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【艦これ】龍驤「足りないもの、その後」その10【安価】

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752 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/04(水) 23:13:15.20 ID:C7qJKNp+O
>>751
途中幼い少女がどうのと言い出した中枢をなんとか提督がフォローしきって子供思いだと伝わった様子
753 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/08/04(水) 23:19:32.65 ID:3Y/Qz8ny0
望月「腹痛はこっちでなんとかしたのに気付いた?」


提督「…確信は無かったがそうだろうと思っていた」


菊月「お前の為にやったことじゃないのは理解しておけ」


提督「わかってる…俺の後を引き継ぐ菊月提督に迷惑がかかるところだったからな」


望月「薬が効いても演説はスムーズじゃなかったね。けど必死で一所懸命なことは伝わったかな」


菊月「中枢棲姫の存在も大きかっただろう」


提督「そうだ…やはりあれだけ強力な深海棲艦が仲間になるといことは大きなプラスだった」
754 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/08/04(水) 23:23:17.49 ID:3Y/Qz8ny0
望月「でも途中で幼い少女がどうだとか言い出したのは危なかったけど」


菊月「どいつもこいつもロリコン共が」


提督「あれは予測していた。だからうまくフォローできたんだ」


望月「見てる側からすれば中枢棲姫は子ども好きってことになったと思うよ〜」


菊月「…私が確認したいことは終わった。帰るぞ」


望月「帰るときもいきなりだねぇ〜じゃ、そういうことで」


提督「ああ…わざわざありがとう」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
755 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/04(水) 23:41:59.30 ID:GRllutu6O
これで提督として執務するのも最後になるな…としんみりしてる提督
でもしんみりできるのは少しの間だけで今までお疲れ様でした+就任お祝い会が開かれる
756 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/04(水) 23:44:46.64 ID:6aiWF8Pco
>>755
757 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/08/04(水) 23:53:38.16 ID:3Y/Qz8ny0
ーー横須賀鎮守府


提督「演説も終わった……これで提督として執務するのも最後になるな」


漣「しんみりなんかさせませんよーー!」ガチャッ


龍驤「これからお疲れ様でしたと司令官の門出を祝う会があるんやで!」


提督「……よし、行こうじゃないか!」


漣「さすがはご主人様!こういう時に乗らないでいつ乗るんですかって話です!」


龍驤「もう準備はできてるから、あとは主役が来るだけやで!」


提督「主役は遅れて登場するものだ。ちょうどいい感じになるだろう」
758 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/08/04(水) 23:56:55.19 ID:3Y/Qz8ny0
ーー食堂


北上「提督の登場だ〜!」


提督「驚いたな…足りないもの鎮守府からも来ているのか」


多摩「多摩が許可したにゃ」


雲龍「多摩提督が言うから仕方なくよ」


提督「多摩と雲龍…足りないもの鎮守府は任せたぞ」


多摩「任せろにゃ」


雲龍「貴方が居たときより立派な鎮守府にしてみせるわ」


漣「さあさあ皆さんグラスは空いてませんね?それでは乾杯の音頭を…ご主人様、お願いします!」


提督「よし…」


龍驤「皆んなに祝ってもらって…良かったなぁ司令官…」


下1 この後の展開やその他起こったことなど
759 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/05(木) 00:06:08.10 ID:rRL7gDdDO
提督達が盛り上がっている最中
見慣れない三人が混じっているが誰も疑問には思わずまるで見えていないかのよう
司令官の門出ですからね祝わないという選択はありません
やれやれ…あたしは付き合いだからね
この日本酒美味しいわね…
760 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/05(木) 00:06:40.05 ID:U9RO9CrXo
S朝潮も参加してて姿は見えないけど八島さんや芙蓉さんもいる
たまに料理あーんして八島さんに食べさせたり八島さんが芙蓉さんの分横取りしたり
で、まさかこんな未来を迎えることができるなんてと二人とも驚いてるけどS朝潮はそうは思わないって
間違えたることはあっても諦めずにひたむきに前に進み続けたからここまでこれたのは必然だったと考えてる
761 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/08/05(木) 00:24:48.94 ID:xNvWE0ha0
ーー


S朝潮「司令官の門出ですから祝わないという選択はありません」


八島「やれやれ…あたしは付き合いだからね」


芙蓉「この日本酒美味しいわね」


S朝潮「芙蓉さんはともかく八島さんまでありがとうございます」


八島「朝ちゃんがいるからだもん。そうじゃなきゃこんな所に来ないからね〜」


芙蓉「このワインも美味しい…」


八島「はいお酒飲み過ぎだから没収〜」


芙蓉「ああん……」
762 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/08/05(木) 00:31:58.28 ID:xNvWE0ha0
S朝潮「八島さん、この景色は想像できましたか」


八島「そんなわけないじゃん。よくて半分残ればいいと思ってたからね」


S朝潮「十人じゃなかったんですか?」


八島「チャンスがあれば他もやろうとしてたからね〜」


S朝潮「そんなことにはなりません。間違えることはあっても司令官達は諦めずに前に進み続けます」


八島「残念ながらそうだったね…」


S朝潮「八島さんの望むものは現実になりません」


八島「……まだ残ってるから諦めないよ」


下1 この後の展開やその他起こったことなど
763 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/05(木) 00:44:23.44 ID:tOgfYfeJo
貴女がそういう存在だということはわかっています
それでも、今日この場では私と楽しんで貰えませんか…?(潤んだ眼差し)
764 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/08/05(木) 01:06:33.12 ID:xNvWE0ha0
S朝潮「貴女がそういう存在だということはわかっています。それでも…今日この場では私と楽しんで貰えませんか?」


八島「しょうがないな〜特別だからね」


S朝潮「ずっと悪役なのも疲れるんじゃないですか?」


八島「あたしは悪役なんかじゃないよ、そういう存在だから」


S朝潮「ならその存在であることに疲れませんか?」


八島「全く!」


S朝潮「…そうですか」


八島(ごめんね朝ちゃん、気持ちは分かるけどそうはいかないんだよね。この世界はあたしが作ったからね)


八島(犠牲無しで富士を葬れたのは良かったけどそれじゃつまんないもんね!)


八島(せめてあと一人くらいはサクッとやれたらいいんだけどな〜)


八島(きひひひひひ、どうなるのか楽しみだな〜)


ーー
765 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/08/05(木) 01:07:02.23 ID:xNvWE0ha0
今日はここまでです
766 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/05(木) 01:24:22.68 ID:rRL7gDdDO
お疲れ様でした
まあ正直な所ちょっと退屈してた
いきなり世界規模じゃないなら八島側に着くのも悪くない
767 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/05(木) 06:48:41.51 ID:U9RO9CrXo
バイオレンスじゃなくてもっとプラスの方に盛り上げたい
768 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/08/05(木) 19:37:44.86 ID:iv7gFShHO
ーー


提督「演説も終わってあとはその日を待つだけになったか」


龍驤「ほんまやったら全部仕事は終わってるんやけど、最後に仕事ができてしまったね」


提督「Y朝潮の解体か…」


龍驤「響と同じように書類にサインするだけでいいはずなんやけど、それじゃあかんのやろ?」


提督「解体される寸前まで俺のことを見たいと言っていた」


龍驤「警備は厳重にするらしいけど、それでも不安やわ」
769 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/08/05(木) 19:41:29.19 ID:iv7gFShHO
提督「約束した以上は行く必要がある。大本営に行くしかない」


龍驤「…無事に帰ってきてな」


提督「もちろんだ」


龍驤「無茶だけはせんといてよ。お腹の中には子どもがおるんやからね」


提督「十分わかっている」


龍驤「…最後の仕事、行ってらっしゃい」


提督「行って…きます」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
770 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/05(木) 20:07:03.45 ID:rRL7gDdDO
漣が引き留める
別に行かなくてもいいじゃないですか
書類は後で送っておけば
漣…?いやしかし約束した以上そういうわけには…
なぁんか…行かない方がいい気がするんです
771 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/05(木) 20:15:16.63 ID:U9RO9CrXo
>>770
どうしてもと言うなら皐月と神通さんを連れて行ってください
772 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/08/05(木) 20:28:56.34 ID:iv7gFShHO
漣「別に行かなくてもいいじゃないですか」


提督「だが……」


漣「書類は後で送っておけばいいんです。ご主人様が行く必要はありません」


提督「しかし…約束した以上そういうわけには…」


漣「なぁんか行かない方がいい気がするんですよ…」


龍驤「それはウチも思ってるよ。嫌な予感しかせぇへん」


漣「そうですね、どうしてもと言うなら…」
773 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/08/05(木) 20:32:06.20 ID:iv7gFShHO
ーー大本営


幹部「二人が来たのはそういう理由なんだね」


皐月「僕達がいなくても大丈夫だとは思うけど」


神通「用心して損はありません…」


提督「Y朝潮はどうしてますか?」


幹部「拘束した上で特務艦達が監視している。武器もなにも持っていないことは確認しているよ」


皐月「朝潮は二人だけで話したいって言ってるんだよね?」


幹部「彼女の両手足を拘束する。これならできることは殆ど無いだろう」


提督「…朝潮と会います」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
774 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/05(木) 20:56:31.95 ID:rRL7gDdDO
朝潮…体調は大丈夫なのかと提督
霞の薬はそれはもう効くものばかりだ
危険なものも含めて
うふふっ…心配するふりなんてしなくてもいいですよぉ
厄介者だと思っているのは知ってますからぁ
薬の後遺症か朝潮の様子は何だかこれまでと違っていた
775 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/05(木) 21:07:22.62 ID:R7m+y6iVO
強制解体にしない提案をしてくれて感謝しているY朝潮
思えば迷惑ばかりかけていた、それでも最後は私の希望を尊重してくれた
だから提案を受け入れて艦娘を辞めるという可能性が開けた
もう会うことはないかもしれないので最後に伝えたかった
776 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/08/05(木) 21:10:24.35 ID:iv7gFShHO
ーー


Y朝潮「司令官には感謝しているんですよ」


提督「どういうことだ」


Y朝潮「思えば迷惑ばかりかけていましたよね。それでも最後は私の希望を尊重してくれたじゃないですか」


提督「……」


Y朝潮「貴方のお陰で艦娘を辞めるという可能性が開けました。最後までお世話になってばかりですね」


提督「そうか…」


Y朝潮「今後もう会うことは無いでしょう。だから最後に感謝を伝えたかったんです」
777 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/08/05(木) 21:18:39.18 ID:iv7gFShHO
Y朝潮「司令官は私のことは忘れて下さい。子どものことを優先して考えるんですよ」


提督「……」


Y朝潮「どうしたんですか司令官、これで最後なんですからもっと話しましょうよ」


提督「朝潮…」


Y朝潮「貴方の艦娘になれて良かったです、嘘なんかついていません」


Y朝潮「最後の仕事が私で幸せです。どうもありがとうございました」


下3コンマ判定


奇数 ○
偶然 ×
778 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/05(木) 21:19:34.17 ID:R7m+y6iVO
なんでここで…
779 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/05(木) 21:20:24.52 ID:U9RO9CrXo
あとは任せた
780 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/05(木) 21:26:06.15 ID:rRL7gDdDO
本心なのか違うのか…
やってみる
781 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/08/05(木) 21:42:34.57 ID:iv7gFShHO
提督「…これでいいんだな」


Y朝潮「大丈夫です。あ、念のために書類を見せてくれませんか?」


提督「……」


Y朝潮「もっと近くで見せて下さい、拘束されているので見にくいんです」


提督「ほら…」


Y朝潮「ほんと司令官って馬鹿ですよね」ガタッ
782 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/08/05(木) 21:49:11.67 ID:iv7gFShHO
皐月「司令官!!」


神通「大丈夫ですか…!」


提督「ぐ……っ」


Y朝潮「あははははははははははは!!」


幹部「彼女を…運び出すんだ」


Y朝潮「その首筋の跡は一生消えませんよ!噛みちぎる一歩手前までいきましたからね!」


Y朝潮「ざまあみろざまあみろざまあみろ!あっはははははは!」


Y朝潮「お前が全部悪いんだ!私がこうなったのはお前のせいだ!」


Y朝潮「お前は絶対に幸せになれない!私みたいなのに殺されて惨めに終わる!そう決まってるんだ!」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
783 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/05(木) 21:53:53.75 ID:R7m+y6iVO
ひとしきりそう言った後、独りになるとすいません司令官と嘆くY朝潮
貴方は無防備過ぎます、これがもう会うことのできない私のせめてもの最初で最後の恩返しです…
784 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/05(木) 21:57:27.58 ID:U9RO9CrXo
>>783
本気なら動脈に噛みつくことだってできたはずなのにそれをしなかった
だからなんとなく察することができた提督
つまり手荒い餞別だったが、しっかりと自分自身の隙を認識できた
785 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/05(木) 21:57:58.67 ID:rRL7gDdDO
神通
この…っ!
提督
やめろっ!神通!
思わず神通がY朝潮に攻撃しようとするが提督が強く制止した
確かに痕は残るだろうが問題は無い
噛み付く場所を選んでいたのは提督も気付いていた
786 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/08/05(木) 22:05:31.85 ID:iv7gFShHO
ーー


Y朝潮「……」


Y朝潮「すいません司令官」


Y朝潮「貴方は無防備過ぎます、これがもう会うことのできない私の最初で最後の恩返しです」


Y朝潮「本当はもっと違うことを考えていたんですけど、薬が効いたみたいで実行に移せませんでした」


Y朝潮「……」


Y朝潮「あは…あはははははははははは」


Y朝潮「あはははははははははははははははははははは…」


Y朝潮「もう私は笑うことしかできませんよ」
787 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/08/05(木) 22:08:37.42 ID:iv7gFShHO
ーー


幹部「本当に強制解体にしなくていいんだね?」


提督「ええ…」


皐月「甘いよ司令官……」


提督「朝潮が本気なら動脈に噛みつくことだってできたはずだ。それをしなかった」


神通「それはたまたまじゃ…」


提督「手洗い餞別だということだろう。俺にも悪いところがあるのも事実だからな」


幹部「傷は残るだろうが……」


提督「これくらいなら構いません。とにかく朝潮は通常の解体でお願いしますね」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
788 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/05(木) 22:17:14.91 ID:rRL7gDdDO
ぐぬぬ…

やっぱり無理なんですよ
この世界はもうほぼ固まりつつあります
また新しい世界でもない限り貴女の期待したようにはならないと思いますよ

新しい世界かあ…
三日月と如月が居た世界はほとんど手付かずだけど
三日月連れてあっちに行くのも…如月の本体も居るはず
うむむ…
789 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/05(木) 22:33:54.44 ID:tOgfYfeJo
>>788
790 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/08/05(木) 22:44:48.51 ID:iv7gFShHO
ーー


八島「ぐぬぬ……」


S朝潮「やっぱり無理なんですよ、この世界はもうほぼ固まりつつあります」


S朝潮「また新しい世界でもない限り、貴女の期待したようにはならないと思いますよ」


八島「新しい世界かあ…」


S朝潮「三日月さんと如月さんが居た世界はほとんど手付かずなんじゃないですか?」


八島「本来の八島が完成してる世界にあたしが干渉できると思う?」


S朝潮「カミサマなんですからできて当然なんじゃないんですか?」


八島「無茶言わないでよ……」
791 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/08/05(木) 22:54:43.94 ID:iv7gFShHO
八島「あたしが新しい世界を作ることはもう無理だし…ここまでなのかな」


S朝潮「どうして無理なんですか?」


八島「一度だけって決めたから。その制約があったからその後の世界を作ることができた」


S朝潮「制約をかけると力が強くなる…」


八島「まあアイツがその後の世界を作ったのをパクった感じかな。アレにできるならあたしにも出来るしね」


S朝潮「八島さんくらいしか世界を作ることはできませんからね」


八島「いつかみたいに新たな創造者が現れない限り無理。そもそも今回は切り札が使えなかったから不利なのは承知だったけど」


S朝潮「切り札?」


八島「♯×××××××を殺すこと」


S朝潮「それは…」


八島「語り手がいなければ世界は回らない。あたしが作った世界でもあたしが語ることは不可能」


八島「あたしがこの次元で存在する限りどうやっても覆らない。未来をねじ曲げることも何もできない」


八島「まあ本気を出せば次元くらい越えれるけどやらないよ。だってあたしは…八島だからね〜」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
792 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/05(木) 23:12:49.67 ID:U9RO9CrXo
じゃあもうこの世界に八島の本体はありませんし改名なんてどうでしょうか
じゃあ名は体を表すと言いますし
例えば当て字ですが弥祉守なんて
世界を壊すのではなくてみんなに幸福をもたらして守る、本当は優しい八島さんをイメージしました
793 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/05(木) 23:29:58.68 ID:rRL7gDdDO
ふぅむ…
ちょっと落ち込んでる八島さんも可愛い…じゃなくて可哀想
諦めるなんてらしくないですねと元気付ける
あのねぇ…あたしの味方するっていう事は世界を…
前に言いませんでしたっけ?
世界なんてどうでもいい
貴女が一番なんです
あわわ…
顔が真っ赤になる八島
芙蓉
私も居るんだけれどね…
影が薄いわね…
794 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/08/05(木) 23:45:41.44 ID:xNvWE0ha0
S朝潮(むふ…ちょっと落ち込んでる八島さんも可愛い…じゃなくて可哀想ですね)


S朝潮「諦めるなんてらしくないですね」


八島「あのねぇ朝ちゃん、あたしの味方するっていう事は世界を…」


S朝潮「前に言いませんでしたか?私にとって世界なんてどうでもいいんです、貴女が一番なんですよ」


八島「……ズルいよ朝ちゃん」


S朝潮「私にとっての世界は八島さんです。貴女が救ってくれたから今の私があるんです」


八島(それは違うよ…救ったという行動はあたしだけど、それをやったのは『あたし』じゃない)


八島(あたしは朝ちゃんに愛される資格なんか無い。けどY子じゃなくて八島になったのはあたしの意思)


八島(その責任は果たす……絶対に朝ちゃんは不幸にしないからね)
795 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/08/05(木) 23:50:21.24 ID:xNvWE0ha0
芙蓉「私も居るんだけれど…影が薄いわね…」


八島「残りカスのお姉ちゃんだしね」


S朝潮「多分私より力もありませんよね?」


八島「当たり前じゃん、こうやって存在があること自体凄いからね」


芙蓉「存在が残ったのは、私に役割があったからじゃないの?」


八島「その通り!でも必要とされなかったから出番はありませんでした〜」


芙蓉「…受け入れるわ。菊月達を騙した罪は消えることは無いもの」


八島「こっちの世界に菊月達を呼んだのはお姉ちゃんだしね。あたしが菊月なら絶対許せないもん」


S朝潮「なんであんなことをしたんですか」


芙蓉「……あの時はそれしか頭に無かったのよ」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
796 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/06(金) 00:42:17.74 ID:mTmHV4bOo
もったいないから芙蓉さん供養で活躍した場合のあらすじとかお聞かせ願えない?
(勝手に質問コーナーにする)
797 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/06(金) 06:00:42.68 ID:s8ZkJBfoO
>>792
この話をS朝潮と芙蓉さんから
798 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/06(金) 10:12:01.84 ID:s8ZkJBfoO
そういえば完全に寝落ちしてて安価できず申し訳ない
799 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/08/07(土) 19:39:36.60 ID:vUDymoRzO
S朝潮「本当だったら芙蓉さんはどうなるはずだったんですか?」


芙蓉「それは私も気になるわ」


八島「色々候補はあったけど、一番やって欲しかったのは移動役かな。横須賀の地下にある倉庫みたいなところに乗り物がある予定だった」


S朝潮「乗り物…」


八島「機関車でもなんでも良かったよ。富士って名前を使いたいなら電気機関車だったかな」


芙蓉「それを私にやらせてどうしたかったの?」


八島「登場人物を殺しまくる為の道具に決まってるじゃん」


芙蓉「……だから電車なのね」


八島「さすがに轢き殺すは無いけど。あたしが瞬間移動するのは不自然だから、お姉ちゃんを使って全国を移動したかったんだよね」
800 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/08/07(土) 19:43:51.94 ID:vUDymoRzO
八島「可能ならミニ八島を牽引して街ごと消したりとかも考えてたよ」


S朝潮「ミニ八島なんてものがあるんですか?」


八島「菊月達を燃料にすれば十分。三日月がいるからどうとでもなったよ」


芙蓉「どのルートを通っても貴女は登場人物を葬ろうとしていたのね」


八島「ミニ八島を使うなら殺す人数は20だったね。10個の棺は菊月達の人数でもあったし」


S朝潮「本当に殺そうとしていたんですね…」


八島「菊月達の世界の富士にこの世界を滅ぼされるよりマシでしょ?一時はモブしか生き残らない未来も考えてたからね」



下2 この後の展開やその他起こったことなど
801 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 20:07:51.85 ID:Oao00sVDO
S朝潮
…それを考えたのは本当は八島さんじゃないんでしょう?

それは…
802 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 20:12:28.04 ID:mcqUG5kkO
八島さんはもう世界の破壊なんてしちゃダメです
私は八島さんを幸せにしたいし私を幸せにして欲しいです
世界を破壊したって八島さんも私も幸せにはなりませんから
803 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/08/07(土) 20:20:55.65 ID:vUDymoRzO
S朝潮「八島さんはもう世界の破壊なんてしちゃダメです。私は八島さんを幸せにしたいし私を幸せにして欲しいんです」


八島「……」


S朝潮「世界を破壊したって八島さんも私も幸せにはなりません」


八島「富士を殺さないとこの世界が滅んだんだよ」


S朝潮「構いません」


芙蓉「そうよね…貴女にとってはこの世界は重要てはないのよね」


S朝潮「私は司令官に受け入れられなかった時点で、自分の世界は滅んだんです」


八島「知ってる……嫌っていうくらい知ってるよ」
804 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/08/07(土) 20:27:25.90 ID:vUDymoRzO
S朝潮「もし世界と引き換えに八島さんが手に入るなら喜んで滅ぼします。自分の命と引き換えでも構いません」


八島「…死んでもあたしが助けるもんね」


S朝潮「私の世界は貴女なんです。八島さんがいるから私は生きています」


芙蓉「貴女達の関係なら愛が重いということではないわね」


八島「…あたしが朝ちゃんに抱いている感情はペットと同じものなのかな」


S朝潮「それ以外にあるんですか?」


八島「やめてよ…」


S朝潮「貴女が死ねというなら喜んで死にます。貴女の目の前で首を吊ります」


八島「……次の質問にいこっか。なかったらそれでいいし」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
805 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 20:42:30.68 ID:equek7T6o
はい!今回はもう危ない展開ないですか!
ずっと待ち望んだハッピーエンド楽しみたいんです…🥺
806 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 20:46:09.52 ID:Oao00sVDO
黒い羽根の大元はこの世界の何処かにまだ存在してるのか?
成虫とは違う存在なのか
807 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/08/07(土) 21:01:36.69 ID:43ZR2Hk30
八島「黒い羽は門が開いた時に現れるモノが落とすアイテム。龍飛の時と天城によって門は開かれた」


八島「現れるモノは成虫ではないけと意味は同じ存在。幼虫から蛹になる段階を飛ばして一つ上の存在になったモノ」


八島「門が開かれない限りそれが現れることはない」


八島「理想郷の扉と違って門を開く方法は知ることができる。でも生贄が必要になるから、やるには覚悟と準備が必要になってくる」


芙蓉「天城は自分を深海棲艦化して深雪を生贄にしたのよね?」


八島「それじゃ生贄が足りない。弾薬庫で深雪を殺したあと、仕掛けられていた爆弾を起爆、鎮守府まるごと生贄にした」


S朝潮「深雪さんは傀儡だったので爆弾が体内にあったんですね」


八島「全てのパーツが揃ってた…だから天城からすればやるという選択肢しか無かったね」
808 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/08/07(土) 21:10:05.18 ID:43ZR2Hk30
S朝潮「深海棲艦の成虫はこの世界を滅ぼすんですよね?」


八島「結果的にはそうなるけど成虫はそう思ってないよ。弱肉強食なだけ」


芙蓉「本来ならこの世界は深海棲艦の成虫が支配していたのよね」


八島「深海棲艦はそういう生き物だからね。いつも見てる形
ただの幼虫。原因があって繭になれてないだけ」


S朝潮「その理由はなんですか?」


八島「単純に栄誉不足。リュウジョウの中で一年以上育ってたのはずっと栄誉を溜めてたから」


S朝潮「艦娘の役割は深海棲艦の母胎」


八島「それが世界の理だった。でもまあ扉のせいで色々と変わって今の世界が出来上がったんだね」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
809 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 21:15:50.20 ID:Ptk2LEFCo
門番と響の所に関わってた宗教のあの人とは結局何者なのか
810 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 21:26:05.35 ID:dt2pWbDno
>>809
811 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/08/07(土) 21:45:44.14 ID:vUDymoRzO
八島「門番は天提督の手術の時にだけ出てきた女の子の伏線を回収しただけ。あの男は由良を元に戻すための道具」


八島「チョビヒゲまで出して何かあるように思わせたけどそれは違う。由良を元に戻す方法がそれしか無かったから」


八島「結果的にそれで良かったと思ってるよ。富士を誘き出す為の手鏡をあたしに届ける役割も出来たしね」


S朝潮「由良さんの為だけに作られた存在なんですか?」


八島「正確に言えば響を殺して由良を戻すための道具」


芙蓉「響はエピローグに出ていなかったものね」


八島「響が死ねば電も殺せたのに残念だよ」
812 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/08/07(土) 21:50:56.18 ID:vUDymoRzO
八島「さてと、もういいかな?」


芙蓉「それを決めるのは貴女じゃないわ」


S朝潮「…やっぱり八島さんは八島さんなんですね」


八島「どうしたの?」


S朝潮「さっき私は貴女が死ねというなら首を吊ると言いました」


八島「言ったね」


S朝潮「貴女は私に首を吊って欲しかったんですね?」


八島「どうかな」


S朝潮「貴女はその××が出ることを期待した」


八島「残念、朝ちゃんはその言葉を発せません」


S朝潮「……」


八島「事実はあたしの中にだけある。これで終わっちゃう会話なんだよ」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
813 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 22:11:32.04 ID:Oao00sVDO
S朝潮
実際には八島さんが考えた事じゃありませんよね
貴女もそういう役割を与えられた存在
役割が無ければ存在出来ない
死なないにしても忘れ去られていく
…むしろ忘れられていた方が幸せだったという事も多々ありましたが…
私のこの台詞もそれを言わせたかった誰かの意志
814 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 22:12:00.57 ID:dt2pWbDno
八島「あーもう!あの提督に声だけ聞こえるようにするからなんか言ってきなよ!あるでしょ?言いたい事」
815 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 22:12:40.51 ID:dt2pWbDno
すまん連取り安価下
816 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 22:14:41.27 ID:Ptk2LEFCo
>>813
817 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/08/07(土) 22:27:34.96 ID:vUDymoRzO
S朝潮「今のは実際には八島さんが考えた事じゃありませんよね。貴女もそういう役割を与えられた存在なんです」


八島「そうだよ、役割が無ければ存在出来ないからね」


S朝潮「存在出来ないにしても忘れ去られていく運命です」


八島「朝ちゃんは忘れ去られた方が幸せだったかもね」


S朝潮「そんなことになれば恨みしか考えていない私が司令官を殺していました」


八島(提督だけで済むわけないじゃん)


S朝潮「忘れられていた方が幸せだったという事も多々ありました。でも私のこの台詞もそれを言わせたかった誰かの意志なんです」
818 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/08/07(土) 22:33:00.99 ID:vUDymoRzO
八島「はいそこまで。それ以上進むと取り返しのつかないことになるからね」


S朝潮「私は八島さんのようなことはしません」


八島「本当なら『壁』を認識してる時点でマズイんだからね?」


S朝潮「それも貴女が勝手に決めたことですよね」


八島「……もういいよ」


芙蓉「貴女が考えていることがあってもそれは形にならなければ何も無いのと同じ。意志が働かなれければ…」


八島「あたしが本気になる前にやめておいた方がいいよ残りカスさん」


芙蓉「……そう」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
819 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 23:17:24.36 ID:equek7T6o
八島さん、S朝潮、芙蓉さん仲良く幸せになってね
役割なんて大袈裟に言うけどこの世界で平和に仲良くしてくれるだけでいいんだよ🥺
今までの道のりが大変だったからこそそう思うんだ
820 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 23:28:25.53 ID:yuWTZLNQo
>>819
821 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/08/07(土) 23:45:45.93 ID:DSXu+8Vu0
八島「平和……なにをもって平和なの?人が全く死なない世界なんかあり得ないんだよ」


八島「どんな道でも楽な道は無い。大変な思いをしたのはあたしだけじゃない」


S朝潮「貴女は私のことが嫌いなんですか?」


八島「…好きだよ」


S朝潮「それは八島さんがそういう役割だからですか?」


八島「……」


S朝潮「貴女に課せられたのは役割だけで思考は関係ない。貴女のその気持ちに役割はありません」


八島「この気持ちも与えられたものだから」


S朝潮「拒否しなかったのは貴女の意志です」


八島「……」
822 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/08/07(土) 23:51:59.72 ID:DSXu+8Vu0
S朝潮「定義が曖昧な平和でもいいじゃないですか」


八島「…あたしが居るから?」


S朝潮「この世界が選ばれたからです」


芙蓉「貴女の思い描いていたシナリオとは違うものだった。だけどそれは不正解ではないわ」


S朝潮「正義も平和も曖昧なのが真実なんです。八島さんの望む純粋な感情は手に入りません」


八島「それが…」


S朝潮「それがたとえ空想の中であってもです。空想を作れる存在の世界がそうだからなんです」


芙蓉「結局この世界にも理想の世界は無いの。なぜなら誰もそれを知らないから」


S朝潮「知らないものは語れません。ですからこれが私達が勝ち取った世界であっていいんです」


S朝潮「行きましょう八島さん…もう私達にできることはありません」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
823 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 00:04:49.05 ID:yIinX4xIO
深海棲艦の保護組織が本格稼働!
すると人の目を忍んで仕事をしてた深海棲艦達がやってくる
公に仕事ができるようになった深海棲艦の娘達は真面目に良く働く
824 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 00:26:45.23 ID:ODgMBBQpo
>>823
中枢さんの働きや穏やかに過ごしてる深海棲艦達の姿もあり、戦う必要がないと判断した深海棲艦は武装解除して方々の鎮守府に投降してくるように
種を超えた秩序がある新しい社会は着実に形成され始めている
825 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/08/08(日) 00:39:10.88 ID:a5PB/VS+0
ーー横須賀


黒潮「司令はん、また違う鎮守府から連絡やで」


陽炎「こっちも連絡が来たわよ!」


提督「これは予想以上だな…」


黒潮「なんだかんだ言うて中枢棲姫が仲間になったのが大きいみたいやなぁ」


陽炎「保護した深海棲艦が穏やかそうにしてるのも印象が大きいみたいよ」


黒潮「うちらが知らんだだけで忍んで仕事をしとった深海棲艦達はそれなりにおったんや」


陽炎「そういう子達は仕事も真面目にやるでしょうね」


提督「戦う必要が無いとわかってくれたんだ……深海棲艦も戦いたくなかったんだ」


黒潮「うちらに保護するって選択肢がもっと前からあったらよかったんやなぁ…」


陽炎「深海棲艦と艦娘と…種族を超えても私達は仲良くできるのは証明済みよ」


提督「人間と艦娘と深海棲艦による新しい社会が作られようとしているのか…」


ーー
826 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/08/08(日) 00:39:43.18 ID:a5PB/VS+0
今日はここまでです
827 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 00:52:07.72 ID:QplFBwpDO
お疲れ様でした
つまり二回門が開いてなんか現れたはずだけど現れた奴って何処へ行ったんだろう…
828 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 01:05:38.62 ID:yIinX4xIO
乙でした

姿を表してもそのままどこかに飛び立ったとは限らないんじゃないかな
富士(成虫モード)のサイズだとしたら何処かに飛び立ってて知覚されないわけないし
扉で深海棲艦のあり方が変わった世界を自分達がいるべき世界ではないと認識して門の内側に戻ったのかも知れない
829 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 01:07:02.31 ID:HUzPn6Rso
おつです
自然にこっち向いて会話してくれるなったのとてもとても嬉しいけど同時に締めが近いと改めて感じる
830 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/08/08(日) 18:46:42.11 ID:a5PB/VS+0
ーー


幹部「提督君たちの組織が動き出してから、全国の鎮守府に次々と深海棲艦が投降しているようだ」


提督「規模の小さい鎮守府を優先してコンテナを運んでいますが、現状で追い付いていません」


幹部「コンテナもじきに足りなくなる。追加で発注はしておいたがいつ来るかは未定だ」


提督「見通しが甘かったということになりますね…」


幹部「そう言われても仕方ない状況なってしまった。対応が遅いと批判の声も多くもらっている」


提督「片っ端から対応していますがそれでも追いつきません。電話も常に鳴りっぱなしです」


幹部「電話応答で済むものはこちらが処理しよう。提督君にしかできないことを優先的にやってくれ」
831 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/08/08(日) 18:56:09.70 ID:a5PB/VS+0
提督「組織として動き出すのは早かったのでしょうか」


幹部「そんなことは無い、私も計画書を入念に確認したがそれで問題無いと判断したんだ」


提督「彼女達は救いを求めていた…その事実をもっと大切にすべきだったんです」


提督「対話もせずに一方的に攻撃していたのはこっちなんです、人間が彼女達を…」


幹部「それは違うとハッキリ言えるよ。自我の無い深海棲艦とずる賢い深海棲艦のせいで、彼女達は人間と敵対する存在になった。血の珊瑚礁を忘れるわけはないね?」


提督「……」


幹部「武器を破棄することに抵抗した深海棲艦は原則受け入れない。この条件がとんでもなく大切なんだ」


幹部「保護されるフリをして鎮守府を襲う、これまで何度もあったことだ。その事件のせいで大本営は深海棲艦の保護を表立ってすることができない」


幹部「すまないが落ち込んでいる暇は無い、愚痴を吐く暇があれば自分ができることをするんだ!これは君にしかできない仕事なんだよ!」


提督「…はい」


幹部「仕事が終わればゆっくりと休めばいい。疲れたと言えば誰もが君を癒したいと言う、そんな仲間に囲まれているんだからね」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
832 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 19:32:23.92 ID:QplFBwpDO
そんな中とある鎮守府からの報告
自我の無い深海棲艦と戦い劣勢だった艦隊を助けた戦艦水鬼が居たらしい
コンタクトを取ろうとしたがまるで聞こえていないかのように去っていったのだという
それからも何度か艦娘に加勢する報告が
833 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 19:38:25.20 ID:yIinX4xIO
保護された深海棲艦は社会で暮らすための講習を受けてお仕事受ける準備中

オンナキョウシダ!
ダ!
…!
本部での講習はぽっぽ姉妹や港湾さん、ゲストで潜水新棲姫が担当
地方の鎮守府では元々友好的に過ごしてた深海棲艦達を艦娘フォローしながら対応してる
834 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/08/08(日) 19:54:16.15 ID:a5PB/VS+0
ーー横須賀


「ダレカキタゾ」


北方棲姫「カエレ!」


「エエ…」


北方棲妹「人間社会のルールを教える」


「オマエニデキルノカ?」


港湾棲姫「……」


潜水新棲姫「ワタシが教える。お前達は見学だ」


北方棲姫「ナゼダ!」


潜水新棲姫「陸に来て日が浅いからだ。こういう役目はワタシに任せておけ」
835 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/08/08(日) 20:03:03.76 ID:a5PB/VS+0
黒潮「どんな感じやった?」


潜水新棲姫「問題なく講習は終わった。何度かやれば普通に働けるようになるだろう」


黒潮「あんたに頼んで良かったわ、あの姉妹だけやったら不安で仕方なかったからなぁ」


潜水新棲姫「他の鎮守府でも深海棲艦が協力しているのか」


黒潮「友好的は深海棲艦はおることはおったからなぁ、喜んで協力してくれるみたいや」


潜水新棲姫「一つ聞かせてくれ、お前は深海棲艦が人間社会で働けると思っているのか?」


黒潮「…思うしかないねん」


潜水新棲姫「人間の働き方は異常だ。それを押し付けられた深海棲艦がどうなるかまで考えているか?」


黒潮「司令はんは考えてる。うちやあんたらが何か言える問題や無いんや」


潜水新棲姫「そうか、今はその言葉を信じてやろう」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
836 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 20:49:28.86 ID:0riEbbs9o
人間の働き方に慣れられるかというのは艦娘にも言える事
大きな問題が今の所ないから深海棲艦もきっと大丈夫やと黒潮
837 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 20:55:18.56 ID:ODgMBBQpo
保護をして独り立ちまでのマネジメントが組織の存在意義
知識が見について社会に溶け込めるまで支援を行う
契約周りに挟まったり労働環境の相談にのったり
その間施設に住む深海棲艦が得たお給料から家賃等払ってもらって運営費用に当てる
もちろん不当な中抜きにならないよう収支はきちんと監査を入れて報告する
838 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/08/08(日) 21:07:45.40 ID:a5PB/VS+0
ーー横須賀


提督「紹介していただきましたがこの企業は無しですね」


「どうしてですか?」


提督「時間外労働が多すぎます。正当な理由も無しに彼女達は残業をしようとはしません」


「しかし…」


提督「それが常識だと言いたいんですよね?しかし私からすればそんな会社が非常識です」


「貴方は残業をしたことが無いんですか?」


提督「何度もあります休日が無かった月も経験しています」


「は…?」


提督「私が言いたいのは理由の無い時間外労働をさせるなということです。合理的な理由があれば彼女達は従います」


「……」


提督「人間じゃないからと安い賃金で働かせようとしている企業はいくつもあります。この企業もその中の一つでしょう」


「…今日の所は帰らせてもらいます」
839 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/08/08(日) 21:14:18.50 ID:a5PB/VS+0
陽炎「睨まれてたわね…」


提督「恨みが俺に向けばいいんだ。深海棲艦が傷付けられてしまえば意味がない」


陽炎「深海棲艦を保護して独り立ちまでマネジメントするのがこの組織の存在意義。司令はその先まで考えているのね」


提督「企業との契約の間に入ったり、労働環境の確認をするのが俺の仕事だ」


陽炎「独り立ちできるまで、施設に住んでる深海棲艦が貰った給料から家賃等を支払ってもらって運営費用に当てるのはわかるけど…本当にそれで利益が出るの?」


提督「問題ない」


陽炎「深海棲艦が支払う家賃は給料の数パーセントでしょ?独り立ちしたらこっちにはお金が入らないのよね?」


提督「大丈夫なはずなんだ。次は別の企業の紹介を受けてくる」


陽炎「本当に大丈夫なのよね……」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
840 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 21:17:59.14 ID:QplFBwpDO
>>832
841 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 21:42:17.15 ID:yIinX4xIO
>>832
武器を捨てれない深海棲艦を統率して自我のない深海棲艦からの警護団を作っている
言葉にならない秘めたる思いは自らの過去の過ちは行いで償うということ
842 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/08/08(日) 21:54:47.65 ID:a5PB/VS+0
ーー


黒潮「司令はん、ある鎮守府から連絡がきてるんやけど」


提督「ここより横須賀に知らせた方がいいんじゃないか?」


黒潮「それがな、深海棲艦と戦闘してて劣勢だった艦隊を助けた深海棲艦がおったらしいんや」


提督「深海棲艦が艦娘に味方したのか。友好的な存在ならあり得ないことじゃない」


黒潮「それがな、その深海棲艦は戦艦水鬼らしいんやけど艦娘を助けたら姿を消したんやって」


提督「…友好的ではなかった?」


黒潮「縄張り争いやったら深海棲艦を倒したあと艦娘を攻撃してたはずや。それが無かったから敵意は無いやろうけど、友好的とも言い切られへんなぁ」
843 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/08/08(日) 22:01:52.09 ID:a5PB/VS+0
陽炎「どうやらその個体だけじゃないみたいよ。同じような報告が大本営に何件も来てるらしいわ」


提督「何かあることは間違い無いな…集団で同じことをしているということは何か意図がある」


黒潮「人間の世話になりたくないけど艦娘を助けたいとかなんかなぁ?」


提督「艦娘を助けたいならコミュニケーションは必要だろう。艦娘を攻撃していると勘違いされたくないはずだ」


黒潮「確かになぁ」


陽炎「…ねぇ、仮定の話なんだけど聞いてくれる?」


提督「話してくれ」


陽炎「深海棲艦を保護する時に武装を破棄しないと受け入れないのは当然だと思うの。でも武器を捨てられない深海棲艦もいると思わない?」
844 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/08/08(日) 22:07:39.52 ID:a5PB/VS+0
陽炎「私や不知火には傀儡だから使える力がある。それを手離せって言われたら…嫌なの」


陽炎「だから…武器を捨てられない深海棲艦が集まっているとは考えられない?」


提督「そうも考えられる。だがそうだとすれば俺達にできることは少ない」


黒潮「万が一があるから怖いわなぁ…」


陽炎「それは艦娘も同じじゃないの?」


提督「…陽炎の言いたいことはよく分かった。もしコンタクトを取ることができれば、対応する」


陽炎「ちゃんと考えておきなさいよね」


提督「もちろんだ、今日は寝ずにどうするのか案をまとめておく」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
845 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 22:18:02.87 ID:QplFBwpDO
戦艦水鬼
次に目覚めた時自分は深海棲艦になっていた
やはり聞こえないままなのは私の業故か
傀儡の危険性も解消されたならもう自分のやるべき事は無い
…いや、艦娘を守る事なら今でも出来る
そう考え自我の無い深海を狩る
846 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 22:38:32.67 ID:ODgMBBQpo
コンタクトが取れて有効的だとわかれば共に海を守るということもできる…裏切られないのであれば…と考えてるが手立てで行き詰まる
海防の話なので菊月提督も交えて話し合うと
そういう事なら相談しなさいよぉ
私の胞子で何をしようとしてるか嘘かどうかくらいは分かるわぁと海月姫
847 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/08/08(日) 22:51:28.77 ID:a5PB/VS+0
ーー夜中


提督「コンタクトが取れて有効的だとわかれば共に海を守るということもできる。だがそれは彼女らが裏切られないのであればの話だ」


提督「武装を破棄しない以上そのリスクが常にある。それに向こうに連絡する手段が…」


提督「……ダメだ、その手段が思いつかない」


提督「仕方ない、今はコンタクトが取れたあとの事を考えよう。そもそも陽炎の仮説が合っていない可能性もある」


提督「考えられる全ての可能性とその対処を文字にしておこう」


提督「俺にできるのはこれくらいなんだ。できることが少ない分、全力でやり切るのが仕事なんだ」
848 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/08/08(日) 22:57:07.67 ID:a5PB/VS+0
ーー翌日


菊月提督「味方かどうか分からない深海棲艦の話は俺も聞いている」


提督「なら話は早いか?」


菊月提督「こちらでも動こうとしていた。なぜなら…」


深海海月姫「私がいるからよねぇ」


提督「そうか彼女の胞子を使えばいいのか」


深海海月姫「私の胞子で何をしようとしているのかくらいは分かるわぁ」


提督「お願いしてもいいか?」


深海海月姫「報酬は〜?」


提督「そうだな、俺の給料で足りないなら予算を削って…」


菊月提督「おい」


深海海月姫「それは無いんじゃないかしらぁ」


菊月提督「お前は組織のトップであることを忘れるな。もっと冷静に物事を考えろ」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
849 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 23:25:51.50 ID:yIinX4xIO
冗談よ
元々動くつもりだったんだから
850 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 23:52:15.06 ID:QplFBwpDO
そして海月姫が動いた結果
>>845
というような事を胞子を通じて海月姫に伝えてきた
こっちに来ないかと誘ってみたらそれは止めておくと断られたようだった
851 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/08/09(月) 00:01:36.29 ID:7WLMY2b40
ーー


菊月「胞子をばら撒いた結果はどうだ」


深海海月姫「……長門…」


菊月「なにがだ?」


深海海月姫「戦艦水鬼が…長門……」


菊月「奴が深海棲艦になったというのか?」


深海海月姫「耳が聞こえないまま……深海棲艦になってもそれは変わらない…」


菊月「あれだけの騒ぎを起こしたんだ、たとえ死んだとしても罪が消えることはない」


深海海月姫「そんなことがあるだなんて……」
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