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【シャニマス×ダンガンロンパ】灯織「私はこの絆を諦めません」【安価進行】

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836 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/03(日) 21:03:17.06 ID:aL/1oNSF0

摩美々「はぁ……やっぱりモノクマの仕業だったんだー」

モノクマ「そりゃあね、ボクの灰色の脳細胞をフル稼働させてオマエラを追い出しましたとも!」

智代子「すっかり騙されちゃった……」

モノクマ「しっかし惜しかったね! 僅か数メートルの距離までボクに近づいちゃってたっていうのに、オマエラったらあんなフェイクに踊らされちゃってさ! ケッサクだよ、ケッサク!」

雛菜「へ〜?」

モノクマ「だから、あのコックピットにはボクもいたんだよ! オマエラの足元にね!」

(……!?)


そういえば、床があのコックピットだけ他と少し違っていた。
鉄製の金具で固定されていたけど、あれってもしかして床下空間に通じる扉だったの……?


モノクマ「せっかくボクの正体を見る大チャンスだったのにね! 真実は案外すぐそばにあったんだね!」

愛依「まさにキューダイもと暗しだったんだ……」

灯織「なんだかさっきより西に行ってませんか……?」

雛菜「む〜〜〜〜! せっかくのチャンスだったのに〜〜〜〜!」

モノクマ「まあこればっかりはしょうがないね! 時間というのは不可逆ですから! せいぜい電子レンジでもこねくり回すこったね!」

智代子「行っちゃった……」
837 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/03(日) 21:05:38.43 ID:aL/1oNSF0

真実まで一歩手前というところでとんだ邪魔が入ってしまった。
知らなかったとはいえ黒幕をあと少しのところで取り逃すとはなんとも歯がゆい。
思わず地団太を踏みそうになったが、摩美々さんはこの状況でも冷静だった。


摩美々「ま、いいんじゃないですかぁ? 黒幕の弱点を掴んだのは間違いないんだしー」

愛依「へ……? ジャクテン……?」

摩美々「脱衣所前のカメラ映像、あれはこれ以上ない手掛かりでしょー」

灯織「そ、そうですね……脱衣所を改めて調べると何かわかるかも……」

摩美々「それに加えて、外部の人間と連絡が取れた。これだけで大きなアドバンテージじゃーん」

雛菜「でもまともにお話しできなかったよ〜?」

摩美々「でも意思疎通は出来た、おそらくあっちは摩美々たちの状況もある程度わかってるはずだし……プラスに働くとみていいんじゃないかなぁ」

(……!!)

『灯織、待っててくれ』


あの時浮かび上がってきたメッセージ。
何か確証があるわけでもない、状況から証明するなんてたいそうなことをしたわけでもない。
838 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/03(日) 21:07:20.32 ID:aL/1oNSF0

でも、それとは無関係に確信を抱いていた。
私たちのために動いてくれる人が、あの方が私たちのために動いてくれている。
いつだって私たちのそばで、誰よりも私たちのことを考えてくれた【あの人】が、今も。

それなら……信じる以外の道はない。


灯織「……状況は大きく好転したと私も思います。モノクマが私たちを慌てて締め出したのもその証拠です。黒幕も焦っているんですよ、私たちが真実に迫りつつあることに」

愛依「そ、それはそーかも……」

雛菜「まぁ雛菜たちはもう立ち止まってる時間もないしね〜!」

摩美々「よくわかってるじゃーん、この部屋がだめならまた別のとこ、それもだめならまた別のとこ……その繰り返しだよー」

智代子「そっか、そうだよね! コツコツは勝つコツ!」

灯織「うん、何か別のアプローチを模索しよう。絶対に黒幕の正体を暴いてやろう!」


摩美々さんの言うとおりだ、私たちは一歩ずつ着実に真実に迫っているのは間違いない。
それならこの足が疲れ果てようとも、千切れようとも、歩み続けるのみ……!


【捜査パートの行先に脱衣所が追加されました!】

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1.図書室 書庫
2.円香の部屋
3.脱衣所

↓1
839 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/03(日) 21:08:15.06 ID:ZZYsxayY0
3
840 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/03(日) 21:12:43.17 ID:aL/1oNSF0
【コンマ判定06】

【モノクマメダル6枚を獲得しました!】

【現在のモノクマメダル枚数…131枚】

-------------------------------------------------
【大浴場前】

私たちが調査の中で手に入れた新事実。
『めぐると樋口さんは事件の前夜に一緒に大浴場に向かっていた』
あの監視カメラ映像に隠された本当の意味合いは今の私にはまだわからない。
ただ、あの映像を手に入れさせてくれた、あの人物の思い。そしてあの映像の中にいためぐるの振る舞い。

……それらを含めると、見過ごすわけにはいかない重要なパーツとなる確信があった。


愛依「あ、灯織ちゃん! やっぱ気になっちゃったカンジ?」

灯織「愛依さん……ええ、あの映像に隠された事実……自分の目で確かめなくてはいけませんから」


めぐると樋口さんの行動、その全てを明らかにしないことには私の判定は覆らない。
皆さんが私の無実を信じてくださるというのなら、それを現実にすべく私も尽力しないと……!
841 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/03(日) 21:13:59.65 ID:aL/1oNSF0
-------------------------------------------------
【脱衣所】

愛依「……とくに、なんもないね」


だけど、脱衣所の中自体に違和感は特にない。
大きく何かが乱れたり、新しいものがあったりといったこともない。それもそのはず、あの動画でも二人はものの数分で退室していたのだから。


灯織「……二人がここに立ち寄ったこと自体は間違いないはずなんですが」


二人がこの脱衣所で何をしたのかを明らかにする手掛かり、どんな些細なものでもいいんだ……!なんとしても見つけ出さないと……!


愛依「……ありゃ?」

灯織「愛依さん、どうかしましたか?!」

愛依「灯織ちゃん……何か踏んでない?」

灯織「えっ」


愛依さんに促されるまま元居た場所、【簀子】の上から降りるとそれは姿を現した。

灯織「こ、このシミは……!?」


簀子にはこれまでに見たことのない青紫色の変色痕が浮き上がっていたのである。
人の血ではこうはならない、何かしらの成分が木目に作用しない限りはこんな色には変わらない。

(……!?)

そんな特殊な成分のものなんて限られている。まして私たちの知る中でとなると、もはや可能性は一つに帰結するだろう。


灯織「なにか、化学薬品がここで使われたのではないでしょうか……科学室から持ち出された薬、それこそ毒薬かもしれません……」

愛依「ど、毒薬!?」


……そういえば、ずっと所在が分からなくなっている薬品があったんだっけ。
頭の中で点と点とが結びつき、線になろうとしている。一直線にひかれたこのラインの行きつく先、それはきっと……


コトダマゲット!【変色した簀子】
〔事件前夜、めぐると円香が寄っていた脱衣所では簀子の一部が変色していた。何かしらの液体がそこにこぼれたことを意味しているようだ〕

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1.図書室 書庫
2.円香の部屋

↓1
842 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/10/03(日) 21:14:46.16 ID:F5koFPG20
2
843 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/03(日) 21:18:37.30 ID:aL/1oNSF0

【コンマ判定16】

【モノクマメダル6枚を獲得しました!】

【現在のモノクマメダル枚数…137枚】

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【円香の部屋前】

雛菜「あ、灯織ちゃんだ〜〜〜!」

灯織「雛菜……捜査はどう? 進んでる?」

雛菜「ん〜、ぼちぼちかな〜。それより、今から円香先輩の部屋に入るんだよね〜? 雛菜も一緒に行ってもいい〜?」

(なるほど、摩美々さんから話を聞いてきたのか……)

(そうだよね、幼馴染なんだもん……雛菜からすればもう一度彼女のいた部屋には立ち入りたいよね……)

灯織「うん、それじゃあ捜査を手伝ってもらえるかな?」

雛菜「やは〜〜〜〜〜♡ うん、雛菜も頑張るね〜〜〜〜〜!」


私は雛菜を連れて樋口さんの部屋に改めて踏み込んだ……
844 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/03(日) 21:22:03.94 ID:aL/1oNSF0
【円香の部屋】

樋口さんの部屋は相変わらず必要最低限のものしか置いていない。
なのに、ここで感じるのは彼女自身の敵意と殺意。それが立っているだけの私の肌をひりつかせる。
ただ、それに臆しているような時間はモチロンない。
私は雛菜と顔を見合わせ、再度彼女の敵意の中へと進んでいく。

調べなおすべきなのは、私が男子トイレ奥の空間で目撃したファイルの数々。
たしかそれらはすべて、デスクの中だったっけ……


灯織「雛菜、デスクを開けてもいいかな?」

雛菜「ん〜? ……あ〜、灯織ちゃん、別に遠慮するコトなんかないのに〜。円香先輩だって、変に気使われるほうが嫌だったりすると思うよ〜」

灯織「そ、そっか……」


雛菜に促されるままにデスクを開けた。といっても前回の事件でも一度改めたものになる。
相変わらず一段目には薬品A・Bの空き瓶が鎮座。人の体に害性を持つ薬品のお出迎えは否が応でも身構えてしまうな。


雛菜「ホントこの前の事件の時は大変だったよね〜、確かこの薬品Aを使ってめぐるちゃんを昏倒させてたんだよね〜?」

(そうだ……それで身動きの取れなかっためぐるを、私は……)

(いや、違う……雛菜たちも、みんな……今は私がクロじゃない可能性を探ってくれてる、その本人の私がここで立ち止まるわけにはいかない……!)

雛菜「この二つの薬品を調合すると強い毒性を持つ気体が発生しちゃうから、それを円香先輩は身に着けて自己防衛に使ってたんだよね〜」
845 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/03(日) 21:23:39.61 ID:aL/1oNSF0
-------------------------------------------------

円香「……どうしました?私をここで止めるのでは?」

めぐる「ど、どうしたの摩美々…………って!?」

雛菜「ま、円香先輩その薬……!!」

円香「持ってきて正解でしたね、この前の事件でも使われた薬品A・B。既にこのボトルの中で調合済み。私は刺された瞬間ここでこれを開封しますよ」

摩美々「……」

円香「私の邪魔をすれば、即座に全員が共倒れ。さて、どうしますか?」

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灯織「さらにその前の事件、凛世が咲耶さんを殺害した事件にもこの薬品は絡んでいた……樋口さんはそれにも関与していた」

雛菜「その時からこの薬を持ち出していたんだよね〜?」

(……あれ?)

雛菜「ん〜? 灯織ちゃん、どうしたの〜?」

灯織「いや……ごめん、雛菜。そういえば咲耶さんの事件の時って、使われた薬品はこのA・Bだけだったけど……もう一つ持ち出されてた薬があったよね?」

雛菜「……そういえばあったような気がする〜、確か【コトキレルX】だったっけ〜?」


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灯織「そして、個数が合わないものがもう一つ。毒薬の『コトキレルX』、これが無くなってるよ」

めぐる「備品リストによると、コトキレルXは液体の薬みたいだね」

灯織「犯人が持ち出したものとみて良さそうだけど……どうなんだろう」

めぐる「うーん、やっぱり事件に関係はあるよね……」

灯織「うん、しっかり覚えておこう」

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灯織「飲用の毒薬が科学室の薬品棚からなくなってたんだよ。でも実際に事件には使われていない、咲耶さんは感電して亡くなったからね。ともすれば……」

雛菜「そのお薬が行方不明なままなんだ〜〜〜!」

(そういうことになる……事件の流れからして樋口さんが薬を持ち出していたとみて間違いはないはず。ただここにもその【コトキレルX】は存在していない)

(一体、この薬はいまどこにあるんだろう……)


コトダマゲット!【コトキレルX】
〔液体型の遅効性の毒薬。咲耶と凛世の事件以降その所在がわからなくなっており、化学室に補充されることもなかった〕
846 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/03(日) 21:27:41.71 ID:aL/1oNSF0

続いて二段目の引き出しを開けた。確かここにあのファイルたちは収められていたはず。
内容をしっかりと検討しなおさないと。

雛菜「こっちが希望ヶ峰学園歌姫計画で〜、こっちが学園の見取り図だね〜?」

灯織「まずは希望ヶ峰学園歌姫計画から見てみようか……」

(つい先ほど学園長の個人部屋でみたプレゼン資料。そこに感じた違和感を確認しておきたい……)

(きっと希望ヶ峰学園歌姫計画と決定的な矛盾が存在するはずだ……!)


『超高校級のアイドル、超高校級のマネージャーをはじめとした学園の生徒協力のもと日本のエンタメ産業を担う新時代の“歌姫”を育成する計画』
『人為的に才能を生みだす意図ではなく、環境からのアプローチで才能を伸ばすことを目的とする』
『計画には現役のアイドルに参加してもらい、学園の生徒同様のトレーニングを実施する。適宜別のメニューも考案し、“超高校級”に匹敵する実力を習得する。成功した暁には、その生徒を【超高校級の歌姫】として迎え入れる予定』


雛菜「へ〜、こんな計画があったんだ〜」

灯織「……やっぱり」

雛菜「灯織ちゃん〜? どうかしたの〜?」

灯織「……! ご、ごめん雛菜……こっちの話」

雛菜「む〜、仲間に隠し事は無しでしょ〜?」

灯織「い、いやその……ちゃんと確証を持ってから話したいことだから……後でちゃんと話すよ」

雛菜「……灯織ちゃんがそういうなら、雛菜は信じるけど〜……」

(……うん、間違いない。あのプレゼン資料と希望ヶ峰学園歌姫計画は……同じものじゃなりえない)

(こんなに大きな矛盾を抱えているんだもん)

(……なら、あのプレゼン資料は一体……?)


コトダマゲット!【希望ヶ峰歌姫計画】
〔二階男子トイレ奥の空間に隠されていたファイルに記されていた、希望ヶ峰学園のシステムを利用したアイドル育成計画。『超高校級のアイドル、超高校級のマネージャーをはじめとした学園の生徒協力のもと日本のエンタメ産業を担う新時代の“歌姫”を育成する計画。人為的に才能を生みだす意図ではなく、環境からのアプローチで才能を伸ばすことを目的とする。計画には現役のアイドルに参加してもらい、学園の生徒同様のトレーニングを実施する。適宜別のメニューも考案し、“超高校級”に匹敵する実力を習得する。成功した暁には、その生徒を【超高校級の歌姫】として迎え入れる予定。』〕
847 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/03(日) 21:30:52.72 ID:aL/1oNSF0

雛菜「じゃあもう一個のファイルを見ておこっか〜、学園内の見取り図〜!」


雛菜は目の前でパラパラと図を確かめる。
特にこの前確認したのと相違点はない。この学園内のほぼすべての部屋と廊下とが三次元的な図で詳細に示されている。


灯織「……相変わらず情報処理室の奥の部屋の情報はないね」


これは自分の手と足で調べないといけなさそうだ。幸い私の手にはマスターキーがある。部屋に入ること自体はたやすいだろう。
そして、これまで入ることができなかった寄宿舎エリア2Fと学校地下室の情報も仕入れておきたい。……そう思って、隅々まで読み込んだのだけど。


雛菜「情報ないね〜……」

灯織「うん……どうやら意図的に秘匿されているみたい。これ以上これを調べても新しい情報はなさそうかな」


実際、このファイル自体は早い段階から入手は可能だった資料。
モノクマもそれを認識していたのなら、みすみす重要な情報を渡すことはしないだろう。
新しい収穫はなかったけど、これもどこかで使う機会があるかもしれない。
しっかり情報として押さえておこう。


コトダマゲット!【学園内の見取り図】
〔二階男子トイレ奥の空間に隠されていたファイルに記されていた、希望ヶ峰学園内における見取り図。寄宿舎エリア2Fと学校エリア地下1Fの情報はない〕

848 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/03(日) 21:34:37.39 ID:aL/1oNSF0

そして最後の引き出し。ここにあるのは、彼女の日記だ。
私たちに敵意と殺意とを抱くようになった心中の変化、そしてどんどんと煮詰まっていく憎悪の念とが克明に残されている。
流石にこの日記を再度検証するのは心にずっしりとのしかかるものがあった。
彼女から向けられる敵意だけじゃない、彼女がここでの生活で感じていた悲嘆と重責ともすべてがないまぜになった感情が私に伝播するのだ。


灯織「……」

雛菜「……」


気づけば言葉を失っていた。
私も真乃とめぐるという心のよりどころを失っては来たものの、幼馴染を失うという感覚のその全てを理解は出来ていない。
心臓を握りつぶされる感覚、そう形容せざるを得ないだけの衝動が押し寄せる。

胸にこみあげるものをぐっと押し込んで沈黙の中文字を送った。
きっとこの中にも手掛かりがあるはず。私たちは彼女のことを信じたのだ。
そしてその信用は、ある種実を結んだ。

『意味が分からない』

彼女自身の考え、思いはその一言で完結していた。ただ、その字の乱れとうねりとが雄弁に彼女自身の動揺を現してならなかった。
この記述のその真上、そこには一枚のメモが貼付してあったのだ。

『このコロシアイは浅倉透のため』

……男子トイレ奥の空間で私が目撃した、あのメモだった。


雛菜「……これ、前に灯織ちゃんが教えてくれたやつだよね〜」

灯織「うん……雛菜にも心当たりはないんだよね?」

雛菜「だよ〜……円香先輩と全く同じだな〜、意味が分からないって感じ〜」

(やっぱり、この謎に帰結するのか……)

(私たちがこの学園でコロシアイをしている理由、その謎の答えは、いったい……)


コトダマゲット!【2F男子トイレ奥の空間に存在したメモ】
〔このコロシアイは浅倉透のため〕
849 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/03(日) 21:36:27.95 ID:aL/1oNSF0

樋口さんの部屋の調査を一通りし終えて私は立ち上がった。
かがみこんでいただけに少しだけ腰が痛み、思わず弱弱しい声を上げる。
ただ、雛菜はそんな私の声にピクリとも反応はしなかった。

真剣に、改めて樋口さんの日記を読み込んでいる。

……邪魔をすべきじゃないな。
私は雛菜の集中を乱さないように、慎重に、静かに部屋を後にした。

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【選択肢が残り一つになったので自動進行します】

【モノクマメダル獲得のためのコンマ判定を行います】

【直下レスのコンマ末尾と同じ枚数だけ獲得できます】

↓1
850 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/03(日) 21:37:23.81 ID:ZZYsxayY0
851 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/03(日) 21:40:35.10 ID:aL/1oNSF0

【コンマ判定81】

【モノクマメダル1枚を獲得しました!】

【現在のモノクマメダル枚数…138枚】

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【図書室 書庫】

相変わらずの萎びた空間だ。長く収められた本のカビたような匂いが鼻を刺す。
ぎゅうぎゅうに押し込まれた本は埃をかぶって、誰かが取り出したような痕跡すらない。
おそらく凛世が亡くなってからはこの部屋に立ち入る人間もほとんどいないんだろう。

……口元をハンカチで抑えるようにしながら捜査を開始した。

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【書架】

モノクマが調べるように言っていたのはやっぱりここに並べられている本のこと、だよね……?
書架にはどこかで聞いたことのあるような事件の名前がずらりと並ぶ。
『連続殺人』やら『強盗致傷』やら物騒な響きの言葉ばかりだ。小糸の事件で登場した『日本殺人鬼大観』と『世界殺人鬼名鑑』も変わらず。
手掛かりを探して気分が沈むような背表紙の文字列を右から左へどんどん送っていく。私たちが今ここにいる理由、コロシアイをさせられることになった理由。その答えを求めて流す視線は、ある一点で止まった。

『人類史上最大最悪の絶望的事件』

それはあまりにも大げさすぎて、馬鹿馬鹿しくて、フィクションか何かと疑ってしまうような文字列。
子供が考えってひねり出したような響きの文言、これだけを見るときっと笑ってしまう人だっているだろう。

……でも、私はこの事件の名前を見て笑うことは出来ず、むしろ押し黙ってしまった。
荒唐無稽で非実在的な名前なのに、その一冊はほかのどの事件よりも分厚くて、存在を否定させないだけの威圧感があったから。
852 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/03(日) 21:42:31.34 ID:aL/1oNSF0

『人類史上最大最悪の絶望的事件とは、超高校級の絶望が引き起こした同時多発的世界規模のテロリズム行為およびそれに感化された人間たちが引き起こした各種事件を総称した呼称である。まさに人類史に類を見ない規模の事件であり、犠牲となった人間の数は正確に観測することは適わず、一国二国の総人口は優に超すとみられている』


『どこか発端だったのかは研究者たちでも把握しておらず、超高校級の絶望・江ノ島盾子は超高校級のギャルとして入学する前からその工作を行っていたとみられる。学園の内部崩壊を起こしたかと思うと政府要人を巻き込んだテロリズム的な事件を起こし、この国の実ならず世界中を震撼させた。コロシアイ学園生活が起こるまでの二年のうちに、既に絶望の伝播はその土台を盤石なものにしていたのである』


『大きく事件が動く契機となったのは超高校級の絶望自身の引き起こした【コロシアイ学園生活】である。世界中から才能ある高校生を集めていた研究学園施設・希望ヶ峰学園の第78期生を監禁して仲間同士でのコロシアイを強要。その一部始終を世界中にリアルタイム配信した。超高校級の絶望はこのコロシアイの最後に自死したが、希望の象徴である彼らがコロシアイを行う様子は人々を絶望させる材料としては十分であり、彼女の目論見は成功したといえる』


『もはや政治の力でかじ取りをすることもかなわない状況に陥ったことにより、事件の連鎖は加速した。警察という組織は機能しなくなり、防衛のための武力もいつしか暴力のための道具として使われるようになり、人々の倫理観というものはほとんどその意味をなさなくなった。抑止力を失った暴走はとどまるところを知らず、事件は終結を見ないままに人類の文明そのものを壊滅させるほどになった』


『超高校級の絶望というシンボルを失った今現在でも、彼女を信仰するものは後を絶たない。鎮圧のために動く未来機関との間の抗争は激化するばかりである。絶望の残党と呼ばれる彼ら崇拝者は、仲間を増やすことに躍起になっており拉致監禁および洗脳行為を行っていることも確認されている。彼らには単一の指導者は存在しておらず、それぞれが江ノ島盾子の意志を継ぐものとして行動している。それゆえに叩く拠点も存在しないため未来機関の対滅作戦は難航しているというのが実情だ』

853 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/03(日) 21:45:41.83 ID:aL/1oNSF0

そして最終的に行きついたのは、先の記述でもあった世界に絶望が伝播する発端、『コロシアイ学園生活』であった。超高校級の絶望が引き起こしたとされるそれは後のページでもっと事細かに描かれており、その当事者の名前と顔写真、さらにはだれが命を落として、だれが生き残ったかまでが詳細に書かれていた。

『コロシアイ学園生活の参加者に選ばれたのは希望ヶ峰学園第78期生の15名。超高校級の絶望・江ノ島盾子とは同期に当たる面々である。コロシアイの舞台となったのは彼らの通っていた希望ヶ峰学園そのもの。かつて机を並べてともに学んだ学友たちはペンを凶器に持ち替えて、己のエゴイズムのために次々と仲間内でコロシアイを始めた』

……一気に血の気が引いた。
今の私たちの状況は、あまりにもこれに酷似しすぎている。
コロシアイに参加している人間の数、コロシアイの舞台……そして、参加者の間柄。学園に通う生徒ではないにせよ私たちは長い時を共に過ごした仲間同士。
私には偶然の符合には思えなかった。何かしらの意図がこの合致を引き起こして、それを私に噛みしめさせている。この学園裏で回る歯車機構がミシミシと耳元で軋んでいるようだ。

嫌なもの同士が、がっちりと嚙み合った。


コトダマゲット!【人類史上最大最悪の絶望的事件】
〔超高校級の絶望が引き起こした、彼女と彼女に魅せられた者たちによる世界的なテロリズム事件。世界の文明は彼女らによって一度崩壊したと書いてある。代表者たる超高校級の絶望は既に死亡したが、彼女を崇拝する絶望の残党はなおも仲間を増やそうと暗躍しているらしい〕

コトダマゲット!【コロシアイ学園生活】
〔希望ヶ峰学園第78期生を集めてのコロシアイ。開催場所、参加人数はどちらも灯織たちの今参加しているコロシアイ合宿生活と一致している〕
854 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/03(日) 21:48:43.05 ID:aL/1oNSF0
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【新聞】

書庫には各社新聞を保管しているラックも収められている。
といっても私たちがこの学園に来てからは更新されていない。一番新しい日にちで私たちが合宿に出る当日の分までだ。

もうこの学園に来てから一か月ほどの日にちが経つ、情勢も随分と変わってしまっているだろう。
大した期待もせずに一部を手に取った。見開きで大々的に報じられているのはどこかの国で行われた首脳会談。
関税やら協定やら……重要な話であるのは間違いないんだけど、今の私たちにとっては必要な情報ではない。
やっぱり期待するだけ無駄か、そう呟きながらも淡い期待はやっぱり持っていて。漫然と一面、二面、三面とめくった。

「……ん?」

隅っこにあった、大して大きく取り扱われてもいない記事。刺身のツマのように、ほかの記事に添えられていたその記事が妙に目についた。

『未成年者失踪再び』

どことなくその事件は自分たちと重なっているように思えた。
この学園に集まっているのも未成年者だし、外の世界では今頃私たちも失踪者として同じように記事になっているかもしれない。

でも、この記事と私たちとでは決定的ともいえる相違点がある。
それは、この記事で失踪している人たちは全員その直前にある【闇サイト】とやらにアクセスした痕跡があるらしいのだ。
インターネットの深層で、通常ではたどり着けないようなサイトのことをそういった呼び方をすると以前聞いたことがある。
勿論私はそんなサイトにアクセスした覚えもないし、かかわったことすらない。

……流石に私たちとは関係なさそうかな。


コトダマゲット!【新聞記事】
〔未成年の連続失踪事件を取材した記事。全国的に発生している事件であり、犠牲となった人数も少なくない。失踪者の全員が直前に闇サイトにアクセスしていた痕跡がある〕

855 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/03(日) 21:50:21.06 ID:aL/1oNSF0
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キーンコーンカーンコーン……

『ラストエリクサー病って知ってる? RPGとかで道中手に入る一品限りのアイテムを大事にしすぎるあまり最後まで使えないおまぬけさんのことを指した言葉なんだけどさ』

『それって本当にもったいないことだよね! どうせゲームなんて一回やったらそれっきり、だったら一回のプレイで100%、いや300%は堪能しないと元が取れないと思わない?』

『だからさ、オマエラにもそういう気分でいてもらいたいって思うんだよね。この学園にやってきて、せっかくコロシアイをしてるんだから……』

『人生のラストエリクサー病にかかってもらって、真実を知ることなく無駄死にしてもらいたいんだよねー! ぶひゃひゃひゃひゃ!』

『最後の戦いでも舞台は同じだよー! 裁判場ですべての決着つけちゃいましょうね! 学校エリア一階の赤い扉の向こう側に全員集合〜〜〜〜!』


________プツン


大きく深呼吸した。
ついに、その時が来てしまった。もう泣いても笑っても、生きても死んでも……これが最後。
今モノクマが言った通り、この裁判で真実を解き明かさないことには、待っているのは……破滅。
それもこれまでにない最低最悪の絶望的な破滅だ。

……毎回、裁判の前になると逃げだしたくなる気持ちだ。
クロとシロとでお互いの命をかけて騙しあい、裏切りあい、暴きあう。
自分の命を懸けていることもそうだけど、なにより仲間内で疑心暗鬼に陥らざるを得ないその状況が嫌だった。
何度経験しても、胸からこみあげてくる胃酸のようなものが不快だった。

でも、今回は違う。
私たちは全員仲間で、モノクマという共通の敵に立ち向かう。黒幕が隠し続けた真実を暴くための戦いだから。

もう逃げ出したいなんて弱音は吐かない。むしろ、今は戦いたい。戦って、勝って、証明したい。
私たちの絆はそんな絶望なんかには引き裂けない、負けないんだとその鼻を明かしてやりたい。

ピンチの時ほど笑ってみせろ。
昔そんなことを言っていた人がいたような気がする。

……本当に、その通りだ。
856 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/03(日) 21:52:40.21 ID:aL/1oNSF0
【エレベーターホール】

これから始まる戦いを前に、その表情がこわばるのは当然のことだった。
口元には力がこもり、背筋も妙に張ってしまう。それは私だけではなく、その場に居合わせた全員がそうだった。


愛依「すぅ…………はぁ…………」

智代子「すぅ……………はぁ……………」

摩美々「深呼吸はいいケド、あんまりやりすぎると逆効果だよー?」

智代子「うぅ……そうはいっても心臓がバクバクうるさいんだよぉ……」

雛菜「さすがに緊張しちゃうよね〜……これで全部決まっちゃうんだし〜」

摩美々「まぁ、無理もないケドさぁ……」

(呆れたふりをしているけど、摩美々さんの声もいつもみたいな余裕はなさそうだな……)

モノクマ「お集まりですね!」

灯織「モノクマ……」

モノクマ「どうよ、オマエラ! めぐるさん殺しの真犯人とやらは見つかったのかな?」

摩美々「……ノーコメント」

モノクマ「学園の真実とやらはわかったのかな?」

灯織「……ノーコメントです」

モノクマ「うぷぷぷ……いいよいいよ、そんななれない真似しなくてもさ! 表情を見ればまるっとすりっとお見通しだからね!」

857 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/03(日) 21:54:21.43 ID:aL/1oNSF0

正直なところ、そのどちらも現段階では明確な回答は持ち合わせてはいない。
でも大丈夫、回答にたどり着くための証拠品……その道筋は見えているはずだ。
あとはそれを繋いでいくだけ、この工程はこれまでの学級裁判でも何度もやってきた推理という工程。
仲間と協力して成し遂げてきた工程だから、きっと今回も。


灯織「モノクマ、その調子でいられるのも今のうちだけです」

モノクマ「お、言うねぇ……まぁ楽しみにはしておくよ、結果がどうあれこれが文字通りの最後なんだからね。せいぜい楽しませてちょ!」

雛菜「あは〜? むしろこっちのセリフだよね〜!」

愛依「あはは、雛菜ちゃん頼もしすぎ〜!」


私たちはエレベーターに乗り込む。

黒幕に対する絶対的な憎しみをもって。
真実への絶対的な渇望をもって。
仲間たちへの絶対的な信頼をもって。


勝利に対する絶対的な確信をもって。


____その一歩を、踏み出した。
858 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/03(日) 21:56:10.80 ID:aL/1oNSF0
-------------------------------------------------
【エレベーター】

ゴウンゴウンと音を立てて下っていくエレベーター。
ズッシリと響く低音が臓器を揺さぶるこの感覚にももう慣れてしまった。
ただ慣れないのはこのエレベーターの中の空白。
かつてぎゅうぎゅうに乗り込んでいたこの部屋も、もはやそれぞれが隅に立つのみ。
随分と広くなってしまったものだ。

この裁判が終わるころ、このエレベーターはどうなっているのだろう。
同じ頭数でまた地上に上っていけるだろうか。二度と上がらないなんてことは起こりはしないだろうか。
そんなどうしようもない思考が浮かんでは消え、浮かんでは消え。

「……ねぇ」

口を開いたのは誰だったか。
エレベーターの轟音は不思議とその刹那に聞こえなくなり、やけに通った彼女の声だけが響いた。
カクテルパーティ効果という奴だろうか、私の耳は自然と音を瞬時に取捨選択して、絶望ではなく希望を拾い上げたのである。

「絶対、生きて帰ろうね」

急激に代謝が激しくなるのを感じた。血液が循環し熱を帯びていき、鼓動が激しくなる。
これは緊張とはまた別、鼓舞のためにおこった作用だ。
「生きて帰る」それだけの言葉なのに、仲間の口から発せられた音として聞くとすさまじい効用を発揮した。

「生きて帰ろう」

そして、代謝はなにも私だけに起こったものではなかったらしい。
また別のところからその声が上がった。そしてまたそれに呼応するように声が上がる。
生還を誓う宣誓がそこら中から上がりだし、いつしか私も口を開いてその言葉を口にしていた。

「生きて帰ろう」

気づけばエレベーターの駆動音は大合唱にかき消され、

チーン!

あっという間にその終着駅にたどり着いた。
859 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/03(日) 21:57:34.60 ID:aL/1oNSF0
-------------------------------------------------
【地下裁判場】

モノクマ「ようこそいらっしゃい! ここが天下分け目の関ケ原、希望と絶望の裁判場でございますよー!」

智代子「なんかこれまた仰々しい内装……コンクリートが打ちっぱなしだよ……」

雛菜「無機質な感じがなんだか冷たいね〜」

灯織「大丈夫、こんな冷たさなんかに私たちの熱は負けないから」

摩美々「ふふー、熱血プレイって感じかなぁ」

愛依「絶対、生きて帰ろうね!」


私たちはすぐにそれぞれの証言台へと立つ。


……この期に及んで体が震える自分が嫌いだ。
不安を感じているのなんか自分だけじゃない、何を一人だけ被害者ぶっているんだ。
摩美々さんも、愛依さんも、チョコも、雛菜も……みんなみんなこの不安と緊張とを必死に抑えて立ち向かっているというのに。

でも、ここで体が震えなきゃ自分じゃないと思う。
自分の命を危険にさらす、そのことに恐怖する気持ちが自分自身の生を証明している。
その弱さを持っている自分だからこそ、皆さんとの間に絆を築くことができた。

860 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/03(日) 21:58:17.91 ID:aL/1oNSF0

……だから。

パァンッ!

自分の頬を両手でたたいた。
気合を入れろ……歯を食いしばれ……!

震えながらでも泣きながらでも、どれほど惨めになったっていい。
それでも、進むことだけは絶対に止めちゃだめだ。皆さんとの間にあるこの絆を裏切るような真似だけはしちゃいけない……!

私たちは絶対にこの裁判ですべての真実を暴き出す。
そのうえで黒幕を引っ張り出して、思いのたけのダンガンをすべてぶつけて、思惑を正面からロンパしてやるんだ。
その末にある勝利、希望の行く道、私たちの絆が目指す未来を絶対につかみ取って見せる……!
861 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/03(日) 21:59:03.79 ID:aL/1oNSF0





この、最後の【学級裁判】で______!







862 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/03(日) 22:02:21.21 ID:aL/1oNSF0

というわけで最終章・捜査パートはここまでになります。
次回よりとうとう最後の学級裁判に移ります。
めぐるの死、灯織のクロ判定の逆転に始まり、学園の真相を明らかにするまでの最後の戦いを描きます。
どうかご期待ください。

裁判が始まるに先立って購買購入パートを後でコピペしますので、次回更新までにメダルの使用先など書いていただけると次回反映してから再開いたします。
今回は前回の裁判で獲得したスキルと合わせて使用量などお考え下さい。

今週中に本SSは最後まで駆け抜けるつもりです、
次回更新は10/4 21:00〜より、どうかよろしくお願いします。
それではお疲れさまでした。
863 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/03(日) 22:05:05.38 ID:s5XIiYsw0
お疲れさまでした
864 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/03(日) 22:09:39.89 ID:aL/1oNSF0
-------------------------------------------------
【購買】

灯織「さて……せっかくだし何か買っておこうかな?」

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【自動販売機】

【お役立ち品】

・ロボット掃除機 30枚…生活が豊かなものになるかも?
・283プロのタオル 30枚…裁判で有利に働くかも?
・サイリウムブレード 40枚…裁判で有利に働くかも?
・はじまりのメッセージカード 50枚…裁判で有利に働くかも?
・敏腕記者の名刺 60枚…交流がやりやすくなるかも?
・※アイドルコミュの鍵 60枚…新しい力が手に入るかも?

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【現在のモノクマメダル枚数…138枚】

【購入したい品物があれば次回までに書き込んでください、相談などもご自由にどうぞ】

【複数購入可能なものは※がついています】


※前回裁判で習得したスキル
【アップ・トゥ・ユー】
〔学級裁判中任意のタイミングで発動可能。モノクマメダルを消費することで回答を導く。要求枚数は回数ごとに増加(5→10→15→...)〕

865 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/04(月) 00:18:28.01 ID:E/p55OsC0
鍵とサイリウムとタオル辺りかな・・・?
866 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/04(月) 17:55:59.03 ID:mxYXoMoI0

今晩の更新に備えて早めに購買の購入指定を確定させておこうと思います。
特になにも無ければこのまま鍵とサイリウムとタオルを購入する形になりますがよろしいでしょうか。

なお、鍵は追加で安価指定が必要になるアイテムですのでまた八時ごろにその安価も取らせていただきます。
867 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/04(月) 20:11:03.97 ID:mxYXoMoI0

【283プロのタオル・サイリウムブレード・アイドルコミュの鍵を手に入れました!】

【283プロのタオル】
〔ライブで流した汗は宝石の輝き。アイドルを応援する気持ちを吸ったタオルはそれだけ重くなる。反論ショーダウン・PTAでコンマ値の基礎値が+10される〕


【サイリウムブレード】
〔二つに折れば開戦の合図。アイドル各色の明かりは星々の輝き。反論ショーダウン・PTAでコンマ値の基礎値が+20される〕


【アイドルコミュの鍵】
〔あるかもしれなかった未来への分岐をこじ開ける不思議な鍵。アイドルを一人指定することで、そのアイドルから本来手に入るはずだったスキルを獲得できる〕


灯織「ふぅ……結構色々買っちゃったな。これで裁判がうまくいけばいいけど……」


【アイドルコミュの鍵の使用先の指定に移ります】

【これまでで親愛度がマックスになっていないアイドルを指定することでスキルを獲得できます】


真乃・めぐる・霧子・咲耶・智代子・樹里・凛世・甜花・甘奈・愛依・透・円香から一人選んで指定
868 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/04(月) 20:47:48.75 ID:E/p55OsC0
円香
869 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/04(月) 21:00:37.62 ID:mxYXoMoI0
円香選択

【アイドルコミュの鍵が光り輝く……!】

【樋口円香の閉ざされたロックが解放されたようだ……】

-------------------------------------------------

【アイテム:髪留めを手に入れました!】
〔円香にもらった髪留め。飾りっ気のないシンプルなデザイン、それ以上のものは必要ないでしょ?〕

【スキル:ギンコ・ビローバを習得しました!】
〔反論ショーダウン・PTAでコンマ値の基礎値が+15される〕

870 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/04(月) 21:03:50.15 ID:mxYXoMoI0
【スキル】

【意地っ張りサンセット】
〔反論ショーダウン・PTAのコンマ値の基礎値が+10される〕

【摩的・アンチテーゼ】
〔反論ショーダウン・PTAでコンマ値の基礎値が+15される〕

【スキル:ギンコ・ビローバを習得しました!】
〔反論ショーダウン・PTAでコンマ値の基礎値が+15される〕

【アイテム】

【283プロのタオル】
〔ライブで流した汗は宝石の輝き。アイドルを応援する気持ちを吸ったタオルはそれだけ重くなる。反論ショーダウン・PTAでコンマ値の基礎値が+10される〕

【サイリウムブレード】
〔二つに折れば開戦の合図。アイドル各色の明かりは星々の輝き。反論ショーダウン・PTAでコンマ値の基礎値が+20される〕


以上合算して今後コンマ判定では+70されます……なんだこのインフレ
それではコトダマの羅列より裁判開始いたします。
871 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/04(月) 21:04:59.62 ID:mxYXoMoI0
【コトダマ】

‣【思い出しライト】
〔照射した相手の記憶を呼び起こす不思議なライト。中央制御室の一角に落ちており、その近くの装置のモニターには『LOG:希望ヶ峰学園 78期生』とあった〕

‣【キャンプの写真】
〔灯織を含む283プロ全員が登場しているキャンプの写真。加工編集がされたようには見えないが、灯織たちにその記憶は全く存在しない〕

‣【コロシアイ合宿生活の運営】
〔コロシアイ合宿生活の運営はすべてがすべて人力で行われていたわけではない。物資の搬入などはオートメーション化されており、深夜の監視は黒幕自身は行わずAIに任せていた〕

‣【モノクマの証言】
〔今回のコロシアイ合宿生活の参加者は、283プロの現役高校生アイドル15人のみ。そしてこのコロシアイはこの15人でなくては意味がなかったらしい〕

‣【Aへのメール】
〔A、君のこれまでの功績は評価に値する。我々は実際君に高い期待を寄せていた。だからこそ、今回の独断での行動は看過することはできない。即座に計画を打ち切ってほしい、我々の要求に応じない場合立場を追われることも覚悟しておいてくれ。理解ある行動を我々は望む〕
872 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/04(月) 21:06:12.77 ID:mxYXoMoI0

‣【VERTEX】
〔アイドルのオーディションとして別格の規模を誇る最高峰のオーディション。これに優勝すればアイドルとその所属事務所は至上の名誉を得られると言われている。そのポスターがなぜか地下一階のトレーニングルームに貼られていた〕

‣【コトキレルX】
〔液体型の遅効性の毒薬。咲耶と凛世の事件以降その所在がわからなくなっており、化学室に補充されることもなかった〕

‣【被検体α】
〔我々の開発も一定の成果をあげた。マウスによる生体実験も無事に成功、いよいよ続いての段階に遷移することとした。本実験の最後では全被験者への適用が予定されているが、特に適正値の高い被検体αに先行して適用した。彼女はもとより性格面で類似性があったためか、特に拒絶反応も発生することなく実験も成功した〕

‣【絶望の残党】
〔希望ヶ峰学園を襲っていたとされる集団の俗称。正体素性に関する情報はまるでない〕

‣【プレゼン資料】
〔寄宿舎2Fの学園長の個室にあったプレゼン資料。新時代のアイドルを作り出すための計画について、プレゼンのスライドがまとめられている〕

‣【プロデューサーの手記】
〔プロデューサーによる灯織を始めとした283プロのアイドルのプロデュース録。出会ってから今日に至るまでの記録に加え、これからの方針まで書き漏らしなく彼の所感と共に記されている〕

‣【候補者リスト】
〔灯織たちコロシアイの参加者全員の名前と共に、謎の候補が書き添えられている。なぜか透の候補だけ黒塗りされ、矢印で灯織にその候補が切り替えられた旨が記されている〕

‣【希望ヶ峰歌姫計画】
〔二階男子トイレ奥の空間に隠されていたファイルに記されていた、希望ヶ峰学園のシステムを利用したアイドル育成計画。『超高校級のアイドル、超高校級のマネージャーをはじめとした学園の生徒協力のもと日本のエンタメ産業を担う新時代の“歌姫”を育成する計画。人為的に才能を生みだす意図ではなく、環境からのアプローチで才能を伸ばすことを目的とする。計画には現役のアイドルに参加してもらい、学園の生徒同様のトレーニングを実施する。適宜別のメニューも考案し、“超高校級”に匹敵する実力を習得する。成功した暁には、その生徒を【超高校級の歌姫】として迎え入れる予定。』〕

873 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/04(月) 21:07:17.63 ID:mxYXoMoI0

‣【学園内の見取り図】
〔二階男子トイレ奥の空間に隠されていたファイルに記されていた、希望ヶ峰学園内における見取り図。寄宿舎エリア2Fと学校エリア地下1Fの情報はない〕

‣【2F男子トイレ奥の空間に存在したメモ】
〔このコロシアイは浅倉透のため〕

‣【脱衣所前の監視カメラ映像】
〔めぐる殺害の事件の発生前夜のカメラ映像。円香とめぐるが二人で脱衣所に入り、物の数分で退室、学校エリアに向かうまでが記録されている〕

‣【方舟計画】
〔おしおきメンテナンスルームのパソコンに隠されていた謎の計画のファイル。詳細は一切不明〕

‣【新聞記事】
〔未成年の連続失踪事件を取材した記事。全国的に発生している事件であり、犠牲となった人数も少なくない。失踪者の全員が直前に闇サイトにアクセスしていた痕跡がある〕

‣【人類史上最大最悪の絶望的事件】
〔超高校級の絶望が引き起こした、彼女と彼女に魅せられた者たちによる世界的なテロリズム事件。世界の文明は彼女らによって一度崩壊したと書いてある。代表者たる超高校級の絶望は既に死亡したが、彼女を崇拝する絶望の残党はなおも仲間を増やそうと暗躍しているらしい〕

‣【コロシアイ学園生活】
〔希望ヶ峰学園第78期生を集めてのコロシアイ。開催場所、参加人数はどちらも灯織たちの今参加しているコロシアイ合宿生活と一致している〕

‣【変色した簀子】
〔事件前夜、めぐると円香が寄っていた脱衣所では簀子の一部が変色していた。何かしらの液体がそこにこぼれたことを意味しているようだ〕

‣【コロシアイの動機】
〔これまでの事件の引き金となったモノクマ提供の動機の数々。
@【疑心暗鬼】黒幕が事務所の仲間内にいるという情報
A【焦燥】身近な人物の身に危険が及ぶフェイク映像
B【才能】それぞれに与えられた才能に関連する物品
C【犠牲】裏切り者の暴露
そのいずれにおいても黒幕には何かしらの期待や狙いが存在していると思われる〕

874 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/04(月) 21:08:01.26 ID:mxYXoMoI0
-------------------------------------------------



【学級裁判 開廷!】



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875 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/04(月) 21:09:01.21 ID:mxYXoMoI0

モノクマ「それでは早速始めようか。オマエラとボクとの最終決戦」

モノクマ「最後の学級裁判をーーーーーーーー!!」

灯織「……モノクマ、条件は事前に確認した通りです」

灯織「めぐるを殺害した犯人が私でなかったことが立証でき、この合宿生活の破綻を証明すればモノクマは私たちの脱出、この学園からの卒業を認める。……よろしいですね?」

モノクマ「オマエラこそそれでいいの?こんな荒唐無稽な、おしおきを前提から覆すなんて無謀な挑戦に命を懸けてさ」

愛依「トーゼン!呉越ドウシュ―って言うじゃん?」

智代子「それ使い方あってるのかな……?」

摩美々「ま、今更でしょー、ここでビビるほどメンタル弱くもないのでー」

雛菜「あは〜!雛菜もむしろワクワクしてる〜〜〜〜!」

モノクマ「ふーん、その無謀な勇気がどこまで続くのか確かめさせてもらおっか!……さてと」


モノクマは私たちの意気込みを鼻で笑うと、そのまま裁判長席を下りた。
とてとてと歩いて行き着く先は、私たちの横。証言台の一席にモノクマが並んだのである。
876 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/04(月) 21:10:34.18 ID:mxYXoMoI0

モノクマ「今回はボク自身にもかかわる話だからね!当然議論にも参加させてもらうよ!」

摩美々「下手な証言でかき乱したりとかはしないでくださいよー?」

モノクマ「その点は安心しなよ!いつだって僕らはリベラルな立場からお話しさせてもらうからね!」

(……何がリベラルだ)

モノクマ「それじゃあまずは問題の八宮さん殺しについて整理をするところから始めよっか!」

(前回の裁判、投票の段階では私自身犯人は自分だと確信していた)

(自分の命をなげうってでも、皆さんを守る。そのためにした覚悟……それは無駄なんかじゃない)

(今ここで、改めて立ち向かうための力になる……!)

灯織「……そうですね、そこではっきりさせましょうか」

灯織「めぐるを殺したのが本当は誰だったのかを!」

877 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/04(月) 21:13:01.36 ID:mxYXoMoI0
-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【候補者リスト】
‣【モノクマの証言】
‣【コロシアイ学園生活】
‣【コトキレルX】
‣【プロデューサーの手記】
‣【コロシアイ合宿生活の運営】
‣【絶望の残党】
‣【方舟計画】


モノクマ「それじゃあ早速八宮さん殺しについて振り返ってみよっか!」

愛依「基本は【円香ちゃんが全部仕掛けを作った】んだよね?!」

智代子「まずわたしたち全員を監禁して、【めぐるちゃんだけ植物庭園で拘束しておいた】んだよ!」

雛菜「後は雛菜たちが推理を間違えるように【ミスリードを生物室から用意】して〜」

摩美々「死体の覆面に【爆弾をトラップとして用意した】んですよねー」

モノクマ「後はその覆面を剥いだことで爆弾が作動!」

モノクマ「覆面を剥いだのは風野さん!やっぱり【犯人は風野さん】なんだよ!」

モノクマ「あの爆弾で死んじゃったんだもんねー!」

モノクマ「うぷぷぷ!大親友を自分の手で殺しちゃった気分はどう?!」


【正しいコトダマで矛盾する発言を論破しろ!】

※スキル:アップ・トゥ・ユーの効果を任意のタイミングで一度使用可能

↓1
878 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/04(月) 21:18:12.25 ID:nmB2YWjT0
【犯人は風野さん】に【コトキレルX】
879 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/04(月) 21:20:51.74 ID:mxYXoMoI0

灯織「それは違います!」

【BREAK!】

灯織「確かにあの状況だけ見れば、めぐるの死因として有力になるのはあの爆発でしょうね。胸に刺さっていたナイフは実際、タオルを刺していただけで刃も届いていませんでしたし、他に外傷もない」

灯織「でも、外傷はなくとも殺害は可能ですよね?」

摩美々「それをモノクマも含むこの場の全員が一度は頭に入れた知識ですよー」

智代子「それってもしかして咲耶ちゃんと凛世ちゃんの事件の時の……!?」

灯織「そう、毒薬だよ。咲耶さんの事件以降、化学室からは危険な薬品である『コトキレルX』が消えたまま……その所在がずっとわからないままだった」

灯織「貴重な材料を用いる薬品だったために化学室の薬品棚にも長い間補充されることがなかった、そうですよねモノクマ」

モノクマ「そうだけど……だったら余計にダメじゃん?所在不明の薬なんでしょ、それでどうやって人を殺すのさ」

摩美々「所在不明……確かに表面上はそう……でも、誰がその薬を隠し持ってたかなんて自明でしょー。見た目の上での状況に託けて誤魔化そうったってそれは許さないのでー」

雛菜「そっか、円香先輩がずっと持ってたんだ〜!円香先輩の机の引き出しには薬品ABが入ってたし、他の薬が入っててもおかしくないよね〜?」

愛依「てゆーか、他のみんなが持ち出すとは思えないしね……」

モノクマ「ふ〜ん……?じゃあその薬で樋口さんが八宮さんを殺したって言いたいんだね?」

モノクマ「でもさ、そんなのいつ飲んだか証明できる?証明ができないならそれこそ机上の空論、砂上の楼閣だよ!」

灯織「もちろん証明だってできます」

モノクマ「ハァ?」

(そう、これは私たちも今まで知らなかった情報)

(というか、本来得ることのできなかった情報なんだ)

(あの人が私たちに託してくれた希望、これでモノクマの急所を突く……!)


【正しいコトダマを指摘しろ!】

>>871〜873

↓1
880 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/10/04(月) 21:21:30.81 ID:YdVNnsuY0
【犯人は風野さん】→コトレキルX
881 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/10/04(月) 21:23:10.25 ID:YdVNnsuY0
【変色した簀子】
882 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/10/04(月) 21:23:53.87 ID:YdVNnsuY0
すいません
最初に打ったものは誤爆です
883 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/04(月) 21:25:52.10 ID:mxYXoMoI0
880ずれて881を採用

(いや……違う、簀子は確かに二人がコトキレルXを使った証拠にはなりうるけど、今モノクマに問われているのは使った【タイミング】)

(時間を示す証拠なら、別にあるはず……)

【スキル:包・帯・組・曲の効果で誤答ペナルティが無効化されました】

-------------------------------------------------

モノクマ「ふ〜ん……?じゃあその薬で樋口さんが八宮さんを殺したって言いたいんだね?」

モノクマ「でもさ、そんなのいつ飲んだか証明できる?証明ができないならそれこそ机上の空論、砂上の楼閣だよ!」

灯織「もちろん証明だってできます」

モノクマ「ハァ?」

(そう、これは私たちも今まで知らなかった情報)

(というか、本来得ることのできなかった情報なんだ)

(あの人が私たちに託してくれた希望、これでモノクマの急所を突く……!)


【正しいコトダマを指摘しろ!】

>>871〜873

↓1
884 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/04(月) 21:26:23.31 ID:nmB2YWjT0
【脱衣所前の監視カメラ映像】
885 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/04(月) 21:28:18.31 ID:mxYXoMoI0

灯織「これです!」

【解!】

灯織「いつ飲んだか……それはこれを見れば一目瞭然ですよ」

モノクマ「なにそれ?メモリーカード?そんなの何に使うっていうのさ」

摩美々「メモリーカードの使い道なんて一つしかないでしょー」

灯織「この中には事件が起きる直前、二人で行動している樋口さんとめぐるの姿が残されています。この彼女たちの行動が、コトキレルXを飲んだ可能性を示唆しているんですよ」

智代子「みんなで情報処理室に行った時に手に入った映像だよね!この学園の外にいる人がわたしたちのためにモニターの監視カメラ映像をハッキングしてくれて手に入れることができた映像!」

愛依「確かこれって、二人が一緒に脱衣所に入っていく映像だったよね……」

モノクマ「ちょ、ちょっと待ちなよ!なにさ、その映像……そんな映像……ボクは知らないんだけど!」

雛菜「え〜?なんで監視カメラの映像なのにモノクマがびっくりしてるの〜?」

雛菜「モノクマはこの動画も知ってるはずじゃないの〜?」

灯織「この映像は、モノクマを操っている人間である黒幕が知らなくても何ら不自然じゃないよ」

雛菜「ん〜?」

(黒幕の監視カメラによる監視は完全なものでは無かった……それは間違いない)


【正しいコトダマを指摘しろ!】

>>871>>873

↓1
886 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/10/04(月) 21:29:30.81 ID:YdVNnsuY0
【コロシアイ合宿生活の運営】
887 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/04(月) 21:30:50.62 ID:mxYXoMoI0

灯織「これです!」

【解!】

灯織「このコロシアイ合宿生活を運営してる黒幕、モノクマの裏にいる人物も私たちと同じくあくまで一人の人間です」

灯織「監視カメラの監視もここまでの毎日、24時間全て把握するなんてことは物理的に不可能、事実モノクマ自身の証言でもありましたから」

灯織「この学校の運営は一部オートメーション化されている、監視カメラも深夜はAIによる監視がされているって」

摩美々「まぁ入退室のログぐらいは取ってるのかもしれないケド、わざわざ事件も起きてない脱衣所のログを確認はしてなかったのかもねー」

智代子「深夜にふとお風呂に入りたくなる……そういうことがあってもおかしくはないもんね!」

智代子「うん、きっとそうだよ!深夜に倉庫で夜食を漁るのと同じようなものだもんね!」

モノクマ「……」

灯織「そうなると、この映像はモノクマにとっては感知できなかった弱点……急所になりうる証拠なんですよ!」
888 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/04(月) 21:31:49.93 ID:mxYXoMoI0

モノクマ「……急所?オマエラの世界ではこんなものを急所って言うの?」

モノクマ「こんな取るに足らないくだらない証拠未満の映像で?」

愛依「ちょい待ち!モノクマだって見てんじゃん!二人が脱衣所に入っていく映像……こんなんどうみても事件に関係してんじゃん!」

モノクマ「ええ、ええ。ボクもしっかり確認しましたよ?二人が仲良くお風呂に入ろうとしている映像をね」

摩美々「あくまで認めない気ぃ?」

モノクマ「認めるも何も、風野さんたちが持ち出したのはあくまで可能性、しかも吹けば飛ぶような脆弱極まりないやつだね」

モノクマ「こんな不確定要素しかないような映像、証拠としては受理できませんよー!」

灯織「不確定要素、ですか……それなら裏付けがあればいいってことですよね?」

雛菜「灯織ちゃん、そんな裏付けがあるの〜?」

灯織「……多分」

モノクマ「ビッグマウスもいい加減にしなよ!そんなに口が大きくてもマスクからはみ出ちゃうでしょーが!」

摩美々「や、どうみても灯織は小顔じゃーん……」

灯織「あ、ありがとうございます……」

智代子「い、言ってる場合?!」

(可能性のピースを集めて行けば、たどり着くポイントは必ず存在する)

(黒幕にこれ以上言い逃れさせる隙を与えるわけにはいかない……!!)

889 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/04(月) 21:33:36.66 ID:mxYXoMoI0
-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

【コトダマ】

‣【脱衣所前の監視カメラ映像】
‣【モノクマの証言】
‣【プレゼン資料】
‣【方舟計画】
‣【コロシアイ合宿生活の運営】
‣【変色した簀子】
‣【コトキレルX】
‣【学園内の見取り図】


摩美々「円香とめぐるが二人で脱衣所に入っていく映像はどうみても有力な証拠じゃーん」

モノクマ「有力?何をもって有力だって定義するの?」

モノクマ「情報処理室には高度な設備が整ってるからね!≪オマエラが捏造した≫かもわからないじゃん!」

愛依「うちらってばシロートじゃん!捏造なんか無理っしょ!」

モノクマ「大体脱衣所の中で何が行われたのかなんてわからないじゃん!」

智代子「だ、≪脱衣所の監視カメラ映像≫を確認すれば……!」

モノクマ「≪コトキレルXが脱衣所の中にあった≫?無いよね?」

雛菜「≪ロッカーの中に入ってた≫かもしれないですよ〜?」

モノクマ「大体映像の樋口さんも八宮さんも薬を持っているようには見えないけど?」

摩美々「……隠し持ってる可能性はあるでしょー」

モノクマ「【薬を中で飲んだ証拠がない】以上は」

モノクマ「ぜんぶがぜーんぶ可能性どまりなんだよー!」


【正しいコトダマで矛盾する発言を論破もしくは正しい発言に同意しろ!】

※スキル:アップ・トゥ・ユーの効果を任意のタイミングで一度使用可能

↓1

890 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/10/04(月) 21:35:07.63 ID:YdVNnsuY0
≪コトキレルXが脱衣所の中にあった≫に 【変色した簀子】
891 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/04(月) 21:37:59.80 ID:mxYXoMoI0

(いや、簀子はあくまでコトキレルXが垂れて変色したと思われるもの……)

(これが脱衣所にあったからと言って、脱衣所に今もコトキレルXが存在する……わけではない)

(でも、これがモノクマにとどめを刺す切り札になる証拠なのは間違いないはず……)

(議論の流れを見極めろ……風野灯織!)

【スキル:包・帯・組・曲の効果で誤答ペナルティが無効化されました】

【スキル:水色感情の効果でコトダマの数が減少します】

-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

【コトダマ】

‣【脱衣所前の監視カメラ映像】
‣【モノクマの証言】
‣【プレゼン資料】
‣【コロシアイ合宿生活の運営】
‣【変色した簀子】
‣【コトキレルX】
‣【学園内の見取り図】


摩美々「円香とめぐるが二人で脱衣所に入っていく映像はどうみても有力な証拠じゃーん」

モノクマ「有力?何をもって有力だって定義するの?」

モノクマ「情報処理室には高度な設備が整ってるからね!≪オマエラが捏造した≫かもわからないじゃん!」

愛依「うちらってばシロートじゃん!捏造なんか無理っしょ!」

モノクマ「大体脱衣所の中で何が行われたのかなんてわからないじゃん!」

智代子「だ、≪脱衣所の監視カメラ映像≫を確認すれば……!」

モノクマ「≪コトキレルXが脱衣所の中にあった≫?無いよね?」

雛菜「≪ロッカーの中に入ってた≫かもしれないですよ〜?」

モノクマ「大体映像の樋口さんも八宮さんも薬を持っているようには見えないけど?」

摩美々「……隠し持ってる可能性はあるでしょー」

モノクマ「【薬を中で飲んだ証拠がない】以上は」

モノクマ「ぜんぶがぜーんぶ可能性どまりなんだよー!」


【正しいコトダマで矛盾する発言を論破もしくは正しい発言に同意しろ!】

※スキル:アップ・トゥ・ユーの効果を任意のタイミングで一度使用可能

↓1
892 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/04(月) 21:42:22.46 ID:nmB2YWjT0
【薬を中で飲んだ証拠がない】に【変色した簀子】
893 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/04(月) 21:45:11.50 ID:mxYXoMoI0

灯織「それは違います!」論破!

【BREAK!】

灯織「薬を脱衣所の中で飲んだ証拠なら存在しますよ」

モノクマ「う、嘘だッ!ボクはそんなの知らないぞ!」

灯織「ええ、だってこれもまたモノクマの見ることができないところ……監視カメラのない、脱衣所の中にあった証拠なんですから」

灯織「この簀子を見てください。形状、大きさ……特徴はどれも他の簀子と同じですがこの一部分だけ明らかに変色してますよね?」

愛依「ホントだ……運動会で転んだ時の弟の脛みたいな色じゃん……!」

摩美々「通常濡れただけじゃこんな色にはならない、酸性やアルカリ性に傾向のある液体でも滴り落ちない限りはねー」

モノクマ「ぶふぉう!!!」

(よし、モノクマに手痛い一撃を与えられたはず……!!)

灯織「たとえ薬品が今この段階で発見できずとも、樋口さんとめぐるがなんらかの形でからんでいたことは今更疑うべくもありません!」

モノクマ「……ぐ、ぐぎぎ」

灯織「なんなら今この場で簀子の染みについて成分調査にかけてもらいましょうか!」

モノクマ「……ぐ、ぐぎぎぎぎぎ」

モノクマ「ぐぎぎぎぎぎぎぎぎ……」


これは、全員で見つけた細い細い可能性。
この学園で生きる私たち、犠牲となった樋口さんとめぐる、そして外の世界の協力者。
それぞれの持ち寄ったか細い可能性と可能性とをより合わせて……強固な一本の糸となる。

前回の裁判の結論をその糸が引っ張りあげてひっくりかえす。


シロとクロとが裏返る、その瞬間がいま目前に……

894 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/04(月) 21:47:16.16 ID:mxYXoMoI0



モノクマ「ぐーっぎっぎっぎっぎ!笑っちゃうね!」




摩美々「……はぁ?ど、どういうコトぉ?今って悔しさで歯ぎしりしてたんじゃ……」

モノクマ「歯ぎしりって『ぐぎぎ』のこと?やだなぁ、ボクのエキセントリックな笑い声じゃないか」

智代子「笑い声にしては独特過ぎるよ!?」

モノクマ「あのねぇ、そんな簀子が何になるって言うのさ。確かになにかの液体が滴ってついた染みみたいだけどさ。それがなんなの?」

モノクマ「たとえ成分を調べてコトキレルXだったからって、この映像の前後でついた染みだって証明できる?」

灯織「……!!」

モノクマ「コトキレルXが簀子に滴る瞬間をとらえた映像でもない限りは無理だよね?なんだよ、やけに自信満々に言ってくるから確証があるのかと思ったけどとんだ拍子抜け!」

モノクマ「これもあくまで可能性の範疇での議論に過ぎなかったね!ぐーっぎっぎっぎっぎ!」

雛菜「む〜!そんなの屁理屈だよ〜〜〜〜!」

モノクマ「屁理屈大いにケッコウ!」

(……くそ、悔しいけどモノクマの言う通り。あの簀子はあくまであの場所で薬品が使われたことを指し示す証拠)

(時間までの情報は内包していない……!!)

愛依「ど、どーしよ!これじゃ裁判の結果が覆んないし……灯織ちゃんが殺されちゃうよ!」

摩美々「それどころか私たち全員の命だよー」

智代子「わわわ、そ、その簀子にもっと情報はないのかな?!」

雛菜「ちゃんとした設備があれば染みが出来た時間まで調べられるかもだけど〜、この状況じゃモノクマに揉みつぶされちゃう情報かもね〜」

(……考えよう、考えるんだ)

(あの映像に映っていた時間時刻でめぐるが薬を飲んだのは間違いないはず……なら、あと必要な情報は時間の情報だけ)

(時間と薬とを紐づける何か……それを思いつけば事態は拓けるはず……!!)
895 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/04(月) 21:49:04.11 ID:mxYXoMoI0
-------------------------------------------------
【ロジカルダイブ開始!】


Q1.めぐるの本当の死因は?
A.爆殺 B.刺殺 C.毒殺 D.絞殺

Q.2コトキレルXが脱衣所で服用されたことを示す証拠は?
A.監視カメラ映像 B.薬品ボトル C.簀子 D.めぐるの死体

Q3.円香とめぐるの映像が撮られたときに薬が服用されたことを証明するのに必要な情報は?
A.事件前に簀子は汚れていなかったこと 
B.簀子の出どころ
C.コトキレルXが簀子に滴った場合にできるシミの特徴
D.コトキレルXの薬効

Q4.それを証明するために必要なのは?
A.映像前の脱衣所の中の写真
B.簀子のスペア
C.脱衣所の入退室のログ
D.脱衣所内の監視カメラ映像


【正しい道筋を選んで推理を組み立てろ!】

※スキル:アップ・トゥ・ユーの効果を任意のタイミングで一度使用可能

↓1
-------------------------------------------------
896 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/10/04(月) 21:55:11.83 ID:YdVNnsuY0
CBDC
897 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/04(月) 21:58:46.41 ID:mxYXoMoI0

【CBDC】

(いや……違う。この事件において、あの簀子の持つ意味合いは大きい)

(あの簀子に起きた変色がコトキレルXの使用があったという事実そのものなんだ)

(となると、あの前後でそれが起きたことを証明する必要がある……)

【スキル:包・帯・組・曲の効果で誤答ペナルティが無効化されました】

【スキル:包・帯・組・曲の効果を使い切りました】

【虹の羽が輝き、行く道を照らす……!】

【どうやらQ2とQ3とQ4で選んだ道が異なるようだ……】

-------------------------------------------------
【ロジカルダイブ開始!】


Q1.めぐるの本当の死因は?
A.爆殺 B.刺殺 C.毒殺 D.絞殺

Q.2コトキレルXが脱衣所で服用されたことを示す証拠は?
A.監視カメラ映像 B.薬品ボトル C.簀子 D.めぐるの死体

Q3.円香とめぐるの映像が撮られたときに薬が服用されたことを証明するのに必要な情報は?
A.事件前に簀子は汚れていなかったこと 
B.簀子の出どころ
C.コトキレルXが簀子に滴った場合にできるシミの特徴
D.コトキレルXの薬効

Q4.それを証明するために必要なのは?
A.映像前の脱衣所の中の写真
B.簀子のスペア
C.脱衣所の入退室のログ
D.脱衣所内の監視カメラ映像


【正しい道筋を選んで推理を組み立てろ!】

※スキル:アップ・トゥ・ユーの効果を任意のタイミングで一度使用可能

↓1
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898 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/04(月) 22:00:11.75 ID:+/gZB9mm0
caad
899 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/10/04(月) 22:01:02.57 ID:YdVNnsuY0
CCAA
900 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/04(月) 22:04:30.38 ID:mxYXoMoI0

【CAAD】

(いや、脱衣所は唯一黒幕の監視から逃れている場所……)

(あの中には監視カメラはなかったはず……となると、簀子が映像の前後で変化したことを示すのに必要になるのは)

(……常識にとらわれていちゃたどり着けない)

(一見突拍子のない発想でも、それが活路になるかもしれない……!)

【虹の羽が輝き、行く道を照らす……!】

【どうやらQ4で選んだ道が異なるようだ……】

-------------------------------------------------
【ロジカルダイブ開始!】


Q1.めぐるの本当の死因は?
A.爆殺 B.刺殺 C.毒殺 D.絞殺

Q.2コトキレルXが脱衣所で服用されたことを示す証拠は?
A.監視カメラ映像 B.薬品ボトル C.簀子 D.めぐるの死体

Q3.円香とめぐるの映像が撮られたときに薬が服用されたことを証明するのに必要な情報は?
A.事件前に簀子は汚れていなかったこと 
B.簀子の出どころ
C.コトキレルXが簀子に滴った場合にできるシミの特徴
D.コトキレルXの薬効

Q4.それを証明するために必要なのは?
A.映像前の脱衣所の中の写真
B.簀子のスペア
C.脱衣所の入退室のログ
D.脱衣所内の監視カメラ映像


【正しい道筋を選んで推理を組み立てろ!】

※スキル:アップ・トゥ・ユーの効果を任意のタイミングで一度使用可能

↓1
-------------------------------------------------
901 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/04(月) 22:05:46.84 ID:+/gZB9mm0
caaa
902 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/10/04(月) 22:06:01.25 ID:YdVNnsuY0
CAAA
903 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/04(月) 22:06:59.11 ID:mxYXoMoI0

【CAAA】

灯織「推理は繋がりました!」

【COMPLETE!】

灯織「めぐるが毒薬“コトキレルX”を服用して死んだ……それが事実だとすると、あの映像に映っていた脱衣所の中で飲んだと考えるのが自然。というか他にめぐるが口にするタイミングはありませんからね」

灯織「その途中でめぐるが手を滑らせたのか、それとも私たちがここまでたどり着くことを見越してのことだったのか……簀子に零した薬で簀子の色が変わってしまった」

灯織「でも、モノクマの主張はその簀子がいつ汚れていたのかがわからない以上は可能性は無効だということ。それなら、今私たちが証明すべきなのは、あの映像の直前まで簀子が汚れていなかったこと……!」

モノクマ「ぐっぎっぎ!そんなの悪魔の証明だよ!簀子が汚れた証明は簡単でも、汚れてなかったことなんて証明できないんだ!」

智代子「大浴場に直前で行ってた人とかは……都合よくはいない、よね……」

摩美々「基本はシャワーで済ませる事が多かったしねー」

灯織「一つ、それを証明できるかもしれない物があります」

愛依「えっ!?マジ!?そんなんあったっけ!?」


904 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/04(月) 22:08:52.10 ID:mxYXoMoI0

……あの監視モニターの映像を見た時から引っ掛かるところがあった。
そもそも、彼女が【めぐるに毒薬を盛る必要がない】という点。
これまで通りの行動なら、私の手でめぐるを殺させさえすればそれで目的は果たされる、めぐるを気絶させてしまえばそれでいいだけなんだ。


そして二つ目に、【なぜわざわざ脱衣所に行ったのか】。監視カメラのないところを彼女が選ぶ理由は別段ない。
むしろあそこまで私たちの推理の裏をかく計画を立てた樋口さんなら、黒幕に監視カメラで毒殺を見せつけた方が私たちの誤答を導きやすくなるし効率的だ。なのに彼女は、むしろ黒幕の目を避けるようにして毒薬を飲ませた。


最後に、【あの樋口さんがここまでわかりやすいミスをするだろうか】。
簀子に薬をこぼさせたまま、なんてのがまず考えづらい。
私の知る限り樋口さんは入念な準備に、慎重な姿勢でわずかな油断ものぞかせない、そんな人物だったはず。それは脱衣所を出た時の映像もそう。
めぐるにわざわざ口元を拭かせて、今この部屋で毒薬を飲みましたよ、と証言しているよう。


そう、ここまで行動をまとめて振り返れば振り返るほど、彼女の行動原理はブレてくる。
私たちに対する復讐なら、こんな面倒を踏む必要性はない。


ともすれば、これは私たちに対する何かのメッセージ……?
『私の仕掛けた謎に気づいてみせろ』、樋口さんはそう言っているんじゃないの……?

905 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/04(月) 22:10:14.09 ID:mxYXoMoI0

灯織「……皆さん、樋口さんに監禁されたときのことを覚えていますか?」

雛菜「覚えてるよ〜?確か雛菜は、部屋に一人でいた時に灯織ちゃんの監禁されてる写真を見せられて、慌てて部屋を出ようとしたところで意識を奪われちゃったんだよね〜」

摩美々「摩美々も一緒でしたね、あの時は冷静じゃなくなってたしー」

灯織「……その写真ってどこから来たものだと思います?」

智代子「えっ……?あれ、そういえばそうだよね……写真なんか撮れるものって……」

愛依「あっ!【凛世ちゃんのカメラ】!ほら、霧子ちゃんの事件の時にデビ太郎の写真撮ってなかったっけ?!」

雛菜「あのカメラを円香先輩が〜?」

摩美々「可能性は結構ある……だって、咲耶殺しの時に凛世と円香は協力関係だったわけだし、そこに取引があった可能性もないわけじゃ……」

愛依「で、でもさ!?カメラを円香ちゃんが持ってたとしてもさ、そんな自分の首を絞めるみたいな……うちらに有利な情報なんか残さないっしょ!?」





灯織「……今一度、樋口さんを信じてみませんか」





雛菜「……!!」

906 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/04(月) 22:12:06.33 ID:mxYXoMoI0

灯織「本当に、彼女が私たちのことを殺したくて殺したくて仕方なかったのか……」

灯織「モノクマ!おそらくですけど……脱衣所のロッカーのどれかに凛世のカメラが入っているものと思われます。捜査をしてもよろしいでしょうか」

モノクマ「ちょ、ちょっと待ちなよ!そんなの……そんなの……あり得ないって!」

モノクマ「オマエラ何を見てたのさ!樋口さんはオマエラ全員をぶっ殺したくて、ぶっ殺したくてあそこまでの凶行に至ったんじゃん!?そんな都合よく簀子の写真を撮ってるとか思うわけ!?イかれてるよ!!」

灯織「それならそれで構いません」

灯織「狂気的なまでの仲間に対する信頼……それが私にとっての武器です」

モノクマ「ぐぎぎぎ……」

智代子「ま、また笑った!?」

摩美々「……これはどうやら、文字通りの歯ぎしりみたいだよー」

モノクマ「ああああああ!もういい!ほらよ、お探しのブツはこれですか!?」


モノクマはイライラが噴出したのか、裁判場内に響き渡るぐらいの叫び声のと共に私に向かって何かを投げ飛ばしてきた。

なんとか間に合わせてのギリギリのキャッチ。
間違いない。確かに凛世がアンティーカのみなさんから譲り受けた結華さんと同モデルの【デジタルカメラ】だ。
907 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/04(月) 22:13:16.26 ID:mxYXoMoI0

摩美々「……モノクマ、もしかしてここまで裁判が始まる前に把握してたのー?」

モノクマ「ぷんすこぷんすこ!これ、ずっと隠したままにする気だったのにな!」

愛依「ひ、灯織ちゃん!?中身どうよ!?」

灯織「ま、待ってください……今確認します!」


皆さんにせかされて慌てて操作。背面の小型液晶に内蔵メモリの画像が表示される。
デビ太郎の事件の時の不審者もそのまま残っていたし、凛世が撮影した私たちの合宿生活の思い出も残っている。
それを眺めたい感慨から必死に目をそらし、どんどんどんどんスクロール。


灯織「この辺りですね……」

徐々に画像に私たちの監禁の画像が混じりだす。アイマスクに耳栓をされて無防備にうなだれる私。私をおびき出すために使われためぐるの監禁写真。そんな悪意の写真をめくってめくって……


……ついに行き着いた。

908 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/04(月) 22:15:10.08 ID:mxYXoMoI0

灯織「……あった、ありましたよ!」


脱衣所の写真は撮影日時もあの監視カメラ映像と同じ。
それなのに、そこに写りこんでいる簀子には、微塵も汚れなどついていない。ましてやあの、ビビットな色合いのシミなどは皆無だ。


灯織「モノクマ、認めてもらえますよね?」

灯織「間違いない……めぐるは事件が起きる前に、脱衣所で既にコトキレルXを服用済みだったんです!」


ついに突き付けた人差し指。先端はモノクマを刺して揺るがなかった。
間違いない。この結論が真実、これこそがすべて。
私はついに樋口さんの謀略を看破したんだ……!

いや、正確にはそうじゃない。
さっきも回顧したばかり、樋口さんがこんな毒殺を……まるでモノクマに一杯食わせるためのような毒殺を行ったという事実。
これが出てきた以上は、私たちの彼女に対する認識を改める必要がある。


……樋口さんの私たちを憎しむ心は偽りはない。あの日記にもない、敵意としては純度の高いものだった。
でも、そこに一切の混じりっ気がなかったとは言い切れないんじゃないのだろうか。
私の手を汚させるためのめぐる殺し、私にめぐるを殺したと思わせるためのダミー計画。
完璧に成し遂げたはずのそれに、わざわざ自分でほころびを加えたこと。


それを考えたなら、彼女は______________________
909 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/04(月) 22:16:55.65 ID:mxYXoMoI0
-------------------------------------------------

「……まずい」

私がこの隠し部屋に入ろうとした瞬間に、誰かが近づいてくるのに気づいたので咄嗟に入口とは別の個室に隠れた。
私と入れ違いになった人物は、そのまま素通りして隠し部屋へ。中で私が隠していた書類を読み漁り始めたらしい。

……別にあの情報は私が占有しようとして占有していたものでもなかったけど、
あの中の一部には……彼女たちに希望を与えうる、私に揺らぎを与えたものも混ざっている。

『このコロシアイは浅倉透のためのもの』
あのよくわからない怪文書のメモ書きの向こう側、隠し引き出しの中には彼が何かしらの形で隠したであろうボイスレコーダー。
……あれを聞かれるとまずい。

だから私はなんとか手ごろな武器はないかと捜索し、やっとで手に取ったトイレ用モップの柄の部分で思いっきり灯織の後頭部を叩きつけた。
打ち所が良かったのか一発で意識を奪うことに成功。

「……はぁ……はぁ……」

興奮と不安であがる息。慌てて書類の数々、そしてボイスレコーダーも回収。隠し引き出しには手を付けた痕跡もない。一応は大丈夫みたい。
……でも、私以外の人間が初めてここに足を踏み入れた事実が何と話に不安を掻き立てる。気が付けば私はそのレコーダーの音声を再生していた。

『……ザザ』
910 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/04(月) 22:18:39.60 ID:mxYXoMoI0

『……これを聞いているのが誰かはわからないが、黒幕でないことを祈る。もう声で分かったか?俺は君たちをプロデュースしている_____』


ああ、変わらず覇気のある誠実そうな声。いやでも聞きなれてしまった、【あの男】の声だ。


『もう遅いのは分かってる、それでも謝らせてくれ。俺はあの人を……コロシアイ合宿生活を止めることができなかった、みんなの身を危険にさらしてしまった』


もうそれどころじゃない事態になっているだろ、とこの音声を聞くのも初めてでないのに突っ込んでしまう。


『……いや、そうじゃないよな。俺が伝えるべきなのは……』

『俺が必ずみんなを助け出す。だから俺のことを信じて、自分自身のことを信じて生き残ってほしい。必ず助けは来る、それまで仲間たちでお互いを支え合って生き延びてほしい。たとえ警察や機動隊が無理でも、俺一人でも助け出して見せるから』

『……なんて、口だけじゃ信用ならないよな。大丈夫、行動で証明する』


私じゃなければ、灯織たちであれば、このメッセージを聞けばさぞ奮い立って結束も強固なものとなったことだろう。
でもおあいにく様、お涙頂戴感動のこもった熱いエールは私にしか届かない。
生き残ることなんか考えず、仲間の足を引っ張ることしか考えていない私にしか。現実とはつくづく皮肉なものだ。
それに大体、こんな学園設備を乗っ取ってしまうようなのが相手なのに個人で立ち向かうなんてそれこそ絵空事。できるはずがない。
911 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/04(月) 22:20:51.05 ID:mxYXoMoI0

≪高望みしようよ≫


……相変わらず夢物語がお上手ですね、ミスター・ストーリーテラー。
弁舌巧みに口八丁で人を動かしてしまうのだからあなたの恐ろしいところ。
きっとあなたは私にも他の子に向けるように期待をしているのでしょうね。

ですが、私はそうはならない。この犯行計画を止めるつもりはない。
あなたが望むのとは摩反対に仲間とやらの命を奪うことに躊躇は無いし、そのうえで私は自分の手も仲間の手も汚す。

でも、あなたの言葉をすべて無為にするのでは面白くない。
あなたへの反抗の意志表明をするのなら、少しだけ譲歩する方がお誂え向き。
あなたが信じてやまないアイドルなら、そのわずかな希望をつかみ取ることだってできるんでしょう?



きっと灯織なら_______

912 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/04(月) 22:22:08.99 ID:mxYXoMoI0




_____あなたの期待にこたえてくれますよ。




913 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/04(月) 22:23:00.36 ID:mxYXoMoI0
-------------------------------------------------

モノクマ「なんで樋口さんがそんな証拠を握ってるのさ……!彼女は絶望計画で風野さんたちを絶望させようとしてたんじゃないの……!?」

灯織「……それはある分では真意で、ある分では真意じゃなかったんですよ」

灯織「樋口さんは私たちのことを憎しむ一方で、助け出したい気持ちも持ってくれていた。それは殺意に比べれば些細な感情だったのかもしれません」

灯織「でもその揺らぎがこの突破口を開いたんです……!!」

摩美々「さて、これでどう見てもめぐるが脱衣所に入ったタイミングでコトキレルXを服用したのは明らかなワケなんですがぁ」

摩美々「これでも灯織をおしおきするのー?」

モノクマ「ぐぐぐぐぐ……」

灯織「これが樋口さんとの間に築かれた絆……!!樋口さんの力で私たちはモノクマを打ち破りますよ!!」

モノクマ「ぐぐぐぐぐ……」
914 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/04(月) 22:24:19.06 ID:mxYXoMoI0



モノクマ「認めない!認めるもんかーーーーーーー!!」



愛依「はぁ!?ちょ、モノクマ、今の話聞いてたん!?」

智代子「そうだよ!もう認める認めないの範疇の話じゃなくなってるんだよ!?」

灯織「ええ、樋口さんの残したカメラの写真。これが動かぬ証拠____」

モノクマ「うるさいうるさい!それだって確実な証拠じゃないでしょ!もしかしたら薬を飲まずに垂らしただけかもしれないし!」

雛菜「ぶ〜〜〜〜!そんなの屁理屈じゃないですか〜〜〜〜〜!」

モノクマ「あのね、八宮さんを消し飛ばしたあの爆発。あれを起こしたのが風野さんなことは動かぬ事実なの!不確かな証拠と動かぬ事実、どちらを取るべきかは明白でしょ!」

愛依「や、でもこの証拠だってほぼ百パーの証拠じゃん!そんなにユーレツつかんって!」

灯織「モノクマ……あくまで認めないつもりですか」

モノクマ「ふん!ボクの了見で確認した限りは風野さんがクロで間違いないんだよ!だからあのおしおきも何も問題なし!」

智代子「き、聞く耳を持たないって感じだね……」

愛依「ど、どどどどーすんの!?こんなんじゃ、いくら議論しても仕方な____」

摩美々「じゃあ攻め方を変えてみよっかぁ」

灯織「摩美々さん?」

摩美々「こういうのは摩美々の得意分野なので、ちょっと見ててくれればいいよー」


そう言うと摩美々さんは舌なめずりしてから、モノクマに向き直る。
915 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/04(月) 22:26:58.40 ID:mxYXoMoI0

摩美々「ねぇ、モノクマぁ。摩美々たちはモノクマの言う通り自分の了見でおしおきして済ませるとしてさぁ」

摩美々「それってこの“世界”で許されることなのー?」

モノクマ「……は?なにさ、それってどういう意味―?」

摩美々「樹里の事件の時に言ってたよねー、この“世界”ではプログラミングなんか意味がないって」

摩美々「あの時からずっと気になってたんだよねー、“この”世界なんてまるで別の世界があるみたいじゃないー?」

モノクマ「ちょ、ちょっと待ちなよ!その時も言ったけど、それはただの言葉の綾で!」

摩美々「んー、でも摩美々たちは知っちゃってますからねー」

摩美々「この学園の外の世界に、摩美々たちのことを見ている人がいるって」

灯織「……!!」

(それってきっと……『あの人』、のことだよね)

摩美々「大体モノクマ自体が気づいてることでしょー、モノクマの緊急停止におしおきの失敗。そのいずれも外部からの干渉の結果だと思ってるんですケド」

愛依「そういえばそうだよね……あんなんどうみてもモノクマのミスとかじゃないし……」

摩美々「大体これだけの規模でコロシアイをしておきながら、ただモノクマの趣味とかで終わるとは思えないじゃーん」

雛菜「ん〜、確かに漫画とかだとお金持ちがワイン片手に見てたりするイメージですよね〜」

摩美々「普通、何かしらの目的があって開くんですよねー、こういうデスゲームって」

(そして、その目的ならなんとなく見当がつく……)

灯織「摩美々さん、その目的の説明は私がしても?」

摩美々「……!!そっか、任せたよー」

灯織「モノクマ、あなたはこのコロシアイ……これが目的なのではないですか?」


【正しいコトダマを指摘しろ!】

>>871>>873

↓1
916 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/10/04(月) 22:30:07.62 ID:YdVNnsuY0
【コロシアイ学園生活】
917 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/04(月) 22:32:59.75 ID:mxYXoMoI0

灯織「……」

【解!】

灯織「あなたに言われて図書館でこの学校について調べさせてもらいました。無人になってしまっているこの学園で何が起きているのか、そしてこの世界で何が起きているのか」

(あまりにも荒唐無稽な話だけど……モノクマの行動を説明するのなら、それしかない……!!)

灯織「皆さん、『人類史上最大最悪の絶望的事件』という言葉に聞き覚えはないですか?」

愛依「え、ええ?!な、なにそれ……そんな漫画みたいな……」

智代子「全然、聞いたことないよ……」

灯織「私も正直なところ、図書室で見るまでは一度も聞いたことすらありませんでした……事件の名前も出たらめなものですし、規模だって非現実じみている。でも、ここに書いてあることは……あまりにも身に覚えがあるんです」

摩美々「どういう意味―?」

灯織「見ていただいた方が早いですね……」


私はみなさんに改めてその馬鹿げた規模の、ありえない存在してはいけない、現実に実際起こった事件について説明した。
世界の文明が一度滅んでいること、世界が絶望で満たされていること、そして江ノ島盾子という一人の少女がそれを引き起こしたこと。
江ノ島盾子が、私たちの状況にあまりにも酷似したコロシアイ学園生活を開いたこと。

そんな非現実じみた現実を聞いた皆さんの反応は……
918 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/04(月) 22:34:32.18 ID:mxYXoMoI0

摩美々「そんなの……あるわけないじゃん……こんなの、どうみてもフィクションでしょー」

愛依「ないないないない!だってうちら、この学園に来るまでの記憶とかしっかりしてるけど、こんな事件聞いたことも見たこともないって!」

智代子「流石にちょっと信じがたいと言いますか……冷静になった方がいいかも?」

雛菜「だよ〜?」


____拒絶。

私だってそうだ、理性の半分以上は今でもこの情報を理解できずにいるし、呑み込めていない。
でも、このコロシアイ学園生活の文字列は……無関係だとは到底思えない。

それに、この情報を持ち出したモノクマが


モノクマ「うぷぷぷ……」


不敵に笑いだしたんだから。

919 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/04(月) 22:36:33.41 ID:mxYXoMoI0

灯織「……私もまだ、そこに書いてることは信用はできていません。ですが、そこに書かれている『コロシアイ学園生活』、それは嫌気がするほど私たちのコロシアイ合宿生活と合致しているんです」

灯織「場所に参加人数、参加者が高校生に限られていることもそう……」

灯織「もし仮に、このコロシアイがそれに準えて行われていたのだとしたら、モノクマの目的とはつまり……」

摩美々「絶望を振りまくコト……?」

灯織「……摩美々さんの推理とも合致します、モノクマは今の私たちのコロシアイを中継で放映して絶望を世界中に波及させようとしている……そんな可能性だって」

愛依「いやいやいや!待って灯織ちゃん!そんなん無理だって!」

愛依「世界中に放映ったってめちゃくちゃお金かかるよ!?そんなんいくらモノクマが馬鹿げた力を持ってっからって……」







雛菜「____でも世界が滅んでたら関係ないですよね〜?」





智代子「ひ、雛菜ちゃん!?」

920 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/04(月) 22:38:20.49 ID:mxYXoMoI0

雛菜「別にこの事件のことを信じたわけじゃないけど〜……」

雛菜「かれこれ一か月も監禁されてるのに一切助けも来ないし、こんなにおっきな学校を丸々一つ占拠したりするなんてそうじゃないと説明付かない部分があるなってふと思ったんですよね〜」

摩美々「……それはそうだけどー」

(いや……でも……そんな、世界が滅んだなんて、そんなわけ……あるはずない、あっていいはずない)

愛依「で、でもさ!?だとしたらうちらがそれを知らないなんて、おかしくない!?」

灯織「……愛依さん、これまた馬鹿げた話なんですが一つ可能性としては考えられるものがあります」

愛依「え……!?」

(……というよりも、私たちはそれに伴う体験も一度経験している)

(私たちは人類史上最大最悪の絶望的事件を、知らなかったわけじゃなく……)

(きっと……)

-------------------------------------------------
【ひらめきアナグラム開始!】

つ/く/し/お/き/そ/う

【正しい順番に並べ替えろ!】

※スキル:アップ・トゥ・ユーの効果を任意のタイミングで一度使用可能

↓1
-------------------------------------------------
921 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/10/04(月) 22:39:16.03 ID:YdVNnsuY0
きおくそうしつ
922 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/04(月) 22:39:20.58 ID:+/gZB9mm0
きおくそうしつ
923 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/04(月) 22:41:04.24 ID:mxYXoMoI0
-------------------------------------------------
【記憶喪失】
-------------------------------------------------

灯織「そうか、分かりましたよ!」

【解!】

灯織「……人類史上最大最悪の絶望的事件、それを私たちは知らなかったわけじゃない」

灯織「……忘れてしまっていたんです」

智代子「わ、忘れてた……?」

灯織「ここに居合わせている全員が揃って記憶喪失に陥っているということです……この事件に関する記憶を抜き取られて」

摩美々「……頭が痛くなってくるような話なんだケド」

灯織「私だってこんなのあり得ない、馬鹿げてるとは思いますよ!……でも、それなら、他にも説明がつくこともあるんですよ」

愛依「ほ、他にも……?」

(捜査中に見つけた身に覚えのないものはこれだけじゃない……)

(確かにそこに存在している情報なのに、私自身にまるで記憶がない……)

(きっとこれも……)


【正しいコトダマを選べ!】

>>871〜873

↓1
924 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/10/04(月) 22:42:02.14 ID:YdVNnsuY0
【キャンプの写真】
925 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/04(月) 22:45:10.95 ID:mxYXoMoI0

灯織「これです!」

【解!】

灯織「前に一度、捜査中に私がある写真を見たという話をしたのを覚えていらっしゃいますか?」

智代子「そういえば……真乃ちゃんと小糸ちゃんの二人の写真があったんだっけ?」

雛菜「小糸ちゃんがそんなに仲良しだったのかぁってその時は雛菜も思いましたけど〜」

雛菜「今ここで持ってくるってことは灯織ちゃん、そういうことなんだね〜?」

灯織「うん……雛菜と一緒に確認した通り。この写真は、一枚で終わるものでは無かったんです……」

愛依「え……?こ、これって……うち……?」

摩美々「随分と楽しそうにしていらっしゃいますねー……」

愛依「い、いやいや知らない!こんなの、うちマジで知らないよ!?」

灯織「私もそうです……ここに映り込んではいますが、記憶はない……それは、全員がそうなんじゃないですか?」

智代子「うん……まるで覚えてないや」

智代子「こんなキャンプ、参加した覚えも……あれ?このキャンプ場って……」

摩美々「希望ヶ峰キャンプ場……摩美々たちが本来合宿で行くはずだった場所じゃないですかぁ?」

愛依「え?!で、でも合宿の途中でうちらはこのコロシアイに巻き込まれてるしさ……」

雛菜「その前提からおかしいんだよね〜」

雛菜「発想の逆転、でしょ〜〜〜〜〜?」

灯織「雛菜の言う通りです。私たちは、この写真にあったことを忘れている」

灯織「合宿に行った記憶を、喪失しているんです……!」

智代子「そ、そんなの……そんなのおかしいよ……」

愛依「うちらが集団で記憶喪失……?」

(困惑するのも仕方ない、非現実を非現実で煮詰めたような奇怪な事実……)

(でも、これを突き付けないことには、前に進めない……)
926 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/04(月) 22:48:22.56 ID:mxYXoMoI0
-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【人類史上最大最悪の絶望的事件】
‣【キャンプの写真】
‣【新聞記事】
‣【絶望の残党】
‣【Aへのメール】
‣【脱衣所前の監視カメラ映像】
‣【方舟計画】
‣【思い出しライト】


愛依「うちらが集団で記憶喪失!?そんなのってあり得るん!?」

摩美々「バスで気絶した時に、≪何か薬を飲まされた≫……とかぁ?」

雛菜「記憶を飛ばすなんてそんな都合のいい薬あるんですか〜?」

愛依「うちらはバスで合宿に行く途中だったんでしょ?」

愛依「だったら途中でもしかして≪事故った≫んかも!そのショックで記憶が飛んだとか!?」

摩美々「や、だとしたら摩美々たち無傷なのがおかしいでしょー」

智代子「い、一旦落ち着こうよ!」

智代子「そ、そんな【人の記憶を弄るなんてできっこない】よ!」

智代子「写真はきっと加工した写真で……」

智代子「人類史上最大最悪の絶望的事件とかも、【後付け設定】なんだよ!」

智代子「だから……今までの話は……」


【正しいコトダマで矛盾する発言を論破もしくは正しい発言に同意しろ!】

※スキル:アップ・トゥ・ユーの効果を任意のタイミングで一度使用可能

↓1
927 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/04(月) 22:49:12.03 ID:+/gZB9mm0
人の記憶を弄るなんてできっこない に 思い出しライト
928 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/10/04(月) 22:49:36.00 ID:YdVNnsuY0
後付け設定 に 思い出しライトでどうい
929 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/04(月) 22:52:10.40 ID:mxYXoMoI0

灯織「それは違うよ!」論破!

【BREAK!】

灯織「人の記憶に干渉する技術なら、私たちは知ってるよ」

智代子「え?」

灯織「チョコ、忘れた?希望ヶ峰学園に関する記憶、第78期生が今年の入学者に選ばれたっていう記憶……あれは思い出しライトを使うことでやっと思い出せた」

灯織「むしろそれまでは忘れてしまってたんだよ」

智代子「……そ、それはそうかもだけど」

灯織「黒幕は意図的に私たちに与える記憶、失う記憶を操ることができる……そう考えた方がいいのかも」

灯織「だから、合宿の時の記憶は残ってないし人類史上最大最悪の絶望的事件も今の今まで忘れてた」

摩美々「……本当に、そんな事件があったって言うのー?」

愛依「う、うちらは……世界が滅んだ記憶を失ってる……?」

智代子「そんなの、そんなのあり得ないよ……だって、つい一か月前まで変わらない日常を送ってたんだし……」

雛菜「でも、状況証拠から考えると、それが一番すんなり通りますよね〜?」

摩美々「や、でも流石に……そんな常識はずれな……」

灯織「この学園では常識なんて通用しない……それは私たちがここでの生活で学び取ったものです」


【モノクマ「事実は小説より奇なり!」】意見対立!

930 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/04(月) 22:53:31.45 ID:mxYXoMoI0

モノクマ「うぷぷぷ……これはこれは面白い議論で白熱していますね」

灯織「モノクマ……」

モノクマ「自分たちの記憶をめぐる議論、存在しない記憶が本当に実在したのか、そうでないのか……現実対非現実の対決と言い換えてもいいかもしれないね」

モノクマ「アイドルなんて幻想の世界の住人たちがこんな議論をするなんて、ああなんてファビュラス!」

雛菜「灯織ちゃん、ここはみんなになんとか納得してもらうしかないみたいだよ〜」

雛菜「まあ、雛菜も納得してはないけどね〜」

(……やるしかないんだね)

(悲痛極まりない可能性を、現実のものに変えるための対決を……!)

-------------------------------------------------
【意見対立】

【議論スクラム開始!】

「人類史上最大最悪の絶望的事件はフィクションだ!」vs【人類史上最大最悪の絶望的事件は現実に起きた!】


智代子「狙ったところだけ、全員記憶喪失にさせるなんてそんな技術……存在するわけないよ!」

摩美々「摩美々たちの住んでた世界ってそんなに脆い存在だったのー?映画や小説みたいに、そんな簡単に崩壊してしまうものだったのー?」

智代子「この合宿写真だって加工したもので……そんなの、いくらでも捏造可能だよ!」

愛依「うちらとこの事件とじゃあまりにも規模感が違いすぎて、自分の身に近しい話って感じられなくない?こんなんマジで無関係だって!」

摩美々「文明が摩美々たちの知らない内に滅んでたなんてそんな非現実的な話、本気で言ってるわけー?」


-------------------------------------------------
【意見スロット】

【技術】
【第78期生】
【世界】
【写真】
【現実】

【意見スロットを正しい順番に並び替え、敵スクラムを向かい討て!】

※スキル:アップ・トゥ・ユーの効果を任意のタイミングで一度使用可能

↓1
931 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/10/04(月) 22:56:56.28 ID:YdVNnsuY0

【技術】
【世界】
【写真】
【第78期生】
【現実】
932 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/10/04(月) 23:00:30.37 ID:mxYXoMoI0

「人類史上最大最悪の絶望的事件はフィクションだ!」vs【人類史上最大最悪の絶望的事件は現実に起きた!】

【灯織「これが……現実!」】

智代子「狙ったところだけ、全員記憶喪失にさせるなんてそんな技術……存在するわけないよ!」
【灯織「ここは私が!」
灯織「思い出しライト、全員がその身をもって体験したよね?人の記憶に干渉する技術を黒幕は有しているんだよ!」】

摩美々「摩美々たちの住んでた世界ってそんなに脆い存在だったのー?映画や小説みたいに、そんな簡単に崩壊してしまうものだったのー?」
【灯織「雛菜!」
雛菜「でも現に雛菜たちを助けに警察も来ませんし〜、こんなコロシアイが成立してること自体おかしなことじゃないですか〜?」

智代子「この合宿写真だって加工したもので……そんなの、いくらでも捏造可能だよ!」
【灯織「雛菜!」
雛菜「それならもう一回ちゃんと見る〜?雛菜には本物の写真にしか見えないけどな〜!」】

愛依「うちらとこの事件とじゃあまりにも規模感が違いすぎて、自分の身に近しい話って感じられなくない?こんなんマジで無関係だって!」
【灯織「ここは私が!」
灯織「希望ヶ峰第78期生によるコロシアイ、私たちによるコロシアイとの間の類似点を無視することはできません!」】

摩美々「文明が摩美々たちの知らない内に滅んでたなんてそんな非現実的な話、本気で言ってるわけー?」
【灯織「ここは私が!」
灯織「現実か非現実かなんて我々の主観だけで判断するものじゃありません……たとえ受け入れがたい非現実でも!」】


-------------------------------------------------
【CROUCH BIND】

【SET!】

【コンマの合計値500以上で相手のスクラムを打ち破れ!】

【スキルとアイテムの効果によりコンマ値が+70されます】

↓直下より5回連続でコンマ判定

933 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/04(月) 23:01:41.23 ID:nmB2YWjT0
934 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/04(月) 23:01:55.23 ID:E/p55OsC0
935 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/10/04(月) 23:02:18.86 ID:YdVNnsuY0
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