カルネアデス・プリズム(名探偵コナン×竜とそばかすの姫)

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178 :探竜唱 ◆2k5pFFm6nI [saga]:2025/04/24(木) 02:14:32.69 ID:de+UqY4w0

山頂の絶景、堪能しました。

それでは今回の投下、入ります。

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>>177

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「姉キ、上がったよ」

「ええ」

夜、風呂上りにダイニングで水分を補給していた園子は、
通りかかった姉の綾子に声を掛けた。

「お休み」

「お休みなさい」

綾子と挨拶を交わし、自分の部屋に戻った園子は、
そのまま後ろ向きにベッドに倒れ込んだ。

「あー、しんど」

スポーツの応援に出かけて
事件に巻き込まれて帰って来た疲労感を改めて反芻した園子は、
手を伸ばしたスマホの表示に気付いてタップする。
程なく、スマホに電話が着信した。

「もしもし、世良ちゃん?」

「園子君。遅くに悪いんだけど今ちょっといい?」

「いいよ」

「今日の事件、多分新一君もコナン君を介して噛んで来ると思うんだ」

「だろうねぇ」
179 :探竜唱 ◆2k5pFFm6nI [saga]:2025/04/24(木) 02:16:19.29 ID:de+UqY4w0

「それで、先に聞いておきたいんだけど、
新一君とミチル君って知り合いかい?」

「うん、知らない仲じゃないわよ」

「じゃあ、さっさと聞くけど、
二人の間に男女としての感情はあるのかな?」

「無いね。今日もそうだったけどミチル君は蘭をからかう方だし、
新一君もミチル君の事は苦手っぽいし」

「苦手?」

「なんて言うのかな?嫌いって訳じゃないよ、
異性の友達にしては仲がいい方だと思う。
ミチル君、自分で空手道場育ちって言ってるくらいだから
変な意味じゃなくて男慣れしてるし、
その辺はサッカー小僧だった新一君とも馬が合うんだけど」

「体育会系が問題無いなら、後は高度な頭脳戦かな?」

「そゆ事。元々、ミチル君と仲良くなったの蘭が先だからね」

「それは空手の?」

「うん。道場は別だったんだけど、
小学校の、まだ全然小さい頃に一緒になる機会があって、
その時にミチル君が蘭の空手の型を褒めてくれたって。
それから時々話す様になって、
組手や試合で意識する事も増えたったって」

「ふうん、それで蘭君から新一君にかな?」

「うん。あいつ、一応自制はしてるけど、
自分の好きな事を喋り出したら止まらなくなる悪癖があってね。
まあホームズの事なんだけど。
小学校何年生の時か、空手の大会の帰りにスイッチ入っちゃって、
蘭がいい加減うんざりしてた時に
横からするっと話を引き取ってくれたのがミチル君だったって」
180 :探竜唱 ◆2k5pFFm6nI [saga]:2025/04/24(木) 02:18:46.01 ID:de+UqY4w0

「じゃあ、彼女もシャーロキアンなんだ?」

「本人はクリスティー派って言ってるみたいだけどね。
知識も洞察もそこらの自称シャーロキアンが裸足で逃げ出すって。
新一君がそう言うんだから相当なものよ」

「それは大変だ。成程ねぇ、確かにちょっと想像はつくよ」

「でしょ。今日ガキんちょ見てても思ったんだけど、
新一君も頭が切れる分ちょっと小生意気な所あるじゃない。
だから逆にミチル君にはちょっと気後れしてたって言うか」

「新一君もなまじ頭が切れるだけに、
同じ年頃で賢いと認める女の子が相手だと勝手が解らなかったのかな。
お子様だと特にね」

「それかもね。
新一君が高校生探偵とか言って抜群に頭が切れるのは私も見てきたけど、
実際ミチル君も頭が良くて、新一君と一緒でもその点負けてなかったから。
流石に本物の事件に巻き込まれたってのは、
ミチル君に関しては今回が初めてかも知れないけど」

「とは言え、見てる限り本物の事件でも随分と腹が据わってるよ彼女。
頭の回転も速いし精神年齢も高めなのかな」

「あれで苦労人だからねぇミチル君。よく気が付いて優しくて、
私も蘭もそれ見て来たからね。
人懐っこくって何処か捕まえ所が無くて、
それで世良ちゃんと張るくらいのイケメン女子だから
そこも魅力って言えば魅力なんだけど
新一君なんかから見るとその辺ちょっとかもね」

「謎を謎のままにしておくのは居心地が悪いホームズ・フリークか」

「まあ、それでも新一君とも仲はいいんだけどさ」
181 :探竜唱 ◆2k5pFFm6nI [saga]:2025/04/24(木) 02:21:41.27 ID:de+UqY4w0

「そっか。まあ、覚えておくよ。
当面、今日の事件で動くのは毛利探偵じゃなければコナン君だろうけどね」

「ガキんちょかぁー、今回何気に結構ヤバイ犯人でしょ。
危ない事になんなきゃいいんだけど」

「ああ、それはボクも気を付けて見てるよ」

「お願いね。世良ちゃんと蘭が側にいたら百人力だから、
あんな女の敵、もし遭遇したらぎったんぎったんにしてやってよ」

「まあ、危ない事にならない内に解決する事を祈るよ。お休み」

「お休み」

ーーーーーーーー

降谷零警部は、セーフハウスに入るとパソコンを起ち上げ、
ネット回線に繋がっていない事を改めて確認してから記憶媒体を接続する。

「聴き取りの大半は弁護士自身が行ったもの」

呟きながら、降谷はイヤホンを装着して音声ファイルの一つにアクセスする。

「では、先生には私がインタビューをします」

「お願い。他人から聞かれて思い出す事もあるから」

降谷は、少しの間録音された二人の会話を聞き取る。

「回顧録作成を兼ねたclosed case file」

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今回はここまでです>>178-1000

続きは折を見て。
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