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【まどマギ】小巻「見滝原中に転入したわ」【安価あり】
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248 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/08/30(月) 23:09:59.86 ID:ideLCC690
小巻「とにっかく! アンタの事を嫌ってる私がわざわざ気を使ってあげたんだから、この機会をちゃんと活かしなさいよ!」
小巻「さっきも言ったけど紅茶のことで色々盛り上がると思うからちゃんと準備はしなさい!」
小巻「お膳立てした私の顔に泥を塗るような事をしたら承知しないからね!」
織莉子「ええ、おもてなしの用意くらいはしておくわね」
まくしたてると、美国はちょっと気圧された様子でそう言った。
こっちから喋りすぎたか。こいつを見てるとついあれこれ言いたくなってしまう。いっつもやられたい放題で隙だらけなのが悪い。
小巻「……で、あんたの方から何か言う事はないの? ないなら帰るから」
織莉子「気を使ってくれたのはありがとうね? でも、私ってそこまで心配されるような顔色してるのかしら……?」
小巻「自覚ないの!? あーっ、もうこれだから!」
まったく、本人は隙だらけって自覚すらないのだから救いようがない。
帰り際にちょっと、近況のこととメールで聞いたことを聞いてみることにした。
小巻「そうだ。そっちはあれから何かあった?」
織莉子「いつもどおりよ」
小巻「そう? この前何日か休んだんでしょ? 何かあったの? 体調でも崩したわけ?」
織莉子「……そうね。そんなところよ」
嘘かホントかはわからない。
けど、待っててもこれ以上言わないようだからこっちも言葉を続ける。心身に悪そうなのは変わりないんだから。
小巻「あんな学校に行き続けるから辛気臭さが身体にも影響するのよ!」
織莉子「とはいっても、ずっと家にいたいわけでもないもの」
小巻「……何度も言ってるけどね、アンタもあんな学校辞めちゃえばいいのよ」
小巻「もう通ってても意味ないんでしょ? あたしには合ってなかったし、アンタにも合ってなかったのよ。きっと」
小巻「別にアンタの心配をしてるわけじゃないから! それだけであたしのイライラの原因が1つ減るからよ! いいわね!?」
織莉子「……」
言い訳も聞かないうちに、あたしは美国の家をあとにした。
今はまだ心が動かなくても、友達ができればちょっとは心が変わることだってあるかもしれない。
――――――
249 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/08/30(月) 23:17:32.48 ID:uaeBVo0JO
これがツンデレか
250 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/08/30(月) 23:31:49.13 ID:ideLCC690
――――――
織莉子「そうね、確かに悪い提案ではないのだけどね……――でも」
織莉子「さすがに動きが大きすぎる。今あの場にこれ以上注目を集めるべきじゃない」
――――――
「……ここは?」
「――あっ、そういえば今日約束してたんだった! てことは、あの人の家……か」
「今日はもう動きはナシかな」
「ん……? 帰り、じゃない。今度はなんでこんなほうに?」
――――――
――――――
帰り道を歩く途中、あたりに魔力の気配を感じた。
この感覚は魔女だ。でも……。
小巻(強い……いや、複数いる……?)
何か普段とは違うものを感じた。気のせいかもしれない。
感覚的なもので、はっきりとはわからなかった。
251 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/08/30(月) 23:45:05.23 ID:ideLCC690
小巻(とにかく、行ってみるか……!)
感覚が強くなるほうへと探りながら足を進めていく。
街並みから少し外れて、雑然とした倉庫のほうへと。結界へはそう迷わずに着いた。
―回転の魔女結界
結界に入れば、そこは舗装すらなくなった洞窟の中だった。
狭い通路を奥へと進んでいく。
小巻「うっとうしいわね!」
歩くたびに飛び出してくる使い魔に斧を振り回して当てる。
一体一体はそこまで手強いわけじゃない。
不意打ち気味に出てくるのは、卑怯な手でも使わなければよほど自信がないからだろう。
最深部にたどり着くと、ドリルのたくさんついた不格好なロボットみたいな魔女が待ち構えていた。
どうせここにも使い魔が隠れてるはずだ。警戒はしておこう。
小巻 魔力[100/100] 状態:正常
GS:3個
・[78/100]
・[100/100]
・鳥かご[100/100]
◆ステータス
[魔力コントロールLv3] [格闘Lv2]
敵:魔女Degrenne
使い魔Mr.Trill(見えている分)×4
1破壊的斬撃 :近接武器戦闘・斧(魔力-0)まともにヒットすれば必殺技レベルの威力を誇る
2投刃(魔力-5) :遠心力をつけて武器をぶん投げる。繰り出すのと武器再装備には時間がかかる。
3ガード(魔力-3〜5/1ターン) :攻撃に対処するための盾。格闘中の判定結果によって自動使用する
4バリアバインド(魔力-10) :敵をバリアに閉じ込める
・自分の負傷を回復(部位・範囲によって消費変動) 【回復:B】
・他人の負傷を回復(部位・範囲によって消費変動) 【回復:B】
下2レス
252 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/08/31(火) 02:41:06.72 ID:m7arCEtmO
1
253 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/08/31(火) 08:04:29.05 ID:vM2RBr+30
ね落ちてた……
4のバリアに魔女を閉じ込めてから1
254 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/08/31(火) 20:17:00.99 ID:5PrW6S2L0
とりあえず、同時にかかってこられたら面倒くさい。
魔女の周りにバリアを張って閉じ込める。すると、その中からギュルギュルと耳障りな音がけたたましく響いた。
小巻「っ――!? うるっさ……!」
ドリルが回転する、モーターのような音だ。そこにバリアがぶつかりあって火花を散らし始めている。
使い魔が手に持つそれより大きく、身体中にもつけているそれは魔女にとっては自慢の武器。
長くは閉じ込められてやらないってことか。
……まあ、そう焦んなくたって、今から出してやるわよ。『アンタごと』。
小巻「――――はああッ!」
斧を握りしめ、魔女のほうへと駆け出した。
下1レスコンマ判定 戦況
0〜(劣勢) < 99(優勢)
+一桁0クリティカル(優勢時は自分)
+ゾロクリティカル(自分)
+補正 自[格闘Lv2]*3
結果:50以上orクリティカルで撃破
255 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/08/31(火) 20:23:54.63 ID:6b5UjQ5oO
あ
256 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/08/31(火) 20:59:00.71 ID:5PrW6S2L0
優勢:69
立ちふさがる使い魔を斬り跳ばし、飛び出してきた使い魔にも対処する。
魔女がバリアを突き破った。でも、ここまで足止めできたなら上出来。
間に合ったっていえる!
小巻「とりゃあぁあ――っ!」
バリアすらなくなってさらけ出された魔女の頭部――自慢の大きなドリルに渾身の一撃を叩き込んでやると、
硬質そうな金属のボディまで真っ二つに両断された。
結界がなくなって、景色は土が囲む洞窟から薄ぼけた鉄色の倉庫へと戻ってくる。
そこに、『いつのまにか横にいた』誰かがグリーフシードを掴み上げていった。
「あらららぁー? ……もうやられちゃった。一応、硬さと威力が売りだったんですけどねぇ」
顔を上げ、そこに現れた人物の顔を捉える。
強盗、というには、ただ待ち伏せして奪いにきたというよりその口ぶりには謎が残る。
「見たところあなたも同じようなタイプみたいですし? 効きづらいってことかあ」
「もうちょっと戦えるかと思ったら……約立たずのゴミでしたね」
小巻「……アンタ誰。グリーフシード奪いにきたの?」
「私が先に見つけました! だからこれは私のものですっ。――次はもっと、相性の良い魔女を出しますね」
小巻「は……!?」
女がそう言った次の瞬間、再び景色が変わった。
257 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/08/31(火) 21:05:37.02 ID:VM45H7wZ0
ここで紗々が来ましたか。
>>250
で織莉子もなんか不穏な事言ってるし不安だ・・・
258 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/08/31(火) 21:48:08.43 ID:5PrW6S2L0
―お菓子の魔女結界
瞬間、鼻についたのは甘い匂い。
あんな場所にあるはずもなかった、似合わない結界に包まれていた。
孵化したてだからか、まだ使い魔はいない。
女はファンシーなピンク色のぬいぐるみを抱いて――そして、それを両手で二つに裂くように引きちぎった。
小巻「!」
咄嗟に身を守る。それから思わず後退した。
引き裂かれた布の中から、ぬいぐるみから出てきたとは思えない巨大な黒い身体が口をあけて飛び出してきた。
「この子は使い魔から『育てて』みましたがなかなかのアタリです。良い出来でしょう? 可愛くって強そうで。くふふ」
小巻「育て……って、お前、それってまさか! 人を!?」
なにを言わんとしてるか気づいて、あたしは女の顔を睨んだ。
使い魔が魔女になる条件は一つ。人間を食べて力をつけることだ。もし、意図的に魔女として成長させるとしたら。
どういうわけだか、魔女はコイツを襲わない。それどころか、自分の駒や作品のように語っている。
目の前に視線を向け直す。魔女が再び迫ってきていた。
「ほら! よそ見なんてしてないで! 食べられちゃいますよ!」
小巻「アンタはあとで絶対倒す!」
ひとまず、魔女の方に集中したほうがいいだろう。
小巻 魔力[87/100] 状態:正常
GS:3個
・[78/100]
・[100/100]
・鳥かご[100/100]
◆ステータス
[魔力コントロールLv3] [格闘Lv2]
敵:魔女Charlotte <- 攻撃対象デフォルト
謎の魔法少女
1破壊的斬撃 :近接武器戦闘・斧(魔力-0)まともにヒットすれば必殺技レベルの威力を誇る
2投刃(魔力-5) :遠心力をつけて武器をぶん投げる。繰り出すのと武器再装備には時間がかかる。
3ガード(魔力-3〜5/1ターン) :攻撃に対処するための盾。格闘中の判定結果によって自動使用する
4バリアバインド(魔力-10) :敵をバリアに閉じ込める
・自分の負傷を回復(部位・範囲によって消費変動) 【回復:B】
・他人の負傷を回復(部位・範囲によって消費変動) 【回復:B】
5自由安価(話したりとか)
下2レス
259 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/08/31(火) 21:53:23.87 ID:VM45H7wZ0
これは小巻1人だとキツいなぁ・・・
脱皮するシャルロッテに先程の攻撃は効かないから3+1。
260 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/08/31(火) 21:56:53.29 ID:6b5UjQ5oO
↑
出来たらだけど危なくなったら自分に4
261 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/08/31(火) 22:15:11.75 ID:5PrW6S2L0
突っ込んでくる攻撃は正面から受け止めることができるけど、巨体の割に動きは素早い。
歯でも欠けさせてやればちょっとは楽になるのかしら。
今度こそその大口開けた顔面に刃をくれてやろうか。
女はどこからか出てきたお菓子の椅子に座り、ニヤニヤとしながらこっちを眺めている。
下1レスコンマ判定 戦況
0〜(劣勢) < 99(優勢)
+一桁0クリティカル(優勢時は自分)
+ゾロクリティカル(自分)
+補正 自[格闘Lv2]*3
結果:35以下で『苦戦』
262 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/08/31(火) 22:19:44.69 ID:6b5UjQ5oO
あ
263 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/08/31(火) 22:24:19.12 ID:VM45H7wZ0
↑
ナイス!
やっぱり自分が安価しないでよかったw
264 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/08/31(火) 22:56:40.62 ID:5PrW6S2L0
優勢:75
いや、顔面と言わず――やれるとこまで引き裂いてやる!
斧を構え、魔女に斧を突き立ててやった。
わざわざ勢いよく突っ込んでくるんだ。自ら斬られにいってるようなもの。
小巻「なっ――――!?」
勝った、勝てなくても致命傷を与えたと思った途端に、攻撃する前と変わらない『無傷の』大口が飛び出してきた。
この至近距離だ。無理に下がるよりも突っ切って逃げる。
一か八かにはなるが、斧を構え直して魔女の身体を裂きつつ横に抜けた。
……手応えは硬くなかった。でも、攻撃が効いてるのかどうかもわからなくなる。
今までの魔女は大抵、力いっぱい攻撃すれば倒せた。でも、こいつを倒すのに必要なのはパワーじゃないんだろう。再び魔女に向き直る。
観戦してた女が楽しそうな声を上げていた。
「どうですか? 驚きましたよね!? これがこの子のすごいところです!」
小巻「うるさい……!」
あたしに相性の良い魔女を出す、だっけか。確かに戦いづらい魔女だ。
小巻「グリーフシードのために使い魔をあえて逃がす奴ってだけなら珍しくはないわ。まったくイイとは思わないけどね」
小巻「でもお前はなにがしたいの? 魔女を育てて人を襲わせるなら、もうお前は魔法少女じゃなくて魔女よ!」
「面白いですねぇー。なんとでも言えば?」
小巻「なにそれ。開き直り?」
「私にとってはそんなことどうでもいいんです。魔法が使えて、その力で私の思い通りにできるのなら」
「魔女でも、魔法少女でも」
*脱皮により戦況リセット*
下1レスコンマ判定 戦況
0〜(劣勢) < 99(優勢)
+一桁0クリティカル(優勢時は自分)
+ゾロクリティカル(自分)
+補正 自[格闘Lv2]*3
結果:80以上で撃破。35以下で『苦戦』
265 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/08/31(火) 23:02:55.80 ID:6b5UjQ5oO
あ
266 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/08/31(火) 23:03:37.56 ID:6b5UjQ5oO
よし
267 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/08/31(火) 23:05:26.03 ID:VM45H7wZ0
↑
いや、オマケにクリティカルだしほんと凄い!
キリカの時とはコンマ運が雲泥の差ですねぇw
268 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/08/31(火) 23:41:01.62 ID:5PrW6S2L0
優勢:86 + クリティカル!
これはまぐれラッキーどころの騒ぎではない…結果ボーナスがあってもいいはず。
[格闘Lv2]→[格闘Lv3]
コイツに会ったのは最悪の運だが、この戦いのおかげで何かを掴めた気がする。
まず、今までのあたしは身を守りながら隙を狙って全力で攻撃することしかしてなかった。
でもこの状況じゃ重い斧はどちらかというと枷みたいだし、思いっきり攻撃なんてしようものなら次の瞬間には脱皮した魔女にこっちが齧られる。
さっきはうまくいったけど、何度も寸手で切り抜けるような危ないことはしたくない。
小巻(落ち着け…… 魔女の行動は単純だ)
魔女はどうせ向かってくる。だって、あたしを食べたくてしょうがないんだもの。
手も足もない魔女は本能に任せて真正面から近づいて噛み付くことしかできない。
近づきすぎちゃいけない。こっちから踏み込む必要もない。
最小の動きで攻撃を避けて、魔女を裂く。正面に身体を伸ばすのは素早くても、所詮小回りは効かない。
あとは繰り返す。落ち着いて対処できるようになってきた。
「……!」
何かに焦って女が立ち上がろうとする。
そこに向かって、刃を投げた。さすがに2対1になったらきつい。
「は…… ひィ……!?」
当たらなかったようだが、椅子が壊れ、女は腰を抜かしていた。
小巻「動きやすくなったわね。こっちはもう行動パターンは掴んでるんだから。武器がなくても避けるだけならたやすいわ」
小巻「武器は作り直せばいい。邪魔しようとしたら次は当てるわよ……!」
魔女を裂く。
――すると、魔女は気の抜けた風船のようにしぼんで落ちていった。
269 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/08/31(火) 23:48:11.07 ID:VM45H7wZ0
戦いの中で何かを見出し成長する・・・これぞ主人公補正!
270 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/08/31(火) 23:50:27.45 ID:6b5UjQ5oO
なかなか良い結果だな
これなら援軍来なくても大丈夫か?
271 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/09/01(水) 00:30:18.24 ID:22pBEk3N0
周囲に満ちていた甘い匂いが元からなかったかのように霧散し、結界が消える。
現実の景色が戻ってくると、あたしはさっきまではいなかったはずの人の姿を見て目を見開いた。
向こうも同じような反応だ。
晶「な、にこれ。 小巻? 今どこから!?」
小巻「晶……なんでここに。いや、それより!」
晶――白女にいたころからのあたしの友達だ。
すると、腰を抜かしていた女が立ち上がって晶の背後に回りこんだ。
思いがけなかった出来事に動揺してすぐに気を回せなかった。まだ戦いは終わってない。魔女はこいつの武器の一つにすぎない……!
「動くなぁ!! こいつを殺す!」
晶「え……!?」
小巻「お前……本当に卑怯ね」
「く、は、は、は。卑怯で結構! こんな絶好のチャンス逃すやつがいるかよ……!」
小巻「……それじゃあ、何をすればいいの」
悔しいけど、この状況を打破する手段が思いつかない。
聞くだけ聞いてから考えようとすると、女はあたしにこう要求した。
「変身を解いて、ソウルジェムを渡してください。あとグリーフシードも」
「魔法少女じゃなくなるんだからもういらないでしょう? そうすれば二人共生きて帰してあげます」
小巻「……」
ソウルジェムを渡すってことは、魔法少女やめろってことだ。
確かにあたしはやりたくてやってたわけじゃない。
コイツにとっては競争相手が減る。……コイツのやってたことを考えたら、殺すと決めたら人くらい簡単に殺すんだろう。
272 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/09/01(水) 00:33:30.57 ID:22pBEk3N0
---------------------------
ここまで
次回更新は1日(水)19時くらいからの予定
273 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/09/01(水) 00:36:58.07 ID:iVxDM54d0
乙です。
うーん、紗々は相変わらず小物臭の悪党だなぁ・・・
GSはともかくソウルジェム渡すのはヤバいんだよなぁ。
果たしてここからどうなるのか…
274 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/09/01(水) 19:34:50.87 ID:22pBEk3N0
「ほら早く! オトモダチ殺されてもいいのか!?」
小巻「くっ……」
女に急かされ、しぶしぶ変身を解除する。これでまた一つ状況が不利になった。
とはいえ、コイツも余裕がないんだろう。下手なことを考えたら最悪の結果になりかねない。
コイツからしたら、あたしが友達を見捨てて襲いかかる可能性もないわけじゃないから。
……でも、あたしはやっぱりそんなことは考えられない。
小巻「そうね。本当はもうちょっと続けてやるつもりだったけど」
小巻「……そのために守れなくなるんじゃ結局、本末転倒だわ」
ソウルジェムを手に持って近づく。女はその間も、あたしをじっと見ていた。
――……疑いもある。従ったところで本当に無事に帰してくれる保証はあるのだろうか。
一般人すら養分にして殺す魔女だ。期待なんかできない。
晶「ぁあああああああっ――――!」
「!!?」
瞬間、劈くような咆哮。
晶が振り返りざまに肘を打ち込み、女を突き飛ばしていた。晶があたしの手を掴んで走る。
晶「小巻! 逃げるよ!!」
小巻「えっ、ええ!」
275 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/09/01(水) 20:07:51.14 ID:22pBEk3N0
ひたすら走る。まずは人気のない場所を離れていく。
離れた街中まで来て、ようやく足を止めた。
晶はまだ息を切らしている。
逃げるときは連れられるように出たけど、本気で走ればあたしのほうが速いし疲れない。
そんなあたしを見て、晶は驚いているようだった。
小巻「無茶しすぎ…… でも、やるじゃん。助けられたわよ」
たしかに女はあたしのほうしか見てなかった。
魔法少女でもない晶が反撃するなんて思ってなかったんだろうから。
晶「意味わかんなかったけど、人のためにらしくもなく、したくないことさせられそうになってるのはわかったからさ」
晶「今度はこっちが守ってやろうかなって……」
晶「うまくいってよかった……! もう心臓バクバクだよ。なんだったのアレ……!」
あたしも思ってなかった。まさかあたしのほうが守られるなんて。
これから美国のときみたいに、あいつや魔法少女についての説明もしなきゃいけない。
そう思うと、どう切り出そうか迷った。
晶「何もないとこから現れるし! 変なカッコウしてたし! 一瞬で服変わっちゃったし!」
小巻「へ、変なってっ…… そ、そもそも晶は一体なんであんなところにいたのよ」
直球で言われて顔が熱くなる。あの女のこともだろうけど、あたしのこともだ。
……いったん話を逸らそう。あたしのことよりも、先に晶のことを聞いておくことにした。
276 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/09/01(水) 20:42:28.92 ID:wS0uytiEO
言い逃れできないだろ、これ
277 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/09/01(水) 20:58:49.69 ID:22pBEk3N0
晶「実は小糸っちから相談されてて。夜遊びしてるかもとか、一昨日聞いた話だとなんかバイト? させられてるらしいって言うんだけど……」
小巻「……たしかにそう言ったわね」
晶「とにかく、そのことについて知りたがってて。あたしもそう言われちゃ気になったから」
晶が携帯を取り出してあたしに見せてきた。
そこには、地図のようなものと目立つ丸いマークがあった。
小巻「なにこれ。……あれ? もしかしてこれって、このあたりの地図?」
晶「うん。小巻の携帯をGPSで追跡できるように設定させてもらった」
小巻「は? 設定!? いつのまに!? ……ていうかジーピーエスってなに」
晶「昨日の夜って聞いたかな。やっぱり小巻ってそういうの詳しくないでしょ? まあ今いる位置がわかると思ってくれればいいよ」
小巻「ってことは、晶はあたしを追って……」
晶「来たんだけどね? なぜかいないし、もしかしたら携帯落としたのかなーとか、ヤバいことでもあったんじゃ……とか思ってたら急に現れた」
晶「あたしは話したから、今度はそっちの番だよ!」
……やっぱりこうなるのか。
話さないわけにはいかないらしい。小糸にも。
隠したせいでこれだけ心配かけて、危険な目に遭わせてしまったんだ。事によっては死んでた可能性だってあった。
小巻「あたしがいなかったのは、魔女の『結界』の中にいたからよ」
小巻「魔女ってのは人を襲う怪物。普段は結界の中に潜んでて、普通の人には見つからないとこから人をおびき寄せてるの」
小巻「あたしはその魔女を倒す…………魔法少女」
278 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/09/01(水) 21:13:24.30 ID:22pBEk3N0
言った。言っちゃった。
晶も何言ってるんだって思ってそうだ。その反応は正しいと思う。
小巻「――……に、なっちゃったのよ。林間学校のとき」
しかし、そう言うと、晶は何か納得したような顔をした。
晶「なるほど、それであんな格好を!?」
小巻「格好についてはふれないでよ! 恥ずかしいんだから!」
……すぐに、そういうことかって思った。
趣味であんな格好してると思われるのも癪だけど、そんなこと納得しないでほしい。
小巻「さっきの女も魔法少女よ。でも、あいつは魔女を操れるみたい。あの魔女もあいつが出したの」
晶「魔法少女同士でも戦うことあるの?」
小巻「あるわよ。報酬を巡ったり、人助けよりもそういうのしか興味ない輩もいるみたいだから」
晶「へぇ……、危ないんだね……」
話したら話したでまた心配されちゃった。
1危ないからもうこういうことはしないで
2小糸にはあたしから話しておくから
3魔法少女になるなと言っておく
4自由安価
下2レス
279 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/09/01(水) 21:31:15.27 ID:iVxDM54d0
4
さっきのヤツは本気でこちらを殺そうとしてきていたわ。
魔法少女になってその力に自惚れて、他人をなんとも思わないような人でなしもいるのがこの世界なのよ。
アニメとかマンガにあるようなファンシーな世界じゃないの。
わたしは林間学校のときに魔法少女になった事は後悔はしてない、状況が何であれ自分でなると決めた事だから。
小糸には私から話しておく、危険な事に巻き込んじゃってごめんなさい。
あなたのところに魔法少女の契約を迫る疫病神が来ても絶対に契約したりしないでね?
280 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/09/01(水) 21:35:38.16 ID:wS0uytiEO
↑+1
281 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/09/01(水) 22:19:28.31 ID:22pBEk3N0
小巻「危ないからもうこういうことはしないで。あたしなら大丈夫よ。身体も強くなったし、魔法だって使えるんだから」
あたしの身体の強さについては晶ももう目の当たりにしてる。
小巻「さっきのヤツなんて、本気でこっちを殺そうとしてきていたわ」
小巻「契約して強くなったからってうぬぼれて、他人をなんとも思わない人でなしもいるの」
小巻「名前とか衣装とかは恥ずかしいけど、アニメとかマンガみたいなファンシーな世界でもないのよ」
晶「でもそれって、他の魔法少女もでしょ? 小巻もヤバいんじゃ……?」
小巻「そうだけど、それでもあたしは魔法少女になったことは後悔してない。状況が何であれ、自分でなると決めた事だから」
とりあえず、さっきのヤツのことは後でマミにも連絡しよう。
晶があんな無謀ともいえるような勇気を出さなければ、あたしはもう魔法少女じゃなくなってた。
あたしはそのことに感謝していた。
晶「……そっか、そうなんだね。話聞いたらちょっとだけ小巻の気持ちがわかったよ」
小巻「ただ、アンタは絶対契約しちゃダメよ。もし契約を迫りにくるヤツがいたとしても突っぱねなさい!」
小巻「恥ずかしいけど、まだ魔法少女でいさせてくれてありがとう。危険な事に巻き込んじゃってごめんなさい」
小巻「小糸にはあたしから話しておくから」
――――
――――
282 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/09/01(水) 23:01:20.70 ID:22pBEk3N0
晶を家まで送り、いつもより遅い帰りになると、小糸はすごく心配そうな顔で出迎えてくれた。
ずっとあたしが帰るのを待ってたらしい。
小糸「お姉ちゃん! 今日もバイトもしてたの?」
小巻「小糸、そのことだけどね……」
小糸にもさっきと同じように説明した。
これであたしが魔法少女ってことを知るのは3人になっちゃったわけだ。
美国はキュゥべえが見えなかったけど、2人はまだどうだかわからない。
あの女のことをマミに連絡してみると、詳しいことは明日話すとしつつも、やはり積極的に対処に動くつもりのようだった。
あとは、事態が解決するまで『気をつけて』……とだけ。注意喚起はキリカにも送っておいた。
小巻(……にしても、そういやまだこの携帯にはジーピーエスとやらが仕組まれてるのかしら?)
操作を終えた後の携帯をじっと見る。友達とはいえプライベート丸見えなのは気に食わない。
あたしにはどこをいじればいいのかさっぱりだから、妹を呼びに行く。
小巻「ねえ、ジーピーエスってやつもう解除してくれない? アンタ設定したんでしょ?」
その時だった。
あたしは見てしまった。――――……妹とキュゥべえが話しているのを。
小糸にも止めておいた。でも、小糸にも素質がある。嫌な汗がつたった。
小巻「……契約してないわよね?」
小糸「うん。まだ願いも思いつかないし、お姉ちゃんにも言われたから」
―15日目終了―
小巻 魔力[100/100] 状態:正常
GS:4個
・[55/100]
・[100/100]
・鳥かご[100/100]
・お菓子[100/100]
◆ステータス
[魔力コントロールLv3] [格闘Lv3]
283 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/09/01(水) 23:20:49.55 ID:22pBEk3N0
---------------------------
今回更新はここまで
次回は3日(金)20時くらいからの予定
284 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/09/01(水) 23:28:05.68 ID:iVxDM54d0
乙です。
小糸のところにもやっぱり営業マンが来ましたね。
これはまどかの契約を阻止したいほむらと同じ心境ですよね、小巻は。
織莉子がキュウベェが見えてないというのは原作同様小巻の思い込みくさいので、そちらもどうなることやら・・・
285 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/09/03(金) 23:14:00.82 ID:/J76dVjj0
来ないね。
今日はなしかな?
286 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/09/04(土) 08:37:55.03 ID:mEN12GPq0
--------------------------
・・・・あっ
すみません、ちょっと変則的なスケジュールだったので曜日日付感覚がどこかへ旅立ってました
てことは今日休みですね…?(さっき気づいた)
本日はちょっと早めに、15時くらいからはじめますー!
287 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/09/04(土) 15:43:45.16 ID:mEN12GPq0
――――――
16日目
昼休みはあたしが昨日送った魔法少女のことについての対策会議だ。
こっちにはキュゥべえもいるんだし、暁美のような事情がなければ名前くらいならすぐにわかった。
マミ「さっそくだけど、今日は一緒にパトロールに行くのはどうかしら」
マミ「相手は結界に隠れ潜むこともできるのだし、今は一人で動くのは危ないと思うの」
キリカ「結界に隠れ潜むって、ホントに魔女みたいだねー。私はまあどうせ暇だからいいけど……」
小巻「……」
マミ「浅古さん、いいかしら?」
小巻「えっ、ああ。今日は塾があるからあたしは行けないわね。明日なら何もないわ」
……小糸のことで考え事してた。
そうだ。すぐに契約はしないと思うけど、特に今は超はた迷惑で危ないヤツまでうろついてるんだ。
マミ「そう。だったら明日ね。とにかく私のほうでもまだ調べてみるから、無茶はしないでいいわ。呉さんはどうする?」
キリカ「キミは一人でも行くつもり?」
マミ「ええ。危険があっても全員が動かないでいるわけにはいかないから」
キリカ「じゃあ私も行くよ。予定はないし。 ……でも、本当にマミって熱心なんだね」
なんでそこまで出来るのかわからないって顔だ。
あたしだってそうだ。あたしは愚痴くらいこぼすけど、マミは本当にそれすらなさそうだし。
288 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/09/04(土) 16:31:27.08 ID:mEN12GPq0
小巻「ねえ。二人は家族とか友達とかに魔法少女の素質があるってわかったときってどうする?」
マミ「魔法少女のことはもう話してるの?」
小巻「まあね。簡単なことくらいは」
マミ「家族や友達か……私じゃ参考にはできないかもしれないわね。兄弟もいないし、家族って今は私一人だけだから」
小巻「一人って、親も?」
マミ「ええ。もういないわ」
不意に重い話が出てきてしまった。
たしかにマミに家には上がらせてもらったけど、あのときも誰もいなかった。
マミ「素質があるのなら、魔法少女になったらどうなるのかをもっと詳しく見せてみてもいいと思うわ」
マミ「魔女と戦うこととか、話に聞いただけじゃイメージわかないでしょうし」
小巻「でも、連れてくなんて危ないわよ。せっかく願い事もないって言ってるんだし……」
マミ「まあ、現時点で契約の意思がないのなら無理に連れて行く必要もないけれどね。もし興味を持ったら、私もついていきましょうか?」
そりゃ安全性は増すけど、なんか、そういう問題じゃない――と思った。
そもそも興味なんて持ってほしくはない。大体、興味本位なんかで足を突っ込んでいい世界じゃないんだから。
でも、もしこの先、本気で叶えたい願いが出来たとしたら。
小巻「……今は保留にしておくわ」
マミ「優木さんのこと、暁美さんにも一応警告はしておくわ」
1キリカとクラスに戻る
2マミについていく
3自由安価
下2レス
289 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/09/04(土) 16:41:09.64 ID:mHeITOSI0
2+ほむらと連絡先を交換すべきと提案。
優木のこともあるし何か緊急の時にすぐに連絡が取れるように電話番号くらい交換しておきましょう。
むこうも事を荒立てる気はないと言ってたからそれぐらいは大丈夫でしょ。
290 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/09/04(土) 17:02:03.76 ID:rJqHyuo4O
↑
追加で放課後塾行く前に織莉子にもヤバいヤツが彷徨いてるからと注意する
291 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/09/04(土) 17:47:26.22 ID:mEN12GPq0
小巻「じゃ、あたしもついてく。この前も一緒だったし」
キリカ「なんだ、小巻もそっちいくの? マミはまた放課後でー」
マミと一緒に階段のほうに向かう。
それから教室の前まで行くと、暁美はこの前みたいにこっちを見つけてすぐ廊下に出てきた。
ほむら「……何の用事」
暁美の態度はやはり無愛想で、不機嫌そうに見えた。
小巻「アンタね、そっちのが後輩なんだからその態度はなんとかしたらどうなの?」
ほむら「魔法少女の話に先輩も後輩もないと思うのだけど。どうせそういう話でしょう?」
いけすかないヤツだ。
この街に来たのだってまだ日が浅いというのに、どうしたらこんなにふてぶてしくなれるんだろう。
マミ「……まあ、私はどちらでもいいわ。今日は警告を伝えておこうと思って」
ほむら「警告?」
マミ「この街に魔法少女を襲う魔法少女がいるわ」
マミ「浅古さんが襲われたの。幸い逃げることはできたのだけど、まだこの街にいるでしょうから、気をつけて」
ほむら「……名前は?」
マミ「優木沙々というそうよ」
暁美はその名前を聞くと、興味なさそうな無表情で一言だけ返す。
ほむら「そう」
どうでもいいとでも言いたげだ。
よほど自分の実力に自信でも持ってるのか。
292 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/09/04(土) 18:12:36.15 ID:mEN12GPq0
小巻「アンタ……それだけ?」
ほむら「ええ。そちらの話もそれだけならもう戻らせてもらうわ」
マミ「話は、そうね。それだけよ」
マミも少し困惑していた。
小巻「せっかく教えてやったんじゃない。アンタのことは連絡先も知らないし、わざわざこうして会いにきてやって」
ほむら「頼んでいない。連絡先を知ることでこうして無駄な時間を過ごさなくて良くなるのなら、教えてあげる」
ほむら「――私にあまり接触れないで。その程度、私ならどうとでも対処できる」
暁美は携帯を操作して表示された電話番号をこちらに見せ、連絡先を教えると教室に戻っていった。
……まるで迷惑とでも言いたそうだ。こっちは親切にしてやっただけなのに。
小巻「あぁぁぁぁムッカつく! ああいうこと言うヤツに限って一番最初にやられたりすんのよ! 映画じゃお決まりなんだから!」
マミ「でも……あの子、本当に実力はあるんだと思うわよ。魔女を一瞬で仕留めて姿まで消したんだから」
小巻「そうか……それはそうね。あー、でも納得がいかないわ!」
暁美は番号を教えてくれたが、交換はしなかった。
自分からあたしたちに連絡を寄越すことはないって意思表示だろう。
……とりあえず、滅多なことがない限りもう顔を合わせることはしないと誓った。
293 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/09/04(土) 18:20:55.76 ID:mHeITOSI0
ほむらは相変わらずだなぁ・・・
あすみ編では織莉子の手の上で踊らされてるとも気づかず、そのことをあすみに馬鹿にされてたけど。
294 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/09/04(土) 19:23:27.26 ID:mEN12GPq0
教室に戻ってから美国のことも頭に浮かんだ。
優木の被害は一般人にも無関係じゃない。危ないヤツが居るってことは美国にも教えておこうか。
気をつけててほしいのはいつもだが、それにしても今はちょっと特殊だ。
小巻(また晶から伝えてもらうか……)
晶はまさか美国まで魔法少女のことを知ってるとは思ってないだろう。
言ってやったらなんて思うか。驚くかな。
そういえば、昨日話したこともマミにも話しておかないと。今度会いに行こうって。
キリカ「なんか難しい顔してるね? もしかしてさっきの家族だか友達だかのこと?」
小巻「それとはまた違うけど…… 難しい顔することくらいあるわよ」
小巻「そういえば、アンタだったらどう? 自分の周りに素質がある人がいたら」
キリカ「とりあえず反対はしとくよ。でもその人次第じゃない?」
小巻「……あたしもどうでもいいヤツだったらそう思えたんだけどね。そう簡単には思えない相手もいるのよ」
キリカ「それもそうだね。やっぱわかんないや、私も一人っ子だし」
放課後にならないうちに携帯を操作して晶にメールしておいた。
学校が終われば、この後は塾だ。今日はあたしも寄り道しないで、用事が済んだらさっさと帰ることにしよう。
―16日目終了―
小巻 魔力[100/100] 状態:正常
GS:4個
・[55/100]
・[100/100]
・鳥かご[100/100]
・お菓子[100/100]
◆ステータス
[魔力コントロールLv3] [格闘Lv3]
295 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/09/04(土) 20:32:45.19 ID:mHeITOSI0
日付変わったのか。
何もなければいいんだけどそうはならないだろうなぁ・・・
296 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/09/04(土) 20:37:04.86 ID:mEN12GPq0
――――――
17日目
小巻「昨日はどうだった?」
キリカ「ああ、放課後のこと? 特に何も起きなかったけど」
パトロールのことを聞いてみる。
昨日は何事もなく終わったらしい。
身構えててもそうそう来ないのはわかる。でも、油断してるとこにこられるのが一番まずいんだから。
小巻「まあそう会わないか。あっちもあれから警戒してるかもしれないし」
キリカ「んーもう迷惑だなぁソイツ。なんのために魔法少女になんかなったんだよ」
小巻「まったくね」
そう言うキリカも、なんのために魔法少女になったのかわかってさえいればって悩みを抱えていたはずだけど。
キリカ「……案外、覚えてないとかいうオチじゃないといいな」
自分でもその言葉に重ねて思ったのか、苦笑いで言い足した。
でも、何も考えないでこんなことを言えるのなら、こいつの場合はきっと忘れちゃっててもろくでもない理由ではないって気がした。
――――昼休み、マミが教室まであたしたちを呼びに来た。
昨日のパトロールでは何も起きなかったけど、話しておきたいことがあるらしい。
マミ「……ニュースで見たんだけどね、不審な行方不明がいくつか起きているのよ」
マミ「全部が例の魔法少女の仕業かはわからないけど、私はまだこっそり活動してるんじゃないかと思ってるわ」
小巻「見滝原での話よね?」
マミ「ええ。見滝原と…… あと、風見野のほうでも」
297 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/09/04(土) 20:39:23.27 ID:mHeITOSI0
あー、沙々の性格からしたらなりふり構ってられないんだろうけど風見野でもやっちゃったか・・・
298 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/09/04(土) 20:42:02.02 ID:mHeITOSI0
あー、沙々の性格からしたらなりふり構ってられないんだろうけど風見野でもやっちゃったか・・・
299 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/09/04(土) 21:44:10.92 ID:mEN12GPq0
小巻「風見野でも?」
マミ「隣町にまで手を出したのかしらね。だとしたら行儀の悪い魔法少女だわ」
キリカ「そもそもどっから来たわけ?」
マミ「わからないわね……。もう少し遡って見てみたらわかるかしら」
地域のニュースを調べるって手は単純だけど思いつかなかった。
マミは普段から見てるんだろう。
マミ「とにかく、早いところ手は打たないといけないわね。危険なのは私達にとってだけじゃないもの」
小巻「……そうね」
昨日送ったメールを思い出す。
ちゃんと伝わっただろうか。またバカみたいにのんきに外うろついたりしてないといいけど。
小巻「今日はみんなで行きましょう」
マミ「ええ」
それから、放課後になると、今日はみんなで学校を出る。
こんなに大人数でのパトロールははじめてだ。
下1レスコンマ判定 1/3
0~20 使い魔
21~40 魔女
300 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/09/04(土) 21:56:41.35 ID:rJqHyuo4O
あ
301 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/09/04(土) 21:59:12.31 ID:rJqHyuo4O
魔女だと杏子が乱入してくるか?
302 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/09/04(土) 22:35:04.83 ID:mEN12GPq0
マミ「魔女の反応ね。注意して探っていきましょうか」
気配を察知すると、強くなるほうへと歩いていく。
たどり着いた先は長いこと放置されてそうなボロボロの廃屋だった。
キリカ「うわぁ、ここに入るの?」
マミ「長居したくない場所だけど仕方ないわ。早く倒して出ましょう」
小巻「まったく魔女もどんな趣味してんのかしらね……お邪魔するわねー」
おそるおそる足を踏み入れていく。結界を見つけてしまえばこっちのもん。
―ハコの魔女結界
入ってからも不気味な結界だった。
足場は不安定で現実味のない景色だけど、動きにくくはない。結界の中って大体こんなもんかしら。
奥へと進んでいくと、古いテレビのような魔女がいた。
小巻 魔力[100/100] 状態:正常
GS:4個
・[55/100]
・[100/100]
・鳥かご[100/100]
・お菓子[100/100]
◆ステータス
[魔力コントロールLv3] [格闘Lv3]
仲間:
マミ 状態:正常
キリカ 状態:正常
敵:魔女H.N.Elly(Kirsten) <-攻撃対象デフォルト
使い魔Daniyyel+Jennifer ×4
1破壊的斬撃 :近接武器戦闘・斧(魔力-0)まともにヒットすれば必殺技レベルの威力を誇る
2投刃(魔力-5) :遠心力をつけて武器をぶん投げる。繰り出すのと武器再装備には時間がかかる。
3ガード(魔力-3〜5/1ターン) :攻撃に対処するための盾。格闘中の判定結果によって自動使用する
4バリアバインド(魔力-10) :敵をバリアに閉じ込める
・自分の負傷を回復(部位・範囲によって消費変動) 【回復:B】
・他人の負傷を回復(部位・範囲によって消費変動) 【回復:B】
5自由安価
下2レス
303 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/09/04(土) 22:44:18.19 ID:mHeITOSI0
5
マミにリボンで魔女の動きを封じてもらい小巻が狙いを定めて2。
キリカはその間のガード役に徹してもらう。
304 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/09/04(土) 22:51:50.54 ID:rJqHyuo4O
↑
普通に小巻前衛、キリカがサポート、マミが後衛からの銃撃で良い気もするけどな
305 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/09/04(土) 23:27:38.22 ID:mEN12GPq0
いつも一人かせいぜい二人ってとこだったし、戦力は十分なはず。
どう立ち回るかは考えないと。
キリカ「とりあえず邪魔なヤツからやっつける!」
最初に動き出したのはキリカだ。周りを飛び回る使い魔から狙いに動く。
その奥で魔女は左右の触手のようなものをばたつかせている。
マミ「そうね、じゃあこっちは……ゆっくりと必殺技の準備でもしましょうか」
マミが何発か銃弾を撃ち込んでいくと、あっという間に魔女にリボンを絡んだ。
キリカ「こっちは片付いたよ!」
小巻「あたしの番ね」
相手はもう動かない的だ。邪魔者もいない。後はいつもどおり、力いっぱい斬りつけるだけ。
全力を込めて斧を投げ込んだ。
――結界が消えて、グリーフシードが落ちてくる。
廃屋を後にした。
小巻 魔力[95/100] 状態:正常
GS:5個
・[55/100]
・[100/100]
・鳥かご[100/100]
・お菓子[100/100]
・ハコ[100/100]
◆ステータス
[魔力コントロールLv3] [格闘Lv3]
306 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/09/04(土) 23:34:07.04 ID:mHeITOSI0
この3人、役割分担がはっきりしてるからなかなか良い感じで戦えてますね。
307 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/09/04(土) 23:47:11.75 ID:mEN12GPq0
小巻「あたしが持ってていいの?」
マミ「ええ。さっきの戦いは浅古さんのおかげですぐに倒せたもの。私一人ならもう少し魔力は使うわね」
キリカ「べつに私もそれで問題ないよ」
キャッチしたのが近くにいたあたしだった。
二人は目的が目的だから当然だけど、魔法少女同士でする会話にしては平和だな、なんて思っていた。
一人で活動してると奪い合いみたいのばっかり目についたから。
小巻「じゃあ今回はそうするけど。あたしも戦いやすかったわよ」
――そう、今のところは普通に平和だ。
でも、今も優木はどこか知らないところで人を食い物にしてるのだろうか。
下1レスコンマ判定 2/3
0~20 使い魔
21~40 魔女
308 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/09/04(土) 23:51:41.03 ID:rJqHyuo4O
あ
309 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/09/04(土) 23:52:32.95 ID:mHeITOSI0
ほいさ!
310 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/09/04(土) 23:53:18.14 ID:rJqHyuo4O
使い魔か
311 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/09/05(日) 00:21:27.26 ID:xsAlPUNQ0
再び街中を歩き出す。
マミはその途中にもニュースをチェックしていた。
やっぱり、マミも優木の動向を気にしてるんだろう。
小巻「何か手がかりは見つけられそう?」
マミ「いえ……まだ今日の分は新しい情報はないわ。でも、少し調べてみると風見野での行方不明も度々起きてるのみたいなのよね」
小巻「アイツの仕業? それとも普通の魔女かしら」
マミ「わからないけど、でも風見野のほうっていうと……」
マミは言いかけてから、不自然に言葉を途切れさせる。
小巻「何か心当たりでもあるの?」
マミ「少し知り合いがいるってだけ。使い魔を放置する魔法少女はいるから。私も縄張りの外にまでは口出しできないしね……」
マミ「でも、優木さんのように意図的に人を殺している魔法少女がいるなら、今回と同じく話題になるくらいの頻度になっていると思うの」
小巻「そっか。もうちょっと調べなきゃってとこね」
マミ「ええ。……と、話してるうちに今度は使い魔ね」
キリカ「今度はさらに楽できそうかな?」
小巻「そうね。さくっと片付けちゃいましょ」
―落書きの魔女結界
使い魔の気配を追っておくと、それは人気のない通りにいた。
魔女や使い魔はこうして変なところばかり好んで居座るみたいで、やっぱり気が知れない。
一人一匹、と少しくらいを相手にすれば事足りそうだ。
小巻 魔力[95/100] 状態:正常
GS:5個
・[55/100]
・[100/100]
・鳥かご[100/100]
・お菓子[100/100]
・ハコ[100/100]
◆ステータス
[魔力コントロールLv3] [格闘Lv3]
仲間:
マミ 状態:正常
キリカ 状態:正常
敵:使い魔Anja ×4
1破壊的斬撃 :近接武器戦闘・斧(魔力-0)まともにヒットすれば必殺技レベルの威力を誇る
2投刃(魔力-5) :遠心力をつけて武器をぶん投げる。繰り出すのと武器再装備には時間がかかる。
3ガード(魔力-3〜5/1ターン) :攻撃に対処するための盾。格闘中の判定結果によって自動使用する
4バリアバインド(魔力-10) :敵をバリアに閉じ込める
・自分の負傷を回復(部位・範囲によって消費変動) 【回復:B】
・他人の負傷を回復(部位・範囲によって消費変動) 【回復:B】
5自由安価
下2レス
312 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/09/05(日) 00:39:25.33 ID:B0NzgHve0
1
313 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/09/05(日) 00:40:04.81 ID:3/GUw2SJO
1
314 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/09/05(日) 00:45:30.09 ID:xsAlPUNQ0
使い魔とはいえ1対1。余裕で倒していいとこ見せたいけど。
下1レスコンマ判定 戦況
0〜(劣勢) < 99(優勢)
+一桁0クリティカル(優勢時は自分)
+ゾロクリティカル(自分)
+補正 自[格闘Lv3]*3
結果:40以上orクリティカルで『余裕で倒せた』。仲間がいるので1ターン撃破は確定。
315 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/09/05(日) 00:56:40.30 ID:3/GUw2SJO
あ
316 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/09/05(日) 00:57:50.29 ID:3/GUw2SJO
ありゃ
クリティカルだけど1足りないか
317 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/09/05(日) 01:14:24.56 ID:xsAlPUNQ0
劣勢:39(相手クリティカル)
武器を構えてひと振り。この一撃で決める。
小巻「終わりよっ! ――あれっ」
狙いを定めたつもりだったけど使い魔が刃の下をすり抜けていった。
こいつ、すばしっこい……!
小巻「ちょっと、ちょこまかするな! 使い魔のくせに!」
その後も何振りかしているものの、振り下ろす時には移動していてなかなか刃が当たらない。
使い魔と格闘しているうちに、ほどなくして銃弾が撃ち抜いていった。
小巻「あっ…… 今回はいいとこ見せられなかったわね」
マミ「いえ、大丈夫よ。相性の問題だと思うわ」
これで全部倒したみたい。
たしかに、さっきみたいにトドメまで整ってればいいけれど、細々と使い魔を相手にするのはあまり得意じゃない。
少し悔しいけど、仲間がいるときは頼らせてもらおうか。
★ガードを1ターン分を使用しました。
小巻 魔力[92/100] 状態:正常
GS:5個
・[55/100]
・[100/100]
・鳥かご[100/100]
・お菓子[100/100]
・ハコ[100/100]
◆ステータス
[魔力コントロールLv3] [格闘Lv3]
318 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/09/05(日) 01:17:11.64 ID:xsAlPUNQ0
-------------------------
今回更新はここまで
次回は5日(日)18時くらいからの予定
319 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/09/05(日) 01:28:17.89 ID:B0NzgHve0
乙です。
最後がしまりませんでしたが次の遭遇で何かきそうですね。
子悪党の沙々か、はたまた縄張りを荒らされて激オコの杏子か・・・
320 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/09/05(日) 20:48:18.67 ID:xsAlPUNQ0
――再び歩き続けて、パトロールも時間的にはあともう少しってところ。
今日も何事もなく終わりそうだけど。
下1レスコンマ判定 3/3
0~20 使い魔
21~40 魔女
321 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/09/05(日) 20:50:44.57 ID:7seYgf/SO
あ
322 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/09/05(日) 22:21:22.84 ID:7seYgf/SO
レスに気づいてない?
323 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/09/05(日) 23:01:55.13 ID:B0NzgHve0
スレ主さん、寝落ちしちゃった?
324 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/09/05(日) 23:14:03.69 ID:xsAlPUNQ0
マミ「今日はこのくらいにしましょうか」
夕焼けが沈む時間になってマミがそう宣言した。
いくらか戦いもしたし、パトロールの成果としては上出来ってとこ。
小巻「無事なのはいいけど、今日も優木には会えずじまい……か」
マミ「もしかしたらもう風見野のほうに移ってるってこともあるかもしれないしね」
マミ「とりあえず、無事に済んだのは本当によかったわ。みんなお疲れ様」
風見野のほうでも出ている被害。そっちも気になる。
あたしたちに目をつけられたことで一時的に逃げたのかもしれないし。隣町に移ったから安心、とは言えない。
マミ「……この後、うちでお茶でもどうかしら?」
キリカ「お茶? お茶にはあんまり興味ないけど……」
小巻「ふうん? そう? あたしはマミに少し話しておきたいこともあるし、お邪魔させてもらおうかしら」
お茶菓子とか用意するなら多分あとで悔しがりそうだけど、とりあえず本人がそう言うんならいいや。
あたしだけあがらせてもらうことになった。
325 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/09/05(日) 23:43:58.75 ID:xsAlPUNQ0
カップから紅茶の香りが立ち上る。
お茶のお供はクッキーだ。チョコレートとプレーンが渦の模様を描いている。
小巻「これも手作り?」
マミ「こういうの作っておくと便利なのよ。ちょっとしたお茶請けになるしね」
……キリカはまあ、何か違うもんでも想像したんだろう。それにまだ壁は感じてるのかも。
マミはパトロールが終わってからもう一度、携帯の画面を眺めていた。
マミ「……風見野での被害、増えてるわね」
小巻「違う縄張りに行っちゃったらあたしたちに出来ることってないのかしら?」
マミ「向こうの魔法少女に注意しておくことくらいでしょう。向こうと協力できればそれもいいのだけど……」
向こうにはマミとは考え方の違う知り合いがいるらしい。マミは言いながらも少し渋った様子だった。
マミ「そういえば話しておきたいことがあるって言ってたわね」
小巻「ああ、そうそう。この前覚えといてって言った件よ。向こうには話したからさっそく会ってもらいたいと思って」
小巻「その知り合い、美国織莉子って言うんだけどね。ニュースとかよく見てるなら、その名前は聞いたこともあるのかしら」
マミ「美国さん……? ニュースに出るような人なの?」
小巻「どっちかっていうと悪い方のニュースだけど、それは関係ないのよ。アイツと親は違うし」
そう言うと、マミも思い当たる名はあるようだった。けど特に調子を変えることなく続けた。
マミ「わかったわ。その人と会ってほしいのね?」
小巻「そういうこと。……まあ、初対面のときくらいはあたしも一緒にいるわよ」
1美国について話す
2風見野の魔法少女とは協力できそうか
3自由安価
下2レス
326 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/09/05(日) 23:58:00.58 ID:B0NzgHve0
1+マミにキリカの分のクッキーを包んでもらう。
このクッキー、美味しいわね。
そうそう。キリカって甘いものに目がないのよ、この間パンケーキ食べに行ったときは目を輝かせてたくらいにね。
これ、キリカに渡す分包んでもらっていいかしら?
まだ関係がぎこちなく思うのなら、こういった手段が有効かもしれないからね。
マミからって言えば受け取るの躊躇するかもしれないけど、一度餌付けちゃえばいいのよ。
意外とこういったことでストンと憑き物が落ちたみたいに上手くいくかもしれないからね。
327 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/09/06(月) 00:18:40.27 ID:fp/wVNwQO
↑
風見野の魔法少女と何かあったのか、話しづらいのなら今は聞かないけどを追加
328 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/09/06(月) 00:59:18.40 ID:Or7yPesx0
小巻「わかってたけど、ちょっと安心したわ。マミが態度を変えなくて」
小巻「あたしの元いた学校、美国は今も通ってるとこだけど、そこだと露骨に避けたり嫌がらせしたりするヤツばっかなのよ」
マミ「そうなのね…… それは辛いわね。だから私に話を?」
小巻「まあね。別にアイツのためってわけじゃないけど! いつまでもウジウジしてばっかで、あたしの思い通りにならないのが気に入らないのよ!」
……マミは苦笑いを浮かべてた。
マミ「わかったわ。仲良くなれるようにしてみる」
小巻「ところで、話戻るけど、風見野の魔法少女とは協力できそう?」
マミ「……わからないわ」
小巻「何かあったの?」
マミ「ええ……すこしね」
小巻「そう、話しづらいなら今は聞かないけどさ」
クッキーはまだ残っている。
これ以上は手を付けないことにして、尋ねてみる。
小巻「これおいしいわね。キリカも来てみればよかったのに」
小巻「さっきはわざわざ気を使ってくれたんでしょ? 渡す分を包んでもらってもいいかしら?」
小巻「アイツって甘いものに目がないし、こういうのがあるって知れば次は来てくれるかもしれないからね」
マミ「ええ、それは構わないけど」
小巻「まだぎこちないんだろうけど、こういう手はきっと有効よ。この間パンケーキ食べに行ったときなんか目を輝かせてたんだから」
キリカの分のクッキーを包んでもらった。
それからお茶がなくなると、今日はお開きにして遅くなりすぎないうちに帰った。
……帰宅した後、小糸に見つかってねだられたのはまた別のはなし。
329 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/09/06(月) 01:03:47.75 ID:Or7yPesx0
――――
――――
小糸「あっ、もしかしてお菓子? それお土産?」
小巻「アンタにじゃないわよ。それより、今日はまたキュゥべえこなかった?」
小糸「えぇ、それよりって」
小巻「それよりよ」
小糸「今日は来てないけど……そういえば、魔法少女って変身して戦うんでしょ? お姉ちゃんの見せてよ」
小巻「見せるか!」
げんこつを落とした。本当に魔法少女の大変さをわかってんのか心配になる。
小巻(……妹にも今度なんか買ってきてやるか)
―17日目終了―
小巻 魔力[92/100] 状態:正常
GS:5個
・[55/100]
・[100/100]
・鳥かご[100/100]
・お菓子[100/100]
・ハコ[100/100]
◆ステータス
[魔力コントロールLv3] [格闘Lv3]
330 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/09/06(月) 01:06:44.67 ID:Or7yPesx0
---------------------------
今回更新はここまで
次回は6日(月)19時くらいからの予定
331 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/09/06(月) 01:10:23.29 ID:cB3/1Hlu0
乙です。
結局マミと織莉子会わせる事になりましたが、まだ織莉子が契約したかどうかわからないから不安が・・・
332 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/09/06(月) 01:40:16.97 ID:fp/wVNwQO
乙
また手駒扱いされなきゃいいけど
333 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/09/06(月) 19:58:43.25 ID:Or7yPesx0
――――――
18日目
小巻「昨日はお疲れ様。マミの家で出されたお茶菓子、包んでもらったからあげるわ」
キリカ「お茶菓子? 砂糖の塊かなにか……?」
やっぱり、お茶っていっても麦茶とかウーロン茶とか、もしくは結構なお手前で……みたいなのを想像してたとか。
色んな人が集まるこの学校の中でもキリカの発想はザ・庶民って感じだ。逆に面白い。
キリカ「!」
小巻「砂糖の塊って…… 何想像してたわけ?」
ラッピングを見ると一気に反応が変わる。
キリカ「いや、なんかあるじゃん……とにかくこういうのとは想像してなかった」
小巻「マーブルクッキーですって。しかも手作り。おいしかったわよ」
キリカ「ありがとうね。まあ紅茶もコーヒーもそんなに好きでもないけどさ。お菓子を主役にして持ってきてくれるなら大歓迎だよ!」
ともかくキリカは機嫌良さそうだ。
朝の時間を教室で過ごしつつ、携帯が振動したのを感じ取って見てみる。
晶からだ。美国のほうは今日でも都合は悪くないって。
小巻(向こうは暇してるみたいだし、それなら早いほうがいいわよね)
334 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/09/06(月) 20:49:30.50 ID:Or7yPesx0
――――放課後になると、適当な場所でマミと待ち合わせる。
こっちのほうが一足だけ早かったようだ。
マミ「おまたせ、浅古さん」
小巻「そんなに待ってないわよ。じゃ、ゆっくり行きましょうか」
家を知ってるあたしが少し先を歩く。その間に昨日の話の続きもした。
マミ「……風見野の魔法少女へはキュゥべえに伝言を頼んでおいたけど、返事をくれるかどうかはわからないわ」
マミ「私としては久しぶりに一度会って話してみたいのだけどね」
マミ「それと、過去のニュースも遡って見てみたのだけど、少し気になる動きなのよ。この街に来る前、優木は元々風見野のほうにいたんじゃないかって」
小巻「あたしたちが思ってたのとは逆で、風見野のほうからこっちにきたってこと?」
マミ「ええ、恐らくその前はまた隣の街から。目をつけられては逃げるってことを幾らか繰り返してるのかもしれない」
小巻「そうなると余計に厄介ね…… 逃げ回るのに慣れてるんだ」
どこに行っても被害を出すんだろうから、そんなヤツいつまでも取り逃がしてたくはない。
――話しているうちに美国の家が見えてくる。
小巻「着いたわ。ここよ」
マミ「まあ…… お嬢様とはわかっていたけど、さすがに立派なお家ね」
マミは少し圧倒されたみたいに驚いていたが、よく見るといたずらで汚されたりした痕跡もある。
それがどこか暗い雰囲気を放っているようにも見えていた。
小巻「家の前で話してると変な勘違いをされかねないわ。早いところ入ってしまいましょう」
チャイムを押した。
335 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/09/06(月) 20:55:34.75 ID:cB3/1Hlu0
マミと織莉子の邂逅、今までの話からすると不安しかない・・・
336 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/09/06(月) 21:26:47.90 ID:Or7yPesx0
織莉子「……いらっしゃい」
マミ「はじめまして。私は巴マミ。浅古さんと同じ学校の友達よ」
織莉子「マミさんというのね。はじめまして。私の名前は美国織莉子。立ち話もなんだから上がって」
織莉子「紅茶が好きだと聞いたわ。色々と種類は揃えてあるけど、何か好みはあるかしら?」
マミ「そうね、私は最近は――――」
紅茶談義がはじまったのを眺める。
出会ったばかりなのに、こうしてると入れない雰囲気だ。とりあえずこれだけ伝えとく。
小巻「あたしは適当におすすめのにしといて。美味しければいいから」
『ええ』と言った声が重なって、二人が顔を見合わせた。
相性は悪くなさそうだ。
織莉子「ケーキも用意してあるわ。近くのパティスリーで選んできたのだけどね」
マミ「お洒落な箱ね。楽しみだわ」
小巻「なるほど、もてなす準備はちゃんと整えたのね」
しかしどこか、すでに甘い匂いが漂っていることに気づく。
箱に入っているケーキとはまた別だろう。甘い、だけじゃなく、苦くもあるような。
小巻「ちょっと美国! なによこれ!?」
織莉子「あ……! ごめんなさい、片付け忘れていたわ。見なかったことにしてくれる?」
……キッチンのほうを見ると、その元凶が置いてあった。
放置されたままの、歪に凹んだスポンジケーキのような何かだ。ついでに美国も慌てはじめていた。
小巻「さては手作りに失敗して急遽買ってきたのね……?」
織莉子「ええ…… 慣れないことはするものじゃないわね」
マミ「ま、まあそんな時もあるわよ」
小巻「マミも失敗なんてするの? いつも下手な店より上手く作ってるじゃない」
これのおかげでさらに空気は緩んだ気がした。あたしも美国のこんな失態見られるとは思ってなかった。
337 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/09/06(月) 21:43:35.10 ID:cB3/1Hlu0
そういえば織莉子はケ−キ作りが苦手だったけ。
338 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/09/06(月) 22:12:27.16 ID:Pll3lVpFO
ここで織莉子がコケてイチゴパンツ丸出しになったらウケるんだがなw
339 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/09/06(月) 22:34:11.74 ID:Or7yPesx0
……紅茶が入り、お茶会がはじまると改めて腰を落ち着けて会話がはじまる。
織莉子「マミさんはケーキも普段から手作りされるのね。今度コツとか聞いてもいいかしら?」
マミ「ええ、もちろん。私のはただの趣味だけど、それが役に立つなら嬉しいわ」
織莉子「ちなみに、今回のは何が悪かったのかわかる?」
マミ「泡立て方や材料の分量、焼き方……考えられる原因はいくらかあるわね」
織莉子「なるほど、気にしなければいけないことが多いのね」
マミ「難しく考え過ぎないで、慣れちゃえば出来るわよ」
あたしも詳しくないから、マミの話にふむふむと相づちを打って聞いていた。
こうして見ているとマミが講師かなにかのように見えてくる。
マミ「美国さんは、浅古さんが見滝原に転入する前に同じ学校にいたのよね? 浅古さんとも仲良かったの?」
小巻「仲良くないから!」
マミ「そ、そう。でも色々と気にかけてるのよね?」
小巻「それはコイツが揶揄い甲斐もないくらいふわっふわな態度で、やられたい放題で、そのうえ暗い顔ばっかしてるからよ」
小巻「……そのせいで、魔女にも食われかけるし」
マミ「魔女に? 魔法少女のこと知ってるの?」
織莉子「小巻さんから聞かせてもらったわ。もしかしてマミさんも魔法少女なの? あんな存在がいるなんて驚きね……」
小巻「でもコイツはキュゥべえも見えないし、そっちとはなんも関係ないから。普通にただのあたしの知り合いとして接してよ」
マミ「わかったわ。美国さんが無事でよかった」
……この調子なら大丈夫そうだ。これでちょっとはマシになってくれるといいけど。
ケーキの箱が入ってた袋にあるロゴを見る。この近くって言ってたし、帰りに寄って妹に何か買っていってやるか。
*お茶会*
1優木について注意喚起
2様子を見る
3早めに帰ろうかな?
4自由安価
下2レス
340 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/09/06(月) 22:47:32.30 ID:cB3/1Hlu0
1+4
マミと一緒に帰る際にうっかりケーキ屋の名前を聞き忘れたので1人で織莉子に聞きに戻る。
とりあえず注意しとくけど、今見滝原と風見野にそうとうヤバい奴がうろついてるのよ。
そいつは人を魔女に食わせるようなとんでもなく最低な奴よ!
どんな理由やご大層な大儀名文があっても、誰かを犠牲にするやり方しか出来ないのはただ逃げてるだけよ。
私はそんなやり方をするような奴は絶対に許さないし許すつもりもない!
とにかくそいつの事が片付くまであんたも人気のないとこに行ったりしないで、放課後はすぐに帰りなさい、いいわね!?
341 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/09/06(月) 22:54:17.67 ID:Pll3lVpFO
↑+2
342 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/09/07(火) 00:18:16.97 ID:ltsDfmG90
小巻「ところで美国、ちゃんと放課後は寄り道しないですぐ帰ってるわよね?」
織莉子「ええ。気をつけてるわ、大丈夫よ」
最後に、人づてには伝えてもらったけど、優木についても一度直接注意喚起してやろう。
小巻「伝わってるとは思うけど、優木とかいう魔法少女。相当ヤバい奴だからね。今見滝原と風見野をうろついてるらしいから気をつけておきなさいよ」
小巻「会わないように安全な道だけ歩くのが一番だし、なんの力もないアンタが目をつけられればアウトなの」
小巻「優木ってのは、そんな人すら食い物にする最低なヤツなんだから」
織莉子「もしかして、小巻さんはその魔法少女と戦う気なの……?」
小巻「当たり前よ! アンタと違って、あたしは戦える力があるもの。あんなヤツは絶対に許しておけないわ」
小巻「何が楽しいのか知らないけど、なんであっても誰かを犠牲にするってやり方を選んだ時点で理解してやる気もないわ。当然、あたしはそんなのには負けないから!」
それから、マミも美国を安心させるように言った。
マミ「浅古さんだけじゃなくて私も仲間よ。それに、他にも仲間にできる人はいるかもしれないから」
織莉子「そう。そうなのね」
織莉子「……あなたの考えは、よくわかったわ」
……一瞬、美国が息を呑むほどの気迫を持って見えた。
ただその一瞬だけだ。気のせいだったのかと思い直す。美国はまたいつものふわふわとした澄ました表情を浮かべている。
なんで考えていたことが上手くいって、安心しようとしたその矢先にこんな『気のせい』が起こるのだろう。
織莉子「二人とも、今日は来てくれてありがとう。どうか気をつけて」
小巻「……ええ。じゃあ、帰るわね」
忘れずに、お土産も買っていかなきゃ。
でも、なぜだか、ほんの少しだけ心にヒヤリとしたものが暫く残っていた。
―18日目終了―
小巻 魔力[92/100] 状態:正常
GS:5個
・[55/100]
・[100/100]
・鳥かご[100/100]
・お菓子[100/100]
・ハコ[100/100]
◆ステータス
[魔力コントロールLv3] [格闘Lv3]
343 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/09/07(火) 00:21:16.94 ID:ltsDfmG90
--------------------------
今回更新はここまで
次回は8日(水)19時くらいからの予定
344 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/09/07(火) 00:23:46.49 ID:rDlPXCJU0
乙です。
うわっ、これはやっぱり織莉子は契約済みでまどかを狙ってますね・・・
345 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/09/08(水) 19:59:08.18 ID:79Nrd5ij0
――――――
――――――
――――……抱いたのは殺意。言い換えれば『殺す覚悟』だ。それがもう一人増えた。
私にとってはひどく今更なものだった。
織莉子「……やはり、そう。わかりきっていた事だった」
彼女はその刃を汚せない。彼女はこの道を択ばない。……だから私も彼女は択ばなかった。そしてそれは、正解だった。
織莉子「私の味方はそっちで、彼女は味方にできないのだから」
織莉子「私はまだ“あの駒”は失うわけにはいかない。まだ利用できる駒を、決して味方につかない駒のために落とす理由はない」
だからこれも、仕方の無い事。
力のある者がやらなければいけない。私も彼女と同じ事を考えているはずなのに、なぜこんなにも――。
自分の中で答えを導く為の思考。自問自答に似たモノローグは、自分を見つめるもう一人の自分への言い訳でもあるのかもしれない。
そんなことをどこか心の隅で感じはじめたのは、『運命』を識り、この使命を背負ってからだった。
織莉子「敵対するのなら、殺さなきゃいけなくなった」
――――――
346 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/09/08(水) 20:04:25.95 ID:l6Ilg53UO
あ、やっぱりね
347 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/09/08(水) 20:25:20.22 ID:79Nrd5ij0
――――――
19日目
いつになく落ち込んでる様子のマミがやってきた。
……またキュゥべえを介した伝言だけど、風見野の魔法少女からの返答はこんな感じだったらしい。
『関係ない人たちの被害なんて知ったこっちゃない』
『自分の魔法を活かしてグリーフシードを稼いでるんだから魔法少女としては正しいし冴えてる』
『マミも見習えば?』
そしてトドメに、
『自分に手を出してくるようだったら殺す、それ以外で関わる気はない』――――だそうだ。
うん、どんなヤツかってマミから聞いてはいたけどね。それにしても。
小巻「そいつなんなの!? バカ!?」
小巻「そういうヤツの考えてることってわかるわよ。自分では利口なつもりでしょうけど、あたしから言わせればバカよ!」
小巻「自分にさえ火の粉がかからなければどうでもいいってわけ? 今が団結しなきゃいけない時でしょうよ!」
マミ「あ、浅古さん、ちょっと落ち着いて……」
思ったことを捲し立てると、マミがたじろいだように言った。
人気はないとはいえちょっと廊下で騒ぎすぎた。それは反省する。
小巻「……やっぱ、そんなヤツばっかなのね。マミが縄張りに変なの入れないように気を張ってる気持ちも少しわかったわ」
マミ「それだけじゃないのよ」
小巻「え?」
たしかに協力できなかったのは残念だけど、
それだけと言うにはマミはどこか悲しそうな顔をしているように見えた。
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