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ダンテ「学園都市か」前時代史(仮)
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1 :
◆tSIkT/4rTL3o
[sage saga]:2022/03/22(火) 00:09:01.16 ID:XVB8s0iW0
ベヨネッタ3早くやりたい
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1647875340
2 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2022/03/22(火) 00:10:42.37 ID:XVB8s0iW0
・これはダンテ「学園都市か」シリーズの前史を、改めて通史本風に書いたものです。
予定は三位一体世界の始まりからスパーダ伝説まで。
・ダンテ「学園都市か」とは、昔ここで書いていたDMC/ベヨ/禁書のクロス二次創作です。
・今回のコレはいわば各世界設定の融合実験であり、物語としては薄めです。
・DMC5/ベヨ2/禁書新約以降の設定も取り込んでおり、
旧ダンテ「学園都市か」シリーズとは設定が異なる部分も多々あります。そのため(仮)。
3 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2022/03/22(火) 00:11:59.82 ID:XVB8s0iW0
1 原初の時代
古の時代、『OMNE』の下に無限の世界が在った。
無限の現実、無限の宇宙、
それらが『OMNE』によって形成された枠内にあり、
『OMNE』が定めた境界で隔絶され、互いに干渉することなく存在していた。
この『OMNE』とは一種の究極的な力とされているが、詳細は定かではない。
『OMNE』という名と定義自体、後世研究において成されたものであり、
それも断片的な情報に基づく便宜上のものであって、
実態は依然不明のままである。
なぜなら『OMNE』はとある終末の時まで不可侵であり続け、
『OMNE』を詳細に認識/記録できる第三者が長らく存在しなかったためである。
もし真の名があったとしても、それも今日では永遠に失われている。
とはいえ便宜上『OMNE』と称される力が
一定の形で世界群を統べていたのは事実であり、
この年代は『原初の時代』と定義される。
4 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2022/03/22(火) 00:12:58.20 ID:XVB8s0iW0
この『OMNE』の不可侵性は極めて強固であった。
世界群の各宇宙にはそれぞれを統べる神々が存在し、
中には全能神と謳われた存在すらいたが、
彼らですら『OMNE』領域の認識は不可能だった。
『OMNE』は時間と現実の外に在り、
それらの内にいる者からすれば存在しないも同じだったためである。
物語の登場人物が著者に抗えないのと同じく、
現実世界の住人が『OMNE』に干渉することは不可能だった。
こうした『OMNE』の不可侵性は全世界に安定をもたらした。
『OMNE』によって定められた境界がそれぞれの現実を隔絶しており、
その法則が歪むことは長らくなかった。
何らかの災厄が訪れたとしても、
それはその一つの世界、一つの宇宙内で完結し、
他世界に波及することはなかった。
この強固な『OMNE』の揺り篭のもと、無限の世界、
無限の現実はそれぞれの物語を育んでいったのである。
しかしこの安定した時代は続かなかった。
ある段階でその不可侵性が破られ、
これら原初世界群は崩壊を迎えることになる。
5 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2022/03/22(火) 00:13:38.60 ID:XVB8s0iW0
2 『闇』による崩壊
それがいつ起こったのかは定かではなく、定められるものでもない。
なぜなら原初時代には、
無限にある世界それぞれが異なる時間軸を有していたからである。
しかし一つ確かなのは、
とある者共がOMNE領域を侵犯したことが決め手となった点だった。
この者共は後世において「神域すら逸した者」、
「真理の到達者」など様々に呼ばれたが、
最終的には「侵犯者」という呼び名が定着することとなる。
「侵犯者」たちはどこの世界の住人だったのか、
一つの世界からか、それとも複数の世界から現れたのか、
後世では諸説あるものの、少なくとも出自の一つは確定している。
その一つはかつて「血の世界」と呼ばれた宇宙の住人、
後世において「魔」と称された種の生まれだった。
その「血の世界」の生命は、他世界では見られない特徴を備えていた。
「闘争」によって生命力が増幅、
あらゆる力が高密度化していくという性質である。
この増幅現象は、「血の世界」における生命にとって
捕食行為とならぶ主要なエネルギー取得方法であった。
すなわち、加害行為は捕食やそれに対する防御の手段に留まらず、
それ自体が糧でもあった。
他世界の生命にとっての呼吸や食事と同様、
かの世界の生物にとって「闘争」も生命活動に必要不可欠だった。
そのため、この生命圏は「闘争」、
さらには戦闘を誘引させる「暴虐」が至上本能として備わることとなり、
極めて攻撃的な種族体系「魔」を形成させるに到った。
6 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2022/03/22(火) 00:14:07.52 ID:XVB8s0iW0
この「力こそ全て」とも形容される闘争と暴虐の世界にて、
彼らは際限なく戦い、そして殺しあった。
そして熾烈な競争と増幅現象の果てに、
超越的な力を有する者が次々出現し、
ついには全能神格にまで到達する存在も多数あらわれた。
これもまた、他の世界ではまず見られない異常な事態であった。
通常、一つの宇宙には一柱の全能神格という形であり、
その全能神格も各宇宙が誕生したと同時に、その宇宙の化身として出現していた。
一方で「血の世界」は、多数の後天的な全能神格がひしめくという
異常な様相となった。
ちなみにこの世界本来の全能神格は、これら「後天的な全能神格」によって殺害された。
こうした様相となった原初世界は、
「血の世界」を含めて後世では二例しか確認されていない。
そのうえもう一方の世界はとある段階で全能神格の増加が停止、
さらに減少に転じたのに対し、
「血の世界」では加速度的に増え続けた点でより異質だった。
7 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2022/03/22(火) 00:14:35.90 ID:XVB8s0iW0
こうした全能神格がひしめく状態では、
その力が干渉しあい、世界そのものが安定を失うこととなる。
法則が破綻した「血の世界」はあらゆる事象に歯止めがきかなくなり、
力の増幅現象がさらに加速するという悪循環に陥ることとなった。
ただしこの段階では、OMNEにとってはなんら脅威ではなかった。
「血の世界」が破綻しようが、
OMNEからすればそれらも所詮は「物語」内部の出来事にすぎなかったからである。
だがその覆るはずがない構造が覆る。
ある段階で、「血の世界」の者共が「物語」の外へと飛び出しはじめた。
彼らは果てしなき力の増幅の末、有り得ないはずのことを成した。
なぜそれが可能となったのか、確かな原理は今日でも不明であり、
彼ら自身すら理解できていなかったとされる。
とはいえ不可侵のはずだった境界をも突破し、
それまで未知だったOMNE領域に踏み込んだのは事実だった。
この者共こそが「侵犯者」である。
そしてOMNEへの到達により、「侵犯者」たちは究極の力を獲得した。
彼らの魂にOMNEと同種の力が宿ったのである、
「物語の登場人物」が「著者」と同じ力を得たが如く。
8 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2022/03/22(火) 00:15:05.17 ID:XVB8s0iW0
ただし、本来の完全たるOMNEからすれば
この「侵犯者」たちすらも矮小な存在でしかなかった。
「侵犯者」たちはOMNEと同種の力を取得したとはいえ、
それらは所詮複製された断片に過ぎなかった。
オリジナルかつ完全なるOMNEからすれば、
「侵犯者」の複製された不完全な力は塵に等しかった。
しかしオリジナルのOMNEのその完全性が、
ここでOMNE自身にとって災いとなる。
たとえ塵の如きであろうと、
不純物が侵入した時点で「完全」ではなくなる。
そしてOMNEは真に完全たる領域だったゆえに余白もなく、
「侵犯者」による微小な歪みでさえも
全体の均衡を崩すには十分な衝撃だった。
そして安定を失ったOMNEはその自らの巨大な力によって自壊し、
粉々になって現実世界へと崩落した。
9 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2022/03/22(火) 00:15:32.72 ID:XVB8s0iW0
こうして全ての秩序が崩壊した。
OMNEによって定められていた境界が消え、
無限の世界同士が重なり、すべての時間軸がひとつに溶け合い、
そして現実が混濁していった。
それは増幅によって内圧が高まっていた「血の世界」、
もとい「侵犯者」らが率いる魔族にとっては開放の時でもあった。
オリジナルのOMNEが崩壊した今、世界の真理を握るのは
OMNEの複製を有する「侵犯者」たちだったる。
彼らこそが世界群全体を俯瞰できる唯一の観測者であり、
そして「物語」の流れを左右できる存在、
著者のごとき権限を得たのである。
しかもその力は「侵犯者」のみならず、
彼らを基点として全魔族にも波及した。
これにより、彼らの行動だけではなく思念にも力が宿り、
魔族が形成する集合意識が世界へ大きな影響を及ぼすようになる。
彼らの願望が事象の確率そのものを動かし、
すなわち運命を手繰り寄せ、
彼らが望む方向へと「物語」が流れるようになったのである。
10 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2022/03/22(火) 00:16:08.40 ID:XVB8s0iW0
とはいえこの時、彼ら自身は、
この著者のごとき現象そのものには気づいていなかった。
「侵犯者」自身ですら、
自ら有するOMNEの力を解明しきっているわけではなく、
最深部にあるこの部分にまでは理解が及んでいなかった。
しかしそれは特に問題ではなかった。
「侵犯者」は超越的な力を得て、
魔族はそれに率いられて世界群を好きにできる、
悪辣な彼らにとって状況理解はそれで充分だった。
彼らの目的は真理に至ることではなく、闘争と暴虐の追求である。
新たなOMNEとして世界群を統べるという意図はなく、
欲望のままに魔の営みを拡大する、それだけが目的だった。
そして魔族は爆発的な侵食をはじめた。
無限の新天地へ食指を伸ばし、他世界をことごとく貪っていった。
彼らは闘争と暴虐の本能をさらに増幅させ、存分に発揮した。
全てを穢して破壊し、
自分たちの現実を「上書き」し領域を拡大していった。
この魔族拡大に抗える存在などいなかった。
それまで各世界を統べていた全能神たちですらも、
この破滅を止めることはできなかった。
「侵犯者」が獲得したOMNEの力、
そこから魔族全体に波及した著者のごとき現象により、
現実の流れそのものが魔族が望む方向へと変化していったのだから。
11 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2022/03/22(火) 00:16:40.08 ID:XVB8s0iW0
他世界の全能神たちはこの時、悉くがその全能性を喪失していた。
オリジナルのOMNEの崩壊によって
彼らの存在基盤たる各世界の枠組みも崩壊し、
その全能性の力を形成していた法則も共に消失していた。
そのうえこの著者のごとき魔族を前にしては、
物語の登場人物たる彼らは無力だった。
全能神各をふくむあらゆる存在が魔に食われて消失するか、
あるいは「上書き」されて次々と魔の眷属となった。
物語の登場人物が著者によって容易に改変されてしまうように。
とはいえ、他世界の神格すべてが哀れな被害者というわけでもなかった。
彼らの中にも闘争や暴虐、悪意を好む者、
魔の力に惹かれた者、または既存の原初世界滅亡を望んでいた者もおり、
そのため喜んで魔に転生した神格も多かったのである。
その一方で、魔とは相容れない存在もまた多かった。
だが抵抗は不可能、この災厄から逃れる術は一つ、
ひたすらに虚無の果てへと落ち延びるしかなかった。
12 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2022/03/22(火) 00:17:14.65 ID:XVB8s0iW0
このようにして魔族によって塗り潰された現実は、
光を飲みこむために『闇』と呼ばれた。
闇の膨張は全てを飲みこむ勢いであり、
最終的には「難民」が逃れた虚無にも達して
そこをも塗りつぶしてしまうのは明らかだった。
しかし闇による征服は、完全制覇寸前にて滞ることになる。
この災禍に抗いうる唯一の存在、
崩落していたオリジナルのOMNEが再起動したために。
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