村人「ま、魔物が襲ってきたぞぉ!」 俺「ふむ、ならば銃で撃ち殺せばいいのでは?」

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 05:30:47.20 ID:oYnuwuluO
村人A「そ、そうか!その手があったか!」

村人B「よし、倉庫からライフルを持って来い!全部撃ち殺すぞ!!」

村人たち『『おーーーーーーーーーーッッ!!!!』』

ガサガサッ

ゴブリン「ガァ……!!」

村人C「! さ、早速来やがった!!」

村人A「撃ち殺せ!!二度とこの村に踏み入れない様に徹底的に潰せぇッ!!」ドドドドドドッ!!

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1622406647
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 05:31:27.18 ID:oYnuwuluO
ゴブリンA「ガァ!?」ドサッ

ゴブリンB「グギャァ!!?」ブシャア!!

村人C「よ、よし効いてるぞ!」

村人B「だが敵の数が多過ぎる……!」

村人A「くっ…俺さん、何か良い案はないか!?」

俺「ふむ、バズーカで一掃すれば良いのでは?」

村人A「!! その手があった! おいみんな、倉庫からバズーカを持ってこい!!」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 05:32:08.04 ID:oYnuwuluO
ドガァアアアアアアアアアアアアンッッ!!!!!

ゴブリンたち『『『ゴギャアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!??』』』

ドサドサドサッ

村人B「はぁ、はぁ……一時はどうなる事やらと思ったが」

村人C「流石俺さんだ!あんたが来てくれて本当に良かった!!」

村人A「今日は宴だな! っと、だが酒の量が足りないな……とはいえもう夕刻だし、都市まで行くのはリスクが高過ぎる………」

俺「ふむ、醸造すれば良いのでは?」

村人A「その手があったか!!!!」

村人C「すげえや俺さん!! すぐに醸造機で酒作ってくるぜ!!」ダダダダダッ
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 05:32:42.06 ID:oYnuwuluO
〜数ヶ月後〜


村人C「よっ若村長!」

村人B「似合ってるな」

村長「はは……まあ俺が村長になれたのも殆ど俺さんのお陰だけどな」

俺「ふむ、まだ公務が残っているのでは?」

村長「おっといけない、確かにそうだったな」

村人B「なら俺たちは邪魔だな、さっさと出t…」

村人D「大変だ!役人の野郎が来やがった!!」ガラッ

村長「なにっ!?」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 05:33:13.55 ID:oYnuwuluO
村人B「待て、確か納税はあと半月後じゃ……」

村人D「よ、予定が早まったらしい! なんでも王が他国に戦争を仕掛けようとしていて、その為の軍資金を調達する為だとか……」

村長「………」

村人C「……どうすんだ、村長?」

村長「ともかく行くしかない。俺さん、着いてきて貰えるか」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 05:34:05.64 ID:oYnuwuluO
役人「はあ? まだ全員払い切れる態勢じゃないィィィィ??」

村長「その通りだ。あと十日あれば全村民が納税出来るだろうが、これだけ早いと数世帯は遅れが出る。ゆえに、そちらの要求は呑めない」

役人「……土人が。粋がってんじゃねえぞ」

ボォッッ!!!!

村人D「ひぇっ…」

役人「オレぁ王立魔導学園を卒業し3年間魔導騎士団に所属してたキャリアがある。てめぇらが納税するしねえは勝手だけどよ、オレのノルマに響くにゃ響くんだわ。………村一個潰したとこで、誰も分かんねえんだぞ?」

村長「………っ!」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 05:34:40.68 ID:oYnuwuluO
役人「おうビビってんなおい? いや良いんだよそれが正常だっての。な、だからよ、怖いんならさっさと納税してくれや? 何もオレは各人がそれぞれ出せっつってる訳じゃねえのよ、てめぇのポケットマネーで支払いしてくれても額面上は一緒だし構わねえんだ」

村長「……………」

役人「ああ、出すならはよ出してくれよ? 導火線は刻々と燃えていってるんだぜ?」ボォォォ....

村長「………分か」

俺「ふむ、払えば良いのでは?」

村長「えっ?」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 05:35:16.19 ID:oYnuwuluO
村人C「……どういうこった、俺さん?」

俺「ふむ、あれを見れば良いのでは?」スッ

ゴブリンの培養管×5000「」

村人B「………? あれがどうし」

役人「!? あ、ありゃ全部ゴブリンか!!?」

村人D「えっ……?」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 05:36:49.53 ID:oYnuwuluO
役人「っおいてめぇ、あのゴブリン全部魔石取ってねえんだろうな!?」ズイッ

村長「ま、魔石?」

役人「その様子なら取ってねえみてえだな……! よし、あれ全部オレに寄越せ! したら今回どころかこの先半年は取り立てに来ねえでやる」

村長「な、なに……?」

村人B「………いや、いつだったか聞いた事がある。全ての魔物の体内には大なり小なり魔石という資源物質が存在していて、それは王都にある研究施設でエネルギー変換する事で別の汎用エネルギーと化すと」

役人「その通りだ。んでここにあるゴブリン分なら……そうさな、おおよそ60万Gになる。てめぇらが毎月払うのが10万だから、今回除いて半年分取り立てる必要がなくなんだよ」

村長「そ、そうなのか……!」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 05:37:24.99 ID:oYnuwuluO
村人C「…いいのかよ、んな事俺らに教えて? 俺らは搾取対象なんじゃねえのか?」

役人「オレだって別にイラつきゃしなかったら悪事を為そうとまでは思わねえよ。だいたいここまで来んのは来んので交通費が別途かかんだ、節約出来るならそれに越したことはねえ」

村人B「………」

村長「……そうか。その言葉、信じて良いんだな?」

役人「勝手にしろや。ま、何にせよそこの野郎に感謝するこったな」スタスタ
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 05:38:00.91 ID:oYnuwuluO
村長「………今回も俺さんに助けられたな」

村人B「俺さんには毎度毎度頭が下がるよ」

村人D「す、凄いな俺さんの機転は…」

村人C「まあ、こんな辺鄙な村に居るのがもったいねえ人材だよなぁ」

村長「余計な発言は置いとくが、本当に俺さんには感謝しているよ。これからも宜しく頼む!」グッ

俺「ふむ、まあ当然なのでは」グッ
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 05:38:45.39 ID:oYnuwuluO
〜3年後〜


役人「おう向こうの新聞だ、買えや」バサッ

村人C「オメーもなんか馴れ馴れしくなってきたな……」

役人「良いじゃねえか、役人と仲良いってのは得だぜ? てめぇらも意地張ってねーで仲良くしよーぜ、な?な?」

村人B「数年前に俺たちを皆殺しにしようとしたのにか?」ハァ

役人「細かい事ァ気にすんじゃねって、だいたいてめぇらんとこの酒を王都に売り出してやって免税させてんのはドコの誰よ? オレだろ? 十分返すもんは返したっての」

村長「まあ、ブランド化させてくれたのには感謝しているけどな」ザッ

俺「」ザッ

村人C「おっ村長、俺さん!」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 05:39:24.42 ID:oYnuwuluO
役人「おー暇んなったのか! 新聞買えよ新聞」

村長「お前の私益になるから嫌なんだがな……」スッ

役人「ほい毎度! おらよ」バサッ

村長「はあ……ん?」

村人B「どうした?」

村長「いや……みんな、手元の新聞の2面を見てくれ」
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 05:40:21.14 ID:oYnuwuluO
村人C「どれどれ……はぁ!?」

役人「あ?1面と裏しか見てなかったなそうい……あ?」

村人B「………これは、本当なのか」

村長「………。王国が、近日中に開戦の可能性……」

役人「バカな……有り得ねえ、今の王都は十分潤ってる。やるにしたって経済制裁くれぇだ、わざわざ戦争やって死人を増やすなんざ馬鹿げてるぜ」

村長「………俺さん、この村も何か備えるべきか? 考えを聞きたい」

俺「ふむ、砦を作っては?」

村長「砦か……作る事自体は数時間で可能だが、ただの砦を作っても敵国兵が侵入してきた時に普通に突破される気も」

俺「ふむ、迎撃ミサイルや中近距離用バリスタを備えては?」

村長「なるほど……!!」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 05:41:06.54 ID:oYnuwuluO
役人「ほう……考えやがったな?」

村人C「確かに迎撃物を設置すれば相手も近づけねえな!」

村人B「いや待て、砦の外から攻められたらどうする? 搦手には正直村の兵力だけではどうする事も出来ないぞ」

俺「ふむ、村の外周を全て鋼鉄の壁で囲めば良いのでは?」

村長「それだ!! 流石俺さんだ、今すぐに建ててこよう!!」

村人B「既に考慮済みだったか……よし、俺も微力ながら手伝おう!」

村人「俺も行くぜ!!」

役人「……悪ィがオレは王都に戻るぜ。事の真偽を確かめなくちゃなんねえからな」ザッ
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 05:41:47.38 ID:oYnuwuluO
〜4日後〜


パカラッパカラッ!

役人「ハァハァ……おいてめぇら、ここ開けろ!!」

村人D「あれは……おい、どうする!?」

村人C「開けてやれ!何か情報を持ってきてるかもしれない!」

ガララララ...ガシャアンッ!

役人「おう、大変だ!今日遂に王国が帝国と戦争を開始しやがった!」

村人C「マジか……! 俺さん、すまねぇが村長たち呼んできてくれ! 集会所に集まるぞ!!」

俺「」コク タタタッ
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 05:44:12.18 ID:oYnuwuluO
〜集会所〜


村長「そうか、遂に戦争を……」

村人C「魔王や魔物の脅威もあるってのによ……人類同士争ったって何の益があるんだよ、クソが」

村人B「取り敢えず防衛機構は完成しているが、これからどうするんだ?」

役人「つってもまあ、どうもこうもねえだろ。別にてめぇらは兵隊じゃねえ、これまで通り土いじって酒作って暮らせば良いと思うけどな」

村長「目下は役人の奴の言う通りだ。これまで通り危機があれば対処するが、なければ特に動きたくはない。変に村民を動かしてもストレスになるだけだし、何より女子供には“戦争”を意識させたくないからな…」
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 05:45:05.60 ID:oYnuwuluO
村人C「そういえば、今王都はどうなってんだ?」

役人「知らね。ただ開戦には都民全員賛意を表してやがってるぜ? 全員狂った見てーにワーワー騒いでやがった、自分が死ぬかもしんねってのに何が面白いんだかな」

俺「ふむ、交易も停止せざるを得ないのでは?」

村長「そういえばそうだな……悪いが役人、暫く酒の取引は中止させてくれ」

役人「そもそももうオレ王都帰んねーから。あんなやべーとこ終戦しねえ限り戻りたくねえよ、真っ先に狙われっだろ敵国の首都なんか」

村人B「………お前、公務員だろ?」

役人「そっすね、で?」

村長「……まあ良い。当座の話は纏まったし、一旦ここは解散しよう」
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 05:45:39.49 ID:oYnuwuluO
……………
………


ザッザッザッザッ...


俺「」パチ

役人「………てめぇも気付いたか?」

俺「」コク

役人「大軍だなこりゃ。万は超えてるかもしんねえ」

俺「ふむ、皆を起こすべきでは?」ボソッ

役人「そうだな、男手だけは起こしとこうや」
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 05:46:15.84 ID:oYnuwuluO
村人D「んん……? こんな深夜に何の話だ?」

村長「………何となく察しは付くが」

役人「たぶん、帝国兵が夜通しで王都か大都市辺りに向かってやがる。でこの村ん近くを通過してる」

村人B「何故分かる?」

村人C「うんにゃ、よぉく耳澄ませろ。確かに聞こえるぜ、足音がな……」

俺「ふむ、櫓に登って詳細を確認すべきでは?」

村長「ああ、こちらに近付いているとかであれば不味い」
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 05:47:35.38 ID:oYnuwuluO
村人C「よし、ここは俺が行くぜ。これでもガキんちょの頃は村一番の野生児で通ってたかんな、視力はお前らよか良い」

村長「いいのか?」

村人C「俺は大飯食らいだかんな、こういう時くらいは率先して役に立たせてくれよ」

村人B「無理はするなよ……確か魔法の一種に感知魔法というのがある、相手に感づかれたら弩辺りで蜂の巣だぞ」

役人「一応妨害魔法付与させとく……が、オレもかなりブランクがある。精々無効化出来ても中級下位辺りの魔法までだと思っとけ」パァァ...

村人C「おう。…じゃ、行ってくるぜ」
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 05:48:15.00 ID:oYnuwuluO
グッ グッ グッ ズイッ

村人C(敵軍影はっと……)キョロキョロ

村人C(…………)

村人C(!)


帝国兵『』ザッザッザッザッ

帝国兵『』ザッザッザッザッ

帝国兵『』ザッザッザッザッ

帝国兵『』ザッザッザッザッ

帝国兵『』ザッザッザッザッ


村人C「…………」

スッ

ソロリ

ソロリ...
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 05:49:47.35 ID:oYnuwuluO
ガチャ

村長「! 帰ってきたか……!」

村人D「ど、どうだった?」

村人C「……ぶっちゃけやべーぞあの数は。王国軍がどんくらいかは知らねぇけど、都市の2つ3つくらいなら余裕で陥せるぜ」

村人B「おおよそで良い、数はどの程度だ?」

村人C「5万、あるいはそれ以上。あとこっちには向かってきてなかったぜ」

村長「そうか……いや、本当に良かった。ありがとうな、調べてきてくれて」

役人「……王都の常駐騎士団も同数くれえだな。とはいえ都市それぞれは1万以下だ、練度にもよるがまともにぶつかり合えば王国は大ダメージを受けっだろな」
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 05:50:44.23 ID:oYnuwuluO
俺「ふむ、この後は趨勢を見守るだけでは?」

村人B「そうなるな。別に俺たちに出来る事がある訳でもないし、そも王国自体命を捨ててまで守る気概もないしな…」

村長「もうすぐ冬だし、積雪対策にも傾注しなくてはならないのもある。この村は山間部にあるから吹雪けばその影響がダイレクトに表れやすいのがキツいな」

村人C「屋根にめちゃくちゃ積もっちまうのはなあ……それ以外はなんだかんだどうとでもなるんだけどよ」

俺「ふむ、屋根全てにカイロを敷けば良いのでは?」

村長「積雪対策も完了したところで今年の冬は特にやる事がなくなってしまったな……」

役人「まあ、心配し過ぎてもしょうがねえわな。戦争終了まで待ちの姿勢で居るっきゃねえ」

村人B「とはいえ、どれだけ続くかな……あまり長引かなければ良いんだが」
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 05:51:16.86 ID:oYnuwuluO
〜1年後〜


村人B「お前もなんというか、ここの住民が板に付いてきたな」

役人「そりゃ丸一年ここで過ごしてんだからそうなっだろ」

村人B「しかし戦争もどれだけ続くのか…たまに来る商人は未だに継戦状態としか話してくれないし、いまいち状況が分からない」

俺「」スッ

村人B「ん?」

役人「アレは……噂をすればってヤツか」
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 05:51:54.19 ID:oYnuwuluO
商人「ふう…」

役人「おうオッサン、何してんだ?」

商人「ん?あなたがたは……」

村人B「ここの村民です」

商人「ああ、こちらの……いえ休憩してましてね、明明後日辺りには帝国着かなきゃならないんで大変ですよ」

役人「帝国だぁ? ンでだよ」

商人「え、何でって………あぁまあ、商人じゃなければ分かりませんか。最近帝国が王都を陥としたらしいんですよ、界隈内では有名です」

役人「はっ?」

村人B「な……!?」
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 05:52:48.58 ID:oYnuwuluO
役人「それ、マジで言ってんのか?」

商人「大マジですよ、だから戦勝国の帝国に行って先に身の安全を確保しておきたいなと思ってる訳です」

村人B「………これは」ボソッ

商人「皆さんも国外脱出考えたほうがいいですよ? 幸いこの村は豊かそうですし、今すぐに十分な飲食料を持って逃げれば大丈夫でしょう」

役人「王国は確実に負けたっつう事か?」

商人「確実かは、分かんないですけど。でも王都が陥ちたって事はそういう事でしょう? ……と、そろそろ宿探さなきゃですのでこれにて失礼しますね。では」
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 05:53:35.23 ID:oYnuwuluO
村長「確かなんだな?」

村人B「言伝だ、正確性には欠ける……けれど、否定するソースもない」

俺「ふむ、テレビで確認すれば良いのでは?」

村長「おお、その手があったな! よし、早速テレビを付けよう」ピッ

TV『速報です! 現在まで続いていた王国と帝国の戦争ですが、首都陥落と複数都市の占拠を受け王国側が降伏を宣言しました! 速報です、王国と帝国の戦争が終了し王国が降伏、帝国の勝利に終わりました!!』

村人C「こりゃマジだな…」
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 05:54:21.07 ID:oYnuwuluO
村人B「しかし、戦争というのは1年少しで終わる様なものなんだな」

役人「王もアホだな……何もしなけりゃ経済大国になれたってのに調子乗って国力落として、挙句敗戦しちゃ無能どこっか基地外だろうよ」

村長「領土拡大はされているのか? 不安だな……」

村人C「へ? 何で」

村人B「この村も拡大された領土に入っていたら厄介だろ? 所詮は単なるいち農村だし万が一という程度だが、帝国からの接触も有り得るという事なのだから」

村長「………。何も無いと、いいんだけどな」
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 05:55:01.82 ID:oYnuwuluO
〜半年後〜


帝国兵長「………な、なんだこの砦は?」

帝国兵「この村の防衛機構の模様です。迎撃兵器等が設置されております」

帝国兵長「村? ならここが目的地という事か?」

帝国兵「その通りです。醸造技術に長け高い防衛能力を特徴としている農村との事でしたので、こちらしか有り得ぬかと」

帝国兵長「……ま、まあ良い。入るか」
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 05:55:49.34 ID:oYnuwuluO
コンコンッ

帝国兵長「あー……元王国国民の諸君、我々は帝国兵だ。王国との和解条約により領土の一部を割譲された結果、この村もその範疇にある事が分かった。従って以降の納税対象の変更についてなど諸々の説明をせねばならない、開門を願いたい」

……………。

ガララララ...

帝国兵長「………おお?」

村長「………」

俺「」
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