このスレッドは1000レスを超えています。もう書き込みはできません。次スレを建ててください

安価とコンマで『剣と魔法のRPG』をイチから作る

Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

739 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/12(金) 21:19:22.54 ID:qgD/xHW5O
安価はもちろん嬉しいですが、読んで頂けるだけで感謝です。皆様いつもありがとうございます。それではやっていきます!

>>724を採用。

ライオネルは、ハヴァリの事を知っている。そして、まだ十歳にもなっていなかったが、彼は彼女の家系魔法を覚えている。

ハヴァリの家系魔法は『計量』。手に取ったものの正確な重量と成分を理解する分析魔法だ。弛まぬ研鑽により、概念的なものさえ理解できるようになったとも聞いた。

小さい頃のライオネルは自らの家系魔法に劣等感があった。戦闘向きではなく、地味な魔法だからだ。しかし、同じく地味な家系魔法のハヴァリが活躍しているのを見て、密かに憧れを抱いていたものだ。

ライオネル(そんな彼女が……反逆罪を……)

ライオネル「……忘れようとしていたんだけどね」

彼女の生存説は随分と前から噂されていた。だが、ことごとく虚偽の情報だったため、ライオネルはいつからか真偽を確認するのを止めていた。

ライオネル(……僕の『審美眼』は嘘を吐かない。彼女はハヴァリ・ネロによく似ていて、家系魔法も同じく『計量』の女性だ)

ライオネル(……時間があれば、もっと調べるんだけど……)


リーフィア「きゃあああああっ!!?」


ライオネル「……リーフィア君か?」

ライオネル「こっちは今シリアスな空気だって言うのに……一体何をしているんだ彼女は……」
740 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/12(金) 21:30:24.22 ID:GnnytrqMO
ライオネルが信じられないものを見ていた頃、リーフィアもまた信じられないものを見ていた。

リーフィア「こ、これって……!!」

リーフィア「卵が、脈動してる……!?」

グリンシルトで拾った謎の卵が、心臓のように脈打ち、炎のように光っているのである。

リーフィア「も、もしかして……孵化しそうなのかな……?」

リーフィア「ど、どうしよう……! こ、このまま持ってていいのかな……!?」

ギール「ど、どうしたんですか!?」

グレイス「リーフィア! 大丈夫!?」

ケルヴィン「うおっ!? おいおい、何だそれ!?」

クー「ピカピカだー!」

リリア「ドクドクだー!」

コジョ「卵? でも、こんなの見た事ない……」

ライオネル「君達……何をやっているんだよ……」

ライオネル「……! それは……グリンシルトで拾った卵か!?」


ピキッ……!!


リーフィア「あ……!!」

リーフィア「う、産まれる……!!」


ピキピキピキ……!!


卵が更に眩ゆい光を放ち、部屋が光で何も見えなくなった。そして、ゆっくりと光が止むと、卵から出てきたのは……

リーフィア「…………トカゲ?」

灰色のトカゲが、リーフィアの手に乗っていた。トカゲにしては大きい。小型犬くらいの大きさだろうか。

ケルヴィン「……何だ、新種のトカゲか」

ライオネル「いや……タダのトカゲが、こんなに発光しながら産まれてくるかい?」

ギール「そこも含めて新種なのでは?」

ライオネル「……まぁ……その可能性もあるか……」

コジョ「んー……」

コジョがそろりとトカゲに手を伸ばすと、トカゲは驚いてリーフィアに抱きついた。

コジョ「ふむ……トカゲ、リーフィアに懐いてる。というか、親だと思ってる」

リーフィア「え!?」

グレイス「まぁ、そりゃそうね。あんたが温めて、あんたが産まれるとこ見てたわけだし。育ての親にもなるんでしょ?」

リーフィア「ま、まぁ……拾ったんだから、責任はあるし……」

ギール「名前はどうするんですか?」

リーフィア「な、名前?」

ライオネル「君が拾ったんだから、名付け親も君だろう?」

リーフィア「わ、私が……!?」

・ドラゴンの赤ちゃんの名前を安価してください。

↓2
741 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/12(金) 21:32:25.77 ID:mmz7Hf/H0
フィアネルギール
742 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/12(金) 21:32:39.71 ID:1tt+hEAPO
セレナ
743 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/12(金) 21:56:46.33 ID:N2qxgsooO
前他の人がチラッと言ってたけどコンマ数値はこのまま反転しないで進めていくのかな?
コンマ数値80以上〜とか20以下〜みたいな漠然とした範囲なら操作が効いちゃうからその辺気になる作者は反転コンマなり一桁参照判定増やすなりしてるけど
744 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/12(金) 22:04:37.96 ID:Hpr/6xnRO
リーフィア「……セレナ、かな?」

ギール「セレナ……良い名前ですね!」

グレイス「何かの作品から取ったの?」

リーフィア「う、うん……まぁね……」

リーフィア(さっき読んだ『悪竜伝』に出てきた人の名前を付けたんだけど……その説明はいいかな)

ライオネル「……しかし、そのトカゲ、どうするつもりだい? これから革命同盟に会うわけだけど」

リーフィア「……連れていこうと思ってます。離れたくなさそうだし、産まれたばかりの子供を置いていくのは……」

ライオネル「……まぁ、タダのトカゲなら邪魔にもならないか。場合によっては魔法を掛けて黙らせる必要はあるかもしれないけど」

コジョ「動物虐待! 反対!」

ライオネル「そういうわけじゃないよ……」

リーフィア「……セレナ、危険な目には合わせないようにするからね」

セレナ「ギャウ!!」
745 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/12(金) 22:07:39.53 ID:Hpr/6xnRO
二日後。リーフィア達は電脳アドバイザーに指定された場所に来ていた。アルカンレティアから出国してすぐの木こり小屋だ。もう使われていないようで、建物はかなり傷んでいる。

ライオネル「……あの小屋に革命同盟がいる」

リーフィア「……それじゃあ、行こう……!」

リーフィア達は気持ちをもう切り替えていた。それぞれ思う事はあるが、今はそういう状況ではない。フレイヤ王国の革命に集中しなくてはならないのだ。

リーフィアが代表して小屋の扉を開ける。すると……

リーフィア「……あれ?」

リーフィア「……タブレット?」

小屋の真ん中に木箱が置いてあり、その上にタブレットが載せられていた。

電脳アドバイザー「お待ちしておりました、皆様。全員揃っているようですね」

リーフィア達が入ったと同時に画面が付き、電脳アドバイザーの姿が映し出される。

グレイス「わっ……サイバーフェアリー……」

ライオネル「……爆撃男君はいないようだね?」

電脳アドバイザー「はい。我々は既にフレイヤ王国内の拠点に集合しております」

ライオネル「……フレイヤ王国内? そんな……サイバーフェアリーの電脳アドバイザー君はともかく、庸人が二日で行けるわけが……」


ワープ屋「そらァ、この俺がいるからなぁ」


全員「!?」

ケルヴィン「だ、誰だテメェ!?」

ギール「敵……!? それとも、革命同盟の……!?」

ワープ屋「そー警戒すんなって。どっちでもねーのよ、俺ァ」

電脳アドバイザー「彼は通称“ワープ屋”。金銭を支払う事で彼の家系魔法『転移』を使わせてもらう事ができます」

ワープ屋「つまり移動屋さんってワ・ケ」

電脳アドバイザー「爆撃男様と同じく、皆様にはワープ屋様の力で我々の拠点に来て頂きます」

ライオネル「……彼は革命同盟の所属ではないんだね? 大丈夫かい? 金さえ貰えば情報を漏らすって事は無いのかな?」

ワープ屋「そうとも! 俺ァ金さえ貰えば何でもいい……」

ワープ屋「……と言いたいとこだけど、革命同盟のミナサンからはケッコーな口止め料貰ってるんでね。簡単にゃあ言いやしないぜ」

ワープ屋「つーか、俺が個人情報バンバカ言う奴だったら、革命同盟なんつー超非合法組織が使うわけねーだろ?」

そう言うと、ワープ屋はリーフィアを見て、誰にも見えないようにウインクをする。リーフィアの事は黙っていてくれるようだ。
746 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/12(金) 22:11:57.23 ID:0PxqTg4cO
ライオネル「……それはそうか。すまないね、疑って」

ワープ屋「あー構わん構わん。うさんくせーって思われるのは慣れっこだ」

ワープ屋「んじゃ、話が纏まったところで、早速いいかい? 仕事は早めに終わらせてーんでな」

ワープ屋「俺の近くに寄って、どこでもいいから俺の体に触れてくれ。それでアジトまでひとっ飛びさぁ!」

電脳アドバイザー「ワープ屋様、タブレットは回収して下さい」

ワープ屋「はいはい分かってる分かってる」

・ワープする場所を選択してください。現在、総隊長候補が2人いるのですが、その選択により決まります。

・また、コンマ判定についてですが、採用条件をもっとランダムにしようかなー、と。今まで孵化判定のためにコンマ欲しかったんで、コンマの高いものを採用してましたが、低いものから採用するとかもアリですね。もちろん反転も。

1.打ち捨てられた教会
2.寂れた時計塔

↓2
747 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/12(金) 22:12:58.89 ID:WTBaVUFd0
kskst
748 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/12(金) 22:12:59.30 ID:tX+wcLKOo
2
749 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/12(金) 22:13:02.35 ID:x7rlWIWDO
2
750 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/12(金) 22:17:04.36 ID:YDggFdbvO
>>748を採用。

ワープ屋「よぉーっし、着いたぞー」

リーフィア「ここは……」

そこは、寂れた時計塔だった。随分使われていないようで、当然時計は動いておらず、全体的に汚れている。まだ明るいが、それでも入るのを躊躇うような薄気味悪さだった。

ワープ屋「んじゃー、俺ァ行くわ。また何かあったら行ってくれや。今後ともご贔屓にぃー」

そう言うと、ワープ屋は一瞬でいなくなった。

グレイス「……変な奴ね」

ライオネル「……まぁ、革命同盟が信用している人物だ、変なのは大目に見よう」

ライオネル「しかし……本当にここはフレイヤ王国なのかな? 俄かには信じられないなぁ……」

コジョ「……アルカンレティアじゃないのは確か。土の匂いが違う」クンクン

電脳アドバイザー「お待ちしておりました、皆様」

地面から電脳アドバイザーの映像が映し出された。薄緑色のホログラムだ。

ライオネル「……ホログラム装置があるのか」

電脳アドバイザー「こちらの拠点のあちこちに御座います。この場では、私の体が存在する方が便利かと思いまして」

電脳アドバイザー「それではこちらに。総隊長様がお待ちです」
751 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/12(金) 22:19:21.02 ID:wgC/jCX2O
90以上みたいな判定はそのままゾロ目に置き換えるとか?ゾロ目ってことで単純に特別感も出そう
752 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/12(金) 22:22:43.27 ID:YDggFdbvO
時計塔の中は、見た目より綺麗なものだった。壊れた椅子や机、窓はそのままだが、掃除が行き届いていて蜘蛛の巣一つ無い。

爆撃男「アァ? やって来たか、待ちくたびれたぜ!」

蠱惑魔「ふぅ〜ん、思ったよりザコそうじゃないじゃん! 少なくとも爆撃男なんかよりはぁ!」

爆撃男「ンだとォ!?」

蠱惑魔「だってそうじゃん? アルカンレティアでだって、交渉したの電アドなんでしょお?」

電脳アドバイザー「私の通称は電脳アドバイザーです」

蠱惑魔「じゃあさぁ、爆撃男なんていらなかったよね〜! 役立たずのオッサンなんてさぁ〜!」

爆撃男「うるせェンだよババア!! 誰よりも歳上のクセしてキモい声出してンじゃねェよ!!」

蠱惑魔「……あ゛゛!!? なんか言ったかテメー!!」

爆撃男「年増を超えたクソババア!!」

蠱惑魔「殺されてぇようだなクソガキがぁ!!」

鬼の形相になった悪魔族の少女が、手の平から爆炎を作り出し、爆撃男に放出する。

爆撃男「上等だコラァ!!!」

爆撃男も大量の爆弾を作り出し、反撃する。

互いの攻撃が炸裂するも、衝撃はおろか、爆音さえも響かなかった。

闇影「す、すいません……お騒がせして……」

闇影「私の結界で皆さんには影響ないようにしたので……どうか無視してください……」

電脳アドバイザー「助かります、闇影様」

電脳アドバイザー「……おや? 殺戮卿様の姿が見えませんが……」

殺戮卿「いる」

電脳アドバイザー「あぁ、失礼致しました。椅子でおやすみになっていたのですね」

電脳アドバイザー「その場所だと、闇影の結界の中となりますが、宜しいのですか?」

殺戮卿「いいよ別に……あいつらがうるさいのはいつもの事だし……僕は寝る」

電脳アドバイザー「承知致しました。闇影様も宜しいですか?」

闇影「い……いいんですかね……? あ、でも、殺戮卿さんに私なんかが何か言ったら殺されるかも……」
753 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/12(金) 22:25:32.81 ID:YDggFdbvO
リーフィア「な、なんというか……個性的な人達だね……」

グレイス「変人の集まりでしょ」

フレア「でも、才能のある人達よ」

リーフィア「……えっ……!!? フレア!!?」

フレア「二日ぶりね、リーフィア、それにグレイス。まさか、こんなところで会うとは思わなかったわ」

グレイス「それはこっちの台詞よ! 何をしてるの!?」

リーフィア「……もしかして、フレア……革命同盟なの……!?」

フレア「ええ……少し前から、ね」

電脳アドバイザー「お知り合いでしたか、司書様」

フレア「友人よ。丁重に扱ってね?」

電脳アドバイザー「承知致しております。では、皆様、こちらに。闇影様の結界に触れぬようにお願いします」
754 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/12(金) 22:29:23.74 ID:WTBaVUFd0
>個性的な人達だね……
>変人の集まりでしょ

おまいう
755 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/12(金) 22:31:02.90 ID:8Idyt806O
電脳アドバイザー「総隊長様。連れて参りました」

ラーズ「うん、ありがとう」

リーフィア「あなたが……革命同盟の総隊長……?」

ラーズ「あぁ、そうだ。俺が革命同盟の総隊長……ラーズだ。よろしく頼むよ」

ラーズ「……あれ? そのトカゲは報告に無かったな」

リーフィア「あ、そ、その……昨日産まれたばかりで……」

ラーズ「ふーん……まぁ、いいか」

ラーズ「よく来てくれた。早速だけど、フレイヤ王国での革命の話をしていいか?」

ライオネル「……いいのかい? 電脳アドバイザー君からは面接だと聞いていたけど」

ラーズ「うーん……そのつもりだったんだけど、めんどくさくてさ」

ライオネル「そんな適当な……」

ラーズ「まぁ、大丈夫だろ。お前らの人となりを電アドに見させてきたけど、裏切るとかそんな感じじゃなかったし」

ラーズ「……安心しろって。考えも無しで言ってるわけじゃないさ。な?」

ライオネル「……まぁ、僕も煩わしい面接などが無いに越した事は無いけどさ」

電脳アドバイザー「総隊長様、私の通称は電脳アドバイザーです」

ラーズ「あー、分かった分かった。電脳アドバイザーな、うんうん」
756 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/12(金) 22:33:02.88 ID:mmz7Hf/H0
主人公候補!主人公候補じゃないか!
757 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/12(金) 22:34:02.48 ID:tX+wcLKOo
そうなるともう片方の選択肢はもう一人の主人公候補か
758 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/12(金) 22:35:26.01 ID:017wpD/FO
ラーズ「……んじゃ、さっさと始めようか。時間は有限だしな」

ラーズ「革命同盟の面々には言っておいたけど、今回の作戦にはこいつらにも参加してもらう」

革命同盟のメンバーから反対意見は無い。どうやら彼らは納得しているようだ。

リーフィア(総隊長の言葉一つで納得してる……って事なのかな。凄い……)

グレイス「……ちょっと確認したいんだけど、いい?」

ラーズ「もちろん」

グレイス「私達、一応アルカンレティアを救ったわけで……つまり、あんた達の作戦を壊したわけじゃない? そんな連中、本当に作戦に参加させるわけ?」

ラーズ「……なるほど、確かに一理あるな」

ラーズ「だけど、実はあんまり関係ないんだよ。俺達にとっては」

ラーズ「俺達革命同盟の主義は『破壊と再生』。それが成されるなら、方法は何だって良いのさ」

グレイス「……まっ、一応納得しといてやるわ」

爆撃男「テメェ……総隊長に向かって何だその態度はよォ!!」

電脳アドバイザー「ややこしくなるので、少し黙っていて下さい爆撃男様」

爆撃男「アァン!!?」

ラーズ「はいはい、話を進めるぞ」

ラーズ「彼らの参加を許可した理由はいくつかあるが……一番の理由は人手だ。今回の作戦には人手が必要なんでな」

ラーズ「本来なら各国からメンバーを招集するんだが、今回は時間が無い。そこで、彼らに参加してもらう」

ラーズ「言っておくと、こういう風に途中から参加して、後に革命同盟のメンバーになった奴もいるんだぜ?」

爆撃男「……オレがそうだ。あと、殺戮のヤローもそうだよな?」

殺戮卿「ぐー…………」

爆撃男「テメェ起きろコラァ!!」
759 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/12(金) 22:39:11.49 ID:EE3FTlUNO
ライオネル「やはり他にもメンバーがいるのか……」

ラーズ「と言っても、あんまりいないけどな。少数精鋭ってヤツさ」

ラーズ「……で、人が必要なわけだが……それが今回の革命の肝に関係している」

ラーズ「今回の革命では……革命のリーダーを王国の貧困層から出す」

ラーズ「貧富の差が激しいフレイヤ王国でその格差を強制的に無くすには、痛みを知る貧困層から革命のリーダーが出なければ意味が無いんだ」

ラーズ「既にリーダーに適した人物は司書が見つけ出している。そして、俺が貧困層の労働者に扮してその人物に接触してもいる。後は、作戦を実行するだけだ」

リーフィア(フレアの『才能眼』で見つけた……って事か)

ギール「……そんなに激しいんですか? 貧富の差」

ライオネル「そうだね……この国は美麗族が主の国でさ、美麗族の王族と貴族による独裁政権が続いているんだ」

ライオネル「美麗族は元々自分より美しくない種族を見下しがちだが、彼らはもっと酷いね。過激な美麗族中心主義者さ」

ライオネル「そして、この国の貧困層はほとんどが庸人。どんな扱いを受けてるか想像はつくだろう?」

フレア「……昔は庸人の王族や貴族もいたんですよ。でも……」

グレイス「……美麗族の奴らにぶっ殺された、わけね」

フレア「ええ……」

ギール「そんな……」

ラーズ「……そういう奴らだから、貧困層での革命は絶対に許さない。まぁ、革命も甘んじて受け入れる奴なんてアルカンレティア国王くらいだろうが……フレイヤ王国はより激しいだろう」

ラーズ「しかも厄介な事に、この国の王族・貴族は優秀なんだよな……」

・フレイヤ王国を支配する王族と貴族を安価で募集します。前に頂いた安価+1で7家決まっているため、残り5家を決めます。家の名前・家系魔法の名前と効果・家の特色を安価してください。

・家の名前は○○家みたいな感じ。家系魔法は何でも構いませんが、美麗族っぽいものだと尚良いです。

↓5まで。コンマの高いものから順に2つが王家になります
760 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/12(金) 22:42:47.65 ID:ZSQFWih00
ん…?キャラの募集ってことでいいの?
761 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/12(金) 22:43:55.39 ID:tX+wcLKOo
家の名前
ロマノフ家

家系魔法
名前と効果
「雷槌」
美しいほど眩い雷光を生み出し操る

家の特色
政治や権力にはあまり興味がなく、正面切っての戦闘を美徳とする戦闘家系
762 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/12(金) 22:43:56.17 ID:WTBaVUFd0
家名:ロマン家
家系魔法:疾走
特徴:美麗族の中では特に武力を重んじている、その為かロマン家では肉体美も美しさの観点に入っている
763 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/12(金) 22:44:18.84 ID:i3qhc5RzO
家の名前 マーシャル家
家系魔法 ???
効果 認識汚染系なのは確からしい
家の特色 全てが謎に包まれているが存在だけ認知されているミステリアスな家系
764 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/12(金) 22:45:08.61 ID:i3qhc5RzO
>>761
早速だけど連取では?
765 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/12(金) 22:46:23.16 ID:DXwJypw0O
家前
ブラウンシュヴァイク家

家系魔法
【新秩序】
一定空間内に一つ何らかのルールを制定することができる

特色
権謀術数大好きな陰謀一族
最終的に勝つことが美しいと考える性格悪い家
766 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/12(金) 22:47:21.85 ID:mmz7Hf/H0
家名:カエサリオン家
家系魔法:開花 種を一瞬で成長させる
特徴:軍人の家系、兵士の士気を維持する労力、鍛錬する苦労を知っているため、比較的貧民にも優しい。あまり有用ではない家系魔法だが、魔法に頼らず今の地位にいる事を尊敬されている
767 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/12(金) 22:47:29.44 ID:WTBaVUFd0
あっ>>762の家系魔法の説明は
「自身や他者に速さを与える」で
768 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/12(金) 22:48:45.55 ID:FFq0pAMZO
家名:イ家
家系魔法:美化 イケメンにする
特徴:美を思考とする美麗族の体現者のような一族
769 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/12(金) 22:49:17.72 ID:mmz7Hf/H0
武闘派ばっかやんけ!
770 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/12(金) 22:49:49.54 ID:XGZEcvq3O
フレイヤ王国の十二家が決まったところで、本日はここまで。ラーズは、主人公安価の時に選ばれなかった一人です。お察しの通り、>>746で1を選んでいた場合、もう一人のリース・ロートシルトが選ばれていました。

ありがとうございました。それではまた次回。
771 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/12(金) 22:50:10.36 ID:mmz7Hf/H0
乙でした
772 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/12(金) 22:50:49.57 ID:tX+wcLKOo
773 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/12(金) 22:51:54.00 ID:N1qpxlPZ0
結局>>761はずれるんか?
バレなきゃいいやくらいの感覚で投げる人もいるから厳しく対処した方がいいと思う
774 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/12(金) 22:52:36.16 ID:mmz7Hf/H0
ちょっと神経質すぎないか?キャラ安価を2連続でとったとかならともかく、片方は結果が分からないような2択だぞ…?
775 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/12(金) 22:54:13.25 ID:N1qpxlPZ0
この前>>1が今後連取はずらすよって言った後だから確認したんだが。今安価の内容どうとかは関係なくね?
776 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/12(金) 22:54:16.53 ID:DXwJypw0O
そこまで厳密に適応されるといつキャラ安価くるか分かんないから重要度低い安価とれなくなっちゃう
777 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/12(金) 22:55:13.66 ID:ZSQFWih00
乙でした
>>776 これ、やっぱキャラ募集とか設定募集系はとりたいからねぇ
778 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/12(金) 22:56:12.00 ID:FFq0pAMZO
人沢山いるし内容問わずやっぱ連取はだめじゃないかねえ
779 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/12(金) 22:58:37.38 ID:FFq0pAMZO
複数採用の設定募集の時も案自体は投げていいけど一番低いコンマとして処理するとか?(設定だけ拾う系)

ごめんこんなのしか思いつかなかった
780 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/12(金) 23:00:23.07 ID:AWgCpUT30
781 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/12(金) 23:05:02.65 ID:WTBaVUFd0

(あんまり論戦になるのもエタの一因になりかねんから程々にな)
782 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/12(金) 23:11:55.96 ID:O6DfgdHa0
安価の重要度は一度置いとくとして連取云々で荒れた回の次の更新で速攻で連取してるのはいかがなものかとは思わんでもない

これをなあなあで済ませたら今後ずれるずれないってなった時に「アイツは許されたのになんで俺だけ」みたいなキレ方されかねないような
783 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/13(土) 00:08:28.28 ID:5EimABHZ0
マーシャル家怖いな
784 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/13(土) 00:13:48.06 ID:2b39tCA/o
おつー
785 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/13(土) 01:57:39.29 ID:mmsI6bT1O

大なり小なりどんな安価もストーリー進行には間違いなく関わってくる訳だし連続で取るのは良くないんじゃないかなと
786 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/13(土) 12:53:23.04 ID:kauWKD91O
次が重要な安価だったらor前がどうでも良い安価だったら連取してもおkなんて擁護の仕方、この板5年近く覗いてる中でも初めて見たな。設定作るのは苦手だけどランダム性の強い選択肢なら自分でも参加出来るかもって人もいるだろうに何もかも自分で取ろうとし過ぎじゃね。安価の価値だって人それぞれあるぞ
787 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/13(土) 13:07:22.82 ID:cc6ltOeS0
何にしても読者側の判断で決めるものではないから>>1の判断を待とうぜ
788 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/16(火) 14:25:24.54 ID:ExQAAdvpO
僕もあまり深く考えていなかったので、ここでしっかりルールを決めた方が良いですね。

皆さんは安価の際、いくらでも連投して構いません。安価したい時に安価してください。

そこで、僕が「これは連取りになるな」と判断した場合、安価下とします。例えば「↓3の中で一番コンマの高いものを採用」の安価を取ったら、連続で同じような安価は取れないとかです。

ただし、何度も言いますが、安価しちゃダメなわけではないです。そのキャラはストックされ、他の場面で出てくるとかもあるので。

こんな感じかな? できるだけ公平になるように頑張るので、よろしくお願いします。

そして今回ですが、設定がたくさん欲しい安価だったので、安価下とかにならずこのままいきます。ただ、>>761さんのコンマが高くて王族とかになってたら、それは安価下になってたと思います。

それと、これは余談ですが、>>768も使わせて頂きます。フレイヤ王国の現貴族ではないんですけどね。
789 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/16(火) 14:29:15.79 ID:ACHrjMvfO
把握です
何となく空気読みあいながら平和にやれてたらそれが一番なんだけど仕方ないね
790 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/16(火) 14:38:41.46 ID:ExQAAdvpO
長々とすみません。それでは始めていきます。

>>761-768を採用。王族は>>763>>766

ギール「そんなに凄い人達なんですか? フレイヤ王国の美麗族って……」

ラーズ「そうなんだよ。これで雑魚だったら革命なんて簡単にいくんだけどな……」

電脳アドバイザー「フレイヤ王国は十二家の一族によって治められています。その中で王族は二家、貴族が十家です。基本的には王族の示した政策などに、貴族の方々が多数決で可否を決めるシステムです」

ライオネル「……実際には片方の王族・マーシャル家の決めた政策しか通らないけどね」

ギール「え……何でですか?」

電脳アドバイザー「もう一つの王族・カエサリオン家は、比較的貧困層にも優しいのです。貧困層の支援や自身の関わる機関への登用もあり、多くの人々から尊敬されています」

グレイス「……だけど、この国じゃ、そういう奴は異端なのね」

電脳アドバイザー「その通りでございます。事実、カエサリオン家は他の一族から疎まれており、様々な妨害工作も受けているようです」

ラーズ「だけど、カエサリオンの奴らはそんなの物ともせず、今の地位に君臨しているんだよ」

クー「カッコイイなー!」

リリア「カッコイイねー!」

ラーズ「……だから、革命で倒すべきなのはマーシャル家だ。カエサリオン家は味方になってくれるだろう。少なくとも……民を見殺しにはしない」

リーフィア「私達がその道筋を作る……そういう事ですね?」

ラーズ「あぁ、そうなるな」

ギール「よぉし……俄然燃えてきましたね!」
791 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/16(火) 14:42:19.91 ID:ExQAAdvpO
電脳アドバイザー「しかし、貴族十家も只者ではありません。それぞれが様々な強さを持っています」

電脳アドバイザー「特にラルスワルド家とアルケミス家は『十の基本魔法』の管理者です」

リーフィア「……!!」

ライオネル「噂には聞いていたが、やはりそうなのか……!!」

ギール「十の……基本魔法?」

グレイス「……あんた、記憶喪失とはいえ、そんな事まで忘れちゃったの? ヤバくない?」

コジョ「ヤバい。コジョでも知ってる常識。ヤバい」

ギール「し、仕方ないじゃないですか! 教えてくださいお願いします!」

ライオネル「……魔法は十の系統に分けられる。攻撃・探索・分析・移動・予知・治癒・錬成・守護・変化・契約の十種類だ」

ライオネル「『十の基本魔法』とは、その名を冠する十個の魔法だよ。この世にある魔法の全てが、その基本魔法を応用して作られている」

ライオネル「家系魔法は父親か母親のどちらか一つを受け継ぐわけだが……この魔法の家系は、必ず『十の基本魔法』を受け継ぐ。何があろうとだ。それだけ強い魔法なんだよ」

ライオネル「だから、いつからか、この家系魔法の持ち主は管理者なんて呼ばれているね」

電脳アドバイザー「ラルスワルド家は『分析』、アルケミス家は『錬成』の管理者です」

ライオネル「……まぁ、『攻撃』の管理者じゃないだけマシか……」

ケルヴィン「おいおい、『攻撃』の管理者は大魔女様だぜ? かのノエル・アルパ・オーガスタ様だ」

ライオネル「最悪だ……!!」
792 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/16(火) 14:46:47.53 ID:ExQAAdvpO
電脳アドバイザー「残りの八家も実力のある一族ばかりです。フェール家にククレ家、ヴェローナ家、ロマノフ家、ロマン家、ブラウンシュヴァイク家、デュナミス家……」

リーフィア「……デュナミス? デュナミスって……」

フレア「ええ、私の名字よ」

ライオネル「……君はデュナミス家の人間なのか?」

フレア「ええ……もっとも、何年も前に家を出ましたけどね」

フレア「あの家は徹底的な才能主義者。才能があれば美麗族でなくても養子にする、フレイヤ王国の中では珍しい偏見の無い一族なんですよ」

フレア「……でも、偏見が無いだけ。後は他の一族と変わらないわ。自分達の一族に才能溢れる者を迎える事しか考えていないんです」

フレア「私も……元々は違う家系魔法だったのに、あの一族に入ったせいで上書きされたわ」

ライオネル「家系魔法の上書き!? そんな事が可能なのか!?」

フレア「……カエサリオン家の力です」

フレア「カエサリオン家の家系魔法は『開花』……種を一瞬で花開かせる魔法なんですが、稀に『才能』という“種”を開花させる使い手がいるんです」

フレア「……私は、その方法でデュナミス家の家系魔法を開花させられました」
793 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/16(火) 14:49:36.32 ID:ExQAAdvpO
ラーズ「……彼女はそういうのに嫌気が差して、家出して俺達のところに来たんだよ」

ラーズ「でも……どうやら司書みたいな奴は一人だけじゃないみたいだな」

リーフィア「……?」



ラーズ「なぁ…………ケルヴィン」

ケルヴィン「…………チッ」

グレイス「ハァ!? なに、あんた……貴族だったの!!?」

ケルヴィン「……昔の話だよ」

ラーズ「彼の一族はフレイヤ王国でも珍しいタイプの家系魔法の持ち主だからな。見てれば分かったさ」

ライオネル「困るなぁ……そういう事は先に言ってくれよ。作戦に組み込めるんだからさ」

リーフィア「ライオネルさん……ケルヴィンさんだって言いたくない事はありますよ……」

ケルヴィン「……気ぃ使ってくれてありがとな。でも、もういいぜ。バレてんなら黙っておく必要もねぇ」

ケルヴィン「大体はそこの奴と同じだ。フレイヤ王国の美麗族ってのは、どいつもこいつも人を見下すからよぉ……俺にもそういうところはあるが、あいつらはダメだ、腐っていやがる」

ケルヴィン「……それが嫌で家出したんだ。多分、誰も俺の事なんて覚えてねぇよ。家を出た落ちこぼれの事なんざな」

・ケルヴィンの元々いた○○家の名前を安価してください。

↓1
794 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/16(火) 14:51:08.79 ID:HfEz8OT7O
ブラウンシュヴァイク
795 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/16(火) 14:56:23.16 ID:ExQAAdvpO
あ、すいません! 新しい家系を募集するという事です。>>759の「+1」とは、家系魔法『魔剣』の一族なのです。

というわけで再安価。○○家の○○の部分を安価してください。名前だけで。

↓1
796 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/16(火) 14:59:20.90 ID:ACHrjMvfO
ユグドラシル
797 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/16(火) 15:14:16.33 ID:ExQAAdvpO
ラーズ「ユグドラシル家……家系魔法は『魔剣』。美しき魔剣を作り出す事に日々研鑽を重ねる一族……」

ラーズ「そうだよな? ケルヴィン」

ケルヴィン「……ああ。他の奴らと変わらねぇ。他民族を馬鹿にする美麗族の鑑だよ」

ラーズ「そういうわけだ……フレイヤ王国での革命を成功させるためには、この貴族達が障害になる」

ライオネル「……なるほどね、人手が必要っていうのはそういうわけか……」

ギール「ど、どういう事ですか?」

ライオネル「簡単な事だよ。貧困な労働者達がどれだけ立ち上がったところで、この一族が本気で来れば叩き潰されるのは目に見えている」

ライオネル「だから……僕達でこの一族達を止める。そういう事だよね?」

ラーズ「相変わらず話が早くて助かる。そういう事だ」

ラーズ「俺が見つけた革命のリーダーをきちんと送り届けるため、皆には尽力してもらう」

リーフィア「……目的地も決まってるんですね?」

ラーズ「ああ……目指すは宮殿。そこにいる王族を捕らえ、国中に宣言してもらうのさ。この国はこれから平等なものになるってな」

ラーズ「カエサリオン家は大丈夫だろうから……マーシャル家を捕らえる事になるな」

ライオネル「……そう上手くいくかな?」

ラーズ「上手くいかせるのが俺の役割だ」

ライオネル「……自信があるんだね」

ラーズ「当然だろ? 何のために革命同盟やってるんだって話さ」

ラーズ「……絶対成功させるさ。俺が選んだリーダーのためにもな」

・ラーズが見つけた革命のリーダーの名前・性別・容姿を安価してください。種族は庸人です。

↓1
798 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/16(火) 15:17:09.08 ID:azbREYsv0
アイン・ジョンドゥ

浅黒い肌に銀髪の青年、黒装束を着ていてかなり長身
799 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/16(火) 15:30:32.99 ID:ExQAAdvpO
ラーズ「彼の名はアイン・ジョンドゥ。幼い頃に両親と移住してきた。そして大人になる今の今まで……彼は虐げられてきた。両親も過労がたたって亡くなっている」

ラーズ「……彼のために、彼のような境遇の人間のために、俺達が動かねばならない」

ラーズ「それじゃあ、早速役割を分担するぞ」

ライオネル「……いくらなんでも急すぎないかい? 時間が無いのは分かるけどさ……」

ラーズ「これでも遅いくらいさ。お前達を待ってたわけだからな」

リーフィア「……急ぐ理由が?」

ラーズ「ああ……理由の一つは貧困層の鬱憤が限界だって事だ。アインの革命が成功するように俺が焚き付け過ぎたみたいでなぁ……今にも蜂起しそうなんだよ。アインの一団が抑えてるけどな」

リーフィア「それは……危険ですよね? 何も考えずに特攻しても、何も変わりません……」

フレア「そうね……でも、総隊長のやった事は間違いじゃないの。総隊長がいなければ、貧困の労働者達はただ絶望しながら生きていくだけだったはずよ」

殺戮卿「……でも、総隊長のせいで危ないのは事実でしょ?」

爆撃男「テメェ!! 起きたと思ったらそれかよ!!」

ラーズ「だから急いでいる。だけど、それよりも焦ってるのは……」

ラーズ「……おそらくラルスワルド家に俺達の存在がバレているからだ」

全員「……!!?」

蠱惑魔「ちょっとちょっとぉ! 何よそれぇ! 何でなのぉ!?」

電脳アドバイザー「ラルスワルド家の家系魔法は『分析』。おそらくフレイヤ王国で起こっている小さな変化に気づいていると思われます」

ライオネル「……革命の兆しに気づいてるかもしれないのか」

ラーズ「幸いなのは、あいつらの多くが一族を越えて協力しようって考えが無い事だ。たとえ気づいていても、ラルスワルド家の中でその情報をどうしようか考えているだろうさ」

ラーズ「そして、リーフィア達の存在には気づいていないだろうという事……これも大きい。来たばっかりの奴らは予測に入れられないからな、この優位は活かしたい」

リーフィア「うん、そうですよね。私達も覚悟はしています」

ケルヴィン「革命終わってからゆっくりした方が良いもんなぁ!」

ラーズ「ありがとう」

ラーズ「決行は明日……それまでにはお前らに自分の役割を覚えてもらおう」
800 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/16(火) 15:32:00.91 ID:BbnBieAo0
けどライオネルの目的的には革命が失敗しても最悪グリンシルトに眼を向ける暇がなくなればセーフなんだよな、革命そのものよりフレイヤ王国を混乱さえさせればいいというか
801 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/16(火) 15:34:18.48 ID:ExQAAdvpO
>>796>>798を採用、というのを書くの忘れてました。採用してます!

ラーズ「まず……革命が起こるとフレイヤ王国の軍隊が出てくるだろう。だが、こいつらはあまり脅威じゃない。弱いわけじゃないが、戦闘訓練をしてない兵士が多いからな」

ライオネル「……何故だい?」

ラーズ「汗水垂らして訓練するのは美麗族らしくないんだと」

ライオネル「……よくそれで軍隊を名乗れるね……」

ラーズ「労働者達には武器も支給してある。魔法と合わせれば良い戦いができるだろうさ」

ラーズ「それと……闇影! 出番だ!」

闇影「は、は、はい……!」

ラーズとリーフィア達が話している間、ずっと黙っていた闇影が、焦った様子でこちらを見る。どうやら何か作業をしていたようだ。

闇影「ろ、労働者さんには、私の家系魔法で作った結界シートをお渡しします。これを持っていれば、大抵の攻撃は防ぐ事ができます……!」

爆撃男「うらァ!!」ブンッ……ドゴォン!!

闇影「きゃあっ!?!」パリィン……!!

おもむろに爆撃男が爆弾を闇影に投げる。爆弾は爆発するが、爆風は闇影に届いていない。彼女の持っていた結界シートが発動し、守ったようだ。

闇影「ちょ、ちょっと! な、何するんですか!?」

爆撃男「どのくらい効果あるか試したンだろうが」

闇影「だからって急に投げるのやめてくれますか!? 負荷が掛かりすぎると、このシートは壊れるんです! 私の壊れちゃったじゃないですか!!」

蠱惑魔「爆撃男の攻撃で壊れるなんてザコすぎなぁい?」

爆撃男「うるせェぞババア!!」

蠱惑魔「あ゛ぁ゛ん゛!?!」

ラーズ「はいはい、そこまでだ」

ラーズ「闇影、そのシート、人数分いけるな?」

闇影「は、はい……! 大丈夫です!」

闇影「だけど……この数の結界を維持するとなると、集中力がいるので、私はこの拠点から動けません……」

ラーズ「大丈夫だ、そのためにリーフィア達を呼んでいる」
802 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/16(火) 15:39:05.23 ID:ExQAAdvpO
ラーズ「司書! お前は『変装』を使って俺になりすまし、アイン達に指示をしてくれ」

司書「分かりました」

リーフィア「……ラーズさんは?」

ラーズ「俺は……宮殿に行く。あいつらを倒すのは、俺の仕事だ」

ラーズ「リーフィア、ライオネル、ギールは俺についてきてくれ。マーシャル家のところに行くまで、俺に力を貸してほしい」

ラーズ「……明日は、絶好のチャンスだからな」

ライオネル「……何かあるのかい?」

ラーズ「ラルスワルド家、デュナミス家、ブラウンシュヴァイク家、そしてフェール家の当主が、不在なんだよ」

リーフィア「……! それは、かなり好機ですね……!」

ラーズ「このチャンスを逃がすわけにはいかない。アインに革命を起こしてもらっている間に、俺達は宮殿に行く」

電脳アドバイザー「明日は私がフレイヤ王国の監視カメラをハッキングし、使えなくします。これで革命を始める事が暴かれる事はないでしょう」

グレイス「だけど……貴族が4家いなくても、残りは6家いるでしょ?」

電脳アドバイザー「アルケミス家は私にお任せ下さい」

リーフィア「……一人で大丈夫ですか?」

電脳アドバイザー「お気遣い感謝します。ですが、一つの一族に掛ける人員は少ない方が良いのです。アルケミス家は私で充分だと考えます」

電脳アドバイザー「……それに、アルケミス家は個人的に因縁があるもので」

電脳アドバイザー「ケルヴィン様、コジョ様、殺戮卿様、爆撃男様は他家当主の足止めをして頂きます。一番の実力者である当主を抑えられれば、我々にとって大きなアドバンテージとなりますので」

ケルヴィン「……おう、任せろ」

コジョ「それが役割なら、頑張る」

殺戮卿「……めんどくさい」

爆撃男「派手に暴れてやるぜェ!!」
803 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/16(火) 15:40:27.51 ID:ExQAAdvpO
蠱惑魔「ちょっとぉ……私は何するのぉ?」

電脳アドバイザー「蠱惑魔様は闇影様の護衛です」

蠱惑魔「えー? お留守番なのぉ?」

ラーズ「闇影の結界は今回の作戦では必須だからな。何かあった時に守る人が必要なんだ」

闇影「す、すいません、私なんかに手間を取らせて……」

蠱惑魔「……まぁ、ラクだからいいけどぉ」

爆撃男「ヘッ、ザコだから留守番なんじゃねーのかァ?」

蠱惑魔「あぁん!?」

クー「ねーねー、ぼく達はー?」

リリア「ねーねー、おるすばんなのー?」

グレイス「何よ、私は戦闘能力が低いから要らないって言うの?」

ラーズ「まさか! お前らにも動いてもらうさ」

ラーズ「ただ……これは不確実なところがあってな。電脳アドバイザーのシミュレーションがもう少し必要なんだ」

ラーズ「明日までにはちゃんと伝えるから、それまで待ってくれ」

グレイス「……仕事があるならいいわ」

クー「うん、分かったよ!」

リリア「よし、頑張るぞ!」
804 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/16(火) 15:41:58.96 ID:ExQAAdvpO
ラーズ「……役割の説明はこのくらいだな。電脳アドバイザー、皆に各一族の説明をしておいてくれ」

電脳アドバイザー「承知しました」

ラーズ「……即席の関係だが、お前達の覚悟は分かっているつもりだ。大小あれど、本気でこの作戦に取り組もうとしてくれているだろう」

ラーズ「……必ず、成功させる。皆、俺を助けてくれ」

リーフィア「……はいっ!!」

リーフィア(明日の革命……必ず、成功させないと……!!)


805 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/16(火) 15:48:57.52 ID:ExQAAdvpO



翌日。いよいよ、革命の時。

フレイヤ王国の中心部、その貧民街の広場では、革命の演説が行なわれていた。

演説をしているのはアイン。ラーズが見つけ出した革命のリーダーである。

アイン「時は来た! 遂に今日、革命を決行する!」

「「「うおおおおおおっ!!」」」

アイン「この機会を逃せば……次は無いだろう。皆、命の限り戦ってほしい」

アイン「だが、革命のために命を捨てろと言っているわけじゃない。大事なのは革命の後、マトモになったフレイヤ王国で生きていく事だ。その時に皆が生きていなければ意味が無い」

アインの演説は、フレイヤ王国のあちこちにある革命軍の支部に、繋げられている。

アイン「皆、力の限り戦って、力の限り生き残ってくれ!!!」

「「「うおおおおおおおおおおっ!!!」」」

アイン「我々を支援してくれている革命同盟が、我々では勝てない一族の当主を足止めしてくれる。その間に、奴らの本拠地を制圧するんだ!!」

アイン「皆、結界シートは持ったな? それがあれば攻撃から身を守れる……だが、過信はするな。あくまで補助、己の力で生き残るんだ!!」

アイン「皆……行くぞおおおおおおおおおっ!!!」

「「「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!!」」」
806 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/16(火) 15:55:49.40 ID:ExQAAdvpO
アインの咆哮を皮切りに、フレイヤ王国の各所で雄叫びが鳴り響く。革命軍となった人々が、王国のあらゆる場所で暴れているのだ。

もちろん、怒りに任せて暴れているわけではない。これは暴動ではなく、革命だ。圧政を強いている組織や貴族、政治家を制圧し、拘束する事が目的である。

アインの下に集まったのは、王国内で虐げられていた貧困層だけではない。没落した貴族や現政府に一族を殺された者達、美麗族でありながら貧困層に加担するものなどである。その数は非常に多く、並の国であればすぐに革命が成功してしまうほどだ。ラーズの力だけではない、アインの力でもある。

だが、フレイヤ王国は、それだけでは成功しない。強い力の持つ貴族達を抑えなければならない。



ラーズ「……始まったみたいだな」

ライオネル「凄い声だねぇ……品が無い」

ギール「何て事言うんですか……」

電脳アドバイザー「総隊長様、監視カメラのハッキング、完了致しました。これで我々の動きが気づかれるのは遅くなるでしょう」

ラーズの持つタブレットに電脳アドバイザーの姿が表示される。

ラーズ「助かるよ、電アド」

電脳アドバイザー「私の通称は」

ラーズ「あー分かった分かった、次の仕事に取り掛かってくれ」

電脳アドバイザー「承知致しました。皆様、どうかご無事で」

ラーズ「……電脳アドバイザーも行ったか」

ラーズ「司書、闇影、蠱惑魔、殺戮卿、爆撃男、グレイス、クー、リリア、ケルヴィン、コジョも配置に付いている……後は俺達だけだ」

リーフィア「……はい、行きましょう……!!」

・遂に革命が始まりました。これからそれぞれの視点で物語が進みます。どの視点から見るか、下から一つ選んでください。

・一応、この選択を先に選んだ方がいいとかはあるんですが、どれを選んでも構いません。視点安価は何度もするので。ただし、物語が進むと、選択肢に変化があったりします。

1.フレイヤ王国の宮殿に向かうチーム(リーフィア、ライオネル、ギール、ラーズ)

2.王国中心部の革命軍(アイン、フレア)

3.拠点の待機チーム(闇市、蠱惑魔)

4.アルケミス家の足止め(電脳アドバイザー)

5.ユグドラシル家の足止め(ケルヴィン)

6.貴族の足止め(殺戮卿)

7.貴族の足止め(爆撃男)

8.貴族の足止め(グレイス、クー、リリア)

9.貴族の足止め(コジョ)

↓2
807 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/16(火) 15:58:00.07 ID:/ME/JzQ8o
1
808 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/16(火) 15:58:22.44 ID:2r2tcfWn0
809 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/16(火) 15:58:27.63 ID:sY51b/BF0
1
810 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/16(火) 16:05:04.46 ID:ExQAAdvpO
本日はここまで。ありがとうございました。果たして革命は成功するのか。革命が失敗するルートもあるのでご注意ください。

ちなみに、ケルヴィンが貴族になったのは、グレイスの物語コンマ判定が半分くらいの数値を出したからです。グレイスに関係ある人物がちょっと物語に関わるという事になりました。

フレイヤ王国の王族・貴族は

マーシャル家(王族)、カエサリオン家(王族)、ラルスワルド家、アルケミス家、フェール家、ヴェローナ家、ククレ家、デュナミス家、ロマノフ家、ロマン家、ブラウンシュヴァイク家、ユグドラシル家

です。ざっくり覚えていただければ大丈夫かなと。

お疲れ様でした。また次回。
811 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/16(火) 16:08:35.03 ID:/ME/JzQ8o

革命が終わったらリーフィアの物語も終わりそうな勢いね
812 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/16(火) 16:14:18.73 ID:BbnBieAo0
813 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/16(火) 16:16:03.92 ID:azbREYsv0
814 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/16(火) 16:19:28.12 ID:sY51b/BF0
815 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/16(火) 16:21:01.78 ID:U+20MC7lo
おつおつ
816 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/16(火) 16:52:45.71 ID:NP+YfNhDO
乙です
革命失敗ルートなら逃亡ルートになりそうだし、それとは別にリーフィアは巻き込まれ体質みたいなのを感じるから革命が成功したら成功したらで別の国の問題に巻き込まれそう
817 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/16(火) 17:27:32.54 ID:BbnBieAo0
どっちかというと狂言回しだよね
818 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/19(金) 23:54:28.75 ID:407ZR00i0
不気味なほどマーシャル家に関する話題が無かったけど既に何かしら術中に陥ってる説あったりして
819 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/22(月) 22:17:06.23 ID:qogpQ2gO0
書き溜めしてるのかな
820 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/23(火) 16:41:21.96 ID:d9157GVbO
>>819
してました。もう一週間経ってるとは……。

それでは始めます。革命の始まりだ!

>>808を採用。コジョの視点からです。

「「「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!!」」」



コジョ「……始まった」

コジョ(……リーフィア、大丈夫かなぁ)

コジョ(早く倒して、リーフィアのところに行く。うん)

コジョ(コジョの仕事は……誰だっけ? ナントカ家のトーシュを倒す。頑張る)

コジョは屋敷の前に立つ。門の前には、美麗族にしては珍しい屈強な肉体の持ち主が二人、半裸で仁王立ちしていた。見張り番のようだ。

見張り番1「ム? 貴様……何奴だ?」

見張り番2「ここがロマン家の屋敷と知っているのか? 立ち去れぃ!」

コジョが足止めするのは、ロマン家の当主。美麗族の中では珍しく、美だけではなく武力を重んじている一族だ。彼らの美しさの観点には、肉体美も含まれているのである。


ラーズ『ロマン家と戦うなら、肉体美が無いとダメだ。相手が乗って来ないからな』

コジョ『……コジョで大丈夫?』

ラーズ『コジョは獣人だろ? 獣人の筋肉ならロマン家も満足するハズだ』


コジョ(……そんな事言ってたけど……ほんとかなぁ……)

見張り番1「……貴様、よく見たら良い筋肉だなぁ!」

見張り番2「我々と手合わせ願えないかぁ!?」

コジョ(ほんとだった)
821 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/23(火) 16:45:05.30 ID:d9157GVbO
コジョ「コジョは雑魚には用が無い。トーシュを呼んで」

見張り番1「ほう……? その意気や良し! 叩き潰してくれよう!」

見張り番2「我々の鍛え上げた肉体……それに家系魔法『疾走』を掛けたらどうなるか……思い知るが良い!!」

見張り番の二人が、目にも止まらぬ速さでコジョに殴りかかる。

見張り番1「……なぬっ!?」

……だが、それは常人の話である。

コジョ「そのくらいなら見える」

コジョは獣人。家系魔法『獣化』によって代々練り上げられてきた獣の肉体は、少し鍛えた程度の人間の動きでは敵わない。

コジョ「ケイイをヒョーして拳でお相手する」

コジョの拳が、二人の美麗族にめり込む。

見張り番2「ぐぬぅ!?!」

見張り番2「み……見事だ……」

そして、そのまま動かなくなった。気を失ったようだ。

コジョ「……体が鈍ってる気がする。捕まってたからかも」

コジョ「これが終わったら、森で訓練する……」

コジョ「……!!」ゾクッ!!

コジョ(誰か来る……!!)

・ロマン家の当主が来ます。名前と性別を安価してください。

↓1
822 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/23(火) 16:54:07.94 ID:JGQxRQl10
名前 ヴァルト
性別 男
823 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/23(火) 17:29:37.72 ID:d9157GVbO
>>822を採用。

凄まじいスピードで繰り出された拳を、コジョは紙一重で避けた。コンマ一秒前にコジョの顔があった場所には、鍛え上げられた腕が殴り込まれている。もし反応が遅ければ、無事では済まなかっただろう。

ヴァルト「へぇ……これを避けるのか。ただ獣人というだけではないな。鍛え方が違う」

その男は、ワイシャツにズボンという、美麗族にしてはラフな格好をしていた。もっとも、その光沢から安い物ではないと用意に想像できるが。

コジョ(危なかった……! この動き……ロマン家の『疾走』……ロマン家の人間!)

コジョ(だけど、動きが全然違う……!)

ヴァルト「挨拶が遅れた。私はヴァルト・ロマン。ロマン家の当主だ」

コジョ「トーシュ……!」

ヴァルトは真っ白なタオルで顔を拭くと、短く刈り揃えられた金髪を一撫でして、コジョを見る。

ヴァルト「日課のランニングをしていたら、見張り番を一撃で倒す君を見てな。興味が湧いたんだ」

コジョ「……興味が湧いたら人を殴る?」

ヴァルト「我がロマン家は肉体美を重んじる家系。だが、この“肉体美”というのは、見て美しければ良いわけじゃない。実践的であるかどうかも大きな価値基準だ」

ヴァルト「君の筋肉は……とても美しい。そして、私の“肉体美”が君に通じるかどうか……試したくなったんだ。手荒な真似を許してくれ……よ!!」

コジョ「くっ……!!」

コジョ(コーセン的な人間……! でも、都合が良い……! 足止めがラク……!)

コジョ「……さっさと倒して、リーフィアのところに行く!」

・コジョvsヴァルトです。コンマで戦います。大きい方が肉弾戦では勝ち。

↓1 コジョ
↓2 ヴァルト
824 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/23(火) 17:31:14.92 ID:0flT1KV/0
825 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/23(火) 17:32:58.66 ID:4HGqhqLEo
ほーい
826 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/23(火) 17:59:09.30 ID:d9157GVbO
>>824-825を採用。ヴァルトも強かったが、コジョがめちゃくちゃ強い。

ヴァルト「ハァッ……!!」

『疾走』で加速したヴァルトは、その勢いの最高点で拳を振り抜く。

コジョ「……!!」

振り抜かれた拳を、コジョは再び紙一重で避ける。髪が数本持っていかれたが、体に傷は無い。

コジョ「せいっ!!!」

コジョはそのまま足を振り上げ、下からヴァルトの顎を打ち砕きに掛かる。

ヴァルト「させるかッ!!」

素早い動きでコジョの攻撃を避けたヴァルトは、後ろに下がる動きを利用してコジョの背に回り込む。『疾走』を使えば一瞬だ。

ヴァルト「もらった……!!!」

ヴァルト「……何ッ!?」

ヴァルトは、コジョの後ろに回り込んだ。そのはずだ。なのに……

ヴァルト(……何故、彼女はこちらを向いているんだ!?)

ヴァルトは決して手を抜いていない。どんな相手でも全力で叩き潰す。それが一番美しいと思っているからだ。だから、彼は全身の筋肉をフルに使い、『疾走』を魔力の配分の許す限り全開で使っている。

ヴァルト(それなのに……何故彼女は後ろに私がいると……!!?)

これは動きが素早いとかそういう話ではない。ヴァルトが後ろに回り込む事を事前に知らなければできない動きだ。

ヴァルト「くっ……!!!」

ヴァルトの渾身の攻撃も、バレていては意味が無い。コジョは軽々とそれを避け、ヴァルトの体を少し押した。

ヴァルト(……!!! しまった……!!!)

バランスを崩したヴァルトは、コジョに無防備にも腹を晒す形になってしまう。

ヴァルト(腹筋に……力を……!!!)

コジョ「ふんッ!!!」

ヴァルト「がはァッ……!!!」

コジョの全身の体重を込めたパンチが、ヴァルトの腹にめり込む。

『疾走』のコントロールをできなくなったヴァルトは、そのまま凄まじい勢いでロマン家の塀に激突した。

そんな勢いに塀が耐えられるわけもなく、ヴァルトは塀を壊して、中へと消えていく。

・下1のコンマ70以上で、フラフラしながらもヴァルトが立ち上がります。

↓1
827 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/23(火) 17:59:49.81 ID:tlNvuCADO
はい
828 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/23(火) 18:10:47.71 ID:4HGqhqLEo
どっちもつえー
829 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/23(火) 18:38:14.48 ID:d9157GVbO
>>827を採用。まだ勝負は分からない。

コジョ「……倒した?」

コジョは塀の壊れた部分から、中を覗き込む。

コジョ「……いない?」

コジョ「……!!」

コジョ(マズイ……!!)

コジョがヴァルトの不在に気づいた瞬間、後ろからヴァルトの蹴りが炸裂した。

コジョ「がッ……!!!」

何とか振り返って背中に蹴り込まれるのは回避したが、ヴァルトの蹴りは強く、両腕でガードしたコジョの体を吹き飛ばす。

コジョ「うぐっ……!!」

ヴァルト「まだ勝負はついていないぞ……君ィ!!」

顔のギラついたヴァルトだが、限界が近いのか、体をフラつかせている。ただ、コジョも今の攻撃のダメージが大きく、未だ膝をついた状態であった。

コジョ「……しぶとい」

ヴァルト「簡単にやられる軟弱な鍛え方はしていない。私はロマン家の当主だ……!」

ヴァルト「……ん?」

ヴァルトは、懐からミニタブレットを取り出した。

コジョ「戦いの最中に電話……感心しない」

ヴァルト「すまない……緊張の連絡のようでな……しばし待て」

ヴァルト「……ああ、何だと言うんだ、今、私は大事な戦いを…………」

ヴァルト「…………何っ!? 革命!!?」

コジョ「!!」

コジョ(こちらの動き、バレた……!!)

・視点の安価です。下から一つ選択してください。

1.フレイヤ王国の宮殿に向かうチーム(リーフィア、ライオネル、ギール、ラーズ)
2.王国中心部の革命軍(アイン、フレア)
3.拠点の待機チーム(闇影、蠱惑魔)
4.アルケミス家の足止め(電脳アドバイザー)
5.ユグドラシル家の足止め(ケルヴィン)
6.貴族の足止め(殺戮卿)
7.貴族の足止め(爆撃男)
8.貴族の足止め(グレイス、クー、リリア)
9.コジョvsヴァルトの続き

↓2
830 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/23(火) 18:39:36.22 ID:tlNvuCADO
4
831 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/23(火) 18:39:38.74 ID:JGQxRQl10
3
832 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/23(火) 21:07:46.06 ID:d9157GVbO
>>831を採用。闇影と蠱惑魔の視点です。

闇影「…………」

蠱惑魔「…………」

闇影「…………」

蠱惑魔「…………」

闇影「…………」

蠱惑魔「…………ねぇ」

闇影「な……何ですか?」

蠱惑魔「暇なんだけど」

闇影「こ、こっちは暇じゃないですよ! 王国上の結界を維持するのに必死なんです!」

蠱惑魔「その反面、私は暇なのぉ」

闇影「そ、そんな事言われても……」

蠱惑魔「はぁあ〜……ザコでもいいから敵とか来ないかしらぁ〜……」

闇影「や、やめてください不穏な事言うの!!」

蠱惑魔「だって暇だしぃ〜……」

蠱惑魔「……じゃあ、せめて何か話してよ。暇すぎて死にそうなのぉ!」

闇影「そ、そんなぁ……」
833 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/23(火) 21:10:57.44 ID:d9157GVbO
闇影「……あ、そうだ。あの……」

闇影「……総隊長さん、何か変じゃなかったですか?」

蠱惑魔「はぁ? 総隊長が隠し事でもしてるって言うの?」

闇影「そ、そうじゃないんですけど……何か……気合いが入ってるっていうか……」

闇影「い、今まで、総隊長さんがこんなに前に出る事無かったじゃないですか? だから、何かあるのかなって……」

蠱惑魔「何よ、総隊長の事信じてないのぉ?」

闇影「そ、そうじゃありません!」

闇影「総隊長さん……ラーズさんは、家系魔法を使わせるために監禁されていた私を、た、助けてくれたんです!」

闇影「そんな人が……私達に嘘ついてるなんて、そんなわけ……!!」

蠱惑魔「分かった分かった、分かったわよ」

蠱惑魔「……総隊長は私が認めた男だもの。私達を騙してるとか、そんな事は無いわよぉ」

闇影「そ、そうですよね……!」

蠱惑魔「……ほらぁ、集中しなさい。余所見しないのぉ!」

闇影「えええええっ!? ひ、酷くないですかぁ!?」

蠱惑魔(…………)

蠱惑魔(……確かに今の総隊長に違和感はあるけどぉ……)

蠱惑魔(…………大丈夫、よね?)

蠱惑魔「……暇ねぇ」
834 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/23(火) 21:20:05.67 ID:d9157GVbO
蠱惑魔が暇を持て余している頃。

リーフィア、ライオネル、ギールは、ラーズの指示に従い、マーシャル家とカエサリオン家のいる宮殿に向かっていた。宮殿までの近道は、ラーズの手に入れた地図を『速読』で覚えたリーフィアが案内している。

リーフィア「えっと……道はこっちです!」

ギール「流石リーフィアさん! 頼りになりますね!」

ライオネル「相変わらず便利だねぇ」

ラーズ「助かるよ、リーフィア。宮殿に近づいたら俺が先導するから、今は頼む」

リーフィア「はい、頑張ります……!」

ライオネル「…………」

ギール「? どうしたんですか、ライオネルさん」

ライオネル「……いや、何でもないよ」

ライオネルは、ラーズと昨日話した事を思い出していた。


ラーズ『───というわけだ。分かってくれたか?』

ライオネル『……なるほどね。僕を個別に呼び出して何を話すのかと思ったら……そういう事か』

ライオネル『……まぁ、一応は信用しよう。筋は通っているし』

ラーズ『そうしてくれると助かる』

ライオネル『でも……それが本当なら、何故僕には言ったのかな?』

ラーズ『理由は色々あるが……一番は戦いのためだ。俺以外にも分かってくれている人がいれば、戦況は有利だからな』

ラーズ『……カエサリオン家は、マーシャル家に操られ敵となるだろう』

ラーズ『だから、ライオネルにはギールを上手く使って、カエサリオン家の当主を倒してほしいんだ』

ライオネル『……確かに、それは僕の得意分野か』

ライオネル『分かったよ。ただ、君の事を心から信用しているわけじゃない。代わりに僕の方からリーフィア君を進呈しよう。上手く使ってくれ』

ラーズ『リーフィアの事は信用してるんだな?』

ライオネル『……有用というだけさ』


ライオネル(……いらないところまで思い出してしまった)

ライオネル(ともかく……僕とギール君がカエサリオン家、リーフィア君とラーズ君がマーシャル家を担当する事になるわけだ。気を引き締めていかないと……)
835 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/23(火) 21:35:34.81 ID:d9157GVbO
リーフィア「……!」

リーフィア「ありました! 宮殿です!」

フレイヤ王国の宮殿は、見るからに豪奢であった。無駄に凝られた装飾で彩られた宮殿は、国のどの建物よりも大きい。

宮殿の前では、警備の者と思われる美麗族達が慌てていた。

ライオネル「革命の話が広まりつつあるようだね……!」

ギール「で、でも、電脳アドバイザーさんがハッキングしてるんじゃあ……!?」

ライオネル「映像は無くても、革命が行なわれているという話が広まる事は止められないさ」

ライオネル「あの慌てようなら、まだ事態は把握できていない。僕達に有利だよ」

ラーズ「……彼らは俺に任せろ」

ラーズは剣を鞘から半ばまで抜き、走り出す。

「ん? 何だお前!」「止まれ!!」「まさか、革命の……!?」

だが、彼らがラーズを認識した瞬間に、彼らは目の前が真っ暗になった。

「ぎゃあああああああっ……!!」

素早く抜刀したラーズに、斬られたからである。

ギール「……居合斬りですか!?」

リーフィア「ぜ、全然見えませんでした……!」

ライオネル「相当な使い手だね……」
836 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/23(火) 21:43:31.30 ID:d9157GVbO
ラーズ「よし、警備は倒した。皆、行こう」

リーフィア「え? しょ、正面から行って大丈夫なんですか?」

ラーズ「問題ない。そもそも宮殿に警備は少ないんだ。マーシャル家の意向でな」

ラーズ「それに……ほとんどが戦闘訓練の乏しい美麗族なんか、俺達の敵じゃないさ」

ライオネル「それもそうだね。さぁ、行くんだギール君」

ギール「ライオネルさんも戦ってくださいよ!?」
837 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/23(火) 21:44:09.42 ID:d9157GVbO
セレナ「ギュウ……」

リーフィア「……? どうしたの、セレナ?」

リーフィア(……怯えてる?)

リーフィア(……もしかして、あの宮殿に?)

リーフィア(……でも、行かないと)

リーフィア「セレナ……私が絶対に守るからね?」

セレナ「……ギャウ!!」
838 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/23(火) 21:51:29.95 ID:d9157GVbO
宮殿に入ったリーフィア達は、広すぎる空間に圧倒された。感動したのではない、呆れていたのだ。

ギール「何ですかこれ……空間が無駄すぎません? どういう建築家が建てたんですか?」

ライオネル「……調度品や美術品だけは超一流だねぇ。僕の『審美眼』でも見た事のないような物ばかりだ」

リーフィア「お、落ち着きません……」

ラーズ「感想を述べている場合じゃない。警備がいないとはいえ、気を抜くな」

ライオネル「もちろん。さぁ、ギール君、剣を抜きたまえ」

ギール「は、はい……!」スッ……

ギールは背中の大剣を抜く。そうすると、ギールの家系魔法『剣豪』が発動する。

ギール「……っ!!?」ゾクッ!!

その瞬間、ギールは強い気配を感じた。ただものではない、強者の雰囲気だ。

ギール「強敵がいます……!」

ギール「……えっ!? しかも二人も……!!」

リーフィア「えっ!?」

リーフィア(そんな……敵はマーシャル家当主だけじゃ? それ以外にも強い人がマーシャル家に……!?)

ライオネル「…………」

ライオネル「……なら、手分けしよう。ギール君、方角は分かるかい?」

ギール「えっと……このまま真っ直ぐと、右に向かって行ったところです!」

ライオネル「……よし、では僕はギール君と右に行く。ラーズ君は真っ直ぐ行ってくれ」

ライオネル「……あぁ、リーフィア君はラーズ君についていきなよ。こちらはギール君だけで事足りる」

リーフィア「わ、分かりました……!」

ライオネル「行くよ、ギール君」

ギール「はい、ライオネルさん」

ライオネル「……何してるんだい。先頭は君だよ」

ギール「今、行くよって言いませんでした!?」
495.78 KB Speed:0.8   VIP Service SS速報VIP 更新 専用ブラウザ 検索 全部 前100 次100 最新50 続きを読む

スポンサードリンク


Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)