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安価とコンマで『剣と魔法のRPG』をイチから作る

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788 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/16(火) 14:25:24.54 ID:ExQAAdvpO
僕もあまり深く考えていなかったので、ここでしっかりルールを決めた方が良いですね。

皆さんは安価の際、いくらでも連投して構いません。安価したい時に安価してください。

そこで、僕が「これは連取りになるな」と判断した場合、安価下とします。例えば「↓3の中で一番コンマの高いものを採用」の安価を取ったら、連続で同じような安価は取れないとかです。

ただし、何度も言いますが、安価しちゃダメなわけではないです。そのキャラはストックされ、他の場面で出てくるとかもあるので。

こんな感じかな? できるだけ公平になるように頑張るので、よろしくお願いします。

そして今回ですが、設定がたくさん欲しい安価だったので、安価下とかにならずこのままいきます。ただ、>>761さんのコンマが高くて王族とかになってたら、それは安価下になってたと思います。

それと、これは余談ですが、>>768も使わせて頂きます。フレイヤ王国の現貴族ではないんですけどね。
789 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/16(火) 14:29:15.79 ID:ACHrjMvfO
把握です
何となく空気読みあいながら平和にやれてたらそれが一番なんだけど仕方ないね
790 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/16(火) 14:38:41.46 ID:ExQAAdvpO
長々とすみません。それでは始めていきます。

>>761-768を採用。王族は>>763>>766

ギール「そんなに凄い人達なんですか? フレイヤ王国の美麗族って……」

ラーズ「そうなんだよ。これで雑魚だったら革命なんて簡単にいくんだけどな……」

電脳アドバイザー「フレイヤ王国は十二家の一族によって治められています。その中で王族は二家、貴族が十家です。基本的には王族の示した政策などに、貴族の方々が多数決で可否を決めるシステムです」

ライオネル「……実際には片方の王族・マーシャル家の決めた政策しか通らないけどね」

ギール「え……何でですか?」

電脳アドバイザー「もう一つの王族・カエサリオン家は、比較的貧困層にも優しいのです。貧困層の支援や自身の関わる機関への登用もあり、多くの人々から尊敬されています」

グレイス「……だけど、この国じゃ、そういう奴は異端なのね」

電脳アドバイザー「その通りでございます。事実、カエサリオン家は他の一族から疎まれており、様々な妨害工作も受けているようです」

ラーズ「だけど、カエサリオンの奴らはそんなの物ともせず、今の地位に君臨しているんだよ」

クー「カッコイイなー!」

リリア「カッコイイねー!」

ラーズ「……だから、革命で倒すべきなのはマーシャル家だ。カエサリオン家は味方になってくれるだろう。少なくとも……民を見殺しにはしない」

リーフィア「私達がその道筋を作る……そういう事ですね?」

ラーズ「あぁ、そうなるな」

ギール「よぉし……俄然燃えてきましたね!」
791 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/16(火) 14:42:19.91 ID:ExQAAdvpO
電脳アドバイザー「しかし、貴族十家も只者ではありません。それぞれが様々な強さを持っています」

電脳アドバイザー「特にラルスワルド家とアルケミス家は『十の基本魔法』の管理者です」

リーフィア「……!!」

ライオネル「噂には聞いていたが、やはりそうなのか……!!」

ギール「十の……基本魔法?」

グレイス「……あんた、記憶喪失とはいえ、そんな事まで忘れちゃったの? ヤバくない?」

コジョ「ヤバい。コジョでも知ってる常識。ヤバい」

ギール「し、仕方ないじゃないですか! 教えてくださいお願いします!」

ライオネル「……魔法は十の系統に分けられる。攻撃・探索・分析・移動・予知・治癒・錬成・守護・変化・契約の十種類だ」

ライオネル「『十の基本魔法』とは、その名を冠する十個の魔法だよ。この世にある魔法の全てが、その基本魔法を応用して作られている」

ライオネル「家系魔法は父親か母親のどちらか一つを受け継ぐわけだが……この魔法の家系は、必ず『十の基本魔法』を受け継ぐ。何があろうとだ。それだけ強い魔法なんだよ」

ライオネル「だから、いつからか、この家系魔法の持ち主は管理者なんて呼ばれているね」

電脳アドバイザー「ラルスワルド家は『分析』、アルケミス家は『錬成』の管理者です」

ライオネル「……まぁ、『攻撃』の管理者じゃないだけマシか……」

ケルヴィン「おいおい、『攻撃』の管理者は大魔女様だぜ? かのノエル・アルパ・オーガスタ様だ」

ライオネル「最悪だ……!!」
792 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/16(火) 14:46:47.53 ID:ExQAAdvpO
電脳アドバイザー「残りの八家も実力のある一族ばかりです。フェール家にククレ家、ヴェローナ家、ロマノフ家、ロマン家、ブラウンシュヴァイク家、デュナミス家……」

リーフィア「……デュナミス? デュナミスって……」

フレア「ええ、私の名字よ」

ライオネル「……君はデュナミス家の人間なのか?」

フレア「ええ……もっとも、何年も前に家を出ましたけどね」

フレア「あの家は徹底的な才能主義者。才能があれば美麗族でなくても養子にする、フレイヤ王国の中では珍しい偏見の無い一族なんですよ」

フレア「……でも、偏見が無いだけ。後は他の一族と変わらないわ。自分達の一族に才能溢れる者を迎える事しか考えていないんです」

フレア「私も……元々は違う家系魔法だったのに、あの一族に入ったせいで上書きされたわ」

ライオネル「家系魔法の上書き!? そんな事が可能なのか!?」

フレア「……カエサリオン家の力です」

フレア「カエサリオン家の家系魔法は『開花』……種を一瞬で花開かせる魔法なんですが、稀に『才能』という“種”を開花させる使い手がいるんです」

フレア「……私は、その方法でデュナミス家の家系魔法を開花させられました」
793 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/16(火) 14:49:36.32 ID:ExQAAdvpO
ラーズ「……彼女はそういうのに嫌気が差して、家出して俺達のところに来たんだよ」

ラーズ「でも……どうやら司書みたいな奴は一人だけじゃないみたいだな」

リーフィア「……?」



ラーズ「なぁ…………ケルヴィン」

ケルヴィン「…………チッ」

グレイス「ハァ!? なに、あんた……貴族だったの!!?」

ケルヴィン「……昔の話だよ」

ラーズ「彼の一族はフレイヤ王国でも珍しいタイプの家系魔法の持ち主だからな。見てれば分かったさ」

ライオネル「困るなぁ……そういう事は先に言ってくれよ。作戦に組み込めるんだからさ」

リーフィア「ライオネルさん……ケルヴィンさんだって言いたくない事はありますよ……」

ケルヴィン「……気ぃ使ってくれてありがとな。でも、もういいぜ。バレてんなら黙っておく必要もねぇ」

ケルヴィン「大体はそこの奴と同じだ。フレイヤ王国の美麗族ってのは、どいつもこいつも人を見下すからよぉ……俺にもそういうところはあるが、あいつらはダメだ、腐っていやがる」

ケルヴィン「……それが嫌で家出したんだ。多分、誰も俺の事なんて覚えてねぇよ。家を出た落ちこぼれの事なんざな」

・ケルヴィンの元々いた○○家の名前を安価してください。

↓1
794 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/16(火) 14:51:08.79 ID:HfEz8OT7O
ブラウンシュヴァイク
795 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/16(火) 14:56:23.16 ID:ExQAAdvpO
あ、すいません! 新しい家系を募集するという事です。>>759の「+1」とは、家系魔法『魔剣』の一族なのです。

というわけで再安価。○○家の○○の部分を安価してください。名前だけで。

↓1
796 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/16(火) 14:59:20.90 ID:ACHrjMvfO
ユグドラシル
797 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/16(火) 15:14:16.33 ID:ExQAAdvpO
ラーズ「ユグドラシル家……家系魔法は『魔剣』。美しき魔剣を作り出す事に日々研鑽を重ねる一族……」

ラーズ「そうだよな? ケルヴィン」

ケルヴィン「……ああ。他の奴らと変わらねぇ。他民族を馬鹿にする美麗族の鑑だよ」

ラーズ「そういうわけだ……フレイヤ王国での革命を成功させるためには、この貴族達が障害になる」

ライオネル「……なるほどね、人手が必要っていうのはそういうわけか……」

ギール「ど、どういう事ですか?」

ライオネル「簡単な事だよ。貧困な労働者達がどれだけ立ち上がったところで、この一族が本気で来れば叩き潰されるのは目に見えている」

ライオネル「だから……僕達でこの一族達を止める。そういう事だよね?」

ラーズ「相変わらず話が早くて助かる。そういう事だ」

ラーズ「俺が見つけた革命のリーダーをきちんと送り届けるため、皆には尽力してもらう」

リーフィア「……目的地も決まってるんですね?」

ラーズ「ああ……目指すは宮殿。そこにいる王族を捕らえ、国中に宣言してもらうのさ。この国はこれから平等なものになるってな」

ラーズ「カエサリオン家は大丈夫だろうから……マーシャル家を捕らえる事になるな」

ライオネル「……そう上手くいくかな?」

ラーズ「上手くいかせるのが俺の役割だ」

ライオネル「……自信があるんだね」

ラーズ「当然だろ? 何のために革命同盟やってるんだって話さ」

ラーズ「……絶対成功させるさ。俺が選んだリーダーのためにもな」

・ラーズが見つけた革命のリーダーの名前・性別・容姿を安価してください。種族は庸人です。

↓1
798 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/16(火) 15:17:09.08 ID:azbREYsv0
アイン・ジョンドゥ

浅黒い肌に銀髪の青年、黒装束を着ていてかなり長身
799 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/16(火) 15:30:32.99 ID:ExQAAdvpO
ラーズ「彼の名はアイン・ジョンドゥ。幼い頃に両親と移住してきた。そして大人になる今の今まで……彼は虐げられてきた。両親も過労がたたって亡くなっている」

ラーズ「……彼のために、彼のような境遇の人間のために、俺達が動かねばならない」

ラーズ「それじゃあ、早速役割を分担するぞ」

ライオネル「……いくらなんでも急すぎないかい? 時間が無いのは分かるけどさ……」

ラーズ「これでも遅いくらいさ。お前達を待ってたわけだからな」

リーフィア「……急ぐ理由が?」

ラーズ「ああ……理由の一つは貧困層の鬱憤が限界だって事だ。アインの革命が成功するように俺が焚き付け過ぎたみたいでなぁ……今にも蜂起しそうなんだよ。アインの一団が抑えてるけどな」

リーフィア「それは……危険ですよね? 何も考えずに特攻しても、何も変わりません……」

フレア「そうね……でも、総隊長のやった事は間違いじゃないの。総隊長がいなければ、貧困の労働者達はただ絶望しながら生きていくだけだったはずよ」

殺戮卿「……でも、総隊長のせいで危ないのは事実でしょ?」

爆撃男「テメェ!! 起きたと思ったらそれかよ!!」

ラーズ「だから急いでいる。だけど、それよりも焦ってるのは……」

ラーズ「……おそらくラルスワルド家に俺達の存在がバレているからだ」

全員「……!!?」

蠱惑魔「ちょっとちょっとぉ! 何よそれぇ! 何でなのぉ!?」

電脳アドバイザー「ラルスワルド家の家系魔法は『分析』。おそらくフレイヤ王国で起こっている小さな変化に気づいていると思われます」

ライオネル「……革命の兆しに気づいてるかもしれないのか」

ラーズ「幸いなのは、あいつらの多くが一族を越えて協力しようって考えが無い事だ。たとえ気づいていても、ラルスワルド家の中でその情報をどうしようか考えているだろうさ」

ラーズ「そして、リーフィア達の存在には気づいていないだろうという事……これも大きい。来たばっかりの奴らは予測に入れられないからな、この優位は活かしたい」

リーフィア「うん、そうですよね。私達も覚悟はしています」

ケルヴィン「革命終わってからゆっくりした方が良いもんなぁ!」

ラーズ「ありがとう」

ラーズ「決行は明日……それまでにはお前らに自分の役割を覚えてもらおう」
800 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/16(火) 15:32:00.91 ID:BbnBieAo0
けどライオネルの目的的には革命が失敗しても最悪グリンシルトに眼を向ける暇がなくなればセーフなんだよな、革命そのものよりフレイヤ王国を混乱さえさせればいいというか
801 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/16(火) 15:34:18.48 ID:ExQAAdvpO
>>796>>798を採用、というのを書くの忘れてました。採用してます!

ラーズ「まず……革命が起こるとフレイヤ王国の軍隊が出てくるだろう。だが、こいつらはあまり脅威じゃない。弱いわけじゃないが、戦闘訓練をしてない兵士が多いからな」

ライオネル「……何故だい?」

ラーズ「汗水垂らして訓練するのは美麗族らしくないんだと」

ライオネル「……よくそれで軍隊を名乗れるね……」

ラーズ「労働者達には武器も支給してある。魔法と合わせれば良い戦いができるだろうさ」

ラーズ「それと……闇影! 出番だ!」

闇影「は、は、はい……!」

ラーズとリーフィア達が話している間、ずっと黙っていた闇影が、焦った様子でこちらを見る。どうやら何か作業をしていたようだ。

闇影「ろ、労働者さんには、私の家系魔法で作った結界シートをお渡しします。これを持っていれば、大抵の攻撃は防ぐ事ができます……!」

爆撃男「うらァ!!」ブンッ……ドゴォン!!

闇影「きゃあっ!?!」パリィン……!!

おもむろに爆撃男が爆弾を闇影に投げる。爆弾は爆発するが、爆風は闇影に届いていない。彼女の持っていた結界シートが発動し、守ったようだ。

闇影「ちょ、ちょっと! な、何するんですか!?」

爆撃男「どのくらい効果あるか試したンだろうが」

闇影「だからって急に投げるのやめてくれますか!? 負荷が掛かりすぎると、このシートは壊れるんです! 私の壊れちゃったじゃないですか!!」

蠱惑魔「爆撃男の攻撃で壊れるなんてザコすぎなぁい?」

爆撃男「うるせェぞババア!!」

蠱惑魔「あ゛ぁ゛ん゛!?!」

ラーズ「はいはい、そこまでだ」

ラーズ「闇影、そのシート、人数分いけるな?」

闇影「は、はい……! 大丈夫です!」

闇影「だけど……この数の結界を維持するとなると、集中力がいるので、私はこの拠点から動けません……」

ラーズ「大丈夫だ、そのためにリーフィア達を呼んでいる」
802 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/16(火) 15:39:05.23 ID:ExQAAdvpO
ラーズ「司書! お前は『変装』を使って俺になりすまし、アイン達に指示をしてくれ」

司書「分かりました」

リーフィア「……ラーズさんは?」

ラーズ「俺は……宮殿に行く。あいつらを倒すのは、俺の仕事だ」

ラーズ「リーフィア、ライオネル、ギールは俺についてきてくれ。マーシャル家のところに行くまで、俺に力を貸してほしい」

ラーズ「……明日は、絶好のチャンスだからな」

ライオネル「……何かあるのかい?」

ラーズ「ラルスワルド家、デュナミス家、ブラウンシュヴァイク家、そしてフェール家の当主が、不在なんだよ」

リーフィア「……! それは、かなり好機ですね……!」

ラーズ「このチャンスを逃がすわけにはいかない。アインに革命を起こしてもらっている間に、俺達は宮殿に行く」

電脳アドバイザー「明日は私がフレイヤ王国の監視カメラをハッキングし、使えなくします。これで革命を始める事が暴かれる事はないでしょう」

グレイス「だけど……貴族が4家いなくても、残りは6家いるでしょ?」

電脳アドバイザー「アルケミス家は私にお任せ下さい」

リーフィア「……一人で大丈夫ですか?」

電脳アドバイザー「お気遣い感謝します。ですが、一つの一族に掛ける人員は少ない方が良いのです。アルケミス家は私で充分だと考えます」

電脳アドバイザー「……それに、アルケミス家は個人的に因縁があるもので」

電脳アドバイザー「ケルヴィン様、コジョ様、殺戮卿様、爆撃男様は他家当主の足止めをして頂きます。一番の実力者である当主を抑えられれば、我々にとって大きなアドバンテージとなりますので」

ケルヴィン「……おう、任せろ」

コジョ「それが役割なら、頑張る」

殺戮卿「……めんどくさい」

爆撃男「派手に暴れてやるぜェ!!」
803 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/16(火) 15:40:27.51 ID:ExQAAdvpO
蠱惑魔「ちょっとぉ……私は何するのぉ?」

電脳アドバイザー「蠱惑魔様は闇影様の護衛です」

蠱惑魔「えー? お留守番なのぉ?」

ラーズ「闇影の結界は今回の作戦では必須だからな。何かあった時に守る人が必要なんだ」

闇影「す、すいません、私なんかに手間を取らせて……」

蠱惑魔「……まぁ、ラクだからいいけどぉ」

爆撃男「ヘッ、ザコだから留守番なんじゃねーのかァ?」

蠱惑魔「あぁん!?」

クー「ねーねー、ぼく達はー?」

リリア「ねーねー、おるすばんなのー?」

グレイス「何よ、私は戦闘能力が低いから要らないって言うの?」

ラーズ「まさか! お前らにも動いてもらうさ」

ラーズ「ただ……これは不確実なところがあってな。電脳アドバイザーのシミュレーションがもう少し必要なんだ」

ラーズ「明日までにはちゃんと伝えるから、それまで待ってくれ」

グレイス「……仕事があるならいいわ」

クー「うん、分かったよ!」

リリア「よし、頑張るぞ!」
804 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/16(火) 15:41:58.96 ID:ExQAAdvpO
ラーズ「……役割の説明はこのくらいだな。電脳アドバイザー、皆に各一族の説明をしておいてくれ」

電脳アドバイザー「承知しました」

ラーズ「……即席の関係だが、お前達の覚悟は分かっているつもりだ。大小あれど、本気でこの作戦に取り組もうとしてくれているだろう」

ラーズ「……必ず、成功させる。皆、俺を助けてくれ」

リーフィア「……はいっ!!」

リーフィア(明日の革命……必ず、成功させないと……!!)


805 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/16(火) 15:48:57.52 ID:ExQAAdvpO



翌日。いよいよ、革命の時。

フレイヤ王国の中心部、その貧民街の広場では、革命の演説が行なわれていた。

演説をしているのはアイン。ラーズが見つけ出した革命のリーダーである。

アイン「時は来た! 遂に今日、革命を決行する!」

「「「うおおおおおおっ!!」」」

アイン「この機会を逃せば……次は無いだろう。皆、命の限り戦ってほしい」

アイン「だが、革命のために命を捨てろと言っているわけじゃない。大事なのは革命の後、マトモになったフレイヤ王国で生きていく事だ。その時に皆が生きていなければ意味が無い」

アインの演説は、フレイヤ王国のあちこちにある革命軍の支部に、繋げられている。

アイン「皆、力の限り戦って、力の限り生き残ってくれ!!!」

「「「うおおおおおおおおおおっ!!!」」」

アイン「我々を支援してくれている革命同盟が、我々では勝てない一族の当主を足止めしてくれる。その間に、奴らの本拠地を制圧するんだ!!」

アイン「皆、結界シートは持ったな? それがあれば攻撃から身を守れる……だが、過信はするな。あくまで補助、己の力で生き残るんだ!!」

アイン「皆……行くぞおおおおおおおおおっ!!!」

「「「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!!」」」
806 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/16(火) 15:55:49.40 ID:ExQAAdvpO
アインの咆哮を皮切りに、フレイヤ王国の各所で雄叫びが鳴り響く。革命軍となった人々が、王国のあらゆる場所で暴れているのだ。

もちろん、怒りに任せて暴れているわけではない。これは暴動ではなく、革命だ。圧政を強いている組織や貴族、政治家を制圧し、拘束する事が目的である。

アインの下に集まったのは、王国内で虐げられていた貧困層だけではない。没落した貴族や現政府に一族を殺された者達、美麗族でありながら貧困層に加担するものなどである。その数は非常に多く、並の国であればすぐに革命が成功してしまうほどだ。ラーズの力だけではない、アインの力でもある。

だが、フレイヤ王国は、それだけでは成功しない。強い力の持つ貴族達を抑えなければならない。



ラーズ「……始まったみたいだな」

ライオネル「凄い声だねぇ……品が無い」

ギール「何て事言うんですか……」

電脳アドバイザー「総隊長様、監視カメラのハッキング、完了致しました。これで我々の動きが気づかれるのは遅くなるでしょう」

ラーズの持つタブレットに電脳アドバイザーの姿が表示される。

ラーズ「助かるよ、電アド」

電脳アドバイザー「私の通称は」

ラーズ「あー分かった分かった、次の仕事に取り掛かってくれ」

電脳アドバイザー「承知致しました。皆様、どうかご無事で」

ラーズ「……電脳アドバイザーも行ったか」

ラーズ「司書、闇影、蠱惑魔、殺戮卿、爆撃男、グレイス、クー、リリア、ケルヴィン、コジョも配置に付いている……後は俺達だけだ」

リーフィア「……はい、行きましょう……!!」

・遂に革命が始まりました。これからそれぞれの視点で物語が進みます。どの視点から見るか、下から一つ選んでください。

・一応、この選択を先に選んだ方がいいとかはあるんですが、どれを選んでも構いません。視点安価は何度もするので。ただし、物語が進むと、選択肢に変化があったりします。

1.フレイヤ王国の宮殿に向かうチーム(リーフィア、ライオネル、ギール、ラーズ)

2.王国中心部の革命軍(アイン、フレア)

3.拠点の待機チーム(闇市、蠱惑魔)

4.アルケミス家の足止め(電脳アドバイザー)

5.ユグドラシル家の足止め(ケルヴィン)

6.貴族の足止め(殺戮卿)

7.貴族の足止め(爆撃男)

8.貴族の足止め(グレイス、クー、リリア)

9.貴族の足止め(コジョ)

↓2
807 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/16(火) 15:58:00.07 ID:/ME/JzQ8o
1
808 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/16(火) 15:58:22.44 ID:2r2tcfWn0
809 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/16(火) 15:58:27.63 ID:sY51b/BF0
1
810 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/16(火) 16:05:04.46 ID:ExQAAdvpO
本日はここまで。ありがとうございました。果たして革命は成功するのか。革命が失敗するルートもあるのでご注意ください。

ちなみに、ケルヴィンが貴族になったのは、グレイスの物語コンマ判定が半分くらいの数値を出したからです。グレイスに関係ある人物がちょっと物語に関わるという事になりました。

フレイヤ王国の王族・貴族は

マーシャル家(王族)、カエサリオン家(王族)、ラルスワルド家、アルケミス家、フェール家、ヴェローナ家、ククレ家、デュナミス家、ロマノフ家、ロマン家、ブラウンシュヴァイク家、ユグドラシル家

です。ざっくり覚えていただければ大丈夫かなと。

お疲れ様でした。また次回。
811 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/16(火) 16:08:35.03 ID:/ME/JzQ8o

革命が終わったらリーフィアの物語も終わりそうな勢いね
812 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/16(火) 16:14:18.73 ID:BbnBieAo0
813 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/16(火) 16:16:03.92 ID:azbREYsv0
814 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/16(火) 16:19:28.12 ID:sY51b/BF0
815 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/16(火) 16:21:01.78 ID:U+20MC7lo
おつおつ
816 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/16(火) 16:52:45.71 ID:NP+YfNhDO
乙です
革命失敗ルートなら逃亡ルートになりそうだし、それとは別にリーフィアは巻き込まれ体質みたいなのを感じるから革命が成功したら成功したらで別の国の問題に巻き込まれそう
817 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/16(火) 17:27:32.54 ID:BbnBieAo0
どっちかというと狂言回しだよね
818 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/19(金) 23:54:28.75 ID:407ZR00i0
不気味なほどマーシャル家に関する話題が無かったけど既に何かしら術中に陥ってる説あったりして
819 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/22(月) 22:17:06.23 ID:qogpQ2gO0
書き溜めしてるのかな
820 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/23(火) 16:41:21.96 ID:d9157GVbO
>>819
してました。もう一週間経ってるとは……。

それでは始めます。革命の始まりだ!

>>808を採用。コジョの視点からです。

「「「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!!」」」



コジョ「……始まった」

コジョ(……リーフィア、大丈夫かなぁ)

コジョ(早く倒して、リーフィアのところに行く。うん)

コジョ(コジョの仕事は……誰だっけ? ナントカ家のトーシュを倒す。頑張る)

コジョは屋敷の前に立つ。門の前には、美麗族にしては珍しい屈強な肉体の持ち主が二人、半裸で仁王立ちしていた。見張り番のようだ。

見張り番1「ム? 貴様……何奴だ?」

見張り番2「ここがロマン家の屋敷と知っているのか? 立ち去れぃ!」

コジョが足止めするのは、ロマン家の当主。美麗族の中では珍しく、美だけではなく武力を重んじている一族だ。彼らの美しさの観点には、肉体美も含まれているのである。


ラーズ『ロマン家と戦うなら、肉体美が無いとダメだ。相手が乗って来ないからな』

コジョ『……コジョで大丈夫?』

ラーズ『コジョは獣人だろ? 獣人の筋肉ならロマン家も満足するハズだ』


コジョ(……そんな事言ってたけど……ほんとかなぁ……)

見張り番1「……貴様、よく見たら良い筋肉だなぁ!」

見張り番2「我々と手合わせ願えないかぁ!?」

コジョ(ほんとだった)
821 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/23(火) 16:45:05.30 ID:d9157GVbO
コジョ「コジョは雑魚には用が無い。トーシュを呼んで」

見張り番1「ほう……? その意気や良し! 叩き潰してくれよう!」

見張り番2「我々の鍛え上げた肉体……それに家系魔法『疾走』を掛けたらどうなるか……思い知るが良い!!」

見張り番の二人が、目にも止まらぬ速さでコジョに殴りかかる。

見張り番1「……なぬっ!?」

……だが、それは常人の話である。

コジョ「そのくらいなら見える」

コジョは獣人。家系魔法『獣化』によって代々練り上げられてきた獣の肉体は、少し鍛えた程度の人間の動きでは敵わない。

コジョ「ケイイをヒョーして拳でお相手する」

コジョの拳が、二人の美麗族にめり込む。

見張り番2「ぐぬぅ!?!」

見張り番2「み……見事だ……」

そして、そのまま動かなくなった。気を失ったようだ。

コジョ「……体が鈍ってる気がする。捕まってたからかも」

コジョ「これが終わったら、森で訓練する……」

コジョ「……!!」ゾクッ!!

コジョ(誰か来る……!!)

・ロマン家の当主が来ます。名前と性別を安価してください。

↓1
822 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/23(火) 16:54:07.94 ID:JGQxRQl10
名前 ヴァルト
性別 男
823 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/23(火) 17:29:37.72 ID:d9157GVbO
>>822を採用。

凄まじいスピードで繰り出された拳を、コジョは紙一重で避けた。コンマ一秒前にコジョの顔があった場所には、鍛え上げられた腕が殴り込まれている。もし反応が遅ければ、無事では済まなかっただろう。

ヴァルト「へぇ……これを避けるのか。ただ獣人というだけではないな。鍛え方が違う」

その男は、ワイシャツにズボンという、美麗族にしてはラフな格好をしていた。もっとも、その光沢から安い物ではないと用意に想像できるが。

コジョ(危なかった……! この動き……ロマン家の『疾走』……ロマン家の人間!)

コジョ(だけど、動きが全然違う……!)

ヴァルト「挨拶が遅れた。私はヴァルト・ロマン。ロマン家の当主だ」

コジョ「トーシュ……!」

ヴァルトは真っ白なタオルで顔を拭くと、短く刈り揃えられた金髪を一撫でして、コジョを見る。

ヴァルト「日課のランニングをしていたら、見張り番を一撃で倒す君を見てな。興味が湧いたんだ」

コジョ「……興味が湧いたら人を殴る?」

ヴァルト「我がロマン家は肉体美を重んじる家系。だが、この“肉体美”というのは、見て美しければ良いわけじゃない。実践的であるかどうかも大きな価値基準だ」

ヴァルト「君の筋肉は……とても美しい。そして、私の“肉体美”が君に通じるかどうか……試したくなったんだ。手荒な真似を許してくれ……よ!!」

コジョ「くっ……!!」

コジョ(コーセン的な人間……! でも、都合が良い……! 足止めがラク……!)

コジョ「……さっさと倒して、リーフィアのところに行く!」

・コジョvsヴァルトです。コンマで戦います。大きい方が肉弾戦では勝ち。

↓1 コジョ
↓2 ヴァルト
824 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/23(火) 17:31:14.92 ID:0flT1KV/0
825 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/23(火) 17:32:58.66 ID:4HGqhqLEo
ほーい
826 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/23(火) 17:59:09.30 ID:d9157GVbO
>>824-825を採用。ヴァルトも強かったが、コジョがめちゃくちゃ強い。

ヴァルト「ハァッ……!!」

『疾走』で加速したヴァルトは、その勢いの最高点で拳を振り抜く。

コジョ「……!!」

振り抜かれた拳を、コジョは再び紙一重で避ける。髪が数本持っていかれたが、体に傷は無い。

コジョ「せいっ!!!」

コジョはそのまま足を振り上げ、下からヴァルトの顎を打ち砕きに掛かる。

ヴァルト「させるかッ!!」

素早い動きでコジョの攻撃を避けたヴァルトは、後ろに下がる動きを利用してコジョの背に回り込む。『疾走』を使えば一瞬だ。

ヴァルト「もらった……!!!」

ヴァルト「……何ッ!?」

ヴァルトは、コジョの後ろに回り込んだ。そのはずだ。なのに……

ヴァルト(……何故、彼女はこちらを向いているんだ!?)

ヴァルトは決して手を抜いていない。どんな相手でも全力で叩き潰す。それが一番美しいと思っているからだ。だから、彼は全身の筋肉をフルに使い、『疾走』を魔力の配分の許す限り全開で使っている。

ヴァルト(それなのに……何故彼女は後ろに私がいると……!!?)

これは動きが素早いとかそういう話ではない。ヴァルトが後ろに回り込む事を事前に知らなければできない動きだ。

ヴァルト「くっ……!!!」

ヴァルトの渾身の攻撃も、バレていては意味が無い。コジョは軽々とそれを避け、ヴァルトの体を少し押した。

ヴァルト(……!!! しまった……!!!)

バランスを崩したヴァルトは、コジョに無防備にも腹を晒す形になってしまう。

ヴァルト(腹筋に……力を……!!!)

コジョ「ふんッ!!!」

ヴァルト「がはァッ……!!!」

コジョの全身の体重を込めたパンチが、ヴァルトの腹にめり込む。

『疾走』のコントロールをできなくなったヴァルトは、そのまま凄まじい勢いでロマン家の塀に激突した。

そんな勢いに塀が耐えられるわけもなく、ヴァルトは塀を壊して、中へと消えていく。

・下1のコンマ70以上で、フラフラしながらもヴァルトが立ち上がります。

↓1
827 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/23(火) 17:59:49.81 ID:tlNvuCADO
はい
828 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/23(火) 18:10:47.71 ID:4HGqhqLEo
どっちもつえー
829 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/23(火) 18:38:14.48 ID:d9157GVbO
>>827を採用。まだ勝負は分からない。

コジョ「……倒した?」

コジョは塀の壊れた部分から、中を覗き込む。

コジョ「……いない?」

コジョ「……!!」

コジョ(マズイ……!!)

コジョがヴァルトの不在に気づいた瞬間、後ろからヴァルトの蹴りが炸裂した。

コジョ「がッ……!!!」

何とか振り返って背中に蹴り込まれるのは回避したが、ヴァルトの蹴りは強く、両腕でガードしたコジョの体を吹き飛ばす。

コジョ「うぐっ……!!」

ヴァルト「まだ勝負はついていないぞ……君ィ!!」

顔のギラついたヴァルトだが、限界が近いのか、体をフラつかせている。ただ、コジョも今の攻撃のダメージが大きく、未だ膝をついた状態であった。

コジョ「……しぶとい」

ヴァルト「簡単にやられる軟弱な鍛え方はしていない。私はロマン家の当主だ……!」

ヴァルト「……ん?」

ヴァルトは、懐からミニタブレットを取り出した。

コジョ「戦いの最中に電話……感心しない」

ヴァルト「すまない……緊張の連絡のようでな……しばし待て」

ヴァルト「……ああ、何だと言うんだ、今、私は大事な戦いを…………」

ヴァルト「…………何っ!? 革命!!?」

コジョ「!!」

コジョ(こちらの動き、バレた……!!)

・視点の安価です。下から一つ選択してください。

1.フレイヤ王国の宮殿に向かうチーム(リーフィア、ライオネル、ギール、ラーズ)
2.王国中心部の革命軍(アイン、フレア)
3.拠点の待機チーム(闇影、蠱惑魔)
4.アルケミス家の足止め(電脳アドバイザー)
5.ユグドラシル家の足止め(ケルヴィン)
6.貴族の足止め(殺戮卿)
7.貴族の足止め(爆撃男)
8.貴族の足止め(グレイス、クー、リリア)
9.コジョvsヴァルトの続き

↓2
830 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/23(火) 18:39:36.22 ID:tlNvuCADO
4
831 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/23(火) 18:39:38.74 ID:JGQxRQl10
3
832 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/23(火) 21:07:46.06 ID:d9157GVbO
>>831を採用。闇影と蠱惑魔の視点です。

闇影「…………」

蠱惑魔「…………」

闇影「…………」

蠱惑魔「…………」

闇影「…………」

蠱惑魔「…………ねぇ」

闇影「な……何ですか?」

蠱惑魔「暇なんだけど」

闇影「こ、こっちは暇じゃないですよ! 王国上の結界を維持するのに必死なんです!」

蠱惑魔「その反面、私は暇なのぉ」

闇影「そ、そんな事言われても……」

蠱惑魔「はぁあ〜……ザコでもいいから敵とか来ないかしらぁ〜……」

闇影「や、やめてください不穏な事言うの!!」

蠱惑魔「だって暇だしぃ〜……」

蠱惑魔「……じゃあ、せめて何か話してよ。暇すぎて死にそうなのぉ!」

闇影「そ、そんなぁ……」
833 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/23(火) 21:10:57.44 ID:d9157GVbO
闇影「……あ、そうだ。あの……」

闇影「……総隊長さん、何か変じゃなかったですか?」

蠱惑魔「はぁ? 総隊長が隠し事でもしてるって言うの?」

闇影「そ、そうじゃないんですけど……何か……気合いが入ってるっていうか……」

闇影「い、今まで、総隊長さんがこんなに前に出る事無かったじゃないですか? だから、何かあるのかなって……」

蠱惑魔「何よ、総隊長の事信じてないのぉ?」

闇影「そ、そうじゃありません!」

闇影「総隊長さん……ラーズさんは、家系魔法を使わせるために監禁されていた私を、た、助けてくれたんです!」

闇影「そんな人が……私達に嘘ついてるなんて、そんなわけ……!!」

蠱惑魔「分かった分かった、分かったわよ」

蠱惑魔「……総隊長は私が認めた男だもの。私達を騙してるとか、そんな事は無いわよぉ」

闇影「そ、そうですよね……!」

蠱惑魔「……ほらぁ、集中しなさい。余所見しないのぉ!」

闇影「えええええっ!? ひ、酷くないですかぁ!?」

蠱惑魔(…………)

蠱惑魔(……確かに今の総隊長に違和感はあるけどぉ……)

蠱惑魔(…………大丈夫、よね?)

蠱惑魔「……暇ねぇ」
834 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/23(火) 21:20:05.67 ID:d9157GVbO
蠱惑魔が暇を持て余している頃。

リーフィア、ライオネル、ギールは、ラーズの指示に従い、マーシャル家とカエサリオン家のいる宮殿に向かっていた。宮殿までの近道は、ラーズの手に入れた地図を『速読』で覚えたリーフィアが案内している。

リーフィア「えっと……道はこっちです!」

ギール「流石リーフィアさん! 頼りになりますね!」

ライオネル「相変わらず便利だねぇ」

ラーズ「助かるよ、リーフィア。宮殿に近づいたら俺が先導するから、今は頼む」

リーフィア「はい、頑張ります……!」

ライオネル「…………」

ギール「? どうしたんですか、ライオネルさん」

ライオネル「……いや、何でもないよ」

ライオネルは、ラーズと昨日話した事を思い出していた。


ラーズ『───というわけだ。分かってくれたか?』

ライオネル『……なるほどね。僕を個別に呼び出して何を話すのかと思ったら……そういう事か』

ライオネル『……まぁ、一応は信用しよう。筋は通っているし』

ラーズ『そうしてくれると助かる』

ライオネル『でも……それが本当なら、何故僕には言ったのかな?』

ラーズ『理由は色々あるが……一番は戦いのためだ。俺以外にも分かってくれている人がいれば、戦況は有利だからな』

ラーズ『……カエサリオン家は、マーシャル家に操られ敵となるだろう』

ラーズ『だから、ライオネルにはギールを上手く使って、カエサリオン家の当主を倒してほしいんだ』

ライオネル『……確かに、それは僕の得意分野か』

ライオネル『分かったよ。ただ、君の事を心から信用しているわけじゃない。代わりに僕の方からリーフィア君を進呈しよう。上手く使ってくれ』

ラーズ『リーフィアの事は信用してるんだな?』

ライオネル『……有用というだけさ』


ライオネル(……いらないところまで思い出してしまった)

ライオネル(ともかく……僕とギール君がカエサリオン家、リーフィア君とラーズ君がマーシャル家を担当する事になるわけだ。気を引き締めていかないと……)
835 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/23(火) 21:35:34.81 ID:d9157GVbO
リーフィア「……!」

リーフィア「ありました! 宮殿です!」

フレイヤ王国の宮殿は、見るからに豪奢であった。無駄に凝られた装飾で彩られた宮殿は、国のどの建物よりも大きい。

宮殿の前では、警備の者と思われる美麗族達が慌てていた。

ライオネル「革命の話が広まりつつあるようだね……!」

ギール「で、でも、電脳アドバイザーさんがハッキングしてるんじゃあ……!?」

ライオネル「映像は無くても、革命が行なわれているという話が広まる事は止められないさ」

ライオネル「あの慌てようなら、まだ事態は把握できていない。僕達に有利だよ」

ラーズ「……彼らは俺に任せろ」

ラーズは剣を鞘から半ばまで抜き、走り出す。

「ん? 何だお前!」「止まれ!!」「まさか、革命の……!?」

だが、彼らがラーズを認識した瞬間に、彼らは目の前が真っ暗になった。

「ぎゃあああああああっ……!!」

素早く抜刀したラーズに、斬られたからである。

ギール「……居合斬りですか!?」

リーフィア「ぜ、全然見えませんでした……!」

ライオネル「相当な使い手だね……」
836 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/23(火) 21:43:31.30 ID:d9157GVbO
ラーズ「よし、警備は倒した。皆、行こう」

リーフィア「え? しょ、正面から行って大丈夫なんですか?」

ラーズ「問題ない。そもそも宮殿に警備は少ないんだ。マーシャル家の意向でな」

ラーズ「それに……ほとんどが戦闘訓練の乏しい美麗族なんか、俺達の敵じゃないさ」

ライオネル「それもそうだね。さぁ、行くんだギール君」

ギール「ライオネルさんも戦ってくださいよ!?」
837 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/23(火) 21:44:09.42 ID:d9157GVbO
セレナ「ギュウ……」

リーフィア「……? どうしたの、セレナ?」

リーフィア(……怯えてる?)

リーフィア(……もしかして、あの宮殿に?)

リーフィア(……でも、行かないと)

リーフィア「セレナ……私が絶対に守るからね?」

セレナ「……ギャウ!!」
838 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/23(火) 21:51:29.95 ID:d9157GVbO
宮殿に入ったリーフィア達は、広すぎる空間に圧倒された。感動したのではない、呆れていたのだ。

ギール「何ですかこれ……空間が無駄すぎません? どういう建築家が建てたんですか?」

ライオネル「……調度品や美術品だけは超一流だねぇ。僕の『審美眼』でも見た事のないような物ばかりだ」

リーフィア「お、落ち着きません……」

ラーズ「感想を述べている場合じゃない。警備がいないとはいえ、気を抜くな」

ライオネル「もちろん。さぁ、ギール君、剣を抜きたまえ」

ギール「は、はい……!」スッ……

ギールは背中の大剣を抜く。そうすると、ギールの家系魔法『剣豪』が発動する。

ギール「……っ!!?」ゾクッ!!

その瞬間、ギールは強い気配を感じた。ただものではない、強者の雰囲気だ。

ギール「強敵がいます……!」

ギール「……えっ!? しかも二人も……!!」

リーフィア「えっ!?」

リーフィア(そんな……敵はマーシャル家当主だけじゃ? それ以外にも強い人がマーシャル家に……!?)

ライオネル「…………」

ライオネル「……なら、手分けしよう。ギール君、方角は分かるかい?」

ギール「えっと……このまま真っ直ぐと、右に向かって行ったところです!」

ライオネル「……よし、では僕はギール君と右に行く。ラーズ君は真っ直ぐ行ってくれ」

ライオネル「……あぁ、リーフィア君はラーズ君についていきなよ。こちらはギール君だけで事足りる」

リーフィア「わ、分かりました……!」

ライオネル「行くよ、ギール君」

ギール「はい、ライオネルさん」

ライオネル「……何してるんだい。先頭は君だよ」

ギール「今、行くよって言いませんでした!?」
839 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/23(火) 21:53:00.86 ID:d9157GVbO
リーフィア「それじゃあ……行きましょう、ラーズさん」

ラーズ「……ああ」

リーフィア「……?」

リーフィア(真剣な顔になるのは当然だけど……さっきとどことなく雰囲気が違うような……?)

リーフィア(……気のせい、かな?)

・どちらの視点を見るか、選択してください。

1.リーフィアとラーズ
2.ライオネルとギール

↓1
840 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/23(火) 21:53:27.35 ID:VCSZwDJVO
1
841 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/23(火) 21:53:39.55 ID:Ol+W4PUeo
1
842 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/23(火) 21:58:53.45 ID:d9157GVbO
1選択で本日はここまで。ありがとうございました。こんな感じで進めていきます。

それではお疲れ様でした。また次回よろしくお願いします。
843 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/23(火) 22:04:21.13 ID:VCSZwDJVO
乙です
洗脳系は手強い
844 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/23(火) 22:12:36.55 ID:JGQxRQl10
乙です
845 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/29(月) 11:45:58.06 ID:0g7IBX0BO
比較的暇な僕ですが、この時期はやっぱりどことなく忙しいですね。やれる時に更新しないと。こんな時間ですが始めます。

>>840を採用。リーフィアとラーズの視点から。

宮殿を真っ直ぐ進んでいたリーフィアとラーズは、やがて幅の広すぎる階段に辿り着いた。

ラーズ「ここを上がれば、マーシャル家当主がいるはずだ」

リーフィア「はい……!」

リーフィア「……それにしても、本当に警備がいないですね……」

ラーズ「ああ……マーシャル家の方針というのもあるが、そもそも民の反乱など考えていないんだろうな」

ラーズ「……あいつらの多くは、国民をすぐ殺せる奴隷くらいにしか思ってないからな」

リーフィア「…………変えなきゃ、いけないですね」

ラーズ「ああ、そうだな。……!」

ラーズ「リーフィア、気をつけろ! 敵だ!」

ラーズが言った瞬間、物影から複数の人間が出てきた。全員黒ずくめの格好をしており、フードで顔が見えない。

リーフィア「こ、この人達は……!?」

ラーズ「マーシャル家の人間だ! あいつらは他の一族にも素顔を隠している!」

ラーズ「気をつけろ! あいつらの家系魔法は精神を汚染する! 下手に近づくなよ!」

リーフィア「は、はい……!」

・マーシャル家の人間が攻撃を仕掛けてきました。倒せるかどうかコンマ判定です。ちなみにラーズはコンマ判定に自動成功してるので、リーフィアの判定。

↓1のコンマ20以上で成功
846 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/29(月) 11:52:15.47 ID:kxjMGO5x0
はい
847 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/29(月) 13:41:29.59 ID:0g7IBX0BO
>>846を採用。リーフィアの判定も成功です。

リーフィア(マーシャル家の家系魔法は精神汚染系……! 対策は……!)


リーフィア達は、前日に各一族の家系魔法について聞いていた。当然、マーシャル家についてもだ。

グレイス『ハァ? マーシャル家の家系魔法は分からない?』

ラーズ『ああ……精神を汚染するタイプの家系魔法だって事は分かってるんだけどな、詳しい事は分からないんだ』

ラーズ『基本的に美麗族は傲慢だから……自分から家系魔法を教える事が多いんだよ。でも、秘密主義のマーシャル家だけは分からないんだ』

ギール『……そういえば、ケルヴィンさんも自分から言ってましたね』

ケルヴィン『そうだっけか?』

リーフィア『で、でも……そんな状況で革命なんて……』

ラーズ『いや……大丈夫だ。対策はある。それは……』


リーフィア(……とにかくすぐに相手の意識を奪う!!)

リーフィア(……今考えたら、すごく雑な対策なような……!?)

そんな事を思いながら、リーフィアは一人のフード人間に近づく。その人物が動き出す前に、彼女は右手を相手の顔付近に突き出した。

リーフィア(『衝撃』……!!)

魔力を込めた衝撃波が、フード人間の意識を昏倒させた。だが、ここで止まるわけにはいかない。まだフード姿の人間はいるのだ。

リーフィア「……あ……!!」

気がつくと、後ろに一人のフード姿があった。倒した人物とは違う者に回り込まれていたようだ。

リーフィア(マズイ……!!)
848 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/29(月) 13:57:11.67 ID:0g7IBX0BO
セレナ「ギャアアア!!」

すると突然、服の中からセレナが飛び出してきた。セレナはフード姿の頭に噛み付くと、力任せに壁に叩きつけた。強い衝撃音が響き、そのフード姿は床に崩れ落ちた。

ラーズ「……そのトカゲ、なかなか強いみたいだな」

いつの間にか他のマーシャル家の人間を倒していたラーズが、納刀しながら言った。

リーフィア「……守ってくれたんだね、セレナ。ありがとう」

セレナ「ギャウ!!」

ラーズ「……よし、進むぞ。コイツらはマーシャル家の中でも雑魚だ……当主はこんな簡単にはいかないだろう」

リーフィア「は、はい……!」

・とあるコンマ判定です。コンマ50以下で……?

↓1
849 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/29(月) 13:57:50.03 ID:eydAR0fgO
ふん
850 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/29(月) 16:47:53.92 ID:0g7IBX0BO
>>849を採用。コンマ50以下のため、リーフィアはラーズと別れる事になります。

ラーズ「……そうだ、リーフィア、少しいいか?」

リーフィア「?」

ラーズ「ほら、この壁の……この文章なんだが……」

リーフィア「……? どれですか…………」


ガンッ!!!


リーフィア「───え?」


ガンッ!!!


セレナ「ギャッ……!!?」


ドサッ……!!


ラーズ「……すまない」

ラーズは、リーフィアとセレナを殴った鞘をきちんと提げ直し、気を失ったリーフィアとセレナに頭を下げた。

ラーズ「……殺戮卿、頼めるか?」

殺戮卿「はいはい」

突如、ラーズの後ろから、殺戮卿が現れた。細身にも関わらず、ひょいとリーフィアを抱える。

殺戮卿「どこに置いてくればいいの?」

ラーズ「……本拠地が安全だろう。ただ、闇影や蠱惑魔にはバレないようにしてくれ」

ラーズ「……心配を掛けたくない」

殺戮卿「分かった」

ラーズ「……ヴェローナ家の足止めは終わったか?」

殺戮卿「当然でしょ? あんなの簡単だよ」

殺戮卿「……思ったより硬いロボットみたいなのがいっぱいいて面倒だったけど」

ラーズ「……フェール家か」

ラーズ(フェール家の家系魔法『製鋼』で作られた彫像に、ヴェローナ家の家系魔法『入魂』を込め、自立型ロボットとして戦わせたってところか……)

ラーズ(……フェール家め、表立って戦わず、勝っても負けても良いところ持っていくつもりか……)

ラーズ「……殺してないよな?」

殺戮卿「殺してないってば……総隊長が言ったんでしょ。殺さずにいた方が革命の大義名分になるって……」

殺戮卿「……半殺しくらいだよ」

ラーズ「……まぁ、それなら上出来か」

ラーズ「……じゃあ、後は頼んだ」

殺戮卿「……ホントに行くの?」

ラーズ「……止めるか?」

殺戮卿「……いや、止めないよ。気持ちは分かるし」

ラーズ「…………すまない」

ラーズは殺戮卿に頭を下げ、先に進む。

ラーズ(マーシャル家の当主は……俺の手で……!!)
851 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/29(月) 17:03:37.23 ID:0g7IBX0BO
一方その頃。ライオネルとギールはリーフィアとは違う方向を進んでいた。

ギール「……ライオネルさん」

ライオネル「何だい? 敵がいた?」

ギール「いえ、その……」

ギール「……何か隠してません?」

ライオネル「……何故かな?」

ギール「何となく……そうかなと」

ライオネル「……ギール君にバレるようじゃあ、僕もまだまだか……」

ライオネル「隠してるというより、ラーズ君から聞いた話を共有してなかった……という方が適切かな?」

ライオネル「彼の話では、カエサリオン家も敵に回るらしい」

ギール「えっ!? な、何でそんな大事な話してくれなかったんですか!?」

ライオネル「……彼の意思を尊重したのさ」

ギール「え? それって……一体どういう……」

ライオネル「まぁ、それは後でね」

ライオネル「……敵じゃないかな、ギール君」

ギール「……!!」

・カエサリオン家当主と戦闘です。名前と性別をお願いします。

↓1
852 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/29(月) 17:04:36.13 ID:kxjMGO5x0
エリュシオン
853 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/29(月) 17:04:45.64 ID:kmeRoKtG0
ゼルヴィス 男
854 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/29(月) 17:05:16.74 ID:FkQtcdju0
ネフリティス
女性
855 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/29(月) 17:37:27.55 ID:0g7IBX0BO
>>852を採用。

エリュシオン「…………」

ライオネル「……カエサリオン家の当主、エリュシオン・カエサリオンで間違いないかな?」

エリュシオン「…………」

ライオネル「……僕の『審美眼』で家系魔法が『開花』と出ているから、カエサリオン家の人間だとは思うんだけどね」

エリュシオン「……………………ヤル」

ギール「はい?」

エリュシオン「コロシテ……ヤル……!!」

エリュシオンは右腕をライオネル達に向ける。そして、手を開く。

すると、その手から激しい勢いで巨大な緑色の触手が伸びてきた。

ギール「うわっ!?」ズバァン!!

ギールは素早く抜刀し、その触手を斬り裂く。斬られた触手は吹き飛んで、壁に叩きつけられた。

エリュシオン「ウウウ……!!」

だが、エリュシオンは再び腕を振り上げ、今度は両手から触手を伸ばす。

ギール「な、何ですかこれ!?」

ライオネル「これは……植物か!?」

ライオネル(植物の種を一気に開花させて、触手のように操っているのか……!!)

ギール「き、キリがありませんよ、ライオネルさん……!」

ライオネル「カエサリオン家は花屋か何かかい……!?」

・様子のおかしいカエサリオン家の当主・エリュシオンと戦闘です。どう戦う? 下から選択してください。

1.ライオネルの『審美眼』で部屋の様子や使えそうな物を探る
2.ギールの『剣豪』で特攻
3.戦略的撤退(部屋から出て、戦いやすい大広間に誘導する)
4.その他自由安価(二人にできなそうな事は無効となります)

↓2
856 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/29(月) 17:43:29.34 ID:4EfETwLgo
1
857 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/29(月) 17:43:39.03 ID:FkQtcdju0
1
858 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/29(月) 20:57:36.29 ID:0g7IBX0BO
>>857を採用。ライオネルが『審美眼』を使います。実はこれが一番良い選択肢。

ライオネル(このままじゃ危険だ……! 何か打開策を考えないと……!)

ライオネル(『審美眼』……!!)

ライオネル(……なっ!!?)

何か使える物が無いかと『審美眼』を使ったライオネルだったが、彼の目に映ったのは思わぬ物だった。

ライオネル(壁の中に……植物が!?)

ライオネル達の入った部屋の壁や床に、植物の蔦や根のような物がびっしりと埋められているのである。

ライオネル(これは……カエサリオン家の家系魔法か!!)

ライオネル「ギール君!! ここは危険だ!! 壁や床に植物が埋まっている!!」

エリュシオン「ウ……ウウ……!!」

エリュシオンが腕を振ると、壁や床から植物が一斉に現れた。

ライオネル「……!! マズイな……!!」

ギール「……いいえ!」

ギール「出てくるのが分かってれば、対処できます……!!」

ギールは大剣を自在に振り回し、襲い来る植物を叩き斬る。

ライオネル(……凄いな。これが、ギール君の力か……!)

ギール「すいません、少し眠ってもらいます……!!」

大量の植物を捌いたギールが、そのままエリュシオンに剣を振るう。

・コンマ判定です。コンマ60以上でエリュシオンを倒せます。

↓1
859 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/29(月) 21:14:04.57 ID:JXn3Cw+DO
はい
860 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/29(月) 21:24:45.62 ID:0g7IBX0BO
ギリ勝てなかったところで本日はここまで。ありがとうございました。流石は当主、まだ続きます。

ゆっくりになってしまいました。こんな感じでちょこちょこ進める事も多くなるかも。

お疲れ様でした。また次回。
861 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/29(月) 21:48:32.76 ID:FkQtcdju0
乙です
862 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/29(月) 22:09:51.80 ID:kOoA8nkZo
乙乙
863 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/29(月) 23:32:53.40 ID:ZSwbXWnHo
おつ
864 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/12/02(木) 20:46:20.41 ID:EhW+eT1qO
それでは始めます。ライオネルとギールのところからです。

>>859を採用。コンマ60以下なので、まだ決着がつきません。

ギール「はぁッ……!!」

ギールの振るった剣の峰が、エリュシオンの腹にブチ込まれた。

ギール「……あれ!?」

……かに見えたが、剣は途中で止められていた。

エリュシオン「ウゥ……!!」

エリュシオンが服の中から植物を一瞬で大きくし、剣をガードしたのだ。

ライオネル「なっ……! どれだけ隠しているんだ植物を……!」

エリュシオン「ウウウッ……!!」

ギール「ま、マズイ……!」

エリュシオンが、ギールに向けて手の平を向けた。

・コンマ判定です。コンマ30以上で……?

↓1
865 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/02(木) 20:50:46.61 ID:3ZdZACPm0
866 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/12/02(木) 21:20:01.86 ID:EhW+eT1qO
>>865を採用。コンマ30以上なので、エリュシオンが正気を取り戻します。

エリュシオン「……ウウウゥゥ……!!」ピタッ!!

ギール「……あれ?」

ギール「攻撃が……来ない?」

エリュシオン「…………ろ」

ギール「え?」

エリュシオン「わタシが……体ヲトめている間に、早く、コウソクしろ……!!」

ライオネル「……!!」

ライオネル「ギール君!! これで彼を拘束するんだ!!」

ライオネルは、『審美眼』でエリュシオンの影響下から離れた植物の蔦を見つけると、ギールに投げた。

ギール「は、はい……!!」

ギールはエリュシオンの手足を拘束した。そして、近くの柱にそのまま縛り付けた。

ギール「で、でも、これじゃあまだ魔法でやられますよ!」

ライオネル「安心したまえ、今ならこれが付けられるだろう」

そう言ってライオネルが取り出したのは、アルカンレティアから拝借していた魔錠だった。

ガシャン!!

ライオネル「これで大丈夫だ……魔法は使えない」

ギール「ライオネルさん……勝手に持ってきてたんですね……」

ライオネル「便利だからね。アルカンレティア国王なら許してくれるだろう」

ギール「……でも、どうして急に普通になったんでしょう? マーシャル家の家系魔法が関係あるんですか?」

ライオネル「……それは……」
867 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/12/02(木) 21:32:16.91 ID:EhW+eT1qO
タッ、タッ、タッ……

ラーズ「…………」

リーフィアの気を失わせてから時間が経ったが、まだラーズは走っていた。フレイヤ王国の宮殿は無駄に広く、また無駄に高い。目的の部屋に行くまでが手間なのだ。敵襲が無いだけまだマシかもしれないが。

ラーズ(……いや……敵襲が無いんじゃない、敢えて放っていないんだろうな)

ラーズ「……ここだ」

ようやく目的の部屋───マーシャル家の執務室に辿り着いたラーズは、扉を開けようと手を出す。

キィ……

ラーズ「……!」

だが、ラーズが手を掛ける前に、扉は勝手に開いた。

ラーズ「…………」

ラーズは剣を抜き、中に入る。

ラーズ「……見つけたぞ」

・中にいるマーシャル家当主の名前をお願いします。性別は男性固定です。

↓2
868 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/02(木) 21:37:12.48 ID:mMFBThT3o
ジディアス
869 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/02(木) 21:37:14.97 ID:Fr+3kpyA0
870 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/12/02(木) 21:55:15.30 ID:EhW+eT1qO
>>869を採用。

ラーズ「マーシャル家当主……ジディアス・マーシャルだな」

ラーズ「俺は革命同盟だ。各家の当主を抑え、人々の革命を成功させようとしている。計画は順調だ、お前達は終わりだよ」

ラーズ「……だが、お前だけは、俺がこの手で倒す。いや……」



ラーズ「…………殺す」



ジディアス「…………」



ジディアス「…………久しぶりに会ったというのに、随分言ってくれるじゃないか?」



ジディアス「…………我が息子よ」


871 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/12/02(木) 21:56:48.75 ID:EhW+eT1qO
ギール「えええっ!!?!? ラーズさんが……マーシャル家の子供ぉ!!!?!!」

ライオネル「うるさいよ。大きい声を出さないでくれ」

ギール「だ、出さずにはいられませんよ!! だって、すごく大事な事じゃないですか!!? 何で言ってくれなかったんですか!!!?!」

ライオネル「彼が誰にも言うなとさ。そもそも、彼自身が革命同盟の面々にも話していないんだ。なのに僕が言いふらせないだろう?」

ライオネル「……いや、殺戮卿君と電脳アドバイザー君は知ってるんだっけ」

ギール「え……仲間のほとんどにも話していないんですか」

ライオネル「ああ……どうやら彼は自身の一族、ひいては家系魔法を汚らわしく思っているらしくてね。できればずっと隠しておきたかったらしい」

ライオネル「だが、フレイヤ王国での革命が決まり、僕達との共闘が決まって……僕だけには話してくれたのさ。作戦の関係上ね」

ギール「作戦?」

ライオネル「……彼は一人で決着を付けるつもりなんだ」

ギール「えっ……!!? ひ、一人で!!? 危険なんじゃあ……!!!」

ライオネル「そうでもないよ。マーシャル家の家系魔法を考えたら、彼一人の方が良い」

ギール「……それって?」
872 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/12/02(木) 22:02:07.42 ID:EhW+eT1qO
ライオネル「───『悪意』。人間の心に潜む悪意を刺激し、増幅させ、心を塗り潰す恐ろしい魔法だよ」

ライオネル「これを使われた人間は、悪意や殺意に塗り固められる……そうだよね、エリュシオン君?」

エリュシオン「…………く…………」

エリュシオン「…………ああ、そう……だ。迷惑を掛けたみたいだな……」

ギール「しょ……正気に戻ったんですか?」

エリュシオン「ああ……何とかな」

エリュシオン「……ジディアスの家系魔法は強力だ。心の奥底の仄かな悪意さえも大きくさせてしまう」

エリュシオン「そして、他人の悪意にも敏感だ。彼はおそらく……君達という見知らぬ“悪意”を嗅ぎつけ、対策を講じたのだろう。その一つが、私の『悪意』で操るという事だったわけだ……」

ギール「ば、バレてたんですね……革命が……」

ライオネル「バレているとまではいかないんじゃないかな。怪しげな動きがある程度だろう」
873 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/12/02(木) 22:04:45.48 ID:EhW+eT1qO
ギール「……あれ?」

ライオネル「どうしたんだい」

ギール「ラーズさんって……庸人ですよね? フレイヤ王国の王族は美麗族ばかりなんじゃ……」

ライオネル「……そこから欺いているんだよ。フードを被り、美麗族を装って王族として活動しているんだ」

ギール「な、何でそんな事を!?!」

ライオネル「さぁねぇ……狂人の考えは読めないからなぁ」
874 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/12/02(木) 22:06:00.23 ID:EhW+eT1qO
ギール「…………あれ?」

ライオネル「今度は何だい」

ギール「……じゃあ、リーフィアさんは……」

ライオネル「気絶させられて、殺戮卿君辺りに運ばれているんじゃないかな」

ギール「ひ、酷いですね!! それを分かってあっちにやったんですか!!」

ライオネル「必要な犠牲というヤツさ……」

ライオネル(……監視役としてリーフィア君を差し向けたけど、おそらくそういう状況になっているだろうねぇ)
875 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/12/02(木) 22:14:20.61 ID:EhW+eT1qO
リーフィア「…………」

リーフィア「……………………」

リーフィア「…………ハッ!!?」

リーフィア「……あれ? ここは……」

リーフィア「……時計塔の……?」

リーフィア(……って事は、革命同盟の本拠地、だよね? あれ? 革命って、どうなったんだっけ……?)

リーフィア「……あっ!!」

リーフィア(そうだ……!! ラーズさんに殴られて、それで……!!)

リーフィア「ど、どうしてここにいるか分からないけど……戻らないと……!!」

殺戮卿「ダメだよ」

リーフィア「……!」

リーフィア「さ、殺戮卿さん……!?」

殺戮卿「僕にしては珍しく動いたからさ……君に戻られると面倒なんだよね。また回収すんのヤだし……」

殺戮卿「だからさ……じっとしててくれないかな」

殺戮卿「……僕も、あんまり君の事殺したくないし」

リーフィア「……!!」ゾクッ……!!!

リーフィア(こ、怖い……!! 動きは緩やかなのに、気を抜いたらいつでも殺されそう……!!)
876 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/12/02(木) 22:15:54.82 ID:EhW+eT1qO
リーフィア(……でも……!!)

リーフィア「……そういうわけにはいきません」

殺戮卿「!」

リーフィア「よく分からないですけど……ラーズさんの指示なんですよね? 私をここに連れてきたのは」

リーフィア「おそらく……理由は分かりませんが、一人でマーシャル家当主と対決するつもりなんでしょう?」

殺戮卿「……うん」

リーフィア「だったら……なおさらダメです。戻らないと!」

リーフィア「そんなの……小説だったら死亡フラグですよ!! ラーズさん、このままだったら帰ってこないかもしれせんよ!?」

殺戮卿「……そんなわけ、ないよ。総隊長が……死ぬなんて……」

リーフィア「死ぬは言いすぎだったかもしれません……でも、危険なのは間違いないですよ」

リーフィア「私が言ったからどうなるというものでもないかもしれせん……でも、このままじっとなんてできません!!」

殺戮卿「…………」

・コンマ判定です。リーフィアはこれからラーズのところに戻る気ですが、コンマ50以上で殺戮卿もついてきます。コンマ80以上で蠱惑魔も。

↓1
877 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/02(木) 22:16:22.21 ID:tcCKK/FI0
878 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/12/02(木) 22:40:06.09 ID:EhW+eT1qO
>>877を採用。コンマ50以下なので、殺戮卿はついてきません。止めようとしてきます。

殺戮卿「……ダメだ」

リーフィア「殺戮卿さん……!!」

殺戮卿「ジディアスは総隊長が一人で相手する……そう決まっているんだ。総隊長が決めたんだ」

殺戮卿「僕は……それに従うだけだよ」スッ……

殺戮卿は立ち上がると、リーフィアの方に手を向ける。

殺戮卿「僕の家系魔法は……言いたくないけど、君に触れただけで死ぬよ。一瞬で体が壊れる」

殺戮卿「……頼むから、動かないでよね」

リーフィア「う……!!」

リーフィア(ハッタリじゃない……本当に動いたら殺される……!!)

リーフィア(ど、どうすれば……!!)




セレナ「ギャア!!!」

リーフィア「! セレナ! 無事だったんだね!」

殺戮卿「……トカゲだ」

セレナ「ギャ……!!」

リーフィア「ど、どうしたの? セレナ?」

セレナ「ギャッ……!!!」

ピカッ……!!!

リーフィア「えっ……!!?」

殺戮卿「……!!?」

セレナがリーフィアに触れた途端、眩ゆい光が辺りを包んだ。



……そして、光が止むと、そこにはリーフィアもセレナもいなくなっていた。

殺戮卿「…………」

殺戮卿「……は!?」
879 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/12/02(木) 22:42:52.31 ID:EhW+eT1qO



ピカッ……!!!



リーフィア「きゃあっ!!?」

リーフィア「……え?」

リーフィア(ここって……宮殿!? どうして!!?)

リーフィア「……もしかして、セレナが……?」

セレナ「ギャア?」

リーフィア(ワープ屋さんみたいな魔法かな……?)

リーフィア「……ううん、細かい事は後! 今はラーズさんのところに行かないと……!!」

リーフィア(ここは、さっきラーズに殴られたところだから……!!)

リーフィア「……上にいるハズだよね!!」

・どの視点から見るかを、下から一つ選択してください。

1.ラーズを追うリーフィア(このまま続けます)
2.王国中心部の革命軍(アイン、フレア)
3.ライオネルとギール withエリュシオン
4.アルケミス家の足止め(電脳アドバイザー)
5.ユグドラシル家の足止め(ケルヴィン)
6.貴族の足止め(爆撃男)
7.貴族の足止め(グレイス、クー、リリア)
8.ロマン家の足止め(コジョ)

↓2
880 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/02(木) 22:44:54.27 ID:3ZdZACPm0
4
881 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/02(木) 22:46:10.20 ID:0jqm7VLDO
1
882 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/12/02(木) 22:55:37.63 ID:EhW+eT1qO
このままリーフィアの視点で進めるところが決まったところで本日はここまで。ありがとうございました。

実はラーズは、ラーズ・マーシャルでした。リーフィアに引き続き、彼も王族です。元だけど。

お疲れ様でした。また次回。
883 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/02(木) 23:15:31.72 ID:mMFBThT3o
884 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/02(木) 23:26:48.32 ID:3ZdZACPm0
乙乙
885 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/12/03(金) 16:24:37.18 ID:26G6qT8DO
それでは始めます。リーフィアの視点からなんですが、そのためにまずラーズの視点からやります。

ラーズ「……お前なんか父親じゃない。俺は自分をマーシャル家の人間だと思った事なんて無いんだ」

ジディアス「フフ……それはどうかな……」

ラーズ「何……?」

ジディアス「じゃあ……何故わざわざ来た? 革命同盟だったか……話には聞いているが、まさかお前が長とはな……」

ジディアス「しかし、お前本人が来る事も無かっただろう? 部下にやらせて良かったハズだ」

ジディアス「結局……お前はマーシャル家との繋がりを絶てていないんだ。だから、ここまで来た」

ラーズ「…………」

ラーズ(……落ち着け。奴はまだ『悪意』を使っていない……一番良いタイミングを見計らっているんだ……)

ラーズ(奴のペースに惑わされてはいけない……)
886 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/12/03(金) 16:27:00.16 ID:26G6qT8DO
ラーズ「……そうかもしれないな」

ジディアス「!」

ラーズ「だからこそ……俺は、今日、その繋がりを断ち切りに来たんだ……!」

ジディアス「何をそんなに興奮している……? 何が気に食わない?」

ジディアス「人の心の闇を操る変化魔法『悪意』がそんなに嫌なのか? 便利だろう?」

ジディアス「お前だって仮にも組織のトップだ……『悪意』は人の心の悪意をも読み解く。それなりに使えたんじゃないのか?」

ジディアス「例えば……新しいメンバーが悪意を持って参加していないかどうか見分ける……などはどうだ?」

ラーズ「……!」


ラーズ『よく来てくれた。早速だけど、フレイヤ王国での革命の話をしていいか?』

ライオネル『……いいのかい? 電脳アドバイザー君からは面接だと聞いていたけど』

ラーズ『うーん……そのつもりだったんだけど、めんどくさくてさ』

ライオネル『そんな適当な……』

ラーズ『まぁ、大丈夫だろ。お前らの人となりを電アドに見させてきたけど、裏切るとかそんな感じじゃなかったし』

ラーズ『……安心しろって。考えも無しで言ってるわけじゃないさ。な?』


ラーズ「…………」

ジディアス「それとも……我がマーシャル家が、庸人の身分を偽ってフレイヤ王国を牛耳っている事か?」

ジディアス「それは私だけの責任じゃない。マーシャル家は昔から……それこそ建国以来から『悪意』でこの国を運営し続けているんだ」

ジディアス「フレイヤ王国を建国される切欠となった英雄・フレイヤ……彼女は天翼族だったが、私の祖先が『悪意』で大衆を煽動し、追い出したのだ」

ジディアス「そして、我が一族が国を支配できるよう、傲慢で操りやすい美麗族で地盤を固めてきたのだよ」

ジディアス「フフ……マーシャル家初代当主は相当に切れ者だったと見える……」
887 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/12/03(金) 16:30:52.04 ID:26G6qT8DO
ラーズ「…………」

ラーズ「……家系魔法も、お前らのゲスさも、どうだっていいさ。俺には関係ない」

ラーズ「俺は……母親を見殺しにしたお前を、絶対に許さないだけだ……!!」

ジディアス「……フフフ……まだその事を言っているのか……」

ラーズ「ふざけるな……!! 分かっているだろう!!」

ラーズ「俺は……お前が母親を見捨てたから家を出たんだ……!!」

ジディアス「…………」

ラーズ「お前が家系を続かせるためだけに結婚した女は……代々剣士の家の人間だった。お前のせいで剣を置かざるを得なかった母は、俺に剣術を教えてくれたんだ」

ラーズ「お前は知らないだろうな、母がどれだけ強かったかなんて……」

ジディアス「……フフ、お前の母親は没落貴族だ。そこを私が救ってやったのだ……」

ジディアス「その恩を仇で返そうとしたのだ、あの女は。殺されて当然だろう?」

ジディアス「それに……彼女が亡くなったのは病気が原因だ。私には関係がない……」

ラーズ「ふざけるな!! 母が病気になったのは、お前が『悪意』で心に負担を掛け続けたからだろ!?」

ラーズ「それに……病気になってから適切な医療を施さなかったじゃないか……!! 見殺しにしたんだよ、お前は……!!」

ラーズ「ジディアス……!! お前は俺が絶対に……殺す!!!」

ジディアス「……フフフ……!!!」

・コンマ判定です。ラーズの攻撃が上手くいくかどうか。また、同時にリーフィアが来るかどうかも判定します。

・ラーズとジディアスのコンマを判定し、高い方の勝利。ただし、ここで決着がつくわけではありません。

↓1 ラーズのコンマ。ここのコンマが80以上だとリーフィアが来ます
↓2 ジディアスのコンマ
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