【安価コンマ要素あり】Master of arms−−武具の支配者−−

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/19(日) 22:34:39.30 ID:uYzyz8TfO
暗闇の中、あなたは走る。どこまでも、足が動く限り。
どれほどの時が経っても、その歩みは止まらない。

どこまで進んだだろうか。あなたは後ろに振り返り、目を凝らした。

ランタンの灯りが米粒に見えるほど遠く、その光は見失いそうになるほど淡い。
が、それでもまだ見えることには変わらない。

もっと離れなければ。再度決心したあなたは、また走り始めた。
フードで顔を隠し、身を屈めるあなたは、他人の目には何かから逃げているように映る。

それでもいい、と気を向けることもなく、更に足を速める。
草原を駆け抜ける一つの影。その正体が人間だと言われたら、誰もが首を傾げるほど速く、疾い。
手練れの一匹狼が獲物を追い立てている姿、と言われた方が納得出来るくらいに。

宵闇に浮かぶ双眸は、サファイアのように輝き、深淵のように淀んでいた。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1639920879
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/19(日) 22:35:33.56 ID:ikGSf0KKO
夜が明け、町は喧騒を取り戻す。荷馬車の音と雑踏は、町という合唱団が演奏するコンサートのようだ。
ベーカリーから漂う香ばしい香りや、家庭で用意された朝食の匂いが、外に少しずつ満ちていく。
それに腹を空かせた野良猫たちがにゃん、と愛くるしい表情でご飯をねだる。

そんな平和な時間が、いつものように始まった。
去年までは、戦争の真っ只中でどこもかしこも陰鬱だったというのに。

草原を太陽が照らすのと同時に夢から醒めたあなたは、洗面所で顔を洗っていた。
肌を刺す冷気が顔を引き締め、微睡む意識を覚醒させる。
鏡を見ながら髪を整え、濡れた顔をタオルで拭う。さっぱりとした表情の自分が映っていた。

数日前のことを夢に見るとは、実は心が弱っているんじゃなかろうか。
そんなことを考えていると、自分を呼ぶ声が聞こえたので思考を中止する。

軽く返事をしたあなたは、台所から漂う食事の匂いに腹を摩り、食卓へ向かった。
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/19(日) 22:38:28.01 ID:RmDp+PmQO
undefined
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/12/19(日) 22:39:43.78 ID:RmDp+PmQO
このスレッドは、なんかいい感じに神器の女性たちと冒険者生活をエンジョイするスレッドです。
主人公の簡素な設定や募集時のテンプレ、一例を置きます。

『あなた』

この世界に生きる主人公。過去には魔王軍相手に大立ち回りをしたが、平和になって束縛が嫌になったので家を抜け出した。
善悪で言うなら間違いなく善側だが、悲惨な戦争を経験しているだけあって生命に対する価値観は壊れている。具体的には、敵対しているなら老若男女交友関係問わず、一切の罪悪感無しに抹殺出来るくらいに。
現在は身分を偽り、新米冒険者として活動予定。


【人名】人としての名前。世を忍ぶ仮の名。
【真銘】神器としての名前。彼女らのあるべき姿、その証。
【固有能力】その神器にのみ与えられた唯一無二の権能。彼女らを神器たらしめる要因。
【魔法】神器を通じて『あなた』が行使出来る魔法。神器の記憶に関わるものしか扱えないため、必然的に固有能力に近い性質の魔法を扱えるようになる。
【伝承】神器の辿った数奇な運命、その調べ。神器である以上、そこには必ず物語が眠っている。
【詳細】彼女らの容姿、性格。神器は皆意思を持つ。彼女らの自身に対する認識が、人としての姿を形作る。
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/19(日) 22:40:37.89 ID:RmDp+PmQO
凡例

【人名】ラナ・デイラ
【真銘】終末呼ぶ緋刃『ラグナロク』
【固有能力】運命断つ渾沌(デイブレイカー)
物体の切断をトリガーとし、膨大な魔力の奔流と異世界に通じる穴を発生させる。
魔力の奔流は肉体を変質させ、やがては死に至らせる猛毒であり、穴からは渾沌に染まった龍の軍勢が押し寄せる。
文字通りの終末を生み出す悍ましき権能。
【魔法】各種耐性を強化する補助魔法。
【伝承】世界に終末を齎す彼女は、人々から忌み嫌われていた。しかし、そんな彼女を必要とする人がいた。
彼女はその声に応え、力を捧げる。力を受け取った勇ましき男は、自身を蝕む終末に抗い、国を脅かす巨悪を倒した。
大衆に拒絶されていた緋刃(彼女)はその日、大衆に祝福された聖剣となる。
しかし、英雄の死を以って、彼女はまた拒絶を受ける。
終末を越えた英雄は、人の姿をした化け物と成り果てた。その力に怯えた人々は、英雄を裏切り、弑逆する。
英雄が消えたその日より、彼女は世界と自身を、その力を、ただ只管に呪った。
【詳細】嘗て己とその保有者が辿った経歴により、やさぐれまくった白髪の少女。
何に対しても悲観的だが、自身を振るっても、一切肉体や精神に異常を来さない、何なら暗殺すら平気で回避する『あなた』に堕ちた。
今では現世をエンジョイし元気溌剌な元の性格を取り戻したが、相変わらず目は死んでいる。
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/19(日) 22:42:31.23 ID:RmDp+PmQO
現時点で保有する神器を三人分くらい募集します。選ばれなかった方も、後ほど出す予定です。
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/12/19(日) 23:08:08.44 ID:coRSnfui0
【人名】ルーナ・エルクシア
【真銘】星に接続せし鍵杖『スターロード』
【固有能力】星光の奔流(スターライトストリーム)
あらゆる生命が宿り、根付く星の意思へと接続する。
優しき星の光があらゆるものを癒やし、活力を与え、正しき道へと導く。
【魔法】治癒、生命力や活力、魔力を増幅する癒やしや生命の魔法。
【伝承】古代の大国の姫。
 ルーナが親愛する姉姫の支えとなり、研鑽で身につけた治癒・補助魔法や知啓で人と国を救った英雄。
 彼女には平民でありながら国の為に戦い、人々から同じく英雄と呼ばれた思い人がいたが、その思い人は姉と結ばれる。
 姉と思い人の結婚後、実は思い人はルーナに心を寄せていたが、ルーナには婚約者がいるという嘘を吹き込まれ、身を引かされたことを知った。
 ルーナは、国と民のためにその事実を胸に秘め、生涯民の為に尽くしたという。
 長い歴史を持つルーナの祖国だが、数ある王族、英雄の仲で一番愛され、敬われている。
【詳細】青髪ポニーテールの美少女。
 穏やかで明るく思いやりのある性格。真面目だが、冗談好きで知恵が良く回る一面も。
 料理や掃除が好きで、良く鼻歌交じりに楽しそうにこなしている。
 知的好奇心が旺盛で、新しい知識を得ることが好き。
 祖国の伝承で美化されまくっている(と自分では思っている)ことに、すごいむずがゆい思いをしている。
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/20(月) 02:05:08.12 ID:KBfeV15BO
【人名】アマネ・シズハ
【真銘】闇払う天翔の刃『アマカケル』
【固有能力】一ノ太刀(ジ・エンド)
斬ろうと思った「もの」を、距離や硬さなど関係なく斬る。
これは物体だけでなく、炎や水、魔法、あまつさえ呪いや死霊と言った概念でさえ斬ることが可能。
ただし、使用者が認識できないもの、信頼や愛情など強い想いは斬る事ができない
【魔法】風属性、破邪系統の魔法
【伝承】東の国で、とある剣豪の男と勝負した際に折られた龍の牙から造られたとされる刀
その龍は剣豪を認め、人の姿となって共に旅をしたとされる
折られた牙は、人の姿となった龍の力と強い親和性を持ち、龍や共に旅する剣豪の助けとなった
剣豪と元龍の世界を救う冒険譚は発祥の国のみならず、世界中で親しまれている
【詳細】かつての持ち主の龍の人(神)格そのままの、金色おさげ髪の少女
のんびり、ほんわか、マイペースだけど実はいろいろ考えてるし、気配りができる人
とても身のこなしが良く、歌や踊りは殆どの者を見惚れさせるほど上手
かつての旅の経験から、世界中の料理を好き嫌いなくなんでもおいしく食べるし、世界のいろんなところを見るのが好き
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/20(月) 02:27:20.56 ID:MQGqjoGU0

【人名】アイア・クレオリンダ
【真銘】殉教の聖刃『アスカロン』
【固有能力】竜殺し(ドラゴンスレイヤー)
竜殺しを成し遂げた者のみが使える、聖なる加護。
竜は悪魔と同一視されるため、それを退けた力は、あらゆる邪悪に対して、効果を発揮すると考えられている。
【魔法】邪な心を持つ者だけを、見抜ける魔法。時には、その者がもたらす未来を予知することもできる。
【伝承】その昔、とある王国に、人々を苦しめる巨大な悪竜がいた。
人々は、毎日2匹ずつの羊を生け贄として捧げたが、やがて、人間を差し出すことを迫られる。
そして、そのくじに当たったのが、王女であったが、偶然通りかかった男が竜を退治したことにより、問題は解決する。
しかし、その後、この若者を恐れた王が謀殺を図ったため、王女は、男を守るために命を散らすこととなった。
この時、王女の流した血が、男の持っていた竜殺しの聖剣に滴り落ち、その無垢なる魂と融合することで神器が誕生したと伝えられている。
【詳細】長い金髪と碧い眼が映える、巨乳の美少女。
プレートアーマー(ただし、関節など重要な部分だけを覆った軽装風)で身を包んでおり、背中には、身の丈に匹敵するほどのファルシオンを背負っている。
性格は生真面目で優しく、困っている人がいればすぐに手を差し伸べる一方、騎士らしく規律や道徳を重んじるが故に、融通が効かない一面も併せ持つ。
また、男顔負けの剣術と腕力を持っている反面、女子力が壊滅的で、その手の仕事は他人任せにしがちな欠点がある。
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/20(月) 07:24:39.18 ID:YAktcADK0
杖、刀、聖剣かな
期待です
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/12/20(月) 07:38:54.76 ID:YAktcADK0
>>7を見返してみて、他の方の案と比較して違和感あるなと思ったら、かつての持ち主=神器の女性で考えてました……
できれば>>7の【伝承を】以下のように修正できますでしょうか

【伝承】古代の大国に、優しい姫がいた。
 姫は親愛する姉姫の支えとなり、研鑽で身につけた治癒・補助魔法や知啓で人と国を救う英雄として民や家臣から慕われていく。
 彼女には平民でありながら国の為に戦い、人々から同じく英雄と呼ばれた思い人がいたが、その思い人は姉と結ばれる。
 姉と思い人の結婚後、実は思い人は妹姫に心を寄せていたが、妹姫には婚約者がいるという嘘を吹き込まれ、身を引かされたことを知った。
 その姫は、国と民のためにその事実を胸に秘め、生涯民の為に尽くしたという。
 長い歴史を持つ姫の祖国だが、数ある王族、英雄の仲で一番愛され、敬われている。
 民を救い続けた姫の手には、常に一本の杖があった。
 最初はなんの変哲もない、一本の杖であったが、姫が癒やしの魔法を振るい続けることで、聖なる魔力を帯びていく。
 やがて民から慕われる姫の象徴の一つとなり、姫が生きる時代から年月を経て、国を超え、星に生きる人達の癒やしと繁栄の象徴として昇華された星杖となった。
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/20(月) 14:14:52.81 ID:RTCYqiut0
【人名】ジナ=ギア
【真銘】忘却の風『クトゥネシリカ』
【固有能力】風雨を統べる。最大で台風規模
【魔法】風魔法
【伝承】創世より少し後の時代、大神は四本の神剣を鍛えたと伝説にある
    この剣は、その過程で生まれた失敗作、四剣には数えられなかった打ち損ね
    悪戯好きな神に盗まれ、天界の騒動の果てに地上に投げ捨てられ、それを見つけた辺境の異民族によって崇拝の対象とされた
    信仰を得た剣は、やがて人の形を取り、女神と呼ばれるようになった
    女神は、風による破壊と、雨の恵みを司った
    長い時が過ぎた後、異民族の国は大国の侵略を受ける
    女神は信者と共に、侵略者達に抗った
    神と民の関係はけして悪いものではなかった
    だが、神は自分の本質が武器である事を忘れていた。使い手のない武器は本来の力を発揮できず――ゆえに敗北した
    異民族は滅び、女神たる剣は封印される
    異民族も、侵略者も、最後まで彼女を、武器として振るう事はなかった
    神々に忘れられ、己自身をも忘却した神器は、やがて神としての信仰も忘れ去られた

【詳細】不機嫌そうな顔の貧相な少女。眼には隈があり、紫色の髪はボサボサしている
 口数は多くないが、たまに口を開くと他者への皮肉や罵倒が多い、偉そう
 剣である以前に神として振る舞う事を好むが、過去の後悔から武器として振るわれる事に抵抗はない、ただし「使わせてやる」というスタンス
 打ち捨てられた神器としてのコンプレックスがなくもないが、それ以上に神として崇められた自分を誇りに思っており、他の神器より自分の方が格上だと考えている
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/21(火) 01:24:30.50 ID:RsMkf9tkO
>>7 >>8 >>9で決定?
それともまだ案募集中?
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/21(火) 01:36:35.01 ID:vUIVsXCv0
まぁ決定だとしても後で別に募集はありそうな気はするが
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/21(火) 08:00:20.52 ID:DOZ5lWbeO
今書き溜めをチマチマやってるので、始めるのは水曜日の夜予定です。
それまでは募集期間です。先に多めに募集しておけば、後々楽になると思うので色々と出していただけるとありがたみを感じます。
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/21(火) 12:02:49.86 ID:6bCOPADR0
【人名】ヒミカ
【真銘】銀河を裂き穿つ天弓『ラーデイン』
【固有能力】『創世乃歌』
弓から放たれた矢の風を駆ける音が世界の理を作ったとされる逸話から歌を聞いた対象の”何か”を変える効果を持つ。変化が大きければ大きい程奏者の負担も大きい
【魔法】音域魔法
【伝承】世に生を受ける前から神々に選ばれたある勇者がその使命を全うさせる為に神々から送られた神器。
その使命とは地が魔に支配され天がその力を奪われてしまった世界を正すというもの。勇者は使命に基づく長く苦しい冒険と闘いの日々を駆け抜けた。そして遂に魔を討つ事に成功した勇者。
世界を正す為、弓の本来の力を発揮させたが起こったのは天変地異だった。神々曰く、魔に染まった大地は全てを祓う事は出来ない。故に今一度全てをやり直す必要がある。
勇者は絶望した。自分が世界を破壊したのか、己が神々の思惑によって魔王になってしまったのだ、と。天弓は神々の基へ帰り世界は1度破壊され、再び創造された
【詳細】穏やかで物腰が柔らかく、落ち着いている。歌う事が好きで暇があると歌いだしてしまうがそれを聞かれるのは恥ずかしがってしまう。(固有能力が発動しないようにしっかり気をつかってはいる)
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/21(火) 15:17:38.64 ID:vUIVsXCv0
【人名】ジーナ
【真銘】王鎧袖『バヴルス』
【固有能力】持ち主に火と熱に対する耐性を与える
【魔法】防御力アップ
【伝承】
 大昔、海沿いの国にとても逞しい男がいた。男は神の血を引いており、疲れ知らずの傷知らず。家ほどもある大岩をたやすく持ち上げる怪力を持っていた
 男はやがて戦士となり、幾匹もの魔物を倒し、幾つもの偉業を打ち立てた英雄となった
 その最後の冒険は、溶岩に満ちた地下空間、灼熱洞窟への探索行。そこに潜む炎の魔神を倒し、宝を持ち帰り王位についた
 男はたくさんの武器と素晴らしい鎧を持っていたが、多くの武器は冒険の中で失われ、戦いを繰り返した鎧は傷つき、最後まで残っていたのは、右の肩当てだけだった
 英雄の最後の装具たるこの肩当ては、王家の宝として祀られ、神器に昇華した

【詳細】
 筋骨隆々とした褐色肌の恵体の女性、剣闘士を連想する露出度の多い恰好で、まばらに防具を纏っている
 見た目に反してかなりオドオドしており引っ込み事案。最後に運よく残っただけの自分が王家の宝になった事を引け目に感じており、他の神器にはつい下手に出てしまう
 英雄はたくさんの神器を持っていたため、何人かの神器とは面識がある
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/21(火) 23:45:11.10 ID:87CR6osy0
【人名】ネイト
【真銘】魔怪の呪鏡『ニトクリス』
【固有能力】怪物達の女王(ショゴスズ・ファラオ)
この世ならざる怪物を、青銅の枠にはめこまれた鏡から大量に召喚し、使役する。怪物は、それぞれ大小様々な姿形を持っているが、総じてグロテスクな外見で、標的となる獲物を骨の髄まで貪り喰らう性質がある。
【魔法】幻覚(グロテスクホラー)系魔法
【伝承】かつて、とある熱砂の王国に、高貴な美女がいた。
彼女には、王位に就いた兄弟がいたが、どちらも政敵によって暗殺されてしまう。
復讐に狂った彼女は、この世ならざる異界の神に信仰を捧げた末、呪いの鏡を手に入れた。
そして、兄弟の仇を披露宴に招待し、その席で、呪鏡から這い出た怪物に喰らわせて始末した。
彼女は、復讐を終えると、兄弟の跡を追うかのように、猛火に身を投じている。
しかし、鏡は、いつの間にか消えてしまい、伝承だけが残されたという。
【詳細】古代エジプトのファラオに似た出で立ちの、エキゾチックな褐色巨乳美女。
世話焼きで包容力のあるお姉さんタイプで、無意識なスキンシップ(意味深)が多い。
しかし、大切な人を傷つけたり敵対する者に関しては性格が一変し、狂的なまでに苛烈で執拗な攻撃を行う。
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/22(水) 01:26:11.56 ID:L9u8BWdVO
【人名】メモリア・フィアット
【真銘】未来紡ぐ叙事詩『リユニオン』
【固有能力】掴み取る運命(ディスティニー)
無限に存在する未来から、使用者が望む一つを手繰り寄せる
ただし絶対に起こり得ないことを起こすことは不可能
また、自分以外の人物が関わる場合、その人物が思いもしないこと、知り得ない情報による行動の結果を手繰り寄せることも不可
この固有能力の使用には多大なる魔翌力が必要
【魔法】加速魔法。あとこの本を枕にして寝ると望む夢が見れるらしい
【伝承】
 古代の大国において、平民でありながら故郷のため、ひいては国のために決死の想いで戦い、活躍し英雄と呼ばれるようになった男がいた
男の国には、優しく聡明で、強い癒しの魔翌力を民のために振るい続けるお姫様がおり、やがて互いに惹かれ合うようになる
だが、絶大な支持を得ている姫が、英雄とはいえ平民と結ばれることを危惧するものや、姫と同様に青年に想いを寄せる姫の姉の家臣達により、男は嘘を吹き込まれ、二人は結ばれることはなかった
時が経ち、真実を知った男は嘆き悲しむが、姫が愛し慈しんだ国に、姫と同じくその生涯を捧げた
だが男は晩年、後進に自分の責務を引き継いだ後、とある一つの魔法の研究に取り組んでいた
それは無限にある未来の可能性から、望む一つの未来を選び取る、夢物語と言われても当然の魔法であった
男は、愛し焦がれる姫と来世で、同じ時同じ場所で生まれ、巡り合う運命を掴み取ることに生涯の最後を捧げた
男の願いは叶ったのか、それを知るものは男以外にはいない
【詳細】赤髪で魔術師の服装で杖を持った少女
自信家で自負心が強いが、相応の努力はしており、また他人への思いやりはしっかりあり根はとても聡明で優しい子
ボケに律儀に反応するツッコミ気質
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/22(水) 03:54:23.19 ID:gmGfHFeSo
【人名】エリー・メア
【真銘】宵闇の短剣『エクリプス』
【固有能力】漆黒の帳(ブラックカーテン)
黒い刃から湧き上がる暗く深い闇が周辺の広大な範囲を覆い、限定的な「夜」を生み出す
それは日光や炎の光も飲み込み、何者も闇を暴くことを許さない
【魔法】闇の中でものを見通せる魔法、自身の素早さや隠密性を高める魔法
【伝承】彼女は神々が戦争をする際に作られた短剣……の予備
結局戦時中も戦後も使われることはなかった彼女は武器庫での長い時を自分の存在意義に疑問を持ちながら過ごした
あるとき神々の武器庫に忍び込む不届き物に盗まれ人間の手に渡った彼女はやがて凄腕の暗殺者の仕事道具となり初めて戦いを知る
そのとき芽生えたのは、神器として生まれたのに暗殺などに使われる悔しさでも、自身によって人が死ぬことへの悲しみでもなく
武器として使われる喜び、戦いの高翌揚感、そして死力を尽くした末に相手を斃す充足感……彼女は存在意義を知った
【詳細】動きやすい黒装束に身を包んだ、短いくせっ毛の銀髪の小柄な少女
普段はおとなしくて口数が少なめで、甘えたり可愛いものに興味を示したりなど見た目相応に少女らしくふるまう妹系
一方で戦闘狂であり戦っているときはハイになっている
スピードと器用さを活かして戦う
夜が好きで、夜だと昼よりも少しテンションが上がる
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/22(水) 18:09:06.37 ID:HKE0cxfUO
募集は只今を以って一度締切です。
今回当選したのは

星に接続せし鍵杖『スターロード』
闇払う天翔の刃『アマカケル』
銀河を裂き穿つ天弓『ラーデイン』
宵闇の短剣『エクリプス』

の四名様です。他の方も後々出てくるのでお待ちください。
投稿はもう少し待ってね。
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/22(水) 18:11:40.31 ID:oq0Rey09o
きたい
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/22(水) 19:36:16.78 ID:w09we/UKO
乙です。期待
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/22(水) 19:47:26.99 ID:gjctjS7P0
期待
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/23(木) 01:44:59.54 ID:4XY11MqLO
おまだセ
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/23(木) 01:45:46.15 ID:4XY11MqLO
「おはようございます、マスター」

あなたを呼ぶ声に反応し、手を上げる。マスターと呼んだ彼女は、それに応え微笑した。
少女の佇むキッチンでコトコトと煮込まれているのは、野菜のスープ。
栄養バランスに気を遣った、ルーナの真心が込められたスープだ。

透き通った琥珀色のスープには野菜や鳥の旨味が凝縮されており、以前炊き出しがあった際にはこれを巡って戦争が起きたりした。
その結果、争奪戦に参加した一般人は皆あなたに完膚なきまでにボッコボコにされ、一人残らず治療され、完治した。

トラウマという心の傷は残りっぱなしだが、スープ欲しさに他人を蹴落とそうとした奴にはいい薬になるだろう、とあなたは責任を丸投げしているし、特に誰かが咎めているわけでもない。
敢えて言うなら、その炊き出しが終わった時のルーナの目が濁っていたくらいだ。

「スープはもうすぐ出来ますからね。それまではゆっくりしてください」

エプロンを着用したルーナは、鼻歌交じりにスープをかき混ぜる。まだ幼さの残る少女が楽しそうに料理をする様は、まるで新妻だ。
見る人が見たら、血反吐を吐きながら卒倒するほどの破壊力があるに違いない。

ルーナの促しもあり、あなたは書類を片手に席に座る。
これは、冒険者として活動する際に必要な申請書だ。この書類をギルドに提出し、認定を受けることで初めて冒険者を名乗り、正式に活動を行うことが出来る。

『わたしはますたー様に賛成さね。旅も堂々出来るたぁ素晴らしいじゃないかぁ』

と、神器の一振りも大絶賛していた。これは冒険者をやらない手はない。
その大絶賛した神器は、町を練り歩き食い倒れに勤しんでいるので今は家にいない。あと20分もすれば、満腹になって帰ってくるはずだ。

「完成しました。お熱いので火傷に気を付けてくださいねっ」

マグカップに注がれたスープが、食卓に置かれる。香ばしい香りが鼻を擽り、食欲を増進させる。
いただきます、とあなたは両手を合わせ、熱々のスープに口を付ける。野菜から滲み出た甘さと、鳥肉の旨味が調和し、寝起きの舌に襲いかかる。
食事の手が止まらないあなたは、ものの数分で数人分の朝食を完食した。
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/23(木) 01:46:53.57 ID:4XY11MqLO
「おはよ、パパ」

食事を終え、適当に書類の項目を埋めていたあなたの腕に、小さな女の子が抱き付く。
おはよう、と返事をし、作業を中断する。右腕に抱き付かれては、動かしようもないのだ。

あなたをパパと呼んだ女の子は寝ぼけ眼で書類を見る。そして程なくして、目を背けた。
どうやら、難しい言葉が多くて理解出来なかったようだ。特に教える必要もないので、あなたは無言で腕を離すのを待つ。

待つこと5分。お腹を空かせたエリーは、食卓に並べられた食事を求め、席に座った。
子供向けに作られた甘い甘いフレンチトーストや搾りたて牛乳、ウサギ型に剥いたリンゴが皿やコップに用意されている。
それを見たエリーは、嬉しそうな表情で食事を始める。
食事が好評なことにルーナも満足気だ。

エリーが朝食を食べている間に、あなたは書類の記入を終える。名前や出身は辞典から引っ張って書いたので、どこにでもいる一般人Aに見えるだろう。
束縛なんてされず、自由に冒険したいのだ。お国のために生涯を捧げるなんて冗談じゃない。
あの日にそう強く決心し、家出をキメた。その代償として、実家の屋敷は半壊したが別にどうでもいい。
どうせすぐに再建されるし、死人は一人も出ていない。お偉方は頭を抱えて血眼になって自分を探したがるだろうが、そんなことをしたら王宮が更地になりかねないと理解してるはずだから、たぶん安全だ。

ペンを片づけたあなたは、少しずつ夢に近付けていることを感じ、笑った。
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/23(木) 01:47:37.54 ID:4XY11MqLO
「やぁやぁ。おはようさん」

ぽわぽわとした声が玄関から聞こえてきたので、書類を鞄に仕舞いながら応対する。ルーナよりやや背の低い、金髪の少女がお腹を摩りながら靴を脱いでいた。

「いやぁ。やはり場所が違うとご飯の味も全然違うねぇ。ますたー様の家のご飯も良かったけど、ここのご飯もえくせれんとだよ」

「アマネ、おはよー…」

食事に舌鼓を打っていたエリーだが、眠気の方が勝っていたようでうとうととしている。
それを見たアマネは、優しい声で問いかけた。

「おはようエリー。眠たいなら一度顔を洗うといいよ」

「そうする…」

アマネの提案に、エリーはこっくりと頷いて答える。
が、とても眠たいようで立ち上がることも出来ず船を漕いでいた。

「おやおや。困ったものだね…」

肩を竦めたアマネは、ルーナの方を見る。ルーナは首肯を返答とし、エリーを抱き上げた。

「ご飯は逃げませんから。一度さっぱりして、美味しく食べましょう」

「んー…」

姉妹のような微笑ましい光景を目にし、アマネは微笑する。
あなたはそれを尻目に、最後の一人が部屋を出るのを待っていた。
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/23(木) 01:48:16.43 ID:4XY11MqLO
「ごめんなさい、遅れました」

カチューシャで髪を留めた、腰ほどまで伸びた黒髪が美しい女性が部屋から出て、開口一番そう言った。
別に速く起きろ、と催促なんてしていないので、気にしなくていいとあなたは首を横に振る。

そも、彼女たちはあなたの目的、夢を優先した自分勝手な行動に、文句一つ言わずに同行してくれているのだ。
感謝することこそあれど、悪態を吐くことはあり得ない。

それに、ヒミカが部屋を出たのは午前8時ジャスト。いつもと同じ時間に起きているだけだし、何なら他の人(ルーナ以外の全員)が偶然早起きしただけだ。

「…ふふ。気遣いありがとうございます、マスター」

そんなことを考えるあなたの心情を察したのか。ヒミカは謝辞を述べ微笑んだ。

何気ない会話をする彼女らは皆、伝承、御伽噺として語り継がれ、親しまれている伝説の生き証人。
あなたと出逢い、人に成れた、人の手に余る偉大なる存在。

彼女らは、伝承に出てくる神器そのものである。

あなたと神器の出逢いは、新たな物語を紡ぎ出す。それが悲劇か、喜劇かは誰にも分からない。
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/23(木) 01:49:13.53 ID:4XY11MqLO
全員の準備が終わったことを確認し、ドアを施錠する。管理人に鍵を返却したら、目指すのは冒険者ギルドの受付だ。

冒険者生活を送るにあたって、一番ネックなのは彼女たち神器の存在だ。
全員が全員、常識を投げ捨てたような意味の解らないトンデモ能力を持っているため、下手に使うと速攻でお尋ね者になるわ誰ともパーティを組めないわ、と悲惨なことになりかねない。

故にあなたは、ソロ活動する時以外は極力神器に頼らないように決めている。
使われなければ存在意義を果たせない彼女らは少し苦い表情をしたが、世界を敵に回すよりはマシだ、というあなたの説得と本人らの気質もあって、それは容認された。

現にあなたは、装備品はどこにでもいる一般的な冒険者と同じものを揃えている。しかも全部安物で。
念のために言っておくと、あなたは自身の体質、あるいは能力によって戦闘力が異常にある。彼の能力の異常さと言ったら、世界中の冒険者や戦士がそれを知ったらブーイングと獲物が確実に飛んでくるであろうことが示している。
全世界の闘う人全員に喧嘩を売って中指を立てているような、理不尽極まりないぶっ壊れ体質を持っているあなたが、侵略行為を行わないのが不思議なくらいだと、昔の仲間にもよく言われた。

以上の理由から、多少装備が貧弱でも、町の五つや六つを容易に陥落させられるほどの戦闘力を持つので、特に問題はないのだ。
なんなら、素手でも町三つくらいなら陥せる。

談笑しながら進む神器御一行は、大通りに聳え立つ建物の前で足を止めた。目的地であるギルドに到着したのだ。

手続きを済ませるため、あなたは神器たちに待機を指示し、ギルドへと入った。
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/23(木) 01:49:55.65 ID:4XY11MqLO
ギルドに設置されたカウンターで、複数人の受付嬢が沢山の冒険者に応対する。あなたは冒険者登録専門の窓口に並び、呼ばれる時を待っていた。

「次の方、どうぞ〜!」

元気な声に弾かれたように、あなたは席を立つ。まるで子供に戻ったようだ、と自身のはしゃぎっぷりに内心苦笑する。

「手続きをさせていただきます、メリッサと申します。よろしくお願いしますね」

とても明るい、にこやかな表情で話をする受付嬢は、あなたから受け取った書類を片手に作業を始める。
時折写真と名前、あなたの顔を見比べて訝し気な表情をしていたが、あなたは無言で微動だにせず、ただ作業が終わるのを待っていた。
程なくして、ベルの音がカウンターの後ろで鳴った。

「…これでよし。冒険者登録は完了したので、あちらの部屋で教習を受けてください」

促されるままに部屋に向かうあなた。その後ろ姿を、受付嬢メリッサはじっと見つめていた。
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/23(木) 01:50:52.01 ID:4XY11MqLO
「…というわけで、教習を始めまーす」

教鞭を取るのは、もうこの仕事飽きたわー怠いわー、という態度を隠しもしない中堅冒険者。実際、彼はここ数ヶ月、一日7回の教習をずっとさせられているのでかなり参っていた。

席に座って資料を読み込んでいたあなたは、他の新人に視線を移す。表情や態度は違うが皆、冒険者稼業を楽観視しているような雰囲気が見てとれた。
さもあらん、とあなたは目を細める。戦争が終わり、建物の修復や魔物の撃退、犯罪集団への対処等々とタスクが無数に積み上がった各国は、問題解決のために労働力を求めた。
それに応えたのがギルド協会であり、その結果、危険な依頼が減少したために冒険者全体の死亡率が低下した。
故に彼らのような、俺でも冒険者になれば一攫千金狙えるじゃろ、という楽観的な考えを持った新人もとい命知らずが後を絶たないのが現状だ。

実際、冒険者全体の死亡率は低下しているのだが、新人時代の冒険者の死亡率は以前と比べると跳ね上がっている。
低難易度だから、と碌な準備もせず依頼を受け、そのまま帰らぬ人となるケースがあまりにも多いのだ。
ギルド協会も現状を憂いているが、対処しても中々改善しないのが現実だった。

眼前の教導担当も諦めているのだろう。死んでも知らねー俺のせいじゃねー、と内心愚痴っているのが目に見えるし、目は死んでいる。

冒険者を取り巻く悲惨な現状に少し責任を感じつつ、あなたは恙無く教習を終えた。
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/23(木) 01:56:54.86 ID:4XY11MqLO
この程度の書き溜めしか出来てないだらしない>>1ですまない…。寝ます。
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/23(木) 01:59:00.10 ID:SNy8jHEh0
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/23(木) 02:23:16.24 ID:zd9LAkD60

他の神器はクエストや依頼をこなしている間とか、旅の道中で出会ったりする感じかな?
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/12/23(木) 10:09:10.92 ID:sy6yi42R0
日本人はカス民族。世界で尊敬される日本人は大嘘。

日本人は正体がバレないのを良い事にネット上で好き放題書く卑怯な民族。
日本人の職場はパワハラやセクハラ大好き。 学校はイジメが大好き。
日本人は同じ日本人には厳しく白人には甘い情け無い民族。
日本人は中国人や朝鮮人に対する差別を正当化する。差別を正義だと思ってる。
日本人は絶対的な正義で弱者や個人を叩く。日本人は集団イジメも正当化する。 (暴力団や半グレは強者で怖いのでスルー)
日本人は人を応援するニュースより徹底的に個人を叩くニュースのが伸びる いじめっ子民族。

日本のテレビは差別を煽る。視聴者もそれですぐ差別を始める単純馬鹿民族。
日本の芸能人は人の悪口で笑いを取る。視聴者もそれでゲラゲラ笑う民族性。
日本のユーチューバーは差別を煽る。個人を馬鹿にする。そしてそれが人気の出る民族性。
日本人は「私はこんなに苦労したんだからお前も苦労しろ!」と自分の苦労を押し付ける民族。

日本人ネット右翼は韓国中国と戦争したがるが戦場に行くのは自衛隊の方々なので気楽に言えるだけの卑怯者。
日本人馬鹿右翼の中年老人は徴兵制度を望むが戦場に行くのは若者で自分らは何もしないで済むので気楽に言えるだけの卑怯者。
日本人の多くは精神科医でも無いただの素人なのに知ったかぶり知識で精神障害の人を甘えだと批判する(根性論) 日本人の多くは自称専門家の知ったかぶり馬鹿。
日本人は犯罪者の死刑拷問大好き。でもネットに書くだけで実行は他人任せ前提。 拷問を実行する人の事を何も考えていない。 日本人は己の手は汚さない。
というかグロ画像ひとつ見ただけで震える癖に拷問だの妄想するのは滑稽でしか無い。
日本人は鯨やイルカを殺戮して何が悪いと開き直るが猫や犬には虐待する事すら許さない動物差別主義的民族。

日本人は「外国も同じだ」と言い訳するが文化依存症候群の日本人限定の対人恐怖症が有るので日本人だけカスな民族性なのは明らか。
世界中で日本語表記のHikikomori(引きこもり)Karoshi(過労死)Taijin kyofushoは日本人による陰湿な日本社会ならでは。
世界で日本人だけ異様に海外の反応が大好き。日本人より上と見る外国人(特に白人)の顔色を伺い媚びへつらう気持ち悪い民族。
世界幸福度ランキング先進国の中で日本だけダントツ最下位。他の欧米諸国は上位。
もう一度言う「外国も一緒」は通用しない。日本人だけがカス。カス民族なのは日本人だけ。

陰湿な同級生、陰湿な身内、陰湿な同僚、陰湿な政治家、陰湿なネットユーザー、扇動するテレビ出演者、他者を見下すのが生き甲斐の国民達。

冷静に考えてみてほしい。こんなカス揃いの国に愛国心を持つ価値などあるだろうか。 今まで会った日本人達は皆、心の優しい人達だっただろうか。 学校や職場の日本人は陰湿な人が多かったんじゃないだろうか。
日本の芸能人や政治家も皆、性格が良いと思えるだろうか。人間の本性であるネットの日本人達の書き込みを見て素晴らしい民族だと思えるだろうか。こんな陰湿な国が落ちぶれようと滅びようと何の問題があるのだろうか?
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/23(木) 10:23:57.90 ID:7lR5qJiJO
乙です

実家半壊って、よっぽど腹に据えかねるようなことあったんだろうなあ……
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/26(日) 19:19:02.19 ID:FTfW3EYxO
本日投稿予定であります。
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/26(日) 19:20:33.68 ID:5w5alGZp0
了解
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/26(日) 19:22:56.26 ID:6s5fCy04o
待機
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/26(日) 21:06:26.67 ID:FTfW3EYxO
コンマ判定をするところまで投げます。
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/26(日) 21:07:00.39 ID:FTfW3EYxO
しょぼい。あなたの感想はそれしかなかった。

ギルドに寄せられた依頼は、ペットの散歩、どぶさらい、臨時ウェイター等といった雑務が殆ど。
数少ない冒険者らしい依頼も、大量発生したティターントードの討伐のような簡単な仕事が全てだ。

これがファラリスやファフニール等の災厄獣(ディザスターズ)の討伐であれば、あなたのやる気も段違いだったのだが。
やはり、内地は平和であるが故に程度の低い依頼しか無いようだ。
本来ならそれは喜ぶべきことなのだが、あなたにとっては不満点でしかない。

理想と現実の差に打ちのめされ、項垂れているあなたの元に、見知った影が現れる。
それは、新米冒険者のあなたには訪れることのない朗報だった。
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/26(日) 21:07:36.01 ID:FTfW3EYxO
「教習お疲れ様でした。その顔だと、思っていたよりも酷い仕事しかなくてガッカリしていたようですね」

声を掛けてきたのは、先程手続きを担当してくれた受付嬢だった。あなたは頷き、もっとやりがいのある依頼が欲しい、と抗議する。

「ふふっ。確かに、あまりやりたくないようなものばかりですが、その仕事をしてくれる人がいるから平和が保たれているんですよ」

「重要度は高い仕事ですから、是非ともこなしていただきたいのです」

勿論、それはあなたも理解している。重要性を承知のうえで抗議しているのだ。
あなたは雑用をしに来たのではなく、冒険者になるために来たのだから。

あなたの強い抗議を受け、メリッサは苦笑しつつも一枚の紙を出した。

「新人さんに任せるようなものではないのですが、そこまで言うのなら仕方ありません」

「これはあなたのお眼鏡に適うと思いますよ」

あなたは待ってました、とばかりにニヤリと笑う。
そのまま紙を手に取り視線を移すと、メリッサに渡されたのはただの地図だった。
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/26(日) 21:08:18.66 ID:FTfW3EYxO
目を細めたあなたは、地図のある地点を指差しながら問う。
それにメリッサは首肯を以って応えた。

「はい。あなたの言う通りそこは廃坑です。二世紀前に打ち棄てられた、エルオム坑道という名前の」

「廃棄されたそこに、魔物が棲みついたことは有名です。新人さんも、よくそこで腕慣らしや魔法の練習をしてますからね」

ここまで言うと、メリッサは表情を険しくさせ、声を落とした。
ここからが話の本題、あなたに依頼する内容であり、深刻な問題があるのだと、そう語っている。
あなたも表情を変え、続きを促した。

「…数ヶ月前です。突然、行方不明者が続出し始めたのは。それまではただの一人も、そんな人はいませんでした」

「王都の熟練冒険者も数名、異変が起きてから派遣されました。ですが…」

受付嬢の視線が落ちる。その先は、言わずとも知れた。
全員死んだのだろう。でなければ、今話題にすらなっていない。

「…一人残らず死亡する惨劇の後、その坑道は封鎖されました。これ以上悲劇を生まないために」

なるほど。確かにそれは、新米冒険者に話してはならないことだ。あなたは内心で納得する。
そして、それを話す意味も理解していた。

「ですが、あなたなら。そこまで自信があるのなら、解決出来るはずです」

あなたは自信満々に頷く。あなたが求めていたものが本当に来たのなら、高揚せずにはいられない。
こんな楽しいことを邪魔されたくない。あなたにだけ伝えてくれたのは、非常にありがたかった。

そして、そんな新人らしからぬあなたを見て、メリッサは苦笑する。
あまりに予想通りの反応をしたので、面食らったのだ。

数分前の暗い表情とは打って変わって満面の笑みを浮かべたあなたは、意気揚々とギルドを出る。

「…私の記憶が正しければ、あなたは。貴方様は…」

期待と羨望、感謝を込めた眼差しに、気付くことなく。
45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/26(日) 21:09:38.13 ID:FTfW3EYxO
「…ねーますたー様。自分が新米ってこと忘れてやいないかい?」

エルオム坑道に進む道中、そんな問いを投げかけたアマネに、あなたは首を振って返す。
彼女はおそらく、自分の正体に勘付いている。ならば隠す必要は無いと。

「いや、ますたー様が良くてもだねぇ」

「アマネさんが危惧しているのは、そのメリッサさんが他の人に正体を明かさないか、ですよ」

「一応、素性は隠しているわけですし…。マスターが嘗ての勇者だと知られたら、冒険どころではありませんよ」

それに、とヒミカは一言付け加える。

「王様たちはまだしも、王都に住まう貴族の方々が、何をしでかすか分かりません…」

ヒミカの言っていることは尤もだが、あなたはそれさえも否定で話を終わらせる。
彼女が言いふらすのなら、その前にヒミカかアマネを使うまでだ。

『創世乃歌(ゲネシス・オーデー)』と『一ノ太刀(ジ・エンド)』。ヒミカとアマネ。銀河を裂き穿つ天弓『ラーデイン』と闇払う天翔の刃『アマカケル』。
彼女らの能力はそれぞれ異なるが、記憶への干渉は理論上可能だ。

ラーデインを用いて、あなたに対する認識を変える。
アマカケルを用いて、勇者の認識のみを断ち切る。
ただ、それだけの違いだ。どちらも『あなたが勇者だという真実』を失うことに変わらない。
だが、今回メリッサを対象に神器を使う時は訪れないことを、強い口調で、確信を持って言い切った。

「言い切った。ものっ凄い自信満々で言い切ったねぇ。何か根拠でもあるのかな?」

「マスターのことだから、たぶん何か考えがありますよ。ええ。…ありますよね?」

ない、とあなたはにこやかに答える。
根拠も理由も無いが、たった一つ確信しているものがあった。

彼女は、人の隠し事を言いふらすような人ではないという、話をして得た認識を。
46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/26(日) 21:10:28.14 ID:FTfW3EYxO
エルオム坑道が目前に迫ったが、神器御一行は何重にも設置された柵に足止めを食らっていた。

「厳重に鍵が掛かってますね。メリッサさんが渡し忘れたのかな?」

ルーナの疑問にエリーは違う、と答える。

「たぶん、パパを試してる」

あなたはその言葉に頷き、背中の直剣を抜いた。
そして、光のように鋭い一閃を放つ。凄まじい金属音を立て、金属製の柵はこじ開けられたように開いていた。

「…だよねぇ。ますたー様なら絶対そうするよね。そしてその結果がこれだよぉ…」

頭を抱えるアマネの視線には、ぐにゃぐにゃに曲がった直剣が映る。もう剣としての役割は果たせないガラクタに、たったの一振りで変貌していた。

「マスター…。だから武器だけは、少し良いものにしましょうって言ったじゃないですか」

「マスターのことだから絶対やらかすと思ってました」

胃痛に苦しんでいるようなヒミカとは対照的に、くすくすと笑っているルーナが印象的だった。
47 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/26(日) 21:11:20.49 ID:FTfW3EYxO
柵をぶち破り、入口を塞いでいた岩盤を蹴り壊して中へと入る。乾いた熱い空気が、頬を撫でた。

「昔はコルート鉱石が良く採れてた場所だから、普通は寒いはずなんだが…。空気は寧ろ生温い…どころか、砂漠の風のようだね」

「風だけじゃなくです。気温そのものがかなり高いですよ…これ…」

何もせず立っているだけで、肌がしっとりと濡れ始める。外の気温とは15度前後差がありそうだ。
これでこそだ、と表情を喜悦に歪めるあなたに、周りの神器は少しだけ引いた。

「あつい」

「よく楽しそうな顔が出来ますね、マスター…。私は正直辛いです」

「こんなに暑い場所もあるんですね。勉強になります」

「べりーべりーほっと…。観光ならまた一興と笑えるんだけどねぇ」

熱さで溶けそうな神器たちを一瞥し、提案する。
それなら、出番が来るまでアーマリーに戻しておこうか、と。
満場一致で賛成されたので、あなたは神器を異空間へ転送した。
48 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/26(日) 21:11:52.87 ID:FTfW3EYxO
あなたたちがアーマリーと呼ぶ異空間には、小さな円卓がぽつんと存在している。
それ以外は全くの無。何の塗装もされていない無地の床がほんの少しと、これまた無地の空間が広がっているだけだ。
神器は円卓の椅子に座り、眼前に広がった映像に目を移した。

そこに映るのは、あなたを真上から俯瞰した映像。とは言っても、洞窟の中なので殆ど周りは見渡せない。映像内のあなたは、ウキウキとしていた。浮かれているのが丸分かりである。

「パパ…楽しそう」

「楽しそうというか、楽しいんでしょうね。あんなに熱いのに…」

「冒険が出来てるから、なのかな。子供っぽく見えて可愛いかもしれません」

微笑するルーナをよそに、アマネは心中で彼女の言葉を否定していた。
子供っぽいのではなく、本当に子供なのだと。確かに年齢は成人しているが、彼は子供の頃から戦いに関わりすぎた。
故に、成長が止まっている。戦いに精神が順応する代償として、心は大人になれなかった。

だからこそ、彼には大人になってほしかった。戦いに関わらず、色々なことを知って、失った過去を取り戻してほしかった。

神器として振るわれることを望みながらも、一人の人としてあなたが成長するのを望んでいる、矛盾した願望。
それを、アマネは心に抱えている。勿論それは、誰も知らないし気付けない。
一人の英雄が戦う様を見続け、神器であったが故に彼の心を守れなかったアマカケルは、誰にもその胸中を吐露しないつもりでいるから。
輝かしい英雄譚を、それに喜ぶ子供たちの目を、汚したくはないから。
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/26(日) 21:12:31.98 ID:FTfW3EYxO
エクリプスを両手に構え、魔物を斬殺しながらあなたは走る。その目には、確かに歓喜の感情が存在する。

走って。敵を見つけて。殺して。走って。敵を見つけて。殺して。
何度も何度も繰り返し、ただ先に進む。屍の築く道だけが、あなたの進んだ後に残っていた。

魔物の討伐数が200を越えようとしたところで、あなたは異変に気付く。
まだ最深部には程遠いのに、道がない。しかし、熱気は入口とは比べものにならないほどに強烈なものになっている。
熱傷をスターロードで治癒しながら、あなたは考える。

道すがらに冒険者の白骨死体が散乱していたことから、彼らもここより先には行けていないだろう。
僅かに生き残った者が更に奥で絶命している可能性もあるが、その奥に続く道が分からない現時点は、その可能性を除外しておく。

周囲を観察し続けるあなたはふと、あることに気付く。岩肌の色が、明らかに変わっている。
目の前の線路が続いている先に、突然壁が出来ている。その壁周辺だけが不自然に黒いのだ。
ならば、とあなたはアマカケルを構える。月光のような白銀の刃が、暗闇の中で光を湛えている。

目を閉じ、集中する。肌の熱さすら忘れ、滴る汗の感覚すらも無くなる。

完全な無を感じ、時が止まったと錯覚するほどの静寂の中。不意にあなたは目を開き、虚空を断ち切った。

鞘に刀を収める音だけが発生して数秒後。目の前の壁は突如として崩れ落ち、その先の姿を見せる。

あなたの放った一閃は、壁が道を塞ぐその事象を断ち切り、殺した。後は、自ずと道を開いてくれる。

そうして開かれた通路には、マグマの滝が流れる絶景が広がっていた。
50 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/26(日) 21:14:11.92 ID:FTfW3EYxO
下1のコンマが61以上で、エルオム坑道に神器が存在します。
51 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/26(日) 21:14:15.71 ID:FnMAacRv0
えいや
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/26(日) 21:18:12.97 ID:FTfW3EYxO
神器が存在するのが決まったので終わり。
一応こっちでこのダンジョンで獲得出来る神器は既に決めてますが、神器たちに自由を!天命に任せよ!って人は何か一言おねげえします。
要望があれば、コンマ判定でどの神器が出てくるかも決定します。そうでなければこっちで全部決めちゃいます。

ではサラダバー。
53 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/26(日) 21:20:11.43 ID:5w5alGZp0
乙、>>1が決めたのでいいんじゃない?
54 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/26(日) 21:23:17.04 ID:+FjL7OxDo
おつ
55 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/26(日) 21:24:34.02 ID:n1Z909By0
乙です
>>1さんが決めたのでいいと思います
56 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/26(日) 22:07:41.94 ID:vmBo5OXu0

>>1にお任せで
57 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/31(金) 11:05:43.36 ID:Qw3AgvQzO
明日か明後日くらいに投稿します。
今後の展開を考えてパンピー冒険者を二人くらい募集です。
良ければテンプレ使ってね。


【名前】名前。
【性別】男か女かその他か無いか。
【種族】人間獣人魔族エルフと色々いる。
【魔法】どのような魔法を使うのか。
【詳細】どのような人物か。
58 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/31(金) 12:53:02.65 ID:z4WNkta90
【名前】ッパ
【性別】不明
【種族】獣人
【魔法】四次元ポケット
【詳細】よくお菓子を勧めて来る
59 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/31(金) 13:33:37.35 ID:NDAmCv+C0
【名前】ルーシィ
【性別】男
【種族】人間
【魔法】初歩的な魔法のみ
【詳細】能天気で気楽家、勢いに身を委ねて生きている
60 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/31(金) 13:53:39.46 ID:+MOaDsKVO
【名前】エルウッド
【性別】男
【種族】人間
【魔法】身体強化
【詳細】大柄な壮年の剣士
快活ながらも、落ち着きもあるベテラン冒険者
強いことは強いが、あくまで一般的な冒険者の域を出ない
一方でしっかりした仕事振りで、後進の面倒見が良く、ギルドからは信頼されている
女性と交際したことがなく、お嫁さん欲しい
61 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/31(金) 15:33:45.45 ID:5jmBdDsZO
【名前】ビギナー
【性別】男
【種族】人間
【魔法】冒険者を目指す上では必須とされる初歩的な魔法(ただし、習熟度は低い)
【詳細】優男でそそっかしい青年。腕っぷしは弱い上に、魔法にも優れていないため、同期からは見下されている。ただし、その分、向上心は高く、いつかは伝説の勇者(主人公)のようになって人々を救いたいと考えている。
62 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/01(土) 00:04:37.79 ID:HyOUARhp0
【名前】シルファ
【性別】女
【種族】エルフ
【魔法】精霊魔術
【詳細】冒険者になって数年ほどのエルフの美少女
穏やかで優しく柔らかい物腰
弓と精霊の力を借りた癒やしの魔術を扱う、頼れる後方要員
めったなことでは怒らないが、怒らせると柔らかい物腰はそのままに、無駄に洗練された格闘術や関節技を使う
63 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/01(土) 03:12:51.28 ID:m17EWL5mO
【名前】ドルク
【性別】男
【種族】人間
【魔法】火炎魔法
【詳細】冒険が好きな好青年(最近冒険者になったばかり)。明るく熱血漢な性格。火炎の魔法が得意。剣を使っており剣術も扱っている。剣に炎を纏わせて戦うこともできる。
64 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/01(土) 04:39:18.92 ID:fzmELJh80
【名前】シャウト
【性別】男
【種族】魔族
【魔法】自分の影を操る魔法(影を使って攻撃や防御等できるが影が出来ない暗い場所では発動できないので、その時は灯りで影を作る必要がある)
【詳細】頭にヤギの角がついており、耳が尖っている青年。茶髪で目が隠れている。冒険者になって2年くらいになる。性格はどんなことでもネガティブになるが仲間想いで仲間のことを大切に思っている。槍使いで槍術に手掛けている。槍と影を同時に扱う戦闘スタイルをとる。
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/02(日) 08:05:27.54 ID:BkhSvyJm0
【名前】ガウリス
【性別】男
【種族】鬼人
【魔法】岩石系魔法(岩を弾丸のように飛ばしたり、隕石ように降らせる等岩を操れる)
【詳細】黒髪短髪で額に一本角がある筋肉質の男でベテラン冒険者。無口でほとんど話さないがギルドの人達からは頼れる兄貴肌の人。格闘家でもあり、拳を使って戦うためグローブをはめている。鬼人族なので結構な怪力がある。
66 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/01/02(日) 18:57:25.53 ID:CfzDLqQoO
あけましておめでとうございます。
これからもちまちま進めていきますので気長によろしくお願いします。
キリのいいとこまで進めます。
67 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/01/02(日) 18:57:53.63 ID:CfzDLqQoO
undefined
68 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/01/02(日) 18:58:30.41 ID:CfzDLqQoO
あなたは高揚していた。どうしようもないほどに心が躍っていた。溶岩遊泳を試みても良いくらいにノリノリだ。

そんなことをしたら骨の髄まで燃え尽きて消し炭になるのは目に見えているので、流石に実践はしない。
なお、安全が担保されているのなら躊躇せず飛び込むつもりではいる。

そんな浮かれまくりなことはさておき、あなたは現状の把握に勤しむ。
今までに仕留めた魔物は前座も良いところだ。これからが本番であり、本命のいる本拠地とも言える。
その証拠に、先程までの魔物は炎を纏っていたのに対して、今目視出来る魔物は溶岩を噴出している。

基本的に、溶岩を操る魔物は炎を操る魔物の上位種として認識されている。普通の魔物は、溶岩よりも高温の炎を発生させられないためだ。
最上位種になれば、聖炎や黒炎といった規格外の炎を操るようになるが、そんな魔物は滅多にお目にかかれない。というか、出没したら人里が滅ぶ。

ともかく、より過酷な道が続いていることだけは確かだ。
ここまで高温の魔物だと、半端な水魔法や氷魔法も弱点ではなくこちらの脅威となりかねない。
そんなものを使える神器も味方もいないので関係ないが。
69 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/01/02(日) 18:59:10.53 ID:CfzDLqQoO
『いくらマスターでも、この暑さは流石に命に関わります。一度退いて対策を練るべきだと思います』

火傷を負いながら絶景を眺め、探索を続けているあなたにヒミカが苦言を呈す。
彼女の提案は正しい。最適解と断言出来る。だが、あなたはテンションが上がっているので従わない。

『えぇ…!?』

アーマリーにいるため姿は見えないが、声色から頭を抱えているのが目に見えている。
うごごご、と唸っているのも聞こえる。

テンションが上がっているので、このまま突き進みたいのも本音だが、あなたが撤退しない重大な理由が一つある。

というのも、あなたはこの洞窟に入るために柵をぶった斬って閉鎖していた岩盤をぶっ壊した。盛大に。
さらにさらに、たった今最深部に繋がる岩盤すらも破壊した。これは非常に大問題だ。

あなたがここで撤退すると、中の魔物が外に出かねない。今までは道が塞がれていたからエルダの町に危険は及ばなかったが、開かれた今となっては話は別だ。
この探索を以って問題を解決する。それが、たった一つの希望なのだ。
でないと町は炎に包まれ大炎上祭りになるし、啖呵を切ったあなたは死ぬほどダサい。

暑さで頭がやられたのか、と心配していたヒミカは、かなり真っ当な理由が提示されたのでもの凄くびっくりした。
70 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/01/02(日) 18:59:48.93 ID:CfzDLqQoO
熱気で全身と体内を灼きながらも、あなたは躊躇なく先を進む。
望んでいた冒険者らしいことが出来ているのが、原動力となっているためだ。
溶岩の滝、溶岩の川。そしてそれを泳ぐラヴァサハギンに感動しながら、あなたはアマカケルを携え片手間に魔物を鏖殺していた。

エクリプスではなくアマカケルを使っているのは、偏にリーチ不足と火力不足だったからだ。
エクリプスを貶す意図は断じてない。これは、彼女ら神器の性質の違いと言っても良い。
アマカケルは一本の刀であり、その固有能力は攻撃に特化した謂わば『防御不能即死攻撃発射装置(敵絶対殺すウーマン)』だ。
対するエクリプスは二本の短剣であり、その固有能力は暗殺に特化した謂わば『認識不能攻撃発射装置(一方的な虐殺するウーマン)』だ。

そもそもが短剣であるが故にリーチが短く、人を殺めるために極限まで効率化されたが故に魔物とタイマンする際は相対的に火力が低い。
人間相手に殺害目的で使うなら、彼女が一番強いと断言出来る。そんな日が来ることはあまりないと思うが。

あなたは、利用取り止めとなって不貞腐れるエリーを慰める。
使えるタイミングが来たら最優先で使うし、君は対人神器最強の存在だ。自分を誇りに思え。
そんなことを伝えると、途端に上機嫌になった。クッソちょろくて困る。

身体中がジュージュー焼ける凡人なら発狂しかねない地獄の中、あなたは声無き会話をしながらずっと進んでいた。

最深部に着く頃には、血気盛んだった魔物たちが後退りして逃げていたのは気のせいだろう。

手を出した味方が即死して、この灼熱地獄の中でも平気で行動する化け物に関わりたくない。
なんて思っているわけがない。
71 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/01/02(日) 19:00:48.41 ID:CfzDLqQoO
最深部に到達したあなたは、気配を察知して神器を構えていた。
装備しているのはスターロード。現在進行形でダメージを受けている身体の治療と、万一被撃した際に迅速に体勢を立て直すためだ。

溶岩の海にポツンと浮かぶ小さな孤島。その上に立ち、あなたは意識を集中させる。

来る。危機感が鳴らす警鐘に応え、あなたは鍵杖を横薙ぎに振る。
鈍い音が響き、あなたの全身が震える。力比べは互角といったところか。
孤島から弾き出されたあなたは、壁を蹴って孤島に舞い戻る。
吹き飛ばされた魔物は、また海に潜って姿を消した。
あまりの速さに一瞬しか見えなかったが、あの特徴的なシルエットは。
それは紛れもなく、奴だった。

『アラバコア…!気をつけるんだよますたー様!奴の突進は山をも震わせて噴火を起こすんだ!!!』

溶岩鮪アラバコア。災厄獣には該当しないが、それと同格の力を持った魚だ。
その肉は神々も喉から物理的に手が出て欲しがったくらいに美味い。

嘗ての戦争で出会った強敵(とも)と互角、いやそれ以上の強者と巡り会えたあなたは、表情が歪む。
それに対し、アラバコアはぴちぴちと跳ねることで反応を示す。

食わせはせん、食わせはせんぞ。そんな強い意志を感じさせる突進が、あなたを襲った。
72 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/01/02(日) 19:02:05.75 ID:CfzDLqQoO
これでおしまいです。牛歩ですみません。
73 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/02(日) 19:21:04.61 ID:OdklcIL3o
おつおつあけおめ
74 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/02(日) 19:27:04.09 ID:mGgiOhCC0
75 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/02(日) 19:54:57.13 ID:iu8AOzEU0
あけおめ乙です

敵絶対[ピーーー]ウーマン
一方的な虐[ピーーー]るウーマン
絶対癒やすウーマン
絶対状態異常与えるウーマン 

隙がない布陣だなあ……
強いて足り無さそうなものを言うなら広範囲火力かな
76 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/02(日) 20:29:28.50 ID:t6WWKYNSo
おつ
鮪とはシュールな
77 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/01/09(日) 11:55:46.85 ID:lTrD4NG8O
今日の夜に神器との邂逅までやります。
78 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/09(日) 18:08:45.64 ID:llzCNz580
乙です 期待
79 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/01/09(日) 20:07:58.12 ID:G2liQR26O
重くて疾い。それが、あなたがアラバコアに抱いた感想だ。
数mの巨体が高速で突っ込んでくるのだから、一撃が重いのは当然だ。
だが、些か重すぎる。明らかに体格とパワーが見合っていない。

そんな分析をするあなたを他所に、溶岩を纏って煉獄の弾丸と化したアラバコアは地の利を活かすべく溶岩中からの突撃を繰り返す。
今はまだ対応出来ているが、一瞬でも油断すれば致命傷は避けられないそれをただ防ぐだけでは勝機が無い。

『危ないっ!』

ルーナの反応よりも先に、あなたはスターロードで強烈な一撃を往なす。
そして、半身が焼け爛れた。
アラバコアは溶岩塗れで襲ってくるのだ。近接で対応すればどうなるかは火を見るより明らかだ。
というより、溶岩を浴びて炭化しないあなたがおかしい。人間を辞めてるんじゃないか、と神器全員が思った。

「ーーー!!!」

勝機と見たアラバコアは、突進ではなくその巨大な尾ビレで溶岩をぶち撒けた。
一滴一滴が致命的な赫い雫を、あなたは神器をアマカケルに変更し暴風で溶岩雨を拒絶、そのまま風と共に空を舞った。
天井付近まで逃げ延びたあなたは、小手調べに風の刃を撃ち出す。

「ーーー」

アラバコアは逃げることなく、堂々とそれを受け止める。
鋭い音が数度響き渡るが、アラバコアはピンピンしていた。この様子では、かすり傷にすらなっていないだろう。

『何重もの岩石の鱗が本体を守っています。生半可な攻撃は通さないのでご注意を…!』

ヒミカの警告にあなたは眉を顰める。
なるほど、通りで一撃が重いわけだ。と攻撃力の高さも得心がいった。

天然の重装鎧に身を包むのなら、その分威力が上がっているのも頷ける。
おそらく、様々な金属の微粒子が内部に混在し強度を底上げしているのだろう。
剥がれた欠片を精錬するだけで逸品が出来上がりそうだ。

そんなくだらない考えを巡らせながら、刀を構えた。
80 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/01/09(日) 20:08:53.10 ID:G2liQR26O
『パパ、逃げて』

命あっての物種だと、彼女なりに説得をする。しかし、あなたは退かないし退けなかった。

ここで取り逃がせばどうなるか。どれほどの被害が出るか。それが予想出来ないほど、おめでたい頭はしていない。

だから、ここで殺す。刺し違えてでもこの手で仕留める。

強い意志を秘めた双眸がエルオム坑道に巣食う脅威を見据える。
白銀の刃が、風を解き放った。
81 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/01/09(日) 20:09:31.82 ID:G2liQR26O
アラバコアは自身の勘の良さに感謝し、恨んでいた。
四日前から、尋常じゃない力を持った存在が近付いていたのは知っていた。

故に、その時から人類に気取られないように少しずつ棲家を広げていた。
折角手に入れた安住の地を奪われないように。全力を出せるように。

しかし、完成することなくそれがやって来た。神器なる、忌まわしき物を携えて。

ならば、殺す他ない。敵前逃亡など自身の強者としての矜持が許さないし、奴に勝てなければどうせいつか殺される。

そして、絶対に逃がさない。自身を殺し得る存在をみすみす逃すわけがない。
必ず、ここで殺す。自身の安寧のために。
82 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/01/09(日) 20:10:43.98 ID:G2liQR26O
風圧でマグマが吹き飛び、壁にへばり付く。どろりとした液体が、滴り落ちていく。
直撃を狙ったが、野生の勘で避けられたようだ。

降下しつつ、あなたはアマカケルからスターロードに変更して迅速に治療する。
神器の同時使用が出来ない以上、回復しながらの戦闘は不可能と言ってもいい。
手早く回復し、攻撃出来る時間を増やすしかない。

『『ごめんなさい』』

ヒミカとルーナが頭を下げるが、仕方ないことだとあなたは突っ撥ねる。
神器にとって、他の神器と併用されるのは、一糸纏わぬ姿でくんずほぐれつイチャイチャラブラブしているのと同義なのだ。
そういう特殊性癖でも無ければ、到底受け入れられないだろう。
立場を自身に置き換え、同性の戦友と同じことをしている光景を想像し吐いたのは記憶に新しい。
あなたにとってそれくらいに嫌なことなので、やらないからと文句を言うつもりなど一切ない。

治療が終わったと同時に、アラバコアがその巨大な尾ビレであなたを打ち払った。
辛うじてガードは間に合ったが、勢いを殺すことは叶わず、岩盤に吹き飛ばされる。

粘ついた溶岩が背中に纏わり付き、焼いていく。スターロードを握ったままなので死にはしないが、大火傷と回復が交互に繰り返されるのはたまったものじゃない。

苦痛に顔を歪めていると、ダメ押しの突撃があなたを襲う。
その痛烈な一撃は、片目を潰す結果に終わった。

『パパっ!?』

砕けた岩盤と共に宙を舞ったあなたは、姿を露わにした空洞に吸い込まれる。

それと同時に、意識を失った。
83 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/01/09(日) 20:11:23.83 ID:G2liQR26O
目が覚めると、どこかの街中にいた。
広場の柵から身を乗り出すと青い海が見え、そこかしこに純白の家が建ち並んでいる。
綺麗な街並みだと感心するが、人の気配は感じられない。

このようなことは何回もあったな、と感慨深いものを感じつつ、足を進める。
今見えている街並みは、書籍で目にしたアクルカ共和国のそれと似ている。が、掲げた旗に記されている国章は現代のそれとは違った。

昔に読了した御伽噺で見たような気がする。あれは確か、輝かしい功績を残した英雄の冒険譚だったか。

そんなことを考えながら向かったのは、知らない言葉が刻まれた看板が立ち並ぶ大通り。

露店が沢山存在しているが、店主と思しき人影は無い。それどころか、通行人すらいない。

生命の存在しない寂しい大通りを歩いていると、空間が突如捻れ闇に覆われた。

闇が晴れると、今度は宮殿の中、玉座の間に移動していた。
84 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/01/09(日) 20:12:15.06 ID:G2liQR26O
鎮座する玉座に視線を移すと、そこには大柄の女性がいた。外見から想定される年齢は大凡20代後半、あなたより一回り歳上だ。

「ど、どちら様ですか…?」

おずおずと声を掛けてきた女性に、簡単な自己紹介をする。
新米の冒険者であり、神器を収集している者だ、と。

その言葉を受けた女性は、露骨に悲しそうな顔をした。

「なら、ここから出た方がいいです。私は神器に相応しくないので…」

何故か、とあなたが問うと、むぐ、と言葉を詰まらせて女性は俯く。
彼女が自分をどう思っていようと、神器である事実は不変だ。

神器たらしめる逸話が、証明が必ず残っている。
たとえそれがどれほど悲惨な物語だったとしても、その物語が存在していれば、神器となるのだ。

「でも、私は。ただ、残っただけ、なんです」

それは違う。そうあなたは強く言い切った。
運も実力のうち。とはよく言われる言葉だが、それは戦う人間にのみ当てはまることだ。
神器は自分一人では何も出来ない。武具であるが故に。
だが逆に、武具であるが故に使い手に極大の恩寵を齎すのだ。彼女を使っていた英雄だって、彼女がいなければ道半ばに屍になっていたはずだ。

「違いますっ!あのお方は、強い人だから…」

「私は…弱いから…。他の神器さんは、皆強かったから…」

でも、だって。と必死に否定を繰り返す女性に、あなたはなおも食い下がる。
どのような武具も、使い手が未熟ならただのガラクタだと、自身が一番知っているから。
85 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/01/09(日) 20:12:46.58 ID:q60dYNmqO
半ば口論になりかけたところで、あなたが大きく咳払いをする。
それに女性はギョッと驚き、玉座の影に隠れた。

「…えぇ!?!!」

怯える女性を無視して、あなたは現状を説明する。
自分は今、絶対絶命な状況にいること。周囲は溶岩に囲まれ、重い一撃を繰り出す強敵と戦っていること。
攻撃力は足りているが、防御力が致命的なまでに足りていないこと。

それさえあれば、勝てること。

「っ!?」

女性は、あなたの言葉に目を見開いた。

あなたは手を差し伸べ、もう一度言葉を紡ぐ。

生き延び、人々を救うために力を貸してほしい。
君は使えない神器じゃない。英雄様に相応しい神器だと証明してみせる。

そう、はっきりと言葉にした。
86 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/01/09(日) 20:13:47.69 ID:djJVJ7oiO
いつからか、孤独(ひとり)でいるのに慣れていた。
あのお方はもういない。命ある存在は、やがてこの世を去るから。
それは神の子孫であっても同じ。時が経てば身体は衰えて、病にも罹る。

あの人は最期に、何と言っただろう。

『お前は我の生きた証。お前は我の誇り。だから、我と共に消えてはならぬ』

『我が英雄に、王になれたのはお前たち神器があったからだ。この身一つでは、悪を打ち倒すことなど到底叶わぬ夢であった』

『故に。真に讃えられるべきは激闘を生き延びたお前だ。死にゆく老いぼれでは、ない』

そんなことを、言ってたっけ。

彼は何故、戦っていたのだろう。

富のため?名誉のため?
違う。苦しむ人を助けるためだ。

なら、私は何のために在り続けるの?

そんなこと、決まっている。

たとえ非力な神器でも、私を望む人がいるのなら。
その人のために、全てを捧げる。

私なんかの力で良ければ、いくらでも差し上げます。
だから、必要ならば私をお呼びください。私の名は。

王鎧袖『バヴルス』。
87 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/01/09(日) 20:14:17.97 ID:wuBOuwX2O
目を覚ますと、そこには石の棺があった。空洞にポツンと眠るそれは、不思議と安らぎを感じさせる。

焼け爛れた身体を無理矢理動かし、それに触れる。アラバコアと自身の位置関係からして、気絶してから数秒も経過していないようだ。

トドメを刺さんと構えるアラバコアを他所に、石棺を開ける。
そこには、人の頭一つ分と同じ大きさの肩当てがあった。

治療をある程度済ませたのと同時に、アラバコアが溶岩の荒波と共に押し寄せる。
狭い空洞の中では、上に逃げようとも避けられない。
文字通り、絶死の攻撃。

それが迫りながらも、あなたは笑った。

そして、声高らかに叫び、その名を呼んだ。汝の名は。

王鎧袖『バヴルス』
88 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/01/09(日) 20:23:23.16 ID:UPj6ilHPO
閃光が周囲を照らし、視界を奪う。そして、轟音が鳴り響く。

アラバコアの一撃で、一人の人間は燃え尽き、すり潰された。

はず、だった。

「ーーー!?」

魚なので顔色は伺えないが、アラバコアが驚愕しているのが目に見える。

それもそのはず。その一撃で散るはずだった人間が、片手で突撃を受け止めていたのだ。
驚かないわけがない。つい先程まで満身創痍だった人間が、良くて互角のパワーだった人間が、防ぐなど有り得ないことだ。

獰猛な顔つきをしたあなたは、両手でアラバコアの顎(あぎと)を掴み、蹴り飛ばした。
外殻に罅は入らないが、その衝撃で巨体が浮く。
そのまま溶岩を泳ぎ、空洞から脱出。小島まで移動する。

『私の加護があれば、溶岩も打撃もヘッチャラです…!頑張ってください…!』

あなたは頷いて応え、拳を鳴らす。
そして、第二ラウンドの開始を告げるあなたの咆哮が、エルオム坑道に鳴り響いた。
89 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/01/09(日) 20:24:30.38 ID:UPj6ilHPO
今日はここまで。次でアラバコア戦は終わりだと思います。

募集した冒険者はもう少し後に出す予定なのでお待ちください。
90 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/09(日) 20:35:38.29 ID:0AeBlNC30
91 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/09(日) 22:41:25.12 ID:+VUuXkqxo
おつ!
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