真・恋姫夢想【凡将伝Re】5

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59 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2022/04/11(月) 21:29:08.73 ID:YHBPs/lJ0
「それで二郎。
 わざわざ私をご指名というのはどういうことかしらね」

くすり、と笑みを浮かべて華琳が問うてくる。
その笑みはまさにあれだ、笑顔は本来なんちゃらかんちゃら、それをさっぴいて、肉食獣――それも大型――の凄味を感じるものである。
いやほんと、こんな圧迫面接を常時やってるとか曹家のメンツは神経ワイヤーロープなの?馬鹿なの?
などと内心思いながらも、だ。聞かれたら答えねばならんだろうね。世の情けとかそういうの関係なく。

「俺が知る中で最大の英傑とは華琳、お前さ。
 そして俺は全力で今回の不祥事を処理しようと決めた。
 だからさ、華琳。
 曹家の首魁たる英傑にご出馬いただきたいわけさ」

はあ、とため息を一つ。
なんでこんな圧迫面接を受けねばならんのか。
それもこれも蜀とかいうやつらが悪いのだと責任転嫁しながらも、漏れるのはまたしてもため息である。

「へえ……」

くすり、と笑みが漏れる。聞こえる。
だからこそ。

「ええ、そうね。二郎はいつもそんなことを言っていたものね。
 で、私を部下としてね、きちんと使いこなせるという宣言と思っていいのかしら?」

このような言説については塩対応するしかないのであるが。
わずかに残った野心。他、諸々。
嘘は、つけない。つかない。

「華琳、お前が――」

俺がその言の葉。それを口に出す前に引き取る。引き取っていく。

「なるほどね。
 確かに春蘭は確かに不安要素になるわ。
 あの娘(こ)、なんだかんだで自分の判断を最上とするものね。
 そして桂花、あの子をどうこうできるのは私だけ。
 それをわかっているようで何よりよ」

いやまあ、その通りなんだがね。ドヤ顔で解説されるとなんか、もやっとするな。

「それで、私に言うことないかしらね」

そんなことを言われてもな……。
などと思っていたが何かめんどくさくなってきた。

「華琳、お前には北伐軍の兵站を任せることになる」

「……へぇ」
二郎、貴方何を言ってるか分かってるのかしら」
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