【ウマ娘】トレーナー「なんかループしてね?」ターボ「3スレ目だ!」【安価】

Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

432 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/06(月) 21:57:03.74 ID:cS+qpee90
はい
433 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/06(月) 22:03:02.67 ID:KQXhaF0to
ねいちゃー
434 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/12/06(月) 23:45:52.74 ID:EVP8o+hv0
これは勝つる?
435 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/12/07(火) 01:26:28.45 ID:ih1xWl5k0
■ナイスネイチャ

▼レース展開
序盤(97):集中状態(+25)
中盤(54):ペースアップ(+50)
終盤(74):末脚(+50)
着順確定:67
――――――――――――
[25]+[50]+[50]+[67]=192
192×[賢さ:D+]1.45=278.4 レース中達成値


▼作戦:差し(A) (パワー、スタミナに1.5倍の補正)
スピード:300(D)
スタミナ:300(D)×1.5=450
パワー :400(C)×1.5=600
根性  :300(D)
賢さ  :350(D+)
――――――――――――
[300]+[450]+[600]+[300]= 能力値参照値



▼着順
[レース中達成値:278.4]+[能力値参照値:1650]
+[バ場補正/芝A:100]+[中距離適正A:100]
+[やる気/絶好調:100]
=2228.4 達成値
―――――――――――――

・アタシもたまには、ね? Lv1 発動!
+250

―――――――――――――
[達成値:2478.4]
[レース中全てのマイナス補正:0]
[補正後賢さ:2478.4] 
―――――――――――――
[最終達成値:2479]

結果、ナイスネイチャ――大差で1着!
436 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/12/07(火) 01:32:06.98 ID:ih1xWl5k0
―――――――――――――――――――――――――――

■下1〜5 リザルト
※コンマの分だけ数値が上昇します。
※5バ身差の為、コンマに係る係数が上昇します。
※ゾロ目の場合は追加ロール

―――――――――――――――――――――――――――

スピード:下1×(1.5+バ身ボーナス0.5)
スタミナ:下2×(1.5+バ身ボーナス0.5)
パワー:下3×(1.5+バ身ボーナス0.5)
根性:下4×(1.5+バ身ボーナス0.5)
賢さ:下5×(1.5+バ身ボーナス0.5)

―――――――――――――――――――――――――――
437 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/07(火) 01:40:22.81 ID:fyTtLGqdo
強い
438 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/07(火) 01:43:54.01 ID:2qxLiVTV0
そい
439 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/07(火) 06:13:01.22 ID:snJ0u5M3O
440 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/07(火) 06:13:38.74 ID:sGnL1ea1o
ぬん
441 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/07(火) 06:49:18.94 ID:dO+fC7Be0
はい
442 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/12/18(土) 12:46:37.60 ID:XL+/KxCZ0
■キンイロリョテイ
[黄金探しの放浪者]キンイロリョテイ
スピード:691(B)+(81×2)=853(A)
スタミナ:573(C+)+(01×2)=575(C)
パワー :627(B)+(22×2)=671(B)
根性  :522(C+)+(74×2)=670(B)
賢さ  :775(B+)+(94×2)=963(A+)

■ナイスネイチャ
[ボインセチア・リボン]ナイスネイチャ
スピード:300(D)+(81×2)=462(C)
スタミナ:300(D)+(01×2)=302(D)
パワー :400(C)+(22×2)=444(C)
根性  :300(D)+(74×2)=448(C)
賢さ  :350(D+)+(94×2)=538(C+)

―――――――――――――――――――――――――――――――

▼ナイスネイチャの好感度が上昇した。
ナイスネイチャの好感度:★★★/★★★☆☆☆☆☆(好感度:+3/友人)

[ボインセチア・リボン]ナイスネイチャ
スピード:462(C)+60=522(C+)
スタミナ:302(D)+60=362(D+)
パワー :444(C)+60=504(C+)
根性  :448(C)+60=608(B)
賢さ  :538(C+)+60=598(C+)


―――――――――――――――――――――――――――
443 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/12/18(土) 12:53:29.81 ID:XL+/KxCZ0

ネイチャ「……一着?」

ネイチャ「――っ!」

ネイチャ「やった……っ!」

トレーナー(ナイスネイチャ――素晴らしい素質。名前に相応しい堅実で、安定した走りだ)

トレーナー(彼女であれば、強者並み居るURAでも一等星のようなかがやきを発することが出来るだろうな)

トレーナー(……で、あれば。次のネイチャの目標レースは)

―――――――――――――――――――――――――――

下1 ナイスネイチャの目標レース

ナイスネイチャの好感度:★★★/★★★☆☆☆☆☆(好感度:+3/友人)

[ボインセチア・リボン]ナイスネイチャ
スピード:522(C+)
スタミナ:362(D+)
パワー :504(C+)
根性  :608(B)
賢さ  :598(C+)

―――――――――――――――――――――――――――

・宝塚記念(中距離:適性A)
ターン数:5
難易度:高
報酬:高

トレーナーの所感
「このレベルの仕上がりなら、ほぼほぼ勝てそうだな」
―――――――――――――――――――――――――――

・秋華賞(中距離:適性A)
ターン数:10
難易度:特高
報酬:特高

トレーナーの所感
「順当に行けば勝てそうだ」

―――――――――――――――――――――――――――

・ジャパンカップ(中距離:適性A)
ターン数:15
難易度:極高
報酬:極高

トレーナーの所感
「チャレンジだな。これに勝つことができれば、間違いなく本人の努力が◎ってことだ」
―――――――――――――――――――――――――――
444 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/18(土) 12:57:44.79 ID:7y+HVnPF0
秋華賞

史実では菊4着なんで(^^)
445 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/18(土) 20:55:49.79 ID:cPnq2Qhpo
宝塚
446 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/12/19(日) 12:31:59.89 ID:bLgHf1H70
トレーナー(秋華賞――)

トレーナー(今のナイスネイチャのレベルなら、十分に一着を狙える)

トレーナー「……順調だな」

ネイチャ「おや? 独り言です?」

トレーナー「ああ、お疲れ様、ネイチャ」

ネイチャ「へへん、やってやりましたよ」

トレーナー「ああ、素晴らしい走りだった。やっぱりネイチャのレースは見てて安心できるな」

ネイチャ「嬉しい限りなんですけどねぇ、レースを見てもらう以上はワクワクしてもらいたいわけで……」

ネイチャ「次はトレーナーさんのコト、ワクワクさせてあげますからね?」

トレーナー「……ああ! 楽しみにしてる!」

―――――――――――――――――――――――――――

▼ナイスネイチャの目標レースが秋花賞に設定されました。
447 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/12/19(日) 12:55:59.84 ID:bLgHf1H70

トレーナー「……リョテイもネイチャも素晴らしい戦績を残してくれている」

トレーナー「彼女たちであれば、URA優勝もそう難しい話ではないと思わせてくれるのだけれど、しかし……」

トレーナー「やっぱり不安は募る。もし負けてしまえば、小さくない傷を彼女たちに残すことになるだろう」

トレーナー「負けられない」

トレーナー「もう二度と、負けてはならない」

トレーナー「出来ることはやり尽くそう、人事を尽くして天命を待つってな」

トレーナー「……今日の夜は時間がありそうだ、何をしようか」

―――――――――――――――――――――――――――――――

下1 トレーナーは夜に何をする?
448 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/19(日) 13:00:30.06 ID:wt5kCbs+0
チーム<エルタニン>全員で
ネイチャとの友情トレーニング
449 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/19(日) 13:15:07.87 ID:B29ip7ato
夜だしトレーニングは出来ないのでは?
リミテッドイベ狙いでマヤノと通話で会話
450 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/19(日) 15:35:28.41 ID:eIs+k4ipO
トレーナー本人のみの行動のみ、可能だったような気がするんだが

違ったか?
451 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/12/19(日) 22:12:13.65 ID:bLgHf1H70
夜の行動なので、基本的にトレーナーが一人で行動できるようなものを安価として採用させていただきます……!
レスしていただいたうえで申し訳ないのですが、今回は>>449を安価として取ります。
次回からは注記の方をしてまいりますので、平にご容赦ください……!
452 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/12/19(日) 22:12:13.57 ID:bLgHf1H70
夜の行動なので、基本的にトレーナーが一人で行動できるようなものを安価として採用させていただきます……!
レスしていただいたうえで申し訳ないのですが、今回は>>449を安価として取ります。
次回からは注記の方をしてまいりますので、平にご容赦ください……!
453 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/12/19(日) 22:12:52.95 ID:bLgHf1H70
夜の行動なので、基本的にトレーナーが一人で行動できるようなものを安価として採用させていただきます……!
レスしていただいたうえで申し訳ないのですが、今回は>>449を安価として取ります。
次回からは注記の方をしてまいりますので、平にご容赦ください……!
454 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/12/19(日) 22:30:48.60 ID:bLgHf1H70

トレーナー「……とはいえ、あまり気を張っていても翌日のパフォーマンスを落とすだけだしな」

トレーナー「軽く休憩でもするか。最近仕事詰めだったし……」

トレーナー「紅茶でも淹れるか。お茶請けは何かあったかな……」

―――
――
455 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/12/19(日) 22:41:33.62 ID:bLgHf1H70


 ふと、どろりとした、粘性の高い感情が首をもたげてくることがある。

 それは俺の心を溶かすように感情に入り込んでは、僅かなメッセージを残していく。

 ……俺の手はソーサーから離れて、スマートフォンへ至る。

 ディスプレイには色鮮やかな色調のデフォルト画面。

 ちかりちかりと光る通知。

 SNSのメッセージが、一件届いていて。

 それは俺に語り掛けてくる。

 もう一度、あの温もりが欲しくないのか、と。

 もう一度、あの日の思い出の続きを紡ぎたくはないのか、と。

 まるで誘蛾灯に誘われる蛾のように、ゆっくりとメッセージの通知をタップした。


「ああ、やっぱり――」


 やっぱり、連絡が来ていた。

 送り主を確認するまでもなく、誰が送ったか確信できるような内容。

 俺はもう躊躇うことはなく、確信めいた指使いで、電話を掛けたのだった。

 
――――――――――――――――――――――――――


リミテッドイベント:夢千夜 開始
456 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/19(日) 22:53:00.75 ID:IoaNE9Z5o
きたわね
457 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/12/20(月) 03:40:15.86 ID:78RceAwu0


 コール音が、暗闇に包まれた部屋に響く。

 ひとつ、ふたつと鳴った後――電話は取られる。


『――もしもし?』


 鈴を転がすような、甘い声。

 夢にまで願った彼女の声が、今スマートフォンから響いていた。


「……遅い時間にごめん、今大丈夫か?」
『うん、大丈夫だよ、トレーナーちゃん』


 喜びに上ずる声。

 俺はわずかばかり安堵して、握っていた拳を開いた。


「さっきはメッセージ、ありがとな」
『えへへ、トレーナーちゃんのことだからキンチョーしてるんじゃないかって思って、少しでも落ち着いてくれたら嬉しいなって思って送ったんだ〜』


 ……マヤノトップガン。前回ループ時に育成した、担当ウマ娘。

 有馬記念で敗北したことによって、引き離されてしまった比翼連理のウマ娘。

 そして……俺にとって大事な存在。

 一度喪失を経験した俺たちだからこそ、お互いがどういうタイミングで心理的に張り詰めているのかを理解できる。

 そして今、マヤノは俺の緊張の糸を解す目的でメッセージを送ってきた。

 その事実が、胸が躍るほどに喜ばしい。


「ありがとな」
『今度はマヤが潰れちゃいそうなとき、トレーナーちゃんが支えてよね? ユー・コピー?』
「……アイ・コピー。この返答も久しぶりだな」


 だね、と通話口から聞こえる笑い声。

 俺も自然と口が綻んで、声ともつかない笑い声が漏れた。


『――で、トレーナーちゃんはなんでマヤに電話してくれたの? 疲れてるんじゃない?』
「……笑わないで聞いてくれるか?」
『うん、笑わないよ。マヤは話し上手の聞きじょーずってよく言われるんだ〜』


 誰からそんなこと言われるんだ……? 等と思いつつ、話しやすい空気にしてくれたマヤノに心の中で感謝する。

 ……と言うのも、理由と言うのは酷く女々しいものだ。


「声が。声が、聞きたくなった……」
『……』
「乗り越えたと思ったら、安心してさ。安心したら、結構疲れてたってことに気付いたんだよ」


 物理的にもそうだが、心理的に。

 いつループするかもわからない恐怖や、今ループになって展開した事実への心理的な折り合い。

 ……特に、ターボやマヤノに関することは、心に呵責を問うていた。

 とても浅ましい考えだが、マヤノにこの心の中の暗いものを聞いて、それを赦してもらいたかった。

 あと、単純に。好きな人と話していたい――他の何を考えるでもなく、自然に、一番に出てきた考えはこれだった。


「……あ、あはは。やっぱり気持ち悪いよな。成人男性が、そんなこと――」
『……あのね、トレーナーちゃん』


 通話口から聞こえる、平坦な声。感情を抑え込んでいるようだ。

 ここからどんな言葉が飛び出してくるのかわからない。俺は生唾を飲んで、続く言葉を待った。
458 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/12/20(月) 03:41:32.70 ID:78RceAwu0


『けっこう、トレーナーちゃんってカワイイよね?』
「……はい?」
『ドラマとかで、そーいう理由で電話かけるっていう展開があるんだけど、ホントにあるんだな〜って思って……』
「ドラマ……」


 確かに、マヤノはその手のドラマを見ることを好む傾向にあるってことは知っていた。

 けれども、ある程度感情も脚色されたそれと等しいことをやっていると聞かされると……少し恥ずかしいと言うか、狙いすぎと思われそうと言うか。

 なんだ、なんというか、あれだ。

 1mmでも、悪く思われたくないんだ。俺。

 そう気づいたら、なんだか全てが氷解するような気がした。

 結局自分本位なところは何も変わっちゃいない。でも、それは他者の為であって、完全に自分の為、というわけではない。

 エゴを吐くことと、人間として正しくあることは決して背反しない。なんとなく、そう思った。


「……じゃあ、そんな、なんていうか。ドラマの登場人物みたいなことを言った俺を、マヤノはどう思うんだ……?」


 だから、これは確認の言葉だ。

 返ってくる言葉は既に予測出来ているけれど、念のため。


『――好きだよ』


 一秒にも満たない間ののち、呟かれた四文字。

 その一言が、わかっていたのにたまらなくうれしくて。

 頭を、心を、とろとろと温かい何かで満たしてくれた。

 粘性の高い感情が入り込んでいた余地なんて、もうなくなってしまうくらいに。

459 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/12/20(月) 03:49:10.63 ID:78RceAwu0

実はこういうの書いてる時が一番こっぱずかしいです。(恋愛系とホラーの描写が本当に苦手なので……)
今回はここまで、次回はそう遠くないうちに投げます。よろしくお願いいたします。


皆様、チャンミ育成の方はいかがでしょうか?
育成にハマりすぎて、最近はこちらの更新が疎かになってしまってすみません。
育成も終了したので、今後はますます力を入れて更新できると思います!
こちらは全力のSランマヤノで追込3人衆とサンタオグリに勝ちに行きます。
皆様のご健闘をお祈り申し上げます!


感想に返信はしておりませんが、全てに目を通してにやついております。
ありがとうございます。
これからも、拙い文筆ではございますが、見守っていただけると何よりの幸運です……!
460 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/20(月) 10:09:24.33 ID:8LefQE5lo
おつー
マヤちんいい女…はようちにも来て??
ターン消費じゃなく行動できると心置きなくイベント回収に突っ込めるので良き…
461 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/20(月) 20:55:21.29 ID:R9kRt6lV0
人生二周目で酸いも甘いも経験した世界のマヤノはあまりにもいい女すぎる
462 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/20(月) 21:22:02.81 ID:IwJvJv9Zo
タマモクロス参戦!
463 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/23(木) 22:12:56.08 ID:pQm94RwxO
うーんいいおんな!
464 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/12/27(月) 20:06:01.12 ID:il/KSp010


 数秒の、沈黙が横たわる。

 俺も、マヤノも。なにも口にしない。

 お互いが、発言を、受け止めた言葉を、咀嚼するための時間。

 ……たっぷり30秒ほど経っただろうか。

 マヤノは小さく笑いを漏らして、『トレーナーちゃんはね』と前置きした。


『多分、自分で思ってるよりも……皆に悪く思われることはないと思う、よ?』
「悪く思われることは、ない……?」
『うん。だってトレーナーちゃん、カワイイもん』
「……。良く解らないし、第一カワイイってどういうことだ?」
『そういうトコ』


 再度笑いを漏らすマヤノ。


「……まぁ、精神年齢的には俺より上、ってことだしな」
『え〜? その言い方はヒドいよ〜! まるでトレーナーちゃんより、マヤのほうがおばあちゃんみたいになっちゃう……』


 小さく「実際そうなんじゃないか?」なんて返せば、マヤノは『トレーナーちゃんがそう思うならそうなんじゃなーい?』なんて返してくる。

 ほら、俺の言葉なんてもうあしらわれている。以前なら、ここで頬を膨らませていた……。

 時間の変遷を感じて、俺はすこしだけ、チクリと胸が痛むのを感じた。

 ……俺に時間経過の実感はないけれど、マヤノには時間経過の実感がある。

 言い換えるならば、マヤノは地に足を付けた生き方をして、全うしていて。

 俺は、全うできていない。その差が、俺の胸を痛ませた。

 もしかすると、もう、二度と同じ歩幅で歩けないのかもな、なんて思って――。


――僅かに、いや、かなり強く……そうなってしまうんじゃないか、って確信が得られた。


 何故そう思ってしまったのか、わからない。

 歩けると信じることが、俺には出来るはずなのに。

 まるで”信じる”という機能が抜け落ちてしまったかのように。

 俺は、俺を……信じることが、今このひととき、出来ずにいた。


『……トレーナーちゃん?』


 電話越しに聞こえてくる声が、俺の耳朶を揺らして。

 俺はようやく、夢見るように意識を耳に傾けた。


『そう言えばトレーナーちゃん、マヤ、ふと思ったことがあるんだ〜』
「……思った、ねぇ。なにを?」


 唐突に切り出された話題に、わずかに気後れしながらも。

 俺は続くマヤノの言葉を待つ。まるで、雨垂れが地面を叩くように。

 
『……”夢十夜”って、知ってる?』
465 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/12/27(月) 21:15:15.74 ID:il/KSp010

「”夢十夜”――夏目漱石の?」
『うん。トレーナーちゃんを待ってる間、いろんな本を読んでてね――それで、心に残ったのが、”夢十夜”……とりわけ、第一夜だったんだ』


 ”こんな夢を見た”のワンフレーズがとりわけ有名なそれは、夏目漱石によって著された、短編小説集だ。

 第一夜から第十夜までが綴られており、どこか胡乱な気配のする文章が特徴だ。

 そんな中でも第一夜はとりわけ胡乱――幻想的な内容だ。

 その内容は――。


「……100年待ち続ける男の話、だったか」
『うん。最後には埋めた女の人が、百合になって男の人のところに戻ってくるって話。――知ってる?』
「まぁ、教養として、もちろん」


 逆に第一夜以外は知らない。それくらいに、夢十夜の中で”第一夜”というのはとびぬけた知名度を持つ。

 それがどういう理由かは、わからないけれど。


『あれを読んで、トレーナーちゃんに記憶を戻してもらった時”わかっちゃった”の』
「”わかった”って、何を?」
『きっとマヤは、あの百合の花なんだ、って』
「――百合の花?」


 俺がそう返すと、マヤノは小さく肯定する。


『……トレーナーちゃんは、どうして女の人が”百年待っていて下さい”って言ったんだと思う?』
「わからない。でも……あてずっぽうだけど……女の人は、男のことを、好いていた」
『マヤもそう思うな。そして男の人も、女の人のことを、好きだった』
「じゃなきゃ、百年も待てないよな」


 そこまで言って、なんとなくこの話の稜線が見えてきた。


「マヤノが花で、俺が男の人ってことか?」
『うん、そういうこと!』


 ぴんぽんぴんぽん! と嬉しそうに声をあげるマヤノ。

 なるほど、彼女らしい感情移入の仕方だ、とは思う。

 けれどそれだけなら、この世界にはもっと彼女の興味を引く作品はあるはずで。

 だから猶更、何故マヤノが”第一夜”に興味を持ったのかが気になった。

 それに違和感もある。


「……普通、逆じゃないか?」
『うん、そーだね。だって、マヤのいる世界から消えたのはトレーナーちゃんだから』
「じゃあ、なんで俺が男の人なんだ? 性別で決めた、って話でもないだろ?」


 うん、と頷く声。


『だって、トレーナーちゃんはずーっと、マヤのこと待っててくれたんでしょ?』
「……まぁ、そうだけど」
『だったら、100年後に合う……百合の花に、マヤはピッタリなんじゃないかなって』


 ほんとはそんなに過ぎてないけどね、とマヤノは小さく笑った。

 俺がいなくなってから、マヤノが天寿を全うするまで。

 確かに100年ではないけれど。なんだか、確かにその通りだと思えた。


『それに、キスするなら……』
「……キス?」
『……うぅん、何でもない。とにかく、トレーナーちゃんは男の人で、マヤは百合の花なの!』

 
466 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/12/27(月) 21:42:30.61 ID:il/KSp010

『……でもね、多分それだけじゃないんだ。心に残ってる理由』
「多分、か。マヤノでもわかりかねてる、ってことか?」
『うん、そう。いつもなら、マヤが自分で感じたことは、わかるはずなのにね』


 理解することにおいて右に出ない存在、しかも内面だけで言うのであれば、俺の二倍程度経験を得ているマヤノであっても、わからない何か。

 それは、”些細な”と形容するには大きすぎて、かといって”明白な”と形容するには漠然としすぎた疑問だった。

 理解のできないものは、この世界にごまんと存在する。けれども、俺にも、ましてマヤノにも理解できないものなんて、もはや神様くらいなもので。

 だから、なんとなく。その疑問は、わずかなほころびは。


「――予感、じゃないか」
『予感?』
「俺にも説明は出来ないけれど、マヤノが、俺がわからないんなら、未来くらいなんじゃないかって」
『……未来、かぁ』


 マヤノは小さく息を吐いて、吸う。

 わずかな間の後、マヤノは『確かに、そうかも』と呟いた。


『マヤが、何か別のものに置き換わる――みたいな?』
「そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない」
『うーん……やっぱりわかんないかも』
「まぁ、未来のことだしな。良く解らなくて当然だ」
『……あ、でも。一つだけわかることがあるよ?』


 そう言って、マヤノは小さく笑う。

 さっきまでの不安な声は、どこかに消して。

 それが取り繕ったものなのか、それとも切り替えたものなのか、俺にはわからない。

 何もかも解らない。けれど、その声は――。


『トレーナーちゃんと一緒なら、どんな未来でも悪くないなって、思えるってこと!』


 とても朗らかで。

 暖かくて。

――俺の不安を、相変わらず溶かしてくれる。

 きっと、どんな時だって。

 あるいは夢千夜――10000年経ったって。

 無明の闇の中、差し込む光みたいに、俺を導いてくれるんだな、って思えた。


―――――――――――――――――――――――――――――――

▼[リミテッドイベント:夢千夜]が終了しました。

▼[リミテッドイベント:夢千夜]が終了したことにより、[エンディングイベント:夢n夜]
が追加されました。

※[エンディングイベント]
エンディングイベントはその名の通り、当SSのエンディングの一つです。
エンディングイベントは、行動安価によって発生する可能性のあるイベントです。
当イベントが発生した場合、当SSは終幕へと至ることになります。

―――――――――――――――――――――――――――――――
467 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/12/27(月) 23:43:06.63 ID:il/KSp010

トレーナー「……さて、そろそろ夏合宿も近くなってきたな」

トレーナー「二回目の夏合宿、何が起こるかもわからないし、事前準備を怠らないようにしないと」

トレーナー「……というか、何かわからないことに対して準備を怠るも怠らないもないのでは……?」

トレーナー「……深く考えないようにしよう」

トレーナー「さて、今日はどうしようか?」

―――――――――――――――――――――――――――――――

[黄金探しの放浪者]キンイロリョテイ
スピード:853(A)
スタミナ:575(C)
パワー :671(B)
根性  :670(B)
賢さ  :963(A+)

―――――――――――――――――――――――――――――――

下1
トレーニング/お出かけ/休憩/メインイベント進行
スキル習得(ウマ娘)/スキル習得(トレーナー)/その他(良識の範囲内で自由に)
※天皇賞・秋まであと10ターン(当該ターン含む)
※夏合宿まであと4ターン

―――――――――――――――――――――――――――――――

ナイスネイチャの好感度:★★★/★★★☆☆☆☆☆(好感度:+3/友人)

キンイロリョテイの好感度:★★★/★★★★☆☆☆☆(好感度:+4/友人以上)

シンボリルドルフの好感度:★★★/★★★★★★★★(好感度:+8/比翼連理)

ツインターボの好感度:★★★/★★★☆☆☆☆☆(好感度:+3/友人)

マヤノトップガンの好感度:★★★/★★★★★★★★(好感度:+8/比翼連理)

―――――――――――――――――――――――――――――――
        【現在立っているフラグ】

■エクストライベント
・「祈りは力に、願いは形に」/特定の時期に、ある場所を訪ねる
・「地を支え、海を拝せよ」/探索の進捗を終了させる
―――――――――――――――――――――――――――
■メインイベント
・[地に閃く黄金の旅程]/開始中 3/5
―――――――――――――――――――――――――――
■メジャーイベント
なし
―――――――――――――――――――――――――――
■サブイベント
なし
―――――――――――――――――――――――――――
■プチイベント
なし
―――――――――――――――――――――――――――
■リミテッドイベント
・なし
―――――――――――――――――――――――――――
■エンディングイベント
・[夢n夜]/?????
―――――――――――――――――――――――――――――――
468 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/28(火) 00:12:17.86 ID:T/QX3DdE0
人も増えたしみんなでラーメン食べに行こう
469 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/28(火) 00:20:48.06 ID:lnfjifjto
?????ー???「やはりラーメンですか……いつ出発する?わたしも同行する」
470 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/28(火) 17:34:29.61 ID:letbj91MO
ラーメンとうま娘のSSなら別にあるのでそちらにどうぞ
471 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/28(火) 20:51:49.88 ID:P8HHpBqEo
別にあるからと言ってこっちで書いちゃいけない理由もないだろうて
472 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/28(火) 23:50:25.15 ID:Hs1VwKPm0
ファ院…!
473 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/12/29(水) 23:42:00.34 ID:veSyoaw7O
けっぱりウマ娘Sも迎えに行ったほうがいいんかね?
あんまりやりすぎても良くない気がするけど
474 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/30(木) 18:06:01.60 ID:VIQY/NVDO
最初の担当だし早く迎えにいってやりたいところだな
475 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/31(金) 08:01:41.86 ID:+BjgfnZjO
正論書いて文句言われるとは

そこまで言うなら毎回各うま娘ごとにラーメン食いに行くでターン消費すれば
476 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/31(金) 10:59:43.77 ID:WB9pz/QlO
特定時期に特定の場所に行くイベント、名前的に因子継承っぽいから3月ごろに三女神の像の前に行くとかかね
477 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/31(金) 11:06:27.50 ID:zhjMGKVko
>>475
ただの暴論で草
478 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/31(金) 11:10:00.69 ID:5z42A+qIo
>>476
これは賢さS
479 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/01/02(日) 20:20:27.51 ID:9hzTTx9wO
そうか
三女神か
480 : ◆FaqptSLluw [saga]:2022/01/03(月) 00:14:29.13 ID:6V9k1BuB0
あけましておめでとうございます。
481 : ◆FaqptSLluw [saga]:2022/01/03(月) 00:15:06.70 ID:6V9k1BuB0
https://imgur.com/SRS7xk1
拙いものですが、新年のあいさつです。
今年もよろしくお願いします。
482 : ◆FaqptSLluw [saga]:2022/01/03(月) 00:15:32.98 ID:6V9k1BuB0
https://imgur.com/SRS7xk1
拙いものですが、新年のあいさつです。
今年もよろしくお願いします。
483 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/03(月) 00:19:04.25 ID:N6xrjp95o
あけましておめでとうございます
今年も楽しみにしてます

晴着会長やったぜ
隣に居るべき人とはどうなるのか…
484 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/03(月) 03:12:25.34 ID:l8TmfIwh0
今のルートはもうきっとマヤノだけど、もしこのスレが完結したらIFで会長とのルートも見てみたい
485 : ◆FaqptSLluw [saga]:2022/01/05(水) 22:08:08.58 ID:12V37JZ60

トレーナー「……ええと、この集まりは?」

リョテイ「お、ようやく来たな――」

ネイチャ「待ってたんですよ、トレーナーさんのコト」

トレーナー「え、俺を?」

トレーナー(一体どうして……?)

ルドルフ「ふふ、一体どうしてって顔をしているな」

トレーナー「何故バレた……」

ルドルフ「そこまで顔を顰めているのであれば、誰でもわかってしまうよ……」

リョテイ「ともかく、これからラーメンを食べに行くぞ」

トレーナー「ラーメン?」

トレーナー「ちょっと待ってくれ、話に追いつけてない。なんでラーメンなんだ?」

リョテイ「なんでってそりゃ……そう言う気分だからだろ」

トレーナー「えぇ?!」

ネイチャ「敢えて食べに行くのに理由なんて必要なのかなって、ネイチャさんは思うんですよ」

ルドルフ「二人の言う通りだ。熟慮断行とは言えないが、時には軽挙妄動の機会をも貴ばなければね」

トレーナー「……まぁいいけどさ」

リョテイ「っし! じゃあ軽く着替えてくるとするか!」

ネイチャ「ですね〜」

ルドルフ「うむ」

トレーナー「おう、いってらっしゃい――」

トレーナー「……」

トレーナー(女の子三人連れてラーメン店なんて、今まで考えたこともなかったな)

トレーナー(やばい、そう考えたらなんか落ち着かなくなってきた……!)

トレーナー(どうしよう、スーツでも着ていくか……?!)

トレーナー(……いや、どう考えてもバカだろ。カジュアルな服装にしようかな……)

―――――――――――――――――――――――――――――――

▼休憩効果発動、次回トレーニング効果2倍
486 : ◆FaqptSLluw [saga]:2022/01/06(木) 15:24:37.04 ID:+ramOubw0
undefined
487 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/06(木) 15:27:57.40 ID:Jd9obPBeo
undefinedは行数多すぎって事やで
488 : ◆FaqptSLluw [saga]:2022/01/06(木) 15:28:00.77 ID:+ramOubw0
トレーナー「微かに聞こえる蝉の鳴き声を聞いていると、酷く懐かしい気持ちになる」

トレーナー「大人になって上京してからは飽きるほど聞いたけど、昔は山が遠くて木も無いもんで、蝉の音が聞こえるのも珍しくて……」

トレーナー「珍しい、とかなんとか思いながら、あぜ道で小石蹴飛ばしながら遊んだりしたっけ……」?
トレーナー「………………」

トレーナー「ーーそういえば、俺ってどこの出身だったっけ?」
?―――――――――――――――――――――――――――――――
??[黄金探しの放浪者]キンイロリョテイ
スピード:853(A)
スタミナ:575(C)
パワー :671(B)
根性  :670(B)
?賢さ  :963(A+) ??―――――――――――――――――――――――――――――――
下1 ?トレーニング/お出かけ/休憩/メインイベント進行 ?スキル習得(ウマ娘)/スキル習得(トレーナー)/その他(良識の範囲内で自由に)
?※天皇賞・秋まであと9ターン(当該ターン含む)
※夏合宿まであと3ターン
※休憩効果発動中、次回トレーニング効率2倍?―――――――――――――――――――――――――――――――
ナイスネイチャの好感度:★★★/★★★☆☆☆☆☆(好感度:+3/友人)
キンイロリョテイの好感度:★★★/★★★★☆☆☆☆(好感度:+4/友人以上)
シンボリルドルフの好感度:★★★/★★★★★★★★(好感度:+8/比翼連理)
ツインターボの好感度:★★★/★★★☆☆☆☆☆(好感度:+3/友人)
マヤノトップガンの好感度:★★★/★★★★★★★★(好感度:+8/比翼連理) ??―――――――――――――――――――――――――――――――
        【現在立っているフラグ】
??■エクストライベント
・「祈りは力に、願いは形に」/特定の時期に、ある場所を訪ねる
・「地を支え、海を拝せよ」/探索の進捗を終了させる ?―――――――――――――――――――――――――――
?■メインイベント ?・[地に閃く黄金の旅程]/開始中 3/5 ?―――――――――――――――――――――――――――
?■エンディングイベント ?・[夢n夜]/????? ?―――――――――――――――――――――――――――――――
489 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/06(木) 15:43:29.24 ID:z84AsuPnO
リョティに話する、合言葉は「おはよう」だ!
490 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/06(木) 19:42:33.58 ID:EE+A0vl90
リョテイに…?
それはともかく合宿近いから倍率貯めとくのはアリではある
491 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [age]:2022/01/06(木) 20:11:02.41 ID:/UhBkOcTO
第3回アプリ王優秀作品(90点)
「ウマ娘」パロディゲーム

『【カト娘 館山ダービー】を全クリする放送』
(20:00〜放送開始)
 
https://youtube.com/watch?v=v-vQpGo70A8
492 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/06(木) 20:52:13.00 ID:17e9QsnW0
「覚えてないだけでリョテイにもちょっかいかけてた」可能性はあるわな
493 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/06(木) 21:40:00.70 ID:ueQqHGUv0
校内放送とか使って全校に呼びかければ一気に目覚めさせられそう
それがダメなら、朝校門に立って一人ひとりおはようって声かけるとかすればいいし
494 : ◆FaqptSLluw [saga]:2022/01/09(日) 17:37:57.63 ID:UEG2SsUQ0
3スレ経た今言うことでもないと思うのですが、一応……
書き溜め0なので、更新速度がかなり遅いです。ご了承ください……。

―――――――――――――――――――――――――――――――


「――リョテイ、本当にやるのか?」
「二度も言うなよ、アタシが”やれ”って言ったんだ」


 強い意思が籠った、鋭い視線が俺を貫く。

 未だに困惑を隠せない俺がその瞳に映って――まるで逃がさないと言わんばかりに、その瞳を細めた。

 何故こうなったのかはわからない。何を考えてそう言いだしたのかも。

 このままの状態でレースを勝ち進んだほうが、リョテイの目的も、俺の目的も果たしやすいだろうに。

 だけれども。今俺を見つめる翡翠の瞳が、あまりにも真っすぐで。

 そうするべきだ、と漠然と思えるほどに、確信を抱いたから。


「……何かあったら、キチンと言えよ」
「ああ」


 その一言と共に、リョテイは目を閉じる。

 まるで、現実から目を逸らすように――。


「――”おはよう”、リョテイ」

495 : ◆FaqptSLluw [saga]:2022/01/09(日) 17:55:44.63 ID:UEG2SsUQ0

「――トレーナー、アタシにあのおまじないかけてみろよ」
「は?」


 トレーニング前、トレーナー室。

 唐突にそんなことを口走ったリョテイに、俺は思わず素っ頓狂な声をあげてしまう。


「……え? いや、一体どういうことだ……?」
「どうもこうも無いだろ、あのおまじない、制限ないんだろ?」
「まぁ、確かに回数制限自体はないけれど……」


 おまじない――以前ルナに教えてもらった、記憶を呼び起こす呪文。

 以前担当したウマ娘の記憶を呼び覚ますおまじないで、今現在は二人呼び起こしている。

 方法は簡単で、呼び覚ましたいウマ娘の前で”おはよう”と声を掛けるだけ。

 ただし、”担当ウマ娘が生まれてから死ぬまでの記憶”を一気に脳に呼び覚ますため、まじないをかける相手にはかなりの負担がかかる。


「理由を聞かせてくれないか」
「……サイレンススズカ。アイツの走りは異次元だ。アタシもこのまま普通の練習をしたところで勝てるとは思えない」
「だから、あわよくばヒントを得ようと?」
「そういうことだ」


 なるほど、過去の体験から学ぶことが出来れば、それは大きな力となるだろう。

 ……だが、その提案には違和感を感じる。過去の自分に頼ると言うのは、ダービーで宣言した”正々堂々と戦う”という信条に反している気がしたからだ。


「……リョテイ、お前それ以外にも何か理由があるんだろ」
「……ね、ねぇよ」
「……あるんだろ?」
「……。あっちゃ、悪いか?」


 頬をわずかばかり染めて、リョテイは俯き加減で呟く。

 何かを訴えかけるような目線が、意味ありげに俺の瞳を、そして手を見つめる。


「――理由は言いたくない。でも、少なくとも、それを悪いことには使わない」
「……。まぁ、理由を言いたくないのは解った。でも、大丈夫なのか……?」


 この”おまじない”には負担がかかる。それは、おまじないを掛けた場に同席していたリョテイも知るところにある。

 その上でおまじないをかけることを望むのは、何かしら大きな理由があるはずで。

 精神的にも、肉体的にも。元気でいるのか、あるいはいられるのか。その確認としての、問いかけだった。


「大丈夫だ、だからやってくれ」


 そうつぶやくリョテイの弱弱しさに、俺は僅かな心配を覚えたのだった――。
496 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/09(日) 18:51:20.03 ID:+VUuXkqxo
(しっとりリョテイ……そういうのもあるのか…!)
497 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/10(月) 12:12:05.72 ID:0t5Zb7oAO
万が一失敗しても、リョティとイチャイチャできたら役得だよ
498 : ◆FaqptSLluw [saga]:2022/01/13(木) 15:48:10.87 ID:LIPjFPQr0
(長らくおまたせしています……!本日更新します!)
499 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/13(木) 17:06:04.52 ID:TvtYjNK0O
報告おつー
500 : ◆FaqptSLluw [saga]:2022/01/14(金) 00:33:58.86 ID:+cHDeyDn0

「――”おはよう”、リョテイ」


 呟いた直後、リョテイの身体から光が淡くはじけた。

 柔らかい、白みがかった黄色の光。

 ふわふわと中空に浮かんだと思うとくるくると回り――もと来た道を遡るように、リョテイの身体へと吸い込まれていく。

 ……しばらく、静かな時間が続いて――ふと、リョテイは静かに目を閉じた。

 空虚な瞳。そこに電流めいた光が一筋走ると、知性の輝きが宿る。


「……トレーナー、収まってきたよ」
「大丈夫か、リョテイ」
「ああ……不思議なくらい、大丈夫だ」


 呟く表情は苦し気で、言葉通り十全な状態であるとは考えづらい。

 とはいえ、肉体的な変調が見られない。つまり、精神的に堪える何かがあったのだろうか。


「何を見た?」
「……あー。なんていうか、そうだな……。あんまり気持ちのいい光景ではない、な」


 渋面をより深くするリョテイ。先ほどの精神的な云々の核心は、恐らくここなのだろう。

 深呼吸をして、近くのソファにどっかりと座り込むリョテイ。手のひらをひらひらと振って、俺にも着席を促してくる。

 話をするつもりらしい。とりあえず俺は、リョテイの対面に腰かけた。


「なぁトレーナー、このおまじないって……どういう効果を持ってるかとか知ってるか?」
「……いや。過去のループの記憶を呼び覚ます、ってことくらいしか……」
「アタシもそう思ってた。というか大体はそれであってると思う」


 リョテイは小さく脚を組んで、手を顎にやる。

 しばらくの思考の後、「実はさ」と口火を切った。


「三回、見たんだ」
「……三回?」
「ああ、三回」


 三回、と聞いて、それが一体何を示す回数なのか俺は一瞬理解することが出来なかった。

 思考し、リョテイの言葉を反芻する。そして咀嚼。

 数秒の後、ふと頭の中に浮かんできた可能性は――なるほど、ある意味では道理であると言えるかもしれない。

 つまり、”ループの記憶を呼び覚ます”おまじないの結果発生した、三回のナニカ。


「――つまりリョテイ、君は……ループした世界を見てきたのか?」
「そういうこった。最初はスペシャルウィークを担当したループ、次はツインターボのループ、そしてマヤノトップガンのループ」
「……何故、リョテイだけがそんな回数のループを見ることが出来たんだ?」


 さぁな、とリョテイは肩をすくめる。確かに、彼女に聞いても仕方のない質問だった。


「三回とも、リョテイの視点だったのか?」
「ああ、アタシの主観だった。ただ漠然と、今がどのループか、誰を担当していた時期かっていうのは理解できてた」
「……なるほど。で、あんまり気持ちのいいものではない光景って、何を見たんだ?」


 ああ、とリョテイは小さく声をあげて、手を組んだ。

 そしてそのままのけぞるようにソファにもたれ、天を仰いだ。


「――アンタが消滅して一年、世界が突然そこで”消えちまう”のさ」
501 : ◆FaqptSLluw [saga]:2022/01/14(金) 00:58:34.98 ID:+cHDeyDn0
「――は?」


 疑問よりも先に、それを嘘だと断じたい気持ちが前に出た。

 だって、つまり、それは。


「嘘だって信じたい気持ちは理解できるぜ。何せ、もしアタシが見た光景が真実だとするのであれば――」
「――俺が呼び起こした記憶は、全て嘘ってことになる」


 言葉にしてしまえば、確信となってそれは俺を絡めとる。


「なぜそうなってるのかはアタシにもわからない。ただ、アタシから見たアンタのループ後の真実はそうなってた」
「……一体、どうなってるんだ?」
「……気持ちは痛いほどわかる。なにがなんだか分からなくなってくるって気持ちは、アタシにもあるからな」


 よいしょっと、と声を漏らしながら、リョテイはその場から立ち上がる。


「気分転換がてら、外の空気を吸ってくる。アンタも整理する必要があるだろ?」
「……ああ。そうさせてもらう」


 じゃあ、また明日。

 リョテイは一瞬俺へと視線を向けて、トレーナー室をあとにした。

 そこに込められている感情は――悲哀だった。

 まるで、見たくなかったものを見てしまったかのような彼女の表情は……きっとこれからずっと、俺の脳裏から離れることはないだろう。


―――――――――――――――――――――――――――――――


▼[リミテッドイベント:須臾]が終了しました。
▼[リミテッドイベント:過去]のフラグが立ちました。
▼[リミテッドイベント:現在]のフラグが立ちました。
▼[リミテッドイベント:未来]のフラグが立ちました。


―――――――――――――――――――――――――――――――
502 : ◆FaqptSLluw [saga]:2022/01/14(金) 01:06:27.34 ID:+cHDeyDn0

トレーナー「……この世界には、何か大いなる謎が存在するのか?」

トレーナー「……」

トレーナー「……あるいは。それとも……俺が作り出した虚構なのか?」

―――――――――――――――――――――――――――――――

[黄金探しの放浪者]キンイロリョテイ
スピード:853(A)
スタミナ:575(C)
パワー :671(B)
根性  :670(B)
賢さ  :963(A+)

―――――――――――――――――――――――――――――――

下1
トレーニング/お出かけ/休憩/メインイベント進行
スキル習得(ウマ娘)/スキル習得(トレーナー)/その他(良識の範囲内で自由に)
※天皇賞・秋まであと8ターン(当該ターン含む)
※夏合宿まであと2ターン
※休憩効果発動中、次回トレーニング効果2倍

―――――――――――――――――――――――――――――――

ナイスネイチャの好感度:★★★/★★★☆☆☆☆☆(好感度:+3/友人)

キンイロリョテイの好感度:★★★/★★★★★☆☆☆(好感度:+5/親友)

シンボリルドルフの好感度:★★★/★★★★★★★★(好感度:+8/比翼連理)

ツインターボの好感度:★★★/★★★☆☆☆☆☆(好感度:+3/友人)

マヤノトップガンの好感度:★★★/★★★★★★★★(好感度:+8/比翼連理)

―――――――――――――――――――――――――――――――
        【現在立っているフラグ】

■エクストライベント
・「祈りは力に、願いは形に」/特定の時期に、ある場所を訪ねる
・「地を支え、海を拝せよ」/探索の進捗を終了させる
―――――――――――――――――――――――――――
■メインイベント
・[地に閃く黄金の旅程]/開始中 3/5
―――――――――――――――――――――――――――
■リミテッドイベント
・[過去] / 行動安価で[リミテッドイベント:過去]の開始を選択する
・[現在] / [リミテッドイベント:過去]の終了後条件解禁
・[未来] / [リミテッドイベント:現在]の終了後条件解禁
―――――――――――――――――――――――――――
■エンディングイベント
・[夢n夜]/?????
―――――――――――――――――――――――――――――――
503 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/14(金) 01:20:46.24 ID:W2Mm6tQk0
メインイベント進行
504 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/14(金) 01:37:32.54 ID:4DaSCag2o
突然終わる世界……ウイポかな?
冗談は置いといてこれはしっとりトレーナーの可能性が……?
505 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/14(金) 07:01:17.37 ID:+J8YAqKA0
トレーナーが消えた瞬間に世界が消えるなら
トレーナー中心で世界を視てるからですむけど
きっかり1年後に消えるのか
506 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/14(金) 07:47:21.50 ID:W2Mm6tQk0
リョテイがと違って会長を除く周回を見られたのは単に今まで育成対象にならなかったからか、それとも彼女はこの世界ではモブ(舞台装置)の筈で本来育成対象になるはずでないイレギュラーだったからか……
507 : ◆FaqptSLluw [saga]:2022/01/30(日) 16:16:11.59 ID:4nnUILjg0

 ターフを吹き抜ける風。

 わずかばかり湿ったそれは、梅雨特有の陰鬱な雰囲気を俺に感じさせた。

 ……いや、俺の気持ちが、吹き付ける風をそうさせたのだ。

 とはいえ、だ。分からないことがあったとしても、例えそれが重大な何かであったとしても。

 リョテイのレースは待ってはくれない。天皇賞秋は、そしてそこで待つサイレンススズカは――。


「――! ―――っ!」


 何だろう、ひどくシリアスな雰囲気なのに、なんというか……ギャグマンガ的な何かがこちらに来ているような気がして。

 不意に耳に訪れた音に、視線をそちらに向けて。


「ゴルシちゃんを何か月も待たせるって――どういう了見、じゃいッ!」


 こちらに突っ込んでくるセグウェイと、それに乗り突貫してくる喜色満面のゴールドシップを最後に、俺の意識は立ち消えた――。


―――――――――――――――――――――――――――――――


「やーわりぃわりぃ! まさか避けられないなんて考えてもいなかったぜ!」
「そりゃウマ娘だったら避けられるかもしれないけどさ……」


 渋面を浮かべた俺に対し、悪びれもしない様子でゴールドシップは笑いかける。

 まぁ思ったよりも威力は低くて助かったけど、それでも何の了見があって人にセグウェイで突っ込んでくるのだろうか。

 俺が問いかけると、ゴールドシップは「さっきも言ったけどな」と前置きして、トレーナー室据え置きのルービックキューブを弄り始めた。


「アンタが言ってきたんだろ、ウチのウマ娘の指導をお願いしたいって」

「……」


 そういえば。

 どれだけ前かは忘れたけれど、リョテイの指導を依頼した記憶がある。

 リョテイの才能が花開くのは追込。俺が指導してもいいのだが、餅は餅屋とも言うし、蛇の道は蛇とも言うし。

 ……というわけで、ゴールドシップに依頼をしたんだった。

 ということは。


「……俺の落ち度だ、すまん」

「ま、いいぜ。おかげで”あの”トレーナーのマヌケ面を見れたことだしな」


 くつくつと笑って、ゴールドシップは意味ありげにこちらに視線をよこしてくる。


「さて、早速指導と洒落込もうぜ?」

「あ、ああ……」

「早く行こうぜ! 化石になっちまう!」


 化石……? 
508 : ◆FaqptSLluw [saga]:2022/01/30(日) 16:27:14.20 ID:4nnUILjg0

ゴールドシップ「ってワケで、ビシバシしごいてやるからなっ!」

リョテイ「……おい、トレーナー。アンタ、なんでコイツ連れてきたんだよ」

トレーナー「そりゃ、ゴールドシップって言えばトレセン学園でも有数の実力者だし」

リョテイ「それはそうだけどな……。でも、実力があるからって指導がうまいってイコールでつながるモンなのか?」

トレーナー「……」

トレーナー「……なんだかんだ、ゴールドシップって要領良さそうじゃん?」

リョテイ「……」

リョテイ「まあ、せっかく設けてくれた機会なんだ。モノにしてみせる」

トレーナー「ああ、此処での成果がそのまま天皇賞秋に影響してくるはずだ。応援してるぞ!」

リョテイ「……あいよ」


―――――――――――――――――――――――――――――――

下1 コンマ
50以下:スキルヒント[お見通し]Lv1 獲得
50以上:スキルヒント[視界良好!異常なし!]Lv1 獲得
ゾロ :??? 獲得
509 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/01/30(日) 16:30:16.54 ID:3n1lv2WdO
てす
510 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/02/01(火) 21:45:51.45 ID:QTJMkJiZ0
追いついた。本当に面白くて一気読みしてしまった
511 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/02(水) 00:00:49.96 ID:X5X1JqOW0
上げてまで書き込む内容か?
512 : ◆FaqptSLluw [saga]:2022/02/03(木) 21:25:38.59 ID:hQ27ucl80
ゴールドシップ「上むいて走ると前が見えないし、目が乾くだろ?」

リョテイ「おう」

ゴールドシップ「でも下向いて走ると、猫背になっちまう」

リョテイ「まぁ、その通りだ」

ゴールドシップ「つまり前むいて走ればいいんじゃね?」

リョテイ「……」

リョテイ「……当然のことを言われてるのに、なぜだろう。何だか新しい発見をした気持ちになれるのは……」

ゴールドシップ「じゃあ物は試しだッ! 目ぇひん剥いて舌出しながら走ろうぜ!」

リョテイ「おうッ!」

トレーナー「……」

トレーナー(なんでリョテイはゴールドシップのノリについていけてるんだ……?)

ゴールドシップ「ダメダメ、そんな走り方じゃガンジス川は横断できないぜ?」

ゴールドシップ「もっとこう……インダスの香りを感じながら、モヘンジョ・ダーロに想いを馳せて!」

リョテイ「……つまり、こうか?」

ゴールドシップ「!! まさかゴルシちゃん以外にこの走法をマスターできるウマ娘がいようとは……」

ゴールドシップ「お前……ナニモンだ?!」

トレーナー(なんか意気投合してるし……)

―――――――――――――――――――――――――――――――

▼スキルヒント[視界良好!異常なし!]Lv1を獲得した。

▼[地に閃く黄金の旅程]の進捗が進んだ。(3/5→4/5)
513 : ◆FaqptSLluw [saga]:2022/02/03(木) 21:41:09.67 ID:hQ27ucl80

トレーナー「さて、そろそろ夏合宿の時期だけど……」

トレーナー「……」

トレーナー「もし、もし……この世界が俺の作り出した思い込みの世界なら」

トレーナー「あの場所で築いてきた思い出も全部、俺の独りよがりな妄想だったのかな……?」

―――――――――――――――――――――――――――――――

[黄金探しの放浪者]キンイロリョテイ
スピード:853(A)
スタミナ:575(C)
パワー :671(B)
根性  :670(B)
賢さ  :963(A+)

―――――――――――――――――――――――――――――――

下1
トレーニング/お出かけ/休憩/メインイベント進行
スキル習得(ウマ娘)/スキル習得(トレーナー)/その他(良識の範囲内で自由に)
※天皇賞・秋まであと7ターン(当該ターン含む)
※夏合宿まであと1ターン
※休憩効果発動中、次回トレーニング効果2倍

―――――――――――――――――――――――――――――――

ナイスネイチャの好感度:★★★/★★★☆☆☆☆☆(好感度:+3/友人)

キンイロリョテイの好感度:★★★/★★★★★☆☆☆(好感度:+5/親友)

シンボリルドルフの好感度:★★★/★★★★★★★★(好感度:+8/比翼連理)

ツインターボの好感度:★★★/★★★☆☆☆☆☆(好感度:+3/友人)

マヤノトップガンの好感度:★★★/★★★★★★★★(好感度:+8/比翼連理)

―――――――――――――――――――――――――――――――
        【現在立っているフラグ】

■エクストライベント
・「祈りは力に、願いは形に」/特定の時期に、ある場所を訪ねる
・「地を支え、海を拝せよ」/探索の進捗を終了させる
―――――――――――――――――――――――――――
■メインイベント
・[地に閃く黄金の旅程]/開始中 4/5
―――――――――――――――――――――――――――
■リミテッドイベント
・[過去] / 行動安価で[リミテッドイベント:過去]の開始を選択する
・[現在] / [リミテッドイベント:過去]の終了後条件解禁
・[未来] / [リミテッドイベント:現在]の終了後条件解禁
―――――――――――――――――――――――――――
■エンディングイベント
・[夢n夜]/?????
―――――――――――――――――――――――――――――――
514 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/03(木) 21:49:24.95 ID:v0Ou5e8do
メインイベント進行
515 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/03(木) 22:00:23.08 ID:ozA1FDSmo
そら黄金の血族の元締めやしな…
516 : ◆FaqptSLluw [saga]:2022/02/04(金) 02:37:39.20 ID:FsolJFE70

「なるほどな、事情は把握したぜ」
「本当に……?」


 知恵の輪をいじりながら、ゴールドシップは俺の言葉に頷いた。


「要は、本人の気質と脚質がうまく噛み合ってないってことだろ?」
「まぁ、そうなんだけど……」


 以前から感じていた、リョテイの脚質と本人の気質の合わなさ。

 素晴らしい資質を持っているのに、それを活かし切れていない。

 それを導ききれないのはトレーナーとして恥ずかしく思うが、餅は餅屋。

 追込をメインの脚質とするゴールドシップであれば、教師役としてこれ以上の存在はいない。

 とはいえ、奇人変人のカテゴリに間違いなく、確実に、もうこれ以上ない好例としてロックインされるのがゴールドシップというウマ娘で。


「――とはいえ、だ」


 ふと、ゴールドシップが解いた知恵の輪を机上において、こちらをしっかりと見据えた。

 オパールの瞳が一瞬優しげな色を帯び、ゴールドシップは小さく微笑んだ。


「後輩が困ってんだ。ここは先輩の肌の脱ぎどころってヤツだろ」
「ゴールドシップ……」


 ……奇行が目立つゴールドシップだが、彼女はある程度計算して動いている節がある。

 時折見せる表情が違ったり、ふとした拍子に零れる言葉が、彼女の真実は表面にはないことを物語っていた。

 そして、この表情こそが、彼女の真実の一つなのだろう。俺は何故かそう確信した。


「アンタがどんな心配をしてるか、ゴルシちゃんにはマルっとお見通しだぜ?」
「……ありがとう」
「おおっと、礼を言われるにはまだ早い。行動には対価というものが伴うってテレビで言ってなかったか?」


 また組み直した知恵の輪を机の上に戻しながら、ゴールドシップは僅かにほほ笑む。


「見事改善出来たら、ゴルシちゃん無二の相棒を取り戻す手伝いをしてくれ!」
「……無二の相棒? 取り戻す?」
「ああ! アイツはゴルシちゃん無二の相棒だ……。ターフを駆ける時も、健やかなるときも病める時も、タイ漁でオケラだったときも、いつも一緒だった……」


 四六時中共に居たらしい。では、それは何なのか……。

 悲しそうに、あるいは大仰に哀しんで見せたゴールドシップの視線の先には、窓。

 いや、その先にある中庭だろうか。そこに何かの黒い残骸が見える。

 これは、ひょっとして――。


「セグウェイ?」
「ゴルシちゃん号だ」


 何処から突っ込めばいいのかわからない。

 だが、とりあえず……一つ言えることがあるとするなら。


「機械なんだから海に持っていくなよ……」


 錆びて動かなくなるぞ。
517 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/04(金) 11:13:52.40 ID:r6dfREIp0
うーんなんて事のない事実を無駄に壮大に語るこのゴルシクオリティ
518 : ◆FaqptSLluw [saga]:2022/02/05(土) 17:58:24.80 ID:MtUa99lX0


「――そこ、跳ねる魚のように!」
「跳ねる魚ってなんだ――よッ!」


 並走するゴールドシップが、リョテイに告げる。

 リョテイは意味の解らなさから僅かに渋面を浮かべつつ、しかし走法をがらりと変えた。

 すると――先ほどまで背中を追うだけだったゴールドシップに、リョテイが並ぶ。


「お、いい感じに並んできたじゃねぇか!」
「なんで上から目線なんだよ、クソッ!」
「くやしーなら追いついてみろ! カジキマグロみたいに!」


 やはり上手く理解が出来ない言葉を吐きながらも、その表情は真剣そのものだ。

 ゴールドシップなりに、問題解決へと動いてくれているという事だろうか。

 まぁ、交換条件自体もしっかりと取り決めたうえでの指導だから、当然と言えば当然なんだけど。


「だらっしゃーい!」


 ……ゴールドシップの指導は、太陽が地に沈むまで行われた!

519 : ◆FaqptSLluw [saga]:2022/02/05(土) 22:23:23.84 ID:MtUa99lX0

「疲れた……」
「お疲れ様」


 ゴールドシップとのトレーニングが終了し、俺たちは彼女と別れてトレーナー室に戻った。

 ゴールドシップの無尽蔵にも近いスタミナでしごかれたリョテイはかなりしんどそうで、戻るなりソファに倒れこむように座った。

 机の上に、備え付けの冷蔵庫から取り出したスポーツドリンクを置きながら、リョテイの反対側に俺は座った。


「それで、何か得られたか?」
「あのしごきにも近いトレーニングで何か得られなかったら、アタシは今頃アンタを訴えてる……」


 二度とゴメンだと吐き捨て、リョテイは顔を顰めた。先ほどまでのトレーニングを思い出したのだろうか。


「――得られたよ。なんとなく、これよりももっと走れそうな気がする」


 そうつぶやくリョテイの瞳は、何かを見据えたかのように爛々と輝いていて。

 いつか彼女が語った浪漫が、まるで今眼前にあるとでもいうような――。


「なぁ、トレーナー」
「……なんだ?」
「この脚があれば、何処にでも届くよな」


 それは、と言葉を吐きかけて、噤む。

 確かに、洗練されたリョテイの脚があれば、URAを掴めるかもしれない。

 だが、だが。”それだけ”で優勝できるほど、URAという舞台は優しくない。


「……」


 だから、これは多分、事実とかじゃなくて。


「届くよ」


 願いだ。

 俺の進化したスキルたちと因子。そして、天賦の才を持つリョテイであれば成し遂げることが出来るはず。

 顔をあげて、リョテイの瞳を見る。興奮から血液が循環し、僅かに拡大した瞳孔は――俺の言葉を疑うべくもないと信じ込む瞳だ。

 あの日、あの時――彼女に”浪漫”を説いた俺は、今、少しずつ……。


「絶対に、届く」


 彼女の走りに、浪漫を感じ始めていた。

 ターフを走るごとに刻まれていく輝かしい記録を知るたびに、まるで俺の人生に、黄金色の足跡が付いていくような気すらする。


――地に閃く、黄金の旅程。


 もし、彼女の……キンイロリョテイの走りにタイトルを付けるのであれば、この一文こそ冒頭に相応しい。


―――――――――――――――――――――――――――――――

▼[地に閃く黄金の旅程]の進捗が進んだ。(4/5→5/5)

▼[地に閃く黄金の旅程]の全進捗が終了した。
 キンイロリョテイの[脚質:追込]適性が上昇した。(B→A)
 固有スキル[黄金天馬]の固有スキルレベルが上昇した。(Lv4→Lv5)

▼メジャーイベント[未だ見ぬ黄金郷]のフラグが立った。
520 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/02/06(日) 11:57:41.90 ID:1ru7wZeWo
追込いいねえ
521 : ◆FaqptSLluw [saga]:2022/02/06(日) 17:30:25.97 ID:COhKVNmC0


 バスのエンジンの音に紛れて、僅かに海鳴りが聞こえてきた。

 環境とか、俺の気持ちとか、変わるものはたくさんある。

 けれど、この音が近寄るにつれて、早鐘を打つ心臓の感覚だけは変わることはない。

 ……変わらないものなんて、この世に存在しないことなんて、もう理解してる。

 だからこそ、俺はこの感覚を何よりも大事に、いつまでも持っていたいって思うんだろうな。


「おい、トレーナー。ボーっとしてたら置いてくぞ!」


 遠くからリョテイが俺を呼ぶ声が聞こえる。

 俺はその声に応えるように、あるいは心内に蔓延っていた悩みを振り払うように。


「今行く!」


 抜けるような青空に向かい、大きく返事をした――!


―――――――――――――――――――――――――――

■夏合宿について
夏合宿中は以下のことが行えます
・トレーニング
・休憩(トレーニング効率2倍)
・探索

■トレーニングについて
普段より効率のいいトレーニングを行うことができます。

■休憩について
トレーニング効率がアップします。また、やる気が下がっている場合は1段階上昇します。

■探索コマンドについて
夏合宿中、付近の探索を行うことができます。
このコマンドによって発生した進捗はループを経ても記録されます。
直接ウマ娘の成長に結びつくかどうかは運次第。ですが結びついた時のリターンは大きい、言わばギャンブルのような要素です。
また、探索の結果によっては次回ループ時に影響が発生する可能性があります。

―――――――――――――――――――――――――――

下1
今日は何をする?
トレーニング/休憩/探索/その他(良識の範囲内で自由に)

※休憩効果発動中。次回トレーニング効率2倍。
522 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/06(日) 17:44:29.89 ID:YesbBxIRo
探索
探索完了ボーナスってまだだったよね…?(自信ないすまぬ)
523 : ◆FaqptSLluw [saga]:2022/02/06(日) 18:28:07.36 ID:COhKVNmC0
――――――――――――――――――――――――――


■探索について

・探索とは?
夏合宿中にのみ行える特殊な行動です。
様々なスキルのヒントや、ループに役立つものなどが獲得できる唯一の行動ですが、時には何の成果も得られず終わる、いわばギャンブルのような行動です。
探索は13の探索度を有しており、一度探索するとその是非を問わず、探索度を1増やします。
※現在の探索度は[2/13]です。

・探索の特徴
探索は【ループしても探索度が保持されます】。
また、探索度を増やせば増やすほど、報酬を得る機会は増加します。
最終到達地点に到着すると、イベントが発生します。

・道中の判定について
下5コンマ安価を一気に取ります。
コンマの集計が終了した後、再度下5コンマ安価を取ります。
最終的に今までに集計した10コンマ安価を総合した数値によってリザルトを算出します。
道中の安価にも報酬が存在することがありますが、それなりに難度が高いものだと考えてください。
基本的にはコンマの数値が高ければ高いほど、ウマ娘やトレーナーにとって有用なものが入手できます。
コンマがゾロ目だった場合は、原則として終了後に追加ロールが発生するものとします。

・その他
追記すべき事項があれば都度追記します。
連取は性質上1分経過後であれば可能なものといたします。
ご協力のほどお願い致します――。


――――――――――――――――――――――――――
524 : ◆FaqptSLluw [saga]:2022/02/06(日) 18:28:56.57 ID:COhKVNmC0

>>522
現在の進捗は、今回の探索を含めると[6/13]です。

――――――――――――――――――――――――――

リョテイ「……んでトレーナー。アンタ夏合宿来たってのに早速散歩かよ」

トレーナー「まぁ、何というかルーティン? みたいなのになってるからな」

リョテイ「はぁ……。アンタも結構解らない行動するとは思ってるが、夏合宿のコレだけはいまだによく理解できてない……」

トレーナー「あれ、言ってなかったっけ? この島で散歩すると、なんかいい感じのスキルを手に入れることが出来るんだ」

リョテイ「スキルっていうとアレか、アタシたちウマ娘が走るにあたって効果を発揮する走法とか――」

トレーナー「ああ。たとえばコーナーでの足さばきとか体勢とかだな。あれを何というか――ゲームっぽくしたヤツがスキルだ」

リョテイ「ほーん。そんなものが散歩で手に入るなんて、想像だにしなかったな……」

トレーナー「俺も取得できるって気付いたのは偶然だよ」

リョテイ「なるほどな」

リョテイ「……にしても、去年とは大違いだな」

トレーナー「何が? 風景は変わってない気がするけど」

リョテイ「アタシたちと、トレーナーとの関係。以前は冷たくあしらってただろ?」

トレーナー「ああ……」

トレーナー(あの時は事務的に接しようとするあまり、冷たい対応をしてしまったからな……)

トレーナー「確かに、そう考えると今は少し違うな。事情についても理解してくれているし、何より気心が知れた? っていうか」

リョテイ「まぁ、お互いのことを深く知りつつあるって言うのは確かだな」

トレーナー「それもこれも、リョテイが歩み寄ってくれたおかげだ。ありがとな」

リョテイ「……」

トレーナー「どうした? 顔が赤いぞ?」

リョテイ「な、何でもねぇよ! ただ、その……こっぱずかしいだけだッ!!」

トレーナー「ちょ、リョテイ!? ここデコボコだから走ったら――」

トレーナー「はぁ、どうしてそんなに恥ずかしがるかね……?」

――――――――――――――――――――――――――


[黄金探しの放浪者]キンイロリョテイ
スピード:853(A)
スタミナ:575(C)
パワー :671(B)
根性  :670(B)
賢さ  :963(A+)


――――――――――――――――――――――――――


下1〜5 探索安価

下1:コンマ値+30
下2:コンマ値+10
下3:コンマ値+20
下4:コンマ値+20
下5:コンマ値+35


――――――――――――――――――――――――――
525 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/06(日) 18:33:42.59 ID:xlBKTOGHo
ヌン
526 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/06(日) 18:37:08.60 ID:ZVKdd7Bl0
はあっ
527 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/06(日) 18:40:25.80 ID:KGjcY+DPo
やー
528 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/06(日) 18:48:22.59 ID:r+5EoN6mo
529 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/06(日) 18:50:39.75 ID:+XcbePv4o
530 : ◆FaqptSLluw [saga]:2022/02/07(月) 01:25:28.76 ID:OyBeqx5o0

トレーナー「人間がウマ娘に勝てるはずが無いだろ……」

リョテイ「悪い悪い……。何というか恥ずかしさが勝って……」

トレーナー「ま、気持ちがわからないってわけじゃないけどな」

トレーナー「……と、切り株が見えてきたな」

リョテイ「こんなところに切り株があるって言うのも珍しいよな。手入れがされている様子もないし」

トレーナー「……言われてみれば、手入れがされていないのに切り株があるのもおかしな話だよな」

リョテイ「まぁ、もしかしたら誰かが以前手入れしてただけかもしれないしなぁ」

トレーナー「そこのところの真偽は不明――ってところか。まぁ、不思議な島だし、特に理由もなく存在している可能性も微粒子レベルには……」

リョテイ「ロジカルじゃねぇなぁ……」

トレーナー「そもそも俺の存在こそロジカルじゃないんだけどなぁ……」


――――――――――――――――――――――――――


[黄金探しの放浪者]キンイロリョテイ
スピード:853(A)
スタミナ:575(C)
パワー :671(B)
根性  :670(B)
賢さ  :963(A+)


――――――――――――――――――――――――――


下1〜5 探索安価

下1:コンマ値+30
下2:コンマ値+10
下3:コンマ値+20
下4:コンマ値+20
下5:コンマ値+35


――――――――――――――――――――――――――
531 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/07(月) 06:12:28.49 ID:NfZsk2o1o
ほい
485.68 KB Speed:0.5   VIP Service SS速報VIP 更新 専用ブラウザ 検索 全部 前100 次100 最新50 続きを読む
名前: E-mail(省略可)

256ビットSSL暗号化送信っぽいです 最大6000バイト 最大85行
画像アップロードに対応中!(http://fsmから始まるひらめアップローダからの画像URLがサムネイルで表示されるようになります)


スポンサードリンク


Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)