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安価とコンマで『剣と魔法のRPG』をイチから作る

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583 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/10/30(土) 00:50:34.87 ID:yS6iSuk6O
>>581を採用。次の孵化判定まで残り196。取り敢えずここでは交流できません。

リーフィア「あ、あの……助けに来ましたよ」

バンドゥ「……フン、そんな事、見れば分かる」

バンドゥ「……助けてくれた事には、礼を言う」

それだけ言って、バンドゥは足早に刑務所を去った。

グレイス「何あの態度! 感じ悪いわね!」

リーフィア(良い人なんだけど、不器用な人なんだよね……)

リーフィア(……それに、やっぱり私の事には気づかなかったかぁ。それが普通なんだろうけど……)

・リーフィアの知り合いなどと交流ができます。下から選択してください。ただし、人によってコンマ判定に成功しないと話せません。

1.白っぽい獣人の少女
2.笑顔の天翼族の女性

↓1
584 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/30(土) 00:51:14.14 ID:ZGHcLZLio
1
585 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/30(土) 00:53:12.95 ID:cw9m5QRl0
結局全員交流できるのか
586 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/10/30(土) 00:54:16.34 ID:yS6iSuk6O
>>584を採用。次の孵化判定まで残り182。

リーフィア(他に誰か知ってる人いるかな……)

コジョ「ぴょん」ヌッ……

グレイス「うわっ!? な、何よ!?」

リーフィア「! コジョ!?」

コジョ「? コジョの事、知ってる?」

コジョは、リーフィアが数年前に近くの森で出会った獣人だ。怪我を手当してあげたのが切欠で仲良くなった……というか、懐かれたのだ。

コジョ「うーん……」

リーフィア「ど、どうしたの……?」

・コンマ判定です。成功すると、コジョがリーフィアの事を信じます。

↓1のコンマ30以上で成功
587 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/30(土) 00:54:23.72 ID:afONnUMhO
588 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/10/30(土) 01:11:17.25 ID:yS6iSuk6O
>>587を採用。次の孵化判定まで残り110。

コジョ「くんくん……」

リーフィア「え、えっと……」

グレイス「ちょ、ちょっと、何して……」

コジョ「!」

コジョ「リーフィアだー!!」だきっ!

突然、コジョがリーフィアに抱きついてきた。どうやらリーフィアの事が分かったらしい。嬉しいのだが、力の強い獣人の抱きつきはなかなかキツい。

リーフィア「く、くるしい……」

コジョ「あ……ごめんなさい……」

グレイス「……リーフィア、知り合いなの?」

リーフィア「う、うん。前にこの子を助けた事があって……」

コジョ「恩人! そして、今日も恩人!」

リーフィア「……でも、どうして私だって分かったの? 『偽装』が掛かってるのに……」

コジョ「匂い! リーフィアの良い匂いがしたから!」

リーフィア(そうか……獣人の中には鼻が良い人も多いんだよね……)

リーフィア(匂いを嗅がれるのはちょっと恥ずかしいけど……今回に限っては良かったかも)

コジョ「でも、何で『偽装』? 正体隠してる?」

コジョ「……誰かから身を隠してる?」

リーフィア「!」

リーフィア(この子……結構鋭いよね……)

コジョ「じゃあ……コジョはリーフィアを助ける! 離れない!」

リーフィア「へ?」

コジョ「リーフィアを守る! リーフィアの敵、殺す!」

リーフィア「ぶ、物騒だね!」

グレイス「まぁ、いいんじゃない? 獣人は強いのが多いし、リーフィアを危険から守ってくれるなら」

グレイス「……きっと、色々あるんでしょ?」

リーフィア「……うん、まぁ、ちょっとね……」

リーフィア(良い子だし、強いのは確かだし、ついてきてくれるのは良いんだけど……)

リーフィア(……ライオネルさんに何て言おう……)

コジョ「……誰? 敵?」

グレイス「違うわよ! リーフィアの友達よ、と・も・だ・ち!」

コジョ「……確かに、悪い匂いはしない!」クンクン!!

グレイス「乙女をそんなに嗅ぐな!!」

リーフィア「あはは……」
589 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/10/30(土) 01:12:12.27 ID:yS6iSuk6O
リーフィア(……あれ、あの人……天翼族だ。珍しい……)

クローヴィス「……あら?」

リーフィア「え……」

リーフィア(目が合った……)

・コンマ判定です。成功すると、クローヴィスがリーフィアの事を知っています。

↓1のコンマ50以上で成功
590 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/30(土) 01:12:45.64 ID:pnCC5Wb1o
591 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/10/30(土) 01:28:28.82 ID:yS6iSuk6O
>>590を採用。次の孵化判定まで残り46。

クローヴィス「……ふぅん……」

リーフィア「え、えっと……」

クローヴィス「あらぁ、大丈夫よ。そんなに困惑しなくても」

クローヴィス「お姉さんは……あなたの顔に見覚えがあるだけだから」

リーフィア「……!?」

リーフィア(顔……!? そ、それって、どういう意味……!?)

リーフィア「それは……どういう意味で……!」

クローヴィス「うふふ……警戒しすぎよぉ。大丈夫、お姉さん、あなたの事は黙っておくわ」

クローヴィス「だって……その方が、面白そうだものねぇ?」

そう言うと、クローヴィスは背中の翼を翻し、颯爽と刑務所を後にした。
592 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/10/30(土) 01:29:25.70 ID:yS6iSuk6O
グレイス「……知り合いってわけじゃなさそうね」

コジョ「変な匂いはしなかった! でも、良い匂いでもない!」

リーフィア「……取り敢えずは、大丈夫……だと思う」

リーフィア(でも……天翼族の女性……それに、黙っておくとか面白そうとか……)

リーフィア(……まさか、クローヴィスさん!?)

相手がクローヴィスである……その可能性に気づいたリーフィアは、急いで刑務所を出る。

だが、そこにクローヴィスはいなかった。

リーフィア「くっ……!」

リーフィア(……いや、たとえ本当にクローヴィスさんだとしても……ライオネルさんがいないんじゃ、交渉できない……引き止めてもダメだったかも……)

クー「リーフィア! 刑務所の鍵、全部開けた!」

リリア「リーフィア! もう誰もいないよ!」

リーフィア「……ありがとう。それじゃあ、ライオネルさんのところに行こうか」

リーフィア(とにかく……ライオネルさんに報告しないとだね……)
593 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/10/30(土) 01:30:10.89 ID:yS6iSuk6O
一方その頃。ライオネル達は、アルカンレティア国王の独房に向かっていた。

ライオネル「……あ、いたいた。あの人が国王だよね?」

ケルヴィン「あぁ、そうだぜ。ランドの記憶が確かならな」

ギール「……ケルヴィンさんはおぼえてないんですか?」

ケルヴィン「男の顔には興味ねぇからなぁ」

ライオネル「……まぁ、ブレない姿勢は嫌いじゃないよ」

・喋る時の雰囲気を決めたいので、アルカンレティア国王の容姿と性格を安価してください。簡単で大丈夫です。

↓1 国王の容姿
↓2 国王の性格
594 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/30(土) 01:32:40.92 ID:zMfkaQLUO
小太りなザ・王様って感じ
595 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/30(土) 01:32:51.06 ID:pnCC5Wb1o
自由ならば利益も損害も何でも許容する極端な自由主義者
自由ならば良しと全てを許した
596 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/30(土) 01:33:35.52 ID:cw9m5QRl0
呑気でことなかれ主義
597 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/10/30(土) 01:41:41.78 ID:yS6iSuk6O
採用コンマの合計が1052となりました。その中の1000点を使い、孵化判定を行ないます。

↓1のコンマ70以上でドラゴンが孵化。
598 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/30(土) 01:42:19.40 ID:cw9m5QRl0
a
599 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/10/30(土) 01:45:09.34 ID:yS6iSuk6O
孵化判定に失敗したところで本日はここまで。なかなか孵化しないなぁ。

安価とコンマによる展開で、クローヴィスと交渉できてませんが、不利益になるようにはなっていないので安心してください。またクローヴィスを探しにどこかの国に行ったりはしません。そういうのも面白そうだけどね。

ありがとうございました。おやすみなさい。
600 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/30(土) 01:45:25.99 ID:cw9m5QRl0
601 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/30(土) 01:50:22.40 ID:pnCC5Wb1o
乙乙
602 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/30(土) 01:56:22.30 ID:Kw15UduLO
乙革命同盟までもう少しだな
フレアどうこうしたほうが早そうだったけど
603 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/10/30(土) 15:49:06.22 ID:yyxrBtVzO
それでは始めます。

>>594を採用。次の孵化判定まで残り948。

ガチャ……

刑務所の備品室にあった鍵を使い、ライオネルはアルカンレティア国王が入れられた独房に足を踏み入れる。空気は悪いが、日が射しているだけまだ他よりマシだ。やはり国王という事で、少しは優遇されたのかもしれない。

アルカンレティア国王「……誰だね君は」

そこにいたのは、小太りという典型的な王様像をそのまま形にしたような男だった。だが、頬は少しやつれている。

ライオネル「国王様を助けに来た者ですよ」

アルカンレティア国王「私を……? しかし、この国は……」

ライオネル「ああ、世界平和統一革命連合の事を案じておられるのですね? それならご安心ください。我々が捕縛致しました」

その言葉を合図に、ギールが手錠を付けたケルヴィンを伴って現れる。そのケルヴィンには気を失ったままのベルゼとランドが縄で結びつけられていた。

ケルヴィンがライオネル達を裏切る可能性は低いが、まだ彼を信用していないというのと、ケルヴィンだけを自由にしていては国王の信頼が勝ち取れないという理由から拘束されていた。ケルヴィンもこの待遇に文句は無いようだ。

アルカンレティア国王「何と……!」

ライオネル「今、私の部下が捕まった人々を解放しています。当然よろしいですよね?」

アルカンレティア国王「もちろんだとも! 煩わしい手続きは私が後からどうとでもしよう」

アルカンレティア国王「しかし……何とお礼を言っていいか……」

ライオネル「お礼の言葉なんて要りませんよ。見合った報酬さえ受け取れればね」

アルカンレティア国王「あ……ああ、そうだな、その通りだ。君は正当な報酬を受けるべきだ」

アルカンレティア国王「だが……見ての通り、我が国には残念ながら金銭的な余裕は……」

ライオネル「お金なんて要りませんよ……私は、この国を救ったのが私だという事実が欲しいのです」

アルカンレティア国王「……? それはどういう……」
604 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/10/30(土) 15:51:50.83 ID:yyxrBtVzO
ライオネル「そうですねぇ……ここでは魔法を解いて話しましょうか」バキキ……

そう言うと、ライオネルは自身の顔に手を当て、ゆっくりと『偽装』を外した。

アルカンレティア国王「……!? き、君は……!」

ライオネル「改めまして……『大国』北部軍閥幹部のライオネル・ヒューマンです。以後お見知り置きを……」

アルカンレティア国王「やはり……『大国』の……! という事は……!!」

ライオネル「ああ、安心して大丈夫ですよ。別に私はアルカンレティアを軍閥の支配下に置こうなどとは思っていません。そもそも、私がここにいるのは私の個人行動ですから、軍閥には知らせてませんよ」

アルカンレティア国王「何だって……? しかし、それでは何故……」

ライオネル「まぁ……成り行きですかね?」

アルカンレティア国王「どんな成り行きだねそれは!?」

ライオネル「いいじゃないですか、細かい事は。大切なのは、私とその部下がこの国を救ったという事実です」

ライオネル「その事実を、然るべきタイミングにあなたの口から発表してほしいのです」

アルカンレティア国王「然るべき……? 君は、一体何を……」

ギール「? ライオネルさん、それって俺達が今からする事に何か関係あるんですか?」

ライオネル「……ふむ、そうだね……一応きちんと説明しておいた方が良いか。国王はもとより、君にもね」


ライオネル「僕は、軍閥のトップになりたいんだよ」


ギール「……? はぁ……」

ライオネル「……そうか、ギール君ではイマイチピンと来ないよねぇ……」

アルカンレティア国王「ら、ライオネル君……それは……」

アルカンレティア国王「この私に……アルカンレティア国王として、君を推薦しろと言うのか……!?」

ライオネル「その通りです!」

ライオネル「今の軍閥トップ……ディーヴァ・ラウスを引き摺り下ろすのは簡単ではないのでねぇ。彼女の弱味を見つけるより、僕の価値を上げた方が良いんですよ」

ライオネル(フレイヤ王国での革命だって、そのためにするのだからねぇ!)
605 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/10/30(土) 15:55:49.05 ID:yyxrBtVzO
ライオネル「……やってくれますよね? この私がアルカンレティアを救ったのは事実なんですから」

ライオネル「それとも……アルカンレティア国王は、その程度の義理を果たせない軟弱な人なのですか?」

アルカンレティア国王「構わんよ」

ライオネル「えっ」

アルカンレティア国王「えっ?」

ライオネル「……あ、いえ、ちょっと拍子抜けしたもので……まさか即決だとは」

アルカンレティア国王「正直、迷惑を掛けられている『大国』とはあまり関わり合いになりたくないのだが……今回は君の“自由”の勝利だからな!」

アルカンレティア国王「君は世界平和統一革命連合の“自由”に勝った。ならば、君が“自由”を行使するのは当然の事だ。もっとも、この国を譲れなどと言われたら流石の私も困ったがね」

ライオネル「……なるほど」

ライオネル(話には聞いていたが……本当だったのか。アルカンレティアの国王が極端な自由主義者というのは……)

ライオネル「……あぁ、それと、この事にはグリンシルトも巻き込むつもりですが……」

アルカンレティア国王「それも構わんよ。グリンシルトとはそれなりに友好的な関係を保っているものな。しかし、何故かね?」

ライオネル「ここに来た理由が、僕がグリンシルトの軍事顧問になったからなので。あ、これ、内密ですよ?」

アルカンレティア国王「うむ、心得た」

ライオネル「よし……それじゃあ……」ゴソゴソ……

ライオネルは、懐から鳩の紋章が刻まれた硬貨を取り出した。

ギール「あれ? それ、リーフィアさんが貰ったやつ……」

ライオネル「うん。ちょっとくすねたんだ」

ギール「いつの間に……」

ライオネル「えーっと……魔力を込めればいいのかな?」ググ……!

ライオネルが硬貨を握りしめると、硬貨から小さな鳩が現れた。魔力で作られた鳩だ。

ライオネル「お、なるほど、こういう感じか……」

ライオネル「では、鳩君。グリンシルトにその旨を伝えてくれ」

鳩「クルッポー」

数時間後、この鳩を受け取ったグリンピースが、ライオネルからの手紙である事に怒りで顔を歪めるのだが、それはまた別の機会に述べよう。
606 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/10/30(土) 16:00:44.15 ID:yyxrBtVzO
ライオネル「それと……」

アルカンレティア国王「む、まだあるのかね?」

ライオネル「アルカンレティアがこのようになった経緯を教えてほしいですねぇ」

ライオネル「国を立て直すために外部から人を呼ぶのはまだ分かりますが、何故よりにもよって大私帝国で、しかも彼らだったんです? もっとマトモな集団もいたはずですよ?」

アルカンレティア国王「それは……」

ケルヴィン「あー、それは俺から言おうか?」

ライオネル「……君なら説明できるのかい?」

ケルヴィン「つーより、そこのオッサンからは言いにくいんじゃね? だって、俺達なんかより付き合っちゃいけねぇ奴らと取引したわけだし」


ケルヴィン「俺達は……革命同盟に斡旋されて、ここに来たんだよ」


ライオネル「なっ……!?」

アルカンレティア国王「いつの間にか革命同盟の一人がアルカンレティアに入り込んでいてなぁ……そこの彼らにアルカンレティアの立て直しをさせるように言ってきたのだ」

アルカンレティア国王「彼らの“自由”に感銘を受け、政治に介入させてみたが……結果はこのザマだ」

ライオネル「……あなたの失策では?」

アルカンレティア国王「“自由”に失敗は付き物だよ、君」

ケルヴィン「……開き直りじゃね?」

ギール「け、ケルヴィンさんが言うんですかそれ……」

ライオネル「……というか、革命同盟のメンバーが紛れ込んでいるという噂は本当だったのか……」

ライオネル「その人間の名前は分かりますか?」

アルカンレティア国王「……名前は分からんが、通称ならば……」

・革命同盟のメンバーの通称・性別・年齢・種族・性格・得意な事を安価してください。ただし、革命同盟のトップという設定は安価しないでください。
・通称は職業や人柄などを安価してください。過去にちょっと出てきた“ワープ屋”みたいな感じです。ちなみに、安価で頂いたフレア・デュナミスの通称は“司書”です。
・得意な事は何でも構いません。革命同盟の活動に関係ありそうな事でも全く関係ない事でも。

↓5まで募集。頂いたキャラはおそらく全員革命同盟のメンバーですが、ここで登場するのはコンマの一番高いキャラです。
607 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/30(土) 16:09:12.56 ID:cw9m5QRl0
通称 殺戮卿
性別 男
年齢 19
種族 庸人
性格 無口。孤独を好む一匹狼で、革命同盟のお題目にもあまり興味がない
得意 暗殺、虐殺、隠蔽
608 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/30(土) 16:11:25.57 ID:ltnnl0d4O
通称 蠱惑魔
性別 女
年齢 ?(メンバーでさえ教えてもらえない。歳の話は多分禁句)
種族 悪魔
性格 お手本のようなメスガキ、少し演技臭さがある
得意な事 色仕掛け。情報を盗むのが主な仕事
609 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/30(土) 16:12:57.30 ID:7/4hlLGq0
通称 電脳アドバイザー
性別 男
年齢 8
種族 サイバーフェアリー
性格 何事にも動じず淡々と話を進めるビジネスマン
得意 信用を得る事・場の主導権を握る事
610 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/30(土) 16:13:57.71 ID:k24NyBJCO
通称 爆撃男
性別 男
年齢 35
種族 庸人
性格 過激。短気。爆弾の擬人化
得意 爆撃魔法で絨毯爆撃。空を飛ぶ手段は別にあるらしい
611 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/30(土) 16:15:04.22 ID:vfCCe5hv0
通称 影
性別 女
年齢 18
種族 魔女
性格 根暗で臆病で引っ込み思案
得意隠密 尾行
612 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/30(土) 16:16:24.94 ID:vfCCe5hv0
最初の文字抜けてた
>>611の通称は闇影でした
613 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/30(土) 16:23:59.96 ID:ltGQv/ESO
>>610が……紛れ込む……?
614 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/30(土) 16:25:48.13 ID:cd/3d8A7o
自由の国過ぎて草
615 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/10/30(土) 16:42:57.72 ID:yyxrBtVzO
>>610を採用。次の孵化判定まで残り877。

アルカンレティア国王「確か……爆撃男だったか」

ライオネル「……随分と物騒な通り名ですね」

アルカンレティア国王「そうそう、その名の通り、短気な男でなぁ……“自由”ではあったが、あまり交渉向きの性格ではなかったな」

アルカンレティア国王「実際の取引は、連れて来ていたサイバーフェアリーが行なっていたぞ」

ライオネル「……サイバーフェアリー?」

サイバーフェアリーは、電子の海を漂う種族だ。基本的に何も考えずにゆらゆらとしているだけなので、自我のある者は珍しい。

ライオネル(革命同盟……そんな人材も揃っているのか……)

アルカンレティア国王「それがまた……淡々とした者で……」

ライオネル「まぁ、そこら辺の事情はどうでもいいですよ」

アルカンレティア国王「どうでもいい!?」ガーン!

ライオネル「大私帝国と取引するために、ある程度の事情を把握したかっただけなので」

ライオネル(……となると、革命同盟との取引から先に行なうべきかな……)
616 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/10/30(土) 16:44:41.70 ID:yyxrBtVzO
ベルゼ「……てめー、ウチの大魔女様と取引なんかできると思ってんのか?」

ライオネル「……おや、目を覚ましたのか」

ギール「げっ……!」

ベルゼ「……そう警戒すんなよ。こんなに魔錠付けられたら動けねー。動く気もねーしな」

ベルゼ「……それより、本当に取引するつもりかよ?」

ライオネル「大私帝国の私兵がアルカンレティアを蹂躙したんだよ? 国のトップが責任を取るのは当然じゃないかい?」

ベルゼ「……俺は、別に大魔女様を守ろうとしてんじゃねー。てめーに忠告してんだよ」

ベルゼ「ウチの大魔女様が、そんな“取引ごとき”に応じると思ってんのか?」

ライオネル「……どういう事かな?」

ベルゼ「……俺達の指名は、ただ一つ。大魔女様の魅力を全世界に伝える事だ。それだけだ。アルカンレティアでやった事も、その一つにすぎねー」

ギール「そ、そんな! 君達のせいで、アルカンレティアがどれだけ……!」

ベルゼ「それは結果論だろ?」

ギール「なっ……!!」

ベルゼ「……そういうわけだ。大魔女様に何を言っても意味ねーよ。のらりくらりかわされるだけだ」

ベルゼ「……それに、大魔女様はただの魔女じゃねー。分かってんだろ?」

ライオネル「……もちろん分かってるとも。知らないわけが無いでしょ?」

ライオネル「彼女は、ノア・アルパ・オーガスタ……現代魔法を体系化させた伝説の魔女の子孫なんだからねぇ」

・大私帝国の魔女の名前を安価してください。○○・アルパ・オーガスタとなります。

↓2
617 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/30(土) 16:45:55.80 ID:cw9m5QRl0
クィンディーテ
618 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/30(土) 16:45:58.12 ID:pnCC5Wb1o
ノエル
619 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/10/30(土) 16:57:16.45 ID:yyxrBtVzO
>>618を採用。次の孵化判定まで残り865。

ライオネル「ノエル・アルパ・オーガスタ……やれやれ、厄介な人物だねぇ……」

ギール「じゃ、じゃあ……アルカンレティアの衰退の責任を大私帝国は取らないって事ですか!?」

ケルヴィン「別に言ってもいいと思うけどよぉ……下手すりゃあ魔法でギタギタにされるぜ?」

ケルヴィン「分かってんだろ? だから、あんなワガママなお嬢ちゃんの国がこの世界でまかり通ってんだ」

ケルヴィン「……単純に超強いんだよ、ノエルちゃんは」

ベルゼ「……この裏切り者は後で殺すとしても、同意見だな。下手に刺激すんな」

ギール「……そんな……」

ライオネル(……この阿呆共を餌に、大私帝国からも僕への軍閥トップの推薦状を貰おうと思ったけど……止めた方がいいかな。今は戦える相手じゃないか……)

ランド「かといって、ぼく達を処刑するのも困るかなー!」

アルカンレティア国王「ぬおっ……!?」

いつの間に目が覚めていたランドが拘束を解き、力任せにベルゼを蹴り飛ばす。

ベルゼ「がっ……!?」

その衝撃で、いくつかの魔錠が壊れた。ベルゼはニヤリと笑うと、できる限りの魔力を放って残りの魔錠も破壊した。

ライオネル「……っ!」

ライオネル「ギール君!! 彼を捕縛しなおせ!!」

ベルゼ「その必要はねーよ」

ベルゼは翼を大きく広げ、ランドを小脇に抱えた。窓から逃げるつもりだ。

ベルゼ「もうここにいるだけ面倒だ。俺達は逃げさせてもらうぜ」

ベルゼ「おい、ケルヴィン、てめーはどうすんだ?」

ランド「え!? ケルヴィン来ないの!?」

ベルゼ「大魔女様以外にご執心の奴を見つけたらしい」

ランド「裏切りだー!」

ベルゼ「ああ……ブチ殺さねーとな」

ケルヴィン「そんな事言われて戻る奴いねぇだろ」

ベルゼ「……で? どーすんだよ。来るならさっさとしろ」

ケルヴィン「…………」

・大魔女様に仕えていたケルヴィンですが、彼女をも凌ぐ美しい女性達に心が揺れています。どうする? 選択してください。

1.大魔女様の元に戻る
2.グレイス、リリアの元に行く

↓2
620 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/30(土) 17:00:18.34 ID:vfCCe5hv0
1
621 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/30(土) 17:00:32.69 ID:UBkJUKtDO
2
622 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/30(土) 17:01:05.94 ID:cw9m5QRl0
623 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/30(土) 17:24:17.05 ID:18JITWP/o
ケルヴィン君……おもろ!
624 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/10/30(土) 17:26:54.84 ID:yyxrBtVzO
>>621を採用。次の孵化判定まで残り796。

ケルヴィン「……俺は……」

ケルヴィン「……グレイスちゃんとリリアちゃんのところに行くぜ」

ベルゼ「……そうかい」

ベルゼ「別に構わねーが……二度と大私帝国の土は踏めねーと思えよ」

ケルヴィン「ああ、そうだな……推し変した俺の事、ノエルちゃんは許さねぇだろうからなぁ……」

ベルゼ「……じゃあな」バサッ!!

ランド「また会おうねー! ケルヴィーン!」

ベルゼは翼をはためかせ、アルカンレティアの空を飛んでいった。ベルゼは振り返る事なく、ランドは見えなくなるまでいつまでも手を振っていた。

ライオネル「……本当に良いのかい?」

ケルヴィン「……あぁ。安心しな、これから俺はお前達の仲間だぜ!」

ライオネル「女ですぐに裏切る人間、僕は信用できないね」

ケルヴィン「ぐっ! き、厳しいな!」

ケルヴィン「安心しろって! 俺がノエルちゃんを裏切ってまで鞍替えする女の子なんて、もうこの世に存在しないさ! だから大丈夫だ!」

ライオネル「……まぁ、当座は信用してあげるか。ギール君、何かあったらすぐにケルヴィン君の首を刎ねるように」

ギール「えっ」

ケルヴィン「望むところだぜ」

ギール「えっ」
625 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/10/30(土) 17:28:01.67 ID:yyxrBtVzO
ライオネル「さて、それじゃあケルヴィン君、最初の仕事を与えようか」

ライオネル「……革命同盟の爆撃男はどこにいるんだい?」

ケルヴィン「ああ、あいつなら……」


…………ドゴォン!!!


遠くで、爆音が響いた。


ケルヴィン「……あの辺りじゃね?」

ライオネル「……もし本当にあの辺りに爆撃男がいるなら、僕は取引を止めようかな……」

ギール「ま、まぁ……偶然の爆発かもしれませんし、仮に本人でも、事情があるのかも……」

ライオネル「……何だか、思惑が上手くいってるのかいってないのか、分からなくなってくるよ……」

・場面が変わりますが、どちらにするか選択してください。

1.しばしの談笑タイムを楽しむリーフィア達
2.革命同盟と取引をするライオネル達

↓2
626 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/30(土) 17:28:35.82 ID:Gc7lpbNcO
2
627 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/30(土) 17:28:41.55 ID:cw9m5QRl0
628 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/10/30(土) 17:31:33.21 ID:yyxrBtVzO
続けてライオネル達の場面をやる事が決まったところで本日はここまで。いよいよ革命同盟と接触します。さてどうなるか。

ありがとうございました。ちょっと早いですが、おやすみなさい。
629 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/30(土) 17:37:27.05 ID:DbkZdOWoO
630 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/30(土) 17:39:45.86 ID:cw9m5QRl0
631 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/30(土) 17:43:26.31 ID:18JITWP/o
おつおつ
632 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/30(土) 17:53:26.82 ID:vfCCe5hv0
乙です
633 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/30(土) 17:54:18.55 ID:UBkJUKtDO

実質ライオネルが主人公になりつつある
634 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/30(土) 18:24:06.86 ID:pnCC5Wb1o

リーフィアはアクティブじゃないから仕方ない
635 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/04(木) 22:13:30.51 ID:gJm5id3OO
それでは始めます。準主人公のポジションにつきそうなライオネルのシーンからです。

>>627を採用。次の孵化判定まで残り741。

アルカンレティア国王を外に連れ出した後、ライオネル達は爆音の響いた場所に向かった。革命同盟の構成員が一人、通称・爆撃男がそこにいる可能性があったからである。

ライオネル(……これで本当にいたら、革命同盟についての認識を少し変える必要があるような気もするなぁ……)

そんな事を考えながら歩いていると、破壊された家屋の中心に、一人の男を見つけた。逆立った髪の毛と剣呑な目つきの、いかにも短気そうな庸人だった。

ライオネル「……ケルヴィン君、まさか……?」

ケルヴィン「そのまさかだぜ。奴が爆撃男……革命同盟のメンバーだ」

ライオネル「……話が通じる事を祈るよ」
636 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/04(木) 22:16:53.81 ID:gJm5id3OO
ライオネル「……やぁ、元気かい?」

爆撃男「あ゛ぁ゛!?」ギロッ!!

ライオネル(何でそんなに機嫌が悪いんだ……)

ライオネル「そう怒らないでくれ。話がしたいだけだよ……革命同盟の爆撃男君」

爆撃男「てンめェ……!!」

ケルヴィン「うおっ!?」

爆撃男は急に立ち上がると、ケルヴィンに向かって殴りかかった。ケルヴィンは二刀を抜くと、爆撃男の拳を剣の腹で止める。

爆撃男「オレ達の事勝手に話しやがったな!? あぁん!?」

ケルヴィン「お、おいおい、待てって! そりゃ話したけどさぁ!」

爆撃男「コロス……!!」

そう叫ぶと、爆撃男は虚空から一握りの黒い物体を取り出した。

ライオネル(爆弾……!!)

ライオネルは『審美眼』で爆撃男の家系魔法を視る。

ライオネル(『爆薬庫』……無から爆弾を作り出す魔法、か。案の定だね……!)
637 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/04(木) 22:22:12.01 ID:gJm5id3OO
電脳アドバイザー「お待ち下さい、爆撃男様」

爆撃男の胸元から、声が聞こえる。どうやら彼が首にぶら下げているタブレットから聞こえるようだ。

爆撃男「電アド……! だけどよォ……!」

電脳アドバイザー「確かに、貴方様の言う通り、我々の存在を漏らした人間は殺害した方が合理的です」

電脳アドバイザー「しかし、今回は事情が違うと考えます。先ずは、話を聞くべきです。そして、再三言っておりますが、私の通称は電脳アドバイザーです」

爆撃男「ゴチャゴチャうるせェんだよ! 簡単に言ってくれ!」

電脳アドバイザー「黙って立っていて下さい」

爆撃男「オレに命令すんじゃねェ!!」

電脳アドバイザー「命令ではありません。それが最善の行動であるだけです」

爆撃男「……チッ!! わーったよ!! 立ってりゃいいんだろ!!」

激しく舌打ちをすると、爆撃男は腕を組み、仏頂面で立ったまま動かなくなった。電脳アドバイザーなる人物の指示には、ある程度従うようだ。

電脳アドバイザー「タブレットの前で腕を組まないで下さい。何も見えません」

爆撃男「あぁん!!?」

ライオネル(……何て面倒な人物なんだ……)
638 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/04(木) 23:03:39.03 ID:F6bLI53yO
電脳アドバイザー「……失礼致しました。改めまして、私は電脳アドバイザーと申します。主に革命同盟の交渉役を担当しております」

ライオネル「……ケルヴィン君の非礼は僕が詫びよう。ただ、彼にも事情があったのさ、許してあげてくれ」

ケルヴィン(……俺が悪い事になってるな? まぁ、別にいいか)

電脳アドバイザー「世界平和統一革命連合が貴方様やその部下によって倒された事は承知しております。ケルヴィン様はいわば捕虜の身、情報を貴方様に提供するのも仕方が無いと言えましょう」

ライオネル「! 何故それを……」

電脳アドバイザー「サイバーフェアリーの強みを活かし、アルカンレティア全土のカメラなどをハッキングさせて頂きました。そのため、貴方様方の動向もほぼ把握しおります、ライオネル・ヒューマン様」

ライオネル「……なるほどねぇ」

ライオネル(見られていたか……下手な事はしてない、よね? それなら問題ないかな……)

ライオネル「話が早くて助かるよ」

電脳アドバイザー「私達革命同盟を仲介役とし、大私帝国と取引をしようと考えていますか? それならば、その行動は不可能ですが」

ライオネル「いや、考えていないよ。最初はそのつもりだったんだけどね……思ったよりも魔女様はワガママみたいでさ」

爆撃男「じゃあ……何でオレ達を探してんだ? オレ達を殺して、それを手柄にしようとしてんじゃねーだろうなァ!?」

ライオネル「まさか……僕は君達に敬服しているんだ。そんな事はしないよ」

爆撃男「ケイフクだァ!? 何だそれは!!」

電脳アドバイザー「感心しているという事です」

爆撃男「……ふぅん、分かってんじゃねェか!」

ライオネル「……そんなわけだから、君達の力を貸してほしいんだよ」

爆撃男「いいぜいいぜ! 何すりゃいいんだァ?」

電脳アドバイザー「お待ち下さい。内容を聞いてからです」
639 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/04(木) 23:15:31.32 ID:ppBhepyvO
ライオネル「……文字通りだよ。君達の『革命』の力を貸してほしいのさ」

ライオネル「僕達は、フレイヤ王国で革命をするつもりなんだ」

電脳アドバイザー「……それはまた何故? 貴方様に利益は無いように感じますが」

ライオネル「そうでもないさ。僕は自分に利益のある事しかやらないからね」

ライオネル「……そうだね、手の内は全て晒した方が良いか。下手に隠すと信用されないだろうし」

爆撃男「あァ、そうだなァ……グダグダ抜かしてねェで、さっさと話せや。爆破すっぞ!」

ライオネル「もちろん、そのつもりさ」

ライオネル「……僕はグリンシルトの軍事顧問をする事が内密に決まっているんだけど……グリンシルトとフレイヤ王国の関係は当然知っているね?」

電脳アドバイザー「グリンシルトにしか存在しない貴重な資源・『鉄の木』を求めるフレイヤ王国の外交の過激化ですね」

ライオネル「その通り……もはやフレイヤ王国は戦争を辞さないところまで来ている。ところが、グリンシルトは『鉄の木』を渡したくない。しかし、軍事力の面から戦争はできない……」

爆撃男「……そこで革命ッてワケか? イカす提案じゃねーの! いけすかねぇ男のワリにやるじゃねぇか!」

電脳アドバイザー「貧富の差の激しいフレイヤ王国の王族を倒し、新しい政権を立てれば、彼らから『大国』北部軍閥のトップへの推薦は貰えるでしょう。しかも、かなり強力な物になる筈です。確かに貴方様に利益のある行動と理解できました」

ライオネル「……そりゃどうも」

ライオネル(革命同盟の評価は悪くないみたいだね……)
640 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/04(木) 23:28:34.19 ID:n4HSC9qOO
ライオネル「だが……僕達には革命のノウハウが無い。そこで、君達革命同盟に力を貸してほしいんだよ」

ライオネル「……これは君達にとっても悪くない提案だと思っているよ。君達の目的にも合致するだろう」

電脳アドバイザー「……我々の目的とは?」

爆撃男「テメェに何が分かるッてんだァ!?」

ライオネル「厳密には……詳しい目的は分からない。ただ、その目的のために何をしたいのかは分かっているよ」

ギール「えっ!? そうなんですか!?」

ライオネル「……ギール君、革命同盟がグリンシルトを狙っているという情報を覚えているかな?」

ギール「あ……は、はい。覚えています。何でこんな平和なところを狙うんだろうと思ったので……」

ライオネル「そう、彼らがわざわざグリンシルトを狙う理由は無い。言っては悪いが、革命がしたいなら他に適切な国があるだろうからね」

ライオネル「そして……何よりアルカンレティアだ。革命同盟は、ほぼ確実にこの国をめちゃくちゃにするであろう世界平和統一革命連合なる阿呆達を引き入れた」

ケルヴィン「おい! 俺が事情知らねぇでボーッとしてっからって、どさくさに紛れて悪口言うなよ!」

ライオネル「失礼だな、どさくさに紛れてなんて言っていないよ。本当に思っているんだ」

ケルヴィン「もっと悪いわ!」
641 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/04(木) 23:33:24.97 ID:7z9moLb5O
ライオネル「ここから分かるのは……おそらく革命同盟は……」


ライオネル「……この世界にある十八の国を、一つずつ混乱に落とし入れようとしている」


ギール「なっ……!?」

ケルヴィン「はぁ……!? 何じゃそりゃあ!?」

ケルヴィン「……って事は、大私帝国もかよ!?」

ライオネル「ゆくゆくはそのつもりじゃないかな? そういう目的じゃないと、こんな事をする説明がつかないんだよ」

ライオネル「だけど……ただ単純に滅ぼすだけでは無いんだろうね。そうじゃなかったら、アルカンレティアが救われている状況を静観しているわけがない。爆撃男君辺りが動くだろう」

爆撃男「……ケッ」

ライオネル「僕はフレイヤ王国の現体制を倒し、新しい王を立てる。そして、彼ないし彼女に推薦状という名の感謝も貰う。つまり、一度国をめちゃくちゃにしてから、再生の道をつけるわけだ」

ライオネル「どうかな? 僕達の利害は一致しているように思うけど?」

電脳アドバイザー「…………」

ライオネル(……当然、ここで返事をするわけが無い。取引なんだ、双方にそれ相当のメリットが無いといけないからね)

ライオネル「もちろん、君達にはそれ以外の利益も与えるつもりだ。例えば───」

電脳アドバイザー「分かりました」

ライオネル「……え?」

電脳アドバイザー「その話、お引き受けしましょう」

ライオネル「……いいのかい? 交換条件はまだ提示していないけれど?」

ライオネル(後で変な条件を付けられても面倒なんだけど……)

電脳アドバイザー「ええ、もちろん条件はあります」

ライオネル(さて、何が来るか……)


電脳アドバイザー「ライオネル・ヒューマン様のお仲間方を、革命同盟の総隊長に面会させて下さい」


ライオネル「……は?」

ライオネル「……それが、条件?」

電脳アドバイザー「そうです。面接と考えて下さい。貴方様方がどの程度信頼に足るか、能力があるかを総隊長が判断します」

ライオネル「……それは、僕の取引に乗ってくれたと考えていいんだね?」

電脳アドバイザー「保留……とだけ申しておきましょうか」

ライオネル「……分かった」

ライオネル(これ以上は言質を取れないかな……)
642 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/04(木) 23:35:28.87 ID:7z9moLb5O
ライオネル「……でも、君が勝手に決めても大丈夫なのかい? 君は総隊長ではないのだろう?」

電脳アドバイザー「先程、総隊長に相談しました」

ライオネル「……流石はサイバーフェアリーだ。魔法顔負けだね」

電脳アドバイザー「爆撃男様も宜しいですね?」

爆撃男「……総隊長が良いッて言ったんだろ? だったらオレは何も言わねェよ」

ライオネル(……こんな粗暴な男にも信頼されているのか……当然だけど、侮れないね……)

爆撃男「マァ、そもそもフレイヤ王国での革命は決まってた事だしな。そこにコイツらが入るかどうかだろ?」

ライオネル「何!?」

爆撃男「ア? 何だよ、オレ達がアルカンレティアとかグリンシルトみてェなところだけで足踏みしてると思ってんのか?」

電脳アドバイザー「各国の革命は並行して計画しておりますとも」

ライオネル「そ……それは、そうか……」

ライオネル(革命の発想がリーフィア君だけなわけないもんね……)

ライオネル(そうなると……ここで上手く参加できれば、最短のコストで僕の利益だけ掴めるかもしれないね)

ライオネル(これは良い! 最高だ! 僕は働かないで利益が入ってくる上官の立場が大好きだからね!)

ギール「……なんかライオネルさん、悪い顔してません?」

ライオネル「気のせいだよ気のせい」
643 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/04(木) 23:36:46.12 ID:7z9moLb5O
電脳アドバイザー「それでは、日時と場所を指定します。そこから我々が貴方様方を革命同盟の拠点へとお連れします」

電脳アドバイザー「人数は……ライオネル・ヒューマン様とギール様、ケルヴィン様……そして、リーフィア様、グレイス様、クー様、リリア様、コジョ様の八名ですね。了解しました」

ライオネル「……コジョ?」

ケルヴィン「誰だ?」

ギール「誰かの知り合いですかね?」

ライオネル(……リーフィア君達と早めに合流して確認するか)

ライオネル(……というか、そういえば彼らは何してるんだろう)
644 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/04(木) 23:38:52.50 ID:7z9moLb5O
ライオネルが革命同盟と取引している間、全ての囚人を解放したリーフィア達は、しばしの休息に入っていた。

アルカンレティア国王により危機は去った事が伝えられたため、人々は戸惑いながらも、元の日常に戻すために既に行動を始めていた。

グレイス「……行動の早い人達ね。あんなに疲弊してたっていうのに」

リーフィア「すぐにでも日常を取り戻したいんじゃないかな。皆、自由のために必死なんだよ」

グレイス「まぁ……あんな国王だけど、皆の自由のためなら支援も惜しまないから、意外に早く元通りになるかもね」

リーフィア「うん……でも、根本的な解決にはならないよ」

グレイス「あら? どうして?」

リーフィア「今の世界はどこかおかしい……この混乱が収まらない限り、ちゃんと元通りにはならない……と思う」

グレイス「……それもそっか、『大国』からの難民だって減らないだろうし」

リーフィア(……それに、ここは通過点なんだもんね。私達は、フレイヤ王国で革命を起こさなきゃいけないんだから……気を引き締めないと……)

リーフィア「…………」

コジョ「…………」

コジョ「ぎゅ」

そう言いながら、コジョがリーフィアに抱きついてきた。

リーフィア「? どうしたの?」

コジョ「リーフィア、元気無い。そんな感じがした」

リーフィア「そう……かな?」

グレイス「そうね……あんた、まだ不安そうな顔してるわ。『偽装』も掛けてるし、何かあるんでしょう?」

リーフィア「うん……まぁね。でも、その話は後でもいいかな? ライオネルさん達が帰ってきて、落ち着いてからじゃないと」

グレイス「……まぁいいわ。待っててあげる」

グレイス「……っていうか、ライオネルのやつ、どこまで行ったワケ? 国王を解放してくるだけでしょ?」

クー「捕まったのかな? 悪そうな顔してるし」

リリア「大丈夫じゃない? ギールもいるし」

グレイス「別にライオネルなら捕まっててもいいけどね。笑いに行ってやるわ」

リーフィア(嫌われてる……いや、これは弄られてるのかな)
645 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/04(木) 23:42:19.50 ID:7z9moLb5O
リーフィア「……あ、そうだ、グレイス」

グレイス「? 何よ?」

リーフィア「私に『反芻』を使ってくれない?」

グレイス「えっ!?」

リーフィア(……もしかしたら……グレイスの『反芻』で私の過去が分かるかもしれない)

リーフィア(今の私には何の記憶も無いけど……幼い頃の私なら『大国』と関係する記憶があるかも)

リーフィア(オボロさんを疑うわけじゃないけど……本当かどうかは確かめておきたいな)

リーフィア(仮に本当でも……グレイスなら黙っててくれるだろうし。ライオネルさんにバレなきゃいいわけだからね)

グレイス「まぁ、別にいいけど……何で急に?」

リーフィア「ちょっと確かめたい事があってさ」

グレイス「……まぁいいわ。紙ある? 見ながら書き起こした方がリーフィア分かりやすいでしょ?」

リーフィア「うん、ありがとう。紙なら鞄に……あった、はい、これ」

グレイス「……よし、じゃあ、ちょっと頭触るわよ……」

・リーフィアの過去をグレイスの家系魔法『反芻』で見てみましょう。リーフィアの過去の映像を自由に安価してください。『大国』に関係あってもなくても大丈夫です。ただし、流石に無理がありすぎるものは無効になるかもしれません。

↓5まで。コンマ50以上のものを採用。全部コンマ50以下だった場合、一番大きいコンマのものだけ採用。
646 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/04(木) 23:46:01.90 ID:bPszt+QS0
明らかに違う時代の映像が映った(リーフィア基準では十数年前にあたる)
647 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/04(木) 23:47:40.13 ID:0ozLcJjl0
大雨の中女性に抱きかかえられながら森の中を彷徨っている
648 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/04(木) 23:48:00.53 ID:0vii3m9vO
迫害されてた
649 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/04(木) 23:48:35.57 ID:UH87Te6UO
ドラゴンと楽しげに遊んでいる
650 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/04(木) 23:49:00.40 ID:tA2rcUN0o
きょうだいがいたような、いなかったような
651 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/04(木) 23:49:04.81 ID:g4cckz5DO
数人の見知らぬ子供たちと一緒に遊んでいた
652 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/04(木) 23:49:50.88 ID:vrh4s/wd0
ガルバートおじさん
653 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/05(金) 00:34:05.42 ID:VcEHjpn5O
>>646>>648-649を採用。次の孵化判定まで残り541。

グレイス「……………………」

グレイスがリーフィアの頭に触れると、その部分が青白く発光した。『反芻』が使われている証だ。グレイスは目を閉じ、片方の手で見えた記憶を速記していく。

グレイス「…………は!?」

突然声を上げると、グレイスは手を離してしまった。リーフィアと自分の手を交互に見て、信じられないものを見た顔をしている。

リーフィア「……ど、どうしたの?」

グレイス「……リーフィア……あんた一体……何者なの?」

リーフィア「……な、何が見えたの?」

グレイス「……ここに書いたわ。読みなさい」

グレイス「……言っとくけど、私の想像で書いたわけじゃないからね。本当に見えたのよ……!!」

リーフィア(グレイスが動揺している……一体何が……)

リーフィアはグレイスから紙を貰い、目を通した。

リーフィア「…………何、これ…………」

そこに書いてあったのは、リーフィアが想定していた過去とは全く違うものだった。


『剣も魔法も電子技術も無い世界。自然が圧倒的に多い。町並みは古い。人々は幸せそう。』

『目を惹くのは、人々と共存するドラゴン。どこを見てもドラゴンがいて、人々はそれを不思議に思っていない。ドラゴンと過ごすのが当たり前。』

『小さい頃のリーフィアも、ドラゴンと楽しく遊んでいた。それはそれは楽しそうに……。』

『でも、突然場面が切り替わる。リーフィアは何かの集団に迫害されている。リーフィアだけじゃない、周りの人も。』

『リーフィアはその現実を受け入れきれず、打ちのめされている。ドラゴンは彼女を守っている。』

『そして、』


リーフィア「……これって……」

グレイス「私にも分からないわよ……あまりに驚いて手を離しちゃって、中途半端になっちゃったわ……」

グレイス「もっと見たいけど……ごめん、もう魔力が続かないの」

リーフィア「う、ううん……ありがとう……」

グレイス「……あんた、一体何に巻き込まれてるの? 何が起こってるの?」

リーフィア「……私にも、分からないよ」

オボロから聞いた話を確かめようとしたのだが、もっと謎が深まってしまった。
654 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/05(金) 00:36:12.08 ID:VcEHjpn5O
リーフィア(……ダメだ、いくら考えても分からないや……)

クー「だいじょうぶ?」

リーフィア「うん、大丈夫だよ。ありがとう」

リリア「困ってる?」

リーフィア「困ってはいるけど……でも、大丈夫。辛いとかそういう事じゃないからさ」

リーフィア(訳が分からないだけだからね……)

コジョ「何かあったらコジョを頼る。ね?」

リーフィア「うん……ありがとう、コジョ」

・ここでちょっとしたコンマ判定。現在リーフィアと一緒にいるグレイス、クー&リリア、コジョの過去や素性、関係性などがどれほどこの物語の根幹に関わっているかを決めます。リーフィアで例えると、彼女のコンマは「90」くらいにはなるかなと思います。

・コンマが低いからといって物語に参加してこないという事ではありません。あくまで、「実は○○だったのだ!」がどれほどのものか決めるだけです。

↓1 グレイス
↓2 クー&リリア
↓3 コジョ
655 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/05(金) 00:36:47.42 ID:axs3IWsR0
どれどれ
656 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/05(金) 00:37:00.78 ID:/FTFMti8o
657 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/05(金) 00:37:19.56 ID:1mexGQcbO
658 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/05(金) 00:37:44.94 ID:Vi1r8Mbm0
あんま物語に関わりすぎるキャラ増やしすぎてもキツくないか?
659 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/05(金) 00:38:19.20 ID:1mexGQcbO
まあ何か結果オーライっぽくない?
660 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/05(金) 00:42:21.86 ID:VcEHjpn5O
クーとリリアが高めのコンマを出したところで本日はここまで。彼らはサイキックなので、リーフィアとは違った関わり方をしてくれるでしょう。

というか、どんどんドラゴンが関わってきていますね。卵が孵化した時どうなるのか……。

ありがとうございました。では、おやすみなさい。
661 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/05(金) 00:43:31.85 ID:/FTFMti8o
乙乙野良のサイキックにしては能力とんでもない双子の過去は如何に
662 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/05(金) 00:45:17.01 ID:Vi1r8Mbm0
乙でした
663 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/05(金) 00:46:01.50 ID:790vKdAI0
ギールはもしかして迫害する側の人間?
664 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/05(金) 01:00:43.15 ID:hdDKw+b30

次の更新も楽しみにしてます
665 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/05(金) 01:52:38.27 ID:kbK41V11o
おつー
666 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/05(金) 23:14:34.13 ID:4zi09cvXO
それでは始めます!

>>655-657を採用。次の孵化判定まで365。

リーフィア(……今はともかく、目の前の事に取り組まないと、かな。自分の事は全部解決してからだね……)

ライオネル「……あ、いたいた。どこにいるのかと思ったら……」

そんな事をしていると、ライオネル達が戻ってきた。ケルヴィンが笑顔でグレイスに近づくが、グレイスは彼の足を払ってライオネルに向き合う。

グレイス「それはこっちの台詞よ! こんなに長々と何してたの?」

ライオネル「革命同盟に会っていたんだよ」

リーフィア「……!? 会えた、んですか……!?」

ライオネル「そこら辺の事も含めて、全てきちんと説明しよう。ここにいる皆にね」

ライオネル「……君がコジョ君かな?」

コジョ「? コジョを知ってる?」

ライオネル「君はリーフィア君の側についていると考えていいのかな?」

コジョ「……この人、何か胡散臭い!」

ライオネル「……どうにも僕は初対面の印象が悪いみたいだね」

グレイス「初対面だけなの?」

リーフィア「ま、まぁまぁ……。コジョは、私の友達です。それに、裏切ったりもしないし、口も軽くないと思います」

ライオネル「……まっ、君が言うなら一応信用しておこうか」

ライオネル「では……行こうか。アルカンレティア国王にアルカンレティアで一番良い宿を取ってもらっているんだ」

ケルヴィン「抜け目ねぇのなぁ」
667 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/05(金) 23:23:01.17 ID:VVwar32DO
宿屋に向かったリーフィア達には、アルカンレティア国王から二つ部屋をあてがわれていた。彼らはそれを男部屋と女部屋と分けた。

男部屋にはライオネルとギール、ケルヴィンが、女部屋にはリーフィアとグレイス、コジョ、リリア、クーが泊まる事になった。ちなみに、ケルヴィンは抗議しかけたが、グレイスの冷たい笑顔にその声を引っ込めていた。

休んでしまうとそのまま眠ってしまいそうなので、リーフィア達はまず自らの情報を共有する事にした。

グレイス「ハァ!!? 革命!!? 何それ!! 何でそんな事になってんの!!?」

グレイスが驚くのも無理はない。リーフィア達普通の市民にとって、革命なんて物語の世界の話でしかないのだ。

ライオネル「こればっかりは成り行きと言うしかないかな。これが僕によっての最善策なんだよね」

ライオネル「先程も話したように、革命同盟はここにいる全員が来る事を望んでいる。どうやら君達全員、僕の部下だと思われているようでね」

クー「なんかイヤー!」

リリア「同じくイヤー!」

ライオネル「失礼な子供達だね。北部軍閥の幹部の部下だなんて、名誉な事だろう?」

ライオネル「……それはともかく、君達には来てもらわないと困るんだが……一応意思は確認しておこうと思ってね。リーフィア君とギール君は来るだろうけどさ」

グレイス「……リーフィア、あんたマジでやるの?」

リーフィア「……うん。色々考えたけど……やっぱり、ここで投げ出すわけにはいかないよ」

グレイス「……ギールも?」

ギール「ええ、俺もです!」

グレイス「……そう……」
668 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/05(金) 23:35:37.97 ID:g5TcTZX0O
ライオネル「……あ、そうだ、これ返しておくよ」

リーフィア「え? ……あっ、これ……グリンピースさんに貰った硬貨!? い、いつの間に盗ってたんですか!?」

ライオネル「ちょっと必要だったのでね」

リーフィア「一体どのタイミングで……?」

ライオネル「まぁいいじゃないか。それより、君達の返事はどうなのかな?」

ライオネルは、クー、リリア、グレイス、コジョ、ケルヴィンの方を見る。

クー「ぼくは行くよー! 面白そうだし!」

リリア「わたしも行くよー! やることないし!」

ライオネル「そんな軽いノリで……? まぁ、別にいいか。君達の能力は貴重だし」

コジョ「コジョも行く。リーフィアを守る。革命はどうでもいい」

ライオネル「それは助かる。リーフィア君を守るために、僕の手足となってもらうよ」

コジョ「……リーフィア、あいつ噛んでもいい?」

リーフィア「……ちょっとだけなら」

ライオネル「ダメだよ! 止めてよ!」

ライオネル「……それで? 君はどうするんだい、グレイス君?」

グレイス「…………」

グレイス「……行くわよ。行くに決まってるじゃない! リーフィアを放って、私だけアルカンレティアでぬくぬくなんてできないわ!」

リーフィア「グレイス……本当にいいの?」

グレイス「くどいわね! 私は行くわ。リーフィアを守るの」

グレイス「それに、私の事はどうせコイツが守るでしょ」

ライオネル「ああ、君はどうせ来るんだろう? ケルヴィン君」

ケルヴィン「おいおい、俺だけ雑じゃね?」

ケルヴィン「当然行くけどなぁ! グレイスちゃんに契約魔法結ばれてるし!」

リーフィア「ほ、本当に結んだの……?」

グレイス「軽めの奴隷契約をね」

ギール「怖い……」
669 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/05(金) 23:44:41.60 ID:3dGwqXIPO
ライオネル「革命同盟から指定した日時は二日後だ。それまで自由時間としよう。好きに過ごすといい」

ライオネルのその言葉を皮切りに、リーフィア達は解散した。宿屋の人達は、国王から彼らがアルカンレティアを救ってくれたと知っているようで、リーフィア達によくしてくれた。最初の方こそケルヴィンに鋭い視線を向けていたが、グレイスが彼を足蹴にしているのを見て、いくらか溜飲を下げたようだ。

リーフィア(自由時間かぁ……二日とはいえ、日常が来るんだよね……)

リーフィア(……いつの間にか大変な事になっちゃってるもんなぁ)

リーフィア(……そういえば、アルカンレティアにまだ読んでない稀書があったんだっけ。色々ありすぎて忘れてた……)

リーフィア(でも、今なら読みに行けるかも……)

・稀書の内容とは? どんなものでも構いませんが、できる限り稀書っぽい内容でお願いします。

↓2
670 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/05(金) 23:47:59.13 ID:/FTFMti8o
禁術~空間支配系~の書かれた巻物
671 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/05(金) 23:48:08.35 ID:790vKdAI0
読んだ者によって内容が変わると言われている魔本
672 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/05(金) 23:49:02.87 ID:Vi1r8Mbm0
古代のマイナーな予言書。信憑性は低いが珍しい
673 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/05(金) 23:53:28.45 ID:Vi1r8Mbm0
ライオネル一行はリーフィアとギールがライオネルの部下扱いで、クーとリリアがライオネルに助けられた立場で
リーフィアの友人のコジョとグレイスが同行し、そしてケルヴィンがおおむねグレイスの奴隷か、ややこしい
674 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/06(土) 00:24:29.49 ID:aNWuX3eOO
>>671を採用。次の孵化判定まで残り330。

リーフィア(読んだ者によって内容が変わる魔本……タイトルまで変わるから、“魔本”としか呼ばれていないんだよね……)

リーフィア(確かアルカンレティアの図書館の……禁書コーナーにあるんだよね。読むためには許可が必要なんだけど……)

リーフィア(……今だったら、許可取れないかな?)

リーフィアのそんな思惑は、しかしその通りになった。試しにメイドに頼んでみたところ、国王から特別にと許可されたのだ。しかも、リーフィアのところまで持ってきてくれた。

リーフィア「こ、こんなに上手くいくとは……」

届いた“魔本”は隠蔽系の魔法が掛けられた布で覆われている。何よりも自由を尊ぶ国王でさえ、禁書にするほどの本だ。相当のモノだろう。

リーフィア(……でも、本好きとしては、読まずにいられないよね……!!)

・リーフィアが“魔本”を読みます。タイトルと内容、ページ数を安価してください。内容やページ数はザックリで大丈夫です。

↓3まで。コンマの一番高いものを採用。
675 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/06(土) 00:26:58.75 ID:Hq3I4ROJ0
悪竜伝

かつて存在した悪竜の数々の伝説を綴った書物。実際にあった事かは不明、普通に読みものとして面白い

103p
676 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/06(土) 00:28:31.64 ID:yqnuErywo
「大絶滅および古代兵器」
歴史と古代兵器の関わりとその在処および使用方法
1ページ
677 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/06(土) 00:29:34.59 ID:u0H03woDO
異界放浪紀

異世界を渡り歩いた人間が書いたという様々な異世界の事が書かれた本
約300ページ
678 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/06(土) 00:56:19.57 ID:4RCDbIquO
>>675を採用。次の孵化判定まで255。

“魔本”の覆いを取る。その表紙は、古めかしいが意外にもきちんと装丁されていた。

リーフィア「タイトルは……『悪竜伝』……」

ページを捲ると、どうやらかつて存在した『悪竜』という恐ろしい存在の数々の伝説を綴った書物らしい。読み物としてもなかなか面白い。今までのリーフィアだったら、普通に楽しく読んでいただろう。

リーフィア(……でも、今は、ただの作り話とは断定できないよね……)

ギールの記憶とリーフィアの過去の記録は、リーフィアに『ドラゴン』という存在を空想の生き物と決めつけられなくしていた。

リーフィア(……この『悪竜』っていうのが、世界がまだまとまっていない頃に暴虐の限りを尽くした、か……)

どうやら『悪竜』というのは相当に恐ろしく、それでいて強い存在だったようだ。

リーフィア(そして……その『悪竜』を庸人達が魔法を作り上げて倒した……)

現代魔法を作り上げたのは、魔女のノア・アルパ・オーガスタだ。何か関係があるのだろうか。

リーフィア(……うーん、また分からなくなっちゃったなぁ……)

何かが分かりそうなのだが、どこか情報が欠けているような気がする。そもそも、どこまでが正しい情報なのかも分からないのだ。

リーフィア(……誰かに聞いてみるのも手かもね……)

謎は深まってしまったが、久しぶりに本を読んだ事で、リーフィアは満足していた。
679 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/06(土) 00:59:30.59 ID:4RCDbIquO
一方その頃、ギールはグレイスの元を訪れていた。

ケルヴィン「おいおい、グレイスちゃんに何の用だぁ!?」

ギール「……何故ケルヴィンさんがここに?」

ケルヴィン「俺ぁグレイスちゃんの使用人だからな!」

グレイス「奴隷ね?」

ケルヴィン「奴隷だ!」

ギール(いいんですかねそれで)

グレイス「……まぁ、何でもいいけど、どうしたのよギール?」

ギール「……俺にグレイスさんの家系魔法を使ってほしいんです!」

ケルヴィン「ダメだ!!」

ギール「何でケルヴィンさんが言うんですか!!」

ケルヴィン「よく分からないけどダメだ!!」

グレイス「ちょっと黙ってなさい」

ケルヴィン「はい!!」

ギール(従順だ……)
680 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/11/06(土) 01:00:08.08 ID:4RCDbIquO
グレイス「……あんた、記憶喪失なんだっけ?」

ケルヴィン「えっ、おいおい、マジかよ?」

ギール「はい……俺、何の記憶も思い出せないんです。断片は思い出したんですけど、まだ意味が分からなくて……」

ギール「でも、グレイスさんの『反芻』なら、もっと分かるかもしれません! お願いします!」

そう言うと、ギールは頭を下げた。

グレイス「……あんたの反応、新鮮だわ」

ギール「? そうですか?」

グレイス「……相手の過去が分かる魔法なんて、誰にも必要とされないもの」

グレイス「……分かったわ」

ギール「!! ありがとうございます!!」

グレイス「感謝は早いわよ。まだ何も思い出してないんだし」

グレイス「ケルヴィン、紙とペン」

ケルヴィン「はいただいま!!」

ギール(便利だなぁ……)

・『反芻』でギールの過去を見ます。ギールの過去の映像を自由に安価してください。ただし、あまりにもおかしいものは無効になるかもしれません。

・前の安価でギールが思い出した事……「仲間を守り切った上で『何か』に襲われた」「ドラゴンと殺し合った」(『何か』とドラゴンは別物)

↓3まで。コンマ50以上のものを採用。全てコンマ50以下の場合、一番高いコンマのものを採用。
681 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/06(土) 01:01:50.88 ID:Qs2ue6zG0
どこかリーフィアに似た誰かが仲間だった
682 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/06(土) 01:02:09.09 ID:Hq3I4ROJ0
『何か』の正体は仲間、ドラゴンを殺し英雄となった後、仲間に裏切られたのだ
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