【コンマ】ウマ娘とトレーナーがラーメンを食べに行くだけのスレ

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405 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/26(土) 22:28:16.05 ID:hGRYtTUG0
乙わっしょい
406 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/26(土) 22:29:37.73 ID:pgwQUzTqo
おつおつ
ラハゲのウマ娘とバクシンオー(orカレンチャン)の対決あるか…?
407 : ◆/4adlfiarI [saga]:2022/02/26(土) 22:33:17.30 ID:p9rWvgZuO
>>406
それは構想中です。誰を出すかはある程度決めてはいます。

富山ブラックでおすすめの店を募集します。ちょっと調べましたが、東京だとどうにも数が少ないですね。
もしないようなら、裏技を使います。今は限定を出してないようなので、記憶を引き出してやります。
408 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/26(土) 22:40:21.01 ID:hGRYtTUG0
富山ブラックはカップ麺くらいしか食べたことない……
409 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/26(土) 23:37:19.13 ID:pgwQUzTqo
思いつかねえので裏技行こう
410 : ◆/4adlfiarI [saga]:2022/02/26(土) 23:57:34.11 ID:p9rWvgZuO
とりあえず明日までにリクエストがなければ裏技やります。
結果として○○系になるので高確率で○○○が出ます。
411 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/28(月) 08:15:51.59 ID:YLhsJVvA0
結局、裏技はどうしたのですかね?
412 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/28(月) 08:53:21.92 ID:F16PXIoXO
まだ一日しかたってないでしょうが
世界はお前中心には回ってないんだぞ
413 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/28(月) 12:56:59.45 ID:NI4vXnI/O
しつこく>>1に質問してばかりの末尾0くん、悪い意味でクソ目立ってるから自覚持った方がいいよ
414 : ◆/4adlfiarI [saga]:2022/02/28(月) 13:09:47.81 ID:pmgv1et0O
とりあえず店は某店で決定しました。
415 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/28(月) 14:36:24.32 ID:Dfq+vGFJO
了解ー
416 : ◆/4adlfiarI [saga]:2022/03/05(土) 20:35:38.30 ID:b/j2YtyNO
今週の更新は遅れるか、来週に延期になります。
仕事が多忙になりそうなので、更新頻度が今後減るかもしれません。
(ラーメン自体もそんなに食べに行けなくなりそうです……)
417 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/03/05(土) 21:01:13.28 ID:w83J2WYFo
リアル大事に
お仕事頑張って下さい
418 : ◆/4adlfiarI [saga]:2022/03/13(日) 14:42:02.44 ID:/UN7t0AIO
更新しますが、今日で終わらないかもしれません。
また、今はこのメニューを出していません。ご了承を。
419 : ◆/4adlfiarI [saga]:2022/03/13(日) 15:02:51.99 ID:/UN7t0AIO


「バクシンバクシンバックシーン!!!」


怒涛の勢いでバクシンオーがゴール板を駆け抜ける。2着のヒシアケボノとは3バ身もの差がついていた。
おお〜と、それを見ていた新入生から声が上がる。「ハッハッハ!!」とバクシンオーは胸を張ってそれに応えていた。

「バクちゃんすごいなあ。私も走りたかった〜」

カレンが口を尖らせた。私は軽く彼女の頭を撫でる。

「模擬レースは高等部の担当だからな。バクシンオーと一度本気でやり合いたいか?」

「うん!でも、カレンは高松宮記念も出れないんでしょ」

「香港スプリントのダメージがまだ抜けきってないからな。スプリンターズまで待つしかない」

「むむー。京王杯まで我慢、か〜」

トテトテと、誰かが近付く気配がした。黒い癖っ毛気味の小柄な少女だ。

「あ、あの……天王寺トレーナーさん、ですか?」

「ん、そうだが」

「はじめまして!あたし、キタサンブラックといいま「おお!キタちゃんじゃないですか!!」」

向こうから凄い勢いでバクシンオーがやってきた。キタサンブラックと名乗った少女の顔が明るくなる。

「あ、バクシンお姉ちゃん!!」

「おおっ!!あなたも私たちとバクシンするつもりなのですね!!いいでしょう、いいでしょうとも!!
短距離だろうが長距離だろうが、道はただ一つ!!ひたすらに鍛えてバクシンするのみですっ!!」

「あ、あのお……」

キタサンブラックはさすがに軽く引いている。私は咳払いをして割って入った。

「嬉しいのは分かるが、程々にな。ああ、キタサンブラックだったね。話は聞いている。私が彼女の担当トレーナー、天王寺だ」

「はい、よろしくお願いします!!お話はお姉ちゃんからかねがね聞いてます」

「話?」

「はいっ!とても優秀なトレーナーさんで、いつも美味しいラーメンを食べさせてくれるって」

※ゾロ目で……
420 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/03/13(日) 15:13:49.76 ID:znTVegcuo
こいぞろー
421 : ◆/4adlfiarI [saga]:2022/03/13(日) 15:36:02.17 ID:/UN7t0AIO
※特になし

「ははは……君にまでラーメンの話が行っていたか」

思わず頭を掻く。すっかり「ラーメンのトレーナー」になっている気がする。

「あ、もちろんそれだけじゃないですよ?トレーニングとか、すごくちゃんと鍛えられるんだって。
見た目はちょっと怖いけど、頼れる人だって聞いてます」

「むむむ」とカレンがキタサンを覗き込んできた。

「あの、この方は……」

すぐに表情をいつもの営業用スマイルに変えて、カレンが答える。

「カレンチャンです♪ヨロシクね♪」

「あ、この方がカレンチャンですね!いつもウマスタ見てます!!」

「見ててくれるの!?うれしいな〜」

といいつつも、目はそう笑ってもいない。意外とブラコンの彼女は、基本私に近付く異性を警戒する。
バクシンオーはあの性格だから、恋愛関係にはならないだろうと彼女も安心しているが。母を早くに亡くしたせいか、独占欲は強めなのだ。

「……まあ、とにかく4月からよろしく頼む。うちのチームは短距離からマイルに特化しているから、君に合うかは怪しいが」

「そうなんですか?」

「私のトレーニングは速筋を中心に鍛えるものだ。何分、ボディービルダーとしての顔もあるものでね。
だから、長距離が得意な君に合うかは自信がない。それでも、というなら歓迎するが」

※キタサンの反応
01〜40 そうなんですか……
41〜70 でもお姉ちゃんと一緒がいいです!
71〜90 もう行くところは決めているんです(再判定)
91〜98 もう行くところは決めているんです
99、00 ???
422 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/03/13(日) 15:39:13.40 ID:ReZYTM+10
423 : ◆/4adlfiarI [saga]:2022/03/13(日) 16:08:22.62 ID:/UN7t0AIO
キタサンブラックは肩を落とす。

「そうなんですか……」

「遅筋を鍛えるメニューを組んでやれなくはないが……申し訳ない。ステイヤー寄りなら、塩田……いや、三田村トレーナー辺りかな。よかったら紹介しよう」

塩田トレーナーの名前を出しかけてやめたのは、あのチームがあまりに個性派揃いだったからだ。
パーマーはともかく、ゴルシや海外留学中の「あの2人」は教育上あまりよろしくない。

「三田村トレーナーさんですね!分かりました!」

「キタちゃん、そろそろ行くよー」

栗色の髪の少女がキタサンブラックを呼んでいる。「ダイヤちゃんが呼んでるので、失礼しますね!」と彼女は去っていった。

「お兄ちゃん、よかったの?」

「適性が合ってないチームに入れさせるのも酷だろう。基本は個人の意志だ。お前こそ、随分と警戒してたが?」

「むう、まあそうだけどー」

「流石にそういう趣味は私にはないぞ」

「そういうのじゃなくて。お兄ちゃんが可愛がっていいのは、私だけだもん」

「私も結婚適齢期を過ぎかかってるのだがな……」

まあ、そもそもこの図体と風貌では、相手もいないか。苦笑しつつ、一度部屋に戻ることにした。



「キタちゃんの歓迎会をやりましょう!」

トレーニングが終わると、おもむろにバクシンオーが手を挙げてきた。

「歓迎会?」

「そうです!チームに入れずとも、トレセン学園でともに過ごす仲間!ならば学級委員長として、導いてあげるべきでしょう!」

「まあ、構わないが。今週末なら、いつも通りチートデイをやるから、その辺りだな。彼女の好物は聞いているか?」

「ハイッ!!『富山ブラック』というそうです!!」

「『富山ブラック』?」

レッグプレスを終えたカレンが、汗を拭きながら訊いてきた。

「富山のご当地ラーメンだ。醤油が利いていてしょっぱく、ご飯のおかずにもなるようなものだが……」

「何かあまり冴えない表情だね」

私は頷いた。

「はっきり言えば、東京、いや首都圏にマトモな富山ブラックの店は、ないのだ」

424 : ◆/4adlfiarI [saga]:2022/03/13(日) 16:29:01.89 ID:/UN7t0AIO

「そうなの?」

「あるにはある。が、基本的にはチェーンだ。あと、富山ブラックは好き嫌いがかなりハッキリ分かれるからな……。本物の富山ブラックを食べたいなら、本場に行くしかない」

私は腕を組んだ。そう、それしか手がない。
ただ、できるだけウマ娘の望むもので、かつ良いものを食べさせたいというのが、私のチートデイの心情だ。
すっぱりと諦めて、別のジャンルにするか……


……そういえば。


私はスマホを手に取った。

「どうしたんですか、トレーナーさん!?」

「いや、ひょっとしてと思ってな……あ、やはりそうだ」

レギュラーメニューではない。富山ブラックとも違う。見た目が近い、全く別のラーメンかもしれない。
さらに言えば、これは恐らく、いや間違いなく女性向きの店ではない。キタサンブラックが引く可能性はそれなりにある。


だが、「首都圏で富山ブラックらしいものをを食べる」なら、ここしかない。


「……決めたぞ。キタサンブラックに連絡を入れてくれ」


425 : ◆/4adlfiarI [saga]:2022/03/13(日) 16:29:47.77 ID:/UN7t0AIO




第9R 「豚星。」



426 : ◆/4adlfiarI [saga]:2022/03/13(日) 16:30:17.04 ID:/UN7t0AIO
少し休憩します。
427 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/03/13(日) 17:16:23.04 ID:znTVegcuo
おつです
428 : ◆/4adlfiarI [saga]:2022/03/13(日) 22:54:08.01 ID:esHeLOBhO
後編に入る前に判定です。

※待ちあわせに来たのは……

01〜25 キタサンブラックだけ
25〜65 キタサンブラックともう一人(ウマ娘)
66〜98 キタサンブラックともう一人(人間)
99、00 キタサンブラックと……
429 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/03/13(日) 22:56:18.95 ID:kumqyHKDO
430 : ◆/4adlfiarI [saga]:2022/03/13(日) 22:58:30.45 ID:esHeLOBhO
※後編は明日以降になります。
431 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/03/13(日) 23:11:01.08 ID:znTVegcuo
おつおつ
トレさんか
432 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/03/13(日) 23:11:27.32 ID:znTVegcuo
?ぬけた
433 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/03/16(水) 22:17:03.39 ID:SZLjXS/U0
提督「嫌われスイッチ?」明石「はいっ」
http://hayabusa3.open2ch.net/test/read.cgi/news4viptasu/1427368381/
提督「嫌われスイッチだと?」夕張「そうです!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1428849410/
魔剣転生というスレの作者ですが、断筆する事に致しました。
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1602503948/

外野の反応に負けてエタった先人たち
彼らの冥福を祈りつつ我々は二の舞を演じない様に注意しよう
434 : ◆/4adlfiarI [saga]:2022/03/17(木) 15:30:18.51 ID:2jUHBseOO
もう少々お待ち下さい。
本来なら実食すべきなのですが、モーニングのため思案中です。
435 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/03/17(木) 16:05:48.42 ID:yPBeUPJMo
はいよー
436 : ◆/4adlfiarI [saga]:2022/03/20(日) 16:20:05.83 ID:LvGjNSGZO


「おはようございます!」

手をブンブンと振ってキタサンブラックがやってきた。その横にいる、眼鏡の女性は……

「おはようございます……天王寺トレーナー」

「三田村トレーナー?貴女もですか」

遠慮がちに彼女が頷く。三田村嬢も来るとは、やや予想外だ。

「キタサンブラックさんは、私のチームに入ることになりまして。それで朝練体験をしていたところ、天王寺トレーナーに朝ご飯をごちそうしてもらう約束だと……」

エヘン、とキタサンブラックが胸を張った。

「はいっ!『お助けキタちゃん』ですから!」

「お助け……?」

「あ!いや、その、何でもないです。あはは……」

三田村嬢の様子といい、何か変だ。まあ、彼女の同行を断る理由はどこにもないが。

「バックシーン!!皆さん、おはようございます!!」

「おはよー♪あ、三田村トレーナーさんもですか?」

遅れて朝練のクールダウンを終えたバクシンオーとカレンもやってきた。

「ああ、キタサンブラックが呼んだそうだ」

※2人の反応

01〜20 ヨ・ロ・シ・ク!お願いしますね……
21〜70 何もなし
71〜95 あー……なるほどお
96〜99 そうでしたか!
00 ???
437 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/03/20(日) 16:25:28.44 ID:JVVHeIHd0
438 : ◆/4adlfiarI [saga]:2022/03/20(日) 16:50:34.07 ID:LvGjNSGZO
※何もなし

「そうなのですね!分かりました!」

「よろしくお願いしますね♪あ、ライス先輩は一緒じゃないんですか?」

「……誘ったのだけど、レース前だからって断られてしまって」

ははは、とどこかぎこちない笑みを三田村嬢が浮かべる。何か隠している気がするが、気にするほどでもないか。

「そうですか。というかお兄ちゃん、なんで朝からなの?」

「理由は簡単だ。朝限定メニューだからだよ」

「朝限定?こんな早くからラーメン屋って開いてるの?」

「『朝ラー』というのがあってな。コロナで営業時間短縮を迫られた苦肉の策ではあるが、そこそこやる店は多いぞ。
ただ、今日行く所は朝にしてはややヘビーだが」

「ヘビー?」

「まあ行けば分かる」



行きの道中は妙な空気だった。後部座席の3人が和気藹々と盛り上がっている一方、助手席に座った三田村嬢はずっと無口でいたからだ。
何か言いたそうにはしているのだが、会話のきっかけが掴めない感じだ。私も女性慣れしているわけではないので、どうにも居心地が良くない。

かといって三田村嬢が嫌いとかそういうわけでもない。彼女は優秀なトレーナーであり、良い同僚だ。親睦を深めることの意義は小さくはない。
さて、どうしたものか……


……「彼」について話してみるか。事件があったのは、彼女が入る前だ。
何か知っているとは思えないが、彼女に芹沢さんのことを話しておくのは、後々の彼女のためにもなるだろう。


「……4月から来る、新しいトレーナーのことはご存知ですか」


01〜70 お話だけは
71〜85 ……!
86〜00 実は、もうお会いしてます
439 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/03/20(日) 16:59:54.35 ID:FGmekT0DO
ほい
440 : ◆/4adlfiarI [saga]:2022/03/20(日) 17:15:29.45 ID:LvGjNSGZO

「お話だけは。昔トレセン学園にいた方で、中国からこちらに戻られると。ご存知なのですか」

「ええ。私が新人の時にお世話になった……恩人の一人ですよ。ウマ娘との付き合い方、トレーニングのやり方は、彼から教わった」

「ラーメン……チートデイのやり方も、ですか」

私は頷いた。

「彼はラーメン屋店主としての顔も持っていましたからね。日本屈指の職人でもあった。
私の知識など、芹沢さんに比べたら赤子のようなものです」

「そこまでなんですか。でも、どうして一度辞めてしまったんですか」

「……ウマ娘に対するドーピング疑惑、と言われています。ただ、実際の所は分からない。
そしてなぜ今戻ってくるのかも。そこは、正直私も気になってます」

「……確かに。着任は、そろそろでしたね」

「もう日本に来ているかもしれませんね。会うのが愉しみでもあり……怖くもある」

そう。芹沢さんの心の内は読めない。タキオンにも詳しいことはまず話さないだろう。
プライドが高いあの人のことだ。本心は極力悟られないようにするはずだ。


車は首都高の汐入インターを降りた。ここから20分ほどで、目的地に着くことになる。

※店には……

01〜70 誰もいない
71〜98 誰かいる
99、00 !!?
441 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/03/20(日) 17:31:40.04 ID:a3jsqwPGo
ほい
442 : ◆/4adlfiarI [saga]:2022/03/20(日) 17:36:47.57 ID:LvGjNSGZO
少し休憩します。
443 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/03/20(日) 17:38:25.89 ID:a3jsqwPGo
おつー
444 : ◆/4adlfiarI [saga]:2022/03/20(日) 21:00:11.04 ID:Rzszyc7VO


「ここ……ですか?」

戸惑い気味にキタサンブラックが言う。それもそのはずだ。

「お兄ちゃん、ここって『二郎インスパイア』じゃない?」

訝しげにカレンが言う。店内はもう満席で、何人かの学生らしき客が山のように積まれた野菜を崩しながら麺を啜っている。三田村嬢も目が点だ。

「『じろうインスパイア』?」

「ラーメンの一ジャンル、ですよ。ラーメン二郎という系列のラーメンを真似た……というよりインスパイアした店のことです。
山盛りの野菜に大量の麺、そしてこってりとした豚骨スープにニンニク、そして豚の塊がデフォルトですね。
ただ、量の多さと殺伐とした雰囲気から女性向きじゃない。私が少し躊躇したのも、そこにあります」

「え……朝から、この量ですか……」

「量を半分に減らせば、普通の量にはなりますよ。あと、富山ブラックに近いものを食べさせるとなると、クオリティーの面からここしかなかった」

「……分かりました。ものは試しです、やってみます」

食券機で「ブラックデビル」を5枚購入する。
基本大食のウマ娘たちはともかく、三田村嬢には麺半分を勧めたのだが、なぜか「そのままでいいです」と譲らなかった。……まあ、残したら私を含めて誰かが食べればいいだろう。

「お兄ちゃん、そもそもこの『ブラックデビル』って何なの?」

「それを説明するには富山ブラックとは何か、を説明しないとな。
富山ブラックの特徴は、『濃度の高い醤油スープ』『ブラックペッパーによるインパクトのある味わい』そして『それらを支える鶏ガラスープ』にある。
スープは店によっては鰹節を入れることもあるらしいがな。元々は労働者のために、塩分補給を主としておかずになるラーメンを、ということで作られたらしい」

「へえ。でもここって二郎インスパイアだよね?」

「そう。だからスープの骨格が違う。こっちは豚骨だから、味が本家よりマイルドだ。
さらに、野菜から来る甘みと豚の脂味が加わるので、また少し違う味だな。ただ、富山ブラックに近いものというと、ここしかなかった」

キタサンブラックが申し訳無さそうにうつむく。

「ごめんなさい、無理を言っちゃって……」

「何、構わんよ。美味しいものを好きなだけ食べる、これがチートデイだ。気にすることはない」

そう言っていると、まとめて席が空いた。私たちの順番のようだ。
445 : ◆/4adlfiarI [saga]:2022/03/20(日) 21:11:04.53 ID:Rzszyc7VO

しばらく待つと、「ニンニク入れますか?」と訊かれた。

「え、ニンニク?」

「ああ、三田村トレーナーとキタサンブラックは二郎系は初めてだったね。要はトッピングだ」

上にはトッピング一覧が貼られている。ラーメンとつけ麺、まぜそばと辛麺とでそれぞれトッピングが異なるのも、ここの特徴だ。

「二郎系では『呪文』のようにトッピングを注文することもあるが、基本気にしなくていい。私は、ヤサイニンニクでお願いしよう」

「うーん、カレンはデフォにしよっかな。あまり積むとウマスタ映えしないし」

「ハイッ!!私は全部で「彼女もデフォで」」

「何で止めるんですかトレーナーさん!!」

私は無言で向こうの太めの客を見るようバクシンオーに促した。視線の先には、別盛りの野菜だけが入った丼と、すり鉢状の巨大丼がある。

「あれを食べられるのは、トレセン学園でもオグリとスペくらいだぞ」

「にょわっ!!?わ、分かりました……」

「というわけで、あとのもデフォで頼む」

しばらくすると、店員が丼を運んできた。うず高く積まれた野菜の下に、どす黒いスープが見える。豚は恐らく底に沈んでいるのだろう。

「これが『ブラックデビル』だ」
446 : ◆/4adlfiarI [saga]:2022/03/20(日) 21:43:12.09 ID:Rzszyc7VO

「すごい量……というかこれって?」

カレンが細長く黒い物体を指差した。

「キクラゲだな。これもいいアクセントになる。じゃあ食おう「バックシーン!!!」」

すごい勢いでバクシンオーが食べ始めている。

「これはっ!しょっぱいですっ!!でもコクがあって……むぐっ、箸が、止まりません!!」

麺をリフトアップし、レンゲを使いながら野菜と位置を逆転させる。そして全体を混ぜた後、一気に太麺を啜り込んだ。


パシーンッッ!!!


ワイシャツのボタンが弾け飛んだ。……美味い。濃厚な二郎系ならではのスープに、醤油がしっかり絡んでいる。
普段のカネシ醤油とは違い、醤油そのものが強く主張する。そこにピリッとしたペッパーの刺激。
本家よりも、しょっぱさは感じない。いや、あるいはご飯の代わりを野菜がしているのか。野菜の甘さが、スープの強さを中和しているとでも言おうか。

「あっ!!……意外と、食べやすいです。それに、クドいかと思ったけど……飽きが来ないですね」

「はいっ!富山ブラックとは違うけど、これはこれで美味しいです!!でも、富山ブラックといえばご飯……」

「追い飯は頼めるぞ、無料で。……全部食べ切れるならだが」

「本当ですか!!じゃあ頼んじゃお♪」

キタサンブラックは上機嫌だ。しかし、このブラックデビルの問題は、ここからにある。
半分ほど食べたところで、やっと豚の頂上が顔を出した。そう、この豚は……

「ツァーッ!!?」

バクシンオーが奇声をあげた。箸には、巨大な豚のブロックがある。

「え……これって」

「『豚』ですよ。チャーシューに相当しますが、ここの豚はとにかくデカい。柔らかいし、脂多めなので実際食べる所は多くはないですが」

三田村嬢が顔を青くしている。一般女性客は普通の二郎系より多めの店だが、さすがにこれは刺激が強かっただろうか。

私も豚に取り掛かるとする。箸だけで千切れるほど、豚は柔らかく煮込まれている。噛むと脂がジュワッと広がった。このしょっぱいスープには、この脂がまたよく合う。
そしてクドくなった口内を、キクラゲで中和する。食感が違うのもいい箸休め。非常によく考えられた組み立てだ。

※三田村トレーナーは
01〜60 残した
61〜85 頑張って食べきった
86〜99 ごちそうさまです!
00 ???
447 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/03/20(日) 21:49:03.41 ID:PZVCt/vY0
448 : ◆/4adlfiarI [saga]:2022/03/20(日) 22:03:48.48 ID:Rzszyc7VO


「ごめんなさい、やっぱり忠告に従うべきでした……」

店を出ると、三田村嬢が申し訳なさそうに頭を下げた。結局半分強を食べた所でギブアップし、その分は私が食べたのだった。

「いや、最初からはなかなか難しいですよ。にしても、なぜ普通盛りを」

「それは……せっかくだから、同じものを食べてみたかったんです。でも、ご迷惑をおかけすることに……」

「ハッハッハ、この程度なら問題ないですよ。食べた分はトレーニングで燃焼させればいいだけのこと。
むしろ筋肉が喜んでくれたので、これはこれで問題ありませんな」

「フフッ、やはり、天王寺トレーナーは優しいですね」

「……優しい?」

「ええ。いつも人のことを第一に考えてくれます。キタちゃんのリクエストにも、なんとか応じてくれようとしましたし」

「そうですよ!本当に美味しかったです!!今度、お父ちゃんにもお店を紹介してあげたいくらいです!!」

キタサンブラックがピョンと飛び跳ねた。

「そうか、気に入ってくれたならよかった。……さて、まだ昼前だがどうする?休日だし、どこかに寄ってもいいが」

※その時……

01〜35 電話が鳴った
36〜70 じゃあ、せっかくだし中華街へ!
71〜90 えへへ、実は……
91〜00 誰か登場
449 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/03/20(日) 22:04:23.06 ID:9s/1Jwt0O
そろそろ何か起きよう
450 : ◆/4adlfiarI [saga]:2022/03/20(日) 22:23:21.88 ID:Rzszyc7VO


その時、電話が鳴った。……知らない番号だ。


何か胸騒ぎがする。スマホの通話ボタンをタップした。

「もしもし、天王寺ですが」


『久し振りだな、天王寺』


少し高めの、男の声がした。この声には、聞き覚えがある。……まさか。しかしどうやって?


「……あなたは」

『オイオイ、忘れたのか?まあ10年以上も会ってないから仕方ないか。それとも、俺のような人間は取るに足らないか』

間違いない。この、皮肉めいた言い方。この男は。


「……芹沢さん、ですね」


『やはり覚えていたか。まあ、さっきのは冗談だ。トレセン学園に来たら、お前は外出中と聞いてな。それでトキノ……じゃなかった、駿川君に電話番号を聞いて、連絡を取ってみたというわけだ。今、どこだ』

「元住吉です。戻るまでは、1時間以上かかるかと」

『元住吉……ああ『豚星。』か。大方チートデイってとこだな』

行動パターンを当てられている。いや、むしろ驚くべきはその知識だ。何年も日本を離れていたのに、有名店の情報が頭に入っている。

「流石、ですね……どうして電話を」

01〜50 お前に紹介したいウマ娘がいる
51〜95 いや、声を聞きたかっただけだ
96〜00 この後、飲みに行かないか
451 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/03/20(日) 22:25:31.56 ID:JVVHeIHd0
452 : ◆/4adlfiarI [saga]:2022/03/20(日) 22:34:36.68 ID:Rzszyc7VO

『いや、声を聞きたかっただけだ。俺もこの後、用事があるんでね。
何より、デートを邪魔するほど無粋じゃない』

クックック、という笑いが聞こえてきた。

「用事?」

『そうだ。まあそれはいずれ分かる。まだ着任までは間がある。その時になったら、また会おう』

そう言うと、一方的に電話は切られた。

「誰、ですか?」

心配そうに三田村嬢が訊いてきた。

「芹沢さん、です。今トレセン学園に挨拶に来たと。用事はそれだけのようでしたが」

「本当に、それだけですか」

ただ事ならぬ気配を察したのだろう。私は彼女に微笑みかけた。

「ええ、大丈夫です。……とりあえず、場所を変えましょうか」



その後、私たちはひとしきり中華街とみなとみらいで遊んだ。だが、心はどうにも晴れなかった。


何故芹沢さんは、私に連絡をしてきた?そしてなぜ、休日のトレセン学園を訪れていた?


それが分かるのは、しばらくしてのことだ。


第9話 完

453 : ◆/4adlfiarI [saga]:2022/03/20(日) 22:37:00.25 ID:Rzszyc7VO
今回はここまでです。

予告した通り、4月から更新頻度が落ちます。
リサーチもしにくくなりますが、その点ご容赦下さい。
(都内特定箇所周辺は行きやすくなりますが)

次回のウマ娘を決めます。安価下1〜5でコンマが最も大きいものとします。
454 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/03/20(日) 22:45:41.50 ID:JVVHeIHd0
ゼンノロブロイ
455 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/03/20(日) 22:48:49.81 ID:a3jsqwPGo
おつう
ついに登場したなラハゲ……!

安価はシリウスシンボリ
456 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/03/20(日) 22:51:04.41 ID:7zXZCFZ0o
ナリタブライアン
457 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/03/20(日) 22:51:56.23 ID:FGmekT0DO
サイレンススズカ
458 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/03/20(日) 22:57:16.21 ID:htFA6YAGo
サイレンススズカ
459 : ◆/4adlfiarI [saga]:2022/03/20(日) 23:17:14.48 ID:Rzszyc7VO
シリウスシンボリに決定します。

続いてテーマを決めます。安価下1〜5で最もコンマが高いものです。
460 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/03/20(日) 23:19:10.63 ID:KEn7KePUo
海神
461 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/03/20(日) 23:22:32.12 ID:PZVCt/vY0
豚骨
462 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/03/20(日) 23:23:14.48 ID:htFA6YAGo
豚骨
463 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/03/20(日) 23:28:08.92 ID:9s/1Jwt0O
むぎとオリーブ
464 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/03/20(日) 23:30:09.29 ID:2E/69pZPO
鶏白湯
465 : ◆/4adlfiarI [saga]:2022/03/21(月) 00:13:28.10 ID:EMvYMYFvO
むぎとオリーブにします。
ここなら実食は楽ですね。

更新は多分来週です。
466 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/03/21(月) 00:35:31.90 ID:kbwgvdoPo
おつでした
467 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/03/21(月) 06:30:05.05 ID:XM0C+jssO
ゾロ目だったのに、成功じゃないんかーい

後三田村さんと間接キスなのに、誰もその事を指摘してねーし
468 : ◆/4adlfiarI [saga]:2022/03/21(月) 09:29:15.76 ID:VLBVNdxvO
>>467
今回はゾロ目は00以外何もなしです。ご容赦下さい。
間接キスの件は意図的です(ハゲからの電話でイベントがなくなってますが)。
469 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/03/21(月) 12:52:17.34 ID:hCjvmmI2o
おのれハゲ!()
470 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/03/24(木) 11:26:51.68 ID:dz9KEzXxO
SS避難所
https://jbbs.shitaraba.net/internet/20196/
471 : ◆/4adlfiarI [saga]:2022/03/26(土) 20:20:23.18 ID:hkcM+VCQO
更新は多分明日です。
472 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/03/26(土) 20:23:25.25 ID:tc4EzctLo
おけー
473 : ◆/4adlfiarI [saga]:2022/03/27(日) 17:26:05.48 ID:BoA16JXGO

「……ふう」

私はバッグを机に起き、軽く息をついた。名古屋から日帰りでの強行軍は、流石に少々疲れる。
既に辺りは宵闇に包まれていた。高松宮記念後のライブと簡単な祝勝会を終えたバクシンオーは既に寮に帰させている。
私も自宅に戻ればいいのだが、生憎学園でやることがあった。


10年前、芹沢達也に何があったか。
過去の資料を、できるだけ目立たずに調べるには、深夜も押し迫ったこの時間帯しかない。


当時、私も学園にはいた。ただ、当時の真相は、ほとんど分からずじまいだ。
学園上層部が揉み消したというのがもっぱらの噂だ。だが、その上層部も秋川理事長の着任と共に一掃された。

かつて、ウマ娘の親族には裏社会の人間もいた。一部では八百長じみたことも行われていたという。
それを浄化し、今のような形に変えたのは秋川理事長だ。ウマ娘としては大成しなかったが、政治力を活かし巧みに今のトレセン学園を作り上げた才媛と言える。
見た目こそ幼いが、実年齢は私より上と聞く。ああ見えて、なかなか肚の底が読めない人だ。

そんな彼女が今芹沢さんを迎え入れる意図はどこにあるのか。そもそも、なぜ芹沢さんはハメられたのか。
それが分からないことには、彼がこれから何をやろうとしているのかも把握できない。
理事長に直接聞こうとも思ったが、彼の話は理事長も駿川嬢も避けているような気がした。恐らく、今の手持ちの材料では答えてはくれまい。そんな予感がした。

「……にしても、難儀だな」

資料はやはり乏しかった。当時在籍していたはずの生徒の名簿は、所々歯抜けになっていた。恐らく、芹沢さんに関連するウマ娘なのだろう。
特に高等部のものが酷い。当時の彼は高等部担当だったから、それに由来するものとは思うが……


「助けてやろうか?」


ハッと部屋の入り口を見た。そこにいたのは……


「シリウスシンボリ!!?」


ニヒルな笑みとともに、彼女はそこにいた。


474 : ◆/4adlfiarI [saga]:2022/03/27(日) 17:48:08.78 ID:BoA16JXGO

「どうして君がここに??というか、この時間ウマ娘は学園には入れないはずだぞ。どうやって寮を抜け出した」

「私にとって寮を抜け出すのはさしたる問題じゃない。そしてここに入り込むのも」

「手段を聞いているんじゃない。理由を聞いている」

彼女に近付くと、おどけたように手を上げた。

「おっとっと。ウマ娘にも腕力で勝てる天王寺トレーナーに襲われたら、私も敵わないかもなあ。
深夜に校舎で二人きり、私が大声を出せばセキュリティが飛んでくる。さあどうする」

「私を脅すのか」

「冗談だよ。私がアンタのとこに来た理由はちゃんと話す。協力してくれさえすればだが」

「……協力?」

「知りたいんだろ?芹沢達也のことさ」

血の気が引くのが分かった。動きが固まった私を見て、シリウスシンボリがクックックと愉快そうに笑う。

「……どうしてそれを」

「ルナの弱みでも握れないかと色々探っててね。あいつ、春に卒業できるはずだったのに何故か居残りやがった。大学に籍を置きながら、だがな。
アイツが理に適わないことをするわけがない。で、ピンと来たのさ。『これはこの春から戻ってくる、芹沢達也とかいうトレーナーに関連することに違いない』ってね」

「まさか君も、芹沢さんのことを探っているのか」

「10年前の事件のことなら、正攻法で調べても無駄だぜ。昔のトレセン学園のスキャンダルに関わることだから、理事長が完全に資料を消してる。
あんたがそうやって調べ物をしても無意味ってことさ。裏には裏の調べ方がある。
東大卒のお坊ちゃんであるあんたにゃ、それは無理ってものさ」

シリウスシンボリは笑いながらポンポンと部屋の中にあるベンチプレスを叩いた。

「何故君が芹沢さんのことを探ろうとしている」

「ルナは基本的に事勿れ主義だ。だが私は知っての通りそういう窮屈なのは嫌でねぇ。自由な学園の実現のためには、芹沢って奴に協力を仰ぎたいってとこさ。
だが、えらく偏屈で癖のある奴でもあるらしい。だから、私としても、奴の情報は知りたい」
475 : ◆/4adlfiarI [saga]:2022/03/27(日) 18:14:41.64 ID:4iD45xq8O


シリウスシンボリは挑戦的な笑いを浮かべている。私は思わず眉をひそめた。


トレセン学園には「問題児」と呼ばれるウマ娘が何人かいる。その多くは「トラブルメーカー」という意味だ。
ゴールドシップはその代表と言える。海外留学中の「あの2人」も同じベクトルだ。
ただ、彼女らは学園の秩序に挑戦するようなスタンスではない。あくまで好き放題やった結果がトラブルになっているだけだ。

シリウスシンボリは違う。彼女は明らかに「異物」だ。
彼女の親族がどういうものかは詳しくは知らない。ただ、相当な富豪……それも裏に近い立場の富豪であるらしいとは聞いていた。
そして、彼女はシンボリルドルフと何度も衝突してきた。昔馴染みとのことだが、犬猿の仲であるのは周知の事実だ。

そんな彼女が何を考えているのか。恐らくろくなものではないだろう。
むしろこの素行でよく今まで退学処分になっていなかったものだ。


私は溜め息をついた。


「君一人でやればいいだろう」

「いや、芹沢達也の知人で、ある程度心を許す存在であるアンタがいた方がスムーズに話が進むってもんさ。だからここに来た」

私は「必要ない」と言い掛けて止まった。


……芹沢さんは復讐を考えている。それはどういうものだ?
そしてそれが、トレセン学園を揺るがすものだとしたら?シリウスシンボリは、それを止めるためにここに来たのではないか?


断るのは簡単だ。だが、恐らく協力なしで芹沢達也の過去と狙いを知ることは、不可能に思えた。
彼女としても、芹沢さんに近付くには、私の力が必要なのだ。

「……分かった」

シリウスシンボリの笑みが深くなった。

「いいねえ。アンタなら分かってくれると思ってた。とりあえず、情報屋に会いに行く。明日、銀座6丁目の『Seraphim』というバーだ」

「情報屋?」

「私の家はまあ丸めて言えば『セキュリティーサービス』だ。このトレセン学園にも、私の実家の力は及んでる」

「セキュリティーサービス」……なるほど、そういう家か。

幸い、明日はレース明けのバクシンオーはトレーニングを休む。カレンもまだ本格的なランニングの許可は下りてない。

「……了解だ」

「ついでと言っちゃなんだが、一杯馳走してくれ。今回の依頼料代わりだ」

シリウスシンボリが、ニヤリと口の端を上げた。
476 : ◆/4adlfiarI [saga]:2022/03/27(日) 18:15:09.92 ID:4iD45xq8O



第10R 「むぎとオリーブ」



477 : ◆/4adlfiarI [saga]:2022/03/27(日) 18:29:27.73 ID:4iD45xq8O
一時中断します。オリジナル設定が多くすみません。
シンボリルドルフとシリウスシンボリの正確な関係は現状不明ですが、次回更新時にその辺りのオリジナル設定が出ますのでご注意下さい。
478 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/03/27(日) 18:45:11.20 ID:HVgJZ3vBo
おつです
ダークイケメンすこ
479 : ◆/4adlfiarI [saga]:2022/04/02(土) 18:50:50.56 ID:K4n9RmFgO
更新は明日です。
480 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/04/02(土) 19:48:39.13 ID:ivFUy7s1o
りょ
481 : ◆/4adlfiarI [saga]:2022/04/03(日) 15:16:46.11 ID:zQMZB3APO


「よう」

指定時間に待ち合わせのGINZA SIXに着くと、ホットパンツに暗色系のジャケットを着たシリウスシンボリがいた。遠巻きに若い女性が彼女を見ている。
学園でもそうだが、彼女はやけに同性からモテる。彼女にそういう気があるのかは知らないが、その事実を上手く悪用……いや利用しているらしい噂は聞いていた。

「随分目立ってるな」

「あんたもな。その図体にピチピチの背広は、何とかならないか」

「生憎私に君のようなファッションセンスはなくてね」

「ハッ!違いないね。じゃあ、まず腹ごしらえと行こうか。この近くで軽く食う所はあるだろう?」

「まあ、な。何がご所望だ?」

「分かってて聞いてないか?もちろん、ラーメンだよ。芹沢達也同様、あんたもラーメンには詳しいと聞いててね。噂が本当か、まず確認したい」

私を試しているのか?何のために?
まあ、依頼料代わりに奢ることは何の問題もないが。

「……まあ、いいだろう。すぐ近くだ」

GINZA SIXを出てすぐ、目当ての店は見つかった。

「『むぎとオリーブ』……変わった店名だな」

「オリーブは使ってないが、独特の一杯を出す店だ」

店内にはジャズが流れている。清潔で洒落たカウンターには、女性客が目立っていた。

「看板メニューは『鶏・煮干・蛤のトリプルSOBA』か。ミシュランにも載ったみたいだな……権威とかは全く気に食わねえが」

「権威で選んだわけじゃない。銀座で選ぶなら、ここか『八五』だ。八五は恐ろしく並ぶから、こっちにしたまでだ」

「私も並ぶのは嫌でね。お気遣いどうも、だ。
しかしトリプルスープか。何でも混ぜればいいってものでもないだろうに」

「その通りだ。スープを混ぜるほど個性はぼやけ、ハッキリしない味のラーメンになる。
だから大体はダブルスープまでだ。クアドラプルスープの店もあることはあるし、そこもかなりハイレベルだが、職人が凄腕じゃないと話にならない」

席に着くと、貝系の香りがほんのり漂ってきた。そう、スープを足し合わせるには微妙なバランス感覚が要る。そして、軸となるスープも。

待つこと数分。丼と小皿がカウンターに置かれた。

「……何だこれは」

「見た目から珍しいだろう?これがここのラーメンだ」

丼には蛤が数個に春菊。そしてねじり蒲鉾に焼いた山芋が配されている。
支店も日本橋やさいたまにあるが、これほど個性的なビジュアルは、本店だけだ。
482 : ◆/4adlfiarI [saga]:2022/04/03(日) 16:08:25.74 ID:zQMZB3APO

「見た目を妙にすりゃいいってもんじゃねえだろ」

「だが、型に囚われない料理こそラーメンだ。無限の自由が許されているからこそ、私はこの料理が好きなのだよ」

シリウスシンボリは軽く目を見開き、ニヤリと笑った。

「……なるほど、そう来たか」

彼女が私を試しているのは何となく分かった。要は、信頼に足る人物かの最終チェックなのだ。
高級フレンチやイタリアンなど、彼女が恐らく最も嫌う類いのものだろう。
権威に寄りかからず、自由を誰よりも好む。そんな彼女の性格を鑑みれば、ここは最適のチョイスと言えた。

「とにかく食おう。麺が伸びる」

レンゲでスープをすくい、一口飲む。最初に感じたのは、蛤から来る貝の濃密な風味。それを煮干しの香りが追いかけ、鶏のコクが後に残る。
複雑だが、ボヤケてはいない。素晴らしいバランスだ。

そして麺を啜る。細麺ストレートで、パツパツとした噛みごたえ。スープとしっかり絡んでいる。


うむ、旨い。


パシーンッ!!


「うおっ!?ボタンが取れたぜ!?」

「気にするな、いつものことだ」

「いつもなのかよ……しかし、なかなか面白いな。幾つもの『香り』がここには封じ込められてる。いや、食感もか。
味の薄い山芋と蒲鉾が、いい箸休めになってやがる」

さすがに味には敏感であるらしい。私は小さく頷いた。
良いラーメンは、往々にして幾つもの要素が組み込まれているものだ。最初から最後まで同じ味で通すなら、余程の強い味が要る。
それを実現しているのは「伊吹」をはじめとした極一握りだ。ならば、複数の香りと味、そして食感を詰め込んだ方が近い。
とはいえ、それには高い技術が要る。この道もやはり険しいのだ。

低温調理の鶏チャーシューを口にする。これもしっかり味が乗っていて美味い。
そして蛤。やや小振りだが身がしっかりしていて、貝の風味をちゃんと味わえる。決して添え物ではなく、複数個乗っているのも良い。


気が付くと、一気呵成に丼は空になっていた。

483 : ◆/4adlfiarI [saga]:2022/04/03(日) 16:08:53.34 ID:zQMZB3APO
少し休憩。ストーリーパートは後ほど。
484 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/04/03(日) 16:20:43.35 ID:r/Uh06U4o
おつー
485 : ◆/4adlfiarI [saga]:2022/04/04(月) 00:01:07.52 ID:cFAEt57wO


店の外に出ると、シリウスシンボリが私の背中を軽く叩いた。

「美味かったぜ、天王寺トレーナー。なるほど、舌は確かみたいだ」

「テストには合格したようだな」

「アンタの評判は聞いてるが、信頼に足るかどうかは目で見ないとな。これから話す内容は他言無用だぜ。その前に、場所を変えるか」

「むぎとオリーブ」近くの雑居ビルに、シリウスシンボリは入った。6階で降りると、分厚いオークの扉に「Seraphim」と刻まれているのが見えた。

「……オーセンティックバーか。未成年が入れる所じゃないが」

「酒は飲まねえよ。そもそも下戸でね。飲みたきゃどうぞご自由に」

バーに入ると、一枚板のカウンターの向こうで初老の紳士がグラスを磨いていた。
薄暗い明かりが重厚な空気をさらに際立たせている。

「お嬢様、お久し振りです」

「縦山、話は聞いているな」

「無論でございます。その前に、何か飲み物は。お嬢様は『いつもの』でよろしいでしょうか」

「ああ。トレーナーは」

「ギムレットを頼む」

マスターは無言で会釈すると、ギムレットの準備に入った。氷を削るシャクシャクとした音が響く。

「お嬢様、か。実家は『セキュリティーサービス』と言ってたが」

「ごく表向きの表現では、な。実際はシンボリ家の『影』だよ」

「影?」

シリウスシンボリが頷く。マスターがシェイカーを振り始めた。

「知っての通り、ルナ……シンボリルドルフはシンボリ家の次代頭首だ。そしてシンボリ家本家は、ウマ娘界では最大の家の一つ。
メジロ家は実業の世界で強いが、政界ではシンボリ家の方が強大だ。URAにも数多く人を送り込んでいる」

「そこまでは知っている。君の実家もそうなんじゃないか」

「うちは分家でね。一応親父もURAの幹部だが、その役割は普通とは違う。
URAのトップにいるシンボリ家に仇なす者を、陽に陰に葬る。まさに『裏稼業』ってわけだ」

自嘲気味にシリウスシンボリが嘲笑った。

私の目の前に、ギムレットのグラスが置かれる。
そして、マスターはオレンジ色の液体が入った瓶を取り出し、シリウスシンボリのグラスに注いだ。

「これは?」

「『野菜ジュース』、だよ」

どこか含みがある言い方だが、私はそれを追及しないことにした。
486 : ◆/4adlfiarI [saga]:2022/04/04(月) 00:24:01.43 ID:cFAEt57wO

「今回の件も、それと関係が?」

「まあ、な。実のところ、10年前までは一時的にシンボリ家がURAから遠ざけられててな。
一部のウマ娘の一家が、シンボリ家の支配に反発し、思うままにウマ娘界を牛耳ろうとした結果だ。トレセン学園の運営もその一派に乗っ取られていたらしい」

「……!?そんなことが」

「私もガキだったからな。親父に入学後に言われて知った話さ。……ルナがやけに秩序を重んじるようになったのも、そのためらしい。
それはさておき、だ。それに反旗を翻したのが、一トレーナーに過ぎなかった芹沢達也というわけだ」

私はギムレットのグラスから口を離した。そんな話は、聞いたことがない。

「芹沢さんは、何も」

「アンタには知られたくなかったんだろうな。だが、一人で戦うにはあまりに相手は狡猾で、強大に過ぎた。
で、結局ハメられたってわけだ。そうだな、縦山」

「左様にございます」

マスターはそっと書類を彼女に差し出した。

「これは?」

「当時のトレセン学園を支配していた連中の残党リストさ。今は理事長とシンボリ家の目が光ってるから大人しくしてるがな。
いつまた暴れ出すか分かったもんじゃない。実際、その動きはある」

「……!芹沢さんが戻ってきたのも、そのためか」

「半分当たりだ。芹沢達也の乱は上手く行かなかったが、奴が動いたことでシンボリ家は反転攻勢に出られた。まあ、言ってみれば『強請った』んだがな。
そして今また芹沢達也が戻ってきたってのは、連中に対する睨みを強めることになる……はずなんだが」

「……芹沢さんは、改めて自分をハメた奴を叩こうとしている。過去のスキャンダルも表に出して」

シリウスシンボリが真顔で頷いた。

「そういうことさ。それは逆に、連中に付け入る隙を与えかねない。
何せ現体制は、アレを隠したがってるからなあ。過去の八百長疑惑なんて表に出たら、首脳部総辞職待ったなしだ」

「それは君にとっても都合が悪い、そうだな」

「……ああ。ルナの今のやり方は、正直気に食わねえ。だが、私が自由にやれてるのは、癪だがルナのおかげでもある。
だからそれが崩されるのは勘弁してほしいわけさ」

※80以上でイベント発生
487 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/04/04(月) 00:30:25.43 ID:tSLowhb90
488 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/04/05(火) 18:28:23.87 ID:XPw6eOU10
乙?
489 : ◆/4adlfiarI [saga]:2022/04/05(火) 20:18:09.99 ID:2rryd72GO
平日に更新できるかはやや怪しいです……
490 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/04/05(火) 21:03:37.92 ID:ZUPG4Ypno
お疲れ様です
491 : ◆/4adlfiarI [saga]:2022/04/09(土) 22:44:26.83 ID:/Fy4hiKoO
更新は明日です。
村田ゴロフキンで疲れました……
492 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/04/09(土) 22:47:53.81 ID:Y35jLN4Go
おーけー
493 : ◆/4adlfiarI [saga]:2022/04/10(日) 15:29:43.11 ID:S6/NsC3ZO

シリウスシンボリは、オレンジ色の液体を一気に流し込んだ。

「私に何をしてもらいたいんだ」

「芹沢達也のコントロール、さ。彼がトレセン学園に戻ることは悪いことじゃあない。さっきも言ったが、反現体制の連中に対しての睨みにはなるからな。
ただ、暴走は勘弁ってことだ。何せ我の強い男らしいからな」

「……秋川理事長も、同じ考えか」

「……さあね」

シリウスシンボリは肩を竦める。……なるほど。

しかし、コントロールというが芹沢さんほど御しにくい人物はいない。
私が知る彼は、プライドが高く自分に指図されるのをこの上なく嫌う人だ。
あるいは、過去のスキャンダルを「なかったこと」にしようとしている秋川体制に対しても、牙を剥くかもしれない。


私はギムレットを飲み干した。これはまた、随分な厄介ごとにはなりそうだ。





そして、新学期が始まった。


第10話 完


494 : ◆/4adlfiarI [saga]:2022/04/10(日) 15:30:58.70 ID:S6/NsC3ZO
このまま第11話に進みます。

メインのウマ娘を1人決めます。安価下1〜5より、コンマが最も大きいものです。
題材はストーリーを進めてから決めます。
495 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/04/10(日) 15:35:03.12 ID:HyamxMdDo
シンボリルドルフ
496 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/04/10(日) 15:39:42.81 ID:nSl02/01O
サトノダイヤモンド
497 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/04/10(日) 15:42:11.27 ID:/uySsvpTO
カレンチャン
498 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/04/10(日) 15:51:14.09 ID:1BQVVQgUO
リトルココン
499 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/04/10(日) 16:05:21.42 ID:deO+k9nK0
ゼンノロブロイ
500 : ◆/4adlfiarI [saga]:2022/04/10(日) 16:14:17.98 ID:S6/NsC3ZO
サトノダイヤモンドとします。
少々お待ち下さい。
501 : ◆/4adlfiarI [saga]:2022/04/10(日) 21:23:56.92 ID:XKG7bTshO

4月1日は毎年緊張する。新年度の始まりは、新たなウマ娘とトレーナーとの出会いの時でもあるからだ。


「静粛っ!!」


ホールに秋川理事長の声が響く。ざわついていた空気が、一気に引き締まった。

普通の中学校に先駆けて行われる入学式には、約30人のウマ娘が顔を揃えた。この中で最後まで残るのは、どれほどだろう。
できるだけ多くのウマ娘を、挫折させることなく残す。それが我々の使命だ。
その中には、キタサンブラックの姿も見える。入学式が終わった後に、彼女が私の所に挨拶に来るとバクシンオーは言っていた。

ふと、私の席の隣を見る。そこは空席になっていた。


芹沢達也は、まだ私の前に姿を現していない。


「どうしたんですか」

後ろから三田村嬢が小声で訊いた。

「いや……気にするほどのことじゃない」

落ち着きのなさを悟られたのだろうか。そう、今年の入学式の緊張感は、例年の比ではない。芹沢さんが着任の際に何を言うか、それが気掛かりで仕方なかったのだ。

視線を舞台の上に移す。秋川理事長がウマ娘としての心構えを小柄な身体を一杯に使って熱心に説いていた。
そのユーモラスな姿に、新入生から少し笑いも漏れる。張り詰めた空気が、やや和らいだその時だ。

「ではこれより、新任のトレーナーを紹介するっ!!」

秋川理事長が扇子を閉じ、舞台袖を指す。そして、10年前と同じスキンヘッドの芹沢さんが静かに壇上に現れた。

※70以上で追加キャラ登場
502 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/04/10(日) 21:26:42.85 ID:DZLvdEUt0
ダイスロール
503 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [ saga]:2022/04/10(日) 21:43:41.02 ID:KPjQZcHS0
71
イクノディクタス
504 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/04/10(日) 21:46:09.83 ID:FMjk2a4HO
だから作者以外がスレ上げんなっつってんだろハゲ
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