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【ウマ娘】トレーナー「なんかループしてね?」スペ「2スレ目です!」【安価】
- 284 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/07(土) 16:48:07.95 ID:LizPTLal0
-
「トレーナーさんッ!」
ばたんと、強くトレーナー室の扉が開かれる。
血相を変えたたづなさんの顔が見えた時、俺は何が起こったのかを察した。――ナリタブライアンがアクションを起こしたのだ、と。
俺の表情が思った以上に変わらなかったせいか、たづなさんが冷静さを取り戻す。やがて俺の手を取って、外を指さした。
「マヤノトップガンさんと、ナリタブライアンさんが……!」
「……行きましょう」
一言だけそうつぶやくと、俺は書類を仕舞い、外に出る。
たづなさんに手を引かれるままに外に出ると、生暖かい風が全身に吹き付けた。
飛来するごみに軽く目を閉じていると、耳にナリタブライアンの声が届いた。
「何度試しても変わない。お前では私には勝てない」
「……違う、違うもん。絶対に勝てるもん……!」
泥だらけのジャージを着て、グラウンドに膝をつくマヤノトップガン。そんなマヤノトップガンのことを睥睨するように、ナリタブライアンが仁王立ちしていた。
夕日が差して、ナリタブライアンの表情は陰に隠れている。だが、その声はあまりに重く、まるで首筋にナイフを突きつけられたかのような冷え冷えとした感触を覚えるほど。
雰囲気からして、彼女には勝てない。そう思わせるほどの絶対的な威圧は、あの有馬記念の時よりもさらに洗練されていた。
- 285 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/07(土) 16:48:57.90 ID:LizPTLal0
- そして、事実――マヤノトップガンは、今の彼女に勝つことは出来ない。
ヒトより鋭敏な感覚を持つウマ娘であれば、そんなことわかり切っているはず。だが、マヤノは――いつもの理解力をここで発揮せず、ただただナリタブライアンに突っかかっていた。
「……何度やっても同じだ」
「次は勝つもん」
ふっ、と。ナリタブライアンの口から嘲笑の息が漏れる。
そんな無様な様子でよくもまぁ、とでも言いたげな表情。マヤノは、その表情を向けられて――ただただ悔しそうな表情を浮かべていた。
ゲートにはいれば、ナリタブライアンはマヤノの方を見て、今一度笑みを浮かべる。
「10秒やる」
「――ッ!」
明らかに自身のことを下に見ている――明け透けな言葉にマヤノは一瞬鼻白んだ。
そして――次に浮んだ表情は、明らかな、とても明らかな怒りだった。
ゲートが切られる。凄まじい勢いで駆け出すマヤノ。
1秒、3秒、5秒。ナリタブライアンは腕を組んでいる。
7秒、9秒。マヤノは駆けていく。もはや絶望的な開き。
――10秒。ナリタブライアンはゲートから”消えた”。
爆発的な加速を見せたナリタブライアンは、逃げるマヤノとの差を潰しながら駆けていく。どれだけの差が開いていても、絶対に詰められるという自信があり――それを為しうるだけの能力を持っていると確信しているがゆえに。
その表情は、いつもと変わらない。
平坦で。でも何かに飢えているような。
寂しそうな。
……その表情は、諦めのように見えた。
此処に居る。誰か、この渇きを癒してくれ。闘争に価値を与えてくれ。
狂戦士のような心は、しかし誰にも理解されず、孤高。
もしかしたら、そんな心を理解できたのはマヤノを含めたほんの数人だったのかもしれない。そんな理解者が――濁ってしまっている。
「……怒ってる、のか?」
ナリタブライアンの表情はそうは見えない。どれだけ見たって、涼し気で、しかし絶対に獲物を食い散らかす猛禽のそれでしかない。
ただ、直感が囁く。ナリタブライアンは、怒っている。
マヤノとの差が詰まっていくたびに、直感は確信へと変わっていく。ついにナリタブライアンがマヤノを抜き去った時、一瞬だけ――ナリタブライアンは歯噛みした。
悔しさを、怒りを押しとどめるように。
こうなってしまえば、マヤノに勝ち目はない。ナリタブライアンに抜き去られたマヤノは今にも泣きそうな表情を浮かべて、ゴールするナリタブライアンを見つめることしかできない。
模擬レース場には、夜の闇よりもなお深い影が、落ちていた。
- 286 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/07(土) 17:26:23.12 ID:LizPTLal0
- 「ハンデをつけてもこれか?」
「……」
「……失望した」
「……っ」
「お前だったらもっと走れると思っていた。でも違ったんだな、お前はその程度のウマ娘だった」
「ち、ちが」
「――どこが違う?」
瞳を伏せて、そして開く。
影に覆われる表情の中、ただ黄金色の瞳がマヤノのことを貫く。
「どこが違うんだ」
「……」
「……。せめて言い返してほしかったが」
「ぶ、ブライアンさ――」
「――名前を呼ぶな」
その一言は雷鳴のようにマヤノの二の句を止め、瞳を見開かせた。
ナリタブライアンは、マヤノに背を向け、夕陽を背負う。
そして、たったの一言だけ、呟いた。
「オマエに期待していた私がバカだった」
ナリタブライアンは、その場から去る。
その牙でマヤノを切り裂いて。
……いや。自らをも切り裂いて。
- 287 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/07(土) 17:27:17.52 ID:LizPTLal0
- ■
「ナリタブライアンさんッ――」
「たづなさん」
「トレーナーさん、どうして止めるんですか?!」
「……ここは俺に任せてくれませんか」
そう言えば、たづなさんは伸ばした手を引っ込めて、強く拳を握った。
……たづなさんにだって分かっていたはずだ。彼女ほどウマ娘を長く見てきた人はいない。だから、ナリタブライアンがどれだけ深い傷を負ったのかも、きっとわかっている。
でも、彼女の傷はたづなさんには癒せない。まして俺にも、誰にも――。
その傷を癒せる方法は、たった一つしかない。
だから、その手段を手繰りに行く。……そしてそれは、俺にしかできない仕事だ。
「……。お願いします」
「……ありがとうございます、たづなさん」
一つお礼を言って、まずはマヤノへと近寄る。
- 288 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/07(土) 17:48:52.47 ID:LizPTLal0
- グラウンドに膝をつき、両手で顔を覆っているマヤノからは、絶え間ない嗚咽が聞えていた。
「マヤノ」
「……トレ……ちゃん」
「無理に答えなくていい。だから、俺の話を聞いてくれないか?」
こくり、と。マヤノが頷く。
「……悔しいか」
「……ぅん」
「……俺も同じ気持ちだ――と言いたいけど、マヤノの方が辛いよな。ごめんな、何も言ってやれなくて」
「……」
「でも。ナリタブライアンは正しいことを言ってた。そのことは分かるか……」
こくり。
「失望、させてしまった」
「――っ」
「だけど、それは君のせいじゃない。俺が、君に背負わせすぎてしまった。それが原因で君の脚は濁ってしまった。だから、俺のせいなんだ」
「ち、ちが――ッ!」
「違わないよ。よしんば違っても……少なからず俺は確実に責任を負うべき立場にある」
本当は、もっとほかに手段があったはずなんだ。
重荷を背負わせてしまったこと。背負ってしまったそれを下ろさせる方法。
他にもたくさんあった。でも俺は、この方法しか思いつくことができなかった。
俺だっていっぱいいっぱいだった、と。言い訳はいくらでもできる。そしてその言い訳が、ある程度容認されるものだとわかっている。
でも、でも――俺がもっといろんなことを学んでいれば、こんなことにはならなかった。
だから。
- 289 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/07(土) 17:49:39.24 ID:LizPTLal0
- 「だから訂正しよう、マヤノ。俺”も”悪いんだ……。だから、結果として……ナリタブライアンに、あんなことを言わせてしまった」
「……トレーナー、ちゃん」
「………悔しいよな、哀しいよな。追いつきたい背中にあんなこと、言われるの」
「……うん」
「今でも、追いつきたいか?」
「……おいつきたい」
「走りたいか?」
「……走りたい」
俯きながら、答えるマヤノ。
瞳は見えない。表情も。
だけど、その声には確かな意思があった。
あの時有馬記念で見つけた、あの寂しい背中に追いつきたいと。
もう失望される走りは見せない、見せたくないと。
「……マヤノ。ナリタブライアンは今、傷を負っている。だからその傷を癒してあげないといけない」
「……うん」
「そしてその傷は――君が、ナリタブライアンに並ぶ……いや、超えなければ癒えることはない」
「……だから、超える」
「そうだ、だから超えなくちゃいけない」
ナリタブライアンが怒るという事は、それだけマヤノにかける想いが強かったという事だ。
影は光がなければ存在できない。ナリタブライアンにとってのマヤノは、光となりつつあった。――それは想像に難くない。
だから、ナリタブライアンは不器用ながらも怒った。叱咤した。それでマヤノが起き上がることを望んでいた。
自らが傷付いても、なお。
「明日からだ」
「……うん」
「明日から、ナリタブライアンを超えるぞ」
「……うん!」
「それが、ナリタブライアンに出来る唯一の贖罪だ。だから――また、一緒に戦ってくれるか?」
言葉と共に、手を差し出す。
……強い感情は、強い感情で塗りつぶさなければならない。
それは、ナリタブライアンに対する怒りであり、悲しみであり――何より、罪をあがなう気持ちだ。
死んでいく蝉みたいに。泣きわめくことは出来ない。しちゃいけない。
――八日目の蝉。俺は、俺たちはそうあらなくてはならない。
運命を気にする間もなく。
義務を気にする間もなく。
自身の全ての意味と価値を、声高に示さなければならない。
俺たちには何も残っていないのだから。
ナリタブライアンに届くまで、声高に。
[Root1:Obsession-オブセッション-]
[Answer2:八日目の蝉]
(了)
―――
- 290 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/07(土) 17:51:54.86 ID:LizPTLal0
- ―――
▼リミテッドイベント[Root1:Obsession-オブセッション-]が収束します。
▼トレーナーとマヤノトップガンの抱く執着の対象が、ナリタブライアンとの対決及び勝利に設定されます。
▼当アナウンスをもって、ターン経過は元に戻り、通常のストーリーへと回帰します。
▼リミテッドイベント[Root1:Obsession-オブセッション-]、[Answer2:八日目の蝉]のクリア報酬及びステータス減少が発生します。
―――
下1〜5 ステータスの減少幅(コンマ)
※ゾロ目の場合は減少打ち消し。
下6 ループ時報酬増加(コンマ)
※ゾロ目の場合は追加ロール
性質上連取の間隙は1分にさせて頂きます……!
よろしくお願いいたします!
―――
- 291 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 17:56:03.81 ID:dt2pWbDno
- やっぱりマヤちんが隣にいねぇといけないな!
- 292 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 17:59:55.95 ID:8CBoFHRW0
- ステータス減るのか…
Answer2ってことはいくつかルートがあったってことか
- 293 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 18:06:40.27 ID:dt2pWbDno
- 理事長のイベント追う方向かなあ別解は
- 294 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 18:09:53.09 ID:a90iHLM1o
- サボってた訳ではないはずなので、トレーナーくんと離れてただけでパフォーマンス落ちるの「尊」なんですよね(消失しつつ)
- 295 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 18:14:30.62 ID:vcAB3hfqo
- はい
- 296 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 18:17:05.42 ID:zw6pV1lmO
- ユー・コピー?
- 297 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/07(土) 18:21:32.61 ID:LizPTLal0
- 安価結果前にリミテッドイベント――再発しないイベントの為、分岐の説明です。
こういう分岐もあったよ、という設定のようなものと考えてください。
―――
▼Root1:Obssesion-オブセッション-
意味はそのままObssesion(執着心)
総ターン数:30
〇Root分岐条件:心理的異常に際し、ナリタブライアンについての行動安価を取る。
・[Answer1:天才の所以]
会田トレーナーの力を借りる。懇切丁寧なカウンセリングにより元の状態へと回帰する。
・[Answer2:八日目の蝉]
ナリタブライアンの懐を借りる。ナリタブライアンが発破をかけることによって発生する罪悪感と、勝利への執着心を取り戻すことで元の状態へと回帰する。
・[Answer3:真昼の大花火]
ナイスネイチャとマヤノトップガンを引き合わせる。ナイスネイチャとマヤノトップガンが口論から喧嘩に発展する。感情の暴露による異常性の発見によって元の状態へと回帰する。
・[Answer4:皇帝の威信]
ターン超過(30ターン以上)による強制イベント。シンボリルドルフが異常を察知し、マヤノトップガンへと挑発行動を取る。怒りによって元の状態へと回帰するが、学園側との関係が悪化する。
・[Answer5:執着の先に]
自由安価で諦めるなどの宣言をする。現状を維持したままストーリーが継続する。
―――
▼Root2:Ambivalence-アンビバレンス-
意味は「感情の迷い」。
総ターン数:10
〇Root分岐条件:心理的異常に際し、会田トレーナーあるいはナイスネイチャについての行動安価を取る。
・[Answer1:心理的緩解]
期限10ターンの間、会田トレーナーのカウンセリングを4回以上受ける。懇切丁寧なカウンセリングにより元の状態へと回帰する。
・[Answer2-1:理想]
期限10ターンの間、会田トレーナーとカウンセリングを介さない会話を行う。会田トレーナーの言葉により、トレーナーは元の状態へと回帰する。
・[Answer2-2:友達だったら]
期限10ターンの間、マヤノトップガンとナイスネイチャを引き合わせて会話を行わせる。ナイスネイチャの発破により、マヤノトップガンは元の状態へと回帰する。
・[Answer3:影を断つ]
期限10ターンの間、ナリタブライアンに関する安価を3回以上取る。ナリタブライアンとの勝負を望む心と、適切なカウンセリングにより元の状態へと回帰する。
・[Answer4:業務命令]
期限10ターンの間、上記3つのクリア条件をどれも満たさないことによる強制イベント。秋川理事長が異常を察知し、マヤノトップガンとトレーナーに物理的な距離制限を求める命令を持ち出す。ターン経過により元の状態へと回帰するが、学園側との関係が悪化する。
・[Answer5:戸惑いと未明]
自由安価で諦めるなどの宣言をする。現状を維持したままストーリーが継続する。
―――
▼Root3:Insanity-インサニティ-
意味は「正気」
総ターン数:1
〇Root分岐条件:上記2つのルートに分岐しないまま、夏合宿前日を迎える。
・[Answer1:レストア]
コンマ安価でゾロ目を獲得する。トレーナーが正気を取り戻し、懇切丁寧な対話と適切な目的設定により元の状態へと回帰する。
・[Answer2:諦念]
コンマ安価でゾロ目以外を獲得する。どちらも正気を取り戻さないまま関係が続く。学園側との関係が悪化する。
・[Answer3:鋼の意思]
とある人物が登場し、トレーナーの正気を取り戻す。
- 298 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/07(土) 18:25:52.59 ID:LizPTLal0
- ※担当ウマ娘が異なる場合、喧嘩したり発破をかけたりするウマ娘は異なります。上記のルート分岐はマヤノトップガンの場合です。
- 299 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 18:27:33.22 ID:dt2pWbDno
- 会田-ネイチャライン思いつかなかったわ本当に優秀なんだな二人共
最後の○○院は芝
- 300 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/07(土) 18:33:36.24 ID:LizPTLal0
- ■[すくらんぶる☆ゾーン]マヤノトップガン
スピード:1135(SS)-81=1054(S+)
スタミナ:784(B+)-95=689(B)
パワー:760(B+)-27=733(B+)
根性:1059(S+)-09=1050(S+)
賢さ:352(D+)-62=290(E+)
やる気:普通
▼ループ時報酬アイテムの確定枠が増加した。
※結果はループしてからのお楽しみです。
- 301 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 18:38:23.89 ID:a90iHLM1o
- ルート1アンサー3とか諦める系気になりすぎる
- 302 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/07(土) 18:40:08.01 ID:LizPTLal0
- トレーナー「随分と長い間、マヤノとべったりだったからか、あの数日間の経験は本当に薬になったな」
トレーナー「ナリタブライアンには感謝してもしきれない。レースでの贖罪とは別に今度何か差し入れにでも行くか……」
トレーナー「……でも、ナリタブライアンの好きなものってなんだ? 詳しく知らないな……」
トレーナー「ビワハヤヒデなら知っているか? でも教えてくれるかな……」
トレーナー「さすがに善意だったら教えてくれそうだけどな」
トレーナー「近々街に出る必要がありそうだ」
トレーナー「さて、今日は何をしようかな」
―――
下1
トレーニング/お出かけ/休憩/スキル習得(ウマ娘)/スキル習得(トレーナー)/脚質上昇/会話(秋川理事長)/秘密の特訓/その他(良識の範囲内で自由に)
※現在目標設定なし。
※休憩効果発動中、トレーニング効果16倍。
※あと3ターンで夏合宿に突入します。
- 303 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 18:41:54.14 ID:vcAB3hfqo
- 16倍もあったら合宿でさらに倍にしなくてもすぐ1200いきそうなのでトレーニング
- 304 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 18:42:06.11 ID:WTcE4eD20
- ライバルの動向を探る
- 305 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/07(土) 19:01:15.51 ID:LizPTLal0
- トレーナー「ナリタブライアンは言わずもがな強敵だ。それに抗うということは、並大抵のトレーニングでは足りないという事でもある」
マヤノ「うん……! ブライアンさんを超えるには、もーとっくんが必要なんだよね……!」
トレーナー「ああ。加えて、欠点の底上げ、長所の伸長も肝要。つまりどういうことかわかるか?」
マヤノ「……全部トレーニングする必要がある?」
トレーナー「大正解。夏合宿に入ればもっとトレーニングができるが、それより前に出来ることもあるはずだ」
トレーナー「時は金なり。光陰矢の如し。時間は有限だ、早速トレーニングに入ろう」
マヤノ「アイ・コピー!」
―――
■[すくらんぶる☆ゾーン]マヤノトップガン
スピード:1054(S+)
スタミナ:689(B)
パワー:733(B+)
根性:1050(S+)
賢さ:290(E+)
やる気:普通
―――
下1 トレーニングの種類
スピード/スタミナ/パワー/根性/賢さ
下2 トレーニングの効果量
※コンマゾロ目の場合は追加ロール
- 306 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 19:04:51.82 ID:WTcE4eD20
- 賢さ
- 307 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 19:11:25.38 ID:ZpkZ50Jv0
- アニメしか知らないせいか会田トレーナーis誰?ってなってる
そしてゾロこい
- 308 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 19:35:27.55 ID:Ugc8PUS9o
- 一気に賢さ900近く行ったかな
とんでもねえ学びだな
- 309 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 19:45:29.41 ID:dt2pWbDno
- 離れているうちに色々勉強したんだなあマヤちんも
- 310 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 19:49:04.81 ID:ZpkZ50Jv0
- 業務改善で+10されるから1058?までいけるはず
そういえば賢さの見直しってどうなったんだろ
- 311 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 22:34:06.20 ID:6V1cAO0z0
- 次ループからって言ってた気がする
- 312 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/07(土) 22:50:39.93 ID:LizPTLal0
- >>307
前スレ参照。端的に説明すると、当SSに出てくるオリジナルトレーナー……みたいな感じです。
>>310
今公言している全てのリワークは次ループよりです。
―――
トレーナー「……さて、ではマヤノの今日のトレーニングについてだが」
マヤノ「……ごくり」
トレーナー「今日は賢さのトレーニングを行う!」
マヤノ「と、言うことは……」
トレーナー「ああ、マヤノの得意な分野だな」
マヤノ「うん! 百点満点とっちゃうよ〜!」
トレーナー「よし、じゃあ――勉強開始だ」
マヤノ「ランディング・オーフ!」
―――
▼マヤノトップガンの賢さが上昇した。
賢さ:290(E+)+{(38+[業務改善命令]10)×16}=1058(S+)
- 313 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/07(土) 22:54:40.30 ID:LizPTLal0
- トレーナー「永らく訪れていなかった場所に久しぶりに出向いてみると、新たな発見があったりするよな」
トレーナー「子供のころに遊んでいた空地、高校生の頃に何となく寄ってみたら小さなプレハブ小屋が出来てて、たこ焼き屋さんになってたんだよなぁ」
トレーナー「ああいうのを見るとノスタルジーっていうか、なんとなく郷愁の念ってやつを思い出さない?」
トレーナー「いつか故郷に帰省するときには、錦を飾りたいな」
トレーナー「さて、今日は何をしようか」
―――
下1
トレーニング/お出かけ/休憩/スキル習得(ウマ娘)/スキル習得(トレーナー)/脚質上昇/会話(秋川理事長)/秘密の特訓/その他(良識の範囲内で自由に)
※現在目標設定なし。
※あと2ターンで夏合宿に突入します。
- 314 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 22:56:29.21 ID:eXSG1ioaO
- 休憩にして合宿用の買い出しに行こう
- 315 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/07(土) 23:48:48.58 ID:LizPTLal0
- トレーナー「……というわけで、今日はトレーニングはお休みだ」
マヤノ「えぇ〜? でも、トレーニング休んだらブライアンさんに勝てないよ〜」
トレーナー「そうとも限らない。優れたアスリートは休憩を取ることにおいても一流」
トレーナー「つまり……休憩を上手く取ることができるアスリートは、オトナだという事だ」
マヤノ「オトナ……!」
トレーナー「そうと決まれば、今日は街に出かけるぞ!」
マヤノ「アイ・コピー!」
―――
トレーナー「というわけで街に出てきたぞ」
マヤノ「それでトレーナーちゃん、今日は何を買いに行くの?」
トレーナー「今日買いに行くのは――夏合宿用の買い出しだ」
マヤノ「……夏合宿の?」
トレーナー「ああ。やっぱり年に一度の夏合宿だろ? 準備は万全にしておきたい」
マヤノ「んー。わかるかもだけど……。準備って何を買うの?」
トレーナー「そりゃ、夏合宿、夏、海と言えば――」
マヤノ「水着?」
トレーナー「花火だよ」
マヤノ「……」
トレーナー「……どうした、何か不満か?」
マヤノ「……トレーナーちゃんのばーか」
トレーナー「え? は?」
マヤノ「もーしらな〜い!」
―――
トレーナー「……何故かマヤノにすねられてしまった」
トレーナー「いや理由はわかってる。解ってるけど……理不尽じゃないか?」
トレーナー「……そうでもないのか?」
トレーナー「……俺にはわからない」
―――
▼休憩効果発動、次回トレーニング効果2倍
- 316 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/08(日) 00:11:36.83 ID:+X3veNpB0
- トレーナー「……夏の気配が近づいてくるたびに、終わりが近づいているんだな、と思う」
トレーナー「どれだけ泣いても笑っても。来年の四月にはURAファイナルズが待っている」
トレーナー「そう考えると、一分一秒を大切にしなければな、と考えてしまう」
トレーナー「……さて、準備を整えなければ。そろそろ夏合宿だからな」
―――
下1
トレーニング/お出かけ/休憩/スキル習得(ウマ娘)/スキル習得(トレーナー)/脚質上昇/会話(秋川理事長)/秘密の特訓/その他(良識の範囲内で自由に)
※現在目標設定なし。
※休憩効果発動中、トレーニング効果2倍。
※あと1ターンで夏合宿に突入します。
- 317 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 00:13:06.41 ID:HUzPn6Rso
- ブライアンにお礼とお詫びと、宣戦布告を
会ってくれないならハヤヒデ姉貴に言伝たのもう
- 318 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/08(日) 00:56:28.13 ID:+X3veNpB0
- トレーナー「準備とは何も、物理的なものに限らない」
トレーナー「精神的な準備も重要だ。パフォーマンスにもかかわってくるからな」
トレーナー「……さて、ナリタブライアンに対する謝罪はレースでするにせよ、義理は通しておく必要がある」
トレーナー「この前街に出た時にお礼の品に目星は付けたし、まずはビワハヤヒデに話を通しておくか」
―――
下1 ビワハヤヒデに会えるか
50以上:会える
50以下:会えない
- 319 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 00:58:55.77 ID:SBe4XnuWo
- うまだっち
- 320 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 01:03:37.31 ID:HUzPn6Rso
- ついでにバナナも買って行ったなこれは
- 321 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/08(日) 02:23:06.43 ID:+X3veNpB0
- トレーナー「……さて、どこにいるかな」
トレーナー「この時間なら、たいていのウマ娘はグラウンドにいそうなものだけど――」
トレーナー「……あ、居た。やっぱりあの髪の毛は目立つな」
トレーナー「あの、ちょっといいか」
ビワハヤヒデ「……む。何か用か?」
トレーナー「ああ、君に少し頼みたいことがあって。いいかな?」
ビワハヤヒデ「内容次第だが、協力するのは吝かではない。どんな用事だ?」
トレーナー「ナリタブライアンについてだけど、彼女にお世話になったから何か贈り物をしたい。なにがいいかな」
ビワハヤヒデ「ふむ……。消えものの方が喜ぶだろうし、ここはバナナなどはどうだろう。ブライアンの好物でな」
トレーナー「ふむ、バナナか……。ありがとう、参考にするよ」
ビワハヤヒデ「お役に立てたようなら何よりだ。では、私はトレーニングに戻らせてもらう」
トレーナー「ああ、ありがとう!」
―――
トレーナー「思ったよりも話しやすい……のか?」
トレーナー「ビワハヤヒデと言えばそれなりに硬い態度で有名だったはずだけど……」
トレーナー「実際に触れてみないとわからないこともあるもんだな」
―――
▼サブイベントフラグが立ちました。
- 322 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 02:33:17.99 ID:Q+YhXWPk0
- >トレーナー「……あ、居た。やっぱりあの髪の毛は目立つな」
「お前今私の頭がデカいとか言わなかったか?」ってけんもほろろな態度取られてもおかしくないようなことを…
- 323 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 02:45:01.11 ID:HUzPn6Rso
- ゾロ目だったので聞き流して貰えた説
- 324 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/08(日) 02:46:28.79 ID:+X3veNpB0
- >>322
聞こえてなけりゃかまへんかまへん……。
―――
海鳴りが近付くにつれて、心臓は早鐘を打つ。
夏の始まり。磯の香り。
普段踏みなれている学園の土を振り払って、白い砂を踏みしめる。
夏合宿。7月前半から行われるこのイベントは、ウマ娘たちにとって非常に重要なイベントの一つである。
特に、シニア級を駆けるウマ娘たちにとっては、最後の機会であるから。
この時間を、無駄に過ごすことはない。無為に過ごす理由がない。
海風が頬を叩く感触。夏の足音。
今、蹄鉄が砂を踏みしめる甲高い音と共にカモメが舞い、気炎万丈たる合宿の幕が切られた――!
―――
■夏合宿について
夏合宿中は以下のことが行えます
・トレーニング
・休憩(トレーニング効率2倍)
・探索
■トレーニングについて
普段より効率のいいトレーニングを行うことができます。
■休憩について
トレーニング効率がアップします。また、やる気が下がっている場合は1段階上昇します。
■探索コマンドについて
夏合宿中、付近の探索を行うことができます。
このコマンドによって発生した進捗はループを経ても記録されます。
直接ウマ娘の成長に結びつくかどうかは運次第。ですが結びついた時のリターンは大きい、言わばギャンブルのような要素です。
また、探索の結果によっては次回ループ時に影響が発生する可能性があります。
―――
下1
今日は何をする?
トレーニング/休憩/探索/その他(良識の範囲内で自由に)
※休憩効果発動中。次回トレーニング効率2倍。
- 325 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 02:51:39.96 ID:0riEbbs9o
- 探索
- 326 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/08(日) 02:56:22.06 ID:+X3veNpB0
- ―――
■探索について
・探索とは?
夏合宿中にのみ行える特殊な行動です。
様々なスキルのヒントや、ループに役立つものなどが獲得できる唯一の行動ですが、時には何の成果も得られず終わる、いわばギャンブルのような行動です。
探索は13の探索度を有しており、一度探索するとその是非を問わず、探索度を1増やします。
※現在の探索度は[2/13]です。
・探索の特徴
探索は【ループしても探索度が保持されます】。
また、探索度を増やせば増やすほど、報酬を得る機会は増加します。
最終到達地点に到着すると、イベントが発生します。
・道中の判定について
下5コンマ安価を一気に取ります。
コンマの集計が終了した後、再度下5コンマ安価を取ります。
最終的に今までに集計した10コンマ安価を総合した数値によってリザルトを算出します。
道中の安価にも報酬が存在することがありますが、それなりに難度が高いものだと考えてください。
基本的にはコンマの数値が高ければ高いほど、ウマ娘やトレーナーにとって有用なものが入手できます。
コンマがゾロ目だった場合は、原則として終了後に追加ロールが発生するものとします。
・その他
追記すべき事項があれば都度追記します。
連取は性質上1分経過後であれば可能なものといたします。
ご協力のほどお願い致します――。
―――
- 327 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/08(日) 03:04:22.52 ID:+X3veNpB0
- トレーナー「今年も来たな、夏合宿――」
マヤノ「三年目になると、なんだか居心地が良くなって……くるのかなぁ」
トレーナー「少なくとも俺は慣れんな……」
マヤノ「きぐー。マヤもなの」
トレーナー「まぁ、出先って例外なく緊張しちゃうしな」
マヤノ「ねー。ちょっと外に出るくらいなら全然いいんだけど……」
トレーナー「な。ちょっと遠出するとなると尻込みしがち。……と、準備できたぞ」
マヤノ「……そういえば、さっきからトレーナーちゃんは何してたの?」
トレーナー「ああ、それは――まだ秘密だ」
マヤノ「えー?! おしえてよ〜……」
トレーナー「後で教えるから……。とりあえず、島の様子を見に行こう。これが最後だしな」
マヤノ「ぶーぶー……」
―――
■[すくらんぶる☆ゾーン]マヤノトップガン
スピード:1054(S+)
スタミナ:689(B)
パワー:733(B+)
根性:1050(S+)
賢さ:1058(S+)
やる気:普通
―――
下1〜5 探索安価
下1:コンマ値+45
下2:コンマ値+20
下3:コンマ値+25
下4:コンマ値+45
下5:コンマ値+45
―――
- 328 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 03:14:02.71 ID:8gT5LRt80
- たんっさくっ
- 329 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 03:36:17.21 ID:8gT5LRt80
- しらうっ
- 330 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 05:26:51.37 ID:qdWdQ+zPo
- どうなるか
- 331 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 05:29:06.55 ID:0VxulyWA0
- あ
- 332 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 06:12:44.86 ID:vURoASlqo
- はい
- 333 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/08(日) 16:20:57.57 ID:+X3veNpB0
- トレーナー「さて、そろそろいいか……」
トレーナー「マヤノ、いい感じの切り株があるから、ここで休憩しようか」
マヤノ「はーい。結構歩いたね〜」
トレーナー「そうだな、お疲れ様」
マヤノ「ん〜。やっぱり緑がたくさんだと癒されるね!」
トレーナー「ああ、そうだな。やっぱりたまには自然に囲まれないと――」
トレーナー「と、そろそろ時間もいいしな。マヤノ、これ」
マヤノ「これ……ひょっとしてお弁当?!」
トレーナー「ああ。この前、マヤノと離れてた時それなりに時間があったからな。料理を少し学んだんだよ」
トレーナー「まだ下手の横好きって感じなんだけどさ」
マヤノ「……! トレーナーちゃんの手料理……」
トレーナー「まぁサンドイッチだけど、味わって食べてくれると嬉しい」
マヤノ「うんっ! いただきまーす!」
―――
■[すくらんぶる☆ゾーン]マヤノトップガン
スピード:1054(S+)
スタミナ:689(B)
パワー:733(B+)
根性:1050(S+)
賢さ:1058(S+)
やる気:普通
―――
下1〜5 探索安価
下1:コンマ値+45
下2:コンマ値+20
下3:コンマ値+25
下4:コンマ値+45
下5:コンマ値+45
―――
- 334 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 16:21:50.77 ID:qsIsSZlu0
- うまぴょい
- 335 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 16:32:23.36 ID:0riEbbs9o
- うーうまだっち
- 336 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 16:41:38.15 ID:2UaE5iJ6O
- すきだっち
- 337 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 17:12:32.50 ID:x1j/x6RYO
- うまぽい
- 338 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 17:12:49.26 ID:vhMMmlHPo
- バクシン!
- 339 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/08(日) 17:18:14.88 ID:+X3veNpB0
- というわけで、ゾロが出たのでもう二回転……ッ!
下1〜2 追加ロール
- 340 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 17:31:35.76 ID:fS8Hl1Ogo
- 筋肉💪
- 341 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 17:35:57.82 ID:3mOCnrZH0
- わっしょい
- 342 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/08(日) 19:31:01.86 ID:+X3veNpB0
-
ひとまずリザルトです。
―――
[71+45]+[21+20]+[37+25]+[55+45]+[86+45]
+
[77+45]+[36+20]+[15+25]+[50+35]+[26+45]
+
76+82
―――
合計:982
―――
▼スキルヒント[直線加速]Lv1を獲得した。(100)
▼スキルヒント[一陣の風]Lv1を獲得した。(500)
▼スキルヒント[上昇気流]Lv1を獲得した。(200)
▼スキルヒント[業脚]Lv1を獲得した。(600)
▼トレーナー下位スキルヒント[収束する条]Lv1を獲得した。(800)
▼トレーナー上位スキルヒント[運命の輪]Lv1を獲得した。(900)
▼アイテム[やる気ドロップス]を獲得した。(300)
▼アイテム[目覚まし時計]を獲得した。(400)
▼アイテム[夢のきらめき]を獲得した。(700)
―――
▼トレーナー下位スキル[収束する条]
▼トレーナー上位スキル[運命の輪]
※詳細情報習得後公開
- 343 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/08(日) 19:36:29.49 ID:+X3veNpB0
- トレーナー「やっぱり海の近くって、波の音が聞こえて穏やかな気持ちになるよな」
マヤノ「ねー。落ち着くというか、眠たくなるというか」
トレーナー「昼寝でもしたくなるよな。お腹もいっぱいになったし」
マヤノ「ちょっとわかるかも」
トレーナー「歩いてると目も覚めてくるだろうし、ちょっとしたらこんな気持ちもどこかに飛んでってるかもしれないけど」
マヤノ「んー。トレーナーちゃん、わがまま言っちゃダメ?」
トレーナー「ん、まぁ言うだけなら。わがままを聞くかどうかは後に決めるけど」
マヤノ「あのね、ここでお昼寝したいな〜って」
トレーナー「……ふむ。まぁ、それくらいならいいぞ。無理な運動はパフォーマンスの低下をもたらすし」
マヤノ「無理な運動ってわけじゃないけど……。トレーナーちゃんと久しぶりに一緒に眠りたいなって思ったんだ」
トレーナー「そうか。んじゃぁ、マットを敷きなおして横になるか」
マヤノ「やった〜!」
―――
▼探索度が[3/13]になった。
- 344 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/08(日) 19:39:40.07 ID:+X3veNpB0
- トレーナー「街でいろいろ買いこんできたおかげで、こちらでの仕事が本当に捗っている」
トレーナー「特にし好品は、こちらじゃ満足に用意が出来ないからな……。匂い付けとかは特にそうだ」
トレーナー「やっぱりいい匂いがすると仕事もはかどるからな」
トレーナー「五感に働きかけて効率を促す、これもまた一つの効率化ということだ、としみじみと思う」
トレーナー「そういえば、マヤノも香水を買っていたけれど――マヤノはどんな香水をかけているんだろうか?」
トレーナー「……これだけ切り取ると変態チックな発言だな」
トレーナー「人前では言わないようにしなければ」
トレーナー「さて、今日は何をしようか」
―――
下1
今日は何をする?
トレーニング/休憩/探索/その他(良識の範囲内で自由に)
※休憩効果発動中。次回トレーニング効率2倍。
- 345 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 19:50:57.30 ID:3mOCnrZH0
- 休憩して水着でめいっぱい遊ぼう
- 346 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/08(日) 20:16:32.51 ID:+X3veNpB0
- トレーナー「夏と言えば海」
トレーナー「海と言えば砂浜」
トレーナー「砂浜と言えば――水着だ」
マヤノ「海水浴だーっ!」
トレーナー「遊んでいるように見えるが、そもそも海中での有酸素運動はトレーニング的にも避けては通れないお題目である以上、な」
トレーナー「海にはいかなければならない! そうは思わないか、マヤノ――!」
マヤノ「おもいまーす!」
トレーナー「はっちゃけるぞー!」
マヤノ「おー!」
―――
▼休憩効果発動、次回トレーニング効果8倍
▼やる気が上がった。
普通→好調
- 347 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 20:18:11.50 ID:0riEbbs9o
- やる気も上げたらなアカンかったなそういえば
- 348 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/08(日) 20:31:51.68 ID:+X3veNpB0
- トレーナー「子供のころは砂浜で花火してたりしたんだけど、今は砂浜で花火を禁止されているところの方が多いらしい」
トレーナー「少し寂しい気もするけど、妥当だな、と思うところもあり……」
トレーナー「やっぱり海洋汚染はかなり深刻な問題だからな」
トレーナー「とはいえ、海岸でやる花火でしか得られない体験もあるから、出来る時にやっておきたいよな」
トレーナー「あ、もちろん後始末は必要だけどな!」
―――
下1
今日は何をする?
トレーニング/休憩/探索/その他(良識の範囲内で自由に)
※休憩効果発動中。次回トレーニング効率2倍。
- 349 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 20:37:21.73 ID:0riEbbs9o
- トレーニング
- 350 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/08(日) 22:45:17.65 ID:+X3veNpB0
- トレーナー「さて、そろそろ夏の仕上げに入ってくるわけだが、マヤノ」
マヤノ「なぁに、トレーナーちゃん」
トレーナー「思ったよりもナリタブライアンとマヤノの間に広がっている実力の距離は――遠い」
マヤノ「……うん。十秒貰っても負けちゃうってことは、そういうことだよね」
トレーナー「……そうだ。つまり、全体的な地力も、小手先でも負けているという事になる」
トレーナー「恐らくそれは一朝一夕で解決する問題でもない。おそらくこれは――才能以前に、取り組んできた練習とその練度が問題だ」
マヤノ「そう、だね。悔しいけど、ブライアンさんよりも地力が足りてないってことは、わかる」
トレーナー「……ああ、俺も痛感してるよ。どうしてマヤノのことを上手く導いてやれなかったのか」
トレーナー「だけど、それを打開する術が、今の俺にはある」
トレーナー「……だから、俺と共に走ってくれ、マヤノ」
マヤノ「うん、トレーナーちゃんとならどこまでも走れるから――!」
トレーナー「じゃあ、トレーニング……開始だ!」
―――
■[すくらんぶる☆ゾーン]マヤノトップガン
スピード:1054(S+)
スタミナ:689(B)
パワー:733(B+)
根性:1050(S+)
賢さ:1058(S+)
―――
※休憩効果発動中、トレーニング効率8倍
下1
トレーニングの内容
スピード/スタミナ/パワー/根性/賢さ
下2〜3
トレーニングの効果量
※ゾロ目で追加イベント
- 351 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 22:49:57.97 ID:3mOCnrZHo
- スタミナ
- 352 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 22:50:31.17 ID:mzdHXsJ0O
- すきだっち!
- 353 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 23:05:51.44 ID:0VxulyWA0
- あ
- 354 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 23:11:32.91 ID:0riEbbs9o
- ゾロぴょい来たあ!
- 355 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/09(月) 00:04:41.78 ID:dHhOdHCd0
- トレーナー「……こんなに大きなタイヤを引ききれるのか、なんて思ったけど、割と引けるんだな……」
トレーナー「流石ウマ娘、時速70kmで走り、牛の突進を受け止める者達……」
マヤノ「……トレーナーちゃーん? なんか失礼なこと考えてない?」
トレーナー「……そんなことないぞ」
マヤノ「今ちょっと黙ったでしょ……! もー、しっかりマヤのこと見てくれなきゃイヤなんだからねっ」
トレーナー「ああ、しっかりと見てるよ――」
トレーナー(とは言っても、小さな子が自分の体よりも大きなタイヤを引いてるのは違和感だよなぁ……)
マヤノ「トレーナちゃん……?」
トレーナー「見てる、見てるから大丈夫だ……!」
マヤノ「ホントかなぁ……」
―――
▼マヤノトップガンのスタミナが上昇した。
スタミナ:689(B)+{(17+44+[業務改善命令]10)×8}=1200(SS+)
▼スタミナは最高の仕上がりだ。
▼[メジャーイベント:超克]のフラグが立ちました。
- 356 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/09(月) 00:16:48.93 ID:dHhOdHCd0
- せっかくの安価スレなので、ゾロ目の追加イベント、どういうのが欲しいのかも安価させて頂きたく――。
下1 追加イベントの内容
※記述の形態はお好きにどうぞ。
※ガイドラインに違反するような内容は再安価です。
※その他ストーリー上挿入できないような内容の場合も再安価です。
- 357 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/09(月) 00:20:40.49 ID:ti/LvhPUO
- 二度目の線香花火対決。今度は本当の意味での告白…とか?
- 358 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/09(月) 00:49:37.62 ID:cSxE4PV0o
- いいね……!
- 359 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/09(月) 21:03:07.81 ID:dHhOdHCd0
- というわけで、ゆるりと進めていきます。
―――
「トレーナーちゃん、今日の夜花火したい!」
トレーニング後。クールダウンするために歩いている最中、マヤノは提案した。
つい先日、街で購入した諸々の品の中に花火は確かに存在している。
前回はスペシャルウィークに突然渡されたので準備も何もできなかったが、今回はそもそも”花火をする”という目的のもと準備をしている。準備は万全と言えた。
そして、準備が万全であるという事は、いずれマヤノが花火を提案してくることも分かっていたということで。
「いいね。じゃあ、今日の夜……夕食が終わった後に宿舎前で待ってるよ」
「うん! 今日のために用意したアレも着ちゃうから――トレーナーちゃんも、マヤにメロメロになっちゃうかも〜?」
「はは、期待してるよ」
「……むー。そんな反応してられるのも今のうちなんだからね! 首をながーくして待っててね、トレーナーちゃん! ユー・コピー?」
「長くして待ってるよ、アイ・コピー」
頬を膨らませ、踵を返すマヤノ。俺はリスみたいなマヤノの姿が見えなくなるまで、小さく手を振っていた。
……ようやくマヤノの背が消えた時、俺は自然と息を吐いていた。深い、ため息を。
そのため息が何から出たのか、俺にすらわからない。ただ、この吐息が何かしらの想いからくるものは確かで。
正体がわからない”想い”とやらが酷くむず痒くて、頭を掻いた。そしたら、波がいつの間にか脚に押し寄せていて、突然の冷たさに驚いて小さく悲鳴を上げる。
そんな俺を笑うように、カモメが甲高い鳴き声を発していた。
- 360 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/09(月) 21:39:50.89 ID:dHhOdHCd0
-
――夜風吹く海近くは、夏と言えどもそれなりに冷え込む。
前年はスーツ以外何も持っていなかったからと購入した甚平を来た俺は、早々に後悔する羽目になった。
甚平は風を通す。風が通ると脇の下や股間、首などが冷える。大動脈がある場所が冷えると、体温が劇的に低下して……つまり、めちゃくちゃ寒い。
花火――火が近くにあればもう少しましになるんだろうけど、マヤノが来る前に始めてしまえば怒られてしまうからなぁ。
寒い、と一人ごちったその時だった。遠くから、俺を呼ぶ声がして。
振り向けば――マヤノが走っていた。
オレンジの髪は結いあげられ、お月さまみたいな団子になって頭に乗っかっていた。両サイドから延びるウマ耳がまるで稲穂のようだ。
軽く化粧をしているのか、いつもよりも頬の赤みが増した表情は、見る者を魅了する可憐さに満ちていた。金色の瞳が月光に照らされて、まるで世界から浮き出たかのように美しく、妖しくきらめいている。
華奢でしなやかな肢体を覆うのは、見事な拵えの茜色の着物。夕陽が落ちる間際の空のように、赤いが僅かに暗い色がマヤノの雰囲気をいつもより大人しく見せている。
……見せているだけで、実際はそうではない。マヤノはこちらへと、かぽかぽと下駄の音を鳴らしながら駆けている。あの恰好では走りにくいし転びそうなものだが、見事なフォームで走っている。
しみじみと成長の実感を得ていると、マヤノが勢いを殺さないままこちらに向かってくるのが見えて、俺は慌てて両手を広げた。
「――トレーナー、ちゃーん!」
「……っ! よいしょっ、と!」
飛び込んできたマヤノを抱き留めながら、右の踵を軸にして勢いを受け流す。くるりと一回転して両足を踏みしめれば、転ぶことなく元の位置に収まった。
ぺしりぺしりとウマ耳が腕を叩くので、抱き留めていた手を解いて頭を撫でる。ぴこぴこと小刻みに揺れるのは、マヤノが心地よさを感じている証左だ。
「まったく、いきなり飛び込んでくる奴がいるか」
「ここにいまーす!」
「……あまりやるなよ、いつまで受け止められるかわからないんだからな」
「えー? だったら、受け止めてもらえるくらいにスピードを落として……」
「あくまでも飛び込むつもりなんだな――っと。そんなことより先に言うことがあるな」
マヤノの肩を掴んで、優しく離す。
キョトンとした表情で俺のことを見上げるマヤノの瞳を見ながら、出来る限りの笑顔を浮かべる。
「――似合ってるよ、マヤノ」
「トレーナーちゃんも! かっこいいってマヤ思うな〜!」
お互いの言葉少なな評価に、一瞬だけ顔を見合わせて。
どちらからともなく小さく笑う。なにが面白かったというわけでもないのに、なんだか笑いが止まらなくて、笑いが大きくなっていく。
マヤノも同じようで、化粧で彩られた相貌を崩して大笑していた。綺麗に着飾っているのと、いつもの笑顔のギャップが凄くて、俺はまた一つ笑ってしまう。
多分久しぶりの、純粋な笑顔だった。
- 361 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/09(月) 22:31:52.42 ID:oSK1NoOeO
- いいぞいいぞ
- 362 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/10(火) 21:49:34.84 ID:P9tFQQBJ0
- ■
「……くふ、ははは、まだちょっと笑いが抜けないな」
「もー、トレーナーちゃんってば笑いすぎだよ〜」
「俺もなんでこんなに笑ってるかわからないんだよな。あー、笑った笑った」
「むー!」
頬を膨らませて怒るマヤノ。
悪い悪い、と呟きながら、膨らんだほっぺたを指先でつつく。すると、すぼんだ口からふしゅり、と息が漏れてきた。
その様子が面白くてもう一度笑って――マヤノが胸をぽかぽかと叩いてきたので、もう一度軽い謝罪の言葉を述べる。
そうしてリセット。夜の海岸線の空気感を、二人の雰囲気に混ぜ込む。
「にしても、久しぶりだな。お互いに……普通に接するの、っていうか」
「うん……。なんていうか、ツキモノ? がおちたみたい!」
「憑き物が落ちる……うん、確かにそうかもしれないな。余計なものが落っこちた、のかもしれない」
「……でも、ちょっと残念かも」
「残念?」
俺が聞き返せば、マヤノはにこりと微笑んではぐらかした。
いくら聞いても答えてくれなさそうだ。前までははぐらかし方も下手だったんだけど……妙なところで成長を感じてしまうな。
だが、さて――このままの調子だといつまでも始まらなさそうだ。積もる話もある、会話だけなら永遠に続けられるが、俺たちの本題はそれらじゃない。
持ってきたバケツの中に入れてあった花火とチャッカマンを取り出して、マヤノに差し出す。目をキラキラと輝かせて、それを見つめるマヤノ。
「マヤ、結構花火好きかもしれない!」
「キラキラしてるし、まぁ去年のはしゃぎようを見てれば、まぁ」
「学園でも花火できるかな?」
「……出来ないに決まってるだろ。それに、花火って言うのはこういう場所でやるからいいんだよ」
俺がそういえば、けちぃ、と口をとがらせる。苦笑を返しながら、バケツに海水を満たして――チャッカマンを持つ。
今日は風があるものの、そこまで強くはない。絶好の、とまではいかないが、それなりに花火日和だ。チャッカマンの火も僅かに揺れるだけ。
……花火の煙にだけは気をつけないといけないが、それはまぁ何とかなる。
- 363 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/10(火) 21:53:22.19 ID:P9tFQQBJ0
-
「花火は火をつけてこそだ。そろそろやろうか」
「うん! トレーナーちゃん、つけてつけて〜!」
両手に一本ずつ持った花火を差し出してくるマヤノ。差し出されたうちの一本を取り上げて、残ったもう一本に火をつける。
マヤノは少し不服そうだったけれど、火が付いた途端にそんな表情は掻き消える。火薬の香りが一瞬香った瞬間、マヤノの表情は華が開くように明るくなり。
――しゅぼ、と一瞬音が鳴り響き、光の洪水。
まるでシャワーのように流れ出る光の線。赤に青、白に緑と、目まぐるしく色を変えるそれを、マヤノは吐息を漏らして見つめていた。
しばらく見て満足したのか、いつぞやのように花火を振り始める。……何かの文字だろうか。空中に描かれた線を追って――なるほどな、と頷いた。
エル、オー、ブイ、イー。……つまるところLOVEだ。実にマヤノらしい文字だと思う。
「トレーナーちゃん、今なんて書いたかわかる?」
「……さぁな」
「むー。じゃあもう一回書くから……次は見逃さないでね!」
そういいながら、マヤノは再び宙にLOVEを書き始める。そんな様子に苦笑をしながらも、和やかさを感じて思わず微笑んでしまう。
今年の頭だったら、こんな気持ちにはなれなかったかもしれない。もっと後悔と停滞に満ちた気持ちで、こんな光景を見ていたかもしれない――そう思うと、たまらなくこの日常が愛おしかった。
ずっと続いてほしい。そう願わずにはいられない。
でも、それを運命は許してくれない。俺たちはこの時間が過ぎれば、再び元の場所へ――強欲渦巻くターフへと戻らなければならない。
……楽しい時間は、まるで花火のように、パッと咲いて、消えていく。楽しい時間であればあるほど、惜しみたくなるような時間であればあるほど、光のように消えていく。
花火と戯れるマヤノのことを眺めて、俺は一つの気持ちに気付いた。夏の魔法か、あるいは――隠れていた気持ちが花火によって照らされたか。もしくは、マヤノを待つ間に感じていた”想い”とやらが増大してしまったか――。
なんにせよ、共通して抱いた願いはたったの一つだけだ。
「トレーナーちゃん?」
「……ん、どした?」
「なんかヘンな表情してたから……どうしたのかなって思って」
「ああ、ちょっと考え事……っていうか、造詣を深めてた? っていうか」
「……? とりあえずトレーナーちゃん! これ持って!」
そう言って差し出してきたのは、先ほどまでマヤノが握っていた花火と同じタイプのもの。ぎゅっと握らされ、何かと思ったら――。
「トレーナーちゃんも色々考えてることとか文字にしてみたら?」
そういわれて、いつの間にか奪い取られていたチャッカマンで火をつけられる。
あ、と口に出したのを皮切りに、花火の先端から光があふれだす。
「花火の線、消えるから。なにかいてもバレないよ、トレーナーちゃん」
「……なるほど、ね」
一瞬何を書こうかな、と思って――ただの線を描いた。
マヤノは首をかしげて、もう一度考えて――また首をかしげた。
「何かいたの〜?」
「何も」
「え〜、どうして?」
不思議がるマヤノの頭に手を置いて、俺は小さく笑う。
「――一瞬で消える言葉なんて、ちょっと寂しいだろ」
- 364 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/10(火) 22:08:41.06 ID:P9tFQQBJ0
- あれから少しが経って、俺たちはいつもより言葉少なに花火に興じている。
終わりの予感が近付けば近づくほど寂しくなる。いつもならマヤノは騒ぎそうなものだけれど、俺がさっき漏らした言葉に考えを巡らせているせいか、言葉は少ない。
ちりちりと花火が消えていき、海岸に瞬いていた光のどれもが掻き消える。そして――俺たちは花火の終わりを明確に感じ取っていた。
「……終わったね」
「ああ、これからは――しめくくりだ」
しめくくり、とマヤノが鸚鵡返しして、首をかしげる。俺は懐から”それ”を取り出して、開封。マヤノに一つ渡す。
細くて小さくて。でも持てばなんとなく重みを感じるそれは――線香花火だった。
「去年もやったろ、これがなきゃ締められないよ」
「……うん、そうだね」
マヤノは俺から受け取った線香花火をまじまじと眺めて――優しい笑みを浮かべた。
去年のこの時期、俺はマヤノに”事情”について話した。話すまいと思っていたけれど、線香花火の魔力にあてられたみたいに、するりと。
……線香花火の魔力もあったが、そもそもマヤノのことを信頼しているからこそ話していた。それはマヤノも知るところであり、だからこそ――大切な記憶となっているのかもしれない。
来年はここには来られないかもしれないけれど――同じ笑顔を見たいな、なんて思って。
「着火するぞ」
「わーい!」
心に浮かんだ気持ちをごまかすように、チャッカマンで火をつけた。
―――
下1 線香花火 どちらが早く落ちるか(コンマ)
50以上:トレーナー
50以下:マヤノトップガン
- 365 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/10(火) 22:10:41.48 ID:LtDq2eHfo
- 他ルートの示唆を(勝手に)感じて感慨深
- 366 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/10(火) 22:45:46.23 ID:P9tFQQBJ0
- 「ちっちゃい花火だ……」
「去年も同じ反応してたよな」
「え、そうだっけ?」
「おう、マヤノの言ったことなら大体覚えてるぞ」
線香花火が弾ける。
はじけた光の先を目線だけで追って、小さく笑う。
「そこは全部って言うところじゃなーい?」
「全部っていうとさ、さすがに覚えすぎだ、って思わない?」
「マヤはそうは思わないかな。あ、トレーナーちゃんもマヤのことが好きなんだーって幸せになれるから!」
「……そっか。そりゃよかった。でも99%ってことにさせてくれ」
「……どうして?」
マヤノがこちらを向き、俺はマヤノの瞳を覗く。キラキラと輝く瞳いっぱいに俺の顔が映って、その中の俺はカッコ悪い表情をしていた。
だから、精一杯、自分の思えるカッコイイを作って、答える。
「いざというとき、マヤノの嘘を受け入れたい」
「……マヤがオトナの女性になったら、ってこと?」
「ああ。全部覚えてたら、嘘かどうかわかっちゃうだろ? 1%くらいわからない、覚えていないっていう余地があったほうが――俺はドキドキする」
「ふーん……。よくわかんないけど、トレーナーちゃんはけっこー振り回されたいタイプなんだ」
「そう、なのかもな」
確かに、マヤノみたいな子に振り回されるのは疲れるけど――楽しい。俺がそもそも能動的な人間とは言えないからかもしれないが、受動的に動くのは受け入れるだけで、楽でもある。
だから、多分。マヤノと一緒に居るのが一番楽しい。
「俺はマヤノの隣が一番好きだよ」
「……わ、大胆。去年は嘘ばっかりでホントのこと言ってくれなかったのに」
「事情が変わったんだよ、事情が」
「事情?」
「ああ、事情だ」
「――それって、クリスマスの時の、あの言葉?」
マヤノにそう聞かれて、俺は思わず固まった。その反応こそが、マヤノにとっての正解だったらしい。小さくそっか、と呟いて、マヤノは笑う。
「大人って汚いな〜って思ったな〜」
「……ま、そらそうだ」
「だって、あれ――嘘だけど嘘じゃないでしょ?」
「……ほう?」
「嘘だけど嘘じゃない……っていうか、別の言葉で誤魔化しただけ。違う?」
なるほど、バレている、と。
- 367 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/10(火) 22:48:09.44 ID:P9tFQQBJ0
-
・・
「――君のことが好きだよ、マヤノ」
「……」
「好き、って言葉――嘘でしょ? トレーナーちゃんは悪い大人だから」
「敵わないな。さすがだよ、マヤノは」
「でも、完全にちがう、ってわけでもない」
マヤノの線香花火が、落ちる。俺のものよりも先に。
去年もそうだった。マヤノの言葉も、体温も、声音も。
違うのは、今マヤノが俺を見つめる視線の意味。
俺が、マヤノを見つめる視線の意味。
「あの言葉のホントの意味って、何だったの?」
「……なんだと思う?」
「……解らない。マヤでも、トレーナーちゃんのことを全部知ってないから、解らない」
だから。
「だから、教えてほしいって思っちゃうな。あの時のトレーナーちゃんの本心」
「……はぁ、なるほどね。やっぱり成長が早いというか、何というか」
ここまでバレているのでは、仕方ない。
そう言い訳して、俺はだんだんと小さくなる手元の線香花火に目線を落とす。
ちかちかとして、今にも消えそうなそれが、まるで俺みたいだな、と思えた。
- 368 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/10(火) 22:48:50.57 ID:P9tFQQBJ0
-
「――俺は、今まで人のことを好きになった経験があまりない」
「例えば、中学や高校。友人はいたけれど、異性は周りにいなかった」
「まぁ当然と言えば当然だ。第二次性徴――思春期を迎えた男女なんてそんなもんだ」
「だから、”この気持ち”がわからないまま大人になった」
「……それから下積みを経てトレセン学園に入って。最初に出会ったのがスペシャルウィークだった。スペシャルウィークは……何というか、俺にとっての憧れだった。俺もあんな風になってみたい、と思わせる……」
「次に出会ったのはツインターボだった。ツインターボは、理想だった。俺もあんな風に自由になってみたかった。そう思った」
「……そして君に出会ったんだよ、マヤノ。君は天才だった。何事にも果敢に挑戦する割に、良い成績を残して戻ってくる。……最初は嫉妬した。その才能があれば、俺だって何か残せたかもしれないのに、って」
「でも、メイクデビュー、京都JS、皐月賞と時が経つたびに、君のことが気になった。あんなに羨ましいって思っていた気持ちがどこかに消えていることに、俺自身が驚いた」
「その代わり、別の感情が顔を出した。まるで、嫉妬から芽生えたかのように。その気持ちの正体がわからなくて……俺は今までずっと探していた。天皇賞・秋の時も、クリスマスの時も、正月の時も――」
- 369 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/10(火) 22:54:59.37 ID:P9tFQQBJ0
-
「――そして今、今気づいたよ、マヤノ」
- 370 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/10(火) 22:55:40.01 ID:P9tFQQBJ0
-
俺のこの気持ちは、多分。
俺が、今まで誰かに対して抱いてこなかった感情。
君を守りたい、君と共に居たい。たとえ、何があったとしても。
多分、多分だけど、それを人は。
- 371 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/10(火) 22:56:28.50 ID:P9tFQQBJ0
-
「君のことを愛しているんだ、マヤノ」
――人は、愛と呼ぶらしい。
- 372 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/10(火) 23:02:17.28 ID:XS+BwBVJO
- えんだあああああ
- 373 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/10(火) 23:05:37.17 ID:P9tFQQBJ0
- 「……ぇ」
何処までも静かな海岸。
線香花火が今落ち切って、明かりもない。
だから、マヤノの息遣いまでが鮮明に聞こえた。
ついに言ってしまった。もう後戻りは出来ない。
この気持ちに応えてくれても、応えてくれなくても――俺たちの関係は、今から変わってしまう。
「今すぐの答えとかは求めてない。だから、今日はここでさよならだ」
俺は腰を上げて、バケツにゴミを集める。そうしてもう一度マヤノを見て――その場から全く動いていないことに気が付く。
「……さすがに風邪ひくぞ。ほら、送ってやるから立て」
「……ぁ、うん……」
手を差し出すと、マヤノは小さく声を漏らして、俺の手を取る。
俺はそのまま、マヤノの手を軽く握って宿舎まで歩く。
……痛いほどの静寂が、俺たち二人の間に横たわっている。
結局その後、お互いに言葉を発することはなく、別れた。
ふと、振り返る。
去り際に見えたマヤノの顔は――まるで林檎みたいに真っ赤だった。
- 374 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/10(火) 23:08:49.76 ID:P9tFQQBJ0
- トレーナー「……いや、どんな顔して会えばいいんだ?」
トレーナー「恥ずかしいというか、普通に、なんだ、その……!」
トレーナー「会いづらい……!」
トレーナー「でも会わなきゃ予定は立てられんし……うわぁ、どうしよう……」
トレーナー「……顔でもあらうか」
―――
下1
今日は何をする?
トレーニング/休憩/探索/その他(良識の範囲内で自由に)
※今ターンで夏合宿は終了します。
- 375 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/10(火) 23:12:10.46 ID:XS+BwBVJO
- トレーニング
- 376 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/10(火) 23:12:17.87 ID:cfvYyfMU0
- トレーニング
- 377 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/10(火) 23:29:33.14 ID:P9tFQQBJ0
- トレーナー「……」
マヤノ「……」
トレーナー「さて」
マヤノ「……っ!」
トレーナー「……トレーニング、やるぞ」
トレーニング(や、やりづれー……!)
―――
■[すくらんぶる☆ゾーン]マヤノトップガン
スピード:1054(S+)
スタミナ:1200(SS+)
パワー:733(B+)
根性:1050(S+)
賢さ:1058(S+)
やる気:好調
―――
下1 トレーニングの種類
スピード/スタミナ/パワー/根性/賢さ
下2〜3 トレーニングの効果量
※ゾロ目で追加ロール
- 378 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/10(火) 23:35:31.20 ID:QlWRcxBso
- パワー
- 379 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/10(火) 23:36:29.89 ID:cfvYyfMU0
- パワーが不足しているので重点的に鍛えてみましょう
- 380 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/10(火) 23:37:29.34 ID:LtDq2eHfo
- トレーナー君の成長も著しい
- 381 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/10(火) 23:40:13.91 ID:cfvYyfMU0
- イベント安価を取ってとても良いものが見れたので感謝します
- 382 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/11(水) 01:46:19.93 ID:phJv/GZv0
- トレーナー「……よし、あと一本!」
マヤノ「っ!」
トレーナー「……あ、その……」
マヤノ「……」
トレーナー「……」
トレーナー(これはこれで早めに決着をつけなければ、後々に響くな……!)
トレーナー(とはいえ、返答はあとでもいいって言った以上急かすわけにはいかないし……)
トレーナー(……世の男性方はこんないたたまれない雰囲気の中で生きているんだな、さすがだ)
―――
▼マヤノトップガンのパワーが上昇した。
パワー:733(B+)+89+34+[業務改善命令]10=866(A)
- 383 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/11(水) 01:50:20.75 ID:phJv/GZv0
- トレーナー「夏合宿から戻って来たら、何故だかわからないけどマヤノと俺のことを疑う声が多く聞こえてきた」
トレーナー「ナイスネイチャ曰く、あんなにふわふわしててほわほわしてるマヤノなんて初めて見た、とのことで……」
トレーナー「……いや、隠せとも言えないし、俺自身も隠せている自信はない」
トレーナー「出来るだけ――まだとろ火くらいのうちに進展があると助かるが、果たして――」
トレーナー「……とはいえ、今日もマヤノとは会わなきゃいけないんだよな。よそよそしい感じを出さないように気をつけなければ」
―――
下1
トレーニング/お出かけ/休憩/スキル習得(ウマ娘)/スキル習得(トレーナー)/脚質上昇/会話(秋川理事長)/秘密の特訓/その他(良識の範囲内で自由に)
※現在目標設定なし。
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