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やる夫が正史を書くようです55
312 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/03(火) 17:45:55.25 ID:y2GFfxFq0 漢字の読みや書体時代や地域によってだいぶ違うらしいから 書き取り間違いや字体の見間違いは珍しくなかったんだろうな 日本でも明治以降になってからその辺慌てて整備したところあるし
313 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/03(火) 23:23:07.61 ID:VTN42ijpo 史記の項羽の叔父2人 項梁項伯どっちも「末の叔父」って書いてるのは さすがに校生不足じゃないですかね…
314 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/04(水) 01:21:51.99 ID:O9ug5HIIo 末の人間に「伯」は使わんやろ
315 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/04(水) 01:51:44.74 ID:++jAz26Wo 項燕(項籍の父親)は、項梁、項伯達の兄? それとも弟?
316 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/04(水) 12:33:59.92 ID:/3DEXfc80 項羽は項燕の孫で父親は不明 項梁、項伯はおそらく項羽の父の弟にあたると思われる
317 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/04(水) 17:14:33.59 ID:++jAz26Wo >>316 ありがとうございます。 やっと、理解出来ました。
318 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/04(水) 17:15:40.65 ID:FvvEDyHZo >>313 史記はそもそも司馬遷の生原稿(それも原本は不明)をそのまま本にしてるから……
319 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/05/05(木) 00:15:21.81 ID:QDgsskyO0 >>311 張飛の場合は「益」と「翼」の読みが元代以降の中国語では非常に近く、 また諱の「飛」と「翼」はつながりがあることから、講談や演劇で「翼徳」が一般的になったというのが、 金文京『三国志演義の世界 増補版』での説。
320 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/05(木) 00:37:38.02 ID:2JLSftrT0 ※長文・ネタバレに関しては気になさる方もいらっしゃるので、御配慮頂けるとありがたいです。 >>1 の配慮をガン無視してまでageる内容か考えてから書き込もうか
321 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/05/05(木) 18:53:31.54 ID:QDgsskyO0 ネタバレ?
322 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/05(木) 19:49:03.17 ID:t0B5pDO2o すまないが、何が悪かったのか教えてくれる?
323 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/05(木) 21:55:10.75 ID:sQNqsXFfo ageてるってどこ?
324 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/05(木) 22:03:41.09 ID:1pG50IQ00 何か意味があるのかと思って口にした事はなかったけどsageじゃなくてsagaなのよね
325 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/05(木) 23:59:23.57 ID:2JLSftrT0 更新きたと思ったら部外者の自分語りとか詐欺じゃん 例のアゲガイジは無自覚な荒らしってより故意犯の手口だしね
326 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/06(金) 07:19:24.96 ID:UJaiBwgoo そういえばVIPサービスだったな、ここは
327 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/06(金) 12:01:38.06 ID:Xg21yAaO0 >>324 sagaにすると自動伏せ字が無効化される
328 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/06(金) 17:17:31.77 ID:rYV+b3N9O SS避難所 https://jbbs.shitaraba.net/internet/20196/
329 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/19(木) 23:37:34.42 ID:e8YnTmz10 |\ ____| | | >''" ̄ ̄~"''マ \ 「∨ /\ \ ヽ ┼‐ くoア i | | ト⌒ i i ` / | | |/⌒' | と才ミx. | | ┼‐ | | | .斗と灯 |/ Vり | | | | ノ|[| | Vり ''| | | ヽ\{ \'' < フ | | 八 ウイニングポスト9 2022絶賛発売中よ! ノ人 ト .__ノt__イiノ 人 _> ゚7,ア| |ア ___う/ 厶_ \ .この私キングヘイローと共に '⌒| )アL_/ ̄ ( Lア¨ ) .一流の馬主を目指しましょう!! ノ / 厶三ニ三⌒))--=彡 [ / /, i o o T゚L _ム (.(. ゙(__,厶] i o /o _} 厶tニノL \ _厂 ¨ 7  ̄{ マ¨T / /´/ /-ヽ, \ `弋¨ t/ / /二i二\ \ \;-t (⌒ )\ ノ/ 二i二二| } ( ⌒) / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \ ト、 / \ ,:イ そ、そんなことより続き投下しなくちゃ…… .| \___/ ___ ,,),,) ___ ヽ_/ | | ..:::ヾ::::::ヾ:::::::::::/ ヾ::::::::::/ | / 5/21(土)か22(日)に第百回の前半を投下します \ ....::::;;;;ジ::::::: ヾ;;;;;/ ヾ;;;;;/ |;;::. シ  ̄ ̄ ̄|::::::::::::::::: i ̄i ̄i ̄i u.| ̄ ヽ::::::::::::::::::: ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ノ
330 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/19(木) 23:38:39.73 ID:e8YnTmz10 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \ ト、 / \ ,:イ 思ってたほど阪神が負けない件。 | \___/ ___ ,,),,) ___ ヽ_/ | | ..:::ヾ::::::ヾ:::::::::::/ ヾ::::::::::/ | / 阪神女子のマックイーンちゃんに黒星パクパクさせたいのに。 \ ....::::;;;;ジ::::::: ヾ;;;;;/ ヾ;;;;;/ |;;::. シ  ̄ ̄ ̄|::::::::::::::::: i ̄i ̄i ̄i | ̄ 彼女に雷波少年的ペナントレースさせたらいいダイエットに…… ヽ::::::::::::::::::: ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ノ / ̄ ̄\ / ヽ_ \ (●)(● ) | ____ ダイエットどころか今年なら開始半月で死ぬお (__人__) U | / \ l` ⌒´ | /─ ─ \ 今じゃまずやれんけど、 { | / (●) (●) \ 参加者みんなで阪神応援する流れは好きだろJK { / | (__人__) | ヽ ノ \ ` ⌒´ ,/ / ^ヽ / \ | | | |
331 :以下、VIPにかわりましてVIP警察がお送りします [sage]:2022/05/20(金) 02:43:32.90 ID:z4U57Ial0 VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
332 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/20(金) 12:54:19.21 ID:H28NR2MY0 >>1 さん乙です。 投下楽しみにしています。
333 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/20(金) 14:40:50.58 ID:0IcRIOzfo >>1 先生、楽しみに待っています。 で、時間がある方々に、この記事を。 三国志の豪傑・張飛は実はインテリだった 「高い文才があった」 https://kusanomido.com/study/history/chinese/sangoku/58373/ 幼い頃から家庭教師を付けられていた話もありましたし、ぼくの張飛像が…。
334 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/20(金) 15:12:52.19 ID:VxCJoocaO 正史本文だけだと張飛の若い頃の話って「関羽より年下で兄事していた」くらいしかないですからな
335 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/20(金) 18:40:30.63 ID:5Wa/9QSB0 待ってたわ。関羽が学問やってたみたいだから張飛も習ってそうだな
336 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/21(土) 07:02:29.10 ID:VFYbS2rgo 自分で文章作れて書法にも通じてたら、桃園ブラザーズの中で下手すると張飛が一番学があったりして 劉備も「読書(勉強)を楽しまず」って書かれるくらいだから若い時は遊んでばっかで勉強サボってた臭いし(年食ってからは流石に勉強したんだろうけど)
337 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/21(土) 11:12:54.72 ID:J1cAvCGN0 【修正:>>178 と>>179 の間に入ります】 __ ,. : : : : : : : ̄: :ヘ /{:/: : : : : : : : : : :.\ ノクハ=: : : : : : : : : : : :}: : \ _/ニ//}ニ: : : }: :.:.:/|: :}: :/}: : ハヾ ヾニシ:/=}ニ: : : l:.,示ミ:./:./⊥ミ: ノム _/./:.〈ニ/り: :.:.爪辷} l从{.以{: /:ヽ .〈:/{: /_/: : : : : :.∧ ____'`´V 从:.\ {:≦{: {: : : : : :从 ヽ_/ ィ:}:.小:) ` . _{从:|: {ヽ: : : : : ≧ _./:.}:}:.:.}´( __l: :.__:{: { \: : : :寸ニ≧.}:从:.リ 弋 ……見知った顔しかいないのはどういう事なのさ? {: :{メ.>ヽ{ ヾ{\:\ ̄ ./へ/ 弋“''''不 _ . r‐{: :{: < ` ^从;-=彡:i:i:iハ 7. / |¨>ヽ . {: :ゞ: :ァ 廴 __ Y:i:i:i:i:iム (./ ./ 入___ . 人:.:/  ̄ゞ _ ヾ:i:i:i:i:i:ハ,,]´ __, s彡イニニ=}__;、 〉: : {二=- _ 'イ ゝ-=7ィ⌒Y_,彡':i:i/彡'\ニニニニニニ/ "*vへ {: :∨二=- _____,彡]/zzzz彡イ{ニニ= ゞ_ムニW _ .{ { ゞ\ .ゞ/{ _ =− / /辷}ニニニゞY}ニニ} :i:i:i:i:i:i\- _ゝ' .| { \_r 、 √=-  ̄ .イニニゞ{ニニニニニ.「ニニ} :i:i:i:i:i:i:i:i\ ”ゝ.{ / _}- へ _ ,,,, ≦:i:i:i:\ニニニ{ニニニニニ.{ニニニ :i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:\  ̄ ≧/__ / /==ミニニニニ/ :i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ハニニニ,ニニニニニ}ニニニ :i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:≧==-----ヽ }べ . / Yニ彡':i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:}ニニニ}ニニニニ |ニニ=ゝ_:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iし':i}:i /へ 〈_/イ:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:__/┴-=====、寸.rvr-彡イ >:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/:i|:i . rメYハ ./:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:/⌒≧=--=≦ ゞ_ ゞ ゞヲハ { \≧==--=≦:i:i:i:i:/:i:i:|:i /´ Y.}/}:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:√ “ < ∨ ./V\\_ l、 \:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/:i:i:i:i:i:i: シ' /:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/ ヽ f _/ __込ハ. Y廴_ヽ:i:i:i:i:i/:i:i:i:i:i:i:i:i:i
338 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/21(土) 19:36:35.66 ID:p9k8yeR+o 劉備は華陽国志に鄭玄や陳紀に教えを受けたとあるな
339 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/21(土) 20:08:32.35 ID:qPVM0S/a0 劉邦の初期メンバーは元肉屋や門番とか割といい加減な連中多かったし 劉備の初期メンバーも似たようなもんだったのかも
340 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/21(土) 21:30:58.09 ID:veMbL50j0 劉備が募兵をしたタイミングは複数回あって どの時期で関羽張飛が加わったかで二人の劉備との年齢差にも諸説あるって聞いたけど どうなんだろ
341 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/22(日) 10:25:26.29 ID:uA2tbpbk0 劉備も皇帝にまでなったんだから若い頃苦労した話大量に残しといて欲しかったわ
342 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/22(日) 14:42:24.51 ID:ZSCLJ8Zc0 関羽も張飛も本当の出自はよく分からないみたいですからね もちろん張飛が強い上昇志向持ってて、後半生の秀吉みたいに 頑張って文化人としての素養を身につけた可能性も無くは無いですし ひょっとして劉巴が張飛を兵隊上がり呼ばわりしたのが単なる偏見で 実は張飛も劉備と同じく幽州の田舎豪族出だった可能性も?
343 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/22(日) 16:46:24.13 ID:8+eZzxPd0 「正史の記事には張飛と酒に関する記述はない」ってのは結構驚きだったな。 司隷校尉に就いたことや、「上には従順で下には厳しい」という記述から「張飛は規律に厳しい監察官タイプだったのでは?」と考えたり 娘二人が皇后になったことから「張飛は実は美男子だったのでは?」と考えたりする人も入りらしい
344 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/22(日) 21:21:26.58 ID:yLrea3UTo 魏の張特が涿郡の出身だから張飛の家もそれに近いかも
345 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 22:32:25.32 ID:BdoriOz50 . :´: : : / : : : ′ : : : : : : : :\ : :ヽ /: : : : : :|.: : : :.| : : : : : : : : : : : :\ ’, .′ : : : : il : : : :|: : : : : : i : : : : ヽ: :., ': : : . . . . .il. . . ..|. . . . . .ト、 . . . . . : \ \、 , : : : : : : : 八!: : :|、: : : : l八 :_:_: : : : :\ \ {: : : : : : : : :从 :__|:_: : : : :|. ¨\: : : : : : : : :ヽ: :Y |.: : : : : i: : :√}从|\: : :从 _≧ュ、.,_: : : : : :\ 八: : : :/: : :7 _ ヽ: :ゞ ,x≠ミ.、Y : ̄弋=、: :, 「やる夫が正史を書くようです」第百回だ。 \_/__,..イ.: : :ノ{ ,.x≠ミ、 \丶 .}: : : : : :, )ノ /ヾ、_彡イ゙: | \丶._ 从: : : : .:, .当スレにおける本編の内容、 . {: : /: :/ヾ : :\ ' ー一 从: : : : : :| 及び先の展開のネタバレ行為は禁止になっている。 /: :/: : : :.\ : :\ _. ァ ,.: :{: : : : : : :l ー=≦- イ: : :|: : : : : \: : \_ _ィ": :| : : : : : | それはさておき、 { : : : : l : : : : : : : ヽ: : ヽ≧.. ー {. ‘,: : :l: : : : : : :ト、 )、 .記念すべき瞬間に立ち会えた事を光栄に思う . 〉゙: : : :.ヽ: : : :.} : : :{≧ー一 }. ‘; : }、: : : : 人_`¨´ : ) 乂 : : : ;x}.: : :八: :.ノ \ ノ メ_メ : : : : :(} {:i:iヾ¨´ . _ >イ:iムイ: : ヽ(、 ..ヌ⌒K }i:iム: : : : :\i:i:iム . /i:i:iム 寸∧ : : : :{i:i\、 / }ニ{ \.!:i:i:i:ヽ: : : : :.\:i:iム }:i:i:i:i:iム 寸il : : : ;}:i:i:i:i:i〈、 ./ニヽ /:i:i:i:i:i:i\: : : : : ヽ:iム ノ:i:i:i:i:i:i:iム 寸: : :/i:i:i:i:i:i:i:i:i∨二二∨:i:i:i:i:i:i:i:i:i:\: : : : :):iハ
346 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 22:33:02.18 ID:BdoriOz50 【紀元309年9月 晋 首都 洛陽】 \ | └┴┬i::::|==========|: : ://__. rr┴' | |.:.::.[]:.:: : : :| :::...>、 |[]..::[]. 〈〈::::|::::::[]::::.:.:[]..r、]: :.[_[;;::::.} ]:]:: : | | :.:: ::..::.::.:::.|. ┌::、 /〉トントントン!! ‐く.:〈 ,、 |. : : : :.: :\:|:::::::::::::::::::::/. : : : : :〉〉 //:: : :| | : :.::.::.:::..::.:|-┘:::L、r‐//┐ ,、 .: ::L└i _ .||_ | : : : : : :、 〉〉/〉::::::;;:::〈 : : : : :〈〈 rく〈:.;:..::..::.::_|:::/Tl::::;二/ム、| || _r─ ::.: :└i:| //\| ::::ト、__ : : :||_'//、п‖::.:l| : : : : 〉〉 | :.|::|..::./rへ/レYL;/:>┘/ト┘.//::::.`L「|-┘/:::トyィ 工エ::「 /〈. ::〈|-、_/::::::..\r':.|.::[,/T>.:/ロ〃乢.: :: :〈〈  ̄└─匚|__| :| |:L:冂_| :|┐ .::::::ir==| |.:::.「.:[]:}il|{´ : :∠7ヘlコ:::|:.:..|-i_::_r√ソ\>へ:| :|:ln| :]:|:П叮  ̄ 。l;_|_|ー|__!」====l|_<>‐┴─|i|l| : :|ェ| .:::::|:.:.|:::..|::::.|\.::::》: :::L;:.::r| .L/俚⊥! rュ ´ ' ルヘ: : :|ェl:∩ トi:.|::::.l\|_;;||;;:|L:<)┴‐'''"~ . カンカンカン!! : :|ェ|_|::|/<>。 カンカンカン!! : :レ|[:::《 ' 、 /レ:ヘ _〈l〈V\|コ _,‐| .: : .:.| 7!_ :ト|ェ|:|;;レ' rュ ´ ' / / ゙'ー-‐''´// /| : :|ェレ / lニニニニニニl/ // / ' 、 ` lニニニニニニニニニl/ γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ | 今度は匈奴の軍勢が攻めてくるらしい .| .ヽ_________________乂
347 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 22:34:18.55 ID:BdoriOz50 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \ ト、 / \ ,:イ | \___/ ___ ,,),,) ___ ヽ_/ | 匈奴とかちょっと前までそこらの奴隷だったのによ。 | ..:::ヾ::::::ヾ:::::::::::/ ヾ::::::::::/ | / \ ....::::;;;;ジ::::::: ヾ;;;;;/ ヾ;;;;;/ |;;::. シ 世も末だぜ  ̄ ̄ ̄|::::::::::::::::: i ̄i ̄i ̄i | ̄ ヽ::::::::::::::::::: ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ノ /⌒Y⌒uヽ /(○) (○)ヽ _ /::::⌒`´⌒:::: \ /´ | ,-) (-、| /' | l ヽ__ノ l. | ,゙ / ) \ `⌒´ /、 お役人が遷都もあるんじゃねって噂してたっていう |/_/ ヽ // 二二二7 u' __ ヽ /'´r -―一ァ"i .-‐ \ / // 广¨´ /' /´ ̄`ヽ ⌒ヽ ノ ' / ノ :::/ / ヽ } _/`丶 / ::i {:::... イ - - ──ー - -、 /i ,.-‐''"´ \ i\ l \_/ _,, ,,_ ヽ、_/ l l ::::::/ ━━ ━━ ヽ::: l ヾ_,;;;l , , , l;;;__ジ 皆さん、聞きました? | i ̄i ̄i ̄i """ | l . ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ .l 太尉の王衍様が車と牛を売り払った話 ` 、 /⌒⌒i /⌒ヽ / `/ | | \ /
348 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 22:36:07.29 ID:BdoriOz50 /: : : : /: / :|: } : ヽ: : : : : ィ: : : : :/{从 : Vヽ : : \ : :| ト /: ム: : /`ヽ Y:〉 ´\: : :ヽ.L}:} ー=彡イ:ハ弋心 {:x匂ン }ヽ: :_: ノ /: /: : :.} 、 ー` 、八:〉、: ー‐':} ∠: イー- : :ノゝ‐ァ r―‐, ∧:}ヽ: \¨´ 我が家の余分な車と牛を売り払え! ー=彡 : >‐<≠< 、.ゝ- .ィ/イリ: : \: :ーァ /: :/:.:.イ:.:.r ミハ:ヽ:`T´ヘハ レ:.}: : :ト、 ̄ /: :イ{ミ´ノ:.:.:| | l:.:.:.\!イ^ヽ}:.:.:イ: : ノ: : ー -- ィ⌒>.、 /ィ´:{ リ }:.:≠:.:} !L`:==ミヽ !:.:.:.{ /{_:.ゝイ:_: イ`ー ⌒V: } 〃 {: : :ノ 〈/r{ { { ト、}ー─―.ミV≠:.乂:_:_:_:_:_: `ヽ / 人 {{ 乂´ヽノ}/ ,{ | | }‐ `ー 、.}〈〉:.:.:.:.:〈〉ハ、:.:.ヽ }: イ /:/::::::::/ :::::::::::::::::::::::::::::::::\|::::::::|\ ー '{ /.ゝ ゝムイ`¨¨¨/:.:.:.:.:.:.:.:.:.//:.}:.:.:.:.V´ .!! . /:/::::::::/:::::::::::::::|::::::::::::::::::::::|:::|::::::::|:::: 丶 、{ /:.:.:≠':.:.:.:.:.:.:.:.:≠'イ :.:.:.:.:.:', || . :::::|::::::|::|:::::::::|:::::::|:::::::::|:::::::::: |:::|::::::::::::::::: | ゝ―.:<:.:.//:.:.:.:.:.:.:.:.:.:// `><:.:.:`ヽリ |::::|::::::|⊥:::::::|:::::::|:::::::::|:::::::::: |:::|:::::/:::::: |::| |::::L::::|Λ:::::::|:::::┼'::::Λ:::::::: |:::L/:::::/:::|::| 晋 太尉 王衍 .ト|::::TT:T∨/_Λー |:::::::::|/⌒|_/::::Λ| L:ハ凵 T::T ¬|:::::::::| /:: L/| 丿 |:::i'' ' └┘,, |イ⌒__/:| :: |:::| |:人 _ u イ:::::: /:::: |:::| . (⌒个 └〜⊃ < /⌒|/::::::/::::| 本当に大丈夫? / ]>|/ >ー=≦ /⌒i /::::::Λ::::| |( _/⌒LV⌒V/ _,//:::// ̄)―ヘ | )| ―┴┐< ̄ /:::/ / ̄厂 / | [\ |  ̄ ̄|: \ /:::/ / ̄) / | Λ ノ 厂Lノ\::::)/:::/| | 厂 / Λ 晋 王衍の娘 王恵風 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 『晋書』『王戎伝』に曰く。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 当時洛陽には危機が迫っており、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 多くの人は遷都して難を避けようと欲した。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ しかし、王衍は一人だけ車と牛を売ってしまった ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
349 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 22:37:52.13 ID:BdoriOz50 /ニYニヽ /( ゚ )( ゚ )ヽ /::::⌒`´⌒::::\ | ,-)___(-、| | l |-┬-| l | 正直、王衍みたいな奴は真っ先に逃げると思ってたっていう \ `ー'´ / ⊂⌒ヽ ノ < /⌒つ \ ヽ / ヽ / \_,,ノ |、_ノ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \ ト、 / \ ,:イ | \___/ ___ ,,),,) ___ ヽ_/ | 意外に骨があるよな | ..:::ヾ::::::ヾ:::::::::::/ ヾ::::::::::/ | / \ ....::::;;;;ジ::::::: ヾ;;;;;/ ヾ;;;;;/ |;;::. シ  ̄ ̄ ̄|::::::::::::::::: i ̄i ̄i ̄i | ̄ ヽ::::::::::::::::::: ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ノ - - ──ー - -、 /i ,.-‐''"´ \ i\ l \_/ _,, ,,_ ヽ、_/ l l ::::::/ ━━ ━━ ヽ::: l ヾ_,;;;l , , , l;;;__ジ | i ̄i ̄i ̄i """ | もうちょっと洛陽に留まろうかなあ、なんて l . ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ .l ` 、 /⌒⌒i /⌒ヽ / `/ | | \ / ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } これによって人心を安んじたという N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
350 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 22:39:36.84 ID:BdoriOz50 _」 レ-=- ,へ -=-: : : : : ∨ \ ` / .: ヽ v -=-: : : :∨ `7/ / / \ :} -=: : : : :v ' .: ハ ハ人 }八_ ノv } {i /_ 、 レ、〉乂X{ { } {i } :/ } } ""} 認識を改める必要がありそうね。 人 ,':} {i 八イャ===ァ} ハ /, )/ } / 乂ツ :} / : | /, あ、王手 / | ハ八ノ ' 八/ : : | /, /´"|ハ 、 , /へ、_ _.| /, / 〈〉 | |>、 _ ..イ∧) 人 \ ./, ,' 〈〉 | | ∨::: /´" <> \ .∧ / 〈〉| | 〈〉 )'´~¨ <> \ \ニニニ/⌒ヘ:.:.:.:.:.:.:.:.:.r=ミ、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\.:.:.:.:.:.:.:.:.:. | 〈〉 | |_ イ <> <> \ j^7┐:.:./:.',:.:∧:.:.:.:.:.:.:.:.:.\:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.:.:. 〔√}//:/:.:.:.:.:'厶ヘ、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ハ:.:.:.:.:.:.:.:|、 晋 盧志の子 廬諶 |/√:/:.:.:/⌒ `、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:| . j/||.:.:.:.:.:.| `、.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i:.:.:.:.:.:.:.:.:.::|:.:.:.:.:.:.:.:| /|/|∨:.:.:.:| 、 |:|\__:.:.:.:.:.:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:| . /:.:|'∧∨:.. | \ j:| /丶、:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:| ./:.:.:.|_〉}:.:.:.:|灯_ ∨j/ jI斗ォ≠ミ_:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.\_ /:.:.:.:人 ./:.:.:.:|ヽ 弋ぅ 〈/ ィ弋Jリっ a:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.\:.::.:.:.:.:.: 私は諦めない。 人:.:.:.:.:.:.∨∧:.:.|::::ハ`` 、、、、 |:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:\:.:.:.:. `¨¨ヽ:|:.:.:.:.:八:::圦 、 |:.:.:.:.:.:.:.八__/ ̄ ̄\ 絶対に ノ八:.:.:.{:.:.:\込、 、 _,.、 j:.:.:.:.:.:.:.:.:.∨ //⌒\}:.:.:.:.:.∨ 丶 `⌒” ィ /:.:.:.:.:.:.:.:.}〉:.〉 人廴 丿人:.:.:.∨ 〕ト-<`ヽ ./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ \ ⌒/:.:/ \_r一'⌒`` ̄``' 人:.:.:.:.:.:.:.:.く \\ 晋 清河国の人 崔悦 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } とはいえ、都への脅威は現実的なものとなっていた N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
351 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 22:40:22.86 ID:BdoriOz50 _________________ィ‐' ̄`ヽ | |::::::::::::::::ヽ | |::::::::::::::::::::\ | |:::::::::::::::::::::::::\ | |:::::::::::::f \::::::::} | 本当に世も末だ |:::::::::::::| ゝ::::| | |::::::::::::::ヽ ∨ | |ー:、::::::::::ヘ | |::::::::::::::::::::::ヘ_ |_____________________ |:::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、 \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、 ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´ | | ヾN ゞソ ゞソ// | | >:´|、 - ,|`:< 匈奴の洛陽侵攻は、 | | |::::::::| > イ |::::::::| 晋の将軍の寝返りに端を発している | | >-、\! !/::,-< | | /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、 | | l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::! | | /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::| | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::| ヽニj } \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::| 〈:| |V }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::| |:!.|:\ ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::| |:!.|::::::`ー':::/ / |::::|:::::::::::::::::!:::::! |:|_!:::::::::::::::/ / |:::::!::::::::::::::::|::::::| |::::::::::::::::::/ / .!:::::!::::::::::::::::|::::::l |::::::::::::::::/ / !:::::|::::::::::::::::|:::::::! !:::::::::::/ / |::::::|::::::::::::::::|::::::::!
352 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 22:41:52.54 ID:BdoriOz50 【紀元309年4月 晋 首都 洛陽】 , --──-、 , イ / ヘ ト 、 i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ | ヽ ' _ ` イ l l ´=` l 東海王のせいで失職してしまった ノ ヽ _,、__ノ _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、 /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_ 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、 . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::! /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: , --──-、 , イ / ヘ ト 、 i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ | ヽ ' _ ` イ l l ´=` l 何か腹立つから劉淵に寝返るか ノ ヽ _,、__ノ _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、 /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_ 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、 . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::! /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 永嘉三年四月。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 左積弩将軍の朱誕が N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 謀反して劉淵の下に奔ったと『晋書』『懐帝紀』にある。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ この男、前回東海王によって追放された宮中の武官だったと思われる ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
353 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 22:42:31.82 ID:BdoriOz50 【紀元309年4月 漢 司隷 平陽】 , --──-、 , イ / ヘ ト 、 i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i 受け入れて頂き感謝します。 ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ | ヽ ' _ ` イ ところで洛陽の晋軍は阪神より弱く、 l l ´=` l 春の飢饉によって兵糧にも事欠くと見込まれます。 ノ ヽ _,、__ノ _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、 兵を出す好機ではないかと? /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_ 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、 〃〃 ヾ ヽ . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::! ,レ''¨¨爪|¨¨`ヽート| /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| トァー⌒ヽ__ル | ハ ハ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: rーZ ⌒ ´∧/ヽへへ}、__ ソ'〃/ 从/ィ ヽ /从( /从(ソ | |. | | 、./ / | ,イ.xtッ≧ メム_ノ ノ .ノ| __z-ー=彡.| |ミミミ イ =tォイ___/lハ rzイ// ノ イ| レ' 〉ミ 」 彡'ii, l | ヽ、 詳しく聞かせてもらおう (〃{/ ,,彡イ // .ム<二二ニア |\ ,| ハー-、 ル < |// -ーヾz:::::. | >- 、 ヽ ヽ r< ,ノ./ イ´ / .| `> 、.| | \ ,リ| / / l |ヽ >、 | \ 、. ノ/ rーイヽ ´ ̄j | | 〉 / ム ミソ ( ∧ /ミゝ ({ | ヽ / 漢 皇帝 劉淵 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 『資治通鑑』『晋紀』によれば、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 漢に奔った朱誕は洛陽が孤弱であると述べ、劉淵に洛陽攻撃を勧めた ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
354 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 22:46:06.52 ID:BdoriOz50 【紀元309年8月 漢 首都 平陽】 / / /イ \>ーヽ \ー─┐ . / / // | | ∨´/ / ̄`Y i ! // /// rfミン / / /// N,ィ ゝヽ / / イ! {{!う∧爪 ||イ!/|从リ`! r ヽ / /, /´ハ !|ミソ ヘ!トヘ!匆ュ`" イィj{ハ |ト そういうわけだ。 / / / / j Y/ イ /:::.:.:.:/ {テァ/ j j ル! / // ムイ、/// / ,/f:.:i´ - イイイ ノレ' 晋陽から戻って早々悪いが、 ,// /─ ヽノ i イ\:.! ヾミュ_/ ! レ! 洛陽攻撃の総大将を任せたく思う // /=ニ二二/ , !' | \ ィ`"ト トj / / , ィ¬、| ト ::/´ j | | | ! ./ / / _ゝ 、\ ∧ 人 ! ! 〈\ /.......厶三三≧x...............)7 / / ∠三ミ\ \ Y⌒ヽ ゝj ヾ 、`ー- 、_ /......./ ー一 乂 __ /,/ / \ \\ -、 ヽ 、\丶 ミ≧ュュ_ ー┴‐ ' ノ ,/ / / ィT-ゝ、 \\. `ト トヽ ト \\ __ >/ { \ { 斗-ミ ハ ゝ __ 斗-ミ\{ 笊示∨N } { {笊示 乂リ }リ 〈リ Y、 从乂リ , 'ソ } {\{i込 r , /从ハ } 八 {、 N〕is, _ イ__}/ リ 汚名返上の機会を与えて頂き感謝します 斗ュ _\{xくリ辷≦ 〔 . / -i}/i://r‐.、}},......‐ァ 〕ix -‐/0 ‐i}i://.ノ:::::f j:::::::::} //i:i:iヽ / { .ノー'i:i|.| 廴ノ^\__ソ //i:i:i:i:八 事前に晋陽攻撃に失敗した人→ ./{ , / Yi:i:i:i}.} }i}.{i{ .//i:i:i:i:i:i:i:i:\ . /....\ .}辷// }i}..{i{ //i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/.> 漢 右賢王 劉聡 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 八月になって、劉淵は劉聡らに洛陽進攻を命じている N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
355 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 22:46:56.15 ID:BdoriOz50 【紀元309年8月 晋 司隷 弘農郡】 ;;;;;;;::::::::::::::............. ...... : .. :::::::::::::::....... ,_ ;;;;:,,:::.... _ ィ;:).ヽ ,, 彡(ヽ,:::::::::....... (. | | てヽ),,;彡(ヽ / `' ) | /ヾヽー' / `' |ヽ |ヽ  ̄|へ =ミ≡(. | | / lソ/ミミミミ;, く|)ヽ_、 ノ ) ノ << ヽ丶 ゝ くi \ ハ / へ ヽヽ ヾ ヽ、ミヾ ヽ、 ( \ \ .. .. く|)ヽ_、 ...... : .. ゝ ヽミゝ ヽ -,,,, \ ソ ...... : .. ハ ー=彡三彡彡彡丿\┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨ / ''''-◎ ll .. : .... -ー=彡三彡彡彡彡丿 ヽ ;;;;;;;;::::::::........ ,. ‐'''' ̄''ー 、 ll ー=彡三彡彡彡彡彡ノ く)\ ;;;;;;;;;;;;;,,,,,,.../;;;;/;;l l ヽ`'、 ll ... ..: ー=彡三彡彡彡彡彡彡ヾヽ \ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/;;;;/;;;;;;l;;;;,,,, l ヽ `ヽil ー=彡三彡彡彡彡彡彡彡彡 ヾヽ ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ /::::::::::::::::::::::::::::_ -‐……- _:::::::::〉 . 〈::::::::::ト、 __,/ / ` /_,ィ \  ̄ ヽ / / / / /、 } く . / フ / /,/ 〃.‐===‐ ', } } 'マム ー=≦ __,/ 〃 { /,!/ 斤テ_ } ,'‐- }、} . i {./{ ! .{,/ :/ { 辷z} }/.ヒ}/j / } . | ,! ,^V ∧ .{. ー, {′ ' 何と他愛ない . Y 弋 V ∧ { __ ; ∧ ∨、 ` V ∧ 、 / ∧ ∨\ .V ∧ \ ._/ .i| \ } ハ }ヽヽ、 ∧ / ̄ }ヽ i| ' " /「 .}/ \ ∧ ‐ _\ Y 丶i| ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 劉聡らの軍勢は、迎撃に出てきた平北将軍曹武らの軍勢を全て撃破 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
356 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 22:48:12.44 ID:BdoriOz50 ,,‐''''´´ ,! l `、 /黄 【河東郡】 ( 〉 朝歌○ ', / `ヽ、 / ', / `ヽ、 _,,,,,,-‐'′【河内郡】 ', /河 `‐-‐´ ,-‐'´ ', / 〇安邑 ○垣 _,-‐'i´ ○酸 ) ,' ○解 ,,,..-‐- 、,,,_ 河橋 温 〇懐_,,,-‐'´ `-、 ,''´ 【馮翊郡】 ,' ,,/ 邙山▲ -、,,_ ○ ○ _,,,-一'´ l '、 l ○蒲阪 大陽○,,-‐'´ 【河南尹】 洛陽 ̄`~~~~´ ○滎陽 ! ヽ, ) 入 _,,,,...-一'´〇陝 ○十三里橋× ◎ 〇偃師 ○ `~´ 渭水_,,,,,...---‐‐''´×潼関 ‐'○湖○ 新安 ○ 〇緱氏 中牟 〇渭城 ,,,-‐'´´ ○華陰 弘農 ○ ●宜陽 河南 _,,..-‐- 、,_ ,,-一 ,--‐‐'^´ 〇 ▲ 澠池 ○ (´ ○輪氏 `、 ,/ 〇長安 〇隠盤 鄭 華山 新城 ``'''‐-、,,_ `‐-‐'''´´ `~~`ヽ、 ○覇上 【弘農郡】 ○梁 _,) 〇陽翟 【京兆郡】 ,,,_ ,ィ´ 【潁川郡】 ○許昌 / `~´ ヽ /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 長駆、宜陽にまで至っている \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l: ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ /
357 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 22:50:32.65 ID:BdoriOz50 【紀元309年9月 晋 司隷 宜陽】 /.......厶三三≧x...............)7 /......./ ー一 乂 __ ー┴‐ ' ノ __ >/ { \ { 斗-ミ ハ ゝ __ 斗-ミ\{ 笊示∨N } { {笊示 乂リ }リ 〈リ 王弥殿。 Y、 从乂リ , 'ソ } {\{i込 r , /从ハ } 弘農郡太守の垣延が降伏してきました。 八 {、 N〕is, _ イ__}/ リ 斗ュ _\{xくリ辷≦ 〔 洛陽はもう目前です . / -i}/i://r‐.、}},......‐ァ 〕ix -‐/0 ‐i}i://.ノ:::::f j:::::::::} //i:i:iヽ / { .ノー'i:i|.| 廴ノ^\__ソ //i:i:i:i:八 , ィ 、. /{ , / Yi:i:i:i}.} }i}.{i{ .//i:i:i:i:i:i:i:i:\ /! i_ノ{‐ - 、ノt_, . /....\ .}辷// }i}..{i{ //i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/.> `ヽj>f_ゞメく'_/`ヽイ _ -=マ/>ィハトミr`>、{!Vf´ ≧ィ(' __!∠___ー彳从ミヽ 〃{!_,ィゞ'ス\ヾtテァヵ、ソトミ!` ' ,ゝl <,ィr_、\`'/ ∧\ // |,<≦ー_一≧._/ iヽ \ / / ∀ト>――'ァイ | ‘, ヽ 幸先がいいじゃねぇか /_{,.-、j〈;;;マ二>';;;/ __!_‘,--} `ー〜⌒ー};;;;;`´;;;;;;;/ァイ<r‐‐'~´ ノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;〉弋二ヽ __,.イ_〉;;;;;;;;;;;;;;;;;ノ//. .:.‘, ,ィニT´┼-、/;;;;;;;;;;r‐'’∠/. . .:/.:\ /_. ! `.ト、,/;;;;;;;;;;;;;〉/ /.:.:. .//.:.:. . :\ 漢 征東大将軍 王弥
358 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 22:51:03.60 ID:BdoriOz50 -──────- . /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ、 /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\ /::::::::::::::::::::::::::::_ -‐……- _:::::::::〉 . 〈::::::::::ト、 __,/ / ` /_,ィ . \  ̄ ヽ / / / / /、 } く . / フ / /,/ 〃.‐===‐ ', } } 'マム . ー=≦ __,/ 〃 { /,!/ 斤テ_ } ,'‐- }、} . i {./{ ! .{,/ :/ { 辷z} }/.ヒ}/j / } . | ,! ,^V ∧ .{. ー, {′ ' . Y 弋 V ∧ { __ ; ∧ ∨、 ` V ∧ 、 / ∧ やはり晋軍は大した事はない様子 ∨\ .V ∧ \ ._/ .i| \ } ハ }ヽヽ、 ∧ / ̄ }ヽ i| ' " /「 .}/ \ ∧ ‐ _\ Y 丶i| ≠z ミ.`<\ . 「 ` >__ ゙,! /三 ヽ \ r─、! / >-、ヽ /!三三三\ 〉 : : :\.〈: : :ヽヘ . _ イ |三三三三\ ヽ: : : :,r'!ノ : : 〈\〉 < .|三三三三三\ } : : : /{::\: : } \ .< |三三三三三三ヽヽ '\:\::\ヽ > . ` - __ j三三三三三三三ヘ \:\:::`\ __ .  ̄/三三三三三三三三} .}::ヽ:}::::::〉 `ヽ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 劉聡は勝ちを恃んで備えを怠っていたという N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
359 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 22:52:26.46 ID:BdoriOz50 (~) γ⌒ヽ. (~) ♪ (~) {i:i:i:i:i:i:i:} ♪ γ⌒ヽ γ⌒ヽ .( ・ω・ ) (~)i:i:i:i:i:i:} ♪ ♪ {i:i:i:i:i:i:i:} (:(~):::::ヽ、γ⌒ヽω・ ) (~) あかん♪ ( ・ω・ ) γ⌒ヽノ {i:i:i:i:i:i:i}:::::::`γ⌒ヽ (( (:::つ::::::ヽ{i:i:i:i:i:i:i:}_) ( ・ω・ ):とノ {i:i:i:i:i:i:i:} ♪ 洛陽陥落してまう♪ 〉::とノ:::::( ・ω・ )( (:::::つ::::::ヽ ^ (( ・ω・ ) )) (__ノ^(_(:::::つ:::::::ヽ 〉::とノ:::::))( (::::つ:::::ヽ 〉::とノ:::::))(__ノ^(_) 〉:::とノ::::))) ♪ (__ノ^(_) (__ノ^(_) ,.....-――-..、 \__人_人从_人_人从/ ,/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ノヾゝ、 _) (__ i':.:.:.:.:.; '´ ̄ ̄`ヽ/./_,ィァ ) 申し上げます!! ( '、ー一'l l l ヽ ヽ ヽヾ'´  ̄ ̄) ( ̄ ̄ 、) / ハ._l !_ヽ. ヽ ヽ ヽ、 /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\ リルハ,ニ、`゙Vソ/! lヽ ヽ-' ノ lVソ "〃l. !ノヽj ムイ人 っ / ノ / l lヽ,`ー一'´〃-‐、 リ' ノ: :Y: : :l/::::::::::::l /: : ノl:./j:::::::::::::::', ヾー--'´:::l:/::"r''´::::::::::::::::::\ ____. `,ニニヽl‐'/'´ヽ、‐-、::::::::::::::/\ _______,. :':´`ヽ、::::::::::`ー-一':::::://: /:.:.:.:.:.:/、:::`ー一´:::::::::`ー ヽ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : `ヽ、:::::::::::::::/:.:.:|ー':.:.:.:.:.:./:.:.l::::::::::::::::::::::::::::::::: \: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : `ー ,∠. -
360 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 22:53:45.81 ID:BdoriOz50 /\Y/ヽ / ( 0) (0)ヽ . /::::⌒` ´⌒\ |::::::::::-) __ (-| 匈奴は油断しているっていう! l::::::: ヽ|!!il|i|!l|. l | . \:: lェェェェ| / 奇襲して叩き殺せっていう!! . /⌒〜" ̄, ̄ ̄〆⌒,ニつ | ,___゙___、rヾイソ⊃ \_人_人∧从_人_∧_人_从_// | `l ̄ ) > | | < 我が軍に攻撃を!! > < ( /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^ /\Y/ヽ / (○) (○)ヽ /::::⌒` ´⌒::::\ | ,-) ヽ__ノ(-、| .jl // | l |r┬.l[] .| l || ヽ \/ くたばりやがれっていう!! \ `ー|| | /""'''ヽ | || ゝ / ,,,-彡_,r''" ̄ 「/ ̄/ ̄/;二"二"二((二((三三C≡=─ _,-| r'" 二 ==i ニニ二/\/ccccccc//_ヽ ) ヽ <、、゙l - ̄ ̄C=] ノ;ヾ / ⊂ニニニ二二ソニニニソノ/⌒ヽ\ ,l゙゙'l、 」ニニ二二〈ー;; \/二L_」 / l /;:: /{ ̄`)ノ ーーー \ / /´ ゝ ;;::/ {  ̄ソ ヽ / ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 九月。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 弘農郡太守垣延は降伏を偽って劉聡軍を夜襲 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
361 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 22:55:02.85 ID:BdoriOz50 【修正:>>359 と>>360 の間に入ります】 (~) γ⌒ヽ. (~) (~) {i:i:i:i:i:i:i:} γ⌒ヽ γ⌒ヽ .( ・ω・ ) (~)i:i:i:i:i:i:} {i:i:i:i:i:i:i:} (:(~):::::ヽ、γ⌒ヽω・ ) (~) ( ・ω・ ) γ⌒ヽノ {i:i:i:i:i:i:i}:::::::`γ⌒ヽ (:::つ::::::ヽ{i:i:i:i:i:i:i:}_) .( ・ω・ ):とノ {i:i:i:i:i:i:i:} 〉::とノ:::::( ・ω・ ) (:::::つ::::::ヽ ^ .( ・ω・ ) (__ノ^(_(:::::つ:::::::ヽ 〉::とノ:::::) (::::つ:::::ヽ 〉::とノ:::::).(__ノ^(_) 〉:::とノ::::) (__ノ^(_) (__ノ^(_) ,.....-――-..、 \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/ ,/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ノヾゝ、 ≧ < i':.:.:.:.:.; '´ ̄ ̄`ヽ/./_,ィァ -=ニ 弘農郡太守垣延が再度の寝返り!! ≦ '、ー一'l l l ヽ ヽ ヽヾ'´ ≧ ≦ 、) / ハ._l !_ヽ. ヽ ヽ ヽ、 /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\ リルハ,ニ、`゙Vソ/! lヽ ヽ-' ノ lVソ "〃l. !ノヽj ムイ人 っ / ノ / l lヽ,`ー一'´〃-‐、 リ' ノ: :Y: : :l/::::::::::::l /: : ノl:./j:::::::::::::::', ヾー--'´:::l:/::"r''´::::::::::::::::::\ ____. `,ニニヽl‐'/'´ヽ、‐-、::::::::::::::/\ _______,. :':´`ヽ、::::::::::`ー-一':::::://: /:.:.:.:.:.:/、:::`ー一´:::::::::`ー ヽ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : `ヽ、:::::::::::::::/:.:.:|ー':.:.:.:.:.:./:.:.l::::::::::::::::::::::::::::::::: \: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : `ー ,∠. -
362 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 22:55:46.02 ID:BdoriOz50 \__人_人从_人_人从/ _) (__ ) お逃げ下さいッ!! (  ̄ ̄) ( ̄ ̄ \__人_人从_人_人从/ /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\ _) (__ .. /⌒i ) ぐわッ!? ( _,,..、 .| / ,..-、  ̄) ( ̄ ̄ l l | /´ l,、_ノ , /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\ ./⌒i | i' '´_,,、 _,,..、 .| / ,..-、 .| し''´ 」 .. /⌒i l l | /´ l,、_ノ , | ,,.-''´ . _,,..、 .| / ,..-、 | i' '´_,,、 | .| ,、 r‐'l .r、、 l l | /´ l,、_ノ , .| し''´ 」 .l、_ノ i ゙l.| ゙l / l゙ | i' '´_,,、 | ,,.-''´ . ,│ ゙l | |/ l゙ .| し''´ 」 | .| ,、 r‐'l .r、、 i ゙l,,ノ '"│ / | ,,.-''´ . .l、_ノ i ゙l.| ゙l / l゙ | ´ .l゙ l゙ /~'i | .| ,、 r‐'l .r、、 │ ゙l | |/ l゙ _ .|ヽ ノi \,l゙ / | .l、_ノ i ゙l.| ゙l / l゙ .!;;/ .イ、;;;;;;;;;;;;;;./ |;;;;;; ゙l,,ノ '"│ / .r' / / ヽ, .| | /ヽ,, ./ .|/ │ ゙l | |/ l゙ .l;;; ! l;;;;;;;;;;;;;;;;ゝ !;;./ ´ .l゙ l゙ ,,ilr'" ヾ \ .|ヽ ノi / / :l゙ ゙l,,ノ '"│ / | ! /;;;;;;;;;;;; / /./ \,l゙ '″ \ノ ヽ, | |, /ヽ ,,,./ _´ .l゙ l゙ !゙.,,.,i";;;;;;;;;,./ .iУ ヽ ヽ | 'l~-ノ ../ .i}′ / ;;,! ., \,l゙ /;゙;;;;;;;;; / .l″ ,ν \、ノ ヽ,,ノjヽ ノ " ノi ` i";;;,/ / /;;;;;;;;;;;;/ il l′ ヽ, 丶 ヽ,, ヽ l / ."、 / ;;;;;;;;;;/ _ ,,i!!″ ___/ヾ ノ .ヽ, /./ l「 .../ ;;;;;;;;; / ,,il″ .´  ̄ ̄ ~-:;;:; \,.,i''l .,〃 .〃 / ./ ;;;;;;;;;./ .,. _ /″ _/ ,,ノ__ソ_ ) ,lゾ .〃 .,〃 ./ ,i";;;;;;;;./ ./ ,r'./ ., ._/;;;;;;  ̄ ̄|~ .〃 ./l 、〃 ,ir / ;;;;;;; / .,〃 .,ノン′ .,,ir'" _/丶;;;;;;, i, 〃 .,ノ~;/ .,/./ .,ノ/ / ;;;;;;;;;;;;l ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 劉聡軍は大敗を喫して帰還したと『資治通鑑』『晋紀』は記す N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
363 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 22:56:23.42 ID:BdoriOz50 【紀元309年10月 漢 司隷 平陽】 ∨//,∧ /ゞミ∨j从リ} \ `ヽ 丶 : : : : . . ∨//,∧./ ,イ. : : .>、:八 ` ハ ハ: : : . . i:. ∨//,∧ゝ ' /. :/ ム: : :) ,ハ ! ハ | |!: : . . |! .∨//,∧ ,イ/ゝイ〃v:/ /ノノ | !! :. jl: : : ' 、 ハ ./∨//,: / /: :ゞ'_イミ:.、/ 人|八 ノi |: :. |! /イ 幸い、損害が出たのはお前の部隊だけ。 . \ 从ソ∨ . :' :,イ/ . :/、: : : : '´゙_ __イ'_ ̄__ー=ミ' i/ '; ∧ム∨ \ `ヽ.:/ : : 〃 . :,イ.`Y: : : : : : ´:7≧' 弋ゞ'ノ フ /,ノ ,イ/ }从 .∨ ∨ .もう一度行ってこい `ヽ./ .: ,.' . ::/彡 .j .: : : : 'ヽ: : : . ̄ ̄ ̄´・イ / .! .'ハ .∨ \ヽ ./ .,イ . : : ; '、>、' :: : : '´ =彡 ' '゙ .|/.|: .'.: . ∨ `ヽ ./ ノ .: : : / ' ' , /イ ,イ〃 |!ト、|: :.ハ \ | i .: : / ,イ: \:. イ //.i |:|/ ` <\ |! . ∧ '´ . : : ノ⌒ヽ:. !: . : ::// ,' ∧////,` < ,.....-――-..、 ハ .∧ . : / ハ jソ . : ::/ ' / / ∨/////// ,/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ノヾゝ、 i':.:.:.:.:.; '´ ̄ ̄`ヽ/./_,ィァ '、ー一'l l l ヽ ヽ ヽヾ'´ 、) / ハ._l !_ヽ. ヽ ヽ ヽ、 リルハ,ニ、`゙Vソ/! lヽ ヽ-' ノ lVソ "〃l. !ノヽj ムイ人 っ / ノ / 御命令とあれば .l lヽ,`ー一'´〃-‐、 リ' ノ: :Y: : :l/::::::::::::l /: : ノl:./j:::::::::::::::', ヾー--'´:::l:/::"r''´::::::::::::::::::\ _. `,ニニヽl‐'/'´ヽ、‐-、::::::::::::::/\ :::`ー-一':::::://: /:.:.:.:.:.:/、:::`ー一´:::::::::`ー 、:::::::::::::::/:.:.:|ー':.:.:.:.:.:./:.:.l::::::::::::::::::::::::::::::::: ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 十月。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 劉淵は再度劉聡・王弥・劉曜らに洛陽進攻を命じている ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
364 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 22:58:11.96 ID:BdoriOz50 ,,‐''''´´ ,! l `、 /黄 【河東郡】 ( 〉 朝歌○ ', / `ヽ、 / ', / `ヽ、 _,,,,,,-‐'′【河内郡】 ', /河 `‐-‐´ ,-‐'´ ', / 〇安邑 ○垣 _,-‐'i´ ○酸 ) ,' ○解 ,,,..-‐- 、,,,_ 河橋 温 〇懐_,,,-‐'´ `-、 ,''´ 【馮翊郡】 ,' ,,/ 邙山▲ -、,,_ ○ ○ _,,,-一'´ l '、 l ○蒲阪 大陽○,,-‐'´ 【河南尹】 洛陽 ̄`~~~~´ ○滎陽 ! ヽ, ) 入 _,,,,...-一'´〇陝 ○十三里橋× ◎ 〇偃師 ○ `~´ 渭水_,,,,,...---‐‐''´×潼関 ‐'○湖○ 新安 ○ 〇緱氏 中牟 〇渭城 ,,,-‐'´´ ○華陰 弘農 ○ ●宜陽 河南 _,,..-‐- 、,_ ,,-一 ,--‐‐'^´ 〇 ▲ 澠池 ○ (´ ○輪氏 `、 ,/ 〇長安 〇隠盤 鄭 華山 新城 ``'''‐-、,,_ `‐-‐'''´´ `~~`ヽ、 ○覇上 【弘農郡】 ○梁 _,) 〇陽翟 【京兆郡】 ,,,_ ,ィ´ 【潁川郡】 ○許昌 / `~´ ヽ \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/ ≧ < /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 ≧ 匈奴の軍勢は宜陽まで進軍ッ!! ニ=- :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ≧ ≦ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\ : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 兵力は精鋭騎兵五万に歩兵が続いていたと『晋書』『劉元海載記』にある \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l: ∧\ マ三ソ| \ \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ ≧ < l; : : : : \\」リ/ / ≧ 数日中には洛陽に姿を見せるかと!!! ニ=- i: : : :::\::\i../ / ≧ ≦ /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\
365 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 22:59:51.73 ID:BdoriOz50 【紀元309年10月 晋 首都 洛陽】 : : : : : : : / : : : : : : : : : /|: : : : |: : : : : : ヽ : : : : : : 7: ̄ ̄:`〜、: / : : : |: : : : : : : | : : : : : :/,ィzzzミ、ム |/ |.:.ト、、: : :}: : : : | |: : |,ィア⌒尤r坏ミ |从- 从:./: : : : : .また来たの? |: : |ヾ{ ん::::::} ィ≠ミvi|:/.: : :./: | |\|i 乂__ノ ん::::::} i}: : : :/: :ノ 匈奴も兵糧潤沢なはずないんだけど。 、_, 乂__ノ リ: : :/:/ : :\ 、 { ノ: /:.| . 陛下が変な気起こさないように、 : : |i \ ア: : : : | .洛陽城内に移った方が良さそうだね : : | \  ̄` ィ : : : : : :| : : | 〕h、_ '´ |_: : : : : :.| 从|\ 八 \ |: : : : : ノ 晋 東海王 司馬越 __ /::::::::::::::::::\ /::::::::::::::::ハ::::::::ヽ /:::::∠|/}/ー V::::::l 彼らも苦しいのでしょう。 .j::::::!● ● i::::::::l .从〈 ワ /:/::::::! 北は晋陽の弟に塞がれていますし く・く|::`ーz t-!:/:::::::::| \|::V´ V_,ィtー、:::::| /:|:/ `>‐くj \! .| |/ー、{////ー、! \ 晋 太傅長史 劉輿 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 東海王は洛陽城南郊の太学に軍勢と共に駐屯していたが、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 劉聡軍来襲に際して、帝都防衛のために洛陽城内へ移っている ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
366 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 23:00:21.83 ID:BdoriOz50 /..................................\ /.......厶三三≧x...............)7 /......./ ー一 乂 __ ー┴‐ ' ノ __ >/ { \ { 斗-ミ ハ ゝ __ 斗-ミ\{ 笊示∨N } { {笊示 乂リ }リ 〈リ 今月中には終わらせる Y、 从乂リ , 'ソ } {\{i込 r , /从ハ } 八 {、 N〕is, _ イ__}/ リ 斗ュ _\{xくリ辷≦ 〔 . / -i}/i://r‐.、}},......‐ァ 〕ix ハ--,y__―――ー 、 __ ,. '´ -‐/0 ‐i}i://.ノ:::::f j:::::::::} //i:i:iヽ ,ィ{ノノ´____,.. 、_, _ ,〉 / { .ノー'i:i|.| 廴ノ^\__ソ //i:i:i:i:八 r ' ィ'- '' ''ヤー '''' " 、 ヽ /{ , / Yi:i:i:i}.} }i}.{i{ .//i:i:i:i:i:i:i:i:\ /∠,.. - ' ´/!ハ∨ `ヽ\ ヽ /∨゙ / / / l !.N ハ .\ ハ、 . /::ゝ、./ / /! 从 | ', ∧ \ ∧う.、 /:::::::::::::lィ ! ./!| .!l l .ト、.', ∧ ヽ ∧ ノ_ . ノ::::::::::::::::::从l l{:}、 !-l ̄tf`ヽ 〉 .∧ ヽ ∧ ヽ , ':::: ∧::::::::::::::::::::::! l r'´ チ示ャ、、´ヽ ∧ ', ヽつ ノrノ´:::: . /:::::::`ー -- ∧ l 、{ヒ::シ,ゞ .〉 ∧ ヽ ヽノノ Y:::: /:::::::::::::::::::::::イY^∧ヘ ゙" ∠ゝ ∧ ヽ ヽ、ノ_ ,. 城門を破れば降伏してくるだろう !:::::::::::::::://ィ::::::::ヽ ヽ ,. ' ´ ,人 ヽ ヽ ヽ \ ` ー .ゝ:::::::::::::::::::::::::::::::::ハ::/`ー'',"__ ,. '´::/ヽ ヽ ヽ ヽ .\-ー `丶、:::::::::::::::::::ノ/::::/l::::::::::::::::イ/::´ヽ`ヽ \ ヽ `ヽ `丶 `丶、::./// .リ:::::,. '´/ /::::::::::/:ハ `丶、 ヽ `丶、 /ィ/ //::/::::/:/ /::::::::::::l::、:l゙ー'´`ー‐-`、 ` 漢 建武将軍 劉曜 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 八王の乱から数えて三度目の洛陽攻防戦。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j この戦の経過は『資治通鑑』『晋紀』に詳しい ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
367 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 23:02:51.81 ID:BdoriOz50 【洛陽城略図@晋代】 .┏━━━━━┓ .┃ .┃ .┏━広莫門.━━━┓ .┃ .┗━大夏門━┛ ┃ .┃ ...┃ .┃ .┃ .┃ .┃ 閶闔門 建春門 ← 劉曜 .┃ ..┃ .┃ ..┃ .┃ ..┃ .┃ 東陽門 .┃ .┃ 劉聡 → .西明門 ┃ .┃ .┃ .┃ . ┃ 王弥 → .広陽門 ┃ .┃ 清明門 .┃ ..┃ .┗━建陽門━━宣陽門━平昌門.━ 開陽門━┛ /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ \ヽ、 _ , イ!::/ 劉聡は洛陽攻撃に当たって、洛陽城西の西明門に駐屯した / ヽ{ ト、ヽ l: ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ /
368 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 23:05:00.62 ID:BdoriOz50 【紀元309年10月 晋 首都 洛陽】 (~) γ´⌒`ヽ . {i:i:i:i:i:i:i:i:} . (´・ω・` ) ≡("" 申し上げます! (mへ◎へm) ("⌒(" /_,/>ノ、 (⌒("≡ 征虜将軍呼延様が戦死!! 〈/")/_ノミ ≡≡(⌒ (_/^~ (⌒(("⌒;; . {ヽ /:::::::::::::::::::::::::::/ニ_`ヽ:::::::::::::::. : : : : :.:ヽ { \:::::::::::::_> ´ー=ニ三三\:::::::::::::::::. : : : : :、 . __、 ヤ  ̄ ‐=、:::::::::::::::.. : : : :ハ _,イ . \ / / i / ` <:::::::::::::::イ / . ヽ/ / / ,! , / i } `¨¨¨´ <__ ィ ___// / / { __ .{ { !, } i i / . ⌒ー{ /! {. .{ ,ィ´ `.{ ハi ‐- L,_ ! ! く {/ | { マム ィf示ミ YI| Y| `ヽ ト 、 \ ` ', iト、.マム《 {r':::::} Y ,ィf示心 } }  ̄ ̄` 城の西側は敵の抵抗が激しい。 /从 ヽ\ 込::ツ { r'::::::} 》/! } . ./ / 杁 , .`<シ ィ | j ,} 南側から攻撃しよう {/ .| ハ !\. __ ,/イ,} ハ } i , YW个s. ´‐` ,.ィ ,} / }′ , ,/ニ}} 〈 } -≦//{{/ニ: / , ∧ 、 , /ニニ: _ xヘ `只 ´_厶、{{,'ニ / イ/ニム \ /ニニ/ ヽ〉._{`〉/}: : :〉' ニニニニニニム ,> /ニ/ ヽ{ ', ', :{ , ニニニニニニニム/ . /ニ ,´ /} ゙ ゙,:〉!ニニニニニニニニ≧、 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ .ところが早い段階で、 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 城内の反撃に遭って漢の征虜将軍呼延が戦死。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .これを見た劉聡は洛水の南に壁を築き、軍勢を駐屯し直してる `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
369 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 23:05:50.64 ID:BdoriOz50 (~) ,へ,__ γ´⌒ヽ _| i `ヽ{i:i:i:i:i:i:i:i:} 一大事です! .//| 〇__(`・ω・´) (/./⌒)___,>、_ ) (´⌒(´⌒;;≡≡ 大司空呼延翼様が .|/ //、 ヽ、_ノ (´⌒(´≡≡≡(´⌒;;; 何者かに殺害され、兵士たちは潰走しました!! / //^ヽ、i |≡≡≡(´⌒;;;≡≡≡ (___./ ̄`⌒ヽ、 丿(´⌒(´⌒;; { \:::::::::::::_> ´ー=ニ三三\:::::::::::::::::. : : : : :、 . __、 ヤ  ̄ ‐=、:::::::::::::::.. : : : :ハ _,イ . \ / / i / ` <:::::::::::::::イ / . ヽ/ / / ,! , / i } `¨¨¨´ <__ ィ ___// / / { __ .{ { !, } i i / . ⌒ー{ /! {. .{ ,ィ´ `.{ ハi ‐- L,_ ! ! く {/ | { マム:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iYI| Y|:i:i:i:i:i:`ヽ ト 、 \ ` ', iト、.マム:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:γ⌒ヽi:i:i} }  ̄ ̄` . /从 ヽ\:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i弋 ノ:i:i:i! } . / / 杁:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iィ | j ,} は? {/ .| ハ !\i:i:iャ──‐ァ:i:i:i:i:/イ,} ハ } i , YW个s ` -- ´ ,ィ } / }′ , ,/ニ}} 〈 } -≦//{{/ニ: / , ∧ 、 , /ニニ: _ xヘ `只 ´_厶、{{,'ニ / イ/ニム \ /ニニ/ ヽ〉._{`〉/}: : :〉' ニニニニニニム ,> /ニ/ ヽ{ ', ', :{ , ニニニニニニニム/ . /ニ ,´ /} ゙ ゙,:〉!ニニニニニニニニ≧、 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 三日後。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 漢軍の歩兵の指揮を任されていた N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 大司空呼延翼が配下に殺害され、兵士たちは黄河北岸の大陽まで潰走。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ この前線の混乱は平陽にいた劉淵にも伝わったらしい ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
370 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 23:06:44.24 ID:BdoriOz50 (~) γ´⌒`ヽ {i:i:i:i:i:i:i:i:} 陛下から詔勅でーす! _( ´・ω・ )__ _|ヽ(__0=t/ ━ヽ 全軍帰還しろとの事でーす!! ____二コ__  ̄ … (_))  ̄ ̄(◎〒=ニ二_ノ キュイーー‐ン ,.....-――-..、 ,/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ノヾゝ、 i':.:.:.:.:.; '´ ̄ ̄`ヽ/./_,ィァ '、ー一'l l l ヽ ヽ ヽヾ'´ 、) / ハ._l !_ヽ. ヽ ヽ ヽ、 リルハ,ニ、`゙Vソ/! lヽ ヽ-' ノ lVソ "〃l. !ノヽj 父上の言葉とはいえ納得しかねる。 ムイ人 っ / ノ / l lヽ,`ー一'´〃-‐、 洛陽攻撃を続行するよう上奏文を書くから持って行くように リ' ノ: :Y: : :l/::::::::::::l /: : ノl:./j:::::::::::::::', ヾー--'´:::l:/::"r''´::::::::::::::::::\ _. `,ニニヽl‐'/'´ヽ、‐-、::::::::::::::/\ :::`ー-一':::::://: /:.:.:.:.:.:/、:::`ー一´:::::::::`ー 、:::::::::::::::/:.:.:|ー':.:.:.:.:.:./:.:.l::::::::::::::::::::::::::::::::: ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 劉淵は劉聡らの軍勢に帰還するよう詔勅を出した。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j これに対して、劉聡は洛陽攻撃の継続を主張している ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
371 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 23:08:37.26 ID:BdoriOz50 /:::::::::::/\,. - 、 /:::::::::::::ノrv' ヽ、 ./:::::::::r‐"´//r − 、 ヽ、 .,、::::://::::// .、`ヽ y〈ヽ, `ヽー_ ' , l ly;//-/'ハ. ヽ ∧,,ィt、ヽ、 ` ー :::::::!l::.//:::リ、ヽ、ヽ'.|yチ心) lY,- 、 どう思う? .ヽ::t!::(!::::/ ,ャ、 `´ `゙´ !¨ ヽヽ、 ̄ ` '' . ∧::丿!〈 '、 f(心, , 、 /v-ーヽヽ` ´ `^〜ヽヽ¨ ` ゝ ' /!Y∨}:::::::ヾー ''' ヽ` ''、''' " /!"´::::::::::::::::::゙l ̄ ヽrγハヽ..!;;;;ヽ::___ヽ_ , ィ 、. 人{ヾ .) |.!;;;;;;ィ:::::::::::::::::::::: /! i_ノ{‐ - 、ノt_, `" } / Y!Y l r゙ 、:::::::::::::::: `ヽj>f_ゞメく'_/`ヽイ _ -=マ/>ィハトミr`>、{!Vf´ ≧ィ(' __!∠___ー彳从ミヽ 〃{!_,ィゞ'ス\ヾtテァヵ、ソトミ!` ' ,ゝl <,ィr_、\`'/ ∧\ // |,<≦ー_一≧._/ iヽ \ / / ∀ト>――'ァイ | ‘, ヽ 親父殿に良い所を見せたいんだろう。 /_{,.-、j〈;;;マ二>';;;/ __!_‘,--} `ー〜⌒ー};;;;;`´;;;;;;;/ァイ<r‐‐'~´ 今止めた所で聞きやしねぇよ ノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;〉弋二ヽ __,.イ_〉;;;;;;;;;;;;;;;;;ノ//. .:.‘, ,ィニT´┼-、/;;;;;;;;;;r‐'’∠/. . .:/.:\ /_. ! `.ト、,/;;;;;;;;;;;;;〉/ /.:.:. .//.:.:. . :\ . 〈 ̄>! !/\;;;;;;;;;/ ' /.:.:.:. ./.:./.: : .: :. .:. .ヽ }'´_.! /ヽ_7マ’ /.:.. :.:./.:./.:.:,.:.: . ./`:.i ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 結局、劉淵は劉聡の強い求めに折れ、洛陽攻撃の続行を許可している N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
372 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 23:09:12.75 ID:BdoriOz50 ∫ι__________ ./丁了 ヾー─ー─ー──ー──ー──ー─ー,ィ ||; |; |i |; |; |; |i |; |; |; |i | || ||i |; |; |; |i |; |; |; |i |; |; | || 弋┼i‐‐l!‐i!‐‐i──i‐‐l─i‐ l‐ l‐il┼‐ フ 弋ェェt┼┬┌───────┐ ,‐i┼t'ェ,ィフ il_,└───────┘ , i! | ̄ ̄|| | ̄ ̄|i | ̄ ̄|| | ̄ ̄|l || ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄| ̄ ̄| ̄|| l| ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄|l | ̄ ̄|i | ̄ ̄|l | ̄ ̄|| || ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄|| | ̄ ̄|| | ̄ ̄|i | ̄ ̄||  ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ ̄i ̄ ̄|゙ '' ̄i ̄ || ̄! ̄ ̄/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ゙̄ヾ ̄| ̄ ̄.|i ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ | ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i  ̄ ̄| ̄ ̄i`~ ̄| ̄i| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i ̄| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i ̄ | ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~ ̄| ̄;゙|i ̄ ̄l  ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄i ̄ ̄|| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~`| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~`ll`l l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″|  ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i、 ;|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″| ̄l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″| ̄ | ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄  ̄i ̄`~| ̄ヾl; ̄ ̄l| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄| ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄ ̄ | ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾ| ̄`.. ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄! ̄|| ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾi| ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾi| ̄ | ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄ | ̄ ̄ | ̄!,, ̄ ̄i| ̄! ̄ ; :|: : : : : : : : : : : : : : : i ̄| ̄ ̄|| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄ll | ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄| ̄~~i ̄ ̄| ̄ i; ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄| ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄___ ''- .._ ~""''' ‐- ...,,__ _,,..-‐''~""''' ‐- ...,,___,,.-‐' /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ さて、呼延翼殺害から二週間ほど経った頃。 Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ \ヽ、 _ , イ!::/ .『資治通鑑』『晋紀』は次のように記している / ヽ{ ト、ヽ l:′ ∧\ マ三ソ| .\ ./: : \\ ヾ-〃 ..∧ l; : : : : \\.り/: : :i
373 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 23:09:42.12 ID:BdoriOz50 -------- /..................................\ /.......厶三三≧x...............)7 /......./ ー一 乂 __ ー┴‐ ' ノ __ >/ { \ { 斗-ミ ハ ゝ __ 斗-ミ\{ 笊示∨N } { {笊示 乂リ }リ 〈リ そうだ。 Y、 从乂リ , 'ソ } {\{i込 r , /从ハ } 嵩山へ行こう 八 {、 N〕is, _ イ__}/ リ 斗ュ _\{xくリ辷≦ 〔 . / -i}/i://r‐.、}},......‐ァ 〕ix -‐/0 ‐i}i://.ノ:::::f j:::::::::} //i:i:iヽ / { .ノー'i:i|.| 廴ノ^\__ソ //i:i:i:i:八 /{ , / Yi:i:i:i}.} }i}.{i{ .//i:i:i:i:i:i:i:i:\ ,;:''""'':;, ,;: '';.., ,..,'' :, ,;:'';, ,; ; ; ; ''':, ,;'':.:. ; ; ; ; '';, ,'ii;:ii;:ii;:ii;;ii;:ii;:ii;:ii:;ii;;ii;:ii;;ii;;ii;;ii', ,'ii;:ii;:ii;:ii;;ii;:ii;:ii;:ii:;ii;;ii;:ii;;ii;;ii;;ii', ,i゙ / \ ゙i! はい? .i! ● ● ,l ゙i,,* (__人__) *,/ ヾ、,, ,/ /::::::::::::::::・:::::::::::::::::ヽ /::::::::::::::::::・::::::::::::::::::::i! ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 劉聡は嵩山に親しく祈った。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j これに関しては、『晋書』『劉元海載記』にも同様の記述がある ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
374 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 23:12:05.42 ID:BdoriOz50 ,,‐''''´´ ,! l `、 /黄 【河東郡】 ( 〉 朝歌○ ', / `ヽ、 / ', / `ヽ、 _,,,,,,-‐'′【河内郡】 ', /河 `‐-‐´ ,-‐'´ ', / 〇安邑 ○垣 _,-‐'i´ ○酸 ) ,' ○解 ,,,..-‐- 、,,,_ 河橋 温 〇懐_,,,-‐'´ `-、 ,''´ 【馮翊郡】 ,' ,,/ 邙山▲ -、,,_ ○ ○ _,,,-一'´ l '、 l ○蒲阪 大陽○,,-‐'´ 【河南尹】 洛陽 ̄`~~~~´ ○滎陽 ! ヽ, ) 入 _,,,,...-一'´〇陝 ○十三里橋× ◎ 〇偃師 ○ `~´ 渭水_,,,,,...---‐‐''´×潼関 ‐'○湖○ 新安 ○ 〇緱氏 ▲ 中牟 〇渭城 ,,,-‐'´´ ○華陰 弘農 ○ ○宜陽 河南 _,,..-‐- 、,嵩山 .,,-一 ,--‐‐'^´ 〇 ▲ 澠池 ○ (´ ○輪氏 `、 ,/ 〇長安 〇隠盤 鄭 華山 新城 ``'''‐-、,,_ `‐-‐'''´´ `~~`ヽ、 ○覇上 【弘農郡】 ○梁 _,) 〇陽翟 【京兆郡】 ,,,_ ,ィ´ 【潁川郡】 ○許昌 / `~´ ヽ /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 .嵩山。 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 中国における五岳の中岳に当たり、 \ヽ、 _ , イ!::/ .古代から山岳信仰の場として著名で、前漢の武帝が行幸した事もある。 / ヽ{ ト、ヽ l: ∧\ マ三ソ| \ 洛陽から南東に位置している ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ /
375 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 23:12:43.67 ID:BdoriOz50 【紀元309年10月 晋 首都 洛陽】 /..................................\ /.......厶三三≧x...............)7 /......./ ー一 乂 __ ー┴‐ ' ノ __ >/ { \ { 斗-ミ ハ ゝ __ 斗-ミ\{ 笊示∨N } { {笊示 乂リ }リ 〈リ とにかく私は嵩山へ行く。 Y、 从乂リ , 'ソ } {\{i込 r , /从ハ } 留守の間、劉獅ニ呼延朗に軍の監督を任せたい 八 {、 N〕is, _ イ__}/ リ 斗ュ _\{xくリ辷≦ 〔 . / -i}/i://r‐.、}},......‐ァ 〕ix -‐/0 ‐i}i://.ノ:::::f j:::::::::} //i:i:iヽ / { .ノー'i:i|.| 廴ノ^\__ソ //i:i:i:i:八 ,;:''""'':;, /{ , / Yi:i:i:i}.} }i}.{i{ .//i:i:i:i:i:i:i:i:\ ? ,;: '';.., ,..,'' :, ,;:'';, ,; ; ; ; ''':, ? ,;'':.:. ; ; ; ; '';, ,'ii;:ii;:ii;:ii;;ii;:ii;:ii;:ii:;ii;;ii;:ii;;ii;;ii;;ii', ,'ii;:ii;:ii;:ii;;ii;:ii;:ii;:ii:;ii;;ii;:ii;;ii;;ii;;ii', ',ii;:ii;:ii;:ii;;ii;:ii;:ii;:ii:;ii;;ii;:ii;;ii;;ii;;ii,' ,:' / \ ::::::::', (匈奴が漢人の神様に何を祈るんだろう?) :' ● ● :::::i i ''' (__人_) '''' :::::i : ::::::::::i `:,、 .;'"""': :::::::::: / ,:' ;. ゙:、. .,:'::::`:, ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 劉聡が嵩山へ何を祈りに行ったのかは分からないが、 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 洛陽に留守番役をおいていったのは記録に残っていたりする。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .一時的にしろ、前線を放置していたのは間違いない `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
376 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 23:14:10.34 ID:BdoriOz50 s。:::::≧s。≧s。::::::::ミs。:::ミs。 \ 弋ー‐弌ナ__≧s。:::::::ミs。::ミs。`丶、 |ーr‐弌弋 `ヽ」::::::::::::ミs。::ミs。 ≧=- ..,,_ γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ ≧s。_,| | ̄~|トミノ::≧s。:::::::::::::ミs。::ミs。____ノ | 匈奴の動きがおかしい? | . l | ̄ ̄ ̄|| ̄弌____ノ≧s。::::::::::ミs。:ミis。 ヽ______________乂 s。__l |___ト 凵 ̄7^弌_ノ-ミs。:::::::ミs。:ミs。 | ̄::::::|≧s。 ̄ ≧s弌_ノ|^YTーt r'≧s。::::ミs。:ミs。 | ::::|──≧s。 ``rr─ゝ‐r'YY^灯二ア:::ミs。ミs。 | ::::|_____≧s。 ||____ト弌_ノノ弋弋ナs。ミs。::ミs。ー- .,_ |____,|-=ニ ̄ ̄≧o。|: ::::::|≧s。 `弌─‐r'´≧z{^Yミs。:::ミs。 ``¨ア .i |: /) | ``'''<_|: ::::::|____≧s。::|─‐┘ミ凵弋ナナ≧ァァ::::::\/ rz≦≧zュ |::(_ソ | .|:::||___|≧s。___::,| :::|三≧s。 |___ト、二二「l^^^ 弌竺竺竺テ |弋 : (| lマニT.=┐ .|:::||弋) |.  ̄|::|≧| .::|______,|~~゙|≧s。,_|__|//゙ミs。 ,|:|i:口i:|:|、 |\):::i| | |_l||_ロ | .|:::||\( |‐ュ .|::|三| ゙̄|::|‐||^|,,,,,,|//丁:゙|777777777ミihs。.,_ 弌ZZZZZZテ |:l:l〈::: | |/__||/Y . |:::||:l:|::|:|_|| |::|_||:|::::: |::|‐||^|::::::|7ミ |,,,,|///////////ミs。^_。.,_ __|i:i口i:i|_ |从_)(:| | |_l||_ロ | .|:::|l从ノ:|_|| |::|/|:::: :|::|ート::|::::::| l^^|::::|.TTー‐TTーーTTT≧:.フ7ァァx__,,..。o≦フフフフフフフ≧o。..,,_ |::::::: (:| |/__||__Y |:::||乂) |_|| _rヶぅ,|::::: |::|二`|::::::|_|;;; |::::|;;|::|;;;;;;;;|:|;;;;;;;;;|:||:|ー弌テテミis。ーーrrーーrrーーrrーーーrrーァ |-=ミ、|───---|:::||⌒ー|/( (゚_rソ:::: |::|;|二|::::::|ニニ:|::::|三三三三三三テ_,,,,|:| | |::|.|.|ノ777777777777777777777ァァs。..,,_, |::::: :: ,|二二||二二二|、___レ{ / (^ヽ: :: |::|;;|ニ:|::::::|:| ;; |::::|;;Y|_|ニフマY|_|‐ァ'ーー |ニニニニ|ーー弌ナーーーーー弌ナーー弌ナー弌テ彡 |ー=彡|-----------|_弋乂_ゝ__ノ‐:i|┴‐.┴::┴'‐┴┤弋ナ___弋ナ| .:|:| | |::|.|.|──||______rzzzュ_,||──‐||─‐|:| 二二二二二二二二──|:|:::::::::::::::::||::::i| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄_二二ニ='=========┴┴=ニコ__||i:i:i:i:i:||::|:::|i:i:||__|「fis。.,|:| 二二二二二二二二二二|:|:::::::::::::::::i{::::i{ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `'ミ||||||「∩ 二二二二ニニ==──  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `'ミ|||凵
377 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 23:14:53.53 ID:BdoriOz50 /ニYニヽ /`i . / (0)(0)ヽ / リ . /  ̄`´ ̄ ヽ| / | ,-) (-リ ヒ 敵の大将劉聡とおぼしき一団が南東へ離脱していますっていう。 | l ____// ,`弋ヽ _ \ ` ⌒´.′.Y´ , `ヽ`.l 何がしたいのか分かりませんが、 / : : :介〈 `ー〈::....ノ Vヽ 外を見るに匈奴共は油断しており、奇襲する絶好の機会ですっていう | : : : : ::〈 「`ヽ_ー 、 `ヾ_/ //:| | : : : : : /: | {::::} フ-、`ー┴‐- │ | : : : 〈: :│ {::::l /. :`ー‐一′ ::| / : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :\ /: : : : . . . : :/: : : : : : : .: : : : : : : : :/,: /{: : . : : : : : : : : :/ {:,,: :/ !:./: : : :{ : : :i {: {: : : i : :斗イ: / {/{、: : : {:、: | : : : : : :i Y: : : |:.yfわ卞 ゝ≧ーY: : : :i: : :| 敵に背を向けるとか…… }从: :.ト{ 匕ツ f'だ卞ミ: j: : : :j: : :| ,: : :ハ儿i ,,,,, , 七:ツ 〉: : : .; : : :j バカなのかな? /:{: : : : 八 u """/: : イイ: : : ' /:イ: : : : :./: , ‘ つ 彡イ : : i!:|: : / レ{: :ル{: :介。 仏\i: : : i: : :/ /W ¨¨ ̄ 7 j V ル: :ノ: :/ , ‘, /ヽ _/ 彡' >, ,{ \ ,-==ミ / /⌒マ, y 〈\ {......./ ,/ ∨
378 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 23:16:16.91 ID:BdoriOz50 ____ /:.:.:.:、.:.:.ヽ ィ.:.:{.:.:八V.:.:.:', r‐{{.:.:{W::::oV.:.:.} r〈i:iハ.:.:乂___ ノ.:.:.乂 /ニニ〉 ⌒ーr彡>‐ヘV⌒ 「⌒{ __ ィ<ヘ/ニ{ニ∧ {ニニ'ニニ{ニニ゚ニニハニハ ` ー ¨¨「ニ゚ニニ/ Yニ', {ニ゚ニ八 __ }__ニ〉 ノニハニ/ニニryyニ{__ _r‐ ‐‐─ へ ___ __ / ̄/ ̄  ̄ ̄ ¨'¨'VニV/∧ニニニニ 」 「ニニニ7///{ニニ{///////////}ニニV/ } ̄ _____ ____ {/// |_jニニ=------=ニニニ ̄\ ̄ ̄ ̄\ r‐‐┴ ┴/ニニニニニ//  ̄ \\ ̄ \ニニ\//////\ /////////ニニニ/ ̄/ //i:i:i:i:i:i:i:Vハ∧// |ニニニ|////////>、 /////////ニニニ{// { { {i:i:i:i:i:i:i:i:i} } }///|ニニニ|//////////\ /////////{ニニ( )ニ|//∧ ∧Vi:i:i:i:i:i:// ////ニニニ7//////////!', . //////////{ニニニ∧///\ \---//--〈ニニニ/////////ニニ|∧ /\////////∨ニニニ〕iト--->----<ニニニニニ////////ニニニi|/∧ {ニニ>、///////\ニニニニニニニ=----  ̄ ̄ ̄ ̄//////ニニニニi|//∧ __ --------ヘ __ |ニニニ\////////////////////////////////////-----=ニニニニニニニニニニニ=---ヘ-= |ニニニニニ>、/////ニニニニニ==---  ̄ ̄V∧ ̄  ̄-=ニニニニニニニニニニニニ7  ̄_____ V- ____ -=ニニ ̄ ̄「 ̄ ̄ ̄////////////////// V∧-=ニ/  ̄ ̄ \-=ニニニニニニニニV/ 〉 _ -=ニニニニニニ=--ヘ |//////// ̄ ̄ ̄///////////V∧-={//////}ニニニニニ} -=ニニニニニ=-  ̄ ̄ ̄-=ニ ニニニ=--  ̄ ̄ _ -=ニ} |//////〈______ /////////////V∧ニ乂 ___ ノ-=ニニニニニニニニニニニニニニニ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 東海王は太傅参軍孫詢の進言を受けて精鋭三千で宣陽門へ出撃。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 城外の匈奴の軍勢に攻撃を加えた ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
379 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 23:17:19.20 ID:BdoriOz50 ∫ι__________ ./丁了 ヾー─ー─ー──ー──ー──ー─ー,ィ ||; |; |i |; |; |; |i |; |; |; |i | || ||i |; |; |; |i |; |; |; |i |; |; | || 弋┼i‐‐l!‐i!‐‐i──i‐‐l─i‐ l‐ l‐il┼‐ フ 弋ェェt┼┬┌───────┐ ,‐i┼t'ェ,ィフ il_,└───────┘ , i! | ̄ ̄|| | ̄ ̄|i | ̄ ̄|| | ̄ ̄|l || ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄| ̄ ̄| ̄|| l| ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄|l | ̄ ̄|i | ̄ ̄|l | ̄ ̄|| || ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄|| | ̄ ̄|| | ̄ ̄|i | ̄ ̄||  ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ ̄i ̄ ̄|゙ '' ̄i ̄ || ̄! ̄ ̄/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ゙̄ヾ ̄| ̄ ̄.|i ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ | ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i  ̄ ̄| ̄ ̄i`~ ̄| ̄i| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i ̄| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i ̄ | ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~ ̄| ̄;゙|i ̄ ̄l  ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄i ̄ ̄|| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~`| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~`ll`l l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″|  ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i、 ;|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″| ̄l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″| ̄ | ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄  ̄i ̄`~| ̄ヾl; ̄ ̄l| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄| ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄ ̄ | ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾ| ̄`.. ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄! ̄|| ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾi| ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾi| ̄ | ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄ | ̄ ̄ | ̄!,, ̄ ̄i| ̄! ̄ ; :|: : : : : : : : : : : : : : : i ̄| ̄ ̄|| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄ll | ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄| ̄~~i ̄ ̄| ̄ i; ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄| ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄___ ,ィ!´ ̄``i''ー─- 、、、,,_ イ三二二ニニニゞ ( j〉 」´ ̄ ̄``ー-、ヽ .,.:,..:.. .,.:,..:.. ... ,... ``ー─'"´  ̄ ̄ ̄ ̄ ,ィゞ .,.:,..:.. .,.:,..:.. ... ,... ー====- ー====- _, -─‐- 、ー‐-、ー-、 ;: ;:;: :;:;: ; ; ,ィゞ ,イ、,r'⌒ヾ ヽ ヾ ``''ー- -、-‐''"´ヽ;;: :;:; ;:; :;:; ;: . .,.:,..:.. ,r/ (::;;:;:;;/ー-、 j `, _ /ィ´ ;:; :; ;:; : ;: ,ィゞ ヽ 「i''ー'"´ ,r-‐'ー''''"´ ̄ /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 劉聡の留守を預かる \ヽ、 _ , イ!::/ .漢の冠軍将軍呼延朗は斬られ、平晋将軍劉獅ヘ水死したという / ヽ{ ト、ヽ l:′ ∧\ マ三ソ| .\ ./: : \\ ヾ-〃 ..∧ l; : : : : \\.り/: : :i
380 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 23:18:00.22 ID:BdoriOz50 fソi | | \__人_人从_人_人从/ |__|] _) (__ _____rf|ニ}」ヽ、__ ) 東海王殿下! ( / __ _/| {ゝー」 .} i、 __ ヽ  ̄ ̄) ( ̄ ̄ / {_i] /|__,! ゝ===ソ {i.ハ.[i_} ハ /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\ |\ .ヾ二}二二二二{ノ / .| | >―――――――<. | \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/ |/ \ | ≧ < f\_二二二二二>x ___ x<二二二二二≧ 乞活の軍勢が到着しました!! ニ=-- [ニ|. | ___ .| _ | _____ ≧ ≦ ,m_ .(o) .! | iiqii | .! [_) | 〈f二二二二} 〉 /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\ |二]_.ii__,|___二二__|___|__. ̄ ̄ ̄ ̄ ̄____.!_.ii__R=fi===z . ./.二 ̄二7} __ _____ ̄ ̄ ̄ ̄__ V____∧| / .// /_ o _ / | : | | _ o._| .V  ̄  ̄ ∧ ./ ./::|  ̄ ̄ .` ̄ ̄ ̄ ̄´  ̄ ̄ V ∧ 〈____/::::| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|ヽ____〉 _i二二二二}| ._ _ |{二二二二ニi _i二二二二}| 「i||} {i||」 |{二二二二ニi _i二二二二}| .V´ `V .|二二二二ニi ._i二二二二}___________________|二二二二ニi _i二二二二}、 /二二二二ニi_ _i二二二二ニ>、 ._,.イ二二二ニニニi_ ._i二二二二ニ{ミi| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |iヌ,}二二二ニニニi_ _i二二二二二ソ ヾソ二二二二ニi キュラキュラ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 『晋書』『懐帝紀』に従えば、 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 東海王が宣陽門の外で戦って劉聡を大破したとなる。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j また、十一月に入ると、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .東海王に帰順した乞活の李ツの軍勢が洛陽救援に到来。 `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 戦況は晋軍有利に傾いたように見えた _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
381 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 23:20:22.71 ID:BdoriOz50 { \:::::::::::::_> ´ー=ニ三三\:::::::::::::::::. : : : : :、 . __、 ヤ  ̄ ‐=、:::::::::::::::.. : : : :ハ _,イ . \ / / i / ` <:::::::::::::::イ / . ヽ/ / / ,! , / i } `¨¨¨´ <__ ィ ___// / / { __ .{ { !, } i i / . ⌒ー{ /! {. .{ ,ィ´ `.{ ハi ‐- L,_ ! ! く {/ | { マム ィf弐;テ .YI| Y| `ヽ ト 、 \ ` ', iト、.マム 、 , Y 弐;テ心 .} }  ̄ ̄` . /从 ヽ\ . ̄ ̄ .、 ノ ./! } \(^o^)/ . / / 杁 ,  ̄ ィ | j ,} . {/ .| ハ !\ t──ァ /イ,} ハ } i , YW个s ゝ--ij .ィ ,} / }′ , ,/ニ}} 〈 } -≦//{{/ニ: / , ∧ 、 jヽ /⌒__ , /ニニ: _ xヘ `只 ´_厶、{{,'ニ / イ/ニム \ -‐爻彡'⌒ヽ /ニニ/ ヽ〉._{`〉/}: : :〉' ニニニニニニム ,> // //州::::ヽ`ヽノ /ニ/ ヽ{ ', ', :{ , ニニニニニニニム/ ___jヽV{/У/7::|ヾヽヽ ヘノ}ノ} >:::{´ ハ| } } `}炎く / /;小 / -‐- ./}小jヽ} {{ L ´ | /∧ | ` { // l {:::} | // | {─} l ヽ 若様よぉ / く⌒ヽ| L_」 L___ ゝ \ '⌒>-ヘ__!_',/}_´ーァ¨¨¨´ . . :´{: : : : '., / /` . . . :´: : : :{:', : : : : . -‐- / / l \ / : : : : : : : : ',.:.: : :.:.',⊥/ / l \ /: : : : : : : : :l.: : :',: : : : : V / | ! \ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } これが、『孫子』『呉子』を諳んじていたと史書に書かれた人物の姿である N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
382 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 23:21:26.16 ID:BdoriOz50 {イ/ /レ __ {i'< 、 レ< -\}ノ ノ ハ  ̄`V≦' }ノ芝ァ、イリヾ、 、`\7 |ヽ 、 _:\/_/ Y\ ::`ハ、} V V ニニイ |レフ___,V - '-‐ト,_/` -、ノ´ __//: : : :/` -. _ 今、我が軍は利を失い、洛陽の守備は強固ときている。 __,//: : : :/: : : : : : \ _//: : : :/: : : : : : : : : } こちらの兵糧は数日も支えられんだろう。 __〃.: : :./: : : : : : : : : : ハ ,,/ : : : /: : : : : : : : : : / : :. 若様方は一旦平陽へ帰還し、 ': : : : /: : : : : : : : : : /: : : i 兵糧を支度した上で再挙を期してもらいたい : : : :/: : l : : : : : : : /: : : : |_ : : :/: : : l: : l: : :l: :/: /: : : :} :_:/:,-、-、: : l : :l //.: : :/: ∨ Vムト弍_}ァ、l : l/´.: : :/: : : : ∨ z\/__`__-゙l: / : : /: : : : : : : ∨ 、≦\仍’: l: |: /: : : : : : : : : : :〉 : \≦\m、rミ--、: : : : : : : : :/ : : {t\zィヽサ}、/\ ヽ: : : : : : / ―`i≧三≦i'}}///} ! : : : : イ ___ヽZZZ彡' ///}ー|: : : /:|
383 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 23:22:09.55 ID:BdoriOz50 /{,/イ _.ィ ト. {. { /;ニ=- _, ,ハl、´ Yレ/ _≧ 、 } / /イ /、_ゞ ヽi! レ"∠_/ヽ ノ!/{ { ;レ、\>ー=ミ 彡"ー</ドY ,イ=- -=ゞ爻<´7',ィ /从ヽミ=、⌒≧斗从\ /ィ ,ゞく _,/ ,ィ/{ iド{ヽト、 }\ノイ,ハ 「ヾ゙ 、 {′ノハヾ「_ィ,=,ztミ、!ヘVィf_キァ7i丁゙ー}人 ヽ 、!〈/,イト≧彡ヘ人{ヾ三/ |! ヽY゙ー-≧t._ / / !、\´∠个 \/ |l ゙、 \ _≧、_ /′ / l、ヽ/ /}\ \‐ハ \ \,イ ̄ ̄ヾ} / / / ヾ <ヾ三二ア>ィWヽ ヽ/ ノ /´.′イ{ ! ゙、_ヽ二二二イ |-^ー゙v / ! r'Vヽヘ__ ∨>.__ /7入_ノ\}. { 俺の軍勢は山谷に埋伏して !,′_/>ヘ {ヽ.__/_'-‐‐>、}:i:i}/、 兗州・豫州で命令を待つつもりだ。 _,、 rf´ ト′ゞ.ヽ`‘, /´ / /:i:i:i:i:i:i/‐-、 /" \ _,A゙ | \―ヽ- 辷{-/ ‐/ /:i:i:i:i:i:i/:i:i:i:i:i丶 .何、慣れた仕事さ ‐ァ-、 \ーヘ |ヽ \一ゞ_ _フー,/‐ /:i:i:i:i:i /:i:i:i:i:i:i:i:i:i:\ ,{/ _\ Υ ヘ. |! \く−У'ー/:i:i:i:i:i:i/:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:\ ´ ̄ `ヽ { ∧ ‘,\ \_// ./:i:i:i:i:i:i/:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:\ __ ‘, Υ゙ }、 ‘, \ \__/:i:i:i:i:i:i/:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i\ '´ _`.‘, |!、 t、\ 、 \____ ≧、:i:i/:i:i:i:i:i:i: -――――――-、 /  ̄`ヽ!ヽ ヽ 丶 \ヽ ,/\___ 二二二 ̄_____、 \ /′ __>――、 ゙、 ヽ// /:i:i:i:i:i:i/:i:i:i:i:i/:i:i:i:i:i:i:i:i:/〃¨Y:i:.、 \ 、/ //;;;;;/二ニヽ \ \ //, ̄ ̄ ̄`T´ ̄ ̄`/:i:i:ム__ノ,’ /\ / /〈;;;;/;;;/;;;-;;;;;、;;\ ヽr―ヘ/;ムーヘ:;;;;;;;!;;;;i;;;;;/:i:i:i:i:ム、_,イ:i:i∧ \ 、.' / /ゞ、_;;;/;/;;;;;;;;;;;>‐'〒ーヘ―''/ ∧;;;;;;;;;;;/:i:i:i:i:i:i:iム≧イ:i:i:i:i:〉 ‘, /ヾ!、 >ァ''´/ / i| } i! ./ / /};;;;/:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ム≧イ:i:i:i:i/ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 『資治通鑑』『晋紀』によると、 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 王弥は劉聡に平陽への撤退を促し、自身が代わって転戦すると説いた。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .匈奴勢の拙劣な戦いぶりを見かねたのかもしれない `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
384 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 23:23:22.96 ID:BdoriOz50 { \:::::::::::::_> ´ー=ニ三三\:::::::::::::::::. : : : : :、 . __、 ヤ  ̄ ‐=、:::::::::::::::.. : : : :ハ _,イ . \ / / i / ` <:::::::::::::::イ / . ヽ/ / / ,! , / i } `¨¨¨´ <__ ィ ___// / / { __ .{ { !, } i i / . ⌒ー{ /! {. .{ ,ィ´ `.{ ハi ‐- L,_ ! ! く {/ | { マム ィf弐;テ .YI| Y| `ヽ ト 、 \ いや。 ` ', iト、.マム 、 , Y 弐;テ心 .} }  ̄ ̄` . /从 ヽ\ . ̄ ̄ .、 ノ ./! } このまま帰れば粛清されるのでは? . / / 杁 ,  ̄ ィ | j ,} . {/ .| ハ !\ t──ァ /イ,} ハ } i , YW个s ゝ--ij .ィ ,} / }′ ,.ィ ー―-= 、___ , ,/ニ}} 〈 } -≦//{{/ニ: / , ∧ 、 /tYT:::::::、::::::::::::::::::::::`ヽ , /ニニ: _ xヘ `只 ´_厶、{{,'ニ / イ/ニム \ l:::::::,::::::::, ィー―-- 、:::::ノ /ニニ/ ヽ〉._{`〉/}: : :〉' ニニニニニニム ,> /:::::::!,イヽ}'::::, ィ ':/^ ´ヽ /ニ/ ヽ{ ', ', :{ , ニニニニニニニム/ . /::::::::/ > ' ´:::::::::ノ ヽ ヽ ヽ /::::::://:::::::::::,. '´从ヽ,.ヽ ヽ l 、 <::::/ヽ=- イ .l ヽヽイ,ュ.、∨l.! l / .! l l.__ヽ_l_、 〉'f{ヒ:ハソ, ', .l ! l .!´.',yt示、 `'"´ .ll .', .ヽ 从', ヽ ヽゞ=' ' !从', .ヽ (そう言って自立するつもりではないだろうな?) l Ylヽゞヽ. '` ,イ、 l ハ ヽ ヽ リ//! lヽヽ.゙, =t-- ' .リ. !从 トヽ ヽ _, .., ノノ/l j--/::::∧:ゝ_イ::∧:Yハゝ-、ヽ ) /::::::::::ヽ´ノゝ'/::::::::/:::::Y┘'┐::',リ !::::::ゝ`.Y /::::::::::::::::::::`ヽヽ:::::::::::/:::::::::フl__l¨::::/ l:::ヽ、::::l ヽ:::::::::::::::::::::::::::::>ミ::./:::::/ ヽゝ- ' , .ノ、:::::::/::リ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } だが、劉聡は意地になっていたのか、なかなか撤退を承知しなかった N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
385 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 23:24:55.70 ID:BdoriOz50 【紀元309年10月 漢 首都 平陽】 /"''ー、―;;'"、"、 _ァ―、;;";;、 "'''、,,、―~;;"'';;,ァ―、;'''"'"'';; --、_,―;;"'''-、'";;;、ィ ニ ; ̄`ァ―、;;"'';;、-ニ ,―、" ̄ヾ";;"、、-< ̄`,―_ ̄;;"''、、`-ニ_;;";;、― l;;";"";;,、 ;;"、 l―‐i l ̄ ̄l ̄F―_,,,, 、、、、 - ,/ ̄/ヽ ;;;"ミ ;;"/  ̄lヽ ―' 、_,/ ;;、ヾ''";;、/ ̄丶;;"''"、_ ,,,,、、、、 ---―‐'''''"" ̄, " ;; 、 l ̄ 、,,ィ''i"i''=;;_ /____l_ヽ;;" ;/ ヽ \ ; ,, 、 ;; ,、ィ'"''‐- 、 ;; " " # ;;、 : ,,、ィ'"l l l,,ィ''" "'- ,, ;;""、;; '' "゙;,、_;_; ;; " ;;";; ;;"、 __\ ;; ,、ィ'"//// "''‐-、 " 、 ;; l l l,,、ィ''"  ̄ ̄ ̄ ̄ "'-、;;_,,,, 、、、、 .;_"、 ゙ ";、 l,、ィ'" //////// ."''‐-、 :: . -ニ゙| i――‐イ. ̄ ̄ll i"ニ- l l l l ヽ _ 、',; ;, . ; ,;;ノ、ィ'" ///////////// "''‐-、 l l _|_lェェェェェi|[[[[[[[[|_! l l l l l l l l,ヽ"゙ ̄  ̄ゝ;; ; ; シ "''‐‐、 /////////////// l l l l l l l l l l l l l l l l l l l l l l l l l l l ヽ ;; "l;i!;;ll |ll|."''‐-、 ////////////, ―――――――――――――――‐ ` li!;;;l ; ; |ll|:::;;;;| l l "''‐-、 ////////// 三| |三三l三三| |三三l三三| |三三l三三|! "'' ノl!;i!l ;" |ll|::;;;;;| l l l l l l l "''‐-、 ///////, 三| |三三l三三| |三三l「ュ三| |三三l三三|!; ;; " w ;; "|ll|「「「| l l l l l l l l l l l l "''‐-、 /// . _、ィ' 三| |三三l三三| |三 「ュロ品iii |三三l三三|!. ii ;; " w "'‐、l」l l l l l l l l l l l l l l l l l l"''‐-、_,ィ l l l 三| |三三l三三| |「Eニ|口器ロロ三三l三三|!;: w ; ii , v "''‐-、l l l l l l l l l l l l l l l l l l l l l|l l l l ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } ただ、劉淵は相次ぐ洛陽攻撃の失敗に、何かしら思う所があったらしい N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
386 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 23:27:24.21 ID:BdoriOz50 (~) /´⌒\ 陛下ー。 ⊂∽∽∽⊃ (・ω・` )、 辛未の年に洛陽を得られます。 ,(mソ)ヽ i ▼ ./ / ヽ ヽ l .今は晋の気がなお盛んで、大軍は帰れずに必ず敗北するでしょう  ̄⊥ ̄ (_,ノ ̄ ヽ、_ノ ̄ ̄ ̄ /`ヾ: ヽ jzzzj_ ム_ / ,.=-゙´ ̄,' \` ヽハ /,.イ イ_r-、 ハ:>、__ `ヽ . /彡'´ ̄/ / ト∨/ ∨ ∨ー:、:、 _/ ' / / ,ルミv/∧ ヾ ヾ:, ハ . / / ノムイゞハ ーチ ,' ,イ 〃 / / ノ ∧ `Y . ∨ ./ 从∧_| /,.:彡:ノ 人 ハ ヽ { i: 〈 , }八´ゞ从ヘ ` ̄ミ≦、ソ ノ } ノ 再来年洛陽を落とせるとは思えないな。 ヽ. |: ∨ゝミz-t・ナz〉 z=t・ ,-、,イ. Y´ 从リ从 彳`=゙´彡 ー` ̄・彡 ノ 从| ちょうどいい撤退の口実ができたと考えよう .' 人|、ヾミz 三 了  ̄;´ ,:!ノ | ; ! \ミ=- リ ,.イ / | ! ,イ ;' | 八=`ヽz} ` ´ 彡イ; || ト、 /| ' | ∧ 三 〉r' ´ ̄`ヽ .イ/ || ! ヽ , ´ ,'|川 i | |,.<:>'´ ̄ ̄` ,イ:ハ || | 、 \ / ,.イ / / i.:| ! ,.<::>'> . ,.イ | ,' || | ヾ. \ 彡 ,イ / ノ !: (::))>'゙.:::| ` ー< ,:': !`ヽ || :ム ヽ \ ヽ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 『晋書』『劉元海載記』に曰く。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 漢の太史令宣于修之という者は N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 現状における洛陽攻撃は不吉であると劉淵に説いた。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ なお、宣于修之の言う辛未の年は永嘉五年(三一一年)の事 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
387 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 23:28:32.38 ID:BdoriOz50 ___ r -ーー-、r - 、 /__i / / \ _ , ‐ ' "´ /  ̄´ト.、__ i , - ー< , - 、 ,.ヘ .! .丶\ | ,r- ´ / X | ., ヘ, .i ヽ ̄ ̄`) ___/ / .| / f-┴ .、 ヾ.、 h / // ∧ |/., i ! .├ー 、丶\i / / ./ /ゞi /彡| i ! ! .`、\ .i / ./ / ./ ``ゞ ´ ´゙ | ! `、ト、 .i ) V / / // .ハ ./ ノ ., \ レ´ / , i .i ヽ、 ,从 .i ゝリ、 L/ /| ./ 、> | ./ リ.| 入 ./ り `゙ i ∠ -,´ /__∧  ̄,ゝ リ| ト、| ソ ‐ ----‐´. ! .ミ メ- 、 | i i ! `ヽ、人|i .|リ ミ≡≡==" ´`ー- ,,_ `メ_ノ ! ) /{ .Y.| i i.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;: / `-==≧≧ー |ノ,イ /| .i .| / .| ヾ.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;: /  ̄テ≡ ノ / ト、! これでは先が思いやられるな | Y |ヽ |.;.;.;.;.;.;.;: , ・ フ /|/.| .| .| .| | ソ.;.;.;.;.;: ゙ ´' ケ‐┬、`) .| | ./ .| ||.;.;.;.;.;.;.;: 彡//| .i ./ |.! ノ .| | |.;.;.;.;.;.;:: _ 、_ ノ/" .|/| .| / | .! `、.;.;.;.;.;.;,,/:::::)`ヽ、 /| | | | .// i .| ヽ.;.;.;/\/ ̄ ̄ヽ / | | | .| / / | | .X:::::::/ `` /|i .| | .| | / / | | ./:::::X / | .| i | i i / ./ | K ./:::::/ | \ , ´ | | | .| .i | ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 劉淵は劉聡らに軍勢を帰還させるよう命じた。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 史書において不可思議な事象は、占いや夢などで濁されがちである。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ とはいえ、歴史の表面だけ見れば不可解な撤退も、 `ヘ:ゝ .' 小/ 史書を細かく調べていくと相応の理由があった事が分かる ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
388 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 23:29:45.11 ID:BdoriOz50 【紀元309年11月 晋 首都 洛陽】 (~) (~) (~) γ´⌒`ヽγ´⌒`ヽ (~) 結局撤退だってよ γ´⌒`ヽ {i:i:i:i:i:i:i:i:} {i:i:i:i:i:i:i:i:}γ´⌒`ヽ {i:i:i:i:i:i:i:i:}( ´・ω・)(・ω・` ){i:i:i:i:i:i:i:i:} なんかよく分からんうちに負けてた件 ( ´・ω)(:::::::U) (つと:::::)(ω・` ) (::::::U:::)( ´・) (・` )(:::U::::::) 俺たち阪神より弱いの? し─J (l::::○::::) (:::::○::::l) し─J し─J し─J /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ r…―- ..,,_/ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: イ \ :::::::::::''´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l _>、_::::::ヽ、 :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l  ̄i `丶、:::`丶、_: :::::::::::::::::::::::: ト、 | ! iハト、 i、丶、___` ー--::::::::::::::::\ lハノ!イ仄ゝヽ ナアi`ー-=....,,,____,,.ゝ 十一月。 |'、`┘ '^i下心!ハj ,ハ! |/\ 、 ゞ-イ // 劉聡・劉曜らの軍勢は平陽への帰還の途についた ☆ ' r‐i> ‐rァ='7.イ´ \ ⌒ヽ、,.ヘ.::´:::ハ \rイ ,.ィヘ.:::::ハー- 、 └攵アト=ヘ、::::ヽ ::::::\ / 〈::::::::::::\:::::::::::::::::l 〉―ァi'´ \ :::::::: | . /_ア^'┘ `ヽ、::j └ ′ `
389 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 23:30:48.59 ID:BdoriOz50 /:::::/::::::::::::::::::ヽ::::::::\ ,.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ゝ…ー- ' ::::::/:::::/:::::::::::::::..::::::::::::::::::::::ヽ .::::::: ':::::::':::::::/:::::ハ::::..::::}:::::}::::::::ハ |:::::::{:::::::{:::_:/::::/ }::::::::ム::i::::Wリ どうにか敵を退ける事ができました。 |:::::::{::::::::::y≧xミ j}:::::/f抃i::::八{::::ミー::‐…-=ニ !:,,:从::::::::代_炒 ル:/ ヒソ}W::::::::::::::::::::ー=≦⌒ .ただ、問題は我が軍を支える兵糧です。 . ィ六、::::::::从 `" 、 从::::::::::\:::、::::::::::::=ー (( { }:::)):::::::::::、 _ _ イ:::::\::::::::::ヽ\::::::::::::::::: 最悪の事態に陥らないよう手は尽くしますが ゝ、v:ノ::入:::::::::]ト ィ __z≧:::::::::::::::::::: \:::::::::: _士 イ i\::::::::::、 「ヾ \=s}W:::::::::::i ):::::::ト::::::: ,/: ̄ ̄\ミx\::::::V 〉 } ヾy^》 `<::}:| ( 川:::::、 ../: : : : : ,バ)ィ、::V } ∨ )从 .::::八 /: : : : / : : : : / : : : j|:| : : : : : : : : : : : : : :. .' : : : : ' : : : : / : : /:l゙|:|: : : : : : : : : : :|: : : :. l : : : : l: : : : / : : /: | |:|l: : : :l: : : l : : | : : : | | : : : : |:l: _:l/-─ハ:| l八__|: : : | : : | : : : | | : : : : |:l´: :j: : : :l lj ヾ: :lヽ`7ー: :l : : : l | : : : : Yl: ,ィ尤圷ヽ '尤圷、ハ : / : : : ' |: :l: : : ‘,〈{ fィルl} fィルl}ヾ〉/: : : : ' よろしくね lヽ|、: : ト‘, 乂こソ 弋こソ /: : /:./ j:/|:ヽ: |、ヾ、 , イ7:,イ: / |:l: :ヾ: T、 /イ/ : /、 |:l: : : : :l:l丶 ⊂ ⊃ ィ |介.: :/l } ノlj\: : :lリ ヽ> _ <l |: :/ .l | '-、-_-\j \ -、 / | ノl/ / | / \ -_-_ \─彡'| _- / / ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー この戦の結果だけ見れば、 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 匈奴の漢軍は弱体化した晋王朝の首都さえ攻略できなかった。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 東海王が配下の主力を集結させていたのもあるが。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 個人的な感想になるが、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 漢軍の実力だけで晋王朝を滅ぼせたかは甚だ疑問だ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
390 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 23:31:35.14 ID:BdoriOz50 |┃ /ニYニヽ |┃ ガラッ /( ゚ )( ゚ )ヽ |┃ 三 /::::⌒`´⌒::::\ |┃ | ,-)___(-、| |┃ . | l |-┬-| l | 大変ですっていう! |┃ \ `ー'´ / |┃ / `ヽ. 撤退する匈奴の軍勢の一部が |┃ 三 ./ \ .国子学と太学に火を放っていますっていう!! ,⊆ニ´⌒ ̄ ̄ " y r、 ヽ ⊂二、 ,ノ──-‐'´ | | l" | |┠ ' | l/'⌒ヾ |┃三 | |ヾ___ソ __ /::::::::::::::::::\ /::::::::::::::::ハ::::::::ヽ /:::::∠|/}/ー V::::::l おお、もう…… j::::::!● ● i::::::::l .从〈 ワ /:/::::::! やはり彼らは漢人の皮をかぶった匈奴のようですね く・く|::`ーz t-!:/:::::::::| \|::V´ V_,ィtー、:::::| /:|:/ `>‐くj \! .| |/ー、{////ー、! \
391 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 23:33:28.67 ID:BdoriOz50 【放火犯】 `ヽく⌒゙ ‘` 冫/ゝ''ノ /′ / /r'´√ と._/ 〃∠__辷゙’_z彡′ . }〔 “ . 尨" / 〃 ..::/ ノ( 丿 .・f zー'i、´ ..:≦≠_/ ,ハ) ,; / ../ 斗′彡".jX } { 〃 }> j Y!(_ /´Ξ t´ィ 丿 ,′{V .)/ ´ 〃 " トハ弋ー、彡″i{ー. {! j l| 〕゙}-=ニΞ.._ ′く,ゝ-'{_ノr'¨´ ノ′ ゙ヽ /" .;':. 〃 | 〈, ∨`y(._人,}゙∪、Y,リ ! { j,′/, ,=尨) _ノ´ rー',′ ; ,辷彡´ ノ′ ,/′/, 1" \ ー=、\ _>、=ミ ({ i、、 ,ノr〜",:(__, _ ){ . ; ゜ ノ" ,z=彡' /″j、_ノ、{-='<、ヽノ \゙ Vレ、 ヾリ_ノ じ __.イ_., ´"/ , ’ =V´ / ,.:'゙ 〃 / ∧ }从ゞ< `Z ゙ ヾ刈ノ、 ! V´, ,√ー' ,y ( ;′ , ノ′,.:" / / /′从,yく\\ 、ヽ }//.イ! i,'/.} ‘:, _z彡′(⌒ ノ{ 土産話ぐらいは必要だろう 斥 ,:/ / ,z彳 , v〃i| .'\ !ノ //、/i|/|/|! |/' / __Ξ 厂` ノ( V尨/ ,:/ー=彡"ノ , ノ″ i| i //⌒ヽ ,イ:}ト W_」∠ノ´ _ノ´ γ′/r'⌒ ー冫" ゙.; " -=ニ / しiJ! i| l|,/!/´ ̄`ヽ.}`'⌒ヘ/(´}ハ{ 二='′ ,:≦ー'て ゙ ゝ > / ,z尨"(_, r,イ! :! l| 、|{/´゙ ̄¨`ヽ.丿`y、_,√′二ニ=‐ ノ" /〃 い, ,/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ノヾゝ、 `≦イ" }、 , ⊇ ノ厂{、:! 、ヽ!/´ ̄ =、/|Y⌒/ ̄´,: そ=‐"/〕__/ i':.:.:.:.:.; '´ ̄ ̄`ヽ/./_,ィァ ゙‘ノ,′" |:'┐ ,:∠ノ |:.X_ヽ/-==―゙/ ̄,ノ ヽ(_廴_zΞ=‐‐" t^~ ̄ /´ ̄, ` '、ー一'l l l ヽ ヽ ヽヾ'´ ´_)′゙)'∧:.:\从,と´.゙ |:.i:.X/"´ <-ニ ̄{:.、 '〃1 r'´ ̄ 〔 __/{ ” ;′ 、) / ハ._l !_ヽ. ヽ ヽ ヽ、 7〃 /゙,∧:.:ノ(ノ} j、ハ:.!:.:.(´ ̄ ̄_二=\二};、\{'/! ゞ′イ ,:" r〜′ノ! リルハ,ニ、`゙Vソ/! lヽ ヽ-' ζ⌒)',/ 、ー' r'⌒,〉ノ.:ゝX.:.:.ヽ ̄,/ //ヽ-XУ′j' ,√ノr-っ,.`ー'(__)_,/" ノ lVソ "〃l. !ノヽj .’) 丱 ;:.:.:.:.{__〕:.{_,、\:.:.∧″〃 / /ヽ\{ __人_从/,ハノノ、 / ,: 凄いな ムイ人 っ / ノ / ∨〔.;、_,),儿):.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\_`Y:.:.\{{ヽ! ′/\X//////!/く'ニイ} ,(ノ(〃 V l lヽ,`ー一'´〃-‐、 ,〃_〕√`ー-、\:.:.:. :.;. .:. :>-=ヘ、lヽ!゙ { / ̄ \ /`<'////ノ {_r〜゙て.,゜; リ' ノ: :Y: : :l/::::::::::::l 〕レ’ i{ ⌒⌒ヾーヽ ;. .:/.:.:.:.:.:.:/>.!゙ / /〈/////‘:, ̄ー'〃⌒_z尨ィ =@ /: : ノl:./j:::::::::::::::', ,.:}ハ,z彡ヽ._从:.ヽ:.,.:.:/.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:/>._{__∨///i〃ヽ"´ ,彡'´r. しイ ヾー--'´:::l:/::"r''´::::::::::::::::::\ /"彡ハ 爻:√`^〜く:.:( :.:.:.:. /.:.:.:.:.:.:/.:.:.:./.:.:.:.:/.:|∨//}'//}、 r1,ニ,「., / _. `,ニニヽl‐'/'´ヽ、‐-、::::::::::::::/ ;从{ 〃 ′つ(ノハ\:.: /.:.:.:.:.:.:/.:.:.:./.:.:.:.:.:〃.:.ハ ¬ {∧ゝく'/,∠, ´z :::`ー-一':::::://: /:.:.:.:.:.:/、:::`ー一´:::: j ,:": __, ´,:;:’υハくー゙ .:.: 从/.:.:.:./.:.:.:.:.:.:〃i:.:.:.∧=彡'\7、ー'// //⌒ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 『晋書』『王弥伝』に曰く。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 王弥と劉聡は N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 万騎をもって京城に至り、二学を焼いた。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 二学とは、国子学と太学を指している ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
392 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 23:34:08.48 ID:BdoriOz50 /ir=ハ-_、 f゙.::;;:j!大晋 ! /! i|iミ!r-ミト,:.ヽ、 ,イ彡|!il|ニi|:;;;:::i|::i:.:i i| |:::彡i! i|ニi|:;;;:::i|::|!.:! | l::::::::iリ ト-ゞ≠|!j!:.:|i:! Y::::::! j|`¨ニrzリ_k i!!| |!:::::| !::::::::::::::::::::::!|i! ←高さ3m35cm、幅1m10cm、厚さ27cm !::::::! !| ;i!: jヒニk _ji|:}! 人::::| !|zr-=-ニ,:-j|:|! γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ ,.イ:;:;:;:ヘ!川!>―_-=人jト、 | 加減を間違えるとあの世行きだがなw | ノ.;:;::.:.:;:;::i爪::::.ー..-.,―;:':.:.:.`〜、、 .ヽ_________________乂 ,..イ.:.:.:.:.:;;;;;.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.丶 ジャアナ ,.イ:;:;:;:.:.:.:.:;:;:;:.:.:.:;;;;;;;:;:;:;:;:;:;.:.;;;;;;;;;;;;:;:;:;:;:.:.:.;:;:;:;.\ .,.,.,.,.,.イヾ/;:;:;:;:;:;:;;;:;:;:;::;:;:;:;;;;::;;;;;;;;:;:;;;:;;;;;;;;;;;;;;;:;:;:;:;:;:;;;;;;;;;;;;:;:;:.`` :;:;:;:;:;;;;;;;:.:.:.:;:;:;:;:;:.:.:.:;:;:;.:.:.:;:;:.:.:.:.:;:.:;:;:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:;:;:;:;;;;;;;;;;;;;;;:;:;:.:.: / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ | マモノが羨ましそうに見ているぞ | /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 \______________/ :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ アトハヨロシクタノム ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ \ヽ、 _ , イ!::/ なお、太学にあった「晋辟雍碑」は放置された模様 / ヽ{ ト、ヽ l:′ ∧\ マ三ソ| .\ ./: : \\ ヾ-〃 ..∧ l; : : : : \\.り/: : :i
393 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 23:34:41.88 ID:BdoriOz50 【紀元309年11月 晋 豫州 襄城郡】 i|! \__人_人从_人_人从/ |!| _) (__ i i| |i! ) また王弥が来たァッ! ( | i| i!  ̄ ̄) ( ̄ ̄ i l i| | i! .i /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\ l | il|| |i .|| l l i|! |i |i || i _ _____}! i| l |_,i| || il_|lヘ.__||-=ミy,炎<ー=ミ/{>イ ||fl |_i| .||i |!||\;;|l>爻 ̄ ̄ ̄,ゞ爻く. ヽ \_人_人∧从_人_∧_人_从_// i i| /|lイ l i{ |||i. }!.!>_ '||メイハ# (r'/ィ刈=-ヽ‘, 、 ) > l l|' イ| l | l|! |||| i|!ィi´ヽ.!Yリ 7I\/、/' ノリヽ\.} }! i! < 何度目だ!!! > /;;ll{ il.| l | lil ||||il|! ||i、 .! } ハ≧゙Y {! ´__ #' Yノ < ( 〈;;;;;||、jl.| l | l! .||l[ノ||リ _ノ/ |√>-く∠<_ラヽ/圦___ __ /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^ ∧;;;||;弋、l |彳[∧' ||_ノ!ノレ个r<:.y'、\ヽ}//{ヘ_⌒)′ /=-ミ} . ∧ ヽ.!;;;;;;ヾ.|//`Y´ヽフ||rf彳}ヽ`くХy`<}<_/ヽ}# \ r<`ヽ }ハ/二ミ、 { ヽ ヽ;;;;;;; |ニニニニニイ!;;;;;/ ハ<`≧x_´イ/∨}/ ノイ⌒r‐、`ーr<´/\ヽリ ゝ、\ ゙\;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/ ,′}> ≧<//∠=ヘ{ ノ、__} ∧ーく_ヽ ∠,ゝ‐、 ∧゙ヽ i ヽ ,' ̄ ̄ ̄ ̄/ノ 〃|ヽ--</ >‐、 /`ー人斗'\ 丁、/ヽ\} /'/i\`!、 `ー---- <// イ' |\__/、<へ:.:..\ {―イ、厂|\ Υ ∨\_/イ . / / |\≧<ー―---//、 ,′ |ヽ (_,!ヘ# \i:.:.:.:.:.ヘ弋〜'/i ノ メ. |ヽ〈ヽ/≦r、 / {! \ヽ 、二ニ=- ´/⌒〜トヘlゞ、ー'´/ } _ノ|:.:.:.:.:.ヽ\寸 j!´// | | Yヾ`/、 } レヘゝ ト、ー-----</# / |\ \V/'/ノ´/ノ.:.:/.:.:.:.:}:.:.ヽ<〃/ 人..| V/二ソイ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 王弥は劉聡と別れた後、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 二千騎を率いて再び豫州襄城郡の諸県に侵入 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
394 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 23:35:35.78 ID:BdoriOz50 l, |.l .! .l //.:::.:.::〉 .! / .\ ゙l l .、│ . l 〉へ::.:/ヌ/〉 l / `''″゙ヽ 廴) .ヽ /'个y´ ̄Lム、 . │ / l ! ノ⌒i 廴 ノ| |:.'.;| [] . :::.ヒ! .│ { l ...l .!. ._.、 そ l゙ .l゙ |;'.:.| . : : : :ロ.::|. ノ イ il゙ ノ/ ! ヽ|../:/\..ヽ ! .,! |.:::;|.: :.: :.:.::.:.::.:|. ./ し' { ,ノ./ ┌个┐| | .:_|___. .i | .l,〃 |_.' |.::.:..:.[]::.:.::.:| `Y l /./ | .:|...:|/:/...:.:|..: : : : : :.:`L..r─┬i. / て.ト、 ...//| |.: :.: :.:.:.:.:..::| } .| ノ ./ \ | └┴┬i::::|==========|: : ://__.... .l. ノ (.rr┴' | |.:.::.[]:.:: : : :|./ / .ヽ, ./ ./ :::...>、 .|[]..::[]. 〈〈::::|::::::[]::::.:.:[]..r、.、 , `Y |.]:]:: : | | :.:: ::..::.::.:::.|. ┌::、 ...../〉../ { / ‐く.:〈 ,、 |. : : : :.: :\:|:::::::::::::::::::::/. ,ノ) : :〉〉 .!.| 人.:: : :| | : :.::.::.:::..::.:|-┘:::L、r‐//┐ ,、.廴ィ .: ::L└i _ .||_ | : : : : : :、 〉.,./〉::::::;;:.`Y´(: : :〈 ' ..,/ く、::..::.::_|:::/Tl::::;二/ム、| || _r─. { ::.: :└i:| //\| ::::ト、__ : : :||_'/ヽ、 ‖::..| ) 、..〉. / }.:./rへ/レ.丿).:>┘/ト┘.//::::.`L「|-┘ 、.トyィ 工エ::「 /〈. ::〈|-、_/::::::..\r':.|.::[,.__,ノ ) ' / (_,ノ) (:::::::::::::::::::::: \ノ!.__./ (.L:冂_|.ノ!. .::::::ir==| |.::,ノ)[]:}il|{´ : / タ {!!! _ ヽ、 ,/ ノ. _/ ̄ ̄\_`、 \ _ .|\_/ ̄ ̄\_/| `、 `ヽ__| ▼ ▼ |__‐'` ノ / `j .\_| ▼ ▼ |_/ \ ` \ 皿 / .ノ/ / /`ー' \ 皿 /  ̄"⌒ヽ `、ヽ. ``Y" r ' 〈 `ヽ__/ ̄ ̄\_/| / ) ヽ' / 、 `、 i. 、 ¥ ノ `、 ヽ▼ ▼ |_/ 待ってろよ! / --‐ ' 入. ; ! `、.` -‐´;`ー イ 〉 ヽ 皿 / ,-、、 f 、 ヾ / ) i 彡 i ミ/ / ノ  ̄⌒ヽ 「 〉 佐々木朗希!! ! ノヽ、._, '`"/ _,. '" } { ノ ' L `ヽ./ / |  ̄`ー-`ヽ 〈 < _ ヽ. / `\ / , ' ノ\ ´ / .次はお前だ!!! !、__,,, l ,\_,ソ ノ / /ヽ、 ヽ. ( ∠_ ヽ、 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 当時、河東郡・平陽郡・弘農郡・上党郡の流民数万家が、 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 潁川郡・襄城郡・汝南郡・南陽郡・河南尹に逃れて来ていた。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ところが彼らは旧来の住民に不礼を働き、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .各地の城邑を炎上させ、郡太守・県令を殺害して王弥に呼応している。 `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 数年前に関中や蜀であった事が、司隷や豫州でも起こるようになったのだ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
395 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 23:37:50.97 ID:BdoriOz50 【紀元309年11月 晋 豫州 新汲】 . . ´ : :/: : : : : : / : : :_: : : \ . /: : : :/ : : : : : : : : : : :/ ヽ: : : \ , : : : : : / : : : : : : : /: : : :/ i: : : : :`、 /: : : : : :/ : : : : : : : /: :/}厂 _lハ : : : : : . _ -, -──‐-、 /: : : : : :/ : : : : : : : /W _|{ ||`: : : i: : : . / /: : : : : : : : : \ . /: : : : : : i: : : : : : : : :i ィ笊ぅ ノ' l : : :i: : : i/ ' ___: : : : : : : : : ヽ //: : : : : |八: : : : : i :| {{弋 り fぅx |:i : :|: / /:::::::::::::, '´ ゙̄ヽ: : : : : ' /: : : : : : : :∧: :|: : W ,,,, 以 }从 '´ |::::::::::::::{:::::::::::::::}: : : : : :| ……王弥死ね . /: /| : : : : { (刈\l 'r‐'了 |:::::::::::::: 、::::::::::ノ: : : : : :| . {/ |∧: : : \ー`. 。 |::::::| ∨:::::::: '´ ̄: : : : : : : :/ }ハ: : : :  ̄ヽ. ヘ_::::\__ \'´ : : : : : : : : : : / Vヽ∧: :} ゝ . イメ! ̄::>ヘ、 ̄¨''¬ー- 、 _____, '´ Y `f7爪/レ′!.::./ .二\ / `ヽ | |.:/ -‐、∨ _ -=ニ¨ 廴__ト、. / `ヽ{ ィヽソ| /\Y/ヽ / (○) (○)ヽ 晋 右衛将軍 李ツ /::::⌒` ´⌒::::\ | ,-) ヽ__ノ(-、| .jl // | l |r┬.l[] .| l || ヽ \/ \ `ー|| | /""'''ヽ | || ゝ / ,,,-彡_,r''" ̄ 「/ ̄/ ̄/;二"二"二((二((三三C≡=─ _,-| r'" 二 ==i ニニ二/\/ccccccc//_ヽ ) ヽ <、、゙l - ̄ ̄C=] ノ;ヾ / ⊂ニニニ二二ソニニニソノ/⌒ヽ\ ,l゙゙'l、 」ニニ二二〈ー;; \/二L_」 / l /;:: /{ ̄`)ノ ーーー \ / /´ ゝ ;;::/ {  ̄ソ ヽ / ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 一度、李ツ率いる晋軍が豫州の新汲で王弥の軍勢を撃破した N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
396 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 23:38:36.02 ID:BdoriOz50 `'-、 \ ヽ ..l l | / / / ,/ \ .\ ヽ. ..l. ..l │ l . / ,/ . / ゙'-、 .\ .ヽ .l, ! ! _______ / . / `'-、 \. ヽ, ...l ! ! _ ...==.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:(... / . ,/゛ `'‐、、 ゙'-、. __,,-―━━‐-ミ ー=ニ...__.:.:_.:_ .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\\_人_人∧从_人_∧_人_从_//. . `''-..、. /X / /′/´ / \、____,ィ.:.:ハ_:.:.:.:.:.:.\へ/ヽ'´ ̄`ヽ ) > . `''-、..../\. ∨ 〃 / / 厂 ̄>イ{=ミ〜゙ ∨ヽ:.:.:.:.:.:.:〃.: /.:.:.:.:.:.:/.< また王弥だァッ!!! > :.\ ┏‐┷ ミ ヽ ! {!i { / __トイ//ゞ尨ノ \j,ィ〉Y;!:.:.:.: /'.:.:./.:.:.:.:./.:.: < (. ヽ:::.\ 」;;;;;;;;;;;;/∨⌒'< 、ヾ 【il }`ゞく´ ̄,ハ!ヽ≧斗=‐};!:.:.:./.:.:,:/.:.:.:/.:.:.:/ /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^ \ヽ ::.\,ィ 、;;;;;;;;く;;;;;;;;;】 `<[ /〃!ヾ/ ,イ/ ゝ-ハ} ノノ.:.:/.:.:〃.:/.:.:.:/ー‐У;;|;;;;;;;;;;;;;;r′ _,,.. -''''"゛ \,.く ノ゙/;;;;Tヽ;;;;;;;/ /.:/.:.∨ヽ/リ、 \{X{,ィ´ イ |レ.:.:.: /.:∠≦= ̄ \;ゝイ;;;;;_ヾ''''" ‘''''.゙/>"/;ヽノ、;;}/ ,:. ┃.:.:.V'〈 ゙ /tヽ_゙圭,∠ノ'1 |{.:.:.:./.:7.:.:{{ /;;;;;;;У;;;人 _,, `</У〉Υ、 |:.:.┃:.:.:.:〈 ヽ{ゞ//!、ヾ∠| ,′/.:ヽ′;.:.}} 【;;;;;;;ゝ∠ゝ;;i -ー'''''''゙゙ ̄゛ `く;;;/;;;/kx\ |:.:.:.|:.:.:.:.:∧| i ト、<ヤエエア>イ//イ.:.i:.{:.:/.:/′ |;;;Tヽ;「ヽト、;;| ____ .  ̄ \、kx\ V.:.:|:.:.:.:.:.:∧、_ ヽ.三.イ__//〃.:.:j!:.V. / ` ^、;;ハ;;/ ´..._____ \、kx\ \ヽ:.:.:.:./\:.:.\_`У;;//.:.:/|!:.:.V / く> \'ゞ'ノ \:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.:.{.I.}′.:/.:.!:.:.:.:】 '´/.''''― ..,,,_ ... --ー¬''^゙ ̄. `" ┃ ̄ ̄ ̄ ヽ:.:.ー=-/.:.:.:/.:./ l { /.゙゙''''― ..,,_, _,,,.゙\、 /,.... |`ー---―イヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./ 、ヽ. __/ , `゙"''― _,,, ー'''"゛.. \ー '. ‘, i| ゙:, |\:.:.:.:.:>’〃 ;. `. ( / -‐''"゛ ._.. ‐'".゙) ) ‘:,、____|___ノ| }<__; `. i`´ ;. ;. / `゙'ー .._ \ 、 // l7 ヽ l! ヽ ノ____ /. ″゙l> il ゙/ 、、 `''ー . _..-'"´...\ー ' i! 丶_.゙;`. ノ゙} `._/.. `. !:l // `'-..、 -'" \\ il 、〈〉 i. ;.・.__ノ′゙.,/ ;.. ノ::l // l7..'-、 .`'-、、 ):.:\ 八:.\_ 人. /′-/ ノl / :....・. /: ( \ ` ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ しかし、王弥は退走したと『晋書』『懐帝紀』は記している。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 以前の流賊的な用兵を繰り返す間に、彼の軍勢は二万まで増えた ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
397 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 23:39:04.05 ID:BdoriOz50 【紀元309年11月 晋 首都 洛陽】 ./:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:、:.:`:.、 /:.:.:.:.:′:.:.:.:.:.:.:./l:./ ヽ:.:.:.:\ . /:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:/:.:厶{:L |:.l:.:.:.:.:゚, /:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:/}:V l:{ }:ハ:.:.:.:.:.: ,.:.:.:.:.:.:.:′:.:.:.:.:.|i ィ竹 `ヽ:.:.:.:.:.i 7:.:.:.:.:.{/:.:.:.:.:.:.|l 辷ノ 代!:.:.:.:.| . /:.:.:イ:.:.:.:.{ Vヽ:| ゝ ':.:.:.:ハ:! ……作戦失敗  ̄ |:.:.:.:.:.ゝ _ 。 从:.:/ V\:.:l:.:.:.:} ` .イ:.:W W//| >‐=彡∧/ __/ \ |/イ ∠__ ヽ=ヘ\ .′ \ ∨/| iト.. /.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.\ ..:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ー--‐ァ . /.:::::::/.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.V´ ,'.:::::::::'::::::::::::::::/{:::::::::::::::::::::::}l.:::::::::::::::. , ゙.::::::::l{:::::::::::: / ゚,::::::::::::::::::::ハ:::::::::::::::::} .:::::::::l{:::::::::::,' -‐- 、::::::{l::::/‐-}::{:::::::::::::} {.:::::::::l{::::::::::j斗劣ミ \{レ' 斗弌{::::::::il::, {.:::::: 从::::::::{{ V刈 lLリ }:::::::ル' {.:::::::::::: \{「 ~^ , ~ 厶イ こういう戦をされる方が、こちらとしては痛いですね }.::::::: i{:::::::::{i"" ′ " 小 }:::::::: i{:::::::::{l ー‐ 从{ , .::::::::i{:::::::::{fi jッ。. .ィ'^::::} / .:::::::::i{:::::::::{ノ 汀爪 :::}:::::::} / .:::::::::: j{:::::::::{、 乂、、::::::}:::::::} . /_,,_:::::::/l{:::::::::{\、 }l} \}:::::::} / {{~}}xく ゚, ::::::{ 丶、 }l} }:::::::}、 /:::::乂{i} \ 、:::{ \、 }l} }:::: ノ、∨
398 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 23:40:18.45 ID:BdoriOz50 /: : : : : : : : : /: : : : : : : /: : : : : : :\ . : : : : : : : : : :/: : : : : : : /: : : : : : : : : : :ヽ / : : : : : : : : : :': : : : : : : :/: : : : : : : : : : : : : : :. : : : : : : : : : :/ : : : : : : : ': : : : : : : : /.: : : : : : : :. |l: : : : : : : : :/: : : : : : :/: : : : : : : : :': : : : : : : : : : :.l |l: : : : : : : : ': : : : : : : ': : : : : : : : / : : : : : : : /: : : ! |l: : : : : : : :': : : : : : :/: : : : : : : : ': : : /: : : : / : : : ' |l : : : : : : i|: : : : : : ': : : : : : : : :'>、/: : // : : : / ',: | : : : : i| : : : : : i|: l: : : : : : {i: /=ミア/: : : : ' ',:|、: : : :.i| : : : : : i|人: : : : |: |r'7斧//: // ヾ\: : i| : : : : : i|: : V : : |V 弋ソ // ',:从: : : : : : : : : V: : | 〔 そうなると、現状一番厄介なのは…… ',: :ハ: : : : : : : : :V: | 〉 __ノ'^ } : : : : : : : /ヾ| r 、 / ′``丶 ハ: : : : : l/ __ -‐く / \ ', : : : / `Y _ノ 人 ,′ \: : / / ´ ノ /-- 、 |:./、 ′ ノ、 '  ̄ `丶\ lレ' ‘,{ / \\ r──-、 /
399 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 23:40:48.98 ID:BdoriOz50 【紀元309年11月 晋 冀州 信都】 γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ | ……石勒だよ | ヽ_________乂 ( ⌒ヽ、 ( ) ) 、 | (: ´ ) || (´⌒::::` ) |.| ( ( ; 人;_| | ´ ⌒ ) |.」.| .| 」| |人;;从;;;;: (´:: ) ..:) ; 人;;从;;| .|-l .| .|. l⌒l‐┐ (::::::: ;;人;;; 人;;从;;;;:|_:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.| (´⌒;:⌒`〜;;从;;人;;;⌒`;:(´⌒;:⌒`〜;; .l |:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|人;;从;;;;:(´⌒;:⌒`〜;;从;;人;;;⌒`;:(´⌒;:⌒`〜;; . ;`(´⌒;;:⌒∵⌒`);(´∴人;;ノ`;;`(´⌒;;:⌒ l | .|::::::::::::::::::::::::::::::::::: | ,,| ̄ ̄ ̄;`(´⌒;;:⌒∵⌒`);(´∴人;;ノ`;;`(´⌒;;: F√i-ュ| ̄|明-ュ| ̄L―┐-ュFl-ィニニユ 「 ̄|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ニ´t| /F√i-ュ| ̄|明-ュ| ̄L―┐-ュFl-ィニニユ :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 洛陽攻防戦と時を前後して、石勒は冀州を転戦していた N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
400 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 23:41:30.27 ID:BdoriOz50 /ニYニヽ /(×)(×)、 /::::⌒`´⌒::::\ | ,-)___(-、| .n /^, /人 __ 人, | l |-┬-| l | .| .^−f / \ ζ^ヽ_ _\ `ー'´ / ,ゝ えノ / ) ヾ ど, `  ̄ / (_ む、無念だっていう - < `´ーヽ ,ーー' > - ) ) 〈 __ (´ /^ / ,-、 ` f´ ヽ ^\ _,/ / \ j l 〈 ` . / \__/ /.........:.:::ll:::.:.:.:.:.....:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:::::ヘ \_,ノ / __ /~ゝ、::::_____ .:.:.:.:.:.::::∧ {::∨//.会目会 Y///∨-、.:.:.:::::;::::ゝ、 ,イ:::::∨/∧,目ゝ,////∨ゝく::::::::/::::〆..`‐- _ ..,ィチ:} l (_jゝ=ニi目/ム== (_ )( _ソ:::::::/:::.. > . .. < ::::::::::::| tー ( ( Y⌒) ) )ソ -‐=‐」::::::/:::::::....... / :::::::::::::::{ rー==ミ'ー彡ィ-三二 ̄ヽ.:::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:..... /................::::::::::::::ム.ヘ弋竺ァゞY ヒ"゙tァテミ ,-ヘ:::::i:::::::::::::::::::::::::::::::.:.: 冀州刺史がこの程度か。 / ::::::::::::::::::::::::::::Y⌒ヽヘ::: .:.:.| ゙'´ }:.:.:. ̄ { ,込:.ヘ::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. .i :::::::::::: _ 三 ={ !{`王ヘ::: .:.:.| ....ヽ:.:.. 人|i王}::ゝ丶ー ‐-- _ ::: 他愛ない .{ ::::::::::∠ __ ゝj`王::∧ :.: ゝ:.レ′ 丶 l王!::::_::::::.:.:.:.:.ヽ ‐-) :. _ -‐≠込 :::人 _ レi`王::::∧ 'r ‐‐-- 、 :.:.∧}王|:人` ‐ ..._ >'´ ィチ /´ > .. `‐ _〆//lヘ_〉ー'::::::ト, :.:. ̄.:.:.: | ゙ }:.:... `< ___ . ) 弋  ̄ ∨ ゝ__ ノ`':.:.l i ::: ∠ゝ _.ノ:.:.:.:.>´ く _ ゝ ___ -〆 . . : : : : . :.:.:.} ゝ __ /.:.:.:.:.. >' ´ ) r ‐-、 >'´ : : : : : : : : ::::〈 :.:` ;:.:.:.:.:.:. > ´ ,イ 漢 平晋王 石勒 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 鮮卑段部の軍勢に敗れた後、 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 黄河北岸の黎陽まで逃げた石勒軍は反転して冀州の州都信都を襲撃。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .冀州刺史王斌を殺害している `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
401 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 23:42:15.05 ID:BdoriOz50 __ ∠_::_`ヽ /| {_r.大=z_>:} おっさん。 _/::| /l ||.|}.}{.{|.}7||:| /| /⌒i ̄::(__トノ|ー=┴幵:」 __/::|.// .俺らに背いた連中は降伏させてきたぜ。 r'´ ̄`ヘ、___)〈 ...::::::/-、=)l:((__/l ....:::::}!!!!三三| `ヽ:.:. +ヘ=ト、__ト、 .たくっ、どいつもこいつも俺らが一度負けただけで掌返しやがって ::::::::ノl三三三| :::i::.:. \三\ } 漢 石勒配下 郭黒略 _.,. -‐- ....、 x≦〃〃/ミミミミミ、 /ノノノ〃ヾ⌒彡ミミミミミ、 /ミミル' / __ ヾ彡ミミミミ、. . {ミ'''´ {∠i孑 `ヾミミ毛刈 ';ハ, `〕、 Yミ ;:::: ∨ソYハ x≦ ̄ア´ }:( くツ1 | っ {::: ーりリ / :::::::/::::: すぐ返す掌など、ちぎってやればよろしいかと。 . .ヾ:ヽ ,ノヾー'⌒ヽ ヾ Y¬从 〃:.:.:./::::::::::: . `ヽ { √ ̄~`ヾ Y ヾリ ||:.:/ ::::::::::::::: それはさておき、 .沁ヾ ⌒ :/ /∧::::::::::::::::::::::: 我らの縄張りにこちらの役人を派遣するべきでしょうな ハ r::.......,..::/// /:::::::::≧==== '、 {///,//// >'゙´:::/:|幵幵幵幵 `T¨¨´///>'゙´::::::::/:ニ|幵幵幵幵 ,..-―∨ /::::::::::::/ :三圦W幵幵幵 //////::∧/::::::::::::/ :::三三/八幵幵幵 漢 石勒配下 張賓 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー また、諸将に別動隊を率いさせ、 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 謀反を起こした者を攻撃して三十余壁を降伏させている。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 『晋書』『石勒載記』によれば、それらに守宰を置いて慰撫させたという。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 石勒が裸一貫から起こした盗賊団は、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 張賓ら下級士大夫の参加によって、少しずつ統治にも目を向け始めた _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
402 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 23:44:31.38 ID:BdoriOz50 ____ __,ィ7ア´ ̄ ≧、 rf⌒/{/ // _r'⌒ト==彡⌒ヽ }ト ミwー┴‐一'´ ミ==≦ │ } } __,r―一 }二 ミー--| .{´厂 }'"´ ミ==― ___| V j八==r‐tチァ  ̄ト--- 、{ .将軍。 .`モtッ } ト ̄` } ミリハ | 厂} ー {_ ,ィ'⌒}ミク ノ} リ 冀州を荒らし回った以上、 八 >ーへ__ |(し'| l | いつ幽州の王浚と鮮卑段部が攻めて来るか分かりません。 .Y_,rーーミ、} | ハ从{ | -=ニT } | 奴らの鋭鋒を避ける意味でも黄河を渡ってみては如何かと? } \ j_ イ ̄ ̄ ̄ | / / __|___/ / / / { / | / ̄ ̄ ,r≦ニニニニニ≧:.、 / /\__}____| / /ニニニニ.ィ傘寸ニニニヽ 'ニマママ(:oHo::)チチチニ ' | ニニ込ミヽH∠-彡=ニニ| .,,r=≦|ニニニ=(((◎)))=ニニニ|≧=ー ,,r≦ニニニニニ|ニ{≧竓芋)Y(毛屶≦ニ|ニニニニニニ≧ュ,, ./ニニニニニニニニYヽ.!  ̄´ }{ ` ̄ :|/ Yニニニニニニニニヽ 南へ向かうか /ニニニニニニニニニニ| {ミト、 小. 丿|ミ} |ニニニニニニニニニム ムニニニニニニニニニニ Xミ| .:} -─- { :|ミ.Xニニニニニニニニニニ } 圦ニニニ⊂二二二 /| {ミ|从. ⌒ ノ .l|ミ} |ー======彡ニニニハ .寸ニニニニニニイム:乂ノ \ /込ノ弋::><二二彡' {::::::| \___/ |::::::} 乂::| |::乂
403 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 23:45:00.67 ID:BdoriOz50 |\_/ ̄ ̄\_/| /\ /\\_| ▼ ▼ |_/ / /\ \ \ 皿 / 申し上げます! ())ノ__ ○二○二⌒/../ / /||(二ニ) (___/../ 几l ┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨ 黎陽の晋軍が γ ⌒ /|V||彡Vミ/⌒_ノ二二ノl0 我が軍営の兵糧に火を放っています!! l| (◎).|l |((||((゚ )/⌒/||三三三・) || (´⌒(´ __ ゝ__ノ  ̄(___) ̄ ゝ__ノ≡≡≡(´⌒;;;≡≡≡  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄(´⌒(´⌒;; / .:.::゙::::.:.:.:.:.. .:.:.::::::ヘ /.........:.:::ll:::.:.:.:.:.....:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:::::ヘ / __ /~ゝ、::::_____ .:.:.:.:.:.::::∧ {::∨//.会目会 Y///∨-、.:.:.:::::;::::ゝ、 ,イ:::::∨/∧,目ゝ,////∨ゝく::::::::/::::〆..`‐- _ ..,ィチ:} l (_jゝ=ニi目/ム== (_ )( _ソ:::::::/:::.. > . .. < ::::::::::::| tー ( ( Y⌒) ) )ソ -‐=‐」::::::/:::::::....... / :::::::::::::::{ rー==ミ'ー彡ィ-三二 ̄ヽ.:::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:..... 丁度いい /................::::::::::::::ム.ヘ弋竺ァゞY ヒ"゙tァテミ ,-ヘ:::::i:::::::::::::::::::::::::::::::.:.: / ::::::::::::::::::::::::::::Y⌒ヽヘ::: .:.:.| ゙'´ }:.:.:. ̄ { ,込:.ヘ::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. . i :::::::::::: _ 三 ={ !{`王ヘ::: .:.:.| ....ヽ:.:.. 人|i王}::ゝ丶ー ‐-- _ ::: . { ::::::::::∠ __ ゝj`王::∧ :.: ゝ:.レ′ 丶 l王!::::_::::::.:.:.:.:.ヽ ‐-) :. _ -‐≠込 :::人 _ レi`王::::∧ 'r`=--‐‐ ' ∧}王|:人` ‐ ..._ >'´ ィチ /´ > .. `‐ _〆//lヘ_〉ー'::::::ト, :.:.: ̄:.:.. | ゙ }:.:... `< ___ . ) 弋  ̄ ∨ ゝ__ ノ`':.:.l i ::: ∠ゝ _.ノ:.:.:.:.>´ く _ ゝ ___ -〆 . . : : : : . :.:.:.} ゝ __ /.:.:.:.:.. >' ´ ) r ‐-、 >'´ : : : : : : : : ::::〈 :.:` ;:.:.:.:.:.:. > ´ ,イ
404 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 23:46:19.88 ID:BdoriOz50 .,、 盛楽 令支 、-' ヘ ,r'`ー-、_;_, ○ 薊 〇 /´ / r'´  ̄ヽ, .○ ,r'´ r' r‐ } { ,.、_ノ _"7 / / r' / 'ー'´ ./ ノ ○ ヽ ' { 晋陽 ○信都 'ー、 r'‐-,_,_ィ_ } 【魏郡】 /ヽ_r' _r'´ { 鄴 r-'´ r'´ `ヽ } .○ ノ }'ー' { { 黎陽 r r' '´`ー-, ヽ / ●ノ r' \ 'エ_,.-‐'`ー―‐'―= ‐' ゝ,  ̄ ̄`ー‐'―'´ ◎洛陽 > ○長安 ○許昌 ,ヘ' ヽ ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ ;;;;:,,:::.... _ ィ;:).ヽ ,, 彡(ヽ,:::::::::....... (. | | てヽ),,;彡(ヽ / `' ) | /ヾヽー' / `' |ヽ |ヽ  ̄|へ =ミ≡(. | | / lソ/ミミミミ;, く|)ヽ_、 ノ ) ノ << ヽ丶 ゝ くi \ ハ / へ ヽヽ ヾ ヽ、ミヾ ヽ、 ( \ \ .. .. く|)ヽ_、 ...... : .. ゝ ヽミゝ ヽ -,,,, \ ソ ...... : .. ハ ー=彡三彡彡彡丿\┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨ / ''''-◎ ll .. : .... -ー=彡三彡彡彡彡丿 ヽ ;;;;;;;;::::::::........ ,. ‐'''' ̄''ー 、 ll ー=彡三彡彡彡彡彡ノ く)\ ;;;;;;;;;;;;;,,,,,,.../;;;;/;;l l ヽ`'、 ll ... ..: ー=彡三彡彡彡彡彡彡ヾヽ \ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 『晋書』『石勒載記』に曰く。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 晋の車騎将軍王堪と北中郎将裴憲が、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 洛陽の兵を率いて石勒討伐に赴き、石勒の軍営の兵糧を焼いた。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 石勒は軍を返してこれを防いだ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
405 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 23:46:50.30 ID:BdoriOz50 【紀元309年11月 晋 冀州 黎陽】 _,,...-‐ '''"゙゙`゙''ー- 、_ _ ,.,..-−''"´`゙''ー 、_,,..-.ー''''''"゙゙ ゙゙̄"''''' ― - 、_ ,.ィ''"~゙'''ー- 、_ ,.ィ´ ̄`゙''ー.- 、__ ..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:...::..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:.. 幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵||:::.:||幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵 ―_-‐―――――-_‐―――――_-‐_――――‐―_‐― -‐ ―――‐―_――― -‐_―――‐―_‐― -‐ \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/ ≧ < -=ニ 石勒の軍勢が黎陽に迫っています!! ≦ ≧ ≦ /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\ \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/ ≧ < -=ニ 魏郡太守劉矩様が石勒に降伏!!! ≦ ≧ ≦ . . . . . . . . . . . . /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\ : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : : . : . : . ''"'''''::----::'''''''''''"''"~~~''"''〜"''"''"^^^^'"""'"''"'〜〜'"''"''"''"''"'~"''"''::---::''''''''''""''"''"~"''"''::---::''¨""´ '' ;~'',;''゚ ;~'',;' ,:. ',;;~,;''゚ ;~`゙'' ;~'',;''゚ ;~'',;' ,,;',;;~,;''゚ ;~`゙'' ;~'',;''゚ ;~'',;' ,:. ',;;~,;''゚ ;~`゙'' ;~'',;''゚ ;~'' ;''゚ ;~'',;'',;''゚ ;;~'',;'; : .:.:;,`:;,':,:;.゙:.:゙,:;、,"'.:.:;,`:;,':,:;.゙:.:゙.:.:;,`:;,':,:;.゙:.:゙,:;、,"'.:.:;,`:;,':,:;.゙:.:゙.:.:;,`:;,':,:;.゙:.:゙,:;、,"'.:.:;,`:;,':,:;.゙.:.:;,`:;,':,:;.゙:.:゙,:;、,"'.:.:;,`:;,':,: ;~`゙'' ;~'',;''゚ ゚ ;~`゙'' ;~'',;''゚ ;~'',;' ,,;',;;~,;''゚ ;~`゙'' ;~'',;''゚ ;~'',;' ',;;~,;''゚;~'' ;''゚ ;~'',;'',;''゚ ;;~'',;';:;' ;~'',;''゚ ;~'',;' ',;;~,; : ; .' /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ その過程で、魏郡太守劉矩が郡を挙げて石勒に従っている \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l:′ ∧\ マ三ソ| .\ ./: : \\ ヾ-〃 ..∧ l; : : : : \\.り/: : :i
406 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 23:47:16.07 ID:BdoriOz50 ._.. ー'¬ー-.. ―-、;:;:;:;:;:: --'''''''''''''゙冖 :::::::::: .ー''''''''''''''''' : :;:;:;:;:;:: ´゛ `''''―--. .. =xii_,_ i.ー冖'ー..,,,,, `'ー、、 ゙'-、 .\ !.|: / / / .〃 ,r゙/ `゙"'`-=t;;ii ..,,_. `-.>゙,゙''/ ,,_゙'''ー. ." `'-、 ヽ. .!./ .;"/./ . / / ." . / _、 `゙''''´゙''ii,,;;`゙,,,.゙゙''ー二ー ..,,.丶 `'=i、 \ !./ . "., ./ :' ,/゛ `゙''“'┴- ..,,,,,_ `''ー二ー..,,, `ゝ ゙'. − : .゛ '" ._... .''''''―-- ......,,,,_i〃."ー.‐‐ .y. ....,,,,_ `''''ニニッr_へ .,,, .丶 ._..-'"゛ `^''''''¬―-- ..i、 ̄二'ニニl゙ ., , 、 . ̄"'''―- ..,,,,_ .゙'ゞ';;フt./ : _,, -‐ "ヽ‐-.-v゙l-' `゙゙"''―-.ミ',.., _.. -''゙゙_,,,.. \_人_人∧从_人_∧_人_从_// _,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,, _ ) > --ー‐ー‐ ―‐¬'' ''''''' '''" ` jl- < かかれぇッ!! > __,,.... .;;;;,,ッ-一゛'' ll < ( . _,,,,.. -;;ニニ`-ー'''"゙´ ,,,r'"| iリ /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^ 二`-‐'''"゙´ _..- .l゙.,..-',゙メ..,,,、 ″ 、 .゙.'._ /し'/ . _.....‐ _..-'"゛ .,..-'゙y‐゙_,.. -'" ミ(.l. l ,r'⌒''"´ j / / _._..ぃー''"´ ,.. ‐'″ .,..-'゙. / .`'./ , ゙!.l,゙tヽ / ,く( { ゙~ _..-'"゛ ._ / .,/゛ ./ | . / ,, ,イ l| / _,, ‐'" , / ,..‐" ./ .' | .l,../ // / l l| _」 ,..-'"゛ ._ / . _/゛ / ,丶 , / | . / / / / l lレ′ ._..-'"゙,/] , / .,/゛ ./ ./ ././ .l "′/ ヽ レ、ゝィ.__.. -‐z ._..-'"゛ . / .,! _ir'" ,/゛ ./ / / " : .| .'、 ゙/ ハ ヽ、 / _ / -'"゛ ./ .'″ ゙l. / . / / ,i'゙ ,! .l ./ / ヽ { l ,r''7゙// ,' ./ .,- , / / / ./ ! .! l / ヽ-' {/ / ∠ノ ./ く . .ヽ. ./ / : '゙ | .! レ′ / /,r‐r 、 ,,,l゙ _..-'" ./ / : ! | .ヽ l / l / ノ -'" .ゝ .......... ー''"゛ / / : ! : : | ゙‐ レ | ル/´} " / / / / i / レ′
407 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 23:48:16.03 ID:BdoriOz50 , --──-、 , イ / ヘ ト 、 i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ 裴憲殿。 | ヽ ' _ ` イ l l ´=` l もはやこれまでだ。 ノ ヽ _,、__ノ _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、 冀州奪還は諦めて黄河の南を固めるしかあるまい /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_ 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、 . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::! |: .\〈 ./ . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : ./ /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| |___. :`~: . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . :/ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: 〔___´"^' ‐- .,,_ . : . : . : . : . : . : . : . : . : / /ニニニニニニニ=- _´" ' - _ . : . : . : . : / /ニニニニニニニニニニニニ=-冖┘ _ : . : . : / └‐━━━━━━━‐‐ ニこ⌒\|ト. | ¨ - _/ │小 √芯 '^芹丐ミ:、 |l | ,: | 八 l| l l以 |/「j | }/ ' / | 王堪殿。 .,',| |: ヒZソ / / l | i |i ′ / / .| l | 私の軍勢が防いでいる間に脱出しなさい。 l八 / / | | | .| \ ` / /l | l | 幸運を祈っているわ .│ _\ _ .. - ' , 1l | l l | |:{/////厂.-─/ /. :| | , ':l | ∨///lT | .イ /. : . : { | ′ , l ∨//|/ /_ . -=. : \ , ′ l 〉/ , . : . : . : . : . : . :\ ′ 、 l /// /. . : . : . : . : . : ---ヽ :, \ 晋 北中郎将 裴憲
408 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 23:48:49.22 ID:BdoriOz50 \ 丶 丶 \ \丶 \ 丶 \ ヽ \ \. 丶 ザァァァアアアア 丶 \ \ヽ 、 \ \ \ \ 丶 \ ヽ 、 丶\ヽ ヽ \ \ 丶 \ 丶 丶\ \ \ 丶 \ 丶 ヽ 丶 ヽ \ \ 丶 \ \ 丶 丶 \ ヽ \ \ 丶 丶 \丶 ヽ \丶 \ 、\ 、\ \ 丶 丶 ヽ \ \ ヽ\ \丶 ヽ 、 丶\ 丶ヽ ヽ 、 ヽ\ 丶 丶 ヽ \ 丶\丶 ヽ \ ヽ ヽ 丶 \ \ \ ヾ \ 丶 \ 丶丶 ヽ \ \ 丶 \ 丶 丶\ 、 ヽ \ \. 丶\ 丶 ヽ 丶 丶 \ \ \ 丶 ヽ丶 ヽ \ \__人_人从_人_人从/ _) (__ ) 急ぎ船を出せ!! (  ̄ ̄) ( ̄ ̄ |: .\〈 ./ . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : ./ /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\ |___. :`~: . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . :/ \_人_人∧从_人_∧_人_从_// 〔___´"^' ‐- .,,_ . : . : . : . : . : . : . : . : . : / ) > /ニニニニニニニ=- _´" ' - _ . : . : . : . : / < 遅れるな!!! > ./ニニニニニニニニニニニニ=-冖┘ _ : . : . : / < ( └‐━━━━━━━‐‐ ニこ⌒\|ト. | ¨ - _/ /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^ │小 √芯 '^芹丐ミ:、 |l | ,: | 八 l| l l以 |/「j | }/ ' / | ',| |: ヒZソ / / l | i |i ′ / / .| l | そうは言ったものの、 l八 / / | | | 陛下の命令で出陣した私たちを東海王が受け入れるかしら? .| \ ` / /l | l | │ _\ _ .. - ' , 1l | l l | |:{/////厂.-─/ /. :| | , ':l | ∨///lT | .イ /. : . : { | ′ , l ∨//|/ /_ . -=. : \ , ′ l 〉/ , . : . : . : . : . : . :\ ′ 、 l /// /. . : . : . : . : . : ---ヽ :, \
409 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 23:49:35.03 ID:BdoriOz50 /フY ヽ /(>)(◎) ヽ _ /⌒`´⌒:#;; \ | -)___(-、 | 裴憲様! .__ |#; |!!il|i|!li| lu.| / \ ・`⌒´ / これ以上は防ぎ切れませんっていう!! 〈_/\ .`ijー─‐'" \/゛〉 ) /\__/ / _ / 三 / __ ヽ 三 ! /r .) |: : : : : : : : : :丶,/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : / ヽヽ _/ │_ -‐───‐‐‐- _ : : : : : : : : : : : : : : : : : : / {_ -=ニニニニニニ==-- _´"' ._ : : : : : : : : : : :/ /{ニニニニニニニニニニニニニ=- ´"' z: : : : : : / ,i \ニニニニニニニニニニニニニ=- ⌒>. : : :/ /.| {{i,` -=ニニニニニニニニ=- ⌒:, 、\ | `ヾ / | lハ〃芹ミヽ ̄ ̄ ̄ ̄____ l| ヽ ヽ l| i / .| i` { L)l ^芹ミ、`ミh、| l| | もういいでしょう。 ___ ノ | | 乂ソ { L) l 广 | |l / /´ ` ̄ ̄´ } |: 乂_ソ | |l .' 皆、好きに逃げなさい 〃 / ___ イ |i ′ l/ l|| | -{ / /´___ / ノ 从 , / / リ| | / /| .' /´/⌒> ´ . /: : \ // / /八 { ://| | | / / / /: : : : : ',h、 ´ ` . イ/ ,/ ∧ \ i⌒| | _/.| :l 〃 .、<⌒\: : : : : ∨〕h。. __/⌒' < //: :\ \ | :、ノ´ /´| /| l{/⌒\: : : : \ : : : ∨ __j ` ー=彡: /⌒ヽ 、 \ 乂_ ,ィ 乂{ (: : : : : : :丶: : : : \: : :∨〃´___ ノ: : /: : : : : :∨ハ ヽ \_(´ / | _/゙{ \: : : : : : i: _ : : V´ ̄ ̄ ̄⌒\厂 ̄}: :/ : : : : : : }: :∨ } i _| |/´ { |〉、 \ )、: : : : :|( (⌒: :丈こニ=- _/⌒: : :ノィ : : : : : : : : ; : : ∨ / .ハ
410 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 23:50:27.58 ID:BdoriOz50 │_ -‐───‐‐‐- _ : : : : : : : : : : : : : : : : : : / {_ -=ニニニニニニ==-- _´"' ._ : : : : : : : : : : :/ /{ニニニニニニニニニニニニニ=- ´"' z: : : : : : / ,i \ニニニニニニニニニニニニニ=- ⌒>. : : :/ /.| {{i,` -=ニニニニニニニニ=- ⌒:, 、\ | `ヾ / | lハ〃芹ミヽ ̄ ̄ ̄ ̄____ l| ヽ ヽ l| i / .| i` { L)l ^芹ミ、`ミh、| l| | ___ ノ | | 乂ソ { L) l 广 | |l / /´ ` ̄ ̄´ } |: 乂_ソ | |l .' 私も逃げるから 〃 / ___ イ |i ′ l/ l|| | -{ / /´___ / ノ 从 , / / リ| | / /| .' /´/⌒> ´ . /: : \ // / /八 { ://| | | / / / /: : : : : ',h、 ´ ` . イ/ ,/ ∧ \ i⌒| | _/.| :l 〃 .、<⌒\: : : : : ∨〕h。. __/⌒' < //: :\ \ | :、ノ´ /´| /| l{/⌒\: : : : \ : : : ∨ __j ` ー=彡: /⌒ヽ 、 \ 乂_ ,ィ 乂{ (: : : : : : :丶: : : : \: : :∨〃´___ ノ: : /: : : : : :∨ハ ヽ \_(´ / | _/゙{ \: : : : : : i: _ : : V´ ̄ ̄ ̄⌒\厂 ̄}: :/ : : : : : : }: :∨ } i /フY ヽ /(>)(◎) ヽ _ /⌒`´⌒:#;; \ | -)___(-、 | .__ |#; |!!il|i|!li| lu.| / \ ・`⌒´ / はいッ!!? 〈_/\ .`ijー─‐'" \/゛〉 ) /\__/ / _ / 三 / __ ヽ 三 ! /r .) ヽヽ _/ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 『晋書』『石勒載記』は王堪と裴憲のその後の足取りを記している N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
411 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 23:51:07.91 ID:BdoriOz50 ○壺関 ト、_ 〇鄴 〉 并 州 | ``ヽ、_ 【魏郡】 ,/ ○長子 / ``ヽ、 内黄 _,/ 〇 `‐-、 _,,ノ′ 蕩陰× `, ○ _,,,-‐´ 東武陽 l 「 ,' / ○ 【東平国】 ,! 【上党郡】 l 朝歌 /黎陽/ 頓丘 【東郡】 ( 〉 黄橋〇 ○ i´ ○/河 ○鄄城 `ヽ、 / ヽ/ ○ ○濮陽 〇廩丘 【山陽郡】 `ヽ、 _,,,,,,-‐'′ 【河内郡】 / 白馬 `‐-‐´ ,-‐'´○東燕 昌邑 司 隷 _,-‐'i´ ○延津 【済陰郡】 ○ ○ ,_ 河橋 温 ○懐_,,,-‐'´黄 `-、 定陶 ```‐-,, _○ ○ _,,,-一'´ ×官渡 ○陽武 ○封丘 兗 州  ̄`゙~~~´ 〇滎陽 !倉垣 ,-、 ◎洛陽 ○ `●、 陳留 【陳留国】 / / _,,,_ ○ 【河南尹】 中牟 / ○ / (_,/ `ヽ 河南 _,,..-‐- 、,_ ,,-一´ ○雍丘 ,,-‐′ ○ ('´ ○輪氏 `、 ,/ ヽ 【梁国】 新城 ``'''‐-、,,_ `‐-‐'''´´ `~~`ヽ、 ,,_○圉_,,-‐′ 梁○ _,,) 〇陽翟 ``‐--′`´ ̄ 蕭 ,,,_ ,ィ´ ○許昌 【陳国】 ○ ,/ `~´ ヽ 【潁川郡】 譙 ,/ 魯陽 ) ○ 【沛国】 ,,/ ○ ``'''i 豫 州 ○陳 ゝ, 荊 州 ) 【南陽郡】 / 【汝南郡】 〇宛 ○安城 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 王堪は倉垣の砦へ退いた。 \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l: 倉垣は陳留国と河南尹の境界近くに位置している ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ /
412 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 23:52:28.55 ID:BdoriOz50 【紀元309年11月 晋 揚州 寿春】 / / / \ l , / / _____ ヽ |// / , .-≠´  ̄ ̄⌒`ヾv≦===ミ : / / / / 〃 `ヽ l | . / / /, { l{ }l i | | l .′ , / 乂 |l |l | | l | / / :l ノ'|l l l | ' ´  ̄ ``丶、 . -- 、 ハ ; | | l : ´ ,〈 | | | | ____ `ヽ . - ,〈 / / | | | | ,.ィ7^芹芋ミ、 ´,x≠ミ ,〈// / | | | | `V i{゚{_ノ::}i んノi };〈 / / 受け入れてくれて感謝するわ | | | | 弋ーク {ーク / / l | |l l / ,.x,x彡''^X彡ミXx、_, ノ | ||l l _,xX彡ミ≠^` ´"''ミXx,_, , l||l . ,x≠''´ ,: x 、 ´"''ミメ、 / : l|||l:. v-. . _ ,X" ''' ,.. `ミX / / ' l|||: .、 V: : :/_X'´ ,.. .. x, `ミメ、 / / / ||}: : \ \:,X^ ´ ''ミx / / / _ - ⌒丶: : \ ,≠ _,,x=v≠ミx、,,_x、_,, ミ; . / _ -. : : : : : : : : : \ : : ,X'' _xX"´ l ´"''ミXx, ミ メ ´ / /  ̄``丶、: : : : : : : : ,x≠ ; .; ' x≠"´l ,.、 l l `ミx、 ,x′ / ィ .′ : : : : : : \: : : : 、メ^ ,x彡ヘ l /: l:\ l l / `X、 ,x彡 / // |: : : : : : : : : : : 丶: :X^ ,x='\ ', l/: : j:::::::\.l l / /⌒''` ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 裴憲は軍を棄てて淮南へ奔った。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j なお、彼の伝である『晋書』『裴秀伝』では、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .この一件は不名誉な話と判断されたらしく記されていない `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
413 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 23:53:44.79 ID:BdoriOz50 /⌒\,-―- /⌒ヘ ,j ヽ / .l、 /./ lヽ /{ ': ヽ ./ / l‐ゝ/_ { ヽヘ ': ; / l ノ l, { ヾ l / _-‐ノ-、 _ヽ-‐ ‐、 `ヾ ,:' "´ノノ_ ヽ{、 ` ヽ γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ // ./ 仍気 仍気 ': | 周馥殿 | // ハ 弋及 弋及 .ハ 、 l ヽ_______乂 {,: lイ ハハ._ ' /jヽ ハ! /ヘ{ヘ `l _ 、_. ィ ノ } ハ ,:/ ヽ`ヽ、. 人. ´ ` フイ ノlイ ヽ、 / .l / / ノ / /`ト _ ´ハ{ ( ヽ ヽ 何をやってんだか東海王は :'/ /, イ // /l ノ .{ハ { ` 、 ヽ .rレ' { l .,:'/ /≠ィ/:l {__ __.} !:ヽヽ ヽ} 、 ノ 弋ハ / {ニニ/:::::l l、 ` ´ l l:::::';ニ}ヽ )、ハ人j( /ヽ{ニ二/::::::::l l:::`::‐:::´:l l_::::::',ニニレ'二ヽ}' /ニ、ニニ-イ`ヽ皿}::::::::::{皿}ノ__ヽ、ニニ/ニニl ./ニニヘ_./ 二--ミ {=ニニ=l イ,-‐- ':ニ/ニ/,l ./二ニニv' ー_ ニヽゝjイl l`トl`くィ7‐- ':!二二l ./二ニ r/ フ. ヽゝl }辷ニ辷l `-⌒ヘ ヽ-、二l ./ニィ‐7 ハ /><lノ"l:::::;::::、:l`l、 ヽ-‐ハ ノハ=二} ./_ノニV />人ト‐ ' ノl .l::::::::::::::l lニ{ (こ) )イ V二',_} /イニニ≧イ/イフT´_jo|::´:::`:::lolニl≧ハヘヘソ/ニニ',=! 晋 鎮東将軍 周馥 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 『晋書』『周浚伝』を見ると、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 寿春に駐屯する鎮東将軍周馥の下にいたのが確認できる ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
414 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 23:54:28.82 ID:BdoriOz50 【紀元309年11月 晋 冀州 黎陽】 /ニニニニ.ィ傘寸ニニニヽ 'ニマママ(:oHo::)チチチニ ' | ニニ込ミヽH∠-彡=ニニ| .,,r=≦|ニニニ=(((◎)))=ニニニ|≧=ー ,,r≦ニニニニニ|ニ{≧竓芋)Y(毛屶≦ニ|ニニニニニニ≧ュ,, 渡河のために橋を? ./ニニニニニニニニYヽ.!  ̄´ }{ ` ̄ :|/ Yニニニニニニニニヽ /ニニニニニニニニニニ| {ミト、 小. 丿|ミ} |ニニニニニニニニニム .洛陽への道筋にあった河橋のようなものか? ムニニニニニニニニニニ Xミ| .:} -─- { :|ミ.Xニニニニニニニニニニ } 圦ニニニ⊂二二二 /| {ミ|从. ⌒ ノ .l|ミ} |ー======彡ニニニハ .寸ニニニニニニイム:乂ノ \ /込ノ弋::><二二彡' {::::::| \___/ |::::::} _.,. -‐- ....、 乂::| |::乂 x≦〃〃/ミミミミミ、 /ノノノ〃ヾ⌒彡ミミミミミ、 /ミミル' / __ ヾ彡ミミミミ、. . {ミ'''´ {∠i孑 `ヾミミ毛刈 はい。 ';ハ, `〕、 Yミ ;:::: ∨ソYハ x≦ .}:( くツ1 | っ {::: ーりリ / ::::::: 全軍を一気に渡河させるなら、 . ヾ:ヽ ,ノヾー'⌒ヽ ヾ Y¬从 〃:.:.:./: 多少時間は必要ですが橋を架けた方がよろしいかと。 `ヽ { √ ̄~`ヾ Y ヾリ ||:.:/ ::::: 沁ヾ ⌒ :/ /∧::::::::::::: 船でちまちま兵を渡河させる所を狙い撃ちされてはたまりません .ハ r::.......,..::/// /:::::::::≧== '、 {///,//// >'゙´:::/:|幵幵 `T¨¨´///>'゙´::::::::/:ニ|幵幵 ,..-―∨ /::::::::::::/ :三圦W幵 //////::∧/::::::::::::/ :::三三/八幵 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 黎陽を陥落させた石勒軍は、渡河の準備を進めながら年を越した模様 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
415 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 23:55:05.24 ID:BdoriOz50 _...._ _,.-':::::::::::::`ヽ、 ,..-':::::::::::::::::::::::::::::::ヽ __ /:::::::::::::::::::::::::::::\:::::::ヘ l::::::::::::::::::: ̄::::::ー.../::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ ヽ::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ィ::ニ'::::l ヽ:::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ `ヽ:::::::l \::::::::::::::::::::::\::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:、 ';::::::| ,ン、:::::::::::::::::::::`:-..._:::::::::::::::::::::::/::::::\ ';:::| / | |`ト 、_:::::::::::::::::::::`:::ー-......__/::::::::::::::\ヾl l ト ト. ト、ヽ、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ `ハ_|ヾ 弋弍f'ー、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ '´く. 'ーイ l j、7ァt、__:::::::::::::::::::::::::::::::::::l rヽ 、 lー'-'ノ_ノ∠Lゝト弋ー-- :::_:ノ さて、もはや晋王朝の衰勢は明らかだ。 ヘ ヽ--j..-<}::::::::::::〈.` ,レ-'⌒:、 ヽ:::::::::::ヽ- 、 .ここで本筋から一旦離れて、 ,. -‐、 ヽニ.:::::;r‐ '´ l::::::::::::::::::::ヘ 史書に記された永嘉年間の風景を御覧頂きたい ,r'::::.,.-' r'´ ::::ヽ __'Jノヽ::::::::::::::::::ハ /:::::/ | l::: ` ヽ、_ ヽ_,l:::::::::::::::::::::l . | :::| | lヽ、__,. 、 ';::::::::::::::::::::::::::::::l.、 . | | | |:::::::::::::::ヽ. l::::::::::::::::::::::::::::::|:ヽ l. l ヽl. ..|::::/::::::::::´:::::::::::::::::::::::::::::::|::::l. ヽ ヽ.__ ノ | ::|:'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| ` ー- 一 ヘ |::::ー-、.._:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::|ヽ 7ハ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::|:::ヽ /::|::|:ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::|::::::ヽ /::::::|:::|:::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::|:::::::::ヽ /::::::::::{:::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::|:::::::::::`
416 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 23:56:04.94 ID:BdoriOz50 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ 紹介するのは、 Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 『晋書』『宗室伝』にある永嘉年間の長安についての記述だ。 \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l: .かつての河間王の本拠地であり、永嘉年間から南陽王司馬模が駐屯していた ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ / . '´: : : : : : : :`丶 /: : : : : : : : : : : :|: : :\ . //: ::/: : : : : :| : :| : : : : \ <://:/:/: : : : : : : /: :/: :|: : : : : ヽ.__ ∠: :| レ'_ >ク: : : イ:/|:_/」: : |: l:\ノ //: :レ'´ イ斗≧/ 丐</:/:ハ: :ハ .ィ{7 /ク《 辷ノ 辷ノ》彡/: |ヽl: | . / |l ‐'イ: : マ__ __'__ ノ: : : / : |/ . _/l l〈 |{: ト-- く { | -=ニ -‐/// しばしの間ですが、お付き合い下さい /´ ', ぃl `ヽー.}>`ニ´ r<ィ-‐ ' / レ<,-、___ -‐_| ヒ'く .〈 _ / ヽ\| l {‐-_-‐| ` ー- 、 ` ー- 、 ', |l '、 「―― / //ハ . `` - 、 ヽ ' ハ\\ハ ┼ / ///| . `` l ヽ`ミト ゝィ= '´ _// | | `>〈__〉<´ | | 晋 南陽王 司馬模
417 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 23:56:52.98 ID:BdoriOz50 【紀元309年頃 晋 雍州 京兆郡】 ._,. :.':"..._|_.;l:| \';、\ :|':i;;| . i'1 ||/> ,, ,.,.;,;::::,:::::;''" ..:.::;':; _.....:;;:;:;::';::':':'"|_}:;| \';、.\|;';;;| ./〉 |;|_r//:;:':''"゙"゙゙'..:::::.::;::;:::;:::;:;';';:::';'::'''" ` ´ ...:.,.._ |_|`|_r:‐:‐:‐:‐\';、\;| r‐//┐_|:|::::::::;⊥:';'"'''` .;:;'、;':'":'" . . ,.,:'".,:::;:':;'' . |_};|::::::::::: : :: : {二l\;i`!、::://:::::::::::::::::::r| .::| . . . . . : : . : ';'::'''" |_| ̄/\:::::::/`|_{┬| |;、\::::::::i'|::::::r┴冂、、 , -─'゙7´ ̄ ̄ハ─r‐ 、v,..v、 |_}::/ 、';';〉.:/ /{_|┴lニニニニニl.r┴、_|_|_|:彡v、./ /.:: .::./....::/ ,::'.ソ;::: ─'ー;;ミ゙'爻爻ミ;.. |_;l'_;_;_∠;/_/___l_,,:;;}┬┴┬┴┬┴┐::| .:::|彡ミx;: -─: ッEw ー ywv、‐ー ゙':;ゞ;爻彡炎炎;ゞ~゛'' ┘⊥ 」_ | |{_|┴┬┴┬┴┬┴┤ .:|彡ミメ゙';ヾ: ;:; ';: ;:; 'ヾ淡炎ミミx:;' '' ;~ ;^::;”v:";y;''゚ ; ::;y ; ::; : ~゛'''' ┴'::⊥Λ二\.:| .:|ー:| ;~ ;y ::; : ;:; 'ミ゙': ;: ',;:; ;~'',;'':; ; /―Yーヽ /:::::(○)(○)ヽ /::::::::::⌒`´⌒::::\ /:::::::::,-)___(-、| ./l |:::::::::::::l |-┬-| l | // /―Yーヽ \:::::::: `ー'´ / // /:::::(○)(○)ヽ /::::::::::::::::::::::::::::::::::::\ // お前も焼肉にならないかっていう? /::::::::::⌒`´⌒::::\ /:::::::::::;:::::::::::::::::::::::::::::::// /:::u:::,-)___(-、| |:::::::::::::|::::::::::::::::::::::::// |:::::::::::::l |-┬-| l | ッ!? \::::::::: ̄ ̄ ̄( ̄/ \:::::::: `ー'´ / |`ー―‐、;_;_;_;/::::::::: ノ::::::: \ /::::::::::::::::: ヽ |::::::: l \ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 当時の関中は飢饉であり、百姓は互いに相食んだ N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
418 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 23:57:41.69 ID:BdoriOz50 【紀元309年7月 晋 雍州 長安】 , --──-、 , イ / ヘ ト 、 i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ .殿下。 | ヽ ' _ ` イ l l ´=` l 北地郡の馬蘭山で、 ノ ヽ _,、__ノ 劉芒蕩なる者が国号を漢として帝位を自称しました。 _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、 /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_ .胡人に呼応する者も出ています 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、 . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::! /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| / /: : : : : : : : : : : : : : :\:\ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: / /: : /: : : : : : ::/: : : l: : :l :ヽ \__ / /: /: /: : :/: : :/: /: : /|: : :|: : :l: : : -< / /: /: /: : :/ : : /: :l: -―-|: : :| l: :∨: : :ヽ:\ \ ̄: : :レ: :/: : 斗-/|/|/―zノ|: :/ :|: : ∨: : : ハリ ヽこ/:-ニィ: :|/:/|仁、 ´うハメ://: : トゝ: : |: | /: : /: :| |: : |ハ:レ´ぅヽ 辷ノノ: : : : :|: : : /|/ また漢ですか!? |:/|: : :l{l: : ト`ヽ弋ノ , <: : :/ /: :/ ` V:八:\: ゝヘ. -、 u 不/: : :( もはや漢は謀反人御用達の国号ですね。 ` _入_≧ハ ∨ l /|:{、: ト ゝ  ̄ ヽ{ )人> 二 イ ヽハ| 直ちに兵を派遣して鎮圧を /||| / | / \ / | |l !l l` ー/ \ _/ l/∧ヽイ メ∠ -―=≠二二ハ { /\∧/∠ -ニニ/ ハ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 加えて病が流行し、盗賊が公然と横行していた。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 実際に永嘉三年の七月に、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 平陽郡の人劉芒蕩が馬蘭山で漢を自称、羌戎を誘って帝位をも称した。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 長安に程近い新豊でも、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 胡人の郝索が数千人の兵を集めて劉芒蕩に呼応する始末 _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
419 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/22(日) 23:58:40.55 ID:BdoriOz50 【紀元309年9月 晋 雍州 長安】 , --──-、 , イ / ヘ ト 、 i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ .反乱は無事鎮圧しました。 | ヽ ' _ ` イ l l ´=` l .しかし、こうも飢饉が続いては我々皆飢え死にです。 ノ ヽ _,、__ノ _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、 そもそも先年の鮮卑の略奪で /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_ . 穀物を炊く釜器すら不足していると耳にしています 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、 . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::! /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: //.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.\ . /.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\::.\ (__/ .::::::/ .::::/ .:::::::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::: 7.:::::_j/.:::/-─.:::/.::::::::::::::::\ ::|::::::::{__) 〈/ . ::T ::::/:: x≦ イ} : ハ:\/ .:::::| :|::::::::::::く 後でこうなるのが分かっていたら、 /.:::::| | :::/斗抒 ノイ仁j/}:::::::∧:|:::::::::::::::: あの時鮮卑の略奪を止めたのですが…… ヽ_|::\乂_弋ッ r扎トノイ/.::::::\:::::::::::i \:::::.く[_ ′ 弋ツ /.:::::::T⌒::::::::人 まさか私自身が関中へ赴任する羽目になるなんて。 `T爪 -、 u___,/ .:::(ノノ.::::::::/ 丶. >― :介:::∠) / ですが、何か良い策を考えないといけません __,ニニ⌒T _{∠、/乂( ̄ / / _/ / | _」/|: /\ / ____ \ . j「|i |/ / / ̄ ̄\V | / |H<_/| ||:│
420 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/23(月) 00:01:02.31 ID:u5Do23Ym0 , --──-、 , イ / ヘ ト 、 i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ | ヽ ' _ ` イ l l ´=` l これでは、僅かに穀物があってもどうにもなりません ノ ヽ _,、__ノ _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、 /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_ 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、 . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::! /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: . /: : //: : : : : : : : : : : : : : : : |: : : : : |: : : ::l : : : : : \ /: /: /: : : : : : : : /: : : : : : /:∧: : : :/: : : : |: : :\ : : : :ー‐ァ . \ー‐入: : : : !: : : : :/: :/ /: : : : /:/ 斗‐-ム、 |: : |: : : : :`ー: :< フ: : :/: : : :|: :-‐/―- ./: :/: //__」: :/ |: : |: : |: : : : : : マ´: : 、ヽ .「∨:/: :/: : : : :|: : :/|/ァZニ、ニ ‐'/ ニ-レ ミ//|: :/: : : : : :|: |: : : | l | そうです! .| l!l: /:|:/: : : :∨/ イ 「丿ハ ´ Lノ:: | 》//: : : : : : :l /: : : |// .| | | |l |:|: : : : : \ヘヽ弋ーノ 乂ーノ イ: : : : : : : :://: : |: // 長安にある .| | ヽ∨:\: : : : :ト ゝ , /_彡: : : : : :/: : : // 銅人や鐘・鼎を釜器に鋳造し直しましょう。 | |_ ∨: |\: : : :>‐ ___ 7―---: : ア: :彡 '´ノ / ヽr ┐ヽ`ヽミ: : :込、 ∨ ノ //: : : : イ:/ それを民に支給して飢えを凌げば…… / ‐-、 / / )人{、:> 、 . イl: :イ///{( / `ヽ |/ / `}` トミi― ´ |∠ . l ュ‐ /ノ l /ノ| ∨\ 」└- | ノ __rァ' ´ ̄ / | / \ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 反乱は九月に南陽王の軍勢に平定されたが、 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 彼はこうした状況を制する力を持たなかったと『晋書』『宗室伝』は記す。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 銅人・鐘・鼎を釜器に再鋳造して穀物を食せるようにした話も伝わる。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ `ヘ:ゝ .' 小/ .食糧のみならず、生活用品にも事欠いていたのが永嘉年間の長安だった ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
421 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/23(月) 00:02:12.56 ID:u5Do23Ym0 【紀元309年冬 晋 首都 洛陽】 .{.{ /! }Vヽ ` 、. ∧\ ヾ ./ \.| |. V ≧=-. \ ,' \\. ', .||∧. V |\.|. V ! | ∧\二ニ,xf云ミァ !-、,i V 長安の南陽王は | j/_V ヽ!八辷ノ´ } /! // ',ヽ .銅人や鼎を溶かして釜にしているらしい。 | `《.{ハヽj/ / ./ |//\ ',ヽ\_ /へ ヽゝイ -=彡イ/| .|/ V | V  ̄ .西から来た者たちがそう噂していたぞ i\ \ -、 イ/|| .l .| l | | ,x─── 、.l l ヽ>。 `´ ,.< xイl ,l ./,!! .|! j | |l | `¨´.{´Y::::::::::/∧.-</|| ./! ./ | |ヤ', ,r::::ヽ:|::::イ//:::::::::::::::У`//./ |-_-_-.|__..、-─- ミ/_-_-_-ノ | | ヽヽ //::::::::╋:::/イ::::::::::::::/::::::::Vイ r-、-_-'"::::::::::::::::::::::::::::{_-_-,.へ ゝ======彳 `>ゝ: /::::::::/o/:::::::::::::::::: /:::::::::::,! 廴f7:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\::::::::ヽ |`¨¨´| /::::::/二7:/:::/::{二二二}':::::::::::/! /:/::::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::::::::::::∨::::::∨ /:/':::::::::::从::::::::l::::::::\:::::::::::::::::∨::::::', 晋 盧志の甥 廬綝 /:/ /:::::::::::/ ∧::::ト、:::::::::::\::::::::::::::l::::::::i /:::;' ::::::::i:::/─‐-l:::l \:::::__';::::::::::::|::::::::| . {:::::i i:::::::l/ ____ }:ノ _____ l:::::::::::|::::::::| \::ヽ |:::::::|《~う/ハ '~う//,i"》:::::::::::l::::::::| 先人の遺産を無駄にするなんてどうかしているわ。 )::ノ |:::::::', ∨/ノ ∨/ノ l:::::::::::l::::::::; (⌒ |::::::ハ /:::::::::;':::::::/ 他に方法があるでしょうに ノ:::::::::人 -〜( _.、/.::::::::/::::::::l /:::::::::::/:::::::>─┬‐=_"{::/:::::::::/:::::::::::| (:::::::::::/:::::::_.、-r':[_.M.___/-l::::::::/:::::::::::::::', ヽ:::::( i:::/ {_:_:_:_:_:_:_:_:人:::::ト :;:::::::::::::il )::::);:/ / 〔_/:o::/._〕 _)ノ ∨::::::::|l ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 論者は南陽王を批判した。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } なお、銅人というのは、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 秦の始皇帝が刀狩りした武器を鋳造させた金狄という銅像を指す。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 鋳造された十二体の内、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 十体は董卓が銭に再鋳造したが、残り二体は永嘉年間まで残っていた _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
422 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/23(月) 00:02:46.49 ID:u5Do23Ym0 . : : : /: : : :/ : : : : : : : /: : : : : : : : : : : : :l: : : : : : : :丶 /: : : :/ : : : /: : : : : : : :/: : : : : : : : : : : : : :l: : : : : : : : : :. .': : : : ' : : : /: : : : : : : :/ : : : : : : : : : : : /: :ハ: : : : : : : : : :. |: : : ;': : : : :': : : : : : : :/: : :/: : : : : : : : //:/ l: l: : : : :l: : : : : |: : : l: : : : |: : : : : : : :l``'〜-----─/ /:/ l:ハ: : : : ': : : : :l |: : : |: : : : |: : : : : : : :|/: : :/: : : :/ 〃 〃 l: : : / : : : : l |: : : |: : : : |: :l: : : : :l:.|_,ィチ尤示气 / /'^ー-ミ: : : : : :' , : : |: : : : l: :l: : : : :| |マ んn l} _ミl: : :/l : : : : / ∨: ',: : : : ',:.l: : : : :|lj ` {l し l} んハヽ'/: : : // 三人いた弟が二人死に、 ∨:.',: : : : ',:l: :',: : :l u ヾzソ ムJl レY : /l/ 生き残った一人も悪い評判ばかり伝わってくる。 ヾ:.',: : : : : : : :\{ 、、、、、 ヾソ /:/ V:l: : : : : : : :lゝ ヽ 、、 /'": l .代わりに雍州が地元の傅祗殿を送り込もうかな? V:', : : : : : : l _ /: : : l V:', : : : : : :l ´ ` イ: : l: :l V:ハ: : : : : :l> ' : : : : l:/ /⌒ハ ヽ: : : l:l /> __ ヘ: : : : : : :./l' / { ',: : ハ| /\ ∨: : : l:/ _,,..-‐'' 、 }:./ {` 、\ ∨: : / ⌒`丶`丶、 、 l/_ _ ', "'- 、 }: :/ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 関中の状況を知った東海王は、 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 南陽王を洛陽へ召還して司空とし、中書監の傅祗を後任にしようとした。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .ちなみに、荊州の都督だった高密王司馬略は永嘉三年に病死している `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
423 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/23(月) 00:03:18.55 ID:u5Do23Ym0 【紀元309年冬 晋 雍州 長安】 . /ニYニヽ / (0)(0)ヽ /  ̄`´ ̄ \ | ,-) (-、.| 東海王殿下は、 | l ____ l | .南陽王殿下を司空に任命したいとお考えですっていう \ ` ⌒´ / ,、-='l \_,ン g< \ / \ └〆\ i=i|\' \ 丿 i \ \=i| / i| , r ´ ̄ ̄`⌒ ヽ、 ___,/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ ,>::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヘ ,イ::::::::::::::::::::::/::::::::::::::イ::::::::::::::::\,,__ /:::::<´:::::::/:〃/::::::/〃!::::::::::::::::::::::< //:::::::::′::::::/:< /,イ イ/斗j':::::::/:::::::::::::ハ y{:イ:::::从::::/レ○ ○'イ〃::::::::::::::::::} !八::::::l:!:〈、 r ──‐ 、 ノ:イ:::乂::::::: リ )八:::::>{ }<::イ::::::::/ノ ` Y:::.乂 ノイ,ノ:::从'´ /^` ==' ´''\゙´ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } この話を伝え聞いた N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 南陽王の謀臣淳于定は主へ次のように説いた ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
424 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/23(月) 00:04:27.25 ID:u5Do23Ym0 , --──-、 , イ / ヘ ト 、 i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ .殿下。 | ヽ ' _ ` イ l l ´=` l 関中は天府の国であり、覇王の地とも言われています。 ノ ヽ _,、__ノ _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、 今、この地の鎮撫を果たさずに /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_ .都へ帰還すれば声望が地に落ちるのは必定 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、 . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::! /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: , r ´ ̄ ̄`⌒ ヽ、 ___,/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ ,>::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヘ ,イ::::::::::::::::::::::/::::::::::::::イ::::::::::::::::\,,__ /:::::<´:::::::/:〃/::::::/〃!::::::::::::::::::::::< //:::::::::′::::::/:< /,イ イ/斗j':::::::/:::::::::::::ハ y{:イ:::::从::::/レ○ ○'イ〃::::::::::::::::::} !八::::::l:!:〈、 r ──‐ 、 ノ:イ:::乂::::::: リ )八:::::>{ }<::イ::::::::/ノ ` Y:::.乂 ノイ,ノ:::从'´ /^` ==' ´''\゙´
425 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/23(月) 00:05:13.46 ID:u5Do23Ym0 , --──-、 , イ / ヘ ト 、 i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ | ヽ ' _ ` イ 殿下の御兄弟は l l ´=` l 大事を起こす事を唱え、並んで朝廷に在るのですぞ。 ノ ヽ _,、__ノ _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、 強ければ専権の罪があるとされ、弱ければ人に制されます。 /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_ 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、 .あなたに利があるとは思えません . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::! /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: , r ´ ̄ ̄`⌒ ヽ、 ___,/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ ,>::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヘ ,イ::::::::::::::::::::::/::::::::::::::イ::::::::::::::::\,,__ /:::::<´:::::::/:〃/::::::/〃!::::::::::::::::::::::< //:::::::::′::::::/:< /,イ イ/斗j':::::::/:::::::::::::ハ y{:イ:::::从::::/レ○ ○'イ〃::::::::::::::::::} !八::::::l:!:〈、 r ──‐ 、 ノ:イ:::乂::::::: リ )八:::::>{ }<::イ::::::::/ノ ` Y:::.乂 ノイ,ノ:::从'´ /^` ==' ´''\゙´
426 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/23(月) 00:05:53.27 ID:u5Do23Ym0 , --──-、 , イ / ヘ ト 、 i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ | ヽ ' _ ` イ l l ´=` l ここだけの話、河間王の最期を思い出して頂きたく ノ ヽ _,、__ノ _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、 /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_ 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、 . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::! /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| //.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.\ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: . /.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\::.\ (__/ .::::::/ .::::/ .:::::::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::: 7.:::::_j/.:::/-─.:::/.::::::::::::::::\ ::|::::::::{__) 〈/ . ::T ::::/:: x≦ イ} : ハ:\/ .:::::| :|::::::::::::く ./.:::::| | :::/斗抒 ノイ仁j/}:::::::∧:|:::::::::::::::: ヽ_|::\乂_弋ッ r扎トノイ/.::::::\:::::::::::i 実行犯は私たちでしたけどね。 \:::::.く[_ ′ 弋ツ /.:::::::T⌒::::::::人 `T爪 -、 u___,/ .:::(ノノ.::::::::/ 仕方ありません。 丶. >― :介:::∠) / __,ニニ⌒T _{∠、/乂( ̄ どうにかして兄上殿に掛け合い、この話をなかった事に / / _/ / | _」/|: /\ / ____ \ . j「|i |/ / / ̄ ̄\V | / |H<_/| ||:│ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ 結局、南陽王は司空就任の打診を断わり、 /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 息子の司馬保を補佐役に据えるよう朝廷に求めた。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } この逸話を見るに、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 南陽王主従の関係も八王とそれほど大差はないだろう。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 主に何かあっては ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 配下の者たちの立身に関わるため、こうした事例が多発する _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
427 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/23(月) 00:06:38.17 ID:u5Do23Ym0 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ とはいえ、東海王と南陽王の関係は悪くなかったらしい。 Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ \ヽ、 _ , イ!::/ .東海王は甥に当たる司馬保を / ヽ{ ト、ヽ l: 西中郎将・東羌校尉に任命し、上邽に駐屯する事を認めた ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ / . : : :/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :\ . /: : : : :/: : : : : : : : : : : : : 〉 : : : : : : : : : :\__/〉 __/: : : :〈//: : : : : : : : : : : : :/: : : : : : : : : : : : : : / 、_..Ζ: : : : / : : : : : /: : : : :/: : : イ: : : :/: : : : : : : |: : : \ . \_: : : /∠: .://: : /:⌒//: :/ /⌒/|/| : : : : :八 : : : : 丶 . /: :.:/ : : / :| : : : /;斗牟x/ 厶斗牟x | : : : : : : :\: : : :│ | : : i: : :/| : : : |ィ〃 __):::ハ __):::ハ乂: :/|/: : 厂 : : :リ 私の保身と涼州への経路確保を兼ねた一石二鳥。 乂__| : : 人八: iハヘ.弋__ソ 弋__ソ ノイ : : : : /: : : :/ ∨/ : :丶: :ヽ > ′ /ノ: : : : :/: : ∨ どうやら兄上殿は .〈: : : : : : \_八 {  ̄} ∠二: :イ /人: 〈 関中にまで首を突っ込みたくない様子 \|\トミ: : _.:>: . 、__ノ . .イ: : : :/{/´  ̄ /)冖ト、∨ :_ト -:<|:/| :/}⌒\ // '′}r'こノ {┬(// ` } ∧ } | | 〈 ∧ __厶ヘ,,_ 丿{ニニ二二ニニ} ∧ _,厶ヘ. /二二ニニ=-<_ マ///╋/// _>‐=ニ二二〉
428 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/23(月) 00:07:10.96 ID:u5Do23Ym0 / :. ィ.;:.:.:.:.:.:.:ヽ イ:.:.:.:/-|/|∧:;、:.:.〈 リ:.:./ ● く!:,:.:..、 l:.:.l ●/:./ ̄ vヘ - ノ:./ もっともこの人事。 _,-+ 匸ヘ/V ,《 ヒ⌒j 》、 .現地の秦州刺史裴苞に反発された l::\ l /‖::l |:::::::ト,Vイ:::::| |:::::::l介l:::::::| l::::::|人|:::::::l / /: : : : : : : : : : : : : : :\:\ / /: : /: : : : : : ::/: : : l: : :l :ヽ \__ / /: /: /: : :/: : :/: /: : /|: : :|: : :l: : : -< / /: /: /: : :/ : : /: :l: -―-|: : :| l: :∨: : :ヽ:\ \ ̄: : :レ: :/: : 斗-/|/|/―zノ|: :/ :|: : ∨: : : ハリ なんと。 ヽこ/:-ニィ: :|/:/|仁、 ´うハメ://: : トゝ: : |: | /: : /: :| |: : |ハ:レ´ぅヽ 辷ノノ: : : : :|: : : /|/ 朝廷の人事に異を唱えるとは言語道断。 |:/|: : :l{l: : ト`ヽ弋ノ , <: : :/ /: :/ . |`ヽ、 ` V:八:\: ゝヘ. -┐ 不/: : :( ならば戦争であります l _ ゝ、 ` _入_≧ハ ∨ l /|:{、: ト ゝ . Y'´///込  ̄ ヽ{ )人> 二 イ ヽハ| レヽ-、__/込. /||| / | / \ {/ /_ )//込 / | |l !l l` ー/ \ . l / /. -┐/込 _/ l/∧ヽイ メ∠ -―=≠二二ハ ヽ! l ////込 { /\∧/∠ -ニニ/ ハ
429 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/23(月) 00:08:10.52 ID:u5Do23Ym0 / :. ィ.;:.:.:.:.:.:.:ヽ イ:.:.:.:/-|/|∧:;、:.:.〈 リ:.:./ ● く!:,:.:..、 l:.:.l ●/:./ ̄ vヘ - ノ:./ .この戦の詳細は省略するが、 _,-+ 匸ヘ/V 裴苞が安定郡太守賈疋の下へ敗走したため、賈疋を巻き込んだ長期戦となった。 ,《 ヒ⌒j 》、 l::\ l /‖::l 以前河間王討伐に立ち上がった関中の有力者だ |:::::::ト,Vイ:::::| |:::::::l介l:::::::| l::::::|人|:::::::l |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ,!;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ、;;;;; /;;;;;;;/`ヽ、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ、 /;;;;;;;;;/ \;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;_- /;;;;;;;;;;; i`rヽ、 _ \;;;;;;;;;;;;/ヽ /;;;: - ´ .i. !● !ヽ、 !\;イ |: 南陽王配下の軍勢が攻め込んできてな。 .i `''´ ノ~フ ヽ- ´ .|: λ / / , .i: 胡人の力を借りて苦戦の末に追い払ったが、 /´ / /./ i:, その頃にはもう天下は収拾のつかぬ事態になっておった / / ./.∠___ /ノ / (| .`Y ./- ,,,,,... ` /,, ' !、 ヽ、.レ´ ヽ __,,, - ''´´,,;;;;;; ´;;;;ヽ、  ̄ _ ,,,;;;;;;,, ;;;;;;;;;;;;;`t- 、 ___,,,,... - ''´,, - ;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ, `ヽ、ヽ-..,,,´ ̄,//;;; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`ヽ、,,`>,,,,...../ /;;;;;;;;; 晋 安定郡太守 賈疋
430 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/23(月) 00:09:26.01 ID:u5Do23Ym0 _________________ィ‐' ̄`ヽ | |::::::::::::::::ヽ | |::::::::::::::::::::\ | |:::::::::::::::::::::::::\ | |:::::::::::::f \::::::::} | もうやだ |:::::::::::::| ゝ::::| | |::::::::::::::ヽ ∨ | |ー:、::::::::::ヘ | |::::::::::::::::::::::ヘ_ |_____________________ |:::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、 \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、 ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´ | | ヾN ゞソ ゞソ// | | >:´|、 - ,|`:< 早い話、晋王朝崩壊の危機に際して、 | | |::::::::| > イ |::::::::| 関中では主導権争いが繰り広げられていたのだ | | >-、\! !/::,-< | | /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、 | | l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::! | | /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::| | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::| ヽニj } \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::| 〈:| |V }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::| |:!.|:\ ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::| |:!.|::::::`ー':::/ / |::::|:::::::::::::::::!:::::! |:|_!:::::::::::::::/ / |:::::!::::::::::::::::|::::::| |::::::::::::::::::/ / .!:::::!::::::::::::::::|::::::l |::::::::::::::::/ / !:::::|::::::::::::::::|:::::::! !:::::::::::/ / |::::::|::::::::::::::::|::::::::!
431 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/23(月) 00:10:16.18 ID:u5Do23Ym0 【最終的には涼州刺史まで介入してくる】 へO/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\へ /::::::○:::::::::::::::::::::::::::::|:::::::|::::::::::::::::ヽ:::\ {:::::::::::〇::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::|',::::::::::::::::::i::::::::\ |:::::::::::〇 :::::::::::::::/::::::::/|:::::::| ',::::::::::::::::}:::::::::::::} |:::::::::/ レ:::::::-≠ -/ L :: |> 、:::::::::}:::::::::::::| お取込み中の所失礼しますね。 |::::::/ ,'i:ノル'佗竿 r。ミ }::::::: ∧:::::::::::| |:::/ { |::::::込z少 比刈厶.イ \::::::| 南陽王殿下は |:( ゝ::::::i 、 ´ /:::::| ヽ:::: 涼州の我々の便宜を図ってくれた方でもあります。 ヽ\ ',::::::.., , 、 :::::::| 丶:.. 二ニ/ )ヘ:::::ト ∠ }::::::| ) } むしろ悪いのは , --〈 ぅ | ¨「_ _」::::::| 彡' 朝廷から涼州への使者を足止めしていた裴苞殿です , \ ( 、 」 : { |::::/、 i } _` ´ |::: { レ' i | | | |{ >O< } ̄丶 | ←永嘉六年に裴苞を討伐させた人 晋 涼州刺史 張軌 ,. :-:.' ー ' ¨ :.ゝ.、 ,.:´: : : : : : : : : : : : : ヽ. ,.': : : : : : : : : : : ',: : : : : : ヽ、 ,':.:;':.:.:;'.:.:.;'.:./.:;'.:.:|i:';:.:.:.:.:.:.::`、`ゝ ,':.:.i:.:.:.i:.:/i:.:/i:.:ハ:.:l:i:.:.i:.:i:.:.:.';.:.:', /イハ:!:.:.:l:/ i/ ノノ ノリリハリ:!:i:.:.!:.l .i/!:.:!:.:.;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;l:.!:ハ! 余談になるが、 ∨|:.:.! ノ/i/ノ 関中の南陽王と涼州の張軌の良好な関係は前回述べた通りだ。 .ヘ!:| ノ!/′ ヾ!>ー- -- <イリ これがあったからこそ、涼州と洛陽の行き来が可能だった側面もある (;;;;;ソ⌒) ̄`´ ̄(⌒ヽ ヽ;;=;;/__,,、_/;;`ソ 〉;;;;;;;;ソ:/A.i:l;;;;;;!′ ノ`;;;;;;;;;;i;!___i;!;;;;;ゝ、 (_;;;;;;;;;;;7;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ;;;;;;;;) ` ̄ ̄ ̄´` ̄ ̄ ̄´
432 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/23(月) 00:11:07.28 ID:u5Do23Ym0 【紀元310年春 晋 首都 洛陽】 .‖ ∧ _____| .::|─Λ .‖ Λ /| |n_n_n ∧ n_n_n_n_| .::|⌒| :|へ .∧ i. | i'´ ̄`i∨ . ::|ニニニニニニ|... ∨ .| :| ̄| ∧ヘ Λ | |'´.:∧| | . . ::| ロ ロ ロ ロ .|::: . .:.:|_n_n_n_n_n ΔVΔ | :|ヘ| | / n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n . :::| ..:| ||:||:||:|| n_n_n_n_n_n_n_n_|::.: . . :.:::|_n_n_n_n_n_n_n_n_n_ _||:||:||:|| |::.:. . |::.:.n. n n .n.:.:::| / ̄ |===ト、 │ |:: . . `=f==f===|::.:. .. i | i . :.:::| n ,∠___ \\|_| \n_‖_n_n |:: []__|_|__.|::.:. .. l!ヘl! 「| 「| ____|____.|] [] [] [] [ ]士ェェェェェ| ‖::ロ:ロ|___、 |::.|X⌒X⌒X⌒X|::::.::. |曰|| .|.|'⌒|.| /_n_n_n_.n , .|======== | /Λ /Λ:| //\ :::|─‐ヘ.∧二二二二二二二二|TT| :|:| |:|.γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ | || ||. || ||::| _./__.,>:| ゚_゚::゚::| |_l]_l]_l]_l]_l]_l]_l]_l]_l]_l.|.|_l.|-─── | 涼州から支援物資を持参しました | | ||_||. ||_||::| | 「| 「|| .∠∧┴/_n_n_n_n_n_n__/ l] l] l] .ヽ________________乂 ]士ェェェェェ] | l」 l」|ヘ、| |:::::| ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ /_n_n_n_n_n_n_/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ∠二二ヽl=|====| ̄|::| |:::::| ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ | ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ /_n_n_n_n_n_ | ||:::::::Λ::| l: | 「| 「 ∧ ∧ .∧ ∧ .∧ ∧ ┬┬┬| :|┬┬┬┬| :l┬┬┬┬.| :l┬┬┬┬| :l┬┬┬┬.| :l┬┬┬┬| :l┬┬┬┬.| :|┬┬┬┬‐ ∧∧/`| ::|ヘ/∨∨ヘ| ::|ヘ/'∨∨ヘ| ::|ヘ/∨∨ヘ| ::|ヘ/'∨∨ヘ| ::|ヘ/∨∨ヘ| ::|ヘ/'∨∨ヘ| ::|ヘ/∨∨ヘ| ./⌒ヽ :| ::| 〃⌒ヽ | ::| ,〃⌒ヽ | ::| 〃⌒ヽ | ::| ,〃⌒ヽ | ::| 〃⌒ヽ | ::| ,〃⌒ヽ | ::| 〃⌒ヽ | 二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二 _l'__;l__ l>┬┴┬┴‐┬┴‐┬┴‐┬┴┬┴‐┬┴‐┬┴┬┴‐┬┴‐┬┴┬┴‐┬┴‐┬ __;l__l/´,>┴─┴‐─┴‐─┴‐─┴─┴─‐┴‐─┴─┴─‐┴─‐┴─┴─‐┴─‐┴ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 故に、張軌は幾度となく西方から洛陽を支援できたのである。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 帝都洛陽が涼州から支援を受ける事自体、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .司馬炎の時代にはまず考えられなかった事態なのだが `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
433 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/23(月) 00:12:41.10 ID:u5Do23Ym0 | | /ニYニヽ. .| | /( ゚ )( ゚ )ヽ .| | / ⌒`´⌒ \ | | おおっ! | ,-)___(-、| | | | l |-┬-| l | | | いつも御苦労様ですっていう。 \ `ー'´ / | | / \ L| .どうぞお通り下さいっていう / , \( こ) / / r. (⊆ソ | | | \_ | | , --──-、 , イ / ヘ ト 、 i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ | ヽ ' _ ` イ 昨年匈奴が攻めてきたと聞きましたが無事な様子で何よりです。 l l ´=` l ノ ヽ _,、__ノ では、失礼します _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、 /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_ 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、 . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::! /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|:::
434 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/23(月) 00:13:17.59 ID:u5Do23Ym0 , --──-、 , イ / ヘ ト 、 i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ | ヽ ' _ ` イ お二方。 l l ´=` l ノ ヽ _,、__ノ .洛陽に到着しましたよ。 _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、 /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_ .無事に到着できてよかった 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、 . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::! /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: , -‐ '´ ̄ ̄`ヽ、 r===========r‐、: : \ __ おお。 .|.―‐――‐―h‐l┤、 :ヽ / ̄´ `\ L二二二二二」.ニ|‐{ミi : : | / \ これでお役目を果たせそうですと {/ /ゝ、ノイ ノl/ ― トl!: : :| / ィヘ、 ヽ 毛孟はお世話になったお礼を言います |l:/|/● ● ト、: :| ./ /:::::::::::ヾ ヽ |/!:ll⊃ 、_,、_, ⊂⊃ノ: : | / |/:::::::::::::::::::::::\ ヽ いやー、助かったぜ。 /⌒ヽ__|ヘ 丶_ノ ..イ:i : :/⌒i { 〈::::::::::::::::::::::::::::::> / イ .\ /:ノ从ヽ,、 __, イト:}ノ/ / ト ゝ:::::::::::::::::::::::イ_∠_ィ_イ´ ありがとよ / //ヾゝ八__/:.:.//ヘ、__∧ イミ ー ̄フ二 ̄´_〆゛ゝ ヽ、.{ {:.:.:.|.|oi//:.:.:.:.{.{ ;_、_ ,' ん_ = ー三 イ、__─\ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 永嘉四年。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 第九十七回幕間で紹介した ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .寧州の治中従事毛孟が洛陽へ来たのはこの年の事だ `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
435 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/23(月) 00:13:59.13 ID:u5Do23Ym0 , '´ ̄ ̄` ー-、 /: : : r‐r==========、 /: : /├l‐1 ―――――| ,': :∧〉}‐ヒL二二二二二.」 {: :i: i /ゝノイ ノ l/ ― l :} ところであなたは、 | :レ | ● ● l :| 何故顔を覆っているのですと毛孟は首を傾げます。 |: i: (|.⊂⊃ 、_,、_, ⊂ l:/ i⌒ヽ: :ゝ ル|_/⌒) .そういえば、あなたの名前も聞いていませんでしたと毛孟は思い当たります ヽ ヽ 从ヽ,、 __, イ从/ ヽ/ ∧___,ヘi.i:.:\__八__/:i.i ハ ヾ .}.}:.:.:.ヽゝoi|.|:.:.:}.} ソ __ / ̄´ `\ / \ ああ、旅の道中砂塵がきついからな。 ./ ィヘ、 ヽ ./ /:::::::::::ヾ ヽ 西域はずっと砂漠だし、ここらは黄砂が舞ってやがる。 / |/:::::::::::::::::::::::\ ヽ { 〈::::::::::::::::::::::::::::::> / イ ん、名前? ト ゝ:::::::::::::::::::::::イ_∠_ィ_イ´ イミ ー ̄フ二 ̄´_〆゛ゝ ん_ = ー三 イ、__─\ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } そして、もう一人 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
436 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/23(月) 00:14:43.81 ID:u5Do23Ym0 ┌:、 x-───--x ', \ |__ア⌒ヽ,_| _ ' \ |´ ̄乂__乂 ̄| _,、‐''゛ / \_| >''"””””""''__|// / /二ア゚ / \\_/ |__/ :| |:|| | | | い, .. _ ,-、 | | |_,斗┴L___八_| | | | _〈 V| | | |/ _ ヽ _ ̄\,| | | .,-、 __ ..‘i, 〈| | / いxf---ミ x--ミ |_// | | / 〉 x┐ `、‘i,', ', .| :| | : : : : , '´ ̄\/ ∧ | |/ / / / __ .\ ',/⌒> | :| |, , --- 、 : : :/ /_/_ .| |/ / / // / \ / .辷_込、 乂.:.:.:ソ / /_>、 \ | '´ / / `、 / ̄\ '∨ / 丶、 イ\/ \ ⌒ / 今をときめく白いウマ娘! . `、 {\ \`V / |___`~ ̄| :| | /ヽ /´ |\___ノ | :|マ冖f⌒\V¨ア⌒i冖マアア:/ ノ / .ソ●シちゃんだ! |\ :| :|∧ |.:.:.:.:.:.YY.:.:.:.::| /{{:|::| 乂__ノ´| ウ マ \::\__,// /∨:.:.:.:.:./\.:.:.:.Vハ \|::\_____/| .このクソスレに浮屠の教えを広めに来たぜ!! `'ー‐‐‐< /_〈___< ◇ >___,〉‘, \::::::::::::::::/ }/ ///.:.:.:\/.:.::い,\\/⌒マ¨¨¨´ //.:.://.:.:.:.:.:.:ニ.:.:.:.:.:.:い,.:.\V \ |.:.:.:.://.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::い,.:.:.::| .γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ |.:.:.::{ {.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:} }.:.:.:.| | この国の呼び方だと竺浮図澄になりますね | 人.:.:.ヽヽ.:.:.:.:_二二_.:.:.:.::ノノ.:.:.人 ヽ______________________乂 ^弌≧=‐=≦ニニニニ≧=‐=≦/ /| | | |.:.:.:.::| |◯.:.:.:.:.:.:◯| |.:.:.:√ ̄ ̄ \ノ|___丿 . |.:.:.:.::| |.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:| |.:.:.√ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ はい、カット。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 真面目にやれ ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
437 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/23(月) 00:16:33.84 ID:u5Do23Ym0 【TAKE2】 ┌:、 x-───--x ', \ |__ア⌒ヽ,_| _ ' \ |´ ̄乂__乂 ̄| _,、‐''゛ / \_| >''"””””""''__|// / /二ア゚ / \\_/ |__/ :| |:|| | | | い, .. _ ,-、 | | |_,斗┴L___八_| | | | _〈 V| | | |/ _ ヽ _ ̄\,| | | .,-、 __ ..‘i, 〈| | / いxf---ミ x--ミ |_// | | / 〉 x┐ `、‘i,', ', .| :| | : : : : , '´ ̄\/ ∧ | |/ / / / __ .\ ',/⌒> | :| |, , --- 、 : : :/ /_/_ .| |/ / / // / \ / .辷_込、 乂.:.:.:ソ / /_>、 \ | '´ / / `、 / ̄\ '∨ / 丶、 イ\/ \ ⌒ / 遥か天竺からやって来た名僧! . `、 {\ \`V / |___`~ ̄| :| | /ヽ /´ |\___ノ | :|マ冖f⌒\V¨ア⌒i冖マアア:/ ノ / ブッダチンガちゃんだ! |\ :| :|∧ |.:.:.:.:.:.YY.:.:.:.::| /{{:|::| 乂__ノ´| ウ マ \::\__,// /∨:.:.:.:.:./\.:.:.:.Vハ \|::\_____/| .このクソスレに浮屠の教えを広めに来たぜ!! `'ー‐‐‐< /_〈___< ◇ >___,〉‘, \::::::::::::::::/ }/ ///.:.:.:\/.:.::い,\\/⌒マ¨¨¨´ //.:.://.:.:.:.:.:.:ニ.:.:.:.:.:.:い,.:.\V \ |.:.:.:.://.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::い,.:.:.::| .γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ |.:.:.::{ {.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:} }.:.:.:.| | この国の呼び方だと竺浮図澄になりますね .| 人.:.:.ヽヽ.:.:.:.:_二二_.:.:.:.::ノノ.:.:.人 ヽ______________________乂 ^弌≧=‐=≦ニニニニ≧=‐=≦/ /| | | |.:.:.:.::| |◯.:.:.:.:.:.:◯| |.:.:.:√ ̄ ̄ \ノ|___丿 . |.:.:.:.::| |.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:| |.:.:.√ 天竺の人 仏図澄 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 仏図澄、天竺の人なので竺仏図澄などとも呼ばれる。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 仏教の東方伝来を語る上で N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 避けては通れない高僧にして怪僧。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 彼の名は恐らく発音に漢字を当てたものであり、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 呼び方は複数あるが、ここでは仏図澄で統一する _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
438 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/23(月) 00:17:45.02 ID:u5Do23Ym0 ,.,'"´ ゙̄ア ,∠/ /.:.:// ̄\ /|__/ ̄ヽ/--x:::::::::| / //|\.:.::| \ | ̄``ヽ、 / _/V_∧_√ | 寸ニつ''⌒ /_/⌒\\__|___八 | ‘, ̄ なあ。 /__| | | r┬k \|_| | / 人_____// └リ^ ⌒|V 都のお偉いさんに会って、 / / :| ̄| f]V | .浮屠への課金を頼みたいんだがどうすりゃいい? ./ / 人:圦 ___ `|__/ /,.-‐  ̄`'< ̄´|\ `ー xく まずは教えを説く場所を作らねぇと // \_|__,/\_. イ } | / __V7⌒i人 ̄∨ .| /.:.:.:_<'\|/', 〈 | , --──-、 , イ / ヘ ト 、 i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ ふむ。 | ヽ ' _ ` イ .l l ´=` l ですが現状ではそれは難しいでしょうね。 ノ ヽ _,、__ノ _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、 打ち続く戦乱で国庫に余裕はなく、 /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_ この都もいつまた戦場になるか分かりません 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、 . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::! /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 彼の事績は『晋書』『仏図澄伝』、あるいは『高僧伝』に詳しい。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 天竺の出身で若い頃から仏道を学び、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 玄術に精通し、それを行使した逸話が数多く残る。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 経文数百万言を暗誦して意味を理解し、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 漢地の経書や史書すら読んでいたとされている _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
439 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/23(月) 00:19:52.47 ID:u5Do23Ym0 ニ二/ ``ヽ、 \ ヽ ニ=/ _ ` / _ -‐ ヽr 、 ニ/ 、 - _ ′`/ ,x ⌒' Vl\ ‐ ゙ \ -/ ィiだぃ V/ハ {:ヽ ` . / 乂:_ソ V/} だよなあ。 ^:::::ヘ /、_/ V T::r┘ / / 、 __ ヤ, .こうも都の街並みが荒れてちゃ。 ┘ \ / .ィiだぃ /:::::`ヽ l '/ /∧、 、 `'ー、/ 乂:_ソ /.: -‐, ‐ ′ ! V/ .気長にやるしかねぇか . /∧\ ` _ / L l/ / 厂 V/ \`'<^ト _ | { /{__ V/ ` ー} 乂//>。.,_ ‘,___ノ イ {フ^ヽ V/ } ``'ー-‐ ≧=- -=≦ / ’, 〉 \ } 「 ̄ 「 ̄ ̄', } '" } \ ,′ _ -ァ ! ′__! `ー 、 , -‐ '´ ̄ ̄`ヽ、 r===========r‐、: : \ |.―‐――‐―h‐l┤、 :ヽ L二二二二二」.ニ|‐{ミi : : | {/ /ゝ、ノイ ノl/ ― トl!: : :| 仏図澄殿の望みが叶うよう祈っています。 |l:/|/● ● ト、: :| |/!:ll⊃ 、_,、_, ⊂⊃ノ: : | と、毛孟は別れの挨拶をしておきます /⌒ヽ__|ヘ ..イ:i : :/⌒i . \ /:ノ从ヽ,、 __, イト:}ノ/ / / //ヾゝ八__/:.:.//ヘ、__∧ ヽ、.{ {:.:.:.|.|oi//:.:.:.:.{.{ ;_、_ ,' ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 当初、仏図澄は洛陽に寺院を建立しようと考えていた。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 以前呉へやって来た康僧会と同じく、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 後援者を得て都に寺院を構えた上で布教活動をしたかったのだろう。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ しかし、洛陽を取り巻く状況は、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ ここまで紹介してきた通りのため、それを果たす事はできなかった _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
440 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/23(月) 00:22:01.42 ID:u5Do23Ym0 __ _.: :、: :ー¬冖ヘ / || .. |「 \. 「 ̄ ┏人┓ - ‐ / | :|| . \\ :|_: .:-乂Yノ Y l ノ| . 、 :|: : :  ̄ ̄ 乂..|__ノ__ \. _| |/ : : .\ : : . |:i:】【:i:| \__.ノ : : : .\ \ 乂只ノ i|v| |: : .\ \ \〈八〉 ||v| |: |i :| . :|\ \ :.洲 ||v| | | :|| :| . :|| :\ \州 「 :|v| | | . .:|| :|\ . :||」j抖抒─Y ヘ .:| |八:l: 厂:l |. .:八 」: ┘ _,,..二 _」:ヘ ゙_ | ∨ :レ ^~⌒ 笊;J;;} 癶|iニ| その言葉、そのまま返しとくぜ。 〉 ゙_ | l / / /_jI抖抒‐ ||ニ| ∧ ゙_ .: l: / /沁.癶 ゝ '゙ ::. ノ二ノ 後、仏様を信じてりゃ何か良い事あるかもな。 . ∧ v V ∧二-_ ′ 厂「 (_ノ. : 乂二-_ -=ラ i| 百年生きてるアタシが言うんだ間違いねぇ {. : / _ {__ ─公 ` ー イ 八 {:. / ̄ 、イ | > __/ ノヘ :{ >── ミ 乂:. / ̄ :| | : l | (L..__ / ─┐ // \ ノ^: . / | |∧ |_} Y /:i:i:i:i:i:|乂/ γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ : . / ─ヘ| |:i:i:i:\ー:/:i:i:i:i:i:i:i| | | それ本当なんですか? | : . / | | :i:i:i:i:i:i:>〈:i:i:i:i:i:i:i:i:| | ヽ____________乂 : |、 ゛ Y | |:i:i:i:i:/八 \:i:i:i:i:i|: 八 ___ | : |:i:. :|:| | |:i:i:i// ー-\i:i」─∧ /:i:i:i:i:i:i:i:\ i:i:i:i:. :|:| | レ∧\ / /:i:i:i:i:i:i:/-_-_:i:i:i/ ̄ ̄ ̄| |i:i:i:i:i:. ヘ.ノ:| |<i:i/:i∧ |: ∧i:i:i:i/ニ=-|/.:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:| -=ニ|i:i:i:i:i:i|、 ''゛ l :/-=ニニ\:i:i∧」 /ニニ二| |二=-レ  ̄ ̄\i| ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ なお、彼は自身の年齢を百余歳と公言していた。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 実際には、永嘉四年の時点で七十八歳なのだが、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .そのような高齢で方々を駆け巡っていたのだから恐れ入る `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
441 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/23(月) 00:23:17.91 ID:u5Do23Ym0 【>>440 修正】 __ _.: :、: :ー¬冖ヘ / || .. |「 \. 「 ̄ ┏人┓ - ‐ / | :|| . \\ :|_: .:-乂Yノ Y l ノ| . 、 :|: : :  ̄ ̄ 乂..|__ノ__ \. _| |/ : : .\ : : . |:i:】【:i:| \__.ノ : : : .\ \ 乂只ノ i|v| |: : .\ \ \〈八〉 ||v| |: |i :| . :|\ \ :.洲 ||v| | | :|| :| . :|| :\ \州 「 :|v| | | . .:|| :|\ . :||」j抖抒─Y ヘ .:| |八:l: 厂:l |. .:八 」: ┘ _,,..二 _」:ヘ ゙_ | ∨ :レ ^~⌒ 笊;J;;} 癶|iニ| その言葉、そのまま返しとくぜ。 〉 ゙_ | l / / /_jI抖抒‐ ||ニ| ∧ ゙_ .: l: / /沁.癶 ゝ '゙ ::. ノ二ノ 後、仏様を信じてりゃ何か良い事あるかもな。 . ∧ v V ∧二-_ ′ 厂「 (_ノ. : 乂二-_ -=ラ i| 百年生きてるアタシが言うんだ間違いねぇ {. : / _ {__ ─公 ` ー イ 八 {:. / ̄ 、イ | > __/ ノヘ :{ >── ミ 乂:. / ̄ :| | : l | (L..__ / ─┐ // \ ノ^: . / | |∧ |_} Y /:i:i:i:i:i:|乂/ γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ : . / ─ヘ| |:i:i:i:\ー:/:i:i:i:i:i:i:i| | | それ本当なんですか? | : . / | | :i:i:i:i:i:i:>〈:i:i:i:i:i:i:i:i:| | ヽ____________乂 : |、 ゛ Y | |:i:i:i:i:/八 \:i:i:i:i:i|: 八 ___ | : |:i:. :|:| | |:i:i:i// ー-\i:i」─∧ /:i:i:i:i:i:i:i:\ i:i:i:i:. :|:| | レ∧\ / /:i:i:i:i:i:i:/-_-_:i:i:i/ ̄ ̄ ̄| |i:i:i:i:i:. ヘ.ノ:| |<i:i/:i∧ |: ∧i:i:i:i/ニ=-|/.:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:| -=ニ|i:i:i:i:i:i|、 ''゛ l :/-=ニニ\:i:i∧」 /ニニ二| |二=-レ  ̄ ̄\i| ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ なお、彼は自身の年齢を百余歳と公言していた。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 実際には、永嘉四年の時点で七十八歳なのだが、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .そのような高齢で方々を駆け巡っていたのだから恐れ入る `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
442 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/23(月) 00:24:07.09 ID:u5Do23Ym0 \ | └┴┬i::::|==========|: : ://__. rr┴' | |.:.::.[]:.:: : : :| :::...>、 |[]..::[]. 〈〈::::|::::::[]::::.:.:[]..r、]: :.[_[;;::::.} ]:]:: : | | :.:: ::..::.::.:::.|. ┌::、 /〉トントントン!! ‐く.:〈 ,、 |. : : : :.: :\:|:::::::::::::::::::::/. : : : : :〉〉 //:: : :| | : :.::.::.:::..::.:|-┘:::L、r‐//┐ ,、 .: ::L└i _ .||_ | : : : : : :、 〉〉/〉::::::;;:::〈 : : : : :〈〈 rく〈:.;:..::..::.::_|:::/Tl::::;二/ム、| || _r─ ::.: :└i:| //\| ::::ト、__ : : :||_'//、п‖::.:l| : : : : 〉〉 | :.|::|..::./rへ/レYL;/:>┘/ト┘.//::::.`L「|-┘/:::トyィ 工エ::「 /〈. ::〈|-、_/::::::..\r':.|.::[,/T>.:/ロ〃乢.: :: :〈〈  ̄└─匚|__| :| |:L:冂_| :|┐ .::::::ir==| |.:::.「.:[]:}il|{´ : :∠7ヘlコ:::|:.:..|-i_::_r√ソ\>へ:| :|:ln| :]:|:П叮  ̄ 。l;_|_|ー|__!」====l|_<>‐┴─|i|l| : :|ェ| .:::::|:.:.|:::..|::::.|\.::::》: :::L;:.::r| .L/俚⊥! rュ \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/ : :|ェl:∩ トi:.|::::.l\|_;;||;;:|L:<)┴‐'''"~ ≧ < : :|ェ|_|::|/<>。 カンカンカン!! ≧ 石勒が黄河を越えたらしいぞ!! ニ=- : :レ|[:::《 ' 、 /レ:ヘ ≧ ≦ _〈l〈V\|コ _,‐| .: : .:.| 7/Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\ :ト|ェ|:|;;レ' rュ ´ ' / / ゙'ー-‐''´// /| : :|ェレ / lニニニニニニl/ // / ' 、 ` lニニニニニニニニニl/ \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/ ≧ < -=ニ 王弥はまだ潁川郡近辺にいるそうだ!!! ≦ ≧ ≦ /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\
443 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/23(月) 00:25:59.39 ID:u5Do23Ym0 - - ──ー - -、 /i ,.-‐''"´ \ i\ l \_/ _,, ,,_ ヽ、_/ l l ::::::/ ━━ ━━ .ヽ::: l 次は石勒と王弥が手を組んで攻めて来るんですかねぇ? ヾ_,;;;l , , , l;;;__ジ | i ̄i ̄i ̄i """ | 何故晋に仇なう輩は往年のジャンプキャラばかりなのか? l . ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ .l ` 、 /⌒⌒i /⌒ヽ / `/ | | \ / \_-_ニ=- _ |_-_ `''<_-_-_-ニ-''"゚~~::::::::~~゚"'::.、 -_-_ `,.:'´:::::::::::::::::::::\:::\:::::::::/_-_-} .:::::::::::::ノ:人:::::::::::::∨:::\:/_-_-_] /:/::::::/::/⌒l::::::::::::::∨::::∧-_-_ノ', . / ,゙::::::::::/ l::|';:::::::::::|::::::::∧::::::::::::', { :::::::::/\ :::| \::::::|::::::::::::|::::::::}:::::. { |::::::斗=ミ /:/─‐\::::::|:::::|::::::::}:::::: 東海王の軍勢がいる間は、 人::::ヽVソ /'゛ 斗=ミ |::::::|:::::|::::::/:::::′ そう簡単に遅れは取らないでしょうけれど .::::ハ乂x , 弋ツ >:::::::::::/:::/::::::′ .::/ .::::. xxx /:::/:::/:/::::::' 廴_八:込, 丶 /:::/:::/:::::::::::/) (⌒ハ::l::\_,,. -=/::://:::::::::::::':( ) ノ::|:::__::ー┴=彡'::::::::::::::::::/(⌒ー-- ..:::::/乂⌒\ 八:::::::::::/乂::. . 八:::(/ ⌒乂\(⌒:::::::::::\} ):〉 . // }乂 \ノ人:\ヾ::/
444 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/23(月) 00:26:34.00 ID:u5Do23Ym0 ./:::::::::::{: ∨: / ;::::::::::::::::::::::::::::::\::\_]∠_ノ/:ト、:::::j/ } {:::::::::::::{ ∨:{ /- ''"゚~ ̄ ̄ ̄~゚"'' -=ミx::彡:::::::::::{ } {:::::::::::::{ Y // /:: .. :: .. ...⌒ヽ::::::: { } {::>''゚_]rn=ミx」/::.. , ゙ / :: .. .'( \! ,゚ / /::::/「{:::::::::::\ ::/:: . :: ./ :. ../ :゙, : .\ ,゚ / /:::::::://「{::::::::::/ .// ,〃 ,' .. . } : . V/ / ∧:::::/:/ |::∨イ // / , ゙/ :: . :: .. .. .. ..i} :}:∨ . / ハ∨::{ |::::::/ , '゙ / _./ / // :: . : ," /}: U:∨ , | \ :{ ⌒ ./ ⌒ー―/ // // : :U ∨ :{ |: L>ミ, /゙´ ``''=- ,_ \ /// / ,゙ : ∨ i{ | / ∨ / _」⊥L,,_ `-_ ~゚"" }/} / } } ∨ i{ レ'⌒ヽ W' ]灯笊刈ミK、_ く_/ ゙ } } } i{ |:V ゚, }i 乂ソ りj ^K( _ -- ,,_く / } } } i{ | { }: }i: ⌒`` / ⌒ ∨ } }/ i{_|_{ }: }i . . . . ィ笊_,_ / ,゙ i{n{ ,゙ j{ iヒ} リ }K、,( / /::::人_ _ / .从 ,: `゙'゙. .癶 / } / {::::::,:个、='´ /i:i∧ . . . . / j:/ {:::/ | \__乂i:i:i:i∧ /' . ゙く |: : . }\i∧ _ ―- // . } |: : . } \:\ / / |: : . } \:\ / ′ . / :: : . :} ``ヾx,, _. :: { ., // U : . 」 `` . __ .. :: : : / :{ ./// | : . / ̄ ̄ ̄ ̄``'' - _ 「 . .: . ゙ { . イ / | : . . { ∨/ミ、.: .: .::゙ ', . / jI斗―-<_」 : .__j _ Y }i: :: : : ', / ゙ヽ<⌒ `¨ - .._ /:::::≧s。,_ :i{ j[__.: /`ヽ、 \ \ :{:::::::::::::::::::::≧s。,__./:::::::::::::::`ヽ、 ` 、 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 『晋書』『仏図澄伝』に曰く。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 仏図澄は洛中が賊に乱されていたため、草野に潜んで変を観望した ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
445 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/23(月) 00:28:01.37 ID:u5Do23Ym0 【紀元310年2月 晋 冀州 黎陽】 _,,...-‐ '''"゙゙`゙''ー- 、_ _ ,.,..-−''"´`゙''ー 、_,,..-.ー''''''"゙゙ ゙゙̄"''''' ― - 、_ ,.ィ''"~゙'''ー- 、_ ,.ィ´ ̄`゙''ー.- 、__ ..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:...::..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:.. 幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵||:::.:||幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵 ―_-‐―――――-_‐―――――_-‐_――――‐―_‐― -‐ ―――‐―_――― -‐_―――‐―_‐― -‐ ─── ヽ] ̄二二二7 ヽ] ̄二二二7 ヽ] ̄二二二7 ヽ] ̄二二二7 ヽ] ̄二二二7 ヽ] ̄二二二7 ヽ] ̄二二二7 ヽ] ̄二二二7 ヽ] ̄二二二7 . . . . . . . . . ヽ] ̄二二二7 : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : : . : . : . : . : . : .ヽ] ̄二二二7 : . : . : . : ''"'''''::----::'''''''''''"''"~~~''"''〜"''"''"^^^^'"""'"''"'〜〜'"''"''"''"''"'~"''"''::---::''''''''''""''"''"~"''"''::---::''¨""´ '' ;~'',;''゚ ;~'',;' ,:. ',;;~,;''゚ ;~`゙'' ;~'',;''゚ ;~'',;' ,,;',;;~,;''゚ ;~`゙'' ;~'',;''゚ ;~'',;' ,:. ',;;~,;''゚ ;~`゙'' ;~'',;''゚ ;~'' ;''゚ ;~'',;'',;''゚ ;;~'',;'; : .:.:;,`:;,':,:;.゙:.:゙,:;、,"'.:.:;,`:;,':,:;.゙:.:゙.:.:;,`:;,':,:;.゙:.:゙,:;、,"'.:.:;,`:;,':,:;.゙:.:゙.:.:;,`:;,':,:;.゙:.:゙,:;、,"'.:.:;,`:;,':,:;.゙.:.:;,`:;,':,:;.゙:.:゙,:;、,"'.:.:;,`:;,':,: ;~`゙'' ;~'',;''゚ ゚ ;~`゙'' ;~'',;''゚ ;~'',;' ,,;',;;~,;''゚ ;~`゙'' ;~'',;''゚ ;~'',;' ',;;~,;''゚;~'' ;''゚ ;~'',;'',;''゚ ;;~'',;';:;' ;~'',;''゚ ;~'',;' ',;;~,; : ; .' ,.:::''::´:: ̄::`:::.、 /:::::::::::::::::::::::::::::ヽ /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::} 見たか! l:::::::::::::ゝ−−−− ι |::::::::::::) ◯ ○ ( 石勒盗賊団驚異の科学力!! ,l::::::::::::η ||||||| ゝ ゝ---η. ||||||| ゝ .それじゃ、守備兵をおいたら出発するぞ!! /≦ ヽ .| | ≧
446 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/23(月) 00:28:49.08 ID:u5Do23Ym0 __,ィ7ア´ ̄ ≧、 rf⌒/{/ // _r'⌒ト==彡⌒ヽ }ト ミwー┴‐一'´ ミ==≦ │ } } __,r―一 }二 ミー--| {´厂 }'"´ ミ==― ___| V j八==r‐tチァ  ̄ト--- 、{ `モtッ } ト ̄` } ミリハ | お待たせしました。 厂} ー {_ ,ィ'⌒}ミク ノ} リ 八 >ーへ__ |(し'| l | 後は存分に暴れて頂きたく Y_,rーーミ、} | ハ从{ | -=ニT } | } \ j_ イ ̄ ̄ ̄ .| / / __|___/ / /.........:.:::ll:::.:.:.:.:.....:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:::::ヘ / / { / | / ̄ ̄ / __ /~ゝ、::::_____ .:.:.:.:.:.::::∧ / /\__}____| / {::∨//.会目会 Y///∨-、.:.:.:::::;::::ゝ、 ,イ:::::∨/∧,目ゝ,////∨ゝく::::::::/::::〆..`‐- _ ..,ィチ:} l (_jゝ=ニi目/ム== (_ )( _ソ:::::::/:::.. > . .. < ::::::::::::| tー ( ( Y⌒) ) )ソ -‐=‐」::::::/:::::::....... / :::::::::::::::{ rー==ミ'ー彡ィ-三二 ̄ヽ.:::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:..... /................::::::::::::::ム.ヘ弋竺ァゞY ヒ"゙tァテミ ,-ヘ:::::i:::::::::::::::::::::::::::::::.: / ::::::::::::::::::::::::::::Y⌒ヽヘ::: .:.:.| ゙'´ }:.:.:. ̄ { ,込:.ヘ::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. . i :::::::::::: _ 三 ={ !{`王ヘ::: .:.:.| ....ヽ:.:.. 人|i王}::ゝ丶ー ‐-- _ : . { ::::::::::∠ __ ゝj`王::∧ :.: ゝ:.レ′ 丶 l王!::::_::::::.:.:.:.:.ヽ ‐-) : _ -‐≠込 :::人 _ レi`王::::∧ 'r`=--‐‐ ' ∧}王|:人` ‐ ..._ >'´ ィチ /´ > .. `‐ _〆//lヘ_〉ー'::::::ト, :.:.: ̄:.:.. | ゙ }:.:... `< ___ ) 弋  ̄ ∨ ゝ__ ノ`':.:.l i ::: ∠ゝ _.ノ:.:.:.:.>´ く _ ゝ ___ -〆 . . : : : : . :.:.:.} ゝ __ /.:.:.:.:.. >' ´ ) r ‐-、 >'´ : : : : : : : : ::::〈 :.:` ;:.:.:.:.:.:. > ´ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 『晋書』『石勒載記』によると、 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 石勒は自ら軍勢を率いて、密かに石橋を渡河して白馬を攻撃したという。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 当時、黄河流域の黎陽周辺に橋などない。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 推測になるが、以前洛陽攻防戦の折に ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 陸機が築かせた浮橋石鱉と類似した浮橋を建造したのだろう _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
447 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/23(月) 00:29:50.76 ID:u5Do23Ym0 【紀元310年2月 晋 兗州 白馬】 \_人_人∧从_人_∧_人_从_// ) > < 石勒が攻めてきたぞ!! > < ( /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^ (,,_ ,/ i{ ゞ、 __ 丿( ⌒ヽヾ y´ ,,"⌒ # ( ゙、 ト、 ⌒Y `てノ、 # / ,, {( ; ; ,,) :.乂_ _ノ ヾ, ). ( ゙て 、 i! ⌒ヽ ,,(" 乂 ( )ゞ、- {(" , ィ ( `)} ) `゙゙ -イ 弋 ノ r--─‐i )! ( ゝ ノ }! ゞト..,, ノ ( . ┌─┐ | 晋 .| ┌ /‖ ) ( /" / ノ }! 乂 . ├─┘ |--─‐'' ├ノ. { `Y 乂 ::; 、 " ‖ ト、 ∧二ヽ: :::''::.∧二ヽ:'::∧二ヽ:::∧二ヽ;::::∧ 、 i{ # ,, . ノ ,)} l :ll=lll ...::..:.l:ll =lll:..:.l:ll=lll::::l:ll=lll:::::::l:::l:::::::l::.:::.l:::l:::::::l:::::l:::l:::::::l:....:.:::.ノ ,)} ノ 幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵||:::.:||幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵 1! | i i|l__il___i! | i | | l| l| ___ l|i |!__il_l!_|i l|__i!_l|i l! ! | |l i|l ̄ ̄l|! i|! l|____ i|l li___ li! i|l__il_l! i|_l|! i|l |l  ̄ ̄ ̄ ̄l| l|  ̄ ̄ ̄`i|_li ー====, / /' /' /'^7' l|__i! il^i! i^l! </ / / / /  ̄ /' / /_/  ̄  ̄  ̄
448 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/23(月) 00:30:25.51 ID:u5Do23Ym0 ,r≦ニニニニニ≧:.、 /ニニニニ.ィ傘寸ニニニヽ 'ニマママ(:oHo::)チチチニ ' | ニニ込ミヽH∠-彡=ニニ| .,,r=≦|ニニニ=(((◎)))=ニニニ|≧=ー ,,r≦ニニニニニ|ニ{≧竓芋)Y(毛屶≦ニ|ニニニニニニ≧ュ,, ./ニニニニニニニニYヽ.!  ̄´ }{ ` ̄ :|/ Yニニニニニニニニヽ 降れば命は助けてやる ./ニニニニニニニニニニ| {ミト、 小. 丿|ミ} |ニニニニニニニニニム ムニニニニニニニニニニ Xミ| .:} -─- { :|ミ.Xニニニニニニニニニニ } 圦ニニニ⊂二二二 /| {ミ|从. ⌒ ノ .l|ミ} |ー======彡ニニニハ .寸ニニニニニニイム:乂ノ \ /込ノ弋::><二二彡' {::::::| \___/ |::::::} 乂::| |::乂 / ノ Y ヽヽ o゚((●))((●))゚o /:::::::⌒`´⌒:\ ミ ミ ミ .| ,-) (-| ミ ミ ミ 誰が降参するかっていうw /⌒)⌒)⌒) .| l ヽ__ノ l| /⌒)⌒)⌒) | / / / \ |r┬-| / (⌒)/ / / // バ 晋の官吏を無礼るなよっていうwww .| ::::::::::::(⌒) | | .| \ ゝ :::::::::::/ ン | .ノ | | .| \/ ) / バ ヽ / `ー'´ / / ン | | l||l 从人 l||l l||l 从人 l||l ヽ -一''''''"~~``'ー--、 -一'''''''ー-、 ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) ) (⌒_(⌒)⌒)⌒))
449 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/23(月) 00:30:56.21 ID:u5Do23Ym0 ,r≦ニニニニニ≧:.、 /ニニニニ.ィ傘寸ニニニヽ 'ニマママ(:oHo::)チチチニ ' | ニニ込ミヽH∠-彡=ニニ| .,,r=≦|ニニニ=(((◎)))=ニニニ|≧=ー ,,r≦ニニニニニ|ニ{≧竓芋)Y(毛屶≦ニ|ニニニニニニ≧ュ,, ./ニニニニニニニニYヽ.!  ̄´ }{ ` ̄ :|/ Yニニニニニニニニヽ 降らないのなら、坑に処すとしよう。 ./ニニニニニニニニニニ| {ミト、 小. 丿|ミ} |ニニニニニニニニニム ムニニニニニニニニニニ Xミ| .:} -─- { :|ミ.Xニニニニニニニニニニ } 女子供含めてな 圦ニニニ⊂二二二 /| {ミ|从. ⌒ ノ .l|ミ} |ー======彡ニニニハ .寸ニニニニニニイム:乂ノ \ /込ノ弋::><二二彡' {::::::| \___/ |::::::} 乂::| |::乂 /―Yーヽ /:::::(○)(○)ヽ /::::::::::⌒`´⌒::::\ /:::::::::,-)___(-、| |:::::::::::::l |-┬-| l | 俺の言葉で住民の命がやばいっていう \:::::::: `ー'´ / ノ::::::: \ /::::::::::::::::: ヽ |::::::: l \ ヽ -一''''''"~~``'ー--、 -一'''''''ー-、. ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) ) (⌒_(⌒)⌒)⌒)) ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 石勒軍は黎陽から白馬を襲撃し、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j これを陥落させ、男女三千余人を坑にして殺害した ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
450 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/23(月) 00:31:43.72 ID:u5Do23Ym0 【紀元310年2月 晋 兗州 鄄城】 )::,::,;,::,;,;;;,;;;,;,) ノ::::,::,,;,;;,;;;;,;,ノ ':::;:, .:. .::... . (::::::,,.-‐''"~ :,)、::.:;. ':;:. :::. . ..:.:λ:: :: .;;);ノ::,)、::.:;.:,:;.: \__人_人从_人_人从/ ):.: ..':;ヾ::.:ソ)人ノ 从:. ソ)ノ ):.: .;,.' ボオオオオオオオオオオオ _) (__ ::)::V パチ (ソ ヘ (::.:.:'.,; :. . ) 石勒将軍ッ!! ( :; .::) , ヾ、 て:;;': .パチ  ̄ ̄) ( ̄ ̄ ||; |; |i |; |; |; |i |; |; |::,::,;,::,;,;;,; /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\ .||i |; |; |; |i |; |; |; |i |; |; | || 弋┼i‐‐l!‐i!‐‐i──i‐‐l─i‐ l‐ l‐il┼‐ フ 弋ェェt┼┬┌───────┐ ,‐i┼t'ェ,ィフ il_,└───────┘ , i! )::,::,;,::,;,;;;,;;;,;,) | ̄ ̄|| | ̄ ̄|i | ̄ ̄|| | ̄ ̄|l ノ::::,::,,;,;;,;;;;,;,ノ ボオオオ || ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄| ̄ ̄| ̄||::::::,,.-‐''"~ l| ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄|l | ̄ ̄|l | ̄ ̄|| || ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄|| | ̄ ̄|| | ̄ ̄|i  ̄i ̄ ̄|゙ '' ̄i ̄ ̄|| ̄! ̄ ̄;/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ゙̄ヾ ̄| ̄ ̄|i ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄  ̄ ̄| ̄ ̄i`~ ̄| ̄i| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i ̄  ̄| ̄;゙|i ̄ ̄l! ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/  ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i、 ;|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : ≧ <  ̄i ̄`~| ̄ヾl; ̄ ̄l| ̄| ̄ ̄|: : : : : : :-=ニ 兗州刺史袁浮を討ち取りました!!! ≦ `、 ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : ≧ ≦ ″| ̄ ̄i| ̄!,,| ̄ ̄i| ̄! ̄ ; :|: : : : : : : /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\ | ̄~~i ̄ ̄| ̄ i ; ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄_ ''- .._ ~""''' ‐- ...,,__ _,,..-‐''~""''' ‐- ...,,___,,.-‐' ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 次に、東進して鄄城を襲撃し、兗州刺史袁浮を殺害 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
451 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/23(月) 00:32:56.02 ID:u5Do23Ym0 【紀元310年2月 晋 兗州 倉垣】 /ニYニヽ /(>#;(0 ) ヽ /⌒`´⌒ u. \ | (- 、 | 王堪将軍! ト-―――-` l ! ヽ `⌒´ / /、 .石勒の軍勢が城内に侵入していますっていう!! `コー /,ノ:::ゝ、 i 、\ ; お逃げ下さいっていう!! | ! /__} ; ,-| . |ー-、/ ゞノヽ {_ i、___,l | | ; )ソ(___i)---| | ゝ-i--i´ ; , --──-、 `-゙ , イ / ヘ ト 、 i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ | ヽ ' _ ` イ l l ´=` l ノ ヽ _,、__ノ これ以上どこへ逃げろというのだ _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、 /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_ 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、 . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::! /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 西へ反転して倉垣を攻撃して陥落 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
452 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/23(月) 00:33:53.14 ID:u5Do23Ym0 :,: :(::) /⌒''⌒) :,,゜ ' ,,,,,,, (:::::::::::::::!' (::::::) ヽ::::::::';''' ''~~ 。 τ'::/ .;: )/ 。 ' 、 ;: 。 f''`⌒( ,,,, !:(',,,, ::,,,,,、... ,!,,,、( /:: ノ:::::::::::::::::) 。 !::::::::::`! 、 :.、 !:::( ノ::`! o (:::::::::::::::::: (:::,,;,;,、; 。 ゜ (/ ⌒ 、 ;::::::::::::;;.;~~'' ,,、.. // ノ' //'''~~ ..,,.. _,,,.、 ,, ...: .. /;::::::::(,.,.(;;;::::( ,,., ;,;;( ):::::;. c::── '^'''::::::::::;' ):::::::::::::::::::::::::::/ ''''' '` ⌒ ; !.:::τ'' !::::::::::::::::::::::::::::)/,,,,, :'~~~: (::::::::::::::::::::::::::::冫 ~~~ 、,:'::::::`:::,,,, !:::::ノ ::::::::::::::::::::::::::::;(,,,,,,,、:::::::-ー'''' ''''''''" ヽ::::::::';'' ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 同地に撤退していた車騎将軍王堪を殺害している N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
453 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/23(月) 00:35:12.72 ID:u5Do23Ym0 【紀元310年夏 晋 冀州 平原国】 \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/ ≧ < ≧ 石勒の軍勢が戻って来たぞ!!! ニ=- ,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,................................ ≧ ≦ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::::::.............. /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\ ;;;;;;;::::::::::::::............. ...... : .. :::::::::::::::....... ,_ ;;;;:,,:::.... _ ィ;:).ヽ ,, 彡(ヽ,:::::::::....... (. | | てヽ),,;彡(ヽ / `' ) | /ヾヽー' / `' |ヽ |ヽ  ̄|へ =ミ≡(. | | / lソ/ミミミミ;, く|)ヽ_、 ノ ) ノ << ヽ丶 ゝ くi \ ハ / へ ヽヽ ヾ ヽ、ミヾ ヽ、 ( \ \ .. .. く|)ヽ_、 ...... : .. ゝ ヽミゝ -,,,, \ ソ ...... : .. ハ ー=彡三彡彡彡丿\ / ''''-◎ ll .. : .... -ー=彡三彡彡彡彡丿 ヽ ;;;;;;;;::::::::........ ,. ‐'''' ̄''ー 、 ll ー=彡三彡彡彡彡彡ノ く)\ ;;;;;;;;;;;;;,,,,,,.../;;;;/;;l l ヽ`'、 ll ... ..: ー=彡三彡彡彡彡彡彡ヾヽ \ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/;;;;/;;;;;;l;;;;,,,, l ヽ `ヽil ー=彡三彡彡彡彡彡彡彡彡 ヾヽ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } その後、一旦冀州へ戻り、清河国・平原国の諸県を攻撃 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
454 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/23(月) 00:35:45.68 ID:u5Do23Ym0 /フY ヽ /(>)(◎) ヽ _ /⌒`´⌒:#;; \ | -)___(-、 | .__ |#; |!!il|i|!li| lu.| / \ ・`⌒´ / また石勒が攻めてきたっていう!! 〈_/\ .`ijー─‐'" \/゛〉 ) /\__/ / _ / 三 / __ ヽ 三 ! /r .) ヽヽ _/ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \ ト、 / \ ,:イ さっさと降伏した方がよさそうだな。 | \___/ ___ ,,),,) ___ ヽ_/ | | ..:::ヾ::::::ヾ:::::::::::/ ヾ::::::::::/ | / 生き埋めにされちゃかなわん \ ....::::;;;;ジ::::::: ヾ;;;;;/ ヾ;;;;;/ |;;::. シ  ̄ ̄ ̄|::::::::::::::::: i ̄i ̄i ̄i | ̄ ヽ::::::::::::::::::: ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ノ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 石勒に降伏する者は九万余人に達したと『晋書』『石勒載記』は記す N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
455 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/23(月) 00:37:10.00 ID:u5Do23Ym0 ○壺関 ト、_ 〇鄴 〉 并 州 | ``ヽ、_ 【魏郡】 ,/ ○長子 / ``ヽ、 内黄 _,/ 〇 `‐-、 _,,ノ′ 蕩陰× `, ○ _,,,-‐´ 東武陽 l 「 【汲郡】 ,' / ○ 【東平国】 ,! 【上党郡】 l 朝歌 /黎陽/ 頓丘 【東郡】 ( 〉 黄橋〇 ○ i´ ○/河 ○鄄城 `ヽ、 / ヽ/ ○ ○濮陽 〇廩丘 【山陽郡】 `ヽ、 _,,,,,,-‐'′ 【河内郡】 / 白馬 `‐-‐´ ,-‐'´○東燕 昌邑 司 隷 _,-‐'i´ ○延津 【済陰郡】 ○ ○ ,_ 河橋 温 ○懐_,,,-‐'´黄 `-、 定陶 ```‐-,, _○ ○ _,,,-一'´ ×官渡 ○陽武 ○封丘 兗 州  ̄`゙~~~´ 〇滎陽 !倉垣 ,-、 ◎洛陽 ○ `○、 陳留 【陳留国】 / / _,,,_ ○ 【河南尹】 中牟 / ○ / (_,/ `ヽ 河南 _,,..-‐- 、,_ ,,-一´ ○雍丘 ,,-‐′ ○ ('´ ○輪氏 `、 ,/ ヽ 【梁国】 新城 ``'''‐-、,,_ `‐-‐'''´´ `~~`ヽ、 ,,_○圉_,,-‐′ 梁○ _,,) 〇陽翟 ``‐--′`´ ̄ 蕭 ,,,_ ,ィ´ ○許昌 【陳国】 ○ ,/ `~´ ヽ 【潁川郡】 譙 ,/ 魯陽 ) ○ 【沛国】 ,,/ ○ ``'''i 豫 州 ○陳 ゝ, \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/ 荊 州 ) ≧ < 【南陽郡】 / 【汝南郡】 -=ニ 滎陽郡太守裴純様が逃亡しました!!! ≦ 〇宛 ≧ ≦ /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\ ○安城 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ .五月。 Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ \ヽ、 _ , イ!::/ 黄河流域を荒らし回った石勒軍は、 / ヽ{ ト、ヽ l: .河内郡を攻撃していた劉聡軍に呼応する形で汲郡に侵攻 ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ /
456 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/23(月) 00:38:43.94 ID:u5Do23Ym0 【紀元310年5月 晋 司隷 河内郡】 /..................................\ /.......厶三三≧x...............)7 /......./ ー一 乂 __ ー┴‐ ' ノ .石勒殿。 __ >/ { \ { 斗-ミ ハ ゝ __ 斗-ミ\{ 笊示∨N } 聞けば、汲郡太守の胡寵を捕らえたとか。 { {笊示 乂リ }リ 〈リ Y、 从乂リ , 'ソ } その武勇、今後も我らと共に振るってもらいたい {\{i込 r , /从ハ } 八 {、 N〕is, _ イ__}/ リ 斗ュ _\{xくリ辷≦ 〔 ,ィレ'\ノ jノ ノ )ノ} . / -i}/i://r‐.、}},......‐ァ 〕ix __,ノY∨ ノノ} -‐/0 ‐i}i://.ノ:::::f j:::::::::} //i:i:iヽ _,人 ノ ) }} _ ,ノィ / { .ノー'i:i|.| 廴ノ^\__ソ //i:i:i:i:八 冫 、 《巛 《 jリレ ノノノ⌒ 人 /{ , / Yi:i:i:i}.} }i}.{i{ .//i:i:i:i:i:i:i:i:\ 乂__ツトw{N{リノノイ'⌒´{ 彡'ノ ) ト-{ ノ j ,ノ ノ ∨イ 彡') } ミ ミ{N、_〈人__,ィz--ァ人ミ 彡ト、ヽ ミ i r‐榮ぅ {ン r‐t笋ラ `Y ,イ| } ノ ミ} ´ ̄ } | `ヽ ̄ | }ノ_) |ヽ 幽州の王浚の軍勢が冀州に姿を見せている。 ヽ | { 人__/ 〈 lト、 弋'⌒ソ | / jノ ,iハ 劉霊の軍勢が討たれたそうだが、精々気をつける事だ |i __ , / レ人{ ‘, 、___ ノ i | |∧ 〈 ィ´ / ト、__ | 廴 」 イ } { ; /l \ | / j ノ '⌒ヽ__ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 河内郡において、石勒と劉聡は会見している N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
457 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/23(月) 00:40:00.85 ID:u5Do23Ym0 【紀元310年5月 晋 司隷 武徳】 .// !:|/!_ // >―、 }/:::::::::: , _,.ィォ:::ヽ≦:::::::::::::},ィ┬v j::゚::::::::: 、> '/ {'、ィ/ ァ'j)、ヽW7::::,イマ::::::::::::`::::::ノ (イ::::i::::: ・ ,/i:i:i:i:/ r, . f゚::ヾ `<::::::::V≦::::::::V:::j'"´ ̄ . >''"ニ ,___ /イ、ィ(i:i:i:i:i:i/ s _ァ、 '^'イ . _  ̄ 乂::::::::::::::::::ヽ ,、 /ニニニ/ ,ィ jg::/゚::::::::`ヽ / ・ マ:゚イ jヽ、 ,.。ヽ_ /::::::::::ァ::::::::iィ。ヽ、h。\ /ニニニ/ニ f゚:::::ヾ::::j::'v::::::j}::}:::,ィ。ミイ,、ゞイ,'"^""ヽァ-'"ヽ、・,../7xィ::。::::ゝヾ:::::::::/::::::::::::::/{::::::::::乂::::::V:::::::ィ /ニニニ/ニニ :`jノ::::j:::::ァ'::,.-、::ヽj:i:::::レ}:::j:゚::::ャ'。:::ヽ/d::::::::::::ヽf(::(w゚:Z:::}:::j,ノ'::::j::::i::_,.. -‐≦ ̄二二=< ,;/ニニニ//> ´ '" ̄ ̄⌒ヾ ̄ ̄^ヽi`U'、;乂:::Vj::::ノj:::ァi:::j::::jァノ::ヽ::::::::rj::`'j,.. -‐≦´ニニニニニニニニ> ´ニニ>''" /≦ニ ;;、`゛メ' >''つ ̄ ̄``ゝー=-''" ̄` ̄`≧ー ,、、、´ ̄ ̄ ≧ー=ニ >''"ニニ /;;7 / >''" ゛ _ /;;;/ー=つ ,; ァー==<≦仁ニ≫ィ';:';;'ソ,; /;ソ_,ァ=、_/;;)/ニニ/ /;;'/ ;; /―=/ {;;`´/;; ィ≦つ ;; ,..__/L≧<_,;  ̄`≦ヾミj;;:';イ_乂:';;;;:;;';:';;_/゙二二/.ィ;"フ;;ヽ/;} ニニニ/ ノ;;:';;:';;:_,;,.ニつ ;; ァ-'´;;:';;:ヽ/ミミ≧7' ̄ / ̄``ヽ、、/;;:,≦三ニニニ/ ィ'"フ;;:';;:';/ ニニニ/ /;;:';;:゙/´ /!ヽ,7;;:';;ヽ;;:';j≧ヽ/竺 /;;:';;:';;:';゙c;;: V;;ィ≦ニニニ /;; ('">;;:';:゙/ ニニニ/ /;;:';;:';' ': ,,;; / ,.イ≧乂;;:';ノ≦彡イヾ'i {;; C;; ;ヘ;:';;:';;:i ニニニニ/―< `ゝ;;:';;゙イ; ニニ/ニ ; ,ィ(;;:';;:'; i ’ ,,;; イゝニヽニヽ≦ニ>''"≦ーj 圦;;:';;:';;: r,;;:'゙‖ニニニ,/{。;;;:';:。;;;}/ j;;:';;:';|’ニ/ニニ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 石勒軍は河内郡の武徳という地で、晋の冠軍将軍梁巨の軍勢を攻撃。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 梁巨が降伏を願い出ても石勒は許さず、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .梁巨は殺害され、配下の将兵一万余はこれまた坑に処されている `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
458 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/23(月) 00:43:15.08 ID:u5Do23Ym0 【紀元310年5月 晋 首都 洛陽】 弋ー‐弌ナ__≧s。:::::::ミs。::ミs。`丶、 |ーr‐弌弋 `ヽ」::::::::::::ミs。::ミs。 ≧=- ..,,_ \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/ ≧s。_,| | ̄~|トミノ::≧s。:::::::::::::ミs。::ミs。____ノ ≧ < . l | ̄ ̄ ̄|| ̄弌____ノ≧s。::::::::::ミs。:ミis。 -=ニ 河内郡へ差し向けた援軍は撤退したとの事! ≦ s。__l |___ト 凵 ̄7^弌_ノ-ミs。:::::::ミs。:ミs。 ≧ ≦ | ̄::::::|≧s。 ̄ ≧s弌_ノ|^YTーt r'≧s。::::ミs。:ミs。 /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\ | ::::|──≧s。 ``rr─ゝ‐r'YY^灯二ア:::ミs。ミs。 | ::::|_____≧s。 ||____ト弌_ノノ弋弋ナs。ミs。::ミs。ー- .,_ |____,|-=ニ ̄ ̄≧o。|: ::::::|≧s。 `弌─‐r'´≧z{^Yミs。:::ミs。 ``¨ア .i |: /) | ``'''<_|: ::::::|____≧s。::|─‐┘ミ凵弋ナナ≧ァァ::::::\/ rz≦≧zュ |::(_ソ | .|:::||___|≧s。___::,| :::|三≧s。 |___ト、二二「l^^^ 弌竺竺竺テ |弋 : (| lマニT.=┐ .|:::||弋) |.  ̄|::|≧| .::|______,|~~゙|≧s。,_|__|//゙ミs。 ,|:|i:口i:|:|、 |\):::i| | |_l||_ロ | .|:::||\( |‐ュ .|::|三| ゙̄|::|‐||^|,,,,,,|//丁:゙|777777777ミihs。.,_ 弌ZZZZZZテ |:l:l〈::: | |/__||/Y . |:::||:l:|::|:|_|| |::|_||:|::::: |::|‐||^|::::::|7ミ |,,,,|///////////ミs。^_。.,_ __|i:i口i:i|_ |从_)(:| | |_l||_ロ | .|:::|l从ノ:|_|| |::|/|:::: :|::|ート::|::::::| l^^|::::|.TTー‐TTーーTTT≧:.フ7ァァx__,,..。o≦フフフフフフフ≧o。..,,_ |::::::: (:| |/__||__Y |:::||乂) |_|| _rヶぅ,|::::: |::|二`|::::::|_|;;; |::::|;;|::|;;;;;;;;|:|;;;;;;;;;|:||:|ー弌テテミis。ーーrrーーrrーーrrーーーrrーァ |-=ミ、|───---|:::||⌒ー|/( (゚_rソ:::: |::|;|二|::::::|ニニ:|::::|三三三三三三テ_,,,,|:| | |::|.|.|ノ777777777777777777777ァァs。..,,_ |::::: :: ,|二二||二二二|、___レ{ / (^ヽ: :: |::|;;|ニ:|::::::|:| ;; |::::|;;Y|_|ニフマY|_|‐ァ'ーー |ニニニニ|ーー弌ナーーーーー弌ナーー弌ナー弌テ彡 |ー=彡|-----------|_弋乂_ゝ__ノ‐:i|┴‐.┴::┴'‐┴┤弋ナ___弋ナ| .:|:| | |::|.|.|──||______rzzzュ_,||──‐||─‐|:| 二二二二二二二二──|:|:::::::::::::::::||::::i| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄_二二ニ='=========┴┴=ニコ__||i:i:i:i:i:||::|:::|i:i:||__|「fis。.,|:| 二二二二二二二二二二|:|:::::::::::::::::i{::::i{ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/`'ミ|||||| 二二二二ニニ==──  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ≧ < .`'ミ||| -=ニ 河北の郡県は相次いで石勒に降伏!! ≦ ≧ ≦ /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\ /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ .石勒の進撃が厄介だったのは、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ 被害を及ぼしたのが冀州・兗州といった当時の経済の中心地だった点だ。 Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ \ヽ、 _ , イ!::/ .率直に言って、 / ヽ{ ト、ヽ l:′ 晋王朝に与えた損害は漢の本軍より上だっただろう ∧\ マ三ソ| .\ ./: : \\ ヾ-〃 ..∧ l; : : : : \\.り/: : :i
459 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/23(月) 00:44:14.60 ID:u5Do23Ym0 |┃ /ニYニヽ |┃ ガラッ /( ゚ )( ゚ )ヽ |┃ 三 /::::⌒`´⌒::::\ |┃ | ,-)___(-、| 申し上げますっていう! |┃ . | l |-┬-| l | |┃ \ `ー'´ / .各地で蝗害が留まる所を知りませんっていう!! |┃ / `ヽ. |┃ 三 ./ \ ,⊆ニ´⌒ ̄ ̄ " y r、 ヽ ⊂二、 ,ノ──-‐'´ | | l" | |┠ ' | l/'⌒ヾ . : : : : : : : : : : : : : : : : :./: : : : : : : : /: : : : : : :l: : :丶 |┃三 | |ヾ___ソ ′: : : : : : : : : : : : : : : :/ : : : : : : : : ': : : :l: : : : : : : : :. / : : : : : : : : : /: : : : : : :/: : : : : : : : : l : : : ': : : : : : : : : } .′: : : : : : : : /: : : : : : : ′: : : : : : : : :l: : :/ : : : : } : : : : | |: : : : : : : : : / : : : : : : : l: :|l: : : : : : : :.|:〜}:_:_:_:_:/|: : l: : l | : : : : : : : : ′/: : : : : : l/:|l : : : : : | : |://: :/l/`′: : :/ l:.|: : : : : : : :|: ,′: : : : : : : |l : : : : : | : |' ,ィア芯 ,':/l: :/ :|: : : : : : : :|: l: |: : : l : : : :|、: : : : : :|,.:.| ヾ h| // リ/ lハ : : : : : : l: l: |: : : l : : : :|:.\ : : : |ゞ| ヒl {' l ',: : : : : : V: :|: l: : : : : : : : : :\ : | "" 丶 丶:l: : : : : : :l: l: : : : : : : : : : : :lヾl 〉 ヾ、: : : : : V:',: : : : : : : : : : :| _ / \: : : : ',:',: : : : : : : : l: :| ` ヽ: : : : ハ: : l: : : : : ', | / ',: :/lノ 丶丶: : : : :',|___ / ___ }/ \', : : :从: : : : : :| /⌒丶、 ヽ: : l ',: : : : :| , -'" `ヽ ハ:./ }: : /lノ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } それにも増して晋王朝に痛撃を与えたのが蝗害だった N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
460 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/23(月) 00:45:40.58 ID:u5Do23Ym0 【紀元310年5月 晋 司隷 河南尹】 _广ニニうァ /_/_/: :/ ̄ /´ ̄`ヽj _/=、: : /ー─‐'う . -──-、 //7冫\:/: :/´¨ /: イ´',:::::::',:\ , 7='ミヽ'}::',:::ト.イ´ /:/ヽ.: : ',::::::::',: :ヽ.///: : :',∨jrノ /{:/: : :\ '.:::::::i: ://': : : : 冫'´ |: ナ、: : : :\|:::::::|: //クi: : : ,イ |:': :\: : :ヽ/ニニ/ /: :ハ: : / ∧: : :ア─'-'、ユ八7─.、}: / 冫__.{::..::..:::::::冫¨/::..::..::リ..' _r-く {こ_).、::_::_::,イ ',:_::_:イ' BBBBBBBBBBBBBB…… . / ,ィ-ヽ._j: :トゝ ̄,... .. ...ヽ/=..l、 / 冫:ヽ.: : : :ハ:.'::::::. : / |: :.', l (_ゝ、_}: : {⌒ヽ\:ゝ__∧ i!: :.', レ=K´!',: : : :ゝ-,ノ:==、 /: : ! {/i!: :ト.ヽ.: : : :/| : : \=='イ: r.:| ∧: i!: : \`二フ':::|: : : :  ̄',: :lトリ 蝗 ...|\_/ ̄ ̄\_/| ミ |\_/ ̄ ̄\_/| 食糧が全部食われた! ミ\_| ▼ ▼|_/ ミ \_| ▼ ▼ |_/ ⊂_´⌒つ 皿 /つ ピュー \ 皿 / -=( つ┯つ なんか蝗の能力がカンストしてるぞ!! -=≡/ / // 種籾だけは死守しろ! -=≡(__)/ ) -= (◎) ̄)) ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 五月。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 幽州・并州・司隷・冀州・秦州・雍州で ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .大蝗害が発生したと『晋書』『懐帝紀』は記す `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
461 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/23(月) 00:46:13.97 ID:u5Do23Ym0 ____ i√i¨}==、 __ィf===========ト丶 /i} i|:i} ー 、 {辷ア'¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨}i}\丶 ,乂i} i|:i} i/i ii } i}イ {i/i} {i/i} }i}//\} _,ィ劣〕iト.___/ \i|:i} i/i ii },ri| {i/i} {i/i} }i}//}¨ ,r‐t、 ___//// ̄ ̄ ̄¨¨¨¨冖 、 .ムi} ,ィ升f、 ┌i ┌i 込、/}=ri| i}/i}圦 r=i _ -‐ ¬冖宀≠'¨¨′ 乂i}_/ /乂} ¨ ¨ r‐t辷*。__i}/i} `i、 | イ,少'´ ̄¨ /}、込ム__//iillム-‐‐‐冖宀冖¬'¨ ̄| | |\_斧'i} } | /i} __ \彡ヘ/_/ .......i| | |乂_}}イ' i} /..{/} /}¨¨¨ _ -‐イ ̄ }、//}、_/ ............i| | |i/\ ̄\=‐、i}¨i_/. //i} //==‐ / /ム、― iト、/ム ...............i| | |{ / ̄ ̄ヽ__ノフ7劣辷i} /イ___===‐ / /i|l〕iト. / i}斧ム ...............i| | |i\/:.:.:.:.:.:./i}/ ̄ ̄|i\込、_ -‐_ -‐'./ /| {i /i|l i}、州i}\ ...................i| | |≧=‐-≦「_イ´ ̄ ̄¨¨¨´t辷__〕__.ィ.........../ i| {i /i|l ≧=≦ム==f宀 冖冖冖¬'¨¨ ̄ ,、 r‐ュ ´ ̄¨¨¨¨' \__/i} /i|l Vム ,.. ---/ / Vム /' /:::/ /:::`::.、 Vム::::' '::/ /:::::::::::::::. ,Vムj____{/ /::::::::::::::::::人 ノ:::V jTrく,∧:::::::::::::/:::::' { , -ミー‐ ァ ―‐ ミ::::::::::::::} v{: Yロ'{: Y:::::::::' v:、 j | ゝ, ノ:::::::/ BBBBBBBBBBBBBB…… , -ヾ}~´,」_ ` -- く::::::ノ / ^ヽ )}イヽ , ,ヘ / }\ ,. イ::{:::> ):.、_ 〈 /:::::/ 乂:≧≦::斗r≦´>'" ` 、 ー':::::::{  ̄´ >く/ v'::::::::ゝ、 >'":::::::::ヽ、 \ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 蝗は草木はおろか、牛馬の毛に至るまで食らい尽くしたという N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
462 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/23(月) 00:47:55.16 ID:u5Do23Ym0 【紀元310年6月 晋 首都 洛陽】 |┃ /ニYニヽ |┃ ガラッ /( ゚ )( ゚ )ヽ |┃ 三 /::::⌒`´⌒::::\ |┃ | ,-)___(-、| |┃ . | l |-┬-| l | |┃ \ `ー'´ / 申し上げますっていう! |┃ / `ヽ. |┃ 三 ./ \ ,⊆ニ´⌒ ̄ ̄ " y r、 ヽ ⊂二、 ,ノ──-‐'´ | | l" | |┠ ' | l/'⌒ヾ |┃三 | |ヾ___ソ : : : : : : : / : : : : : : : : : /|: : : : |: : : : : : ヽ : : : : : : 7: ̄ ̄:`〜、: / : : : |: : : : : : : | : : : : : :/,ィzzzミ、ム |/ |.:.ト、、: : :}: : : : | |: : |,ィア⌒尤r坏ミ |从- 从:./: : : : : |: : |ヾ{ ん::::::} ィ≠ミvi|:/.: : :./: | |\|i 乂__ノ ん::::::} i}: : : :/: :ノ また悪いお知らせかな? .、_, 乂__ノ リ: : :/:/ : :\ 、 { ノ: /:.| : : |i \ ア: : : : | : : | \  ̄` ィ : : : : : :| : : | 〕h、_ '´ |_: : : : : :.| 从|\ 八 \ |: : : : : ノ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 六月。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 晋の朝廷へ久方ぶりに朗報がもたらされた ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
463 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/23(月) 00:49:00.01 ID:u5Do23Ym0 【紀元310年6月 漢 首都 平陽】 .//i´ノ// 'ノ | ヘハ', \`ヽ_ // / | l | ', ',|/ | .l / /ノ//ソ / ハ ハ', `ヽ \_`ヽ ,r'', | l ', リ/|. l /´/N/ i|/l/ | ,r'´li }\ `ヽ \__ `ヽ//,rl l |. ', l|l | .| .|/ ,r'´/ l | l/| ハ .ヘl\ ` ̄`ヽ}`フ`//r| .l | l l|ソ. | .l/ N__/ l /|/ r' \|`ヽ/ } ̄\l`'v|/// // | .l.| l l|i'' .l | l /N´ / / |\i' ヘハ .`i/´|/_//|/`ヽl/ ///.| .l| .l lil. | ∨l {\|ノヽl\ ヘ |li|/{uヽ`ヽ|/´// /| .| N l|. | \|ヽl\ヽハ\_`ヽ|ソ/l| |ヽ .}_ノノ //,r.| .| | .| .| `ヽl ',\ }/l |リ´ハ Yl l、.// / // | | | .| . | \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/ ', / |/|/ i|ハ J /ゞ/// // /,| | |. ノ /| ≧ < ', / / .|l |liハ _ノ 彡////////||/ / .| / .| -=ニ 匈奴の劉淵が病死したとの事!!! ≦ ', /|| .,'|ハ i ´"'ゞ ////|/ ./ / | ≧ ≦ \ .|l ,'| l `"'ゞ//|i .|/ .| | /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\ \ .| /| | || l .| | `| / | | 、 l l ハ | /|./ | .|_,ハ 八 ヘ / } .| l |/ | .|//ハ \_ ∨ | | リ| /.ソ///∧ `'ー-、ノ | ソ .|,l/////ハ } /| /| l`ヽ\//Y ) ソ ./ | ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 劉淵の死である。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 長男の劉和が帝位を継いだのだが…… ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
464 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/23(月) 00:49:59.66 ID:u5Do23Ym0 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ ……即位の六日後には弟の劉聡に取って代わられた。 Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ \ヽ、 _ , イ!::/ .経緯を簡単に述べると、 / ヽ{ ト、ヽ l: 側近の言に従って軍権を握る劉聡らを排除しようとした所、返り討ちに遭った模様 ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ / ,.....-――-..、 ,/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ノヾゝ、 i':.:.:.:.:.; '´ ̄ ̄`ヽ/./_,ィァ '、ー一'l l l ヽ ヽ ヽヾ'´ 、) / ハ._l !_ヽ. ヽ ヽ ヽ、 リルハ,ニ、`゙Vソ/! lヽ ヽ-' 晋討伐の半ばにあるのに我らの排除を図るなど言語道断。 ノ lVソ "〃l. !ノヽj ムイ人 っ / ノ / 私が先頭に立ち、晋討伐は続行されるべきと考える l lヽ,`ー一'´〃-‐、 リ' ノ: :Y: : :l/::::::::::::l /: : ノl:./j:::::::::::::::', ヾー--'´:::l:/::"r''´::::::::::::::::::\ _. `,ニニヽl‐'/'´ヽ、‐-、::::::::::::::/\ :::`ー-一':::::://: /:.:.:.:.:.:/、:::`ー一´:::::::::`ー 、:::::::::::::::/:.:.:|ー':.:.:.:.:.:./:.:.l:::::::::::::::::::::::::::::::::
465 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/23(月) 00:50:53.01 ID:u5Do23Ym0 / :. ィ.;:.:.:.:.:.:.:ヽ イ:.:.:.:/-|/|∧:;、:.:.〈 リ:.:./ ● く!:,:.:..、 l:.:.l ●/:./ ̄ vヘ - ノ:./ なお、劉聡が父の後妻の単夫人を _,-+ 匸ヘ/V .自身の後宮に入れ、自殺に追い込んだのはこの時の事だ。 ,《 ヒ⌒j 》、 l::\ l /‖::l .他にも、同母兄に当たる劉恭を暗殺させたりとよろしくない話ばかり出てくる |:::::::ト,Vイ:::::| |:::::::l介l:::::::| l::::::|人|:::::::l ,.....-――-..、 ,/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ノヾゝ、 i':.:.:.:.:.; '´ ̄ ̄`ヽ/./_,ィァ '、ー一'l l l ヽ ヽ ヽヾ'´ 、) / ハ._l !_ヽ. ヽ ヽ ヽ、 リルハ,ニ、`゙Vソ/! lヽ ヽ-' ノ lVソ "〃l. !ノヽj 単氏の件は残念だった。 ムイ人 っ / ノ / l lヽ,`ー一'´〃-‐、 NTRは匈奴の伝統文化なのに…… .リ' ノ: :Y: : :l/::::::::::::l /: : ノl:./j:::::::::::::::', ヾー--'´:::l:/::"r''´::::::::::::::::::\ _. `,ニニヽl‐'/'´ヽ、‐-、::::::::::::::/\ :::`ー-一':::::://: /:.:.:.:.:.:/、:::`ー一´:::::::::`ー 、:::::::::::::::/:.:.:|ー':.:.:.:.:.:./:.:.l:::::::::::::::::::::::::::::::::
466 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/23(月) 00:52:12.65 ID:u5Do23Ym0 【紀元310年7月 漢 首都 平陽】 -──────- . /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ、 /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\ /::::::::::::::::::::::::::::_ -‐……- _:::::::::〉 . 〈::::::::::ト、 __,/ / ` /_,ィ . \  ̄ ヽ / / / / /、 } く . / フ / /,/ 〃.‐===‐ ', } } 'マム . ー=≦ __,/ 〃 { /,!/ 斤テ_ } ,'‐- }、} . i {./{ ! .{,/ :/ { 辷z} }/.ヒ}/j / } . | ,! ,^V ∧ .{. ー, {′ ' 晋は私に滅ぼされるべき。 . Y 弋 V ∧ { __ ; ∧ ∨、 ` V ∧ 、 / ∧ 私は彼奴らにしてやられるままの無能ではない。 ∨\ .V ∧ \ ._/ .i| \ } ハ }ヽヽ、 ∧ / ̄ }ヽ i| それを証明しなければならない ' " /「 .}/ \ ∧ ‐ _\ Y 丶i| ≠z ミ.`<\ . 「 ` >__ ゙,! /三 ヽ \ r─、! / >-、ヽ /!三三三\ 〉 : : :\.〈: : :ヽヘ . _ イ |三三三三\ ヽ: : : :,r'!ノ : : 〈\〉 < .|三三三三三\ } : : : /{::\: : } \ .< |三三三三三三ヽヽ '\:\::\ヽ > . ` - __ j三三三三三三三ヘ \:\:::`\ __ .  ̄/三三三三三三三三} .}::ヽ:}::::::〉 `ヽ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 劉聡は父以上に打倒晋に意欲を注いだ。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 即位の翌月には、早くも再度の洛陽進攻を命じている ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
467 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/23(月) 00:52:55.14 ID:u5Do23Ym0 -------- /..................................\ /.......厶三三≧x...............)7 /......./ ー一 乂 __ ,.,.;:;:;ー┴‐ ' ノ ,.,:;:;:;:;:;:;:;:__:;>/ { \ { 斗-ミ ハ ;:;:;:;:;:;:;:;:;.ゝ __ 斗-ミ\{ 笊示∨N } ;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;. ;{ {笊示 乂リ }リ 〈リ ;:;.:,:;:.;.. .;. .;. .:,Y、 从乂リ , 'ソ } :;:;:;:.:;:.:.:.:..:. .: .: .:.{\{i込 r , /从ハ } .;.;.:.:.:.:.:.: :. .: :. .:八 {、 N〕is, _ イ__}/;. リ ;.: .:. .:. .: 斗ュ _\{xくリ辷≦ 〔;:;:;: 晋を滅ぼす以外に、我々が生き残る道はないのだから :. .: .:. .::/:: -i}/i://r‐.、}},......‐ァ 〕ix : : : : -.::/0 :: ‐i}i://.ノ:::::f j:::::::::} //i:i:iヽ : : : : / {: :. .:ノー'i:i|.| 廴ノ^\__ソ //i:i:i:i:八 :. :. /{ , / Yi:i:i:i}.} }i}.{i{ .//i:i:i:i:i:i:i:i:\ ;:, /....\ .}辷// }i}..{i{ //i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/.> ; ;{..............ー― i:i:i// }i}...{i{ //i:i:i:i:i:i:i:i:i//} :;∧........... ノ>-//,/...}i}....{i{/∧ニニニ....:i:i:i:i:i\ /i:i:iー┬‐ ´ / イ.........{i}....{i}/....∨i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:\ i:i:i:i:i:i:i|i }....o...{i}....{i}o.........、i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:} i:i:i:i:i:i:i| ノ...................................\i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:八 i:i:i:i:i:i:i|i /...........................................|\i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:\ i:i:i:i:i:i:i}i /.........o................o..................{......\i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:\ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 後世の我々は当時の状況を見て、 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 晋王朝が追い詰められたと見てしまいがちだ。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .だが、追い詰められていたのは匈奴も同じだったのではないかと私は思う `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
468 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/23(月) 00:53:27.28 ID:u5Do23Ym0 _________________ィ‐' ̄`ヽ | |::::::::::::::::ヽ | |::::::::::::::::::::\ | |:::::::::::::::::::::::::\ | |:::::::::::::f \::::::::} | 続く .|:::::::::::::| ゝ::::| | |::::::::::::::ヽ ∨ | |ー:、::::::::::ヘ | |::::::::::::::::::::::ヘ_ |_____________________ |:::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、 \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、 ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´ | | ヾN ゞソ ゞソ// 続きは日を改めて。 | | >:´|、 - ,|`:< | | |::::::::| > イ |::::::::| .お疲れ様 | | >-、\! !/::,-< | | /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、 | | l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::! | | /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::| | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::| ヽニj } \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::| 〈:| |V }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::| |:!.|:\ ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::| |:!.|::::::`ー':::/ / |::::|:::::::::::::::::!:::::! |:|_!:::::::::::::::/ / |:::::!::::::::::::::::|::::::| |::::::::::::::::::/ / .!:::::!::::::::::::::::|::::::l |::::::::::::::::/ / !:::::|::::::::::::::::|:::::::! !:::::::::::/ / |::::::|::::::::::::::::|::::::::!
469 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/23(月) 01:00:22.96 ID:u2WXQbky0 >>1 乙ー。 王衍さん逃げなかったのか。前スレで>>1 も言ってたけど、 責任を捨てて逃げ出さなかっただけでも王衍さんマシなほうなのかな。
470 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/23(月) 01:02:42.48 ID:vcvkKiN50 乙 もうどうしようもないね
471 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/23(月) 01:14:31.15 ID:u5Do23Ym0 【>>443 修正】 - - ──ー - -、 /i ,.-‐''"´ \ i\ l \_/ _,, ,,_ ヽ、_/ l l ::::::/ ━━ ━━ .ヽ::: l 次は石勒と王弥が手を組んで攻めて来るんですかねぇ? ヾ_,;;;l , , , l;;;__ジ | i ̄i ̄i ̄i """ | 何故晋に仇なす輩は往年のジャンプキャラばかりなのか? l . ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ .l ` 、 /⌒⌒i /⌒ヽ / `/ | | \ / \_-_ニ=- _ |_-_ `''<_-_-_-ニ-''"゚~~::::::::~~゚"'::.、 -_-_ `,.:'´:::::::::::::::::::::\:::\:::::::::/_-_-} .:::::::::::::ノ:人:::::::::::::∨:::\:/_-_-_] /:/::::::/::/⌒l::::::::::::::∨::::∧-_-_ノ', . / ,゙::::::::::/ l::|';:::::::::::|::::::::∧::::::::::::', { :::::::::/\ :::| \::::::|::::::::::::|::::::::}:::::. { |::::::斗=ミ /:/─‐\::::::|:::::|::::::::}:::::: 東海王の軍勢がいる間は、 人::::ヽVソ /'゛ 斗=ミ |::::::|:::::|::::::/:::::′ そう簡単に遅れは取らないでしょうけれど .::::ハ乂x , 弋ツ >:::::::::::/:::/::::::′ .::/ .::::. xxx /:::/:::/:/::::::' 廴_八:込, 丶 /:::/:::/:::::::::::/) (⌒ハ::l::\_,,. -=/::://:::::::::::::':( ) ノ::|:::__::ー┴=彡'::::::::::::::::::/(⌒ー-- ..:::::/乂⌒\ 八:::::::::::/乂::. . 八:::(/ ⌒乂\(⌒:::::::::::\} ):〉 . // }乂 \ノ人:\ヾ::/
472 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/05/23(月) 01:56:14.43 ID:eFhIAWBB0 お疲れ様でした。 どちらかが完全試合ができれば、善くも悪くももっと早く決着が付いたのでしょうが。 消耗戦にもほどがあります。
473 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/23(月) 02:34:40.72 ID:FPL8PX9W0 まぁ匈奴自体が 漢魏晋に支配され弱体化してた連中だからねぇ
474 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/23(月) 08:04:16.75 ID:/nPN4JdA0 乙でした 布教頑張ったからゴールドシップなんですね
475 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/23(月) 09:14:47.19 ID:2/wHBUhs0 乙です。 ついにウマ娘も登場か…このスレ始まった頃は影も形も無かった作品から登場とか、 大長編ならではの事象だねえ。
476 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/23(月) 10:49:15.60 ID:BAvYSxt2o 乙でごわす 劉淵さんもお疲れさまでした。御本人は晋朝の士大夫として生きる事を夢見てたのに「こんなはずじゃなかった」って最後まで思ってそう
477 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/23(月) 19:44:50.38 ID:qaE9XcTp0 乙です 仏教だけが癒し
478 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/23(月) 21:37:08.57 ID:Ptnshdon0 乙 前趙は結構勝ったり負けたりなんだよな
479 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/05/23(月) 21:41:02.30 ID:3IMCZOWK0 いつも乙です。 ウマ娘からなら、すこし前からナイスネイチャとツインターボ?も出てたはずやで よもや仏図澄役=ゴールドシップとはこのリハクの(ry …それにしてもこれだけ世の中が乱れていれば、仏教にすがりたくなる人が増える?のも無理ない話やわね。
480 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/23(月) 23:08:32.00 ID:+FAxfZgS0 お前が上げてまで自分語りするのも世の中が乱れているからなん?
481 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/23(月) 23:50:37.71 ID:xBGO/LCq0 乙です。なんか超大物があっさりと死んでしまったような。
482 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/05/24(火) 00:35:13.73 ID:qlJLKe3P0 【>>368 修正】 【紀元309年10月 晋 首都 洛陽】 (~) γ´⌒`ヽ . {i:i:i:i:i:i:i:i:} . (´・ω・` ) ≡("" 申し上げます! (mへ◎へm) ("⌒(" /_,/>ノ、 (⌒("≡ 征虜将軍呼延様が戦死!! 〈/")/_ノミ ≡≡(⌒ (_/^~ (⌒(("⌒;; . {ヽ /:::::::::::::::::::::::::::/ニ_`ヽ:::::::::::::::. : : : : :.:ヽ { \:::::::::::::_> ´ー=ニ三三\:::::::::::::::::. : : : : :、 . __、 ヤ  ̄ ‐=、:::::::::::::::.. : : : :ハ _,イ . \ / / i / ` <:::::::::::::::イ / . ヽ/ / / ,! , / i } `¨¨¨´ <__ ィ ___// / / { __ .{ { !, } i i / . ⌒ー{ /! {. .{ ,ィ´ `.{ ハi ‐- L,_ ! ! く {/ | { マム ィf示ミ YI| Y| `ヽ ト 、 \ ` ', iト、.マム《 {r':::::} Y ,ィf示心 } }  ̄ ̄` 城の西側は敵の抵抗が激しい。 /从 ヽ\ 込::ツ { r'::::::} 》/! } . ./ / 杁 , .`<シ ィ | j ,} 南側から攻撃しよう {/ .| ハ !\. __ ,/イ,} ハ } i , YW个s. ´‐` ,.ィ ,} / }′ , ,/ニ}} 〈 } -≦//{{/ニ: / , ∧ 、 , /ニニ: _ xヘ `只 ´_厶、{{,'ニ / イ/ニム \ /ニニ/ ヽ〉._{`〉/}: : :〉' ニニニニニニム ,> /ニ/ ヽ{ ', ', :{ , ニニニニニニニム/ . /ニ ,´ /} ゙ ゙,:〉!ニニニニニニニニ≧、 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ .ところが早い段階で、 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 城内の反撃に遭って漢の征虜将軍呼延が戦死。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .これを見た劉聡は洛水の南に壁を築き、軍勢を駐屯し直している `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
483 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2022/05/24(火) 00:38:31.18 ID:PEffaZpD0 降伏しなければ皆殺し(降伏しても結構な確率で許されず処される)となれば、晋軍も必死に戦わざるを得ません。
484 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/24(火) 09:09:55.39 ID:4rOqp01nO 乙です 出たな仏図澄 しかしこのスレの石勒は仏教や軍師なんて必要なさそうに見えるw
485 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/24(火) 09:34:03.03 ID:zcGLx7BoO 石勒のAA元の拳王さまも最後に人を救うのは暴力ではなく愛と悟ってたらしいので……(ケンシロウ談)
486 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/26(木) 19:16:42.66 ID:Xy4BE0Nn0 乙 もうすでに石勒が漢も持て余すような存在になってないか
487 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/26(木) 20:18:31.91 ID:htqJ8J/30 乙、石勒はひたすら敵をスクラップにして中華の大地に幾万の白骨死体を 提供していく仕事をしても許されるって時点でカリスマがヤバい
488 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/26(木) 21:29:07.13 ID:Zg/Qq8Fdo 何しろ「晋を平らげる王」の称号を貰ってるから…… (「漢を輔ける将軍」の称号も貰ってるけど)
489 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/27(金) 08:59:54.89 ID:WiUHNN4j0 南陽王を批判した連中は他の上手い方法とやらを実践して欲しいものだ
490 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/27(金) 23:06:23.55 ID:+lWW+eEJ0 乙です 劉淵の起こした漢は王朝とか帝国とかいうより「連合軍」に近い感じでしたね 石勒や王弥は言うに及ばず、劉宣や劉聡ですら劉淵の臣下というよりは盟友に近いポジな気がする まあ司馬氏の西晋はここまで読んできた通りの有様だし、 鮮卑あたりも部族単位での動きが目立ってる割に民族的な統一感はあまり見えない気がするのだけど
491 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/28(土) 02:22:23.90 ID:O/OpFXkI0 劉淵が漢つくってそれが晋を滅ぼしました、みたいなザックリとした流れだけ知ってて 後からちゃんと調べてみたら 「あ、劉淵ってこんな早いタイミングで死んでたんだ」となる
492 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/28(土) 08:08:51.25 ID:v79Enha+0 このスレの劉淵は独立にあんまり乗り気じゃなかったり結構あっさり逝ってたりで印象だいぶ変わったな
493 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/28(土) 18:58:03.90 ID:poFROI5l0 もう西晋末期は劉淵より完全に石勒が主役だわ 曹操と司馬懿をボロクソに酷評したせいで魏ファンには評判悪いけど
494 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/28(土) 19:05:54.71 ID:tYd3ax7vo それよりもなんであんなに劉邦ラブなんだ
495 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/28(土) 19:09:57.54 ID:Ucit9bXcO あれは石勒(奴隷出身)だから言えるセリフよ。他の人間なら「お前も似たようなもんじゃねえか」と突っ込まれる
496 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/28(土) 19:11:41.38 ID:Ucit9bXcO >>494 やっぱり出自的なものがあるんじゃ
497 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/29(日) 06:37:14.68 ID:EJTSi2dzO 乙でした 呼延氏ってこの頃から居たんだ…
498 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/29(日) 09:11:11.52 ID:KuEmS6+jO 独孤氏と同じく元は部族名ですな
499 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/29(日) 17:05:42.94 ID:Z1NuWvfyo 打率.000を5番に据えて負ける左右病のバ監督がおるらしい 阪神のネタ歴史がまた1ページ
500 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/05/29(日) 19:36:36.26 ID:3ofKcxr4O 劉邦に憧れてるのに、やっとることは 白起や項羽を彷彿させる坑殺しまくりな石勒よ…
501 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/29(日) 22:28:59.19 ID:xqavJjhP0 ド低脳を彷彿させるアゲガイジ
502 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/30(月) 22:31:52.03 ID:TFBl8oic0 乙でした 主観的なイメージだけど劉淵さんのメンタリティは 完全に漢人士大夫で曹操や劉備みたいなムーヴをしたそうだけど 周りの匈奴連中は漢人に恨み骨髄の蛮族だから現実とのギャップに終始苦しんでそうな印象でした
503 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/02(木) 21:27:42.41 ID:EDIXsS7e0 【test】 ┌──────────────────────────────────────────────┐ │ . ┌─────────────┐ .....│ │ 段乞珍 段日陸眷 .│ │ │ │ │ .┌──────┬─────┬────┴─────┐ ...│ │慕容廆 ==== 段夫人 □ 段渉復辰 .段務勿塵 .│ │ │ │ │ ....│ │ │ │ │ ....│ │ │ │ ┌────┬───┴─────┐ .│ │ 慕容皝 .段末波 段文鴦 段匹磾 段疾陸眷 │ └──────────────────────────────────────────────┘ や心乂{ ハ: /「\: | . |_ や仏Y ,ィ゙: : f'V: : :ト..,,ノ:::::| _,,...‐:::~~\_//|: : : V: : :/、;_:`' ミト 、 ,」:::::::::/ ̄/:ノ|: |t‐''゙: :,xく}\|``h、\ト \::::; ’ /: ;イ:.人| x宍[\「 '芯ミ:.}: :i\[ノ なんかうちの系図ができた! V/ 〳/ i:.{: :汽代iノ 、乂ノ价N\} /\〈-、|/ j: :、: 乂 ,.. ―- 、 ]/〵\_,..ァ゙: /: : : : : \人_rf'「l (/V^′^フ 八 〵'゙: : :/: : ,: : : : : : :〳 /{ !||!ヘ >-―- く- 〵: :/: : : : :; /: : : : : :_jニ{|j }|::::::::| |::| /∧.〵; <人>\___/:.:.:.:.:.:.┌i.:―ミ::::|:.:.\ ./: : : /: : : :了', } ::::::::| |::|ノ_,ノ ╲.╲ <人>:::::::::/:.:.:.:.√|:.:: Y:.:.:.:.:.:\:.:.:.:.ヽ <人>/:.:.:.:.:/:::リ:.:.:.:|:|:.:.:.:.:.:.:.:.`、:.:.:. 匸[_匸_]:.:.:.:/:::/:.:.:.:.//:∧:.:.:.:.:.:.:`、:.:人__ ,≫―==彡/::/_/:::/:.:.:.:.〈/:/ ∨:.:.:.:.:.:.:|:.√ ̄\ く/ ┌―=≦∠__/:.:.:.:.:.:.:.:厶イ ∨:.:.:.:.:.j/:.:.:.:.:.:.:.:.\ /¨¨¨ア:.|:.:.:.:.:∧¬ト/}/ ∨:./:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:`、 分かってたけど、段文鴦の違和感が凄いなこれ。 / ∠__:.:|人:.:{ ,≫¬y -=彡 У:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`、 / ,,‐┬'’:.:.:.:.\ヽ弋ツ '''/:.:.:.:.::/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`、 続きの投下は6/5(日)の予定でーす ,′ /´ /:.:.:\:.:.:.:.:.:.ハ ''' /:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∧:| .′ | /:.:.:.:.:.:.:\:.:.:.:.込、 - |:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. 〈 <ノ ′ | ./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\:.:.:.:.:.> イИ/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./}∧:.:.\_ノ〉 | |∧:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`、__/ア┘ |:.:.:.:.:.:.:.__/⌒\ `'ー‐彡 i | |{_人:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ハ ./` ´/|:.:.:.</::::/: : : : : : \
504 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/02(木) 21:38:05.03 ID:lcu6En830 難しい字がおおいなあ・・・。
505 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/02(木) 23:16:08.91 ID:Omtd1qiP0 異民族系はキラキラネームっぽいのが多いから覚えにくいよな 慕容氏は未だに子孫が生き残ってて完全に中華の苗字の一つになってるけど
506 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/02(木) 23:48:13.83 ID:HepXYgsQ0 邪馬台国や卑弥呼もそうだけど、この時代の(いやもう少し後もですが)異民族って 人名は漢語での意味を分かってて「漢字の名前」を名付ける方がまだ少数派で 漢人の側が史書に記録するために「字の無い呼び名を漢字で適当に当て字した」方が多いのかも知れませんね
507 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/04(土) 01:21:58.88 ID:BpTqmZK90 国や時代が違うのに主観でDQNネーム扱いとか性格歪みすぎだろ 親からまともな教育受けてなさそうだな
508 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/04(土) 02:45:39.12 ID:vnRRaT0i0 中華サイドで漢字を当て字にして しかもわざと悪い意味の字を使ったりもしてるから まさに「DQNネーム扱い」なんだよなぁ
509 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/04(土) 03:33:03.79 ID:5NvVVyhg0 え、慕容廆って鮮卑段部とつながりあるのか。知らなかった。 五胡時代の主役たち、結構関係が絡んでるんだな。
510 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/05(日) 01:51:49.94 ID:FHm/vHhH0 異民族は部族名の鮮卑や匈奴からして明らかに蔑視の名前だから DQNネームに見えるならそれは当時の漢人が悪いわな
511 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/05(日) 08:04:23.87 ID:iCU5FJu10 当時の漢人が意図的に悪意のある字を当ててるんだから当然だよなぁ 「倭」からして悪意マシマシだし
512 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/05(日) 19:52:16.17 ID:Qhg5lPru0 - - ──ー - -、 /i ,.-‐''"´ \ i\ l \_/ _,, ,,_ ヽ、_/ l l ::::::/ ━━ ━━ .ヽ::: l 今日は体調が優れないので、 ヾ_,;;;l , , , l;;;__ジ 続きは明日6/6(月)の22:00頃から投下します。 | i ̄i ̄i ̄i """ | l . ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ .l .すみませぬ ` 、 /⌒⌒i /⌒ヽ / `/ | | \ /
513 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/05(日) 19:53:58.20 ID:XGTSjChqo 乙です。ご養生してください
514 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/05(日) 20:17:55.20 ID:PlmqOw/+0 お大事に。
515 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/05(日) 20:32:29.25 ID:MXXbhHmX0 お大事に
516 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/06(月) 03:38:09.30 ID:hSJ5ETCio >>1 先生、乙です。 御自愛ください。
517 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/06(月) 05:17:29.43 ID:/MIpmRR5o >>511 あれまだ人偏だからマシな方や 蠕蠕(北方遊牧民柔然の別名)とかに比べりゃだけど
518 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 22:06:03.76 ID:DIcfLOh+0 【>>467 の続き】 ○壺関 ト、_ 〇鄴 〉 并 州 | ``ヽ、_ 【魏郡】 ,/ ○長子 / ``ヽ、 内黄 _,/ 〇 `‐-、 _,,ノ′ 蕩陰× `, ○ _,,,-‐´ 東武陽 l 「 【汲郡】 ,' / ○ 【東平国】 ,! 【上党郡】 l 朝歌 /黎陽/ 頓丘 【東郡】 ( 〉 黄橋〇 ○ i´ ○/河 ○鄄城 `ヽ、 / ヽ/ ○ ○濮陽 〇廩丘 【山陽郡】 `ヽ、 _,,,,,,-‐'′ 【河内郡】 / 白馬 `‐-‐´ ,-‐'´○東燕 昌邑 司 隷 _,-‐'i´ ○延津 【済陰郡】 ○ ○ ,_ 河橋 温 ●懐_,,,-‐'´黄 `-、 定陶 ```‐-,, _○ ○ _,,,-一'´ ×官渡 ○陽武 ○封丘 兗 州  ̄`゙~~~´ 〇滎陽 !倉垣 ,-、 ◎洛陽 ○ `○、 陳留 【陳留国】 / / _,,,_ ○ 【河南尹】 中牟 / ○ / (_,/ `ヽ 河南 _,,..-‐- 、,_○轘轅 ,,-一´ ○雍丘 ,,-‐′ ○ ('´ ○輪氏 `、 ,/ ヽ 【梁国】 新城 ``'''‐-、,,_ `‐-‐'''´´ `~~`ヽ、 ,,_○圉_,,-‐′ 梁○ _,,) 〇陽翟 ``‐--′`´ ̄ 蕭 ,,,_ ,ィ´ ○許昌 【陳国】 ○ ,/ `~´ ヽ 【潁川郡】 譙 ,/ 魯陽 ) ○ 【沛国】 ,,/ ○ ``'''i 豫 州 ○陳 ゝ, \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/ 荊 州 ) ≧ < 【南陽郡】 / 【汝南郡】 -=ニ 匈奴の軍勢が懐を包囲しています!! ≦ 〇宛 ≧ ≦ /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\ ○安城 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ .七月。 Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ \ヽ、 _ , イ!::/ 劉曜と石勒の軍勢が、 / ヽ{ ト、ヽ l: .河内郡の懐を包囲したと『晋書』『懐帝紀』は記す ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ /
519 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 22:07:15.78 ID:DIcfLOh+0 _ ィ ´:::::::::::_::, :イ、 \__人_人从_人_人从/ r'´∠::::::, ィ ':::´::,::ィ,=::.,`ュ ._) (__ /.::"゙:/Y)::,. ',´ィ :/'-´、 `ヽ ) 晋軍の援軍が!! ( ノ:::::::/::彡/::::::::::::/ ヽ、 ハ  ̄ ̄) ( ̄ ̄ (:::::::::l:::::,/!:::::::::::/ハ ', ヽ ∧ /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\  ̄`//_/_, '´! ト、 N,ィlハ ヽ /´' ミ{ ハ llヽ !リ>j,=キュリr、 ∧ 石勒殿の手を借りるまでもない。 / /y' ',-ヽ-'、ヽィ´.∧c;ヂ)yノヽ .∧ r 't ノノ从、ィ、 f式ホ. `" l´、 `ヽヽ、 我が軍勢で片付けよう . /;;;;;レヘ、 ` lヽ.ヽ ゚'゙ ' _ .∧ィ==y 、 _`ヽヽ、 /;;;;;;;;;;;;;;;;/ レl .! .ゝ . __ゝ`/イ::/:::::::ハ\`丶、`丶、 . 〈-- 、;;;;;;;/ リ从∧ィ^/`´///::::::::::::::::', \ ` `ヾ ,ィレ'\ノ jノ ノ )ノ} . ,'"´::`:ヽ/ レ/´くr、/十´`Yハy "´;;;;;`ハ `丶、 __,ノY∨ ノノ} ,;::::::::::::::リ,、, -''"´::l::/::!:ト、ヽ、::::/_::/-ー-、;;;;;;;レ〉、 `ヽ _,人 ノ ) }} _ ,ノィ !:::::::::::ノl、::::::::::::::::::/::-',::ヽヽ、/./ ィ゙テ .`!、;;∧ \ 冫 、 《巛 《 jリレ ノノノ⌒ 人 . リ:::::::/::リ:::::::::::::::::イ- 'l´.'::,:/ヾ<¨´-、 _/ノ´ .∧ `丶、 乂__ツトw{N{リノノイ'⌒´{ 彡'ノ ) . ハ::::/::::::::::::_::, - ''!.!::::::!:::l,/k'_´,. =---'´`゙/´ ヽ ', . ト-{ ノ j ,ノ ノ ∨イ 彡') } ``ー ''" .从Yy'::´:::',::::::::::::::::::::::::::/ ヽ ヽ ', ハ ミ ミ{N、_〈人__,ィz--ァ人ミ 彡ト、ヽ ミ i r‐榮ぅ {ン r‐t笋ラ `Y ,イ| } ノ ミ} ´ ̄ } | `ヽ ̄ | }ノ_) |ヽ ヽ | { 人__/ 〈 lト、 弋'⌒ソ | / jノ ,iハ うむ |i __ , / レ人{ ‘, 、___ ノ i | |∧ 〈 ィ´ / ト、__ | 廴 」 イ } { ; /l \ | / j ノ '⌒ヽ_ / | ヽ,ノ / /
520 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 22:08:15.78 ID:DIcfLOh+0 . . ... .::::.. . . .:: : :.. . ... ::: :::.. ... .. .. . ... ... ..::. .. . .. . .. .::::: :: :. ... .::::: :... . .::: :::....::::::........ . .::::::... .... ..::::::::::::::::....::::::........ . .::::::... .:::::........ . .::::::... .... ..::::::::: . .::::::... ....::::::::: ,_:::....::::::........ ( ... ..::::::::::::::::....::::::........ . .::::::... .... ..:::::::`⌒ :::::::::....::::::........ . .::::::... ....::::::::: : ゙゙"'ー-、,, ..::::) ノ::::::........ . .::::::... .... ..:::::::`⌒ :::::::::....::::::........ ( :::::::: : : : : : : : `(( ,,,;)..::::::::::::::::....::::::........ . .::::::(;;、(,,, 、::::::....::::::..) ノ:::::... ....::::::::: : : : : : : : : ) ノ 、.. .. . ... .::::.. . . .:: : ,,) ( :::: :: (( ,,,;) :... . .:::: .. . : : : : : : : : ( _ ⌒) `ー( .. .. . ... ..( ( ,;;. .. `⌒) ノ .. .. . ... ... ..::. .. . . : : : : : 、:( ( : :) ノ ... .. .. . ヽヽ ,,ノ .. ..::. .( _ ⌒) . .. .: :::.. ... .. .. . ... . ~~^^;:;:'',,,,.....=) ノ-;;;;;~~^(( ,,,;)^^~~~~~^^"'''~) )) ^^'',,~~~~~( ( ''~~^^~~~^~~^^~~~^~~^^~~~^ "^ )ノ ) ノ .,"'`',( (,, ( ''.,,.....=) ノ-': . ... .::::.. . . .:: : :.. . ... ::: :::.. ... .. .. . ... ... ..::. .. . .. . .. .::::: :: :. ... .::::: :... . .:::: :. ... .::::: :... . .:::: ....::::::........ . .::::::... .... ..::::::::::::::::....::::::........ . .::::::... .:::::........ . .::::::... .... ..::::::::: . .::::::... ....::::::::: :::::::: . .::::::... ....::::::::: ,ィ!´ ̄``i''ー─- 、、、,,_ イ三二二ニニニゞ ( j〉 」´ ̄ ̄``ー-、ヽ .,.:,..:.. .,.:,..:.. ... ,... ``ー─'"´  ̄ ̄ ̄ ̄ ,ィゞ .,.:,..:.. .,.:,..:.. ... ,... ー====- ー====- ... ,... .,.:,..:.. ... ,... .,.:,. _, -─‐- 、ー‐-、ー-、 ;: ;:;: :;:;: ; ; ,ィゞ ,イ、,r'⌒ヾ ヽ ヾ ``''ー- -、-‐''"´ヽ;;: :;:; ;:; :;:; ;: . .,.:,..:.. ,r/ (::;;:;:;;/ー-、 j `, _ /ィ´ ;:; :; ;:; : ;: ,ィゞ ヽ 「i''ー'"´ ,r-‐'ー''''"´ ̄ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 晋の朝廷は征虜将軍宋抽に懐を救援させたが、劉曜の前に敗死している N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
521 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 22:09:07.30 ID:DIcfLOh+0 (~) γ´⌒`ヽ {i:i:i:i:i:i:i:i:} . ( ´・ω・`) 詔勅でーす! ⊂:::::::::::⊃ し-Ο 陛下の御子息の劉粲様が ,'´. `ヽ .洛陽攻撃に赴くので、劉曜様と王弥様にも合流しろとの事です { } ヽ、_ __,,ノ ハ--,y__―――ー 、 __ ,. '´ ,ィ{ノノ´____,.. 、_, _ ,〉 r ' ィ'- '' ''ヤー '''' " 、 ヽ /∠,.. - ' ´/!ハ∨ `ヽ\ ヽ /∨゙ / / / l !.N ハ .\ ハ、 . /::ゝ、./ / /! 从 | ', ∧ \ ∧う.、 /:::::::::::::lィ ! ./!| .!l l .ト、.', ∧ ヽ ∧ ノ_ 随分と急な話だ。 ノ::::::::::::::::::从l l{:}、 !-l ̄tf`ヽ 〉 .∧ ヽ ∧ ∧::::::::::::::::::::::! l r'´ チ示ャ、、´ヽ ∧ ', ヽ 石勒殿はどう思う? . /:::::::`ー -- ∧ l 、{ヒ::シ,ゞ .〉 ∧ ヽ /:::::::::::::::::::::::イY^∧ヘ ゙¨ ∠ゝ ∧ ヽ !:::::::::::::::://ィ::::::::ヽ ヽ ,. ' ´ ,人 ヽ ヽ ヽ .ゝ:::::::::::::::::::::::::::::::::ハ::/`ー'',"__ ,. '´::/ヽ ヽ ヽ ヽ `丶、:::::::::::::::::::ノ/::::/l::::::::::::::::イ/::´ヽ`ヽ \ ヽ ` `丶、::./// .リ:::::,. '´/ /::::::::::/:ハ `丶、 ヽ /ィ/ //::/::::/:/ /::::::::::::l::、:l゙ー'´`ー‐-` ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } この戦の前後で、劉聡から洛陽攻撃の命令が出た模様 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
522 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 22:10:56.48 ID:DIcfLOh+0 ノ|t/ノー''从,, 从''"::::::::::::::::::::::::::::ツ、 、i:::::;;;ミ从从从从彡:::::}、 、 ミ:::::彡;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;"フ:::7} :`'、 t;;;;;r'''''''''''ヽ;r''''''""ヽ;;;;;;;リ :::::::ヽ 了;;;} ミ ミi从从,,j|,j jク;;;;:〈 ;:;;::::::ヽ る;;;;t、_,,,ii,,,ヽ;;r__ii,,彡};;;;:::j ,,、 知らん ;:;:;:;:;::::::'、 ';ァ;|ヽ〉i:``´´'ij'``´"´:|/'i::) ,、-'"::::;; ;:;:;:;:;:;:::::::~' 、, ろ;;tti;i ', ,, ィ、 i},,, '::::;ノノノ;彡 ,,,,、='- 、;;;;;;;;;;;; ,、- ''"~~~~;;';;;ヽ、ア;リ`':ti"リ: ,,、,,_:::::::::,'"::::t;;)ー '"~;;;;;;;;;;;;;;;;::::~'' 、; _:::::;:;:;:;:;:;;:;:;:;:;:;;~''/ :: :',": '"ーー ` i:::: ::::t彡;;;;;;;;::::::::::::; -ーr'i"" ~'' 、::::::::::::::::::;;;;;i :: ::::'' 、( rッ /::::: ,、 ';;;;::::::::::::::::/ / | /:::::l キ ',_;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;~' 、 :::::::`''ーー " ::;r'";;;;:::::::;;;;;;;;;;ノ――'ー-'-- /:::::::::::リ """"""r 、'、rーー 、;;;;;;;;~' 、 :::彡:::;r'";;;;;;;;;;r''~:::/''~ノ r'''''''' ー、 /:::::::::::/\,. - 、 ⊂⊃ `ヽi > :f~i|、;;;;;;;;;;;;ヽ:::::":::;r";;;;;;;;;;;、-''''iリ、ー'" `''''''''''" /:::::::::::::ノrv' ヽ、 , ' ====ー-'"、 Li i'~'''''ir'''''''''ir'''''''''i"~ j,,,,,,j;;;;`'''" ̄ ̄ ̄;;~~~ ./:::::::::r‐"´//r − 、 ヽ、 , '´/ .,、::::://::::// .、`ヽ y〈ヽ, `ヽー_ ' ,ィ ´ , l ly;//-/'ハ. ヽ ∧,,ィt、ヽ、 ` ー "´ :::::::!l::.//:::リ、ヽ、ヽ'.|yチ心) lY,- 、 , .ヽ::t!::(!::::/ ,ャ、 `´ `゙´ !¨ ヽヽ、 ̄ ` ''' " . ∧::丿!〈 '、 f(心, , 、 /v-ーヽヽ` ‐--‐ '' まあ、我らの内輪の話だからな。 ´ `^〜ヽヽ" ` ゝ ' /!Y∨}:::::::ヾー ''' ィ´-y, ヽ` ''、''' " /!"´::::::::::::::::::゙l ̄:::::::::l l; せっかくだし、石勒殿も合流してはどうか? ヽrγハヽ..!;;;;ヽ::___ヽ_ー.八. 人{ヾ .) |.!;;;;;;ィ::::::::::::::::::::::::`'''ハ" `" } / Y!Y l r゙ 、::::::::::::::::::::::::.ハ. 人 y'´;; ̄|r`ヽ_/:::::::::::::::::::::, ィ k;;;;;;;;;;;;;;;ヽ、ノ:::::::::::::::::;/;;;;;
523 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 22:14:10.69 ID:DIcfLOh+0 【紀元310年7月 晋 司隷 大陽】 \__人_人从_人_人从/ _) (__ ) 劉曜様御到着!! ( : : : : : : : : : :.// /} | | /| / } ミ!: `ヽ: : : : : : :  ̄ ̄) ( ̄ ̄ : : : : : : : : : :.{/ }, ´ ̄レ'` ヽ 粲 レ' | |: : : : \: : : : : /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\ : : : : : : : : : :.〉 { _, } ト、: : : : : : : : : / \: : : : : : :/ | | l ー- 、 / , ィ≦゙ ̄示、 ,'r==ァ', : : : : : : : :/ \: : : :∧ | | ', ,ィテ示于≠ミ、 ィ゙ {::、ヘノ/ ハ}__!ハ: : : : : / \:/. l l ヘハ |:::ヘ.ノ:リ ゝーー′ / |: . : . | ヽ: :/ / | | ヽ ` ゞ'ー '゙´ ∧ | : . : .| ∨ . / ,′! ヘ ! / ヽl:. : . :.| ヽ / / .| ヽ / |: . : . | -ー=', / / | \ ー─ ー ' /! ! : . : :! l ∧ヽ / ! | ヽ / | |: : . : ト、 l \∨ | | _> 、 イ、. ! !: : : : | } ヽ . / 、. | ト/ \!___ ー-- ´ __ レ'\ | _ レ -ー 、 -ー= \ / \ ,' ─ -- 、 | ヽ r' ∨ (___ ,、 \-ー= ヽ . /ヽ `' / ─ ー-- 、 | /^', /\ {-ーrー ┘─└ミヽ ヽ \ . ∧ \ .__/ ! / ∨ \ ! ゝ------ 、 `ヾ ', ', / ヽ-ー::´:/ | /-ー ´ ` ー- ヽ /| ( ̄  ̄` ヾ、 ` } 漢 撫軍大将軍 劉粲 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 『晋書』『劉聡載記』に曰く。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 劉聡は息子の劉粲を総大将とし、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 王弥・劉曜の軍勢と共に洛川へ長駆侵入させた。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 軍勢は四万 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
524 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 22:16:31.97 ID:DIcfLOh+0 / \_人_人∧从_人_∧_人_从_// _ト、/ |ィ_ ) > ヽ.'´ ̄`ヽ/ < 石勒殿御到着ッ!!! > ,.イ{、。 0 。 ノ-ミ < ( / ,--}_f‐r‐ァV__ } /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^ ィ⌒ヽ 乂(__ノ_〈 - {,ノ´ノノニ=-_ //fニ''ヽ、ィニニ/≧==く⌒'<二ニ=-- ______ / / 〈=γ´:::⌒≧s。.,_⌒7ヘ_二ニ=-‐ ,.イi:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:彡' (\ト、 /{ { :{ /7'^\::::::::/{ `ヽ'´ ノ/ハ ,イi:i:i:i:i:i:i:>ー‐‐''" 乂__ノ)_〉 ` `ーヘ\ヽ// / \::{ニ乂__,:: -‐‐ァ=彡イi:ア /i:i:i:i:i:iア´ ) ̄`ヽ、 `ヽ、  ̄`ヽ、 ̄\-=ミ //ー/_,′ ト.,⌒ヽ _ノヘイi㌻ /i:i:i:i:i:/ ) ̄`丶、 ``丶、 \⌒\⌒\ ̄\ .//\⌒ヽ ヘ二ニ=ニ二二二// /i:i:i:i:ア  ̄``ヽ、 ``丶、 \ \ ): : : ): : : V/\ \ ト.ノ-f⌒Y¨¨¨¨ニ=/-、 ,イi:i:i:i:ア  ̄\/\ ̄ ̄\ \)⌒: : : /: : ://: : ::)/⌒)⌒ヽー_二ニ=-‐…V ∧-=ニ¨¨¨ニ=- 、/i:i:i:i:i:/ \{;;;;:::::∨⌒ヽ: : : : : : : : : : : ://: : : : : /⌒\:: : : ::_:_:_:_ノ} }二ニ=- ̄ -=ミ、i:i:/ 亥亥ム:::::::::}〕ト。 〈-=ニ二::::::://: : : : : / ̄`Y´ ̄7-=ニ二: :ノ ,人ニ=- ∨ ::.. ̄`ヽー‐‐f⌒ヽ_^ー=ミ::::: :// : : : 乂__ { } (_)^Y-=ニア/ \ニ=- `ヽ、 ::::::::... \ー八 V ̄):::::Vニ//ニ=- : : :ハ__ノ(_)ソ⌒ヽー=彡ヘ ∨ニ=- \ \ :::::::::::.. \\ ゝ-イ ̄ヽ::::::∨/二ニ=- ∧(_) ノ⌒ー-=∨ / ∨\ ヽ ヽ ::::::::::::::::... \( ∨ハ {:::::::| |寸二ニ=- 癶 乂_ノ ー=ニニ| / ∨::ヘ ´ ̄ ̄´, 乂::::::::::::::\ ),.ィ∨ハ Y:::::| |::::寸二ニ=/ )ヘ/,V;;::.. ー=ニ|' /ニ=乂::::..... 二ニ=- }:::::::}::::\::∨fシ_人:ハ }l:_::| |_;;;;;;\二ア__/ V∧;;;::.. ー=ニ| / 从:::::\::::.... 二ニ=- ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } この際、石勒は二万の騎兵を率いて、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 司隷の大陽で劉粲の軍勢に合流したと『晋書』『石勒載記』は記す ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
525 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 22:17:22.30 ID:DIcfLOh+0 ,,‐''''´´ ,! l `、 /黄 【河東郡】 ( 〉 朝歌○ ', / `ヽ、 / ', / `ヽ、 _,,,,,,-‐'′【河内郡】 ', /河 `‐-‐´ ,-‐'´ ', / 〇安邑 ○垣 _,-‐'i´ ○酸 ) ,' ○解 ,,,..-‐- 、,,,_ 河橋 温 〇懐_,,,-‐'´ `-、 ,''´ 【馮翊郡】 ,' ,,/ 邙山▲ -、,,_ ○ ○ _,,,-一'´ l '、 l ○蒲阪 大陽○,,-‐'´ 【河南尹】 洛陽 ̄`~~~~´ ○滎陽 ! ヽ, ) 入 _,,,,...-一'´〇陝 ○十三里橋× ◎ 〇偃師 ○ ○ `~´ 渭水_,,,,,...---‐‐''´×潼関 ‐'○湖○ 新安 ○ 〇緱氏 ▲ 中牟 〇渭城 ,,,-‐'´´ ○華陰 弘農 ● ○宜陽 河南 _,,..-‐- 、嵩山○轘轅 .,,-一 ,--‐‐'^´ 〇 ▲ 澠池 ○ (´ ○輪氏 `、 ,/ 〇長安 〇隠盤 鄭 華山 新城 ``'''‐-、,,_ `‐-‐'''´´ `~~`ヽ、 ○覇上 【弘農郡】 ○梁 _,) 〇陽翟 【京兆郡】 ,,,_ ,ィ´ 【潁川郡】 ○許昌 / `~´ ヽ \_人_人∧从_人_∧_人_从_// /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 ) > :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ < 一大事ですっていう!! > ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. < ( : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^ : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ 漢軍は大陽から黄河を渡った。 Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ \ヽ、 _ , イ!::/ .『晋書』『石勒載記』によれば、 / ヽ{ ト、ヽ l: 澠池で晋軍に大勝して洛川に至ったとある ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ /
526 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 22:18:31.14 ID:DIcfLOh+0 【紀元310年7月 晋 首都 洛陽】 |┃ /ニYニヽ |┃ ガラッ /( ゚ )( ゚ )ヽ |┃ 三 /::::⌒`´⌒::::\ |┃ | ,-)___(-、| |┃ . | l |-┬-| l | 澠池で裴邈様の軍勢が匈奴勢に大敗しましたっていう! |┃ \ `ー'´ / |┃ / `ヽ. |┃ 三 ./ \ ,⊆ニ´⌒ ̄ ̄ " y r、 ヽ ⊂二、 ,ノ──-‐'´ | | l" | |┠ ' | l/'⌒ヾ / : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :\ |┃三 | |ヾ___ソ /: : : : . . . : :/: : : : : : : .: : : : : : : : :/,: /{: : . : : : : : : : : :/ {:,,: :/ !:./: : : :{ : : :i {: {: : : i : :斗イ: / {/{、: : : {:、: | : : : : : :i Y: : : |:.yfわ卞 ゝ≧ーY: : : :i: : :| }从: :.ト{ 匕ツ f'だ卞ミ: j: : : :j: : :| ,: : :ハ儿i ,,,,, , 七:ツ 〉: : : .; : : :j /:{: : : : 八 u """/: : イイ: : : ' /:イ: : : : :./: , ‘ つ 彡イ : : i!:|: : / レ{: :ル{: :介。 仏\i: : : i: : :/ /W ¨¨ ̄ 7 j V ル: :ノ: :/ , ‘, /ヽ _/ 彡' >, ,{ \ ,-==ミ / /⌒マ, y 〈\ {......./ ,/ ∨ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 『資治通鑑』『晋紀』には、 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 澠池の戦いにおける晋軍の将は裴邈だったとある。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 東海王府の清才と評された東海王の腹心の一人だが、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .「清才」が戦に赴く時点で、東海王配下の人材事情がうかがえる。 `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ こうして、またしても洛陽攻防戦が繰り広げられるかと思われたが…… _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
527 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 22:21:24.77 ID:DIcfLOh+0 s。:::::≧s。≧s。::::::::ミs。:::ミs。 \ 弋ー‐弌ナ__≧s。:::::::ミs。::ミs。`丶、 \__人_人从_人_人从/ |ーr‐弌弋 `ヽ」::::::::::::ミs。::ミs。 ≧=- ..,,_ _) (__ ≧s。_,| | ̄~|トミノ::≧s。:::::::::::::ミs。::ミs。____ノ ) 大変ですっていう! ( . l | ̄ ̄ ̄|| ̄弌____ノ≧s。::::::::::ミs。:ミis。  ̄ ̄) ( ̄ ̄ s。__l |___ト 凵 ̄7^弌_ノ-ミs。:::::::ミs。:ミs。 /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\ | ̄::::::|≧s。 ̄ ≧s弌_ノ|^YTーt r'≧s。::::ミs。:ミs。 | ::::|──≧s。 ``rr─ゝ‐r'YY^灯二ア:::ミs。ミs。 | ::::|_____≧s。 ||____ト弌_ノノ弋弋ナs。ミs。::ミs。ー- .,_ |____,|-=ニ ̄ ̄≧o。|: ::::::|≧s。 `弌─‐r'´≧z{^Yミs。:::ミs。 ``¨ア .i |: /) | ``'''<_|: ::::::|____≧s。::|─‐┘ミ凵弋ナナ≧ァァ::::::\/ rz≦≧zュ |::(_ソ | .|:::||___|≧s。___::,| :::|三≧s。 |___ト、二二「l^^^ 弌竺竺竺テ |弋 : (| lマニT.=┐ .|:::||弋) |.  ̄|::|≧| .::|______,|~~゙|≧s。,_|__|//゙ミs。 ,|:|i:口i:|:|、 |\):::i| | |_l||_ロ | .|:::||\( |‐ュ .|::|三| ゙̄|::|‐||^|,,,,,,|//丁:゙|777777777ミihs。.,_ 弌ZZZZZZテ |:l:l〈::: | |/__||/Y . |:::||:l:|::|:|_|| |::|_||:|::::: |::|‐||^|::::::|7ミ |,,,,|///////////ミs。^_。.,_ __|i:i口i:i|_ |从_)(:| | |_l||_ロ | .|:::|l从ノ:|_|| |::|/|:::: :|::|ート::|::::::| l^^|::::|.TTー‐TTーーTTT≧:.フ7ァァx__,,..。o≦フフフフフフフ≧o。..,,_ |::::::: (:| |/__||__Y |:::||乂) |_|| _rヶぅ,|::::: |::|二`|::::::|_|;;; |::::|;;|::|;;;;;;;;|:|;;;;;;;;;|:||:|ー弌テテミis。ーーrrーーrrーーrrーーーrrーァ |-=ミ、|───---|:::||⌒ー|/( (゚_rソ:::: |::|;|二|::::::|ニニ:|::::|三三三三三三テ_,,,,|:| | |::|.|.|ノ777777777777777777777ァァs。..,,_, |::::: :: ,|二二||二二二|、___レ{ / (^ヽ: :: |::|;;|ニ:|::::::|:| ;; |::::|;;Y|_|ニフマY|_|‐ァ'ーー |ニニニニ|ーー弌ナーーーーー弌ナーー弌ナー弌テ彡 |ー=彡|-----------|_弋乂_ゝ__ノ‐:i|┴‐.┴::┴'‐┴┤弋ナ___弋ナ| .:|:| | |::|.|.|──||______rzzzュ_,||──‐||─‐|:| 二二二二二二二二──|:|:::::::::::::::::||::::i| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄_二二ニ='=========┴┴=ニコ__||i:i:i:i:i:||::|:::|i:i:||__|「fis。.,|:| 二二二二二二二二二二|:|:::::::::::::::::i{::::i{ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `'ミ||||||「∩ 二二二二ニニ==──  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `'ミ|||凵 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ ……今度はそうはならなかった \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l:′ ∧\ マ三ソ| .\ ./: : \\ ヾ-〃 ..∧ l; : : : : \\.り/: : :i
528 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 22:23:08.86 ID:DIcfLOh+0 【紀元310年7月 晋 司隷 河南尹】 \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/ ≧ < ≧ 匈奴の軍勢が都の南を通過!! ニ=- ,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,................................ ≧ ≦ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::::::.............. /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\ ;;;;;;;::::::::::::::............. ...... : .. :::::::::::::::....... ,_ ;;;;:,,:::.... _ ィ;:).ヽ ,, 彡(ヽ,:::::::::....... (. | | てヽ),,;彡(ヽ / `' ) | /ヾヽー' / `' |ヽ |ヽ  ̄|へ =ミ≡(. | | / ┣¨┣¨┣¨┣¨ lソ/ミミミミ;, く|)ヽ_、 ノ ) ノ << ヽ丶 ゝ くi \ ハ / へ ヽヽ ヾ ヽ、ミヾ ヽ、 ( \ \ .. .. く|)ヽ_、 ...... : .. ゝ ヽミゝ -,,,, \ ソ ...... : .. ハ ー=彡三彡彡彡丿\ / ''''-◎ ll .. : .... -ー=彡三彡彡彡彡丿 ヽ ;;;;;;;;::::::::........ ,. ‐'''' ̄''ー 、 ll ー=彡三彡彡彡彡彡ノ く)\ ;;;;;;;;;;;;;,,,,,,.../;;;;/;;l l ヽ`'、 ll ... ..: ー=彡三彡彡彡彡彡彡ヾヽ \ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/;;;;/;;;;;;l;;;;,,,, l ヽ `ヽil ー=彡三彡彡彡彡彡彡彡彡 ヾヽ ┣¨┣¨┣¨┣¨
529 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 22:24:20.93 ID:DIcfLOh+0 【紀元310年7月 晋 司隷 轘轅】 _ ィ ´:::::::::::_::, :イ、 r'´∠::::::, ィ ':::´::,::ィ,=::.,`ュ /.::"゙:/Y)::,. ',´ィ :/'-´、 `ヽ ノ:::::::/::彡/::::::::::::/ ヽ、 ハ (:::::::::l:::::,/!:::::::::::/ハ ', ヽ ∧ 王弥殿。  ̄`//_/_, '´! ト、 N,ィlハ ヽ /´' ミ{ ハ llヽ !リ>j,=キュリr、 ∧ .これより我が軍は豫州へ入る。 / /y' ',-ヽ-'、ヽィ´.∧c;ヂ)yノヽ .∧ r 't ノノ从、ィ、 f式ホ. `" l´、 `ヽヽ、 石勒殿と共に中原を大いに荒らしてもらおう . /;;;;;レヘ、 ` lヽ.ヽ ゚'゙ ' _ .∧ィ==y 、 _`ヽヽ、 /;;;;;;;;;;;;;;;;/ レl .! .ゝ . __ゝ`/イ::/:::::::ハ\`丶、`丶、 . 〈-- 、;;;;;;;/ リ从∧ィ^/`´///::::::::::::::::', \ ` `ヾ、、 , . ,'"´::`:ヽ/ レ/´くr、/十´`Yハy "´;;;;;`ハ `丶、 、i! >'<_ ,;::::::::::::::リ,、, -''"´::l::/::!:ト、ヽ、::::/_::/-ー-、;;;;;;;レ〉、 `ヽ、 ゝ'´//_≧xノ \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/ __i!{--巛―´―くヾ ≧ < ´ハL,,tィr‐r;r┬〈 -=ニ 匈奴の軍勢は轘轅に到着!!! ≦ 人`<} } i.| |ヽ ≧ ≦ `≧ムイ }, | | } /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\ ゝ '´〈 `レユ二 У: :_:_:_/、 /γ´:__: : 〈 やけに早く来たと思ったら、兵糧は現地調達かよ /:/: /: : ヽ: , /:/: /: : : : : :i!: , /:/: /: : : : : : :i!: :, /:/ : ′: : : : : : i! : , . /:/: : i: : : : : : : : :i!: : , /:/: : : | : : ; : il/: : :|: : :,
530 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 22:27:12.39 ID:DIcfLOh+0 /:::::l \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/ /:::::::::::リ ≧ < /:::::::::::/\,. - 、 ≧ どうも豫州へ雪崩れ込む模様!! ニ=- /:::::::::::::ノrv' ヽ、 ≧ ≦ ./:::::::::r‐"´//r − 、 ヽ、/Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\ .,、::::://::::// .、`ヽ y〈ヽ, `ヽー_ ' ,ィ ´ 并州も司隷も飢饉ではどうしようもない。 l ly;//-/'ハ. ヽ ∧,,ィt、ヽ、 ` ー :::::::!l::.//:::リ、ヽ、ヽ'.|yチ心) lY,- 、 洛陽を攻略するには .ヽ::t!::(!::::/ ,ャ、 `´ `゙´ !¨ ヽヽ、 ̄ ` ''' " 兵糧の確保が何よりも優先される。 . ∧::丿!〈 '、 f(心, , 、 /v-ーヽヽ` ‐-- ´ `^〜ヽヽ" ` ゝ ' /!Y∨}:::::::ヾー ''' ィ´ 石勒殿もよろしくお願いする ヽ` ''、''' " /!"´::::::::::::::::::゙l ̄:::::: ヽrγハヽ..!;;;;ヽ::___ヽ_ー 人{ヾ .) |.!;;;;;;ィ::::::::::::::::::::::::`'' `" } / Y!Y l r゙ 、:::::::::::::::::::::: 人 y'´;; ̄|r`ヽ_/:::::::::::::::::: ヒ´ミ仆爪// j } /ノ ハ `ヽ、ミ≧=-ゞY、_ 圦ミfソ ̄} } / ,' __ \ミ下千f=-仆 ミ }}ソV i/ ゝ Vゝ斗イ、ヽ ヽミ仆≧=}} 乂./ / 三ミ  ̄ ',{ ハミミ _ソ 圦{ 辷i ≧=- } }ミ彡 .Y 人、~ハヽ ‐ イ j iミソ ~イ / 好きにやらせてもらう Y、 ', ゝ-=__, ', V / ハ /`´__ ', i≧=´ ', 壬//≧=- } }//// i Y { ///´⌒ | { }, イ///// { ヽ-=≦≧=-、-=≦/// .',Y//////////////イ
531 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 22:28:18.77 ID:DIcfLOh+0 :;:7ノ .!ト、ヽ}li、/ rイ;i;i;iLィ〉ヾ,:' .i:.斗-‐ '"`ヾニ、 〉 イ';Y{.(ニ-≧← " ヽ/' スイ´ 〉ノ :;:; ,ヽ i.! ヾ;lil! .};i;「´ 〈 ;:/ i,.┴z彡,  ̄ ∧_!ノ/7、メ゙ .{{ イパ, ヤi、 '"f'’i !/,i i',ヽ>、ヾハ ./ / /´ ̄,./'⌒ヽ-、 .!:.:i. { 7¬;', : ヘ、' / ヽ;'⌒Yilト >' ヘ!k , } }a l. ! _,.zx、、 ' /八i。 _λili-、ヤ:i. У/iヽ:'ノ'チ、ヽ=,ォ=ハヽ'∧i! }i ヾ; r) .// ,! .| | 彡'´>'"ヽ r/´ト、:、:ヾ:`:>=彳/_:`ヽ:.、L': :!レーァィ彡ヘ !トx`¨ '//! ー-`イ`/ヽ/ イ | | r',、_,.才=, ト-ソXaヽ: ミi-‐i'"巡ぇl-':.:._z彡/彡' ' \ v/ヾ /ヾイ.:! `` ー‐'=≠;:;:{ ! !_/Xゝ='、リ:/ヽ从∨、 \:.、-=ノ \、-彡' /ヘ. \ .}:.:.i `ヾ:.:.:.:.:k';:;:;:;/ ∠!ヘY∨-‐''"i才-ヘ1 ヽ寸、i - _マヾ゙ ; 7ー- _/__/ヘ_≠=;、Y:.:.; .\、 ヾ:!./:イ 〈: fゝイ才¨ ̄./イ/┴!` ヽz⇒、≧ /: ヽ ' ,/  ̄/¨7/ ヾ  ̄ゝィ 〉:.{ ヽヽ 、∨ ハ 才/〉':≧メ ||./ ; /イ;i>イ 、:/ヘ メ /'" .:/i \、 i >:ノ ヽヽ_,∨リ,,. -、ニ:Y :/!゚:ヽ:,'; ; ' '入 ! /べ;i;{:.λ; ヾ_ヽY_ /' / ,ハ ヘ、_〉 }:.:{ : . . ≧三彡<、ヘ: !i;りヾ:-ヽ/ゝr '゙八`ー≠'" :;ik/:.:.:T゙´ヾヘY ヽ、 ヽ \ /'.ノ! : . : :';.:.ヤ : : . : . . ,. -‐_ォ八 _,. Y:∨´`〈λ:iノメ゙ ∧ ヽ :.、 :.. / ハ:.:.:.! l lヾ`ー 二/ヾ´.イ、 : . :.i:.:.ヤ : . : : ./ /:}=;へ-イ:/ ;!`// i.|il!.!- '" ヽ\ 、 - 、 / /.λ:.:.:v, / .l l ヾ 7/¨,.. ハ. . -`∨λ:L:_:ヾ才メ´,i.!ヾL!il_!、∨ \ ー--,'べ / iー-ミヘ | ! .//'"_ _ | ノ:/:トヾr: ┐!メ ;' .!| 爻ヽツヘ∨ ヾ` ーイ=イ , 八 ヾ:i ,′ :,/イ:..´ ! //:i: /:>ハ/_:_:{; ィ .|| `ミミx ヽ>、 f ヽ` 、 } ,}/ .ハ レ .:/´ ` ヾ、. .:ヽ :_: : 才ヘλ: ; ヘ' || ヾミミ ',/ \ ゝ、 \∨ ヾ、:.:.:.:', !: : : :{ }`.:.:} i : T: : / У´ ヘ.\!! ,-ミ爻 i ヽ ヽ. }、 ) .:.Y ',:.:.:./ . . /:.:./ . : . ゞ:、!:_イヾヘ' \'; ヾ、ヾ:.:、 ミ爻,ハ \::. :ヽ ヾ:.:/ : . ノ:. \__人_人从_人_人从/ /ilililiア、_ノヘ\! ト'f _',、ヾ、才≠爻_,. ー、:.:、 }:.:! : . : . . _) (__ ilil/、ヾ ! i ヾ`¬.\- ヾ, Y/ミ{ヾイ }:.:.ヽヾィ : . : . ) ヒャッハーッ!! ( '"ヾ:.:. ヾ\ヽ ヾ:. ヽ\ 入ー_ 才`} : . : . ノ:.:.:.:i : . : . .  ̄ ̄) ( ̄ ̄ ヾ:.. `f¨¨\ヽ ヽ\ ヾゝ _ 〉{ : : : . . :` ー ' : . : /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\ `!ーイ ハ '; ヽ\ ', 〈 : . : . . : . ヽ \ ヽ :.{ `ー 辷_ソ }, 入 廴 :.Y ヾ/ ヘ :.ヽ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 『晋書』『劉聡載記』に曰く。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 漢軍は轘轅に出ると、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 梁・陳・汝・潁の間を周旋し、百余りの塁壁を陥落させた。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ これらの地名は豫州の諸郡を指しており、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 漢軍が司隷を横断して豫州へ侵入した事を示している _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
532 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 22:31:22.06 ID:DIcfLOh+0 【紀元310年7月 晋 首都 洛陽】 |┃ /ニYニヽ |┃ ./( ゚ )( ゚ )ヽ |┃ 三 /::::⌒`´⌒::::\ |┃ | ,-)___(-、| |┃ . | l |-┬-| l | |┃ \ `ー'´ / |┃ / `ヽ. |┃ 三 ./ \ ,⊆ニ´⌒ ̄ ̄ " y r、 ヽ ⊂二、 ,ノ──-‐'´ | | l" | |┠ ' | l/'⌒ヾ |┃三 | |ヾ___ソ | { { i| } } リ { { {マ i|∨ } } / Y ; ==-ハ{ ∨i| マ -==ニ ' /}′ マハ il从斗≠ミ Y ∨斗≠ミx }i / / }∨ 小. じr沁 じ芹心 }i / / | マリ从∧ V辷リ 弋辷ヒリ }i } / / 司隷の各郡県には守備を固めるようにと | ∧ ' }i / /ト }ハ 小 ' /イi i}/ /i:i:i:i:i:i:i〕iト ノ ∨ {込 _ __ } / / |i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ヽ ∨ i{i:i:i:i:i> 彳从 /}/ i!i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i} ∨ i{i:i:i:i:i:i:i:i{ ≧=≦{、ヽ ノ } , i|i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i| Y {i:i:i:i:i:i:i:i} ,{ /ノ.イ }i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i| {i:iYi:i:i:i:i:i:i:j {ー―:/ }i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i| ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 結果から言えば、東海王はこれを防げなかった。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 防げなかったのか防がなかったのか、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 何故かこの時だけ、軍を動かした様子が見られない。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 永嘉四年は五月に蝗害、十月に洛陽で飢饉とあり、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 兵糧が確保できないために軍を動かせなかった可能性が考えられる _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
533 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 22:33:25.35 ID:DIcfLOh+0 | { { i| } } リ { { {マ i|∨ } } / Y ; ==-ハ{ ∨i| マ -==ニ ' /}′ マハ il从斗≠ミ Y ∨斗≠ミx }i / / }∨ 小. じr沁 じ芹心 }i / / | マリ从∧ V辷リ 弋辷ヒリ }i } / / 幽州と荊州へ援軍を派遣するよう使いを出そう | ∧ ' }i / /ト }ハ 小 ' /イi i}/ /i:i:i:i:i:i:i〕iト ノ ∨ {込 _ __ } / / |i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ヽ ∨ i{i:i:i:i:i> 彳从 /}/ i!i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i} ∨ i{i:i:i:i:i:i:i:i{ ≧=≦{、ヽ ノ } , i|i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i| .Y {i:i:i:i:i:i:i:i} ,{ /ノ.イ }i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i| {i:iYi:i:i:i:i:i:i:j {ー―:/ }i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i| , --──-、 , イ / ヘ ト 、 i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ | ヽ ' _ ` イ l l ´=` l かしこまりました ノ ヽ _,、__ノ _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、 /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_ 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、 . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::! /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|:::
534 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 22:34:47.37 ID:DIcfLOh+0 【紀元310年7月 晋 司隷 轘轅】 _ ィ ´:::::::::::_::, :イ、 r'´∠::::::, ィ ':::´::,::ィ,=::.,`ュ /.::"゙:/Y)::,. ',´ィ :/'-´、 `ヽ ノ:::::::/::彡/::::::::::::/ ヽ、 ハ (:::::::::l:::::,/!:::::::::::/ハ ', ヽ ∧  ̄`//_/_, '´! ト、 N,ィlハ ヽ /´' ミ{ ハ llヽ !リ>j,=キュリr、 ∧ / /y' ',-ヽ-'、ヽィ´.∧c;ヂ)yノヽ .∧ r 't ノノ从、ィ、 f式ホ. `" l´、 `ヽヽ、 . /;;;;;レヘ、 ` lヽ.ヽ ゚'゙ ' _ .∧ィ==y 、 _`ヽヽ、 よもや蝗害がここまでひどいとはな。 /;;;;;;;;;;;;;;;;/ レl .! .ゝ . __ゝ`/イ::/:::::::ハ\`丶、`丶、 . 〈-- 、;;;;;;;/ リ从∧ィ^/`´///::::::::::::::::', \ ` `ヾ、、 だが、豫州は蝗害を免れたと聞いている。 . ,'"´::`:ヽ/ レ/´くr、/十´`Yハy "´;;;;;`ハ `丶、 ヾ、 ,;::::::::::::::リ,、, -''"´::l::/::!:ト、ヽ、::::/_::/-ー-、;;;;;;;レ〉、 `ヽ、 ヽ .こうなれば早い者勝ちだ !:::::::::::ノl、::::::::::::::::::/::-',::ヽヽ、/./ ィ゙テ .`!、;;∧ \ `ヽ、 . リ:::::::/::リ:::::::::::::::::イ- 'l´.'::,:/ヾ<¨´-、 _/ノ´ .∧ `丶、 ゙ . ハ::::/::::::::::::_::, - ''!.!::::::!:::l,/k'_´,. =---'´`゙/´ ヽ ', .ハヽ、 ``ー ''" .从Yy'::´:::',::::::::::::::::::::::::::/ ヽ ヽ ', ハ ハ .!ヽ >!::::::::::::l::::::::::::::::::::::::人 ヽ ハ ', l .lリ! / }:::::::::::Yo::::::::::::::::::::::::::Y \ ', .! // . / .ィ!:::::,.ィ'´`'''ijー―― --〈ヽ. ヽ.ト .リ/ l イハ}´,ィ〉〜'´ ̄ ̄ ̄ ̄ ` ゙、 `ヽ ハヽ .l l/ ヾ }'::::.!○::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ `ヽハ N、 ヽ、.!:::::ハ:::::::::::::::::., ‐'' " ` ,::::ヽ j ヽl ヾ、 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 実際の所、.漢軍の豫州侵攻は兵糧確保も兼ねていたのだろう。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 五月の蝗害は并州も襲っており、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .前年兵糧不足に祟られた彼らが潤沢な兵糧を有していたとは考え難い `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
535 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 22:38:27.20 ID:DIcfLOh+0 _...._ _,.-':::::::::::::`ヽ、 ,..-':::::::::::::::::::::::::::::::ヽ __ /:::::::::::::::::::::::::::::\:::::::ヘ l::::::::::::::::::: ̄::::::ー.../::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ ヽ::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ィ::ニ'::::l ヽ:::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ `ヽ:::::::l \::::::::::::::::::::::\::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:、 ';::::::| ,ン、:::::::::::::::::::::`:-..._:::::::::::::::::::::::/::::::\ ';:::| / | |`ト 、_:::::::::::::::::::::`:::ー-......__/::::::::::::::\ヾl l ト ト. ト、ヽ、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ `ハ_|ヾ 弋弍f'ー、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ '´く. 'ーイ l j、7ァt、__:::::::::::::::::::::::::::::::::::l 永嘉四年秋。 rヽ 、 lー'-'ノ_ノ∠Lゝト弋ー-- :::_:ノ ヘ ヽ--j..-<}::::::::::::〈.` 漢軍は中原を荒らし回った ,レ-'⌒:、 ヽ:::::::::::ヽ- 、 ,. -‐、 ヽニ.:::::;r‐ '´ l::::::::::::::::::::ヘ ,r'::::.,.-' r'´ ::::ヽ __'Jノヽ::::::::::::::::::ハ /:::::/ | l::: ` ヽ、_ ヽ_,l:::::::::::::::::::::l . | :::| | lヽ、__,. 、 ';::::::::::::::::::::::::::::::l.、 . | | | |:::::::::::::::ヽ. l::::::::::::::::::::::::::::::|:ヽ l. l ヽl. ..|::::/::::::::::´:::::::::::::::::::::::::::::::|::::l. ヽ ヽ.__ ノ | ::|:'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| ` ー- 一 ヘ |::::ー-、.._:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::|ヽ 7ハ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::|:::ヽ /::|::|:ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::|::::::ヽ /::::::|:::|:::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::|:::::::::ヽ /::::::::::{:::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::|:::::::::::`
536 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 22:40:19.77 ID:DIcfLOh+0 【紀元310年秋 晋 豫州 潁川郡】 _, ,ハl、´ Yレ/ _≧ 、 } / /イ /、_ゞ ヽi! レ"∠_/ヽ ノ!/{ \_人_人∧从_人_∧_人_从_// { ;レ、\>ー=ミ 彡"ー</ドY ,イ=- ) > -=ゞ爻<´7',ィ /从ヽミ=、⌒≧斗从\ < また王弥が来たァッ!! > /ィ ,ゞく _,/ ,ィ/{ iド{ヽト、 }\ノイ,ハ 「ヾ゙ 、 < ( {′ノハヾ「_ィ,=,ztミ、!ヘVィf_キァ7i丁゙ー}人 ヽ /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^ 、!〈/,イト≧彡ヘ人{ヾ三/ |! ヽY゙ー-≧t._ 石勒さんよぉ。 / / !、\´∠个 \/ |l ゙、 \ _≧、_ /′ / l、ヽ/ /}\ \‐ハ \ \,イ ̄ ̄ヾ} 俺たちは豫州と徐州を頂く。 / / / ヾ <ヾ三二ア>ィWヽ ヽ/ ノ /´.′イ{ ! ゙、_ヽ二二二イ |-^ー゙v / あんたたちは兗州と冀州でどうだ? ! r'Vヽヘ__ ∨>.__ /7入_ノ\}. { !,′_/>ヘ {ヽ.__/_'-‐‐>、}:i:i}/、 _,、__ _,、 rf´ ト′ゞ.ヽ`‘, /´ / /:i:i:i:i:i:i/‐-、 __rfぐ( {厂jトx__, /" \ _,A゙ | \―ヽ- 辷{-/ ‐/ /:i:i:i:i:i:i/:i:i:i:i:i丶 し{lK^Y{({Y7癶i{ ‐ァ-、 \ーヘ |ヽ \一ゞ_ _フー,/‐ /:i:i:i:i:i /:i:i:i:i:i:i:i:i:i:\ 上豸ィ斧ぅ^f斥ノヲ \__人_人从_人_人从/ .}/じ} `ト くノ} `У / \/ _) (__ 込ノ 廴'⌒ ノ{ / ̄ ̄′'"´ ̄ ノ ) あいつが石勒か!? ( jソ〈_、 ⌒ヽ/ l / i  ̄ ̄) ( ̄ ̄ /| i ≧=彡 |/ | } 、 /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\ / \ / _,ノ} | / ___/ _\___〕 '´ ,ノ l /{ __, ´ ¨¨ i / \ いいだろう '⌒'´ ノ { ∨ . / { i / 人_ l . イ\__ -‐ _/  ̄ ¨¨ ー-=ニ __ノ\___/ . 人  ̄ ィ´ __ }__`ヽ | ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 『晋書』『王弥伝』に曰く。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 王弥は二万人を率いて石勒と合流し、陳郡・潁川郡に侵入。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .潁川郡の陽翟に駐屯し、 `ヘ:ゝ .' 小/ 弟の王璋と石勒を徐州と兗州に侵入させた ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
537 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 22:44:09.33 ID:DIcfLOh+0 _.,. -‐- ....、 x≦〃〃/ミミミミミ、 /ノノノ〃ヾ⌒彡ミミミミミ、 /ミミル' / __ ヾ彡ミミミミ、. {ミ'''´ {∠i孑 `ヾミミ毛刈 ';ハ, `〕、 Yミ ;:::: ∨ソYハ x≦ ̄ア´ なるほど。 }:( くツ1 | っ {::: ーりリ / :::::::/::::: ヾ:ヽ ,ノヾー'⌒ヽ ヾ Y¬从 〃:.:.:./::::::::::: .あれが噂に聞く王弥。 `ヽ { √ ̄~`ヾ Y ヾリ ||:.:/ ::::::::::::::: 沁ヾ ⌒ :/ /∧::::::::::::::::::::::: .近い将来、将軍の最大の敵になるかもしれませんな ハ r::.......,..::/// /:::::::::≧==== '、 {///,//// >'゙´:::/:|幵幵幵幵 `T¨¨´///>'゙´::::::::/:ニ|幵幵幵幵 ,..-―∨ /::::::::::::/ :三圦W幵幵幵 //////::∧/::::::::::::/ :::三三/八幵幵幵 jI斗 ──< ////////ノ}/}ミh、 //)\/_」LL」_/]ノ心 }h、ィi }ニニニニノ ≧=‐/ハ |i/ニノ⌒  ̄ ̄``〜、、> ≫/, おっさん。 |{/r {i:i:} {i:i} ィi{ ./≫/, |〉 |〉 |i| |i:i:| |i:i| ‖i:} /////} 今日を全力で生きようぜ |∧ .∧〉 !i| |i:i:| |i:i|‖i|\/^7\'/} |/∧ .//∧ !i| |i斗f七Iてj{ /\/\ |//∧ .///ヽ∨'" `'<' \/\ l\ jI斗|///∧,'////,\_ / / ∨/ハ ∧'/\/////|////jI斗fセニ二}j{{⌒≧=‐' / / }//) / ∧'//,\////≧≦\_=_=_=_=!从 ' {i //(
538 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 22:45:18.41 ID:DIcfLOh+0 _ \__人_人从_人_人从/ _。ァ/ _..,ィッゞ .┌ _) (__ _。+・'" .,.、-ヘ 彡.γ'`へ, l.(( ) 匈奴だァッ!! ( __,。+・'"ィ.二ぅ ヘ.:.:.:.:.``'〜彡ソ__,ノ,__,L l ヘt_  ̄ ̄) ( ̄ ̄ ._。+Lツ_r--l.「二l ``'〜、丿-┐ミl_.ヘ,,,ヽ l fヘ /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\ 。+・'"´ └-,.j ノ `ー‐'゛ヽ \/へッU .へソ,,t .,__ __ l_ _).) /彡ヘミミ.. .「"'イ _.,ノ /`ー'lL=」l`U‖ ‖:.:.:. l ((Ul_.} _ ).;.;./ノヘミノ .ノ_((// .j//UUUUUj└='〜‐‐''"l"''´ ).) ヘ__ヘ /.;.;.l/_」.;.;ミ_,.// ̄/ ./ヘ//UUUUlj/ ,,,,,,,l,,,,, f┘ `"'・+、.,_ .ヽ--'゛.;.;/l!!!!.│. / ./__/__jヘ_[(0)}┘彡彡ミミミミミミミミミミ `"'・rヘ., /ll/ j.;.;ヘ!!!!L/L .l/UUUUヘ メll 彡 \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/ ./.;.;ll.;.;./.;.;ノ_,.、-‐''´´ソl.UUUUUj メヘ.;≧ < r──,''"´メメメメ/i!iヽ l.UUUUU-=ニ なんで匈奴が豫州にいるんだ!!! ≦ ./彡彡/_,.、--‐''"´ li!i!i!j .ヘ.UUUlU」 .≧ ≦ /彡彡/_,.、--‐‐'''"メメメ\__〕.UUUj/ メ /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\ 彡彡彡lメメメメメメメメメメメ\.UUlj/ メ ‖``'〜、、,./┌--- /:::::彡 川彡 lメメメメメメメメメメメ│ヘ__/ メ‖ヘ _,.、-‐''┐ (::::::::.//:::::::::ミミ ミミミミ lメメメメメメメメメメメj / メメ::::::::::::::_,.::::.} ヽ:::://::::::/ミ ミミミ ヘメメメメlメメ::::::/--f .(、-‐''ヘ-‐''"´ )::::.j /::::// ::./ 彡ミ ヘ / /ヘ::::::::::./ / 。+=+。 丿::::l .L ./ 彡彡 /:::::.ヽ:::::/ └===== __ヘ::::‖ .''''´_ \ 彡 (::::::< .):::::( │ / ):::::l ヘ::::ヘ ヘ::::\_ └ /:::::│ ヽ::::ヽ \::\ ヘ./ 〕 ヘ ヘ \ \/ └=== ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 漢軍の豫州侵入は各地の文武諸官にとって衝撃だっただろう N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
539 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 22:47:01.60 ID:DIcfLOh+0 【紀元310年9月 晋 徐州 下邳】 /―Yーヽ /:::::(○)(○)ヽ /::::::::::⌒`´⌒::::\ 裴盾様! /:::::::::,-)___(-、| |:::::::::::::l |-┬-| l | 監軍の王隆様が軍を捨てて逃亡した模様!! \:::::::: `ー'´ / ノ::::::: \ /::::::::::::::::: ヽ |::::::: l \ ィi〔///////////////////}h、 ィi〔/////////////////////////}h、 寸/////////////////////////////}h、 寸///////////////>─''゙ ̄`寸≦///) ` 7=───‐=ニ ̄: : : :ノ: : : : : :|i : |  ̄ ‖: : /: x: :/ : : /:/: : /: : : :|i : | ‖: -‐=彡\‐:/:/ |: ://}: : :.|i : | なんて無責任な。 i|: : : {:/斧ミk / -‐匕ノ/.: : :.|i : | 八{: : { 乂ソ 斧ミkz /.: : : :.|i : | すぐに後を追わせなさい /: : \:ト "" 乂ソ /: :/ : : |i : | .' : : : : j圦 "" 厶ィ: : : : |i : | |: : : : ハL心、 ( ) _,ィ′: : : ji : | |ノ: : :.{ニ〃|\>─=≦ー//: : :/: : | /=V: :.|ニ〃_|\``7 ̄ノ=/: : : :.,イ: : ノ {ニニ\从{{ニ〉 \|/レ'´: : : :_,ィ=}/ 晋 徐州刺史 裴盾 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 『晋書』『懐帝紀』に曰く。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 九月。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .徐州の監軍王隆という者が、 `ヘ:ゝ .' 小/ 自身が率いていた下邳の軍勢を棄て、寿春にいた周馥の下へ逃げた ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
540 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/06(月) 22:48:38.23 ID:aMB4JBpT0 司馬越も焼きが回ってきたのか完全に後手後手になってるなあ
541 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 22:48:51.96 ID:DIcfLOh+0 【紀元310年9月 晋 荊州 宛】 __ ,.::-ーュ_,、_rv:..、 _ _,,-─-::_,, _::. ` .:::., ..:::ーy ::.`` -、.::... .:、:...-iー..__,、_ ___ノ:.ー、_ ,,--‐'´::....... :i .::::::::`'-‐'" _"::.:.:.:.. , _::. ` .:::., ..:::ーy ....:.. :... .:::.`'".:: ::i.. ヘ' ̄`::r、─ 、_, 、_,、--''`'´.:::::::::... .::.. :::. .:::::...ノ-",::~_- ::`'-‐'" _"::.:.:.:.. ,_ - 、::..... :: ::..v :....::" ..:;''.:'" ` ::. :.:.... .::::::::.:.:.:.. :... _,..- '':::::::::... .::.. :::. .:::::... ::. ::..:::.......,;,.. ./:: .:.:: 丶 .. ..:......、 :.、 ノ-",::~_- 、:::::::::::.::...-、 `- :::. .., '"::::::::::::::: r--─‐i r--─‐i r--─‐i . ┌─┐ | 王 .| ┌─┐ | 山 | .| 杜 | . ┌─┐ . ├─┘ |--─‐'' ├─┘ |--─‐''. |--─‐''. . ├─┘ ∧二ヽ: :::''::.∧二ヽ:'::∧二ヽ:::∧二ヽ;::::∧二ヽ;;:;:.∧二ヽ;;:∧二ヽ;;: ;;:;:.∧二ヽ;;:∧二ヽ;;:∧二ヽ: :::''::.∧二ヽ:'::∧二 l :ll=lll ...::..:.l:ll =lll:..:.l:ll=lll::::l:ll=lll:::::::l:::l:::::::l::.:::.l:::l:::::::l:::::l:::l:::::::l:....:.:::.l:::l:::::::l:::::l:::l:::::::l:....l :ll=lll ...::..:.l:ll =lll:..:.l:ll= 幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵||:::.:||幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 所変わって、こちらは荊州の宛 \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l:′ ∧\ マ三ソ| .\ ./: : \\ ヾ-〃 ..∧ l; : : : : \\.り/: : :i
542 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 22:50:02.17 ID:DIcfLOh+0 { ` /,ヽ ヽ \ _, -‐ ´ 論 \ ヽ / \ /λ ヾ 、 \ へ / |iミ V.彡} l } ヽ 、 ー 、 j |l ノ j| | ゝ 〉 >、 ` ヽィュ_ |i ハ ゝ, {| ヘ \i / \ \``ゝ, }. / ヾ、ヽ ヽゝ `, ヽ 時が参りました! / | , -‐ ` ヽ \ ノ. ∠`へ, ' ノ x弋 ヾミ 、 \ 〈 ',. | } } \ }´`ゝ〜 ュ _ . 〃 i'〈弋::リ` ´{テ:::} 〉ヽハ , 国難を救うのは、 ヽ }. | ´ / ,,_ ゝ,,._ \ゝ 从 ,, , ` ,,, / 从 / この私たちですわ!! ′. ヽ ヘ.__, -‐ ト _ >、  ̄ ` ヽ .\ ', ヘ ャー― , . /ヘ ゙,ソ /j ゝ ゝ ー,,ュ, -‐ ´ ー´,, ` ー- , } ヘ ` ヾ , ヽ ノ , ´{| ゝ /ノ\ `ゝ、  ̄ ゝー‐< ,, _`` ‐- ´ } ヽ ー < | f メ C \ \ `\ , -‐ `>ー- ェ 〉 \ /V ,ヘー- ュ ゝ ゝ、 ` ,, / /´´ \ \ .` ひ二つ ∧ `ヽ } ー 、 \ , -‐ ´ / ' / ヘ 〉 \ | 、 ノ ヘ ヽ } / ノ ノ 〉、 / i \ ', { 晋 荊州刺史 王澄 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 王澄、字を平子。徐州琅邪国臨沂の人。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 王衍の実弟に当たり、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 弁舌は不得手だったが、他者の挙動を見て意を察するのを得意とした。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 成都王の従事中郎だった時期、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 陸機兄弟処刑に関わった孟玖の誅殺を進言し、実行させた事がある _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
543 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 22:50:57.85 ID:DIcfLOh+0 【お酒大好きな名士たち】 / |iミ V.彡} l } ヽ j |l ノ j| | ゝ 〉 |i ハ ゝ, {| ヘ \i }. / ヾ、ヽ ヽゝ `, ヽ ノ. ∠`へ, ' ノ x弋 ヾミ 、 \ .留守は郭舒殿にお任せして、 〃 i'〈弋::リ` ´{テ:::} 〉ヽハ , 我々は匈奴討伐へ出発致しましょう! \ゝ 从 ,, , ` ,,, / 从 / ヽ .\ ', ヘ ャー― , . /ヘ ゙,ソ /j ゝ } ヘ ` ヾ , ヽ ノ , ´{| ゝ /ノ\ `ゝ、 ←優秀な補佐役招聘した以外は酒を煽り続ける人 ´ } ヽ ー < | f メ C \ \ `\ - ェ 〉 \ /V ,ヘー- ュ ゝ ゝ、 ` //./ / ./ i! | /|.! /| ハ Y⌒!.゚。゚。,, \ \ .` ひ二つ ∧ `ヽ } ー 、 〃/ ! ! ! /| | /ィ〔厶烋 } | | i! |∧ / ヘ 〉 \ | 、 ノ ヘ ヽ |.!.| | | |T トハ {/j/イrハYj//.ハ } ∧ 〉、 / i \ ', { |ハ i! i! .|芹_N 弋_り イイ/ jル' \ 八 {从 |代 リ `"´ j/' | \ \ N //.ハ "´ /イ} | \ \ // 从 ‘` / /r.ァzz< }\ \ / / {/ 个 .{{/ 〔Yニニニ≧ュ⊥. \ \ 飲兵衛の王澄が本気になってる。 =-=彡イ¨| { ./ /`千〃/ /〔{ニニニニニニ≧=-z、 \ /´ //| V ./ / 《_/∠ニ} }〕ニニニニニニ=-..:::⌒:..。.} 何か悪い事が起きる前触れかしら? 〃 //rヘム ヾ V / 〔/{ _ヲ,クニニ==-‐.:::::::::::::::::::::::::::::::\ リ // {{ \》 Уイ 〔/:l:レZ⌒}::::::::::::::::::::::::::|`i<:::::::::/::::::::::::::} ./ , ' _ 从 {⌒7´ { .f〈l:l:l:/{ r':::::::::::::::::::::::::::::}ilililil>.:´:::::::::::::::::/ ./ / {{ {ヾマ__〉 / ハ /i∧/:::乂_ノ::::::::::::::::::::::/ili/::::::::::::::::::::::::::ハ 荊州の豪族と宴会に興じてた人→ .| | i! | / ./ }/イ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/∠::::::::::::::::::::::::::::/ニ} 晋 征南将軍 山簡 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 山簡、字を季倫。司隷河内郡懐の人。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 山濤の子で温雅な人柄をしており、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 嵆紹らと共に名を馳せ、永嘉年間の初めに尚書左僕射まで昇進している。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 永嘉三年の高密王司馬略の死後に、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 征南将軍・都督荊・湘・交・広四州諸軍事として襄陽に駐屯した _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
544 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 22:53:45.58 ID:DIcfLOh+0 , --──-、 , イ / ヘ ト 、 i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ | ヽ ' _ ` イ 王澄様、大変です。 l l ´=` l ノ ヽ _,、__ノ .先日雍州から来た流民たちなのですが…… _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、 /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_ 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、 . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::! /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| / ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: __., -- ( 、 /⌒\ /⌒\\ /. . ∨ ノ( V:\ } . . /w:i:/W . .} . .} ノ. .. / / 八 . . {_ --- 、 流民? . . / ( \ 乂>´⌒¨¨ヽ /. .. / ー- \ -‐\ \(L/⌒) \__ 彼らでしたら、 .. /} ┳━ \ ┳━ \ \. . 乂 /ニニY_ こちらの軍勢の指示に従って |. . { {: ┃ )┃ /) } . .\-イニニニノ⌒ヽ 本籍地に帰るよう命じたはずですわ |. . {:乂 ' ' , ' ' ′.:} . .} . .\-=/ } /\. . V/: 、 __ ノ. . /. .丿 . .\^丶 /. . / \ V/: \ イ: ../ / \ . .\ \ . /. . / \ }//^ヽ¨¨´ /\' /. _ \ . ..‐‐‐、 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 『晋書』『懐帝紀』に曰く N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
545 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 22:54:31.73 ID:DIcfLOh+0 》\ _ノゝ γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ ≧, '´ ヽ | ……夜襲を仕掛けてきました | 三三 レ! i ノメ◇リ)) ヽ______________乂 /ノ从 ゚ヮノi ━━━G━━━⊃━━ ≫∈三> 三三 ノノくノVゝ'iヽ ∩___∩ 〈_ノ '`ー' ノ ヽ / ● ● | 晋 京兆郡の人 王如 | ( _●_) ミ 彡、 |∪| / ""'''ヽ ,,,-彡_,r''" ̄ 「/ ̄/ ̄/;二"二"二((二((三三C≡=─ _,-| r'" 二 ==i ニニ二/\/ccccccc//_ヽ ) ヽ /フY ヽ <、、゙l - ̄ ̄C=] ノ;ヾ / ⊂ニニニ二二ソニニニソノ/⌒ヽ\ /(>)(◎) ヽ ,l゙゙'l、 」ニニ二二〈ー;; \/二L_」 j _ /⌒`´⌒:#;; \ / l /;:: /{ ̄`)ノ ーーー \ / | -)___(-、 | /´ ゝ ;;::/ {  ̄ソ ヽ / .__ |#; |!!il|i|!li| lu.| / \ ・`⌒´ / 最近逃げてばっかだっていう! 〈_/\ .`ijー─‐'" \/゛〉 ) /\__/ / _ / 三 / __ ヽ 三 ! /r .) ヽヽ _/ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 雍州の人王如が宛で反乱を起こした。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 新平郡の龐寔・馮翊郡の厳嶷・京兆郡の侯脱らも挙兵して呼応。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .王如は県令・県長を殺害し、 `ヘ:ゝ .' 小/ 漢水・沔水流域を大いに略奪、大将軍・司隷雍州二州諸軍事を自称した ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
546 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 22:56:34.12 ID:DIcfLOh+0 /⌒Y⌒uヽ /(○) (○)ヽ _ /::::⌒`´⌒:::: \ /´ | ,-) (-、| 王澄様! /' | l ヽ__ノ l. | ,゙ / ) \ `⌒´ /、 .征南将軍山簡様と南中郎将杜蕤様の軍勢は敗走しましたっていう!! |/_/ ヽ // 二二二7 u' __ ヽ /'´r -―一ァ"i .-‐ \ ,r'´ ̄ ̄ ヽ / // 广¨´ /' /´ ̄`ヽ ⌒ヽ /丶 _//∧ l'⌒ヽ-、_ ノ ' / ノ :::/ / ヽ } / .|ヽヾ、7/ i| ヘ_/^ヽヘヘ _/`丶 / ::i {:::... イ / |,⊥ミ∨/l| ト、 └ユ ! .i ト、 ヘ ヌ二¨ ヽ ! l |L_ ゝヽ_/>ャ=ヽャ‐ \-、 i '7_,.≧=- }} ′ ` ヘ. \ヽ j ff'"⌒ヽ ノ 、_,.ィi レ、 l ヘ! 仕方ありません。 . ノ 7弋 , , 爪从 . i l . イ ハ tt彳′ l j ∧ 私たちも撤退致しましょう。 // ! ト、 _ ‐ュ /7 ∧ヘ . /,ハ ヽヽヘ f二´-‐'' " / / / ヘ ヘ 完全に足を掬われましたわね { { ヘ 丶 ゝ _ /∨ / ヘ ヘ ヘ! ゝ \ ` ┬-‐' /! ィ′ ヘ ヘ 丶、_ \ 广弌irく l l 〉────'┼‐-、 !| \ Y/ /V ≦ヽl ∨ l ト !| ハ l| ィイ' 7ソトミ、 ヽヽ ヽ. l l ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 当時、征南将軍山簡・荊州刺史王澄・南中郎将杜蕤は、 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 揃って洛陽へ援軍に赴こうとしていたが、宛で王如の軍勢と交戦。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 諸軍は全て大敗した。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ただ王澄の軍勢のみが前線に留まっていたが、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 諸軍の潰走を聞いて襄陽へ帰還せざるを得なくなった _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
547 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 23:00:09.23 ID:DIcfLOh+0 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 流民集団の頭目たちは名目上漢に臣従した。 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ . Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ なかでも王如は同じ流民の頭目や \ヽ、 _ , イ!::/ .山簡・王澄と戦闘を繰り広げ荊州北部に割拠。 / ヽ{ ト、ヽ l: ∧\ マ三ソ| \ .ちなみに、『晋書』では王弥・張昌・陳敏の次に立伝されている ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ / }、{.:.∨ 。s≦_-_-≧s。 /}! イア }、{:./':.`> ´/ /Yヽ ≧s。_', ィi〔:.:./' アア マム.:.:./ ,:' /イ\}! ', '; ヽ}イ:.:.:.:.:../ アア マム/ ,' {!ニニ }|! } i ∨:.:.:,:イ アア У / , | {!_ニ_イ|! .' /| }∨/ ア´ 雍州京兆郡新豊の王如といいます。 / ,イ { 十{\,/j/}イ/j! .' ヽア´ /≦ {,∧ ,笊_ 笊_/ /}':,≧\ 元々は雍州の武官でしたが、 j! {/,ヽ l ゞ) ゞ '/ィイ|ノム」'\ 関中の荒廃ぶりに見切りをつけ民と共に荊州へ移りました。 . ヽ{/ 从 j! ' j!\x\ / ,_ \ ` ´.イ/ /{ ∨ \ ` 帰る選択肢はないので力づくで荊州に居座ります / イ⌒`Y介≦ | / { ∨ \ /ア_ イ/- ― ´} ,:' イ/⌒\ ∨ \ _ _ イ´.:.:イ,' , `ヽ _,:'//'.:.:.:.:.:.:.:.\{ ':,\ 。s≦> ´ }!.:.:.:}!ノ 。s_≦´ /'.:.:.:.:.:.:.:.>ァ―Y ヽ /´ >ァ ´ / ソ /'.:.:.:.:.> ´ }.:.:.:./ :. /{ /.:.:.:i{ /> ´ _ /'.:.:.x< ハイ |
548 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 23:01:23.43 ID:DIcfLOh+0 【紀元310年秋 晋 幽州 薊】 ∫ι__________ ./丁了 ヾー─ー─ー──ー──ー──ー─ー,ィ ||; |; |i |; |; |; |i |; |; |; |i | || ||i |; |; |; |i |; |; |; |i |; |; | || 弋┼i‐‐l!‐i!‐‐i──i‐‐l─i‐ l‐ l‐il┼‐ フ 弋ェェt┼┬┌───────┐ ,‐i┼t'ェ,ィフ il_,└───────┘ , i! | ̄ ̄|| | ̄ ̄|i | ̄ ̄|| | ̄ ̄|l || ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄| ̄ ̄| ̄|| l| ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄|l | ̄ ̄|i | ̄ ̄|l | ̄ ̄|| || ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄|| | ̄ ̄|| | ̄ ̄|i | ̄ ̄||  ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ ̄i ̄ ̄|゙ '' ̄i ̄ || ̄! ̄ ̄/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ゙̄ヾ ̄| ̄ ̄.|i ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ | ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i  ̄ ̄| ̄ ̄i`~ ̄| ̄i| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i ̄| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i ̄ | ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~ ̄| ̄;゙|i ̄ ̄l  ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄i ̄ ̄|| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~`| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~`ll`l l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″|  ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i、 ;|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″| ̄l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″| ̄ | ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄  ̄i ̄`~| ̄ヾl; ̄ ̄l| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄| ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄ ̄ | ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾ| ̄`.. ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄! ̄|| ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾi| ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾi| ̄ | ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄ | ̄ ̄ | ̄!,, ̄ ̄i| ̄! ̄ ; :|: : : : : : : : : : : : : : : i ̄| ̄ ̄|| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄ll | ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄| ̄~~i ̄ ̄| ̄ i; ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄| ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄___ ''- .._ ~""''' ‐- ...,,__ _,,..-‐''~""''' ‐- ...,,___,,.-‐'
549 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 23:01:59.16 ID:DIcfLOh+0 , --──-、 , イ / ヘ ト 、 i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ | ヽ ' _ ` イ 現在、匈奴の軍勢は l l ´=` l 司隷どころか豫州にまで侵入する有様。 ノ ヽ _,、__ノ _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、 東海王殿下は将軍の中原への派兵を望んでおられます /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_ 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、 . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::! /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| _ゝヾ:.:.:\:.:.:.:.:.:.:.:.:ゞ;.:.:.:ヾ:.:.:.:.:.:.//:.:.:.:.:.:く ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: \:.:.:.:.:.:.:.:≧ミ:、、ミ;,v:.::.:.:.:.;; ≦;;,/:.ィ:.:.:.:.:.:> 、_ハ、」ヾ:.:.:.:.:Σ ヾノ'" 乃一:.:.:〈 ―1_ノL , ー≧ _〉:.:.:.:.>≠´ ヽ / ゝ:.:.:.:.:.:ハ 'ー1___ ヽ:.:.:.:.:.:.テ ,;、、__ヾミY彡"_ ,、, 〉:.-ィヘ;:〉 <_ 〈:,へ:.:.:.7 ,=\:.:ヽ };;;{ ィ:.:.:.ノ≠、7:.:.i!f | __N バ{:.:.{ i,弋ぃミ≧::介≦f´ぃノ, ト;.:.|j!ハ_,ィ_ 去年も同じようなやりとりをしたぞ! 〉:::::::乂j |:.:.{ 三彡イ⌒トミ三 _}:.:.:レヘ::::::::::L <::::::::::::::::Y:.:.:{_,_ _r 、 んヘヽ ヾ:.:.:.:.:.:.:.:〉::::::::〈 東海王御自慢の戦車道はどうした!! /::::::::::::::::ル:.:.:.:/ /′∧_ ノ ⌒,ィ` 〉:.:.:.:.:.ム:::::::::::;ゝ >:::::::::::::::::」:.:.:.:.:.:7 {ゞー―三 ==彡| 」:.:.:.:.:.;,ノ:::::::::( ヽ:::::::::::::;ゝ:.:.ノ:.ァ 乂辷 -― 一 _ノ 〉:.:ヾ:.:.ゝ::::::::::r′ ゝ:::::::::r丁!;.:.:.:ー:ァ_,  ̄ 二二 ,J:.:.:.:.:r-゛:::::::::/ 〉::::::「 | ゝ彡:.:.:.:しu、_ノ:.:.:.:.:.V:v:.:.:.:.:.:.〈 |:::::::::-'  ̄ヾー,,L,  ̄j;.,:,ィ:.:.:.:.:.:.:.:.ノ:.:.:ヽ:.:.:.:.:.:.r一 |::;r‐′
550 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 23:02:59.84 ID:DIcfLOh+0 , --──-、 , イ / ヘ ト 、 i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ | ヽ ' _ ` イ l l ´=` l 東海王殿下は、王浚将軍に冀州刺史もお任せしたいと ノ ヽ _,、__ノ _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、 /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_ 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、 . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::! /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: /,'//,/、、ヽ r--、ー-、,.. _ >'彡} _,ノ'///i' ...:\ミi! _ ヾ'/!_ 了'//,イ -‐- ヾ 、 ´`/_ッ'´'' :}ノr'´ {/,=ミ//カ , ´ i { ,,_ ,' j ノ,i' {//‘ー=ァ/ __ , - 、|\` l く, ´゙¨}:、 {|/´/ジ' く,イ_ ,、}、 ヽj /´ それを早く言わぬか。 {i,ハ_7/,/{ rt−- ... _ ` {:{、 ノィ:/:ゝ///{ ヾ`´` ¨'' 、 ム! } 天下に英雄は余と東海王のみであるな _ 〃:/r-ァ'゙/ヽ. `''・ ... __ `rリ ,イ、レ' :::::::V''゙´ {' `ヾ/ ,.ヘ,_,.ノ`・ァー-、 ̄´,.ヘミゞ :::::::::', | i´ァ>'゙´//〃|i{,、,ィ幺\{____ :::::::::::', | : `く彡'// /从:、ヽr‐'´ \ |::>.、 --==、!. ! ! ', `´`''ー、,、,!,ミ彡''^,′ `i. |:::::::::::>、 ___ | ! ,| , , / } !::::::::::::::::::}−
551 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 23:06:40.23 ID:DIcfLOh+0 【紀元310年秋 晋 幽州 令支】 γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ | 王浚からまた兵を出せと使いが来た .| .ヽ___________________乂 _,..、-''"~""''';,‐-.., `゙''ー-、,__,,..-‐''"'''- ._,,..-‐''~"~"'''''‐- ,__,,...-‐ '''"" , -'" ``丶、. ::.;;'' ;;:;: :::''::.;;'' ;;:;: :::''::.;;'' ;;:;: :::''::.;;''.:i;;:;: :::∧二ヽ;;:;:.∧二ヽ;;:i;;:;:.. ...::..:..:..::::..:..::.:..:...::..:.il.::::::::::l:ll=lll:::::::l:::l:::::::l::.:il::.:.... ...::..:..:..::::..:..::.:..幵幵幵||:::.:||幵幵幵幵幵:::..:... ', "゙ _,,.-‐''"_,,゙ __,,.. .-‐'''""~ ,,.. ''' _,,.-‐''" _,,.. ' ┌─┴┴─┐ │ .段 部 .│ └─┬┬─┘ ││ "''゙"''゙"
552 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 23:07:32.95 ID:DIcfLOh+0 | / ∧/ :. \ .! /∧V ‖./ / ./ / i} i | ./ / ,′ :. `|〈//∧〉 ‖/ / { / / i:} | | .,/ ,′ i '∧ | ‖-─=ミ、/:i / 从 i} | ‖ .| | ∧ /⌒| ' / .{/\ 務 ,ィ //}. /} |‖ .| ./∧ ∧.‖rf} | l /__≧ミ 、 | /_|//!И/ |,′ !///∧ \ ∧{ {:〈 .! l' Y笏i}\、| ./⌒7'リ:}l/ ‖ ‖' /\ 〈`∧乂}.| .l {r妙 .| /ィ弍' .‖ お前たちで行ってこい ‖ ‖ / .\} `ー | | `ー .|/沁ソ' ‖ ..‖ ‖ ' .i | | 〉 / .‖ ‖ ‖ , | .| | / ‖ i{ i| { _」 .| | ` 、 _ ' ,' ‖ /:::::::: { /::::::{ i| i| | f⌒ s。j .| | , i .‖ ‖ __ √:::::::::ヤム::::: { i| i| | 〕iト ., ニ=- ! i个s。 ∠__| .‖ ‖ _、+ァ.:'".:.:.:.:|:::::::::::::::V/.:.~^':.、、 i| , -=  ̄`.く _ニ=- | i |⌒∨`ー ' _ > ィi゙:/.:.:.:. 、.:.:.:|:::::::::::::::::V/.:.:.:.:.:.:.` 、`V i| / >:'⌒ ̄`ヽ |.| | | `.{ /i:/.:/.:.:.:.:.:.:Y.:!::::::::::::::::::}!.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\/{ /:i:i:/.:.:. l.:.:.:.:.:.:.:.: '/乂:::::::::: ィ .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/∧ 段部 大人 段務勿塵 .゙:i:i/.:.:.:.:.!.:.:.:.:.:.:.:.:.: '/.:.:.: ̄:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/∧ {:i:√.:.: /{.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.' Z!.:.:.:/-ヤ .:.:.:.:.:.:.:.:.|.:.:.:.:.__.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:l . ヾ!:.:. ,xぅぃ .:.:.:.:.:.:.:.|.:.:.:/.:.:.`:.、.:.:.:.:.:-‐ :.:.:.:.:.:.:.:.l 丶:ノ:} ノ :.:. /.:.: √:7.:.:.:.:.:.:.:.V/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ,′ 去年の秋と今年の夏に続いて三度目。 r‐ り !.:./.:.:.:./: /.:.:.:.:.:.:.:.:.: V/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ ∧ }/l.:/.:.:.:./.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: }V/.:.:.:.:.:.:. / 何度も出兵させる割には見返りが少な過ぎませんかねぇ /∧__ ′/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/.:.:V/ :.:.:. イ /∧ 、丶`.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.V//.:.、 、丶`.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: .:.:.:.:.:.:.:. V/.:.:.:.:\ /.:.:.:.:.:.:.:.:./.:.:.:.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.: ハV/.:.:.:.:.:.ヽ . /.:.: /.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:. /.:. }:}.:.:.:.:.:}.:.:.: . √.:/.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/.:.:.:ノノ.:.:.:.:/.:.:.:.} 段部 段務勿塵の子 段匹磾
553 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 23:10:21.20 ID:DIcfLOh+0 【>>552 修正】 | / ∧/ :. \ .! /∧V ‖./ / ./ / i} i | ./ / ,′ :. `|〈//∧〉 ‖/ / { / / i:} | | .,/ ,′ i '∧ | ‖-─=ミ、/:i / 从 i} | ‖ .| | ∧ /⌒| ' / .{/\ 務 ,ィ //}. /} |‖ .| ./∧ ∧.‖rf} | l /__≧ミ 、 | /_|//!И/ |,′ !///∧ \ ∧{ {:〈 .! l' Y笏i}\、| ./⌒7'リ:}l/ ‖ ‖' /\ 〈`∧乂}.| .l {r妙 .| /ィ弍' .‖ お前たちで行ってこい ‖ ‖ / .\} `ー | | `ー .|/沁ソ' ‖ ..‖ ‖ ' .i | | 〉 / .‖ ‖ ‖ , | .| | / ‖ i{ i| { _」 .| | ` 、 _ ' ,' ‖ /:::::::: { /::::::{ i| i| | f⌒ s。j .| | , i .‖ ‖ __ √:::::::::ヤム::::: { i| i| | 〕iト ., ニ=- ! i个s。 ∠__| .‖ ‖ _、+ァ.:'".:.:.:.:|:::::::::::::::V/.:.~^':.、、 i| , -=  ̄`.く _ニ=- | i |⌒∨`ー ' _ > ィi゙:/.:.:.:. 、.:.:.:|:::::::::::::::::V/.:.:.:.:.:.:.` 、 i| / >:'⌒ ̄`ヽ |.| | | `.{ /i:/.:/.:.:.:.:.:.:Y.:!::::::::::::::::::}!.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ /:i:i:/.:.:. l.:.:.:.:.:.:.:.: '/乂:::::::::: ィ .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/∧ 段部 大人 段務勿塵 .゙:i:i/.:.:.:.:.!.:.:.:.:.:.:.:.:.: '/.:.:.: ̄:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/∧ {:i:√.:.: /{.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.' Z!.:.:.:/-ヤ .:.:.:.:.:.:.:.:.|.:.:.:.:.__.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:l . ヾ!:.:. ,xぅぃ .:.:.:.:.:.:.:.|.:.:.:/.:.:.`:.、.:.:.:.:.:-‐ :.:.:.:.:.:.:.:.l 丶:ノ:} ノ :.:. /.:.: √:7.:.:.:.:.:.:.:.V/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ,′ 去年の秋と今年の夏に続いて三度目。 r‐ り !.:./.:.:.:./: /.:.:.:.:.:.:.:.:.: V/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ ∧ }/l.:/.:.:.:./.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: }V/.:.:.:.:.:.:. / 何度も出兵させる割には見返りが少な過ぎませんかねぇ /∧__ ′/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/.:.:V/ :.:.:. イ /∧ 、丶`.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.V//.:.、 、丶`.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: .:.:.:.:.:.:.:. V/.:.:.:.:\ /.:.:.:.:.:.:.:.:./.:.:.:.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.: ハV/.:.:.:.:.:.ヽ . /.:.: /.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:. /.:. }:}.:.:.:.:.:}.:.:.: . √.:/.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/.:.:.:ノノ.:.:.:.:/.:.:.:.} 段部 段務勿塵の子 段匹磾
554 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 23:11:30.50 ID:DIcfLOh+0 や心乂{ ハ: /「\: | . |_ や仏Y ,ィ゙: : f'V: : :ト..,,ノ:::::| _,,...‐:::~~\_//|: : : V: : :/、;_:`' ミト 、 ,」:::::::::/ ̄/:ノ|: |t‐''゙: :,xく}\|``h、\ト \::::; ’ /: ;イ:.人| x宍[\「 '芯ミ:.}: :i\[ノ V/ 〳/ i:.{: :汽代iノ 、乂ノ价N\} 父上は行かないの? /\〈-、|/ j: :、: 乂 ,.. ―- 、 ]/〵\_,..ァ゙: /: : : : : \人_rf'「l (/V^′^フ 八 〵'゙: : :/: : ,: : : : : : :〳 /{ !||!ヘ >-―- く- 〵: :/: : : : :; /: : : : : :_jニ{|j }|::::::::| |::| /∧.〵; : : : :. __ 、丶` ⌒``〜、、 ./: : : /: : : :了', } ::::::::| |::|ノ_,ノ ╲.╲: : : : 、丶`  ̄⌒``〜、)L \ 、丶` \L___ 段部 段務勿塵の子 段文鴦 / ', ',/⌒〉,ヽ^ 、 / / | | ', \/ ', / V{ \ l i| ト 、 ', /\ V / {ノ i l 務i|\j{ 、/ |/ ノ{ l V八 i| 斗fセ7 ' L / jノ, |/i抖ミ\j Lり ' 「ハ / , 小 {り : |)ソ′ i{ 行きたいのは山々だが…… |∧〈 i |ア i{ | 圦 __ _ | | i{ | 、 | | j{ | \__ ‐ _| |─‐┐ /\ | | __ }==={ri| ノ ̄ {/ /⌒\ | | lh l‐}==={{ | / 厂/ / 、 人 |/(_) ̄ ̄) }/ ⌒// / _ -─‐} 、丶`⌒\ |/⌒{⌒「\ / { { ‐ {
555 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 23:14:09.50 ID:DIcfLOh+0 【紀元310年頃 晋 平州 棘城】 /.:::::::.ニニニ=i{\/:::.=- i{ `ヽ 〃V:::}iニニニ乂/:ヽノ=-_ 八 ', 圦∧:ノニニ∧- 、ニ_/⌒ヘム ) ヘ从 -_/\/ヘ/--V__\/__V__\__ 人/´ニニニニニニニニニニニ人 /ニニニ=-..斗rs::::‐‐‐‐:::::...-=ニニニ≧s。 /ィ´/イ:::::::::::::::/i::::::::::八/、::::ハ~~^^ ー‐=ニ≧s。 / i|:::::::i!:`/、:::::::::/ ィ斧ミ::::::;::::: i! `ヽ / :i|:::::::i!::ィ斧ミ∨ vり ノ:::::'ソ:::i! : 我が名は慕容廆! , 八:::::::圦 Vり , "/:イ:::::i!Yヽ ノ . / /\ゝヘ"" ィ::::ヽ .从 ::圦 Vハ‐/ヽ '' ´ 鮮卑大単于にして、 込 /イ:::/:::::込、 乂:::::ノ===ミ):i:::::Y..ゝヘし'ノ 遼東郡の民を救う者!! . ≧=- -=≦ 从{:::: /ル:::≧=-- |i\イ::八 八...............( ヽ 八:::: ∧//〈ニニ|iニ}|////,/...................7' ./ 今から遼東郡に遠征です!! \{i=V/イ´ ̄ 》ニゝ- Y ノ-<´ノヘ V ./ /ハV\/i{ニニニニゝニヘ V.../..∧∨ / _-=ニ//..\/i{ =.γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ {-=_//.......}X{∧V=| お隣りの鮮卑大単于様の動きが気にかかる | 八_//........ }X{..∧V.ヽ_____________________乂 /=..// ......... {X}/..∧V=/ニニ/,///7777∧∨ / /ニ/∧................... /..∧V=/ニ// ///////∧∨ / 慕容部 鮮卑大単于(自称) 慕容廆 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 永嘉年間に入ると、平州と呼ばれた遼東地方も混乱に陥った。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 遼東郡太守龐本が私怨で東夷校尉李臻を殺害した事で、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 李臻に帰順していた鮮卑の素連・木津が挙兵し、平州の郡県を荒らした。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 後任の東夷校尉封釈が和を請うても、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 連年略奪が続いて百姓は失業し、流亡した民が慕容廆に帰順する始末 _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
556 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 23:16:28.95 ID:DIcfLOh+0 【紀元310年頃 晋 平州 遼東郡】 : : : : : : : : :::/ : : : : : : .:/ : : : : : / : : : : / ,ィ二ニ- _ .: : : /-_ /ニニ、/ { ヽ .: : : / ‐ニ-_ ./Vニ-γヽV ヽノ . : : : :/ ‐ニ-_rュ、 /.ノ二ニゝノ-V . : : : : : :/ヽ、 ‐ノ::::≧r 、 /______∨ 宇文部と戦って以来、 . : : : : : : : / jニ-\ ゝ=-- } }``〜、、二二二二ニ- _ 約八年ぶりの爆裂魔法! . : : : : : : : :..::/ ./ニニ-≧s。,,_ {V_,/、、: : : :.\ ̄ニヽ ――― . : : : : : : : : :...:::://二二二二二二ニ=-ヽ/: : :,``〜、、:`<ニム _ __ . . : : : : : : : : ....:::::://二二二二二二二二二ニ`¨/: : :X : : `: :./``〜、、≧=------=ニ二二二ニ=- _ . . : : : : : : : : : : ....::::: / /二二二二二二二二二二/{: : : X: : : :/\ニニ-``〜、、_二二二二二ニニニ\ . . : : : : : : : : : : : ....::::::: / /二二二二二ニニニニニ/ニ/{: :___: :./二ニニ\二ニニニ/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ヾ} . . : : : : : : : : : : : : .....:::::::::: / 〈二二二二二ニニニニ/ニ'に二{__}コニニニニ\ニニ/ : : : : : : : : : ......::::::::::::::::::/ V二二二二二二ニ/二ニ/ : : : : : : : : {二二二二ニニ/ : : : : : ......::::::::::::::::::::: / Vニニニニニニ/ニニ'/ : : : : : : : : : {二二二ニニニ| ::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ Vニニニニ/二ニ∠ _ /: : : : : : : : ∨二二二二ニ| : :::::::::::::::::::::::::: / Vニニニ/二ニニ-/_ 〈_____}二二ニニニニ| ::::::::::::::::::::::: / V二二二二ニニ/ `ヽ /| |二ニニニニニニ| :::::::::::::::::::/ Vニニニニニ,' `ヽ/二i|´ ̄ `|二ニニニニニニ| : ::::::::: / V二ニニニ,' ⌒`/ 二二|:::::::::: |二ニニニニニニ| :::::: / V二二/ ,イ二ニニ| :::::::: |二ニニニニニニ| ::/ `ー‐/{`¨¨/ニニニニ∧:::::::: ヽ二二ニニニニ/ / `/``〜、、二二\:::::::::∨二二ニニ/ /ヽ _/  ̄ ̄ ̄\::::::∨三>'" ,∨}_/ {`ー'"\ /: : / ヽ{\,/ {:⌒:} ヘ : :∨ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 慕容廆はこの騒動に武力介入。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 素連・木津を討伐し、両者の部族を全て本拠の棘城に移している ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
557 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 23:17:43.40 ID:DIcfLOh+0 【子孫の代になっても助け合う関係】 , --──-、 , イ / ヘ ト 、 i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ | ヽ ' _ ` イ 慕容廆殿。 l l ´=` l ノ ヽ _,、__ノ 今回は本当に助かった。 _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、 /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_ .改めて礼を言わせてくれ 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、 . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::! /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| //ニ、/ニニニニニニヾ \ 、 ノハ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: ノニニ、,ニニニニニニニニ≧=\./ハヽ , ≦ニ>' ≦>≧=- .ニ=<三ニニニ≧.、) ≦ニ< ≦:::::::i::::::i:::i:::::::::::::::::::≧ <ニニニ≧.、 .< < ≦/:::i:::::;:::i::::::|:::::::::::iZ::::::::::::|:::::::≧ ≦ニニ>ヽ 、 ,≦__< ..: : : : :{::::::|::::::/|'::`|:::::::::::|:':Z\::::|:::::::::::i::::::≧ - .: : : : : :> . ̄“ … … ‐ -..{:::::::V::l,=|斧i{:::::::::::i斧Y .〉:l::/:::::::|::::::そ≦ - ‐ “ 封釈殿。 {::::::::Vi {V::ヾ ニ;;}{V::ヾ‖;:/:::::::::|:::::::i::::::.ゝ {::::;:::::::ヽ乂シ 乂:ノ /;/::::::::::/::::::::}ヾ お互い晋王朝に仕える身、持ちつ持たれつです。 VV::::::::{::::: 、' ,、:::シ/::./><>;::/ \:::::ゝ/:≧≦: : ヾ///: : : :‖/ それはさておき、 __.≦≧”: : : : : : 、、≦ヽrニニ=ヾ 、 朝廷に私へ新たな官位を授けるよう仲介を…… r >ヽヽ: : : : : : : : : 、、ヽゝ }ニニニヽヽ ,<: : : ^ ^r ノハ、__ニVゝゝ ゝ::}ニニヾニニi .} ノ rT::::::/:::::/:::i::k ヾヾ W /}::::::r-/ニニニ、ニ .} ノ-:::::::::/{::::|::}. 〉X〈 {::::i .{ i Zニニニ、 } ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 『晋書』『慕容廆載記』は遼東郡を立てて帰還したと記す。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 慕容廆が遼東を征服したかのような記述だが、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .実際には、東夷校尉封釈に協力して遼東の反乱を鎮圧したぐらいだろう `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
558 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 23:19:38.37 ID:DIcfLOh+0 【紀元310年秋 晋 幽州 令支】 / __ / /.:‖ .} V __ V , 〈∨/ { .{ i | .i | { }∧∨〉 |〉〈 { /| 从 務 | ト、.|V } 〉〈.} .i i〈∧〉{ _|./ .∨, |/ 从_ .i|} 〈∧〉 .| | .{/ .!'`\∨ { /´ 刈} } .| | .杙芹ミ、 \ { ィ芹圷7 .} } .| あの男は昔から頭がおかしかったが、 | .| .辷リ 辷リ /} } ! 魔力を溜めて爆裂魔法を撃つ快感を覚えてよりおかしくなった。 | .| i| /ノ} } | .| . |‘, ./ } j} .| 警戒するに越した事はない l . | .\ ´ ̄` /i } .i ‖ .| .l |___.〕iト .,_ ィi〔___i|_ } |‖i | ,へ -=ミ .从 |==--┐─-::┌ー===:} j/ .i| ./ .> ──┴:、 .V .{  ̄} |::::::::::::::| 厂 ̄ } / | / / .iTV {_.」⊥.r=ミ⊥L_ } /ニ=:ァ-v' / } 乂∨ _j{_jL_  ̄‖ / / <人>/:.:.:.:.:/:::リ:.:.:.:|:|:.:.:.:.:.:.:.:.`、:.:.:.ハ / 匸[_匸_]:.:.:.:/:::/:.:.:.:.//:∧:.:.:.:.:.:.:`、:.:人__ ,≫―==彡/::/_/:::/:.:.:.:.〈/:/ ∨:.:.:.:.:.:.:|:.√ ̄\ く/ ┌―=≦∠__/:.:.:.:.:.:.:.:厶イ ∨:.:.:.:.:.j/:.:.:.:.:.:.:.:.\ /¨¨¨ア:.|:.:.:.:.:∧¬ト/}/ ∨:./:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:`、 昔一人で朝廷に喧嘩売った狂犬が、 / ∠__:.:|人:.:{ ,≫¬y -=彡 У:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`、 今じゃ朝廷のポチみたいになってるもんね。 / ,,‐┬'’:.:.:.:.\ヽ弋ツ '''/:.:.:.:.::/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`、 ,′ /´ /:.:.:\:.:.:.:.:.:.ハ ''' /:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∧:| ありえんほど漢人重用してるし、 .′ | /:.:.:.:.:.:.:\:.:.:.:.込、 - |:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. 〈 <ノ 最近じゃ拓跋部ともよろしくやってるとか ′ | ./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\:.:.:.:.:.> イИ/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./}∧:.:.\_ノ〉 | |∧:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`、__/ア┘ |:.:.:.:.:.:.:.__/⌒\ `'ー‐彡 i | |{_人:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ハ ./` ´/|:.:.:.</::::/: : : : : : \ |. ├―ヘ \:.:.:.:.:.∧.:.::| |'⌒У 八(⌒´::::/: : : : : : : : : ニ=┐
559 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 23:20:53.22 ID:DIcfLOh+0 ,’,’ :{"´\{ ̄``).,ィ / /. 八 { :{ .{"´ \./~"''{ / // {. { // / 八~^ ヽ )_/⌒\ }``〜、/⌒\/ / ./. / \\ ̄~^''ー-'(__ }/ ./:{ / /. /i ``〜、 ','/ \-ヘ / { / {. / / / /.ノ ``〜、_ \'/ \( { { 八. >'゙´ / \ / 人 ~^''`' 、/ ̄` 、 慕容部は親戚だから、 八 `ー‐'゛ i./'゙´ _ _/ \_ /ノ ̄~^'' :} i iV/ `、 戦争をするのはよくないと思う。 / / /.. .| / {∧勹7卞ミ _乂ィテテ卞 \} }|| V/ `、 / / / .:|/ {. ∧ゞ '^ ⌒ ゞ '^ / /.ノ .| V/ 爆裂おじさんとは一度戦いたいけど / ./ ..:::| ∧込、 ` / / { i}. | .V/ ./ _彡⌒ヽ..| ∧⌒> _ -‐ イ ./八:.| | \ / ) 八 \ >ー<// _ノ \.{_彡(_. / ./{./ \ \/ニ{ 八(\ / __ ヽ / / /.И/ i ∧\ ハニニ{(ニ\ \ / /(>==<(\ , {/ \} / / / ', ', / / / ', , / '></ i{ 陸 / |X{ / | iハハ /lハハ| | 万が一の事があっても慕容部に遅れは取らん。 , | k(苳 V 苳ア| | / / l 小 , 小 | お前たちは役目を果たしてこい __/ / ∧ 込、 ー‐ イ l l \  ̄ ̄ ̄ ̄⌒\', {にj≧= ≦{う/ /) <\__∠ >─ /⌒ )v⌒} }ニニ「r‐‐{/T__/⌒\ \____ ⌒ ̄ / [二(⌒)二]\ 厂′ / \ /__\___ /⌒\\/∧\>/ 〉、{ {/⌒ } /\ //⌒ イ/ \\ノ / / ヽ、 \ { 段部 段務勿塵の子 段疾陸眷
560 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 23:22:00.14 ID:DIcfLOh+0 γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ | ところで父上 | .ヽ_________乂 _,..、-''"~""''';,‐-.., `゙''ー-、,__,,..-‐''"'''- ._,,..-‐''~"~"'''''‐- ,__,,...-‐ '''"" , -'" ``丶、. ::.;;'' ;;:;: :::''::.;;'' ;;:;: :::''::.;;'' ;;:;: :::''::.;;''.:i;;:;: :::∧二ヽ;;:;:.∧二ヽ;;:i;;:;:.. ...::..:..:..::::..:..::.:..:...::..:.il.::::::::::l:ll=lll:::::::l:::l:::::::l::.:il::.:.... ...::..:..:..::::..:..::.:..幵幵幵||:::.:||幵幵幵幵幵:::..:... ', "゙ _,,.-‐''"_,,゙ __,,.. .-‐'''""~ ,,.. ''' _,,.-‐''" _,,.. ' ┌─┴┴─┐ │ .段 部 .│ └─┬┬─┘ ││ "''゙"''゙" \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/ ≧ < -=ニ 文鴦についてこーい!!! ≦ ≧ ≦ /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\ ┣¨┣¨┣¨┣¨
561 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 23:22:38.11 ID:DIcfLOh+0 / / / ', , / '></ i{ 陸 / |X{ / | iハハ /lハハ| | , | k(苳 V 苳ア| | 段部のAAは代々同じなのに、 / / l 小 , 小 | 何故弟たちだけAAが違うのだろうな? __/ / ∧ 込、 ー‐ イ l l \  ̄ ̄ ̄ ̄⌒\', {にj≧= ≦{う/ /) <\__∠ >─ /⌒ )v⌒} }ニニ「r‐‐{/T__/⌒\ __ __ ‐=ミ 、丶` \)_ , , | L)\ ', / l ! X |ー=7 V) , {務/八_| |L/ /}フ ', 知らん。 Vj矜 | |ソ ィ /ハ , 〈 | リ }/ ', ', だが、何か良い事の前触れかもしれんと馬商人が言っていた ____ マ__ | /_ ‐」┐ , \ /⌒ \r l √-‐/⌒\ ', i ./ ノ⌒){ j/ /// ⌒\ , | < /Lノ ⌒ / /i{(/  ̄ } ', | /. ./ ̄ ̄ノ:. :\:. :.:',::. 〉//)¨¨´:.}:. :\:. \:.',ノ ///.: ./⌒\\:. 、:.,\ 乂__/.:// x==ミ}/:.:.\:.:l、:::::\ 八込^ ノ.:.::|:. :.. :| \::::::\ |:. :、::.、Vフ |.:.: /.:: .:: | \::::::\ いってらっしゃーい! ┌┌.、 八:. ::.≧=‐≦、/.: .: .:ノ \::::::\ r\\「', \:. .: ノWノ.:.:.:.:/-ミ \::::::::. .\ } l.:)/个、(.:: / \:::::. ー' )7、__ 「__//::::/:::::|八\ l \::. 段部 段務勿塵の甥 段末波 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 正直、鮮卑段部の人間関係は分かりにくいので系図を用意したい N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
562 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 23:24:14.53 ID:DIcfLOh+0 【鮮卑段部略系図】 ┌──────────────────────────────────────────────┐ │ . ┌─────────────┐ .....│ │ 段乞珍 段日陸眷 .│ │ │ │ │ .┌──────┬─────┬────┴─────┐ ...│ │慕容廆 ==== 段夫人 □ 段渉復辰 .段務勿塵 .│ │ │ │ │ ....│ │ │ │ │ ....│ │ │ │ ┌────┬───┴─────┐ .│ │ 慕容皝 .段末波 段文鴦 段匹磾 段疾陸眷 │ └──────────────────────────────────────────────┘ /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ 先程の仏図澄の話でも触れたが、 Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 当時の胡人の名前は発音に漢字を当てたものだ。 \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l: ただ、史官にとっては面倒だったのか、 ∧\ マ三ソ| \ .段渉復辰→段辰、段疾陸眷→段眷のように省略して表記される場合もある ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ /
563 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 23:27:09.81 ID:DIcfLOh+0 【紀元310年秋 晋 冀州 魏郡】 ┃ ┃┃―― ‐ ゙, :::ト、_、__( ,, イ-‐'', :::) 〔、,,,__゙、;;,,,,_,イ :::l:: ゙゙y'" ┣━ ―‐''''''' ゙、 ::/ ゙l '' ::) l :::i :::::ト ::::f゙ / ::ハ :::::γ个= ,,,__,イ ┃ --‐‐''''''"" ゙, :::l j ::/ | :::゙i ::::| :::| ,' :::/ l ::::::,' l::::::::::」 ,' ┃ ┃┃ ゙、:::!、 ( :::i゙ ヾ-;;, ::!、 :::j、 ,' :::/ | :::::ノ ゙,:::::/ ,' ..━╋━┓ ‐''"_,, ゙、::| l、 :::ト, "" ゙''‐''゙ i ::/ ( ::::イ /:::/ ,' ┃ ┃ ‐''"_. | ::| ゙;;;;;' \从/: ,' :::,' ゙i ::::| (::::::>(´⌒;;) ┃ ┃―'''" ゙;;;;' \从/ ;'・,, ;:’ .,'::::,' ,' ::::,' (´⌒;;) ⌒;;) ┃ ┃┃ ;;∵.,"' \从/ :::::: ┃ ┃┃ (´⌒;;) ;;;..,:⌒;; ..━╋━┓ \从/ / ('⌒;;) / ;;(´⌒;;). ┣━━ ´⌒;;''⌒゙;; (´⌒;; ┃ ┃ ''"∴::. // (´⌒;;)⌒;;) (´⌒;;) ゙;;,. ┃ (´⌒;; ⌒;; (´ ;;; ┃ ┃ ''" :// / (´⌒::/ ('⌒;; ⌒; ┃ ┃┃ ,゙ ('⌒;;; // (´⌒;;)/(´⌒;;) / (´⌒;;) ⌒;;; ┣━━ // (;;;⌒`) / ;;;⌒`)' (´⌒;;);;;⌒;;; ┃ ┃┃ ┃ ┛ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ ,|-=_/-=/: : :/: : |/ _ - : \: : \:V:', \  ̄| {//∧-=/: : :/ :∠ - '"V: : : : /}\_ ̄\ ,:へ / ∨ -=ノ/: {: : :/-ミ: : ∨:.ィテノ: : /: :i\ ∨: :| /: : : /: /i: :└斗孕ミ、: :∨斗孕ミ} : }: :|:\<: :[ . /: : : /: /|: |: :∧乂リ ) X" 乂リ /,': :| : |i: :∨: :[ /: : : /: / |: |: : ∧ ′ / : : |: :/∨: ∨∧ /: : /: / ∨`''人 ー v' )`'": :| ∨: ∨∧ . /:./: : :/ _∨: : : > </: : : /_ v: : \:. /'": : : , ' r-={_ ∨∧ ≧ ≦ /: : : / f─┐\: : \:. /: : : : :/ { } V∧ ノ. 弋/: : : / |_ ]. \: : \_ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー それはさておき、 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 永嘉の乱と呼ばれる戦乱は胡人と漢人の争いと見られがちだ。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j だが、ここからしばらく、鮮卑段部が匈奴討伐に来襲する構図となる。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 言わば「夷を以て夷を制す」で、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 単純に胡人対漢人とは言い切れない所がある _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
564 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 23:29:41.08 ID:DIcfLOh+0 【紀元310年10月 晋 豫州 陽翟】 |\_/ ̄ ̄\_/| /\ /\\_| ▼ ▼ |_/ / /\ \ \ 皿 / 石勒将軍からの使いで来ました! ())ノ__ ○二○二⌒/../ / /||(二ニ) (___/../ 几l ┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨ 将軍は倉垣に立て籠もった γ ⌒ /|V||彡Vミ/⌒_ノ二二ノl0 .陳留国内史王讃を包囲するとの事!! l| (◎).|l |((||((゚ )/⌒/||三三三・) || (´⌒(´ __ ゝ__ノ  ̄(___) ̄ ゝ__ノ≡≡≡(´⌒;;;≡≡≡  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄(´⌒(´⌒;; Y≦ニニ二二二二ニニ=-/ ゚。 。 . /ニニニニ二ニニニニ=-/ | 。 ゚ . -=ニニニニニニニ=イ |', l゚。 。 / -=ニニニ=- イ l. | | | |_ 。 ゚ . i / ト、 ト--ヽ l'.| | | l゚ . | i .l ヽ__l__ \__ |.从___/__:!ヘ 乂 | .∧く {ノ 笊` ´{ノ 笊 ノ ∧ ゚。 倉垣? . /ヽi ./ (ヘ. 乂 ソ 乂 ソ /ノ∧ ゚ . / !/ヽ ヘ i} ///∧ ゚ 聞かない地名だ / ////}::::::. /::i ///∧ ゚。 . / /////::::::::ヘ - 、 o __ ./:::::∨///∧ 。 / /////:::::::: < ̄ ー< ` 、::::∨///∧ \ . / /////{:::/ /ー -- 、 \ノ ` <////\ \ / ∧/// イ .ノ /</ゝノ `ヽ///,\ \ . l //// ゝイ >' x<>. >‐、//\ . | //≧=- fく:::::::::ゝ-イ 7´::::::::::::7¨¨T /ニニ∨//,\
565 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 23:32:01.20 ID:DIcfLOh+0 ○壺関 ト、_ 〇鄴 〉 并 州 | ``ヽ、_ 【魏郡】 ,/ ○長子 / ``ヽ、 内黄 _,/ 〇 `‐-、 _,,ノ′ 蕩陰× `, ○ _,,,-‐´ 東武陽 l 「 【汲郡】 ,' / ○ 【東平国】 ,! 【上党郡】 l 朝歌 /黎陽/ 頓丘 【東郡】 ( 〉 黄橋〇 ○ i´ ○/河 ○鄄城 `ヽ、 / ヽ/ ○ ○濮陽 〇廩丘 【山陽郡】 `ヽ、 _,,,,,,-‐'′ 【河内郡】 / 白馬 `‐-‐´ ,-‐'´○東燕 昌邑 司 隷 _,-‐'i´ ○延津 【済陰郡】 ○ ○ ,_ 河橋 温 ○懐_,,,-‐'´黄 `-、 定陶 ```‐-,, _○ ○ _,,,-一'´ ×官渡 ○陽武 ○封丘 兗 州  ̄`゙~~~´ 〇滎陽 !倉垣 ,-、 ◎洛陽 ○ `●、 陳留 【陳留国】 / / _,,,_ ○ 【河南尹】 中牟 / ○ / (_,/ `ヽ 河南 _,,..-‐- 、,_ ,,-一´ ○雍丘 ,,-‐′ ○ ('´ ○輪氏 `、 ,/ ヽ 【梁国】 新城 ``'''‐-、,,_ `‐-‐'''´´ `~~`ヽ、 ,,_○圉_,,-‐′ 梁○ _,,) 〇陽翟 ``‐--′`´ ̄ 蕭 ,,,_ ,ィ´【襄城郡】 ○許昌 【陳国】 ○ ,/ `~´ ヽ ○ 【潁川郡】 譙 ,/ 魯陽 ) 襄城 ○ 【沛国】 ,,/ ○ ``'''i 豫 州 ○陳 ゝ, 荊 州 ) 【南陽郡】 / 【汝南郡】 〇宛 ○安城 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ 十月。 Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ \ヽ、 _ , イ!::/ 石勒の軍勢は年の初めに陥落させた倉垣を再び攻撃した / ヽ{ ト、ヽ l: ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ /
566 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 23:32:54.01 ID:DIcfLOh+0 【紀元310年10月 晋 兗州 倉垣】 ,.、-‐'´: : ``〜ー-、、 _ ,.、'´ : ´: : : : : : : : : : ``'' <""´ ``ー-、,,...._,.、,,..___,,.、--〜'"´ ̄: : : : : : __: : : : : __,,..、 - ‐=ニ : : : : __ : : : : : : : : 癶``〜ー-、、..,,. ,.、-'´: : : : : : : :癶 : : ハ癶 : : : :/--‐;;;;''"~,;;: : : :,ィ会ミs。: : : : : __: |ニ|i__:__:__:__:__:/三三三癶__:__:__:__:__:,,、,、,、xxx H|xxxx, |NN:.;:.;:.;:.;:.;/ . |zzl|zz| : :,.、tt≦癶二二二二二二|____|/────:.;:.;:.;:.;:.;:.;::H|:.;:.;:.;:.;|NN:.;,.、ィ升,;;: ,;;: ,;;: ,;;:: :.:... |lX||V||''"´ ̄ ̄,:",:",:",:",;",;",;",;",;",;",;",;",;",;",ミ──=彡:.;:.;:.;:.;:.;:.;:.;:.;:.;:.,、,、,、xxx芥芥芥芥芥芥芥介介介介 ハハハハハハハハハx、:.;:.;:.;:.;:.;:.;:.;:.;:.;:.;:.;:.;:.;:.;:.;:.ミ:.;:.;:.;:ミミ. .:. .:ミミミ:.;:.;:.;:.;:.;:.;:.,、,、xxハハハ´| |:| | | | | | | | |:|:||::| | | | | | | | | | | | | _| | | | | | | |:|:| |:|从从ハハxx,、:.;:.;:.;:.;:.;:.;:.;ミミx:.;:.;ミミミ.:::::..ミミミミミ ,、xxハハ| | | | | | | ||:| |:| | | | | | | | |:|:|l::| | | | | | | | | | | | | _|_|_|_|_|_|_| |:|:| |:| |:| | | l | | | |从ハxミミ彡ミミミ::彡ミミミ:ミミミミハハ''| | | | | | | | | | | | ||:| |:| | | | | |_|_|_|」」LLLLLLLLLLLLLL ,:´,:´,:´彡ミ┴┴┴┴弌|_|_|_|:|:|:|:||ミミミv;;ミミミミ爻ミミミゞミ |:| | | | | | | |_|jI斗rf十廾什ナ''¨ ̄,;",;",;",;",;", ,:´,:´,:´,:彡ミ`:、`:、`:、`:、`:、`:、`' 弌_;;ミ゙'爻爻ミ;;゙ vゞゞ;;,┴┴=ニ¨ ̄,;",;",;",;",;"; ,:´,:´,:´,:´彡ミ`:、`:、`:、`:、`:、`:、`:、`:、ミs。.::;;';';';';';';';:::ノ,;",;",;" ,:´,:´,:´,:´,::彡ミ`:、`:、`:、`:、`: `、ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ ,:´,:´,:´,:´,:´彡ミ`:、`:、`:、`:、:〈〉、| | | | | | | | l| | | | | | | || | | || | | | | | | | | | || | | | | | | |l | | | | | l| | | | | | | | | | | | | | | ────----ミ、`:、`:、`:、`:、Y_|_|_|_|_|_|_|_l|_|_|_|_|_|_|_||_|_|_l|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_l|_|_|_|_|_|_|_|l_|_|_|_|_|_l|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_| 、ー─…=彡イ`:、`:、_::彡,:",:",:",:",;",;",;",;",;",;",;",;",;",;",;",;",;",;",;",;",;" ",;",;",;",;",;  ̄ ̄""'' ┴=ニ二_/_,:"_,:"_,:"_,:"_,: |\_/ ̄ ̄\_/||\_/ ̄ ̄\_/|.|\_/ ̄ ̄\_/||\_/ ̄ ̄\_/||\_/ ̄ ̄\_/| \_| |_/ \_| |_/ .\_| |_/.\_| |_/.\_| |_/ |\_/ ̄ ̄\_/||\_/ ̄ ̄\_/|.|\_/ ̄ ̄\_/||\_/ ̄ ̄\_/||\_/ ̄ ̄\_/| \_| .|_/.\_| |_/ \_| .|_/.\_| |_/ \_| |_/ \ / \ / . \ / .\ / \ / / .\ / .\ / .\ / .\ / .\ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 『晋書』『石勒載記』によれば、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 陳留国内史王讃が倉垣に駐屯していたためらしい ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
567 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 23:34:00.88 ID:DIcfLOh+0 _,...........,__ ,.ィ'" ...:::;;;;;;;;;;;~`:;、 / ...::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;', | ,rrェヒミ〈;;;:リナナク,;:l! !斥y'r。xツヘ '・`,,,シミ;:;;:| .前回は車騎将軍だかがいたよな? |トニ斗テi"| :;フハコ=7-i;;| :|::ll::::l!:|l|ハ::;;| | ! !| li ,l、 よく分からんな。 .|ト|!:::l!:||kキ;|干!,!,!ノノ:,!;l !|ヽヾヾト'^"~'' ,'' "//;;;;'、 こんな小城に何があるってんだ? | ,r'-:ゝ ,ィ;' ,.-...,,;:,,' /l::::;;;` -'ミ ,:':;/ヾ、 .,,. ,,_;:' l! ミ::`:'";;,' `:;、 :;;: ,;' .,! _.,. -‐- ....、 x≦〃〃/ミミミミミ、 /ノノノ〃ヾ⌒彡ミミミミミ、 /ミミル' / __ ヾ彡ミミミミ、. . {ミ'''´ {∠i孑 `ヾミミ毛刈 ';ハ, `〕、 Yミ ;:::: ∨ソYハ x≦ ̄ア´ }:( くツ1 | っ {::: ーりリ / :::::::/::::: 陳留国の中で比較的堅固なだけでしょう。 ヾ:ヽ ,ノヾー'⌒ヽ ヾ Y¬从 〃:.:.:./::::::::::: . `ヽ { √ ̄~`ヾ Y ヾリ ||:.:/ ::::::::::::::: 陳留から滎陽へ向かう道中の要地でもありますが .沁ヾ ⌒ :/ /∧::::::::::::::::::::::: ハ r::.......,..::/// /:::::::::≧==== '、 {///,//// >'゙´:::/:|幵幵幵幵 `T¨¨´///>'゙´::::::::/:ニ|幵幵幵幵 ,..-―∨ /::::::::::::/ :三圦W幵幵幵 //////::∧/::::::::::::/ :::三三/八幵幵幵 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ この倉垣なる地名、永嘉年間になって唐突に史書に登場する。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 当時の交通の要衝だったのか、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .各勢力の争奪の対象となり、洛陽からの遷都先に挙げられた事もある `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
568 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 23:36:16.52 ID:DIcfLOh+0 |\_/ ̄ ̄\_/| /\ /\\_| ▼ ▼ |_/ / /\ \ \ 皿 / 将軍方! ())ノ__ ○二○二⌒/../ / /||(二ニ) (___/../ 几l ┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨ 大変です!!. γ ⌒ /|V||彡Vミ/⌒_ノ二二ノl0 l| (◎).|l |((||((゚ )/⌒/||三三三・) || (´⌒(´ .河北の味方より、 __ ゝ__ノ  ̄(___) ̄ ゝ__ノ≡≡≡(´⌒;;;≡≡≡ .鮮卑段部の軍勢を確認したと!!  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄(´⌒(´⌒;; ,r≦ニニニニニ≧:.、 /ニニニニ.ィ傘寸ニニニヽ 'ニマママ(:oHo::)チチチニ ' | ニニ込ミヽH∠-彡=ニニ| .,,r=≦|ニニニ=(((◎)))=ニニニ|≧=ー ,,r≦ニニニニニ|ニ{≧竓芋)Y(毛屶≦ニ|ニニニニニニ≧ュ,, ./ニニニニニニニニYヽ.!  ̄´ }{ ` ̄ :|/ Yニニニニニニニニヽ 捨て置けぬな ./ニニニニニニニニニニ| {ミト、 小. 丿|ミ} |ニニニニニニニニニム ムニニニニニニニニニニ Xミ| .:} -─- { :|ミ.Xニニニニニニニニニニ } 圦ニニニ⊂二二二 /| {ミ|从. ⌒ ノ .l|ミ} |ー======彡ニニニハ .寸ニニニニニニイム:乂ノ \ /込ノ弋::><二二彡' {::::::| \___/ |::::::} 乂::| |::乂 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー しかし、石勒軍は倉垣を再度陥落させられなかった。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 『晋書』『石勒載記』を見ると、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 王讃に敗れて黄河南岸に退き、北の王浚を攻めた旨が記されている。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 晋の援軍襲来に包囲続行が難しくなったと思われる ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
569 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/06(月) 23:37:42.13 ID:aMB4JBpT0 宋の開封とかそんな感じね、交通の要所が発展してそのまま都にまでになった
570 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 23:40:21.99 ID:DIcfLOh+0 【紀元310年秋 晋 冀州 魏郡】 ,ィ!´ ̄``i''ー─- 、、、,,_ イ三二二ニニニゞ ( j〉 」´ ̄ ̄``ー-、ヽ ... ,... ``ー─'"´  ̄ ̄ ̄ ̄ ,ィゞ .,.:,..:.. ー====- ー====- ... ,... .,.:,..:.. _, -─‐- 、ー‐-、ー-、 ;: ;:;: :;:;: ; ; ,ィゞ ,イ、,r'⌒ヾ ヽ ヾ ``''ー- -、-‐''"´ヽ;;: :;:; ;:; :;:; ;: . .,.:,..:.. ,r/ (::;;:;:;;/ー-、 j `, _ /ィ´ ;:; :; ;:; : ;: ,ィゞ ヽ 「i''ー'"´ ,r-‐'ー''''"´ ̄ 「` 、 jI斗─‐、|........\ /:. 〈 ̄`ヽト、........〕\ ______ ト、 \_ソニ7´ ̄厂{^''〜ヽ、〔 ̄ ̄``ヽ、 了 |....ヽ/:.:.:.:,′:. 人:. `>─=ミ、、 ‘, ( |...../:. : :/:: / : :}~''┬……‐、 \/「⌒〕 r‐‐し' : :〆:. イ:.:.:.:.:.:ハ : :ト、:.:.:.:.:. : \ト、 \_廴/ . メi:∨-=彡'"^\:: : :厶}ハノ、 ',:.:.:.:.: : Y:| \ / . /i:i:i:i|:. : :| : :ト、 : :`ヽ、イんハ∨:: : :i: : :|.:| )/ニ 雑魚は邪魔! . ん斗r、|:. : :| : :|イ >‐‐┘乂ソ リ:.:.:.:.:|ハ: }イ /ニニニ 人i:i:|⌒|:. : :|:: 坏んハ _、 'ー‐ァ'^リノ' /二二二 `¨ 人 : :|\{{、くソ′ /_r‐〉 / : :i//二二二二 \{:. 小 /ィ'^ / / i//二ニ二ニ二ニ 乂从 \ ` ー‐''´ ,/ : :{ /二ニ二ニ二ニ 厂∨_>''" ̄厂{:. : :| {ニニニニニニニ |i : :|/ \ / ∧ : :∨ニ二二ニ二ニ二 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 『晋書』『石勒載記』は続ける。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 王浚の将軍王甲始率いる N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 遼西鮮卑一万余騎が黄河の北岸で石勒軍の趙固を撃破したと。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 『晋書』『懐帝紀』等を見るに、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 遼西鮮卑が鮮卑段部を指しているのだろう _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
571 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 23:41:13.74 ID:DIcfLOh+0 【紀元310年10月 晋 兗州 白馬】 ,.:::''::´:: ̄::`:::.、 /:::::::::::::::::::::::::::::ヽ /:::::U::::::::::::::::::::::::::::::} おい、どうすんだよ! l:::::::::::::ゝ−−−− ι |::::::::::::) ◯ ○ ( あいつらと戦っても勝ち目なんてないぞ!! ,l:::U::::: ||||||| ゝ ゝ---η. ||||||| ゝ .だが、あいつらをどうにかしねぇと冀州へ戻れねぇ!!! /≦ ヽ .| | ≧ ,ィ彡彡 ``` ゙``゙`ヾ、´゙´ ミミミミ ィ彡彡 リ :} ミミミミゞ ̄⌒ヽ . ィ彡彡' { U ヾ 〃 U } ミミミミヾ. \ . __ ィ彡彡 ヾ⌒≧x。、__川 廴,x=≦⌒ヾ; ミミミヾ≧x. ‘, / :| ィ彡シ豸 仁・ニ戈ミ 豸ニ・ニ戈' ミ气ミzニニム ‘,..-‐== 発想を変えましょう。 / :! :!7ィ彡ミ彡 亥≠ ー=彡, } ミ= ij :}i| :| /心ニム. ∨ / | :|/刈ミ ヒ〈 《: 〃 j } jリ ノ;{ Yハニム V 奴らが追って来ない所に / .i| :|/彡シヽ、:{ :}. 八 廴ノ入 'ー::U::/ イイ ハ }/ハニニ } 逃げてしまえばいいのです。 / .:i:i| :l./从乂 i:i}: | ァ'´;/仆ー仆、 `ヽ :; | :川 ノ .,'//}ニニ} ! _____/ .i:i:i:{ :{//从乂叭 J し∠二二二戈ヾ} :} ////ニニム ∨ 豫州、いや荊州などどうかと? `ヽi:i:i:i :i:i:i沁 ['/,}从//ヽ .-‐…‐- ./ .////ニニニム. \_ Vi:i: :i:i心, マ/:ハ //心 ./ ////ニニニニ\ Vi:i:. :i:ハ マ./ハ //心 .:::. // ////二二二二ニニ≧=‐- [:i: i:i:i:} :}//;ハ ////人___,.二.,__,// ////ニニニニニニニア幵 . i:i:i:i: :i:i/ /'///,j ///////////////// ////ニニニニニニニニ弍幵
572 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 23:43:17.15 ID:DIcfLOh+0 ,,...-‐ '''"゙゙`゙''ー- 、_ _ ,.,..-−''"´`゙''ー 、_,,..-.ー''''''"゙゙ ゙゙̄"''''' ― - 、_ ,.ィ''"~゙'''ー- 、_ ,.ィ´ ̄`゙''ー.- 、__ ..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:...::..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:.. ,人从八ィ ,人从八ィ ,人从八ィ ,人从八ィ,人从八ィ ,人从八,人从八ィ ,人从八ィ,人从八ィ ,人从八ィィ '´''" ''" ´ ゙'´''" ''" ´ ゙ '´''" ''" ´ ゙'´''" ''" ´'´''" ''" ´ ゙'´''" ''" ´'´''" ''" ´ ゙'´''" ''" ´ '´''" ''" ´ ゙'´''" ''" ´ ゙´´゙ ―_-‐―――――-_‐―――――_-‐_――――‐―_‐― -‐ ―――‐―_――― -‐_―――‐―_‐― -‐ 人ィ人ィ \__人_人从_人_人从/ ハ从人''゙' '' "'' _) (__ ´'' 人ィ ''` ボオオオ! ) 舟は焼き払えッ!! ( ''゙' '' "''  ̄ ̄) ( ̄ ̄ ハ从人人ィ /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\ 人ィ´'' '' " ''` ''゙' '' "'' ハ从人 ,ィィ、 ´''ハ从人 ' " '' ゙` . . . . . . . . . ´'' '''ハ从人'ハ从人 " '' : . : . : . : . : . : . : . : . . : . : . : ' ハ从人'ハ从人 ,ィィ、 ''"'''''::----::'''''''''''"''"~~~''"''〜"''"''"^^^^'"""'"''"'〜〜'"''"''"''"''"'~"''"''::---::''''''''''""''"''"~"''"''::---::''¨""´ '' ;~'',;''゚ ;~'',;' ,:. ',;;~,;''゚ ;~`゙'' ;~'',;''゚ ;~'',;' ,,;',;;~,;''゚ ;~`゙'' ;~'',;''゚ ;~'',;' ,:. ',;;~,;''゚ ;~`゙'' ;~'',;''゚ ;~'' ;''゚ ;~'',;'',;''゚ ;;~'',;'; : .:.:;,`:;,':,:;.゙:.:゙,:;、,"'.:.:;,`:;,':,:;.゙:.:゙.:.:;,`:;,':,:;.゙:.:゙,:;、,"'.:.:;,`:;,':,:;.゙:.:゙.:.:;,`:;,':,:;.゙:.:゙,:;、,"'.:.:;,`:;,':,:;.゙.:.:;,`:;,':,:;.゙:.:゙,:;、,"'.:.:;,`:;,':,: ;~`゙'' ;~'',;''゚ ゚ ;~`゙'' ;~'',;''゚ ;~'',;' ,,;',;;~,;''゚ ;~`゙'' ;~'',;''゚ ;~'',;' ',;;~,;''゚;~'' ;''゚ ;~'',;'',;''゚ ;;~'',;';:;' ;~'',;''゚ ;~'',;' ',;;~,; : ; .' ,r≦ニニニニニ≧:.、 /ニニニニ.ィ傘寸ニニニヽ 'ニマママ(:oHo::)チチチニ ' | ニニ込ミヽH∠-彡=ニニ| .,,r=≦|ニニニ=(((◎)))=ニニニ|≧=ー ,,r≦ニニニニニ|ニ{≧竓芋)Y(毛屶≦ニ|ニニニニニニ≧ュ,, ./ニニニニニニニニYヽ.!  ̄´ }{ ` ̄ :|/ Yニニニニニニニニヽ 南へ向かうぞ ./ニニニニニニニニニニ| {ミト、 小. 丿|ミ} |ニニニニニニニニニム ムニニニニニニニニニニ Xミ| .:} -─- { :|ミ.Xニニニニニニニニニニ } 圦ニニニ⊂二二二 /| {ミ|从. ⌒ ノ .l|ミ} |ー======彡ニニニハ .寸ニニニニニニイム:乂ノ \ /込ノ弋::><二二彡' {::::::| \___/ |::::::} 乂::| |::乂
573 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 23:46:41.71 ID:DIcfLOh+0 【紀元310年10月 晋 豫州 繁昌】 \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/ ≧ < ≧ 石勒が戻って来たぞ!!! ニ=- ≧ ≦ ,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,................................ /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::::::.............. ;;;;;;;::::::::::::::............. ...... : .. :::::::::::::::....... ,_ ;;;;:,,:::.... _ ィ;:).ヽ ,, 彡(ヽ,:::::::::....... (. | | てヽ),,;彡(ヽ / `' ) | /ヾヽー' / `' |ヽ |ヽ  ̄|へ =ミ≡(. | | / ┣¨┣¨┣¨┣¨ lソ/ミミミミ;, く|)ヽ_、 ノ ) ノ << ヽ丶 ゝ くi \ ハ / へ ヽヽ ヾ ヽ、ミヾ ヽ、 ( \ \ .. .. く|)ヽ_、 ...... : .. ゝ ヽミゝ -,,,, \ ソ ...... : .. ハ ー=彡三彡彡彡丿\ / ''''-◎ ll .. : .... -ー=彡三彡彡彡彡丿 ヽ ;;;;;;;;::::::::........ ,. ‐'''' ̄''ー 、 ll ー=彡三彡彡彡彡彡ノ く)\ ;;;;;;;;;;;;;,,,,,,.../;;;;/;;l l ヽ`'、 ll ... ..: ー=彡三彡彡彡彡彡彡ヾヽ \ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/;;;;/;;;;;;l;;;;,,,, l ヽ `ヽil ー=彡三彡彡彡彡彡彡彡彡 ヾヽ┣¨┣¨┣¨┣¨ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 石勒は舟を焼き払い軍営を放棄。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 南へ向かって進軍を始め、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .豫州襄城郡繁昌で襄城郡太守崔曠を攻撃して殺害 `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
574 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 23:47:40.36 ID:DIcfLOh+0 【紀元310年10月 晋 冀州 黎陽】 /\ ,....:.:.:.:.:.:.:|人>:::: ト、 <人>\___/:.:.:.:.:.:.┌i.:―ミ::::|:.:.\ <人>:::::::::/:.:.:.:.√|:.:: Y:.:.:.:.:.:\:.:.:.:.ヽ <人>/:.:.:.:.:/:::リ:.:.:.:|:|:.:.:.:.:.:.:.:.`、:.:.:.ハ 匸[_匸_]:.:.:.:/:::/:.:.:.:.//:∧:.:.:.:.:.:.:`、:.:人__ 舟を焼かれちゃったか。 ,≫―==彡/::/_/:::/:.:.:.:.〈/:/ ∨:.:.:.:.:.:.:|:.√ ̄\ く/ ┌―=≦∠__/:.:.:.:.:.:.:.:厶イ ∨:.:.:.:.:.j/:.:.:.:.:.:.:.:.\ 石勒って案外賢い? /¨¨¨ア:.|:.:.:.:.:∧¬ト/}/ ∨:./:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:`、 / ∠__:.:|人:.:{ ,≫¬y -=彡 У:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:. 王甲始に言って、 / ,,‐┬'’:.:.:.:.\ヽ弋ツ '''/:.:.:.:.::/:.:.:.:.:.:.:.: 渡河用の舟を用意してもらおう ,′ /´ /:.:.:\:.:.:.:.:.:.ハ ''' /:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:. .′ | /:.:.:.:.:.:.:\:.:.:.:.込、 - |:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ′ | ./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\:.:.:.:.:.> イИ/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. | |∧:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`、__/ア┘ |:.:.:.:.:.:.:.__ ///-=//.: : : : | : :/: : : /\: :∨', ゝ//// i | |{_人:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ハ ./` ´/|:.:.:.</:::: ,|-=_/-=/: : :/: : |/ _ - : \: : \:V:', \  ̄|/ {//∧-=/: : :/ :∠ - '"V: : : : /}\_ ̄\ ,:へ / ∨ -=ノ/: {: : :/-ミ: : ∨:.ィテノ: : /: :i\ ∨: :| /: : : /: /i: :└斗孕ミ、: :∨斗孕ミ} : }: :|:\<: :[ /: : : /: /|: |: :∧乂リ ) X" 乂リ /,': :| : |i: :∨: :[ 細かい事は漢人の仕事! /: : : /: / |: |: : ∧ ′ / : : |: :/∨: ∨∧ . /: : /: / ∨`''人 ー v' )`'": :| ∨: ∨∧ ./:./: : :/ _∨: : : > </: : : /_ v: : \:. /'": : : , ' r-={_ ∨∧ ≧ ≦ /: : : / f─┐\: : \:. . /: : : : :/ { } V∧ ノ. 弋/: : : / |_ ]. \: : \_ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } しかし、王甲始に率いられた鮮卑段部は黄河を渡ってきた N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
575 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 23:51:09.54 ID:DIcfLOh+0 【紀元310年11月 晋 豫州 陽翟】 ___ / / )))) / /_ ⊂ノ / /|\_/ ̄ ̄\_/| / / \\_| ▼ ▼ |_/ 王弥様! ../ / \ \ 皿/ ヽ ⌒\ 鮮卑の騎兵がこちらへ向かっています!! ノ /> > / / 6三ノ ┣¨┣¨┣¨┣¨ ,, 、_,ル -- 、 _) ,ィ-― T ´ ヾュ y′ヽK_ノノ ´ハ_ノ ´,イ木、_{ハ`i<,ルiz` / :!メ.、_、フ不ヽ ハヽ.` ー- 、 r'/:. ' l|tモァ千tチ:i! :' ヽ:、_r'´ 石勒の奴がやられた連中か。 ,.7_:; iム´∠i:、`フl i :、_V . ,. <--ム _l:ヘヾ.三フヌl ├'´: : ヽ. どれほどのもんか f´- 、 `T TVト:ミ:ヾニィ: ル'´l: : ヽ. l ,. -亠-:! l ! ト:.:v':./::レi´: : , ハ . /‐-,<、-! l l 、.ニ,イ: : /: : :./: : . , ハ rェェ.、 /―:'-、入:l l ! V/: : ;' i: : ;': : :〃:, -ヽrvュ }ニ!ィ7 . /―:- 、vヾハ. l ヽ. 7: : :i: :l: :,': /:/:!/: : : :{iニニ'ニjTi i .:=-、/ V__`T´__ヽ/: : :,l: :l: ;' /:,' ;イ: : : : {、ニニシ´ !.:`__、/ _}、`7 ___/: : :/:l: :l:;':/: i´; l: :i: : :∧ニ7
576 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 23:52:06.43 ID:DIcfLOh+0 ┃ ┃┃―― ‐ ゙, :::ト、_、__( ,, イ-‐'', :::) 〔、,,,__゙、;;,,,,_,イ :::l:: ゙゙y'" ┣━ ―‐''''''' ゙、 ::/ ゙l '' ::) l :::i :::::ト ::::f゙ / ::ハ :::::γ个= ,,,__,イ ┃ --‐‐''''''"" ゙, :::l j ::/ | :::゙i ::::| :::| ,' :::/ l ::::::,' l::::::::::」 ,' ┃ ┃┃ ゙、:::!、 ( :::i゙ ヾ-;;, ::!、 :::j、 ,' :::/ | :::::ノ ゙,:::::/ ,' ..━╋━┓ ‐''"_,, ゙、::| l、 :::ト, "" ゙''‐''゙ i ::/ ( ::::イ /:::/ ,' ┃ ┃ ‐''"_. | ::| ゙;;;;;' \从/: ,' :::,' ゙i ::::| (::::::>(´⌒;;) ┃ ┃―'''" ゙;;;;' \从/ ;'・,, ;:’ .,'::::,' ,' ::::,' (´⌒;;) ⌒;; ┃ ┃┃ ;;∵.,"' \从/ :::::: ┃ ┃┃ (´⌒;;) ;;;..,:⌒; ..━╋━┓ \从/ / ('⌒;;) / ;;(´⌒;;). ┣━━ ´⌒;;''⌒゙;; (´⌒ ┃ ┃ ''"∴::. // (´⌒;;)⌒;;) (´⌒;;) ゙;;,. ┃ (´⌒;; ⌒;; (´ ;;; ┃ ┃ ''" :// / (´⌒::/ ('⌒;; ⌒; ┃ ┃┃ ,゙ ('⌒;;; // (´⌒;;)/(´⌒;;) / (´⌒;;) ⌒;;; ┣━━ // (;;;⌒`) / ;;;⌒`)' (´⌒;;);;;⌒;;; ┃ ┃┃ ┃ ┛ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ /:. 〈 ̄`ヽト、........〕\ ____ ト、 \_ソニ7´ ̄厂{^''〜ヽ、〔 ̄ ̄``ヽ、 |....ヽ/:.:.:.:,′:. 人:. `>─=ミ、、 ‘, |...../:. : :/:: / : :}~''┬……‐、 \/「⌒〕 あれ? r‐‐し' : :〆:. イ:.:.:.:.:.:ハ : :ト、:.:.:.:.:. : \ト、 \_廴 メi:∨-=彡'"^\:: : :厶}ハノ、 ',:.:.:.:.: : Y:| \ 匈奴って遊牧民じゃ? ./i:i:i:i|:. : :| : :ト、 : :`ヽ、イんハ∨:: : :i: : :|.:| )/ ん斗r、|:. : :| : :|イ >‐‐┘乂ソ リ:.:.:.:.:|ハ: }イ /ニニ なんで騎兵がいないの? 人i:i:|⌒|:. : :|:: 坏んハ _、 'ー‐ァ'^リノ' /二二二 `¨ 人 : :|\{{、くソ′ /_r‐〉 / : :i//二二二二 \{:. 小 /ィ'^ / / i//二ニ二ニ二 乂从 \ ` ー‐''´ ,/ : :{ /二ニ二ニ二ニ 厂∨_>''" ̄厂{:. : :| {ニニニニニニ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
577 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 23:54:16.95 ID:DIcfLOh+0 ,, . / | /| /| . /:::::i /::i |:::::i /::::::::i |::::! .i::::::i . i::::::::::i i::::i i:::::::i . i:::::::::i. i::::i,/i:::::/' . i:::::::::i. i:::/::::i:::/ . i:::::::::i i/:::::::i/:| . i:::::::::"::::::::::/ i:::::::::::::::/ :,: :(::) i:::::::::/ /⌒''⌒) :,,゜ ' ,,,,,,, i::::::::i (:::::::::::::::!' (::::::) . i:::::::i ヽ::::::::';''' ''~~ 。 . i:::::::i τ'::/ .;: i:::::::i )/ . i::::/ 。 ' 、 ;: 。 f''`⌒( ,,,, !:(',,,, ::,,,,,、... ,!,,,、( /:: ノ:::::::::::::::::) 。 !::::::::::`! 、 :.、 !:::( ノ::`! o (:::::::::::::::::: (:::,,;,;,、; 。 ゜ (/ ⌒ 、 ;::::::::::::;;.;~~'' ,,、.. // ノ' //'''~~ ..,,.. _,,,.、 /;::::::::(,.,.(;;;::::( ,,., ;,;;( ):::::;. ):::::::::::::::::::::::::::/ ''''' '` !::::::::::::::::::::::::::::)/,,,,, :'~~~: ,,. ,. (::::::::::::::::::::::::::::冫 ~~~ 、,:'::::::`:::,,,, !:::::ノ _,,.r':/ /::| ::::::::::::::::::::::::::::;(,,,,,,,、:::::::-ー'''' ''''''''" /'''"´:::::/ ./:::::::| ヽ::::::::';'' ./:::::::::::,,.//:::::::/ /:::;.r''" /:::::::/ '"´ ./:::::::/ /:::::::/ /::::::::/ |:::::::/ i::/ i/
578 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 23:54:59.63 ID:DIcfLOh+0 ----------<,,─,,,, ヾヽ─ i;;i リ ノ ,,--゙゙゙゙ヽ -,ヾミヽ ヽ;;| |;;i /;/ ノ ,,,----≡ミ;;;;;;;;ヽ;;i |;;i./;/ / ,,-´´ ̄ ̄ ̄ニゞ;;;;;;;;;i;;;´;;;彡゙゙゙゙゙`丶、 __,,,,,,, ,,,-=彳゙゙彳彡イ;;;;;;;;ト、ミゞ\ | |卞ニ< ,,ノ゙゙ //;;/i;;i;;;ヾ;ヽ ヾリ \ |\ ヘ ̄ ̄\-,,, / /;/ i;;i |;;| ト ゞi ヾ | \ ヘ O \\/ソ i;;i |;i リ ヾi | | ̄ ̄─二二彡´彡弋i;;i、 |;i ‖ ‖ |,,,,-''''´´ ̄ / /\勹ヘ | | | ,,,,-'乍ニ\ ヘ \ | ,,,--''''´ ,,,_,\ヘ \|,,,∠´,,,,,,;-─-<´´´ ,,-イ゙´ ヘ ,,,-''´7 ム\二__``7 / i ヘ ゝ、_ _,,.. -‐ ''"´ ̄ ̄`''ーく ) - / /{!´^ゞ'エエ⊥7' .// ,--,,, ヘ ,. '"´ ̄ / / ,;:" ヽ V´ \ l /三:i!:::::::::::::::::::::::/ /イ l''´ ´'' /.:'゙ / / 〃 , ', , ヘ .i l三:.l! ̄`ヽ :::::/ / .l 〃/ / 〃/〃 / i :i', ', i \. l三:.ヾ ヾソ/ / l .′{ { { jハ{ :N、 .′| i :|i', , i| \ヽ \`ミム二エ^/' i l '、ハ Vjk=ミ 八` { 八 ,.LAi i :リ `\V `ミ=-─/ / .l /\\ト{ ヽ ヽミ ゙^ーヘ少ク| i:l| i /{/{ γ\ / \\ l / /⌒iミ ., ” ッ≠弌_ ノリ |/ 厶 ' ヽ| `ミ-,, / ̄`---ゝ \ l / 人い}"'' `" , { :り: ハ彡イ | /! l´ i \ ` ̄ ´ \| , ' //`圦 `''ー'゙ ,厶彳 i!゙ .! ///x:≠ミ ヽ、 ⌒ヽ u"''∠rリ / i|_/ _,. ´/// hィ\ _,. イーr-イ !|゙v‐ ,. '" ,. '´/ x{ーァ V!゙´ヽ`¨´厶{ { :i :| | :!| j/ / / / /,ハ〃⌒ヽ ゙| ,∠!r'´/⌒^寸⌒k:l ∨ . . / / , , / :}、 ', l┘└v' 厶=‐'゙⌒ヽ/ { ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 十一月。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 王甲始の軍勢が N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 劉曜・王弥の軍勢を攻撃し、これを撃破したと『晋書』『懐帝紀』にある。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ここでようやく漢軍は平陽へ引き揚げたと思われる ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
579 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 23:56:42.33 ID:DIcfLOh+0 / \Y/ヽ キリッ / (ー)(ー)ヽ /:::::::⌒` ´⌒:\ よくやってくれたっていう。 | ,-) ヽ__ノ(-、| | l |r┬-|| | お前たちの働きは、 \ `ー'´ / .必ず王浚将軍並びに朝廷へ報告させてもらうっていう ノ \ /´ ヽ | l \ ┌- _ _ -ニ廴(]:::::::::::|:.:.:.:.:.:`丶、 ヽ -一''''''"~~``'ー--、 -一'''''''ー-、. ∨:::::::>:.:┌:.、:.:.:_:.:.:.:`丶、:.:.:.:.:.:.:.:.:.::\ ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) ) (⌒_(⌒)⌒)⌒)) . ∨::/:.:.:.:.:.:|:::::|:.:.|:|:.|:.:.:.:.:.:.\:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ハ ∨:.:.:.:.:.:.:.|:::/:.: |:|:.|:.:.:.:.:.:.:.:.:`、:.:.:.:.:.:.:.:.人_ [Y匸]:.:.:.:.//:.:.:.//:.|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`.:.:.:.:.:.:.:.:|/⌒\ /:.]:.:.:.:.:.://:.:.:.〈/:.:/\:.:.:.:.:.:.:.:. |:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.\ 」:.:.]:.:.:.:.く/:.:.:.:.:.:.:.:/ ___:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\ ]|:.:.:]>:.:.:.:ハ:.:.:.:Ν/ ィ卞⌒ }>}/V:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.. <[|:.:..:.:]>Ν`\_| 弋ツ 冫:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ちょい待ち。 .\:.:.:.:.{ィ卞ハ ...... /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.| \刈{ 弋ン /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.| 石勒は南へ逃げたって聞いたけど。 |:.:.:.ヽ ... ゙ /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: | |:.:.:.:.∧ r_、 /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ 叩きのめした方が良くない? /:.:.:.:.:.:.:丶 |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/}/ /:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.> .イ|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:._∧:.:.人___ 人:.:.:.八:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::八:.:.:.:.:.:.:{/⌒¨¨ニ=┐ \___/ \{ \:.:.:.:.:.:../:.//}:.:.:.:.:.人/ / ̄ ̄\ )_/}/ /八厂 ̄/./ | / / / / / / | ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 「劉家の千里駒」も「飛豹」も /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 段部の騎兵相手には成す術がなかった模様。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .ただ、平陽へ戻った劉曜・王弥に対し、石勒は戻らなかった `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
580 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 23:57:31.91 ID:DIcfLOh+0 /ニYニヽ / (・)(・)ヽ / ⌒`´⌒ \ | ,-) (-、.| | l l | へ? \ ` ⌒´ / ノ \ /´ ヽ | l \ ヽ -一''''''"~~``'ー--、 -一'''''''ー-、. ノ } ノ: :/ ニ | ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) ) (⌒_(⌒)⌒)⌒)) ./⌒ヽ / ニ |-――-∠ イ ニニ,}―..、 /.:.:.:.:.:.:.:lγ´ i {ニ,|: : : : : : : : `ヽ\ノ.:.:.:.:.:} /^./⌒Y⌒i\| {/: : : :/ : : : : : : |\ヽ ̄ ̄⌒) l:.:/: : : :/|//,!//ヽ : : : : :|: : : : ノ: : :|: : \/⌒Y |/: : : ://( ̄)///,} : : : :|: /: : : 人: : : :ヽァ ノヽ /: : : :〈///)(_/: :/: : /: : : / : /\: : : :く: : | ′: : : :|丁: :/: : : :/: : /: : : /: {: :/: : : }ヽ: : :} : | |: : : : : ||:/: : /: : : : :\_/ヽ: : ∨_; : :/: :|_:ノ: : | |: : : : ://Vィ: /: : |: : : Y z==ミく:.X_/f灯〉7: N { : : | 石勒を追う ./ : : : // V、{: ∧: : : 《弋ソ ゝ { : l∧ . : { . / : : : //´ ̄ ̄`\: :\ : :\ ' ハ_」 ∧ . :\ / : : : //.:.:.:.:.:(:.:.:.:.:.: \: :\/ 、_ , イ: |\ \丶: \_ / : : : /.:.:.:.:.:.:.:\:.:.:.:.:.:.:ヽ: :> . / } : | }. \\: : : / : : : /{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\:.:.:.:.:.|: : : ト _{二 ノ /: : { |  ̄ ̄ ―‐. :´: : : :/ ‘,:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. \__j: : : :}:.:.:.:.:| |:| イ: : : 乂ノ\ : : : : : : :/ \/⌒\:.:.:.:.:.:.:/ : /:.:.:. /| |:∨\: : : :\. ヽ ―‐ ´ / > ´:/―‐|ィ.:.:{ { /[X]>‐ : } ‘, ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } これが後々大きな意味を持ってくる N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
581 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 23:58:48.37 ID:DIcfLOh+0 ○壺関 ト、_ 〇鄴 〉 并 州 | ``ヽ、_ 【魏郡】 ,/ ○長子 / ``ヽ、 内黄 _,/ 〇 `‐-、 _,,ノ′ 蕩陰× `, ○ _,,,-‐´ 東武陽 l 「 【汲郡】 ,' / ○ 【東平国】 ,! 【上党郡】 l 朝歌 /黎陽/ 頓丘 【東郡】 ( 〉 黄橋〇 ○ i´ ○/河 ○鄄城 `ヽ、 / ヽ/ ○ ○濮陽 〇廩丘 【山陽郡】 `ヽ、 _,,,,,,-‐'′ 【河内郡】 / 白馬 `‐-‐´ ,-‐'´○東燕 昌邑 司 隷 _,-‐'i´ ○延津 【済陰郡】 ○ ○ ,_ 河橋 温 ○懐_,,,-‐'´黄 `-、 定陶 ```‐-,, _○ ○ _,,,-一'´ ×官渡 ○陽武 ○封丘 兗 州  ̄`゙~~~´ 〇滎陽 !倉垣 ,-、 ◎洛陽 ○ `○、 陳留 【陳留国】 / / _,,,_ ○ 【河南尹】 中牟 / ○ / (_,/ `ヽ 河南 _,,..-‐- 、,_ ,,-一´ ○雍丘 ,,-‐′ ○ ('´ ○輪氏 `、 ,/ ヽ 【梁国】 新城 ``'''‐-、,,_ `‐-‐'''´´ `~~`ヽ、 ,,_○圉_,,-‐′ 梁○ _,,) 〇陽翟 ``‐--′`´ ̄ 蕭 ,,,_ ,ィ´【襄城郡】 ○許昌 【陳国】 ○ ,/ `~´ ヽ ● 【潁川郡】 譙 ,/ 魯陽 ) 襄城 ○ 【沛国】 ,,/ ○ ``'''i 豫 州 ○陳 ゝ, 荊 州 ) 【南陽郡】 / 【汝南郡】 〇宛 ○安城 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 少々時が前後する \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l: ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ /
582 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/06(月) 23:59:18.21 ID:DIcfLOh+0 【紀元310年冬 晋 豫州 襄城】 / _ト、/ |ィ_ ヽ.'´ ̄`ヽ/ ,.イ{、。 0 。 ノ-ミ / ,--}_f‐r‐ァV__ } ィ⌒ヽ 乂(__ノ_〈 - {,ノ´ノノニ=-_ 貴様が王如か? //fニ''ヽ、ィニニ/≧==く⌒'<二ニ=-- ______ / / 〈=γ´:::⌒≧s。.,_⌒7ヘ_二ニ=-‐ ,.イi:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:彡' (\ト、 /{ { :{ /7'^\::::::::/{ `ヽ'´ ノ/ハ ,イi:i:i:i:i:i:i:>ー‐‐''" 乂__ノ)_〉 ` `ーヘ\ヽ// / \::{ニ乂__,:: -‐‐ァ=彡イi:ア /i:i:i:i:i:iア´ ) ̄`ヽ、 `ヽ、  ̄`ヽ、 ̄\-=ミ //ー/_,′ ト.,⌒ヽ _ノヘイi㌻ /i:i:i:i:i:/ ) ̄`丶、 ``丶、 \⌒\⌒\ ̄\ .//\⌒ヽ ヘ二ニ=ニ二二二// /i:i:i:i:ア  ̄``ヽ、 ``丶、 \ \ ): : : ): : : V/\ \ ト.ノ-f⌒Y¨¨¨¨ニ=/-、 ,イi:i:i:i:ア  ̄\/\ ̄ ̄\ \)⌒: : : /: : ://: : ::)/⌒)⌒ヽー_二ニ=-‐…V ∧-=ニ¨¨¨ニ=- 、/i:i:i:i:i:/ \{;;;;:::::∨⌒ヽ: : : : : : : : : : : ://: : : : : /⌒\:: : : ::_:_:_:_ノ} }二ニ=- ̄ -=ミ、i:i:/ 亥亥ム:::::::::}〕ト。 〈-=ニ二::::::://: : : : : / ̄`Y´ ̄7-=ニ二: :ノ ,人ニ=- ∨ ::.. ̄`ヽー‐‐f⌒ヽ_^ー=ミ::::: :// : : : 乂__ { } (_)^Y-=ニア/ \ニ=- `ヽ、 ::::::::... \ー八 V ̄):::::Vニ//ニ=- : : :ハ__ノ(_)ソ⌒ヽー=彡ヘ ∨ニ=- \ \ :::::::::::.. \\ ゝ-イ ̄ヽ::::::∨/二ニ=- ∧(_) ノ⌒ー-=∨ / ∨\ ヽ ヽ ::::::::::::::::... \( ∨ハ {:::::::| |寸二ニ=- 癶 乂_ノ ー=ニニ| / ∨::ヘ ´ ̄ ̄´, 乂::::::::::::::\ ),.ィ∨ハ Y:::::| |::::寸二ニ=/ )ヘ/,V;;::.. ー=ニ|' /ニ=乂::::..... 二ニ=- }:::::::}::::\::∨fシ_人:ハ }l:_::| |_;;;;;;\二ア__/ V∧;;;::.. ー=ニ| / 从:::::\::::.... 二ニ=- ノイ:::ノ:::\:\)ー=彡∧j{ニル.| 刈ニ=-‐<::... V∧;;... ー=ニ| // -=ニ∧:::::::\:::::..二ニ=- 乂い:_:_:>´::::::::{ (__)/{ ハリ/´ : : : :  ̄\::::Y∧;;:::..ー=「」コ ///::-=ニニ二ア::::::::::::::三二ニ=リ `ヽ、;;;;;;;;;::::::::、 | |ハし'/ ..: : : :/ ̄\ \|\ \;;;::: {`'<///{-=ニ二彡ー-=_::::三二ニア\ `、;;;;;;::::::::ゝ| |{ 〉ハ ..::::;;;;;;;;;;-=ミ \ | \ \:::ト `¨´ヽ-=ニ/ ≧=--=彡. . ::\ `、;;;::::}::::_:(⌒)ノニi| :::::;;;;;;;;;-=ミ ``ー | ヽ ヽ〉二ニ=-=ニア:::::::\ \ }::::::{/⌒Y::}刈ニハ ::::;;;;;;;;{-=ミ``ー‐| __>'´}三三二ニア::::::::::::::::: f^㍉乂_ノノハニニニ ::::;;;;;;トミ ``ー-フ¨ ̄ニリ ハ三二彡'゙: : : ::::::::::
583 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/07(火) 00:02:37.97 ID:usmcODMd0 /( _ -===< ̄``丶、 ,≠ | | ノ_ <⌒ \_ へ/// ̄``丶、/\ \ ////| |/ / ヽ 〈〈//\_/ ∨ ヽ :\ \'/\___/|/////| | / <⌒ ', V//// ' /:::::\ ― :\ \ハ//i |'///// / / 7 _\∧ / / /| i|:::::::|: | |\ :. .:\ \八 ∨/// / _彡' \ '⌒7 :' .: |八::::/:√ハ|\:. :. :. \ \ ー / < > ' .:i:. |:.才:_ \:/,.ィァ示ミメ\.:.|ヘ ⌒ ヽ,. < > はい。 | /|:. |:.{《f示 ` f/ リ ト:ハ|〉} / ``〜< j:/:.i|:. |:. 、乂ソ `"" | :.|ノ¨´ \ ``〜<⌒ 初めまして石勒将軍。 |:.八:.人 ハ " ' '"" | :八 ハ | \(  ̄ ̄ vj八 .:込 、 ノ /| .:/ 斗― ミ::::::::. .お近付きの印にこちらをどうぞ \| | : >., __ ,. ´ :/.:////― V::::::. rrv―=:| :| |_|: : } :/:.//// ̄ \ハ |:::::::::. / { ∨/:从.:|==ミ:/ :/:.//// i | |:::::| :. _/=∧=\/ }/⌒ヽ ー{ :.{ // /// ::: | :. ,ヽニニニニニニニニニニニニニニニゝ _{ ヽ } (_/: : : :V _ 乂_ソ /,ノ ::::::::| :. .// ニニニニニニニニニニ / ト _)ノノ_{_,{: : : : :.V´ _ ヽ /:::::::::::::::::| : // ニニニニニニニニニニ / 、__/ ==-\:}/: :ヽ//// \ } ,.:::::::::::|: : :.| i // ニニニニニニ + ニニニ / 、/_,--,: + 。oO゚*o。 ,--,ニ/ ||\、、+ 。6o*o80*o@゚9。 +|\_、 ||\|| | ̄ ̄ ̄ +゙ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄! ! ||\|| | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | ||\|| | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | ||\|| | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | ||\|| | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | . \|| | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | .  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 石勒軍は襄城に至った。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 『晋書』『石勒載記』によれば、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 当時襄城には荊州北部を荒らしていた流民集団の王如が駐屯していた。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 王如は石勒襲来を恐れ、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 車馬珍宝を石勒軍の軍士に贈って労ったという _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
584 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/07(火) 00:03:40.86 ID:usmcODMd0 ,r≦ニニニニニ≧:.、 /ニニニニ.ィ傘寸ニニニヽ 'ニマママ(:oHo::)チチチニ ' | ニニ込ミヽH∠-彡=ニニ| .,,r=≦|ニニニ=(((◎)))=ニニニ|≧=ー ,,r≦ニニニニニ|ニ{≧竓芋)Y(毛屶≦ニ|ニニニニニニ≧ュ,, ./ニニニニニニニニYヽ.!  ̄´ }{ ` ̄ :|/ Yニニニニニニニニヽ よかろう /ニニニニニニニニニニ| {ミト、 小. 丿|ミ} |ニニニニニニニニニム ムニニニニニニニニニニ Xミ| .:} -─- { :|ミ.Xニニニニニニニニニニ } 圦ニニニ⊂二二二 /| {ミ|从. ⌒ ノ .l|ミ} |ー======彡ニニニハ .寸ニニニニニニイム:乂ノ \ /込ノ弋::><二二彡' {::::::| \___/ |::::::} 乂::| |::乂 }、{.:.∨ 。s≦_-_-≧s。 /}! イア }、{:./':.`> ´/ /Yヽ ≧s。_', ィi〔:.:./' アア マム.:.:./ ,:' /イ\}! ', '; ヽ}イ:.:.:.:.:../ アア マム/ ,' {!ニニ }|! } i ∨:.:.:,:イ アア ありがとうございます。 У / , | {!_ニ_イ|! .' /| }∨/ ア´ / ,イ { 十{\,/j/}イ/j! .' ヽア´ もはや私たちは兄弟も同然。 ./≦ {,∧ ,笊_ 笊_/ /}':,≧\ j! {/,ヽ l ゞ) ゞ '/ィイ|ノム」'\ 兄弟の誼をもって ヽ{/ 从 j! ' j!\x\ 宛の侯脱の討伐に手を貸してもらえませんか? / ,_ \ ` ´.イ/ /{ ∨ \ ` / イ⌒`Y介≦ | / { ∨ \ /ア_ イ/- ― ´} ,:' イ/⌒\ ∨ \ _ _ イ´.:.:イ,' , `ヽ _,:'//'.:.:.:.:.:.:.:.\{ ':,\ 。s≦> ´ }!.:.:.:}!ノ 。s_≦´ /'.:.:.:.:.:.:.:.>ァ―Y ヽ \ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 石勒は贈物を受け取り、王如と兄弟の契りを結んだ。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 『晋書』『王如伝』にも、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 王如が石勒に手厚く金品を贈り、兄弟の契りを結んだとある。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 石勒側が王如を味方にするつもりで金品を受け取ったとも記している ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
585 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/07(火) 00:05:07.01 ID:usmcODMd0 ,ィz=ミ、 rl fム>〉::::} j」 _ _〈勿くこi _ 斤夭f批`}_)¬<_ノハ 〉 〔_7 7{ f⌒ヽ<ニミー个z≦升/ 何か妙な話になってきたぞ /i/ィ.人 /  ̄`ヾアr‐' ̄ ̄l__ _r≦ニ∨/f∧Vな≧{ /> ミ辷ノ r――こi〕ト, /∠V⌒7 /`ヽ l ト毛vノ __l-( >--ィ\三ニ三ト、ハ {イ{ 〕C// 〉ifハ (⌒Y´`{/=)ニ≧ニニ{‐{≧===ヽ} 〉 . Vト个-く シイ/`fこrヘ>イ==〉⇔ムV{斗z∠ ノイ/ `<ニ> ' ` ー==` ー‐===' <ニニ> ' ヒソヒソ __,ィ7ア´ ̄ ≧、 rf⌒/{/ // _r'⌒ト==彡⌒ヽ γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ }ト ミwー┴‐一'´ ミ==≦ │ | 宛の侯脱は名こそ漢の臣ですが、実態は漢の賊と言えるでしょう | } } __,r―一 }二 ミー--| ヽ_____________________________乂. {´厂 }'"´ ミ==― ___| V j八==r‐tチァ  ̄ト--- 、{ `モtッ } ト ̄` } ミリハ | 厂} ー {_ ,ィ'⌒}ミク ノ} リ いや、上手くやれば宛を奪えるかもしれません .八 >ーへ__ |(し'| l | . Y_,rーーミ、} | ハ从{ | -=ニT } | } \ j_ イ ̄ ̄ ̄ | / / γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ __|___/ / | 私は常に侯脱の来襲を恐れています | / / { / | / ̄ ̄ .ヽ__________________乂 / /\__}____| /
586 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/07(火) 00:08:51.62 ID:usmcODMd0 <⌒\ 〈〈\ )\ Ζニ=‐ \/^l- . -‐‐‐-\ | ⌒ー‐ァ ∧〈二ニ‐<ニア⌒^^7-ミ ___彡'゙ / ∧∨ニニ‐/ /‐|^ \ ⌒>‐− / ,〉∨ニア / / /⌒Y '. ア⌒^^7^ /∧__,/ / --/|: /'⌒}ノ} | '. // Ζ=-- /⌒; |ィf芥x|∧,.イ / ,| |\ // . : / 爪(_,| |乂ツ x云/ リ | ` // . : / ___,.//个 :| | 、、、 (ツ厶イ∧| お兄様も備えを怠らないよう / . : : : )/^~ :,)/ :!八八 、__ ′八ノ/ / / . : // . : :/. : : : : : \\ イ∧| / ′. . : :/. : :/: / ⌒ヽ〉/∧:|{ \ / /. : . : : :/ :/: : : |l⌒Y,乂 / / /. : . : : : ://. : :/ |l^Vr‐ミ ヽ ,r≦ニニニニニ≧:.、 /ニニニニ.ィ傘寸ニニニヽ 'ニマママ(:oHo::)チチチニ ' | ニニ込ミヽH∠-彡=ニニ| .,,r=≦|ニニニ=(((◎)))=ニニニ|≧=ー 解せぬな。 ,,r≦ニニニニニ|ニ{≧竓芋)Y(毛屶≦ニ|ニニニニニニ≧ュ,, ./ニニニニニニニニYヽ.!  ̄´ }{ ` ̄ :|/ Yニニニニニニニニヽ 何故侯脱と戦わぬ? /ニニニニニニニニニニ| {ミト、 小. 丿|ミ} |ニニニニニニニニニム ムニニニニニニニニニニ Xミ| .:} -─- { :|ミ.Xニニニニニニニニニニ } 圦ニニニ⊂二二二 /| {ミ|从. ⌒ ノ .l|ミ} |ー======彡ニニニハ .寸ニニニニニニイム:乂ノ \ /込ノ弋::><二二彡' {::::::| \___/ |::::::} 乂::| |::乂 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 王如が石勒に接近したのは、 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 流民の頭目の一人で宛に駐屯していた侯脱を討つためだったらしい。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .共に雍州から移ってきた者同士、主導権を巡る争いだろうか? `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
587 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/07(火) 00:09:47.25 ID:usmcODMd0 \ | V .へ __ __ ィ/ ヽ\ | /: : : :\ ≦ニ_.トフ二¨ > 、 r-、, ィァ./ / ..く ' .{: : : : : : : ]ムチ¨:. ̄|ヘ-、: >xミ x_ ヽ . ィ }: :/./ イ \ ハハ: : : : :/ \: : : :| | ハー一 ' |ミx_ハ <: : : : | レ / / |ヾ、ヘヘ: / / / \: | ハ {:/: : : : : : : : : | /, ィチ . > 、V' / / / / /`V. | { ' ' : : : : : : : : :/./ / / /___ / / / / / . / i ∧| . |. ハ ハ ' : : : : : : :.// _/  ̄/ / / / ' | | i | | | .| .| ヘ ヘ ハ: : : : // _, ィ / / ',イ | |_| |; .| | |ハ |、 _|__\ \V// 、 、二ミx ムイ./.,イ|i { { i .|{>ト{ |、Y/、孑< {、 \_ヽj。__ ヘ、ヽ ` 侯脱とは唇歯の間柄。 |/ /{ ハ ハ .|、 | iハ| ヘi ` ` ヽ \i. `ト┬< ̄「 .{ ̄ } ハj | //{λ ト、、{ 迭云彡ヽ Xz云江j ハ }ヽ } λト イ/ こちらから攻めるわけにはいきません / ヾ ヽ、\`十 ,. // } | j// ∧リ' . __ }` |人"" ` ""イィ .|i |イ ∧ γ _ Vイ i. \ c / j || λ ∧ i {: /':| イ ト> _. イ / .|j/: : ` <__V__,ィ ,二X γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ | i: :./ / i. |/ γーヘ / /': : : : : : : : : : : : :/ .ハ .} | その言や良し | | l:/ イ: :.l. | / ノ , /イ: : : : : : : : : : : :./ /: : :} , .ヽ________乂 .. | iイ:.|: :.| λ/\ イ/ |: : : : : : : : : : : / /:i : : j , ; : :|: :.| ハ{ ' `´ .’ .λ |: : : : : : : : : : / / |: :/ ’ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 王如は侯脱に不平があるとして、 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 石勒に侯脱を攻撃するよう説いたと『晋書』『石勒載記』は記す。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .石勒に侯脱を倒させる腹積もりだったと推測される `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
588 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/07(火) 00:11:03.81 ID:usmcODMd0 【紀元310年冬 晋 荊州 宛】 ∫ι__________ ./丁了 ヾー─ー─ー──ー──ー──ー─ー,ィ 1! | i ||; |; |i |; |; |; |i |; |; |; |i | || i|l__il___i! | i | ||i |; |; |; |i |; |; |; |i |; |; | || l| ___ l|i |!__il_l!_|i 弋┼i‐‐l!‐i!‐‐i──i‐‐l─i‐ l‐ l‐il┼‐ フ |l i|l ̄ ̄l|! i|! l|____ i|l 弋ェェt┼┬┌───────┐ ,‐i┼t'ェ .i|_l|! i|l |l  ̄ ̄ ̄ ̄l| l| il_,└───────┘ , i! /' /' /'^7' l|__i! | ̄ ̄|| | ̄ ̄|i | ̄ ̄|| | ̄ ̄|l / / / /  ̄ || ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄| ̄ ̄| ̄|  ̄  ̄ l| ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄|l | ̄ ̄|i | ̄ ̄|l | ̄ ̄|| || ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄|| | ̄ ̄|| | ̄ ̄|i | ̄ ̄||  ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ ̄i ̄ ̄|゙ '' ̄i ̄ || ̄! ̄ ̄/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ゙̄ヾ ̄| ̄ ̄.|i ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ | ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i  ̄ ̄| ̄ ̄i`~ ̄| ̄i| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i ̄| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i ̄ | ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~ ̄| ̄;゙|i ̄ ̄l  ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄|: : : : \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/ ̄~`| l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″|  ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i、 ;|| ̄ ̄| ̄|: : : : ≧ <l ̄ | ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄  ̄i ̄`~| ̄ヾl; ̄ ̄l| ̄| ̄ ̄|: : : : -=ニ 侯脱を捕らえましたッ!!! ≦ ̄ | ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾ| ̄`.. ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : ≧ ≦゙i ̄ | ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄ | ̄ ̄ | ̄!,, ̄ ̄i| ̄! ̄ ; :|: : : : /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\| ̄i | ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄| ̄~~i ̄ ̄| ̄ i; ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄| ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄___ ''- .._ ~""''' ‐- ...,,__ _,,..-‐''~""''' ‐- ...,,___,,.-‐' /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ 石勒は十二日間に渡って宛を攻撃。 Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ \ヽ、 _ , イ!::/ .侯脱を斬り、彼の軍勢を併合して再び強盛となった / ヽ{ ト、ヽ l:′ ∧\ マ三ソ| .\ ./: : \\ ヾ-〃 ..∧ l; : : : : \\.り/: : :i
589 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/07(火) 00:11:44.91 ID:usmcODMd0 |\_/ ̄ ̄\_/| /\ /\\_| ▼ ▼ |_/ / /\ \ \ 皿 / た、大変です! ())ノ__ ○二○二⌒/../ / /||(二ニ) (___/../ 几l ┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨ 鮮卑の騎兵どもが γ ⌒ /|V||彡Vミ/⌒_ノ二二ノl0 俺たちを追って宛に向かっています!! l| (◎).|l |((||((゚ )/⌒/||三三三・) || (´⌒(´ __ ゝ__ノ  ̄(___) ̄ ゝ__ノ≡≡≡(´⌒;;;≡≡≡  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄(´⌒(´⌒;; ,ィ彡彡 ``` ゙``゙`ヾ、´゙´ ミミミミ ィ彡彡 リ :} ミミミミゞ ̄⌒ヽ . ィ彡彡' { U ヾ 〃 U } ミミミミヾ. \ . __ ィ彡彡 ヾ⌒≧x。、__川 廴,x=≦⌒ヾ; ミミミヾ≧x. ‘, / :| ィ彡シ豸 仁・ニ戈ミ 豸ニ・ニ戈' ミ气ミzニニム ‘,..-‐== / :! :!7ィ彡ミ彡 亥≠ ー=彡, } ミ= ij :}i| :| /心ニム. ∨ / | :|/刈ミ ヒ〈 《: 〃 j } jリ ノ;{ Yハニム V 何ッ!!? / .i| :|/彡シヽ、:{ :}. 八 廴ノ入 'ー::U::/ イイ ハ }/ハニニ } / .:i:i| :l./从乂 i:i}: | ァ'´;/仆ー仆、 `ヽ :; | :川 ノ .,'//}ニニ} ! _____/ .i:i:i:{ :{//从乂叭 J し∠二二二戈ヾ} :} ////ニニム ∨ .`ヽi:i:i:i :i:i:i沁 ['/,}从//ヽ .-‐…‐- ./ .////ニニニム. \_ Vi:i: :i:i心, マ/:ハ //心 ./ ////ニニニニ\ Vi:i:. :i:ハ マ./ハ //心 .:::. // ////二二二二ニニ≧=‐- [:i: i:i:i:} :}//;ハ ////人___,.二.,__,// ////ニニニニニニニア幵 . i:i:i:i: :i:i/ /'///,j ///////////////// ////ニニニニニニニニ弍幵 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ ところが、事はそう上手く運ばなかった。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 『晋書』『懐帝紀』は、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .永嘉四年冬の石勒軍の動静を次のように伝えている `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
590 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/07(火) 00:12:53.24 ID:usmcODMd0 【どう見ても突進する騎兵】 |ニ\ / : ノ: : : : : ト、: : : : `ヽ |ニ〉У: / : : : : : / : \: : : : : Y⌒\ー=ミー―┐ 乂/l/: : : : : : : ヘ : : : `:ー―=ミ_/{ ヽ ):.:⌒> r∩┐ /< : : : : : : イ: ハ: : :丁 ̄ ̄ ̄`ヽ : \}_/\/ 「| | || / ⌒ヽ ̄ \ : / ,j : : ハ: : : : : :|: : :}ノ: : : : : : : :\ . l | | || イ../: : ∧\ : : \ィf示ミx}: : : : : |: :人\: : : : : : : : :\ ′ 「 } /.:{..{人 {,z=ミ\{⌒ 乂り /: : : : : | : : :}\\: : : : : : : : :ヽ あっ、石勒ぅッ!! i ´ |_ {:.:.:.∧!: : :|{乂リ / : : : : : :|: : / \\: : : : : : : :‘, /:| } ノ:.}  ̄7: |: : :ゝ ′ __ \: : : : : :/: ィ \\: : : : : : ‘, /(:.:人 /.:.:.ハ /: 八: : : : > F 〜ーノ 7ヽ/´―‐ヘ \\: : : : : :\ {:.:.:.: ̄ ̄.:.:.:.:/ | ′: : {\_/ ゝ ー‐__,/: : :/ / \ \\: : : : : :` ー――=ミ /\:.:.:.:.:.:.:. ィ | | : : : ト、: : :{/´{ {:.:.{ く: : : \>' \_ .. -―――- 、 : : : : : : : :\ . /  ̄ ̄´ | | : : : | У: 〉:.:.∧ :.:.V //> :,:` ー―<⌒´ \――- 、: | } { : : : { /: :/\:.:.:.:\、:\//〈_r_>――┬ \ \ \ | /⌒\―/: :/′:.:\f!:.:.Y:.:.} { [X] |: : : :} \ | / /: :/ |:.:.:.:.:.:[X]:. { V ノ |: : / } ヽ | / /: :/ |\:.:.:.:.:.:.:.: ヽ ー――‐γ⌒ヽ.、ノ : : { ⌒\ / | | /} {: : ヘ |\/⌒ヽ:.:.:.:} 「 ̄ ̄ ̄乂_ノ〉:.〉: : :{__): } /´ | | / \: \:.:人_ノ、:.://.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. / /.:/\: :`: : : :/ ,/ j | \: \:.:.:.:.\\:.:.: ____/ /.:/  ̄ ̄、 /\ /:} 人 |\: \:.:.:// /{ \ `ヽ \′ ∨ \ /.:/ ≧s。., |:.:.:): : ノ //:/ ∧ ‘, ‘, ‘, \ `ヽー一.:.:./\ ≧s。.,_ {(__|/ イγ⌒\ \。 } 。∧__j \ ` ー< }  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |:.:.:.:.:.:人 ` _ノ ノ イ } \ ヽ)、i リ┣¨┣¨┣¨┣¨ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 石勒は襄城を陥落させ、 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 襄城郡太守崔曠を殺害し、遂に宛に至った。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .王浚は鮮卑文鴦を大将とする騎兵を派遣してこれを救援させた `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
591 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/07(火) 00:13:35.23 ID:usmcODMd0 __ ,.::-ーュ_,、_rv:..、 _ _,,-─-::_,, _::. ` .:::., ..:::ーy ::.`` -、.::... .:、:...-iー..__,、_ ___ノ:.ー、_ ,,--‐'´::....... :i .::::::::`'-‐'" _"::.:.:.:.. , _::. ` .:::., ..:::ーy ....:.. :... .:::.`'".:: ::i.. ヘ' ̄`::r、─ 、_, 、_,、--''`'´.:::::::::... .::.. :::. .:::::...ノ-",::~_- ::`'-‐'" _"::.:.:.:.. ,_ - 、::..... :: ::..v :....::" ..:;''.:'" ` ::. :.:.... .::::::::.:.:.:.. :... _,..- '':::::::::... .::.. :::. .:::::... ::. ::..:::.......,;,.. ./:: .:.:: 丶 .. ..:......、 :.、 ノ-",::~_- 、:::::::::::.::...-、 `- :::. .., '"::::::::::::::: \__人_人从_人_人从/ _) (__ \_人_人∧从_人_∧_人_从_// ) 鮮卑の青い奴だ!! ( ) >  ̄ ̄) ( ̄ ̄ < 待てーっ!!! > /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\ < ( \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/ /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^ ≧ < -=ニ とにかく逃げて逃げて逃げまくれ!!! ≦ ≧ ≦ /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\ __┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨ __┣¨┣¨┣¨┣¨ __ ≡⌒)_;;⌒)//⌒);;⌒) ⌒)⌒) __ ≡⌒)_;;⌒)//⌒);;⌒) ⌒)⌒) __ // ⌒);;⌒)//⌒);;⌒) ⌒) ;;⌒) ⌒) ;;⌒) __ // ⌒);;⌒)//⌒);;⌒) ⌒) ;;⌒) ⌒) ;;⌒) // //≡≡;;;;⌒);;⌒);; ⌒); ;⌒) ;;;;⌒);;⌒)⌒);;⌒) // //≡≡;;;;⌒);;⌒);; ⌒); ;⌒) ;;;;⌒);;⌒)⌒);;⌒) ''''゛゛゛''゛゛゛''''゛''゛゛''''゛゛''゛゛゛'''''゛´''゛'''''゛゛゛''゛゛゛''''゛':'''''゛゛゛"""''"""''''':'"''''"""''"""'''''"''`"'''''"""''""''''""''"''''"""''"""'''''"""' ゛゛゛ '''゛゛゛''゛゛゛'''' ゛''" '''""''" ''''"""''"""''' """ :::::::::::::::::'''''''''''''゙゙゛ "゙゙゛"゙゙゛"゙゙゛"゙゙゛ "゙゙゛" "゙゙゛"゙゙゛"゙゙゛ "゙゙゛"゙゙゛"゙゙゛"゙゙゛ "゙゙''''''''''''':::::::::::::::::
592 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/07(火) 00:14:55.27 ID:usmcODMd0 \_人_人∧从_人_∧_人_从_// ) > < また大逃げ!? > < ( \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/ /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^ ≧ < ≧ 大逃げは馬が潰れるからやめた方がいいぞ! ニ=- ≧ ≦ /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\ / .:.::゙::::.:.:.:.:.. .:.:.::::::ヘ /.........:.:::ll:::.:.:.:.:.....:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:::::ヘ / __ /~ゝ、::::_____ .:.:.:.:.:.::::∧ {::∨//.会目会 Y///∨-、.:.:.:::::;::::ゝ、 ,イ:::::∨/∧,目ゝ,////∨ゝく::::::::/::::〆..`‐- _ ..,ィチ:} l (_jゝ=ニi目/ム== (_ )( _ソ:::::::/:::.. > 、 . .. < ::::::::::::| tー ( ( Y⌒) ) )ソ -‐=‐」::::::/:::::::....... ヽ / :::::::::::::::{ rー==ミ'ー彡ィ-三二 ̄ヽ.:::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:..... ヽ /................::::::::::::::ム.ヘ弋竺ァゞY ヒ"゙tァテミ ,-ヘ:::::i:::::::::::::::::::::::::::::::.:.:... ∧ / ::::::::::::::::::::::::::::Y⌒ヽヘ::: .:.:.| ゙'´ }:.:.:. ̄ { ,込:.ヘ::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:..... | . i :::::::::::: _ 三 ={ !{`王ヘ::: .:.:.| ....ヽ:.:.. 人|i王}::ゝ丶ー ‐-- _ ::::.:.. | . { ::::::::::∠ __ ゝj`王::∧ :.: ゝ:.レ′ 丶 l王!::::_::::::.:.:.:.:.ヽ ‐-) :.: ∨ _ -‐≠込 :::人 _ レi`王::::∧ 'r ‐‐-- 、 :.:.∧}王|:人` ‐ ..._ >'´ / ィチ /´ > .. `‐ _〆//lヘ_〉ー'::::::ト, :.:. ̄.:.:.: | ゙ }:.:... `< ___ ..イ ) 弋  ̄ ∨ ゝ__ ノ`':.:.l i ::: ∠ゝ _.ノ:.:.:.:.>´ ,ト - 、 ┣¨┣¨┣¨┣¨ く _ ゝ ___ -〆 . . : : : : . :.:.:.} ゝ __ /.:.:.:.:.. >' ´ /: : : ヽ、__ -──- ) r ‐-、 >'´ : : : : : : : : ::::〈 :.:` ;:.:.:.:.:.:. > ´ ,イ: : : >チ´v'´ ̄ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 石勒は退いた N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
593 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/07(火) 00:15:42.29 ID:usmcODMd0 |\ /: : : /ヽ:/ /ニヘ | ニ ヽ V: :/ '" / 二 ハ | ニ }∧ ∨{ 〈 ニニi } -| ニ,. -='"~ ̄~"'' =ニ/ / _ _//∨ '": :/ : :/:): : : : }: : ∨(=-=ニ=- _ ///-=//.: : : : | : :/: : : /\: :∨', ゝ/// \_人_人∧从_人_∧_人_从_// ,|-=_/-=/: : :/: : |/ _ - : \: : \:V:', \  ̄| ) > {//∧-=/: : :/ :∠ - '"V: : : : /}\_ ̄\ ,:へ / < あの石勒を退けた!! > ∨ -=ノ/: {: : :/-ミ: : ∨:.ィテノ: : /: :i\ ∨: :| < ( /: : : /: /i: :└斗孕ミ、: :∨斗孕ミ} : }: :|:\<: :[ /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^ . /: : : /: /|: |: :∧乂リ ) X" 乂リ /,': :| : |i: :∨: :[ /: : : /: / |: |: : ∧ ′ / : : |: :/∨: ∨∧ /: : /: / ∨`''人 ー v' )`'": :| ∨: ∨∧\ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/ . /:./: : :/ _∨: : : > </: : : /_ v: : \≧ < /'": : : , ' r-={_ ∨∧ ≧ ≦ /: : : / f─┐\: :≧ 一度ばかりか二度までも!!! ニ=- /: : : : :/ { } V∧ ノ. 弋/: : : / |_ ]. \≧ ≦ ─ : : : : : / >- ' ヘ /: :/ ─- -─{: : :/ /  ̄ヽ /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\ : : : :,. -'" _ -= < / ̄: : :/─ - _ \:\/ / `丶、 \: : : : , '" _ -= /: :/ ̄ヘ i!─ - _ - ''"~/\:\_,/ \  ̄\ _ -= ` 、 /: : :∧ ヘi!:\ -'"~/ / ゝ、: : : ヽ / ̄\ \__人_人从_人_人从/ / {: : : { ∧ ヘ:.:.:.:_ -=- _ i! / ): : :/ ,:' \ _) (__ / \ `、- ===-' i!///////ヽ//{_/: :/∨ / _ -=- ) まさに鮮卑の文鴦!!( _ -=V } ∧ i!三{/o/メ ノ \_/ ∨ _ -=  ̄ ̄) ( ̄ ̄ _ -='"~ ̄~"''=-/ ∧ i!'/人メ oノ | / V _ -=_ /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\ / / /`, ゝ' { ヽ }/| ./ \ }'"  ̄~" / / /`, i!_}:.:.:.:{-}-' ./\ \ }' '} ./ / i, i!:.:.:.:.:.:`'i! ./ 丶、 丶、 }' ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 以下私見。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 『晋書』を初めとする史書を見る限り、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 鮮卑段部の面々の名前は発音に漢字を当てただけに見受けられる。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ そんな中にあって、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 鮮卑文鴦とも記された段文鴦は異質に感じられる _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
594 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/07(火) 00:21:52.78 ID:usmcODMd0 ,、‐--‐ 、r‐ 、 「` 、 _ノ У/^〉 jI斗─‐、|........\ >'"⌒ヽ ,イ、___才′ /:. 〈 ̄`ヽト、........〕\ ______ >'"ニニニl |/ }_ノ \\ ト、 \_ソニ7´ ̄厂{^''〜ヽ、〔 ̄ ̄``ヽ、 了 >'"ニニニニニl | \) |....ヽ/:.:.:.:,′:. 人:. `>─=ミ、、 ‘, ( >'"二ニ二ニニ二l | |...../:. : :/:: / : :}~''┬……‐、 \/「⌒〕 ) >'"ニニニニニニニ二l リ r‐‐し' : :〆:. イ:.:.:.:.:.:ハ : :ト、:.:.:.:.:. : \ト、 \_廴/>'"二ニ二ニ二ニ二ニニニl/ . メi:∨-=彡'"^\:: : :厶}ハノ、 ',:.:.:.:.: : Y:| \ /ニニニニニニニニニニニ/ . /i:i:i:i|:. : :| : :ト、 : :`ヽ、イんハ∨:: : :i: : :|.:| )/ニニニニニニニニニニニ/ ん斗r、|:. : :| : :|イ >‐‐┘乂ソ リ:.:.:.:.:|ハ: }イ /ニニニニニニニニニニニ/ 勝利の後は! 人i:i:|⌒|:. : :|:: 坏んハ _、 'ー‐ァ'^リノ' /二二二二ニ二ニ二二二, ヘ、 `¨ 人 : :|\{{、くソ′ /_r‐〉 / : :i//二二二二二二二二二>'".:.:.:.:.:.>== うまぴょいの時間だぁ!! \{:. 小 /ィ'^ / / i//二ニ二ニ二ニ二ニ二>'" ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 乂从 \ ` ー‐''´ ,/ : :{ /二ニ二ニ二ニ二ニニ/ 厂∨_>''" ̄厂{:. : :| {ニニニニニニニニニ/ |i : :|/ \ / ∧ : :∨ニ二二ニ二ニ二ニ/ \__人_人从_人_人从/ リ:. /\__Y \:. \ニニ二ニニニ二/ ___ _) (__ r………==彡 '"∝厂d|⌒ヽ \:.:.\ ニニニニニ/ ⌒\\ ) ヒャッハーッ!! ( \ ( ̄ ̄ / ヘ」()ノノ \:.:.:.:.:.:. ̄ ̄`ヽ |.:.:| ̄ ̄) ( ̄ ̄ . ヽヽ/´ ̄`ヽ/i:i:i:i:i:厂´ `、ニニニ 〕.:.:| j : | /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\ . |/|,/ Y⌒ヽ_/ヘ \ニニ/|.:.:.| /.:./ . , ヘ〕人'i, ,i| 「ヽ /  ̄ ̄`7´ 乂:.'ー───‐ '" :/ _」 . /:/ヽ」| )r--ヘ 乂/ _____L__ >──── ''" 、丶`.:.:.:.:.:.: 乂_ し'" \_,ノ 7 √~"''〜、、 _、丶`.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. . φ / }7フ'⌒ヽ / / ``く、.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 文鴦という名は、胡人の名にしては名前が良過ぎる。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 当時の人々にとって、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .鮮卑の若者はかつての猛将を思い起こさせる人物だったのかもしれない `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
595 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/07(火) 00:22:32.91 ID:usmcODMd0 ___ ,,;';';';';';';';':::.、 \:\ ,,;';';';';';';';';';';';';';';';';';';:. / /> 、 ;;';' ;';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';'; ./ / / 7.∧ ';;' ;';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';':;' ../ _/ / /.∧.:∨ ̄`ヽ ' :、;';';';';';';';'YY;';';';';';';',.:' / / /./.:∧/三三 ∧ |::! 、/ /_/./: /. / / ̄〉∧ l::| ,.,.,., /: : : :/:.:/: / / //:::::〉、 |::! ;';';';';';' ヽ、 /. ∧ 《_/ //:::: ,' .∧ l∧ ./;';';';' _ ∨:/ .,'| !:./.:/ ̄∧lヽ,/ ./::∧ ∨|/ |:[:| ::|く_ _// i/.:/ //:∨ ./::/:/j ,;':':':; l∧ __ |:[:| __,,<≧=、 ::| .:// ./|/ _//_,人.,'::/:/.∧_ ゞiイ :!::!:\ /:::j::::| ._ .〈: :.〉 / / ̄ // ̄> 、 / /ム/_ 〉 /!/:\ /´/./:/ /\/ ̄∧ 木くノ::l:Y::|>、_i.:::| // _|: :|_ / ̄ ̄ /\// / \ `: .、__/,../.:/i》― -\!.三マ_./ / / :!=y≦三!/州/ リ`ヾ!:>i、-//、 |: : : :| / ̄ ̄ ̄!\_/ ..,/ ̄>-:、 .:。_ ,,< ,>'’!: . >― 、上,,≦!_!_/ :;/:リ`ヾ!_!こ  ̄>.、 :>.、 ̄ `ヾ: .、,,≦三,,イ ̄ ̄ ̄ /`ヾ ,r<>'’ ̄> 、__: . : . : .>= 、三二>-《;川ー<三>'ー<>― >、 _ ,、,、,、,、_ ̄ ̄ ̄ ̄ _ ,.>'’て ̄ ,,< ,,<彡' ̄ : . : . : . > 、 ,、,、,、,、,、,、 :. :. :. :. :. :. :. :. :../r≦三≧=.、 \__ 三≧=― -、,,<三≧∨!"'' ; :. : . : . : . : . : . : ,r ー ≦ 三 ≧= 、 :. :. :. :. `ー ==< / / \ /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ .とはいえ、彼らは世界の警察ではない。 Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ \ヽ、 _ , イ!::/ 獲る物はしっかり獲っていったであろう事は過去の例からも察しがつく / ヽ{ ト、ヽ l:′ ∧\ マ三ソ| .\ ./: : \\ ヾ-〃 ..∧ l; : : : : \\.り/: : :i
596 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/07(火) 00:24:16.78 ID:usmcODMd0 _...._ _,.-':::::::::::::`ヽ、 ,..-':::::::::::::::::::::::::::::::ヽ __ /:::::::::::::::::::::::::::::\:::::::ヘ l::::::::::::::::::: ̄::::::ー.../::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ ヽ::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ィ::ニ'::::l ヽ:::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ `ヽ:::::::l \::::::::::::::::::::::\::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:、 ';::::::| ,ン、:::::::::::::::::::::`:-..._:::::::::::::::::::::::/::::::\ ';:::| / | |`ト 、_:::::::::::::::::::::`:::ー-......__/::::::::::::::\ヾl l ト ト. ト、ヽ、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ `ハ_|ヾ 弋弍f'ー、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ '´く. 'ーイ l j、7ァt、__:::::::::::::::::::::::::::::::::::l rヽ 、 lー'-'ノ_ノ∠Lゝト弋ー-- :::_:ノ ひとまず、石勒の動静を続けて見ていこう ヘ ヽ--j..-<}::::::::::::〈.` ,レ-'⌒:、 ヽ:::::::::::ヽ- 、 ,. -‐、 ヽニ.:::::;r‐ '´ l::::::::::::::::::::ヘ ,r'::::.,.-' r'´ ::::ヽ __'Jノヽ::::::::::::::::::ハ /:::::/ | l::: ` ヽ、_ ヽ_,l:::::::::::::::::::::l . | :::| | lヽ、__,. 、 ';::::::::::::::::::::::::::::::l.、 . | | | |:::::::::::::::ヽ. l::::::::::::::::::::::::::::::|:ヽ l. l ヽl. ..|::::/::::::::::´:::::::::::::::::::::::::::::::|::::l. ヽ ヽ.__ ノ | ::|:'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| ` ー- 一 ヘ |::::ー-、.._:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::|ヽ 7ハ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::|:::ヽ /::|::|:ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::|::::::ヽ /::::::|:::|:::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::|:::::::::ヽ /::::::::::{:::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::|:::::::::::`
597 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/07(火) 00:24:55.09 ID:usmcODMd0 【紀元310年冬 晋 荊州 襄陽】 __ ,。t r‐‐- 。 _ __ ,。-‐ -。. __ !Ll Ll Ll `tュ _.ィzハュ、 x 「 Ll Ll ゙゚¨ i | _.. 。 - ― - 。 .._ 〔」 z杉イハミ八ハヾz |_.. 。 - ― - 。 .._ | Y> ¨´ ̄ ̄`¨<Yト '了彡ハッγシハハ V¨´ ̄ ̄ ̄`¨V|「 トュ | fl fl =| | ____rュ ィッ彡森本木辷ハハ | i^i i^i =|| ≠=| l;l ,ハ. l;l | ̄ ̄ ̄|>≠≦ 川杉ハソ≧森林杉z | Ll Ll:iニLlニLlニ| Ll ー| 「 ̄ ̄ 彡シイィッ≠彡林森森 |= l |= | | AA〃メソ気シミγ木林森森 |- _ ├―――‐┤‐ =| {田} | AA7シイッハ杉巛人ハ八 火 |,/ヘ /ハ└L「L「L「Lll: ィ代 -l_________|_ ,イ川ヮツノX≦谷辷彡林巛 彡( ||土| |土| |!l V リ |ハ LL| =| |゙____ イソノ彡森林杉ヾレ ハ彡 ||土| |土| l lLl =l iYi :| | | | | ,ィ彡レ盃幵卅ハYミ辷 林杉 二∠二∠二∠二∠二ヾド┼――‐┼===¬冖¬==┤ 山 ::| |_|_l ,.イシ彡ッィハ八ハハv林杉 木炎彡 TL「lTL「lTL「lTL「lTL「l | ,.へ. |= ー| | 〃ソジ彡木ミ木ハうY林杉 杉火彡゙ィ 二王二三二王二三二l〃 /'ヾ|‐ | _. :| (川ハ人ツ林ハ八ッハ林ミ 非杉彡火ッ゙人 三二王二三二王|l l :l|= ハ ハ | 山 ::| 〃ハvゥハレハハ本盆本木森 くシ杉木ハ辷ミメッt 二王二三二|===== L! Ll :=|__ ,lレ ハくくィヾ癶火っi進≠z辷ミ 火杉彡'バ林ミ巛彡狩 ハパバヘミハミミヾミ、 二ニ======_v/´ イ彡不ミ刈_斗< ,, ' ̄ 木パバ彡森杉ミ彡林 ハヾパミYミメ彡彡杉林;;;;皿皿皿皿,,,,;;;>''´. . . イ彡巛 〃` ィハミ二並炎ミ彡 火彡辻彡イハ木杉ミミ狩 ハ彡杉森aッッ ッッ ャャ ッッ_,.>'´. . . . . . ハ \__人_人从_人_人从/ 森杉ツ爻乂彡イ 爻乂ミッメ、 森a. . . 。o彡ф彡'¨ ̄. . . . . . . . . . . .ィ _) (__ 森森爻林爻ミ彡 杉ハミ三仆宀 。o8ミ%8 ゚. . . . . . . . . . . . . . . . . . ¨´. ) 大変ですっていう!! ( ヾ乂ノハ乂杉森広 ¨. . . . . _ピ‰£ミ彡イ. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .  ̄ ̄) ( ̄ ̄ /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\
598 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/07(火) 00:26:10.67 ID:usmcODMd0 |┃ /ニYニヽ |┃ ./( ゚ )( ゚ )ヽ |┃ 三 /::::⌒`´⌒::::\ |┃ | ,-)___(-、| |┃ . | l |-┬-| l | |┃ \ `ー'´ / 石勒が攻めて来ましたっていう!!! |┃ / `ヽ. |┃ 三 ./ \ ,⊆ニ´⌒ ̄ ̄ " y r、 ヽ ⊂二、 ,ノ──-‐'´ | | l" | |┠ ' | l/'⌒ヾ / √ /' i{ U i ゚, |┃三 | |ヾ___ソ / √ .(( し A | | , / '"~゚"'〜、 \ _」L廊_ l i /, / \、 \┌= Ξ ∧ ! W | / イ jI斗午ミ、 __」L」_、 W, | // / :l《 だ沁 ,e^ , - 、`'≪. 〈 | ... ∨ / l .{ ト リ /..... ん 沁 )〉. ∨ U . W ′ 」 `"""":::/::::::::::::::::......ー-===彡' ', ∨, U 雍州の流民に石勒まで!? 从 { .] ,. } ∨ '/∧ ヤ, i{ υ i ノ ∨ | W从 ..._____ J .、‐゛ノ 〉 | \ ∨,公、 └‐-=ニゃ 、丶` / 、ヽ` ! / \ ∨/ \ /,、丶`/ 、丶` \ D, \ // / 、‐` @ / \. Y \ ___,,,. ′-‐ァ / ! ./ ) }Ii γ^^Т { 〈 / ‘, . -―――-/ 从 _..ノヘ_jア゛ ̄ ̄ ̄ ̄/, ∧ . / / /> ゛,.ィ( jIヘ、 ∧ 〈 \ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 石勒は南の襄陽郡に侵入 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
599 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/07(火) 00:27:25.50 ID:usmcODMd0 iv'ヘ | ;`;| . . . . . . . | ;'l:| i'`'i 、 、"''''"´ . . . . . . : : . : . . . . . _,;::!:`l'| ζ\ |;`;| ‖ . . . . . . . . . . .. . . . ,.,::: ._,. :.':"..._|_.;l:| \';、\ :|':i;;| . i'1 ||/> ,, ,.,.;,;::::,:::::;''" ..:.::;':; _.....:;;:;:;::';::':':'"|_}:;| \';、.\|;';;;| ./〉 |;|_r//:;:':''"゙"゙゙'..:::::.::;::;:::;:::;:;';';:::';'::'''" ` ´ ...:.,.._ |_|`|_r:‐:‐:‐:‐\';、\;| r‐//┐_|:|::::::::;⊥:';'"'''` .;:;'、;':'":'" . . ,.,:'".,:::;:':;'' . |_};|::::::::::: : :: : {二l\;i`!、::://:::::::::::::::::::r| .::| . . . . . : : . : ';'::'''" |_| ̄/\:::::::/`|_{┬| |;、\::::::::i'|::::::r┴冂、、 , -─'゙7´ ̄ ̄ハ─r‐ 、v,..v、 |_}::/ 、';';〉.:/ /{_|┴lニニニニニl.r┴、_|_|_|:彡v、./ /.:: .::./....::/ ,::'.ソ;::: ─'ー;;ミ゙'爻爻ミ;.. |_;l'_;_;_∠;/_/___l_,,:;;}┬┴┬┴┬┴┐::| .:::|彡ミx;: -─: ッEw ー ywv、‐ー ゙':;ゞ;爻彡炎炎;ゞ~゛'' ┘⊥ 」_ | |{_|┴┬┴┬┴┬┴┤ .:|彡ミメ゙';ヾ: ;:; ';: ;:; 'ヾ淡炎ミミx:;' '' ;~ ;^::;”v:";y;''゚ ; ::;y ; ::; : ~゛'''' ┴'::⊥Λ二\.:| .:|ー:| ;~ ;y ::; : ;:; 'ミ゙': ;: ',;:; ;~'',;'':; ; ";: ;: ;: ;: ; ::; : ;:; :; : :: :; : ;:; ;~'',;' ' : ;:; ;~ ; ::; ;~'',;'' ; : ; ::; :;~'',;:; ,”v:": ;:; ';v:'';'' ;~'',;' : ;:; ;~ ; :; ;~ ',;'' ; : ; :: :; ~'' ,;: ; : ;: ; : ;:; ; ~'',;' ;:; '゚ ":;;;: : ; : ;: ,ィz=ミ、 rl fム>〉::::} j」 _ _〈勿くこi _ 斤夭f批`}_)¬<_ノハ 〉 荊州の兵は弱くて助かるぜ 〔_7 7{ f⌒ヽ<ニミー个z≦升/ /i/ィ.人 /  ̄`ヾアr‐' ̄ ̄l__ _r≦ニ∨/f∧Vな≧{ /> ミ辷ノ r――こi〕ト, /∠V⌒7 /`ヽ l ト毛vノ __l-( >--ィ\三ニ三ト、ハ {イ{ 〕C// 〉ifハ (⌒Y´`{/=)ニ≧ニニ{‐{≧===ヽ} 〉 . Vト个-く シイ/`fこrヘ>イ==〉⇔ムV{斗z∠ ノイ/ `<ニ> ' ` ー==` ー‐===' <ニニ> '┣¨┣¨┣¨┣¨ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 江西の塁壁三十余を陥落させたと『晋書』『石勒載記』は記す。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j この場合の江西は、長江以北を指している ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
600 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/07(火) 00:29:19.43 ID:usmcODMd0 【紀元310年冬 晋 豫州 襄城】 ∩___∩ | ノ u ヽ / ● ● | | u ( _●_) ミ 王如様! 彡、 |∪| 、`\ / __ ヽノ /´> ) .石勒は鮮卑に負けて南へ逃げましたクマ―!! (___) / (_/ | / | /\ \ | / ) ) て \\::::::{ 〃.:::::::/ // / / /:::::/::::::::i \::::!:::| l{ ∪ ( \ そ \\j {{::::::::/ // / / ./::::/:::::::::::| l ∨::リ ノ \_) ⌒) \ 人::::::| !l { i li .|::__|:::::::::::/! ! ∨ ( く. \ \| 从 ,ィ´!「⌒人::::\:// T ト、 } } / てヌ⌒ \ { l lィナ〒ミ \::_j/ ノメ!ハ // く / / く´ ̄| i | {:i::::::::l:|. 〒テ k、 ! .// メ i レ1 .∧ | l | `==' |{:::::::}}ハ.j// / あれ? | l⌒V .∧ ! l | マ=く.三!レ'ヘ( | l / /N.! l | ' ,ィ´三三リ ひょっとして石勒は大して強くないのかしら? | l ./ / .::::| l | r ---; ≦三三ヲ | l / / .::::: | l |\ ` そ三三. イ l レ' / .:::::_::_! l |圭≧ . _ . ≦:i | ノ . ' / /x==\.|圭圭圭/ r= く l | / / . '.::! /.::::::::::::::\\´ ̄ ト、{{: :::::::i li | / / . : | i::::::::::::::::_:_: \ヽー 、 `ー <i| l | . / / .::::::::: | |:::::::/´___ i i \リ l | / / . ::::::::::::| レ' /´.::::::::::::j | \ `ー < ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー その過程で、彼を荊州へ引き入れた王如とも衝突。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 戦闘は石勒の勝利に終わったものの、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 互いに相手を滅ぼす所までは至らなかった。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 結果として荊州北部では、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 石勒と王如という二人の賊が暴れ回る事になった _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
601 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/07(火) 00:34:13.61 ID:usmcODMd0 【紀元310年冬 晋 荊州 義陽郡】 ヒ´ミ仆爪// j } /ノ ハ `ヽ、ミ≧=-ゞY、_ 圦ミfソ ̄} } / ,' __ \ミ下千f=-仆 ミ }}ソV i/ ゝ Vゝ斗イ、ヽ ヽミ仆≧=}} 乂./ / 三ミ  ̄ ',{ ハミミ _ソ 圦{ 辷i ≧=- } }ミ彡 .Y 荊州は中原より豊かだ。 人、~ハヽ ‐ イ j iミソ ~イ / Y、 ', ゝ-=__, ', V / .ここに居座るのもいいかもしれん ハ /`´__ ', i≧=´ ', 壬//≧=- } }//// i Y { ///´⌒ | { }, イ///// { ヽ-=≦≧=-、-=≦/// ',Y//////////////イ ,ィ彡彡 ``` ゙``゙`ヾ、´゙´ ミミミミ ィ彡彡 リ :} ミミミミゞ ̄⌒ヽ . ィ彡彡' { U ヾ 〃 U } ミミミミヾ. \ . __ ィ彡彡 ヾ⌒≧x。、__川 廴,x=≦⌒ヾ; ミミミヾ≧x. ‘, / :| ィ彡シ豸 仁・ニ戈ミ 豸ニ・ニ戈' ミ气ミzニニム ‘ それは如何なものかと。 / :! :!7ィ彡ミ彡 亥≠ ー=彡, } ミ= ij :}i| :| /心ニム. / | :|/刈ミ ヒ〈 《: 〃 j } jリ ノ;{ Yハニム 荊州で冬を越すのは構いませんが、 / .i| :|/彡シヽ、:{ :}. 八 廴ノ入 'ー::U::/ イイ ハ }/ハニニ いずれは必ず河北へ戻らねばなりません。 / .:i:i| :l./从乂 i:i}: | ァ'´;/仆ー仆、 `ヽ :; | :川 ノ .,'//}ニニ} _____/ .i:i:i:{ :{//从乂叭 J し∠二二二戈ヾ} :} ////ニニム 我らのほとんどは冀州の出自ですので `ヽi:i:i:i :i:i:i沁 ['/,}从//ヽ .-‐…‐- ./ .////ニニニム Vi:i: :i:i心, マ/:ハ //心 ./ ////ニニニニ Vi:i:. :i:ハ マ./ハ //心 .:::. // ////二二二二 [:i: i:i:i:} :}//;ハ ////人___,.二.,__,// ////ニニニニニ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 『晋書』『石勒載記』によると、 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 当時の石勒は江漢で雄拠する志が有ったという。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 対して張賓はこれを認めず、北方への帰還を勧めている ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 張賓は後にも北方帰還を主張しており、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 彼の主張がなければ、石勒は荊州か揚州で割拠していた可能性がある _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
602 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/07(火) 00:35:58.22 ID:usmcODMd0 ヒ´ミ仆爪// j } /ノ ハ `ヽ、ミ≧=-ゞY、_ 圦ミfソ ̄} } / ,' __ \ミ下千f=-仆 ミ }}ソV i/ ゝ Vゝ斗イ、ヽ ヽミ仆≧=}} 乂./ / 三ミ  ̄ ',{ ハミミ _ソ .分かった。 圦{ 辷i ≧=- } }ミ彡 .Y 人、~ハヽ ‐ イ j iミソ ~イ / 我が右腕の言う事だ。 Y、 ', ゝ-=__, ', V / ハ /`´__ ', i≧=´ .聞いておこう ', 壬//≧=- } }//// i Y { ///´⌒ | { }, イ///// { ヽ-=≦≧=-、-=≦/// ',Y//////////////イ ,ィ彡彡 ``` ゙``゙`ヾ、´゙´ ミミミミ ィ彡彡 リ :} ミミミミゞ ̄⌒ヽ . ィ彡彡' { U ヾ 〃 U } ミミミミヾ. \ . __ ィ彡彡 ヾ⌒≧x。、__川 廴,x=≦⌒ヾ; ミミミヾ≧x. ‘, / :| ィ彡シ豸 仁・ニ戈ミ 豸ニ・ニ戈' ミ气ミzニニム ‘ / :! :!7ィ彡ミ彡 亥≠ ー=彡, } ミ= ij :}i| :| /心ニム. / | :|/刈ミ ヒ〈 《: 〃 j } jリ ノ;{ Yハニム / .i| :|/彡シヽ、:{ :}. 八 廴ノ入 'ー::U::/ イイ ハ }/ハニニ / .:i:i| :l./从乂 i:i}: | ァ'´;/仆ー仆、 `ヽ :; | :川 ノ .,'//}ニニ} _____/ .i:i:i:{ :{//从乂叭 J し∠二二二戈ヾ} :} ////ニニム .`ヽi:i:i:i :i:i:i沁 ['/,}从//ヽ .-‐…‐- ./ .////ニニニム Vi:i: :i:i心, マ/:ハ //心 ./ ////ニニニニ Vi:i:. :i:ハ マ./ハ //心 .:::. // ////二二二二 [:i: i:i:i:} :}//;ハ ////人___,.二.,__,// ////ニニニニニ
603 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/07(火) 00:36:49.85 ID:usmcODMd0 ,ィ彡彡 ``` ゙``゙`ヾ、´゙´ ミミミミ .ィ彡彡 リ :} ミミミミゞ ̄⌒ヽ . ィ彡彡' { U ヾ 〃 U } ミミミミヾ. \ __ ィ彡彡 ヾ⌒≧x。、__川 廴,x=≦⌒ヾ; ミミミヾ≧x. ‘, / :| ィ彡シ豸 仁・ニ戈ミ 豸ニ・ニ戈' ミ气ミzニニム ‘ / :! :!7ィ彡ミ彡 亥≠ ー=彡, } ミ= ij :}i| :| /心ニム. / | :|/刈ミ ヒ〈 《: 〃 j } jリ ノ;{ Yハニム こ、この張賓を右腕と呼んで下さるか / .i| :|/彡シヽ、:{ :}. 八 廴ノ入 'ー::U::/ イイ ハ }/ハニニ / .:i:i| :l./从乂 i:i}: | ァ'´;/仆ー仆、 `ヽ :; | :川 ノ .,'//}ニニ} ____/ .i:i:i:{ :{//从乂叭 J し∠二二二戈ヾ} :} ////ニニム `ヽi:i:i:i :i:i:i沁 ['/,}从//ヽ .-‐…‐- ./ .////ニニニム .Vi:i: :i:i心, マ/:ハ //心 ./ ////ニニニニ .Vi:i:. :i:ハ マ./ハ //心 .:::. // ////二二二二 [:i: i:i:i:} :}//;ハ ////人___,.二.,__,// ////ニニニニニ _,...........,__ ,.ィ'" ...:::;;;;;;;;;;;~`:;、 / ...::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;', | ,rrェヒミ〈;;;:リナナク,;:l! !斥y'r。xツヘ '・`,,,シミ;:;;:| |トニ斗テi"| :;フハコ=7-i;;| :|::ll::::l!:|l|ハ::;;| | ! !| li ,l、 もうおっさんがいねぇとウチは回らねーよ .|ト|!:::l!:||kキ;|干!,!,!ノノ:,!;l !|ヽヾヾト'^"~'' ,'' "//;;;;'、 | ,r'-:ゝ ,ィ;' ,.-...,,;:,,' /l::::;;;` -'ミ ,:':;/ヾ、 .,,. ,,_;:' l! ミ::`:'";;,' `:;、 :;;: ,;' .,! ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 翌永嘉五年の春まで石勒軍は荊州で活動する N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
604 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/07(火) 00:37:21.68 ID:usmcODMd0 _..-ェ- ..、 /il三三三liへ. /il三三三三三l\ /三三三三三三三l\ /il三三三三三三三三li\ ,∠三三三三三三三三三三li\ _,xェェ-.、 〈ニ三>'゙´i三三三三三三三三三≧ュ.、___,.ィ゙∠二二> Y=l{ マ三三三三三三三三三三三l>≦;=-‐' ゙´ Yll} /l三三三三三三三三li>xキチ二/ `゙′ /il三三三三三三li>'゙i´ / .ハニ/ ,∠三三三三三>'゙´: :l: :.!V: :/:リ゙´ ,∠三三三三>'゙´i: :l: : : :l!: :ト.: :/〈 さて、打ち続く蝗害に飢饉、匈奴・鮮卑の略奪。 _.xュ≦三二=-‐ '゙ヽ: :ヘ.: :l: :l: : :/i: :lノ´!: ハ <三>'=´-‐' "´ ̄,ゞ-ュ┴┴─┴┴┴‐キァ これらが八王の乱後の晋王朝に、 Y三三三三三三三l/ さらなる打撃を与えたのは疑いないだろう。 ヾニ三三三三三三〈 ム三三三三三三∧. .当時の経済の中心地である /三三三三三三三三ヽ 冀州・司隷・兗州・豫州・荊州が荒廃すれば当然だ i三三三三三三三三三:\ |三三三三三三三三三三`≦l\. ` |三三三三三三三三三三三三liハ |三三三三三三三三三三三三三! |三三三三三三三三三三三三三| |三三三三三三三三三三三三三l! |三三三三三三三三三三三三三l| |l三三三三三三三三三三三三三l! |l三三三三三三三三三三三三三l| |l三三三三三三三三三三三三三l| l|l三三三三三三三三三三三三三li| l|l三三三三三三三三三三三三三li| il|l三三三三三三三三三三三三三li|
605 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/07(火) 00:38:22.67 ID:usmcODMd0 【紀元310年10月 晋 首都 洛陽】 .‖ ∧ _____| .::|─Λ .‖ Λ /| |n_n_n ∧ n_n_n_n_| .::|⌒| :|へ .∧ i. | i'´ ̄`i∨ . ::|ニニニニニニ|... ∨ .| :| ̄| ∧ヘ Λ | |'´.:∧| | . . ::| ロ ロ ロ ロ .|::: . .:.:|_n_n_n_n_n ΔVΔ | :|ヘ| | / n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n . :::| ..:| ||:||:||:|| n_n_n_n_n_n_n_n_|::.: . . :.:::|_n_n_n_n_n_n_n_n_n_ _||:||:||:|| |::.:. . |::.:.n. n n .n.:.:::| / ̄ |===ト、 │ |:: . . `=f==f===|::.:. .. i | i . :.:::| n ,∠___ \\|_| \n_‖_n_n |:: []__|_|__.|::.:. .. l!ヘl! 「| 「| ____|____.|] [] [] [] [ ]士ェェェェェ| ‖::ロ:ロ|___、 |::.|X⌒X⌒X⌒X|::::.::. |曰|| .|.|'⌒|.| /_n_n_n_.n , .|======== | /Λ /Λ:| //\ :::|─‐ヘ.∧二二二二二二二二|TT| :|:| |:| .| :|ロ|: |ロ|: |ロ|: / |工工工工 | || ||. || ||::| _./__.,>:| ゚_゚::゚::| |_l]_l]_l]_l]_l]_l]_l]_l]_l]_l.|.|_l.|-──────────|ェェェェェェェェ | ||_||. ||_||::| | 「| 「|| .∠∧┴/_n_n_n_n_n_n__/ l] l] l] l] l] l] l] l] l]|┴r┴r┴r┴r ]士ェェェェェ] | l」 l」|ヘ、| |:::::| ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ /_n_n_n_n_n_n_/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ∠二二ヽl=|====| ̄|::| |:::::| ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ | ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ ロ /_n_n_n_n_n_ | ||:::::::Λ::| l: | 「| 「 ∧ ∧ .∧ ∧ .∧ ∧ ┬┬┬| :|┬┬┬┬| :l┬┬┬┬.| :l┬┬┬┬| :l┬┬┬┬.| :l┬┬┬┬| :l┬┬┬┬.| :|┬┬┬┬‐ ∧∧/`| ::|ヘ/∨∨ヘ| ::|ヘ/'∨∨ヘ| ::|ヘ/∨∨ヘ| ::|ヘ/'∨∨ヘ| ::|ヘ/∨∨ヘ| ::|ヘ/'∨∨ヘ| ::|ヘ/∨∨ヘ| ./⌒ヽ :| ::| 〃⌒ヽ | ::| ,〃⌒ヽ | ::| 〃⌒ヽ | ::| ,〃⌒ヽ | ::| 〃⌒ヽ | ::| ,〃⌒ヽ | ::| 〃⌒ヽ | 二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二 _l'__;l__ l>┬┴┬┴‐┬┴‐┬┴‐┬┴┬┴‐┬┴‐┬┴┬┴‐┬┴‐┬┴┬┴‐┬┴‐┬ __;l__l/´,>┴─┴‐─┴‐─┴‐─┴─┴─‐┴‐─┴─┴─‐┴─‐┴─┴─‐┴─‐┴ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } それを如実に示す話がある N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
606 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/07(火) 00:41:26.93 ID:usmcODMd0 ,,、、、、、、、 >‐'''''''''‐<ニ〉 / / / / ヽ / / { ハ、l{ } l . , l lィ芯ハ _,ム, ハ l | 人{ , 苡/.イ . | 从 |ゝ -、 ィイ.| . ノ'l .V |、 >.-< } 人 { / /ヽ ,ィ=/}ノ::ハ::}ニノイ ! 、⌒`` } /ニニ>乂:::::/\=≠Y ! ヽ /-、 ,.ィニニニ/ニ>ニУニイlニニl ∧ Vノl _ -──- 、 . /-=ニア.l-=ニ/ニニニ=|ニニ| ∧-‐< /! .イ : : : : : : : : : : : \ . {-=ニニ< マ-={{ニニニ}}ニ|ニニ| {==≦ , /: : : : : : : : i: : : : : : : :丶 . \-=ニヽ. 〉ニ}}ニ=ニ{{ニ〕ニ=リ ! _ノ} . : : : : : : : : : :l: !: : : : : 、: : : ヽ 、_ - ∨: :/: : l: :/.://l:ハ : : :、: : : : : : :, 晋 皇帝 司馬熾 ∧ V: l : : i:/l:从ル' Vl/ル从:l: : :} ∧ ∨!: : l \ / l: イ: レ' 、 ∨ : ! / __ \ イ l: / 、 \:i wx Y::::::::::ヽ wx i :/} 丶 \ l::::::::::::::! ィ´: / 丶 l≧=‐─‐ イ /: : / i丶 !___/ ``ヽ 、 !ヘ V+/ /イ } l V:≧=≦:::/ ヽV ヘノ 7::ハ:::\ ノ ∨ マ /::/ ヾ:::::} / `< マ``¨ ⌒ ( \ `< ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー まだ鮮卑段部と漢軍が戦闘を続けていた十月。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 東海王司馬越が N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 檄文によって天下から徴兵したと『晋書』『懐帝紀』は記す。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 檄文の内容は、『晋書』『東海孝献王越伝』に載っている ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
607 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/07(火) 00:42:15.38 ID:usmcODMd0 【東海王殿下の檄文@『晋書』『東海孝献王越伝』】 ┏──────────────────────────────────────┓ 皇綱は制御を失い、社稷は多難であるが、 私は弱才の身をもって大任に備え当たっている。 近頃、胡人の侵略は内に迫り、地方の将は利を失い、 帝の郷里は戎州となり、冠帯の通じない異域になってしまい、朝廷の上下は憂い怖れている。 全て諸侯が時機を逸したためであり、遂に難が及んでしまったのである。 袂を振って勢いよく立ち、履物を忘れている間に討伐が遅れてしまった。 ┗──────────────────────────────────────┛ / :. ィ.;:.:.:.:.:.:.:ヽ イ:.:.:.:/-|/|∧:;、:.:.〈 リ:.:./ ● く!:,:.:..、 l:.:.l ●/:./ ̄ vヘ - ノ:./ 言いたい事は分かるのだが、 _,-+ 匸ヘ/V どことなく誤解を招きそうな文章に見えるのは気のせいだろうか? ,《 ヒ⌒j 》、 l::\ l /‖::l |:::::::ト,Vイ:::::| |:::::::l介l:::::::| / : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :\ l::::::|人|:::::::l /: : : : . . . : :/: : : : : : : .: : : : : : : : :/,: /{: : . : : : : : : : : :/ {:,,: :/ !:./: : : :{ : : :i {: {: : : i : :斗イ: / {/{、: : : {:、: | : : : : : :i Y: : : |:.yfわ卞 ゝ≧ーY: : : :i: : :| }从: :.ト{ 匕ツ f'だ卞ミ: j: : : :j: : :| そうかな? ,: : :ハ儿i ,,,,, , 七:ツ 〉: : : .; : : :j /:{: : : : 八 u """/: : イイ: : : ' 別に間違った事は言っていないでしょ? ./:イ: : : : :./: , ‘ つ 彡イ : : i!:|: : / レ{: :ル{: :介。 仏\i: : : i: : :/ /W ¨¨ ̄ 7 j V ル: :ノ: :/ , ‘, /ヽ _/ 彡' >, ,{ \ ,-==ミ / /⌒マ, y 〈\ {......./ ,/ ∨
608 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/07(火) 00:44:16.96 ID:usmcODMd0 ┏────────────────────────────────────┓ 人情は根本を奉じれば義憤しない者はない。 当面は兵が集まるまで戦守の備えにて待つように。 宗廟主上は互いに頼り正し救い合うべき。 檄文が至った日、すなわち風を望みて奮発し、忠臣戦士が偽りなく尽力すべき時である。 ┗────────────────────────────────────┛ __ __ { / /ヽ ! 、⌒`` } ! ヽ /-、 ∧ Vノl _ -──- 、 ∧-‐< /! .イ : : : : : : : : : : : \ {==≦ , /: : : : : : : : i: : : : : : : :丶 ! _ノ} . : : : : : : : : : :l: !: : : : : 、: : : ヽ 、_ - ∨: :/: : l: :/.://l:ハ : : :、: : : : : : :, ∧ V: l : : i:/l:从ル' Vl/ル从:l: : :} ∧ ∨!: : l \ / l: イ: レ' 、 ∨ : ! / __ \ イ l: / 、 \:i wx Y::::::::::ヽ wx i :/} 丶 \ l::::::::::::::! ィ´: / と、とにかく、パンツァー・フォー! 丶 l≧=‐─‐ イ /: : / i丶 !___/ ``ヽ 、 !ヘ V+/ /イ } l V:≧=≦:::/ ヽV ヘノ 7::ハ:::\ ノ ∨ マ /::/ ヾ:::::} / `< マ``¨ ⌒ ( \ `< ノ ヽ 丶 `<
609 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/07(火) 00:45:00.37 ID:usmcODMd0 【紀元310年10月 晋 首都 洛陽】 ,,、、、、、、、 >‐'''''''''‐<ニ〉 / / / / ヽ / / { ハ、l{ } l . , l lィ芯ハ _,ム, ハ 東海王。 l | 人{ , 苡/.イ . | 从 |ゝ -、 ィイ.| .檄文を届けに行く使者たちを呼んで頂戴 . ノ'l .V |、 >.-< } 人 ,ィ=/}ノ::ハ::}ニノイ /ニニ>乂:::::/\=≠Y ! ヽ /-、 ,.ィニニニ/ニ>ニУニイlニニl ∧ Vノl _ -──- 、 . /-=ニア.l-=ニ/ニニニ=|ニニ| ∧-‐< /! .イ : : : : : : : : : : : \ . {-=ニニ< マ-={{ニニニ}}ニ|ニニ| {==≦ , /: : : : : : : : i: : : : : : : :丶 . \-=ニヽ. 〉ニ}}ニ=ニ{{ニ〕ニ=リ ! _ノ} . : : : : : : : : : :l: !: : : : : 、: : : ヽ 、_ - ∨: :/: : l: :/.://l:ハ : : :、: : : : : : :, ∧ V: l : : i:/l:从ル' Vl/ル从:l: : :} ∧ ∨!: : l \ / l: イ: レ' 、 ∨ : ! / __ \ イ l: / 、 \:i wx Y::::::::::ヽ wx i :/} 丶 \ l::::::::::::::! ィ´: / 丶 l≧=‐─‐ イ /: : / i丶 !___/ ``ヽ 、 !ヘ V+/ /イ } l V:≧=≦:::/ ヽV ヘノ 7::ハ:::\ ノ ∨ マ /::/ ヾ:::::} / `< マ``¨ ⌒ ( \ `< ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } この際、皇帝司馬熾は檄文を携えた使者へ次のように言ったとされる N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
610 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/07(火) 00:45:57.77 ID:usmcODMd0 s。:::::≧s。≧s。::::::::ミs。:::ミs。 \ 弋ー‐弌ナ__≧s。:::::::ミs。::ミs。`丶、 |ーr‐弌弋 `ヽ」::::::::::::ミs。::ミs。 ≧=- ..,,_ ≧s。_,| | ̄~|トミノ::≧s。:::::::::::::ミs。::ミs。____ノ . l | ̄ ̄ ̄|| ̄弌____ノ≧s。::::::::::ミs。:ミis。 s。__l |___ト 凵 ̄7^弌_ノ-ミs。:::::::ミs。:ミs。 | ̄::::::|≧s。 ̄ ≧s弌_ノ|^YTーt r'≧s。::::ミs。:ミs。 | ::::|──≧s。 ``rr─ゝ‐r'YY^灯二ア:::ミs。ミs。 | ::::|_____≧s。 ||____ト弌_ノノ弋弋ナs。ミs。::ミs。ー- .,_ |____,|-=ニ ̄ ̄≧o。|: ::::::|≧s。 `弌─‐r'´≧z{^Yミs。:::ミs。 ``¨ア .i |: /) | ``'''<_|: ::::::|____≧s。::|─‐┘ミ凵弋ナナ≧ァァ::::::\/ rz≦≧zュ |::(_ソ | .|:::||___|≧s。___::,| :::|三≧s。 |___ト、二二「l^^^ 弌竺竺竺テ |弋 : (| lマニT.=┐ .|:::||弋) |.  ̄|::|≧| .::|______,|~~゙|≧s。,_|__|//゙ミs。 ,|:|i:口i:|:|、 |\):::i| | |_l||_ロ | .|:::||\( |‐ュ .|::|三| ゙̄|::|‐||^|,,,,,,|//丁:゙|777777777ミihs。.,_ 弌ZZZZZZテ |:l:l〈::: | |/__||/Y . |:::||:l:|::|:|_|| |::|_||:|::::: |::|‐||^|::::::|7ミ |,,,,|///////////ミs。^_。.,_ __|i:i口i:i|_ |从_)(:| | |_l||_ロ | .|:::|l从ノ:|_|| |::|/|:::: :|::|ート::|::::::| l^^|::::|.TTー‐TTーーTTT≧:.フ7ァァx__,,..。o≦フフフフフフフ≧o。..,,_ |::::::: (:| |/__||__Y |:::||乂) |_|| _rヶぅ,|::::: |::|二`|::::::|_|;;; |::::|;;|::|;;;;;;;;|:|;;;;;;;;;|:||:|ー弌テテミis。ーーrrーーrrーーrrーーーrrーァ |-=ミ、|───---|:::||⌒ー|/( (゚_rソ:::: |::|;|二|::::::|ニニ:|::::|三三三三三三テ_,,,,|:| | |::|.|.|ノ777777777777777777777ァァs。..,,_, |::::: :: ,|二二||二二二|、___レ{ / (^ヽ: :: |::|;;|ニ:|::::::|:| ;; |::::|;;Y|_|ニフマY|_|‐ァ'ーー |ニニニニ|ーー弌ナーーーーー弌ナーー弌ナー弌テ彡 |ー=彡|-----------|_弋乂_ゝ__ノ‐:i|┴‐.┴::┴'‐┴┤弋ナ___弋ナ| .:|:| | |::|.|.|──||______rzzzュ_,||──‐||─‐|:| 二二二二二二二二──|:|:::::::::::::::::||::::i| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄_二二ニ='=========┴┴=ニコ__||i:i:i:i:i:||::|:::|i:i:||__|「fis。.,|:| 二二二二二二二二二二|:|:::::::::::::::::i{::::i{ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `'ミ||||||「∩ 二二二二ニニ==──  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `'ミ|||凵 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ しかし、結果は惨憺たるものだった \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l:′ ∧\ マ三ソ| .\ ./: : \\ ヾ-〃 ..∧ l; : : : : \\.り/: : :i
611 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/07(火) 00:47:00.81 ID:usmcODMd0 /⌒Y⌒uヽ /(○) (○)ヽ _ /::::⌒`´⌒:::: \ /´ | ,-) (-、| 殿下。 /' | l ヽ__ノ l. | ,゙ / ) \ `⌒´ /、 .一向に地方から兵が集まる様子が見られませんっていう |/_/ ヽ // 二二二7 u' __ ヽ /'´r -―一ァ"i .-‐ \ /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\} / // 广¨´ /' /´ ̄`ヽ ⌒ヽ . /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ',:.:.:.:.:.:.'. ノ ' / ノ :::/ / ヽ } ′:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ',:.:.:.:.:.: '. _/`丶 / ::i {:::... イ . |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:〉:.:.:.:.:.:.'. . |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.:.'. . ∧:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.:.:} '.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ∧{:.:.:.:.: / . '.∧:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: / \:.:./ \}:.j:.:.:.Y´ __/ .}/ 7⌒ヽ / / 最悪、各地の郡県への引き締めになるだけでもいいよ / \_ . ′ \| / //´ ̄ Y . / .// .|∧ /____// ./ }i:∧ | { / Wi:i:i∧ /.| / ./{i:i:i:ir‐' . / _j/ ̄∧ /. }i:i:iタ / { .| ./ |¨´ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 時に至る者はなかったと『晋書』『懐帝紀』は記す。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 残念ながら当然である ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
612 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/07(火) 00:49:10.97 ID:usmcODMd0 |┃ /ニYニヽ |┃ ./( ゚ )( ゚ )ヽ |┃ 三 /::::⌒`´⌒::::\ .申し上げますっていう! |┃ | ,-)___(-、| |┃ . | l |-┬-| l | 王浚将軍の軍勢が匈奴勢に連戦連勝!! |┃ \ `ー'´ / |┃ / `ヽ. 奴らは黄河の北へ逃げた模様ですっていう!!! |┃ 三 ./ \ ,⊆ニ´⌒ ̄ ̄ " y r、 ヽ ⊂二、 ,ノ──-‐'´ | | l" | . /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ',:.:.:.:.:.:.'. |┠ ' | l/'⌒ヾ ′:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ',:.:.:.:.:.: '. |┃三 | |ヾ___ソ . |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:〉:.:.:.:.:.:.'. . |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.:.'. . ∧:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.:.:} '.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ∧{:.:.:.:.: / . '.∧:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: / \:.:./ 王浚殿と劉琨の官位を進めないとだね。 \}:.j:.:.:.Y´ __/ .}/ 7⌒ヽ / / あの二人がいるおかげで、 / \_ 匈奴を抑え込めているのだから . ′ \| / //´ ̄ Y . / .// .|∧ /____// ./ }i:∧ | { / Wi:i:i∧ /.| / ./{i:i:i:ir‐' . / _j/ ̄∧ /. }i:i:iタ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 不幸中の幸いだったのは、 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 王浚及び鮮卑段部の軍勢が漢軍を中原から駆逐した事のみだ。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .同じ十月、王浚は司空、劉琨は平北大将軍に昇進している `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
613 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/07(火) 00:52:40.08 ID:usmcODMd0 |┃ /ニYニヽ |┃ ./( ゚ )( ゚ )ヽ |┃ 三 /::::⌒`´⌒::::\ |┃ | ,-)___(-、| |┃ . | l |-┬-| l | それと今回の戦では、 |┃ \ `ー'´ / .鮮卑の騎兵の働きが大きかったそうですっていう |┃ / `ヽ. |┃ 三 ./ \ ,⊆ニ´⌒ ̄ ̄ " y r、 ヽ ⊂二、 ,ノ──-‐'´ | | l" | . /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ',:.:.:.:.:.:.'. |┠ ' | l/'⌒ヾ ′:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ',:.:.:.:.:.: '. |┃三 | |ヾ___ソ . |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:〉:.:.:.:.:.:.'. . |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.:.'. . ∧:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.:.:} '.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ∧{:.:.:.:.: / . '.∧:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: / \:.:./ \}:.j:.:.:.Y´ __/ .}/ 鮮卑段部だね。 7⌒ヽ / / / \_ 相応の褒賞を与えないと。 ′ \| / //´ ̄ Y 敵になられたら困るし . ./ .// .|∧ /____// ./ }i:∧ | { / Wi:i:i∧ /.| / ./{i:i:i:ir‐' . / _j/ ̄∧ /. }i:i:iタ / { .| ./ |¨´ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } また、『資治通鑑』『晋紀』によると、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 鮮卑段部の段務勿塵に大単于の称号を与えている ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
614 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/07(火) 00:54:32.36 ID:usmcODMd0 【紀元310年10月 晋 冀州 黎陽】 , --──-、 , イ / ヘ ト 、 i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ 朝廷は鮮卑段部の功績を称え、 | ヽ ' _ ` イ 段務勿塵殿を大単于、段匹磾殿を左賢王にするとの事。 l l ´=` l . ノ ヽ _,、__ノ .なお、段匹磾殿には撫軍大将軍の位も授けると _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、 /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_ 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、 . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::! ∨Y>:::::::::::∠:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.∨::ハ:.Vハ:.:\ /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| ∨Y>:::/_|/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:::::::|:.:vハ:.:.:.:.\_ノΖ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: 冫―く_):.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,:::::::j:.:.:|::|:.:.、ヽ,.斗┐:.:.\ く/7 ∧∨:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/::::::/:.:.//:.リ:.ど`Y / 7¬:.ハ / /:∧ \:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/::::::/:.:.〈/:./:.:_.ノ:ノ| i |_/ |:.人 〈_/:.:.:.:|\_〉:.:_,,.イ:::::::/:.:.:.:.ー∧:.:.⌒|└し’ |:.:.:.:.\ く廴_/:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.⌒゙'冖T爪:.:.:.:.:.:./}/ ∨:.八 { |:.:.:.:.:.:.ハ 左賢王とか照れるしー。 >:/:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:∧/__/厶/}/ .孑芹Y:.:.〈\___人:.:.:.:.:.:.| /:.:./:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.| _,.孑芹 弋ツ |:.:.:.:} | | 丶 }.:.ハ:.:j 撫軍大将軍とか、 /:.:.:.:/:.:.|.:.:.⌒∨:.:.:.::八⌒弋ツ \\厶イ:.|____/∨ }/ 宇宙大将軍みたいで超カッコいいじゃん |:.:.:.:.|:.:.八:.:.:.:.:.:.\:.:.:.:.:.:>\\ ゙ /:.:.:.∧ //∨ 八:.:.八:.:.:.:.\:.:.:.:.:.:. ̄ ̄ ̄\ r_ーク . イ:.:.:./:.:.∨ //∧ ∨:.:.\__:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ̄\:.:.ハト _,, イ:八:.:/:.:.:.:.:∨ /人 \:.:.:.:.:.:. ̄ ̄ ̄/ ア¬‐┐| T冖爪 乂:.:.:{:.:.:.:.:.:..∨ //\ )∧:.:.:.:.:.:ー=〈 { ./ /勹:|_l_Ц_\ \|:.:.:.:.:/∨ .//} ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ それに伴い、段匹磾は兵を率い国家を助けたとして、 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 左賢王・撫軍大将軍に任じられたと『晋書』『段匹磾伝』は記す。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .形式的なものだろうが、晋に仕えていた頃の劉淵より上位の将軍号だ `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
615 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/07(火) 00:55:39.07 ID:usmcODMd0 / :. ィ.;:.:.:.:.:.:.:ヽ イ:.:.:.:/-|/|∧:;、:.:.〈 リ:.:./ ● く!:,:.:..、 l:.:.l ●/:./ ̄ なお、最前線で活躍した vヘ - ノ:./ 段文鴦氏は特に官職をもらった様子がない。 _,-+ 匸ヘ/V ,《 ヒ⌒j 》、 .晋の朝廷は、大将の段匹磾の功績と見ていたのだろうか? l::\ l /‖::l |:::::::ト,Vイ:::::| |:::::::l介l:::::::| l::::::|人|:::::::l {{V', (:i( ||ニ寸', {{ニV\ >─ァ:i:i:i:i:iY||ニニ}:ム ∨ハイ:i:i:i//:i:i:i:i:乂:i:i:i:i>:i:i| -─── /:i/:i彡:i:i:i:i:i:i:i:i:イ:i:i:i:\:i:i:i:i:i:i:i\r─< ̄∨: : : : /:i:i:i:i才斗≦:i:i:i:i:i:i:i/):i:i:个ミ:i:i:i:i:i:i:\ ∨: : : :i:i:i:i:i{:i:i八:i:i:{:i:i斗</:i:i:i/:i:i:i:i:i>ーr:\_彡∨: : 八:i:i:i乂:i:i:乂 斗==ミ /:i:i:i:i:i:i:/:i:i:i:i:} 寸:iノ |: : : /:i:i:i:i〉=ミ /:i:i:i:i:i::i/:i:i:i:i:i/| V八 ̄ ̄ 兄上ばっかりズルい! /:i:i:i:i:i} __/\  ̄⌒/:i:i:i:i:i:i:i/:iト≦}:i:i:i:i:i:\ {:i:i:i:i:i/ |∧/\/∧ ./:i:i:i:i:i:i:i/:i:i:i:i:i:i}: : : : : : :\ 文鴦も天柱大将軍みたいな将軍号欲しいもん!! .V:イ:l |////////∧ /:i:i:i:i:i:i:i/:i:i:i:i:i:i:八: : : : : : : |八 ∨/// ̄ ̄| ./:i:i:i:i:i:i:i/:i:i:i:i:i:i/\ : : : : : : |:i:∧ Vi/ | l:i:i:i:i:i:i:i/:i:i:i:i:/ \ : : : : : 八:i:i∧ V\/\/ |:i:i:i:i:i:/:i:i:iイ \ : : : ./:i:i:i:/ ∧  ̄ ̄ ̄ 乂:i:i:i厂 \ {:i:i:i:i{  ̄ ̄|7777 |\{ .Y⌒寸 乂:i:i:\ |/// { |乂 _ 乂イ:/ / ̄ \斗≦77ノ />ミ寸:i:i:i:i:i:i\__,,イ:/ \ /:::/ // /: : :/ > ̄`寸:i:i:i:i/
616 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/07(火) 00:57:20.74 ID:usmcODMd0 【紀元310年10月 晋 冀州 黎陽】 |::〈 〉:::::::V/-‐…‐-.... _ /:::::::::/ノ/ |:::〈 〉::::::::〉.:.:.:.:.:.:.>.:._.:``Y::::::::::::::/ノ/ /:ヘ:::〈 〉::/__.:.:.:.:.:.:.:/!\.:.:`:. 、:::::/ノ.′ /.:{__ 只 __ ].:.:.:.:/.:.: }i:i:i:∨/.:.:丶ィ /.:.:.:.:.:/ /.:.: ! |.:.:.:.:.:.:.:/.:.:.:/:i:i:i:i:|.:.:.V/.:.ヽ __ /.:.:.:.:.:/ / .:.:. ! |.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/i:i:i:i:i:√.:.:.!.:.:.:.:.:V/ .、<.:.: -ヽヽ :/ /:.:.:.:.: ! |.:.:.:.:.:.:{.:.:/:i:i:i:i:i:/.:.:.:.:.|.:.:.:.:.:.:.V/ /.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.}_.}.:7.:.:.:.:.:.:.:.Ll ィ ‐-./i:i:i:i:/.:.:/.:.: !.:.:.:.:.:.:.:.! .:.:.:.:/.:.:.:.:/.:.:.:.:.:{.:.:√.:.:.:.:.:.:. / !.:/i:i:i:i:/.:.:.:./.:.、.∧.:.:.:.:.:.:.ト 、 /.:.:.:/.:.:.:.:.:{.:.:.:.:.:.:.Y!.:.:.:.:.:.:. /__ ',:丁 ̄/:.:.:.:/:.:./` !.:.:.:.:.:.√.:.\ .:.:.:.:.:!.:.:.:.:.: {.:.:.:.:.:.:.:.:`{.:.:.',.:.Y^灯弐ぅ! /.:.:/:._/ j.:.:.:.:. /.:.:.:.:.:. ヽ {.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ.:.:.、.:{ 乂rソ  ̄ ィぅ笊气.}.:.:.: /.:.:.:.:.:.:.:/∧ !.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.}人}\ 弋ソ ノ:}.:/.:.:.:.:.:.l.:.:.:./∧ V/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ ′ /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: l.:.:.:.:./∧ 勝利の女神は、 丶.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: \ :.:.:.:.:.:.:.:.:.: ヽ 、 /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.}.:.:.:.:.:.:.:.} アタシだけにチュウをするってね \.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/∧ ´ イ.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:./.:.:.:.:.:.:.:.:! ` 、.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ! 、 .、<.:.:{.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:./.:.:.:.:.:.:.:.:/ ` 、.:.:、.:.\.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|/ う7爪 {.:.:.:.:!.:.:.:.:.{.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./ ヽ.:ヽ .:.ヽ.:.:.:.:.:.:.:.| {.:.:.:/.:.:.:.:.:{.:.:.:.:./.:.:.:.:.:.:.:/ /: /:}.:.:.}\.:!.:.:.:.:.:.:.:!` 、 Y{ :.:.:.:.:.:.:. { `ヽ.:.:.:./ /: /: :}.:.ノ. : : }.:.:.:.:.: /\ ヽ 丶.:.:.:.:.:.:.:.:. , '/" _ -‐ ‖ {: : .'": : : :ノ.:.:.:./: ', \. ヽ ``ヽ、.:.:.:.', ' __ ..、、、 _ -‐ _ - ‖: {: : : : : : ー‐. .'" : : : ', \ ',r_ }ノ⌒! 丶 . '"´ _ -‐ ‖: :{: : : : : : : : : : : : : : : :} ヽV/ヽ ! ´ <´_ 二 ニニ . ‖: : !: /: : : : : : : : : : : : Y _Y'/}_ ′ _ ‖: : :|/: : : : : : : : : : : : : : \ ////{_沁, / ! -‐  ̄ ‐- ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } とはいえ、後から振り返れば、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j これが鮮卑段部の分裂を招くきっかけとなるのだが…… ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
617 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/07(火) 00:58:45.95 ID:usmcODMd0 【紀元310年10月 晋 首都 洛陽】 〈: . ;仁 -ー-≧: > >: .;r‐: . : . : . : . \__ノ ,イ /: . ;イ: . /: . : . : . : . : . マ'´ {:ゝ/: . :./.〃:∧: .Y;ヘ: . :\: .:. ト, 先の蝗のおかげで司隷の収穫は絶望的、 __ `7: ./:./:l. :| ヽ: | _≧-:.:ヽ;_V: l 飢饉に見舞われるのはほぼ間違いないだろう。 ./ハ! //ミ y‐大弋 ノ: 厂 ∀ー: 一ャ 乂辷ォ;/ k」j_ト代モュテミ〈 弐う水: . :| : . :. 頼みの綱の兗州・豫州は賊に荒らされたまま。 ,ィ /: ハ ハ:ヘ ゞ-' ,ヾ:.、 ̄ノ∧: l. : . ! ヾ:. ー=≠≦; 1;メ ノ: ∧ ヽ;ゝ /: .;ソ: . :.:ト、_ノ:} 頭の痛い話だな / |;! \,イ: . {: .>、 ^ ィヽ;.y': . : . :.r‐一 rく 乂 〉|: . : Y./ゝュこ _,ハ: l:,f: . : . : バヽ . /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ',:.:.:.:.:.:.'. /:: :: :\ /::フ: ,彡:ハ//三三l レ: リ.|: |,从/ ノツ ′:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ',:.:.:.:.:.: '. , <:: :: :: :: :: ::.>_/::r彡: . /::∨ 〉⌒〈|/: , :ノノト-ヘ . |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:〉:.:.:.:.:.:.'. f:: :: :: :: :: :: :: /:: ::ノ: . :,イ三三X==!: . : /_」|:: :: :: ヽ . |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.:.'. . ∧:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.:.:} '.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ∧{:.:.:.:.: / . '.∧:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: / \:.:./ .\}:.j:.:.:.Y´ __/ .}/ .7⌒ヽ / / / \_ だから、今苦しくても、先にやらなきゃいけない事がある ′ \| / //´ ̄ Y . / .// .|∧ /____// ./ }i:∧ | { / Wi:i:i∧ /.| / ./{i:i:i:ir‐' . / _j/ ̄∧ /. }i:i:iタ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 永嘉四年の冬。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 京師は飢饉だったと『晋書』『懐帝紀』は記す ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
618 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/07(火) 00:59:49.30 ID:usmcODMd0 , ::: ,:::::::::,....´::::::::::::::::::::::::::::::::::::< /::::/::: /::::::::::::::::: ,..:´:::::::::::::::::::::::::::...、 /:::::: ':::::, :' :::::::::::::::: ,:::'::::::::::::: ,:::::::::::::::::::::::::..、 、_/:::::::::::′/:::::::::::::::::::: /:::,::::::::::/ ::::::::: /'|:::: ,::::::..、 `ヽ:::::::::: , : /:::::::::::::::::::::://:::::::, ':::::::::::::: / |:::/:::::::::::. /::::::::: /:::/:::::::::::::::::: |:/__::::::/::::::,:::::/::/ }/::::::::|::::::. /´|::::: //:,::::::::::::::::::: |'::::::/::::::/:/|:/ /'|::::::::,:::::::::} |:: /:::::::/ :::::::::::::::::: レ',z≧E≦_`ヽ{' / ./::::::/:::::::: ' |:/:::::: ,::::::::::::::::∧:: | 寸i:'fj::し ` _/::::::/,::::::::::' 八::::::::|:::::::::::::::::::::::::| ',i{_:::W ,zュ、ヽ:/::::::::' /´|:::/::::,::{:: 、:::::::: ∧{ "´ ,'iC} /:::::::::::イ |:::,:::/ヘ{ ヘ::、 :: { ヘ 〈;:' , ::::::::::, }/::,::::::::::::::ヽ:、::{ `/:::::::::イ 石勒を討つ |:/|::::::::::::::ノ}へ{` - 、 ̄ノ:::/ }' .|:::::::Y´_/ \ , イ/:' >- _∧:: /{i\ ./`>.、,....令::/l::| r‐' zzュ、_ニニヘ:{ {i{ 、 ./ュ、:::::::::::イ/ ヘ{ . , ´ニニニ ヽ.⌒ー'ヘ<>.、.\ {ヽ |::::::/ }' /ニニニニニニ\ニニヘ .<>.、.\ | }'|/ニユ、 . / ニニニニニニニ }ニニ',. <>.、.\l. {i} |ニ} ../ニニニニニニニ 〈ニニニ',\ <>.、\ {i} |ニ/
619 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/07(火) 01:01:22.48 ID:usmcODMd0 【紀元310年11月 晋 首都 洛陽】 s。:::::≧s。≧s。::::::::ミs。:::ミs。 \ 弋ー‐弌ナ__≧s。:::::::ミs。::ミs。`丶、 |ーr‐弌弋 `ヽ」::::::::::::ミs。::ミs。 ≧=- ..,,_ ≧s。_,| | ̄~|トミノ::≧s。:::::::::::::ミs。::ミs。____ノ . l | ̄ ̄ ̄|| ̄弌____ノ≧s。::::::::::ミs。:ミis。 s。__l |___ト 凵 ̄7^弌_ノ-ミs。:::::::ミs。:ミs。 | ̄::::::|≧s。 ̄ ≧s弌_ノ|^YTーt r'≧s。::::ミs。:ミs。 | ::::|──≧s。 ``rr─ゝ‐r'YY^灯二ア:::ミs。ミs。 | ::::|_____≧s。 ||____ト弌_ノノ弋弋ナs。ミs。::ミs。ー- .,_ |____,|-=ニ ̄ ̄≧o。|: ::::::|≧s。 `弌─‐r'´≧z{^Yミs。:::ミs。 ``¨ア .i |: /) | ``'''<_|: ::::::|____≧s。::|─‐┘ミ凵弋ナナ≧ァァ::::::\/ rz≦≧zュ |::(_ソ | .|:::||___|≧s。___::,| :::|三≧s。 |___ト、二二「l^^^ 弌竺竺竺テ |弋 : (| lマニT.=┐ .|:::||弋) |.  ̄|::|≧| .::|______,|~~゙|≧s。,_|__|//゙ミs。 ,|:|i:口i:|:|、 |\):::i| | |_l||_ロ | .|:::||\( |‐ュ .|::|三| ゙̄|::|‐||^|,,,,,,|//丁:゙|777777777ミihs。.,_ 弌ZZZZZZテ |:l:l〈::: | |/__||/Y . |:::||:l:|::|:|_|| |::|_||:|::::: |::|‐||^|::::::|7ミ |,,,,|///////////ミs。^_。.,_ __|i:i口i:i|_ |从_)(:| | |_l||_ロ | .|:::|l从ノ:|_|| |::|/|:::: :|::|ート::|::::::| l^^|::::|.TTー‐TTーーTTT≧:.フ7ァァx__,,..。o≦フフフフフフフ≧o。..,,_ |::::::: (:| |/__||__Y |:::||乂) |_|| _rヶぅ,|::::: |::|二`|::::::|_|;;; |::::|;;|::|;;;;;;;;|:|;;;;;;;;;|:||:|ー弌テテミis。ーーrrーーrrーーrrーーーrrーァ |-=ミ、|───---|:::||⌒ー|/( (゚_rソ:::: |::|;|二|::::::|ニニ:|::::|三三三三三三テ_,,,,|:| | |::|.|.|ノ777777777777777777777ァァs。..,,_, |::::: :: ,|二二||二二二|、___レ{ / (^ヽ: :: |::|;;|ニ:|::::::|:| ;; |::::|;;Y|_|ニフマY|_|‐ァ'ーー |ニニニニ|ーー弌ナーーーーー弌ナーー弌ナー弌テ彡 |ー=彡|-----------|_弋乂_ゝ__ノ‐:i|┴‐.┴::┴'‐┴┤弋ナ___弋ナ| .:|:| | |::|.|.|──||______rzzzュ_,||──‐||─‐|:| 二二二二二二二二──|:|:::::::::::::::::||::::i| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄_二二ニ='=========┴┴=ニコ__||i:i:i:i:i:||::|:::|i:i:||__|「fis。.,|:| 二二二二二二二二二二|:|:::::::::::::::::i{::::i{ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `'ミ||||||「∩ 二二二二ニニ==──  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `'ミ|||凵 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ 十一月のある日。 Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ \ヽ、 _ , イ!::/ 東海王は戎服を着て宮中へ入った / ヽ{ ト、ヽ l:′ ∧\ マ三ソ| .\ ./: : \\ ヾ-〃 ..∧ l; : : : : \\.り/: : :i
620 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/07(火) 01:02:54.90 ID:usmcODMd0 【修正:>>618 と>>619 の間に入ります】 ____ /: . :_._:_, :ヽ 〈: . ;仁 -ー-≧: > >: .;r‐: . : . : . : . \__ノ ,イ /: . ;イ: . /: . : . : . : . : . マ'´ {:ゝ/: . :./.〃:∧: .Y;ヘ: . :\: .:. ト, __ `7: ./:./:l. :| ヽ: | _≧-:.:ヽ;_V: l ./ハ! //ミ y‐大弋 ノ: 厂 ∀ー: 一ャ' 乂辷ォ;/ k」j_ト代モュテミ〈 弐う水: . :| : . :. ,ィ /: ハ ハ:ヘ ゞ-' ,ヾ:.、 ̄ノ∧: l. : . ! ヾ:. ー=≠≦; 1;メ ノ: ∧ ヽ;ゝ /: .;ソ: . :.:ト、_ノ:} / |;! \,イ: . {: .>、 ^ ィヽ;.y': . : . :.r‐一 rく 乂 〉|: . : Y./ゝュこ _,ハ: l:,f: . : . : バヽ /:: :: :\ /::フ: ,彡:ハ//三三l レ: リ.|: |,从/ ノツ 話を聞こうか , <:: :: :: :: :: ::.>_/::r彡: . /::∨ 〉⌒〈|/: , :ノノト-ヘ f:: :: :: :: :: :: :: /:: ::ノ: . :,イ三三X==!: . : /_」|:: :: :: ヽ |:: :: :: :: :: :: ;イ:: :イ: . :/:,ノ//:: :: :: :: :: ::ノ: . /==!:: :: :: ハ ヽ_:: :: :: :: :: :: :: : l. : .:.,〃//::∧:: :: :: :: l: . :リ |:: :: :: :: :: |__、 ーー- ―‐.|: . ;4:: :| |::.∨:: :: :: :: ヽ; {:| |:: ::!:: :: :: :: :: :: :., ,j从{ {:: :! !:: :: :: :: :: :: :: ::}ル j:: ::|:: :: :: :: :: :: :: :, 〉::〉〉:: :: :: :: :: :: :: :://:: :/\:: :: :: :: :: :: ::, 〈::〈〈:: :: :: :: :: :: :: :://:: :/ .\:: :: :: :: :: ::, }::.l l:: ∧:: :: ::∧::l l:: ::{ r=≠:: :: :: ::〉 /:: | |:: ∨:: :: ::∨::| |:: ::.l /:: :: :: :: :: / {:: ::| |:: :: :: :: :: :: :: | |:: ::.| ./:: :: :: :: :: /
621 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/07(火) 01:05:03.03 ID:usmcODMd0 ,,、、、、、、、 >‐'''''''''‐<ニ〉 / / / / ヽ / / { ハ、l{ } l . , l lィ芯ハ _,ム, ハ l | 人{ , 苡/.イ 東海王。 . | 从 |ゝ -、 ィイ.| . ノ'l .V |、 >.-< } 人 急にどうしたのかしら? ,ィ=/}ノ::ハ::}ニノイ /ニニ>乂:::::/\=≠Y 宮中で戎服なんて身に着けて ,.ィニニニ/ニ>ニУニイlニニl . /-=ニア.l-=ニ/ニニニ=|ニニ| . {-=ニニ< マ-={{ニニニ}}ニ|ニニ| . \-=ニヽ. 〉ニ}}ニ=ニ{{ニ〕ニ=リ | { { i| } } リ { { {マ i|∨ } } / Y ; ==-ハ{ ∨i| マ -==ニ ' /}′ マハ il从斗≠ミ Y ∨斗≠ミx }i / / }∨ 小. じr沁 じ芹心 }i / / | マリ从∧ V辷リ 弋辷ヒリ }i } / / 陛下 | ∧ ' }i / /ト }ハ 小 ' /イi i}/ /i:i:i:i:i:i:i〕iト ノ ∨ {込 _ __ } / / |i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ヽ ∨ i{i:i:i:i:i> 彳从 /}/ i!i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i} ∨ i{i:i:i:i:i:i:i:i{ ≧=≦{、ヽ ノ } , i|i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i| Y {i:i:i:i:i:i:i:i} ,{ /ノ.イ }i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i| {i:iYi:i:i:i:i:i:i:j {ー―:/ }i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i|
622 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/07(火) 01:06:12.53 ID:usmcODMd0 . . -――-. . /: : : : : : : : : : : : : :`丶、 /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :\ .′ : :/ : : : : : :/: : : : : : : : : : : \ . : : : : :{: :{ : : : /: : : : : /: : : : : : : :. {: : : : : |: {: : : i′: : : :/、:/: : :.ィ : : } |: : : : : |: |: : : |: : :|: ://\:イ /: : :| |: : : : :|: |: : :.{: : :{: {/,x=ァrミ/: :.イ: :| }ハ : : : |: |: : :.Y:.{:/ 《 刈 /∠イ: :/ i : : :|: | : : : W,,, ゞ' (イ⌒ И : |: |: : : :| ヽ }:人:} : : :|、 _ / 近日中に石勒討伐に赴きます。 r┴- 、Y :| 、 / /≧x、、、 Y W丶 ´ そして、兗州・豫州を鎮め、 /ニニ「 \\ \ 帝都の外援にしたく思います {ニニニ|_|‐\\ \ |ニ/´ニニ\‐\\/ 〉 |‐{ニニニニ\ニ\/ ヽ |‐|ニニニニニ} ニ‐ 、ニ\ |‐|ニニニニニ} ニニヽニム Zニニニニニ:} ≧=-ニ}ニニム Zニニニニ|三三≧=ニニ} Zニニニニ | 三三/三ニ/ |二ニニニ|三‐/ニニ/ |ニ二ニニ | 三‐{:ニイ /|ニニニニ|ニニ|ニ| /ニ|ニニニニ|ニニ|ニ|
623 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/07(火) 01:06:45.18 ID:usmcODMd0 _________________ィ‐' ̄`ヽ | |::::::::::::::::ヽ | |::::::::::::::::::::\ | |:::::::::::::::::::::::::\ | |:::::::::::::f \::::::::} | おしまい |:::::::::::::| ゝ::::| | |::::::::::::::ヽ ∨ | |ー:、::::::::::ヘ | |::::::::::::::::::::::ヘ_ |_____________________ |:::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、 \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、 ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´ | | ヾN ゞソ ゞソ// 幕間は日を改めて投下予定。 | | >:´|、 - ,|`:< | | |::::::::| > イ |::::::::| .お疲れ様 | | >-、\! !/::,-< | | /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、 | | l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::! | | /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::| | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::| ヽニj } \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::| 〈:| |V }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::| |:!.|:\ ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::| |:!.|::::::`ー':::/ / |::::|:::::::::::::::::!:::::! |:|_!:::::::::::::::/ / |:::::!::::::::::::::::|::::::| |::::::::::::::::::/ / .!:::::!::::::::::::::::|::::::l |::::::::::::::::/ / !:::::|::::::::::::::::|:::::::! !:::::::::::/ / |::::::|::::::::::::::::|::::::::!
624 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/07(火) 01:08:14.25 ID:kiJ1KDxi0 乙
625 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/07(火) 01:12:59.72 ID:JN2dsqNn0 東海王出陣キター 乙です!
626 :以下、VIPにかわりましてVIP警察がお送りします [sage]:2022/06/07(火) 02:49:53.61 ID:A3tbjNP/0 VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
627 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/07(火) 02:51:10.52 ID:r0Jld9hq0 鮮卑強いなぁ
628 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/07(火) 06:59:11.34 ID:usmcODMd0 【修正:>>609 と>>610 の間】 / 、 \ l . ヽ ヽ / l| l | ', , l 、 } ハl |斗匕 .l ゝ} ', l ,ィ l ー-、- | ,ィ笊示ミ! l | {./ l |,ィ示マ、 | 弋zソ ' ' ', 私の言葉を諸征鎮に伝えてほしい。 {ハ. ', ハ 弋ソ \| / : } Vヽ、 ` /,ィ | 今日なら救えるけれど、 } _入 マ ) ∠/l} l | 、 .檄文に遅れるような事があれば、救えなくなると ' |介o。_ _ イ / l l \ ' / ;|「 ̄┼╋┼╋ 从-、 ,ハノ l \ l ィ _乂╋┼╋┼╋┼╋ 、 l | l八,/ / \╋┼╋┼╋イ ∧ ,/| l r'ニ;v'ニ;、 W /` ー―― ´ / ,/ | r=、r=、 _,!0_i0) )i:、 ,:′ l{={}= , | /ハ/ __{0_{0_.} / `ヽ,. ┘ ヽ /ニYニヽ ,、 ,、 /´l r `'、_,ノi、 i ′′ } /(0)(0 ) ヽ , - (・(・ ){ ) l、 ( ,! /⌒`´⌒ \ ( '' ,r'⌒゙i`、 _.r(_ ノ ヽ.__. ^ 、∠! | (- 、 | ヽー< ,,ノ `´-r _ノ: :\ `T- ヘ> ト-―――-` l ! . i′ ,f´: :,. - - 、ヽ ,,.-テ| ,/ `ヽ、 ヽ `⌒´ / /、 l l: : j :f´: : : : : ヽ,/ '''"´ ,,.: - ヽ `コー /,ノ:::ゝ、 ! /: :ノ l: : : : : : : ノ, ,:'" ゙ヽ i,.r‐(´::::| ,.ィ":::::/:::::: /-‐-/: :/: l: : : : : : ,/ / / ,f´:::,::ヽfト--テ:::::::::ノ::::::::: . _,,..::-,テ /`7: :(: : : : : /ヽ/ 〃 リ:::,'::::::ゝ!r7/ー一'"::::::::::::: `_,:ィ''" _,r''" f: : :ト---ヲ / fノ /::/::::::://://:::::::::::::::::::::::::::: -‐-‐'''フ" ,.ノ,:::::」、,:r'" ,i / /::/::::::://://:::::::::::::::::::::::::::::: 、..、く´_,,∠"ィ''"´ / ,> /\、 ,ノ:::/::::::://://:::::::::::::::::::::::::::::::: ´ ,ヘr:、-、=---/ ,:イ ,ノ `゙ヽ、/:::::i':::::://:://:::::::::::::::::::::::::::::::::: ーフ´ > ヽ`ー、/ /く _,,..ィ''"゙' _,,:ィf-:、::::::!::/`゙゙ブ'::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 東海王発案の檄文に、 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 彼と仲が悪い皇帝が言葉を添える。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .両者がこの状況に対する危機感は持っていたのが分かる `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
629 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/07(火) 08:03:31.33 ID:1JXPnfk40 乙でした また河東裴氏が負けてる…
630 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/06/07(火) 13:29:35.01 ID:ugxix+M2O 乙、五胡十六国前期はやっぱ石勒が中心だな
631 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/07(火) 16:15:01.50 ID:j9thaJypo 乙でした。 石勒の存在感は大きいですね。 これから、一世代しか続かない栄華の英雄達が歴史を作るのか…。
632 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/07(火) 20:36:15.08 ID:rCFTUt4V0 そして五胡十六国中盤は符堅&王猛VS慕容3兄弟VS桓温と愉快な仲間達の三国志状態に逆戻りだし諸行無常
633 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/07(火) 20:56:20.50 ID:3ijtjOba0 意外と負けてるんだな石勒
634 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/07(火) 21:16:39.34 ID:xLbeoTkDo 石勒どっちかって言うと負けてからのリカバリー力が高い印象
635 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/07(火) 21:51:51.05 ID:rCFTUt4V0 リカバリーもだが石勒は土壇場で強い、天よ!はまさに象徴するシーン
636 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/07(火) 21:54:40.38 ID:WoA8e49s0 乙でした 石勒の場合、負けても崩れないし連敗しないところがガチの強さを感じる
637 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/08(水) 07:49:15.73 ID:0X5cc5Hg0 何と言うか、強い敵から逃れる為に強くない南部に向かって軍団事逃げるとか、 SLGの空白地帯へどんどん移動していく様子みたいだな…
638 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/08(水) 09:16:10.88 ID:F9c5wtMG0 乙です 石勒を皮切りに大物のラッシュが始まるで…
639 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/08(水) 20:15:20.53 ID:Ie2q1aAr0 >>637 初期のコーエー三國志だと、強力な敵勢力から身を避けるために 空白地を総出で移動しながら途中の金・兵糧を全部持っていくという戦略はアリだったからね
640 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/08(水) 22:26:05.27 ID:FLk76tOe0 >>1 乙ー。 うまぴょいが五胡十六国時代のスローガンになる勢いで草。
641 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/09(木) 23:13:13.70 ID:R9A8hlzY0 【幕間】 〃:/ ; : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : . :ヽ: . . : / / : : : : : : : : l: : : : : : : :ヽ : : l: : : l: : : : : :l : : . . i : ': : : : : :i: : : : : :|: : : : : : : : :l : : |: : : |: : :l : : l: : :l: . |: |: |: : : : :|: : : : : :|l : : : : : : : l|__,」L,,_: |: : :| : : |: : :| :l |: |: |: : : : :|l: : : : : ||: : : : : : : :l|: : |l: : :´"''*: : :ノ: : :| :| |: |: |: : : : :|l_、+≠=|: : : : : : : :リ ,x==ミ:、ノ/ : : : | :| ; l: :l: : : l〃´ : : : :乂 ⌒¨~ .イ芋ミ ヾ | : : : : | :| ′: 、: : :l: :ゞ` ̄ i┘_刈 j「 | : : : : | :| 司隷校尉よ。 l l : \:乂 -- 乂ー:ク .:| : : : : | :| | |: : : :`トミ ,x竓芋ミ l:| : : : : | :| 「 Y 、 私は帰ってきた | |: : : : :|`ヘ ' l_| : : : : | :| | l / 〉 | |: : : : :| (_:, r ¬ , :| : : : : |l:乂| |. / / .、 : :|l : : : :|≧‐ヘ ノ .イ: j: : : : :从 :│ |\/ / / ノ /: :从: : : :|: : : : :〉、 ` ´ /:│, : <⌒寸 W l:_/ / / / /: : / ∧: : :|: : : :/i⌒≧s。., _ .、f´ : l : /: : : \ V/ └ ´/ /: : : : / ∧ : l: : :/: | : :|l: : : | |_ノ_/: : : : / ハ \ └‐── , 〃〃: : : / / :∧: l─‐----=彡ノ ー }7: : : : : ¨¨}l ゝ ≦ ̄ |{: i{: : : /: : 〃 、: .、 l _ _ l|: : : : :| ゙| ヽ {: :\ 乂|l : : ' : : :l:l l\\ | ` ´ '| :l: : : | /│ : |: : : :ヽ 〃: :| : : l: : : :l:| | ヾヽ:\ |¨¨⌒ ̄⌒¨¨/ |: 乂__l / l _ . -─- _丿: : : : } |{: : :| : : |: : : :l:| ノ : }: : ) │:::::::::†::::::::::/ 乂__: : :`ゝ'" `丶 : ノ |{: : :| : : |: : : 从 /: : :ノ ´ l:::::::::::::::::::::/ / ヽ { \ 晋 司隷校尉 劉暾 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 劉暾、字を長升。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 司隷校尉として名を馳せた劉毅の子で、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 八王の乱では長沙王の協力者として尽力し、朱虚県公に封じられた。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ .長沙王の死後は皇后羊献容の処遇を巡り ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ .河間王と対立して出奔、東海王の下で光禄大夫・司隷校尉を務めている _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
642 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/09(木) 23:13:52.61 ID:R9A8hlzY0 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ なお、羊献容は己のために尽力してくれた劉暾に謝意を伝えている \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l: ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ / ∨: : : : : : :`ァ=ミ彡''ニ'〆 : : : : : : : : : : : : _〆彡〆 .i´j '}ミ} ∨: : : : :.ハ三ニァ=ニ-==-、: : : : : : : : : :}三ニ' ゙' /ミハ \ミア〈_ 〉_/ミ}アミ)}三三> 、: : : : : : }7/., -,. /彡: :} ァミt/' | `´ `'ミ≦'ミ∧.: : :iヽ: :}ミt二t〆彡(': : :} ァ'三,/ ト. i } }> -t-'ミミ、)ミ三彡ニ': : : / `ミ{ l | 、 | } }/∧ {_;(_三\_____/ | { ト、j‐=ft、゙, ハ ∨/////} ̄~ ー 、 `ト、_{ ィ'苅ミァ} l"} i ∨///ス_ ,/ /_ ハ Vソ '| ./ ノ |r ∨/∧ ~ ∧ 劉司隷の忠誠の志を頼みにして、今日という日を得られたわ //{゛/ |/ィ |i }ハ } ∨ ∧ { ./ { ヽ - ' イ j|i / )).} ∨ ./ 、 {/ ;| |ム _, < / / } / ,,{_/ ∨ / \ ∨ント、 {゙`、l }/./ j//.∧ .∨ \ \{ミ゙'_ィf<~,// //`i/ ∧ ∨、 \ __〉イ<ニニヒz、Y二/ f / ∧ ∨\ / /f三/ /f{ `} ハ .∧ \ > 、 {./ィ<'_,-‐、,/=∧ } | ∨ / ∧ 、 'ヤfニ/ミ三/三三ヽ.| | '∨./ } < 晋 皇后 羊献容
643 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/09(木) 23:15:53.40 ID:R9A8hlzY0 : : : : : : : / : : : : : : : : : /|: : : : |: : : : : : ヽ : : : : : : 7: ̄ ̄:`〜、: / : : : |: : : : : : : | : : : : : :/,ィzzzミ、ム |/ |.:.ト、、: : :}: : : : | |: : |,ィア⌒尤r坏ミ |从- 从:./: : : : : |: : |ヾ{ ん::::::} ィ≠ミvi|:/.: : :./: | ああ、劉暾殿。 |\|i 乂__ノ ん::::::} i}: : : :/: :ノ 、_, 乂__ノ リ: : :/:/ .尚書左僕射への御就任おめでとう。 : :\ 、 { ノ: /:.| : : |i \ ア: : : : | しばらく留守にしていたからお祝いが遅くなって…… : : | \  ̄` ィ : : : : : :| : : | 〕h、_ '´ |_: : : : : :.| 从|\ 八 \ |: : : : : ノ /: :/ : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ ,': :/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ: . . :,':/ : : : : : : / : : : : l: : l: : : : : ',: . .: i{:': : :l: : : l: :{: : : : : :}: : l: : : : l:}:}: . |.:.l{:l: : l:__i{: : : : : :'_' : : }: l:}:}: :| |.:.|:V: :'´ ̄: `l : : : : /: :/:``/: /:,' : | あ、いいよいいよ。 /: :|: :\f,ィ尤圷  ̄ ,ィ尤圷、7/: li: : l /': : |: li:.ト`' ヒzり r==ュ ヒzり ' }: : :{i: : ,、 気にしてないから /: /: : j}: |i:.|ヾ====" ' ヾ===彳 : : {i: : :',\ '´: / : : /: :|i:i|i沁、 ー ‐ ,.心}: : : :{i: : : :、:.ヽ { : {/: : : / : : V|i:i:i:i:i> _ <i:i:i:i}: : : : ',: : : :ヽ: :. ∨|:.l : : {: : : : :V_ノ lノ ゝ_\i: : : : : :}: :}i: : }): } |人: : {l: : : : : \ {_ _} ノ: : : : : :}: :}i: : }:/ }:l:.{l\_: : : : } ',_ === /ィ: :/ : : リX: : /{' ノ {`ヽ丶 ̄)ノ V::::†::::V {:/: r'´/// Y⌒ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 言ってみれば、 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ .同じ八王の幹部だった盧志や劉喬と共に東海王政権で重用された。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 永嘉三年には尚書左僕射に昇進。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 家柄に能力も相まって、間違いなく国家の重臣の一人ではあった ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
644 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/09(木) 23:16:31.75 ID:R9A8hlzY0 : : : : : : : / : : : : : : : : : /|: : : : |: : : : : : ヽ : : : : : : 7: ̄ ̄:`〜、: / : : : |: : : : : : : | : : : : : :/,ィzzzミ、ム |/ |.:.ト、、: : :}: : : : | |: : |,ィア⌒尤r坏ミ |从- 从:./: : : : : |: : |ヾ{ ん::::::} ィ≠ミvi|:/.: : :./: | |\|i 乂__ノ ん::::::} i}: : : :/: :ノ 、_, 乂__ノ リ: : :/:/ : :\ 、 { ノ: /:.| : : |i \ ア: : : : | : : | \  ̄` ィ : : : : : :| : : | 〕h、_ '´ |_: : : : : :.| 从|\ 八 \ |: : : : : ノ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ .しかし、東海王と劉暾の仲はしっくりいっていなかった。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 常識的に考えて、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .長沙王の片腕同然だった人物が東海王へ良い感情を持つはずもない `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
645 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/09(木) 23:18:50.59 ID:R9A8hlzY0 _...._ _,.-':::::::::::::`ヽ、 ,..-':::::::::::::::::::::::::::::::ヽ __ /:::::::::::::::::::::::::::::\:::::::ヘ l::::::::::::::::::: ̄::::::ー.../::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ ヽ::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ィ::ニ'::::l ヽ:::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ `ヽ:::::::l \::::::::::::::::::::::\::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:、 ';::::::| ,ン、:::::::::::::::::::::`:-..._:::::::::::::::::::::::/::::::\ ';:::| / | |`ト 、_:::::::::::::::::::::`:::ー-......__/::::::::::::::\ヾl l ト ト. ト、ヽ、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ `ハ_|ヾ 弋弍f'ー、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ '´く. 'ーイ l j、7ァt、__:::::::::::::::::::::::::::::::::::l rヽ 、 lー'-'ノ_ノ∠Lゝト弋ー-- :::_:ノ .それにも増して、 ヘ ヽ--j..-<}::::::::::::〈.` 二人に仲を微妙なものにした要因が王弥の乱である ,レ-'⌒:、 ヽ:::::::::::ヽ- 、 ,. -‐、 ヽニ.:::::;r‐ '´ l::::::::::::::::::::ヘ ,r'::::.,.-' r'´ ::::ヽ __'Jノヽ::::::::::::::::::ハ /:::::/ | l::: ` ヽ、_ ヽ_,l:::::::::::::::::::::l . | :::| | lヽ、__,. 、 ';::::::::::::::::::::::::::::::l.、 . | | | |:::::::::::::::ヽ. l::::::::::::::::::::::::::::::|:ヽ l. l ヽl. ..|::::/::::::::::´:::::::::::::::::::::::::::::::|::::l. ヽ ヽ.__ ノ | ::|:'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| ` ー- 一 ヘ |::::ー-、.._:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::|ヽ 7ハ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::|:::ヽ /::|::|:ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::|::::::ヽ /::::::|:::|:::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::|:::::::::ヽ /::::::::::{:::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::|:::::::::::`
646 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/09(木) 23:19:27.39 ID:R9A8hlzY0 ..‘`, __Ξ:,尨辷tzイミゞ.・‘:ノ;Y;;;;;;Y≦メ`,;Ξ≦xz_´=− , ` ,.V * 三≡ミ〕》。”.″,:レ,{;;;:::. .:゙;;;'.辷ゞ'.,,´,.#=- V ・. −¨.・…,゙ゞ汽尨斗,‘:,{ ゛:,y、 ゞ;;;;-=彡’,:;杰く`ヾ.´<=− ,____´. <.",;:ゞ#y゙メく/,:;'/,;; ,″i:!‘:,ヾ\ヾ:.、゙ 丶. >x.. _;zΞ ̄-=≡t‘`≧汽;。〃,∠;;;;;;;;,゙,=#=i;ゞミ、`丶:゜、 丶 ´′..¨´,:, ・ z=≡尨/〃从,:/ 、 ∨゙;.‘:,゛.、斗`\\ :,、 “` .゙ ' = ,:’/ ,:ゞ/"/゛\ ∨从ノ;!:`ヾ‘:,、:丶 ':. ・ ー=ミヽ 、 、゜.;/ ,/ f‐. 、\ Xハ「!ヘ ! ゙:,、圦:‘;、 ゙ ‘*、 ´ ̄>ー`yノ、}! , <`ヽ / ,′j{・. ハ! l゙:,’.ヽ’. ;.、 丶 -=ミメ∠=冫爻、j!/、\ \_ノ.' * ^`.,゙ j!;! ゙. :, 、\ >-―ァ〃刈 メ ヽ ∨ 〃′ ! “.‘` .! . ,: 、 丶 < / / ,ゞイヽ \/"!/ /′.’ :; V.;* :! .゛:,、 ∠ヾ/_ /| | i 〃/ ′ , . ! ‘ . ' ‘, . ゙ 何が二刀流だ! ━、⌒辷人ヽ.| | ,イ'´ . V ;;;と′イノ| \\ /__'. . .投手兼DHとか、 く¨’ノi |/{|\ \,'__,} ′ .投手が打席に入ってるだけじゃねぇか!! √/.:.|:|/ト、__ヾ. \___} ・ .:.〈゙:.:.|:.V| ! ̄ヽニ=‐\ .だいたい打率二割台前半のDHとかおかしいだろ!!! :.\ヽ!:.:トヽ / ̄ _ニ=‐ヽ‐┓ :.:.:.:.ヽ}、:\'ヽ / , -=ニ=‐7ハ__ ニ=┤:\.\ー━━=/.::. ハ:.} :.:.:.:/|.:.:.:.:.\:\:.:.:.:.:/.:.:〃.:/ゝ、 :/ ヽ:.:.:.:.:.:\:.`<:.:.:./' /.:./.:.:.:入  ̄く:. ̄、≧x:. ̄.:.:.:/.:.:.:/.:.:.:.ヽヘ ,.=‐.:.:.:.:.:.:.: ̄/.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:. Y:.、 ,...:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.>゙ .:.:.:.:. /.:.:.:.:.:.:.:.}{:.:.入 ,.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:>゙.:.:.:.:.:.:.:.:/,.:/.:.:.:.:.:.:.:.:ノ'.:.;.:.:.:.\ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 西晋末期の大盗賊王弥。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ . /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 彼の出身は青州東萊郡であり、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 配下の面々は彼の親族や同郷の出身者が中心になっていた。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 東萊郡の士人による集団という見方ができる ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
647 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/09(木) 23:21:25.89 ID:R9A8hlzY0 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ 問題となるのは、 Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ この東萊郡が劉暾の本籍地だった点だ。 \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l: .当時の考え方からすれば、王弥と劉暾は同郷の出身になってしまう ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ / /. : : : : : : : : : : : : : : : : : : : .\ / : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :\ : \ ′. : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : . . : : : : : : : : |: : : : |: : : : : : : |: : : : :|: : : | . |: : :│: : : : : |: : : : |: : : : : :│:|: : : : :|: : : | . |: : :│: : : \l: : : :l:|: :/ : :/. :|: : : : :|: : : | . |: : :∧: : : 二|___|匕二/〉 / . : | : |: : : | \_ト- Y´r'汽 r'汽Y/|: : :│: : : : :|\ な、何!? . .┏入 ヒヅ ┓ ヒツ┏}:. :/. : |i: : : : : \_ . ┗ ┯━┛┗━━・・┛. :./ : : 八: : : \ : : : \ まさか私が王弥一派と内通してるって言うの? | |:八 し /. :/.: : :/. : \: : : : ̄\: :\ 丿:\ \  ̄` /. :/.:.: : :| : : : :|:\: : : : : :ヽ : :〉 /: : : : |: : |≧ -‐=≦,′ : : : : :.|:|i : : |: : :ヽ: :〈\..:∨ /. : : : : : :|: : |_/| /. /| :│: : :|八_|: |: : i : :L/. : | / : /. : /「|: : | 「 /. //| :│: : :| : :\∨. : |: : /. :/ . :{: : :/ ∨ : , |>/:|// \|: :/. : : : :〉.: :i |: : / 乂(\/ v: :/. |+/. :|/ /У: ___/│_乂_(__
648 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/09(木) 23:22:48.97 ID:R9A8hlzY0 : : : : : : : / : : : : : : : : : /|: : : : |: : : : : : ヽ : : : : : : 7: ̄ ̄:`〜、: / : : : |: : : : : : : | : : : : : :/,ィzzzミ、ム |/ |.:.ト、、: : :}: : : : | |: : |,ィア⌒尤r坏ミ |从- 从:./: : : : : |: : |ヾ{ ん::::::} ィ≠ミvi|:/.: : :./: | |\|i 乂__ノ ん::::::} i}: : : :/: :ノ 、_, 乂__ノ リ: : :/:/ : :\ 、 { ノ: /:.| : : |i \ ア: : : : | : : | \  ̄` ィ : : : : : :| : : | 〕h、_ '´ |_: : : : : :.| 从|\ 八 \ |: : : : : ノ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー そのまさかである。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ . /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 九品官人法が施行されていたこの時代、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 同郷の士大夫間の関係は良くも悪くも非常に重要だ。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ どうも東海王は ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 王弥と劉暾の関係に疑念を抱いていたらしい _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
649 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/09(木) 23:23:31.04 ID:R9A8hlzY0 【紀元309年頃 晋 首都 洛陽】 (二二二ニ/二二ニ/二|二二ヽ二ヽ二ニニ) //_/__//_/__//_/| |ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ //_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ //_/__//_/__//_/__| |_ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽ 二二二ニ/二二ニ/二二二//_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ //_/__//_/__//_/__///_/_//_/__//_/_ | |___ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ //_/__//_/__//_/__//○====○====○======.○=====○===○===○===○ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ //_/__//_/__//_/__//_| |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|__|_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽ ○====○====○====○===.| |││││││││││││││││|| .||===○===○===○===○=== | |││││││││││││││││|| 劉 || | |┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴|| .|| | |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|| .|| ___________| |││││││││││││││││||.暾..||____________ \/\/\/\/\/\| |││││││││││││││││|| .||\/\/\/\/\/\/ /\/\/\/\/\/| |││││││││││││││││| ̄ ̄|/\/\/\/\/\/\ """ ̄ ̄ ̄'''''''''''''''""""" ̄""" ̄ ̄''''''''''""""""""""""""""""""""""""" ̄ ̄'''''''''"""" ̄ ̄ ̄ ̄""""""""" /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ そんなある日、事件は起きた \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l:′ ∧\ マ三ソ| .\ ./: : \\ ヾ-〃 ..∧ l; : : : : \\.り/: : :i
650 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/09(木) 23:24:15.60 ID:R9A8hlzY0 , '.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽヽ //.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽヽ ,'.,'.:.:,'.:.:.:.:.:.:.:.:.:i.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i i i i.:.:.:.:.:.:.:.:i.:.:.:.:ii.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i.:.:.:i.:.:.:.:i.:.:.i i i i i.:.:i .i.:.:.:.:i ._ii.:.:.:.:.:i.:.:.:_ii__ .i.:.:.:.:i.:.,' .i i i .i.:i.:.:i. :.´i.:.:.:.:i丶.:.:.,イ ..:/i .`メ、.:.リ.:/ i .i i.:.:i..:ヽヽ.:_= ニ=ミ  ̄  ̄ レ='└./,.イ.:.:i.:.:i 今日は私の息子の結婚式。 i.:.:i.:.:.:i¨ ィf ,、(l イ ,、`iヽ i.:.:.:i.:.:.:i i.:.:.:i.:.:.ト. ハ ` j .{ ` リ. i i.:.:.i.:.:.:.:i .新婦にはうちの家法に従って、 ,.'.:.:.:.i.:.:.トi.  ̄  ̄ /i.:.:.i.i..:.:.:', 亡くなった私の奥さんの墓に拝礼してもらうの。 ./.:.:.:.:..i:.:.:iゝ', .,'_.i.:.:ハ.:.:.:∨ /,.:.:.:.:.:.i:.:.:i:.:.:iヽ ` ´ .ノi .i.:.:i ,.:.:.:.:.:.ヽ .何事も礼は大切だよね , ' イ.:.:.:.:ノ.:.:.:i.:.:i.:.:.:` , '.i.:.:.:i.イ.:ハ ',.:.:.:.:i.:.:∨ / .〃.:.:.:/ i.:.:.:i:.:.i.:.:.:.:i_.i ` .‐ .´i_i.:.:i.:.:.:.i:i.i.:i..:.:i.:.:.:.ト:.:.i ,' ,' i.:.:.:.:.i.:.:i.:.:.ト.:.:i.:.:./ .ノ ゝ `ヽ:.:i.:.:ii.:i.:.:i.:.:.:.:i .i .i .i ハ/.:.:.:.:.:i.:.:.:i.:.:i∨/ ',__ ___.i `i.:.:.i.:.:.i.:.:i.:.:.:∨ i ヽ i.:.:.:.:.:.ハ:.:.:ヽi:.:ヽ. ',_ =‐=____i i.:.:.:i.:.:.i i.:.:.:.:V ,. :-:.' ー ' ¨ :.ゝ.、 ,.:´: : : : : : : : : : : : : ヽ. ,.': : : : : : : : : : : ',: : : : : : ヽ、 ,':.:;':.:.:;'.:.:.;'.:./.:;'.:.:|i:';:.:.:.:.:.:.::`、`ゝ ,':.:.i:.:.:.i:.:/i:.:/i:.:ハ:.:l:i:.:.i:.:i:.:.:.';.:.:', 劉暾の息子劉更生が妻を娶った。 /イハ:!:.:.:l:/ i/ ノノ ノリリハリ:!:i:.:.!:.l i/!:.:!:.:.;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;l:.!:ハ! 劉暾の家の家法には、 ∨|:.:.! ノ/i/ノ 新婦は新郎の家に入る際、必ず姑に拝礼するというものがあった。 ヘ!:| ノ!/′ ヾ!>ー- -- <イリ 当時、姑は故人だったため、彼女の墓に拝礼する予定になっていた (;;;;;ソ⌒) ̄`´ ̄(⌒ヽ ヽ;;=;;/__,,、_/;;`ソ 〉;;;;;;;;ソ:/A.i:l;;;;;;!′ ノ`;;;;;;;;;;i;!___i;!;;;;;ゝ、 (_;;;;;;;;;;;7;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ;;;;;;;;) ` ̄ ̄ ̄´` ̄ ̄ ̄´
651 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/09(木) 23:27:05.29 ID:R9A8hlzY0 | も | | の |ニYニヽ |゙0)(0)ヽ か | `´ ̄ \ジーッ | (-、.| げ |___ l | |.`ー'´ / (⌒ー─' ) 墓までが遠いんだよな ''';;';';;'';;;,., ''';;';'';';''';;'';;;,., ザッ 墓参りが終わったら宴会だ ザッ ;;''';;';'';';';;;'';;'';;; vymyvwymyvymyvy ザッ ザッ MVvvMvyvMVvvMvyvMVvv、 ザッ ヘ__Λ ヘ__Λ ヘ__Λ ヘ__Λ こんな御時世だからこそ、盛大にお祝いしなきゃ ,/ヽ_ /ヽ__,.ヘ /ヽ__,.ヘ _,.ヘ ,.ヘ |\_/ ̄ ̄\_/| |\_/ ̄ ̄\_/| |\_/ ̄ ̄\_/| |\_/ ̄ ̄\_/| |\_/ ̄ ̄\_/| |\_/ ̄ ̄\_/| ▼ |_/ \_| ▼ ▼ |_/\\_| ▼ ▼ |_/ \_| ▼ ▼ |_/ /\ \ 皿 / / \ 皿 / / \ 皿 / \ | / \ | | / \ | | / \ | | | ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ .この時、劉暾と息子夫婦及び親類賓客は /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 車数十乗に分乗し、車に宴会用の酒食を載せて墓へ向かった。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .西晋期の士大夫らしい豪勢な車列だったと思われる `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
652 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/09(木) 23:29:57.49 ID:R9A8hlzY0 |┃ /ニYニヽ |┃ ./( ゚ )( ゚ )ヽ |┃ 三 /::::⌒`´⌒::::\ |┃ | ,-)___(-、| 洛陽県令より御注進! |┃ . | l |-┬-| l | |┃ \ `ー'´ / 尚書左僕射劉暾様が |┃ / `ヽ. 馬車数十台を連ねて城外へ向かっていますっていう!! |┃ 三 ./ \ ,⊆ニ´⌒ ̄ ̄ " y r、 ヽ .同郷の王弥の下へ逃げる恐れが!!! ⊂二、 ,ノ──-‐'´ | | l" | |┠ ' | l/'⌒ヾ |┃三 | |ヾ___ソ / : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :\ /: : : : . . . : :/: : : : : : : .: : : : : : : : :/,: /{: : . : : : : : : : : :/ {:,,: :/ !:./: : : :{ : : :i {: {: : : i : :斗イ: / {/{、: : : {:、: | : : : : : :i Y: : : |:.yfわ卞 ゝ≧ーY: : : :i: : :| 王弥は今黄河の北あたりにいたっけ? .}从: :.ト{ 匕ツ f'だ卞ミ: j: : : :j: : :| ,: : :ハ儿i ,,,,, , 七:ツ 〉: : : .; : : :j 朱誕の例もあったし、ないとは言い切れないよね /:{: : : : 八 u """/: : イイ: : : ' /:イ: : : : :./: , ‘ つ 彡イ : : i!:|: : / レ{: :ル{: :介。 仏\i: : : i: : :/ /W ¨¨ ̄ 7 j V ル: :ノ: :/ , ‘, /ヽ _/ 彡' >, ,{ \ ,-==ミ / /⌒マ, y 〈\ {......./ ,/ ∨ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ところが、これが洛陽県令の目に留まった。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ . /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } この洛陽県令はかねてより劉暾と仲が悪く、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 東海王へ劉暾が王弥の下へ身を投じようとしていると讒言した。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ちょうどこの頃、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 王弥は劉聡と共に河北に駐屯していたと『晋書』『劉毅伝』は記す _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
653 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/09(木) 23:31:26.25 ID:R9A8hlzY0 /: : /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :\ /< : : : : : : : : : : : : : : /: : : : : : : : : : : :.∧ /: : :/: : : : : : : : : : : ィ:∧ : : : : : : : : : : : : ∧ /: : :/: : : : : : : : : : :./:./ |: i: : : : :l: : : : : : :| :| /://: :/: : : : ⌒>:/// j:/i: : : : : : : : : : : | :| /:/: : ⌒: l: : : :/j/ x=ミjフ /'斗‐─┼ /: : : : l :| /:/ /: : : : : :|: : : { 〃んハ =ミ ノ:/: : : : : : : {ソ .′: : : : : :Y⌒i 弋,(り ん,ハ }!〉: : : : /: ′ | : : : : : : 从 弋(りノ/: : : : /: / |: :|: : : :.人: \,_、 _ ∠:ノ: : /イ:リ j:.人: : / \: : ヘ、 / } / : : : j// ∨ '⌒ヽ\ ゝ __ノ フ: : : : :./ すぐに騎兵に追わせて! _/´二く⌒\> _ -=<: : : : /:/ /二三三.∧ \ |ヘ /: /7ン / 三三三三 ∧ \ \ \く __ ji三三三三三 ∧ \ハ \ニ\ \__人_人从_人_人从/ /三三/´ ̄ ̄ ミヘ ──'⌒ノ_,ヘ,._\ ハ _) (__ ′ニ/ ⌒\ \ 三三三\三三三」 ) 御意ッ!! ( }三/ { ヽ V 三三三ヘ三 〈三\  ̄ ̄) ( ̄ ̄ /ニ./ i _ \三三三ヘ三∧三ニ 、 /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\ /ニ./ / \ __,ノ /\ \ 三三 }三 |三三 } {三ノ_ノ / -─'"ニ三ニ\ ) 三 j三 ,'三三リ _,. =-'" / /ニ三/三三三三三三 /三/三三/ ( /r‐=ニ二⌒Vニ三三三三三三 }三三三 /{ /  ̄フ⌒ / |三三三三三三三|Oニ三 Y三} / // , |三三三三三三ニ/三三三!三 \ ` ̄ / / ノ三三三三三三三三三三}三三∧ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ .東海王は騎兵に劉暾一行を追うよう命じた。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ここでよく確かめもせずに兵を出すあたり、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .東海王が劉暾へ抱いている感情が透けて見える `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
654 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/09(木) 23:32:19.18 ID:R9A8hlzY0 s。:::::≧s。≧s。::::::::ミs。:::ミs。 \ 弋ー‐弌ナ__≧s。:::::::ミs。::ミs。`丶、 |ーr‐弌弋 `ヽ」::::::::::::ミs。::ミs。 ≧=- ..,,_ ≧s。_,| | ̄~|トミノ::≧s。:::::::::::::ミs。::ミs。____ノ . l | ̄ ̄ ̄|| ̄弌____ノ≧s。::::::::::ミs。:ミis。 s。__l |___ト 凵 ̄7^弌_ノ-ミs。:::::::ミs。:ミs。 | ̄::::::|≧s。 ̄ ≧s弌_ノ|^YTーt r'≧s。::::ミs。:ミs。 | ::::|──≧s。 ``rr─ゝ‐r'YY^灯二ア:::ミs。ミs。 | ::::|_____≧s。 ||____ト弌_ノノ弋弋ナs。ミs。::ミs。ー- .,_ |____,|-=ニ ̄ ̄≧o。|: ::::::|≧s。 `弌─‐r'´≧z{^Yミs。:::ミs。 ``¨ア .i |: /) | ``'''<_|: ::::::|____≧s。::|─‐┘ミ凵弋ナナ≧ァァ::::::\/ rz≦≧zュ |::(_ソ | .|:::||___|≧s。___::,| :::|三≧s。 |___ト、二二「l^^^ 弌竺竺竺テ |弋 : (| lマニT.=┐ .|:::||弋) |.  ̄|::|≧| .::|______,|~~゙|≧s。,_|__|//゙ミs。 ,|:|i:口i:|:|、 |\):::i| | |_l||_ロ | .|:::||\( |‐ュ .|::|三| ゙̄|::|‐||^|,,,,,,|//丁:゙|777777777ミihs。.,_ 弌ZZZZZZテ |:l:l〈::: | |/__||/Y . |:::||:l:|::|:|_|| |::|_||:|::::: |::|‐||^|::::::|7ミ |,,,,|///////////ミs。^_。.,_ __|i:i口i:i|_ |从_)(:| | |_l||_ロ | .|:::|l从ノ:|_|| |::|/|:::: :|::|ート::|::::::| l^^|::::|.TTー‐TTーーTTT≧:.フ7ァァx__,,..。o≦フフフフフフフ≧o。..,,_ |::::::: (:| |/__||__Y |:::||乂) |_|| _rヶぅ,|::::: |::|二`|::::::|_|;;; |::::|;;|::|;;;;;;;;|:|;;;;;;;;;|:||:|ー弌テテミis。ーーrrーーrrーーrrーーーrrーァ |-=ミ、|───---|:::||⌒ー|/( (゚_rソ:::: |::|;|二|::::::|ニニ:|::::|三三三三三三テ_,,,,|:| | |::|.|.|ノ777777777777777777777ァァs。..,,_, |::::: :: ,|二二||二二二|、___レ{ / (^ヽ: :: |::|;;|ニ:|::::::|:| ;; |::::|;;Y|_|ニフマY|_|‐ァ'ーー |ニニニニ|ーー弌ナーーーーー弌ナーー弌ナー弌テ彡 |ー=彡|-----------|_弋乂_ゝ__ノ‐:i|┴‐.┴::┴'‐┴┤弋ナ___弋ナ| .:|:| | |::|.|.|──||______rzzzュ_,||──‐||─‐|:| 二二二二二二二二──|:|:::::::::::::::::||::::i| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄_二二ニ='=========┴┴=ニコ__||i:i:i:i:i:||::|:::|i:i:||__|「fis。.,|:| 二二二二二二二二二二|:|:::::::::::::::::i{::::i{ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `'ミ||||||「∩ 二二二二ニニ==──  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ / ̄ ̄ ̄ /_/_/ .`'ミ|||凵 / ./二/ / / ̄ ̄ ̄ /_/_/ /:./:.:。o≦≧=- X:.:.:.:.`ヽ ./__,--, / / ./二/ / / ̄ ̄ ̄ /_/_/ /:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:≧x.:.:V:.:.: ‘,‘, /___ノ. /__,--, / ./ ./二/ / / ̄ ̄ ̄ /_/_/ ,':./:/:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ}:.:.:.:.:.:’,, /___ノ. ./__,--, / ./ ./二/ / ./:/:. /:./:.:.:.:.:ハ:.:.:.:.:.:.:.:.:‘,:ハ:.:. !:.‘, /___ノ. ./__,--, / /ィ:.:./:./{:.:.:.:.:{ :|:.:.:.|:.:./:.:. Y \|\| /___ノ . |:.: !:/-L:.:.:.:j-L:.:.j∨:.:.:.:. }:.:.:.:.:.:/ |:.:笊ミメ ィ笊_:.:.:.:.:.,′:.:.:.:! 何か騒がしい。 |:.{:. Vリ ヒリ !:./∨/:.:/Y Y:、 , Y //:.:/ また誰かやらかしたか 込、 r‐ 、 イ:/イ:.:/ |:≧=-=≦! L: ムイ |ハ厂! / ):.:L___ ,イ=} /ヽ厂! ,ィニ!ニニヽ _ f´= >レ'},/ Уニ_|二ニニ| 晋 御史中丞 傅宣
655 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/09(木) 23:34:05.26 ID:R9A8hlzY0 /:.:.:.:.:.ハ:.V"´:i /:.:.:.:.:.:.:.i" `゙゙‐-.| ./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:,.-:.:.:`ヽ、 /:.:.:./:.:.:.:.:.:.:|:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:V /://:./:.:.:.:.:.:.|:.:/:.:.:.i:.:.:|:.:|:.:.i:.V ムイ:./:/:.:.:.:.:.:.:.:.i:.i:.:.:.:.|:.:.ハ_j.i__j..j |:.//:.:.:.:.:.:|:.:.:.:ii|:.:.:.:.:| ./ii i .|/;;;i:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.|i:.:.:.:.:.| i ij 、 東海王殿下。 "リ;;;|:i:.:.i|:i:.:.i:.:.|.|i:.|:.:リ / .//.|//;;;|i:.:.ハ:j゙‐i:.|:.| -ァ この騒ぎはいったい? . ム' //i;;;;;|i:./;;;;;i .|:|:i> - ム'ijレハ ,V V ___,/| ,>./、 ./:.ヽ、_ /i____./:.:.レ";;;V;;;;;V"/:.:.:.:./  ̄ヽ ./i | /:.:.i{;;;;;;;;ル;;;;;;;} /:.:.:.:/ /二i .i i /:.:.:.i {;;;//|;;;;;;i ./:.:.:.:/ / / /i . . : : : : ¨ ̄: : :=‐ミ /: : : : : : : : : : : : : : : : : . /,.: : : : :: : : : :イ: : : : : : : : :\ / : : : : : /:/ }: : : : : : : : : : :ヽ . : : : : : __;,:/ ル{: :/: : :| : : : : : : ああ、傅宣殿。 |:./ {:「/:/ V リ⌒ト.: : : : : :| レ{: : ハ kfが rfえ刈: : : : : : :.| 劉暾殿が一族郎党挙げて王弥に寝返る気みたい。 .从:(:/{ じ , しツ }: : :,: : : : i /: : )ィ: | """ ""''ノ: /: : : : ' 馬車数十台で外出って聞いたから確実だよ /: : : :,圦 f⌒ヽ >‐彡: : :/: / : : : :/: / \ ー/: : : : : 彡イル( V: :/: / ):>/イ" ̄¨¨ス ̄ ̄`ー…ミ `{:レ r… > ___ > イ⌒ \
656 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/09(木) 23:34:45.15 ID:R9A8hlzY0 ≫ミ /゚。:.:.:ヽ、 /:./:.:。o≦≧=- X:.:.:.:.`ヽ /:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:≧x.:.:V:.:.: ‘,‘, ,':./:/:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ}:.:.:.:.:.:’,, /:/:. /:./:.:.:.:.:ハ:.:.:.:.:.:.:.:.:‘,:ハ:.:. !:.‘, /ィ:.:./:./{:.:.:.:.:{ :|:.:.:.|:.:./:.:. Y \|\| |:.: !:/-L:.:.:.:j-L:.:.j∨:.:.:.:. }:.:.:.:.:.:/ |:.:笊ミメ ィ笊_:.:.:.:.:.,′:.:.:.:! あれ? |:.{:. Vリ ヒリ !:./∨/:.:/Y Y:、 , UY //:.:/ 劉暾殿は今日御子息の祝言では? .込、 r‐ 、 イ:/イ:.:/ |:≧=-=≦! L: ムイ .祝言ついでに |ハ厂! / ):.:L___ 劉暾殿の奥方の墓参りに城外へ遠出されると聞いています ,イ=} /ヽ厂! ,ィニ!ニニヽ _ f´= >レ'},/ Уニ_|二ニニ| / ) ./ニくニ| /7! .,.'ニ {二ニニ | / / }ニニハ !//,レ'ニ /二/ニニ! ,'-、Y )!/ニハ{/,/ニ=/ニニ/二ニ | //: : : :/ : : : : : : : : l: : : : : : : : : : : : : :ヽ ,'=ミゝ |∧ニニ Y= /ニニニlニニ= | /: : : : / : : : : / : : : j|:| : : : : : : : : : : : : : :. .' : : : : ' : : : : / : : /:l゙|:|: : : : : : : : : : :|: : : :. l : : : : l: : : : / : : /: | |:|l: : : :l: : : l : : | : : : | | : : : : |:l: _:l/-─ハ:| l八__|: : : | : : | : : : | | : : : : |:l´: :j: : : :l lj ヾ: :lヽ`7ー: :l : : : l | : : : : Yl: ,ィ尤圷ヽ '尤圷、ハ : / : : : ' |: :l: : : ‘,〈{ fィルl} fィルl}ヾ〉/: : : : ' えっ? lヽ|、: : ト‘, 乂こソ 弋こソ /: : /:./ j:/|:ヽ: |、ヾ、 , イ7:,イ: / |:l: :ヾ: T、 /イ/ : /、 |:l: : : : :l:l丶 ⊂ ⊃ ィ |介.: :/l } ノlj\: : :lリ ヽ> _ <l |: :/ .l | '-、-_-\j \ -、 / | ノl/ / | / \ -_-_ \─彡'| _- / /
657 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/09(木) 23:35:35.77 ID:R9A8hlzY0 ≫ミ /゚。:.:.:ヽ、 /:./:.:。o≦≧=- X:.:.:.:.`ヽ /:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:≧x.:.:V:.:.: ‘,‘, ,':./:/:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ}:.:.:.:.:.:’,, /:/:. /:./:.:.:.:.:ハ:.:.:.:.:.:.:.:.:‘,:ハ:.:. !:.‘, /ィ:.:./:./{:.:.:.:.:{ :|:.:.:.|:.:./:.:. Y \|\| |:.: !:/-L:.:.:.:j-L:.:.j∨:.:.:.:. }:.:.:.:.:.:/ |:.:笊ミメ ィ笊_:.:.:.:.:.,′:.:.:.:! |:.{:. Vリ ヒリ !:./∨/:.:/Y Y:、 , UY //:.:/ ひょっとして御存知でない? .込、 r‐ 、 イ:/イ:.:/ |:≧=-=≦! L: ムイ |ハ厂! / ):.:L___ ,イ=} /ヽ厂! ,ィニ!ニニヽ _ f´= >レ'},/ Уニ_|二ニニ| / ) ./ニくニ| /7! .,.'ニ {二ニニ | / / }ニニハ !//,レ'ニ /二/ニニ! //: : : :/ : : : : : : : : l: : : : : : : : : : : : : :ヽ ,'-、Y )!/ニハ{/,/ニ=/ニニ/二ニ | /: : : : / : : : : / : : : j|:| : : : : : : : : : : : : : :. ,'=ミゝ |∧ニニ Y= /ニニニlニニ= | .' : : : : ' : : : : / : : /:l゙|:|: : : : : : : : : : :|: : : :. l : : : : l: : : : / : : /: | |:|l: : : :l: : : l : : | : : : | | : : : : |:l: _:l/-─ハ:| l八__|: : : | : : | : : : | | : : : : |:l´: :j: : : :l lj ヾ: :lヽ`7ー: :l : : : l | : : : : Yl: ,ィ尤圷ヽ '尤圷、ハ : / : : : ' |: :l: : : ‘,〈{ fィルl} fィルl}ヾ〉/: : : : ' lヽ|、: : ト‘, 乂こソ 弋こソ /: : /:./ j:/|:ヽ: |、ヾ、 , イ7:,イ: / \__人_人从_人_人从/ |:l: :ヾ: T、 /イ/ : /、 _) (__ |:l: : : : :l:l丶 ⊂ ⊃ ィ |介.: :/l } ) 東海王はどこよ!! ( .ノlj\: : :lリ ヽ> _ <l |: :/ .l |  ̄ ̄) ( ̄ ̄ '-、-_-\j \ -、 / | ノl/ / | /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\ / \ -_-_ \─彡'| _- / / ┣¨┣¨┣¨┣¨
658 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/09(木) 23:38:10.44 ID:R9A8hlzY0 \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/ ≧ < ┘( -=ニ よくもうちの祝言ぶち壊しにしてくれたわね! ≦ _⌒ ≧ ≦ .,_}=n==n{______、. '´ `ヽ /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\ /-/ 六./l_l| } =(二iニニOi! i! i! ) /-/ ,/ヘ__lノ----ノ フ リ !| ^ヮ^ノ!| \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/ ,---i-←'―‐'―‐‐`--.l-----`------、つ ≧ < __←―i='=====i=i__iニ1l|,ol[i==・|;;;;|llニニl_|_,o__、 -=ニ 城陽景王の名に懸けて誰が裏切るもんですか! ≦ /======================----,_ヽ....ヽ--\ヽ__\ ≧ ≦ '-ィ'''''"(,)'''''"(,)'''''"(,)'''''"(,)''''t''ヽ‐→――――→-== /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\、 (大)_、,_、_、,_、_、,_、,_、,_ (><)==),,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,/))==) ヽ'_i_,),i_,),i_,)i_,),i_,),i_,),i_,),i_,)>ノ==ノ ̄ ̄ ̄ ̄'ノ==ノ \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/ ≧ < -=ニ 義に反する真似ばっかするからボッチなのよ!! ≦ ≧ ≦ /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\ : /::::::::::::::::::::::::ヽ : : |::::l:::j从八从::::〉 : : |::::|::| 〇 〇|:::| : :\l::l、 △ ノヽ| : : ⊂ヽ∀ノ⊃ : ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 東海王は騎兵を出した直後、 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ .傅宣がやって来て劉暾が逃げるはずがないと説いた。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j そうこうする間に、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .話を聞いた劉暾も戻ってきて正義をもって東海王を糾弾した。 `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ なお、墓への拝礼は取り止めになった模様 _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
659 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/09(木) 23:39:34.53 ID:R9A8hlzY0 / :. ィ.;:.:.:.:.:.:.:ヽ イ:.:.:.:/-|/|∧:;、:.:.〈 リ:.:./ ● く!:,:.:..、 l:.:.l ●/:./ ̄ vヘ - ノ:./ _,-+ 匸ヘ/V 東海王は恥じ入るばかりだったと『晋書』『劉毅伝』は記す ,《 ヒ⌒j 》、 l::\ l /‖::l |:::::::ト,Vイ:::::| |:::::::l介l:::::::| l::::::|人|:::::::l : /::::::::::::::::::::::::ヽ : : |::::l:::j从八从::::〉 : : |::::|::| 〇 〇|:::| : :\l::l、 △ ノヽ| : : ⊂ヽ∀ノ⊃ :
660 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/09(木) 23:41:25.13 ID:R9A8hlzY0 _________________ィ‐' ̄`ヽ | |::::::::::::::::ヽ | |::::::::::::::::::::\ | |:::::::::::::::::::::::::\ | |:::::::::::::f \::::::::} | 面子の問題 |:::::::::::::| ゝ::::| | |::::::::::::::ヽ ∨ | |ー:、::::::::::ヘ | |::::::::::::::::::::::ヘ_ |_____________________ |:::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、 \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、 ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´ | | ヾN ゞソ ゞソ// | | >:´|、 - ,|`:< これ以降、両者の仲はより険悪になった | | |::::::::| > イ |::::::::| | | >-、\! !/::,-< | | /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、 | | l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::! | | /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::| | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::| ヽニj } \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::| 〈:| |V }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::| |:!.|:\ ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::| |:!.|::::::`ー':::/ / |::::|:::::::::::::::::!:::::! |:|_!:::::::::::::::/ / |:::::!::::::::::::::::|::::::| |::::::::::::::::::/ / .!:::::!::::::::::::::::|::::::l |::::::::::::::::/ / !:::::|::::::::::::::::|:::::::! !:::::::::::/ / |::::::|::::::::::::::::|::::::::!
661 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/09(木) 23:42:26.53 ID:R9A8hlzY0 【紀元310年10月 晋 首都 洛陽】 /: : : : / : : : : / : : : j|:| : : : : : : : : : : : : : :. .' : : : : ' : : : : / : : /:l゙|:|: : : : : : : : : : :|: : : :. l : : : : l: : : : / : : /: | |:|l: : : :l: : : l : : | : : : | | : : : : |:l: _:l/-─ハ:| l八__|: : : | : : | : : : | | : : : : |:l´: :j: : : :l lj ヾ: :lヽ`7ー: :l : : : l | : : : : Yl: ,ィ尤圷ヽ '尤圷、ハ : / : : : ' あれ以来、朝廷の空気が微妙なんだよね。 |: :l: : : ‘,〈{ fィルl} fィルl}ヾ〉/: : : : ' lヽ|、: : ト‘, 乂こソ 弋こソ /: : /:./ .皆、劉暾殿に同情しちゃって、やりにくくてしょうがない。 j:/|:ヽ: |、ヾ、 , イ7:,イ: / |:l: :ヾ: T、 /イ/ : /、 劉暾殿に何か反対されたら、話が進まなくなりそう |:l: : : : :l:l丶 ⊂ ⊃ ィ |介.: :/l } ノlj\: : :lリ ヽ> _ <l |: :/ .l | '-、-_-\j \ -、 / | ノl/ / | / \ -_-_ \─彡'| _- / / __ /::::::::::::::::::\ /::::::::::::::::ハ::::::::ヽ /:::::∠|/}/ー V::::::l 劉暾殿はなんだかんだで人望もありますからね。 j::::::!● ● i::::::::l 从〈 ワ /:/::::::! 栄転という名の閑職行きでどうでしょうか? く・く|::`ーz t-!:/:::::::::| \|::V´ V_,ィtー、:::::| /:|:/ `>‐くj \! .| |/ー、{////ー、! \ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 『晋書』『劉毅伝』に曰く。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ . /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 東海王は劉暾が久しく官吏を弾劾し、衆望を集める様子を憚っていた。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .そこで右光禄大夫・太子少傅・散騎常侍とし、 `ヘ:ゝ .' 小/ 外に尊ぶ様子を見せる形で実権を奪ってしまった ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
662 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/09(木) 23:42:54.16 ID:R9A8hlzY0 / : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :\ : \ ′. : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : . . : : : : : : : : |: : : : |: : : : : : : |: : : : :|: : : | . |: : :│: : : : : |: : : : |: : : : : :│:|: : : : :|: : : | . |: : :│: : : \l: : : :l:|: :/ : :/. :|: : : : :|: : : | . |: : :∧: : : 二|___|匕二/〉 / . : | : |: : : | \_ト- Y´r'汽 r'汽Y/|: : :│: : : : :|\ そういうわけで、尚書左僕射から飛ばされまして . ┏入 ヒヅ ┓ ヒツ┏}:. :/. : |i: : : : : \_ . ┗ ┯━┛┗━━・・┛. :./ : : 八: : : \ : : : \ | |:八 し /. :/.: : :/. : \: : : : ̄\: :\ 丿:\ \  ̄` /. :/.:.: : :| : : : :|:\: : : : : :ヽ : :〉 /: : : : |: : |≧ -‐=≦,′ : : : : :.|:|i : : |: : :ヽ: :〈\..:∨ ', /. : : : : : :|: : |_/| /. /| :│: : :|八_|: |: : i : :L/. : | l| / ../ : /. : /「|: : | 「 /. //| :│: : :| : :\∨. : |: : /. :/ || l | } | {: : :/ ∨ : , |>/:|// \|: :/. : : : :〉.: :i |: : / || .| ハ | } || .| | l |l l l | | l } | | | ', |"iー八 | | ハ | l ハ ' | | 丶{了云ゞ| /""ニ=─--l-l/ | | | ハ 弋リ`レ' 斧圷¨7ァ'l | l j 弋ツ ノ' / ./ ′ | ', ′ / / ′ ', 何故そうなるのよ? /.| 人 u /ィ l ′ ', , l/| l \マ ⊃ ノ // i ', , ∨ | 丶---、‐≦ / /l/ i |ヾl V | ィi〔_/L} __/ /ニ\ | ,リ V |ィi〔/'ニ//: レこ/' /二ニ=|l丶 | ,ハjニ<<ニ,{/: :l: : l:.l 'ニニニ||ニニ‐ | .'ニ|ニr‐ソニ|: : ' : : : l/ニニニニ||ニニニ=-|
663 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/09(木) 23:43:33.61 ID:R9A8hlzY0 /: : : : : : : : /__ ̄ ̄\ _/( : : : : : :___乂__ \ j{⌒\ ,: :¨ヽ) ): : : : :ノ\ 、__乂⌒ヽ : : \ /. /: : : : : : : ノ\__ ̄: : : : :ヽ: : : :\: :\ ,′{/ : : : : :ノ\__,.\--、: : _____: : : :.Yv \ . : 八/: : : : j 、,../\: : : /ヽ: : }\: : : : :|l V: : ヽ . / \`ーイ{ \: : :/ : Y jx仁≧ミk: :八: V: : } l′/: :`ー人 \: : : : :!reo `Y∧: : : :V八 l: : : : : :{ : : : \ \: : |j人`う ノ ミ| : : 八(⌒ : : : : : { : : : : (/:.、 )ノ `¨´ヽ`` |: : : : : Y , : : : : \ : /:\`乂__ γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ ´, : : : : : \(\イeo `ヽ 、 -、 .| 東海王は自分と子飼いの利益しか考えていないんですよ .| ´ : : : \: :\._}乂ぅ ノ / ) ヽ___________________________乂 \: : : :\( j人_ ¨´ ミ ー''゚ / )/イ ,ヘ、乂_\ /::// 、 )人___`ー‐--、`` イ‐ァ―‐ァ-(}_rY⌒>ニヽ; / } 青州の苟晞殿が、 `ー―\--≧=‐‐=≦¨ヽ'"´l l l | \\⌒__--}./ / .ボコをクビにしろって。 \ : : : \ {/_==xヘ / l l_l | x===ミk、__ヲ/ ∧ \ : : : \=xく / 乂__乂/=======ヽ∨{/ ボコは何も悪い事してないのに ヽ乂__マ__.,′ {=========} v / | }⌒ { や=(::り===,′ } :/ | 人 { --<===イ }/ ! }\ (::り / \ /{,____ | 、 ,′ (:::::ノ } /⌒ .γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ _ 込 { __)--' ノイム--< | 年々ひどくなっています | ´_ 个ー-- __/ ̄ ̄\\\ ヽ______________乂 ´ !ー‐‐{―‐/\ ヽ } jノ )>{__ ヽ 人__j---八 { ヽ, j/,. -‐`` __ノ \ ; 〈 r{------、 人 } /〈 ∧ / { \ ヽ{\ 晋 太傅長史 潘滔
664 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/09(木) 23:44:18.15 ID:R9A8hlzY0 ,': :/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ: . . :,':/ : : : : : : / : : : : l: : l: : : : : ',: . .: i{:': : :l: : : l: :{: : : : : :}: : l: : : : l:}:}: . |.:.l{:l: : l:__i{: : : : : :'_' : : }: l:}:}: :| |.:.|:V: :'´ ̄: `l : : : : /: :/:``/: /:,' : | 東海王の属官たちと /: :|: :\f,ィ尤圷  ̄ ,ィ尤圷、7/: li: : l 青州の苟晞殿の不仲は御存知ですよね? /': : |: li:.ト`' ヒzり r==ュ ヒzり ' }: : :{i: : ,、 /: /: : j}: |i:.|ヾ====" ' ヾ===彳 : : {i: : :',\ 近頃、青州ではこんな噂が流れているそうです '´: / : : /: :|i:i|i沁、 ー ‐ ,.心}: : : :{i: : : :、:.ヽ { : {/: : : / : : V|i:i:i:i:i> _ <i:i:i:i}: : : : ',: : : :ヽ: :. ∨|:.l : : {: : : : :V_ノ lノ ゝ_\i: : : : : :}: :}i: : }): } |人: : {l: : : : : \ {_ _} ノ: : : : : :}: :}i: : }:/ .l| / }:l:.{l\_: : : : } ',_ === /ィ: :/ : : リX: : /{' || l | } | ノ {`ヽ丶 ̄)ノ V::::†::::V {:/: r'´/// Y⌒ || .| ハ | } || .| | l |l l l | | l } | | | ', |"iー八 | | ハ | l ハ ' | | 丶{了云ゞ| /""ニ=─--l-l/ | | | ハ 弋リ`レ' 斧圷¨7ァ'l | l j 弋ツ ノ' / ./ ′ | ', ′ / / ′ ', 噂? /.| 人 ./ィ l ′ ', , l/| l \マ ⊃ ノ // i ', , ∨ | 丶---、‐≦ / /l/ i |ヾl V | ィi〔_/L} __/ /ニ\ | ,リ V |ィi〔/'ニ//: レこ/' /二ニ=|l丶 | ,ハjニ<<ニ,{/: :l: : l:.l 'ニニニ||ニニ‐ | .'ニ|ニr‐ソニ|: : ' : : : l/ニニニニ||ニニニ=-| ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ . /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 以前の苟晞に今回の劉暾と、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 東海王は同僚とも言える重臣たちから不興を買う逸話が目立つ ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
665 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/09(木) 23:45:41.03 ID:R9A8hlzY0 【紀元310年10月 晋 青州 臨淄】 。s≦//////, )h、 ,イ///////////, ∨ ∧///////////// ∨ i/////////∧///// , i////////! ∧∨// , i//// /~`}! .} !∨/ , i////iィvッ/ }ノ‐}// , .司馬元超は |/// ∧ ' l ,ノ// i ' 宰相として不平であり、天下を混乱させています。 |///‖:., 、 ァ ,イ// ! , ! |/┌====)h。 _///// .i∧i それにも関わらず、 |//!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.}i冖=〕~7}/i /}i 何故苟道将が不義を働かなければならないのでしょう? >''~\:.:.:.:.:.:.:.:.}!:.((ヽィヽ!/i//} /~~~\ \:.:.:.:.:.∧:.<ノ、>'__ ̄∨ .韓信は衣食の恵みに忍びず、婦人の手によって死にました。 /ニニ‖ヽ, \/-==-∨~ヽ_} .∨ ∧ニニ.‖:i:i:i》 .∨ `~~ヽ ノ`〜、、{ 今、国賊を誅殺し、斉桓・晋文のように王室を尊びましょう ∧ニ/:i:i:i:i〈``〜、、 ~ヾ, `ヽ、 ///}/:i:i:i:i:i:i:i} ``ヽ、 .ヽ } }∨ '///}:i:i:i:i:i:i:i:i{ .} i/ !: : ! .} >''~ .〉 '///.}:i:i:i:i:i:i:i:i{ i: : : : |: : : i: : i 丿、__>''~ >''~ '// ∨:i:i:i:i:i:i:i:i乂__ !: : : : !: : >==彡ノ'´>'~ '//∨:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i).γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ '//∨:i:i:i:i:i:i:i:i>==>''~ニ| 苟晞殿が諸郡県に東海王打倒を呼び掛けているという噂です .| '////\:i:i:i:i:i:i{ニニ~''<ニヽ____________________________乂 '///////ヽ:i:i:i:i≧s。_,,.. -‐ '' "´{ゝ<,イ 7ヽ:.\ ~''< '//////////`~~~~~~}:.:.:.:./// .!:.:r=`~"7~~´.\ /ノ 晋 征東大将軍 苟晞 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ .人生のツケというやつは、 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 最も自分にとって苦しい時に必ず回ってくるものらしい N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . ミストバーン `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
666 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/09(木) 23:46:58.44 ID:R9A8hlzY0 _________________ィ‐' ̄`ヽ | |::::::::::::::::ヽ | |::::::::::::::::::::\ | |:::::::::::::::::::::::::\ | |:::::::::::::f \::::::::} | おしまい |:::::::::::::| ゝ::::| | |::::::::::::::ヽ ∨ | |ー:、::::::::::ヘ | |::::::::::::::::::::::ヘ_ |_____________________ |:::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、 \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、 ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´ | | ヾN ゞソ ゞソ// | | >:´|、 - ,|`:< 盛り上がって参りました | | |::::::::| > イ |::::::::| | | >-、\! !/::,-< | | /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、 | | l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::! | | /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::| | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::| ヽニj } \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::| 〈:| |V }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::| |:!.|:\ ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::| |:!.|::::::`ー':::/ / |::::|:::::::::::::::::!:::::! |:|_!:::::::::::::::/ / |:::::!::::::::::::::::|::::::| |::::::::::::::::::/ / .!:::::!::::::::::::::::|::::::l |::::::::::::::::/ / !:::::|::::::::::::::::|:::::::! !:::::::::::/ / |::::::|::::::::::::::::|::::::::!
667 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/09(木) 23:47:51.21 ID:R9A8hlzY0 【第百一回に続く】 新規CAST 〜晋〜 ●王澄(おうちょう) 龍門渕透華(咲-Saki-) ●山簡(さんかん) ファビア・クロゼルグ(魔法少女リリカルなのはViVid) ●王如(おうじょ) リース(聖剣伝説3) ●段末波(だんまつば) マチカネタンホイザ(ウマ娘プリティダービー) ●仏図澄(ぶっとちょう) ゴールドシップ(ウマ娘プリティダービー)
668 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/10(金) 00:01:09.57 ID:ABG/4GTJo 乙でごわす メンツ最優先の時代にこんなんやらかした日にはそりゃ……
669 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/10(金) 00:10:02.79 ID:XJxTDnTH0 乙 あーもう無茶苦茶だよ(X回目)
670 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/10(金) 00:30:38.70 ID:jYHgxAbW0 乙ー この期に及んで東海王を追い落としても何にもならんだろうに… まるで成長していない
671 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/10(金) 07:55:01.18 ID:qfixpaec0 乙です。 何もならんどころか、亡国ルートまっしぐらだよな。 貧すれば鈍すると言うけど、本当に困った時ほど仲間割れしちゃうんだよな。
672 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/10(金) 17:37:21.94 ID:k5/Fy7ypo 乙です >だいたい打率二割台前半のDHとかおかしいだろ!!! 今日の阪神スタメンDHの糸原の打率.239ですけど
673 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/10(金) 18:33:34.90 ID:XXVLXj800 今日の広島のスタメンDHの松山も,210ですねぇ 今年は打低なのでどこもそうなので仕方がないかもしれませんが
674 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/10(金) 19:19:36.87 ID:+XGO+ZN40 乙、暗黒阪神も真っ青の内紛劇だよ!苟晞も前の勝ちに図に乗って余計な事しかしてないし
675 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/10(金) 21:43:03.63 ID:v4qrHW810 お疲れ様でした。阪神は球団自体は黒字だから、暗黒といっても限度はありますが、西晋は……。
676 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/10(金) 23:47:37.13 ID:fOVJfN7v0 【「やる夫が正史を書くようです」反省会会場】 - - ──ー - -、 /i ,.-‐''"´ \ i\ l \_/ _,, ,,_ ヽ、_/ l なお、仏図澄さんの配役は、 l ::::::/ ━━ ━━ .ヽ::: l これとゴールドシップの二択でした。 ヾ_,;;;l , , , l;;;__ジ | i ̄i ̄i ̄i """ | .なんか邪悪すぎるのでボツで l . ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ .l ` 、 /⌒⌒i /⌒ヽ / `/ | | \ / 〃:::::::::::::::\:/:::::::::::::ヽ::::::::::::::::::\::::::::::::: -= >────ミ /:::::: /:::::::::}i/¨⌒ヽ:::::::::::::::::::::::::|-= _ ./ :::::::/::::/¨¨” |::::ト :::::::::::::::::: ィ::::/ :::::::::::::{ __|::::| |::::::::::::::::::::::∨ い 仏 石 :::::::::::l:{ ___ -= ¨__|::::| |::::::::::}:::::::::::::| い 教 虎 :::::::::::|::V ___ =‐ ¨ |::::| |:::::::::乂::::::::::| ぞ は :::::::::::|:i:「 乂{,ハ :::::::::::::>ー| ! :::::::::::|从 {______ tァ フニニニニニ.、 :ノ|::::::|:::{______} ≧=ー=ニニニニニニニニニ\ |::::i:|::::ヽド-= } ⌒ニ=‐ ¨ ̄ ̄ ̄}ニニニ\__ _________/ |:::从::::::::V´ } くニニ/ |:::::|::::) ノ::|:i:::::::::::::: 乂:::::ヽ :::::. } 、 }ニ7 .|:::::|:::::::::::从::::::::::::: ⌒Y::::::::∨ / ノ} " |:::::|::::::::::{::ハ::::::::::: i|::::::::::::ヽ ___ -=彡' |:::::|::::::::::::::::::}:::::::::: l|:::::l:::::::::::. ⌒¨¨¨ ̄ |:::∧::::::::::::::::::::::::::: l|:::::乂::::::::::. """ _ノ |/ ハ:::::::::::Y:::::::::::: .乂:::::::ヽ:::::::::.. / ! ::::::::::::::::|::::::::::::: Υ:::::::::::::::. }_ ./ |:::::::::::::::|::::::::::::: | :::::::::::: 人_________/ .|::i::::::::::::::::::::::::ノ >>629 この時期はあちこちに出てくる河東裴氏。 >>637 >>639 中国の盗賊は大所帯になってくると官軍に捕捉されるのを避けるためにこうなるのですよ。 後の時代だと黄巣とか李自成のように。 >>640 うまぴょいも五胡十六国も意味不明な言葉では共通しているかな?
677 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/10(金) 23:52:23.66 ID:+XGO+ZN40 五胡十六国時代の董卓こと石虎もいよいよ登場かあ・・・
678 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/11(土) 00:01:30.64 ID:1MTEZYnv0 【なんだかんだで情報量が多い時代】 - - ──ー - -、 /i ,.-‐''"´ \ i\ l \_/ _,, ,,_ ヽ、_/ l l ::::::/ ━━ ━━ .ヽ::: l 最初は、今回で石勒対王衍までいくつもりだったんです。 ヾ_,;;;l , , , l;;;__ジ | i ̄i ̄i ̄i """ | ただ、そこへ至るまでの情報量が多過ぎまして…… l . ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ .l ` 、 /⌒⌒i /⌒ヽ / `/ | | \ / >>669 次で最後だ。 >>670 なお結果。 次回をお楽しみに。 >>674-675 阪神は利益出しててお金があるだけマシなんやな。 本編時点の西晋は税収があったかすら怪しいんや
679 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/11(土) 00:12:17.43 ID:ullHequ30 乙です 張賓と石勒の関係がエモい
680 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/11(土) 02:05:46.67 ID:GgIchBGx0 お疲れ様です。 https://www.nikkansports.com/baseball/news/202205130001296.html >タイガースや宝塚歌劇団などを含むエンタテインメント事業の営業収益は、 >前期比49%アップの628億6400万円。営業利益は92億6300万円で、前期の22億5800万円の赤字から、一気に115億2200万円も増加した。 阪神タイガースと宝塚歌劇団が、阪急阪神ホールディングスの収益の二本柱として数えられる時代が来るとは、 実に皮肉な話です(オリックスに売られたブレーブスを横目で見ながら)。
681 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/11(土) 02:17:48.36 ID:OlBFH54V0 先祖崇拝の中国で墓参りの邪魔するってそら周囲は同情するわ
682 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/11(土) 10:15:06.08 ID:4SX3SQ7A0 乙です 他の大勢の重臣と険悪な宰相とは…
683 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/11(土) 11:02:04.64 ID:Cg/I7DO40 洛陽素通りして豫洲とか好き放題荒らされてるのに自力では何もできなくて鮮卑に縋る… 延命は出来てるけどもう寝たきりですみたいな…
684 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/11(土) 11:44:49.96 ID:ullHequ30 乙です もう段部だけでいいんじゃないかなってレベルで強いっすね なお統治
685 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/11(土) 13:16:25.04 ID:d0P6GOnJ0 なぜこんなタイミングで内輪揉めを、っていうか こういうタイミングだからやられるってのはあるよな 地方がほぼ独立群雄割拠状態で 皇帝も宰相も舐められてるからやるのよ
686 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/11(土) 13:38:41.69 ID:Oq2l3lwq0 劉暾、父の劉毅より政局で動いているから、こういう時に騒ぎが大きくなりやすい感じがします。 劉毅の場合は、司馬越を弾劾してもそれで済んだでしょうが、劉暾は司馬越政権打倒まで具体的な活動を始めるタイプ。
687 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/11(土) 14:28:53.88 ID:n6+3zwyA0 まあ内部の政争なんていつでも行われていることだけどね 平和で安定して栄えている時代なら、目立たないか大事にならないってだけで
688 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/12(日) 19:14:18.44 ID:ji5+LADs0 東海王も自身が長沙王の寝首掻くような真似した自覚があるからこそ子飼い以外信用出来ないだろうし、もうどうしようもない感じ
689 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/13(月) 04:02:00.06 ID:fxZ+8hod0 嫌いな奴が弱り目で殴れるチャンスが来たら殴っちゃうもんだよ人って 後先あまり考えずにね
690 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/13(月) 07:22:28.30 ID:cGCcqs/e0 人間、何かしら追い詰められた状態になると、思考までおかしくなるからね。 部外者の立場で見ればこんな馬鹿な事するはずない、と思う事でも やらかしちゃう人が少なくないのは、そういう面もある。
691 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/13(月) 12:47:17.82 ID:2/L9FLT90 劉暾は、見ようによっては司馬冏の寝首をかいてうまく行きかけたのを司馬越に潰された人と言える そりゃ隙あらば殴り合いになるわ
692 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/13(月) 16:10:06.52 ID:fSzAPsTT0 ただ本当に劉暾が王弥と繋がってなかったかというと・・・ その辺はネタバレ禁におもいっきりかかるし むしろ>>1 氏がどのように解釈するかの部分だから 全力スルーが正しいんだけど
693 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/13(月) 18:23:48.37 ID:5FgtyBwNO 後になって情報を合わせてるからわかるけど当時の人たちが状況をどう認識してたかはわからないしなぁ
694 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/13(月) 20:25:25.26 ID:l7ji/u2L0 古代から中世の中華は血縁を縦糸、地縁を横糸として社会を構成してるところはあるからね 同姓だったり同郡出身だったりで何のつながりも無い方が、むしろ不自然という部分はあったかもしれない
695 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/13(月) 20:26:34.45 ID:SYR5yq7x0 ただ、繋がりがあることと、それで直ちに裏切ったとかに結びつけるのはそりゃ短絡でしょうし
696 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/06/14(火) 20:11:23.40 ID:I+KPKilDO 王弥は劉聡と共に河北に駐屯していたのにのほほんと洛陽郊外の墓に車数十台を繰り出して拝礼ってあたり、全く危機感がない感じが批判されていない儒教国家はよくわからないよ!
697 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/14(火) 23:35:14.07 ID:whI7svO80 戦争が隣り合わせにある生活 ウクライナの首都キーウはいま https://digital.asahi.com/articles/ASQ6D4GQYQ6DPQIP00M.html >>696 戦争の情報が素早く伝わる現在でも、一度守り切ると「日常を維持しようとする」意志は強く働く まして西晋においてをや、といえるかも知れません
698 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/15(水) 07:13:06.52 ID:WStHHSmp0 熊本地震でも余震に注意と言われる中、避難所から自宅に戻って 片付け中に二度目の大地震で倒壊、被害者多数出たりしたしな。 ひと段落すると危機が去った訳じゃないのに日常に戻ろうとする動きってのは 時代や民族関係ないと思うわ。
699 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/15(水) 08:42:20.73 ID:UD24DK550 そりゃまぁウクライナなんか 西晋と同レベルの無能っぷりを現代に晒した無様な敗戦国で そこに住んでるのも西晋と同レベルに腐敗して倫理観もイカレてる連中だから 同じような状況で同じような行動しようとしても不思議じゃないだけであってさ そういうのをさも世界共通・人類共通のものみたいに語るのはやめてくれ
700 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/15(水) 11:28:10.30 ID:DOZrT6YJ0 「ウクライナは土台が腐った納屋だ。扉を一蹴りすれば倒壊する。」 実際は違ってました
701 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/15(水) 12:27:45.10 ID:cqd0saa7O 戦争に関しては日本が当事者になったら同じ事言われそうな気がするから何も言えん
702 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/15(水) 13:21:30.26 ID:6+dYbj6do 日常性を回復しようとするの人間の本能なんでしゃあない気が
703 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/15(水) 19:24:45.39 ID:UD24DK550 現実はウクライナどころか欧州ごとロシアに蹴倒されて アメリカの威信が倒壊してる有様だからな
704 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/15(水) 19:43:45.36 ID:jACX0FXI0 こんなところにまで工作員が出没する恐怖
705 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/15(水) 19:48:16.86 ID:6K8KPOJW0 逆じゃないかな 人の出入りが激しいところではどうにもならないから流れてきたと
706 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/15(水) 19:49:34.36 ID:XGW1VFWY0 ウクライナのロシアの苦戦は白起解任して趙を攻めて最終的に大敗した秦と重なって見えるわ
707 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/15(水) 21:55:04.88 ID:UD24DK550 ええ・・・ うちの国も判断ミスって負け戦に巻き込まれて大損こいて 全然他人事じゃないのに どんだけ自覚と危機感が無いんだよ・・・ 「ロシアが苦戦してる」なんていうのは 結局「キエフを陥とせなかった!ウクライナ凄い!」ってイメージのまま その後の情勢変化について行けず、アップデートができてない人達なんだよな というかあれ以降にウクライナにも西側にも良い出来事が何一つなくて 唯一の戦功を誇り、それだけに縋るしかなくなってるという感じか
708 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/15(水) 21:57:31.81 ID:UD24DK550 ロシアの核の脅しに屈し 西側諸国は直接参戦できないのはもちろん ロシアを本気にさせないように顔色ばかり窺って、満足に軍事支援もできない有様 ウクライナは占領地を奪還するどころか、日に日に領土を失っていくばかり どれだけ言い訳を並べようと、NATOはロシアに軍事的に敗れたんだよ それが事実
709 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/15(水) 22:00:25.78 ID:UD24DK550 「経済制裁すればロシア国内は崩壊し、すぐに音を上げる」という甘い見通しでいたのが 大してダメージを与えられなかったどころか エネルギーや穀物の価格高騰で、むしろロシアの収益を上げるアシストをしてしまう 逆に西側諸国では物価上昇や景気悪化に民衆が悲鳴を上げ 欧州各国では選挙で与党が大敗し ウクライナに早期停戦を呑ませ、経済制裁中止とロシアとの関係改善に方針転換するように迫られている もっともロシア側も易々と許すわけもなく 欧州はロシアにひれ伏す形になってしまうが
710 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/15(水) 22:03:10.17 ID:UD24DK550 今回明らかになったのは もはやアメリカや欧州に世界を動かす力は無いということ ロシアと、制裁に参加しなかった中国・インド・ブラジルらに完敗し その座を奪われたということ しかしロシアは凄い 軍事・外交・経済、全てで勝利し 西側の覇権を終わらせ、世界の仕組みを変えてしまおうとしている 全部が最初から計算通りだったとするなら プーチンという男はやはり人類史でも有数の偉人だな
711 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/15(水) 23:24:35.00 ID:XGW1VFWY0 つ チラシの裏
712 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/16(木) 08:42:39.99 ID:Dj8yRuazo 空気読めないアホは即NG送りで
713 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/17(金) 23:46:18.60 ID:pkuCc/qY0 なんか頭おかしいのが湧いてる ツイッターでどうぞ
714 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/18(土) 02:55:44.65 ID:wfuTgyROo 久々に来たら、気持ち悪い露助がいてワロタww
715 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/06/19(日) 10:09:34.76 ID:fYWD/uhy0 l|-_-_\ {-_-∨ . 八-_-_-_ヽ -,──‐-ミ{_-_-.∨ _\-_/:.:.:/´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\-_-} / >r'"/:.:.:.:.:.:.:r:.:.:.:.:.:.:\:.:.:.ヽ/, /7~7''゙:.:./~~~i:.i\:.:.:.:.:.∨:.:.:'/, /:/ ,:゙:.:.:./ l:.l \:.:.:.|.:.:.:.:.'/, . ,:/,゙ i:.:.:.:;゙ / |/ \\:l:.:.:.:.:.i:.i l:l_|__|:.:.:.{ ∩ ∩ }:.:.:.:.:.|:.| ところで、誰もリース王如に突っ込んでくれないわね . 八:ヽ |:.:.:.{ ∪ ∪ }:.:.:.:.:.l:.l ):.:.)|:.:.:.{ 、_,、__, /:.:.:.:./:/ / '"八:.:人 /:.:.:.:./:.:l ∧:.:.:.:ニ=‐-r---r=ニ(:.:.:イ:.:.:.{ ∠二ニ7--‐''"~~)¨ア'// ):.:.:):.:.:.\ {二二ニ{--,-‐ァ''"-/>'゙ i(:./\:.:.:「` ` 7¨~:.:.:.:.:i .ol i l o {ヽ. \!_ - - ──ー - -、 /i ,.-‐''"´ \ i\ l \_/ _,, ,,_ ヽ、_/ l l ::::::/ ━━ ━━ .ヽ::: l 空気読めないから即NG送りされたに違いない ヾ_,;;;l , , , l;;;__ジ | i ̄i ̄i ̄i """ | l . ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ .l ` 、 /⌒⌒i /⌒ヽ / `/ | | \ /
716 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/19(日) 10:13:50.54 ID:RI5RIpEv0 そんな薄い本になりそうなことはわからないのです うん
717 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/19(日) 10:32:36.79 ID:2MFWKIPs0 そらドラクエ2のムーンブルク王女に次ぐ、薄い本の連続フルイニング出場者だしリース・・・
718 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/19(日) 12:42:00.03 ID:wrSdyz080 流民の指導者役なのが突っ込み所なんでしょうか
719 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/19(日) 16:50:12.65 ID:N3AHjkFT0 こいつもしや蛮族…!
720 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/19(日) 18:44:54.59 ID:9qg6wPNt0 そういえばリースも見た目女騎士っぽいけど王女だったなあ >>718-719 多分クラスチェンジしてフェンリルナイトやってるんですよww
721 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/20(月) 01:21:45.31 ID:J7VtFi1g0 聖剣伝説シリーズは初めてだな、くらいしか考えてませんでした (旧スクウェア系って誰かいたっけ。と思って調べたら 羊祜@アグリアス、曹奐@オヴェリア・アトカーシャ、曹拠@白魔導士、曹宇@黒魔導士 うわ大物じゃん)
722 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/21(火) 22:44:30.98 ID:KS3hDw3c0 ああ見えてリースは敵国の兵見たら即殴りかかろうとして止められたり割と脳筋だったりする
723 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/26(日) 00:06:57.86 ID:s6VTeHhk0 ユグドラといい、姫騎士ってそんなん多い?ww
724 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/27(月) 00:52:50.35 ID:xuqH/PY40 凌辱要員じゃなかったら姫の癖に騎士やるとか血の毛多いし
725 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/27(月) 05:39:45.72 ID:fCntQyFr0 なるほどヒャッハー要因が足りないのか
726 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/27(月) 12:06:29.16 ID:vKiHZ2wf0 猛虎軍が立ち直ってきたと思ったら、それ以上に燕軍の勢いが凄まじくマジック点灯しそう こんなに強かったっけ
727 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/27(月) 13:26:59.26 ID:ABLOf+eho まだだ、まだヤ戦病院がこれから来る
728 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/06/30(木) 22:00:12.47 ID:XpJCRg4Z0 五胡十六国時代の燕軍は傑物揃いの慕容氏がいなくなるとあっと言う間に衰退したし
729 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/07/02(土) 21:38:31.36 ID:uyNatvi20 とうとう燕軍の優勝マジックが点灯。いつの間にか2位以下はどんぐりに。
730 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/03(日) 12:18:21.17 ID:UazFh5l30 【根尾君の件で昌が老害みたいに言われてるのは草】 ∧∧ ( ´昌`) (| |) 根尾君は野手投げ! | | ∪ ∪ - - ──ー - -、 /i ,.-‐''"´ \ i\ l \_/ _,, ,,_ ヽ、_/ l l ::::::/ ━━ ━━ .ヽ::: l でも工藤さんは直す所はないって言ってましたよ? ヾ_,;;;l , , , l;;;__ジ | i ̄i ̄i ̄i """ | l . ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ .l ` 、 /⌒⌒i /⌒ヽ / `/ | | \ / ::::::::::::::::::::: ::::::::∧∧:::::::::::::::: ::::::::::::::::::::::( 昌 )::::::::::::::::::::: ::::::::::::::::::ノ l:::::::::::::::::::::::::::::::: 根尾君は序列を上げてきた ::::::::O∪∪つ::::::::::::::::::: :::::::::::::::::::::::: ※それ以上に竜軍の勢いが凄すぎて最下位独走しそう。 投手も野手も起用が無茶苦茶だから当然でしょうか。 >>726 燕は過小評価され過ぎだと思います。 ヤ戦病院になる年がほとんどなのもあるでしょうけど 如何せん村上が強力過ぎます
731 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/03(日) 12:19:39.02 ID:UazFh5l30 【おまけ】 ヾ叉7 _BL_,, ,. _ ,,、、-‐'''""´: .: .: .:::::::::.:.:.:. : :``ヾ、、、 ,,. '"´. .:.: .:.: : .:r==.: :. :.: .:. :. :. :..: .: :. .::. :.`ゞー-、、 ,,. '"´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: : : : : : : : : : : :.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.:.`''ヽ、,, ,r'"´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;:;:;;;;;:;:;:;:.;:.:.:.:;;;;;;;;;;;;;;:.:.:.:.:.;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;:;:;:;:;:;;;;;;;;:;:;:;:;;;;;;;;;;:;:;:;:;;:> ``ヾ、;:;:;:;:;;:;:;:;;:;:;:;:;r==;:;:;r==、;:;:;:;:;:;:;:;;:;:;;:;r==;:;:;:;:;:;:;;:;:;:;:;:;:;:;:;;:;:;:;:r''"´ . ``ヾ;:;:;;:;:::::;;;:;:;:;:;:;:;;;;;;;;;;;;;;;:;;;;;;;;===;;;;;;;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;.:.:.:.:.:.:.:.:,r'゙  ̄`¨`ヾr==.: .: .: .: .:. :. :. ::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. :r=z,;,;,;::/ `¨`ヾ.:.: .: .:.:::::::::;:;:;:;:::::::::;:;:.:.:.:.:、、-‐''"´ `>;:;:,';: .,':;:;:; :;:; :<´ ,、r''"´. :.: .:. :. . :. :. :. :.: .: .:`ヽ、 ,、r'"´.:.::;:;:;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;:;:;:.:.:.: .:. . .:.::::::`'ヽ、 ``ヾr==;;;;;;;;;;;;;;;:;:;:;::.:.:. :.: .: . :.: .: . ::.:,r'´ `ヾ::.:.:;;;;;;;;;;:.:.:.:.:.:. :. :.: ; :; :.: .:.:.::r' ゙、:;:;;;;;;;;:;:.:.:::==.:.::::::.:.:.:.:/ `ヾ.:;;;;;;;==.::.::.:.:..:.::r'´ _,」;;:;:;:;;;:;::.:.:. :. :.:. j ``ヾ;:;:; :;::;;: ;r==.:.j ゙i:;:;:.:. :.: .:. :.:.:.:,! l;:;: .:.: .: ..:;;;:;;;! 'i;;;;;:.:.:.:.:;;;;;;;;;! 1;:;:;:;:r=:.::{ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 琅邪王司馬睿が駐屯する揚州建鄴。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 永嘉三年に王敦が揚州刺史に着任して以来、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 琅邪王主従は旧呉の人士を積極的に招聘するようになった。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 王敦を介して中原の不穏な情勢が伝わったのと無関係ではないだろう ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
732 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/03(日) 12:20:31.86 ID:UazFh5l30 【紀元309年3月 晋 揚州 建鄴】 _,、、、、、、、斗==ミs。,,,,_ /:::::::::::::::::-===ミ:::::::::::::} }(___ノ:::::::::::::::::::::::::::::≫'’ ̄``リ  ̄ア:::::::::::::::::::::::::::/ ヽ /::::::::::::::::::::::::::::::{ _,、 __,,,、} {:::::::::::::::::::::::::::::::::}. {__,ィぅ }"\ いやあ、やはりあなたには華がある。 { }:::::::::::::::::::::::rミ:::| `ー く. ヽ .≧=:::::::::::::::::::::::::{ 、,` 、_ -ィ′ .江東の人士の目を引くのに最適です 。s≦ ̄ ̄ ̄ ≧s。_:ヽ__ ``、 _..._ノ j{ニニニニ=- _  ̄} .j{ニニニニニニニ=- _ ヽ j{ニニニニニニニニニ=- _r―-イ /: :>-\ \ :\ : : __ \ ___ . . . . . . . . . .j{ニニニニニニニニニニ=- \ //: : : : : :\ \ :\{二\_/ニニi : : : : : : : : : :}「ニニニニニニニニニニ=- `、 _厂/ : : : : : : : : : : . \ :\ニニ`iニニニ| /ニニ,/ : : : : : : : : : : : | \ :\ニニニニノ ____ 晋 安東司馬 王導 {ニ// : : : : : : : : :^ー-:トΛ \ :  ̄:/ニニニ! /ー/ : : __ ノ : : : : /Λ|/: :∨\i⌒: : :〈ニ\ニノ 、丶` __ノニ/ : | : : : :| :/ : :/ __\| : : : :|: : : : : |ニニニ\ _、丶` {ニニ/ : : | : : :/|Λ/ィn⌒`| : : : :| :| : :|\ニニノ . /ニニニ\ /イ:| : : : ィn^ ''' |/ : :| :Λ : :| : :八 琅邪王も君も地味だもんねえ /ニニニニニニ|∨/ |Λ|: : : } '' ` | : : :∨ : : : | : : : :\ 二二二二二 ├ヘ |: : 从 f } |イ : / : :ノ::八: : :.Г . 二二二二二二<, |: Λ : 、乂 ノ :|: Λ/∨⌒>┴く . |ニニニニニニニノ / |/ V: :> < ::|/ \___ . `<ニニニニニニヘ / }/ ≧I〔ニニ< <⌒ 晋 揚州刺史 王敦
733 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/03(日) 12:22:06.48 ID:UazFh5l30 / ___ r―‐- . \ / /r┐`ー'^ ゝ' o \ /o `¨ (`Y´) r‐==ミヾ `、 : r‐'r‐ヘ 〈 〉 |⌒ト ∨ ハ | |〈 |{7´ YLノ|\|_厶 }|o゚ | `、 | |く( |{∧___{⌒´ 〉/○ i:}|_,ノ `、 | ∧゚ oト ○ .〔 〕 |\ | ∧__/i __ | {f}f}、 | | i 〔 〕人 < ノ .イ: / |\ 私が地味? ノ^| /f}f}\〈\ __ / :|/..┐ :| |:∧ |\∧ '.辷____,,..彡'|=|'|/ / \|\__,f‐|「∨ //´|=|ニ=- -‐=ニニr'⌒ー┐ .厶斗ir。ニニニニニ=‐- /ニニニニニrf \ `二V´}ニニニ゚ir。ニニニニニニニ /ニニ\ニrf∧ `マ,ノ_,.ニニニニニニ%ニ/ニ/ニニ .//}ニニニニ%。o 〉 }::/____)。o%¬冖'^∨ニニニ| ,.:.:/ニニ{:∨ニニ} ̄`V7∧ニニニニニニニニニヽニ/ニ| 晋 琅邪王 司馬睿 ___ / \ / ⌒ ⌒\ / ( ー) (ー) \ 触れられるだけマシではないでしょうか? .| u ___´__ | ヽ、 `ー '´ / ノ \ 晋 安東長史 裴邵 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 永嘉三年三月。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 琅邪王が禊を観覧するために外出した際、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .王導・王敦らが威儀を整えて騎馬で随従したと『晋書』『王導伝』にある `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
734 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/03(日) 12:22:55.82 ID:UazFh5l30 /\___/ヽ /'''''' '''''':::::::\ . |(●), 、(●)、.:| | ,,ノ(、_, )ヽ、,, .::::| いやはや、琅邪王という御方を見誤っていたようですね。 . | `-=ニ=- ' .:::::::| \ `ニニ´ .:::::/ なかなかどうして立派な人物が左右にいる様子 ,,.....イ.ヽヽ、ニ__ ーーノ゙-、 : | '; \_____ ノ.| ヽ i | \/゙(__)\,| i | __[]__ > ヽ. ハ | || ,.x<二二二> ., ,.x<二二二二二二二ニ> ., ,.x<二二二二二二二二二二二ニ> ., ,.x<二二二二二二二二二二二二二二二> ., ,.x<ニニニ>--<二二>rr―=<二>―<二ア⌒l!  ̄ ̄`T7´ `l7 .|| 乂|::::::.`l] `t! jィく`!::::::::::', /:.:.:.:.`!:::::::::::::, /:.:.:.}:.:.:.:,::::::::::::::, 〈:.:.:.:.L____'、:::::::::::::, /`:.:. }____'、::::::::i 琅邪王は東海王と昵懇と聞きますがはてさて…… 〈:.:.:.:.:.}:l:l:l:{:l:l`、:::::l `r--':l:l:l:{:l:l:l:l'.::: i| |:l:l:l:l:l:l:l{:l:l:l:l:l'.:.リ |:l:l:l:l:l:l:l:l:l:l:l:l:l}/ |:l:l:l:l:l:l:l{:l:l:l:l:/l |:l:l:l:l_L___」  ̄| { | 晋 呉国の人 顧栄 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ この琅邪王の外出は、事前に旧呉の豪族たちへ伝わっていたらしい。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 顧栄らは密かに様子を窺い、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .琅邪王一行の威容に驚き懼れ、皆が道路の左で拝礼したという `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
735 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/03(日) 12:24:03.99 ID:UazFh5l30 {::::.\::::::::::_;. -‐' / -‐:::::::: ∧::::/ ∧::.\::::::ハ \:::::::ヽ::::ア //.:::: ‐-ミ V jう トミ:::Y:::::{/ }::::::::∨ -‐ ¬く::::::イ ==rく ア }::::::.`ヽ:/.:.:.: 殿下。 人:::::::/ _ ,......::::く` ゙Y人〃 ノ レ /::::\::::/.:.:.:.: (:::::::ミ=\ ,ィ __ヽ ∨ ト-‐ } r《∧::} ∨.:.:.:.:.: 呉国の顧栄と会稽郡の賀循。 ー-ミ三iヽ 〃⌒}∧ ∨ ヽ. / | ヽ}/∨.:.:.:.:.:.: ∧ ゙ト-‐ヘ:::::.、>‐-》 | ノ ,′.:.:.:.:.: .この二人は当地の名望家ですので、 /.:.:.\、 V , _ア _, ,′ '.:.:.:.:.:.:.:.: .彼らを招聘すれば、呉人で来ない者はいないはず . /.:.:.:.:.:.:.`丶、 ` _ -‐  ̄ / |:.:.:.:.:.:.:.: |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ / ,......::::7 / .|:.:.:.:.:.:.:.:.: |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ / |_ -‐… ィi〔 ≧=- |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ / |::::::::::::::::: ィi〔ィi〔 { ィi〔=ミ \ / :/ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ム \ j{.:/‐r‐v‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ム ∨ / i{ {:‐:| /}‐ ‐ /⌒Y‐ ‐ム v: ∨ / ‖iシ:!′‐ ‐:{_/_,ハ‐ ‐ ‐}: W v∨ ‐=‖,イ/ i∨‐ ァ'77zj}:‐ ‐/: :|ム (: ヽ あなたに任せます。 ⌒j}:| : :!`ィ'゛ 乂シ〕Ii<,' :| \ { j}:レハ 、 // i:\_j :! :{\! そのように話を進めて下さい ':/ム ´ j{:j /{⌒ミ⌒i {\{ ⌒ ` -=≦i{ノイミ}〉 /\{i\{:v r‐≦i:i{:i:i:i:i:i〕iト⌒`'<:〉 v /‐ }i:i:i: {::\:i:i:i:i:iハ \}\ /≧≦i:i:i:i:i{:::::::\:i:i:i:i〕iト 〕iトi、 ヽ ./:i:i:i:i:i:iハ:i:i:i: {:::::::: : \:i:i:i:i:i:i:\ \:} 晋 琅邪王 司馬睿 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 王導はこの一件を活用して、 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 琅邪王に顧栄と賀循の招聘を進言。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .琅邪王は王導自身を使者として両者の招聘を命じている `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
736 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/03(日) 12:25:25.23 ID:UazFh5l30 ⌒V^L==-- ''^ヽ- ., ^>'":/⌒:::::::::::::::::'.:::::` . ':::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::, ::::::::::::::::::::::::::::}、::::::::::::i::::::::::::::, :::::::::: i:::::::::::::::,‘、_:::::::: l、:::_::、:::i ::::::::: i|::::::::::: ;'/ '、:::::::l´\`!:\ 呉国の顧栄。 : /:::::リ::::::::::/.斗:zォヽ:::l 斗ォ{::::::::> /:::: /:::::::: / .|//| `.} {/lリ:::「 お召しにより馳せ参じました イ:厶イ7/ 乂ン ゞ'l ̄ ::`:ト .__,.、 ヮ ' -―― :::: | ミx __.. イ /:ノ)): : : : : : : ヽ ::::::| | ̄≧x、ト、 _// 彡' : : : : : : : : : :. ::::::| ,ノミx、:.:.:.`!:ハ . - { ̄! ノノ: ii: :、: : : :\: : : 、 / |:::::|┬イ 十:||i:.| \: : : : : : : \_ 晋 呉国の人 顧栄 . { _ |:::::lV : 示ミ 从|  ̄\|i: : : : :(⌒ 、 >----{i从代 ソ V圻ヽ从|: :}i : > ーく V八ヽ ' ゝ'' ノノ:从八:{ \\ /ニ\ 「 ) イ! ヽ 同じく会稽郡の賀循です! ー∨{ニ / ー /八 ,i=|ニ/\> ''ニニ ヽ よろしくお願いします!! /ニ|,/ /ニニニニニ \ }ゝO-===彡' / ̄ \ニ,) /''大<// / ∨ {/{ \\ 八 { ∧:| ⌒ヽ ヽ 晋 会稽郡の人 賀循 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 王導の狙いは当たった。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j まず、顧栄と賀循が招聘に応じて出仕 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
737 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/03(日) 12:26:17.12 ID:UazFh5l30 ,,、、、、、、、 , .:;:;´;;;;;;;;ッツ'⌒ヽ、 ,.〃´ ̄`´ `ヾ;} ,〃 ,、、‐;;;ミシ;:;、 /:;' ,、-‐‐、 j {彡'r。‐、`゙゙i;:ヽ、 };:;ミ彡´,.ィェァ`ゝ `ヽ ̄` `ト、ヾ 、_ノ;:;;', ´ ̄ ,:;:.::.:`ヽ j;:;:;:;:`ヾ 珍しい奴がいるな。 ゞ;:;:;:;{ `ニ゙゙゙´,,,、、、,;ミミヽ; ハ.:.:.:ゞ _ノ/ハ;:', r;;;'゙゙,. -===‐' ト、ノ;::/ .江東スローライフするんじゃなかったのかい? ィイ; い;;:;! ゙゙´、 _..,. -‐‐‐ー' j!;:;:;:/ ゞ;ヽj;:;:゙、 ,、、、;:;:;:;:;、 __ノ;:. :.`ヽ '´ ヾ;::;:;:{ ,,... _ ノ;:;:;:;:;:; . :. :. :. :.: .: ノハ ̄`ヽ ,.ィイ;;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;: ;: . :. :.:ィイイ ノ \ >―:::::::::::::::::::::::V::< ,. '´ `ゞ;:;:;:;:;:;ノノノ;:;:;jiki.:.:.:.:ッツツ'´,.イ V´ \ /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\ ,. '´ { ``ゞ;:;:ィイイィイ´ ,. '"´ノ V´ \ ゝ---‐彡'´:::::::::/::;::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ ,. '´ `ヽ 」 `ヽi 1 「 ̄ / /  ̄//:::::::/::/l:::::l::|:::ヽ::::::::ヽ::::::ハ  ̄`V り 」 ,. ィ´. :. :. / /´ ̄ ̄  ̄ ̄ ー=ニ:ィ::/::l:/::/::::/:::::l:::\::ヽヽ::::l::::::::l . /::;l:/-イ:l、:::::::::::/l::/l:∧::::}::::|::::::、\ 晋 丹陽郡の人 甘卓 l::/'l:::::::::::トl_ヽ:::::///zl左∨:::::l:::::::::::‐≧- l:{ ゝ::::::::{代fjヘ:{/´ 弋チ, }::::メテ:≦≠- `ゝ ヽ::l:::≧= }`  ̄ ノィ/´::l/ j/ヽlヘ 丶 彳!:/ 皆が招聘に応じて、俺だけ応じないのもな ´ l´ ヽ、' ⌒ /ノィk1 />‐ 彡 ´ ̄ 〉 {:.: ̄ ̄ .:.:.:.:.:└-、_ _/>:.:.:.:.:..:.:_:.:-‐:.:.:. ´.:└┐ __/.:./ ./:. :.:.:.: ̄:.:.:.-‐ .:. _ -‐'^`ア ヽ 晋 呉興郡の人 周玘 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー それが呼び水となったのか、 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 他の旧呉の豪族たちも続々と招聘に応じるようになった。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 陳敏の乱平定に活躍した周玘・甘卓の姿もあった。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 彼らの持つ兵力は、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 当時の琅邪王陣営にとって貴重な軍事力となる _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
738 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/03(日) 12:28:10.13 ID:UazFh5l30 i:::::::::::::::::|::::::::::::、:::l:::::::::::::::::::|::::::::::::l:::::::::l |:::::::::|:::::::,!::::::::::::ヽ::|\:::\:::::!::::::::::::|:::::::::| |:|:::::::|:::::ハ:::::::::::::ヽ-、‐、.´ヽ|:::::::::::::|:::::::::! |:|:::::::|_/__ イ:::::::l:::::ヽヽ- \_|:::::::::::::l:::::::::! {ヘ::::::|:! -\::ト、::ヘ´ヘ了`|:::::::::::/ヽ:::/ ヽ:::lハ、く丁}ヽ ヽ \} 弋.斗::::::::/`ノ:/ 王導殿から持ち掛けられた縁談を断わったって? ヽト{::ヽ弋_r〉 |:::::::/イl:/ |:::::ハ ′ __ |:::::/‐く ′ l::::::::ト _ ー' _ イ }//: __ :\ ヽ:::ト{  ̄//: ハ/l/´:.:.:.:.\ヽ _)__ ヽ! !{: :l /イ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽヽ ´>く `丶 lハイi/::!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽヽ / / \ ヽ\ , ⌒ヽ |!、V:::,|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,.ハ ヽ / ' /^^⌒^! /:.:.:.:.:.:.:.:\|:/:i::〈.!:.:./:.:.:.:.:.:.:.:i:.:,小. ヽ |│ | /| │j . │ | 八|\ |/八 八:| 晋 呉国の人 陸曄 .∨小| ∩ ∩ |/ | | :::. ∪ ∪ | :| ::| | ::{ " -┐" | .::| ::| | ::个:. _ゝ _ノ . イ| ::::: リ . n ∨八ハト_刀 {_八|乂/ 小高い丘に松や柏は生えないし、 .__|」 r< {¨¨7 `>、 香草と臭草は同じ器に入らないんだよ fJJ)) /人 \/∨ヘ/,ノ∧ . 人__∧ / 〉  ̄>< ̄∨ '. ∨_,/∨ { / ∧ \. } { ∨ `ヽリ く_/ |__/ { '. } イ ! 晋 呉国の人 陸玩 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 陸氏の陸曄と陸玩の兄弟。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 特に陸玩は王導と仲が良く、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 一時は両家の間で縁談話が持ち上がったが陸玩が断わっている。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 両者とも旧呉の名士として高位高官を歴任、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 陸曄は衛将軍・揚州大中正、陸玩に至っては司空にまでなった _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
739 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/03(日) 12:28:48.24 ID:UazFh5l30 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ そして、おまけ \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l: ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ / l゙ヽ 、 /゙i ! 、ヽ )\._____ / , i , ィ . l l 、ヾ,シ'´::::::::::::`ヾ /l i/::;;| /冫';:::::::::, , :::::\/\シ′ . /三'::,::'::, イ:: ::/\::: ::::ヽ三\ . f三〃:::/\|:;::/ /ヾ::::弋!l三三ゝ 誰がおまけですか! ,.ィ\{イ::! ● j;ノ ● .l::::人::!;三/ヽ、 /:::::::::∧::l⊃ 、_,、_, ⊂⊃::ソ::::ハ/!::.丶\ 失礼な!! フ:::/⌒ヾ./:;ハ ゝ._) ィ'::;:'/⌒i |::iゝ::: 丶 ヾ;:'\ / ̄ 7,>,、 __, イ!;:;ヘ、__∧ ゞ ヾ::ノ . / .//`、 l l(_)// |;/ゝ__彡/,. ハ `ヽ、//、 {⌒`y´⌒}'ヽ, / ノ∨ `ヽ. ` ‐`lニニニニl´‐ ' ヽ/ィ´:.:..,,:.:.:.:ソ 晋 丹陽郡の人 干宝
740 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/03(日) 12:31:43.29 ID:UazFh5l30 【紀元309年3月 晋 揚州 寿春】 , --──-、 , イ / ヘ ト 、 i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ | ヽ ' _ ` イ l l ´=` l 近頃、旧呉の人士が続々と琅邪王の下に集まっているとか ノ ヽ _,、__ノ _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、 /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_ 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、 /./ lヽ /{ ': ヽ . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::! ./ / l‐ゝ/_ { ヽヘ ': /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| ; / l ノ l, { ヾ l ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: / _-‐ノ-、 _ヽ-‐ ‐、 `ヾ ,:' "´ノノ_ ヽ{、 ` ヽ // ./ 仍気 仍気 ': // ハ 弋及 弋及 .ハ 、 l {,: lイ ハハ._ ' /jヽ ハ! /ヘ{ヘ `l _ 、_. ィ ノ } ハ そう ,:/ ヽ`ヽ、. 人. ´ ` フイ ノlイ ヽ、 / .l / / ノ / /`ト _ ´ハ{ ( ヽ ヽ :'/ /, イ // /l ノ .{ハ { ` 、 ヽ .rレ' { l .,:'/ /≠ィ/:l {__ __.} !:ヽヽ ヽ} 、 ノ 弋ハ / {ニニ/:::::l l、 ` ´ l l:::::';ニ}ヽ )、ハ人j( /ヽ{ニ二/::::::::l l:::`::‐:::´:l l_::::::',ニニレ'二ヽ}' 晋 鎮東将軍 周馥 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 旧呉の士大夫は寿春の周馥より建康の琅邪王を選んだわけだ。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 陳敏の乱の折は周馥と組んでいたのに、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j なかなかに現金な態度を見せたものである。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 別な見方をすれば、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 旧呉の士大夫が中央での力関係を把握していたとも言える _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
741 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/03(日) 12:32:56.54 ID:UazFh5l30 【紀元309年頃 晋 揚州 建鄴】 / ___ r―‐- . \ / /r┐`ー'^ ゝ' o \ /o `¨ (`Y´) r‐==ミヾ `、 : r‐'r‐ヘ 〈 〉 |⌒ト ∨ ハ | |〈 |{7´ YLノ|\|_厶 }|o゚ | `、 | |く( |{∧___{⌒´ 〉'^⌒^i:}|_,ノ `、 | ∧゚ oト〃⌒^ー. ´´│〔 〕 |\ | ∧__/ 「 ´´ __ | {f}f}、 | 王導は私の蕭何なのかもしれません | i 〔 〕人 < ノ .イ: / |\ ノ^| /f}f}\〈\ __ / :|/..┐ :| |:∧ |\∧ '.辷____,,..彡'|=|'|/ / \|\__,f‐|「∨ //´|=|ニ=- -‐=ニニr'⌒ー┐ .厶斗ir。ニニニニニ=‐- /ニニニニニrf \ `二V´}ニニニ゚ir。ニニニニニニニ /ニニ\ニrf∧ `マ,ノ_,.ニニニニニニ%ニ/ニ/ニニ //}ニニニニ%。o 〉 }::/____)。o%¬冖'^∨ニニニ| {::::.\::::::::::_;. -‐' / -‐:::::::: ∧::::/ ∧::.\::::::ハ ,.:.:/ニニ{:∨ニニ} ̄`V7∧ニニニニニニニニニヽニ/ニ| \:::::::ヽ::::ア //.:::: ‐-ミ V jう トミ:::Y:::::{/ }::::::::∨ -‐ ¬く::::::イ ==rく ア }::::::.`ヽ:/.:.:.: 人:::::::/ _ ,......::::く` ゙Y人〃 ノ レ /::::\::::/.:.:.:.: (:::::::ミ=\ ,ィ __ヽ ∨ ト-‐ } r《∧::} ∨.:.:.:.:.: ー-ミ三iヽ 〃⌒}∧ ∨ ヽ. / | ヽ}/∨.:.:.:.:.:.: ………… ∧ ゙ト-‐ヘ:::::.、>‐-》 | ノ ,′.:.:.:.:.: /.:.:.\、 V , _ア _, ,′ '.:.:.:.:.:.:.:.: 恐れながら、申し上げたき儀がございます ./.:.:.:.:.:.:.`丶、 ` _ -‐  ̄ / |:.:.:.:.:.:.:.: |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ / ,......::::7 / .|:.:.:.:.:.:.:.:.: |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ / |_ -‐… |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ / |::::::::::::::::: ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 琅邪王が皇帝になる頃には、 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 彼の属官になった者は百六人を数え、彼らは「百六掾」と呼ばれた。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 王導の活躍は人材登用以外にも多岐に渡っており、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .琅邪王も彼の進言によく従い、我が蕭何と呼ぶ程に信頼を置いていた。 `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ その様子を見た琅邪王陣営の人々は、王導を「仲父」と呼んだとされる _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
742 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/03(日) 12:33:51.64 ID:UazFh5l30 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::', /::::::::::::::::::::::::::、:::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ ,リ:::::::::::::::::::ヽ:::::::::、::::::::::::::::/:::::::/::::::/:::::::::::::::::::::::ゝ、 /::::::::::::::::::::::::::::\:::::ヽ:::::::::/:::::::/:::/:::::::::/::::::::::::::::::::i r:':::::::::::::::::::::;;;;;::::::::::::::ヾ、:::',:::://:::::::::::::;;;:::::/::::::::::::::ミ、::::::::! {:::::::::>::'':::::::::::;;;>`゙ー- ミ:V/,kィ''"´ ヾミ、:::::::ヾ、::::::::::::{ |:::::;:'::::::::::::::<__ >::::::::::ミ、::::::::', |:::/:::::::::/:::/´ `゙ヾ:::::::::::::ヽ:::::ゝ..__ V::::::/:::::::;' 、 / ミ:::::::::::::::',::::〈´ }:::/:::::::::::; ヽ / }::::::::::::::::::::{ヾ j:/:::::::::::::{ ,>- .、 、___ ) (__,,.. ,. --< !::::::::::::::ヽ:::', 昔、秦は無道を為し、 リ:::/:::r-、! /,rfニニミ、 { } ,ィfニニミ、 }:-、:::::::::∧:::, 百姓は乱を厭い、悪賢く乱暴を働きました。. {:/:::::リ ィ ヽ ゝ ノ / } .{ハ ゝ. ノ ハ. } :::::::∧:', V:::八 { ハ  ̄ { | | } ,' } 八::::::/ }:::! 漢の徳は人を手懐け、 リ!:::::::ヾーヘ.',. | | / ツ/::::::::::{ ,j:リ .革命で正しい状態に戻して功をなしました / |:::::::::::ゝ..__) ヘ. | | r (.__ノ:::::::::::/ /:/ ' |::ハ:::::/:::::::ハ ヽ!.___.!ノ ,ハ::::::::::::::/ ,リ }:::{::::::/::∧ ゙ー ------ ― ' ,イ:::}:::::::::,イ ノ:ハ::/!::::::::ヽ ニ二ニ / |:::ハ::::::/:::| /´ ノ::{ ヽ:::ハ::}. \ / i:/ .}::从:人 // }/ リ \ / / /´ ヽ ` ---- ´ / \ / > .. __ .. < ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } しかし、蕭何と呼ばれた王導は次のように答えたと『晋書』『王導伝』にある N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
743 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/03(日) 12:34:51.23 ID:UazFh5l30 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::', /::::::::::::::::::::::::::、:::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ ,リ:::::::::::::::::::ヽ:::::::::、::::::::::::::::/:::::::/::::::/:::::::::::::::::::::::ゝ、 /::::::::::::::::::::::::::::\:::::ヽ:::::::::/:::::::/:::/:::::::::/::::::::::::::::::::i r:':::::::::::::::::::::;;;;;::::::::::::::ヾ、:::',:::://:::::::::::::;;;:::::/::::::::::::::ミ、::::::::! {:::::::::>::'':::::::::::;;;>`゙ー- ミ:V/,kィ''"´ ヾミ、:::::::ヾ、::::::::::::{ |:::::;:'::::::::::::::<__ >::::::::::ミ、::::::::', |:::/:::::::::/:::/´ `゙ヾ:::::::::::::ヽ:::::ゝ..__ V::::::/:::::::;' 、 / ミ:::::::::::::::',::::〈´ 曹氏以来太康に至るまで、 }:::/:::::::::::; ヽ / }::::::::::::::::::::{ヾ 公卿世族は互いに奢侈に興じ、 j:/:::::::::::::{ ,>- .、 、___ ) (__,,.. ,. --< !::::::::::::::ヽ:::', .政教は衰退し、法は守られませんでした。 リ:::/:::r-、! /,rfニニミ、 { } ,ィfニニミ、 }:-、:::::::::∧:::, {:/:::::リ ィ ヽ ゝ ノ / } .{ハ ゝ. ノ ハ. } :::::::∧:', .群公卿士は安息に飽き、 V:::八 { ハ  ̄ { | | } ,' } 八::::::/ }:::! .遂に人を用いて仲違いに乗じ、 リ!:::::::ヾーヘ.',. | | / ツ/::::::::::{ ,j:リ 正しい道は失われてしまいました。 / |:::::::::::ゝ..__) ヘ. | | r (.__ノ:::::::::::/ /:/ ' |::ハ:::::/:::::::ハ ヽ!.___.!ノ ,ハ::::::::::::::/ 成否がこのようになったのは天道の常 ,リ }:::{::::::/::∧ ゙ー ------ ― ' ,イ:::}:::::::::,イ ノ:ハ::/!::::::::ヽ ニ二ニ / |:::ハ::::::/:::| /´ ノ::{ ヽ:::ハ::}. \ / i:/ .}::从:人 // }/ リ \ / / /´ ヽ ` ---- ´ / \ / > .. __ .. < ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー このあたり、王導の西晋観と見て良いだろう。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 王導の下で『晋紀』を編纂した干宝も N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j これを踏襲しており、彼の著作の『晋紀総論』でもそれが分かる。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 現在における西晋の印象もほぼこの通りだが、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 王導が実地で知っている西晋は恵帝期以降なのを考慮する必要がある _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
744 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/03(日) 12:36:22.93 ID:UazFh5l30 `ヾ: : : : : : : : : : : : : : :\: : : : : : : :. ヽ,_ : /: : : : : : : : : : : :-======≪: : ‘:, : : :}: : . \ `ヾ: : : : : : : : : : ィ彡'"´ \ : ‘; : :j: : : : : '. /: : : : : : : : : : : ニ=- \:}: :./: : : : : :'. : : : : : : : : : : : 彡″ \/: : : : : : 〉 : : : : : : :/⌒ヽ: :/ | :、 、 `ー―‐┐: : :/ : : : : : :.:/ ,ハ V/ ┴- 、 \ ヽ |: : ハ リ : : : : : { (} リ 冫´ ̄ `ヽ \} / {: :> ´ :|: : : : : ハ { ,仔ハ :, ゝ '' / ´ リ ‘,: : : : : :ハ 、乂;ツ } ゝ / / '. 大王が世に名高き勲功を立て、 :.:|: : : : : : ゝ ヽ.,_,.ィ / / 〈_,,.. -‐ヽ/.:ハ .諸侯を糾合したのは、 /:ヽ: : ://:/ | / { / / ,.rァ:.:!.:.:.:.l 管仲・楽毅ですら及ばないでしょう。 : : :‘:,: / j/ i| / :, {;ツ:.:.:i.:.:.:.:| : : : :.:ヾ′ | .! 、 \ 、 / / `"/> .,i.:.:.:.:| .どうして私のような者を国臣に例えられるのか? : : : : : : :\ i :, ヾ::、 \__/ /: : : : :j`ヾ:.! : : : : : : : : :.\ j ′ \:≧ュ..,__ /: : : : : :,′: :j : : : : : : : : : : :.:\ \ `<__,::ア´/: : : : : : : /: : : .′ : : : : : : : : : : : : : :\ ヽ \__ /: : : : : : : : :/: : : :., : : : : : : : / ̄ ̄ ̄`ヽ 丶 /: : : : : : : : : :/: : : : /、 : : : : : /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:∧ \__/―- 、: : : : : : :/: : : : /:::::\ : : : /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:∧ /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\: : /: : : : イ:::::::::::::\ : /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:∧ /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\: : : /:::::::::::::\::::::\ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー この部分は、暗に滅多な事は言うなと釘を刺しているように思える。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 王導を蕭何に例えるなら、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 琅邪王が自身を高祖劉邦に例えているに等しいからだ。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ただでさえ微妙な時期である ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
745 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/03(日) 12:37:20.87 ID:UazFh5l30 _,、、、、、、、斗==ミs。,,,,_ /:::::::::::::::::-===ミ:::::::::::::} }(___ノ:::::::::::::::::::::::::::::≫'’ ̄``リ  ̄ア:::::::::::::::::::::::::::/ ヽ /::::::::::::::::::::::::::::::{ _,、 __,,,、} 願わくば、神慮によって広く有能な人材を選ばれますよう。 {:::::::::::::::::::::::::::::::::}. {__,ィぅ }"\ { }:::::::::::::::::::::::rミ:::| `ー く. ヽ 顧栄殿、賀循殿、紀贍殿、周玘殿は、南方の優れた人材です。 .≧=:::::::::::::::::::::::::{ 、,` 、_ -ィ′ 。s≦ ̄ ̄ ̄ ≧s。_:ヽ__ ``、 _..._ノ .彼らを礼遇すれば、天下は安定に向かうでしょう j{ニニニニ=- _  ̄} .j{ニニニニニニニ=- _ ヽ j{ニニニニニニニニニ=- _r―-イ . . . . . . . . . .j{ニニニニニニニニニニ=- \ ,  ̄ ̄_ 、 : : : : : : : : : :}「ニニニニニニニニニニ=- `、 _,. ´ --/ =ミ、\ `ヽ、 7ニニニニニ=-_≧s。_ニニニニニニ=- .`、 ⌒> , ´ /「ノ=- \_∧ ___/ / , / 〈ーノ , -- 、 {r、 r、ハ > _/ / |__/|/ / |\ l|| ∧ ⌒>⌒/ / ∧ __>ィ -、|/ |〈 〉「Yハ / /イ/イ / / \/,ィ斧ミ、`V{し ハ |《」 /⌒- く / j/|/| /|/| / vツ ハ ー' 〈/ | / /イ /|/ <\/| ' }∧ /,|∧ / /イ , ---、 /,ー'从 〉'/イ/ 全てに従いましょう { / /:::::::::::::`ヽ|/\\ ` _ 人∧{ 人/::::::::::::::::::::::::::V::::::\ 、 イ /-|\ ----<:::::/|:::::::::::::::::::::}::、::::::::〉' T ∧ |iii「 ∧:::::::::::> ´ |:::::::::::::::::::/イ>---=く} イ }/ /⌒\/ |:::::::::::::::V:::::::::::::://`ヽ〈_ |/|  ̄7T /:::::::::::::::::|::::::::::::/::/:::::\ V-、 |_ / \__,〈__::::::: |::::::::::/::/::::::::::: \ }⌒\ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 琅邪王はこれを聞きいれたと『晋書』『王導伝』は記す。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j だが、現実はそれほど単純ではなかった ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
746 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/03(日) 12:37:53.75 ID:UazFh5l30 _...._ _,.-':::::::::::::`ヽ、 ,..-':::::::::::::::::::::::::::::::ヽ __ /:::::::::::::::::::::::::::::\:::::::ヘ l::::::::::::::::::: ̄::::::ー.../::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ ヽ::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ィ::ニ'::::l ヽ:::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ `ヽ:::::::l \::::::::::::::::::::::\::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:、 ';::::::| ,ン、:::::::::::::::::::::`:-..._:::::::::::::::::::::::/::::::\ ';:::| / | |`ト 、_:::::::::::::::::::::`:::ー-......__/::::::::::::::\ヾl l ト ト. ト、ヽ、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ `ハ_|ヾ 弋弍f'ー、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ '´く. 'ーイ l j、7ァt、__:::::::::::::::::::::::::::::::::::l .魏晋の士大夫は rヽ 、 lー'-'ノ_ノ∠Lゝト弋ー-- :::_:ノ 旧呉の士大夫を見下すのが常だった。 ヘ ヽ--j..-<}::::::::::::〈.` ,レ-'⌒:、 ヽ:::::::::::ヽ- 、 .当然、北来の琅邪王主従と、 ,. -‐、 ヽニ.:::::;r‐ '´ l::::::::::::::::::::ヘ .旧呉の士大夫の間でも軋轢が発生してくる。 ,r'::::.,.-' r'´ ::::ヽ __'Jノヽ::::::::::::::::::ハ /:::::/ | l::: ` ヽ、_ ヽ_,l:::::::::::::::::::::l .軋轢は時間が経過するほど顕在化していく . | :::| | lヽ、__,. 、 ';::::::::::::::::::::::::::::::l.、 . | | | |:::::::::::::::ヽ. l::::::::::::::::::::::::::::::|:ヽ l. l ヽl. ..|::::/::::::::::´:::::::::::::::::::::::::::::::|::::l. ヽ ヽ.__ ノ | ::|:'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| ` ー- 一 ヘ |::::ー-、.._:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::|ヽ 7ハ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::|:::ヽ /::|::|:ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::|::::::ヽ /::::::|:::|:::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::|:::::::::ヽ /::::::::::{:::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::|:::::::::::`
747 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/03(日) 12:39:57.56 ID:UazFh5l30 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 これでやらかしたのが、周玘率いる陽羨の周氏である。 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ .当初は琅邪王から礼遇されていたが、 \ヽ、 _ , イ!::/ なまじ勢力が強過ぎたために疑心を抱かれるようになる。 / ヽ{ ト、ヽ l: ∧\ マ三ソ| \ .一方の周玘にしてみれば、 ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ 琅邪王陣営内で軽視されていった旧呉の士大夫の立場に不満があったようだ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ / __ | __ / ≫ 三三三三三≧────- ! -───≦三三三三三三 ≪ ∧ ヽ. / // / lト|:.:./=、!:.::.:.lミ、 、 | /イ ̄,!:.:.:.:./=l ヽ ヽ. ∧ / V__//__/ .ll_!:.:lz_ゝ:.:.l ヽ` ニヽ | ニッ:/ /j:.:/ ̄l! |_〉〉_ V ヽヽ ヽ l|ハ:.「 ̄``ミ:.l\l:.:ト、l:.\__|__ ィ:.lノ'≦彡ァ/==ミl| / // . 'l l ゙, l|《ヘl ,rそ沁ヽキ:.ト、ム:.:.:.:.:.:lレキ:|'´テ'´fそ沁 ノ| ′// l l ゙, l| `r 、弋zfタ ヽl `=へ:.:.:l= ヘl _弋zfタ, -ぅ'l ′ ! ! l l l |ヽ.ゝ ゙''ー〜つ /,. ト、\ 、、 ゝこ二,. 〜' /l l l l 分かり合う気はないのか!! l l | l:.:.:ヽ  ̄ ̄ ´/ | `` =- ̄ // l l l l | ヘ |:.:、:.:ヽ | /:.:.ィ l.へ l | .  ̄ ̄ ̄ ̄`l \:.ヽ、_\_ {| ー=-‐ ´/ / , ` ̄ ̄ ̄ ̄ ヽ \ ヽ≧=- r リ ー=彳, / _ - 丶、 \ \___ __/´ / _ ‐ '´ ` ‐l-、_ \ /ヽ ,r---------ュ /ヽ. / _ イ \ | ` ‐- 、__ヽ / 丶 ヒニ-――‐-ニ.} / ヽ∠ -‐ | _ ≦ 三≧=- | / \ 丶_ -―‐- _/ /ヽ /-=≦彳三 三三三三≧=- _ | \ ヽ`¨¨¨¨¨¨¨´/ / | _ -=≦三≦三!三
748 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/03(日) 12:42:35.20 ID:UazFh5l30 【紀元313年頃 晋 揚州 建康】 ,.:' ,′ ,イ /、 }! i V/\ / /! ./ ヽ ノ ,!/ i }! ',ヽ、 ヽ イ ′ / .! / '., ,' v/ i }、 '., ヽ} / ,′/ / i / ヽ、 i ./_,, V/ .}!\ ', リ 周玘はいい年して自分をガンダムと思い込んでいる。 イ> ゚ ! /`气f≧s。,、 ~"' | /! /,ィfミsi .,'}i ヽ ', ´/ V! i/i /{ヽ!{!Uili}``ヽ i/ i /uil} リ }! ,' .! ,′マi} こういう相手を重用するのは良くない。 .′ v V i ゞ- ' ! /ゞ-' ,i .,′i / ,.ィ}リ ヽ`ヽ、v マ i i/ /.|/ .!/,.ィ / しかも兵力を持っているときている \__,V iヽ! {::. / i /_ _,.' }! / V ! ` /i /!/ }∧ .vト、 ,.' ! / i' | .∧ リ ` 、 ― −- /! .V ィi〔 ≧=- v .| ∧ {! > 。 ,.ィ゚i V ィi〔ィi〔 { ィi〔=ミ \ . V! ∧{! i , '`ー<} ! |≧s、 / :/ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ム \ j{.:/‐r‐v‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ム ∨ / 晋 鎮東長史 刁協 i{ {:‐:| /}‐ ‐ /⌒Y‐ ‐ム v: ∨ / ‖iシ:!′‐ ‐:{_/_,ハ‐ ‐ ‐}: W v∨ ‐=‖,イ/ i∨‐ ァ'77zj}:‐ ‐/: :|ム (: ヽ ⌒j}:| : :!`ィ'゛ 乂シ〕Ii<,' :| \ { j}:レハ 、 // i:\_j :! :{\! 刁協君が言うならそうでしょうね .':/ム ´ j{:j /{⌒ミ⌒i {\{ ⌒ ` -=≦i{ノイミ}〉 /\{i\{:v r‐≦i:i{:i:i:i:i:i〕iト⌒`'<:〉 v /‐ }i:i:i: {::\:i:i:i:i:iハ \}\ /≧≦i:i:i:i:i{:::::::\:i:i:i:i〕iト 〕iトi、 ヽ ./:i:i:i:i:i:iハ:i:i:i: {:::::::: : \:i:i:i:i:i:i:\ \:} ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 実際、琅邪王の属官かつ寵臣だった ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 刁協に軽んじられていたと『晋書』『周処伝』に記されている。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 刁協の態度が琅邪王の態度に影響した可能性が高いだろう。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ただ、彼は彼で典型的な君側の奸で、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 琅邪王陣営の人々から反発を買った挙句、王敦の乱で死に追い込まれた _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
749 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/03(日) 12:43:18.71 ID:UazFh5l30 【紀元313年頃 晋 揚州 陽羨】 _, ,.≦三 /(fう⌒Y ¨  ̄ ミ¨二ニニミ 、 ,乂ン', ‐l  ̄ ̄ ミ 、 \__\ r‐彡 // ! {` ミ、丶 ヽ \ < iヘr/ , ,| ' 、_》、 { 、 \ 丶 ミ, 、___,/ V ∠}八 乂 r==弐 \ ー \ ,>=彡 八{r=弌〉ヽミー `ミ =- (\丶 ; ィ ´{ { , ト }丶 |,l r \ヽ! i八 いノ i ,r== 、 iリ ハ ; 、ヽ 俺はガンダムになれない! / | リ , -ミ, _从{_ノ /^ヽ{ヽi Y ィ 从ミ=- V⌒ ,ノ r弌 { 俺を殺したのは諸傖子だ! ヘ八{ノヘ 〉、 ゝ=_彡 , ! 乂 气〉、 / ! {、 \ .復讐を果たしてくれるのは ぃ〉、 イ ,弋 い{ ̄` 俺の息子たちしかいない!! ノ ‘,  ̄ i }ノー _ 〃, /,〉 :. | ノ′ `丶、 ′{' / ‘,ヽ l `ー‐――- 、 / } ; ,  ̄ \ , ノ , / \ __,/ '、 /〈 _/ ヽ. ,. ´ ⌒ヽ ヽ / , -‐ { / ー--― 、 _ ' 、 ; / 丶 ′ \ __ -‐= ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 永嘉七年。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 周玘は旧呉の士大夫と共に琅邪王を奉じる策謀を巡らすも頓挫、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 憂憤から背に疽を発し、五十六歳で亡くなったと『晋書』『周処伝』にある。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 彼の言う諸傖子は中原の人々を指し、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ これを聞いた息子の周勰は王導・刁協を討つべく反乱を画策した _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
750 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/03(日) 12:44:37.87 ID:UazFh5l30 / :. ィ.;:.:.:.:.:.:.:ヽ イ:.:.:.:/-|/|∧:;、:.:.〈 リ:.:./ ● く!:,:.:..、 . もっとも、周玘の弟の周札が反乱に同意せず、 l:.:.l ●/:./ ̄ それを知った周勰が挙兵しなかったため、反乱は周勰に味方した者だけが討伐された。. vヘ - ノ:./ _,-+ 匸ヘ/V 周勰は周氏の呉人への影響力の大きさを考慮され、 ,《 ヒ⌒j 》、 .旧来と同様の扱いで慰撫され、志を失って陽羨へ帰ってしまった。 l::\ l /‖::l |:::::::ト,Vイ:::::| 以後、淫侈を欲しいままにした日々だったと『晋書』『周処伝』は記している |:::::::l介l:::::::| l::::::|人|:::::::l _,、、、、、、、斗==ミs。,,,,_ /:::::::::::::::::-===ミ:::::::::::::} }(___ノ:::::::::::::::::::::::::::::≫'’ ̄``リ  ̄ア:::::::::::::::::::::::::::/ ヽ /::::::::::::::::::::::::::::::{ _,、 __,,,、} {:::::::::::::::::::::::::::::::::}. {__,ィぅ }"\ 陽羨の周氏は決して一枚岩ではありません。 { }:::::::::::::::::::::::rミ:::| `ー く. ヽ .≧=:::::::::::::::::::::::::{ 、,` 、_ -ィ′ もう一度、周玘殿の遺言を見直してみるとよろしい 。s≦ ̄ ̄ ̄ ≧s。_:ヽ__ ``、 _..._ノ j{ニニニニ=- _  ̄} .j{ニニニニニニニ=- _ ヽ j{ニニニニニニニニニ=- _r―-イ . . . . . . . . . .j{ニニニニニニニニニニ=- \ : : : : : : : : : :}「ニニニニニニニニニニ=- `、
751 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/03(日) 12:45:57.04 ID:UazFh5l30 / :. ィ.;:.:.:.:.:.:.:ヽ イ:.:.:.:/-|/|∧:;、:.:.〈 リ:.:./ ● く!:,:.:..、 l:.:.l ●/:./ ̄ vヘ - ノ:./ なお、このようなやらかしをしたにも関わらず、 _,-+ 匸ヘ/V .周玘には輔国将軍が追贈され、忠烈侯なる諡号を与えられている。 ,《 ヒ⌒j 》、 l::\ l /‖::l .政治的配慮だろうが、琅邪王の周玘への態度はどうも一貫性を欠く |:::::::ト,Vイ:::::| |:::::::l介l:::::::| l::::::|人|:::::::l ィi〔 ≧=- ィi〔ィi〔 { ィi〔=ミ \ / :/ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ム \ j{.:/‐r‐v‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ム ∨ / i{ {:‐:| /}‐ ‐ /⌒Y‐ ‐ム v: ∨ / ‖iシ:!′‐ ‐:{_/_,ハ‐ ‐ ‐}: W v∨ 彼が江南を三度平定したのは事実ですよ。 ‐=‖,イ/ i∨‐ ァ'77zj}:‐ ‐/: :|ム (: ヽ ⌒j}:| : :!`ィ'゛ 乂シ〕Ii<,' :| \ { 石冰の乱・陳敏の乱・銭璯の乱と j}:レハ 、 // i:\_j :! :{\! ':/ム ´ j{:j /{⌒ミ⌒i {\{ ⌒ ` -=≦i{ノイミ}〉 /\{i\{:v r‐≦i:i{:i:i:i:i:i〕iト⌒`'<:〉 v /‐ }i:i:i: {::\:i:i:i:i:iハ \}\ /≧≦i:i:i:i:i{:::::::\:i:i:i:i〕iト 〕iトi、 ヽ ./:i:i:i:i:i:iハ:i:i:i: {:::::::: : \:i:i:i:i:i:i:\ \:}
752 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/03(日) 12:49:10.55 ID:UazFh5l30 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ .結局、琅邪王陣営で厚遇された旧呉の士大夫は、 Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ .後漢期から人材を輩出していた陸氏・顧氏・賀氏にほぼ限られた。 \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l: .そういった点を踏まえると、 ∧\ マ三ソ| \ 王導からの縁談話を断わった陸玩の言葉には考えさせられるものがある ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ / / / // 、 | / / / | ヽ \ ,′ / / ⌒´`^⌒| | . │ | | |│ |│| │ | V八| 八| |八| /|/ | | \|∩ ∩ |V | えーっ、何の事ー? | } ∪ ∪ | / / l 〈. r ─┐ | / . 八 |丶、 、__ノ │ / / . \|\lV>ァ--r=≦、|/}/ xく \-‐} /∧ ∧\.二/∨二/| '.
753 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/03(日) 12:51:06.29 ID:UazFh5l30 _________________ィ‐' ̄`ヽ | |::::::::::::::::ヽ | |::::::::::::::::::::\ | |:::::::::::::::::::::::::\ | |:::::::::::::f \::::::::} | 『晋書』『賀循伝』曰く .|:::::::::::::| ゝ::::| | |::::::::::::::ヽ ∨ | |ー:、::::::::::ヘ | |::::::::::::::::::::::ヘ_ |_____________________ |:::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、 \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、 ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´ | | ヾN ゞソ ゞソ// 魏晋の士大夫は過去の例を見ても、 | | >:´|、 - ,|`:< .旧呉の士大夫の由来や事情に無知な所があった。 | | |::::::::| > イ |::::::::| | | >-、\! !/::,-< 琅邪王からしてそうだった | | /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、 | | l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ:::::::::::::::::: | | /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::| | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::| ヽニj } \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::| 〈:| |V }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::| |:!.|:\ ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::| |:!.|::::::`ー':::/ / |::::|:::::::::::::::::!:::::! |:|_!:::::::::::::::/ / |:::::!::::::::::::::::|::::::| |::::::::::::::::::/ / .!:::::!::::::::::::::::|::::::l |::::::::::::::::/ / !:::::|::::::::::::::::|:::::::! !:::::::::::/ / |::::::|::::::::::::::::|::::::::!
754 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/07/03(日) 12:51:44.60 ID:OzltxTxQ0 賀斉の子孫がかあ。影響力強かったんだなあ。
755 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/03(日) 12:52:13.61 ID:UazFh5l30 【紀元309年頃 晋 揚州 建鄴】 _,. ´ --/ =ミ、\ `ヽ、 ⌒> , ´ /「ノ=- \_∧ ___/ / , / 〈ーノ , -- 、 {r、 r、ハ > _/ / |__/|/ / |\ l|| ∧ ⌒>⌒/ / ∧ __>ィ -、|/ |〈 〉「Yハ / /イ/イ / / \/,ィ斧ミ、`V{し ハ |《」 賀循殿。 /⌒- く / j/|/| /|/| / vツ ハ ー' 〈/ | / /イ /|/ <\/| ' }∧ /,|∧ 私は呉について、 / /イ , ---、 /,ー'从 〉'/イ/ .あまり知らないので色々教えて下さい { / /:::::::::::::`ヽ|/\\ ` _ 人∧{ 人/::::::::::::::::::::::::::V::::::\ 、 イ /-|\ ----<:::::/|:::::::::::::::::::::}::、::::::::〉' T ∧ |iii「 ∧:::::::::::> ´ |:::::::::::::::::::/イ>---=く} イ }/ ,: : : : : : : : : : : : : : : : :`: .、: 丶: : :. /⌒\/ |:::::::::::::::V:::::::::::::://`ヽ〈_ //: /: : : {: : : \: :\: : : : : :\: :.\: :、 ,: ': /: : : : ',: : : ,: :\: :\: : : : : :ヽ: : :ヽ:, |:|:.,': : ,': :|:ハ: : : ,ヽ,.斗-:―:.-: : : V: : : :.寸 |:|:,: : :,: : j:斗-: : :、\:.、ヽ__\: : V^\: :.寸 . l|:|: : :|/ { ',\: :、 芹r芯Yヽ: V'Y: \: 寸 |:.l: : :l: | ,芹芯 `⌒ 乂ク ’ )ヽj/: : }^`ヽ:寸 |:.l: ',: V l{ 乂ク __ノ: /レ ⌒ 私でよければ喜んで |:.l:八: |:ヽ 、 /: /:./ |:.j:/∧ト:∧ v ¬ /: ::八{ j/´ 个x、 ー ' / 乂}=- ., `≧=- く /ニニニニ=- ,.ィi〔ニ/ } /ニニニ/ ⌒` /ニニニニ{、 ,/ニニニ,.ィ’ ∧ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } ある時、琅邪王と賀循が呉の時事について語り合った N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
756 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/03(日) 12:55:15.51 ID:UazFh5l30 . ´ ` / ___ r―‐- . \ / /r┐`ー'^ ゝ' o \ /o `¨ (`Y´) r‐==ミヾ `、 : r‐'r‐ヘ 〈 〉 |⌒ト ∨ ハ | |〈 |{7´ YLノ|\|_厶 }|o゚ | `、 | |く( |{∧___{⌒´ 〉'^⌒^i:}|_,ノ `、 | ∧゚ oト〃⌒^ー. ´´│〔 〕 |\ | ∧__/ 「 ´´ __ | {f}f}、 | 孫皓はかつて焼鋸で | i 〔 〕人 < ノ .イ: / |\ 賀家の者を斬ったと聞いた事があるわ。 ノ^| /f}f}\〈\ __ / :|/..┐ :| |:∧ |\∧ '.辷____,,..彡'|=|'|/ 誰だったかしら? / \|\__,f‐|「∨ //´|=|ニ=- -‐=ニニr'⌒ー┐ .厶斗ir。ニニニニニ=‐- /ニニニニニrf \ `二V´}ニニニ゚ir。ニニニニニニニ /ニニ\ニrf∧ `マ,ノ_,.ニニニニニニ%ニ/ニ/ニニ //}ニニニニ%。o 〉 }::/____)。o%¬冖'^∨ニニニ| ,.:.:/ニニ{:∨ニニ} ̄`V7∧ニニニニニニニニニヽニ/ニ| _ . ..--.... ヽ >.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ__ . 7.\,ヘ ヾ斗.:ヽ.イ /{/ O O V.:刈 . /:._人 r― 、u}.、..ヽ ´ ` ー┐斥 、`~` 「 i文 | V .7 . 辷j__」ニl‐′ ∪|ヽ ィ } し し′ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } その際、話題が孫皓に及んだ N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
757 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/03(日) 12:55:49.06 ID:UazFh5l30 . ´ ` / ___ r―‐- . \ / /r┐`ー'^ ゝ' o \ /o `¨ (`Y´) r‐==ミヾ `、 : r‐'r‐ヘ 〈 〉 |⌒ト ∨ ハ | |〈 |{7´ YLノ|\|_厶 }|o゚ | `、 | |く( |{∧___{⌒´ 〉'^⌒^i:}|_,ノ `、 | ∧゚ oト〃⌒^ー. ´´│〔 〕 |\ | ∧__/ 「 ´´ __ | {f}f}、 | | i 〔 〕人 < ノ .イ: / |\ ノ^| /f}f}\〈\ __ / :|/..┐ :| |:∧ |\∧ '.辷____,,..彡'|=|'|/ / \|\__,f‐|「∨ //´|=|ニ=- -‐=ニニr'⌒ー┐ .厶斗ir。ニニニニニ=‐- /ニニニニニrf \ `二V´}ニニニ゚ir。ニニニニニニニ /ニニ\ニrf∧ `マ,ノ_,.ニニニニニニ%ニ/ニ/ニニ //}ニニニニ%。o 〉 }::/____)。o%¬冖'^∨ニニニ| ,.:.:/ニニ{:∨ニニ} ̄`V7∧ニニニニニニニニニヽニ/ニ| _ . ..--.... ヽ >.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ__ . 7.\,ヘ ヾ斗.:ヽ.イ /{/ O O V.:刈 . /:._人 r― 、u}.、..ヽ ´ ` ー┐斥 、`~` 「 i文 | V .7 . 辷j__」ニl‐′ ∪|ヽ ィ } し し′
758 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/03(日) 12:57:30.65 ID:UazFh5l30 / ___ r―‐- . \ / /r┐`ー'^ ゝ' o \ /o `¨ (`Y´) r‐==ミヾ `、 : r‐'r‐ヘ 〈 〉 |⌒ト ∨ ハ | |〈 |{7´ YLノ|\|_厶 }|o゚ | `、 | |く( |{∧___{⌒´ 〉/○ i:}|_,ノ `、 | ∧゚ oト ○ .〔 〕 |\ | ∧__/i __ | {f}f}、 | | i 〔 〕人 < ノ .イ: / |\ ノ^| /f}f}\〈\ __ / :|/..┐ :| |:∧ |\∧ '.辷____,,..彡'|=|'|/ / \|\__,f‐|「∨ //´|=|ニ=- -‐=ニニr'⌒ー┐ .厶斗ir。ニニニニニ=‐- /ニニニニニrf \ `二V´}ニニニ゚ir。ニニニニニニニ ,ヘ /ニニ\ニrf∧ `マ,ノ_,.ニニニニニニ%ニ/ニ/ニニ _____{ ヽ、 .//}ニニニニ%。o 〉 }::/____)。o%¬冖'^∨ニニニ| r── ´ `ー- ゝ、 ,.:.:/ニニ{:∨ニニ} ̄`V7∧ニニニニニニニニニヽニ/ニ| `ーァ′ ,ィ \ ヽ / // | |\\ ヽ ', / / /-‐' i ! `‐-- iヽ '、 /イ ,イ≡≡ ≡≡\ !ー、 ゝ /^|/ | { ( ( ( ヽ|フノト≦ / ゝ) )-‐- )_>rイlノ  ̄ ̄入 ト< rく |--/ /ヽ、 | ヽ|/// ヽ | 〈,ヘフ / / ', | l / / / | ハ / /-‐´ {フ  ̄と/
759 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/03(日) 12:58:37.77 ID:UazFh5l30 / ___ r―‐- . \ / /r┐`ー'^ ゝ' o \ /o `¨ (`Y´) r‐==ミヾ `、 : r‐'r‐ヘ 〈 〉 |⌒ト ∨ ハ | |〈 |{7´ YLノ|\|_厶 }|o゚ | `、 | |く( |{∧___{⌒´ 〉/○ i:}|_,ノ `、 | ∧゚ oト ○ .〔 〕 |\ ごめんなさい。 | ∧__/i __ | {f}f}、 | | i 〔 〕人 < ノ .イ: / |\ ひょっとして、あなたのお父上の賀邵殿だったり? ノ^| /f}f}\〈\ __ / :|/..┐ :| |:∧ |\∧ '.辷____,,..彡'|=|'|/ / \|\__,f‐|「∨ //´|=|ニ=- -‐=ニニr'⌒ー┐ .厶斗ir。ニニニニニ=‐- /ニニニニニrf \ `二V´}ニニニ゚ir。ニニニニニニニ ,ヘ /ニニ\ニrf∧ `マ,ノ_,.ニニニニニニ%ニ/ニ/ニニ _____{ ヽ、 .//}ニニニニ%。o 〉 }::/____)。o%¬冖'^∨ニニニ| r── ´ `ー- ゝ、 ,.:.:/ニニ{:∨ニニ} ̄`V7∧ニニニニニニニニニヽニ/ニ| `ーァ′ ,ィ \ ヽ / // | |\\ ヽ ', / / /-‐' i ! `‐-- iヽ '、 /イ ,イ≡≡ ≡≡\ !ー、 ゝ /^|/ | { ( ( ( ヽ|フノト≦ はい。 / ゝ) )-‐- )_>rイlノ  ̄ ̄入 ト< 父は無道に遭遇して、私は深く心を痛めました。 rく |--/ /ヽ、 | ヽ|/// ヽ だから答えられなかったんです | 〈,ヘフ / / ', | l / / / | ハ / /-‐´ {フ  ̄と/ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 琅邪王は孫皓が賀家の人間を拷問した件について質問した。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } ところが賀循が急に無言になったため、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 拷問された人間が彼の父である賀邵だと察した。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 賀循は涙ながらに拷問されたのが父であると答えたという ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
760 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/03(日) 12:59:17.08 ID:UazFh5l30 / :. ィ.;:.:.:.:.:.:.:ヽ イ:.:.:.:/-|/|∧:;、:.:.〈 リ:.:./ ● く!:,:.:..、 l:.:.l ●/:./ ̄ vヘ - ノ:./ _,-+ 匸ヘ/V 琅邪王はこれを自らの過失として大いに恥じ、三日間外に出なかったという ,《 ヒ⌒j 》、 l::\ l /‖::l |:::::::ト,Vイ:::::| |:::::::l介l:::::::| l::::::|人|:::::::l . : ―_: :- :_. /: :/ Oゝノ oヽ . : / o_ 从 _0丶 〃 (C/ノ )} 大( ヾヽ}、 . : : 只 ○\/○ 只rr=================、 賀邵殿の件は本編第五十八回を参照して下さい ′/: :|⊂⊃ 、_,、_, ⊂!// / ム乂从!、 (_ノ .// / . ノ > _ イ./ / / __}_rへ))`Y´〉.// / , f´ ( uJ∞∞// /  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ー―──────────‐′ ̄ ̄ ̄
761 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/03(日) 13:02:45.25 ID:UazFh5l30 /\___/ヽ /'''''' '''''':::::::\ . |(●), 、(●)、.:| | ,,ノ(、_, )ヽ、,, .::::| 賀循殿、お休みの所申し訳ありません。 . | `-=ニ=- ' .:::::::| \ `ニニ´ .:::::/ 実はまた問題が発生したので御意見を拝聴致したく ,,.....イ.ヽヽ、ニ__ ーーノ゙- : | '; \_____ ノ.| ヽ i | \/゙(__)\,| i | > ヽ. ハ | || . . .--: :─: . .. ー=≠:=:-:-: : : : : : : : : `:.. /.:. : : : :|: : : : : : : : : : : : :\ ' : : : : ; : : !: : : : | : :\: : : : : : ::. /: : : : :/L:/」: : : : |: : : : :ヽ: : : : : ’ , --、: : : : :./´レ' j`: : :'Гミx:、: i: : : |: :‘ , ─-x彡ニニ!: : : :./,ィ弐ミ|八: :.| =zxY`j: : : !: : :i 分かりました。 ./ミx ノ `ヽ `ヽ|ハ_:.:/!{ {::::::リ \| ん心j小 : :| : ハ `ヾ乂、 `二´ィ::ハ! `¨ 弋::ソノム:! : |: : : :.' 今回は何でしょう .ヾ:メマ¨`ァ;z:个/-/_从 `__ )゙ハ:从: : 八 ヾソ//゙zニj////∧ヘ. ‘、 ノ ,__У: |: : : |`\ /_zx,ィ´/ V/////77i\ .. ィ : : : /!:∧: : j _ .. ィ彡´ \ | ∨///// |ノ ` ≦´ /j/}:/∧j/ \:| ./ ´ \! |∨//// ! /,∧/´////∧ ` / !:::∨///j\ /∨,∧//////∧ i /´ !::::::∨//!==x、__.-<//,∧//////ム ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー とはいえ、琅邪王と賀循の関係は悪くなかった。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 賀循は病気と称して出仕せず、官職も辞退しがちだったが、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 琅邪王は政務に関して諮問するために彼の下に行幸する事すらあった。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 儒者としても高名だった賀循は、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 経書と礼によって意見を述べたと『晋書』『賀循伝』は記す _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
762 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/03(日) 13:03:34.13 ID:UazFh5l30 【チャイニーズ・ブラックジョーク@傖には卑しい・田舎という意味もあるよ】 _)__ ´>く `丶 / / \ ヽ\ / ' /^^⌒^! |│ | /| │j │ | 八|\ |/八 八:| ∨小| ∩ ∩ |/ | 手紙にも書いたけど、 | :::. ∪ ∪ | :| ::| 王導殿の邸で酪を食べたらお腹壊しちゃってさ。 | ::{ " -┐" | .::| ::| | ::个:. _ゝ _ノ . イ| ::::: リ 私、呉人なのに、危うく傖鬼になる所だったよ .n ∨八ハト_刀 {_八|乂/ __|」 r< {¨¨7 `>、 fJJ)) /人 \/∨ヘ/,ノ∧ 人__∧ / 〉  ̄>< ̄∨ '. . {::::.\::::::::::_;. -‐' / -‐:::::::: ∧::::/ ∧::.\::::::ハ \:::::::ヽ::::ア //.:::: ‐-ミ V jう トミ:::Y:::::{/ }::::::::∨ -‐ ¬く::::::イ ==rく ア }::::::.`ヽ:/.:.:.: 人:::::::/ _ ,......::::く` ゙Y人〃 ノ レ /::::\::::/.:.:.:.: ハッハッハ。 (:::::::ミ=\ ,ィ __ヽ ∨ ト-‐ } r《∧::} ∨.:.:.:.:.: ー-ミ三iヽ 〃⌒}∧ ∨ ヽ. / | ヽ}/∨.:.:.:.:.:.: 呉で生まれ育った御方が中原の幽霊にですか。 ∧ ゙ト-‐ヘ:::::.、>‐-》 | ノ ,′.:.:.:.:.: /.:.:.\、 V , _ア _, ,′ '.:.:.:.:.:.:.:.: これはなかなか ./.:.:.:.:.:.:.`丶、 ` _ -‐  ̄ / |:.:.:.:.:.:.:.: |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ / ,......::::7 / .|:.:.:.:.:.:.:.:.: |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ / |_ -‐… |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ / |::::::::::::::::: ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 異文化交流は今も昔も難しい。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 琅邪王陣営では、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j このようなやりとりが往々にして行われていた ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 酪とは現在で言うヨーグルトのような物で、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 当時南方ではあまり食されていなかったらしい _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
763 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/03(日) 13:05:06.06 ID:UazFh5l30 【紀元310年冬 晋 揚州 建鄴】 ヾ叉7 _BL_,, ,. _ ,,、、-‐'''""´: .: .: .:::::::::.:.:.:. : :``ヾ、、、 ,,. '"´. .:.: .:.: : .:r==.: :. :.: .:. :. :. :..: .: :. .::. :.`ゞー-、、 ,,. '"´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: : : : : : : : : : : :.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.:.`''ヽ、,, ,r'"´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;:;:;;;;;:;:;:;:.;:.:.:.:;;;;;;;;;;;;;;:.:.:.:.:.;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;:;:;:;:;:;;;;;;;;:;:;:;:;;;;;;;;;;:;:;:;:;;:> ``ヾ、;:;:;:;:;;:;:;:;;:;:;:;:;r==;:;:;r==、;:;:;:;:;:;:;:;;:;:;;:;r==;:;:;:;:;:;:;;:;:;:;:;:;:;:;:;;:;:;:;:r''"´ . ``ヾ;:;:;;:;:::::;;;:;:;:;:;:;:;;;;;;;;;;;;;;;:;;;;;;;;===;;;;;;;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;.:.:.:.:.:.:.:.:,r'゙  ̄`¨`ヾr==.: .: .: .: .:. :. :. ::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. :r=z,;,;,;::/ `¨`ヾ.:.: .: .:.:::::::::;:;:;:;:::::::::;:;:.:.:.:.:、、-‐''"´ `>;:;:,';: .,':;:;:; :;:; :<´ ,、r''"´. :.: .:. :. . :. :. :. :.: .: .:`ヽ、 ,、r'"´.:.::;:;:;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;:;:;:.:.:.: .:. . .:.::::::`'ヽ、 ``ヾr==;;;;;;;;;;;;;;;:;:;:;::.:.:. :.: .: . :.: .: . ::.:,r'´ `ヾ::.:.:;;;;;;;;;;:.:.:.:.:.:. :. :.: ; :; :.: .:.:.::r' .γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ ゙、:;:;;;;;;;;:;:.:.:::==.:.::::::.:.:.:.:/ | 東海王殿下から檄文が届きました | `ヾ.:;;;;;;;==.::.::.:.:..:.::r'´ ヽ_________________乂 _,」;;:;:;:;;;:;::.:.:. :. :.:. j ``ヾ;:;:; :;::;;: ;r==.:.j ゙i:;:;:.:. :.: .:. :.:.:.:,! l;:;: .:.: .: ..:;;;:;;;! 'i;;;;;:.:.:.:.:;;;;;;;;;! 1;:;:;:;:r=:.::{ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 以上、江東の地で勢力を扶植していた琅邪王主従について紹介した。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 土着の旧呉の士大夫の上に N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 北来の魏晋の士大夫が乗っかったのが琅邪王陣営の構造となる。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 彼らが衝突を繰り返しつつ国家を形成し、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 南朝文化を花開かせるのはまだまだ先の話である _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
764 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/03(日) 13:07:54.43 ID:UazFh5l30 _,、、、、、、、斗==ミs。,,,,_ /:::::::::::::::::-===ミ:::::::::::::} }(___ノ:::::::::::::::::::::::::::::≫'’ ̄``リ  ̄ア:::::::::::::::::::::::::::/ ヽ /::::::::::::::::::::::::::::::{ _,、 __,,,、} {:::::::::::::::::::::::::::::::::}. {__,ィぅ }"\ 東海王殿下は石勒討伐に赴くつもりかと。 { }:::::::::::::::::::::::rミ:::| `ー く. ヽ .≧=:::::::::::::::::::::::::{ 、,` 、_ -ィ′ 現在石勒は荊州に入っており、 。s≦ ̄ ̄ ̄ ≧s。_:ヽ__ ``、 _..._ノ .我々にとっても他人事では済みません。 j{ニニニニ=- _  ̄} .j{ニニニニニニニ=- _ ヽ .殿下や太尉への手前、誰かしら派遣するべきでしょうな j{ニニニニニニニニニ=- _r―-イ . . . . . . . . . .j{ニニニニニニニニニニ=- \ : : : : : : : : : :}「ニニニニニニニニニニ=- `、 ____ / \ 私が行きましょう。 / ─ .邵 .─ \ / (●) (●) \ ちょうど私を太子中庶子に任じる話が来ていたはず。 | ___'___ | \ `ー'´ ,/ 王敦殿の尚書就任の話を断わっていますし、 /⌒ヽ ー‐ ィヽ あまり角を立てるのは得策ではありませんからね / ,⊆ニ_ヽ、 | / / r─--⊃、 | | ヽ,.イ `二ニニうヽ. | ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 永嘉四年の時点での彼らは、東海王派の一勢力に過ぎない。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j また、荊州へ入った石勒は彼らにとっても脅威であり、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .琅邪王が王導に石勒討伐を命じたと『晋書』『石勒載記』にある `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
765 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/03(日) 13:09:02.68 ID:UazFh5l30 ____ / \ / ─ 邵 ─ \ / (●) (●) \ 今、王敦殿に離れられては江東の経営が成り立ちません。 | ___'___ | \ `ー'´ ,/ 政務はあなたや刁協殿がいれば、私がいなくても問題ないでしょうし。 /⌒ヽ ー‐ ィヽ / ,⊆ニ_ヽ、 | .東海王も私の言う事なら聞いてくれるはず / / r─--⊃、 | | ヽ,.イ `二ニニうヽ. | {::::.\::::::::::_;. -‐' / -‐:::::::: ∧::::/ ∧::.\::::::ハ \:::::::ヽ::::ア //.:::: ‐-ミ V jう トミ:::Y:::::{/ }::::::::∨ -‐ ¬く::::::イ ==rく ア }::::::.`ヽ:/.:.:.: ふむ。 人:::::::/ _ ,......::::く` ゙Y人〃 ノ レ /::::\::::/.:.:.:.: (:::::::ミ=\ ,ィ __ヽ ∨ ト-‐ } r《∧::} ∨.:.:.:.:.: そう言ってもらえると助かります。 ー-ミ三iヽ 〃⌒}∧ ∨ ヽ. / | ヽ}/∨.:.:.:.:.:.: ∧ ゙ト-‐ヘ:::::.、>‐-》 | ノ ,′.:.:.:.:.: 私個人としては、 /.:.:.\、 V , _ア _, ,′ '.:.:.:.:.:.:.:.: あなたと共に仕事をしたい気持ちもありますが . /.:.:.:.:.:.:.`丶、 ` _ -‐  ̄ / |:.:.:.:.:.:.:.: |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ / ,......::::7 / .|:.:.:.:.:.:.:.:.: . |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ / |_ -‐… |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ / |:::::::::::::::::
766 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/03(日) 13:09:58.54 ID:UazFh5l30 _,、、、、、、、斗==ミs。,,,,_ /:::::::::::::::::-===ミ:::::::::::::} }(___ノ:::::::::::::::::::::::::::::≫'’ ̄``リ  ̄ア:::::::::::::::::::::::::::/ ヽ /::::::::::::::::::::::::::::::{ _,、 __,,,、} {:::::::::::::::::::::::::::::::::}. {__,ィぅ }"\ さて、いよいよスレも終盤です。 { }:::::::::::::::::::::::rミ:::| `ー く. ヽ .≧=:::::::::::::::::::::::::{ 、,` 、_ -ィ′ リアルにはセーブポイントもリセットボタンもありません。 。s≦ ̄ ̄ ̄ ≧s。_:ヽ__ ``、 _..._ノ j{ニニニニ=- _  ̄} .思い残した事や放置してあるイベント等はありませんか? .j{ニニニニニニニ=- _ ヽ j{ニニニニニニニニニ=- _r―-イ . . . . . . . . . .j{ニニニニニニニニニニ=- \ : : : : : : : : : :}「ニニニニニニニニニニ=- `、 ___ / \ 急にどうしました? /ノ 邵 \ u. \ / (●) (●) \ まあ、強いて言うなら、 | __´___ u. | 道中危険でしょうし、妻子は建鄴に残していくので…… \ u. `ー'´ / ノ \ ナンカコワイ
767 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/03(日) 13:10:52.02 ID:UazFh5l30 __ / /| /| | | | | (三三l/l __ __ __ __ ──── " | | | | | (三三l/ // /| / / /| . | | | | | | (三三l(三三l(三三l/ll/l(三三l(三三l/l ___. | | __ __ __ (三三l(三三l(三三l/ll/l(三三l(三三l/l ゙ /| | / /|/ /|/ /| (三三l(三三l(三三l/ll/l(三三l(三三l/l__ ─‐' ゙| __三三l/l(三三l/l(三三l/l (三三l(三三l(三三l/ll/l(三三l(三三l/ /| | |/ /|三三l/l(三三l/l(三三l/l (三三l(三三l(三三l/l/ // /(三三l/l | |(三三l/l __ __l/l(三三l/l / /|/ /|/ /|(三三l(三三l/l(三三l/l | |(三三l/ // /|/l(三三l/l (三三l/l(三三l/l(三三l/(三三l(三三l/l(三三l/l | |(三三l(三三l(三三l/ll/l(三三l/l (三三l/l(三三l/l(三三l/(三三l(三三l/l(三三l/l | |(三三l(三三l(三三l/ll/l(三三l/l (三三l/l(三三l/l(三三l/(三三l(三三l/l(三三l/l | |(三三l(三三l(三三l/ll/ (三三l/ (三三l/l(三三l/l(三三l/(三三l(三三l/l(三三l/l | |(三三l(三三l(三三l/l (三三l/l(三三l/l(三三l/(三三l(三三l/l(三三l/ | |(三三l(三三l(三三l/l (三三l/l(三三l/l(三三l/(三三l(三三l/ | |(三三l(三三l(三三l/l (三三l/(三三l/ (三三l/ | |(三三l(三三l(三三l/ γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ | ……面倒を見てやってもらえると | ヽ_________________乂 ____ /―.?.―\ / ● ● \ |⊃ _'___ ⊂⊃ | /⌒l ィ’ / / ヽ | l Y | 裴邵の息子
768 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/03(日) 13:12:57.28 ID:UazFh5l30 (ヽ,,. __,,,,,,,))))ヽ,i彡, (・ │ ● 彡ミ ____ >イ| 彡| /\ 邵./\  ̄| ̄ヽ_ 彡彡ミ /( ●) (●) .\ | / 彡ミ | __´ _ | ヽ∠__彡ミ. \  ̄ / 彡彡彡彡彡\ミ ソ / ) / 彡彡彡|____/ / ./ /彡彡彡彡彡彡{!!!____// | ___y / それでは! / \ ヽ ( _ ノ //\ \| \ \ ̄ ̄\ 丶◆| ̄ ̄ ̄ ノ と__ヽ \ | | ̄ ̄ ̄""\ .| | | ヽ |ノ⌒ミ 丶◆ \__| | )))ミ ヽ / (((( / /ヽ ))) / /\ \ (( \ \ \ \ )), \ \ // //// // ■" ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 東海王の妃の兄弟に当たる河東裴氏の裴邵は、 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 安東将軍を兼ねる琅邪王の長史を務めていたと『晋書』『裴秀伝』にある。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .ところが、永嘉四年には東海王の東征軍に合流している `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
769 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/03(日) 13:14:12.25 ID:UazFh5l30 ___ >:::::::::::::::‐- . -──‐… ∠ニ==-::::\::::::::::vヘ ∠.. __ /::::::-=ニ>⌒丶\:::::}::::::\ / ∠/:::::::::::::{ _ノ `\ノヘ::::/ ___/ /:::/:::::::::::ノ 〔,. -‐ 、 ∨ / }/ -‐==ニニ二_ \ / . -──⌒}/::::{⌒}′ 八 (;;) }廴{_人__〕 _.. -─  ̄ ′ / ∨:::::V ', ー / | {(;;} _ ´ |/ ∨:::ノ| } { 」__」 「 _. ´ ___ .. -─| /⌒ ∨八 fニ=== 、 ′ 聖処女の御加護を .  ̄ ̄ ̄ ̄ / /| / ', \ \⌒ヽ/∧ . / / :| / '. \  ̄ / '. / / :| / \ / 丶 __/ :}\ /  ̄ ̄ ̄ノ\ .′ /⌒ \:{ / :}\\ . / _..  ̄ /\ :l / ∨ ̄ ̄ ̄`ヽ / ̄ \ /_.. ´ / ,/ \| / | ∧ \ , . /´ / / ,'__ \ ′ | ∧ ', \ , . / / / \,' | / | , |\ ′ / / / / \ l /\」 ′ :| 丶| . / / / / |_\ ________,l____/\ :| | / / / .′ / {ニニ7 ̄ニ=- ..._ \ | | . / / / / {ニニ7 _`¨ ┐ ,人 ; / / |: / {ニニ7 -=ニ⌒ <⌒\} } ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 裴邵と王導は琅邪王の属官同士親交が深かった N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
770 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/03(日) 13:15:15.06 ID:UazFh5l30 紀元325年頃 晋 首都 建康】 {::::.\::::::::::_;. -‐' / -‐:::::::: ∧::::/ ∧::.\::::::ハ \:::::::ヽ::::ア //.:::: ‐-ミ V jう トミ:::Y:::::{/ }::::::::∨ -‐ ¬く::::::イ ==rく ア }::::::.`ヽ:/.:.:.: 人:::::::/ _ ,......::::く` ゙Y人〃 ノ レ /::::\::::/.:.:.:.: (:::::::ミ=\ ,ィ __ヽ ∨ ト-‐ } r《∧::} ∨.:.:.:.:.: ー-ミ三iヽ 〃⌒}∧ ∨ ヽ. / | ヽ}/∨.:.:.:.:.:.: あなたのお父上がいれば、 ∧ ゙ト-‐ヘ:::::.、>‐-》 | ノ ,′.:.:.:.:.: 私が一人で三公になる事もなかったでしょう /.:.:.\、 V , _ア _, ,′ '.:.:.:.:.:.:.:.: . /.:.:.:.:.:.:.`丶、 ` _ -‐  ̄ / |:.:.:.:.:.:.:.: |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ / ,......::::7 / .|:.:.:.:.:.:.:.:.: |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ / |_ -‐… |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ / |::::::::::::::::: ___ / \ /ノ ? ヽ \ /(● ) (● ) ヽ 結局父上はどうなったんです? | ´ | \ ⌒ / / \ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 王導は三公になった後も旧交を思う事があったという N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
771 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/03(日) 13:16:04.32 ID:UazFh5l30 【>>770 修正】 【紀元325年頃 晋 首都 建康】 {::::.\::::::::::_;. -‐' / -‐:::::::: ∧::::/ ∧::.\::::::ハ \:::::::ヽ::::ア //.:::: ‐-ミ V jう トミ:::Y:::::{/ }::::::::∨ -‐ ¬く::::::イ ==rく ア }::::::.`ヽ:/.:.:.: 人:::::::/ _ ,......::::く` ゙Y人〃 ノ レ /::::\::::/.:.:.:.: (:::::::ミ=\ ,ィ __ヽ ∨ ト-‐ } r《∧::} ∨.:.:.:.:.: ー-ミ三iヽ 〃⌒}∧ ∨ ヽ. / | ヽ}/∨.:.:.:.:.:.: あなたのお父上がいれば、 ∧ ゙ト-‐ヘ:::::.、>‐-》 | ノ ,′.:.:.:.:.: 私が一人で三公になる事もなかったでしょう /.:.:.\、 V , _ア _, ,′ '.:.:.:.:.:.:.:.: . /.:.:.:.:.:.:.`丶、 ` _ -‐  ̄ / |:.:.:.:.:.:.:.: |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ / ,......::::7 / .|:.:.:.:.:.:.:.:.: |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ / |_ -‐… |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ / |::::::::::::::::: ___ / \ /ノ ? ヽ \ /(● ) (● ) ヽ 結局父上はどうなったんです? | ´ | \ ⌒ / / \ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 王導は三公になった後も旧交を思う事があったという N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
772 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/03(日) 13:16:38.10 ID:UazFh5l30 _________________ィ‐' ̄`ヽ | |::::::::::::::::ヽ | |::::::::::::::::::::\ | |:::::::::::::::::::::::::\ | |:::::::::::::f \::::::::} | おしまい |:::::::::::::| ゝ::::| | |::::::::::::::ヽ ∨ | |ー:、::::::::::ヘ | |::::::::::::::::::::::ヘ_ |_____________________ |:::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、 \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、 ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´ | | ヾN ゞソ ゞソ// | | >:´|、 - ,|`:< 次回をお楽しみに | | |::::::::| > イ |::::::::| | | >-、\! !/::,-< | | /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、 | | l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::! | | /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::| | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::| ヽニj } \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::| 〈:| |V }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::| |:!.|:\ ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::| |:!.|::::::`ー':::/ / |::::|:::::::::::::::::!:::::! |:|_!:::::::::::::::/ / |:::::!::::::::::::::::|::::::| |::::::::::::::::::/ / .!:::::!::::::::::::::::|::::::l |::::::::::::::::/ / !:::::|::::::::::::::::|:::::::! !:::::::::::/ / |::::::|::::::::::::::::|::::::::!
773 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/03(日) 13:18:17.57 ID:UazFh5l30 - - ──ー - -、 /i ,.-‐''"´ \ i\ 次回の琅邪王パートが長くなり過ぎたので、 l \_/ _,, ,,_ ヽ、_/ l 分離・加筆修正しておまけにしたものを投下しました。 l ::::::/ ━━ ━━ .ヽ::: l ヾ_,;;;l , , , l;;;__ジ 次回の投下に関しては、 | i ̄i ̄i ̄i """ | もうしばらくお時間を頂ければと思います。 l . ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ .l ` 、 /⌒⌒i /⌒ヽ / お暇な方と物好きな方はお付き合いくださいませ `/ | | \ /
774 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/07/03(日) 13:34:06.43 ID:OzltxTxQ0 乙でした。
775 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/07/03(日) 14:13:40.99 ID:A2IG/5bm0 乙
776 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/07/03(日) 17:03:13.73 ID:kl2P+9oJ0 >>1 乙ー。 賀循、いつ再登場するのかなと待ってたので嬉しい。 >>743 >曹氏以来太康に至るまで、 >公卿世族は互いに奢侈に興じ、 >政教は衰退し、法は守られませんでした。 >群公卿士は安息に飽き、 >遂に人を用いて仲違いに乗じ、 >正しい道は失われてしまいました。 西晋勢族の頂点みたいな琅邪王氏出身なのに、王導は西晋の風潮にたいしてめっちゃ批判的だよね。 そんな王導が主導した東晋建国も、たんなる「栄光の西晋を復興」というようなものではなく、実はもっと複雑なのでは?と思ったり。
777 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/07/03(日) 19:25:45.60 ID:aPIO2/9b0 乙でした 且という字は柄まで刺さった短剣を示し、それにやまいだれを冠する事によって病死を装う 咎無き者を除く際に、犯人をぼやかすために用いられる…などと邪推ww
778 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/07/03(日) 22:11:40.71 ID:gzlLhrtM0 そんな屁理屈で根掘り葉掘りを逆張りして知識の足らないド低脳を晒したラノベ作者いたなぁ ちなみに根掘り葉掘りは「単なる語感」だと各種辞書にも書いてある
779 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/07/03(日) 23:19:10.24 ID:0hS1yCuk0 乙、王導も後に桓温の件で自分が諸葛亮と並び称されるとは 夢にも思わなかっただろうな
780 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/07/04(月) 04:57:03.06 ID:e2Qv7OQI0 乙ですー なんとなく懐かしいほっこり感がある回だ… 他の地域が地獄過ぎるんだよーww
781 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/07/04(月) 15:24:04.65 ID:tbdRuyfa0 >>762 >私、呉人なのに、危うく傖鬼になる所だったよ あいかわらず呉人は負けん気が強いw 南北の食文化のカルチャーショックといえば、もし中国に茶の代わりにコーヒーが伝来していたらというSF小説、「南方に嘉蘇あり」があるらしい。 まだ未読だけど、「コーヒーにはミルクか砂糖か」で南北朝人が対立したり、諸葛亮や孫権、赫連勃勃や劉裕など三国〜南北朝の人物もぞくぞく登場するらしいので興味ある。
782 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/07/04(月) 22:59:42.85 ID:63ci1Rfa0 >>780 この頃の華北は石勒によるサーチ&スクラップ&デストロイが進行中だし・・・ 何かの中国史抗殺数武将ランキングで白起項羽に次いで石勒が通算抗殺数第三位だったの見たぞ
783 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/07/04(月) 23:53:47.26 ID:4O1VLb6eo >>782 >何かの中国史抗殺数武将ランキングで白起項羽に次いで石勒が通算抗殺数第三位 3位は意外でしたが、何か納得する話です。
784 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/07/05(火) 10:23:57.50 ID:3BxLCYqQo もう少し孫皓が慈悲深い有徳な皇帝だったら 呉の遺臣が孫氏の末裔を神輿に立てて江南が自立する、というストーリーもあったのだろうか
785 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/07/05(火) 12:28:33.62 ID:hSpJZxGh0 そもそも孫皓が名君なら、呉の滅亡も絶対ないとは言わないけど、 もうちょっと色んな情勢が変わってたんじゃないかね。
786 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/07/05(火) 17:20:20.10 ID:NlGEFyIb0 え、張献忠とかは?と思ったが抗殺限定でしたか、残念(?)
787 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/07/05(火) 18:19:44.49 ID:IcDVs/9wO 孫皓がもうちょっと穏やかだったら三国志はまた違った形になっていたかもしれない
788 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/07/05(火) 18:48:29.95 ID:CgVzuKwno あれだけ呉から亡命者が出なければ「呉は弱体化! 攻撃ヨシ!」にならなかったかもしれぬ
789 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/07/05(火) 19:10:22.54 ID:Gm4JqQBAo 孫和がそのまま皇帝になっていたら孫酷はああならなかっただろうしな。やっぱり孫権がアレじゃね?
790 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/07/05(火) 21:17:41.67 ID:ms8aK4JS0 まあ言ってしまうとだいたい孫権が悪い 孫登は残念と言う他ないけども
791 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/07/06(水) 00:07:39.11 ID:h8O/Du9yo 中国史上南が北に勝ったのって項籍と劉秀と蒋介石くらいだし 呉ってだけで無理
792 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/07/06(水) 01:27:08.10 ID:q2LT+QWBo 朱元璋「…。」
793 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/07/06(水) 08:39:40.24 ID:2FZsbbXmo ぶっちゃけ孫晧なら王猛さんでも「暴君を放伐するのは天子の義務」とか言って苻堅煽りそう
794 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/07/06(水) 09:38:43.04 ID:lnSIMnuUO 王猛も助走をつけて殴るレベル
795 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/07/06(水) 13:22:06.72 ID:Oej+3AGK0 五胡・南北朝の並居るクソ君主どもに比べれば孫晧とかまだまだって感じがして
796 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/07/06(水) 20:03:51.43 ID:IY1UBxEW0 そういえば王猛って、まだAA出ていなかったっけ? 個人的に王猛と石虎のAAが楽しみ(登場しないかもしれないけど…)
797 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/07/16(土) 23:08:07.45 ID:eNbHA/8z0 石虎はともかく王猛はまだ先だろ、東晋前燕前秦でまた三国志延長戦やってる頃の人だし
798 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/07/17(日) 06:46:09.05 ID:jcn7zF0N0 乙でした。南に下っても呉人にとっては仕えにくい司馬晋だったのか。西晋滅亡までで十分ですから王猛なぞ出さないでください。
799 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/07/17(日) 07:00:20.96 ID:4D5htUiG0 桓温や苻堅はAA出てたよね、習鑿歯がらみで。
800 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/07/17(日) 09:00:27.74 ID:DMDk0NNI0 sageすら出来ないド低能が内容に口出しとか調子のりすぎだろ
801 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/07/17(日) 17:26:50.47 ID:mLyCbAfe0 取りあえず、陳寿の「三国志」に登場した人物のうち、現時点で誰々が生き残っているのかよく分からなくなってきた・・・
802 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/07/18(月) 18:04:03.02 ID:MlGUZTC60 吾彦はとりあえず生存か
803 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 18:49:48.95 ID:61UWnajY0 - - ──ー - -、 /i ,.-‐''"´ \ i\ l \_/ _,, ,,_ ヽ、_/ l l ::::::/ ━━ ━━ .ヽ::: l すいません遅くなりました。 ヾ_,;;;l , , , l;;;__ジ | i ̄i ̄i ̄i """ | 第百一回前半部分を22:00頃から投下します l . ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ .l ` 、 /⌒⌒i /⌒ヽ / `/ | | \ /
804 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/07/23(土) 18:52:08.39 ID:97Ix34/f0 わーい
805 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 21:57:34.36 ID:61UWnajY0 ノヽ)) ヽ,,rーrヽ,, ,,ノi ,ノ~'tiii"(t i}}|j " "ツヽ|t iヽ/ツii|}}从、}iii)''ijリリ} 、 ノツリ、 ii}}y"}!、iii、'';/r"t}}}(iij,yiiヽ-リヽii}j、,, "リ t,`、i、}ヽ''ii);;|iMtヽ''" `" ノ ""ノノノjjり ''フ 、)" ミ;;,,t、ti;i、 t;;、、))リiノツノ/""''彡"彡 ョ i、`''i ;;;;:::ijj}、`';;;;;;'"":::;;;'" ,,,, 廴r''ツ r' 't、 ;;;、 t;; ::;;;`;;;;;;;;;;|}:::'"::;;'"ii" 、迄 彡ノツ ヽ, ;) (|;;ヽ;;、;;;;;;;;;ノ':::i:::;'":::';;" ::'≡ " ノ 'i ,;i,,、;;、、,;; ;;;;、;;;i'i},,ir')ノ,,,,,,,,___ :::ミ≡:r'i 「やる夫が正史を書くようです」第百一回。 t ;t;;iitーミゥテ;;、刈シ='r'-ミュォヲヲ ')'''/'|:| '',、,i'"` ̄"::::了 j''"` ̄:::::" ;;リ/)リ/i スレでのネタバレは禁止。 . t、i':::: :::::::| ,' j"" :::リ'、/イ'(,, 、、 - ヽt::::::: :::::t,,ハ ,、) ;;;;:::i-ー'"t))::::: ..;、 .それだけだ i;t :::::::::::~'- '":" 了 ,i;;;;::: t:::;、-'" ,,, 、 - ーt;ヽ ::::::::;;、、、:::,,, ;;'" /;;;;::: ,、'":::::彡 ,,、- ''":::::::::::::::::::t:;ヽ :::::":::::::::::::`' / , ';;;;;;;r''":::::::... ,,、-'"::::::::::::::::::::::::::::::::::t::;;ヽ ;;;::::::::: "/;;;;/:::::::::: ,,、- '"::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::t:::;;;ヽ :::::::::::: 、';;;;;r'":::::::: . /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::t:::;;;;;;'、;;;;;;;;;,、-';、-'"::::: / ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ソ:::;;;、 - ーー'''"::::::::::: ....::''" ./ ;;;;;;;;;;、 -ーー ''''' """ '''' ー,-ー''''::"::::::::::::::::::::::::::::::::::::: """ ー ニ"、,,,,,,,,_:::,,,,,,,,,:::__,,,、 -ー'"
806 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 21:58:04.96 ID:61UWnajY0 【紀元310年11月 晋 首都 洛陽】 . . -――-. . /: : : : : : : : : : : : : :`丶、 /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :\ .′ : :/ : : : : : :/: : : : : : : : : : : \ . : : : : :{: :{ : : : /: : : : : /: : : : : : : :. {: : : : : |: {: : : i′: : : :/、:/: : :.ィ : : } |: : : : : |: |: : : |: : :|: ://\:イ /: : :| |: : : : :|: |: : :.{: : :{: {/,x=ァrミ/: :.イ: :| }ハ : : : |: |: : :.Y:.{:/ 《 刈 /∠イ: :/ i : : :|: | : : : W,,, ゞ' (イ⌒ И : |: |: : : :| ヽ }:人:} : : :|、 _ / 近日中に石勒討伐に赴きます。 r┴- 、Y :| 、 / /≧x、、、 Y W丶 ´ そして、兗州・豫州を鎮め、 /ニニ「 \\ \ 帝都の外援にしたく思います {ニニニ|_|‐\\ \ |ニ/´ニニ\‐\\/ 〉 |‐{ニニニニ\ニ\/ ヽ |‐|ニニニニニ} ニ‐ 、ニ\ |‐|ニニニニニ} ニニヽニム \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/ Zニニニニニ:} ≧=-ニ}ニニム ≧ < Zニニニニ|三三≧=ニニ} ≧ ちょっと待ちなさい!!! ニ=- Zニニニニ | 三三/三ニ/ ≧ ≦ |二ニニニ|三‐/ニニ/ /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\ |ニ二ニニ | 三‐{:ニイ /|ニニニニ|ニニ|ニ| /ニ|ニニニニ|ニニ|ニ|
807 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:00:53.19 ID:61UWnajY0 ' ヽ ヽ l ‘ / ‘, lj ‘, ‘ ' l l l 丶 l l l l l l /l / | \__ | ll _l_ ハ /l /_V匕lj7 l l、 \ー< 今、逆賊は都の外に迫っていて、 | ハ l l_仆rミ、 、_斗'ィ允心 / l 丶 _ ヽ 王室が混乱しているのは知っているわよね! V 〉 ト、ト、乂ソヽ {  ̄ // ' ヾ /___ l / ‘, | ^‘, ,`ヾ /l /l::ゝ-─//////ハ l .朝廷と社稷はあなたを頼りにしているのに、 ' ‘,| l ヽ - ⌒ヽ イ/ 〃:::l///ヾ、//////∧ .どうして都を孤立させるような事を言えるのよ!! l / l、 r丶 \ ノ / / //::::l/////ヾ、////// | ハ .|l l \八//>r、_ ̄_/ /lィこ:::::'//╋ ////// l l ヽ l从、 |/∧//{l////〕:::l /ヽl'::::::l::/==<//////// ヾ ゞ、 ヾ |//八/ヾ=-/Vj/:::/::::::///////>〔//// ノ////\/////\:::://////, -'"//厶/// 晋 皇帝 司馬熾 | { { i| } } リ { { {マ i|∨ } } / Y ; ==-ハ{ ∨i| マ -==ニ ' /}′ 今、私が賊を迎え撃てば、 マハ il从斗≠ミ Y ∨斗≠ミx }i / / 必ず滅ぼす事ができるでしょう。 }∨ 小. じr沁 じ芹心 }i / / | マリ从∧ V辷リ 弋辷ヒリ }i } / / 賊を滅ぼすに至らなくても、 | ∧ ' }i / /ト 東方諸州との職貢と流通を再開する必要があります。 }ハ 小 ' /イi i}/ /i:i:i:i:i:i:i〕iト ノ ∨ {込 _ __ } / / |i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ヽ これこそ国威を発揚すべき藩屏の務めです ∨ i{i:i:i:i:i> 彳从 /}/ i!i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i} ∨ i{i:i:i:i:i:i:i:i{ ≧=≦{、ヽ ノ } , i|i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i| Y {i:i:i:i:i:i:i:i} ,{ /ノ.イ }i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i| {i:iYi:i:i:i:i:i:i:j {ー―:/ }i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i|
808 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:01:24.69 ID:61UWnajY0 . . -――-. . /: : : : : : : : : : : : : :`丶、 /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :\ .′ : :/ : : : : : :/: : : : : : : : : : : \ . : : : : :{: :{ : : : /: : : : : /: : : : : : : :. {: : : : : |: {: : : i′: : : :/、:/: : :.ィ : : } |: : : : : |: |: : : |: : :|: ://\:イ /: : :| |: : : : :|: |: : :.{: : :{: {/,x=ァrミ/: :.イ: :| }ハ : : : |: |: : :.Y:.{:/ 《 刈 /∠イ: :/ i : : :|: | : : : W,,, ゞ' (イ⌒ И : |: |: : : :| ヽ .}:人:} : : :|、 _ / 京師に座したまま機会を失えば、 r┴- 、Y :| 、 / .日々疲弊していくのみで、憂いは増すばかりでしょう /≧x、、、 Y W丶 ´ /ニニ「 \\ \ {ニニニ|_|‐\\ \ |ニ/´ニニ\‐\\/ 〉 |‐{ニニニニ\ニ\/ ヽ |‐|ニニニニニ} ニ‐ 、ニ\ |‐|ニニニニニ} ニニヽニム Zニニニニニ:} ≧=-ニ}ニニム Zニニニニ|三三≧=ニニ} Zニニニニ | 三三/三ニ/ |二ニニニ|三‐/ニニ/ |ニ二ニニ | 三‐{:ニイ /|ニニニニ|ニニ|ニ| /ニ|ニニニニ|ニニ|ニ| ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー このやりとりは、『晋書』『東海孝献王越伝』に残されたものだ。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 帝都洛陽の固守にこだわる皇帝と、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 東方諸州の確保を優先したい東海王との差異が分かりやすい。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 東海王の発言からは、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 東方からの租税すら滞っていたのが察せられる _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
809 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:02:08.73 ID:61UWnajY0 .′ : :/ : : : : : :/: : : : : : : : : : : \ . : : : : :{: :{ : : : /: : : : : /: : : : : : : :. {: : : : : |: {: : : i′: : : :/、:/: : :.ィ : : } |: : : : : |: |: : : |: : :|: ://\:イ /: : :| 私に思う所もおありでしょう。 |: : : : :|: |: : :.{: : :{: {/,x=ァrミ/: :.イ: :| }ハ : : : |: |: : :.Y:.{:/ 《 刈 /∠イ: :/ 妻子は都に残しておきますので。 i : : :|: | : : : W,,, ゞ' (イ⌒ И : |: |: : : :| ヽ .勿論、軍勢も .}:人:} : : :|、 _ / r┴- 、Y :| 、 / /≧x、、、 Y W丶 ´ ./:: :: :: :: ::/《_〃:: :: :: :: :: :: :: :\ V<:: :/ /ニニ「 \\ \ / :: :: :: :: / ィ /:: :: :: ::/:: ::: :::│:: \ ∨::::\ / {ニニニ|_|‐\\ \ /:: :: :: :: :: ::〈_/| /:: :: :: ::/:: :: : /|:: :: ::∧ '/:: :: ∨ / |ニ/´ニニ\‐\\/ 〉 . / :: :: :: :: :: / /::∨:: :: :: :/ :: :/―、:: :: :: :∧ '/:: :: ∨ |‐{ニニニニ\ニ\/ ヽ /:: :: :: :: : / /:: /:: :: :: :: |::/ |/|/:: ::斗- \:: :: ', /:: :: :: :: / /:: /:: :: :: :: ::| / /:: /|/リ \\::.' )l . /:: :: :: :/ _√ :: :: :: :: :: : |-==ミ、 // / |::\  ̄/ /:: :: ::/ \:: :: :: :: :: :: :: 八 、、、 i -=ミ、 |:: ::  ̄| . /:: :: ::/ _彡:: :: |:: :: :: :| \ 、、、/:: ::/ :: | /:: :: / { {¨ヽ:: :: :八 r――‐ 、 i:: ::/:: ::│ :: :: /:: :、 ( \. | | :: : : | \ 乂  ̄ ̄ / 八:: :: /:/ |:::/:: :: ∧ \ \ | | :: : : ト  ̄ イ/:: :: /l/ |:: :: :: /:::∧ ヽ V| | ::人::\ト イ /:: :/ . :: :: :: :: /:: :\ ∧ ∨ミ>ー| ><|:: 八彡イ . \:: :: :: :: :: : \ /  ̄Υ ̄\ \ |\__ . \:: :: :: :: :: : \/  ̄ \| ̄\ ∨ \ \ \____ / 晋 司馬越の子 司馬毗 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ とはいえ、東海王も決して都を軽視したわけではない。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 妻の裴妃と世子の鎮軍将軍司馬毗を留め、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .配下の李ツと何倫率いる軍勢を帝都防衛のために残している `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
810 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:03:47.87 ID:61UWnajY0 ____ /: . :_._:_, :ヽ 〈: . ;仁 -ー-≧: > >: .;r‐: . : . : . : . \__ノ ,イ /: . ;イ: . /: . : . : . : . : . マ'´γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ {:ゝ/: . :./.〃:∧: .Y;ヘ: . :\: .:. | それと、東方再建のために軍に行台を随行させます | __ `7: ./:./:l. :| ヽ: | _≧-:.:ヽ;_.ヽ_______________________乂 ./ハ! //ミ y‐大弋 ノ: 厂 ∀ー: 一ャ' 乂辷ォ;/ k」j_ト代モュテミ〈 弐う水: . :| : . :. ,ィ /: ハ ハ:ヘ ゞ-' ,ヾ:.、 ̄ノ∧: l. : . ! ヾ:. ー=≠≦; 1;メ ノ: ∧ ヽ;ゝ /: .;ソ: . :.:ト、_ノ:} / |;! \,イ: . {: .>、 ^ ィヽ;.y': . : . :.r‐一 ………… rく 乂 〉|: . : Y./ゝュこ _,ハ: l:,f: . : . : バヽ /:: :: :\ /::フ: ,彡:ハ//三三l レ: リ.|: |,从/ ノツ γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ. , <:: :: :: :: :: ::.>_/::r彡: . /::∨ 〉⌒〈|/: , :ノノト-ヘ | 我が軍勢の監軍は王衍殿に務めてもらいます | f:: :: :: :: :: :: :: /:: ::ノ: . :,イ三三X==!: . : /_」|:: :: :: ヽ .ヽ_____________________乂 |:: :: :: :: :: :: ;イ:: :イ: . :/:,ノ//:: :: :: :: :: ::ノ: . /==!:: :: :: ハ ヽ_:: :: :: :: :: :: :: : l. : .:.,〃//::∧:: :: :: :: l: . :リ |:: :: :: :: :: |__、 ーー- ―‐.|: . ;4:: :| |::.∨:: :: :: :: ヽ; {:| |:: ::!:: :: :: :: :: :: :., ,j从{ {:: :! !:: :: :: :: :: :: :: ::}ル j:: ::|:: :: :: :: :: :: :: :, \__人_人从_人_人从/ 〉::〉〉:: :: :: :: :: :: :: :://:: :/\:: :: :: :: :: :: ::, _) (__ 〈::〈〈:: :: :: :: :: :: :: :://:: :/ .\:: :: :: :: :: ::, ) ッ!? ( }::.l l:: ∧:: :: ::∧::l l:: ::{ r=≠:: :: :: ::〉  ̄ ̄) ( ̄ ̄ /:: | |:: ∨:: :: ::∨::| |:: ::.l /:: :: :: :: :: / /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\ {:: ::| |:: :: :: :: :: :: :: | |:: ::.| ./:: :: :: :: :: / 晋 太尉 王衍 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 東海王は出征に際し、軍に行台を随行させる旨を上奏している。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 行台とは外征時に置かれる尚書台の出張所を指し、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j この場合は東海王が外征先で政務を見ると言っているのに等しい。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ また、『晋書』『王戎伝』によれば、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 王衍が太尉の地位で太傅軍司となったとある _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
811 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:04:29.78 ID:61UWnajY0 【紀元310年10月 晋 首都 洛陽】 ____ /: . :_._:_, :ヽ 〈: . ;仁 -ー-≧: > >: .;r‐: . : . : . : . \__ノ ,イ /: . ;イ: . /: . : . : . : . : . マ'´ {:ゝ/: . :./.〃:∧: .Y;ヘ: . :\: .:. ト, __ `7: ./:./:l. :| ヽ: | _≧-:.:ヽ;_V: l ./ハ! //ミ y‐大弋 ノ: 厂 ∀ー: 一ャ' 乂辷ォ;/ k」j_ト代モュテミ〈 弐う水: . :| : . :. ,ィ /: ハ ハ:ヘ ゞ-' ,ヾ:.、 ̄ノ∧: l. : . ! ヾ:. ー=≠≦; 1;メ ノ: ∧ ヽ;ゝ /: .;ソ: . :.:ト、_ノ:} / |;! \,イ: . {: .>、 ^ ィヽ;.y': . : . :.r‐一 rく 乂 〉|: . : Y./ゝュこ _,ハ: l:,f: . : . : バヽ /:: :: :\ /::フ: ,彡:ハ//三三l レ: リ.|: |,从/ ノツ 話を聞こうか , <:: :: :: :: :: ::.>_/::r彡: . /::∨ 〉⌒〈|/: , :ノノト-ヘ f:: :: :: :: :: :: :: /:: ::ノ: . :,イ三三X==!: . : /_」|:: :: :: ヽ |:: :: :: :: :: :: ;イ:: :イ: . :/:,ノ//:: :: :: :: :: ::ノ: . /==!:: :: :: ハ ヽ_:: :: :: :: :: :: :: : l. : .:.,〃//::∧:: :: :: :: l: . :リ |:: :: :: :: :: |__、 ーー- ―‐.|: . ;4:: :| |::.∨:: :: :: :: ヽ; {:| |:: ::!:: :: :: :: :: :: :., ,j从{ {:: :! !:: :: :: :: :: :: :: ::}ル j:: ::|:: :: :: :: :: :: :: :, 〉::〉〉:: :: :: :: :: :: :: :://:: :/\:: :: :: :: :: :: ::, 〈::〈〈:: :: :: :: :: :: :: :://:: :/ .\:: :: :: :: :: ::, }::.l l:: ∧:: :: ::∧::l l:: ::{ r=≠:: :: :: ::〉 /:: | |:: ∨:: :: ::∨::| |:: ::.l /:: :: :: :: :: / {:: ::| |:: :: :: :: :: :: :: | |:: ::.| ./:: :: :: :: :: /
812 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:05:17.02 ID:61UWnajY0 : : : : : : : / : : : : : : : : : /|: : : : |: : : : : : ヽ : : : : : : 7: ̄ ̄:`〜、: / : : : |: : : : : : : | : : : : : :/,ィzzzミ、ム |/ |.:.ト、、: : :}: : : : | |: : |,ィア⌒尤r坏ミ |从- 从:./: : : : : .鮮卑のおかげで匈奴を豫州から一掃できた。 |: : |ヾ{ ん::::::} ィ≠ミvi|:/.: : :./: | |\|i 乂__ノ ん::::::} i}: : : :/: :ノ 後は残る石勒を討伐すれば、 、_, 乂__ノ リ: : :/:/ .中原の状況も安定して、税収も入ってくるようになる。 : :\ 、 { ノ: /:.| : : |i \ ア: : : : | 準備が万全なら、 : : | \  ̄` ィ : : : : : :| 劉聡なんて問題にならないのは、去年の洛陽攻防で分かってるし : : | 〕h、_ '´ |_: : : : : :.| 从|\ 八 \ |: : : : : ノ . ィ^ヽ‐- -‐- 、 . イ'´ ̄≧v彡‐- 、ヽ '/ /: : : : : :}: :j }: : : ヽi . , / /: : : : : :イ: :イリ: :ヽ: :} . /{、イ./: : : :‐// /弋‐ \ ! . ` 才―イ弋マ〃 弋マrゝ ‐-≧ . /: :イ八ゝ ` イヽ\) . ヽ ヽ}ヽ`''-、-‐‐ .イ二}リ ヽ .|.ヽ.}==ハ.Y__〉 ´_ト::::|:::∧ 他に適任者はいないか } __ヽツ/_/ハノ_| ノ:::::ゝ イ::::/::::::{:::::::ハ;》::::||ヽ>::><:) . l::゙{:::::::/゙::::/∨_==マ:::::Y::::| ヘ人/゙::::/ ::::::::::::o}}:::::}::::| V:::::::::::,__ァ=-ヽ ‖イ/::{ ヘ _/〃¨¨¨¨¨¨¨´::::/ 〉,イ《イ ̄ o  ̄7´
813 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:07:02.52 ID:61UWnajY0 : : : : : : : / : : : : : : : : : /|: : : : |: : : : : : ヽ : : : : : : 7: ̄ ̄:`〜、: / : : : |: : : : : : : | : : : : : :/,ィzzzミ、ム |/ |.:.ト、、: : :}: : : : | |: : |,ィア⌒尤r坏ミ |从- 从:./: : : : : この御時世、誰が裏切るか分からないよ。 |: : |ヾ{ ん::::::} ィ≠ミvi|:/.: : :./: | |\|i 乂__ノ ん::::::} i}: : : :/: :ノ .青州の苟晞殿は謀反の風聞が絶えないし、 、_, 乂__ノ リ: : :/:/ 揚州の周馥殿の所は先の戦で逃げた者たちの潜伏先になってる。 : :\ 、 { ノ: /:.| : : |i \ ア: : : : | .二人が私に従ってくれるか微妙な所だし、 : : | \  ̄` ィ : : : : : :| .結局私自身が出向いて指揮をとるのが最も確実な方法だよ : : | 〕h、_ '´ |_: : : : : :.| 从|\ 八 \ |: : : : : ノ . ィ^ヽ‐- -‐- 、 . イ'´ ̄≧v彡‐- 、ヽ '/ /: : : : : :}: :j }: : : ヽi . , / /: : : : : :イ: :イリ: :ヽ: :} . /{、イ./: : : :‐// /弋‐ \ ! . ` 才―イ弋マ〃 弋マrゝ ‐-≧ . /: :イ八ゝ ` イヽ\) . ヽ ヽ}ヽ`''-、-‐‐ .イ二}リ ヽ .|.ヽ.}==ハ.Y__〉 ´_ト::::|:::∧ 陛下はあなたを疑っているだろうしな } __ヽツ/_/ハノ_| ノ:::::ゝ イ::::/::::::{:::::::ハ;》::::||ヽ>::><:) . l::゙{:::::::/゙::::/∨_==マ:::::Y::::| ヘ人/゙::::/ ::::::::::::o}}:::::}::::| V:::::::::::,__ァ=-ヽ ‖イ/::{ ヘ _/〃¨¨¨¨¨¨¨´::::/ 〉,イ《イ ̄ o  ̄7´ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 『晋書』『王戎伝』に曰く。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 東海王は苟晞を討伐すべく、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 王衍を太傅軍司にしたと記されている。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ `ヘ:ゝ .' 小/ 王衍の記録を残した人物は、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 東海王の東征の目的が苟晞討伐と考えていたらしい _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
814 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:08:01.28 ID:61UWnajY0 /: : : : : : : : /: : : : : : /: : : :l: : : : : l: : |l: l : : : l: : : : ': : : : : /: : /: : : : : : /: : : : ': : : :l:/l : ハ: : : : :l : : : :. |: : : : : ' : : ' : : : : : : ': : : : /: : :_/;斗:/ .l:l: : : : l: : : l: | |: : : : l: : : l: : : : : : : l'" ̄/ ̄: : / l/ ト、: : : :': : : |: | |:|: : : l: : : l:l: : : : : : :l : ;ィア尤圷 / /-l:ヽ: / : : /l:.| l:|: : : l: : : l:l: : : : : : : 人{ l しl} f沁ミ//: : : / l/ 陛下への抑えに、 l:ハ: : :l: : : lハ: : : : l:',: :{ 弋zソ 弋リ'}:/: : // うちの息子と李ツに軍勢を与えて置いていくつもり。 l' V: l: : : l: :',: : : l: :',:.l 、 /:/:/l/ 丶 : l: l: : ',: : :l: : :、l l:/: | 後、王衍殿も軍監役として来てくれないかな? V:l: : : : \:l: : :l ヾ /: : l:| V:ハ: : |: : : : :l ⌒ .ィ: : : :|ヾ .それなら、陛下も納得してくれるかなーなんて V ∨:ト、: : : ll> _ /: : : : : | /V、 ヽ : |ゝ /` ー ' |:|l : : :l: ' _/:i i:i \〉:.l l\ lノl: : /l/ . イi〔|i:i i:i i:i i:iヽト、 {、i:i\ l/ __.. -―: : : :==ミ . ィi〔/////\i:i i:i i:i i:i i:i〕iト∨i:i \-、 __/: : : : : : : :ー-ミ: : :\ {: r : : ー-ミ: : : : : : :\: : :ヽ /\ヽ : : :、:\ : : \ : : 、 : ‘,}` イ: : : :ー`: : :\ : : : : :\: :ヽ: :V:ノ {{ {: : : :}、ヽ-‐ , ≧==ー――<:_:L才 Y: /〃 ト、\ rィテォフ \: : :、\: : :`ヽ、 { ゝV 代ツ 丶 ー'" //`ト、:ヽ: \: : :}:},ィ ー=イ.八`"ヽ `ー==ノ ハ: :} : : ヽ:乂__:ノ 私もか? .小 : ヽ -‐‐ イ!:/: }:ノ: : :イ:ハ {:八: /: :丶__ / V :/: :/´ : :イ ` 彡' ー /~⌒~^ヽ⌒ヽ}_.. 、|/ ,::::::::::::::::::::::::V\__V//、 {::::::{ヽ/}:::::::}:::::::::::\//〉 ∧:::::ヽ/:::: V:::::::::::: : }// /::::∧::::::::::::::::::',::::::::::://
815 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:08:40.84 ID:61UWnajY0 /: : : : / : : : : / : : : j|:| : : : : : : : : : : : : : :. .' : : : : ' : : : : / : : /:l゙|:|: : : : : : : : : : :|: : : :. l : : : : l: : : : / : : /: | |:|l: : : :l: : : l : : | : : : | | : : : : |:l: _:l/-─ハ:| l八__|: : : | : : | : : : | | : : : : |:l´: :j: : : :l lj ヾ: :lヽ`7ー: :l : : : l | : : : : Yl: ,ィ尤圷ヽ '尤圷、ハ : / : : : ' 挙国一致で石勒討伐に臨む事を内外に見せたくて。 |: :l: : : ‘,〈{ fィルl} fィルl}ヾ〉/: : : : ' lヽ|、: : ト‘, 乂こソ 弋こソ /: : /:./ 三公揃って逆賊討伐に当たる姿勢を示すのは重要だと思う j:/|:ヽ: |、ヾ、 , イ7:,イ: / |:l: :ヾ: T、 /イ/ : /、 |:l: : : : :l:l丶 ⊂ ⊃ ィ |介.: :/l } ノlj\: : :lリ ヽ> _ <l |: :/ .l | __... -―: : ==、 '-、-_-\j \ -、 / | ノl/ / | __/: : : : : : :ー-ミ: :\ / \ -_-_ \─彡'| _- / / {: r : : ー-ミ: : : : : : :\: :ヽ /\ヽ : : :、:\ : : \ : : 、 ‘,}` .イ: : : :ー`: : :\ : : : : :\: :ヽ:V:ノ {{ {: : : :}、ヽ-‐ , ≧==ー――<:L才 :Yi: :〃 ー\ィ赱} Y: : : :、\: :`ヽ、 { ゝV从泛ォ }: :ヽ: :.ヽ: \: :}: ー=イ ヽ ' _ ,: |__: : ハ: :} : ヽ:乂 まあ、言っている事は分かるし、 小 : : :.> ´_ イ / ヽ- }:ノ: :イ:ハ. 都で暮らす我々の利益にも直結する話ではあるが…… {:八: : : | ,ィ i / /.:.:.:.|/二ニ ` 彡'\}/ // /.:.:.:.:/.:.:./___/ ……ん? { /:.:/ イ{∧__/.:.:.:.:.:./.:.:.:.:.:.:.:.:.: /.:.:.{: :_/, イ.:.:.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. /=====!イ=========.:.:.:.:.:.:.:.:. {.:.:.:/イ}.:.:.:.:.:.:イ}/.:.:.:.,.ィ>゙ ̄ ̄ ト.:.{!レ.:.:.:.:.:.:.:.レ{!.:.:/.:./ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } この時期の三公は、太尉王衍・司徒司馬越(太傅兼任)・司空王浚 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
816 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:09:19.87 ID:61UWnajY0 {: :{ >: \ー- ミ r‐ 人: :、: : : : ヽ : : : :`: .、 {/: : :\ヽ: : : : : : :、: : : :\ . : : : : : : : : ー` : : : : : ヽ: :、: : : / : /: : : : : : {: { : : : : : : : :‘,\: ‘, {: : { : : : メ、八:从 : : : : : : : i} 、: \ ーゝ: :`トミ、{: { 从_: : : : : リ: : ー==ミ :、 ー=彡从 込ツ i从 xzミ""` : } : :ハ : :\ヽ} 石勒討伐の兵糧をどうやって調達した? 八: :ゞ { 込ツ> } ー=彡人: : :‘, ー=彡人 〈、 "" /: :/ }: : : : ヽ: : :} { : \ - 、 /: :/: 人:ノ: : ハ/ /:ヽ: :}.ヽ、 -‐彡: :/:.:.:.\:/ } /: : イ {、/: :イ : /:.:.:.:.:.:._ヽ /: : : : : : : : : 、 : : : : : : : : ',: : : : : : : : : : : : : : :. ゝノ´:.:.| 人У/. ´:.:.:.:.:≠ ¨¨ ミ、 .': l: : : : |: : : : : ', : : : : : : : : ',: : : : : : : : : : : : : : :. / .》、:.:.:.:! /ー{: :{/:.:.:.:.:.〃:/ ̄:.:.:}:.'. .' : |: : : : | : : : : : ',: : : : : : : : :| : : : : : : : : : : : : : : :. |i: :|: : : : |i: : : : : :.l: : : : : : : : |: : : : : :l: : : : : : : : : | |i: :i: : : ‐- : _ : : : |: : : : : : : : |: : : : : :}: : : : : : : : : | |:i : Vトミ、_ :`ヽ: :}: : : : : : : : |: : : : : :': : : : : : : : : ' |从: : : { ≧r心、/ : : : : : : : ': : : : : :/ : : : : : : : / \人 J刎 〉: : : : : : :/: : : : : /: : : : : : : : ' 世間で私は賢士を属官にし、 .〉 Vソ/: : : : ://: : : : : :/: : : : : : :/ 名将と勁卒で東海王府を満たしてるって言われてる。 ‐' //: : :/: / : : : : : /: : : : : / /.:./: : : : : : : :./ : : : : ,イ 当たらずとも遠からずって所かな 、 _. 厶イ: : : : : : : :./ : : : : //:.| \` , : : : : : : /_从___//|:ノ ` _|: : : : :/彡-───-〈 从 : / _____‘, |/-─_ -────-\ _ -ニニニニニニニニニニニニ〕h、 _ ィ≦ニニニニニニニニニニニlニニニニ}h、
817 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:11:16.66 ID:61UWnajY0 【この手の情報に強い人】 ∴ ∵ ∴ ∴ ∵ ∵ ∴ ∴∴∴∴∴∴ |艾艾艾艾艾艾艾| .八三三三りゅうよ 八 寸Y7三三三/ \寸ニニニ7 `ヽ⌒ ( ∨ ム V ハ -───- V ハ /: : : : : : : : : : : : >... .γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ V ハ ..: : : : : : : : : : : : : : : : : :..ヽ | 劉輿殿が色々と教えてくれたよ .| V ム. /: : : : : イ: : : : : ィ: : : : : : : :ハ ヽ________________乂 V><|....../{: :レイハ |: : : /::ハ: : : : : : : : :.! / 八 乂:Y笊寸ハ乂/≦从: : |: : : :.::| / V. ム:.代ソ Y笊寸: :ハ: : : :.リ / Vム:V 乂ソ.|: : /: : : / ./ / /: :八 ヽ /: :./)): :./ 兵糧が足りない? / /:.//>\ ´ /: :./匕: / {/ /// ! |7  ̄ .ム/: :/: : : :.l .ところがある所にはあるんですよ。 / /:/// | |l. / /: :/77寸:| {:/∠二二寸/ ./「|: |// ヽ 殿下にだけ裏ワザを教えましょう /二二二二\/{ミ V|/ \ | |二二二二二 \寸 >< \ |. 人二二二二二二\`'< >rー- \ | ( 寸二二二二二二7y、>< | | 八/ 7二二二ニ匕乂ハ | 晋 太傅左長史 劉輿
818 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:11:55.49 ID:61UWnajY0 【紀元310年10月 晋 首都 洛陽】 _ く _ イ: :// `´: : ‘: ., ./: :/ ;/ハ : : : : : : : : \ /: .: :/ :/ l| |: : : : : :|: : : : :ヽ ハ: :/ :/: :j| {: : : : : :ト、: : : : : , |: : ;: :./: : ハ八: :: :i{l´\: :八: : ; |: : | / ;ィ/ ´ヾ{: : :l|リー=,/V :ム :| |: : /: : /==ミ` ヽ: l,≦从 .、ヽ: :ゝ .八 /: :,〈弋rソ` }/弋rソ》':! !\ノ {、: :/: :イ八 , .八}; }ノヾ 八 Y´`ヾ: : :\ ー=彡':/} { {: : } :r -、_: >.、^´,。イ ト、.{ {ィ /ゞ: : .ノヾ:.、 `ヽ,{´v__,斗ミ // '::::::::::::::::::::Vム、 /芥 j .{:::::::::ヽ それ以上は聞かん方が良さそうだな !:::::{ヽ/}::::::::V:::ム 〈 .八 〉ハ:::::::::、} ,::::::ヽ./:::::::::::V:::::.'ハ〈 .〉::::ム:::::::::〉 ,:::::::::::::::::::::::::Y::::.`ー vr':::::::ム::::::∨ 八_,::::::::::::::::::::r-ー-ヽ,レ'く:_:_:_:_:ハ:::::::', }:., :::::::::::::::::'`⊂ニニ'-,>‐-ミ} ::::_〉 }:::ム,.::::::::::::::::::::`ー '"´ ̄ ヾ-ヽ´∨ }:::::::ム::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::' }::::::::::ム::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::::::人 r::::::::::::::::::ー ≧s。r≦ニ7~^' ー ´ ノ:::::::::::::::::l:::::::::::::::::::::::::::::::/ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 不思議な話である。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 洛陽が飢饉であるにも関わらず、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .東海王が石勒討伐に出向くのに支障が出ていないのだから `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
819 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:12:52.99 ID:61UWnajY0 【紀元310年11月 晋 首都 洛陽】 /: . :_._:_, :ヽ 〈: . ;仁 -ー-≧: > .γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ >: .;r‐: . : . : . : . \__ノ | それでは、今日はこれで失礼します .| ,イ /: . ;イ: . /: . : . : . : . : . マ'´ ヽ_________________乂 {:ゝ/: . :./.〃:∧: .Y;ヘ: . :\: .:. ト, __ `7: ./:./:l. :| ヽ: | _≧-:.:ヽ;_V: l ./ハ! //ミ y‐大弋 ノ: 厂 ∀ー: 一ャ' 乂辷ォ;/ k」j_ト代モュテミ〈 弐う水: . :| : . :. ,ィ /: ハ ハ:ヘ ゞ-' ,ヾ:.、 ̄ノ∧: l. : . ! ヾ:. ー=≠≦; 1;メ ノ: ∧ ヽ;ゝ /: .;ソ: . :.:ト、_ノ:} / |;! \,イ: . {: .>、 ^ ィヽ;.y': . : . :.r‐一 rく 乂 〉|: . : Y./ゝュこ _,ハ: l:,f: . : . : バヽ /:: :: :\ /::フ: ,彡:ハ//三三l レ: リ.|: |,从/ ノツ , <:: :: :: :: :: ::.>_/::r彡: . /::∨ 〉⌒〈|/: , :ノノト-ヘ f:: :: :: :: :: :: :: /:: ::ノ: . :,イ三三X==!: . : /_」|:: :: :: ヽ |:: :: :: :: :: :: ;イ:: :イ: . :/:,ノ//:: :: :: :: :: ::ノ: . /==!:: :: :: ハ ヽ_:: :: :: :: :: :: :: : l. : .:.,〃//::∧:: :: :: :: l: . :リ |:: :: :: :: :: |__、 ーー- ―‐.|: . ;4:: :| |::.∨:: :: :: :: ヽ; {:| |:: ::!:: :: :: :: :: :: :., ,j从{ {:: :! !:: :: :: :: :: :: :: ::}ル j:: ::|:: :: :: :: :: :: :: :, 〉::〉〉:: :: :: :: :: :: :: :://:: :/\:: :: :: :: :: :: ::, 〈::〈〈:: :: :: :: :: :: :: :://:: :/ .\:: :: :: :: :: ::, }::.l l:: ∧:: :: ::∧::l l:: ::{ r=≠:: :: :: ::〉 /:: | |:: ∨:: :: ::∨::| |:: ::.l /:: :: :: :: :: / {:: ::| |:: :: :: :: :: :: :: | |:: ::.| ./:: :: :: :: :: / ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 実際の所、何故王衍が東海王の軍勢に従軍したのかは分からない。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } ただ、やろうと思えば、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 趙王を相手にした時のように、無理矢理太傅軍司の話を断われただろう。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ しかし、結果として彼はそれをしなかったし、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 最後まで一貫して東海王の協力者であり続けた _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
820 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:13:32.15 ID:61UWnajY0 γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ | 具合はどうかな? .| ヽ__________乂 (二二二ニ/二二ニ/二|二二ヽ二ヽ二ニニ) //_/__//_/__//_/| |ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ //_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ //_/__//_/__//_/__| |_ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽ 二二二ニ/二二ニ/二二二//_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ //_/__//_/__//_/__///_/_//_/__//_/_ | |___ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ //_/__//_/__//_/__//○====○====○======.○=====○===○===○===○ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ //_/__//_/__//_/__//_| |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|__|_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽ ○====○====○====○===.| |││││││││││││││││|| .||===○===○===○===○=== | |││││││││││││││││||.劉 || | |┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴|| .|| | |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|| .|| ___________| |││││││││││││││││||.輿..||____________ \/\/\/\/\/\| |││││││││││││││││|| .||\/\/\/\/\/\/ /\/\/\/\/\/| |││││││││││││││││| ̄ ̄|/\/\/\/\/\/\ """ ̄ ̄ ̄'''''''''''''''""""" ̄""" ̄ ̄''''''''''""""""""""""""""""""""""""" ̄ ̄'''''''''"""" ̄ ̄ ̄ ̄"""""""""
821 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:14:51.65 ID:61UWnajY0 __ /::::::::::::::::::\ /::::::::::::::::ハ::::::::ヽ /:::::∠|/}/ー V::::::l j::::::!× × i::::::::l よろしくありません。 从〈 ワ /:/::::::! く・く|::`ーz t-!:/:::::::::| .指にできた腫物が原因らしいのですが…… \|::V´ V_,ィtー、:::::| /:|:/ `>‐くj \! .| |/ー、{////ー、! \ / : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :\ /: : : : . . . : :/: : : : : : : .: : : : : : : : :/,: /{: : . : : : : : : : : :/ {:,,: :/ !:./: : : :{ : : :i {: {: : : i : :斗イ: / {/{、: : : {:、: | : : : : : :i 従軍は無理そうだね。 Y: : : |:.yfわ卞 ゝ≧ーY: : : :i: : :| }从: :.ト{ 匕ツ f'だ卞ミ: j: : : :j: : :| 劉輿殿の才はまだまだ必要だから、ゆっくり養生してほしい ,: : :ハ儿i ,,,,, , 七:ツ 〉: : : .; : : :j /:{: : : : 八 u """/: : イイ: : : ' /:イ: : : : :./: , ‘ つ 彡イ : : i!:|: : / レ{: :ル{: :介。 仏\i: : : i: : :/ /W ¨¨ ̄ 7 j V ル: :ノ: :/ , ‘, /ヽ _/ 彡' >, ,{ \ ,-==ミ / /⌒マ, ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } この頃、劉輿は指に悪性の腫物を患っていたと『晋書』『劉琨伝』は記す N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
822 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:16:23.91 ID:61UWnajY0 __ /::::::::::::::::::\ /::::::::::::::::ハ::::::::ヽ .これからが本番なのに情けない限り。 /:::::∠|/}/ー V::::::l j::::::!× × i::::::::l 殿下におかれましては、 从〈 ワ /:/::::::! 私の五人の息子に目をかけてやって頂けると。 く・く|::`ーz t-!:/:::::::::| \|::V´ V_,ィtー、:::::| .長男は私に似て、しっかり者ですのでお役に立てるはず /:|:/ `>‐くj \! .| |/ー、{////ー、! \ ホレゴアイサツ / : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :\ /: : : : . . . : :/: : : : : : : .: : : : : : : : :/,: /{: : . : : : : : : : : :/ {:,,: :/ !:./: : : :{ : : :i {: {: : : i : :斗イ: / {/{、: : : {:、: | : : : : : :i Y: : : |:.yfわ卞 ゝ≧ーY: : : :i: : :| }从: :.ト{ 匕ツ f'だ卞ミ: j: : : :j: : :| 気をしっかり持って ,: : :ハ儿i ,,,,, , 七:ツ 〉: : : .; : : :j /:{: : : : 八 u """/: : イイ: : : ' /:イ: : : : :./: , ‘ つ 彡イ : : i!:|: : / レ{: :ル{: :介。 仏\i: : : i: : :/ /W ¨¨ ̄ 7 j V ル: :ノ: :/ , ‘, /ヽ _/ 彡' >, ,{ \ ,-==ミ / /⌒マ, ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 劉輿には、劉演・劉胤・劉挹・劉啓・劉述と五人の息子がいた。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 東海王はこの中から、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 長男の劉演と三男の劉挹を己の属官に取り立てている。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 東海王と劉輿の蜜月ぶりがうかがえる ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
823 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:17:52.01 ID:61UWnajY0 ‘, { /八 / / / _人__r‐厂 ̄}ニ=― イ / 丿 /厂 jーヘ__/  ̄`丶、イ / .人__/ j `、 / / / / 人 `、 . / / / / ,,'’ ‘. .ハ / / / //___ー''′| .| | / i / ⌒^_ 人 / | | / i | ::::::::::. \/ / ./⌒l . / / i .| _j_/| / _.ノ お初にお目にかかります東海王殿下。 / / i | o )- _ 〈∨{ | .// j┐ | | ト }.X | // r'~ ヘ┐ .太傅左長史劉輿が一子、 | | | 丶、 _ノ | / ゙̄ア /⌒^⌒Y\ /| 劉演、字を始仁と申しますわ。 | 八 | y=≦⌒ / / ./`┐ 〈\/;';';';';';';',/::/: j メ ジ ロ 人__ ハ | / 人 | / 〉: :\/∨::/ : : / 中山劉氏の名に懸けて、 /⌒\ | .| {\ ∧ く/| | く⌒\:::/⌒\: : : :/ .父同様の働きをして御覧に入れましょう / : : : : } .l .|\ \`ーヘ, j √ /⌒`´: : : : : :`⌒冖〉 /|: : : : :/ j .| \⌒∨ ∧./ 丿 \ : : ∨: : : :::::::::/ / | : : : / / /\ \ ∨ / /\. ∨: :∨: : :::::::/ . / |: : : / / /: : : \/ ̄/ /\. `、 ∨: :|: : ::::::/ |: : / / ̄\: : |/./ , ゙////|. ∨ ∨::|: : :::/ . 八 { / / ̄ヽ / , ゙/\/// ∨ |: :i: :::::| ∧ \ { / / , ゙/,| 厂\ .| 八:.i :::丿 ∧: : \人 .{ ////| j∨//} |r√ ̄ ̄Υ . ∧: : : : i \\ /___/ / 厂 ̄¨¨´乂___丿____ ∧: : : i : : : ̄\___/: :/ .|/ _ -=ニ⌒ ̄ ̄ ̄ 晋 尚書郎 劉演 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 劉演、字を始仁。劉輿の長男。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 永嘉年間の末までに、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 太尉掾、尚書郎を歴任し、父の喪に服するため職を去った。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ しかし、東海王に招聘され、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 服喪を取り止めて父の爵位を継ぎ、太傅主簿に就任している _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
824 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:18:36.49 ID:61UWnajY0 γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ | じゃあ今日の所はこれで | ヽ____________乂 (二二二ニ/二二ニ/二|二二ヽ二ヽ二ニニ) //_/__//_/__//_/| |ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ //_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ //_/__//_/__//_/__| |_ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽ 二二二ニ/二二ニ/二二二//_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ //_/__//_/__//_/__///_/_//_/__//_/_ | |___ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ //_/__//_/__//_/__//○====○====○======.○=====○===○===○===○ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ //_/__//_/__//_/__//_| |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|__|_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽ ○====○====○====○===.| |││││││││││││││││|| .||===○===○===○===○=== | |││││││││││││││││||.劉 || | |┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴|| .|| | |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|| .|| ___________| |││││││││││││││││||.輿..||____________ \/\/\/\/\/\| |││││││││││││││││|| .||\/\/\/\/\/\/ /\/\/\/\/\/| |││││││││││││││││| ̄ ̄|/\/\/\/\/\/\ """ ̄ ̄ ̄'''''''''''''''""""" ̄""" ̄ ̄''''''''''""""""""""""""""""""""""""" ̄ ̄'''''''''"""" ̄ ̄ ̄ ̄""""""""" /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ 劉輿は洛陽陥落以前に亡くなった。 Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ \ヽ、 _ , イ!::/ .享年四十七 / ヽ{ ト、ヽ l:′ ∧\ マ三ソ| .\ ./: : \\ ヾ-〃 ..∧ l; : : : : \\.り/: : :i
825 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:19:51.57 ID:61UWnajY0 |ニニニ/ \ \ \ 人ニ/ ヽ V/ ヽ ‖  ̄ } '/ _ |l { 八 / / | } |l {\{ __/斗rか7 :| } 八 ̄斗ヵ\{  ̄ ノ ノ | { 劉輿に驃騎将軍を追贈したいですって!? } \{⌒´ ' /イ !| 八 } \|、 < -) | |l \ 故人とはいえ、 人 | \_ _,、イ ! | |⌒ たかが太傅の長史に驃騎将軍はおかしいでしょ! ⌒7 l| ⌒>‐‐____ | 人__j人 { |l 八___/ ニニフノイ { /ニニヽ 官品で言えば四階級特進じゃない!! .j人 (// ァ"\__イ/ニニ=-__ 「/{ ,.、イニニ/ニ{ニニニ=-- /ニ八/____,.、イニニ乂__ニニニ=- /ニニニニ}ニニニニニニニ==-\ニニニ=- /ニニニニ/ニニニニニニニ==--{ \ニニニ=- /ニニニニ=- 人=ニニニニニニ==-- / `Уニニニ| (ニニニニ=- }=ニニニニニニ==-/ /ニニニニ/ ̄ ̄ ̄\  ̄ ̄ }=ニニニニニニ==〈 にニニニ|/ ̄ ̄ ̄\ ___ -‐============‐- _ノニニニニ|/ ̄ ̄ ̄\ _____-‐=  ̄  ̄ ̄ ヽ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 何故か驃騎将軍を追贈され、 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 先に功績が有ったとして定襄侯に封じられた。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 劉演が継いだ爵位は、この定襄侯と思われる。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 諡号は貞侯とされたが、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ この場合の貞は、大慮によって力を尽くしたという意味合いとなる _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
826 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:20:21.40 ID:61UWnajY0 . . : : : : .: .: .: .: .: . . . . : : .: .: .: .: .: .: .: . :.: .: .: .: 丶 /.: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .:\ ' .: .: .: .: ,: .: ./.: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .\.:ヽ /.: .:/.: .: .:/.: .: ': .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: V∧ '.: .:/.: .: .:/.: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: :V/.: .:V: :. .: .:/.: .: .: '.: .: .: i.: .:.i.:{ .: 、 ___.: .: .i .: .V/.: .:V: :. : .:'.: .: .: .: .: . .:斗.: .:|八.: .:\.: .: `ト .: .V/.: .:i: .:: i.:{.: .: .: .: i/{.: :i.: .i:{ \.: .:\.:八.: ` }.: .: .:}.: i |.:{.: .: .: :´{.: 八.:{.: 从 ヽィチ笊ミ、.: j .: .: .}.: | |.:{.: .: .: .: {/ィチ芹ミ:::::::::::::::´ 乂//ノ Y.: .: .,. .:.| |八.: .: .: .:i、 乂//ノ::::::::::::::/  ̄ ̄ "/.: .:.:./.: .:| : .: \.: .: .{::::::::::/  ̄ , ノィ.: .:イ.: .:..i 私たちがこうしていられるのは劉輿殿のおかげなんだよ i.: .: .: \.:乂 ̄ // .: .: .: : }:イ.: .: .: .: 圦 , , /.: .: .: .: .: .: ノ' |.: .: .: .: .:|.:.,::... ィ⌒}.: .: .: .: ' |.: .: .: .: .:|:/ 〕iト _ イ{/ i.: .: .: /i 八.: .: .: .: |' }: : : . { ___ }.: .: / :{ ⌒\.: .:八 _ノ¨¨ア. : . 、 V.: .: /:{ \__人_人从_人_人从/ __ > ⌒ { ̄ ____ ⌒} }.:/、 _) (__ /{ 「 Vニニニ╋ニニ=-/ ノ' \ ) ……ッ!!? ( , \ \ Vニニニニニニ/ \_  ̄ ̄) ( ̄ ̄ . _ノ \ \ 、-=ニニ=- ' //ハ /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\ { 「.:.:.:〕iト __ \ニニ/ ____ ィi〔/ { / } \.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.>⌒<.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./ / , j `ー====<.:.:.:.:.:.:.>===一 ' }/ ∧ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 身内贔屓の極みのような人事。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 言い換えれば、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .劉輿が東海王の信を得ていた証でもある `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
827 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:22:13.57 ID:61UWnajY0 _________________ィ‐' ̄`ヽ | |::::::::::::::::ヽ | |::::::::::::::::::::\ | |:::::::::::::::::::::::::\ | |:::::::::::::f \::::::::} | ???? .|:::::::::::::| ゝ::::| | |::::::::::::::ヽ ∨ | |ー:、::::::::::ヘ | |::::::::::::::::::::::ヘ_ |_____________________ |:::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、 \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、 ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´ | | ヾN ゞソ ゞソ// | | >:´|、 - ,|`:< 東海王の東征には謎が多い | | |::::::::| > イ |::::::::| | | >-、\! !/::,-< | | /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、 | | l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ:::::::::::::::::: | | /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::| | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::| ヽニj } \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::| 〈:| |V }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::| |:!.|:\ ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::| |:!.|::::::`ー':::/ / |::::|:::::::::::::::::!:::::! |:|_!:::::::::::::::/ / |:::::!::::::::::::::::|::::::| |::::::::::::::::::/ / .!:::::!::::::::::::::::|::::::l |::::::::::::::::/ / !:::::|::::::::::::::::|:::::::! !:::::::::::/ / |::::::|::::::::::::::::|::::::::!
828 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:23:08.33 ID:61UWnajY0 【紀元310年11月 晋 首都 洛陽】 \ | └┴┬i::::|==========|: : ://__. rr┴' | |.:.::.[]:.:: : : :| :::...>、 |[]..::[]. 〈〈::::|::::::[]::::.:.:[]..r、]: :.[_[;;::::.} ]:]:: : | | :.:: ::..::.::.:::.|. ┌::、 /〉 ‐く.:〈 ,、 |. : : : :.: :\:|:::::::::::::::::::::/. : : : : :〉〉 //:: : :| | : :.::.::.:::..::.:|-┘:::L、r‐//┐ ,、 .: ::L└i _ .||_ | : : : : : :、 〉〉/〉::::::;;:::〈 : : : : :〈〈 rく〈:.;:..::..::.::_|:::/Tl::::;二/ム、| || _r─ ::.: :└i:| //\| ::::ト、__ : : :||_'//、п‖::.:l| : : : : 〉〉 | :.|::|..::./rへ/レYL;/:>┘/ト┘.//::::.`L「|-┘/:::トyィ 工エ::「 /〈. ::〈|-、_/::::::..\r':.|.::[,/T>.:/ロ〃乢.: :: :〈〈  ̄└─匚|__| :| |:L:冂_| :|┐ .::::::ir==| |.:::.「.:[]:}il|{´ : :∠7ヘlコ:::|:.:..|-i_::_r√ソ\>へ:| :|:ln| :]:|:П叮  ̄ 。l;_|_|ー|__!」====l|_<>‐┴─|i|l| : :|ェ| .:::::|:.:.|:::..|::::.|\.::::》: :::L;:.::r| .L/俚⊥! rュ ´ ' ルヘ: : :|ェl:∩ トi:.|::::.l\|_;;||;;:|L:<)┴‐'''"~ . : :|ェ|_|::|/<>。 : :レ|[:::《 ' 、 /レ:ヘ _〈l〈V\|コ _,‐| .: : .:.| 7!_ :ト|ェ|:|;;レ' rュ ´ ' / / ゙'ー-‐''´// /| : :|ェレ / lニニニニニニl/ // / ' 、 ` lニニニニニニニニニl/ γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ | 東海王が兵を率いて東方へ向かうらしい .| .ヽ__________________乂 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ まず、当時の人々から見て、行き先がはっきりしなかった点 \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l:′ ∧\ マ三ソ| .\ ./: : \\ ヾ-〃 ..∧ l; : : : : \\.り/: : :i
829 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:23:38.14 ID:61UWnajY0 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \ ト、 / \ ,:イ | \___/ ___ ,,),,) ___ ヽ_/ | | ..:::ヾ::::::ヾ:::::::::::/ ヾ::::::::::/ | / なんでも青州の苟晞を討つとかなんとか \ ....::::;;;;ジ::::::: ヾ;;;;;/ ヾ;;;;;/ |;;::. シ  ̄ ̄ ̄|::::::::::::::::: i ̄i ̄i ̄i | ̄ ヽ::::::::::::::::::: ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ノ /⌒Y⌒uヽ /(○) (○)ヽ _ /::::⌒`´⌒:::: \ /´ | ,-) (-、| /' | l ヽ__ノ l. | 俺は石勒討伐って聞いたっていう .,゙ / ) \ `⌒´ /、 .|/_/ ヽ // 二二二7 u' __ ヽ /'´r -―一ァ"i .-‐ \ / // 广¨´ /' /´ ̄`ヽ ⌒ヽ ノ ' / ノ :::/ / ヽ } _/`丶 / ::i {:::... イ - - ──ー - -、 /i ,.-‐''"´ \ i\ l \_/ _,, ,,_ ヽ、_/ l l ::::::/ ━━ ━━ ヽ::: l ヾ_,;;;l , , , l;;;__ジ | i ̄i ̄i ̄i """ | 太尉の王衍様も従軍するらしいですよ l . ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ .l ` 、 /⌒⌒i /⌒ヽ / `/ | | \ /
830 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:24:10.30 ID:61UWnajY0 - - ──ー - -、 /i ,.-‐''"´ \ i\ l \_/ _,, ,,_ ヽ、_/ l l ::::::/ ━━ ━━ ヽ::: l 東海王と王衍様が出て行ったら誰が都を守るんです? ヾ_,;;;l , , , l;;;__ジ | i ̄i ̄i ̄i """ | .当然東海王の軍勢も出て行きますよね? l . ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ .l ` 、 /⌒⌒i /⌒ヽ / `/ | | \ / /⌒Y⌒uヽ /(○) (○)ヽ _ /::::⌒`´⌒:::: \ /´ | ,-) (-、| /' | l ヽ__ノ l. | こりゃどっかに逃げないとやばいっていう .,゙ / ) \ `⌒´ /、 .|/_/ ヽ // 二二二7 u' __ ヽ /'´r -―一ァ"i .-‐ \ / // 广¨´ /' /´ ̄`ヽ ⌒ヽ ノ ' / ノ :::/ / ヽ } _/`丶 / ::i {:::... イ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \ ト、 / \ ,:イ | \___/ ___ ,,),,) ___ ヽ_/ | | ..:::ヾ::::::ヾ:::::::::::/ ヾ::::::::::/ | / \ ....::::;;;;ジ::::::: ヾ;;;;;/ ヾ;;;;;/ |;;::. シ どこへ逃げるんだよ?  ̄ ̄ ̄|::::::::::::::::: i ̄i ̄i ̄i | ̄ ヽ::::::::::::::::::: ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ノ
831 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:25:53.30 ID:61UWnajY0 \ | └┴┬i::::|==========|: : ://__. rr┴' | |.:.::.[]:.:: : : :| :::...>、 |[]..::[]. 〈〈::::|::::::[]::::.:.:[]..r、]: :.[_[;;::::.} ]:]:: : | | :.:: ::..::.::.:::.|. ┌::、 /〉 ‐く.:〈 ,、 |. : : : :.: :\:|:::::::::::::::::::::/. : : : : :〉〉 //:: : :| | : :.::.::.:::..::.:|-┘:::L、r‐//┐ ,、 .: ::L└i _ .||_ | : : : : : :、 〉〉/〉::::::;;:::〈 : : : : :〈〈 rく〈:.;:..::..::.::_|:::/Tl::::;二/ム、| || _r─ ::.: :└i:| //\| ::::ト、__ : : :||_'//、п‖::.:l| : : : : 〉〉 | :.|::|..::./rへ/レYL;/:>┘/ト┘.//::::.`L「|-┘/:::トyィ 工エ::「 /〈. ::〈|-、_/::::::..\r':.|.::[,/T>.:/ロ〃乢.: :: :〈〈  ̄└─匚|__| :| |:L:冂_| :|┐ .::::::ir==| |.:::.「.:[]:}il|{´ : :∠7ヘlコ:::|:.:..|-i_::_r√ソ\>へ:| :|:ln| :]:|:П叮  ̄ 。l;_|_|ー|__!」====l|_<>‐┴─|i|l| : :|ェ| .:::::|:.:.|:::..|::::.|\.::::》: :::L;:.::r| .L/俚⊥! rュ ´ ' ルヘ: : :|ェl:∩ トi:.|::::.l\|_;;||;;:|L:<)┴‐'''"~ : :|ェ|_|::|/<>。 : :レ|[:::《 ' 、 /レ:ヘ _〈l〈V\|コ _,‐| .: : .:.| 7!_ :ト|ェ|:|;;レ' rュ ´ ' / / ゙'ー-‐''´// /| : :|ェレ / lニニニニニニl/ // / ' 、 ` lニニニニニニニニニl/ /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ 政情不安のこの御時世。 Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ \ヽ、 _ , イ!::/ .最高権力者が都を不在にする事に対し、 / ヽ{ ト、ヽ l:′ 都の人々の不安は募るばかりだっただろう ∧\ マ三ソ| .\ ./: : \\ ヾ-〃 ..∧ l; : : : : \\.り/: : :i
832 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:26:29.79 ID:61UWnajY0 s。:::::≧s。≧s。::::::::ミs。:::ミs。 \ 弋ー‐弌ナ__≧s。:::::::ミs。::ミs。`丶、 |ーr‐弌弋 `ヽ」::::::::::::ミs。::ミs。 ≧=- ..,,_ ≧s。_,| | ̄~|トミノ::≧s。:::::::::::::ミs。::ミs。____ノ . l | ̄ ̄ ̄|| ̄弌____ノ≧s。::::::::::ミs。:ミis。 s。__l |___ト 凵 ̄7^弌_ノ-ミs。:::::::ミs。:ミs。 | ̄::::::|≧s。 ̄ ≧s弌_ノ|^YTーt r'≧s。::::ミs。:ミs。 | ::::|──≧s。 ``rr─ゝ‐r'YY^灯二ア:::ミs。ミs。 | ::::|_____≧s。 ||____ト弌_ノノ弋弋ナs。ミs。::ミs。ー- .,_ |____,|-=ニ ̄ ̄≧o。|: ::::::|≧s。 `弌─‐r'´≧z{^Yミs。:::ミs。 ``¨ア .i |: /) | ``'''<_|: ::::::|____≧s。::|─‐┘ミ凵弋ナナ≧ァァ::::::\/ rz≦≧zュ |::(_ソ | .|:::||___|≧s。___::,| :::|三≧s。 |___ト、二二「l^^^ 弌竺竺竺テ |弋 : (| lマニT.=┐ .|:::||弋) |.  ̄|::|≧| .::|______,|~~゙|≧s。,_|__|//゙ミs。 ,|:|i:口i:|:|、 |\):::i| | |_l||_ロ | .|:::||\( |‐ュ .|::|三| ゙̄|::|‐||^|,,,,,,|//丁:゙|777777777ミihs。.,_ 弌ZZZZZZテ |:l:l〈::: | |/__||/Y . |:::||:l:|::|:|_|| |::|_||:|::::: |::|‐||^|::::::|7ミ |,,,,|///////////ミs。^_。.,_ __|i:i口i:i|_ |从_)(:| | |_l||_ロ | .|:::|l从ノ:|_|| |::|/|:::: :|::|ート::|::::::| l^^|::::|.TTー‐TTーーTTT≧:.フ7ァァx__,,..。o≦フフフフフフフ≧o。..,,_ |::::::: (:| |/__||__Y |:::||乂) |_|| _rヶぅ,|::::: |::|二`|::::::|_|;;; |::::|;;|::|;;;;;;;;|:|;;;;;;;;;|:||:|ー弌テテミis。ーーrrーーrrーーrrーーーrrーァ |-=ミ、|───---|:::||⌒ー|/( (゚_rソ:::: |::|;|二|::::::|ニニ:|::::|三三三三三三テ_,,,,|:| | |::|.|.|ノ777777777777777777777ァァs。..,,_, |::::: :: ,|二二||二二二|、___レ{ / (^ヽ: :: |::|;;|ニ:|::::::|:| ;; |::::|;;Y|_|ニフマY|_|‐ァ'ーー |ニニニニ|ーー弌ナーーーーー弌ナーー弌ナー弌テ彡 |ー=彡|-----------|_弋乂_ゝ__ノ‐:i|┴‐.┴::┴'‐┴┤弋ナ___弋ナ| .:|:| | |::|.|.|──||______rzzzュ_,||──‐||─‐|:| 二二二二二二二二──|:|:::::::::::::::::||::::i| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄_二二ニ='=========┴┴=ニコ__||i:i:i:i:i:||::|:::|i:i:||__|「fis。.,|:| 二二二二二二二二二二|:|:::::::::::::::::i{::::i{ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `'ミ||||||「∩ 二二二二ニニ==──  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `'ミ|||凵 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 他に謎なのが、宗族諸王の動きである \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l:′ ∧\ マ三ソ| .\ ./: : \\ ヾ-〃 ..∧ l; : : : : \\.り/: : :i
833 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:27:54.11 ID:61UWnajY0 |┃ /ニYニヽ |┃ ./( ゚ )( ゚ )ヽ |┃ 三 /::::⌒`´⌒::::\ |┃ | ,-)___(-、| |┃ . | l |-┬-| l | 東海王殿下! |┃ \ `ー'´ / |┃ / `ヽ. 武陵王殿下初め宗族諸王の方々が殿下にお会いしたいと!! |┃ 三 ./ \ ,⊆ニ´⌒ ̄ ̄ " y r、 ヽ ⊂二、 ,ノ──-‐'´ | | l" | |┠ ' | l/'⌒ヾ |┃三 | |ヾ___ソ / : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :\ /: : : : . . . : :/: : : : : : : .: : : : : : : : :/,: /{: : . : : : : : : : : :/ {:,,: :/ !:./: : : :{ : : :i {: {: : : i : :斗イ: / {/{、: : : {:、: | : : : : : :i Y: : : |:.yfわ卞 ゝ≧ーY: : : :i: : :| 武陵王って誰だったっけ? .}从: :.ト{ 匕ツ f'だ卞ミ: j: : : :j: : :| ,: : :ハ儿i ,,,,, , 七:ツ 〉: : : .; : : :j まあ、会えば分かるからすぐに通して /:{: : : : 八 u """/: : イイ: : : ' /:イ: : : : :./: , ‘ つ 彡イ : : i!:|: : / レ{: :ル{: :介。 仏\i: : : i: : :/ /W ¨¨ ̄ 7 j V ル: :ノ: :/ , ‘, /ヽ _/ 彡' >, ,{ \ ,-==ミ / /⌒マ, y 〈\ {......./ ,/ ∨
834 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:29:02.48 ID:61UWnajY0 / ヽ / / i i | i. | / / / /ヽ i ! ヽ ヽ , l l ∧ / / | / !. i l l | │ | l | i. /. | l / /l / | | | | | l / .丿 i /ヽl lヽ /|-ー| /|/l /-|ー/´ `l、/_l_/ / l / |/ | / `ヽ| !ニl .ト-r=|≠_|/ = |/ r|ノ= |≠ミ// / j | ..:::l l |/ヘ( 弋.ニテヲ.),` ))ニニ|lr'テ=t、 /冫/ / | \,:| | \、・ 二´ _ ノ ヽ.二´_ iノ / \ ヽ-.l i ,, ,, ,, ̄ ̄ ,, ̄ j 東海王。 / \ _| ! ゝ .' / ノ l l ´ ノ 忙しい所悪いけれど、 / / | i _. --, / 私たちも今回の東征に従軍させてもらえない? / / ̄`,- l ト、 ´`ニ´ / /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| |,、` 、. / / /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;i l:;;\ / - 、 _ / / /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l |;;;;;;;\ヽ / / / /;;/  ̄-ー ̄ ー 、;、 l;;;;;;;;;;;\| / l ' .γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ / / \ ヘ;;;;;;;;;;;;;) l i | なんだ東武公か .| / / \ ヽ/ | l ヽ_________乂 / / ヽ ヽ> l l 晋 武陵王 司馬澹 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 武陵王司馬澹、かつての東武公で琅邪王司馬睿の叔父。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 生母の諸葛太妃や弟の東安王との確執から N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 遼東郡へ流罪に処されていたが、両者の病死・殺害により都へ帰還。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 帰還後は光禄大夫、尚書、太子太傅を歴任、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 永嘉年間のどこかで武陵王に改封されている _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
835 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:29:52.05 ID:61UWnajY0 : : : : : : : / : : : : : : : : : /|: : : : |: : : : : : ヽ : : : : : : 7: ̄ ̄:`〜、: / : : : |: : : : : : : | : : : : : :/,ィzzzミ、ム |/ |.:.ト、、: : :}: : : : | |: : |,ィア⌒尤r坏ミ |从- 从:./: : : : : |: : |ヾ{ ん::::::} ィ≠ミvi|:/.: : :./: | どうしてまた? |\|i 乂__ノ ん::::::} i}: : : :/: :ノ 、_, 乂__ノ リ: : :/:/ .しかも何人も集まって? : :\ 、 { ノ: /:.| : : |i \ ア: : : : | : : | \  ̄` ィ : : : : : :| : : | 〕h、_ '´ |_: : : : : :.| 从|\ 八 \ |: : : : : ノ / ゙, . l / .l . / / | / lー-、_ / / /| | / /| |ヽ,, | l::::::::::`ー-、_ / / ,/ | | // /| /| / | / ヽ、|-‐ヽ | l:::::::::::::::::::::::ヽ 王弥や石勒の略奪は、 / / / | | // / ,レ ,| / | //,.=─'',ヽ| l::::::::::::::::::::::::::ヽ 東方に封地を持つ諸王にとって他人事じゃない。 / / / | レレ / ー==-、 レ 、 ' ゞノ ノ=| l::::::::::::::::::::::::::::::::l / | |ヽl、ヘ ゞノ ノ  ̄ ` ─‐'' ,| |:: ::: ::::::::::::::::::::::::l 配下の者には封地出身のも多いしね。 / / /ヽヽ` ─‐'' ,':| | ::: :::::::::::::::::::::/l / / /::::::``ヽ 、 , /::| |::: ::::::::::::::::::/ l 多少兵を率いてるし、守備要員ぐらいにはなれるから / / /::::::::::::::::::\ , -、. /:::::| |:: :::::::::::::/ l / / /::::::::::::::::::::::::::ヽ、  ̄ /::... | | ::::::::::/ l / / /\::::::::::::::::::::::::::::::`.. . __ ':::.....::::::| |::::::/ \ \::::::::::::::::::::::::::::::..............::::::::::::| |// . \ \` ;;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| | / ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 『晋書』『懐帝紀』によれば、 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 武陵王司馬澹は東海王の東征に従軍していたのを確認できる。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .また、『晋書』『石勒載記』を見ると、他にも複数の宗族諸王が従軍している `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
836 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:30:34.52 ID:61UWnajY0 , -'": : : : : : : : `: . ./: /: /: : : : : : : : : \ /: :, ': : :,': : : : : : }l:|: : :.|: l :. .': :/: : : :': : : : : : :ハ:|: : l:|: l : } |: :l: : : : l:斗ャセハ/ ト、:从ノ : } |: :{:l: : l:.l,芹汽 ィ芹ぃ: : / |: 从: : :K ヒzリ ヒリ Y}: ;イ 歓迎するよ :l: i:∨:.|ヾ゙゙゙ ' ゙゙ ハl/:/ ',:i: : : :l心 ` ´, ィ: : :l:{ Vl、 : lィl >‐< |: : ハ{ _,ィ==\lY {ヽー|/lノ、 / ゙, / ゙, . l / .l . / / | / lー-、_ / / /| | / /| |ヽ,, | l::::::::::`ー-、_ / / ,/ | | // /| /| / | / ヽ、|-‐ヽ | l:::::::::::::::::::::::ヽ / / / | | // / ,レ ,| / | //,.=─'',ヽ| l::::::::::::::::::::::::::ヽ ありがと。 ./ / / | レレ / ー==-、 レ 、 ' ゞノ ノ=| l::::::::::::::::::::::::::::::::l / | |ヽl、ヘ ゞノ ノ  ̄ ` ─‐'' ,| |:: ::: ::::::::::::::::::::::::l これで配下の連中に顔が立つ / / /ヽヽ` ─‐'' ,':| | ::: :::::::::::::::::::::/l / / /::::::``ヽ 、 , /::| |::: ::::::::::::::::::/ l / / /::::::::::::::::::\ , -、. /:::::| |:: :::::::::::::/ l / / /::::::::::::::::::::::::::ヽ、  ̄ /::... | | ::::::::::/ l / / /\::::::::::::::::::::::::::::::`.. . __ ':::.....::::::| |::::::/ \ \::::::::::::::::::::::::::::::..............::::::::::::| |// . \ \` ;;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| | / ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 別に要職に就いていたわけではない彼らが従軍した理由は分からない。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 東海王が強制したと見る向きもあるが、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .その場合、他の有力な宗族諸王の面々も参加していないとおかしい `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
837 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:31:28.14 ID:61UWnajY0 【東征軍に従軍した宗族諸王@『晋書』『懐帝紀』『石勒載記』】 ┌────────────────────────────────────┐ │●武陵王 司馬澹 (太子太傅、琅邪王司馬伷の次男、琅邪王司馬睿の叔父) .│ │●襄陽王 司馬範 (散騎常侍、楚王司馬瑋の子) .│ │●任城王 司馬済 (輔国将軍、司馬防の七男司馬通の孫) │ │●西河王 司馬喜 (司馬防の七男司馬通の曾孫) .│ │●梁王 司馬禧 (征虜将軍、武陵王司馬澹の次男、梁王司馬彤の家を継ぐ) .│ │●斉王 司馬超 (斉王司馬冏の子) ..│ └────────────────────────────────────┘ ,. :-:.' ー ' ¨ :.ゝ.、 ,.:´: : : : : : : : : : : : : ヽ. ,.': : : : : : : : : : : ',: : : : : : ヽ、 ,':.:;':.:.:;'.:.:.;'.:./.:;'.:.:|i:';:.:.:.:.:.:.::`、`ゝ ,':.:.i:.:.:.i:.:/i:.:/i:.:ハ:.:l:i:.:.i:.:i:.:.:.';.:.:', 従軍したのが確定しているのは上記の面々である。 /イハ:!:.:.:l:/ i/ ノノ ノリリハリ:!:i:.:.!:.l i/!:.:!:.:.;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;l:.!:ハ! 彼らに共通していたのは、 .∨|:.:.! ノ/i/ノ 王弥・石勒・漢軍が荒らしまわった地域に封地を持っていた点だ。 ヘ!:| ノ!/′ ヾ!>ー- -- <イリ なお、武陵王司馬澹の旧封地の東武は青州城陽郡に属する県 (;;;;;ソ⌒) ̄`´ ̄(⌒ヽ ヽ;;=;;/__,,、_/;;`ソ 〉;;;;;;;;ソ:/A.i:l;;;;;;!′ ノ`;;;;;;;;;;i;!___i;!;;;;;ゝ、 (_;;;;;;;;;;;7;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ;;;;;;;;) ` ̄ ̄ ̄´` ̄ ̄ ̄´
838 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:35:18.66 ID:61UWnajY0 【紀元310年11月 晋 首都 洛陽】 /V .: ´ `ヽ . ヾ/ハ :. ./v .: .: :. . :. V/〉 : _z ―{' .: : {: i : : :. i' :.__ z-== <.////i i : {! : :._i__..}_i :i ハフ/≧x、 .ええ。 /イ////////ヽ./ハ :.Y辷=≦,z斧ァ,i : : .://////> 、 -―― ≧<、////ヽ:. .v/苡Y彡辷=、! : { i :.//≦ィ´//ハ 荊州は父所縁の地。 ヽ/////ハ .Y´.{!'イ´ i ' .:ハ :、ヽ////////ハ、 ヽノ ノ} :ヽ ト.、ー ' ,ィ /i{ 、ヾ)ト :}/////////ヽ 賊に好き放題させるわけにはいかないわ ( (ハ ノ ) :ハ v-' } :' /、`ヽ ヾ'ノノ/////辷===ハ ,ィ、 (人_彡ノ :} i_./{ ィ { ) ノ: :ノ (⌒  ̄ ̄ ̄ `ヽ} /ニゝト: :、:.)ー:'v:.ノイ,ュ'ン ..ゞ=ィ: : : :)ノ^ヽ、 / : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :\ /イ ( トーノ.ヽ..:.ヘ'´爪ヘ,:'. ( (:フ )ニニヽ /: : : : . . . : :/: : : : : : : 'ハ辷≧ ヽ辷:ノ.: ::〉. i }`:ィ´/ / イ)⌒` くヽ .: : : : : : : : :/,: /{: : . : : : : : : : : :/ {:,,: :/ !:./: : : :{ : : :i {: {: : : i : :斗イ: / {/{、: : : {:、: | : : : : : :i Y: : : |:.yfわ卞 ゝ≧ーY: : : :i: : :| }从: :.ト{ 匕ツ f'だ卞ミ: j: : : :j: : :| ,: : :ハ儿i ,,,,, , 七:ツ 〉: : : .; : : :j /:{: : : : 八 u """/: : イイ: : : ' 知らない人がいる /:イ: : : : :./: , ‘ つ 彡イ : : i!:|: : / レ{: :ル{: :介。 仏\i: : : i: : :/ /W ¨¨ ̄ 7 j V ル: :ノ: :/ , ‘, /ヽ _/ 彡' >, ,{ \ ,-==ミ / /⌒マ, y 〈\ {......./ ,/ ∨ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 人材と財力を封地から吸い上げる晋の宗族諸王。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 彼らの性質を考えれば、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .永嘉の乱は死活問題だと御理解頂けよう `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
839 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:36:15.38 ID:61UWnajY0 V/ヘ _..}//≧x、 V//> :. `ヾト、===zzz――-、-、___ }// :. :. ヾへ':///////フ /⌒―- 、 \ }/ :. :. :.. VハV///// //////////丶 丶 /i/' : : : :. : Vハ////´///////////////> .失礼。 ド、.///i : : } ィ彡} ノハi Y :}//'/////////////∠-― ハミ≧x'.{ : ∠/_,イv} ァ莎: : : V'//////////>'´ 楚王司馬瑋が一子、襄陽王司馬範よ。 ハ`へ{ミ=r-ミY7ノi'/ノiノノ ^´ .:丶 .: V/////>'" / /////≧=z-ヘヘヽ'彡イ } : ヽ : \>' お見知りおきを ,:' ///////// ト}i ド:、:、 `,.._,ク' :}: : :.丶ヽト :. / /.///////// ゝ}ハ: : 丶> 、 ノ ! : ヽ \ヽ : ./ /.///////// ' ノ ':. 人 ヽノ.ノノ>、 :. ヾ :. ' .{///>=== .' ^イ´: { ≦ヽ≧ 、 ハ'イ( rヽノ }:i ) :. / : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :\ {イ´ ' ' ( <ニノニノニ{ハノノミドイィごノ ノ 人: .、 /: : : : . . . : :/: : : : : : : / /_<´ (⌒ 'ノ 人 )丿イ r-ぐン`ー...) .: : : : : : : : :/,: /{: : . : : : : : : : : :/ {:,,: :/ !:./: : : :{ : : :i 晋 襄陽王 司馬範 {: {: : : i : :斗イ: / {/{、: : : {:、: | : : : : : :i Y: : : |:.yfわ卞 ゝ≧ーY: : : :i: : :| }从: :.ト{ 匕ツ f'だ卞ミ: j: : : :j: : :| えぇ…… ,: : :ハ儿i ,,,,, , 七:ツ 〉: : : .; : : :j /:{: : : : 八 u """/: : イイ: : : ' 二十一で死んだ楚王の息子にしては大きすぎないかな? /:イ: : : : :./: , ‘ つ 彡イ : : i!:|: : / レ{: :ル{: :介。 仏\i: : : i: : :/ /W ¨¨ ̄ 7 j V ル: :ノ: :/ , ‘, /ヽ _/ 彡' >, ,{ \ ,-==ミ / /⌒マ, y 〈\ {......./ ,/ ∨ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 襄陽王司馬範。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 楚王司馬瑋の次男だが、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 父の享年を踏まえると、当時は物心がついていない年頃だっただろう。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 趙王討伐後に襄陽王に封じられ、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 永嘉年間に入って散騎常侍を務めている _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
840 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:38:23.43 ID:61UWnajY0 / ヽ / / i i | i. | / / / /ヽ i ! ヽ ヽ , l l ∧ / / | / !. i l l | │ | l | i. /. | l / /l / | | | | | l / .丿 i /ヽl lヽ /|-ー| /|/l /-|ー/´ `l、/_l_/ / l / |/ | / `ヽ| !ニl .ト-r=|≠_|/ = |/ r|ノ= |≠ミ// / j | ..:::l l |/ヘ( 弋.ニテヲ.),` ))ニニ|lr'テ=t、 /冫/ / | \,:| | \、・ 二´ _ ノ ヽ.二´_ iノ .東海王。 / \ ヽ-.l i ,, ,, ,, ̄ ̄ ,, ̄ j / \ _| ! ゝ .' .信じられないでしょうけど、 / ノ l l ´ ノ 来年で楊駿討伐から二十年経つのよ。 / / | i _. --, / / / ̄`,- l ト、 ´`ニ´ / お互い年は取りたくないわね /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| |,、` 、. / / /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;i l:;;\ / - 、 _ / / /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l |;;;;;;;\ヽ / / / γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ /;;/  ̄-ー ̄ ー 、;、 l;;;;;;;;;;;\| / l ' | ウソだよ二年半ぐらいでしょ? .| / / \ ヘ;;;;;;;;;;;;;) l i ヽ________________乂 / / \ ヽ/ | l / / ヽ ヽ> l l
841 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:39:44.61 ID:61UWnajY0 . /::¨ ̄ ̄.:.:.:`.: . /.:.:.:.::.:.:.:..:.:.:.::.:.:.:.:.:\ ,'.:.:.::|:::|:::∧::|:::|.:.:.:ヽ U: !.:.:.:.|‐匕|_ VV{\.:.}、.:i.U |.:.:.: {:{○ ○ヽ.:!.:.:.!::| |/{ :.{` }:.|.:.,' .! . ヽ:ヽ, △ _ イ:}:.!/ . \{` ―≠┐レ' 「ノ ./ ヾ, /::::|ニニ/::::::::::ヽ |\ / / | ∨|/⌒>''^~ ̄~^''</ / ノ| <⌒〔]/ | \ \/ `7 / | \ , 八 \ | ′ | |/⌒\ ⌒ | | 殿下、お気を確かに。 | |y==x  ̄x==x| | .| 八 ヒり ヒり ノ| | 口の悪い者は殿下を不人気と罵りますが、 .|: |〉 ' /| | 本当に不人気であれば、このように皆様が集まる事はありませんわ。 |: |人 っ 人| | :|: |:|: :> <: :|:| |〉 ここにいる者は我が父も含めて、 ./ :|: |八 :「⌒T⌒] : : |:| |Λ 殿下が晋朝の中興を成し遂げると信じていますので /.:__|: | [⌒>只<⌒]|:| ∨:〉 . /.:/ニ|: | \_/^「\_/ ト| |〉 Λ /.:/ニ.|: | く_r┴-ミ.> | |Λ Λ /| ̄ ̄ |: : .|>‐ /⊂ニ \ー|Λ |ニ| : :| . |/| |八:|/ / ⊂ニ |二ニ)ノ二|Λ| . / /ニ// r―J| \二二\\ 〈___ /二二| _ノニ|| 人_ ノ二二|ニ|
842 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:40:21.83 ID:61UWnajY0 【紀元291年頃 晋 首都 洛陽】 , -'": : : : : : : : `: . ./: /: /: : : : : : : : : \ /: :, ': : :,': : : : : : }l:|: : :.|: l :. .': :/: : : :': : : : : : :ハ:|: : l:|: l : } 何攀殿、改めて自己紹介を。 |: :l: : : : l:斗ャセハ/ ト、:从ノ : } |: :{:l: : l:.l,芹汽 ィ芹ぃ: : / 隴西王司馬泰の長男、 |: 从: : :K ヒzリ ヒリ Y}: ;イ .左衛将軍の司馬越、字は元超と言います。 :l: i:∨:.|ヾ゙゙゙ ' ゙゙ ハl/:/ ',:i: : : :l心 ` ´, ィ: : :l:{ これが初陣なので、色々と御指導頂ければ Vl、 : lィl >‐< |: : ハ{ _,ィ==\lY {ヽー|/lノ、 ____ -―- 、 γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ ´ : : : : : : : : : `'<_ :<⌒ | あれから二十年 | / : : : / : / : : : : : : : : \ \\ ヽ__________乂 / : : : : : : : : /| : : : :ヽ:\: : : :ヽ };ハ : :/: : : : /: : : : | : : : : : : : i : : : : V、: | / :/ /: : :/⌒/:/ l :|\: : : l│ : | : ∧〉: | : : : : :.:/:| :/l/ : |⌒ヽ : :│ : |:.:/:人:| |/|: :|: :/ |/ \ ': :.リ: : :彡: : : :| 散騎侍郎を務める蜀郡の何攀、字を恵興と言います。 厶イ j{ ,z=ミ _ _ ∨ : :/: : : : :八 乂} ⌒ヾY | : /斗vl/ よろしくお願いしますね。 ' 厶イ ノ 八 、_ / まずは、周囲に気を配りつつ太傅府に進軍しましょうか 丶、 ィ^´ \__... ´ ∧ /∧ ´ ̄ノ:\ __.. イ::::/ ノく /:::::::::_> 、 / /::::/|/ )| /:::::::/ \ 晋 散騎侍郎 何攀
843 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:40:56.21 ID:61UWnajY0 . . -――-. . /: : : : : : : : : : : : : :`丶、 /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :\ .′ : :/ : : : : : :/: : : : : : : : : : : \ . : : : : :{: :{ : : : /: : : : : /: : : : : : : :. {: : : : : |: {: : : i′: : : :/、:/: : :.ィ : : } |: : : : : |: |: : : |: : :|: ://\:イ /: : :| |: : : : :|: |: : :.{: : :{: {/,x=ァrミ/: :.イ: :| }ハ : : : |: |: : :.Y:.{:/ 《 刈 /∠イ: :/ i : : :|: | : : : W,,, ゞ' (イ⌒ И : |: |: : : :| ヽ }:人:} : : :|、 _ / r┴- 、Y :| 、 / このままでは、この国はダメになってしまうと /≧x、、、 Y W丶 ´ /ニニ「 \\ \ {ニニニ|_|‐\\ \ |ニ/´ニニ\‐\\/ 〉 .γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ |‐{ニニニニ\ニ\/ ヽ | この国の状況は悪くなる一方 .| |‐|ニニニニニ} ニ‐ 、ニ\ ヽ_______________乂 |‐|ニニニニニ} ニニヽニム Zニニニニニ:} ≧=-ニ}ニニム .Zニニニニ|三三≧=ニニ} ____ Zニニニニ | 三三/三ニ/ /⌒ ⌒\ / } |二ニニニ|三‐/ニニ/ ま、そうなる前に陳寿はくたばりそうですけどね /( ●) (●)\ | ! /) |ニ二ニニ | 三‐{:ニイ ./::::::⌒(__人__)⌒::::: \│ {// ./|ニニニニ|ニニ|ニ| | |r┬-| |/^つyく /ニ|ニニニニ|ニニ|ニ| イェーイ! \ `ー'´ / { `〈__ } ヽ ′/
844 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:43:28.68 ID:61UWnajY0 【紀元310年11月 晋 首都 洛陽】 \__人_人从_人_人从/ _) (__ ) 東海王殿下御出陣! (  ̄ ̄) ( ̄ ̄ /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\ Y´i、ヽ {_i:i:iヾ` ノi:iュ.、 留守は頼んだよ ,7{i:i〈i:i} `}i:}i:i:{i:, /---{i:i} γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ '-,_/__tゥ' | 立て直せるのは、もう私しかいないんだ .| 7 ∧ | .ヽ__________________乂 .! .} ', . .,' ,' ゙, }、 ,'i:7 .Y} _zz≦三三≧zzュ {三三{=={ }=:} __ _____,.ィzz≧=========≦zzュ、________ ,4,4/ /≧=≦´: : : : : : : : :.',Y∧ :', ̄ ̄〕∧{…ニ==zzzzz{ l| _____, -------- ュニニニ/:/ /,〈: : : : : : : : : : : : : : : ',Y∧[]', {ニ}!.〕∧ミ、 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ニニニ{|三三三三 {{____'<{ {:{\: : : : : : : : : : : : : : : :',Y∧: ',__〕∧∧:::: : : : : : : : :.| ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 十一月。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 東海王は行台を随行させ、四万の兵を率いて洛陽を発った ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
845 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:43:59.44 ID:61UWnajY0 \``〜、、.: :: :八: :: :ノ.::.ノ.: : :_ -=ニ ̄\: `~"''〜___ノ \: : : ``〜、、/\.: : : : :/⌒\ \ \:.\ ̄ __ \: : :\_rゞ=′: / .: /: : : : :.\ V.:.\ 乂 / \ ⌒¨゙"'' /. : 〉. :/. : / 八: : : : : \ V/ .乂─=ラ ________ ./ \/.: /L. /. : : : :/::/ i\ . : : : |\ V/. : \__ノ / | . 〈 i _/ :/.: :..′: : |/. / 乂 .\: : :| ’, ‐''゛.:..:\/} / .:/ | /.:〉 :| ⌒ヽ/.: : :i: : : :.:|. ::|  ̄~"'' \: ’, 冖^´ ./ /.: /.: .:/.:// 八 /.:|. : :|: : : 八: :|.,xぞトミ \___/ /.: /.: .:{.::{ \ //. :.八. : : . : ノ_ノr心 ≫=ミ ′: :.\:/. | 行ってらっしゃーい 八.乂/∧ :\ / ノ. /.八 : : /∧乂/ツ }: : : :\:\ __ノ / \. ̄∧ \. /´ / }: :i. : :/∧\ ' \. : : :\ ̄ ̄ / /.:\/∧ 丶. ;r_ノ.:人. : :/∧⌒` 「.:::⌒ / /.\. : ::‘, / .: :: /.: /∧ . :乂 ー ] [\rヘ. 乂__ノ // ̄ .\.:.:} _ _ ./. :: /:/ ∧ . : //⌒] [\〈] [ Iッ。,,_ _./_ノ ):′ / /:::X'⌒ヽ_, -、 ノ_)‐-、 .: :: /.: / /∧ // 八/:] [>/] [.:\  ̄∧.::V/.:\丶 // .'::::X ´/ー'/`¨丶 _|_ノ\, {X ' (___/ ヽ丶ヽ リ 丶 / γ⌒ ヽ Vヾノ `l ● __ { ● } }''" { / ▼ 丶-- ' ,' , --、 、 { 、__人_ } / ./ / / Yiト _、 、 ,' ' { / / / /Y 个 _ イ_/ 丶 / / / /丶 \l l| ヽ ``'〜--f´ '、 \⊥ _ 、 ' 入 \ ヽ) 晋 河南尹 潘滔 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ なお、自身の妻子ばかりか、 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 腹心の潘滔を河南尹にして留守を預けている。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .前回の轍を踏みたくなかったのだろう `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
846 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:44:29.29 ID:61UWnajY0 i/ハ ..-‐ }/ハ、- .. ノゝ≧ '⌒</へヽ /V .: ´ `ヽ . ヾ/ハ :. ./v .: .: :. . :. V/〉 : _z ―{' .: : {: i : : :. i' :.__ z-== <.////i i : {! : :._i__..}_i :i ハフ/≧x、 /イ////////ヽ./ハ :.Y辷=≦,z斧ァ,i : : .://////> 、 -―― ≧<、////ヽ:. .v/苡Y彡辷=、! : { i :.//≦ィ´//ハ ヽ/////ハ .Y´.{!'イ´ i ' .:ハ :、ヽ////////ハ、 ヽノ ノ} :ヽ ト.、ー ' ,ィ /i{ 、ヾ)ト :}/////////ヽ ( (ハ ノ ) :ハ v-' } :' /、`ヽ ヾ'ノノ/////辷 ./ l l l ,ィ、 (人_彡ノ :} i_./{ ィ { ) ノ: :ノ (⌒  ̄ ̄ ̄ / ! l ゝ 、 ! ゝ ! i l 1 l l l /ニゝト: :、:.)ー:'v:.ノイ,ュ'ン ..ゞ=ィ: : : :)ノ^ヽ、 i / / l l l / l l\ lヘ l l l l l lヽ /イ ( トーノ.ヽ..:.ヘ'´爪ヘ,:'. ( (:フ )ニニヽ i /l 1 l /l ! l ヘ l 入 ヘノノヽ_ノ\ノ ! l-、l l 'ハ辷≧ ヽ辷:ノ.: ::〉. i }`:ィ´/ / イ)⌒` くヽ l l│l ソ ソ ヽ1\ !,-´ ̄ ̄ ヽ━l / l ヽ l ソ ゝ l /´ ̄ ̄ ヽ_ l 丿 lノ 6 1 l ヽ l 弋 ,丿 \___ ノ 1 │/ l l ヽl\l`─ ´ l i l l l l l │ 、 / l ヘ l、 l │ \ `_ / l │l l ゝ l ! !\ -` _/ l l i l ヘ i l l l lヽ、 / __ − l │ ヽ ∧ i l l ⊥ l ⊥`ー ´ __ /.:.:.:.:.:::l l lゝゝ ヘ ! //:::::::──=/:::::::::::.:..::.:.:.:l i i::::\ \ i 人::::::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:::/::i │l::::/::  ̄ i l /ヽ ::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::l ! !:::::::::::: ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 王公卿士で随従する者が N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 非常に多かったと『晋書』『東海孝献王越伝』は記している ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
847 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:44:59.36 ID:61UWnajY0 __ ((_{_)) __,. -‐{ー-_=_-‐} n 、__ ゴゴゴ・・・ j{ _ミ / fつ└――┘ ┘ ∨ :}┐ rf「j{ _ミ /| |∨ }! j{= j{//}|_______|,ハrf}! }i .j{‐ j{| {´/〔〕Y゙l -┬- 、l゙Y 〔〕∨} }!┐}i j{= j{ \く\ 人|。|, -‐- 、||人 /> }!ヵ }i __ .j{ニ| ` ー= 《 乂l⌒lノ =-‐ ´ _|↑ }i ((_{_)) j{‐ ト、[[_ ̄ ̄_]〕ヾ= 〇 〔[_ ̄ ̄_]]|「 T }i __,. -‐{ー-_=_-‐} n 、__ ゴゴゴ・・・ j{= l}|―_‐_ ―‐┬ ______」| | }i j{ _ミ / fつ└――┘ ┘ ∨ :}┐ j{ニ 、| |[fl]| |〈)|{≧====≦} リfぐ }i rf「j{ _ミ /| |∨ }! j{ ==ュ ̄ ’  ̄ ̄ ー-------------| L} rt }i j{= j{//}|_______|,ハrf}! }i .j{ _〇l| ┌┬┐| ̄ ̄  ̄| ┌┬┐ |_〇∪_}i .j{‐ j{| {´/〔〕Y゙l -┬- 、l゙Y 〔〕∨} }!┐}i j{ | | || | | | | }i j{= j{ \く\ 人|。|, -‐- 、||人 /> }!ヵ }i |‐=―=‐| └―┘|____| └―┘ |‐=―=‐| .j{ニ| ` ー= 《 乂l⌒lノ =-‐ ´ _|↑ }i | |―_―――――――――‐ ―| | j{‐ ト、[[_ ̄ ̄_]〕ヾ= 〇 〔[_ ̄ ̄_]]|「 T }i |___|[{Η}] [{Η}]|___| j{= l}|―_‐_ ―‐┬ ______」| | }i }三‐三{――――――――――――‐}三‐三{ j{ニ 、| |[fl]| |〈)|{≧====≦} リfぐ }i ゞ三‐ツ ゞ‐三ツ j{ ==ュ ̄ ’  ̄ ̄ ー-------------| L} rt }i .j{ _〇l| ┌┬┐| ̄ ̄  ̄| ┌┬┐ |_〇∪_}i j{ | | || | | | | }i |‐=―=‐| └―┘|____| └―┘ |‐=―=‐| | |―_―――――――――‐ ―| | |___|[{Η}] [{Η}]|___| }三‐三{――――――――――――‐}三‐三{ ゞ三‐ツ ゞ‐三ツ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } しかし、出撃後も謎は続く N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
848 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:46:26.22 ID:61UWnajY0 ∨|/⌒>''^~ ̄~^''</ / ノ| <⌒〔]/ | \ \/ `7 / | \ , 八 \ | ′ | |/⌒\ ⌒ | | | |y==x  ̄x==x| | 殿下。 | 八 ヒり ヒり ノ| | |: |〉 ' /| | 都から勅使が参りましたわ。 |: |人 っ 人| | :|: |:|: :> <: :|:| |〉 彼らの話によれば、 ./ :|: |八 :「⌒T⌒] : : |:| |Λ . 陛下が殿下に九錫を授けるとの事で /.:__|: | [⌒>只<⌒]|:| ∨:〉 ./.:/ニ|: | \_/^「\_/ ト| |〉 Λ /.:/ニ.|: | く_r┴-ミ.> | |Λ Λ /| ̄ ̄ |: : .|>‐ /⊂ニ \ー|Λ |ニ| : :| / : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :\ /| |八:|/ / ⊂ニ |二ニ)ノ二|Λ| /: : : : . . . : :/: : : : : : : / /ニ// r―J| \二二\\ .: : : : : : : : :/,: /{: : . .〈___ /二二| _ノニ|| 人_ ノ二二|ニ| : : : : : : : : :/ {:,,: :/ !:./: : : :{ : : :i {: {: : : i : :斗イ: / {/{、: : : {:、: | : : : : : :i Y: : : |:.yfわ卞 ゝ≧ーY: : : :i: : :| }从: :.ト{ 匕ツ f'だ卞ミ: j: : : :j: : :| ,: : :ハ儿i ,,,,, , 七:ツ 〉: : : .; : : :j /:{: : : : 八 u """/: : イイ: : : ' 都にいる時にくれればいいのに /:イ: : : : :./: , ‘ つ 彡イ : : i!:|: : / レ{: :ル{: :介。 仏\i: : : i: : :/ /W ¨¨ ̄ 7 j V ル: :ノ: :/ , ‘, /ヽ _/ 彡' >, ,{ \ ,-==ミ / /⌒マ, y 〈\ {......./ ,/ ∨ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 『晋書』『東海孝献王越伝』は、 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 東海王の出発を記したのに続き、詔勅によって九錫を加えられたとする。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .何故出発後なのか? `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
849 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:47:14.05 ID:61UWnajY0 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ 例によってよく分からない。 Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ \ヽ、 _ , イ!::/ 皇帝司馬熾にしてみれば、 / ヽ{ ト、ヽ l: .九錫を与える事で、渋々東海王の行動を追認したのだろうか? ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ / / ヽ ヽ ', l| / || l | } | || .| ハ | } || .| | l |l l l | | l } | | | ', |"iー八 | | ハ | l ハ ' | | 丶{了云ゞ| /""ニ=─--l-l/ | | だって、ああも宗族諸王が | ハ 弋リ`レ' 斧圷¨7ァ'l 東海王に追従するとは思わないじゃない | l j 弋ツ ノ' / ./ ′ | ', ′ / / ′ ', /.| 人 u /ィ l ′ ', , l/| l \マ ⊃ ノ // i ', , ∨ | 丶---、‐≦ / /l/ i |ヾl V | ィi〔_/L} __/ /ニ\ | ,リ V |ィi〔/'ニ//: レこ/' /二ニ=|l丶 | ,ハjニ<<ニ,{/: :l: : l:.l 'ニニニ||ニニ‐ | .'ニ|ニr‐ソニ|: : ' : : : l/ニニニニ||ニニニ=-|
850 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:48:02.08 ID:61UWnajY0 【紀元310年11月 晋 首都 洛陽】 |ニニニ/ \ \ \ 人ニ/ ヽ V/ ヽ ‖  ̄ } '/ _ |l { 八 / / | } |l {\{ __/斗rか7 :| } 八 ̄斗ヵ\{  ̄ ノ ノ | { } \{⌒´ ' /イ !| 八 } \|、 < -) | |l \ 人 | \_ _,、イ ! | |⌒ ⌒7 l| ⌒>‐‐____ | 人__j人 { |l 八___/ ニニフノイ { /ニニヽ j人 (// ァ"\__イ/ニニ=-__ 「/{ ,.、イニニ/ニ{ニニニ=-- /ニ八/____,.、イニニ乂__ニニニ=- /ニニニニ}ニニニニニニニ==-\ニニニ=- /ニニニニ/ニニニニニニニ==--{ \ニニニ=- /ニニニニ=- 人=ニニニニニニ==-- / `Уニニニ| (ニニニニ=- }=ニニニニニニ==-/ /ニニニニ/ ̄ ̄ ̄\  ̄ ̄ }=ニニニニニニ==〈 にニニニ|/ ̄ ̄ ̄\ ___ -‐============‐- _ノニニニニ|/ ̄ ̄ ̄\ _____-‐=  ̄  ̄ ̄ ヽ __-= |―┐ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } ただ、後述する司馬熾の動きを見る限り、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 彼は東海王が帝都洛陽を見捨てたと受け取っていたように感じられる ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
851 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:48:31.98 ID:61UWnajY0 _________________ィ‐' ̄`ヽ | |::::::::::::::::ヽ | |::::::::::::::::::::\ | |:::::::::::::::::::::::::\ | |:::::::::::::f \::::::::} | 『晋書』『懐帝紀』曰く .|:::::::::::::| ゝ::::| | |::::::::::::::ヽ ∨ | |ー:、::::::::::ヘ | |::::::::::::::::::::::ヘ_ |_____________________ |:::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、 \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、 ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´ | | ヾN ゞソ ゞソ// とにかく、東海王は洛陽を発った。 | | >:´|、 - ,|`:< | | |::::::::| > イ |::::::::| その後の洛陽の様子を紹介したい | | >-、\! !/::,-< | | /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、 | | l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ:::::::::::::::::: | | /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::| | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::| ヽニj } \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::| 〈:| |V }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::| |:!.|:\ ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::| |:!.|::::::`ー':::/ / |::::|:::::::::::::::::!:::::! |:|_!:::::::::::::::/ / |:::::!::::::::::::::::|::::::| |::::::::::::::::::/ / .!:::::!::::::::::::::::|::::::l |::::::::::::::::/ / !:::::|::::::::::::::::|:::::::! !:::::::::::/ / |::::::|::::::::::::::::|::::::::!
852 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:50:02.02 ID:61UWnajY0 【紀元310年11月 晋 首都 洛陽】 弋ー‐弌ナ__≧s。:::::::ミs。::ミs。`丶、 |ーr‐弌弋 `ヽ」::::::::::::ミs。::ミs。 ≧=- ..,,_ ≧s。_,| | ̄~|トミノ::≧s。:::::::::::::ミs。::ミs。____ノ \__人_人从_人_人从/ . l | ̄ ̄ ̄|| ̄弌____ノ≧s。::::::::::ミs。:ミis。 _) (__ s。__l |___ト 凵 ̄7^弌_ノ-ミs。:::::::ミs。:ミs。 ) また兵士が逃げた! ( | ̄::::::|≧s。 ̄ ≧s弌_ノ|^YTーt r'≧s。::::ミs。:ミs。  ̄ ̄) ( ̄ ̄ | ::::|──≧s。 ``rr─ゝ‐r'YY^灯二ア:::ミs。ミs。 /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\ | ::::|_____≧s。 ||____ト弌_ノノ弋弋ナs。ミs。::ミs。ー- .,_ |____,|-=ニ ̄ ̄≧o。|: ::::::|≧s。 `弌─‐r'´≧z{^Yミs。:::ミs。 ``¨ア .i |: /) | ``'''<_|: ::::::|____≧s。::|─‐┘ミ凵弋ナナ≧ァァ::::::\/ rz≦≧zュ |::(_ソ | .|:::||___|≧s。___::,| :::|三≧s。 |___ト、二二「l^^^ 弌竺竺竺テ |弋 : (| lマニT.=┐ .|:::||弋) |.  ̄|::|≧| .::|______,|~~゙|≧s。,_|__|//゙ミs。 ,|:|i:口i:|:|、 |\):::i| | |_l||_ロ | .|:::||\( |‐ュ .|::|三| ゙̄|::|‐||^|,,,,,,|//丁:゙|777777777ミihs。.,_ 弌ZZZZZZテ |:l:l〈::: | |/__||/Y . |:::||:l:|::|:|_|| |::|_||:|::::: |::|‐||^|::::::|7ミ |,,,,|///////////ミs。^_。.,_ __|i:i口i:i|_ |从_)(:| | |_l||_ロ | .|:::|l从ノ:|_|| |::|/|:::: :|::|ート::|::::::| l^^|::::|.TTー‐TTーーTTT≧:.フ7ァァx__,,..。o≦フフフフフフフ≧o。..,,_ |::::::: (:| |/__||__Y |:::||乂) |_|| _rヶぅ,|::::: |::|二`|::::::|_|;;; |::::|;;|::|;;;;;;;;|:|;;;;;;;;;|:||:|ー弌テテミis。ーーrrーーrrーーrrーーーrrーァ |-=ミ、|───---|:::||⌒ー|/( (゚_rソ:::: |::|;|二|::::::|ニニ:|::::|三三三三三三テ_,,,,|:| | |::|.|.|ノ777777777777777777777ァァs。..,,_, |::::: :: ,|二二||二二二|、___レ{ / (^ヽ: :: |::|;;|ニ:|::::::|:| ;; |::::|;;Y|_|ニフマY|_|‐ァ'ーー |ニニニニ|ーー弌ナーーーーー弌ナーー弌ナー弌テ彡 |ー=彡|-----------|_弋乂_ゝ__ノ‐:i|┴‐.┴::┴'‐┴┤弋ナ___弋ナ| .:|:| | |::|.|.|──||______rzzzュ_,||──‐||─‐|:| 二二二二二二二二──|:|:::::::::::::::::||::::i| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄_二二ニ='=========┴┴=ニコ__||i:i:i:i:i:||::|:::|i:i:||__|「fis。.,|:| 二二二二二二二二二二|:|:::::::::::::::::i{::::i{ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `'ミ||||||「∩ 二二二二ニニ==──  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ /フY ヽ `'ミ|||凵 /(>)(◎) ヽ _ /⌒`´⌒:#;; \ /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 | -)___(-、 | :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ .__ |#; |!!il|i|!li| lu.| ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. / \ ・`⌒´ / : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ 〈_/\ .`ijー─‐'" \/゛〉 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ .東海王が都を捨てたと感じたのだろう。 ) /\__/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ / _ / \ヽ、 _ , イ!::/ 宮殿や役所の守衛は逃亡する者が続出 三 / __ ヽ / ヽ{ ト、ヽ l:′ 三 ! /r .) ∧\ マ三ソ| .\ ヽヽ _/ ./: : \\ ヾ-〃 ..∧ l; : : : : \\.り/: : :i
853 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:50:41.95 ID:61UWnajY0 \ | └┴┬i::::|==========|: : ://__. rr┴' | |.:.::.[]:.:: : : :| :::...>、 |[]..::[]. 〈〈::::|::::::[]::::.:.:[]..r、]: :.[_[;;::::.} ]:]:: : | | :.:: ::..::.::.:::.|. ┌::、 /〉 ‐く.:〈 ,、 |. : : : :.: :\:|:::::::::::::::::::::/. : : : : :〉〉 //:: : :| | : :.::.::.:::..::.:|-┘:::L、r‐//┐ ,、 .: ::L└i _ .||_ | : : : : : :、 〉〉/〉::::::;;:::〈 : : : : :〈〈 rく〈:.;:..::..::.::_|:::/Tl::::;二/ム、| || _r─ ::.: :└i:| //\| ::::ト、__ : : :||_'//、п‖::.:l| : : : : 〉〉 | :.|::|..::./rへ/レYL;/:>┘/ト┘.//::::.`L「|-┘/:::トyィ 工エ::「 /〈. ::〈|-、_/::::::..\r':.|.::[,/T>.:/ロ〃乢.: :: :〈〈  ̄└─匚|__| :| |:L:冂_| :|┐ .::::::ir==| |.:::.「.:[]:}il|{´ : :∠7ヘlコ:::|:.:..|-i_::_r√ソ\>へ:| :|:ln| :]:|:П叮  ̄ 。l;_|_|ー|__!」====l|_<>‐┴─|i|l| : :|ェ| .:::::|:.:.|:::..|::::.|\.::::》: :::L;:.::r| .L/俚⊥! rュ ´ ' ルヘ: : :|ェl:∩ トi:.|::::.l\|_;;||;;:|L:<)┴‐'''"~ : :|ェ|_|::|/<>。 : :レ|[:::《 ' 、 /レ:ヘ _〈l〈V\|コ _,‐| .: : .:.| 7!_ :ト|ェ|:|;;レ' rュ ´ ' / / ゙'ー-‐''´// /| : :|ェレ / lニニニニニニl/ // / ' 、 ` lニニニニニニニニニl/ /―Yーヽ /:::::(○)(○)ヽ /::::::::::⌒`´⌒::::\ /:::::::::,-)___(-、| ./l |:::::::::::::l |-┬-| l | // 腹減って死にそうだっていう。 \:::::::: `ー'´ / // /::::::::::::::::::::::::::::::::::::\ // 焼肉用の肉を探しに行くかっていう /:::::::::::;:::::::::::::::::::::::::::::::// |:::::::::::::|::::::::::::::::::::::::// \::::::::: ̄ ̄ ̄( ̄/ |`ー―‐、;_;_;_;/::::::::: ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 飢饉は日に日に悪化していた N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
854 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:51:13.41 ID:61UWnajY0 s。:::::≧s。≧s。::::::::ミs。:::ミs。 \ 弋ー‐弌ナ__≧s。:::::::ミs。::ミs。`丶、 |ーr‐弌弋 `ヽ」::::::::::::ミs。::ミs。 ≧=- ..,,_ ≧s。_,| | ̄~|トミノ::≧s。:::::::::::::ミs。::ミs。____ノ . l | ̄ ̄ ̄|| ̄弌____ノ≧s。::::::::::ミs。:ミis。 s。__l |___ト 凵 ̄7^弌_ノ-ミs。:::::::ミs。:ミs。 | ̄::::::|≧s。 ̄ ≧s弌_ノ|^YTーt r'≧s。::::ミs。:ミs。 | ::::|──≧s。 ``rr─ゝ‐r'YY^灯二ア:::ミs。ミs。 | ::::|_____≧s。 ||____ト弌_ノノ弋弋ナs。ミs。::ミs。ー- .,_ |____,|-=ニ ̄ ̄≧o。|: ::::::|≧s。 `弌─‐r'´≧z{^Yミs。:::ミs。 ``¨ア .i |: /) | ``'''<_|: ::::::|____≧s。::|─‐┘ミ凵弋ナナ≧ァァ::::::\/ rz≦≧zュ |::(_ソ | .|:::||___|≧s。___::,| :::|三≧s。 |___ト、二二「l^^^ 弌竺竺竺テ |弋 : (| lマニT.=┐ .|:::||弋) |.  ̄|::|≧| .::|______,|~~゙|≧s。,_|__|//゙ミs。 ,|:|i:口i:|:|、 |\):::i| | |_l||_ロ | .|:::||\( |‐ュ .|::|三| ゙̄|::|‐||^|,,,,,,|//丁:゙|777777777ミihs。.,_ 弌ZZZZZZテ |:l:l〈::: | |/__||/Y . |:::||:l:|::|:|_|| |::|_||:|::::: |::|‐||^|::::::|7ミ |,,,,|///////////ミs。^_。.,_ __|i:i口i:i|_ |从_)(:| | |_l||_ロ | .|:::|l从ノ:|_|| |::|/|:::: :|::|ート::|::::::| l^^|::::|.TTー‐TTーーTTT≧:.フ7ァァx__,,..。o≦フフフフフフフ≧o。..,,_ |::::::: (:| |/__||__Y |:::||乂) |_|| _rヶぅ,|::::: |::|二`|::::::|_|;;; |::::|;;|::|;;;;;;;;|:|;;;;;;;;;|:||:|ー弌テテミis。ーーrrーーrrーーrrーーーrrーァ |-=ミ、|───---|:::||⌒ー|/( (゚_rソ:::: |::|;|二|::::::|ニニ:|::::|三三三三三三テ_,,,,|:| | |::|.|.|ノ777777777777777777777ァァs。..,,_, |::::: :: ,|二二||二二二|、___レ{ / (^ヽ: :: |::|;;|ニ:|::::::|:| ;; |::::|;;Y|_|ニフマY|_|‐ァ'ーー |ニニニニ|ーー弌ナーーーーー弌ナーー弌ナー弌テ彡 |ー=彡|-----------|_弋乂_ゝ__ノ‐:i|┴‐.┴::┴'‐┴┤弋ナ___弋ナ| .:|:| | |::|.|.|──||______rzzzュ_,||──‐||─‐|:| 二二二二二二二二──|:|:::::::::::::::::||::::i| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄_二二ニ='=========┴┴=ニコ__||i:i:i:i:i:||::|:::|i:i:||__|「fis。.,|:| 二二二二二二二二二二|:|:::::::::::::::::i{::::i{ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `'ミ||||||「∩ 二二二二ニニ==──  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `'ミ|||凵 /ニY二ヽ /⌒ '"⌒ ヽ、 /uー ー;##ヽノ ー \ 何もなかったっていう ./ (_)(_) .u\ ,; \ ,rー、 |-);;#⌒`´⌒:::: (-, ⌒ ̄ ̄` ̄ ̄ ̄ヾ`ヽ ヽ | 〈 ,____ 、 〉 i,ノ、____"___,、___ソノ__ノ  ̄ ̄ ̄゜`⌒´  ̄ ̄` ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 宮殿内ですら死体がいくつも横たわっていた \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l:′ ∧\ マ三ソ| .\ ./: : \\ ヾ-〃 ..∧ l; : : : : \\.り/: : :i
855 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:52:20.05 ID:61UWnajY0 . /ニYニヽ / (0)(0)ヽ /  ̄`´ ̄ \ | ,-) (-、.| 宮中に侵入した賊の死体が見つかりましたっていう。 | l ____ l | \ ` ⌒´ / .恐らく、飢えで動けなくなったと思われますっていう ,、-='l \_,ン g< \ / \ └〆\ i=i|\' \ 丿 i \ \=i| / i| ....::::::::::::::::::::::` 、 ..:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\ /::::::::::::::ト、:::::::::::::::::::::::::::::::ヽ ::::::::::::∧| \:::::::::::::::::::::::::::::::、 |:::::::: / \/\::::::::::::::::::::::::::::, |:::::::/--、 ィ妁ス|::::::::::::::::::::::::, :::::イャ妁, |/^Y::::::::::::::::::, 〉´iハ _ イ:::::::::::::::::::::, 各役所の周囲に堀を巡らせた方が良さそうですね ./ Jゝ ` イi:i::::::::::::::::::::::::::, ___/ ノ ´ノ:>:.. イ |:i:i::::::::::::::::::::::::::::, /∨ _,,xく::::::VT¨¨¨ ̄ ̄]___:::::::::::::::::::::::, . /......\_∧::::| \::マ-―…ァ´ >トミ::::::::::::::, 〈............. \|ヘ广¨|\ /X¨¨¨7.../......∨:::::::| /...\........../∨____|/__,/_,/______/∨..........| ::〈八 /................、/../ F7 / |...j ......... | :::::\ 晋 尚書 盧志 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 各役所は各自で堀を掘って賊に備えた N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
856 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:52:50.79 ID:61UWnajY0 /∨ニニニ/ ヽ // ∨ニ/ _ // /  ̄ { ,:′ /| V/ } ノ、イ \ | }人 V/ :} ⌒7 | 「心 厶斗< |l '/ } ノ{ 人 ⌒、\ (└ウ '’)八 } { ⌒7 { |l\{ _____ / |ノ }l | 乂 宮殿や役所に賊が入るなんて、 ノ 人| |l\ )h、 マ ) 、イY }l |⌒ 東海王が残していった軍勢は何をしているのよ!! ⌒Y 人八---r=ァ>‐‐<ノ }{ 八| | ( 〉⌒ ノ_//\/'//八 /ニヽ /ニ}〈ニ{/⌒⌒ヽ/ニ}\{ニニ{ 「ニニノ/⌒\,.、斗ニ\ノニ/ニニ{ ノニ / ⌒>''"―――‐┘,/=ニ=-{ γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ ./ニニ八ニ/-=ニニニニニ/=ニニ={ | そ、それが…… | /ニニニニ人-=ニニニニニニ{-=ニニ={_ ヽ__________乂 /ニニニ=- }-=ニニニニニ=-}-=ニニ=-〉 /ニニニ=- }-=ニニニニ==-{=ニニニ=-{/ ̄ ̄ ̄ ̄\ /ニニニ=- }-=ニニニニ==-}=ニニニ=-|/ ̄ ̄ ̄ ̄\ /{ニニニ=- ---‐‐========‐‐---_____}=ニニニ=-|/ ̄ ̄ ̄ ̄\ _____-‐=  ̄  ̄ ̄ ヽ __-= |―┐
857 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:53:30.58 ID:61UWnajY0 (/ :/ :. :/:. l:. :. :.∧ ∨: :. :. ヘ :. :. :. :ヘ:. :. ヽ:. :. :. :. :. :. :. :ヽ \ー--‐ァ7 :/ :. :/:. :.{:. :. :. :. ヽ ヽ:. :. :. ヘ :. :. :. :ヘ 、:. ヽ:. :. :. :. :. :. :. ヘ 〉, / j{ :/ :. :√: :.λ:. :. :. :v lヽ \,、-:/, :. :. :. :.ヘ:ヽ:. :.\:. :. :. :. :. :. :.ヘ ┃ ┃┃ '/ j!: j:. :. :l: :. V.、'/V:. :. ;Vl \ _-¨\: /,: :. :. :. :.ヘ:. :\:ヘ\: ノ}: :. :. :. :ヘ ┣━ ━╋━ ━ ┃ Y/{ j{:. j :. :. l:. :V \ lV :. ::lv _-'>=ミ \‐--‐¬''Z_:.  ̄ ̄ノ:. :. :. :. :. :ヘ ┃ /┃ ┃ ´ 八_j!{: :l :. :. :l :'j! ,ニ、-_\:. :.!` ア ヾー`''ー----‐''~\-‐''" \:. :. :. :. :. ヘ ━━┛ い: :. :. :.l j〃 \\\l、 @ )〉: :. :. ハ:. :.|;;, :. ヘ:. :.l \:. :. :. :. :ヘ V :. :. :. l:|{l @ 、_ _ 彡l: :. :. :::l :. l::::::::.. `''ー-‐ノ \:. :. :. ハ . {: :l :. i: :.l`' _, ,  ̄ l: :. :. ::::l: :.l:::`''┬、‐'''" \ :. :. : /l:. :l: :. ', ムヾ ̄ ,、 __,、-'⌒ヽ、 √: :. ::::::l :.j Y:::::l }:j! l::、 :. ちょっと! ∠ィl:. :| :. :.V:ム √`ー, =ニ二_::ヘ U/ :. :. :::::/}: j l:::/ j/ l:::\ l: :|、: :. ::V:l {::::Y__ \} /: :. :. .:::/::j / |/ l::::::: どうして ∧:l ∨:. ::::人 V::::::ノ__ ` ,ノ/: :. :. .:::/::// l:::::: こんなに賊が出てくるのさ!! { V:. ::::l、:> 、 ̄ :::  ̄ ̄,、イ:/ ,|: .::/::/イ }::::: 乂 ヽ .:::lマ、 >、 _ 、<: : :l/l/ ! :/ ヽ j::::: \:;l ヽ{ √ヽ、 '" ̄{ { l;イ l j:::::: ┃ ┃┃ \ _」 l |l } ノ{ 〉-、 ___ j::::::: ┣━ ━╋━ ━ ┃ __ /,( } || 〈 ∨、く  ̄ ̄ ̄ x`ヽ /:/:::: ┃ /┃ ┃ /l___ ‐'"/_-`( 」| ∨_、<,-_-`''冖冖¬=-/_-_-ヘ _-'/::::::: ━━┛ /-_|-_-_-_-_-_-_/ `'ー/|--‐'^~ ヽ_-_-_-_-_-_-_/_-_-_-_-l _-' /:::::::::: j!-_-l_-_-_-_->' /。| ∨_-_-_-_-/_-_-_-_-_-_l、' /::::::::::::: ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 盗賊が公然と横行し、軍鼓の音が絶える事はなかった。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 洛陽には東海王が残した軍勢がいたが、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .賊が彼らを全く恐れていなかった様子がうかがえる `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
858 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:54:52.98 ID:61UWnajY0 ェ=ェ=t‐-、 (:: (:: (:: (:: o―──‐')]_ニl_l;_:_:;l (;;⌒:: (:: (::  ̄二r;"!=~l三|_゙l;_,,.:!=ー-ロ')')')li、 (;; (;; (;;⌒:: . ,:爰L‐o‐,:゚爰;^ャ'~(")三0三(")~^;='、 (;; (;; (;; (;; (;; 東海国から来ました ;三:l^、_o;三:l゙、゚,'^ャ^ャ'^ャ'^ャ'^ャ'^ャ,゚,:' (;;⌒;; (;; (;; (;; ヾ戔;;;;;;;;;ヾ戔゙、゚,ソ、ソ、ソ、ソ、,ソ、,ソ,ノ(;; (;; (;; :: ~"''゙~"'゙~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^ キュラキュラ~"''"~ ェ=ェ=t‐-、 (:: (:: (:: (:: o―──‐')]_ニl_l;_:_:;l (;;⌒:: (:: (::  ̄二r;"!=~l三|_゙l;_,,.:!=ー-ロ')')')li、 (;; (;; (;;⌒:: 賊と戦うので兵糧を下さい .,:爰L‐o‐,:゚爰;^ャ'~(")三0三(")~^;='、 (;; (;; (;; (;; (;; ;三:l^、_o;三:l゙、゚,'^ャ^ャ'^ャ'^ャ'^ャ'^ャ,゚,:' (;;⌒;; (;; (;; (;; ヾ戔;;;;;;;;;ヾ戔゙、゚,ソ、ソ、ソ、ソ、,ソ、,ソ,ノ(;; (;; (;; :: ~"''゙~"'゙~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^ キュラキュラ~"''"~ , '´ ̄ ̄` ー-、 /: : : r‐r==========、 /: : /├l‐1 ―――――| ,': :∧〉}‐ヒL二二二二二.」 {: :i: i /ゝノイ ノ l/u. ⌒ l :} | : レ .|:::::::::○三三○ l :| 何故東海王の軍勢が |: : :(| ⊂⊃:::、_,、_, ⊂l:/ .都で略奪を働いているのか、衛兵Aはあまりの理不尽さに驚愕します i⌒ヽ: :ゝ:::::::::u::::::: u. ル|_/⌒) ヽ ヽ 从ヽ,、::::::__,u.イ从/ ヽ/ ∧___,ヘi.i:.:\__八__/:i.i ハ ヾ .}.}:.:.:.ヽゝoi|.|:.:.:}.} ソ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー それもそのはずで、東海王派の軍勢も洛陽で略奪を働いていたらしい。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } これは、翌永嘉五年に司馬熾が苟晞に与えた詔勅にあり、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 東海王配下の何倫が役所を略奪、公主を脅迫、賢士を殺害したとある。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 詔勅に書かれる内容なので、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 潤色された疑いは残るが、これに類する事はあったのだろう _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
859 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:55:48.34 ID:61UWnajY0 l l l l ヽ | l l l l l l l l | l l l ト、 l l l l从 lリ | l \l─l‐\-、丶 l斗七ll / | l l -==乍示气ヾ Y ィ坏///l 今日あなたを呼んだのは他でもない。 | l l l lゝ Vこソ` ヾ" l ハ l l:/ l ト、l ヽ イ l: l l .この都の惨状を救う方法はないものかしら? .l:. l l \ / l: l l / /li l\ ⊂ У/ l: l l / //: li l > /、 l: ハl ,。ャェェ、 '/ //: : li l ト、 _ h ̄: : :ハ Y /' ,ィ係圭圭>=z、_ // /: : /li l l: : : 7Y:ヽヾ ̄ } l 丶 l乂 _7圭圭圭〉 `ー≠、、 彳/// -'"/l ll l l l: : /: l: V/∧∨ハ l l / `冬a `丶、 ヾ、__ / ヽ  ̄` ,′ o o ', . l , } ! ト .,_ __, イ/ / とにかく飢饉をどうにかしなければなりません。 .'., \⊥⊥⊥/ ,.' _ゝ .,_ _/_ 東海王を頼りにできない以上、涼州の張軌殿に頼る他ありますまい 〃///ム  ̄ヾ ̄ )ヾ//`:,、 ////////\ ,∧_ノハ}/////ハ //////////`ヽ, マム {,/////ム /////////////\ };;;;;マ//////\ ///////////////ハl;;;;;;;∨//////ハ 晋 中書監 傅祗
860 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:56:56.50 ID:61UWnajY0 ____ _ユ三ニfヘ、 γ `ヾ { 。 。 .} :. ト ._ __, .イ .; ゝ`ー┴┴'/ 幸い、こちらの摯虞殿は張軌殿と親しい間柄。 ,ィ{ ヽ_ニニイ }、 /i:i:i:i:ヽ/{lllト、/i:i:iヽ ひとつ、力添えしてもらいましょう ∧i:i:i:i:i:i:i`}lllレ'i:i:i:i:i:/>、 }i`・ヽ、i:i:i:i|llll|i:i:/,イi:i:i:iヽ ji:i:i:i:i:`ー-Klllll〉!~/i:i:i:i:i:i:i:i:iム ,li:i:|i:i:i:i:i|`l:::Y::::|i:i|i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ハ、 . /i:i:i|i:i:i:i:i|i:|:::::|:::::|i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iム /::/::.:/::.::.::.::.::.::.\::.::.::.::.::. \::.:ヽ /i:i:i:ii|i:i:i:i:|i:i!:::::|:::::|i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:\ ./::.::./::./::.::.::.::.::.:/::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::, . /::.::./::./::.::.::.::.::.:/ Λ::.::.::.::. ヽ::.::.::.::.::.::.::, .::.::.::.::./::.::.::.::.::.:/ ∨::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.| i::.i::.::.|::.|::.|:ノ::/ __〈::ノ::.::.i::.::.::.:|::.::.:| |::.i::.::.|从云::/ ァ==ミ:::.::.i::.::.::.:|::.::.:| |::.i::.::.| 〃 )ハ )ハ Y::.i::.::.::.:|Y::.:: それはいいとして、 |::.i::.::.::八 ヒリ Lツ /::.::.::.::.::.|ノ::.:: どうしてそんなに楽しそうなの? |::.i::.::.i ハ 丶 厶イ::.::.::.::.::.::.:l |::.i::.::.|::.:} /::.::./::.:/::.::/l マゾなのかにゃ? |::.|::.::.|::人 ヾ ^) /::.::./::.:/::.:Λl |:Λ::.:| |:}iト..  ̄ /::.: Λ_/⌒ V| |从::l::.}ト < Λ/ ∨ l /´ ̄ ̄`\_|__ / \ ` 、 晋 太常 摯虞
861 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:57:54.90 ID:61UWnajY0 【紀元310年11月 晋 涼州 武威】 , --──-、 , イ / ヘ ト 、 i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ 都が飢饉との事ですが、 | ヽ ' _ ` イ 我々も余裕があるとは言えません。 l l ´=` l ノ ヽ _,、__ノ .ただでさえ、再三に渡って都へ諸々の支援を行っているのですぞ _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、 /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_ 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、 . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::! /::::::::::::::::::::::::::::::::\ /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| へO/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\へ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: /::::::○:::::::::::::::::::::::::::::|:::::::|::::::::::::::::ヽ:::\ {:::::::::::〇::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::|',::::::::::::::::::i::::::::\ |:::::::::::〇 :::::::::::::::/::::::::/|:::::::| ',::::::::::::::::}:::::::::::::} |:::::::::/ レ:::::::-≠ -/ L :: |> 、:::::::::}:::::::::::::| |::::::/ ,'i:ノル'佗竿 r。ミ }::::::: ∧:::::::::::| |:::/ { |::::::込z少 比刈厶.イ \::::::| 馬と上質な布に余裕があったはず。 .|:( ゝ::::::i 、 ´ /:::::| ヽ:::: ヽ\ ',::::::.., , 、 :::::::| 丶:.. それを都へ輸送させましょう 二ニ/ )ヘ:::::ト ∠ }::::::| ) } , --〈 ぅ | ¨「_ _」::::::| 彡' , \ ( 、 」 : { |::::/、 i } _` ´ |::: { レ' i 晋 安西将軍 張軌 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 『晋書』『張軌伝』に曰く。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 光禄大夫傅祗と太常の摯虞が N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 張軌に書状を出して洛陽の飢饉について告げた。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 張軌はすぐに馬五百匹と毯布三万匹を献上したという ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
862 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:58:44.63 ID:61UWnajY0 【紀元310年11月 晋 首都 洛陽】 ,  ̄ .、 ' , 、 ヽヾ., i i l l f_ゞ l| i., l -从_ルィ剃ッ} !l |ヽ}イ剰 i ゙ / i{ 張軌は本当に国家の事を心配してくれているわ。 }i 、ゞ、ヾニ7 リ /ゝ、 1l 、ミ ミェーイス/'"⌒マ .官爵を進めるよう取り計らって頂戴 ナハヾゞ'フ丁ム,ニ/ニニ} ,-^¨込 >=γニ子ニニニ/ ゝ 7 /7,'〃ニニリニ/ニニ' .\ 〃/,ー、'に'ニ/ニニニ'/ ____ 从i:〕ニ/ニニニニ>ミニニツ /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:7ヘ、 {i:i:i:i:i`)、二二ニニニ〃{ \>‐‐‐‐‐< 沁 '}7ili:i:i:〕≧≠にニノニゞ . / \州 . / 。 . l ゚ ) | . | (____ _/7 | \| | | |/ 人 馬と布、ですか \  ̄ ̄ _,. </:.:.\ . /[式ア~ /.:.:.:.:.:.:.ヽ /:.:|V:.:.∧_/.:.:.:./二二XZ rf\ヽ]:.:[/:.:.:.://:.:.:.:.:.:.:.:\ /\ V:.:.:∨:.//:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ . /:.:.:.:.:ヽ (⌒))/.:.:.:.:.:.:.l:.:i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;ix ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 皇帝司馬熾は、 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 張軌を鎮西将軍・都督隴右諸軍事に任じ、覇城侯に封じた。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .物資を運んだだけで官爵が進むのが、朝廷の窮乏ぶりを物語っている `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
863 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 22:59:57.12 ID:61UWnajY0 ____ _ユ三ニfヘ、 γ `ヾ { 。 。 .} :. ト ._ __, .イ .; ゝ`ー┴┴'/ ……困りましたね ,ィ{ ヽ_ニニイ }、 /i:i:i:i:ヽ/{lllト、/i:i:iヽ ∧i:i:i:i:i:i:i`}lllレ'i:i:i:i:i:/>、 }i`・ヽ、i:i:i:i|llll|i:i:/,イi:i:i:iヽ ji:i:i:i:i:`ー-Klllll〉!~/i:i:i:i:i:i:i:i:iム .|┃ ,li:i:|i:i:i:i:i|`l:::Y::::|i:i|i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ハ |┃ |┃ /ニYニヽ |┃ ガラッ /( ゚ )( ゚ )ヽ |┃ 三 /::::⌒`´⌒::::\ |┃ | ,-)___(-、| 失礼しますっていう! |┃ . | l |-┬-| l | |┃ \ `ー'´ / 寿春の鎮東将軍周馥様より上奏文が届きましたっていう!! |┃ / `ヽ. |┃ 三 ./ \ ,⊆ニ´⌒ ̄ ̄ " y r、 ヽ ⊂二、 ,ノ──-‐'´ | | l" | |┠ ' | l/'⌒ヾ |┃三 | |ヾ___ソ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } そんな時期に、寿春に駐屯する周馥から上奏文が届いた N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
864 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 23:00:31.05 ID:61UWnajY0 _________________ィ‐' ̄`ヽ | |::::::::::::::::ヽ | |::::::::::::::::::::\ | |:::::::::::::::::::::::::\ | |:::::::::::::f \::::::::} | 寿春へいらっしゃーい! |:::::::::::::| ゝ::::| | |::::::::::::::ヽ ∨ | |ー:、::::::::::ヘ | |::::::::::::::::::::::ヘ_ |_____________________ |:::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、 \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、 ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´ | | ヾN ゞソ ゞソ// | | >:´|、 - ,|`:< 上奏文の内容はだいたいこんな感じだ | | |::::::::| > イ |::::::::| | | >-、\! !/::,-< | | /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、 | | l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::! | | /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::| | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::| ヽニj } \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::| 〈:| |V }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::| |:!.|:\ ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::| |:!.|::::::`ー':::/ / |::::|:::::::::::::::::!:::::! |:|_!:::::::::::::::/ / |:::::!::::::::::::::::|::::::| |::::::::::::::::::/ / .!:::::!::::::::::::::::|::::::l |::::::::::::::::/ / !:::::|::::::::::::::::|:::::::! !:::::::::::/ / |::::::|::::::::::::::::|::::::::!
865 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 23:02:43.28 ID:61UWnajY0 【周馥さんの上奏文(大意)@『晋書』『周浚伝』】 ┏─────────────────────────────────────────────┓ 厄運は遂にここまで至りました。 戎狄は幾度も侵入し、畿内には危機が迫っております。 臣は直ちに、祖納・裴憲・華譚・孫恵ら三十人と伏して大計を思い、 王都は窮乏しているため久しく居るべきではなく、河朔は蕭條とし、崤函は険しく進めず、 宛都は幾度も敗れ、江漢は恐れが多く、今平夷なのは東南の地をおいて他にないと考えます。 ┗─────────────────────────────────────────────┛ ' / / l\ '´ / ′ / ,'ヽヽ // ハ ′ , -'" / ./゙゙^ヽ〜''7 ′ , -'" _ / / { } ' / /`` く { \ } // ァ芹芯ミ`ヽ , 斗匕 \ ノ/ / イ lノ {イJ }゙ ,ィ犹-ミ , -'" { .′ { 之り んJ} }〉/ ', // .' / _ -─ \ γ´ ゝ{ ヽ 、 ヾ-' ,/ 八 } . , i{// /´ __ 丶 { 乂 l /.ノ / / ヾY _ - ⌒\、`丶、 弋 ヽ) l} ` ‐ ァ彡-‐' / ..' 〃⌒i{´ )}\ \ . l ─' ノ ノ丶 イ / / .′ i{ l乂__ _ ヽ l | イ __ / / _,,.ィV ` ーr<{ / / イ | /トミ ` /´ ̄ : | ( \ │{ / / / / / /// { ', ハ\ { l 丶 ∨八─- 、 ,. -- l |l __| >、 寸 l/ / V ヽ - 、 | ||l て___`\!.| / 晋 鎮東将軍 周馥 ./ ∧ --==彡' | |||l ノ `ト ヽ |′ . / /x=彡, | |||| / / ノ′ V ∧ │ 八| i/ / , 込、 | / :|l: V / : \ ´ ` イ /| || 人 __{_ | | l〕h。.. . / /-l || r. : : : : : ト . | | |´ /´ |// / \乂__l : : : : : : | `丶 ノ | |_/ / / l i' -─=ミ、│: : : : : : | \ / 〃_ノ´/√`l/イ | |: : : : : . -.ノ. .-─‐. . ヽ 晋 河東郡の人 裴憲
866 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 23:04:56.54 ID:61UWnajY0 ┏──────────────────────────────────────┓ 淮揚の地、北は当塗山が阻み、南は霊嶽で抗し、名川は四方にあり、大変に堅固であります。 これをもって楚人は東遷し、寿春を家とし、徐州の下邳・東海をもって防御としました。 かつ、運漕は四方に通じ、患いに乏しいと言えるでしょう。 ┗──────────────────────────────────────┛  ̄ ̄ ̄`ー、 { _,.-‐'´ `}_ } __/ `ー-{ ノ 涂中 `ーr‐' ̄ ○ ,.--------- r―'´●寿春 ,「〇建鄴 ○京城 ,.----'´ ̄ ./ ○新息 _/ . /  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ○合肥 __{ ○弋陽 | ○六安 横江○|○牛渚 } ̄ー' ̄} | .∧∧∧∧ `ーv'○東興 ./ ∧ ∧∧∧∧∧∧ `ーr―' ̄ ∧∧∧∧∧∧ 濡須口○} ∧∧∧∧ r' ∧∧∧∧∧∧ _ノ ∧∧∧∧ r―' ∧∧∧ 皖○ _,.-‐' >-―‐、 ∧∧∧∧ | | ○\_ | | 武昌 . ̄| ○尋陽 _r‐'´ ヽ _/ 'ー-、___イ ○ 柴桑
867 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 23:05:54.34 ID:61UWnajY0 ┏────────────────────────────────────────┓ 臣は謹んで精兵三万を選び、皇駕を奉迎致します。 直ちに前北中郎将裴憲を 行使持節・監豫州諸軍事・東中郎将にするよう命じて頂ければ、風のように馳せ参じさせましょう。 荊州・湘州・江州・揚州に命じて、 各々先に四年分の米租十五万石と布・絹各十四万匹を大駕に供じさせ、 王浚・苟晞に命じて河朔を平定させ、臣等は戮力して南への路を開きましょう。 ┗────────────────────────────────────────┛ / /⌒ヽ -、 ' / / } ‘, / }\ ,ィア | ', i ノ ノ ヾヾV イ | i} ノ' / ノ ノ i| | \ノ -‐''" _ // ゝ|斗 ヽ / / /`丶、 /zz{ i} ) ノ / / / / =≠ミァヽ rJリ 'ハi} } _ノ / {! / { { ヒシ '^ノ ノ'' ウェルカム! '" {! |i \ ′ _ノ/ ,イ ,.-、 ゝ|‘, ‘, ` ´ /⌒ / |i / ノ \ } >- ィ≦' 〔{ \ __レヘ -─''":ノ ヽ ,く ハ、{ { \ ∨__ ‘, ヾ / : ',: :/ _、‐i''゛ ‘,_ _} ∨从 ) /__ 〉 ) |: : : ',:( / : : ', .,ィヽ ノ,、 ∨:.', ノ、 |__ 〉 ー‐''"| : : : ',:\(__ノ : : ',/ヾ\Y// V: :〔〕ノ_/: : } | / ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ 鎮東将軍周馥が中心となり、 /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 揚州及び近隣の郡太守・県令が参加したとおぼしき遷都計画。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 寿春へ逃げてきた裴憲や N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 当時揚州の西隣の安豊郡太守だった孫恵の名前も見える。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 祖納は祖逖の異母兄で揚州へ逃れてきており、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 華譚は盧江国内史を務めていた人物で呉の左将軍華融の孫に当たる _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
868 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 23:06:58.95 ID:61UWnajY0 ┏──────────────────────────────┓ 遷都により、賊の侵入は止まるでしょう。 皇輿が到着されれば、臣は江州へ拠点を移し、王略を広げたく思います。 ┗──────────────────────────────┛ /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. 何故か周馥が長江の南の江州へ移る前提になっているが、 : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 これに関しては江州刺史だった華軼も一枚噛んでいたようである。 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ .華歆の曾孫で、華廙・華嶠の甥に当たる人物だ。 \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l: .永嘉年間に東海王の属官を務めた後、江州刺史として赴任していた ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ / r─‐- 、 ´  ̄ ̄ ̄ 、,, -‐──ァ V////´ 、 ─- 、ヽ'///// . V/// イ 、 ヽ 、 ヽ\// У / { ヽ \ ヽ 、 \ヽ // / \ ト |ヽノヽ\ ヽ', ' / 〃 斗‐ ´ヽj \j`ー-、`ヘ } 、 |/ イ | ´,, =≠ ミ =≠=ミヽ }ヘ /!ハ 私は朝廷の命を受けて |i | !〃 笊ハ 笊ハ ヾ .ハj/ | ヽ 江州に派遣され、寿春の都督に従う者です。 |i | l八 弋ぅソ 弋cソ ノ,' i | \ |i | 小 ' ハ | i ヽ ヽ 皆さんも一緒に晋王朝のために戦いませんか? |i | |.ム __ ム' | | \ \ /人ト. | ゝ. (  ̄ ) 人i /.| i、 ヽ } . /´ || \ > . . イ ,.ノ⌒! / .ヽ } / ノ !ハ ヽ r‐┴‐≠≦¨ヽ´ / /ヽ ハ jノ Vヘ ヽム「¨ T´ ̄ // 厶イ }/ } / }〃\ \ ! r┴‐ 、 / jノ | jノ / -ヽ }ヘj≧=≦ヘ/ | | 晋 江州刺史 華軼
869 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 23:09:12.10 ID:61UWnajY0 【紀元310年頃 晋 江州 武昌】 ´ {//,>'" `ヽー 、 / ゞノ ヾ/} ' , ,イト、 V | |/レ∠イ /ハ{ V 陶侃殿。 , | | _,.斗ミ,`ヽ } }l , | | 乂'ク ` -/ 八 この地域の治安を維持するために夏口に駐屯して下さい。 , | | " (r` / } ヘ | レ{ 、 / , 私たちは私たちにできる事をしましょう レア竺ミヽ |\ __ .イ ' /´ ヽ丶{ ヽ , / } `, }ヘ // ..::i:i:¨¨i:⌒i:ア:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:⌒i:i:i:i:i:i:i:i:\ l } v、 レ'^ ’ __ /i:i:i:i:i:i:i:i:/i:i:i:i/:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:丶i:i:i:i:i:\ | , ヾ}、 ⌒7:i:i:i:i:i:/i:i'i:i:i:/i:/i:i:i:i:i:ヘ:i:i:ヘi:i:i:i:i:i:i:i:i:\ <⌒ ヽ . /i:i:i:i:i:i/i:i:/i:i/i:i:'i:i:i:i/i:{i:i:i:ハi:i',i:}i:i:i:i:i:Vハ \ /:i:i:i:i:i:/i:i:イi:i:i:i:i:{i:i:i/i:/{i:i:i{ }i:i:}i:斗i:i:i:i:i:}i:i:} ⌒ :i:i:i:i:i:i:i:i:/ {i:i:i:i:i:W/メ八i:i:iVi:i:/ィぅ}i:i:i:i:i:i}i:i:ハ i:i:i:i:i:i:i:i/ {i:i:{i:i:i:{ 芹笊_i人/ 以メi:i:i:i:i:i:i:/i:i} 賊の舟は片っ端から沈めますね! i:i:i:i:i:i:i:′八人i:i:乂乂ツ 〈/ ⌒7i:i:i:/}/i:i:, i:i:i:i:i:i:八 ⌒\i:i込⌒ i ':i:i:i/i:i:i:i:/ i:i:i:i:i:i:i:i:i:\ ∧: .个:.. ー ' ィ . :ィ rァ‐‐ へ i:i:i:i:i{⌒\i:i丶//∧.:乂 ≧=r< ノ八ハ{ニ=-「/∧ :i:i:i:八 >< /∧{ニニ}/^77 个i:i:iVニ=-〉//ハ_ i:i:i:i:i:i:iУ⌒\\ 〉ニ「 {/{ニ\_{、:i:i}└ヘ////7∧ __ 晋 揚武将軍 陶侃 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ なお、余談になるが、 /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 華軼は東海王の檄文を受け、陶侃を招聘して夏口に駐屯させたりもした。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 陶侃は母の服喪の終了後、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 東海王の属官だった時期があるので、その繋がりで連れてきたのだろう。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ .『晋書』『東海孝献王越伝』は、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 東海王の檄文に誰も集まらなかったと記すが、反応した者はいたわけだ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
870 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 23:09:49.83 ID:61UWnajY0 【紀元310年11月 晋 首都 洛陽】 _ _,ィ仁ュ、 , ´ `、ニァ'i、 { . . } ,.人 、_ __,. ノ /,`.、/ト.,`¨´ィハ ///ヽ マィ、マ`>!/∧ ふむ。 /////}∧//;;},イ//,ハ ,イ,'//l//!,/Y{月}////,∧ 遷都ですか //,'///l//!,/}::∨:l,/iム//∧ .///!=zz}'//}W:::i::::|/,l/ム===、 ,'/r,-Lzzリ////!:::i:::::L_l//ム,.=ァ'_ {V',r_--'’`ー' ̄ ̄ ̄ ̄`ー' `ー-、ヽ / { `;ー─────────`i } } ! | | l ,.rzzzノ | | | i .f__,.-‐‐ 'ノ | | ゝ.__ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 話を戻す。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 周馥の上奏文、読者の皆様はすぐにおかしな点に気が付くだろう ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
871 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 23:10:30.81 ID:61UWnajY0 _ _,ィ仁ュ、 , ´ `、ニァ'i、 { . . } ,.人 、_ __,. ノ ./,`.、/ト.,`¨´ィハ ///ヽ マィ、マ`>!/∧ この話、東海王は知っているので? /////}∧//;;},イ//,ハ ,イ,'//l//!,/Y{月}////,∧ //,'///l//!,/}::∨:l,/iム//∧ .///!=zz}'//}W:::i::::|/,l/ム===、 ,'/r,-Lzzリ////!:::i:::::L_l//ム,.=ァ'_ {V',r_--'’`ー' ̄ ̄ ̄ ̄`ー' `ー-、ヽ / { `;ー─────────`i } } ! | | l /ニYニヽ /( ゚ )( ゚ )ヽ /::::⌒`´⌒::::\ まさか。 .| ,-)___(-、| | l |-┬-| l | うちの将軍と東海王の不仲は朝廷でも有名ではありませんかっていう \ `ー'´ / ⊂⌒ヽ ノ < /⌒つ \ ヽ / ヽ / \_,,ノ |、_ノ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 東海王及び琅邪王について、全く言及されていないのである N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
872 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 23:13:07.74 ID:61UWnajY0 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ 元々周馥は八王の乱終盤の段階で、 Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 陳敏の乱鎮圧のために東海王が揚州へ送り込んだ人物である。 \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l: 当初、陳敏の乱及び旧呉の士大夫への対応は彼の務めだった ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ / │ \\「\ | \\ ` │ `V''"´\ |\_|\´ ∨\ │ │ │ |/ ___ `ト │ \| |/ 八_ | |/ ィ)不刀│∨ `ヽ でも、最近都からは東海王の悪い噂ばかり聞こえてくる。 ./ /|/\ ∨ツ/ \ ./ ∧レ‐=ミ / / | \ いくら東海王が相手とはいえ、 / (ト∧ ' _ ⌒ア 人 間違いは指摘しないといけないと思わない? | { ´ ̄ ̄) マ }/ /\ ) ) . 八 \〉 /> ..__/ | /\ ー< . ∨\ /┴‐ァァ ´_レ|人 {____>─=ミ 〈/ ∨ ∧| / /\「ノ r<⌒ト、 \ | \ \_人 l / | /[∨__(__丿 \\ | / /\|_ \_/L厂【:::::】 ∨ ノ}ノ |
873 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 23:14:03.58 ID:61UWnajY0 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 周馥には経世のために朝廷を正そうという気概があった。 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 東海王が臣節を尽くさないとして、 \ヽ、 _ , イ!::/ .機会を見ては激しく非難したため、東海王は彼を深く憚ったという。 / ヽ{ ト、ヽ l: ∧\ マ三ソ| \ あるいは、琅邪王の建鄴派遣は周馥を牽制する意味もあったかもしれない ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ / . /: /:/: : /: : : : :/: : : : : : : : : : : : |: : : : : 丶 /: /:/: : /: : : : :/: : : /: : : : : : :/|: |: : : : : : : . . :.' .': : /: : : : :/: : : /: : : /: : :/ l:/|: : : : : : : : : |: :l:l : : ': : : : : ' :_,,.斗-- ミ : / j' .|:/: : : :l: : : :| |: : |: : :|: : : : : l: /: |/: : / / ノ': : : : ; : : :│ |:|:│ : | l: : : : | ;ィ芹芋ヽ'゙ / /⌒\/: : : : | l八|: : :| |: : :|: |i{んフ l x=ミ、 :/; : : /:, 誹謗中傷は止めてほしいよね。 |: : :l人: : 、( VZ/ ん l }i//: : /:/ ||: : : : :\(\ {Z/ .イ: : /l/ 私の下に権力他諸々集めないと国の経営が覚束ないのに ||: : : : : : |\ , ,イ:ノ.イ ||l : : : : |:| //: : : | lハ: :、: トl\ ´ イ/: : : : | \}: :| ` __ <l: | : l: : ハ| -ヘ:| /:/レ′ レ : :l| / __,/ `\ {\ │: :ル ,z≦ニニ⌒\ \ `\ヽ._ j/ /二二\ニニニ- \ ̄`i V≧:.、
874 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 23:14:41.62 ID:61UWnajY0 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ 自身の権限を削られた形の周馥は面白くなかっただろう。 Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ \ヽ、 _ , イ!::/ .東海王と距離を置き、皇帝に接近したのも分からないではない / ヽ{ ト、ヽ l: ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ ィ `ヽ ̄ フィ´ヽ、 l; : : : : \\」リ/ / // ヽ ヽ //! ':ヽ i: : : :::\::\i../ / .,:' / }ノヽ':/ / l : ヽ ./ / ; ;ドヽ Vィイ:j / ':ハ ': ,: / ! ,: `´ l ; ヽ': ': .; ;: l ,: l ハ ヽ: ; ; /,:. ィ¬‐ノ‐-一 ‐-‐:¬´:,`ヽ ヽ! イ./ /‐- 、 -ヽ': ':、 `ヽ、 東海王。 .,:'"/ ノ{ 斧尓 茫x ヽ': ト., :, / ハ. 弋戈 弋:タ ハ jノ ; そんなに私が信用ならないか。 / / ,:`)ヘ ' 、.. ノ' / ノ l { {` ‐- 、 _.. - 、 `‐フイ ノ それならこっちにも考えがあるわ .ヘ ヽ ハ .} ' ニ ― ニラ / / ヽ イヽ.... _ /ヽ ,:' / ; /ヽ ヽ、 / // / / l ヽ . イ / l ,: } ': ` ヽ、 / ,: / / ノ , : .ノ´`j !,: ヽ{_ノ ; .ヽヽ ': ' :、 { j .イ { {'///´ ': ヽ .}ハ .! {、.._ ノノ l{ { ヽ-'//´ ` ´¨ l≧ 、 ノ ノ ノ-レ'
875 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 23:15:14.93 ID:61UWnajY0 【紀元310年11月 晋 首都 洛陽】 ____ _ユ三ニfヘ、 γ `ヾ { 。 。 .} :. ト ._ __, .イ .; ゝ`ー┴┴'/ ,ィ{ ヽ_ニニイ }、 /i:i:i:i:ヽ/{lllト、/i:i:iヽ 争いは、同じレベルの者同士でしか発生しないようで ∧i:i:i:i:i:i:i`}lllレ'i:i:i:i:i:/>、 }i`・ヽ、i:i:i:i|llll|i:i:/,イi:i:i:iヽ ji:i:i:i:i:`ー-Klllll〉!~/i:i:i:i:i:i:i:i:iム ,li:i:|i:i:i:i:i|`l:::Y::::|i:i|i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ハ、 . /i:i:i|i:i:i:i:i|i:|:::::|:::::|i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iム γ⌒≦ヽ /i:i:i:ii|i:i:i:i:|i:i!:::::|:::::|i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:\ / f´(こ }J } . /i:i:i:i:i/i:i:i:i:i|:il::::::!:::::|i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/ l .|  ̄`ー' .{i:i:i:i:i/i:i:i:i:i:i|i:|::::::|::::::|i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:人 i .| ハi:i/i:i:i:i:i:i:i:i:i|::::::|::::::|i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/ \ ,: | / `ヽ{i:i:i:i:i:i:i:i|:::::::|::::::|i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:/ 丶、 ` 、_ノ j _ ..,/>}i:i:i:i:i:i:i:|::::::::|:::::::|i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:イ、 `ー─ ' / 、_/,r-、ヽ _/ |i:i:i:i:i:i:i:i:|::::::::|::::::::|i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i|、\ _ _ /ゝ.,_./ r、_} } |i:i:i:i:i:i:i:i:|:::::::::::::::::::|__= _i:i:i:i:i:i:| ゝ._ _フ  ̄ `ー' ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ だが、やり方が非常にまずかった。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 『晋書』『周浚伝』によれば、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .周馥は事前に東海王へ知らせずに、寿春への遷都案を上奏したという `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
876 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 23:15:59.26 ID:61UWnajY0  ̄ ̄●ー、 { _,.-‐'´ 項 `}_ } __/ `ー-{ ノ 涂中 `ーr‐' ̄ ○ ,.-- ○宛 ○安城 r―'´○寿春 ,「◎建鄴 ,.----'´ ̄ ○東城 ./ ○新息 _/ 【安豊郡】 / `ー――、__/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ○安豊 ○合肥 __{ ○新野 ○弋陽 | ○六安 横江○.|○牛渚 } ̄ー' ̄} | ヽ ○樊城 ∧ ∧∧∧∧ `ーv'○東興 ./  ̄○} i ∧∧ ∧∧∧∧∧∧ `ーr―' ̄ 襄陽`} `ヽ ∧∧∧∧∧∧ 濡須口○} } 'ー, ∧∧∧∧ r' } 南新市ヽ_,_ ∧∧∧∧∧∧ _ノ |○石城 .○ ヽ○安陸 ∧∧∧∧ r―' .|__ 石陽○ `ー-, ∧∧∧ 皖○ _,.-‐' .長坂○ | _____>-―‐、 ∧∧∧∧ | ○当陽 ヽ_ | ○| ○\_ | .  ̄ ̄ヽ_ノ 夏口| 武昌 . ̄| ○尋陽 _r‐'´ ___/ ヽ _/ . ̄7 'ー-、___イ -― -―‐_ ○江陵 / . ○楽郷__) _,.__ _r‐'○陸口 ○'ー'´ ̄ | / 公安 `ヽ r' >'○巴丘 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 すでに東海王は四万の軍勢と共に項に駐屯していた。 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 時系列を考えればただの偶然だが、 \ヽ、 _ , イ!::/ .東海王が寿春の程近くまで迫っていたのが周馥の不幸だろう。 / ヽ{ ト、ヽ l: ∧\ マ三ソ| \ しかも悪い事に、東海王は豫州牧をも兼務し、同地に居座る気満々だった ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ /
877 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 23:18:48.28 ID:61UWnajY0 【紀元310年11月 晋 豫州 項】 ! i .!l !ii i | i!i/: : : : !l|r"-'"-i| i`i|‐、 |,イ|,,..r''"!l| i! |ヽi `i .,./ ,/ ,r'''! |i! ii | | |`i i // ,.r"/ i、 / ! ,,,,.i! l-ー|--i!、 .i:/ ./ ,,.r'" / \ i \ /i ,,..r''" i! i. ! i! l .i ./ ,ir'' \ ! .\/ .:i. | i ヾ、./:r''" `' / .::/ .!|,,.rヾ、,,ノ . 〈 .::::i i | ,,..-‐ ''"|i i ヾ;::ヽ、i ! / / ―−―――ヾ;::::i ! !|i !|/ヾ;― == ヾ:i, |i. !|| i |i ,,.r"!| 〉 `i、 || |i i ||'" / .ヽ|| i|' ,, ,,. ,. . i'ヽ、 ,,.r''"!i . / | /| /| _,,.r':/ /::| ....:::::::::ヽ|i,,,,,|,,..r''":::::::....... /:::::i /::i |:::::i ./'''"´:::::/ ./:::::::|. /::::::::i |::::! .i::::::i /::::::::::,,.//:::::::/ . i::::::::::i i::::i i:::::::i/:::;.r''" /:::::::/ . i:::::::::i. i::::i,/i:::::/'"´ ./:::::::/ . i:::::::::i. i:::/::::i:::/ /:::::::/ . i:::::::::i i/:::::::i/:| /::::::::/ . i:::::::::"::::::::::/ |:::::::/ i:::::::::::::::/ i::/ i:::::::::/ i/ i::::::::i . i:::::::i . i:::::::i i:::::::i . i::::/ . i/
878 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 23:19:22.88 ID:61UWnajY0 . . : : : : .: .: .: .: .: . . . . : : .: .: .: .: .: .: .: . :.: .: .: .: 丶 /.: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .:\ ' .: .: .: .: ,: .: ./.: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .\.:ヽ /.: .:/.: .: .:/.: .: ': .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: V∧ '.: .:/.: .: .:/.: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: :V/.: .:V: :. .: .:/.: .: .: '.: .: .: i.: .:.i.:{ .: 、 ___.: .: .i .: .V/.: .:V: :. : .:'.: .: .: .: .: . .:斗.: .:|八.: .:\.: .: `ト .: .V/.: .:i: .:: i.:{.: .: .: .: i/{.: :i.: .i:{ \.: .:\.:八.: ` }.: .: .:}.: i |.:{.: .: .: :´{.: 八.:{.: 从 ヽィチ笊ミ、.: j .: .: .}.: | |.:{.: .: .: .: {/ィチ芹ミ:::::::::::::::´ 乂//ノ Y.: .: .,. .:.| |八.: .: .: .:i、 乂//ノ::::::::::::::/  ̄ ̄ "/.: .:.:./.: .:| 私が臣節を尽くさない? : .: \.: .: .{::::::::::/  ̄ , ノィ.: .:イ.: .:..i i.: .: .: \.:乂 ̄ // .: .: .: : そっちこそ、 }:イ.: .: .: .: 圦 , , /.: .: .: .: .: .: 宰相に対する礼儀がなってないんじゃないの? ノ' |.: .: .: .: .:|.:.,::... ィ⌒}.: .: .: .: ' |.: .: .: .: .:|:/ 〕iト _ イ{/ i.: .: .: /i 八.: .: .: .: |' }: : : . { ___ }.: .: / :{ ⌒\.: .:八 _ノ¨¨ア. : . 、 V.: .: /:{ __ > ⌒ { ̄ ____ ⌒} }.:/、 /{ 「 Vニニニ╋ニニ=-/ ノ' \ , \ \ Vニニニニニニ/ \_ . _ノ \ \ 、-=ニニ=- ' //ハ { 「.:.:.:〕iト __ \ニニ/ ____ ィi〔/ { / } \.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.>⌒<.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./ / , j `ー====<.:.:.:.:.:.:.>===一 ' }/ ∧ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 『晋書』『周浚伝』に曰く。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 東海王は苟晞と協調するつもりはなかったが、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 周馥が自分を通さずに直接上奏を行った事に激怒した。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ そもそも寿春への遷都計画には、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 東海王と縁の深い人物も絡んでいたから、情報が伝わるのは当然だろう _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
879 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 23:19:58.92 ID:61UWnajY0 ┃| ┃| ┃| ̄ ̄ ̄\ ┃| ⌒ ⌒ \ ┃|(○) (○)\ ┃| __´___ u | (挨拶に来たけど、やべぇ入りたくねぇ) ┃| `ー'´ / ┃| / ┃|{ヽ,__ ) \__人_人从_人_人从/ _) (__ 晋 散騎常侍 裴邵 ) 殿下ッ! (  ̄ ̄) ( ̄ ̄ \_人_人∧从_人_∧_人_从_// /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\ ) > < ブルガリアブルガリア!! > < ( /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^ _ | | 「l「l | ニコ 「l__「l「l |_| |┌=' n 「l「l | | 「l「l /7┐「l「l |_| lニ _¬ | ニコ // | | _「l_「l「l | | | | |_| L/ |_| ┐n | └└' n「l「l |_l l_| lニ _¬ 「| . l_l |_| lニ ニl lニ ニl . |」
880 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 23:21:48.91 ID:61UWnajY0 r、 ∧ { ヽ, _ _ { } <><>´ ` ゝく / 、 \ / /\ \ ヽ 甘い物でも食べて落ち着いて下さいまし。 { /´_ \__\ } l イ-― ―-- } l .まず、寿春にいる周馥様と郡太守を召喚致しましょう。 レi l /''' ''' l i l ヽ、lゝ、 ⊂( / l 〈 .やましい心が無ければ応じるはずですわ -{-rっ-@{ヲナ/~{ .l ', l l ヒ又二ノ-イ斗、_l } =≦二≧=' ゝ--'ー‐イ ノ  ̄ ̄ ̄ γ⌒丶ヾニ三ニシ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ /: : : : : : : : : 、 : : : : : : : : ',: : : : : : : : : : : : : : :. 又 ̄ ノ, E央ヨ .': l: : : : |: : : : : ', : : : : : : : : ',: : : : : : : : : : : : : : :. .' : |: : : : | : : : : : ',: : : : : : : : :| : : : : : : : : : : : : : : :. |i: :|: : : : |i: : : : : :.l: : : : : : : : |: : : : : :l: : : : : : : : : | |i: :i: : : ‐- : _ : : : |: : : : : : : : |: : : : : :}: : : : : : : : : | |:i : Vトミ、_ :`ヽ: :}: : : : : : : : |: : : : : :': : : : : : : : : ' |从: : : { ≧r心、/ : : : : : : : ': : : : : :/ : : : : : : : / \人:::::::J刎 〉: : : : : : :/: : : : : /: : : : : : : : ' そうだね。 〉:::::Vソ/: : : : ://: : : : : :/: : : : : : :/ ‐'::::::::::::::://: : :/: / : : : : : /: : : : : / すぐに項へ来るよう寿春へ使者を出そう ./.:./: : : : : : : :./ : : : : ,イ 、 _. 厶イ: : : : : : : :./ : : : : //:.| \` , : : : : : : /_从___//|:ノ ` _|: : : : :/彡-───-〈 从 : / _____‘, |/-─_ -────-\ _ -ニニニニニニニニニニニニ〕h、 _ ィ≦ニニニニニニニニニニニlニニニニ}h、
881 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 23:22:27.45 ID:61UWnajY0 【紀元310年11月 晋 揚州 寿春】 ∫ι__________ ./丁了 ヾー─ー─ー──ー──ー──ー─ー,ィ ||; |; |i |; |; |; |i |; |; |; |i | || ||i |; |; |; |i |; |; |; |i |; |; | || 弋┼i‐‐l!‐i!‐‐i──i‐‐l─i‐ l‐ l‐il┼‐ フ 弋ェェt┼┬┌───────┐ ,‐i┼t'ェ,ィフ il_,└───────┘ , i! | ̄ ̄|| | ̄ ̄|i | ̄ ̄|| | ̄ ̄|l || ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄| ̄ ̄| ̄|| l| ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄|l | ̄ ̄|i | ̄ ̄|l | ̄ ̄|| || ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄|| | ̄ ̄|| | ̄ ̄|i | ̄ ̄||  ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ ̄i ̄ ̄|゙ '' ̄i ̄ || ̄! ̄ ̄/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ゙̄ヾ ̄| ̄ ̄.|i ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ | ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i  ̄ ̄| ̄ ̄i`~ ̄| ̄i| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i ̄| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i ̄ | ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~ ̄| ̄;゙|i ̄ ̄l  ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄i ̄ ̄|| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~`| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~`ll`l l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″|  ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i、 ;|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″| ̄l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″| ̄ | ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄  ̄i ̄`~| ̄ヾl; ̄ ̄l| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄| ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄ ̄ | ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾ| ̄`.. ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄! ̄|| ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾi| ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾi| ̄ | ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄ | ̄ ̄ | ̄!,, ̄ ̄i| ̄! ̄ ; :|: : : : : : : : : : : : : : : i ̄| ̄ ̄|| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄ll | ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄| ̄~~i ̄ ̄| ̄ i; ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄| ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄___ ''- .._ ~""''' ‐- ...,,__ _,,..-‐''~""''' ‐- ...,,___,,.-‐' /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 東海王は寿春にいた周馥と淮南郡太守裴碩を召喚した \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l:′ ∧\ マ三ソ| .\ ./: : \\ ヾ-〃 ..∧ l; : : : : \\.り/: : :i
882 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 23:23:16.66 ID:61UWnajY0 ,. :'" ,:'⌒、 /ヽ、 / / ヽ ./ ヾ:.、 ,' / .l ,、 ,イ ヽ ヽ; ; / ,l /-‐`'-ヽ ヽ \ ハヘ .; ./ ノノ / ヾ _.,j ヽlヘハ .,: .,:" l フ ‐ 、 ,ィ´ハノ、 ヽ} ヽヽ / / ヽ l 芯心 ィ⌒ lj } 、-、} .! ': 裴碩殿。 .. イ ,: / ヽヽ弋ツ 、 ゝ' )、⌒ : l ,イ_ :,'{ ハ`. 、__ , ( {ノヽヽ ! .とりあえず、あなただけ兵を率いて先に行って頂戴。 (イ´ ヽ) ノ、. /ヽ ヽ ': l .l 、_ } ./ /: :イ(` ‐-イト.._ .ヽ '; ノ l l .私も後から行くからさ ト- ィ / /:l: : : :|: ヽ`ヽ-`} ヽ:j: 7ヘ }' .l _ノ;ヽ { ハ /{ { {: :l: : : :l_: : :ヽ_jミr≦イ ̄-イヽ (ヽニ≠: : ノ ヾ\{ /トゝ__フ: :,:': : :`ヽハ Y::ヘ ヽト7: : : : : : ノ _/: : : : : :.j: :l: : : : : /: : :; v:ヘ }l: :}: :ト-: : l , --──-、 , イ / ヘ ト 、 i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ | ヽ ' _ ` イ l l ´=` l そうは仰いますが、 ノ ヽ _,、__ノ これは二人揃って事態の釈明に赴くべきでは? _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、 /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_ 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、 . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::! /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 周馥は召喚に応じようとせず、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 裴碩に兵を率いさせて先に行かせようとした ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
883 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 23:25:26.60 ID:61UWnajY0 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ この周馥の態度に裴碩は疑念を持った。 \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l: 何やら半世紀前の諸葛誕の乱を思い出す ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ / , --──-、 , イ / ヘ ト 、 i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ 先の上奏に今度の対応といい、 | ヽ ' _ ` イ どうも周馥殿は二心を抱いている様子。 l l ´=` l ノ ヽ _,、__ノ 機先を制して討伐するしかあるまい _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、 /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_ 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、 . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::! /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|:::
884 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 23:26:08.79 ID:61UWnajY0 【紀元310年11月 晋 揚州 寿春】 , --──-、 , イ / ヘ ト 、 i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ 皆の者! | ヽ ' _ ` イ l l ´=` l .この東海王殿下の密書によれば、 ノ ヽ _,、__ノ .鎮東将軍周馥は命令に従わず、兵を挙げようとしている!! _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、 /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_ よって、これを討伐する!!! 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、 . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::! /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: ./ヽ | | | | | | | | | |\_/ ̄ ̄\_/| | | | \_| ▼ ▼ |_/ ∧ | | | \ 皿 / 彡 ゞ === / \ .彡 ▼\ (___ \/ _,,, . ) 彡 ヽ 'U\_/| | |__彡 _ c〉 | | 彡 / `─ | | ̄彡 / _,.-─--|ヽ\_ \ |- | 彡/ .|:::::::::::::::\ ヽ | ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } そこで裴碩、東海王の密旨なるものを奉じて周馥を襲撃した N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
885 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 23:28:03.95 ID:61UWnajY0 \__人_人从_人_人从/ _) (__ ) 周馥を討てッ!! (  ̄ ̄) ( ̄ ̄ /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\ ∫ι__________ ./丁了 ヾー─ー─ー──ー──ー──ー─ー,ィ ||; |; |i |; |; |; |i |; |; |; |i | || ||i |; |; |; |i |; |; |; |i |; |; | || \_人_人∧从_人_∧_人_从_// 弋┼i‐‐l!‐i!‐‐i──i‐‐l─i‐ l‐ l‐il┼‐ フ ) > 弋ェェt┼┬┌───────┐ ,‐i┼t'ェ,ィフ< 返り討ちにしてあげる!! > il_,└───────┘ , i! < ( | ̄ ̄|| | ̄ ̄|i | ̄ ̄|| | ̄ ̄|l /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^ || ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄| ̄ ̄| ̄|| l| ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄|l | ̄ ̄|i | ̄ ̄|l | ̄ ̄|| || ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄|| | ̄ ̄|| | ̄ ̄|i | ̄ ̄||  ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ ̄i ̄ ̄|゙ '' ̄i ̄ || ̄! ̄ ̄/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ゙̄ヾ ̄| ̄ ̄.|i ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ | ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i  ̄ ̄| ̄ ̄i`~ ̄| ̄i| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i ̄| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i ̄ | ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~ ̄| ̄;゙|i ̄ ̄l  ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄i ̄ ̄|| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~`| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~`ll`l l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″|  ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i、 ;|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″| ̄l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″| ̄ | ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄  ̄i ̄`~| ̄ヾl; ̄ ̄l| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄| ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄ ̄ | ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾ| ̄`.. ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄! ̄|| ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾi| ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾi| ̄ | ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄ | ̄ ̄ | ̄!,, ̄ ̄i| ̄! ̄ ; :|: : : : : : : : : : : : : : : i ̄| ̄ ̄|| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄ll | ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄| ̄~~i ̄ ̄| ̄ i; ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄| ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄___ ''- .._ ~""''' ‐- ...,,__ _,,..-‐''~""''' ‐- ...,,___,,.-‐' ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } ところが周馥の前に敗走し、東城に逃げ込む結果に終わった N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
886 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 23:28:58.61 ID:61UWnajY0  ̄ ̄○ー、 { _,.-‐'´ 項 `}_ } __/ `ー-{ ノ 涂中 `ーr‐' ̄ ○ ,.-- ○宛 ○安城 r―'´○寿春 ,「◎建鄴 ,.----'´ ̄ ●東城 ./ ○新息 _/ 【安豊郡】 / `ー――、__/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ○安豊 ○合肥 __{ ○新野 ○弋陽 | ○六安 横江○.|○牛渚 } ̄ー' ̄} | ヽ ○樊城 ∧ ∧∧∧∧ `ーv'○東興 ./  ̄○} i ∧∧ ∧∧∧∧∧∧ `ーr―' ̄ 襄陽`} `ヽ ∧∧∧∧∧∧ 濡須口○} } 'ー, ∧∧∧∧ r' } 南新市ヽ_,_ ∧∧∧∧∧∧ _ノ |○石城 .○ ヽ○安陸 ∧∧∧∧ r―' .|__ 石陽○ `ー-, ∧∧∧ 皖○ _,.-‐' .長坂○ | _____>-―‐、 ∧∧∧∧ | ○当陽 ヽ_ | ○| ○\_ | .  ̄ ̄ヽ_ノ 夏口| 武昌 . ̄| ○尋陽 _r‐'´ ___/ ヽ _/ . ̄7 'ー-、___イ -― -―‐_ ○江陵 / . ○楽郷__) _,.__ _r‐'○陸口 ○'ー'´ ̄ | / 公安 `ヽ r' >'○巴丘 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ 東城は寿春から長江へ至る道中に位置し、 Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 項羽が最期の際に通過した地として知られている。 \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l: ここを保った裴碩は建鄴の琅邪王へ救援を求めた ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ /
887 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 23:32:28.69 ID:61UWnajY0 【紀元310年11月 晋 揚州 建鄴】 ヾ叉7 _BL_,, ,. _ ,,、、-‐'''""´: .: .: .:::::::::.:.:.:. : :``ヾ、、、 ,,. '"´. .:.: .:.: : .:r==.: :. :.: .:. :. :. :..: .: :. .::. :.`ゞー-、、 ,,. '"´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: : : : : : : : : : : :.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.:.`''ヽ、,, ,r'"´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;:;:;;;;;:;:;:;:.;:.:.:.:;;;;;;;;;;;;;;:.:.:.:.:.;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;:;:;:;:;:;;;;;;;;:;:;:;:;;;;;;;;;;:;:;:;:;;:> ``ヾ、;:;:;:;:;;:;:;:;;:;:;:;:;r==;:;:;r==、;:;:;:;:;:;:;:;;:;:;;:;r==;:;:;:;:;:;:;;:;:;:;:;:;:;:;:;;:;:;:;:r''"´ . ``ヾ;:;:;;:;:::::;;;:;:;:;:;:;:;;;;;;;;;;;;;;;:;;;;;;;;===;;;;;;;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;.:.:.:.:.:.:.:.:,r'゙  ̄`¨`ヾr==.: .: .: .: .:. :. :. ::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. :r=z,;,;,;::/ `¨`ヾ.:.: .: .:.:::::::::;:;:;:;:::::::::;:;:.:.:.:.:、、-‐''"´ `>;:;:,';: .,':;:;:; :;:; :<´ ,、r''"´. :.: .:. :. . :. :. :. :.: .: .:`ヽ、 ,、r'"´.:.::;:;:;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;:;:;:.:.:.: .:. . .:.::::::`'ヽ、 ``ヾr==;;;;;;;;;;;;;;;:;:;:;::.:.:. :.: .: . :.: .: . ::.:,r'´ `ヾ::.:.:;;;;;;;;;;:.:.:.:.:.:. :. :.: ; :; :.: .:.:.::r' .γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ ゙、:;:;;;;;;;;:;:.:.:::==.:.::::::.:.:.:.:/ | 淮南郡太守裴碩殿から使いが来ました | `ヾ.:;;;;;;;==.::.::.:.:..:.::r'´ ヽ___________________乂 _,」;;:;:;:;;;:;::.:.:. :. :.:. j ``ヾ;:;:; :;::;;: ;r==.:.j ゙i:;:;:.:. :.: .:. :.:.:.:,! l;:;: .:.: .: ..:;;;:;;;! 'i;;;;;:.:.:.:.:;;;;;;;;;! 1;:;:;:;:r=:.::{
888 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 23:35:01.50 ID:61UWnajY0 _,、、、、、、、斗==ミs。,,,,_ /:::::::::::::::::-===ミ:::::::::::::} }(___ノ:::::::::::::::::::::::::::::≫'’ ̄``リ  ̄ア:::::::::::::::::::::::::::/ ヽ /::::::::::::::::::::::::::::::{ _,、 __,,,、} 周馥殿は東海王の召喚命令に応じず、 {:::::::::::::::::::::::::::::::::}. {__,ィぅ }"\ 挙兵の機会を窺っているので救援をお願いしたいと。 { }:::::::::::::::::::::::rミ:::| `ー く. ヽ .≧=:::::::::::::::::::::::::{ 、,` 、_ -ィ′ すでに裴碩殿は一戦交えて東城に移ったとの事 。s≦ ̄ ̄ ̄ ≧s。_:ヽ__ ``、 _..._ノ j{ニニニニ=- _  ̄} .j{ニニニニニニニ=- _ ヽ ,..-―-. j{ニニニニニニニニニ=- _r―-イ ,ノ `.、 . . . . . . . . . .j{ニニニニニニニニニニ=- \ /.: i \ : : : : : : : : : :}「ニニニニニニニニニニ=- `、 /.:: .i : : : ヘ 7ニニニニニ=-_≧s。_ニニニニニニ=- .`、 /,::::. i : : i: : i |ヘ:、 i.:::イi :i : i: ivi: : :、 晋 安東司馬 王導 ノ/ . |V i:乂i vノiノ⌒丶 ,.=ノ个,..<)==−. ////ハ ハノソ 〉:///ハ //////r 入,く///////ハ r-"/////i ソ 〉////////≡_ 俄かには信じられませんね ’フ/////ハヽ ノ//////////Z" r≡<ノ ソ 〉/入/ハノ V_ |,..r' ヽ /::::::::::::::/〈¨”三| /__( i /ノ−::::::::::∧ .〉 ̄:: 〉 > "メ `ヽ::::::::::::::::::::::∧`ー':∧ 八/_,.i ^:::::ヽ::<´::::::::∧ V::::∧ 晋 琅邪王 司馬睿 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 問題は琅邪王が見せた対応だ。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 彼の周馥に対する見方は、『晋書』『周浚伝』に記述が残っている ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
889 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 23:36:01.17 ID:61UWnajY0 -‐=¬ -―…―- / | / . -‐====‐- . \ / x==ミ (⌒) ┐ \ /{ 〈/¨¨⌒ー‐ |: ー┐ / / /ゝ=-/  ̄ ̄ ̄\ 八 ∧ / / /O / / / \ \_/O / ゚ ///ト/ // } ノ{´ { o| / |_f「‐┘/│ r==トミ ./| ノ },//⌒ヽU / / Y^Y ∨| :| 圦_爪`ヾ | :/「 ゝ'^{ ; / / / 八_ノ 八:| \ン |/:│0 / / ./ ⌒¨¨ア / 〈∧〉 ! \ 厶イ x≦ /〈/ .周馥殿は征鎮の位に在る方。 ー=彡 -‐ァ / \’ 〃厂 /{ / / /i/ ′ |\ 〉' //〈 そんな立場にありながら召喚に応じないとは、 /Y ∠ ´ / /::. | - .::/ |⌒´ .危難において朝廷を支える気がないのでしょうか。 / |/'^⌒ 厶イ ∧ :ト. ` ..:::::; | /{ /^ー‐=ニ /└'f^Y ∧ | ..< / ,人 天下の罪人と言わざるを得ません . /Y__,,.. -=ニニニニニニニ% \ .::≧o。o个./; /\{ ‐=ニニニニニニニニニニニ ∧〉≧==く} ⌒^ 厶イ ニニニニニニニニニニニニ∧〉⌒Y Y,〉=- ニ^ir=ミニニニニ|ニ 〉〉ニr=ァ 〉 :}| }|γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ ニイ/ニニニニニ|ニ://r=く=\\ \rノ,| では、地理に詳しい甘卓殿に周馥殿を討伐しに行ってもらいます | =//ニニニニニニ/fア¨ニニ 丶.\ / ヽ_____________________________乂 //ニニニニニニ//ニニニニニ=-\__/ニニニ%/ニニ . ニニニニニニ//ァニニニニニ{{ニYニ}}ニニ∨ニニニ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 遷都計画に関与し、 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 後に自身の配下になった華譚にこれと同様の事を述べている。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .傍から見れば、そうとしか見えないのだろう `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
890 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 23:36:43.29 ID:61UWnajY0 【紀元310年11月 晋 豫州 項】 |\ / / | ∨|/⌒>''^~ ̄~^''</ / ノ| <⌒〔]/ | \ \/ `7 / | \ , 八 \ | ′ | |/⌒\ ⌒ | | | |y==x  ̄x==x| | 殿下。 | 八 ヒり ヒり ノ| | |: |〉 ' /| | 裴碩殿は琅邪王殿下に援軍を求めるとの事 |: |人 っ 人| | :|: |:|: :> <: :|:| |〉 / :|: |八 :「⌒T⌒] : : |:| |Λ /.:__|: | [⌒>只<⌒]|:| ∨:〉 /.:/ニ|: | \_/^「\_/ ト| |〉 Λ : : : : : : : / : : : : : : : : : /|: : : : |: : : : : : ヽ : : : : : : 7: ̄ ̄:`〜、: / : : : |: : : : : : : | : : : : : :/,ィzzzミ、ム |/ |.:.ト、、: : :}: : : : | |: : |,ィア⌒尤r坏ミ |从- 从:./: : : : : |: : |ヾ{ ん::::::} ィ≠ミvi|:/.: : :./: | 周馥の相手は琅邪王に任せて良さそうだね。 |\|i 乂__ノ ん::::::} i}: : : :/: :ノ 、_, 乂__ノ リ: : :/:/ 念のため、安豊郡の孫恵殿にも声を掛けておこう : :\ 、 { ノ: /:.| : : |i \ ア: : : : | : : | \  ̄` ィ : : : : : :| : : | 〕h、_ '´ |_: : : : : :.| 从|\ 八 \ |: : : : : ノ
891 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 23:38:21.37 ID:61UWnajY0 , -'": : : : : : : : `: . ./: /: /: : : : : : : : : \ /: :, ': : :,': : : : : : }l:|: : :.|: l :. .': :/: : : :': : : : : : :ハ:|: : l:|: l : } .ああ、裴邵殿。 |: :l: : : : l:斗ャセハ/ ト、:从ノ : } |: :{:l: : l:.l,芹汽 ィ芹ぃ: : / .東の周馥と南の石勒に備える意味で、 |: 从: : :K ヒzリ ヒリ Y}: ;イ .豫州の東半分ぐらいは裴邵殿に任せようと思うんだけど。 :l: i:∨:.|ヾ゙゙゙ ' ゙゙ ハl/:/ ',:i: : : :l心 ` ´, ィ: : :l:{ 東中郎将・都督江西淮北諸軍事で Vl、 : lィl >‐< |: : ハ{ _,ィ==\lY {ヽー|/lノ、 ___ / \ /ノ 邵\ u \ / (●) (●) \ 責任重大ですね | __´___ u. | \ u. `ー'´ / ノ \ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 東海王は直接周馥討伐に乗り出すような真似はしなかった。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 裴邵を都督江西淮北諸軍事にしたぐらいで、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .後は琅邪王や周辺の郡太守らに任せるつもりだったようだ `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
892 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 23:40:03.33 ID:61UWnajY0 /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :\ .′ : :/ : : : : : :/: : : : : : : : : : : \ . : : : : :{: :{ : : : /: : : : : /: : : : : : : :. {: : : : : |: {: : : i′: : : :/、:/: : :.ィ : : } |: : : : : |: |: : : |: : :|: ://\:イ /: : :| |: : : : :|: |: : :.{: : :{: {/,x=ァrミ/: :.イ: :| }ハ : : : |: |: : :.Y:.{:/ 《 刈 /∠イ: :/ i : : :|: | : : : W,,, ゞ' (イ⌒ 今の所、他に何か問題は? И : |: |: : : :| ヽ }:人:} : : :|、 _ / r┴- 、Y :| 、 / /≧x、、、 Y W丶 ´ /ニニ「 \\ \ {ニニニ|_|‐\\ \ |ニ/´ニニ\‐\\/ 〉 . /ニYニヽ . /ニYニヽ / (0)(0)ヽ / (0)(0)ヽ /  ̄`´ ̄ \ /  ̄`´ ̄ \ | ,-) (-、.| | ,-) (-、.| 今月に入り、荊州で疫病が流行していますっていう | l ____ l | .| l ____ l | \ ` ⌒´ / \ ` ⌒´ / ,、-='l \_,ン g< \ ,、-='l \_,ン g< \ / \ └〆\ i=i|\' \ / \ └〆\ i=i|\' \ 丿 i \ \=i| / i| 丿 i \ \=i| / i| ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 『晋書』『懐帝紀』に曰く。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 十一月に荊州で疫病が大流行し、三千余人の死者が出た ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
893 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 23:40:54.21 ID:61UWnajY0 【紀元310年冬 晋 荊州 江夏郡】 イ ¨´`''< ̄⌒ー---''´ ̄ ̄ ̄ 二ー-ミ、 「ノ ヽ / / ̄`''ーz>x _rー---ミ ,r< ̄ ̄ , i/ i |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:{ ̄ ̄`ヽ _. イ´ `''ト、\ ./ ̄:.:.:.: `ヽ ≧≫-ミ .辷ミxー----ミ、ヽ|:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:ミ、.ィ≦二アアア ̄ ̄/ / ヽ \`7⌒¨⌒ー< ̄ ̄Y´ ̄ ̄7:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i . ∠__\__/ ̄ ̄ ̄` ≧}イ:.:.:i!:.:.i!:.;、{ /:::::::::/ /, ' ./ / \\| ムヘ___r―― 、\ \:.:.:.: i:|:.:.:i:.:|!:.:.|!: V ー-、  ̄ `ー==≠ `''<::::廴// i | \ Y } 寸/ \ \! \:.从:. 川|:.:.リW ./ :/:::::::::::::::::::::::::::::ヽ: : /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::}: : l:::::::::::::ゝ−−−− ι: : |::::::::::::) ◯ ○ (: :,l::::::::::::η U|||||||U ゝ: 畜生! : ゝ---η. ||||||| ゝ: : /≦ ヽ .| | ≧: マスクを外して宴会してた連中がこのザマだ!! : { l l |* *| | l: : { .l l .| * | .| l: .このスレを見てる奴らは真似すんなよ!!! :/ l l | * | l l: :l ---l l-- -l l: :| `^^ `^: 漢 石勒配下 郭黒略 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 疫病は荊州に入った石勒軍をも直撃した。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 『晋書』『石勒載記』によれば、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .冬の間に石勒軍の大半が疫病で死んだという `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
894 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 23:41:49.08 ID:61UWnajY0 【紀元310年12月 晋 豫州 項】 |┃ /ニYニヽ |┃ ./( ゚ )( ゚ )ヽ |┃ 三 /::::⌒`´⌒::::\ 申し上げますっていう! |┃ | ,-)___(-、| |┃ . | l |-┬-| l | .先日、成皋において、 |┃ \ `ー'´ / 征東大将軍苟晞の密使を捕らえましたっていう!! |┃ / `ヽ. |┃ 三 ./ \ 密使が所持していた詔勅と上奏文を持参致しましたっていう ,⊆ニ´⌒ ̄ ̄ " y r、 ヽ ⊂二、 ,ノ──-‐'´ | | l" | |┠ ' | l/'⌒ヾ .' : : : : : : : /: : : : : : /: : : : : : : : : : :l: : : : : : : : 、 |┃三 | |ヾ___ソ /: : : : : : : : /: : : : : : /: : : :l: : : : : l: : |l: l : : : l: : : : ': : : : : /: : /: : : : : : /: : : : ': : : :l:/l : ハ: : : : :l : : : :. |: : : : : ' : : ' : : : : : : ': : : : /: : :_/;斗:/ .l:l: : : : l: : : l: | |: : : : l: : : l: : : : : : : l'" ̄/ ̄: : / l/ ト、: : : :': : : |: | |:|: : : l: : : l:l: : : : : : :l : ;ィア尤圷 / /-l:ヽ: / : : /l:.| l:|: : : l: : : l:l: : : : : : : 人{ l しl} f沁ミ//: : : / l/ l:ハ: : :l: : : lハ: : : : l:',: :{ 弋zソ 弋リ'}:/: : // これで尻尾を掴めた l' V: l: : : l: :',: : : l: :',:.l 、 /:/:/l/ 丶 : l: l: : ',: : :l: : :、l l:/: | V:l: : : : \:l: : :l ヾ /: : l:| V:ハ: : |: : : : :l ⌒ .ィ: : : :|ヾ V ∨:ト、: : : ll> _ /: : : : : | /V、 ヽ : |ゝ /` ー ' |:|l : : :l: ' _/:i i:i \〉:.l l\ lノl: : /l/ . イi〔|i:i i:i i:i i:iヽト、 {、i:i\ l/ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 続く十二月。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 東海王の敵が増えた ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
895 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 23:43:17.12 ID:61UWnajY0 ____ / ヽ, ______________________/ } / / / / / / / / / / / / / / / / γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ / | 困った御方だね .| / ヽ__________乂 / / / / /,イ ̄ミ、 / / |l「 ,ィ=ヽ|/ / 弋ゝ__ノリ ー―――――――――――――――――――――――ヾ=一" ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 皇帝司馬熾が征東大将軍苟晞へ、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 東海王討伐の密詔を下していたのが露見したのである ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
896 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 23:44:41.14 ID:61UWnajY0 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ .苟晞の青州転任以来、 Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 東海王と苟晞の関係は悪化したままだった。 \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l: それに拍車をかけたのが東海王の属官たちである ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ / //////////////////////.∧ ////////////////////////∧ //////////}\/////////////.∧ '////////{//i \////// i/////∧ i//////// .'//{ .∨}!~''<}////// ! i//////,' ∨h Y,,。-=}////// } 東海王の腹心の潘滔と尚書劉望が、 i//////i ,,。=ヾi, }ノ仭リi//////イ 私を誣告したので、東海王に彼らの首を要求しました。 i//////i ィ≦h、 `~~´ i////,イ i//////i、≪ 弋ツ !//,イ丿 他にも人材の融通を願い出た事もありましたね。 ヽ/////{ヽ, :、 ノ, ' ‖ { \///\ヽ, 、 .,::://i{ 全て拒否されましたが }``〜、、〕h。 ´ ,::_}``〜、、 }////>''~ ≧s。 ,イ.ノ_〕 /~~~7 }///\ ≧========ミ ヽ:.:.∨:./_/ /~~~≧s。 /~~ミY´-=, ) /:.i:.:.:.:∧:.:.∨`〜、、 .乂~~/ヽ\イ==< ./:.:.i:.:.:.:.:.∧:.:.∨:.:.∨:.\_]i </i__}ヽイ,。。、}:.:ヽ 晋 征東大将軍 苟晞
897 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 23:45:29.79 ID:61UWnajY0 【紀元310年夏 晋 青州 臨淄】 __ 。s≦//////, )h、 ,イ///////////, ∨ ∧///////////// ∨ i/////////∧///// , i////////! ∧∨// , i//// /~`}! .} !∨/ , i////iィvッ/ }ノ‐}// , 司馬元超は |/// ∧ ' l ,ノ// i ' .宰相として不平であり、天下を混乱させています。 |///‖:., 、 ァ ,イ// ! , ! |/┌====)h。 _///// .i∧i それにも関わらず、 |//!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.}i冖=〕~7}/i /}i 何故苟道将が不義を働かなければならないのでしょう? >''~\:.:.:.:.:.:.:.:.}!:.((ヽィヽ!/i//} /~~~\ \:.:.:.:.:.∧:.<ノ、>'__ ̄∨ 韓信は衣食の恵みに忍びず、婦人の手によって死にました。 /ニニ‖ヽ, \/-==-∨~ヽ_} .∨ ∧ニニ.‖:i:i:i》 .∨ `~~ヽ ノ`〜、、{ 今、国賊を誅殺し、斉桓・晋文のように王室を尊びましょう ∧ニ/:i:i:i:i〈``〜、、 ~ヾ, `ヽ、 ///}/:i:i:i:i:i:i:i} ``ヽ、 .ヽ } }∨ '///}:i:i:i:i:i:i:i:i{ .} i/ !: : ! .} >''~ .〉 '///.}:i:i:i:i:i:i:i:i{ i: : : : |: : : i: : i 丿、__>''~ >''~ '// ∨:i:i:i:i:i:i:i:i乂__ !: : : : !: : >==彡ノ'´>'~ '//∨:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i)h、__!_。s≦ヾ}:.:.:.:.:.ノィ~/ '//∨:i:i:i:i:i:i:i:i>==>''~ニニニニニニニ}!:.:./ク⊃ '////\:i:i:i:i:i:i{ニニ~''<ニニニニ=‐_'''""~~´~'<〉 '///////ヽ:i:i:i:i≧s。_,,.. -‐ '' "´{ゝ<,イ 7ヽ:.\ ~''< '//////////`~~~~~~}:.:.:.:./// .!:.:r=`~"7~~´.\ /ノ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ そこで苟晞は諸州に布告を出し、 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 己の討伐行の功績と東海王の罪状を並べて述べている。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .この段階で東海王と戦う腹を固めたのだろう `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
898 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 23:49:41.94 ID:61UWnajY0 【紀元310年7月 晋 首都 洛陽】 ,,、、、、、、、 >‐'''''''''‐<ニ〉 / / / / ヽ / / { ハ、l{ } l . , l lィ芯ハ _,ム, ハ そこのあなた。 l | 人{ , 苡/.イ . | 从 |ゝ -、 ィイ.| 苟晞を東海王に代えて、 . ノ'l .V |、 >.-< } 人 都督兗・豫・司・冀・幽・并六州諸軍事に任命する詔勅を出すわ。 ,ィ=/}ノ::ハ::}ニノイ /ニニ>乂:::::/\=≠Y .くれぐれも内密に青州の苟晞に届けて頂戴 ,.ィニニニ/ニ>ニУニイlニニl . /-=ニア.l-=ニ/ニニニ=|ニニ| . {-=ニニ< マ-={{ニニニ}}ニ|ニニ| , -‐ '´ ̄ ̄`ヽ、 r===========r‐、: : \ |.―‐――‐―h‐l┤、 :ヽ L二二二二二」.ニ|‐{ミi : : | {/ /ゝ、ノイ ノl/ ― トl!: : :| |l:/|/● ● ト、: :| |/!:ll⊃ 、_,、_, ⊂⊃ノ: : | /⌒ヽ__|ヘ ..イ:i : :/⌒i . \ /:ノ从ヽ,、 __, イト:}ノ/ / 宮中の武官を勅使にしたっぽい→ / //ヾゝ八__/:.:.//ヘ、__∧ ヽ、.{ {:.:.:.|.|oi//:.:.:.:.{.{ ;_、_ ,' ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー これに飛びついたのが皇帝司馬熾だ。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 『晋書』『苟晞伝』によると、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 司馬熾は東海王の専権を憎み、苟晞に詔勅を下したという。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ この後に苟晞が諸郡県に出した布告を見るに、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 匈奴勢及び石勒が中原を荒らし回った永嘉四年七月の事と思われる _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
899 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 23:50:46.73 ID:61UWnajY0 【陛下の詔勅@『晋書』『苟晞伝』】 ┏────────────────────────────────────────────┓ 朕が不徳であるために戎車は幾度も興り、 上は宗廟を煩わせる事を懼れ、下は万民が困窮して乱れたままである。 今、方岳を頼り、国家の藩翰としなければならない。 公の威は震え輝いており、 公師藩・汲桑を斬って梟首にし、劉喬・呂朗を走らせて降し、 魏植の徒をも誅殺して除いた事は高識明断でないとは言えず、朕は公を用いて事の成就を委任したく思う。 ┗────────────────────────────────────────────┛ , '´ ̄ ̄` ー-、 /: : : r‐r==========、 ────── /: : /├l‐1 ―――――| ,': :∧〉}‐ヒL二二二二二.」 ────── {: :i: i /ゝノイ ノ l/ ― l :} | :レ | ● ● l :| ────── .|: i: (|.⊂⊃ 、_,、_, ⊂ l:/ i⌒ヽ: :ゝ ル|_/⌒) ────── .ヽ ヽ 从ヽ,、 __, イ从/ ヽ/ ∧___,ヘi.i:.:\__八__/:i.i ハ ピューッ ヾ .}.}:.:.:.ヽゝoi|.|:.:.:}.} ソ / :. ィ.;:.:.:.:.:.:.:ヽ イ:.:.:.:/-|/|∧:;、:.:.〈 リ:.:./ ● く!:,:.:..、 l:.:.l ●/:./ ̄ vヘ - ノ:./ 東海王のおかげで帝位を保持できたのに、 _,-+ 匸ヘ/V .表で東海王の檄文に言葉を添える一方で、裏では東海王討伐の密詔を出す。 ,《 ヒ⌒j 》、 l::\ l /‖::l 東海王にも問題はあるが、皇帝も皇帝である |:::::::ト,Vイ:::::| |:::::::l介l:::::::| l::::::|人|:::::::l
900 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/07/23(土) 23:50:50.28 ID:97Ix34/f0 このタイミングで東海王と戦わせようってのか??
901 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 23:51:35.97 ID:61UWnajY0 ┏────────────────────────────────────────┓ 加えて王弥・石勒が社稷の憂いとなっているため、詔によって六州を委ねさせるので統べるように。 公が謙遜するのは小節であり、 大命を違え、所謂共に国家を憂えるというものではない。 今また詔を下す故、六州に檄を発し、協同して大挙して国難を除き、朕の意と称するように。 ┗────────────────────────────────────────┛ ,イ///////////, ∨ ∧///////////// ∨ i/////////∧///// , i////////! ∧∨// , i//// /~`}! .} !∨/ , i////iィvッ/ }ノ‐}// , |/// ∧ ' l ,ノ// i ' やりました |///‖:., 、 ァ ,イ// ! , ! |/┌====)h。 _///// .i∧i |//!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.}i冖=〕~7}/i /}i >''~\:.:.:.:.:.:.:.:.}!:.((ヽィヽ!/i//} /~~~\ \:.:.:.:.:.∧:.<ノ、>'__ ̄∨ ,. :-:.' ー ' ¨ :.ゝ.、 /ニニ‖ヽ, \/-==-∨~ヽ_} .∨ ,.:´: : : : : : : : : : : : : ヽ. ∧ニニ.‖:i:i:i》 .∨ `~~ヽ ノ`〜、、{ ,.': : : : : : : : : : : ',: : : : : : ヽ、 ∧ニ/:i:i:i:i〈``〜、、 ~ヾ, `ヽ、 ,':.:;':.:.:;'.:.:.;'.:./.:;'.:.:|i:';:.:.:.:.:.:.::`、`ゝ ,':.:.i:.:.:.i:.:/i:.:/i:.:ハ:.:l:i:.:.i:.:i:.:.:.';.:.:', /イハ:!:.:.:l:/ i/ ノノ ノリリハリ:!:i:.:.!:.l i/!:.:!:.:.;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;l:.!:ハ! ∨|:.:.! ノ/i/ノ ヘ!:| ノ!/′ とにかく詔勅を手に入れた苟晞は、再び各州郡に布告を行った ヾ!>ー- -- <イリ (;;;;;ソ⌒) ̄`´ ̄(⌒ヽ ヽ;;=;;/__,,、_/;;`ソ 〉;;;;;;;;ソ:/A.i:l;;;;;;!′ ノ`;;;;;;;;;;i;!___i;!;;;;;ゝ、 (_;;;;;;;;;;;7;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ;;;;;;;;) ` ̄ ̄ ̄´` ̄ ̄ ̄´
902 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 23:53:04.03 ID:61UWnajY0 【苟晞さんの布告@『晋書』『苟晞伝』】 _ -===- _ >''´/////////////`''< //////////// //////////ヽ< //////./////////////////////>/ヽ //////,イ.'///////,|///////////>''7//ハ //////////////// |//////>''´ ||ハ///>x ///////////////// |//>''´ 、__ || |//| \/ . ///////ミ/ //////// |''´ _ ゞ≧.|| |//| /////ア⌒Y//////////|、ミ====ミx. |ハ }/ ハ . /////.7〃: ノ`l{ハ//|'////.| ヽ.乂ッ 爪 /マ///,ハ 詔勅により、関東の諸軍を委ねられました。 . ///////{{: : ゝ ヾ/|V///ハ ` /__ V///.ハ /////// ∧ゝ‐く. ヾ/i{ ', 辺Y´///// l .今月二日に友軍が敗れて懐県が陥落し、 . ///////////ミh__丶 ヾ. `<//////,| 河内郡太守裴整が賊に捕らえられたとか。 //////_ ///// } ヘ ////////| . /////// V//// } 八//////{.リ 宿衛は欠乏して天子は難を被り、 . ////////ィl. |'////.} - 、 ,∧ ⌒''<ハ 宗廟は累卵の危機にあると言えるでしょう /////////|. |. '////リ^Y'''Y _ \ ` .イ' '∧ /////////|ヘ. ', '////ニ=- ' `hn>。. ィ´/,}. '∧  ̄`'<///ハ ', ', ∨イニニニ心__////〕h、 /////, '∧ ヽ ̄', ', ', ヽニニニニニ/ `¨¨¨¨¨¨¨´///ソ }/} ∨. ',>''"辷辷l-=≠/`───‐ , ///イ. /,リ V i{乂´_ `ヽ ヽヽ //>''´ ̄`'メ'´ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 二回目の布告では、 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 永嘉四年七月に河内郡の懐が陥落した事に触れられている。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 文中では今月となっているため、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .七月中に苟晞の下に伝わっていたのだろう。 `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 今回は東海王の名は登場せず、ただ都を救援しようという呼びかけだ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
903 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 23:56:33.76 ID:61UWnajY0 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ 以下余談。 Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ \ヽ、 _ , イ!::/ この二回目の布告で、苟晞はこんな事も述べている / ヽ{ ト、ヽ l: ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ / -──- イ:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i\ /:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ム /:i:八:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iム ':i:i:il | \:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iム .:i:i:i:i|>乂 ≧マ:i:i:|:i:i:i:i:i:i}:i:i:i:i} |:i:i:i:i| _ 'て艾|:i:i:i:i:i:ハ:i:i:i:| 「劉元海は汾陰で反逆し、石世龍は三魏で乱を重ねました」 .|:i:i:i:i{そヲ .|:i:i:i:i/イ:i:i:i:i! |:i:i:i八 ′ |:i:i:/:i:i:i:i:i:i:| 汾陰は并州から黄河に合流する汾水の南、 八:i:i:i:i:\ ー ´ .ノイ {:i:i:i:i:i:i:| 三魏は鄴を中心とする魏郡・広平郡・陽平郡を指します .|:/|:i:i:i> -イ _l:i:i:i:i:i:i:| |:i:i:i:i:i:i:i:i:i}艾艾≧<i:i:| |:i:i> ´ ≧≦ニニニ=‐ /⌒ヽ、: : (/三ムニニニ/⌒∨ .乂艾ニ乂ニ∠⊃ノニニ/ニニニニ} -─==三≧只≦三厶彡/ニニニニ .> >  ̄ ̄ .../ニニニニ7 / / . .../ニニニニ7|
904 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 23:57:21.59 ID:61UWnajY0 ,. :-:.' ー ' ¨ :.ゝ.、 ,.:´: : : : : : : : : : : : : ヽ. ,.': : : : : : : : : : : ',: : : : : : ヽ、 ,':.:;':.:.:;'.:.:.;'.:./.:;'.:.:|i:';:.:.:.:.:.:.::`、`ゝ ,':.:.i:.:.:.i:.:/i:.:/i:.:ハ:.:l:i:.:.i:.:i:.:.:.';.:.:', /イハ:!:.:.:l:/ i/ ノノ ノリリハリ:!:i:.:.!:.l .後世、当時の劉淵と石勒を漢の皇帝と将軍と見なしている。 i/!:.:!:.:.;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;l:.!:ハ! ∨|:.:.! ノ/i/ノ しかし、苟晞の布告は劉淵と石勒を別枠扱いしているのだ。 ヘ!:| ノ!/′ ヾ!>ー- -- <イリ こうした傾向は苟晞に限った話ではなく、 (ヘ:::::\i=//:::::/) .当時の有力者たる王衍や劉琨もそう考えていた節がある {;;\::::::!n/:::::/;/ ト、;;\;;ii;;/;;;;イ /;;;;ゝ;;;;∨;;;;;;ノ;ゝ、 (;;;;;(⌒)∨/(⌒);;;;) `´ ̄` ̄ ̄´ ̄´ 7i/i:i:i:i:i:i/i:i:i:i:i:i:i:i/ィi:iヽi:i:i:i:i:Vi:i:v 7i7i:i:i:i:i:/i:i:i:i:i:i:i:i:i:// livi:i:i:i:i:i:i:iVi:il ,'i,'i:i:i:i:i7i:i:i:i:i:i:i/// lilVi:ivi:i:i:i:i}i:i:| .li:fi:i:i:i:7i:i:i:i,..イ {7 lil Vi:i}i:i:i:i:i!i:i: lr:!i:i:i:_」z_"  ̄`` !l lil vi:!i:i:i:iji:i:il l{ li:i:i:i:汽込拆 l! ⌒メ、 !i:!i:i:i7i:i:i: 王弥? lム.ヽi:i:| l! _' .!ムi:7i:i:i:i| li:i:iゝ ヾ ! 穹斥/i:i/i:i:i:i:i: はて、知らない子ですね li:i:i:i:i! ,: __'`Yi:i:i:i:i:i:! 7i:i:i:i:iム ′ / ,、__|-|<i:i:i:i! /i:i:i:i__L.}ヽ ア ,ゞイノ;;;;|;/. \i| ,> ''"´ ト、ヽ _,. 。<z;;'";;;;;;ノ _,.. /i:! .,.+'" .j、`ー、 ̄./;/;;;;;;;;;;;/:≦ ,.∠zzx ∠LL _ /v;>セ'" {〈;;;;;;;;;;;,.イzオア"./ ̄``Y \ `` ー - r≦ /\__,/イァ"ニ/: :/: : : :∧
905 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 23:58:39.97 ID:61UWnajY0 ,. :-:.' ー ' ¨ :.ゝ.、 ,.:´: : : : : : : : : : : : : ヽ. ,.': : : : : : : : : : : ',: : : : : : ヽ、 ,':.:;':.:.:;'.:.:.;'.:./.:;'.:.:|i:';:.:.:.:.:.:.::`、`ゝ ,':.:.i:.:.:.i:.:/i:.:/i:.:ハ:.:l:i:.:.i:.:i:.:.:.';.:.:', /イハ:!:.:.:l:/ i/ ノノ ノリリハリ:!:i:.:.!:.l .また、苟晞は書面で石勒の事を石世龍と呼んでいる。 i/!:.:!:.:.;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;l:.!:ハ! ∨|:.:.! ノ/i/ノ .石勒はこの頃までに字を付けたと思われる。 ヘ!:| ノ!/′ ヾ!>ー- -- <イリ .周囲の漢人たちが考えたのだろうが、天下の龍とは大きく出たものだ (ヘ:::::\i=//:::::/) {;;\::::::!n/:::::/;/ ト、;;\;;ii;;/;;;;イ /;;;;ゝ;;;;∨;;;;;;ノ;ゝ、 (;;;;;(⌒)∨/(⌒);;;;) `´ ̄` ̄ ̄´ ̄´ .:.:.:.:.:.:\ :.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.:.}:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. .:.:.:.:.{:.:.:., \ ::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.. .:.:.:.:.{:.:./ }:.}\ .:.:.:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.l:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.:.:.:.:.l .:.:.:.:.{:./ :.} 丶 . .:.:.:.}:.:.:.:.l:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.:.:.:.:.| {:.:.:.:.{i{__ :.:} ⌒__>-}:.:.:.:.}:.:.:.:.:..ハ.:.:.:.:.:.:.:.l {:.:.:.:.{i{⌒__}:.} ,ィf 爲ァ :.:.:. }:.:.:.:./ }:.:.:.:.:.:.:..: 賊の名前が厨二臭いのは世の常。 {.:.:. . ,ィf_爲:/ ""´}: : /}_.. イ /:.:.:.l:.:.:.:.: .:.:.:.:.八""ノ' l }::./ / イ:.:.:.:.:.|:.:.:.:.: かの黒山賊の張飛燕もそうではありませんか .l:.:.r=--\ .:i ノイ ′_{:.:.:. :. |:.:.:.:.| ,f/: :`{ , }、 - ' イ ノ } .: :.:.|:.:.:.:.| //:: : ::{_/ ,'ノ 〉 、 /_rY i }ュ。_ :|:.:.:.:.: /: : : : : ::}ノ イ }个rァ<{ i i } 〉: : \:.:.:.:. _{{: : : : : : :: `: (、_{¨¨´: /ノ } } } /: : : : : \:.:.. {i{{: :: :: : ::: : ::/: : : : : // / //: : : /¨¨⌒ヽ::. ノ-{: : : : : : /: \: : : : { /: : : /: : : : : : \:.:.
906 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/23(土) 23:59:32.12 ID:61UWnajY0 【紀元310年7月 晋 青州 臨淄】 //////////\ //////////////.ヽ '/.∨/////////// ∧ '/ ‖/ }//////,イ////} |//|///}//./!,' Z//i! |//ト,//〕/=={{ } }:}/}! |//{ ヽ/}匁アゝ{ ィ7ノy/}! |//)h、ヾ! ! ´}/‖/i! >=、__r≠=v |////} ヽ 、 // {ヾ 私に武勇はありませんが、 /_ノ7~!./ノ~>ァ |>=={、:.:.)h、__´。イ====、 兵糧を支度して方鎮の到来を待つものです。 .ノ,イノ:::ノ、/ 〈二二ニニ==/ΥΥ) (_ /::::::::::::::ノ /ヽ { >イ//{/}:.:.∨\ 我が同盟に加わる者は、同じく救援に赴くべき /:::/::::::::,イ /:.:./ )hzzzzzz彡ノ/,':.:./:.:./∨:.} .λノヽ=-彡 ,:.:.:.i ゝ:.:.:.>''~´ /:.:/:.:./:.:.〕:.:i _{::::::::i{//{ ,:.:.:.i _// __.//∨,':.:.:/}:.リ └‐∨::::乂/, >'>''~ , '≦)h /:.:./∨//:.:./:.:iヽ, 〈/∨~~Y{ >'>''~:.:.:.:.}/'/イ:.:r===イ ∧∨:.:./:.:.:i:.:.:ヽ .'///ヾh, /ゝ'´:.:.< У , 'ゝ'´:.:.:.i///! .∧∨{:.:.:.:.!:.:.:.:.}i、 '////ヾΥi{~~'' ∧:.:∨:‖/,イ: : : :',:.:i///! .} }/!:.:.:.:i }:.:.:.i:.:.〕h、 '///// i/i{: : : : ∧:.:∨//ヽ: : : : :', i///! .//i/!}:.:.:i }:.:.:.i`´}i ヾh~''< '/////i/i{: : : : :.∧:.:.:.:/ .\: : : :.i///! /´イ } !:./ .`´リ }i },イ‖ .'////.i/i{: : : : :,' ∧:./ \: :.i///!>''~ノ//}! }リ ‖ }iィi〔/ノ '////i/i{: : : : , 'i{ \///! i//‖ {,' i{ィi〔// / ヽ///!/i!: : : , i! ∨/{ {//i{‐==≦////////ヽ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 話を戻す。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 『晋書』『苟晞伝』によると、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .苟晞は二度目の布告を四征・四鎮将軍及び各州郡に出している `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
907 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 00:00:53.50 ID:YQQ+yeuV0 【紀元310年12月 晋 青州 臨淄】 イ:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i\ /:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ム /:i:八:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iム ':i:i:il | \:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iム .:i:i:i:i|>乂 ≧マ:i:i:|:i:i:i:i:i:i}:i:i:i:i} |:i:i:i:i|::::::::::::::: @寸i:i:i:i:i:ハ:i:i:i:| |:i:i:i:i{:::::::::::::::::::::::::|:i:i:i:i/イ:i:i:i:i! |:i:i:i八:::: ′::::::::::::|:i:i:/:i:i:i:i:i:i:| .八:i:i:i:i:\::::::::::::::::ノイ {:i:i:i:i:i:i:| |:/|:i:i:i> -イ _l:i:i:i:i:i:i:| 待てども待てども味方が集まりません |:i:i:i:i:i:i:i:i:i}艾艾≧<i:i:| |:i:i> ´ ≧≦ニニニ=‐ /⌒ヽ、: : (/三ムニニニ/⌒∨ .乂艾ニ乂ニ∠⊃ノニニ/ニニニニ} -─==三≧只≦三厶彡/ニニニニ .> >  ̄ ̄ .../ニニニニ7 / / . .../ニニニニ7| { / . ...:/ニニニニ|:i| |: : : :. . . . l .. . .:/ニニニニニ{:i| /人: : : : : : : :.乂: : :. . . . . . : : : /厶斗匕7ニ|i:! ム:i:i:i:/二二ニニ==─>--─=≦:i:i艾 ̄寸ニニ/i:! ∨:i:i{ニニニニニニ{{ニニニ}ニノ:i:i:i7¨¨¨/ニ/i:i:i! r辷圦ニニニニニニ\ニニ/匕:i:i:i:イ⌒>ーi:i:i:i:i:i:i! 艾Y/ニ≧7三三三三三三ニニニ才⌒:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i! ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー しかし、司馬熾や苟晞が期待したほど味方は集まらなかった。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 前回触れた N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 東海王の布告で集まらない以上、苟晞が布告しても集まるわけがない。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ただでさえこの男、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 軍人・酷吏としては優秀な反面、士大夫受けは非常に悪かった _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
908 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 00:02:37.74 ID:YQQ+yeuV0 |┃ /ニYニヽ |┃ ./( ゚ )( ゚ )ヽ |┃ 三 /::::⌒`´⌒::::\ |┃ | ,-)___(-、| 苟晞将軍! |┃ . | l |-┬-| l | |┃ \ `ー'´ / 王弥の残党が琅邪国から北上中ですっていう!! |┃ / `ヽ. |┃ 三 ./ \ ,⊆ニ´⌒ ̄ ̄ " y r、 ヽ ⊂二、 ,ノ──-‐'´ | | l" | イ:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i\ |┠ ' | l/'⌒ヾ /:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ム |┃三 | |ヾ___ソ /:i:八:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iム ':i:i:il | \:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iム .:i:i:i:i|>乂 ≧マ:i:i:|:i:i:i:i:i:i}:i:i:i:i} |:i:i:i:i|::::::::::::::: @寸i:i:i:i:i:ハ:i:i:i:| |:i:i:i:i{:::::::::::::::::::::::::|:i:i:i:i/イ:i:i:i:i! |:i:i:i八:::: ′::::::::::::|:i:i:/:i:i:i:i:i:i:| .八:i:i:i:i:\::::::::::::::::ノイ {:i:i:i:i:i:i:| 集まってくるのは賊ばかり .|:/|:i:i:i> -イ _l:i:i:i:i:i:i:| |:i:i:i:i:i:i:i:i:i}艾艾≧<i:i:| |:i:i> ´ ≧≦ニニニ=‐ /⌒ヽ、: : (/三ムニニニ/⌒∨ .乂艾ニ乂ニ∠⊃ノニニ/ニニニニ} -─==三≧只≦三厶彡/ニニニニ .> >  ̄ ̄ .../ニニニニ7 / / . .../ニニニニ7| ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } また、詔勅が下って半年経っても、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 苟晞自身が青州を離れられないでいた ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
909 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 00:03:26.41 ID:YQQ+yeuV0 .,、 盛楽 令支 、-' ヘ ,r'`ー-、_;_, ○ 薊 〇 /´ / r'´  ̄ヽ, .○ ,r'´ r' r‐ } { ,.、_ノ _"7 / / r' 太 / 'ー'´ ./ ノ ○ ヽ ' { 晋陽 行 'ー、 r'‐-,_,_ィ_ } /ヽ_r' _r'´ { 山 鄴 r-'´ 〇 r'´ `ヽ } ○平陽 .○ ノ 臨淄 }'ー' { { 脈 r 【琅邪国】 /./ / ヾ'-.、, / l, / '´`ー-, ヽ / ノ r' ,レ´~`!,、r'''``∧```''ヽ `'´ .'´レ'´ ./ \ 'エ_,.-‐'`ー―‐'―= ‐' ゝ, l゙ヽ, / ~゙フf´ f,レ'! ヽ な オ /  ̄ ̄`ー‐'―'´ ◎洛陽 .l ヽ l‐''゙`l`! ,i'ナ'゙l ヽ .め レ /- ○長安 ○許昌 -.、,l ヽ t'、l-.'''゙l゙'.l, .i,`t:''゙.l ,、-‐ '゙ る .を ./ f l, .l, ゙i、‐'゙l゙`':、 .,f、フ''こl `'-.、 な ./ ! i~゙i,.t i, ,r'゙ヾ ヽiヽビ´-! > .ァ /、 r、ヽ、 ノ i.l.l ヽ,,/´~!ヽレ-'゙! ,、ツ‐illツ ッ .、,_ヽ, l ヽ, ~ ,, ,'l.'iト,ll\/{,ヽl,-',´:l`,ニ7il,.,illll' ,.r=ヘ、l/`' 苟晞が東海王を討つ兵を集めているだと!? .l ヽ,// /i゙ V、ノli;`'oィヘ,ヒ;こ-'´i ,lllllll llll;r'''゙,r;;;;i.゙rく、_,r '゙ .'´ / l,、llll'''ニ-i;,,l,___l,.、o-‐''7llllツ /´)ノ./ / ,i ええいッ!! 苟 / ゙iiif´ ,l ./ ~`'‐‐iツlllllツ .l_,、rシ´ `ー゙ 晞 ``''フ ll'l ,k'‐'=、_ '´,lllツ / ッ ./ l .l.lr:`'‐-、ニ! ,;llllツ''7'´`t‐‐‐;ァ !!! ヾ,', l l,ヽ'-.、,,_.rノ ,illlヅ /´ .ノ / ,j .ヾ'''`'、 l .l, ``.‐-.' ./"´./ ,、-'´ ./ ヾ'` .ヽ、`'-、....、-'´ / r'´ ´ 漢 鎮東将軍 曹嶷 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 永嘉四年。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 『晋書』『苟晞伝』によれば、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 王弥が派遣した曹嶷が琅邪国を破り、北上して斉の地を攻撃したとある。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 一方、『晋書』『懐帝紀』には、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 十二月に征東大将軍苟晞が王弥の別帥曹嶷を攻めたと記している _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
910 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 00:05:35.73 ID:YQQ+yeuV0 【紀元310年12月 晋 青州 斉国】 r--─‐i r--─‐i r--─‐i . ┌─┐ | 曹 .| ┌─┐ | 曹 | .| 曹 | . ┌─┐ . ├─┘ |--─‐'' ├─┘ |--─‐''. |--─‐''. . ├─┘ ∧二ヽ: :::''::.∧二ヽ:'::∧二ヽ:::∧二ヽ;::::∧二ヽ;;:;:.∧二ヽ;;:∧二ヽ;;: ;;:;:.∧二ヽ;;:∧二ヽ;;:∧二ヽ: :::''::.∧二ヽ:'::∧二 l :ll=lll ...::..:.l:ll =lll:..:.l:ll=lll::::l:ll=lll:::::::l:::l:::::::l::.:::.l:::l:::::::l:::::l:::l:::::::l:....:.:::.l:::l:::::::l:::::l:::l:::::::l:....l :ll=lll ...::..:.l:ll =lll:..:.l:ll= 幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵||:::.:||幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵 \\ \\\\ ト ,__∨∨圭佳 レ′__ \ \\ \\\\ト ,___∨:|/l圭ソ |  ̄ ̄ | /\\‐ァ‐┬‐┬‐┬┬ト ,__|/|>∨Y | | /`''十ー┼‐┼‐┼┼\ ∨∨ } } ト、 | | :| | l | l ≧ー‐┼/fァ’'圭ソ ム /ノ \L._|__|_..|__|__|_ L、_/V:´ Yl / ∨ / 苟晞はすぐにやって来るぞ! ___|__/`゙''≪{ fz,.ィ';;;::::::. \ ::::|人. ∨ / <> 、_,.ィ佳了"´ :::::〈;;;;;;_ノ ::|__Y ∨ 一刻も早く軍営を築き上げ、備えを万全にするのだ!! {::{::{:::::::ハ |圭羊l_ ,. ィ^i |ll| | | :::\ ヾ ヽ::::::::ヽ/ /| /:::::: /__ / |. [ | |: ,ィ /ミ\ ゞ='’ >|┴へ∧. {⌒ヽヽ | ト .| | ,佳 | { 〉 ̄二ー‐べ圭W ‘, L -‐''ソ { ∨ / ,佳 ::∧ `¨´ ソ \\| ‘, `'ー''"_/ !:/ / ,佳圭 ∧ \: \\ > 、_へ、 ,.ィ’/ / ,佳圭 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 曹嶷の軍勢の士気は盛んであり、軍営を数十里に渡って連ねた。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 苟晞軍の精強さは認識していただろうが、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 彼は偶然にも苟晞が嫌がる事をやっていたのかもしれない。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 『晋書』『苟晞伝』は、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 戦場に到着した苟晞の反応を次のように記した _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
911 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 00:06:05.93 ID:YQQ+yeuV0 _ -===- _ >''´/////////////`''< //////////// //////////ヽ< //////./////////////////////>/ヽ //////,イ.'///////,|///////////>''7//ハ //////////////// |//////>''´ ||ハ///>x ///////////////// |//>''´ 、__ || |//| \/丶 . ///////ミ/ //////// |''´ _ ゞ≧.|| |//| \/丶 /////ア⌒Y//////////|、ミ====ミx. |ハ }/ ハ ヽハ . /////.7〃: ノ`l{ハ//|'////.| ヽ.乂ッ 爪 /マ///,ハ ヽ', . ///////{{: : ゝ ヾ/|V///ハ ` /__ V///.ハ ヾ /////// ∧ゝ‐く. ヾ/i{ ', 辺Y´///// l . ///////////ミh__丶 ヾ. `<//////,| //////_ ///// } ヘ ////////| 厄介な . /////// V//// } 八//////{.リ . ////////ィl. |'////.} - 、 ,∧ ⌒''<ハ /////////|. |. '////リ^Y'''Y _ \ ` .イ' '∧ /////////|ヘ. ', '////ニ=- ' `hn>。. ィ´/,}. '∧  ̄`'<///ハ ', ', ∨イニニニ心__////〕h、 /////, '∧ ヽ ̄', ', ', ヽニニニニニ/ `¨¨¨¨¨¨¨´///ソ }/} ∨. ',>''"辷辷l-=≠/`───‐ , ///イ. /,リ V i{乂´_ `ヽ ヽヽ //>''´ ̄`'メ'´ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 懼れる色があった。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 容赦なく賊を討伐してきた彼にしては珍しい ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
912 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 00:07:36.86 ID:YQQ+yeuV0 r--─‐i r--─‐i r--─‐i . ┌─┐ | 曹 .| ┌─┐ | 曹 | .| 曹 | . ┌─┐ . ├─┘ |--─‐'' ├─┘ |--─‐''. |--─‐''. . ├─┘ ∧二ヽ: :::''::.∧二ヽ:'::∧二ヽ:::∧二ヽ;::::∧二ヽ;;:;:.∧二ヽ;;:∧二ヽ;;: ;;:;:.∧二ヽ;;:∧二ヽ;;:∧二ヽ: :::''::.∧二ヽ:'::∧二 l :ll=lll ...::..:.l:ll =lll:..:.l:ll=lll::::l:ll=lll:::::::l:::l:::::::l::.:::.l:::l:::::::l:::::l:::l:::::::l:....:.:::.l:::l:::::::l:::::l:::l:::::::l:....l :ll=lll ...::..:.l:ll =lll:..:.l:ll= 幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵||:::.:||幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵 1! | i i|l__il___i! | i | | l| l| ___ l|i |!__il_l!_|i l|__i!_l|i l! ! | |l i|l ̄ ̄l|! i|! l|____ i|l li___ li! i|l__il_l! i|_l|! i|l |l  ̄ ̄ ̄ ̄l| l|  ̄ ̄ ̄`i|_li ー====, / /' /' /'^7' l|__i! il^i! i^l! </ / / / /  ̄ /' / /_/  ̄  ̄  ̄
913 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 00:08:13.81 ID:YQQ+yeuV0 【紀元310年12月 晋 司隷 成皋】 , '´ ̄ ̄` ー-、 /: : : r‐r==========、 /: : /├l‐1 ―――――| ,': :∧〉}‐ヒL二二二二二.」 {: :i: i /ゝノイ ノ l/u. ⌒ l :} | : レ .|:::::::::○三三○ l :| |: : :(| ⊂⊃:::、_,、_, ⊂l:/ i⌒ヽ: :ゝ:::::::::u::::::: u. ル|_/⌒) ヽ ヽ 从ヽ,、::::::__,u.イ从/ ヽ/ ∧___,ヘi.i:.:\__八__/:i.i ハ ヾ .}.}:.:.:.ヽゝoi|.|:.:.:}.} ソ /ニY二ヽ /ニY二ヽ .. /( 0)( 0 )ヽ .. /( 0)( 0 )ヽ /⌒`´⌒ \ /⌒`´⌒ \ | (-、 | | (-、 | ヽ___ノ | | ヽ___ノ | | . | |r┬ー| l ,/ . | |r┬ー| l ,/ ! l | / // ! l | / // 怪しい奴だっていう! .ヾ二,/⌒ヽ\ ヾ二,/⌒ヽ\ ./ゝ/|( ● )| i\ ./ゝ/|( ● )| i\ |ノ//\_ノ ^i:::::| |ノ//\_ノ ^i:::::| |^:::::::::::|_|,-''iつl/ |^:::::::::::|_|,-''iつl/ |^:::::::::::::::[__|_|/〉 |^:::::::::::::::[__|_|/〉 [ニニ〉 [ニニ〉 └―' └―' ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } この前後で、司馬熾と苟晞の繋がりが露見したらしい N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
914 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 00:09:47.46 ID:YQQ+yeuV0 【紀元310年12月 晋 豫州 項】 /< : : : : : : : : : : : : : : /: : : : : : : : : : : :.∧ /: : :/: : : : : : : : : : : ィ:∧ : : : : : : : : : : : : ∧ /: : :/: : : : : : : : : : :./:./ |: i: : : : :l: : : : : : :| :| /://: :/: : : : ⌒>:/// j:/i: : : : : : : : : : : | :| /:/: : ⌒: l: : : :/j/ x=ミjフ /'斗‐─┼ /: : : : l :| /:/ /: : : : : :|: : : { 〃んハ =ミ ノ:/: : : : : : : {ソ .′: : : : : :Y⌒i 弋,(り ん,ハ }!〉: : : : /: ′ | : : : : : : 从 弋(りノ/: : : : /: / |: :|: : : :.人: \,_、 _ ∠:ノ: : /イ:リ .近頃の苟晞の行動は目に余る! j:.人: : / \: : ヘ、 / } / : : : j// ∨ '⌒ヽ\ ゝ __ノ フ: : : : :./ 兗州と徐州に _/´二く⌒\> _ -=<: : : : /:/ 苟晞を討伐するよう伝えて! /二三三.∧ \ |ヘ /: /7ン / 三三三三 ∧ \ \ \く __ ji三三三三三 ∧ \ハ \ニ\ \__人_人从_人_人从/ /三三/´ ̄ ̄ ミヘ ──'⌒ノ_,ヘ,._\ ハ __) (__ ′ニ/ ⌒\ \ 三三三\三三三」 ) 御意ッ!! ( }三/ { ヽ V 三三三ヘ三 〈三\  ̄ ̄) ( ̄ ̄ /ニ./ i _ \三三三ヘ三∧三ニ 、 /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\ /ニ./ / \ __,ノ /\ \ 三三 }三 |三三 } {三ノ_ノ / -─'"ニ三ニ\ ) 三 j三 ,'三三リ _,. =-'" / /ニ三/三三三三三三 /三/三三/ ( /r‐=ニ二⌒Vニ三三三三三三 }三三三 /{ /  ̄フ⌒ / |三三三三三三三|Oニ三 Y三} / // , |三三三三三三ニ/三三三!三 \ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 東海王は苟晞の罪悪を説いた檄文を発し、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 従事中郎楊瑁を兗州刺史として、徐州刺史裴盾と共に苟晞討伐を命じた ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
915 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 00:12:09.27 ID:YQQ+yeuV0 _________________ィ‐' ̄`ヽ | |::::::::::::::::ヽ | |::::::::::::::::::::\ | |:::::::::::::::::::::::::\ | |:::::::::::::f \::::::::} | 【速報】 .|:::::::::::::| ゝ::::| | |::::::::::::::ヽ ∨ | |ー:、::::::::::ヘ | |::::::::::::::::::::::ヘ_ |_____________________ |:::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、 \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、 ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´ | | ヾN ゞソ ゞソ// 以上が永嘉四年末の天下の状況となる。 | | >:´|、 - ,|`:< | | |::::::::| > イ |::::::::| .だが、強いて言うならもうひとつ | | >-、\! !/::,-< | | /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、 | | l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::! | | /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::| | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::| ヽニj } \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::| 〈:| |V }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::| |:!.|:\ ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::| |:!.|::::::`ー':::/ / |::::|:::::::::::::::::!:::::! |:|_!:::::::::::::::/ / |:::::!::::::::::::::::|::::::| |::::::::::::::::::/ / .!:::::!::::::::::::::::|::::::l |::::::::::::::::/ / !:::::|::::::::::::::::|:::::::! !:::::::::::/ / |::::::|::::::::::::::::|::::::::!
916 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 00:13:18.72 ID:YQQ+yeuV0 【紀元310年頃 晋 梁州 江州】 __ / ゝ-''``ヽ--、___ ,,r、ィヽ、___ / _ , .}:::>、 , <....;;;;;;;;;;,,,,,, `ヽ /゚ノ=> イソ / ノ::/ミ)\ /;;: : : : ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::... ゝ、 . {ミ"__,, -、´__, { /´ , ィ=》、 \ /;;;: : : : : :;;;;;;;;;;;;;;;: :,;,;,;,;;;;;;; ヽ /i ::::::: ノ .{{ Yfミミi .}ヽ、::::ヽ/:::: :==ニニミヾ: : : ::《<. Q > Y /! ヽ、_,,,彡三ニ='" |::::〉、ニィ ヽ ヘ: :.ィ、___◎ィ}}ノ: : : :ヾミ ̄::::::::. .} ,'::|、 ::::__;;;;;;,ニ=、__ノヾ彡'''" ヽ Y、: : : : : :"": : : : : : : : :::::::::::: { i:::| `ヽ-'彡--<ミ ;;;》 } }lヘ: : : : : : : : : : : : : : : : ::::::::: {__ { .{ヾ、_ハYfミミァ ノ''>' ._rヽ、 ' .}l {: : : : : : : : : : : : : : : : ::::::::: / | {, ヽ ゝ--ヾ=イ,/ /::::_ツ .}.l ヘ、: : : : : : : : : : : : : :::::::::::: f | .ヘ ヽ :::::::ミ ´´ ゞ'' :::}.|::、{ ヘ: : : : : : : : : :::::::::::::::.ハ リ | ヘ ヽ ``ヽ、 ::{:l:::::::} .|: : : : : : : : :::::::::::::::/ { / ヽヽ ヽ |:| | .ハ: : : : : : : :::::::::::::::ノ .|ハ/ ',.、ヽ ヽ .......... |:|... , .{::{: : : : : : ::::::::::::::/ .ノ::::| ヽヽ`ヽ、____ミ、_;;;;;;;;;;;___ リ:|:::. , .{{ Y: : : : :::::::::Y´/:: ::/| \Y`ヽ==::::=ニニ==-:、::::ミ、_;;;;;;;彡'ノ::::/. . .|:::>、<::::::'"´::::::::: { .| ヽ、 :::::::: ``ヾミ、`ヽ、__ イ イ ノ:::/r、 ヽ:::::::::::::::::〈ヘ、 〈`─-:::::__ミミミ、_____,,, -''´,,;;;;; /ノ:::::::ノ /:::::::::::::::::::、 \ `<ヽ、:::: ``ヾ=、、""-==彡;;;;;ノ /./::::::::{ {、:::::/`Y:::::、 ` 晋 平西将軍 羅尚 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 永嘉四年。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 平西将軍・散騎常侍・都督梁益二州諸軍事・夷陵侯の羅尚が死んだ ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
917 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 00:14:05.31 ID:YQQ+yeuV0 _ / ̄ ̄ 〈〈  ̄ ̄ ̄ // ̄ \ ‐┬く::} / /V / l| _| 「 /:/ / /⌒ヽi{jト、〔::| |(:| l(/ / / j ヽ}/ /___/ / /〔::::/ (:::/ \_//(::::j/ / . / | / / 人_ \ | /j/ //__ こんなことで _,ィラ=ミ `ヽi } | /_/,ィ升 この羅尚が { [≧ぅx {_i__レj/イ ィf[≧{ 敗北する ,x─‐==、--,-,─‐,-、 癶___,ノヽ三_f ァ' '^二二 わけがないッ! / `ヽ ∨/\/\i ´ ̄ /| ̄ { _/ {o o │|│\/\/| 人 i | l /{::::厂 l ___ ノ i ト、/\/ヽ! . └‐ヘ 人U} l / / ̄ . ∧ ー' / / / ∨/\/| . ∧ V l // . {\ー' / /__ j∨/\j /:::/ヽ } i \ U Yoヽ/ /fo ソ V〈_,ノ } ̄ ∨ j_ -‐=' し .だが、尺が足りないので、 i  ̄  ̄ ´ ̄ | |/} _| く:::〕人_,∠ ___ 死に至る詳細は吹き飛ばす! ', ノ l ハ--、 く:リ / / ∧「`ー≦二二二 ∧ }王lヨ / / ∧ ‘,__ / / / / ト、____,ノ . ∧ / / / ∧ i\ }\ . / / / . / iー一<___/ / / / 人 / / 人 / ∨O \_____// ̄ _/ / \ . / / >ー― ,' /`し'⌒ヽO__OV´ ̄ __ 丶、 . i ∨ |/^\/ 乂{ ̄ , '"´ `゙ヽ \ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 成都陥落から約六年。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 巴郡に拠点を移した羅尚は、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 李雄側の将軍の寝返りもあり、一時は梓潼郡・巴西郡の奪還に成功。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 永嘉二年(三〇八年)には「李特を討ち取った功績」で、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 散騎常侍・都督梁益二州諸軍事に任じられ、夷陵侯の爵位を授かった _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
918 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 00:14:38.99 ID:YQQ+yeuV0 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 習鑿歯『襄陽記』に曰く \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l: ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / . _____ i: : : :::\::\i../ / . /:::::::::::::::::::::::::::.\ .|.::/⌒Y⌒ヽ:::::::::::.| .| ノ \ i:::::::| .|(─) (─ ) 〈::::::| .(⌒(__人__)⌒:::: @) 羅尚は貪欲で決断力に乏しい人物でした。 | |r┬-| u. | .\ `ー'´ ..ィ-ート、 蜀の人々によれば、 . `ー‐../_:_ュ:-:-: ヽ 彼が愛するのは邪佞の者であり、憎むのは忠正の者。 {ャ< : : : : : : : : :. ./ー-、: : : : : : : : : :'., 魯や衛の人の如く富を築き、家は市場をなす程で、 「r'、 / : : : : :`、 : : : : : : : : :'., まるで豺狼のように貪欲であり、それが尽きる事はなかった .} r'、 ヘ、 / : : : : : : : : : : : : : : : : : : i ..i/ ム、} .{ i : : : : : : : : : V : : : : : : : : | ..{ い、{ Y : : : : : .\ : V: : : : : : : : | 羅憲・羅尚の本籍は彼と同じ襄陽郡→ \ ヽ {|V : : : : : : \V: : : : : : : :| \ ノ|:.V: : : : : : : : :〉 : : : : : : :| 晋 襄陽郡の人 習鑿歯
919 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 00:15:25.11 ID:YQQ+yeuV0 _____ /.:::::::::::::::::::::::::::ヽ |.:::::::γ⌒^Y⌒ヽ::.| |::::::::ゝ ― ― | 他にも蜀の人々はこう言っています。 |::::::( ( ─) (─)| (@ ::::⌒(__人__)⌒) 蜀の賊はまだ良いとして、 l^l^ln ` ⌒´ | 羅尚は我々を殺してしまうだろう。 ヽ L / ,,.... ゝ ノ_、___ ーノ゙-、 平西将軍であるのに禍を為している .i / / '; \_____ ノ.| ヽ l / / \/゙(__)\,| i ,. :-:.' ー ' ¨ :.ゝ.、 ,.:´: : : : : : : : : : : : : ヽ. ,.': : : : : : : : : : : ',: : : : : : ヽ、 ,':.:;':.:.:;'.:.:.;'.:./.:;'.:.:|i:';:.:.:.:.:.:.::`、`ゝ ,':.:.i:.:.:.i:.:/i:.:/i:.:ハ:.:l:i:.:.i:.:i:.:.:.';.:.:', /イハ:!:.:.:l:/ i/ ノノ ノリリハリ:!:i:.:.!:.l 確かに、そうした面はあっただろうが、 i/!:.:!:.:.;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;l:.!:ハ! 彼は流民集団にとって邪悪の化身ボスなのも踏まえておきたい。 ∨|:.:.! ノ/i/ノ ヘ!:| ノ!/′ 『襄陽記』は羅尚のこんな逸話も載せている ヾ!>ー- -- <イリ (;;;;;ソ⌒) ̄`´ ̄(⌒ヽ ヽ;;=;;/__,,、_/;;`ソ 〉;;;;;;;;ソ:/A.i:l;;;;;;!′ ノ`;;;;;;;;;;i;!___i;!;;;;;ゝ、 (_;;;;;;;;;;;7;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ;;;;;;;;) ` ̄ ̄ ̄´` ̄ ̄ ̄´
920 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 00:16:54.83 ID:YQQ+yeuV0 【ある日の光景】 ___ /⌒ ⌒\ /(≡) (≡ ) \ /::::⌒(__人__)⌒:::::::ヽ 尚書左丞がやらかした件、 イ⌒ヽ | |r┬ | | お前さん、言い訳せず百叩き受けたのかお? ゝ___メー \γ⌒)⌒ヽ / ゲフー / ( ^/ ( / ヽ .なかなか賢い判断だお | / ,(⌒ヽ/ ィ } ヽ_ノ ー ' | | _____ /ヽヽヽ Pi`> 、 / aァ} } } }d/⌒ヽ, /{== /イ /_ V{\__,ノ∧ /:.:.:.ト、__/ /(タ) } }/⌒ヽノ} おとなしくしてた方が賢明でしょう。 ,':.:.:.:(タ)、/ P{\__ノヽ} {:frラ: } }l| l|く_>/ まあ、どうせコレで百叩きの過程をすっ飛ばせばいいだけですし ∨:.:.∧ jTミァ |l}く}⌒∨{ ∨.:.:.∧ ⌒ ノリノ_ イ /{ \:.:.:.ヘ /_. イノ/⌒i_ >--≧一'======x<´ `ヽ ___/{r====イ 斗</ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 司馬炎の時代。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 羅尚が尚書右丞だった頃、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 尚書左丞が司馬炎の意に沿わず逆鱗に触れ、重罪であるとされた。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 羅尚はこれに連座して杖で百叩きの刑に処されたが、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 言い逃れをしなかったため、当時の人々は立派な事だと評したという _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
921 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 00:18:55.15 ID:YQQ+yeuV0 【紀元310年頃 晋 梁州 江州】 __ / ゝ-''``ヽ--、___ ,,r、ィヽ、___ / _ , .}:::>、 , <....;;;;;;;;;;,,,,,, `ヽ /゚ノ=> イソ / ノ::/ミ)\ /;;: : : : ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::... ゝ、 . {ミ"__,, -、´__, { /´ , ィ=》、 \ /;;;: : : : : :;;;;;;;;;;;;;;;: :,;,;,;,;;;;;;; ヽ /i ::::::: ノ .{{ Yfミミi .}ヽ、::::ヽ/:::: :==ニニミヾ: : : ::《<. Q > Y /! ヽ、_,,,彡三ニ='" |::::〉、ニィ ヽ ヘ: :.ィ、___◎ィ}}ノ: : : :ヾミ ̄::::::::. .} ,'::|、 ::::__;;;;;;,ニ=、__ノヾ彡'''" ヽ Y、: : : : : :"": : : : : : : : :::::::::::: { i:::| `ヽ-'彡--<ミ ;;;》 } }lヘ: : : : : : : : : : : : : : : : ::::::::: {__ { .{ヾ、_ハYfミミァ ノ''>' ._rヽ、 ' .}l {: : : : : : : : : : : : : : : : ::::::::: / | 人の成長は、 {, ヽ ゝ--ヾ=イ,/ /::::_ツ .}.l ヘ、: : : : : : : : : : : : : :::::::::::: f | 未熟な過去に打ち勝つ事だとな .ヘ ヽ :::::::ミ ´´ ゞ'' :::}.|::、{ ヘ: : : : : : : : : :::::::::::::::.ハ リ | ヘ ヽ ``ヽ、 ::{:l:::::::} .|: : : : : : : : :::::::::::::::/ { / ヽヽ ヽ |:| | .ハ: : : : : : : :::::::::::::::ノ .|ハ/ ',.、ヽ ヽ .......... |:|... , .{::{: : : : : : ::::::::::::::/ .ノ::::| ヽヽ`ヽ、____ミ、_;;;;;;;;;;;___ リ:|:::. , .{{ Y: : : : :::::::::Y´/:: ::/| \Y`ヽ==::::=ニニ==-:、::::ミ、_;;;;;;;彡'ノ::::/. . .|:::>、<::::::'"´::::::::: { .| ヽ、 :::::::: ``ヾミ、`ヽ、__ イ イ ノ:::/r、 ヽ:::::::::::::::::〈ヘ、 〈`─-:::::__ミミミ、_____,,, -''´,,;;;;; /ノ:::::::ノ /:::::::::::::::::::、 \ `<ヽ、:::: ``ヾ=、、""-==彡;;;;;ノ /./::::::::{ {、:::::/`Y:::::、 ` ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 李特に代表される流民集団の蜂起は羅尚にも責任はある。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } ただ、彼は言い逃れせずに職責を果たし、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 李特を殺し、後継者の李雄と最期の時まで戦い続けた。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 彼が巴蜀の防衛に固執したのは、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 平西将軍の任もそうだが、旧蜀の士大夫だったのと無関係ではあるまい _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
922 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 00:21:14.46 ID:YQQ+yeuV0 ∩___∩ ∩____∩ | ノ u ヽ / u u └| ∩____∩ / ● ● | | ● ● ヽ/ u └| | u ( _●_) ミ 彡 (_●_ ) u |● ● ヽ 彡、 |∪| 、`\ / |∪| 彡 (_●_) u | / __ ヽノ /´> ) ( く ヽ ノ / u |∪| ミ (___) / (_/ \_ ) ( く ヽ ノ ヽ , '´ ̄ ̄` ー-、 /: : : r‐r==========、 /: : /├l‐1 ―――――| ,': :∧〉}‐ヒL二二二二二.」 {: :i: i /ゝノイ ノ l/u. ⌒ l :} | : レ .|:::::::::●三三● l :| |: : :(| ⊂⊃:::、_,、_, ⊂l:/ i⌒ヽ: :ゝ:::::::::u::(_/ u. ル|_/⌒) ヽ ヽ 从ヽ,、::::::__,u.イ从/ ヽ/ ∧___,ヘi.i:.:\__八__/:i.i ハ ヾ .}.}:.:.:.ヽゝoi|.|:.:.:}.} ソ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 羅尚の死後、巴郡は混乱に陥った。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j こういう反応が出るあたり、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .羅尚の統治が必ずしも史書の通りとは言えないだろう `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
923 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 00:22:04.71 ID:YQQ+yeuV0 【紀元311年1月 成 首都 成都】 / / )))) / /_ ⊂ノ / /|\_/ ̄ ̄\_/| .梓潼郡の李驤様から伝令! / / \\_| ▼ ▼ |_/ ../ / \ \ 皿/ 梓潼郡太守譙登を捕えましたが、 ヽ ⌒\ 譙登は降伏を断固拒否するとの事!! ノ /> > / / 6三ノ .陛下の御判断を仰ぎたく!! ┣¨┣¨┣¨ i ノ jノ 、}! } }、 ノ{" {ヽ |' / -==ミ、ノ ソ Y j!,=ーく }、{ γ, -、 }}iノ⌒¨ヽi" r=ミ、ヽ λ〉 }! {;;;;;j! /"ィ⌒ヽ }! {;;;;;;リ ル }ミ} {fヾ__ イ {;;;;;;;;;リ ,j!、_.ノ 譙登殿のような名士は迎えて厚遇したいけど仕方ない。 { Yミゝ} ヽ__ `"¨彡' }彡 /ミ=、ィ{ (rヾ!{ ゞ=ミ、  ̄ ,,.=彳j そのまま生かしておくと危険だから殺して、 ヽ`"´}ソヽニ、 :i <術ァ冫 ,ィ術ァ 'ノ、 配下の将兵は奴隷にして我が軍の兵への褒美とする _斗匕三{!={i∧ i i" {゛ /三=ミー‐ 、 //三三三三{三!{{ハ 、_〉 /三三三三ハ . /'三{i三三三三=ヘヾ、\ こー'´ .イ三三三三三}i} . Y三{三三三三三ゞ(ら) ヽ __..イソ三三三三三j!リ . }!三三三三三三ゞooォo。} {。ォooo。,三三三三/ 成 皇帝 李雄 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー また、恐らく羅尚が任命した ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 梓潼郡太守譙登が李驤の軍勢に殺された。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 『華陽国志』『譙登伝』によれば、譙登は譙周の長男譙熙の息子に当たる。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 餓死者まで出たのに将兵ともに最後まで降伏しなかったため、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 譙登は殺され、軍士は奴隷にされた上で成軍の兵士に与えられたという _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
924 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 00:22:58.59 ID:YQQ+yeuV0 _________________ィ‐' ̄`ヽ | |::::::::::::::::ヽ | |::::::::::::::::::::\ | |:::::::::::::::::::::::::\ | |:::::::::::::f \::::::::} | 最悪な一年の始まり .|:::::::::::::| ゝ::::| | |::::::::::::::ヽ ∨ | |ー:、::::::::::ヘ | |::::::::::::::::::::::ヘ_ |_____________________ |:::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、 \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、 ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´ | | ヾN ゞソ ゞソ// 永嘉五年一月の出来事だった | | >:´|、 - ,|`:< | | |::::::::| > イ |::::::::| | | >-、\! !/::,-< | | /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、 | | l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::! | | /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::| | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::| ヽニj } \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::| 〈:| |V }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::| |:!.|:\ ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::| |:!.|::::::`ー':::/ / |::::|:::::::::::::::::!:::::! |:|_!:::::::::::::::/ / |:::::!::::::::::::::::|::::::| |::::::::::::::::::/ / .!:::::!::::::::::::::::|::::::l |::::::::::::::::/ / !:::::|::::::::::::::::|:::::::! !:::::::::::/ / |::::::|::::::::::::::::|::::::::!
925 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 00:23:47.50 ID:YQQ+yeuV0 ※15〜20分ほど休憩します
926 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/07/24(日) 00:25:49.87 ID:nOgDRDFQ0 うぃ 無理せずマイペースでどーぞ
927 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 00:52:19.08 ID:YQQ+yeuV0 【紀元311年1月 晋 青州 斉国】 r--─‐i r--─‐i r--─‐i . ┌─┐ | 曹 .| ┌─┐ | 曹 | .| 曹 | . ┌─┐ . ├─┘ |--─‐'' ├─┘ |--─‐''. |--─‐''. . ├─┘ ∧二ヽ: :::''::.∧二ヽ:'::∧二ヽ:::∧二ヽ;::::∧二ヽ;;:;:.∧二ヽ;;:∧二ヽ;;: ;;:;:.∧二ヽ;;:∧二ヽ;;:∧二ヽ: :::''::.∧二ヽ:'::∧二 l :ll=lll ...::..:.l:ll =lll:..:.l:ll=lll::::l:ll=lll:::::::l:::l:::::::l::.:::.l:::l:::::::l:::::l:::l:::::::l:....:.:::.l:::l:::::::l:::::l:::l:::::::l:....l :ll=lll ...::..:.l:ll =lll:..:.l:ll= 幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵||:::.:||幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵 1! | i i|l__il___i! | i | | l| l| ___ l|i |!__il_l!_|i l|__i!_l|i l! ! | |l i|l ̄ ̄l|! i|! l|____ i|l li___ li! i|l__il_l! i|_l|! i|l |l  ̄ ̄ ̄ ̄l| l|  ̄ ̄ ̄`i|_li ー====, / /' /' /'^7' l|__i! il^i! i^l! </ / / / /  ̄ /' / /_/  ̄  ̄  ̄
928 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 00:53:50.84 ID:YQQ+yeuV0 ;;;;;;;::::::::::::::............. ...... : .. :::::::::::::::....... ,_ ;;;;:,,:::.... _ ィ;:).ヽ ,, 彡(ヽ,:::::::::....... (. | | てヽ),,;彡(ヽ / `' ) | /ヾヽー' / `' |ヽ |ヽ  ̄|へ =ミ≡(. | | / lソ/ミミミミ;, く|)ヽ_、 ノ ) ノ << ヽ丶 ゝ くi \ ハ / へ ヽヽ ヾ ヽ、ミヾ ヽ、 ( \ \ .. .. く|)ヽ_、 ...... : .. ゝ ヽミゝ ヽ -,,,, \ ソ ...... : .. ハ ー=彡三彡彡彡丿\┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨ / ''''-◎ ll .. : .... -ー=彡三彡彡彡彡丿 ヽ ;;;;;;;;::::::::........ ,. ‐'''' ̄''ー 、 ll ー=彡三彡彡彡彡彡ノ く)\ ;;;;;;;;;;;;;,,,,,,.../;;;;/;;l l ヽ`'、 ll ... ..: ー=彡三彡彡彡彡彡彡ヾヽ \ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/;;;;/;;;;;;l;;;;,,,, l ヽ `ヽil ー=彡三彡彡彡彡彡彡彡彡 ヾヽ ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ ∨////////////////////≧s。,,_{ヽ }! ハ_,ィ////////∧-=≦'"´ \//////////////////////////////// '////〃ヾ'///, `''</////////////////////////////{/// {{ }} '//.| ``〜、////////////////////>'" ヾ/{沁 ,ィッ//八 `''‐-=//_//////>'" ⌒Y {.ヘヾ_ ' ,イ/'イ \:::::ハ ,イ^ヽー''" ̄`''x } ヘ__>くヽ 突撃! ,ィト、 jI斗fセ廴〕_,ィ" .>''"~~~'Y \、 `''く_ / ̄`ヽ:::::::::`''~´::::::::::::::::::ノ、 /=――=彳', ', }! . _>''"二=- }:::::::>‐''''''"~~~ニヽ_.∠/ヽx{ } }!/、: : :.人 . _>''" , ''´ヽ_/¨¨´ ,ァ'"´ ノ::::::{. 八 ,'.: : :.八: : :.イ ''" ,:′ / ./ /^ヾ/o、___ミh。../.: :イ | { l | | l:::::::::ox≦:::|\,' ./⌒ヽ_」 . ', { | | 、 `¨¨>''~{⌒', { ./ ◯ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
929 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 00:55:46.02 ID:YQQ+yeuV0 ∧ .∧ ヽ , ' ̄ ̄ ̄ ゙̄ヽ / ', ', ,イ / ノ( ヽ ト、 / ! ! i ヽ─、 ^ |ー' i / ││ 大将! ヾ_,,;;;》 〉 ヾj j/ 〈;;_ノ / | | l ヾニアミ fニアl 〈 | .! このままじゃジリ貧だ!! i 〈 i } ,' ,' | イrェェェュ / ./ / / .東南の風でも吹かせられねぇんですかい!! .| \ `ニニ´/ / / / | ヽ ー '_ / / / ,-ー、 ヽ;;;;;;;;;;;`ー-、 / / / \ l <. ヾ/\ `゙''<|/ |’/ \ ィ′/ / ;;;;;;;;;;\ー、 ,-i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ.. / / / / / |` {ヽ、\ | ,イ/ \,.ィ'´ ∨| / ;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\ / / / . / >!、; \. > ┼"./ \ , イll|/  ̄/ ! l ‐ュ- / / ヽ. \ | ./. / Y// .∧ ! ト Zハ/´ ヽ、/ / \ Y/ \ / 从 /::::|/ l. Zハ `'< /. > | ./ ,.ィレ-‐!::::/ /ミ . Yヘx、 ’ < ∧ /,.fリ) ≪圭| レ' /ミ バカ者!  ̄ ̄Y圭≧x、 ,fzi)_,.-‐<ミ/ l\;;;;;,, 佳l i /ミ/ |圭ミa´ ̄ ,,;;;;;;;;;;ヽ | ;; _ W ̄`〉/ミ./ うぬら、それでも曹嶷の精鋭か!! |圭l} ,. ィ ;;;;;;;;;;,,/ ´ ) \. ̄!ヽ /|\ヾ/ / 寸l}/ / ヽ ..,__ / \| ∨ |. \_ 最後の最後まで絶望しない強い心こそが、 ./ /| / ,.. -− ´ iヽ ≧´ | ./ 我々曹嶷軍の最大の武器ではなかったのか!! \ ./ | / イ´ _ , v-‐ } l寸 |\/__ \\L., | イ ∧ {┼ヽ / ´ l レ l \ | ∧ 寸圭x,/ ’ ヽ、_|__,.. -‐ '' "´ / :/ :| 〉 / ∨ ヾ辻,′ ‘, ,,,.... - / / :! / ./ ∨ { , "´ ∧_/ | / ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 年が明けても、 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 苟晞と曹嶷の戦いは続いていた。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .『晋書』『苟晞伝』には、苟晞が賊と連戦し、幾度も撃破したとある `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
930 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 00:57:37.84 ID:YQQ+yeuV0 . /ニYニヽ ./( ゚ )( ゚ )ヽ . /::::⌒`´⌒:::: \ .少々策を弄した所で、 . | ,-)___(-、| jl .クソ雑魚王弥の部下なんてクソ雑魚に決まってるっていう。 . | l |-┬l[]. l | l || . \ `ー|| |_/ /"'''ヽ | || .そろそろトドメと行きましょうっていう ,,,-彡_,r''" ̄ 「/ ̄/ ̄/;二"二"二((二((三三C _,-| r'" 二 ==i ニニ二/\/ccccccc//_ヽ <、、゙l - ̄ ̄C=] ノ;ヾ / ⊂ニニニ二二ソニニニソ ,l゙゙'l、 」ニニ二二〈ー;; \/二L_」 j / l /;:: /{ ̄`)ノ ーーー \ / /ミh /´ ゝ ;;::/ {  ̄ソ ヽ / /弋/ __ /:.:爪 .>''~//////)h、 /ノ:.:.:/}/イ∧////////∧ _{‐{_/.//,‖ _ }/////!//// , /{{イ 冖.フ ヾ!} ,,ヽ///// !////.} ノ ノ/~´ i、 リ 匁ト }////i//// ! そうですね。 /{//:.:.:/ リゝ {///>'/////i {!-==、_‖ }≧===./ィi〔ノ//////i 一刻も早く、都へ向かわなければなりません。 7``〜、、> i////!≠≠{////////i / /~~/ / ̄ ̄ノ~~~~~i{/////// } 精鋭を率いて最後の突撃と参りましょう ./ / ./=、/:.:.:.ノゝ>''~ ̄\////// i ./ / ./ }Υ}ノ~ヽ>i''´}:.:.}:.:.}:.!//////i ./ / ./乂}Yリ':.:.〉'//ノ:./:.:.,':.}//////i / />=ニヾ}Y}./イ',∧:.i:.:/:.:./:.:.}//////i >''~ >''~ ̄ ̄〕h、.∨:.:.,':.:.:.,':ヽ//// ! { ::, ' ∨:.:/:.:.:./:.:.} \//} ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } しばらく後、苟晞は精鋭を選抜し、曹嶷との決戦に臨んだ N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
931 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 00:58:12.49 ID:YQQ+yeuV0 :::::::::::::::....... ,_ ;;;;:,,:::.... _ ィ;:).ヽ ,, 彡(ヽ,:::::::::....... (. | | てヽ),,;彡(ヽ \__人_人从_人_人从/ / `' ) | /ヾヽー' / `' _) (__ |ヽ |ヽ  ̄|へ =ミ≡(. | | / ) ッ!? ( lソ/ミミミミ;, く|)ヽ_、 ノ ) ノ << ヽ丶  ̄ ̄) ( ̄ ̄ ゝ くi \ ハ / へ ヽヽ ヾ ヽ、ミヾ ヽ、 /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\ ( \ \ .. .. く|)ヽ_、 ...... : .. ゝ ヽミゝ ヽ -,,,, \ ソ ...... : .. ハ ー=彡三彡彡彡丿\┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨ / ''''-◎ ll .. : .... -ー=彡三彡彡彡彡丿 ヽ ;;;;;;;;::::::::........ ,. ‐'''' ̄''ー 、 ll ー=彡三彡彡彡彡彡ノ く)\ ;;;;;;;;;;;;;,,,,,,.../;;;;/;;l l ヽ`'、 ll ... ..: ー=彡三彡彡彡彡彡彡ヾヽ \ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/;;;;/;;;;;;l;;;;,,,, l ヽ `ヽil ー=彡三彡彡彡彡彡彡彡彡 ヾヽ ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ ∨////////////////////≧s。,,_{ヽ }! ハ_,ィ////////∧-=≦'"´ \//////////////////////////////// '////〃ヾ'///, `''</////////////////////////////{/// {{ }} '//.| ``〜、////////////////////>'" ヾ/{沁 ,ィッ//八 `''‐-=//_//////>'" ⌒Y {.ヘヾ_ ' ,イ/'イ \:::::ハ ,イ^ヽー''" ̄`''x } ヘ__>くヽ 全軍突撃! ,ィト、 jI斗fセ廴〕_,ィ" .>''"~~~'Y \、 `''く_ / ̄`ヽ:::::::::`''~´::::::::::::::::::ノ、 /=――=彳', ', }! .あら? . _>''"二=- }:::::::>‐''''''"~~~ニヽ_.∠/ヽx{ } }!/、: : :.人 . _>''" , ''´ヽ_/¨¨´ ,ァ'"´ ノ::::::{. 八 ,'.: : :.八: : :.イ ''" ,:′ / ./ /^ヾ/o、___ミh。../.: :イ | { l | | l:::::::::ox≦:::|\,' ./⌒ヽ_」 . ', { | | 、 `¨¨>''~{⌒', { ./ ◯ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } だが、その時不思議な事が起こった N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
932 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 00:58:55.78 ID:YQQ+yeuV0 ヽ. ..l, ! / _/゛ ._..-'″ ._.. ‐'" .ヽ. .ゝ l ./ . / ,, / _.. ‐'" .、 `'、 l ./ / . ,, / ._,, -'" __,,.... -― ゙'-、 .\ / / .‐゛,..-''゙_..-‐″ \_人_人∧从_人_∧_人_从_// `'-、 ` ‐゛ .,ン‐'″ ._,,,.... -ー'''' ) >' ''',゙,,.. -一'''''"゙´ < 突風だァッ!! > ――― ―――――――― < (――― ._,, ‐' .、 .、 .¬- ....,,_. ー―-........ /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^..,,,,,___ ー''" . / ヽ .\ `゙゙''''― ..,,,_  ̄ ゙゙̄"'''''¬―--..........,,. . / ,ノ l .\ : 、 . ー ,,, ´゙''''―- ..,,,_ .-" / ヽ \ ゙''-、 ゙゙'ー、、 .ー ..,,_ .`゙゙''''―- ..,,,_ / r .,,.l .:、 .l, .`'、 `'-、 `''-..,,. `゙'''ー ,,,、 `゙゙''''―. ../ / ! ! ! ..l ヽ, `'-、 `' \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/ . / / ! l゙ ! , l .ヽ \ .`'-、 ≧ < '゙ l .! .| ! | .l ヽ, `-、 `ゝ、 -=ニ う、馬がいう事を聞かないっていう!!? ≦ / ,! ! ! ! .l ヽ . \ ゙'' ≧ ≦ ./ ! ,! │ .l l ヽ `'-、 /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\ l / .| ! ! l ヽ .\ `'-、 `' l ! │ │ .l .! ヽ、. .\ `'- `'-、 ./ l ! ,! ! .! ヽヽ. \ .\. `'-、 ./ l゙ .,! .l l .l ヽ\ \ `'-、 . ゙'-、 ../ ! ,! | .! .! \__人_人从_人_人从/ / ,! .| .| l .l _) (__ ′ l .! ! . ! l ) ヒヒィィィーン!! (  ̄ ̄) ( ̄ ̄ /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 大風揚塵。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 強風が砂塵をあげて苟晞軍に襲いかかったのである ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
933 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 01:00:13.32 ID:YQQ+yeuV0 ∧ , ' ̄ ̄ ̄ ゙̄ヽ ∧ ヽ ,イ / ヽ ト、 / ', ', i ヽ─、 |ー' i / ! ! ヾ_,,;;;》 〉 ヾj j/ 〈;;_ノ / ││ 言ってみるもんだな! l ヾニア fニアl / | | i 〈 i 〈 | .! 本当に風が吹きやがった!! | トェェェェイ / } ,' ,' .| \ `ニニ´/ / / / 敵の軍列はメチャクチャですぜ!!! | ヽ ー '_ ./ / / ,-ー、 ヽ;;;;;;;;;;;`ー-、 ./ / / ;;;;;;;;;;\ー、 ,-i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ ./ / / ;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\ / / / ./ / ’ Χ_\ / / Χ \ >レ// ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ ゝ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;丶 / / / 、 / / / \ ヽ/ /. \ ,.ィ ///__ .∧`゙'ー-< _ / /`゙'<x、 / ,.ィソツ ,. イ圭x、 ∧ ヽ、 レ、ヾll{ `゙'' fォr; 、 | /_,...;;x≦`ト寸圭x、 ‘, \ \ `寸x;,、_ >仕ォ≦圭圭;;; _ Z圭l― /\ ト ヽ/`Z|;;;;;;;;;;;;;;;;;::| ;;;;; \  ̄`゙'<l . //∧\ \(\. Z;;;;;;;;;;;;:::::| ,.- 、 \ | \ //i ∨\ \ ’/Y/ |;;:/ __);;,, \ / _ //l ∨ \ ヽ\ | |:::ヽ、_,.ィ'"´ ,.ィ ||l ̄ 人間の神というのも、なかなか粋な奴のようだな / | ヽ. \ ヽl\ |:::::::、___,.... -='''"´ _ l! /∧ \//> 、__/寸::;;: ̄ ̄ ̄ ∨ `゙ヽ、 . //∧ \/川 | / X ∧ ;;;;;;;;;;;;;;;::''" ∨ / ////∧∧ \|l/ ‘, ‘, ∨ / \.///// ‘, / ト 、∧ l__/ \// ヽ、 / .| ∧ // / {" /| ∧;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;// ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 天意というものがあるのなら、それは実に気紛れである N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
934 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 01:01:16.03 ID:YQQ+yeuV0  ̄ヽ、ヽ、 ノ |Y / / /i`ヽ/ ,r彡イ ノ ./ i i \ _,r,ニニ>ー'-'=i、ムイニソ / .// .//,.イ,.r.'´,.イ / /_ ノ | i _| も こ  ̄ ̄ ̄i三i__く__,r\__ _ `ヽ ,y'.7 //: :r//, イ / , イ / \`ヽ、ソ \  ̄ ̄二___く_.| __|/ ヽ, .〉´ ./// 〉'|∨ / ,イ / ノ \  ̄ ̄ .ら の ―三7===三く∧i/ /=、 i /ヽ__./ i i /,r! .!/ / / ,イソノ ノ_ィヽ  ̄ ̄  ̄ゝト、i二! ト-=、! ト| |//.ノ .| / ./ , イ彡イ,rイ´ | っ 勝 .\|ト-| ,,イ ゝ==-く.l l /,,,ィ、/ ./ , r彡r彡イ , r ノ  ̄ ̄ | ̄ヽ、 .|..l l´イ/ ./ |/ ,r:',r'´ ,.r ,_彡イ< た 負 ,,r=.'.´ ̄ ̄ヽ、// /ニ/レ/ニ/ ,r' , r 'イ´ r '.´ , イ彡ヘ, /___ ヽソ../|ニ|ソ/ニ/,イ,.イ,´イ__r二__二ニニニノ !!! : ./ ̄___ ヽ_ . / /リ|∨/ニ//,イ´彡 /´ ,___ゝ ,,,,イ'/. : /,..r:'´: : : : :ヽ___ ソ リ∧ソ三ソニゝ彡、//二ニ ,,,, /:::::::/ ̄ヽ. : ゝ/:、:ヾ、: : : :_;_; : : Y´ . ,イヾYゞ、>、ノ_|_ソ,イ 三 ,r:::':::/ -/:::::::/_,,,r::/ヽ, i、: : : : : : ,:´: : :`ヽi. レK´ゝl_Mソ三/ ,..イ-=、 /:::::::/__./::::::://::::::/_,r./ 7: : : : : ::: : : : : : :.\ .\≧ソ=∨ニ≦´>、ニ /:::::::/_ ./::::::://:::::/_./ ,r=-、/`ヽ .l``ヽ、: :;:::: : : : : : : : :ヽ__ッ´ `¨¨¨´ / /:::::::/ ',/::::::://:::::/ ::::.//ヽ, \/ l `.`.ヽ、:_:_:_:_ィ'´// `ヽ、ノ /:::::::/ /;;;;;;;//:::::/ :::::/:::::::::,オー、 ゝ、 ,r´ / / ./ :: :: :. .`ヽ/:::::::/ ,.'....,:'../;;;;;/ : :::::::::: ,r',....rッ、| ̄`ヽ \,..r::'´ ./ .: .: / ./ :: :: :.. /:::::::/ .;.' ___ r==ッ___,,,,,r:::'´:::::::/ | \ ./ :.: / ./ :: :: :::. ./::::::::ムr='´::::/ ./::::::::::::::___:::::::::::/ ,ノ \,,/ ::. ::/ .! ::. ::. ::: ./:::::::::::::::::,,..r'´`/::::::,.r '´/::::::/ ,イ `ー、__i::. ! :::. : ./:::::::::,r '´ ./:::::/ /:::::::/ r='/,_,,r:ッ `ー! /:::::::::/ ./:::: //:::::::/ /::::://::::/ | /:::::::::/. ̄/,r '´ . ̄/::::::/__ ./:::://::/ _ ト、 /:::::::::/_/ /_/ |:::::/ /:////:::/ ト、 ./i:::::/Y_ノ i/ ´ /::::/ト= ト、 ./ |イ /::::/ i、ヾ ト、 / .|;;;/ ` `ヽ
935 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 01:01:50.32 ID:YQQ+yeuV0 r--─‐i r--─‐i r--─‐i . ┌─┐ | 曹 .| ┌─┐ | 曹 | .| 曹 | . ┌─┐ . ├─┘ |--─‐'' ├─┘ |--─‐''. |--─‐''. . ├─┘ ∧二ヽ: :::''::.∧二ヽ:'::∧二ヽ:::∧二ヽ;::::∧二ヽ;;:;:.∧二ヽ;;:∧二ヽ;;: ;;:;:.∧二ヽ;;:∧二ヽ;;:∧二ヽ: :::''::.∧二ヽ:'::∧二 l :ll=lll ...::..:.l:ll =lll:..:.l:ll=lll::::l:ll=lll:::::::l:::l:::::::l::.:::.l:::l:::::::l:::::l:::l:::::::l:....:.:::.l:::l:::::::l:::::l:::l:::::::l:....l :ll=lll ...::..:.l:ll =lll:..:.l:ll= 幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵||:::.:||幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵幵 \__人_人从_人_人从/ _) (__ ) 喰らえいッ!! (  ̄ ̄) ( ̄ ̄ /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\ \_人_人∧从_人_∧_人_从_// ) > < 超魔爆炎覇ッ!!! > < ( /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^ ,ィ!´ ̄``i''ー─- 、、、,,_ イ三二二ニニニゞ ( j〉 」´ ̄ ̄``ー-、ヽ .,.:,..:.. .,.:,..:.. ... ,... ``ー─'"´  ̄ ̄ ̄ ̄ ,ィゞ .,.:,..:.. .,.:,..:.. ... ,... ー====- ー====- ... ,... .,.:,..:.. ... ,... .,.:,. _, -─‐- 、ー‐-、ー-、 ;: ;:;: :;:;: ; ; ,ィゞ ,イ、,r'⌒ヾ ヽ ヾ ``''ー- -、-‐''"´ヽ;;: :;:; ;:; :;:; ;: . .,.:,..:.. ,r/ (::;;:;:;;/ー-、 j `, _ /ィ´ ;:; :; ;:; : ;: ,ィゞ ヽ 「i''ー'"´ ,r-‐'ー''''"´ ̄ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 苟晞軍は敗績したと『晋書』『苟晞伝』は記す。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 敗績とは大敗して ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .それまでの功績を失う事を指す `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
936 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 01:03:34.53 ID:YQQ+yeuV0 【紀元311年1月 晋 青州 臨淄】 ////////////////////////∧ //////////}\/////////////.∧ '////////{//i \////// i/////∧ i//////// .'//{ .∨}!~''<}////// ! i//////,' ∨h Y,,。-=}////// } よもやここまでやられるとは思いませんでした。 i//////i ,,。=ヾi, }ノ仭リi//////イ i//////i ィ≦h、 `~~´ i////,イ 誠に遺憾ですが、 i//////i、≪ 弋ツ !//,イ丿 .青州は一旦放棄して兗州へ移りましょう。 ヽ/////{ヽ, :、 ノ, ' ‖ { \///\ヽ, 、 .,::://i{ .陛下の詔勅を用いれば、ここよりは兵が集まるはず }``〜、、〕h。 ´ ,::_}``〜、、 }////>''~ ≧s。 ,イ.ノ_〕 /~~~7 }///\ ≧========ミ ヽ:.:.∨:./_/ /~~~≧s。 /~~ミY´-=, ) /:.i:.:.:.:∧:.:.∨`〜、、 .乂~~/ヽ\イ==< /フY ヽ /(>)(◎) ヽ ; /⌒`´⌒:#;; \ | -)___(-、 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ヽ 苟晞将軍! .|#; |!!il|i|!li| l | ヽ \ ・`⌒´ / / :##;; ヽ 賊の軍勢が我々を追う構えを見せていますっていう!! /` .`ijー─‐'"/ / ̄ ̄フ\ ノ / / ;/ / / / / / / ・. / / /;; / ∠_,- ⊂二⊂ノ / /;; (__/ ∠__,- 丶 ⊂二_ノ (________ヽ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } ここに至って、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 苟晞は青州の統治を断念したのか、臨淄の城を放棄して西へ逃走 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
937 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 01:04:22.17 ID:YQQ+yeuV0 :;:; ,ヽ i.! ヾ;lil! .};i;「´ 〈 ;:/ i,.┴z彡,  ̄ ∧_!ノ/7、メ゙ .{{ '"f'’i !/,i i',ヽ>、ヾハ ./ / /´ ̄,./'⌒ヽ-、 .!:.:i. { 7¬;', : ヘ、' / >' ヘ!k , } }a l. ! _,.zx、、 ' /八i。 _λili-、ヤ:i. У/iヽ:'ノ'チ、ヽ= ヾ; r) .// ,! .| | 彡'´>'"ヽ r/´ト、:、:ヾ:`:>=彳/_:`ヽ:.、L': :!レーァィ彡ヘ !トx`¨ '// ー-`イ`/ヽ/ イ | | r',、_,.才=, ト-ソXaヽ: ミi-‐i'"巡ぇl-':.:._z彡/彡' ' \ v/ヾ /ヾイ.: `` ー‐'=≠;:;:{ ! !_/Xゝ='、リ:/ヽ从∨、 \:.、-=ノ \、-彡' /ヘ. \ .}:.:.i `ヾ:.:.:.:.:k';:;:;:;/ ∠!ヘY∨-‐''"i才-ヘ1 ヽ寸、i - _マヾ゙ ; 7ー- _/__/ヘ_≠=;、Y:.:.; .\、 ヾ:!./:イ 〈: fゝイ才¨ ̄./イ/┴!` ヽz⇒、≧ /: ヽ ' ,/  ̄/¨7/ ヾ  ̄ゝィ 〉:.{ ヽヽ 、∨ ハ 才/〉':≧メ ||./ ; /イ;i>イ 、:/ヘ メ /'" .:/i \、 i >:ノ ヽヽ_,∨リ,,. -、ニ:Y :/!゚:ヽ:,'; ; ' '入 ! /べ;i;{:.λ; ヾ_ヽY_ /' / ,ハ ヘ、_〉 }:.:{ ≧三彡<、ヘ: !i;りヾ:-ヽ/ゝr '゙八`ー≠'" :;ik/:.:.:T゙´ヾヘY ヽ、 ヽ \ /'.ノ! : . : :';.:.ヤ : : . ,. -‐_ォ八 _,. Y:∨´`〈λ:iノメ゙ ∧ ヽ :.、 :.. / ハ:.:.:.! l lヾ`ー 二/ヾ´.イ、 : . :.i:.:.ヤ : . : ./ /:}=;へ-イ:/ ;!`// i.|il!.!- '" ヽ\ 、 - 、 / /.λ:.:.:v, / .l l ヾ 7/¨,.. ハ. . -`∨λ:L:_:ヾ才メ´,i.!ヾL!il_!、∨ \ ー--,'べ / iー-ミヘ | ! .//'"_ \__人_人从_人_人从/ ノ:/:トヾr: ┐!メ ;' .!| 爻ヽツヘ∨ ヾ` ーイ=イ , 八 ヾ:i ,′ :,/イ:..´ _) (__ //:i: /:>ハ/_:_:{; ィ .|| `ミミx ヽ>、 f ヽ` 、 } ,}/ .ハ レ .:/´ ` ヾ ) 降る者は助ける!! ( :_: : 才ヘλ: ; ヘ' || ヾミミ ',/ \ ゝ、 \∨ ヾ、:.:.:.:', !: : : :{  ̄ ̄) ( ̄ ̄ i : T: : / У´ ヘ.\!! ,-ミ爻 i ヽ ヽ. }、 ) .:.Y ',:.:.:./ . . /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\ ゞ:、!:_イヾヘ' \'; ヾ、ヾ:.:、 ミ爻,ハ \::. :ヽ ヾ:.:/ : . ノ:./ . : : . : . : : : . : . /ilililiア、_ノヘ\! ト'f _',、ヾ、才≠爻_,. ー、:.:、 }:.:! : . : . . : . : : . . : : . ilil/、ヾ ! i ヾ`¬.\- ヾ, Y/ミ{ヾイ }:.:.ヽヾィ : . : . . . . `' '"ヾ:.:. ヾ\ヽ ヾ:. ヽ\ 入ー_ 才`} : . : . ノ:.:.:.:i \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/ ヾ:.. `f¨¨\ヽ ヽ\ ヾゝ _ 〉{ : : : . . :` ー ' ≧ < `!ーイ ハ '; ヽ\ ', 〈 : . : . . : . -=ニ 逆らう者は容赦せんぞ!!! ≦ ヽ \ ヽ :.{ `ー 辷_ソ . ヽ ≧ ≦ }, 入 廴 :.Y /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\ ヾ/ ヘ :.ヽ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } しかし、曹嶷の追撃に遭い、苟晞の配下は皆曹嶷に降伏 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
938 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 01:05:38.92 ID:YQQ+yeuV0 【紀元311年1月 晋 兗州 高平国】 ........:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:......、 ,....:.:.: ィ..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.. ..:.:..://ハ.:.:.:.:.: }.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:. \__人_人从_人_人从/ /.:.:.:/ ,/ 、.:.:.:}.:.:.:.:i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. _) (__ ′.:/ {i ` ー\}.:.:.:.:i.:.:.:}:.:.:.:.:.:.:..:. ) 苟晞将軍ッ! ( , :.:.:.:.:ノ { ___ }.:.:.:.:i:.:.::}:.:.:.:.:.:.:.::.:.  ̄ ̄) ( ̄ ̄ / :.:.:.:.:{fう "乍fァ.:.:.:.:.:.:.:.ハ:.:.:.:.:.:.:.::.:.:. /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\ / . :.:.:.:r''´ i "フ.:.:.:.: :. / }:.:.}:.:.:.:.:.:.:.:. /:.:.:.:.:.:.:ハ ,..:.:.://:/ ,.:.:. }:.:.:.:.:.:.:.:.:. ′.:.:.:./ / イ ノイ イ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. /.:.:.:.:/ ヽ __ ∨:.:.:.:.、:.:.:.:.:.:.:.:.:. 一からやり直しですか {'´¨ ゚ー / __ノ人___:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. 、 イ .,r^/_..斗 ¨}:._ 。z≦ハ ¨7.:.:.:.V_//: : : : :/: :/ : : : : ∧ __ _..斗≦ _ イ \: : /: : ::/: : :イ: : : : 、 /: : :/---- /\ : : : : } {: : : : : \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/ {: : 〈__ -=イ: : : : }: : : : ノイ: /: : {: ≧ < {: : :: \: : : : : : : : }: :/: : }ハ: :ノ:≧ お一人でどうなされたのです!? ニ=- /{: :\: : \: : : : : ::イ: : :: :,′ v: :: ≧ ≦ 〈: :}: : : }: /个}=-: : : : _ イ 〈 : : /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\ ∨: : : イ^/: : : : /=- _ }/: : /: : :/: : : :} ハ: : : : : : : 、:.:.:.:.:....__ _.....:.:.:.:.:.:.:. ....:: : : : : /: : : : / ノ: / : : /}: : : : : : :、: : : : : : : \:.:.:.:.:.:.:.:.:.=---:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. .....:.:: : : :,: : : : : : : :/ //: : : : : ::}: : : :: : : ∧: : : : : : : : ∨、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 兗州の高平国に到着した頃には、苟晞は単騎になってしまっていた。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 同地で邸閣を接収し、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 募兵で数千人を得たと『晋書』『苟晞伝』は記している。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ なお、この高平国は兗州の南東に位置しており、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ どうも苟晞は臨淄から泰山周辺の山地を抜けて高平国へ逃げたようだ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
939 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 01:06:19.61 ID:YQQ+yeuV0 _________________ィ‐' ̄`ヽ | |::::::::::::::::ヽ | |::::::::::::::::::::\ | |:::::::::::::::::::::::::\ | |:::::::::::::f \::::::::} | 永嘉の滝川一益 |:::::::::::::| ゝ::::| | |::::::::::::::ヽ ∨ | |ー:、::::::::::ヘ | |::::::::::::::::::::::ヘ_ |_____________________ |:::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、 \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、 ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´ | | ヾN ゞソ ゞソ// 『晋書』『苟晞伝』が記す通り、 | | >:´|、 - ,|`:< .苟晞は自身の軍勢と功績をこの一戦で失った | | |::::::::| > イ |::::::::| | | >-、\! !/::,-< | | /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、 | | l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::! | | /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::| | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::| ヽニj } \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::| 〈:| |V }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::| |:!.|:\ ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::| |:!.|::::::`ー':::/ / |::::|:::::::::::::::::!:::::! |:|_!:::::::::::::::/ / |:::::!::::::::::::::::|::::::| |::::::::::::::::::/ / .!:::::!::::::::::::::::|::::::l |::::::::::::::::/ / !:::::|::::::::::::::::|:::::::! !:::::::::::/ / |::::::|::::::::::::::::|::::::::!
940 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 01:07:07.60 ID:YQQ+yeuV0 【紀元311年1月 晋 揚州 寿春】 \__人_人从_人_人从/ _) (__ ) 周馥将軍ッ!! (  ̄ ̄) ( ̄ ̄ ∫ι__________ ./丁了 /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\ ヾー─ー─ー──ー──ー──ー─ー,ィ ||; |; |i |; |; |; |i |; |; |; |i | || ||i |; |; |; |i |; |; |; |i |; |; | || 弋┼i‐‐l!‐i!‐‐i──i‐‐l─i‐ l‐ l‐il┼‐ フ 弋ェェt┼┬┌───────┐ ,‐i┼t'ェ,ィフ il_,└───────┘ , i! | ̄ ̄|| | ̄ ̄|i | ̄ ̄|| | ̄ ̄|l || ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄| ̄ ̄| ̄|| l| ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄|l | ̄ ̄|i | ̄ ̄|l | ̄ ̄|| || ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄|| | ̄ ̄|| | ̄ ̄|i | ̄ ̄||  ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ ̄i ̄ ̄|゙ '' ̄i ̄ || ̄! ̄ ̄/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ゙̄ヾ ̄| ̄ ̄.|i ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ | ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i  ̄ ̄| ̄ ̄i`~ ̄| ̄i| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i ̄| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i ̄ | ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~ ̄| ̄;゙|i ̄ ̄l  ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄i ̄ ̄|| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~`| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~`ll`l l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″|  ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i、 ;|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″| ̄l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″| ̄ | ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄  ̄i ̄`~| ̄ヾl; ̄ ̄l| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄| ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄ ̄ | ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾ| ̄`.. ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄! ̄|| ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾi| ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾi| ̄ | ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄ | ̄ ̄ | ̄!,, ̄ ̄i| ̄! ̄ ; :|: : : : : : : : : : : : : : : i ̄| ̄ ̄|| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄ll | ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄| ̄~~i ̄ ̄| ̄ i; ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄| ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄___ ''- .._ ~""''' ‐- ...,,__ _,,..-‐''~""''' ‐- ...,,___,,.-‐' /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 同じ頃、寿春の周馥も窮地に立たされた \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l:′ ∧\ マ三ソ| .\ ./: : \\ ヾ-〃 ..∧ l; : : : : \\.り/: : :i
941 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 01:07:41.29 ID:YQQ+yeuV0 \_人_人∧从_人_∧_人_从_// ) > < 一大事です!! > ,,、、、、、、、 < ( , .:;:;´;;;;;;;;ッツ'⌒ヽ、 /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^ ,.〃´ ̄`´ `ヾ;} ,〃 ,、、‐;;;ミシ;:;、 /:;' ,、-‐‐、 j {彡'r。‐、`゙゙i;:ヽ、 };:;ミ彡´,.ィェァ`ゝ `ヽ ̄` `ト、ヾ 、_ノ;:;;', ´ ̄ ,:;:.::.:`ヽ j;:;:;:;:`ヾ 悪く思うなよ。 ゞ;:;:;:;{ `ニ゙゙゙´,,,、、、,;ミミヽ; ハ.:.:.:ゞ _ノ/ハ;:', r;;;'゙゙,. -===‐' ト、ノ;::/ .こちとら琅邪王殿下に ィイ; い;;:;! ゙゙´、 _..,. -‐‐‐ー' j!;:;:;:/ 働ける所を見せんといかんからな ゞ;ヽj;:;:゙、 ,、、、;:;:;:;:;、 __ノ;:. :.`ヽ '´ ヾ;::;:;:{ ,,... _ ノ;:;:;:;:;:; . :. :. :. :.: .: ノハ ̄`ヽ ,.ィイ;;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;: ;: . :. :.:ィイイ ノ \ ,. '´ `ゞ;:;:;:;:;:;ノノノ;:;:;jiki.:.:.:.:ッツツ'´,.イ V´ \ ,. '´ { ``ゞ;:;:ィイイィイ´ ,. '"´ノ V´ \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/ ,. '´ `ヽ 」 `ヽi 1 「 ̄ / / ≧ <  ̄`V り 」 ,. ィ´. :. :. / /´ ̄ ̄≧ 琅邪王配下の軍勢が寿春へ進軍中ッ!!! ニ=- ,. '"´ ̄`ヽ / ``ー-- -イイ´ ̄ / .:. :. :./ / .: .:. :. :. : ≧ ≦ | l / // / .:. :. :./ /_ .: .: .: .: .: /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\ ,r====┘ j / // .:. :. :. :. :./  ̄ ̄  ̄ `7 .: .:. :. :. :. :. 晋 揚威将軍 甘卓 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 永嘉五年一月。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 琅邪王が揚威将軍甘卓らの軍勢を周馥討伐に派遣 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
942 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 01:08:10.73 ID:YQQ+yeuV0 ___ / / )))) / /_ ⊂ノ / /|\_/ ̄ ̄\_/| / / \\_| ▼ ▼ |_/ .周馥将軍! / / \ \ 皿/ ヽ ⌒\ 西の郡境より御報告が!! ノ /> > / / 6三ノ ┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨ ,j ヽ / .l、 /./ lヽ /{ ': ヽ ./ / l‐ゝ/_ { ヽヘ ': ; / l ノ l, { ヾ l / _-‐ノ-、 _ヽ-‐ ‐、 `ヾ ,:' "´ノノ_ ヽ{、 ` ヽ // ./ 仍気 仍気 ': // ハ 弋及 弋及 .ハ 、 l 今度はどうしたのよ? {,: lイ ハハ._ ' /jヽ ハ! /ヘ{ヘ `l _ 、_. ィ ノ } ハ ,:/ ヽ`ヽ、. 人. ´ ` フイ ノlイ ヽ、 / .l / / ノ / /`ト _ ´ハ{ ( ヽ ヽ :'/ /, イ // /l ノ .{ハ { ` 、 ヽ .rレ' { l .,:'/ /≠ィ/:l {__ __.} !:ヽヽ ヽ} 、 ノ 弋ハ / {ニニ/:::::l l、 ` ´ l l:::::';ニ}ヽ )、ハ人j( /ヽ{ニ二/::::::::l l:::`::‐:::´:l l_::::::',ニニレ'二ヽ}'
943 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 01:09:11.89 ID:YQQ+yeuV0 \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/ ≧ < -=ニ 安豊郡太守孫恵様の軍勢がこちらへ!! ≦ ≧ ≦ /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\ ェュ_ ,r=ャ-.._ ,,.、._ ムiliン}ニ二マー-,, {{ }} `lf'ー'、ゝ、 シ彡 ̄^7‐}'' _ \ ヾャェ'ィ,. リ `^ーャッ、r、,_ /,从 ./'/| | |l |ヽ ` ゙ ' 'ヘ==>-ッヽ,`ヘlト,( | !+'、 ィ/_,ll〉 l│| ヽ,,......,r´゙'''彳 |.,]'fケ;1ヽ/___,/ イ |ス| もうすぐ寿春ね。 | i{ | |,l | ` ノ彳 ノャイト、_,ノ三iコ、 ムー-;{i |一'マi、ヘ _ /' / ゙i'{ミy|  ̄|聿l この檄文を周馥殿の下へ届けて頂戴 | ゙゙̄| ,| ゙i/)`;ーr ャイ/, - 、从; l| |門| | | ,/ヒニニ=リ"´/_,,(-く )ヘ、l| |聿| | |、_,<`| .{;rー"ラ'二‐、` '''ヘ.从;l| j|門| ィa,,、 | .jヅ_,..仏| ` "弋ャ、._\ |lノリ j|聿|| ゙゙゙聿ッ、__ 丶_ ,,...rーt'"弋 .... _,,.=ー'''゙ヾ´ }l `l ノl,/ j||門|| \__人_人从_人_人从/ ィa,,、 ゙゙゙聿≧a、_,.raッ;.-、.,/ ,从 !、(`"´ン、 _゙i |i-=レ',/...,,__j||聿||| _) (__ `゙゙゙゙聿ッ、__ ゞ聿广" .raヅ ,律ハ |`Tl「xリ「下´./{ィaマ", r = ミ聿|| ) なんですって!? ( ゙゙゙聿≧ad夕´ _,イヅ宀―‐=-、.」┌─┬'‐-/聿};ン、 `ーミ_ン" ゙ヾ、  ̄ ̄) ( ̄ ̄ ゙゙゙勺" ,イツ''" }|l`|===| /,律|j' //ミッ;冬〕ァ 、 ン==、 /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\ .l f;'" j||}.| | |,i{ィa;'、!,! / `7ー" \ !l ャ | |,ィ " -..-- 、 .j|||}.| | リl聿>、_``ーァォ、 /`|!_ ,j , " ,i´ ゙ 、 _,jl|||}' | |/ ,|'l | `<}上〕 晋 安豊郡太守 孫恵 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 寿春へ攻めて来たのは甘卓ばかりではない。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 遷都計画に名を連ねていたはずの N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 安豊郡太守孫恵も甘卓に呼応して周馥討伐に参加した。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 心変わりした理由は不明だが、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 元々が東海王や旧呉の士大夫に縁の深い人物である _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
944 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 01:11:10.23 ID:YQQ+yeuV0 【紀元311年1月 晋 揚州 寿春】 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \ ト、 / \ ,:イ | \___/ ___ ,,),,) ___ ヽ_/ | | ..:::ヾ::::::ヾ:::::::::::/ ヾ::::::::::/ | / 孫恵様からこの檄文を渡すようにと \ ....::::;;;;ジ::::::: ヾ;;;;;/ ヾ;;;;;/ |;;::. シ  ̄ ̄ ̄|::::::::::::::::: i ̄i ̄i ̄i | ̄ ヽ::::::::::::::::::: ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ノ // ヽ ヽ //! ':ヽ .,:' / }ノヽ':/ / l : ヽ ./ / ; ;ドヽ Vィイ:j / ':ハ ': ,: / ! ,: `´ l ; ヽ': ': .; ;: l ,: l ハ ヽ: ; ; /,:. ィ¬‐ノ‐-一 ‐-‐:¬´:,`ヽ ヽ! イ./ /‐- 、 -ヽ': ':、 `ヽ、 これ、昔私の部下だった謝摛が書いたでしょ? .,:'"/ ノ{ 斧尓 茫x ヽ': ト., :, ./ ハ. 弋戈 弋:タ ハ jノ ; もはやこれまでか / / ,:`)ヘ ' 、.. ノ' / ノ l { {` ‐- 、 _.. - 、 `‐フイ ノ .ヘ ヽ ハ .} ' ニ ― ニラ / / ヽ イヽ.... _ /ヽ ,:' / ; /ヽ ヽ、 / // / / l ヽ . イ / l ,: } ': ` ヽ、 / ,: / / ノ , : .ノ´`j !,: ヽ{_ノ ; .ヽヽ ': ' :、 { j .イ { {'///´ ': ヽ .}ハ .! {、.._ ノノ l{ { ヽ-'//´ ` ´¨ l≧ 、 ノ ノ ノ-レ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー この際、孫恵は周馥の故吏だった謝摛という人物に檄文を書かせた。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } それを見た周馥は謝摛の筆を見抜き、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 話を伝え聞いた謝摛は檄文の草稿を破った話が『晋書』『周浚伝』にある。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 故主故吏の関係はこの時代でも未だ重い ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
945 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 01:11:52.77 ID:YQQ+yeuV0 ∫ι__________ ./丁了 ヾー─ー─ー──ー──ー──ー─ー,ィ )::,::,;,::,;,;;;,;;;,;,) ||; |; |i |; |; |; |i |; |; |; |i | || ノ::::,::,,;,;;,;;;;,;,ノ ボオオオ ||i |; |; |; |i |; |; |; |i |; |; | || :::::,,.-‐''"~ 弋┼i‐‐l!‐i!‐‐i──i‐‐l─i‐ l‐ l‐il┼‐ フ \__人_人从_人_人从/ 弋ェェt┼┬┌───────┐ ,‐i┼t'ェ,ィフ _) (__ il_,└───────┘ , i! ) 周馥が逃げたぞ!! ( | ̄ ̄|| | ̄ ̄|i | ̄ ̄|| | ̄ ̄|l  ̄ ̄) ( ̄ ̄ || ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄| ̄ ̄| ̄|| /⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒\ l| ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄|l | ̄ ̄|i | ̄ ̄|l | ̄ ̄|| || ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄|| | ̄ ̄|| | ̄ ̄|i | ̄ ̄||  ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ ̄i ̄ ̄|゙ '' ̄i ̄ || ̄! ̄ ̄/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ゙̄ヾ ̄| ̄ ̄.|i ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ | ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i  ̄ ̄| ̄ ̄i`~ ̄| ̄i| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i ̄| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i ̄ | ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~ ̄| ̄;゙|i ̄ ̄l  ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄i ̄ ̄|| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~`| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~`ll`l l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″|  ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i、 ;|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″| ̄l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″| ̄ | ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄  ̄i ̄`~| ̄ヾl; ̄ ̄l| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄| ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄ ̄ | ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾ| ̄`.. ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄! ̄|| ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾi| ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾi| ̄ | ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄ | ̄ ̄ | ̄!,, ̄ ̄i| ̄! ̄ ; :|: : : : : : : : : : : : : : : i ̄| ̄ ̄|| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄ll | ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄| ̄~~i ̄ ̄| ̄ i; ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄| ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄___ ''- .._ ~""''' ‐- ...,,__ _,,..-‐''~""''' ‐- ...,,___,,.-‐' /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 周馥の軍勢は、甘卓・孫恵の軍勢と十日間に渡って交戦の末に潰走 \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l:′ ∧\ マ三ソ| .\ ./: : \\ ヾ-〃 ..∧ l; : : : : \\.り/: : :i
946 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 01:13:42.88 ID:YQQ+yeuV0 【紀元311年1月 晋 豫州 新蔡】 /ニY二ヽ /ニY二ヽ .. /( 0)( 0 )ヽ .. /( 0)( 0 )ヽ /⌒`´⌒ \ /⌒`´⌒ \ | (-、 | | (-、 | 鎮東将軍周馥殿とお見受けするっていう。 ヽ___ノ | | ヽ___ノ | | . | |r┬ー| l ,/ . | |r┬ー| l ,/ .我々はこの地を治める新蔡王殿下の手の者。 ! l | / // ! l | / // ヾ二,/⌒ヽ\ ヾ二,/⌒ヽ\ 神妙にお縄につけっていう ./ゝ/|( ● )| i\ ./ゝ/|( ● )| i\ |ノ//\_ノ ^i:::::| |ノ//\_ノ ^i:::::| |^:::::::::::|_|,-''iつl/ |^:::::::::::|_|,-''iつl/ ,j ヽ / .l、 |^:::::::::::::::[__|_|/〉 |^:::::::::::::::[__|_|/〉 /./ lヽ /{ ': ヽ [ニニ〉 [ニニ〉 ./ / l‐ゝ/_ { ヽヘ ': └―' └―' ; / l ノ l, { ヾ l / _-‐ノ-、 _ヽ-‐ ‐、 `ヾ ,:' "´ノノ_ ヽ{、 ` ヽ // ./ 仍気 仍気 ': // ハ 弋及 弋及 .ハ 、 l 自分を貫いた結果がこれか {,: lイ ハハ._ ' /jヽ ハ! /ヘ{ヘ `l _ 、_. ィ ノ } ハ ,:/ ヽ`ヽ、. 人. ´ ` フイ ノlイ ヽ、 / .l / / ノ / /`ト _ ´ハ{ ( ヽ ヽ :'/ /, イ // /l ノ .{ハ { ` 、 ヽ .rレ' { l .,:'/ /≠ィ/:l {__ __.} !:ヽヽ ヽ} 、 ノ 弋ハ / {ニニ/:::::l l、 ` ´ l l:::::';ニ}ヽ )、ハ人j( ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 『晋書』『周浚伝』によれば、 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 周馥は項へ逃げようとした所を新蔡王司馬確に捕らえられた。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 程なく憂憤の末に発病して亡くなったという。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 新蔡王司馬確は司馬騰の息子で、東海王の甥に当たる人物 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
947 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 01:14:56.19 ID:YQQ+yeuV0 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ 遷都計画に名を連ねた華譚は、 Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 周馥について次のような評価を残している。 \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l: .先程紹介した琅邪王の言葉への返答だ ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ / /\___/ヽ /'''''' '''''':::::::\ 周馥殿は仕官するに当たり、 .|(●), 、(●)、.:| 元々俊才と評判で地方で州郡を任される重い信任を受けました。 | ,,ノ(、_, )ヽ、,, .::::| . | `-=ニ=- ' .:::::::| しかし、高大な計略は成功せず、 \ `ニニ´ .:::::/ 周囲との和を失い、朝廷を支えられませんでした。 ,,.....イ.ヽヽ、ニ__ ーーノ゙-、 : | '; \_____ ノ.| ヽ i その点は天下の人々と同様、責められるべきでしょう | \/゙(__)\,| i | > ヽ. ハ | ||
948 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 01:16:59.62 ID:YQQ+yeuV0 /\___/ヽ /'''''' '''''':::::::\ . |(●), 、(●)、.:| | ,,ノ(、_, )ヽ、,, .::::| . | `-=ニ=- ' .:::::::| しかし、これを反逆と見なすのは言い掛かりというもの \ `ニニ´ .:::::/ ,,.....イ.ヽヽ、ニ__ ーーノ゙-、 : | '; \_____ ノ.| ヽ i | \/゙(__)\,| i | > ヽ. ハ | || ,. :-:.' ー ' ¨ :.ゝ.、 ,.:´: : : : : : : : : : : : : ヽ. ,.': : : : : : : : : : : ',: : : : : : ヽ、 ,':.:;':.:.:;'.:.:.;'.:./.:;'.:.:|i:';:.:.:.:.:.:.::`、`ゝ ,':.:.i:.:.:.i:.:/i:.:/i:.:ハ:.:l:i:.:.i:.:i:.:.:.';.:.:', /イハ:!:.:.:l:/ i/ ノノ ノリリハリ:!:i:.:.!:.l i/!:.:!:.:.;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;l:.!:ハ! ∨|:.:.! ノ/i/ノ ヘ!:| ノ!/′ 少なくとも、周馥の義心は理解され、後世に伝わる事になる .ヾ!>ー- -- <イリ (;;;;;ソ⌒) ̄`´ ̄(⌒ヽ ヽ;;=;;/__,,、_/;;`ソ 〉;;;;;;;;ソ:/A.i:l;;;;;;!′ ノ`;;;;;;;;;;i;!___i;!;;;;;ゝ、 (_;;;;;;;;;;;7;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ;;;;;;;;) ` ̄ ̄ ̄´` ̄ ̄ ̄´
949 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 01:17:38.74 ID:YQQ+yeuV0 _...._ _,.-':::::::::::::`ヽ、 ,..-':::::::::::::::::::::::::::::::ヽ __ /:::::::::::::::::::::::::::::\:::::::ヘ l::::::::::::::::::: ̄::::::ー.../::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ ヽ::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ィ::ニ'::::l ヽ:::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ `ヽ:::::::l \::::::::::::::::::::::\::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:、 ';::::::| ,ン、:::::::::::::::::::::`:-..._:::::::::::::::::::::::/::::::\ ';:::| / | |`ト 、_:::::::::::::::::::::`:::ー-......__/::::::::::::::\ヾl l ト ト. ト、ヽ、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ `ハ_|ヾ 弋弍f'ー、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ '´く. 'ーイ l j、7ァt、__:::::::::::::::::::::::::::::::::::l rヽ 、 lー'-'ノ_ノ∠Lゝト弋ー-- :::_:ノ 寿春は琅邪王の勢力下に入り、 ヘ ヽ--j..-<}::::::::::::〈.` .周馥の配下の人々も琅邪王配下に編入された。 ,レ-'⌒:、 ヽ:::::::::::ヽ- 、 ,. -‐、 ヽニ.:::::;r‐ '´ l::::::::::::::::::::ヘ .だが、加わらなかった者が二人いた ,r'::::.,.-' r'´ ::::ヽ __'Jノヽ::::::::::::::::::ハ /:::::/ | l::: ` ヽ、_ ヽ_,l:::::::::::::::::::::l . | :::| | lヽ、__,. 、 ';::::::::::::::::::::::::::::::l.、 . | | | |:::::::::::::::ヽ. l::::::::::::::::::::::::::::::|:ヽ l. l ヽl. ..|::::/::::::::::´:::::::::::::::::::::::::::::::|::::l. ヽ ヽ.__ ノ | ::|:'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| ` ー- 一 ヘ |::::ー-、.._:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::|ヽ 7ハ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::|:::ヽ /::|::|:ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::|::::::ヽ /::::::|:::|:::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::|:::::::::ヽ /::::::::::{:::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::|:::::::::::`
950 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 01:18:09.08 ID:YQQ+yeuV0 . r'^l ,,,, >ム"'寸! _ =―= _ . { {/ム .}リ''"´__ `''< `''く . 乂マム ノニニニム ヽ ヽ . /ゞ彳´ ̄ ̄`, ', ', V . ,′ | ', ',.l | ', l | .|│| }│.| |`Y }! | ム_ l l斗―V │.| 廴⌒) 从 . ヘ 从.W从ハハ从| | 乂`)<フ 从 マ ミ==彡j 从 |ーソ ⊂ニY^V八 ノ.〃. |. { ⊂_} ̄`"''‐ 、 ,ィ(/ l ,' l {‐.{ ノ:≧z≦. / ,l /. l . `¨>、、.イ | _リ / / /-=ミ. l |...........| ァ''"´ 、 / /.| | ',. l ゝ- イ/_, // 从{ 从.l / >''´ ァ // __>―‐イ、. ', . <⌒( ァ′_/イ_..........................}. ', ァ'´マ心x斗zz´ ̄ /................_ノ. ', { 7///// /_...............ア. ', 人 ヾ/ ヾ/〉 /.....ヽ___..../. ', _{.>‐ァ==z―…''"´ \........./. ', ゝ二 /.........{ ハ...../ /. }! ', `¨廴____ヵ=…――彡..ノ/ / / ハ } ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 一人は孫恵。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 『三国志』注『孫恵別伝』によれば、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 安豊郡太守となった後、年四十七で死去した。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 彼の著作は数十篇残ったらしく、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 後世の人々が『孫恵集』にまとめた事が『隋書』『経籍志』等に見える _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
951 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 01:19:33.76 ID:YQQ+yeuV0 / :. ィ.;:.:.:.:.:.:.:ヽ イ:.:.:.:/-|/|∧:;、:.:.〈 リ:.:./ ● く!:,:.:..、 .ただし、『晋書』『孫恵伝』はその最期を詳しく述べている。 l:.:.l ●/:./ ̄ vヘ - ノ:./ 周馥討伐後の孫恵の帰属先は明確でなく、 _,-+ 匸ヘ/V .新任の安豊郡太守何鋭が赴任してくると、一時的に郡境に留まっていた。 ,《 ヒ⌒j 》、 l::\ l /‖::l ところが何鋭と諍いを起こし彼を攻めて殺害、 |:::::::ト,Vイ:::::| これで行き先が無くなったのか、蛮地に逃げた末に病死したとする |:::::::l介l:::::::| l::::::|人|:::::::l >ム"'寸! _ =―= _ . { {/ム .}リ''"´__ `''< `''く . 乂マム ノニニニム ヽ ヽ . /ゞ彳´ ̄ ̄`, ', ', V . ,′ | ', ',.l | ', l | .|│| }│.| |`Y }! | ム_ l l斗―V │.| 廴⌒) 从 . ヘ 从.W从ハハ从| | 乂`)<フ 从 マ ミ==彡j 从 |ーソ つい、カッとなって殺ってしまったわ。 ⊂ニY^V八 ノ.〃. |. { ⊂_} ̄`"''‐ 、 u,ィ(/ l ,' l 琅邪王に恨みはないけれど、 {‐.{ ノ:≧z≦. / ,l /. l 彼の所から来た郡太守を殺した以上は色々とね .`¨>、、.イ | _リ / / /-=ミ. l |...........| ァ''"´ 、 / /.| | ',. l ゝ- イ/_, // 从{ 从.l / >''´ ァ // __>―‐イ、. ', . <⌒( ァ′_/イ_..........................}. ', ァ'´マ心x斗zz´ ̄ /................_ノ. ', { 7///// /_...............ア. ', 人 ヾ/ ヾ/〉 /.....ヽ___..../. ', _{.>‐ァ==z―…''"´ \........./. ',
952 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 01:21:25.21 ID:YQQ+yeuV0 rォ≦ ̄ヽ γ'辷ソ//,ヽ. }___ .f {//////,,リ= ---、`丶、 乂ゝ..,_/".ノ- ――\ ` 、 ,.'`マ'''",.。イ , .V ヽ / ./ア / ./ V .V .,' γ// ,' ,f } V fz/.// .; /.| l .|, V Y ケ!,' .l: / l .l! ハ. l l ^f rl! l/-‐==ミ ,斗―ト l | .l.{.r! .lッぇ芯、 V / /zミ ! j ル l.ヽV .| 弋ソ }/〃f乃 メ7 .〃 l .|V .l , "´ / ./f ヽ ! l. \ ゞ 、 _′ / /l .| ``〜 LL_ .j V ヘヽ ー ´ ,ア~´ {ヾ`丶、 ``ヽ、 ./ .ヽ ヘ. ミh。 _,.。r彡.ァ'.\ ヘ _z:'ニニ'''〜。...,,_ ヽ , ' .ノ\ ヽ | ̄.r'´ ,..≧て,.斗-ォ `マ.y } / _,.>''" ヽ ヽ ィ' .´ :/ィ''i< __ .V.}.ル /γ´ ⌒ '' " ̄ V ヘ" `´ .! ヘ.} / !、 ./ 7 .} .} : j l.¨´ 〉 / .{ ,.: j / ``〜、、 ./ 弋 / .! .f l. `:.、 :{ ,.>'" .メ `ヽ、 / ./ |. ̄ |v ! λ ,.+'" ,>'" V:. /⌒!~ ,.ィl .|W ヽ { `〜/斗 :マ´ _r┴ァ寸、 .|'''" .{ l l W `ー.V / `≧=::-- = ユL ___,/ア〈.f rォハ.) | ヘl .} l ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ なお、死に及んで遺体は郷里に戻れたらしく、 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 彼の本心が分かったため、琅邪王から葬儀用の金品を下賜されている。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .最後に如何にも呉人らしいやらかしをして、呉の孫氏の才人は逝った `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
953 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 01:22:22.17 ID:YQQ+yeuV0 【紀元311年1月 晋 揚州 寿春】 ∫ι__________ ./丁了 ヾー─ー─ー──ー──ー──ー─ー,ィ )::,::,;,::,;,;;;,;;;,;,) ||; |; |i |; |; |; |i |; |; |; |i | || ノ::::,::,,;,;;,;;;;,;,ノ ボオオオ ||i |; |; |; |i |; |; |; |i |; |; | || :::::,,.-‐''"~ 弋┼i‐‐l!‐i!‐‐i──i‐‐l─i‐ l‐ l‐il┼‐ フ 弋ェェt┼┬┌───────┐ ,‐i┼t'ェ,ィフ il_,└───────┘ , i! | ̄ ̄|| | ̄ ̄|i | ̄ ̄|| | ̄ ̄|l || ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄| ̄ ̄| ̄|| l| ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄l ̄ ̄| ̄ ̄! ̄ ̄|l | ̄ ̄|i | ̄ ̄|l | ̄ ̄|| || ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄|| | ̄ ̄|| | ̄ ̄|i | ̄ ̄||  ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ ̄i ̄ ̄|゙ '' ̄i ̄ || ̄! ̄ ̄/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ゙̄ヾ ̄| ̄ ̄.|i ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ ̄| ̄`~|i ̄ ̄| ̄ ̄ | ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i  ̄ ̄| ̄ ̄i`~ ̄| ̄i| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i ̄| ̄ ̄i ̄″| ̄ ̄|i ̄ | ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~ ̄| ̄;゙|i ̄ ̄l  ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄i ̄ ̄|| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~`| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄~`ll`l l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″|  ̄ ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i、 ;|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″| ̄l ̄ ̄| ̄`~|i ̄″| ̄ | ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄  ̄i ̄`~| ̄ヾl; ̄ ̄l| ̄| ̄ ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄| ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄| ̄ ̄i| ̄ ̄| ̄ ̄ | ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾ| ̄`.. ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄! ̄|| ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾi| ゙̄ ゙i ̄ ̄| ̄ヾi| ̄ | ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄ | ̄ ̄ | ̄!,, ̄ ̄i| ̄! ̄ ; :|: : : : : : : : : : : : : : : i ̄| ̄ ̄|| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄| ̄i ̄ ̄| ̄ ̄i ̄ ̄ll | ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄| ̄~~i ̄ ̄| ̄ i; ̄|| ̄ ̄| ̄|: : : : : : : : : : : : : : : | ̄ ̄| ̄|| ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄| ̄゛| ̄ ̄|i ̄ ̄| ̄___ ''- .._ ~""''' ‐- ...,,__ _,,..-‐''~""''' ‐- ...,,___,,.-‐' /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ そして、もう一人 \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l:′ ∧\ マ三ソ| .\ ./: : \\ ヾ-〃 ..∧ l; : : : : \\.り/: : :i
954 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 01:24:35.77 ID:YQQ+yeuV0 |___. :`~: . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . :/ 〔___´"^' ‐- .,,_ . : . : . : . : . : . : . : . : . : / /ニニニニニニニ=- _´" ' - _ . : . : . : . : / /ニニニニニニニニニニニニ=-冖┘ _ : . : . : / └‐━━━━━━━‐‐ ニこ⌒\|ト. | ¨ - _/ │小 √芯 '^芹丐ミ:、 |l | ,: | 八 l| l l以 |/「j | }/ ' / | ',| |: ヒZソ / / l | 宗族諸王が国家の忠臣を討つ。 i |i ′ / / .| l | l八 / / | | | どうかしているわ。 | \ ` / /l | l | │ _\ _ .. - ' , 1l | l l | 本当に .|:{/////厂.-─/ /. :| | , ':l | ∨///lT | .イ /. : . : { | ′ , l ∨//|/ /_ . -=. : \ , ′ l 〉/ , . : . : . : . : . : . :\ ′ 、 l /// /. . : . : . : . : . : ---ヽ :, \ )v、_,、x . ' // { _i . : . : . : . : . / . : . : . :∨:、 : 、 \ }'^` X, / / l__/´ }: . : . : . : . :/ . : . : . : . :', \ \ \ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 裴憲。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 彼は琅邪王の配下にならず、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j かつ縁戚である東海王の下へも戻らなかった。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 先程の華譚以上に、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 琅邪王への不信感が強く残っていたらしい _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
955 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 01:28:33.65 ID:YQQ+yeuV0 【母方は太原王氏】 ___ /´ `ヽ r≦¨¨¨ ┴- .,_ l l} /〈\ ヽ l l l B〈C l |lニニTニj ______l_l} \〈/ |lニニlニl _ -=ニニニニニ> | |l /  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄√ ̄', / /´(__rr_____rr_ ', ', -==- _ --─===、( ̄ ̄ ̄ ̄ ̄(_)乂( ¨゚ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄¨゚ ̄ _____',_,,.、 -──=ニニニニ=- _ ∨ 、.-=ニア | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ __ --==ニニニニニニニニニニ==-- _  ̄ ¨¨ -ニ\ \\/_j__ --==ニニニニニ==-- _¨¨¨ ̄ ̄ )_) ̄ --==ニニニニ≧s、 \-ヽ ヽイニア冖 ミ¨¨¨ ̄ ̄_ -- ¨  ̄ {__/L.彡' /´  ̄ -ニニ\ |ニ| /ニ7 ハ|¨¨l ̄ | | l 彡' / .γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ {ニニ{(⌒\厶jls≦ニ==-- __ | | |__彡'l / | 遠くの親戚を頼るなんてね | -ニニ 、  ̄ ¨¨ --==ニニニ==--(ノ l=ノ[=--_'_ ヽ_______________乂 -ニニ\  ̄ ¨¨  ̄-=ニニ└--==ニニT(⌒)i Vニ' -ニニ≧=-- _  ̄ ¨¨ ┴=ニL.____ /ニ/ キュラキュラ -ニニニニニニニ==-- _ |l /ニ/  ̄ -=ニニニニニニニニ==-- _ _ - ¨ /ニ/  ̄ -=ニニニニニニニニ==----=≦h。.,,_ _ イニ/  ̄ -=ニニニニニニニニニニニニニ- キュラキュラ  ̄ --=====--  ̄ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー そんな彼が目指したのは王浚がいた幽州だった。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 意外に思われるかもしれないが、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 魏晋の士大夫の全員が全員、江東に移っていったわけではない。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 裴憲のように、東北辺境を目指した者も少なからずいたのである ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
956 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 01:29:22.04 ID:YQQ+yeuV0 ○壺関 ト、_ 〇鄴 〉 并 州 | ``ヽ、_ 【魏郡】 ,/ ○長子 / ``ヽ、 内黄 _,/ 〇 `‐-、 _,,ノ′ 蕩陰× `, ○ _,,,-‐´ 東武陽 l 「 【汲郡】 ,' / ○ 【東平国】 ,! 【上党郡】 l 朝歌 /黎陽/ 頓丘 【東郡】 ( 〉 黄橋〇 ○ i´ ○/河 ○鄄城 `ヽ、 / ヽ/ ○ ○濮陽 〇廩丘 【高平国】 `ヽ、 _,,,,,,-‐'′ 【河内郡】 / 白馬 `‐-‐´ ,-‐'´○東燕 昌邑 司 隷 _,-‐'i´ ○延津 【済陰郡】 ○ ○ ,_ 河橋 温 ○懐_,,,-‐'´黄 `-、 定陶 ```‐-,, _○ ○ _,,,-一'´ ×官渡 ○陽武 ○封丘 兗 州  ̄`゙~~~´ 〇滎陽 !倉垣 ,-、 ◎洛陽 ○ `○、 陳留 【陳留国】 / / _,,,_ ○ 【河南尹】 中牟 / ○ / (_,/ `ヽ 河南 _,,..-‐- 、,_○轘轅 ,,-一´ ○雍丘 ,,-‐′ ○ ('´ ○輪氏 `、 ,/ ヽ 【梁国】 新城 ``'''‐-、,,_ `‐-‐'''´´ `~~`ヽ、 ,,_○圉_,,-‐′ 梁○ _,,) 〇陽翟 ``‐--′`´ ̄ 蕭 ,,,_ ,ィ´ ○許昌 【陳国】 ○ ,/ `~´ ヽ 【潁川郡】 譙 ,/ 魯陽 ) ○ 【沛国】 ,,/ ○ ``'''i 豫 州 ○陳 ゝ, 荊 州 ) 【南陽郡】 / 【汝南国】 〇宛 ○項 ○安城 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ さて、皇帝司馬熾は、 \ヽ、 _ , イ!::/ 一向に東海王討伐に動かない苟晞に業を煮やしていたと推察される / ヽ{ ト、ヽ l: ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ /
957 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 01:30:20.48 ID:YQQ+yeuV0 【紀元311年1月 晋 首都 洛陽】 l l l l ヽ | l l l l l l l l | l l l ト、 l l l l从 lリ | l \l─l‐\-、丶 l斗七ll / .苟晞からの返事が来ない。 | l l -==乍示气ヾ Y ィ坏///l | l l l lゝ Vこソ` ヾ" l ハ l 何かあったかもしれないから、 l:/ l ト、l ヽ イ l: l l .こっちからもう一度勅使を出しましょう。 .l:. l l \ / l: l l / /li l\ ⊂ У/ l: l l 私の手詔を届けて頂戴 / //: li l > /、 l: ハl '/ //: : li l ト、 _ h ̄: : :ハ Y /' // /: : /li l l: : : 7Y:ヽヾ ̄ } l 丶 l乂 彳/// -'"/l ll l l l: : /: l: V/∧∨ハ l l , -‐ '´ ̄ ̄`ヽ、 r===========r‐、: : \ |.―‐――‐―h‐l┤、 :ヽ L二二二二二」.ニ|‐{ミi : : | {/ /ゝ、ノイ ノl/ ― トl!: : :| |l:/|/● ● ト、: :| |/!:ll⊃ 、_,、_, ⊂⊃ノ: : | /⌒ヽ__|ヘ ..イ:i : :/⌒i . \ /:ノ从ヽ,、 __, イト:}ノ/ / / //ヾゝ八__/:.:.//ヘ、__∧ ヽ、.{ {:.:.:.|.|oi//:.:.:.:.{.{ ;_、_ ,' ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー そこで、またも苟晞へ東海王討伐の密詔を下した。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 殿中校尉の李初という者が N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 勅使として苟晞の下へ向かっている。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ちなみに、この詔勅は司馬熾直筆の手詔だったらしい ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
958 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 01:31:01.38 ID:YQQ+yeuV0 【紀元311年1月 晋 兗州 高平国】 , '´ ̄ ̄` ー 、 /: : : r‐r==========、 /: : /├l‐1―‐――‐―.| ,': :∧〉}‐ヒL二二二二二」 { :/:/ /ゝノイ ノ l/ ― l :} | :レ | ● ● l :| どうして苟晞将軍がここにいるのですかと李初は首を傾げます |: i: (|.⊂⊃ 、_,、_, ⊂l:/ } : :ゝ .ル| ,.イ/イ:}从ヽ,、 __, イ从/ ,.< ゙i.i:.:\__八__/:i.i>、 /:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ム {_ ,._;ヒ}.}:.:.:.ヽゝoi|.|:.:.:}.};__ } /:i:八:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iム ':i:i:il | \:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iム .:i:i:i:i|>乂 ≧マ:i:i:|:i:i:i:i:i:i}:i:i:i:i} |:i:i:i:i| _ 'て艾|:i:i:i:i:i:ハ:i:i:i:| |:i:i:i:i{そヲ .|:i:i:i:i/イ:i:i:i:i! |:i:i:i八 ′ |:i:i:/:i:i:i:i:i:i:| .八:i:i:i:i:\ ー ´ .ノイ {:i:i:i:i:i:i:| 勿論、陛下のお望みに応えるために舞い戻って来たのです .|:/|:i:i:i> -イ _l:i:i:i:i:i:i:| |:i:i:i:i:i:i:i:i:i}艾艾≧<i:i:| |:i:i> ´ ≧≦ニニニ=‐ /⌒ヽ、: : (/三ムニニニ/⌒∨ .乂艾ニ乂ニ∠⊃ノニニ/ニニニニ} -─==三≧只≦三厶彡/ニニニニ .> >  ̄ ̄ .../ニニニニ7 / / . .../ニニニニ7| ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 勅使の李初は、兗州のどこかで苟晞と出会ったようだ。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 苟晞が詔勅の返事とした上奏文によると、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 彼は丁度高平国から倉垣へ移動中だった模様。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 東海王派の討伐を優先したのだろう ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
959 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 01:31:39.86 ID:YQQ+yeuV0 【紀元311年1月 晋 兗州 倉垣】 , '´ ̄ ̄` ー-、 /: : : r‐r==========、 /: : /├l‐1 ―――――| ,': :∧〉}‐ヒL二二二二二.」 {: :i: i /ゝノイ ノ l/ ― l :} | :レ | ● ● l :| 幽州の王浚様への勅使を命じられましたと劉権は説明します |: i: (|.⊂⊃ 、_,、_, ⊂ l:/ i⌒ヽ: :ゝ ル|_/⌒) ヽ ヽ 从ヽ,、 __, イ从/ ヽ/ ∧___,ヘi.i:.:\__八__/:i.i ハ .:.:.:.:.:.:\ :.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.:.}:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ヾ .}.}:.:.:.ヽゝoi|.|:.:.:}.} ソ .:.:.:.:.{:.:.:., \ ::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.. .:.:.:.:.{:.:./ }:.}\ .:.:.:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.l:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.:.:.:.:.l .:.:.:.:.{:./ :.} 丶 . .:.:.:.}:.:.:.:.l:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.:.:.:.:.| {:.:.:.:.{i{__ :.:} ⌒__>-}:.:.:.:.}:.:.:.:.:..ハ.:.:.:.:.:.:.:.l {:.:.:.:.{i{⌒__}:.} ,ィf 爲ァ :.:.:. }:.:.:.:./ }:.:.:.:.:.:.:..: {.:.:. . ,ィf_爲:/ ""´}: : /}_.. イ /:.:.:.l:.:.:.:.: .:.:.:.:.八""ノ' l }::./ / イ:.:.:.:.:.|:.:.:.:.: 司空が動いてくれれば、 l:.:.r=--\ .:i ノイ ′_{:.:.:. :. |:.:.:.:.| 東海王など物の数ではありませんね ,f/: :`{ , }、 - ' イ ノ } .: :.:.|:.:.:.:.| //:: : ::{_/ ,'ノ 〉 、 /_rY i }ュ。_ :|:.:.:.:.: /: : : : : ::}ノ イ }个rァ<{ i i } 〉: : \:.:.:.:. _{{: : : : : : :: `: (、_{¨¨´: /ノ } } } /: : : : : \:.:.. {i{{: :: :: : ::: : ::/: : : : : // / //: : : /¨¨⌒ヽ::. ノ-{: : : : : : /: \: : : : { /: : : /: : : : : : \:.:. /-/: : :_z=ミh、:: :: ::\: : { ノ /: : : /: : : : : : : : : : :\. ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ また、同じ上奏文によれば、 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 苟晞は倉垣に到着した日に別の勅使である殿中中郎劉権と会っている。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .以下に上奏文の内容を紹介したい `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
960 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 01:33:15.40 ID:YQQ+yeuV0 【苟晞さんの上奏文(大意)@『晋書』『苟晞伝』】 ┏───────────────────────────────────────┓ 殿中校尉李初が至り、手詔を受け取りました所、肝心は張り裂けんばかりでございます。 東海王司馬越は宗族の臣として朝政を執り行っておりますが、 邪佞に任を委ねて奸党を寵愛しており、 前長史潘滔、従事中郎の畢邈、主簿郭象らに至っては天権を操り弄び刑賞を発しております。 ┗───────────────────────────────────────┛ /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 .ここに名前のある郭象は『荘子』の注釈や清談で著名だった人物だ。 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 王衍が郭象の清談を評して曰く、 \ヽ、 _ , イ!::/ 「懸河の水が溢れる如く、次々と注がれ枯れる事がない」 / ヽ{ ト、ヽ l: ∧\ マ三ソ| \ .所謂「懸河の弁」の由来がこれだ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ / /::::::::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::ヽ /::::/::::::::::::::::',::::::::::::::',:::::::::::::::. ,::::::::/\:::::::\:::i:::i:::::::::::',::::::::::::::', /:::/:/ ヽ:.\:::::::',|::|::::::::::::!::::::::::::::: /:::/:/ ';::._ヽ:::::|::|::::::::::::|:::::::::::::::! :::::i |:i ´|::| \|:::!:::::::::::!:::::::::::::::i i::::{ |:{ヽ }ィf==≧.::|:::::::|:::|ミ,::::::::::::| 東海王の属官になって以降は、 |::::::ィr沁 リ セ沙 ,|:::|:::::::|:::|} }:::::::::::| それらを捨て去って権力を振りかざしたクズですよ。 |:::::ハ ノ / |:::!:::::/i/.ノ::::::::::::| |::::::∧ j/|/イ:::::::_:::::::! 『荘子』の注釈も盗作疑惑が噂される代物ですし |:::::|::::::. v ==ァ / r^Y./=ミ:::::::| |/|:::::::\ゝ ィ rY /|只ノノ::::::| |::::::::::::> < ハ/_./{{ |ノ≦ニニミ、 |::::::::::/ .> ´ // i i ミミx |::::::::乂 ´ / / / | } ', ヽ |:::::::{ |≧=- __ // / { { | } \
961 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 01:34:37.51 ID:YQQ+yeuV0 ┏────────────────────────────────────────┓ 尚書何綏・中書令繆播・太僕繆胤・黄門侍郎応紹は、 皆、聖詔によって抜擢されたにも関わらず、潘滔らの妄想によって陥れられた上で殺されました。 帯甲が宮中に臨み、 皇后の弟を誅殺し、宿衛を排除して、私的に東海国の者を用いております。 ┗────────────────────────────────────────┛ ェ=ェ=t‐-、 (:: (:: (:: (:: o―──‐')]_ニl_l;_:_:;l (;;⌒:: (:: (::  ̄二r;"!=~l三|_゙l;_,,.:!=ー-ロ')')')li、 (;; (;; (;;⌒:: . ,:爰L‐o‐,:゚爰;^ャ'~(")三0三(")~^;='、 (;; (;; (;; (;; (;; 東海国から来ました ;三:l^、_o;三:l゙、゚,'^ャ^ャ'^ャ'^ャ'^ャ'^ャ,゚,:' (;;⌒;; (;; (;; (;; ヾ戔;;;;;;;;;ヾ戔゙、゚,ソ、ソ、ソ、ソ、,ソ、,ソ,ノ(;; (;; (;; :: ~"''゙~"'゙~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^ キュラキュラ~"''"~ ェ=ェ=t‐-、 (:: (:: (:: (:: o―──‐')]_ニl_l;_:_:;l (;;⌒:: (:: (::  ̄二r;"!=~l三|_゙l;_,,.:!=ー-ロ')')')li、 (;; (;; (;;⌒:: 帯甲は鎧を着た兵士、 . ,:爰L‐o‐,:゚爰;^ャ'~(")三0三(")~^;='、 (;; (;; (;; (;; (;; つまり我々の事を指しています ;三:l^、_o;三:l゙、゚,'^ャ^ャ'^ャ'^ャ'^ャ'^ャ,゚,:' (;;⌒;; (;; (;; (;; ヾ戔;;;;;;;;;ヾ戔゙、゚,ソ、ソ、ソ、ソ、,ソ、,ソ,ノ(;; (;; (;; :: ~"''゙~"'゙~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^ キュラキュラ~"''"~ , -zュ、 __ ,ィ<⌒i、 /:X´ ィ⌒ー‐ソーヒ=ミ ロ_ ヽ ∨ / ゝ-rチ⌒丶 ヽヽヽl } / ● __{i:●i:i:i:i} V__ ノ r‐- 、 { /▼ `ヽ__ノ } { ̄/\ ', { 人_ } / Y/ / >ゝ __ ノ _ ' \( //人`ー─イl⌒ヽ `ゝ _l_/ \ ``'〜、 、 { γ个、 \} l 乂_l__)__/
962 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 01:36:38.65 ID:YQQ+yeuV0 【蒸嘗:天子や諸侯が行う父祖に対する祭祀】 ┏───────────────────────────────────────┓ 王道は崩れ隔たれ、地方からの貢物が絶えたために、 宗廟の蒸嘗の饗応は欠け、聖上の食も控えめにするほど乏しいとの事。 鎮東将軍周馥・豫州刺史馮嵩・前北中郎将裴憲は、 朝廷が空虚となって権臣が専制したままでは事を興すのは難しいと考え、 各々兵士と馬を率い、皇輿を迎え奉らんと王室の興隆を思って臣礼を尽くしました。 潘滔・畢邈らは司馬越を脅して出関させ、 偽りの行台を立て、公卿に移動を迫り、詔令を欲しいままにして兵を放って略奪させ、 居る人は茹でられて食され、屍は重なって道を塞ぎ、多くの兵の骨が野に盈ちております。 遂には命令によって方鎮が職を失い、城邑は蕭條とし、淮豫の民は塗炭の苦しみに陥りました。 ┗───────────────────────────────────────┛ ,. :-:.' ー ' ¨ :.ゝ.、 ,.:´: : : : : : : : : : : : : ヽ. ,.': : : : : : : : : : : ',: : : : : : ヽ、 ,':.:;':.:.:;'.:.:.;'.:./.:;'.:.:|i:';:.:.:.:.:.:.::`、`ゝ ,':.:.i:.:.:.i:.:/i:.:/i:.:ハ:.:l:i:.:.i:.:i:.:.:.';.:.:', /イハ:!:.:.:l:/ i/ ノノ ノリリハリ:!:i:.:.!:.l i/!:.:!:.:.;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;l:.!:ハ! ここで苟晞は周馥らの遷都計画に言及している。 ∨|:.:.! ノ/i/ノ ヘ!:| ノ!/′ .両者の関連は確認できないが、 ヾ!>ー- -- <イリ 勅使から顛末を聞いて知ったのだろう (;;;;;ソ⌒) ̄`´ ̄(⌒ヽ ヽ;;=;;/__,,、_/;;`ソ 〉;;;;;;;;ソ:/A.i:l;;;;;;!′ ノ`;;;;;;;;;;i;!___i;!;;;;;ゝ、 (_;;;;;;;;;;;7;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ;;;;;;;;) ` ̄ ̄ ̄´` ̄ ̄ ̄´
963 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 01:39:30.55 ID:YQQ+yeuV0 ┏──────────────────────────────────────────┓ 臣は憤懣を抱いて東隅を守る他ありませんでしたが、 自ら明詔を奉じ三軍を奮獅ウせ、甲を巻いて長駆しました。 次に倉垣において、 司空・博陵公の王浚への書を承ったと称する 殿中中郎劉権によって詔がもたらされ、勅には王浚と臣が共に大挙して力を尽くすようにとありました。 直ちに征虜将軍王讃を前鋒として項城へ至らせ、 司馬越に稽首させて政を返還させ、潘滔らを斬って送ります。 ┗──────────────────────────────────────────┛ , '´ ̄ ̄` ー 、 /: : : r‐r==========、 /: : /├l‐1―‐――‐―.| ,': :∧〉}‐ヒL二二二二二」 { :/:/ /ゝノイ ノ l/ ヽ、 l :} | :レ | ノ \ l :| |: i: (|. ● ● l:/ あのですね苟晞将軍と、李初は上奏文の間違いを指摘します } : :⊂⊃ 、_,、_, ⊂.ル| ,.イ/イ:}从ヽ,、 __, イ从/ ,.< ゙i.i:.:\__八__/:i.i>、 ( ⌒ )}.}:.:.:.ヽゝoi|.|:.:.:( ⌒ ) ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ この段階で苟晞が /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 倉垣に駐屯していた王讃の協力を取り付けていたのが分かる。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .以後しばらく、苟晞は倉垣を本拠地として行動する `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
964 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 01:41:32.78 ID:YQQ+yeuV0 ┏─────────────────────────────────────┓ 陛下に伏して願いたいのは、 宗臣を寛大に扱われ、司馬越の封国への帰還をお許しになられます事。 余党につきましては逼迫していただけですので、度量の大きさを被るべきでございましょう。 直ちに詔を書写し、征鎮に示して義挙を明らかにするつもりです。 揚烈将軍閻弘が率いる歩騎五千を遣わし、宗廟の守りと致しましょう。 ┗─────────────────────────────────────┛ , '´ ̄ ̄` ー-、 /: : : r‐r==========、 /: : /├l‐1 ―――――| ,': :∧〉}‐ヒL二二二二二.」 {: :i: i /ゝノイ ノ l/ ― l :} | :レ | ● ● l :| .東海王の腹心潘滔は、 |: i: (|.⊂⊃ 、_,、_, ⊂ l:/ 都で河南尹を務めていますと李初は真実を告げます i⌒ヽ: :ゝ ル|_/⌒) ヽ ヽ 从ヽ,、 __, イ从/ ヽ/ ∧___,ヘi.i:.:\__八__/:i.i ハ ヾ .}.}:.:.:.ヽゝoi|.|:.:.:}.} ソ ////////ノ/////////////////∧ , ////////ヽ///////////////// , {i //////// ヽ////////////////} |/////// i| |i////////////////} |/////ぅii| |ii}ヽ///i///}///////} |/// { _|!i| |ii| \/i,///}///////} なるほど。 .|///≪ィ示ァ |ii|ィf苡ア///}-、//// } |////| ヽ レ ,/// ////// } ならば、都にいる潘滔を |////} /^) ; |/ ン///////} どうにかしなければなりませんね。 {/レV // イ/////////} 〉 /-- ー::::::::::ァ 八//////////} 陛下にはくれぐれもよろしくお伝え下さい / / /⌒ /:.:.:|//////////} rト 、 ./| ≧ュ。 _ イ:.:.:./|//////////i} {::::::ヽヽ ノ }\_:. __//|//////////i}__ {::::::::::} }///\ }/ /:.:.:.ヽ/////// : : : : : :ヽ _/ミ〉==、} }/:.:.:.,ィ≦ミミミ ミx、:.:.:.^>/: : : : : : : : : : : .
965 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 01:42:07.34 ID:YQQ+yeuV0 【紀元311年2月 晋 首都 洛陽】 , '´ ̄ ̄` ー-、 /: : : r‐r==========、 /: : /├l‐1 ―――――| ,': :∧〉}‐ヒL二二二二二.」 陛下。 {: :i: i /ゝノイ ノ l/ ― l :} | :レ | ● ● .l :| すでに苟晞将軍は ミ |: i: (| ⊂⊃ 、_,、_, ⊂l:/ 〃 .司隷に程近い倉垣まで来ていますと李初は報告します i⌒ヽ: :ゝ ル|_/⌒) ヽl|lllヽ 从ヽ,、 __, イ从/l|lll/ ∧|l||l,ヘi.i:.:\__八__/i.i.|l||lハ バンバン ( ⌒ ) .}.}:.:.:.ヽゝoi|.|:.:.:}.}. ( ⌒ ) _/ニニニ人 {ニニ> ´ ̄: : ヽ /^ : : 、: : \ : : :./, {: i: {: 从 : : : v: : : :/, |八乂 ィ苡: : :i: : : : :/, ⌒V }: :.|: : : : : : \ \ ‐' }: :.i: : : : :}: :}⌒ ようやく動いてくれたわね。 >イ: 人: <ニ<:/ ⌒7: /ニニ>、_>∨/ 連絡を密にして、具体的な計画を立てないと _ノイ/ニニ{-=ニニ', /ニ=-/-=ニ、-=ニニ', {ニ=-{-=ニ=-}\-=ニ', 圦-=人-=ニイニ/}/ニニ} 个}ニ个ニニ{ニ{/-=ニ, }/ニニ}ニニニレ-=ニニ/ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 苟晞から色好い返事を受けた司馬熾は、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j また苟晞に詔勅を出そうとしたのだが、ここで問題が発生した ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
966 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 01:43:44.12 ID:YQQ+yeuV0 ____ / \ / ノ -、 -ヽ ヽ / , -|/‘|< |-、 | 陛下。 ○/ ` - ●-′ | . | | 三 | 三 / 大変申し訳ありませんが、詔勅を書く紙がありません。 | | /⌒\_|/^/ | |━━━(t)━━、 ただでさえ諸々の物資が入って来ない上、 | /__ ヽ |_| ここの所、陛下が大量にお使いになられたのが…… . i l ヽ___/ノ j_) ヽ ` ── ′/ ⊂二⊃⊂二⊃ ´ ′ ‘, ′ / ヽ | | | l l l l | ハ| l |i | | | | |---- |-─l人} } |i | | |.|iV─‐=ミ、 从-─‐レ′ ト | | |vハ o ∨ o } |ノ | | i ',  ̄ ̄  ̄ ̄/ |i | ウソでしょ? | } 从 u /1 | | /i ゝ ── u ィ} |i | |,' |i | |≧=‐-‐<L从 ノ‐ | |i:、 VTニアイ^ーr'"ノ=/ ,イ、 ノ ノ ゝ iー/ソ〈/{:〈:゚:.〉'ニ厶イニニ}'レ' //ニニ{//\<ニニニニ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 詔勅を書くための紙が無くなったのである。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 東方諸州から租税や物資が入らなくなったためだろう。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .東海王が石勒討伐を目指したのも、 `ヘ:ゝ .' 小/ こうした事態に陥るのを避けたい思惑があったはずだ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
967 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 01:44:36.95 ID:YQQ+yeuV0 / 、 \ l . ヽ ヽ / l| l | ', , l 、 } . ハl |斗匕 .l ゝ} ', l ,ィ l ー-、- | ,ィ笊示ミ! l | 仕方ないわね。 {./ l |,ィ示マ、 | 弋zソ ' ' ', {ハ. ', ハ 弋ソ \| / : それなら、この練絹に書きましょう。 } Vヽ、 ` /,ィ | } _入 マ ) ∠/l} l | 、 .……道が滞っているので、練絹に副えて、手筆で意を示したと ' |介o。_ _ イ / l l \ ' / ;|「 ̄┼╋┼╋ 从-、 ,ハノ l \ l ィ _乂╋┼╋┼╋┼╋ 、 l | l八,/ / \╋┼╋┼╋イ ∧ ,/| l | //_ W /` ー―― ´ / ,/ | ハノ ,", ‐=、:7,=ニー-- ,,_ マジで!? /〃 o l,〃o. l.l: : : : : :`ヽ、 /::,.-l.゙-゙ムl ゙ー゙-"'''ー、: : : : ::ヽ l>ゞ、,,ヽ〈;;;;;ノ==二二 ` 、: : : : ,,-"| ∧ 〈 ̄ 二二 ` ./ 二-二"、 ヽ: : : . ! ./ ヽ、ヽ、__,,__ /__ , ―'─ `ヽ、 !: : レ' ∨ `y'" , -、 r― 、 ! l: : | / l l ヽ l l: : ,.l、,,!, り,,,,,,, ノ ./ /: : rー 、_l_ `ー' ̄ `l_/ /: : : \  ̄ ` ー----‐‐' /: : : : ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー そこで司馬熾は、宮中にあった練絹に苟晞への詔勅を書いた。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 詔勅の内容自体は、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 東海王派の略奪が酷く、東海王をどうしても討伐したいというものだ。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 斉の桓公や晋の文公の業績を苟晞に委ねたいとも記している ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
968 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 01:45:32.23 ID:YQQ+yeuV0 【紀元311年2月 晋 兗州 倉垣】 , '´ ̄ ̄` ー-、 /: : : r‐r==========、 /: : /├l‐1 ―――――| ,': :∧〉}‐ヒL二二二二二.」 {: :i: i /ゝノイ ノ l/ ― l :} | :レ | ● ● l :| |: i: (|.⊂⊃ 、_,、_, ⊂ l:/ i⌒ヽ: :ゝ ル|_/⌒) ヽ ヽ 从ヽ,、 __, イ从/ ヽ/ , 'i:/i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:、i:i:i:i:i:i:i:iヽ ∧___,ヘi.i:.:\__八__/:i.i ハ /i:/i:i:i:i:i:i:i:,> '' ⌒`ζi:i:i:i:\i:i:iV ヾ .}.}:.:.:.ヽゝoi|.|:.:.:}.} ソ 7i/i:i:i:i:i:i/i:i:i:i:i:i:i:i/ィi:iヽi:i:i:i:i:Vi:i:v 7i7i:i:i:i:i:/i:i:i:i:i:i:i:i:i:// livi:i:i:i:i:i:i:iVi:il ,'i,'i:i:i:i:i7i:i:i:i:i:i:i/// lilVi:ivi:i:i:i:i}i:i:| .li:fi:i:i:i:7i:i:i:i,..イ {7 lil Vi:i}i:i:i:i:i!i:i: lr:!i:i:i:_」z_"  ̄`` !l lil vi:!i:i:i:iji:i:il l{ li:i:i:i:汽込拆 l! ⌒メ、 !i:!i:i:i7i:i:i: 陛下からこれほど過分な御言葉を頂けるとは…… .lム.ヽi:i:| l! _' .!ムi:7i:i:i:i| li:i:iゝ ヾ ! 穹斥/i:i/i:i:i:i:i: 僭越ながら陛下の母になったつもりで、 li:i:i:i:i! ,: __'`Yi:i:i:i:i:i:! 謹んで天罰を執行しなければなりませんね 7i:i:i:i:iム ′ / ,、__|-|<i:i:i:i! /i:i:i:i__L.}ヽ ア ,ゞイノ;;;;|;/. \i| ,> ''"´ ト、ヽ _,. 。<z;;'";;;;;;ノ _,.. /i:! .,.+'" .j、`ー、 ̄./;/;;;;;;;;;;;/:≦ ,.∠zzx ∠LL _ /v;>セ'" {〈;;;;;;;;;;;,.イzオア"./ ̄``Y \ `` ー - r≦ /\__,/イァ"ニ/: :/: : : :∧ ,.斗r`''<,_ V 7《アニ「7ニニ./: :/: : : メ: :.\ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 対する苟晞の上奏文。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 斉の桓公や晋の文公に例えられた事に恐縮し、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 都での東海王派の悪行に触れ、前司隷校尉劉暾らの被害に言及。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 前回の上奏文通りに、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 洛陽と項へ諸軍を派遣して天罰を行うとしている _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
969 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 01:46:27.63 ID:YQQ+yeuV0 _...._ _,.-':::::::::::::`ヽ、 ,..-':::::::::::::::::::::::::::::::ヽ __ /:::::::::::::::::::::::::::::\:::::::ヘ l::::::::::::::::::: ̄::::::ー.../::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ ヽ::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ィ::ニ'::::l ヽ:::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ `ヽ:::::::l \::::::::::::::::::::::\::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:、 ';::::::| ,ン、:::::::::::::::::::::`:-..._:::::::::::::::::::::::/::::::\ ';:::| / | |`ト 、_:::::::::::::::::::::`:::ー-......__/::::::::::::::\ヾl l ト ト. ト、ヽ、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ `ハ_|ヾ 弋弍f'ー、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ '´く. 'ーイ l j、7ァt、__:::::::::::::::::::::::::::::::::::l rヽ 、 lー'-'ノ_ノ∠Lゝト弋ー-- :::_:ノ 永嘉五年の一月から二月にかけて、 ヘ ヽ--j..-<}::::::::::::〈.` .司馬熾と苟晞は勅使を介して東海王派打倒を企てた ,レ-'⌒:、 ヽ:::::::::::ヽ- 、 ,. -‐、 ヽニ.:::::;r‐ '´ l::::::::::::::::::::ヘ ,r'::::.,.-' r'´ ::::ヽ __'Jノヽ::::::::::::::::::ハ /:::::/ | l::: ` ヽ、_ ヽ_,l:::::::::::::::::::::l . | :::| | lヽ、__,. 、 ';::::::::::::::::::::::::::::::l.、 . | | | |:::::::::::::::ヽ. l::::::::::::::::::::::::::::::|:ヽ l. l ヽl. ..|::::/::::::::::´:::::::::::::::::::::::::::::::|::::l. ヽ ヽ.__ ノ | ::|:'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| ` ー- 一 ヘ |::::ー-、.._:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::|ヽ 7ハ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::|:::ヽ /::|::|:ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::|::::::ヽ /::::::|:::|:::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::|:::::::::ヽ /::::::::::{:::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::|:::::::::::`
970 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 01:47:24.19 ID:YQQ+yeuV0 _________________ィ‐' ̄`ヽ | |::::::::::::::::ヽ | |::::::::::::::::::::\ | |:::::::::::::::::::::::::\ | |:::::::::::::f \::::::::} | 【訃報】 .|:::::::::::::| ゝ::::| | |::::::::::::::ヽ ∨ | |ー:、::::::::::ヘ | |::::::::::::::::::::::ヘ_ |_____________________ |:::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、 \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、 ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´ | | ヾN ゞソ ゞソ// その最中の永嘉五年の一月、 | | >:´|、 - ,|`:< .司馬懿の七男、太保の平原王司馬榦が亡くなった。 | | |::::::::| > イ |::::::::| | | >-、\! !/::,-< 享年八十 | | /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、 | | l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::! | | /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::| | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::| ヽニj } \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::| 〈:| |V }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::| |:!.|:\ ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::| |:!.|::::::`ー':::/ / |::::|:::::::::::::::::!:::::! |:|_!:::::::::::::::/ / |:::::!::::::::::::::::|::::::| |::::::::::::::::::/ / .!:::::!::::::::::::::::|::::::l |::::::::::::::::/ / !:::::|::::::::::::::::|:::::::! !:::::::::::/ / |::::::|::::::::::::::::|::::::::!
971 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 01:48:21.88 ID:YQQ+yeuV0 _,.. - ―,.-'" `i ,.‐'" ´ トッ ''"´ヽ / / . ..:;;' ハ i `、 ./ ,;:'゛ .:/ .::/l ./`ヾ、_;ヘ. ! ゙、 / ,:' ,;;j_ .:/;イ /:::::i::::::::`! l ゙, j / .: .:::;i `:メ<;;!__;:::::i::::::::::::l. ! i l .,イ .: .:::/l .:/':::::!!::ノ::j::::::、::::::!_,L_ i| l }' .:;ィ .:::/::! .:/:::::::ll:::::::::!:::::::::`´| ,' !.| | i / i .::/::::! /:::::::::l!:::::::::!:::::::::::::::!.{::: i.j: | ;/ ! ! .:ィ| !:' : :.::::::::i/|:: ;ハ: .! ゛ ゙| / ll '′ : .:./::;!:. ,/ l j l /-、ll ヒニニ _┐ !|: / リ ,,,;;;';!/;;;;;`;||,.、 丿 ./ <;;;;;;;;;;{';;;;;;;;;;;|!/|`:..、 _,,.. -''" ! ./ _ ヾ;;;;;;;;;;;;;;;;/|゙゙ 、:::::::`:T_´;;;;;`;,、 ,'./ i゙>'、 ヽ /  ̄`ヽ | `,`!::;レ'ヾ;;;;;;;;〉 ,シ /゛\ \ l / `、 /ヽV/i 〉-く、 (`ヽ ` j / ヽ / ∨〈 ̄`f'∨ ヽ /` / ./ ∨ ヽ_,,_! 、/ ゙! . { / ./ ゙、 ̄`゙゙`' { | ゙、 | ,! ゙| 晋 平原王 司馬榦 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 平原王司馬榦。字を子良。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 司馬師・司馬昭の年の離れた同母弟で、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 正室の子のためか、『晋書』『宣五王伝』では筆頭に立伝にされた。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 重病のために精神が正常でなかったとされ、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 『晋書』『宣五王伝』の彼の伝は、数々の奇行が記されている _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
972 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 01:49:41.84 ID:YQQ+yeuV0 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 .自ら政務を行う事はなかったが、人事を行う際は必ず才能で選んだ。 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ . 爵位や俸禄が有りながら、 \ヽ、 _ , イ!::/ あたかも自分にはそれがない様子で、秩禄・布帛を山積みにして腐らせた。 / ヽ{ ト、ヽ l: ∧\ マ三ソ| \ .雨の日に牛車を外に出し、露車だけ屋根の下に入れたといった具合だ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ / / ` ヽ:ァ′ ヽー- 、 / ′ ,、 、 ` 、 ,:' / ,r:、 /:::V V ヽ`:、 / ,' /゙゙``"^! V ゙、 V ゙:、゙:, . / / , L、 i V.i;:.‐-i、 ', '. / イ / /| l. ! V|':;:. l:` i ', i ,'/ l i .:;{ ! | ij. V !i, i. ',l なんで露車をって? .〃 .l | .::;'l.|ニ二、 サ-―-V | { !' ! } .::i"イ―-ミ "'"´V|`V jヾ、 露車は幌がないからな。 . l. ハ } ! _'___ リ } iYヾ:、 l. j ゙、:!! 「 `' i ,!:i レ'.l! 覆いのないもんは中に入れんと V| ゙、i !、 l j ,イ:ハ ! ゙{. ゙!.|,,丶,、 ヽ、__,ノ ,.∠;l l, リ ,r;!j;;;;;;;;;;;;;`;;;,i、 _ ,, 匕;;;;;;;;j.!;;;;;;,、 /;;;;;;;i.l;;;;;;;;;;;/ ヽ! ,/ ヾ;;;',';;;;;;;;;;;;;, ヾ;;;;;;_;j.!:::::イ ,r゙! /,、 ,'/<::;;;;;シ / ゙:、 」 ハ'"`ヾ.へ // ,.`:、 / ! -‐ヾ '" { / ` 丶、/ `:.
973 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 01:50:14.73 ID:YQQ+yeuV0 , --──-、 , イ / ヘ ト 、 i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ | ヽ ' _ ` イ 殿下。 l l ´=` l ノ ヽ _,、__ノ .趙王殿下が近くまで来たので御挨拶したいと _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、 /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_ 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、 . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::! /´` く/. : . ヽ: .> 、 /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| /. : . : . : .,ヘ : . : . : . : . \ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: / /^ヽム..∨ ヽ : ヽ. :\.ヽ / . : . :| {'⌒ ヽ ', : |. : .|: . : .ヽ ', .′. i.: . :|ム-、 ' V:|'⌒|ヽ. : . ∨ |: |. : |. : イ:| | | |、 :ト. : . : |ヘ |/|. : |. :i|ヘ{ | | | V:| V. : .ト.:', l{ |. : |. :i| ヽ__ j/ィ三气 . : |ヘ ', |. : ト. iト.イ≠气 . ´ .:.:.:.∨ |ノヽ} ∨ | V|ハ:.:.:.:. r―v. :.:.:.:.:ハ:.′ fヘ ,ィァV| ヘ{ ヘ、:.: ヽ __ノ /} j/ .イ ) ,三 /)ノノ ヽ , } |.:.:≧ 、 .. __ . <.:.:.:| |:.\ 彡 | } ヽ /^) l/ .、 く.:ヘ:|.:.:./´{ノ / ヽ_:}/.:.:.:.:〉 ヘ ヽ、/ ′}/ / _.>|{ ´{ /^ヽ/ヽ // >、/ . ', / ヽ / / { ヽ |/ {⌒ヽ-へ/ /ヽ. { { } / / ', }-、/ / ', ノ / / ヽ / { / ', ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 朝臣が訪問してきた際、司馬榦は必ず相手の車馬を門外に留めさせた N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
974 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 01:50:52.36 ID:YQQ+yeuV0 (二二二ニ/二二ニ/二|二二ヽ二ヽ二ニニ) //_/__//_/__//_/| |ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ //_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ //_/__//_/__//_/__| |_ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽ 二二二ニ/二二ニ/二二二//_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ //_/__//_/__//_/__///_/_//_/__//_/_ | |___ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ //_/__//_/__//_/__//○====○====○======.○=====○===○===○===○ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ //_/__//_/__//_/__//_| |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|__|_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽ ○====○====○====○===.| |││││││││││││││││|| .||===○===○===○===○=== | |││││││││││││││││|| 司 || | |┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴|| .|| | |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|| .|| ___________| |││││││││││││││││||.馬..||____________ \/\/\/\/\/\| |││││││││││││││││|| .||\/\/\/\/\/\/ /\/\/\/\/\/| |││││││││││││││││| ̄ ̄|/\/\/\/\/\/\ """ ̄ ̄ ̄'''''''''''''''""""" ̄""" ̄ ̄''''''''''""""""""""""""""""""""""""" ̄ ̄'''''''''"""" ̄ ̄ ̄ ̄""""""""" <::::::::::::::::::::::/::::::::::`: 、 . /::::::/:::、://:::::::::::::::::::.\ /:::/::::/::/X./::::::::::::::::/:::. ヽ  ̄/:::..イ:/ |::::::::/ /::::;:::. } . イイ::::/ \ !::/ゝ-i:::/::::.. / 遅い! . ノノ!::::! ,, ̄ i′__ j/:::::::::i/ . ,ヘ⌒) l:::ハ rv‐ 、 \ /::::::::::/ .もう帰るぞ!! /:::::::::`ヽ !/⌒>、 ノ___'''ノ:::/!:i′ . / \:::::::::://:::/`ヽУ::::ヽ彡'l:::ハ:::| .兄上によろしく伝えてくれ!! / ヽ::/!::!::::i /:::r‐r‐く i/ リ ./ イ::|:::!::::!,'.:::::::/三三ヽ 晋 趙王 司馬倫 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } ある時は、一晩中面会しない事もあった N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
975 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 01:53:14.29 ID:YQQ+yeuV0 !/ゝ_ イ ` :.、/ / / ! , , / i \ / ,' / ; j!'; ∨ ,:' ノ/ /' ' 〈 |/!イ_ ノ/ィ / i! ', / /イ i{ _! |``' _ -=ァ '´〈 .j!イ l 平原王。 ' ,/,' | || Y i! 笊_x、'; ,イ`イ j!_ノ / / {`ヽ j.! i i! ハ_t'ソ'i x笊/|イ その後、お変わりありませんか? { ,{ {ニ≧'ヽ! ヽ':, ! (ソ, | ‘, |':, ':,ニニニニ\{|ヽ ' , _ ´イ { ヽ l ‘, !≧s。/ニ!':, 、 ', ‘ ' イi i! ' _ _ ,─、 r`<ヽ_j }_.', }≧´ ‘,i!rvノ / ヽ-, ヽ、‐、_ /, , ,、 ,ヘ 、 、ヽ 晋 皇帝 司馬衷 .// /├ Tヽ ! ! \ヽ // , LL__ |. Vl、_j_ ヽ| / l | j ! ` !. 「lヽ j l l l./| | l'|.! ! !| ヽト ト l |l | l |ヒ≡ミ モ≡ミ,ヽ |ヽ| ああ。 l | | ' 丶 '' '∧.│ l| ヽ├N、 ー‐' ,ノヒl | おかげさまで息災に過ごしとるで .〉Lヾ,|ニ>, 、__ ィ1、┤┼、 / l Y │ l ∀ ̄.l l l l /`_,┤ ト、 l l l l l_ '-´フ l l ヽヽ' l | / l | 〈 V / Y l l |.│ \ ヽ、〃 |l | / |人 \ヽ ノ| l ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ それでいて、天子に拝謁する際には、 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 他者への応対は温和かつ恭順であり、全く落度はなかったという。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .一見、精神が正常でないとは思えない `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
976 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 01:54:53.75 ID:YQQ+yeuV0 (二二二ニ/二二ニ/二|二二ヽ二ヽ二ニニ) //_/__//_/__//_/| |ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ //_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ //_/__//_/__//_/__| |_ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽ 二二二ニ/二二ニ/二二二//_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ //_/__//_/__//_/__///_/_//_/__//_/_ | |___ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ //_/__//_/__//_/__//○====○====○======.○=====○===○===○===○ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ //_/__//_/__//_/__//_| |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|__|_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽ ○====○====○====○===.| |││││││││││││││││|| .||===○===○===○===○=== | |││││││││││││││││|| 司 || | |┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴|| .|| | |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|| .|| ___________| |││││││││││││││││||.馬..||____________ \/\/\/\/\/\| |││││││││││││││││|| .||\/\/\/\/\/\/ /\/\/\/\/\/| |││││││││││││││││| ̄ ̄|/\/\/\/\/\/\ """ ̄ ̄ ̄'''''''''''''''""""" ̄""" ̄ ̄''''''''''""""""""""""""""""""""""""" ̄ ̄'''''''''"""" ̄ ̄ ̄ ̄""""""""" /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ .司馬榦の数々の奇行の内、 Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ .後世特に知られたのが屍体性愛である。 \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l:′ ネクロフィリア、屍姦などとも呼ばれる異常性癖だ ∧\ マ三ソ| .\ ./: : \\ ヾ-〃 ..∧ l; : : : : \\.り/: : :i
977 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 01:55:27.87 ID:YQQ+yeuV0 , '´ ̄ ̄` ー-、 , '´ ̄ ̄` ー-、 /: : : r‐r==========、 /: : : r‐r==========、 /: : /├l‐1 ―――――| /: : /├l‐1 ―――――| ,': :∧〉}‐ヒL二二二二二.」 ,': :∧〉}‐ヒL二二二二二.」 {: :i: i /ゝノイ ノ l/u. ⌒l :} {: :i: i /ゝノイ ノ l/u. ⌒l :} | : レ .|:::::::::×三三× l :| | : レ .|:::::::::×三三× l :| |: i: (|.⊂⊃ 、_,、_, ⊂l:/ |: i: (|.⊂⊃ 、_,、_, ⊂l:/ } : :ゝ .ル| } : :ゝ .ル| ,.イ/イ:}从ヽ,、 __, イ从/ ,.イ/イ:}从ヽ,、 __, イ从/ _ / \―- .,,_ ,.< ゙i.i:.:\__八__/:i.i>、 ,.< ゙i.i:.:\__八__/:i.i>、 / _゙! /゙>、、.\ヽ、 ` 、 .( ⌒ ) .}.}:.:.:.ヽゝoi|.|:.:.:}.}. ( ⌒ ) .( ⌒ ) .}.}:.:.:.ヽゝoi|.|:.:.:}.}. ( ⌒ ) / .:,イr`'"ヘ ヾ:, : .ヽ. \:、 ヽ ./ .:/::l:! } ヾト、: .゙、: . ヽ: . ', j;'|/:i :|| 斗''ヾ:.゙、: . ヾ | l!j!: :i: i!二ニ_ ィ'ラヌ:l、: : ヾメ、___ { {i: :.i,:ヽマシ`,  ̄ ゙j゙、: :. i;;;;;;;;;;;;;;;;i l: : ヾ:|! |::l゙、: :l;::-:;;;;;;;/ ゙:、l !::ト、 ⌒ /,l::l λ:l ヾ'′ ヾ !:| ,> ::r<!/ |:! .ハ| ゙:. l:{ / _,,| /゙ヘ l| / :/ i、 V 丶 l,ハ-::{メ/ 、:/ !:゙:、 ./ ` ゙! l::::::| }′ {:: ヘ ./ | l:::::::| .__,,.ィ,...,,_ |:::':,ヘ / ̄`ヽ ゙:、|:::::| ゙、 ヾl. `ヽ /::::: ':,ヘ / /‐\,. へ| :::::j゙:、 ``' i. |ハ:::: ',゙ヘ ./ , ' .|.::::::l! ` i | ,<::. i i / / l:::::::l:i ,.、_j K/\ l } ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 『晋書』『宣五王伝』に曰く。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ある時、司馬榦の愛妾が相次いで亡くなった ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
978 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 01:56:15.48 ID:YQQ+yeuV0 _r-------ヵ、_ // .∧', //, ∧', // ∧ム . //,' .∧;ム /./, ∧;ム . /./,' ∧iム . /;/,' .r======ヵ .∧;;ム /l/,' i!;;;;;;;;;;;;;;;;;;;i! ∧i;ム /;;/,' └===┘ .∧;;;ム /;;// ∧;;;;ム . /;;/マ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨∧ /;;;;ム─────────────∨∧ 仏ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニマ ∨ r≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡7 / ,:' ゙/,、 ヾ''' - 、 ,. . ∨ .∨ ,ィ<二二≧≦二二>、 ./ / ,:' ,/ミム:i l. i.ヽ \' l __ ∨ .∨ _,/ ¥ ∨_ / / /,ィ イ/ l i l、 i 丶 ハ ̄ / ∨ .ヾ>_、__二二二__, ィ<./ / i゙! // !/ lj ,.‐、 l. i.l,x‐l、 `:、 l∠ ムニニニニニニニニニニニゝ ./ハ、n /' ,! :l! | { ヽ!: i、vコ´ Yi' ` { l ! ハ.z=ミ z=ミヘ Vソ 八`ヽ ! |! N! /A ! 〉 ゙:, ! .! l !ト 、 T^) ィ'厶ヘ.「 i | ゙{ j:L...,`}" 〈/ ゙ いつもどおり、数日の間は釘打たんでええからな i ! /´ / /` '"/厂7ヽ i | ,. '゛ jノ ゙、,__,/ i′ ゙i, j .!" ,/ ! ゙:、 | ' ,, -'' i l. し、 ゙:、 ー ''" V/ l / 丶 丶 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 司馬榦は彼女たちを棺に入れたが、釘を打たずに空室に安置した N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
979 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 01:56:58.14 ID:YQQ+yeuV0 _r----_r-------ヵ、_ // l l ∧', // l l, ∧', // l l ∧ム . // l l,' ∧;ム /./ l l, ∧:ム /./ l l,' ∧ム /;/ l:l;,'. r======ヵ .∧;ム . /l/ lll,' i!;;;;;;;;;;;;;;;;;;;i! ∧;ム /;;/ l;;l,' └===┘ .∧;:ム /;;/ l;;ll ∧;;:ム . /;;/ /;;/マ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨∧ /;;;;ム──── /;;;;ム───────────∨∧ ∨ r≡≡ 仏ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニマ /´ヽ-‐-/`ヽ-‐──-.、__ . ∨ .∨ ,ィ<二二≧≦二二>、 ./ / / ,ィ´ヽ ,.、 :.`ヽ、 ∨ .∨ _,/ ¥ ∨_ / / / / /:ヽ,/:;; ヽ、 、 \:: ヘ ∨ .ヾ>_、__二二二__, ィ<./ / / / |'゛`|'"'| |`ヽ、 `ヽ、:::. ヽ、:ハ ムニニニニニニニニニニニゝ . / , / | | | ,l-‐-\ ヘ:::. ヘ::} j i | :|-‐- | | l ,__ ∨ ハ:::. |j . | | | ::|,/___、 | | jオ弐マ7∨ |:\、: |' | ∧ | /マ弐z、 |,/、V::;リ,' | ト、 |: ,∧| |/ | :::∧、V::;j,  ̄´" | | ∨ l/_ まだ大丈夫そうやな .| i::::ハ" ̄ ' __ | |/ ∨::::::::::::} | ∧::::{. ┌‐'´`´ } ,.| |'‐'"::::::::::::/ . |/ {::::.ヽ、_ ∨_,∠,イュj/_:、::::::::;/ |'´ヽ::|  ̄ 〉、 / | `ー-、 ` / | / | \ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } それから数日の間、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 司馬榦は彼女たちの様子を見に行ったり…… ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
980 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 01:57:56.49 ID:YQQ+yeuV0 / :/ /::::::∨ \ ハ // : ::/ /゛`゛`|∨ | 、::. ヽ、 \ 、} /,ィ/ : :.:| /、 | ∨ ト、 ∧:::::.. ∧ ∧;/ // : : :.:| /`\ | ∨ | \ ∧、:::::.. |、 ∧ / : : : : :| / \_|, V |ー--\─‐∧∨::::.. |::\∧__ ./ : : : : :::/| ∧ __ヽ、| ∨ | ,._\ ∧ ∨::::. |:::;/ ヽ| `マー- ウッ! :i: : : ::/ | | 、マ弐ミ、| ∨| ,ィチ三弍、 | |:∨::::. |'´ } /|: : ::/ | :|/ ハ ` ヽ| \| |:::|\::: | | 三途の川や〜 :/ |: :/‐-、/|/ /::;ハ , _ " |:::|_,ノ∨::. | / |:/ {::{ | /::/ { _,.-‐'´∨`ヽ、 /|::| |:: / / i ´ ヽ:〉 .|:/ ヽ、 l'´ ;},/ |::| |:: / / | \ |' >:┴-.、___,,.-‐< |:/ |:/ / ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ……あるいは、淫穢を行った。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 淫穢とは中国語であり、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 日本語では猥褻、性的に淫らな事を意味している。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 具体的にナニをしていたのかまでは分からないが、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 愛妾の遺体で良からぬ事をしていたのは想像に難くない _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
981 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 01:59:20.03 ID:YQQ+yeuV0 , --──-、 , イ / ヘ ト 、 i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ | ヽ ' _ ` イ 殿下。 l l ´=` l ノ ヽ _,、__ノ .彼女らの亡骸が傷み始めました _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、 /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_ 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、 ∧._ /ヽ . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::! . . '/ ハ '_ ',` 、 /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| . ' / l L∨ハ l. 、 \ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: / / l | l | ∨:!:. :. ヘ \ .' l :| .⊥斗 ' ', |x-、 ;. ∧ 、\ l /l :| ハ j l.ハ:. l:. ハ ` ` . V | .:l ヤぶ:.ト / z::fア:|::. } ヽ lハ:::レl 辷:リ {:zリ 〉j::l:. ! ふぅ。 |、l:::|l 、 `´ {レ:∧:..| ,..<|: Yト. ゞニフ 人/ l: j ほな埋葬しよか ( : : : : : : ハ| ┴`、 r 、≦:ヽ|}/ .レ `γ´,二 `| 、 ,ハ∧|ー‐くリ . r ' ∨ V::::}j イヘ / ヽ 「ハ V ∧ . / :. ' ___ |:::::,_ ‘, ∧ / ::: ,::´ ` V:∧ ` ;:. \ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ そして、遺体が傷み始めるとようやく埋葬した。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j やはり、精神が正常ではなかった ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
982 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 02:01:00.14 ID:YQQ+yeuV0 _________________ィ‐' ̄`ヽ | |::::::::::::::::ヽ | |::::::::::::::::::::\ | |:::::::::::::::::::::::::\ | |:::::::::::::f \::::::::} | 盗賊やミイラ職人の犯行 |:::::::::::::| ゝ::::| | |::::::::::::::ヽ ∨ | |ー:、::::::::::ヘ | |::::::::::::::::::::::ヘ_ |_____________________ |:::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、 \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、 ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´ | | ヾN ゞソ ゞソ// この手の行為は古代から存在したようだが、 | | >:´|、 - ,|`:< .異常性癖であるため、史書での実例は僅かしかない。 | | |::::::::| > イ |::::::::| | | >-、\! !/::,-< それとて、身分の低い者が | | /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、 身分の高い女性の遺体を辱めた事例ばかりだ。 | | l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::! | | /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| 司馬榦のような逆の事例が残るのは非常に珍しい , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::| | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::| ヽニj } \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::| 〈:| |V }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::| |:!.|:\ ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::| |:!.|::::::`ー':::/ / |::::|:::::::::::::::::!:::::! |:|_!:::::::::::::::/ / |:::::!::::::::::::::::|::::::| |::::::::::::::::::/ / .!:::::!::::::::::::::::|::::::l |::::::::::::::::/ / !:::::|::::::::::::::::|:::::::! !:::::::::::/ / |::::::|::::::::::::::::|::::::::!
983 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 02:01:35.31 ID:YQQ+yeuV0 - - ──ー - -、 /i ,.-‐''"´ \ i\ l \_/ _,, ,,_ ヽ、_/ l l ::::::/ ━━ ━━ ヽ::: l ねぇ崔悦さん。 ヾ_,;;;l , , , l;;;__ジ | i ̄i ̄i ̄i """ | .平原王の噂って本当なんですかね? l . ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ .l ` 、 /⌒⌒i /⌒ヽ / `/ | | \ / `''<_-_-_-ニ-''"゚~~::::::::~~゚"'::.、 -_-_ `,.:'´:::::::::::::::::::::\:::\:::::::::/_-_-} .:::::::::::::ノ:人:::::::::::::∨:::\:/_-_-_] /:/::::::/::/⌒l::::::::::::::∨::::∧-_-_ノ', . / ,゙::::::::::/ l::|';:::::::::::|::::::::∧::::::::::::', { :::::::::/\ :::| \::::::|::::::::::::|::::::::}:::::. { |::::::斗=ミ /:/─‐\::::::|:::::|::::::::}:::::: 人::::ヽVソ /'゛ 斗=ミ |::::::|:::::|::::::/:::::′ 噂? .::::ハ乂 , 弋ツ >:::::::::::/:::/::::::′ .::/ .::::. ./:::/:::/:/::::::' 廴_八:込, 丶 /:::/:::/:::::::::::/) (⌒ハ::l::\_,,. -=/::://:::::::::::::':( ) ノ::|:::__::ー┴=彡'::::::::::::::::::/(⌒ー-- ..:::::/乂⌒\ 八:::::::::::/乂::. . 八:::(/ ⌒乂\(⌒:::::::::::\} ):〉 . // }乂 \ノ人:\ヾ::/ 晋 清河国の人 崔悦 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 当時から有名だったのだろう N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
984 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 02:02:21.06 ID:YQQ+yeuV0 /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ このように好き放題生きていた司馬榦だが、 Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 趙王討伐に真っ先に立ち上がった斉王司馬冏を随分と目にかけていた。 \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l: 他の八王には大して見向きもしなかった男がだ ∧\ マ三ソ| \ ./: : \\ ヾ-〃 _ !______ l; : : : : \\」リ/ / i: : : :::\::\i../ / ┌-─ ´ ̄ ー-- 、 /`ーヽ ヽ ヽ ヽ、 / , レヽl、 ヽ 、 \ ヽ / l l __ ヽヽ、 く ̄ヽ、 ヽ ヽ l l l f´ ヽヽ ヽヽヽ ヽ lヾ、」 ,、 l l l│ ヽ、 >ヒz七、 ト、Y┤r┐ リ l N、,,三ミ ` '´´〃ヾ,、 V│ l ├、 l|`l| N、 '_ , -,、 l∧、|││ |│ l ヽ M. { l レ┤ l ` ' l、 l 本編第八十八回と第八十九回参照な ヽ l リー 、_ `ー- ' , イ | l ヽ l ヽl l|/ >、´ レlヽヘ ` l ` { ,/ ├ / ' ├'`┐ 、 lト 、 , -_ニ''フ | / l ∧ /〉 l / l //1 / \、_ l / メ' ´/ l l l / イ,/ l l ヽ」、l l∧ / lヽ ,┘ Y < lv' /, l/ N l l \ ヽ/, ´ \○ l ヽ
985 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 02:03:07.75 ID:YQQ+yeuV0 【紀元302年12月 晋 首都 洛陽】 , --──-、 , イ / ヘ ト 、 i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ | ヽ ' _ ` イ 殿下、一大事です。 l l ´=` l ノ ヽ _,、__ノ .斉王が長沙王によって誅殺されました _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、 /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_ 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、 . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::! /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| ,r‐‐-、_,.-} `ヽ-‐──‐--、__ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: j rヘ _,,j;;,ハ、 、 `ヽ、 | {'´ | ∨ | i 、. ヘ | | | ∨、.ー-|、 ヘ:::. ヘ | |_,,ノ ||ヘ |、 ヘ::: } |i i |____ || _ヽ._|_∨ ヾ:: | || | i|ミ三Z゛ リ Z三彡|i\. |::: リ || ト、|i i i i||'´,\|:;/ 斉王には期待しとったんやけどな .|| |::ゝ ! ,-─v、 ! !||__,ノ'"__ リi |::::|ヽ、! ゝ__,ノ_,.!.ィ´:||ユ-‐'´:::::::\__ ,ィ'´ ̄ `ヽ|  ̄_ニィλ ",ア;リ::ヾ:__;/-‐‐'´ / `┌ヽ,〉、〉┐/" {、 ゝ=='"/j  ̄ `ヽ`ヽ、 { ヽ|i: u i|ノ 、 ~`|゚|" } __ ヘ、 \ j {´|i::::::::::::::i| ヾ { { j'´ "~ヘ. / ヘ .ハ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 『晋書』『宣五王伝』に曰く。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 斉王司馬冏が誅殺されると、 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .司馬榦は慟哭して次のような言葉を述べた `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
986 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 02:03:51.85 ID:YQQ+yeuV0 ,r‐‐-、_,.-} `ヽ-‐──‐--、__ j rヘ _,,j;;,ハ、 、 `ヽ、 | {'´ | ∨ | i 、. ヘ | | | ∨、.ー-|、 ヘ:::. ヘ | |_,,ノ ||ヘ |、 ヘ::: } |i i |____ || _ヽ._|_∨ ヾ:: | || | i|ミ三Z゛ リ Z三彡|i\. |::: リ || ト、|i i i i||'´,\|:;/ || |::ゝ ! ,-─v、 ! !||__,ノ'"__ 宗室は日々衰えとるのに、 リi |::::|ヽ、! ゝ__,ノ_,.!.ィ´:||ユ-‐'´:::::::\__ 最も良かったあの子が殺された。 ,ィ'´ ̄ `ヽ|  ̄_ニィλ ",ア;リ::ヾ:__;/-‐‐'´ / `┌ヽ,〉、〉┐/" {、 ゝ=='"/j  ̄ `ヽ`ヽ、 今から大変な事になるんやろうなあ { ヽ|i: u i|ノ 、 ~`|゚|" } __ ヘ、 \ j {´|i::::::::::::::i| ヾ { { j'´ "~ヘ. / ヘ .ハ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|::ノ〃´ |゚|"i|~ :| 〉 } }〉  ̄ ̄丁:{ | | ::j |:: { / |:::;〉 {゚{ .::ノ j::: | / |/.} ,| |_,r/ }::: |' |γ'´ ̄ ̄〃 ,,ノ:::: |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 実際そうなった N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
987 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 02:04:58.63 ID:YQQ+yeuV0 【紀元306年7月 晋 首都 洛陽】 (二二二ニ/二二ニ/二|二二ヽ二ヽ二ニニ) //_/__//_/__//_/| |ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ //_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ //_/__//_/__//_/__| |_ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽ 二二二ニ/二二ニ/二二二//_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ //_/__//_/__//_/__///_/_//_/__//_/_ | |___ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ //_/__//_/__//_/__//○====○====○======.○=====○===○===○===○ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ //_/__//_/__//_/__//_| |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|__|_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽ ○====○====○====○===.| |││││││││││││││││|| .||===○===○===○===○=== | |││││││││││││││││|| 司 || | |┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴|| .|| | |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|| .|| ___________| |││││││││││││││││||.馬..||____________ \/\/\/\/\/\| |││││││││││││││││|| .||\/\/\/\/\/\/ /\/\/\/\/\/| |││││││││││││││││| ̄ ̄|/\/\/\/\/\/\ """ ̄ ̄ ̄'''''''''''''''""""" ̄""" ̄ ̄''''''''''""""""""""""""""""""""""""" ̄ ̄'''''''''"""" ̄ ̄ ̄ ̄""""""""" /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 反面、八王の乱を終結させた東海王とは距離を置いていた \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l:′ ∧\ マ三ソ| .\ ./: : \\ ヾ-〃 ..∧ l; : : : : \\.り/: : :i
988 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 02:05:53.95 ID:YQQ+yeuV0 (二二二ニ/二二ニ/二|二二ヽ二ヽ二ニニ) //_/__//_/__//_/| |ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ //_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ //_/__//_/__//_/__| |_ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽ 二二二ニ/二二ニ/二二二//_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ //_/__//_/__//_/__///_/_//_/__//_/_ | |___ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ //_/__//_/__//_/__//○====○====○======.○=====○===○===○===○ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ //_/__//_/__//_/__//_| |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|__|_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽ ○====○====○====○===.| |││││││││││││││││|| .||===○===○===○===○=== | |││││││││││││││││|| 司 || | |┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴|| .|| | |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|| .|| ___________| |││││││││││││││││||.馬..||____________ \/\/\/\/\/\| |││││││││││││││││|| .||\/\/\/\/\/\/ /\/\/\/\/\/| |││││││││││││││││| ̄ ̄|/\/\/\/\/\/\ """ ̄ ̄ ̄'''''''''''''''""""" ̄""" ̄ ̄''''''''''""""""""""""""""""""""""""" ̄ ̄'''''''''"""" ̄ ̄ ̄ ̄""""""""" ./: /: /: : : : : : : : : \ /: :, ': : :,': : : : : : }l:|: : :.|: l :. .': :/: : : :': : : : : : :ハ:|: : l:|: l : } |: :l: : : : l:斗ャセハ/ ト、:从ノ : } |: :{:l: : l:.l,芹汽 ィ芹ぃ: : / .司馬越です。 |: 从: : :K ヒzリ ヒリ Y}: ;イ :l: i:∨:.|ヾ゙゙゙ ' ゙゙ ハl/:/ 洛陽へ帰って来たので、平原王へ御挨拶に来ました ',:i: : : :l心 ` ´, ィ: : :l:{ Vl、 : lィl >‐< |: : ハ{ _,ィ==\lY {ヽー|/lノ、 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 『晋書』『宣五王伝』によれば、 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 八王の乱末期、洛陽入城を果たした東海王が司馬榦の邸を訪ねた。 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ .宗族諸王の長老を表敬訪問したのだろう `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
989 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 02:06:23.68 ID:YQQ+yeuV0 , --──-、 , イ / ヘ ト 、 i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ | ヽ ' _ ` イ 殿下。 l l ´=` l ノ ヽ _,、__ノ .表に東海王が訪ねてきた様子 _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、 /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_ 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、 . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::! /´` く/. : . ヽ: .> 、 /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| /. : . : . : .,ヘ : . : . : . : . \ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: / /^ヽム..∨ ヽ : ヽ. :\.ヽ / . : . :| {'⌒ ヽ ', : |. : .|: . : .ヽ ', .′. i.: . :|ム-、 ' V:|'⌒|ヽ. : . ∨ |: |. : |. : イ:| | | |、 :ト. : . : |ヘ |/|. : |. :i|ヘ{ | | | V:| V. : .ト.:', l{ |. : |. :i| ヽ__ j/ィ三气 . : |ヘ ', |. : ト. iト.イ≠气 . ´ .:.:.:.∨ |ノヽ} ∨ | V|ハ:.:.:.:. r―v. :.:.:.:.:ハ:.′ fヘ ,ィァV| ヘ{ ヘ、:.: ヽ __ノ /} j/ .イ ) ,三 /)ノノ ヽ , } |.:.:≧ 、 .. __ . <.:.:.:| |:.\ 彡 | } ヽ /^) l/ .、 く.:ヘ:|.:.:./´{ノ / ヽ_:}/.:.:.:.:〉 ヘ ヽ、/ ′}/ / _.>|{ ´{ /^ヽ/ヽ // >、/ . ', / ヽ / / { ヽ |/ {⌒ヽ-へ/ /ヽ. { { } / / ', }-、/ / ', ノ / / ヽ / { / ', ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } しかし、司馬榦は門を閉めさせたまま、東海王に面会しようとしなかった N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
990 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 02:07:05.36 ID:YQQ+yeuV0 (二二二ニ/二二ニ/二|二二ヽ二ヽ二ニニ) //_/__//_/__//_/| |ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ //_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ //_/__//_/__//_/__| |_ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽ 二二二ニ/二二ニ/二二二//_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ //_/__//_/__//_/__///_/_//_/__//_/_ | |___ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ //_/__//_/__//_/__//○====○====○======.○=====○===○===○===○ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ //_/__//_/__//_/__//_| |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|__|_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽ ○====○====○====○===.| |││││││││││││││││|| .||===○===○===○===○=== | |││││││││││││││││|| 司 || | |┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴|| .|| | |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|| .|| ___________| |││││││││││││││││||.馬..||____________ \/\/\/\/\/\| |││││││││││││││││|| .||\/\/\/\/\/\/ /\/\/\/\/\/| |││││││││││││││││| ̄ ̄|/\/\/\/\/\/\ """ ̄ ̄ ̄'''''''''''''''""""" ̄""" ̄ ̄''''''''''""""""""""""""""""""""""""" ̄ ̄'''''''''"""" ̄ ̄ ̄ ̄""""""""" ./: /: /: : : : : : : : : \ /: :, ': : :,': : : : : : }l:|: : :.|: l :. .': :/: : : :': : : : : : :ハ:|: : l:|: l : } |: :l: : : : l:斗ャセハ/ ト、:从ノ : } |: :{:l: : l:.l,芹汽 ィ芹ぃ: : / |: 从: : :K ヒzリ ヒリ Y}: ;イ 年長者への礼儀って大事だよね :l: i:∨:.|ヾ゙゙゙ ' ゙゙ ハl/:/ ',:i: : : :l心 ` ´, ィ: : :l:{ Vl、 : lィl >‐< |: : ハ{ _,ィ==\lY {ヽー|/lノ、 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } それでも東海王は、しばらく車を停めていた N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
991 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 02:07:43.52 ID:YQQ+yeuV0 , --──-、 , イ / ヘ ト 、 i !ー、〉 __ j j __〉-ノ i ヾ_,,;;》 `-"::: `-"l_.ジ | ヽ ' _ ` イ 東海王殿下、お待たせして申し訳ありません。 l l ´=` l ノ ヽ _,、__ノ .実は我が主は、 _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、 .近頃の戦乱に心を痛めて体調を崩してしまいまして…… /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_ 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、 . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::! /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: / : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :\ /: : : : . . . : :/: : : : : : : .: : : : : : : : :/,: /{: : . : : : : : : : : :/ {:,,: :/ !:./: : : :{ : : :i {: {: : : i : :斗イ: / {/{、: : : {:、: | : : : : : :i Y: : : |:.yfわ卞 ゝ≧ーY: : : :i: : :| }从: :.ト{ 匕ツ f'だ卞ミ: j: : : :j: : :| お騒がせして申し訳ありません。 ,: : :ハ儿i ,,,,, , 七:ツ 〉: : : .; : : :j /:{: : : : 八 u """/: : イイ: : : ' くれぐれも御自愛をと平原王に伝えて下さい ./:イ: : : : :./: , ‘ つ 彡イ : : i!:|: : / レ{: :ル{: :介。 仏\i: : : i: : :/ /W ¨¨ ̄ 7 j V ル: :ノ: :/ , ‘, /ヽ _/ 彡' >, ,{ \ ,-==ミ / /⌒マ, y 〈\ {......./ ,/ ∨ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } さすがの司馬榦も悪いと思ったのか、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 邸の者を遣わして東海王に謝ったのだが…… ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
992 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 02:08:23.20 ID:YQQ+yeuV0 ,、 /´`ヽ,..-‐─| \ ̄ ̄`ー‐-.、_ / _ \ /∨ 、 `ヽ、 / |ヘ::、 /;:::;∨ | i \ ノ | |゛`"´ ∨ | || \::. ∧ | | | ヽ| | | ヘ:::. ハ _______ | : |-‐| | ,|‐|-i ハ::: } | | | :i | | | | / | :ト、 、:: |:: | | | | :| |ヽ| __、 |/,__ |/| ∨ |::.|:: | | | ヽ|∨ |::ハ 弍ミ、 ィチ弐ミ| | ∨ ト、|: | | | ∨ |::::} | |,r ∨ |:::: :i/ | | |`ヽ|:::j __ | |_,ノ::\|ノ::: | 監視カメラって、こういう時便利やな | | |i: : :::::ヽ、 { ,) ,.ィ'| |:::: /:: 人 | | | ̄ ̄ ̄ ̄|:>‐;rゝ‐"r '´::;ノ |/:::/:: /:::::∧ | | (´| | |'´j /,/ :::: /::: /:::\::::::∧ | | /´| | |-、 / ./,' / / `ヽ、:\:::∧ | | {ヽ| | | / ,/:/ / /ヽ::/´ \_::ヽ::::\ | | _,>jt======r' |/ ///| ,',/ .,r‐、─ヘ─.、 ̄\::::::::\ | | |::::::::/ _,ノ \./イ´ // :| ./ {:::::::ハ ハ ゛ \:::::::\ | | | ̄ ̄`ー/" ̄|:. /o/ 〈/ ..::| { /" ̄:;} } 〉::::::::::\ ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } ……本人は門の隙間から、その様子を窺っていたという N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
993 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 02:09:32.15 ID:YQQ+yeuV0 |-_-_-.|__..、-─- ミ/_-_-_-ノ r-、-_-'"::::::::::::::::::::::::::::{_-_-,.へ 廴f7:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\::::::::ヽ /:/::::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::::::::::::∨::::::∨ /:/':::::::::::从::::::::l::::::::\:::::::::::::::::∨::::::', ./:/ /:::::::::::/ ∧::::ト、:::::::::::\::::::::::::::l::::::::i /:::;' ::::::::i:::/─‐-l:::l \:::::__';::::::::::::|::::::::| そもそも平原王は昔から御病気じゃない。 . {:::::i i:::::::l/ ____ }:ノ _____ l:::::::::::|::::::::| \::ヽ |:::::::|《~う/ハ '~う//,i¨》:::::::::::l::::::::| 私はあんなおぞましい噂なんて信じないわよ )::ノ |:::::::', ∨/ノ ∨/ノ l:::::::::::l::::::::; (⌒ |::::::ハ /:::::::::;':::::::/ ノ:::::::::人 -〜( _.、/.::::::::/::::::::l /:::::::::::/:::::::>─┬‐=_"{::/:::::::::/:::::::::::| // ./ ̄ヽ \ \、 (:::::::::::/:::::::_.、-r':[_.M.___/-l::::::::/:::::::::::::::', .{.{ /! }Vヽ ` 、. ∧\ ヽ:::::( i:::/ {_:_:_:_:_:_:_:_:人:::::ト :;:::::::::::::il ヾ ./ \.| |. V ≧=-. \ ,' \\. ', .||∧. V |\.|. V ! | ∧\二ニ,xf云ミァ !-、,i V | j/_V ヽ!八辷ノ´ } /! // ',ヽ | `《.{ハヽj/ / ./ |//\ ',ヽ\_ /へ ヽゝイ -=彡イ/| .|/ V | V  ̄ ただ単に隠居なのか、 .i\ \ -、 イ/|| .l .| l | | 東海王が嫌いなだけなのか。 ,x─── 、.l l ヽ>。 `´ ,.< xイl ,l ./,!! .|! j | |l | `¨´.{´Y::::::::::/∧.-</|| ./! ./ 何か思惑があるのだろうな | |ヤ', ,r::::ヽ:|::::イ//:::::::::::::::У`//./ | | ヽヽ //::::::::╋:::/イ::::::::::::::/::::::::Vイ ゝ======彳 `>ゝ: /::::::::/o/:::::::::::::::::: /:::::::::::,! |`¨¨´| /::::::/二7:/:::/::{二二二}':::::::::::/! 晋 盧志の甥 廬綝 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 当時の人々はその真意を測りかねた。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j ある者は病のためとし、またある者は隠居したのだと見なした ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
994 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 02:10:09.95 ID:YQQ+yeuV0 (二二二ニ/二二ニ/二|二二ヽ二ヽ二ニニ) //_/__//_/__//_/| |ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ //_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ //_/__//_/__//_/__| |_ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽ 二二二ニ/二二ニ/二二二//_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ //_/__//_/__//_/__///_/_//_/__//_/_ | |___ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ //_/__//_/__//_/__//○====○====○======.○=====○===○===○===○ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ //_/__//_/__//_/__//_| |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|__|_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽ ○====○====○====○===.| |││││││││││││││││|| .||===○===○===○===○=== | |││││││││││││││││|| 司 || | |┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴|| .|| | |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|| .|| ___________| |││││││││││││││││||.馬..||____________ \/\/\/\/\/\| |││││││││││││││││|| .||\/\/\/\/\/\/ /\/\/\/\/\/| |││││││││││││││││| ̄ ̄|/\/\/\/\/\/\ """ ̄ ̄ ̄'''''''''''''''""""" ̄""" ̄ ̄''''''''''""""""""""""""""""""""""""" ̄ ̄'''''''''"""" ̄ ̄ ̄ ̄""""""""" /.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、 :.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ ::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li、:.:.∧:.:.:.::ヽ. .平原王司馬榦は死後、諡号を贈られなかった。 : :: !.:.:. ||/--l/ |ノ--l:.: .:.lヾ : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ 劉聡が洛陽に侵入したため、 Yヘ.:.:.:l _ _ /.:.ノ 諡号を贈る暇がなかったと『晋書』『宣五王伝』は記す。 \ヽ、 _ , イ!::/ / ヽ{ ト、ヽ l:′ .二人の息子がは善士と評判だったが、 ∧\ マ三ソ| .\ .長男は早世、次男の司馬永は洛陽陥落の際に殺害され、血筋は断絶した ./: : \\ ヾ-〃 ..∧ l; : : : : \\.り/: : :i
995 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 02:11:24.03 ID:YQQ+yeuV0 【紀元311年2月 晋 首都 洛陽】 , '´ ̄ ̄` ー-、 /: : : r‐r==========、 /: : /├l‐1 ―――――| ,': :∧〉}‐ヒL二二二二二.」 {: :i: i /ゝノイ ノ l/ ― l :} 陛下。 | :レ | ● ● l :| |: i: (|.⊂⊃ 、_,、_, ⊂ l:/ .今日は心強い味方を連れて来ましたと武官Aは報告します i⌒ヽ: :ゝ ル|_/⌒) ヽ ヽ 从ヽ,、 __, イ从/ ヽ/ ∧___,ヘi.i:.:\__八__/:i.i ハ ヾ .}.}:.:.:.ヽゝoi|.|:.:.:}.} ソ / 、 \ l . ヽ ヽ / l| l | ', , l 、 } . ハl |斗匕 .l ゝ} ', l ,ィ l ー-、- | ,ィ笊示ミ! l | {./ l |,ィ示マ、 | 弋zソ ' ' ', {ハ. ', ハ 弋ソ \| / : 味方? } Vヽ、 ` /,ィ | } _入 マ ) ∠/l} l | 、 ' |介o。_ _ イ / l l \ ' / ;|「 ̄┼╋┼╋ 从-、 ,ハノ l \ l ィ _乂╋┼╋┼╋┼╋ 、 l | l八,/ / \╋┼╋┼╋イ ∧ ,/| l | ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー ただ、漢軍が洛陽を攻めるのは ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ 約半年後で諡号選定の暇がなかったとは思えない。 /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 国家の活力が失われると、そういった余裕もなくなるらしい。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ .皇帝司馬熾も東海王討伐しか頭になかったような印象を受ける ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
996 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 02:12:37.41 ID:YQQ+yeuV0 /.: .: .: .:/.: \.: .: .: .: .: .: .: ``丶、 ': : /: : /{: \.: .: .: .: .: : /.: ̄.:V⌒\ /: : :/: : :'.: 八.: .: .: .: .:_.: .: .: .:. :. :.: .: .: : . γ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ .: .: .{.: : i.: .: .: .: .: /.: .: .: .: .: / .: .: .:∧.: .: :. | 先の戦を戦い抜いた竟陵王殿下です .| i.: .: .: .: .:|.: .: .: .: . i.: .: .: .: /.: ∧.: .: :// .: .: : . ヽ__________________乂 |.: .: .: .: .:|.: .: .: .: : |.: : ―/―‐- : : ィ笊 |.: .: .:i 人.: .: .: :八.: .: .: .:.:.|.: .: :ィf笊_ j/ ヒリ |.: .: .:| 、.: .: .: .:\ .: : : |.: .:八Vシ 、 |.: .: ::| どうも、東平王改め竟陵王司馬楙でーす。 \.: .: .: : \ ( |.: .: .:.:\ 八 .: 八 \ : : .: : ヽ:|.: .: .: :〈⌒ ( ァ , )' 陛下が東海王を討伐されると聞いて参上しました。 `⌒¨¬八(\.: .:ト ., __/ `_ト\|==:〈 __ .あいつの討伐は、この私めにお任せを /\__:::::::::::::\―< \∠\ _/-- \:::::::::::::. { \7∧ __/ \ \::::::::i八 ==- 、 //::\> \ \::| i ∧:__\ __{_{{ :∠\_ \ :| 人 . . . .\}} \ \ / レ'\ __{ /  ̄``丶、 \ i ____\. . . ./ \ / \ ヽ \ 人 /  ̄ ̄\ ', \ Y ―ハ 、}\i 八 i . . . . . . . . . 勹::::\:} \_| 、. . . . . . . . .. . . . }i . . . . . / 勹 ::::\ 八 \. . . . . ./ . . . ノニ=-‐ ' 丁 ̄ \ 、 >―<¨¨´ ノ . 晋 竟陵王 司馬楙 ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 竟陵王司馬楙。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 八王の乱終盤で幾度も寝返ったこの男、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j 相手が皇帝とはいえ、またしても東海王から寝返った。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 『晋書』『宗室伝』によると、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 東海王が豫州へ出征すると、司馬熾へ東海王討伐を進言したという _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
997 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 02:13:20.91 ID:YQQ+yeuV0 ヽ ○樊城 ∧ ∧∧∧∧  ̄○} i ∧∧ ∧∧∧∧∧∧ 襄陽`} `ヽ ∧∧∧∧∧∧ } 'ー, ∧∧∧∧ }【竟陵国】 南新市ヽ_,_ ∧∧∧ |●石城 .○ ヽ○安陸 ∧∧ .|__ 石陽○ `ー-, ∧∧ . | _____>-―‐、 ∧∧ ヽ_ | ○| ○\_ .  ̄ ̄ヽ_ノ 夏口| 武昌 . ̄| ___/ ヽ . ̄7 'ー-、_ -― -―‐_ ○江陵 / . ○楽郷__) _,.__ _r‐'○陸口 ○'ー'´ ̄ | / 公安 `ヽ r' >'○巴丘 / :. ィ.;:.:.:.:.:.:.:ヽ イ:.:.:.:/-|/|∧:;、:.:.〈 リ:.:./ ● く!:,:.:..、 l:.:.l ●/:./ ̄ vヘ - ノ:./ 寝返りの原因は東平国から竟陵国への転封と推測される。 _,-+ 匸ヘ/V ,《 ヒ⌒j 》、 .竟陵国は元康年間に新設された郡国で、漢水東岸の石城を中心としている l::\ l /‖::l |:::::::ト,Vイ:::::| |:::::::l介l:::::::| _ /⌒ヽ l::::::|人|:::::::l // ̄ ̄` ̄\ ヾ /\ // ル , /》 .i iヽ l| \ \ / ̄i / l| ゝル/ -| l l、) l| / ̄\ \ 大人しく降参したのにこの仕打ち。 (::二二 ! v、!● ● W 'l|´ ,| ((::二) \ \ 〉 | 〈 ワ / .ハ'wV \ \ \ 兗州の一等地から荊州の田舎へ転封とか冗談じゃない (::二二 w_,/'`ーゥ t-!wリ 丗丗 > (::ニ) |\/ \_. /´\/,ィ 〈\ | / /\_/ | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|/__/ | 完全なる忠義 |/
998 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 02:14:11.63 ID:YQQ+yeuV0 【紀元311年2月 晋 首都 洛陽】 __jI斗=rミ:.:.:.、:.丶、 //:.:.:.:.:.:/∧:.:.:∨:.:.:丶、 j/:.:.:.:.:.:.:|:.:.:/∧:.:.:∨:、:.:.:.:\ ,/:.:.:. | :.:.:.: |\ :.: |:.:.:.:.V∧:.:.:.:.:.\ j{:|:.:.:.∧:.:.:.:.厂jIWk:.:.:.:.:′ト、:.:.:.:.:.:.:..、 他の宗族の連中はいないみたいね。 j从:Nx=ミ、/ ^t以 》:.:.:.:「∨:.\:.:.: ト ∨ /:.:.:.:.:.《 tり, / :.:.:.: | 〉:.:.:.:.:.:.:.|∧:′ .嘆かわしいったらありゃしない i{:.:.:.:.:.圦 , -┐ 〉:.:.:.:. 厂:∧:.:.:.:.:., }:i .∧:.:.:.:.:. jト、 V__ノ /个ノ/:.:/⌒\:./ ,ノ′ ./ \(⌒ji个s。.__. イ__jN/j/ __,) / ィ厂ニニ|「 \___ / \ _,r=ニニニ≦j{ニニニj{ 厂j∨jW / 、 \ l . ヽ ヽ / l| l | ', , l 、 } . ハl |斗匕 .l ゝ} ', l ,ィ l ー-、- | ,ィ笊示ミ! l | {./ l |,ィ示マ、 | 弋zソ ' ' ', {ハ. ', ハ 弋ソ \| / : とにかく、馳せ参じてくれた事には感謝するわ } Vヽ、 ` /,ィ | } _入 マ ) ∠/l} l | 、 ' |介o。_ _ イ / l l \ ' / ;|「 ̄┼╋┼╋ 从-、 ,ハノ l \ l ィ _乂╋┼╋┼╋┼╋ 、 l | l八,/ / \╋┼╋┼╋イ ∧ ,/| l | ─────────────────────────────────────────────── /.:.:. \ /:,:.:.: / ヽ \ 理由はどうあれ、 /.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ー 宗族諸王で皇帝に積極的に味方したのは竟陵王ぐらいである。 ./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ハ /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l l } 皇帝司馬熾の権威、 N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j あるいは彼への支持の脆弱さが明確になった格好だ。 ヽム:.} c;_j c;リ ル iレヽ . `ヘ:ゝ .' 小/ 元々正統性に疑問を持つ者が多い上、 ヾ:{>、 _ ィ<}/|/ 即位当初から支持していた東海王と争えば、こうなるのも仕方ないだろう _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_ ───────────────────────────────────────────────
999 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 02:14:45.78 ID:YQQ+yeuV0 _________________ィ‐' ̄`ヽ | |::::::::::::::::ヽ | |::::::::::::::::::::\ | |:::::::::::::::::::::::::\ | |:::::::::::::f \::::::::} | 新スレ |:::::::::::::| ゝ::::| | |::::::::::::::ヽ ∨ | |ー:、::::::::::ヘ | |::::::::::::::::::::::ヘ_ |_____________________ |:::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、 \::::| |:::::::::ィ !{ ハ T tーr 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、 ` | |ー--レリル|rfiテ ヽl イテz rr----――― ' " ´ | | ヾN ゞソ ゞソ// | | >:´|、 - ,|`:< | | |::::::::| > イ |::::::::| | | >-、\! !/::,-< やる夫が正史を書くようです56 | | /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1658591433/ | | /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-、 | | l:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::! | | /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::| , ' ニ}く::/::::::::/:::::/|::::::::::::::::::::::::::| | ーjヽ\::::::'"::/ヾ !::::::::::::::::::::::::::| ヽニj } \:/ \ |:::::::::::::::::::::::::::| 〈:| |V }>、___..>!:::j::::::::::::::::|:::::| |:!.|:\ ノ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::| |:!.|::::::`ー':::/ / |::::|:::::::::::::::::!:::::! |:|_!:::::::::::::::/ / |:::::!::::::::::::::::|::::::| |::::::::::::::::::/ / .!:::::!::::::::::::::::|::::::l |::::::::::::::::/ / !:::::|::::::::::::::::|:::::::! !:::::::::::/ / |::::::|::::::::::::::::|::::::::!
1000 :1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]:2022/07/24(日) 19:32:58.46 ID:YQQ+yeuV0 【このAAは妙に使いたくなる】 \\_____/:. :. :. ├―――‐ / / .. / ̄:. :.[__>――┘ `''</ // /:. :. :. :. / / / | \ \ \_/ . /: :. :. :. / / | \ \ \ |__/ / / / | \ \ . / / | | | Λ \ / // | | | / \ \ U . / /// | | /\ \ \ | l ; | / \ \____ / | | | / `"" ""´ \ | | | | ∨ ヽ| | | | \|_、-‐==‐-ミ_ ニ-‐==‐-ミ:| | | | | ''^゚~ ̄~゚^'' ┘ └ '^~ ̄~"'' | | | | | ::/::/::/::/::/ 丶 :/::/::/:√| | i 前半だけで200レス超えとかおかしいですわ! | | | |;/;:/::/::/:: ::/;; |: :| | | | | | | ! '"""" l::::| | | | | | | |〉 , | 人::||| | | | | | |:::::...、 ! | .::|:::::::||| | | | | | |:::::::::::ト ---- ′_∠|::::|:::::::||| | | | | | |:::「⌒| > _、::::|:::|:|::::|:::::::||| | | | | 八 |::::T⌒L ―<T:::::|:::|:|::::|:::::::|||八 ,′ | | 丶 :::::|\ 「 ⌒|⌒┬〜┬ |::::::|:::| ::: |:::::::|| \ . / /| | | ||\ \ | | │/ ::: |::::::::: |:::: ノ人 丶 { /:::: | | ||\ `""""""|""´  ̄´"''<:|::/:::::::\ |
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1002 :最近建ったスレッドのご案内★ :Powered By VIP Service 異世界寝こさん @ 2022/07/24(日) 12:00:24.40 ID:QN1vD44V0 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1658631623/ やる夫が正史を書くようです56 @ 2022/07/24(日) 00:50:34.34 ID:YQQ+yeuV0 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1658591433/ 沖野T「チームスピカで王様ゲーム?」 @ 2022/07/23(土) 23:28:31.39 ID:0prH0t0V0 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1658586511/ 【ミリマスSS】なんでもコントで解決しちゃう横山奈緒ちゃん Criminally Dinner編 @ 2022/07/23(土) 10:38:24.28 ID:PUytSSnr0 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1658540303/ 千束「たきながたきちさ物のエロ本隠し持ってた……」 @ 2022/07/23(土) 00:45:55.57 ID:D9MpBx7D0 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1658504755/ (・ω・) @ 2022/07/22(金) 21:01:25.92 ID:uu8QMKTeO http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1658491285/ 【シャニマス】真乃「めぐるちゃんの」灯織「秘密?」 @ 2022/07/22(金) 19:43:03.77 ID:eQn2lUNDO http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1658486583/ 初心者の俺がss書いたから感想クレ @ 2022/07/22(金) 02:32:08.55 ID:xl28zxle0 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1658424728/ VIPサービスの新スレ報告ボットはじめました http://twitter.com/ex14bot/ 管理人もやってます http://twitter.com/aramaki_vip2ch/ Powered By VIPService http://vip2ch.com/
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