:i:/i/八{:i:i:i:V:i:i/:i/}/ }:i:i:i:i:i八:i:}:i:i:i:i:i:i:i:i:i:} ¨⌒ ⌒¨´ /:i:i:i:|:i/:i|:i{:i:i{:i/}/-‐'八:i:i/:i:/}/`ー-八:i:i:i/:i:i:i:i}:i:i:i:i:i:i:i:i:i:| ':i:i:i:i:i|/{i:i|:i{:i:W笊示ぅ V:i:i/ ィぅ示笊V:i:i:/:i:八:i:i:i:i:i:i:|:i:| 史家の人、そんな気ィ使ってくれるかなぁ? ::i:i:i:i:i:i:i:i:{:八{:i:i:{ {/::(_ /i:人 {/::::(_ 八/:}/:i}i:i:i:i:i:i:i:i|:i:| /:i:i:i:i:i:i:i:i八:i:i:\乂 乂ツノ/⌒\乂rツノ:i/:i:i:i:i八:i:i:i:i:i:i:|:八 うち、寒門やしなぁ .:i:i:i:i:i:i:i:i:/:i:i∧:i:i:i从 , , , , ,⌒7:i:i:i:i:/:i:i:i:i:i:i:i:i:i| ¨⌒ ,:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/:i:∧/二)、u ..::i:i:i:i:i:'{i:i:i:i:i:i:i:i:i:八 /:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:/ /:乂个: . (`"") イ:i:/i//八:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/, ':i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/ <二アニニニ}> <{ニ}/}/ヘ __/∧:i:i:i:i:i:i:i:i:i:/, /:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:/ ─┤V//_ノ {`ア////}ニニ\:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/, ,:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/  ̄}ニV〈 /////-=ニニ}:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/,
755 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:27:12.10 ID:f1qH2Gze0 【紀元312年2月 晋 揚州 彭沢】 ノi:V.:.:/.:.:.:.:/.:.:.:.:.',:丶.:Vハ:i:i:へi:i}i:i/ <i:i:i:/.:.:':/.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.}.:.:.:.:Vハ ∨i:i:i:i:iV ⌒7:/.:.'.:.:.:.:.イ.:.:.:.:.:.:.八.:.:.:.}.:.:',\(⌒ //.:.:i.:.:i.:/ {.:.:.:.:.:.:i ⌒∨:}.:.:.乂 \ __ //:.:.: l.:.:{⌒八.:.:.:. {ィぅたV.:.:.:..:.:\⌒ヽ〉_ ':/.:.:.:.:'{.:. ィチて_.:.:.、乂ツ}.:.:.:.'.: i.:.:.<\<⌒ 華軼は水軍で出て来たか /.:.'.:./.:八.:.:Yvツ , ⌒ ''ノ.:./.:.:.:}.:.:.:.:\⌒\ __ /.:./ィ.:.:.:.'.:.:.:\乂'' ⌒7.:.:.:.八.:.:.<⌒. . . . .<⌒ //⌒}/}.:.:.:./.:.个: . ` ィ/.:.:.:../.:.:.V.:.ハ. . .、 . .\ _{. . . . . . ..八.:.:{ィ. .}.:r‐:}≧<_人.:.:.人.:.:.:.i.:.:.∧. .ハ '}. . \ ,,、、、、、、、__ ノ/. . ''. . . .: .: .⌒乂彡}i:i:i:i:i:i/i:i:八}.⌒ア.:{.:./.:.:V. .}/八. .: , .:;:;´;;;;;;;;ッツ'⌒ヽ、「 ⌒7. . {. . . . . .: .: .: .: 彡:i:i:i:i:i<:i:i:i:i:i:i:ノ. . .{.:.:.:.y.:.:.:.ノ. . .: .: 人 ,.〃´ ̄`´ `ヾ;} ノ.:i. . .',. . ゙. . ⌒).: .:(ニ=- -=ニニニ{ィ:_人.:./.:./. . . . ./. .( ,〃 ,、、‐;;;ミシ;:;、 ⌒人. . .}. . . . ヽ.:(.: .: .:〉=--=ニニニノ.: {.:.:.:.Y´.:}. . ノ:(.: .人 /:;' ,、-‐‐、 j {彡'r。‐、`゙゙i;:ヽ、 };:;ミ彡´,.ィェァ`ゝ `ヽ ̄` `ト、ヾ 晋 左将軍 王敦 、_ノ;:;;', ´ ̄ ,:;:.::.:`ヽ j;:;:;:;:`ヾ ゞ;:;:;:;{ `ニ゙゙゙´,,,、、、,;ミミヽ; ハ.:.:.:ゞ _ノ/ハ;:', r;;;'゙゙,. -===‐' ト、ノ;::/ ィイ; い;;:;! ゙゙´、 _..,. -‐‐‐ー' j!;:;:;:/ 何、舟戦なら我々に分があります ゞ;ヽj;:;:゙、 ,、、、;:;:;:;:;、 __ノ;:. :.`ヽ '´ ヾ;::;:;:{ ,,... _ ノ;:;:;:;:;:; . :. :. :. :.: .: ノハ ̄`ヽ ,.ィイ;;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;: ;: . :. :.:ィイイ ノ \ ,. '´ `ゞ;:;:;:;:;:;ノノノ;:;:;jiki.:.:.:.:ッツツ'´,.イ V´ ,. '´ { ``ゞ;:;:ィイイィイ´ ,. '"´ノ V´ 晋 揚威将軍 甘卓 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 永嘉六年。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 王敦・甘卓・周訪らの軍勢が江州刺史華軼を討伐 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
756 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:28:39.54 ID:f1qH2Gze0 \__人_人从_人_人从/ . | ::::::::::::> <::::::::: | _) (__ . { :::::;. ´ / / lヽ. \ヽ:::: } ) 華軼様ッ!! ( ∧〃 . / / _r<\ ハ;ノ  ̄ ̄) ( ̄ ̄ ′ .:./ /|: r‐ミ¨ヽ\} ` ミ _ ‘. /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\ / .:/ / }: 人ー ゝノ¨ 、 Y゙\.:} . {/ : .:| / ∧ /て二 .  ̄ } \_ / :. .:|l ,ー― 一' `ー…イj :´⌒ト .__ . 〃 : } |:f ,斗≠ミ z≠ミ. { .: 乂:. ` ″: :. l | 。V::ツ ´ V::ツソ }-- ミ \ 私が不徳だからでしょうね :. } |:. リ xxx xxx 〃ソ|:. |l`ヽ.:.: ` : ヽ . 小. .' 从 :込. ' 厶'.:l |:. || ‘< _ .: ノ / :i .:イ 乂 :{.:.ハゝ. _ ..イ :|リ{ :ノ| ,,≦¨ー.:.:... / . //} | リ'| :| .:廴ゞ: _七≧ ..´__ ィ〔 .: _/厶斗\ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/ /' リj/ j|γ´ 〃 __ー 、 {ミーrイ 厂.: ´ /.:≧ < ノ ′ |f: / ー ヽY ト. 《 }:. Y {:. ≧ 友軍の裏切りです!! ニ=- . 丿 _,/ ,一 >ソハ仗ぐ< } .: ≧ ≦ . { / f ノ´ ノ/ } 介 ` ) /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\ } ノ.人 /} 、/ ノ/ .:`ヽ \.:.:/ \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/ . / / ヽ八 o } :. ', ヽ ≧ < / / :. ソ : :j : ,. i ≧ 衛展・周広隊が寝返った模様ッ!!! ニ=- . / イ :. _ノ| .: .: ..:ノ ′ | ≧ ≦ /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 華軼は水軍を率いて迎え撃った。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } しかし、前江州刺史衛展・豫章郡太守周広が N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 王敦軍に内応して彼の軍勢を襲撃したため兵は潰走。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 戦場から逃走した所を斬られ、首は建鄴へ送られた ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
757 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:29:24.23 ID:f1qH2Gze0 【紀元312年春 晋 江州 豫章】 , .:;:;´;;;;;;;;ッツ'⌒ヽ、 ,.〃´ ̄`´ `ヾ;} ,〃 ,、、‐;;;ミシ;:;、 /:;' ,、-‐‐、 j {彡'r。‐、`゙゙i;:ヽ、 .こんな事が起こるのが戦争だ。 };:;ミ彡´,.ィェァ`ゝ `ヽ ̄` `ト、ヾ 、_ノ;:;;', ´ ̄ ,:;:.::.:`ヽ j;:;:;:;:`ヾ 主義も名誉も尊厳もない。 ゞ;:;:;:;{ `ニ゙゙゙´,,,、、、,;ミミヽ; ハ.:.:.:ゞ _ノ/ハ;:', r;;;'゙゙,. -===‐' ト、ノ;::/ 殺す奴がいて、殺される奴がいるだけの事だ ィイ; い;;:;! ゙゙´、 _..,. -‐‐‐ー' j!;:;:;:/ ゞ;ヽj;:;:゙、 ,、、、;:;:;:;:;、 __ノ;:. :.`ヽ '´ ヾ;::;:;:{ ,,... _ ノ;:;:;:;:;:; . :. :. :. :.: .: ノハ ̄`ヽ ,.ィイ;;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;: ;: . :. :.:ィイイ ノ \ __ ,. '´ `ゞ;:;:;:;:;:;ノノノ;:;:;jiki.:.:.:.:ッツツ'´,.イ V´ \ ノ: : : __: : : : >一┓ ,. '´ { ``ゞ;:;:ィイイィイ´ ,. '"´ノ V´ /: :-=ミ:.\\:/=Y=ミ\ /:/: : : : : : :\:ヽ 辷リi: :ヽ ヽ /:/i: : : : : : \: : :ハ Y{: : : Vノ ノ:イ: |: :{、: :.{ヽ:/斗ミ: : 弋}: : :\ _ |: :|i八_\ヽ 伐zソ: : : :ゞイ: ハ⌒ |: :|l: : :x=ミ⌒ }ハ : : |:从: :乂 さあ、次は荊州だ ._ |:八: : : :ゞ' 、 _ ' / }: 从/ ーァ:.、_ / 7⌒ゝ{ 〉: \个=--- '≦:/< >:i廴_ . / vr{ \: {≧=ー{ニノイ< 弌 ⌒〉:}ミ、 / | }八 \ Y/´ > > /⌒: :人 , | |\ r'V{/\__彳 < / Y: : : / ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 琅邪王陣営は荊州への道筋に当たる江州に進出。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 王敦は豫章を根拠地とし、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .甘卓・周訪に陶侃を加えた軍勢を率いて荊州攻略に乗り出した `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
758 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:30:54.95 ID:f1qH2Gze0 _________________ィ‐' ̄`ヽ | |::::::::::::::::ヽ | |::::::::::::::::::::\ | |:::::::::::::::::::::::::\ | |:::::::::::::f \::::::::} | 王與馬、共天下 |:::::::::::::| ゝ::::| | |::::::::::::::ヽ ∨ | |ー:、::::::::::ヘ | |::::::::::::::::::::::ヘ_ |_____________________ |:::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、 \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、 ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´ | | ヾN ゞソ ゞソ// 「王と馬、天下を共にす」という言葉がある。 | | >:´|、 - ,|`:< | | |::::::::| > イ |::::::::| .王導と王敦が琅邪王を支えて | | >-、\! !/::,-< 晋を中興させた事を意味する言葉だ。 | | /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、 | | l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::! それが顕著になったのがこの永嘉六年の事 | | /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::| | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::| ヽニj } \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::| 〈:| |V }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::| |:!.|:\ ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::| |:!.|::::::`ー':::/ / |::::|:::::::::::::::::!:::::! |:|_!:::::::::::::::/ / |:::::!::::::::::::::::|::::::| |::::::::::::::::::/ / .!:::::!::::::::::::::::|::::::l |::::::::::::::::/ / !:::::|::::::::::::::::|:::::::! !:::::::::::/ / |::::::|::::::::::::::::|::::::::!
759 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:31:50.18 ID:f1qH2Gze0 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 以降、琅邪王氏は東晋における序列第一の豪族となったのは有名だろう。 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 次に中原の豪族と陸氏・顧氏の旧呉の名族が続き、 \ヽ、 _ , イ!::/ .その下に他の旧呉の豪族や寒門の家柄が置かれた。 / ヽ{ ト、ヽ l: ∧\ マ三ソ| \ 八王・永嘉の乱を経ても、勢族と寒門の関係はそれほど変わらなかった ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ / , - ─-. /:::::::::::::::::::::::.ヽ /: /⌒ー- ‐'⌒ヽ:\ /: / ',:::::\ ー彡:::/ ___ 、 / ___ l::::::::::`て_ <:::::__::! ヾt-,`ミ} l彡,-テヾ|::::::::::::> 》{ ハ:|  ̄ |ヽ ̄ }'⌒)::ゝ 所詮俺たちは下働きよ。 ./ ̄ヽ::::`i _,==.___ r'::〉 /⌒\ / ソ::::::{《彡二二二、ミツ,}::彡 ヽ 周玘の奴が謀反を図ったのも分からんではない / ん::::::::`l ヽ/ ̄ ヽ, __ |::::て. } / 厶:::::::::`{ ̄⌒: ヽ`l::<: : \ ____/ : : : / \/ !レ::》: \ , 一/ : : : 〉 }/ : { 彡, } ::/ ___/\ ../ ____ .{ ヽ_ \人 /⌒>--v'::::::::::::::::::::::::::::〉 :: ̄:::::::::::::::::::::::\ } ー- | ヽ / / ヽ:::::::::::::::::::::::::::\ ::::::::::::::::::::::::::::::/ / : : ! |l/ / \::::::::::::::::::::::::⌒
760 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:34:19.97 ID:f1qH2Gze0 . γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ | 連中と話ができる顧栄殿は死んじまったし…… | ヽ_______________________乂 , ::::::::::::::::/:::::::::::::!:::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ::::::::::::::ヽ::::::::', / | ::::::::::::::::l| ::::::::::::|::::::::::::::::::::::::::::::::::: 、',:::::::::::::::}:::::::::| / ̄/ ̄ | :::::::::::ハ::::::::::::|\::::::::::::::::::::: ..、..::::::\:::::::彡| :::::::| / |:. ::::::::|゙ '';::::::::::ヽ弋寸_:::::::::::、::::::ヽ::::::::ヽ:::´:::| :::::::| | ::::::::: 斗― ヽ::::ヽ::} ,ィ≠=ミ、-、::::\::::::ヽ_:::| :::::::| ――‐ァ |::::::::::::|::| ィ=ミ、\::|` '' ,-、 ヾ, ヽ:ー'::: ̄:::::!::::::::| / |::::::::::::リ{" ,-、` { .', " リr⌒';::::::リ:::::::l| / ,ムィ::::::人{{ { .', ////// ゝ ノ//// τ リ:::/:::::::::l| 、、, 陸曄殿、甘卓殿らは南方の金と…… /:::/ ハ ゝ ノ,/////////////// ,,、__/:;イ:::::::::::l| / 厶イ `}// /)-‐_ニ-''7 ////// u /7:}::/::::::::::::::リ ',u //,,ィ´_,,;ィ´.) /u{:l|´::::::::::::::::::{ V ' ' iJイ.:}_,∠ / uハ!|::::::::::::::::::::{ { 、 `´'_ノ _ イ _〉-、:::::::::::::::| ヽ iJ|`ー‐ヘ /: : : : ヽ__::::| _〉、 }f:::ソ´:|} /: : : : : : ;ィ:::アー-―‐ 、 /: / ` /:::::||: :|}、/: : : : : : /::/:ィ´: : : : : : : \ 晋 散騎常侍 顧栄 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 呉の名士の代表格だった顧栄は永嘉六年に病死。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 琅邪王は喪に臨んで哀悼の意を示し、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 侍中・驃騎将軍・開府儀同三司を追贈、諡号を元伯としている。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 南方の士を用いるよう提言した矢先の死だった ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
761 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:35:54.45 ID:f1qH2Gze0 【紀元311年夏 晋 交州 龍編】 _,.ァ7¨ ̄`ー _,.ァ7¨´ 、 ∧ ヽ /: :∨ γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ . /: : : ∨ | ……交州の吾彦殿も先頃亡くなったと聞いている | /: r‐‐´∨ ヽ________________________乂 ′:| W . | : :| .r‐q、 \ . 八(゙! { ∧ ! 大長秋になれば都に戻れると思ったのに。 .ヽヽl〃"".〉 ! ヾー´. .|. .从 でも、あっちはひどい状況だっていうし、これでよかったのかな? .`T‐┬|./ | ! |: :.リ !l | ト、 . ノヘノ _,。:j7ヘ. !. \ Y´ / \| / ヽ / i 〃 》x、 l . / 〃ミ≡≡彡" .l./ . | " ||| ミ 〈 晋 交州刺史 吾彦 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 南中都督・交州刺史の吾彦の任期は二十年に及ぼうとしていた。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 威光と恩恵は著しく南方は安寧となったが N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 吾彦が後任と交代したいと上奏したため、大長秋に任じられた。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ただ、後任が吾彦の死後に着任しているため、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 大長秋という官職が存在した永嘉五年までに交州で病死したと思われる _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
762 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:38:46.73 ID:f1qH2Gze0 ,. ..-……‐-..、 ,.:'´;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:`ヾ ,:;:r゙゙``ヾミ州レ'゙゙゙´ `ヾミ;,、 ,;'.:,' ..:; ',;;:;:;ヽ、 、_ノ;:;:ミ,. '' ¨`` 、 ,. '゙´ `` {!;:;:;:;:;:;ル' `ミゞ;:;:;:,' 斗ニ_'八;.ィイニミv'ミミミ;:;:;:;彡′ `ゞ;:ハ;;, `、_互ン ぐ互_,, V ハ;;彡, `ミミi い{ ゙゙´ .′ '.  ̄`` ハ ノ;彡′ まあ、それでも俺にできる事をやらんとな `ゞい;ト、. , { ,,. _ ,,} 、 イ;ミソ >,i;;, ィ彡 '゙笠笠゙゙_ヾミ ,';:}``ヽ、 / {!;;;, `゙ ´ _,こ.,,_, ` ,;:;ハ `ヽ\ / {j;:;:ヽ ,,....,, ,.:;;;;′ '.' \\ ,. イ {!i;;:;:;:`` ´;;;;;;;;;;:;`´;ィイ i! ヽ\ /.:/ / ``ヾjjji!i;:ji;:ji;:;jィイ i! i |``ヾ、 /.::::/ .′', ミ' ,. '゙´ i! i |.:.:.:.:.: ,..::::´:::::::::::::: :`:ヽ、 イ.::::::::/ ′ ゙ミ、 `、 ミ' ,.゙ .: .: i! i |.:.::::::: ,r´:::::::::::::::::::::::::: : : : :. /::::::::::::::::::::::::::::::: : : : : :', 了::::::::::::::::::::::::::: : : : : : : : l |:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ lィ::::lヘ:へ::|::::::::::::::::::::::::::::::「 \ト、(ヽ::::|:::::::::::::::::::::::::::rノ ヽ´::::|::::::::::::::::_;、::ル′ 甘卓は王敦指揮下で荊州の平定・統治に従事し ` ‐lイ::::::::::ヽ 豫章郡太守、湘州刺史、梁州刺史を歴任して襄陽に駐屯。 /⌒ヽ、::::ヽ |::::::::::::::`¨´! 王敦の乱の折、王敦に味方するよう誘われたが難色を示したために暗殺された |::::::::::::::::::::::| |::::::::::::::::::::::| ヽ__;:---─ヘ ヽ::::::::;、::::l´ |:::::| |::::| |:::::| |::::| ` ´ ` ´
763 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:39:57.05 ID:f1qH2Gze0  ̄ ̄○ー、 { _,.-‐'´ 項 `}_ } __/ 葛陂 `ー-{ ノ 涂中 ○ 新蔡 `ーr‐' ̄ ○ ,.-- ○宛 ○安城 ○ r―'´○寿春 ,「○建鄴 【汝南国】 ,.----'´ ̄ ○東城 ./ ○新息 _/ 【安豊郡】 / `ー――、__/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ○安豊 ○合肥 __{ ○新野 ○弋陽 | ○六安 横江○.|○牛渚 【弋陽郡】 .} ̄ー' ̄} | ヽ ○樊城 ∧ ∧∧∧∧ `ーv'○東興 ./  ̄○} i ∧∧ ∧∧∧∧∧∧ `ーr―' ̄ 襄陽`} `ヽ ∧∧∧∧∧∧ 濡須口○} } 'ー, ∧∧∧∧ r' } 南新市ヽ_,_【江夏郡】 ∧∧∧∧∧∧ _ノ |○石城 .○ ヽ○安陸 ∧∧∧∧ r―' .|__ 石陽○ `ー-, ∧∧∧ 皖○ _,.-‐' .長坂○ | _____>-―‐、 ∧∧∧∧ | ○当陽 ヽ_ | ○| ○\_ | .  ̄ ̄ヽ_ノ 夏口| 武昌 . ̄| ○尋陽 _r‐'´ ___/ ヽ _/ . ̄7 'ー-、___イ○彭沢 -― -―‐_ ○江陵 / ○ . ○楽郷__) _,.__ _r‐'○陸口 柴桑 ○'ー'´ ̄ | / 公安 `ヽ r' ○豫章 >'○巴丘 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ \ヽ、 _ , イ!::/ 琅邪王陣営が目指した荊州は荒れに荒れていた / ヽ{ ト、ヽ l: ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ /
764 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:41:17.33 ID:f1qH2Gze0 【紀元312年春 晋 荊州 襄陽】 》\ _ノゝ ≧, '´ ヽ 三三 レ! i ノメ◇リ)) .このままでは飢え死にです! /ノ从 ゚ヮノi ━━━G━━━⊃━━ ≫∈三> 襄陽を陥落させて兵糧を奪いましょう!! 三三 ノノくノVゝ'iヽ ∩___∩ 〈_ノ '`ー' ノ ヽ / ● ● | 晋 京兆郡の人 王如 | ( _●_) ミ 彡、 |∪| / ""'''ヽ 今度はお前が焼肉になれクマ―!! ,,,-彡_,r''" ̄ 「/ ̄/ ̄/;二"二"二((二((三三C≡=─ _,-| r'" 二 ==i ニニ二/\/ccccccc//_ヽ ) ヽ /フY ヽ <、、゙l - ̄ ̄C=] ノ;ヾ / ⊂ニニニ二二ソニニニソノ/⌒ヽ\ /(>)(◎) ヽ ,l゙゙'l、 」ニニ二二〈ー;; \/二L_」 j _ /⌒`´⌒:#;; \ / l /;:: /{ ̄`)ノ ーーー \ / | -)___(-、 | /´ ゝ ;;::/ {  ̄ソ ヽ / .__ |#; |!!il|i|!li| lu.| / \ ・`⌒´ / 〈_/\ .`ijー─‐'" \/゛〉 ) /\__/ / _ / 三 / __ ヽ 三 ! /r .) ヽヽ _/ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 荊州北部では、 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 一時石勒と手を結んでいた王如が大いに略奪を働き、襄陽に迫っていた。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .征南将軍山簡は年を経ても勝てず、荊州刺史王澄の軍勢は撃破された `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
765 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:42:46.80 ID:f1qH2Gze0 【紀元312年春 晋 荊州 夏口】 . /ニYニヽ / (0)(0)ヽ 山簡様。 /  ̄`´ ̄ \ | ,-) (-、.| .建鄴の琅邪王が江州刺史の華軼様を討伐するそうですっていう。 | l ____ l | \ ` ⌒´ / 共に討伐に参加しては如何でしょうっていう? ,、-='l \_,ン g< \ / \ └〆\ i=i|\' \ ∠三.| 丿 i \ \=i| / i| /三三 | r≦/` <三j 。 ´ `<≧=z-zイ.).、 ./ \`¨¨T¨¨i´\ \ ′/ // | ゚。 }'^ヾ. ゚。 〃V //! ! ハ ハ. |Y⌒ | i {^7 |! |.| | i!斗七i ¨j,ハ | | | 華軼とは古い友達よ。 .|イ / | |丁N 从 孑芯苅 | /./ i.| | |.| | i! Nf芯V 乂zク jイ/| .ハ! どうしてこんな事になったのかしら? .八ト、从 .代リ ""´ }' }'| | | N.\{ " ' / .}| | i! 彼を利用して討伐の功績を立てるつもりはない .} |込、 -‐ イ ,/.| | 八 /.ノ |>。 ._r</ /j .! | ./ ゚。 /´ 八 {.!< /イ.ノハ ∧ / >rュ-r< x=彡くててぇ ! / ∧ 〈 /{ {う | _/ヽひ/////Yう | / ∧ 晋 征南将軍 山簡 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 山簡は夏口へ拠点を移した。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 流亡した者を招き入れたため、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 長江・漢水流域の人々が帰順したと『晋書』『山濤伝』にある。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ちょうど華軼が討伐されていた前後の話だ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
766 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:43:45.14 ID:f1qH2Gze0 ./{^7 // / / / ./ | | | .| | .| |^Y}! ! // .| | | ! | | | | | .i! .| | .| | | | | ./ ! | | |ートL _ ハ i{ | |_」L . ⊥ -j // .! ! } | | | | | {/! 〕トハ `"|ノ! || /| イ// | |.リ | ∧ | | | f芥芋ミく从 /ィ才芋芋_リ/ ///| | { ハ ハ 从 灯::fiij:::}^ 小/,リ {::::fiij:::リノjイ ./// 陶侃は何か言っているの? 乂 从{八| ‘,刄zン 刄z少’ 厶イ/イ| | ハ ハ , /.| i!| i! ! ,'.∧ .圦 イ | i!| i! ! // ∧ ∨>。 ^` イ 〉j_/ / j| | .// //∧ ` <{_」〕 -=≦ _レ' }./ /< | | // ///>\ ⌒ミ八`¨ヽf¨ ̄ ノ.{ ⌒ヽ `ーrぅ /ニYニヽ / (0)(0)ヽ /  ̄`´ ̄ \ | ,-) (-、.| 陶侃将軍も華軼様と事を構えるつもりはなさそうですっていう .| l ____ l | \ `ー'´ / /⌒ヽ ー‐ ィヽ / ,⊆ニ_ヽ、 | / / r─--⊃、 | | ヽ,.イ `二ニニうヽ. | ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 『晋書』を見る限り、 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 山簡と陶侃は同じ時期に夏口にいたはずだ。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j だが、両者の間で何かあったかは一切記述がない。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 時系列を整理すると、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 夏口に駐屯する陶侃の下へ、後から山簡がやってきたという順になる _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
767 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:44:33.09 ID:f1qH2Gze0 ./ ニYニヽ / ( 0)(0)ヽ / ⌒`´⌒\ | , -) j それはそうと、山簡様は御気分が優れない御様子。 | ´-───- 1 \ ` ⌒´ / 北から避難してきた者の中に、 / ヽ 楽府の伶人がいましたので、酒の席で何か演奏させてはどうでしょうっていう / ヽ | | | ヽ_| |丿 | | i /{ / / | .′ | | | | | | | | i‘,゚。 |/:::乂/ | | | | | | | | | | | | ゚。‘, {'^v‐、| | | | | | | | | | .i! i | | | .!∧.! | .! | | |ー┼‐- ⊥L......」_j_ノ └廴ハ_」L|.斗 .! ! }'::::}| | | .! | | | ト | i! .i! | .’ } | i! | | | | .|^フ| | 社稷が傾いたのに |/ | i! .| | |,ハ |,ハ |Ν| / ./ j ルj /| | | | | .| | | 救い正せなかった私は晋の罪人。 / .| ハ | { r≠チ芒芝笊く从 /} /ィチ芯ミヽ |././ // / .| | ./ | 小 | 从{. ら:::fiiiij::::} ゙゙|∧ / j/〃:riii}::リ j//'./ // / / ’ 音楽を楽しむなんて許されない ./ | N从ト、ト、 N とつ壬ソ ∨ 込壬ンっ。/レ'| // /} ./| / ./ .| 乂| 〈{ \|、\\\\\\\\\\\\ / / ,.イj/ // .j/ / | ./ | \ } \\\\\\\\\\\\' /イ| | /' ./ / / /{ \!\ / / | |, / / _.⊥_/∧ \ ` <>。 /ヽ . イ}/ j! !‘, ./ :;/ (_人rュ`¨ \. \` < >。 。<> ´ /jリ V.∧ / .// ∠三`7 r‐- \ `ー=ミ. \` ミ夭7> ´ / //〕ュ、∨∧ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 『晋書』『山濤伝』に曰く。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 当時楽府の伶人が沔漢に多く非難しており、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ある宴会の日、彼らに演奏を行わせようと山簡に提案した。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ しかし、山簡は涙を流して嘆くばかりだった ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
768 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:45:33.57 ID:f1qH2Gze0 ./ / / / ゚。 `"<三三三心 / / / / / / | | |. | | ` <三ニム ′ / / / / / / | | |. | | ‘`¨ ‐=’ i /{ / / | .′ | | | | | | | | i‘,゚。 |/:::乂/ | | | | | | | | | | | | ゚。‘, {'^v‐、| | | | | | | | | | .i! i | | | .!∧.! | .! | | |ー┼‐- ⊥L......」_j_ノ └廴ハ_」L|.斗 .! ! }'::::}| | | .! | | | ト | i! .i! | .’ } | i! | | | | .|^フ| | |/ | i! .| | |,ハ |,ハ |Ν| / ./ j ルj /| | | | | .| | | / .| ハ | { r≠チ芒芝笊く从 /} /ィチ芯ミヽ |././ // / .| | ./ | 小 | 从{. ら:::fiiiij::::} ゙゙|∧ / j/〃:riii}::リ j//'./ // / / ’ / | N从ト、ト、 N とつ壬ソ ∨ 込壬ンっ。/レ'| // /} ./| / ./ .| 乂| 〈{ \|、\\\\\\\\\\\\ / / ,.イj/ // .j/ / | ./ | \ } \\\\\\\\\\\\' /イ| | /' ./ / / /{ \!\ / / | |, / / _.⊥_/∧ \ ` <>。 /ヽ . イ}/ j! !‘, ./ :;/ (_人rュ`¨ \. \` < >。 。<> ´ /jリ V.∧ / .// ∠三`7 r‐- \ `ー=ミ. \` ミ夭7> ´ / //〕ュ、∨∧ ./ / / /三三三ゝイ \ \_Y -―- (// / イ´ ´)三ヽV \ ./ / /三三三ニ=.乂_f⌒ __.>。. _{z)● ●〈rく _∠/  ̄{ (三≧心__ \ / ./ _.ム-=≦三三三三{r / `¨ <ヽ〉‘トェェェイノ,ゞ廴/ _.⊥_フ三三三ニ{ \ / 「三三三三三三三 ゞ〈⌒ヽ `>`i≧=≦i く /,ィ≦ユ} 三三三∧\ \ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 座に居合わせた者は皆恥じるばかりだった。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 山簡は四月に六十歳で亡くなり、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 征南大将軍・儀同三司を追贈されている。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 息子の山遐は琅邪王を頼ったらしく、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 余姚県令・東陽郡太守として厳格な政を行い、東晋の康帝時代に死んだ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
769 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:47:27.58 ID:f1qH2Gze0  ̄ ̄○ー、 { _,.-‐'´ 項 `}_ } __/ 葛陂 `ー-{ ノ 涂中 ○ 新蔡 `ーr‐' ̄ ○ ,.-- ○宛 ○安城 ○ r―'´○寿春 ,「○建鄴 【汝南国】 ,.----'´ ̄ ○東城 ./ ○新息 _/ 【安豊郡】 / `ー――、__/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ○安豊 ○合肥 __{ ○新野 ○弋陽 | ○六安 横江○.|○牛渚 【弋陽郡】 .} ̄ー' ̄} | ヽ ○樊城 ∧ ∧∧∧∧ `ーv'○東興 ./  ̄○} i ∧∧ ∧∧∧∧∧∧ `ーr―' ̄ 襄陽`} `ヽ ∧∧∧∧∧∧ 濡須口○} } 'ー, ∧∧∧∧ r' } 南新市ヽ_,_【江夏郡】 ∧∧∧∧∧∧ _ノ |○石城 .○ ヽ○安陸 ∧∧∧∧ r―' .|__ 石陽○ `ー-, ∧∧∧ 皖○ _,.-‐' .長坂○ | _____>-―‐、 ∧∧∧∧ | ○当陽 ヽ_ | ○| ○\_ | .  ̄ ̄ヽ_ノ 夏口| 武昌 . ̄| ○尋陽 _r‐'´ ___/ ヽ _/ . ̄7 'ー-、___イ○彭沢 -― -―‐_ ○江陵 / ○ . ○楽郷__) _,.__ _r‐'○陸口 柴桑 ○'ー'○ | / 公安 孱陵 `ヽ r' ○豫章 >'○巴丘 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ センリョウ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 一方、荊州刺史王澄は孱陵に駐屯していた \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l: ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ /
770 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:49:17.04 ID:f1qH2Gze0 【紀元312年春 晋 荊州 孱陵】 / ,ィ| / \_,..----、 / /ヾ| //| iヾ゛\ | | ト、゙、V//| | ゙、 リ /| | |゙゙゛`!´"'| i | | |/ | | / |.|、 | .| / ---|┼-| .ー||-iー‐- ゙、| / ___/_゙、 | リ__\__ \ /  ̄`/ュ::::iヾ \ "´ュ::::iナ'´ \ /イ /::::::::::::::::::::::i::::::::::::::::::::i 、 ヽ 酒と投壺だけが楽しみですわ〜 // 〈 i /|i::::::::::::::::::':::::::::::::::::::::::/| i、 | ( ゙、 | ソ丶 r―‐、 ,イ/ 人リ /\ ヾ、 / ゝ、 `ー―' _/レ'/ / \__,ノ \__人_人从_人_人从/ 、 / | Y /r‐|` ー ' |`V / / ー-< _) (__ . ヾ===ァ'´ __/_) |-'´ `゙ヽ ./ | .∠____ ) ) 申し上げます! ( // / 、 / /| /ヽ∧ ! / \ i  ̄ ̄) ( ̄ ̄ ( i | / , -'´ ヽ / / i゙、゙、 ゙、 ( / i \_,ノ /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\ ) | ( .,ヘ V / ,ハ | \/ \ \// /  ̄`ヽ 晋 荊州刺史 王澄 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 当時の王澄の様子を『晋書』『王戎伝』より抜粋する。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 王澄に憂懼する様子はなく、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 成都国内史の王機と日夜酒に耽り、投壺で博打を数十回続ける有様。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 南平郡太守の応・が何度か諫めたが、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 王澄が受け入れなかったため、上下の心は離れ、内外は怨み謀反した _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
771 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:50:32.16 ID:f1qH2Gze0 / / ./ ヘ Y. \ | j / / / ヤ | -―‐t ` |. / / .//\ /,ヘ .| イ 7 | ヽ レ ’/.. /,イ /へ レ / ハ / / \ /./ /′  ̄`ー‐-≦7. ハ ’ \_人_人∧从_人_∧_人_从_// / / /ヽ/ /' .:: / .ヘ } ) > / / 不、 lハ {| .::: / } < 楽郷で反乱です!! > // / { ;;;≧x、V | / /. / ’ < ( // ./. 弋__ツヘ | ー=--――十 ./ / / /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^ // ,イ:::::"""::::::::::::::::: ノ て≧芯x_ノ ./ / / . / ./ // |::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: 弋;;;__ ツクイ / / / ./ // |. ハ r::::::::::::::::::: """/介 ヤ / 絶対大丈夫ですわ / /' / i |. ヽ ト、 ::::::::::::::::::/"/ | マ / /{ { . | ||./{ >、 ヽ ` ァ ー‐' /__ ヤ |. ヽ _廴_込 ヽ、 | |´ ヘ \ __ _チ'´ _. ヽマ ヽ { ヽ ` .ト.! ヘ / ∨「〈.', マ¨ :. マ ハ ト、 λ マ } .ハ ヽ ヽ /_ .| | マ、 ー-、 ヽ / .l ! ::._ / ハ. /ヤ /ハ| ) /ミ≧≦チ_,マ ヽ` く ̄¨¨¨. \,.へj ̄`ヽ . / / ヤ / У′ リ / ィチ>二<< マ フ`ーへ ヽ `ソ `ヽ ヘ / / ヤ / / / レ// / 厂|、ヾ、\、/ /> _`ー / `マヘ / マ .i / / / / / / | ヽヘヽ \ ,イ / // ̄`ヽ{ マ ヽ ヽ 八 .{ | .| ./ /| | iマヘ. > >/ | λ. |.{三三/ .〉` ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ 声望を損じた格好の王澄だったが、 /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 何故か傲然とした態度のままだったという。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 兄の王衍を思い起こさせる振舞いだが、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 反乱を恐れて長江の南に逃げた以上、自棄になったようにしか見えない。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 反乱や流民への対応に ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 一貫性を欠いた事もあり、状況は悪くなる一方だった _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
772 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:51:27.35 ID:f1qH2Gze0 【紀元312年春 晋 荊州 楽郷】 _r'⌒¨¨> 、 / /'⌒ヽ,ノ⌒ヽ \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/ . r'´ /ノ 厂ヽ ∧ ≧ < . ,ィ{ |: :| │: ::/ ∧ ≧ 同胞を騙し討ちした虐殺者王澄を許すな!! ニ=- / | |: :| │ / ‘, ≧ ≦ . { │ {: :| r┘:{__ '⌒ヽ} /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\ \/ : : \: : : :\ ノ ノヽ } . `ト、: : : : : :〈〈: : _} :└《: : У;ノ }: :||: : : : : :〉У__,: : : :j! :(/:゚。 弋{ト、 : : イ f迂ノ^: : ノ: : :|: : : '_ そして、時は加速する 迂う: : : : : : :. :.:《: : :/.: : : :∨} ヽ: :}`゙: : :. :. :. :. :V/: : : : : /∧ ー=__ --: : :. :./: : |: :///∧ 人ー一: : : :/: : :.jノ/∧/∧___ (}///ト---彳: : :.:||「//(__)///////>x_ \_人_人∧从_人_∧_人_从_// _厂{{//(_)////||: : : :|{___//////////////>x ____ ) > _x<//////\////r‐┘: : :.ノ: ̄:.l|///////////////_/////∧ < 何が琅邪王氏だ! > <//////////// \/ |匚: : /_:_:_:_:j|////// ̄ ̄ ̄////////}// ∧ < ( //////////////////// ̄「冂ノ「厂///////////////////////l////,} /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^ /////////////////____////|l | l|////___//////////////////〈///// /////////////////{ ̄≫//|l | l|//≪ ̄ヽ/////////////////i ///{ \__人_人从_人_人从/ //////////////___}}八___|l | l|___,ノ ,ノ___//////////////////\ _) (__ ///////////// ̄ ̄  ̄ ̄ l|  ̄ ̄  ̄ ̄\////////////////,ノ ) 牢屋に入ってろ!! (  ̄ ̄) ( ̄ ̄ 晋 蜀郡の人 杜弢 /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー この頃、巴蜀の流民が荊州・湘州に入り込み衝突を繰り返していた。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 王澄が降伏した流民の妻子八千余人を長江に沈めたため、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 益州・梁州の流民の数万家は杜弢を主に推戴して反乱を起こした。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 南は零陵郡・桂陽郡を破り、東は武昌を略奪する大乱になっていく ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
773 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:54:31.87 ID:f1qH2Gze0 / /ニニニVア=〈_ i {ニニニニニニ>、 | lニニニニニY Yニ', |ニニ/__⌒ V_ノニニ∧. _____ V lニニ′ヽ___ へニニニj! ,, -<二二二二二>- V lニニ 〈 ⌒ 〉 \ニ|. ∠二二二二二二二二二\ V |ニ{ } __ { 丶} /二二二二二ニニニニ∧二ニ/\ . V{ニl v__v. /二二二二二二二二{ \_/ |__ V{ニl |l l| _/---------------‐‐ヘ /- 、_}ニ二> V{ i |l l| ノ二ニ==============ニ二}_/二二二>'" . \> |W| ∠二二二二二二二二二二二ニ=-‐:::::::::::| |i:i:|  ̄|::::l::::::∧::::::::::::|::::::::::::::::|::::::::::::l::::::::::::::| |i:i:| |::::l::::/_ ∨::::::::|::::::::::::::::|::::::::::::|::::::::::::::! |i:i:| |::::l:∧て刈:::::∧ 、::::::::::|::::::::::::|:::::::::::::; 賊の数が多いし、手強そうね |i:i:| |::::l::::∧ゞリ\:::∧ \:::::l::::::::::::|::::::::::::; |i:i:| |::::l::::l::∧ 〈 \∧ \|::::::::::リ:::::::::::; |i:i:| |::::l::::|::::込、 、__\\ |::::::::/::::::::::::i |i:i:| ∨l::::|::::l:::::|\___...。o∨:::::∧::::::::::::| |i:i:|. ∨::|::::l:::::|:::::l:::::::l::∧/::::::/ ̄∨::::::::: |i:i:| ∨|::::l:::::|:::::l:::::厂l /::::::/ ∨::::::::\ |i:i:| |::|::::l:::::|:::::|::/_l'::::::∧/ / \:::::::::::\ |i:i:| ,::::|:斗匕二////:::/ }/二ニニ\::::::::::::\ 晋 南中郎将(自称) 杜曾 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 王澄は相次いで荊州の武官に杜弢軍を鎮圧するよう命じたが失敗 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
774 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:55:31.83 ID:f1qH2Gze0 【紀元312年春 晋 荊州 孱陵】 /\___/ヽ /'''''' '''''':::::::\ . |(●), 、(●)、.:| | ,,ノ(、_, )ヽ、,, .::::| 王澄様。 . | `-=ニ=- ' .:::::::| \ `ニニ´ .:::::/ 琅邪王殿下はあなたを属官として招聘したいと仰せです ,,.....イ.ヽヽ、ニ__ ーーノ゙-、 : | '; \_____ ノ.| ヽ i | \/゙(__)\,| i | // ト、ヾ、 /// ! ゙、 > ヽ. ハ | || i | ト、ヽ.V///i | | i |゛゛゛゛/""´// ゙、 | ! 丶 | |.ハ ゙、 | / i \.! || !_, -‐ ヽ !.//i / ヾ、 ーニ、´、 _ ヽ , .,ノ ! / i ハ ,::t==ァノ'´、 、\ 喜んで参上致しますわ , -‐ ´'´/ / /. /ノ::::i:..... ̄ 、、iヾヽ 、 、\ / // ./ / //::;::ノ:::::: /) }| ` ゙、 丶ヽ i ./. // //_ __ /_ノ| | } ヾi _ ‐'/ /´. //、 ` ´ / l | // ∧. | ..----― '-‐.´ / /,.イ | .!`:..、_,...::' |、| | |./ /、 `ー-ノ、_ フ ´  ̄ / / / /,ィ'´ `ー- 、,、‐'´ .\./ / \..ノ , -‐´i i l ̄\ ,イ、_|,_>、 / / 丶 丶、 _, -‐ ´ >、 \| \//ハヾ、>' .//ヽ \r-、 ` ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ そうこうする間に、 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 琅邪王の招聘に応じて荊州を離れてしまった。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .無責任なものである `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
775 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:57:01.67 ID:f1qH2Gze0 / :. ィ.;:.:.:.:.:.:.:ヽ イ:.:.:.:/-|/|∧:;、:.:.〈 リ:.:./ ● く!:,:.:..、 l:.:.l ●/:./ ̄ もっとも建鄴へ向かう途中、 vヘ - ノ:./ 立ち寄った豫章で王敦の命を受けた力士路戎に殺された。 _,-+ 匸ヘ/V ,《 ヒ⌒j 》、 享年四十四。 l::\ l /‖::l |:::::::ト,Vイ:::::| 『晋書』『王戎伝』の記述を見るに、平素から両者の仲は悪かったと思われる |:::::::l介l:::::::| l::::::|人|:::::::l 乂:i:i:i:i:i:i:i/:.. :./: : > : }/:. :Λ: : : :. ∨: :__\: \ __ }:i:i:i:/ : : : /:/: ⌒:ァく⌒\, : : :. ∨:i:i:i:i:i:i:、ー‐くi:i:i:i:i:i:i:i:i __/: : : : :./ : : : : /: : : :\ : Λ: : : :. .∨:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:}i:i:i:i:i:i:i:i: _ィ:i:i/ィ: : : : :./ : : : : /: : : : : : :\:Λ: : : :. 乂:i:i:ノ⌒Vノi:⌒\i:i: /:i:i/i:i:i/: : : : : : : : : :./ : : : : \: : : \',: : :. ∨/i:i:i:i:i:、}i:i:i:}h、 /:i:i/---/: : : :./ :/: :_;,,,_: : :. :.| : : :\ : : 八: : : : {i:i:i:i:i:i:i:i:、i:i:i:i:i:} r=n、 /: : : : : :./: /:/: ``: : : |: : …ミ、、: : \: : :. {i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:、i:i:i:i: ダメじゃないか。 . \ニニi:、/: : : / : / :/ ァミk、 : : |\{\ : : |`: :. :.\: : .. {:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:、i:i . \ニ/: : : /|: /|:Λ.:| {心,:. :.| _,,\,l: : : : : : :\: \⌒¨⌒\i:i:i:i: 杜弢と連絡を取るなんてさ ./ : : :/: : : /: |/ .|二∨l 乂八: | イ^え冗ミトz_ : : : : : \: \ \: : `ー― . /: : : : :.|: : : /ニ|\ニニニV ,,´" \ ,ゞじシ ''´⌒ : : : : : \:(\ \ : : : : ../: : : :_:_彡|: : /:..\ニニニニ圦 r'′ ´"' ノ /:..| : : : : /:.:\..:``ー : : -‐ '''"´{ /:..|: / 厂´´"'+、ノニニi:、 、__ '"'" /: : | : : : /: : : : : ∨:\ : : . {./:. :.|/ _{______ \ニノハ 乂:::::ァ イ /: : :.| :. :./ : : : : /:ハヘ \ /: :/ / >ー‐、〉ニニ込、__ -≦_、rニ7 : : : |. :./ : : : : /: : : }/ \ --‐''゛ ‘,\/____]ニ/: : : :〈ニニニニニニ/....:./|.:/ : : : /: : : : } { ‘ |⌒二ア¨´/⌒) : Λ ∨ニニニ/: / j/ : : /: : : : : /
776 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:58:52.11 ID:f1qH2Gze0 【紀元313年春 晋 荊州 襄陽】 , --──-、 , イ / ヘ ト 、 i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ 新たに荊州刺史となった第五猗だ。 | ヽ ' _ ` イ l l ´=` l .杜曾殿の武勇の程は耳にしている。 ノ ヽ _,、__ノ _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、 /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_ 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、 '-=ニニニニ=-\_ . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::! __/-=ニニニニニニ=-Vへ 、 /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| /-=7、-=ニニニニニ=- }_ )) ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: (-=ニ=‐-----------‐=≦ニ=- `¨7jr --_-------..―=≦:| {八:::::ゞヘ::::r赱>:::::__::::::: | 7ヽ八 ' \::::∨::::iy\_:|_ /::::∧个 ` ' >]::| /-=ニ\ 光栄です。 /:::イ:::::V::::|イ「、 {:ハ}::ト|-=二/ 、 ノ'"/:/∧:::|八 大V:::|_〕-=7-=二 つきましては、第五猗様の御息女を私の甥に頂きたく /'' /:/^V- i:::|=V>r<八:.:、\{ -=ニ|、 /'' /:::i-=∨ノ:/-=VHY_\\〉-===|- /'' /::::::〕-= 〕/=7=Lハ_〉-=ニヽ\-=ニニ_ , , .::::::::::i -=7' =人- _∨-=/ -=\} -=ニ_ i|_/::::::::::::∧-=j|-=ニ> ,\/-=ニニ, \_ ノ __彡::::::::::::/:::::〈=八-=ニニ >\-==イ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー .王澄に置いていかれた形の杜曾は、 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 翌年、長安から派遣された荊州刺史第五猗と縁戚関係を結んで割拠。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j これ以後、形式上は西晋の荊州刺史と南中郎将が、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .琅邪王が任命した荊州刺史と戦を繰り広げる事になっていく。 `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 当然というべきか、『晋書』での杜曾と第五猗の扱いは賊である _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
777 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 22:59:49.49 ID:f1qH2Gze0 【紀元313年8月 晋 江州 武昌】 /\___/ヽ / ,,,,,,,ノiヽ,,,,,,:::i|li:\ |(○), 、(○)、 :| 周様! | ⌒,,ノ(、_, )ヽ⌒ u.::| |u {,`ト===イ ,} ::::::| 杜弢の軍勢が押し寄せて来ました!! \ ヾニノ .::::/"''=- /::ノ"''フ:ノ|゙ x ''|ヽ!:::_,,,L,,ノ,,ノ_ノ゙>i、 武昌の軍勢では防ぎ切れません!!! . i/ヘ" ムノ:::::| i::::! |-''"::::/ ゙ヾノヽ /(:::::::゙ソ"_;;;;;;ノ: :V: :ヽ ''"ヽi、 をノ (::::ヽ,ノ"!,,_::;/: :i: :i: : :ヽ_;;:::::"ヽi、 ^゙''" /::::;シ: : : : i , -ii !、\::;;ノ::::) __ (::::ヽへ、: : : i i/ ゙''ヽ,/ /`/´: :/: : : : : : :ヾ ̄ フi {/: :/`^`¨´^^ヽ: : : : / .ノ /: : ,ィ=、` ´,ィ=、 : : : :}: :ヽ ( ヽ ,': / {{ }} {{ }} }: }: : : : : > /(_ノ} ( ヽ`⌒ 从{//`´__ `´ /ムィ: : : : : :ゝ / ,' /⌒i__`⌒ 兵がいなければ戦になりません 圦 V ) }/:/: |:| / /{/ レ} / ) {ヘ> __ 匕从{ヽ从{ __,、/ / // ̄ ̄7 / 逃走致しましょう!! {/ o / ヽゝ- '}__!_ __ フ ./ { ヽ.// {\ 〈 / / ヾ 、ノ⌒´ `X/ __>=-} |/⌒^i_}´ /´ ( ) 0 ム__////._,.べ、 / /_) 荊州刺史になった→ {////:{⌒ヾ///// / ´ `ヽ_/ \ マ/ / // ヽノ _ ,.イ/(/// _______ ___ - --====---=イニ=- ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 以後数年、荊州南部では杜弢 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
778 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:00:52.07 ID:f1qH2Gze0 【紀元313年10月 晋 荊州 石城】 / /ニ=∠二二二二二二二二\ -=====-- 厶ニ/ ` -=ニ二二二二二二二∧ _ -=ニ二二ニ=-- __ -=ニ二二ニ/ 〉 | |`7マニニニニニ=- ___ / ( . マ〃:::::/::/:/|::::::`マ二二二二ニ==-- __}--- . |l:::::::l:|::|/、 |l:::::::::{\:::::::\二二二二二二二二>、 八::::从斥ミ八::::::::\_\:::: |:::::::::::::::::| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \::| _Vツ \:::::、\刈::|:::::::::::::::::| あ、クソ雑魚ナメクジの陶侃君。 /|:| ,,, \l\:Y::!:::::::::::::::::! /i:圦 ′ | ):ノ从 : :::::::::::| 私を抑えたいなら、もっと兵を連れてこないと . /i:i,'|:|::\ r ¬ ,ノ /:::::::::::::::::::::| /i:i/..|:|:::::::l\ ::{\::::::::::::::::::: | . /__/. |:|:::::::|:::::: ̄}: : / ∧::::\: : ::| ←騎兵で陶侃軍を破った挙句、下馬して挨拶していく人 . /___} |:l/【 ̄//{-‐ /:: l\::::\::| _/ ‐┐lノ //:: ::.|:://襾, /:: :: ::|:: ::\::::\ ,. ---ミ、_ _,へ r‐ ‐‐へ . // ァ`リ┤ //: ┌┘/// }/::_::_:::_::」:: :: :: \:::::\ /i:i:i:i:i:i:i:i:iアi:i/:i:i:{i:i:i:i:i:i:i:i:i:\ // r‐彡1 {/:: ::/ /// ∨:: :\:: :: :: :: :: :: :: ::∨:::∧ /i:/:i:i:i:i:i:iイi:i:i:/i:i:i:i乂:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i\ __ ⌒ア:i:i:i:i:i:i:i:i/ {i:i:i:{i:i:i:i:i:i:i:i:i〕iト:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:\ /i:i:i:i:i:i:i:i:i/ j:i:{i:i:i:i:}Vi:i:i:i/}i:i/ \i:i:i:i:i:i:i:i:i:\ /i:i:i:i:i:i:/}i/ /i:八i:i:i:i:i:i:i:i:iVi/ 丶:i:i:i:i:i:i:i:i:i:\ ,.:i:i:i:i:i:i:/ / {/r‐┴゙゙┴ヘ乂_ ⌒\i:i:i:i:i:i:i\ /i:i:i:i:i:i:, __ノ_ ---- _ 八⌒ \i:i:i:i:i:i:iV んなアホな ':i:i:i:i:i:i/ -{ニニ=-i-=ニニア¨ ヽ ∧i:i:i:i:i:i:V /i:i:i:i:i:i/ { }ニニ=-}-=ニニ' } / ∧i:i:i:i:i:iV .:i:i:i:i:i:i/ j__」ニ「」ニハ-「」ニ{ _ハ / }i:i:i:i:i:i:} .:i:i:i:i:i:/ 「ニニニVニ=-{ }-=ニニ「ニニニ{/〉 ,:i:i:i:i:i:/ ./:i:i:i:i:/ ^}ニニニ}-=ニiニニ=-}ニニニ{/ /:i:i:i:i/ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 荊州中部から北部では杜曾の反乱軍が猖獗を極めた。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 杜曾の反乱に至っては、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .東晋建国後の太興二年(三一九年)まで続いている `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
779 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:02:02.69 ID:f1qH2Gze0 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ なお、以前から暴れていた王如の軍勢は、 Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ .軍中で大いに飢えて仲間割れを起こした挙句、王敦に帰順している。 \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l: .王如自身は武勇を見込まれ、王敦の従弟王棱に仕える事になった ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ / ////∨........./ | {//| l ∨//// ///∧...... l | l| |///| | l l∨// ////∧..{ | | l| |///| | l ||「 ///∧l l | l| 人/ ノ人 ノ ||l ///∧人人==== ==== ノ |人| 種籾すら悪くなった状況で略奪では食べていけません。 //// T ≧乂ノ 乂ノノ 「⌒ ⌒ | l「 ' ⌒ノ| 最近羽振りの良い王敦に帰順しましょう // |/∧ −‐ ノ||| ___/__| /∧≧ ≦ |||__ l|/|///////人 /∧ l "<|||/// l l|/|////////| \//∧ |||/// | l|/|////////| ) ノ |||/// l //l////////人 ___\|||// ノ
780 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:03:35.56 ID:f1qH2Gze0 / :. ィ.;:.:.:.:.:.:.:ヽ イ:.:.:.:/-|/|∧:;、:.:.〈 リ:.:./ ● く!:,:.:..、 l:.:.l ●/:./ ̄ vヘ - ノ:./ ところが、後に王敦と王棱の仲が険悪になると、 _,-+ 匸ヘ/V 王如は王敦に唆されて王棱を殺害、それを罪状として王敦に誅殺された。 ,《 ヒ⌒j 》、 l::\ l /‖::l 王敦に都合よく使われて捨てられたわけだ |:::::::ト,Vイ:::::| |:::::::l介l:::::::| l::::::|人|:::::::l 乂:i:i:i:i:i:i:i/:.. :./: : > : }/:. :Λ: : : :. ∨: :__\: \ __ }:i:i:i:/ : : : /:/: ⌒:ァく⌒\, : : :. ∨:i:i:i:i:i:i:、ー‐くi:i:i:i:i:i:i:i:i __/: : : : :./ : : : : /: : : :\ : Λ: : : :. .∨:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:}i:i:i:i:i:i:i:i: _ィ:i:i/ィ: : : : :./ : : : : /: : : : : : :\:Λ: : : :. 乂:i:i:ノ⌒Vノi:⌒\i:i: /:i:i/i:i:i/: : : : : : : : : :./ : : : : \: : : \',: : :. ∨/i:i:i:i:i:、}i:i:i:}h、 /:i:i/---/: : : :./ :/: :_;,,,_: : :. :.| : : :\ : : 八: : : : {i:i:i:i:i:i:i:i:、i:i:i:i:i:} r=n、 /: : : : : :./: /:/: ``: : : |: : …ミ、、: : \: : :. {i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:、i:i:i:i: ダメじゃないか。 . \ニニi:、/: : : / : / :/ ァミk、 : : |\{\ : : |`: :. :.\: : .. {:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:、i:i . \ニ/: : : /|: /|:Λ.:| {心,:. :.| _,,\,l: : : : : : :\: \⌒¨⌒\i:i:i:i: 自分の主を殺すなんてさ ./ : : :/: : : /: |/ .|二∨l 乂八: | イ^え冗ミトz_ : : : : : \: \ \: : `ー― . /: : : : :.|: : : /ニ|\ニニニV ,,´" \ ,ゞじシ ''´⌒ : : : : : \:(\ \ : : : : ../: : : :_:_彡|: : /:..\ニニニニ圦 r'′ ´"' ノ /:..| : : : : /:.:\..:``ー : : -‐ '''"´{ /:..|: / 厂´´"'+、ノニニi:、 、__ '"'" /: : | : : : /: : : : : ∨:\ : : . {./:. :.|/ _{______ \ニノハ 乂:::::ァ イ /: : :.| :. :./ : : : : /:ハヘ \ /: :/ / >ー‐、〉ニニ込、__ -≦_、rニ7 : : : |. :./ : : : : /: : : }/ \ --‐''゛ ‘,\/____]ニ/: : : :〈ニニニニニニ/....:./|.:/ : : : /: : : : } { ‘ |⌒二ア¨´/⌒) : Λ ∨ニニニ/: / j/ : : /: : : : : /
781 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:04:29.71 ID:f1qH2Gze0 【紀元312年秋頃の勢力図】 .,、 、-' ヘ ,r'`ー-、_;_, /´ / r'´  ̄ヽ, 【王浚】 ,r'´ r' r‐ } { ,.、_ノ _"7 / / r' / 'ー'´ ./ ノ (劉琨) ヽ ' { 'ー、 r'‐-,_,_ィ_ } 石勒 /ヽ_r' _r'´ { 劉聡 r-'´ 曹嶷 r' `ヽ } ノ }'ー' { { r r' '´`ー-, ヽ / ノ r' \ 'エ_,.-‐'`ー―‐'―= ‐' .,  ̄ ̄`ー‐'―'´ (傅祗) 【荀藩】 > 【司馬鄴】 ,ヘ' ヽ r-v'γ ヽ ハ_ ィ-v __ゝ、 `{_,、 ,、_ r' `,=-、 杜曾 `' r' {__'ィ } ,. -――'´`ヽ , _,.r'【司馬睿】 __/` _/ ヽ ,/ ヽ ノ `^ー'`> ,. :-:.' ー ' ¨ :.ゝ.、 _ィvー'´ 杜弢Z、 /(陶侃)ー-,r' } ,.:´: : : : : : : : : : : : : ヽ. r-‐'´} {`ヘ } ,.': : : : : : : : : : : ',: : : : : : ヽ、 'ー'`" `ー' r、} ,':.:;':.:.:;'.:.:.;'.:./.:;'.:.:|i:';:.:.:.:.:.:.::`、`ゝ (王敦) ,':.:.i:.:.:.i:.:/i:.:/i:.:ハ:.:l:i:.:.i:.:i:.:.:.';.:.:', /イハ:!:.:.:l:/ i/ ノノ ノリリハリ:!:i:.:.!:.l i/!:.:!:.:.;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;l:.!:ハ! ∨|:.:.! ノ/i/ノ ヘ!:| ノ!/′ 天下の情勢は刻々と変化していた ヾ!>ー- -- <イリ (;;;;;ソ⌒) ̄`´ ̄(⌒ヽ ヽ;;=;;/__,,、_/;;`ソ 〉;;;;;;;;ソ:/A.i:l;;;;;;!′ ノ`;;;;;;;;;;i;!___i;!;;;;;ゝ、 (_;;;;;;;;;;;7;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ;;;;;;;;) ` ̄ ̄ ̄´` ̄ ̄ ̄´
782 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:05:11.08 ID:f1qH2Gze0 【紀元312年秋 晋 司隷 孟津】 .>‐‐< /ニニニニニヽ-x _ ,<ニニニ.Oニニニ>ヽ `゙ .< //>.i>xニニx<ニニ / .゙ヽ /ム' 人ニニYニニニ.シ ヽ ‖ `ー―‐"´ ヽ ./ .V ., .V , .' , | l l l リ .ハ .' \__人_人从_人_人从/ ハ ./ _) (__ ヽ ,イ ) 父上ッ!!! ( ,.>"´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ―- .._ イ  ̄ ̄) ( ̄ ̄ i `ヽ /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\ .{_... -―――――――-- ....__ > >"´iニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ>¨¨`゙ ―- .._ /ニニニ.{ニニニニニニニニニニニニニニニニ ./ニニニニニニニニニニ .`ヽ、 ."ニニニニニ{ニニニニニニニニニニニニニニニ/ニニニニニニニニニニニニニニニヽ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 永嘉六年秋。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 司徒の傅祗が病死。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .折悪く劉曜率いる漢軍の攻撃中の死であり、 `ヘ:ゝ .' 小/ 彼が率いた行台は降伏に追い込まれてしまった ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
783 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:06:47.97 ID:f1qH2Gze0 【紀元312年9月 晋 司隷 孟津】 ノ:::::::/::彡/::::::::::::/ ヽ、 ハ (:::::::::l:::::,/!:::::::::::/ハ ', ヽ ∧  ̄`//_/_, '´! ト、 N,ィlハ ヽ /´' ミ{ ハ llヽ !リ>j,=キュリr、 ∧ よく降伏してくれた。 / /y' ',-ヽ-'、ヽィ´.∧c;ヂ)yノヽ .∧ r 't ノノ从、ィ、 f式ホ. `" l´、 `ヽヽ、 .お前たちは平陽へ移させてもらう . /;;;;;レヘ、 ` lヽ.ヽ ゚'゙ ' _ .∧ィ==y 、 _`ヽヽ、 /;;;;;;;;;;;;;;;;/ レl .! .ゝ . __ゝ`/イ::/:::::::ハ\`丶、`丶、 . 〈-- 、;;;;;;;/ リ从∧ィ^/`´///::::::::::::::::', \ ` `ヾ、 =- ,x<- ´  ̄ ヽ ト、 . ,'"´::`:ヽ/ レ/´くr、/十´`Yハy "´;;;;;`ハ `丶、 . / \ /ァ ,;::::::::::::::リ,、, -''"´::l::/::!:ト、ヽ、::::/_::/-ー-、;;;;;;;レ〉、 `ヽ、 ヽー' !:::::::::::ノl、::::::::::::::::::/::-',::ヽヽ、/./ ィ゙テ .`!、;;∧ \ / } ∧ . リ:::::::/::リ:::::::::::::::::イ- 'l´.'::,:/ヾ<¨´-、 _/ノ´ .∧ `丶、 / ,イ , i l | ∧ . ハ::::/::::::::::::_::, - ''!.!::::::!:::l,/k'_´,. =---'´`゙/´ ヽ ', / イ .i イ /.i i .l ハ .´7/∠i /.i /,-i .il .リ ハ . //二zi / i / ,..i izレ'‐| l ∧} ∧{ .| {才jヾ 辷リ / ∧./ { ハ `ー' //lノv .V` , / \ .. __ . 、 }> _ イ /| |ェ、 , ェニ{ニく |ヽ}、 ニニ.ヽニヽ }ニヽ 晋 河陰県令 傅暢 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 傅祗の子の傅暢、同じく孫の傅純・傅粹、 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 及び二万余戸が平陽県に移されたと『晋書』『劉聡載記』は記す。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .記述を見る限り、賈疋らによる長安奪還後の事だろう `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
784 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:08:14.33 ID:f1qH2Gze0 【紀元312年9月 漢 司隷 平陽】 -──────- . /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ、 /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\ /::::::::::::::::::::::::::::_ -‐……- _:::::::::〉 . 〈::::::::::ト、 __,/ / ` /_,ィ . \  ̄ ヽ / / / / /、 } く . / フ / /,/ 〃.‐===‐ ', } } 'マム . ー=≦ __,/ 〃 { /,!/ 斤テ_ } ,'‐- }、} 尊公は天命に達しなかったとはいえ、 . i {./{ ! .{,/ :/ { 辷z} }/.ヒ}/j / } 己の君主に対して忠を尽くした事は私が断言しよう。 . | ,! ,^V ∧ .{. ー, {′ ' . Y 弋 V ∧ { __ ; ∧ ただ、晋の主がすでに降り、 ∨、 ` V ∧ 、 ` / ∧ 人々が天命を支えなくなったのに、 ∨\ .V ∧ \ ._/ .i| \ .我が南の辺境を乱したのは罪と言える。 } ハ }ヽヽ、 ∧ / ̄ }ヽ i| ' " /「 .}/ \ ∧ ‐ _\ Y 丶i| 大悪の者が元勲と同じ追贈をされ、 ≠z ミ.`<\ . 「 ` >__ ゙,! 逆臣の孫が宮中に入れる栄誉、我が漢の徳の大きさはどうか /三 ヽ \ r─、! / >-、ヽ /!三三三\ 〉 : : :\.〈: : :ヽヘ . _ イ |三三三三\ ヽ: : : :,r'!ノ : : 〈\〉 < .|三三三三三\ } : : : /{::\: : } \ .< |三三三三三三ヽヽ '\:\::\ヽ > . ` - __ j三三三三三三三ヘ \:\:::`\ __ .  ̄/三三三三三三三三} .}::ヽ:}::::::〉 `ヽ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー この際、劉聡は平陽へ連行されてきた傅暢に己の寛大さを誇示している。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } まだ彼が晋の士大夫の歓心を得ようとしていた時期であり、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 実際に傅祗は太保を追贈され、二人の孫は給事中に任命された。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ただ、自分でこれを言っては台無しではないだろうか? ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
785 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:09:06.28 ID:f1qH2Gze0 / \ \ / \ | \ / \ | \ \ / | \ | \ \  ̄| | | | | \厂 ̄ | | __|\ | | |\ | | ̄ ̄ | |\ | ̄\ | ||\ | \ | | | | | \| \| || \| \ |\| | | ィ笊  ̄| | ||`ヽ \| |\| 陛下におかれては亡き父をお褒め頂き、 \ ∧ 」刈 | || | ′ 小臣であるのに忠節を評価して頂きました。 \八| V'り | ∧| | / / |/\ / ノ 丿 ′ まさに義の行いであって、 \ \,/_,/ / 加えて僕が万物と同じになれるのは、 . \ / 自然に対して生を感謝するべきではないのでしょう \‐一 / \ / \ / |/ \___ | | |、 / | _/ ̄|_ ____/ | / |:::::::\__ / ::::::::::/ | / |::::::::::::::::::::::::\ -―/ ::::::::::::: ′ | / /:::::::::::::::::::/  ̄ ̄\ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 傅暢の返答の要約。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 自然云々は暗に劉聡に感謝するという事だが、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j これを直接言わないあたりが傅暢のせめてもの抵抗なのだろう。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 面子と保身を大切にする当時の士大夫の難しい所である ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
786 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:10:46.92 ID:f1qH2Gze0 【紀元312年9月 晋 司隷 開封】 γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ | 太尉 .| ヽ______乂 γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ | 魏浚様がお越しになられました | ヽ________________乂 | ̄ ̄|| | ̄ ̄|i | ̄ ̄|| | ̄ ̄|l || ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄| ̄ ̄| ̄|| l| ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄|l | ̄ ̄|l | ̄ ̄|| || ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄|| | ̄ ̄|| | ̄ ̄|i  ̄i ̄ ̄|゙ '' ̄i ̄ ̄|| ̄! ̄ ̄;/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ゙̄ヾ ̄| ̄ ̄|i ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄  ̄ ̄| ̄ ̄i`~ ̄| ̄i| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i ̄  ̄| ̄;゙|i ̄ ̄l! ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄i ̄ ̄|| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~`l  ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i、 ;|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″| ̄  ̄i ̄`~| ̄ヾl; ̄ ̄l| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄| ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄ ̄ `、 ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄! ̄|| ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾi| ̄ ″| ̄ ̄i| ̄!,,| ̄ ̄i| ̄! ̄ ; :|: : : : : : : : : : : : : : : i ̄| ̄ ̄|| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄l | ̄~~i ̄ ̄| ̄ i ; ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄_ --=´::::::::::::::::::::::::::::::::: : ヽ /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヘ /:: ,': : /i:::::::::::::::i:::i::::::::::::::ヽ\ . /i::: {:: /. '::::::::{::::ハ_|ゝ::::::::::::::', {: : i..,'  ̄ ':::::::i!::,'. ヾ ̄ヽ::::::',::} |',:: ',{====\ {`=====. i::::::::}/ 再び荀氏兄弟が拠点としていた開封。 .Y |;;;;;;| ` |;;;;;;| |::: : ,' . i `"´ `"´ i:: : ,' 傅祗の行台が滅ぼされても、こちらの行台の士気は衰えていなかった `i> __ <|:: / l//: :ヽ=/: :\// ヘ`゙<ヽ/>彳/ ヘ. ⊂只⊃ / } 〃 ヾ {
787 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:12:05.03 ID:f1qH2Gze0 /::::::i::::::i´:::::;:::i::::::i::i:::iハ i::::::::|:::/::::::/:::::|::::::|::|::i:::i !::;:::::!:i:;::/:/i::/i:::::/!i!:::!::iヽ i!::::〉::!::!!:/ヲ:!ヲ::/,リ=!:::i;! ` .ようこそ魏浚殿。 ∧!、!、!:::! ̄"´!::/i "レ:リ __!、:iヽ / /、_ 傅祗殿が亡くなられた今、 i::i !i| >、ー一.//:/:| 今後の事について協議したいと思ってね。 |:i!i |>、.>.<i/:/ |:| _,..=|:|〉i、 |、 /:::∨ ,|:/、_|:|=-=、__ .他に新鄭の李矩殿も招待しているんだ ,=<´ !/=!ヽ! `i::::!´ /==-`=、_`>=>,、 i i ,<´ | i:::::i i >.::7 / _i ! ! ∨、 、.==!./::::::∨==, /:/ / //| 〈\\ \\\__ ∨i=-→:、_,...>:i !:::::::::/ /==-/:/=--/ |::| | 、\\__ \\__\ ∨i ̄¨¨\< ∧::::/ ,..<←--./ !::!_| \\__\ -‐=‐- ∨〉〉、\ ∨ヽ i>、::...、∨,..<,=´ i / ヽイ ∨〉〉'// ヽ `ヽ |ll|i_____| i |、 i 7, < i !.! || |ll|〃 i | 从 i | i ; \,√l」 \i |i从」/筏刈 l 人从筱 厶ィ l 〉)込、^ 从| i | 斉万年の乱の時に梁王の指揮下で活躍した人よね? //从ゞ≧=チ从 i l く乂.,/、冫゙:, `ヽv∧| l 雍州じゃ名が通っていた記憶があるわ // ,.j\_ \/ヽ.,| // >?′ `YY\_l / /x=ミ>丶\,ゝ、 _ノ,ハ j . 〃'/ 〈r=ミイ'/ ,ノ ∨〉 ∨∧7l 晋 揚威将軍 魏浚 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ さすが潁川荀氏の威光というべきか、 /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 荀藩の下には近隣の塢主が集まっていた。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 塢というのは豪族やその同郷の人々、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j あるいは流民で構成された集団であり、その主を塢主と呼ぶ。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 先程登場した祖逖や閻鼎、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 今名前が出た魏浚・李矩などは典型的な塢主と言える _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
788 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:13:12.04 ID:f1qH2Gze0 【紀元312年9月 晋 司隷 新鄭】 /ノ Y ヽ / (0)ill(0) .r ⌒j /::::⌒`´⌒::::\ / / 李矩殿! | ,-) __ (-、| / / / ) | l |!!il|i|!l| l |../ / / / 魏浚は近隣から略奪した兵糧を .\ lェェェェ| /./ '` ´ / 朝廷に献上するような奴ですっていう!! r´ (⌒'ー―- イ′ ´廴 / > 、 ヽ _  ̄ ̄ ̄) .夜に会いに行けば命の危険が!! / -、 } (  ̄¨´ / ヽ._ __ \ --- ‐‐ ─ヘ、‐‐┐ ` --‐'´ `゙' 、_.) /::::::::::::::::::::::::::::::∠⌒i::::| //::::::::::::::::::::::::::::::/ ̄`¨「:::| ::::::::::::/::::::::___/ |::::| | |::::::/:::::::::::‐┐` ,、___|::::| U |:::┌‐=牝從汢 ,____ |::::| U |:::| |:::::| ""` ,紘れ小::| U |:::人_|:::::| ′""7:::八 :::::::::::|:::::| / ̄) 厶イ 不愉快ね . (\__ /::::::::::::|:::::ト、 /|:::::| . \__ ` 、 /::::::::::::八 个ヶ┐ ┬=く:::::|:::::| ┌v=‐…‐┘ V:::::-=イ :::::: |_,Λ| ↓∨|::::|\\____ ¬弌ニニニ ___ ∨\__彡'^\:\|┬v ‐┤::| ` ::::::: \ └‐‐‐━ __ ├ ┐‘,___/`:::|| |::人__  ̄\:::\ /|` | | ‘ |::| Ю Ю ` 、 `:::::::\ 晋 平陽国の人 李矩 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 李矩、字を世迴。平陽国の人。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 幼少の頃より大人のように周囲に指示を出した話があり、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 県の官吏として長安へ赴いた折、梁王司馬彤に牙門将軍に抜擢された。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 斉万年の乱で功を立て東明亭侯に封じられた後、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 故郷に帰還するも劉淵の勢力拡大を避け、同郷の人々と新鄭に移った _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
789 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:15:02.61 ID:f1qH2Gze0 --- ‐‐ ─ヘ、‐‐┐ /::::::::::::::::::::::::::::::∠⌒i::::| //::::::::::::::::::::::::::::::/ ̄`¨「:::| ::::::::::::/::::::::___/ |::::| | |::::::/:::::::::::‐┐` ,、___|::::| U |:::┌‐=牝從汢 ,____ |::::| U |:::| |:::::| ""` ,紘れ小::| U |:::人_|:::::| ′""7:::八 :::::::::::|:::::| / ̄) 厶イ . (\__ /::::::::::::|:::::ト、 /|:::::| 忠臣の心は同じでしょう。 . \__ ` 、 /::::::::::::八 个ヶ┐ ┬=く:::::|:::::| ┌v=‐…‐┘ V:::::-=イ :::::: |_,Λ| ↓∨|::::|\\____ どうして疑うのかしら? ¬弌ニニニ ___ ∨\__彡'^\:\|┬v ‐┤::| ` ::::::: \ └‐‐‐━ __ ├ ┐‘,___/`:::|| |::人__  ̄\:::\ /|` | | ‘ |::| Ю Ю ` 、 `:::::::\ 〃 | 勹 ├‐‐‐‐ |::|┘ └‐‐=ミ |__ |:::::::: | /{{L...|__,彡くく{{ | |::| 〇 〇 ∨ニニ` |:::::::: | ..::::::\__〇=ィ⌒’\| |::| ‐‐‐‐‐‐||ニニ.i|:::::: | /:::::::::::::::::T>、 } |\__ ノ::′ !ニニ.||:::::: | . _/::::::::::::::::::::::人::.\ Λ`ー‐=イ / ;´ ̄ ̄)‐┐| . \ ::::::::: /|::::::::::::::\:::. / Λ______,|_」L〇_____〇__/ |ニニ「 ̄_人| . `¨¨¨´ .|::::::::::::::::::::>、 ..:::::;′厂 ((_____))xくi |ニニ| ¬〉 . || :::::::::::::::::::: `¨¨¨’ ′ ニ=-‐……━‐-=|___,仁[.,__イ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー その後、東海王によって汝陰郡太守とされ、 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 以前張方が破壊した千金堨を修復したという話が残っている。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 汝陰郡太守となった後も新鄭にいたらしく、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .洛陽陥落後、困窮していた荀藩らに兵糧等の援助を行った。 `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ ちなみに、王羲之の師とされる衛鑠はこの李矩の妻である _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
790 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:16:07.62 ID:f1qH2Gze0 【紀元312年9月 晋 司隷 開封】 / ̄`:<:_:_: : :<___)_ /⌒{ /∧ : : \\:<_)\\ } /: :{\{:{: :}:「\: :\\\: }\)ノ/ /: : :l>v厂{{ \: :\\\ニ)品 ̄ ̄{ | : |: | { '´r‐____ヽ: : :\只了ー{ | : | :| ノ⌒ \ vf苙ソ´ト、_(⌒i人}ハ__,ノ 世の中豚ばかりになったから、 | : |: l '⌒ |: : :Vリ: 〈入ノ あなたのような人物に会えてここまで来た甲斐があったわ ∨:| :| _ノ苡フ 〈 | : : V: : : |: \ ∨: ト' ̄ , |: : : |)): : |: :l: :\ `丁: :ヽ ーご。 / | : : |0)): |: :| : : : \ |: | : 个 __ /___| : /UU:│ |: :\ : : \ `''ミ\><`ヾY//\ __ \\\、// } | :|: : :|((0)) |:丁三三/: /_/ ̄|: :| : : : \: : : ´ `ヾ、 } } } }/,. イ´-―- 、 ` ::.、ー、ヾtyハ __|:/ : /UUU:_ノ ̄ ̄ / /´ |: :|\ : : : \: マ、\z/-''" '' ‐:.、 ヽ } ゙:,\tzz|/j } /´ /:__/ ̄ ̄。oOr〜.く_|: | \\\ : : : `''/ { \ 、 t´ V l `ヽtz、j ___/⌒/ 《臨)》}´ ノ ノ} { :| \\\ : /j | 、 ヽ\ } | ∧ \‐--<r-、 {j 、 、 \/´{゙__y { ヽ l l ゙:.,  ̄` ∧ 、,.tミ、>-''゙ァ´う }´| | |)) l :., /j| ∧,{リ '゙"´ l l \ jリtj_,. --z、:, 同じく。 {ハ j '゙ _,, \、__ フf'" 二y'"ハ |\ _,. =グ :、ミ心、 `ー /:|、 T {ノ{= 、_7゙ ァ | \ ところで私、 // / / T((ノ{ `ih。rf´zz=ク\ヽ \z{__tイ | 并州の劉琨殿から河南尹に任じられたのだけど…… { { j /| ト、ハヾイ / ノi:i:i:i=─- 、=-― ''"\、 \ ヽァr-、__ヾ、 /ノi:i//i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:V ` 、ヾ:. ミ rッ/ク=゙T'''T ̄Gtトミ、i:i:i:i:i:i:i:i:i:∨ __r ニノ{l `ト `''ー∧/,r" l l ,ィ/ ゙゙ ゙':.,\i:i:i:i:i:i:i:ハr{L|、二 彡 { ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ある時、李矩は荀藩の招きに応じ、同じ塢主の魏浚と席を共にした。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 李矩の周囲は魏浚との同席に反対したが、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 本人はこれを一蹴して全く魏浚を疑わなかったという。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ このような彼の態度には、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 荀藩や魏浚も感心したらしく、互いに漢軍を防ぐ約束を結んで別れた _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
791 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:17:47.06 ID:f1qH2Gze0 /: :/: : : : : :./: : : : : : : : : : : : : : : : \ ./: : :/: : : : : : :./: : : : : : : : : : : : : : \ : : : : :. .,: : :./: : : :.:|:. :./: : : : : : : : : : : : : |: : : :',:. :.i: : :. ′: :|: /: : :.|: :/: :/: /:/:. :. : : : : :|.:. :. :.|: :.|: : :乂 |:. :.:.|/:. : : :|: {: :/: /: :/: ハ: : : : :/ : : : :|: :.|: : : :l⌒ /: : :.//|: : j/{: :{≠=//- ∨:. :/{:∧: /|: :.|: : : :| /⌒: : :/ ∨: : {: :{⌒苡ア¨ //:ト{ 苡ァ |: : : :イ^j 彼らは晋王朝再興を志して集まった忠臣。 ‘,: { ∨:.:{丶 ./ \{ `^~ i|: :./: | ‘,:.\__ \{ 、 从/ }:.| それに相応しい官位と爵位を用意するのが礼儀だろう }: : : : ∧ / / .j/ ____j∧__/___ / | /i:i:r| ー ァ , : | |i:i:i|iト /i:iヽ /::::::: : / | ', ヽ、 ,:::::. | |i:i:i|i| ≧=- イ /i:/〉i:| .::::::::/ i: i i|i::i::::i:::::}::} }亙} | |i:i:i|i|―┐>.,_ |i:i| |i:i:| {:{:i:i:{::_|__:|{Li::::}::込:| |_::| 圦:i:k忙沁 '印フ|::|: }| /∧ ー' " | |iメi{、 //|圦 _, / }iメ{ ./ /ハヽ:〕i 。 イ/ /iメ{ さすがですお兄様 //:ハi:i:iヾー} /Ж「// {:i:^;i{∧ /ム斗ヤ}i圦 |:i:i| {/:/i⌒¨^ヽ /:i:i} i / } }| |i:i| ∧/{ / {菊}ト 、 /ィ:/ /:}_ r--く- く /i:i{ } ∧ト、 ´⌒`マミ、 〃 .: : :i : :マ) \ \_ `く圦〕iト<>)____\ { { {:{ : ; :>、 ^ゞー_'___} 乂三二ニニニニ=トz_ ヽN| |i{`} Y´ : : {三} ¨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`y ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 荀藩は李矩を滎陽郡太守に任命。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 少し後に琅邪王へ掛け合い、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 冠軍将軍・河東郡・平陽郡太守に任命させ、陽武県侯に封じさせている。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ まだ秦王の消息が不明な時期とはいえ、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 荀藩は建鄴の琅邪王を事実上の皇帝と見なしていたのがこれから分かる _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
792 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:19:32.22 ID:f1qH2Gze0 . //////////////////////////,ハ '///////////////////////////,l . //////////ハ'///////,ハ////////l / イ//////l'/‐-V、////lリ-‐∨//////! ´ V//V/ト、Vソヽヾ//ノ'"Vソ.ノイ//}/,l }/ハヽハ ノ'ヾ /イ,.イハ'! 華恒殿には潁川郡太守をお願いしたい ' Vハ ! ´///! . V,ヘ ' /// . ソVヽ ー 一 イ/入 . ,‐ '" 从/\ / !/ ハ . l !V, .lー‐> <― '' l /.!l . l ! V, l: : : :./;;;;;:', : : : : ! / .l.| . l ! V, .l、: : :/!;;;;;;;;;'; : : : :.!' .|.ト _ // | V 、 , ヽ}≧=- ァ _ -‐ .l ! ,ヽ /:.\/:.l;;;;;;;;∧: : イ! ヽ' |‐-=ニニ=- _ ,' ' | V、 , V :!ハ | | { ヽ Vヽ jレ^|\ | V |ヘ| | | { V, } / ヽ L斗、 | j^Y | l |’ V {V'、 | ,ィ" jレf笊⌒’ V |7) } ' l | ’ V、{ _,.ノ | } ^弋rツ V´,.ノl | ' ∧ V´ jI斗、| : | }「 八 j ∧ 丶 ヾゝ乂r〉 U∧/{⌒` 分かりました ´ 寸'、\ \ 、 _ ∧ 〉ヽ', ,.斗r ァ冖 寸ヽ\_ 丶 , '´ / /ヽ }ー=≦-‐ 7^ヽ ` `'⌒ 个s。., ___ ∠ィ'´ヽ V /`'< / .l| _人 { } } }’ ` 7、 l| ,.。s≦'´ } ) ', )/ \ / ',. l| 〃{_,. '",. ィ’}ー 7´ l|ヽ \ ' , l|
793 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:20:10.78 ID:f1qH2Gze0 【景猷は荀崧の字】 '///////////////////////////,l . //////////ハ'///////,ハ////////l / イ//////l'/‐-V、////lリ-‐∨//////! ´ V//V/ト、Vソヽヾ//ノ'"Vソ.ノイ//}/,l }/ハヽハ ノ'ヾ /イ,.イハ'! 景猷には襄城郡太守を任せたい。 ' Vハ ! ´///! . V,ヘ ' /// .今は近隣地域の安定に力を注ぎたい . ソVヽ ー 一 イ/入 . ,‐ '" 从/\ / !/ ハ . l !V, .lー‐> <― '' l /.!l . l ! V, l: : : :./;;;;;:', : : : : ! / .l.| /イ ̄  ̄\ \厶 . l ! V, .l、: : :/!;;;;;;;;;'; : : : :.!' .|.ト _ //イ寸}}}寸 寸\ \\ミ辷_ _ -‐ .l ! ,ヽ /:.\/:.l;;;;;;;;∧: : イ! ヽ' |‐-=ニニ=- _ 艾ミ寸/厶\ ̄\. } \_寸 寸´ `才 .ア ) 乂\_\ ハ ./// 斗≦` 寸: : :./Vハ 个' 厶从{ァ==、 / 斗ォァ V// ム: }V乂{ 八{:斗ォァ}  ̄ }:/ (ノ∧V .{: ̄ ノ |__/VV ∨ \ 八 マ お任せ下さい ∨ , -─ ..::: V .' -‐ /:/ ∨ .' /:::/ _V \::....<::::::::/ 斗≦斗≦∨ .∨≦ /ニ二ニ=-‐∨__ / /ニニ/ニニニニニ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 他にも華恒・荀崧を近隣の郡太守としている。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 彼らは司隷東部から豫州西部にかけての地域で勢力を広げた ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
794 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:23:03.06 ID:f1qH2Gze0 【紀元312年9月 晋 司隷 開封】 |┃ /ニYニヽ |┃ ./( ゚ )( ゚ )ヽ .太尉! |┃ 三 /::::⌒`´⌒::::\ |┃ | ,-)___(-、| .安西将軍索綝様の使いで参りましたっていう! |┃ . | l |-┬-| l | |┃ \ `ー'´ / 雍州の官軍が長安を奪還し、 |┃ / `ヽ. .秦王殿下は閻鼎殿に伴われて長安に入られましたっていう!! |┃ 三 ./ \ ,⊆ニ´⌒ ̄ ̄ " y r、 ヽ ⊂二、 ,ノ──-‐'´ | | l" | |::/:::/::: |::::::::::::::: /:::: ∧::::::::::::::::|:::::::::::: ∧::::::j|:::::::::i|::::::::::::| ::::i |┠ ' | l/'⌒ヾ /:′:::::::::|:::::::::::::::':::::::/ !:::::::::::::: |:::::::::::/ ∨:iト::::::::i|::::::::::::| ::::| |┃三 | |ヾ___ソ . /イj::::|:::: : |:::::::::___j:::::/ 乂:::、::: : |i:::::::/ ∨!____::i|:::::::::::::::::::| . |:|:: |:::: : |::::::::::|:/|i/¨二≧=-ヘ:::八::/-=≦二Y Vi|::::::::/|:::::::| . |:|:: |:::: 八:::::: :lヽ||艾芝¨\ ∧::::::{ /¨艾芝¨/j::::::∧|::::::, 八:::|::::::::::iト : ::| リ  ̄ /::/l\:::.  ̄ .:::::/ }|::::/ :::l ∨:::j| Y 厶イ | \〉 /:::/ j:!:/ リ ∨:i|\,i| | 厶イ_/:{イ Y Ei /::/ そうか i| vハ } /ィ _____∨\ __ イ/_______ |:i:i:i| }:ハ:ト丶 ´ ____  ̄` ... ::::/ /i:∧ |:i:i:i| | \ / |::′ /:i:ハi:i; |:i:i:i| 「 > \ / < ] /i:i/ 1:i| |∧i| | >┬┐r.┬< | /i:i/ i:i| || || | |i:i:| /i:iハ |i:i:| | ,i:i:/ |i:i| ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー どうもこのあたりで秦王司馬鄴の消息が伝わったらしい。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 荀藩が王浚や琅邪王と臨時政府を立てた一方で、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 長安にも臨時政権が樹立される事態となったわけである ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 後世の我々が見ても複雑な状況、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 当時を生きた人々にすれば意味が分からなかっただろう _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
795 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:25:06.81 ID:f1qH2Gze0 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 .長安政権にしても : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ 秦王を擁して東方の諸勢力の上に立てる程ではない。 Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ \ヽ、 _ , イ!::/ .そこで秦王が皇太子になると、 / ヽ{ ト、ヽ l: 彼らは荀藩に遠近の統率を委ねたと『晋書』『荀勗伝』にある。. ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ .早い話、勢族の名士であり外戚でもある荀藩に調停を依頼したのだろう l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ / ..::::::::::/:::::::::::ム::::::::::::::::::::::::::/::::::::::i::::::ム ハ:::::::. ..::/:::::::/::::::::/l::::::::::::::::::::::::::メ!:::::::::::l::::::::ハ !::::::! ./:,ィ::::::::f::::/、 |:::,'::::::::::::::::/ |::::::::::::!::::::::::! !::::::: /,.' l:::::n、!:/. ヽ!::l::::::::::::::/ .マ:::::::::ル::::::::l !:::::::ル .〃 .!:/)リ.}」.f斧ミ、.|::l:::::::::::/-=ミ V:::::ム::::::::リ ム::::ム ‖ ,.イ//{"!|. 込リ'|N::::::::/ ` V/:::::::::マ /:::::ム この種の問題は、 / メイ/,ゝl Yi! \/ イ示心、 /::::::::::/-v::::::/ 私のような田舎豪族には荷が重いので ./ f//フ>.!` --イ,⌒\ .弋炒 i! ./:::::::::/"ヽ\:::/ _,.斗/ .j / ,.'/.≧',. ! ゝ、 Y../:::::::::/ シノメ:/ ./斗"ア’ ./"メ.j<三ム 、 ` 。.,,_,ノ'7:::::::::/ .,.イ:::/ _./'": :f:f メ.../ /;;;;;;;;;;;;;`ヽ _ /:::::::::/「./:::::/ ./:/: : :.:ム:い ,,.. イ! ./;;;;;;;;;;;;;;/:.:ヽ_ _,. 。rセ/::::::::::/:::!f::::::ム <: :.:.{: : : : : \.<=='//,;;;;;;;;;;;;,.': : :.xf’j. ̄ _,/::::::::メ!\::!!::::::ル : : : : : V: : : : : : /:.ラ,イ ,;;;;;;;;;;;弁-チ''''k≦ニ'''''''''":/::::::/z";;,::i!::::::{ : : : : :__\: ,>"イx.,.' !;;;;;;;;;/: :./.:.:.:.:.:)チ: : : : : /:::/r'YxVム:ヘ::::ム ≦:~: : :>セ:.メ;/ノ/ .|;;;;;;;;;': :x''ヽ.<: :.い: : :メ/ム'ァ''tシム;;ムヘマ::ムミ
796 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:26:33.03 ID:f1qH2Gze0 【紀元312年9月 晋 司隷 開封】 | ̄ ̄|| | ̄ ̄|i | ̄ ̄|| | ̄ ̄|l || ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄| ̄ ̄| ̄|| l| ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄|l | ̄ ̄|l | ̄ ̄|| || ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄|| | ̄ ̄|| | ̄ ̄|i  ̄i ̄ ̄|゙ '' ̄i ̄ ̄|| ̄! ̄ ̄;/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ゙̄ヾ ̄| ̄ ̄|i ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄  ̄ ̄| ̄ ̄i`~ ̄| ̄i| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i ̄  ̄| ̄;゙|i ̄ ̄l! ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄i ̄ ̄|| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~`l  ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i、 ;|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″| ̄  ̄i ̄`~| ̄ヾl; ̄ ̄l| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄| ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄ ̄ `、 ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄! ̄|| ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾi| ̄ ″| ̄ ̄i| ̄!,,| ̄ ̄i| ̄! ̄ ; :|: : : : : : : : : : : : : : : i ̄| ̄ ̄|| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄l | ̄~~i ̄ ̄| ̄ i ; ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄_ ,. :-:.' ー ' ¨ :.ゝ.、 ,.:´: : : : : : : : : : : : : ヽ. ,.': : : : : : : : : : : ',: : : : : : ヽ、 ,':.:;':.:.:;'.:.:.;'.:./.:;'.:.:|i:';:.:.:.:.:.:.::`、`ゝ ,':.:.i:.:.:.i:.:/i:.:/i:.:ハ:.:l:i:.:.i:.:i:.:.:.';.:.:', 洛陽陥落後、漢軍の勢力は思いの他拡大しなかった。 ./イハ:!:.:.:l:/ i/ ノノ ノリリハリ:!:i:.:.!:.l i/!:.:!:.:.;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;l:.!:ハ! 王弥・石勒の離脱もさる事ながら、 ∨|:.:.! ノ/i/ノ 長安政権や荀藩・劉琨の勢力の抵抗が激しかったのが大きな理由だろう。 .ヘ!:| ノ!/′ .ヾ!>ー- ´`-- <イリ 彼らの戦闘の経過については面倒なので割愛させて頂く (;;;;;ソ⌒) ̄`´ ̄(⌒ヽ ヽ;;=;;/__,,、_/;;`ソ 〉;;;;;;;;ソ:/A.i:l;;;;;;!′ く;;;;;;;;;;;;i;!;;;;;;;;i;!;;;;;ゝ i、__,,/ !、__,,! `ー'′ `ー'′
797 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:27:50.65 ID:f1qH2Gze0 |┃ /ニYニヽ |┃ ./( ゚ )( ゚ )ヽ |┃ 三 /::::⌒`´⌒::::\ |┃ | ,-)___(-、| 申し上げますっていう! |┃ . | l |-┬-| l | |┃ \ `ー'´ / 冀州において、 |┃ / `ヽ. 石勒と鮮卑段部が戦端を開きましたっていう!! |┃ 三 ./ \ ,⊆ニ´⌒ ̄ ̄ " y r、 ヽ ⊂二、 ,ノ──-‐'´ | | l" | |┠ ' | l/'⌒ヾ |:: : /:::::::::|:::::,':::::/::::::::::::::::::::::::|:::::::| :::::::::|:::::::::::::::|! |┃三 | |ヾ___ソ |:: /:'::::::::::!:::,':/::::::/:/:::|:::::::|: :.|:::::::|:::::: :::|:::::::::::::::|l |:/:::|::::l:::::|:::|:::、///|: :!:!: : :|:.: |:::::::|::::/::::|:::::::::::::::|:! ,イ/ヘ:::l::: !::>rz、>、.ヽ:!:!V:::|: :;|:::::::|:/| ::::|:::::::::::::::|:| /|:ハ Vト、::::|:::ヘ夊うメミト|::|、!/ |::|:::!::/ V::ハ::::::::::::|:| /|:::ヽ l ヽ:::::| `''─ `ヽ! !:::::::|r|/ニニVニV:::::::,': ! . / |:::::`ー: |'\ | /У::| ヘ夊ソ_.ノ}/:::: /:,' |ハ:::::::::. /' ∧::| /:::::::/:/ 何? | V::::| :. .' ヾ ク::::::/:/ |::::| :. / ///|/ |ハ:! 丶 // / |\ \ ──- .ィ´|' |......\ \ .イ|:/ .ィニ7.............≧..、 \__ <.-≦|、 .. /;;;;;;;{...................../ヽ、__/、ヽ......!;;;,、 /;;;;;;;;;;;;;;ヽ............../ /..| |......ヽ ヽ...|;;;;;;\ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 中原における両軍の戦闘は決め手を欠いた。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j この状況を根本から変えたのは、河北における情勢の変化だった ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
798 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:28:57.16 ID:f1qH2Gze0 _________________ィ‐' ̄`ヽ | |::::::::::::::::ヽ | |::::::::::::::::::::\ | |:::::::::::::::::::::::::\ | |:::::::::::::f \::::::::} | 世界の車窓から |:::::::::::::| ゝ::::| | |::::::::::::::ヽ ∨ | |ー:、::::::::::ヘ | |::::::::::::::::::::::ヘ_ |_____________________ |:::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、 \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、 ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´ | | ヾN ゞソ ゞソ// | | >:´|、 - ,|`:< 当時の河北の状況を簡単に紹介しておこう | | |::::::::| > イ |::::::::| | | >-、\! !/::,-< | | /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、 | | l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::! | | /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::| | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::| ヽニj } \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::| 〈:| |V }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::| |:!.|:\ ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::| |:!.|::::::`ー':::/ / |::::|:::::::::::::::::!:::::! |:|_!:::::::::::::::/ / |:::::!::::::::::::::::|::::::| |::::::::::::::::::/ / .!:::::!::::::::::::::::|::::::l |::::::::::::::::/ / !:::::|::::::::::::::::|:::::::! !:::::::::::/ / |::::::|::::::::::::::::|::::::::!
799 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:30:15.62 ID:f1qH2Gze0 【紀元310年秋 晋 幽州 薊】 , --──-、 , イ / ヘ ト 、 i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ | ヽ ' _ ` イ l l ´=` l 東海王殿下は、王浚将軍に冀州刺史もお任せしたいと ノ ヽ _,、__ノ _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、 /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_ 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、 . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::! /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: /,'//,/、、ヽ r--、ー-、,.. _ >'彡} _,ノ'///i' ...:\ミi! _ ヾ'/!_ 了'//,イ -‐- ヾ 、 ´`/_ッ'´'' :}ノr'´ {/,=ミ//カ , ´ i { ,,_ ,' j ノ,i' {//‘ー=ァ/ __ , - 、|\` l く, ´゙¨}:、 {|/´/ジ' く,イ_ ,、}、 ヽj /´ それを早く言わぬか。 {i,ハ_7/,/{ rt−- ... _ ` {:{、 ノィ:/:ゝ///{ ヾ`´` ¨'' 、 ム! } 天下に英雄は余と東海王のみであるな _ 〃:/r-ァ'゙/ヽ. `''・ ... __ `rリ ,イ、レ' :::::::V''゙´ {' `ヾ/ ,.ヘ,_,.ノ`・ァー-、 ̄´,.ヘミゞ :::::::::', | i´ァ>'゙´//〃|i{,、,ィ幺\{____ :::::::::::', | : `く彡'// /从:、ヽr‐'´ \ |::>.、 --==、!. ! ! ', `´`''ー、,、,!,ミ彡''^,′ `i. |:::::::::::>、 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 永嘉四年以降、冀州刺史は王浚が兼任していた。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 翌年に大司馬へ昇進した折に、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 都督幽州・冀州諸軍事にも任命され、河北における第一人者となった。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ただし、王浚はあくまで幽州を本拠とし、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ そこから冀州の諸郡県の人事を行う形をとっていた _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
800 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:31:28.70 ID:f1qH2Gze0 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ 故に、直接統治する者がいない冀州にはさまざまな勢力が存在した。 Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ \ヽ、 _ , イ!::/ まず、冀州の郡県の官吏、及び豪族・塢主たち / ヽ{ ト、ヽ l: ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ / : : : : : : : : :|: : : : j: : : : v ∨ : : : : : : : : : ∨ : : : : : : : | |: : : : : : : : !: : : : |: : : : :{ ∨: : : : : : : :∨ : : : : : : : : | |: : : : : : : : |: : : : |: : : : :{ Y: : : : : : :V : : : : : : : : : | 初めまして。 |: : : : : : : :.」__: {: : : : .{..,-‐=<^ | : : : : : :V : : : : :l : : : : :| |: : : : : :/. : : ; \: : : /:{ \ 仆: : : ::∨ : : : : : | : : : : | 楽陵郡太守を務める .|: : : : : :|. ::了~丐、\:.|: j 斗千笊ミ≠: : : ::∨: : : : : : :! : : : : | 魏郡の邵続、字を嗣祖といいます。 |: : : : : :|. : 圦ゞヒ夕 |f´ 戈ツ 刈: : :∨: : : : : : : | : : : : :| |: : : : : :乂: : : 、゛´ 八  ̄´〃 |: : /: : : : : : : : :| : : : : :| 魏郡の人々数百人と共に亡命中、 .|: : : :/ Υ ト。:、___/, \ / 厶イ : : : : : : : : / : : :/ 王浚殿に楽陵郡太守に任命されました。 |: : :/ / /i!: : : )h、  ̄ ̄ /i: : : : : : : : :/_/ ∨/⌒〉/ |i: :|: : : : > ^ / i|: : : : : : :/: : : \ 息子の邵乂は王浚殿の下で督護をしています У /ノ ハ :ヾ>゛ ≧s。 _ / i|: : : : :/: : : : : : : :\ / // ∧ /______/ ∧ i|: : // \: : : : : : : :\ / イ //⌒7..厂 / } 厶イ / \: : : : : : : i| . / , : "/ /.../ 〃 / / \: : : : ::i| / ,.: У.../ 〃 /  ̄  ̄ ̄゛/ 彡 \: : :i| 晋 楽陵郡太守 邵続
801 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:32:26.92 ID:f1qH2Gze0 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ .次に、冀州へ流れ込んだ乞活に代表される流民や東海王派の残党。 Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ \ヽ、 _ , イ!::/ 元乞活で東海王配下だった李ツは青州刺史、 / ヽ{ ト、ヽ l: かつて范陽王配下で河間王派と交戦した田徽は兗州刺史に任命された ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ / . . : : : : : : : : : : . . /: : : : : : : : : : :`丶: : :\ . : : : : : :/^、: 、: `: : : : \: : ヽ /: : : : / / ',:, ヽ: :l : : : : ヽ: : . . :i : : /l:l_l_ l:}__l: :ハ: : : : : : : : . : : |: : :l´lハl レ レ` : : : : : l: : : :i i: : lハ: :l /灯 灯ヽ l|: ハ: :/ : : : | |ハ: : 乂!、 以 以 ′レ レ: : : :lヽ! ′: : : :乂, ' ,ノノ: : ト、l ……あの後、冀州の広宗まで逃げた。 .∨\i、:〉、 。 ,-=彡 ハノ ___`~> _ . イ: :/ レ やっと一息つける i ー‐一 i ,.1 ァヘ | __ | //- / 〉 _ ハ: : :r ー 、 l /_ /ニ,ニ≧:、 i'/ハ: :トミヾY´ニニ≧‐二/ニニニ- l' '/: : :ヽ ` |ニニニニl/ニ/ニニニ} ハ  ̄「 l l:、ニニニ|ニ/ニニニ7 晋 青州刺史 李ツ
802 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:34:18.54 ID:f1qH2Gze0 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 続いて冀州へ進出してきたのが并州刺史劉琨の軍勢。 \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l: 甥の劉演を鄴へ進出させたのを見るに、 ∧\ マ三ソ| \ 彼は冀州への勢力拡大を望んでいた節が見える ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ / _,/ ̄ ̄` ̄\ / /二◎二ヽ ヽ\ / ルノハヽゝ,ハi 〉 .i iv、!● ● i i' 〈 冀州へ流出した并州の民を連れ戻さなきゃ(使命感) lリ〈 ワ i i' リ _iハ`ーゥ t-ノ i 〈 ヒ/」」」.l/リl ly ,ィリヽ、 ヾ | l | / `.lシl==j \ 〉 | l ,/ー、{::::::::::/ー、! \
803 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:35:10.93 ID:f1qH2Gze0 N:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i!:.:.:.:〈r':.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:` ーッ _ゝヾ:.:.:\:.:.:.:.:.:.:.:.:ゞ;.:.:.:ヾ:.:.:.:.:.:.//:.:.:.:.:.:く \:.:.:.:.:.:.:.:≧ミ:、、ミ;,v:.::.:.:.:.;; ≦;;,/:.ィ:.:.:.:.:.:> 、_ハ、」ヾ:.:.:.:.:Σ ヾノ'" 乃一:.:.:〈 ―1_ノL , ー≧ _〉:.:.:.:.>≠´ ヽ / ゝ:.:.:.:.:.:ハ 'ー1___ ヽ:.:.:.:.:.:.テ ,;、、__ヾミY彡"_ ,、, 〉:.-ィヘ;:〉 <_ 〈:,へ:.:.:.7 ,=\:.:ヽ };;;{ ィ:.:.:.ノ≠、7:.:.i!f | __N バ{:.:.{ i,弋ぃミ≧::介≦f´ぃノ, ト;.:.|j!ハ_,ィ_ 〉:::::::乂j |:.:.{ 三彡イ⌒トミ三 _}:.:.:レヘ::::::::::L .劉琨のアホはどこだァ!! <::::::::::::::::Y:.:.:{_,_ _r 、 んヘヽ ヾ:.:.:.:.:.:.:.:〉::::::::〈 /::::::::::::::::ル:.:.:.:/ /′∧_ ノ ⌒,ィ` 〉:.:.:.:.:.ム:::::::::::;ゝ 余の支配下にある民に >:::::::::::::::::」:.:.:.:.:.:7 {ゞー―三 ==彡| 」:.:.:.:.:.;,ノ:::::::::( 手を出すとはいったいどういう了見だ!! ヽ:::::::::::::;ゝ:.:.ノ:.ァ 乂辷 -― 一 _ノ 〉:.:ヾ:.:.ゝ::::::::::r′ ゝ:::::::::r丁!;.:.:.:ー:ァ_,  ̄ 二二 ,J:.:.:.:.:r-゛:::::::::/ 〉::::::「 | ゝ彡:.:.:.:しu、_ノ:.:.:.:.:.V:v:.:.:.:.:.:.〈 |:::::::::-'  ̄ヾー,,L,  ̄j;.,:,ィ:.:.:.:.:.:.:.:.ノ:.:.:ヽ:.:.:.:.:.:.r一 |::;r‐′ く__,\ ̄ム;.:.:.:.:/:.:.;,;,:.:.;≧:.:.:.ゝ √ ,. :-:.' ー ' ¨ :.ゝ.、 〈 \  ̄′ ̄ ゛ / 〉 、_ ,.:´: : : : : : : : : : : : : ヽ. _ >, \ / 「 N::::::: ,.': : : : : : : : : : : ',: : : : : : ヽ、 ,':.:;':.:.:;'.:.:.;'.:./.:;'.:.:|i:';:.:.:.:.:.:.::`、`ゝ ,':.:.i:.:.:.i:.:/i:.:/i:.:ハ:.:l:i:.:.i:.:i:.:.:.';.:.:', /イハ:!:.:.:l:/ i/ ノノ ノリリハリ:!:i:.:.!:.l i/!:.:!:.:.;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;l:.!:ハ! この頃、劉琨は冀州の中山国の民を勢力下に入れ、 ∨|:.:.! ノ/i/ノ さらに幽州の代郡・上谷郡・広寧郡の民を帰順させている。 ヘ!:| ノ!/′ ヾ!>ー- -- <イリ 自分の管轄下に介入された王浚は劉琨と交戦する道を選択した (;;;;;ソ⌒) ̄`´ ̄(⌒ヽ ヽ;;=;;/__,,、_/;;`ソ 〉;;;;;;;;ソ:/A.i:l;;;;;;!′ ノ`;;;;;;;;;;i;!___i;!;;;;;ゝ、 (_;;;;;;;;;;;7;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ;;;;;;;;) ` ̄ ̄ ̄´` ̄ ̄ ̄´
804 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:36:38.99 ID:f1qH2Gze0 【紀元312年頃 晋 幽州 代郡】 ::::'''''ヘ-.. 冫:::::::::::::::::`ー_ 冫_::::::::上,,⌒ /VニニニニニVl ゝニニニニニニノ_ |ニニニニニニニ/ ヽ_ニニニニニニ\__ ノニニニニニニニニニ`'ャ。,__ ,。ャ'´ニニニニニニニニニニニニニニく _.--_上,,,,,,..-‐ノ' 〉ニニニニニニニニニニニニニニニニニ', ..l1 l 、 」'、ノ`-'"ニニニニニニニニ`゙''゙亡ー-L , 'ニニニニニニニニニニニニニニニニニニ', .l| l1 _..ノ宀'’ニニニニニニニニニニニニニニニ~~''‐ニ-- , 'ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ'., │'‐‐ .l| ./=ァニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ', l/l \,,,,,,. │'‐‐ -/レ彡ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ-┘ l..|-- / .l/l \,,,,,,. \ニニlニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ_ニニニニニニニニニニニニニニニニニニ', l:lj''ー----‐'´ .|- /  ̄.',ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ┌ナニニニニニニニニニニニニニニニニニニ.', l.│ :lj''ー----‐'´ ',ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ', l 彳 │ ,-'''''゙゙ニニニニニニニニニl┐ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ',.│ 彳 lニニニニ',ニニニニニニニl lニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ\ .│ lニニニニハニニニニニニニl lニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ\,。ャ------、 ',ニニニ≧',ニニニニニニlミlニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニヽ ,。sニニニニニs。,ニニニノ ',ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ---、 /ニニニニニニニニヽ´,。ャ'',ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニヽ \ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 配下の軍勢及び鮮卑段部にも動員をかけ、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 劉琨の軍勢を打ち破り、代郡・上谷郡・広寧郡の民を取り戻している ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
805 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:38:54.04 ID:f1qH2Gze0 / :. ィ.;:.:.:.:.:.:.:ヽ イ:.:.:.:/-|/|∧:;、:.:.〈 リ:.:./ ● く!:,:.:..、 l:.:.l ●/:./ ̄ vヘ - ノ:./ 劉琨は再び争おうとはしなかった。 _,-+ 匸ヘ/V ,《 ヒ⌒j 》、 『晋書』『王沈伝』は、 l::\ l /‖::l 共に石勒を討つための軍勢が互いに防ぎ合ったと記している |:::::::ト,Vイ:::::| |:::::::l介l:::::::| l::::::|人|:::::::l _,/ ̄ ̄` ̄\ / /二◎二ヽ ヽ\ / ルノハヽゝ,ハi 〉 .i iv、!● ● i i' 〈 まあ、冀州の中山国と常山郡はこちら側にできたし…… lリ〈 ワ i i' リ _iハ`ーゥ t-ノ i 〈 ヒ/」」」.l/リl ly ,ィリヽ、 ヾ | l | / `.lシl==j \ 〉 | l ,/ー、{::::::::::/ー、! \
806 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:40:03.96 ID:f1qH2Gze0 .,、 盛楽 、-' ヘ ,r'`ー-、_;_, ○ 薊 /´ / r'´  ̄ヽ, ○ ,r'´ r' r‐ } { ,.、_ノ _"7 / / r' 太 / 'ー'´ ./ ノ ○ ヽ ' { 晋陽 行 'ー、 r'‐-,_,_ィ_ } ●襄国 /ヽ_r' _r'´ { 平陽 山 鄴 ○ r-'´ 〇 r' ' `ヽ } ○ 壺関○ ○広宗ノ 臨淄 }'ー' ' { { 脈 r r' '´`ー-, ヽ / ノ r' \ 'エ_,.-‐'`ー―‐'―= ‐' .,  ̄ ̄`ー‐'―'´ ◎洛陽 ○開封 〇 > ○長安 ○○許昌 下邳,ヘ' ヽ 襄城 ○葛陂-v'γ ヽ ハ_ ィ-v○寿春 __ゝ、 `{_,、 ,、_ r'○建鄴 -、 ○襄陽 `' r' {__'ィ } ,. -――'´`ヽ ,、 , _,.r' __/` _/ ヽ ,/ ヽ ノ `^ー'`> _ィvー'´ Z,、 / `ー-,r' } ,. :-:.' ー ' ¨ :.ゝ.、 r-‐'´} {`ヘ ,.:´: : : : : : : : : : : : : ヽ. 'ー'`" `ー' ,.': : : : : : : : : : : ',: : : : : : ヽ、 ,':.:;':.:.:;'.:.:.;'.:./.:;'.:.:|i:';:.:.:.:.:.:.::`、`ゝ ,':.:.i:.:.:.i:.:/i:.:/i:.:ハ:.:l:i:.:.i:.:i:.:.:.';.:.:', /イハ:!:.:.:l:/ i/ ノノ ノリリハリ:!:i:.:.!:.l i/!:.:!:.:.;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;l:.!:ハ! ∨|:.:.! ノ/i/ノ ヘ!:| ノ!/′ 最後に冀州へ入って来たのが石勒軍となる ヾ!>ー- -- <イリ (ヘ:::::\i=//:::::/) {;;\::::::!n/:::::/;/ ト、;;\;;ii;;/;;;;イ /;;;;ゝ;;;;∨;;;;;;ノ;ゝ、 (;;;;;(⌒)∨/(⌒);;;;) `´ ̄` ̄ ̄´ ̄´
807 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:41:58.51 ID:f1qH2Gze0 【紀元312年秋 晋 冀州 襄国】 \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/ ≧ < -=ニ 城外の堀の補修は間に合いそうにありません!≦ ≧ ≦ /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\ ┌冂冂「:|丁Ti ,、,、,、,、,、,、,、,、,、,、,、 乂 |___|_ | X爻爻爻爻爻爻爻爻 爻爻爻爻爻゙ r┐┌iT┤____|二ニ| 水爻爻爻淡淡淡乂乂乂乂 ⌒¬爻爻爻⌒ __ |:└└ :|└ L.|.:.:.:.| ̄「 乂爻淡淡淡爻爻爻淡淡淡 ⌒爻爻爻爻爻爻T丁「| ||| |: : : :_:_:|_ |.:.:.| | 淡淡淡炎炎爻爻炎淡炎爻 メミ メ爻爻爻父父爻爻爻''|_| _┌Г| ̄卩: :| ロ ¨| : : | | 炎淡淡淡乂乂父炎淡淡炎炎 乂爻爻爻乂乂乂乂乂ミ_ |┌|_冂「 |└二|: : : : : :| |丁T┬L 淡淡淡炎炎淡戀戀淡淡淡 い乂爻父乂乂乂乂乂乂乂≧s。 ,。s≦マ≧s。: :.:|_┌'¨:| ̄ ̄~~||li |¨|_|¨|_|¨||¨||¨淡淡淡炎炎炎炎乢刑淡炎 ;';';'乂爻炎爻乂乂乂爻爻爻∠二二| :| |: : : : |:.:. :| I I |¨TT┐ _|二二⊥ニニニ| `````∨L,イシ゚ 爻爻父父炎灸炎i爻i爻jノ⌒|┌i | ̄|┌┐:| 卩| ̄\|:.:: :| I I | : | |¨|_| |: : : : :| [] | 000 ∨レ'  ̄|````爻彡从ミミ'⌒∩ |└' |─|└┘:| ¨¨¨¨¨|: : | I I |_ :| : : : |: : : : :| | ̄L| ̄| || {i:i{ ニニニニニニニニ|i:i| ∪ ∪ | ゙Τ¨¨¨~~:| :|: : | i⌒i | :| : : : |: : : : :|: ∩┐┌┐┌┐┌┤ ,{i:j:}  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|i:i|洲州xx | п | ̄| | ロ :|: : | | | | :| : : : |: : : : :| |::|└┘└┘└┘└‐}i:i:i}_ | ̄| 冂 |i:i:|洲洲洲 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ :|: : | |王王王王王王王王王王王───‐ | ̄|===rノi:i:i{ 「 ̄ ̄ ̄ ̄ |洲 ̄ ̄ ̄ _|: : | |¨¨7~¨:| ̄”二¨¨¨“““ ''''| | 辷三|ノi:i:i:乂 _jjjjL ---──……¬冖''' ¨¨ ̄___二二¬三三二ニ|ィシ´ `':, γ⌒ヽ | ┌┴-- _  ̄ ̄ ̄ ̄__ ‐……¬冖ニ二三三 ̄ =ニ 三三 ニ……===ニニニニニ|_ |  ̄ ̄  ̄ ̄ ̄───………………ΞΞΞΞΞ = \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/ .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:: ────‐ΞΞΞΞΞΞ = ≧ < : : : : : : : : : : : : ──===ΞΞΞΞΞΞ =≧ 城外に柵を何重にも設置するのだ!! ニ=- ≧ ≦ /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\
808 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:42:48.67 ID:f1qH2Gze0 _.,. -‐- ....、 x≦〃〃/ミミミミミ、 /ノノノ〃ヾ⌒彡ミミミミミ、 /ミミル' / __ ヾ彡ミミミミ、. {ミ'''´ {∠i孑 `ヾミミ毛刈 ';ハ, `〕、 Yミ ;:::: ∨ソYハ x≦ ̄ア´ 黒略殿。 }:( くツ1 | っ {::: ーりリ / :::::::/::::: ヾ:ヽ ,ノヾー'⌒ヽ ヾ Y¬从 〃:.:.:./::::::::::: .今年は南の広平郡が豊作な様子。 `ヽ { √ ̄~`ヾ Y ヾリ ||:.:/ ::::::::::::::: 沁ヾ ⌒ :/ /∧::::::::::::::::::::::: ひとつ兵を率いて収穫に行って頂きたく ハ r::.......,..::/// /:::::::::≧==== '、 {///,//// >'゙´:::/:|幵幵幵幵 `T¨¨´///>'゙´::::::::/:ニ|幵幵幵幵 ,..-―∨ /::::::::::::/ :三圦W幵 //////::∧/::::::::::::/ :::三三/八幵 .,. -─- 、 /,;:;:;;;;;:;:;:;:;:`ヽ ,'.:..:.:.:.;;;;;;rrrr、:.:.:ヽ .l::;ィ'´;;;;' `ヽ。-、ヽ.::! .{ミレ'"´. ,.. ""`,ィ;;彡. よっしゃ! {ミ!. i i::i l.:::! l:l .l:! l;;彡 .iト、i i:::iノ:::l/::l/::!ノ:::| 城壁の補修なんてちまちました仕事は性に合わねぇ ヽ入 `VY /l /l .ト、 `1 ミヽニニ彡'´ L、、、,,_ _./ レ' ..! ト、. ! Vl ,..ィ´.:j! ',::,,,,,/ ,::′ ,' `ヽ`ヽ`Y´.:./l ``ヽ | ヽ| 〃/.:.:.:.j!...',;,,/ ,::′,,,,,........リ ノ.:::l / .l.:.:.:.:./ト、 ,.ィ´ヽ ノ/ / ;;;'''゙゙゙゙`,.''''゙゙゙´ {: :i i!.::! ゝ ' /.ィ´ `ヽ ト、/ ト、, ´/ ./:::'' .人 ..:;;′ .人 .:i: :.! i!:::!.:.;.ィ彡'´ ;; .゙、
809 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:43:43.42 ID:f1qH2Gze0 ,ィz=ミ、 rl fム>〉::::} j」 _ _〈勿くこi _ 斤夭f批`}_)¬<_ノハ 〉 お前ら! 〔_7 7{ f⌒ヽ<ニミー个z≦升/ /i/ィ.人 /  ̄`ヾアr‐' ̄ ̄l__┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨ 穀物の収穫に行くぞ!! _r≦ニ∨/f∧Vな≧{ /> ミ辷ノ r――こi〕ト, /∠V⌒7 /`ヽ l ト毛vノ __l-( >--ィ\三ニ三ト、ハ {イ{ 〕C// 〉ifハ (⌒Y´`{/=)ニ≧ニニ{‐{≧===ヽ} 〉 (´⌒(´ Vト个-く シイ/`fこrヘ>イ==〉⇔ムV{斗z∠ ノイ/ ≡≡≡(´⌒;;;≡≡ ..`<ニ> ' ` ー==` ー‐===' <ニニ> ' ⌒(´⌒;; |\_/ ̄ ̄\_/| /\ /\\_| ▼ ▼ |_/ ヒャッハー! ./ /\ \ \ 皿 / ())ノ__ ○二○二⌒/../ / /||(二ニ) (___/../ 几l ┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨ γ ⌒ /|V||彡Vミ/⌒_ノ二二ノl0 |\_/ ̄ ̄\_/| l| (◎).|l |((||((゚ )/⌒/||三三三・) || (´⌒(´ /\ /\\_| ▼ ▼ |_/ __ ゝ__ノ  ̄(___) ̄ ゝ__ノ≡≡≡(´⌒;;;≡≡≡ / /\ \ \ 皿 /  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄(´⌒(´⌒;; ())ノ__ ○二○二⌒/../ / /||(二ニ) (___/../ 几l ┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨ γ ⌒ /|V||彡Vミ/⌒_ノ二二ノl0 腹が減っては戦が出来ぬってな!! l| (◎).|l |((||((゚ )/⌒/||三三三・) || (´⌒(´ __ ゝ__ノ  ̄(___) ̄ ゝ__ノ≡≡≡(´⌒;;;≡≡≡  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄(´⌒(´⌒;; ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 『晋書』『石勒載記』によれば、 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 襄国に入った石勒軍は城の補修を行うと共に近隣の郡県を攻撃。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .冀州の郡県の塁壁を多く降伏させ、襄国へ兵糧を輸送させたという `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
810 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:45:26.94 ID:f1qH2Gze0 【紀元312年秋 晋 冀州 広宗】 ,..r;;: ( 人) ) ,;`ー、 | ヽ丶 ヾゞ、 ゞ'´ '`´ `ヾ、 ─|─ -‐':、ゞ'`` ,l / | ヽ ヾ、 ゞ;;. ,r-、 `ヾ、 ヽ、 \__人_人从_人_人从/ , rヾ ,r!/r'ヽ '` \ _|_ _) (__ _,,,.,ノ、_ ヽ, `ゞ;; ;:、 /| ) 石勒軍ッ!? ( ,r‐'''" ,.r ,イ彡ミミヾ、 `` ´;;i  ̄ ̄) ( ̄ ̄ __,.;;,ィ'´ ,:;;;;彳彡ミ;j`、 `i;:、 オ /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\ ;; ヾ、彡;;;ノリ;jjjjj;;;jr' i . ノ;;:'' `゙`、 ``ー、 彡冫;;il;;;ミ;;;;;y;レ ,t'´ ,.、ー、 ゝ ォ .__ ;'イ;;;'ヾ``ヽ、ィ;;i ,ri'´ ヽ ヾノ ,ry' il'Y゙r ヽ、 ∠_::_`ヽ j'´ '´ '´/ゞ';;::`´ヽ ``´ー ゙i ;;: ,r' ) ,r、 /l {_r.大=z_>:} / ,;:' '´/ ー≡;i{、 /ヾr'´ ,. '`;;:、 〉ゝ .i ̄::(__ト||.|}.}{.{|.}7||:|// ーr-、j ,! ,;',;'ィ;;:イ''``ゞ、_,、-‐'´ヽ:;/ 、 ``ヽ ;:、 `' (´ ..ヘ、___).|ー=┴幵:」._/l ,,:' ``ゞ、,;;ゞ、 "´イ ,... `'彡 ,/´ `ヾ、ヾ ' ー、 ii;j `i;;!'´ニil';;;;ゞr.__ト ' ー‐─ ,rー'゙ー─-、_j;:r'´ ヾ,ゞ 、 ゞ,ミ;:l;;l ,! ,!,i;;'´¨/ \_人_人∧从_人_∧_人_从_//-‐;;'"} ``ヾ、 ノ ,;;;: (i,;)))、,,:;!、__,:};!_,.、l ) > _,,,ィ、 i 'ヾ人 、}( / ノ ,r'i r'"ヾ-‐i‐-:;イ, / ヾ < なんでここに!!? >,.r'´,ィ'l、 _ィ;;、 、,.ミミ'´ ,;:'´ハ '´ ,j ,r' }ミ,r;}ゞ‐'─l:::.i ,jl < ( ;'´イ'´ト、_ j (_,r'´(`'´`ー'´,ノ i; l (`'´ Y´ ,イ≡=‐-ゞ、,r' /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^ 彡;:、 }ヽ、'´ ` 、,;{ ゙レ ,ゝ' i;;;:: ,;:li三ミ;}jlK 'i ,r'"´,;ゞ、_,.イレ'゙、 ,.{ i' ) ,イ ;;;;;;jk三ミ}゙kiヾ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ また、『晋書』『王沈伝』によると、 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 石勒軍は王浚配下の祁弘を広宗で殺害している。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .深い霧に包まれた所を石勒の軍勢と出くわしたという `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
811 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:46:44.93 ID:f1qH2Gze0 【紀元312年秋 晋 冀州 襄国】 , --──-、 , イ / ヘ ト 、 i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ .張賓殿。 | ヽ ' _ ` イ l l ´=` l 襄国の水源が枯れております。 ノ ヽ _,、__ノ _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、 如何致しましょう? /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_ 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、 . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::! /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| __,ィ7ア´ ̄ ≧、 ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: rf⌒/{/ // _r'⌒ト==彡⌒ヽ }ト ミwー┴‐一'´ ミ==≦ │ . } } __,r―一 }二 ミー--| . {´厂 }'"´ ミ==― ___| V j八==r‐tチァ  ̄ト--- 、{ なんと。 `モtッ } ト ̄` } ミリハ | 厂} ー {_ ,ィ'⌒}ミク ノ} リ この大事な時に。 八 >ーへ__ |(し'| l | . Y_,rーーミ、} | ハ从{ 悠長に他の水源を探す時間などないぞ | -=ニT } | } \ j_ イ ̄ ̄ ̄ | / / . __|___/ / / / { / | / ̄ ̄ . / /\__}____| /
812 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:49:01.13 ID:f1qH2Gze0 |:::::::. 〉 ''^~ ̄ ̄~^'' 〈 .:::::::| 「⌒^~7 ´ , / , `丶 :/ /ハV/ ′ ´, V/, ⌒{. . ′ 〕 i| ', ´, , V/, {. | 〕 八 ', i| ´, } } V/,__/ `、. ', _八_ノ乂 〕./ 石勒将軍から聞いたが、水源が涸れたって? V/,  ̄~゚"'' `⌒¨´ ̄''"゚~ ̄ .〔 〕/∧抒尖ミx、 jI斗劣抒 ./〔 三日間待ってくれれば、 V/ 込 乂ツ 乂ツノ //〔 .あたしが龍に命じて水を出させてやるよ。 \∧ ' ∧/ , 圦 、_ -=ニ^ソ ノ⌒ V/ ちょっと耳を貸してくれ / /: )>。 ィi「V/ V/ / /. . . . . ]Iッ。,,_ _.、<⌒. . .V/ V/ /:/ /. . . . . . 「 ̄ヽ / ̄].. . . . .V/ : . \ / / . ._,,.. ‐ノ Y ]Iッ。..,,_ .V/ ,ィ彡彡 ``` ゙``゙`ヾ、´゙´ ミミミミ / //⌒ヽ 「 ̄ ̄~^''〈 〉''^~ ̄ ̄] ̄ ̄ .ィ彡彡 リ :} ミミミミゞ ̄⌒ヽ . ィ彡彡' { U ヾ 〃 U } ミミミミヾ. \ __ ィ彡彡 ヾ⌒≧x。、__川 廴,x=≦⌒ヾ; ミミミヾ≧x. / :| ィ彡シ豸 仁・ニ戈ミ 豸ニ・ニ戈' ミ气ミzニニム / :! :!7ィ彡ミ彡 亥≠ ー=彡, } ミ= ij :}i| :| /心ニム. 仏図澄殿が儀式を行って、 / | :|/刈ミ ヒ〈 《: 〃 j } jリ ノ;{ Yハニム 人の目を引き付けている間に水源を確保すると? / .i| :|/彡シヽ、:{ :}. 八 廴ノ入 'ー::U::/ イイ ハ }/ハニニ ウマ ./ .:i:i| :l./从乂 i:i}: | ァ'´;/仆ー仆、 `ヽ :; | :川 ノ .,'//}ニニ} 仏の教えは存外色々できるのですな ____/ .i:i:i:{ :{//从乂叭 J し∠二二二戈ヾ} :} ////ニニ `ヽi:i:i:i :i:i:i沁 ['/,}从//ヽ .-‐…‐- ./ .////ニニ .Vi:i: :i:i心, マ/:ハ //心 ./ ////ニニニ .Vi:i:. :i:ハ マ./ハ //心 .:::. // ////二二二 [:i: i:i:i:} :}//;ハ ////人___,.二.,__,// ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー この時期、仏図澄が襄国の枯れた水源を ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 安息香を焚いて呪願数百言を唱え、三日後に復活させたという話がある。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 『晋書』『仏図澄伝』に弟子数人が水源にいたとあり、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .彼らが水源確保のために土木工事を行ったのかもしれない。 `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 昔の仏僧には、行基や空海のように土木工事の知識を持つ者もいた _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
813 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:49:54.31 ID:f1qH2Gze0 _.,. -‐- ....、 x≦〃〃/ミミミミミ、 /ノノノ〃ヾ⌒彡ミミミミミ、 /ミミル' / __ ヾ彡ミミミミ、. {ミ'''´ {∠i孑 `ヾミミ毛刈 ';ハ, `〕、 Yミ ;:::: ∨ソYハ x≦ ̄ア´ 平陽へこちらの状況を連絡した所、 }:( くツ1 | っ {::: ーりリ / :::::::/::::: 石勒将軍を都督冀・幽・并・営四州雜夷征討諸軍事にすると。 ヾ:ヽ ,ノヾー'⌒ヽ ヾ Y¬从 〃:.:.:./::::::::::: `ヽ { √ ̄~`ヾ Y ヾリ ||:.:/ ::::::::::::::: .加えて、冀州牧・幽州牧・東夷校尉・上党郡公にするとも。 沁ヾ ⌒ :/ /∧::::::::::::::::::::::: ハ r::.......,..::/// /:::::::::≧==== .簡単に言えば、河北は将軍の好きにしてよろしいと '、 {///,//// >'゙´:::/:|幵幵幵幵 `T¨¨´///>'゙´::::::::/:ニ|幵幵幵幵 ,..-―∨ /::::::::::::/ :三圦W幵 //////::∧/::::::::::::/ :::三三/八幵 ヒ´ミ仆爪// j } /ノ ハ `ヽ、ミ≧=-ゞY、_ 圦ミfソ ̄} } / ,' __ \ミ下千f=-仆 ミ }}ソV i/ ゝ Vゝ斗イ、ヽ ヽミ仆≧=}} 乂./ / 三ミ  ̄ ',{ ハミミ _ソ 圦{ 辷i ≧=- } }ミ彡 .Y 人、~ハヽ ‐ イ j iミソ ~イ / 与しやすい男だ Y、 ', ゝ-=__, ', V / ハ /`´__ ', i≧=´ ', 壬//≧=- } }//// .i Y { ///´⌒ | { }, イ///// .{ ヽ-=≦≧=-、-=≦/// .',Y//////////////イ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 劉聡は襄国へ入った石勒に対し、事実上河北における行動を黙認。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 営州というのは、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .山東半島から遼東半島の地域で、晋の州制で言えば青州と平州を指す `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
814 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:50:42.55 ID:f1qH2Gze0 |\_/ ̄ ̄\_/| /\ /\\_| ▼ ▼ |_/ / /\ \ \ 皿 / 申し上げます! ())ノ__ ○二○二⌒/../ / /||(二ニ) (___/../ 几l ┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨ 鮮卑段部の軍勢が冀州へ入りました!! γ ⌒ /|V||彡Vミ/⌒_ノ二二ノl0 l| (◎).|l |((||((゚ )/⌒/||三三三・) || (´⌒(´ __ ゝ__ノ  ̄(___) ̄ ゝ__ノ≡≡≡(´⌒;;;≡≡≡  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄(´⌒(´⌒;; ヒ´ミ仆爪// j } /ノ ハ `ヽ、ミ≧=-ゞY、_ 圦ミfソ ̄} } / ,' __ \ミ下千f=-仆 ミ }}ソV i/ ゝ Vゝ斗イ、ヽ ヽミ仆≧=}} 乂./ / 三ミ  ̄ ',{ ハミミ _ソ 圦{ 辷i ≧=- } }ミ彡 .Y 人、~ハヽ ‐ イ j iミソ ~イ / 来たか Y、 ', ゝ-=__, ', V / ハ /`´__ ', i≧=´ ', 壬//≧=- } }//// .i Y { ///´⌒ | { }, イ///// .{ ヽ-=≦≧=-、-=≦/// .',Y//////////////イ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 石勒軍が襄国の防御を固め、 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 近隣から兵糧を集めたのは対王浚・劉琨に備えるためである。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .先の張賓の予想通り、秋の間に王浚の命を受けた鮮卑段部が来襲した `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
815 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:52:45.86 ID:f1qH2Gze0 【紀元312年秋 晋 冀州 趙郡】 __ ,.::-ーュ_,、_rv:..、 _ _,,-─-::_,, _::. ` .:::., ..:::ーy ::.`` -、.::... .:、:...-iー..__,、_ ___ノ:.ー、_ ,,--‐'´::....... :i .::::::::`'-‐'" _"::.:.:.:.. , _::. ` .:::., ..:::ーy ....:.. :... .:::.`'".:: ::i.. ヘ' ̄`::r、─ 、_, 、_,、--''`'´.:::::::::... .::.. :::. .:::::...ノ-",::~_- ::`'-‐'" _"::.:.:.:.. ,_ - 、::..... :: ::..v :....::" ..:;''.:'" ` ::. :.:.... .::::::::.:.:.:.. :... _,..- '':::::::::... .::.. :::. .:::::... ::. ::..:::.......,;,.. ./:: .:.:: 丶 .. ..:......、 :.、 ノ-",::~_- 、:::::::::::.::...-、 `- :::. .., '"::::::::::::::: r--─‐i r--─‐i r--─‐i . ┌─┐ | 晋 .| ┌─┐ | 晋 | .| 段 | . ┌─┐ . ├─┘ |--─‐'' ├─┘ |--─‐''. |--─‐''. . ├─┘ ∧二ヽ: :::''::.∧二ヽ:'::∧二ヽ:::∧二ヽ;::::∧二ヽ;;:;:.∧二ヽ;;:∧二ヽ;;: ;;:;:.∧二ヽ;;:∧二ヽ;;:∧二ヽ: :::''::.∧二ヽ:'::∧二 l :ll=lll ...::..:.l:ll =lll:..:.l:ll=lll::::l:ll=lll:::::::l:::l:::::::l::.:::.l:::l:::::::l:::::l:::l:::::::l:....:.:::.l:::l:::::::l:::::l:::l:::::::l:....l :ll=lll ...::..:.l:ll =lll:..:.l:ll= 幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵||:::.:||幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵
816 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:53:36.43 ID:f1qH2Gze0 /二二Yニヽ / ( ゜)(゜)ヽ / ::::⌒`´⌒::::\ | ,-) (-| 石勒討伐の大将を仰せつかった督護王昌だっていう。 ,┤ i〈 、_____, 〉 / / ! ヽ\+┼┼+/ / お前たち段部の軍勢には先陣に立って働いてもらうっていう __/ ヽ `ー‐‐'´ / , -‐''" i \ 人 -''~ | \`ー----‐'´! iヽ、 ヽ \ / i `ヽ、 \ 丶_/ | \ / __ / /.:‖ .} V __ V , ヽ /O \ | \ 〈∨/ { .{ i | .i | { }∧∨〉 |〉〈 { /| 从 | ト、.|V } 〉〈.} .i i〈∧〉{ _|./ .∨,疾 |/ 从_ .i|} 〈∧〉 .| | .{/ .!'`\∨ { /´ 刈} } .| | .杙芹ミ、 \ { ィ芹圷7 .} } .| | .| .辷リ 辷リ /} } ! 承知した。 | .| i| /ノ} } | .| . |‘, ./ } j} .| ところで王浚は来ないのか? .l . | .\ ´ ̄` /i } .i ‖ .| =- _ .l |___.〕iト .,_ ィi〔___i|_ } |‖i | ,へ ¨ -=ミ .从 |==--┐─-::┌ー===:} j/ .i| ./ .>、 ⌒>ー ──┴:、 .V .{  ̄} |::::::::::::::| 厂 ̄ } / | / / / .iTV {_.」⊥.r=ミ⊥L_ } /ニ=:ァ-v' / } 乂∨ _j{_jL_  ̄‖ / / / _。s 段部 大人 段疾陸眷 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 『晋書』『王沈伝』に曰く。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 王浚は督護王昌と中山郡太守阮豹らの率いる諸軍を派遣し、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 段疾陸眷、弟の段文鴦、従弟の段末波に襄国の石勒を攻撃させた。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 『晋書』『石勒載記』によれば、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 王昌と段疾陸眷・段末波・段匹磾ら部衆五万余に石勒を討伐させたとある _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
817 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:54:52.41 ID:f1qH2Gze0 【鮮卑段部略系図】 ┌──────────────────────────────────────────────┐ │ . ┌─────────────┐ .....│ │ 段乞珍 段日陸眷 .│ │ │ │ │ .┌──────┬─────┬────┴─────┐ ...│ │慕容廆 ==== 段夫人 □ 段渉復辰 .段務勿塵 .│ │ │ │ │ ....│ │ │ │ │ ....│ │ │ │ ┌────┬───┴─────┐ .│ │ 慕容皝 .段末波 段文鴦 段匹磾 段疾陸眷 │ └──────────────────────────────────────────────┘ /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 鮮卑段部では永嘉五年(三一一年)に、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ 大人の段務勿塵が亡くなり、長男の段疾陸眷が後を継いでいる。 Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ \ヽ、 _ , イ!::/ 『晋書』の記述を見る限り、 / ヽ{ ト、ヽ l: .父親の大単于・親晋王・遼西郡公の地位も引き継いだのだろう ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ / /(>==<(\ l; : : : : \\」リ/ / , {/ \} i: : : :::\::\i../ / / / / ', ', / / / ', , / '></ i{ / |X{ / | iハハ疾/lハハ| | , | k(苳 V 苳ア| | / / l 小 , 小 | とはいえ、朝廷や王浚との折衝は、 __/ / ∧ 込、 ー‐ イ l l 今まで父上や弟の匹磾に任せきりだった。 \  ̄ ̄ ̄ ̄⌒\', {にj≧= ≦{う/ /) <\__∠ >─ /⌒ )v⌒} }ニニ「r‐‐{/T__/⌒\ とりあえず今回は主力を引き連れて来たが…… \____ ⌒ ̄ / [二(⌒)二]\ 厂′ / \ /__\___ /⌒\\/∧\>/ 〉、{ {/⌒ } /\ //⌒ イ/ \\ノ / / ヽ、 \ { / / ア¨ア/∠ イ:i:ixi{ ) / }i\ノ}/^ 、 , 厶< /⌒ ̄i:i:i:i:/ 込 ____//\\ _ ノi:i:i:} ー ⌒> ′/ {i:i:i:i:i:i:i:i⌒/ }  ̄ ̄ ̄ /\  ̄ ̄ {∧i:iL イ
818 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:55:59.68 ID:f1qH2Gze0 【紀元312年秋 晋 冀州 趙郡】 ∨]::::::,≫‐:.:.:.:.:.:.:.:.:‐≪]:::::::人 __冫/_:.:.:.:.:厂l:.:n:.:.:.:.:.:.\/:.:.:ハ 〔_只__〕:.:/::/:.:.|:|:.:.:.:.:.:.:.:.:.\:.厶 _,, イア:.://:.:.:./:/:.:.://:.:/\:.:.:.:.:.:.:√`丶 \/:.:|//:.:./:/:.:.://:.:/ __ ∨:.:.:.:/ハ:.:.:.:.:.\ .いや、王浚が来ないからって、 /:┌く:::/∠_/:.:.:〈/:.:/ ´ ∨:.:/:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.`、 そこですごすご帰ってきたらダメでしょ。 ./:.:.:.:.:`I爪:.:.:.r¬禿/}/ ィ禿¬y/:.:.:.リ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. /:.:.:.:.:.:.八レ\|{ 弋ツ 弋ツ/:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:| .こちとら遼西郡公と撫軍大将軍なんだから。 |:.:.:.:./.:.:.:.:∨:.:.∧ '''' ''' {:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.∧:| ∨:.:|:.:.:.:.:.:.:.\:.:込、 - - イ∨:.:.:.:.:.:.:.:.:./ リ .王浚の手下に顎で使われるようじゃ、 \{\:.:.:.:.:.:.:.:Υ > _,. イ ./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:( この先あたしたちはいつまで経っても舐められる >-ミ:.:.リ __/〔} _/\|:.:.:._/⌒^ / }/ ∧__/Υ{__/\( `、 / jニ{// [廷_] // }ニj/ \ 人 /ニゝ--イ⌒ト--くニ{ 丿 / __ / /.:‖ .} V __ V , }T"⌒7ニく___」ニ八___]人 __/ 〈∨/ { .{ i | .i | { }∧∨〉 |〉〈 { /| 从 | ト、.|V } 〉〈.} .i 段部 撫軍大将軍 段匹磾 i〈∧〉{ _|./ .∨,疾 |/ 从_ .i|} 〈∧〉 .| | .{/ .!'`\∨ { /´ 刈} } .| | .杙芹ミ、 \ { ィ芹圷7 .} } .| | .| .辷リ 辷リ /} } ! そういうものか。 | .| i| /ノ} } | .| . |‘, ./ } j} .| 王浚との付き合い方を考え直すべきか l . | .\ ´ ̄` /i } .i ‖ .| =- _ .l |___.〕iト .,_ ィi〔___i|_ } |‖i | ,へ ¨ -=ミ .从 |==--┐─-::┌ー===:} j/ .i| ./ .>、 ⌒>ー ──┴:、 .V .{  ̄} |::::::::::::::| 厂 ̄ } / | / / / .iTV {_.」⊥.r=ミ⊥L_ } /ニ=:ァ-v' / } 乂∨ _j{_jL_  ̄‖ / / / _。s
819 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:57:26.07 ID:f1qH2Gze0 (~) ,へ,__ γ´⌒ヽ _| i `ヽ{i:i:i:i:i:i:i:i:} 申し上げます! .//| 〇__(`・ω・´) (/./⌒)___,>、_ ) (´⌒(´⌒;;≡≡ 石勒軍が城外に出てきました!! .|/ //、 ヽ、_ノ (´⌒(´≡≡≡(´⌒;;; / //^ヽ、i |≡≡≡(´⌒;;;≡≡≡ (___./ ̄`⌒ヽ、 丿(´⌒(´⌒;; /\ ,....:.:.:.:.:.:.:|人>:::: ト、 <人>\___/:.:.:.:.:.:.┌i.:―ミ::::|:.:.\ <人>:::::::::/:.:.:.:.√|:.:: Y:.:.:.:.:.:\:.:.:.:.ヽ <人>/:.:.:.:.:/:::リ:.:.:.:|:|:.:.:.:.:.:.:.:.`、:.:.:.ハ 匸[_匸_]:.:.:.:/:::/:.:.:.:.//:∧:.:.:.:.:.:.:`、:.:人__ ,≫―==彡/::/_/:::/:.:.:.:.〈/:/ ∨:.:.:.:.:.:.:|:.√ ̄\ く/ ┌―=≦∠__/:.:.:.:.:.:.:.:厶イ ∨:.:.:.:.:.j/:.:.:.:.:.:.:.:.\ /¨¨¨ア:.|:.:.:.:.:∧¬ト/}/ ∨:./:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:`、 まあ、まずは石勒だ。 / ∠__:.:|人:.:{ ,≫¬y -=彡 У:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`、 / ,,‐┬'’:.:.:.:.\ヽ弋ツ '''/:.:.:.:.::/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`、 どうせ一叩きしたら逃げちゃうだろうけど ,′ /´ /:.:.:\:.:.:.:.:.:.ハ ''' /:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∧:| .′ | /:.:.:.:.:.:.:\:.:.:.:.込、 - |:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. 〈 <ノ ′ | ./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\:.:.:.:.:.> イИ/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./}∧:.:.\_ノ〉 | |∧:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`、__/ア┘ |:.:.:.:.:.:.:.__/⌒\ `'ー‐彡 i | |{_人:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ハ ./` ´/|:.:.:.</::::/: : : : : : \ |. ├―ヘ \:.:.:.:.:.∧.:.::| |'⌒У 八(⌒´::::/: : : : : : : : : ニ=┐ | ∨ハ: )/}/: :)/ |: :/ /:::::| : : : : : : : : : : : : | 八 _,,. イ}| |: : : : :/└- _|厶ニ= /:::::: | : : : : : : : : : : : :∧ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 五胡十六国時代という呼称は実に雑な呼び方だ。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } いつ始まったか判然としないし、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 実際の胡人と国の数は五胡と十六国では収まらない。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ただ、洛陽陥落以後を五胡十六国時代と定義するなら、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ この襄国の戦いは、その後の歴史の流れを決定づけたと言えるだろう _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
820 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:58:26.63 ID:f1qH2Gze0 -─‐、|」xヽ f:.:.:._; ィ/;i;i|l/〈ミ!: , :.:.:ヽ 7¨/.:.:.:{、 // ,._∧ヘヾ-'才 ノ ./}べ>イ<ノヘ :;:7ノ .!ト、ヽ}li、/ rイ;i;i;iLィ〉ヾ,:' .i:.斗-‐ '"`ヾニ、 〉 イ';Y{.(ニ-≧← " ヽ/' スイ´ 〉ノ :;:; ,ヽ i.! ヾ;lil! .};i;「´ 〈 ;:/ i,.┴z彡,  ̄ ∧_!ノ/7、メ゙ .{{ イパ, ヤi、 '"f'’i !/,i i',ヽ>、ヾハ ./ / /´ ̄,./'⌒ヽ-、 .!:.:i. { 7¬;', : ヘ、' / ヽ;'⌒Yilト >' ヘ!k , } }a l. ! _,.zx、、 ' /八i。 _λili-、ヤ:i. У/iヽ:'ノ'チ、ヽ=,ォ=ハヽ'∧i! }i ヾ; r) .// ,! .| | 彡'´>'"ヽ r/´ト、:、:ヾ:`:>=彳/_:`ヽ:.、L': :!レーァィ彡ヘ !トx`¨ '//! ー-`イ`/ヽ/ イ | | r',、_,.才=, ト-ソXaヽ: ミi-‐i'"巡ぇl-':.:._z彡/彡' ' \ v/ヾ /ヾイ.:! `` ー‐'=≠;:;:{ ! !_/Xゝ='、リ:/ヽ从∨、 \:.、-=ノ \、-彡' /ヘ. \ .}:.:.i `ヾ:.:.:.:.:k';:;:;:;/ ∠!ヘY∨-‐''"i才-ヘ1 ヽ寸、i - _マヾ゙ ; 7ー- _/__/ヘ_≠=;、Y:.:.; .\、 ヾ:!./:イ 〈: fゝイ才¨ ̄./イ/┴!` ヽz⇒、≧ /: ヽ ' ,/  ̄/¨7/ ヾ  ̄ゝィ 〉:.{ ヽヽ 、∨ ハ 才/〉':≧メ ||./ ; /イ;i>イ 、:/ヘ メ /'" .:/i \、 i >:ノ ヽヽ_,∨リ,,. -、ニ:Y :/!゚:ヽ:,'; ; ' '入 ! /べ;i;{:.λ; ヾ_ヽY_ /' / ,ハ ヘ、_〉 }:.:{ : . . ≧三彡<、ヘ: !i;りヾ:-ヽ/ゝr '゙八`ー≠'" :;ik/:.:.:T゙´ヾヘY ヽ、 ヽ \ /'.ノ! : . : :';.:.ヤ : : . : . . ,. -‐_ォ八 _,. Y:∨´`〈λ:iノメ゙ ∧ ヽ :.、 :.. / ハ:.:.:.! l lヾ`ー 二/ヾ´.イ、 : . :.i:.:.ヤ : . : : ./ /:}=;へ-イ:/ ;!`// i.|il!.!- '" ヽ\ 、 - 、 / /.λ:.:.:v, / .l l ヾ 7/¨,.. ハ. . : .: : : . . : . . -`∨λ:L:_:ヾ才メ´,i.!ヾL!il_!、∨ \ ー--,'べ / iー-ミヘ | ! .//'"_ _ | \_人_人∧从_人_∧_人_从_// ノ:/:トヾr: ┐!メ ;' .!| 爻ヽツヘ∨ ヾ` ーイ=イ , 八 ヾ:i ,′ :,/イ:..´ ! ) > //:i: /:>ハ/_:_:{; ィ .|| `ミミx ヽ>、 f ヽ` 、 } ,}/ .ハ レ .:/´ ` ヾ、. .:ヽ < 突撃ッ!! > :_: : 才ヘλ: ; ヘ' || ヾミミ ',/ \ ゝ、 \∨ ヾ、:.:.:.:', !: : : :{ }`.:.:} < ( i : T: : / У´ ヘ.\!! ,-ミ爻 i ヽ ヽ. }、 ) .:.Y ',:.:.:./ . . /:.:./ . /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^ ゞ:、!:_イヾヘ' \'; ヾ、ヾ:.:、 ミ爻,ハ \::. :ヽ ヾ:.:/ : . ノ:./ . : : . : . : : : . : . . /ilililiア、_ノヘ\! ト'f _',、ヾ、才≠爻_,. ー、:.:、 }:.:! : . : . . : . : : . . : : . . ilil/、ヾ ! i ヾ`¬.\- ヾ, Y/ミ{ヾイ }:.:.ヽヾィ : . : . . . . '"ヾ:.:. ヾ\ヽ ヾ:. ヽ\ 入ー_ 才`} : . : . ノ:.:.:.:i : . : . . ヾ:.. `f¨¨\ヽ ヽ\ ヾゝ _ 〉{ : : : . . :` ー ' : . : `!ーイ ハ '; ヽ\ ', 〈 : . : . . : . ヽ \ ヽ :.{ `ー 辷_ソ }, 入 廴 :.Y ヾ/ ヘ :.ヽ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 当時無敵を誇った鮮卑段部。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 胡人とはいえ、形式上晋王朝に臣従していた軍勢 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
821 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/19(水) 23:59:55.64 ID:f1qH2Gze0 \__人_人从_人_人从/ _) (__ ) 怯むなッ!! (  ̄ ̄) ( ̄ ̄ /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\ // // ,,;;;;;;'''' ,,,;;;;;;'';;'';;;'''';;; .ィi「 ,,,,,,;;;;;,,,, // ,,,,,;;;;;;;'' __ mvvyvymv;;;;,,, ___ .ィi「 ,,,,;;;;;;;;;;;;'';;;;;;'''''''' // ,,,;;;;'';;;; __ ( /ヽ vmvy, _」L」_ _ ≪ ` .ィi「` ,,;;;;;;;;;;''';;;;;;;'';;;;'''' // . mvr=x,__√ ∨/ }ヽ _、<ノ /≪ ` .ィi「- ;;;;;'''' '' ''' <\ / -─- (_人_ノV/ { /}// ./ ` __ .ィi「=- mvm;;;'';;;''';;;;,,,,, mvy />'( } > /=- .-=\\:.:.:.:Y/ィi「 _{_ノ:.:.:.:._、<ヽ< -=> __ r=xMvVyv _mvyvym./ \ ‘i, /=- -=や~''<:.}\ _ ≪ `.:.:.:/{ヽ ヽヽヽう'´ そr=x mvyvmy ( /r=x乂 / ∧ √ -=ヤ _ ≪ ` ~''<:.ィi「> }ノノノ^ / }YM ( rx _Vx√ }/=-ハ {=-√}/∧ {=-┐=- 乂__≪ `. <≫ `7 //. // { ( Y V/{⌒ソ/.た V /∧ } Y=- _、<⌒;/'>─ 、 // ー '7 // . _─ ̄ _、<=-_YiIム乂_/=- .∧ヽ {;乂_、<⌒/';';'/';/ // V/ -=}. / _─ ̄ _、<=-_- ̄ YiIム. }=- / }:.:.:Yノ';';';/';'/';';/た';';/ / / { {\ -=} _、<=-_- ̄ Y {=-{ YiIム た=-厂:.:.:└ 、'/;';'/'/}';';';{─{─Y Y }=-` / . _、<=-_- ̄ /_ 寸=-YiIム -=7⌒ニ=- 、:. V/';';ノ'/';';';'}`、乂>''~ー:'~^''ー '′ / . _、<=-_- ̄ 乂/=- / .YiIム_ノ. /:.:.:V/';';';';';';';'ノ:.:.~''<';';';';/:.:.‘i, //  ̄ _- ̄. // ~' ノ{ /寸iIム /:.:.:.:.:.:..Y';';';'/;/.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ̄.:.:.:.:.:.:\ // /  ̄ /// {_ノ}ノ 寸iム >- ,,_:.:.Y';/}/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.``〜、、 / // // / / 寸ム /=-__ノ / } /、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:. //.. // -=ニ厶ィ ノ 寸/=-{ . /─ ~′\:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: :.:.:.:.:.:./:.:./:\ -=ニニ≧=─くニ=- 乂=-〉′_ノ=- / ハ\:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:}_ -=ニニニ=-  ̄⌒ニ=- _W} \:.:.:.:.:.:.:.: /:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./ニ\ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 晋王朝を崩壊に追い込んだ石勒軍。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 胡人の石勒を頂点に、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 旧来の体制に不満を持つ者が胡漢問わず集まった集団。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 両軍の激突は当初、鮮卑段部の優勢で進んだ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
822 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 00:02:16.80 ID:9saPdIp30 \ Y´ `ヽイ'"´ ̄ ̄ヽ´ `ヽ ヽ\\`. 、 ミ'"´ヽ ,r=ヘ⌒','"ヽ '´ `ヽ ヽ\ \ ,ゝ、 {:: ィ } ヽ \\\ `ヽ、 ミ辷ソヽー'゙、 ヽ \ \ _Y´ `ー} ̄l }、ノ :: ミ― 、_彡\\\\\\ ̄`ヽミ; ;: ミ ヽ:::ヽ'ソヽ:: `ー― 、__彡\\ _ヽ、_ ゝ=イ:{ :::::: ミ\\\\\\\\\\\\\)ヽ从)ヾノ)、\\\\\Y´ `ヽイ'"´ ̄ ̄ヽ \( `ームイ::::', :::: ミミ\\\\\\\\\\\,ィ从乃'´メ川彡ヘ\\\\,ゝ、 {:: ィ } ヽ \(`ヽ、_::;;;ノ :::::ヽ ミ、、_\\\\\\\\\,イ从从彡イム刈川从ヽ\\Y´ `ー} ̄l }、ノ ::: \ヽ、 ,ハ ;:'"´ヽ .::::: }ヽイ'"´ ̄ ̄ヽ\\\ ,,ィ彡イ彡イメ'"´メ北斗ノ拳ミヾ\ヽ、_ ゝ=イ:{ ::::::: \\ `ーく ;: ::: l{:: ィ } ヽ\ ー=ミ川`Y彡'"´ メ彡'"´フ彡イメミヽ ( `ームイ::::', :::: \\\\ ` 、__:::::::. //} ̄l }、ノ :: ミ\,`爻;州ヾ=ミ,从 メゞー彡イ⌒ミ彡彡ミヾ(`ヽ、_::;;;ノ :::::ヽ \\\\\ \ `ヽ_///ゝ=イ:{ ::::: ミ\彡川ヽミゞミヽ斗イ彡'.,.,.,., ゞ彡イ.\ヽ、 ,ハ ;:'"´ヽ \\\\\\\ ( `ームイ::::', :::: ミ\爻ミヾー=ミヽミーニイムミ从ゞ' `ミミ爻ハミ、`ーく ;: ::: \\\\\\\ (`ヽ、_::;;;ノ :::::ヽ ミ、 刈ヽミー=ミヾ从゙゙゙゙ムイr;' ̄ノ ミミミミr'}'ミ\\` 、__:: \\\\\\(´` ヽ、 ,ハ ;:'"´ヽ .::::: }\ヽミヾミヽr≦ムt,キミゞ=ィ´ `ミ;r'ノ }ミ\\\\`ヽ_ \\\\\(´`ヽ :::::\`ーく ;: :: l\\`ミ::::; ,彡三ゞ'; ;'"´゙"´ ヾ__人ミゞ、\\\ \// \\\\(´`ヽ ミ \ ::\\` 、__::::::::. //\\`ヽミ;:., Lシ' l ,, イ〉 ミ;; ヾメ,',\\\\ヽ \\\\ \ :::\ .::\ ::: \\\`ヽ_/// \\\ ヾ::':, `,ゞ'"´`ヽ ,ィ:: \',\\\\ \\\\\ \,,;::ヽ `ヽ、,ノ´\\ \/// (´`ヽ\\\ヾミ ヽ'"´ ̄ ,ゝ、 ,':::.;:::. ヽ\\\\ \\\\\\ \ \,ィヽ _`ヽ\\(´`ヽ:::::\\\\ \ \:::{ ; :} ,'::::. .:: \\\\ \\\\\\\ \,ノ }ィ´  ̄`ヽ(´`ヽ ミ \ :\\\\ \ ヽ',___,ノ' ,'::::. .:::. \\\ \\\\\\\\ 〈 ー‐〈__,...ィミ: \ :::\ .::\ ::: \\\\\ '''' ,....,ノ ,':::::. .::Y⌒ヽ_ \\ \\\\\\\\\ヽ '´ `ヽ \,,;::ヽ `ヽ、,ノ´\ \\\ヾ''"´ /:::::. Y⌒', \`ヽ\\ \\\\\\\\\\\ \ \,ィヽ _, `ヽ\\ヾ、_,ノ::::::. ,イ´', ', ヽ `ヽ`ヽ \\\\\\\\\\\`ー― 、_彡 \,ノ }ィ´  ̄`ヽ\\\ヽ::::. ミ:{ ', ; ` ;; ` ハ \\\\\\\\\\\\\\\ヽミ, 〈 ー‐〈__,...ィミ: \\\\\: ,イヽ イ ヾ ::. :: } ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 『晋書』『石勒載記』に曰く。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 石勒は諸将の軍勢を分けて派遣して、何度も段疾陸眷に挑ませた ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
823 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 00:03:14.29 ID:9saPdIp30 . / / n' / / j! l . ヘ hj1 / / ハ!,/7 ! { ! :} i いヽ、./V} .゙ ,ィ'゙ .レ'゚{ / /| ./!| ト、ト、 1 ! /ヽk .l // イ゙ li,j / { j 1 ! j 1j ヘ_N‖ .} .これが北斗神拳か! ^ヽ { j :' Yノ `'Tk、_N 疾.jノ_,ィ}'^ _’ }゙ } \ `'ー=、.⊥。==--- / ./、 .r=‐z:k、'1 / ,ィfミ^'T1 l .思わずイキそうになった!! .,,__ヽ、_ ,.....--- .r'⌒ヽハ h `' k{9リ } / V9ソ '’.| j、 、,__,.. (´ `) _j //`"// '^ //// ///.} .ハ だが、まだまだ足りん!! : / ゝ,___,ノ´{.{ヘ ' _ /! :‖j.、 _. ,r-、_ ヽ、 / _,. '^ ハ..Y丶u r‐--‐ '^ .) ノ}7 /' / /...>v' ,r'^ヽ、 ` 'ー-z/,r '^ ./ l ヽ:\i,ヽ. ` --‐u' /,r'⌒ヽ.ノ '/.../f' / ニ>‐'' /゙ィ゚ ,ィ:} 、 \:ヾkュ丶、. -'^ィ (´ `)../../シ / ーェzュr-{/ トr-----:vー'ヾミ}..| ヽ l:.|ミ三三三ミj'フ.ゝ,___,ノ´./..‖ ./ wwww、、 三ミ/ { l l \ \__/.ノ ヽ |.:!三三三三j/'/ : /./..‖ / xfN:::::::::::::::::::从x シ'゙ ヽトゝ 丶、 :V___,.人ヾミ三ミ彡':{ l,{ / ./..‖ ' {/:::::::::::::::::::::::::::::て ((乂竓弌::::_::::::::::そ ノ ゞ' ,.:W }:::::::::≧=----─-ミ `t,, ∨.: }/ヘソ'´ ``丶、ヽ \ ノ" _L/\ /\ γ´ ̄( ̄ `¨´ \', ソ `ー-r‐=彡 > ___ ∨ { \_ノ \ ,、'´ これが話に聞くドMというやつか r‐'´ `ー‐ `ヽ、 /{ 乂___ノ、 。o< {,,,..::'´ ̄ ゝ'--`ー… ==≦ (___ ___,,,.... ----───=彡 { __,,... _ _ .T´ ̄  ̄ ̄ ̄ ー─── \___>──=≦丁 ̄ >s。``丶 、_ ヘ ゝ'´_ l ̄ア…─r------=
824 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 00:04:31.75 ID:9saPdIp30 \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/ ≧ < ≧ もっと私を気持ちよくしてくれ!!! ニ=- ≧ ≦ /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\ l| :::::: ..::::::::::::::::::: : : : :. . . . .: : : : : :::::| __,,、-'" ( / ::::::: :::::::::::::::::: : : : : : : : ::::::::::::::::::::l / ,、、ァ / / :::::: ::::: :::::::: : : : : : : : : :::::::::::::::::::::| //__ / |__ __ ,' ::::::: :::::.....:::::::: : : : : : : : : :::::::::::::::::ヽ |//__ _ / /|,, ヽ';;;、 l,l :::: ::::::::::::::: : : : : : : ::::::::::::::: : :::::::::ヽ // //// /| ーャ'''ー、|;;;;;`'、l;;;;; ;|`ヽ::::: :::::::::::::::::: :::: :::: ::::::::::::::::::ヽ, // ∠ /r"∠ ヽ;;;;{;;;;ヽ、ヽ;;; ;;;l| Y:::" ::::::::: :::::::::::::::::::::', // ,ィ,,/ ,,ィ / ,ィ ノヽ|;;(ヽ、;;;;;;;;;; l|ノ;;; ニ=、::::" ::: :::::::::'、 |/. / ,、'"/ / ,,、-''"∠ ;;;;;;;;(ヽ、ミ::: ,,;;彡||,,l|;;;ミミ、,,ヽ、,, 、- 'ヽ : : : ::::::::::ヽ ∠ / ,ノ/ ,、-'" ,、 ''" :::ヽミ二ミ ,, 彡|リ|:,y-"_,、ゝ::::::::::Y l |;;;;;;, ,,llll|ll、,,,;;;; l|リ ////.,、 '", z'", '" ::;,、-ー=='",二;;リミ:} ,ィ''ノ5y '''''''''ヽz'`''ー、,,,'"" ヽlll||| ::l|.ノ |/ /" '',, イ´'"/ ヽ`' 、ン''" シ''''/ミミ{リlllll|,イ;;, ,,;;;;;l { l、,, ,,,,、'l|| .::ll|i´ ,r'"/∠ / _ :::乂二彡シ彡リ、, ''::::::'''::;;;;;;;;|:::::{、l| ´ `};;; ;;l||/ / / / / / / ,ィ 彡―フニ彡|::l|::ヽ ::::::''"/;〉l:::ヽ/''''''''""/ j ;;;; / / / / / / / // 彡::/彡彡;;|ジ' 、、゙''ー- 、 :::;;ノ::::::::::}/::::::" / ,´ 从/ /'" / / /| |// / /::/:::::::::ノリリ从゙入'ー 、`' 、 ::::::::::::::}l:::::: /ー/ 从}" /. | |. / | / 彡彡彡シ:::::ノノ从リ勿''''''>-、,,,,,,,,,,, _::::::}}、ノ:::::/、`'' 、'''''''''ノ / /,,,,,,|/ ,,,,, リ / 彡彡彡::::;r''"ツツツツーツ´l j `'' 、 ::::ヽ / `'''''''ー'、´ ,、-ーー '''''''' "//´´ ::::::::::::`|/ー 、 ツツ从从从::::t '、,, ,/,r":::::::::::::`''- 、,,,,,,,,、-' ::::`'' 、,,,,,,,,r" :::::::::::::::::/./:::::::: ::::::::::::::::::::::::: ` ツツツYYY从l|::`'ー-- ''"三フ,,ィ:::::::::::::'''"""""'''' :::::::::::::::,、-'" ;;イrー、ヽ;;、 ;;;;;;;;;;;|/;;;;;;;;; ::;;;; 、- - ー―― ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } だが、何度も段疾陸眷に敗北した N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
825 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 00:07:34.16 ID:9saPdIp30 y-─-、 / ._\ ∧イノ 厂{ミZZァ 人ノ:::ム=-y} 弋//ノ-、∧ 从z─-、::::\.:ゞ-、 L_i/::/ お前ら! / ヾ::ノ.:.:.:.:.i ;\::::::::{ / |.:.:.:.:.:.:.:|,,ノi.....',ーi"L. , ―――‐ァ .襄国城内に退却しろ!! . /ZZz=-xzzzz,ノ.:.:.:.:.:.:.:.|_|__.〈.:./ `ーz ̄ ̄ ̄ ̄{ {二ソ ̄ /::::::≦二二二才.:.:.:.:.:.:.:.:.:|_|_/ { !:::::::::::::::::::::弋三ノ .若は俺が何とかする!!! . {:::::::::::::::::::::::,' ̄ヽ .:.:.:.:.:.:.:.::|_ノヘ/.:.:.廴__>-一 '" ̄´ . 廴___人二ソ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|_/i__ト、__ノ }イ三三三ゞ斤ヘ |.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`ー'"ヽ ` ...|\_/ ̄ ̄\_/| ミ |\_/ ̄ ̄\_/| おいてくなー! .ミ\_| ▼ ▼|_/ ミ \_| ▼ ▼ |_/ ⊂_´⌒つ 皿 /つ ピュー \ 皿 / -=( つ┯つ あんな奴相手にできねぇ! .-=≡/ / // -=≡(__)/ ) -= (◎) ̄))
826 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 00:09:41.63 ID:9saPdIp30 や心乂{ ハ: /「\: | . |_ や仏Y ,ィ゙: : f'V: : :ト..,,ノ:::::| _,,...‐:::~~\_//|: : : V: : :/、;_:`' ミト 、 ,」:::::::::/ ̄/:ノ|: |t‐''゙: :,xく}\|``h、\ト \::::; ’ /: ;イ:.人| x宍[\「 '芯ミ:.}: :i\[ノ V/ 〳/ i:.{: :汽代iノ 、乂ノ价N\} あれ? /\〈-、|/ j: :、: 乂 ,.. ―- 、 ]/〵\_,..ァ゙: /: : : : : \人_rf'「l (/V^′^フ 八 〵'゙: : :/: : ,: : : : : : :〳 /{ !||!ヘ >-―- く- 〵: :/: : : : :; /: : : : : :_jニ{|j }|::::::::| |::| /∧.〵; : : : :. ./: : : /: : : :了', } ::::::::| |::|ノ_,ノ ╲.╲: : : : /. . / /::. ::. ::. ::. ::\::. ::. ::. :V/:. 段部 段匹磾の弟 段文鴦 .乂./ / ノ::.}::. \::. ::. ::.\::. ::. ::Vノ /7 / /.:: .:}、/〉\::. ::. ::.\::. ::. / / /.:: .::.:/⌒\/〉\::. ::. ::.\::.\ ,:_/ /}.:: .:: / 笊うぅ 、}::. ::. ::. ::. ::. .\::::\ 乂______/.:. ノ.:.:/ 'Vツ }.:: .:: .:: .:: `'〜-\::.:\ |::. ::.:/ x芯 ' '/.:: .:: .:: .:: |: ..:: .:| \::.: |.:: .:: .:: ::.、' ' ' /イ.:: .:: .:: : .:: .:: .: | どうしました? 八.:: .八:.:込 V  ̄) |.:: .:: .:: .ノ.:: .:: .: | \::. :\ :::..、 |.:: .:: /.:: .:: .:: .:| rr 、 \::. :\::.>........イ: :|.::/.:: .:: .: .:: .:: | 「\\ 「V/ \.:: .}.:: .::「、) 厂/.:: .:: .:: .:: .:人从__ノ ┌\ \ 、 V/ ノ\}.://W、,:: .:: .:: .:: .: /⌒¨ヽ . \ V/ /.:: .:: :厂¨Y^Y¨¨}.:: .:: .::/ ', { }__ {.:: .:: ノ.......厂〉\.}::. ::. ( } \ ノ)人 ┌八.:/乂/ /......|乂(⌒ ::::. | . 〉、////〉¨¨ヽ 〉- / /....../ {..... .| /\ノ\ | 段部 東部鮮卑の人 段末波
827 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 00:11:26.65 ID:9saPdIp30 \_人_人∧从_人_∧_人_从_// ) > < 城門を閉じろ!! > < ( /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^ \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/ ∫ι_______ ≧ < ヾー─ー─ー──ー─-=ニ さすがの鮮卑も城壁は越えられねぇッ!!! ≦ ||; |; |i |; |; |; |i |; ≧ ≦ ||i |; |; |; |i |; |; |; /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\ 弋┼i‐‐l!‐i!‐‐i──i‐‐l─i‐ l‐ l‐il┼‐ フ 弋ェェt┼┬┌───────┐ ,‐i┼t'ェ,ィフ il_,└───────┘ , i! | ̄ ̄|| | ̄ ̄|i | ̄ ̄|| | ̄ ̄|l || ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄| ̄ ̄| ̄|| l| ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄|l | ̄ ̄|i | ̄ ̄|l | ̄ ̄|| || ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄|| | ̄ ̄|| | ̄ ̄|i | ̄ ̄||  ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ ̄i ̄ ̄|゙ '' ̄i ̄ || ̄! ̄ ̄/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ゙̄ヾ ̄| ̄ ̄.|i ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ | ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i  ̄ ̄| ̄ ̄i`~ ̄| ̄i| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i ̄| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i ̄ | ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~ ̄| ̄;゙|i ̄ ̄l  ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄i ̄ ̄|| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~`| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~`ll`l l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″|  ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i、 ;|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″| ̄l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″| ̄ | ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄  ̄i ̄`~| ̄ヾl; ̄ ̄l| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄| ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄ ̄ | ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾ| ̄`.. ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄! ̄|| ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾi| ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾi| ̄ | ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄ | ̄ ̄ | ̄!,, ̄ ̄i| ̄! ̄ ; :|: : : : : : : : : : : : : : : i ̄| ̄ ̄|| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄ll | ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄| ̄~~i ̄ ̄| ̄ i; ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄| ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄___ ''- .._ ~""''' ‐- ...,,__ _,,..-‐''~""''' ‐- ...,,___,,.-‐' や心乂{ ハ: /「\: | . |_ や仏Y ,ィ゙: : f'V: : :ト..,,ノ:::::| _,,...‐:::~~\_//|: : : V: : :/、;_:`' ミト 、 ,」:::::::::/ ̄/:ノ|: |t‐''゙: :,xく}\|``h、\ト \::::; ’ /: ;イ:.人| x宍[\「 '芯ミ:.}: :i\[ノ なんで石勒が籠城するの? V/ 〳/ i:.{: :汽代iノ 、乂ノ价N\} /\〈-、|/ j: :、: 乂 ,.. ―- 、 ]/〵\_,..ァ゙: いつもなら大逃げで逃げちゃうのに!? /: : : : : \人_rf'「l (/V^′^フ 八 〵'゙: : :/: : ,: : : : : : :〳 /{ !||!ヘ >-―- く- 〵: :/: : : : :; .ゴキブリが自分でゴキブリホイホイに入るスタイル!? /: : : : : :_jニ{|j }|::::::::| |::| /∧.〵; : : : :. ./: : : /: : : :了', } ::::::::| |::|ノ_,ノ ╲.╲: : : :
828 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 00:12:59.57 ID:9saPdIp30 、丶` \L___ / ', ',/⌒〉,ヽ^ 、 / / | | ', \/ ', / V{ \ l i| ト 、 ', /\ V / {ノ i l 疾i|\j{ 、/ |/ ノ{ 籠城か。 l V八 i| 斗fセ7 ' L / jノ, |/i抖ミ\j Lり ' 「ハ / , .厄介な真似を 小 {り : |)ソ′ i{ |∧〈 i |ア i{ | 圦 __ _ | | i{ ┌- _ _ -ニ廴(]:::::::::::|:.:.:.:.:.:`丶、 | 、 | | j{ ∨:::::::>:.:┌:.、:.:.:_:.:.:.:`丶、:.:.:.:.:.:.:.:.:.::\ | \__ ‐ _| |─‐┐ /\ . ∨::/:.:.:.:.:.:|:::::|:.:.|:|:.|:.:.:.:.:.:.\:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ハ | | __ }==={ri| ノ ̄ {/ /⌒\ ∨:.:.:.:.:.:.:.|:::/:.: |:|:.|:.:.:.:.:.:.:.:.:`、:.:.:.:.:.:.:.:.人_ | | lh l‐}==={{ | / 厂/ / 、 [Y匸]:.:.:.:.//:.:.:.//:.|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`.:.:.:.:.:.:.:.:|/⌒\ 人 |/(_) ̄ ̄) }/ ⌒// / _ -─‐} /:.]:.:.:.:.:.://:.:.:.〈/:.:/\:.:.:.:.:.:.:.:. |:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.\ 、丶`⌒\ |/⌒{⌒「\ / { { ‐ { 」:.:.]:.:.:.:.く/:.:.:.:.:.:.:.:/ ___:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\ 、丶` xく\|7 /{_j/^ 、\ \ { ]|:.:.:]>:.:.:.:ハ:.:.:.:Ν/ ィ卞⌒ }>}/V:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.. <[|:.:..:.:]>Ν`\_| 弋ツ 冫:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. \:.:.:.:.{ィ卞ハ ...... /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.| \刈{ 弋ン /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.| |:.:.:.ヽ ... ゙ /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: | 王浚軍の連中に攻城の準備をさせよう。 |:.:.:.:.∧ r_、 /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ /:.:.:.:.:.:.:丶 |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/}/ あの連中にも仕事させないと /:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.> .イ|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:._∧:.:.人___ 人:.:.:.八:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::八:.:.:.:.:.:.:{/⌒¨¨ニ=┐ \___/ \{ \:.:.:.:.:.:../:.//}:.:.:.:.:.人/ / ̄ ̄\ )_/}/ /八厂 ̄/. ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 段部の軍勢は攻城の準備を始めた N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
829 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 00:16:26.94 ID:9saPdIp30 γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ | 今、賊が迫って来ている | ヽ_____________乂 __ ┌冂冂「:|丁Ti ,、,、,、,、,、,、,、,、,、,、,、 乂 |___|_ | X爻爻爻爻爻爻爻爻 爻爻爻爻爻゙ r┐┌iT┤____|二ニ| 水爻爻爻淡淡淡乂乂乂乂 ⌒¬爻爻爻⌒ __ |:└└ :|└ L.|.:.:.:.| ̄「 乂爻淡淡淡爻爻爻淡淡淡 ⌒爻爻爻爻爻爻T丁「| ||| |: : : :_:_:|_ |.:.:.| | 淡淡淡炎炎爻爻炎淡炎爻 メミ メ爻爻爻父父爻爻爻''|_| _┌Г| ̄卩: :| ロ ¨| : : | | 炎淡淡淡乂乂父炎淡淡炎炎 乂爻爻爻乂乂乂乂乂ミ_ |┌|_冂「 |└二|: : : : : :| |丁T┬L 淡淡淡炎炎淡戀戀淡淡淡 い乂爻父乂乂乂乂乂乂乂≧s。 ,。s≦マ≧s。: :.:|_┌'¨:| ̄ ̄~~||li |¨|_|¨|_|¨||¨||¨淡淡淡炎炎炎炎乢刑淡炎 ;';';'乂爻炎爻乂乂乂爻爻爻∠二二| :| |: : : : |:.:. :| I I |¨TT┐ _|二二⊥ニニニ| `````∨L,イシ゚ 爻爻父父炎灸炎i爻i爻jノ⌒|┌i | ̄|┌┐:| 卩| ̄\|:.:: :| I I | : | |¨|_| |: : : : :| [] | 000 ∨レ'  ̄|````爻彡从ミミ'⌒∩ |└' |─|└┘:| ¨¨¨¨¨|: : | I I |_ :| : : : |: : : : :| | ̄L| ̄| || {i:i{ ニニニニニニニニ|i:i| ∪ ∪ | ゙Τ¨¨¨~~:| :|: : | i⌒i | :| : : : |: : : : :|: ∩┐┌┐┌┐┌┤ ,{i:j:}  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|i:i|洲州xx | п | ̄| | ロ :|: : | | | | :| : : : |: : : : :| |::|└┘└┘└┘└‐}i:i:i}_ | ̄| 冂 |i:i:|洲洲洲 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ :|: : | |王王王王王王王王王王王───‐ | ̄|===rノi:i:i{ 「 ̄ ̄ ̄ ̄ |洲 ̄ ̄ ̄ _|: : | |¨¨7~¨:| ̄”二¨¨¨“““ ''''| | 辷三|ノi:i:i:乂 _jjjjL ---──……¬冖''' ¨¨ ̄___二二¬三三二ニ|ィシ´ `':, γ⌒ヽ | ┌┴-- _  ̄ ̄ ̄ ̄__ ‐……¬冖ニ二三三 ̄ =ニ 三三 ニ……===ニニニニニ|_ |  ̄ ̄  ̄ ̄ ̄───………………ΞΞΞΞΞ =ニ =三 ニ ====ニニニニ ̄三三三三 ̄三三二ニ=…ー .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:: ────‐ΞΞΞΞΞΞ =二 三 ニ =====二二 ‐‐…… ‐…=====三 : : : : : : : : : : : : ──===ΞΞΞΞΞΞ =二 三 二 =====二二 - -  ̄ : : : : : : ;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;
830 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 00:17:13.29 ID:9saPdIp30 \:::::::ヽ l:::::l !:::|. l:::| ヽ::::::ヘ l:::::| ;::::|. }:::l ',::::::ヘ _ 」::::L _/:::::}. ,'::::l , ゝ::::/:.:.:.:.:.:.:.:.:: >' 、/ :::;' ∠:::::iレ:::.:... ..:.:.::ヽ/ / .:.::゙::::.:.:.:.:.. .:.:.::::::ヘ /.........:.:::ll:::.:.:.:.:.....:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:::::ヘ / __ /~ゝ、::::_____ .:.:.:.:.:.::::∧ {::∨//.会目会 Y///∨-、.:.:.:::::;::::ゝ、 ,イ:::::∨/∧,目ゝ,////∨ゝく::::::::/::::〆..`‐- _ 我が軍は少なく、 ..,ィチ:} l (_jゝ=ニi目/ム== (_ )( _ソ:::::::/:::.. > 、 恐らく包囲を解けぬだろう。 . .. < ::::::::::::| tー ( ( Y⌒) ) )ソ -‐=‐」::::::/:::::::....... ヽ / :::::::::::::::{ rー==ミ'ー彡ィ-三二 ̄ヽ.:::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:..... ヽ 外は救援が至る事はなく、 /................::::::::::::::ム.ヘ弋竺ァゞY ヒ"゙tァテミ ,-ヘ:::::i:::::::::::::::::::::::::::::::.:.:... ∧ .内は兵糧がなくなりつつある。 / ::::::::::::::::::::::::::::Y⌒ヽヘ::: .:.:.| ゙'´ }:.:.:. ̄ { ,込:.ヘ::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:..... | . i :::::::::::: _ 三 ={ !{`王ヘ::: .:.:.| ....ヽ:.:.. 人|i王}::ゝ丶ー ‐-- _ ::::.:.. | .孫子・呉子でも守るのは困難 . { ::::::::::∠ __ ゝj`王::∧ :.: ゝ:.レ′ 丶 l王!::::_::::::.:.:.:.:.ヽ ‐-) :.: ∨ _ -‐≠込 :::人 _ レi`王::::∧ 'r ‐‐-- 、 :.:.∧}王|:人` ‐ ..._ >'´ / ィチ /´ > .. `‐ _〆//lヘ_〉ー'::::::ト, :.:. ̄.:.:.: | ゙ }:.:... `< ___ ..イ ) 弋  ̄ ∨ ゝ__ ノ`':.:.l i ::: ∠ゝ _.ノ:.:.:.:.>´ ,ト - 、 く _ ゝ ___ -〆 . . : : : : . :.:.:.} ゝ __ /.:.:.:.:.. >' ´ /: : : ヽ、__ -──- ) r ‐-、 >'´ : : : : : : : : ::::〈 :.:` ;:.:.:.:.:.:. > ´ ,イ: : : >チ´v'´ ̄ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 『晋書』『石勒載記』に石勒と諸将のやりとりが残っている N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
831 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 00:19:42.09 ID:9saPdIp30 /ニニニニ.ィ傘寸ニニニヽ 'ニマママ(:oHo::)チチチニ ' | ニニ込ミヽH∠-彡=ニニ| .,,r=≦|ニニニ=(((◎)))=ニニニ|≧=ー ,,r≦ニニニニニ|ニ{≧竓芋)Y(毛屶≦ニ|ニニニニニニ≧ュ,, そこで俺が将兵を選抜し、 ./ニニニニニニニニYヽ.!  ̄´ }{ ` ̄ :|/ Yニニニニニニニニヽ 原野に陣を布いて決戦を挑もうかと考えている。 /ニニニニニニニニニニ| {ミト、 小. 丿|ミ} |ニニニニニニニニニム ムニニニニニニニニニニ Xミ| .:} -─- { :|ミ.Xニニニニニニニニニニ } お前たちの意見を聞こう 圦ニニニ⊂二二二 /| {ミ|从. ⌒ ノ .l|ミ} |ー======彡ニニニハ .寸ニニニニニニイム:乂ノ \ /込ノ弋::><二二彡' {::::::| \___/ |::::::} 乂::| |::乂 jI斗 ──< ////////ノ}/}ミh、 //)\/_」LL」_/]ノ心 }h、ィi }ニニニニノ ≧=‐/ハ |i/ニノ⌒  ̄ ̄``〜、、> ≫/, このまま守備を固めて相手が疲れるのを待つ。 |{/r {i:i:} {i:i} ィi{ ./≫/, |〉 |〉 |i| |i:i:| |i:i| ‖i:} /////} 奴らが疲れて退却したら、 |∧ .∧〉 !i| |i:i:| |i:i|‖i|\/^7\'/} 追撃して攻撃するしか勝ち目はなさそうだが…… |/∧ .//∧ !i| |i斗f七Iてj{ /\/\ |//∧ .///ヽ∨'" `'<' \/\ l\ jI斗|///∧,'////,\_ / / ∨/ハ ∧'/\/////|////jI斗fセニ二}j{{⌒≧=‐' / / }//) / ∧'//,\////≧≦\_=_=_=_=!从 ' {i //( ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ .この会話を見ると、 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 石勒軍が相当追い詰められていたのが分かる。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .そもそも石勒が守勢一辺倒になったのはこの戦ぐらいである `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
832 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 00:21:19.93 ID:9saPdIp30 /ニニニニ.ィ傘寸ニニニヽ 'ニマママ(:oHo::)チチチニ ' | ニニ込ミヽH∠-彡=ニニ| .,,r=≦|ニニニ=(((◎)))=ニニニ|≧=ー ,,r≦ニニニニニ|ニ{≧竓芋)Y(毛屶≦ニ|ニニニニニニ≧ュ,, ./ニニニニニニニニYヽ.!  ̄´ }{ ` ̄ :|/ Yニニニニニニニニヽ 張賓 /ニニニニニニニニニニ| {ミト、 小. 丿|ミ} |ニニニニニニニニニム ムニニニニニニニニニニ Xミ| .:} -─- { :|ミ.Xニニニニニニニニニニ } 圦ニニニ⊂二二二 /| {ミ|从. ⌒ ノ .l|ミ} |ー======彡ニニニハ .寸ニニニニニニイム:乂ノ \ /込ノ弋::><二二彡' {::::::| \___/ |::::::} 乂::| |::乂 _.,. -‐- ....、 x≦〃〃/ミミミミミ、 /ノノノ〃ヾ⌒彡ミミミミミ、 /ミミル' / __ ヾ彡ミミミミ、. {ミ'''´ {∠i孑 `ヾミミ毛刈 聞く所によれば、 ';ハ, `〕、 Yミ ;:::: ∨ソYハ x≦ ̄ア´ 段疾陸眷は来月上旬に北の城壁に死を送りつけてくるとか。 }:( くツ1 | っ {::: ーりリ / :::::::/::::: ヾ:ヽ ,ノヾー'⌒ヽ ヾ Y¬从 〃:.:.:./::::::::::: 段部の大軍が遠方より来て連日交戦し、 .`ヽ { √ ̄~`ヾ Y ヾリ ||:.:/ ::::::::::::::: 我が軍が脆弱であるのを知っているのに、 沁ヾ ⌒ :/ /∧::::::::::::::::::::::: 今敢えて戦わないのは彼らも疲弊しつつあるからでしょう ハ r::.......,..::/// /:::::::::≧==== '、 {///,//// >'゙´:::/:|幵幵幵幵 `T¨¨´///>'゙´::::::::/:ニ|幵幵幵幵 ,..-―∨ /::::::::::::/ :三圦W幵 //////::∧/::::::::::::/ :::三三/八幵
833 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 00:22:21.30 ID:9saPdIp30 |.. ..∧ 「/> ,. |.. .. .∧ /| |/////>-┴……・・・・…‐- /_,| |//// /\ } //. . / ( \ V/ < > ノ /. /. . . ./ \ \ __ /{ \_∠二ニ=- ┬彡ヘ . /. . . ./ \ \ / _) ////Vニ二¨ ̄ ノ: : : : : :\__/ i⌒ヽ ヽ { { \// / __ -=¬彡: : : : |: : : : :. ┌\ \ ,ノ } /人 ¬冖二 //: : :丿: : l : : : : :. \,)\_) ノ、 //: : :; :>- -=彡イ: : : : : /ヘ: : j__ : : : :: ⌒ヽ、__ \ // /: : :′:: : :lィ芹ハ: :_;_ノイ -─ 辷ニ: : : : i 天下最強の段部で、 .\ \// ,: : : :j : : : : j ,乂ツ 芹ハ l/: : : : : : : ! 一番強いのがこの私です! \ \ {: : : :{: : : : :l{ "" 乂ツ/ /.: :: : : :| ヽ \人 : 人: : : :八 ' "",ノイ: , : ; : : : :| つまり私が天下最強! \ \ヘ: ::\: : : :\ ヽ ノ .:/: :://: : : : : | ヽ、 \}\: 丶: : : :丶 __ ィ厶イ : : : : : :_ノヘ、 むん! { \ } ∧: : : : : : } {、: :{/: : : :ノ: :/ヘ \ {\ >-< ∧: : |: : :jヽ、_)\{: :__彡イ{ヘ、 / { }: :ノ: ::人 \ 八: : : :{ 人 _/ 人 __彡イ \// \: :{ \ `` :、 γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ | 今、段部の中で最も剽悍なのは段末波で、その兵卒は精鋭揃いと言われています | ヽ_____________________________________乂 ∨ {三_∠二/ ∨\_三} /_/ノヘ ヽ、 } ∨ ∠ニニ/ }二二} }⌒ >‐---‐'´ ∨/ ∠ニニ/ L二ノ {
834 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 00:23:03.54 ID:9saPdIp30 _,.yトーゞrッヽv,、_,. ,rk´ミ、''ナ;;爻'、ー;;〃彡;,. vf戈ハトシ〈'"リ゙、ヾ、;;jリ、〃、 Yメ从k;;、;;ij;;;ii;ヾ;ッ;仆、ヾくソ }ソリ"i!;;;;;l;;i;;、;;:;:;;:;';;;};;iリドシゞ, ツ;;;;;;;;;;ト、;;_リ;;;i!;;ト;=;、t;;;l;;ヒ' ヲ;i!、:::r',;、=;'、;"リ,、=;''"リ;ij´ 段末波。 };lヾ;;j  ̄´.〃l゙ ̄´ ,';ィ′ r‐、 7;;;;|', =、j,. /仆、 北の城壁に取り付いていた奴だな } ,! _ ゞ;|:ヽ ,:ニ> /:: レ ソ\,.、- ' "´;; ̄:: j _,!ノ )" ̄>.ニト、:\` "'' ///,r/:::::::_,..、''' ..,, フ ,、'-‐'l" ̄リ;/::;;/::} `:::`:ー'/'∠;:/`゙ヽ・.‐´ ‐' 冫‐i '"フ:;/::;;;{! `r‐'"フ´〃シ:;;/ " ヽ、. リ'" ,、_, . '",.ィ/ ̄_:;/::;;イ `'ー ''/ヲリ/;/r'/,r─‐-、 (∴,、-''" _.,. -‐- ....、 '二⊃ヾ/.:;;/ `ー-‐/Ξ/ッ/rレヘ{ | ̄| `''" x≦〃〃/ミミミミミ、 /ノノノ〃ヾ⌒彡ミミミミミ、 /ミミル' / __ ヾ彡ミミミミ、. {ミ'''´ {∠i孑 `ヾミミ毛刈 はい。 ';ハ, `〕、 Yミ ;:::: ∨ソYハ x≦ ̄ア´ }:( くツ1 | っ {::: ーりリ / :::::::/::::: 当面の間、北の城壁からの出撃は控えて頂きたく。 ヾ:ヽ ,ノヾー'⌒ヽ ヾ Y¬从 〃:.:.:./::::::::::: `ヽ { √ ̄~`ヾ Y ヾリ ||:.:/ ::::::::::::::: そうしてこちらを脆弱に見せている間に、 沁ヾ ⌒ :/ /∧::::::::::::::::::::::: 密かに地下道を二十本ほど掘り進め、 ハ r::.......,..::/// /:::::::::≧==== 準備が出来次第、段末波の不意を突いて奇襲します '、 {///,//// >'゙´:::/:|幵幵幵幵 `T¨¨´///>'゙´::::::::/:ニ|幵幵幵幵 ,..-―∨ /::::::::::::/ :三圦W幵 //////::∧/::::::::::::/ :::三三/八幵
835 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 00:25:04.69 ID:9saPdIp30 _______ ,ノ_,ノ/二ニ=─ \ _rァ'⌒{ r―==彡ー―〜' \ 入i{ i{ jf⌒  ̄`ー==一'⌒ ヽ ト->へーヘ廴{し'ー====彡く__ i ミニ } i リ }ミヽ } {レj \ ノ ミ三三 l 〈// __\八{ _ ミ、 ̄ 人 段末波の軍営を攻めれば、 }ハーt‐もテト { 亡をテラ' トミ_ } .必ず敵は震え慄き、計巡らす暇もありません。 V| ´ ̄ ̄ハ i ´ ̄ ̄` jリハ j }`Y N r‐〈 { } /イク^リ 人 .迅雷は耳を覆っても }ヘ `ーヘ \___ |ー' |i{ } 間に合わないというものです。 . ______| | | f⌒ ̄_⌒ミ、 i`ヽ { jノ 八 . / / / L| l ,レ' { ̄ ̄ ̄) リ | 廴{___〉 段末波の軍勢が敗走すれば、 / / / /_」人 ´丁""` _ノ { // 他の軍勢も勝手に潰走するはず。 . / / { | {__{ l \| ノ jリ // /{ ../ // | | {__}_l |_____/イ / _,ノ _{ .段末波を捕らえた後ならば、 . / / | | /\\ } / / ̄ー___/| 王浚などいつでも平定できるでしょう ... { | | |___/ \\ / / ー/ /} | /| | | | }\  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ /⌒∨ . ノ | | //o/ \ / O ∨ | | / ̄ \__________/{_____∧
836 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 00:25:53.84 ID:9saPdIp30 / __ /~ゝ、::::_____ .:.:.:.:.:.::::∧ {::∨//.会目会 Y///∨-、.:.:.:::::;::::ゝ、 ,イ:::::∨/∧,目ゝ,////∨ゝく::::::::/::::〆..`‐- ..,ィチ:} l (_jゝ=ニi目/ム== (_ )( _ソ:::::::/:::.. . .. < ::::::::::::| tー ( ( Y⌒) ) )ソ -‐=‐」::::::/:::::::....... / :::::::::::::::{ rー==ミ'ー彡ィ-三二 ̄ヽ.:::::::::::::::::::::::::.:.:.: 面白そうだ。 /................::::::::::::::ム.ヘ弋竺ァゞY ヒ"゙tァテミ ,-ヘ:::::i:::::::::::::::::::::::: / ::::::::::::::::::::::::::::Y⌒ヽヘ::: .:.:.| ゙'´ }:.:.:. ̄ { ,込:.ヘ::::.:.:.:.:.:.:.:.:.: 孔萇。 . i :::::::::::: _ 三 ={ !{`王ヘ::: .:.:.| ....ヽ:.:.. 人|i王}::ゝ丶ー ‐-- . { ::::::::::∠ __ ゝj`王::∧ :.: ゝ:.レ′ 丶 l王!::::_::::::.:.:.:.:.ヽ 穴掘りの指揮はお前が執れ _ -‐≠込 :::人 _ レi`王::::∧ 'r`=--‐‐ ' ∧}王|:人` ‐ ..._ ィチ /´ > .. `‐ _〆//lヘ_〉ー'::::::ト, :.:.: ̄:.:.. | ゙ }:.:... `< __ ) 弋  ̄ ∨ ゝ__ ノ`':.:.l i ::: ∠ゝ _.ノ:.:.:.:.>´ く _ ゝ ___ -〆 . . : : : : . :.:.:.} ゝ __ /.:.:.:.:.. > , --──-、 ) r ‐-、 >'´ : : : : : : : : ::::〈 :.:` ;:.:.:.:.:.:. > ´ , イ / ヘ ト 、 i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ | ヽ ' _ ` イ l l ´=` l .ノ ヽ _,、__ノ 直ちに! _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、 /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_ 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、 . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::! /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 石勒は張賓と孔萇の進言を笑って受け入れ、 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 即座に孔萇を攻戦都督に任じ、北の城壁に地下道を造らせたという。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .石勒をして一発逆転に賭けざるを得なかったのが戦況を物語っている `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
837 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 00:29:03.49 ID:9saPdIp30 ∫ι__________ ./丁了 ヾー─ー─ー──ー──ー──ー─ー,ィ ||; |; |i |; |; |; |i |; |; |; |i | || ||i |; |; |; |i |; |; |; |i |; |; | || 弋┼i‐‐l!‐i!‐‐i──i‐‐l─i‐ l‐ l‐il┼‐ フ 弋ェェt┼┬┌───────┐ ,‐i┼t'ェ,ィフ il_,└───────┘ , i! | ̄ ̄|| | ̄ ̄|i | ̄ ̄|| | ̄ ̄|l || ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄| ̄ ̄| ̄|| l| ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄|l | ̄ ̄|i | ̄ ̄|l | ̄ ̄|| || ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄|| | ̄ ̄|| | ̄ ̄|i | ̄ ̄||  ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ ̄i ̄ ̄|゙ '' ̄i ̄ || ̄! ̄ ̄/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ゙̄ヾ ̄| ̄ ̄.|i ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ | ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i  ̄ ̄| ̄ ̄i`~ ̄| ̄i| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i ̄| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i ̄ | ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~ ̄| ̄;゙|i ̄ ̄l  ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄i ̄ ̄|| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~`| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~`ll`l l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″|  ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i、 ;|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″| ̄l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″| ̄ | ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄  ̄i ̄`~| ̄ヾl; ̄ ̄l| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄| ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄ ̄ | ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾ| ̄`.. ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄! ̄|| ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾi| ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾi| ̄ | ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄ | ̄ ̄ | ̄!,, ̄ ̄i| ̄! ̄ ; :|: : : : : : : : : : : : : : : i ̄| ̄ ̄|| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄ll | ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄| ̄~~i ̄ ̄| ̄ i; ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄| ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄___ ''- .._ ~""''' ‐- ...,,__ _,,..-‐''~""''' ‐- ...,,___,,.-‐' 八_ノ. . . . . . 八::::ヽ^',::} /. ./ ̄ ̄ノ:. :\:. :.:',::. 〉//)¨¨´:.}:. :\:. \:.',ノ ///.: ./⌒\\:. 、:.,\ おや? .乂__/.:// x==ミ}/:.:.\:.:l、:::::\ 八込^ ノ.:.::|:. :.. :| \::::::\ 城内からの攻撃が止まりました。 |:. :、::.、Vフ |.:.: /.:: .:: | \:::::: 八:. ::.≧=‐≦、/.: .: .:ノ \ ここらへんで一休みして鋭気を養いましょう \:. .: ノWノ.:.:.:.:/-ミ l.:)/个、(.:: / 「__//::::/:::::|八\ l // ⌒¨⌒゜ |/, \____〕 .八: : : 0: : : : :|//, ___|
838 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 00:30:27.41 ID:9saPdIp30 γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ | 石勒将軍 | ヽ_______乂 ┌冂冂「:|丁Ti ,、,、,、,、,、,、,、,、,、,、,、 乂 |___|_ | X爻爻爻爻爻爻爻爻 爻爻爻爻爻゙ r┐┌iT┤____|二ニ| 水爻爻爻淡淡淡乂乂乂乂 ⌒¬爻爻爻⌒ __ |:└└ :|└ L.|.:.:.:.| ̄「 乂爻淡淡淡爻爻爻淡淡淡 ⌒爻爻爻爻爻爻T丁「| ||| |: : : :_:_:|_ |.:.:.| | 淡淡淡炎炎爻爻炎淡炎爻 メミ メ爻爻爻父父爻爻爻''|_| _┌Г| ̄卩: :| ロ ¨| : : | | 炎淡淡淡乂乂父炎淡淡炎炎 乂爻爻爻乂乂乂乂乂ミ_ |┌|_冂「 |└二|: : : : : :| |丁T┬L 淡淡淡炎炎淡戀戀淡淡淡 い乂爻父乂乂乂乂乂乂乂≧s。 ,。s≦マ≧s。: :.:|_┌'¨:| ̄ ̄~~||li |¨|_|¨|_|¨||¨||¨淡淡淡炎炎炎炎乢刑淡炎 ;';';'乂爻炎爻乂乂乂爻爻爻∠二二| :| |: : : : |:.:. :| I I |¨TT┐ _|二二⊥ニニニ| `````∨L,イシ゚ 爻爻父父炎灸炎i爻i爻jノ⌒|┌i | ̄|┌┐:| 卩| ̄\|:.:: :| I I | : | |¨|_| |: : : : :| [] | 000 ∨レ'  ̄|````爻彡从ミミ'⌒∩ |└' |─|└┘:| ¨¨¨¨¨|: : | I I |_ :| : : : |: : : : :| | ̄L| ̄| || {i:i{ ニニニニニニニニ|i:i| ∪ ∪ | ゙Τ¨¨¨~~:| :|: : | i⌒i | :| : : : |: : : : :|: ∩┐┌┐┌┐┌┤ ,{i:j:}  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|i:i|洲州xx | п | ̄| | ロ :|: : | | | | :| : : : |: : : : :| |::|└┘└┘└┘└‐}i:i:i}_ | ̄| 冂 |i:i:|洲洲洲 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ :|: : | |王王王王王王王王王王王───‐ | ̄|===rノi:i:i{ 「 ̄ ̄ ̄ ̄ |洲 ̄ ̄ ̄ _|: : | |¨¨7~¨:| ̄”二¨¨¨“““ ''''| | 辷三|ノi:i:i:乂 _jjjjL ---──……¬冖''' ¨¨ ̄___二二¬三三二ニ|ィシ´ `':, γ⌒ヽ | ┌┴-- _  ̄ ̄ ̄ ̄__ ‐……¬冖ニ二三三 ̄ =ニ 三三 ニ……===ニニニニニ|_ |  ̄ ̄  ̄ ̄ ̄───………………ΞΞΞΞΞ =ニ =三 ニ ====ニニニニ ̄三三三三 ̄三三二ニ=…ー .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:: ────‐ΞΞΞΞΞΞ =二 三 ニ =====二二 ‐‐…… ‐…=====三 : : : : : : : : : : : : ──===ΞΞΞΞΞΞ =二 三 二 =====二二 - -  ̄ : : : : : : ;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:; γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 | 仏図澄様がお越しになられました | :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ヽ________________乂 ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 『晋書』『仏図澄伝』にこんな話がある \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l:′ ∧\ マ三ソ| .\ ./: : \\ ヾ-〃 ..∧ l; : : : : \\.り/: : :i
839 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 00:31:27.08 ID:9saPdIp30 ヒ´ミ仆爪// j } /ノ ハ `ヽ、ミ≧=-ゞY、_ 圦ミfソ ̄} } / ,' __ \ミ下千f=-仆 ミ }}ソV i/ ゝ Vゝ斗イ、ヽ ヽミ仆≧=}} 乂./ / 三ミ  ̄ ',{ ハミミ _ソ おお、来たか。 圦{ 辷i ≧=- } }ミ彡 .Y 人、~ハヽ ‐ イ j iミソ ~イ / .明朝、北の城壁から段末波を攻める。 Y、 ', ゝ-=__, ', V / ハ /`´__ ', i≧=´ .吉凶はどうだ? ', 壬//≧=- } }//// .i Y { ///´⌒ | { }, イ///// .{ ヽ-=≦≧=-、-=≦/// ``ヽ、 マニニニニ\ .',Y//////////////イ r‐- -‐…‐- /ニ>x、 V/ニニニニ\ ``'<ニ=- _,>''^~  ̄~"''<ニニニヽ  ̄ / , / / /> }:i:i:} `'くニニノ / //-‐ / 厶- ゙ フ }:i:i:} ‘, `'く / / / └‐___ ̄ >‐_, ‘, ‘, く~"''‐-.{ ィ灯⌒ソ //:: ::ヽV/ ′ \: : : : {り {::{ :: :: :: :}:}>。.,_ } ああ、ちょうど良かった。 . r‐ '’ ヤ:: :: :: ://~''≪ニ>x ! 丶:_/ \ ~''ー'’ 実は昨日の事なんだけどよ ‘, /i:i:/ _ . -‐- \ 、`ヽ /i:i:/ /{ _ ...--_, \ { /i:i:/ /::::/::::::::::::::::::::``ヽ、 、 ‘、_ ∠>'"\ .{:::/:::::/ ̄::/:::::::::::::::::\` 、 /  ̄ 「  ̄ \ /{ V:::::/::::::く:::::::::::::::::::ヽ::::::ヽ / ! _,>'( ', }:::/:::::::::::::ヽ:::::::::::::::::}::::::::‘, ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 鮮卑の段末波が石勒を攻め、 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 配下の兵は大変精強だったため、石勒は懼れて仏図澄に質問した N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .仏図澄曰く `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
840 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 00:32:47.31 ID:9saPdIp30 ,∠/ /.:.:// ̄\ /|__/ ̄ヽ/--x:::::::::| / //|\.:.::| \ | ̄``ヽ、 / _/V_∧_√ | 寸ニつ''⌒ /_/⌒\\__|___八 | ‘, ̄ /__| | | r┬k \|_| | / 人_____// └リ^ ⌒|V あたしの寺にある鈴が鳴って言うには、 / / :| ̄| f]V | .明朝の食事時に段末波を捕らえられるってよ / / 人:圦 ___ `|__/ /,.-‐  ̄`'< ̄´|\ `ー xく // \_|__,/\_. イ } | / __V7⌒i人 ̄∨ .| ,ィレ'\ノ jノ ノ )ノ} /.:.:.:_<'\|/', 〈 | __,ノY∨ ノノ} / __ / ̄>。,,/.:.: / ___\ノ_ \ | _,人 ノ ) }} _ ,ノィ 冫 、 《巛 《 jリレ ノノノ⌒ 人 乂__ツトw{N{リノノイ'⌒´{ 彡'ノ ) ト-{ ノ j ,ノ ノ ∨イ 彡') } ミ ミ{N、_〈人__,ィz--ァ人ミ 彡ト、ヽ ミ i r‐榮ぅ {ン r‐t笋ラ `Y ,イ| } ノ ミ} ´ ̄ } | `ヽ ̄ | }ノ_) |ヽ ヽ | { 人__/ 〈 そうであれば良いのだがな lト、 弋'⌒ソ | / jノ ,iハ |i __ , / レ人{ ‘, 、___ ノ i | |∧ 〈 ィ´ / ト、__ | 廴 」 イ } { ; /l \ | / j ノ '⌒ヽ_ / | ヽ,ノ / /
841 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 00:34:01.14 ID:9saPdIp30 r--─‐i r--─‐i r--─‐i . ┌─┐ | 段 .| ┌─┐ | 段 | .| 段 | . ┌─┐ . ├─┘ |--─‐'' ├─┘ |--─‐''. |--─‐''. . ├─┘ ∧二ヽ: :::''::.∧二ヽ:'::∧二ヽ:::∧二ヽ;::::∧二ヽ;;:;:.∧二ヽ;;:∧二ヽ;;: ;;:;:.∧二ヽ;;:∧二ヽ;;:∧二ヽ: :::''::.∧二ヽ:'::∧二 l :ll=lll ...::..:.l:ll =lll:..:.l:ll=lll::::l:ll=lll:::::::l:::l:::::::l::.:::.l:::l:::::::l:::::l:::l:::::::l:....:.:::.l:::l:::::::l:::::l:::l:::::::l:....l :ll=lll ...::..:.l:ll =lll:..:.l:ll= 幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵||:::.:||幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵 .γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ | いつもどおり篝火が燃えているな | ヽ________________乂 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ 翌日。 Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ \ヽ、 _ , イ!::/ .恐らく夜明け前と思われるが、 / ヽ{ ト、ヽ l:′ 石勒は城壁に登って段末波の軍勢を一望した ∧\ マ三ソ| .\ ./: : \\ ヾ-〃 ..∧ l; : : : : \\.り/: : :i
842 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 00:35:25.60 ID:9saPdIp30 /ニニニニ.ィ傘寸ニニニヽ 'ニマママ(:oHo::)チチチニ ' | ニニ込ミヽH∠-彡=ニニ| .,,r=≦|ニニニ=(((◎)))=ニニニ|≧=ー ,,r≦ニニニニニ|ニ{≧竓芋)Y(毛屶≦ニ|ニニニニニニ≧ュ,, 段末波はかくの如し。 ./ニニニニニニニニYヽ.!  ̄´ }{ ` ̄ :|/ Yニニニニニニニニヽ /ニニニニニニニニニニ| {ミト、 小. 丿|ミ} |ニニニニニニニニニム .捕らえられるはずがあるまい。 ムニニニニニニニニニニ Xミ| .:} -─- { :|ミ.Xニニニニニニニニニニ } 圦ニニニ⊂二二二 /| {ミ|从. ⌒ ノ .l|ミ} |ー======彡ニニニハ .もう一度仏図澄に話を聞いてこい .寸ニニニニニニイム:乂ノ \ /込ノ弋::><二二彡' {::::::| \___/ |::::::} 乂::| |::乂 , --──-、 , イ / ヘ ト 、 i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ | ヽ ' _ ` イ l l ´=` l は、はい ノ ヽ _,、__ノ _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、 /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_ 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、 . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::! /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 敵軍の様子を見るなり、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 石勒は色を失い、もう一度仏図澄を問い質すよう人に命じた ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
843 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 00:37:30.12 ID:9saPdIp30 , --──-、 , イ / ヘ ト 、 i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ 仏図澄殿。 | ヽ ' _ ` イ l l ´=` l .本当に段末波を捕らえられるのですか? ノ ヽ _,、__ノ _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、 .石勒将軍が疑っていますぞ /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_ 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、 . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::! ‘i,  ̄'/.::.:_ -=ニ ̄ \ 乂: /V/∧’, /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| ‘i, }/: i: \ \. V/∧.’, ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: \/.: / {. : \ V/∧ ‘, ′ \ V/_|: i. i.: |:: \ \ 八 v/|: | |. : .: ''^~ ̄ \. ィi〔 \ 八.: \_、‐''゛ jI斗f=_ . /=-. ‘, \´⌒` vり ^ √=- } ィ忙ソ |=- 八 ∧¨´ ' 乂=- ノヘ \ 段末波は獲られる ∧ , ./ |`¨¨´ |_ノ / ___ ´ / :| :| :| / \\> _、<⌒.‐┐:i| 八 __/ 〉_〉_ノレ _う7爪/ ̄ ̄:| : | /, /  ̄/ /.::.::.::.:\ノ .:| 八: /, _、<⌒ 乂_ / /( ̄~^'' rヘ}-=ニ ̄\ \ :\ /, _、<⌒\ / /―――. ┐く.::.::.::.:.::.::.::.:): ``〜、、/, ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 仏図澄は段末波を獲られると言うのみだった N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
844 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 00:38:37.46 ID:9saPdIp30 ’ニニニニニニニニニニニニニニ ハ iニニニニニニニニニニ}ヽィニニニニi| |ニニニニニニニニ /}/ /∨ヽニニニ| . ト.!ニニニニニニ==─…ミx 0 /》ニニニ│ W≧ー…ャ77//--。-ォ///l} 0 彳ニニニ| 兄者。 》 f77ハ ∨/≧==彡//ノ 《ニニニl| ト `7 V//} ∨////厶イ==ミ iニニニ| |∧ 和尚の言う事は必ず当たる。 ⌒i ̄ __ ̄ ̄´ 》//∧ lヽニニニl| |/∧ ト ∨ .//| ト. {7∧ ∨///i| ∨\ニゝ __ | ∧ 信じる者は救われるさ |∧ ∨//| |∧ ∨∧ ∨//l| i}///777{厂三{ | /∧ |/∧ }ヽ/| |/∧ ∨∧ ∨/l| リ }////|∧三≧| ∧.= | ∧ 、|__i/| |//∧ 》/∧仆ー=彡' '/// l|/∧三 i| 三 | /∧ ≧彡. 》====≦/// l i '//三| ∧三| 三 \ | ∧イ三/三》 ∨//// j l //三 i| /∧ .乂__ノ三 /∧.| /∧./三 ィ/∧∨/// / '//三三| //∧三 /ニニニニ.ィ傘寸ニニニヽ 'ニマママ(:oHo::)チチチニ ' | ニニ込ミヽH∠-彡=ニニ| .,,r=≦|ニニニ=(((◎)))=ニニニ|≧=ー ,,r≦ニニニニニ|ニ{≧竓芋)Y(毛屶≦ニ|ニニニニニニ≧ュ,, 腹を括るか。 ./ニニニニニニニニYヽ.!  ̄´ }{ ` ̄ :|/ Yニニニニニニニニヽ /ニニニニニニニニニニ| {ミト、 小. 丿|ミ} |ニニニニニニニニニム 軍鼓を盛大に打ち鳴らせ .ムニニニニニニニニニニ Xミ| .:} -─- { :|ミ.Xニニニニニニニニニニ } 圦ニニニ⊂二二二 /| {ミ|从. ⌒ ノ .l|ミ} |ー======彡ニニニハ .寸ニニニニニニイム:乂ノ \ /込ノ弋::><二二彡' {::::::| \___/ |::::::} 乂::| |::乂 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 『晋書』『石勒載記』に曰く。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 石勒は段末波の陣が定まらない間に、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 将兵を率いて城壁の上で騒がしく太鼓を鳴らさせた。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 要するに陽動である ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
845 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 00:40:27.14 ID:9saPdIp30 ∫ι__________ ./丁了 ヾー─ー─ー──ー──ー──ー─ー,ィ ||; |; |i |; |; |; |i |; |; |; |i | || ||i |; |; |; |i |; |; |; |i |; |; | || ┌┐.┌i ┌┐ __ ┌┐ 弋┼i‐‐l!‐i!‐‐i──i‐‐l─i‐ l‐ l‐il┼‐ フ . |└[][]L.ロロ | [][] | | ロロ |.[][] 弋ェェt┼┬┌───────┐ ,‐i┼t'ェ,ィフ |┌┤.r‐┘│┌┘ | └┐└─┐ il_,└───────┘ , i! .└┘..凵 └┘ | l ̄__l ̄ ̄. | ̄ ̄|| | ̄ ̄|i | ̄ ̄|| | ̄ ̄|l └┘ || ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄| ̄ ̄| ̄||┣¨┣¨┣¨┣¨ ┣¨┣¨┣¨┣¨ l| ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄|l | ̄ ̄|i | ̄ ̄|l | ̄ ̄|| || ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄|| | ̄ ̄|| | ̄ ̄|i | ̄ ̄||  ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ ̄i ̄ ̄|゙ '' ̄i ̄ || ̄! ̄ ̄/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ゙̄ヾ ̄| ̄ ̄.|i ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ | ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i  ̄ ̄| ̄ ̄i`~ ̄| ̄i| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i ̄| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i ̄ | ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~ ̄| ̄;゙|i ̄ ̄l  ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄i ̄ ̄|| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~`| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~`ll`l l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″|  ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i、 ;|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″| ̄l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″| ̄ | ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄  ̄i ̄`~| ̄ヾl; ̄ ̄l| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄| ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄ ̄ | ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾ| ̄`.. ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄! ̄|| ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾi| ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾi| ̄ | ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄ | ̄ ̄ | ̄!,, ̄ ̄i| ̄! ̄ ; :|: : : : : : : : : : : : : : : i ̄| ̄ ̄|| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄ll | ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄| ̄~~i ̄ ̄| ̄ i; ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄| ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄___ 八_ノ. . . . . . 八::::ヽ^',::} /. ./ ̄ ̄ノ:. :\:. :.:',::. 〉//)¨¨´:.}:. :\:. \:.',ノ ///.: ./⌒\\:. 、:.,\ 乂__/.:// x==ミ}/:.:.\:.:l、:::::\ なんですか? 八込^ ノ.:.::|:. :.. :| \::::::\ |:. :、::.、Vフ |.:.: /.:: .:: | \:::::: \_人_人∧从_人_∧_人_从_// .夜明け前から騒々しいですね .八:. ::.≧=‐≦、/.: .: .:ノ \ ) > .\:. .: ノWノ.:.:.:.:/-ミ < 段末波様ッ!! > l.:)/个、(.:: / < ( 「__//::::/:::::|八\ l /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^ // ⌒¨⌒゜ |/, \____〕 .八: : : 0: : : : :|//, ___|
846 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 00:41:14.04 ID:9saPdIp30 , --──-、 , イ / ヘ ト 、 i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ | ヽ ' _ ` イ l l ´=` l .ちゃんと目標に向かって ノ ヽ _,、__ノ 地下道を掘れたのが我が軍らしいな _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、 /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_ \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/ 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、 ≧ < . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::! ≧ 石勒軍の奇襲です!!! ニ=- /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| ≧ ≦ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\ .∧ ヽ , ' ̄ ̄ ̄ ゙̄ヽ / ', ', ,イ / ノ( ヽ ト、 / ! ! i ヽ─、 ^ |ー' i / ││ ヾ_,,;;;》 〉 ヾj j/ 〈;;_ノ / | | l ヾニアミ fニアl 〈 | .! i 〈 i } ,' ,' 日頃から穴掘りで鍛えてりゃ当然よ! .| イrェェェュ / ./ / / .| \ `ニニ´/ / / / | ヽ ー '_ / / / ,-ー、 ヽ;;;;;;;;;;;`ー-、 / / / ;;;;;;;;;;\ー、 ,-i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ.. / / / ;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\ / / / ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 城壁の陽動に合わせ、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 孔萇に率いられた伏兵が各地下道を使って出撃 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
847 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 00:42:26.23 ID:9saPdIp30 ,, . / | /| /| . /:::::i /::i |:::::i /::::::::i |::::! .i::::::i . i::::::::::i i::::i i:::::::i . i:::::::::i. i::::i,/i:::::/' . i:::::::::i. i:::/::::i:::/ . i:::::::::i i/:::::::i/:| . i:::::::::"::::::::::/ i:::::::::::::::/ :,: :(::) i:::::::::/ /⌒''⌒) :,,゜ ' ,,,,,,, i::::::::i (:::::::::::::::!' (::::::) . i:::::::i ヽ::::::::';''' ''~~ 。 . i:::::::i τ'::/ .;: i:::::::i )/ . i::::/ 。 ' 、 ;: 。 f''`⌒( ,,,, !:(',,,, ::,,,,,、... ,!,,,、( /:: ノ:::::::::::::::::) 。 !::::::::::`! 、 :.、 !:::( ノ::`! o (:::::::::::::::::: (:::,,;,;,、; 。 ゜ (/ ⌒ 、 ;::::::::::::;;.;~~'' ,,、.. // ノ' //'''~~ ..,,.. _,,,.、 /;::::::::(,.,.(;;;::::( ,,., ;,;;( ):::::;. ):::::::::::::::::::::::::::/ ''''' '` !::::::::::::::::::::::::::::)/,,,,, :'~~~: ,,. ,. (::::::::::::::::::::::::::::冫 ~~~ 、,:'::::::`:::,,,, !:::::ノ _,,.r':/ /::| ::::::::::::::::::::::::::::;(,,,,,,,、:::::::-ー'''' ''''''''" /'''"´:::::/ ./:::::::| ヽ::::::::';'' ./:::::::::::,,.//:::::::/ /:::;.r''" /:::::::/ '"´ ./:::::::/ /:::::::/ /::::::::/ |:::::::/ i::/ i/
848 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 00:44:30.88 ID:9saPdIp30 (___/ . . . . / }:. :.: .: :. :. \:. :.::::::::::} / ...: ..: .: .: .: ./ ノ:. :.|:. :.'/:. :. :.:\:. :. .:}\ , /.: .: .: .: .:/ /.: .: .:|:. :. :'/:. :. :. : ',:. :. :. :\ / ..: .: .: .: .::/ /.: .: .: .: .|:. :. :. '/:. :. :. \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/ 〉/.: .: .: ./ ..: .: .: .: .: .: .:. :./:. :. :./〉:. :. : ≧ < /.:‐〜'´ -=ニ´.: .::ノ. : .: .:ノ.:.:/ 、:.〈//〉:. ≧ 段末波を捕らえたぞ!!! ニ=- /.: .: .:. :. :.: /.: .:. :/.: .: ./.: :/ \:.:.〈/\: ≧ ≦ /.: .:. : .:.: .: /.: .:/‐一/.: .:/ー‐ \.: .:|:. :/Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\ .: .: .: .:. .: .:.:ー/: :::::::/ー‐´ \ \|:. :. :. \:. :.',:. :..:| |.:/.: .: .:. :. ::lー―‐彡 ^ }.: .: .:. :. .\:.',:. .:| |.: .: .: .:. :. :.:| 、ヽ,,,,_ ,,__ /.: .: .:. :. .:|:. \.: .: | |.: .: .: .:. :. :.:lo'"⌒^゙:/:/:/: '"^⌒ヽ /.: .: .: .: .: : |.: .: .:\:.| 八.: .: .:. :. : 八 :/:/:/,/:/:/:/:/゚Oノ.: .: .: .: /.:.:.:|:. :.: .: .: .| 、:. :. :. :. :⌒\ ┃┃ ー‐=二.: .: .:. :..:/.: .:..:|.: .: .: .: .:| ヴェエエエ〜ン!! }:. :.: \:. | ┃┃ /.:. : .: .: .: .: .: .: .: .: .: .|.:.:.:| 八:. :. :. :.八 /.:.:.:.:.:\ ,: .: .: .:. /.: .:. :. /.: .: .:./.: .: | .:: :. :、::.:.:.:.:.:.:\ {/ ̄ ̄} /.: .: .: .: .:. :. : .:./.: .:. :./.: .:.:.: |:. :.: .:.\:. :.: .: .:\乂 ノ /.: .: .: .: .: .: .: .:./.: .:. : .: .: ./| \_人_人∧从_人_∧_人_从_// |:. :.: .: .: .:\:. :.: .: .:\ _______/.: .: .: .: .: .: .:. .:/.: .:. :/.:.:/.: .:: /\ ) > 八:. :. :. :. :.: :. \:. :. .: .:. :. :.、-〜''¨~ ̄ ̄~¨"''〜、ー‐‐=彡.: .: .:ノ ///\ < 他の敵陣も襲撃だ!! > ー‐‐ミ:. :.: .: .:、:. ./- - - - - - - - - - - -\.:.:.:.: .: .:/\///// < ( ).:.: .: .:. ) - - - - - - - - - - - - - - - 、\:. :( \//// /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y (__/.:.: .: .:/- - - - - - - - - - - - - - - - ',‐_ー‐‐ \/////\ ー‐‐=彡- - - - - - - - - - - - - - - - - -',-_ /.:.:.:.:/ - - - - - - - - - - - - - - - - - - - ',‐| 八.:.:.:/ - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - ',_ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 段末波は生け捕りにされた N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
849 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 00:45:21.32 ID:9saPdIp30 、丶` \L___ / ', ',/⌒〉,ヽ^ 、 / / | | ', \/ ', / V{ \ l i| ト 、 ', /\ V / {ノ i l 疾i|\j{ 、/ |/ ノ{ l V八 i| 斗fセ7 ' L / jノ, |/i抖ミ\j Lり ' 「ハ / , 何事だ。 小 {り : |)ソ′ i{ |∧〈 i |ア i{ 騒々しい | 圦 __ _ | | i{ | 、 | | j{ \_人_人∧从_人_∧_人_从_// | \__ ‐ _| |─‐┐ /\ ) > | | __ }==={ri| ノ ̄ {/ /⌒\ < 敵襲ッ!!! > | | lh l‐}==={{ | / 厂/ / 、 < ( 人 |/(_) ̄ ̄) }/ ⌒// / _ - {_/:::::/.:.:./.:. /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^ 、丶`⌒\ |/⌒{⌒「\ / { { ‐ /::::::/.:/.:./.:.:.:.:/:::::::::::/:.:.:.:.:.:.:.:.::|.:.:.:.:.:.:.:.::∧.:.:.:.::.::. 、丶` xく\|7 /{_j/^ 、\ \ {_//.:./.:.: |.:.:.:./::::::::/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∧.::/.:.:.::/.:∧.:.:.:.:::. . //7:/: :/ |.:.:.|.:.:./::::/.:.:.:.:.:.:./.:.:.::/ 〈.:.:/.:.:./.::∧.:.:.:.:| く/ /:/.:./ :.:|.:.:.|///.:.:.:.:.:.:.:/ |.:.:/,.-‐∨:/ |.:.:/.:.|.:.:/ ̄ ̄\ /7.:./.:_|//:^メ廴__.:.:.:.广「/´: : : : :.∨.:.|.:.:.:.: |:/.:.:.:.:|.:.:.:.:.: |イ.:|⌒T¨´.:|\|: : :\/: : : ッf灯⌒フ |.:.:.|.:.:.:/.:.:.:. : |.:.:.:.:|. |八: :.:.:\.:ャヒ巧ぅト: : : : : : 乂ン j.:ノ|/.:.:.:.:.:.:./.:. :. |. 末波がやられて捕まったっぽい。 /: : :\: :.:.:.:込乂ン /.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.::| . /: : : : :| \.:.:___):、 ' J /.:.:.:.:.:.::/.:.:.:.:.:.:.:.:.:./. 一度撤退して態勢整えた方がいいかも? /:/: : : : |.:.:.:.:/┌‐、〉 ┌〜 つ /.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:/.:.:./.:.: | |: : : : : \_:|/^''込、 '⌒ ̄ |.:.:.:/.:.:./ ̄.:.:.::/.:.:.:. | |: : : : : : :| />、〉:.>。, イ ヽ/.:.:/.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.: い,: : : : : ::|  ̄ ̄〉.:.:.:.:|'´うT } /.:.:/.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:/.: \\.:.:..:∧  ̄_}.:.:.:.:|/ } / |.:.:/.:.:.:.:./.:.:.:.:.:.:イ.:.:.:.:
850 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 00:47:00.92 ID:9saPdIp30 \_人_人∧从_人_∧_人_从_// ) > < 申し上げます! > ∫ι__________ ./丁了 < ( ヾー─ー─ー──ー──ー──ー─ー,ィ /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^ .||; |; |i |; |; |; |i |;\ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/| ||i |; |; |; |i |; |; |;≧ < 弋┼i‐‐l!‐i!‐‐i──-=ニ 段末波を捕らえました!!! ≦ 弋ェェt┼┬┌───── ≧ ≦ il_,└─────/Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\ | ̄ ̄|| | ̄ ̄|i | ̄ ̄|| | ̄ ̄|l || ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄| ̄ ̄| ̄|| l| ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄|l | ̄ ̄|i | ̄ ̄|l | ̄ ̄|| || ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄|| | ̄ ̄|| | ̄ ̄|i | ̄ ̄||  ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ ̄i ̄ ̄|゙ '' ̄i ̄ || ̄! ̄ ̄/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ゙̄ヾ ̄| ̄ ̄.|i ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ | ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i  ̄ ̄| ̄ ̄i`~ ̄| ̄i| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i ̄| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i ̄ | ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~ ̄| ̄;゙|i ̄ ̄l  ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄i ̄ ̄|| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~`| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~`ll`l l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″|  ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i、 ;|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″| ̄l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″| ̄ | ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄  ̄i ̄`~| ̄ヾl; ̄ ̄l| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄| ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄ ̄ | ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾ| ̄`.. ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄! ̄|| ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾi| ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾi| ̄ | ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄ | ̄ ̄ | ̄!,, ̄ ̄i| ̄! ̄ ; :|: : : : : : : : : : : : : : : i ̄| ̄ ̄|| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄ll | ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄| ̄~~i ̄ ̄| ̄ i; ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄| ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄___ ''- .._ ~""''' ‐- ...,,__ _,,..-‐''~""''' ‐- ...,,___,,.-‐' や心乂{ ハ: /「\: | . |_ や仏Y ,ィ゙: : f'V: : :ト..,,ノ:::::| ─────── ._,,...‐:::~~\_//|: : : V: : :/、;_:`' ミト 、 ─────── ,」:::::::::/ ̄/:ノ|: |t‐''゙: :,xく}\|``h、\ト 兄上たちの軍勢が逃げてく! .\::::; ’ /: ;イ:.人| x宍[\「 '芯ミ:.}: :i\[ノ V/ 〳/ i:.{: :汽代iノ 、乂ノ价N\} 文鴦も逃ーげよっと!! /\〈-、|/ j: :、: 乂 ,.. ―- 、 ]/〵\_,..ァ゙: /: : : : : \人_rf'「l (/V^′^フ 八 〵'゙: : :/: : ─────── ,: : : : : : :〳 /{ !||!ヘ >-―- く- 〵: :/: : : : :; ─────── /: : : : : :_jニ{|j }|::::::::| |::| /∧.〵; : : : :. ターボエンジンゼンカイ!! /: : : /: : : :了', } ::::::::| |::|ノ_,ノ ╲.╲: : : :
851 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 00:48:20.42 ID:9saPdIp30 ;;;;;;;::::::::::::::............. . :::::::::::::::....... ,_ ;;;;:,,:::.... _ ィ;:).ヽ ,, 彡(ヽ,:::::::::....... (. | | てヽ),,;彡(ヽ / `' ) | /ヾヽー' / `' |ヽ |ヽ  ̄|へ =ミ≡(. | | / lソ/ミミミミ;, く|)ヽ_、 ノ ) ノ << ヽ丶 ゝ くi \ ハ / へ ヽヽ ヾ ヽ、ミヾ ヽ、 ( \ \ .. .. く|)ヽ_、 ...... : .. ゝ ヽミゝ ヽ -,,,, \ ソ ...... : .. ハ ー=彡三彡彡彡丿\┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨ / ''''-◎ ll .. : .... -ー=彡三彡彡彡彡丿 ヽ ;;;;;;;;::::::::........ ,. ‐'''' ̄''ー 、 ll ー=彡三彡彡彡彡彡ノ く)\ ;;;;;;;;;;;;;,,,,,,.../;;;;/;;l l ヽ`'、 ll ... ..: ー=彡三彡彡彡彡彡彡ヾヽ \ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/;;;;/;;;;;;l;;;;,,,, l ヽ `ヽil ー=彡三彡彡彡彡彡彡彡彡 ヾヽ ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ y-─-、 / ._\ ∧イノ 厂{ミZZァ 人ノ:::ム=-y} 弋//ノ-、∧ 从z─-、::::\.:ゞ-、 L_i/::/ 鮮卑の連中が逃げていくぞ! / ヾ::ノ.:.:.:.:.i ;\::::::::{ / |.:.:.:.:.:.:.:|,,ノi.....',ーi" .孔萇と合流して追撃だ!! . /ZZz=-xzzzz,ノ.:.:.:.:.:.:.:.|_|__.〈.:. /::::::≦二二二才.:.:.:.:.:.:.:.:.:|_|_/ . {:::::::::::::::::::::::,' ̄ヽ .:.:.:.:.:.:.:.::|_ノヘ/.: ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 段疾陸眷らは遂に逃げ散り、孔萇は勝ちに乗じて追撃した N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
852 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 00:50:05.95 ID:9saPdIp30 . . ... .::::.. . . .:: : :.. . ... ::: :::.. ... .. .. . ... ... ..::. .. . .. . .. .::::: :: :. ... .::::: :... . .::: :::....::::::........ . .::::::... .... ..::::::::::::::::....::::::........ . .::::::... .:::::........ . .::::::... .... ..::::::::: . .::::::... ....::::::::: ,_:::....::::::........ ( ... ..::::::::::::::::....::::::........ . .::::::... .... ..:::::::`⌒ :::::::::....::::::........ . .::::::... ....::::::::: : ゙゙"'ー-、,, ..::::) ノ::::::........ . .::::::... .... ..:::::::`⌒ :::::::::....::::::........ ( :::::::: : : : : : : : `(( ,,,;)..::::::::::::::::....::::::........ . .::::::(;;、(,,, 、::::::....::::::..) ノ:::::... ....::::::::: : : : : : : : : ) ノ 、.. .. . ... .::::.. . . .:: : ,,) ( :::: :: (( ,,,;) :... . .:::: .. . : : : : : : : : ( _ ⌒) `ー( .. .. . ... ..( ( ,;;. .. `⌒) ノ .. .. . ... ... ..::. .. . . : : : : : 、:( ( : :) ノ ... .. .. . ヽヽ ,,ノ .. ..::. .( _ ⌒) . .. .: :::.. ... .. .. . ... . ~~^^;:;:'',,,,.....=) ノ-;;;;;~~^(( ,,,;)^^~~~~~^^"'''~) )) ^^'',,~~~~~( ( ''~~^^~~~^~~^^~~~^~~^^~~~^ "^ )ノ ) ノ .,"'`',( (,, ( ''.,,.....=) ノ-': . ... .::::.. . . .:: : :.. . ... ::: :::.. ... .. .. . ... ... ..::. .. . .. . .. .::::: :: :. ... .::::: :... . .:::: :. ... .::::: :... . .:::: ....::::::........ . .::::::... .... ..::::::::::::::::....::::::........ . .::::::... .:::::........ . .::::::... .... ..::::::::: . .::::::... ....::::::::: :::::::: . .::::::... ....::::::::: ,ィ!´ ̄``i''ー─- 、、、,,_ イ三二二ニニニゞ ( j〉 」´ ̄ ̄``ー-、ヽ .,.:,..:.. .,.:,..:.. ... ,... ``ー─'"´  ̄ ̄ ̄ ̄ ,ィゞ .,.:,..:.. .,.:,..:.. ... ,... ー====- ー====- ... ,... .,.:,..:.. ... ,... .,.:,. _, -─‐- 、ー‐-、ー-、 ;: ;:;: :;:;: ; ; ,ィゞ ,イ、,r'⌒ヾ ヽ ヾ ``''ー- -、-‐''"´ヽ;;: :;:; ;:; :;:; ;: . .,.:,..:.. ,r/ (::;;:;:;;/ー-、 j `, _ /ィ´ ;:; :; ;:; : ;: ,ィゞ ヽ 「i''ー'"´ ,r-‐'ー''''"´ ̄ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 死体は三十余里に渡って連なり、鎧馬五千匹を獲得したという。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 鎧馬とは武装した馬を指している ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
853 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 00:51:11.07 ID:9saPdIp30 【紀元312年秋 晋 冀州 趙郡】 . / / n' / / j! l . ヘ hj1 / / ハ!,/7 ! { ! :} i いヽ、./V} .゙ ,ィ'゙ .レ'゚{ / /| ./!| ト、ト、 1 ! /ヽk .l // イ゙ li,j / { j 1 ! j 1j ヘ_N‖ .} 我々は強い戦いをした。 ^ヽ { j :' Yノ `'Tk、_N 疾 jノ_,ィ}'^ _’ }゙ } \ `'ー=、.⊥。==--- / ./、 .r=‐z:k、'1 / ,ィfミ^'T1 l 何も恥じる事はない。 .,,__ヽ、_ ,.....--- .r'⌒ヽハ h `' k{9リ } / V9ソ '’.| j、 、,__,.. (´ `) _j //`"// '^ //// ///.} .ハ .たまにはこういう苦しい戦いもいい : / ゝ,___,ノ´{.{ヘ ' _ /! :‖j.、 _. ヽ、 / _,. '^ ハ..Y丶u r‐--‐ '^ .) ノ}7 /' / /... ` 'ー-z/,r '^ ./ l ヽ:\i,ヽ. ` --‐u' /,r'⌒ヽ.ノ '/.../ ニ>‐'' /゙ィ゚ ,ィ:} 、 \:ヾkュ丶、. -'^ィ (´ ` <人>:::::::::/:.:.:.:.√|:.:: Y:.:.:.:.:.:\:.:.:.:.ヽ)../../シ ーェzュr-{/ トr-----:vー'ヾミ}..| ヽ l:.|ミ三三三ミj'フ.ゝ,___,ノ´ <人>/:.:.:.:.:/:::リ:.:.:.:|:|:.:.:.:.:.:.:.:.`、:.:.:.ハ./..‖ 三ミ/ { l l \ \__/.ノ ヽ |.:!三三三三j/'/ : /. 匸[_匸_]:.:.:.:/:::/:.:.:.:.//:∧:.:.:.:.:.:.:`、:.:人__/..‖ ,≫―==彡/::/_/:::/:.:.:.:.〈/:/ ∨:.:.:.:.:.:.:|:.√ ̄\ .く/ ┌―=≦∠__/:.:.:.:.:.:.:.:厶イ ∨:.:.:.:.:.j/:.:.:.:.:.:.:.:.\ /¨¨¨ア:.|:.:.:.:.:∧¬ト/}/ ∨:./:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:`、 いや、これは負けでしょ。 ./ ∠__:.:|人:.:{ ,≫¬y -=彡 У:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`、 ./ ,,‐┬'’:.:.:.:.\ヽ弋ツ '''/:.:.:.:.::/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`、 馬を相当数奪われてるし。 ,′ /´ /:.:.:\:.:.:.:.:.:.ハ ''' /:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∧:| .′ | /:.:.:.:.:.:.:\:.:.:.:.込、 - |:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. 〈 <ノ ここらが潮時かもしんない ′ | ./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\:.:.:.:.:.> イИ/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./}∧:.:.\_ノ〉 | |∧:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`、__/ア┘ |:.:.:.:.:.:.:.__/⌒\ `'ー‐彡 i | |{_人:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ハ ./` ´/|:.:.:.</::::/: : : : : : \ |. ├―ヘ \:.:.:.:.:.∧.:.::| |'⌒У 八(⌒´::::/: : : : : : : : : ニ=
854 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 00:53:25.23 ID:9saPdIp30 / __ / /.:‖ .} V __ V , 〈∨/ { .{ i | .i | { }∧∨〉 |〉〈 { /| 从 | ト、.|V } 〉〈.} .i i〈∧〉{ _|./ .∨,疾 |/ 从_ .i|} 〈∧〉 .| | .{/ .!'`\∨ { /´ 刈} } .| 石勒と和睦? | .杙芹ミ、 \ { ィ芹圷7 .} } .| | .| .辷リ 辷リ /} } ! .果たして向こうが応じるか? | .| i| /ノ} } | .| . |‘, ./ } j} .| l . | .\ ´ ̄` /i } .i ‖ .| =- _ .l |___.〕iト .,_ ィi〔___i|_ } |‖i | ,へ ∨]::::\...:.:´:.:.:.:.:.:.:.:.:./::「)::::::::| ¨ -=ミ .从 |==--┐─-::┌ー===:} j/ .i| ./ .> ∨]::::::,≫‐:.:.:.:.:.:.:.:.:‐≪]:::::::人 ⌒>ー ──┴:、 .V .{  ̄} |::::::::::::::| 厂 ̄ } / | / / __冫/_:.:.:.:.:厂l:.:n:.:.:.:.:.:.\/:.:.:ハ / .iTV {_.」⊥.r=ミ⊥L_ } /ニ=:ァ-v' / 〔_只__〕:.:/::/:.:.|:|:.:.:.:.:.:.:.:.:.\:.厶 } 乂∨ _j{_jL_  ̄‖ / / / _,, イア:.://:.:.:./:/:.:.://:.:/\:.:.:.:.:.:.:√`丶 \/:.:|//:.:./:/:.:.://:.:/ __ ∨:.:.:.:/ハ:.:.:.:.:.\ /:┌く:::/∠_/:.:.:〈/:.:/ ´ ∨:.:/:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.`、 /:.:.:.:.:`I爪:.:.:.r¬禿/}/ ィ禿¬y/:.:.:.リ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. 石勒はうちらの強さをよく知ってるからきっと応じる。 /:.:.:.:.:.:.八レ\|{ 弋ツ 弋ツ/:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:| |:.:.:.:./.:.:.:.:∨:.:.∧ '''' ''' {:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.∧:| 末波の身柄を解放する条件で ∨:.:|:.:.:.:.:.:.:.\:.:込、 - - イ∨:.:.:.:.:.:.:.:.:./ リ うちらの撤退を買えるなら安いものだと思うけど .\{\:.:.:.:.:.:.:.:Υ > _,. イ ./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:( >-ミ:.:.リ __/〔} _/\|:.:.:._/⌒^ \_人_人∧从_人_∧_人_从_// / }/ ∧__/Υ{__/\( `、 ) > ./ jニ{// [廷_] // }ニj/ \ < ちょっと待った! > 人 /ニゝ--イ⌒ト--くニ{ 丿 < ( /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 段疾陸眷は残った兵を集めて N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 渚陽という地に駐屯し、石勒へ使者を派遣して和睦を求めた ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
855 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 00:56:04.58 ID:9saPdIp30 __ xく: : :〵 ./「i |\ / /゙\: 〵 /:;’i| や心乂{ ハ: /「\: | . |_ rf^ト、 や仏Y ,ィ゙: : f'V: : :ト..,,ノ:::::| |||い _,,...‐:::~~\_//|: : : V: : :/、;_:`' ミト 、 __i|i i| ,」:::::::::/ ̄/:ノ|: |t‐''゙: :,xく}\|``h、\ト、 _╲〵__ 〵::::; ’ /: ;イ:.人| x宍[\「 '芯ミ:.}: :i\[ノ -‐ァ'゙: : :. ハ 〵 i V/ 〳/ i:.{: :汽代iノ 、乂ノ价N\} /: :.:/: : : : :.{ 〵--r'’ /\〈-、|/ j: :、: 乂 ,.. ―- 、 ]/〵\_,..ァ゙: : : ;′: : : : 〵 ╲/:| .石勒討伐の命令で来ておいて、 〳: : : : : \人_rf'「l (/V^′^フ 八 〵'゙: : :/: : : : ′: : : : : : ╲: : > 末波一人の命のために ,: : : : : : :〳 /{ !||!ヘ >-―- く- 〵〵: :/: : : : :; : : : : : : : : : :ア 石勒を解放するのはおかしくない? 〳: : : : : :_jニ{|j }|::::::::| |::| /∧.〵; : : : : : i: : : : : : : : : / 〳: : : /: : : :了', } ::::::::| |::|ノ_,ノ ╲.╲: : : : :.:i: : : : : :: : ::/ 王浚の機嫌が悪くなって、 〳:>f゙: : : : : :j{: :{\_ノ゙~||~゚╲ ╲╲ \\: :.〳: : : : : : :/ 後で恨まれるんじゃないの? 〳/::::::{ : : : : : l:.:╲╲イ: : | ::||:::::::〉-- L_ xr-、╲〵/: : : : : :; く 〳;′: : : : : : : :.|: : \\__j:::::ll::::/ f゚ キい{乂 )ノノ′: ,..'": : :.\ /: :{: : : : : : : : : :.|: : : : :  ̄|:::::乂j |・ キ・}〵ーく,,乂,.'゙_: : : : : : :.\ /: : :.\: : : : : : : : : : : : : :./:::::::::::| !ー‐ く, 〵  ̄「 ̄}} `' ,: : : : :.\ /: : : : : : :>.,.: : : : : : : : :;.'゙::/\:::乂j キ }__ノ ╲ 丿 ’ :, : : :.\ /: : : : : / ’' ..,,_,..'゙:::://\.\人 }ノ\}. __ 〵 \: : : ╲ /: : : : / |::/,x''芯h, \.\「¨~\ } f゙(f'~ヽ,〵 \: :}ハ /: : : : / | /{((_,ノj }. \\:::::/7゙ ╲\__ハ〵 )'’: } ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } この際、段文鴦が石勒との和睦に反対したと『晋書』『段匹磾伝』にある N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
856 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 00:57:32.15 ID:9saPdIp30 {/ \ } V , , / V :、 V / / ‖ i V :, ' / __ / /.:‖ .} V __ V , 〈∨/ { .{ i | .i | { }∧∨〉 |〉〈 { /| 从 | ト、.|V } 〉〈.} .i i〈∧〉{ _|./ .∨,疾 |/ 从_ .i|} 〈∧〉 .| | .{/ .!'`\∨ { /´ 刈} } .| | .杙芹ミ、 \ { ィ芹圷7 .} } .| | .| .辷リ 辷リ /} } ! | .| i| /ノ} } | .| . |‘, ./ } j} .| 身内を見捨てては面目が立たん l . | .\ ´ ̄` /i } .i ‖ .| =- _ .l |___.〕iト .,_ ィi〔___i|_ } |‖i | ,へ ¨ -=ミ .从 |==--┐─-::┌ー===:} j/ .i| ./ .>、 ⌒>ー ──┴:、 .V .{  ̄} |::::::::::::::| 厂 ̄ } / | / / `iト ., / .iTV {_.」⊥.r=ミ⊥L_ } /ニ=:ァ-v' / `':┐ } 乂∨ _j{_jL_  ̄‖ / / / _。s≦` .| 人/∨__彡イ /⌒ヽ 〕iト ./、 / / {_。s≦ | /}/ / ./ / /|V.∧ ∨ \\{ {∨ ∧ .| _/:/⌒`iト ./ _/ /_.|_∨∧_ ィi〔⌒\{ ∨ ∧ _.jL _ -=::::::/ \\∧ / ././ \::\ \_ _。s≦ ∨ -=≦}::::::::::::/ ヽ `∨ ' ' ∨:::`i' { ∨ }:::::::::::' ∨ハ/ ./ ∨::{ .| .∨ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 段疾陸眷は弟の進言を聴かなかった N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
857 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 01:00:19.80 ID:9saPdIp30 【紀元312年秋 晋 冀州 襄国】 \_人_人∧从_人_∧_人_从_// ┌冂冂「:|丁Ti ) >,、,、,、,、,、,、 乂 |___|_ | < あの鮮卑段部に勝った! >爻爻爻爻爻 爻爻爻爻爻゙ r┐┌iT┤____|二ニ| < (淡淡乂乂乂乂 ⌒¬爻爻爻⌒ __ |:└└ :|└ L.|.:.:.:.| ̄「 /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^爻爻爻淡淡淡 ⌒爻爻爻爻爻爻T丁「| ||| |: : : :_:_:|_ |.:.:.| | 淡淡淡炎炎爻爻炎淡炎爻 メミ メ爻爻爻父父爻爻爻''|_| _┌Г| ̄卩: :| ロ ¨| : : | | 炎淡淡淡乂乂父炎淡淡炎炎 乂爻爻爻乂乂乂乂乂ミ_ |┌|_冂「 |└二|: : : : : :| |丁T┬L 淡淡淡炎炎淡戀戀淡淡淡 い乂爻父乂乂乂乂乂乂乂≧s。 ,。s≦マ≧s。: :.:|_┌'¨:| ̄ ̄~~||li |¨|_|¨|_|¨||¨||¨淡淡淡炎炎炎炎乢刑淡炎 ;';';'乂爻炎爻乂乂乂爻爻爻∠二二| :| |: : : : |:.:. :| I I |¨TT┐ _|二二⊥ニニニ| `````∨L,イシ゚ 爻爻父父炎灸炎i爻i爻jノ⌒|┌i | ̄|┌┐:| 卩| ̄\|:.:: :| I I | : | |¨|_| |: : : : :| [] | 000 ∨レ'  ̄|````爻彡从ミミ'⌒∩ |└' |─|└┘:| ¨¨¨¨¨|: : | I I |_ :| : : : |: : : : :| | ̄L| ̄| || {i:i{ ニニニニニニニニ|i:i| ∪ ∪ | ゙Τ¨¨¨~~:| :|: : | i⌒i | :| : : : |: : : : :|: ∩┐┌┐┌┐┌┤ ,{i:j:}  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|i:i|洲州xx | п | ̄| | ロ :|: : | | | | :| : : : |: : : : :| |::|└┘└┘└┘└‐}i:i:i}_ | ̄| 冂 |i:i:|洲洲洲 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ :|: : | |王王王王王王王王王王王───‐ | ̄|===rノi:i:i{ 「 ̄ ̄ ̄ ̄ |洲 ̄ ̄ ̄ _|: : | |¨¨7~¨:| ̄”二¨¨¨“““ ''''| | 辷三|ノi:i:i:乂 _jjjjL ---──……¬冖''' ¨¨ ̄___二二¬三三二ニ|ィシ´ `':, γ⌒ヽ | ┌┴-- _  ̄ ̄ ̄ ̄__ ‐……¬冖ニ二三三 ̄ =ニ 三三 ニ……===ニニニニニ|_ |  ̄ ̄  ̄ ̄ ̄───………………ΞΞΞΞΞ =ニ =三 ニ ====ニニニニ ̄三三三三 ̄三三二ニ=…ー .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:: ────‐ΞΞΞΞΞΞ =二 三 ニ =====二二 ‐‐…… ‐…=====三 : : : : : : : : : : : : ──===ΞΞΞΞΞΞ =二 三 二 =====二二 - -  ̄ : : : : : : ;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:; \__人_人从_人_人从/ _) (__ ) 俺たちは強い!! (  ̄ ̄) ( ̄ ̄ /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\
858 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 01:02:47.40 ID:9saPdIp30 _| ̄|_| ̄| | ̄|_| ̄|__| ̄|_| ̄| | ̄|_| ̄|_| ̄| |_ _|| | ̄ | | | | ̄ | |  ̄| r┘└へ| |二コ ┌'| |二コ ┌| |二コ ┌'| |二コ ┌┘ 〈 〈] ゚,、〈| | o ヽ| | o ヽ| | o ヽ| | o └「 ̄\ ヽ-ヘ_>ノ_ノ|_|、_ハ/|_|、_八ノ|_|、_ハ/|_|、_ハ/`⊇.ノ \_人_人∧从_人_∧_人_从_// ) > \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/ < ところでこいつどうする? > ≧ < < ( -=ニ 兵糧もねぇし焼肉にしちまうか! ≦ /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^ ≧ ≦ \__人_人从_人_人从/ /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\ _) (__ ) これがウマ娘か! (  ̄ ̄) ( ̄ ̄ /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\ \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/ ≧ < -=ニ 味はどうなんだろうな ≦ ≧ ≦ 八_ノ. . . . . . 八::::ヽ^',::} /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\ /. ./ ̄ ̄ノ:. :\:. :.:',::. 〉//)¨¨´:.}:. :\:. \:.',ノ ///.: ./⌒\\:. 、:.,\ ..乂__/.:// x==ミ}/:.:.\:.:l、:::::\ 八込^ uノ.:.::|:. :.. :| \::::::\ |:. :、::.、Vフ |.:.: /.:: .:: | \:::::: .八:. ::.≧=‐≦、/.: .: .:ノ \ .\:. .: ノWノ.:.:.:.:/-ミ l.:)/个、(.:: / 「__//::::/:::::|八\ l // ⌒¨⌒゜ |/, \____〕 八: : : 0: : : : :|//, ___|
859 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 01:04:43.85 ID:9saPdIp30 /ニニニニ.ィ傘寸ニニニヽ 'ニマママ(:oHo::)チチチニ ' | ニニ込ミヽH∠-彡=ニニ| .,,r=≦|ニニニ=(((◎)))=ニニニ|≧=ー ,,r≦ニニニニニ|ニ{≧竓芋)Y(毛屶≦ニ|ニニニニニニ≧ュ,, 待てい。 ./ニニニニニニニニYヽ.!  ̄´ }{ ` ̄ :|/ Yニニニニニニニニヽ /ニニニニニニニニニニ| {ミト、 小. 丿|ミ} |ニニニニニニニニニム .段末波には手出し無用 ムニニニニニニニニニニ Xミ| .:} -─- { :|ミ.Xニニニニニニニニニニ } 圦ニニニ⊂二二二 /| {ミ|从. ⌒ ノ .l|ミ} |ー======彡ニニニハ .寸ニニニニニニイム:乂ノ \ /込ノ弋::><二二彡' {::::::| \___/ |::::::} 乂::| |::乂 , --──-、 , イ / ヘ ト 、 i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ | ヽ ' _ ` イ l l ´=` l し、しかし、この男を殺して段部の勢力を削ぐべきでは!? ノ ヽ _,、__ノ _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、 /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_ 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、 . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::! /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 『晋書』『石勒載記』によれば、 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 石勒軍の諸将は段末波を殺すべきと主張した。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .これに対して石勒は言う `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
860 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 01:06:55.48 ID:9saPdIp30 /ニニニニ.ィ傘寸ニニニヽ 'ニマママ(:oHo::)チチチニ ' | ニニ込ミヽH∠-彡=ニニ| .,,r=≦|ニニニ=(((◎)))=ニニニ|≧=ー ,,r≦ニニニニニ|ニ{≧竓芋)Y(毛屶≦ニ|ニニニニニニ≧ュ,, 遼西の鮮卑は強国だが、 ./ニニニニニニニニYヽ.!  ̄´ }{ ` ̄ :|/ Yニニニニニニニニヽ 俺とは日頃から怨讐があるわけではない。 /ニニニニニニニニニニ| {ミト、 小. 丿|ミ} |ニニニニニニニニニム ムニニニニニニニニニニ Xミ| .:} -─- { :|ミ.Xニニニニニニニニニニ } .王浚に使われたに過ぎん。 圦ニニニ⊂二二二 /| {ミ|从. ⌒ ノ .l|ミ} |ー======彡ニニニハ .寸ニニニニニニイム:乂ノ \ /込ノ弋::><二二彡' 今、一人を殺して一国に恨まれるのは得策ではない {::::::| \___/ |::::::} 乂::| |::乂 , --──-、 , イ / ヘ ト 、 i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ | ヽ ' _ ` イ l l ´=` l ノ ヽ _,、__ノ _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、 /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_ 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、 . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::! /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|:::
861 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 01:08:10.24 ID:9saPdIp30 /ニニニニ.ィ傘寸ニニニヽ 'ニマママ(:oHo::)チチチニ ' | ニニ込ミヽH∠-彡=ニニ| .,,r=≦|ニニニ=(((◎)))=ニニニ|≧=ー ,,r≦ニニニニニ|ニ{≧竓芋)Y(毛屶≦ニ|ニニニニニニ≧ュ,, ./ニニニニニニニニYヽ.!  ̄´ }{ ` ̄ :|/ Yニニニニニニニニヽ この男を解放すれば、 /ニニニニニニニニニニ| {ミト、 小. 丿|ミ} |ニニニニニニニニニム .必ず段部の者たちは喜ぶだろう。 ムニニニニニニニニニニ Xミ| .:} -─- { :|ミ.Xニニニニニニニニニニ } 圦ニニニ⊂二二二 /| {ミ|从. ⌒ ノ .l|ミ} |ー======彡ニニニハ .再び王浚に用いられる事もあるまい .寸ニニニニニニイム:乂ノ \ /込ノ弋::><二二彡' {::::::| \___/ |::::::} 乂::| |::乂 八_ノ. . . . . . 八::::ヽ^',::} /. ./ ̄ ̄ノ:. :\:. :.:',::. 〉//)¨¨´:.}:. :\:. \:.',ノ ///.: ./⌒\\:. 、:.,\ ..乂__/.:// x==ミ}/:.:.\:.:l、:::::\ 八込^ ノ.:.::|:. :.. :| \::::::\ ! .|:. :、::.、Vフ |.:.: /.:: .:: | \:::::: 八:. ::.≧=‐≦、/.: .: .:ノ \ \:. .: ノWノ.:.:.:.:/-ミ l.:)/个、(.:: / 「__//::::/:::::|八\ l // ⌒¨⌒゜ |/, \____〕 .八: : : 0: : : : :|//, ___|
862 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 01:10:59.12 ID:9saPdIp30 /ニニニニ.ィ傘寸ニニニヽ 'ニマママ(:oHo::)チチチニ ' | ニニ込ミヽH∠-彡=ニニ| .,,r=≦|ニニニ=(((◎)))=ニニニ|≧=ー ,,r≦ニニニニニ|ニ{≧竓芋)Y(毛屶≦ニ|ニニニニニニ≧ュ,, ./ニニニニニニニニYヽ.!  ̄´ }{ ` ̄ :|/ Yニニニニニニニニヽ どうだ? /ニニニニニニニニニニ| {ミト、 小. 丿|ミ} |ニニニニニニニニニム ムニニニニニニニニニニ Xミ| .:} -─- { :|ミ.Xニニニニニニニニニニ } 圦ニニニ⊂二二二 /| {ミ|从. ⌒ ノ .l|ミ} |ー======彡ニニニハ .寸ニニニニニニイム:乂ノ \ /込ノ弋::><二二彡' {::::::| \___/ |::::::} i|r : :.}/,ニニニニニ/∧ 乂::| |::乂 八てノ{./,ニニニニニ/∧___ _〕:\八∧ ̄\ `~"''〜 ,,_/ / /∧i:i:i:/, \ / / :|厂 /∧i:i:i:/, ‘, / / |`~"''〜:i:i:i:/, ‘, i | l |八 _ - …-ミ ‘, | | | _| /. : : : : : : :‘, ‘, いいと思うぜ。 . 八 ̄jI斗fセチ {: : : Y⌒Y: :: }. /, } 沙 八: : :.乂_乂: :八 /, 無駄な殺生はよくねぇからな ___丿 \: : : : : / ̄ニ=- _ /, . _ - …- /⌒\\ハ , /i:i:i:/冖''´  ̄-=ニ_ ̄ニ=- / ̄ \ \. 公r=ソ ./i:i:i/ 八  ̄-=ニ_| 八 ``〜、、 :|: | . 心 /_イ. /∧:: ‘, \ ``〜、、 `¨_) |/ ̄ /∧:: ‘, . \ /.i:i:/ /ヘ ̄Ll√ ./∧:: ‘, ⌒> _. /.i:i:/ /.i:i:/ ー―― ミ /∧: /, ‘, ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 石勒は段末波を解放する気でいた。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 『晋書』『仏図澄伝』では、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .仏図澄が石勒へ段末波を許して本国へ帰還させるよう勧めたとある `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
863 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 01:13:03.40 ID:9saPdIp30 /ニニニニ.ィ傘寸ニニニヽ 'ニマママ(:oHo::)チチチニ ' | ニニ込ミヽH∠-彡=ニニ| .,,r=≦|ニニニ=(((◎)))=ニニニ|≧=ー 段末波よ。 ,,r≦ニニニニニ|ニ{≧竓芋)Y(毛屶≦ニ|ニニニニニニ≧ュ,, ./ニニニニニニニニYヽ.!  ̄´ }{ ` ̄ :|/ Yニニニニニニニニヽ お前たちの戦いぶりは実に見事だった。 /ニニニニニニニニニニ| {ミト、 小. 丿|ミ} |ニニニニニニニニニム ムニニニニニニニニニニ Xミ| .:} -─- { :|ミ.Xニニニニニニニニニニ } 共に酒でも飲もうではないか 圦ニニニ⊂二二二 /| {ミ|从. ⌒ ノ .l|ミ} |ー======彡ニニニハ .寸ニニニニニニイム:乂ノ \ /込ノ弋::><二二彡' {::::::| \___/ |::::::} 乂::| |::乂 ┌ 、 . . . . . . . . . . ..{:.:.: :.:.、...) /:::::::::| 八:.:.:.:.:/. . . . . . . . .--八:.:.:.:.:.:',:.\:::::::::| 〉/. . 、〜'´ ̄ ̄/¨¨¨\::. ::. ::. ::..V/:{ /. . / /::. ::. ::. ::. ::\::. ::. ::. :V/:. 乂./ / ノ::.}::. \::. ::. ::.\::. ::. ::Vノ /7 / /.:: .:}、/〉\::. ::. ::.\::. ::. えっ? ./ / /.:: .::.:/⌒\/〉\::. ::. ::.\::.\ ,:_/ /}.:: .:: / 笊うぅ 、}::. ::. ::. ::. ::. .\::::\ 助けて頂けるんですか? 乂______/.:. ノ.:.:/ 'Vツ }.:: .:: .:: .:: `'〜-\::.:\ |::. ::.:/ x芯 ' '/.:: .:: .:: .:: |: ..:: .:| \::.: 是非御一緒させて下さい .|.:: .:: .:: ::.、' ' ' /イ.:: .:: .:: : .:: .:: .: | 八.:: .八:.:込 V  ̄) |.:: .:: .:: .ノ.:: .:: .: | \::. :\ :::..、 |.:: .:: /.:: .:: .:: .:| \::. :\::.>........イ: :|.::/.:: .:: .: .:: .:: | \.:: .}.:: .::「、) 厂/.:: .:: .:: .:: .:人从__ノ ノ\}.://W、,:: .:: .:: .:: .: /⌒¨ヽ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 『魏書』『段就六眷伝』に曰く。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 石勒は生け捕りにした段末波を座上に置き、酒宴を楽しんだ。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ いずれの記録でも、 `ヘ:ゝ .' 小/ 石勒に段末波を殺す意志がなかったのは共通している ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
864 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 01:13:52.21 ID:9saPdIp30 ___ / / )))) / /_ ⊂ノ / /|\_/ ̄ ̄\_/| / / \\_| ▼ ▼ |_/ .申し上げます! / / \ \ 皿/ ヽ ⌒\ 鮮卑段部の使者が来まして、 ノ /> > .石勒将軍と和睦の相談を行いたいと!! / / 6三ノ ┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨ /.........:.:::ll:::.:.:.:.:.....:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:::::ヘ / __ /~ゝ、::::_____ .:.:.:.:.:.::::∧ {::∨//.会目会 Y///∨-、.:.:.:::::;::::ゝ、 ,イ:::::∨/∧,目ゝ,////∨ゝく::::::::/::::〆..`‐- ..,ィチ:} l (_jゝ=ニi目/ム== (_ )( _ソ:::::::/:::.. . .. < ::::::::::::| tー ( ( Y⌒) ) )ソ -‐=‐」::::::/:::::::....... / :::::::::::::::{ rー==ミ'ー彡ィ-三二 ̄ヽ.:::::::::::::::::::::::::.:.:.: /................::::::::::::::ム.ヘ弋竺ァゞY ヒ"゙tァテミ ,-ヘ:::::i:::::::::::::::::::::::: / ::::::::::::::::::::::::::::Y⌒ヽヘ::: .:.:.| ゙'´ }:.:.:. ̄ { ,込:.ヘ::::.:.:.:.:.:.:.:.:.: . i :::::::::::: _ 三 ={ !{`王ヘ::: .:.:.| ....ヽ:.:.. 人|i王}::ゝ丶ー ‐-- . { ::::::::::∠ __ ゝj`王::∧ :.: ゝ:.レ′ 丶 l王!::::_::::::.:.:.:.:.ヽ _ -‐≠込 :::人 _ レi`王::::∧ 'r`=--‐‐ ' ∧}王|:人` ‐ ..._ ィチ /´ > .. `‐ _〆//lヘ_〉ー'::::::ト, :.:.: ̄:.:.. | ゙ }:.:... `< __ ) 弋  ̄ ∨ ゝ__ ノ`':.:.l i ::: ∠ゝ _.ノ:.:.:.:.>´ く _ ゝ ___ -〆 . . : : : : . :.:.:.} ゝ __ /.:.:.:.:.. >' ´ ) r ‐-、 >'´ : : : : : : : : ::::〈 :.:` ;:.:.:.:.:.:. > ´ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 結論から言えば、石勒と段疾陸眷は和睦した N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
865 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 01:15:57.63 ID:9saPdIp30 ,;:'';, ,; ; ; ; ''':, ,;'':.:. ; ; ; ; '';, ,'ii;:ii;:ii;:ii;;ii;:ii;:ii;:ii:;ii;;ii;:ii;;ii;;ii;;ii', ,'ii;:ii;:ii;:ii;;ii;:ii;:ii;:ii:;ii;;ii;:ii;;ii;;ii;;ii', ',ii;:ii;:ii;:ii;;ii;:ii;:ii;:ii:;ii;;ii;:ii;;ii;;ii;;ii,' ';:.:.:.:.. / \ ':, 我が主は石勒将軍との和睦と、段末波の身柄の解放を望んでいます。 ';::.:.:.:. . ● ● ;' ';:::.::.:. (__人__) ;' .ここに鎧馬二百五十匹・金銀各一箱を用意してあります。 '':;,:.:.:.:.:. . 、:' ,;:'':.:.:. ∫∫ '':, これで段末波を解放して頂けないでしょうか? ;':: ;, ┌─┐ ,; ';, ;::: ""''':.酒 }:'''"" '; ':;:;:;:. ,;ニノ,, ,;' __,ィ7ア´ ̄ ≧、 ;:::"""''''''''" ""'';''" rf⌒/{/ // _r'⌒ト==彡⌒ヽ }ト ミwー┴‐一'´ ミ==≦ │ . } } __,r―一 }二 ミー--| . {´厂 }'"´ ミ==― ___| V j八==r‐tチァ  ̄ト--- 、{ 段部の皆様は物持ちですな。 `モtッ } ト ̄` } ミリハ | 厂} ー {_ ,ィ'⌒}ミク ノ} リ 和睦はこちらとしても望む所、 .八 >ーへ__ |(し'| l | 段末波殿の解放についても異論はありません。 .Y_,rーーミ、} | ハ从{ | -=ニT } | ただ、仮に解放したとして、その後に関しては約束を守って頂けるので? } \ j_ イ ̄ ̄ ̄ | / / . __|___/ / / / { / | / ̄ ̄ . / /\__}____| / ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 『晋書』『段匹磾伝』によると、 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 段疾陸眷は鎧馬二百五十匹・金銀各一箱分を石勒に贈っている。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .段末波の身代金というわけだ `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
866 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 01:17:44.62 ID:9saPdIp30 ,;:'';, ,; ; ; ; ''':, ,;'':.:. ; ; ; ; '';, ,'ii;:ii;:ii;:ii;;ii;:ii;:ii;:ii:;ii;;ii;:ii;;ii;;ii;;ii', ,'ii;:ii;:ii;:ii;;ii;:ii;:ii;:ii:;ii;;ii;:ii;;ii;;ii;;ii', ',ii;:ii;:ii;:ii;;ii;:ii;:ii;:ii:;ii;;ii;:ii;;ii;;ii;;ii,' ';:.:.:.:.. / \ ':, .御心配はごもっとも。 ';::.:.:.:. . ● ● ;' ';:::.::.:. (__人__) ;' でしたら近いうちに、 '':;,:.:.:.:.:. . 、:' .段末波の代わりになる人質を段氏一族から送りましょう。 ,;:'':.:.:. ∫∫ '':, ;':: ;, ┌─┐ ,; ';, 人質が到着次第、段末波を解放して頂ければ ;::: ""''':.酒 }:'''"" '; ':;:;:;:. ,;ニノ,, ,;' ;:::"""''''''''" ""'';''" _.,. -‐- ....、 x≦〃〃/ミミミミミ、 /ノノノ〃ヾ⌒彡ミミミミミ、 /ミミル' / __ ヾ彡ミミミミ、. {ミ'''´ {∠i孑 `ヾミミ毛刈 ';ハ, `〕、 Yミ ;:::: ∨ソYハ x≦ ̄ア´ }:( くツ1 | っ {::: ーりリ / :::::::/::::: そう言って頂けると話が早い。 ヾ:ヽ ,ノヾー'⌒ヽ ヾ Y¬从 〃:.:.:./::::::::::: `ヽ { √ ̄~`ヾ Y ヾリ ||:.:/ ::::::::::::::: では、和睦と段末波殿の解放に応じましょう 沁ヾ ⌒ :/ /∧::::::::::::::::::::::: ハ r::.......,..::/// /:::::::::≧==== '、 {///,//// >'゙´:::/:|幵幵幵幵 `T¨¨´///>'゙´::::::::/:ニ|幵幵幵幵 ,..-―∨ /::::::::::::/ :三圦W幵 //////::∧/::::::::::::/ :::三三/八幵 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 和睦の条件は N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 段部が人質を送る事を条件に石勒が段末波を解放する事 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
867 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 01:20:13.66 ID:9saPdIp30 ,;:'';, ,; ; ; ; ''':, ,;'':.:. ; ; ; ; '';, ,'ii;:ii;:ii;:ii;;ii;:ii;:ii;:ii:;ii;;ii;:ii;;ii;;ii;;ii', ,'ii;:ii;:ii;:ii;;ii;:ii;:ii;:ii:;ii;;ii;:ii;;ii;;ii;;ii', ',ii;:ii;:ii;:ii;;ii;:ii;:ii;:ii:;ii;;ii;:ii;;ii;;ii;;ii,' 石勒軍の皆様が話の分かる方々で良かった。 ';:.:.:.:.. / \ ':, ';::.:.:.:. . ● ● ;' つきましては和睦の盟約を交わしたいので、 ';:::.::.:. (__人__) ;' どなたか我が軍の陣営までお越し頂けないでしょうか? '':;,:.:.:.:.:. . 、:' ,;:'':.:.:. ∫∫ '':, 石勒将軍御本人か御一族が望ましいかと? ;':: ;, ┌─┐ ,; ';, ;::: ""''':.酒 }:'''"" '; ':;:;:;:. ,;ニノ,, ,;' ;:::"""''''''''" ""'';''" ,ィ彡彡 ``` ゙``゙`ヾ、´゙´ ミミミミ .ィ彡彡 リ :} ミミミミゞ ̄⌒ヽ . ィ彡彡' { ヾ 〃 .} ミミミミヾ. \ __ ィ彡彡 ヾ⌒≧x。、__川 廴,x=≦⌒ヾ; ミミミヾ≧x. / :| ィ彡シ豸 仁・ニ戈ミ 豸ニ・ニ戈' ミ气ミzニニム ./ :! :!7ィ彡ミ彡 亥≠ ー=彡, } ミ= :}i| :| /心ニム. そちらは段氏の面々がいる以上当然でしょうな。 ./ | :|/刈ミ ヒ〈 《: 〃 j } jリ ノ;{ Yハニム ./ .i| :|/彡シヽ、:{ :}. 八 廴ノ入 'ー:::::::/ イイ ハ }/ハニニ ……ん? / .:i:i| :l./从乂 i:i}: | ァ'´;/仆ー仆、 `ヽ :; | :川 ノ .,'//}ニニ} ____/ .i:i:i:{ :{//从乂叭 し∠二二二戈ヾ} :} ////ニニ ヽi:i:i:i :i:i:i沁 ['/,}从//ヽ .-‐…‐- ./ .////ニニ .Vi:i: :i:i心, マ/:ハ //心 ./ ////ニニニ .Vi:i:. :i:ハ マ./ハ //心 .:::. // ////二二二 [:i: i:i:i:} :}//;ハ ////人___,.二.,__,//
868 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 01:24:51.62 ID:9saPdIp30 【石勒さんの一族が石虎君しかいない件】 vf戈ハトシ〈'"リ゙、ヾ、;;jリ、〃、 Yメ从k;;、;;ij;;;ii;ヾ;ッ;仆、ヾくソ }ソリ"i!;;;;;l;;i;;、;;:;:;;:;';;;};;iリドシゞ, ツ;;;;;;;;;;ト、;;_リ;;;i!;;ト;=;、t;;;l;;ヒ' ヲ;i!、:::r',;、=;'、;"リ,、=;''"リ;ij´ };lヾ;;j  ̄´.〃l゙ ̄´ ,';ィ′ r‐、 7;;;;|', =、j,. /仆、 } ,! _ ゞ;|:ヽ ,:ニ> /:: レ ソ\,.、- ' "´;; ̄:: j _,!ノ )" ̄>.ニト、:\` "'' ///,r/:::::::_,..、''' ..,, γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ フ ,、'-‐'l" ̄リ;/::;;/::} `:::`:ー'/'∠;:/`゙ヽ・.‐´ | ………… | ‐' 冫‐i '"フ:;/::;;;{! `r‐'"フ´〃シ:;;/ " ヽ、. リ'" ,、_, ヽ________乂 . '",.ィ/ ̄_:;/::;;イ `'ー ''/ヲリ/;/r'/,r─‐-、 (∴,、 /.........:.:::ll:::.:.:.:.:.....:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:::::ヘ '二⊃ヾ/.:;;/ `ー-‐/Ξ/ッ/rレヘ{ | ̄| `''" / __ /~ゝ、::::_____ .:.:.:.:.:.::::∧ {::∨//.会目会 Y///∨-、.:.:.:::::;::::ゝ、 ,イ:::::∨/∧,目ゝ,////∨ゝく::::::::/::::〆..`‐- _ ..,ィチ:} l (_jゝ=ニi目/ム== (_ )( _ソ:::::::/:::.. . .. < ::::::::::::| tー ( ( Y⌒) ) )ソ -‐=‐」::::::/:::::::....... 季龍よ。 / :::::::::::::::{ rー==ミ'ー彡ィ-三二 ̄ヽ.:::::::::::::::::::::::::.:.:.:.: /................::::::::::::::ム.ヘ弋竺ァゞY ヒ"゙tァテミ ,-ヘ:::::i:::::::::::::::::::::::::: お前が行け。 / ::::::::::::::::::::::::::::Y⌒ヽヘ::: .:.:.| ゙'´ }:.:.:. ̄ { ,込:.ヘ::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: .i :::::::::::: _ 三 ={ !{`王ヘ::: .:.:.| ....ヽ:.:.. 人|i王}::ゝ丶ー ‐-- 俺が行けば、こちらが下に見られる { ::::::::::∠ __ ゝj`王::∧ :.: ゝ:.レ′ 丶 l王!::::_::::::.:.:.:.:.ヽ ‐ _ -‐≠込 :::人 _ レi`王::::∧ 'r ‐‐-- 、 :.:.∧}王|:人` ‐ ..._ > ィチ /´ > .. `‐ _〆//lヘ_〉ー'::::::ト, :.:. ̄.:.:.: | ゙ }:.:... `< __ ) 弋  ̄ ∨ ゝ__ ノ`':.:.l i ::: ∠ゝ _.ノ:.:.:.:.>´ く _ ゝ ___ -〆 . . : : : : . :.:.:.} ゝ __ /.:.:.:.:.. >' ´ ) r ‐-、 >'´ : : : : : : : : ::::〈 :.:` ;:.:.:.:.:.:. > ´
869 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 01:25:48.61 ID:9saPdIp30 【紀元312年秋 晋 冀州 趙郡】 __ ,.::-ーュ_,、_rv:..、 _ _,,-─-::_,, _::. ` .:::., ..:::ーy ::.`` -、.::... .:、:...-iー..__,、_ ___ノ:.ー、_ ,,--‐'´::....... :i .::::::::`'-‐'" _"::.:.:.:.. , _::. ` .:::., ..:::ーy ....:.. :... .:::.`'".:: ::i.. ヘ' ̄`::r、─ 、_, 、_,、--''`'´.:::::::::... .::.. :::. .:::::...ノ-",::~_- ::`'-‐'" _"::.:.:.:.. ,_ - 、::..... :: ::..v :....::" ..:;''.:'" ` ::. :.:.... .::::::::.:.:.:.. :... _,..- '':::::::::... .::.. :::. .:::::... ::. ::..:::.......,;,.. ./:: .:.:: 丶 .. ..:......、 :.、 ノ-",::~_- 、:::::::::::.::...-、 `- :::. .., '"::::::::::::::: γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ | 石勒の弟の石虎、字を季龍という | ヽ_________________乂 r--─‐i r--─‐i r--─‐i . ┌─┐ | 晋 .| ┌─┐ | 晋 | .| 段 | . ┌─┐ . ├─┘ |--─‐'' ├─┘ |--─‐''. |--─‐''. . ├─┘ ∧二ヽ: :::''::.∧二ヽ:'::∧二ヽ:::∧二ヽ;::::∧二ヽ;;:;:.∧二ヽ;;:∧二ヽ;;: ;;:;:.∧二ヽ;;:∧二ヽ;;:∧二ヽ: :::''::.∧二ヽ:'::∧二 l :ll=lll ...::..:.l:ll =lll:..:.l:ll=lll::::l:ll=lll:::::::l:::l:::::::l::.:::.l:::l:::::::l:::::l:::l:::::::l:....:.:::.l:::l:::::::l:::::l:::l:::::::l:....l :ll=lll ...::..:.l:ll =lll:..:.l:ll= 幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵||:::.:||幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ 『晋書』『石勒載記』に曰く。 Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ \ヽ、 _ , イ!::/ 石勒は石季龍を派遣し、 / ヽ{ ト、ヽ l:′ 渚陽において段疾陸眷と盟を結び、兄弟の契りを交わさせた ∧\ マ三ソ| .\ ./: : \\ ヾ-〃 ..∧ l; : : : : \\.り/: : :i
870 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 01:26:45.03 ID:9saPdIp30 人f7:::/:.:.:.:.:.:.:./ヽ:`丶、:::::f7:| 匸[]匸]:.:.:.:.:.:.:/:.:./:./}:i:.:\f7/ __/_/[:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:/:.://:.|:.:.:.:.\ /:.:_]>:.:._]>:.:.:.:.//:.:.//:./:.:.:.:.:.:.:ハ /:.:.:く[:|:.:.く[:.:.:.∠/:.:.:.:.〈/:∧:.:.:.:.:.:.:.:.|\ //:.:.:.:.八:.:.:.:.:.-―-ハ:.:.:.:.:.≠‐ jハ:.:.:.:.:/:.:.:.`、 /:.:/:.:.:.:.:.:.:.:`、:.:.:.r虍ヵИ/ r虍ヵ |:.:.:./.:.:.:.:.:.:.:. ほ〜。 /:.:.:./:.:.:.:.\:.:.:.:.:\::代 ツ 弋ツ.厶イ.:.:.:.:.:.:.:.:.:. /:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.\:.:.:.:.:\'''' ''' 厂:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. | .石勒に弟なんていたんだね〜 . И:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ハ:.:.:.:.:.:.:〉 、 , 人:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:∧| 八:八:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:/丶 イ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. / リ _>ヘ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:./ { >=≦ 八:.:.:.:.:.:.:.:.:.(__ \_/ ⌒\_厶/:| 八 | |'∧:.:.:.:/\___/ / : : : : : : く/ ∨⌒^| || \(: ハ ノ>―''ヽ;;;;l|;;;|彡ノノイl|;;|;;;;l;;;;;|;;;;/从;;;;)从从之 之三;;彡;;;、l|;;|;;;lイ/从ノ;八;|llYイノイ/;;从从ニ< /イ/t=;;;;;ミィ;;;;;;;;;;;`ミ;;人ィ''彡二二ミ゙'、j;;jj;;ュ;;;、) ((/;;|lヽ;;|、'''ィ,t;;ッ=、;;;j人;;;ィ:;ミッ;ラニ' イ;;;/ l|;;lト 俺の事はどうでもいい。 .゙之;;;'、l|;;゙, ::、` ̄´´":|"ン:::::::::'''イ:.. リ;イ),r';;之ー 彡;;;ヽ;;;',::::::... ::::|: リ:::: ゙ イ;/ノ;;;;゙l| お前たちが寄越した ゙|/;;;;;;;|゙:',:::::: : : ::; 、j_, -、::: イ;|゙/;;;l从 鎧馬と金銀はそのまま返す。 ノノ;;;;;;|:l|:', :::: : :::`゙'ー '´" ,':::l|/;从`' 、 ,, 、-ーz''"イリ|l|::|l:'、 : ::::::: ,;}、 / :: ゙l、从l|',::ヽ そちらの誠意は伝わったと、 ''" ,、 '":/ /|::}}:::ヽ ::::::r'二゙゙'ヽ , '::: :: ::l|彡 ',从 兄から金と絹を預かってきたから好きに使え ./イ::/:: ::::/::l| }}:::::ヽ :::::..'""'' , ':::::: :: ::}::l|彡::: ll|| /"://::/ ::::ll/::::l| :}} : :::ヽ ::::.ヽ /::::::::"} }:::|彡 ::: ||| ノ//::/ : ::::ミ/:::::リ :}} ::`---- '´ :::::" } }:::|彡三::|} /:/::/: :::::/ ,,イ ::::::\:::ー '´ :::" :::|彡三 l}} ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } この席上、石勒側が段末波の身代金を返却し、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 改めて金宝と彩絹を段部側へ贈ったと『晋書』『段匹磾伝』は記す ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
871 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 01:28:31.46 ID:9saPdIp30 { / i l ヽ、l ヽ./ ゙ . / ,ィ' } l ! / | 'x .j /゙\ ' ノ / // リ i 1 .| ./ ;{1 ヽ {゙ ヽ.l/ 、,イ゙ / / j ! 1 j / {lヽ ,r‐イ j / j^メ、/ /゙! j .i ! i / ハi、 〈. , }j 、_l^_x、.レ' jス、 // _l/!_ l } ほう、絹か。 l / .゙入 .1{ | V7筏ミト、l} //'^´リ ! ./} / l / / '\[ヘ_'1 .j 1fィヲ j' / /,r=x.j__| /! l/ .彩り豊かな見事な品々だな。 l/ .' .' /`i `} 7 `" .レ' .伐タ,》/'!/ j リ : .' / } | | ヾ'^ ,:' ! j .西域の商人に高く売れるから重宝するのだ ' i/ ./ } 1 !l: > / ' ' ‖ ./ __,...l 1 .l1 .'^丶、 /l .' j i イ: .ヽ j,_ i N、 ヽ、,_ ノ .' i ' i l! l.ノ丶:、_: `^'ヾ | ! ヽ、 ..r::⌒:ヽj l ./ | .。 '^´ ̄`ヽ,r='^へx、ヘ |^l, ./^ ´ `゙7::'7/! / や心乂{ ハ: /「\: | . |_ { _, '^ / ヽ i, !.lミfイ l: .j/1l / や仏Y ,ィ゙: : f'V: : :ト..,,ノ:::::| _,,...‐:::~~\_//|: : : V: : :/、;_:`' ミト 、 ,」:::::::::/ ̄/:ノ|: |t‐''゙: :,xく}\|``h、\ト \::::; ’ /: ;イ:.人| x宍[\「 '芯ミ:.}: :i\[ノ V/ 〳/ i:.{: :汽代iノ 、乂ノ价N\} 絶対盗品でしょこれ! /\〈-、|/ j: :、: 乂 ,.. ―- 、 ]/〵\_,..ァ゙: ./: : : : : \人_rf'「l (/V^′^フ 八 〵'゙: : :/: : ,: : : : : : :〳 /{ !||!ヘ >-―- く- 〵: :/: : : : :; /: : : : : :_jニ{|j }|::::::::| |::| /∧.〵; : : : :. ./: : : /: : : :了', } ::::::::| |::|ノ_,ノ ╲.╲: : : : ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 以下余談。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 当時の外交交渉では、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 相手の領地では獲れない物産を贈物にする事が多々あった。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 例えば、北方なら馬、南方なら柑橘類といった具合にだ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
872 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 01:29:20.16 ID:9saPdIp30 / / / 、 | / _/ , ', ' {\ \|\_/ i{ / ′ ! ', i / { |/ \ i{ / / / , ', | {\ | | 'Vヽ ′ ∧ l | ′ { v'⌒! {/___ 〈| '/', / | | / ∨ { ハ| ヤf笊うぅ。! / _ ', ∧/ | , 寸人L | i Vソ |/ ィfうぅ。/∨l .文鴦。 / /\(\l | Lソ , | i / ∧ ', | > / お前が石虎と誓いを交わすのだ。 | ′ / , , | /| i | i { _l , | ` - イ i| l これからは、我々と石勒は兄弟同然と | | /( j , l\ /⌒`! | | \ ̄⌒`` , |、、〕=- =≦⌒` /] / | |_ / >― _, | |―厂 l { | /_ | 、丶`⌒ / \、ノ |i:i:i{、 | | |/\ | 、丶` / ', !i:i:i:i:≧=- . _| | | l:.:/: : : :/|//,!//ヽ : : : : :|: : : : ノ: : :|: : \/⌒Y |/: : : ://( ̄)///,} : : : :|: /: : : 人: : : :ヽァ ノヽ /: : : :〈///)(_/: :/: : /: : : / : /\: : : :く: : | ′: : : :|丁: :/: : : :/: : /: : : /: {: :/: : : }ヽ: : :} : | |: : : : : ||:/: : /: : : : :\_/ヽ: : ∨_; : :/: :|_:ノ: : | |: : : : ://Vィ: /: : |: : : Y z==ミく:.X_/f灯〉7: N { : : | 義兄弟だもん! ./ : : : // V、{: ∧: : : 《弋ソ ゝ { : l∧ . : { . / : : : //´ ̄ ̄`\: :\ : :\ ' ハ_」 ∧ . :\ / : : : //.:.:.:.:.:(:.:.:.:.:.: \: :\/ 、_ , イ: |\ \丶: / : : : /.:.:.:.:.:.:.:\:.:.:.:.:.:.:ヽ: :> . / } : | }. \ / : : : /{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\:.:.:.:.:.|: : : ト _{二 ノ /: : { | ―‐. :´: : : :/ ‘,:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. \__j: : : :}:.:.:.:.:| |:| イ: : : 乂ノ\
873 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 01:31:46.65 ID:9saPdIp30 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \ お .| だ コム. ま 前..| っ 勹虫と さ. た | た し ち..| !! 立,ノー く は | . |古|乂も _/ \ _/从 ;r"\ ///从;;/、 ;リ(((\/;;|//从//;;; j:(()(;|、i|;;|i|;;从//从 |ii::从;;;;;ヽ;|::|;;;;;;|リ从;| ;i ::r-、、;;;;;t t;;;|从i|;;| ;;{::::t~' 、ミ;;;;ヽ〉(i|、,,,,|i ';;|::"`' ミ~-' 、|"'、i;;;;;;;;;; :: i :: :::::::: ̄ト ≧>;;''";; :: ', ::::::::::::::::リ 'ア;;;;、-''" 段部の兄弟よ :::::', :::::::::::::/ , '"'i彡:::::::: :::::::i ::::::::/ /:" :レ" :::::::: ::::::::i :::y" '、:::....,、 '"::::::: :::::::::', t ノ::::'' " )ノ::: :::::::', :~''''""~~"" `'' :::::::::', '' 、,,,:::... ::::::::::i :ヽ、`" '' - 、::、 ::::::::::i :::::::~''ー::::::::`'〉 ::::::::::', 从" ~'' 、::::::::'" :::::::::i :::... '''':::" :::::::::ヽ;:::::..... ::::,、-': ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 『晋書』『段匹磾伝』に曰く。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 段疾陸眷は段文鴦に命じ、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .石季龍と兄弟の約束を交わして同盟 `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
874 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 01:32:20.57 ID:9saPdIp30 /ノ Y ヽ / (0)ill(0) .r ⌒j /::::⌒`´⌒::::\ / / お前ら! | ,-) __ (-、| / / / ) | l |!!il|i|!l| l |../ / / / 何勝手に石勒と和睦してんだっていう!! .\ lェェェェ| /./ '` ´ / r´ (⌒'ー―- イ′ ´廴 .俺たちだけで戦えるとでも思ってんのかっていう!!! / > 、 ヽ _  ̄ ̄ ̄) / -、 } (  ̄¨´ / ヽ._ __ \ /:::::::: { /::::::{ ` --‐'´ `゙' 、_.) __ √:::::::::ヤム::::: { _、+ァ.:'".:.:.:.:|:::::::::::::::V/.:.~^':.、、 ィi゙:/.:.:.:. 、.:.:.:|:::::::::::::::::V/.:.:.:.:.:.:.` 、 /i:/.:/.:.:.:.:.:.:Y.:!::::::::::::::::::}!.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ /:i:i:/.:.:. l.:.:.:.:.:.:.:.: '/乂:::::::::: ィ .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/∧ .゙:i:i/.:.:.:.:.!.:.:.:.:.:.:.:.:.: '/.:.:.: ̄:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/∧ {:i:√.:.: /{.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.' Z!.:.:.:/-ヤ .:.:.:.:.:.:.:.:.|.:.:.:.:.__.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:l 知らんし。 ヾ!:.:. ,xぅぃ .:.:.:.:.:.:.:.|.:.:.:/.:.:.`:.、.:.:.:.:.:-‐ :.:.:.:.:.:.:.:.l 丶:ノ:} ノ :.:. /.:.: √:7.:.:.:.:.:.:.:.V/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ,′ うちらは晋王朝に帰順したけど、王浚の部下じゃないんで . r‐ り !.:./.:.:.:./: /.:.:.:.:.:.:.:.:.: V/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ ∧ }/l.:/.:.:.:./.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: }V/.:.:.:.:.:.:. / . /∧__ ′/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/.:.:V/ :.:.:. イ /∧ 、丶`.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.V//.:.、 、丶`.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: .:.:.:.:.:.:.:. V/.:.:.:.:\ /.:.:.:.:.:.:.:.:./.:.:.:.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.: ハV/.:.:.:.:.:.ヽ . /.:.: /.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:. /.:. }:}.:.:.:.:.:}.:.:.: ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 遂に騎兵を率いて帰還した。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 王浚配下の王昌らは ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .単独では守り切れず、彼らも帰還せざるを得なくなった `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
875 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 01:32:54.98 ID:9saPdIp30 【紀元313年春 晋 幽州 令支】 _,..、-''"~""''';,‐-.., `゙''ー-、,__,,..-‐''"'''- ._,,..-‐''~"~"'''''‐- ,__,,...-‐ '''"" , -'" ``丶、. ::.;;'' ;;:;: :::''::.;;'' ;;:;: :::''::.;;'' ;;:;: :::''::.;;''.:i;;:;: :::∧二ヽ;;:;:.∧二ヽ;;:i;;:;:.. ...::..:..:..::::..:..::.:..:...::..:.il.::::::::::l:ll=lll:::::::l:::l:::::::l::.:il::.:.... ...::..:..:..::::..:..::.:..幵幵幵||:::.:||幵幵幵幵幵:::..:... ', "゙ _,,.-‐''"_,,゙ __,,.. .-‐'''""~ ,,.. ''' _,,.-‐''" _,,.. ' /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ ┌─┴┴─┐ /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ │ .段 部 .│ r…―- ..,,_/ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: イ └─┬┬─┘ \ :::::::::::''´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l ││ _>、_::::::ヽ、 :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l "''゙"''゙"  ̄i `丶、:::`丶、_: :::::::::::::::::::::::: ト、 | ! iハト、 i、丶、___` ー--::::::::::::::::\ lハノ!イ仄ゝヽ ナアi`ー-=....,,,____,,.ゝ |'、`┘ '^i下心!ハj ,ハ! |/\ 、 ゞ-イ // 人質交換が終わり、 . .☆ ' r‐i> ‐rァ='7.イ´ 段末波が帰還したのは翌年に入ってからだった \ ⌒ヽ、,.ヘ.::´:::ハ \rイ ,.ィヘ.:::::ハー- 、 └攵アト=ヘ、::::ヽ ::::::\ / 〈::::::::::::\:::::::::::::::::l 〉―ァi'´ \ :::::::: | . /_ア^'┘ `ヽ、::j └ ′ `
876 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 01:35:21.68 ID:9saPdIp30 八_ノ. . . . . . 八::::ヽ^',::} /. ./ ̄ ̄ノ:. :\:. :.:',::. 〉//)¨¨´:.}:. :\:. \:.',ノ ///.: ./⌒\\:. 、:.,\ 乂__/.:// x==ミ}/:.:.\:.:l、:::::\ 只今戻りましたー。 八込^ ノ.:.::|:. :.. :| \::::::\ |:. :、::.、Vフ |.:.: /.:: .:: | \::::::\ .迷惑かけてごめんなさーい。 ┌┌.、 八:. ::.≧=‐≦、/.: .: .:ノ \:::: r\\「', \:. .: ノWノ.:.:.:.:/-ミ 石勒将軍から、 \ } l.:)/个、(.:: / .安北将軍と北平郡公の官位と爵位を頂きました ー' )7、__ 「__//::::/:::::|八\ l 八/// ',// ⌒¨⌒゜ |/, \____〕 {¨¨ |.八: : : 0: : : : :|//, ___| 八 :}//l .///|///, .| /::::::/.:/.:./.:.:.:.:/:::::::::::/:.:.:.:.:.:.:.:.::|.:.:.:.:.:.:.:.::∧.:.:.:.::.::. {_//.:./.:.: |.:.:.:./::::::::/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∧.::/.:.:.::/.:∧.:.:.:.:::.i . //7:/: :/ |.:.:.|.:.:./::::/.:.:.:.:.:.:./.:.:.::/ 〈.:.:/.:.:./.::∧.:.:.:.:| く/ /:/.:./ :.:|.:.:.|///.:.:.:.:.:.:.:/ |.:.:/,.-‐∨:/ |.:.:/.:.|.:.:/ ̄ ̄\ /7.:./.:_|//:^メ廴__.:.:.:.广「/´: : : : :.∨.:.|.:.:.:.: |:/.:.:.:.:|.:.:.:.:.:\ |イ.:|⌒T¨´.:|\|: : :\/: : : ッf灯⌒フ |.:.:.|.:.:.:/.:.:.:. : |.:.:.:.:|.:.:.:\ |八: :.:.:\.:ャヒ巧ぅト: : : : : : 乂ン j.:ノ|/.:.:.:.:.:.:./.:. :. |.:.:.:.:.:.: /: : :\: :.:.:.:込乂ン /.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.::|.:.:.:.:.:.: 捨ててきなさい ./: : : : :| \.:.:___):、 ' J /.:.:.:.:.:.::/.:.:.:.:.:.:.:.:.:./.:.:.:.:.:. /:/: : : : |.:.:.:.:/┌‐、〉 ┌〜 つ /.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:/.:.:./.:.:.:.:.:./. | |: : : : : \_:|/^''込、 '⌒ ̄ |.:.:.:/.:.:./ ̄.:.:.::/.:.:.:.:.:./.:.: | |: : : : : : :| />、〉:.>。, イ ヽ/.:.:/.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:/.:.:.:. い,: : : : : ::|  ̄ ̄〉.:.:.:.:|'´うT } /.:.:/.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.: \\.:.:..:∧  ̄_}.:.:.:.:|/ } / |.:.:/.:.:.:.:./.:.:.:.:.:.:イ.:.:.:.:.:.:/ \\.:.:∧ ∨.:/|\_ ___,|.:.|.:.:.:.:.:|//⌒>く.:.:.:.:/ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 『晋書』『石勒載記』に曰く。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 石勒は段末波を子として扱い、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 安北将軍・北平郡公に任じ、遼西へ帰還させた。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 『魏書』『段就六眷伝』にも、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 石勒と段末波が父子の誓いを交わしたという記述がある _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
877 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 01:36:51.11 ID:9saPdIp30 【>>876 修正】 八_ノ. . . . . . 八::::ヽ^',::} /. ./ ̄ ̄ノ:. :\:. :.:',::. 〉//)¨¨´:.}:. :\:. \:.',ノ ///.: ./⌒\\:. 、:.,\ 乂__/.:// x==ミ}/:.:.\:.:l、:::::\ 只今戻りましたー。 八込^ ノ.:.::|:. :.. :| \::::::\ |:. :、::.、Vフ |.:.: /.:: .:: | \::::::\ .迷惑かけてごめんなさーい。 ┌┌.、 八:. ::.≧=‐≦、/.: .: .:ノ \:::: r\\「', \:. .: ノWノ.:.:.:.:/-ミ 石勒将軍から、 \ } l.:)/个、(.:: / 安北将軍と北平郡公の官位と爵位を頂きました ー' )7、__ 「__//::::/:::::|八\ l 八/// ',// ⌒¨⌒゜ |/, \____〕 {¨¨ |.八: : : 0: : : : :|//, ___| 八 :}//l .///|///, .| /::::::/.:/.:./.:.:.:.:/:::::::::::/:.:.:.:.:.:.:.:.::|.:.:.:.:.:.:.:.::∧.:.:.:.::.::. {_//.:./.:.: |.:.:.:./::::::::/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∧.::/.:.:.::/.:∧.:.:.:.:::.i . //7:/: :/ |.:.:.|.:.:./::::/.:.:.:.:.:.:./.:.:.::/ 〈.:.:/.:.:./.::∧.:.:.:.:| く/ /:/.:./ :.:|.:.:.|///.:.:.:.:.:.:.:/ |.:.:/,.-‐∨:/ |.:.:/.:.|.:.:/ ̄ ̄\ /7.:./.:_|//:^メ廴__.:.:.:.广「/´: : : : :.∨.:.|.:.:.:.: |:/.:.:.:.:|.:.:.:.:.:\ |イ.:|⌒T¨´.:|\|: : :\/: : : ッf灯⌒フ |.:.:.|.:.:.:/.:.:.:. : |.:.:.:.:|.:.:.:\ |八: :.:.:\.:ャヒ巧ぅト: : : : : : 乂ン j.:ノ|/.:.:.:.:.:.:./.:. :. |.:.:.:.:.:.: /: : :\: :.:.:.:込乂ン /.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.::|.:.:.:.:.:.: 捨ててきなさい ./: : : : :| \.:.:___):、 ' J /.:.:.:.:.:.::/.:.:.:.:.:.:.:.:.:./.:.:.:.:.:. /:/: : : : |.:.:.:.:/┌‐、〉 ┌〜 つ /.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:/.:.:./.:.:.:.:.:./. | |: : : : : \_:|/^''込、 '⌒ ̄ |.:.:.:/.:.:./ ̄.:.:.::/.:.:.:.:.:./.:.: | |: : : : : : :| />、〉:.>。, イ ヽ/.:.:/.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:/.:.:.:. い,: : : : : ::|  ̄ ̄〉.:.:.:.:|'´うT } /.:.:/.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.: \\.:.:..:∧  ̄_}.:.:.:.:|/ } / |.:.:/.:.:.:.:./.:.:.:.:.:.:イ.:.:.:.:.:.:/ \\.:.:∧ ∨.:/|\_ ___,|.:.|.:.:.:.:.:|//⌒>く.:.:.:.:/ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 『晋書』『石勒載記』に曰く。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 石勒は段末波を子として扱い、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 安北将軍・北平郡公に任じ、遼西へ帰還させた。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 『魏書』『段就六眷伝』にも、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 石勒と段末波が父子の誓いを交わしたという記述がある _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
878 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 01:38:04.35 ID:9saPdIp30 |:::::\ /::::::::, (⌒)::::::{ヽ-〜''"¨ ̄ ̄¨''-、 //:::::::::/ ┌──ミY⌒Yノ-------------./___ /:::/:::::::::/ \///// ̄/-----〜''¨¨¨¨7:: :: :: :\:::{::::::::/ \/::/_/ /-/ ノ:丶:: :: :: ::\::ノ /----/-/ /i|:: :: ::}:: :: :: :: :: :. ------/ /: / |: : ::::}:: ::\:: :: :::. 八___{/ .. ..-〜':: :: / ノ:: : 人:: :: :::\:: :::. ///{ /::/: ::\__//:: :: /__ノ\::___::\:::. ///八/::/:: ::l:: :: :/:: :: :: / x==ミ</>:: ::\ /////:/:: \____/ー‐‐=彡 ん(_, Y:: :: :: :: 、) トレーナー /--彡//:: :: :: :: ::| 乂ツ 乂ツ |:: :: :: :: ::. 石勒将軍こそ私のお父さん! :: :: :: :: :: :| 、、 ' 、、, |/:: :: :: :: l |:: :: :: :: :込、 ┌ ┐ //:: :: :: :: ::| 生かして頂いた恩は、 八:: :: :: :: :: :: \ ノ ノ/:: :: :: :: ::/ .決して忘れませんからね!! ////、:: :\:: :: :: ::'`≧=-=≦´:::::ノ:: /:: :: //、 //////\:: ::\:: :: :',∧X∧_//:: :: :: ////\ むん! /////⌒7\:: :::\:: }--〔〕‐‐//:::/: :: /¨\////, ///// ┌'⌒)::\:: :: : }--个--乂/:: :: :://¨⌒i//∧ /////_____} /⌒>、: \::./--/----/:: :: :: :::/\ \ }///∧ ///ノ 八 //)\:: ::)-/ |--八:: :: :ノ/ γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ //⌒ノ---ミ ', ///-/. L----)八 7 | なんか変な秘孔打たれてない? | /// / /_} }八 ) l| |l ( { ヽ________________乂 /// {---、__ノ. { l| |l } 乂/---} 〉/∧ ///{ 、-// } l| |l { }\-/ \.∧ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 石勒の厚恩に対し、 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 段末波は遼西への道中で日に三度南へ向かって拝礼したという。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .また、『魏書』『段就六眷伝』に次のような話がある `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
879 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 01:39:46.73 ID:9saPdIp30 (~) (~) 段末波様ってションベンする時、 (~) γ´⌒`ヽγ´⌒`ヽ (~) 絶対南だけは向かないけどなんでだろうな? γ´⌒`ヽ {i:i:i:i:i:i:i:i:} {i:i:i:i:i:i:i:i:}γ´⌒`ヽ {i:i:i:i:i:i:i:i:}( ´・ω・)(・ω・` ){i:i:i:i:i:i:i:i:} .並んでションベンしたら急に横向いたからかかっちゃったよ ( ´・ω)(:::::::U) (つと:::::)(ω・` ) (::::::U:::)( ´・) (・` )(:::U::::::) それは御褒美だ し─J (l::::○::::) (:::::○::::l) し─J し─J し─J ___ 、〜'´. ..{\\ 八_ノ. . . . . . 八::::ヽ^',::} /. ./ ̄ ̄ノ:. :\:. :.:',::. 〉//)¨¨´:.}:. :\:. \:.',ノ ///.: ./⌒\\:. 、:.,\ 乂__/.:// x==ミ}/:.:.\:.:l、:::::\ 八込^ ノ.:.::|:. :.. :| \::::::\ そりゃあれですよ。 .|:. :、::.、Vフ |.:.: /.:: .:: | \::::::\ ┌┌.、 八:. ::.≧=‐≦、/.: .: .:ノ \::::::\ 私のお父さんは南にいますから r\\「', \:. .: ノWノ.:.:.:.:/-ミ \::::::::. \ } l.:)/个、(.:: / \:::::. ー' )7、__ 「__//::::/:::::|八\ l \::. 八/// ',// ⌒¨⌒゜ |/, \____〕 ::: {¨¨ |.八: : : 0: : : : :|//, ___| |::. 八 :}//l .///|///, .| |:::. ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 遼西へ帰った後の段末波は、 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 絶対に南へ向かって小用を足さなかった。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .彼が石勒に感じ入り、害意を持たなかった様子はこのようだった `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
880 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 01:40:40.38 ID:9saPdIp30 【紀元312年秋 晋 幽州 薊】 N:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i!:.:.:.:〈r':.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:` ーッ _ゝヾ:.:.:\:.:.:.:.:.:.:.:.:ゞ;.:.:.:ヾ:.:.:.:.:.:.//:.:.:.:.:.:く \:.:.:.:.:.:.:.:≧ミ:、、ミ;,v:.::.:.:.:.;; ≦;;,/:.ィ:.:.:.:.:.:> 、_ハ、」ヾ:.:.:.:.:Σ ヾノ'" 乃一:.:.:〈 ―1_ノL , ー≧ _〉:.:.:.:.>≠´ ヽ / ゝ:.:.:.:.:.:ハ 'ー1___ ヽ:.:.:.:.:.:.テ ,;、、__ヾミY彡"_ ,、, 〉:.-ィヘ;:〉 <_ 〈:,へ:.:.:.7 ,=\:.:ヽ };;;{ ィ:.:.:.ノ≠、7:.:.i!f | __N バ{:.:.{ i,弋ぃミ≧::介≦f´ぃノ, ト;.:.|j!ハ_,ィ_ ええいッ! 〉:::::::乂j |:.:.{ 三彡イ⌒トミ三 _}:.:.:レヘ::::::::::L <::::::::::::::::Y:.:.:{_,_ _r 、 んヘヽ ヾ:.:.:.:.:.:.:.:〉::::::::〈 .段部の兄弟は何を考えている!! /::::::::::::::::ル:.:.:.:/ /′∧_ ノ ⌒,ィ` 〉:.:.:.:.:.ム:::::::::::;ゝ >:::::::::::::::::」:.:.:.:.:.:7 {ゞー―三 ==彡| 」:.:.:.:.:.;,ノ:::::::::( 後少しで石勒を滅ぼせたものを!! ヽ:::::::::::::;ゝ:.:.ノ:.ァ 乂辷 -― 一 _ノ 〉:.:ヾ:.:.ゝ::::::::::r′ ゝ:::::::::r丁!;.:.:.:ー:ァ_,  ̄ 二二 ,J:.:.:.:.:r-゛:::::::::/ 〉::::::「 | ゝ彡:.:.:.:しu、_ノ:.:.:.:.:.V:v:.:.:.:.:.:.〈 |:::::::::-'  ̄ヾー,,L,  ̄j;.,:,ィ:.:.:.:.:.:.:.:.ノ:.:.:ヽ:.:.:.:.:.:.r一 |::;r‐′ /フY ヽ く__,\ ̄ム;.:.:.:.:/:.:.;,;,:.:.;≧:.:.:.ゝ √ /(>)(◎) ヽ ; /⌒`´⌒:#;; \ | -)___(-、 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ヽ |#; |!!il|i|!li| l | ヽ 申し上げますっていう! \ ・`⌒´ / / :##;; ヽ /` .`ijー─‐'"/ / ̄ ̄フ\ ノ 冀州刺史王象様が石勒軍に討たれましたっていう!! ./ / ;/ / / / / / / ・. / / /;; / ∠_,- ⊂二⊂ノ / /;; (__/ ∠__,- 丶 ⊂二_ノ (________ヽ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 『晋書』『石勒載記』の言葉を借りれば、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 段氏が遂に帰属に専心したため、王浚の威勢は次第に衰えた ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
881 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 01:41:23.17 ID:9saPdIp30 _________________ィ‐' ̄`ヽ | |::::::::::::::::ヽ | |::::::::::::::::::::\ | |:::::::::::::::::::::::::\ | |:::::::::::::f \::::::::} | 続く .|:::::::::::::| ゝ::::| | |::::::::::::::ヽ ∨ | |ー:、::::::::::ヘ | |::::::::::::::::::::::ヘ_ |_____________________ |:::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、 \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、 ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´ | | ヾN ゞソ ゞソ// 続きは日を改めて。 | | >:´|、 - ,|`:< | | |::::::::| > イ |::::::::| .お疲れ様 | | >-、\! !/::,-< | | /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、 | | l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::! | | /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::| | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::| ヽニj } \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::| 〈:| |V }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::| |:!.|:\ ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::| |:!.|::::::`ー':::/ / |::::|:::::::::::::::::!:::::! |:|_!:::::::::::::::/ / |:::::!::::::::::::::::|::::::| |::::::::::::::::::/ / .!:::::!::::::::::::::::|::::::l |::::::::::::::::/ / !:::::|::::::::::::::::|:::::::! !:::::::::::/ / |::::::|::::::::::::::::|::::::::!
882 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/20(木) 01:43:38.30 ID:9saPdIp30 - - ──ー - -、 /i ,.-‐''"´ \ i\ l \_/ _,, ,,_ ヽ、_/ l l ::::::/ ━━ ━━ ヽ::: l 平日投下なのを考えてなかった。 ヾ_,;;;l , , , l;;;__ジ | i ̄i ̄i ̄i """ | .まだもうちょっと残っていますが一旦切りますね。 l . ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ .l ` 、 /⌒⌒i /⌒ヽ / 来週前半までには時間作って投下します `/ | | \ /
883 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/20(木) 03:58:31.68 ID:oFRiMP1B0 王浚は鮮卑の強さに頼ってたところもあるから そりゃ衰えるよね
884 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/20(木) 07:54:37.15 ID:RpItI/vF0 乙 俺たちでも出来る!って意識改革は大きかったろうな
885 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/20(木) 12:56:12.30 ID:yS+i3u7+0 蛮族同士で和睦できたのも実績か
886 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/20(木) 13:40:54.06 ID:jnvSx3Ewo 匈奴漢は冒頓単于時代からの遺恨(冒頓にボコられた東胡の末裔が鳥丸と鮮卑)あるから鮮卑や鳥丸とはなかなか和解しづらいけど、石勒はそういった過去の遺恨はないもんね。 戦闘力だけじゃなく政治力でも石勒が匈奴漢を凌駕しそう
887 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/20(木) 18:54:01.54 ID:MwvO1yCd0 乙です〜 石勒視点だと曹操のあの戦いを彷彿とさせる転機でしたね
888 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/20(木) 21:12:40.34 ID:rU36hj8L0 石勒の最大のハイライトはむしろこれからと言う
889 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/21(金) 00:45:10.80 ID:QeYVuV/K0 >>1 乙ー。 王敦も豪腕っぷりが凄いね。 琅邪王氏というと王導ってイメージを持ってたけど、実は王敦の方が大物なのかな?
890 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/21(金) 09:43:24.02 ID:M6wK9V8L0 王敦も癇癪起こさなきゃ名将でいられたんだろうけど 東晋の中央もぶっちゃけグダグダだったしな、良くも悪くも姜維みたいな祖狄の方が評価高いし
891 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/22(土) 11:17:36.34 ID:PeP7mWci0 乙 ここで段末波を感化させたうえで送り返したの猛毒なんだよな、石勒も頭がキレるようになった
892 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/23(日) 16:20:04.26 ID:5Su+MzeZ0 >>1 さん乙です。 >>754 >史家の人、そんな気ィ使ってくれるかなぁ? >うち、寒門やしなぁ たしかに陶侃は「旧呉人士の家出身」「異民族出身ともいわれる寒門」ではあるけど、 西府軍閥の創始者だったり、東晋を救った大功績もあったりして、 晋書や世説新語ではかなり英雄視されて描かれているような感じがするな。 逆に北魏が書いた『魏書』では、東晋朝廷の意にも従わない傲岸不遜な描かれ方をされていて 描かれ方の対比が面白いと思う。
893 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/23(日) 18:07:43.66 ID:pTEwsaQv0 ナレ死してるけど祁弘ってかなり優秀な将じゃない? こんな出会い頭の事故みたいなのでサクッと退場したの王浚陣営としては結構な痛手なのでは
894 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/23(日) 21:13:35.30 ID:lP8dJNEp0 王浚も所詮公孫瓚と董卓の悪い面一緒にした様な奴だし祁弘が居ても居なくても その後の結果は同じだったと思う
895 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/25(火) 16:11:58.38 ID:NqoJzbM50 モブ冀州刺史がナレ死するのはこれで何人目だろうか…
896 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/26(水) 13:04:28.28 ID:JwfWFz8t0 >>894 といって、うっかり石勒が死んでいたらどう転んでもおかしくないのがこの時代に見える
897 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/26(水) 15:25:31.11 ID:CXwkgDbso 張繍が曹操を殺してたら、とかねー
898 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/26(水) 20:46:49.17 ID:GavigF/d0 - - ──ー - -、 /i ,.-‐''"´ \ i\ l \_/ _,, ,,_ ヽ、_/ l l ::::::/ ━━ ━━ ヽ::: l 時間が取れませんでしたすいません。 ヾ_,;;;l , , , l;;;__ジ | i ̄i ̄i ̄i """ | 明日の22:30から続きの投下でお願いします l . ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ .l ` 、 /⌒⌒i /⌒ヽ / `/ | | \ /
899 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/26(水) 21:01:48.05 ID:fvA/3hGC0 わーい
900 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/27(木) 22:49:25.32 ID:Kl1+xvse0 【紀元312年秋頃の勢力図】 .,、 、-' ヘ ,r'`ー-、_;_, 拓跋部 段疾陸眷 /´ / r'´  ̄ヽ, 【王浚】 ,r'´ r' r‐ } { ,.、_ノ _"7 / / r' / 'ー'´ ./ ノ (劉琨) ヽ ' { 'ー、 r'‐-,_,_ィ_ } 石勒 /ヽ_r' _r'´ { 劉聡 r-'´ 曹嶷 r' `ヽ } ノ }'ー' { { r r' '´`ー-, ヽ / ノ r' \ 'エ_,.-‐'`ー―‐'―= ‐' .,  ̄ ̄`ー‐'―'´ 【荀藩】 > 【司馬鄴】 ,ヘ' ヽ r-v'γ ヽ ハ_ ィ-v __ゝ、 `{_,、 ,、_ r' `,=-、 杜曾 `' r' {__'ィ } ,. -――'´`ヽ , _,.r'【司馬睿】 __/` _/ ヽ ,/ ヽ ノ `^ー'`> _ィvー'´ 杜弢Z、 /(陶侃)ー-,r' } --=´::::::::::::::::::::::::::::::::: : ヽ r-‐'´} {`ヘ } /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヘ 'ー'`" `ー' r、} /:: ,': : /i:::::::::::::::i:::i::::::::::::::ヽ\ (王敦) . /i::: {:: /. '::::::::{::::ハ_|ゝ::::::::::::::', {: : i..,'  ̄ ':::::::i!::,'. ヾ ̄ヽ::::::',::} |',:: ',{====\ {`=====. i::::::::}/ Y |;;;;;;| ` |;;;;;;| |::: : ,' さて、石勒と鮮卑段部が激突していた時期、并州の情勢にも動きがあった i `"´ `"´ i:: : ,' . `i> __ <|:: / l//: :ヽ=/: :\// ヘ`゙<ヽ/>彳/ ヘ. ⊂只⊃ / } 〃 ヾ {
901 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/27(木) 22:50:19.93 ID:Kl1+xvse0 【紀元312年9月 晋 并州 晋陽】 ':::;:, .:. .::... . :,)、::.:;. ':;:. :::. . ..:.:λ:: :: .;;);ノ::,)、::.:;.:,:;.: ):.: ..':;ヾ::.:ソ)人ノ 从:. ソ)ノ ):.: .;,.' ボオオオオオオオオオオオ ::) ::V パチ (ソ ヘ (::.:.:'.,; :. . :; .::) , ヾ、 て:;;': .パチ ||; |; |i |; |; |; |i |; |; |; |i | || ||i |; |; |; |i |; |; |; |i |; |; | || 弋┼i‐‐l!‐i!‐‐i──i‐‐l─i‐ l‐ l‐il┼‐ フ 弋ェェt┼┬┌───────┐ ,‐i┼t'ェ il_,└───────┘ , i! ボオオオ | ̄ ̄|| | ̄ ̄|i | ̄ ̄|| | ̄ ̄|l )::,::,;,::,;,;;;,;;;,;,).:;.:,:;.: ノ::::,::,,;,;;,;;;;,;,ノ || ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄| ̄ ̄| ̄|| ノ::::,::,,;,;;,;;;;,;,ノ (::::::,,.-‐''"~ l| ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄|l (::::::,,.-‐''"~ | ̄ ̄|i | ̄ ̄|l | ̄ ̄|| || ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄|| | ̄ ̄||);ノ::,)| ̄ ̄|i | ̄ ̄||  ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ ̄i ̄ ̄|゙ '' ̄i ̄ || ̄! ̄ ̄/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ゙̄ヾ ̄| ̄ ̄.|i ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ | ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i  ̄ ̄| ̄ ̄i`~ ̄| ̄i| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i ̄| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i ̄ | ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~ ̄| ̄;゙|i ̄ ̄l  ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄i ̄ ̄|| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~`| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~`ll`l l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″|  ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i、 ;|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″| ̄l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″| ̄ | ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄  ̄i ̄`~| ̄ヾl; ̄ ̄l| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄| ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄ ̄ | ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾ| ̄`.. ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄! ̄|| ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾi| ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾi| ̄ | ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄ | ̄ ̄ | ̄!,, ̄ ̄i| ̄! ̄ ; :|: : : : : : : : : : : : : : : i ̄| ̄ ̄|| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄ll | ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄| ̄~~i ̄ ̄| ̄ i; ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄| ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄___ ''- .._ ~""''' ‐- ...,,__ _,,..-‐''~""''' ‐- ...,,___,,.-‐' ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 漢の劉粲・劉曜の軍勢が晋陽に侵入して陥落させたのだ。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 『晋書』『懐帝紀』では七月、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 『資治通鑑』『晋紀』では八月の出来事とされている。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ だが、『晋書』『劉聡載記』を見ると、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 九月の晋軍の長安奪還の後に記述されており、九月の可能性すらある _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
902 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/27(木) 22:51:17.09 ID:Kl1+xvse0 /  ̄` ー -- 、 `/ ヽ |/ \∧ __/ / ´ ̄ ̄`>`Y 厶,/ハ ヾヽ -ー:´.:ノ/ / | / | ハ: :\ /: : : : :.∨ / / l / | / i|: : : ヽ /: : : : : : : / / l ート、L__ 粲 |/ __}: : : :/ {: : : : : : :./ | | ヽ/ ´  ̄ .,': : :/ : : : : : : :/ / _| | ,ィ示テミト、 ,ィテト、ト; :./ ようやく晋陽を落とせましたが、 \: : : : ソ / / |\ ! ヽ 代ノ} {ヘノ!. ハ∨ 内応者がいなければ果たして攻略できたかどうか。 \: / / ヽ| \ | ゞー′ ゞソ ,' | ヽ / ∧ l ヘ U ヽ |. ! ', 中山王、転戦に次ぐ転戦、お疲れ様でした / / ヽ | { __ ハl ハ / ∨ \.! ',\ ( ノ イ ヽ|/ ヘ . / |、 ∨!≧ュ 、 ィ´ | 〉, / _ _| \ ! \  ̄ソ`ト、 |_ / l /tYT:::::::、::::::::::::::::::::::`ヽ ./ヽ、 /::::::::::| \ | ∧ ∧ | ヽ |/\/ } l:::::::,::::::::, ィー―-- 、:::::ノ ヽ/:::::::::::::| \ !:\ / ‐十ー | \.|::::::∧ / | /:::::::!,イヽ}'::::, ィ ':/^ ´ヽ . /::::::::/ > ' ´:::::::::ノ ヽ ヽ ヽ 漢 河内王 劉粲 /::::::://:::::::::::,. '´从ヽ,.ヽ ヽ l 、 <::::/ヽ=- イ .l ヽヽイ,ュ.、∨l.! l / .! l l.__ヽ_l_、 〉'f{ヒ:ハソ, ', .l ! l .!´.',yt示、 `'"´ .ll .', .ヽ 从', ヽ ヽゞ=' ' !从', .ヽ 劉琨を取り逃がしたのが痛いな l Ylヽゞヽ. '` ,イ、 l ハ ヽ ヽ リ//! lヽヽ.゙, =t-- ' .リ. !从 トヽ ヽ _, .., ノノ/l j--/::::∧:ゝ_イ::∧:Yハゝ-、ヽ ) /::::::::::ヽ´ノゝ'/::::::::/:::::Y┘'┐::',リ !::::::ゝ`.Y /::::::::::::::::::::`ヽヽ:::::::::::/:::::::::フl__l¨::::/ l:::ヽ、::::l 漢 中山王 劉曜 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 各記述を総合すると、永嘉六年の秋なのは間違いなさそうだ。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j なお、スレの進行上分かりにくいが、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .劉粲と劉曜は永嘉六年に入って、雍州・司隷・并州と転戦して回っている `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
903 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/27(木) 22:52:56.22 ID:Kl1+xvse0 / ‐=ニ=- \ /∨ <> ――― <> ∨ { :}<>/ /⌒¨ 、 <>v __人__/ ,' .i ヽ \)、 < 0O `ヽ .: :{ \ ∨〉 \ _人 } : : { ∧ ∨〉 γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ // } ¨¨ヽ .i :{ {ハ | \V人 | 拓跋部は必ず来るだろう | レト、} :| | | {ハ {⌒} :| ` 二 フ ヽ______________乂 | } | |⌒| {ハ :{ィ笊う_ /}八 ハ | 八 | |ィチ笊_人 { 乂ツ ∨v〉 | | |' | \} 八乂ツ `"` .:- ': : :| | | )八∧ ' 人: : : : | | | / O: : >. 、 /} ∨: : : | | | , ' ノ}: :/ {::≧s。_/|::ル ∨: ::| | ………… / 〈/ 人 ∨::}=====ル 〈〉 ヽ:..| | ' : : / ∨}{==}{/ \ | / > ´ 〈〉 ∨ニ, ' 〈〉\ ,' / ∨ 〈〉 _ _ \ ,ル〈〉 〈〉 〈〉人_ /ノ‐‐' 〈〉 \ / / {///// '¨¨二ア__ :、 / 〈〉 〈〉 /::::/{¨(¨く ゝ―ァ' 〈〉 _ / _ ... ‐<¨¨ /} 人 /¨¨,'>:. 〈人 >、_ _ ィ 〈〉 /--=ニ ,イ >--イ:::::::/ 〈〉 }>‐ __> /-_-_-_-フ /{: : . /¨.:八 ,イ〉 :レヘ' /-_-〉_-_-_-_-_ ∧-_-_-:/〈〉 /):::人: :{ {ハ < . . ::/ ./-_-.:_-_-_-_-_- 〉 ∧-_-_/ /八{`ヽ ≧) .: 人. . : / 〈〉 /-_-,'_-_-_-_-_/、 ,'-_-_ ./{ v レ'ト、 ,' イ≧=-' ./-_-/_-_-_-_/-_ ∧ 漢 河内王参軍 廬諶
904 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/27(木) 22:54:22.61 ID:Kl1+xvse0 .,、 盛楽 、-' ヘ ,r'`ー-、_;_, ○ 薊 /´ / r'´  ̄ヽ, ○ ,r'´ r' r‐ } { ,.、_ノ _"7 / / r' 太 / 'ー'´ ./ ノ ○ 【常山郡】 ヽ ' { 晋陽 行 'ー、 r'‐-,_,_ィ_ } ○襄国 /ヽ_r' _r'´ { 平陽 山 鄴 r-'´ 〇 r' ' `ヽ } ○ 壺関○ ○ ノ 臨淄 }'ー' ' { { 脈 r r' '´`ー-, ヽ / ノ r' \ 'エ_,.-‐'`ー―‐'―= ‐' .,  ̄ ̄`ー‐'―'´ ◎洛陽 ○開封 〇 > ○長安 ○○許昌 下邳,ヘ' ヽ 襄城 ○葛陂-v'γ ヽ ハ_ ィ-v○寿春 __ゝ、 `{_,、 ,、_ r'○建鄴 -、 ○襄陽 `' r' {__'ィ } ,. -――'´`ヽ ,、 , _,.r' __/` _/ ヽ ,/ ヽ ノ `^ー'`> _ィvー'´ Z,、 / `ー-,r' } r-‐'´} {`ヘ 'ー'`" `ー' /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 劉琨は常山郡へ逃走した \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l: ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ /
905 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/27(木) 22:55:28.35 ID:Kl1+xvse0 【紀元312年9月 晋 冀州 常山郡】 . \ニ=- _ ∨_-_-_-_━─-...ミ \_-_-_->'"~~~"''〜、、::::::::::::::::\ \_-/:::::::::::::::::::::::::::::::\::::::::::::::::::\ . /∨:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\:::::::::::::::::::. あ、ありのまま今起こった事を話すわ。 〈__,{:八:::::::::::::::::`、:::::::::::::::::::`、::::::::::::::::. . .::|∧:::::\:::::::::::::::`、::::::::::::::::::|:::::::::::::::::: 私は并州の晋陽にいたと思ったら、 .::/|:::∧:::l_,,.`'<:::::::::`、::::::::::::::|::::::::::::::::::| .いつの間にか冀州の常山郡にいたのよ。 /:/:::|:::::::}:/斗-=ァ\::::::|::::::::::::::|::::::::::::::::/ .::/ j八::::从 V} ' |:::/::::::::::::::|::::::::::::::: な、何を言っているのか 〈:〈 /' l:/':ノ |/::::::::::::::/:::::::::::::/ 分からないと思うけれど、私も何をされたのか分からなかったわ `>> l:::::\ /:::::::::::/::::::::::::::::{ (:::( l::::::::::::... っ /::::::::/!:::::::::::::::::::::::. _ )ノ 八:::::::\:::\ /:::::/ |::\::::::::::::::::::::... ⌒):) V:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::-::_:::::ヽ \:::::::\::::/::/::::}/|:」 \::::::::::::::::::::::...../ ヽ-  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ‐- :::::::::::::::ヽ∧ \::::::∨::(、:::/ /-_-_⌒\:\:::::::::... ∧ ____ ヽ ::::::::::/ .:::::::::::)\::::::...... /-_-_-_-_-_-_`、:\::::/ /三三三ヲ'"ヽ \_ノ)‐- .><- 、 ,ふ三ニヲ'"\ Y‐---<´ヽ _ノ)ヽ-ヘ\ ,ふニ='"/\_ヽ_ノ) ! |ヽ. Vヽ‐-<_ .| ヽ.V { /,.イ{. 斗ャ示ァ} | | |¨vヽ__ -ミx! ! | 催眠術だとか尺の都合だとか ゝt|ヽ>ミ、 `´ ノ ノ ./ /ィヘ |ミヽヽ リ! 、__ノ! | そんなチャチなものでは断じてない。 -=彡vヽ ⌒´/.イ!/|ノノノ )ノ Y ヽ /ノ /ヘゝ- イ´ ||//ノ. \ ハ もっと恐ろしいものの片鱗を味わったな /' ヽ)`¨´ r.| ,...:/':::T 、__ノ! ,! {! .___/7イ:::/':::::ヘ // ゝ-',.イ:::ヽ/_::::<´::\\ (´ /イ:::::::::╋:::::::::::::::::::::\\ 晋 盧志の甥 廬綝
906 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/27(木) 22:56:43.26 ID:Kl1+xvse0 ,/: : :/: : : : : : : : : :_: : :\: :/∧: : ヽ //: : :/: :/: :./: : : : : {ハ、r 、:.Yヽ,.ハ: : ::. :':.:|: : :.': :/: :./: :/: : : :.| |: |:|:∨}: : :,:.:. | : |: :.:.|: :|: : :! : | : : : |:| |: |:|: :Y: :.:|l:| ,.r'-:.:|: :.:.|:-ト、_|:_:.|:|: : :从_,...イ|: }:{: :.|:||: : }リ 、_,ィ≦_|: :.:.|:/ィrftォ 、|: :/ ,ィチハ|/: | : |:|:.: ,' さて、何か申し開きは? _,..ィ: {: : :圦 ら_jr ! ∨ らr} ': :.}: /:} }/ ∧:∨: :| 弋こソ しソ /: :/:/:/ / l ̄l / ̄' {! i从: :.| _' /: :/{/:/ <´\ l_l / / /从\〉:.、 ( У ..ィ{: / i/ \__> ,. -――- 、 ̄ / > r=≦===ミ、:::::::≧ = - ≦!:.|j/ / : : : : : : : : : :ヽ <_/ {) /-、:.:.:\〉-、::::::/::::::| /:// ,': : : : : : : : : : : : :l ∨∧_ノ:.:.:.:.:.:\_}:::::☆::::Y' { ,...::::::::ヽ、_,: : : : : : : : : : l_ / `´'ー'''-,,、/ ヽ、 / ,.-‐=roz=‐- 、_ ∨. /:/ ./> 7´ ̄ ``ヾ{.ヽ、_',: ∨ ,イ:/ / l イ / l`ヽ、_l l ∨:.. ,::: , / イ ハ ハ ! l | .| ∨: ありません。 ,:: l::::ハ:::/_,', / ト、_l 、 l ! | v l::/l ト、l七´リ l::/ ヽ :l l ̄! | .ト ∨ 私が徐潤の口車に乗って令狐盛を殺したせいです l |::, __ l/ ヾ!__ヽ!',| | | ∨ | |::} ひ⌒゙ ' ´⌒ヽ-k .| i! ∨ ! l:' し' l:: ! | ', ,: :ト. 、_ _, - 、 ,' } } } , l::> _  ̄ ノ / | ハ . , :l > - _ - < , ,' ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー このような事態に陥った原因は劉琨の振舞いにあった。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 劉琨が寵臣の徐潤の讒言に従い、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 令狐盛という者を劉琨へ皇帝に即位するよう勧めたとして誅殺した。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ よく調べもせずに令狐盛を殺したために、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 息子の令狐泥が漢軍に寝返って内情を暴露した結果、晋陽陥落に至った _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
907 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/27(木) 22:58:41.07 ID:Kl1+xvse0 ,/: : :/: : : : : : : : : :_: : :\: :/∧: : ヽ //: : :/: :/: :./: : : : : {ハ、r 、:.Yヽ,.ハ: : ::. :':.:|: : :.': :/: :./: :/: : : :.| |: |:|:∨}: : :,:.:. | : |: :.:.|: :|: : :! : | : : : |:| |: |:|: :Y: :.:|l:| 劉琨様の御両親は殺害され、 ,.r'-:.:|: :.:.|:-ト、_|:_:.|:|: : :从_,...イ|: }:{: :.|:||: : }リ 晋陽に集まった民は離散してしまいました。 、_,ィ≦_|: :.:.|:/ィrftォ 、|: :/ ,ィチハ|/: | : |:|:.: ,' _,..ィ: {: : :圦 ら_jr ! ∨ らr} ': :.}: /:} }/ 并州に入って以来の私たちの努力が全て水の泡です ∧:∨: :| 弋こソ しソ /: :/:/:/ / {! i从: :.| _' /: :/{/:/ /从\〉:.、 ( У ..ィ{: / i/ ,. -――- 、 r=≦===ミ、:::::::≧ = - ≦!:.|j/ / : : : : : : : : : :ヽ {) /-、:.:.:\〉-、::::::/::::::| /:// ,': : : : : : : : : : : : :l ∨∧_ノ:.:.:.:.:.:\_}:::::☆::::Y' { ,...::::::::ヽ、_,: : : : : : : : : : l_ / `´'ー'''-,,、/ ヽ、 / ,.-‐=roz=‐- 、_ ∨. /:/ ./> 7´ ̄ ``ヾ{.ヽ、_',: ∨ ,イ:/ / l イ / l`ヽ、_l l ∨:.. ,::: , / イ ハ ハ ! l | .| ∨: 返す言葉もありません。 .,:: l::::ハ:::/_,', / ト、_l 、 l ! .| v l::/l ト、l七´リ l::/ ヽ :l l ̄! | .ト ∨ けれど并州刺史の責務は最期まで全うさせて。 l |::, __ l/ ヾ!__ヽ!',| | | ∨ | |::} ひ⌒゙ ' ´⌒ヽ-k .| i ∨ 拓跋部の軍勢が到着を待って晋陽を奪回しましょう ! l:' し' l:: ! | ', ,: :ト. 、_ _, - 、 ,' } } } , l::> _  ̄ ノ / | ハ . , :l > - _ - < , ,' ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ しかも、劉粲と劉曜が晋陽に攻めて来た折、 /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 劉琨は雁門郡の烏丸の反乱討伐で留守だった。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 太原郡太守高喬は漢軍に降伏し、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 晋陽へ疎開していた劉琨の両親は殺害されてしまった。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ `ヘ:ゝ .' 小/ なお、劉琨の母親は生前、息子の令狐盛殺害について、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 「大した計略もないのに自分以上の豪傑を除いて身を保った」と酷評した _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
908 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/27(木) 23:00:58.79 ID:Kl1+xvse0 / ,. /: :_: : : ´: : : : : : : : : :-:、: :\:、 /: :.|: /:,: : : : : : : : : : : :,ハハ: \: :ヽヽ ': : : : {/:/: :./ : |: : : : :.:|: :|`´ ヽ: :三_〉:_ヽ、_ /: :./: :∧}: : :|: : :|: : : : :.:|: :| |: :|: : :|:!: : ̄彡´ 以前から劉聡と石勒を討つために、 |: : |: : |: :|:.:|: |: : :|:l: : : : :|: :| }: :|: : :.:|:.|:< 拓跋部に援軍を要請していましたからね。 {: : |: : |: : : |: |: : :|:i: : : :.リ、/_/ j从: : :}:|:.|、:_:_≧ \}: : ∨: :|: |≧-_、: : / ィ≦⌒ヽイ: :/: !:.!: / .当初の予定より大幅に遅れていますけど。 イY:.:{: : Y ハ斥 ∨ ら:刈 |:/:{:.:|:.|/ -イ: :ト、: 圦 ら::ム マしソ }: :.|: |:.| .寝返った令狐泥は、そのあたりの情報を漏らしたのでしょう Y、:\:」 マし' , "´ /: /: :{リヽ \: ハ _ __ ι ィ: /r≦―-、 ,. -――- 、 \:> _ ...イ: :// ̄ ̄ヽ:.i / : : : : : : : : : :ヽ /\〉:.:./三ヽ j: // // ///Y ,': : : : : : : : : : : : :l /{:.:.:.:.:.:.:\三、/W //}:.∨ }| ,...::::::::ヽ、_,: : : : : : : : : : l_ / `´'ー'''-,,、/ ヽ、 / ,.-‐=roz=‐- 、_ ∨. /:/ ./> 7´ ̄ ``ヾ{.ヽ、_',: ∨ ,イ:/ / l イ / l`ヽ、_l l ∨:.. ,::: , / イ ハ ハ ! l | .| ∨: ,:: l::::ハ:::/_,', / ト、_l 、 l ! | v l::/l ト、l七´リ l::/ ヽ :l l ̄! | .ト ∨ 私が直接拓跋部に兵を出すよう頼んでくるわ l |::, __ l/ ヾ!__ヽ!',| ..| | ∨ | |::} ひ⌒゙ ' ´⌒ヽ-k .| i ∨ ! l:' し' l: ! .| ', ,: :ト. 、_ _, - 、 ,' } } } , l::> _  ̄ ノ / | ハ . , :l > - _ - < , ,' ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 些事から大惨事に陥って崩壊する /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } まるで晋王朝さながらの転落劇を演じた劉琨。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .こんな彼でも并州をどうにか維持できたのは鮮卑拓跋部の存在がある `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
909 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/27(木) 23:03:17.61 ID:Kl1+xvse0 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ 当時の拓跋部の大人を拓跋猗盧といった。 Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ \ヽ、 _ , イ!::/ 彼はこれまでの拓跋部の指導者同様、 / ヽ{ ト、ヽ l: . 晋王朝に帰順し、劉聡の漢軍と戦う姿勢を見せていた ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ / ./.ゝ='` 、 /|/ :': ̄: :ヽ. 、`ヽ./`、 /: :/ : : : : : : : : : : \ ∩!:.、 ./: : : :!: : : : : :`、: : : : : : :\.|: `、 /: : i: : : '、: : : : : : :}: :i: ; : : : : :`、 : ; .! : : |: : :!:|`、: : :, :-t=ナ:+: : : : : : '; : '. .'; : : `、,x:T `、: : :/ィテ=ミ.!: :|: : :|: |: :.i .ヽ: 、 \ィ=ミノ/ .{ハ_イ`!〃: :/:∧: :', .ヽ:\:'、.ヒリ ー' ‖:/:/:!: '; :.`、 /: : ` ′ ./: : : : : | : |: : ;`、 不届き者の匈奴を成敗しなければ /.i; ; ; '.、 ー ´ /: : : : : :.!: : i i: :ト } ./ !: : : : i> 、__ ./': : : : : //:}: !/!: !.'} |:!: : : :/: \,.<}_..〃: : : /〃.///:}/-′ !|: |:|:/:ヽ\:|∩.n!.|: : //>´ ′ ``i i:!:`::<::{`/::!:i: :/: : :`>.、 /`、|:::::/,. =-、::::::`、|::::::::::::::::::::ヽ /:::/`o/::〉__/:::::o::::::`!:::::::::::::::::::::::! 拓跋部 大人 拓跋猗盧
910 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/27(木) 23:04:22.53 ID:Kl1+xvse0 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 永嘉四年(三一〇年)。 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 劉琨は息子の劉遵を人質として拓跋猗盧に差し出している。 \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l: .同年、両者が連合して匈奴鉄弗部を朔方へ追い払った後、 ∧\ マ三ソ| \ 義兄弟の契りを交わしたと『資治通鑑』『晋紀』に記録が残っている ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ / _,/ ̄ ̄` ̄\ / /二◎二ヽ ヽ\ / ルノハヽゝ,ハi 〉 .i 拓跋部の騎兵は精強。 .iv、!● ● i i' 〈 lリ〈 ワ i i' リ 彼らの力があれば、洛陽救援など造作もないわ _iハ`ーゥ t-ノ i 〈 ヒ/」」」.l/リl ly ,ィリヽ、 ヾ | l | / `.lシl==j \ 〉 東海王に拓跋部による洛陽救援を提案してる(却下)→ | l ,/ー、{::::::::::/ー、! \
911 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/27(木) 23:05:08.64 ID:Kl1+xvse0 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ .これ以降、拓跋部は毎年劉琨の依頼に応じて并州に派兵。 Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ \ヽ、 _ , イ!::/ 王浚と鮮卑段部の関係に似ているが、 / ヽ{ ト、ヽ l: .当然拓跋部も劉琨に派兵の見返りを求めるようになる ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ / ,イ<>\_ __/}`xく二ニ=く,_ ゝ; : .、 ,. : : : : : : : : :/: : : : : :\\;>ハ ,: : : : : : : : /: : : : : : : : : : ヽ Y }ト、 | : : : : : : :ハ; : : : :ヽ: :l: : :l: : :.、ノ}: :. |:l: : : |: :./-、 ヽ: : :./: :ハ : l: : : : :ヽ: :l {ハ : : iハ,{ニ、 }: :./l:/` }:.メ、: }: : } : }:| /: :ヽ:|/'v心 厶イ ノテ心ハ: :ノ: :ノ:ノi:| 我々の都の盛楽から并州は少々遠いので、 /: l: : : :. ヒり トV::;刈イ:イイ : 八 并州北部の雁門郡か幽州西部の代郡に移住できませんか? /l : |: : : :i ::.:: , `゚ ''/ : : : :/ : : : :. {人:ハ: : : :ヽ 、__ , /: : : : : /: : :l : }:.l 認めて頂ければ、より一層の働きをお約束しますよ? ヽトハ: : : i: .、_ _/: : : : : : /ノ: /: :ハ} _, - }: :lノノイ}ヽ- /l: : :/:ノ´/</:ノ /:.:.:.:.:.厶イ{:.:.Y{ i} {iノ!: /.:.:.:.:-=彡' /.:.:.:/.:.:.:.:.( ト/}―‐=.:.|/.:.:.:.:.:.:.:.:\ /.:.:.:/.:.:.:.:/!' `ヽヽ-‐ノ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\ }.:.:l/:.:.:.:.;{i r=ミヽ}-く.:.:.:.:.:.{:l.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:}
912 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/27(木) 23:06:30.40 ID:Kl1+xvse0 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 .そこで劉琨は朝廷に働きかけ、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ 永嘉五年(三一一年)、拓跋猗盧を大単于・代国公に封じさせている。 Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ \ヽ、 _ , イ!::/ 并州の諸郡ではなく、幽州の代郡を封地に与えたのだ。 / ヽ{ ト、ヽ l: ∧\ マ三ソ| \ >>803-804 の王浚ブチギレ案件は、 ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ .劉琨が代郡の漢人を并州へ移した後に拓跋部を移すつもりだったのだろう l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ / _,/ ̄ ̄` ̄\ / /二◎二ヽ ヽ\ / ルノハヽゝ,ハi 〉 .i .iv、!● ● i i' 〈 代郡の確保は失敗したけれど、 lリ〈 ワ i i' リ 雁門郡の漢人は南に移して、その後に拓跋部に移住させたわ . _iハ`ーゥ t-ノ i 〈 ヒ/」」」.l/リl ly ,ィリヽ、 ヾ | l | / `.lシl==j \ 〉 | l ,/ー、{::::::::::/ー、! \
913 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/27(木) 23:07:09.03 ID:Kl1+xvse0 .,、 盛楽 、-' ヘ ,r'`ー-、_;_, ○ 薊 /´ / r'´  ̄ヽ, 【代郡】 ○ ,r'´ r' r‐ } (朔方) { ,.、_ノ _"7 / / r'【西河郡】 太 / 'ー'´ ./ ノ ○ ヽ ' { 晋陽 行 'ー、 r'‐-,_,_ィ_ } ○襄国 /ヽ_r' _r'´ { 平陽 山 鄴 ○ r-'´ 〇 r' ' `ヽ } ○ 壺関○ ○広宗ノ 臨淄 }'ー' ' { { 脈 r r' '´`ー-, ヽ / ノ r' \ 'エ_,.-‐'`ー―‐'―= ‐' .,  ̄ ̄`ー‐'―'´ ◎洛陽 ○開封 〇 > ○長安 ○○許昌 下邳,ヘ' ヽ 襄城 ○葛陂-v'γ ヽ ハ_ ィ-v○寿春 __ゝ、 `{_,、 ,、_ r'○建鄴 -、 ○襄陽 `' r' {__'ィ } ,. -――'´`ヽ ,、 , _,.r' __/` ,. :-:.' ー ' ¨ :.ゝ.、 _/ ヽ ,/ ヽ ノ `^ー'`> ,.:´: : : : : : : : : : : : : ヽ. _ィvー'´ Z,、 / `ー-,r' } ,.': : : : : : : : : : : ',: : : : : : ヽ、 r-‐'´} {`ヘ ,':.:;':.:.:;'.:.:.;'.:./.:;'.:.:|i:';:.:.:.:.:.:.::`、`ゝ 'ー'`" `ー' ,':.:.i:.:.:.i:.:/i:.:/i:.:ハ:.:l:i:.:.i:.:i:.:.:.';.:.:', /イハ:!:.:.:l:/ i/ ノノ ノリリハリ:!:i:.:.!:.l i/!:.:!:.:.;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;l:.!:ハ! ∨|:.:.! ノ/i/ノ これによって拓跋部は、 .ヘ!:| ノ!/′ 東は代郡、西は朔方、南は西河郡に接する四方数百里を領土とした。 ヾ!>ー- ´`-- <イリ (;;;;;ソ⌒) ̄`´ ̄(⌒ヽ 長城の北にいた拓跋部が長城の南に進出した事になる ヽ;;=;;/__,,、_/;;`ソ 〉;;;;;;;;ソ:/A.i:l;;;;;;!′ く;;;;;;;;;;;;i;!;;;;;;;;i;!;;;;;ゝ i、__,,/ !、__,,! `ー'′ `ー'′
914 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/27(木) 23:08:55.60 ID:Kl1+xvse0 【紀元312年10月 拓跋部 首都 盛楽】 _,..、-''"~""''';,‐-.., `゙''ー-、,__,,..-‐''"'''- ._,,..-‐''~"~"'''''‐- ,__,,...-‐ '''"" , -'" ``丶、. ::.;;'' ;;:;: :::''::.;;'' ;;:;: :::''::.;;'' ;;:;: :::''::.;;''.:i;;:;: :::∧二ヽ;;:;:.∧二ヽ;;:i;;:;:.. ...::..:..:..::::..:..::.:..:...::..:.il.::::::::::l:ll=lll:::::::l:::l:::::::l::.:il::.:.... ...::..:..:..::::..:..::.:..幵幵幵||:::.:||幵幵幵幵幵:::..:... ', "゙ _,,.-‐''"_,,゙ __,,.. .-‐'''""~ ,,.. ''' _,,.-‐''" _,,.. ' (~) (~) (~) ┌─┴┴─┐ .γ´⌒`ヽ γ´⌒`ヽ γ´⌒`ヽ │ .拓跋部 .│ {i:i:i:i:i:i:i:i:} .{i:i:i:i:i:i:i:i:} {i:i:i:i:i:i:i:i:} └─┬┬─┘ (`・ω・)∧,,∧ (`・ω・)∧,,∧ (`・ω・)∧,,∧ ││ < >(ニO ・ ・ < >(ニO .・ ・ < >(ニO ・ ・ "''゙"''゙" ッッ) ,_lミl !、 ゙i. ッッ) ,_lミl !、 ゙i. ッッ) ,_lミl !、 ゙i ミ_(⌒~(, (__)|`ッ ト,o_o).⌒~(, (__)|`ッ ト,o_o)(⌒~(, (__)|`ッ ト,o_o) (, l!、 ̄| |ッ (, (, l!、 ̄| |ッ (, (, l!、 ̄| |ッ (, _ッ/ッッ~'''''''(, ッ~゙i ゙i _ッ/ッッ~'''''''(, ッ~゙i ゙i. _ッ/ッッ~'''''''(, ッ~゙i ゙i (,ッ ゙i_) |_|フニッ(,ッ ゙i_) |_|フニッ (,ッ ゙i_) |_|フニッ ッ_) ッ_) ッ_) /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ 十月。 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ .拓跋猗盧は劉琨救援のために兵を動かした。 \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l:′ .三年連続四回目 ∧\ マ三ソ| .\ ./: : \\ ヾ-〃 ..∧ l; : : : : \\.り/: : :i
915 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/27(木) 23:09:53.55 ID:Kl1+xvse0 /^\ _ ∧_ノ-──‐-、_‐ ∧ /: : : :/ : : : : : : : : : \ 〉\ .' : : : : :/{: : : : : : : : |: : : : \: :. |: : :|: |: / 丶{: : :}: :}: ハ: : : }:.: : ; :. ': :| |: | \ _): ノ}斗く レイ:.:.:.:.:/: : :. V从:|ィf尤 トク仆/:/:/ : : : :. 我が義兄弟の両親を殺すなんて。 /: ヾ Lソ ヾツ イ: :レ': : : : : :. ': : :/| ′ / : : /:.:|:.:.:.:.:.:.| .私が仇を討ってあげましょう |: :.:/込、 ^ /: /|/:.:.:.:.:.:.:.:.:|:| |: : |:.:.:.:.:.丶 ィ: /:.:.:.:.:.:/:.ノ:.:.ノ | |乂|:.:.:|从:.:r┴─ |:/:.:.:./|//|/ 丿 _ -‐\:|--人 () () |(:.:.:./、rr─- _ _、‐''゛ // ‐-、(__/-\{ // ``丶、 / rv∨ { {__ \ / `ヽ、 / ,.-‐=roz=‐- 、_ ∨. /:/ ./> 7´ ̄ ``ヾ{.ヽ、_',: ∨ ,イ:/ / l イ / l`ヽ、_l l ∨ ,::: , / イ ハ ハ ! l | | ∨: ,:: l::::ハ:::/_,', / ト、_l 、 l ! | v l::/l ト、l七´リ l::/ ヽ :l l ̄! | ト ∨ l |::, __ l/ ヾ!__ヽ!',| | | ∨ | |::} ひ⌒゙ ' ´⌒ヽ-k | i! ∨ ! l:' し' l:: ! | ', ,: :ト. 、_ _, - 、 ,' } } } , l::> _  ̄ ノ / | ハ . , :l > - _ - < , ,' ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 『魏書』『序紀』によれば、 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ この年に入って劉琨は劉聡・石勒討伐の援軍を拓跋部に求めていた。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 拓跋猗盧は劉琨の忠義を認めて援軍を承諾したが、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .その間に晋陽が陥落してしまい、盛楽に来た劉琨に難を告げられて激怒。 `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 自ら二十万の大軍を率いて南下を開始したとされている _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
916 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/27(木) 23:13:31.35 ID:Kl1+xvse0 (~) (~) (~) .γ´⌒`ヽ γ´⌒`ヽ γ´⌒`ヽ {i:i:i:i:i:i:i:i:} .{i:i:i:i:i:i:i:i:} {i:i:i:i:i:i:i:i:} (`・ω・)∧,,∧ (`・ω・)∧,,∧ (`・ω・)∧,,∧ 冬のボーナスタイムキタコレ! < >(ニO ・ ・ < >(ニO .・ ・ < >(ニO ・ ・ ッッ) ,_lミl !、 ゙i. ッッ) ,_lミl !、 ゙i. ッッ) ,_lミl !、 ゙i ミ_(⌒~(, (__)|`ッ ト,o_o).⌒~(, (__)|`ッ ト,o_o)(⌒~(, (__)|`ッ ト,o_o) 匈奴とか雑魚だしw (, l!、 ̄| |ッ (, (, l!、 ̄| |ッ (, (, l!、 ̄| |ッ (, (⌒;; _ッ/ッッ~'''''''(, ッ~゙i ゙i _ッ/ッッ~'''''''(, ッ~゙i ゙i. _ッ/ッッ~'''''''(, ッ~゙i ゙i 漢www (⌒;;(⌒;; .(,ッ ゙i_) |_|フニッ(,ッ ゙i_) |_|フニッ (,ッ ゙i_) |_|フニッ ッ_) ッ_) ッ_) (~) (~) (~) .γ´⌒`ヽ γ´⌒`ヽ γ´⌒`ヽ {i:i:i:i:i:i:i:i:} .{i:i:i:i:i:i:i:i:} {i:i:i:i:i:i:i:i:} (`・ω・)∧,,∧ (`・ω・)∧,,∧ (`・ω・)∧,,∧ ヒャッハー! < >(ニO ・ ・ < >(ニO .・ ・ < >(ニO ・ ・ ッッ) ,_lミl !、 ゙i. ッッ) ,_lミl !、 ゙i. ッッ) ,_lミl !、 ゙i ミ_(⌒~(, (__)|`ッ ト,o_o).⌒~(, (__)|`ッ ト,o_o)(⌒~(, (__)|`ッ ト,o_o) (, l!、 ̄| |ッ (, (, l!、 ̄| |ッ (, (, l!、 ̄| |ッ (, (⌒;;(⌒;;_ッ/ッッ~'''''''(, ッ~゙i ゙i _ッ/ッッ~'''''''(, ッ~゙i ゙i. _ッ/ッッ~'''''''(, ッ~゙i ゙i (⌒;;(⌒;;(⌒;;(,ッ ゙i_) |_|フニッ(,ッ ゙i_) |_|フニッ (,ッ ゙i_) |_|フニッ ッ_) ッ_) ッ_) ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 二十万というのはさすがに誇張だろうが、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 拓跋猗盧自らの出師とあっては万単位の軍勢を動かしたのだろう ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
917 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/27(木) 23:15:56.00 ID:Kl1+xvse0 【紀元312年11月 晋 并州 太原郡】 (~) (~) (~) .γ´⌒`ヽ γ´⌒`ヽ γ´⌒`ヽ {i:i:i:i:i:i:i:i:} .{i:i:i:i:i:i:i:i:} {i:i:i:i:i:i:i:i:} (`・ω・)∧,,∧ (`・ω・)∧,,∧ (`・ω・)∧,,∧ 敵の大将が落馬してるぞ! < >(ニO ・ ・ < >(ニO .・ ・ < >(ニO ・ ・ ッッ) ,_lミl !、 ゙i. ッッ) ,_lミl !、 ゙i. ッッ) ,_lミl !、 ゙i 下手くそ!! ミ_(⌒~(, (__)|`ッ ト,o_o).⌒~(, (__)|`ッ ト,o_o)(⌒~(, (__)|`ッ ト,o_o) (, l!、 ̄| |ッ (, (, l!、 ̄| |ッ (, (, l!、 ̄| |ッ (, それでも匈奴か!!! (⌒;; _ッ/ッッ~'''''''(, ッ~゙i ゙i _ッ/ッッ~'''''''(, ッ~゙i ゙i. _ッ/ッッ~'''''''(, ッ~゙i ゙i (⌒;;(⌒;; .(,ッ ゙i_) |_|フニッ(,ッ ゙i_) |_|フニッ (,ッ ゙i_) |_|フニッ ッ_) ッ_) ッ_) ゝ、_ _,,.. -‐ ''"´ ̄ ̄`''ーく ) ,. '"´ ̄ / / ,;:" ヽ V´ /.:'゙ / / 〃 , ', , 〃/ / 〃/〃 / i :i', ', i .′{ { { jハ{ :N、 .′| i :|i', , i| '、ハ Vjk=ミ 八` { 八 ,.LAi i :リ /\\ト{ ヽ ヽミ ゙^ーヘ少ク| i:l| i /{/{ このような乱戦ではな ./ /⌒iミ ., " ッ≠弌_ ノリ |/ 厶 / 人い}"'' `" , { :り: ハ彡イ | /! , ' //`圦 `''ー'゙ ,厶彳 i!゙ .! ///x:≠ミ ヽ、 ⌒ヽ u"''∠rリ / i|_/ _,. ´/// hィ\ _,. イーr-イ !|゙v‐ァ゙ ,. '" ,. '´/ x{ーァ V!゙´ヽ`¨´厶{ { :i :| | :!| j/ ,ノ / / / /,ハ〃⌒ヽ ゙| ,∠!r'´/⌒^寸⌒k:l ∨ ./ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 『晋書』『劉聡載記』に曰く。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 劉曜は汾水の東で拓跋部の軍勢と戦うも、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 落馬して流れ矢に当たって傷を負い、配下の将の馬を借りて晋陽へ逃走。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ この時期の劉曜は何かと苦戦する場面が目立つ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
918 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/27(木) 23:16:42.11 ID:Kl1+xvse0 【紀元312年11月 晋 并州 晋陽】 \__人_人从_人_人从/ _) (__ ) 拓跋部の兵が南下!(  ̄ ̄) ( ̄ ̄ /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\ /  ̄` ー -- 、 `/ ヽ |/ \∧ \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/ __/ / ´ ̄ ̄`>`Y 厶,/ハ ヾヽ ≧ < -ー:´.:ノ/ / | / | ハ: :\ ≧ 我が軍は連戦連敗ッ!!! ニ=- /: : : : :.∨ / / l / | / i|: : : ヽ ≧ ≦ /: : : : : : : / / l l l 粲 .|/ __}: : : :/ /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\ {: : : : : : :./ | | / ̄ヽ/ . ̄\.. .,': : :/ : : : : : : :/ / _| |. ィ⌒'. .'⌒:}: 、ト; :./ \: : : : ソ / / |\ !. | | | ト.. ハ∨ \: / / ヽ| \ |. 乂.丿 乂.丿.,' | ヽ / ∧ l ヘ |. ! ', / / ヽ | { ρ ハl ハ / ∨ \.! ',\ イ ヽ|/ ヘ . / |、 ∨!≧ュ 、 ィ´ | 〉, / _ _| \ ! \  ̄ソ`ト、 |_ \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/ ./ヽ、 /::::::::::| \ | ∧ ∧ | ヽ |/\ ≧ < ヽ/:::::::::::::| \ !:\ / ‐十ー | \.|::::::≧ 敵勢は晋陽を包囲する模様ッ!!! ニ=- ≧ ≦ /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\
919 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/27(木) 23:17:43.07 ID:Kl1+xvse0 ∫ι__________ ./丁了 ヾー─ー─ー──ー──ー──ー─ー,ィ ||; |; |i |; |; |; |i |; |; |; |i | || \__人_人从_人_人从/ ||i |; |; |; |i |; |; |; |i |; |; | || _) (__ 弋┼i‐‐l!‐i!‐‐i──i‐‐l─i‐ l‐ l‐il┼‐ フ ) 脱出ですわ! ( 弋ェェt┼┬┌───────┐ ,‐i┼t'ェ,ィフ  ̄ ̄) ( ̄ ̄ il_,└───────┘ , i! /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\ | ̄ ̄|| | ̄ ̄|i | ̄ ̄|| | ̄ ̄|l || ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄| ̄ ̄| ̄|| l| ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄|l | ̄ ̄|i | ̄ ̄|l | ̄ ̄|| || ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄|| | ̄ ̄|| | ̄ ̄|i | ̄ ̄||  ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ ̄i ̄ ̄|゙ '' ̄i ̄ || ̄! ̄ ̄/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ゙̄ヾ ̄| ̄ ̄.|i ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ | ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i  ̄ ̄| ̄ ̄i`~ ̄| ̄i| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i ̄| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i ̄ | ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~ ̄| ̄;゙|i ̄ ̄l  ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄i ̄ ̄|| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~`| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~`ll`l l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″|  ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i、 ;|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″| ̄l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″| ̄ | ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄  ̄i ̄`~| ̄ヾl; ̄ ̄l| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄| ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄ ̄ | ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾ| ̄`.. ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄! ̄|| ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾi| ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾi| ̄ | ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄ | ̄ ̄ | ̄!,, ̄ ̄i| ̄! ̄ ; :|: : : : : : : : : : : : : : : i ̄| ̄ ̄|| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄ll | ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄| ̄~~i ̄ ̄| ̄ i; ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄| ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄___ (~) (~) .γ´⌒`ヽ γ´⌒`ヽ {i:i:i:i:i:i:i:i:} .{i:i:i:i:i:i:i:i:} (`・ω・)∧,,∧ (`・ω・)∧,,∧ < >(ニO ・ ・ < >(ニO .・ ・ 待てー!! ッッ) ,_lミl !、 ゙i. ッッ) ,_lミl !、 ゙i. ミ_(⌒~(, (__)|`ッ ト,o_o).⌒~(, (__)|`ッ ト,o_o) (, l!、 ̄| |ッ (, (, l!、 ̄| |ッ (, (⌒;; _ッ/ッッ~'''''''(, ッ~゙i ゙i _ッ/ッッ~'''''''(, ッ~゙i ゙i. _ッ (⌒;;(⌒;; .(,ッ ゙i_) |_|フニッ(,ッ ゙i_) |_|フニッ (,ッ ッ_) ッ_) /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 劉粲は拓跋部の軍勢を恐れ、輜重を焼き払い、包囲を突いて遁走 \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l:′ ∧\ マ三ソ| .\ ./: : \\ ヾ-〃 ..∧ l; : : : : \\.り/: : :i
920 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/27(木) 23:18:30.60 ID:Kl1+xvse0 ,ィ!´ ̄``i''ー─- 、、、,,_ イ三二二ニニニゞ ( j〉 」´ ̄ ̄``ー-、ヽ .,.:,..:.. .,.:,..:.. ... ,... ``ー─'"´  ̄ ̄ ̄ ̄ ,ィゞ .,.:,..:.. .,.:,..:.. ... ,... ー====- ー====- ... ,... .,.:,..:.. ... ,... .,.:,..:.. _, -─‐- 、ー‐-、ー-、 ;: ;:;: :;:;: ; ; ,ィゞ ,イ、,r'⌒ヾ ヽ ヾ ``''ー- -、-‐''"´ヽ;;: :;:; ;:; :;:; ;: . .,.:,..:.. ,r/ (::;;:;:;;/ー-、 j `, _ /ィ´ ;:; :; ;:; : ;: ,ィゞ ヽ 「i''ー'"´ ,r-‐'ー''''"´ ̄ (~) (~) (~) .γ´⌒`ヽ γ´⌒`ヽ γ´⌒`ヽ {i:i:i:i:i:i:i:i:} .{i:i:i:i:i:i:i:i:} {i:i:i:i:i:i:i:i:} (`・ω・)∧,,∧ (`・ω・)∧,,∧ (`・ω・)∧,,∧ < >(ニO ・ ・ < >(ニO .・ ・ < >(ニO ・ ・ ッッ) ,_lミl !、 ゙i. ッッ) ,_lミl !、 ゙i. ッッ) ,_lミl !、 ゙i ミ_(⌒~(, (__)|`ッ ト,o_o).⌒~(, (__)|`ッ ト,o_o)(⌒~(, (__)|`ッ ト,o_o) (, l!、 ̄| |ッ (, (, l!、 ̄| |ッ (, (, l!、 ̄| |ッ (, (⌒;;(⌒;;_ッ/ッッ~'''''''(, ッ~゙i ゙i _ッ/ッッ~'''''''(, ッ~゙i ゙i. _ッ/ッッ~'''''''(, ッ~゙i ゙i (⌒;;(⌒;;(⌒;;(,ッ ゙i_) |_|フニッ(,ッ ゙i_) |_|フニッ (,ッ ゙i_) |_|フニッ ッ_) ッ_) ッ_) ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 拓跋部の軍勢は劉粲を追い、 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 漢軍の将を何名も討ち取り、彼らの死骸は数百里に渡って倒れていた。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .『晋書』『劉琨伝』には、劉粲軍は大敗して死者が半数以上に達したとある `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
921 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/27(木) 23:22:52.27 ID:Kl1+xvse0 ,ィ!´ ̄``i''ー─- 、、、,,_ イ三二二ニニニゞ ( j〉 」´ ̄ ̄``ー-、ヽ .,.:,..:.. .,.:,..:.. ... ,... ``ー─'"´  ̄ ̄ ̄ ̄ ,ィゞ .,.:,..:.. .,.:,..:.. ... ,... ー====- ー====- ... ,... .,.:,..:.. ... ,... .,.:,..:.. _, -─‐- 、ー‐-、ー-、 ;: ;:;: :;:;: ; ; ,ィゞ ,イ、,r'⌒ヾ ヽ ヾ ``''ー- -、-‐''"´ヽ;;: :;:; ;:; :;:; ;: . .,.:,..:.. ,r/ (::;;:;:;;/ー-、 j `, _ /ィ´ ;:; :; ;:; : ;: ,ィゞ ヽ 「i''ー'"´ ,r-‐'ー''''"´ ̄ ∧ ___ . <>''´―――-ミ,''ヽ / /. l | _∨ ────── . / ,' | | ハ | | 〇∨ . l ! |l | |. // | |、|xxxl ───── 从 lト、|、|∨ ●} l 从ヽxl ヽ从⊃ 、_,、_, ノイ ツ `l /⌒ヽ__|ヘ ゝ._) ,イ/⌒i ', ───── . \ /<>| l>,、 __, イァ/ / V . /<> | |丶<>| / ヘ、__∧ V ────── . `ヽ }从 ヽ. V ,/<><>} 从
922 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/27(木) 23:24:01.96 ID:Kl1+xvse0 / _ -‐\ \ \ - , -=二ニニニ=-\ \ ヽ _ -=二=- /ニ=- \ \ ヽ ', /二二 / ./' i \ ヽ \ ',_、丶´二ニ=- 拓跋猗盧殿。 / l \ \ \ ヽ --=ニ二 ̄___ |八 |\,ィ==ミ 、 ∨ /:__ `、 -=二二二二二 .援軍には本当に感謝しているわ。 i |-‐\ |〃 r ハ 〉 `、 ∨⌒ i 、  ̄ ̄ ̄ | | ,ィ=ミ\ `" `、 ( ノ人 \ このまま平陽まで攻め込みましょう |i 爪 vリ __、 〈 ヽ \ 八 ハ ' \、 \ \ ヽ 込 、 ァ / \ \ \ | 个 ィ / ' \――― ミ \ ./.ゝ='` 、 | | >‐ ´ ハ / / ――=彡'⌒ヽ /|/ :': ̄: :ヽ. 、`ヽ./`、 __ | | i 八 / '// / ' \ /: :/ : : : : : : : : : : \ ∩!:.、 / ∧、八 |{_// / ' , i '⌒\ ./: : : :!: : : : : :`、: : : : : : :\.|: `、 /: : i: : : '、: : : : : : :}: :i: ; : : : : :`、 : ; .! : : |: : :!:|`、: : :, :-t=ナ:+: : : : : : '; : '. .'; : : `、,x:T `、: : :/ィテ=ミ.!: :|: : :|: |: :.i .ヽ: 、 \ィ=ミノ/ .{ハ_イ`!〃: :/:∧: :', .ヽ:\:'、.ヒリ ー' ‖:/:/:!: '; :.`、 あのですね劉琨殿 /: : ` ′ ./: : : : : | : |: : ;`、 ./.i; ; ; '.、 ー ´ /: : : : : :.!: : i i: :ト } ./ !: : : : i> 、__ ./': : : : : //:}: !/!: !.'} |:!: : : :/: \,.<}_..〃: : : /〃.///:}/-′ !|: |:|:/:ヽ\:|∩.n!.|: : //>´ ′ ``i i:!:`::<::{`/::!:i: :/: : :`>.、 /`、|:::::/,. =-、::::::`、|::::::::::::::::::::ヽ /:::/`o/::〉__/:::::o::::::`!:::::::::::::::::::::::!
923 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/27(木) 23:25:45.62 ID:Kl1+xvse0 /\ l\, . イ 〈_〉 ` 、 _/| |() , . -―゚―゚―- . 、 ().| |/ : : : : : : : : : : : : : \| / : : : : : : : : : : : : : : : : : : '、 / : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : '、 l: / : /: : : l: : : : : : : : : : : :∧: : l |: |: | |: : / W : : : : W :| : |: : l Y||: : |_:l_',: : : :|: |__l_Y: :| : ', ':W ∨:W__\: :W Wl|: :/| :', /: :|\W^冖^ ∨ ^冖^ |/: : |: |: i,- '^ ^'、 私が早く来れなかったせいで、 |: : |: : : :l、 i /: : : |: l:{ , --、 ', 御両親が殺されてしまった事は誠に慙愧に堪えません。 W:∨: ∧\ _ , /' : : Y |:', / /¨',∨ Y∨: ∧{ ≧_ _≦ |': //l/l//〈 ヽ_/ i ですが、劉琨殿は州境を回復できたとはいえ、 ∠::_:::\Y__ o.().o__ Y´:::::/:::\l | 私は遠くから来たので兵士も軍馬も疲れ切っています。 /―-:、`:ー―/∨:ー―:::::´::::::::::::::'| | /::::::::::::::::::: ̄ ̄/::∧::\::::::::::::::::::::::::| | .配下の者は皆、戦の終結を望んでいるのですよ。 ,:::::::::::::::::::::::::::/:/::/ '、:::::\:::::::::::::::::: | , .'::::::::::::::::::::::::::::::::/::/ \:::::::::::::_\:l , 賊を全て奴隷にできるわけでもなし l::::::::/:::::::::::::::::::::::::/ \__ ォ::l ', |:::::::l:::::::::::::::::::::::::/___ _ | |,′ , _,/ ̄ ̄` ̄\ |:::::::|::::::::::::::::::::::/  ̄ ̄ ′ /| } / /二◎二ヽ ヽ\ '::::::::',::::::::::::::::::/ ----. / /:::'. / / ルノハヽゝ,ハi 〉 .i ,::::::::::::':::::::::::::::/_ -==- .__/_ イ:::::|::\__/:| iv、!● ● i i' 〈 ,':::::::::::::::::::::::::::/| | /:::::::|::::::::::::::::l::::| もう冬ですものね .lリ〈 ワ i i' リ .'::::::::::::::::::::::::::/ .|__ | ',::::::::|::::::::::::::::|:::: _iハ`ーゥ t-ノ i 〈 .::::::::::::::::::::::::::/ | ‐ ―‐ キ ', ::::::::::::::::::::|::| ヒ/」」」.l/リl ly ,ィリヽ、 ヾ .,':::::::::::::::::::::::/ / ー― ‐. ', /\::::::::::::::::: |::::| | l | / `.lシl==j \ 〉 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー .『魏書』『序紀』によれば、 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 拓跋猗盧の下を劉琨が訪れ、謝意を示した上でさらなる進軍を要請した。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j しかし、拓跋猗盧は軍勢の疲弊を理由にこれを拒否。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 『晋書』『劉琨伝』では、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 劉琨が勝ちに乗じて漢軍を追うも、それ以上勝てなかったとなっている _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
924 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/27(木) 23:29:04.02 ID:Kl1+xvse0 ./.ゝ='` 、 /|/ :': ̄: :ヽ. 、`ヽ./`、 /: :/ : : : : : : : : : : \ ∩!:.、 ./: : : :!: : : : : :`、: : : : : : :\.|: `、 /: : i: : : '、: : : : : : :}: :i: ; : : : : :`、 : ; .! : : |: : :!:|`、: : :, :-t=ナ:+: : : : : : '; : '. .'; : : `、,x:T `、: : :/ィテ=ミ.!: :|: : :|: |: :.i .ヽ: 、 \ィ=ミノ/ .{ハ_イ`!〃: :/:∧: :', 聞けば、劉琨殿は随分と困窮されている様子。 .ヽ:\:'、.ヒリ ー' ‖:/:/:!: '; :.`、 /: : ` ′ ./: : : : : | : |: : ;`、 .まだ劉聡を滅ぼしたわけではありませんし ./.i; ; ; '.、 ー ´ /: : : : : :.!: : i i: :ト } 我々の所有する牛や羊、車馬をいくらかお譲りましょう ./ !: : : : i> 、__ ./': : : : : //:}: !/!: !.'} |:!: : : :/: \,.<}_..〃: : : /〃.///:}/-′ !|: |:|:/:ヽ\:|∩.n!.|: : //>´ ′ ``i i:!:`::<::{`/::!:i: :/: : :`>.、 /`、|:::::/,. =-、::::::`、|::::::::::::::::::::ヽ /:::/`o/::〉__/:::::o::::::`!:::::::::::::::::::::::! _,/ ̄ ̄` ̄\ / /二◎二ヽ ヽ\ / ルノハヽゝ,ハi 〉 .i iv、!● ● i i' 〈 それはありがたい話だけど…… lリ〈 ワ i i' リ _iハ`ーゥ t-ノ i 〈 ヒ/」」」.l/リl ly ,ィリヽ、 ヾ | l | / `.lシl==j \ 〉 | l ,/ー、{::::::::::/ー、! \ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ この際、拓跋猗盧は /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 馬・牛・羊を各千頭、車を百乗劉琨へ譲ったと『魏書』『序紀』は記す。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .『晋書』『劉琨伝』は、これを劉聡を滅ぼしていないためとしている `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
925 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/27(木) 23:30:08.78 ID:Kl1+xvse0 【>>924 修正】 ./.ゝ='` 、 /|/ :': ̄: :ヽ. 、`ヽ./`、 /: :/ : : : : : : : : : : \ ∩!:.、 ./: : : :!: : : : : :`、: : : : : : :\.|: `、 /: : i: : : '、: : : : : : :}: :i: ; : : : : :`、 : ; .! : : |: : :!:|`、: : :, :-t=ナ:+: : : : : : '; : '. .'; : : `、,x:T `、: : :/ィテ=ミ.!: :|: : :|: |: :.i .ヽ: 、 \ィ=ミノ/ .{ハ_イ`!〃: :/:∧: :', 聞けば、劉琨殿は随分と困窮されている様子。 .ヽ:\:'、.ヒリ ー' ‖:/:/:!: '; :.`、 /: : ` ′ ./: : : : : | : |: : ;`、 .まだ劉聡を滅ぼしたわけではありませんし ./.i; ; ; '.、 ー ´ /: : : : : :.!: : i i: :ト } 我々の所有する牛や羊、車馬をいくらかお譲りましょう ./ !: : : : i> 、__ ./': : : : : //:}: !/!: !.'} |:!: : : :/: \,.<}_..〃: : : /〃.///:}/-′ !|: |:|:/:ヽ\:|∩.n!.|: : //>´ ′ ``i i:!:`::<::{`/::!:i: :/: : :`>.、 /`、|:::::/,. =-、::::::`、|::::::::::::::::::::ヽ /:::/`o/::〉__/:::::o::::::`!:::::::::::::::::::::::! _,/ ̄ ̄` ̄\ / /二◎二ヽ ヽ\ / ルノハヽゝ,ハi 〉 .i iv、!● ● i i' 〈 それはありがたい話だけど…… lリ〈 ワ i i' リ _iハ`ーゥ t-ノ i 〈 ヒ/」」」.l/リl ly ,ィリヽ、 ヾ | l | / `.lシl==j \ 〉 | l ,/ー、{::::::::::/ー、! \ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ この際、拓跋猗盧は /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 馬・牛・羊を各千頭、車を百乗を劉琨へ譲ったと『魏書』『序紀』は記す。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .『晋書』『劉琨伝』は、これを劉聡を滅ぼしていないためとしている `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
926 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/27(木) 23:30:59.62 ID:Kl1+xvse0 /: :/ : : : : : : : : : : \ ∩!:.、 ./: : : :!: : : : : :`、: : : : : : :\.|: `、 /: : i: : : '、: : : : : : :}: :i: ; : : : : :`、 : ; .! : : |: : :!:|`、: : :, :-t=ナ:+: : : : : : '; : '. .'; : : `、,x:T `、: : :/ィテ=ミ.!: :|: : :|: |: :.i では、我々はこれで北へ帰ります。 .ヽ: 、 \ィ=ミノ/ .{ハ_イ`!〃: :/:∧: :', .ヽ:\:'、.ヒリ ー' ‖:/:/:!: '; :.`、 .ああ、そうでした。 /: : ` ′ ./: : : : : | : |: : ;`、 ./.i; ; ; '.、 ー ´ /: : : : : :.!: : i i: :ト } .晋陽には我が配下の軍勢を残しておきますので ./ !: : : : i> 、__ ./': : : : : //:}: !/!: !.'} |:!: : : :/: \,.<}_..〃: : : /〃.///:}/-′ !|: |:|:/:ヽ\:|∩.n!.|: : //>´ ′ ``i i:!:`::<::{`/::!:i: :/: : :`>.、 /`、|:::::/,. =-、::::::`、|::::::::::::::::::::ヽ / ,. /: :_: : : ´: : : : : : : : : :-:、: :\:、 /: :.|: /:,: : : : : : : : : : : :,ハハ: \: :ヽヽ ': : : : {/:/: :./ : |: : : : :.:|: :|`´ ヽ: :三_〉:_ヽ、_ /: :./: :∧}: : :|: : :|: : : : :.:|: :| |: :|: : :|:!: : ̄彡´ |: : |: : |: :|:.:|: |: : :|:l: : : : :|: :| }: :|: : :.:|:.|:< {: : |: : |: : : |: |: : :|:i: : : :.リ、/_/ j从: : :}:|:.|、:_:_≧ \}: : ∨: :|: |≧-_、: : / ィ≦⌒ヽイ: :/: !:.!: / イY:.:{: : Y ハ斥 ∨ ら:刈 |:/:{:.:|:.|/ !? -イ: :ト、: 圦 ら::ム マしソ }: :.|: |:.| Y、:\:」 マし' , "´ /: /: :{リヽ \: ハ _ __ ι ィ: /r≦―-、 \:> _ ...イ: :// ̄ ̄ヽ:.i /\〉:.:./三ヽ j: // // ///Y /{:.:.:.:.:.:.:\三、/W //}:.∨ }| ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ また、精鋭を留めて守らせたとも『魏書』『序紀』は記している。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 『晋書』『劉琨伝』を見る限り、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .残留した拓跋部の軍勢は晋陽を守っていたらしい `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
927 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/27(木) 23:33:31.26 ID:Kl1+xvse0 (~) ,r'´⌒`γ. {:i:i:i:i:i:i:i:i} ∧,,∧(・ω・´) ・ ・ Oニ)< > . / ノ lミL, (ヾヾ おいてかないでー!! .(o_o,イ ヾ´|(__) ,)~⌒)彡 ,) ヾ| | ̄ノl ,) ヾ_ / /~ヾ ,)'''''''~ヾヾ\ヾ_ ;;⌒) ヾ,)ヾニフ|_| (_/ ヾ,). ;;⌒);;⌒) (_ヾ / ,. /: :_: : : ´: : : : : : : : : :-:、: :\:、 /: :.|: /:,: : : : : : : : : : : :,ハハ: \: :ヽヽ ': : : : {/:/: :./ : |: : : : :.:|: :|`´ ヽ: :三_〉:_ヽ、_ /: :./: :∧}: : :|: : :|: : : : :.:|: :| |: :|: : :|:!: : ̄彡´ |: : |: : |: :|:.:|: |: : :|:l: : : : :|: :| }: :|: : :.:|:.|:< {: : |: : |: : : |: |: : :|:i: : : :.リ、/_/ j从: : :}:|:.|、:_:_≧ _,/ ̄ ̄` ̄\ \}: : ∨: :|: |≧-_、: : / ィ≦⌒ヽイ: :/: !:.!: / / /二◎二ヽ ヽ\ イY:.:{: : Y ハ斥 ∨ ら:刈 |:/:{:.:|:.|/ / ルノハヽゝ,ハi 〉 .i -イ: :ト、: 圦 ら::ム マしソ }: :.|: |:.| i.v、!● ● i i' 〈 Y、:\:」 マし' , "´ /: /: :{リヽ lリ〈 ワ i i' リ \: ハ _ __ ι ィ: /r≦―-、 _iハ`ーゥ t-ノ i 〈 \:> _ ...イ: :// ̄ ̄ヽ:.i ヒ/」」」.l/リl ly ,ィリヽ、 ヾ /\〉:.:./三ヽ j: // // ///Y | l | / `.lシl==j \ 〉 /{:.:.:.:.:.:.:\三、/W //}:.∨ }| .| l ,/ー、{::::::::::/ー、! \
928 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/27(木) 23:36:39.50 ID:Kl1+xvse0 ,/: : :/: : : : : : : : : :_: : :\: :/∧: : ヽ //: : :/: :/: :./: : : : : {ハ、r 、:.Yヽ,.ハ: : ::. :':.:|: : :.': :/: :./: :/: : : :.| |: |:|:∨}: : :,:.:. | : |: :.:.|: :|: : :! : | : : : |:| |: |:|: :Y: :.:|l:| ,.r'-:.:|: :.:.|:-ト、_|:_:.|:|: : :从_,...イ|: }:{: :.|:||: : }リ 劉琨様! 、_,ィ≦_|: :.:.|:/ィrftォ 、|: :/ ,ィチハ|/: | : |:|:.: ,' _,..ィ: {: : :圦 ら_jr ! ∨ らr} ': :.}: /:} }/ .しっかり交渉して下さい!! ∧:∨: :| 弋こソ しソ /: :/:/:/ / {! i从: :.| _' /: :/{/:/ .どさくさに紛れて、拓跋部に晋陽を取られちゃいましたよ!! /从\〉:.、 ( У ..ィ{: / i/ r=≦===ミ、:::::::≧ = - ≦!:.|j/ {) /-、:.:.:\〉-、::::::/::::::| /:// ∨∧_ノ:.:.:.:.:.:\_}:::::☆::::Y' { / `ヽ、 / ,.-‐=roz=‐- 、_ ∨. /:/ ./> 7´ ̄ ``ヾ{.ヽ、_',: ∨ ,イ:/ / l イ / l`ヽ、_l l ∨ ,::: , / イ ハ ハ ! l | | ∨: ,:: l::::ハ:::/_,', / ト、_l 、 l ! | v l::/l ト、l七´リ l::/ ヽ :l l ̄! | ト ∨ これだけ色々してもらったら強く言えない l |::, __ l/ ヾ!__ヽ!',| | | ∨ | |::} ひ⌒゙ ' ´⌒ヽ-k | i! ∨ ! l:' し' l:: ! | ', ,: :ト. 、_ _, - 、 ,' } } } , l::> _  ̄ ノ / | ハ . , :l > - _ - < , ,' ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 今回の晋陽を巡る攻防、 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 『晋書』も『魏書』も色々な理由から、割と気を遣って記述した様子がある。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .ただ、結果だけ見れば、拓跋部の一人勝ちだろう `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
929 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/27(木) 23:37:58.90 ID:Kl1+xvse0 ,ィ!´ ̄``i''ー─- 、、、,,_ イ三二二ニニニゞ ( j〉 」´ ̄ ̄``ー-、ヽ .,.:,. ... ,... ``ー─'"´  ̄ ̄ ̄ ̄ ,ィゞ .,.:,..:.. ー====- ー====- ... ,... .,.:,..:.. _, -─‐- 、ー‐-、ー-、 ;: ;:;: :;:;: ; ; ,ィゞ ,イ、,r'⌒ヾ ヽ ヾ ``''ー- -、-‐''"´ヽ;;: :;:; ;:; :;:; ;: . .,.:,..:.. ,r/ (::;;:;:;;/ー-、 j `, _ /ィ´ ;:; :; ;:; : ;: ,ィゞ ヽ 「i''ー'"´ ,r-‐'ー''''"´ ̄ / `ヽ、 / ,.-‐=roz=‐- 、_ ∨. /:/ ./> 7´ ̄ ``ヾ{.ヽ、_',: ∨ ,イ:/ / l イ / l`ヽ、_l l ∨ ,::: , / イ ハ ハ ! l | | ∨: ,:: l::::ハ:::/_,', / ト、_l 、 l ! | v l::/l ト、l七´リ l::/ ヽ :l l ̄! | ト ∨ 私が不甲斐ないばっかりに…… l |::, __ l/ ヾ!__ヽ!',| | | ∨ | |::} ひ⌒゙ ' ´⌒ヽ-k | i! ∨ ! l:' し' l:: ! | ', ,: :ト. 、_ _, - 、 ,' } } } , l::> _  ̄ ノ / | ハ . , :l > - _ - < , ,' ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 『晋書』『劉琨伝』に曰く。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 劉琨は仇を討つ志はあったが、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .力弱いために屈してしまい、血を流す屍の前に立って泣いた `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
930 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/27(木) 23:39:21.20 ID:Kl1+xvse0 . -,へ─‐- . / \ ,. : : :/: :,: ヾ : : : : : :〈{ ‐-x=- 、 -=≦: : : /: : :/: : /: : : : , : : : : : :ヽ: :\ _,. イ: : :/: : :/: : /: : /: /:ィ,,ヘ:゚。: : :}: : : :゚。 .. ー=≦ : :/: : :/\/ : :/: /:/:|"゙゙}i:}ニニ}: : 「ヽ} ー≠: :/ : : ィ=ミヽ/: /:/: :| _}l:}ニニ}: : :} /イ: /.: :〃んハ 厶イ:/ィ斗、从: : :': : :イ . ひとまず、ここから近い陽邑に入りましょう。 /イ: :ィ⌒ 乂rソ ノ' んハ Y: : ィ j{: :{=- . . }イj '〈 , 乂:ソ イ: :/ }八: ゝ ヽ そこで傷病兵の手当てと、 . ノイ`杁 ,...., _ ムイ==- 、.:.:. } 今回の戦で逃げ散った民を集めなければ ノイ丶 ‘ ′ ィ=- . . . . . .}.:.: /==- . _ //. . . .}=≧=-<ニ{ ヾ≦三三三三〉=-=.} { {{. . . とィ=ミ._ ゝ .._ :. ゚。 ゚。 ヽ | | }} _..イ≦ニニ〈_/ニ/,へ , __,ィ} } } } } ハ / | . /_}/ニ=} ̄>=-ミイ > =' _ノ=- ._ / /ニニ ¨¨´ /圦 、 _ " 丿 / {/f′ ‘, >::::::::::::::::::::::≧f´::::::::::ヽ 、 八IL ー=======  ̄__nァ7/ / ′|、込、___ノ 三ァ/ィ 「 / 、()>廴ニニニニ=‐<>ニ| ト、 ,′ V\ー、───‐=ニニニニノΛノ | | |i | (\\ニニニニニ>'' ノ} } | |\乂_V|\_>父ー----、- ァレ|ノくレ' 私も手伝おう ゝ ゝ ト、__ノ}<フ r ア /} r‐ } )} ゝ‐<~ミ≧=≦ |マ三アノ`¨ _ 乂( ̄: :\、|i八リ| 「 ̄ヽ /: :〈 マミ〉 \__LL_ 〉∨| |: : :∧ ̄ 〉 厂 7⌒\ | 〉 |: : ∧ L/ / / | | ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 負傷した者を慰撫し、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 陽邑城に居城を移して逃げ散った民を招き集めた ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
931 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/27(木) 23:41:16.17 ID:Kl1+xvse0 . \ニ=- _ ∨_-_-_-_━─-...ミ \_-_-_->'"~~~"''〜、、::::::::::::::::\ \_-/:::::::::::::::::::::::::::::::\::::::::::::::::::\ . /∨:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\:::::::::::::::::::. 〈__,{:八:::::::::::::::::`、:::::::::::::::::::`、::::::::::::::::. . .::|∧:::::\:::::::::::::::`、::::::::::::::::::|:::::::::::::::::: .::/|:::∧:::l_,,.`'<:::::::::`、::::::::::::::|::::::::::::::::::| /:/:::|:::::::}:/斗-=ァ\::::::|::::::::::::::|::::::::::::::::/ .::/ j八::::从 V} ' |:::/::::::::::::::|::::::::::::::: どうしてへっぽこなのかしら? 〈:〈 /' l:/':ノ |/::::::::::::::/:::::::::::::/ `>> l:::::\ /:::::::::::/::::::::::::::::{ 私たちは (:::( l::::::::::::... っ /::::::::/!:::::::::::::::::::::::. _ )ノ 八:::::::\:::\ /:::::/ |::\::::::::::::::::::::... ⌒):) \:::::::\::::/::/::::}/|:」 \::::::::::::::::::::::...../ \::::::∨::(、:::/ /-_-_⌒\:\:::::::::... .:::::::::::)\::::::...... /-_-_-_-_-_-_`、:\::::/ 〈::::厂/-/\::::::ノ/-_-/-_-_-_-_-_.}l:::::\ ∧ ___ )/ // /:/∧_-/-_-_-_-_-_-」|:::∧:::. . <>''´―――-ミ,''ヽ / /. l | _∨ . / ,' | | ハ | | 〇∨ . l ! |l | |. /― | |、|xxxl 从 lト、|、|∨ ●} l 从ヽxl 本当よね ヽ从⊃ 、_,、_, ノイ ツ `l /⌒ヽ__|ヘ ゝ._) ,イ/⌒i ', . \ /<>| l>,、 __, イァ/ / V . /<> | |丶<>| / ヘ、__∧ V . `ヽ }从 ヽ. V ,/<><>} 从
932 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/27(木) 23:41:52.77 ID:Kl1+xvse0 . \ニ=- _ ∨_-_-_-_━─-...ミ \_-_-_->'"~~~"''〜、、::::::::::::::::\ \_-/:::::::::::::::::::::::::::::::\::::::::::::::::::\ . /∨:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\:::::::::::::::::::. 〈__,{:八:::::::::::::::::`、:::::::::::::::::::`、::::::::::::::::. . .::|∧:::::\:::::::::::::::`、::::::::::::::::::|:::::::::::::::::: .::/|:::∧:::l_,,.`'<:::::::::`、::::::::::::::|::::::::::::::::::| /:/:::|:::::::}:/斗-=ァ\::::::|::::::::::::::|::::::::::::::::/ .::/ j八::::从 V} ' |:::/::::::::::::::|::::::::::::::: 〈:〈 /' l:/':ノ |/::::::::::::::/:::::::::::::/ `>> l:::::\ /:::::::::::/::::::::::::::::{ (:::( l::::::::::::... っ /::::::::/!:::::::::::::::::::::::. _ )ノ 八:::::::\:::\ /:::::/ |::\::::::::::::::::::::... ⌒):) \:::::::\::::/::/::::}/|:」 \::::::::::::::::::::::...../ \::::::∨::(、:::/ /-_-_⌒\:\:::::::::... .:::::::::::)\::::::...... /-_-_-_-_-_-_`、:\::::/ 〈::::厂/-/\::::::ノ/-_-/-_-_-_-_-_.}l:::::\ ∧ ___ )/ // /:/∧_-/-_-_-_-_-_-」|:::∧:::. . <>''´―――-ミ,''ヽ / /. l | _∨ . / ,' | | ハ | | 〇∨ . l ! |l | |. /― | |、|xxxl 从 lト、|、|∨ ●} l 从ヽxl ヽ从⊃ 、_,、_, ノイ ツ `l /⌒ヽ__|ヘ ゝ._) ,イ/⌒i ', . \ /<>| l>,、 __, イァ/ / V . /<> | |丶<>| / ヘ、__∧ V . `ヽ }从 ヽ. V ,/<><>} 从
933 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/27(木) 23:43:13.37 ID:Kl1+xvse0 ≦――=-< _|>゛¨¨¨¨¨¨>s。 `ヽ >' ., ´ . >s、 \ \__人_人从_人_人从/ / / .:i 〈\ ∨ _) (__ ,' / .: | | ∨::\ ∨ ) 廬諶さんじゃない!? ( .| :. .:| | .: .: ∨乂\∨  ̄ ̄) ( ̄ ̄ | { ∧八__::| .: .: ル乂X<フ /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\ .人 { :. ∧ャtf=ァ:| / / /レ \乂X{ N\人 り レ'| ,イ /} ∨ ` < | 〈 ノ' レイ} :::∨ /∧ 崔悦。 | ∧ _ / ∨ ::∨ /∧ | |: \ ` イ /"∨ :::∨ /∧ 相変わらずのへっぽこぶりで安心したわ。 .| |: へ..::<〉"""///>‐、 :∨ /∧ | |: ,' /}}///∨ \::∨ /∧ 何故こんな惨状に陥ったのかも理解できた | |:/ //∨⌒/ <> \v /∧ | :/ .ィ }/ \ /∧ |ハ /:} / <> \ /∧ \_人_人∧从_人_∧_人_从_// || .: /\ <> \ ) > || .: }/弋ノ:\ ,ィ <> 〉 :\ < どうしてここに!!? > ハ ://>―‐「笊ミ、 <>∧ < ( レーァ:::::::::::::::::乂〉ルノ `ヽ <> | ∨ :`ヽ /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^ /`―ァ::::::::::::::::::::::::::::::∧ \ |-_-∨ /^ニ≧¨:::::::::::::::::::::::::::::::::::∧ <> ¨¨¨ `ヽノ-_-_ ∨ /∧ /|ィ`ヽ}::::::::::::::::::::::イ:::::::::::::::::} ∨-_-_-_-_-_-:∨ /∧ /イ/:::::::::::::::::::::::/ilili}:::::::::::::::::} <> ∨-_-_-_-_-_-:∨ /∧
934 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/27(木) 23:44:17.63 ID:Kl1+xvse0 「 ー 、 -=ニ二二ニニ=- ) 〉-=ニニニニニ=- \ , へ _/ / `ヽ\ ∨ ∠ _ / ,' / \\ ∨ / .: | )\ ∨ ,' .:| .{ | .: 〈○/ /| 八 { | 八 .} ∨\ | | /笊_|\八{ ̄\} .∧X \ |/:. 八ツ てう_{ 八∨Xx{ 八|:: . 乂ツノ /_ソ ∨X{ / 人 /レ〈// .: Y⌒ 晋陽を攻めた漢軍の中にいたのよ。 >ー、‐  ̄ ̄ ヽ > ` ‐ <イ〉.| .: /∧ ({\} )::::::::::::::::::::∨ ̄ >‐ < / | | ./∧ 拓跋部が攻めてきた |ー '::::::::::::::::::::::::::∨ /、;;;;;)^> 〈〉 | |\ /∧ .混乱に紛れて逃げてきただけ ..,┤::::::::::::::::::::::N:::::::::∨ / 〈〉 | | \ /∧ Y ゝ::::::::::::::::::::ノilil\:::,〈/ ..| | 〈〉\∧ ト、〉:::::::::::::::/ilililililil)::::::) 〈〉 | |〈〉 \v レ::::::\::/ililililililili//`ヽ 〈〉 :| | 〈〉 〉v /:::::::::::::レノ>―‐<ゞ |ハ 〈〉:| | / ∧ /レ〉/)/_ _ __〈`、ニニ| ∧〈〉 :| | 〈〉 / /∧ /-_-_-//}ヽ三 {Vv| ∧ 〈〉 :| | /\ /∧ /-_-_-/ ./ -=ニ 「\.| ∧ 〈〉 :| | /-_-_-\ /∧ /-_-_-/〈〉/ レ、人 \「 〉 ∧ :| | /-_-_-_-_-_ \∧ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 『晋書』『盧欽伝』に曰く。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 廬諶は父の盧志と共に劉粲の捕虜となり、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 劉粲が晋陽を拠点にすると廬諶を参軍にして留めていた。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 劉琨が逃げ散った兵を収容し、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 拓跋猗盧の騎兵が劉粲を敗走させると、廬諶は劉琨の下へ赴いた _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
935 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/27(木) 23:44:54.16 ID:Kl1+xvse0 ..\_-_ニ=- _ |_-_ `''<_-_-_-ニ-''"゚~~::::::::~~゚"'::.、 -_-_ .`,.:'´:::::::::::::::::::::\:::\:::::::::/_-_-} .:::::::::::::ノ:人:::::::::::::∨:::\:/_-_-_] /:/::::::/::/⌒l::::::::::::::∨::::∧-_-_ノ', / ,゙::::::::::/ l::|';:::::::::::|::::::::∧::::::::::::', { :::::::::/\ :::| \::::::|::::::::::::|::::::::}:::::. ちょっと待ちなさい。 { |::::::斗=ミ /:/─‐\::::::|:::::|::::::::}:::::: 人::::ヽVソ /'゛ 斗=ミ |::::::|:::::|::::::/:::::′ 従父上はどうしたのよ? .::::ハ乂x , 弋ツ >:::::::::::/:::/::::::′ .::/ .::::. xxx /:::/:::/:/::::::' 廴_八:込, 丶 /:::/:::/:::::::::::/) (⌒ハ::l::\_,,. -=/::://:::::::::::::':( ) ノ::|:::__::ー┴=彡'::::::::::::::::::/(⌒ー-- ..:::::/乂⌒\ 八:::::::::::/乂::. __ .八:::(/ ⌒乂\(⌒:::::::::::\} ):〉 , ´¨¨¨¨¨)h、 / -=- ∨ }⌒r ⌒ 、 -=- ∨ <,ア// | | rv-彡, 劉琨様。 | { { |\| }゚\乂v | }八人/)' __,,}ノ 「/~"'' >‐ァ- 、 我が父は以前から晋陽へ赴き、 | 込 ' 人 { / ,/_-_=- , へ、 あなたと行動を共にしたいと願っておりました。 | | >`´イ‐=-ミ-彡 /-_-_-_ =- ⌒>-/ 人〉〉 | { /.:.}.:.:.:.:.:.\ {-_-_-_/ 〃 _,, /⌒\ 父の願いに報いるのが孝道というもの .| {', {:.:./\.:.:.:.:.:.}__,{-_-_ / ,イ¨¨´/' } \ | | -\/ii, ‐‐‐ァ人 ___ / /::...‐彡 | } / | .: {-_| / ___ __ヲレ}ノ /\ ...,,:::::〉| } ∨ | / ,{-_| |_ノ⌒7( /ル >-彡 ' , 、 ', ∨ / {-_ | 〉/ { * } 〈〉 ∨ } :. } ∨
936 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/27(木) 23:45:46.70 ID:Kl1+xvse0 /__/ -―- ``丶、 '/ /::/  ̄ ̄ ̄ \ \ / ∨ \ \ \ i | |ヽ \ \ i | | | | ト ⌒ヽ | | | / /'| {xミ | | :八 / / | 佗 Y 八 / _ ∨! , \ x=ミ |/ , "|' ヽ じゃあ盧志殿は…… / /⌒ヽ }/ / _∧ /vツ ' | i - / ⌒ --=彡' / ( 、 、 " , / | | / / { / / } / ト ∧ ト ___ /! ; , ..// , 八__/ /⌒'/ / ヽ∧ ∨:./: : :.:| | / / i 、 { /____./ __ \、 ∨八从| |:/ __ l / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/  ̄ ̄ \ \ | / , ´¨¨¨¨¨)h、 / -=- ∨ }⌒r ⌒ 、 -=- ∨ <,ア// | | rv-彡, | { { |\| }゚\乂v | }八人/)' __,,}ノ 「/~"'' >‐ァ- 、 | 込 ' 人 { / ,/_-_=- , へ、 何卒お察し下さいますよう .| | >`´イ‐=-ミ-彡 /-_-_-_ =- ⌒>-/ 人〉〉 | { /.:.}.:.:.:.:.:.\ {-_-_-_/ 〃 _,, /⌒\ | {', {:.:./\.:.:.:.:.:.}__,{-_-_ / ,イ¨¨´/' } \ | | -\/ii, ‐‐‐ァ人 ___ / /::...‐彡 | } / | .: {-_| / ___ __ヲレ}ノ /\ ...,,:::::〉| } ∨ | / ,{-_| |_ノ⌒7( /ル >-彡 ' , 、 ', ∨ / {-_ | 〉/ { * } 〈〉 ∨ } :. } ∨ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 廬諶の父母兄弟は平陽にいたため、劉聡によって皆殺しにされた N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
937 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/27(木) 23:47:36.22 ID:Kl1+xvse0 -――- /__/ -―- ``丶、 '/ /::/  ̄ ̄ ̄ \ \ / ∨ \ \ \ i | |ヽ \ \ i | | | | ト ⌒ヽ | | | / /'| {xミ | | :八 / / | 佗 Y 八 / _ ∨! , \ x=ミ |/ , "|' ヽ . / /⌒ヽ }/ / _∧ /vツ ' | i 盧志殿はこんな私に - / ⌒ --=彡' / ( 、 、 " , / | | 後継ぎを託してくれたのね。 / / { / / } / ト ∧ ト ___ /! ; , // , 八__/ /⌒'/ / ヽ∧ ∨:./: : :.:| | / もっと、しっかりしないといけないわ . / i 、 { /____./ __ \、 ∨八从| |:/ l / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/  ̄ ̄ \ \ | / /::  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄::/=x==ミr―、 \ \ | , /:::/ ̄/:::::::::::: / } / へ 7}八ヽ八{ . /:::::::: ̄ ̄::::::::::::::/ | |八 {/|///| ̄ヽj \ ) /:::::::::::::::::::::::::::::::::/:/ | | /} |///| i: \、 /:::::::::::::::::::::::::::::::::/ ノ_,ノ 人 / -―-ミ / { /=| /::::::::/ ̄/:::::::::/ / | ///////〉二∨, __/二:| . /:::::::::::::: ̄:::::::::::: / / /-=二二二二二} |/|ニニ, .::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ / /∨==/ ̄ ̄\ニ/_//,|ニ=/ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー これだけ見ると、 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 廬諶以外の盧志一家が皆殺しにされたように映る。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 『晋書』『盧欽伝』にも ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .盧志の次男盧謐、三男盧詵は父と共に平陽で殺害されたとある。 `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ だが、『晋書』『劉聡載記』では少々様子が異なっている _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
938 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/27(木) 23:48:09.50 ID:Kl1+xvse0 【紀元312年冬 漢 首都 平陽】 (二二二ニ/二二ニ/二|二二ヽ二ヽ二ニニ) //_/__//_/__//_/| |ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ //_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ //_/__//_/__//_/__| |_ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽ 二二二ニ/二二ニ/二二二//_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ //_/__//_/__//_/__///_/_//_/__//_/_ | |___ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ //_/__//_/__//_/__//○====○====○======.○=====○===○===○===○ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ //_/__//_/__//_/__//_| |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|__|_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽ ○====○====○====○===.| |││││││││││││││││|| .||===○===○===○===○=== | |││││││││││││││││||.盧 || | |┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴|| .|| | |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|| .|| ___________| |││││││││││││││││||.志..||____________ \/\/\/\/\/\| |││││││││││││││││|| .||\/\/\/\/\/\/ /\/\/\/\/\/| |││││││││││││││││| ̄ ̄|/\/\/\/\/\/\ """ ̄ ̄ ̄'''''''''''''''""""" ̄""" ̄ ̄''''''''''""""""""""""""""""""""""""" ̄ ̄'''''''''"""" ̄ ̄ ̄ ̄""""""""" /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ この時点で盧志は生きていた \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l:′ ∧\ マ三ソ| .\ ./: : \\ ヾ-〃 ..∧ l; : : : : \\.り/: : :i
939 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/27(木) 23:49:15.11 ID:Kl1+xvse0 :::: \::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ ::. _丶::::::::::::::::::::::::::::::::::::′ :. -‐__ ̄ ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::l :. ,ィ^犹符芯fヾ:::::}::::::::::::::::::::::: 良い生き方をして、良い死に方をする。 Vこzシ ^V:::::::::::::::::::::::::{ V:::::::::::::::::::::::{ 士大夫にとっては、家を残して務めを果たすのが最上 l V::::::::::::::::::::::. } /}::::::::::::::::::::::::. /ィ::::::::::::::::::::::::::. ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 盧志は漢において、 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 皇帝劉聡の皇太弟劉乂の東宮太師を務めていた。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 廬諶が劉琨の下へ身を投じた件が問題になった様子はない。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ この件に関して、親子の間で合意があったかどうかも不明である ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
940 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/27(木) 23:49:56.01 ID:Kl1+xvse0 :::: \::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ ::. _丶::::::::::::::::::::::::::::::::::::′ :. -‐__ ̄ ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::l :. ,ィ^犹符芯fヾ:::::}::::::::::::::::::::::: Vこzシ ^V:::::::::::::::::::::::::{ 後世、私の生き方が天命と呼ばれるのなら…… V:::::::::::::::::::::::{ l V::::::::::::::::::::::. } /}::::::::::::::::::::::::. /ィ::::::::::::::::::::::::::.
941 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/27(木) 23:50:46.48 ID:Kl1+xvse0 :::: \::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ ::. _丶::::::::::::::::::::::::::::::::::::′ :. -‐__ ̄ ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::l :. ,ィ^犹符芯fヾ:::::}::::::::::::::::::::::: Vこzシ ^V:::::::::::::::::::::::::{ ……それに過ぎる幸せはない V:::::::::::::::::::::::{ l V::::::::::::::::::::::. } /}::::::::::::::::::::::::. /ィ::::::::::::::::::::::::::. ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー この三年後。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 盧志は東宮太傅崔瑋・東宮太保許遐と共に、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 皇太弟劉乂へ後継者争いの対抗馬に当たる劉粲の暗殺を進言している。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ところが劉乂はこれを受け入れず、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 事が劉聡の知る所となったため、他の二人と共に別の名目で殺された _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
942 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/27(木) 23:52:06.23 ID:Kl1+xvse0 .,、 盛楽 、-' ヘ ,r'`ー-、_;_, ○ 薊 /´ / r'´  ̄ヽ, ○ ,r'´ r' r‐ } (朔方) { ,.、_ノ _"7 / / r' 太 / 'ー'´ ./ ノ ○ ヽ ' { 晋陽 行 'ー、 r'‐-,_,_ィ_ } ○襄国 /ヽ_r' _r'´ { 平陽 山 鄴 ○ r-'´ 〇 r' ' `ヽ } ○ 壺関○ ○広宗ノ 臨淄 }'ー' ' { { 脈 r r' '´`ー-, ヽ / ノ r' \ 'エ_,.-‐'`ー―‐'―= ‐' .,  ̄ ̄`ー‐'―'´ ◎洛陽 ○開封 〇 > ○長安 ○○許昌 下邳,ヘ' ヽ 襄城 ○葛陂-v'γ ヽ ハ_ ィ-v○寿春 __ゝ、 `{_,、 ,、_ r'○建鄴 -、 ○襄陽 `' r' {__'ィ } ,. -――'´`ヽ ,、 , _,.r' __/` _/ ヽ ,/ ヽ ノ `^ー'`> _ィvー'´ Z,、 / `ー-,r' } r-‐'´} {`ヘ 'ー'`" `ー' /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ \ヽ、 _ , イ!::/ 年が明けて永嘉七年 / ヽ{ ト、ヽ l: ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ /
943 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/27(木) 23:52:45.50 ID:Kl1+xvse0 【紀元313年1月 漢 首都 平陽】 /..................................\ /.......厶三三≧x...............)7 /......./ ー一 乂 __ ,.,.;:;:;ー┴‐ ' ノ ,.,:;:;:;:;:;:;:;:__:;>/ { \ { 斗-ミ ハ ;:;:;:;:;:;:;:;:;.ゝ __ 斗-ミ\{ 笊示∨N } ;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;. ;{ {笊示 乂リ }リ 〈リ 会稽公。 ;:;.:,:;:.;.. .;. .;. .:,Y、 从乂リ , 'ソ } :;:;:;:.:;:.:.:.:..:. .: .: .:.{\{i込 r , /从ハ } 皆に酒を注いで回るように .;.;.:.:.:.:.:.: :. .: :. .:八 {、 N〕is, _ イ__}/;. リ ;.: .:. .:. .: 斗ュ _\{xくリ辷≦ 〔;:;:;: :. .: .:. .::/:: -i}/i://r‐.、}},......‐ァ 〕ix : : : : -.::/0 :: ‐i}i://.ノ:::::f j:::::::::} //i:i:iヽ / / \ 丶 丶 : : : : / {: :. .:ノー'i:i|.| 廴ノ^\__ソ //i:i:i:i:八 ' i l l :. :. /{ , / Yi:i:i:i}.} }i}.{i{ .//i:i:i:i:i:i:i:i:\ ' l | | i | l | .l从人 ハl } | | l l |-─ ミ /::::::::::::::: | 、 h:::::::::::::∨:::::::::::::::::| | \J|:::::::::::::, 、、、 | | | }^ 、 、、 /| | ノ} ヽ ー ,ィ | ハ| | l li> _ ' V |j l | レ| l} | } l | l | | l} /L,ィ  ̄ l |___ソ /l {:Y/〈ニ〉、: :ハ //ニ7-r 、 _,,..-‐'': : : Λ|: l:./个<: : : ̄V/ニ/: : : : : :. ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 劉聡による司馬熾分からせの酒宴があったのはこの年の正月 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
944 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/27(木) 23:53:48.02 ID:Kl1+xvse0 【紀元313年2月 漢 首都 平陽】 | -‐ ‐- _ |:' / / ' \ | ' / | / / / ‘, | | / / | | | /'i /| i| | / | rミ|ゝ|/|ノ^ | .′ | |-tУ(/) | ∨ | ハ |。゜ 〉 / | | | ∧| L/ 人_ | | 八/─ゝミー'‐ノ-} | | /‐/ ───\ ─| | i| |─丶 ───‐\ノ、-、 |i 八|──‐>、────‐ヽ', |/──/──}〕7< ──‐| | |──/──ノ l/ `''<__ノノ |─‐/─‐/ i/ | ', |─‐}─‐( / |_」 |─/──l_/ |///| |─{─ ィi〔}>、 |///| |三三j>'´<//∧_ 从//| |/「 //|//(////∧ .′'//| |/|///|///\///} ∧///ノ |/| //∧////\/}' =}///|ス__ |八///∧ /////)ニ{ニニニ`ー'} |//\//∧///=‐ヘ辷ァ-辷zソ |─ゝ──‐'゙ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 司馬熾が毒殺されたのが一ヶ月後の二月一日 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
945 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/27(木) 23:55:44.40 ID:Kl1+xvse0 【紀元313年4月 晋 雍州 長安】 ,.;'"~⌒' ノ⌒ヾ`'"~ ___ _ _,.,_,人⌒`'"~ (⌒'"~ ::::/|`⌒',=- ,_ _,. .、-ー'"~⌒ヽ⌒';ζ ~"`'ー- 'ヘ.,_,.ソ^ヽ.,ヾ、.,__ソ^`  ̄ ̄| :|`'"~ ~"'^(.,_,.ノ'"~`ヾ.,_ソ' : : : : | :| : : : : | :|n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n : : : : | n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n : : : : |:| : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : |:| : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : |:| : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : |:| : : : ____ _: : : : : : : : : : : : : :_.,.,.,.,.,.,.,.,.,.,.,._ : :____ : : : : : : : : : : : : : : : : : |:| : :/____/_|: : : : : : : : : : : : :.[二][二][二];| /__________/_ヽ.: : : : : : : : : : : : : : : : |;|コニ|| ,___||,||ニiニニiニニiニニiニニi|;;;;;=====;;;;|;;| || .|| ||ニニiニニiニニiニニi  ̄ ̄.: ̄7||'____||,||..ノ囮 ̄ ̄品品7.|;;;;| |;;;|;;|.| ̄ ̄ ̄"| ̄| ノ皿皿 ̄ ̄卅  ̄7. :―. : ̄7. :―. : ̄./_____/. : ̄7. :―. : ̄7. ̄ ̄ ̄7 ̄  ̄ ̄ ̄ ̄/\-. :/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/] ̄7. :―. : ̄7. :―. : ̄7. :―.  ̄ ̄ ̄ ̄\/| -[|三三三三三|]/| :―. : ̄7. :―. : ̄7. :―. : ̄7 |7,.イ |7,.イ |7,.イ |7,.イ /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 ト-'' イ ト-'' イ ト-'' イ ト-'' イ :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ し'/ :| し'/ :| し'/ :| し'/ :| _ト,ィ ,ィ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. 、//| | .、//|| .、//|| .、//|| 7 「 トイ ,ヘノ| イ | : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ し' :|/ し' :|/ し' :|/ し' :|/ /,イ」 し' ヽノ し' : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ .四月一日。 Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ \ヽ、 _ , イ!::/ 長安に司馬熾の死が伝わり、死を哀しむ祭礼が行われている / ヽ{ ト、ヽ l:′ ∧\ マ三ソ| .\ ./: : \\ ヾ-〃 ..∧ l; : : : : \\.り/: : :i
946 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/27(木) 23:57:55.08 ID:Kl1+xvse0 ,、/ ' 、ヽ ヾr、ゝ':, i/ ‘,Vヽ \‘, ,' i i 、 :, ヽ。 / ! ,.! |\ヽ ', :, ヾ i | / ! |,斗─、- ! i ': ゚。 { l,斗 ヽ、 . ! 〃示心|. | : ゚, Y vl了心.ヾノ 弋_ ソ ! |ヽ l! } l !弋ソ .:.: ! !/ / ノ | ‘, :.:. 丶 / !/ ̄`. i! 人 _ , -----./. |_____...._! l! <´......ヽ.........../ /.................`; /.:::, '::::::::::::::゚,::::::``ヽ、 、:::::::::::.‘, ゚:,:, ヽ..........〉......′: //‐‐..ヽ......../ ,:' .:::::/.:::::::::::::::::::}::::::::::::::: `、 ∨::::.∨:∧ 从.ヽ l}.......〈........〉、.:_./......,.......‘,′ / .:::::::' ::::::::::::::::::::,'::::::::∨::::::∧ ∨::::.∨:∧ /...fヽ/}....‖.....レ-、}...../.........._.} . ,' .:::::::l{::::::::::::::::::::/{::::::::::::',:::::::::::゙ ゙::::::::.∨::::, 〈...i..`i ヽ'....‖....../ !../....,ィf´.......゚。 :::::::::_l{_ :::::::::::: /-‐、- ::::::}::::::::: i i::::::::::.゚, :::} . i:::::{::::从:::::::::::::/ \ : {:::::::::::| |::::::::::: }::::} l|:::::{: 斧ミ、::::::,' 斗ャ=ミ ヽ{:::::::::::| |::::::::::: }::::} l|::::: Y '^刈\{l んハL,,_}::::::::: |_/{::::::::::::}::::} 从:::: 乂__ソ⌒乂____Vツ¨¨゙}::::::::::,^Y{::::::::::::,:: , . \己""′ "" }::::::::::{7j:{::::::::::::∨ }l从 }::::::::::{ノ゙{::::::::::::::{ }l: 公,、 ` ´ .}::::::::::{:::::{\ :::::::{ }l::::i:::::::}iト -‐七Iだ ,x}::::::::::{:::::{\\::::゚, }l::::l:::::::}l::::::::::::∧__/ l}::::::::::{、: {::::::\\゚, }l::::l:::::::}l::::::::::/⌒i{ l}::::::::::{ノ\::::::::::\~'*。 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 四月二十七日。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 秦王司馬鄴が皇帝に即位し、元号が永嘉から建興に改められた。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .衛将軍梁芬が司徒、 `ヘ:ゝ .' 小/ 雍州刺史麹允が領軍将軍・録尚書事、京兆尹索綝が尚書右僕射となった ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
947 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/28(金) 00:00:00.84 ID:GLmN92Ub0 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ 五月。 Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ \ヽ、 _ , イ!::/ 琅邪王司馬睿が侍中・左丞相・大都督・陝東諸軍事に / ヽ{ ト、ヽ l: ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ / .. -‐―‐-_ .. ,ィf'⌒ゝ f'′:::ミx丶、 /:::::::::::廴_ノ:::::::::::::::::ヽ ヽ . /:::::::≠ミ、::::::::(⌒゙ミ、::::} ', i::::::/ー-("::::::::ス,、冫|:::::ヘ i !:::::| ハrヘ廴_彡"ノヘ、廴ノ | /ゞζ!=== ∨ ==== ゙!i亙i | いやあ、よかったですね(棒) / |筵从 |`~´ ! 厶イ`~´ ヘ、 ー ´ /.,、,、 ,' |ノjノソV_≧%二テ ´|ハ八ハ/ /i:i:i:i:i⊂⊃i:i:i:i:i:i\ くクi:i:i:i:i:i/个i:i:i:i:i:i:厶ヾゝ / /|:i:i:} ̄!~|i:i:i:i:i:|`゙ヾ ヘ / / ゙T" /  ̄ ̄( i! } (⌒) 厶__人二二彡ヘ (⌒)
948 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/28(金) 00:01:02.52 ID:GLmN92Ub0 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 南陽王司馬保が右丞相・大都督・陝西諸軍事に任命された \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l: ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ / /\ ∧ {:.N∧ ___/∧', |\;,/|´:.:.:.:.:.:.{〈/ノ:}:.:ニ-_ / |/:.\|‐ァ、:.:.:.:⌒ヽノ:.:.:.:.:.:.∨ / /:.:./ / |:.:.:.:.:.:.:.:.:.'/:.:.:.:.:.:.:∨ /:.:./ / .∧:.:.:',:.:.:.:.:.'/:.:.:.:.:.:.:.i /:.:./,.-イ / V:.:.i:.:.:.:.:.:.|\‐r‐r 、 .:.:.:|/__ | //⌒V: |:.:.:.:.:.:.| ノ . {:.:.:.|/ハイ//ィ=、ヽ|:.:.:.:.:.:.|ノ‐'‐'‐i_、 . {:.:.: ' vリ トり } |:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:. |彡' 本当によかったですね(棒) {:.:.:.:{ ′ "" .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. /:.|i| . {:.:.:八 、 __ /:.:.:.:.:./:.:.:.:./ |/i| ∨{:.:.\ /:.:.:.:.:./:.:.:/ /i:i| 乂N `ー=≦//:./ ̄  ̄ >― /}  ̄ 厂 \ /. /-/ ‖ ./ \ /. /-/ /⌒ヽ/ /-⌒\ /. /-/ ′ / .//_-/. . . \
949 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/28(金) 00:02:19.55 ID:GLmN92Ub0 【紀元313年夏 晋 司隷 開封】 |:: : /:::::::::|:::::,':::::/::::::::::::::::::::::::|:::::::| :::::::::|:::::::::::::::|! |:: /:'::::::::::!:::,':/::::::/:/:::|:::::::|: :.|:::::::|:::::: :::|:::::::::::::::|l |:/:::|::::l:::::|:::|:::、///|: :!:!: : :|:.: |:::::::|::::/::::|:::::::::::::::|:! ,イ/ヘ:::l::: !::>rz、>、.ヽ:!:!V:::|: :;|:::::::|:/| ::::|:::::::::::::::|:| /|:ハ Vト、::::|:::ヘ夊うメミト|::|、!/ |::|:::!::/ V::ハ::::::::::::|:| /|:::ヽ l ヽ:::::| `''─ `ヽ! !:::::::|r|/ニニVニV:::::::,': ! . / |:::::`ー: |'\ | /У::| ヘ夊ソ_.ノ}/:::: /:,' 先帝は残念な事になられたが、 |ハ:::::::::. /' ∧::| /:::::::/:/ 今上の即位が無事に執り行われて何よりだった | V::::| :. .' ヾ ク::::::/:/ |::::| :. / ///|/ |ハ:! 丶 // / |\ \ ──- .ィ´|' |......\ \ .イ|:/ .ィニ7.............≧..、 \__ <.-≦|、 .. /;;;;;;;{...................../ヽ、__/、ヽ......!;;;,、 /;;;;;;;;;;;;;;ヽ............../ /..| |......ヽ ヽ...|;;;;;;\ . /ニYニヽ / (0)(0)ヽ /  ̄`´ ̄ \ | ,-) (-、.| 太尉には何かとお骨折り頂き、 .| l ____ l | 本当に感謝していますと索綝殿は仰せでしたっていう \ ` ⌒´ / ,、-='l \_,ン g< \ / \ └〆\ i=i|\' \ 丿 i \ \=i| / i| ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 両者に与えられた官職は、 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 現状追認と妥協の産物のように感じられる。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .長安の索綝や開封の荀藩が間に立って調整したのだろう `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
950 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/28(金) 00:03:03.92 ID:GLmN92Ub0 :::::::::::::::::::::::'、::::::::::::::::::::::::://:::::::/ \:::::::::::::::::::::/ 、:::::::::: /:::::::::::! ::::::::::::::::::::::::::'、:::::::::::::::::/ /::::/ \::::::::::::/-‐''",斗ォ::::/:::::::::::::::! :::、:::::::::::::::::::::::'、:::::::::/--//-------- /:::::::::/斗rfチ,リ ,リV:::::::::::::::∧::'. /\:::::::::::、:::::::'、/斗=======ミ、 /:::::; 、:'、 └‐'’ ./::::::::/::::/ ヽ::、 ::\ \:::::::::::::::::'、ヾx、 ヒ.斗 ./::/ \'、 /:::::: /|:::/ ヾ、 ::::::::\ \::::::、::::::'、 / '’ l \ ./イ::::/ .|/ お前たちは建鄴へ行くと聞いた。 \::::::::\__ \|\::::'、 { .|::/、 \::::::::::| ., \'、 〉 /|/ \ 道中くれぐれも気をつけてな \::::| ∧ \ / ./ \ `'<. ∧ / ./ \ ``'''=- _ ,:' / /:l:l:l:l:心 _,.. -‐  ̄ア . ' ,イ:l:l: /:l:l:l:l:l:l:l:l| ` ‐---‐ . ' /:l:l:l:l ./:l:l:l:l:l:l:l:l:l|` ., , ' /:l:l:l:l: . /ニYニヽ / (0)(0)ヽ /  ̄`´ ̄ \ | ,-) (-、.| ああ、そういえば、 | l ____ l | 皇帝陛下の名を避けて、鄴と建鄴の名称が変わりますっていう \ ` ⌒´ / ,、-='l \_,ン g< \ / \ └〆\ i=i|\' \ 丿 i \ \=i| / i| ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 琅邪王と南陽王を恃みとする内容の詔勅が出されている。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 長安に比較的近い場所にいた南陽王は勿論だが、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .遠隔地の建鄴にまで勅使を送った記録が『晋書』『愍帝紀』に残っている `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
951 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/28(金) 00:05:26.26 ID:GLmN92Ub0 //////////////////,ヘ ///////////////////////ヽ /////////////////////////ヘ ,イ//////////////////////////ハゝ -'"イ///////////////////////////l . l///////////////////////////,l . l////////V///////lV,ト、///////リ lV///// ーV、/////-Vlー\'///// l.V///,ト、_,.! ヾV// '、_ヾ_,.イ//// . /, Vl.V小  ̄´ ,イヾ!  ̄ ノ从ハ{ やれやれ、これでひとまず肩の荷が降りた。 / ,.' ` V 、 :、 /リ . / / rー、. , 、 ./ヽ イ .l 文帝に親を殺された嵆紹が . ,' r‐ノ. ' { l/ ,. 、 r―-、 //.! .; l=-_ 司馬家のために命を捨てたんだ。 . / '.、 :. .l} .!、 .l \ 二 イ / .l./| lニニー-_ . ,' ヽ 、 .! l.ト、 、 \.__/ ' l l  ̄ ―=ニニ-_ 俺たちもこれぐらいやらんと父上に叱られる ,.-={. 、 ハ \ヽ ./::::::', / .}/  ̄‐==ヽ i. ヘ / .l / ヽ\.{l::::::::ト /! ' / __` ! ト 、 ヽ __L l/__-=! }:::::/ /=_ { / ./ __ヽl }::l l \ ./ ヽ _l !::::l /  ̄-ニ-j/ / /::::::::', ! ';:| | ヽ ', ヽ/ .Vニニ', .|:::::| ./-_ / ,' /:::::::::::::j.! }l j \!./ ヽ´ V::::::l/ ̄ニ7 j .! l::::::::::::::/ . j'./ / /,l\ V::::/ .,イ=7 /.i. V ヽ::::::::/ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 太尉荀藩はこの年の九月に開封で病死した。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 享年六十九。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .そのまま開封で葬られ、 `ヘ:ゝ .' 小/ 太保を追贈され、諡号は成公とされている ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
952 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/28(金) 00:06:30.75 ID:GLmN92Ub0 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 開封の行台は弟の荀組が引き継いだ \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l: ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / 、丶`:::::::::::::::::::::\:::::::::.... i: : : :::\::\i../ / /:::::::::::::::::::::::::\::::::::::::::::::::::\ . ,.::::/:::::::::::::::::::::\::::::ヽ:::::: |:::::::::::::::. /:::::::::::::::|:::::::::::::::::::\: i::::::::|:::::::::::::|:::. .:::::::::::i::::::|::: |:::::::::/ |:: |::::::::|::::__::ヘ::::: |::::: |:::|::l:::|::: |:::/::jI斗-|::::::::l\ ├┘:: |:::: ⌒トミ |:::√ ィ刀ヒj 八::: | |┘:|::::: . 八:::::i:r屶k └少′ |:::::::|/:::::: |::::: 長安の朝廷から、 ` |:::::. 炒 |:::::::|::|:::::::: |:::::: 司空・尚書左僕射・司隷校尉に任じられました。 .|::::ハヽ |:::::::|::|: / /|:::::: |:/::圦 V/⌒ |:::::::|::|/ Λ|:::::::. 晋王朝復興の戦いは継続しなければなりません |::::::|::个 ノ |:::::::|::|∨::/::::::|::::. |::::::|::::|:::::::> イ |:::::::Ν ∨:::Λ|::::::. . :::::::|:::八::::::::::::r‐ j 斗::::::| \:::::|:::::|::. . /::::::::|:/ \::::::l厂|. |:::::::| /^ ̄\::|::i /::::::::::/ 斗匕|√:i:i:|:::::::| ./. ン、 .. ..:::::::::::/ /. |{:i:i:i:i:|:::::::|/ / ``丶、 /:::::::::::/ / / l/::i:i:iノ ::::: /
953 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/28(金) 00:08:55.65 ID:GLmN92Ub0 【紀元313年8月 晋 揚州 建康】 . /ニYニヽ / (0)(0)ヽ /  ̄`´ ̄ \ 琅邪王殿下。 | ,-) (-、.| | l ____ l | 今後、この建鄴は建康に、鄴は臨漳に改称されますっていう \ ` ⌒´ / ,、-='l \_,ン g< \ / \ └〆\ i=i|\' \ 丿 i \ \=i| / i| . ´ ` / ___ r―‐- . \ / /r┐`ー'^ ゝ' o \ /o `¨ (`Y´) r‐==ミヾ `、 : r‐'r‐ヘ 〈 〉 |⌒ト ∨ ハ | |〈 |{7´ YLノ|\|_厶 }|o゚ | `、 | |く( |{∧___{⌒´ 〉'^⌒^i:}|_,ノ `、 | ∧゚ oト〃⌒^ー. ´´│〔 〕 |\ | ∧__/ 「 ´´ __ | {f}f}、 | | i 〔 〕人 < ノ .イ: / |\ 上の表記も変わっていますね ノ^| /f}f}\〈\ __ / :|/..┐ :| . |:∧ |\∧ '.辷____,,..彡'|=|'|/ / \|\__,f‐|「∨ //´|=|ニ=- -‐=ニニr'⌒ー┐ .厶斗ir。ニニニニニ=‐- /ニニニニニrf \ `二V´}ニニニ゚ir。ニニニニニニニ /ニニ\ニrf∧ `マ,ノ_,.ニニニニニニ%ニ/ニ/ニニ . //}ニニニニ%。o 〉 }::/____)。o%¬冖'^∨ニニニ| ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 勅使が揚州に入ったのは八月の事。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } これ以降、建鄴と鄴は N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 皇帝司馬鄴の名を避けて、建康と臨漳に改称されている。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 臨漳という呼称はほぼ用いられなかったようだが ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
954 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/28(金) 00:10:07.77 ID:GLmN92Ub0 _...._ _,.-':::::::::::::`ヽ、 ,..-':::::::::::::::::::::::::::::::ヽ __ /:::::::::::::::::::::::::::::\:::::::ヘ l::::::::::::::::::: ̄::::::ー.../::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ ヽ::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ィ::ニ'::::l ヽ:::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ `ヽ:::::::l \::::::::::::::::::::::\::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:、 ';::::::| ,ン、:::::::::::::::::::::`:-..._:::::::::::::::::::::::/::::::\ ';:::| / | |`ト 、_:::::::::::::::::::::`:::ー-......__/::::::::::::::\ヾl l ト ト. ト、ヽ、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ `ハ_|ヾ 弋弍f'ー、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ '´く. 'ーイ l j、7ァt、__:::::::::::::::::::::::::::::::::::l rヽ 、 lー'-'ノ_ノ∠Lゝト弋ー-- :::_:ノ しかし、そう良い事ばかり続かなかった ヘ ヽ--j..-<}::::::::::::〈.` ,レ-'⌒:、 ヽ:::::::::::ヽ- 、 ,. -‐、 ヽニ.:::::;r‐ '´ l::::::::::::::::::::ヘ ,r'::::.,.-' r'´ ::::ヽ __'Jノヽ::::::::::::::::::ハ /:::::/ | l::: ` ヽ、_ ヽ_,l:::::::::::::::::::::l . | :::| | lヽ、__,. 、 ';::::::::::::::::::::::::::::::l.、 . | | | |:::::::::::::::ヽ. l::::::::::::::::::::::::::::::|:ヽ l. l ヽl. ..|::::/::::::::::´:::::::::::::::::::::::::::::::|::::l. ヽ ヽ.__ ノ | ::|:'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| ` ー- 一 ヘ |::::ー-、.._:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::|ヽ 7ハ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::|:::ヽ /::|::|:ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::|::::::ヽ /::::::|:::|:::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::|:::::::::ヽ /::::::::::{:::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::|:::::::::::`
955 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/28(金) 00:12:19.97 ID:GLmN92Ub0 【紀元313年9月 晋 梁州 漢中郡】 __ ノ77//(_ {///} ,イ///////{ 、 V/ ,イ////////レvハ }{ {: `|//////乂 ,j ///ヽ ] ト///rミ∠ {///,{ _,,,zア77////77//リ }///ァ r≦//////////∧ {////! 丿/////////////∧ ∨//|ノ//////////ア^寸'/∧ どうやら仙道になる時が来たようだね ∨////7///////イ////寸//>、 ∨k///////// |//,,ィ升//k `゙_////////// レ升///k /////////////// k ////////////// k/// ////////////// ∧////i 、-― /ィ////////////{ `ヽ////i γ .:.:.::: イ/ |/// ‖|レ'///,! \/ i _,...、-‐-、 γ'゙ イ////.|///‖ ′∨//,! ',ノ / ヽ、,,_ |// ‖ V//,! イ x'′ .:.:: {////{ ∨//,', ,′ . : :.:. :. '////,} V//∧-‐、 ):.:.. : :.:.::: '////| ∨/ ∧ 乂_,,.,,_Y .:::.:. _ |/// } γ´ V///j { ::.:. γ´ ̄ ̄ヽ、 j//// ‖ V//ミh、. : .:.:.:: 晋 梁州刺史 張光 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 九月。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 漢中郡を固守し続けていた梁州刺史張光が病死。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .息子の張Qが後を継ぐも賊と戦い戦死、 `ヘ:ゝ .' 小/ その残党は東の荊州魏興郡に撤退している ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
956 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/28(金) 00:13:06.42 ID:GLmN92Ub0 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ その後、この地域は成や仇池と呼ばれた氐による争奪の対象となった \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l: ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ / ,. :´: : : : : : : : : : : : : : : : : :\ /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ / : : : : : : : : : : : : |: :,: : : :,: : : : : : : '. ': : : :,: :|: :|: |: : : :_/_/__|__/: : : : : : : : : |: : : :|: :|:_:|: {: : : /:/|: /|:/|: : / : : : : : | |: : : :ィ´V:l从 : /}/ィf斥〒: /::: : : : : : , : : :、: ィf斥〒∨ Vツ|:/::::':::::::: : :/ 仇池は漢中郡西方の急峻な山岳地帯にある。 V、:\:} Vツ}==乂 ノ':::::/:::::::::/ }∧\〉- ´ '  ̄ //::::::::,: :/ 陰平郡や武都郡などを支配していたわ / ∧:圦 ,..、 /' ィ|: ::::/|:/ 〈// ∧:个 . ´ ||:/イ / V//{ \} \:}`:T ´_,....--|'|/--、 }== |_,...ィニ/ノ }|∧ ,ィニニニ∧ /⌒Y} ////ニ{ニニ{´/| /ニ-=≦ニニヽ rく 、J、〉 |///ニニ∧ニ|、//ニニニ-==≦ニ`ヽ { 、)、」' ∧ ///、ニニニV|/ニイニニニニニニニニ〉 V\ ̄\ }{//ニ>----r-、ニニニニニ-=≦ニニV
957 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/28(金) 00:15:30.15 ID:GLmN92Ub0 【紀元313年夏 晋 冀州 鄴】 戈/リ 戈____ ∨!_|三≧=三二戈!.::|戈_ /i ̄\ |>! =<≧=― 、____ \|二≧ト、 弍_人_ノ: : : : : / / / ̄:|戈_l弍_ __人∧ ∨ ̄! ∧ノ≧-<二 \! \_/ ̄!.| ̄\ . : : ::|: : : : : : |:::ト= ≦二 ̄i i .:戈≧≦ ̄>、 . . ::::::|: : : : : : |:::|戈/ 戈≧イ ̄\_!_人_>' \ ̄\ ..: : ::::::::|: : : : : : |:::||/l|  ̄\/ ̄ _!全ァ、  ̄≧==-、_∧_: : : :::::::|: : : : : : |:::|У| \ \_./ // / ̄ ̄\`ヽ!≧ァ、__>、::::::|: : : : : : |:::|_| ∧__/./__ノ ! ̄\∧.人_| ̄》>< ̄∨\三二≦三\!__  ̄ ̄ ̄\! \ノ ̄ ̄ ̄|!\ ∧_∧_!/ ̄>、 \.,、三三,、::::\ \ | ./ ∨ /.> \`ヽ ||ーく .〉:i:i:i:i:i:i:\_! ___ \ / \ \〈:::〈 ≧ノ ∧| ̄ ̄!\≧、:i:i|:i:| >、 \./ |\ \_>―イ |/\/>夕三∧戈! / :\ / .∧_≧、_>〈 ̄>、リ >!夕\三\:\ _/ ̄ ̄!__ >、./ l∨\ /`ヽ,人__∧―<_,.人./\三:∧:::\ \___.>'´ \ ,,,,人_/ ̄〈 .| \\ \__>/| \三\::::>、 / | / .......∨ >、 . \人 \\::::::/ \ /\三:\!_∧ _ 人 \_...::::::::::::.〈 >、|\\ \\|:::::.... >――\三;≧、\ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 建興元年。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 皇帝司馬鄴の即位後まもなく、鄴が石勒軍の手に落ちている ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
958 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/28(金) 00:19:27.50 ID:GLmN92Ub0 /⌒Y⌒uヽ /(○) (○)ヽ _ /::::⌒`´⌒:::: \ /´ | ,-) (-、| /' | l ヽ__ノ l. | 劉演は南へ逃れていきましたっていう。 ,゙ / ) \ `⌒´ /、 |/_/ ヽ 我々はこの地にいる流民と共に降伏しますっていう // 二二二7 u' __ ヽ /'´r -―一ァ"i .-‐ \ / // 广¨´ /' /´ ̄`ヽ ⌒ヽ ノ ' / ノ :::/ / ヽ } _/`丶 / ::i {:::... イ .彡:.:.:./:/:.:.:ヘ: !:./:./;,'i^リ:.〃ハミヽ (::'⌒:.〃:.,:.:i:.::!:./:,:':::::::ト、:!:.:ハ: 彡 彡'⌒'::::, '人从{リ:;{:::::,'/)ノソ:.:.人ハ く</ハ:.::/ "モェ,ミミ;ト^'´く::/:.::/::.:ノノ .{⌒ヽ ハ:、「!;' ^' ; 人ミミ ji:.:,、'’ .\ \__ .{:./:ゝ ,:' ^ヾ' ノ:イ/ いいだろう 、 ,..⌒>.、 ノノ::,’:i _ `"ラ^ /:;':ノ > ' 入 {;i!:.:} i:、 "-=:,':、 ,.::,.:.’ _,ィ' ./ ,:⌒ミV:.:.:! i イ/{ _,...ィ' ィ'´ / \| \ イ .ィヘ ,. '" 人 __,.-==ヘ_/ _,. \__}:::::.""´ .ij iト-- 、 /:::: 'ー=/ハ人_"'⌒,ノ、 }\:.:/ ィ' /ハ. \__ ;:::: -=< ̄::'^"":'-‐ミ__ __ノ ノ }-v' ´ // 、 ¨ヽ ⌒"""""""ゝ \ _, ' / ハ\ /.::.:.:.:. \ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 『晋書』『石勒載記』に曰く。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 石季龍は鄴の三台を攻め、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 劉演配下の将軍たちが率いていた三台の流民を降伏させた。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ この後、若干の紆余曲折はあるが、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 石勒は襄国を本拠とし、鄴に石虎を駐屯させるようになる _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
959 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/28(金) 00:20:21.00 ID:GLmN92Ub0 【紀元313年頃 晋 兗州 廩丘】 , '´ ̄ ̄` ー 、 /: : : r‐r==========、 /: : /├l‐1―‐――‐―.| ,': :∧〉}‐ヒL二二二二二」 { :/:/ /ゝノイ ノ l/ ― l :} | :レ | ● ● l :| |: i: (|.⊂⊃ 、_,、_, ⊂l:/ } : :ゝ .ル| ,.イ/イ:}从ヽ,、 __, イ从/ , . >┘ | \ \ \ ,.< ゙i.i:.:\__八__/:i.i>、 <,__/ / | \ {_ ,._;ヒ}.}:.:.:.ヽゝoi|.|:.:.:}.};__ } / / | | | | | | | 八 \ | | | | _ノ\ \ | | | | |/´ \,___ \ | | | | ∨ | | | | z≠ z≠‐''^ | | | . 八 ハ:: 、 ::;, | | | | |丶人 、 - | | | | たまにはメロンパフェが食べたいですわ || > < | | | | .\\ || | | | ]T/〕 | | | |〉 \\ || |/ ̄ ̄ノ | |. /\ \ / / 厂\(\ ||/:.:.:.:/ /| | /..... \ \ / / / (__ミ } | V:.:.:.:./ ̄\/:.:.:.| ∨ /'⌒ \| |/ {_ 冫\ | |:.:. /:.:.:.:/:.:.:.:/| | / | \ /\ \"゚´~)| ノ―|:.:/:.:.:.:.:.:.:⌒| |//´ | | (__|_|`¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨´| ⌒\:.:.:.:.:.:.:.:| | | | ):.:.:.:.:.:|:i:※:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iY^i \_/ノ | | | ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 劉演は兗州の廩丘に逃げた。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j これまでどうにも良い所がないが、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .以後数年間、廩丘を拠点に漢軍・石勒軍と何度も戦闘を繰り広げている `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
960 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/28(金) 00:23:20.79 ID:GLmN92Ub0 【紀元313年夏 晋 冀州 広宗】 /ニニニニ.ィ傘寸ニニニヽ 'ニマママ(:oHo::)チチチニ ' | ニニ込ミヽH∠-彡=ニニ| .,,r=≦|ニニニ=(((◎)))=ニニニ|≧=ー ,,r≦ニニニニニ|ニ{≧竓芋)Y(毛屶≦ニ|ニニニニニニ≧ュ,, ./ニニニニニニニニYヽ.!  ̄´ }{ ` ̄ :|/ Yニニニニニニニニヽ 東海王の片腕がまだ生きていたとはな。 /ニニニニニニニニニニ| {ミト、 小. 丿|ミ} |ニニニニニニニニニム ムニニニニニニニニニニ Xミ| .:} -─- { :|ミ.Xニニニニニニニニニニ それもここまでだが 圦ニニニ⊂二二二 /| {ミ|从. ⌒ ノ .l|ミ} |ー======彡ニニニ .寸ニニニニニニイム:乂ノ \ /込ノ弋::><二二彡' {::::::| \___/ |::::::} 乂::| |::乂 ./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\:.:.:.ヽ /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ハ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.゚, ./:.:.:.:.:.:.:.:./:.:,:.:/ :.:l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: /:.:.:.:.:.:.:.:./:.:/l/ l:|ヽ:.:.:.:!:.:.:.:.:.:.: l:.:.:.: .:.:!.:.:.:.:.:.斗r七{ l:厂 ト:.l:.:.:.:.:.:.:. !:.:.:.:. l:.:|:.:.:|:.:.:! l/ __ __ Vハ:.:.:.:.:.:.:.l:.:.:.:.| }/|:.:.:.:.:.:{ ィf竹 lY朴!:.:.:.:.イ:.:.:.:.:.! ……無念 |:.:.:|:.:.ハ‘.乂ノ 乂ノ l}|:./V:.:|:.:.:∧| |:.:.ハ圦 . , ' ノ:./V/ ノ V }:.:≧ゝ 。 -彡/ V}:ハ父ト __ .ィi〔/l:/ ′ / ノ V \ .ィi〔 }- -/ ≧=- 、 /⌒}ト |====./ イハ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } その後、石勒は青州刺史李ツを攻めて斬った N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
961 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/28(金) 00:27:51.32 ID:GLmN92Ub0 .\\ .ゞ/ .ll .\\ 彡(_) ll /Uヘ 彡彡/」,, .ll ヘ _]ノノ\ .,イ ハ ll ヘ 丿\ アll'"~,"'メ ll ,,,,,,,  ̄\ . \ ===┐ゞr'''"''」ミ彡 === ゞ;/ \ /;;;//二ヒ」l勺ミミ彡彡 _.、''"(l__} Oヘ ∩"'・。, ミ彡彡彡 .\ ノノ │`ー-‐''ll===┐ .「 _.、'"b''ll└(二lヘ ノ_」!i!i!i/ ミ彡''/ア゚彡彡 イ ││ iソ⌒メ ゞ/___ .l イ_,..-',i'' 八ヘol r」ァ/ //\「」=:::::\彡彡\ ___,,。s≦メ 」 l)!i!i!i/ ヘ ゞ,,'''t l ̄ ==ゞ"<」ミミ /////人ノ:::::::::ヘ┌-- / 丶___))┘ノ____」 ,,彡〕└=='''=イ0」 / -三ll三l==ミミ /\\‖ノ:::::::::://彡ヘィ"///ヘ /l ヘ_」ミミ__ ,,.¬/ァ彡彡 ‖ チヘ ,...,/l三/ l ヽミ ゞ:::::.\\::::::::::/ / 彡彡//.:.:.:.ヘ ヘ ィ「 -「ァ=/ /ァ ll ミ彡ミ//≦」└l l/ /`゙・+ 」 ヘ__ ノ\二/_/:::::::ヘ⌒l彡.:.:..:.:.:│ 」_,.、lぃ/‖/-=┐ノ.;.;.ミ彡彡 / .L'''」⊃**,..勺/ ノ::::ll::::::::::::::::ヘ!!!!ヘ彡.:.:.:.ソ /!!!!!!!ヘ// ゞ==/:;:;\.;.;彡 ̄l ,* ヘ``〜ll) │:ll:::::::::__/ ≦ヘ ==ll--┘./'.,,!!!!L 彡彡ミミ:;:;:;:ll:;:;:ミ彡ミ ///l ヘi.:.:.:.\ ''・。 彡彡ミミ ./:::ll::::::: / ()┌└---ll ハ ) ", ll''・。彡彡ミミミミミ:;:;:;:│.:.:.│/ ノ ヘi.:.:.:.:.ll lミミ彡彡彡ミミミ .│::ll:::::ノ () /イ!!!!ll!i!i!i!i!./,!!!",!!!ll:::::",:;:;:;:;:;ミミミミミ L /ノ」/ll _,.ヘi 」 j 彡彡 ミミミ . l`ー‐'゛ () メ/::::ヽ」l!i!i!i!/``'〜 ll:::::::ヽ l:;:;:;:;:;:;:;.ミミミ ヘ!i!i!ヘ====**''" l!i!.│/ ヘ( )) メ/:::::::│l!i!i!i./` \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/' ,.。*'ヘ ll メ/::::::::::::ノr⌒〈::::::≧ <  ̄ ̄l ヘメ/:::::,,, ノヘll,.._。-=ニ 兗州刺史田徽を討ち取ったぞ!! ≦ l::::ノ::::./ ヘ----‐'≧ ≦ (ハ::::/ ヘll::::/Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\ │ │ 〕:::::/ l / / 〔 ヘ / l ヘ .ノ::::/ /::::/ .l::::/ ヘ /____」 /::::( L / ) ヘ l 」 /=== ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー また、石勒軍の将軍孔萇が兗州刺史田徽を殺害。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 『晋書』『愍帝紀』によれば、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 建興元年六月の事だったという。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 山東の諸郡が相次いで石勒の前に陥落したとも記している ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
962 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/28(金) 00:29:36.00 ID:GLmN92Ub0 【紀元313年夏 晋 冀州 襄国】 ,;: '';.., ,..,'' :, ,;:'';, ,; ; ; ; ''':, /―Yーヽ ,;'':.:. ; ; ; ; '';, /:::::(○)(○)ヽ ,'ii;:ii;:ii;:ii;;ii;:ii;:ii;:ii:;ii;;ii;:ii;;ii;;ii;;ii', /::::::::::⌒`´⌒::::\ ,'ii;:ii;:ii;:ii;;ii;:ii;:ii;:ii:;ii;;ii;:ii;;ii;;ii;;ii', .烏丸の薄盛、五千戸と共に帰順します。 /:::::::::,-)___(-、| ',ii;:ii;:ii;:ii;;ii;:ii;:ii;:ii:;ii;;ii;:ii;;ii;;ii;;ii,' |:::::::::::::l |-┬-| l | ;:::: / \ '; お土産に \:::::::: `ー'´ / ';:::: ● ● ;' 渤海郡太守劉既を捕らえて来ました ノ::::::: \ ';:::.::.: (__人__) ;',, /::::::::::::::::: ヽ '':、::::.. ,.,::'´ `; |::::::: l \ `;'' `""'' '' '' '' '' ''""´ ,;:'' /ニニニニ.ィ傘寸ニニニヽ 'ニマママ(:oHo::)チチチニ ' | ニニ込ミヽH∠-彡=ニニ| .,,r=≦|ニニニ=(((◎)))=ニニニ|≧=ー ,,r≦ニニニニニ|ニ{≧竓芋)Y(毛屶≦ニ|ニニニニニニ≧ュ,, ./ニニニニニニニニYヽ.!  ̄´ }{ ` ̄ :|/ Yニニニニニニニニヽ 御苦労 /ニニニニニニニニニニ| {ミト、 小. 丿|ミ} |ニニニニニニニニニム ムニニニニニニニニニニ Xミ| .:} -─- { :|ミ.Xニニニニニニニニニニ 圦ニニニ⊂二二二 /| {ミ|从. ⌒ ノ .l|ミ} |ー======彡ニニニ .寸ニニニニニニイム:乂ノ \ /込ノ弋::><二二彡' {::::::| \___/ |::::::} 乂::| |::乂 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 烏丸の薄盛という者は、 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 渤海郡太守劉既を捕らえた上で五千戸を率いて石勒に降伏。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j この薄盛、『晋書』『王沈伝』によると、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .石勒に殺された李ツの後任の青州刺史だったらしい。 `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ また、他にも何人かの烏丸の頭目が王浚に背いて石勒に降っている _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
963 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/28(金) 00:34:22.43 ID:GLmN92Ub0 , --──-、 , イ / ヘ ト 、 i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ 襄国に太学のような施設を建設したいですな。 | ヽ ' _ ` イ l l ´=` l .経書を得意としたり、 ノ ヽ _,、__ノ .読み書きのできる者を選んで教育し、我々の助けとせねば。 _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、 /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_ ここでやらねば、先々人手が足りなくなるでしょう 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、 . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::! /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| __,ィ7ア´ ̄ ≧、 ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: rf⌒/{/ // _r'⌒ト==彡⌒ヽ }ト ミwー┴‐一'´ ミ==≦ │ . } } __,r―一 }二 ミー--| . {´厂 }'"´ ミ==― ___| V j八==r‐tチァ  ̄ト--- 、{ .`モtッ } ト ̄` } ミリハ | ちょうどいい機会だから税の徴収も始めようか。 厂} ー {_ ,ィ'⌒}ミク ノ} リ . 八 >ーへ__ |(し'| l | 冀州と司隷の我々の縄張りから、 Y_,rーーミ、} | ハ从{ 田畑の収穫の何割かを納めさせるのだ | -=ニT } | } \ j_ イ ̄ ̄ ̄ | / / . __|___/ / / / { / | / ̄ ̄ . / /\__}____| / ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 一方で内政にも着手し始めている。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 冀州と司隷が次第に安定してきたとして、民から租賦の徴収を開始。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .また、太学を建設して、 `ヘ:ゝ .' 小/ 経書・文章を得意な者を選抜すべく、将軍官吏の子弟三百人を学ばせた ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
964 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/28(金) 00:36:34.25 ID:GLmN92Ub0 _ -=三二ニ= - _ _ -= ¨¨¨ =- fニ - _ /| |  ̄¨ = ― _ ニニニニニニニニニニニニニニニニ|.:| | |! |::| | |! |/  ̄¨ =ニ二 |!  ̄¨ == ――  ̄ ̄ ̄ ノ|t/ノー''从,, 从''"::::::::::::::::::::::::::::ツ、 、i:::::;;;ミ从从从从彡:::::}、 、 ミ:::::彡;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;"フ:::7} :`'、 t;;;;;r'''''''''''ヽ;r''''''""ヽ;;;;;;;リ :::::::ヽ 了;;;} ミ ミi从从,,j|,j jク;;;;:〈 ;:;;::::::ヽ る;;;;t、_,,,ii,,,ヽ;;r__ii,,彡};;;;:::j ,,、 母者。 ;:;:;:;:;::::::'、 ';ァ;|ヽ〉i:``´´'ij'``´"´:|/'i::) ,、-'"::::;; ;:;:;:;:;:;:::::::~' 、, ろ;;tti;i ', ,, ィ、 i},,, '::::;ノノノ;彡 ,,,,、='- 、;;;;;;;;;;;; やっと楽な暮らしをさせてやれると思ったのだが ,、- ''"~~~~;;';;;ヽ、ア;リ`':ti"リ: ,,、,,_:::::::::,'"::::t;;)ー '"~;;;;;;;;;;;;;;;;::::~'' 、; _:::::;:;:;:;:;:;;:;:;:;:;:;;~''/ :: :',": '"ーー ` i:::: ::::t彡;;;;;;;;::::::::::::; -ーr'i"" ~'' 、::::::::::::::::::;;;;;i :: ::::'' 、( rッ /::::: ,、 ';;;;::::::::::::::::/ / | キ ',_;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;~' 、 :::::::`''ーー " ::;r'";;;;:::::::;;;;;;;;;;ノ――'ー-'-- """"""r 、'、rーー 、;;;;;;;;~' 、 :::彡:::;r'";;;;;;;;;;r''~:::/''~ノ r'''''''' ー、 ⊂⊃ `ヽi > :f~i|、;;;;;;;;;;;;ヽ:::::":::;r";;;;;;;;;;;、-''''iリ、ー'" `''''''''''" ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 同じ頃、石勒の母親が病死した。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 遺体は胡人の風習に従ったのか、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j どこぞの山奥に葬られ、襄国城南で遺体のない状態で葬儀が行われた。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 葬儀は王の礼によって挙行されたという ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
965 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/28(金) 00:38:06.32 ID:GLmN92Ub0 【紀元313年頃 晋 幽州 薊】 ∫ι__________ ./丁了 ヾー─ー─ー──ー──ー──ー─ー,ィ ||; |; |i |; |; |; |i |; |; |; |i | || ||i |; |; |; |i |; |; |; |i |; |; | || 弋┼i‐‐l!‐i!‐‐i──i‐‐l─i‐ l‐ l‐il┼‐ フ 弋ェェt┼┬┌───────┐ ,‐i┼t'ェ,ィフ il_,└───────┘ , i! | ̄ ̄|| | ̄ ̄|i | ̄ ̄|| | ̄ ̄|l || ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄| ̄ ̄| ̄|| l| ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄|l | ̄ ̄|i | ̄ ̄|l | ̄ ̄|| || ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄|| | ̄ ̄|| | ̄ ̄|i | ̄ ̄||  ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ ̄i ̄ ̄|゙ '' ̄i ̄ || ̄! ̄ ̄/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ゙̄ヾ ̄| ̄ ̄.|i ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ | ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i  ̄ ̄| ̄ ̄i`~ ̄| ̄i| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i ̄| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i ̄ | ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~ ̄| ̄;゙|i ̄ ̄l  ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄i ̄ ̄|| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~`| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~`ll`l l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″|  ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i、 ;|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″| ̄l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″| ̄ | ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄  ̄i ̄`~| ̄ヾl; ̄ ̄l| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄| ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄ ̄ | ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾ| ̄`.. ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄! ̄|| ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾi| ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾi| ̄ | ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄ | ̄ ̄ | ̄!,, ̄ ̄i| ̄! ̄ ; :|: : : : : : : : : : : : : : : i ̄| ̄ ̄|| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄ll | ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄| ̄~~i ̄ ̄| ̄ i; ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄| ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄___ ''- .._ ~""''' ‐- ...,,__ _,,..-‐''~""''' ‐- ...,,___,,.-‐' /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 着々と勢力を拡大する石勒に対し、幽州の王浚は苦境に立たされつつあった \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l:′ ∧\ マ三ソ| .\ ./: : \\ ヾ-〃 ..∧ l; : : : : \\.り/: : :i
966 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/28(金) 00:41:53.49 ID:GLmN92Ub0 /,'//,/、、ヽ r--、ー-、,.. _ >'彡} _,ノ'///i' ...:\ミi! _ ヾ'/!_ 了'//,イ -‐- ヾ 、 ´`/_ッ'´'' :}ノr'´ {/,=ミ//カ , ´ i { ,,_ ,' j ノ,i' {//‘ー=ァ/ __ , - 、|\` l く, 余の父親の字は処道と言ってな。 ´゙¨}:、 {|/´/ジ' く,イ_ ,、}、 ヽj /´ {i,ハ_7/,/{ rt−- ... _ ` {:{、 .これは讖緯の当塗高を暗示しているに違いない。 ノィ:/:ゝ///{ ヾ`´` ¨'' 、 ム! } _ 〃:/r-ァ'゙/ヽ. `''・ ... __ `rリ ,イ、レ' 何が言いたいか分かるな? :::::::V''゙´ {' `ヾ/ ,.ヘ,_,.ノ`・ァー-、 ̄´,.ヘミゞ :::::::::', | i´ァ>'゙´//〃|i{,、,ィ幺\{____ :::::::::::', | : `く彡'// /从:、ヽr‐'´ \ |::>.、 --==、!. ! ! ', `´`''ー、,、,!,ミ彡''^,′ `i. |:::::::::::>、 ___ | ! ,| , , / } !::::::::::::::::::}−----- .._ | ,.:i '、 / / l,.ィ-=ニ;;;;::::| /⌒Y⌒ヽ /(○) (○ヽ /::::⌒`´⌒:::u\ | ,-) (-、| | l ヽ__ノ l. | NO、でっていう \/⌒)⌒)⌒) / /⌒)⌒)⌒) ノ ̄ .| / / / (⌒) ./ / / /´ | :::::::::::(⌒) ゝ ::::::::::/ | l | ノ / ) / ヽ ヽ_ヽ /' / / ヽ __ / / / ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 『晋書』『王沈伝』に曰く。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 王浚は父王沈の字の処道が N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 「当塗高」に当たるとして、自身帝号を僭称する事を諸将に謀った。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 後漢末に流行した讖緯説を名目に皇帝になろうとしたのだろう ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
967 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/28(金) 00:42:51.09 ID:GLmN92Ub0 【>>966 修正】 /,'//,/、、ヽ r--、ー-、,.. _ >'彡} _,ノ'///i' ...:\ミi! _ ヾ'/!_ 了'//,イ -‐- ヾ 、 ´`/_ッ'´'' :}ノr'´ {/,=ミ//カ , ´ i { ,,_ ,' j ノ,i' {//‘ー=ァ/ __ , - 、|\` l く, 余の父親の字は処道と言ってな。 ´゙¨}:、 {|/´/ジ' く,イ_ ,、}、 ヽj /´ {i,ハ_7/,/{ rt−- ... _ ` {:{、 .これは讖緯の当塗高を暗示しているに違いない。 ノィ:/:ゝ///{ ヾ`´` ¨'' 、 ム! } _ 〃:/r-ァ'゙/ヽ. `''・ ... __ `rリ ,イ、レ' 何が言いたいか分かるな? :::::::V''゙´ {' `ヾ/ ,.ヘ,_,.ノ`・ァー-、 ̄´,.ヘミゞ :::::::::', | i´ァ>'゙´//〃|i{,、,ィ幺\{____ :::::::::::', | : `く彡'// /从:、ヽr‐'´ \ |::>.、 --==、!. ! ! ', `´`''ー、,、,!,ミ彡''^,′ `i. |:::::::::::>、 ___ | ! ,| , , / } !::::::::::::::::::}−----- .._ | ,.:i '、 / / l,.ィ-=ニ;;;;::::| /⌒Y⌒ヽ /(○) (○ヽ /::::⌒`´⌒:::u\ | ,-) (-、| | l ヽ__ノ l. | NO、でっていう \/⌒)⌒)⌒) / /⌒)⌒)⌒) ノ ̄ .| / / / (⌒) ./ / / /´ | :::::::::::(⌒) ゝ ::::::::::/ | l | ノ / ) / ヽ ヽ_ヽ /' / / ヽ __ / / / ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 『晋書』『王沈伝』に曰く。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 王浚は父王沈の字の処道が N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 「当塗高」に当たるとして、自身帝号を僭称する事を諸将に謀った。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 後漢末に流行した讖緯説を名目に皇帝になろうとしたのだろう ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
968 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/28(金) 00:44:10.42 ID:GLmN92Ub0 ._ イ´-‐_ニ=‐ ¨~ _.,,,,,,,,,,__ ``ヽ、ヽ、 ヽ `'i ,, . ヾ、ニ=‐´‐ ¨''''-:; _::_:. ヾ、:ヽ }i ,: i// ヘi `>-‐''" _.. ' ' ' ' ' ' '/ __  ̄ ‐- ._.、 i:i _,,.'' /_ . \"iヽ´ _. - ¨~∠ - .._ 〃 `ヽ `¨~ i: : / ` ヽ|ヽ;:'' -‐ '",,,/; ;〃 、、 ` ._ _. ヘ: : .ヽ ヽ;;;;;;;: : : : : : :/ ``ヾ‐ 、 `i::i'" .ヽ:i`! ヽ /i : : : : :l ,匕\ ヘ , 〉 ,-‐ツ/ ` .i : , l ゝ 弋_.)`1}`/、'"`イ=,'´/ゝ iヽ i,. , ; l ¨~/〃| |)/ i'/、 ,、 この男を斬れ!!! ,'; ; ;ヽ ゝ l>''ツ / 〈. | |` i ヽ' .ヘ/ ヽ''; ; ; ; ;ヽ i/|》// _.. '"^i | | / ; ; ; ; ; ; ; ; ;ヽ |/!i '"_. ¨''-''''¨./i ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ヽ | <ニニニニニニニフ ./: i ;、 ; ; ; ; ; ; ; ; ; ;ヽ i/i  ̄¨¨二 ̄ッ./ : i`, ,、 三ヽ、 ; ; ; ; ; ; ; ;ヽ iヽ i/ゝー壬フ: : : :i/ :,ゞ; ; ; ;ヽ .三.三ヽ、; ; ; ; ; ; ;ヽ/; ;i i,/ : : : : : : : : : :ゝ; ; ; ; i /ニYニヽ / (・)(・)ヽ / ⌒`´⌒ \ | ,-) (-、.| | l l | .\ ` ⌒´ / ノ \ /´ ヽ | l \ ヽ -一''''''"~~``'ー--、 -一'''''''ー-、. ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) ) (⌒_(⌒)⌒)⌒)) ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ さすがにこれには反対意見が相次いだ。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ところが王浚は反対する者を次々と殺害してしまった ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
969 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/28(金) 00:44:58.06 ID:p2by3KMD0 今更それかい感
970 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/28(金) 00:48:01.21 ID:GLmN92Ub0 / -=ミv'-‐≠─=ミ 、 ヽ /⌒ 7´ ヽ\ i i , ( { ノ ヽ i | / ` 、 │|l | | l { \ _ -─- | l | | . l: _ -‐ ,. - | : | | . ` :、 -‐ | l| | 、 ヘ ー==彡 | | l i. 、ー=彡 | ∧ ハ . ′ : / ∧ 、 , ∧ '、 一 /' / / 丶 \ / / jl | 〕h。 .ィ「 / /ヽ 、 \ ノ|-‐  ̄rく≧=-‐ |/ / ; \ __ . / //∧ rl l0 / / ∧ \ -=ニニニ∠:::>、_ / / ,,...,.x、丶.,,、_从,,.l0 .ィ/ / ⌒丶、 、丶、 / ┘ヽ/`Y\__`> X、+''"゙`` ,.、 ´"'''X,.、/ '⌒ヽ \ / / ∧ 廴_l',\\ ,、+'" ;、 `` ,.: ..,,.. '' ゙"' ,, / ! :| // / / / ', | | ',::' V / // // l / , | | i::| ∨ 晋 尚書 裴憲 | / |' ', |', | |::| i |//\ ',| ', | |/ | | V} rf_ 、__l__', l | | 裴憲殿。 /| 〈} Vリ x==ミ ∨ | | . / :| \(::::::: V:ソ 》/ |___ l/ 黙っていないで何かこう…… ./ 人.込 ' ::::::::: / |/ | . // ̄ ヽ\ r‐-- 、 ∠イ /| | / / ′ V-\  ̄_,. -ァ7 彡_____! ∨ . 〈 | ノ―‐{ ̄ __/__l/__,,>ミ V 晋 司空従事中郎 荀綽 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } これによって王浚は士大夫の憤怨を買い、内外に親しくする者はなかった N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
971 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/28(金) 00:49:44.19 ID:GLmN92Ub0 _ ハrチ┘⌒>,_ ひし二 <⌒二と ノz_ _こ J:::::ハr∠=z 三ヘ <_ > (J「_ _r>〒く/ ⌒ <_ > r ー 己ffェn チヰケヨUハ < ∠ ムr LL!__,)ミハ! _ ゝ- 、 、__こ⌒ ハニ亢rt少^/ノ ` ⌒ゝ> l イ ‐、厂└冖チ’/ '´ 了 | 近く、余自ら石勒を討つ。 /∠ Yミへヽノ⌒二ノ トj `ヽ、 / > { {( )ー / ヒ⌒`ゝ、 \ 必要な徴発を行い、 | 厶ノ jニニニニイノ ト、N^___ノ^ヽ ', .段部にも兵を出すよう伝えておけ | {ノ h::::::〈_ 〉、:::::::ハリ ,イハ ::::: }::: } | / ハ |y〒::::〒` =r=チレ ヘ rー' :::: ハ:: l / ハハ__《`l「 》__し<::弋_入 メ }: ヽ! { l / // ハ》:::::|||:::::::::::::(_::ノ ',:::::::ス l `ヽヽ ) / / / l:::ト:::::ノへ::::::::::/く__ノ l::::/ `丶、_ノ/_jx Lヽ r' | / / l:::::l>-r-‐::‐<_ノぅ ノ:ノ / く/ト’ _ 1\ V } / :/ l::::{L_}l{:::::::::::::ノ>う__ノく l rイ /, - V V/ / / l:::::ノ:<^>‐ イ^う⌒ ノ_ 入 V //‐ ¬V ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 王浚の統治は暴虐で、配下の将軍・官吏も貪欲だった。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 頻繁に徴発が行われ、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 下々の民は命令に堪えられない所まできていた。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ このあたり誇張はあれど、、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ それに近い事が行われていたのだろう _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
972 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/28(金) 00:51:04.54 ID:GLmN92Ub0 /―Yーヽ /:::::(○)(○)ヽ /::::::::::⌒`´⌒::::\ 申し上げますっていう。 /:::::::::,-)___(-、| |:::::::::::::l |-┬-| l | 段疾陸眷は石勒討伐の兵は出さぬの一点張りですっていう \:::::::: `ー'´ / ノ::::::: \ /::::::::::::::::: ヽ |::::::: l \ .N:.:.Y:.:,;/:.:.::!:.:.:.:./:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.イフ N:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i!:.:.:.:〈r':.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:` ーッ _ゝヾ:.:.:\:.:.:.:.:.:.:.:.:ゞ;.:.:.:ヾ:.:.:.:.:.:.//:.:.:.:.:.:く \:.:.:.:.:.:.:.:≧ミ:、、ミ;,v:.::.:.:.:.;; ≦;;,/:.ィ:.:.:.:.:.:> 、_ハ、」ヾ:.:.:.:.:Σ ヾノ'" 乃一:.:.:〈 ―1_ノL , ー≧ _〉:.:.:.:.>≠´ ヽ / ゝ:.:.:.:.:.:ハ 'ー1___ ヽ:.:.:.:.:.:.テ ,;、、__ヾミY彡"_ ,、, 〉:.-ィヘ;:〉 <_ 〈:,へ:.:.:.7 ,=\:.:ヽ };;;{ ィ:.:.:.ノ≠、7:.:.i!f | 何をぬかすか! __N バ{:.:.{ i,弋ぃミ≧::介≦f´ぃノ, ト;.:.|j!ハ_,ィ_ 〉:::::::乂j |:.:.{ 三彡イ⌒トミ三 _}:.:.:レヘ::::::::::L 誰のおかげで <::::::::::::::::Y:.:.:{_,_ _r 、 んヘヽ ヾ:.:.:.:.:.:.:.:〉::::::::〈 今の地位にいられると思っておるのだ!! /::::::::::::::::ル:.:.:.:/ /′∧_ ノ ⌒,ィ` 〉:.:.:.:.:.ム:::::::::::;ゝ >:::::::::::::::::」:.:.:.:.:.:7 {ゞー―三 ==彡| 」:.:.:.:.:.;,ノ:::::::::( よもや石勒と通じているのではあるまいな!! .ヽ:::::::::::::;ゝ:.:.ノ:.ァ 乂辷 -― 一 _ノ 〉:.:ヾ:.:.ゝ::::::::::r′ ゝ:::::::::r丁!;.:.:.:ー:ァ_,  ̄ 二二 ,J:.:.:.:.:r-゛:::::::::/ 〉::::::「 | ゝ彡:.:.:.:しu、_ノ:.:.:.:.:.V:v:.:.:.:.:.:.〈 |:::::::::-'  ̄ヾー,,L,  ̄j;.,:,ィ:.:.:.:.:.:.:.:.ノ:.:.:ヽ:.:.:.:.:.:.r一 |::;r‐′ く__,\ ̄ム;.:.:.:.:/:.:.;,;,:.:.;≧:.:.:.ゝ √ 〈 \  ̄′ ̄ ゛ / 〉 、_ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 軍事面では、再度の石勒討伐を計画するも、鮮卑段部は出兵を拒否 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
973 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/28(金) 00:51:56.95 ID:GLmN92Ub0 ,. ,. __, _, _,イノ-'´'´ ¨¨´⌒ィ゙ , ,イ(_,ゝ_,、 ノ ,ノ , ノ .,ノ `´⌒ゝ 、i! イ, i (´ i、'´, i! ,ィ'´'´,ィ-‐'ノ `ヽ、 ヾゝ' i、 ゝ、.i '',ィ-ノ,、=' ー' ,ィ‐.、 (_^ i、)ー、__i_ヾ、i!ノ'"´ `´⌒ノ__=-、ー'´`ヽハ ヘ`、 .ゝ ``'´ ,ィ'´ , ., ,Zミ、,=、 ハ!` `')i´ `ヾー、ィ'´ __,ィ'-'く _廴ゝ、ヾ!i Y、゙ヽメ-、 i" /.;ィ'(。)゙メ, `ィ 辷, ) ヽ. . ,. .別に鮮卑は段部だけではない! /ハ┬ヒメ=ャゝ'¨´、`ー'=ニ>ヾ'/`、(`,ノi_,./ノ_ ゝ.! `´'〈゙!^..i "ィ ーぐヾ.;ゝ ヽ. '´ '´ 使者に贈物を持たせて拓跋部と慕容部に送れ!! 、ー"ヘ,ノi , i゛`i,.> ` ̄`ヽミ `〈、 : ト、! ,∠´ ̄` ゙)ノ) ,、_`_ー'.ィ=='ア`)゙`、!ゞ !ノ;〉'´ 石勒の前に段部を討伐させろ!! .,ィ_.,-' "!,ヽ`,二二、 ̄´、イ゙,、メ` 'Y' ,′ /´ )'!'ゞ'ノ, iゞー゙ヾ、!、i` ! | , 'ハ,、i i .,、!、;v'`゙/ i!i ,ゞ ,! ゙'" / i V i' , i / ヾ. / | ヾ! i! /' ヽ、 ,ノ 、ヽ,=―く" iノノ´ー-ヽ、_' ` __,イ´ ̄´/´゙ " ヾ/´ ̄`ヽ ヾ ノ;;;;;;;;;;;;;;;イ´¨/",, ./;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`く´ `y'´ ̄;;;;;;;;;;;,′ " ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } そこで、贈物で拓跋猗盧と慕容廆を誘って段部討伐を命じた N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
974 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/28(金) 00:54:04.21 ID:GLmN92Ub0 【紀元313年頃 晋 幽州 遼西郡】 (~) (~) (~) .γ´⌒`ヽ γ´⌒`ヽ γ´⌒`ヽ {i:i:i:i:i:i:i:i:} .{i:i:i:i:i:i:i:i:} {i:i:i:i:i:i:i:i:} (`・ω・)∧,,∧ (`・ω・)∧,,∧ (`・ω・)∧,,∧ < >(ニO ・ ・ < >(ニO .・ ・ < >(ニO ・ ・ 今度は段部と戦争だって ッッ) ,_lミl !、 ゙i. ッッ) ,_lミl !、 ゙i. ッッ) ,_lミl !、 ゙i ミ_(⌒~(, (__)|`ッ ト,o_o).⌒~(, (__)|`ッ ト,o_o)(⌒~(, (__)|`ッ ト,o_o) (, l!、 ̄| |ッ (, (, l!、 ̄| |ッ (, (, l!、 ̄| |ッ (, (⌒;; _ッ/ッッ~'''''''(, ッ~゙i ゙i _ッ/ッッ~'''''''(, ッ~゙i ゙i. _ッ/ッッ~'''''''(, ッ~゙i ゙i (⌒;;(⌒;; .(,ッ ゙i_) |_|フニッ(,ッ ゙i_) |_|フニッ (,ッ ゙i_) |_|フニッ ッ_) ッ_) ッ_) (~) (~) (~) .γ´⌒`ヽ γ´⌒`ヽ γ´⌒`ヽ {i:i:i:i:i:i:i:i:} .{i:i:i:i:i:i:i:i:} {i:i:i:i:i:i:i:i:} (`・ω・)∧,,∧ (`・ω・)∧,,∧ (`・ω・)∧,,∧ どんだけ金品積んだんだ王浚 < >(ニO ・ ・ < >(ニO .・ ・ < >(ニO ・ ・ ッッ) ,_lミl !、 ゙i. ッッ) ,_lミl !、 ゙i. ッッ) ,_lミl !、 ゙i ミ_(⌒~(, (__)|`ッ ト,o_o).⌒~(, (__)|`ッ ト,o_o)(⌒~(, (__)|`ッ ト,o_o) (, l!、 ̄| |ッ (, (, l!、 ̄| |ッ (, (, l!、 ̄| |ッ (, (⌒;;(⌒;;_ッ/ッッ~'''''''(, ッ~゙i ゙i _ッ/ッッ~'''''''(, ッ~゙i ゙i. _ッ/ッッ~'''''''(, ッ~゙i ゙i (⌒;;(⌒;;(⌒;;(,ッ ゙i_) |_|フニッ(,ッ ゙i_) |_|フニッ (,ッ ゙i_) |_|フニッ ッ_) ッ_) ッ_) ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 拓跋猗盧は王浚の求めに応じ、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 兵を派遣して段部を攻めさせたのだが…… ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
975 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/28(金) 00:55:42.54 ID:GLmN92Ub0 (~) ,r'´⌒`γ. \_人_人∧从_人_∧_人_从_// {:i:i:i:i:i:i:i:i} ) > ∧,,∧(・ω・´) < 助けて―ッ!! > ・ ・ Oニ)< > 用事思い出したから帰りまーす < ( . / ノ lミL, (ヾヾ /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^ .(o_o,イ ヾ´|(__) ,)~⌒)彡 ,) ヾ| | ̄ノl ,) \__人_人从_人_人从/ ヾ_ / /~ヾ ,)'''''''~ヾヾ\ヾ_ ;;⌒) _) (__ ヾ,)ヾニフ|_| (_/ ヾ,). ;;⌒);;⌒) ) 犯されるぅッ!!! ( (_ヾ  ̄ ̄) ( ̄ ̄ / /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\ .r' ./ _,/ ,r / :、 ヽ丶 / / ,。‐''^/ / ./ 1 ヽ ヽ}゙:、 . / / n' / / j! l . ヘ hj1 / / ハ!,/7 ! { ! :} i いヽ、./V} .゙ ,ィ'゙ .レ'゚{ / /| ./!| ト、ト、 1 ! /ヽk 拓跋部。 l // イ゙ li,j / { j 1 ! 疾 j 1j ヘ_N‖ .} ^ヽ { j :' Yノ `'Tk、_N .jノ_,ィ}'^ _’ }゙ } こんなものでは満足できんぞ \ `'ー=、.⊥。==--- / ./、 .r=‐z:k、'1 / ,ィfミ^'T1 l .,,__ヽ、_ ,.....--- .r'⌒ヽハ h `' k{9リ } / V9ソ '’.| j、 、,__,.. (´ `) _j //`"// '^ //// ///.} .ハ : / ゝ,___,ノ´{.{ヘ ' _ /! :‖j.、 _. ,r-、_ ヽ、 / _,. '^ ハ..Y丶u r‐--‐ '^ .) ノ}7 /' / /...>v' ,r'^ヽ、 ` 'ー-z/,r '^ ./ l ヽ:\i,ヽ. ` --‐u' /,r'⌒ヽ.ノ '/.../f' / \ ニ>‐'' /゙ィ゚ ,ィ:} 、 \:ヾkュ丶、. -'^ィ (´ `)../../シ / \ ーェzュr-{/ トr-----:vー'ヾミ}..| ヽ l:.|ミ三三三ミj'フ.ゝ,___,ノ´./..‖ ./ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } ……段疾陸眷の前に敗れてしまった N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
976 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/28(金) 00:57:07.31 ID:GLmN92Ub0 __ 斗z /ノニニニ| -=≦` ''-==| . ノ::::-=ニニ≧ 从:::::::::::乂 . (( /≧==彡< 王浚に財物もらった手前、 /ニニニニニ', } 来ては見ましたが拓跋部が負けたので帰るとしますか。 /ニニニニニニ', /ニニニニニニニ', 元から彼に従う義理なんてありませんし /ニニニニニニニニ', /ニニニニニニニニ二', └‐ 、 `くニニニ彡|! ',`i'''i--- ' .::::〈__} {:::: ←王浚に任じられた官職全部蹴った人 ,. :-:.' ー ' ¨ :.ゝ.、 :::::::::::ゝ┘::::::: ,.:´: : : : : : : : : : : : : ヽ. ::::::::::::: ,.': : : : : : : : : : : ',: : : : : : ヽ、 ,':.:;':.:.:;'.:.:.;'.:./.:;'.:.:|i:';:.:.:.:.:.:.::`、`ゝ 慕容部 大人 慕容廆 ,':.:.i:.:.:.i:.:/i:.:/i:.:ハ:.:l:i:.:.i:.:i:.:.:.';.:.:', /イハ:!:.:.:l:/ i/ ノノ ノリリハリ:!:i:.:.!:.l i/!:.:!:.:.;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;l:.!:ハ! ∨|:.:.! ノ/i/ノ 慕容廆は息子の慕容翰を ヘ!:| ノ!/′ 段部攻撃に差し向けたが、拓跋部の敗北を聞いて帰還させている。 ヾ!>ー- ´`-- <イリ (;;;;;ソ⌒) ̄`´ ̄(⌒ヽ このあたりは『資治通鑑』『晋紀』に記述がある ヽ;;=;;/__,,、_/;;`ソ 〉;;;;;;;;ソ:/A.i:l;;;;;;!′ く;;;;;;;;;;;;i;!;;;;;;;;i;!;;;;;ゝ i、__,,/ !、__,,! `ー'′ `ー'′
977 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/28(金) 01:00:07.55 ID:GLmN92Ub0 【紀元313年頃 晋 幽州 范陽国】 「/> ,. |.. .. .∧ /| |/////>-┴……・・・・…‐- /_,| |//// /\ } //. . / ( \ V/ < > ノ /. /. . . ./ \ \ __ /{ \_∠二ニ=- ┬彡ヘ . /. . . ./ \ \ / _) ////Vニ二¨ ̄ ノ: : : : : :\__/ i⌒ヽ ヽ { { \// / __ -=¬彡: : : : |: : : : :. ┌\ \ ,ノ } /人 ¬冖二 //: : :丿: : l : : : : :. \,)\_) ノ、 //: : :; :>- -=彡イ: : : : : /ヘ: : j__ : : : :: ⌒ヽ、__ \ // /: : :′:: : :lィ芹ハ: :_;_ノイ -─ 辷ニ: : : : i \ \// ,: : : :j : : : : j ,乂ツ 芹ハ l/: : : : : : : ! \ \ {: : : :{: : : : :l{ "" 乂ツ/ /.: :: : : :| ヽ \人 : 人: : : :八 ' "",ノイ: , : ; : : : :| ウマさんぽして、 .\ \ヘ: ::\: : : :\ ヽ ノ .:/: :://: : : : : | うまぴょいしますね! ヽ、 \}\: 丶: : : :丶 __ ィ厶イ : : : : : :_ノヘ、 { \ } ∧: : : : : : } {、: :{/: : : :ノ: :/ヘ \ 一緒にうまぴょいする仲間もいます! .{\ >-< ∧: : |: : :jヽ、_)\{: :__彡イ{ヘ、 / { }: :ノ: ::人 \ 八: : : :{ 人 _/ みなさん、やっちゃって下さい!! 人 __彡イ \// \: :{ \ `` :、 \ { : : /,人__>-‐─━━─ミメ、 \ \ \ 乂_{_ {二二二[(⌒)]二二 } j\ :.、 >---ニア }二二ア⌒\二二{ /j \ \ ∨ {三_∠二/ ∨\_三} /_/ノヘ ヽ、 } ∨ ∠ニニ/ }二二} }⌒ >‐---‐'´ ∨/ ∠ニニ/ L二ノ { ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ .結果として段部討伐は、 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 逆に段部の幽州各地への侵略を招いてしまう。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .『晋書』『王沈伝』によると、彼らは石勒から賄賂を受け取っていた模様 `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
978 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/28(金) 01:00:53.23 ID:GLmN92Ub0 Vム ,.. ---/ / .Vム /' /:::/ /:::`::.、 Vム::::' '::/ /:::::::::::::::. ,Vムj____{/ /::::::::::::::::::人 ノ:::V jTrく,∧:::::::::::::/:::::' { , -ミー‐ ァ ―‐ ミ::::::::::::::} v{: Yロ'{: Y:::::::::' v:、 j | ゝ, ノ:::::::/ うっす , -ヾ}~´,」_ ` -- く::::::ノ / ^ヽ )}イヽ , ,ヘ / }\ ,. イ::{:::> ):.、_ 〈 /:::::/ 乂:≧≦::斗r≦´>'" ` 、 ー':::::::{  ̄´ >く/ v'::::::::ゝ、 >'":::::::::ヽ、 \ {::::::::::::::/~^  ̄::::::::::::::::::::::::}::! 、 {::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::/ニ| ) /ニ;:::::::::,':::::::::::::〃)):::::::::::::/ニニ, / /フY ヽ /(>)(◎) ヽ _ /⌒`´⌒:#;; \ | -)___(-、 | .__ |#; |!!il|i|!li| lu.| 蝗まで来やがったっていう! / \ ・`⌒´ / 〈_/\ .`ijー─‐'" \/゛〉 種籾は絶対死守しろっていう!! ) /\__/ / _ / 三 / __ ヽ 三 ! /r .) ヽヽ _/ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 加えて、この年の幽州は旱魃と蝗害に悩まされた N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
979 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/28(金) 01:02:35.48 ID:GLmN92Ub0 【紀元313年頃 晋 平州 棘城】 ''';;';'';';''';;'';;;,., ザッザッザ・・・ ;;''';;';'';';';;;'';;'';;; 并州から来ましたっていう ;;'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;; mmmmmmmmm 燕国から来ましたっていう mmmmmmmmmmmm、 /ニYニヽ/ニYニヽ /ニYニ /ニYニヽ ./ニYニヽ0)(0) (0)(0)/ニYニヽ / /ニYニヽ /ニYニヽ / (0)(0/ニYニヽ / (0)(. /ニYニヽ/ (0)(0)ヽ 段部から来ましたっていう /ニYニヽ / (0)(0)/ニYニヽ / (0)(0)/ニYニヽ/ (0)(0 ) /ニYニヽ \ / (0)(0)ヽ .⌒`´ / (0)(0)ヽ ⌒`´ / (0)(0)ヽ⌒`´⌒/ (0)(0)ヽ 、| / ⌒`´⌒ \ / ⌒`´⌒ \ / ⌒`´⌒ \ / ⌒`´⌒ \ 幽州じゃ暮らせねぇっていう | ,-) (-、.| | ,-) (-、|| ,-) (-、.| | ,-) (-、| | l ヽ__ ノ l | | l ヽ__ ノ l || l ヽ__ ノ l | | l ヽ__ ノ .l | \ ` ⌒´ / .\ ` ⌒´ / \ ` ⌒´ / \ ` ⌒´ / 二ニニ- >''"~´ ̄ −=ニ二二二二二二二二二二二二二二二二二二 二 ニニ>''"-ニニニニ二/:::|::::::::,-、::::| |::{V ̄:::::: −=ニ二二二二二二二二二二 '"  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ !::;':!:::::/ }:`ト .._゙{. V ::::::::{ j/ ,ィチ!:::ハ Y:::::-=ニ二二ニ=− |::| l:::/ /∨,斗- ミ `<::::. ′ ノ、ノ:}/j:::/ :::::::::::::| ノ,,。s≦ |::| l/ /:::|、ヾ ノ::ハ _ `` ヾ^ソ .::/ ::::::::,,。s≦ニニ二 人の流入が止まりません。 「ヽ/_/l|:::|::\ >'" ) .::/}::::::::::}∨-ニニ二二 l ./:i:i:/:::!!:::!>'" .. <〈 ,ィ / .}::::::::::}-∨ニ二二二 王浚と段部の l/:i:i:i:{>'"`ヽ,,<ヘ , '"ノ /,':::::::::::}二∨-ニ二二 殴り合いが続くのは好都合ですね {:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:/'"~ } ̄  ̄ ̄)ー '" / ,':::::: /}-二∨ニ二二 |/ヽ:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i∠::: ̄ ̄::≧s。.._ イヽ />'"::::::}ニ二}ニ二二 l| `<:i:i:i:i:i:i:__} ̄  ̄)/ Vニニ/:::::::::::/}ニ二}ニ二二 l| /:i:i:i:i:/: : }:::::: ̄:::/、 `ー/:::::::::::/ .}ニ二}ニ二二 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー これらが相まって、多くの者が鮮卑の地へ流入する事態に発展。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 永嘉の乱で北方へ疎開した人々はまず并州へ逃れ、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 晋陽陥落後は幽州へ、幽州で王浚の悪政を見限った者は鮮卑へ逃れた。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 鮮卑段部は武勇ばかりで士大夫を礼遇しなかったため、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 最終的に士大夫を重んじる慕容廆の下へ人々が集まる流れができた _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
980 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/28(金) 01:08:20.44 ID:GLmN92Ub0 . _ -===- _ . /=, '" ̄ ヽニニニ(~` 、 /ニニi{ ノニニニ≧s。\ . /ニVニ`ー=彡>''"´ \ /二ニV二ニ/ _ -=ニ二二ニ=- _ . {ニ./ V/ _ -ニニニニニ>''"~ ̄ ̄ ̄´~" ‐- _ . {/ { _ -ニニニニ>'" :::::::::::',:::::\ ./ . /| .{ /ニニ>'"::::::::::::V :::::::|::',:ヽ::::\ / /〉 / .| /二,.'" ::::::: {:::::_」L」V :::l|V}v∧::::::::. ._// _ . / | _-ニ./ ::::::|::::::::::{ :::::/}/ .}:::::l| ソ V::}::: V:',>'" _ ,ィ"::::'イノ i ./、| _-ニ.///::::::::|::::::::::{ ::/ / }___リ,ィハ'Y::::::: }V!イ´:.} .}:::::::>" |/ _ -ニ//イ :::::::::|:::::::::::V,ィf笊` ヒソノ::/::: } リ: : :./ /¨´ _ -ニ>" {:::/::/ V::::: Vヽ Vソ 、.::::/イV::,' : : : / / これも地道に内政に励んだ成果でしょう! "~´ .{/i,イ二 V::::: V', ::::: , -┐ 八.}/-‐ "~´ _______ _ -ニ~{二ニ-V:::::',\ V .ノ .イニハ どう思います封奕? _ -ニニニニW二二 `<\.s。.. __/{.ニ/ニ} -=ニ、二二二二ニニV'ニニ/}::∧`` Vニヽ::\=/ ニニニ\ニニニニニ\__/=}::: ∧ / 寸'=V∧ ニニニ-\二二二ニニニ/V:::!::| /,.寸}:: /, 二ニニニニ\二二ニニニ/ `}:: !::| //:.} . }::::: }、 、二二二二ニニニニニ/:.`/::/:/ /: : :,'. .ノイ::/∧ . \ニニニニニニニ/:./イ}/V: :. :., '. . . ..}/ V∧ . . . .`<二二二>'": : : : : : : : :X:.:/. . . . . . . . .V∧ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 以下余談。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } この時期、慕容廆の下にやってきたのは幽州方面の人々に限らない。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .当時平州と呼ばれた `ヘ:ゝ .' 小/ 遼東郡・楽浪郡・帯方郡に派遣されていた士大夫の姿もあった ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
981 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/28(金) 01:09:28.57 ID:GLmN92Ub0 ___ >:´/⌒::<:::::ユヽ //::://:::::{::::∨:\::::::::::\ /::/´/::/:::::: |:::::::∨::∧::::::::::∧ /::/::{´::::::{::::::::::|:::::::::{ヽ:::::∨:::::::∧ |:::i:::::|::::::::|::::::::∧::::::::| \∨:::::::∧ {:::l:::::|::::::::|:::::/_∨:::{ /云ミ}::::::::|i:} ∨:::::{::::::::{イ 芹云 \∨じリ 从:::八! ∨:::ゝ:::::∧ じリ `\ }イ∨ ∨∧〉::::≧=- ` 人:从 ∨∧:::::::∧_ ,⌒} /:::// 慕容廆様。 ∨∧:::::::∧ > -イ:::/イ/ >へ:::::>、:::::\ {.|i∨厂ト⌒} .それより、お客様が来ていますよ / { /`トミ⌒} |i ,厶斗\! { \ >、.」:::::\冫jトミ} }、:::\ ∨ _ ` ̄´ ∨::::::ト、_ イ/ >x::ヽ ∨ ` ̄ ̄ ̄∨::∧冫个ミユ===ュ}} / ∨:::i| //ト} ∨^^ ⌒Y / }从}{〈_/」 ∨ } / / /⌒^´}i } / } >イ/厂´ ル |≦´ /i} / /ヽ ∨ ∧∨ / /`> //厶┬、_ ←十代前半 / / } >──イ }ト { / / 〉〉〉 `ユ { / ̄`\} | | /{ / /-=≦┬<´ 晋 渤海郡の人 封奕 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 封奕、字を子専。冀州渤海郡蓨の人。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 東夷校尉封釈の孫に当たり、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 永嘉五年に祖父が死ぬ際、友好関係にあった慕容廆に預けられた。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 後に祖父の遺体を引き取りに来た父共々慕容部に仕え、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 軍諮祭酒として機密に預かり、文武に渡って勢力拡大に貢献している _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
982 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/28(金) 01:11:07.33 ID:GLmN92Ub0 , ´ < / ` 、 / / / ヾ \ / / / ', \ ,' ,:' / , i i l {⌒` l / / / l /| l | i ヽ | :/ / /_.∠L」_| ,AL」_! i \ -=彡彳 ,i , l/ |,ノ| / | | l! i ト、) /ヘ ,厶イ:| l ,k斧芯k lハ /ィ竓ミォ l| V ∧ l.:| ヘ,゙i弋:::ソ }/ 弋:ソ 仆!ト γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ 〉 :l.:| i _」L xxx , x:x/.::从:.| 安定郡の皇甫岌様と皇甫真様の御兄弟 | /イ r‐| .ハ/:r‐、V! イ.:i: ト、: ヽ___________________乂 厶y仁|//:::七>く ` ´ ,∠∧ハノ ヽ! /;';';';';'ヘ:::::::/::}≧s。...イ.:.:.:.`ヾ:、 ,l;';';';';';';'∧::::::::V: : `〈:.:.:.:.:_;,:.:イ:/ /λ;';';';';';';゙∧:::::::::): : : : ̄: : : : :∧_ /.:.:/;'ヘ;';';';';';';';'/:::::::〈: : :.`ー-==:匕.:/;';ヽ /.:.:.::/;';';';';`ヾ;';';゙/::::::::::::ヽ`¬―--=イ{;';';';'∨ / /.:.:.::/;';';';';';';';';';';';人:::::::::::::::}`ー----彳,ヘ;';';';';∨: / /;:斗匕;';';';';';';';';';';';';';';';';'}`ー:匕//////////∧;';';'λ/ / /.:.:ゞイ /7=zzz=斗千三7: : : :ト、'///////////ハ;';";八/ / /.:.:.:.:.:.:.:.:`>〈/イ /| |」L:7: : : :.:|;'l∨'//////////ハ;';';';/∨ /.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ ^" <;/;∧:7.: : : : :|/L∨'/////////;';';';'/ /;'`ーァ ←二十歳 ./|.:.:.:.:.:.::/ `ヾヘ{: : : : : :| ヾ|´ ̄ ̄`ー=イ;';'//`ヾ,/ l: |:.:.:.:/ 八: : : : :.ハ ∧ ∠`ヾ ,イ 晋 安定郡の人 皇甫真 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 皇甫真、字を楚季。雍州安定郡朝那の人。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 元々兄の皇甫岌が東夷校尉崔に招聘されていたが、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 彼がそれを断わって慕容廆の招聘に応じたため、共に仕えた経緯がある。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 封奕と同様に機密に預かって慕容部四代に仕え活躍、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 慕容部が建国した前燕の滅亡後は前秦に仕えた経歴の持ち主だ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
983 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/28(金) 01:13:11.56 ID:GLmN92Ub0 _ // __/l_厶:::¨¨¨¨¨ニ=‐... /.:::::>く/::::::::::::::::::::::::::::`ヽ二ニ=‐  ̄/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\ ,:::::/:::::::/::::::::/ :/:::::::::::‘,:::::::::::::\ /::::,′:::/::::::::/::::{::::::::::::}:::::::::::::::::\:\ /.: :;’::::: {::::/{__/{::::::::::::}::::}、::|::::::}:::〈`ヽ〉 /.:::::i{:::::::::/_{:/`{:::}:::::∧l:}_}lト。__}:: ‘, `¨7:::/{::::::::{く{^笊_{/{、:/ }/人} ∨}:::::::} {;/{∧::::::{ `{/_ノ ∨ 笊゙_、.〉}:::::::{ ∧_乂::{ 乂ノ /:::{:::人〉 γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ }ヽノ{ l /イ{::/ | 昌黎郡太守の裴嶷様です | {_/}:∧、_ 丶 _ /乂.{/ ヽ______________乂 -=ニ二二二}、 /_ 〈-=ニニニニニ}`〕ト、_ 。o〔 } `\ やっぱりこっちで世話になる事にしたぜ -=〉-=ミニニニニl{ .,′__,’ }\/ /――――`¨'<ニl{ーミ_ :{\:::::::{ ./、/ ―――――――‐`'''>―\  ̄/-/、 /―――― -=ニ二二二>――`< ̄ 〉ニニ`ヽ __/-‐ ‐=ニ二二二二 -=ニ二/ /―ハー`〈{\ニニ‘, {二二二二二二二二ニニニニ/ / 〈__〉 ∨二ニニ‘, /二二二二二二二二二ニニニ/ / 〈__,〉 ∨二\二} 〃二二二二二二二二二ニニニ/ / 〈__〉。 ∨ニニ\:, /二二二二二二二二二二ニニニ/ / ¨ ∨ニニニ\ 晋 昌黎郡太守 裴嶷 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 裴嶷、字を文冀。司隷河東郡聞喜の人。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 『三国志』に立伝された裴潜の三弟裴輯の孫で、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 父の裴昶は司隷校尉にまで昇進、兄の裴武は玄菟郡太守を務めた。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 彼自身は永嘉年間に昌黎郡太守になったが、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 裴武が玄菟郡で病死すると、兄の子二人を引き取り慕容廆を頼っている _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
984 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/28(金) 01:16:07.70 ID:GLmN92Ub0 ニニム / .,' />''"~´ ̄ ̄ ̄`~"''<∨ ニニニム {/}/ ./ ∨ \ニニム / _ -=======- _ ∨ \ニム _ -=ニ二二二二二二二二二ニ- _ \ ム=ニ二二二二二二二二二二二二二ニ- _ .まさか裴嶷が戻って来るとは思いませんでした。 ,。s≦二マム '"´/::::::::: |::::::|:|/ {/{/`|::::::/}:::/::}`〜、、ニ- 、 `"'〜、、 マム/イ::|:::|〈|::::::|:| `ー= \{、}/}::/::::| //``〜、\ うちと段部の二択で ``マム -}∧:l:::|::::::l゙{ ::::::::: , ///|j/::::: |////////` \ .うちを選ぶとは見る目がありますね。 マムl三三/{:::::|、 /~`> ゞ'/.|:}:::!::::|―――― ''"´ マム.二/-{:::::| \_ゝ__ ...イヽ|:}::;!::/ .さすが天下の名門河東裴氏です _マム 」ニ{:ヾ{ニニニ{:::::::::::/,':/j/ /ニマム二ム::::',-、 ,-V:::::ム:/ /二ニマ'¨>、l}:::::',_ _ }/ ∨\ _....‐=ミ::::::::::::`ヽ } {二ニ-{ヾ/∨::::!_V / / ∨ニ\ ‐=ニ二/::::::::::::::::::::::::::::::::::∨}、 /´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::└:::ミ=‐ /.:::::/.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ∧ /.:::::/. :: //}::{::::::::::从:::::::::::::}:::::} _ /:イ:l{:::: /{ナ{/{:::::: /十V}::::::::}:::::} _{`{ { { {/:{:::/rf笊、}::/ 行_::::::::::::::{ {゙{|{ { .:{从;ハ じ' 、 じ'゙/::::::;A}从 よろしくなー .∨ .{_/7 乂j _ 〈イ/j./{ { 、_j .{ \ V::::ノ .ィハ‐く ∧. ヽ 八 /{ .}iト _..。{ ̄ ̄ \ {/} .イ {/l {\__}\:.:.:::,′\_....〉 /: }、/{/ __}: } {::::::::} `¨l{ \__ / {/ }{ /}/-=-`ヾ{_rfく _/.:ヾ =―┴=ミ、 /: :八//二二二:-=/ \/\/ニニニニニニ\ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 彼らが慕容廆に仕えたのは、 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 中原へ戻るための道が戦乱で断絶したためである。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 特に裴嶷は慕容廆の本拠棘城を通過した後に戻ってきた。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ これに慕容廆は大いに喜び、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 裴嶷を謀主として、裴武の息子裴開を股肱としている _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ──────────────────────────────────────────────
985 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/28(金) 01:17:33.82 ID:GLmN92Ub0 _,..、-''"~""''';,‐-.., `゙''ー-、,__,,..-‐''"'''- ._,,..-‐''~"~"'''''‐- ,__,,...-‐ '''"" , -'" ``丶、. ::.;;'' ;;:;: :::''::.;;'' ;;:;: :::''::.;;'' ;;:;: :::''::.;;''.:i;;:;: :::∧二ヽ;;:;:.∧二ヽ;;:i;;:;:.. ...::..:..:..::::..:..::.:..:...::..:.il.::::::::::l:ll=lll:::::::l:::l:::::::l::.:il::.:.... ...::..:..:..::::..:..::.:..幵幵幵||:::.:||幵幵幵幵幵:::..:... ', "゙ _,,.-‐''"_,,゙ __,,.. .-‐'''""~ ,,.. ''' _,,.-‐''" _,,.. ' /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ ┌─┴┴─┐ /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ │ .慕容部 .│ r…―- ..,,_/ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: イ └─┬┬─┘ \ :::::::::::''´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l ││ _>、_::::::ヽ、 :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l "''゙"''゙"  ̄i `丶、:::`丶、_: :::::::::::::::::::::::: ト、 | ! iハト、 i、丶、___` ー--::::::::::::::::\ lハノ!イ仄ゝヽ ナアi`ー-=....,,,____,,.ゝ |'、`┘ '^i下心!ハj ,ハ! こうした漢人は彼らに限らない。 .|/\ 、 ゞ-イ // .☆ ' r‐i> ‐rァ='7.イ´ ここで詳細は述べないが、 \ ⌒ヽ、,.ヘ.::´:::ハ 興味のある方は調べてみると面白いかもしれない .\rイ ,.ィヘ.:::::ハー- 、 └攵アト=ヘ、::::ヽ ::::::\ / 〈::::::::::::\:::::::::::::::::l 〉―ァi'´ \ :::::::: | . /_ア^'┘ `ヽ、::j └ ′ `
986 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/28(金) 01:18:38.72 ID:GLmN92Ub0 【紀元313年頃 晋 幽州 薊】 .γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ | 王浚将軍 | ∫ι__________ ./丁了 ヽ_______乂 ヾー─ー─ー──ー──ー──ー─ー,ィ ||; |; |i |; |; |; |i |; |; |; |i | || ||i |; |; |; |i |; |; |; |i |; |; | || 弋┼i‐‐l!‐i!‐‐i──i‐‐l─i‐ l‐ l‐il┼‐ フ 弋ェェt┼┬┌───────┐ ,‐i┼t'ェ,ィγ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ il_,└───────┘ , i! | 石勒から使者が参りました | | ̄ ̄|| | ̄ ̄|i | ̄ ̄|| | ̄ ̄|l ヽ______________乂 || ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄| ̄ ̄| ̄|| l| ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄|l | ̄ ̄|i | ̄ ̄|l | ̄ ̄|| || ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄|| | ̄ ̄|| | ̄ ̄|i | ̄ ̄||  ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ ̄i ̄ ̄|゙ '' ̄i ̄ || ̄! ̄ ̄/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ゙̄ヾ ̄| ̄ ̄.|i ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ | ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i  ̄ ̄| ̄ ̄i`~ ̄| ̄i| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i ̄| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i ̄ | ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~ ̄| ̄;゙|i ̄ ̄l  ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄i ̄ ̄|| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~`| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~`ll`l l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″|  ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i、 ;|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″| ̄l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″| ̄ | ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄  ̄i ̄`~| ̄ヾl; ̄ ̄l| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄| ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄ ̄ | ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾ| ̄`.. ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄! ̄|| ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾi| ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾi| ̄ | ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄ | ̄ ̄ | ̄!,, ̄ ̄i| ̄! ̄ ; :|: : : : : : : : : : : : : : : i ̄| ̄ ̄|| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄ll | ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄| ̄~~i ̄ ̄| ̄ i; ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄| ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄___ ''- .._ ~""''' ‐- ...,,__ _,,..-‐''~""''' ‐- ...,,___,,.-‐' /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ .話を戻す。 Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ \ヽ、 _ , イ!::/ .幽州の士卒は衰弱し、 / ヽ{ ト、ヽ l:′ 王浚を見限って石勒に降伏・内通する者も出るようになった ∧\ マ三ソ| .\ ./: : \\ ヾ-〃 ..∧ l; : : : : \\.り/: : :i
987 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/28(金) 01:22:48.92 ID:GLmN92Ub0 ._ イ´-‐_ニ=‐ ¨~ _.,,,,,,,,,,__ ``ヽ、ヽ、 ヽ `'i ,, . ヾ、ニ=‐´‐ ¨''''-:; _::_:. ヾ、:ヽ }i ,: i// ヘi `>-‐''" _.. ' ' ' ' ' ' '/ __  ̄ ‐- ._.、 i:i _,,.'' /_ . \"iヽ´ _. - ¨~∠ - .._ 〃 `ヽ `¨~ i: : / ` ヽ|ヽ;:'' -‐ '",,,/; ;〃 、、 ` ._ _. ヘ: : .ヽ ヽ;;;;;;;: : : : : : :/ ``ヾ‐ 、 `i::i'" .ヽ:i`! ヽ /i : : : : :l ,匕\ ヘ , 〉 ,-‐ツ/ 何の用だ? ` .i : , l ゝ 弋_.)`1}`/、'"`イ=,'´/ゝ iヽ i,. , ; l ¨~/〃| |)/ i'/、 ,、 .余は忙しい。 ,'; ; ;ヽ ゝ l>''ツ / 〈. | |` i ヽ' .ヘ/ ヽ''; ; ; ; ;ヽ i/|》// _.. '"^i | | / 手短に頼むぞ ; ; ; ; ; ; ; ; ;ヽ |/!i '"_. ¨''-''''¨./i ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ヽ | <ニニニニニニニフ ./: i ;、 ; ; ; ; ; ; ; ; ; ;ヽ i/i  ̄¨¨二 ̄ッ./ : i`, ,、 三ヽ、 ; ; ; ; ; ; ; ;ヽ iヽ i/ゝー壬フ: : : :i/ :,ゞ; ; ; ;ヽ .三.三ヽ、; ; ; ; ; ; ;ヽ/; ;i i,/ : : : : : : : : : :ゝ; ; ; ; i , --──-、 , イ / ヘ ト 、 i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ | ヽ ' _ ` イ ありがとうございます。 .l l ´=` l .ノ ヽ _,、__ノ 突然の事で恐縮ですが、 _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、 石勒は王浚様を天子に推戴したいと申しております /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_ 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、 . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::! /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|:::
988 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/28(金) 01:23:33.05 ID:GLmN92Ub0 ._ イ´-‐_ニ=‐ ¨~ _.,,,,,,,,,,__ ``ヽ、ヽ、 ヽ `'i ,, . ヾ、ニ=‐´‐ ¨''''-:; _::_:. ヾ、:ヽ }i ,: i// ヘi `>-‐''" _.. ' ' ' ' ' ' '/ __  ̄ ‐- ._.、 i:i _,,.'' /_ . \"iヽ´ _. - ¨~∠ - .._ 〃 `ヽ `¨~ i: : / ` ヽ|ヽ;:'' -‐ '",,,/; ;〃 、、 ` ._ _. ヘ: : .ヽ ヽ;;;;;;;: : : : : : :/ ``ヾ‐ 、 `i::i'" .ヽ:i`! ヽ /i : : : : :l ,匕\ ヘ , 〉 ,-‐ツ/ ` .i : , l ゝ 弋_.)`1}`/、'"`イ=,'´/ゝ iヽ i,. , ; l ¨~/〃| |)/ i'/、 ,、 ,'; ; ;ヽ ゝ l>''ツ / 〈. | |` i ヽ' .ヘ/ 何? ヽ''; ; ; ; ;ヽ i/|》// _.. '"^i | | / ; ; ; ; ; ; ; ; ;ヽ |/!i '"_. ¨''-''''¨./i ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ヽ | <ニニニニニニニフ ./: i ;、 ; ; ; ; ; ; ; ; ; ;ヽ i/i  ̄¨¨二 ̄ッ./ : i`, ,、 三ヽ、 ; ; ; ; ; ; ; ;ヽ iヽ i/ゝー壬フ: : : :i/ :,ゞ; ; ; ;ヽ .三.三ヽ、; ; ; ; ; ; ;ヽ/; ;i i,/ : : : : : : : : : :ゝ; ; ; ; i .三.三.三ヽ、; ; ; ; ; ; ; ; i /, :w:wWw:w:ゝ^ ; ; ; ; i .三.三.三.三ヽ、; ; ; ; ; ; i 〃三三i ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; `フ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 石勒が王浚に接近したのは、そんな時期だった N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
989 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/28(金) 01:24:51.00 ID:GLmN92Ub0 _________________ィ‐' ̄`ヽ | |::::::::::::::::ヽ | |::::::::::::::::::::\ | |:::::::::::::::::::::::::\ | |:::::::::::::f \::::::::} | おしまい |:::::::::::::| ゝ::::| | |::::::::::::::ヽ ∨ | |ー:、::::::::::ヘ | |::::::::::::::::::::::ヘ_ |_____________________ |:::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、 \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、 ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´ | | ヾN ゞソ ゞソ// 幕間は日を改めて投下予定。 | | >:´|、 - ,|`:< | | |::::::::| > イ |::::::::| .お疲れ様 | | >-、\! !/::,-< | | /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、 | | l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::! | | /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::| | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::| ヽニj } \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::| 〈:| |V }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::| |:!.|:\ ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::| |:!.|::::::`ー':::/ / |::::|:::::::::::::::::!:::::! |:|_!:::::::::::::::/ / |:::::!::::::::::::::::|::::::| |::::::::::::::::::/ / .!:::::!::::::::::::::::|::::::l |::::::::::::::::/ / !:::::|::::::::::::::::|:::::::! !:::::::::::/ / |::::::|::::::::::::::::|::::::::!
990 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/28(金) 01:26:19.63 ID:GLmN92Ub0 _________________ィ‐' ̄`ヽ | |::::::::::::::::ヽ | |::::::::::::::::::::\ | |:::::::::::::::::::::::::\ | |:::::::::::::f \::::::::} | 新スレ |:::::::::::::| ゝ::::| | |::::::::::::::ヽ ∨ | |ー:、::::::::::ヘ | |::::::::::::::::::::::ヘ_ |_____________________ |:::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、 \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、 ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´ | | ヾN ゞソ ゞソ// | | >:´|、 - ,|`:< | | |::::::::| > イ |::::::::| | | >-、\! !/::,-< やる夫が正史を書くようです57 | | /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1666884751/ | | /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、 | | l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::! | | /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::| | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::| ヽニj } \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::| 〈:| |V }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::| |:!.|:\ ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::| |:!.|::::::`ー':::/ / |::::|:::::::::::::::::!:::::! |:|_!:::::::::::::::/ / |:::::!::::::::::::::::|::::::| |::::::::::::::::::/ / .!:::::!::::::::::::::::|::::::l |::::::::::::::::/ / !:::::|::::::::::::::::|:::::::! !:::::::::::/ / |::::::|::::::::::::::::|::::::::!
991 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/28(金) 01:30:14.57 ID:Wqm6qypj0 乙〜 王浚さんの器が今試される!
992 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/28(金) 01:42:50.31 ID:mROoDBYH0 乙 傍から見るとわかりやすいんだけどねえ
993 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/28(金) 10:39:41.42 ID:nks1xPvg0 鮮卑各部に比べて 匈奴はパッとしないなぁ
994 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/28(金) 12:09:29.51 ID:gzCH7SUS0 乙です 難を正し、時を救う者が本領発揮してますね… 他の蛮族の親玉と着眼点が違いすぎる
995 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/28(金) 19:26:55.47 ID:dZ+jNHfZ0 乙でした 元々は後漢の光武帝時代に匈奴が親中華の南と反中華の北に分裂して 南がオルドスに押し込められて北が後漢に追われて四散してしまった後 モンゴル高原の空白地帯を勢力圏においたのが鮮卑だと聞いた覚えがありますね 広大な草原を保持している=騎馬による軍事力が強い、という感じでしょうか
996 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/10/28(金) 21:00:28.59 ID:/jJWeGiv0 【>>971 修正】 _ ハrチ┘⌒>,_ ひし二 <⌒二と ノz_ _こ J:::::ハr∠=z 三ヘ <_ > (J「_ _r>〒く/ ⌒ <_ > r ー 己ffェn チヰケヨUハ < ∠ ムr LL!__,)ミハ! _ ゝ- 、 、__こ⌒ ハニ亢rt少^/ノ ` ⌒ゝ> l イ ‐、厂└冖チ’/ '´ 了 | 近く、余自ら石勒を討つ。 /∠ Yミへヽノ⌒二ノ トj `ヽ、 / > { {( )ー / ヒ⌒`ゝ、 \ 必要な徴発を行い、 | 厶ノ jニニニニイノ ト、N^___ノ^ヽ ', .段部にも兵を出すよう伝えておけ | {ノ h::::::〈_ 〉、:::::::ハリ ,イハ ::::: }::: } | / ハ |y〒::::〒` =r=チレ ヘ rー' :::: ハ:: l / ハハ__《`l「 》__し<::弋_入 メ }: ヽ! { l / // ハ》:::::|||:::::::::::::(_::ノ ',:::::::ス l `ヽヽ ) / / / l:::ト:::::ノへ::::::::::/く__ノ l::::/ `丶、_ノ/_jx Lヽ r' | / / l:::::l>-r-‐::‐<_ノぅ ノ:ノ / く/ト’ _ 1\ V } / :/ l::::{L_}l{:::::::::::::ノ>う__ノく l rイ /, - V V/ / / l:::::ノ:<^>‐ イ^う⌒ ノ_ 入 V //‐ ¬V ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 王浚の統治は暴虐で、配下の将軍・官吏も貪欲だった。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 頻繁に徴発が行われ、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 下々の民は命令に堪えられない所まできていた。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ このあたり誇張はあれど、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ それに近い事が行われていたのだろう _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
997 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/28(金) 22:07:17.06 ID:eKOZt8AU0 乙です。 色んな勢力が思うまま、流されるままに戦ってる感ある中、 石勒陣営だけは懐柔したり、策を仕掛けたりと知恵を駆使してるなあ、という印象あるわ。
998 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/28(金) 22:25:42.21 ID:TP9D54cx0 >>1 乙ー。 ここからが石勒の恐ろしい所なんですよ、って流れだね。
999 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/28(金) 23:54:55.03 ID:PkbKG6hTo 乙でごわす 後の前燕建国の布石が着々と打たれてますなぁ
1000 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/10/29(土) 17:32:06.84 ID:000nQwrX0 「匈奴の漢が西晋を滅ぼした」くらいしか知らなかったから 匈奴があまり大勢力に見えないのが意外だなぁ まぁ石勒を漢の一部と見なせば強いんだろうけど
1001 :1001 :Over 1000 Thread , -― 、 / 丶 / ヽ こんなにもスレ住民達がおじぎに飢えてるとは思わなかった i _,,_ル,,rョュ 、 i | ィ rっフ , 弋ミア |r, わたしの愛を 全てのスレ住民に!!! _| "''"~ ハ ハ .i;{ } ; / " ' ヽ |j _ \ニニニ ニニニ λヽ r―''"入 /イ/ハ:.:/{ ノ !:::::| ___ノ^ヽニニニニニ /.::::: i 廷廾ニツ, , -――- 、 /:::::/ /  ̄`ヽニニニニニニ /.:::::::::::::: i、 - / -―- 、⌒V::::::/ // j___ノ、 ヽニニニニニ /ニニ、`ヽ`ヾ; ヘ.イ 、__( > \/ (__ ノニニニ \ニニニニニ ,仁ニニニ\ヽヽヽ ∨ /ニニ>彡>--')__ ノ `ヽニ \ニニニニ ニニニニニニヽ / {ニニ> ´ `¨¨´ ニ} \>''"´ ニニニニニニニニ/ ∨ / }八 ニニニニニニニ./ }ニ{ >>1000 thread over ノニヽ ノ ニニニニニニニ/ }ニハ /⌒ヽヽヽ ___彡 ニニニニニニニ! ノニニヽ、 / ` ー=彡'ニニニニ ニニニニニニニ} ⌒`丶、 /⌒ヽ ノ ノ____ / ̄ ̄ ̄`ヽ/ヽ、 _彡ヘ{ { > 、 / /  ̄ ̄ ̄ / ヾ、 ヽ ヽ ( `{ / SS速報VIP(SS・ノベル・やる夫等々) / 〃 トミ ___ >--‐=、 ヽ _ノ http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/ / // / \__ノ
1002 :最近建ったスレッドのご案内★ :Powered By VIP Service 雑談したいただのスレッド @ 2022/10/29(土) 06:06:25.93 ID:+amTa4YU0 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1666991185/ 夜は短し歩けよ乙女 @ 2022/10/29(土) 01:54:24.05 ID:Uef4Tnfx0 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aaorz/1666976064/ [221028] [Whirlpool] 竜姫ぐーたらいふ3 @ 2022/10/28(金) 23:38:59.89 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4vip/1666967939/ 【安価・コンマ】サトシ「安価とコンマでポケモンマスターになってやるぜ」Part2 @ 2022/10/28(金) 22:38:17.08 ID:LzDfj3ZL0 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1666964291/ フキ「サクラ、行くぞ」【リコリコ】 @ 2022/10/28(金) 22:35:59.09 ID:1Fh92pbe0 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1666964158/ 旅路 @ 2022/10/28(金) 21:48:53.92 ID:+jb0IWcx0 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aaorz/1666961328/ やる夫が正史を書くようです57 @ 2022/10/28(金) 00:32:31.11 ID:GLmN92Ub0 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1666884751/ ぱー @ 2022/10/27(木) 20:18:47.82 ID:x4+kleTT0 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1666869526/ VIPサービスの新スレ報告ボットはじめました http://twitter.com/ex14bot/ 管理人もやってます http://twitter.com/aramaki_vip2ch/ Powered By VIPService http://vip2ch.com/
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