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【ミリマスSS】みちこの動く城
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1 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2021/06/12(土) 16:58:50.08 ID:kS6uXDlw0
スレ建て代行です
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1623484729
2 :
◆ivbWs9E0to
[saga]:2021/06/12(土) 17:03:19.47 ID:Rn+1RG8T0
>>1
代行ありがとうございます。
アイドルマスターミリオンライブ!のSSです。
地の文がありますのでよろしくお願いします。
げき子とは、劇場の魂が擬人化した可愛い女の子です。
3 :
◆ivbWs9E0to
[saga]:2021/06/12(土) 17:04:04.68 ID:Rn+1RG8T0
>>1
代行ありがとうございます。
アイドルマスターミリオンライブ!のSSです。
地の文がありますのでよろしくお願いします。
げき子とは、劇場の魂が擬人化した可愛い女の子です。
4 :
◆ivbWs9E0to
[saga]:2021/06/12(土) 17:05:17.84 ID:Rn+1RG8T0
ずしん、ずしんと大地が揺れる。
その大きな城が一歩を踏み出すたびに木々の葉がザワザワと色めき立ち、驚いた鳥たちが忙しなく飛び立つ。お城のてっぺんに生えた煙突からは白い煙がモクモクと上がっている。深緑の木々が白い煙の輪郭を際立たせる。
「今日はこのあたりでステイしましょうか」
窓から外の様子を伺っていた少女がそう呟くと、お城の正面にある大扉が口のようにパカッと開いて、蒸気をボワッと吐き出した。脚のように伸びていた柱がガチャガチャと音を立てながら畳まれていき、鏡面のような湖の横の草原にゆっくりと腰を下ろした。
「あっ、もう少しレイク側を向いてもらえるとグッドです。うん、うんオーケーです。それじゃあ、あと二日もあればライブステージですから、ゆっくりスリープしてくださいね、ゲキコ」
ロコは城に優しく声を掛けた後、踵を返して部屋の中央に置かれた時計と地図を交互に見たり、再び外を見たかと思えば望遠鏡で何かを探したり、忙しなく働いていた。
みるみるうちに日が落ちていき、街から遠く離れた山の中は真っ暗。漆黒の森の影は空との境界を明るく際立たせていた。そんな中、月明かりに照らされた湖面の形や、森の陰から漏れる遠くの街の光を頼りに、ロコは現在位置を確認していた。
5 :
◆ivbWs9E0to
[saga]:2021/06/12(土) 17:07:40.24 ID:Rn+1RG8T0
ロコのいるのはお城の高層階にある観測部屋。前面に観測用の大窓があり、部屋の中は作業台だけのシンプルな構成。
その観測部屋の入口がキィと開いた。
「ロコちゃん」
「ゲキコ。沢山ウォーキングしてタイヤードでしょうから、もうレストして良いですよ」
「ロコちゃんもしっかり休んでね。計画から何からありがとう」
「ノープロブレムです。ロコのアートプランではゲキコのコミットがエッセンシャルだったんですから」
「ありがとう」
765プロで初めての野外単独公演。ロコは765プロライブ劇場に住まう魂、通称げき子と共に野外公演の会場を目指していた。
その演出の一部を担当することになったロコは、会場にアイドルが実際に宿泊し、その様子を配信で全国のファンに届けるというプランを提案した。ただ、アイドルが宿泊するとなるとテント生活ではセキュリティ面に不安が残る。その課題を解決する手段として、ロコは劇場の魂と交渉して、765プロライブシアターごと移動することにしたのであった。
ちなみにもともと劇場があった場所には、げき子が作り出した分身である通称「ニセげき子」が建っているので、特に騒ぎにはなっていない。げき子曰く「劇場が動くと思っていない人たちの目を掻い潜るなんて簡単」とのこと。また、海美曰く魂が抜けた劇場はいつもよりちょっと涼しいらしい。
6 :
◆ivbWs9E0to
[saga]:2021/06/12(土) 17:09:03.31 ID:Rn+1RG8T0
「ロコちゃんももう休むよね。お風呂沸かす?」
「ロコはゲキコのウォーキングプランをアジャストするのと、ライブディレクションのプランニングがあるので、二時間後にホットウォーターをサプライしてくれると助かります」
「そう、無理しないでね」
「サンクスです♪」
ロコが大机の上に新しい地図を持ってきて、何かを測りだしたタイミングで、観測部屋の扉がチンと鳴った。
外側から扉がガチャリと開くと、そこは廊下ではなく、少女の部屋へとつながっていた。
「あ、げき子もいる……。今日は、もう終わり……?」
「こんばんは杏奈ちゃん。今日はここで休むんだって」
「そっか……。じゃあげき子、一緒にゲームしよ……♪」
「アンナ。ゲキコは明日もアーリーモーニングからムービングなんですから、レストさせてあげてください」
「ロコ、お母さんみたい……」
「まだ寝るには早いし、ちょっとだけ、ね?」
7 :
◆ivbWs9E0to
[saga]:2021/06/12(土) 17:09:37.49 ID:Rn+1RG8T0
壁に掛けられた時計を見るとまだ午後八時。確かにまだ寝るには早い。でも、ただ観測と計画をしている自分と違って、げき子はずっと歩き続けているのだ。疲れていないはずがない。杏奈だって、出演者として体調は万全に整えておかなければならないのだ。だからといってゲームを我慢して逆にストレスを溜めるのも……。ロコはぐるぐると思考を巡らせながら唸っていた。
「ワンアワー……あっ、一時間だけですよ、アンナ」
「ロコちゃん、ますますお母さんみたい」
「ね、早くやろ……♪」
げき子の腕を引っ張って観測部屋の外に連れ出そうとする杏奈。ズルズルと引き摺られる勢いで運ばれていくげき子が、ドアノブの横についているダイアルを回そうと手をかざすと、げき子がダイアルに触れる前にダイアルがカリカリと回りはじめ、針先は千草色のプレートに止まった。
8 :
◆ivbWs9E0to
[saga]:2021/06/12(土) 17:10:28.77 ID:Rn+1RG8T0
チンとベルが鳴り、田中琴葉が観測部屋に入ってきた。
「あ、ごめんねげき子ちゃん。もう休むところだった?」
「どうしたの?」
「宿泊スペースなんだけど、もう少し余裕を取れないかなっていうのと、洗面スペースの数でちょっと相談が」
「む〜……」
「えっと、その腕にしがみついている杏奈ちゃんは?」
「杏奈ちゃんが、一緒にゲームしようって」
「アンナ! ライブのミーティングがプライオリティですよ!」
「……わかった。じゃあ、杏奈も一緒に、聞く……」
「ふふっ。ロコちゃんと杏奈ちゃんは仲良しだね」
「場所を移したほうが良いよね。事務室にまだプロデューサーいるかな」
「ロコも後でコミットします」
琴葉がダイアルを回してプレートが無い箇所に針を合わせ、真ん中のボタンを押すと再びベルがチンとなる。
その音を聞いてからドアを開けると、見慣れた劇場の廊下が広がっていた。
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