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【咲-saki-】京太郎「ウルトラマンの力」咲「光よ!」
- 743 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/11(月) 03:14:20.18 ID:j9yXfN/E0
-
吹き飛んだベリアルだが、即座に起き上がる
さらにベムスターが破壊光線を放つも、それをバリアでなんとか凌ぐ
京太郎『こいつっ!』
破壊光線を凌ぎ切ると即座に光弾を放つが、ベムスターがやはりそれを吸収する
カラータイマーが点滅をはじめた
ベリアル『チィッ! 』
京太郎『ならもう一度接近戦で!』
牽制に光弾を放つと、ベムスターは腹を突きだす
再び吸収―――と思いきや
ベムスター「!?」
京太郎『当たった!?』
怯み、叫ぶベムスターが、突如腹をおさえる
その口部分が、妙な挙動をしていた
違和感に気づく
京太郎『あれ、口が閉じっぱなし?』
ベリアル『なんだ?』
?『べ、ベリアルっ!』
声が聞こえた
京太郎『臼沢塞!?』
塞『はやくっ、私が押さえてるうちにっ……はやくぅっ!』
紛れもない臼沢塞の声に、京太郎は頷く
ベリアル『ハッ、やるじゃねぇか……いくぜ』
京太郎『……おっす!』
- 744 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/11(月) 03:31:44.28 ID:j9yXfN/E0
-
ベリアルが右腕に闇の力を集める
その挙動に気づいたのかベムスターが自らの腹を叩くがなにも起きない
そのまま、ベリアルは腕をクロスさせた
ベリアル・京太郎『デスシウム光線!』
放たれた一撃、それは真っ直ぐにベムスターの腹に直撃
口が開くこともなくそのまま―――爆散
京太郎『ヤキトリだな』ニッ
右腕を振るって首を鳴らす
爆煙の中、光が地上へと落ちていくのを確認すると、ベリアルは空へと飛び去った
それを見ていた宇夫方葵が、走り出す
- 745 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/11(月) 03:44:20.47 ID:j9yXfN/E0
-
地上に降り立った京太郎は、すぐに塞へと駆け寄る
クレーターのようになっている中心に塞は倒れており、メダルもあった
すぐにメダルを拾うと、膝をついて塞の上体を起こす
京太郎『大丈夫そうっすね』
ベリアル『大した奴だったな、この女』
京太郎『ベリアルさんが褒めるなんて、ほんと大したもんですね』
葵「須賀! 臼沢さん!」
京太郎「宇夫方さん」
駆け寄ってくる葵が、塞の傍で膝をつく
意識はもちろんない
それでもホッとしたような表情を見せる葵
京太郎「背負うんで、帰りましょうか」
葵「あ、うん! 精密検査と事後処理班お願いするね!」
そういうとすぐに腕に着いた端末の操作を始める
塞を腕に抱えて立ち上がる京太郎
二人で車の方へと向かっていく
葵「ふぅ」
京太郎「通信終わりましたか」
葵「うん……ああ、それと一つ」
京太郎「はい?」
葵「小瀬川さん助けた時にその抱え方したらもぐから」
京太郎「こっわ……てかラブじゃん」
葵「ライクだよ! 誰がレズだ!」
京太郎「そこまで言ってねぇ……」
- 746 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/11(月) 04:08:02.92 ID:dSe4j3eh0
-
―――【特異課岩手基地:作戦室】
帰ってきた京太郎と葵は座っている
熊倉トシももちろんいた
臼沢塞は精密検査
京太郎「てかわかってて俺と宇夫方さんいかせましたね」
葵「なんで須賀がベリアルなのさ」
京太郎「俺とベリアルさんは色々あったの……」
葵「別人なの?」
京太郎「憑依ってかそんな感じ」
葵「へぇ〜」
不思議そうに頷く葵
数分で説明できるようなものでもないと、京太郎は説明を省く
そこにそれほど興味があるわけではないのか葵はなにも言わない
京太郎「ていうかあの感じ絶対バレざるをえなかったじゃないですか、どうして」
トシ「風水的にその方がイイって」
葵「うわ雑にスピリチュアル」
トシ「あと葵に男も悪くないよってことを教えようと」
葵「余計なお世話だよ!」
京太郎「……」
トシ「……」
葵「女好きじゃねぇから!」
京トシ「おー」
葵「感心すんな!」
- 747 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/11(月) 04:36:58.95 ID:F8Zq58xt0
-
◆安価!
1、松実宥
2、高鴨穏乃
3、福路美穂子
4、瑞原はやり
5、東横桃子
6、竹井久
7、辻垣内智葉
8、ネリー・ヴィルサラーゼ
9、雀明華
10、清水谷竜華
11、江口セーラ
12、愛宕洋榎
13、宇夫方葵
◇安価は次回!
- 748 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/11(月) 04:41:00.98 ID:F8Zq58xt0
-
ここまでー
ちょくちょく寝落ちしてしまったー
次回は安価してから次回予告して、もしかしたらちょっとやる
ってことでまた明日ー
- 749 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/11(月) 14:55:26.52 ID:CaazL9Z90
- 乙
宇夫方さんはやっぱそのイジられ方なのかw
- 750 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/11(月) 22:31:11.65 ID:Ue+h61JQ0
- 遅くなったけどやってくよーん
安価からやー
- 751 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/11(月) 22:35:33.27 ID:Ue+h61JQ0
-
◆安価!
1、松実宥
2、高鴨穏乃
3、福路美穂子
4、瑞原はやり
5、東横桃子
6、竹井久
7、辻垣内智葉
8、ネリー・ヴィルサラーゼ
9、雀明華
10、清水谷竜華
11、江口セーラ
12、愛宕洋榎
13、宇夫方葵
◇10分間で1↓から〜 コンマが一番高い選択肢
- 752 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/11(月) 22:37:11.02 ID:Lg6Um4Y+0
- 1
- 753 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/11(月) 22:39:35.42 ID:xr5yBn/h0
- 7
- 754 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/11(月) 22:56:08.19 ID:Ue+h61JQ0
- 7、辻垣内智葉
―――【特異課岩手基地:屋上】
星々が空に輝く
街の明かりは都会ではないためか少なく、星が良く見える
ベンチに座り、缶コーヒーを飲む
京太郎「んぁ、電話……」
ケータイを出して、名前を見ると通話ボタンを押す
京太郎「もしもし、どうしたんっすか智葉さん」
智葉『あ、その、久しぶりだな……』
京太郎「そうっすね」フッ
智葉『その、何も言わずに行ったから……嫌になったのかと』
京太郎「そんなことないっすよ。なにかあればすぐに跳んでいきますし」
智葉『……知ってる』フッ
ケータイの向こうから聞こえてくる智葉の笑う声に、京太郎も口元を綻ばす
京太郎「そっちは大丈夫っすか? 怪獣とか」
智葉『ああ、そっちは今のところどうにかなってる。今日はメグも取り戻せたし』
京太郎「メガンダヴァンさんが……」
智葉『もしも怪獣が出たら、助けに来てくれるか?』
京太郎「もちろんっすよ」フッ
- 755 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/11(月) 23:14:11.39 ID:Ue+h61JQ0
-
空を見上げる
思い出すのは助けてきた雀士たち
そして、仲間として戦ってきた者達
京太郎「俺は、自分の守りたいものだけを守るんっすから」
智葉『……そ、そうかっ』
京太郎「?」
どこか上ずったような智葉の声に京太郎は小首をかしげる
京太郎「なにはともあれまた行くこともあるでしょうし、連絡頼みます」
智葉『ああ、それと……帰ってくるならすぐに連絡しろ』
京太郎「はい」フッ
智葉『私が一番に迎えに行くから……』
そんな言葉に、京太郎はフッと笑みを浮かべた
そこまでしっかり仲間として認識してくれていたのかと、京太郎も胸の奥が熱くなる感覚を覚える
仲間―――夏の時とは違う、隣で戦うことのできる……
智葉『その』
京太郎「はい」
智葉『わ、私も早く……お前に会いたいっ』
京太郎「へ?」
智葉『そ、それじゃあおやすみ!』
プツッ
京太郎「き、切れた……にしても、一体?」
なんだか、妙な感覚だった
やけに熱のこもった声音で、京太郎は理解できずに小首をかしげる
ともかくだ、今度東京に行ったときには彼女となにかありそうだと、妙な予感を感じていた
- 756 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/11(月) 23:23:25.05 ID:Ue+h61JQ0
-
智葉との電話が終わったあと、基地の廊下を歩く京太郎
トシを探して右往左往していると、ふと見つける
彼女も京太郎を探していたようで片手をあげて近づいてきた
京太郎「そういえばトシさん、俺の部屋って」
トシ「うちを使いな」
京太郎「へ?」
トシ「あたしの家、部屋はあるしね……行くよ」
京太郎「う、うっす!」
トシ「にしても免許持ってないの?」
京太郎「まだ15歳っすよ」
そう口にしつつ、顔をしかめる京太郎
トシ「……そんななりして?」
京太郎「う゛っ!」
- 757 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/11(月) 23:26:07.98 ID:Ue+h61JQ0
-
◆まさかのもう一回!
1、松実宥
2、高鴨穏乃
3、福路美穂子
4、瑞原はやり
5、東横桃子
6、竹井久
×、辻垣内智葉
8、ネリー・ヴィルサラーゼ
9、雀明華
10、清水谷竜華
11、江口セーラ
12、愛宕洋榎
13、宇夫方葵
◇10分間で1↓から〜 コンマが一番高い選択肢
- 758 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/11(月) 23:29:29.26 ID:MzqVrg7J0
- 12
- 759 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/11(月) 23:32:57.88 ID:Lg6Um4Y+0
- 今度こそ1
- 760 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/11(月) 23:55:45.88 ID:aUouUeea0
- 1、松実宥
―――【熊倉家】
トシに連れられて、基地から車で3分ほどのトシの家へとやってきた京太郎
晩御飯を食べた後に、与えられた和室へと入る
布団で横になろうした直前―――ケータイが鳴った
京太郎「ん、今度は……宥さんか」
ピッ
宥『あ、もしもし……?』
京太郎「久しぶりです」フッ
宥『うんっ、久しぶりぃ』エヘヘ
ケータイの向こうから聞こえる久しい声
松実玄が見つかったという話は未だに聞かない
京太郎「……またそっちに行きますね」
宥『うんっ、帰る時も忙しなかったし』
確かに、しっかりとあいさつもできていない
宥『お父さんも心配してたよ?』
京太郎「えーあーまぁ、ありがとうございます……?」
宥『えへへ、また松実館、きてね?』
京太郎「うっす」フッ
京太郎(でも宥さんのお父さん、誤解してるのか外堀埋めにかかってくるんだよなぁ)
- 761 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/12(火) 00:13:07.13 ID:lsoOa9wt0
-
宥『それに赤土先生たちも、灼ちゃんも京太郎くんに会いたいって』
京太郎「鷺森さんが?」
宥『うんっ』
どういうことだろう
なにか気になることでもあっただろうか?
京太郎「……俺、なんかしました?」
宥『ううん、やっぱり私たちのために頑張ってくれたから』エヘヘ
京太郎「自分のためっすよ?」
宥『私たちのこと、自分のためだと思ってくれてるんだ』フフッ
京太郎「うっ、そういう……」
宥『京太郎くんのそういうところ、好き、だよ?』
京太郎(うわぁぁぁっ! 好きにされるぅぅぅ!)
宥『だからまた、ね?』
京太郎「はい!」キリッ
宥『それじゃあ、またね……おやすみぃ』
京太郎「おやすみなさい」フッ
プツッ
京太郎「……ふぅ、好きになるとこだったぜ」
ベリアル『お前のことだから胸だけだろ』
京太郎「失敬な!」
- 762 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/12(火) 00:28:16.56 ID:lsoOa9wt0
-
―――???
夢の中、そんなことはすぐに理解できた
妙な浮遊感、京太郎はただそこにいた
京太郎「ベリアルさん?」
青いウルトラマンと戦うベリアルの姿がいくつも映る
さらに、ベリアルに似た別のウルトラマンの姿も見えた
歩くベリアル、その背後に並ぶ宇宙人たち
京太郎「……ダークネスファイブ?」
それに、人型の宇宙人もそこにいた
京太郎「あれもまた……ベリアルさんの?」
二本の角を持ったウルトラマン、その横には女性のようなウルトラマン
再び、ベリアルに似たウルトラマン
それにベリアルに似た怪獣
京太郎「っ」
焦燥感、憧憬、様々な感情が流れ込んでくる
京太郎「なんだ、この感じ、どこか……俺と……?」
- 763 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/12(火) 00:38:58.62 ID:lsoOa9wt0
-
第17話【星】 END
- 764 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/12(火) 00:52:54.75 ID:lsoOa9wt0
-
―――次回予告
葵:小瀬川さんっ
京太郎:小瀬川白望!?
ベリアル:今度はデスレ星雲人か!
葵:返せよォ!
塞:一生許さないからっ!
トシ:きたね殺し屋超獣!
次回【絶えぬ執念】
京太郎:俺にも夢はない
- 765 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/12(火) 01:10:22.35 ID:hZoAGkyC0
-
今回はここまでー
って安価と次回予告だけで終わってしまった
次は殺し屋超獣でごぜーます
そんじゃ次は水曜にでもー
- 766 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/12(火) 01:36:22.21 ID:S50h3fUX0
- 乙
バラバが出るのか
てか京ちゃんにライダーの因子?
- 767 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/12(火) 03:35:43.65 ID:Tiatsx530
- 乙です
シロがバラバか
ヤメタランスかと思ってた
- 768 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/13(水) 02:24:09.66 ID:dJiz0ITDO
- 乙
安価二回のおかげでキャラの出番増えそうでいいね
葵もなんかありそうだけど予想つかんな
- 769 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/13(水) 03:12:40.60 ID:7AUgda+N0
- この始まりの感じ……トシさんや葵が主要メンツに来る……もしやスパロボとかデジモンとかライダーの方?
- 770 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/13(水) 13:29:00.86 ID:9f8BA+On0
- >>768
葵はトシさんが見てたメダル的にダークネス系統っぽい
- 771 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/13(水) 22:53:31.16 ID:OQUs+arm0
- やってくよーん
徐々に進んできたー!
>>767
実はもうちょい早めにくるとヤメタランスだったりしたりー
>>769
酉間違って出しちゃってるし白状するとせやで!
- 772 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/13(水) 23:00:18.99 ID:OQUs+arm0
-
―――【熊倉家】
あれから二日、特に何事もなく
10月も半ばにさしかかり、スーツ姿もすっかり悪くない環境となってきた
それでも今は―――
ジャラジャラジャラ
京太郎「なぜに麻雀?」
葵「だって情報ないし……」
トシ「当てもなく歩くにはねぇ」
その言葉に、頷く葵
京太郎「小瀬川さんを早く見つけたいんじゃないんっすかぁ?」
葵「そうだけど!?」
京太郎「うおっ、圧が強い」
トシ「グラビティレズ」
京太郎「あ、そういう」
葵「ちげぇから!」
なんだかんだ、基地にいるよりもトシの家にいるほうが長くなっている
情報があれば端末に送られるし、そうでなければなにもない
京太郎は手慣れた仕草で雀牌を並べていく
葵「まぁなにはともあれ」
トシ「やろうか」
京太郎(なら一旦、ほかの場所に行くのが良いかもなぁ)
こうしているのは楽しい、だが……
- 773 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/13(水) 23:09:20.47 ID:OQUs+arm0
-
―――少しして
べリアル『おい小僧!』
京太郎「!?」
南三局の三本場、開始直後に声が聞こえた
ハッとする京太郎の手元の牌が倒れる
葵「うわチョンボ……てか国士聴牌ってるし」
トシ「三麻だし多少はね」
京太郎「ってそれどころじゃ!」
葵「え、あ! べリアル……さん?」
べリアル『わかってる女だな』
京太郎「そうじゃなくて!」
べリアル『っと、妙な気配がしやがる』
京太郎「妙な気配?」
べリアル『ああ……!』
立ち上がった京太郎
それに次いで、トシと葵も立ち上がる
べリアルが京太郎だと知っていることもあり、二人とも行動が早い
京太郎「次は……」
トシ「シロか豊音だろうね」
京太郎「ウィッシュアートさんの可能性は?」
トシ「あの子はこの事件が起きる前に一旦、ニュージーランドに帰ってる」
- 774 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/13(水) 23:18:02.82 ID:n4LTJIQp0
-
京太郎「え、そうなんっすか?」
トシ「ああ、だから次は……」
葵「小瀬川さんか姉帯さん……!」
気合の入った様子の葵
頷いた京太郎が玄関に向かって歩き出す
ほか二人ももちろん一緒だ
京太郎『べリアルさん、位置は?』
べリアル『わりと近ぇぞ……』
京太郎『……なんでまた』
べリアル『罠かもな、あっちにはメフィラスにテンペラー星人もいる』
京太郎『狡猾なんですか?』
べリアル『姑息で狡猾だ』
そりゃ厄介だと、京太郎は顔をしかめつつも車に乗り込む
運転席に乗った葵と後部座席に乗るトシ
すぐにギアを変えて葵がスーツの内側からしっかりとガッツハイパーに視線を送った
京太郎「撃たなくていい」
葵「え」
京太郎「そういう罪は俺が背負う」
そんな言葉に、葵はふっと笑ってアクセルを踏む
べリアル『かっこつけてんじゃねぇよ』
京太郎『いいじゃないっすかカッコつけたくなる年頃なんっすよ』
バックミラーに視線を向けると、トシが温かく笑っているのが見えた
京太郎『……男なら誰かのために強くなるんですよ』
べリアル『クハハハッ!』
- 775 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/13(水) 23:20:47.34 ID:n4LTJIQp0
-
第18話【絶えぬ執念】
- 776 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/13(水) 23:32:38.81 ID:n4LTJIQp0
-
京太郎がべリアルのナビの元、葵をナビする
二度手間的な行為ではあるがいたしかたないだろう
場所はやはり―――雀荘
京太郎「位置は動いてます?」
べリアル『いいや、待ってんじゃねぇか?』
駐車場に車を停めて、三人が降りる
ガッツハイパーを持つ京太郎が、サングラスを外してポケットに入れた
暗い雀荘―――東京の時を思い出す
京太郎『どうっすか?』
べリアル『気配が強いな……』
やはりデビルスプリンターかメダルの力を感じているのだろう
しゃがんだまま、静かに息を吐く
京太郎「……いきます」
葵「了解……!」
トシは後ろで立っているが、頷く
扉を蹴破ってから突入―――しない
開いている扉には、なにもない
京太郎「……」
葵「肝冷やすわぁ」
呟くように言ってから今度こそ突入
転がるように侵入した京太郎が素早くガッツハイパーを構える
そしてそんな彼の背後から葵も銃を構えていた
- 777 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/13(水) 23:40:16.31 ID:n4LTJIQp0
-
京太郎「……誰も?」
葵「須賀っ!」
べリアル『小僧ォ!』
京太郎「っ」
殺気を感じて、前に転がる
先までいた場所に―――ナイフが突き刺さった
京太郎「ゾッとした……」
そう言いながら、ナイフが飛んできた方向を見る
そこには―――
葵「っ……小瀬川さんっ」
京太郎「小瀬川白望!?」
白い髪の少女、小瀬川白望がいた
その瞳は虚ろであり、メダルの力で動いているのだと理解できる
だが妙な感覚、それは通常とはまた違う
京太郎(いや、覚えはある……これは)
トシ「操られてる。思考誘導とかその類じゃぁないね」
京太郎「ゆみさんの……エースキラーの時と同じ!」
白望「……」
なにを言うでもなく、白望はいた
右手にハンマー、左手に鎌を持っている
やけに物騒な武装をした小瀬川白望に、京太郎は銃口を向けた
京太郎「ダルそうなイメージなんっすけどね……」
葵「小瀬川さんが、そんな感じなわけない!」
そう叫びながらも、宇夫方葵が構えるガッツハイパーの銃口は震えている
表情一つ変えることなく、小瀬川白望は口を開く
白望「見つけたぞべリアル……エースキラーを倒したぐらいで調子に乗るなよ」
葵「っ!?」
京太郎「コイツっ!」
べリアル『ヤプールか!』
京太郎「ヤプール?」
白望「貴様がいまだ弱いこともわかっているのだ」
京太郎「っ……!」
葵「小瀬川さんの口でべらべらとっ!」
- 778 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/14(木) 00:09:35.65 ID:gii0zsIM0
-
それでも、銃口は震えていた
小瀬川白望に向けられるわけがない
憧れていた、その場所にいるべき一人―――
葵「くっそ!」
白望「……ハッ、なんだ小娘」
葵「小瀬川さんの顔で、声でクソみたいな台詞喋んなよっ!」
歯を食いしばって、しっかりと銃口を小瀬川白望に向けた
葵「解釈違いにも程があんだよっ!」
白望「……!」
迷った末に引かれたトリガー
放たれた弾丸は、小瀬川白望に当たることもない
飛び上がって空中へと回避する小瀬川白望に京太郎が銃口を向ける
京太郎「こいつでッ!」
ベリアル『まだいるぞ!』
京太郎「!?」
さらなる殺気に、京太郎が後ろへと跳ぶ
京太郎が元いた場所に火球がぶつかる
爆散する火球、炎の向こうに着地するのは―――小瀬川白望
京太郎「外したっ」
葵「なにあいつっ!」
トシ「そうきたか……」
京太郎「!」バッ
火球が放たれた方向、そちらにいたのは―――宇宙人
京太郎「何者っすか!」
ベリアル『今度はデスレ星雲人か!』
そこにいたのは黒い体に白い骨のようなものを纏った宇宙人
左手は扇型で右手に比べて大きい
そんなデスレ星雲人は、さらに顔部分から火球を放つ
京太郎「っ!」
葵「須賀っ!」
素早く転がって回避すると、出口付近の葵の隣に立つ
- 779 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/14(木) 00:31:54.28 ID:gii0zsIM0
-
ガッツハイパーを小瀬川白望に向ける京太郎
葵はというと、デスレ星雲人に向けている
二人が同時にトリガーを引く
デスレ星雲人「しゃらくさい!」
白望「この私にそのような攻撃」
再び跳ねて、小瀬川白望は回避
迫る銃弾をデスレ星雲人は左腕で弾く
京太郎「こいつっ!」
デスレ星雲人「一時撤退するぞヤプール!」
白望「私に指示するな!」
葵「返せよォ!」
さらに放たれた弾丸を、デスレ星雲人は弾き、手を向ける
京太郎が素早くポケットから出したカートリッジを弾く
デスレ星雲人「消えろ!」
葵「っ!?」
放たれた火球、京太郎が近くにあった椅子を勢いよく蹴る
少しでも衝撃を消せるようにと素早くだ
さらに、先ほど弾いたカートリッジを素早くガッツハイパーに装填すると、トリガーを引く
京太郎「っ!」
放たれた弾丸が目の前で小さなバリアを形成する
京太郎「葵っ!」
葵「っ!?」
素早く身を翻し、葵を抱いて背をバリアの方に向けた
火球が爆散してバリアが砕ける
その衝撃を受けて、吹き飛ぶ京太郎
- 780 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/14(木) 00:47:31.20 ID:7Uf3K40z0
-
雀荘の外に、葵を抱えたまま転がり出る京太郎
京太郎の腕の中から出た葵が、京太郎の上体をそっと起こす
怪我をしているようで、痛みに顔をしかめながら眼を開く
京太郎「っそが!」
ベリアル『おい小僧、あいつらの気配が消えた!』
京太郎「っ……そりゃ、なによりでっ」
トシ「京ちゃん……」
傍に寄るトシが、京太郎の胸に手を当てる
息をつくと頷いた
トシ「早く基地に運ぶよ」
葵「あっ、はい……ご、ごめん須賀っ」
京太郎「いや、謝ることなんて……痛っ」
葵「須賀、肩貸すからっ」
そう言いながら、葵の肩に腕を回してなんとか起き上がる
京太郎(アイツ、ヤプール……潰すッ!)
- 781 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/14(木) 01:07:34.37 ID:tuUDOuhC0
-
―――【特異課岩手基地:休憩所】
ベンチに座って京太郎は静かに、息をつく
顔にガーゼをつけて、頭には包帯を巻いていた
さらに左手は首からかけた包帯で吊るしている
京太郎「……軽傷かな」
塞「重傷でしょ」
隣に座っていた臼沢塞にそう言われて、苦笑する
京太郎「……ですよね」
塞「どうしたの、また……戦い?」
京太郎「階段から落ちて……って言えば信じます?」
塞「信じないけど」
その言葉い、笑う京太郎
そりゃそうだろうと頷くと素早く自分の右手を見る
別に問題なさそうな右手……
京太郎「どうすっかなぁ」
塞「なにが?」
京太郎「ああいや……」
塞は、京太郎がベリアルだということをわかっていない
京太郎と葵が助けようとしたことは憶えているが、そこ以外は曖昧
小首をかしげる塞が、そっと京太郎の顔を覗き込む
京太郎「聞いてます?」
塞「……葵に聞いた。シロでしょ?」
京太郎「はい」コクリ
- 782 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/14(木) 01:36:55.35 ID:ir9ZAa5S0
-
その言葉に、塞が苦々しい表情を浮かべた
やはり仲間が敵に回るというのはそういうものなのだろう
いつだって……
京太郎「大丈夫っす、なんとかしますよ」
塞「葵じゃ無理なのに?」
京太郎「だからこその俺でしょ。俺が撃つ……それに」
塞「それに?」
息をついてコーヒーを一口
喉を鳴らして苦味を飲み込むと、口元を綻ばす
京太郎「葵さんにとっての夢らしいですよ」
塞「ゆ、め?」
京太郎「はい、臼沢さんたちがいた場所を取り戻すことが、それを見ていることが」
塞「……そこは一緒にとかで良いのに」フフッ
京太郎「それができる人じゃないっすから」
塞「確かに……シロコンだし」
言いえて妙である
京太郎「ま、なんとかしますよ」
塞「そのさ」
京太郎「?」
塞「いざとなったら、撃ちなよ?」
そんな言葉に、眼を見開く
塞「あっちは、殺しに来るんでしょ?」
京太郎「まぁ、異次元人らしいですし中身」
塞「だから撃ちな」
京太郎「……」
塞「須賀君が死んだらきっと一生後悔する。私も葵も」
死ぬ気なんてない。だが……
京太郎「……それで、シロさんが戻ったら?」
塞「シロが戻ったらきっとシロが苦しむ」
京太郎「わかりました」フッ
歩いていく京太郎、その背中に塞は口を開いた
塞「死んだら、一生許さないからっ!」
無事な右手をあげ応えつつ、京太郎は歩いている
- 783 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/14(木) 01:40:33.06 ID:ir9ZAa5S0
-
◆安価!
1、松実宥
2、高鴨穏乃
3、福路美穂子
4、瑞原はやり
5、東横桃子
6、竹井久
7、辻垣内智葉
8、ネリー・ヴィルサラーゼ
9、雀明華
10、清水谷竜華
11、江口セーラ
12、愛宕洋榎
13、宇夫方葵
◇10分間で1↓から〜 コンマが一番高い選択肢
- 784 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/14(木) 01:41:29.09 ID:9FrokIqZ0
- 10
- 785 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/14(木) 01:42:15.71 ID:bYgsVLZC0
- 4
- 786 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/14(木) 01:43:34.44 ID:5uzCJ6g20
- 13
- 787 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/14(木) 01:46:32.71 ID:eMTmm9VJO
- 7
- 788 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/14(木) 01:53:08.12 ID:bYgsVLZC0
- どうなんだこれw
- 789 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/14(木) 02:10:18.02 ID:XlcxgabG0
- (まさかの同数……両方やっちゃうよー
4、瑞原はやり
歩いていた京太郎のポケットのケータイが鳴る
小首をかしげながら、右手でポケットからケータイを取る
画面に表示される名前
京太郎「はやりさん……」ピッ
はやり『あ、もっし〜君の愛しの牌のおねーさん、はやりんだよ☆』
京太郎「……」
はやり『あれ、聞こえない?』
その言葉に、京太郎は息をつく
京太郎「はいはい、聞こえてますよ愛しのおねーさん」
はやり『はやっ!? なに恥ずかしいこと言ってるの!?』
京太郎「あんたが言ったんでしょうが」
はやり『まったくもぉ、はやりんはみんなのアイドルなんだから、ダメだよ?』
どこか上ずったようなはやりの声が聞こえる
京太郎「ところで、なんの用で?」
はやり『えー用がないと電話しちゃだめー?』
京太郎「まぁ俺も久しぶりに声聞きたかったし良いけど」
はやり『はやっ!?』
京太郎「声でかっ」キーン
はやり『すぐそーやってぇ!』
京太郎「そうやって、ってなんっすか?」
はやり『なな、なんでもないけどぉ!』
- 790 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/14(木) 02:20:02.28 ID:XlcxgabG0
-
なんだか妙だと、京太郎は眉をひそめる
立ち止まって壁を背に、口を開く
京太郎「……え、なんかありました?」
はやり『……なんかあったと言えばあったけど』
京太郎「異変っすか?」
はやり『いやそうじゃなくって……もー』
その言葉に京太郎は小首をかしげる
察して系は苦手である
そういう鈍感さで咲に怒られた記憶もある
はやり『もーなに言おうとしたか忘れちゃったぁ』
京太郎「俺もわかんないっすよ」
はやり『……まぁなにはともあれ、あまり無理しないでよ?』
京太郎「……それは無理っすよ」フッ
そう言う京太郎の怪我を、はやりは知らないだろう
無理も無茶もしないわけにはいかない
前とは違う。使命感等でもない。ただ純粋に自分の望みのためだ
京太郎「ありがと、はやりさん」
はやり『うん、また会いにきてね?』
京太郎「近いうちに、必ず……」
- 791 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/14(木) 02:38:59.14 ID:XlcxgabG0
- 7、辻垣内智葉
はやりとの会話が終わって電話を切る
その瞬間、電話が再び鳴った
驚きながらも通話ボタンを押す
京太郎「……智葉さん?」
智葉『あ、京太郎か』ホッ
京太郎「どうしたんっすか……てかタイミング良いっすね」
智葉『かけたの七回目だし』
京太郎「あ、へ……ふ、ふぅん」
少しばかり眉がピクピクと動く
智葉『い、いや友達を心配してだぞ!』
京太郎「わ、わかってますよ」
智葉『わかってなさそう!』
京太郎「心配かけてますからね、はい」
智葉『本当に、わかってるか?』
京太郎「もちろん」フッ
そんな言葉に、智葉はケータイの向こうでクスリ、と笑う
京太郎「そういえば、メガンダヴァンさんは?」
智葉『起きた、そういえば国広一は長野に帰った』
京太郎「え、はやりさんなにも言ってなかったなぁ」
智葉『はやり……瑞原はやりか』
京太郎「はい、世話になってるんで」フッ
智葉『その……』
京太郎「?」
智葉『瑞原はやりとはどういう関係だ?』
京太郎「えっ……あ、いや普通に仲間っすよ!? 普通に!」
智葉『怪しい……』
京太郎「怪しくないって!」
- 792 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/14(木) 02:46:27.27 ID:XlcxgabG0
-
京太郎「俺なんかがあの瑞原はやりと親密になれるわけないじゃないっすかぁ」
智葉『お前のような奴の言うことは信用しない』
京太郎「え〜そんな上等な男じゃないですってぇ」
そう言って笑う京太郎
ケータイの向こうの声は、少し震えるようだった
智葉『京太郎は……』
京太郎「?」
智葉『そ、それぐらい上等で……かっこいいと、思う』
京太郎「……ふぇっ!?」カァッ
智葉『い、以上! また異常があったら連絡する!』
京太郎「ちょ、智葉さ」プツッ
そしてケータイが消れた
少しばかり赤い顔の京太郎が、そのままケータイをぽっけに突っ込む
後頭部を掻きつつ、京太郎は息をつく
京太郎「……なんだよもぉ」
- 793 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/14(木) 02:49:44.59 ID:XlcxgabG0
-
今回はここまでー
次回はもう一回安価からー
その後に後編……
それからとうとう第二部も佳境にー
そんじゃまたー
- 794 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/14(木) 03:20:39.06 ID:3Yl1MXyC0
- 乙〜
- 795 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/14(木) 07:49:37.88 ID:eMTmm9VJO
- 乙
- 796 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/14(木) 09:29:06.81 ID:Gl/FKLXM0
- もし京太郎に「処女のアソコの毛ってお守りになるらしいっすよ」と冗談を言われたら
はやりんは恥じらう。ガイトさんはまとまった量を送ってくる。そんな感じだな
- 797 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/14(木) 12:56:28.15 ID:bYgsVLZC0
- 乙
はやりんもガイトさんもかわいい
ちゃんと怪我したけど変身できるのか?
- 798 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/16(土) 00:12:01.33 ID:/bTiQ6WuO
- 乙です
べリアルとだいぶ仲いいな
他ともだが
- 799 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/16(土) 22:48:10.07 ID:erknlitE0
- 遅くなったけどやってく所存ー
次は誰や!
- 800 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/16(土) 22:55:12.89 ID:erknlitE0
-
◆安価!
1、松実宥
2、高鴨穏乃
3、福路美穂子
×、瑞原はやり
5、東横桃子
6、竹井久
×、辻垣内智葉
8、ネリー・ヴィルサラーゼ
9、雀明華
10、清水谷竜華
11、江口セーラ
12、愛宕洋榎
13、宇夫方葵
◇10分間で1↓から〜 コンマが一番高い選択肢
- 801 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/16(土) 22:57:59.75 ID:h9nwppMP0
- はじまったか
1
- 802 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/16(土) 23:05:51.24 ID:HgPFxrhy0
- 13
- 803 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/16(土) 23:26:09.23 ID:b8dC/Lv+0
- 8
- 804 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/16(土) 23:26:12.26 ID:B59WI06F0
- 1、松実宥
―――【熊倉家:京太郎の部屋】
静かに、息をつく京太郎
シャワーはなんとか浴びて晩御飯も食べ終えた
あとは再び、白望の情報を待つのみだ
京太郎「……」
ベリアル『黄昏てるんじゃねぇよ。そんな暇ありゃ歩け、んで戦え』
京太郎「そうできりゃ……てか鍛えるとかできるんっすか?」
ベリアル『お前が強くなりゃ良いだけだろ』
京太郎「シンプルっすね」
ベリアル『場合によっちゃ麻雀、とかだろ?』
京太郎「ああ、そういう戦いなら……」
ピリリリ
京太郎「ん?」
音を鳴らすケータイを取り出す
その画面に表示されるのは―――
京太郎「宥さんだ」
ベリアル『あの暑がり女か』
京太郎「可愛いじゃないっすか」
そう言いながら、通話ボタンを押す
- 805 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/16(土) 23:38:18.33 ID:B59WI06F0
-
京太郎「もしもし?」
宥『あ、京太郎くん?』
京太郎「はい、京太郎です」フッ
おっとりとしたその声に自然と、笑みが浮かぶ
宥『その、元気?』
京太郎「え、そりゃまぁ……」
宥『そのね、私ね……』
京太郎「ん?」
宥『……最近、寒がりになっちゃって』
京太郎(元々では?)
ベリアル(元々じゃねぇのか?)
京太郎「えっと……」
宥『い、いつもよりだよ?』
京太郎「どういう状況ですか」
宥『いま、こたつから出れなくて……ストーブも』
京太郎「本格的な冬になったらどうするんっすか」
宥『ど、どうしよぉ……』
京太郎「ん〜」ムムム
京太郎(でも、宥さんの縦セーターなら見て見たいかも)
宥『だから、その……』
京太郎「はい?」
宥『……ふ、不安だから早く、きて?』
京太郎(ああぁぁ!!!! 好きされるぅ! あぶねぇ!)
- 806 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/16(土) 23:57:55.30 ID:SH76M+3n0
-
京太郎「あぶねぇあぶねぇ」
宥『なにが?』
京太郎「ああいや、行きますよ……近いうちに」
そう言う、自分の感情がどうとかではない
穏乃や憧、玄や灼に近い彼女になにかあったということは、メダル関係かもしれない
もしくは異星人関係か……
京太郎「絶対」
宥『……うんっ、うれしぃ』エヘヘ
京太郎『やばぁい! 好きになっちゃう!』
ベリアル『うるせぇよ』
宥『ぜったい、きてね?』
京太郎「行きます。穏乃や晴絵さんたちにも会いたいし」
宥『……ぅん』
京太郎「?」
宥『帰ってくるときは、ぜったい連絡してね?』
京太郎「はい……ちゃんと」
宥『絶対、だからね?』
その念の押しように、小首をかしげる
京太郎「はい」フッ
宥『それじゃ、約束……』
京太郎「約束します」
宥『うん、じゃあ……待ってるね』
京太郎「……はい」コクリ
そう言うと京太郎は星空を見上げる
今、やるべきことは一つだ
だが、それでも次にやれることがあるならば……
- 807 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/17(日) 00:20:28.23 ID:tLbuMdXB0
-
―――朝【街中】
その後ろには宇夫方葵と臼沢塞がいる
片手を頭に当てて立ち止まっている京太郎
そんな京太郎の顔を覗き込む葵
葵「なにその顔?」
京太郎「……」
葵「愛しの辻垣内さんとの電話でなにかあった〜?」ニヤリ
京太郎「は!? なんで知って! って愛しってなんっすか!?」
葵「おーおー動揺しちゃって」
京太郎「そーいうんじゃないですって、俺が頭抱えてたのは!」
その言葉の直前で、言い淀む
小首をかしげる葵と塞の二人に、京太郎は頭を抱える
溜息をついてから、京太郎は葵の方を向く
京太郎「塞さん、なんでいるんです?」
塞「えー仲間外れ?」
京太郎「なんでトシさんも許可だしてんですか」
塞「……二人だけじゃ気が気じゃないからね」
葵「私も!?」
塞「そ、葵は葵でシロのためなら無茶しちゃうしねぇ」
葵「こ、小瀬川さんのためだし!」
塞「……まぁそこに偽りはないだろうけど」ジト
葵「……レズじゃねぇわ!」
京太郎「はいはい」
葵「だからぁ!」
京太郎「行きますよ」
塞「りょーかい!」
葵「ちょっ!」
- 808 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/17(日) 00:36:15.38 ID:SqLuZIrX0
-
そうして街中を歩いていると、ふと京太郎が立ち止まる
その後ろを歩いていた葵と塞も立ち止まり、京太郎の横から顔を出す
塞「っ」
葵「……」
動揺する塞、顔をしかめる葵
京太郎は眼を細めて目の前の相手を見据える
そこにいるのは―――
京太郎「……和」
和「お待たせしました」
―――原村和
京太郎「待ってねぇよ、今回限りはな」
そう言った京太郎の目の前に現れる原村和
横に立っているのは、小瀬川白望
後ろの二人は顔をしかめつつ、ガッツハイパーを持つ
京太郎「俺は撃てるぞ」
そう言って、ガッツハイパーを真っ直ぐ構えた
瞳に迷いはなく、素早くトリガーを引く
だがその弾丸は小瀬川白望が振るった鎌に弾かれる
京太郎「っ」
和「無駄ですよ」
白望「終わらせるぞ、ベリアル……!」
瞬間、黒く輝き白望の内からあふれ出す闇
そしてその背後に蠢くのはさらに深く憎悪と執念に満ちた闇だ
京太郎はガッツハイパーをしまうと、代わりにゼットライザーを持ちだす
- 809 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/17(日) 00:51:19.84 ID:SqLuZIrX0
-
大きくなっていく闇を前に、葵は塞の腕を取る
引かれたことにより葵の傍に体を寄せる塞
だが、京太郎は―――
塞「ねぇなんで!」
葵「っ……」
塞「葵……?」
顔をしかめる葵に、首をかしげる塞
だが、京太郎は巨大な闇を前に立っている
葵「須賀ぁ!」
京太郎「?」
振り返る京太郎を相手に、葵が手を下から上に振るう
放り投げられたなにかを受け取った京太郎が、そっと手を開く
そこにあるのは……
京太郎「マスコット?」
葵「ガンバルクイナくん! お守り!」
京太郎「お守り?」
葵「あとで返してよ!」
京太郎「……りょーかいっす」
そう言う京太郎の返事を聞くと、頷く葵
二人が去って行く
ただ一人残った京太郎が見上げる闇が巨大になっていく
- 810 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/17(日) 01:03:58.53 ID:SqLuZIrX0
-
―――【特異課岩手基地:作戦室】
一人残っている熊倉トシ
その隣に座っているのは―――鹿倉胡桃
インカムをつけたままキーボードを叩く
トシ「……」
胡桃「塞と葵、撤退済み……あと須賀も」
トシ「そうか、あの闇は?」
胡桃「ちょっと待って」
そう言うと、素早くキーボードを叩く
映像の闇が個体となって形を形成していくのが見える
横にはそのデータなどが表示されていく
胡桃「これ……出てくるっ」
トシ「っ!」
闇が巨大な怪獣へと変わる
頭部には剣、右手にハンマー、左手には鎌
その怪獣。否、超獣は―――
トシ「きたね殺し屋超獣!」
―――殺し屋超獣バラバ
- 811 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/17(日) 01:04:37.87 ID:wNOapWfc0
- ガンバルクイナくんやめろ!
- 812 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/17(日) 01:09:07.29 ID:SqLuZIrX0
-
咆哮をあげる殺し屋超獣バラバ
京太郎は、ゼットライザーを構えて頷いた
その口元に浮かべるのは笑み
ベリアル『ハッ、小僧いつからそんな好戦的になった?』
京太郎「戦うのが楽しいわけじゃないっすよ。ただ―――」
ベリアル『あぁ?』
トリガーを引くと、正面に現れるゲート
京太郎「夢に、近づくっぽいです」
ベリアル『夢だぁ?』
京太郎「はい、ベリアルさんにはあります?」
ベリアル『ねぇよ。そんなもん』
京太郎「……俺にも夢はない」
一歩一歩、進んでいく
ヤプール人が中にいるというバラバの視線を受けながら、京太郎はゲートへと歩む
京太郎「でも、夢を守ることはできる……から!」
- 813 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/17(日) 01:22:57.74 ID:SqLuZIrX0
-
街中に現れた殺し屋超獣バラバを、突如として暗い光が打つ
後ろへと怯むバラバを前に、暗い光が漆黒の闇を纏い姿を現す
バラバ『ベリアルぅ……!』
目の前の漆黒の闇を纏いし巨人、ベリアルにバラバが殺意を向ける
ベリアルは首を鳴らしながらバラバを見据えた
京太郎『恨みかってるらしいっすよ。何個目っすか?』
ベリアル『ハッ、今更数えきれるか』
バラバ『ベリアルゥ!』
右腕のハンマーを振るうバラバ
その先についたアンカーがチェーンにつながれ伸びる
それをベリアルは上に飛んで回避すると、素早く光弾を放つ
バラバ「!!?」
その光弾をうけて、バラバが怯む
さらに上空から蹴りを放つベリアル
それを受けて、さらにバラバは怯んだ
京太郎『厄介だけど……』
ベリアル『オレにはなァ!』
接近するベリアル
振るわれる鎌を爪で凌ぐと、もう片手の爪で斬撃を放つ
それを受けたバラバがさらに後ずさった
京太郎『俺達ならぁ!』
ベリアル「ハッ……ハァッ!」
さらに、膝蹴りを打ち込んでから拳を打ち込む
- 814 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/17(日) 01:43:50.06 ID:/qcDEUiW0
-
その拳によってバラバが怯む
だが、ベリアルは攻撃の手を緩めない
数々の戦い、闇を受け入れるということ―――それらを持ってベリアルは
京太郎『さっきの闇は、取り込ませてもらった!』
闇のオーラがその拳に宿る
そして放たれた一撃がバラバの巨体を吹き飛ばす
吹き飛んだバラバはそのまま倒れるも、すぐに起き上がり頭部の剣を射出する
ベリアル「! ハァッ!」
放たれたその剣を、爪で弾く
バラバ『まだだぞベリアルぅ!』
ベリアル『しつけぇ野郎だ!』
京太郎『俺達であればなァ!』
弾かれた剣は、バラバの思いのままに動く
ベリアルの背後から迫る剣が、バラバの背中に斬撃を放つ
ひるむベリアル
京太郎『ぐっ、でもなぁ……!』
倒れることなく、前に走る
ベリアルが接近するとバラバはアンカー伸ばした右腕を振るった
伸びるアンカーがベリアルを襲う
ベリアル「ハアァッ!」
だが、即座に爪撃を放ちアンカーを弾く
ベリアル『オレの本来の力ももどってきたぞぉ!』
京太郎『これなら、闇だろうが光だろうがァ!』
バラバ『闇に堕ちた……ウルトラマンがァ!』
- 815 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/17(日) 02:01:20.27 ID:fvMq2ZPZ0
-
ベリアル『闇に堕ちた? ナマ言ってんじゃねぇよ!』
京太郎『闇だって使うだけだろ、力を手に入れるためならァ!』
バラバの、振るわれた鎌を受けるベリアル
だが怯まない、後退りもしない
ただその場で、腕を振るった
バラバ「!!」
爪撃に怯むバラバ、だがさらにバラバが反撃をしようとする
だが、ベリアルはそのまま拳を打ち込む
追撃に次ぐ追撃によってさらに怯んでいくバラバ
バラバ『一度、距離をっ!』
ベリアル『距離なんてなぁ!』
京太郎『これで、終・わ・り・だァァァッ!』
振るわれた鎌を、暗い光と赤い稲妻が宿った右腕で弾く
そして、両腕を十字の形に構える
ベリアル・京太郎『デスシウム光線ッ!!』
放たれた光線が、超至近距離でバラバを撃つ
その光線はバラバを貫く
バラバ「!!?」
京太郎『うおぉぉぉ!』
ベリアル『消え去れェッ!』
バラバの両目が、飛びだす
ヤプール『ベリアルぅぅぅぅ!!!』
そして―――爆散
- 816 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/17(日) 02:14:51.63 ID:fvMq2ZPZ0
-
爆煙渦巻く中、イエローに輝く瞳
腕を振るい爆煙を張らすベリアルが、そこにはいた
右腕を振るって首を鳴らすと、目の前に落ちていく光を見つめる
ベリアル「……」
その光は地上へと落ちる
小瀬川白望が眠っていた
駆け寄る葵と塞を見て、頷く
京太郎『守れたみたいっすよ。俺にも……』
ベリアル『そうかよ……いくぞ』
空へと飛び去って行くベリアル
地上の葵は、白望を抱き上げたまま空を見上げ強く頷いた
- 817 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/17(日) 02:29:45.73 ID:sPOr8mxI0
-
―――【特異課岩手基地:作戦室】
気の抜けたような表情で、京太郎は息をつく
ホットコーヒーの湯気はすでに出ていない
そこにいたトシは深く息をつく
京太郎「……はぁ」
胡桃「気の抜けた顔しない!」ビシッ
京太郎「厳しいっすね」
塞「まぁ、京太郎も頑張ってくれたみたいだから、ね?」
胡桃「……そうなの?」
塞「まぁほとんどベリアルらしいけど、てかよくあそこに残ったね京太郎」
京太郎「勝てる見込みあったんですけどね」アハハ
そういう京太郎の顔を見て、小首をかしげる塞と胡桃
立ち上がった京太郎が背を伸ばす
手に持っているのはガンバルクイナくんのストラップ
塞「ん、もういく?」
京太郎「はい……長野、なんかあるっぽいんで」
塞「そっか」
胡桃「……ありがと」
京太郎「いいえ」
そう言って笑うと、荷物を確認する
トシ「送ってく……とりあえずガレージで待ってるね」
京太郎「?」
トシ「葵にも挨拶してきな」
京太郎「……了解です」フッ
- 818 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/17(日) 02:41:41.78 ID:sPOr8mxI0
-
歩く京太郎が、休憩所付近で葵を見つけた
向こうも京太郎に気づいたようで笑みを浮かべて片手をあげる
向かっているのは出口の方だ
京太郎「これから帰りですか?」
葵「……まぁね」
京太郎「俺もっす」
葵「もう行くんだ」
その言葉に頷くと、そっと手を差し出すその掌には―――
葵「ありがと、ガンバルクイナくん」
京太郎「効果覿面でしたよ。ベリアルとバラバに踏み潰されずに済みましたし?」
葵「はいはい」
彼の手の中にあるストラップを勢いよく取る葵
そしてストラップを握りしめた葵は、京太郎の胸に拳を当てる
笑みを浮かべて、頷く
京太郎「?」
葵「頑張って、あんたのおかげであたしの夢……かないそうだから」
京太郎「うっす、そっちも……早く帰ってくるといいですね。エイスリンさん」
そう言うと、去って行く京太郎
- 819 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/17(日) 02:55:33.83 ID:sPOr8mxI0
-
京太郎の背中が見えなくなると同時に、葵が膝をつく
顔をしかめて、自らの胸部分を押さえる
そこから僅かに滲みだすのは―――闇
葵「ぐっ……さっさとここ、離れないとっ」
漏れだす闇に蓋をするように胸を押さえる葵
葵「っ……はぁっ、はぁっ」
立ち上がると、一歩ずつ歩き出す
一刻も早くその場から去るために……
- 820 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/17(日) 03:02:59.56 ID:sPOr8mxI0
-
ガレージへとたどり着いた京太郎
先に車に乗っていたトシの助手席に座る
京太郎「ありがとうございます」
トシ「いや……こっちこそありがとう」
その言葉に、笑みを浮かべて頷く京太郎
京太郎「……だって、ベリアルさん」
ベリアル『あ? なにがだ?』
京太郎「お礼ですって」
ベリアル『……んなもんどーだっていい』
その言葉に苦笑する京太郎は、トシの方を見る
表情で察したのか、トシも苦笑を浮かべた
闇を手にし、ベリアルと共に歩む京太郎
トシ「奴もいずれ……いや、どうだかね」
京太郎「?」
トシ「いや、いくよ」
京太郎「はい……」
トシ「長野―――」
―――始まりの地へ
- 821 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/17(日) 03:09:28.32 ID:sPOr8mxI0
-
第18話【絶えぬ執念】 END
- 822 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/17(日) 03:25:36.18 ID:sPOr8mxI0
-
―――次回予告
京太郎:しつこいんだよ!
和:お互い様です
ベリアル:レイキュバスか!
?:氷塵と朽ち果てろ
京太郎:長野に海はねぇんだよぉ!
久:闇と光……!
次回【終わりがはじまる日】
ベリアル:じゃあな
京太郎:ベリアルさんっ!?
- 823 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/17(日) 03:36:40.37 ID:sPOr8mxI0
-
今回はここまでー
ようやくや、ようやくここまできたぞ
とりあえず色々伏線ばら撒きつつ
そうですガンバルクイナくんです
そんじゃまた明日ってか今夜ー
- 824 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/17(日) 09:56:34.10 ID:wNOapWfc0
- 乙
葵がヤバそうだけどベリアルもヤバそう
- 825 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/17(日) 10:19:24.01 ID:SVNh8V+yO
- 乙です
強くなってきたしべリアル弱体化きそうね
- 826 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/17(日) 22:52:06.63 ID:lw2RnXgb0
- やってくよー
SS書くのに究極生命体アブソリューティアンの戦士、アブソリュートタルタロスの能力使いやすそう
- 827 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/17(日) 22:59:16.57 ID:lw2RnXgb0
-
故郷へとたどり着いた京太郎
左手を確認して、それほどない違和感に頷く
心配をかけるわけにもいかないと、体の動作を確認した
京太郎「さて……このへんも久しぶりだな」
ベリアル『ずいぶん復興が進んでるみてぇだな』
京太郎『そうっすね。しかしまぁ、あのあとも戦いが何度もあったらしいですけど』
今いるあたりはかつてベムラーと戦った場所だ
その周囲は復興が進んでいるが、それ以外の戦場ではどうなっているかわからない
京太郎『とりあえず行きましょう』
ベリアル『迎えは?』
京太郎『一応、くるとは聞いてますよ。実家に来てくれるらしいんで一度帰りますけど』
ベリアル『お前の家、ねぇ……』
京太郎『初めてでしたっけ?』
ベリアル『まぁな』
- 828 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/17(日) 23:15:45.26 ID:LArrACE50
-
歩いて、自宅へと帰ってきた京太郎
財布に入っている鍵を使ってドアを開けて入る
変わらぬ雰囲気、匂い
京太郎「……ただいま」
息をついてそう言うと、ほっとしたような表情で靴を脱いで中に入る
ベリアル『普通だな』
京太郎「裕福な方っすよ」
ベリアル『ハッ、ぼんぼんか』
京太郎「そこまでじゃないっすけど……」
言いながら、居間などを見回る
別段問題はないようで、京太郎は次に階段を上って行く
京太郎「親父の部屋へ行きます」
ベリアル『ゼットライザーを持ってたとかいう親父か?』
京太郎「はい、盗ったらしいっすけど」
苦笑しながらそう言う京太郎
ベリアル『相変わらずのザル警備だな、光の国』
京太郎「光の国?」
ベリアル『ウルトラマン共が住んでる星だ』
京太郎「……ベリアルさんも?」
ベリアル『昔はな、オレもあそこから盗んだり、あそこを襲ったりしたしな』
京太郎「え〜」
ベリアル『滅ぼす一歩手前までいったもんだ』
京太郎「……やることやってますね」
- 829 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/17(日) 23:37:49.07 ID:LArrACE50
-
階段を上り、廊下を歩く
父の書斎を前に、ドアノブに手をかける
ふと妙な感覚を覚えて、扉を開く
京太郎「ッ!」
ベリアル『こいつは……』
書斎には―――1人、いる
京太郎「……しつこいんだよ!」
目の前にいるのは、須賀京太郎の顔をした男
曰く、彼自身……
京太郎?「そう言うなって、俺の家に俺がいるだけだろ?」
京太郎「気安く俺の家とか言うな」
そう言いながら、ガッツハイパーを構える京太郎
本を持ったまま、京太郎(?)は京太郎へと近づいていく
迷いなく引かれたトリガー、放たれた弾丸は京太郎(?)に当たることなく―――床にぶつかる
京太郎?「脚を撃つか、尋問目的か?」
京太郎「調べてもらわなきゃだろ」
京太郎?「冷静なこった……なぁ!」
投げられた本、それが視界を覆うもすぐに右手で本を払いのけてガッツハイパーを構えた
だが、そこには誰もいない
投げられた本すら存在せず、床に弾痕だけが残されている
京太郎「……なに?」
ベリアル『おい小僧、奴は……』
京太郎「え、あ……すみま、せん」
そう言うと頭を振るう
京太郎「あいつ、一体……」
ベリアル『さぁな』
顔をしかめて、京太郎は父の書斎の机へと歩く
- 830 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/17(日) 23:50:35.60 ID:LArrACE50
-
ゼットライザーの入っていた金庫を開ける
だがやはり、そこにはなにもない
顔をしかめて他の引き出しを開けるも―――
京太郎「なんもない?」
ベリアル『そもそもお前の父親ってのはなんだ? 地球人じゃねぇのか?』
京太郎「いや、普通の親父だったように見えましたけど」
ベリアル『ヒューマノイドタイプってのもなくはねぇが、もしかするかもしれねぇぞ?』
京太郎「……トシさん曰く、ウルトラマンになりたかったらしいじゃないっすか?」
その言葉に、ベリアルは黙る
やはりベリアルには『ウルトラマンになりたかった』という思考が理解できないのだろう
今となっては京太郎は“なれない”という思考に至っているので別段思うことは特にない
京太郎「……」
ベリアル『で、なにが調べたかったんだ?』
京太郎「なんかあると思ったんですけど」
ベリアル『……』
京太郎「いっか、また戻ってくれば……」
そう言って、京太郎は苦笑を浮かべた
京太郎「ベリアルさんが、ちゃんと分離できる方法とかあるかもしれないし」
ベリアル「そりゃ魅力的なこったな」
- 831 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/17(日) 23:57:52.07 ID:LArrACE50
-
◆安価!
1、福路美穂子
2、東横桃子
3、竹井久
4、加治木ゆみ
5、蒲原智美
6、津山睦月
7、妹尾佳織
8、瑞原はやり
9、佐藤裕子
◇10分間で1↓から〜 コンマが一番高い選択肢
- 832 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/18(月) 00:02:11.23 ID:AdQgBKWn0
- 8
- 833 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/18(月) 00:21:50.28 ID:WkXeW+pz0
- 8、瑞原はやり
家の前、立っている京太郎
見慣れた車が走ってくると前で止まる
窓が開くと……
京太郎「久しぶりっす」フッ
はやり「ほんとだよ、まったく」クスッ
瑞原はやりがそこにいた
電話で連絡はしていたが実際に会うともなればまた別だ
助手席に乗り込むと、息をつく
はやり「美穂子ちゃんたちも会いたがってるよ?」
京太郎「あはは、そりゃ嬉しいことで」
はやり「一ちゃんも、お礼言いたいってさ」
京太郎「国広さんか……」
なんだか妙な感覚だった
遠くから見ているだけと思っていた咲たちの好敵手たち
その面々から自分が認知されているというのは……
走り出す車、黙っている京太郎
京太郎「……」
はやり「……また無茶したでしょ?」
京太郎「っ、な、なんでまた?」
はやり「女の勘だゾ☆」
京太郎「咲にもそれで何度看破されたことか」アハハ…
はやり「咲ちゃん、かぁ」
京太郎「はい」フッ
- 834 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/18(月) 00:34:54.48 ID:WkXeW+pz0
-
はやり「うらやましいなぁ」
京太郎「ん?」
横を見るが、はやりは前を向いて運転をしている
不思議に思い首をかしげるもそれは伝わっていない
はやり「……私が、京ちゃんと同じ歳だったらなぁ」アハハ
京太郎「変わらないっすよなにも」
はやり「え〜変わるよ〜」
不満そうにそういうはやりがどこか可愛らしく見えて、笑う
はやり「アイドルのはやりを一人占めできるかもだゾ☆」
京太郎「いえ、それはちょっと」
はやり「即答!!?」
京太郎「はやりさんはみんなの牌のお姉さんっすからね」フッ
はやり「……そんなこと言ってるとはやりが30代になっちゃうんだよ!!?」クワッ
京太郎「え、はい」
なんだか、苦しそうな表情をしている
はやり「30代はまだしも……後半なんて」
京太郎(アイドルじゃ別に不思議じゃないんじゃ……?)
はやり「はやりは辛い、耐えられない!」
京太郎「あ、はい」
はやり「……だから、ね?」ニコリ
京太郎「……?」
はやり「あ、ダメなやつだこれ」トオイメ
京太郎「?」
- 835 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/18(月) 00:49:13.60 ID:WkXeW+pz0
-
第19話【終わりがはじまる日】
- 836 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/18(月) 00:54:48.74 ID:WkXeW+pz0
-
短いけど今回はここまでー
次回はまた明日ってか今夜
誤字が多いけどなんとなく脳内変換よろしくっすー
そんじゃまたー
- 837 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/18(月) 12:49:33.70 ID:ybWJfAJIO
- 乙
はやりんかなり露骨なアタックしてくるなw
- 838 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/18(月) 20:11:26.64 ID:IqdYdoGF0
- 乙です
もしかして終わりが近い?
- 839 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/18(月) 22:59:44.35 ID:LHn44iHF0
- またまた遅くなったけどもやってく所存ー
ちなみにまだ終わらない。まだまだ終わらない
なんならこっから
- 840 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/18(月) 23:12:42.77 ID:Uxesuh7C0
-
―――【特異課長野基地】
はやりに着いて歩く京太郎
離れて短いながらも、その懐かしさに感慨深さを感じる
作戦室の扉が開かれると、はやりに続いて京太郎が入った
京太郎「お久しぶりです」
そこにいたのは福路美穂子をはじめとする風越高校の面々と鶴賀学園の面々
さらに、国広一と竹井久
京太郎自身は見知っている顔だ……
美穂子「京太郎っ!」パァッ
ゆみ「おかえり」フッ
桃子「京さんっ!」
京太郎「ただいま」
そう言いながら、椅子に座る
自身が倒した池田華菜と目が合う
華菜「……」
京太郎(睨まれてる? なぜ?)
華菜「須賀ぁ……キャップ、キャップが……」
京太郎「はい?」
華菜「キャプテンがお前の話ばっかするし!」シャー!
京太郎(しらんがな)
美穂子「か、華菜! やめなさいっ」
華菜「この野郎キャップとなにをした!」
京太郎「いやなにも」
美穂子「な、なにもないからっ、京太郎とは……ね?」
京太郎「あ、はい」
華菜「なんかあった顔してるし!!?」
桃子「ちょ、匂わせはよくないっすよ!」ビシッ
美穂子「えっ、そ、そんなんじゃっ」
- 841 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/18(月) 23:19:55.19 ID:BQw4eozZ0
-
京太郎「なんの話っすか」
ゆみ「相変わらず人気者だな」
そう言うゆみに小首をかしげる
これまで人気者だったことが一度でもあっただろうか、ハンドボールやってた時ぐらいのものだ
末春「あはは、須賀くんも中々……」
睦月「うむ」コクリ
星夏「さすが特異課のエース」
純代「怪獣を何頭も撃ち殺してるとか」
おそらく噂が独り歩きしてるのは確定だろう
智美「ワハハ、とりあえずはじめないか?」
佳織「智美ちゃん、誰もきいてないよ」
智美「ワハハ……」
一「えっと、もうちょっと落ち着かない?」
久「同意……てか須賀君、あなたね」
京太郎「俺のせい?」
久「うん」
京太郎「えぇ〜」
不満そうな表情をする京太郎に、眉をひそめる久
どこか、拗ねているようにも見える
はやり「まぁまぁみんな! 京ちゃんははやりんのだか落ち着いてネ☆」
瞬間、空気が凍る
はやり「え?」
京太郎「なにはともあれ会議はじめましょ」
はやり「あ、はい……」
- 842 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/18(月) 23:37:11.91 ID:jrvgveco0
-
面々がテーブルを中心にして座る
待っていると、入ってくるのは―――
裕子「お久しぶり」
京太郎「裕子さん!」
裕子「ん、みんな揃ってるようね……熊倉さんは?」
京太郎「まだやることあるって岩手です」
裕子「……そう」
そうとだけ答えると、佐藤裕子はそのままキーボードを前にした席に座る
全員がモニターの方に顔を向けた
そこに映る映像は監視カメラのようで―――
京太郎「これは、路地裏?」
裕子「各地の雀荘周辺には最近、設置してるの」
京太郎「こういうのある程度文句とかきそうっすけど」
ゆみ「まぁ現状、致し方なしだな……」
桃子「怪獣災害も増えてるっす」
その言葉にうなずいて、裕子はさらにボタンを押す
監視カメラの映像が動いていくと人間が奥からやってくるのが見える
京太郎「これは……和と咲」
ゆみ「そういうことだ……」
一「宮永咲っ……」
久「咲のせいじゃないわよ」
一「わかっているけど、どう呼べばいいのさ」
久「……確かに、ね。嫌なことだけどそう呼ばざるをえないのか」ハァ
京太郎「部長……」
久「なにはともあれ、見つかったのよ。二人が……」
やることは決まっている
だが……
京太郎「俺がみつけても麻雀、付き合ってくれねぇんだよな」ハァ
美穂子「わかってるわ。それに異星人を差し向けられて逃げられる場合も多いし」
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