このスレッドは1000レスを超えています。もう書き込みはできません。次スレを建ててください

【ウマ娘】トレーナー「なんかループしてね?」スペ「2スレ目です!」【安価】

Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

660 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 22:04:40.45 ID:j+/TjH0+o
>>655

>>652のお前の発言だって全部結果論だろ?
そもそも「どうすれば勝てたか」って話をしてるんだから、そら結果論でしょ
あの時賢さ以外に振っていれば、勝てる可能性はもっと高かった
それだけよ
661 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/23(月) 22:06:06.53 ID:9tDKi9xF0
「……よし、着いたぞ」


 道中一言も発さなかったマヤノを連れてきたのは、トレセン学園のトレーナー室だ。

 俺は以前マヤノと一つ約束をしていたが――それを未だに果たせていなかった。

 せめてだとか最後だからだとか関係なく、有馬記念が終わったらこうしようと思っていた。

 約束を果たさないまま消えるのは、傷を残すことになるだろうから。


「お茶を淹れるから、ソファに座って待っててくれ」


 そういって、繋いでいた手を離すが――マヤノが俺の手を離さない。

 無言で、ただずっと握ったままだ。


「……わかった。少しだけ付き合ってくれ」


 静かに頷く気配がしたので、お茶を淹れに行く。

 片手でお茶を淹れるのは難しかったが、何とか淹れることができたので――俺はお盆にティーカップを乗せて、マヤノと一緒にソファに座った。
662 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/23(月) 22:26:26.11 ID:9tDKi9xF0


「……うん、いつの間にか俺のお茶汲み技能も上がったな」


 紅茶を飲めば、今にも泣きそうだった心が少し落ち着いた。

 俺はゆっくりとソーサーにカップを戻して、マヤノを見る。

 ……マヤノは、泥だらけの勝負服を着たまま黙り込んでいた。

 道中もタオルを被って、表情も何も見えないように隠していたのだ。


「……マヤノ、今日はお疲れ様。よく頑張ったな」
「……っ!」
「結果は残念だったけど、君はもっと走れる。だから――こう言うのは無責任かもしれないけど、頑張ってほしい」


 ぽん、と頭に手を置けば――体の震えが伝わってくる。

 耳は倒れ、尻尾は微動だにせず――それが悲しみからくるものだと、俺はよく知っている。

 いつもしているように、髪を指で漉くように撫でれば、マヤノは小さく反応した。


「……思えば、長い付き合いだよな。もうそろそろ3年になる。……いろいろあったよなぁ」
「クリスマスとかさ、俺が取り乱してた時、マヤノはいろいろ言ってくれたよな。嬉しかったなぁ……」
「俺は、マヤノのトレーナーでいていいのか、なんて。今となっちゃ黒歴史だよ」


 砂ぼこりで少し絡む髪を、丁寧に解しながら、訥々と呟く。


「皐月賞、ナイスネイチャと争うことになった時は――ちょっとびっくりしたよ。まさかナイスネイチャが勝負を仕掛けてくるだなんて思わなくて」
「強かったよなぁ、ナイスネイチャ。マヤノとも接戦だった……」
「……それよりも強いウマ娘もいたな。シンボリルドルフ。マヤノがこっそりとシンボリルドルフの指導を受けているって気付いた時にはびっくりしたよ」


 震えが収まってきたマヤノの背を、あやす様に撫でながら、続ける。


「……天皇賞・春。あの時は信じてやれなくてごめんな。本当に後悔してるし、感謝もしてる」
「抱き着かれるのは少し困ったけど、でも信頼されてるってわかって嬉しかった。……将来的にはそのクセ、治そうな」


 少しだけ力を取り戻した耳を見ながら、また髪を漉くように頭を撫でる。


「クリスマスはごめんな、何も言わずに席を外したり、嘘を吐いたりして……」
「でも、マヤノのことが大事だったからそうしたんだ……って言っても、嘘ついちゃダメだよな」
「反省したよ。これからマヤノにきちんと向き合おうって思った」


 小さく揺れる尻尾を見て、もう一度頭をぽんと軽く叩く。


「それから、夏。……今思えば、少し恥ずかしかったな。まさかあんなこと言うなんて俺も思わなかった」
「でも人生って、そんな不連続性の塊だから楽しいっていうか……」
「ああ、思い出すだけで恥ずかしくなって訳のわからないことを言い始めてしまうな……」
「……今でも、その気持ちは揺るがないよ。マヤノも……同じことを想ってくれてるならうれしいな」


 小さく、頭が揺れる。どうやら頷いてくれたようだ。
663 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 22:31:16.41 ID:QHeR+wAxo
(消える迄猶予がある……)
664 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 22:46:54.65 ID:Sru3XyIw0
今まで砂糖を吐いた分だけ苦味が心を食い破ってくるんですけどぉ
665 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 22:48:19.01 ID:4/ZV/G4KO
>>660
ナリブが威圧デバフ系だったら有効策だったろ
文句を言うならその時に言えよ
666 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 22:50:42.69 ID:dkUpk1Bs0
もうすぐマヤノの前からトレーナーがいなくなってしまう…
667 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 22:50:51.71 ID:EX0hRkpCo
悪手とかその時の人を責めるような言い方は良くないよねっていうただそれだけの事
668 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 22:51:36.40 ID:L26SvFFUo
もう1スレ分以上一緒にいたんだもんなぁ…マヤノ…
669 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 22:54:33.83 ID:Sru3XyIw0
トレーナーちゃん次育成するウマ娘選べるんだろうか…
670 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/23(月) 22:55:15.25 ID:9tDKi9xF0


「マヤノ、今までありがとう。君にいろんなことを教えてもらったよ」
「……ホントに、ホントにさよならしなきゃダメなの……?」


 いいえ、と答えたい。

 でも、俺の何処かにある確信は、もうじきにループすると告げている。

 嘘は、もうつきたくないから。


「――しなきゃ、駄目みたいだ」
「……いやだよ、離れたくないよ」
「……そうだよな。俺もだ」


 もう一度頭に手を置けば、寄り添うように肩を預けてくる。

 頭を撫でれば、マヤノはこちらを見上げてきた。

 ……泣きそうだった。はちみつ色の瞳に、涙が溢れんばかりに湛えられていた。

 き、と。泣かないようにと一文字に結ばれた口の端からは、血が流れだしていて。

 俺はそれを、ハンカチで拭った。


「唇を噛んだら痛いだろ、それに……マヤノが傷つくのは俺も嫌だからさ」
「……トレーナーちゃんが、いやなの……?」
「ああ、俺が嫌だ。だから……もう、もういいんだよ、マヤノ」


 どこまでも小さな体を抱き寄せる。

 砂ぼこりの匂いと、ターフの青臭い匂い。あと、いつもの――甘めの柑橘系の香り。強く感じられるそれを噛み締めながら、頭をもう一つ撫でる。

 小さな、小さな嗚咽が一つ上がった。つられそうになって、俺は唇を噛んで……誤魔化すように、抱き締める力を強くした。

671 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/23(月) 22:56:05.01 ID:9tDKi9xF0

 どこまでも小さな体を抱き寄せる。

 砂ぼこりの匂いと、ターフの青臭い匂い。あと、いつもの――甘めの柑橘系の香り。強く感じられるそれを噛み締めながら、頭をもう一つ撫でる。

 小さな、小さな嗚咽が一つ上がった。つられそうになって、俺は唇を噛んで……誤魔化すように、抱き締める力を強くした。


「離ればなれなんてイヤだよ……! どうして、どうして……マヤはただ、トレーナーちゃんが居れば、それだけでいいのに……」
「……ああ」
「いかないで、トレーナーちゃん……」


 ぎゅ、と。胸に添えられた手が、シャツをつかまえる。

 胸にあてられた表情は見えない。でも……幽かに伝わってくるのは、マヤノが零した涙の温かさ。

 いかないで、と呟くその声はあまりにも細くて、震えていて。


「……ごめんな」
「――っ! ちがう、ちがうの……。トレーナーちゃんに謝ってほしい訳じゃないの……」
「……ありがとう。俺と一緒に居てくれて。俺と共に歩んでくれて」


 その言葉は、俺にとって決別の言葉だった。

 時間は有限で、時は光のように止まることはない。

 足の先が消えて、それは時間と共に俺の存在をこの世界から消そうとしている。

 もう立つことは出来ない。だから俺はソファに座ることを選んだ。

 それに、ここじゃないと……俺は、約束を果たせない。

 ……マヤノ。君は凄く賢くて、人の機微を汲み取るのがうまい子だ。

 だけど、せめて今だけは……今だけは、その目を曇らせてくれ。

 口の端から流れる血に、気付かないでくれ。

 振り絞るように、俺は笑顔を浮かべて、マヤノの瞼を閉じる。


「……春のレースの時に、言っただろ。膝枕させてほしいって」
「……覚えててくれたんだ」
「勿論。マヤノの言葉なら99%覚えてるっていっただろ?」


 俺がそう言えば、マヤノは小さく「そっか」と呟く。


「でも、その約束は果たせそうにない。少しでも動いたら、もっと早く崩壊が進んでしまうかもしれないからな」
「……! トレーナーちゃん、足が……」
「ああ。見ての通り俺は動けない。……だから、だから別の形でいいだろうか」


 そう提案するが、我ながら酷い提案だ。

 もうできないものを「やれ」といえる人は少ない。

 まして、マヤノみたいな優しい子なら。

 案の定、マヤノはこくりと頷いた。

672 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/23(月) 22:56:39.58 ID:9tDKi9xF0


「……ありがとな」
「ううん。もともとはマヤが無理言ったんだもん」
「それでも。……じゃあ、時間もないし」


 俺は、自分の膝をぽんぽんと叩いて、マヤノの抱擁を解く。


「……おいで」


 俺がそう言えば、マヤノは強くしゃくりあげて、こくりと頷いた。

 マヤノの頭に手を添えて、ゆっくりと。膝へと導く。


「男の膝枕、あんまり感触は良くないらしいけど……どうだ、感想は」
「……すごく、凄くあったかいよ、トレーナーちゃん……」
「そうか。今日はもう疲れただろ、子守唄を謡ってあげよう」


 え、と小さく声をあげるマヤノ。

 俺はその目を手のひらで覆いながら、小さくつぶやく。


「大人はな、いろいろ難しいんだよ、マヤノ。だから、だから――最後のお願いだ。このまま、眠ってくれないか」
「…………。イヤ。イヤ、だけど……。トレーナーちゃんの最後のお願いだもんね。聞いてあげる」
「――ありがとう」


 大人は嘘を吐く生き物だ。……つまり大人は、素直じゃない生き物だ。

 目がなければ観測されない。事実を見ないことには、それを事実として認識は出来ない。確証は得られない。

 聴力も嗅覚も優れているマヤノであれば、直ぐにでも理解してしまうのだろうけれど……これはせめてもの意地だった。

 瞳にあふれるそれを押し殺すことなく、震える声で、俺は歌う。
673 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/23(月) 22:57:21.63 ID:9tDKi9xF0


「ゆりかごのうたを、カナリヤがうたうよ」

「ねんねこ、ねんねこ、ねんねこよ」


674 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/23(月) 22:57:48.51 ID:9tDKi9xF0


 たった二小節謡っただけで、もう体の崩壊は胸まで届きそうになっていた。

 訪れる終末の予感を振り切って、俺は歌う。


675 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/23(月) 22:58:17.26 ID:9tDKi9xF0


「ゆりかごの上に、びわのみがゆれるよ」

「ねんねこ、ねんねこ、ねんねこよ」


676 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/23(月) 22:58:53.37 ID:9tDKi9xF0


 噛み付く崩壊は、腕へ、そして首へ。

 それでも俺は、俺が知る唯一の愛を歌う。


677 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/23(月) 22:59:28.14 ID:9tDKi9xF0


「ゆりかごのつなを、木ねずみが……ゆ、するよ」

「ね、んねこ……ねん、ねこ…………ねんねこ、よ」

「ゆ、り……のゆめ、に、……ろい月が、か、かるよ」

「…………こ、ね、ん……、ねん……ねこ……よ……」

678 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/23(月) 23:00:49.25 ID:9tDKi9xF0



 どれだけ過ぎたかわからないくらいに、マヤノが眠って。


 俺も、ここで本当は眠りたくなって。

679 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/23(月) 23:02:26.56 ID:9tDKi9xF0


 でも、そんなことは許されないから。


 時間は待ってくれないから。


 お別れの言葉は、きっと眠っているマヤノへ。たった一言。

680 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/23(月) 23:03:07.56 ID:9tDKi9xF0


おやすみ。

681 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 23:07:36.07 ID:35ka/gcIo
\(^o^)/
682 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 23:07:56.42 ID:OjIQWbFJ0
悲しいなぁ
683 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 23:10:27.96 ID:L26SvFFUo
チケゾーになるわこんなん…こんな…うわああぁぁぁ…
684 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 23:11:07.76 ID:Sru3XyIw0
これで死んじゃうとか世界が終わるとかじゃなくて、お互いがパートナーのいない世界で生き続けるんだもんなぁ
685 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 23:16:28.33 ID:dkUpk1Bs0
脳が破壊される
686 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 23:19:24.06 ID:OjIQWbFJ0
曇らせを楽しめると思えばいけるいける
687 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/23(月) 23:24:08.45 ID:9tDKi9xF0

 ……。

 どれだけの時間が経ったかわからない頃に、トレーナー室へ立ち入る影があった。


「……まさか、眠っているとはな」


 長い髪を靡かせ、小さく笑うウマ娘は、眠っているマヤノトップガンへと毛布をかけた。


「まったく、彼も不器用なものだ。もっとふさわしい別れ方はあっただろうに」


 視線が移り、執務机へ。

 そこに彼――トレーナーの残滓はない。

 トレーナーに関するものは消え去り、残ることはない。


「私は――君のその旅が、いつか終わることを祈っているよ。……祈ることしかできないのは、癪だがね」


 彼女は小さくつぶやいて、机に触れ、そして踵を返す。


「――星が降り、霜が積もろうと。証が絶えることはない」


―――

■三週目クリア報酬
[因子]
スピード★☆☆ スピード★☆☆
スタミナ★★★ 根性  ★★★
―――――――――――――――――――
先手必勝★☆☆ 全身全霊★☆☆
―――――――――――――――――――
シューティングスター    ★☆☆ 
これが諦めないってことだァ!★★☆
ひらめき☆ランディング   ★★☆
―――――――――――――――――――
逃げ★★☆ 逃げ★☆☆
―――――――――――――――――――

―――

▼トレーナー関連
下1(ドット) 一週目クリア報酬
01〜33:やる気ドロップス(使用するとやる気を上げることができる)
34〜66:トレーナー白書(使用するとスキルを獲得することができる)
67〜99:夢のきらめき(使用するとウマ娘の潜在能力を開花させる)
00:導き(定められた運命を変える。ラウンド数が常に+1される)

下2(ドット) 三週目クリア報酬
・分岐する業(確定)
 効果不明。
・サポートカード[サンライトブーケ:マヤノトップガン](確定)

01〜33:目覚まし時計(安価を再判定させることが可能になる。やる気が上昇する)
34〜66:サポートカード[マヤノトップガン](サポートカードの使用により、特定の能力値の上昇を恒常的に効率化させる)
67〜99:因子/[一陣の風★★☆]
688 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 23:26:52.58 ID:JJaxXFr7O
689 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 23:27:25.14 ID:dkUpk1Bs0
トレーナーに幸あれ
690 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 23:34:04.11 ID:j+/TjH0+o
>>667
いうて>>305で賢さを上げる前から賢さを上げる利点が無いとは指摘されてたし、>>1さえもそれを認めてたからな?
その振る利点が無い賢さにわざわざ大量に振って案の定負けましたじゃ、そら悪手というのも当然の評価やろ
691 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 23:36:27.37 ID:dkUpk1Bs0
ループ記憶維持してるのやっぱりルドルフなんかなぁ
692 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 23:42:16.33 ID:EOfPeLxO0
ルドルフっぽいよなあ
でも大穴ゴルシちゃんにマックイーンのやる気スイーツを賭けるぜ
693 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 23:43:51.19 ID:EX0hRkpCo
>>690
だから結果論にすぎない事で人を責めるなっていう
ナリブがデバフバラマキ型で賢さで無効化しないといけないタイプだったらどうしたよ?
その当時の情報で考えろよ
694 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 23:48:03.09 ID:JJaxXFr7O
ゴルシちゃんがそんな賢い口調で喋れるか…喋りそうだな
695 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/23(月) 23:56:24.22 ID:9tDKi9xF0
▼トレーナー白書を獲得した。

▼目覚まし時計を獲得した。

▼トレーナースキル[分岐する業]を獲得した。

▼サポートカード[サンライトブーケ:マヤノトップガン]を獲得した。

――――
―――
――

 視界が暗転する。

 今どこにいるのか。あるいはそもそも生きているのかすらわからない。

 無限に等しい闇が僕の視界を覆っていた。

 マヤノトップガンが眠って、かなりの時間が経過した。

 相変わらずの闇は音も聞こえなければ温度も感じない。この無機質な感じには、なんとなくもう慣れてしまった。

 むなしい気持ちが、溢れた。

 まるで、羽がもがれたような虚無を覚える。

 ……もう、こんな思いはしたくない、とも。

 死人のような心持、俺は突如開けた視界にも驚くことはなく、むしろ自然に受け入れることができた。
 
 ここには生物はいない。モニターとそこから繋がれたケーブルが部屋を埋め尽くしていた。どこまでも、無機質な。

 前回のループの時そうしたように、モニターの前に立てばひとりでにモニターが立ち上がった。まるで俺の帰還を歓迎するように一度明滅し、映像を流し始める。


 ふさぎ込むマヤノ。寄り添う仲間たち。

 ……普段から明るいマヤノだからこそ、落ち込んでいるところが珍しくて、こぞって慰めに来る。

 でも多分、それは悪手だ。何せ、彼女たちは記憶を――。


「……そっか、誰もトレーナーさんの記憶、覚えてないんだ」


 ……え?


「いい人、だったんだけどね……」


 俺は溜まらず、そのモニターにかじりついた。

 何がどうなってそうなっているのかが理解できない。

 ナイスネイチャが、俺の記憶を持っている理由が――!

 でも、でも一つだけ理解できることがある。


――マヤノは、一人じゃない。


 涙が出てきた。

 これから地獄の道のりを歩むと思われていたマヤノに救いがあるとすれば、それは、まさしく”これ”だった。

 今まで神に感謝したことはない。それでも――今は、今だけは、神に感謝したい、そう思った。

―――

下1 ???(コンマ)

696 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 23:56:31.18 ID:FmHxfWyZO
ステータスで一個だけ突出して低いってなってたら対策しておきたいよね
697 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 23:59:26.34 ID:EOfPeLxO0
>>696
たづなさんこんなところで何してるんですか

スペとターボはデビューでコケたからな、面識のあるウマ娘に記憶が残るのか、ライバルとして勝ったウマ娘だけ記憶が残るのか、果たして
698 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 00:11:53.41 ID:IBTl28d20
覚えててくれたのがネイチャで本当によかった…っ
699 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/24(火) 00:12:51.56 ID:BgttCbNH0


 少しすると、空間に扉が出来ていた。

 ……いつも通り。三度目といえど変わりはない。

 もし、もしだ。

 もし神様という概念が存在するのであれば、それは”不変”を象徴するものなのではないかと思う。

 もしかすると、この空間も、そんなスピリチュアルな概念的な何かなのかもしれない。


「……まぁ、だから何だ、って話だけど」


 そうつぶやいて、ドアのノブを掴む。

 一瞬、背後のモニターに視線を送る。そこには、ナイスネイチャの胸に顔をうずめてなくマヤノの姿と、それをあやすナイスネイチャの姿があった。


「……いつかまた、会えるといいな」


 俺は小さくつぶやいて、扉を開いた。
700 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 00:13:21.74 ID:pw4+1+i1o
影の主役クラスネイチャさん
701 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 00:35:34.97 ID:vOyI2P2m0
あと何回やれば勝てるんだろな
702 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/24(火) 00:52:46.26 ID:BgttCbNH0
トレーナー「……心に傷が残っていない、とは言わない」

トレーナー「それでも、前に進まなければ勝つことは出来ない」

トレーナー「マヤノにまた会うためにも、出来ることはすべてやった方がいい」

トレーナー「……URAファイナルズまで勝ち抜くことができれば、何かができるかもしれないしな」

トレーナー「それに、まだ謎も残っている――」

トレーナー「ループを解決する手段も探さなければならないな」

トレーナー「……」

トレーナー「ウマ娘を決めなきゃならないのはわかってる。でも……」

トレーナー「でも、マヤノのことがどうしても頭によぎる」

トレーナー「好かれるのも、好くのも……辛いもんだ」

トレーナー「……」

トレーナー「事務的に接しよう。そうしたほうが、お互いのためになるだろうしな」

トレーナー「俺が強く心を持てば、大丈夫」

トレーナー「……さて、次の育成ウマ娘は――(下1)にしようかな」
703 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 00:52:55.15 ID:qGcVkkx7o
キンイロリョテイ
704 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 00:52:58.14 ID:pw4+1+i1o
アグネスデジタル
705 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/24(火) 02:51:20.66 ID:BgttCbNH0
トレーナー(キンイロリョテイ……。個人的なデータには引っかからないが)

トレーナー(だが、その高いポテンシャルには光るものがある。賭けにも近しいが……)

トレーナー(……まぁ、やるだけやってみるのもありだな)

※プレイアブルでない上に台詞もないので、素性についての安価をとります。
※ステータスについても安価をとります。よろしくお願いいたします。

―――

[二つ名:下1]キンイロリョテイ
スピード:下2
スタミナ:下3
パワー:下4
根性:下5
賢さ:下6
※ゾロの場合は追加ロール

[固有スキル]
下7 名前
下8 スキル効果(コンマ)
※ゾロ目の場合は追加ロール

―――

性格 下9
一人称(俺、僕、私等) 下10

―――

多めの安価なので長めに見ます。
今日の更新はここまでです。
706 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 02:54:22.47 ID:NWV2gFw7o
タイキシャトル
707 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 03:07:01.86 ID:NWV2gFw7o
申し訳ないですまさかちょうど更新されてると思ってなかったので育成ウマ娘安価としてレスしました
二つ名安価はいけるなら「黄金探しの放浪者」
708 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 03:18:14.47 ID:WRufoRRm0
うらー
709 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 03:30:17.22 ID:nYIIRebxO
ゴルシ並みにぶっ飛んだ思考もありうるか
710 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 03:58:34.25 ID:ZsdRBAf3o
そら
711 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 06:52:54.19 ID:61ulca0vo
はい
712 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 07:18:58.65 ID:RlEfxZD3o
黄金天馬
713 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 07:42:03.72 ID:joE9E+8/O
よいしょ
714 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 07:43:05.70 ID:7wFWTml9O
様々なロマンに向け無鉄砲に突っ走りつづけるピュアな子
肉が大好物
715 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 07:44:57.53 ID:W8kR1tvN0
普段は「私」
心を開いた相手には「あたし」
716 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 07:46:34.88 ID:wBigU5Loo
717 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 09:47:22.30 ID:uL7Qymm6o
スペちゃん←中等部
師匠←小柄
マヤちん←小柄
リョテイ←(スt、元ネタ(仮)は)小柄

これはこれは…そういう事だったんだねトレーナーくぅん?
718 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 10:02:51.01 ID:joE9E+8/O
ステ…キンイロリョテイは中等部か高等部か
719 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/24(火) 11:21:08.56 ID:BgttCbNH0
一応言及しておきますが、>>115に記載がある通り、実名での出演でない場合は(要素を最大限汲み取りはしますが)基本的には架空のウマ娘として取り扱いますのであしからず……!

口調の設定など、詳細な設定を考えるのに少しお時間いただきますので――SSの先達を見習って質問を受け付けようと思います。
720 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 11:24:55.86 ID:joE9E+8/O
もし仮に誰かは不明な「ループを認知している」ウマ娘が育成対象になった場合も通常通り周回可能?
誰かはわからないけど
721 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/24(火) 11:25:47.21 ID:BgttCbNH0
>>720
可能です。
722 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 13:33:50.27 ID:T4geThnXO
いくつか質問

以前言ってたループ関係ない、うま娘はナイスナイチャーで確定?

後、うま娘も記憶持ち越しだから、スキルとかつよさも持ち越しぬるのか、?

さすがに何度も、リトライだとダレるので救済措置(前回残ったスキル持ち越しとか、研究が半分で済むとか)無いんでしょうか?

ツインターボのようにしつこく絡むうま娘には、いっその事スキル教えた方が良いのか?

最後に、万が一SSもう書き込みしたく無い時は、嘘でも良いからリアル忙しいなど一言は欲しいです
723 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 13:43:13.26 ID:/bKGzuLu0
仮に記憶があるとしても前の世界はそのまま続いてるっぽいから
記憶が同じだけの別人ってことになるのかねぇ
724 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 13:53:07.15 ID:ZBoZ58ac0
普段どんなTRPGやってます?
725 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/24(火) 14:41:12.96 ID:BgttCbNH0
>>722
▼ループが関係ないウマ娘について
作中で明言していないので言及は控えます。後のお楽しみという事で何卒。

▼ウマ娘が記憶を持ち越す場合、スキルなどを持ち越すか
こちらも作中で明言していないので言及は控えます。

▼ダレが指摘されるが対応はあるか
救済措置とは言えませんが、その為に因子継承やトレーナースキル、アイテム、イベントが存在します。
また、適切な展開へ持っていくには、適切な描写が必要です。
もう少しスピーディーになる可能性は否定しませんが、肯定も出来ません。

▼ツインターボのような子にはスキルを教えたほうがいいのか
はっきり言えば「通常スキル」の指導は可能です。例えば円弧のマエストロとかですね。
ただし、文中で説明した通り、固有スキルについての指導は不可能です。
この情報を提示したうえで、他のウマ娘にスキルを教えるかどうかは皆様の判断次第です。

▼SSの更新について
ありがとうございます。
エタる可能性が出てきたときは申し上げるつもりですが、今のところその予定はございません。


>>723
ノーコメントで。

>>724
メインで遊んでいるのはクトゥルフ神話TRPG、DX3rd、SW2.0などですね。
銀剣のステラナイツやエモクロア、マーダーミステリーとかにも手を出してます。
いつかウマ娘でマダミスやるSSとかも書いたみたいです(ウンスがやってたので)。
726 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 15:46:07.00 ID:RlEfxZD3o
お疲れ様です

>>434
>※[チーム結成]はループスタート時にのみ選択が可能です。

とありますがチーム結成タイミング逃した感じですかね?

それとも>>433に言われている条件を前周では満たせなかったのでしょうか?
727 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/24(火) 16:06:26.21 ID:BgttCbNH0
>>726 これから始まるイントロダクションが終了したのちに提示する予定です、少々お待ちくださいませ。
728 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 16:33:51.43 ID:RlEfxZD3o
>>727
ありがとうございます
早漏で申し訳無い!
729 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/24(火) 17:35:03.84 ID:BgttCbNH0
アナウンスです。
キンイロリョテイの脚質やバ場適性については独断でこちらで決めさせていただきました。
結果をこちらに提示いたします、
また、このアナウンスを以て質問を打ち切ります。
以後の質問には必要があると考えられる際に返答いたします。
ご質問、ありがとうございます。

―――

[黄金探しの放浪者]キンイロリョテイ
スピード:86
スタミナ:47
パワー:22
根性:25
賢さ:19

[固有スキル]
名前:黄金天馬 Lv3(コンマ結果Lv2+オリジナル分補正Lv1)
効果:72(強め)

[脚質]
逃げ:G 先行:A 差し:C 追込:B

[バ場適性]
芝:A ダート:G

―――

下1〜3 多数決
キンイロリョテイに対して[夢のきらめき]を使用するか。
※現状2つ所持中
730 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 17:37:12.42 ID:fEf9i2Uqo
する
731 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 17:40:15.02 ID:RlEfxZD3o
する
732 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 17:43:44.65 ID:W8kR1tvN0
する
733 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/24(火) 18:16:42.13 ID:BgttCbNH0
トレーナー「……とはいえ、そもそもデータがない以上どこにいるかもわからないんだよな……」

トレーナー「何処にいるんだろう、学園内に居ることはわかっているんだけどな」

トレーナー「ま、地道に探すしかないか」

……。

トレーナー「……マジで何処にもいない。もう夕方の暮れだぞ……?」

トレーナー「スペシャルウィーク然りツインターボ然りマヤノ然り……直ぐに会えたのは天運が向いていたのかもしれないな」

トレーナー「うーん、今日は出直すか……?」

―――

 深く息を吐いて、トレセン学園をさまよう。

 トレセン学園は広大で、人探しにはあまりにも向いていない。

 また明日出直そうかとも思ったが、出走登録などのことを考えると、今日中にキンイロリョテイのことを見つけておきたかったのだが……。

 ……まぁ、見つからないものはしょうがない。

 俺は、今日最後の試みとして、一縷の望みをかけて屋上へ向かっていた。

 そこでキンイロリョテイが見つかるなんて思っていない。ただ、学園内で一番高い場所がここだった。

 高い所から見下ろせば見つかるかな、なんて。

 安易な考えだったと思う、というかヤケクソ。なのに……。

 そこに彼女はいた。

 黒鹿毛の髪を遊ばせながら、胡坐をかいてカチャカチャと何かを弄っている彼女こそ――キンイロリョテイ。

 がしがしと髪の毛を掻きむしり「あー?」などと声をあげている彼女の手元には、蹄鉄。

 とても素人では調整が出来ないそれを、尋常ではない集中力で調整しようとしている。

―――


トレーナー(声を掛けるのも憚られる雰囲気だな……)

トレーナー(とはいえ、ようやく見つけた好機、声をかけなければみすみす逃すことになりかねん)

トレーナー(……さて、どう声をかけようか)


下1 どのように声をかける?


734 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 18:27:02.11 ID:nYIIRebxO
大事なレースがあるのか?俺に出来ることがあれば言ってみてくれ
735 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/24(火) 19:18:03.46 ID:BgttCbNH0
トレーナー「……大事なレースがあるのか? 俺に出来ることがあれば言ってみてくれ」

リョテイ「……ん、何だアンタ。私になんか用か?」

トレーナー「……話を聞いてたのか? 蹄鉄の調整、出来ないんだろ?」

リョテイ「ん? ああ。まぁ、出来てないけど?」

トレーナー「手伝うか、って声を掛けたんだ。不要ならいいんだが」

リョテイ「ふぅん。ありがたいけど、別にいいよ。近くレースがあるわけでもないし」

トレーナー「だったら何故蹄鉄の調整を……?」

リョテイ「ワン・オフの蹄鉄、しかもそれが自分の手によって調整されたもの――浪漫を感じないか?」

トレーナー「……まぁ、感じなくもないけど」

リョテイ「なんだよアンタ、割と話わかりそうな人間だな」

トレーナー「まぁ、浪漫っていう言葉の響きは好きだからな」

リョテイ「へぇ。いい趣味してんね」

トレーナー「……調整だけして、それで終わりか?」

リョテイ「……」

リョテイ「ま、何れ使う機会は来る。備えあれば……あれだ、憂いなしってやつ」
736 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/24(火) 19:19:12.91 ID:BgttCbNH0

トレーナー「本当にそれでいいのか、キンイロリョテイ」

リョテイ「――あ?」

トレーナー「蹄鉄を調整する程度の浪漫に落ち着いてていいのかって言いたいんだ」

リョテイ「……お宅さんや、私を煽る目的なら勘弁だけど?」

トレーナー「事実煽ってるけど? 浪漫が好きってんなら、実にもったいないことをしてんな、って」

リョテイ「良い覚悟してんな、ウマ娘と人間じゃどっちが強いかって、四半世紀前から言われてンだろ」

トレーナー「……そんなことは俺もわかってるよ。でも、考えてみろよ。レースに出たほうが、より大きな浪漫を追い掛けることにならないか」

リョテイ「……へぇ。どういうことか説明してもらおうか」

トレーナー「君の調整した蹄鉄があったとして、それを履いてGT……いや、URAを優勝したら、どうなると思う?」

リョテイ「……」

リョテイ「……それは」

リョテイ「……それは、浪漫を感じるな」

トレーナー「だろ。ま、でも君は一人で蹄鉄を弄ってる方が楽しそうだから――俺はこれでお暇するよ」

リョテイ「……待てよ、お宅さん」

リョテイ「……アンタ、トレーナーだろ?」

トレーナー「そうだが、それが何か関係あるか?」

リョテイ「――私をレースに出せ」

トレーナー「へぇ。俺に君を選ぶメリットがないけど?」

リョテイ「浪漫、好きなんだろ」

リョテイ「等価交換だ。私は私の、アンタはアンタの浪漫を追い掛けられる。どうだ?」

トレーナー「……はぁ、ま、それでいいよ、それで」

トレーナー「じゃ、明日からよろしくな」

リョテイ「……アンタ、感じ悪いな。その癖逃げ道はキチンと用意してる。実は結構丁寧だろ、アンタ」

トレーナー「何のことだ? 感じ悪いのは……あいにく事情があってそうなってるだけだ」

トレーナー「でも別に構わないだろ? 俺たちが追い求めるのはあくまでそれぞれの浪漫。愛想よくしたところで、君の結果が変わるわけじゃない」

リョテイ「……食えねないな、アンタ。ま、それでいいさ」

リョテイ「明日からよろしく、トレーナーサン」
737 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/24(火) 19:23:51.29 ID:BgttCbNH0
トレーナー「……多分キンイロリョテイは鋭いタイプだ」

トレーナー「俺の嘘なんて直ぐに見抜いてくるんだろうな……」

トレーナー「はぁ、今から荷が重い」

トレーナー「彼女が出来るだけ浪漫を追い求めることに熱中してくれることを祈ろう」

トレーナー「ああ、あと出走登録は間に合った」

トレーナー「……」

トレーナー「……あと、これ、どうしようか」

―――

下1 チームを結成しますか?

―――

■[稟議書] Lv1
・マヤノトップガンの育成完了
総合評価:★★★★☆

チーム結成時のメンバー上限:2人

Lv2まであと★1つ

―――
738 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 19:29:16.98 ID:KlqWbXPw0
します
739 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/24(火) 19:30:35.10 ID:BgttCbNH0
▼チーム作成を行います。


下1 チームに加えるウマ娘
740 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 19:32:26.97 ID:61ulca0v0
ネイチャ
ダメならテイオー
741 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 19:50:35.71 ID:joE9E+8/O
このキンイロリョテイはロマンチストなリアリストって感じがしますね
742 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 19:51:44.90 ID:qGcVkkx7o
トレちゃんがスキル[大人]を使ってらっしゃる〜
743 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 20:15:35.73 ID:U80885dDO
思ったより落ち着いた子で好き
744 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/24(火) 23:50:43.38 ID:BgttCbNH0
ちょっと疲れたので更新はここまでです。
思ったよりマヤノの敗退が心にキてるのに驚いてます。

745 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 23:56:23.72 ID:WRufoRRm0
おつ
即敗退即敗退からのシニア有マ敗退だからなぁ
746 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 00:04:37.33 ID:F8w0LEh90
まあ長く書いてれば愛着のひとつも沸くよね
747 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 00:11:38.53 ID:Voud/ofGo
おつ
さもありなん……
748 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/25(水) 00:39:35.31 ID:+hM7VL0K0
あとキンイロリョテイ編が本格的に始まる前に、ちょこっと書いてみたいな〜と思うIFルートがあるので安価取ります。

下1〜5(多数決)
・リミテッドイベントの他ルート
・もし1年目や2年目のクリスマスイベントがほかのウマ娘で発生したら。(トウカイテイオーver)
・同上(ゴールドシップver)
・トレーナーが消えてしまった世界のその後
749 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 00:42:28.51 ID:JMvmh9UT0
スペちゃんアフター見たい
750 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 00:53:49.35 ID:Voud/ofGo
その後:ツインターボ
751 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 00:57:58.04 ID:fMQgCyfSo
学園との関係が悪化するやつ
(リミテッドってこの辺りの話よね?)
752 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 01:06:52.90 ID:uHVc9UDi0
クリスマスゴルシ
753 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 05:57:39.60 ID:3XroH1TCo
トレーナー消えてしまった後のツインターボ
754 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 08:55:19.13 ID:tDZvE6HCO
全部書け(無謀)
755 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/25(水) 16:00:06.83 ID:+hM7VL0K0
スーパー・ショート・ショートですがお納めください。

―――

 開いた窓から湿気を含んだ重い風が吹き込んで、僅かにツインターボの毛先を揺らした。

 じとりと巻き付くような湿気、曇天ともくればそろそろ雨が降るのは目に見えていた。

 だから、気分が余計に暗くなったのかもしれない。思い出したのは――あの日、メイクデビューの日の出来事。


「……なんで、なんで誰も、トレーナーのこと、覚えてないんだよぉ……」


 シーツを握って、涙を湛え、ツインターボは小さくつぶやいた。

 レースが終わって気を失い――気付いた時には、トレーナーは記憶ごとこの世界か消えてしまっていた。

 誰に聞いても二言目には「そんな人いたか?」と返ってくる。

 ツインターボだけが、トレーナーという人物の存在を確信していて。だが、周囲の人々はその存在を懐疑的に見ていて……。そんな状況に置かれたツインターボは、もう心が疲れ切っていた。

 わがままを言っても笑って聞き入れてくれた。消えて初めて、いろんなことに気を遣ってくれていたことに気が付いた。……世界で一番の味方が、消えてしまったということに気付いてしまった。

 ……苦しかった。

 息がつまるような、閉塞を感じた。

 雨が降ってきて、それがベランダに小さく打ち付けて。

 その甲高い音だけが、今のツインターボの味方だった。

 誰もがツインターボを慰めに来た。ただ、その心を癒すものは、本質的に存在しない。

 どれだけ待っていても、どれだけ望んでいても、いない――。


「……だれか、だれか覚えてないのかなぁ……」


 うっすらと隈の残る瞳で、外を眺める。

 これが御伽噺ならば、いい子にして待っていれば空から降ってくるのかもしれないけれど……。

 負けてしまったツインターボは、もう夢を見てばかりではいられなくなっていた。

 現実はまだまだ子供であるツインターボに、敗北の二文字を突き付けてしまっていて。


「……く、う、ぁ……!」


 シーツを小さな手でぎゅっと握って、寄った皴に水滴が落ちていく。

 この世界は残酷で、救いなんてなかった。

 そう思わせるに十分な絶望を、ツインターボは既に抱えていた。

 ……だから、もう。


「君は幸せになるべきだ、ツインターボ」


 幸せになってほしい――。そう願った誰かの祈りは形となる。

 ……そのウマ娘によって、ツインターボがターフに舞い戻るのは、また別の話。
756 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/25(水) 16:24:02.45 ID:+hM7VL0K0
時間ができたのでもういっちょスーパー・ショート・ショートをば

―――


「蹄鉄よし、勝負服、よし……!」


 かるくつま先を叩いて、スペシャルウィークは立ち上がる。

 控室から少し歩けば、そこには客の喊声渦巻く中山競馬場のパドックが広がっていた。

 ……有馬記念。スペシャルウィークはあれから血のにじむような努力を重ねて、大舞台に立っていた。


――”トレーナーなしで有馬まで上り詰めた超有望株”。


 それが今のスペシャルウィークの評価。本人は事あるごとに否定するので、謙虚で実力もあるウマ娘として人気を博していた。

 だが、それは真実ではない。――彼女にも、トレーナーがいる。

 ただ、今ここにはいないというだけだ。今もトレーナーは自分のことをきちんと見てくれている。

 ”一緒に日本一を目指さないか”と、スペシャルウィークに声を掛けたトレーナーが、私の晴れ舞台を見ていないわけがない。

 スペシャルウィークはもう三年も経つというのに、トレーナーのことを忘れず、信じていた。


「……トレーナーさん。私、絶対に勝って勝って、日本一になりますから――!」


 ゲートについて、駆け出す準備。両隣のウマ娘も――確かに、名だたる強者。

 でも、とスペシャルウィークは思う。

 どれだけ強くたって、負けるわけにはいかない。もう負けたくない。

 あの日、トレーナーが消えた日、スペシャルウィークは強く誓ったのだ。


「絶対に、負けない」


 ゲートが開かれ、体は風をまとって前へ進む。

 ブルネットの髪が流れ、姿勢は前傾。序中盤は脚を溜めて。

 終盤で、解く。

 爆発的な加速を見せたスペシャルウィークは、他のウマ娘をごぼう抜きし、一気に先頭集団に躍り出る。


――それは、まさしく星の如き加速だった。


 全てを過去に置き去るようなレースの結果は、もはや第四コーナーから最終直線に入った時点で明白だった。

 後悔や絶望を振り払う走りは、その先に誰の背中も写さない。

 夢や希望は、誰かのを追うモノじゃないから、もう背中は見ない。


「――トレーナーさんッ!」


 声高に、叫ぶ。トレーナーがどこにいても、彼女のことを見つけられるほどに。


「私、どこにいてもトレーナーさんが見つけられるくらいに輝きますから!」


 だから。


「いつかまた、会いに来てください……! 私にいつか、あの時のお礼をさせてください!!」


――いつかまた、会いましょう。絶対に!

757 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/25(水) 16:42:03.74 ID:+hM7VL0K0
もういっちょ。

文字量は正式にイベントを踏んだ時よりも短くなってます。

―――

「……君にはそこそこ期待していたつもりだったんだ、マヤノトップガン」
「会長、さん……?」


 シンボリルドルフに呼び出されたマヤノトップガンは、開口一番突きつけられた言葉に思わず硬直した。

 確かに、ここ何日かは少し落ち込んでいて、トレーニングも疎かになりがちだった。

 でも、だからといって――。


「君がナリタブライアンに勝つ? それは皮算用というやつだ。諦めたほうがいい」
「……会長さんでも、言っていいことと悪いことがあるよ」
「何故だ? 私はただ――事実を述べているにすぎんよ」


 かちん、と。頭の何処かが切れるような感触がした。

 確かに、ナリタブライアンに敵わないことは分かっている。

 だが、そんな言い方があるものか。

 今までの努力を否定するような、そんな言い様を許せるものか。


「訂正して、会長さん」
「訂正する必要がどこにある、マヤノトップガン。先ほども言ったがこれは事実だ。人間が水の中で息をしようとするのを止めることに、何の理由や説明がいる? 訂正する必要もあるまい」
「……じゃあ、どうして! どうして会長さんはマヤにいろんなことを教えてくれたの……?」


 シンボリルドルフの瞳をまっすぐと見て、マヤノトップガンは問う。

 放課後の、あの時間。楽しいばかりとは言えなかったが、シンボリルドルフと共にナリタブライアンを打倒するのはマヤノトップガンにとって好きな時間の一つだった。

 だから、本人から否定される理由が知りたかった。

 だが。


「気まぐれだよ、マヤノトップガン」


 その一言で、マヤノトップガンが覚えていたすべての好意的な記憶が、砕ける音がした。


「……期待した私が馬鹿だったよ。一度打ちのめされるといい。身の程を理解できるんじゃないか?」


 膝を、着くしかなかった。

 気付かないうちに瞳からは涙があふれ、コンクリートにしみこんでいく。

 その跡も、夏に近づく気温のせいで直ぐに乾いて、まるで嘘みたいに消えていく。

 全ては虚飾で。

 真実は、この心だけだった。


―――

「……手間を掛けたな」
「構わない。外ならぬ君の願いならな――ブライアン」
「……」
「それにしても、自分の未明を恥じるのみだ。全てのウマ娘の幸せを願っているとは言うが、悲しませることでしか事態を解決できないとは」
「……誰もアンタのことを責めないだろ」
「それでも、だ。……後は頼むよ、私も少し……堪えた」

758 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 16:46:42.08 ID:WQ9mrwQYo
会長にこんな事言われたら再起不能になりそう
759 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/25(水) 17:03:51.85 ID:+hM7VL0K0
もういっちょスーパー・ショート・ショート。
ゴルシがリミテッドイベントのクリスマスを踏んだ場合、秋川理事長もたづなさんも出てきません。
全て一人で解決します。

―――

「よぉ、トレーナー! そんなとこでアルマジロみたいに丸まってどうしたんだ?」
「――ゴールドシップ」
「は、さては――ダンゴムシごっこだな?! 岩役を探してるトコだったんだな」


 街道の路地裏。いつもの笑顔を浮かべてゴールドシップはそこに立っていた。


「……ごめん、ゴールドシップ。今は一人にしてくれないか」
「……。あぁん? どうしたんだよいきなり、ゴルシちゃんをハブって一人でダンゴムシごっこに洒落込むとはいい度胸じゃねーか」
「…………違うんだよ。とにかく、一人にして――」


 不意に、ぐいと引っ張り上げられた。

 そしてそのまま壁に優しく押し付けられ、またぐらに足が差し込まれた。

 そのまま顎をくい、と持ち上げられ――視界いっぱいにゴールドシップの顔が映った。

 いつも通り、綺麗な顔だ。――ただ、そこに浮かべられている表情は、いつものにやけ顔ではなく、真剣なものだった。


「おいおい、いきなりどうしたんだよ。――トレーナーしては珍しく弱気のヘナちゃんじゃねーか」
「……」
「答えろよ。アタシのトレーナーともあろうものが、青菜に塩ブッ込んだみてーな顔してるんだ。何かあるんだろ?」


 どうなんだよ、と。差し込まれた足が強く持ち上げられる。

 目線が強制的にあわされて、俺はそれを咄嗟に逸らした。


「……あたくし、ちょっと頭に来ましてよ」
「……」
「ちょっとついて来いよ。てか連れてくから」
「え、ちょ」


 俺が何かを言う前に、ゴールドシップは手際よく俺を横抱きにして、どこかへと駆け出した。

 商店街を疾走するゴールドシップ、その腕に抱えられている俺。

 物珍しさに目を向けてくる住民たちと目が合うたび、俺は死にたくなった。


―――


「うじうじしてんじゃねー。どうせ”俺はクソ雑魚アホトレーナーだから、天才ゴルシちゃんとつり合いが取れないんだーえーん”とか言ってたんだろ?」

「……おおむねその通りだけど」

「くっだらねーこと考えてんな、オマエ。オマエ以外にゴルシちゃんのトレーナーは務まらないって知ってっか?」

「……は?」

「アタシについて来れるトレーナーはオマエだけだって言ってんだよ。ほら、わかったら救命胴衣準備しろ!」

「え? は?」

「気分が良くねぇんだろ? だったら――夜釣りじゃーい!」

577.61 KB Speed:0.7   VIP Service SS速報VIP 更新 専用ブラウザ 検索 全部 前100 次100 最新50 続きを読む

スポンサードリンク


Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)