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【シャニマス×ダンロン】にちか「それは違くないですかー!?」【安価進行】 Part.3
- 350 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/08(日) 23:38:14.86 ID:XBGb0k8Z0
-
すみません、時間的に厳しいのでもうきりあげさせていただくのですが、一応答えだけ貼っておきます。
正直これは自分でも奇を衒いすぎたと思うので……申し訳ない。
続きは明日またします。
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【1027】
美琴「……よかった、開いたみたい」
モノミ「すごい……緋田さん、よく開けられまちたね。あちしにはこの計算式が何を指すのか全然わかりまちぇんでちたよ」
美琴「うん……これはちょっと難しかったかな。この暗号は俯瞰的に見てみることが大事だったんだ」
モノミ「フカン的、でちゅか?」
美琴「まず、はじめの3つの計算式だけ見てもさっぱりでしょ? モノミちゃんの言う通り、計算が滅茶苦茶。ここを見ていても何も見えてこない」
美琴「だから注目するべきなのは『11+12=2』の式。数字の刻み方が一気にとんだ計算式をわざわざ書いてる……そうなると、何か意味があるはずだよね。」
美琴「それに、暗号の解読部もそれまでになかった数字が登場したり、足し算が掛け算になったりしてる。それって法則さえ読み解ければ類推ができるって言うヒントだよね」
モノミ「確かに言われてみればそうでちゅね……」
美琴「じゃあ、私たちの身近に『12』にまつわるものは何かないかな?」
モノミ「あっ、時計とか十二支とか……色々ありまちゅね!」
美琴「そう、十二支。子、丑、寅、卯、辰、巳、午、未、申、酉、戌、亥。これらを漢字にして書いてみたら何か思いつかないかな?」
モノミ「うーん……脚の数、じゃないでちゅよね……」
美琴「漢字に書く際にまっすぐな横線の数。途中で折れるものは含まないみたい」
モノミ「……ホントだ、それぞれ横線の数は順に1、2、3、0、3、1、2、2、2、3、1、1になるんでちゅね! これを計算式に置き換えると、確かに成立しまちゅ!」
美琴「だから1〜12の数字を今モノミちゃんが言った通りに置き換えると……」
6+7+8+9+10=1+2+2+2+3=10
3×5×10=3×3×3=27
美琴「後はAとBの順に続けて並べればパスコードは『1027』になるんだ」
モノミ「これはだいぶ頭を柔らかくしなくちゃいけない謎でちた……!」
美琴「さあ、小箱の中を見てみようか」
南京錠を外して小箱を開けてみると、その中に入っていたのはドライバーが一つ。
なるほど……脱出までの道筋は見えてきた。
【アイテム:ドライバーを獲得しました!】
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(さて、どうしようかな……?)
1.アイテムの使用 【バール】【はさみ】【ドライバー】
2.モノミに相談
↓1
- 351 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/08(日) 23:42:14.10 ID:huYJK2yX0
- ドライバーで北のパネルのねじを外す
- 352 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/08(日) 23:50:29.70 ID:huYJK2yX0
- >>349
その理論でご自身が>>347で言ってるB=2を成立させるなら いぬ+い=1 になってそもそもの前提に反しませんか?
まあ実際には違ったわけですけど
- 353 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/08(日) 23:59:10.50 ID:huYJK2yX0
- おつかれさまでしたー
直線の数と折れ線の数、跳ね、はらいの数あたりは数えたけど横線だけの数は流石に数えてなかった……
特定の要素の中からさらに特定条件を満たしてる数を使うのは流石に捻りすぎてて当てるのが厳しすぎると思います
- 354 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/09(月) 00:06:34.67 ID:FE9tMxS00
- 見苦しくて草
- 355 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/09(月) 00:30:04.12 ID:c8PzqJga0
- 個人的には日本人の一般的な知識として干支の漢字はアリだと思うけど、新幹線の停車駅はナシだと思うなぁ
脱出ゲームで「部屋の中にある情報」と一般的な知識で解けない謎は邪道じゃねぇかね
- 356 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/05/09(月) 10:06:39.52 ID:vIHH06QxO
- 皆アレか?
劇場でまだ見てない人に対してネタバレかますタイプ?
- 357 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/09(月) 11:34:45.32 ID:MZrj+exr0
- このあたり、空気ギスギスしてない?
これが次の動機? 視聴者の間で事件発生するの?
- 358 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/09(月) 13:02:14.30 ID:FE9tMxS00
- こんな言葉を知ってる?「嫌なら見るな」
特に暗号について揚げ足取ったり難癖付ける例の読者様に言いたい
- 359 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/09(月) 17:49:48.51 ID:3WmNhioz0
- ID変わってるかもしれないですけど>>353なのですが、
ID:FE9tMxS00の方から色々言われてる対象って私で合ってますよね?
つきましては、ID:FE9tMxS00の方の貴重なご意見について2つほど質問があるのですが、
まず、1つ目に>>354で「見苦しくて草」とおっしゃっていますが、
どのあたりの言動が見苦しいと感じたのか具体的に教えていただけますか?
2つ目に、>>358で「特に暗号について揚げ足取ったり難癖付ける」とおっしゃっていますが、
これについてもどのあたりが揚げ足を取ったり難癖を付けたりしているように感じたのか教えていただけますか?
これはどちらについても見返しても私は正直な意見や感想を述べているだけなので
自分ではわからず、恥を忍んで聞いています。
また、>>358で「嫌なら見るな」という言葉を知っているか問われていますが、当然知っています。
「嫌なものをわざわざ見に来なくていい」という意味ですよね?
この質問の意図がよくわからないのですが、「嫌ではないので見ます」と答えればいいのでしょうか?
以上、長文失礼しました。
今後の勉強のためにも、ID:FE9tMxS00の方につきましては回答いただけると幸いです。
- 360 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/09(月) 19:01:38.66 ID:ZZbhYvEWO
- ストーリーや殺害方法、ダンガンロンパのような雰囲気が好きで前作から見てます。スレが若干荒れてますが、自分みたいにロム専の読者も多いと思うので気にせず好きに書いて下さい。いつも面白い作品をありがとうございます!これからもよろしくお願いします。
- 361 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/09(月) 19:41:20.72 ID:FE9tMxS00
- 内容に口出ししない読者だけが良い読者
ハートマン軍曹も似たような事言ってたしね
- 362 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/09(月) 20:20:44.06 ID:3WmNhioz0
- 対話してID:FE9tMxS00の方のことを理解しようと試みたのですが、質問に回答をいただけなかったことから、
どうやら対話に応じるつもりはなく、価値観が根本から全く異なるようなのでこの話はこれで終わります。
作者の方含めてスレの他の読者の皆様にはご迷惑をおかけしました。
私は私の流儀で以後もこの作品を楽しませていただきます。
- 363 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/09(月) 21:02:44.04 ID:oSQQXx2O0
- 1 【正解】
キュルキュルキュルキュル……
美琴「よし、外れたよ」
この部屋に入った時からあった、ネジで留められた入力パネル。
やっとそれを解放することができた。
美琴「……4文字を入力するみたいだね」
モノミ「数字4文字みたいでちゅね、何かヒントは……」
モノミ「あわわ! 近くに何のヒントもないでちゅよ!?」
モノミちゃんの言う通り、この入力パネルの他にはなにもなし。
入力すべき数字は、他の場所で見つけてこいということなのかな。
さあ、ここが正念場。
これさえ解けばきっと出ていけるはず……頭を回転させなきゃね。
美琴「落ち着いて、モノミちゃん。これまでに手に入れた情報から考えてみよう」
モノミ「ま、任せまちゅ……」
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(さて、どうしようかな……?)
1.入力【パネル】
2.モノミに相談
↓1
- 364 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/09(月) 21:20:17.89 ID:39HwTkOF0
- 2
- 365 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/09(月) 21:24:22.82 ID:oSQQXx2O0
- 2 モノミに相談
美琴「モノミちゃん、これが最後のパスワードだね」
モノミ「はい! なんとしてもこの謎を解いて、脱出しまちょう!」
美琴「差し当たって解くべきなのは……やっぱりノートパソコンに表示されてた暗号だよね?」
『1×2=1 11×2=2 11×22=3 111×22=4 111×222=5
11×222=A 111×2=B 1111×222=C 111×222=D
パスワードはABCDの順に並ぶ 』
美琴「これの入力先がずっと見つかってなかったわけだし……他には何ももうなさそうだもんね」
モノミ「でちゅけど……これ、どういう意味なんでちゅか?」
モノミ「ヒントらしい怪しい物もこの部屋にはもう残ってないでちゅよ」
美琴「それなら……この暗号は本当にこの暗号だけで完結しているのかもね」
美琴「試しに、素直に計算してみるとかはどうかな?」
モノミ「どうでちゅかね……そんなことで見えてくるものなんでちゅか?」
美琴「わからないけど、立ち止まっている時間はないでしょ?」
モノミ「かっこいいでちゅ……緋田さん! 今の言葉、胸に刻み付けまちたよ!」
美琴「……」
(……自分で計算やらなきゃダメかな)
-------------------------------------------------
(さて、どうしようかな……?)
1.入力【パネル】
2.モノミに相談
↓1
- 366 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/09(月) 21:30:36.48 ID:3TtS9j0U0
- 入力:4365
- 367 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/09(月) 21:33:14.23 ID:oSQQXx2O0
- 1 【正解】
【4365】
ピピッ
美琴「……よし、正解だったみたい」
私が数字を入力し終えるとパネルは緑色に点滅。
認証したであろう電子音が鳴ると、部屋のどこからか駆動音が聞こえ出した。
モノミ「あ、緋田さん……最後の暗号もすっかりお任せしちゃいまちたね……」
美琴「ううん、気にしないで。元々そのつもりだったから」
モノミ「それで、この暗号はどういう謎だったんでちゅか? また難しい計算式みたいだったでちゅけど……」
美琴「これまでにやってきた暗号の中でも一番これが正統派の暗号だったよ。数字が1と2だけで構成してあるから、何か意味があるように見えるけど、単純な計算であることには変わりないみたい」
モノミ「え? でも、11×2は、22でちゅよね?」
美琴「うん。それに11×22は242だよ」
モノミ「それじゃあ計算が成立してないじゃないでちゅか!」
- 368 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/09(月) 21:33:53.42 ID:oSQQXx2O0
-
美琴「よく暗号の計算式と見比べてみて。何か別の見方はできないかな」
モノミ「むむむむ……あっ! もしかして桁数でちゅか!?」
美琴「大正解、計算式の右側の数字は左の掛け算をした時の解、その桁数を表しているの」
モノミ「なるほど、その法則に従ってパスコードも考えるんでちゅね!
11×222=2442で、『4』桁の数字
111×2=222で、『3』桁の数字
1111×222=246642で『6』桁の数字
111×222=24642で『5』桁の数字
これでパスコードが4365になるんでちゅね!」
美琴「そういうことだね。特に他にヒントはなかったけど、閃きさえあればすぐに解ける暗号だったよ」
【脱出成功】
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- 369 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/09(月) 21:35:30.46 ID:oSQQXx2O0
-
命をかけた脱出ゲームとやらをクリアした私とモノミちゃん。
最後のパスコードを認証したことで、ついに北の扉も開く……そう思ったのだけど。
私の目の前の扉は開くことはなく、何か別のものが床から競り上がってきた。
私の腰の高さほどの台の上に置かれたのは銃と弾丸、そして一枚の紙切れ。
『おめでとう! あなたは命をかけた試練への挑戦権を獲得しました!』
美琴「どうやら、この脱出ゲームは前座だったみたいだね」
モノミ「え……ま、まだ続くんでちゅか?!」
『ここに一丁の銃と、弾丸を一発用意しました!
極上の凶器を手に入れるにはロシアンルーレットをクリアする必要があります!』
美琴「ロシアン、ルーレット……」
『ロシアンルーレットの作法
@弾を一発だけ込めて、リボルバーを回転させてください。
A銃口を自分のこめかみに当てます。
B引き金を引いて、見事生還できればクリアです』
モノミ「な、な、なんでちゅか……これ! こんなの、1/6の確率で死んでしまいまちゅ……!」
- 370 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/09(月) 21:36:52.70 ID:oSQQXx2O0
-
狼狽えるモノミちゃんとは対極に、私は納得がいったとばかりに何度も頷いていた。
命をかけた試練だという割に、脱出ゲームで時間との勝負なんてモノクマにしては生ぬるいと思った。
もっと生と死の狭間に身をおいて、肌がひりつくようなものじゃないと彼は喜ばないだろう。
そういう意味で、ロシアンルーレットはこれ以上なくうってつけ。
ガチャ…
モノミ「あ、緋田さん?! 何をやってるんでちゅか?! 銃を、銃を下ろしてくだちゃい!」
だから私は、特に抵抗もなく銃口をこめかみに当てた。
どうせこの挑戦に挑まないことには捜査時間の時間切れでペナルティ。
この部屋に入った時点で逃げ道はないんだから、やるしかない。
美琴「……? どうして? こうしなくちゃ、ファイナルデッドルームはクリアにならないみたいだよ」
モノミ「だ、だからって……自分の命をみすみす危険に晒す必要なんてないでちゅ! 何か……何か別の方法がきっとあるはずでちゅから……!」
モノミちゃんは縋るようにして私の説得を試みる。
でも、申し訳ないことに耳を貸すつもりなんて全くない。
私はまるで呼吸でもするかのように、日常の1ページを紡ぐように、何も考えず、何も不安に思わず、その引き金に指をかけた。
- 371 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/09(月) 21:37:57.14 ID:oSQQXx2O0
-
美琴「モノミちゃん、あのね……どうせクリアしないことには私たちは死んじゃうんだ」
美琴「それに、この先にある極上の凶器を知らないことには、真実にたどり着くことはできない」
美琴「少しでも生き永らえるため、にちかちゃんが死の間際に託してくれた想いを引き継ぐために、真実を解き明かす必要がある」
美琴「その真実が手に入るのなら__________」
美琴「_______死んだっていいの」
引き金を引いた。
- 372 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/09(月) 21:38:51.53 ID:oSQQXx2O0
-
美琴「……生きてるね」
生き永らえるために死に身を置く。
我ながら倒錯した覚悟の啖呵を切ったと思うけど、どうやらその覚悟が生を手繰り寄せてくれたらしい。
私の体には一切の外傷もなく、見事クリアをすることができた。
モノミ「あ、あわわ……無事でよかったでちゅけど、あわや大惨事だったでちゅ……」
ガチャリという音がした。
私のクリアを確認したのか、これでようやっと北の扉が開いたらしい。
ドアノブを捻るとすんなりと回転した。
美琴「それじゃあ行こうか、極上の凶器を確かめに」
モノミ「え? あ、は、はい……特にクリア後の感想会なんかもやらないんでちゅね……」
美琴「うん、足踏みしている時間はないから。急いで確かめないと」
モノミ「あう……まだ衝撃でボーッとしてまちゅ……」
- 373 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/09(月) 21:40:13.55 ID:oSQQXx2O0
- -------------------------------------------------
【ファイナルデッドルーム 最奥】
扉を開けると歪な空間に出た。
まるで洞窟をそのまま部屋として使っているような、凸凹な天井と壁。
そこには所狭しと刃物や武器など凶器の類が並んでいる。
モノクマ「コングラッチュレーション! おめでとう、勇者は最強の武器を手に入れた!」
美琴「モノクマ……これでクリアでいいんだよね?」
モノクマ「ええ、ええ! ロシアンルーレットまでしっかりと攻略してくれましたもんね、もう文句のつけようがありませんよ!」
モノクマ「さてさて……そういうわけで緋田さんには『極上の凶器』は獲得する権利を手に入れました! どうかこの部屋から極上の凶器を見つけ出してくださいね!」
美琴「手渡ししてくれるわけじゃないんだね」
モノクマ「で、緋田さんはいいけれど……やい、モノミ! どうしてお前までここにいるんだよ!」
モノミ「ほえ? 緋田さんがクリアしたから、そのついでに……」
モノクマ「ファイナルデッドルームに『ついで』なんかな〜〜〜〜い!!! キッチリしっかりオマエもロシアンルーレットをクリアするんだよ!」
モノミ「そ、そんな! いたたたた! 耳を引っ張らないでくだちゃい! 千切れちゃいまちゅ!」
モノミちゃんはモノクマに引きずられて逆戻りさせられちゃった。
でも、これで集中して調査できる。
真実を明らかにするために……しっかりとみてまわろう。
彼女の命を奪ったであろう『極上の凶器』、それを確かめないとね。
- 374 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/09(月) 21:41:05.70 ID:oSQQXx2O0
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【凶器】
空間に所狭しと並べられた木箱、その中身はどれも人の命を奪うに足る凶器ばかり。
サバイバルナイフにウォーハンマー、果てはモーニングスターまで。適当に振り回しているだけでも命を奪うには十分すぎると思う。
それだけでなく、木の棚の中には毒薬の類まで揃っている様子。
ドラッグストアにも結構な数が揃えられていたとは思うけど、それとはまた違ったラインナップ。
催涙ガスなどのバリエーションも揃えていかにもこれで殺してくださいと言わんばかり。
「でも、これだけのものが揃ってて爆発物の類はないんだ」
てっきり手榴弾や閃光弾などもあるものかと思ったけどどうやらそれはおいていないらしい。
他の武器が乱雑に木箱に押し込まれているのをみるに、不用意に扱うとリスクあるものを一緒に仕舞い込むのは難しいと考えたのかな。
- 375 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/09(月) 21:41:57.40 ID:oSQQXx2O0
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【ロッカー】
極上の凶器はこのロッカーの中にあるのだろうか?
そう思って片っぱしから開けてみるけど中にあるのはよくわからない書類や白衣ばかり。
特に使えそうなものも見当たらないのでそのまま置いておく。
ロッカーの中にはいくつか開けられないものもあるみたい。
というのも、ロッカーが並ぶすぐ隣に鍵をかけるボードが掛かっており、その中のいくつかが抜け落ちている。
誰かが使用中、ということなのかそれともただの演出なのか。
その意図はわからないけど、案の定抜け落ちている番号のロッカーだけは開かなかった。
(……あれ?)
開かないロッカーの番号と鍵の番号とを照らし合わせている中、一つの疑問を抱く。
鍵の数が明らかに一つだけ多い。
ロッカーを開ける鍵にしては少し大きめなそれは、特に番号も割り振られずに吊り下げられている。
思わずそれを手に取った。
一体何の鍵なのだろうと表裏を確認してみると……
『極上の凶Key』
「……ふふっ」
おかしな駄洒落が書いてあった。
【アイテム:極上の凶Keyを手に入れた!】
- 376 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/09(月) 21:42:58.25 ID:oSQQXx2O0
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【島のパンフレット】
隅に追いやられるようにして積まれている書類の山。
カラフルな彩色はされているけれど、埃をかぶっていてそれなりに年季は入っていそう。
一枚手に取って広げてみる。
全体を彩る青色、真ん中に丸く緑の島が鎮座。
その所々にはアトラクションのイラストに、その説明文。
なるほど、どうやらこれは遊園地であるこの第4の島における見取り図のようなものみたい。
一応、一枚貰っておこうかな。
コトダマゲット!【島のパンフレット】
〔遊園地である第4の島の案内地図。画像は後日用意〕
- 377 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/09(月) 21:43:54.53 ID:oSQQXx2O0
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【何かありそうな台】
私の腰ほどの高さの大理石の台には、ふかふかなクッション。
何かを載せておくための留め金のようなものも備わっていて、そこに本来置かれるべきものがどれだけ丁重に扱われるべきものなのかを窺い知れる。
しかし、肝心のその『置かれるべきもの』の姿はどこにも見当たらない。
もしかして、私より先にここを訪れた【今回の犯人】が既に持ち去ってしまったのだろうか。
だとすると、ここにあったものは一体……?
- 378 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/09(月) 21:45:21.16 ID:oSQQXx2O0
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一通り最奥部の空間を見尽くした。
でも、手元に残ったのはただの鍵が一つ。とてもこれでは人を殺せそうには思えない。
それに、既にこの部屋から何かが持ち出された痕跡があった。
あれこそが、極上の凶器なのだとしたら私たちはもう真実に辿り着くことはできなくなる。
「……どうしよう」
その持ち出されたものを類推するのは不可能だ。
この部屋には凶器なら山ほど溢れているのに、それを差し置いて手にするべき極上の狂気なんて他に何も思いつかない。
せっかく命まで張ったのに、これじゃあ骨折り損。
そう思ってため息を一つつくと、それに応えるようにしてモノクマが姿を表した。
モノクマ「お探しのものは見つかりましたか?」
美琴「……ううん、もう私の前にクリアした誰かに持ち出されちゃったみたい」
モノクマ「あれ? そうですか? 緋田さんは【初回クリア特典】目当てだったんですね」
美琴「初回クリア特典?」
モノクマ「うん、このファイナルデッドルームを最初にクリアした人にだけ用意されるスペシャルな特典だよ。ほら、あそこの台の上に本来なら置いてあったんだ」
- 379 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/09(月) 21:46:18.60 ID:oSQQXx2O0
-
美琴「……ああ、それが極上の凶器なんだね」
モノクマ「え? 違うよ?」
美琴「……え?」
モノクマ「あのねえ、看板にも書いてあったでしょ? 『クリアすれば極上の凶器が手に入る』って。それが一番乗りの人間だけだったらボクが嘘つきになっちゃうじゃない」
美琴「……たしかに、あなたが一番嫌いそうなことだよね」
モノクマ「そう! だからこのファイナルデッドルームは初回クリア特典以外は適宜補充される仕組みになってます! ちゃんと緋田さんの分の極上の凶器もあったはずだよ!」
美琴「適宜、補充……持ち出された分はすぐに補充されて、誰でも凶器の調達には差がないんだね」
美琴「極上の凶器もその例に漏れない……まさか、極上の凶器ってこの鍵……?」
モノクマ「うぷぷぷ……ちゃんと書いてあったでしょ? 極上の凶Keyってさ!」
美琴「ただの冗談じゃなかったんだね」
モノクマ「ま、そういうわけだから……存分に役立ててやってくださいよ! お出口はそこらですので、後はお任せします!」
モノクマが姿を消してからも、じっとその鍵を見つめていた。
指の関節より少し大きいだけの鍵、でもこれが開ける扉の奥には人の命を簡単に奪い去ってしまう何かが秘められている。
そんな扉、まさにパンドラの箱とも言うべきものだ。
開けた瞬間、中から得体の知れない何かが溢れ出し、あっという間に全てを飲み込んでしまう。そんな神話が頭によぎってしまう。
手のひらの鍵が、妙にずっしりと重たく、少し熱を帯びているように感じられてきた。
- 380 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/09(月) 21:48:14.12 ID:oSQQXx2O0
-
〇
〇
〇
目的も確証もない聞き込みは大した成果を上げることもなく、時間ばかりがただ過ぎていった。
メカ女の目撃証言、アリバイの擦り合わせ……そのいずれも深夜の事件ともなればあまり役にも立たない。
特に、今の動機のこともあって無駄な行動を避けていた人間も多く、大体が自分のコテージで眠っていたと口を揃えて証言した。
「……まずいな」
真実への光明も見えて来ず、何も積み上がるものもない。
気がつけばその爪先が早いテンポで地面を蹴っていた。
指は腕の布地を何度も叩いて、リズムを裏打ちするように舌が鳴る。
成果をあげられない自分自身への苛立ちが募った故の反応だった。
「どうにか、どうにか手がかりを掴まねーといけないのに……!」
東に見た太陽が今に西に向かう。
さっき見た雲がもう遠くにいる。
時間の経過を空が告げてくるのもまた煩わしかった。
観覧車の支柱の隙間隙間から見えてくる空から目を背けようとした。
- 381 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/09(月) 21:49:03.57 ID:oSQQXx2O0
-
……その瞬間だった。
「……え?」
観覧車は、私の目の前で明らかに静止した。
はじめは観覧車の回転速度の緩慢さに自分の目が狂ったのかと思った。
でも、そうじゃない。
流れ続ける時間の中で滑車はピッタリと止まったまま。
その証拠に、
- 382 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/09(月) 21:50:13.20 ID:oSQQXx2O0
-
『どうして鳩時計って鳩が使われてるのか知ってる?』
『元々はドイツのカッコウ時計が200年ぐらい前に入ってきたのが走りなんだけどさ、この国では【閑古鳥が鳴く】って表現があるでしょ?』
『それで、喫茶店とかで使うのに縁起が悪くて不都合だから、代わりの鳥として鳩に白羽の矢が立ったんだよね! ま、鳩には立派な体内時計があるから適材適所だったのかもしれないよね』
『だってカッコウなんて托卵を行う鳥、お店の時間を司らせたりなんかして、何か企んでも厄介だしね!』
『さあさ、ボクの体内時計も言ってます、そろそろお時間のようですよ! モノクマロックにみんなでお集まりください!』
捜査時間の終了を告げるアナウンスが鳴っている間でさえも、観覧車は動いていなかったのだから。
「……何がどうなってんだ……?」
目の前で起きた事態は呑み込めないまま。
ただ、整理の時間は私には与えられていない。
頭の中がこんがらがった状態のまま、足を運ぶほか選択肢はなかった。
- 383 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/09(月) 21:51:37.87 ID:oSQQXx2O0
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【モノクマロック】
既にモノクマロック前には他の連中の姿も見える。
そのいずれも口をまごつかせて狼狽えている……目立った成果は誰も手にしていないんだろう。
漏れなく私もその一人、焦燥が奥歯を強く噛み潰す。
そんな中、美琴だけは……妙に静かに佇んでいた。
焦るでもなく苛立つでもなく不安がるでもなく、無感情にその時を待っている。
そんなふうに見てとれた。
ルカ「……美琴、お前ずっと何してたんだよ」
これまでの事件では、すぐ隣にずっと美琴の姿があった。
美琴と一緒に考えたり、情報を整理したり……美琴がいなくては気づけなかった証拠だってある。
今回、それがなかったことで私は地に足がついていないような、そんな甲斐のなさを感じていた。
この島に来るまでは一人だったというのに、やはり千雪のこともあって牙は抜け落ちてしまっているらしい。
我ながらおかわいいことだ。
- 384 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/09(月) 21:52:51.25 ID:oSQQXx2O0
-
美琴「私は、私で捜査していたから」
その口調は冷淡。
必要以上の言葉を私と交わすつもりはないらしい。
ルカ「……その、浅倉透の肩を持つ私のことが気に食わないのはわかるけどよ。学級裁判は結論を誤ればお前も、私も共倒れなんだ。それは分かってんだろ」
美琴「……」
ルカ「何か得たものがあるのなら、それを教えてはくれねーか。歪みあったって、憎しみあったって……私たちは結局一緒に戦うしかないんだ。分かってんだろ、美琴」
美琴「人を聞き分けの悪い子供みたいにいうのはやめて」
ルカ「……!」
美琴「……協力は勿論する。私しか持っていない情報もあるから、共有するよ。きっとこれがないと真実を知ることはできないから」
ルカ「なんだよ、その美琴しか知らない情報ってのは」
美琴「ルカは、ファイナルデッドルームって知ってる?」
- 385 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/09(月) 21:55:14.33 ID:oSQQXx2O0
-
ルカ「あ? なんだその、中学生が考えましたって感じの名前の部屋は」
美琴「その名前の通り、この部屋に入る人間は命をかけた挑戦を強いられる。しかし、それに成功することができればコロシアイにおいて圧倒的に優位に立つ『極上の凶器』を手にできる」
美琴「コロシアイが起きるまで食事不可能の動機が出ると当時に出現していたみたいだから……きっと知らない人の方が多いだろうね」
ルカ「極上の凶器、だと……?」
そんなもの、到底後出しで出されていい情報ではない。
人を殺めるのに極上なんて名を冠する凶器、並のものとは考えにくい。
それでいて命をかけた挑戦だとか、突然に出現したアトラクションだとか、荒唐無稽でモノクマらしい文字列が並ぶ。
裁判直前になって、またしても頭の中を掻き乱す情報の登場だ。
ルカ「ていうか、美琴……まさかそのファイナルデッドルームに挑戦したのか?」
美琴「うん、クリアしたよ」
ルカ「ば、バカヤロウ……! オマエ、なんてことを……一歩間違えれば、死んでたかも知れねえんだぞ!」
美琴「でも、間違えなかった」
ルカ「んなもん屁理屈だ!」
- 386 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/09(月) 21:57:49.96 ID:oSQQXx2O0
-
美琴「……ルカは私にとってかけがえのないパートナー、それは今でも変わらない」
ルカ「美琴……」
美琴「でも、自分の命の使い方までとやかく言われる筋合いはないよ」
ルカ「……!!」
有無を言わせない強い拒絶。
本当に、美琴との間に溝が入ってしまったことを強く感じさせられる。
もう美琴に何を言っても無駄だろう、それにここで事を荒立てることに対して意味があるとも思えない。
一旦はその命をかけた挑戦には目を瞑り、次の話をした。
ルカ「で、その『極上の凶器』ってのはなんだったんだよ」
美琴「……私は最初、爆弾とかナイフとか、そういう直接的に人の命を奪うようなものだと思ったんだけど」
美琴「でも、そうじゃなかった。もっと悪意に満ちた……残忍すぎる凶器が、『極上の凶器』だったんだよ」
ルカ「……はぁ? だから、なんなんだよ。その『極上の凶器』って」
美琴「それは_______」
- 387 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/09(月) 21:58:54.01 ID:oSQQXx2O0
-
ゴゴゴゴゴ…
突然に始まる地響きは私と美琴の会話を遮り、その視線を我が物とした。
私たちの目の前でモノクマの顔をした巨岩はその瞳を赤く灯し、エスカレーターを吐き出した。
美琴「……話の続きは学級裁判でしようか」
ルカ「分かった、待ってるよ」
美琴「……ルカ、今回の裁判は情報に乏しいと思うけど……あなたが見たこと、その事実のありのままを信じればきっと勝ち抜けると思うから」
ルカ「……? お、おう……」
美琴「……それじゃあ、行こうか」
美琴の言い残したことの真意はわからない。
ただ、あいつは無意味なことを言うような人間じゃない。
私がこの事件の捜査で見てきた中にきっと、『極上の凶器』のヒントはあったんだ。
まずはそれを考えてみろってか……?
相変わらず、不器用な野郎だな。あいつは。
コトダマゲット!【極上の凶器】
〔動機提供時から第四の島に現れたファイナルデッドルームのクリア特典。美琴曰く『悪意に満ちた残忍すぎる凶器』らしい。そのヒントは今までの捜査の中にあったらしいが……?〕
- 388 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/09(月) 22:00:38.93 ID:oSQQXx2O0
- -------------------------------------------------
私たち全員がエスカレーターに乗り込んで、モノクマロックの中に入ると、いつものように下降を始めた。
こんなことに『いつものように』という表現を使うようになってしまったことが、何とも言えない切なさがあるのだが……
-------------------------------------------------
【モノクマロック 内部】
ゴウンゴウンと音を立てて下降していくエレベーター。
その内部は旧式のエレベーターを模してあるため、格子の隙間からは機械仕かけの構造がよく見て取れる。
精密に作り込まれた機構が寸分の狂いなく動くことで、この箱は動いている。
それはきっと、あいつも同じことだった。
私たちじゃ想像もつかないほど緻密な作りをされていた機体は、悪意に満ちた何者かによって狂わされ、そして破壊されてしまった。
芸術品が詰め込まれたようなその機体を見る影もないほどに破壊し尽くした犯人……きっと人として何か大事なものが欠落しているんだろうと思った。
破壊の最中、吐き出すオイルや断面から見えるケーブルを見て何も考えなかったのだろうか?
そこを満たす思い出や記憶が、まったくもって脳によぎることはなかったのだろうか?
果たしてそいつは、私たちと同じ仲間だったということが出来るのだろうか?
答えのない問いばかりが浮かび上がっては消えを繰り返し、時間が過ぎていった。
チーン!!
そして、時間の経過がようやっと、終着をもたらした。
-------------------------------------------------
- 389 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/09(月) 22:02:52.55 ID:oSQQXx2O0
-
【学級裁判場】
モノクマ「あ、来たんだ……本当に来たんだ……まあいいや、適当にその辺の台使ってよ……」
ルカ「なんだよそのテンション……」
智代子「……周りがトレーニング器具だらけなのは、夏葉ちゃん意識なのかな」
透「なんか、部屋の湿度が高そう」
雛菜「くんくん〜……匂いは普通〜!」
冬優子「汗臭い空間で議論なんか嫌でしょ……」
私たちは足早に証言台へとついた。
それは一刻も早く真相を手にしたいと言う焦燥から。
自分一人では掴めなかった真相も、他の人間と議論を尽くせばなんとかなる。
これまでの経験と信頼とがまさに表出した形だ。
- 390 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/09(月) 22:03:49.90 ID:oSQQXx2O0
-
だが……本当にそうなのだろうか、議論をしさえすれば真実は掴めるのだろうか。
死の間際、小宮果穂が言っていた言葉が脳裏をよぎる。
私たちは変わり続ける、強くなり、大きくなり、成長する。
それが時間が経つと言うこと、歳を重ねると言うこと。
しかし、変わるのは私たちだけではない。
私たちを繋ぎ止める関係性、そしてその周りの環境もそうだ。
現にあの時あった美琴との間の結束は希薄なものとなり、今は他の連中も不審の目を互いに向け続けている。
これまでもそういった不穏分子がなかったわけではない。
それを乗り越えてきたから今がある、だけど絶対はない。
今回も、うまくいくとは限らない。
……自分らしくない、不安の芽が顔を出すのを自分でも感じていた。
- 391 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/09(月) 22:04:44.77 ID:oSQQXx2O0
-
超大学生級の令嬢あらため超大学生級のアンドロイド、有栖川夏葉。
あいつはこの島に来た時から他の連中を引っ張り続けていた中心核。
年上の自負からくる責任感は勿論のこと、
残酷な現実に誰よりもまっすぐに向き合い、仲間の苦痛からも逃げようとせず分かち合うための努力をしていた。
そのために、小宮果穂のおしおきに乱入して一度その肉体を失したこともあった。
それでも希望を絶やすまいと機械の体になってからも気丈に振る舞って、前に立ち続けた。
決して弱音を自分から吐こうとはしなかった。
そんなあいつは……鉄屑になった。
鋼鉄の体もボコボコに凹まされ、体はバラバラに壊されて、オイルをその場に吐き出した。
彼女の尊厳と意地とを踏み躙るような凶行が、起きてしまった。
許せない、なんて言葉を振りかざすには私はまだ積み重ねた時間に乏しい。
それでも、今回の犯人にはちゃんと言葉を聞きたいと思った。
絶望病なんて理由もつけられない今回の事件……そこには明確な殺意、理由が存在しているはず。
真実とともに、その感情理由を聞かねばいけないと強く感じている。
その権利を得るためには……
- 392 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/09(月) 22:05:32.66 ID:oSQQXx2O0
-
______まず、生き残らないと。
- 393 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/09(月) 22:09:50.45 ID:oSQQXx2O0
-
というわけで捜査パートも終了したところで本日はここまで。
色々とありましたが本編の大筋には関係ない部分なので流して、これからのお話に注目していただければと思います。
次回から学級裁判パートに移ります。
例のごとくまたテンプレを用意しますので、学級裁判前準備パートとして書き込みに参ります。
次回更新時までに書き込みがあれば反映します。
そして、第4の島の地図を用意するつもりですが、一章でアップロードが上手くできず微妙な感じになったので文字で表現するのも考えています。
諸々含め準備をして、今週末ぐらいをめどに再開予定です。
ぜひよろしくお願いいたします。
それではお疲れさまでした。
- 394 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/10(火) 00:00:09.20 ID:4gXeyx6d0
- 乙かれさまでした
気に病んでなくて良かった
>>1の更新楽しみにしてます
- 395 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/11(水) 20:35:08.26 ID:GJ9DlKCaO
- 1章の時にひと悶着あったけど、普通imgurならちゃんと見られるでしょ
多分このサイトから直接リンク飛びとかしようとするとエラー吐く人が出るだけで、リンクをコピー貼り付けなり直接入力なりすれば普通行ける筈だが
この掲示板だとアップローダーからサムネつき画像表示出来るみたいだけどこっちはよく分からんね
何にせよ作者さんの思うようにやってくだされ
- 396 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/11(水) 22:00:50.30 ID:udKLsCNl0
-
画像はとりあえずは一章と同じ方法で上げようと思います。
まあ簡単な図説なので最悪飛ばしてしまってもいいので、見れなかった場合はその時はその時と言うことでいきます。
今週末はよくよく考えたらバンフェスだったので更新滞るかもしれません、あらかじめお伝えしておきます……
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
【裁判前準備パート】
☆裁判を有利に進めるアイテムを獲得することができます
何か購入したいものがある場合は次回までにその旨を書き込んでください。
指定が多ければ多数決、特に購入指定が無ければ何も購入せず裁判を開始します。
‣ルカの現在の状況
【現在のモノクマメダル枚数…25枚】
【現在の希望のカケラ…35個】
〇スキル
・【花風Smiley】
〔毎日の自由行動回数が2回から3回になる〕
・【アンシーン・ダブルキャスト】
〔学級裁判中誤答するたびにコトダマの数が減少する〕
・【花風Smiley】
〔毎日の自由行動回数が2回から3回になる〕
・【cheer+】
〔発言力ゲージを+5する〕
-------------------------------------------------
【自動販売機】
≪消耗品≫
【ヒーリングタルト】…5枚
〔誰の口にも合いやすいマイルドな口当たりの優しい甘さ。裁判中に使用すると発言力を2回復できる〕
【ヒーリングフルーツタルト】…10枚
〔フルーツをトッピングして満足感アップ。裁判中に使用すると発言力を4回復できる〕
【高級ヒーリングタルト】…15枚
〔国産フルーツを贅沢にトッピングした高級タルト。裁判中に使用すると発言力が最大まで回復する〕
【プロデュース手帳】…15枚
〔これは彼と彼女たちが過ごしてきた美しき日々の証。誰よりも理解者たる彼は、いつだってそばで戦ってくれる。裁判中に使用するとノンストップ議論・反論ショーダウンを無条件クリアする〕
≪希望のカケラ交換≫
【Scoop up Scrap】必要な希望のカケラの数…30個
〔他のアイドルとの交流時に、所持品の中で何が渡すと喜ばれるプレゼントなのか分かる〕
【霧・音・燦・燦】必要な希望のカケラの数…10個
〔発言力ゲージが+2される〕
【幸福のリズム】必要な希望のカケラの数…30個
〔他のアイドルとの交流時の親愛度上昇が+0.5される〕
【I・OWE・U】必要な希望のカケラの数…20個
〔発言力ゲージが+3される〕
【われにかへれ】必要な希望のカケラの数…20個
〔集中力ゲージが+3される〕
【ピトス・エルピス】必要な希望のカケラの数…20個
〔反論ショーダウン・パニックトークアクションの時コンマの基本値が+15される〕
【おみくじ結びますか】必要な希望のカケラの数…10個
〔集中力ゲージが+2される〕
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
- 397 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/11(水) 22:18:42.76 ID:ffKWzMcy0
- 花風Smileyが2つあるねェ
コンマ沼で死ぬことが何回かあったはずだしピトスエルピス買っといた方がいいんじゃないかな
- 398 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/11(水) 22:33:11.93 ID:udKLsCNl0
- >>397
ああ、本当ですね……
二つ目の花風Smileyは【つづく、】の誤植です…
・【つづく、】
〔学級裁判中発言力がゼロになった時、一度だけ失敗をなかったことにしてやり直すことができる(発言力は1で復活する)〕
- 399 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/12(木) 09:59:14.43 ID:lDPiQL4o0
- 多分5章の自由行動で希望の欠片がある程度回収できて今持ってるのと合わせて最終的には40個前後ぐらいになりそうなのを考えると、
ラインナップ的にも今は【ピトス・エルピス】だけでいいと思います
- 400 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/12(木) 10:19:55.66 ID:lDPiQL4o0
- 裁判後に283プロのシャツが確実に複数枚手に入るってわかってるなら、
幸福のリズムとシャツを購入して次の自由行動で残りの生存組のコミュを全部終わらせてスキルを回収……
ってのもなしではないんですけど、裁判リザルトのメダルの数が確定してないうえに
そもそもシャツを購入できる保証がないので流石にギャンブルすぎるのでなしかなあって感じです
- 401 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/16(月) 21:17:27.55 ID:8xqU+Smf0
- お久しぶりです、結局バンフェスのあれこれで土日は更新できませんでした。
裁判前準備としては【ピトス・エルピス】の購入で確定します。
【希望のカケラの現在の個数】…35個→15個に変動。
そして、マップを用意したのと一部コトダマの表現を改めさせていただく都合で修正分を投稿します。
画像は最悪見れなかったら見れなかったですっ飛ばして進行するので大丈夫です。
>>376
-------------------------------------------------
【島のパンフレット】
隅に追いやられるようにして積まれている書類の山。
カラフルな彩色はされているけれど、埃をかぶっていてそれなりに年季は入っていそう。
一枚手に取って広げてみる。
全体を彩る青色、真ん中に丸く緑の島が鎮座。
その所々にはアトラクションのイラストに、その説明文。
〔ジェットコースターはみんなで楽しもう! 全員が揃って初めて運行するよ!〕
〔バイキングは脅威の3600度回転! ごめんね、身長160cm以上のお友達だけに限らせてもらってるんだ!〕
〔遊園地は大迫力の絶景が楽しめるよ! 一周するのにかなり時間がかかるから、乗る前にトイレに行っておこうね!〕
なるほど、どうやらこれは遊園地であるこの第4の島における見取り図のようなものみたい。
一応、一枚貰っておこうかな。
コトダマゲット!【島のパンフレット】
〔遊園地である第4の島の案内地図。読み進めると各種アトラクションの注意事項も出てくる。
ジェットコースターは全員が揃わないと出発せず、運行中は安全バーを装着する事。
バイキングは身長160cmの制限を守ること。
観覧車は長いので事前にトイレに行っておくこと〕
画像:https://imgur.com/a/LdQZuPO
- 402 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/16(月) 21:20:02.21 ID:8xqU+Smf0
- コトダマ
‣【モノクマファイル4】
〔被害者は有栖川夏葉。被害者は先日の学級裁判によるおしおきの巻き添えに遭い、身体機能の多くを失ってしまったため、機械の体に意識を移植する手術を受けていた。死亡推定時刻は昨日深夜3時ごろ、死体は第4の島の外周、砂地の上で発見された。人間にあるはずの臓器の類いを被害者は有してはいないが、全身に強い衝撃を受けたことにより回路系統を損傷して機能停止を起こしたことをもって死亡したと判定した。損壊は激しく、四肢と胴体部、頭部などはバラバラになっており、凹みも激しい〕
‣【ハンマー】
〔死体の付近に落ちていた巨大なハンマー。人を殴りつける金属部分にはオイルが全く付着しておらずあまりにも綺麗すぎる。出所不明〕
‣【夏葉の眼球】
〔夏葉は光学顕微鏡並みの視力を持っていたほか、暗視モードも備えていた。暗闇を感知すると赤外線カメラに切り替わり、レンズも変化する。智代子曰く、死体となった夏葉の眼球も暗視モードになっていた模様〕
‣【死体に被さっていた砂】
〔夏葉の死体は砂を被っていた。ただ転倒しただけではこれほどの量の砂が巻き上がるとは考えづらく、何か別に勢いよく衝突したのではないかと思われる〕
‣【ワイヤーフック】
〔夏葉の胴体部に取り付けられていたワイヤーフック。だいぶ緩くなっており、少し強い衝撃を受けただけで簡単に開いてしまうようだ〕
- 403 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/16(月) 21:20:32.32 ID:8xqU+Smf0
-
‣【おやすみスイッチ】
〔夏葉の背中に取り付けられた強制スリープボタン。背面の見えづらいところに取り付けられたボタンで、夏葉の不意でも突かない限りは押すことは難しい。死体となった胴体部では、ボタンが押されていることが確認できた〕
‣【泥】
〔夏葉の死体が握り込んでいた泥。あたりの地面は乾ききっているが、一体どこから出てきた泥なのだろうか〕
‣【死体の焦げ跡】
〔バラバラになっている夏葉の死体には焦げ跡がついている部分があった。脚部以外のパーツに焦げ跡は集中しているようだ〕
‣【島のパンフレット】
〔遊園地である第4の島の案内地図。読み進めると各種アトラクションの注意事項も出てくる。
ジェットコースターは全員が揃わないと出発せず、運行中は安全バーを装着する事。
バイキングは身長160cmの制限を守ること。
観覧車は長いので事前にトイレに行っておくこと〕
画像:https://imgur.com/a/LdQZuPO
‣【極上の凶器】
〔動機提供時から第4の島に現れたファイナルデッドルームのクリア特典。美琴曰く『悪意に満ちた残忍すぎる凶器』らしい。そのヒントは今までの捜査の中にあったらしいが……?〕
- 404 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/16(月) 21:21:17.71 ID:8xqU+Smf0
-
本日の所は更新の予告を兼ねてのコトダマ整理だけにしておきます。
明日、21:00頃から学級裁判、開始予定です。
是非ともよろしくお願いいたします。
- 405 :少し早いですがスタートします ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/17(火) 20:31:06.33 ID:EamTORDe0
-
【学級裁判 開廷!】
- 406 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/17(火) 20:32:09.50 ID:EamTORDe0
-
モノクマ「まずは学級裁判のルールの確認から始めます」
モノクマ「学級裁判ではオマエラの中に潜む殺人犯のクロを探して議論していただきます」
モノクマ「議論の結果導き出した犯人がクロだった場合はクロだけがおしおき、シロだった場合はクロの生徒以外の全員がおしおきされ、クロのみが歌姫計画の成功者としてこの島を脱出できまーす!」
モノミ「4回目、あちしがこうやって縛られるのももう4回目なんでちゅね……」
モノミ「あちしの体を縛る縄の感触にももうすっかりなれまちた……おばあちゃんの軒先に吊るされてた干し柿も、毎年こんな気持ちだったのかな」
モノミ「はぁ……なんだかおセンチな気分でちゅ……」
智代子「……ひどい、ひどすぎるよ」
智代子「どうして犯人は夏葉ちゃんを殺しちゃったの?! 夏葉ちゃんは果穂のおしおきで一度死んじゃってるのに、何でもう一回殺すような真似ができるの?!」
ルカ「ちょ、ちょっと待て! 落ち着け! 気持ちはわかるけどよ、ここはあくまで犯人を当てる場だ」
ルカ「冷静にならねーと、痛い目を見るのはこっちなんだ。議論をしないことにはなにも始まんねーぞ」
恋鐘「でも、ほんなこつ何故に犯人はわざわざ夏葉を選んだとやろ? うちらん中では一番殺しにくか相手のはずばい」
冬優子「人間だったときの身体能力も高いし、更にはアンドロイドになって訳の分からない機能持ち」
冬優子「ま、ふゆならまず選ばない相手だわ」
あさひ「それに遊園地のある第4の島にいた理由も気になるっすよ。食料を探すにしても、変なところだと思うっす」
ルカ「そうだな……この事件、謎がなかなかに多い筈だ。まずは一つ一つ可能性を絞っていくところから始めていくか」
(今回の事件は被害者が異例だ)
(人間ではなく、わざわざ機械を相手取って殺害した。犯人の意図を読み解いていくのはなかなか骨が折れるぞ……)
(気合い入れろ! あいつの犠牲……絶対に無駄にしちゃならねえ……!)
- 407 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/17(火) 20:34:05.19 ID:EamTORDe0
- ------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】
発言力:♡×10
集中力:☆×5
コトダマ
‣【モノクマファイル4】
‣【死体に被さっていた砂】
‣【死体の焦げ跡】
‣【ハンマー】
‣【極上の凶器】
‣【泥】
智代子「今回の犯人は許せないよ!」
智代子「一度ならず二度までも死を経験させるなんて……」
透「わざわざ人じゃない相手を選ぶって」
透「犯人は相当腕に覚えがあったのかな」
恋鐘「きょ〜りょくな武器を持っとったことは間違いなか!」
恋鐘「死体の近く落ちとったでっかい【ハンマー】!」
恋鐘「あれで夏葉をゴチーンとやったばい!」
あさひ「夏葉さんの機械の体はボコボコのバラバラだったっす」
あさひ「相当な力を【身体に受けた】のは間違いないっすね」
雛菜「あは〜、何かの力を【借りなきゃ】そんなのはできそうにないですよね〜?」
透「超人現るってね」
【正しいコトダマで矛盾する発言を論破しろ!】
1.発言する(コトダマと撃ち込む先の発言を併せて指定安価)
2.集中力を使う(コトダマの数が減る)
↓1
- 408 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/17(火) 20:53:40.00 ID:NwZAJDej0
- 【ハンマー】→【ハンマー】
- 409 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/17(火) 20:58:32.36 ID:EamTORDe0
-
ルカ「それは違うぞ!」論破!
【BREAK!】
ルカ「あいつの身体は文字通りのバラバラになってた……中学生のいう通り、凄まじい衝撃を受けたことは間違いないだろう」
ルカ「でも、あのハンマーが凶器とは思えない。それはハンマー自身を見れば明らかだ」
恋鐘「ふぇ? もしかしてあのハンマーは金属製じゃなかったと?」
冬優子「いやいや金属も金属、大金属よ。けどよく見てごらんなさい、このハンマーに本来付着するべきものが付いていないでしょ?」
恋鐘「ん〜〜〜?」
透「あ、そっか。オイルだ」
ルカ「ああ、あのメカ女が血液のようにそこら一体にぶちまけていたオイル。それがこのハンマーにはまるで付着しちゃいない」
ルカ「これが直接の凶器だとしたら、妙な話じゃないか?」
智代子「それじゃ、犯人が付着したオイルを拭き取ったとかは?」
あさひ「そんなことをするんだったらそもそもハンマー自体を回収すると思うっす」
ルカ「あのハンマーは犯人が死因を誤認させるために置いた偽装工作ってところだろうな。それこそ今長崎女が言った通り、殴りつけられて死んだと思わせるように」
美琴「……なんだかつい最近聞いたような話だね」
ルカ「……」
智代子「果穂も……結華ちゃんの死因を、誤認させようとしたんだったよね……」
- 410 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/17(火) 20:59:20.66 ID:EamTORDe0
-
冬優子「……そうね、あの子はドローンで結華を正面から落下させることであたかも正面から殴りつけられたように見せかけた」
冬優子「今回の犯人はハンマーを置くことで同様に殴りつけられたものと偽装しようとした……偶然の一致と言えるかもしれないわね」
恋鐘「じゃあ、犯人はどがんして夏葉の身体がバラバラになるほどの強い衝撃を与えたばい?」
雛菜「それこそ前回と一緒で転落死なんじゃないですか〜?」
雛菜「お姉さんの身体はすごくカチカチになってましたけど、高いところから落下した衝撃なら壊れてもおかしくないし、雛菜たちに可能な方法ってだいぶ限られますよね〜」
あさひ「そうっすね、夏葉さんは元からわたしたちより身長も高めだし、アンドロイドになってからは重量も上がってる……普通の方法じゃ、そうそう殺せないっす」
透「どうかな、夏葉さんは……落下で死んだと思う?」
ルカ「……私もそれには賛成だ。あいつの全身に及ぶまで強い衝撃、それを与えるなら一番自然な方法だろう」
ルカ「他の方法は、考えにくいかもな」
モノクマ「ふわぁ〜あ、なんか続けて同じ死因って萎えるよなぁ……食傷気味っていうか、芸がないって言うかさぁ」
モノミ「こら〜! なんてこと言うんでちゅか! 人の生き死ににバラエティなんて本来必要ないんでちゅ! 全人類須らく、数多くの親戚に囲まれて安らかに息を引き取るのがあるべき姿なんでちゅ。死因にまで文句を言うなんて、見下げたものでちゅね!」
冬優子「ルカ、そこまで言うからにはあなたにも根拠があるんでしょ?」
ルカ「……あ? お、おう……まあ、あるにはあるけど……」
冬優子「それなら提示してちょうだい、有栖川夏葉の死因が転落死だと断定するその根拠」
(あいつの死因が転落死だと断定する根拠か……)
(それはつまり、あいつの死体に残されていた落下した時に生じたであろう現象を指し示す)
(冬優子に見せてやるか、私の考えの根拠を……)
【正しいコトダマを選べ!】
>>402 >>403
↓1
- 411 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/17(火) 21:04:38.72 ID:NwZAJDej0
- 【死体に被さっていた砂】
- 412 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/17(火) 21:12:40.21 ID:EamTORDe0
-
ルカ「これだ!」
【解!】
ルカ「有栖川夏葉の機械の身体はバラバラになっていたほか、もう一つ大きな特徴があったんだ。その特徴が死因を特定するうえで、重要な根拠になる」
智代子「死体がバラバラになっていた以外の特徴……?」
あさひ「もしかして、死体が砂を被ってたことっすか?」
恋鐘「ん? それが何か重要たい? 夏葉の死体は室内じゃなくて、屋外にあったってだけじゃなかと?」
あさひ「ただ外にあるだけじゃ、あんな風に砂は上に乗っかったりしないっすよ。よっぽどの勢いの元に地面にぶつかりでもしない限り、砂は巻き上がらないっす」
美琴「……確かに、死体の全面にかかるようにあの砂はついていた。ただ転倒しただけじゃ、あそこまではいかないかもね」
ルカ「ああ、三峰結華の時は死体がコンクリートの上にあったから砂が巻き上がるようなこともなかったけどよ。今回の事件は島の外周で起きたんだ、死体も砂地の上にあった」
ルカ「死体の上に乗っかった砂は十分な証拠になるはずだぜ」
冬優子「なるほどね……あんたの主張はよくわかったわ」
- 413 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/17(火) 21:13:35.92 ID:EamTORDe0
-
冬優子「でも、有栖川夏葉の死因が転落死だとしたら……明確な矛盾が生じるのよね」
冬優子「しかも……奇しくもこの矛盾も前回の事件と同じよ」
ルカ「前回の事件と同じ矛盾だと……?」
冬優子「有栖川夏葉が転落するだけの高所が付近に全くないという矛盾よ。前回の事件では果穂ちゃんはドローンを複数台使うことでそれを看破したけれど、今回はそうはいかない」
あさひ「夏葉さんの身体は100kgどころの重さじゃないし、ドローンが何台あっても難しそうっすね」
雛菜「もし仮に持ち上がったとしても、前回の台数よりはるかに多くなるだろうし操作は簡単じゃなさそうですよね〜」
(……クソッ、確かにそうだ! あいつの死体……どこから落下するっていうんだ?)
(あの砂がある限り、高所から落下したのは間違いないように思うが……この矛盾はそうそう解決できそうにねーぞ……)
冬優子「それこそハンマーと同様に、転落したように見せかけた犯人の偽装工作の可能性もあるんじゃない?」
智代子「でも、それでわざわざ砂をかけるなんて選択をするようにも思えないけどな〜……」
あさひ「……あの周りには、何もない。突き落とすこともできそうにない……」
美琴「……」
恋鐘「行き詰った時には議論をせんね! みんなで話し合ってみたら何か答えが見つかるかもしれんよ!」
恋鐘「夏葉が転落した場所、その可能性について議論するば〜〜〜〜い!」
(よく思い出せ……死体の合ったあの現場、その状況を……!)
- 414 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/17(火) 21:15:18.92 ID:EamTORDe0
- -------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】
発言力:♡×10
集中力:☆×5
コトダマ
‣【死体に被さっていた砂】
‣【モノクマファイル4】
‣【島のパンフレット】
‣【極上の凶器】
‣【ワイヤーフック】
‣【死体の焦げ跡】
‣【ハンマー】
冬優子「有栖川夏葉の死体は砂を被っていた」
冬優子「落下時に【砂が巻き上がった】とする推理は分かるわ」
冬優子「でも……いったいどこから落下したって言う訳?」
智代子「ドローンじゃ夏葉ちゃんの身体は【持ち上がらない】よ……!」
智代子「果穂と同じ方法は今回は使えなそうだね……」
雛菜「第4の島って外周をぐるりと一周するジェットコースターがありましたよね〜?」
雛菜「死体のあった場所の上にもそのレールは走ってましたし、【そこから落とした】んじゃないですか〜?」
透「ジェットコースターの勢いもあれば、落下の時の衝撃もでかいんじゃん?」
あさひ「他にあの辺りに高いものは【何もなかった】っす」
恋鐘「可能性の議論も何も……」
恋鐘「そもそもの候補がまるでなかよ〜!?」
【正しいコトダマで矛盾する発言を論破しろ!】
1.発言する(コトダマと撃ち込む先の発言を併せて指定安価)
2.集中力を使う(コトダマの数が減る)
↓1
- 415 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/17(火) 21:18:22.26 ID:NwZAJDej0
- 【島のパンフレット】→【そこから落とした】
- 416 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/17(火) 21:21:48.03 ID:EamTORDe0
-
ルカ「それは違うぞ!」論破!
【BREAK!】
ルカ「確かに死体の発見現場の頭上にもジェットコースターのレールは敷かれてた……でも、そこから死体を突き落とすことは不可能だったはずだ」
雛菜「え〜? なんでですか〜?」
雛菜「あ! もしかして、犯人は絶叫系NGとか〜〜〜!」
ルカ「あの島のジェットコースターは地獄のようなコースに地獄のような速度で運行してるけど、流石にそれが理由じゃねえ」
ルカ「ジェットコースターそのものの……そもそものルールがあるんだよ。一番それをよく知ってんのは中学生、お前だろ」
あさひ「はいっす、あのジェットコースターって一人や二人じゃ乗れないんすよ」
あさひ「わたしが一人で乗ろうとしたら、モノクマに全員が揃わないと発車しないって言われて。それでみんなに集まってもらって、やっと一回のれたっす」
美琴「……前回のコロシアイが発覚したのも、そのジェットコースターに乗ったからだよね」
透「……私のオリジナルが死んだ、コロシアイね」
美琴「……まだ言ってる」
(……)
- 417 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/17(火) 21:23:05.51 ID:EamTORDe0
-
ルカ「とにかく、犯人が犯行に利用しようにもジェットコースターが動かねーんじゃ仕方ねえ。それに、あのコースターには安全バーもついてるからな、突き落とすには死ぬほど不向きなはずだ」
雛菜「ん〜、違ったのか〜」
智代子「でも、あの辺りってそのレールしかないんだよね? ジェットコースターがダメなら、いよいよ候補がないんじゃない?」
ルカ「……それは、そうだけどよ」
冬優子「今回ばかりは、この矛盾……解消できない?」
ルカ「あ? いや、まあ……今のところはな?」
(……なんだ? 冬優子のやつ、妙に結論を急いでいるような……)
あさひ「でも、やっぱり死体が砂を被ってるのは変っすよ。絶対、何か理由があるはずっす」
智代子「落下しようにも落下する場所がない……」
智代子「あっ! 夏葉ちゃん自体に飛んでもらうってのはどうかな?!」
ルカ「はぁ?」
智代子「ほら、夏葉ちゃんに飛行機能があってそれで飛び上がったところを撃墜した、とか!」
あさひ「そんな機能あったっすか?!」
ルカ「んなもん聞いたこともねーし、大体今はどこから落下したかの話であってどうやって落下したかの議論はしてな____」
智代子「……ルカちゃん?」
(……いや、待てよ。この甘党女の言ってることは流石に的外れもいいところだとは思うが、どこから落ちたではなく【どうやって】落ちたか、を考えるのは決して悪くはない)
(高所から落下した時、砂は一気に巻き上がるが……そこまで綺麗に真上に砂が覆いかぶさるか?)
(幾分か被ったとしても、満遍なく付着するとは思い難い)
(あいつの落下はもしかして……垂直だったんじゃなくって……?)
- 418 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/17(火) 21:23:54.74 ID:EamTORDe0
- -------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】
発言力:♡×10
集中力:☆×5
コトダマ
‣【おやすみスイッチ】
‣【泥】
‣【ハンマー】
‣【極上の凶器】
‣【夏葉の眼球】
‣【モノクマファイル4】
‣【ワイヤーフック】
あさひ「死体が砂を被ってたことからしても……」
あさひ「夏葉さんは、転落死したと考えるのが自然っすよ!」
智代子「すごい勢いで落下して、砂を巻き上げたんだよね?」
智代子「でも、ジェットコースターもダメとなるといよいよ落下する場所がないよ!」
恋鐘「やっぱりあの【ハンマーで殴った】んじゃなかね?」
恋鐘「砂なんて、強風が吹けば何とでもなるばい!」
雛菜「どこか【遠くの方から落下した】とかならあり得るんですかね〜?」
雛菜「それで風にあおられてあそこまで運ばれたとか〜」
冬優子「あんな鉄の塊、【風にあおられる】とか竜巻でもない限りあり得ないでしょ……」
【正しいコトダマで正しい発言に同意しろ!】
1.発言する(コトダマと撃ち込む先の発言を併せて指定安価)
2.集中力を使う(コトダマの数が減る)
↓1
- 419 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/17(火) 21:26:05.64 ID:4wukcmaM0
- 遠くの方から落下→極上の凶器
- 420 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/17(火) 21:26:38.29 ID:NwZAJDej0
- 【ワイヤーフック】→【遠くの方から落下した】
- 421 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/17(火) 21:31:20.70 ID:EamTORDe0
-
【発言力:♡×10→♡×9】
雛菜「ん〜? それ、何の話ですか〜?」
雛菜「いきなりよくわからないこと言われても反応に困るって言うか〜……もっと分かりやすい言葉でお願いします〜」
(……まだ極上の凶器については分からないことも多い)
(議論を進める札として使うのは、もう少し情報がまとまってからの方がいいか……)
【スキル:アンシーン・ダブルキャストの効果によりコトダマが減少します】
-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】
発言力:♡×9
集中力:☆×5
コトダマ
‣【おやすみスイッチ】
‣【泥】
‣【ハンマー】
‣【極上の凶器】
‣【夏葉の眼球】
‣【ワイヤーフック】
あさひ「死体が砂を被ってたことからしても……」
あさひ「夏葉さんは、転落死したと考えるのが自然っすよ!」
智代子「すごい勢いで落下して、砂を巻き上げたんだよね?」
智代子「でも、ジェットコースターもダメとなるといよいよ落下する場所がないよ!」
恋鐘「やっぱりあの【ハンマーで殴った】んじゃなかね?」
恋鐘「砂なんて、強風が吹けば何とでもなるばい!」
雛菜「どこか【遠くの方から落下した】とかならあり得るんですかね〜?」
雛菜「それで風にあおられてあそこまで運ばれたとか〜」
冬優子「あんな鉄の塊、【風にあおられる】とか竜巻でもない限りあり得ないでしょ……」
【正しいコトダマで正しい発言に同意しろ!】
1.発言する(コトダマと撃ち込む先の発言を併せて指定安価)
2.集中力を使う(コトダマの数が減る)
↓1
- 422 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/17(火) 21:32:59.05 ID:NwZAJDej0
- 【ワイヤーフック】→【遠くの方から落下した】
- 423 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/17(火) 21:35:42.07 ID:EamTORDe0
-
ルカ「てめェの言う通りだ」
【BREAK!】
ルカ「ああ、そうだ……! あの場所に、落下できる場所がないなら……別の場所から落下させちまえばいい……!」
智代子「ちょ、ちょっと……突然何を言い出してるの?! さっきも確認したけど、夏葉ちゃんのオイルはあたり一帯に撒き散らされてたんだよ?!」
智代子「夏葉ちゃんが命を落としたのはあの場所だったことの証明だって話になってたはずですよね!?」
ルカ「ああ、それ自体を否定する気はない。あいつが落下した先はあの場所で間違いない。でもよ、あいつが転落した場所自体は必ずしも近くである必要はねーんだ」
美琴「……どういうこと? まさか強風に煽られたとでも言いだすの?」
ルカ「いや、そうじゃねー。……運ばれたんだ」
恋鐘「で、デリバリーばい……?」
ルカ「あいつのバラバラになってた身体……その胴体部なんだが、裏側にワイヤーフックが取り付けられてたんだ。ベルトみたいなものが巻かれててよ、多分そこにワイヤーが通されてたんだと思う」
ルカ「そのワイヤーを別の離れた高所から、あの落下地点まで通すと……メカ女の身体はそのワイヤーに従って、しっかりと転落してくれるわけだ」
あさひ「夏葉さんは垂直に落下したんじゃなくて、斜めに落下したって言うことっすね」
ルカ「ああ、ロープウェーの要領で勢いよく死体を運んで地面に衝突させる。これならオイルの問題も解決できるだろ?」
恋鐘「ちょ、ちょっと待たんね! 画期的な方法のように言うとるけど、根本的な問題は解決しとらんたい!」
恋鐘「落下したら命を落とすような高所、それが見つかっとらん時点で推理は破綻しとるはずばい!」
美琴「それはあくまであの死体発見現場付近の話。視野を第4の島全体にまで広げれば候補は見つかるよ」
ルカ「ああ、美琴の言う通り。手元の電子生徒手帳で島の見取り図を見てみろよ」
(死体発見現場からはある程度離れたところ、かつ一直線にロープウェーで運べる場所が、あいつを落下させたスタート地点だ)
-------------------------------------------------
【スポットセレクト開始!】
【夏葉は第4の島のどこから落下した?】
画像:https://imgur.com/a/LdQZuPO
【正しい場所を指摘しろ!】
↓1
- 424 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/17(火) 21:38:57.74 ID:NwZAJDej0
- 観覧車
- 425 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/17(火) 21:40:02.57 ID:EamTORDe0
-
ルカ「ここだ!」
【解!】
ルカ「観覧車……誰かを落下させるうえではこれ以上なくうってつけのアトラクションじゃねーのか?」
智代子「観覧車はそんな物騒な乗り物じゃないはずなのに……うぅ」
冬優子「でも、確かに条件は揃ってるわね。死体発見現場からは直線で繋がる、落下すれば即死だろう高低差、それにアトラクション自体の速度はかなり控えめ。工作をするにはうってつけね」
恋鐘「他んアトラクションやと山が障害になっとったりするけん、ロープウェーばやるんやったら観覧車を使う他なさそうたい」
ルカ「犯人は観覧車を利用してその高さの頂点になるところから、あいつを滑り落としたんだよ」
【透「それは違うよ」】反論!
透「観覧車を使ったロープウェー。それっておかしくない?」
ルカ「あ? 何がだよ、あの島で他に利用できそうなものもねーし、条件は整ってんだろ」
透「高さ、位置関係……確かにやりやすそうに見えるけどさ。観覧車は犯行には向かないよ」
ルカ「犯行には向かないだと……?」
透「よーし、それじゃやろっか」
透「正面対決……手は抜かないから」
- 426 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/17(火) 21:41:05.69 ID:EamTORDe0
- -------------------------------------------------
【反論ショーダウン開始!】
発言力:♡×9
集中力:☆×5
コトノハ
‣【島のパンフレット】
‣【夏葉の眼球】
‣【おやすみスイッチ】
‣【極上の凶器】
‣【死体の焦げ跡】
‣【モノクマファイル4】
‣【ワイヤーフック】
透「ロープウェーを利用して遠くから運んで落とす」
透「それ、出来そうではあるけどさ」
透「高さと位置関係」
透「観覧車は確かに条件は揃ってるけど」
透「そこから人を滑り落とすのは難しいよ」
透「観覧車だからこそ、ね」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
【発展!】
ルカ「観覧車と発見現場なら高低差もバッチリだ」
ルカ「勢いよく滑り落とせば十分殺害は可能だった筈だぜ」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
透「それだけ見ればできる感じに思えるけど」
透「大事なのは観覧車であること」
透「観覧車は【ずっと回ってる】じゃん」
透「グルグル動いてる観覧車からロープウェーしようとしてもさ」
透「どこかで引っかかったり、角度が動いたりしてやりづらそうに思うんだよね」
透「無理じゃない? やっぱ」
【矛盾する発言を正しいコトノハでコンマ70以上で論破しろ!】
1.発言する(コトノハと斬りつける先の発言を併せて指定安価)
2.集中力を使う(コトノハの数が減る)
↓1
- 427 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/17(火) 21:42:57.88 ID:NwZAJDej0
- 【極上の凶器】→【ずっと回ってる】
- 428 :ピトスオーバーキル ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/17(火) 21:46:50.59 ID:EamTORDe0
-
ルカ「それは違うぞ!」
【BREAK!】
ルカ「確かに観覧車は通常ロープウェーのスタート地点には向いてない。お前の言う通り、常に回転をしているからだ」
雛菜「運んでる最中に動いちゃったら失敗しちゃいそうですよね〜」
ルカ「それなら、止めちまえばいい」
透「えっ、止める?」
ルカ「あの観覧車……私たちはもずっと動いてる姿しか見てこなかったけどよ、事件当時も動いていたとは限らない。その可能性を示すことだってできるぜ」
ルカ「なあ、美琴……そうだろ」
美琴「……極上の凶器、だよね」
智代子「極上の……凶器……?」
ルカ「私も知らなかったんだけどよ、あの動機が提示された時に同時に第4の島で解放されていた施設……ファイナルデッドルーム、ってのがあったらしい」
あさひ「命をかけたゲームに挑戦して、クリアすれば極上の凶器が貰えるっていう触れ込みだったっす。わたしも調査したかったっすけど……冬優子ちゃんに止められちゃったので中は見てないんすよね」
(私だって、それをちゃんと理解していれば美琴のことを止めたのに……)
(美琴のやつは暴走して突っ走り、勝手にクリアまでしちまった)
(……今は、悔やんでも仕方ねえ。命懸けで美琴が取ってきた証拠から考えられる事実だけに集中しろ)
- 429 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/17(火) 21:47:47.61 ID:EamTORDe0
-
ルカ「美琴、その極上の凶器の正体……お前は知ってるんだろ。教えてくれよ、美琴……!」
美琴「……これのことだよ」
美琴が指先でつまみ上げるようにしたのは……ごくごく一般的なアルミの鍵。
片手に収まるほどの鍵には何も仕込まれている様子もない。
……つまりは。
ルカ「その鍵で開けられる場所が、重要な意味を持つってことかよ……!」
美琴「そういうこと、ルカが実際目にした通りだよ」
ルカ「捜査時間の終わり際。私の見ている中で観覧車が完全に停止した。あれって美琴がやったんじゃないのか?」
美琴「……」
智代子「それってつまり……その鍵はスタッフルームの鍵ってこと?」
あさひ「第4の島のアトラクションを完全の制御できたら、確かにこれ以上ない凶器になりそうっすね」
恋鐘「でも、そがん場所があったとね? 島は一通りうちも見たけど、アトラクションを制御するような場所なんて……」
ルカ「ひとつだけ、あっただろ? 中に何があるのかも分からない、完全に扉を閉ざされた空間が」
-------------------------------------------------
【スポットセレクト開始!】
画像:https://imgur.com/a/LdQZuPO
【美琴が極上の凶器を使用した場所を指摘しろ!】
↓1
- 430 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/17(火) 21:51:29.15 ID:NwZAJDej0
- ネズミー城
- 431 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/17(火) 21:55:01.82 ID:EamTORDe0
-
【発言力:♡×9→♡×8】
恋鐘「ルカ? あん城はそもそも鍵穴すらなかったばい! 中身は分からんけど、鍵を使ったところでどうしようもなか!」
(違ったか……確かにあの城は中身は見えちゃいないが、極上の凶器の対象外だ)
(鍵を使えば中に入れそうな場所……どこかになかったか?)
-------------------------------------------------
【スポットセレクト開始!】
画像:https://imgur.com/a/LdQZuPO
【美琴が極上の凶器を使用した場所を指摘しろ!】
↓1
- 432 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/17(火) 21:55:37.24 ID:EamTORDe0
-
【発言力:♡×9→♡×8】
恋鐘「ルカ? あん城はそもそも鍵穴すらなかったばい! 中身は分からんけど、鍵を使ったところでどうしようもなか!」
(違ったか……確かにあの城は中身は見えちゃいないが、極上の凶器の対象外だ)
(鍵を使えば中に入れそうな場所……どこかになかったか?)
-------------------------------------------------
【スポットセレクト開始!】
画像:https://imgur.com/a/LdQZuPO
【美琴が極上の凶器を使用した場所を指摘しろ!】
↓1
- 433 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/17(火) 21:56:37.05 ID:NwZAJDej0
- モノミハウス
- 434 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/17(火) 21:58:57.08 ID:EamTORDe0
-
ルカ「ここだ!」
【解!】
ルカ「モノミの家……あの部屋、島が解禁した当初は随分と必死にモノミの奴が守っていた筈だが、あの中に何があるのかすらもあいつは一言も言わなかった」
ルカ「それに大体、鍵のかかった部屋なんてあの島じゃそこぐらいのもんだ。ネズミー城はそもそも鍵を挿すための穴がないんだしな」
ルカ「お前はモノミの家の鍵を開けて……そこでアトラクションの操作をしたんだろ!」
美琴「……うん、その通り。大正解だよ、ルカ」
美琴「この鍵はモノミちゃんの家の鍵……扉を開けてみれば家とは名ばかりの施設だったけどね」
モノミ「うぅ……あちしのプライベートが素っ裸のズル剥けにされちゃったでちゅ……」
智代子「みょ、妙に嫌な表現だなぁ……」
ルカ「アトラクションの制御ってのはどこまで操れるものなんだ? あの時は静止させてたけど、もっといろいろ弄れるんじゃねーのか?」
美琴「運転と停止の切り替えはもちろん、アトラクションの操作もできたかな。たとえばジェットコースターを逆走させることも、フリーフォールを空中で停止させることもできる」
冬優子「ふぅん……それなら観覧車を停止させることも簡単そうね」
恋鐘「夏葉ば載せたゴンドラを観覧車の頂点で静止させて、そこからロープウェーを伝わせて急速に滑り落としたってことやね!」
ルカ「ああ、この方法ならあいつの転落死にだって説明がつくだろ?」
- 435 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/17(火) 21:59:34.35 ID:EamTORDe0
-
あさひ「……」
あさひ「美琴さん、ちょっといいっすか?」
美琴「……何?」
あさひ「アトラクションの操作って、モノミの家からしか出来ないっすかね?」
美琴「リモコンなんかはなかったし……マニュアル操作を行う際はあの家の中にいる必要があると思うけど……それがどうかした?」
あさひ「……そっすか、ありがとうっす」
あさひ「ルカさん、観覧車を利用したロープウェー……多分不可能っすね」
- 436 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/17(火) 22:02:30.30 ID:EamTORDe0
-
ルカ「あ……? な、なんだよ急に……」
あさひ「だって、その方法は一人じゃ行えない方法っすから」
ルカ「……え?」
あさひ「ゴンドラを止める人と、夏葉さんの身体をロープウェーの軌道上に載せる人。これって別じゃないと出来ないっすよね?」
透「あー、そっか。ゴンドラを止めるには地上にいなきゃだけど、地上にいたんじゃ、ロープウェーに載せることはできない」
透「分身でもしなきゃ、不可能なわけだ」
ルカ「い、いや待て! 確かにそれはそうかもしれねーが、別に一人でも行えなくはねーだろ! ゴンドラに犯人が乗り込まずとも、頂点に着いた位置で扉が勝手に開く仕掛けでも作れば、そこからロープウェーに載せて……」
あさひ「思い出してほしいっす、ジェットコースターの全員参加みたいに、他のアトラクションにもいくつか【制約】のつけられているものがあったはずっすよ」
ルカ「制約、だと……?」
智代子「あの観覧車に何かそんな制約なんて……」
智代子「……あっ!」
恋鐘「智代子、なんか心当たりがあるとね?!」
- 437 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/17(火) 22:03:25.60 ID:EamTORDe0
-
智代子「制約っていうか……安全のための規則、に近いと思うんだけど……あの観覧車って、【一定の高度以上になるとゴンドラの扉がロックされる〕んじゃなかった!?」
ルカ「なっ……なんだと……!?」
モノクマ「というか当たり前の仕組みだよね、お客さんが落下して事故物件にでもなったらこっちだって商売あがったりなんだからさ。偶然にも扉が開いて落下する……なんて事態はこちらも予防済みなんですな!」
あさひ「観覧車を使えばロープウェーになるかもしれないっすけど、それを利用するのが不可能なんじゃ意味ないっす。ルカさんの推理は破綻してるっすよ」
ルカ「ぐ……ぐぐ……」
ルカ「ぐああああああ!」
(ダメだ……こいつの言う通りだ、観覧車をロープウェーにするための工作と、実際に滑り落とさせるのとは別の人間が行う必要がある)
(共犯関係がこの島では成立しないことを鑑みても、この方法は不可能だ……!)
- 438 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/17(火) 22:05:28.65 ID:EamTORDe0
-
あさひ「それに、ずっと疑問だったんすけどロープウェーにするにしても、着地点がないっすよね?」
雛菜「着地点〜?」
あさひ「ロープウェーって高低差の他に、その二つの地点に導線を結ぶだけの頑丈な柱みたいなものが必要になるはずっす。観覧車はその要件を満たすっすけど、死体発見現場付近には導線を結べそうなものもないっすよ」
冬優子「確かにそれはそうね……そんなものがあるのなら、そこから突き落としたほうが早いわけだし」
恋鐘「ロープウェーみたいにして運んでくるってのはナイスアイデアと思っとったのに……」
ルカ「……確かに中学生の言う通りだ、私の推理はツッコミどころ……論理に欠陥が多い破綻した推理だったよ」
智代子「ル、ルカちゃん元気出して! 大丈夫、誰も怒ってないよ!」
ルカ「んなもん気にしちゃいねーよ、行けたと思った分余計にイラついてるだけだ」
美琴「……でも、極上の凶器を犯人が利用したのは間違いないと思うよ」
美琴「私がファイナルデッドルームをクリアした時、『初クリア特典』のものはなくなっていた。それって、私より先に誰かがクリアしていた証拠だよね」
ルカ「お、おい待てよ……極上の凶器って、その鍵の事だけじゃねーのか……!?」
美琴「え? うん……あの部屋には一通りの凶器が揃ってたかな。ナイフや銃もあったと思うし……」
美琴「でも、モノクマの言う極上の凶器はこの鍵の事で間違いないと思う。クリアした人間は全員極上の凶器が手に入るって言う触れ込みだったから。私が入手できなかったその『初クリア特典』はきっと人の命を奪えるようなものではないはずだよ」
あさひ「それこそ、ジェットコースターに乗った時にもらったファイルみたいな『情報』なのかもしれないっすね」
(犯人は遊園地のアトラクションを自由に利用できた……)
(あの鍵を活用しない手はないもんな……何かしらの方法でアトラクションを犯行には組み込んであるはずだ)
- 439 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/17(火) 22:07:16.09 ID:EamTORDe0
-
智代子「うーん、極上の凶器の情報はあったけど……推理は振出しに戻ったね」
透「結局、どこから落下してきたのかもわからないまま。運んだ方法も謎」
透「難しいね、学級裁判」
雛菜「死体があった周辺、なんにもなさすぎるもんな〜。もっと分かりやすいところで殺害してくれたらよかったのに〜」
冬優子「ホント、ただの島の外周ってんだから手掛かりも何もあったもんじゃないわよね」
ルカ「島の……外周……」
ルカ「……そういえば、どうしてあいつはあんなところで死んでたんだ?」
美琴「……どういう意味?」
ルカ「何度も議論で確認した通り、あいつの死体があった場所は周りに何もない場所だ。突き落とすような場所も、ロープウェーを結べるような建造物も、何一つない」
ルカ「そんなところで、わざわざ殺害するのって……変じゃないか? 犯人があんな場所を殺害現場に選ぶのって……おかしくないか?」
- 440 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/17(火) 22:08:16.21 ID:EamTORDe0
-
智代子「た、たしかに……? もし、私が誰かを襲うんだとしたら……もっと何か利用できるものがある場所を選ぶかも……?」
透「犯人はファイナルデッドルームをクリアしてる。だとしたら、アトラクションを利用しやすい場所で殺害するはず、だよね」
ルカ「そうだ……そもそも犯人がアトラクションを活用できた可能性から、観覧車に行きついたわけだしな」
ルカ「……どうしてメカ女は、あんな何にもないところで殺されてる……?」
雛菜「ん〜……でも、死体の状況からして死因は転落死の可能性が高いんでしょ〜?」
ルカ「そのはずだ。あんな頑丈な体をしていたメカ女、私たちのマンパワーじゃとても破壊なんてできやしねえ」
あさひ「考えてみると、それも変な話っす。わたしたち生身の人間ならまだしも、相手は機械の夏葉さんっす。確実に殺害したいなら、もっと固い地面にぶつけようとするはずっすよね」
智代子「それこそ、果穂がやったみたいにコンクリートの地面とか……砂はあんまり選ばないかも?!」
ルカ「……どうなってる? 妙なことになってきたぞ……あいつの死因と、犯人の思惑……それが微妙に噛み合ってないような……」
透「それなら、考えてみようよ」
透「ズレてるように見える二つ……もしかすると、見方が違うだけで本当は掠ってる……のかもしれないしさ」
(見方が違う……?)
(もしかして、私たちは……何か大きな思い違いをしてるんじゃないか……?)
- 441 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/17(火) 22:09:10.08 ID:EamTORDe0
- -------------------------------------------------
【ロジカルダイブ開始!】
Q1.夏葉はどこから落下した?
A.観覧車 B.ジェットコースター C.ドローンで空中から D.落下などしていない
Q2.夏葉はどうやって落下した?
A.垂直 B.ロープウェー C.別の方法 D.落下などしていない
Q3.なぜ夏葉は落下させられた?
A.命を奪うため B.死体に損壊を与えるため C.死体の発見現場をずらすため D.落下などしていない
Q4.夏葉の死因は?
A.ハンマーによる撲殺 B.高所からの転落死 C.何か別の死因
【正しい道筋を選んで推理を組み立てろ!】
↓1
- 442 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/17(火) 22:19:27.96 ID:NwZAJDej0
- BCCC
- 443 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/17(火) 22:21:53.28 ID:EamTORDe0
-
【発言力:♡×8→♡×7】
(いや、ジェットコースターは全員が揃っていないと動かすことができない……)
(ワイヤーを仕掛けようにもレール上にも、コースター上にも結び付けるのは難しいだろうな)
(そう考えるとやっぱり、仕掛けられた場所ってのは……)
-------------------------------------------------
【ロジカルダイブ開始!】
Q1.夏葉はどこから落下した?
A.観覧車 B.ジェットコースター C.ドローンで空中から D.落下などしていない
Q2.夏葉はどうやって落下した?
A.垂直 B.ロープウェー C.別の方法 D.落下などしていない
Q3.なぜ夏葉は落下させられた?
A.命を奪うため B.死体に損壊を与えるため C.死体の発見現場をずらすため D.落下などしていない
Q4.夏葉の死因は?
A.ハンマーによる撲殺 B.高所からの転落死 C.何か別の死因
【正しい道筋を選んで推理を組み立てろ!】
↓1
- 444 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/17(火) 22:23:42.54 ID:KpU8yjF80
- ACCC
- 445 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/17(火) 22:25:21.55 ID:EamTORDe0
-
ルカ「推理はつながった!」
【COMPLETE!】
ルカ「……観覧車を利用したロープウェー。それが不可能なのは間違いない。人数の問題はどうやったって解決しないからな」
ルカ「だがよ……位置関係からしても観覧車以上にメカ女の落下に最適な場所もねえんだ。ともなると、ワイヤーと観覧車を使った別の方法がなされたと考えるべきだ」
ルカ「そして、そうまでしてメカ女を運ぼうとした意味……それって偽装工作のためなんじゃねーか?」
冬優子「どういうこと? あいつの死因は転落死って確定したんじゃなかったの?」
ルカ「……そもそも、その認識が危うかったんだ。モノクマファイルを見てみろ、あいつの死因は『全身に強い衝撃を受けたことにより回路系統を損傷して機能停止を起こしたことをもって死亡したと判定した』としか書いてない。確かに転落死ならその要件を満たしうるけど、直接の死因として確定させられるわけじゃねえ」
ルカ「元々の死因に上塗りする形で大きく損壊を与えられた可能性だってあるはずだ……!」
雛菜「ん〜? まだ言ってる意味が雛菜はよく分からないんですけど〜」
雛菜「オイルは現場にぶちまけられていましたし、そこで死んだって話なんじゃなかったんですか〜?」
ルカ「いや、正確にはそうじゃない。あのオイルは他に引きずったような跡がなかったから、現場があそこだと私たちは断定しただけ」
ルカ「死後、あそこに落下させられてオイルをぶちまけただけの可能性は十分ある」
- 446 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/17(火) 22:26:43.56 ID:EamTORDe0
-
恋鐘「それはおかしかよ、ルカ! うちらならまだしも、夏葉はアンドロイドになっとったばい! 死因なんて、強い衝撃ば受けて壊れるほかにあるはずがなかよ!」
透「死ぬっていうか、壊れる……って感じだよね」
あさひ「多分、夏葉さんの内部の回路が壊れる……基盤が壊されることをもって、死ぬ判定にしてると思うっす。正常に作動できなくなった時点で死んだことになる」
あさひ「それなら、別の方法で先に機能を停止させておけば問題はなさそうっすね」
ルカ「その【先に機能を停止させた現場】、つまり殺害現場……そこから私たちの目をそらしたかったんじゃないか?」
冬優子「随分と回りくどいんじゃない? そんなことをする意味がどこにあるのよ」
美琴「現場に決定的な証拠があるから、だろうね。しかもそれは犯人が隠滅できるようなものじゃない、犯人にとっては最悪の証拠のはずだよ」
ルカ「元々の死因を特定されると、それが犯人に直結するようなものだった……だから咄嗟にあいつの体を運んで、死体発見現場をずらしたんだろ」
雛菜「じゃあ、ロープウェーではない何か別の方法で、死体を殺害現場から運び出して〜」
雛菜「その移動の結果、落下することになったからあんな風にオイルが死体発見現場に散らばっていたってことなんですね〜」
冬優子「待ちなさい、今の話は全部ルカの仮説でしかないでしょ? 別の死因なんか推定して、随分な回り道をすることにならない?」
恋鐘「うちもそう思うばい、モノクマファイルと転落死は矛盾なく繋がるし、わざわざ別の可能性を考える必要は本当にあると?」
あさひ「夏葉さんがもし、ただの転落死で命を落としてるんだったら死体には疑問が残るっす」
あさひ「転落しただけでは死体に残らないものが、あの死体にはあったはずっすよ」
(転落しただけでは死体に残らないもの……もしかして、あれのことか?)
-------------------------------------------------
【正しいコトダマを指摘しろ!】
>>402 >>403
↓1
- 447 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/17(火) 22:28:51.92 ID:KpU8yjF80
- 焦げ跡
- 448 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/17(火) 22:30:53.87 ID:EamTORDe0
-
ルカ「これだ!」
【解!】
ルカ「死体の一部についてた焦げ跡……あれか?」
あさひ「はいっす。夏葉さんの身体はバラバラになってたっすけど、その一部がまるで焼かれたみたいに真っ黒こげになってる部分があったっす」
智代子「ほんとだ! 他はアンドロイド風の白っぽい素体なのに、ここの部分だけ黒くなっちゃってる……!」
ルカ「死体がバラバラで若干気づきづらいもんだったし、当初はワイヤーを使用したロープウェーで推理を進めてた。だからこの焦げもワイヤーとの摩擦でついたものかと思っちまってたが……」
ルカ「もしかすると、メカ女の本当の死因を指し示す証拠になりうるかもしれねえ……!」
透「うーん……でもさ、アンドロイドになってたんだし、燃えただけで死ぬのかな」
ルカ「あ?」
透「あの体、多分めっちゃハイテクだよ。それこそモノケモノをぶっ飛ばすぐらいの力もあったし、ほかにも機能がいっぱいあった。並大抵のことじゃ壊れない……だから転落死っぽいなってなったし」
あさひ「モノクマ! 夏葉さんの耐熱性を知りたいっす!」
モノクマ「えぇ〜、なんだよ面倒くさいなぁ……そのぐらいのこと、自分で調べてよ」
モノミ「何言ってるんでちゅか! こんなの、自分でどうやって調べるって言うんでちゅか!」
- 449 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/17(火) 22:34:33.85 ID:EamTORDe0
-
モノクマ「う〜ん……確かにオマエラの言う通り、有栖川さんの身体は並大抵のことでは壊れはしません。もともと小宮さんのおしおきに乱入して大けがを負った身体だったんですからね、それを補えるような改造を施しました」
モノクマ「耐熱性はそれこそ災害救助マシンぐらいにはあるはずですね、ただ焼かれただけじゃ壊れるようなことはないんじゃないかな」
透「……ってね」
恋鐘「ふふーん、体が高熱になっただけじゃ夏葉の身体はびくともせんとよ! 残念やったね、ルカ!」
ルカ「なんでお前が得意げなんだよ……それに、別に私はアイツの死因を焼死だと断定したつもりなんかねーぞ」
ルカ「大体、焼死じゃモノクマファイルに矛盾が生じちまうからな。あいつがバカでかい衝撃を受けたことは間違いない……あの焦げ跡とその衝撃とを合わせて考えてみると、あいつの死因もだんだんと見えてくんだろ」
冬優子「有栖川夏葉の本当の死因……」
(……それなら私が教えてやるか、メカ女の本当の死因ってのを……!)
-------------------------------------------------
【発掘イマジネーション開始】!
有栖川夏葉の本当の死因は■■■である!
【指定の範囲内のコンマを出して結論を掘り当てろ!】
1文字目 21〜40
2文字目 41〜60
3文字目 61〜80
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