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【シャニマス×ダンロン】にちか「それは違くないですかー!?」【安価進行】 Part.2

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873 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/03/17(木) 23:36:23.29 ID:cV9ugKFp0
ずっとずっと前からあったきず→冬優子の証言
874 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/17(木) 23:38:43.37 ID:ztf/P3ZF0

【コンマ判定 29】

発言力:♡×5→♡×4

果穂?「ハハハハッ! そうだ、その調子だ!」

果穂?「もっと私を楽しませてくれよ! 地ごくの底まで、たたかいつづけようじゃないか!」

(クソッ……切れ味が足りねえか……!)

(一息に終わらせてやる……!)

-------------------------------------------------

【反論ショーダウン開始!】

発言力:♡×4
集中力:☆×4.5

コトノハ
‣【モノクマファイル3】
‣【冬優子の証言】
‣【ガムテープ】
‣【窓ガラスの破片】
‣【青い繊維】


果穂?「私はまだあきらめないさ……この命、この身のすべては悪のはんえいのため!」

果穂?「ジャスティスファイブは宿てき、ここで私がたおさなくてはならない」

果穂?「クククッ、戦いのよろこびできずがうずくな……」

果穂?「目を見開いてみるがいい……これこそが私の手にきざまれた、たたかいの古きずだ!」

果穂?「このきずのうずきを、戦いのゆえつで満たしてくれよ……ジャスティスファイブ!」

◆◇◆◇◆◇◆◇

【発展!】

ルカ「お前……その手のひらの切り傷……!?」

ルカ「どう考えても……窓ガラスの破片をガムテープから引っぺがすときのやつだろ……!?」

ルカ「お前……何がしたいんだよ……!」

◆◇◆◇◆◇◆◇

果穂?「クククッ、何をかんちがいしているのか知らないが……」

果穂?「このきずは事件とは無関係だ」

果穂?「事件が起きる【ずっとずっと前からあったきず】でね」

果穂?「たまたま手のひらにできていただけの切りきずなんだよ」

果穂?「これだけでクロだなんて、みとめられない!」

果穂?「私の勝ちだ、ジャスティスファイブ!」


【矛盾する発言を正しいコトノハでコンマ60以上で論破しろ!】


1.発言する(コトノハと斬りつける先の発言を併せて指定安価)
2.集中力を使う(コトノハの数が減る)
3.アイテムを使う
【プロデュース手帳】×1

↓1
875 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/03/17(木) 23:39:54.07 ID:IZqyH9nl0
3
876 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/03/17(木) 23:40:39.20 ID:cV9ugKFp0
ずっとずっと前からあったきず→冬優子の証言
877 :お疲れさまでした! ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/17(木) 23:42:43.46 ID:ztf/P3ZF0

【プロデュース手帳を使用しました】

【彼がアイドルたちと紡いできた日々が蘇る……】

【過去の記憶は裏切らない、確かな思い出の数々が行くべき道を指し示してくれた……!】

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ルカ「いい加減終わりにするぞ!」論破!

【BREAK!】

ルカ「もう……諦めてくれ、もう戦いにもなっちゃいねえんだ……」

ルカ「お前のその手のひらの傷が事件よりももっと前からついていた、そんな主張は通らねえんだよ……」

果穂?「……なんだって?」

ルカ「お前は昨夜の定期通信の方にはいなかったから、私たちがこのことを知ってるとは思わなかったか? モーテル組は昨日、昼間は海に行って水遊びをしたらしいじゃねーか」

冬優子「……! そうね、あさひにせがまれて……結華と果穂ちゃんも一緒に行ったわ」

ルカ「そんな大層な切り傷を拵えて海になんか行ったらどうなるか、ガキの頭でも理解できんだろ」

恋鐘「傷口に文字通り塩を塗り込むようなもんばい……想像を絶する痛みを味わうことになるとよ!」

美琴「我慢したところで周りの人が気付きそうだもんね、そんな傷」

ルカ「お前がその水遊びを平気な顔してやりきったという事実。そして今お前の手のひらにそんな切り傷があるという証拠。組み合わせて考えれば結論はただ一つ」

ルカ「お前が事件の偽装工作で作った切り傷しかあり得ねえんだよ!」

878 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/17(木) 23:43:32.46 ID:ztf/P3ZF0

もはや矛盾ともいえないレベルの話だ。
この場にいる誰もが分かり切っているようなことを、わざわざ嘘をついてまで誤魔化そうとする。
もはや戦局は誰の目に見ても明らかなはずだ。

……それでも、こいつは譲ろうとはしない。


果穂?「今のは、今のは効いたぞ……ジャスティスディープブラック!」

ルカ「いい加減諦めろ……もはやお前の主張は成立しちゃいない……結果はもう見えてるだろ……!」

果穂?「言ったはずだよ……光りある所に必ず影あり、キミたちがジャスティスをさけび続ける限り、私もその前に立ちふさがりつづけるのだ!」

美琴「……ルカ」

ルカ「……ああ、分かってる。こいつはもう、ここまで来たら戻れなくなっちまってる。もう自分でもどうしようもないんだろ」


ルカ「だったら、無理やりにでも終わらせてやるさ。事件の全部を今ここでこいつにぶつけて……黙らせてやる」


ルカ「覚悟しな、悪の怪人……カミサマがお前に裁きをくらわしてやるよ」


879 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/17(木) 23:45:20.46 ID:ztf/P3ZF0
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【クライマックス推理開始!】

【act.1】

ルカ「この事件はモノクマの仕掛けた動機、絶望病が全ての元凶だ。この病気は極度の高熱を起こし、それと同時に感染者の性格を魔反対に裏返したような言動を引き起こさせるという特徴がある。感染したのは長崎女、小金持ち、被害者の和泉愛依、能天気女……そして今回の犯人だ。口を開けば方言だった長崎女は標準語しか話さなくなり、ストイックだった小金持ちは怠惰な振る舞いになった。ギャルの裏返しがそうなのかは知らねえが……被害者の和泉愛依はお嬢様みたいになっちまった。能天気女はなんかネガティブ通り越して陰鬱だったな。だが、性格の転換で一番デカかったのが、今回の犯人だ。常日頃ヒーローに憧れていたあいつがなっちまったのはその真逆、悪の怪人だったんだよ」


ルカ「しかもその発症タイミングは全員同時。ただ、私たちは今回の犯人の症状には気づかなかった。というのもあいつ自身が潜伏する方法をとったからだ。さっきから口にしてるキャラクター像からしても、そういう役回りの怪人なんだろうな。私はまるで知らねえが……随分と厄介なことをしてくれたものだ。他の連中と一緒に介抱しているような素振りを見せつつ、あいつは小金持ちからコテージの鍵を抜き取っていた」


ルカ「というのもこれはコテージに回収していたドローンを利用するため。ドローンの存在は中学生に悪用されるのを避けるために情報を伏せた上、小金持ちが回収していたんだ。その秘匿性も相まって私たちの誤解を導いたんだな」


ルカ「モノクマから絶望病が感染症であることを聞いた私たちは隔離を行うことを決意。第3の島は病院とモーテルがあってどっちも宿泊可能らしいからな。泊まり込みで看病することになったんだ。でもこのチーム分けがまずかった。私たちの中で最も年齢の低い犯人に自由に行動させるチャンスを与えちまったんだ」

880 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/17(木) 23:46:19.67 ID:ztf/P3ZF0

【act.2】

ルカ「事件が起きたのは騒動が始まって3日目の深夜のこと。入院した連中が眠るのを見届けて、私たちもほとんどが眠っていた時のことだった。おそらく、犯人は日中にある程度仕込みは済ませておいたんだろうな。中学生がよくわからない看板とやらに騙されて深夜に部屋を留守にしていたり、三峰結華が来訪をそのまま受け入れ駐車場まで素直にでていったり、そういう工作ができたのも今回の犯人だからこそだろうな」


ルカ「まず三峰結華を適当な理由で連れ出し、病院前の駐車場まで行って意識を奪う。ドラッグストアの昏睡薬でも使えばそう難しい話じゃないはずだ。意識を失った体をライブハウスから持ってきたブルーシートに横たえた犯人は、その四隅のわっかをドローンのフックにかける。ドローン一台だととても人の身体なんて持ち上げられやしないが、四台も使えば話は別。重さは分散してゆっくりとでも浮上する」


ルカ「だが、犯人の誤算はこの時のドローンを甘党女に目撃されてしまったこと。まさかこんな深夜に起きている奴なんていないと思ってたんだろうな。起きていたとしてもそいつは看病中、病室の方にいたんじゃその明かりにも気づかないっていうのもある」


ルカ「そして、ある程度の高さまで行ったらビニールシートから滑り落とすようにして、頭から落下させる。この落ち方にしたのにも理由がある。それは、この連続殺人をモノクマの映画を利用した見立て殺人に演出するためだ。見立て殺人にすることによって、殺害の順序・起きたタイミングを勝手に目撃者が誤解することを図るトリックだったんだよ」


ルカ「頭から落下した三峰結華は顔の正面から強く打ち付けてそのまま死亡。全身のあちこちもその衝撃で打撲痕のような跡が残った。ちなみに、犯人はこの落下の時にはメガネは外していたみたいだな。落下の途中で外れたり、部屋にレンズの破片が飛び散ることを嫌ったんだろうな」

881 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/17(木) 23:47:17.07 ID:ztf/P3ZF0

【act.3】

ルカ「次のターゲットを狙うために、玄関からは入らず、病室に回り込んで被害者の和泉愛依の部屋を訪れた。絶望病の患者は冷静な判断能力を失っていた、訪問があればすんなり受け入れたと思うぜ。そうじゃなくとも犯人は可愛い可愛い最年少なんだからな」


ルカ「部屋に上がり込んだ犯人は隙を見て和泉愛依の首元を裂いて殺害。恐ろしい連続殺人がここに始まった。犯人は殺害を時間をかけて別々に行ったわけだが、それをリアルタイムで起きたように他の人間に思わせるという方法をとった。その瞬間のアリバイがあれば容疑者から簡単に外れることができるからな」


ルカ「そのための偽装工作、最初の一手はガラス窓だ。ガムテープを一面に貼り付けた上で窓を割った。ガムテープにくっついていた窓からは破片が散らばることもなく音も立たない。現に病院にいたはずの私たちは誰も気付かなかったわけだしな」


ルカ「だが、破片が飛び散らないのはメリットでもありデメリットだ。ガムテープにくっついた破片なんてのは不自然極まりない、他のやつがその意図に気づいたらトリックの全てもおじゃんだ。だから犯人は一つ一つ、丁寧にテープから外していった。『今この瞬間に部屋の内側から外側へ窓を割って逃げだした』犯人像を崩すわけにはいかないからな。でも、ガラスの破片を全部外すなんて真似、いくら慎重にやったって必ずどこかで手を切っちまう。実際、今回の犯人の手のひらにもその傷跡はしっかり残っていた。まさに捨て身の作戦だったみたいだな」


ルカ「続いて、音のトリックの仕掛けを作る。花瓶が時間差で落下してアリバイを確保するためだな。犯人が使ったのは病室にあった冷凍庫、その氷嚢だ。花瓶の壁に沿わせるように氷嚢を内部に敷き詰めて、あとは机の端でバランスを安定させる。時間が経てば中の氷が溶けて液体になり、バランスを崩して落下する寸法だ。まあ小学校の理科の知識でできちまうトリックだ、あいつが犯人でも問題なかったろうぜ」


ルカ「そこまで仕込みが終われば準備はOK。割っておいた窓から逃げ出して、何食わぬ顔してモーテルへと戻っていった」

882 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/17(木) 23:47:58.11 ID:ztf/P3ZF0

【act.4】

ルカ「犯人が最後に行うのはアリバイの確保。要は自分のアリバイを証明する証人を立てる作業だな。ここでも犯人は偽りの犯人像を作り出した。それは、『モーテルを片っ端から訪問して襲撃をかけている』犯人だ」


ルカ「モーテルには冬優子しかいないことが犯人にはわかっていた。だから、冬優子の部屋のドアノブだけを執拗に捻った。当然、こんな深夜にそんな真似をされれば警戒しないはずもない。冬優子に揺さぶりをかけたら準備OK、後は自分の部屋に戻って、さも自分も同じように狙われたかのような発言をすればいい」


ルカ「最年少である犯人はその瞬間守らねばならない弱者という立ち位置に着くことが可能で、実際冬優子も彼女と行動を共にすることになった。まさか自分がアリバイ確保のための小道具扱いされているとも知らずにな」


ルカ「偽りの犯人像に踊らされた冬優子は犯人を引き連れてライブハウスへ。消えてしまった中学生と三峰結華の居場所を探すため協力してほしい、という旨の緊急通信を病院へと送った。たまたまロビーで眠っていた私がそれに気づき、応答。ちょうどそのタイミングだった」


ルカ「犯人が仕掛けていた花瓶のトリックが作動。病院中に花瓶が割れる音が鳴り響き、急いで現場に急行。そこで最初に目につくのが、割れた窓ガラス。そこからは完全に犯人の思い通りさ、私は今この瞬間に和泉愛依を殺して窓を割って脱出した犯人をイメージして……無意味にアリバイを確保している犯人を疑いもしなくなっちまった」


ルカ「……なあ、こんな姑息な真似をお前がしたって言うのかよ……?」


ルカ「小宮果穂……もう、終わりにしようぜ」


【COMPLETE!】


883 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/17(木) 23:49:27.32 ID:ztf/P3ZF0


果穂?「……そ、そんな……わ、私……私は……」


必死に擁護していたはずの小金持ちと甘党女も、小学生の変貌ぶりにもはや言葉を失って黙りこくっている。
そして、小学生本人は目の前に突き付けられた『敗北』の二文字を未だ受け入れられず、
口をパクパクと動かしたかと思うと、頭を手で押さえて、苦悶の表情を浮かべた。


果穂?「私は負けない……ジャスティスファイブに負けない……ジャスティスファイブなんかに……ジャスティスファイブなんかに……」


フィクションの世界に自我を落としてしまった彼女は現実というものがもはや分かっていない。
瞳孔を広げ、呼吸を浅くするその様子は尋常ではない。


果穂?「あ、あれ……? なんで、あたし……ジャスティスファイブのことを、わるく言うの……? で、でも……あたしはジャスティスブラックだから……」


そして、それはどんどんエスカレートしていき、いよいよ彼女は言葉を失った。

884 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/17(木) 23:50:29.36 ID:ztf/P3ZF0


果穂?「え、あ、あ……」


ルカ「お、おい……だ、大丈夫かよ」


果穂?「……あ、ああ、あああ」


夏葉「か、果穂……あなた、ダメ、ダメよ……いかないで……いかないでちょうだい……」


智代子「果穂……? なんで、果穂、答えて……わたしたちの声にこたえてよ、果穂!」


小学生というその器は、あまりにも容量が少なく、そして脆い。
自分の中に混在する現実と非現実とが入り混じり、ぶつかり合い、そしてその体を蝕んだ。


____その果てにあったのは、器の瓦解だった。


885 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/17(木) 23:51:44.88 ID:ztf/P3ZF0

ルカ「……こんなの、ありかよ」


もはや小宮果穂の目は虚ろで、何も見ていなかった。
両腕を力なくだらりと下げ、背筋は折れ曲がり、口はだらしなく開けたまま。
もはや、そこに彼女はいなかった。


夏葉「……果穂、よく頑張ったわね……果穂……果穂……」


その抜け殻を小金持ちは抱きしめて、すすり泣く。
涙が頬を伝って小学生の顔に落ちたが、それでもなお反応の一切を示さない。


こんな幕引きがあっていいだろうか。
私たちは、自分たちが生き残るために犠牲となる人間を選ぶ学級裁判に臨んだ。
どんな結論が出ようとも、私たちはそこから逃げ出さず向き合うその覚悟を決めた。
決めていた、はずだった。
蓋を開けてみると、そこにあったのは最もいとおしく、最も希望の象徴に近しい存在の裏切り。そしてそれで事は終わらず、その希望の象徴はもはや絶望に堕ちるでもなく、自壊してしまった。


私たちはきっと、それでもこの票を崩壊したそれに投じて、生き永らえる。
それは分かっている、そうしなくてはならない。
そうでなければ、裁判に挑んだ意味も、ここまでに二人を犠牲にしてきた意味も失われてしまうから。
頭ではそう理解しているのに、このモヤモヤと、その中に沈む真っ黒な何かが頭から離れず、私たちは硬直してしまった。


果穂?「……あ、あ」


私たちがここまで選んできた道は、本当にあっていたのだろうか。
思わずそんなことが頭によぎってしまった。

886 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/17(木) 23:52:23.36 ID:ztf/P3ZF0


ルカ「……モノクマ、投票タイムだ」

美琴「ルカ……」

ルカ「……これ以上、続けてたらこっちがおかしくなっちまう」

夏葉「ルカ……あなたね……!」

ルカ「……後でいくらでも殴ってくれたって良い。だけど、この裁判を私たちの手でちゃんと終わらせないと……ここまで紡いできたものが全部パァだ」

ルカ「後悔は、その後にしようぜ」

智代子「……」


モノクマ「え〜、なんだかいつにもましてお葬式ムードなので大変恐縮ではございますが、これもお約束なので」


モノクマ「投票ターイム! オマエラはお手元のスイッチでクロだと思う人物に投票してくださーい!」


モノクマ「議論の結果導き出されたクロは正解なのか、不正解なのかー!」


モノクマ「さあ、どっちなんでしょうかね?」


887 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/17(木) 23:53:31.07 ID:ztf/P3ZF0
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    【VOTE】
〔果穂〕〔果穂〕〔果穂〕

 CONGRATULATIONS!!!!

   パッパラー!!!


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888 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/17(木) 23:54:06.33 ID:ztf/P3ZF0





【学級裁判 閉廷!】





889 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/17(木) 23:56:55.37 ID:ztf/P3ZF0

長かった三章の学級裁判もこれにておしまいです。
お付き合いいただきありがとうございました!

次回裁判終了パートは近日公開になります。
少しまとまった時間がいつ取れるかわからない日が続くので具体的な日時は言えませんが、数日のうちには書き込みに参ります。
安価は無いので、少しだけお待ちいただければ。

それではお疲れさまでした。
890 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/03/18(金) 00:00:41.44 ID:cTbRn/SaO
まさに弾劾絶叫って感じだった...
お疲れ様でした!
891 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/03/18(金) 00:01:23.20 ID:C1iOisx30
>>1
果穂は被害者か生き残るとばかり思ってただけに
クロで退場するのは全く想像してなかったなぁ
892 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/03/18(金) 00:41:59.89 ID:zncExueK0
ドローンだったりチケットだったり条件がかなり絞られてましたね。原作通り後出しで病人が出るのはわかってたからメタ的にはかなりわかりやすかったですね。ドローンを知ってるキャラから病人組を抜いてさらに映画一回目組を抜く。
893 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/03/18(金) 01:25:46.91 ID:ScClV/cU0
ジャスティスVモノクマに必殺技喰らって爆死かな…
894 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/03/19(土) 00:20:07.00 ID:SceNOL8QO
放クラ、圧倒的クロ率…!
オール被害者のアルスト見習って?
895 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/03/19(土) 20:55:58.48 ID:Eq9zpq7j0
sageてくれ、頼むから
メール欄の隣にチェック押すだけ
896 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/22(火) 22:07:51.81 ID:ELRlNcof0
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CHAPTER 03

Hang the IDOL!〜弾劾絶叫チュパカブラ〜

裁判終了


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897 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/22(火) 22:10:12.42 ID:ELRlNcof0

モノクマ「なんと、なんと! 3回連続大正解! 和泉さんと三峰さんをぶっ殺した憎むべき連続殺人犯の正体は、みんなに愛されてやまない小宮果穂さんなのでした〜!」

果穂?「あ、ああ……」


これまでのいずれとも違う幕引きに、私たちはたじろいでいた。二人の命をエゴイズムを元に奪い去った、許されざる犯人。
その正体もそうだが、ことが判明してからのこいつの豹変ぶり、そしてその果てに待ち受けていた自我の崩壊。
これら多くの事象が一度に私たちを襲ったことで情報としてそのまま飲み込むことができず、
モノクマの高らかな宣言も何も、その耳には届いては来なかった。


夏葉「……ッ!」


全員がその混迷に俯く中、小金持ちは動き出した。自らの乗っていた証言台を降り、迷うことなく私の席へ。
そしてその勢いのままに、胸ぐらを掴み上げてきた。


夏葉「ルカ! あなたはこれで満足なの?! 真実を解き明かしさえすれば……それで、それで満足だというの?!」

ルカ「……」


その言葉を、否定することはできなかった。
小宮果穂という存在をまるで家族のように感じていたこいつからすれば、この幕引きは悲痛以外の何者でもなかろうが、
私からすれば自分自身の生存のため、真実のため、これ以外の終わりかたはなかった。
そこに満足という言葉を使うのであれば、私はそれを甘んじて受け入れるほかないのである。
898 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/22(火) 22:10:59.40 ID:ELRlNcof0

夏葉「あの子はまだ幼くて……必死に頑張っていたのよ!? それなのに、あなたは自分が生き残るという大義名分を振りかざして追い詰めて……」


こいつが激情に流されて、おかしな言葉を口走っていることを咎めることはできた。
こいつが口にしているのは、殺人犯を庇い立てるような言葉。

だが、その心中は理解できた。
犯人として指摘していたはずの私でも思わずその胸を痛めてしまうほど、
自分よりも幼く、儚い存在が壊れてしまった瞬間というのは、直視に耐え難いものがあった。
その理解が、私に言葉を詰まらせた。


夏葉「あの子を……果穂を返してちょうだい!」


しかし、理解とは別に働くものがある。言葉というのは拡散性だ。
正面に吐き出したはずのものでも、空気に立てた波紋は次第に広がりを見せ、周囲の人間にも届く。
小金持ちが口走った言葉の数々は、その周囲の人間にはよほどのものとして映ったらしい。


冬優子「……ざけんじゃないわよ」


小金持ちの肩に、冬優子の右手が乗っていた。
それに気づいて小金持ちが顔を向けた瞬間。



パシンッ



その場に乾いた音が響いた。
899 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/22(火) 22:11:54.11 ID:ELRlNcof0

夏葉「……え?」

冬優子「幼さが免罪符になるとでも思ってるの? あんたにとって可愛くてしょうがないガキかもしれないけど……そのガキが、ふゆにとってのかけがえのない存在を奪い去ったことを棚にあげてんじゃないわよ」

夏葉「……ふゆ、こ……」

冬優子「一番困ってんのはふゆなのよ……あれだけ犯人を処刑台に上げてやるって啖呵を切ったのに……終わってみれば小学生のガキで、しかもその自我が崩壊してしまった……?」

冬優子「こんなの、愛依と結華にどう伝えろっていうのよ……!」


ビンタした方も、された方もその額に涙が伝っていた。
ヒリヒリと赤く腫れる頬よりも、反動でじんわりと響く掌よりも、その胸の痛みが涙腺に届いていたようである。

失ったもの、これから失うもの。
到底秤にかけられるものでもなく、並べて評価するようなものでもない。
黒く冷たく澱んだものが競り上がるのを抑止する術もない。

強いて許される発散が、その一滴の雫なのである。

900 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/22(火) 22:13:19.69 ID:ELRlNcof0

智代子「……本当に、果穂がやったんだよね」

モノクマ「はい! 公平なジャッジの元に、オマエラは今回の学級裁判も無事正答にたどりつきました!」

モノクマ「お二人の命を奪ったのは小宮果穂さんで間違いないですよ〜!」

美琴「……やるせないね」

モノクマ「う〜ん、なんだかみんなテンション低いなぁ。せっかく生を勝ち取ったのに、せっかくならもっと喜ぼうよ!」

恋鐘「とても喜べる状況なんかじゃなかよ、果穂があげんこつなってもうて……」

モノクマ「月岡さんなんか、お友達の仇を討てるってなってテンションも上がるかと思ったら、紫モードですか、思い出ゲージも溜まりませんか」

果穂?「あ、あ……」

モノクマ「そっか、オマエラはクロだった小宮さんがあんな風に壊れちゃったからお通夜ムードなんだよね」

モノクマ「わかるなぁ、おもちゃが壊れちゃった時とかって1日引きずるよね」

夏葉「あ、あなた今……果穂のことを玩具呼ばわりしたの!?」

智代子「お、抑えて夏葉ちゃん……だ、だめだよ……今歯向かったら……!」


羽交い絞めにして無理やりに激高する小金持ちを抑え込んだ。
愛すべき存在を軽んじられ、踏みにじられていることに相当頭に来ているらしい。
まるで獣かのように荒々しい鼻息がここまで聞こえてくる。

そんな様子を見ていたモノクマは、まるで妙案が思いついたかのように口にした。
901 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/22(火) 22:14:18.23 ID:ELRlNcof0



モノクマ「わっかりました! それでは小宮さんを元に戻してみせましょう!」



ルカ「……は?」


それは、事件が起きた時のことを彷彿とさせた。
あれほどまでに全員を苦しめた凶悪な感染症である絶望病を、ほんの数分足らずのうちに完全に回復させてしまった時の事。
モノクマの持つ、超常的な力が想起された。


パチンッ


そして、私たちの予測は相違なかったらしい。モノクマが指をその場で鳴らした瞬間。


バターン!


小学生はその場に糸の切れたマリオネットのように膝から砕け落ちた。
902 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/22(火) 22:15:34.81 ID:ELRlNcof0

夏葉「か、果穂……!? 果穂、大丈夫!? 返事を、返事をしてちょうだい!」


慌てて抱きかかえる小金持ち、その腕の中で小宮果穂は……瞼を開けた。



果穂「……なつ、は……さん……? あれ……ここ……は……」



夏葉「か、果穂……あなた、正気に戻ったの……!?」

美琴「こ、これって……」

ルカ「どこまでもモノクマの思うがままってか……!?」


その薄く赤らんだ瞳には、かつての姿と同様に光の粒がきらめいていた。
絶望病に感染して、自分自身を悪の怪人だと思い込んでいた時に失われたハイライトが蘇った……在りし日の小宮果穂の姿が、そこにあった。

903 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/22(火) 22:16:04.13 ID:ELRlNcof0

夏葉「果穂、果穂……!」


思わず両手でぎゅっと抱きしめた。
年の割に成熟した身体はその両腕には収まらなかったが、お返しの抱擁を試みる腕は、確かに幼さを携えた細さだ。
この未成熟な器に、あの澱みのすべてが流し込まれていたのだと思うと、決壊が起きたことも当然のように思える。
譫言のように、許しを請う言葉を繰り返した。


夏葉「ごめんなさい……ごめんなさい……ごめんなさい……」

果穂「……夏葉さん」


小宮果穂はそっと頭を撫でるようにして、微笑んだ。
そのことが余計にトリガーとなったのか、胸元で有栖川夏葉は嗚咽を漏らし始めた。

904 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/22(火) 22:18:21.06 ID:ELRlNcof0

果穂「……みなさん、聞いてください」


だが、一方の小宮果穂は涙を流してはいなかった。
突然に取り戻した自我、そして直面する現実。
そんな状況に身を置いてなお、怯むようなそぶりを見せなかった。
真剣なまなざしで私たちのことを見つめ、口元は固く結んでいる。


果穂「わかってます、あたし……これからしんじゃうんですよね」

ルカ「……!」

果穂「だから、しぬ前に、あたしの言葉でしゃべらせてください!」


裁判場内に響き渡るほどの声量と共に、深く頭を下げた。
私たちはそれに、言葉を返さなかった。
彼女の小さな身体で起こした決意には、言葉ではなく態度で返すべきだろうと思ったから。
全員、ただ静かにその頭頂部が上がって、改めてその顔を見せるのを待った。
礼を終えて再び面を上げる、その表情はさっきと変わっていない。力強い決意に満ちている。

905 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/22(火) 22:19:12.18 ID:ELRlNcof0

果穂「絶望病にかかっちゃって、自分でも自分が何だかわかんなくなっちゃって……あたしの頭の中で、ずっと他の人をころせってだれかがうるさくて……」

果穂「それがいやでいやで、きがついたら愛依さんと結華さんをころしちゃってて……そのことは、なんとなくおぼえてます」

果穂「……いま、こうしてるってことは多分……あたしをクロだってわかってもらえたんですよね」

果穂「ほんとうに、ごめんなさい。それと、ありがとうございます。あたしをクロだってちゃんと投ひょうしてくれて……」

智代子「……ごめんね、果穂。守ってあげられなかったよ」

果穂「ちがいます! ちょこ先輩がまもらないといけないのは、あたしじゃなくて……みなさんです! あたしは、みなさんをうら切ったんです……」

(……裏切り、か)

ルカ「なあ、今の口ぶりからして……事件の記憶がすべてあるってわけじゃないんだよな」

果穂「えっと……二人をころしたのは、おぼえて……いや、わすれられるはずもなくて……でも、どうやってころしたとかは……あんまり……」


どこかたどたどしい口調は、言葉を探り探りで話している印象だ。
自分が二人を殺した犯人だということを自覚しているがゆえ、事を荒立てないために神経を使っている。

906 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/22(火) 22:20:06.16 ID:ELRlNcof0

果穂「でも……おぼえてなくても、あたしがやったことには変わりないんです。きのうの夜のあたしが……ぜんぶぜんぶ、悪いんです……!」


強いな、と率直に思った。
無自覚な自分が犯した罪を認め、それに類する罰を受けることも拒まない。
並大抵の精神力では出来ることじゃない。

そうだ、こいつはずっとそうだった。
この島に来てからも、来る前からも。
年齢も出自もバラバラのグループを、最年少ながらにひとまとめにしていただけのリーダーの器がある。
私たちの中で、一番強い存在だったと言っても間違いではなかったかもしれない。
年相応の無邪気さを持ちながら、現実や責任から逃げずに立ち向かえるだけの素養が確かにあったのだ。

そんなこいつを、絶望病という病気がすべて変えてしまった。
器に過ぎた罪を注ぐだけでは飽き足らず、
ヒーローという心のよりどころ、アイデンティティまで捻じ曲げられ、器そのものを破壊されてしまっていたのである。
こいつはきっと、それを朦朧とする中で実感していたが故、一度は自我が崩壊してしまったのだ。

907 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/22(火) 22:20:48.63 ID:ELRlNcof0

果穂「……ごめんなさい! あたし、あたし……どれだけあやまっても足りない、罪をおかしてしまいました」

果穂「ゆるしてもらえなくていい……それでも、ごめんなさいだけは言わせてください!」

果穂「ほんとうに、ごめんなさい……!!」


小宮果穂は何度も何度も頭を下げた。
『ごめんなさい』という言葉、これまでの人生でも何度も何度も聞いてきた。
学生時代の友人のいざこざ、家族にテストの点数を見せた時の誠意、仕事で予定をぽしゃった時のマネージャーの弁解……どれもこれも、そのニュアンスは違った。


そして、今この場で聞いている『ごめんなさい』はそのいずれよりも幼くて、混じりっ気が無くて、





_______何よりも重たい、『ごめんなさい』だ。




908 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/22(火) 22:21:52.45 ID:ELRlNcof0

自分の中のすべてをぶちまけて謝罪に徹する小宮果穂に、静かに冬優子は歩み寄った。
裁判が始まる前、犯人を自ら処刑台に送ると息巻いていた彼女は今、感情を露わにはしていない。
ただゆっくりと近づいて、手を触れることもなく眼前に立つ。


冬優子「……果穂ちゃん、ごめんね。どれだけ謝られてもふゆは許してあげられそうにない」

果穂「……ふゆさん」


その言葉は極めて冷淡なものだった。
小宮果穂の覚悟と感情を詰め込んだありったけの『ごめんなさい』を冬優子は飲み込みはしなかったのである。


冬優子「愛依と過ごした時間、結華にかけた言葉……全部全部、ふゆにとっての宝物だったから。どんな理由があっても、それを奪った果穂ちゃんは許せない、許しちゃいけないって思うの」

果穂「はい……」


そしてそれを、小宮果穂は驚きもしなかった。
拒絶されることも覚悟したうえでの『ごめんなさい』、それに返される反応としては当然の物だったんだろう。


冬優子「……でもね」

果穂「え……」
909 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/22(火) 22:22:40.03 ID:ELRlNcof0





冬優子「ふゆ、果穂ちゃんと一緒に過ごした時間も……宝物だと思ってるんだ」




910 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/22(火) 22:24:10.14 ID:ELRlNcof0

大切な存在を奪った相手を許すことなんて、通常あるはずもなく、綺麗ごとを語るのは彼女の性にも合わない。
罪にはそれ相応の罰を下す必要があるし、遺されし者の感情を、奪った人間は知るべきだ。
さっきまでの言葉は、和泉愛依と三峰結華の理解者であった『黛冬優子』から出た、そうあるべき『結論』なのである。

しかし、『結論』はいつだって一つとは限らない。
人一人にだって、立場や思いが複数あって、そのそれぞれに至るべき『結論』が存在している。
今冬優子が口にしようとしているのは、事務所の仲間の『黛冬優子』としての『結論』だ。
事務所で同じ時間を過ごしてきた人間として、小宮果穂をかわいがり世話を焼いてきた人間として、彼女の覚悟には相応の救済があるべきだと彼女は至った。


冬優子「果穂ちゃんと一緒に遊んだり、笑ったり……そんな時間があったこと、ふゆは絶対に忘れない。果穂ちゃんだって、ふゆにとってかけがえのない存在の一つだったから」

果穂「ふゆさん……」

冬優子「……ふゆも、守ってあげられなくて悪かったわ。わざわざモーテルで面倒をみる役目も買って出たって言うのに……とんでもない罪を背負わせるようなことになっちゃって」

果穂「そんなことないです……ふゆさん……あたし、今すっごくうれしいんです……」

果穂「ふゆさんがゆるさないでくれたこと……そして、あたしのことを思ってくれてたって知れたこと……すっごくすっごく……しあわせです!」

冬優子「……バカな子ね」


冬優子の目元の何かが、照明の明かりを僅かに反射したように見えた。
照れくささとはまた違った何かを感じた彼女は思わず背を向けた。
一人の人間としての黛冬優子の『結論』は厳しくも優しい、小宮果穂のための『結論』だった。

911 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/22(火) 22:25:21.22 ID:ELRlNcof0

そんな彼女の結論を間近で見て、もう一人の理解者が一歩歩み出た。


恋鐘「ねえ、果穂。うちも最後に聞きたいことがあるけん、答えてくれんね?」

果穂「恋鐘さん……はい、なんですか?」


月岡恋鐘も事件発生直後はあれほど錯乱していたというのに、この局面においてその表情は不思議なほどに穏やかだった。
同じく大事な存在を奪われた黛冬優子の到達した『結論』、同胞としてその別れにかけるべき言葉の『結論』は、自分にも当てはまると感じた。

この胸に湧き上がる憎悪と憤怒、それとは別に小宮果穂をこれから失ってしまうであろうことを嘆く気持ち。
今ここにおいて口にすべきなのは、一つの質問だと思った。




恋鐘「モーテルで過ごした二、三日。結華は……何回笑っとった?」




果穂「……!」
912 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/22(火) 22:26:51.74 ID:ELRlNcof0

月岡恋鐘に、ここ何日かの記憶はほとんどない。
三峰結華が一度塞ぎ込んでからまともに会話をすることもなく病気に倒れ、目が覚めた時には全てが終わってしまっていた。
だからせめて、最後にその失われた時間の補填を求めようとした。
小宮果穂と三峰結華、二人の過ごした時間の一端だけでも知りたいと思った。


果穂「結華さんは……ずっと、あたしには笑顔を見せてくれました。おはようを言う時も、ご飯を食べる時も、おやすみなさいをする時も……ずっとずっと、笑顔でした……!」

恋鐘「……そいが聞けてよかったばい」

恋鐘「果穂、結華はきっと恨んどらんばい。果穂も必死やったけんね、でも……天国で、ちゃんと自分の口で『ごめんなさい』は伝えなきゃいかんよ」

果穂「……はい! もちろんです!」


三峰結華という人間はよく知っている。
他人のことを慮って、その場のために動くことのできる人間だ。

きっと小宮果穂に笑顔を見せ続けていたなら、そういうことなのだろう。
彼女自身が、小宮果穂に見せるべきものはそれだと結論づけた。不安や恐怖を自分が取り除かねばならないと自らに義務を課したのだ。

それなら、彼女の死後もその義務は引き継がらなければならないはずだ。
たとえ許すことはできなくとも、救済はまた別に設けてやりたいと思った。
913 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/22(火) 22:28:00.55 ID:ELRlNcof0

冬優子「あさひ……あんたもこっちに来なさい」

あさひ「……!」


小宮果穂がクロだと確定して以来、沈み切っていたのは放クラの二人だけではない。
芹沢あさひと小宮果穂。私は事務所は違うのでその詳しい関係性までは知らないが、この島での暮らしを見ているだけでもよくわかる部分があった。


冬優子「果穂ちゃんと話ができるのも今の内よ。いつまでもしょぼくれてるんじゃないの、後で悔やんだって取り返しが効かないんだから。思ってること、感じてること……この際全部ぶちまけなさい」

あさひ「……冬優子ちゃん」

果穂「あさひさん! おねがいです、あたしとお話してください……!」

あさひ「果穂、ちゃん……」


年も近しく、好奇心が旺盛なのもよく似ていた。
お互い活発な性格もあって、ズイズイとお互いを引っ張っては一緒に出かけ、それぞれの『楽しい』を共有しあった仲だった。
友達を超えて、親友の仲となり、そして姉妹にも近しい信頼関係がその間にはできていた。
握りしめた絆のもう一端、それを握る相手は今から死にゆく運命。


覆せない別離を前に、言葉は勝手に口から出た。


914 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/22(火) 22:29:04.86 ID:ELRlNcof0



あさひ「果穂ちゃん、わたし……つらい、悲しいよ」



果穂「あさひさん……?」


あさひ「さみしいよ、嫌だよ……果穂ちゃんとお別れなんかしたくない」


一切のフィルターのかかっていない、言い換えも何もないストレートな感情。
もはやそれは言葉というよりも叫びに近しいものだった。

ただでさえ小さな体を、胸を押さえて折り曲げて、臓物を絞るようにして言葉を吐き出している。
冬優子の言葉を受けて、中学生はその胸の内の全てを今ここで曝け出すと決めた。
自分の本能のままに生きているように見えてその実、自分自身の感情においても見えていない部分の多い人間。
こいつが自分自身の感情を吐き出すのに、他に術を知らなかったのである。
915 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/22(火) 22:30:25.10 ID:ELRlNcof0


あさひ「嫌だ! 嫌だ嫌だ嫌だ……嫌だ! 果穂ちゃんが死んじゃうなんてそんなの嫌だよ……!」


悶えながら吐き出していく感情の激流。
それはやがて言葉を受ける、小宮果穂をも飲み込んでいく。


果穂「あさひさん……」


芹沢あさひの言葉に中てられたように、いつしか小宮果穂もギュッと自分の胸元を掴んでいた。
服には皺がより、下唇を強く噛み締めている。


夏葉「……果穂、いいの。私たちのことは今だけは忘れてちょうだい」

果穂「夏葉さん……?」

夏葉「あなたも、自分の想いに素直になっていいの。私たちの前だからとか気にせずに……言いたいことを言うべきよ」


彼女の感情の堰を切ったのは、有栖川夏葉。
同じユニットの仲間として、誰よりも近くでその成長を見届け支えてきた大人として、最後にポンと背中を押してやった。


果穂「……はいっ!」


小宮果穂はずっと胸の奥に押し込めたものを引き摺り出した。
二人を殺したという罪悪感が蓋をしていたものが一気に噴き上がる。

916 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/22(火) 22:31:59.16 ID:ELRlNcof0

果穂「あたしもです……あさひさん、あたしも……あさひさんとお別れなんか、したくありません!」

あさひ「もっといっしょに虫取りに行きたかったし、おばけ探しもしたかったんだよ……」

果穂「あたしも、もっといっしょに冒けんしたり、もっといっしょに遊んだりしたかったです……!」

あさひ「いやだよ……いやだよ! 行かないで、果穂ちゃん!」


勿論今までの謝罪も全て心より生まれたものだ。
でも、それ以上に、今ここでぶちまけた感情は大きな意味と質量とを持つ。それは年相応、等身大の少女として、エゴのままに口にした感情だったから。


あさひ「果穂ちゃん、果穂ちゃん! なんで、なんで死んじゃうの……!?」

果穂「あさひさん、ごめんなさい……! あさひさん、あたしもお別れしたくないです……!」


それは、この場において誰よりも幼い二人だからこそできたこと。
自分の中の感情を咀嚼する工程も踏まずに舌の先に乗せ、考えるより先に相手にぶつける。
どれだけ幼稚な言葉でもいい、いっそ言葉になっていなくたっていい。
その想いを、その言葉を、その熱を、誰よりも素直に表現できるのが『幼さ』と言う彼女たちの特権なのだ。


美琴「……」


その美しくも悲痛な光景に、デジャブを覚えなくはなかった。
私の隣に立つ美琴も、組んだ腕に力がこもる。
917 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/22(火) 22:32:53.81 ID:ELRlNcof0


……だが、時というのは無情だ。
別れは私たちの思いを感知せず、ただ訪れる。




モノクマ「あ〜〜〜! 湿っぽい、湿っぽい! ジメジメが過ぎますぞ!」




918 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/22(火) 22:33:40.60 ID:ELRlNcof0

モノクマ「ちょっと盛り上がるかなと思って人格を戻してやったら、長尺で御涙頂戴の茶番を繰り広げちゃってさあ!」

モノクマ「部屋の湿度が5%は上がったよね、ふかふかだったボクの毛皮もすっかり湿っちゃったよ」

モノクマ「そういうわけで……そろそろ乾燥させちゃいましょうか! 最高にホットでバイブスあがっちゃう、おしおきタイムの時間だよ〜!」


私たちの会話に痺れを切らしたモノクマがついにその宣言を口にしたのである。


智代子「そ、それって……果穂の処刑……?!」

果穂「……!」

夏葉「ま、待ってちょうだい! あなたも裁判は全て見ていたのよね?! 果穂は絶望病にかかっていて意識も朦朧としていたのよ!? 無自覚な殺人で裁くなんて許されざる暴挙だわ!」


思わずその足元に縋り付く有栖川夏葉。
だが、そんな訴えなどモノクマが耳を貸すはずもない。
919 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/22(火) 22:34:35.93 ID:ELRlNcof0

モノクマ「往生際が悪いなあ。あのね、自覚してなかったら罪がなくなるなんてそんなわけないでしょ? あるのは小宮さんが二人を殺害したと言う純然たる事実」

モノクマ「法の番人であるボクからすれば、感情論なんて問題外なんだよね」

夏葉「そ、そんな……」


感情論で救われるなら、七草にちかと田中摩美々の犠牲もなかった。
それは痛いほどにわかっているはずなのに、押し寄せる絶望の波に思わず足が震えた。
いよいよ小宮果穂の処刑が目前に迫り、遺される者たちは阿鼻叫喚の様相だ。
そんな中、彼女は前に進み出た。


果穂「モノクマさん、ありがとうございました!」

モノクマ「はぬ?」

果穂「最後に、あたし自身の言葉であたしの気持ちを伝えられてよかったです。『ごめんなさい』をいう時間をもらえて、うれしかったです!」

夏葉「果穂……あなた」

果穂「えへへ……しんじゃうのは、ちょっとこわいですけど……それ以上に、何も言えずにしんじゃう方がつらいです。みなさんとお話しできて、あたしのきょうふもちょっと収まりました!」


わざわざ敵に頭を下げてまで、小宮果穂はその絶望を取り除こうとした。
本当に、どこまで行っても強いガキだ。
私たち以上に大人びた配慮に、思わずこちらも呆気に取られた。
920 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/22(火) 22:42:15.26 ID:ELRlNcof0

モノクマ「ま、そういうわけでそろそろ始めちゃいますか!」



果穂「ずっと変わらないものがあり続けるから、あたしたちは変わっていけるんです」

果穂「つよくなって、おおきくなって……それでどんどん大人になる」



モノクマ「今回も、超小学生級の道徳の時間である小宮果穂さんのためにとっておきのおしおきをご用意いたしましたゾ!」



果穂「あたしは……もう大人にはなれないですけど、みなさんならすっごくかっこいい大人のひとになれると思います!」

果穂「だから、大人になっても……あたしを、その『変わらないもの』の中の一つとして、覚えておいてくれるとうれしいです」

果穂「あたしにとっての『変わらないもの』は……みなさんと過ごした時間と、思い出だったから!」



モノクマ「それでは張り切っていきましょう! おしおきターイム!」



果穂「えへへ……最後は、泣くよりも、笑っておわかれしたいです! ヒーローは、だれにもなみだを見せないんです!」






921 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/22(火) 22:43:00.13 ID:ELRlNcof0






果穂「みなさん……今まで、ありがとうございました!」





922 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/22(火) 22:44:21.46 ID:ELRlNcof0
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GAME OVER

コミヤさんがクロにきまりました。

おしおきをかいしします。



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923 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/22(火) 22:46:59.13 ID:ELRlNcof0

我々人間の命は、吹けば消えゆく儚い存在……
その命は、死神たちが蝋燭に灯した火と繋がっており、彼らの管理のもとにあるのです。


この薄暗い空間には、全部で16の蝋燭が立っています。
太く、長く聳え立つ蝋燭は人間八十余年の生涯を蓄えている。
でも、その先端の炎がいつまでも燃え盛るかと言われればそれはノー。

『かざのひおり』『ななくさにちか』『くわやまちゆき』『たなかまみみ』『いずみめい』『みつみねゆいか』

これらは全てその先端の炎が消えてしまった蝋燭。
まだ土台部分はたくさん残っているにもかかわらず、炎の消えた蝋燭は乱雑にそこに投げ出されています。


さて、そろそろ次のお時間ですね。
死神モノクマがその送風機を向けた先は、『こみやかほ』の蝋燭。
彼女の命の灯火も、ここで消え去ってしまうのでしょうか?


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   死神
〜many screams〜

超小学生級の道徳の時間 小宮果穂処刑執行


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924 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/22(火) 22:48:10.30 ID:ELRlNcof0

送風機の強風に靡く炎、あれが消えてしまってはまずいと小宮さんは手当たり次第に燃えそうなものをどんどんと投げていきます。
なんだかカッコいい感じの木の棒、学校のプリント、満点のテスト、図工の作品……
それらを媒介にして火の勢いは徐々に回復……

でも、死神モノクマも手を緩めません。
送風機のみならず自分の手で団扇も仰ぎます。

火が風で立ち消えてしまわないように、小宮さんはもっともっとたくさんのものを放り込みます。
真っ赤なランドセル、思い出のリコーダー、修学旅行で食べるすき焼きのなんか青いやつ、あの頃すっごく流行っていたから買いに走ったスニーカー……

しかし、死神モノクマの方が上手のようです。
いよいよ空調も本格的に作動させ、蝋燭の火は風に靡きに靡いています。

このままじゃダメ! 火が消えてしまう!
そう思って手に取ったのは……ジャスティスファイブの変身ベルト。
小宮さんは躊躇って躊躇って……




……投げることができませんでした。
ジャスティスファイブは彼女の思い出、そして心の拠り所。それを擲つことなど、たとえ命がかかっていようともできないのです。
925 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/22(火) 22:51:17.58 ID:ELRlNcof0



……でも、ウッカリさんですね。
小宮さんったら、ヒーローはピンチの時に必ずやってくるって知っていたはずでしょう?



小宮さんの視界を明るくする、その光源の元には仁王立ちするジャスティスレッドの姿が!
助けを求める小宮さんの元に、一番のヒーローがやってきてくれたのです!

さあ喰らえ、悪の怪人・死神モノクマ!
悪焦がす正義の焔! ジャスティン・フレイムだァ〜〜〜〜ッッッ!!!!

流石はジャスティスレッドです。
死神モノクマを退けるだけではなく、蝋燭の火も更に激しく燃え盛らせてくれました。

火柱のように燃え盛る炎は蝋燭をどんどん溶かしていき、溶けた蝋はジェル状になって小宮さんの元へ降り注ぐ。
摂取何百度はあろうかという灼熱の蝋が小宮さんに纏わり付いて、その肌を、その肉を、徐々に徐々に焼いていきます。

ジュウジュウという音に混ざって小宮さんも思わず声を上げます。
926 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/22(火) 22:52:23.21 ID:ELRlNcof0

その苦悶の声に抑えきれず、もう一人のヒーローが走り出しました!
それはモノクマの仕込みの偽物ジャスティスファイブなんかではなく、彼女に取っていつもそばにいた、大好きで最高なヒーローの一人。


____【有栖川夏葉】さんでした。


有栖川さんは自分の身が灼かれることも厭わず、素手で小宮さんの体にまとわりつく蝋をその手で剥がしていきます。

でも、垂れてくる蝋の方が量も勢いも圧倒的。
有栖川さんの目の前で小宮さんはどんどん蝋人形へと変わっていきます。

そして、有栖川さんの腕も焼け爛れ、見るも無惨な姿に。
それでも彼女は必死に救おうとしました。


剥がして、剥がして、剥がして、剥がして、剥がして、
剥がして、剥がして、剥がして、剥がして、剥がして、
剥がして、剥がして、剥がして、剥がして、剥がして、
剥がして、剥がして、剥がして、剥がして、剥がして……





最後には、全身の火傷の苦痛で有栖川さんは意識を失い横たわってしまいました。
その隣には綺麗な綺麗な小宮さんの蝋人形が横たえられていましたとさ。


927 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/22(火) 22:53:51.95 ID:ELRlNcof0
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ルカ「……は?」

智代子「な、夏葉……ちゃん……?」


小宮果穂の凄絶な死、それに慟哭する暇もなく私たちの前でそれは起きた。
今回の事件の犯人でもない、シロである有栖川夏葉がおしおきの最中に割って入り、そして彼女はその巻き添えとなってしまった。
私たちはすぐさま彼女の元へと走り出す。


ルカ「お、おい……!? 何やってんだ、お前……!!」


溶岩のような蠟が全身を包んだことでその皮膚は激しく焼け爛れ、その内側の筋組織や脂肪分を焦がす。
火葬場の煙突から吐き出された煙のような独特の臭気が、近づいただけで鼻を刺した。


智代子「夏葉ちゃん、夏葉ちゃん!! なんで、ダメだよ……死なないで!」

恋鐘「智代子、いかんよ! 不用意に触ったら智代子まで火傷してしまうばい!」

智代子「でも、でも……! 早く蠟を剥がしてあげないと、夏葉ちゃんまで死んじゃうよ……!」

928 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/22(火) 22:55:05.57 ID:ELRlNcof0

モノミ「やい、モノクマ! お前、大変なことをやってしまいまちたね! 有栖川さんは二人を殺した犯人でもないのに、おしおきをやるなんて重大なルール違反でちゅ!」

モノクマ「ぐ、ぐぬぬ……勝手に飛び入りをしてきたのは有栖川さんの方だろ! これはそう、事故なんだよ!」

モノミ「事故なら事故で、ヒヤリハット案件でちゅ! 有栖川さんの死は予防もできたはずでちゅ、アンタの怠慢さが招いた……」

智代子「……ま、待って!」

モノミ「え、ええ?」

智代子「夏葉ちゃん、夏葉ちゃん……聞こえてる?」


突如声を上げて場を制した甘党女。
彼女の握る有栖川夏葉の手のひらは、私たちの目の前でゆっくりと登っていく。




夏葉「……私は、まだ……生きているわ……」



929 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/22(火) 22:56:17.94 ID:ELRlNcof0

皮膚がめくれあがった悲惨な状態ではあるものの、高々と掲げたその手には、確かに生の主張が息づいていた。
私たちは即座にモノクマの方へと詰め寄った。


ルカ「おい! さっさと治療……病院に運べ!」

透「コロシアイの続行が困難な怪我は治療する……そう言ってたよね」

冬優子「このまま有栖川夏葉が命を落としたら一番困るのはあんたなんじゃないの? さっさと搬送しなさい!」

モノクマ「やれやれ、ゴキブリ並みのしぶとさだね……わかった、わかりましたよ! ボクとしてもこんな形で頭数が減るのは不本意だからね!」

モノクマ「エマージェンシー! エマージェンシー! 救急救命センター24時、出動!」


モノクマが手を掲げた直後、鳴り響く地鳴り。遠くから聞こえてくるサイレン。
両者は徐々に近づいてきて、そしてものの数秒と経たないうちに。


ズガドーン!!


壁をぶち破って救急車が姿を現した。

930 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/22(火) 22:57:07.69 ID:ELRlNcof0

モノクマ「後は医療界のバーストと呼ばれているボクにお任せあれ! きっちりかっちり有栖川さんを治療してあげちゃうからね!」

美琴「……バーストだと、数字が大きすぎるんじゃないかな」

冬優子「……ああ、そういうこと。21超えちゃってんじゃないの」

あさひ「……? どういう意味っすか?」

ルカ「死ぬほど有名な医療漫画があるだろ……その、ツギハギの!」

モノミ「こら〜! しょうもない茶番で版権に絡みそうな話題はやめてくだちゃい!」

恋鐘「ていうかそもそも救急車、どがんしてここまでやってきたと〜〜〜!?」

智代子「こ、ここって地下だったよね!?」

モノクマ「細かいことは気にすんな! 座標をちょっとばかしいじくっただけのことだからさ!」

ルカ「まあもうこいつが現実離れしてんのは今更な話なんだけどな……」


モノクマはてきぱきと担架やら呼吸器やらを使い、無駄に手際よく満身創痍の小金持ちを救急車へとのせ、走り去ってしまった。
コロシアイの進行は何よりも優先する奴だ、どんな手段を使おうとも死なせはしないはずだ。

931 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/22(火) 22:57:44.75 ID:ELRlNcof0

透「大丈夫、無事だよ。絶対」

智代子「うん……夏葉ちゃん……お願い……」

雛菜「それにしても、どこに行ったんですかね〜」

ルカ「ここは地下だから、どこに行くも何もねーはずだが……」

モノミ「病院に行ったはずでちゅ! この島の医療設備なんて、あそこぐらいのものでちゅから!」

(……そんな自信満々に言うことか?)

美琴「だとしたら、私たちも急いで病院に向かった方がいいね」

智代子「うん……夏葉ちゃんがちゃんと助かったのか、見届けないと!」

あさひ「……はいっす!」


私たちは、考える暇もなくすぐにその後を追った。
小宮果穂の死によってぽっかりと開いた心の穴を、有栖川夏葉の生還という吉報で補填しようとしていたのか。
それとも、辛い現実を直視しなくていいように、目の前の喫緊の課題に逃避をしていたのか。
どちらともわからないが走り出した足を誰も止めようとはしなかった。

932 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/22(火) 22:59:15.10 ID:ELRlNcof0
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【第3の島:病院 ロビー】

病院に辿り着いた私たちを待っていたのは『手術中』と点灯するランプ。
私たちが入れたのはロビーまでで、廊下へと続く扉はカギがかけられ閉ざされていた。
手術中の様子を見せることはおろか、音も聞かせたくないということだろうか。
ロビーの椅子に全員ずらりと座り、その時を待った。


「…………………………」


両手を合わせて神に祈るようにしたり、頭を押さえてためいきをしたり、貧乏ゆすりをしながら時計を何度も見返したり。
思い思いに過ごして、何時間が経っただろうか。



ギィィィィ…



扉は、突然に開いた。
933 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/22(火) 23:00:31.01 ID:ELRlNcof0

モノクマ「手術は成功しました……一命はとりとめましたよ」


ブカブカな手術着に身を包んだモノクマは額を拭うようにしながら、そう言った。


智代子「成功……? 夏葉ちゃんは、無事なの……?」

モノクマ「ええ、ぴんぴんしてますわ」

智代子「本当に、本当に……?」

モノクマ「ええ、元気な女の子ですよ」

智代子「……! よかった……よかった……」


その場に泣き崩れる園田智代子。
私たちは彼女の元に駆け寄り、その肩に手を当てた。
嗚咽を漏らし、泣きじゃくる彼女には支えが必要だったのだ。

934 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/22(火) 23:01:39.63 ID:ELRlNcof0

透「あんなに全身の火傷酷かったのに、すごいね」

モノクマ「そりゃまあボクですから! サバンナの中央で自ら開腹手術を行っただけの技術はありますよ!」

雛菜「もう本当に命を落とす心配はないんですか〜?」

モノクマ「はいよ! さっきも言った通り今はもうピンピンしてます」

恋鐘「ピンピンって……流石にまだ意識は戻っとらんとやろ?」

モノクマ「え? いや、だから言ってんじゃん。超がつくほど元気だから……今にも走り出しそうなぐらいになってるけど」

ルカ「はぁ……?! あ、あいつは死ぬ一歩手前だったんだぞ……!? そんなものの数時間でそんなに回復するわけねーじゃねえか!?」

モノクマ「はぁ……やれやれ、ボクの手腕がそんなに信用なりませんか。これだから前時代の人間は困るな、オマエラあれでしょ。カメラの写真撮影は魂が抜かれるからやりたくないとか言ってた口!」

美琴「それはつまり、面会謝絶とかでもないってこと……?」

モノクマ「うん、全然OKだよ! 絶望病の治療の時に使ってた病室にそのままぶち込んでおいたから、行ってみたら?」

智代子「夏葉ちゃん……夏葉ちゃん!」


その言葉を聞くなり私たちはすぐにモノクマの隣をすり抜けて廊下へと走り出した。
目指す先は有栖川夏葉の病室。全身の火傷で一時命を落としかけた仲間が待っているというその病室に向かって一目散だった。
彼女が一時陥っていた生命の危機を目の前で確認した私たちからすれば、モノクマの話は半信半疑ではあったがそれ以上に期待が強かった。
失われかけたその命が戻ってきたのだというのならこれ以上の吉報はない。
思考よりも先に行動が先んじたのだった。
935 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/22(火) 23:03:05.58 ID:ELRlNcof0





モノクマ「……まぁ、元通りに直ったとは一言も言ってないけどね」




936 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/22(火) 23:04:24.65 ID:ELRlNcof0
-----------------------------------------------
【夏葉の病室】

ガララララ!

「夏葉ちゃん!」


甘党女は躊躇することもなく、勢いよくその扉を開けた。
誰よりも回復を願い、その再開を待ちわびていた彼女。

手術成功の知らせを聞いて、歓喜の涙を浮かべていたその表情は……



____扉を開けると同時に【困惑】へと変わった。


「あら、智代子……それにみんなも。心配をかけてしまったわね。もう大丈夫よ」


そして、その困惑は私たち全員に共有される。

937 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/22(火) 23:05:44.38 ID:ELRlNcof0

「……え?」
「どうしたのよ、みんな。そんなに口をぽっかりと開けてしまって。せっかくの再会なのだからもっと喜びあいましょうよ」


目の前の彼女は、これまでと同じように私たちに接している。
共に長い時間を過ごしてきた、この島で生き残りを目指して協力してきた仲間として、喋っている。
だが、私たちはその前の前にある非現実を中々咀嚼できず……再会を喜び合う前に、その疑問をつい口にしてしまっていた。


「お、お前……それ、どうしちまったんだよ」


私の震える指での指摘を聞いて、有栖川夏葉はその右手を改めて眺め、解答を持ち出した。


「……ああ、これね。人生万事塞翁が馬、何が起きるかわからないでしょ?」
「そ、それにしても無理があるでしょうが……」
「夏葉さん……それ、どうやって動いてるっすか?! 見せて、見せてほしいっす!」


その右手は照明の光を反射して輝く。
指を一本開いても閉じても、部屋には駆動音が響く。

938 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/22(火) 23:06:50.56 ID:ELRlNcof0

超大学生級の令嬢、有栖川夏葉。



「私、有栖川夏葉は生まれ変わったの……」





「【超大学生級のアンドロイド】・有栖川夏葉としてね!」



_____その体は、完全に機械へと変わっていた。


939 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/22(火) 23:07:43.77 ID:ELRlNcof0
-------------------------------------------------



CHAPTER 03

Hang the IDOL!!〜弾劾絶叫チュパカブラ〜

END

残り生存者数
9人

To be continued…



-------------------------------------------------
940 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/22(火) 23:09:03.68 ID:ELRlNcof0


【CHAPTER03をクリアしました!】


【クリア報酬としてモノクマメダル25枚を獲得しました!】


【アイテム:割れたメダリオンを手に入れました!】
〔ジャスティスファイブの変身グッズのメダリオン。専用のベルトに差し込むとヒーローのボイスが流れる特別仕様だが、割れてしまってもうベルトにうまくハマらない〕


941 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/03/22(火) 23:18:29.99 ID:ELRlNcof0

という訳で、これにて三章は完結となります。
なんだかんだ二章と大差ない文量になってしまった……

三章の展開は実は前シリーズを書いているときから考えていた物でした。
三章でクロになる、夏葉が巻き添えを食らうなどの展開も当時から考えており、おしおきも当時考えていたものをそのまま使っています。
続編シリーズを書くなら絶対に外したくないとの思いで今回形にしました。

さて、四章更新までまたしばらくお時間をいただきます。
四月は忙しくなると思うので、更新が滞るかもしれませんがどうかご容赦ください。

それでは三章もお付き合いいただきありがとうございました、またよろしくお願いします。
942 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/03/22(火) 23:30:27.49 ID:fdXn26OE0
おぉ、もう…
乙乙
943 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/03/24(木) 11:26:04.25 ID:dz9KEzXxO
SS避難所
https://jbbs.shitaraba.net/internet/20196/
944 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/04/08(金) 20:48:31.16 ID:OJSLI4Ra0
-----------------------------------------------



GAMEOVER

ミツミネさんがクロにきまりました。

おしおきをかいしします。



-----------------------------------------------
945 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/04/08(金) 20:49:42.47 ID:OJSLI4Ra0

ここはどこかにあって、どこにもないそんな無機質で透明な街。
聳え立つ建物という建物は無表情にネオンを照らし、その光の下で人々は顔を隠すようにして歩いていく。

空は真っ暗、星の光も落ちてこない。
灰色に膨らんだ雲は今にも落ちてきそうな、そんな鉛のような圧を見るものに与えています。

でも、彼らは逃げない、立ち去らない。
目の前の明かりが赤色であり続ける限り。


ただ、ルールがそうだからというだけで。


-----------------------------------------------



アンビバレンス・アンブレラ

超大学生級の写真部 三峰結華処刑執行




-----------------------------------------------
946 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/04/08(金) 20:50:55.61 ID:OJSLI4Ra0

信号が青に変わり、人の群れは動き出します。
それぞれが対岸に向かって交差する波。
不揃いながらもぶつかることもなく、器用に流れていく。
その合間を縫うようにして雨がざあざあと落ちてくる。

三峰さんの足取りは重たい。
傘で自分の顔を隠すようにしながら、ゆっくりと水溜りを丁寧に踏み抜いていきます。

パシャと音を立てて踏むことで、誰かに気づいてもらいたい……なんて、子供じゃあるまいし。
彼女が歩くたびに、背負ったリュックのキーホルダーが揺れて、雨と靴音の中で不協和音となりました。


そんな耳障りで、無音にも近い時間。




『___結華』




薄暗い幕を切り裂くように、背後で彼女を呼ぶ声がしたような気がしました。

あの雨宿りの時のように、彼女の影を探し回ってそこら中を駆け巡ってくれた時のように_______
きっと彼なら自分のことを見つけ出してくれる、そんな信頼に後ろ髪引かれて振り返る。

947 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/04/08(金) 20:51:54.28 ID:OJSLI4Ra0





でも、そこにいた人間の正体を彼女は知ることはできませんでした。






彼女を待っていたのはこれまでを凌駕するほどの『ヒト』の群れ。
傘の幕で顔を隠したのっぺらぼう共が真っ正面からぶつかってきて、とうとう三峰さんはその場に倒れ込みます。


しかしこの街では掬い上げてくれる人たちなど誰一人としていません。


そこにいるのは規則正しく、コピー品の日常を演じるだけの舞台装置。
イレギュラーに目を向けている余裕などないのです。
三峰さんの存在は道端に転がっている石ころのように、誰の気にも止められることすらなく、踏まれ、踏まれ、踏まれ。


交差点の信号が再び赤になるころ、その中央ではボロ切れのようになった“何者か”が雨に打たれて横たわっていましたとさ。
948 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/04/08(金) 20:52:49.90 ID:OJSLI4Ra0
-----------------------------------------------



GAMEOVER

イズミさんがクロにきまりました。

おしおきをかいしします。



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949 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/04/08(金) 20:53:57.61 ID:OJSLI4Ra0

ストレイライトの愛依サマは同世代の女子からの人気の高い、クールでミステリアスな最高にカッコいいアイドル!
そんな彼女には、ファンを惹きつけてならない……ギャップのある側面がありました。

……え?
ギャル?

何言ってるんですか、あんなにカッコいい愛依サマがギャルなわけないでしょうが!

前にも披露したことのある、【書道】の腕前の話です!
幼少期から書道に親しんできたと語る愛依サマ、袴姿もバッチリお似合いですね!
そんな彼女は今からお殿様の前で一筆書いて献上するようです。

愛依サマに限ってそんなことはないと思いますが……万が一、漢字を書き損じるようなことがあれば……

お殿様が大事に大事に飼っている虎が黙っていない、かもしれませんね。

-----------------------------------------------



ヘビアシ

超高校級のギャル 和泉愛依処刑執行



-----------------------------------------------
950 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/04/08(金) 20:55:19.16 ID:OJSLI4Ra0

自分の背丈ほどある筆をとり、しっかり墨汁を吸わせて取り掛かり始めました。
愛依サマに指定されたのはお殿様の祝宴を飾り付ける垂れ幕の書き下ろし。


『シュク! お殿様ユメの百万ゴク達成!』


なあんだ、ちょ〜簡単な漢字ばっかりですね!
これなら愛依サマならなんの心配もいりません!

しかし、本人はどうやら頭が真っ白なご様子。
シュク……って口へんだっけ?しめすへんだっけ?
震えながら慎重に一筆一筆書いて行きます。

『祝』

よし、これはちゃんと書けました。
続いてアイドルの皆さんなら何度も口にする言葉ですが……?

『夢』

素晴らしい! 愛依サマらしい達筆が冴え渡ります!
そして最後、これは漢字は簡単ですが読みが特殊で……

『石』

さすが! 愛依サマなんですもの、この程度簡単でしたよね!
成功に歓喜して思わず飛び跳ねる愛依サマ。
普段とは違ってこういうキャピキャピした様子なのも魅力的ですね。
951 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/04/08(金) 20:56:04.09 ID:OJSLI4Ra0




……でも、ちゃんと筆を置いてからジャンプすべきだったんじゃないですか?
墨汁が筆から飛んで、紙にパタパタと落下。
お殿様がみるみるうちに不機嫌になっていくのに気付いて、愛依サマは慌てて誤魔化します。

散ってしまった墨汁を起点にして、綺麗なお花の水墨画を書いて作品を盛っていきます。
愛依サマの芸術センスで持っていけば問題な……

ガッシャ-----ン!!!!

あらら……公式な場で出すような垂れ幕にそんな勝手な真似をしちゃいけませんよね。
盛ればいいってもんじゃないですよ、そんなギャルじゃないんですから。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

その日の夜の祝宴で、愛依サマの手がけた垂れ幕が披露されました。
その垂れ幕は、愛依サマのイメージカラーによく似た色の絵の具飾られていましたとさ。
952 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/04/08(金) 20:56:49.42 ID:OJSLI4Ra0

というわけでお久しぶりです。
シャニマス本家でまさかのロンパ風シナリオが実装されるとは思いませんでした!
流石公式の手腕、脱帽の一言でした…

さて、四章更新の準備があらかたできましたのでご報告に上がりました。
四章は次スレでの更新を考えています、そのためこのスレは購買パートでもやって埋めてしまおうかと思います。
テンプレを貼っておきますので、モノモノヤシーンなり自動販売機なり書き込んでくださると反映いたします。
明日また同じ時間に書き込みがあればそれを反映して購入するようにしておきます。
953 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/04/08(金) 20:59:17.47 ID:OJSLI4Ra0
【自動販売機】

≪消耗品≫
【ヒーリングタルト】…5枚
〔誰の口にも合いやすいマイルドな口当たりの優しい甘さ。裁判中に使用すると発言力を2回復できる〕

【ヒーリングフルーツタルト】…10枚
〔フルーツをトッピングして満足感アップ。裁判中に使用すると発言力を4回復できる〕

【高級ヒーリングタルト】…15枚
〔国産フルーツを贅沢にトッピングした高級タルト。裁判中に使用すると発言力が最大まで回復する〕

【プロデュース手帳】…15枚
〔これは彼と彼女たちが過ごしてきた美しき日々の証。誰よりも理解者たる彼は、いつだってそばで戦ってくれる。裁判中に使用するとノンストップ議論・反論ショーダウンを無条件クリアする〕

【283プロのシャツ】…50枚
〔283プロの仲間たちの結束の証。生存している全員の親愛度を2ずつ上昇させる(上限に到達してもスキル獲得には交流が必要となる)〕


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
≪贈答品≫
〇メダル10枚
【オートミール】
〔燕麦を脱穀して作った加工食。鳥さんも同じものを食べられるので、一緒に日向ぼっこもできちゃう夢の食事〕

【エアメール】
〔海を越えて空を超えて思いを届けるレターセット。たとえばらばらに離れてしまっても思いは一つ〕

【魔法のビデオ】
〔モデルから華麗な転身を遂げた少女が披露した、小学校でのサプライズライブの映像。新たな道を歩みはじめた彼女は、少女たちに醒めぬ魔法をかける〕

【新品の包帯】
〔怪我をした時にサッと負ける応急処置。常に清潔であるために一度使ったものはもう使ってはならない〕

【観戦チケット】
〔とある球団のホーム球場の観戦チケット。なかなか予約が取れないらしく、ファンからすれば垂涎物〕

【プロデューサーさま人形】
〔和服のアイドルが常に携帯している藁人形を模して作られたぬいぐるみ。もたれかかれるぐらいのサイズ感〕

【アプリコット】
〔ティーンエイジャー向けのファッション誌。女の子の興味関心に合わせた多種多様なテーマを取り扱う〕

【バトルパス】
〔某ガンシューティングアーケードゲームのユーザーカード。名前とともに戦績を刻むことができるが、残念ながらこの島に筐体はない〕

【髪留め】
〔ごくシンプルなデザインで機能性を重視した髪留め。どんなファッションにも合わせやすい反面本人の素材力が試される〕

【マクサ・ドロップス】
〔からんと缶を振ればいろんなフレーバーの飴玉が転がり出る。ハッカ味が残りやすいのはもはやお約束〕


〇メダル20枚
【親愛のお守り】
〔白兎は歩みを止めぬものに幸運を運ぶ。どんなアイドルに渡しても大喜びしてもらえる不思議なお守り〕


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
【お役立ち品】
※今後メダルが溢れてしまうことがあれば希望のカケラを購入できるようにすることも考えています

・283パス 30枚
〔アイドルをプロデュースするのにライセンスは必要ない。これは彼の決意の形に過ぎない。他のアイドルの親愛度を12にした時に得られるスキルの詳細が分かるようになる(交流時に判明)〕

・敏腕記者セット 40枚
〔記事は自分の足で稼ぐのが信条、労力はかけた分だけ返ってくる。自由行動がある日の行動終了時コンマ判定を行い末尾の枚数分のモノクマメダルが手に入るようになる〕

・虹の羽 40枚
〔虹色に輝く色鮮やかな羽、その輝きは明日を照らす。探索パートで獲得するモノクマメダルの量が倍になる〕

・金の鍵 70枚
〔閉じかけた記憶と経験とを呼び覚ます不思議な鍵。コロシアイ南国生活の中で命を落とした仲間から得られるはずだったスキルを獲得できる〕

・スーパーはづきさん人形 99枚
〔どんな事務仕事も一人でやり終えてしまう天才的な事務員を模して作られた人形。メダルを消費することで自由行動が可能な日を追加することが可能になる。追加するのに必要な枚数は10枚→20枚→30枚…と増加する。章ごとに必要な枚数はリセット〕

954 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/04/08(金) 21:02:11.94 ID:OJSLI4Ra0

【現在のモノクマメダル枚数…112枚】

1.モノモノヤシーンに挑戦する(枚数指定)
2.自動販売機で購入する(複数指定可能)
3.何も買わない

※1と2は同時指定可能です

↓〜明日まで(複数あれば多数決など)

955 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/04/09(土) 20:43:26.23 ID:lMFchYm80
手持ちプレゼントが少ないのでモノモノヤシーン10連ぐらいしておきたいのと、
自由行動先がバラバラで親愛度が満遍なく上がってないのでいっそ283プロのシャツを2枚買っててもいいんじゃないですかねー
956 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/04/10(日) 16:27:41.04 ID:c/JlGqp/0
完全に放置していて申し訳ありません
特に異存なければ>>955の指定を採用しようと思います
957 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/04/10(日) 20:35:44.41 ID:c/JlGqp/0
問題なさそうなのでこれで行こうと思います

-----------------------------------------------

【283プロのシャツを2個購入した……】

【その刻印は布地に刷り込まれた思い出を語り継ぐ……!】

【生き残っているアイドルたちとの親愛度がかなり高まった……!】


【超高校級の占い師】風野灯織…0【DEAD】
【超社会人級の料理人】 月岡恋鐘…5.5
【超大学生級の写真部】 三峰結華…0【DEAD】
【超高校級の服飾委員】 田中摩美々…0【DEAD】
【超小学生級の道徳の時間】 小宮果穂…1.0【DEAD】
【超高校級のインフルエンサー】 園田智代子…4.5
【超大学生級の令嬢】 有栖川夏葉…7.5
【超社会人級の手芸部】 桑山千雪…10.5【DEAD】
【超中学生級の総合の時間】 芹沢あさひ…6.0
【超専門学校生級の広報委員】 黛冬優子…6.5
【超高校級のギャル】 和泉愛依…0【DEAD】
【超高校級の???】 浅倉透…6.0
【超高校級の帰宅部】 市川雛菜…7.5
【超高校級の幸運】 七草にちか…0【DEAD】
【超社会人級のダンサー】 緋田美琴…4.0


【希望のカケラを16個入手しました!】

【現在の希望のカケラの数…24個】

-----------------------------------------------

【モノモノヤシーンに挑戦します】

【このレスより直下10回連続でコンマ判定を行い数値に応じたアイテムを獲得します】

↓1〜10
958 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/04/10(日) 21:14:21.74 ID:9/tQpw9z0
959 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/04/10(日) 21:15:36.93 ID:9/tQpw9z0
960 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/04/10(日) 21:16:13.78 ID:9/tQpw9z0
961 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/04/10(日) 21:16:51.87 ID:9/tQpw9z0
962 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/04/10(日) 21:17:30.57 ID:9/tQpw9z0
963 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/04/10(日) 21:19:27.39 ID:9/tQpw9z0
964 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/04/10(日) 21:20:17.37 ID:9/tQpw9z0
965 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/04/10(日) 21:21:00.89 ID:9/tQpw9z0
966 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/04/10(日) 21:21:28.92 ID:9/tQpw9z0
967 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/04/10(日) 21:22:20.71 ID:9/tQpw9z0
やま
968 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/04/10(日) 21:59:53.03 ID:c/JlGqp/0

【ジャバイアンジュエリー】
【ユビキタス手帳】
【多面ダイスセット】
【アンティークドール】
【戦いなき仁義】
【マリンスノー】
【絶対音叉】
【神の砂の嵐の角】
【壊れたミサイル】
【クマの髪飾りの少女】を手に入れた!

【現在のモノクマメダル枚数…2枚】


・現在の所持品リスト

【ジャバの天然塩】
【新品のサラシ】
【ジャバイアンジュエリー】
【ユビキタス手帳】
【オスシリンダー】
【多面ダイスセット】
【アンティークドール】
【戦いなき仁義】
【マリンスノー】
【蒔絵竹刀】
【絶対音叉】×2
【七支刀】
【神の砂の嵐の角】
【壊れたミサイル】
【クマの髪飾りの少女】
【バール】
969 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/04/10(日) 22:01:23.12 ID:c/JlGqp/0

ご協力ありがとうございました。
以上のアイテム・親愛度を反映して次章に移ります。
更新は4月13日(水)の21:30〜で次スレにて予定しています。
4章でもよろしくお願いします。
970 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/04/11(月) 00:37:25.70 ID:dzyYCH8m0
ネトウヨ・保守(笑)・右翼(笑)・老害右派の大嘘

「太平洋戦争は白人に対するアジア解放の戦いだった」
↑これ大嘘です
news.yahoo.co.jp/byline/furuyatsunehira/20200815-00193356
すべての侵略戦争にあった「大義名分」

「アメリカの経済制裁が気にくわないから」という理由だけでは対米開戦としての大義は弱いので、 日本は対米開戦にあたり「アジア解放(大東亜戦争)」をスローガンに掲げたのである。

当時アメリカの自治国であったフィリピンは アメリカ議会からすでに1945年の独立を約束されており、 日本軍の侵攻による「アジア解放」というスローガンは全く無意味として映った。 よって南方作戦で日本軍に占領されたフィリピンでは、そもそも日本の戦争大義が受け入れられず、 またアメリカの庇護下のもと自由と民主主義、そして部分的には日本より高い国民所得を謳歌していたフィリピン人は、 日本の占領統治に懐疑的で、すぐさまゲリラ的抵抗や抗日活動が起こった。
日本は、アメリカとの戦争の際「アジア解放」を掲げていたが、それよりさらに前の段階で、 同じアジア人に対し攻撃を加えていたのであった。よって多くのアジア地域では日本の戦争大義「アジア解放」は、美辞麗句で空疎なものと映った。 「アジア解放」を謳いながら、片方で同じアジア人である中国を侵略するのは完全な矛盾である。

「日本のおかげでアジア諸国は戦後独立した」
↑これも大嘘です。大日本帝国と関わりない中東やアフリカも独立してます。

「人種的差別撤廃提案で日本は唯一差別と戦った。白人は人種差別を支持した」
↑これも大嘘です。フランスやイタリアも日本に賛成してます。
https://w.wiki/4i4Q
日本国民自らが中国人を差別していることを思い起こすべきと主張し、吉野作造も日本が中国人移民を認めるだろうかという問いかけを行った。 事実、賛成しているのはどちらかと言うと移民を送り出す側の国であり、反対しているのが移民を受け入れる側の国である(イギリスも本国としては賛成だったが、オーストラリアの意向をくんで反対に回っている)。

「アメリカはドイツは人間として扱い、日本人を人種差別で猿や化け物扱いし、それが理由で原爆投下をした」
↑これも大嘘です。ドイツはアメリカに騙し討ちをしてませんから当然です。 開戦前に真珠湾騙し討ちで多くのアメリカ人を無差別攻撃した日本のイメージが最悪だっただけです。

https://w.wiki/4i4Z
原爆投下前に日本の風船爆弾でアメリカの民間人妊婦が殺害されています。ドイツより日本を恨むのは当然です。
「1945年5月5日、オレゴン州ブライで木に引っかかっていた風船爆弾の不発弾に触れたピクニック中の民間人6人(妊娠中の女性教師1人と生徒5人)が爆死した」

原爆投下は、本土決戦のアメリカ側の死者数(日本兵が降伏しないから)やソ連との日本占領競争が主な原因です。人種差別が理由ではありません。 アメリカは投下前に、原爆という新兵器の危険性のビラを撒き日本に降伏を勧めています(日本側は無視)。投下後の人体実験はしないよりする方が良いからついでに検査をしただけでしょう。

そもそも日本側も、アメリカ人やイギリス人だけを鬼のように扱っていました(鬼畜米英)。日本と開戦した連合国国家(オランダ等)は他にもあります。(自分らの差別は棚に上げる)

日本の戦争犯罪は戦場経験者でもある水木しげるさんが証言して漫画にしてます。 詳しくは「水木しげる 姑娘」「水木しげる 従軍慰安婦」で検索してください。 他には「スマラン慰安所事件」「バンカ島事件」で検索。
971 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/04/12(火) 00:14:25.25 ID:5q9nrOrd0
最近見始めて追いついたけど、ダンロンとシャニマス の要素をめちゃくちゃ高いクオリティで混ぜ合わせててすごい
この先も楽しみにしてます!
972 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/04/12(火) 21:06:02.14 ID:4+2O+BxJ0
次スレを立てました。
明日以降更新予定の四章はこちらで行います。

‣【シャニマス×ダンロン】にちか「それは違くないですかー!?」【安価進行】 Part.3
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1649764817/
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